2011年10月1期文学石川淳スレッド その3
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石川淳スレッド その3
- 1 :10/09/20 〜 最終レス :11/10/10
- 続きのスレです。
語りましょう。
前スレ 石川淳
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/980877799/
石川淳スレッド その2
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/book/1122799248/
- 2 :
-
- 3 :
- 俺の名前はJ.I.夷斎。日本語の天才だ。
小説評論戯曲翻訳、どんな文だって作っちまう。
でも漫画とゲーム音楽だけは勘弁な…。
- 4 :
- 石川淳氏の志操の高さ、現代文学に稀に見る気品については、語る人も多からう。私は殊に氏の文体が、
あらゆる意味で反時代的なところに敬愛の念を寄せてゐる。それは精神の迅速な運動を裸かのまま跡づけて
読者の目に示すことでは、正しく散文の重要な機能を果してゐるが、同時に、その豊富な語彙と柔軟性の
かぎりを尽した姿は軽業師の鍛へられた肉体を思はせ、文体を通じて、われわれは氏の精神の目もあやな運動に
見とれるのである。それは合せ鏡のやうな文体であり、われわれは氏の精神を喜ぶとき、たちまちその運動を喜ぶ。
しかしこのやうな神速のスピードは、日本の近代文学が忘れ去つた西鶴その他の江戸文学の文体の流れを引き、
同時に氏の西欧的教養は、日本の古い装飾的要素を剥奪して、ただ古い日本語の密度と、天空をゆくが如く
スピードを復活させるのに役立つた。この全集によつて、美しい日本語とはどんなものか知るがよい。
三島由紀夫「美しい日本語――石川淳全集推薦の言葉」より
- 5 :
- コピペ厨がでたぞー!
- 6 :
- >>4
- 7 :
- 三島が現れた!
- 8 :
- 質問なのでageますね。よそのスレで雑談中、夷斎に関してこんなカキコがありました
>石川淳は露伴を読んで西洋を知らない人は詰まらないなと思ったそうだが
ソースを訊ねるレスもありましたが、カキコした人がまだ気付かないか、或いは、見た
のだけれども出典が確認できなかったためなのか、残念ながら回答はまだです。
この話、たしか前スレにも誰かが書いていました。随分ムカシですが。
この話、夷斎の文章になっているのでしょうか。だとしたら何で読めるのだろうか。
どなたかご存知でしたら教えてください。宜しくお願いします。
- 9 :
- 夷斎座談(中公文庫)、誰か(たぶん、吉川幸次郎)との対談で触れていたと思う。
鴎外と露伴の違いは、鴎外は当時としては精一杯西洋を取り入れたが、
露伴に西洋は大して入ってないと。
結果としては鴎外のほうが作品生命が長持ちすることになったとか。
ただ、そのことによって露伴を貶してるわけじゃないし、
岩波で露伴随筆を出すことになった時に、石川が選んで推薦文を書いてる。
下町出身の人間として、大いに露伴に親しんでいたと思うよ。
- 10 :
- たしか露伴全集か何かの編纂に関わった時に読み直して抱いた感想だったはず
そうは言いながら全集の編纂に関わっているわけだから良く分からないお人だw
- 11 :
- あ、全集じゃなかったか
上のレス読んでなかったすいません
- 12 :
- >>9
早速ありがとうございます。古本屋さんで探してみよう。
よくあちこちにミシマを入力投稿してる人がいますよね。先日偶々あの人が他板で、
「三島石川の対談(石川スレ2にも引用がありました)なら三島の新版全集で読めます」
と教えてくれましたが、あれも収録されているのかしらん。
そう、露伴随筆六巻は石川編ですもの。これが露伴の文章に消極的な印象を持つ
人のする仕事だとはとても思えない。むしろ大ファンだったはずです。
そういう意味で、>>8のカキコには少し引っかかるものを感じていたのです。
どうもありがとうございました。
- 13 :
- >>10
ありがとうございます。露伴随筆出版準備中ころの印象談なんでしょうね。
- 14 :
- 二流の人という評価だろうね
- 15 :
- >>10
貶すようなことを言ったから、評価していないと思い込むのは単細胞だな。
あの人は、反語が得意なんだよ。荷風に対しても、そうだよ。
- 16 :
- >>14
まだ上のある評価には違いない
かといって決して低くはない
- 17 :
- >>14
石川が露伴を二流だなんて、思ったこともないだろうな。
- 18 :
- まあ、京大でお味噌だったわけで、二流といわれてもしょうがないな
- 19 :
- 石川淳の連句、中々だな
- 20 :
- 北京ですかね。日本「現代」文人夷斎の意気地と風流、そして毒の面目躍如。
毛語録と人民服、けたたましい軍楽の喧騒のなか、公社のれんじゅうに囲まれ
ながらもあの風景世界を脳内に投影できるマイペースぶり。天晴れスーパーです。
これ、「世界」としては目論見が外れたのか、それともズバリ当たったのかw。
- 21 :
- 石川には東洋と西洋しかなかったけど、露伴には東洋、西洋に加えて
近東、中東があった。それだけの話。露伴の方が視野が広かった。大
雑把な人なんだが。
- 22 :
- >>15
そっくりそのまま
- 23 :
- 誤爆
- 24 :
- >>21
幼稚な妄想は本スレ立ててそこで好きなだけ書くと良い
- 25 :
- >>24
何だお前は?
うだつのあがらん、国文学研究家か?
- 26 :
-
- 27 :
- 遅れ馳せながら新スレおめでとうございます。
質問なのですが、
夷斎が書いたシンブンシとシンブンガミのエッセイが入っている選集はどれなのでしょうか。
- 28 :
- >>27
文學大概所収の「ことばと常識」ですよ。
旧(増補)判全集だと第九巻302ページです。
- 29 :
- 決定版全集だと、12巻評論随筆一に入ってるようです。
- 30 :
- >>28-29
おお、ありがとうございます。
- 31 :
- >>30
驚きました。wikipediaに引かれてるようなエピソードだということも知りません
でしたw。wikiを読み「へえ、有名なんだ」と思ったところで、(ん?ならば
どうして>>27みたいな質問が出るのか?)それほどのネタならネットのどこかに答えが
あるだろうにと思い、出てきたページを片っ端から読んでみてさァビックリしちゃった。
さまでに名高い話としてあちこち載ってるにも関わらず、出典がどこにも出て
いないw。探りさぐり読んでいくと、どうやら天声人語からの孫引きらしい。
こいつが拡散しているだけなものだから、どこを開けても同じ言い回しの引用
ばかり。夷斎が読まれていない淋しさよりも、辞書やwikiの編集者のテキトーぶりに
呆れてしまいました。うん。ネットは不便だ。電子書籍だのネット辞書だのの時代が到来
するのはまだはるか先だ。とうぶんは紙の本の山と暮らす日々が続きそうです。
- 32 :
- ↑
いいけどこの次はも少し簡潔にね。
4行くらいで書くべき内容です。
- 33 :
- >>30
中公文庫、絶版だけどよく捜せば結構あるよ
>>31
ぐぐったらこのスレが出たよ!
- 34 :
- 最重要作である文学大概が文庫で買えないってのは酷いな。
もう中公筑摩は期待薄だし、講談社文庫で出ないもんかね。
- 35 :
- amazonや源氏にはあるのですが、街の古本屋さんにはなかなかありませんね。
バラで買えるのなら、初期の小文も収めてある決定版12巻がいいのじゃないかしら。
わたくしも12巻と19巻がバラでないかなとネットで探すのですが、見つかりませんねえ。
「日本の古本屋」で「石川淳全集 決定版 19」で検索しても、何万円もする
「19冊揃」しか出てきませんw。
- 36 :
-
- 37 :
- >>9
やっとGETいたしました中央公論社「夷斎座談」昭和52年10月20日発行。
問題の発言は中村真一郎との対談「江戸と西洋」にありました。320ページ。
石川 かなりうまい人ですね。幸田さんほどの筆力があって、あれで西洋が
入っていたらね、もっといいんだが。鴎外さんと幸田さん、鴎外さんには
西洋が入ってる。その違いですね。(略)幸田さんにそれがなかったのは、
どっちが長く息が続くかと言うと、やっぱり西洋入れたほうが、当時と
しては目いっぱいの西洋知識を持ってたほうがよかったということですね。
これを読んでとても安心しました。他の人に関しては、あの人の詩文は、
この男の話の筋立はと、かれは是これは卑とはっきり言ってのける夷斎が、
そうしたことを一切口に出さない。これ、すごいことです。
- 38 :
- この対談集に、露伴について言及した箇所はもうひとつ。萩原延寿との対談
「歴史・人間・藝術」の「俳諧のこと」(229ページ)。
夷斎の評論や随筆をいくつか楽しんだ読者なら、先生の露伴ラブぐあい、
芭蕉ラブぐあいがわかるはずです。
いやあすっきりしました♪。
- 39 :
- >>37
52年ていうことは、文庫(上下)じゃなくて初版本ですか?
- 40 :
- >>39
そんなこと聞いてどうするんだ?
なんの意味があるんだい?
- 41 :
- コレクターなんじゃないか
- 42 :
- ( ・ _ ・ ) ジーッ
- 43 :
- わたくしが発行年月など書いたのがよろしくなかった。以前教わったものに
題や頁数なども加えて少しばかり補えたらと思ったのですが。
あるいは、単行本と文庫本とでなにか違いがあるのかしら…。
いずれにせよ
>>39 はい。古本屋さんで400円でした。
- 44 :
- (^^)
- 45 :
- 久々にあがった♪
今日古本屋さんの百円ワゴンで「背徳者」と「法王庁の抜穴」を見かけて、
帰宅後なんとなく「ジイドむかしばなし」をパラパラ読んだばかりです。
- 46 :
- 「ジイドむかしばなし」は石川らしくて好きだなあ。
あの軽薄さ。
- 47 :
- 利口パン
- 48 :
- 石川淳の古本て、生前のほうが高値だったような気がする。
『西遊日録』なんて箱にはいっいるやつ、
1万円だった
- 49 :
- >>48
限定千とか千数百部ですからね。編集校して版を組んで印刷して…、
大先生に原稿料も払わなくてはならない。どうしても高くなる。
大抵はトビラにあれこれ書いてあったりするから、これが限定だのサイン本で
ふっかける古本屋の手にかかると、べらぼうな値段になったり。
春先に鎌倉の古本屋でみかけた西遊日録の、署名も何もないやつは
たしか4500円くらいでした。
- 50 :
- test
- 51 :
- >>50せめて堂々と上げて欲しい。
昔、無頼派のスレってありませんでしたっけ。夷斎編集、定本坂口安吾全集を
パラパラめくりながら、そんなことを考えていました。
- 52 :
- 石川の「革命とは何か」はいまの日本にとって、いちばん的確具体的な助言だな。
現日本国憲法を「観念からすぐ実在に適用しようとする最初の誤謬」を犯しているとし、
昭和二十年代に既に憲法改正を主張している。
しかもこのとき「もう痺れを切らした」とさえいっている。
政治の混迷(というか無政治状態)の原因が、
現憲法の選挙制度の過ちにあるのをこのとき既に見抜いているんだな。
このエッセイが収められている「夷斎俚言」を読解できた人は、
現行憲法下では何百年経っても大政治家は現れないことを理解するだろう。
早い話、菅さんがやめたところで、現憲法下ではやっぱり、
三流の首相しかでてこないってことですよ。
- 53 :
- 三流じゃダメなんですか?
もしくは、
三流の首相が三流の首相しか生まない憲法を改憲できるんですか?
- 54 :
- >>53
おまえさんには、三流でも、もったいないだろう
- 55 :
- 石川淳って政治屋に何か期待するよりも、
民衆がつねに反政治的でいられるような
自由主義的な気風を好んだんじゃないかな。
いつでもぶっつぶせるような弱体権力と、
いつでもぶっつぶすような民衆の反権力的な気風を。
- 56 :
- ぶっつぶす!って気概のある奴以外は語るに足らず、ってとこはありますね。
- 57 :
- 石川の政治観の形成は、バクーニン、アランあたりにあるだろうな
- 58 :
- 中央公論社の「日本の文学60ー石川淳」を古本屋で手に入れた。
定価390円なのに350円もしたよ。
売上伝票が入ったままで、黄ばんでもいないからおそらく読んでいないんだろうな。
高いのはしかたない。
この人の本は読んだことがないから楽しみだ。
- 59 :
- 350円が高いってw
- 60 :
- 定価390円の本を古本屋で買うんだぜ。
100円以上は高いってもんだ。
- 61 :
- 「座談」の中で川端・三島・石川・安部で
中国の文革に対する抗議みたいなのがありましたね、
それについて後のほうにある吉川幸次郎との対談で、
吉川が、革命の時には文学はお休みだとかって、
上の抗議に対してちょっと不快感をにじみ出してた。
吉川にしてみたら、石川がよく革命とか言っていながら、
実際の革命が起こったら抗議するのはおかしい、
とか思ったんだろうな。
- 62 :
- 『白猫』(ちくま文庫)面白かった。
ところでこの作品の連載にあたり、「作者の言葉」が記されてある。
『長篇文庫』(三笠書房発行)の三月号だ。
その末尾に、
だが、実は成功も失敗もあったものではない。ただ、努力あるのみ。
その努力に附き合つてくれるところに、読者の坐り場所がある。
書くにも、読むにも、小説と云うやつは人間に楽をさせておかないやうな代物だ。
石川の執筆にかける並々ならぬ情熱と気負いをうかがい知ることができる。
連載最終回の九月号では「改題に就いて」が添えられている。
この小説の題を『東方の風』と改めます。
連載の都合上初めに題を置く必要があつたので、仮に『白猫』としておいたのですが、
書き出すに従つてどうも不似合と思はれ、今稿を終へるに当つて、しかく改めました。
この題名には、格別の仔細はありません。どうか、東方にこだわらないで下さい。
一般に、本文が小説であるのに対して、題は常に文学なのです。
内容とは逆に「東方」にこだわってるのがおかしいが、いまだに『白猫』で出版されているのはどういうわけか。
- 63 :
- ぬこwww
- 64 :
- >>62
未発見の長編が出てきたのか。
- 65 :
- 本当に読み終わってまだネコだと信じて疑わないようだなw
おもろいやつがおるもんじゃなあ。
- 66 :
- 白描っていうと、デッサンとかそういうものかな
プロットを考え込んで書き始めたんじゃなくて、
戦時中の暗い世の中が進んでいく時に、
ただ精神の自由を確保するために書いてるって感じだな
- 67 :
- 評論読むと、「白描」は失敗作って評価が多いね。
でも、なぜか気になる作品みたいで、
わりと取り上げられている。
ロシアの裏切られた革命と、かたや日中戦争、
そんな状況下での芸術家って、
ただ消えるためにのみ登場するようなものなんでしょうね。
オレもこの小説はあんまり好きじゃない。
「白頭吟」と「荒魂」の2ヶでいい。
- 68 :
- しろぬこ、まだ読んでないや。この週末挑戦してみる。
- 69 :11/10/10
- わたしは、はっきり「白犬」のほうが成功してると思います。
ただ、石川淳としては異色でしょうね、構成などかっちり作りこんでますよね。
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