2011年10月1期【震災】作家・平野啓一郎「希望に満ちた明るいコメントを期待されがち。でも、空元気には限界があると思う」 TOP カテ一覧 スレ一覧 削除依頼

【震災】作家・平野啓一郎「希望に満ちた明るいコメントを期待されがち。でも、空元気には限界があると思う」


1 :11/11/15 〜 最終レス :11/11/20

 <この国はどこへ行こうとしているのか>
 ◇「まじめに」「地味に」−−平野啓一郎さん(36)
 「震災後、日本には複数の時間の流れが生じました」
 東京都内のホテル高層階の喫茶店で、作家の平野啓一郎さんは、東日本大震災後の「時間の流れ」について語
り出した。眼下のビルの窓からは人々が淡々と働く姿が見え、自動車が整然と流れていく。震災で大きな被害を
受けなかった東京は、既に日常の時間を取り戻したように見える。
 「宮城や岩手の時間と東京、西日本の時間、そして福島の時間。震災前は日本全体がある程度一つの時間で動
いていましたが、震災後はそれぞれの時計の針がバラバラになってしまったと感じます。何か悲惨なことが起き
た後、その出来事が終わると、やっと日常の時間が動き出します。宮城や岩手は悲惨な津波被害を受けましたが、
津波自体は終わって日常が動き出しつつある。しかし深刻なのは福島の時間です。原発事故が終わらないからい
つになっても日常の時間が始まらない」
 古い時間の流れが止まらないから、新しい時間が始まらない。それは以前からあったことだが、震災を機に顕
在化したと、平野さんは言う。
 「日本では、新しいことを始めないといけないとみんなが百も承知しているが、古い時間が止まらないから始
められないことがたくさんあります。例えばエネルギー政策。原発中心の政策が終わらないから新しい政策が始
まりません。予算も労力も有限ですから、原発を続けながら自然エネルギー開発を本格化するのは無理だと思い
ます。原発はやめないといけないし、続けられないと決断したところから、イノベーション(革新)の可能性が
生まれます」
 
 過去の時間を断ち切れないから始まらないこと。それは他にも多くある。作家として若い世代が直面する社会
問題に向き合い、新聞、雑誌、インターネットなどで積極的に提言をしてきた平野さん。話は世代論に及んだ。
 「僕は今36歳ですが、僕らの世代には何の関係もないけれど、責任が負わされていることってすごくたくさ
んあると思います。原発導入にかかわったわけでもなければ、高速道路や空港を造りまくってもいない。中国や
韓国との緊張関係も戦後処理の問題で、僕らの世代とは関係がない。恩恵も被っているけど、僕らの世代は、決
断しないといけません。これまで時間やお金、労力を費やした分、やめられないことはあると思いますが、問題
が若い世代にゆだねられていくわけですから、社会がその世代の決断を尊重してほしいのです。原発事故を機に
やめるべきことが顕在化した今、それができるかどうかの正念場です」
 
 震災直後、「このショックをバネに日本は変わらなければいけない」という声が大きくなり、平野さん自身も
そう考えていたという。あれから8カ月。揺り戻しのようにある種の停滞感が漂っている。原因の一つは政治と
みる。
 「政治家個人の資質の問題だけでなく、システム自体に相当問題がある。日本だけでなく他の国々も同じです
が、グローバル化以降の時代は政府がこなせる問題の処理能力を現実の問題がはるかに超えてしまった。どんな
人間だって1日が24時間という条件は変わりません。いくら有能な指導者でもすべての問題に対処するのは不
可能でしょう」
 そして、政治家だけでなくマスコミや国民一人一人がグローバル化や情報の大きな渦の中に投げ込まれてしまっ
ていることを自覚すべきだと指摘する。
 「アメリカのサブプライムローン問題を発端に世界同時不況に陥ったり、ギリシャ危機で円高が進むなど、日
本人一人一人がどんなに仕事を頑張ろうが無関係に影響を及ぼしてくる不可抗力にさらされている。00年代は
とにかく訳が分からないままグローバル化していきましたが、10年代は世界中がリンクされていくことの功罪
がかなりはっきりしてきました。グローバル化の良かった点と悪かった点を真剣に考え、整理する時期にきてい
ます」
 
:http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20111111dde012040028000c.html
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/images/20111111dd0phj000012000p_size5.jpg

2 :
>>1
 震災を機に顕在化した山積する課題。解決策はあるのか。 「問題が複雑化し膨大になった今、何か一つ大き
なことをやったら世の中がぱっと変わるなんてことはあり得ない。そういう意味で言うと、仕事のダイナミズムっ
てどんどんしぼんでいて、派手さはなくなっていると思います。でも、その地味なことを一つ一つやっていくし
か問題を解決する方法はないと思います」
 具体的にはどういうことか。平野さんは今、漫画雑誌で「自」をテーマに小説を連載している。それを例に
とり、こう説明する。「自の原因はいじめや失恋など一つの問題と捉えられがちです。でも実際には家庭環境
とか社会状況など、複数の要因が関連している。分析すればするほど複雑になるから、みんなそれを見なかった
ことにしようとしますが、そうしている限り自は減らせない。問題をほぐしてきれいに切り分け、一つ一つに
対処する必要がある。それはすごく地味な作業ですが、それしか方法はない。何であれ地道な頑張りが称賛され、
努力が報われる社会になるべきだと思います」
 震災を機に変化の兆しも感じるという。
 「40代後半より年配の人には、今は景気が悪いが、必ず良くなるとか、バブル(経済)ぼけしていた人がか
なりいたと思います。それが、震災が一種のショック療法になって、現実的な考え方をすべきだという雰囲気に
変わってきた。ちゃらちゃらした時代はやっと終わって、地味にまじめに生きなきゃいけない時代になってきて
いると感じます」
 「まじめに」「地味に」。こう繰り返す平野さんは、無意識に分かりやすい処方箋を期待するこちらの胸中を
見透かすように、こう付け足した。
 「震災後によくインタビューを受けてきましたが、やっぱり最後は希望に満ちた明るいコメントを期待されが
ちです。でも、僕は空元気には限界があると思うんです。震災直後はそういうものも必要でしたが、そのむなし
さも味わいました。すごく悲観的に言えば、日本は原発問題もあるし経済も停滞しているし、沈みゆくタイタニッ
ク号のような雰囲気もあります。でも、それを止められるのは、威勢の良いかけ声ではなく、現実的で具体的な
行動だけです」
 国の原子力委員会の報告によると、福島第1原発の廃炉には30年以上を要する。大地震をもたらす地殻変動
は1000年単位で起こり、原発の放射性廃棄物処理には10万年単位の時間がかかるとも言われる。地味でま
じめな行動が、一分一秒を生きる人間の想像をはるかに超える難題に対処する、唯一の処方箋なのかもしれない。
【山寺香】

3 :
前も後もほとんどかわらねーよ
東北をのぞいて。あそこだけがんばっててあとは日常だよ
放射性物質の話題以外は
原発が爆発して、海が異常な高波で押し寄せた一日があっただけ
世界はなにひとつかわっていない
変わったのは人々の意識だけ

4 :
平野も36歳か。早いモンだな。。

5 :
人工地震を起した加害者達は何を考えているのかな?
加害者が、『 過去の時間を断ち切れないから始まらない』なんて
言い出したら、怒りがこみ上げてきて、亡くなってしまった被害者は安心して成仏できないね。

6 :
された人達のこと、絶対に忘れないでね。
苦しんで死んでいった人達のこと、忘れないでね。

7 :
加害者達は、毎日楽しく、パーティーしてるよ。
お酒を飲みながら、次の人工災害とか偽善活動の話なんかしながらね。
そして、都合の悪いヤツはしちゃうんだよ。
死後、裁きがあることを信じない金持ちの人し。
いつまでたっても、悔い改めなかったね。

8 :
池澤さんの後継狙いかと思ってたんだけど
どちらかというと井上さんラインを狙ってるのかな

9 :
>1
選挙の投票率が50%前後の国に相応しいアホだな。

10 :
地震起きようが原発爆発しようが、
東京のビルラッシュはバブリーに続いてるな。
あれは確かにキチガイじみてる。

11 :
>いくら有能な指導者でもすべての問題に対処するのは不可能でしょう
なにこの開き直りw
だから菅も野田も仕方無いってかw

12 :
>>10
フロントさんがもう必死なんでwww
誰がババ掴むかのロシアン・ルーレットの真っ盛りなのではないでしょうかwww

13 :
まず毎日新聞の廃刊からはじめたい

14 :
懐かしい名前だな。
日蝕読んだが、地の文と会話文の乖離が激しすぎる上につまんないので大変だった。

15 :
俺は決壊読んだ。重いけど読んで良かったド

16 :
高層ビルの最上階で一杯1000円のコーヒーを飲みながら震災を振り返る芥川賞作家。

17 :
TPP推進しそうな人間が反対派に寄り添ってることに価値があるんるん

18 :
ウゼエww

19 :11/11/20
平野って 回りくどい文章が格好いいと思い込んでるだろ
要は脱原発って言いたいだけじゃん

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