2011年10月1期科学ニュース+【分析】世界最高感度の単結晶シリコンドリフト型元素分析X線検出器とSTEMを組み合わせ0.1nm近くの高い原子位置分解能を達成 TOP カテ一覧 スレ一覧 削除依頼

【分析】世界最高感度の単結晶シリコンドリフト型元素分析X線検出器とSTEMを組み合わせ0.1nm近くの高い原子位置分解能を達成


1 :11/10/15 〜 最終レス :11/10/16
世界最高感度の元素分析X線検出器の開発により高い原子位置分解能を達成
 九州大学と日本電子株式会社(日本電子)は2011年9月26日に,九州大学 大学院工学研究院
超高圧電子顕微鏡室の松村 晶教授と日本電子が共同で透過型電子顕微鏡に装着する世界最高
感度のエネルギー分散型X線検出器を開発し,九州大学に設置されている原子分解能収差補正走査・
透過型電子顕微鏡に装着して原子レベルの高い位置分解能での元素の同定や電子線の照射によって
分解しやすい物質の組成解析など,ナノテクノロジーや物質・材料科学分野での研究の発展が期待され
るとプレスリリースした.
 最近の電子顕微鏡の分解能は原子の大きさである0.1nm程度に達しており,物質中の原子配列が容
易に観察できる.また,物質に高速の電子を照射することにより発生するX線のエネルギーと強度を測定
できる検出器を電子顕微鏡に装着すれば,存在している元素の量を知ることができる.しかし,電子顕
微鏡の内部構造が複雑で,観察している試料のすぐ近くにX線検出器を置くスペースが取れないなどの
理由により,試料から発生したX線の1〜2%(捕集率)程度しか検出することができなかった.そのため,
信頼に足るに十分なX線のシグナルを得るためには,試料に電子線照射を長時間行うことが必要で,試料
物質の分解やぶれにより画像が不鮮明になるなどなど,解析に支障をきたしていた.
 松村教授らは,測定素子に高速なX線シグナル処理が可能な単結晶シリコンドリフト型検出器(SDD)を
用い,測定有効面積が従来のものに比べて3倍以上になる100mm2の装置を開発した.これは原子分解能
を有する透過型電子顕微鏡用としては世界最大である.九州大学に設置されている原子分解能収差補
正走査・透過型電子顕微鏡(JEMARM-200F)に装着して,発生したX線を取り込む立体角を従来の4倍
以上の0.8sr(ステラジアン)に拡げ,X線捕集率を6.4%に高めた.この値は収差補正走査・透過型電子顕微
鏡として現在求められている最高感度でのX線解析が実現できる.
 今回開発したX線検出器を使って半導体記憶素子の一種であるDRAM中の元素分布を解析した結果,
窒素,シリコン,酸素から発生するN,Si,OのKα線により,100mm2の測定有効面積において約10nm以下
のシリコン酸化物,シリコン窒化物に対応する細かい構造が明瞭に観察できた.従来の装置では測定有効
面積30mm2と小さく,また,X線の信号量が少ないために細かい構造がノイズに隠れてN,Si,OのKα線の
検出が不明瞭であり,X線の信号量を増やすために測定時間を延ばしても細かい構造を明らかにできなかった.
このことは,開発した検出器の感度の向上が信号の質の改善に寄与するためである.さらに,倍率を上げて
原子分解能での元素位置の同定を試みたところ,チタン酸ストロンチウム(SrTiO3:原子間隔0.28nm)結晶
中のTiとSrおよびガリウム砒素(GaAs:原子間隔0.14nm)結晶中のGaとAsの位置を区別することに成功した.
X線による元素分析で0.1nm近くの高い位置分解能が得られ,精密な元素分析が可能である.
 九州大学の超高圧電子顕微鏡室は,文部科学省のナノテクノロジー・ネットワーク事業の研究拠点の一つ
で,多くの研究者の利用が可能である.また,このX線検出器は既存の透過型電子顕微鏡に後から装着で
きることから,広く普及することにより研究局面でのブレークスルーが引き起こされることが期待される.
参考リンク
http://www.kyushu-u.ac.jp/pressrelease/2011/20111_09_26.pdf
ナノテクジャパンニュース 2011.10.12
https://nanonet.nims.go.jp/modules/news/article.php?a_id=1174
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http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1263156768/
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http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1228735312/
【ナノテク】リチウムイオンの出入りを可視化する電子顕微鏡観察技術を開発 −産総研
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1219069028/ 他

2 :
うーむ、カタカナ多すぎ

3 :
なが。
改行してよ。
2以下に分散展開してよ。

4 :
要約
EDXの検出効率をめちゃ上げて
感度がめちゃ上がったから
分解能もめちゃあがったよ

5 :
やっと開発できたニダね

6 :
ま〜な、「百聞は一見にしかず」だけどな…。
本当は原子配置よりも、電子雲や量子など自動処理し3Dで見れれば最高

7 :
画像くれ

8 :
(`Д´)<九州の手柄はとても近い韓国の手柄ニダ♪

9 :
ようするに最高のオナホが出来るって事か

10 :
>>3
大きめの原子なら、どんな元素がどこにあるのか1つずつ3次元で位置を特定できます。
>>7
九大のpdfに載ってますよ。

11 :
1cm角の検出素子か・・・もっとデカい素子もできそうだけど
局所的なバラつきが出て特性悪くなるのかねぇ

12 :
何か知らんけどすごいのだけ伝わってきた

13 :
なげーw

14 :
いみわからん
解説して

15 :
長い

16 :11/10/16
>>14
電子顕微鏡で電子を検出
→ 原子やイオンがあることはわかるが元素の種類はわかりにくい
→ 電子を当てたときに出てくるX線を検出したら元素の種類もわかる
従来、X線の検出は感度が悪かった
→ 実効感度が高い検出器と出力信号の高速処理を開発した
====
原子スケールの観察では、試料を原子スケールで静止させ
続けること自体が難しい。感度が低い検出器では、
ノイズに埋もれた像か、または、シャッターを開け続けて(比喩)試料が
動いてしまったぼやけた像しか得られない。

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