2011年12月1期博物館・美術館27: 博物館の批評・感想を! (20)
TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼 ▼
・ 次のスレ
28: ▲▼日本も美術館、博物館を日曜無料に▼▲ (20)
29: 【サンシャイン】古代オリエント博物館【巣鴨プリズン】 (67)
30: 【歴博】国立歴史民俗博物館【千葉県佐倉市】 (54)
31: 京都国立博物館 (62)
博物館の批評・感想を!
- 1 :11/10/18 〜 最終レス :11/12/05
- 博物館の展示業務(平常展や特別展)や作品の批評・感想を書いてね。
フォーマットは・・・
■博物館名
■展示会名 (、期間)
■URL
■批評・感想
- 2 :
-
('仄')パイパイ
- 3 :
- >>1
今月中に5つ程お願いします。
- 4 :
- ■三菱一号館美術館
■トゥールーズ・ロートレック展
■http://mimt.jp/lautrec2011/
■ロートレック展は企画が難しいとおもうの。 リトグラフだけでは飽きてしまうから。 いつものモンマルトル生活を前面に出すしかない。 今回もこれに沿った展示で新鮮味が無いようにみえる。 だから作品の周辺まで視野を広げないといけないようね。
最初にユネスコ世界遺産に登録されたアルビから持ってきた作品でまとめているのがそれ。 これでアルビへ一度行ってみたい気持ちが出ればまずまずね。
次にモンマルトルの人物や文芸にどれだけ親しみがあるか。 例えば茅ヶ崎美術館「音二郎・貞奴展」で登場した「ロイ・フラー嬢」が2枚あったけど、ロートレック?フラー?音二郎の流れをいろいろ想像しちゃったわ。 ロートレック展はいつも頭の中がゴッタ煮ね。
- 5 :
- ■汐留ミュージアム
■ウィーン工房1903−1932
■http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/11/111008/img/pamphlet.pdf
■家具や食器はとても使い難いデザインね。 サナトリウムの建物もシンプルというかスッカラカンな感じみたい。 創設者の3人は総合力を目指しながら空回りしているようね。 その結果の財政圧迫かな。
後半のモード部門は目が喜ぶわ。 リックスの壁紙は素敵ね。 緑地の「そらまめ」、そして「夏の平原」は最高。 結局は日本の文化と混ざり合った作品が一番ということかしら。 会場に敷かれていた絨毯は合格よ。
「ウィーン工房」は知っているようで何も知らなかった。 人と方針がころころ替わったことや、次に続くバウハウスに目がいってしまったことが理由かもしれない。 激動の時代、経営からみた工房をもっと前面に出したら面白い展示会になったかも。
>>4 「矢印」記号が変換されず「?」で表示されてる! Whyッッ?
- 6 :
- ■日本橋三越本店ギャラリー
■石踊達哉展
■http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/ishiodori/
■妙法院障壁画の完成記念展である。
・・多くの作品は弱々しく見える。
小さい草花が多く、蔦も神経質な絡み方をしているからだ。
「断雲四季草花図」の梅も痩せ細っている。 柳の葉も力が無い。
これでは玄関にある永徳?のデカ松に対抗できない。
しかし普賢菩薩騎象像の背を飾っている既存の「清浄蓮華」はとてもいい。
蓮の葉が大きいく像に負けていない。 逆に緑色と共に像を引き立てている。
この1枚で妙法院住職が石踊に再依頼したのも肯ける。
会場出口のヴィデオを見ると、展示作品は10畳前後の二間に置かれるという。
この空間なら絵の弱々しさが薄められ、細かさが生きてくる気がしてきた。
狩野派のように畳の上でノケゾルことも無い。
- 7 :
- ■出光美術館
■大雅・蕪村・玉堂と仙
■http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/highlight.html
■「笑いのこころ」が副題だけどこれは解放から来る笑いね。 桃山から続いているコッテリ美術は見たくもない、武士・町人の堅い生活は嫌、明清文化を好きなように解釈したい、酒は飲みたい、・・・。 墨画は酒好きを連想させるわ。
仙高ェ多くて危うく飲み過ぎるところだったけど、ほか3人は程好い作品数で観た後はほろ酔い気分で会場を後にしたわ。
■ニューオータニ美術館
■池大雅、中国へのあこがれ
■http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201110_ikeno/index.html
■出光で気に入った「秋社之図」「十二ヶ月離合山水図」はどちらも六曲一双。 ニューオータニは詩書画三絶の作品が主ね。 おおらかさが出始める30代後半からの作品、特に「沈香看花図・楓林停車図屏風」は行書体とマッチしていて素敵よ。
そして「己行千里道 未読萬巻書」は蕪村や玉堂にも当てはまる言葉ね。 心身ともに人生を楽しんでいる彼らに出会えて嬉しいわ。
- 8 :
- ■練馬区立美術館
■松岡映丘、やまと絵復興のトップランナー
■http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/matsuokaeikyu2011.html
■絵中の人物は引目鉤鼻のため、観客がどのように解釈しても人物表情は絵中の物語に合わせてくれるようです。 でも限界があって人生の痛みや苦しみはみえてこない。 さっぱりしすぎてる。 「右大臣実朝」も解説がなければ現場状況を見逃しますね。
そして映丘の絵は近代漫画のルーツではないかと考えてしまいました。 作品の至る所でそれを感じます。 「鵯越」や「矢表」は昭和初中期の少年少女漫画には必ず載っているし、「千草の丘」や「伊香保の沼」の目の表情は現代漫画でもよく見かけます。
「さつきまつ浜村」はまるで南アジアの島々のようです。 松が椰子の木にみえます。 それでも懐かしさがあるのはやまと絵が持っている物語とそれに感情移入できる映丘の淡い絵のおかげかもしれない。
- 9 :
- ■東京オペラシティアートギャラリー
■感じる服考える服、東京ファッションの現在形
■http://www.operacity.jp/ag/exh135/
■ファッションの自由と制約がみえる展示ね。 思ってもみなかった形や色を提示された時の感動ってドキドキして素敵だわ。 次にそれを受け入れる時の葛藤、受け入れた時にやってくる世界の広がりがハッキリとみえるのがファッションの芸術かな。
囚人服をパジャマ化してカラフルにしたような「ミントデザインズ」はこの流れで気に入ったの。 「ソマルタ」はイッセイの光り輝くグレーを引継ぎ魑魅魍魎をした近未来の雰囲気があるわ。 でもイッセイの世界から逃れられない感じね。
「まとふ」の苔や枯木などの自然の無地は日本の美意識にハマり過ぎてるわ。 このような無地の美は裏で考え過ぎでいるから着ていて疲れるとおもうの。 「NAOTO」、「ケイスケカンダ」は世界を絞り込んで見直しをしているけど脱構築にはもう少しかかるわね。
会場は10台のヴィデオがあったけど面白いので全部見てしまった。 これを見ないと各デザイナーの全体像がよくわからないことも確かね。 展示会名と展示内容がピッタリ以上に合致していて気持ちがよかった。
- 10 :
- ■府中市美術館
■世紀末、美のかたち
■http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/seikimatsu/index.html
■ガレやドーム兄弟のガラス世界に浸っていると急にルドン、ゴーギャンそしてドニまで登場するの。 ゴーギャンやドニは場違いにみえるわ。 横串はいくらでも刺せるからキリがないけど、世紀末に生きた人たちを強引に結びつけようとしている感じね。
ルドンとゴーギャンの宗教感の相違、ドニの家族愛の優位など差異のほうが目立つようだけどどうなのかしら?
ガラスに戻るけど、草花や昆虫は人間からみて相容れない生き物に描いていて何回みても飽きが来ない。 北澤美術館はちょっと遠いいからこのように近くで頻繁に作品を見れるのはいいことよね。
ところでキャプションの文字が小さくて観客は読みづらいようだったけど大きくしてほしいわ。 小さいと緊張して文字を読むので心身が作品から一度離れてしまう。 これで感動が少なくなってしまうからよ。
- 11 :
- ■山種美術館
■知られざる歌舞伎座の名画
■http://www.yamatane-museum.jp/exh/exh/doc/110917jp.pdf
■(株)歌舞伎座や(株)松竹が所有している作品の展示である。
劇場はもちろん会長室、貴賓室、楽屋などに飾られている絵、
それに松竹大谷図書館の資料が展示されている。
芝居の切り口以外からも集めているのでテーマがバラけていて楽しい。
楽しいのはしかし別に理由がある。
画家は歌舞伎大好き、役者は絵が大好きという大好き同士の人間関係が表れているからだ。
だから会場は和やかで賑やかな雰囲気がある。
気に入った作品は鏑木清方の「さじき」。
この作品は芝居が好きになっていく途中の絵である。
画中の二人はまだ芝居の不思議さをどうしてよいのかわからない。
そして小林古径の「犬」はイヌ好きならひと目見てわかるはずだ。
速水御舟「花の傍」のイヌはが三つあるが古径のより劣る。
川合玉堂「早春漁村」の海の色は冷たくてブルッと来る。
歌舞伎ファンならもっと発見があるだろう。
- 12 :
- ■逆さ撮り博物館U
■逆さ撮り
■http://blog.livedoor.jp/upskirt/
■・逆さ撮りにこだわった画像や、レアなトイレ動画などが掲載されています。
- 13 :
- ■サントリー美術館
■南蛮美術の光と影
■http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/11vol05/index.html
■美術的な感動は少なくむしろ歴史的な関心が主題の展示会です。 観客もキリストやその歴史に興味のある人が多そうでした。 16世紀からの南蛮船来航から17世紀の鎖国までの流れが一望できます。
キリシタンの火あぶりや斬首の絵は漫画のようですが当時の状況がよくわかります。 副題に「泰西王侯騎馬図屏風の謎」とありますが謎がなんなのかよくわかりません。 エックス線をあてて下描きの様子がわかっただけでは謎とは言えないとおもいます。
謎は驚きがなければいけません。 このような意味深なタイトルを出さないとキリストに興味がない一般客は来ないのでしょう。
- 14 :
- ■東京国立博物館・平成館
■法然と親鸞
■http://www.honen-shinran.com/
■南無阿弥陀仏と声に出すことで極楽浄土へ行くことができる。 この単純明快さが生きとし生けるものには必要なのね。 生き物が持っている奥深い大切な場所へ卒直に届くように感じるわ。
それは死の恐怖を克服することもできる。 死は意味なのよ。 生まれてきたことも後から意味づけし、死も死ぬ前に意味づけている。 これを無化するのね。 なぜなら生き物は意味で生きているわけではないから。 法然って革命家だわ。
入口近くは混んでいたけど第二会場は空いていて作品も疎らだった。 第一会場作品を後方へ移せばもっと落ち着いて観られるはず。 会場出口の「早来迎」は誰をも忘れないという想いが表れている作品ね。 法然と親鸞を締め括るにはベストな絵よ。
- 15 :
- ■国立西洋美術館
■ゴヤ、光と影
■http://www.goya2011.com/
■室内画の人物は性格まで読み取れるけど、室外の人物は愛や喜びや憎しみをそのまま当てはめた普遍的な顔しかしていない。
「日傘」「洗濯女」などの山々や木々の風景は他画家の借り物にみえるわ。 これが人物に影響して人形のようになってしまったのかしら? ゴヤは自然や自然の中の人間に無関心なのよ、きっと。
「光と影」が副題だけど光は不安な重たさが有り影は具体すぎる感じね。 でも気に入った絵は「日傘」よ。 SF的な風や光や空気を感じるの。 人形のような顔はP・K・ディックの小説にでてくる人造人間ね。 もちろん「着衣のマハ」もいいけど。
素描・版画が多いと疲れる。 「法然と親鸞」を観たあとに寄ったから尚更ね。 どちらも優に2時間半はかかってしまった。 でも疲れの真の理由はこの展示会も宗教の影響が強いためよ。 キリスト教も法然のように簡潔明瞭にしてほしいわ。
- 16 :
- ■キャノンギャラリーS
■ノスタルジックな道−ルート66−
■http://cweb.canon.jp/gallery/archive/sakurai-route66/index.html
■あの格好いいルート66の道路標識がなければどこの道だかわからない。 中西部のどこにでもある風景だ。 いつもはジックリとディテールを舐めるのだが今回は作品に近寄る気になれない。 奥に何かあるような写真には見えないから。
ウェスタン・スピリットを感じるのは老カーボーイ達が酒場で世間話をしている何枚かの作品だ。 他は、ルートがより南に外れるが、ヴェンダースの「パリ、テキサス」の世界に近い。
無害な「イージーライダー」だけが走っている。 「怒りの葡萄」のマザー・ロードはもはや写真では撮れないほど洗い流されてしまったようだ。 ひょっとして昔からそんな道は無かったのかもしれない。 ともかく標識だけは格好いい。
- 17 :
- ■ポスターハリスギャラリー
■あゝ荒野−森山大道写真展−
■http://www.terayamaworld.com/museumnews/kouya_misawa_a4_11.2_02.jpg
■「あゝ荒野」は今回戯曲本が出版され現在上演もされている。 その関連?の寺山修司と森山大道のコラボ展のようである。 展示会の原本も2005年に発売されているのを知った。 場内にその作品が並べられている、寺山の短歌とともに。
会場はマンションの一室で作品をジックリみるには息苦しい。 森山の60年代の写真は寺山の世界によく似合う。 というより誰を持ってきても合いそうだ。 理由として森山の若き年齢が60年代に「一致」したから。 時代と走れることはそう滅多に来ない。
「公園まで嘔吐せしもの捨てに来てその洗面器しばらく見つむ」
視覚、嗅覚、そして洗面器を持っている重みまで筋肉に伝わってくる。 読者の肉体が総動員してしまう歌だ。 言葉が身体化するこの感覚と、森山の写真が持つ確かな存在感と共鳴することがコラボかもしれない。 ちょっと汚かったから、もう一つ・・
「わが切りし二十の爪がしんしんとピースの罐に冷えてゆくなり」
- 18 :
- ■東京都現代美術館
■建築・アートがつくりだす新しい環境−これからの”感じ”−
■http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/129/1
■建築家が30人近くも集まると作品は寄せ集めで方向はバラバラに見えてしまうわ。 これが「これからの感じ」なのかしら? ビデオも10本近くあり、しかも最初が原広司の40分ものの禅問答だけどこれでは鑑賞方法が最初から崩れてしまうわね。
SANAAの企画だから「ロレックス・ラーニングセンタ」の模型で始まり映像で終わっているの。 映像はW・ヴェンダースが手がけてるけど広告のような感じ。 「・・私の存在の形は継続的な現前・・」と肯定も否定もしていないところがこの建物の特徴ね。
気に入った作品は「エイト・スプルース・ストリート」。 この目眩は最高ね。 さすがゲーリー。 でも他作品との関係がわからない。
誰のための展示会か?がいつも頭を過ぎるわ。 来るべき「人間性」を求めるにはあらゆる冗長性が必要かもしれないけど、これでは一般客は美術館に来ないわね。
- 19 :
- ■ブリジストン美術館
■野見山暁治展
■http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/
■初めて知った画家です。 心象風景画のようです。 残念ながらツマラナイ絵ばかりです。 「誰も知らない」「なにも言わない」「もう時間がない」「誰にも負けない」「黙っていよう」「いつかは会える」・・・など、題名をみても人生彷徨っている感じです。
1990年代までは「自然の本質を突きつめる」とありましたが多くの雑音を抱えてしまったのではないでしょうか? 2000年代は「構成や形態から解放された」とありました。 赤色系も多くなり明るさがでているようです。 少しほっとしました。
- 20 :11/12/05
- ■出光美術館
■長谷川等伯と狩野派
■http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
■対屋事件や探幽の陰謀など面白いコラムで煽っているようだが、互いに切磋琢磨するから競合他社の存在は貴重だ。 等伯の絵画への探究心、経営戦略への位置づけなどは展示話題以外でも多いように予想できる。
等伯は3作品が展示されているが、強敵永徳の「鷲捕兎図屏風」と比較しても動物の生き活きさ面白さはこれを上回る。 また長谷川派と狩野派の「波濤図屏風」や「藤棚図屏風、麦芥子図屏風」などを比較して観るのは楽しい。
長谷川派がやまと絵に傾倒していったのも今回知った。 「柳橋水車図屏風」はちょっと硬さがあるが、「宇治橋柴舟図屏風」などは自然物をもっと取り込めば曼荼羅に近づく面白さもでるはずだ。 作品は全24点、散歩ついでの規模で観やすかった。
TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼 ▲
・ 次のスレ
28: ▲▼日本も美術館、博物館を日曜無料に▼▲ (20)
29: 【サンシャイン】古代オリエント博物館【巣鴨プリズン】 (67)
30: 【歴博】国立歴史民俗博物館【千葉県佐倉市】 (54)
31: 京都国立博物館 (62)