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2012年07月ニュー速VIP+544: 【SS・FF4】want the moon (227) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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【SS・FF4】want the moon


1 :2012/10/13 〜 最終レス :2012/11/07
「カイン…遊びはその辺して、クリスタルを手に入れるのだ」
ゴルベーザの、低く重く、そして静かな声がクリスタルルームに響く。
カインの仮面の奥の瞳のさらに奥で、ちかちかと警告に似た光が揺れる。
赤く点滅し、甘い熱が脳内を駆け巡る。
「……はッ!」
「やめて、カイン!」
やあぁぁ、めぇえええてええ。カイィィン………
奇妙に歪んで聞こえた、ローザの声。
そこに重なった、友の悲痛な叫び。
「下がるんだ、ローザ……!」

2 :
愛しい女のそれとは裏腹に、やけに鮮明に耳を裂く男の声に
カインの劣情に刺激が走る。
胸の奥の奥、自らの手も容易に届かないと思われる程の場所に閉じ込めたはずの、その感情。
カインは戸惑いに、その場を動けずにいた。
意識の外からの力の介入に、眩暈が止まらない。
ほう、と。
その力の源の声が、愉快げに囁いた。
「そんなにこの女が大事か。ならば この女は預って行こう……お前とは是非、また会いたい。
 その約束の証としてな……行くぞカイン!」
ゴルベーザが、ゆらゆらとその身を闇へと滲ませていく。
黒い甲冑の腕の中で、ローザが何か叫んでいるが、カインの耳には届かなかった。
腕が動いた。
足も、動いた。
カインは、無意識の内に唇を孤月に歪め、かつて共に戦場に立った男へと一瞥をくれ踵を返す。

3 :
「命拾いしたな。セシル!」
ゴルベーザの魔力によって歪められた、今にも消えそうな闇の中へと滑り入る。
ローザは、俺の物だ。
俺の物だ。
「待………て!」
セシルの声が、遠くへと消えていった。

4 :
おかえり!
待ってたぜ
パロムの人だなw
もう書きためたんか、はえーよ
コテつけんの?てかこれで別人だったら笑う…w

5 :
>>4
ばれんのはえーなw
書きためてないw無計画www
ばれたら考えるつもりがお前って子は!www
一生懸命書いてるwww

6 :
>>5
すまんwww
笑ったw
分かってみてるのが沢山居ると思うからなー
これはバレてるだろ!w

7 :
「出でよ、スカルリョーネ!」
「土のスカルミリョーネ、こちらに……」
時間の感覚が乏しい。
最上階にある、ゾットの塔の一室。
ここに、何時から居るのか定かで無い。
ぶつぶつと低く響くゴルベーザの詠唱の後、声高に叫ばれたその声と
やはり何処からか姿を現した人成らざる物の不快な声。
フシュー、フシューとその魔物の口から漏れているのだろう、気分を害する音と
酷い臭気に思わず眉根を寄せた。
「あのセシルとかいう者、侮れん。今のうちに手を打っておいた方がよさそうだ。
 幸い、奴は暗黒騎士……お前の率いるアンデッドたちには、その剣も鈍ろうというもの。
 だが奴は、試練の山を登っている。」
「ではパラディンに……?」
「そうなる前に始末するのが、お前の役目」
「……ご心配無用。ゴルベーザさまはゆっくりここで、ご覧下さい……」

8 :
では行くが良い。その言葉と共に、スカルミリョーネと呼ばれた魔物の姿も、臭気も消えた。
吐き捨てるように、ため息を吐いたところで、身を拘束され、床へと転がされた
白い装束に身を包んだ、ローザのうーうーと唸る声が、漸く耳に届いた。
猿轡を噛まされた美しい顔が、涙に濡れてぐちゃぐちゃに濡れている。
「…………」
「おもしろくなってきたな、カイン」
「……は。しかし、セシルの力を侮っては…」
「かつての友を敬う気持ちも分るが……だからこそ、スカルミリョーネを差し向けた。
 ヤツも四天王の一人……楽しませてくれるはず。なあローザよ!」
うぅ…ッと、ローザの反論であろう、唸る声。
「奴とは、このカインが!」
「この間のような失態を見せておいて、何を言う!」
ゴルベーザは吐き捨てるように言い捨て、カインにローザの見張りを命じ姿を消した。
一瞬の静寂の後、ローザのすすり泣く声が響く。

9 :
>>6
ですよねwww

10 :
>>9
おう…ばれとる!w
邪魔してすまん、いつもの1のペースでなw

11 :
カインはその濡れた瞳の前へとしゃがみ込み、指で細く白い顎を持ち上げた。
射貫くようなきつい視線が突き刺さる。
猿轡を乱暴にはぎ取ると、ヒュウと喉を鳴らし
ローザは頬を赤く染めゲホゲホと咳き込んだ。
「カイン……! お願い、正気に戻って! セシルの所へ帰りましょう!」
涙に掠れた声が呼んだ友の名に、またも何かが刺激を受ける。
内側から、サァ、と音を立てて何かが冷めていく。
同時に、ぐつぐつと何かが煮えたぎる様に溢れていく。
「俺は……何時だって、正気だ」
カインは、未だ泣きながら己が名を叫ぶローザを抱え上げた。
押さえつけるように、ぎゅうと抱きしめる。

12 :
「カイン……ッ カイン! 離して!」
「……お前を見張れ、と……ゴルベーザ様のご命令だからな」
にやりと笑みに歪んだ口元をローザの肩甲冑へと押しつけた。
お前は、俺の物だ。
「……じっとしていろ。ここで眠りたいか? ……ローザ」
「………」
無機質に冷たい塔の床をくい、と顎で示すも、カインは答えを待たず歩き出す。
「セシル、気をつけて……!」
お前は、俺の物だ。
すすり泣くローザを抱え、カインはもう一度心の中で呟いた。

13 :
>>10
ありがとwww
のんびりやるよーwww

14 :
ローザは、柔らかいシーツの上で目を覚ました。
泣きながら寝入ってしまったのだろう。
拘束が外されている事を確認し、ゆっくりと身を起こす。
「………」
カインの姿は無い。
ローザはほっとため息を吐き、改めて部屋を見回した。
窓らしい物は無い。
扉は一つだけ。
そろりと歩み寄り、押し、引いてみる。
開くはずもないか、と再度ため息を吐いた。
だが、誰も居ないのならば都合は良い。
己は白魔導師。
敵の拠点内とは言え、誰も居ないのであれば
集中は容易いはずだ。
大丈夫だ、出来る…!
ローザは深呼吸を数度繰り返し、小さく詠唱する。
「…………テレポ!」

15 :
光が集まる。
そして、シュウと音を立てて霧散した。
ローザの身体は、そこにある侭だった。
「………!?」
嗚呼、とローザの喉から思わず絶望の音が漏れた。
がっくりと肩を落とし、力なくその身をベッドの上へと投げ出した。
想像出来ない事では無いはずだった。
ゴルベーザは、様々な魔法を使いこなしていた。
集中すれば、容易く感じることが出来る、その力の干渉。
ぴりぴりと肌を刺激するのは、彼の結界だろう。
そうで無ければ、竜騎士のカインに監視を任せ、去って行くはずも無い。
「セシル……助けて、セシル……ッ」
再び、涙が零れた。
「助けには来るだろうな、セシルの事だ
 ……大事な大事なローザを、あの男が見殺しにするはずが無い」
「………ッ ……カイン。 貴方、何時から……」
テレポを唱えたあたりから、とカインは小さく告げた。

16 :
ローザの身体を、悲しみが支配する。
こうして見ていると、普段のカインと何の遜色もないように見える。
お願い、とローザは、涙ながらに小さく呟いた。
「カイン、お願い……何時もの貴方に、正気に戻って…!」
「言った筈だ。俺は何時でも正気だ」
ベッドに身を横たえた侭、起き上がる気力が無かった。
ゆっくりとコチラへと近づいてくるカインの姿を滲む視界の中にとらえた侭
ローザは鼻をすすり上げる。
「もう、泣くな……お前の涙は見たくない」
「………」
カインが、ベッドへと腰を下ろすのをただ、見つめていた。
ゆっくりと竜騎士の仮面が外される。
美しい金髪が、さらりと彼の肩を撫でた。
表情の無いその横顔から、ローザは目を離せなかった。

17 :
「……何を見ている。そんなに珍しいか」
「あ……ごめんなさい」
カインの素顔を見るのは初めてでは無かった。
表情の乏しいところはあれど、金糸に彩られたその精悍な顔は
美しいと形容するに事足りる。
「……ローザ」
「………… は、い」
どきり、と鼓動、一つ。
カインの感情の浮かばない瞳に射貫かれ、思わず声が詰まる。
…彼の気持ちは、知っていた。
はっきりと伝えられた事は無い。
思わせぶりな言葉も、態度もカインには似合わない。
しかし真摯な彼の想いは、仮面の下からでも情熱となって溢れ出ていた。
他の人にはともかく、当事者であるローザにはひしひしと伝わってきていた。
…思い上がり、自意識過剰と諫めた事もあった。
が、間違いで無いと言う自信も、あった。
「ローザ」
「…は、  ……ッ」
唇が、塞がれた。

18 :
>>17
きたーーーAA略

19 :
ローザは目を見開き、動けずに居た。
カインの冷たい唇が押しつけられ、柔く己のそれを食む。
思わずかき立てられた悦楽、嫌悪にひくりと身は震え
押し返そうと持ち上げた手を、やんわりとカインの腕に拒まれる。
組み敷かれた身は彼の重みに潰されて、息を阻害する。
空気をと開いた唇は易く舌の進入を許し
彼の思うまま蹂躙される。
静かな空間に、ぴちゃりと卑猥な湿った音が響く。
「ん、ぅ… ……ッ」
喉から零れ出でる音に、甘い響きが含まれているのが解る。
羞恥と悦に、頬は朱を帯びているだろう。
身体の芯が熱くなる。
何度も何度も、セシルと交わした口付けには無かった、未知の熱。
幸せは、暖かかった。
この、燃えるような熱は何?
……こんなの、知らない。

20 :
嫌悪感は、いつの間にか消えていた。
代わりに、狼狽と不可解な感情の波がローザの身体を支配する。
ローブの下の白い肌の上へと、カインの細い指先が這う。
あぁ、とはっきりと声が漏れる。
ツ、と腹からゆっくりと、胸の方へと。
これから何をされるのか
解らないほど子供では無い。
やめて、と何度も呟いた。
呟いた筈だ。
声になったかは解らない。
ローザの耳に響くのは、はしたない自分の喘ぐ声だけだ。
膨らみに触れた指は、やや乱暴にそこを掴む。
頂きへと触れた時、ローザの身体はハッキリと跳ね上がった。
そして、一際大きな……歓喜の、声。

21 :
強制終了orz
本日はここまで……

22 :
>>21
おう
乙!
何か結構大変そうなw
エロシーン本気出し過ぎ…w
4懐かしいなぁ

23 :
>>22
やっぱ書きためてないのは無謀だったかなw
まあいいやーのんびりがんばるよー
無計画にも程があるけどw
PC落ちたと思ったらそんまま風呂で
今からご飯だw
またあし……あさって?w

24 :
>>23
んだな、のんびりでいいんでない?
読む方もこういうのゆっくり読むだろうからな
カルコブリーナは出てこんのか…ww
飯いってら!
おう、明後日なw
面白かったよ!
またな!

25 :
これってイチ。か?

26 :
>>24
カルコブリーナ好きかw
私もだwww
そこまで書いてたらすげーながくならん?
まー、まったりだからいいんだけどwww
>>25
( ̄▽ ̄)
目覚めたから来ちゃってみたwww

27 :
カインの唇はローザのそれから離れ、白い項へと押しつけられる。
舌を這わせ、ちゅ、と小さな音を響かせる。
容赦なく漏れ出でる、声、声、声。
それがローザ自身の物であると、信じたく無かった。
が、信じざるを得なかった。
己が耳を騙すことは出来ず、途切れる事無く与えられ続ける刺激は
旋律を終えることを許さない。
胸の頂きに歯の刺激。
身じろぎする度にギシギシと唸り、そこに混じる衣擦れの音、そして、声。
カインの身に組み敷かれた侭のローザに逃れる術は無かった。
ただ、一点に与えられ続ける、指と舌の刺激。
ひりひりと焦げるような暑さが、ローザの身体の奥へと貯まっていく。
「やめて、カイン……おね、が ……ッ い、 ィ ……や ……ッ !!」

28 :
じりじりと上り詰めていく。
嗚呼、と吐息にも悲鳴にも似た声は長く続き、掠れ、消えていく。
ひくひくと震える身体、脳内に炸裂する光。
ふるりと一つ大きく震え、ぐったりと汗ばんだローザの身から力が投げ出されたのを確認し
カインは漸く身を起こした。
ハァハァと苦しそうな吐息が、静寂の中木霊する。
「……随分と敏感な身体だな。これしきの事で」
くつりと喉を鳴らす低い音が耳朶に響き、ローザの頬はさらに紅潮する。
何か罵る言葉を。
……叶わない。
音は、すぐに嗚咽に変わる。
「……今日は、休め。よく眠れるだろう?」
ぺろりと唇を舐める表情の無い美しい顔は、小さくお休みと告げ、振り返りもせずに
部屋を後にした。
「ああ……セシル…… セシル……ッ」
ローザはまだ微かにカインの髪の香りの残るシーツに顔を埋めた。
嗚咽が次々にこみ上げてきた。
そうしていつの間にやら眠るまで、泣き続けた。
見たことの無い様な酷い悪夢の記憶は、朝にはすっかりと消え失せていた。
不可解な熱だけを、ローザの身に残して。

29 :
とりあえず自分的にきりのいいとこまで…
おーやすみー

30 :
お早いお帰りで
おやすみ

31 :
>>26
おはよ!
あのボスは攻略法ちょっと癖もあるし巨大化すると無機質な感じだったりで良いよなw
BGMも怪しげで結構気に入ってる
やっぱ好きかw
ああいうのも含め、書き出すと途方もなく長くなりそうなw
読む側としては長くて困るってのは無いと思うけど!
うん、無理して考えたりするのが嫌になると本末転倒だろから1のマイペースで更新、だな
深夜は珍しいな、ゲームの方も気が向いたら終盤でアダマンアーマー作ろうぜw
またな!

32 :
イチ。〜〜これゎまぢ恋(≧д≦)だっちゃ☆

33 :
>>31
おっはよー
攻略法…??
ひたすら殴る一択の私には…www
ちなみにアダマンアーマーお目にかかったこと無いw
踊り続けちゃって泣く泣くリセットした覚えがw
>>32
カインは何時だって真剣www
妄想万歳www

34 :
目を覚ましてからも、瞼は重いままだった。
ローザはゆっくりと身体を起こし、ため息を吐く。
カインは……居ない。
思わず、内股へと指を這わせた。
しっとりと濡れ、渇いたような肌の感触に思わず頬が熱くなる。
沸き上がる疑問。
どうして、カインは私を抱かなかった?
否応なく身に反芻する昨夜の、悦楽。
執拗に一所を責められ、達してしまった驚きと、羞恥。
ローザは乱れたシーツの上で、己の腕で身を掻き抱いた。
どうして、カインは…私を……。
そうされたかった訳では無い。決して。
セシルとの時に、感じたことの無い感覚だった。
乱暴な訳では無い。セシルは何時も優しかった。
身を、心を気遣ってくれ、無茶はしない。

35 :
「起きていたか」
シュルリと音を立て、扉が開いた。
ローザは声の主の方へと視線を向ける。
あ、と小さな声が漏れ、その先が続かない。
「気分はどうだ?」
「……さ、いあく、よ」
シーツの上で、思わず身じろぎする。
カインの冷たい瞳を、見つめることが出来ず、視線を落とした。
ぎゅ、と手を握る。
「…そうか。ぐっすり眠れたと思ってたんだがな。 …あれじゃ、足りなかったか?」
「……ッ カイン! やめて頂戴!」
ぎし、と二人分の重みにベッドが軋む。
寄り来る男の身に、後方へと身を引いた。
それ以上寄らないで、と告げた声は小さく掠れて、カインに届いたか定かで無い。
「……良い物を見せてやる」
「……?」
カインは、ローザの目の前へと小さな水晶玉の様な物を差し出した。
ゆらゆらと人影のような物が浮かび上がり、ちらちらとノイズが走っている。
眩く輝く銀髪の人物の横顔が、徐々に鮮明になる。
「……セシル!?」

36 :
「無事にパラディンになったようだな」
カインの声から、感情の様な物は一切読み取れなかった。
ローザは水晶玉を凝視する侭、ごくりと一つ息を飲む。
セシルの手には、クリスタルがあった。
「これは……どこなの?どうして、セシルがクリスタルを……」
「…トロイア地方だ。ダークエルフにクリスタルを奪われ、セシル達が
 取り戻しに行ったのだろう」
「そう……じゃあ、安心ね。セシル達が先に手に入れたのなら……」
ローザは、ほっと安堵の息を落とした。
セシルの背は洞窟を抜け、明るい陽の射す、外へと向かっている。
「……俺は今から、出かけねばならん」
「………貴方、まさか」
カインが、ローザの瞳を射貫く。見つめ合う。
やめて、と小さな声と共に、ローザは首を横に振る。
「まさか……奪いに行くつもりなの!? 駄目よ、カイン! これ以上……
 これ以上、クリスタルをゴルベーザに渡しては……ッ」

37 :
「……」
「カイン!」
「あまり時間が無い……」
「カイ… ……ッ」
唇を塞がれ……は、しなかった。
カインのそれは白い項へと触れ、つつ、とそこへと舌を這わす。
昨夜の快感が思い出され、急激に身が熱を帯びていく。
「い、ヤ… カイン、やめて……ッ」
「黙れ… 塞いで欲しいのか」
「……ッ」
昨夜よりも早急に、カインの唇が項から肩、肩から胸へと這い降りる。
荒い吐息がローザの喉を走り、こぼれ落ちた。
やんわりと押さえられた両腕は、シーツへと押しつけられ、身動きが取れない。
「昨日は……これだけでイッたな、ローザ」
笑み混じりの声が落ちるや否や、カインの唇は胸の頂きを優しく食んだ。
舌を這わせ、弄ぶ。
嗚呼、アァ…と悲鳴の様なか細い声に、くすくすと笑う様なカインの吐息が重なる。

38 :
ちゅ、ちゅ……と卑猥な音を立て、カインの舌がローザの形の良い臍の辺りを撫でる。
ぐったりと力無く投げ出されたローザの手を解放し、カインの大きな手は
細い腰へと滑り降りた。
舌は、下へ下へ。
隠微な音と共に、ローザの感じる快楽は徐々に大きくなっていく。
湿った場所へとたどり着けば、そこへと軽くキスをする。
同時、ローザの身がびくりと大きく跳ねた。
「カイン、やめて……ッ やめて……ッ」
「黙れ、と言った筈だが」
ちゅう、と音を立てて吸い上げた。
ローザの唇から漏れるのは、もはや声では無くただの音。
何度も何度も舌を這わせ、唾液とも他ともつかない体液で
カインの唇は湿っていく。
「…ッ ぁ、や…… や、め ……ッ」
「黙らねばどうすると言った?」
カインは身を持ち上げ、微かに潤むローザの瞳をのぞき込む。
ゆっくりと近づき、唇を塞いだと同時、ぐ、と腰を寄せる。
「あ、 ……ァ……ッ ………ぁ?」

39 :
カインは、動かなかった。
ただ、ただ、ローザの唇を愛しそうに貪るだけだった。
密着した腰から下が、異様な程に熱い。
快楽の波に放り込まれるのだろうと予想したローザは、戸惑った。
「……どうした?」
「………ッ」
いやいや、をする様に、ローザは首を振る。
唇が離れ、頬へとカインの吐息が落ちる。
「どうした、ローザ……なんだ、入れて欲しかったのか?」
「ち……ッ ちが、違う、わ…ッ そんな……ッ」
「ふうん…… 欲しそうに動いてるけどな」
「や……ッ ……!!」
また、唇を奪われる。
ぐいぐいと押しつけられる物に与えられる微かな刺激に
だんだんと思考が奪われていく。
嫌。いや……ッ 
そう思うのは嘘じゃ無い。
嘘じゃ無いのに。


40 :
ローザは戸惑っていた。
セシルの時とは、あまりにも違う。
セシルとの時に、感じたことの無い感覚。
……こんなに焦らされたりしない。
乱暴な訳では無い。セシルは何時も優しかった。
……繋がって、彼が果てればそれで、終わる。
身を、心を気遣ってくれ、無茶はしない。
……達することは殆ど無い。だが、それで良い。
それでも、愛する人との行為は、幸せそのものだ。
それだけで気持ちが良い、筈なのだ。
これは、何?
この……切ないような、寂しいような気持ちは、何?
「……時間が無いのは、惜しいな」
「………ッ」
ローザの身は、一息に貫かれた。
感じたことの無い様な、快感に。

41 :
カインは、ぐったりと力無く横たわるローザの頬に口付けを落とした。
すぅすぅと小さな寝息を立てている、長い銀糸を優しく指で梳く。
それほど激しくしたつもりは無かった。
が、快感に噎び、果て、そのまま眠ってしまったらしいローザに
これ以上何かをする気にはならなかった。
生殺しだなと一つ苦笑を落とすも、ゆっくりと身を離し立ち上がる。
水晶には、トロイア城内だろう場所で、神官と話すセシルの険しい顔が映っていた。
持ち上げ、ゴルベーザに教えられた通り、意識を集中する。

「クリスタルを手に入れたようだな……」
「この声は!」
「カイン!」
水晶玉を通して、シド、そしてセシルの声が響く。
背後にはざわざわと、神官達の物だろう小さな声、物音。
「表に出て飛空艇に乗れ……ローザの居場所まで連れてってやろう」
カインはそれだけ言い捨て、水晶玉をローザの枕元へと置いた。
そして、ゆっくりと部屋を後にする。

42 :
とりあえず、いったんここまでー
また後ほど時間あったらー

43 :
>>33
おはよ!
いやいや、ひたすら殴るってのも立派な攻略法なんだぜ!
ちょっといち。らしさが見えて笑ったけどなww
アダマンアーマーな、敵の踊りましょ→踊っとる!!のコンボかww
ローザやリディアなどの術師系のバーサク対策な、そこだけ気を付けたら倒せる
倒した後のしっぽドロップの有無が問題なんだけどな!w
あ、SS続けて下さい。ww

44 :
イチ〜
これもオモロイけどイチと雑談する方ががええわ(。´Д⊂) ウワァァァン!!

45 :
>>43
おっはー
DQでもFFでも、ひたすら殴るんだぜw
呪文、なにそれ美味しいのwww
倒したって必ずドロップできる訳じゃないんか!!
絶対むりやー!!!w
>>44
雑談全然おーけーだよー!
構っておくれwww
SSなんておなにーだもんーwww

46 :
二機の飛空挺が、けたたましいプロペラの音を立てていた。
船首の船首の近くに立つ、セシルの銀髪が風に揺れているのが見える。
「土のクリスタルは?」
カインの声が低く響いた。
「ここにある!ローザは何処だ!?」
「フッ、慌てるな…俺の飛空挺についてこい」
今頃、目を覚ましたローザは、この情景を見ているのだろうか。
ゆっくりと旋回し、ゾットの方へと空を渡りながら
カインは考えていた。
エンタープライズの到着を待たず、ゾットの塔の最上階へと進むと
ローザの居る部屋の前で、ゴルベーザの姿を捉えた。
「セシル達は?」
「無事に誘導しました」
ゴルベーザはそうか、と小さく頷き、ローザの部屋へと入っていった。
カインも、それに続く。
水晶玉をを食い入るように見つめていたローザは、驚いた様にこちらを振り返った。

47 :
無言の侭、ゴルベーザはローザの手から水晶を奪う。
ひとつ光を放ち、セシル達の映像に音が帯びる。
「カイン!」
「何処へ隠れおった!」
「セシル、セ……ッ ん…ッ」
「黙っていろ、ローザ」
カインは、背後から抱きしめるようにして
ローザの口を手で塞ぎ、ぺろりと一つ唇を舐め、徐に告げる。
「そう慌てるな…… ゴルベーザさまから一言お礼が言いたいそうだ」
「ゴルベーザ!」
「約束を守ってもらって、嬉しい限りだ……」
ローザがもごもごと必死で声を出そうと、腕の中で身じろぎする。
カインは水晶を見守りながら、ローザの耳朶へと舌を這わせた。
「ん……ッ」
「静かにしていろ……聞こえるぞ?」
「姿を見せい!」
「逸る気持ちも分るが、私の礼も受け取って欲しい」
「礼?」
「私は君の愛しいローザと一緒に、このゾットの塔の最上階にいる。
 ここまで辿り着ければ、ローザの命とクリスタルを交換してやろう……」
「ゴルベーザ、きさま!」
「早く来なければ、君の大事なローザの命の保証は出来ん……さあ 上ってこい!」

48 :
ぷつん、と音は途切れた。
カインが力を緩めた途端、ローザの腕に突き飛ばされる。
「ゴルベーザ!なんて事を……ッ」
「……私は先に行く。カイン、後でローザを連れて例の部屋へ来い」
「……は」
「ゴルベーザ!待ちなさい! ……ッ」
部屋を後にするゴルベーザを追おうと立ち上がったローザの腕を
カインは素早く掴んだ。
「カイン! ……きゃ……ッ」
そのまま、引き寄せ抱きしめる。
「わ、私を理由に……セシルにクリスタルを取りに行かせたのね……」
「言っただろう、セシルは必ず来る、と」
「こんなやり方……ッ ん…ッ」
学習しないな、と。
呟きながら、カインはローザに口付けた。
「……さっきの続きだ」
「嫌、いやよッ セシル…ッ」

49 :
「すぐ会える。 ……待てないなら、見せてやろうか」
「……な、に…ッ ァ…ッ」
ローザの唇に舌を這わせながら、カインは水晶玉へと手を伸ばした。
塔の内部を、襲い来る魔物を切り裂きながら進むセシル達の姿が映る。
「……や、やめて……ッ やめ…ッ ん…ッ」
枕元へと水晶玉を放り投げ、カインはローザの項へと唇を押しつける。
「く…そ……ッ ローザ、待ってい……れ 無事、で……ッ」
途切れ途切れ、セシルの悲痛な叫びが届く。
熱い吐息が漏れる唇を、ローザは自らの手で塞ぐ。
「安心しろ、向こうに声は届かん」
「……ッ あ、嗚呼……ッ」
カインの指が、胸の頂きを抓り上げる。
痛みとも快感ともつかない刺激が、全身を走り抜ける。
ローザの細い腰に這わされる舌。
さらさらと背を撫でる指。
しっとりと濡れた場所を指でまさぐられ、ローザは絶え間なく
はしたない声を上げ続ける。

50 :
ひくひくと身を震わせ、ローザはカインの重みの下で踊る。
達しそうで達さない。
カインの指が、舌が反応を伺いながらローザの身を蹂躙する。
嫌、嫌と告げるローザの声は徐々に意味をなさない音の羅列へと変じ
頬は朱をぶちまけた様に赤い。
微かな涙に潤んだ瞳は、快感に耐えるに必死に瞑られた侭だった。
室内を満たす隠微な音と声の隙間を縫う様に
セシル達の繰り広げる戦闘の音が微かに響いていたが
もう、ローザの耳には届いていなかった。
貫かれ、刺激に耐える様に、ローザは大きく背を反らせた。
「今度は俺も楽しませてくれよ、ローザ」
「ぅ、 ……あ、 ァ……ッ ぁ……?」
言うに裏腹、ローザと繋がった侭、カインは動こうとしない。
長くローザの唇を味わった後、カインの舌はその侭、胸へと滑り降りる。
ぺろりと舌を這わせ、甘く噛む。
指で撫で、摘み、軽く爪を立てる。
「あ、ア… ……アァッ ……ッ」
ローザの唇から、出した事の無い様な切なげな悲鳴が漏れ続けた。

51 :
ローザの内側が熱く熱く焦げていく。
刺激を求めて、もぞもぞと動きだす。
意に介さず、執拗に動くカインの指、舌。
身体の奥が、徐々に熱くなっていく。
達しそうで達しない。
ローザは何度も何度も首を横に振る。
くらくらと揺れる脳裏には光が弾ける。
掠れた声が、か細い悲鳴の様に響き続ける。
空気を求めるように、短く落とされ続ける呼気。
甘い甘い熱を帯びた吐息。
「カイ …ン、 ィ、や… も…ッ …ッ」
「もう、なんだ ……動いて欲しいか?」
動いて、ホシイ。
思わず口に出してしまいそうになる。
ぐ、と唇を噛み、ローザは耐える。
「フン… ……そう簡単でもおもしろくないがな ……まあ、良い」
カインはローザを抱きしめ、口付けた。
今度は己も果てる為、ゆっくりと腰を引き、押し入る。

52 :
一際大きな悲鳴が、ローザの唇から漏れる。
カインの動きは止まらない。
ローザが達した事を認めても、ゆっくりと動き続ける。
徐々に速度を上げ、己が果てるまで。
しっとりと汗に濡れた肌同士を重ね、自然と力が抜けるまで。

53 :
眠気限界。ちょっとお昼寝…www

54 :
>>45
おはよ!
ひたすら殴るって…おまwwwwww
魔導師にも殴らせてるんかいww たまには魔法使ってやれww
そうなんよな、ドロップがなー…レアアイテムのドロップ率なんてそんなもんだw
アホみたいにそこで戦闘ばっかやっててもそう簡単に出んからww
運だ、運w イチ。の強運を発揮するときが来たな…
にしてもエロい、てかSSの方の感想は最後まで読んでからのがよさげやね
楽しみに待ってるわw
て、寝るんかw
おやすみ!

55 :
>>54
おはよw
後列は弓という素敵な武器があるではないかwww
つーか、杖で殴られる方が痛そうだよなぁwww
レアドロップしたことない…運無いw
おー、感想貰えるとかありがたい
どこまで続くんだろうなぁ、これwww
ばいとー!

56 :
>>55
おう、えw 起きとる!
ローザの弓とか優秀だよなー飛行系に強いし!
杖で撲殺ですな…そこいらの騎士よりもたちが悪い気がするww
んじゃ『ひりゅうのやり』とかもないんかw
ラスダンのレッドドラゴンやブルードラゴン…だっけ、あれ倒してりゃそのうち出るぜ!
感想書くのは全部読み切ってからのがいいかなと思ってた
どこまで続くんだ!w
頑張ってら!
またな!

57 :
おはよー!
今日も一日がんばろーなー!
>>56
ちょうど起きて覗いたとこだったんだわw
ひりゅうのやりなんかお目にかかったことないよー!
そのそのうち、がくせもの…
なんなの、運ってどこ行ったら売ってるの!www
さて、どこまで続けようかw
だらだら書き続けてもなーとも思うし
ストーリーなぞるだけの部分までいったらおしまいかなー
あと二日ぐらい?
わかんねwww
無計画万歳!

58 :
>>57
おはよ!
なんかあれだな、うん…そのうちでるさー(震え声)
運はどこぞの怪しいチケット使ったら或いは…すまん、これ伝説ネタだわwww
イチ。は強運持ってそうなイメージだったけど違うんか!
おう、だらだらでもちゃちゃっとでも、イチ。ペースでOK!
無計画と言いつつ、セリフなど結構メモってそうだしメモ帳見ると膨大なページに達していると推察する
あんま言うとプレッシャーになるから言わん方が良いかもしれんけど…w
無理ならん程度に頑張ってくれ!

59 :
今日は時間がなかった!
バイト!
>>58
伝説ってなんだwww
運なー、どうだろうなー
仕事あって、可愛い子供居て、とりあえず食うにも困ってないし
幸せだから、幸運かもw
貧乏だけどな!!
明日はがんばる!www
とりあえず今日もいちにちがんばる!

60 :
>>59
あー、伝説のオウガバトルでそういうアイテムあんのよ
タクティクスオウガの前作な、何となく思い出したんで言ってみたけど言葉足らずだったw
やっぱイチ。はリアルラック強そうなwww
貧乏だって幸せならいいだろ!
満たされすぎてるときってのは大切なこと見失いがちだからなー
おう、頑張ろうぜ!

61 :
おはよ!
雨うぜー
>>60
あ、でも今日DQ3やってたんだけど
幸せの帽子5個ぐらいあったw
SFCの方だけどな
もうちょっとパチ勝てれば良いのになwww
子供と寝てるときが一番幸せだなw

62 :
凄まじい魔力の波動が伝わってくる。
身を拘束され、動けないのが歯がゆくてたまらない。
どれだけ身を揺すっても、腕の一ミリも動かない。
ローザはため息を吐き、ちらりと頭上へと視線を這わせた。
大きな刃が、己が首を狙い艶めかしく輝いている。
何時落ちてくるとも知れない死の恐怖に、背筋が冷える。
カインはローザをここへと縛り付け
ゴルベーザと共に去って行った。
この波動は、ゴルベーザの物だろう。
そうして、今にも輝きを失いそうな物がもう一つ。
ちりちりと、ゴルベーザの結界が悲鳴を上げているように思えた。
それほどの魔力がぶつかり合っている。
何も出来ないのがもどかしい。
嗚呼、と嘆いた刹那、まるで天が避けるようなけたたましい怒号が響いた。
「これは……まさか、メテオ!?」

63 :
ローザが叫んで数秒。
ぷつりと音を立てる様に、何かが弾けて消えた。
これは……誰かの命。
そして、ゴルベーザが張り巡らせていた結界。
「……た、おした……の? セシル、セシルは……ッ ……ッ」
叫び、息を飲む。
頭上で、死に神が鎌を掲げ、笑っている様な幻覚を見た。
同時に扉が開く音、誰かの叫び声。
唐突に解き放たれ、柔らかく暖かい誰かの腕に包まれた。
一瞬の後。
空を切り、床を撃つ大きな金属音が鳴り響く。
「セシル!」
「ローザ……」
「私、貴方が来てくれると信じていたわ……」
「君が居なくなって分かったよ……僕は君を……」
「セシル……」
セシルの腕の中だった。
ローザの身から、色々な物が溶けていく。
安堵、幸福……様々な思いが、涙と共に流れ出しローザを包んだ。 

64 :
セシルの唇を受け止める。
ぎこちなく、されどセシルの気持ちが柔く伝わってくるような
暖かく優しい口付け。
「やれやれ、お熱いこっちゃ!」
「………」
ほう、と一つ吐息を落としたところで、シドの声に慌てて
ローザはセシルから身を離した。
「カイン!?」
地へと視線を流し、こちらを見ようとしない、竜騎士の姿を認め
ローザは思わず叫ぶようにその名を呼んだ。
ゆっくりとローザを見据える視線の動きに、ローザは思わず身じろぎする。
「正気に戻ったんだ……」
セシルの声に、ごくりと一つ息を飲む。
仮面の下、見えない瞳から視線を逸らそうとするも叶わなかった。
「許してくれローザ……操られていたばかりじゃない!
 俺は、君に側に……いて欲しかったんだ!」

65 :
「カイン…」
「………」
「………」
カインの悲痛な叫びに、ローザはゆっくりと首を左右に振る。
そう、カインは操られていたのだ。
己への好意は疑うべくも無く
だから、だからあんな事を………
忘れよう。
私さえ忘れて終えば、セシルを、傷つけずに済む。
カインは覚えているだろう。
……忘れないだろう。
だが、時間が彼を癒してくれる。
ローザは、そう信じることにした。
「一緒に戦いましょう。 カイン……」
「すまない! 許してくれ、ローザ! セシル!」
「………」
「ええい!ごちゃごちゃやっとる場合じゃなかろーが! ここは危険じゃぞ!」
思い空気を引き裂くように、シドの怒号が飛ぶ。
セシルは一つ、大きく息を吐き頷いた。

66 :
とりあえず、ごはんー

67 :
>>61
おはよ!
幸せの帽子5個かよ!どんだけやっとんねんww
パチで一発狙ってんのかw
寝てるときが幸せってのは何かほのぼのしていていいな
そういや>>63の途中あたりから4のBGMの「愛のテーマ」が脳内再生されたぜ!ww
飯いってら!

68 :
「行くぞ カイン!」
「セシル……
「竜騎士である君の力が要る! 共にゴルベーザと戦ってくれるな?」
「……すまん、セシル……ローザ……!」
セシルとカインの顔を交互に見、思わず笑みを零したローザの表情に
またも影が落ちる。
何か……来る!
「ほっほっほほほ……
 ゴルベーザさまに手傷を負わせるとは、お前たちを見くびっていたようね!」
「ゴルベーザ四天王、風のバルバリシアだ!」
「カイン。お前も寝返ったようね…それだけの力を持ちながら!」
「……寝返ったのではなく、正気に戻ったと言ってもらおうか バルバリシア!」
カインが槍を構え、セシルが剣を引き抜いた。
緊張が走る。
力のぶつかり合いが、始まる。
「なれなれしく呼ぶでない!
 …こんな事なら、お前もローザも消しておくべきだったわね。
 だが、メテオの使い手も もういまい。皆揃ったところで、仲良く葬り去ってやろう!」
「フッ、空中戦はお前たちだけのものじゃない!」

69 :
四天王の一人を消し去ったのは
軽やかに空を切ったカインの一撃だった。
「カイン、きさま…!この私を倒しても……最後の四天王がいる!
 このゾットの塔 諸共……消え去るがいい!!」
身を裂かれ、悲鳴を上げながら
美しい風の女性は散り散りと消えていく。
「ほっほっほほほ……」
「く、崩れる!」
「くそッ!」
「ヒャアア!」
囂々と音が響き、地面が揺れる。
塔が崩れていく。
今はもう、ゴルベーザの結界は無い。
ローザの魔力を制限する物は何も無い。
私につかまって、と、ローザは力の限り叫んだ。
「テレポ!」
今度こそ、出来る。
シュルン、と音を立て、塔の中の存在は一所に消え失せた刹那、瓦礫が次々と降り注いだ。


70 :
>>67
昔のデータだからなぁw
レベルアップしてたんやろなー
いやー、パチは暇つぶしやからええんやけどさwww
勝てたら単純に嬉しいやんw
脳内再生嬉しいなwww
あともうちょっと!
がんばるぜー

71 :
>>70
んだなw
BGMはしっかりあのシーンの「愛のテーマ」だww
おう、イチ。ペースでよろしく!

72 :
「ここは……」
「バロンの、貴方の部屋よ」
テレポはうまくいったようだ。
ローザはほっと、胸をなで下ろす。
見慣れた、愛しい男の部屋。
「偽モンの王も倒したし、もう安心じゃろ!」
「セシル…離しておかねばならぬことが……」
それぞれに安堵の息を、言葉を引く者達のその空気を
カインの一言が引き裂いた。
どきり、と一つ、ローザの鼓動が跳ねる。
何度か、愛を交わしたベッドを視界の端へ捉え、近くの壁へと背を預けた。
……何となく、カインの顔を見るのが怖かった。
「………クリスタルの事だ」
カインの声に、小さく吐息を落とす。
当然だ。
まさか……正気に戻ったカインが、わざわざセシルにあのRらな行為のことを
告げるとは思えない。
墓まで持っていけば良いだけの話。
大丈夫、大丈夫……ローザは、心の中で何度も自分に言い聞かせる。
闇のクリスタルについての話を聞きながら
ローザはそっとカインの横顔を盗み見る。
真剣な、顔。
すまなかった、許してくれ、と…カインは悲痛に叫んでいた。
もう一度、手を取り合ってゴルベーザを倒そうと誓った。
なのに、どうして……こんなにも胸がざわつくのだろう。

73 :
>>71
今日はもうちょっと時間あるからもう少しーw

74 :
ヤン、シド、カインの三人はそれぞれ明日の準備のためと
部屋を後にした。
マグマの石を手に、それを眺めるセシルの背へと、ローザはそっと身を寄せた。
「……ローザ、君も部屋に戻ってゆっくり休むんだ」
「セシル……」
ローザは、ぎゅ、と抱きしめる腕に力を込める。
おそるおそる、セシルはそれに応えてくれた。
啄むような軽い口づけを交わし、セシルの胸に顔を埋める。
「ローザ……戻らないのか?」
「………」
「僕は……そんなに我慢強く無い」
「セシル、私……」
セシルはゆっくりとローザを抱き上げ、シーツの上へと運び下ろした。
白い頬へと指を這わせ、もう一度軽く口付ける。
何を言おうとしたのか忘れた。
それで構わなかった。
これで良いのだ。
ローザは、幸せな心地の中で、セシルの首に手を回し抱き寄せる。
「君が……君が無事で、本当に良かった……!」

75 :
性急に、セシルの指がローザの衣服をはぎ取っていく。
背を撫で、胸を撫で、さらさらとローザの身体を這い回る。
セシルの身の下で、ローザは甘い吐息を漏らし、幸せと微かな快楽に身を捩る。
抱きしめあい、口づけを交わす。
「嗚呼、セシル……」
「ローザ……好きだ、君が好きだ……ッ」
ローザは、セシルを受け入れた。
衝撃と悦に身を逸らし、いっそう強く抱きしめる。
「ローザ……ッ」
セシルの切なげな声を聞き、ローザは、彼が果てたことを知った。
「………セ、シル… ……セシル…?」
ぐったりとローザの上へ身を投げ出し、セシルは微かな寝息を立てていた。
「疲れて、いる……のね」
可愛らしい、とローザは小さく苦笑する。

76 :
セシルを起こさないよう、そっとローザは身を離し
シーツの上から這い出した。
手早く衣服を身につけ、ぐっすりと眠るセシルの頬に唇を押しつける。
そろりと部屋を抜け出し、後ろ手にドアを閉めたところで
長く廊下に伸びる、窓から降り注ぐ月明かりの中の影にぎくりとする。
「……ッ カ、イン…」
「ローザ? …セシルは、もう眠ったか」
「え、ええ…… 疲れていたみたい」
そうか…とカインは小さく零し、背を向けた。
「ローザも早く休めよ」
「……そう、ね」
ほっとする反面、なにやら不穏な物が胸に重くのしかかる。
カインは、もう元のカインに戻ったはず。
怖がる必要など無いのだ。
「足りないのか?」
「……な、ん…ですって?」
するり、とカインの腕が伸びてくる。


77 :
あ、と小さな声を出し、ローザは簡単にカインの腕の中に抱き留められた。
「……ん…ッ いや……ッ 離し…ッ」
カインの指が、ローザのまだ微かに火照った背を撫でる。
「あ、ァ… ッ」
「……残念だな。仮面を着けた侭では何もできん」
布の上から、背を這い回る指に与えられる快感に、ローザはがくがくと膝を震わせた。
「嫌ならば大きな声でも上げれば良い。扉一枚隔てて、お前の愛しい男が眠ってる」
「……ッ ん、ァ…あ……ッ」
「助けてセシル……短い台詞だ、ローザ。 ……叫ばないのか?」
ぱくぱくと、空気を求める様に唇が開く。
なのに、声は出なかった。
「教えてやろう、ローザ。 …そうしないのは、したくないからだ」
そうだろう? 
…小さく囁き、カインはローザの身を解放した。
へなりと膝から崩れ落ち、ローザはカインを睨み上げた。
「……貴方、正気に戻ったんじゃ……!」
「言った筈だ。俺は『何時でも正気だ』と」

78 :
びくん、とローザの身が狼狽に震える。
否……それが狼狽だけで無いと、ローザは気付いていた。
否定する。
いやいやと首を左右に振り、ぐ、と唇を噛んだ。
これ以上、己の欲求の芯を擽られる事を、否定する。
「……望むなら、来るが良い。拒みはしない」
「な…に……」
「もう一度、を望むなら、だローザ……俺からは、何もしない」
カインは、そのままローザの視界から消えていった。
ローザは、暫くその姿勢の侭、動けずに居た。

79 :
>>73
ハイペースだな
三姉妹出てくると思って深読みし過ぎたww

80 :
前スレで泣きもしないいちがもう次スレ始めてる
いや、ちゃんと読んでる
おれが抜けるほど刺激的なの頼むぜ

81 :
おもしれー
他にも何か書いてるのあるの?

82 :
イチー('A`)

83 :
イチー!|A`)

84 :
生きてるー
多忙で死んでるけど、生きてるー
他に書いてあるのはないよー
SSは初めてー
そんで今日も忙しい!
明日がんばーる!

85 :
>>84
応答ヤッホー|A`)

86 :
>>84
おはよ!
無理すんなよー
体調管理しっかりな!

87 :
おはよー!
いやー、週末死ぬかと思った!!
働いて働いて子供と遊んで働いて働いて死んでたよ!
二日酔いだけどキャベツ並べてきたよ!
今日も一日がんばろーなー!
おーえー……orz

88 :
ローザはシーツにくるまった侭、眠れずに居た。
窓から光は射さず、天井から垂れ下がる電灯がちかちかと不気味に点滅していた。
「………」
エンタープライズで出立し、地底へと赴いてから何日経った?
……あれから、カインとの目立った接触は無かった。
ジオット城のクリスタルルームで、ゴルベーザにまたもクリスタルを奪われ
残すクリスタルはあと一つ。
ゴルベーザ不在の今がチャンスと、明日にはもうバブイルの塔へと赴く。
ローザの脳裏に、何度もカインの言葉が反芻される。
「……ん… ……」
寝返りと共に、隣のセシルが小さく声を零した。
早急では無いにしろ、常と変わらないローザとの交わりを済ませ
すぐに眠ってしまった銀髪の愛しい男。

89 :
ローザを顧みず果て、寝てしまう……。
そんな思考を追い払うようにローザは深くため息を吐いた。
セシルを起こさないように、そっと傍を離れ起き上がる。
満足していない訳では無い。
幸せだと、思うのだ。
口づけを交わし、柔らかく這い上がる快感に身を任せる。
ぎこちなくはあれど、指先から、唇から……セシルの全身から
止めどなく溢れ出る愛を受け止める。
喉から零れる歓喜の嗚咽。
全部、嘘である訳が無い。
なのに。
この、満たされない思いは何なんだろう。
気付きたく無い。気付かない振りをする。
……限界はいつ来るのだろう。否。
こうして、同じ思いに何度眠れない夜を過ごした?

90 :
バブイルの塔の潜入に、幾日かかるだろうか。
クリスタルを奪い返せば、また怒濤の日々が始まるのだろう。
「………ッ」
ローザの脳裏に、何度もカインの言葉が反芻される。
ぐ、と堅く唇を噛んだ。
ローザはそろりとベッドを抜け出し、部屋を後にした。
「……おや、ローザ殿?」
部屋から出たところで、背後からの声に、思わずびくりと大きく震えた。
跳ねる鼓動に落ち着けと何度も繰り返しながら、笑顔を作り振り向く。
「あら、ヤン……眠れないの?」
「明日に備えて鍛錬をしていたのだ……ここはセシル殿の部屋では?」
「ええ、彼はもう……眠ったわ」
ヤンは何かを悟ったように、さ、と頬を薄く赤く染め
ああ、うん、そうか……と、恥ずかしそうにもごもごと言葉を続けた。
ローザはくすりと、小さく苦笑する。
「否、その……すまん、下世話な勘ぐりをしたわけでは。
 うん……仲良きことは良いことですな。 ……明日からに備え
 心身ともに充実、充足を感じることはその……大事な事だ」

91 :
「そうね……私も部屋へ戻るわ。お休みなさい、ヤン」
「ああ……おやすみ。そなたもゆっくりと休まれよ」
ローザは足早に自室へと逃げ込むように飛び込んだ。
まだ、胸は緊張にどきどきと跳ねていた。
もう、廊下へと出ることは出来ない。
ローザは何度も、ゆるゆると首を左右に振る。
天井を見上げ、数分を有し……ぼそりと、小さく何かを呟いた。
刹那、しゅるりと音を立て、ローザの身はかき消える。
再び姿を出した先は、仄暗い照明の下だった。
月の光の差し込まない薄汚れた窓の傍に、誰かの姿を認め震える吐息を落とした。
「……白魔導師、ってのは便利だな」
「………」
「どうした、来いよ……ローザ。望んできたんだろう?」
ローザの足は少しずつ、だが確実に一歩一歩、声の主へと近づいていく。
その腕に抱き留められた瞬間、足下から脳裏へと電流が駆け巡ったような錯覚を覚えた。

92 :
ああ、と思わず声が漏れる。
これから感じるだろう快感と、熱に。
少しの後ろめたさに。
己の愚かさに。
唇を塞がれる。
甘んじて受け入れる。
ローザの頬を撫でる、金の髪へと指を絡ませた。
倒れ込むように床へと押し倒され、背に感じる痛みすら快感に変わる。
「……あぁ、ア …ッ ァ…ッ」
ローザの全身を這い回るカインの唇が快感を刻み込む。
零れ出るRらな声をRらだと自覚できないほど、歓喜の色を滲ませ
床の上で背を逸らし、ローザは甘い吐息を落とし続けた。
指が、舌が、何度も何度もローザを突き上げる。
達しても達しても足りないと、貫かれた身は悦楽に踊り続けた。
額に汗を滲ませ、カインはローザの肩へと唇を押し当てる。
小さく朱い印を残し、そこへと舌を這わせる。

93 :
嗚呼、アァと狭い部屋に響く声に粘膜の擦れあう湿った音が混じる。
しっとりと濡れた肌同士は密着した侭、何度も何度も果てあった。
終わりが来なければ良いと思うほどにローザは溺れていた。
深い深い水底から這い出でられる気はせず、そんな気すら失せていた。
ずっと溺れていたいとの愚慮に捕らわれている事すら忘れる程に
快楽だけを求めている事に、悦すら覚えている。
同時に終わりの悲鳴を落とした刹那、カインは眠りについた。
何時、シーツの上へと共に移動したかなんて覚えては居ない。
眠る身を案じなくて良いとのため息は、これ以上無い程に満ち足りていた。
手早く衣服を身につけ、来たときと同じように小さな詠唱と共に
ローザの身はすぐにあてがわれた自室へと移動する。
そのまま、倒れ込むように泥のように深い、だが心地よい眠りを貪った。
良く朝、短い眠りから、愛しい男の声に起こされるまで。

94 :
目の前に、魔物の悲鳴が轟いた。
悲鳴は壁が崩れる轟音と化し、やがて沈黙する。
「やったー!」
「一昨日来やがれってんだ!」
リディアとエッジが、それぞれに喜びの声を上げる。
セシルとカインも顔を見合わせ、額に汗を浮かべ微笑み合う。
ローザはデモンズウォールとの戦いに疲れただろう皆へと
ケアルラを唱え、辺りは柔らかい空気に包まれた。
入り口へと進む道すがら、口々に談笑を飛ばす。
ローザの胸から、言い様の無いもやもやは消え失せていた。
あれから何度、銀と金と、交わったのか。
罪悪感と言う物は、何故か無かった。
バブイルの塔へと進入したあの朝、首に落とされた朱い跡をセシルに指摘され
ぎくりとはした物の、照れたように謝罪するセシルにほっと安堵した瞬間
戻れない所へと足を踏み入れたのでは無いかという不安に苛まれはした。
だが、時間が許せば、気がつけば……ローザは、カインの温もりを求めていた。

95 :
「なんだ?」
考えないようにしよう。
……そう、思った瞬間、不穏な空気とやはり同じようにそれを感じたのだろう
セシルの声に思考は中断を余儀なくされた。
「カイン……帰って来い、カイン……そのクリスタルを持ち、私の元へ……」
「ゴルベーザ!」
「!」
皆が、足を止めカインを伺う。
顔を伏せ、カインは小さく、震えているように見えた。
「しっかりして!」
「大丈夫だ……俺は、正気に戻った!」
「うッ!」
カインはセシルの手からクリスタルを奪い、距離を取る。
ローザは思わず、ひ、と息を飲んだ。
「てめー!」
「カイン、何を!?」

96 :
「私の術を侮ってもらっては困る……この時を待っていたのだ!
 これでバブイルの塔は完成する! 月へ行けるのだ! 来るのだ カイン!」
「カイン! 目を覚ませ!」
「………」
「カイン!」
ローザは、声の限り叫んだ。
脳裏には、何度も何度も、カインの言葉が再生される。
カインの仮面の奥の瞳を見つめ、ローザはお願い、と呟いた。
「これで全てのクリスタルが揃った! 月への道が開かれる!」
それからのやりとりを、ハッキリとは思い出せない。
ローザの中に、暗く思い物がずっしりとこびり付き剥がれない。
再三の仲間の裏切りに対しての悲しみは、嘘では無い。
だが、やはり消えない、カインの言葉。
『俺は何時だって正気だ』
ジオット城へと戻り、どんよりと思い空気の中、それぞれ用意された自室に戻るまで
ローザはセシルの顔を見ることが出来なかった。

97 :
セシルは疲労していた。
表面上、気丈に振る舞っては居たが、ローザにはその落胆ぶりが
手に取るように分かる。
緊迫の連日。
ミシディアで魔導船を蘇らせ、月へと赴いた。
そこで出会った月の民から聞いたセシルの出生の真実。
ローザもまた、戸惑っていた。
フースーヤがひっそりとローザに告げた一言に。
『命の理において、光り輝く命をその腕に抱くのが見える。微かに、だがの……金か銀か……
 未来の希望に繋がれば良いがの……』
金か、銀。
その言葉が、ローザの中でくすぶっていた。
己のRらな欲望を見透かされたような錯覚。
フースーヤの口ぶりは、穏やかな物であり、この戦いの終結のその後の
輝かしい未来を一瞬予見したに過ぎないのであろう。

98 :
四天王を打ち破り、今まさにエッジの一撃が制御システムを破壊した。
下らない思考に捕らわれている時では無いのは分かっている。
回復のタイミングを見誤らない様にと集中しようとすればするほど
二つの声が脳裏を駆け巡った。
「やった!」
「動きが止まったぜ!」
緊張の解けた一瞬。
ローザはほっと息を吐き、ぽん、と背後から肩を叩かれ
その細い指の主、リディアへと振り返った。
その時、ゴルベーザの怒りに満ちた声が響き渡った。
「おのれえええ!!よくも巨人を!!」
「おぬしは!」
二つの怒号の合間を眩い光が満たす。
消えていく、どす黒い空気。
一気に脱力したかに見えた、ゴルベーザの姿が、やけに小さく見えた。

99 :
こんな事があっていいのだろうか。
去ろうとするフースーヤと、ゴルベーザ……セシルの実の兄の背を交互に視線で追う。
セシルの狼狽ぶりにローザはそっと彼に寄り添い、何度もその名を呼んでいた。
「ゴルベーザ……あの人、死ぬつもりよ…」
思った以上に、己の声には力が篭もっていなかった。
兄さん…と呟いた侭、セシルは声を発しない。
動こうとしない。
足下から、地鳴りが響きだした。
「や、やべーぜ!」
「逃げないと!」
「セシル!」
ローザは、セシルの腕を掴み強く握る。
……自分の精神が安定しない中、全員を連れて詠唱に集中できるだろうか。
あの時……ゾットの塔でした様に。
ローザは、ぐ、と唇を噛んだ。
あの時は……あの時は。カインが居た。
その思いに、ローザの心はまた、乱される。

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