定義 4 L/K を体の拡大(>>82)とする。 L は K 上の線型空間と見なせる。 この線型空間の次元、即ちこの線型空間の基底の濃度を [L : K] と書く。 [L : K] が有限のとき L は K 上有限である、または L/K は有限であると言う。 [L : K] が無限のとき L は K 上無限または L/K は有限であると言う。
88 :
命題 5 K ⊂ L ⊂ M を体(>>82)とする。 (e_i)、i ∈ I を L の K 上の(線型空間としての)基底、 (f_j)、j ∈ J を M の L 上の基底とする。 このとき、((e_i)(f_j))、(i, j) ∈ I×J は M の K 上の基底である。 よって、[M : K] = [M : L][L : K] 証明 任意の z ∈ M に対して L の元の列 (α_j)、j ∈ J があり、 z = Σ(α_j)(f_j) と書ける。 ここで、有限個の j を除いて α_j = 0 である。 各 j ∈ J に対して K の元の列 (b_(j, i))、i ∈ I があり、 α_j = Σ[i] (b_(j, i))(e_i) と書ける。 ここで、有限個の (i, j) ∈ I×J を除いて b_(j, i) = 0 である。 よって、z = Σ[i, j] (b_(j, i))(e_i)(f_j) と書ける。 よって、M は K 上 ((e_i)(f_j))、(i, j) ∈ I×J で生成される。 K の元の列 (c_(j, i))、i ∈ I があり、Σ[i, j] (c_(j, i))(e_i)(f_j) = 0 とする。 ここで、有限個の (i, j) ∈ I×J を除いて c_(j, i) = 0 である。 各 j に対して Σ[i] (c_(j, i))(e_i) は L の元であるから Σ[i] (c_(j, i))(e_i) = 0 である。 よって、各 (i, j) に対して c_(j, i) = 0 よって、((e_i)(f_j))、(i, j) ∈ I×J は K 上一次独立である。 以上から ((e_i)(f_j))、(i, j) ∈ I×J は M の K 上の基底である。 証明終
89 :
定義 6 K を体(>>82)とし、α ∈ Ω(>>82) とする。 K 係数の定数でない1変数多項式 f(X) があり f(α) = 0 となると α は K 上代数的であるという。 K 上代数的でない元を K 上超越的であるという。
90 :
定義 7 L/K を体の拡大(>>82)とする。 L の各元が K 上代数的(>>89)のとき L は K 上代数的である、または L/K は代数的であるという。
91 :
定義 8 K を体(>>82)とし S を Ω(>>82) の部分集合とする。 K と S を含む Ω の最小の部分環を K[S] と書く。 K と S を含む最小の体を K(S) と書く。 (α_i)、i ∈ I を Ω の元の族とする。 S = {α_i; i ∈ I} とおく。 K[S] と K(S) をそれぞれ K[α_i; i ∈ I]、K(α_i; i ∈ I) と書く。 I が有限集合 {1、...、n} のとき、K[S] と K(S) をそれぞれ K[α_1、...、α_n]、K(α_1、...、α_n) と書く。
92 :
突然クマさんが現れた スレを間違えてるんじゃないの
93 :
命題 9 K を体(>>82)とし α_1、...、α_n を Ω(>>82) の元の有限列とする。 K[X_1、...、X_n] を K 上の n 変数の多項式環とする。 このとき、 K[α_1、...、α_n] (>>91) = {f[α_1、...、α_n]; f ∈ K[X_1、...、X_n]} K(α_1、...、α_n) (>>91) = {f[α_1、...、α_n]/g[α_1、...、α_n]/; f, g ∈ K[X_1、...、X_n]、g[α_1、...、α_n] ≠ 0} 証明 自明である。
94 :
あーあ、呆けちゃって。 ついに厠が何処かも分からなくなったかw
95 :
>>93の修正 命題 9 K を体(>>82)とし α_1、...、α_n を Ω(>>82) の元の有限列とする。 K[X_1、...、X_n] を K 上の n 変数の多項式環とする。 このとき、 K[α_1、...、α_n](>>91) = {f(α_1、...、α_n); f ∈ K[X_1、...、X_n]} K(α_1、...、α_n)(>>91) = {f(α_1、...、α_n)/g(α_1、...、α_n)、 f, g ∈ K[X_1、...、X_n]、g(α_1、...、α_n) ≠ 0} 証明 自明である。