2011年10月1期世界史戦争の勝敗は最終的にはイデオロギーが決定する説
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戦争の勝敗は最終的にはイデオロギーが決定する説
- 1 :11/10/07 〜 最終レス :11/11/17
- 戦争の勝敗を最終的に決定する要素はなんだろう?
素人は戦術を語り、専門家は兵站を語るという。
しかし、戦争の勝敗は最終的には、戦術や兵站ではなく、イデオロギーの正当性、優越性が決定する
と言う説がある。
これについてどう思う?
- 2 :
- 「健全な肉体に健全な精神が宿」ったらいいなー
ってのと同じ類の話だろw
- 3 :
- まあ、独ソ戦でソ連が勝ったのは、ドイツのドイツ民族至上主義よりも、ソ連の共産主義のほうが
他民族や他国の支持を受けやすかったからと言う話だな。
わかりやすい話ではある。
わが民族マンセーと言っているナチスよりも、そりゃ、まだソ連を支援するよ、周辺国は。
偏狭的な民族主義よりも、共産主義はまだ普遍性がある。
- 4 :
- だから韓国が付いた国は負けるのか
- 5 :
- 戦争の勝敗要素を、戦術、兵站、イデオロギーの3つに分けて考える。
要するに、イデオロギーとは、大義名分の宣伝戦略。情報戦の一種だな。
きわめて政治的な概念。
結局、軍事とは政治の延長。
そして、政治とは大義名分を作り出す技術。
優秀な武将、将軍はみな優秀な政治家でもあった。
いや、武略の能力よりも、政治家としての素質のほうが重要だっただろう。
カエサル、Mス・ハン、徳川家康は、軍人である以上に、優秀な政治家だった。
- 6 :
- 蜀漢や南宋の大義よりも、魏やモンゴルの大義が優れていたわけだ
- 7 :
- つーか正義が勝つんなら戦争は肯定されるべき。
- 8 :
- イデオロギー性がはっきり現れてきた近代だけでなく、古代中世も実はすごく軍人は、大義名分に
こだわってるんだよね。
たとえば、戦国大名は天皇のご威光を必死に利用しようとした。
天皇のためといえば、諸大名も反対しにくい。
あと、フィクションだけど三国志演義でも、漢の皇帝を擁する曹操は大義名分で、大きな有利点を持っていた。
しかし、劉備に献帝の曹操討伐の密書があることを暴露されて動揺するシーンがある。
それだけ重要だったと言うことだ。
単純に兵站論や軍事バランス論だけで戦争を語る人間は、歴史のそこら辺の機微が理解できてない。
- 9 :
- イデオロギーといったらほぼマルクス主義vs反共のことだな。
ここで上述されているのはイデオロギーというより
プロパガンダだな。
「大義」のことなら「大義」そのままでいい。
反権力と権力側が入れ替わりながら粛清を繰り返す。
この地獄絵図を近代の大陸国家なら
程度の差こそあれ少なからずどの国も体験している。
日本は健全。
- 10 :
- >>1イデオロギーの正当性ってどうやって判定すんの?
- 11 :
- 例えば
ソ連: 全人民は財産を共同所有して完全平等を目指す。
アメリカ: 全員が事業主で自衛主で国家と契約する自由社会を目指す。
ナチス: ユダヤンは全員死んじまえ。ゲルマン超天才。
がんがれナチス
- 12 :
- 単に戦争に勝ったトコのイデオロギーがもてはやされるだけだろw
- 13 :
- 教皇VS皇帝
十字軍VSジハード
- 14 :
- 支持者を集め固める、なるほど戦争遂行には重要だ
- 15 :
- イデオロギー自体が近代以降のヨーロッパにおける歴史的な概念なんだから
そんなんで戦争の分析ができるわけ無いだろアホか
- 16 :
- >>12
勝ったら官軍、負けたら賊軍。
よく聞く言葉だが、そう歴史は単純じゃない。
やはり、大義名分の重要性を認識していた有名な社会学者はマックス・ウェーバーだろう。
支配の正統性という概念を考え、その諸類型として伝統的支配、カリスマ的支配、合法的支配を挙げている。
正当性がなければ人はついてこない。
戦争しようにも兵士の士気が上がらないんだ。スポンサーもつかない。
だから政治家は、いつの時代でも必死に正当性を確保しようとする。
それが戦争結果に大きく影響することを知っているからだ。
- 17 :
- >>15
いや、もっと広い意味でのイデオロギーだよ。
原始的な民族主義、宗教主義もイデオロギーであり、民族紛争も宗教戦争も立派なイデオロギー対立だ。
- 18 :
- トンデモ歴史小説家の代表みたいに見られているが、井沢元彦はけっこう支配の正統性を重視している。
朝鮮出兵に失敗した理由を、支配の正統性の欠如に見出していた。
いきなり日本軍が乗り込んできても、朝鮮の人民がやすやす従うわけないと。
また、秀吉の最大の幸運は本能寺の変で、織田信忠も一緒に死んだことだ。
もし織田信忠が生きていたら、秀吉は織田信忠を立てねばならず天下は取れなかったかもしれない。
織田信忠をして天下を奪えば、簒奪者の汚名を着かねない。
あと、フィクションだが、銀河英雄伝説もそこら辺はラインハルトが悩んでいる。
だから、幼少の皇帝を誘拐させて、自由惑星同盟に連れ出すみたいな回りくどいことをやっている。
まあ、正当性の概念で考えたら歴史がぐっと面白くなるのも確かだ。
- 19 :
- 話は分かるが信憑性が減る人物や話が延々出てくると…
- 20 :
- >>16
要するに、兵士の士気が上がるような正当性がある理由をたとえトンデモでも良いから提示できた方がより
よいってだけの話でしょ?
ナチスの「ユダヤ人が世界征服を狙っている…」ってのもトンデモだけど、一定の支持はあった。共産主義
を攻撃する理由付けにも使えたしね。
ソ連の共産主義も結局はトンデモだったけど、それよりも「大祖国戦争」ってスローガンが受け入れられた。
アメリカの、「リメンバーパールハーバー」ってのも、なんだかなーと思いつつ、(釣られた日本も悪いが)
支持は集められた。
- 21 :
- 最近では、「テロとの戦い」とか「大量破壊兵器」ってのもあったなー。
うさんくささは後で分かることで、説得力はあったな。権力者がココまでいうのだから…って思いは
オレにすらあったw
- 22 :
- 「核兵器」とかでなく「大量破壊兵器」なんてボカして言うのはなにか後ろめたい
ことがある証拠。最近だと「自然エネルギー」かねw
- 23 :
- 自然エネルギーは、原発に対するモンだからなーw
こいつはちょい意味合いが違う気がする。原発に関しては利権構造がかなーり出て来たしねぇ。
それで動いていて、2chですらその影響下にあるってのも…
- 24 :
- 戦に勝ちゃあ、女と財宝が選りどりみどりだぜぃ♪というのもイデオロギーなのか?
Mス・ハーンに至るまで騎馬遊牧民の対外戦争って、それが大義だと思うのだが。
- 25 :
- イデオロギーの優劣が、決定的に勝敗を分けたもっともわかりやすい例はやはり独ソ戦だろう。
米英は最初はヒトラーを共産主義の防波堤として期待していた。
しかし、最後は米英が全面的にソ連を支援する形になった。
ナチスのドイツ民族至上主義が、他民族、他国に理解されるわけがない。
情報戦略としてまったく下手だった。
ヒトラーは国内ではデマゴーグの天才のように言われているが、他国からしたらまったく理解不能で
外交下手の低レベルな政治家でしかない。だから周辺国からまったく理解されなかった。
当初はソ連からの圧制の解放者と歓迎した東欧の人間も、ナチスに反発し始めた。
ドイツは歴史家が一般論として語るように、物量の差で敗れたわけではない。
イデオロギーの正当性、優劣によって敗れた。
米英仏がスターリンではなくヒトラーを支援したら、物量の差は十分埋めることができた。
ソ連がアメリカに並ぶほどの超大国と化したものイデオロギーの魅力ゆえだ。
共産主義は当時、世界中のインテリから支持される魅力的なイデオロギーだった。ソ連は希望の星だった。
歴史的には敗北したが、もし共産主義がなければ、資本主義は19世紀的なえげつない超格差社会のままだったかもしれない。
資本主義のアンチテーゼとして十分その機能を果たした。
- 26 :
- >>24
というか、戦利品の分配方法の公平性だろう。
A「戦利品は全部俺様のもの」
B「戦利品はみんなで公平に分けよう。ただ、特別に功労のあったものにはボーナスを出す
から奮励努力せよ」
この場合、AとB、どっちを支持する? どっちについていく?
優秀な政治家は、部下に対しても惜しみなく褒章を分け与えた。
それが支配の正当性を生んだんだ。
少なくともMス・ハンは他のライバルの諸侯よりも、部下の人心掌握が上手かったとは言える。
- 27 :
- 実際には武将の勢力バランスを決定する上で、戦争そのものは大きなファクターではないんだよ。
ポーカーと一緒だ。
ポーカーは運ではなく実力の勝負だと言われている。
なぜならばその勝負のほとんどは手札をあけることなく終わるからだ。
だからハッタリと読みが勝負を分ける。
勝てないとわかったら手札を開ける前に降りてしまう。
実際の勢力差を決めるのは周辺の実力者が、戦う前にどっちにつくか、支持するかだ。
戦争そのものは最終処理ていどの意味しかない。
戦う前に勝敗は決しているんだ。
戦いには百戦百勝したが結局は劉邦に敗れてしまった項羽のようなものだ。
勝ち続けたが、正当性がなかったために、どんどん諸侯は離反していった。
明智光秀があっさり秀吉に敗れたのも、頼りにしていた細川忠興の非協力、中川・高山・池田の
摂津諸将の離反が原因だった。彼らは反逆者の汚名を受けるのを嫌ったからだ。
- 28 :
- 言いたいことはわからんでもないが
完全殲滅を目指す大陸の戦争では通用しないのではないか。
また戦争は手段であって目的ではないから、
他の手法で統治・拡大ができるのなら、
それが実力と繋がるのは当然だろう。
ドイツ民族至上主義は窮鼠が猫を噛んだ結果だから。
ドイツには踏み倒す以外に道はなかった。
資本主義という形態は持つ側の者が供給過多の満腹を申し出ることも
出来ない仕組みだからなあ。
必要以上の金よりも、社会をコントロールする
仕事欲求の強いインテリにとっては共産主義は魅力的な形態だった。
- 29 :
- >>24
いわゆる海賊系の連中はスペインもイギリスも金銀財宝目当てで略奪をやった。
ところが、モンゴルのバカ珍連中の略奪対象は基本的に土地だけだと思う。
目当ては草というか、家畜のエサだけだったと思う。
根っからの蛮族であるこいつらにとっては都市にある金銀宝石、壮麗な建築物は邪魔なだけでゴミに近いといえる。
モンゴル人が都市的なモノに価値があると分かってきたのは案外最近かも知れない。
未だに中国・アフリカの一部では遊牧民と農耕民の土地争いは解決していない。生態が違う生き物だから。
海賊系が侵略征服地で支配層として君臨し続ける傾向があるのに対し、遊牧系は侵略征服地で農耕民が巻き返すとあっさりと撤収傾向にある。
思考回路が違うらしい。
- 30 :
- バカ珍乙
- 31 :
- 要するに>>1くんはなんやかんやで外交上手な人気者が
圧倒的な数で勝つってことを言いたいんですね
- 32 :
- 米帝に勝利したベトナム万歳
- 33 :
- >>32
アメリカのベトナム戦争の正当性はいろいろ難しいが、結局冷戦自体にはアメリカは勝ってるわけだし、
最終的にはアメリカの勝利だろう。
ベトナム共産党が、アメリカよりも優れているとは誰も思っていないだろう。
ベトナム共産党一党独裁は、ソ連や東欧同様、滅び行く定めの政治体制だよ。
ベトナム戦争の正当性の難しさは、19世紀的な植民地戦争と、20世紀的な冷戦が混在していること。
白人支配からの植民地独立闘争と言う点では、アメリカに正当性がなかった。
植民地の独立、民族自決は歴史の必然だった。
アメリカは共産主義からの解放者のつもりだったが、ベトナム国民からしたら、アメリカは横暴は
植民地支配国に過ぎなかった。
20世紀的な冷戦と言う点では、もちろんアメリカの圧勝。親玉であるソ連を崩壊させたのだから。
まあ、ベトナム戦争の正当性というテーマだけで、スレひとつ埋まるほど複雑で難しい問題だとは思うが。
- 34 :
- >>31
いや、外交だけではないよ。
むしろ、国内をまとめるために支配の正統性はもっとも必要だ。
例えばヒトラーからしたら、ドイツをまとめるにはドイツ民族至上主義が一番簡単だった。
ドイツ国民には「ドイツ民族最高! 今調子悪いのは、第一次大戦敗北とユダヤ人のせい!」
といっておけば、「そうだ!そうだ!」となる。
これは日本でもそう。
当時の日本を統治するには、天皇主義と日本民族至上主義が一番簡単だった。
支配の正統性を得やすかった。
しかし、対外的にはそれが理解されなかった。
イデオロギーとしての民族主義、国家主義の限界でもある。
- 35 :
- 原因と結果論を混同してるだけなような
- 36 :
- 要するに空気が読めるかどうかでしょ。
遅れすぎてもダメ、進みすぎてもダメ。
上手く多数派の支持を獲得できるイデオロギー、大義名分を確保できたものの勝ち。
どんな屁理屈でもいいから大義を作り出せばいいというのとは違う。
大義が国民や諸外国に支持されなきゃ意味がない。
大義に説得力の差がでてくる。
- 37 :
- >>35
物理的な兵力と大義。
どっちが原因で結果か。
どっちが本質か現象か。
これは、あくまで大義名分が原因であり、本質でしょう。
なぜなら大儀(戦争する理由)がなければ戦争そのものが起きないから。
たとえば、今、イギリスの首相がフランスに戦争しかけるぞと言っても誰もついてこないでしょ。
だから戦争そのものが起きない。
兵力や兵站の用意は、その戦争目的の結果だから。
- 38 :
- >>37
ロシア・グルジア戦争は両方に大義があって戦争が起きたけど
勝ったのはロシア
これはロシアの大義が正しかったからなのか?
それとも勝ったからロシアの大義が正しいとなったのか?
負けたグルジアの大義は間違っていたのか?
勝った理由は単にロシア戦力が圧倒的で、北京五輪中には兵を
動かさないだろうというグルジアの希望的観測が外れたからだけど
・・・ってこれは戦闘と戦争をごっちゃにしてるか
- 39 :
- イギリスはインド大反乱に大勝利してインドを植民地にしちゃったり
売りつけて戦争吹っかけたアヘン戦争で大勝利したじゃん。
- 40 :
- アメリカがドイツでなくソ連を選んだっていうけど
ただ単に(イギリスの)敵の敵だから支援したってだけだろ
- 41 :
- >>39
そうだが、長期的に見たらインドは独立に成功している。
つまり植民地独立闘争という点では、インドはイギリスに完勝している。
特にインドの独立にはガンディーの功績が大きいが、彼の唱えた非暴力不服従の思想は世界中から
高く評価され、支持された。
大英帝国は、民族自決と非暴力不服従のイデオロギーの正当性の前に敗れたと言っていい。
誇り高いイギリス国民は悪役になることを嫌ったんだ。
ガンディーの勝利は、戦術や兵站よりも、大義名分が戦争の勝敗を決する要素として、上位概念に
ある大きな証拠だろう。
- 42 :
- >>40
まあ、それもあるが、ではなぜアメリカはイギリスを支持し、味方したのかと言う視点が抜けているだろう。
アメリカはドイツよりも、イギリスにたいしてシンパシーを感じていた。
つまり、アメリカはイギリスの正当性を支持したんだ。
- 43 :
- 十字軍の時はヨーロッパ側はイデオロギー色が強かったが結局イスラム勢力に負けてしまったぞ
- 44 :
- イデオロギーで戦争の勝敗が決まるなら厨共なんぞとっくの昔に滅んでるだろ。
- 45 :
- 最近スペイン内戦とそれにまつわる色々なことに興味があるのですが。
当時の反政府勢力は意思統一できなかったから負けたのでしょうか?
彼らにとって反ファシズムというのはいつの間にかお題目になってしまって、お互いのイデオロギーで足の引っ張り合いになってしまったとか。
- 46 :
- 神を信じぬ不信心者が敗北したのは当然なのです。正義は勝ったのです。
- 47 :
- スペインには中国共産党、朝鮮労働党、ベトコン、サンディニスタみたいな統一司令部はない。
バラバラであって、通りを挟んで右派社会党と左派社会党が銃撃戦をやるような状態だった。
POUMの指導者ニンもフランコ派ではなく、スターリニストの共産党に虐された。
これで勝てる訳ない。右派のフランコに対して、左派もカストロやカダフィみたいな人がおれば勝てたかも知れんが。
そしたらアメリカもちょっとつらいわな。地中海の玄関口だし、フランスのすぐ南だろ!イタリア挟み撃ち!
バルカンとイベリアを左派に支配されるのは、欧米右派にとってムラービト朝とオスマン帝国に挟まれるような気分ですよ。
- 48 :
- >>42
民主主義とファシズム勢力とマルクスレーニン主義の三つ巴時代に
なんでわざわざ敵陣営を支援するんだって云う話だよ
正当性があるとするならドイツの生存圏獲得を抑え込もうとしたってくらい
- 49 :
- >>44
そう。悪は滅びるんだ。
なぜならば、マジョリティの支持を受けられない存在を悪と呼ぶから。
だから悪は滅びる。
世界中の暴君はみな滅んだ。
- 50 :
- もっとも原始的な支配の正統性は、カリスマ的支配だろう。
これは単純だ。
人気者が支持を得る。人気のないものは滅びる。
つまり、軍事力や経済力は、あくまで人気、カリスマ性のあとについてくる。
支配を強固にする最も重要な要素はカリスマ性なんだ。
むかしから、人徳、器量と言う言葉があったように、指導者にとって、人徳と器量が一番重要な要素なんだ。
一対一の戦いなら、単純に肉体、武術の強さがものをいうだろう。
しかし、集団戦だとまったく状況が変わってくるんだ。
- 51 :
- >>41
別に長期的にみなくても、英国がインドに勝てたのは、
「帝国主義」というイデオロギーが、英国民の支持を得られた上に、
インド側に対抗可能なイデオロギーがなかった、または弱かったからだろう。
実際インド大反乱では、ヒンドゥーとイスラムの内部対立はもちろん、
地域的にも連絡が取れてなかった。
これは、反乱側をひとつにまとめるイデオロギーがなかった証左だろう。
これを作ったガンディーの偉大さには同意。
- 52 :
- 植民地支配といえば、今は悪の象徴みたいに言われているけど、昔はもっと肯定的意味だった。
なぜなら植民地支配とは、発展途上国に知識や文化を植えつける行為だったから。
文明の伝達であり、キリスト教という正義の普及だった。
植民地支配があくと認識されるようになったのは、世界史的にはやはりロシア革命じゃないの。
あれで、民族自決の意識が広まった。あと、ウィルソンの14か条の平和原則。
日本の朝鮮支配だって、実質的には飛躍的に朝鮮を文明化した。
朝鮮が日帝支配だと騒いでいるのはあくまでプライドの問題であって、日本の植民地政策が
朝鮮のインフラを向上させたのは理解しているだろう。
- 53 :
- 確かにベルサイユ条約で、民族自決の原理は主張されたが、
欧州以外には適用されず、植民地支配は依前として続いた。
そのことからすれば、植民地支配が良くないことであると欧州で広く認識されたのは、
もう少し後、二次大戦から戦後にかけてではなかろうか。
- 54 :
- >>1
>戦争の勝敗は最終的には、戦術や兵站ではなく、イデオロギーの正当性、優越性が決定する
>と言う説がある。
僕はどうも19世紀までは決してイデオロギーの正当性、優位性が勝利の原因にはならず、
悉く戦力が強い者が勝ってきて二度の世界大戦以後にやっとそういう概念が出てきたと思います。
この二度の世界大戦の後にやっとグアテマラ内戦やキューバ革命、アルジェリア独立戦争、ベトナム戦争が起こり、
アメリカが敗退していく。それまでは思想的に正しくても、カタリ派のように殲滅で終わってた気がします。
- 55 :
- シャーハンシャーや皇帝、あるいはインペラートルカエサル
古代に於いて世界を紐帯する役割を持って登場した権威の存在自体がイデオロギーの様に感じる
- 56 :
- >>54
今までのスレの流れを見る限り、イデオロギーの正当性というのは、
どれだけ多くの人に支持されうるかということだと思う。
「思想が正しいか否か」と言うのは、歴史学には決められないことだから。
その点アルビジョワ十字軍なんて、イデオロギーの勝利の典型だと思う。
当時の西欧では、カトリックが唯一「正統な」宗教だったわけで、
その点、南仏など限られた地域でのみ信仰されていたカタリ派と比べて、
多くの支持を集めやすかった。
異端討伐という大義名分があったからこそフランス王も、ああいうことができたわけで、
国内だからと言って何してもいいってわけじゃない。
- 57 :
- 権力なきイデオロギーはあるが、
なんらかのイデオロギーなき権力はない
- 58 :
- では、逆に考えて、ほとんど誰にも支持されないイデオロギーを持ちながら、
戦争に勝利した勢力はあるだろうか?
モンゴルなんかは、普遍的なイデオロギーはなさそうだけど、
結局後世ではイスラム教やら中華文明を受容して、
自己の正当性を主張しなければならなくなっているなぁ。
- 59 :
- モンゴルのイデオロギーは「永遠なる上天の命令である、世界の全てを征服せよ」という、明快な建国理念
統治下ではどんな宗教でも平等に扱うが、逆らえば叩き潰した
- 60 :
- >>55
古代中世では、正当性と呼ぶよりも、権威と呼んだほうがしっくりくるかもね。
どの国にも最高権威と言うものがあった。
日本で言えば天皇。ヨーロッパで言えば教皇。
もちろん歴史には、その権威が多くな影響を与えている。
- 61 :
- マルクス主義なんかではイデオロギーは仮象、虚偽意識にすぎないという考え方(階級闘争や
利害関係の表現形態)だけで、権威や正当性をほとんど無視してるけど、実際はそう単純じゃない。
利害関係のない第三者にも説得力あるか、ないかは判断できる。
だって、第三者としてどっちが正当で不当と判断できるでしょ。
宗教にしたって、ユダヤ教はあくまで民族宗教、選民思想だったが、全民族が対象となる
キリスト教に変化して爆発的に普及したわけだし。
他にも宗教はいっぱいあるけど、結局、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教のようにメジャー化した
宗教は限られている。ほとんどは、説得力に欠けたために普及しなかったんだ。
- 62 :
- ヒンドゥー教はインド人が増えただけで全然「普及」はしてないよ。
あれは神道と同じで民族信仰の総体で全体としては「宗教」ですらない。
とうぜん他所への説得力もない。
個別の神様への信仰が宗教化したり仏教へ取り入れられたりしたものは
日本へまでも届いているけどね。
- 63 :
- >>58
う〜ん、後世によって否定されたイデオロギーは多いだろうけど。
悪名高いナチズムだって、当時はドイツ国民に熱狂的に支持されたわけだし。
日本だって、ドイツ的なファシズムを真似ようとしていたぐらいだ。
ファシズムは行き過ぎた点はあったが、防共という点では効果的な体制ではあったと思う。
韓国だってこの間まで軍事独裁だったし。共産主義の脅威に備える以上、致し方ない点もあった。
ある程度の権力をもったと言うことは、当時はそれなりに支持されていたということだからねぇ。
どんな独裁者も、支持が得られなくては独裁者にはなれない。
- 64 :
- >>62
大局的には間違ってないが、東南アジアにはヒンズー教がけっこう伝播したぞ。
今はほとんど痕跡しかないが、チャンパとかジャワなどの王朝が代表的なもの。
- 65 :
- >>33
アメリカはベトナムにおいて敗者。これは間違いない。
現時点でもアメリカはインドシナに覇権を持たない。
冷戦の勝者でも中共は倒せてないから。
また中国とインドシナの覇権も同一ではない。
米西戦争で旧スペイン植民地のフィリピンを獲得
日米戦争で旧日本植民地の朝鮮の半分を獲得
インドシナ戦争で旧フランス植民地のベトナムを獲得失敗 ←ココ
- 66 :
- イラク戦争では多くの国がアメリカの大量破壊兵器がうんたらかんたらって怪しい大義を支持したけど、
あれって大義名分というより超大国アメリカに媚売ったほうが何かと良いじゃん、という実利じゃね?
- 67 :
- 私は少しだけ歴史を学んだ。
それで知ったんだが、人間の社会には思想の潮流が二つあるんだ。
人の命以上の価値があるという説と、命に勝るものはないという説とだ、
人は戦いを始めるとき前者を口実にし、止めるときに後者を理由にする、
それを何百年、何千年も続けてきた。
- 68 :
- てーとく、紅茶にブランデーを入れすぎですよ。
- 69 :
- 大尉に言ってくれ
- 70 :
- >>67
まあ、これはヤンの名言だとは思うが、揚げ足を取れば、これはあくまでも近代以降の話だろ。
何千年もこれを繰り返してきたわけではない。
第1,2大戦に限ったらまさにヤンの言うとおりだろう。
でも、「命に勝るものはないという説」はあくまでも近代以降の発想だろ。人権思想が生まれてからだ。
古代中世はあくまで、戦争するのは武士階級、騎士階級だけだったからな。
生命尊重意識そのものは低かった。
戦士階級が戦争で死ぬのは当たり前だから。
武士や騎士ももちろん停戦もしたし、和睦もしたし、降伏もした。
でもこれは命に勝るものがないという価値観のためと言うよりも、単純に戦術的な撤退であり、
一時的に屈辱を受け入れ、捲土重来、リベンジをするためだ。
武士が降伏してまで守ろうとしたのは、命と言うよりも、君主である「○○家の血筋」であり、共同幻想としての
支配の正統性だ。
武士はあくまで、命よりも名を惜しんだんだよ。
大日本帝国に軍人は、降伏条件で国体護持にこだわった。自分の命よりも天皇家相続が重要だったから。
でも、第1,2次大戦は、総力戦になって、非戦闘民まで巻き込む戦争形式になってしまったからね。
だから「命に勝るものはない」という理由により、戦争が停止された。
非戦闘員である女子供にまで、武士道的な倫理観を強制できないから。
戦闘員と非戦闘員との境目が曖昧になったために、武士道と、一般庶民の単純な生存欲求が分離できなくなった。
- 71 :
- 『死は或いは泰山より重く 或いは鴻毛より軽し』と司馬遷も言っている。
同じ命を差し出して死ぬことも、あるばあいには泰山よりも重いと考えてこれを惜しまねばならないし、
あるばあいには鴻の羽毛よりも軽いと考えて、潔くこれを捨てなければならない。
司馬遷のころから戦争の口実と理由に使われていたんじゃないの。
- 72 :
- >>71
「命が大切」と言う価値観そのものはもちろん昔からあったんだろうけど、それが戦争をやめる
理由にはならないでしょ。
だって、武士が降伏するとき、部下に「命あっての物種だ。戦争なんかバカバカしい。さっさと
やめようぜ」とは言わないでしょ。
「今は屈辱に耐えて再起を待とう。犬死は避けるべきだ。命を捨てるときは再起のときだ」と
言ったほうが説得力がある。
本音は命が惜しくても、建前では口にしないよ、武士は。
「命あっての物種」論は、あくまで商人の価値観なんだよ。
武士は「命を惜しむな名こそ惜しめ」論だから、戦争をやめるときも、命が惜しいとは言わないよ。
あくまで命の捨て方が問題なんだ。
- 73 :
- 武士のルールはちょっと違うからここでは持ち出すな。
人権思想はなくても宗教があるからね。
生命の価値の多寡については昔から論じられているだろう。
墓も作るし命日も作って何十年と供養する。人が死ぬのは一大事だよ。
サカムケの痛みは我慢出来ないが他人の拷問は蜜の味、
これが狂った思考であることは
何千年前の人間でも容易に理解できる。
武士のルールは後世にデフォルメされているから。
現在でいう武士のルールは
「男の子のルール」くらいに理解しておくのがよい。
- 74 :
- 首置いてけ
- 75 :
- 生まれついての男はいない
男にはならねばならない
- 76 :
- 男塾に入塾したらいい
- 77 :11/11/17
- そりゃイデオロギーは重要だろ
自民族優越主義にせよ共産主義や資本主義にせよ自由主義にせよ何にせよ
圧倒的大多数の人間をまとめる事ができなければ
少数の勢力に各個撃破され支配されたりまたは他の圧倒的大多数を纏め上げる事に成功したものに征服される
だから大多数の大衆を纏め上げることのできるイデオロギーは超重要
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