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2011年11月2期47: 【ライダー・戦隊】スーパーヒーロータイム!【メタル】 (161) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼

【ライダー・戦隊】スーパーヒーロータイム!【メタル】


1 :10/09/05 〜 最終レス :11/11/15
本日9/5より、『仮面ライダー000/オーズ』がスタートしました。
視聴しながら、「俺だったらこうする!」なんて創作魂に火をつけた人もいるのではないでしょうか。
SSでもイラストでも!
オリジナルでも二次創作でも!
設定妄想だけでも一発ネタでも!
ええやん?
細かいことは気にするな。ここはそういうスレ。どれほどのものかは、書き込んでみれば分かる。

2 :
即落ちってのも面白くないので、
投下のハードルを下げつつ保守してみようと思う。

3 :

「ヒュー! オレ達は秘密結社“悪の華”の重機動極悪戦隊!」
「泣く子も黙る“アラスンジャー”!」
「ちなみにボードレール先生とは関係ありそうで関係ない!」
 のどかな昼下がり。街の広場にくねくねと躍り出る怪しげな黒い影! その数はわずか
に三! だがそれは、公園の制圧などたった三人で充分という意味!
 彼らこそ、悪のために悪さを働く謎の団体、その破壊工作員アラスンジャーなのだ!

4 :
 悲鳴を上げて逃げ惑う人々。スナック菓子がぶちまけられ、子供の手を離れた風船は空
の果てで破裂し、鳩は糞を落とす! 石畳に散乱するは平穏の残骸か。
「……最近、こうやって問答無用で逃げられるのも空しくなってきたね」
「そうね」
「いいダイエット食品ない?」
 打ち捨てられた屋台のクレープを摘み食いしながら座りでだべるアラスンジャー
のまがまがしさよ!
 警察を呼べ? 馬鹿な、官憲ごときが何の役に立つというのか? ヤツらの黒い全身タ
イツは、拳銃弾をもポップコーンのように弾くというのに!

5 :
 誰にも止めることはできない。あまりにも、ヤツらは強すぎ、そして悪すぎた。
 だが!
 しかしッ!
「待てぇい!」
 高らかに響く声がある!
 齢は分からぬ。少年か。青年か。

6 :
 それはどこから。ああ、広場の隅っこに設えられたトイレの出入り口あたりから!
 最近めっきり視力が落ちたアラスンジャーAの目にも、クレープと悪戦苦闘していた同
B、舟を漕いでいた同Cの目にも、その詳細はぼやけて不明ッ!
「見ていたぞ、ワルインジャー。お前達の神仏をも恐れぬ悪行三昧!」
「アラスンジャーです」
「すみません」
 素で間違えた。

7 :

「というか、だっ、誰だっ!? 何者だぁっ!」
「俺か?」
 そいつはにやりと笑ったようだった。手首には無骨な腕時計、いや、あれは変身のため
のブレスレット型アイテムなのか!
 指先まで気合の入ったカッコいいポーズをびしっと決め、ひと声で空気を変える。
「創発ッ!」
 それはキーワード。戦うための姿となるための言霊といえるか。
 青年の長身がびかーと発光。あんまりマブくて目を開けていられないほど!
「ぐっ、ぐわああああっ!?」
 その輝きだけで、アラスンジャーCの睡魔が吹き飛んだ。

8 :
 莫大な光はわずか数秒で嘘のように消えた。恐る恐る目を開き、ほっと息をつく重機動
極悪戦隊アラスンジャー。
 だがそれでいいのか? 爆心地には、あれだけの光をまるごと凝縮してのけたかのよう
な、煌びやかなる黄金の甲冑が顕現しているぞ!
 猛禽のような兜。眼光は射すように鋭く。
「誰だと聞いたな。何者だとも聞いただろう。ならば」
 そいつは威風堂々と名乗るのだ。我が名を。

9 :
 背後でカラフルな爆煙が上がるまで、あと3、2、1……!
「俺は正義の味方、ソウルハートマン! またの名を……“創発男”」
 魂が。
 心が。
 震えだす時、それは今っ!
「ソウルハートマン……だと……?」
「いきなり必っ! ソウルハートアタァァック!!」
 そうして。
 ここに、伝説が、始まった――!

10 :
 ご愛読ありがとうございました。
 そのうち書くかもしれない次回作にご期待ください。

11 :
俺は期待してるぜ
OOO見逃したけどな!

12 :
盛り上がれ!

13 :
戦隊の名前でなんかテキトーにかっこいい響きのない?
意味はこじつけるので

14 :
ゾルギアス

15 :
斬新杉ワロタ

16 :
賄賂戦隊ゾルギアス
〜黒い社会との調和方法〜
時間 356分
内容 これ一本見ればアナタは賄賂の達人!一気に課長になれるかも!?
値段 15800円
オプション 低反発枕

17 :
全員女子高生の戦隊モノが見たい!
あえて悪の組織目線で!
どこかで見たような気がする!
そしてエロパロでやれって言われそう!

18 :
>>10
なんとなくスレ開いたんだけど地味におもしろかったよ
ネタが出たら次回作よろしく

19 :
レスthx
調子に乗ってちょっとだけ続く。期待はするな。
>>17
探せばありそうな気がする。
昔ファミ通文庫でバッドダディ?だったか、そんな父娘物があったが、
あまり知名度はなさそうだな。

20 :

 悪の秘密結社“悪の華”の重機動極悪戦隊アラスンジャーが、謎めいた正義の味方ソウ
ルハートマンにより撃退されてから、だいたい一週間くらい。
 構成員の悪さだけでなく、フットワークの重さにも定評がある秘密結社“悪の華”の極
悪大幹部たちが、遂に『第一回正義の味方ソウルハートマン対策会議』を開いた!
「凄まじい力だな……」
「いきなり必技とはなんと無粋。しかし――強い……!!」
「これが」
 再生される映像資料は、先の戦闘を録画したもの。
 十二の席を配した円卓を囲う、そうそうたる顔ぶれ! しかし、部屋を支配する濃密な
暗がりは、そのシルエットの悉くを永遠の謎とする。
 欠席も多い! ひたすら油断しているのようでもあるが、それもむしろ組織の不気味な
余力をすら感じさせた。
「ソウルハートマン、か」
「まさか、悪の総合商社として各所からベンチマーキングの問い合わせが絶えない我ら秘
密結社“悪の華”の超科学技術、機動力、そして悪さを上回るとはな……」
 いい感じに加工された声が場を飛び交う。何だかでっかい悪さの予感。
「しかし調子に乗っていられるのもいまのうちだ」
「奴ら(アラスンジャー)はしょせん極悪偵察員上がり。戦うために生まれた極悪戦闘員
をぜいたくに起用した、重機動極悪戦隊ブッコワスンジャーの悪さは、あんなものではす
まない」
「既に秘密結社“悪の華”の極悪諜報員も動き始めている。あの怪しげな男の正体が白日
のもとに晒されるのも時間の問題というわけだ。……ははっ、こいつは傑作だ!」
「うん」
「そうだね」
 影たちがしきりに肯く。馴れ合いのような空気でもあるが、悪党たちの黒く密接な関係
を窺わせる一コマでもある。
 チームワークも完璧だというのか……恐るべし、まことにもって恐るべし秘密結社“悪
の華”! これでは何ぼ正義の味方ソウルハートマンといえども、付け入る隙などないか
もしれない!
「ならばわたしも、別の方向からソウルハートマンを炙り出してみるとしましょう。あれ
だけの力……候補は限られてくる」
「そしてあの猛鳥を崇める原始宗教の神官のような兜。……充分な手掛かりだ」
「ならば吾輩は重機動極悪戦隊ブッコワスンジャーにテル(電話)しておくである」
「……それでは、次の会議で会おう」
「ビバ・フラワークラウン!」
「俺も、ビバ・フラワークラウン!」
「ビバ!!」
「ヴィヴァ!!」
「ビバ・フラワークラウン!!」
 合言葉の唱和が会議室に響き、一斉にフェードアウトしていく。
 危うしソウルハートマン! お前は狙われている!
 そして、“ビバ・フラワークラウン”、その意味するものとは、いったい……!?
 謎が謎を呼ぶ秘密結社“悪の華”の主戦力と、我らがソウルハートマンが激突するスー
パーヒーロータイムは、恐らくこの後すぐ!!

21 :
すまん、今回はここまでだ
つか人イネー

22 :
>>20
投下乙!
馴れ合いというとあれだけど
リアルなアットホームさのあるいい秘密結社じゃないか!
>>17
魔女っ子戦隊 パステリオンを思い出したけど
高校生じゃなくて小学生だったぜ

23 :
>>17
中学生だけどセーラームーン

24 :
>>17だけど
女子高生が部活のノリで戦隊ヒーローやってて
主人公は悪の組織のスパイとして高校に潜入しているという設定とか
もし無かったら書こうかなと思ったり

25 :
後のケイオンジャーである。
というのはジョーダンだが、仲間が増えるのは楽しみだ。
待ってる。

26 :
ケイオンジャーだったら…
赤=唯
黒=澪
青=律
黄=紬
桃=あずにゃん
やっぱりこうなるか

27 :
レッド=唯
ブルー=澪
イエロー=律
ピンク=紬
グリーン=梓
だと思う。

28 :
投下します

29 :
『部活☆戦隊★女子れんじゃあ!』第0話「ぷろろぉぐ!」
「ねー、もうサクッとっちゃって良いんじゃない?」
「まあまあ萌黄さん、落ち着いて下さい」
「そこは色で呼ばないと、ピンク先輩!」
「煩いガキどもめ……何故こんな奴らと協力しなきゃいけないんだ」
「行くわよ! ファイナルレンジャーアターック!!」
「「「「おー!」」」」
 ドゴォ、ボカーン。怪人は死んだ(笑)。
「はい終了〜。今日も楽勝だったね〜」
 “レモンイエロー”こと大岩萌黄が腕を伸ばしながら言った。
 萌黄は自称「イマドキノジョシコウセイ」で髪を茶色に染め、顔も少し褐色気味だ。
「うふふ。それでは今夜も私の家でパーティでもしましょうか」
 “サーモンピンク”こと松山カトリーヌ桃子が提案する。
 桃子の家はやたら広い割に両親とも海外を飛び回っていて、ほとんど帰って来ない。
 一人っ子である桃子が家に帰ると、大型犬のアームストロングと執事のロドリゲスだけ
が出迎えてくれる。
「わーい。カレー食べようよ〜」
 喜ぶ萌黄。この女、やたら食べる。特にカレーはヤバい、超ヤバい。鍋ごと丸飲みする
勢いだ。
 でも体型は変わらない。何それ、卑怯じゃん。

30 :
「ボクも行きたーい」
 同じく“エメラルドグリーン”こと明日香ミド。
 ミドはスポーツ万能でボーイッシュな女の子(←ここ重要)。
 メンバー内では一番背が低く、さらに貧(←さらに重要。テストに出ます)である。
「言っておくが私は行かないからな」
 別に訊かれたワケでもないのに答えるのは“セルリアンブルー”こと新命アオイ。
 一応、孤独を好むニヒリストらしい。ちなみに高校では生徒会長をしている。
「じゃあ、4人で桃子の家で祝賀会ね!」
 “クリムゾンレッド”こと海城朱音がグイッとアオイの体を押して言った。
 普段はそうでもないが戦闘時にはリーダーとして活躍する。
「何するんだ朱音。押すんじゃない」
 アオイも負けじと抵抗する。
「アオイちゃんは帰るんでしょ、家はあっちだよ」
「おい、いつもは無理矢理引っ張って行く癖に何だよ」
「たまには一人寂しく帰れば良いじゃない」
 一人寂しく。そのフレーズがアオイの耳に引っかかる。
「いや待て、生徒会長としてあまり夜遅くまで遊ぶのを見逃すワケには……」
「え、何だって?」
「仕方がないから一緒に行ってやる。隠れて高校生としてあるまじき行為に及ばないよう
監視しないと」

31 :
 そして、5人は桃子の家へ――そう、彼女たちこそが秘密結社“ブラッククルセイド”
の脅威から地球を守る為に選ばれた5人の戦士、部活戦隊ジョシレンジャー(仮称)で
ある。
 ――――え、続けるの?

32 :
やっちまった感アリアリですが…あとは煮るなり焼くなりご自由に。

33 :
のほほんキャラで戦隊を創りたいのだがいいキャラいないか?
候補
アンパンマン
ドラえもん
ミッキー

34 :
>>32
このエモいわれぬグダグダ感とスイーツ感。・・・たまんないな。ツッコんでるうちに終わっちまった
つかネーミングやべぇwww
1話が待ち遠しい
>>33
そいつらのほほんか?
強いて入れるならミッフィーとか、ハローキティとか・・・?
しかしその前に、食パンとカレーパンがそっちを見てるぞ!

35 :
ス・レ・を
ageげて
や・る・ぜ

36 :
仮面ライダーディケイド衝撃の最終回、「ライダー大戦は劇場へ」から1ケ月が経った。
テレビ朝日には今なお多くのライダーファンによる苦情が到している。
ネットでは日々、ディケイドを譲歩する人間と批判する人間が口論している。
彼等は知らない。この論争が、この騒ぎが
ウルトラショッカーによって仕組まれたものだと!
テレビ朝日はディケイド・クウガ編放送時に、ウルトラショッカーに乗っ取られていた。
テレ朝・東映関係者、ディケイドのスタッフ・キャスト達は全員、ワームが疑態した偽物。
本物は既に全員、惨されている。しかもディケイド関係者だけではない。
過去のライダー作品に関わった人間をゲストだろうがエキストラだろうが
神経質なぐらい一人残らず抹した。
赤ん坊だろうが関係無い。目的のためなら誰であろうとぶっす。
まさに地獄行き確定の地獄の軍団、それがウルトラショッカーだ。

37 :
ウルトラショッカーとは何なのか?
ショッカーとは、怪人とは、架空の存在ではなかったのか?
ウルトラショッカーが何なのかは分からない。ただ分かる事は一つ。
彼らがこの世界を征服しようとしていることだけだ。
ウルトラショッカーの最初の作戦、それはライダーファン同士を争わせ
ライダーファンを凶暴な人間へと人格形成する「RFヒス作戦」!
何でターゲットがライダーファンだけの小規模な作戦かというと
自分達の宿敵、ライダーのファンである彼らがムカつくから
俺達の手の平で踊らせてやるというシンプルな理由から。
しかし地獄の軍団の彼らでも、作戦の巻き添えを食らう
怪人ファンに対しては罪の意識を感じている。
地下にあるウルトラショッカーアジト。ブラック将軍が
最近買ったばかりの自前のノートパソコンを持って、首領の部屋に入って来た。
ブラック将軍「御覧下さい首領!2ちゃんねるで愚かな人間共が争いを繰り広げております」
首領(ゲルショッカー首領(赤面マスク))「くくく、争え争え!もっと荒れろおぉぉ!!」

38 :
同刻、トイザラスでガンバライドをしている少年。
名は頼駄雄宅(らいだ たくお)16歳。通称タク。重度のライダーオタク。
この日彼はガンバライドのカードを続けて買いまくっていた。
彼がカードの排出を待っていた時、事は起きた。
キイ-ン……
タク「ん?この音は真司がミラモンの出現を感知した時の音!? 一体どこから!?」
突如、目の前のガンバライドの画面からゲルニュートの腕が出てきた。
ゲルニュートはタクの顔を両手で掴み、ミラーワールドへ引きずりこんだ。
タク「そんな馬鹿な!どうしてゲルニュートが!? ミラーワールドが!?」
タクが思った事を口に出し終えたと同時に
タクとゲルニュートはミラーワールドを出た。
出た先は映画で見た大ショッカーのアジト。
そこには死神博士、地獄大使、ジャーク将軍やザコ怪人達がつっ立っていた。
「映画と同じだ!あいや待て、死神博士はいなかったな…」
この非常時にブツブツと細かい事を言い始めるタク。
ジャーク「えぇーい黙れ。これはフィクションではない。その気になれば
     いつでも貴様などせるのだ。死にたくなければ黙れ!」
おじけづいて黙るタク
大使「貴様はディケイドの有資格者に選ばれた!
   ウルトラショッカーに選ばれたことを光栄に思うがいい!自慢するがいい!」
タク「俺がディケイドの有資格者だって…!?」

39 :
死神「貴様のライダーに関する知識は素晴らしいものだ」
将軍「そして運動神経は上の中、ディケイドの性能を使いこなせるのは貴様だけ」
大使「しかも怪人についての知識も豊富。貴様が指揮をとれば
   一体一体の怪人も無駄にせず、フル活用出来る」
タク「…つまり、俺にウルトラショッカーに加入しろと言ってるのか?」
将軍「その通り!ウルトラショッカーに加入すれば、それなりの地位をやる
   世界征服出来た暁には、国も一つやる。どうだ?いいこと尽くしだぞ」
タク「………魅力的だな、いいだろう。入ってやるよ、ウルトラショッカーに!」
将軍「よくぞ決断した!ほれ、ディケイドライバーだ。
   DX玩具じゃなくて正真正銘本物のな」
ディケイドライバーを受け取るタク
タク「これが本物の…」
将軍「さあ!変身するのだ!」
タク「変身!」
カメンライド ディディディディケ-ド!
タクは仮面ライダーディケイドに姿を変えた。

40 :
タク「これが…俺…」
将軍「よしテストだ。手始めにクウガにカメンライドしてみろ」
タク「わかった」
カメンライド インビジブル!
将軍「馬鹿者!それはインビジぶぅ!」
将軍が突然吹っ飛んだ。そう、透明になったディケイドに顔面を殴られたのだ。
大使「貴様裏切るのか!?世界を手に入れるチャンスを逃すのか!?貴様馬鹿か!」
タク「馬鹿はお前らの方だ!ストロンガーの教訓を忘れたか!一般人を勧誘する時は
   脳改造は必須だぜ!」
ざわめく怪人達
「この世界は俺が格好良く守ってやる!」
アジト内の怪人達は一時間もかからず倒された。
「ふう、何とか片付いた。さて、外への出口はどこだ?」
「出口はこっちです!」
聞き覚えのある声が聴こえた。ディケイドタクが後ろを振り向くとキバが居た。
「キバ!?本物の!?」
興奮するタク
「たった一人でこの100体近い怪人を倒したんですね。上出来です」
やや上から目線の言葉に苛立つも、怒りを抑えタクは皮肉を交え聞いた。
「一体どうしてあなたがここに?いたなら一緒に戦ってくれてもよかったのに…」
「詳しい話は後です。とりあえずここを出ましょう」
ディケイドとキバは、ウルトラショッカー沖縄支部アジトをあとにした。

41 :
タク「あんた何か知ってるんだろ?教えてくれ。この世界に一体何が起こってるのか」
キバ「彼ら…ウルトラショッカーは、この世界とは別の異世界からやって来たんです」
「異世界!?」
「僕と他の仮面ライダー達は協力して、その世界でウルトラショッカーと
 戦っていたんです。
 しかしウルトラショッカーの1億を越える圧倒的な数の怪人達に僕らは敗れ
 その世界はウルトラショッカーのものとなってしまいました。
 そしてウルトラショッカーはその世界だけでは飽き足らず、異世界行き行きマシーンを
 開発して、他の世界の侵略も始めたのです!」
(怪人が一億……)
タクはウルトラショッカーに加入しなかったのを恐れから若干後悔した。
「生き残ったライダー達は重傷を負って、すぐに異世界に行って
 ウルトラショッカーを追いかける事が出来ませんでした。
 誰よりも早く回復した僕は、一人すぐにこの世界に来てウルトラショッカーの
 動向を隠れて観察していました。」
回想
ローズオルフェノク「どうやらこの世界では我々や仮面ライダーは架空の存在として
          人間達に認知されている様ですね」
ガミオ「現在TVで放送されているディケイドという我々が見た事もないライダー
    とてつもない戦闘能力を持っている」
死神「素晴らしい。ウルトラショッカーの科学力でこのディケイドライバーを
   作り出した後、変身する有資格者を見つけ、ディケイドを配下に置くのだ!」

42 :
ローズ「……しかし不愉快ですねえ。架空の作品とは言え、この世界では
    我々怪人達はライダーにやられたい放題」
    (ま、私は結構綺麗な最期を迎えましたけど)
ガミオ「私なんかおめえ、この間ディケイドの撮影現場見に行ったらよ
    私がディケイドとクウガにボコボコにされていたのだ。涙目になったよ」
死神「ならばテレ朝乗っ取って、作品も我々が作って、ライダーファンも泣かせてやるか」
ローズ・ガミオ「サーセンw」
タク「な…、このディケイド最終回騒動はウルトラショッカーによるものだったのか!」
キバ「そうです。一人では勝てないと判断して、僕は隠れて見ている事しか出来ず…」
「…」
「しかし今日!本物の最強ライダー、ディケイドが誕生した!
 僕と無敵のあなたの二人が力を合わせれば、なんとか戦えるかもしれない!
 これから一緒に戦いましょう!」
「ああ…わかった!」(やだな〜怖い)
「しばらく経てば仲間のライダー達も、この世界にやって来ます
 仲間が揃った時、その時がウルトラショッカーとの全面戦争開始の時です!」
こうして仮面ライダーディケイドと仮面ライダーキバの短期間の戦いが幕を開けた。

43 :
>>42
こういう大雑把なノリ好きだよ。
怪人の軽さが何かwwwwww

44 :
ちょっと相談を聞いてもらえたら嬉しい。
ご存知の方もおられるかも知れませんが、私は以前この板の今は亡き類似スレで数話書いていた者です。
作品名を仮面ライダーネメシスといいます。
その後、結構続きが書き溜まってきたので、こちらに(今回はこちらだけに)載せたいと思うんですが、そこで悩む。
ご存知でない方のことを考えると、前に載せた一話〜六話あたりまでを、もう一度載せたいと思う。
でもご存知の方にとっては、それらは既読の話だ。
個人的には一話からまた載せたいと思うんですが、やはりウザいでしょうか?

45 :
俺は歓迎するよ
ただ、全話一気に投下されるよりは、一週間に一話とかにしてもらった方がありがたいかな

46 :
>>45
ありがとうございます。
じゃあ少し手を加えて週末ごろにまたお邪魔します。
私、規制を食らって書けなくなる、というパターンがよくあるので、少し怖いですが。
またよろしくお願いします。

47 :
※グロ注意
仮面ライダーネメシス第一話「そうだ、島根、行こう」
 南洋の戦地。一匹の「鬼」は積み重なった幾つもの屍体の中へ顔を突っ込んでいる。
 日本軍も連合軍も、今の鬼には関係無い。数分前まで兵士だったこれらは、単なる食べ物だ。
 屍肉を噛み裂き、引き千切り、片端から貪り喰らう鬼。灰色の目を光らせ、カブトムシのように枝分かれした角を真っ赤に染め。
 腹が満たされれば、最早この島に用は無い。鬼は地面へ拳を叩き込む。
 拳の刺さった箇所から火球が広がり、その島を覆いつくしてゆく。
 さほど後世に認知されてはいないが、この時、地図より小島が一つ消えた。
 1945年、8月の初頭のことだ。

 それから六十と数年、四捨五入すれば七十年が過ぎた。島根県のとある駅へ下車する、一人の少女。
 アルバイトと奨学金だけで大学に通っている苦学生で、経済的な余裕はゼロに等しいのだが、年に一度は必ずこの地に旅行したくなる。理由はよく分からない。
 少女は勝手知った足取りで、ある河川へ向かう。
 風が流れていた。 国が産まれた頃と寸分違わぬ風。そこで何かを思い出したというわけではないが、少女は風を浴びて、暫しその河辺に佇んでいた。
 斐伊川、という。
 東京の一等地に京南大学附属病院があり、その中に一際若い外科医が勤務している。
 医師を、卜部京也(ウラベキョウヤ)といった。
 五年前、京也の祖父は「頼む」の言葉と一つの勾玉を彼に残し、他界した。
 五年前といえば京也はまだ単なる医大生だった。オペを終え、52時間ぶりの仮眠。京也は微睡みつつ、祖父を回想していた。
 平安時代より続く自分の血筋には時折、人並み外れた狂暴性を顕す者が生まれる。旧時の人々はそんな卜部家の者を「人鬼」と忌み嫌い、近世になってからも法の厄介になった者は少なくない。
 京也の父親もそうだった。二十年前、何の前触れもなく包丁を振り回した父親の奇怪な形相は頭にこびりついて離れない。そして、その際京也の額と心に刻まれた深い切り傷。
「ち…寝られやしない」
 傷が疼き、目が冴えた。普段は飲まないレンドルミンを入れ、強引に眠ろうとする。
 無論、外科医が神経を患っているなど大っぴらには明かせない。
 京也はこの病院の前院長、および看護師長と個人的に懇意だから、特別に服用を黙認されている。それまでの事だ。
「医者の不摂生…か」
 少しだけ自嘲した。

48 :
一話A
 暗闇。きつい香の匂いが漂う。幾つかの灯火に照らされ、その中に何十もの人影が揺らめく。
「皆さん!いよいよ大和を我らの元へ還す聖戦の開幕です!」
 甲高い男の声が暗闇に響く。炎の揺らぎの中に、暗闇に建つ何者かの像が見えた。しかしいまいちディテールは判然としない。
「マカリザラキシワンヤ!」
 マントラと響きは似るがやや異なる言。甲高い男の声に続き、周囲の何十人もその言を復唱し続けていた。
 島根に一泊した後、少女は自宅のある東京へ帰ってきた。自宅といっても、一人用の小さなマンション。家族はいない。そもそも彼女に家族の記憶はない。
 そろそろ講義が始まる。梳灘 斎(クシナダ イツキ)は、誰もいないマンションの一室に
「行ってきます」
 の声をかけて鍵をかけて大学に駆けた。
 しかし、と思った。マンションを出るとすぐに駅が見えてくるが、その駅がごった返している。
 通勤ラッシュではない。逆だ。皆が駅より我先に出ようとしている。
 斎はその中から、数少ない大学の友人を一人見つける。
「お、お早う涼ちゃん…何かあったの?」
「自爆テロ!」
 山内凉(ヤマウチスズ)もまた、切羽詰まった表情で斎に知らせる。
 この日本で、それも庁舎などない至極標準的な街でなぜ?
 涼ちゃんに曰く、複数の犯人が線路から駅にかけて陣取り、連続して自爆しているのだという。
「イツキ!あんたも早く逃げな!」
 涼ちゃんに服を引かれながら、斎は妙に落ち着いた自分を自覚していた。
「開かれる」
 そう口走ったが、なぜそう口走ったのかは分からず、ただ斎は凉ちゃんと共に駅から距離をおいた。
 自爆テロによる負傷者が次々と運び込まれ、京也は対応に追われる。体に突き刺さったガラス片を傷が残らぬよう祈りながら取り除く。
 自分の様に、理不尽な悪意のために傷を負う者を増やしたくない。そう考えて医者になったのだから。
 傷を拡げぬよう丹念にガラス片を除く。その中に、幾つか奇妙な破片を見つけた。ガラスやコンクリートではない。青銅だ。
 結局、この日東京の七ヶ所で同時に自爆テロが発生。犯人も含め、死傷者はかなりの数にのぼった。
 しかし、犯人グループもその目的も、そもそも犯行声明すら発表されず、都民は不安な一夜を過ごす事と相成った。
 ようやく仮眠を許された京也だがそれに甘える事なく、テロの被害地点に関する資料を片端から集めていた。

49 :
一話B
 京南大学附属病院は、常勤医であればとりあえずの個室を与える。
 自室にてPCや文献を睨んでいた京也は、ノックの音に集中力を削がれ、軽く溜め息を吐いた。
「卜部先生、コーヒーお持ちしましたけど」
 王 麗華(オウ レイカ)という看護師だ。
「そこに置いて」
 京也はそれだけ言って、再び資料を睨み始める。
 なぜつまらぬ線路や駅の土地から青銅が出土した。あの土地に遺跡でもあったろうか?
「少しは休んでくださいね?」
「分かった」
 最低限の返答。京也が無口で無愛想な事は麗華も承知しており、黙って部屋を出る。
 出てみれば、恰幅の良い看護師がニヤニヤと笑いながら麗華を待ち受けていた。
「どうだった?」
 藤堂朝子(トウドウ アサコ)という看護師長。
 麗華は一つ頷き、京也の個室を見る。
「何が気になってるんでしょうね。あとは警察の仕事だと思うけど…」
 いやさ、と朝子は笑って手を振った。
「麗ちゃん、今日は彼とデートじゃなかった?」
「もうキャンセルしました。あたし、そこまで呑気じゃありませんから」
 朝子は尚も笑い、ナースステーションへ帰る。
 麗華はあと半年で三十路へ突入するが、未だに独身だった。彼氏はいるものの、結婚に踏み切れない。
 焦っているのは確かだが、日本そのものが安全でなくなった事を示すような今回の事件を見れば、小さな悩みだと思った。
 京也にはもう一つ、気にかかる事があった。祖父より託された勾玉。
「これだけはいつも持っておけ」
 と言われ、以来肌身離さず持っている「召鬼」という記述が見える勾玉。それが、患者から摘出した青銅片に反応するように光り輝いたのだ。
「目の錯覚なら良いんだがな…」
 京也はそう呟き、オペの合間を縫って爆発現場へバイクを飛ばした。
 TADAKATSU-XR420レイブン。三年前に新車で購入した、実用一点張りのオフロード車が京也の愛車だった。
 到着した頃には、既に黒山の人だかり。野次馬根性に嫌気がさし、そんな自分の野次馬根性にも嫌気が差した。
「山下山男警部補!」
「フルネームで呼ぶな」
 機嫌の悪い若い刑事が陣頭指揮を取っている。あの山下山男という男もまた、青銅に着目しているようだ。
 この状態では実りある発見など望めないだろう。京也は再び愛車に跨がる。病院に帰ろう。そう思った矢先、野次馬の一人と目が合った。

50 :
一話C
 蒼白い肌、ボブの髪は染めているのか天然なのか知らないが明るい赤。年の頃は十代後半だろうか。
 その少女に京也は見覚えがあった。祖父の文机に大切に保管されていた一枚の写真。終戦直後に撮ったものだというから、既に六十数年前の代物。
 その写真に祖父と共に一人の女性が写っていた。祖母ではないらしいし、祖父は生前、その女性の素性を一切語らなかった。
 眼前の少女は、その女性と酷似している。京也と目が合った少女の唇が動いた。声は聞こえなかったが、京也はその唇の動きを読み取った。
「タ・ケ・マ・サ・サ・ン」
 メットを投げ捨て、京也は彼女に詰め寄る。
「君は誰だ」
 居丈高な物言いになってしまった。
「武政は…俺の祖父の名だ。君は祖父の何を知っている?」
 少女は困惑した風。
「分からない…私、武政さんなんて知らない。知らないはずなんです!」
 知らない記憶が存在する。脳や神経に関しては専門外だったため良く分からないが、少女の言葉が異常であり、また祖父と関係している事は理解できる。
 彼女の話を聞きたくなった。京也は職場で彼女と話そうと予備のメットを取り出すが、その耳に断末魔の悲鳴が刺さった。それも、複数。
 野次馬の数名が有り得ない方向に体をねじ曲げ、血を吐いている。
 目に見えぬ顎に貪り食われている者もおり、顎が不可視だから犠牲者は自分が咀嚼される様を衆目へ克明に披露した。
「こ、これは何だ?」
 思わぬ事態に拳銃を取り出す山下山男刑事。だが標的の姿が見えぬため、対応できない。
 何も為せないまま、鑑識の人員も八つ裂きにされてゆく。敵の気配が徐々に自分へ近づくのを山下山男は感じていた。
 そして、その気配が突然遠退くのも感じた。気配はその姿を現した。
「見ツけた」
 人語が聞こえ、「それ」がテロによる爆発の中心点より飛び出した。
 蜘蛛に似ていた。体長は4〜5mだろうか。
 円形に牙が配列された口と背から生える二本の触手を除けば、本当に蜘蛛に似ていた。
 蜘蛛は巨大な脚で野次馬達を薙ぎ払う。剛力と先端の爪が容易く彼らを切り裂く。
 振り下ろされた爪から間一髪で少女を救う京也。蜘蛛はどうやら、彼女を狙っているらしい。
「乗れ。逃げるぞ」
 京也はヘルメットケースを外すや背後に少女を乗せ、愛車を全速力で飛ばす。だが蜘蛛も、体躯に似合わぬ素早さで二人を追う。

51 :
一話D
 蜘蛛は八本足で走りつつ、口から糸を吐きつけてくる。
 それを京也はバックミラーで視認し、紙一重で避けてゆく。自分の反射神経の良さが意外だった。
 京也は軽のミニバンも持っているが、基本的な移動はこの愛車、レイブンで済ませる。
 蜘蛛の攻撃を四輪車では回避できまい。運が良かった。
 逃げながら、京也は懐の勾玉が強く熱を帯びている事に気付いた。この蜘蛛に反応しているのか、それとも背後の少女か。
「念珠…」
 少女がそう呟き、それに気をとられた隙にスリップ、飛びかかった蜘蛛の爪が小さな廃工場の壁を破る。
 スリップの勢いで、京也と少女もその廃工場へ突っ込んだ。
 蜘蛛は勝ち誇ったように口から嫌な音を立てる。牙が密集したあの口に噛み砕かれればさぞや痛いだろう。
 暗くカビ臭い廃工場の中、京也は少女を背後に庇いながらじりじり後退する。
 もはや逃げ場が無い。その時、少女が京也の胸に手をあてた。
「『召鬼の念珠』を使ってください」
「…何?」
 召鬼。あの勾玉か。怪物に狙われ、祖父と関係があると思しき少女の言葉。
 従うより他無いやも知れぬ。言葉通り、『召鬼の念珠』を取り出す。
 その時、心で一匹の獣が吠えた。壊したい、したい。京也が全力で封印してきた、卜部家特有の戮衝動。いわば「鬼」の心。
 転倒した愛車のバックミラーに、自分の両眼が紅く輝いているのを発見する。自分を内より呑み込もうとする戮衝動が全身を痙攣させる。
 その衝動の高ぶりが一つの基準を越えた時、京也の腰に骨盤状の器官が出現した。
 骨盤の中心には赤く輝く球体が埋め込まれており、その球体と手に持った『念珠』が紅い稲妻で繋がる。共鳴しているのだ。
 京也は時折、フラッシュバックに襲われる。父が自分の額を切り裂いたあの光景の。
 そして今も、唐突にフラッシュバックが生じた。だが、脳裏に浮かんだ光景は狂気に満ちた父の顔ではなかった。
 古く小汚ない衣服を着た青年が、自分と同様、手に勾玉を握っている。青年の腰には自分と同様の「ベルト」が生まれていた。
 青年はベルトと勾玉を接触させ、何事かを叫んだ。
 京也は衝動のまま、DNAに組み込まれた見知らぬ記憶のまま、そしてフラッシュバックの青年が叫ぶままに、彼と同じ文句を呟く。
「変…身…」

52 :
一話E
 腰の球体から、どす黒い何らかのエネルギーが嵐となって京也の全身を包む。
 心の衝動が物理的な力へ変化し、京也の体を内から変える。
 体は黒一色、筋骨隆々に変容し、そこに白い金属片が集結して装甲を形成する。
 僅かな間の嵐が鎮まった後、そこには刺々しい白い外骨格で体の各所を覆った異形があった。
 昆虫のそれに似た赤い複眼は顔の中点で一つのV字を描き、そのつり目の上部、いわば眉の部位にまたもV字型に角が延びる。
 額からも天に向かって一本の角が伸び、その根元には赤い発光部「第三の目」が生まれている。
 体の各所を外骨格で覆い、肩、腕、腿の装甲からは鋭い刃が伸びる。
「…何だと」
 これが自分の、卜部家に継承され続けた鬼の姿か。
 京也は戸惑いつつ、それでも沸き立つ衝動に抗えず、蜘蛛へ突進する。八本の脚がそれぞれ爪を突き刺そうとするが、手足の動きだけでそれらを弾く。
 蜘蛛の腹部に滑り込み、振り上げた拳の一撃で天井へ吹き飛ばす。何とか天井へ着地した蜘蛛は京也へ糸を吐きつける。
 首を締め上げられる京也。だが本能のままに左腕へ力を込める。同時に腕の尖鋭部が高速振動を開始、その腕を振るって糸を切る。
 蜘蛛は残った糸を吸収し、背の触手を伸ばして京也の周囲を包囲、跳躍して八本の脚全てを同時に振り下ろす。
 危うい所で八本脚を押さえ込む京也。だが馬力ではこの蜘蛛に劣っているかも知れない。爪が徐々に京也の胸との距離を狭める。
 その時、成りゆきを見守っていた少女の声が聞こえた。
「『昂鬼』の念珠!」
 『昂鬼』と、京也は念じる。その瞬間、空間に波紋が浮かんだ。そこから勾玉が飛び出す。
 勾玉を果実と例えるなら、空間はそれを生らした枝の下に流れる川。
 熟した果実が水に没する様を水中から観察しているようだった。
 確かに、空間の歪みから飛び出した勾玉には『昂鬼』と刻まれていた。
 その勾玉は再び赤い稲妻を放ち、ベルト状の部位と共鳴する。
 直後、京也の全身を陽炎が包んだ。その陽炎に触れた廃工場の壁が、微細に分解される。
 この陽炎は標的を分解するらしい。更に、全身に力がみなぎる。外骨格の振動も高速化する。
 今の状態なら勝てる。京也は確信した。
 強大化した腕力で蜘蛛の爪をへし折り、腹を掴んで空中へ投げ飛ばす。直後に跳躍する。

53 :
一話F
 京也は、またもフラッシュバックに襲われた。
 自分と同じ姿の『鬼』が跳躍し、爬虫類を彷彿させる怪人へ向かって急降下、右足を伸ばす光景。
 『鬼』は、右足から生じる破壊力のみならず、怒りそのものを右足から怪人へ叩きつけるように見えた。『鬼』は叫んだ。
「ライダー…キイィック!」
 落下してくる蜘蛛と上昇する京也の高度が重なった。
 フラッシュバックの『鬼』に倣い、一気に京也は右足を伸ばす。
「ライダー…キック」
 聞き覚えの無い単語が衝動と共に沸き上がり、脚力と足の装甲に生じる振動、更に陽炎を蜘蛛へ突き立てる。
 唾液のような血のような吐瀉物を飛ばし、撥ね飛ばされる蜘蛛。腹を上へ向け、衝撃から立ち直れずもがいている。
 着地した京也は右の拳を強く握りしめ、間合いを詰めて蜘蛛へ向かう。再度跳躍、空中で一回転して蜘蛛の腹へ飛び乗る。
 「昂鬼」により強化された力はまだ尽きていない。右腕へ陽炎を集める。
「ライダーパンチ!」
 腕力、全体重、装甲の振動、陽炎の分解作用が合致し、拳に強大な破壊力を産み出し、蜘蛛の体へクレーターを作る。
 僅かな返り血。八本の脚が弛緩したと思ったのは一瞬の事で、直後の蜘蛛は火柱を上げ爆散していた。
 蜘蛛の欠片は長い時間燃える事もなく、すぐに火柱は収まった。その残留物たる煙の中から、京也が京也の姿に戻り現れた。
 掌中の勾玉…『念珠』を眺め、少女に問う。
「俺は卜部京也…君は?」
「梳灘…斎です」
 京也もそうだが、少女も混乱していた。
 少女は、当人たる京也以上に「念珠」の知識を持っていた。
 そして、口をついて出てきた「武政」の名。
 覚えのない記憶の発露を気味悪く思ったが、
 その少女・斎は東京の風が島根で感じたものと少し違う、と呑気に考えてもいた。
第一話、終。

54 :
以上です。何か気になったらご指摘お願いします。

55 :
乙。
何か微妙に分かりづらいが、戦闘シーンにハッタリが利いてて面白くなりそうな気配がする。
こんな和風っぽいのに名前ネメシスなのか・・・

56 :
>>55
>何か微妙に分かりづらい
描写や解説の表現が、二重三重に言葉を重ねて
さらに改行なしでいってるから読みづらいのかも。
(その方が小説らしくなるし、持ち味だと言えばそれまでだけど)
あと1話に詰め込みすぎる感も。
それでも続きが挙がってくればたぶん読む。

57 :
ありがとうございました。いくつか重ねて質問したいのですが。
・言葉を沢山重ねてるということですが、説明過多、ということでしょうか。
それとも単に一文一文にハッタリをきかせ過ぎている、とかかな?
・それから、「改行無し」ということですが、極端な話、「。」が入ればもう改行、ぐらいの意識で書いた方が良いのでしょうか。
・ここはage推奨でしょうか。
このあたり、答えていただければ助かります。
しかしそうか。詰め込み過ぎの部類に入るのか……

58 :
ここは過疎地、創作は正義。
当然、ageあるのみ!
レスがつく可能性がちょっと上がる。かも。
・詰めこみについては、シーンが短く頻繁に変わって読者が馴染む?暇がないのかなと。
映像ならシーンで区切っても絵で分かるけど、小説では必ずしもそうはいかないというか。
・突き放した視点で書かれていて、
キャラが何を考えているのか、どんな感情を抱いたのかが分からず
いまいち共感しづらいのかなと思ったり。
なんでか特撮スレは、楽しくやれりゃいいよ的な創作発表板寄りのノリよりも、
ここをこうしたらよくなるよ的な創作文芸板寄りのノリになるなw
昔特撮板にあった頃からの伝統かな。
別に批評するの止めても俺は全然いいと思うけど。

59 :
こっちは書くプロでも熟練者でもないんで
「そんな声もある」程度に受け止めてもらいたいんだけど。
こういう文章は読むうちにリズムみたいなものができて
サクサク読んでいけると思うんだけど若干もどかしい。
じゃどうすればいいの?と聞かれそうだけど熟練者じゃないのでわからないw
バトルシーンでは1行にかける文字を減らしたほうがいいかも?くらい。
詰め込みすぎなのは展開かな。
1話でプロローグやって、主人公も副主人公も変身して必技出して対峙する。
実際の平成ライダーでも1話でここまでやらないでしょ。
伏線がありすぎるもの。

60 :
分かりました。その旨注意しながらまた土曜か日曜に参ります。
突き放した視点というのは少々改善しにくいかも知れませんが…
>>59
なるほど、一話で天道の描写すっ飛ばしてキャストオフクロックアップ、ザビー登場までやっちゃったような感じでしょうか。
それは確かに入り込みづらいかも。
>>58
特撮厨って基本的に真面目だからねw
有り難く頂戴しておきます。

61 :
サブタイの時点で読む気が失せてしまう。
なぜここでギャグに走るんだ?
フラフラするな。
シリアスでかっこいいモノを書く気ならそれに専念しろよ。

62 :
二話@
仮面ライダーネメシス
第二話「寄生する神馬」
 どう見ても勾玉だが、正確には「念珠」というらしい。
 外科医、卜部京也(ウラベキョウヤ)は、一人の少女から示唆を受け、鬼へ変身。
 巨大なクモを粉砕した。
 変身に用いた「召鬼」の念珠は祖父から託されて以来、常日頃から携帯していた。
 それが何をもたらすものかも知らずに。
 しかし、破壊力を上昇させる「昂鬼」の念珠は、
京也がそれを望んだ時に空間に浮かんだ波紋から出現した。
 ともかく、「昂鬼」の力で巨大クモは燃え尽きた。
 変身は、京也自身の意志一つで解除することができた。
 しかし、変身に使用した「召鬼」の念珠は、「昂鬼」と同様、空間の波紋へ吸収されてしまった。
 京也は少女、梳灘 斎(クシナダ イツキ)を見る。
 斎自身も、自分に備わっていた未知の知識に動揺しているらしかった。
「とりあえず…ここを出ないか」
 黙って頷く斎。
 クモを目撃したのは、自爆テロの現場検証にあたっていた刑事も同じこと。
 あの刑事が来れば京也も斎も、参考人として様々な聴取を受けることになろう。
 だから京也は斎と共に逃げた。
 そもそも二人とも、自分たちに何が起きたのか現状では全く分からない、説明のしようがないのだから。
 クモを粉砕した工場から3kmばかり離れた、小さな公園。
 京也はブラックの缶コーヒーを自販機で二本購入し、斎へ一本を渡す。
 二人してベンチへ腰を下ろす。しばし空を眺めて言葉を探し、先に京也が口を開いた。
「まず第一に。変身に使ったあの『念珠』はどこへ行った?」
 コーヒーをすすり、斎は頷いて応じる。
「時空断裂境界。鬼だけが占有できる亜空間で、念珠はそこに隔離されてます」
「なぜ、そんな事を知っている?」
 重ねて京也が問うが、これに斎は首を振った。
「分かんないんです」
 そうか、と京也は軽く溜め息をついた。
 他にも幾つか訊いてみた。みたが。
「祖父の名をどこで知った?」
「分かりません」
「あの『念珠』とは何だ?」
「分かりません」
 あらゆる質問にこれである。
 こうなると、彼女の知識は記憶ではなく、体に染み付いた本能のようなものだと考える他無いらしい。
 しかし、どういう経緯でそんな本能が染み付く事になったのか。
 斎は沈んだ風で、ほとんど缶へ口をつける様子が無い。

63 :
二話A
 良くも悪くも、大人しそうな風貌の少女だ。
 不安でいっぱいなのかも知れない。
 聴取を恐れた京也だが、斎にとっては自分の質問に答えることが聴取を受けているようなものなのだろう。
「…悪い。君自身訳の分からない状況で尋問のようなマネを」
 斎はまた、首を横に振る。
「ブラックコーヒー、キライなんです」
 意外にワガママだった。
 翌日、警視庁庁舎に山下山男刑事の怒声が響いていた。
「何故です!」
 相手は上司だ。
 自爆テロの現場から蜘蛛モンスターは確かに出現し、野次馬と鑑識班の数名が奴の犠牲となった。
 にも関わらず、上層部はその報告書を無視した。
 テレビにも新聞にも自爆テロの件ばかりが報道され、モンスター自体に関する報道は皆無。
 これは明らかな情報統制だ。
 山下山男が抱く憤りと同種のものを卜部京也も感じていた。
 眠れぬ夜を過ごして職場、京南大学附属病院へ帰った。
 病院は複数社の新聞を常備しているが、全ての新聞にクモの表記が見当たらない。
 往診の最中、看護師長の藤堂朝子へ訊ねてみた。
「朝子さん、テレビのニュースでクモがどうとか言っていなかった?」
「ああ、バードイーターって奴ですね?あんなの日本にいたらあたし気絶しますね」
 役には立たなかった。
 テレビも新聞も、インターネットすら情報を統制されている。
 数人が引き裂かれ、工場に穴まで残っているのに。
 とりあえず斎から聞き出せたのは、あの巨大蜘蛛が「妖魔」の類いで、
 自分が「念珠」を使って「変身」できる事だけ。
 「妖魔」が何なのかも、なぜ祖父、武政の名を知っているのかも斎は分かっていないらしい。
 幾つかの炎が揺らぐ暗闇。香の匂いがきつい。
 その中で、只でさえ甲高い男の声が更に甲高くなって響いた。
「何!地蜘蛛が死んだと?」
 声の主が歯軋りしているのが聞こえる。
 強敵の復活を恐れているのだ。
「まさか…卜部武政の遺産…」
 男達は焦っていた。
 自分たちの信念を現実とするため、魔界の扉を開き妖魔を召喚したというのに、その妖魔が死んでは意味が無い。
 「仮面ライダー」の復活を恐れる声が暗闇のあちこちから聞こえる。
「もしも本当に仮面ライダーだとすれば、妖魔を狩りに現れる…」
 暗闇から姿を現した、人と蝙蝠(コウモリ)の合の子のような異形。
 鋭い牙を輝かせる。
「私が妖魔を調伏し、仮面ライダーをさせましょう」

64 :
二話B
 日も落ちた頃、京也は自爆テロの、そして巨大蜘蛛出現の現場を再訪していた。
 そこは既に警察ではない何らかの政府機関によって厳重に封鎖されており、京也は遠巻きに見る他無かった。
 自爆テロは同時に数ヶ所を襲ったから、ここ以外の被災地も同様であろう。
 しかしもう一人、自分同様現場を遠巻きに見る者がいた。
 確か、クモが現れる直前まで現場を検証していた刑事。
「青銅…ですか?」
 出来るだけ、初対面を装って話し掛けてみる。
 どうやら図星。山下山男刑事もまた、爆発によって現場から飛散した青銅に着目していた。
「そう…ここに遺跡の類いがあったという記述はどこにもない」
 だが青銅が飛散し、モンスターも現れた。
 そこまで言って山下山男は京也を見る。
「…君は見たか?あのモンスターを」
 しまったと京也は思った。
 しかし、クモが現れた事と自分が変身した事は問題が違う。
 そもそも山下山男は、クモが死んだ事を知らなかった。
 監視の目があるため、二人は場所を移す。
「あの管理している連中は…どこの省庁なんです?」
 そう京也は訊いてみる。意外にも山下山男はあっさり応じてくれた。
「ああ…都市保安庁さ」
 都市保安庁と警視庁は、互いに手柄を競い合っているという噂を聞いた事がある。
 そう言うと、山下山男は苦笑した。
「そんなにいいモンじゃないさ。都市保安庁は、何かにつけ我々に圧力をかけてくる」
 本来は警察の仕事なのだろうが、あのモンスターに関しては都市保安庁に委任されている。
「理由が分からないんだよな…」
 山下山男はそう一人ごちる。
 例のクモは自分が葬った。
 それを公言するのが憚られたので、京也は山下山男に患者の体から摘出した青銅片の写真を数枚渡して帰路についた。
 病院に向かう僅かな間に、京也は様々な不安材料を拾い上げる事ができた。
 妖魔は他にもいるのではないか。
 自爆テロは何者かが妖魔の封印を解くための手段で、その封印に青銅が使われていたのではないか。
 そして、自分を鬼に変えた『念珠』とは何なのか。
 なぜ祖父、武政はこれを自分に託したのか。
「ただいま…どうした?」
 病院の待合室は、TVの前に人だかりが出来ていた。
 東京上空に、未確認の生物が出現したというニュースだ。
 現場中継からは、蝙蝠と人間の合の子のような生物が、先程とは別の自爆テロ現場へ向かって飛んでゆくのが映された。

65 :
二話C
 警視庁は機動隊を総動員、航空自衛隊にも出動要請を出したらしい。
「どういう事だ…?」
 昨日の巨大蜘蛛は一切報道されないというのに、このコウモリ怪人は大々的に報じられている。
「このコウモリも妖魔…なのか?」
 だが、それならクモ同様、情報が隠ぺいされるはずだ。
 疑念を抱きながらも、京也は脱いだばかりのメットを被り直した。
「待って下さい!どちらに?」
 看護師の王 麗華(オウ レイカ)が京也を止めた。
「少し調べたい事があるだけだ。気にしなくて良い」
 そう言って目をそらすが、麗華は尚も止める。
「あのコウモリみたいなのが何者なのか分からない。もし危険な生物なら今ドクターに離れられると迷惑なんです」
 確かに、京也の事情は二の次で然るべきだ。
 京也はこういう時、うまく口が回らない。
「すぐ戻るから」
 それだけ言って、麗華を振り切り、
愛車「TADAKATSU-XR420レイブン」を走らせた。
 人間コウモリは、体から発生させる超音波で機動隊の接近を防ぎ、その間に地面へ法陣を描く。
 人間にそれなりに似ている口から奇怪な呪文がつむがれ、暫しの後、地を割り人間コウモリ以上の異形が現れた。
 蠍(サソリ)に似ていた。
 短い脚が左右に十本、シャコに似る胴体、長細いハサミ、鰭が形成された尾。水中を泳ぐように空を往く。
「とりあえずは呼び出せたか…だが、調伏には至らん」
 人間コウモリは、羽に生えた鋭い爪で機動隊員を切り裂き、自分が描いた法陣へその血を落とす。
 直後、大サソリの動きが止まった。
 満足げに笑い、人間コウモリは近場のビルを指差す。
「倒壊させろ。下敷きにしてしまえ!」
 人間コウモリの指示に従い、大サソリが巨大なハサミでビルを薙ぎ倒す。
 機動隊員へ降り注ぐ瓦礫。
 その下に動くものが存在しない事を確認した後、サソリは人間コウモリの描いた法陣に大人しく鎮座する。
「さあ邪魔者は消えた。ハネサソリ、魔界よりお前の仲間を呼べ!」
 ハネサソリ、と呼ばれたサソリは法陣の中心にハサミを突き刺し、その亀裂から自分の同族を招こうとする。
 だが、その動きが止まった。
 飛び出す目は東の方を凝視する。法陣からハサミを引き抜く。亀裂は消え、サソリの仲間を呼べなくなった。
 驚く人間コウモリ。
 更にサソリは尾の一振りでコウモリを撥ね飛ばし、一直線に東へ飛翔する。

66 :
二話D
「あいつら…仲間じゃないのか?」
 様子を伺っていた京也も愛車を飛ばし、陰からサソリを追う。
 この方角に何がある?
 バイトを終え、斎は家路を急いでいた。
 別に急いで帰っても誰かが待っているわけではないが。
 自分のあの知識は何だろう。妖魔、念珠、そして卜部武政の名。
 何処で学んだわけでもあるまいに。
 自分は何者か。そんな疑問はベタな哲学でなく、真に斎を悩ませた。
 だがその苦悩は直ぐに危機感に掻き消される。
 斎の上空より迫り来る、シャコのような胴体に飛び出した目、顎の下から伸びる二本のハサミ。
「ハネサソリ!」
 その化物の名を呼び、襲いくるハサミを辛うじて回避する。
 回避した後で、自分がその化物の名を知っている事に気付いた。
 反射的に壁を背にしてしまったため、斎には逃げ場が無くなった。
 動けない斎。迫るハサミ。
 そのハサミを、バイクのホイールが止めた。
 小さな砂塵を巻き上げ、急停車するオフロード型のマシン。
「無事か!」
 京也だ。彼の目が赤く輝く。例の姿に変身するつもりだ。
 だが、と京也は躊躇した。
 鼓動が高まり、身が震え、心に鬼の声が響く。
 せ、せ、せ。
 卜部家は、「人鬼」と侮蔑されるほどに人間離れした猟奇犯罪者を幾人も輩出した、呪われた家系。
 京也は悟った。
 自分が変身した、あの姿。それは卜部の血に伝わる鬼の姿、戮衝動そのものだ。
 自分自身が危険だ。鬼に心を奪われてしまう。
 その衝動を意志の力で抑え込む。
 蠍の突撃をかわし、斎に予備のメットを投げ渡す。
「…逃げるぞ!」
 またも背後に斎を乗せ、愛車レイブンを飛ばす。
 蠍の入り込めない狭い路地を疾走し、何とか振り切ろうとする。
 しかし、サソリは腕のハサミで周囲の建物を切り裂きながら、尚も二人を追う。
 それどころか、サソリが飛行する速度はレイブンよりも上だ。
 広い通りに出た。深夜で、人通りが無かったのが幸いだ。
 だが、サソリはついに二人を追い越す。
 回り込まれた。
 正面から、二人に向かって突進するサソリ。
 鉄筋コンクリートを容易く切り裂く鋭い刃先が京也へ迫る。
 首まであと数ミリ。
 その時、彼の腰に骨片を繋ぎ合わせて作ったようなベルトが出現した。
 空間へ波紋が浮かび、そこから飛び出した勾玉、
 いや、変身を制御する「召鬼」の念珠がベルトと接触する。

67 :
二話E
 どす黒いエネルギーの嵐が京也を一瞬だけ包む。
 京也の首を捉えたように見えたサソリのハサミ。
 だが、あと数ミリにまで迫ったところで逆に掴み取られた。
 ハサミを掴み取ったのは、白く刺々しい姿の魔人。
 あの一瞬の間に京也は変身を完了していたのだ。
 変身した京也は敵のハサミを掴んだままレイブンから降車し、
 ジャイアントスイングの要領でサソリを振り回し、地面へ叩きつける。
 同じく降車して、斎は言い知れぬ不安を抱いた。
 変身した京也の赤い眼が、クモを倒した時より一層強く輝いている。
 獣のように重心を低くし、手は力の大きさを制御しきれず痙攣している。
 サソリを追って、コウモリ怪人も二人の前に現れた。
 変身した京也を見て、コウモリは心底仰天しているようだった。
「やはり復活していたか…仮面ライダー!」
 仮面ライダー。
 それが変身した京也の名か。
 斎は自分でも不思議なくらい冷静にそう考えたが、当の京也は衝動のままコウモリとサソリを殴り飛ばす。
 だが、京也は妙な行動を取る。
 近場のガードレールを腕力で引き裂き、アスファルトを拳で叩き割った。
 今の京也にとり、せれば、破壊できれば対象は何でも良い。
 戮を悦ぶ卜部の血が暴走している。
「卜部さん!」
 斎は思わず叫んだ。
 その声に、かろうじて京也は我を取り戻す。
 迫る二匹へ回し蹴りを打ち込み、変身した姿のままレイブンに斎を乗せ、自分も跨がる。
 追い縋る二匹をバックミラーで視認し、京也は自分の衝動を必死に抑えつける。
 そんな京也へ斎が声をかける。
「卜部さん、『鬼馬』の念珠を使って!」
 今は、と京也は震える声で呟いた。
 戮を悦ぶ鬼の意志に全力で抵抗する、疲弊した声。
「今は…頼む、今は力を使わせないでくれ」
 二匹から完全に逃げきり、二人は真夜中の公園で息を整えていた。
 変身を解除した京也へ、斎が缶コーヒーを渡す。
「すみません…卜部さんを巻き込んじゃったみたいで」
「妖魔が現れて俺は念珠を持っている…どの道巻き込まれていたんだ。気にするな」
 カフェオレのように甘ったるいコーヒーを啜り、一つ息を吐く。
「変身するのが怖かった。念珠が疼く。俺の中の鬼が全てを八つ裂きにしろと命じる」
 変身した事で、京也は衝動に飲まれた。
 危うく斎を巻き添えにするところだった。

68 :
二話F
 ある意味、予想はできていた。
 だから京也は、最初にハネサソリと接触した際に変身を拒んだのだ。
「俺がこの力に飲まれない保証は無い…斎ちゃん、君はもう関わるな」
 鬼を制御する自信が無い。
 だが、斎は飲みかけのコーヒーを置いて立ち上がった。
「でも!コウモリとかサソリを無視したりできません!」
 京也は憮然として斎を向く。
「分かっている。あとは俺がやる。君は帰れ」
 暴走しない保証は無い。
 ならば京也が斎に対してできることは、戦いから遠ざける事だけ。
 そんな京也を、斎も見返す。
「わたし…サソリの居場所、分かりますけど」
「分かる…?何故」
 僅かに視線をそらす斎。
「分かりません…理由は分かりませんけど、サソリの居場所は分かるんです」
 それだけ言うと、斎は止める京也を無視し、一人で駆け出して妖魔の気配を探し始める。
 奇妙な感覚だと斎は思った。
 サソリの姿は見えない。サソリの声は聴こえない。
 だがそれでも、斎には奴の所在が手に取るように分かる。
 念珠の知識、妖魔を感知できる超感覚。
 自分をいぶかしむ材料としては充分だが、生憎とそんな暇は無かった。
 自分に家族はおらず、親しい者も少ない。
 だからこそ、その親しい者を傷つける可能性があるあのサソリを斎は放っておけなかった。
 斎を追う京也。
 その際、サソリに壊された街の瓦礫が見え、蠍に襲われた警官の遺体が運び出されるのが見えた。
 サソリに切り裂かれた雑居ビルの客の亡骸もある。
 そして、サソリが雑居ビルを切り裂いたのは、自分が逃げたせい。
「俺が変身していれば…こうはならなかったか」
 遺体を運び出す都市保安庁の査察官ら。
 その内の一人が、走り去る京也を憎々しげに睨んだ。
「…てめえか」
 若い青年で、少し顎が長い。
 午前三時。
 夜明け前に妖魔の仲間を再び呼び出すため、コウモリ怪人は何とかハネサソリを捕捉。再び法陣で囲う。
 コウモリ怪人の狙いは、妖魔を自分の配下へおくことだった。
 それを調伏と呼ぶ。
 調伏の儀式を行うには法陣が必要で、その法陣を完成させるには人間の血液が必要だった。
「さて、お前を完全に調伏するには人間の血がもう少し欲しいところだが…おやおや」
 コウモリ怪人とハネサソリのいる倉庫。
 そこへ足を踏み入れた者がいる。
 妖魔の気配を追ってきた斎だ。
「ほう、君は仮面ライダーと一緒にいた娘だな」

69 :
二話G
「…妖魔を呼んで、何をする気なんですか」
 気丈にも斎は自分の方からコウモリに問う。
 コウモリはそんな彼女を嘲笑う。
「我々の志を阻む仮面ライダーを倒すためさ。ちょうど良い。調伏の儀式には君の血を使おう」
 迫るコウモリの牙。
 そこへ爆音が響き、倉庫内のガラクタを撥ね飛ばして一台のバイクが滑り込む。
「卜部さん!」
「戦える力が無いのに無茶をするな!」
 斎をそう一喝し、直後に京也は、戦える力があるのにそれを行使しなかった自分を嫌悪した。
 山下山男という刑事を誤魔化し、職場の仲間である麗華を誤魔化した。
 そんな自分の卑劣さもまた、自己嫌悪には充分なファクターだった。
「命を救える手段があるなら、それに賭ける…医者の基本なのにな」
 しかし、今嫌悪すべきは自己ではない。
 コウモリを睨む。
「斎ちゃん、君は君の持つ『覚えのない知識』で無意識の内に妖魔の名を知った」
 そしてコウモリ。
 斎がいた事で、奴の計画が狂った。
 クモは斎に対して「見つけた」と言った。
 どうやら妖魔は、斎に接触すれば反射的に彼女を最優先に抹しようとするらしい。
 だからサソリはコウモリ怪人の調伏を離れ、暴走した。
「そうだ。復活した仮面ライダーを呼び寄せ、同族を大量に呼び出して倒す手筈だった」
 だが、怪人の持つ呪術知識をもってしても、妖魔を調伏するのは難しい。
 だから法陣とハネサソリを利用し、妖魔を自分たちがどれだけ忠実に調伏させ、使役できるかを試したかったのだ。
 だが、調伏の儀を始める前にこのサソリは単独で暴れた。
 怒るコウモリを無視し、サソリは最優先抹対象たる斎に今にも飛びかからんとしている。
 人間に少しだけ似た口許が歪む。コウモリはうめいた。
「ええい!なぜ仮面ライダーは来ない。お前に説明しても仕方ないというのに!」
 コウモリ怪人は、その時点ではまだ、仮面ライダーとしての京也の姿にしか接点は無かった。
「ここにいるが」
 そう京也は言う。コウモリ怪人は、ようやく思い至った。
 なぜ眼前の男は、仮面ライダーと同じバイクに乗っているのだろう?
 京也は虚空へ手を伸ばす。
 空間に波紋が生じ、時空断裂境界より「召鬼」の念珠が飛び出した。
 それを掴み取る京也の目が赤く輝いた。
 腰には、骨片を繋ぎ合わせたようなベルトが「オニノミテグラ」が形成される。
 もう死なせない。
 自分には行使すべき力がある。

70 :
二話H
 念珠を握った右拳を、ベルト中央の宝玉と接触させる。
 直後に「鬼の意志」が物理的エネルギーの嵐と化して京也を包む。
 どす黒い嵐を全身に浴び、赤く輝く両眼でコウモリ怪人とサソリを睨む。
 京也の心に鬼の声が響く。
 せ、せ、せ。
 その衝動を封じ込めるため、嵐の中、京也は呟いた。
「…変身」
 嵐が止み、京也の体は再び白い外骨格に包まれた邪悪な魔人の姿へ変貌していた。
 変身が完了した事を自覚し、京也は「召鬼」の念珠を空中へ放り投げる。
 空間へ波紋が生まれ、その中へ吸収された。
「お…お前が仮面ライダーだったのか?」
 変身した京也「仮面ライダー」は、手のひらを内側へ向け、腰を低くする独特の戦闘態勢をとる。
「来い。俺が相手だ」
「おのれ!仮面ライダーめぇ!」
 コウモリがそう口走る。
 法陣を抜け、自分達に向かって飛んでくるサソリ。
 これを正面から殴り飛ばし、鋭い蹴爪の生えた足先でコウモリに蹴りつける。
 腹の肉を抉られ、悲鳴と共に倒れ込むコウモリ。
 それを無視して斎に襲いかかるサソリ。
 先刻、コウモリはサソリを一度は配下におけたにもかかわらず
「調伏の儀が始まる前に」
 と言っていた。
 恐らく、本能だけで活動する妖魔に知識や自分たちの思惑まで伝達し、
 その通りに活動させられるようして初めて調伏は完了するのだろう。
「その娘に手を出すな」
 斎に迫るハサミを、鎌が生えた腕の装甲で止める仮面ライダー。
「『昂鬼』!早く!」
 斎の指南を受け、空間に波紋を呼ぶ。
 そこから「昂鬼」の念珠を呼び出し、ベルト中央の宝玉に呼応させる。
 これは全身の運動能力や外骨格の振動を活性化させ、更に強力な破壊エネルギーを発生させて攻撃力を強化する念珠だ。
「ライダーチョップ!」
 そう叫び、挟まれた腕を振るう。
 強化した腕力と加速した鎌の振動により、鋏はいとも容易く切り落とされる。
 悶絶するサソリは倉庫内を転げ回り、空間を切り裂いて元の魔界へ逃走した。
 コウモリ怪人は焦る。こうなれば仮面ライダーの次なる標的は自分。
 コウモリは体から超音波を発振し、仮面ライダーが怯んだ隙に倉庫の天井を破り、空へ逃げる。
「…逃がさん」
 斎が先刻示唆した「鬼馬」の念珠を時空断裂境界から呼び出す。
 それをベルトと呼応させる。
 直後、京也の愛車レイブンに異変が生じた。

71 :
二話I
 仮面ライダーの体の各所を覆っている、白く刺々しい生体強化外骨格。
 それと同じものが、無機物であるレイブンへ寄生し、その車体を包んでゆく。
 仮面ライダーと真正面からやり合って勝てる筈がない。
 夜空を自分達のアジトへ向かって駆けるコウモリ怪人。
 しかしその眼下に、白い外骨格に包まれたマシンを駆る仮面ライダーの姿が入った。
 仮面ライダーは疑似生命体マシン・スカルゲッターの前輪を浮かせ、上空の蝙蝠に向かってマシンごと跳躍。
 コウモリは飛行高度を上げその突撃を回避するが、仮面ライダーは近場のビルをスカルゲッターのジャンプ台にし、尚もコウモリに近接する。
 スカルゲッターのカウルが歪み、そこから骨を磨いで作ったような刀が伸びる。
 空中でカウルを振り、コウモリの切断を図る仮面ライダー。
 しかし元来跳躍によって高度を保っているため空中での機動力には欠け、中々コウモリに決定打を与えられない。
 失速するスカルゲッター。
 その時、車体から伸びた触手が真っ直ぐ近場のビル壁面に突き刺さり、同時に硬化してマシン本体を空中で固定させる。
 仮面ライダーは再び「昂鬼」の念珠をベルトへ呼応させる。
「ライダーブースト!」
 全身の力が高まり、さらに破壊エネルギーの陽炎が仮面ライダーの全身から立ち昇る。
 スカルゲッターのシートを手で叩いて蝙蝠へ向かい跳躍、右足を伸ばす。
「ライダーキック」
 鋭く鈍い音。
 神速の蹴りが、蝙蝠の片翼をへし折った。
 車体から新たに伸びた触手を掴み空中に待機する仮面ライダーと、バランスが保てず落下する蝙蝠。
 更に仮面ライダーは、車体を蹴り、地表へ向かって跳躍する。
 逃げた妖魔の再来は期待できない。
 200m上空から叩きつけられ、アスファルトがコウモリの血で染まる。
 落下した際に流れた血というより、切断された片翼から落ちる血だ。
 飛行能力を失っても全力で立ち上がろうとする。しかし、三日月を背に急降下し拳を放つ鬼が見える。
 それが、コウモリが見た最期の光景だった。
「ライダーパンチ!」
 仮面ライダーの拳がコウモリの頭蓋を粉砕し、その衝撃が一直線に伝達され、胴体まで真二つにした。
 両断されたコウモリは炎に包まれ、爆砕した。

72 :
二話J
 翌朝、京也は自分が不在だった昨夜のカルテを読み、不審を覚えた。
「麗華さん、なぜこれほど少ない?」
 コウモリにやられた機動隊の生き残りは、警察病院が引き受けたらしい。
 それにしても、サソリに切り裂かれた雑居ビルの客を含めればもっと多い筈だ。
 麗華は困ったように笑う。
「さあ…自衛隊に訊いてもらえませんか?」
「自衛隊?」
 京也はあわただしく新聞を捲る。
 コウモリ怪人は航空自衛隊が撃墜したという報道がなされ、またサソリに関しては一切報道されていなかった。
 コウモリ怪人と妖魔は全く別種の存在。
 そして妖魔の存在は、国にとって都合が悪い事らしい。
 国の情報統制に呆れながら、京也は一枚の写真を眺めていた。
「じいさんが生きていれば、詳しい事が聞けるのかも知れんが…」
 若き日の祖父が、斎に酷似した少女と共にいる写真。

 六十数年前、東京に美月屋という宿屋があった。
 この店は二階を宿に、一階を飯屋にしており、また一階には高級なラジオが設置されていた。
 その放送に耳を傾ける事もなく、一人の男が欠けた椀で食事をとっている。
「別にすいとんでも良いんだけどさ、オレきつねうどん食べたいんだけど」
「あればわたしが食べてますから」
 宿屋の看板娘をからかう、二週間前に南洋から帰国した男。
 男の名を、卜部武政といった。
二話、了。

73 :
時間がかかりました。
申し訳ない。
>>61
サブタイに関しては少しかっこつけてみましたが、こんなんでいかがでしょうか?

74 :
乙。
敵のパターンが珍しいな。
無垢な怪獣を操る宇宙人とかならいたような記憶があるが。
これからもこんな流れで話が進んでいくのだろうか。
ぐっと複雑になって振り落とされそうだが、頑張って付いていこう。

75 :
>>74
ありがとうございます。
では三話投下します。
書き溜めてから投下したいんですが実は私携帯厨でして、
毎度時間がかかります。
どうかご容赦ください。

76 :
仮面ライダーネメシス
第三話「史上最強の鬼」@
 元から無愛想なタイプだったが、あの自爆テロ事件を機にその性質が増幅した。
 看護師の王 麗華は、常勤医の卜部京也を見てそう感じていた。
 何かあったのだろうか。そう訊いて素直に応える性格ではない。
「先生は臆病なのよ。人付き合いに対してね」
 彼と付き合いの長い看護師長、藤堂朝子はそう言う。
 京也の額の傷。それは父親につけられたもの。
 前院長、朝子、麗華しか、その事実を知らない。
 当の京也は自室にて、PCの前でため息を吐いていた。
 怪物どものデータベースを作ろうとしたが、情報が少なすぎてすぐに手を上げたのだ。
 結局、メディアはあのコウモリ怪人が「改造兵士」である事しか伝えない。
 改造したのは誰か、使役したのは誰なのか、それが重要だというのに。
 しかし、怪人や妖魔と交戦した京也はある程度事態を把握できた。
 あのコウモリが所属する組織が、どうやら自爆テロを首謀した。
 その目的は、魔界の扉を開き、この世界に妖魔を召喚する事。
 そして、と思う。
 前回の戦いで自分はハネサソリを仕留め切れなかった。
 奴はまた来る。
 香の匂いがきつい暗闇。
 甲高い声の男は仮面ライダーに敗れたコウモリ怪人の戒名を紙に書き付け、それを燃やし、その灰を正体不明の立像へ捧げる。
 これが彼ら式の供養らしい。
「久々ですな…仮面ライダーへの怨念を込めて同士の戒名を書くのも」
 男は、六十年以上前に自分たちを襲った悲劇を回想し、拳を握りしめた。

 昭和二十年九月十五日、東京。
 終戦を迎えて丁度一月が経っていた。
 そこに立つ一軒の下宿屋で、少女が大勢の客らに監視の目を光らせている。
 美月屋という店。
 この店は一階を飯屋、二階を下宿屋にしている。
 辛うじて空襲から焼け残り、それなりに蓄えも残っている。
 これを盗みに来ようとする輩が多いのだ。
 とにかく今この国には物資が無いのだから、泥棒の気持ちも分からないではない。
 ないが、こちらも食っていかねばならない。
 自分たちは文字通り、明日の飯にも事欠いている。
 だから店主の娘である少女、美月キヌは一階の食堂に来た客の動向を逐一注視している。
 そんなキヌに、復員服を着た一人の青年が声をかけた。
「ね、美月屋ってこちら?連絡してた卜部ですけど」

77 :
三話A
 外地部隊の復員を乗せた船、高砂丸が帰国するまでまだ十日前後はかかると聞いた。
 この男、どうやって帰国したのだろう?
 いぶかしむキヌをよそに、店に入るやその青年、卜部武政(ウラベタケマサ)は凄まじい勢いですいとんを食らう。
 一階の食堂には、飯だけ漁りに来る者も多い。
 その青年、卜部武政は髭を剃って身だしなみを整えればまあまあ男前と思えた。
「すいとんでも良いんだけどさ、オレきつねうどん食べたいんだけど」
「あればわたしが食べてますから」
「じゃあおかわり!」
「無いです」
 無茶をぬかす武政と、軽く流す美月キヌ。
 武政は一つ笑い、懐からずり落ちそうな「勾玉」をそっと直した。
 同じ頃。暗闇。香の匂いがきつい。
 そこに六十数年後と変わらぬ甲高い男の声が響いた。
「皆さん!我らへの従属を拒んだ結果、やはり日本は敗戦を迎えました。今こそ、大和の覇権を我らのものに!」
 暗闇の中、別の男が拝礼の席より立ち上がった。
「今の日本の民が欲しいものは…金。それには…仕事を与えれば良い。私が参ります」
 男の顔は蜥蜴(トカゲ)に似ていた。
「何で東京に?仕事探し?」
 美月屋。下宿する上での書類を書きながら、武政はキヌとだべっていた。
「人探しだね。悪い人探し。で、多分この街にソイツがいるな」
 硬く粗悪な鉛筆で手が疲れたのか、道端で拾った埃っぽい新聞を店内で堂々と広げる。
 記事はこぞってGHQの宣伝、戦争の愚かさを書き連ねている。
 つい一月前まで意図的にねじ曲げた情報を流し戦意の高揚を煽っていたのはどこの誰だ。
「HGだな」
 武政はそう呟く。キヌは首を傾げる。
「エイチジーって?」
「腹黒いの意味」
 分かるか。
 武政の雰囲気が軽いためか、キヌも客という立場を忘れ、敬語を排していた。
 しかし、武政としては読んでいて気分が悪くなったので、その新聞を風呂の薪として宿に寄付した。

 六十数年後、卜部京也はネットニュースをチェックし、腹を立てていた。
 やはり今日も、妖魔に関する記事が無い。
 コウモリ怪人の情報は公開するのに、妖魔の情報は頑なに隠蔽する政府。
 明らかな危険を、国民に知らせない。
 何らかの意図はあるのだろう。
 しかし、クモやサソリの犠牲者、遺族が浮かばれないではないか。
 京也は自室で啜っていたコーヒー用のマグカップを机に叩きつけ、訪問してきた梳灘 斎をその音で驚かせた。

78 :
三話B
「あ…すまん。少し神経質になっていて…」
「あのこれ…コウモリとハネサソリから助けてもらったお礼です…」
 蒼白い顔を真っ赤にし、斎は手作りと思しきサンドイッチを京也に渡す。
「お昼にでも…どうぞ…そ、それじゃ私大学がありますから!」
 終始俯いていた、という印象を残しながら、斎は全速力で京也の部屋から遠ざかっていった。
 廊下を走るな、と叱る間もなかった。
「俺に礼を言うより、自衛手段を考えるべきじゃないのか…?」
 斎は念珠の知識を持ち、妖魔を感知でき、その妖魔に率先して襲われる。
 そして、祖父、卜部武政と何らかの繋がりがある。
 確実に危険な状態にある彼女を守るため、自分は何を為せば良いのか。
 そう考えながら、京也は次のオペに備えてサンドイッチを口にした。
…何故サンドイッチに納豆を入れた。
 山下山男刑事は自爆テロ現場から出現したー記録は抹消されたが確実に出現したー巨大グモと、
 噂で聞いた巨大サソリの関連性を気にしていた。
 巨大サソリが目撃されたのも別の自爆テロ現場周辺である。
 また、都市保安庁に現場を封鎖されたが、雑居ビルが何者かに切断されているのも見た。
 ひょっとして、東京の地下には奴らの巣があって、
 それが青銅製の断層によって都民との接触をこれまで拒んできたのでは?
 と、自分では良い線いっていると思う推理を展開する。
 しかし、物的証拠は全て上層部や都市保安庁に抹消された。
「どうすれば市民に伝えられる…」
 上層部への苛立ちを隠せず、コーヒーを飲み干した紙コップを握り潰す。
 そんな山下山男を、物陰から都市保安庁の若い査察官が眺めていた。
「フッ…公務員様にも仕事熱心な奴がいるなあ」
 長い顎を撫でて密かに嘲笑した。
 昼からの講義。斎は基本的に常時陰気な表情だが、今日はいつも以上だ。
 心配する唯一の友人、山内凉(ヤマウチスズ)。
「イツキさ、また振られた?」
「…違うの」
「何か欲しいモンとかあるわけ?」
「…ピストル欲しい」
 友人が硬直してしまった。斎が考えた自衛手段である。
 貧乏な自分とは逆に、友人は社会的に誉められない種類のアルバイトで結構稼いでいる。
 しかし、友人を巻き込む訳にもいかない。
 だからやはり、友人にピストル買ってもらうはやめる。
「自分で買おっと…」
 そう呟くので、涼ちゃんは尚も固まるより無かった。

79 :
三話C
 オペを終わらせ、京也は仮眠を取る前にコウモリ怪人を倒した地点、
 および、そこからサソリの調伏が試みられた法陣の描かれた倉庫へ向かった。
 サソリはまだ死んでいない。
 他にも妖魔はいるのかも知れないが、とにかくサソリだけは仕留めてしまいたい。
 倉庫には既に法陣どころかその痕跡も無かったため、京也は再び自爆テロ現場へ乗り込む必要性も視野に入れた。
 しかし、再び愛車へ跨がる前に、空中から攻撃を受けた。
 間一髪それをかわす。
「来たか…今度は逃がさん」
 ハネサソリが滞空している。
 昨夜の戦いにてライダーチョップで切断されたためか、片方のハサミが異常に小さく再生していた。
 その横に、人間大の草が生えている。
 草の見た目は、大きさを度外視すれば食虫植物サラセニアに似ていた。
 だが植物は、根を地上に出し、それを脚の様に用いて京也へ突進してくる。
 心の鬼が目を覚まし始めた。超人的な反射神経でサラセニアの突進をさばく。
 だが京也の足下を狙い、サラセニアが何らかの溶液を飛ばす。
 直撃を受けた鉄パイプが、瞬時に溶解した。強酸だ。
 食虫というより、もはや食人植物。
 植物は奇怪な声で咆哮している。京也と会話する意図は無いらしい。
 恐らくこちらも、組織の改造兵士ではなく妖魔の一種なのだろう。
「行くぞ」
 空間に波紋が浮かび、そこから京也は「召鬼」の念珠を取り出す。
 同時に骨片を組んだようなベルトが腰に発生、目が紅く輝く。
 戮を命じる鬼の意志に抵抗しながら、念珠とベルトを接触させる。
 鬼の心がどす黒い「力の嵐」となって京也を包む。
「…変身」
 嵐の中、そう呟くのは、鬼に変容するのはあくまで肉体のみと自分を律するため。
 心から沸き立つ邪悪な意志を具象化し、京也は刺々しい白い外骨格に武装した魔人「仮面ライダー」へ変化する。
「来い。俺が相手だ」
 手のひらを内側に回し、腰を落として二匹の妖魔と睨み合う。

 六十数年前、美月屋の食堂。
「おい!向こうの角で妙な奴が働き手を募ってるぞ!」
 一人の男が、食堂にたむろする男達に声を掛けた。
 近隣住民の八割方は、飯はなく家も焼かれた。
 土方でも何でも良い。仕事があると聞いては黙っていられない。
 男の報告が終わらぬ内に、店にいた殆んどの男連中が我先にとその妙な奴が待つ角へ走った。
 だが武政は、店に残っている。

80 :
「行かないの武政さん?あれじゃすぐに募集締め切っちゃうよ?」
 そうキヌが問うが、武政は闇市で買ったブドウ糖の欠片をかじりながら呟く。
「おかしいよな。このご時世、雇う側だって賃金が出ないっしょ。でも人を集めてる…」
 ブドウ糖の残りを紙にくるみ、懐の勾玉を握り込む。
「ちょっと見てくる」
 武政はそのまま、その妙な奴が待つ角へ向かった。
 男連中は集められた角から、少し広めの焼け跡に誘導される。
 しかし三十人前後がひしめきあっているので、結局狭い。
 そんな彼らの前に、小綺麗な洋装の若い紳士が現れる。
 金を持っていそうだ。男達は期待をもって彼に仕事の内容を問う。
 だが、紳士は残酷に告げる。
「皆さんには、我らの生体改造をグレードアップするための実験台となってもらいます」
 突如、紳士の皮膚が無数の緑のイボで覆われる。
 目が肥大化し、口からは異常に長い舌が伸びる。
 南洋に棲息する、カメレオンという蜥蜴(トカゲ)の一種に似ていた。
 そのトカゲは周囲に合わせて体の色を変化させ、敵の目を欺くのだという。
 怪物の出現に逃げ惑う男連中。
 だがこのカメレオン怪人は、体のイボから黄色い霧を噴射。
 これを吸った男らが次々倒れる。
 改造素体、確保完了。
 カメレオンはそう確信し、巨大な口を歪めて笑った。
 だがその顔面に、磨り減った靴底が叩きつけられる。
「卜部武政、見参!さて、おたくの業務内容を教えなさい」
 妙な邪魔者が現れた。
 カメレオンは再び霧を噴射するが、武政には効かない。
「何故だ!何故眠らない!」
「いやあ、鬼がうるさいもんでして」
 要は、武政は心中の鬼、すなわち破壊衝動の昂りで睡魔を封じている。
 件の甲高い声の男の部下であるカメレオンは舌を伸ばし、武政を捕らえようとする。
「危ねっ!」
 幾度も伸縮し襲いかかる舌を回避しながら武政は眠った男らを観察する。
 この舌を使えば彼らを簡単にせる。
 だが、そうしなかったのは彼らが必要だから。
 しかし武政をそうとしている以上、彼らに慈悲をかけたわけではない。
「つまり…あの人たちはおたくの労働力だね?」
 カメレオンの動きが一瞬止まり、不気味に笑った。
「少し違うな。我々は実験用の生体が欲しい」
 カメレオンが所属する組織は、人間をより高度な生物へ進化させる改造手術を行っている。
 成功例がこのカメレオンだ。だが、失敗も皆無ではない。

81 :
三話E
 武政は何度か頷いた。
「なるほど。実験が沢山やりたいからその被験者が欲しいわけだ」
 そして実験により得たデータで改造兵士の能力を上げ、
 またその頭数を増やすために被験者となる改造素体が必要。
「あのさあ」
 武政はカメレオンを真っ直ぐに向く。
 日本は敗けた。
 731部隊でもあるまいに、今更人体実験というのは馬鹿馬鹿しい。
「ヤバいんだ。オレ、ちょっとムカついてきた」
 ポーカーフェイスのまま、怒りを表出する武政。
 その懐から「召鬼」と記された勾玉…「念珠」が現れる。
 両目が赤く輝き、腰には骨欠を組み合わせたような形状のベルトが出現する。
 卜部家は血と戮を好む形質が遺伝する、呪われた家系。
 武政の意志に卜部の、心に巣食う鬼が語りかける。
《せ、せ、せ》
 武政はその衝動を全力で抑制する。
 衝動に身を委せれば、眠った男ら全員を八つ裂きにしてしまう。
 八つ裂きにするのはカメレオン一匹で充分だ。
 怒りで鬼の意志が爆発しそうだが、念珠を握った右拳を高く振り上げる事で鬼より自分自身の意志を昂らせる。
 振り上げた右拳をゆっくり腹まで下ろし、ベルト中央の宝玉と接触させた後、一旦左肩に引いて一気に右腰側へ振るう。
 自らの意志で鬼の力を制御するため、右拳を振るった瞬間、武政は叫んだ。
「変身っ!」
 宝玉から生じた、鬼の意志が変容したどす黒い嵐。
 武政の全身の筋肉が黒く発達し、白い金属片が体を包み、例えば目や口が明らかに変形しているのが分かる。
 嵐が止み、武政は邪悪な姿に変わっていた。
 筋骨隆々の黒い身体の各所を白い外骨格で覆っている。
 肩と腕、腿の装甲より禍々しい棘が天を向く。
 紅い目の質感は昆虫の複眼に似るが、つり上がった形状が顔に「V」の字を描く。
 牙と化した歯や周囲の顎は、イナゴかカマキリのそれに似ていると感じた。
 魔人と化した武政は一度首を回し、カメレオンを指差して言う。
「オレね、お前みたいな奴が世界で二番目に嫌いなんだわ!」
 眼前の魔人は自分と同じ改造兵士なのだろうか?
 カメレオンは少し後退するが、武政は跳躍の後、彼の肩口へ蹴り込む。
 よろめいたカメレオンの頭部を掴まえ、腹に二回膝を入れ、体重をかけて両肘を打ち込む。
「ぐ…貴様は何者だ…」
「ナマハゲ…的な?」
 悪い奴に敏感な鬼なのだ。

82 :
三話F
 地を這うカメレオンの腹を蹴る武政。
 強烈な衝撃に思わず吐血する様が、武政には愉快だった。
 その時、武政の背後から何者かが高速で突っ込んできた。
「うわっ!…いってぇ」
 武政の前に、もう一体の怪人が姿を見せた。
 自分と同じく、カマキリに似ていた。
「生憎だな。邪魔者はこいつが始末する事になっているのさ」
 カマキリ怪人は、どうやらカメレオンの護衛らしい。
 両手に持った鋭い鎌を振りかざし、異常な瞬発力で武政の身体に連続して斬り込む。
「のやろ…オレより早いし!」
 抵抗できず、一方的に鎌を浴びる武政。
 文字通り、目にも止まらぬ早業。
 急ぎ距離を開ける武政だが、カマキリは鎌を振るって真空波の刃を形成、武政へ投げつけてくる。
 真空波の直撃で武政の体表に火花が散るが、その勢いで後方に跳躍、カメレオンへ再び蹴りを見舞う。
 だが、射程に入っていた筈のカメレオンが一瞬でその姿を消した。
「うそん!」
 キックが空振りに終わり、たたらを踏む。
 強敵と見たカメレオンは擬態色を使って不可視化したのだ。
 更にその状態から更に舌を伸ばし、武政の首を拘束する。
「…うざっ」
 苛々した武政は、舌を掴んでそのままカメレオンを投げ飛ばす。
 しかし背中の羽根で滞空していたカマキリから、真空波による爆撃を喰らった。
「くく…我らを妨げるから悪い」
「どうした?我らが嫌いだから殲滅するんじゃないのか?」
 武政を嘲笑う二体。
 よろめく足を叱咤し、何とか武政も立ち上がる。
「あのさ…言い訳させてくんない?」
 吹き出すカメレオン。爆笑するカマキリ。
 命乞いですらない。この期に及んで「言い訳」とは。
「よし、聞いてやろう。どんな言い訳だ?」
 武政は一つ頭を下げ、自分の体を指差す。
「正直、この姿って汎用性が無いんだ。だから手こずった」
 そう言って武政は、虚空に手を伸ばす。
「つーわけで…本気出す」
 空間に波紋が生じ、そこから飛び出した「鬼神」と記された念珠を掴み取る。
「超変身っ!」
 そう叫び、ベルトと『鬼神』を呼応させる。
 直後、緑の光がベルトから生じ、武政の全身を包む。
 その光の中、更なる異形へ変貌する武政。

83 :
三話G
 赤く輝いていた目、ベルトの宝玉、額の第三の目は緑に変色。
 胸の厚い装甲には両脇から爪のようなディテールが生じ、肩角は後ろに向かって伸びる。
 右腕には鋭い断崖の如き多層の刃が沿い、手の甲から剣が伸びている。
 左腕には盛り上がった外骨格から洞窟の如き穴が覗く。
 そして、背中から鳥類の骨格標本に似た、骨で形成された翼が開いた。
「さあて、第二ラウンドだ」
 姿の変わった武政。
 先手必勝とばかりにカマキリは真空波を投げつける。
 しかし、武政は時空断裂境界から「鬼盾」という念珠を取り出し、それをベルトと呼応させる。
「ライダーシールド!」
 念珠をベルトに読ませた直後、武政の全身が空間の歪みに包まれた。
 歪みは陽炎に似て半透明で、武政の姿は見える。
 そしてその歪みが防壁となり、カマキリの真空波を跳ね返した。
 その防壁の中で、武政は続いて「鬼移」の念珠を呼び出す。
「ライダーシフト!」
 防壁の中から武政は突如消失。二匹が驚くよりも先に、その二匹の背後から出現した。
「何だと…」
 振り返る間もなく、カマキリ怪人は武政の右手から伸びる剣に斬りつけられた。
 背の翼など、鈍重そうに見える武政の姿だが、当人は素早い剣さばきで今度はカマキリを一方的に斬り苛む。
 バリアの中から、空間転移による瞬間移動。
 危機と見てカメレオンは、再び不可視化。
 その上で舌を伸ばす。だが。
「ライダーフィール!」
 「鬼眼」を呼び出した武政。
 直後、額の第三の眼が輝き、その目にカメレオンの姿を鮮明に写す。
 その視覚に従い、向かってくる舌に対して左腕を構える武政。
 武政の左腕の装甲は、盛り上がった部位に穴が覗いている。
 その穴に陽炎が生じ、その陽炎が高速で飛翔、舌を切断する。
 この左腕は「時空振動骨」を形成しており、「時空衝撃波」を射出する生体銃になっているのだ。
 更に生体銃から波動の弾丸を連発する。
 擬態色が解け、武器を奪われ、焦燥するカメレオン。
 気付けば、カマキリ怪人も勝ち目が無いと踏み、空中へ逃走を図っている。
「逃がすかっ!」
 武政は跳躍、そのまま背の翼で飛翔し、カマキリの正面へ回り込む。
「そこをどけ!」
 必死に真空波を飛ばすカマキリだが、武政はその全てを左手からの波動弾で相する。
「どかない」
 カマキリは、最後の力を振り絞り、自慢の目にも止まらぬ高速斬撃を放った。

84 :
三話H
 だが既に、武政は新たな念珠を手にしていた。『鬼走』と刻まれている。
「ライダーアクセラレート!」
 武政に向かって振り下ろされた鎌が静止した。
 いや、武政は異なる時間流に乗り、一時的に超高速化している状態。
 静止しているようにしか見えないカマキリを睨み、右手から伸びる剣を一閃した。
 更に、敵が痛覚を感じるよりも早く身体中をその剣で切り刻む。
 カメレオンも、当のカマキリすら知覚できない虐。
 加速効果が終了した。
 空中にあるのは、カマキリ怪人だった無数の肉片。
 華麗に着地する武政は、その肉片が落下するより先に異なる念珠を呼び出していた。
 念珠は時空断裂境界に隔離されている。
 その時空断裂境界と繋がる空間の波紋を、ベルトに密着して発生させる事で、武政はこれほど素早く技を繰り出している。
 ともかく『鬼雷』を使用した。
「ライダーサンダーボルト!」
 電撃を操る念珠。
 カマキリの肉片へ強烈な落雷を浴びせ、地面へ落下する前に炭化させた。
「ああ…」
 戦意を喪失したカメレオン。
 剣と生体銃を両手に備え、悠々と接近してくる武政に背を向け、脱兎の如く駆け出した。
「だから逃がさないっつってんのに分からん人達だな」
 武政の手には、既に重力を操る「鬼圧」の念珠がある。
「ライダーバインド!」
 手から放たれた重力波動が、逃げるカメレオンの動きを封じた。
 そのまま武政は、重力波の方向を変える。
「ライダーアトラクター!」
 重力波で動きを止め、更に自分の側へカメレオンを吸引する。
 引きずられながら命乞いするカメレオンを冷たく見やり、『鬼幻』の念珠を呼び出した。
「ライダーイリュージョン!」
 武政の姿が三体、五体、八体へと分身する。
 本体も含めた分身は、吸引されたカメレオンへ右手の剣を振るう。
「ライダー・イリュージョンブレード!」
 四方八方からの斬撃を同時に浴び、カメレオンもやはり無数の肉片へ変わる。
 分身体の消滅した武政だったが、すぐに『鬼焔』の念珠を使った。
「ライダーフレイム!」
 炎を操る念珠だった。
 武政の念じた地点が発火し、カメレオンの肉片を焼き尽くす。
 意識を取り戻した男衆を確認し、美月屋への帰路につく武政。
「取り敢えずは初勝利だぜ、斎」
 念珠に向かい、そう一人ごちた。

85 :
三話I

 それから六十数年後、卜部京也の変身した仮面ライダーは二匹の妖魔に苦戦していた。
 溶解液による遠隔攻撃を得意とする食人サラセニア。
 更に奴は蔓を伸ばし仮面ライダーの足を止める。
 そこへ真正面からハサミを突き出し、サソリが突進を敢行する。
 蔓を振りほどいている暇はない。その隙にハサミにやられる。
 ハサミを受け止めればその間に食人サラセニアの溶解液を食らう。
 この時点で京也は、武政ほど力を使いこなせているわけではなかった。
 サソリはもう目の前だ。どうする、仮面ライダー!
続く

86 :
ひとまず三話は以上です。
どうも時間がかかって申し訳ない。

87 :
いかん>>81
×「骨欠」→○「骨片」
申し訳ない。
何か他にもありそうだなあ…注意します

88 :
申し訳ありません。
書く事ができなくなりました。
本当に申し訳ありません。

89 :
どうしたん?

90 :
>>89
トリップついてないから偽物でしょ

91 :
あー、そっか。そりゃそうだよなぁ。
あいつらどんだけ暇なんだよw

92 :
http://loda.jp/mitemite/?id=2119.jpg

93 :
ツーカイ!ユカイ!アンノウン!!
時は超古代
無駄に広い神殿内に闇の力は居た。食事をとっている。
ドタドタドタドタ……
何者か達が闇の力の居る神室に近づいて来る。
バン!(神室の扉が開く)
水のエル「神!我々はもう限界です!」
水、風、地の3大エルロードが大勢のロード怪人達を率いて
激しい怒りを表にして室内にズカズカと入りこんで来た。
闇の力「どうしました?そんな鬼の様な形相をしてですか?トイレはあっちですよ」
風「違います!大事な話があって来たんです!」
地「我々の分身とも言うべき動物達が人間達に家畜にされされ食われたりされてるのが許せません!」
アントロード女王「アリなんか意味も無く踏み潰されたりしてるんですよ!」
        「年間何億匹のアリが人為的な死を迎えているか!
         アリを踏み潰す時の人間の子供の笑顔!私の顔より恐ろしい!!」
闇の力(いや、それはない)
水「とにかく!皆の怒りは我慢の限界です!!今すぐにでも人間共を殲滅しましょう!!!」
闇の力「……あなた方の気持ちはよく分かりました…。殲滅しましょう。
    人間達を…」(魚肉、鶏肉、牛肉を食いながら)
アンノウン達「おい!!!!!!!!」


94 :
引っ掛け
岩石大首領「私が全ての悪の組織を操っていた……全てを仕組んでいたのだ!」
ストロンガー「えっ、じゃあブラックサタンと関係ないと思っていたデルザーも!?」
首領「そうだ!」
アマゾン「ゲドン、ガランダーも!?」
首領「そうだ!」
X「GODも!?」
首領「そうだ!」
1号「「仮面ライダー対ショッカー」で女の子が異様にしてたのも!?」
首領「そうだ!………!」
1号「引っ掛かったな首領!」
首領「だから何だ!」

95 :
http://loda.jp/mitemite/?id=2202.jpg

96 :
このイナズマ男、一味違う……っ!

97 :
>>87
過去ログ見ました・・・
面白いです!
ただ時間の変化が少しわかりにくいかな〜と思ったり。
とにかくがんばって続き書いてください!

98 :
この↓2つを装着して「超人HALサンダー」
http://www.cyberdyne.jp/robotsuithal/
http://www.thunderman.net/products/TP-R2G2.php

99 :
139 : 名無しさん@涙目です。(コンデ砦) : 2011/10/15(土) 11:04:02.74 ID:I1jj8a5U0 [1/2回発言]
いいなこれ
これだと来年からスーパーヒーロータイムがなくなるけど水戸黄門も終了したんだしこれも時代の流れって奴だろうw
大昔から東映特撮部門と暴力団の関わりの深さは有名だがお前らもいい加減仮面ライダーから卒業したし、どうでもいいよな?
http://logsoku.com/thread/hatsukari.2ch.net/news/1318642522/139
暴力団排除条例があると何で「スーパーヒーロータイム」がなくなるのか、これは納得・理解できん。

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