2011年10月1期相撲がんばれ琴桐ヶ窪
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木村山 守(春日野部屋)統一スレッド
寶智山スレ2
相撲ってステロイドとかドーピングないからいいよね
若の里=山田太郎(ドカベン)
がんばれ琴桐ヶ窪
- 1 :11/09/12 〜 最終レス :11/10/07
- いつかの続きです。
- 2 :
- エコーを応援したい
- 3 :
- さて、相撲界を揺るがせた八百長騒動、武蔵川理事長は御自慢のピンクの
タキシードを来て「ギンギラギンにさりげなく」を歌う夢叶わず、裏と表
どっちも真っ黒で顔も腹の中も真っ黒な放駒理事長に代わった。
そして誰もが・・・・・琴桐ヶ窪を・・・・・疑わなかった。
そりゃそうである。
土俵上では負けていない。
黒星は全て不戦敗であとは休場なのだから。
- 4 :
- 「おい婿養子親方よ!八百長ってのはなんだ?俺はその意味が判らねえ」
アフロ大銀杏を揺らしながら琴桐ヶ窪は婿養子親方を睨みつけた。
「つまりその・・・あのな、わざと負ける事だよ」
「ふ〜〜ん。じゃあ俺のずる休みは八百長とは言わねえんだな?」
「こ!!声がでかい!!病気休場と言いなさい!!」
「なんだそののんき急行ってのは?」
「説明してる時間が無いんだよ・・・・・・今日はこれから理事会なんだ。
私も行かないとならなくてね、何せ女房がうるさくてさ、仕事しろしろって・・・
もう休む間もなくこき使われてるんだよ。可哀そうだと思わないかい?
私はだね、先代の・・・・」
「誰もそんな話を聞きてえなんて思わねえぞ。あまりうるさいとお前が俺から
二千三百円借りてアマゾンでりかちゃんの本を買ったのばらすぞ」
「わわわわわわわ判った・・・とにかく行ってくる」
婿養子親方はミッフィのキャラ自転車で国技館へ向かった。
その頃・・・国技館に放駒理事長の為に特殊メイクを施してくれるメイキャップアーティストが
ハリウッドから大江戸線に乗ってやってきていた。
この男、正確に言えばニューハーフなのだが、名前をチャーリー・チーンと言う。
理事長の為の特殊メイクとは、とにかく色白になりたいと言うその願望をかなえるメイクである。
裏から見ても表から見てもどっちが正面なのか判らない理事長の為、そして小さい頃から墨だの
石炭だの、相撲界に入ってからは黒星野郎と言われ続けてきた黒い顔を白く見せる為の
メイクなのだった。
チャーリーはチャーリーで、琴桐ヶ窪のアフロ大銀杏にウィッグを付けたいとの
密かな野望を抱いての大江戸線両国入りである。
- 5 :
- その頃、恐山の奥の院では高見盛セイケンが護摩焚きの行を受けていた。
十両落ちをして、相撲取り人生の危機を迎えたからである。
行者は厳かに尋ねた。
「セイケンよ〜〜〜 おめは霊元童子を粗末にしたべ?しょうじぎにごだえろ?
(正直に答えなさい)」
「おぼえでねっす(覚えてないです)」
「じゃ、おめばおなめぐじさまとおよね婆様をそまづにしたべ?(おなめくじさまと
お米様をそまつにしたであろう?)」
「おぼえでねっす(覚えてないです)」
「じゃおめば朝何食っただ?」
「覚えでねっす」
「じゃおめば何だ?」
「おらほは高見盛セイケン」
「じゃ何して飯食ってるだ?」
「ちゃんこでまんまぐっで(ご飯食べて)」
「けんたなしのみそあだまだべ(どこまでバカなんだか)」
護摩行はさっぱり進まないで、順番待ちの信者達が怒っている。
が、そんな声さえも耳に入らないセイケンであった。
- 6 :
- 同じ頃、大江戸線両国駅のゴミ捨て場を漁る人物がいた。
そう・・・・・あの!!霊元童子である。
「ミスドのクーポン券ないかなあ・・・それにしても、理事長には騙されるし
セイケンはいないし、国技館に入り込めないかなあ」
電車が到着し、改札口に報道陣が人垣を作った。
チャーリー・チーンが到着したのである。
「今回の来日の目的は?」
「デラックスマツコさんとの仲は本当ですか?マツコサイドは否定してますが!!」
「わざわざ両国に来られたのはなぜですか??答えなさいよ!」
が、チーンは両手を開いて何も答えなかった。
そうである・・・・今回のミッションは極秘裏に行われなければならない。
だがチーンにとって手伝ってくれる人物がどうしても要るしなかなか見つからず
遂に来日のタイムリミットになったのだ。
―誰か手伝ってくれるのがいないか―
チーンは焦っていた。
その時である・・・・ゴミ箱を漁っている霊元童子と目が合った。
アーティストの直感で、これはモノになるかと勘違いをする。
全然頼りにならないのは明白なのだが。
チーンは覚えたての日本語で尋ねた。
- 7 :
- 「ちょっと尋ねるんじゃがのう・・・」
「へ??」
霊元童子が顔を上げると目の前にはスキンヘッドに五色のウィッグを付けた
変な外人がいて、それが日本語を喋る。
チーンに日本語を教えたのは、広島出身のすし職人で菅原文太兄いを慕う人物。
だから広島の、それも下品な言葉ばかりを覚えてしまったのだ。
「わっしゃあ国技館に行きたいんじゃがのう、すまんがちと案内してつかあさいよ」
「国技館・・・ですか?」
「そうじゃ。わっしゃあ国技館に行かにゃいかんのじゃあ」
チーンと霊元童子を記者達が取り囲み、フラッシュが焚かれる。
「ちとまぶしいんじゃ。止めてつかあさいよ。止めろちゅうとんのんじゃあ!」
そのドスの利いた声に記者達は一瞬たじろいだ。
「ハイハイ喜んで・・・で、お手当は頂けるのですか?」
「どんぐらい欲しいんじゃ?遠慮無う言うてつかあさい」
そんな事を言われた事の無い霊元童子は驚きと喜びに体を震わせていた。
「じゃあ・・・・思い切ってミスドのクーポン三千円分!!いや!!千円で良いです!!」
「なんじゃと??ドーナツじゃとお??こん腐れ外道が!ケンタッキーにせんかい!!」
「はい・・・・・・それでも良いです・・・」
悄然としながらもチーンを国技館に案内する霊元童子だった。
「理事長・・あの、記者の方が新理事長の抱負をと・・あの・・・」
「何ですか?私は前を向いて貴方を見てますよ」
秘書の高柳さんはそう言われて良く見るとなるほど目がついている。
それくらい裏も表もまっ黒けの理事長だった。
「抱負なんかよりもお茶を」
「あの、実はその事なのですが、武蔵川理事長が・・・」
「前理事長と言いなさい」
- 8 :
- 「その前理事長が安いお茶を大量に買いまして、それがいっぱいありまして」
「あの馬が食う様なあの出涸らしですか?」
「はい・・・如何いたしましょうか?」
「私はこれでも大学を出ているんだ。大卒には当然カッフィが相応しいと思いませんか?」
「カッフィですか?」
「そうです。カッフィです。それからタキシードをあつらえます」
「えっ?!」
秘書の高柳さんは、この人も死を招く歌うたいなのか一瞬ぎくりとする。
「そんな怯えなくてよろしい。私は歌はやりません」
ほっとする秘書をしり目に、理想を語り始めた。
「理事長室にジャズを流し、そしてカッフィを楽しむ、それが私の楽しみ方ですよ」
「ではタキシードは?」
「それは・・・・極秘だが純白のをあつらえる。そして私は美白の理事長として、墨だの
黒星だのと言われてバカにされた人生を・・・うううううっつつっっ・・・」
思わずこみ上げる物があったと見えて、真っ黒な頬を涙が伝い、目のありかが判った。
「ところで、前理事長はお茶を何で飲まれてましたか?」
「これです・・」
台車で持ってきたのは重さ五キロもある茶渋だらけの大湯呑だった。
「何ですかねこれは?赤ちゃんが産湯を使うにしては実に汚らしい。私の代からはエレグゥワンス アンド
エックセレントォです」
高柳さんはため息をついた。
前理事長は出涸らしの強制と駅のトイレからトイレットペーパーを持ち出す以外、マイクさえ
持たせなければ大人しいモノだったからだ。
その時、理事長室のドアがノックされる。
- 9 :
- 「理事長、あのお客様です」
「高柳君、お客様を案内してください」
秘書の高柳が秘書室前に行くと、清掃員の格好をした小男とピカピカの頭に
五色のつけ毛をした外国人が立っていた。
先々代理事長には九谷焼と熱いお茶で苦しめられ、そして先代には人ソングと
出涸らしで苦しめられ、ようやく常識人が就任したと思っていたら裏も表も判らないまっ黒け。
おまけに奇人の来訪ではどうなるかとため息をつく。
そのため息をチーンは見逃さなかった。
「姉さん、わしゃのう・・・女子のため息ちゅうんは気持ちが盛り下がるんじゃあ。
わしの前ではため息を吐かん様に願いたいんじゃがのう」
奇怪な外国人が恐ろしい言葉を吐いた。
高柳さんは後輩の末松さんに理事長室への案内を依頼し、そして静かに墨をすり始める。
そう・・辞表だ。
墨跡鮮やかに「一身上の都合で退職させて頂きます」とだけ記し、静かにデスクの上に置くと
ロッカーの整理を始めた。
その日を最後に両国駅に降り立つ高柳の姿を見た者はいない。
- 10 :
- その頃ミッフィのキャラ自転車を婿養子親方は懸命に扱いていた。
漸く国技館が見えてくる。
「他の親方連中は車なのに俺だけはいつもこの自転車だ。あ〜あ・・
婿養子なんかになるんじゃ無かったなあ。何時まで経っても俺は尻に敷かれたままか。
それと何で我が家は女しか産まれないんだ?で、揃いも揃って俺をバカにする。
力士も琴桐ヶ窪の様に俺より偉い奴がいる。
懸賞金は部屋に入れないで全部クレーンゲームで使っちまうし、おまけにいつまで経っても
三役になろうとしない。この前も八勝一敗六日の休みで不満なら六勝一敗八日の休みでも
俺は構わねえぜだってさ・・・・・・・・・
休む理由が見つからないからお前考えろ、そうでないとりかちゃんの本を買った事
ばらすぞだってさ・・・・・・
あ・・・・ぽんぽんが痛くなってきた・・・やべ・・・早くトイレトイレ・・・
理事室のトイレ空いてるかな?あそこ静かで良いんだよね」
幸い理事室のトイレは空いていた。
その一つに汚らしいポスターらしきが掛けられている。
「何だいこれ?ああ・・・先々代の理事長の等身大ポスターね。それにしても
汚いねえ。こんなの見たくもないよ。と一緒に流しちゃえ」
ガボガボガボ〜〜〜と流れ掛けた処で、水気を吸ってポスターが膨れ上がり始める。
「あれ?何だこれ??うゎああああ気持ち悪い!!何だ何だ??俺、逃げちゃお」
バキッ!!メリメリメリと言う大きな音を立てて便器が砕け散った。
「うぉおおおおおおお〜〜〜〜〜俺は蘇ったぞ〜〜〜」
頭に脳手術痕のある先々代理事長が蘇ったのだ。
のっしのっしと理事長室に急ごうとする。
自分が更迭された事など知らないのだ。
- 11 :
- 同じ頃、護摩焚きの行場から追放された高見盛セイケンはとぼとぼと太宰治生家へと
向かっていた。理由は行者から「おめは人間失格だ」と言われ、その意味が判らず聞き直した処
「金木の津島の家さあべ」と護摩の灰をぶっ掛けられたからだ。
灰神楽になったセイケンは奥羽本線から津軽鉄道のストーブ列車に乗り、とぼとぼと
金木の太宰治生家に辿り着く。
「しがしどすっがな。おらほはもうだめがもしれねべ」
斜陽館の玄関先で永谷園の振り掛けの掛かった握り飯を頬張りながら呟くセイケン。
日は西に傾き、そろそろ斜陽館も今日の営業を終えようとしたその時・・
目の前の梅の木に大きなナメクジがたかっている。
「そう言えばおなめくじ様の事いっでだな。米婆あさまがどうしだごうしだで。
これも縁だべ、手さ合わせどご」
背中に二本の線が走っているナメクジに手を合わせた。
すると・・・どろどろどろどろと言う音がして、煙幕が立ちこめる。
そして恐ろしげな声が聞こえてきた。
「今すぐ国技館へ戻れ〜〜〜お前の師匠が待っているぞ〜〜〜」
その煙幕の向こう、おナメクジ様にまたがった米婆あさまのお姿がぼんやり見える。
「あ!!これは婆あさま!!へへ〜〜〜〜わがりやしたでごぜえやす!!」
しかしそれは夢で・・実際には握り飯を手にしたままで眠り扱けているセイケンがいるだけ。
誰もいない斜陽館に閉館を告げるアナウンスが鳴り響いていた。
- 12 :
- 同じ頃琴桐ヶ窪の付き人、琴西国分寺と琴一橋学園が息せき切って部屋に戻ってきた。
「関取、大変です!!」「どうしましょう!」
二人とも顔を真っ青にして冷や汗を浮かべている。
琴桐ヶ窪は戦利品に寄りかかりながらチョコレートを食べている最中だった。
「何だお前ら、何かあったのか?」
「こんな貼り紙がゲームセンターにっ!!!」
見ると(相撲取りの入場禁止)とある。
「こりゃどこのゲームセンターだ?」
「し・・・新宿駅東口ですっ!」
「そこだけ駄目なんだろうよ」
「そう思いまして、池袋にも渋谷にも行ってみましたが、出ておりました!!」
「何ぃ??ははぁ〜〜さては、ゲームセンターで悪さをしたのがいたんだろうよ。
たぶん高見盛セイケンが裸踊りでもして女の子が逃げ出したとか、そんな話なんだろうさ。
構う事ねえから行こうじゃねえか?支度しろ!」
「皆さん、クレーンゲームビジネスを存続させる為にも、あの琴桐ヶ窪を出入りさせてはなりませんぞ!
ここは一致団結、絶対に立ち入りさせない様頑張りましょうぞ!!」
塩辛声を貼り上げてゲームセンター親睦会理事長の蛸薬師繁蔵は激文を読み上げる。
鉢巻をしめたオーナー達が眦を決して右手を突き上げた。
だが、誰がどうやってゲームセンターに入ろうとする琴桐ヶ窪を止めるのか、誰も考えていなかった。
どうせ俺のところには来ないだろう、貼り紙しとけば驚いて帰るさと気楽に考えていた。
- 13 :
- なぜ琴桐ヶ窪が来ては困るのかと言えば、そもそも歩くその地響きでお菓子の塔が
崩れてしまうからであり、せいぜい五百円で全部の塔を崩して段ボール三箱分の
菓子を持って行かれた事もある程だ。
嫌いな菓子を山積みにしておけば来ないだろうと考え、何とか嫌いな物をと金を使って
探ろうとする向きもあったのだが、なかなか伝手が見つからない。
噂でホワイトロリータが嫌いらしいと聞き付けて山積みにしたら、何とそれが大好物で
店にあった一カ月分の菓子を千円で持って行かれた事もあったとか。
アフロ大銀杏を揺らしながら巨体でのし歩く琴桐ヶ窪はまさに恐怖の象徴なのだ。
「関取、じゃあ今日はどちらへ?」
「地図を持ってこい」
それは琴桐ヶ窪お手製の地図で駅名が全部ひらがなになっている。
とてもじゃないが字とは見えない記号らしきが並んでいるその地図を見ながら
琴桐ヶ窪は悩んでいた。
その頃、国技館の理事室トイレから、復活した北の湖親方はのしのしと理事長室へ歩を進めていた。
まだ自分は理事長だと思い込んでいるからである。
「まずお茶だな」
そう呟く。
- 14 :11/10/07
- その頃理事長室では、裏も表も真っ黒で判らない放駒理事長に特殊メイクが
施されていた。
チーンは霊元童子をお供に、そして僕兼助手として石膏とサンスターの歯磨き粉を練り合わせ
さらに洗濯で使う漂白剤をぶち込んで部屋の中に塩素の匂いを漂わせていた。
そしていきなりぼてっと、その練り上がったやつを理事長の顔にぶつけ、上から漆喰を延ばす鏝で
ぺたぺたを均す。
余りの色の黒さ故、普通の人の倍は塗らないとその黒さが浮き出てしまうので
厚塗りを重ねて行った。
漸く乾き切った処で今度は鑿を取りだし、口の処を穿つ。
目と鼻と口が深い切れ込みを為し、そこから地肌の黒さが浮き立っていた。
そして何よりも、その厚塗り故に元々大きかった顔がさらに巨大化し、元の顔の三倍になっていた。
重さも半端ではない。
恐らくそれは重量五十キロはあるだろう。
それを首で支えるのである。
如何に鍛えに鍛えた力士であろうと、その五十キロを常時支えるのは地獄の苦しみのはずだ。
しかし、色黒を嘲笑われた理事長にしてみればそんな苦労は屁でも無い。
乾き切った処でチーンは「鏡見しちゃれ」と霊元童子に命令する。
理事長は生まれて初めて、鏡でマジマジと己の顔を見た。
そこには純白の顔が映っているではないか!
「おお!!べりいナイス〜〜〜」
そうすると理事長の両の目から滝の様に涙が流れだした。
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