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2011年10月1期ニュー速VIP+ゲーセンで出会った不思議な子の話
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真・お隣のハイスペックでちょっと変な女と俺の話
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ゲーセンで出会った不思議な子の話
- 1 :12/01/15 〜 最終レス :12/01/15
- 俺:大学生、さえない男
たまの休みや講義の空きにゲーセンに行って格ゲーをやるのが好きだった
そこであった話を、ちょっと書かせて欲しい
- 2 :
- 聞くぞ
- 3 :
- どうぞ
- 4 :
- かまわんよ
- 5 :
- 俺はといえば、大のゲーセン好きだった。
格ゲーにアケカードゲーに音ゲ、割となんでもやってた。
というより、そのゲーセン独特の雰囲気が大好きだったんだ。
- 6 :
- 俺は趣味といえば絵を描くくらいで、大学でもなんのサークルにも入っていない。
だから学部に何人か友人はいれど、基本休みはひとり。
だからこそゲーセンに惚れ込んでた。
ゲームをしてれば顔なじみはできるし、言葉は悪いけど、ゲーセンに行くと
「あ。俺みたいなダメな人はたくさんいるんだ…」てきな居心地の良さがあった。
- 7 :
- はよ書いてや
- 8 :
- 基本、ゲーセンで顔見知り程度の知り合いができるのは珍しいことではない。
毎回同じとこに行って同じようなゲームをやっていれば、顔を覚える。
ゲーセンでできた友達ってのも何人かいた。
ゲーセンってのは多分皆が考えてるよりは健全で、いい場所だと思う。
- 9 :
- >>7 すまん、あんま慣れてなくて…
俺はその日も講義が半日だったので、午後から意気揚々といつもどおりゲーセンに向かったんだ。
あのワクワク感がいい。
今日は何すっかなーなんて迷いつつ俺はスーパーストリートファイター4を始めた。
平日とは言え、たまたま猛者が一人いて負けがこんでイライラした。
- 10 :
- その日は、もうスパ4はいっか…ってなって、ブレイブルーかLoVをやろうと思った。
LoVってのは、スクエニのアーケードのカードゲームでハマるとなかなか面白い。
でも金がかさむからあまりやらないんだけど、その日はやろうって決めた。
俺は筐体に座って、しばらくそのゲームのプレイに興じていた。
- 11 :
- 珍しく勝ちが続いた。そんなに得意なゲームじゃないんだが。
すると、俺の隣の筐体に女の子が座った。
LOVの人口的にも、ゲーセンでなかなか女性プレイヤーに出会うことはないから、
ちょっと驚きつつも、
「まあ別におかしいことはないよな」って思いつつ俺はゲームを続けていた。
- 12 :
- あーそれ、サキュバスだ
- 13 :
- 自分のゲームが一段落すると、俺は隣の女の子の方を見てみた。
キャスケット帽?っていうのかな、を深々かぶってて顔はよく見えなかった。
俺は「面白い子だなー」なんて思った。
そして、こういうとこで趣味の合う子とか身近でいたらいいだろうに…
と半ば妄想していた。
- 14 :
- しかし、彼女は負けると独り言を言い出した。
「今のはだめかー…」「う〜んなんでだろう」
はたから見るとちょっと変な人なんだけど、俺はなんだか彼女のことが気になりだした。
どういう気持ちで俺がそうなったのかは分からないが…
- 15 :
- 彼女のスペック
- 16 :
- 俺もそういう子には惹かれてしまうwww
- 17 :
- 俺も最初は「まわりに聞こえるくらい独り言とか…ちょっとな…」
って思って印象は最悪だった。けどなんか気になった。
そうすると彼女は早々とLOVから引き上げてスーパーストリートファイター4をやりに行ったので
俺は気になりついていって彼女の試合を観戦してみる事にした
- 18 :
- 彼女のスペックはすぐ分かるからちょい待ち
そうすると、彼女その時使ったキャラはさくら。
そしてなかなかに強い。PP3000くらいはありそう。
なんだろ、このへん知らない人は分かり辛いかもしれないけど、
普通に俺より遙かに上手かったんだよね。
俺は驚いて、「ほぉー…」と思ってじっと対戦する彼女を見つめていた。
- 19 :
- 俺も見ていたせいか、数人の人だかりができて、彼女がコンボを決めると
「お、おお…」みたいなしょぼい歓声みたいのがあがるようになってたw
なんだろ、その時の彼女はすごく輝いて見えていたよ。
でも彼女はこのあと予想外の行動をとるんだよね…
- 20 :
- どきどきわくわく。
はよ
- 21 :
- さっき俺をボコボコにしたであろう、猛者プレイヤーと彼女が当たって、
彼女なら勝てるかも…と思ったけど負けちゃったんだよ。
けっこう惜しかったんだけど。
俺も「あー残念…」くらいに思って見てたんだけど
彼女は顔を真っ赤にして明らかに泣いてたんだよね。
声はゲーセンだから聞こえないけど。
俺は唖然とした。
- 22 :
- 彼女、筺体をひっくり返したと思ったら
俺にコンボきめてきたんだ
- 23 :
- >>19
女にカオナシがたくさんたかってるのを想像した
- 24 :
- 彼女はこの時キャスケット帽をとったんだけど、ショートヘアで顔真っ赤。
明らかに泣いた状態で店外の喫煙所とかありそうな方向に出ていったから
俺もなぜか無心で追いかけていた。
なんで追いかけてしまったのかが謎なんだけど。
- 25 :
- どうなるのか気になる
- 26 :
- 店の端の割と静かな喫煙所っぽいところに彼女はいた。
目を真っ赤にしていた。
というか、キャスケット帽かぶり直してたけど、顔が好みで困った。
多分一般的には可愛いって言われないタイプだと思うけど、俺はドキっとした。
俺は喫煙者だし、煙草を吸うふりをして、彼女に話しかけようと思った。
さっきは、惜しかったですね…。
- 27 :
- なかなかやるじゃねーかこの野郎
- 28 :
- wktk
- 29 :
- ふてくされてるかと思ったが、そんなことはなかった。
にっこり笑うと、
「あぁ、見てたんですか、恥ずかしいです。わたしああいうとこだとつい必死になっちゃって…」
と笑いながら話してくれたのには驚いた。
恐らく、ゲーセンにいるって段階で、初対面の会話の壁ってのが数段なくなってるんだと思う。
お互いにゲーム好きだと分かってるし、ここで自然な会話が生まれたのはゲーセンだったからだと思う。
- 30 :
- 続きが気になる話だ、、。
- 31 :
- ショートヘアいいなぁーーー
- 32 :
- そうすると彼女は面白そうに、
「煙草一本くれません?」と言ってきた。
俺「え、あ、吸うんですか?」
「吸わないけど、なんか見てたら…なんか」
この時点で薄々分かってたんだけど、彼女は天然か変な人かよくワカラン人のいずれかだったw
- 33 :
- しかし俺はといえば、大学生活サークルなし、青春なし、家に帰れば絵かきに身を費やす
という生活を送っていたため、女の子と話すこと事態稀も稀で、舞い上がってた。
俺「じゃ、吸います?wキャスターってんですけど…ちょっと甘いかもですw」
「ありがとございます〜!
すぅぅ…ゴホ!ゲホ!なにこれ苦しい…」
案の定涙目になっていた。
よろしくないことではあるが、俺はもうその時、
なんなんだこの人すごく面白いし可愛いって気持ちに取り憑かれていた。
- 34 :
- 煙草が初めてってことは…そんなに悪いかんじの子ではない。
まあ見た目からしてそうではあったが。
あと、なんか知らないけどやたらと笑う。
そこで数分格ゲー談義をしていたんだけど、すごく笑うんだ。
女の子ってこんなに笑うの?というか笑った女の子ってすごい。
そもそもこんな誰とも話せたことのない格ゲーの話を、
今ここで、初対面の女性としているということが一番信じられなかった。
- 35 :
- なんだかすごい打ち解けてしまって、あの喫煙所で一体何分話したろう。
そうなってくると、男としては「連絡先知りたい」
という欲望が出てきしまう。
20〜30分話した時くらいだったか
趣味の話になってて俺が言ったんだよ。
「ちょっとね、イラストを描くのが好きで…」
ゲーセンにいた子だし、こういうことにもちょっとは興味を示してくれるんじゃないか
なんて淡い想いもあったわけだが…
「イラスト?」
笑顔いっぱいだった女の子が急に、すごく暗い顔になった。
「ま…その話はいいよ…」
「それじゃ、また…ゲーセンで会えたらいいね…
- 36 :
- 気になって寝れない
- 37 :
- はどうすればいい
- 38 :
- 予想外だった。連絡先どころか、ほぼ喧嘩別れクラスの雰囲気の悪さで別れてしまった。
イラスト、ちょっとくらいはテンション上って話が膨らむかなと思ったんだけど…
もしかしたら、そういうのが嫌いな人だったのかもしれない、
そう思って俺は落胆した。
「一体あの子は何だったんだろう…?」
キャスケット帽が似合ってたのは覚えてる。でもそんな風貌でゲーセン来るなんて…
俺はすごい気になった。
- 39 :
- >>37 すまん多分エロ展開はないよw
- 40 :
- >>39
無くても構わんぞ
- 41 :
- いかんせん、俺が人間として少しでも甲斐性を見せるにはイラストしかなかった。
だって、それしかしてなかった…
それから数日経って、俺は再びゲーセンを訪れた。
彼女はまた居た。
その日はLOVをやっていた。その日はなぜかベレー帽。
でもそれも似合っていて、可愛かった。
相変わらず不思議な人だなあ…と思いつつ
俺もおもむろに近くでLOVをプレイし始めた。
- 42 :
- この時、様々な疑問が浮かぶ。
今日は平日だぞ。
俺は講義半日だからいるが。
彼女はなんなんだ?
大学生?フリーター?
同い年くらいに見えるけど…
というか名前も知らないし。
悶々として、ゲームに集中できない。
- 43 :
- LOVの彼女の称号レベルをチラ見する。
やはり、俺よりやりこんでいる。
そして勝率も高い。明らかに俺より上級プレーヤー。
そして勝つと、
「やったね〜!」と声を上げる。
相変わらずの奇人っぷりを発揮していらっしゃる。
- 44 :
- ゲームが終わったところで、俺は肩を叩いて、ども、と会釈する。
「あ、来てたんだね〜。ジュース買おうぜ〜」
などと言い出す。もはやキャラが分からない。
馴れ馴れしいし、
本当に素の時は変な人なんだ。なんなんだこの人。
ますます気になる。
- 45 :
- 寝ようと思ったら面白そうなスレですこと。
さて、ゲーセンいくか
- 46 :
- 自販機前で、俺「あ…この前はなんか…すいませんでした」
すると彼女は何が?ときょとんとした顔になった。
俺「ほら…イラストとか言ったら…」
彼女「あ〜、あのことはね、ちょっと…」
彼女「私もね〜描いてたんだよ、ついこないだまでね!」
俺「絵を描くの好きなんですか?」俺がテンション上げて言うと、
にっこり笑って、「好きだったんだよ。今は描いてない。」
俺「どうして…ですか?ってかアナタって今日も平日ですけど…
大学生さんとか…ですか?」
彼女「ちょっと違うかな」
- 47 :
- 気になって寝れないからはよ
- 48 :
- なんか寝る直前にスレ見てる人多いなw
- 49 :
- 彼女「わたしは美大だよ、だから大学生だけど、今はなんというか…」
俺「ええ!美大って…すごいですね…雲の上の人だ…」
彼女「…今は思い出を見に来てるというか」
俺「はい?」
彼女「ここっていい所でしょ」
俺「ゲーセンに…ですか?思い出?;」
- 50 :
- 漫画家だったのかな?
- 51 :
- 支援するんよ
- 52 :
- 彼女は次第に俺が年下だと気付いて、口調は変わっていた。
俺「え、そりゃどういう…」
彼女「ま、さ!」
いきなり大声を出す。
彼女「一回で知りたいこと全部知れるほど、簡単じゃないよ〜」
といってゲームにもどろうとする。
俺「え、そんな…また次もゲーセンに来てくれますよね!?」
彼女「くるくる〜まだ浸りたいから」
彼女の言葉はひっかかることだらけだった。
思い出?
その時の俺にはまったく理解ができなかった。
そして美大生。ますます俺は彼女の虜になてしまった。
- 53 :
- ロブの絵描いてたとか?
- 54 :
- 実に興味深い
- 55 :
- 芸術家にはが多いってやつか
- 56 :
- 不採用続きだったんだろうな
- 57 :
- 自分にない何かを持ってる人。
よく分からなくて、自分を振り回す人。
きっと俺はそういう人に弱かったんだ。
もともと大好きで通っていたゲーセン、それからは毎日違うときめきと
一緒に通うことになる。
今日はいるか?明日はいるか?
もちろんいつも会えることはなく、会えない日のほうが多かった。
もしかしたらもう2度と会えないんじゃないか…
そんな風に思うこともあった。
- 58 :
- と、今日はそろそろこの辺で寝ます〜
明日は事情であんまり描き込めないかもしれませんが頑張ります…
月曜にまとまって書けると思いますので、すいません…
- 59 :
- おつ
また頼むぞ
- 60 :
- 楽しみにしてる
- 61 :
- おいいいいいいいい!!!!!
- 62 :
- おあずけかよ
- 63 :
- おいいいいいいいいいいいい
逃げるのかよ・・・
寝よ
- 64 :
- すいません…明日も夕方あたりに少しでも書き込めたら書きます…
変な時間に立てちゃって申し訳ない
- 65 :
- お疲れ様
- 66 :
- 案外眠れないのでちょっとだけ書きます
- 67 :
- まってたw
- 68 :
- 何日か通っていると、彼女は再びゲーセンに現れた。
またベレー帽を被ってたんだけど、いつもと様子が違った。
服が作業着っぽいのか、インクやアクリルがついてて、
靴にいたっては絵の具だらけに汚れていた。
LOVをする手も、絵の具で汚れているようだった。
- 69 :
- 俺はもうときめいちゃって、ワクワクして話しかけた。
「こんにちは〜」
彼女「うん…」
いやにテンションが低かった。
明らかに何かあったかんじではあった。
でもまあいつも変な感じではあるんだけど、その日はなんか、落ち込んでいた。
- 70 :
- ゲームに負けても独り言言わない。
ただ黙ってひたすら…
その横顔が自分とは違うちょっと大人に見えた。
俺「一戦終わったら、休憩しませんか?ね。」
彼女「そ、そのとおりであるね〜」
やはり変ではあるが。
- 71 :
- 俺「今日は大学で絵でも描いてきたんですか?」
彼女「いや…大学はもう卒業間近だし、関係ないね〜」
俺「あ、そういえば美大って…!どこに就職するんですか?」
おれは無邪気な期待で聞いただけだった。
彼女「……。」
- 72 :
- >>1よ、こおいう女に嵌まると疲れるぞ・・・って、もお遅いなw
- 73 :
- >>72 なんだろう、自分にない何かを持ってる女性ってとっても魅力的に見えたんだよね…
- 74 :
- 美大とか芸術学部とかは、まじ就職厳しいらしいな
- 75 :
- >>73
分からんでもない。
反省はしても、後悔のないように頑張れ!
応援してるぞ
- 76 :
- 彼女「就職はね…ちっちゃいデザイン会社で…」
俺「うわ、デザイナーじゃないですか…!すごいですね!」
彼女は笑った。
彼女「ありがとう〜そんな風に言ってくれるのは君だけだな。」
彼女「でもなぁ、もどりたいなあ。君くらいの時に」
俺「どうしたんですか?何か夢があったんですか…?」
今思えば、ずけずけと聞きすぎだった。
彼女は泣いてしまっていた。
彼女「辛いなあ…君といると。名前なんてんだっけ?」
俺「富澤です…。」(仮名、サンドウィッチマンに似てるので)
彼女「そっか、わたしは吹石っていうんだ…」(吹石一恵に似てるので)
- 77 :
- 彼女「君は絵が好きなの?」
俺「好きです…下手ですがそればっかやってます…」
彼女「あははは、そうなんだ。」
そうするとまた泣いてしまって、
彼女「ごめんね…もうゲーセンにも来れないかも。」
そう言って夜の街に飛び出していった。
- 78 :
- あ、すいませんそろそろ限界です。
それではまた夕方にでも…ごめんない…
- 79 :
- 良い所でw
- 80 :
- はよはよ(´・ω・`)
- 81 :
- キーボードをバンバンしろや
- 82 :
- きになるうううう
- 83 :
- これは続きの気になるスレ
- 84 :
- 続き待ってます
- 85 :
- はよ
- 86 :
- 気になるなー
- 87 :
- 今北。
おいおい気になるじゃねーか。
- 88 :
- 保守
- 89 :
- これはまとめにのる
いや映画化する
http://hikarashi.blog21.fc2.com/
- 90 :
- キャッチャー!
- 91 :
- Hosh
- 92 :
- さて、ちょいと忙しいので書くスピードが遅くなるかもしれませんが
ぼちぼち書き込みを再開していこうかと思います。
- 93 :
- 待ってたぞ
- 94 :
- 彼女はゲーセンを出ていった。
俺は混乱した。何か悪いこと言ったのか?
もう何がなんだか分からなくなってた。
無心で追いかけた。
「待ってください!どうしたんですか!?」
- 95 :
- 彼女は立ち止まって黙った。
俺はどうしようか困った。
なんて声をかけたらいいか分からなかった。
目の前で、ベレー帽を被って手や服を絵の具で汚した女の子が泣いている。
なんてヘンテコな状況なんだろう。
瞬間、俺はこんな事を口にした。
「そ、そうだ…これから画材屋さんにでも行きませんか?」
- 96 :
- なんでこんなことを言ったのか分からないが、
何か状況を変えようと思ってとっさに出た一言だった。
彼女「え…?ほんとに?」
俺「はい、行きましょう、近場でどこか…」
彼女の反応は思ったよりよかった。
そして幾分ノリ気であった。
彼女「じゃあさ、近くにあるから行こう。ちょっと電車のるけど。」
- 97 :
- 駅に向かって、黙って切符を買う。
「JRって高いのかな?」
などと彼女は言っていた気がする。
ホームで電車を待ってた。時間帯もあって、駅はなかなかの雑踏だった。
無言で過ごす。さっきまで泣いていたのに、彼女は思ったよりケロッとしていた。
俺はよく分からない展開に動揺して、緊張して、足が震えてたかもしれない。
彼女の方を見ると、笑ってVサインをしたりしておどける。
俺「なんなんですかソレ」
彼女「わからんなw」
- 98 :
- この道中も、彼女は決して自分のことを語ろうとはしなかった。
俺がひたすら話していた気がする。
「美大生なんて本当に憧れる」とか「絵が好きで上手くなりたい」とか
俺が終始しゃべっていた。
そのたびにニコニコするだけで、それがなんだか可愛く見えた。
でもなぜ泣いてしまったのか、そのことには触れられなかった。
- 99 :
- 画材屋に着く。
すると彼女は途端にテンションが上がって、
あ〜どうしよう張りキャン買ってこうかな〜あでも筆も…
などと顔をキラキラさせて俺を連れ回して買い物を始めた。
俺はリラックスしている彼女になら何か聞いても大丈夫だと踏んだ。
俺「楽しそうですね。」
彼女「ここ来るとやっぱね〜テンション上がるよ。」
俺「でもこの前、もう絵描いてないって言ってませんでしたっけ…?」
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