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2011年11月2期38: ロボット物SS総合スレ 64号機 (956) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼

ロボット物SS総合スレ 64号機


1 :11/10/07 〜 最終レス :11/11/17
ロボット物のアニメ・漫画・小説・ゲームの二次創作から、
オリジナルのロボット物一次創作まで 何 で も どうぞ。
・当機はSSに限らず、イラストや立体物も受け付けています。
・投下の後、しばらく雑談は控えてください。
・ガンダムやマクロス等の有名作は、該当する専用SSスレが立った場合はそちらへ。もしなければ全部ここでやればいいんじゃあないでしょうか。
・支援のご利用は計画的に。詳しくは投下の際の豆知識を参照してください。 →http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/884.html
・次スレは>>950が立てて下さい。次スレが立つまでは減速を。
・また、容量が470KBを超えた場合は要相談。
・立てられない場合は報告及び相談を。スレ立ての際は必ず宣言を行ってください。でないと、黒歴史が来るぞぉぉぉぉ!!
・とある方が言っておられました。「話題が気に入らないなら、四の五の言わずネタを振れ」雑談のネタが気に入らない時は、新しくネタを振りましょう。
・スルー検定10級実施中です。荒らしは華麗スルーしてください。それが紳士の条件です。
・季節の変わり目ですが、これからもルールを守って、楽しく創作活動に励みましょう。
・wiki編集も楽しいよ。みんなもやってみよう!
まとめwiki
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/
ロボット作品投下用アップローダー
http://ux.getuploader.com/sousakurobo/
ロボット作品投下用アップローダー2番艦
http://ux.getuploader.com/sousakurobo2nd/
お絵かき掲示板
http://www2.atpaint.jp/sousakurobo/
ロボット物SS総合スレin避難所27号機目
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1308710652/
前スレ
ロボット物SS総合スレ 63号機
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1316194264/
関連スレ
だから俺達に新作ガンダムを作らせろよ5(ガンダムSS総合スレ)
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280676691/
勇者シリーズSS総合スレ Part4
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1282636520/

2 :
スレ発祥連載作品紹介!(※紹介文には多少の誇張表現も含まれています)
【荒野に生きる(仮) ◆8XPVCvJbvQ】
再生暦164年、コンクリートの荒野が広がる未来――。
獣の耳と尻尾を持つ「ヒューマニマル」の少女達はひたすらに戦う。対鋼獣用人型兵器・ヴァドルを駆って――!!
怪獣VS獣耳っ娘!? 話題騒然のデスマッチ!!
【CR ―Code Revegeon― 古時計屋 ◆klsLRI0upQ】
これは、悪夢に立ち向かうちっぽけなひとりの人間と、「怨嗟の魔王」と呼ばれた機神の物語。
アンノウンの襲撃で家族を失った潤也は、漆黒の鋼機・リベジオンの玉座に身を沈める。反逆と復讐を遂げるために……!
人類震撼! 暗黒のレコードオブウォー!
【瞬転のスプリガン ◆46YdzwwxxU】
スーパーカーから伸びる鋼の腕――神速の挙動と極微の制動を可能とする、エーテル圧式打撃マニピュレータがその正体!
異世界の侵略者・魔族により廃墟と化した街角で、ことねは機械仕掛けの拳法家を目撃した。
変形ロボットならではの技が炸裂する、極超音速機動武闘伝!
【パラベラム! ◆1m8GVnU0JM】
Si Vis Pacem, Para Bellum――汝、平和を欲さば、戦への備えをせよ。
遥か昔に文明がリセットされた世界。黒い機械人形(オートマタ)・リヒターと、彼のマスターとなった少女・遥(19)の神子としての生活が始まった!
軽妙な会話と、動きを魅せるアクションに定評あり? なんだかおかしなキャラ達が紡ぐ、ドタバタ日常コメディ!
「……ねぇリヒター、こんな感じでいいかな?」
<イエス・マイマスター>
【最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ ◆46YdzwwxxU】
ドゥビドゥビッドゥ! ドゥビドゥビッドゥ! ドゥビドゥビドゥビドゥビッドゥドゥビドゥビ!
今日も今日とてロボヶ丘市で激突するのは、変な正義と変な悪!
ハイテンション! 歌うスーパーロボットバトルアクション!
【少女機甲録(仮) ◆kNPkZ2h.ro】
80年ほど前に地球上に出現し、地球上全ての生物を滅ぼさんとする謎の生命体群「ワーム」
異形の敵に立ち向かうは、全長4mのパワードスーツ兵器「機士」
陸上自衛軍第28連隊 第4中隊の少女達は、血と硝煙の匂い漂う世界を生きる!
【人狼機兵マーナガルム ◆CNkSfJe3Zs】
2149年 春。月と地球、並んだ二つの星による戦争は、まだ続いていた。
革命軍の問題児「ラビットソルジャー」パイロット ソマ・ツクヨミは、自軍の罠にはめられ、正体不明の『狼頭』と敵対する。
兎達が支配する戦場で今、精神すらも噛み砕く異形の獣が目覚めようとしていた――――
【鋼鐵の特攻兵―Gun Strike Girles― ◆6LGb3BALUde1】
近未来。人類はBUGと呼ばれる巨大生物との戦争を続けていた。
主人公・御前静を始めとした世界各国から集まった個性的な少女達は、鋼鐵の棺に身を沈めてBUGとの熾烈な戦いに身を投じていく。
戦争という極限状態の中で、少女達は傷付きながらも成長し、互いに支え合い日々を懸命に生き抜く。
やがて少女達の間に芽生えるのは、友情かそれとも――
ハードボイルドミリタリーの皮を被った百合ん百合んな物語。
欝展開はないよ!
【武神鋼臨タケミカヅチ ◆YHSi90Gnr2】
其れは鋼の人型。其れは『神』の力を降ろす為の人造の依代。
剣神はその手に太刀を担い、在らざる戦場(いくさば)を駆け抜ける。
その刃は未来を切り開けるか―
【鋼殻牙龍ドラグリヲ ◆Uu8AeR.Xso】
荒廃した世界を跋扈する、『害獣』と呼ばれる異形の災厄。
人には太刀打ち出来ぬその存在を屠る、暴君竜の如き異形の鋼。その名は「ドラグリヲ」
アルビノの少年「真継雪兎」とゴスロリ姿のナノマシン少女「カルマ」の紡ぐ物語に刮目せよ!

3 :
【守護機兵Xガードナー シクス ◆wuZfOwaq7U】
CC(コスモセンチュリー)115年。独立を宣言する火星と地球の、人類初の惑星間戦争が行われていた。
少年シュート・ダリューグは独立機動防衛部隊"Xガードナー"に参加するも自分の存在価値に惑う。
戦いを止められるのは薙払う剣か、それとも守護する盾か… あなたの護りたいモノはなんですか?
【秘神幻装ソルディアン ◆tEulldVhj8h6】
因果の日は来たり――世界は異形の怪物アバドンに覆われた。
混迷を極める世界に機械仕掛けの神々は覚醒し、かくして今まさに黙示録が再現される。
測り知れざる過去より続く闘いの行方は、如何に。
【廻るセカイ-Die andere Zukunft- ◆qwqSiWgzPU】
「もう少しで世界が滅びる」世界中にそんな噂が飛び交った。
そして噂の通り、国が、都市が、次々と地図から名前を消していく。人類は滅びを待つだけだった
舞台は架空の都市“揺籃” 特別な一人の少女と、普通の少年のから、それは紡がれていく
「抗う術があるのに、やらないなんて選択肢、オレにはない」
……それは、似通っているようで……違う“セカイ”
【ビューティフル・ワールド the gun with the knight and the rabbit TロG ◆n41r8f8dTs】
未来へと向かっていた隆昭達は、黄金のアストライル・ギアによって次元の狭間へと飲み込まれ、別世界に辿り着く。
隆昭一行、やおよろず、レギアス、そして、神威。様々な人々の思惑がシャッフルされた物語の執着点は、果たして――――
パラべラム×ヴィルティック・シャッフルという二作品による、全く違った世界観が交じ合った物語の行く末を見届けよ。
この物語に、勝者はいない。
【『正義の執行者』 ◆8XPVCvJbvQ】
世間を震撼させたリベンジャーレディの事件から数ヵ月後。
ネットである言葉が頻繁に使用されるようになっていた。
「正義の名の下に」 その言葉と共に、人型兵器による犯罪者を処罰していく所属不明の赤い機体。
奇しくも所有する機体のフォルムが似ていたが為に、姉小路は事件に巻き込まれてしまう。
【eXar-Xen――セカイの果てより来るモノ―― ◆5b.OeHcAI2】
ガラクタに覆われた世界の片隅で、少年と少女は一冊の書によって結ばれた。
そのは白く、黒く塗り潰された過去を、未来を、それ以外を呼び覚ます。
迫り来るこの世ならざる怪異、有り得ざる可能性、そしてセカイの果てより来るモノ……
――総てを越え、彼らは何を見るのだろう?

4 :
【Robochemist! ◆a5iBSiEsUFpN】
物語は、新たな世代へ――
第一作の主人公、ユトとメリッサの娘が織り成す、もう一つの『Diver's shell』!!
DS伝統のポニテを受け継ぐ少女、アルメリアと、愉快な仲間達による色鮮やかな青春グラフィティ!
とくと見よ! 激突する鋼の騎士の勇姿を!
三つ編みもあるよ!
【地球防衛戦線ダイガスト 秋水 ◆3C9TspRFnQ】
異星文明、銀河列強諸国による限定戦争と言う名の侵略戦争の篝火が地球を焦がす。
帝政ツルギスタン軍を前に敗退を繰り返す自衛隊。日本が絶望に暮れたその時――
大江戸先進科学研究所のスーパーロボット、ダイガストが此処に立ち上がる!
――この国を好きではいけないのですか?
【Villetick Jumble 硬質 ◆pOWm4b0gBI】
新たなヴィルティックワールドに鈴木隆昭が帰って来た!
今度は、あの草川大輔も大騒動の渦中と、ヴィルティックに乗っかって大暴れ!
あの人や、この人に、その人! 様々な平行世界から次から次に現れるゲスト達!
まぜこぜカオスな新世界の未来を「カード」で切り開け!
【ロボスレ学園】
ロボット物SS総合スレ、10スレ目突破記念作品!
このスレのキャラクター達が織り成すどこまでもフリーダムな青春(?)グラフィティ!
参加者募集中!

5 :
完結作品はこちら! 大いなる足跡をその目で見よ!
http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/265.html
・読者側は、積極的にエールや感想を送ってあげよう! 亀レスでも大感激! 作者はいつまでだって待ってるもんだぞ!
・作者側は、取り敢えずは作品で語れ! 自分のペースでも完結まで誠実に奮励努力せよ!
・半年以上生存報告がないと、作品がテンプレから削られてしまうぞ! 要注意だ!
・テンプレに載る作品は1人1つまで! 上記の他にも作品は沢山あるので、こちらもチェックだ!  http://www13.atwiki.jp/sousakurobo/pages/12.html
・我らスレ住人は、熱意に溢れた新作をいつも待ち望んでいる!次スレの紹介文には、キミのロボットも追加させてみないか!
※紹介文未定作品一覧※
・【機甲闘神Gドラスター ◆uW6wAi1FeE】 ・【英雄騎兵ミッドナイト】 ・【ブリキの騎士 ◆WTKW7E8Ucg】
・【機動修羅バイラム】 ・【都道府県対抗機動兵器決選】 ・【てのひらをたいように ◆1m8GVnU0JM】 ・【パラベラム!〜開拓者達〜 ◆RS4AXEvHJM】
・【壊れた世界の直し方 ◆H48yyfsLb6】【Diver's shell another 『primal Diver's』◆wHsYL8cZCc】
・【TONTO◆LlCp3gHAjlvd】・【グラインドハウス ◆tH6WzPVkAc】 ・【装甲騎兵ボトムズ 幻聴編】【銀の月が見る夢 ◆CC6hDu/XuQ】
紹介文はまだまだ募集中! 作者さんが、自身で考えちゃってもいいのよ!
「自作に関する絵を描いてもいい」という了承を頂いている作者さん一同はこちら↓
・TロG ◆n41r8f8dTs氏 (tueun、ROST GORL、ヴィルテック・シャッフル 他)
・シクス ◆wuZfOwaq7U氏 (守護機兵Xガードナー 他)
・PBM! の人 ◆1m8GVnU0JM氏 (パラベラム! 他)
・古時計屋 ◆klsLRI0upQ氏 (CR ―Code Revegeon―、ザ・シスターズ、シャドウミラージュ、電瞬月下)
・◆YHSi90Gnr2氏 (武神鋼臨タケミカヅチ、パラベラム! ―運び屋アルフの何ということもない一日―)
・秘神 ◆tEulldVhj8h6氏 (秘神幻装ソルディアン)
・◆Uu8AeR.Xso氏 (鋼殻牙龍ドラグリヲ)
・DS世界観の人 ◆a5iBSiEsUFpN氏 (Diver's shellシリーズ、Robochemist! 他)
・GEARSの中身 ◆B21/XLSjhE氏 (GEARS、GEARS外伝 Berserker)
・◆46YdzwwxxU氏 (瞬転のスプリガン、最強無敵ロボ・ネクソンクロガネ 他)
・|・) ◆5b.OeHcAI2氏 (eXar-Xen――セカイの果てより来るモノ――)
・◆CNkSfJe3Zs氏 (人狼機兵マーナガルム 他)
・◆uW6wAi1FeE氏 (機甲闘神Gドラスター)
・◆wHsYL8cZCc氏 (カインドマシーン 他)
・バイラム氏 (機動修羅バイラム)
>>882 ◆MVh6W.SAZtbu氏 (あるツッコミ体質の男の受難、でくのぼうと聖人 他)
・硬質 ◆BfO3GzMb/w(ヒューマン・バトロイド)
ここに名前の無い作者さんの作品を絵にしたい場合は、直接ご本人にお伺いを立ててみたらいかがかと。
―以上がテンプレとなります―

6 :
             / ̄ ̄\
         _,.⊆⊇⊆⊇:::::::::::\
       /:´:::::::::::::::::::::::::`ヽ、::::ヽ
    γ::::::::::::::ィ,,,,ヽ:::\::::::::::ヽ:::::::|
   ./::::::::::::/   \:::ヽ::::::::::',:::::|      アルルー知ってるよ
   .! :::::l/      \::!::|:::::::!::::|        スレ立てした人には乙するってこと
   .|:::::::|         |:::|:::::::|::::|
   .|:::::::| 〇 ┐ r 〇┌|::|:::::/::::|
    ∧::|`---´ ̄`---´,,|://i::::::|
     .(\   ー'   / ̄)  .|:::::|
      | ``ー――‐''|  ヽ、.|:::::::|
      ゝ ノ     ヽ  ノ |:::::::::|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

7 :
>>1……圧倒的……乙……!

8 :
前スレ埋まったよ!
そして>>1

9 :
オーガニック的な>>1

10 :
(T)<好奇心は>>1をも乙す、弁えることだな……。

11 :
シンプルに>>1乙!
つか前>>1000www

12 :
べ…べんえる

13 :
 ずっと狙ってたんじゃよ!

14 :
しれっと何やってんだアンタwwついでに>>1
そういや師匠、狙って(ryで書いてたあのレス、信じて良いざんすか?なら待機するけど
それとガンダムAGEがとうとう明日だな……
このスレの住人は見るのか?

15 :
誤爆で何があったんだ!

16 :
 プラモの出来いいし、AGE楽しみですわー。
>>14
 私を信用すると痛い目見ますよ!

17 :
OK、服は脱いだ

18 :
もちろん靴下は履いたままです。

19 :
 圧倒的紳士スタイル……!

20 :
あえて右の靴下のみを履くのが俺流

21 :
どんなこだわりだw

22 :
>>13
>師匠、ビッグペニスを狙い続ける
http://dl8.getuploader.com/g/sousakurobo/1490/%E3%81%88%E3%82%93%E3%81%98.png

23 :
ちょwwwwww

24 :
>>22
  , ''  ̄ ヽ+
  !ィjリノハノノ i お断り
 ( リ゚ω゚ノリ )    します。
 ( )ヽ..ハ( )
 yノ しUゝy
  し〜'ノ

25 :
>>22
お前じゃねぇ座ってろwww

26 :
ロリ書きたいけど、語尾がワンパターン過ぎてだめぽ
参考になるもんないだろか

27 :
つサザンアイズ

28 :
今日からガンダムAGEスタートか……

29 :
 録画準備完了だオラー!

30 :
MSは鍛冶屋が造るものだったのかw

31 :
 なんという滅多刺し……!
>>30
 MSが昔から存在してた、っていうのは割と重要な伏線になりそうですねー。

32 :
流石にまだなんとも言えんけど、救世主は笑いかけた

33 :
しかし人いねーな。やっぱり休日は過疎かw

34 :
 ロボアニメの1話としては無難な感じでしたね。

35 :
>>26
今期連載アニメのシーキューブを見るんだ

36 :
ロリババァは外見がロリなだけで中身は大人だから、そのまま普通に書けばいいんじゃないか。

37 :
>>36
単純に「口調が面倒臭い」って話なんでないの?
いちいち表現が古い(というか硬い)感じにして
文章にすると漢字がずらっと並ぶような風にすれば
ソレっぽくなる気がしないでもない

38 :
スレ作品にロリババァってどれくらいいたっけ?

39 :
ぱっと思いついたのが二人ほど居るが、片方は失礼ながら名前とタイトルを忘れてしまうという体たらく…w

40 :
ロリ創作wikiより転載。スレ内探せばもっといるだろうけどとりあえず。
一条悠
 「ちょっと巨人さん達、ハルちゃんはお人形さんじゃありませんよ!」
ロボット物SS総合スレ/ヴィルティック・わっふる!
人間、39歳
見た目のロリさ加減では、中学生にしか見えない娘(19歳)に負けず劣らずの39歳主婦兼巫女。三つ編みポニテ。
老けない理由が裏設定にあるらしいものの未公表。
なごなごみ/アーネンエルベ No.75753
ロボット物SS総合スレ/パラベラム!
プログラム、〜のじゃ属性
ゲスト
  起動エレベーターに住む、遺跡の管理システム。
  ナノマシンを用いて人の身体を模しており、普段は子どもの姿を取っているが、大人の姿になることもできる。
七上・桔梗
 「そのどら焼きだが、食べないなら私にくれないか?この店の味は私の好みなんだ」
ロボット物SS総合スレ/武神鋼臨タケミカヅチ
人間
レギュラー
  日本国守護機関『御劔(みつるぎ)』の顧問。合気の達人で、主人公の武術の師。
  山崩れに遭い生死の境をさまよった後、神通力を会得。同時に身体が老いなくなる。
リーゼンゲシュレヒト・シュタムファータァ
 「私の名前はシュタムファータァ。端的に言うならば、この街を消しに来た人です」
ロボット物SS総合スレ/廻るセカイ-Die andere Zukunft-
外見年齢11歳
人外
ヒロイン
  セカイ(この世の構成原子そのもの)を操り、機械の巨人に変身できる人間「リーゼンゲシュレヒト」の一人。白銀の双刀使い。
  固有能力保有者としての称号は“罪深き始祖”。通称・紫蘇。
  気弱で人見知りで涙腺が緩い。趣味はコンビニでの雑誌の立ち読み。
リーゼンゲシュレヒト・ヴァイス
 「冬は此処に。白銀の景色満ちる"純白の雪華"ヴァイス」
ロボット物SS総合スレ/廻るセカイ-Die andere Zukunft-
外見年齢13歳
人外
レギュラー
  白銀色をした長髪のリーゼンゲシュレヒト。感知能力が高い“ラングオーア”と呼ばれる種族であり、それを活かした狙撃を得意とする。
  冷静で大人びた性格をしており、敬語で話す。まれに丁寧な口調のままに毒を吐くことも。
リーゼンゲシュレヒト・シュヴァルツ
 「暦は此処に。漆黒の月光る"月読の黒曜石"シュヴァルツ」
ロボット物SS総合スレ/廻るセカイ-Die andere Zukunft-
外見年齢13歳
人外
レギュラー
  ヴァイスと瓜二つのリーゼンゲシュレヒト。しかし、その性格は真逆で、強気、直情、猪突猛進、時にわがまま。
  二丁拳銃と高速機動による撹乱が主な戦闘手段。
センジュ=キサラギ
 「……駄目なんだよ……駄目なんだ。……それにこの体を見てくれ。ここまで変わってしまった……いや、変えてしまった。果たしてあの子は私を私と認識出来るかどうか」
ロボット物SS総合スレ/Robochemist!
人間(全身義体)、推定40歳前後
レギュラー
  ロボット研究者にして大学教授。過去の事故で失った身体を義体で補いつつ、それを元に研究も行っている。

41 :
現代人が使わない昔の方言を使うので、外見若いが中身は年寄りというキャラを作れるのではないかと思ったが
津軽弁なんかを喋らせようとしてもまず作者が津軽弁を書けない現代人な上に
読者も津軽弁が読めないので、キャラのセリフが何を言ってるのか理解できないと判明
うまく成功すればロリババァ+訛り萌えの融合だったんだけどなあ

42 :
津軽弁だばネイティヴだはんでなんぼでも知かへでけらね。

43 :
>>40
あ、そういえばDaZのウ詐欺さん達もロリババァかw

44 :
>>41
少年よ、最近の世の中にはな
http://www.yokotyou.com/kotoba/tugaru.html
こういった便利なモンが溢れとる
方言変換ソフトの類は種類がいっぱいあるから
便利な道具を賢く使って創作すればよかろうよ
ちなみに方言なんて同じ地方でもさらに村や集落単位でに細かく違ってるから
「正しい方言」っちゅうもんは世の中には実は存在しない(無駄に自分の土地の訛りに執着する輩は多いが)
なんで、実際会話するならともかく、創作作品で使うならば「ソレっぽい言葉」さえ喋らせられれば十分だったりする

45 :
>>44
現地人すらわからない事もあるしなw

46 :
 何が標準語で何が名古屋弁なのか区別つかない私みたいな輩もおるよ!
>>40
 さすがロリババァwiki、なんという充実っぷり……!

47 :
>>46
区別はつくだろw

48 :
ちなみにウチの両親は
共に沖縄寄りの鹿児島の離島出身なんで
琉球悟に薩摩弁が混ざったような独特の方言を使うんだが
住んでたのが島の反対側ってだけで、相互理解し辛いレベルまで違うらしく
2人の会話は標準語のみ
人里離れた場所に住んでたってんなら
方言のパターンが一般的な奴より変質してるのが当然だろうから
そこら辺でごまかしが効く気がしないでもない

49 :
>>46
 いやー。普段使わない言葉はともかく、普段よく使う言葉だと「え、これ通じないの!? 標準語じゃないの!?」みたいな勘違いをね、よくしちまうんですよはっはっは。

50 :
>>49
珍しい話じゃないよな〜
逆に、東京に住んでる奴らが自然に使ってる言葉が
元々は地方の方言でしたってパターンも割と多い
真面目に考えると言語学者志した方が良い状態になるから
方言が重要なファクターになるって場合でなければテキトーでないとやってられんだろう

51 :
>>49
他県民だから解るが、イントネーションもけっこう違うぞw

52 :
隣町でも違う事あるほどだしね。

53 :
AGE見終わったーまあ、まだまだ様子見だな。取りあえずオーソドックスな
悪い言葉だと無難って感じ。でも思ったよりも全然見れたし、やっぱ普通に楽しみ
って感じでAGEで盛り上がってると思ったら方言の話題で盛り上がっていた
ナ、何を言っているか(ry一瞬ここがロボスレかどうか本気で悩んだぞww
AGE一話にかこつけて無理やりロボスレの話題にsるけど、皆がロボスレ作品で印象的だった1話って何?

54 :
>>51
 名古屋から出る事があまりないので、その辺全然わからんですw
 さてさて、ひとっ風呂浴びたら、そろそろ……。

55 :
>>53
 むしろそういう所がロボスレらしいんだと思いますw
 AGEは換装できるようになってからが本番って感じですねー。

56 :
な、何か投下来るのか!?師匠!

57 :
俺はAGEのおかげで話のビジョンがかなり固まったな
勝てないヤバさというか、現行機が全く通用しない恐ろしさとか

58 :
初めてイギリスの戦車と戦ったドイツ軍の恐怖だな

59 :
 いいお湯であった……。
 投下してもいいですかー。

60 :
どうぞ

61 :
きたぁぁぁぁぁあ!

62 :
きたか!

63 :
何が来るんだ??

64 :
・そんなに長くないので、支援は不要だと思います。
・リハビリ作品なので、過度な期待を抱くと裏切られます。
・凄まじく時期外れです。
・遥さんはかわいいなあ!!!
 では、次のレスから投下しますね!

65 :
 敬老の日――――それは読んで字の如く“老人を敬愛し、長寿を祝う”日である。
 若者達はプレゼントを渡したり、孝行をしたり、様々な形で老人へ感謝を示す。
 そしてここ、やおよろず荘にも、見目麗しい老人がひとり――――
 ロボスレ学園:黄金のシルバーグレー
 玉藻・ヴァルパインは老人である。
 外見は冷たい雰囲気を纏った金髪の美女(狐耳と尻尾付き)であるが、年齢は優に1000歳を越えている。
 繰り返そう。玉藻・ヴァルパインは老人である。
 タンクトップにボクサーという出で立ちで、机の前でだらしなくあぐらをかきながら、丁寧な文字で『一条 遥』と書いてあるボトルに入ったキンキンの麦茶をラッパ飲みしつつ、
肉付きのいい足を伸ばして机の向こうにある扇風機の首振り機能を止めようとしているこの美女は、(年齢的には一応)老人である。
 老人は現在、暇を持て余していた。
 やる事がない、やりたい事がない。暇で暇で仕方がない。
 散歩にでも出ようと思ったのだが、暑いし部屋から出るのが面倒くさし、何よりなんだか妙に気だるいので、その考えは3秒で捨てた。
 年季の入った天井を見上げながら思う。
 ――――息をするのもめんどくせぇ。
 そのおり、襖ががらりと音を立て、
「あ。たまちゃん、こんなところにいたんだ」
 入ってきたのは小柄な少女、三つ編みお下げの一条 遙。
 彼女が入ってくるのを確認するが早いか、たまは彼女の名前が書かれたボトルを、素早く、自然に、さっと隠した。
 見つかったら怖い、ヤバい。
「なんだ遥、なにか用か?」
「え? ああ、うん。ちょっとね……別に大したことじゃないんだけど」
 照れてれしながら頬を掻く。

66 :
「たまちゃんいつもお仕事頑張ってるでしょ? 三年生の担当だから、受験なんかで大変だろうし。だから、マッサージでもどうかな、って」
「ほう……どういう風の吹き回しだ? 小遣いならやらんぞ」
「ちがわい! 好意です! 善意です!」
「そうか。ならお願いしよう」
「こういう時姫路の人たちなんて言ってたっけ? あいあい……猿? まあいいか。乗るよー」
「ああ、わかっ……フゴッ!」
 たまがごろりと寝転ぶと、遥がそこに馬乗りになった。ずしりとした確かな重量感に、肺から空気が、喉から声が。
「こいつ、想像以上に重い……」
「ん? 何か言った?」
「い、いや、なんでもないぞ!? ただの独り言だ」
 関節を捻られたくないので、作りものの笑顔を貼りつけてごまかす。
「そうなの? ならいいけど……。あ、尻尾がちょっと邪魔だから、しまって」
 言われた通りに尻尾とついでに耳をしまうと、遥がたまの腰に両手をついて、
「ありがと。じゃあ、いくよー」
 ぐっと力を込めた。
 同時に、
「いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 ハスキーな、絶叫。
 同時にしまっていた耳と尻尾が勢いよく飛び出す。
「わ、びっくりした」
「『わ、びっくりした』じゃないだろう! 痛いわ!」
「ごめんごめん。でもたまちゃんガチガチだね、いつも寝転がってるからかな」
「まったく……もっと優しくしろ……」
「りょーかいりょーかい。……これぐらい?」
 力を少し緩め、再び揉み始める。
「気持ちいいが、まだ少し痛い」
「痛気持ちいくらいがちょうどいいんだよ」
「どマゾめ……」
「どマゾ!?」
 ♪  ♪  ♪
 ところ変わって、やおよろず荘の縁側では、まどか・ブラウニングが陽に当たりながら、のんびりチクチクと編み物を編んでいた。
 台風が過ぎ去ってから、気温も下がって秋らしくなってきたが、太陽の下はそれでもやはり暖かく、心地よい。気を抜けば眠りに落ちてしまいそうなくらい。
 うとうとしていたまどかだが、そこに突然の、
「いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 ハスキーな、絶叫。
「わ、びっくりした」
 ――――なんだろう、今の。
 編み棒を膝の上に置いて、ズレた眼鏡を直す。
「ま、ど、か、さん!」
「わ、びっくりした」
 せっかく直したのに、また眼鏡がズレた。

67 :
「わ た し だ !」
「なんだ、リタさんだったんですか」
 ふたたびズレた眼鏡を直し、リタに微笑を浮かべる。
「また騙されたな!」
「……は、はい?」
 また……? 笑顔のまどかの頭上に、疑問符。
「暇を持て余した!」
「か、神々の?」
「遊び!」
「遊び?」
「んで、何をしてるんですかまどかさん!」
「……なんだったんですかいまの?」
「質問に質問で返すとは感心しませんね!」
「あ、は、はい、すみません」
 ビシィッ! とキレのいい動きでまどかを指差す珍獣……もといリタ・ベレッタ。ネタに脈絡がなさすぎて、まどかは戸惑いを隠しきれない。
「んで、何をしてるんですかまどかさん!」
「あ、ああ。今日は敬老の日だから、たまちゃんのために編み物をしてたんですよ」
 膝の上に載せていた、編みかけのそれをリタに見せた。
「なるほど、敬老の日ですか!」
「はい、敬老の日です」
「じゃあちょっとたまちゃんにサービスしてきますね!」
 どたどたどたどた。
 足音を響かせながら、珍獣が去っていく。
 ――――微笑ましいけど、忙しない人だなぁ。
 そんな事を考えつつ、まどかは編み物を再開した。
 ゆっくり、ゆっくり、チクチクと。
 ♪  ♪  ♪
「これくらいでいいかな? ちょっと肩と首、回してみて」
「ああ、わかった」
 ツボというツボを刺激され、全身を揉みほぐされたおかげか、肩も首も、回すとポキポキ音がした。
「お、おお……! 身体が軽いぞ……!」
 こんな気持ちはじめて!
「そりゃそうだよ。たまちゃんの身体、すっごい凝ってたもん」
 そう言って、両手をわきわきと動かしてみせる。
「しかし遥。おまえ、よくツボなんて知っているな」
「ツボと急所は同じだからね、そりゃ知ってるよー」
 あっけらかん。
「時々さらりと怖い事を言うな、おまえは」
 ――――暗者の家系にでも生まれたのか、こいつは。
 たまの背中にひや汗ひと筋。
「じゃ、私はお昼ご飯の支度してくるね」
「今日の飯はなんだ?」
「そうめん在庫一斉処分セールだよ。じゃ!」
 にこやかに手を振って、遥が部屋を出ていく。それからやや間を置いて、部屋の戸が勢いよく開け放たれた。

68 :
 揺れるプラチナブロンド。
「じゃまするぜねーちゃーん!」
「どうしたリタ」
「疲れてると思ったので、マッサージしにきました!」
 ズビシィッ! と非常キレのいい動きでたまを指差す珍獣……もといリタ・ベレッタ。登場に脈絡がなさすぎて、まどかは戸惑いを隠しきれない。
「あ、ああ、そうか……」
「とことで! ささ、その座布団の上に座ってください!」
「あ、ああ、わかった」
 とりあえず、言われた通りに座布団の上に座ると、リタがたまの肩に手を置いた。
 しかし、マッサージはついさっき遥にしてもらったので、
「ま、まったく凝っていない……!」
 ♪  ♪  ♪
 まどか・ブラウニングは、いまだのんびりと編み物を続けていた。
 木製の二本の棒が当たって、リズミカルにかちゃりかちゃりと音が鳴る。
 作業は進んでいく。少しずつ、でも着実に。少しずつ、されど確実に。
 しばらくして、確認のために手元のそれを広げてみる。
 だいぶ形になってきたが、完成まではもうしばらくかかるだろうか。まあゆっくりやればいいさと一休み。自室に作りかけのそれを置くと、部屋の引き戸が叩かれた。
「どうぞー」
「失礼します、まどか・ブラウニング」
 開いた扉から、人間態のリヒター・ペネトレイターがぴょこりと顔を出した。
「昼食の用意ができました」
「わかりました。今行きますね」
 部屋の外に出て、リヒターと並び立つ。身長は、171cmあるまどかよりも少し高いくらいだろうか。身を包む黒いスーツと、しなやかな動作、所作はまるで黒猫のよう。
 リヒターの顔を見ると、彼(彼女?)の視線が毛糸に移ったことに気づく。
「ああ、あれですか? 今日が敬老の日なので、たまちゃんへの贈り物を作ってるんです」
 リヒターが首をかしげた。
「敬老の日……?」
「おじいちゃんやおばあちゃんの長寿をお祝いする日の事ですよ」
「なるほど」
 こくりと頷くと、
「……私は何をすればいいのでしょうか」
「無理せず、背伸びせずに、リヒターさんのできる事をすればいいと思いますよ」
「私にできる事、ですか……」
 ふと、リヒターが歩みを止めた。
「……助言、ありがとうございます。まどか・ブラウニング」
「ふふっ、どういたしまして」
 ♪  ♪  ♪
 食後。自室に戻ったたまは、涼風に当たりながら、畳の上で丸くなっていた。
 食べ過ぎて苦しい、動きとうない。
 寝返りを打つ。胃の中のものが動いて、混ざって、悲鳴を上げたような気がした。
「う……」
 呻き声を上げる。
 麺は消化が早いから、この苦しみも長くは続くまいと思う一方、なんであんなに食ったんだという後悔が、浮かんでは消え、浮かんでは消え。

69 :
 もう寝てしまおうかと目を閉じるが、なかなか寝つけない。いつもは目を閉じたらすぐに夢の中なのだが。
 半身を起こし、ため息をついた、まさにその時。
 コン、コン、コン。
 規則正しいノックが、3回。
「誰だ?」
「リヒター・ペネトレイターです」
「おまえか。入ってもいいぞ」
 引き戸から、黒い肢体が音もなく、
「失礼します」
 入って、きた。
 ゆっくり歩いていくと、たまの傍らで正座する。そして、
「玉藻・ヴァルパイン、疲れているだろうと思い、マッサージをしに参りました」
 一礼。
 ――――またか、またマッサージか。一体なんだというのか。今日はマッサージの日だとでもいうのか。正直、これ以上マッサージされてもむしろ痛くなるだけなのだが――――
 リヒターの赤い瞳を見つめる。ああ、なんと無垢な、なんと純真な瞳だろうか。こんな目で見られたら、断ろうにも断れない。
 ――――私もすっかり甘くなっちまったもんだな、なんて自嘲しつつ、たまはリヒターに言った。
「ああ、頼む」
「では、失礼します」
 リヒターの手が肩に乗る。貫手に特化した鍛錬をしているのか、リヒターの指は意外と太く、がっしりとしていた。
 リヒターの指が、たまの白い肌にゆっくりと食い込んだ。鈍い痛みが、肩を中心に広がっていって――――
「……肩、凝っていませんね」
「そうだな、だからもう――――」
 やめにしてもいいぞ、そう言おうとしたのだが、
「では、腰の方を」
 リヒターが、半ば強引にたまを寝かせ、うつ伏せにする。胃の中の物がシェイクされた。
「うぷっ……り、リヒター……」
 ヤバい、軽くどころか重くヤバい。こんな状態でマッサージなぞされたら――――
「いきます」
「いや、ちょ、やめ――――」
 オエー!
 ♪  ♪  ♪
「朝からずっと、縁側で何を作ってるんですか、まどかさん?」
 そんな言葉と一緒に背後にフローラルな香りを感じたのは、夕方になっての事だった。
 ワンテンポ遅れて、暖かい何か――――いや、誰かが背中にのしかかった。
「シロちゃんこそ、朝から今まで、リヒトさんたちとどこに行ってたんですか?」
 後ろの彼女は、ヴァイス・ヘーシェン。今朝ルガー・ベルグマン、ライディース・グリセンティ、そしてマスターのリヒト・エンフィールドらと一緒に出かけていたが、今帰ってきたようだ。
 首に回された、彼女の華奢な腕を掴む。それは少し冷たかった。

70 :
「ロリコンとデートするついでに、食材を少々買ってきたんですよ。で、まどかさんは何を作ってるんですか?」
「これから寒くなってくるので、敬老の日のプレゼントとして、これを」
 膝の上にあった完成間近のそれを、ヘーシェンに広げて見せた。
「なるほど、敬老の日のプレゼントですか。私もたまねぇさまに恩返しをせんといけませんね」
 踵を返し、歩き始める白ウサギ。
「あ、そうそう」
 ピタリと止まって、一言付け足す。
「ずっとそこでそうしてると、なんだかまどかさんの方がおばあちゃんみたいですよ」
 ――――言われてみれば、確かにそうだ。
 老婆になった自分を想像して、少女はくつくつと笑った。
 ♪  ♪  ♪
 時刻は深夜11時。風呂上がりのたまの鼻腔をくすぐったのは、どこからか漂ってきた、揚げ物の匂いだった。
 ああ、喉が渇いた、小腹が空いた――――ごくりと大きく生唾を飲み込む。
 そのおり、引き戸がガラリと音を立て、
「たまねえさまー」
 ヘーシェンの声が、風呂場と脱衣場に反響する。
「なんだシロ、まだ起きていたのか」
「ええ。疲れてるだろうと思ったので、マッサージしに来ましたよ」
 ま た マ ッ サ ー ジ か 。
 大妖狐、うんざりしながらウサギに問う。
「……なあ。私、そんなに疲れて見えるか?」
「いいえぇ」
 なんだろう、なんと言えばいいのか、清々しいまでにわざとらしい笑顔がまぶしい。
「とまあ、冗談は置いといて」
「つまり私は疲れて見えると」
「いいえぇ」
「おいその笑顔やめろ、なんか腹立つ」
「さーせん」
 超笑顔。
「……まったく生意気なやつだな、おまえは」
 まあ、そこが彼女らしいところだと言えばそうだし、魅力でもあるわけだが――――微笑を浮かべながら、こつんとかわいい妹分の頭を小突く。
「いたいです」
 それは抑揚のない声、つまり棒読み。本当は痛くなんてないくせに、ともう一度頭を小突く。

71 :
「……で、なんの用だ? まさかマッサージをしに来たわけではないだろう?」
「あちゃー、バレちゃいましたか」
 てへ、と舌を見せる。
 なんか腹が立ったので、デコピン一発。
「あんっ」
 白いおでこが赤く腫れる。
「……で、なんの用だ? まさk」
「あちゃー、バr」
 デコピン二発。
「あっ、あんっ」
「喘ぐな。で、用件はなんだ」
 おでこを押さえていたヘーシェンが、突然いつものジト目に戻って、いつもの平淡な声で告げる。
「今から居間で飲み会ですよババァ」
「誰がババァだコラ」
 デコピン、三発。
 ♪  ♪  ♪
「おうババァ、待ってたぞ」
「やあ、たまちゃん。いつもお疲れさま」
 居間に入ると、リヒトとルガーの大人組が同時にビールの缶を掲げた。
「しかしどうしたんだおまえら。なんか妙に優しいし、それに突然飲み会なんか……何かあったのか」
 きょとんとするたまを見て、リヒトが噴き出す。
「おいおいなに言ってんだ、たま。今日は敬老の日だぞ」
「敬老の日だと?」
「そうそう。だからこうして、たま姉ぇさまの長寿を祝おうと飲み会を開いたんですよ」
 ――――なるほど、今までの皆の親切もそういう事だったのか。たまの頭の中にもやもやと立ち込めていた霧が晴れていく。
 しかし、
 ――――皆の……? いや違う、大事なものが欠けている。
 霧は再び立ち込める。
 「ほれ」リヒトが缶ビールを投げ渡した。それをたまが難なくキャッチする。
「では、私も一本いただきましょうかね」
 ヘーシェンも缶を手に取った。見た目は小学生で立場は高校生だが、年齢は23歳なので問題はない。
「あれ、もう始めてたんすか」
 たまがプルタブに指をかけた時、ライディース・グリセンティが入室してきた。その後ろには、二人の人影。こんな時間にどこの誰だ? 怪訝な顔で、再びプルタブに指を――――
「まったく、全部僕がお金出したのに、酷いじゃないっすか」
「そうじゃそうじゃ! わちを放置してどんちゃん騒ぎとはけしからん!」
「ちょ、ちょっとなごみ様! もう夜遅いんですから、そんな大きい声出したらいけませんよ!」
 ――――いきなり大きい声がしたせいで、驚いてかけ損なった。
 うるさい。非常にうるさい。とてつもなくうるさい。
 ぷちっ。
「えぇい、黙れ成金ババァ! いま何時だと思ってやがる、いい加減にしろ馬鹿野郎!」
「全身金ピカのぬしに言われたくないわ!」
 罵り合う金と銀。人影の正体は、なご なごみことアーネンエルベNo.75753と彼女の付き人、サリサ・サリッサだった。
「ふ、二人共落ち着いて! 落ち着いてください!」
 濃い麿眉をハの時にして、サリサがおろおろと狼狽する。
「ど、どうしましょう、リヒトさん」
「おい二人とも、あまり騒ぐとお子さま組が起きるからその辺にしとけよ」
 唐揚げを頬張りながら、やる気なさげに、リヒト。だが時既に遅し。

72 :
「あれ。みんな、まだ起きてたの……?」
「おはようございます」
「美味しそうな匂いがしたのでやってきました!」
 遥とリヒターが寝ぼけ眼を擦りながら、リタがアホ毛をピンと立てながら登場した。
「はっはっはっは! ほれ見ろ!」
 あまりにもグッドなタイミングでの登場に、リヒトが腹を抱えて笑う。
「こんばんは、なご なごみ、サリサ・サリッサ」
「うむ、邪魔しとるぞ!」
「こんばんは、リヒターさん」
「早速唐揚げいただきますね!」
「ちょっ、それ僕のっすよ!」
「子供にはオレンジジュースがあるからね」
「おい、遥はおねしょするから絶対に酒は飲むなよ」
「うっさい黙れ」
「いでェェェェェェェ!!」
「その調子です遥さん。一方的にやられる痛さと怖さをこのロリコンに教え込んでやってください」
「そうじゃそうじゃ! やってしまえちびっ子!」
「ちょっと、煽らないでくださいなごみさま!」
 わいのわいの。
 そして、いつもの面子のいつものどんちゃん騒ぎを、少し離れたところからビールをあおりつつ眺める玉藻・ヴァルパイン。
 人数が増えても、やっぱり何か足りない。参加する気がイマイチ湧いてこない。
 その理由は、喧騒をしばらく眺めていてすぐに気づいた。
 ――――彼女がいない。
 ――――彼女から、まだ貰っていない。
 そう、まどか・ブラウニングからは、まだ、何も――――
「そういえば、まどかがおらんの。あやつはどうした?」
「ああ、まどかちゃんなら――――」
 なごみとルガーの会話に反応して、狐の耳がぴょこんと飛び出す。
 妖狐は密かに聞き耳を立てた。
「――――がもう少しで完成するから、先に始めておいてほしい、と。すぐに来ると思うよ」
 ――――なんの話だ、一体……。
 怪訝顔で、残り少なくなった唐揚げをかじる。衣がかりっと音を立てて裂け、肉汁がじわっと溢れだす。
 咀嚼。
 咽下。
 ――――旨い。
「……はっ」
 しまった。
 唐揚げに夢中で、話をまったく聞いていなかった。
 迂闊だったと頭を抱える。
 ――――大体、この唐揚げが旨いのがいけないんだ、ちくしょう。
 不機嫌顔で責任転嫁しつつ、両手で足りるほどに少なくなった唐揚げを必死にぱくつく。
 それは、よりにもよって最愛の人に放置されたことによる、いわゆる“ヤケ食い”と言われる行為だった。

73 :
「んぐっ……!」
 胸が苦しい。
 別に悲しいからとか虚しいからとかではない、鶏肉が胸につかえただけ……たぶん。
 腕を伸ばして、缶を掴む。
 持ち上げて愕然、中身がない。 やばい、苦しい。
 苦悶の表情を浮かべながら胸元を叩くたまの目前に、一杯の水が差し出された。
 震える手でそれを掴み、豪快に一気飲み。鶏肉を無理矢理胃に流し込む。
「もう、たまちゃん。一度にそんなにたくさん食べるからですよ」
「ま……ま……」
 その声に反応して、たまの尻尾が激しく揺れる。
 たまにコップを渡した人物こそ、やおよろず荘が大家にして玉藻・ヴァルパインの愛しいひと、まどか・ブラウニングだった。
「まどか、遅いぞ! 今まで何をやっていたんだ!」
 口ではそう言っても、身体は正直だった。ぶんぶんと振り回される尻尾は止まらない。
「すみません、ちょっとのんびりしすぎました」
 あはは、と申し訳なさそうに苦笑すると、紙袋を差し出す。
「もう0時回っちゃいましたけど……これ、どうぞ」
 苦笑の次は照れ笑い。
 紙袋を受け取ると、案の定ロリコンを筆頭とした連中が茶々を入れてくる。
「おうおうババァ、大家さんから何貰ったんだぁ〜?」
「ぐへへへ、わちにも見せてくれんかのぉ」
「うわ、あんたら酒くさっ!?」
「これが今日作ってたやつですか!」
「あ。完成したんですか、あれ」
「え、なになに? なにやってんの?」
「まどかちゃんからたまちゃんにプレゼントだって、遥ちゃん」
「おめでとうございます、玉藻さま!」
「おめでとうございます、玉藻・ヴァルパイン」
 あたかも獲物を見つけたハイエナのように、わらわらと寄ってくる。一部が激しく酒くさい。しかしたまは気にも留めない、自分も酒くさいし。
「……ありがとう、まどか」
 鋭く、張り詰めた表情が軟化する。
「いえいえ。それよりも、開けてみてください」
 言われた通り、袋を開けて、中に手を突っ込むと、確かに感じる毛糸の感触。
「これは……」
「これから寒くなるので、作ってみたんです。」
 袋の中から、それを取り出し、広げる。
「きっと似合うと思いますよ。毛糸の――――」
「……」

74 :
 以上で投下終了です。時間かかっちゃったね、ごめんね!
 さてさて前スレの作品読んできましょうかね!

75 :
>>74
投下乙!それではゆっくり読ませてもらうぜメーン!

76 :
不覚にもオエーで吹いたw

77 :
乙。最初のババァvs扇風機が脳内妄想余裕でしたw
そんでオチちょっとまてwwwwwwww今すぐ絵にしろwwwwwwwwwww
みんなからいじられるババァかわいいよババァw

78 :
>>74
毛糸のwwwwwww絶対似合わねぇwwwwwww
まさかのババァ主役回で俺歓喜wやっぱりPBMキャラは無駄に生き生きしてていいわw

79 :
 私にババァを描けって?
 そいつは難しい相談だぜHAHAHA!
 ちーちゃんがいてくれれば……っ!

80 :
大丈夫だ師匠! アタリのサイズを弄ればいいだけだ! 目鼻のバランスだってそうさ!
スレッジ描けたんだからいけるだろ! 新たな地平を見せるのよ師匠!

81 :
 わかってる! わかってるんだけど、なんか違和感が!

82 :
師匠のババァ久々に見たいなー(チラ

83 :
>>74
乙!とりあえずこのAA思い出した
               ,, -―-、       
             /     ヽ   
       / ̄ ̄/  /i⌒ヽ、|    オエーー!!!!
      /  (゜)/   / /          
     /     ト、.,../ ,ー-、       
    =彳      \\‘゚。、` ヽ。、o   
    /          \\゚。、。、o
   /         /⌒ ヽ ヽU  o
   /         │   `ヽU ∴l
  │         │     U :l
                    |:!
                    U
しかしぱwwwんwwwつwww
どうしてこうなった

84 :
 っていうかそのAAのネタだよ!
 あと毛糸のはチェンジリング・デイのwikiにしばらく入り浸ってたせいですw

85 :
ヤッチーかw

86 :
 ご名答w

87 :
久々の投下だけど、ノリが健在で安心したわ

88 :
 まあ、ノリはそう簡単には変えられませんからw

89 :
ちょっとだけだけど投下するよ!今回は状況説明回だよ!

90 :
 数十分の間、マコトは個室のソファーに座らされていた。
 小さめの部屋には2人のスタッフが居て、マコトを監視している。
 マコトは自分の腕に触れた。
 痛みはひいたが、まだ軽い痺れが残っている。
 どうして、よりによってあのタイミングで……。
 せっかくイナバさんが手当てをしてくれたのに。
 ……もしイナバさんがいなかったら、俺は今頃……
 脳裏に頭をかち割られた自分の姿が閃いて、ゾッとする。
 ふりはらうように、頭を振った。
 ……いったい、自分はこれからどうなるんだろう。
 そう思ったときだった。
 部屋の扉が開いて、スタッフが顔を覗かせた。
「オルフェウスさん、こちらへ。オーナーがお呼びです。」
 事務室に呼び出されたマコトを待っていたのは、デスクに座るコラージュとタナトス、その前に置かれた椅子に腰かけ
るキムラの3人だった。
「やぁ、アマギくん。」
 明るく挨拶をしてきたキムラを無視して、マコトは彼の隣の空いている椅子に座る。
「さて……と」
 机を挟んで向かい合うコラージュがそれを待って、口火を切った。
「まずはそうだね……状況を説明しようか。」
 彼は退屈そうにひじ掛けに頬杖をついた。
「まずあの時何が起こったのか、ということだけど、実はグラウンド・ゼロのサーバーがクラッキングを受けた
らしくてね。簡単に言えば、故障させられたんだ。」
 やはりか。マコトはあまり驚かなかった。
「質問いいですか。」
 キムラが手を挙げる。
「僕たちの勝敗はどうなるんです?」
「ああ、そのことだけど――」
「私が説明しよう。」
 タナトスが割り込んだ。
「今回のこの勝負は無効とし、君たちには共に20万の報酬が支払われる。」
 無効試合か。

91 :
「ということは、また後日再戦?」
 マコトは訊いた。するとタナトスが仮面の奥の目をこちらに向けるのがわかる。
「再戦したいのか?」
「……いえ。」
「僕も遠慮したいです。」とキムラ。
「そうだろう。だから再戦は無い。これっきりだ。」
「――でも、それでいいんですか?」
 キムラがわずかに身を乗り出す。
「僕たちは良くても、観客たちは満足しないんじゃ?」
「その点は大丈夫。」
 コラージュが不機嫌そうに言った。
「チケットを払い戻して、合わせて家具の材料を2人仕入れてたからさ、それをあげたよ。」
 マコトは意味が理解できず、聞き返す。
「女の子だよ、16歳と18歳の姉妹。依頼があって、彼女たちでペアの椅子とテーブルを作る予定だった
んだけどね……」
 そう平然と続けるコラージュ。吐き気がした。
「人さらいが……!」
 思わず漏れたその侮蔑の言葉をコラージュは聞き付けて、指を突き付け訂正する。
「それは失礼だな。彼女たちの両親から正式に買い受けたんだよ。――ああもう腹が立つ。またいい材料の売り手を
探さなきゃならないし!最低額で見積もっても3000万以上の損失だよ!」
「話がそれてるぞ。」
「それてない!僕が言いたいのはねぇタナトス、僕は『犯人を絶対に許さない』ということだよ!」
 コラージュは机に突っ伏すようにして目の前の2人を睨んだ。
「……つまり」
 どことなく呆れた風にタナトスが言った。
「私たちは不正を手助けした、もしくは自ら不正を行った、タルタロス内部の『裏切り者』の存在を疑っている。」
 空気が張りつめた。
 マコトとキムラが疑われているのは状況から明白だったが、さらに危うい雰囲気になる。
 タナトスが、こちらを見ていた。
「……俺か。」
 マコトはその目を見つめ返した。
 タナトスはうなずく。
「一番可能性が高いのは、アマギ君、きみだ。」
 大当たり、とは言わなかった。
「俺は関係ない」

92 :
 だがきっと今回のことには自分は無関係だ。
 横目でキムラを見る。
 彼は疑いに満ちた目をこちらに向けていた。
「そんなこと、ここで議論してもどうせ結論なんか出ないぜ。」
 マコトはいかにも関係が無いような風を装ってそう言った。
 コラージュとタナトスの2人は少し考えて、先にタナトスが同意した。
「その通りだ、コラージュ。結論はすぐには出せない。」
 タナトスにそう言われ、コラージュは不満げだったが、やはりどうしようもなかったらしく、最後にはキムラと
マコトに帰るように言わざるを得なかったようだった。
「――で、実際のところはどうなんだい?」
 部屋を出て、別室で預けていた貴重品を受け取ったあたりで、キムラはそう訊いてきた。
 マコトは未だぬぐいされない敵意を極力出さないように「知らないよ」と答える。
「本当にアマギくんじゃないのか。」
「ああ。」
「なるほど……」
 彼は考えこむような仕草を見せる。
 この人畜無害そうな少年が、さっきまで自分をそうとしていたなんて。
 いや、それはこうして普通に会話している自分も一緒か。
「何を考えて?」
「ああ、いや」
 彼はマコトを見る。
「これから僕たちへの監視は厳しくなると思うんだ。だから、気をつけなくちゃなって。」
「……ああ、そうだな。」
 同意する。この騒ぎに関係があると思われているのなら、そうなのだろう。
 2人は部屋を出て、廊下を進む。分かれ道でキムラは立ち止まった。
「じゃあ、僕お腹すいたからご飯食べてくるよ。アマギくんは?」
「いや、俺はいい。」
「そう、じゃ、ここで。」
 キムラは笑ってひらひらと手をふる。
「また明日――は日曜か。じゃあ、また明後日、学校で。」
「ああ……『また学校で』。」
 そんな、いたって普段通りな挨拶を交わしてから、キムラは廊下を曲がった先に消えていった。

93 :
 どこかもやもやした気分のまま、タルタロスを出る。意外にもまだ外は明るかった。
 全身の痛みと疲労で重い足を引きずりながら広い駐車場を横切る。すると目の前に街灯がある――最後にユウスケを
見た場所だ。
 複雑な気分でそっちに目をやると、街灯の下に誰かが立っているのが見える。その人物は背が子供のように小さく、
灰色のパーカーのフードを目深にかぶっていた。ショートにニーハイソックスという格好から、女性であることが
判る。彼女はまっすぐにマコトを見つめていた――まさか。
 マコトは彼女へ向けて歩き、前に立つ。
「あなたはもしかして――」
「――危ないところだったね。」
 その声はやはり女の子のものだ。聞き覚えがある。
「キムラくんにやられるところだった。」
 彼女は微笑んで、ゆっくりとフードを脱ぐ。
 マコトは予想はしていたものの、驚きはやはり大きかった。
「もしかして、あなたが――」
「そうだよ」
 彼女はジップパーカーの前を開ける。そして、快活に笑った。
「『はじめまして』、マコト・アマギくん。私がアヤカ・コンドウさんから
君への協力を依頼された――」
 大きな瞳で、マコトを見据えて――
「――『サイクロプス』だよ。」
 ――ミコト・イナバはそう言った。
 目の前のテーブルにマグカップが置かれる。中に満たされたオレンジジュースの色は鮮やかだった。
 マコトを自宅へと誘ったミコト・イナバは、マコトとテーブルを挟んで椅子に座り、同じものが入っ
たコップを口にする。
 その姿はどうにもギリシャ神話に登場する1つ目の怪物のイメージからはかけはなれていた。
「どうして『サイクロプス』なんだ?」
 マコトはまず、それを訊いた。
 イナバはあの大きな目でこちらを見て、コップを置く。
「君は『サイクロプス』って聞いてどういうイメージを持った?」
「そりゃあ……」
 よくRPGの敵キャラクターで見かけるようなビジュアルの、恐ろしい怪物だ。
「うんうん。そんな怪物から、こんな可愛い女の子は普通連想しないじゃん?一種の偽装だよ。」
「自分で言います?」
「あームカつくー」
 彼女は言いながら笑う。

94 :
 その屈託のない笑顔に、マコトはなんだかこれ以上警戒するのが馬鹿らしく感じた。
 少なくとも彼女は味方であることがはっきりしている。ならば、これ以上険悪な雰囲気で話すのはお互いに
マイナスだろう。マコトはそう判断して、オレンジジュースを口にしてから、改めてイナバを見た。
「や、疑ってすいません。でも納得しました。」
「気にしてないよ。こっちもちょっとやり方に問題あったかもだし。」
 イナバは微笑み、首を少し傾ける。
 それから2人は他愛も無いことでしばらく談笑した。互いの家族のことや、今の生活のこと。好きな音楽や、
休日に何をしているか、など。
「そういえばさ、アマギくんって映画とか好き?」
 イナバがそんなことを言い出したのは、その最中だった。
 マコトは当たり障りの無い返事を返す。すると彼女はぱぁと笑って、「じゃあ明日の日曜日ヒマ?見たい映画が
あるんだけど、ちょっと付き合ってよ。」
 そうして彼女は自分のサイフを取り出して、そこから2枚の紙を引き抜く。それは最近封切られたばかりの人気
アクション映画シリーズの最新作のチケットだった。
「知り合いからもらったんだけど、1枚もったいないからさー、ね?」
 少し小首をかしげるようにマコトを見てくるイナバ。
 いったいどういうつもりだろうか、マコトははかりかねていた。
「もしかして、予定ある?」
「いえ、そういうわけでは……」
「じゃあ、行こうよ!」
 彼女は決まった、と言わんばかりに大きな笑顔になる。その勢いに、マコトは思わず頷いてしまった。
 しかし、それを少し嬉しく感じている自分もいることに、まだ少年は気づいていない。
 奇妙な空間だった。
 眩いばかりの照明に照らされた広い部屋の中心には、これまた奇妙で巨大な物体だけが置かれている。
 その物体は、銃弾すら弾き返す強化ガラスで組み上げられた立方体の透明な箱で、内部には固定された机と椅子、
仕切りも何も無い和式トイレ、これもやはり固定された小さなベッドがある。
 それは牢屋だった。
 ただ普通の牢屋ではなく、犯罪者の中でも特に危険な人間のみが特別に入れられる牢屋だった。
 牢の主は、さらにその牢屋の中心にて半裸で逆立ちをしたまま、腕立て伏せのようなことをしている。
彼の周りの床は既に流された汗で濡れていた。

95 :
 牢屋の天井に、これも破壊されないように対策が施された監視カメラがぶらさがっている。
 常に牢の主の姿を追うように設定されたそのカメラと一緒に備え付けられたスピーカーから音声が飛び出す。
「面会だ。」
 その言葉に反応して主は軽くジャンプするように普通の姿勢に戻り、ベッドの上に脱ぎ捨てていた上着をタオル
代わりに身体を拭く。
「誰?」
 主は上着を放り、一瞥もくれずにカメラに訊いた。規則によって短く刈り込まれた黒髪を、長かった頃のクセで
かきあげる。
「いつもの彼女だ。」
 そう聞いて主は部屋の入り口の方面の壁に近づく。『彼女』はこちらに来るところだった。
 牢屋の周囲に張られた柵の前に立った彼女――アヤカ・コンドウは、壁越しに主を見て、挨拶と共に、その名を呼んだ。
「こんばんは。ハヤタ・ツカサキくん。」
 ――今から1年前、そのテロ事件は起こった。
 地下都市の人間たちが足を踏み入れることは無い地上という荒廃しきった場所で、長きに渡って、一般市民には知ら
されないまま行われていた国家間の大戦争――莫大なエネルギーを生み出す『P物質』という燃料を原因としたそれは、
超巨大な『P物質』の塊を発見することで終息を見た。
 しかしそのとき現れたのが、その塊を、自分たちの目的のためだけに破壊しようとした、史上最悪のテロリスト集団
『ゴールデンアイズ』だった。
 彼らは自らの行為を『人類史上初の全人類を人質にとったテロ』と形容し、そして、その一環として、機密情報を――
秘密にされていた国家間の戦争のことを――世界中に暴露し、大きな混乱を招いた。
 現代史の重要な転換点として、永遠に歴史に刻まれるであろうその事件は、テロリストたちの名前から『金眼事件』
と呼ばれ、そしてリーダーの名前も共に広まった。
 その名は、『ハヤタ・ツカサキ』。
 今アヤカ・コンドウが透明な壁越しに相対している青年こそがそのハヤタ・ツカサキ本人であり、この最高レベルの
警備がされた国際刑務所の強化ガラス牢の主だった。
「まだ、生きているのね。」
 アヤカはいつものようにいつもの言葉をかける。
「おう、まだ死にぞこなってるぜ。」
 それに対してツカサキもいつものように応える。それほどまでに頻繁に、アヤカ・コンドウはハヤタ・ツカサキのもと
を訪れていた。
「何をしていたの?」
 アヤカが訊くと、ツカサキは頭をかく。

96 :
「筋トレくらいしかやることねーんだよ。暇すぎて死にそうだぜ。」
「ずいぶんと非効率的な死刑ね。」
「さっさと電気椅子に座らせて欲しいんだけどな。」
 ハヤタ・ツカサキは死刑囚だ。金眼事件の主犯として逮捕され、国際刑務所コロニー・ジャパン支部に収監された彼は
国際所によって死刑判決をうけている。
 なのに未だに彼が元気に筋トレなどをできているのは、彼の身体が医学的に非常に貴重なサンプルであるということと、
精神科医や心理学者の団体が彼に大きな関心を寄せていて、死刑の執行に「待った」をかけているからだった。
「人気者はつらいぜ」
 こんな状況で1年ほど過ごしても、収監前と変わらず軽口を叩き続ける彼の精神は確かに常軌を逸してるといえるだろうな、
とアヤカは思った。
「で、今日は何の用?差し入れなら大歓迎だぜ?」
「何も持ってないわよ。」
「ということは、『プレゼントはわ☆た☆し』ってことか。」
 無視して、アヤカは軽く息を吐く。
「……とうとう、見つかったわ。」
 その言葉にツカサキはわずかに今までと違う反応を見せる。
「……何をだ?」
「とぼける?」
 ツカサキは何か言い返そうとしたが、思い直して頭を軽く横に振った。
「『俺』を見つけたんだな。」
「ええ。」
 アヤカは腕を組み、ツカサキを余裕のある態度で見上げた。
 それを見て、ツカサキは何が可笑しいのか、吹き出す。
「でもアンタには何もできない。知ってるぜぇ?左遷されたそうじゃねーか。」
 アヤカの目元が一瞬ひきつる。ツカサキはそれを見逃さず、にやりとしてガラス面に手を突いた。
「元々はこの国の秘密機関の幹部だったのになぁ。正にエリート中のエリート中のエリートだったのに。それが今じゃ
『単なる警察』の『たかが管理官』だもんなぁ」
「そうね。」
 耳障り、とでも言わんばかりにアヤカはツカサキをにらみつけた。
「きみがかつて起こした『金眼事件』……そのせいで、私は全てを失ったわ。」
 せせら笑うツカサキを、アヤカは剃刀のような視線で突き刺す。
「奪いとってきた地位も、勝ち取ってきた名誉も、何もかもを、きみに奪われた。」
 そうして彼女は青年を指差し、言う。
「……許さない。」
 とうとうツカサキは耐えきれず哄笑する。
「ははは!だから『復讐』か――上等だぜ!」
 ツカサキは諸手を大きく広げ、自らを閉じ込めているガラスの箱を見渡して言った。
「入るのも出るのも困難至極な箱の中にいる人間に!すでに死への恐怖を失った人間に!これ以上どんな地獄を見せてくれるんだ!?
……楽しみで、しかたないぜ!」
 ツカサキもアヤカを指差す。
「復讐してみろ。さぁやってみろ。この壁の向こうに居ながら、死刑執行よりも早く俺をしてみろ!」
「もちろん――」
 アヤカは腕をおろし、微笑んだ。
「――この世で最も残酷な方法でね。」

97 :
投下おわり。
状況説明とサイクロプスの正体、プラスあのキャラ再登場回でした。
>>74
投下乙です!

98 :
投下乙!

99 :
投下乙です!
しかしサイクロプスがあの人だったとは。ひょっとするかな?とは思っていましたが、びっくりですよ!しかし相手が相手だというのに、大胆ですなあ。
キムラは相変わらず素敵に図太くていいですね。憎めない外道って感じで、コラージュやタナトスとはまた違った悪の魅力を出してます。再戦はないようですが、次の出番はあるのか。
ところでアヤカさん、ふつうに左遷されてたんですね。ついこの前グラゼロ読み終えたばっかりなんですが、タイムリーに繋がってきて興奮気味です。しかし復讐の相手がツカサキって、一見タルタロス関係なさそうですが、どう繋がってくるのやら。
でも前作から一年って事は、シンヤはもう生きてはいないかもしれないんですね。
あと、20万の報酬って安いですね。コラージュはもっと人件費に気を使うべきだと思います。

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