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2011年11月1期29: 司馬遼太郎をあれこれ語る 30巻目 (428)
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司馬遼太郎をあれこれ語る 30巻目
- 1 :11/10/17 〜 最終レス :11/11/15
- 前スレ
司馬遼太郎をあれこれ語る 29巻目
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/books/1314512612/
〔梟の城/上方武士道/空海の風景/鬼灯/風神の門〕
- 2 :
- >>1
乙〜
- 3 :
- いつまでやってんだよ、この暇人w
- 4 :
- 忍者モノ短篇をいくつか挟んで、胡蝶の夢かな。
- 5 :
- >>4
なんでおまいが独りで順番をきめんだよ、カス!
- 6 :
- 精神の歪んだおかしな人物ばかりが登場する短篇です。
初読のときは、暗い雰囲気が好きになれませんでした。
最低でも一人は心ばえの爽やかな人物が出てこないと、読んでいて息苦しくなる。
もっとも、よく考えてみると、忍術という怪しい術を使う人間が心ばえが爽やかな
わけがありません。その意味では、この短篇は忍者のリアルな姿を捉えている
ともいえます。
- 7 :
- 短編集の「最後の伊賀者」なの?単体の短篇のみ?どっち?
- 8 :
- 単体です。
- 9 :
- スレを私物化するなカス
削除依頼出しとけよ
- 10 :
- 最後の伊賀者・・・・・・・・・・・・・短編集「最後の伊賀者」収録
飛び加藤・・・・・・・・・・・・・・・・・短編集「果心居士の幻術」収録
果心居士の幻術・・・・・・・・・・・短編集「果心居士の幻術」収録
伊賀の四鬼・・・・・・・・・・・・・・・短編集「一夜官女」収録
戈壁の匈奴・・・・・・・・・・・・・・・短編集「白い歓喜天」収録(短編全集1巻)
兜率天の巡礼・・・・・・・・・・・・・短編集「白い歓喜天」収録(短編全集1巻)
- 11 :
- 風神に門は終わってしまったのか。言いたいことがあったのに・・・
>>1
乙
- 12 :
- うぜえ!
- 13 :
- >>6
小姓に足の小指の爪を噛ませて気持ちよくなる服部正就。
その正就に忍法を仕掛けて失脚させようとする野島平内。
妻にへそくりがバレるぐらいなら平内に奢ったほうがましと考える喰代ノ杣次。
どんなに貧乏しても伊賀同心の身分が捨てられない和田伝蔵。
爽やかな人物がおりませんなー。
- 14 :
- こういう息が詰まりそうな忍者モノを読むと、女にモテまくり、やりまくりの
霧隠才蔵の物語のほうが楽しくていいやと思ってしまうな。
- 15 :
- 短編だから苦痛を感じる前に読み終わってしまうから、それほど息苦しくはないよ。
だけどこれって労組のストライキの話みたいだ。
- 16 :
- 俺もここで山田風太郎の感想文を書こうかな
- 17 :
- >>15
ストライキの話だよ。だから主人公の名前がヒダリ。
- 18 :
- 伊賀同心たちが服部石見守を相手取って起こしたストライキは実話をモデルにしている。
ただし、日時と場所は変えられている。
史実の方は、慶長10年12月、四谷長善寺を舞台にしている。
小説は、慶長8年、西念寺。
- 19 :
- この史実があるために、服部正就は、配下の伊賀同心に命を狙われる悪役として
登場することが多いよね。横山光輝「兵馬地獄旅」も、そう。
- 20 :
- 服部正就の正室が松平定勝の長女というのは事実だが、名前がキチと変えられている。
史実では松尾という。
この小説のラストでは、服部正就は大坂夏ノ陣の最中に行方不明になったとされ、ヒダリ
にされたかのような匂いがある。他に逃亡説もあり、伊賀に帰って、姓を妻の名・松尾
に変えたともいう。この説は、松尾正就の孫が松尾芭蕉であると云っている。
- 21 :
- ヒダリが服部正就の屋敷から盗み出した阿留平糖(アルヘール)とは、上生菓子である。
現代では有平糖と呼ばれている。
http://www.kanshundo.co.jp/okashi/ohigashi/04-arihei/chiyor260.JPG
- 22 :
- 正就の屋敷の庭は醍醐三宝院の林泉を真似たとされているが、そこに出てくる心字池
とは、上から見た形が、漢字の心に似ている池である。
- 23 :
- 風神の門の隠岐殿救出シーンに登場した蘭・菊・梅という忍者は名張川流域の
出身であった。その地域の忍者は、植物の異名をつけるのが特徴であったと
司馬さんは解説しておられる。
ところで、この小説に“名張ノ康蔵”という忍者の名前が出てくる。
康蔵という名称の植物を探してみたが、なかった。
- 24 :
- 正就の父・正成の事績に出てくる天正2年の武田勝頼との戦いとは、第一次高天神城の戦いである。
- 25 :
- ヒダリと杣次が辻斬りの噂話(自作自演なんだが)をしている。辻斬りの現場とされた
鮫ヶ橋は四谷鮫河橋とも云う。戦前は貧民窟だった。
- 26 :
- ヒダリらの一揆の後、伊賀同心は六組に分けられ、大久保甚右衛門正次らに分属させられた
と書かれている。大久保甚右衛門正次という人物は実在しない。大久保甚右衛門忠直という
人物なら、伊賀同心を預かった四名の旗本のひとりである。
その四名とは、大久保甚右衛門忠直・久永源兵衛重勝・服部中保正・加藤勘右衛門正次で
ある。大久保正次の名は、大久保忠直と加藤正次の合成である。
- 27 :
- ラストで和田伝蔵は葭切の鳴声を聞く。葭切の画像を掲げて、この稿を終わることにする。
葭切は夏の葦原でけたたましく鳴く鳥である。イメージがヒダリや田嶋陽子に似ているのだろう。
http://tgn.sakura.ne.jp/Ph/TGG3349A.jpg
- 28 :
- 急いでいるときに交通機関のストライキで不愉快な思いでもしたのだろうか。
ストライキの首謀者の名前が露骨にヒダリだし、そのヒダリのイメージを
葭切になぞらえるなど、なかなか手の込んだ作品だな。
- 29 :
- ・・・ということです。前スレの>396さん。上野のヒダリとは関係ないみたいですよ。
- 30 :
- 娯楽忍者モノとはずいぶん雰囲気の異なる史書をベースにした忍者モノです。
忍者というより奇術師のようです。初代・引田天功のようなものかもしれません。
初代は、縄抜けや催眠術を得意としていました。
- 31 :
- 越後が舞台になっているが、プリンセス・テンコーも越後出身な。
本名が加藤だったら渦貝との間に出来た子の子孫ということも考えられる。
- 32 :
- 謙信が飛び加藤をす気になったのは、加藤が維曼国の金色太子を金子太子と
言い間違えたからだろうな。
- 33 :
- 謙信が信奉する毘沙門天の生前の名を言い間違えれば、そりゃ謙信も怒るわな。
- 34 :
- 謙信は司馬作品に名前だけはよく出てくるけど、台詞があるのは、この作品だけ?
- 35 :
- 永江四郎左衛門が宿泊していた近衛屋敷の主人・近衛前嗣とは、近衛前久のこと。
飛び加藤を処刑した武田信玄の家臣・馬場信勝とは、馬場信春のこと。
いずれも誤植ではなく、そのように名乗っていた時期があった。
- 36 :
- 飛び加藤が醒ヶ井の娘を閉じ込めた瓶子というのは下の画像。
加藤が上杉家の家臣たちに酒を注いだ錫子(しゃくし)という物がよくわからない。
文脈からすると柄杓のような物だと思うが。
http://www.isemiya.com/upload/save_image/01291815_4d43daa4ae720.jpg
- 37 :
- 梟の城や風神の門のように敵の忍者と戦う娯楽時代小説ではない。
中心は、飛び加藤が操る幻戯の数々。
気持ちの悪い怪人であるが、醜女が好みというところに愛嬌があるな。
- 38 :
- >>32
文献によっては金色太子を金子太子としているものがあるのかと調べてみたが、
見当たらない。金色太子は二つばかりの文献で確認できた。
誤植認定してよろしいようですな。
- 39 :
- 京で飛び加藤と出会う永江四郎左衛門の場面が好きだな。
時期は永禄3年で桶狭間の戦いのあった年。
信長の上洛までまだ時間がかなりあって、京の公家屋敷は荒れ放題。
その様子を描写しているあたりは、細部まで目が行き届いていると思った。
- 40 :
- >>38
原典は「御伽草子」のなかの「毘沙門の本地」という物語。
そこで金色太子となっているから誤植だよ。
「毘沙門の本地」にさらに原典があるのかどうかは知らないけれど、おそらくフィクション
なんだろうな。飛び加藤が言っている天竺の小国の国名なども、架空のもの。
要するに、この場面、加藤は「御伽草子」を読んでいたが、謙信は読んでいなかった、
というだけの話だ。
- 41 :
- 埋め
- 42 :
- >>34
名前だけはよく出てきて、謙信と信玄は別格扱いを受けているけど、台詞つきの
登場の仕方はないな。伝聞で台詞が叙述されることはあるとしてもだ。
記憶にある限りでは、「飛び加藤」が唯一の登場作品ではないかな。
- 43 :
- 「播磨灘物語」では、信長の戦略の中に位置づけたれた対武田対策と
対上杉対策がわかりやすく書かれていた。同盟や戦闘の概略は、これで掴めるはず。
手取川の戦いや七尾城の戦いの概略は書いてあったぞ。もちろん主人公黒田官兵衛
がこれらの戦闘に参加したわけではないから、謙信の台詞などはない。
- 44 :
- 飛び加藤の越後での宿泊先である関ノ庄菩提ヶ原は、フィクションっぽい地名だな
と思ったけど、調べたら実在した。高田城のある丘陵だ。
現在は合併して上越市本城町になっている。関ノ庄も菩提ヶ原も、地図にはなかった。
- 45 :
- 飛び加藤の事跡に関しては史料によって諸説紛々なので、興味があるやつは
自分で調べてくれ。参考文献は、この小説のなかに書いてある。
そんなの面倒という奴は、以下を読め。
本名は加藤段蔵。
死亡時の様子については、この作品に書いてあるもののほかに、武田家に仕官
しようとする際、土屋平八郎という剣客に斬られたという説がある。
この作品では、出身地は葛城の當麻村になっているが、ほかに常州(常陸国)
茨城郡という説もある。この説は、加藤は忍術を風間次郎太郎に授けられ、
長野業正に抱えられていたとしている。
- 46 :
- 飛び加藤は小島剛夕の「半蔵の門」では服部半蔵と戦う。
この劇画の印象が、俺としては最も強い。
- 47 :
- >>35
永江四郎左衛門の宿泊先を紹介するときは、近衛前嗣と言い、
飛び加藤が近衛家の系図を述べる場面では、近衛前久と言っているんだよな。
どうして同一作品中で人名を統一しないんだろうか。
ちなみに、前久の前に出てくる種家とは前久の父である。
- 48 :
-
【何もかもが】司馬遼太郎アンチスレ【嫌い】
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/books/1318688521/1-100
- 49 :
- >>27
葭切のけたたましい鳴声を動画でどうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=HLLSDlJVSL4
http://www.youtube.com/watch?v=jnb3YYPn1ls
- 50 :
- 埋め
- 51 :
- 家康嫌いとか言われてるが、関ヶ原読んで格好良すぎて東軍にのめり込んだ
狡猾に書くの上手いな。覇王の家も読むのが楽しみだ
- 52 :
- これは力作。松永弾正・筒井順慶を果心居士とからませるメイン・ストーリー。
さらに信長・秀吉を端役で登場させたことで、おなじみの戦国歴史モノと伝奇
小説が見事にブレンドされた傑作。
- 53 :
- >>40
松永弾正は、「果心居士の幻術」のなかで、お伽草子を読んでいると書かれている。
“婦女子の好きなお伽草子”とあるから、読んでいない謙信は婦女子ではないな。
- 54 :
- >>52
「飛び加藤」は諸記録に現れた加藤の挿話を、日時と場所を変えて読みやすく並び替えた
だけの小説。創作の加わった部分といっても、加藤が越後に下って謙信に会うまでの経緯
や加藤の幻術が出てくる挿話をドラマ仕立てにして、わかりやすくしただけだ。
その点、「果心居士の幻術」は、弾正の謀叛や洞ヶ峠の順慶のような歴史的事件に果心を
うまくからめている。スケールの大きい物語になっているな。
- 55 :
- 果心居士が登場人物のひとりであると同時に、他の登場人物にとっての“死神”の象徴
になっているところがすごい。勢いの熾んなるものには果心の呪法は用をなさない。
弾正が正々堂々戦で勝敗を決しようとしていると、果心は大人しく引きさがる。
暗という卑怯な手を用いようとすると、そこに果心がいる。
- 56 :
- 果心居士の履歴を説明する余談のなかに、
婆羅門僧の菩提仙那が天平年間に雅楽を日本に伝えたとある。
菩提仙那は日本にソラマメを伝えたことで有名。
- 57 :
- 仏哲は菩提仙那の弟子であるが、天平8年(726)に菩提仙那とともに来日した。
林邑人・仏哲の伝えた雅楽が、後に林邑楽と呼ばれるようになる。
なお、林邑国とは、チャンパ王国のことで、ベトナム南部にあった国である。
- 58 :
- 埋め
- 59 :
- 果心居士が好んだ舞楽「胡飲酒」の動画があった。
司馬さんは「こいんしゅ」とルビを振っておられるが、
この動画では「こんじゅ」となっている。
http://www.youtube.com/watch?v=oKDGUsiXre0
- 60 :
- 信貴山落城後、果心は伊賀の百地丹波の客忍になっていた。
ここに天平伊賀の乱が勃発。このあたりの詳細は、「梟の城」を読んでください。
「梟の城」でも、この作品でも、伊賀丸山城主が滝川勝雄で、ルビが<まさかつ>になっています。
正しくは滝川雄利で、彼が滝川雅雄と名乗った時期はありますが、
滝川勝雄と名乗った時期があったのか、また、そもそも勝雄を<まさかつ>と
読んでいいのか、疑問です。
- 61 :
- >>60
勝雄は、マサカツと読めるだろう。勝の一文字でマサルと読めるから。
しかし、この人物は滝川雄利の名で後世に知られているのだから、
わざわざ滝川勝雄なんて書かなくていいと思うがな。
でも、二度も同じ名前を書くということは、参考文献がそうなっていたんじゃないか?
- 62 :
- 参考文献は「梟の城」っていうオチじゃないのかw?
- 63 :
- >>60
いつもは百地三太夫と記す司馬さんが、この作品では百地丹波と記しているな。
三太夫は丹波の孫という別人説に立脚してのことだろうか?
- 64 :
- そうじゃないだろうよ。風神の門のナイの術の余談のところで、百地三太夫が登場
するが、三太夫は諏訪頼重の祖父・諏訪頼満の屋形に忍び込み、ナイの術をやっている。
司馬説だと、別人説だとしても、三太夫が祖父、丹波が孫にならないとおかしいw
- 65 :
- モデルになった実在の人物を必死になって探すのが忍者ヲタの習癖だけど、
フィクション部分が膨らみすぎているから、あまり意味がないな。
司馬さんも、名前のみ登場する忍者は、テキトーに書いているんだろうよ。
- 66 :
- 竹内城は実在した城で、この小説では竹内氏は筒井順慶に属していて、謀叛を企む
松永弾正が果心居士にさせてしまう。もっとも竹内冬秀と竹内道秀は架空の人物。
なお、史実では竹内城主・竹内下総守秀勝は、早くから松永弾正に随身した弾正の
重臣である。
- 67 :
- ∧_∧
O、( ´∀`)O 田の神じゃー
ノ, ) ノ ヽ
ん、/ っ ヽ_、_,ゝ
(_ノ ヽ_)
- 68 :
- 筒井順慶については、評論集「歴史の世界から」に「僧兵あがりの大名」という評論がある。
- 69 :
- 果心居士は、インドのバラモン僧・吠檀多(ベーダンタ)と、日本人の母・せんの間に
生まれたハーフである。
なお、吠檀多は、この小説では人名にされているが、本来は、バラモン教の聖典で
あるヴェーダに含まれる哲学書の部分=ウパニシャッドの別名である。
吠檀多(ベーダーンタ/梵/Vedanta)。
- 70 :
- 伊賀の乱において、果心居士の逃走ルートになる鬼瘤越えは、現在の地名でいうと、
伊賀市奥馬野である。
- 71 :
- この作品のラストは、あっけない。初登場の玄嵬という修験者に簡単にされて
しまう。淡々と史実を述べているだけの感じ。
- 72 :
- 短編小説はそんなものだろうよ。興味のない部分は、サラリと流すのが鉄則。
- 73 :
- 果心居士を育てた師である義観という人物が登場する。
どこかで見たことのある名前だと思ったら、幕末の上野戦争当時の寛永寺の執当職が義観。
「大坂侍」とか「花神」には、ひょっとすると出ているかもしれない。もちろん別人だが。
- 74 :
- 埋め
- 75 :
- よくわからない小説だった。ラストの耳無と鵜蔵の会話からすると、鵜蔵は
嘉兵衛屋敷から最後に出て行った入道を愛染明王だと思っている。
その場面までは、読者も入道が愛染明王だと推測している。
ところが耳無だけが、死んだ愛染明王の正体を知っている。
鵜蔵は、耳無と愛染明王が闘っている間、その正体に夜這いをかけているはずなんだが、
ラストの会話からは、杉蔵の屋敷に、その正体がいたのか否か、鵜蔵はその正体と寝た
のか否かについては語られない。
- 76 :
- おそらく、鵜蔵は、杉蔵の家を襲った愛染の手下と闘っていただけで、夜這いは
できなかったのだろうな。夜這いの前に、愛染の手下に襲われたのだろうよ。
- 77 :
- これはつまんないからネタバレしていいだろう。
60歳過ぎの男の忍者が、23,24歳に見える娘に化けていたというだけのオチ。
しかも、22、23歳にこしらえて、23,24歳に見えるというオマケつき。
- 78 :
- この作品は、映画化されている。
タイトルは「忍びの衆」に変えられているし、原作が短いので大幅に膨らませているが、
「伊賀の四鬼」の映画化である。昭和45年・大映京都。
http://www.mandarake.co.jp/information/2011/07/26/12nkn02/p1.jpg
- 79 :
- 空海の風景(文庫版)に付いてなんですが、
あとがきで、真言宗の僧侶Kさんの雨降しの名人だ、と言う噂の話しがありますよね。
それに対するKさんの反応に付いて、
〜密教修法をやった人間の焦げ臭い一端を不用意に嗅がされてしまった〜云々とあるんですが、
これは、どう言う意味なのでしょうか?
密教修法の過程での神秘的な体験を通して、
Kさん本人は、その体験を心から信じて怯えているのだ、と言う意味なんでしょうか?
それを敷衍して、密教修法をやった人間の焦げ臭いと言う表現になったのでしょうかね。
それとも単純に、嘘っぱちだからふれられたくないと言う趣旨の表現なのでしょうか?
- 80 :
- >>75
愛染明王のいまわの際の叫び声が、若い女の声なので、わからなくなるのだろうな。
このような場合、正体が顕れるのが物語の鉄則。>>78の映画では正体は男だ。
耳無は正体は女だと思い込んでいた。鵜蔵に「まさか」と言われて、女説を即座に引っ込め、
60歳すぎの男と見解を改める。下忍に「まさか」といわれて、即座に見解を改める主人公も変。
- 81 :
- >>78
主役の名前まで変えられているな。湯舟ノ耳無でも差別用語になるのかね。
それはさておいて、映画に登場する原作のキャラに近い人物を記しておく。
湯舟ノ耳無…木城ノ与四郎 松方弘樹
小若…小弓 南美川洋子http://www.kts-02.jp/movie/people/upl/42.jpg
- 82 :
- >>80
>愛染明王のいまわの際の叫び声が、若い女の声なので、わからなくなるのだろうな。
>このような場合、正体が顕れるのが物語の鉄則。
その鉄則を覆したのかもしれないな。
それで、耳無は愛染が死んだ後まで女だと思い込んでいた。
読者も状況からすると、入道は愛染ではなく、小若であると思うはず。
しかし、燃え上がる屋敷を脱出するときの耳無には、「それをたしかめる
体力も余裕も残されていなかった」と曖昧にしているよ。
耳無の思い違いという線も残している。
- 83 :
- >>82
しかし、そこから論理必然、小若は60歳過ぎの男が化けていたとの結論には
ならないだろう。耳無が最後のページでやっている推論は、へんだと思う。
入道と小若が別人であっても、いっこうにかまわない。
耳無の推論の根拠は、三ヶ月前に小若が池原村に来たということと、神隠しに
あった子供以外は、入道の姿を見かけた村人がいないということだよな。
そこで、入道は常時小若に化けていたという推論を立てた。
しかし、一人とはいえ、入道の姿を見た村人はいるんだ。別人の可能性はある。
- 84 :
- 小若に夜這いをかけていっぱつやれるはずだったのに、その役を鵜蔵に譲った
から、心残りだったんじゃないか?それで愛染の最期の叫びが小若の声に聴こえた。
- 85 :
- >>80
耳無は見解を改めたのではなくて、小若に化けた男が愛染と言っているだけさ。
ここでみんなが混乱しているのは、ラスト近くの耳無の台詞「愛染は、大坊主で
はないわ。小若という・・・女であった」があるからだよ。ここだけ読むと、小若が
大坊主に化けていたようにも思える。また、耳無は、小若と大坊主は別人であると
思っているようにも思える。
それと神隠しにあった少年の証言があるにもかかわらず、途中で大坊主は少年の
幻覚と言ったりする。ところが、その後で大坊主が実在することを見せる場面がある。
ここも混乱を誘っている。
まあ、出来の良い短編ではないな。
- 86 :
- 60歳のジジイが化けた22歳の女なんか、お断りだな。
エロ小説に出てくる顔も体も20代にしか見えない40代ののほうがいい。
- 87 :
- 初読は学生の頃だけど、雪山を歩く主人公と、次々に発見される伊賀忍者の
屍だけが印象に残っていた。寒そうな小説というイメージ。
白い雪景色のなかに紅一点の小若。これも印象に残っていた。
今回、再読するまでは、小若がジジイの化けた姿であることを忘れていた。
湯舟ノ耳無は、その紅一点は、実は60歳過ぎのジジイだったと結論づけているが、
そこを読んで、雪景色の中の紅一点というイメージが崩れてしまった。
別人にしとけばよかったのにね。
- 88 :
- 登場しない伊賀の四鬼2名について
音羽ノ城戸の信長狙撃シーンは、「梟の城」でも余談として出てきた。
柘植ノ四貫目には「忍者四貫目の死」という短篇があることは以前も
述べた。この作品では四貫目の名前の由来が書かれてある。
忍び込んだ城に長期間潜むために、生米を四貫も食いだめするところから
四貫目という名になった。ちなみに四貫とは、15kg。
- 89 :
- 秀吉の伊賀忍者20名を害する手助けをしたキジモンとは、
木地屋・木地師と呼ばれる什器を製作する轆轤師である。
「街道をゆく」にも何回かこの話題が出てきた。
いま思い出せるのは、「紀ノ川流域」。
- 90 :
- 耳無と愛染明王の戦いが繰り広げられる池原村とは、現在、長浜市余呉町池原
になっている。池原の鎮守の森というのが、耳無と鵜蔵の根城になっている。
架空の場所なので詮索するのも無意味であるが、ふたつばかり池原の鎮守を
見つけたので、画像を掲げておく。
大水別神社http://achikochitazusaete.web.fc2.com/chinju/nagahama/ika/1251a.jpg
樹本神社http://achikochitazusaete.web.fc2.com/chinju/nagahama/ika/1252a.jpg
- 91 :
- 風神の門でも話題になった猿投頭巾が、この小説にも出てくる。
行商人に扮装した耳無が被っていた。
- 92 :
- 連投君、おつかれさん。
- 93 :
- 埋め
- 94 :
- >>87
60歳の男が20歳の娘に化けたからといって、すごい忍者だとは思わんからなー。
むしろ風景として、一面の雪景色の上で繰り広げられる伐とした忍者どうしの
闘いの中に、ひとりだけヒロインを配置したほうが絵になったな。
- 95 :
- まず、結論を確認。入道(大坊主)と小若は同一人物で、これが愛染明王。真実は60歳すぎの男性。
次に、愛染明王の正体についての混乱の原因を探る。
1.鵜蔵の「まさか」発言は、杉蔵の家で小若を抱いた体験の後のものであるか否かが不明
2.される忍者・怪人は、死に際には正体を晒すのが物語の鉄則なのに、娘に化けたままで死ぬ
3.入道たちが杉蔵の家に向かった後、小若ひとりが嘉兵衛屋敷に残っていたのか否かが不明
4.「愛染は、大坊主ではないわ。小若という・・・女であった」という耳無発言は別人説のようにも読める
5.入道を見たという少年発言の後、少年の幻覚と否定したかと思うと、次には実際に入道を出す
6.死んだ愛染の遺体が確認されておらず、女の叫び声がほんとうに聴こえたのか曖昧
7.そもそも60歳の男が20歳の女に化けることが、すごい忍者の条件なのだろうか、そこが不明
8.真実の姿である入道の姿を村人に隠し、娘に化けることに、どういうメリットがあるのか不明
9.耳無が嘉兵衛屋敷で愛染と闘うつもりならば、小若が杉蔵の家にいたのでは闘えない。
入道が杉蔵の家に向かったのを確認した後に、嘉兵衛屋敷に向かった耳無は入道と小若は
別人と思っていたということではないのか?
- 96 :
- 各論1.鵜蔵の「まさか」発言は、杉蔵の家で小若を抱いた体験の後のものであるか否かが不明
夜這いに成功し、鵜蔵が小若を抱いた後に敵に襲われたとすれば、耳無が愛染の死に際に
聞いたという女の声は空耳ということになる。そうすると、鵜蔵の「まさか」発言はリアリティで
充溢する。
- 97 :
- 鵜蔵と敵との格闘の最中に、小若ひとりが嘉兵衛屋敷に戻ったということも考えられないか?
- 98 :
- 愛染は入道姿で杉蔵の家にむかったんだよ。小若に変装する時間の余裕はないよ。
- 99 :
- 各論9.耳無が嘉兵衛屋敷で愛染と闘うつもりならば、小若が杉蔵の家にいたのでは闘えない。
入道が杉蔵の家に向かったのを確認した後に、嘉兵衛屋敷に向かった耳無は入道と小若は
別人と思っていたということではないのか?
耳無は入道の存在に気づいていないから、確認はしていない。
嘉兵衛屋敷に愛染がいると思っている。この時点では、耳無は愛染の正体を知らないよ。
漠然と男だろうと思っているだけだ。
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