2012年09月ワールドカップ150: 村上春樹的にワールドカップを語る (556) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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村上春樹的にワールドカップを語る


1 :08/03/29 〜 最終レス :2012/10/15
もしあなたがサッカーに芸術やスペクタクルを求めているのならブラジル代表の試合を観ればいい。
真に芸術的サッカーが生み出されるにはブラジル人選手が必要不可欠だからだ。
ロベカルやカフーがサイドを駆け上がり、レオナルドやリバウドが中盤で華麗にパスを展開し、そしてその間にロナウドやロナウジーニョは
ゴール前でチャンスを待ち、ラストパスやゴールのイメージをする。芸術的サッカーとはそういったものだ。
大した個人技もなくフィジカルに劣り、走るだけが取り柄の選手の集まりには、それだけの
サッカーしかすることはできない。
そして、それが僕らの日本代表だ。


2 :
よく分からんけど2

3 :
「完璧なサッカーなどといったものは存在しない。完璧な選手が存在しないようにね。」
僕が最初に代表の監督だったころ
イタリアで知り合った有名監督は僕に向ってそう言った。
・・・僕がその本当の意味を理解できたのは解説者になってからのことだったが、
少くともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧なサッカーなんて存在しない、と。

4 :
「あなた『オシム語録』って読んだことある?」と巻が訊いた。
「あるよ。もちろん全部は読んでないけど。他の大抵の人と同じように」
「理解できた?」
「理解できるところもあったし、できないところもあった。『オシム語録』を
正確に読むにはそうするための思考システムの習得が必要なんだよ。
もちろん総体としてのやりたいサッカーはだいたい理解できていると思うけど」
「その手の本をあまり読んだことのない新人選手が『オシム語録』読んで
すっと理解できると思う?」
「まず無理じゃないかな、そりゃ」と僕が言った。

5 :
「隆行、あなた何回くらい移籍したの?」と
柳沢がふと思いついたように小さな声で訊いた。
「八回か九回」と僕は正直に答えた。
小笠原が練習を止めてレガースをはたと芝の上に落とした。
「あなたもう30歳を過ぎたんでしょう?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
柳沢は何も言わずにその澄んだ目でじっと僕を見ていた。

6 :
シュートが無人のゴールを外れて、気がつくともう相手のゴールキックになっていた。
やれやれ。
僕は頭を振った。まずは次のチャンスメイクの事を考えよう。
ゴールを決めるのはそれからでも遅くはない。
そのときメディアからの批判の気配を感じたが、振り返るのはやめておいた。
たぶん、今はその時期じゃない。
そう、物事のタイミングを間違えるとろくなことにならないと、
僕はうすうす気がつきはじめていた。

7 :
その時僕は三十一歳で、あと何週間かのうちに三十二になろうとしていた。
当分のあいだ代表になれる見込みはなく、かといってサッカーをやめるだけの確たる理由もなかった。
奇妙に絡みあった絶望的な状況の中で、何ヶ月ものあいだ僕は新しい一歩を踏み出せずにいた。

8 :
人間というのは大別するとだいたい二つのタイプにわかれる。
つまり代表サッカーの好きな人間と嫌いな人間である。
べつに前者が保守的で愛国の気持ちに富んでいて、ちょっと右翼的で
後者がその逆で、というわけでもなく、ただ自国の代表が好きか嫌いかという
極めて単純な次元での話である。

9 :
なかなか上手いなw

10 :
今、僕はロナウジーニョを外そうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解決してはいないし、選手を変えた時点でも
あるいは事態は全く同じということになるかもしれない。
結局のところ、現代サッカーにおいて10番の選手は絶対の存在ではなく、
ゲームメイクのためのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、人気選手を外すのはひどくむずかしい。
僕がメディアに説明をすればするほど、正確な答えは闇の奥深くへと
沈みこんでいく。
弁解するつもりはない。少なくとも前回の結果は現在の僕における
ベストだ。付け加えることは何もない。
それでも僕はこんな風に考えている。
うまくいけばずっと先に、何年か先に、新しいセレソンを発見することが
できるかもしれない、と。
そしてその時、象は平原に還り選手たちはより美しい形で
ボールをまわし始めるだろう。

11 :
「じゃあ私たちわかりあえるわね?」と中国代表サポーターは静かに言った。
彼女が電話の向こうで椅子にゆったりと座りなおし、脚を組んだような雰囲気が感じられた。
「それはどうかな」と僕は言った。「君らはなにしろ反日がアイデンティティーだからね」
「中国というのはあなたが考えているよりも懐が深いかもしれないわよ」
「君は本当に日本のことを知っているの?」僕は訊いてみた。
「もちろんよ、歴史の授業で習ったわ」
「いつ、どこで?」
「いつか、どこかでよ」と彼女は言った。「そんなことここでいちいちあなたに
説明していたらとても時間が足らないわ。大事なのは今よ。そうでしょ?」
「でも何か証拠を見せてくれないかな。君が日本のことを知ってるって証拠を」
「例えば?」
「日中戦争の被害者は?」
「3000万人の中国人よ」と女は即座に答えた。「南京大虐殺で30万人。それでいいかしら?」

12 :
「俺と巻の似ているところはね、ゴールできなくてもいいと
思っているところなんだ」と鈴木隆行が言った。
「そこが他の国の代表FWと違っているところなんだ。
他の国のFWの奴らはみんなストライカーになりたいと思ってあくせくしてる。
でも俺はそうじゃないし、巻もそうじゃない。
ファールがとれればそれでかまわないと思っているのさ。
自分は自分で、他人は他人だって」

13 :
「そうなの?」と高原が僕に訊いた。
「まさか」と僕は言った。
「僕はそれほど強い人間じゃありませんよ。ゴールできなくていいと
思っているわけじゃない。点を取りたいと思うときだってあります。
ただここ数年のチーム状況を見てると、まあこれは仕方ないだろうと
思っているだけです。あきらめてるんです。
だから鈴木さんの言うように相手からファールさえとれればかまわないと思っているわけじゃ
ありません」
「俺の言ってるのもほとんど同じ意味だよ」と鈴木は割り箸を
手にとって言った。
「日本のFWなんて上がり気味のMFと下がり気味のFWの違いくらいしかないんだ。
変わる奴も同じで、もとめられるプレーも同じで、ただ呼び方が違うんだ」

14 :
「何故マスコミが嫌いだと思う?」
その夜、岡田監督はそう続けた。そこまで話が進んだのは初めてだった。
わからない、といった風に僕は首を振った。
「はっきり言ってね、マスコミなんて何も考えないからさ。「日本人は一対一に弱い」と
「ストライカーがいない」の二言が無きゃベタ記事での批判記事も書けやしない。」
はっきり言って、というのが岡ちゃんの口癖だった。
「そう?」
「うん。奴らは大事なことは何も考えない。考えてるフリをしてる
だけさ。‥‥何故だと思う?」
「さあね」


15 :
「必要がないからさ。もちろんライターになるには少しばかり文才が要る
けどね、評論家であり続けるためには何も要らない。人工衛星に
ガソリンが要らないのと同じさ。グルグルと同じところを回ってりゃ
いいんだよ。でもね、俺はそうじゃないし、あんただって違う。
勝つためには考え続けなくちゃならない。3バックのラインメイク
から代表のセレクションまでね。そうだろ?」
「ああ。」と僕は言った。
「そういうことさ。」
「でも結局はみんな日本代表に期待する」僕は試しにそう言ってみた。
「そりゃそうさ。国民はみんな自国の代表に期待はする。でもね、日本が本当に強くなるまでにあと10年は
強化を続けなきゃならんし、いろんなことを考えながら10年現場を勤めるのは、
はっきり言って何も考えずに批判だけして5千年代表を見るよりずっと疲れる。
そうだろ?」
そのとおりだった。

16 :
「ゴールを決めるのってやはり楽しいんでしょうね」と彼はリフティングしながら言った。
「どうだろうな」僕は言った。「守備も重要だからなんとも言えないよね。比べようがないから」
「僕も少しは練習してるんです」
「シュート練習を?」
「ええ、そうです」と鈴木啓太は言った。
「変ですか?」
「変じゃないよ」

17 :
ジーコが目指したサッカーは失われてしまったものなのだと僕は考えるようにつとめた。
すべては失われたものだし、失われつづけるべき筋合いのものなのだ。
損なわれてしまったものをもとどおりにすることは誰にもできない。
地球はそのために太陽のまわりを回転しつづけているのだ。
僕に必要なのは結局はリアリティーなのだと僕は思った。
世界に通用するFWがいない日本はパスまわしを高い位置から早くしなければならない
といったタイプのリアリティーだ。

18 :
ドイツワールドカップ決勝はイタリアの優勝で終わった。
僕はスタンドからピッチの風景を眺めた。ピッチの上ではガットゥーゾが、
地面の匂いを熱心にくんくんとかぎまわっては芝を食べていた。
ガットゥーゾは何分間か飽きもせずにその作業をつづけていた。
ガットゥーゾがどうしてそんなことをしなくてはならないのか、僕にはわからなかった。

19 :
「あなたは直前に迫ったワールドカップに対して恐怖を感じるということはないんですか?」
と僕は訊いてみた。
「あのね、俺はそれほど馬鹿じゃないよ」とロナウドは言った。
「もちろん、セレソンに課せられた優勝というノルマに対して恐怖を感じることはある。
そんなの当り前じゃないか。ただ俺はそういうのを前提条件としては認めない。
自分の力を百パーセント発揮してやれるところまでやる。
点はとるし、取れないプレーはやらない。そうやって得点王になる。
駄目だったら駄目になったところでまた考える。
理不尽なメディアからのプレッシャーというのは逆に考えれば能力を発揮できる機会でもある」

20 :
僕はそのサッカー中継を眺めながら、オン・ザ・ロックを三杯飲んだ。
1時になると0対0のまま後半ロスタイムでサッカーの中継が終わり、TVのスイッチが切られた。
僕のひとつ置いてとなりの席にはときどきこの店で見かける20歳前後の女の子が座って
同じようにTVを見ていたので、中継が終わると僕は彼女とサッカーの話をした。
彼女は自分はイタリア代表のファンだけど、あなたはどこのチームが好きかと訊ねた。
どこだっていい、と僕は答えた。ただ試合そのものを見ているのが好きなんだ、と。
「そういうのどこが楽しいのかしら?」と彼女は訊ねた。「そんな風にサッカー見ても熱中できないでしょ?」
「熱中しなくてもいいんだ」と僕は言った。「どうせ他人のやってることなんだから」

21 :
きもいスレだなw

22 :
「ドイツ?」と僕はびっくりして言った。「小野さんがドイツに移籍するんですか?」
「ええ、私けっこう上手いのよ。あなたどう?」
「海外でやってみたいと思うことはありますよ。あまり上手くはないけれど」
「じゃ行きましょう」
我々はドイツで移籍先をみつけて中に入った。中位から下位くらいにある
小さなクラブだった。
ボーフムのユニフォームを着た小野さんとウォルフスブルグのユニフォームの僕の組み合わせは
ブンデスリーガの中ではひどく目立ったが、小野さんはそんなことはあまり気にせず中盤に居座り、得意の
ダイレクトパスをキュッキュッと披露した。
我々は何試合かに出場したが、小野さんは自分でも言ったように
なかなか腕が良かったし、僕は初めての海外だし浦和のサッカーに慣れていたのであまり上手くプレーすることができなかった。
それで2本ほど小野さんがアシストを記録した。
「上手いですね」と僕は感心して言った。

23 :
キーンがW杯直前にアイルランド代表を去ったのにはもちろん幾つかの理由があった。
その幾つかの理由が複雑に絡み合ったままある温度に達した時、音をたててヒューズが飛んだ。
そしてあるものは残り、あるものははじき飛ばされ、あるものはW杯で活躍した。
アイルランド代表をやめた理由は誰にも説明しなかった。
きちんと説明するには五時間はかかるだろう。
それに、もし誰か一人に説明すれば他のみんなも聞きたがるかもしれない。
そのうちに世界中に向って説明する羽目になるかもしれない、そう考えただけでキーンは心の底からうんざりした。
「ビールの種類が気に入らなかったんだ。」どうしても何かしらの説明を加えないわけにいかぬ折りにはそう言った。
実際に練習場の待合室の自販機を見に行った女の子までいた。
それほど悪くはなかったわ、と彼女は言った。少しばかり期限切れのもあったけど…。
好みの問題さ、とキーンは答えた。
「お互い好きになれなかったんだ。僕の方も自販機の方もね。」幾らか気分の良いときにはそうも言った。
そしてそれだけを言ってしまうと後は黙り込んだ。

24 :
>>21
チラ裏にでも書いときゃいいのになw
(それでもチラシさえもったいないがwww)
まあsageでオナってるぶんには許してやろうぜw
キモイことこの上ないのは確かなんだがなwwwwwwwwwwwwww

25 :
「ではフランス代表にかける意気込みと自己PRを言ってくれ」
僕は心底、心の底から吃驚した。多分マスコミにもわかっただろう。
意気込み?なんでそんな上等ものがフランス代表になるのに求められるんだ?
「ベンゼマが怪我したから」
とても素敵な人間的な理由だ。
でもそんなことをいってしまったら今までも苦労が水の泡だと言うことは
さすがに僕でも分かった。
やれやれ、代表FWになるのも楽じゃない。

26 :
「だからね、ときどき俺は日本代表を見回して本当にうんざりするんだ。
どうしてこいつらは努力というものをしないんだろう、
努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」
僕はあきれて彼の顔を見た。
「僕の目から見れば代表に来ている人々はずいぶんあくせくと身を粉にして
仕事している印象を受けるのですが、僕の見方は間違っているのでしょうか?」
「あれは仕事じゃなくてただの労働だ」と彼は簡単に言った。
「俺の言う仕事とはそういうのじゃない。
仕事というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」
「たとえば攻撃がシュートで終わって他のみんながホッとしている時に
マークの相手の確認を始めるとか、そういうことですね?」

27 :
「日本代表に必要だったのは日本のサッカーというものを確立するための時間であり、経験だったんだ
それは何もとくべつな経験である必要はないんだ。それはごく普通の経験でかまわない。
でもそれは日本人のからだにしっかりとしみこんでいく経験でなくてはならないんだ。
代表のユニフォームが赤だったころ、日本のサッカーファンはワールドカップに出たかったけど、
そこでなにをすればいいのかわからなかった。
どんなサッカーをすればいいのかを発見するために、日本には長い歳月とハード・ワークが必要だったんだよ、たぶん」

28 :
>>1で残念だったのはロベカルって書いたところだな。
ロベルト・カルロスって書けば、それっぽくなる。

29 :
黄金世代の存在が失われてしまうと、日本代表の中にいろんなものが見あたらなくなっていることが判明した。
まるで潮が引いたあとの海岸から、いくつかの事物が消えてなくなっているみたいに。
そこに残されているのは、オタ以外の一般人にとってもはや正当な意味をなさないいびつで空虚なパスサッカーだった。
薄暗く冷たい世界だった。中田や小野がいた日本代表に起こったようなことは、その新しい監督の下では
もう起こらないだろう。私にはそれがわかった。
人にはそれぞれ、あるとくべつな年代にしか手にすることのできないとくべつなものごとがある。
それはささやかな炎のようなものだ。注意深く幸運な人はそれを大事に保ち、大きく育て、
松明(たいまつ)としてかざして生きていくことができる。でもひとたび失われてしまえば、
その炎はもう永遠に取り戻せない。日本が失ったのは黄金世代だけではなかった。彼らといっしょに、
日本サッカーはその貴重な炎までもを見失ってしまったのだ

30 :
僕はボールを地面に置いてフリーキックを蹴る。
この繰り返しをすることが面白いなんて思ったことなんてないし、
意味があるとも思わない。
でも誰かが壁を巻いてボールをゴールに
入れなければならないのだ。
雪かきと同じなのだ。
「サッカー的雪かき。」と僕は声に出して言ってみた。

31 :
『どうしてマテラッツィに頭突きしたの』と僕はジダンに訊いてみた。
訊こうと思って訊いたわけではない。
それはふっと口をついて出てしまったのだ。
「僕にも確信が持てないんだ。こういう言い方って馬鹿馬鹿しいと思うだろう? 
でもほんとうなんだよ。僕はマテラッツィに頭突きしたような気がするんだ。
あのドイツ大会の決勝で僕はマテラッツィに頭突きした。そういう気がする。どうしてだろう?
どうして僕はあのエリアにマテラッツィと二人きりでいたんだろう?」

32 :
「それはよかった。Jリーグは僕には向いていない。きっと君にも向いていない。
8年間鹿島にいたおかげで僕にはそれがよくわかるんだ。
僕は鹿島アントラーズで8年間、人生をほとんど無駄に費やした。
二十代のいちばんいい歳月だよ。よく8年も我慢できたと思う。
でもその年月がなかったら、たぶんジーコやトルシエからの代表招集も
あんなにうまくはいかなかっただろうね。そう思うんだ。」

33 :
>>32
鈴木もぜひw

34 :
【中央日報】「日本人は第2次世界大戦を反省していない」村上春樹氏インタビュー[04/09]
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1207723064/
これどうよ?

35 :
僕は二十七歳で、そのと日本代表のゴールを守っていた。
八月の蒸し暑い空気が大地に暗くたちこめ、ブーイングを繰り返す中国人たちや、
閑散としたスタジアムの上に立った国旗や、反日メッセージのプラカードやそんな何もかもを
フランドル派の陰うつな絵の背景のように見せていた。
やれやれ、またPK戦か、と僕は思った。

36 :
イングランド代表を引退して日本に来たとき、僕のやるべきことはひとつしかなかった。
サッカー後進国でこぼれ球をゴールに流しこむこと― それだけだった。
メキシコW杯で得点王に輝いたことやブラジル戦でPKを外してしまったことや
そんなものはみんな忘れてしまうことにした。歴代2位のゴール数や代表のキャプテンマーク、そんな何もかもをだ。
はじめのうちはそれで上手くいきそうに見えた。しかし僕の中には何かしら
ぼんやりとした空気のようなものが残った。そして時が経つにつれて
その空気ははっきりとした単純な形をとりはじめた。
僕はその形を言葉に置きかえることができる。こういうことだ。
サッカーは22人でボールを追う単純なスポーツ。だが最後に勝つのはいつもドイツだ。
言葉にしてしまうと嫌になってしまうくらい平凡だ。まったくの一般論だ。
しかし僕はそれを言葉としてではなくひとつの空気として身のうちに感じたのだ。
メキシコW杯でもイタリアW杯でも、ドイツは常にイングランドを上回ってきた。
そして我々はそれをまるで細かい塵みたいに肺の中に吸い込みながら生きてきたのだ。

37 :
僕はFAに電話をかけ、W杯にどうしてもいきたいんだ。
話すことがいっぱいある。話さなくちゃいけないことがいっぱいある。
世界中にイングランド代表のユニフォーム以外に求めるものは何もない。
酒をやめて代表に復帰したい。 何もかもをEURO1996の頃のプレーからはじめたい、と言った。
FA役員は長い間電話の向こうで黙っていた。
まるで世界中の細かい雨が世界中の芝生に振っているようなそんな沈黙が続いた。
僕はその間ガラス窓にずっと額を押し付けて目を閉じていた。
それからやがてFA役員が口を開いた。『君、今どこにいるんだ?』と彼は静かな声で言った。
僕は今どこにいるのだ?
僕は受話器を持ったまま顔を上げ、電話の周りをぐるりと見まわしてみた。
僕は今どこにいるのだ?でもそこがどこなのか僕にはわからなかった。
見当もつかなかった。 いったいここはどこなんだ?僕の目に映るのは
いずこへともなく歩きすぎていく白衣の看護士の姿だけだった。
僕は精神病院のアル中病棟のまん中からFAを呼びつづけていた。

38 :
たぶん僕は時代遅れなのだろう。でもマンチェスター・ユナイテッドで
7番をつけていた事を今でもとても懐かしく覚えている。
今は残念ながら、どのチームをみてもあれほどのゲームメーカーはいない。
たまにテレビやスタジアムでプレミアリーグをみるけど、
あれは僕にはあまりにも動きが忙しすぎる。
休憩するまでひと息いれたり、深呼吸をしたりという余裕がまったくない。
おい、たかがサッカーじゃないか、といつも僕は思う。
どうしてそんなに忙しくあっちみたりこっちみたりしなくちゃならないんだよ?
どうしていちいちそんな複雑にみなくちゃならないんだよ?

39 :
僕はフランス代表をやめてイングランドに帰化したとき、フランス代表のユニフォームを自宅に持って帰って置いた。
自宅にはトロフィーなどを置くスペースがあったので、そこにユニフォームを置いて、
俳優業やビーチサッカーに疲れるとときどき部屋に入ってぼうっと眺めていた。
でも不思議なことに、あのフランス代表で王様だった時のような
気分は二度と戻ってはこなかった。
どうしてかは僕にはわからない。でも何かが違っていた。そう、空気が違うのだ。
どうしてだろう?自分という人間の種類が微妙に変化したのだ、
たぶん。

40 :
僕はセリエやローマについての多くをカッサーノに教えた。
殆ど全部、というべきかもしれない。
不幸なことにカッサーノは全ての意味で不毛な選手であった。
会えばわかる。酒癖が悪く、私生活は出鱈目であり、弁論は稚拙であった。
しかしそれにもかかわらず、彼はドリブルやラストパスを武器として闘うことができる
数少ない非凡なファンタジスタの一人でもあった。
バルセロナのメッシ、マンチェスターユナイテッドのクリスティアーノ・ロナウド、
そういった彼の同時代人の選手に伍しても、カッサーノのその戦闘的な姿勢は
決して劣るものではないだろう、と僕は思う。
ただ残念なことに彼には最後まで自分の戦う相手の姿を明確に捉えることはできなかった。
結局のところ、不毛であるということはそういったものなのだ。
数年間、彼はその不毛な戦いを続けそしてローマを退団した。
2006年1月のある晴れた月曜日の朝、ローマからスペインのレアル・マドリードに出て行ったのだ。
彼がローマで問題を起こしていたのと同様、レアルでも問題児になるのに、時間はかからなかった。

41 :
たぶん僕の記憶が間違っているのだろう。レアルにいた頃の活躍は
それほどたいしたものではなかったかのかもしれない。僕がただ活躍したと
思い込んでいただけのことなのかもしれない。僕にはうまく思い出せなかった。
最後に代表のユニフォームを着たのがいつのことだったかも思い出せなかった。
僕が覚えているのは移籍金の額だけだった。298億円もあった。肖像権収入込みの金額だ。
会見では何百人というマスコミが押し寄せた。そのフラッシュの光のかたまりが、
まるで燃え盛る火の粉のようにテレビの画面に照り映えていた。
あれはいつのことだったのだろう?そしていったい何処だったのだろう。
うまく思い出せない。
今となってはいろんなことが前後し、混じりあってしまっている。

42 :
ドイツW杯の終わりに僕はずっとつとめていたサッカー選手を辞めたが、
それはとくに何か理由があってのことではなかった。
仕事の内容が気に入らなかったというのでもない。
トップレベルとはいえないにしても年棒は悪くなかったし、
ファンやメディアの雰囲気だって寛容的だった。
代表やクラブにおける僕の役割はひとくちでいえば広告塔だった。
でも僕は僕なりによく働いたと思う。自分で言うのも変かもしれないが、
そういった戦術的な職務の遂行に限っていえばかなり有能な人間だったと思う。
戦術理解は速いし、運動量はあるし、ボールはさばけるし、現実的なものの考え方をする。
だから僕がサッカーを辞めたいと言いだしたときマネージメント事務所は
次のW杯も狙えそうなんだがと言ってくれたくらいだった。

43 :
でも結局サッカーを辞めた。
辞めて何をするというはっきりした希望や展望があったわけではない。
もう一度ピッチに戻ってコーチのライセンスをとる勉強を始めるというのはどう考えても億劫だったし、
それにだいいち、今となってはとくに指導者になりたいわけでもない。
ただ僕はこれから先ずっとサッカーの世界にいて、ずっとその仕事を続けて
いくつもりはなかったし、もし辞めるなら今しかないだろうと思ったのだ。
それ以上長くいたら、僕の人生はたぶんそこでずるずると終わってしまうことになる。
なにしろもう10年勤めたのだ。

44 :
僕はどちらかといえば、運動量の豊富な類ではなく、前線に張ることを好むFWだ。か
といって、世間とやらで待望されているところの、点取り屋の類のものでもない。単
に動きが遅くてチェイシングをあまり好かないだけなのだ。
しかし、いつまでもフリーランニングを嫌い、エースの身分に甘んじていられないことは僕自身が一
番分かっている。そういえば去年も同じことを考えていた。こんな僕でも、当然A代表
に打って出るべく、リーグ戦でアピールなるものを人並みにはやってみたのである。代表として
世界にでるからには、できることなら自分のプレーをしたいと、チャンスを選り好みし
すぎ、監督にすべからくダメだしされてしてしまったのである。そして僕は代表落ちしたのである。
世間からしてみれば、このご時世、何を贅沢をなどと怪訝な目で見られることは百も
承知だ。しかし、したくもないプレーで世界に行くなどということは、僕は考えられなかっ
たのである。
そう、僕はシュールなリアリストであると同時に、ペシミスティックなストライカーだった
のである。

45 :
僕は自分が国歌斉唱中にRしていることに気づいた。
それは今まで僕が経験したことがないほど強く激しいものだった。

46 :
ワールドカップとヒットラーの歩みはある共通点を有している。
彼らの双方がある種のいかがわしさと共に時代の泡としてこの世に生じ、そしてその存在自体よりは
ナショナリズムによって神話的オーラを獲得したという点で。ナショナリズムはもちろん
三つの車輪、すなわちテクノロジーと資本投下、それに人々の根源的欲望によって支えられていた。

47 :
人々は恐るべきスピードでこの泥試合にも似た素朴なボールゲームに
様々なものを与え続けた。あるものは「光あれ!」と叫び、あるものは「電気あれ!」と叫び、
あるものは「延長あれ!」と叫んだ。そして光がフィールドを照らし出し、電光掲示板がリプレイを映し、
延長戦やPK戦がくり広げられた。
スコアがプレイヤーの技量を十進法の数値に換算し、悪質なファールに対しては審判がカードで応えた。
次にゲームメイクという形而上学的概念が誕生し、ゾーン・デフェンス、プレッシング
オフサイド・トラップという様々な戦術がそこから生まれた。そしてこの時期において、
ワールドカップ・サッカーはある種の呪術性をさえ帯びるようになった。

48 :
ワールドカップ研究書「ワールドカップの20世紀」の序文はこのように語っている。
「あなたがワールドカップの観戦から得るものは殆ど何もない。ナショナリズムに置き換えられた
プライドだけだ。失うものは実にいっぱいある。歴代名選手の銅像が
全部建てられるくらいの銅貨と(もっともあなたにアンドニ・ゴイコチェアの銅像を
建てる気があればのことだが)、取り返すことのできぬ貴重な時間だ。
あなたがスタジアムで孤独な消耗を続けているあいだに、あるものはプルーストを
読み続けているかもしれない。またあるものはドライブ・イン・シアターでガールフレンドと
『勇気ある追跡』を眺めながらヘビー・ペッティングに励んでいるかもしれない。そして彼らは時代を
洞察する作家となり、あるいは幸せな夫婦となるかもしれない。
しかしフットボール観戦はあなたを何処にも連れて行きはしない。パスの交換を見つめるだけだ。
パス、パス、パス……、まるでパス回しそのものがある永劫性を目指している
ようにさえ思える。

49 :
永劫性について我々は多くを知らぬ。しかしその影を推し測ることはできる。
フットボールの目的は自己表現にあるのではなく、自己変革にある。エゴの
拡大にではなく、縮小にある。分析にではなく、包括にある。もしあなたが
自己表現やエゴの拡大や分析を目指せば、あなたはレッドカードによって
容赦なき報復を受けるだろう。
良きゲームを祈る(ハヴ・ア・ナイス・ゲーム)。」

50 :
「完璧なストライカーなどといったものは存在しない。完璧なシュートが存在しないようにね。」
僕が鹿島にいたころ偶然知り合ったブラジル人名選手は僕に向ってそう言った。
僕がその本当の意味を理解できたのは解説者になってからのことだったが、
少くともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧なストライカ−なんて存在しない、と。
しかし、それでもやはり代表で前線にでるとなると、いつも絶望的な
気分に襲われることになった。僕に出来るプレーはあまりにも限られたものだったからだ。
例えばポストプレーができたとしても、ゴールを奪うことに関しては
何もできないかもしれない。そういうことだ.

51 :
8年間、僕はそうしたジレンマを抱き続けた。―8年間。長い歳月だ。
もちろん、あらゆるものから何かを学び取ろうとする姿勢を持ち続ける限り
年老いることはそれほどの苦痛ではない。これは一般論だ。
20歳を少し過ぎたばかりの頃からずっと、僕はそういったプレーをしていこうと努めてきた。
おかげでサポーターや評論家から何度となく手痛い批判を受け、ブーイングされ、誤解され
また同時に多くの不思議なあだ名をもらったりもした。
様々なパスがやってきて僕にシュートを促し、まるで橋をわたるように音を立てて僕の上を
通り過ぎ、そして二度と戻ってこなかった。
僕はその間じっと口を閉ざし、何も語らなかった。
そんな風にして僕は20代最後の年をセリエAで迎えた。

52 :
僕は正しい事をしたんだろうか?
「君は正しい事をしたんだ」ライカールトと呼ばれる監督は言う。
「だって君はリーガの世界で一番タフな10番のブラジル人なんだからね」

53 :
良スレ

54 :

「ねえ、巻さん。ところであなたの人生の行動規範っていったいどんなものなんですか?」と僕は訊いてみた。
「内田、お前、きっと笑うよ」と彼は言った。
「笑いませんよ」と僕は言った。
「フォワードであることだ」
僕は笑はしなかったけれどあやうくピッチ上に転げ落ちそうになった。「フォワードって点取り屋のあのフォワードですか?」
「そうだよ、あのフォワードだよ」と彼は言った。
「フォワードであることって、どういうことなんですか? もし定義があるなら教えてもらえませんか」
「自分が点をとるだけではなくて、フォアチェックや潰れ役とか、やるべきことをやるのがフォワードだ」
「あなたは僕がこれまで会った人の中でいちばん変わった千葉の人ですね」と僕は言った。
「お前は俺がこれまで会った人間の中でいちばんまともな鹿島の人間だよ」と彼は言った。
そして僕のゆるいパスにもしゃにむに突っ込んでいってくれた。

55 :
「代表に選ばれてるよ」
僕は、耳を疑った。
いきなり、そんなことを言われても僕と代表とを結ぶべき糸など
存在しないはずだ。
しかし、もう一度、電話の向こうの声は続けた。
「あなたの国の、代表チームに選ばれてるよ」
そして、電話は切れた。
僕は、あっけにとられた。
もしかしたら、これが協会からの代表選出の電話なのか?

56 :
「でもね」と彼は言って、煙草を地面に落とし、靴の底で踏んで消した。
「オシムの監督しているチームでは絶対にユーティリティって言葉を使っちゃ
いけないの。私たちは『ポリバレント』って言わなくちゃいけないの。
ユーティリティプレイヤーって、ほら、差別用語なのよ。
私、一度冗談で『器用貧乏な選手』って言ってみたの。そしたらすごく怒られちゃった。
そういうことでふざけちゃいけないって。
みんなすごおおく真面目にサッカーしてるんだから」

57 :
ときどき、まるで義務を果たすかのように僕は憂鬱になった。
冷静に考えれば僕が憂鬱になる理由などなかった。僕はたぶん代表に入るだろうし、
それなりのプレーでチームに貢献するだろう。僕はその仕事をある程度はこなせることを予感
している。特にゴールを決めなくても、ポストとしてそれなりにうまくやっていけるだろう。
もともと僕にはたいした欲はない。日本人FWのプレーなんて、どれも今僕がクラブでやってるのと
似たようなものだ。そのことを嘆く人は僕の周りには多かったけれども、それがそんなに
ひどいことだと僕は思わない。たぶん、ボールをもってないときにはひたすらプレスに走り回って、
中盤が入れてくれたボールを前線で少しでもてれば、それがこの停滞した日本サッカー界で巧くやっているってことなのだ。

58 :
良スレ

59 :
僕が北京五輪代表の選考をしてる時、彼
女は思い出したように質問してきた。
「ところで、4年前のアテネオリンピックは成功したの?」
「あれは見事なまでに失敗だった。」
僕はOA枠を無視しながら答えた。 まだ遠藤には未練が残っていた。
「4年前、日本がアテネに出場をした時メダルはねらえる筈だったんだ。少なく
とも僕はそう思おうとしていた」
「でも違ったのね」
「でも違ったんだ」
イタリアでくすぶっていた森本をすくい上げ、平山切りをしてからメンバーに入れる。帰化した李をさらに加える。
完成。
「誰が悪かったの?」
彼女はメモをとりながら僕に尋ねた。
僕は記憶をたどり、なるべく彼女に正確に伝えようと頭の
なかで整理してから答えた。
「人間力のおっさん」

60 :
もちろん厳密に言えばそれは人間力のおっさんなんかではな
く、山本と呼ばれる代表監督だったのだが、彼女に1から説明する気にはならない。
それにあの時の僕にとって山本は人間力のおっさんと呼ぶに相応しい存在だった。
やれやれ。
考えてみて欲しい。
「人間力」があれば強豪国を押しのけてメダルを取れる。サッカーの試合にそんなスキルはない。
ならば帰化人や海外組を多くメンバー入れて個人技の不足を補おうとするのは至極当然の事だろう。
あの時出場した五輪代表の命運はまさに監督次第。メンバーを選び終わった瞬間から
アテネは日本にとって生と死が等価値の空間でしかなかったのだ。
人生とはえてしてそういうものだ。

61 :
「反町くん、選手選ぶの下手だねぇ」と会長は言った。
「そうですか」とぼくはいささか傷ついて言った。

62 :
「あのね、森重君、どんな事情があるかは知らないけど、
そういう種類のことはあなたには向いてないし、ふさわしくないと思うんだけれど、どうかしら?」
と反町さんは言った。彼はテーブルの上に手を置いて、じっと僕の顔を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「自分でも時々そう思います」
「じゃあ、どうしてオーバーラップをやめないの?」
「時々前線でボールが欲しくなるんです」と僕は正直に言った。
「そういうゴールに絡む温もりのようなものがないと、時々たまらなく淋しくなるんです」

63 :
「大丈夫、心配することはないよ。内田君は谷底の世代、北京五輪代表に含まれているんだよ。」
と香川は静かに言った。
「これまでもずっと含まれていたし、これからもずっと含まれている。
ここからすべてが始まるし、ここですべてが終わるんだ。
ここが内田君の場所なんだよ。それは変わらない。
君はここに繋がっている。
ここがみんなに繋がっている。ここが君の結び目なんだよ。」
「みんな?」
「枠にシュートが飛ばない若手FW。名ばかりのドリブラー。
似つかわしくない10番。そういうものみんなだよ。それがこのチームを中心にして
みんな繋がっているんだ」

64 :
やれやれ、と僕はその日10本めの――たぶんそれくらいになって
いるはずだ――枠に飛ばないシュートをした。

65 :
「どうして、あの時ゴールを外したの?」
と内田が訊いてきた。僕は彼のクロスを捉えられなかった理由を考えたが、
なぜかはわからなかった。試しに内田の質問を頭の中で三回程繰り返してみた。
だが、やはりというべきか一向にその理由は思い浮かばなかった。
「わからないよ」
と僕は首を左右に振りながら答えた。
すると、内田は「そう…」とだけ言って僕から顔を背けた。

66 :
ゆで卵をむきながら男は話を続けた。
「俺も二十一年間いろんな日本代表を応援したけどね、こんなの初めてだな」
「何が」と僕は訊ねた。
「つまり、ね、ん…、あんなチャンスボールをゴール前で外す人なんてのはさ。
 ねえ、監督さんも大変でしょ?」
「そうでもないよ」と僕は二杯目のコーヒーをすすりながら言った。
「本当に?」
「本当さ」
「柳沢さんだってすごいんだから」と内田が言った。
「元祖QBKよ」と豊田が言った。
「参ったね」と男が言った。

67 :
やれやれまた予選リーグ敗退か。

68 :
「いかに目立たないか・・それがサッカー選手の永遠のテーマなのさ。」
つぶさに放った彼の言葉に僕は肯定することも、もちろん否定することもできなかった。
「メディアはわかりやすく負けた試合を批難したがる。つまり、試合で一番目立った選手をやり玉にあげるというやりかたでね。」
それが現代社会の根底に根付いた日本人の生活信条を形容していることに気づいたのは、しばらく後になってからであった。



69 :
「どうしてスコットランドに隠れて住むようになったの?」
「きっとあんた笑うよ」と水野は言った。
「たぶん笑わないと思うよ」と僕は言った。
「誰にも言わない?」
「誰にも言わないよ」
「北京五輪に行きたくなかったからさ」
我々はしばらく黙って歩いた。

70 :
「ファールをゲットするのは嫌いですか?」
「好きも嫌いも、ただこけるだけですからね」
 監督は笑った。「好きも嫌いもないなんてことはないでしょう。大体において
代表FWをやったことのある人間はシミュレーションが嫌いなものです。決まってるんですよ。
正直に言っていいですよ。正直な意見が聞きたい」
「好きじゃないですね、正直言って」と僕は正直に言った。
「どうしてですか?」
「何をとっても馬鹿げてるように感じられるんです」と僕は言った。「大げさな転倒とか
痛そうな表情の芝居とか、被害者面して審判へアピールするとか
ボックスで何かあればシュートよりPK狙いだとか
セットプレーひとつにとるのにも演技しなくちゃいけないところとか、そういうのが
ひとつひとつ気に入らないんです」

71 :
                     「時々パスを出すんです」
と梶山が言った。
「失礼?」と僕は言った。ちょっとぼんやりしていたもので、聞き間違えたような気
がしたのだ。
「時々パスを出すんです」と彼は繰り返した。
僕は彼の方を見た。彼は指の爪先でペットボトルの表面をなぞっていた。それから
中身の水を思い切り食道の奥へ吸い込んで十秒ばかりキープして、
そしてゆっくりと吐き出した。まるで吐しゃ物みたいに、水が彼の口から空中へ
と漂った。彼は僕にペットボトルを渡した。「給水用の水、ぬるくてもよければ
どうぞ」と彼は言った。
僕は肯いた。

72 :
「ゲームメイクの話が聞きたいね」と僕は言った。
彼は僕の顔を見た。梶山の顔にはあいかわらず表情らしいものがなかった。
「話してもいいんですか?」と彼は言った。
「もちろん」と僕は言った。
「簡単な話なんです。相手のDFが寄ってきたら、近くの味方にボールを預けるんです。サイドや
ヒールでちょこっとやって、それでおしまいです。10秒もキープはしませんね」
「それで」と言ってから、僕は口をつぐんだ。次の言葉がうまくみつからなかったからだ。
彼はしばらくぼんやりしていた。
「5回に1回くらいはドリブルをします」と彼は言った。そしてまた指を鳴らした。「それく
らいのペースがいちばん良いような気がするんです。もちろん僕にとっては、というこ
とですが」
僕は曖昧に肯いた。ペース?

73 :
「結局、あなたの考えた五輪代表って、良くも悪くもあなた独りのものなのよね。
選手たちはきっとチームや日本のことなんて一度も考えなかったんじゃないかしら?」
そうだな、選手はたぶん日本を代表してることなんて考えもしなかったろう。でも僕は五輪代表の監督で、協会のお気に入りなのだ。
今更敗戦の責任のことを持ち出されても困る。
「戦い方に悔いはない」と僕は海外の監督の真似をして言った。
「あなたって面白い人ね」と言ってマスコミはくすくす笑った。
自慢じゃないけれど、私はマスコミの追求をかわすのがけっこう得意なのだ。

74 :
僕は正しい事をしたんだろうか?
「君は正しい事をしたんだ」小野と呼ばれる協会役員は言う。
「だって君は日本人監督で一番高学歴な協会のお気に入りなんだからね」

75 :
「巻さんはどんなプレーが売りなんですか?」と僕は訊ねてみた。
「フォアチェック、ポストプレー、スペースを作る潰れ役、泥臭い運動量」と彼は即座に答えた。
「あまり点の取れるプレーとは言えないですね」
「だから重宝されるのさ。世界のFWと同じプレーをしていれば日本人FWでは通用しなくなる。
 そんなものはワールドクラス、イブラヒモビッチとかの世界だ。まともな日本人はそんなはずかしいことはしない。なあ知ってるか、玉田?
 この日本代表のFWで少しでもまともなのは俺とお前だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ」

76 :
まったく 一昨日は 出鱈目の年 出鱈目の月 出鱈目の日だった。
やれやれ 

77 :
「もう一度パワープレーをするのよ。それも今すぐにね」とトゥーリオは断言した
「それ以外にウズベキスタンに勝つ方法は無いわ」
「今すぐに?」と僕は聞き返した
「ええ、今すぐよ。相手が引いてる間はね。果たされなかったことを今果たすのよ」
「でも日本人が放り込みをやって点が取れるものかな」
「取りましょう」と彼は言った
「相手もアジアのチームだもの。きっとどこかに競り合いの弱いDF一人くらいはいるはずよ」
やれやれそんなDFが一国の代表チームに選ばれているだろうか

78 :
ドイツW杯で敗退したとき、わたしには理解できたの。
わたしたちジーコJAPANは素敵な仲間、そして家族であったけれど、
結局はそれぞれマスコミに祭り揚げられた凡庸な選手の集団に過ぎなかったんだって。
遠くから見ると、それはスター集団のようにみえる。でも実際のわたしたちは、
ひとりずつJリーグや海外クラブのベンチに閉じこめられたまま、どこに行くこともできない赤ん坊のようなものに過ぎない。
ふたつの選手の軌道がたまたまかさなりあうとき、わたしたちはこうしてパスを交換する。
あるいはシュートチャンスを作ることもできるかもしれない。
でもっそれは束の間のこと。次の瞬間にはわたしたちはまた相手のカウンターの中にいる。
いつか燃え尽きて残り時間がゼロになってしまうまでね

79 :
おまいらw

80 :
「ナカムラ君、あの煙なんだかわかる?」突然宮本が言った。
わからない、と僕は言った。
「あれ、日本の国旗を焼いてるのよ」
「へえ」と僕は言った。それ意外に何を言えばいいのかよくわからなかった。
「日本の国旗、首相の写真、そのてのもの」
と言って宮本はにっこりした。「中国人はみんな反日の象徴としてそういうのをみるでしょ、
国際Aマッチでもそう。それを反日団体のおじいさんが集めてまわってスタジアムのまわり
で焼くの。それがあの煙なの」
「そう思って見るとどことなく哀愁があるね」と僕は言った。

81 :
ウズベキスタン戦の後サポーターが騒ぎ始めた。彼らは「岡田解任」を叫んでいた。
結構、解任するならしてくれよ、と僕は思った。解任してバラバラにして、足で踏み
つけて粉々にしてくれ。全然かまわない。そうすれば僕だってさっぱりするし、あとの
ことは自分でなんとでもする。手助けが必要なら手伝ったっていい。さっさとやってくれ。

82 :
「前線でうちのFWはいったい何をしているのかしら?」と闘莉王が質問した。
「知らない」と僕は言った。
「ポストプレーとかプレッシングなんかやってるんじゃないかな」
「せっかくのFWなのに、もっと点を取ろうとして動くんじゃないの?」
「知らないな。でも頭の構造が点取り屋に向いてないんじゃないかな。つまり、君なんかに比べてさ」
「あなた、意外にいろんなこと知らないのね」と闘莉王は言った。
「中村君って、ピッチ上のことはたいてい知ってるのかと思ってたわ」遠藤が言った。
「ピッチは広い」と僕は言った。

83 :
「ねえ、彼のことどう思う?」と監督のザガロは訊ねた。
「ロナウドのこと?」
「そう」
「まあ悪い選手じゃない。怪我が多くて、ボールを持ちすぎるときがあるけど」と少し考えてから僕は正直に言った。
「でもセレソンに一人くらいはああいうのがいても悪くないだろう」
「私はキャプテンとしてのドゥンガという選手が好きだけど世の中がみんなあなたみたいだったら
、世界は酷いことになっちゃうんじゃないかしら?」
「だろうね」と僕は言った。

84 :
イナはジャッキー・チェンが香港マフィアの下っ端に不意にドロップ・キック
されたかのように派手に転んだ。ほんの一瞬のことだったがその時のイナの顔は僕に向かって
微笑んでいたようにも見えた。あいつの引退後はスクリーンで見ることになるかもしれない。
すかさず駆け寄るレフェリーは、警告のカードを4番のアリという選手(あのチームはほとんどが
アリだが)にだした。小慣れた東南アジア系のレフェリーは相手の抗議をさらりと流して、ゴール
正面から目測で23、4mの位置を指した。

85 :
僕はいつもフリー・キックを蹴るときは、ポールに高々と掲げられた日の丸をまず見てから蹴る。
この理由は2つあり、1つはゴルフ・プレイヤーのように単に風向きを見る。
イタリーでは数センチの誤差でも修正しなければ僕の鈍い弾は簡単にとられてしまうのだ。
そして2つ目は日の丸が戦争映画に出てくる戦艦の旗が潮風でぴんと張ったように、まっすぐ
見えたときは必ずゴールに吸い込まれるという逆ジンクスがある。それを知っているのは
ヒデさんだけであり、その時は必ず僕に蹴らせてくれる。幾度となくアジアで
の泥臭い戦いを共にしてきた2人の間の意思疎通には言葉もいらないし目さえも入らない。
そこに戦いの場の空気があれば何分も会話ができるのだ。


86 :
>>84-85の元ネタってなんだろ?

87 :
なにこのキモスレ・・・・

88 :
村上春樹は読まんがこのスレは面白いw

89 :
「それで、外の世界の様子はどうだね?何か変わったことは起こってないかな?
ここにいると何が起こっているのかわからないもんでね」と彼は言った。
僕は脚を組んで首を振った。
「相変わらずだよ。たいしたことは起こってないよ。
サッカーの戦術が少しずつ複雑になっていくだけだ。
そしてパスをまわすスピードもだんだん速くなっている。
でもあとはだいたい同じだよ。特に変わったことはない」
ロマーリオは肯いた。「じゃあまだ次のワールドカップは始まってないんだね?」
ロマーリオの考える「この前のワールドカップ」がいったいどのワールドカップを意味するのかはわからなかったけれど、
僕は首を振っておいた。
「まだだよ」と僕は言った。「まだ始まってない」

90 :
「でも、そのうちにまた始まるよ」と彼は皮手をはめた両手を
こすりあわせながら抑揚のない単調な声で言った。
「気をつけるんだよ。代表落ちしたくなければ、気をつけた方がいい。
代表落ちというのは必ずあるんだ。いつでも必ずある。ないということはないんだ。
ないように見えても必ずある。
マスコミやファンというのはね、心底ではスター選手の代表落ちが好きなんだ。そしてメディアで
けなし疲れるまで監督批判するんだ。
けなし疲れるとしばらく休む。それからまたバッシングを始める。決まってるんだ。
誰も信用できないし、何も変わらない。だからどうしようもないんだ。
そういうのが嫌だったら国内リーグでゴール数を稼ぐしかないんだよ。」

91 :
カードを持った審判がやってきて、僕の隣りに腰を下ろし、もう大丈夫かと訊ねた。
「大丈夫です、ありがとう。ちょっと相手DFのファールを取ろうとしただけだから」と僕は言って微笑んだ。
「そういうこと私にもときどきありますよ。よくわかります」
彼はそう言って首を振り、芝生から立ち上がってとても素敵な笑顔を僕に向けてくれた。

92 :
僕はサッカーについての多くを鹿島時代のジーコに学んだ。
殆ど全部、というべきかもしれない。
不幸なことに代表監督としてのジーコ自身は全ての意味で不毛な指導者だった。
いっしょにチームにいればわかる。
戦術はないにひとしく、采配は出鱈目であり、自由放任というより無責任そのもだった。
しかしそれにもかかわらず、彼は選手時代の実績をカリスマとして選手を惹きつけることができる
数少ない非凡な監督の一人でもあった。
ヨハン・クライフ、フランク・ライカールト、そういったかつての名選手出身の
監督に伍してもジーコのネーム・バリューは決して劣るものではないだろう、と僕は思う。

93 :
ただ残念なことに彼には最後まで自分のチームが闘うスタイルを
明確に捉えることはできなかった。結局のところ、不毛であるという
ことはそういったものなのだ。
3年と7ヶ月、彼は日本代表を率いて不毛な戦いを続けそしてドイツワールドカップで惨敗した。
2006年のある晴れた夏の日、オーストラリアとブラジルに惨敗し、
クロアチアに引き分けて、彼のチームは一勝もできずに予選リーグから消えたのだ。
ドイツでは日本がW杯に参加していたことと同様、予選落ちしたこともたいした記事にならなかった。

94 :
規制の時しかこないけど
たまってるとうれしいね、結局のところw

95 :
「サッカーとはシステマティックすぎでもクリエイティブすぎでもよくない。
その均衡を保つことが最大の課題であり重要である」
何故彼にはわかっていたのだろうか。
その当時はセンターバックとしてラインを機械的に統率していた僕は少々
システマスティックな選手だった。
だがブラジルと戦ったことで、精密機械といわれた僕の頭脳はどこの生産工場
にもあるであろうしょうもないボトル・ネックになってしまったのである。
想定されるパターンにないプレーに対しては機械は対処できなかったのだ。

96 :
おもしれーな、このスレw

97 :
引退の潮時かもしれない、とオーウェンは思う。
代表で初めてゴールを決めたのは十八の歳だ。何十ものゴール、
何百ものマスコミ、何千万ポンドのオファーが、まるではしけに
打ち寄せる波のようにやって来ては去っていった。
二十八歳…、引退するには悪くない歳だ。気の利いた人間なら大学を出て銀行の
貸付け係でもやっている歳だ。

98 :
「時々グラウンダーで蹴るんです」遠藤が言った
「どうしてグラウンダーなんかで狙うわけ?」
「変ですか?」
「わからないな。君はゴロで蹴る、ボクは壁をまいて蹴る。そのあいだにははっきりとした違いがあるし
ボクとしてはどちらが変と言うよりは、まず違いをハッキリとしておきたいんだ。
お互いのためにね。それにボクが得意な角度のときにコロコロで蹴られても困る。」

99 :
浅はかな、受け売り文を使うあたりが村上春樹的ということかな?

100 :
揚げ

101 :
「カッサーノ、あなた何人くらいのファンの女の子と寝たの?」と
監督のマッツァーリがふと思いついたように小さな声で訊いた。
「600人か700人」と僕は正直に答えた。
サンプドリアのメンバーが練習を止めてレガースをはたと芝の上に落とした。
「あなたそんなんだからレアルを追い出されたんでしょう?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
マッツァーリは何も言わずにその澄んだ目でじっと僕を見ていた。

102 :
自伝買ったの?
全部ぶちまけてやる、ってあれ精子のことだよね?

103 :
そう、そう。
狙いは、もちろん、自分の顔さ。

104 :
「小野シンジ、もし彼がそこにいてくれたなら、いろんなことはきっとうまくいくに違いない。
全ては彼を中心に回転するべきなのだ。許すことと憐れむことと受け入れることを中心に。」

105 :
日本代表というのは三葉虫に似ている、あるいは三葉
虫というのは日本代表に似ている。
僕は日本代表の中盤で10番を背負うようになってからそれを切実
に実感するようになった。日本代表というのは三葉虫に
似ている、あるいは云々。
どれだけ息のあったコンビネーションでパスを回したとしても、
スペースはあっちに行ったりこっちに行ったりして、
結局は単なるボールまわしだけに終わってしまう。
日本は相手チームのミスがないとゴールできないのだ。
相手のミスがなければペナルティエリアでは競り勝てないし、永遠にゴールも手に
入らない。
なんだかまるでぐったりした三葉虫を何匹か積み
重ねたみたいだ。生あたたかくて、しかも不安定だ。
そんなものが化石になるなんて − 化石だよ −
すごく恥ずかしいことだと僕はときどき思う。本当に
顔が赤らむことだってある。

106 :
今存在する日本人フォワードの優劣について語るこは、インスタントラーメソのどこが美味いか
を一晩中論議することと、本質的には大差のないことだ

107 :
>>106
ちょっと日本語が不自由すぎない?

108 :
どこが?
分かりやすい例えだろww

109 :
間違いに気づいてないのか。日本語学校へ行った方がいいよ。

110 :
いちいち誤字脱字に突っ込むなよ
ヒマなんだな

111 :
揚げ

112 :
「日本のFWはどうして決定力がないの。」
「さあ、考え方次第かな。ボールをゴールに蹴り込むことは誰にでもできる。
ただ、現代サッカーにおけるFWに求められていることはそれだけじゃないんだ。
前線からのチェイシングに、サイドに流れてスペースを作ること。要するに僕らが
想像する以上のタスクやプレッシャーの中で、彼らはゴールが求められるんだ。
わかるかい。」

113 :


114 :
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ

115 :
 

116 :
「僕はね、ブ、ブ、ブ、ブンデスリーガーになりたいんだよ」
「ドイツのリーグにいきたいの?」
「うん、オファーがきたら、ブ、ブ、ブ、ブンデスリーガーになってさ、
 た、た、た、タカさんみたいに成功するんだ」
なるほど世の中にはいろんな希望があり
人生の目的があるんだなと僕は改めて感心した。
それは大久保が海外移籍を志したのを聞いて感心したことの一つだった。
確かに海外リーグで成功する野心を抱き熱意を持った人間が少しくらいはいないことには――
あまりいっぱいいる必要もないだろうけれど――
それは困ったことになってしまう。
しかし審判が微妙な判定をするたびに暴言でカードを貰ってしまう人間が
日本の代表としてブンデスリーガーになりたがっているというのは何かしら不安であった

117 :
「小野くんあなたは社会人生活に何を求めているの?」
浦和の幹部は、テーブルの上に置かれた契約書に目を落としながら無表情に言った。
少し頭が混乱していたせいで、僕はその質問にうまく答えることができなかった。
「自己実現とか成長とかそういうのとは違うのね?」
彼女は僕の目を覗き込みながら言った。
「おそらく」
実際に僕は、そういうジャンク・フード的かつ高度資本主義経済的なものはまったくと言って良いくらい欲していなかった。
「僕が求めてるのは、ある種の評価です」
僕は慎重に言葉を選びながら言った。
「それは最も手に入れるのが難しい種類のものよ」
「知っています」
「そのためにはきっといろんなものを犠牲にするわよ?」
「大丈夫です。僕は既に数え切れない位たくさんのものを失っています。これ以上失うものなんてありませんよ」
僕がそう言い終わると、彼女は少し困ったような表情を浮かべて、力なく肩をすくめた。

僕はRした。

118 :
鼻クソ 

119 :
「岡田君、日本代表にスパーゴールは生まれたりするのかしら?相手DFを千切ったりして」
「スーパーゴール?」と僕はびっくりして言った。「あのね、やはり君は何か思いちがいを
していると思うね。高くも速くも上手くもないFWがワントップを張らなきゃいけない代表が
いったいどこでどうやってスーパーゴールなんてものにめぐりあえるんだよ?」

120 :
「いつもそんな風にホームで引き分けを狙うの?」
「強豪相手ならそうだね」
「引き分けが好きなの?」と彼女は頬杖をついて言った。「名ばかりの組織サッカーで、
適当にボールをまわして、ゴール前のときは誰もパスに追いつけなくてシュートが枠を外すサッカーが好きなの?」
「引き分けが好きな監督なんていないさ。勝ち点を失いたくないだけだよ。
そんなことしたらマスコミに袋叩きになるだけだもの」と僕は言った。
彼女はサングラスのつるを口にくわえ、もそもそした声で「『引き分けが好きな監督なんていない。
勝ち点を失いたくないだけだ』」と言った。「もしあなたがミックスゾーンで記者に捕まったら
その時はその科白使えるわよ」
「ありがとう」と僕は言った。

121 :
「今度のオーストラリア戦は難しいのかな」と中村が僕に訊いた。
「どうだろう」と僕は言った。「僕は細かいことを何も聞いていないんだ」
「大久保はこれまでにオーストラリアとやったことある?」
僕は首を振った。考えてみれば代表でオーストラリアと戦ったことは生まれてから一度もない。
「これまでのオーストラリア戦はけっこう難しかったの?」と僕は質問してみた。
「そんなでもないな」、中村はちょっと難しい顔をした。「もちろんまったく難しくないってわけじゃなくて、
場合によってはいくらか難しいこともある。
でもすごく難しいてっていうんでもないね」
「じゃあ今度のも同じようなものじゃないかな」

122 :
「でもさ、これまでと変わらないことをやってたら、やっぱり同じように勝てないんじゃないかな」
「それはわからないよ。何かの拍子ってこともあるだろう」
「栓がすぽっと抜けるみたいに?」
僕は言った、「監督が変われば気分も変わるし、ちょっとした戦術の違いが大きな意味を持ってくることだってある。
簡単にあきらめちゃう手はないと思うよ」
「べつにあきらめているわけじゃないんだ」と中村は言った。
「でもうんざりする?」
「まあね」と中村は言って、溜息をついた。

123 :
「オーストラリアの壁の前では僕らは壊れやすい卵に過ぎません」
がっくりと肩を落としながら、わざと明るい声で松井が言った。
「そうかもね」
二人きりのロッカールームで岡田は新聞記者の前とはまったく違ったうつろな表情で答えた。
「俺だってサッカー協会の前では卵に過ぎないよ」
「あなたもですか」
「そうさ」
しかし、うつろな中年男を前に、松井は卵の殻で覆われた何か得体の知れない高い壁を目の前に見ているような気がした。
「フランスワールドカップの直前でカズさんを外したときあなたは壊れやすい卵からかたくなな壁に変わったんですよ」こう言いかけて松井は口をつぐんだ。ローカールームの明かりが消えた。
松井は60年代にボビーダーリンあたりがこんな歌を歌っていなかっただろうか?と思い出した。
「弱いものたちが夕暮れさらに弱いものを叩く」
考え込んでいる松井に岡田は言った。
「何だって?」
岡田は松井の唇の動きを見のがさなかった。
「お前はもう先発で使わないよ」
「わかってますよ」
松井はその細い眼をとじた。

124 :
なかなかうまいし、おもしろいなw

125 :
僕は自分が書き込み中にRしていることに気づいた。
それは今まで僕が経験したことがないほど強く激しいものだった。
つまりはそういうことか。
やれやれ。

126 :
カイザースラウテルンの町並みは僕の目にはひどくよそよそしく思えた。
今日全ての決着が着く。それは僕の中に埋め込まれた暗示であり宿命なのだ。
僕らはもう昨日までの日本代表ではないのだよ
そりゃできれば日本で気楽にアジア相手にプレーしてる代表でいたかったさ。
でも今はそうは思わない。
僕の中に新たに三発の遺恨を埋め込まれようと世界と戦う代償をきちんと払っていくのさ。

127 :
飛翔体(>_<)・・・・・・・

128 :
良スレ発見

129 :
「ね、ここにいる人たちがみんなマスターベーションしているわけ? シコシコッって?」と緑は代表合宿の寮の建物を見上げながら言った。
「たぶんね」
「サッカー選手ってゴールしたときのこと考えながらあれやるわけ?」
「まあそうだろうね」と僕は言った。「株式相場とか動詞の活用とかスエズ運河のことを考えながらマスターベーションするサッカー選手はまあいないだろうね。
 まあだいたいはサッカーのことを考えながらやっているんじゃないかな」
「スエズ運河?」
「たとえば、だよ」

130 :
そして今日でもなお、日本人のサッカー文化に対する意識はおそろしく低い。
要するに、歴史的に見てサッカーというスポーツが生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったのだ。
代表サッカーは国家レベルで南米や欧州から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが今の岡田JAPANだ。

131 :
「ずっと昔から日本代表はあったの?」
 僕は肯いた。
「うん、昔からあった。Jリーグ創設の前から。
 僕はそのことをずっと感じつづけていたよ。そこには何かがあるんだって。
 でもそれがワールドカップの出場チームというきちんとした形になったのは、それほど前のことじゃない。
 日本代表は少しずつ形を定めて、その住んでいる世界でのポジションを定めてきたんだ。
 アジア限定での強国というね。何故だろう? 僕にもわからない。
 たぶんそうする必要があったからだろうね」

132 :
「それから君のPKすごかったよ」
遠藤は少し赤くなって、にっこり微笑んだ。
「岡田監督もそう言ってたわ」
「僕とオカちゃんとは意見とか趣味とかがよくあうんだ」
と僕は言って、そして笑った。
遠藤は少しずつサッカーの話ができるようになっていた。

133 :
「ところで君にひとつ頼みがあるんだ。変な頼みだけど」
「いいよ。言ってみてくれ」
「悪いんだけど、もしよかったら中盤の底に戻ってしばらく守備をしてくれないかな? かわりにオーバーラップしてくるから。実をいうと、ゴールをこっそり狙うのにワンボランチだといささか目立ちすぎるんだ」

134 :
協会から南アフリカへの召集レターがきた。
5月に最終発表があるからその前に岡田監督から改めて起用方について打ち合わせしたいという内容だった。
うんとじらしてやったけど、これでオアイコだから仲直りしましょう。だって君がいない代表は嫌だと書いてあった。
僕はそのレターを何度読み返しても監督の言わんとする事がよく理解できなかった。
なぜ召集前に打ち合わせすることがオアイコなのだ?
何故監督は僕と打ち合わせしようとしているのだ?
意識はひどく暗黒植物のようにふやけていた。

135 :
やれやれ、と僕は思った。

136 :
「ロマーリオ、あなたは何点くらいゴールしたの?」
「1000点です」と僕は言った。「このあいだ数えてみたんだ。思い出せるだけで1000点。思い出せないのが50点くらいはあるかもしれない。日記をつけているわけじゃないからね」
「どうしてそんなにゴールを量産したの?」
「わからない」と僕は正直に言った。「どこかでやめなくちゃいけないんだろうけど、自分でもきっかけがつかめないんだ」

137 :
「この時期のホームの親善試合で圧勝したって意味あるのかしら」
「よくわからない」
「よくわからない、というのが口癖なのね」
「そうかもしれない」
「そうかもしれない、というのも口癖なのね」
「どうしてなの? 代表が目指してるサッカーが不確定で不鮮明だから?」
 よくわからない、そうかもしれない。
 僕は他に言う事がなくなってしまったので、記者会見を打ち切った。

138 :
意味なんてないんだよ。
日本代表にあるのは意志だけさ。
ゴールしたいと思ったら本田はミドルシュートを撃って、岡崎はこぼれ球をつめる。
全て単純で上手く行くらしい。

139 :
僕はイングランド代表のことを考えないように努めた。
僕はヴィクトリアの体を抱きしめ、顔を見て、ヴィクトリアのことだけを考えた。
僕はヴィクトリアの唇と喉とR首に口づけした。
そしてヴィクトリアの体の中に射精した。
射精し終わったあとも、僕はそのままずっと彼女の体を抱きしめていた。
『ねえ、どうかしたの?』とヴィクトリアは僕の顔を見て言った。
『今日監督と何かあったの?』
『何もないよ』と僕は言った。
『まったく何もない。でもしばらくの間こうしていたいんだ。』
『いいわ』と彼女は言った。
そして僕を中に入れたまま僕の体をじっと強く抱きしめていてくれた。
僕は目を閉じて、自分がどこかに行ってしまわないように彼女に僕の体をおしつけていた。

140 :
いいかい、とても簡単な事なんだ。世界にはたった二種類の代表チームしかいない。
ワールドカップに出場する代表とそうじゃない代表だ。

141 :
予選通過の不安は僕の生活からぴたりと消えた。そして行き場のない思いも消えた。
もちろんそれで「W杯4強進出」というように「大団円」が来るわけではない。
それはずっと先のことだ。チームが疲弊し、本選で審判が下ったとき、僕はピッチの上で横になり、風の音を聴こう。
そしてJリーグなり海外リーグなり、どこでもいい、僕の辿るべき道を辿ろう。
僕にとってこのひと時のエピローグは雨ざらしの物干し場のようにごくささやかなものでしかない。

142 :
「うまく言えないけど」と僕は言った。「君達がいなくなるととても寂しいよ。」
「私たちもよ。」
「寂しいわ。」
「でも行くんだろ?」
二人は肯いた。
「本当に帰るところはあるのかい?」
「もちろんよ。」と長谷部が言った。
「でなきゃ帰らないわ。」と大久保が言った。

143 :
「中村君あなた、ワールドカップって行ったことある?」と岡崎が訊いた。
「あるよ。もちろん毎回は行ってないけど。他の大抵の人と同じように」
「活躍できた?」
「活躍できるところもあったし、できないところもあった。日本がワールドカップで戦うには
そのための戦術的なシステムの習得が必要なんだよ。もちろん総体としての守備戦術は
だいたいは理解できていると思うけど」
「その手の国際大会にあまり行ったことのないJリーガーが本大会に出てすっと活躍できると思う?」
「まず無理じゃないかな、そりゃ。身体能力は違うし、雰囲気も並のカップ戦とは全然ちがうし、国内リーグの
レベルも段違いだし」

144 :
やれやれまたオーストラリアに逆転負けか。

145 :

何かが少し違うんだよ。

146 :
世界を驚かす覚悟がある・・・・・・・

147 :
「今季はビッグクラブへの移籍はない」と本田圭佑は言った。
「交渉は大変だった?」
「まあまあ」と彼は少し考えてから答えた。たぶんかなり大変だったんだろうと僕は思った。
「ざっと簡単に教えるよ。まず第一に、この問題はもうぴったりと蓋をされてしまっている。
蓋をされて、紐でしばられて、金庫の中に入ってる。誰ももうほじくりかえしたりしない。
終わったんだよ。他のクラブからのオファーはもう存在しない。
中位クラブとか他のローカルリーグから二、三目立たないオファーのようなものはあったかもしれない。
でもたいしたものじゃない。身分照会みたいなもんだよ。それ以上は誰にもさわれない。
代理人もちょっとは動いたけど、確かなものは何もつかめなかった。いろいろと
ややこしい筋が絡んでいる。移籍金がネックなんだよ。だからこのクラブを出るのはけっこうむずかしかった」


148 :
「あなたは直前に迫った開幕に対して恐怖を感じるということはないんですか?」
と僕は訊いてみた。
「あのね、俺はそれほど馬鹿じゃないよ」と本田圭祐は言った。
「もちろん、初めての一部リーグのシーズンに対して恐怖を感じることはある。
そんなの当り前じゃないか。ただ俺はそういうのを前提条件としては認めない。
自分の力を百パーセント発揮してやれるところまでやる。
欲しいパスは要求するし、出したくないパスは出さない。そうやって海外でもチームの中心になる。
駄目だったら駄目になったところでまた考える。
2部リーグ上がりの下位クラブでプレーするというのは逆に考えれば能力を発揮できる機会でもある」

149 :
「それで、ジーコさんは今までどんなサッカーを日本代表で目指してきたのですか?」と僕は尋ねた。
「見ての通りよ」と言って、彼はピッチを指差した。
「海外組、鹿島組、ブラジル式の自由なパスサッカー」と彼は言った。
「毎回これですか?」と僕は言った。
「そう」と言って、彼は眠そうな目でポストにもたれた。
僕は思わずため息をついた。選手たちは何をしたらいいかわからず適当にボールを回していて
パスサッカーというかただの鳥篭サッカーになりそうだった。
優先的に登用された海外組は国内組とのバランスが絶望的なまでに崩壊していたし、
どこからプレスをかけるのかわからない守備はドストエフスキーの小説みたいな味がした。
「ねえ、ジーコさん」と僕は言った。
「僕は他人の采配に口を挟めるほど豊かなキャリアを送っていたわけではないけれど、
サッカーというのは自由なだけじゃ駄目なんです。
別にガチガチに制限をしろと言っているんじゃないんです。サッカーというのは最低限の約束事がなきゃいけないんです」
彼はポストにもたれたまま、ううむ、と唸った。

150 :
「明日から僕が監督をします。こう見えて僕は戦術的なサッカーが得意なんです。
自分で言うのもなんですけどね。少なくともこれよりまともなサッカーをできる自信はあります」
「じゃあどういう代表を選ぶのかしら?」と彼は言った。
「何かリクエストはありますか?」と僕は逆に聞き返した。
「鹿島の選手が入ってれば何でもいいわ」と答えた彼は、とても素敵な笑顔を浮かべていた。
「やれやれ」と今度は口に出して言ってから、僕は明日からの日本のサッカーをどうするべきか考え始めた。

151 :
「ひとつ質問していいかい?」と主審は言う。
「もちろん」
「あなたが相手ゴール前でDFに寄せられて倒れたとする。ひとつの仮定として」
「ひとつの仮定として」
「ひとつの仮定として。そしてその上で
『あなた今の故意に倒れたでしょう?』
と質問したとする。仮定として」
「仮定として」
「そうしたらあなたは正直に
イエスと返事すると思う?」
きみはそれについて少し考える。

152 :
「しないと思います。
 たぶんノーって言うでしょうね」ときみは言う。
「どうして?」
「ファールが取れればPKやフリーキックがもらえるから」
「それが日本代表の戦術みたいなもの?」
「一種の」
「でも、『それには答えられない』
というのが正しい答え方じゃないの?
もしそれがレフェリングに関わるなら」


153 :
きみは言う。「でも、もし私が
『それには答えられない』と言ったとしたら、
前後関係からして、イエスと言ったのと
事実上同じことになってしまう。
そうでしょう?それは未必の故意になる」
「だからいずれにしても、
答えはノーなんだね?」
「理論的には」
「やれやれ」 そういって彼はイエローカードを突きつけてきた。

154 :
「お前はいつもパスと走ってばっかりいるけどシュートを決めない」
カラブロは僕に向って憂鬱そうにそうどなった。
その日カラブロは後半から出場し、2点を奪った。彼の活躍のおかげで、チームは勝利し二位に浮上していた。
僕はその試合でシュートを6本打っていたが、結局得点することはできなかった。
「お前が決めているのはユーチューブの中だけ」
カラブロはそう続けた。そこまで言われたのは初めてだった。
「お前はへたくそや。パスもできへん。体抑えて、振り向いてシュート打つしかない」と僕はカラブロに言い返した。
「それがおれのクオリティー。おれにそれ以外求めてどうする」
「お前、おれにパス出せ」僕は試しにそう言ってみた。
「なんでお前にパス出さないといけない。おれがFWだ。お前がパス出せ。いつでもおれは待ってるから」
そのとおりだった。

155 :
僕は日本代表がオランダに惨敗した後で、岡田さんに質問してみた。
こんな代表の監督を2度もやっていて空しくならないのか、と。
「お前がこういうのを空しいと感じるなら、それはお前がまともな人間である証拠だし、
それは喜ばしいものだ」と彼は言った。「日本が今のレベルで日本的なサッカーを追求しても得るものなんて何もない。
結局個人技で敗れて、自分が嫌になるだけだ。そりゃ俺だって同じだよ」
「じゃあどうしてあんなに一生懸命やるんですか?」
「それを説明するのは難しいな。ほら、ドフトエフスキーが賭博について書いたもの
があったろう?あれと同じだよ。つまりさ、可能性がまわりに充ちているときに、それを
やりすごして受けにいかないというのは大変にむずかしいことなんだ。それ、わかるか?」
「なんとなく」と僕は言った。

156 :
「案外、すんなりワールドカップに行けるものかもしれないわ」とマラドーナは言った。
「そういうものなのかもしれない。少なくとも、君がいた頃のアルゼンチン代表にとってはね」と僕は言った。
 僕はたぶん、そんなことを言うべきではなかったのだと思う。僕がマラドーナに向けた言葉は、本来なら彼が受け取るべきものではなかったのだ。だけど僕はそれをマラドーナに向けてしまったし、彼はそれを受け取ってしまった。

可哀相な人」とマラドーナは言った。
「あなたはまだ、神の手を知らないのね」
「神の手?」と僕は言った。
「そんなもの、どうやって見つければいいんだ」
 簡単なことよ。と、マラドーナは言った。
「走りなさい。走って、走って、疲れたら、またわたしのところにボールを回せばいいわ」

157 :
「ジーコ、君は何かボランティア活動をしているそうだな」とテイシェイラ会長は言った。
「ボランティアほどのことじゃないですね」と僕は言った。
「将来セレソンの監督になるための経験を得てるだけのことです。何でもいいんです。
 でも何かしなければならない。で、僕はやっているんです。雪かきと同じです。サッカー的雪かき」
「雪かき」とテイシェイラ会長は言った。そしてドゥンガのほうにちらりと目をやった。
「面白い表現だ」
「それはどうも」と僕は言った。

158 :
「私ね、この前ラモスに呼ばれてビーチサッカーやった時、代表に選ばれそうになっちゃったの。全部のテクニックじっくり
みせてあげたの。代表にいた頃みたいにやって。はい、これドリブルよ、これ代表の魂よって」と
前園は言った。

159 :
「アルゼンチンがワールドカップに出られないかもしれない?」
僕はおもわず自分の耳を疑った。
「それだけじゃないわ。はっきりいってフランスやポルトガルも怪しいわね」彼女はコーヒーを啜りながらそう言った。
なにか奇妙な事が起こリ始めている気がした。スペインではあるクラブが世界的な選手を買い集めて好成績を出し、
コペンハーゲンではペレが嬉し泣きをしている、そんな季節の事だった。

160 :
「ホンジュラスがワールドカップに出られることになった。」
僕はおもわざ自分の耳を疑った。確か、試合が終わったとき、
みんなでピッチにうなだれていたはずなのに。
まるで、墓場にひれ伏すアインシュタインのような光景が脳裏に焼きついていた、
あの光景、瞬間的映像として僕の、魂を永遠に葬ってしまうかのような情景だった。
そして、何かが変わった。何かを結び付けていたものが、ほどかれ開放されたのだ。
それは、オーガズムに達したあとの残像のようなもの。
「ホンジュラスがワールドカップに出られることになった。」
夜空には二つの月が浮かんでいる、ひとつはホンジュラスの月
そして、もうひとつはコスタリカの月。
僕はもう一度言った。
「ホンジュラスがワールドカップに出られることになった。」
テレビの解説であのワンチョベが泣いている。そんな秋の一日だった。

161 :
「マラドーナとは一体何なのでしょう」と僕はペレに聞いてみた。
「サッカー選手としての彼は素晴らしい才能を持ち、まさに唯一無二の存在です。特にワールドカップでの伝説的なプレーは今でも語りぐさになっていますよね。
でもその一方で選手時代晩年・引退後の、薬物依存や極度の肥満は世間を驚かせました。
さらにボカ・ジュニオールスとアルゼンチン代表への激しい応援。そして今回のアルゼンチン代表監督としてのあまりにも無策な戦い方。
最終的にワールドカップ出場を決めたとはいえ、一時は出場が危ぶまれる位置にまで落ち込んでしまった事実。いくら名選手だったからといってあれは酷過ぎるでしょう」
僕は思っていたことを全てペレにぶちまけてみた。

162 :
「マラドーナと私は色々と比べられるが、少なくとも私は彼のように監督業なんてしない。自分の身の丈はしっているつもりだ。
こうやってオリンピックを招致するぐらいが私には丁度いい。」ペレは少し皮肉げにそう言った。
「ただ、ひとつだけ言えることは」とペレは続けた。彼は微笑んでいるようだった。「彼は、マラドーナは最高のエンターテイナーだということだ。
選手としても引退後の生活も監督の仕事も、彼ほどハラハラドキドキワクワクとさせてくれる人は他にはいない。あんなことは、彼にしか出来ないんだ」

163 :
「宇佐美は今年の5月頃何をしてたの?」
「ACLで公式戦デビューしてたよ。」17歳14日、最年少記録。
「その後のワールドユースはどうなったの?」
「散々だったね。」
「あなたは気付いていた?」
「遠くから見れば、」と僕はプラチナ世代を見渡しながら言った。
「大抵の日本人ユースは天才に見える。」

164 :
こいつの歳で初めて見たW杯が
90年イタリア大会なんて、ニワカ丸出しだろwww

165 :
あなたのせいじゃない、と監督は言った。そして何度も首を振った。
カミタくんは悪くなんかないのよ、精いっぱいやったじゃない。
 違う、と僕は言う。U−17ワールドカップ、ブラジル戦、ロスタイム、セットプレー。
違うんだ。僕は何ひとつ出来なかった。パンO一つできなかった。でも、やろうと思えばできたんだ。
 人にできることはとても限られたことなのよ、と監督は言う。
 そうかもしれない、と僕は言う、でも何ひとつ終わっちゃいない、いつまでもきっと同じなんだ。
プラチナ世代、スイス戦、メキシコ戦、三戦全敗・・・そして予選リーグ敗退・・・
 終わったのよ、何もかも、と監督は言う。

166 :
「久保さん」とインタビュアーは話し始めた。「今ブラジルに勢いがありますよね。今までのブラジル代表のような
派手さはあまり感じられませんが、非常にうまい戦い方をしてきちんと勝利をおさめています。若い選手も早くから
活躍しており私も一サッカーファンとして期待してしまうのですが、自国開催である2014年のワールドカップ、
そして2016年の夏季オリンピックで彼らは活躍できると思いますか」
「最近の研究だと2012年に世界の終わりが来るのでそんな先の事は考えられないっす」

167 :
きたいあげ

168 :
球技的雪かき

169 :
早く1Q84の続き書いてください

170 :
あげ

171 :
「あのですね」と彼は言った。
「私ら、忙しいんですよ。それに真剣なんです。
早くこれかたづけてしまいたいんです。
私らだって好きでやってるわけじゃないです。
できることなら夕方の6時には家に帰って、家族と一緒にゆっくりと飯を食べたい。
私らはFIFAに別に恨みもないし、含むところもない。
FIFAがどうしてフランスをシードに入れないのかそれを教えてくれたら、
それ以上何も要求しない。やましいことがなかったら
教えてまずいことなどないでしょう?
それとも何かやましいところがあるから言えないの?」
僕はモニターのグループ分けをじっと眺めていた。
30秒ばかり誰も何も言わなかった。
「アンリのハンドの制裁なんだ」
と幹部の一人が言った。

172 :
「岡田さんのチームはどんなグループに入ったんですか?」と僕は訊ねてみた。
「オランダ、カメルーン、デンマーク」と彼は即座に答えた。
「あまり勝ち目のあるグループとは言えないですね」
「だから戦術を勉強するのさ。強豪国と同じサッカーしていれば個人技で負けるに決まってる。
 そんなものはワールドクラス、ヨーロッパトップリーグの世界だ。弱小国の監督はそんなはずかしいことはしない。なあ知ってるか、リッピ?
 このアジア枠の出場国で少しでもまともなのは日本と韓国だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ」

173 :
「だからね、ときどき俺はチームを見回して本当にうんざりするんだ。
どうしてこいつらはディフェンスというものをしないんだろう、
努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」
僕はあきれて彼の顔を見た。
「僕の目から見ればVVVのDF陣はずいぶんあくせくと身を粉にして
ディフェンスをしている印象を受けるのですが、僕の見方は間違っているのでしょうか?」
「あれはディフェンスじゃなくてただの労働だ」と本田さんは簡単に言った。
「俺の言うディフェンスとはそういうのじゃない。
ディフェンスというのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」
「たとえば相手のロングボールを跳ね返して他のみんながホッとしている時に
ルックアップしてカウンターの準備を始めるとか、そういうことですね?」
「そういうことだよ。俺は今シーズン中にビッグクラブに移籍する。
アヤックスとPSVはもう名乗りを上げてるし、ガラタサライや他のヨーロッパリーグにも移籍できる。
こういうのって努力なくしてできるか?
彼はタバコを吸い、僕はモスクワのクラブのことを考えた。

174 :
今、僕はフリーキックを蹴ろうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解決してはいないし、フリーキックを決めた時点でも
あるいは事態は全く同じということになるかもしれない。
結局のところ、プレースキックを蹴るということは得点のための手段ではなく、
チームメイトとサポーターに認められるためのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、ゴールを決めるための直接フリーキックはひどくむずかしい。
僕が壁を巻いてゴールを決めようとすればするほど、ボールはポストの外へと
沈みこんでいく。
弁解するつもりはない。少なくとも今シーズンのこれまでは現在の僕における
ベストだ。付け加えることは何もない。
それでも僕はこんな風に考えている。
うまくいけばずっと先に、何年か先に、スペインリーグになじんだ自分を発見することが
できるかもしれない、と。
そしてその時、象は平原に還り僕はより美しいパスワークでゲームメイクを始めるだろう。

175 :
…そこで劣情心が暴走し思想が裏返り始める…
男は己が欲棒を満たさんと女性を追い求め、まぐわい、発射する。
ところがRのこの三十路男は女性の虚像を抱き、虚空に発射する。
つまりは、誰にも知られることなく放たれるので、
三十路男以外にはその事実を確認しない。
あるのに、ない。
三十路男にはあるはずのものが、他人には、ない。
発射という現象が無意味化し、快楽が無目的化してゆく。
発射の瞬間、快楽を覚えた三十路男は、
全てのしがらみを解き放たれた、純粋な一個の身体であり、その時、生を時と共に歩むことを深く実感するのである…

176 :
安西画伯激怒

177 :
袴田くん

178 :
袴田くん

179 :
結局強くなったと思ったのは、何だったの?
背が高くなったと思ったのは、鏡が歪んでいたからさ。
飛び上がって、立ち位置を変えただけだったのに
背が伸びたと思ってしまったんだ。
それなら、鏡はどうなるの?
鏡?
そんなものは、最初から誰も見てなんかいなかったんだ。

180 :
http://blog-imgs-27.fc2.com/k/a/i/kaisuinettaigyo/ma-burusaronnsyurinpu01.jpg

181 :
漆黒の闇に包まれながら僕はふと眼を覚ました。何も聞こえない。混乱に満ちたこの世界に正しい道しるべを見出だすことが出来るのだろうか?
『眼鏡をかけてるサッカー選手を初めて見たあ〜!』
日本リーグ時代の数少ない観客からの野次が僕の脳裏によみがえった。
僕は古河電工でも日本代表でも、眼鏡をかけてプレーしていた。しかし、早稲田大学の時にはコンタクトレンズを着用していた。
メディアは僕がこの世界に生を受けた時から眼鏡をつけていたような報道をする。自由と言う名のもとに国民に誤った事実を伝えようとする姿勢は許されるものではないだろう。
『早稲田大学の時には僕はコンタクトレンズを付けてプレーしてましたぁ〜!!』
こう叫んでみるんだ。
そして、僕は再び安らかな眠りにつく。真実など無いこの世界。僕はどこへ向かって歩いているのだろうか?


182 :
「僕にはベスト4への道程が見えています」
いつしか僕はメディアにはこのように答えるように僕決めた。
僕がどこへ向かおうとしているのか?僕ですら分からない。
正しい答えなど有るのだろうか?
真実を何で示せば良いのだろうか?
人が生きた証を残すにはどのようにすれば良いのだろう?
度が合ってないかもと思って眼鏡を替えたけど…僕の眼に映る世界は何も変わりは無い。太陽の光を浴びていても、暗闇の迷路に迷い込んだ気分になる。
『オッカン!何してんのや?』
岡ちゃんと呼ばれるようになった僕を昔のあだ名のオッカンと呼ぶ人は少ない。しかも、関西弁だ。心当たりは大阪府高石町立高石小学校出身のアイツだ!
僕は振り向きながら精一杯の愛想笑いをして応えた。

183 :

「川淵先輩!お元気ですか!?」
ドーハの悲劇の時、僕はTVカメラの前で泣いた。その演技を川淵は褒めてくれた。そしたら、オシムが倒れた時に川淵は僕を上回る迫真の演技でお涙頂戴をした。警戒すべき人物である。
「僕、日本代表監督を辞めたいんです!」
世界を驚かす前に川淵を驚かせてみせた。
僕には一筋の光が見えた。先ず川淵を驚かせ、これからメディアに仰天発言を繰り返してアッと言わせて、そして、僕は世界を驚かせてみせるんだ。

184 :
休日の午後、僕はこのカフェテラスで読書をしながら過ごす。この時間だけは誰にも奪われたくない。
都会の喧騒を忘れさせてくれるこの場所で木漏れ陽を浴びながら、ゆったりと時が流れていくのを感じるのが好きだ。
今日は何を読もうか? ニーチェにしようかカントにしようかデカルトにしようか迷ったが、瀬戸内寂聴にした。
『ひとりでも生きられる』
良いタイトルの本だ。
むしろ、今の僕にとっては『ひとりにしてほしい』
振り返れば、97年〜98年の騒動は何だったのだろう!?
僕が何か悪いことをしたのだろうか?
今も僕は誰にも迷惑をかけていないと思う。
観客動員数や視聴率なんて僕には関与できない世界のことだ。
そうさ! 僕はひとりで生きられる。僕はひとりで生きて行くんだ!!

185 :
京都に住み始めてから一年が過ぎようとしている。
この街の景色にも慣れて来た僕は、ずっとここに居てもいいと思い始めている。
確かに、一年前には京都の薄味には参った。うどんの汁は、器の底が見えるぐらいに薄い。
茨城ではこんなことは有り得ない。
富山でもこんなヒドいことは無かった。
今、僕は京都という街に馴染め始めてる。僕は京都の人々に温かく迎えられているように感じる。
でも…
『柳沢はん、また、シュートを外してはりましな。もっとシュートを打たな、ゴールは獲れまへんで!!』と言われるのには辟易だ。
分かってない。ゴールを奪うことだけがFWの仕事じゃないんだ。僕は何度でも繰り返して叫んで来た。

そう言えば…
梨花に祝電を打つのを忘れていた。
試合中に僕はシュートを打つのを忘れてしまう。
僕は間違っていたのだろうか!?

186 :
『ゴールすることだけがFWの仕事じゃないんだぞぉぉ〜!!』
僕はパープルサンガのFWに教えている。
『さすが、柳沢さん!! 日の丸を背負った人の言葉には重みが有るっス!!』
京都の街に馴染みつつある僕は、街行くオバチャンから気やすく声を掛けられるけど…
やっぱり、僕はサッカー選手と話す方が楽しい。
サンガのFWに教えてやることは山ほどあるから。。
『俺、ドイツW杯のクロチア戦を見ましたよ。あれ、超くやしかったですよね。あそこから立ち直る柳沢さんはスゴいっすよ! 俺、尊敬しちゃいます。
俺があんなドジをかましたら、俺、自Rるっす!
さすが、柳沢さんは、スゴいっす!』
京都の次にはどこに行こうか?

187 :
僕は『港の見える丘公園』が好きだ。
敢えて言うのならば、港の見える丘公園の【ベンチ】が好きなのかも知れない。
エスパニョールには安住の地など無い。
僕の指定席はピッチサイドに置かれたベンチだ。
スタジアムのベンチに座ったまま90分間の無意味な時を過ごすくらいなら、
この公園のベンチに座って懐かしい景色を眺める方が僕には有意義だと感じている。
『あそこに一人で居るのは俊輔じゃない〜!?』
サッカースタジアムのベンチに居る僕は注目される存在では無いのに…
港の見える丘公園のベンチに座っている僕は
何故か?行き交う人々から好奇の視線を浴びる存在になっている。
『俊輔!どうして?こんなところに居るの?』
日本代表の試合でもみんなから良く言われる。
僕は僕の居場所が分からない。。

188 :
夕暮れになると、僕は何故か精神が奮い立つのを感じてしまう。
夕焼けに赤く染まった西の空を見て、サッカープレイヤーが連想する言葉はレッドカードしかないだろう。
光り輝く太陽は、レッドカードに彩られたFWだ!と僕は思っている。
僕が間違っていると言う人が居るのならば、どうぞ、ご勝手にレッドカードを出してくれ!!
僕は、、僕を主軸にして世界が回っていると思っている。僕は天道説も信じているし、地動説も信じている。
だって、世界の中心は僕なのだから。。
ヒデさんだって僕を褒めてくれた。
『大久保はテクニックもスピードも有る。でも、それは練習でのことで、紅白戦では50%になって、公式戦では…練習の10%すら出来ない。不思議な選手だ!』
あのヒデさんがこんなふうに僕を絶賛してくれたんだぜ!
僕は、人とは違って特殊なんだよ。
僕と同じ考えの人に今まで会ったことが無いから。
僕に一番近い存在は太陽だと思う。

189 :
道行く人々が落ち着きを取り戻したように感じているのは僕だけだろうか!?
代表監督にとってはクリスマスを愉しむ余裕など無いし、本来ならば、家族や親戚と憩いの時を過ごすはずのお正月ですら、僕は来たるべき苦難と闘っていた。
今日は久し振りの休日だ。いつものカフェテリアで読書をすることが僕にとって至福のひとときである。
瀬戸内寂聴全集を読み終えた僕は、神田で古本屋巡りをしたけど、これは!という良いタイトルの本に出会わなかった。
『日本代表監督がワールドカップで成功する方法』
という様なマニュアル本は無いのだろうか!?
でも、僕は古本屋巡りを続ける。そして、良いタイトルの本を見つけたら、このカフェテラスで思う存分に読書を楽しむんだ。

190 :
保守

191 :
あげ

192 :
凍てつく寒さに震えながら僕は目覚めた。ドイツに比べれば日本の冬は温かいのかもしれない。しかし、遠征で札幌や新潟に行った時の寒さは半端じゃなかったと感じている。
今、僕は迷っている。
モスクワ??
モスクワの寒さを想像できない自分が居ることに、僕はたじろぐ。
『小野クン!
ボリショイサーカス団から君にオファーが来てるんだよ。良い話だと思うよ。
木下サーカス団からもオファーを受けてるんだけど、
小野クンの芸当は…サッカー選手としては最低だけど、奇人変人としてなら世界に名を轟かせることができると思うよ☆
木下よりはボリショイの方が君には相応しいと思うのだよ』
どちらも、僕にとっては大切なオファーだ。
迷ったまま何も決められないのが僕の特徴だけど、今回こそは決めたい!

193 :
エドガーマルチネス「ヒットを打ったのは誰かと聞かれたらイチローだ、と答えておけばだいたい正解する」
グリフィージュニア「雷だと思ったら、イチローが投げたボールだったんだ」
シリング「満塁でもっとも対戦したくない打者?ボンズでもマニーでもなくイチローさ」
ボンズ「イチローに俺の体があったら4割90本打つだろう」
Aロッド「いつの間にかサードに誰かいるからびっくりしたよ。イチローは瞬間移動ができるのか?」
(三盗に成功したイチローに対して)
サバシア「どんなコースもヒットにされちまう。イチローには2倍のストライクゾーンが必要」
(外角低めの98マイルを弾き返されて)

194 :
人は誰でも自分が生まれて来た意義を意識していると思う。
でも、自分の生き様をこの世に記すことが出来る人は僅かだ。
少なくとも僕は、僕が生きた証をこの世に示すことが出来たと感じている。
『エコノミー症候群』って言葉を日本全国民に教えてあげたのは、この僕なのだから。
エコノミー症候群と言えば⇒サッカー日本代表FW高原。
と定義づけられていたはずだ。
あの時、僕は一斉風靡した☆
幸せの時が永遠に続くと僕は信じていた。
しかし、僕は今、疑問を感じている。
今は…エコノミー症候群って病名に驚く人は誰も居ない。
僕が決めたゴールを僕は自画自賛するけど、そのゴールを誉められたことは無いのと同じだ。
人生は同じ事の繰り返しなのだろうか!?

195 :
村上春樹はアイロニー

196 :
カフェテリアのBGMに懐かしい名曲が流れた。
♪『どれだけ歩けば一人前の男と呼ばれるのだろう?
いくつの海を渡れば海鳥は安らぎの地にたどり着けるのだろう?』♪
ボブ・ディランだ!
英語を解することができない人々は、この名曲に耳を傾けようとしない。
しかし、僕には分かる。
いくつになれば僕は一人前になれるのだろうか?
どれだけの失敗を繰り返せば、僕は代表監督として認めてもらえるのだろうか?
春風が吹く季節になる時、その風は僕にとって追い風になるのだろうか?
向かい風になるのだろうか?
答えは風だけが知っている。
そぉっか☆ 天気予報で風向きを調べて、追い風になるように歩けば良いんだ。
僕は単純な答えを見つけることが出来ない。悩み抜いた挙げ句に、答えを見付けた時には全てが終わっているということの繰り返しだ。

197 :
僕の故郷はどこだろうか??
一般的には出身地を故郷と呼ぶ。しかし、第二の故郷という言葉があるように、人生が好転する契機を与えてくれた街を故郷と呼ぶこともある。
生まれ故郷にも増して懐かしい場所が第二の故郷ということなのだろう。
それを言い出せば…
僕には第三・第四・第五・第六・第七・第八・第九‥‥故郷が多過ぎて僕は混乱する。
日立市は生まれ故郷だ。これだけは揺るぎない事実である。
第二の故郷は…鹿島だろうか? リオデジャネイロにすべきなのだろうか?
日本・ブラジル・ベルギー・セルビア・アメリカ……
僕を求める場所が有るのならば、僕はそこへ行く。
『隆行くん! ギネスブックに君の移籍暦を申請しようとしようと思うんだけど、承諾してくれるかな?』
こんな温かい言葉を僕に伝えてくれるのは日本人だけだ。僕の故郷は日本です!

198 :
僕の人生を振り返れば…僕が生まれ故郷を忘れてしまうのは仕方ないでしょう。
生まれた土地から遠く離れて暮らし続けると…どこが故郷なのだろうか?分からなくなる。
どこも故郷と思える。
行方の知れない旅を僕は続けている。
『隆行くん! 「世界ウルルン滞在記」のディレクターが、是非とも君に出演してほしいってオファーを受けたよ。
やってみないかい?』
呼ばれるままに、どこにでも行く僕だけれど、僕だって安住の地を求めているんだ。簡単にはOKできない。
『南アフリカのスラム街に隆行くんが溶け込むというシナリオなんだよ。
こんな設定だからタレント全てが出演拒否したから、君に依頼が来たのだよ。
言わば…君は日本代表として南アフリカに行くのだよ☆
南アフリカで生まれたブッシュマンは全人類の祖先なのだよ。』
僕にとっては凄く魅力的なオファーだ。
全日本人の代表として、全人類の故郷である南アフリカに行ってみたい♪

199 :
何となく世間が不況らしいってことは僕でも知っていた。
僕にミネラルウォーターを浴びせる人は、今のこの日本には居ないから…
水すらも日本では高価になっていると僕はひしひしと実感している。
しかし、『スポルト』が打ち切りになるなんて!?
こんなふうに彼と膝を突き合わせるように話し込むのは初めてだと思う。
僕の苦境を武田さんなら救ってくれると信じていた。。
しかし‥‥
「城くん。実は『うるぐす』も打ち切りになるんだよ。
僕は今、僕のことで一杯一杯で君を助けることは出来ないんだ。
そもそも、日本代表FWとして何も成し遂げられなかった二人が話し合ったって改善策が浮かぶわけないよ」
『うるぐす』も打ち切り!? 晴天の霹靂だ!
でも…
「武田さんなら、地方のスーパーのチラシのモデルとして食っていけるでしょ。
僕はどうすりゃいいんですか?」

200 :
街がざわめいているのがわかった。
徹雄にとってこの街にさよならを告げなければならないときが近づいていた。
「お別れだ」
そう呟いて電車に乗る。列車の加速音が耳障りだ。隣の若者がサッカーの日本代表の試合を解説している。
どうやら昨夜の試合で日本が大敗したことに腹を立てているようだった。
徹雄はひどく不愉快になった。

そういえば俺も昔はサッカーをしていたんだっけ。いまじゃまったく興味がないな。
窓の外を見ると大
くぁwせdrftgyふじこlp

201 :
こんなことになるのなら、現役時代のピッチでもっと頭を使っていれば良かったと思う。
ゴールを決めた後の空中回転の決め方は凄く練習したなあ。 あの後、台頭して来た小野伸二のサーカス芸にははっきり言って負けるけど、
あの時には、僕は日本サッカー史上最高のピエロだったはずだ。
今さら、この年で大道芸人として食い扶持を稼ぐなんて出来ない。
武田さんは…『僕に相談するよりは、僕の先輩の松木さんに相談した方がいいよ。』
とアドバイスしてくれたけど…
松木さんが僕の話を真剣に聞いてくれるとは思えない。

202 :
「俊輔は言うんだ、『俺がチームを引っ張る、だからサポーターのみんなは安心してくれ』と」
ため息混じりに話すのはキングカズこと三浦だった。
「ところがどうだい、クラブレベルでも試合に出られない人間がチームの主力になれるとおもうかい?
チームを引っ張れると思うかい?俺は不安で仕方ないよ。前回同様、日本はグループステージで敗れ去るんじゃないかって」
「カズさんの言うことはもっともです」
徐にヒデが口を開いた。
「しかし、現実を見てください、俊輔の口八丁にサポーターはみんな騙されている。揃いも揃って安心している。
この国がワールドカップに対して楽観的すぎるのはマスコミのいい加減さにあると思うんですよ。ちがいますか?カズさん」
三浦は微笑んでこう言った。
「違う。いい加減なのは監督の岡田だ。あいつは俺の意思を継ぐキングカジ、すなわち加地も外す間抜けだからな」
これにはヒデも相槌を打つしかなかった。

203 :
日本代表合宿に入る前に、古本屋巡りをしたけど…僕が求める本は無かった。
「『日本代表監督がW杯でベスト4になる方法』っていう本を探してるんですけど。。」
精一杯に下手に出て、僕にも負けず劣らずの仏頂面した親爺に訊いたら‥‥
「そんな本、うちには置いてないね。」
僕の倍ぐらいの仏頂面で答えやがった。
「でも、南アフリカ特集のブースは設けてるよ。日本の監督は最低だけど、W杯で活躍すると妄想してるイカれたサポーターは多いから、4年に1度こうやって売上げを得てるのさ。」
確かに、そのブースは南アフリカに関することで溢れていた。何でもかんでも見てやろう! 今の僕は藁でも掴みたいのだから。。
映画のDVDだ。タイトルは『遠い夜明け』
僕にピッタリだ♪ 日本代表監督としての夜明けは遥か彼方だ。明けない夜は無いのに、僕にはいつになっても夜明けは来ない。
いつの日にか僕にだって夜明けを来ることを信じて、この映画を観てみよう!

204 :
座り心地の良い椅子だ。贅沢の限りを尽くしたこの部屋に佇みながら、ブルーマウンテンコーヒーを飲むのが、僕の朝の憩いの一時である。
たかが会長という職で隠遁生活をしてる渡邊恒雄と僕との違いを想像するだけで愉快になる。
僕は名誉会長室で優越感に浸る。
ただ、頭の痛い難題が有る。
振り返れば、強化委員長として、森を就任させて以来…森⇒石井⇒横山⇒オフト⇒ファルカン⇒加茂⇒岡田⇒トルシエ⇒ジーコ⇒オシム⇒岡田
僕は全ての監督人事を独断専行で決めて来た。監督交代では様々な言い訳を駆使して上手く責任逃れを繰り返して今の地位を築いたのだが……
南アフリカ大会後には、4年前の茶番劇は通用しないだろう。
新たな戦術を考えるしかない。
日本代表監督に据えてやった人間の無能ぶりには呆れる。
僕は監督交代の度に、あの手この手を繰り出して責任逃れをしてきた。
次の代表監督の条件は…数々の修羅場を言い逃れて来た人に絞って人選しようっと!

205 :
『不愉快だ!!』
日本サッカー協会の名誉会長室の超々々高級ソファーに座りながら僕は憤慨した。
暇を持て余していたから…取材に応じてみたら…
「南アフリカ大会後の日本代表監督の候補は誰なんですか!?」
なんて聞きやがる。
日本代表監督は行き当たりばったりで決めるのが通例やろ!!
日本サッカー協会の辞書に、ヴィジョンなんて言葉が無いことは、馬鹿でも解るやろ!!
返す返す不愉快だ。
引き際を間違った長沼さんの二の舞は御免だが、
あんな生き様をしたクソ爺でも日本サッカー界の功労者として称えらるのだから、
僕は…日本サッカー界の天皇として死ぬまで生き続けてやるんだ。

206 :
広大なピッチに縦横無尽に動く選手達とボール。
しかし、それは、自由奔放でもなく。
無秩序でも無い。
ピッチに描かれる世界は、偉大なマエストロに指揮されたオーケストラであるべきだろう☆
FW・MF・DF・GKがそれぞれの役割を果たすことに努めながら、
お互いに波長を取り合い、
全員が…
マエストロの描く理想の境地にたどり着く時…
美しい景色が観客の目の前に拡がる☆
過酷であり辛く激しいこともサッカーの魅力である。
しかし、W杯ではピッチの上で繰り広げられる美しいハーモニーを楽しもう!
来る6月には、日本は不協和音の連続で、世界を驚かすのかもしれない。
それでも、良いのではないか?
That is all!!

207 :
へたくそな文章だなw

208 :
どうやら明日もベンチらしい
やれやれ
僕は胞子した

209 :
ただの作文(笑)

210 :
ほんの1カ月前には、夕陽が沈むと同時に、夜は押し寄せるようにこの世を暗闇に包んでいた。
今は、太陽が地平線に沈んだ後も…緩やかに闇が訪れるのを感じる。
季節は春に向かいつつあり、決戦の時=6月に向かって一歩一歩その歩みを急ぎ始めている。
しかし、南アフリカの6月は真冬だ。
W杯史上最南端の地で開催されるが故に、予想を覆す番狂わせが起きるだろう♪
南極が暖かいところだと思っている人は居ないはずだが…
日本代表監督の思考回路は常軌を逸しているのだから
夏は暑い。南に行けばもっと暑い。6月の南アフリカは想定外に暑い。
『心頭滅却すれば、火もまた寒し!』
などと言いながら、選手を鍛えているのならば…スポーツの枠組みを越えて、コントの世界だ。

211 :
『昨年9月のオランダ戦の2倍走れば、オランダと好勝負できる!!』
エネルギー効率を高めることは、全産業の課題である!
なのに…
エネルギーを浪費することを選手に強要する人物が監督を務めている現状は異常だ。
W杯に出場しなければ…日本は世界中からバカにされることは無い。
『どうして?日本のFWは後ろに向かってドリブルするの?』なんて言われることも無い。
沈み行く夕陽を見る度に、日本サッカーの行く末を案じてしまうのが僕だけでは無いことを願いたい。

212 :
もし、太陽が西から昇れば、世界中の人々は驚く。
引田天功でも、そんなマジックは無理だろう。
そもそも、世界を驚かすことに意味が有るのだろうか!?
日本をW杯で優勝するに相応しい国にすることを考えるべきではないのか!?
既に、日本は世界中を驚かせている。
後ろに向かってドリブルする日本のFWを見れば…世界中の人々は驚く。
世界を驚かせるなんて簡単なことだ。
過去も、そして、今も…日本が世界中からバカにされていることに慣れてはいけない。
異常なサッカーをして、世界を驚かせても…日本が強豪国だとは認められはしない。

213 :
省エネという言葉は今では死語だ。エネルギー浪費を抑えることは、地球を永らえさせるための全人類の重要課題である。
南アフリカ大会で日本が上位に進出する方法とは!?
取り分けて、難しいことでは無いだろう。
世の流れに沿ったサッカーすれば良いのだ。
時代が求めたチームが優勝してきた☆
時代に求められたチームが優勝してきた☆
エネルギー効率の良いサッカーをしようとして、各国の監督は頭を悩ませている。
エネルギーを浪費するサッカーをする岡田ジャパンは…
全人類のためにも3戦全敗が望ましい成果だ。
選手を無駄に走らせ、エネルギー効率の悪いサッカーを強要するような監督は…
社会の悪。全人類の敵。地球の破滅を促進させる鬼。と言っても過言ではないだろう。

214 :
6月には世界中が求めた結果が日本に突き付けられる。我々日本人はその結果を潔く受け止めた上で将来への礎にすべきだろう。
岡田はエキセントリックな言動で世界を驚かせようとしているが、
ピッチで闘うのは選手だ。
無能な岡田に指揮されてることにストレスを感じている選手は多い。
しかし‥‥
『ベンチがアホやからサッカーができひん』
なんて、正論を言う選手は日本代表から外される。

無能な上司に迎合すべきか?反論すべきか?悩んでいる日本人は多い。
社会の図式がスポーツにも反映されるのだろうか?

215 :
村上春樹風にというスレなのだから文体を似せるべき

216 :
羊男「サッカーをやっている時は踊りつづけるんだ。意味なんて考えちゃいけない。
そんなこと考え出したら足が止まる。止まったらあんたの繋がりはなくなる。永遠になくなってしまうんだよ。」
茸「やれやれ。」
中村俊輔のタコ踊り【実況失笑】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8775930

217 :
「カジ君、また岡田さんから電話だよ」とチームスタッフの人が言った。
やれやれ。これで今月に入ってからだけでも彼からの電話はすでに両手では数え切れないぞ。
「もしもし。お電話代わりました。カジです」と若干気だるそうに僕は電話に出た。
これから交わされる会話はもう分かりきっている。
いったい何度この会話を繰り返せば気が済むのだ。
「だからボクは今のままなら代表に復帰する気はないんですよ」
「岡田さんの言葉は素直に嬉しいですよ。今の代表に欠けているものは僕だなんて言われて、
 嬉しくないわけないじゃないですか。」
「えぇ、それは分かりますが。。でも僕はもう2度と、茸なんかと一緒にプレーしたくないんです」
「ずっと申し上げているように、僕が代表復帰するには、茸outが絶対条件なんです」
結局話は平行線のまま今日も終わった。何て無駄な1時間なんだろう。
この調子だとまた明日も電話がかかってくるかもしれない。
サポやアンチがどれだけ茸について議論したって、彼が代表の中心であるのに変わりはないだろう。
好むと好まざるとに関わらず。

218 :
ID:ZzQrrDZ2
つまんねえ上に無駄に改行してんじゃねえよ
どこが村上なんだよ?

219 :
>>218
最近ここ見つけて気に入ったらしい
ここは基本過疎でボチボチ書かれるぐらいが丁度いいのに

220 :
村上春木の文章に似てるかどうかよく分かるな。
宮本輝や恋情幹彦の文章でないことは分かったが。

221 :
はるき悦巳

222 :
222ならまもなく俺にかわいい彼女ができる

223 :
そして仏壇の前でRーする、と。

224 :
その彼女は手タレであった。

225 :
ゾノ袴田

226 :
夏は芝刈りとビール。

227 :
我が家の冷蔵庫には冷えたビールが

228 :
テニスシューズを履いて出かける

229 :
アイビー

230 :
トレーナーから絶対にシャツの襟を出さない。

231 :
出したら負け

232 :
イビサ島の冬は壊れて倉庫で埃をかぶっている古い椅子のようにたおやかだ。
海岸通りのカフェ「ラパンアジル」に入ると、フランス人のジャンピエールが、チリの鉱山からとれたばかりみたいな銀色のトレイを持ってやってきた。
「オラ、ナカータ、ケパサ?」茶色の髪がイビサの風で脱色されたように鈍い光をはなっている。
僕もスペイン語で答える。そして、フランス語に切り替える。
なぜ、フランス語だったのか、店の名前がフランス語だったからか、ジャンピエールのスペイン語がフランスなまりだったからか。
今、思い出そうとしても、よくわからない。
あの時は、何語でも良かったのだ。
イビサとは、要するに何語を話しても、すべてを語ることにはならない、なれない場所なのだ。
カフェはカフェ、ビーチはビーチ、何語でも同じことなのだ。
いや、厳密に言えばそっくり同じではないかも知れない。
なぜなら、英語ではボートはボート、ファックはファックとなるからだ。
「アン・サンドウィッチ・ジャンボン・シル・ヴ・プレ」
僕はメニューを軽く押し返しながら注文した。
「エ・アン・カフェ」


233 :
海は静かだった。シーズンオフの海岸には、ドイツ人の家族がひと組いるだけだった。
隣のテーブルからはギリシャ語の会話が聞こえてくる。不思議な音楽もいっしょだった。
それは悲しいギリシャ語だった。
彼らの口から、ジョカトーレという言葉が聞こえてきた。
なぜ、イタリア語なんだろう。僕は混乱した。頭を振ってみた。
しかし、ギリシャの音楽は大きくなるばかりだった。
ゾルバのような男が一人、僕のテーブルにやってきて、叫んだ。
「ナカアアタ!アミーガ!」
僕は君の友達ではないけれど、ちょっとだけ笑ってあげた。
イビサにおいては、それがとてもむなしい行為に思えた。
向こうから、ミラ・ジョヴォヴィッチが歩いてくるかの様な幻想が僕を襲った。
パンやを襲撃した日のことを、誰が忘れるだろうか。


234 :
ハルキ文庫

235 :
レッドピーマン

236 :
『この花束を捨てろョ!!』
僕は叫んだ。
【この度は、ご開店おめでとうございます!!】
というメッセージの宛先人は岡田武史だ「ュ
僕は、日本生まれのブラジル育ち
人に言えない苦労も数々経験して来た。
サッカー選手という労働者の立場から⇒
僕は……経営者になることを目指した☆
設楽りさ子との結婚も、彼女の親父さんの経済力が魅力だった。
ようやく、長年の夢を叶えて…今日…
カズ・ダンスアカデミーを設立できた、
その記念すべきオープニング・セレモニーに………
岡田武史から花束」
そんなものを受け取れるワケないやろノ。
『僕は…カズ・ダンスアカデミーの校長だ!!』

237 :
最近はそんな作風?

238 :
パン屋西襲撃って犯罪教唆じゃないの。

239 :
襲撃まずいかも。

240 :
終劇

241 :
新作ただいま執筆中!

Coming soon……

242 :
村上春樹は野球ってイメージなんだよな。
デーゲーム専門で。

243 :
サッカーと春樹

244 :
「これではだめだ・・・」と岡田監督は首を振りながら訊いてきた。
「俊輔を外すしか手が無い。」と言って僕は肯いた。

245 :
『1Q84』、すごい評判だね。

246 :
春樹は盗作のプロ。
オリジナリティがなさすぎ。どんな奴が読んでの?

247 :
青が消える

248 :
みなさん凄く上手くてビックリした

249 :
適度に太るのって、大変なんだから。

250 :
龍ズバー

251 :
気ままに嫌な夜

252 :
なんとなくクリスタル

253 :
ペログ李日記

254 :
スパイクで
刺すわ
刺されるわ
そらええわ


255 :
日芸

256 :
うまくおどるんだ

257 :
豚の脂身しか食べない登場人物は龍か。

258 :
うむ

259 :
ちんざんそう

260 :
ほたる

261 :
ぽん女

262 :
レッドピーマン

263 :
毎日を目的も無く過ごしている人は居る。人生において生きる目的を見出だすのは難しい。
しかし、サッカーにおいての目的はゴールを奪うことだと思う。日本代表がゴールしないために走り回ってる姿は奇妙としか言えない。彼らは何のためにサッカーをしているのだろうか?
世界を笑わせるため?
日本人を仰天させる滑稽なサッカーを披露してきた彼らはW杯の舞台で世界中の失笑を買うプレーをするだろう。
確かに、日本代表のお粗末なサッカーを見れば、世界は驚く。
世界を驚かすことには成功するだろう。

264 :
マラソン

265 :
すっすっはっはっ

266 :
柳_

267 :


268 :
やれやれあげるか

269 :
意外にも良スレ

270 :
久米さん、立松です。
ああ、本当に桜がきれいですねえ。

271 :
久米さん、ぼくは思うんです。
負けたっていいじゃないか。
ひたむきに闘う姿は美しい。

272 :
人生を航海に例える人もいる。穏やかな波も有れば、座礁することもある。人は生まれた時から荒波に出会う生き物なのだろうか!?
僕は今も自分の生き方に迷っている。
航海での行く末に迷った時に頼りになるのは羅針盤だ。しかし、川淵は逃げてしまったし、犬飼の二枚舌にも呆れた。僕は川淵や犬飼の示した道を歩いて来ただけなのに。
どうして、僕は生き方を間違えてしまったのだろうか? 僕は現代サッカーの戦術を全く理解できないけど、上手く世渡りをしてきたつもりだった。
ドラえもんに応援されたり、時代の寵児だったのに。
何故!? どうして!? みんな僕を嫌いになるの!?

273 :
すっすっはっはっ

274 :
反日勢力が連日スレ主に殺害予告!?この携帯小説をランキング1位に!!
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1269352940/l50
【スレでは某工作員達に連日、「R」との脅迫を食らってる内容です
皆様はこのページの閲覧、これのコピペ、このスレの上げをお願いいたします!
目標は1日に+100万HIT!スイーツ恋愛小説がひしめくサイトで、日別ランキング
1位にするのが狙いです!!マスゴミの愚民化政策の象徴のようなサイトで、そうして反日勢力の正体を暴くためです!!
空前の祭りを起こしましょう!! 】


275 :
『日本代表を応援しないなんて、あなた、反日なのね!!』
突然、彼女は呟いた。僕は朝日新聞を購読してないから、反日では無い。しかし、僕は日本代表の無様な試合を観る度に苛立つ気持ちを抑えられなくなる。驚くことに、TV中継では日本代表の前半の戦い振りを称賛してる。

276 :
2222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222
トヨタ叩きの手法
  鳩山叩きと共通のセンスである。後進国である米穀の異様な訴訟制度の欠陥が再び露呈している。
ターイ騒乱、テヘラン騒乱、韓国護衛艦雷撃の前段階での煽り、日本の民主党政権つぶし
  CIAの工作
UDDはバンコクを中心に全国規模で反政府運動を展開しているが、アピシット政権は一歩も引く構えを見せない。
 鳩山もまたCIAに対し破防法適用
 トヨタや非米国的なオバマと結束し国富を守るべし
 オバマとともに理想を語れ
 オバマ来日時の非礼もそうセットした売国官僚の離間の策
 その担当者を更迭せよ
 市場原理、グローバリズムという装置を仕掛け世界の富を収奪する悪邪 と
   清潔なリーダーによる平和、共生の世界 との激突の時期にある。
2222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222222

277 :
1Q98 フランスW杯

278 :
夜になると禿は

279 :
世界の終わりと禿とボールのワンダーランド

280 :
モマイラ文学してるな・・
おかげで村上春樹に興味出てきたぞw

281 :
>>277
何気に秀逸。
そんななかIDスゴいな‥寝過ぎだってwww

282 :
フランスを選ぶあたり

283 :
「はい、ナカタはサッカーをするであります。ナカタは真ん中が好きであります。だから真ん中でサッカーするであります。」

284 :
「だからね、俺はスポーツ新聞や2ちゃんねるを見回して本当にうんざり
していたんだ。どうしてこいつらは努力というものをしないんだろう、努力も
せずに不平ばかり言うんだろうってね。俺の言う努力とは主体的に目的的に
なされるもののことだ」
岡田はインテリジェンスあふれる、それでいて熱いリビドーの視線を私の体に
投げかけてきた。
「流れというものが出てくるのを待つというのは辛いもんだ。しかし耐えねば
ならんときには、耐えねばならん。そのあいだは死んだつもりでおればいいんだ」
岡田ははにかんだ表情で私に言った。
「俺のヘルニア、もんでくれへんか?」
私はその通りにした。逆らえなかった。
日本がカメルーンに勝つ。これは当然の成り行きだった。

285 :
熱血ポンちゃんがまじってる。

286 :
はるき悦巳

287 :
ハルキ文庫

288 :
村上って中学では甲陽学院に落ちて大学はけっきょく早稲田(笑)の人でしょ

289 :
ある新聞記者がインタビューの中で岡田監督にこう訊ねた。
「日本代表はワールドカップ直前に4連敗し、一方で目標にベスト4を掲げている。これは矛盾じゃないですか?」
岡田監督はこう言った。
「君はワールドカップの試合でどんなことが起こるのか知っているのかい?」
「いや、」と記者は答えた。「でも、そんなことは誰にもわかりゃしませんよ。」
「誰もが知っていることを目標に掲げて、いったい何の意味がある?」

290 :
「どうして本田さんはレアルに入りたいんですか?」
「いろいろと理由はあるさ」と本田は言った。
「白いユニフォームが好きだとか、いろいろな。でもいちばんの理由は自分の能力をためしてみたいってことやな。
どうせためすんならいちばんでかいの入れものの中でためしてみたい。つまりは世界だよ。その世界のトップの中で
どこまで自分が上にのぼれるか、どこまで自分が力を発揮できるかそういうのを試してみたいんんだよ。わかるか?」
「なんだかゲームみたいに聞こえますね」
「そうだよ。ゲームみたいなもんさ。俺には名声欲とか金銭欲とかいうもんは殆どない。本当だよ。
俺は下らん身勝手な男かもしれないけど、そういうものはびっくりするくらいないんだ。ただ好奇心があるだけなんだ。
そして広いタフな世界で自分の力を試してみたいんだ」
「そして理想というようなものを持ち合わせてないんでしょうね?」
「もちろんない」と彼は言った。「人生にはそんなもの必要ないんだ。必要なものは理想ではなく準備だ」

291 :
「でも、そうじゃない人生もいっぱいあるんじゃないですかね?」と俊輔は訊いた。
「俺のような人生は好きじゃないんか?」
「よして下さいよ」と俊輔は言った。「好きも嫌いもありませんよ。だってそうでしょう、
僕はレアルに入れるわけでもないし、無回転シュートが打てる訳でもないし、
身体的タフさがあるわけでも、海外で自分の考えを強く主張できるわけでもない。
横浜F・マリノスを出たって将来の展望があるわけでもない。僕に何が言えるんですか?」
「じゃあ俺の人生がうらやましいか?」
「うらやましかないですね」と俊輔は言った。「僕はあまりに僕自身に馴れすぎてますからね。
それに正直なところ、レアルにも無回転シュートにも興味がない。ただひとつうらやましいのは
何かを持ってることですね」
彼らはしばらく黙ってボールリフティングをしていた。

292 :
「なあ、シュンスケ」と練習が終わってから本田は俊輔に言った。
「俺とお前はこのワールドカップが終わって10年だか20年だが経ってからまたどこかで
Rそうな気がするんだ。そして何かのかたちでかかわりあいそうな気がするんだ」
「まるでディッケンズの小説みたいな話ですね」と言って俊輔は笑った。
「知らんわ、そんな本」と本田も笑った。「でも俺の予感ってよく当たるんやで」

293 :
「例えばこう考えてみてください。もしあなた方のスタジアムに
たくさんの南アフリカ人が応援しにきたとしますね。今みなさんがやっているように今度は
味の素スタジアムで南アフリカ人がブブゼラを吹くわけです。そう考えてみてください。」
仮定。
「みなさんも試合を観に行っている訳です。耳鳴りがして耳栓をする人すらいる。
選手たちは声によるコミュニケーションができない。さて、どんな気がしますか?」
沈黙。
「例えばあなた。嬉しいですか?南アフリカ人を尊敬できますか?」
みんなが僕を見ていた。僕は慌てて首を振った。
「だから」と彼は言った。
「みなさんはブブゼラを吹いてはいけません。わかりましたか?」
沈黙。

294 :
前回優勝・準優勝国が1次リーグで敗退するのはW杯史上初だった。
アネルカは追放され、選手は練習をボイコットし、
ドメネクは握手を拒否し、サルコジが介入する事態にまで発展した。
「立派な王国が色あせていくのは」とオシムは語った。
「二流の共和国が崩壊するとき時よりずっと物哀しい」

295 :
「ねぇ、もう一度4年前に戻りたいって思う?」と彼女が僕に訊ねる。
「いや」と僕は答える。「戻りたくなんかないな」
彼女は僕の答がうまく理解できないようだった。
「戻りたくないって・・・・・本当に?」
「もちろん」
「どうして?」
「今のままでいいからさ」

296 :
僕は34歳で、イングランド代表のオブザーバーとしてベンチに座っていた。
冬の南アフリカの乾いた空気が大地に暗くたちこめ、ブブゼラを吹き続けるアフリカ人たちや、
閑散としたスタジアムの上に立った国旗や、押し黙ったサポーターやそんな何もかもを
フランドル派の陰うつな絵の背景のように見せていた。
やれやれ、またドイツ戦で敗退か、と僕は思った。

297 :
「どうしてここに隠れて住むようになったの?」
「きっとあんた笑うよ」とアネルカは言った。
「たぶん笑わないと思うよ」と僕は言った。
「誰にも言わない?」
「誰にも言わないよ」
「ドメネクの悪口を言ったからさ」
我々はしばらく黙って歩いた。

298 :
僕はコーヒーの残りを飲んだ。
「僕はあなたを見ていて、そのイングランド代表をふと思いだしたんです」と僕は記者たちに
言った。「僕の言いたいのはこういうことなんです。ある種の代表への期待は、ある種の
母国としてのプライドは、それ自体の力で、それ自体のサイクルでどんどん増殖していく。
そして、あるポイントを過ぎると、それを止めることは誰にもできなくなってしまう。
たとえ当事者が止めたいと思ってもです」
記者たちの顔にはどのような表情も浮かんではいなかった。微笑みも消えていたし、苛立ちの
影もなかった。
僕は話を続けた。「いいですか、僕はイングランド代表が本当はどういうレベルのチームかよく知っています」

299 :
「あなたマラドーナの戦術論って聞いたことある?」とベーロンが訊いた。
「あるよ。もちろん詳しくは聞いてないけど。他の大抵の人と同じように」
「理解できた?」
「理解できるところもあったし、できないところもあった。マラドーナの采配を
正確に理解するにはそうするための思考システムの習得が必要なんだよ。
もちろん総体としてのやりたいサッカーはだいたい理解できていると思うけど」
「メッシのいないチームでマラドーナに監督が務まると思う?」
「まず無理じゃないかな、そりゃ」と僕が言った。

300 :
maravilla!!!!!!!!!

301 :
「またどこかで会おう」と僕は言った。
「またどこかで」と本田が言った。
「またどこかでね」と松井が言った。
それはまるでこだまのように僕の心でしばらく響いていた。
バスのドアパタンと閉まり、長谷部が手を振った。何もかもが繰り返される・・・。
僕は一人スタジアムに戻り、冬の光が溢れるピッチでリフティングをしてからフリーキックの練習をした。
そして通り過ぎていくワールドカップの風景を眺めた。何もかもが透き通ってしまいそうなほどの六月の静かな南アフリカだった。

302 :
「うまく言えないけど」と僕は言った。「君達がいなくなるととても寂しいよ。」
「私たちもよ。」
「寂しいわ。」
「でも行くんだろ?」
二人は肯いた。
「本当に帰るところはあるのかい?」
「もちろんよ。」とイタリアが言った。
「でなきゃ帰らないわ。」とフランスが言った。

303 :
日本はサッカーの強国じゃないんだ。
どうも解説の人たちは代表の試合にプラクティカルな物を求めすぎる。

304 :
「ピース」、と駒野が言った。
「ピース」、と岡田も言った
「俺と一緒に、ウルグアイに行っちゃえばいいんだよ」、と駒野はカウンターに
肩肘をついたまま言った。
「それも悪くないな」、と岡田は笑って言った

305 :
眠りたかった。
眠りが何もかもをさっぱりと消し去ってくれそうな気がした。眠りさえすれば・・・
目を閉じたとき、耳の奥に波の音が聞こえた。防波堤を打ち、コンクリートの護岸ブロックの間を
縫うように引いていく冬の波だった。
これでもう誰にも説明しなくていいんだ、と岡田は思う。いや、もう何も考えたくない。
もう何も・・・。

306 :
「また会おう。いつの日か・・・」
「また会おう。いつの日か・・・」
キミのその顔を忘れない・・・

307 :
ゾノはグラスに半分ばかりビールを飲み、溜息をついてそれをテーブルに戻した。
「ねえヒデ、人間はみんな腐っていく。そうだろ?」
「そうだね」
「腐り方にはいろんなやり方がある。
でも一人一人の人間にとって、その選択肢の数はとても限られているように思える。
せいぜいが・・・二つか三つだ」
「そうかもしれない」
「でもそんなことはどうでもいいような気がしてきた。どのみち腐るんじゃないかってね。そうだろ?」
ヒデはコーラのグラスを傾けたまま、黙ってゾノの話を聞いていた。

308 :
「よう、それで、イタリアに行く話だけどさ」
「はい」とナカタさんは言った。
「あんたそもそもイタリアに何をしに行くの?」
「それはナカタにもよくわからないのです」
「目的もなきゃ、行き先もよくわからねえ。でもとにかくイタリアに行くと」
「はい。ナカタは大きなクラブに移籍します」
「大きなクラブに移籍すれば、いろんなことがもっとはっきりするってか」
「はい。たぶんそうなります。しかしじっさいに大きなクラブに移籍してみないことには、ナカタは何もわかりません。」
「ふうん」と三浦は言った。「大きなクラブに移籍するのが大事なことなんだ」
「はい。大きなクラブに移籍するのはなんといってもとても大事なことです」
「参ったな」と三浦さんは頭を掻いた。

309 :
「やれやれ」

310 :
「ねえ、サッカー選手は生まれつき不公平に作られてる。」
「誰の言葉?」
「中村 俊輔。」

311 :
アキレス腱踏むわ踏まれるわそらええわ

312 :
「サッカーライターってのがまたひどくってね。みんなわかったような顔して難しい
言葉使ってるのよ。それで私わかんないからそのたびに質問したの。『そのキムチ魂
って何のことですか?サッカーと何か関係あるんですか?』とか、『アンチ・フットボールって
バルセロナみたいなサッカー以外はサッカーじゃないってことですか?』とかね。でも誰も説明
してくれなかったわ。それどころか真剣に怒るの。そういうのって信じられる?」
「信じられる」
「そんなことわからないでどうするんだよ、何考えて生きてるんだよお前?これで
おしまいよ。そりゃ私そんなに頭良くないわよ。庶民よ。でも私だって日本が強くなって
ほしいと思うわよ。だからこそ質問するわけじゃない。そうでしょ?」
「そうだね」
「そのとき思ったわ、私。こいつらみんなインチキだって。適当に偉そうな言葉
ふりまわしていい気分になって、ニワカファンを感心させて、テレビやコラムの仕事をもらうことしか考えて
ないのよ、あの人たち」

313 :
「やれやれ、またテレビ出演か、という顔をしてるわ」と彼女は言った。
「そうかい?」と僕は言った。
「そういうのって、わかるのよ。私にも、そしてマスコミにもね」
「そうかもしれない」
 実際のところ、僕はたしかにテレビ出演に飽きていた。海外移籍、代表チームの団結について、そして将来の目標…。こんなものを番組の中の5分の枠で話したところで、僕という人間は決して伝わりはしないのだ。
「テレビ局はあなた自身には興味がないの。あなたがテレビ局に興味がないのと同じようにね。あなたはマスコミに純粋な媒体としての役割を、マスコミはあなたに広告塔のメリットを求める。平行線よ」
 平行線、と言いながら彼女は手のひらを水平に動かした。
「毒にも薬にもならないようなインタビューなんて、マクドナルドのコーヒーみたいなものよ」
「おそらく、君の言っていることの方が正しいんだろうな」

314 :
>>302
ワロタw

315 :
じゃりん娘チエ

316 :
僕は射精した

317 :
「グレート・ギャツビイを三回読む男は、俺と友達になれそうだ」、と
マラドーナ監督は言った
「永沢さ・・、いや、マラドーナさんはどんな作家が好きなんですか」、と岡田は聞いた。
「バルザック、ディッケンズ、フィッツジェラルド」と、彼は答えた。
「あまり、今日性のあるサッカーとは言えないですね」、と僕が尋ねてみた。
彼は、「現代サッカーを信用しないと言うわけじゃないんだ。ただ、俺は時の洗礼を受けてない
サッカーをして貴重な時間を無駄にしたくないんだ」、と即座に言った
僕はゆっくりと考えて、
「でも、ドイツには4-0で負けて、そのドイツは、スペインに1-0で負けましたよ」と言った

318 :
このスレ最高
みんな立派な村上春樹だよ

319 :
春樹スレの面白いのはネタもさることながら、実際にフットボールをシニカルに観てるやつが多いところだなw

320 :
「代表の監督辞任は、はっきりしている。もう私は前代表監督だ。」       
深い心の傷を負ったドゥンガ。その言葉には、敗れた者の寂しさがあった。
ブラジルは全力で勝ちにいった。あのカカのシュートがはいっていれば歴史は違ったものとなったかもしれない。
国民はロナウジーニョを入れたがっていた。技術的にはそうだ。
しかしカカは立派にチームに貢献した。ロナウジーニョがこのチームに貢献するとも思わない。
どの国も子供じゃない。日本ですら体力がありマークも厳しい。
「優勝以外ブラジルサポにとって何の意味もない。」とドゥンガは語ったが、その顔色は蒼ざめていた。
常に優勝の十字架を背負うのがカナリア軍団だから。。
マラは鼻で笑った。「アルヘンのサカは奔放な攻撃に良さがある。ドゥンガは守りを言いすぎる。」
ジョルジが首を振った。「悲しい、単純に見られたものだ。」
それから数日後ディエゴ・マラは蒼ざめた表情で南アフリカを後にしブエノスアイレスへと帰った。


321 :
「何故ワールドカップなんて見る」
僕は考えた。「サカの面白いのはドリブル、ワンツー、シュート枠外、何も残らない」
「ビールの小便さ。」
僕にとってワールドカップを見るのは苦痛な作業でもある。
90分かけて1点も入らなければ120分でも1点も入らないからである。
僕は何故かチャウシンチーの少林サッカーを思い出した。
「少林寺サッカーなど無茶で、馬鹿げているが彼は、サカは不毛な闘いだと知っていたのだ。」



322 :
「世界はメタファーだ、中村シュンスケくん」、と岡田さんは僕の耳元で言う。
「でもね、君にとっても僕にとっても、あの日本代表だけは何のメタファーでもなかった。
それだけはハッキリしておきたかった」。
「もちろん」、と僕はうなずく。
「さよなら、中村シュンスケくん」と岡田さんは言う。
「さよなら、岡田さん」、と僕は言う。
そして最後に僕は、以前からずっと聞きたかった事を尋ねた。
「怪我をしなくても、僕を使う気はなかったのでしょう?」
「もちろん」。岡田さんは優しく微笑みながら答えた

323 :
いつの日か、変り種の好古家がブラジルが、どんな段階をへて繁栄したか考えないともかぎらない。
サカは後世を夢見たことなどなかったので、シューズは汚い茶褐色に変じているに違いない。
たしかにブラジルでは多数の選手が試され削りとられたからである。
かといって、プロットないし選手になにか偉大な独創性があったわけではない。
プロットの大半は常套的であった。
ブラジルでは、良い場面を生み出すのが良いサカであり、場面がプロットに優先する点にあるのだ。
すべての興味は数秒に満たないゴール場面にしぼられるが、その頃には観客は、帰ろうとしていると言うのである。
サカは過去の物語に棲息を見つけ古典であるペレ マラ バッジオ ロナウダンの情緒的基盤を非常にも超えていく物である。
道理をわきまえた人がサッカを見る理由も、この点にかかっているのだ。


324 :
スポイルされた攻撃的サッカー
いいですか
人は傷ついたら血を流すんです

325 :
やれやれ
春樹以外の文体でネタをつくるのはスレ違いじゃないか?

326 :
「ホンダ君、あの音なんだかわかる?」突然ナカムラが言った。
わからない、と僕は言った。
「あれ、南アフリカのサポーターがラッパを吹いてるのよ」
「へえ」と僕は言った。それ以外に何を言えばいいのかよくわからなかった。
「プラスチック製の細長いラッパでブブゼラっていうの」
と言ってナカムラはにっこりした。「欧米の旧植民地ってキリスト教が盛んでしょ、
 南アフリカでもそう。もともと教会でお祈りをするときに鳴らしてた動物の角の笛らしいんだけど
 相手に威圧感を与えるために安いプラスチック製のをスタジアムで吹くようになったの。それがあの音なの」
「そう思って聞くとどことなく荘厳さがあるね」と僕は言った。

327 :
「どうしてわざと倒れる真似をするの?」西村副審が僕に訊いた。
「俺がオランダのDFにカードを出すからだよ」とハワード主審が言った。
「私、イニエスタ君に質問しているのよ」西村さんはきっぱりと言った。
「どうしてそんなことするの?」
「ときどきすごくファールをゲットしたくなるんです」僕は言った。
「相手ゴール前でチャンスがあるのなら、突破してシュートするわけにはいかないの?」
と西村さんは少し考えていった。
「複雑な事情があるんです」
西村さんはため息をついた。

328 :
「あのね、イニエスタ君、どんな事情があるかは知らないけれど、そういう種類のことはあなたには向いてないし、
 ふさわしくないと思うんだけれど、どうかしら?」と西村さんは言った。彼はピッチの上に手を置いてじっと僕を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「自分でもときどきそう思います」
「じゃあ、どうしてやめないの?」
「ときどきフリーキックやPKが欲しくなるんです」と僕は正直に言った。
「そういう保険のようなものがないと、ときどきたまらなく淋しくなるんです」
「要約するとこういうことだと思うんだ」ハワードさんが口をはさんだ。
「イニエスタはテクニックがあるんだけれども、点取り屋ってわけじゃない。だから相手ゴール前ではチャンスメイクと
わりきって大げさに倒れてみせるわけだよ。それでかまわないじゃないか。話としてはまともだよ。
 誰もがメッシみたいにドリブルで突破ってわけにもいかないだろう?」

329 :
   ,,,,,,,,,,,,,,,
 / ,,,, ,,,,\
|  ・  ・  |  
|   ⊃  |   オーケー認めよう。あれは僕のスタイルのサッカーじゃない
 \ ー  /


330 :
突撃隊。
たしか、「ノルウェイの森」に出てくる奴、いたじゃん?。
「ぼ、ぼ、僕はね。ち、ち、地図が好きなんだ」とか言う人
彼を次期ドイツ代表監督にすべき。
レーヴ監督以上の、突撃カウンターサッカーをしてくれると思う

331 :
>>330
あ、あのさ、ワタナベ君さ、ぼ、ぼくはドイツサッカーってあまり好きじゃないんだよ

332 :
もし圭祐という選手に会わなければオカナチオは使わなかったかもしれない。
彼とは何だか気が合いそうだった。
「目立ってなんぼじゃないですか。エブエやレーヴ たこのパウル リスクを背負わないと目立たない。」
「それに僕には無回天もある。まったく無問題です。」
「ヘナギはどうだ。」
「ゴール前でシュートを打たないだけじゃ目立ちませんよ。」
「イングランド戦の釣男のヘッドや中沢さんのダイレクトは笑えましたけど。」
「それにオカナチオは東アジアでの香港サカのパクリだと見え見栄じゃないすか。」
僕は言った。
バードフィールド監督の映画では僕は燃えよサカが気に入っているしオカナチオはサカ危機一発が最高だと言う。
試合は前半得点もなく僕は退屈な時をおくる。
後半何故か前線で孤立するのが心地良かった。
相手からボールを奪った時僕は自陣を向いていた。
オカナチオがスペースを埋めているのが見えた。
それから僕はニホンゴールへ向かってドリブルをはじめた。

333 :
たっぷり一時間かけて僕は2chレスを書き込んだ。
僕は仰向けになって目を閉じ、そしてタバコを吸った。
このレスの333をゲトした。
そして何処に辿り着いたのかは僕にもわからない。

334 :
クラブハウスの電話が鳴る。そしてこう思う。
誰かが僕以外の誰かに向かって代表入りを告げようとしているのだ、と。
僕自身に電話がかかってきたことはなかった。
僕に向かって代表選出を告げる人間なんてもう誰ひとりいなかったし、
少なくとも僕が語ってほしいと思っていることを誰ひとりとして語ってくれなかった。
多かれ少なかれ、Jリーグクラブのどこもが自分のシステムに従って生き始めていた。
それが僕の望むサッカースタイルと違いすぎると腹が立つし、似すぎていると悲しくなる。それだけのことだ。

335 :
「それはあなたが好き放題やってもマスコミが一切口を出さなかったからよ」
と中澤が言った。「でも本当の代表チームというのはそういうものじゃないわ。本当の大人の代表というのはね。
本当の代表チームというのは選手と選手がもっと正直にぶつかりあうものよ。
そりゃジーコが監督だったころの代表はそれなりに楽しかったわ。自由で、気楽でね。
でも最近になって、そういうのは本当のサッカーじゃないと思うようになったの。
なんていうか戦術の実体というものが感じられないのよね。あなたはまるで自分のこと
しか考えてないし、途中出場してもボールを奪われてばかりだし」

336 :
「内気なだけなんだ」と僕は言った。
「傲慢なのよ」と中澤は言った。
「内気で傲慢なんだ」と僕はワインをグラスに注ぎながら本田圭祐に向って説明した。
「内気と傲慢の折り返し運転をしてるんだよ」
「わかるような気はします」本田圭祐は肯きながら言った。「でも横浜に戻ったら―つまり
代表を引退しちゃったらということだけど―やはり中村さんもまた代表に戻りたいと
思うようになるんじゃないですか?」
「そうかもしれない」と僕は言った。

337 :
一九九三年五月、日本のプロサッカーはそこから始まる。
それが入口だ。出口があればいいと思う。
もしなければサッカーをやる意味なんてなにもない。

338 :
二人は驚くほど何も知らなかった。セルビアとクロアチアの区別さえつかなかった。
朝鮮が二つにわかれてW杯に出場してることを納得させるのに三日かかり、中国が金正日を支援する理由
を説明するのにあと四日かかった。
「あなたはどちらを応援してるの?」と208が訊ねた。
「どちら?」
「つまり南と北よ」と209。
「さあね、どうかな?わかんないね」
「どうして?」と208。
「僕は朝鮮半島に住んでるわけじゃないからさ」
それが僕のサッカー観戦におけるライフスタイルであった。ドストエフスキーが予言し、僕が固めた。

339 :
南アフリカW杯終了後、本田圭祐は夜行バスに乗り、所属クラブへと帰った。
一方、海外挑戦を目指す巻さんも、なにかに引き寄せられるようにロシアへと向かう。
16強と2Rちの影の谷を抜け、世界と世界が結びあわされるはずの場所を求めて。

340 :
誰も私を助けてはくれなかった。誰にも私を救うことはできないのだ。
ちょうど私がイングランドのゴールを守ることができなかったのと同じように。

341 :
どのような真理をもってしてもグループリーグ敗退の哀しみを癒すことはできないのだ。
どのような真理も、どのような誠実さも、どのような強さも、どのような優しさも、その哀しみを癒すことはできないのだ。
我々はその哀しみを哀しみ抜いて、そこから何かを学びとることしかできないし、そしてその学びとった何かも、次にやってくる予選落ちの哀しみに対しては何の役にも立たないのだ。

342 :
僕は時折PKを外す。
最後にPKを外したのはパラグアイ戦のことだ。
PKを外すのはひどく嫌なことだ。レッドカードとPK失敗は現代サッカーにはびこる二つの巨大な罪だと言ってもよい。
実際僕たちはよくPKを外し、しょっちゅうバッシングされてしまう。
しかし、もし僕たちが年中PKを蹴り、それも成功しかしないとしたら、延長PK戦の価値など失くなってしまうのかもしれない

343 :
東京ヴェルディは僕に生物進化の行き止まりのようなものを連想させた。
遺伝子的後退。 間違えた方向に進んだまま後戻りできなくなった奇形クラブ。
進化のベクトルが消滅して、歴史の薄明りの中にあてもなく立ちすくんでいる孤児的生物。
時の溺れ谷。
それは誰のせいでもない。
誰が悪いと言うわけでもないし、誰にそれが救えると言うものでもない。
まずだいいちに彼らは川崎から移転するべきではなかったのだ。
過ちはまずそこから始まっていた。第一歩から、全てが間違っていた。
最初のボタンがかけ違えられ、それにあわせてすべてが致命的に混乱していた。
混乱を正そうとする試みはあらたな細かい混乱を生み出した。
そしてその結果、何もかもが少しずつ歪んで見えた。

344 :
「あんなにホッとしたの本当に久しぶりだったわよ。
だってみんな私にいろんなものを押しつけるんだもの。顔をあわせればああだこうだってね。
少なくともあなたは私に何も押しつけないわよ」と岡田監督は言った。
「何かを押しつけるほど日本サッカーに期待してないんだよ」
「じゃあ日本がもっと強くなったら、あなたもやはり私にいろんなものを押しつけてくる?
ほかの人たちと同じように」
「その可能性はあるだろうね」と僕は言った。
「現実の世界では人はみんないろんなものを押しつけあって生きているから」
「ねえ知ってる?
世の中にはいろんなもの押しつけたり押しつけられたりするのが好きな人ってけっこう沢山いるのよ。
そして押しつけた、押しつけられたってわいわい騒いでるの。そういうのが好きなのよ。
でも私はそんなの好きじゃないわ。やらなきゃ仕方ないからやってるのよ。」

345 :
このスレには日本代表の限りない喪失と再生が描かれているなw

346 :
「エンドウ君ってよく見るとけっこう面白い顔してるのね」と岡田監督は言った。
「そうかな」と僕は少し傷ついて言った。
「私って面食いの方なんだけど、あなたの顔って、
ほら、よく見ているとだんだんまあボランチこの人でもいいやって気がしてくるのね」
「僕もときどき自分のことそう思うよ。まあ俺ボランチでもいいやって。」
「ねえ、私、悪く言ってるんじゃないのよ。私ね、うまく感情を言葉で表すことができないのよ。
だからしょっちゅう誤解されるの。私が言いたいのは、あなたのプレーが好きだってこと。
これさっき言ったかしら?」

347 :
代表引退を受け入れることは容易なことではないけれど、それは私が私自身の裁量でやりくりしていることなのだ。
だからそれはそれでかまわない。
『ワーロック』のヘンリー・フォンダと同じだ。
しかしクラブに戻ったあとくらいは、静かにそっとプレーさせて欲しかった。
私は大昔のエジプトの王様が死んだ後で
ピラミッドの中に閉じこもりたがった理由がよくわかるような気がした。

348 :
「どうして千葉から移籍したの?」彼女が訊いた。
「遠征するときバスの窓側の席に座れないから」と私は言った。
「冗談でしょ?」
「J・D・サリンジャーの小説にそういう科白があったんだ。高校生のときに読んだ」

349 :

降りしきる雪の中をフリーキックが相手ゴールのはるか上方に飛んでいくのが見えた。
ボールは壁を越え、相手サポーターで埋まった南のスタンドに呑みこまれていった。
そのあとには僕が踏む芝の軋みだけが残った。

350 :
暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でドイツ語のアナウンスが流れ出した。
僕は2010年、これからブンデスリーガに移籍するにもかかわらず、ドイツ語をまったく学習していなかったことを思い出し、激しく混乱し、動揺していた。

351 :
「バルセロナをでることにするよ」とアンリはグアルディオラに言った。
「出るって・・・どこに行くんだい?」
「あてはないさ。知らないリーグに行く。あまり大きくない方がいいね」
「そこで何をするんだい?」
「センターフォワードさ」アンリは左手の爪を切り終えると何度も指を見つめた。
「このチームじゃ駄目なのかい?」
「駄目さ」とアンリは言った。

352 :
「どんな戦術変更をするんですか?」
「簡単なもんですよ。古い選手を切る。新しい選手を入れる。それだけ。10分で済んじゃいます」
僕は少し考えてからやはり首を横に振った。「今のクラブで不自由ないんだ」
「今のは旧式なんです」
「旧式でかまわないよ」
「ねえ、いいですか、」とモウリーニョは言ってしばらく考えた。「そういった問題じゃないんです。みんながとても困るんだ」
「どんな風に?」
「レアルは常に新しいスターを獲得しなきゃいけないんですよ。ところがお宅だけが生え抜きとして居座るとね。これはとても困るんだ。わかりますか?」
「わかるよ。移籍金と年棒の関係だよね。」
「わかったら移籍してくれませんかね?」
僕はあきらめてレアルを退団しドイツへと向かった。

353 :

ヘニー・マイヤーなるウイングFWの名に心当たりのある方はまずいるまい。
かつてそのようなサッカー選手が存在し、そして引退した、とそれだけのことだ。彼の生涯に
ついては誰も知らない。深い井戸の底のみずすましほどにしか知らない。
もっともJリーグ史上第1号ゴールが1993年にこの人物のミドルシュートによって国立競技場にもたらされた
というのはひとつの歴史的事実である。そしてそれはまた細川内閣という連立政権によって55年体制が終焉の梯子の
一段めに手をかけようとしていた年でもあった。

354 :

さてこのヘニー・マイヤー氏の人生はペレやヨハン・クライフのごとき神話的色彩に彩られているわけではない。
ワールドカップにおける活躍もなければ、劇的なスーパーゴールもない。僅かに物好きな読者のために書かれた
専門書の第一ページめにその名を留めるのみである。1993年、Jリーグの第一号ゴールはヴェルディ川崎のマイヤーにより記録された、と。
写真さえも載ってはいない。もちろん肖像もなければ銅像もない。
あなたはこう思うかもしれない。もしこのマイヤー選手が存在しなければ日本サッカーの歴史は今とすっかり
違ったものになっていただろう。いや、存在すらしなかったかもしれない。さすれば、このマイヤー選手に対する
我々の不当評価は忘恩の行為ではないのか、と。しかしながらもしあなたがマイヤー選手がプレーした初期Jリーグの試合を
見る機会があれば、その疑念は解消するに違いない。
そこには我々の想像力を刺激する要素など何ひとつ無いからだ。

355 :
うまいねどうも

356 :
蛸がワールドカップのドイツ戦の勝敗を予言していたことを僕は新聞で知った。
僕はいつもと同じように六時十三分にセットした目覚まし時計のベルで目を覚まし、台所に行ってコーヒーをいれ、
トーストを焼き、FM放送のスイッチを入れトーストをかじりながら朝刊をテーブルの上に広げた。
蛸の予言記事は海外版のトップに載っていた。「ドイツに予言ダコ」という海外版にしてはかなり大きな見出しがまず目につき、
それから「準決勝敗退の予言にドイツサポーターに不満強まる。管理責任追及の声も」
という一段小さな見出しが続いていた。勝敗を予言する蛸はどことなく不自然だった。
必要以上に無表情で、それは臓物を抜かれて乾燥された巨大生物のように見えた。

357 :
基本的に僕は一人でゴールキーパーの練習をして、一人でPKをとめた。
ピンチの折にDFがゴールライン際を死守することもないではなかったが、一人で守ってることのほうがずっと多かった。
ゴールキーパーとは一人で守るべきポジションであるような気がした。
理由なんてわからない。

358 :
我々はその前線の三人を「3R」と呼んでいた。それ以外にどう呼べばいいのか僕には
見当もつかなかった。だってそれはまったくの、絵にかいたような三人のRだったのだ。
セレソンはその三人を主力にワールドカップを戦っていた。2005年だか6年の話だ。
「3R」といってもいわゆる3トップの形を想像してもらっては困る。われわれの見ていた
3Rはもっと2トップ+1トップ下、あるいは1トップ2シャドーという細長く、くさびのような形をしている。
どうしてそのような不自然な形で三人のRが並んでしまったのか、とあなたは訊ねるかもしれない。
あるいは訊ねないかもしれない。どちらでもいい。なぜそうなったかは僕にもよくわからないのだ。
地元の人に訊いてみてもよくわからなかった。地元の人々はどちらかというとその「3R」について
はあまりしゃべりたくもないし考えたくもないという感じだった。
どうして「3R」がそんな風に―耳のうしろのいぼみたいに―冷たく扱われるのか
その理由はよくわからなかった。たぶん7人で守って3人で攻めるというセレソンが美しくないと思ったからだろう。

359 :
その時僕は二十四歳で、あと何ヶ月間かのうちに二十五になろうとしていた。
当分のあいだビッグクラブに移籍できる見込みはなく、かといって前線で攻撃の中心になるだけの確たる評価や信頼も得ていなかった。
奇妙に絡みあった絶望的な状況の中で、何ヶ月ものあいだ僕は新しい一歩を踏み出せずにいた。


360 :
ロシアリーグなんてどうかしらと私は言った。
私が移籍先にCSKAモスクワを選んだのはチャンピオンズリーグに出場するクラブならきっと夫の圭祐も興味をもつだろうと思ったからだ。
それに正直な話、私はずっと以前からロシアには一度いってみたいと思っていたのだ。私はオーロラだって見てみたかったし
レーニンの遺体だって見てみたかった。私は自分がフードのついた毛皮のコートを着て、赤の広場で群衆に混じってレーニン廟に並んでいるところを想像した。
私がそういうと、夫の圭祐は私の目をじっと見た。瞬きもしないでずっと。彼はしばらく黙って考え込んでいたが、やがてちかちかした声でいいよといった。
君がもしそれを望むのならモスクワにいこうじゃないか。本当にそれでいいんだね?
私は肯いた。

361 :

しかし時間がたつにつれて、私は夫にロシアリーグ移籍を持ち出したことを後悔するようになった。
どうしてだかはわからない。CSKAに移籍して以来、夫のサッカー人生が変わってしまったような気がするのだ。
夫のポジションは以前よりもずっと後方になり、攻撃参加がずっと少なくなった。
彼は以前よりずっと無口になり、ずっと頑固になったようだった。
私は思い切って夫に提案してみた。もっとビッグクラブのあるリーグに行った方がいいんじゃないかって気がしてきたのよ。
西ヨーロッパがいいんじゃないかしら、スペインあたりでのんびりしましょうよ。ワインを飲んだり、パエリヤを食べたり、闘牛を見たりして。
でもCSKAのフロントはとりあわなかった。代理人はしばらくのあいだじっと遠くの方を見ていた。それから私の顔を見た。私の目をじっと深く覗きこんだ。
君たちはまだリーガのビッグクラブには行けないな、と代理人はきっぱりと言った。


362 :

やがて厚い氷に囲まれた寡黙なサッカーリーグの中で、夫の圭祐はすべての力を失っていった。
少しずつ、少しずつ。そしてやがては苛立つ力さえ消えてしまった。
私にはこれだけはわかった。ロシアにいるこの私の夫はかつての私の夫ではないのだ。
どこが違うというのでもない。彼はいままでと同じようにチームメイトを気づかい、パスを供給している。そしてそれが手を抜いたプレーではないこともわかっている。
でも私にはやはりわかるのだ。夫は、オランダリーグや南アW杯で活躍したあの本田圭祐とは違う本田圭祐なのだということが。
しかし私はそれを誰かに向って訴えることもできない。CSKAのサポーターはみんな彼に好意を持っているし、私の語る言葉は彼らにはひとことだって理解できないのだ。
みんな白い息を吐き、ちかちかとしたロシア語で冗談を言ったり議論をしたり歌を歌ったりしていた。
私はずっと一人で部屋に籠って、この先何カ月も晴れる見込みのない灰色の空を眺め、ひどくややこしいロシア語の文法を勉強していた。

363 :

やがて移籍期間は過ぎてしまった。冬が来たんだよ、と代理人はいった。とても長い冬だ。移籍話もこないしどうやら僕らはシーズンオフまで待つしかないようだね、と彼は言った。
そして私にはわかっていた。私たち一家がロシアリーグの外に出ることはもう二度とないのだということを。
移籍金が、その途方もない重みが私たちの足をしっかりと捉えていた。そして私たちにはもうそれを振り払うことができないのだ。
私は泣く。氷の涙をぽろぽろと流し続ける。遠く凍えたロシアリーグの観客席で。

364 :
世界の終りだ

365 :
なんか綺麗な文章でひどい事書く奴がいるな

366 :
>>360-363は「氷男」だなw

367 :
「もしもし、日本サッカー協会の者ですけど、内定おめでとうございます」
と電話の向こうの男は穏やかな口調で言った。
「ちょっと待って」と僕はあわてて言った。「あなたはたぶん電話番号を
間違えていると思う。あなたはどこの人間に電話したんだろう?」
「んーと、待って下さいね」と彼は言って、受話器からメモを取り出すような
音が聞こえた。「えーと、元レアル・サラゴサ監督のビクトル・・・」
僕だった。「僕です、それは」と僕は言った。
「じゃあ、間違ってないじゃないですか」
「ちょっと待ってください。確かに僕のところにかかってきた電話です。
でも僕には全然理解できない。あなたはどうして僕のところに電話したんだろう?」
「掛けるように言われたからです」と彼は当然という口調で言った。
「誰に?」
彼は一瞬言葉に詰まり、「スペインサッカーに好意を持っている協会の幹部に。その人が
命令してきたんです。分かるでしょう、どういうことだか?」

368 :
「私ね、雑誌の取材で裸になっちゃったの。全部脱いでじっくり
見せてあげたかったの。ヨガみたいにやって。はい、ゲーテ、これ腹筋よ、
これ大胸筋よって」

369 :
代表監督を探すというのは非常に重大なことのようにも思えるし、
逆にまるでたいしたことじゃないようにも思える。つまり自己療養行為
としての監督選びがあり、暇つぶしとしての監督選びがある。
終始自己療養行為という監督選びもあれば、終始暇つぶしという監督選びもある。
はじめは自己療養行為であったものが暇つぶしで終る例もあれば、逆の場合もある。
なんというか我々の日本代表のサッカーは欧州や南米のサッカーと根本的に異っているのだ。
我々は世界レベルの代表ではない―これは僕の代表監督選びにとって、ひとつの重大なテーゼである。

370 :
「日本代表監督の続投を辞退したんだって?」と彼が口を開いた。
「一ヶ月も前の話だぜ」と僕は窓の外に目をやったまま言った。後任が決まらない代表チームを見ると心が痛んだ。
「どうして辞退したんだ?」
「個人的な理由だよ」
「知ってるよ」と彼は我慢強く言った。「個人的じゃない監督辞任なんて聞いたこともない」

371 :
僕は極東の島国に赴いて代表監督に就任する。
アジアの代表の監督をすることが面白いなんて思ったことなんてないし、
意味があるとも思わない。
でも誰かがこのサッカー後進国の監督にならなければならないのだ。
雪かきと同じなのだ。
「ザッケローニ・ジャパン。」と僕は声に出して言ってみた。

372 :
「のだ。」をつければそれなりにぽいのだ。

373 :
楽しませていただいています。ぜひ西シベリアのトム・トムスクに移籍した松井大輔選手の物語もお願いしたいです。

374 :
僕はいまだに有名クラブに移籍できずにいた。そしてたぶんそれが、僕がシベリアなんかでプレーしている
ことに関係しているのだ。よくは分からないけれど。
交代が告げられて、気がつくともう後半13分をまわっていた。
やれやれ。
僕は頭を振った。まずはこのチームのレギュラーをとることを考えよう。次の移籍先を探すのはそれからでも遅くはない。
そのとき後ろにサポーターのブーイングの気配を感じたが、振り返るのはやめておいた。たぶん、今はその時期じゃない。
そう、物事のタイミングを間違えるとろくなことにならないと、
僕はうすうす気がつきはじめていた。代理人がが伝えたかったのはそのことかもしれない。

375 :
「今度の移籍先って寒いのかな」と松井が僕に訊いた。
「どうだろう」と僕は言った。「僕は細かいことを何も聞いていないんだ」
「巻はこれまでにロシアでプレーしたことある?」
僕は首を振った。考えてみれば海外クラブに移籍をしたことは生まれてから一度もない。
「これまでの移籍はけっこう難しかったの?」と僕は質問してみた。
「そんなでもないな」、松井はちょっと難しい顔をした。「もちろんまったく難しくないってわけじゃなくて、
場合によってはいくらか適応が難しいこともある。でもすごく難しいっていうんでもないね」
「じゃあ今度のも同じようなものじゃないかな。代理人の話だと、これまでととくに変わったサッカーをするわけじゃなさそうだから」

376 :
「でもさ、これまでと変わらないことをやってたら、やっぱり同じようにチームの中心にはなれないんじゃないかな」
「それはわからないよ。何かの拍子ってこともあるだろう」
「栓がすぽっと抜けるみたいに?」
僕は言った、「クラブが変われば気分も変わるし、ちょっとしたチーム戦術の違いが大きな意味を持ってくることだってある。
簡単にあきらめちゃう手はないと思うよ」
「べつにあきらめているわけじゃないんだ」と松井は言った。
「でもうんざりする?」
「まあね」と松井は言って、溜息をついた。「一番つらいのは、ボールがまわってこないことなんだよ。
トライしてみてボールを奪われるより、チームメイトに差別されてプレーの機会を奪われる方がずっと嫌だし怖いんだ。
そういうのってわかる?」
「わかると思う」と僕は答えた。

377 :
少し間を置いてから、小倉会長が打ち明けるように言った。
「ねえ、僕のリーグをちょっと視察してみてくれない?」
「Jリーグを視察?」ザッケローニは少し驚いて言った。
「ただちょっとスタンドから見るだけでいいんだけど」
「それはいいけど、どうして?」
「なんとなくさ」と小倉会長は顔を赤らめて言った。「どんな風か、ちょっと見てもらいたかったんだ」

378 :
「ザッケローニってどんな人なの?」彼女は思い出したように僕に尋ねた。
「パスタのゆで方が抜群にうまいんだ。代表監督としての資質やサッカーに詳しいかどうかなんてどうでもいいくらいだよ。」僕は茹で上がったパスタを皿に盛り付けながら答えた。
「心の底からあきれるわね。」彼女はため息をついた。
「僕には本当に大事なことが分かるんだ。アルデンテが何たるか。それを知る機会を彼は与えてくれるよ。」

379 :
松井のも雰囲気出てるけど
本田の作品は本当に出来がいいな
内容はアレだけど

380 :
「鈴木君、あなたフリーキックは蹴れる?」
「フリーキック?」と僕はびっくりしてききかえした。フリーキック?フリーキックってなんだ、いったい?
「だってあなたトルシエジャパンの頃、蹴ったら弾丸シュートでポストが揺れたって言ってたじゃない」
「たまたまだよ。たまたま蹴ったらまっすぐポストに当たっただけだ。ゴールじゃない。フリーキックなんて蹴れない」
「でもフリーキックって言ったって角度が悪いときのフリーキックよ。たいしたものじゃなくていいのよ。
べつにロベルト・カルロスみたいなフリーキックを蹴れっていってるわけじゃないし、適当に蹴ればそれでいいんだから」
「ロベルト・カルロスも何もフリーキックなんて絶対に蹴れない」僕はきっぱりと言った。蹴れるわけがないじゃないか。

381 :
そのとき、僕と僕の妻は人影もまばらなクラブのカフェ・テリアで遅い昼食を取っているところだった。
「大体、あなたは物事を深刻に考えすぎるわよ。」
「そうかな?」
「決まってるじゃない。レアル・マドリード移籍だとか、チャンピオンズリーグだとか、普通の日本人選手は、そういった
ことはできるだけ考えずに生きていこうとするものよ。あなたにはそういう生き方が
意味の無いことに思えるかもしれないけど。」
かたちの良い両手の指を、テーブルの上でそっと組み合わせてから、彼女は静かに言った。
「私は、あなたにもっと上手く世の中を渡っていって欲しいのよ。そりゃ、あなたが本質的に
守備的なポジションでプレーしていくのが好きじゃないし、その能力も無いことは分かってるつもりだけれど。」
「やれやれ。ひどいね」

382 :
「やあ、久し振り」と香川君が言った。「懐かしいな。元気かい?」
「なんとか元気だよ」と僕は言った。
香川君の笑顔は昔と変わらずさわやかで、活躍ぶりはJリーグ時代以上だった。
「リハビリの帰り?」と彼は訊いた。
「どうしてわかるんだろう?」
「シャルケ戦に出てなかったからさ」と彼は言った。
まるで厭味のない言い方だった。
香川君がしゃべると、周りの空気がぱっと明るくなる。
まさに新しいブンデスリーガのスター選手のようにだ。

383 :
「私が間違っていたと思う?」岡ちゃんがそう訊ねた。
カズはビールを一口飲み、ゆっくりと首を振った。「はっきり言ってね、みんな間違ってるのさ」
「なぜそう思うの?」
「うーん」カズはそう唸ってから上唇を舌でなめた。答えなどなかった。
「わたしは気が狂うくらい一生懸命に考えたのよ。マスコミの批判で死ぬかと思ったわ。
それでね、何度も何度もこんな風に考えたわ。私が間違っていてあなたが代表メンバーに入るのが正しいのかもしれないってね。
私がこんなに苦しんでるのに、なぜあなたは何もせずワールドカップを観戦してるんだろうってね」
岡ちゃんはそう言うと軽く笑って、しばらく憂鬱そうに眼の縁を押さえた。
「わたしがRばいいと思った?」
「少しね」
「本当に少し?」
「…忘れたよ」

384 :
話せば長いことだが、僕は21歳になる。
まだ充分に若くはあるが、以前ほど若くはない。もしそれが気に入らなければ
日曜の朝にエンパイア・ステート・ビルの屋上から飛び降りる以外に手はない。

385 :
「きみは今も旅を続けているのかい?」
十数年前だったか、イタリアに新しい風を持ってきた若いジョカトーレは、
今は気ままな旅人として、地球を3回くらい回ったと報道されていた。
「人生って・・・」まだ十分に若さを保ってはいるが、ジョカトーレに
必要な資質である攻撃性を失った青年は三日月のような目を私に向けた。
私が一度でもいいからシーズンを過ごしてみたいと思ったあの眩しい
時代。私が率いていたチームのジョカトーレたちが、あの頃、この
東洋の青年の話をクラブハウスでしていたのが、つい、昨年のようだ。
「結局、自分の時刻表は自分で作るものなのです」
私は口にこそ出さなかったが、密かに彼を慕っていたジョカトーレが
いたのを知っている。漂ってくるイタリア製のコロンを香りが、
ミラノの町を想い出させた。
「時刻表?」私は少し混乱した。そして、ゆっくりとワインを手に
とった。「旅人よ、ナカタよ、きみが導いた東洋の島国の魂は、私が
ゆっくりと時間をかけて育てよう。この赤ワインが、年を経るほど
成熟するように」

386 :
わたしは先々代の一郎先生には殴られたり、
けとばされたり、もうへそのゴミ、耳クソ同然に扱われてきました。
それに比べたら洋平先生や太郎先生なんてずいぶん親切だったですよ。
でもですね反町さん、世の中というのは変なもので、
わたしは先代にはいちおう黙ってへいへいとどこまでもついていったし、
太郎先生にはそれがちょいとできなかった。
どうしてだかわかりますかね?」
僕は首を振った。

387 :
僕は以前、日本サッカーの存在理由(レーゾン・デートゥル)をテーマにした戦術で
ワールドカップを戦おうとしたことがある。結局その戦術でW杯本戦を戦うことはしなかったのだけれど
その間じゅう僕は日本サッカーのレーゾン・デートゥルについて考え続け、おかげで解任寸前になるまで代表は低迷することになった。
僕はまずターゲットになる大型FWを外し、セカンドストライカータイプの選手を前線に並べ、暇さえあればプレスに走り回らせた。
その時期、僕はそんな風にフィジカルの弱さを運動量とスピードで補うことによって
世界に日本的なサッカーを伝えることができるかもしれないと真剣に考えていた。
そして世界を驚かせる何かがある限り、日本サッカーは確実に存在しているはずだと。
しかし当然のことながら、ボールを奪うためだけにプレスに走り回るサッカーなど90分間持ちはしない。
そして僕は自分と日本サッカーのレーゾン・デートゥルを見失い、結局は平凡な守備的戦術を採用することになった。

388 :
すごいなこのスレ
住人たちの腕をちょっと見なおしたww

389 :
僕はいったいどうすればいいのだろう?
でもどうすればいいのかは僕にはわかっていた。
とにかく待っていればいいのだ。
ゴール前にボールがやってくるのを待てばいいのだ。いつもいつもそうだった。
手詰まりになったときには、慌てて動く必要はない。じっと待っていれば、何かが起こる。
チャンスがやってくる。じっと目をこらして、味方がパスをくれるのを待っていればいいのだ。
僕は経験からそれを学んだ。スコアはいつか必ず動くのだ。もしそれが必要なものであるなら、それは必ず動く。
よろしい、ゆっくり待とう。

390 :
今年もノーベル賞取れなかった記念age

391 :
「どうせザッケローニの話だろう」とためしに僕は言ってみた。
言うべきではなかったのだ。受話器が氷河のように冷たくなった。
「なぜ知ってるんだ?」と博美が言った。
とにかく、そのようにしてザックをめぐる冒険が始まった

392 :
「ぼくにもよくわかりません」とそりまちくんは目を閉じたまま言った。
「ただそのような気がするのです。目に見えるものが本当のものとはかぎりません。
ぼくの敵はぼく自身の中のベルマーレでもあります。
ベルマーレの中には非湘南がいます。ぼくの頭はどうやら混濁しています。
降格がやってきます。でもぼくはまかべさんにそのことを理解していただきたいのです」
「そりまちくん、君は疲れているんだ。眠れば回復する」

393 :
「ねえ都築さん」
「なんや?」
「ベルマーレってからっぽなんだよ」
「そうか」
「うん」
目を閉じるとわけもなく涙がこぼれてきた。涙は次から次へと頬をつたって落ちた。身体が細かくぶるぶると震えた。でも涙はとまらなかった。
「ほんとに何もないんだよ」と彼女はずいぶんあとになってかすれた声で言った。「きれいにからっぽなんだ」
「わかってる」
「どうしたらいいの?」
「ぐっすり寝て起きたら、だいたいはなおる」
「そんな簡単なことじゃないよ」
「そうかもしれんな」
「少し眠っていい?」
「いいよ」
「降格したら起こしてくれる?」
「心配するな。降格したら、寒くなっていやでも目は覚める」
彼女は頭の中でその言葉を繰り返した。降格したら、寒くなっていやでも目は覚める。それから体を丸めて、束の間の、しかし深い眠りに落ちた。

394 :
このスレねたを知ってると爆笑できるな、面白すぎる

395 :
「お疲れ様でした。日本代表に対する印象を教えて下さい」。
この先僕は永遠にこの質問に答え続けなくてはいけない気がした。
ただでさえ、ハードスケジュールの中、親善試合のためにわざわざ極東の島国までやってきて、
時差ボケでうんざりしてたってのに。
「組織的でいいチームでした。何人かいい選手もいた」
神経質そうな銀縁メガネをかけた記者は僕の答えの真意を読み取り
かねているようだった。
「具体的にはどういうことですか」。彼の顔には僕に対する憎悪と嫌悪に満ちた
笑顔が浮かんでいる。
やれやれ。最高の湯で加減のパスタを完成させて、ソースを焦がした
程度の話じゃないか

396 :
「僕は僕だし、それにもうみんな終わったことさ。だいいち代表の中盤なんて
同じような若手がどんどん出てきてるから、今さらレギュラーなんてとてもなれないよ。」
「じゃあ、意味なんてないじゃない?」
「意味?」
「日本のクラブでプレーする意味よ。」
「ないさ。」と僕は言った。
彼女はつまらなそうに唸ってからビーフシチューを一口食べた。

397 :
僕のボールは彼女のヴァギナを伝わってアヌスをノックした。やれやれ、またバックか。僕は半ば気だるくなった体でレシプロ運動を始めた。

398 :
『若い選手なので、ここで終わりではない。これを次につなげて、A代表で活躍できる選手に成長してほしい。』
僕は布監督の真似をして声に出してそういってみた。
全然期待はしていなかったのだが、実際に声に出していってみると、不思議なことにそれで少し気分が良くなった。
布監督は宗教家になればいいのに、と僕は思った。朝と夕に彼がみんなを唱導するのだ。
『これを次につなげて、A代表で活躍できる選手に成長してほしい』と。受けるかもしれない。

399 :
できることならU-20W杯のことはなるべく早く忘れ去ってください。
あなたが新しいサッカー人生を歩んでいくことが、私たちにとって最良の道なのです。
何よりも重要な事実は、何がしかの理由によって私たちがすでに異なっ
た世界に分かれてしまったことなのです・・・

400 :
配られたユニフォームのタグには羊男と書かれていた
鼠が送ってきた手紙にもタグに書かれてある羊男と同じマークの消印
図書館のサッカーに関する資料によれば
羊男のタグについてそれほど詳しくは載ってはいなかった
町はクリスマス。電飾のきらめきに頭痛がする
ふと声をかけられ振り向くと☆のかたちをしたメガネフレームの
女が羊男について知りたいならついて来てというではないか
あまり乗り気ではなかった。頭痛のせいで早く家に帰りたいが
羊男についてはこれを逃すと後が無い気がした。いわゆる感というやつだ
女の言うままについていくことにした。

401 :
その時、日本人達が大きな身振りで、猛烈に声をあげているのがみえた。
どうやら、僕に何かを抗議しているようだった。
そうはいっても、僕はパスタを茹でている途中だったし、
アルデンテの時間をのがしてまで、彼らの話を聞くつもりはなかった。
ようするにそれは、どうでもよい事だった。

402 :
中村スンスケでよろぴく

403 :
「走るんだよ」
「オンプレーの間はとにかく走り続けるんだ。おいらの言っていることはわかるかい?走るんだ。走り続けるんだ。
何故走るかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。そんなこと考えだしたら足が停まる。
一度足が停まったら、もうチームは何もできなくなってしまう。プレッシング・サッカーの戦術はもう何もなくなってしまう。永遠になくなってしまうんだよ。
そうするとボールの支配率はどんどん下がる。どんどん相手のパス回しに引き込まれてしまうんだ。だから足を停めちゃいけない。どれだけ馬鹿馬鹿しく思えても、そんなこと気にしちゃいけない。
ベストを尽くすんだよ。あんたはたしかに疲れている。疲れて、脅えている。誰にでもそういう時がある。何もかもが間違っているように感じられるんだ。だから足が停まってしまう」
「でも走るしかないんだよ」
「それもとびっきり上手く走るんだ。みんなが感心するくらいに。そうすればおいらもあんたのことを、手伝ってあげられるかもしれない。だから走るんだよ。プレーの続く限り」
ハシルンダヨ。プレーノツヅクカギリ。

404 :
   「ねえ、神戸を愛してる?」
   「もちろん。」
   「入団したい?」
   「今、すぐに?」
   「いつか・・・・・・もっと先によ。」
   「もちろん入団したい。」
   「でも私が訊ねるまで第一志望は名古屋だって言ってたわ。」
   「言い忘れてたんだ。」
   「・・・・・背番号は何番が欲しい?」
   「7か10。」
   「トップ? 二列目?」
   「基本CFでたまにウイング。」
   スカウトはコーヒーで口の中のパンを嚥み下してからじっと僕の顔を見た。
   「嘘つき!」
   とスカウトは言った。
   しかし彼女は間違っている。僕はひとつしか嘘をつかなかった。

405 :
蛸のパウル君の消滅を経験して以来僕はよくそういう気持ちになる。
何かをしようとしてみようという気になっても、その行為を回避することによってもたらされるはずの
結果との間に差異を見出すことができなくなってしまうのだ。
僕はあいかわらず便宜的な世界の中で便宜的な記憶の残像に基づいて、サッカーを観戦し、試合結果を予測している。
おそらく人々はワールドカップという大会の中にある種の統一性を求めているのだろう。
強豪国レベルの統一、戦術の統一、プレースタイルの統一。
新聞にはもうほとんどパウル君の記事は載らない。人々はかつてドイツの水族館の蛸がワールドカップの
試合結果を予測していたことなんてすっかり忘れ去ってしまったように見える。
パウル君の水槽には新しい蛸が入れられ、あたりには既に冬の気配が感じられる。
予言蛸のパウル君は消滅してしまったし、2010年の南アワールドカップの熱は
もう二度とはここに戻ってこないのだ。

406 :
これは実話であり、それと同時に寓話である。
そしてまた、我らが1980年代のフォークロア(民間継承)でもある。
僕は1960年に生まれた。1974年にACミランのプリマヴェーラに入り、1978年にトップチームに昇格した。
そして、80年の賭博スキャンダルによる降格騒ぎの中でチームの主役になった。
だから僕は文字どおり80年代の子供たち(エイティーズキッズ)であった。

407 :

人生のいちばん傷つきやすく、いちばん未成熟で、それ故にいちばん重要な時期に、
1980年代ののっぺりしていて焦燥感に満ちた空気を吸い込んで、
そして当然のことながら、宿命的にそれに酔ってしまったのだ。
点取り屋のマルコ・ファン・バステンから中盤のダイナモであるフランク・ライカールト、
当時史上最高額の移籍金でアヤックスから移籍してきたルート・フリットまで、
オランダトリオもばっちりそろっていた。
1980年代のミランというクラブには、確かに何か特別なものがあった。
いかに大人たちが「ベルルスコーニの汚れた金で強豪の座を買った」と広く謳っていたとしてもだ。
今、自分の自己分析のためにこうして思い出してもそう思うし、その時だってそう思っていた。
この時代のミランには、何か特別なものがあると。

408 :
>>406-407
これは傑作。
80年代のミランと「我らの時代のフォークロア」がこんなにマッチするとは。

409 :
彼は一月前の新聞の地方版でスペインのクラブへの移籍を知った。
そして一ヶ月間、自分がゴールするに相応しい試合の到来を待ち続けていたのである。
しかし、そんな試合はなかなかやってはこなかった。
ある試合では足が痛かった。次の試合でもやはり足は痛かった。
その次の試合ではゴールが小さかったし、それに続く二日間は嫌な監督が出場させなかった。
ある試合では嫁の虫歯が痛み、ある試合ではPKを譲らねばならなかった。
そんな風にして一ヶ月が過ぎた。

410 :
「本田圭佑くん、僕らフットボーラーの人生にはもう後戻りができないという移籍がある。
それからケースとしてはずっと少ないけれど、もうこれから先には進めないという移籍がある。
そういうクラブに移籍したら、良いことであれ悪いことであれ、僕らはただ黙ってそれを受け入れるしかない。
僕らはそんなふうに生きているんだ」
「世界の注目はチャンピオンズリーグだ。本田圭佑くん」

411 :
湘南はマリの向かい側に腰を下ろし、思い出したようにマリに尋ねる。
「ちょっとのあいだJ1にいてていいかな。観光したらすぐ行っちゃうから。持ち合わせがないんだ」
マリは少しだけ顔をしかめる。「そういうことって、まず最初に尋ねるものじゃないの?」

412 :
「ねえ、まだ神戸の残留可能性は生きてるかな?」と電車の中で彼女は僕に訊ねた。
「生きてると思うよ。だって死んだっていう記事が出ないもの」
「得失点差で、実質降格決まったかもしれないわよ」
「それにしても記事は出るさ」
「入場者水増しで勝ち点剥奪がでるんじゃないかしら」
「神戸が?」
「まさか。大宮がよ。奥の暗い部屋で勝ち点剥奪されないよう頑張ってるんじゃないかしら」
女の子というのは実にいろんな可能性を思いつくものだと僕は感心する。
「なんだか、この機会を逃すと二度とJ1の神戸を見られないような気がするのよ」
「そんなものかな」
「だってあなた、これまでにすぐにJ1に戻った神戸を見たことある?」
「いや、ないな」
「これから先、みるだろうって自信ある?」
「どうだろう。わからないよ」
「だから私は心配してるのよ」

413 :
駄目になったクラブの裏手にはきれいな練習グランドがあった。
とてもきれいな練習グランドで、選手なんかもいっぱいいる。
芝もはえていて、選手たちはその上で練習して暮らしている。
選手たちは、クラブが駄目になろうがどうしようが関係ないと考えている。
そりゃそうだ。
選手にとってはJ1だろうがJ2だろうが、そんなもの何の関係もないのだ。
移籍だってしないし、減給だって飲まない。
「そんなの俺たち関係ないもんね」と彼らは考えている。
僕は練習グランドに足を運んだ。
練習グランドの風は冷たくて、ちょっと顔を向けていると赤くなった。
練習グランドからは駄目になったクラブのクラブハウスとガスミュージアムが見えた。
クラブハウスにはまだ二色旗が立っていて、風にぱたぱたと揺れていた。
練習グランド辺りを通る人々はみんなその旗を見た。
そしてこう言った。
「ほらごらん。あれが駄目になったクラブの旗だよ」と。

414 :
テスト

415 :
さようなら、ガスチーム。駄目になったチーム。
書いているのはカズさんなのか。

416 :
僕は射精した。

417 :
ねえ東京ガスさん、あなたにはきっとわからないと思うな。
十七位の京都サンガが真夜中にはだかで、
月の光の下でぽろぽろと涙を流しているときには、
たとえどんなことだって起こっちゃうんですよ。
そうだよ。

418 :
うん、さっきからずっとみんなの体験談を聞いてるとさ、そういったタイプの話にはいくつかの
パターンがあるんじゃないかって気がするんだよ。
まずひとつはこちらにJリーグの世界があって、あちらに欧州リーグの世界があって、
それをテレビで見るってタイプの話だね。たとえばスカパーとか、そうゆうの。
それからもうひとつは三次元的な空間を超えたある種の移動や滞在が介在するってことだね。
つまり現地観戦とかパブリックビューイングとかね。
大きく分けるとそのふたつに分類できると思うんだ。
で、そういったのを綜合してみるとさ、みんなどちらか一方の分野だけを集中して経験してるような気がするんだな。
つまりさ、Jを見てる人はしばしばJはみるんだけど、欧州リーグを見ることはまずないみたいだし、
欧州リーグをよく見る人はJって見ないんだね。
どうしてだかはよくわかんないけれど、そうゆうのに対する向き不向きというのは、どうもあるみたいだね。
僕はそう思う。

419 :
それから、もちろんどちらの分野にも適さないって人もいる。例えば僕がそうだね。
僕はもう三十何年生きているけれど、サッカーなんて一度も見たことがない。
天皇杯とかチャンピオンズリーグとか、そういうこともない。

420 :
ヒースロウ空港は豪雪のため、閉鎖されているという機内アナウンスがあった。
飛行機はフランクフルト空港に向かうという。ぼくの旅は最初からドイツと
かかわりがあるのだと悟るのに、時間はかからなかった。
「フランクフルトまで、2時間ありますが、そのあいだに話を聴けますかね」
成田から同乗してきた若い新聞記者がぼくの席に来て、まるで、あらかじめ
このトラブルを予想していたかのような口調で言った。ぼくは18歳ではあるが、
マスコミとのかかわり方については、すでに多くのことを学んでいた。
「今、日本時間の朝なんだ、ちょっと眠らせてください」
不安がないと言えばうそだった。しかし、プレミアリーグという、子供のころから
の憧れていたリーグと契約したからには、少しばかり居直ってみよう、という
気持ちの方が強かった。18歳で、飛行機の中に閉じ込められて、
時差ぼけと格闘し、マスコミに追いかけられて、明かりさえ見えないこの瞬間、
これもいつかは過去になり、その過去は「正しかった選択」か「間違った選択」
かというたったふたつの言葉でしか語られなくなるのだ。

421 :
「やあ、久し振り」と香川君が言った。「懐かしいな。元気かい?」
「なんとか元気だよ」と僕は言った。
香川君の笑顔は昔と変わらずさわやかで、活躍ぶりはJリーグ時代以上だった。
「居残り練習の帰り?」と彼は訊いた。
「どうしてわかるんだろう?」
「カタール戦で空気だったからさ」と彼は言った。
まるで厭味のない言い方だった。
香川君が笑うと周りの空気がぱっと明るくなる。
まるで日本代表の新エースのようにだ。

422 :
「猿の真似なんだよ」
「猿の真似?」鼠は訊き返す。
「ゴールパフォーマンスのことさ。猿の真似なんだよ。2011年のアジアカップ準決勝だったね。
韓国の選手が日本戦でゴールしてやったんだ。頭をかいて本当に猿みたいだったよ」
「まさか」鼠は信じられないように首を振った。「いったい誰がゴールパフォーマンスで猿の真似なんて・・・」
ジェイは両切りの煙草の先を何度かカウンターで叩いてから、口にくわえて火を点けた。
「そうさ、猿の真似をする必要なんて何処にもない。それに猿の真似をしたからといって誰が得するわけでもない。
無意味だし、ひどすぎる。でもね、世の中にはそんな風な理由もない悪意が山とあるんだよ。
あたしにも理解できない、あんたにも理解できない。でもそれは確かに存在しているんだ。
日本はそれに取り囲まれてるって言ってもいいかもしれないね」
鼠はビール・グラスに目をやったまま、もう一度首を振った。「俺にはどうもわからないよ」
「いいんだよ。わからないで済めば、それに越したことはないのさ」

423 :
「治療は痛かった?」僕は質問してみた。
「そんなこともないね。これまでとおんなじだよ。同じようなところを同じように痛めるから
今じゃそのへんが擦り切れちゃったような気がするよ
ときどきね、自分の足って感じがしないんだ」
僕は香川の肩に手を置いた。「大丈夫だよ」と僕は言った。

424 :
これって当然春樹の実際の作品の文章をいじってるの?
そうだとしたらお前らすごすぎるwさすがに文章覚えてないわ

425 :
悪いこととというのは往々にして重なるものである。
これはもちろん一般論だ。
しかしもし実際に幾つか悪いことが重なってしまえば、これはもう一般論なんかじゃない。
試合にPK戦で負けてしまう、猿パフォしたことが同胞から非難されてしまう。
ツイッターに書いた旭日旗の言い訳が嘘とばれてしまう。
スコットランドの人種差別のせいにしたら、タブロイド紙に責任転嫁を見破られるという有様だ。
そんな時にもし、悪いことは重なるもんだよ、なんて言う奴がいたら、僕はきっと殴り倒してしまうに違いない。
あなただってきっとそうだろう。
一般論なんて結局はそういうものだ。

426 :
条件は一緒なんだ。既に海外でプレーいてる奴もいれば、そうでないのもいる。
移籍のオファーのあるやつにそうでないやつもいる。
でも、本当に自分が、ビッグクラブにいけると信じている奴なんか誰もいない。
海外リーグにいるやつはいつか自分のポジションを失うんじゃないかとびくついているし、
Jリーグでしかプレーしたことがないやつは、日本人なんて世界で通用しないんじゃないかと思っている。
だから嘘でもいいから、自分は世界で戦えると信じるんだ。
そう信じているやつが、本当にビッグクラブへの道が開けるんだ。


427 :
「日本人なんて・みんな・糞くらえさ。」
キ・ソンヨンは猿の真似をしながら満足そうにカメラに向かってそうどなった。
あるいはキ・ソンヨンのどなった相手は自分の所属するスコットランドリーグの観客なのかもしれなかった。
日本人も韓国人も同じ東洋人なのだし、わざわざ日本人に向けて猿の真似をする必要なんて何もなかったからだ。
しかし何れにせよ、大声をだしてしまうとキ・ソンヨンは満足した面持ちでピッチに帰っていった。

428 :
パスサッカーとは伝達である、と彼は言った。
もしパスがつながらなければ、チームの攻撃は存在しないのも同じだ。いいかい、ゼロだ。
もし君の前にスペースが空いていたとするね。君はDFの裏に走り込めばいい。
僕は君にパスをあげる。シュートしていいよ。
君がシュートをふかせばゴールは無い。ゼロだ。わかるね?

429 :
やはり仮契約なんてやるべきじゃなかったのだ。
スイスのクラブに韓国人がはいっているというのもどうも妙なものだし、
おまけに本当は移籍したくもなんでもないのだ。
そんなのはきっぱりと断ってしまうべきだったのだ。
そうすれば今頃僕はウォルフスブルクのベッドの上でぐっすりと眠ることだってできたのだ。
「ヤング・ボーイズ」と彼女が突然言った。
スペリングのことだとわかるまでにちょっと時間がかかった。
「Y・O・U・N・G B・O・Y・S」と僕は今度は口に出して言ってみた。
昔からスペリング・テストは得意なのだ。
「その調子よ。あと一時間がんばってね。あと一時間でぐっすり寝かせてあげるから」

430 :
もしあの3月の日曜日に小平グランドでたまたまとFC東京との練習試合をしなかったら
僕の人生も今とはずいぶん違ったものになっていただろうな、と長友はふと思った。
そしてそのすぐあとで、いやもしFC東京との練習試合をしなかったとしても結局はFC東京に入り
そしてインテル入団したかもしれないと思いなおした。
たぶん我々はあのとき練習試合すべくしてしたのだし、もしあのとき試合をしていなかったとしても、我々はべつのどこかで試合をしていただろう。

431 :
こんな夜更けに、闇と風の中に馬を走らせるのは誰だろう。
それは父と子だ。父はおびえる子をひしと抱きかかえている。
父   「息子よ、なぜ顔を隠すのだ」
子   「お父さんには魔王が見えないの。七輪を使って、魚を焼いてる・・・」
父   「あれはたなびく霧だ・・・」
魔王 「サンマの塩焼きジュウジュウ 大根おろしショリショリッ」
子  「お父さん、お父さん!きこえないの。魔王がぼくになにかいうよ。」
父  「落ち着きなさい、枯葉が風にざわめいているだけだよ。」
魔王 「炊き立てご飯パカッフワッ ポン酢トットットッ…」
子 「お父さん、お父さん!見えないの、あの暗いところに魔王の炊飯器が!」
父 「見えるよ。だが、あれは古いしだれ柳の幹だよ。」
魔王 「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」
子 「おとうさん、おとうさん!うわ キモ!魔王きめぇよ R!」
父親はぎょっとして、馬を全力で走らせた。あえぐ子供を両腕に抱え、やっとの思いで館に着いた・・・
腕に抱えられた子はすでにご飯を炊いていた。

432 :
>>371
出た、雪かきw
このスレ住人凄すぎるw
楽しませてもらいました。
引き続きお願いします。

433 :
みごとだけど、村上春樹の小説にはごはんも納豆もつけものも
焼き魚も出てこないよ。パスタとハムサンドだけ。
で、どこでサッカーとつながっているの?
内田と香川の章を流用した香川、本田編はビミョウに笑った。

434 :
日本代表前史。
日本代表とW杯について話そう。ほとんど新品の青いユニフォームを身に着けた我々と、その頃すでに
W杯で戦っていた世界の代表との、どたばたした愉快で物悲しい力関係について。それがこの話のテーマのひとつである。
1990年代においては、W杯は現在に比べればはるかに遠い存在であった。僕の感じでいえば――もちろん
アンケートを取ったわけではないからおおよそとしか言いようがないわけだが――僕らの世代で日本がW杯に行けると思っていたのは
全体のおおよそ三割くらいではなかったと思う。少なくとも僕のまわりでは、比率はだいたいそのくらいだった。
つまり2/3の近くのサポーターは意識的にかどうかわからないけれど、日本は世界では通用しないと思っていたわけだ。

435 :
今になって思うのだけれど、僕ら世代のサポーターの多く(中間派と言ってもいいだろう)は結果的に日本がW杯に行けるにせよ行けないにせよ
内心あれこれと迷っていたのではないかと思う。ニワカみたいに簡単に日本がW杯に出場できると言える訳でもないし、かといって
日本が世界に通用するわけないわよ、バカみたい、とも断言できなかったのだと思う。だからあとは要するに――ありていに
言ってしまえば――成り行きの問題だったのだ。
状況次第、相手次第、というわけだ。僕は思うのだけれど、これはかなり妥当な考え方であり、生き方である。

436 :
そして比較的サイレントなマジョリティーであるサポーターたちを真ん中にはさんで、代表厨と海外厨が存在した。
日本は世界レベルに近づいていると思っているサポーターから、サッカーを見るなら海外リーグにかぎると確信しているファンもいた。俺はレベルの
低いJリーグなんて見ない、と公言している芸能人もいた。
いつの時代でもそうなのだけれど、いろんな人間がいて、いろんな価値観があった。でも1990年代が近接する他の年代と異なっているところは、
このままま自国リーグとユース年代をうまく育成していけば、いつか世界との距離を埋めることができるだろうと誰もが確信していたことだった。
ピース。

437 :
長友佑都が僕のクラブにやってきたのは2011年のことだった。
季節は冬だ。多分冬だと思う。いずれにせよシーズンも後半でスクデット争いが気になる季節である。
でも正直なところ、ここでは季節はあまり重要な問題ではない。重要なのはポジションが左サイドバックだったことだ。
本来CBの僕は左サイドバックというポジションを好まない。というか、それに付随するあらゆるもの――要するに左サイド的状況というものを好まないのだ。
サイドの守備や攻撃参加でストレスがたまると、僕の拳はきまって疼きはじめる。
その時々によって度合いの多少はある。でもとにかく疼くのだ。そして音が聞こえる。それにあわせて相手を殴りたくなる。
人々は僕にあてつけるようにわざと大きな音を立ててオーバーラップしてくる。カールスパムク・ダブ・カールスパムク・ダブック・カールスパムク・グブ、とそれは聞こえる。
長友佑都はだからこそインテルの左サイドを狙って僕のクラブにやってきたのだ。まるで憂鬱な考えや、秘密めかして音もなく降る雨のように、
彼は左サイドの暗闇にそっともぐりこんでくるのだ。

438 :
長友佑都の外見についてまず説明しておこう。
長友佑都の体のサイズは一般のジョカトーレよりいくぶん小さい。
目立って小さいというのではない。いくぶん小さいのだ。
だいたい、そう、一割か二割くらい。それも体の各部分がみんな均一に小さい。
だから小さいというよりは、縮小されていると表現したほうが用語的にはむしろ正解だろう。
あるいはあなたは長友佑都をピッチで見かけても彼が小さいことに最初のうち気づかないかもしれない。
でも、そうだとしても、おそらく彼はあなたに何かしら奇妙な印象を与えるはずだ。
異常な運動量とでも言えばいいのだろうか、なんだか変だな、とあなたは思うに違いない。

439 :
そしてもう一度あらためて彼のプレーをじっと見つめることになるだろう。
プレーは一見してスーパーところはないのだが、縦の上下運動の量が不自然なのだ。
つまり長友佑都のスタミナとスピードは他の選手とは全然違っている。
あるいは彼は遠近法のモデルみたいにも見えるともいえる。手前にいるのに、遠くにいるように見える人。
まるでだまし絵のように、止められそうで止められない。届かないはずのボールに追いついてしまう。
そ  れ  が  長  友  佑  都。
そ れ が 長 友 佑 都。
それが長友佑都。

440 :
「だってそんなの嫌よ、冗談じゃないわよ」と足の長い男の子が言った。
「いや、だからさ、君の言ってることはよくわかるんだよ」とQ氏は言った。
「でもただね、僕の言ってることもわかってほしいんだよ。僕だって何もこんなこと好きでやってるわけじゃないんだ。
 僕が決めたわけじゃない。上の方で決まったことなんだ。上の方で決まったことを君に伝えているだけなんだよ。
 だからさ、そんな目で見ないでくれよ」
「ふん、どうだか」と男が言った。
Q氏はため息をついた。
二人の長い話を要約してみると--もちろんかなりの部分を僕が想像で補っているわけだが--こうゆうことだった。
つまりQ氏はサッカークラブだかなんだかのディレクターのような職についていて、男の方はちょっと有名な選手だった。
そして男の方に何かトラブルだかスキャンダルだかがあって
 --あるいはただ単に実力が落ちたというだけのことなのかもしれないけれど--クラブから外されることになった。
そして現場の直接の責任者であるQ氏にそれを宣告する役目がまわってきたのだ。

441 :
僕はサッカー界のことにはあまりくわしくないので細かいニュアンスはよくわからないが、
たぶん大筋としてはそれほど間違ってないんじゃないかと思う。
僕が聞いた限りではQ氏は実に誠実にその職責を果たしていた。
「我々は長友なしにはやっていけないんだよ」とQ氏は言った。
「君だってこの世界で飯食ってるんだから、それくらいわかるじゃないか」
「じゃあ、あなたにはまるで責任も発言力もないってことね?」
「まるっきりないわけじゃないけど、とても限られたものだよ」
それからまたしばらく、二人は出口のない会話を続けた。
サントンは彼が自分を守るためにどの程度の努力をしてくれたのかを知りたがっていた。
精いっぱいやったんだよ、と彼は言った。

442 :
「サントンは帰ってこないよ」とピッチの外にいる長友佑都が僕に言った。
僕は彼の顔を見た。彼が何を言ってるのかうまくキャッチできなかった。
「サントンはもう帰ってこないよ」と長友佑都は同じ口調で言った。
「何故?」と僕は訊いた。
「何故って、もう駄目だからだよ」と長友佑都は言った。ホテルで使うカード式のプラスティック・キイのような声だった。
「もう駄目だから帰ってこないんだ」
もう駄目だから帰ってこない、と僕は頭の中で繰り返した。
とても平板でリアリティーがない。僕はその文脈をうまく把握することができなかった。

443 :
どこのチームに移籍するのか? 男はフランス語で訪ねた。
「グルノーブル」僕は英語で答えた。
「グルノーブル?」
僕は簡単にルールを説明してやった。シーズンオフになったらオファーを待つ。
代理人が交渉する。所属クラブのフロントそれをひっぱたく。契約寸前までいって破談する。
男はしばらく聞いていたが、僕がスポルティング・リスボンへの移籍が流れてロシアリーグからま
たグルノーブルに戻ってきた話を聞き終わると、何故移籍しないのかと僕に訊いた。
「もう移籍期間が終了だからさ。」
「じゃあフランスではどこのクラブが人気がある?」
「FCナント」
ありゃ、2部だ。
「オリンピック・マルセイユ」
「糞(メルドー)だ。」
男はそういうとテーブルに戻った。


444 :
FC東京が揺り動かしたのはクラブの歴史の中に長いあいだ眠っていた<J1残留争い>であったのだ。
そしてそれに気づいたとき、僕は殆ど泣きだしてしまいそうな哀しみを覚えた。
FC東京は本当に本当に特別なクラブだったのだ。誰かがなんとしてでも東京をJ1に残留させるべきだったのだ。
でも今野にも長友にも東京を救うことはできなかった。
FC東京は――多くの僕の知るクラブチームがそうなったように――シーズンのある段階が来ると、
ふと思いついたみたいにJ2に降格した。
東京は最終節に京都サンガに敗北し、同じく残留を争っていたヴィッセル神戸が勝ったことによって一部残留の望みを断たれた。
東京の降格を僕に知らせてくれたのはもちろん大熊さんだった。
彼はクラブハウスから僕に手紙を書いてきた。
「東京の降格によって何かが消えてしまったし、それはたまらなく哀しく辛いことだ。
この僕にとってさえも」僕はその手紙を破り捨て、もう二度と彼には手紙を書かなかった。


445 :
>>444
ノルウェイの森キター
元ネタがわからないのもあるけど全部春樹作品?

446 :
「鈴木隆行は不思議なFWでした。一見取り柄が無いように見える。
でも代表に選んでみると何かが違うんです。同じポストプレー、同じターゲットマンなんですが、他の選手とは何かが違う。
その何かがRのように人々をひきつけた。何故だかはわかりません。
・・・私が鈴木隆行を悲運のストライカーと呼ぶには二つばかり理由があります。
第一にその素晴らしさが人々に十全に理解されなかったこと。彼らがやっと献身的なプレッシングとファールゲットの有効性を
理解しはじめた頃はもう遅すぎた。第二に性格がストイックすぎてしまったこと。
あまりにも求道的にやりすぎたんですな。テレビにでる機会がありませんでした。
一般企業はCMに暗いキャラクターは必要ないと言った。それまでです。」
僕は暗い気持のまま考え込んだ。

447 :
「ねえ、インテルに行かない?」と代理人は言った。
「インテル?」と僕はびっくりして言った。
「レオナルドが電話してきて、インテルに来ればっていうの。あの人いま、
インテルにいるの。インテルで監督してるの。ずっと左サイドに本職がいなかったんで、
きっと突然心配になったのね。そして電話してきたの。
キブはまだしばらく試合には戻れないし、どうせチェザーナもレンタルでの移籍だったしね。
うん、まあ、インテルって悪くないじゃない。それでもしあなたが来られるんだったらあなたの分の移籍金も出してくれるって。
だってレンタルのレンタルでは行けないでしょう?一シーズンくらい仕事に行こうよ。きっと面白いわよ」
僕は笑った。「チェザーナとインテルの違いは何処にあるんだろう?」
「チェザーナよりはビッグクラブよ、少なくとも」
「まあ、悪い考えじゃないな」と僕は認めた。
「じゃあ一緒に行く?」
僕はそれについて少し考えてみた。そして考えれば考えるほどインテルに
行ってもいいような気持ちになってきた。


448 :
 私は時計を見た。二時二十二分だった。
「じゃあここで別れよう。僕はしばらくここにいるよ。若い代表選手の姿を見る
のが好きなんだ」
「さよなら」と彼女が言った。
 
 私は目を閉じて『オフトJAPAN』のメンバーの名前を思い出してみた。
 三浦知良、ラモス瑠偉、吉田光載、それに主将の柱谷哲二…。日本が初めて
アジアカップを制したときのメンバーの名前をぜんぶ言える人間がいったい世間に何人いるだろう?

449 :

僕はまだ二部の横浜FCでプレーをしている。2000年のハッサン二世国王杯以来、
代表には呼ばれていない。どこかで召集されそうだという話もきかない。
また12月が来て、冬の鳥が頭上をよぎっていく。そして僕は歳をとり続けていく。
夜の暗闇の中で、僕は時折、出場できなかった98年フランスW杯のことを考える。

450 :
「宇佐美って本当に実力あると思います?」
「ウサミ?」僕は呆然としてバックミラーの中の運転手の顔を眺めた。
運転手もバックミラーの中の僕の顔を眺めていた。
「ウサミって、あのサッカーの・・・?」
「そうです。実力あると思いますか?」
「宇佐美的な存在とか、メタファーとしての宇佐美とか、宇佐美スタンドとか、SF宇佐美とか
 そういうんじゃなくて宇佐美の実力?」
「もちろん」と運転手は言ってから五十センチばかり車を前進させた。
「わからないな」と僕は言った。「わからないよ」
「わからないじゃこまるんですよ。実力あるかないか、どちらかにして下さいよ」
「ない」と僕は言った。
「宇佐美の実力はないんですね」
「ない」
僕はポケットから煙草をひっぱり出して口にくわえ、火をつけないまま唇の上で転がした。

451 :
「宮市はどうです? あります?」
「宮市はあるような気がするな」
「気がするじゃなくて、イエスかノーで答えてくれませんか」
「イエス」と仕方なく僕は言った。「信じるよ」
「宮市の実力は信じるんですね?」
「イエス」
「しかし宇佐美の実力は信じない」
「信じない」
「それでは宮市と宇佐美の違いとはいったいなんですか?」
「宮市というのはサッカー的存在に対するアンチ・テーゼだな」と僕は口からでまかせを言った。
そういうのはとても得意なのだ。
「ふうん」
「しかし宇佐美というのはサッカーを軸にした価値転換だ」
「つまりアンチ・テーゼは認めるが、価値転換は認めない、と」
「ややこしい奴を認めると、もうキリがないからさ」
「お客さん、インテリですね」
「ははは、海外厨を七年もやってるから」

452 :
僕は彼女の前に立ち、その懐かしいセレソンのユニフォームを眺めた。
明るいカナリアイエローのシャツ、インクをこぼしたような黄色だ。
そして「Ronaldo」の文字。
やあ、と僕は言った。…いや、言わなかったのかもしれない。
彼女はやっと目覚めたように僕に微笑む。
ずいぶん長く会わなかった気がするわ、と彼女が言う。
僕は考えるふりをして指を折ってみる。四年ってとこだな。あっという間だよ。
現役続行はしないの?と彼女が訊ねる。
やらない、と僕は答える。
何故?
2002年の日韓大会が僕のベストのワールドカップだった。覚えてる?
覚えてるわ。わたしが優勝した大会でもあったんだもの。
それを汚したくないんだ、と僕は言う。
君の番号は、今はパトがつけてるよ。僕と同じで怪我に苦しんでるけど。
まだそんなにひどいの?
そういうポジションっだったのさ。

453 :
「ねえ、もう一度レアル・マドリーに戻りたいって思う?」
「いや」と僕は答える。「戻りたくなんかないな」
彼女は僕の答がうまく理解できないようだった。
「戻りたくないって・・・・・・本当に?」
「もちろん」
「どうして?」
「シャルケのままでいいからさ」
彼女はテーブルに頬杖をついて考えこみ、考えこみながらコーヒー・カップの中でスプーンを
かちゃかちゃとまわした。「信じられないな」
「信じたほうがいいよ」
「でもレアルの方が素敵じゃない」
「たぶんね」
「じゃあどうしてシャルケの方がいいの?」
「一度で十分だからさ」

454 :
「ねえ、レアルの頃って何を考えてた?」
「ゴールを入れること」
「その他には?」
「それだけ」
彼女はクスクスと笑ってからコーヒーをひとくち飲んだ。
「で、うまくいった?」
「うまくいったのもあるし、うまくいかなかったこともある。
 もちろんうまくいかない方が多かったけどさ」
「何回くらいゴール入れた?」
「数えてないよ」
「本当?」
「数えたくないんだ」
「私が男だったらきっと数えちゃうな。だって楽しいじゃない」

455 :
このスレすごいなw
センスがないから参加は出来ないけど楽しませてもらってます。

456 :


457 :
僕は何がなんだかよくわからないままに彼を部屋に通し、グラスに冷えた麦茶を入れて出した。
「いや、どうぞお構いなく」と彼は言った。「すぐに失礼致しますから」
それでも彼は美味そうに麦茶を半分ばかり飲み、ポケットからハイライトをひっぱり出してライターで火を点けた。
「寒い日が続きますねえ」
「そうですね」
「でもまあ昼間は幾分過ごしやすいようで」
「ええ、やはりニ月ですから」
「でもなんですねえ、ルールダービーは終わっちゃったし、リーグ戦もドルトムントの優勝は
 決まっちゃったようなもんだし、何かこうもうひとつ盛り上がりませんねえ」
「うん、それはそうですね」
彼はわけしり顔にふんふんと肯いてから部屋をぐるりと見回した。
「失礼ですが、ずっとお一人で?」
「いや、吉田麻也がしばらくオランダに出ているもんですから」
「ほうほう、御親友でべつべつのリーグと、それはなかなかよろしいですなあ」
彼はそう言ってクックッと楽しそうに笑った。

458 :
要するに、全ては僕の責任なのだ。
たとえどんなに酔っ払っていても、ゲルゼンキルヒェンのバーで隣に座った彼に携帯番号なんて
教えるべきではなかったのだ。誰だってそんなことは知っている。
だから、誰も――気の利いた人間なら――彼に番号を教えたりはしない。
誤解されるととても困るのだけど、僕は決してチョン・テセという人間を嫌ってるわけでない。
それどころか、彼にはなにかしら憎めないところがある、とさえ考えている。

459 :
ここは日本代表とJリーグが
強くなることの困難さを描くスレですねw

460 :
「ところでHはどうしてるかな」と彼は訊ねる。
「なかなかうまくやってるよ」と僕は答える。
「こないだ代表でばったりと会ったんだ。恋人と別れて若い韓国の男の子と一緒になったってさ」
「Oはどうだい?」
「降格圏のチームにいてさ、おそろしくひどいプレーをしてるよ」
「わかるね」
等々。
我々は勘定を済ませ、外に出る。
外ではまだ雪が降りつづいている。
「どう、最近日本に帰った?」と僕が訊ねる。
「いや」と矢野は首を振る。「どうも遠すぎてさ。そちらは?」
「帰ってないよ。それにあまり帰りたいって気もおきないものだから」
「うん」
「街もずいぶん変わっちゃっただろうな」
「うん」

461 :
十分ばかりぶらぶらとデュイスブルクの町を歩いているうちに、我々の話題は尽きてしまう。
そして僕はホテルに戻り、彼は3DKのマンションに戻る。
「まあ、元気でね」
「うん、そちらこそ」
そして、転換機ががたんと音を立てる。
そして何日か後には我々は再び別の道を歩み始める。
明日になれば我々は五百キロも離れたそれぞれの街で、それぞれのチームのポジション獲得に向けて
あてのない闘いをつづけていることだろう。

462 :
ナガトモは世界で一番タフなサイドバックにならなくちゃいけなかったんだ。なにがあろうとさ。
そうする以外にナガトモがセリエを生きのびていく道はないんだからね。
そしてそのためには、ほんとうにタフであるというのがどういうことなのか、
ナガトモは自分で理解しなくちゃならない。わかった?


463 :
ヘディングを三回くらいやったあとで、奇妙なことに気づいた。
つまり、ピッチの中の中国人はサッカー選手じゃないんだ。
いや、外見はすっかりサッカー選手なんだよ。
それは間違いないんだ。
僕にはそれが本能的にわかったんだ。
いや、違うな、正確に言えばそれはもちろんサッカー選手なんだ。
でもそれはサッカー選手以外のサッカー選手なんだ。
それは、サッカー選手がそうあるべきではない形でのサッカー選手なんだ。
うまく言えないよ。
でもその時ただひとつ僕に理解できたことは、相手が心の底から僕らを憎んでいるってことだった。
まるで暗い氷山のような憎しみだった。
誰にも癒すことのできない憎しみだった。
僕にはそれだけを理解することができた。

464 :
やれやれ
僕はズボンのジッパーを降ろし隆起したビール瓶大のイチモツを誇示した。

465 :
>>382 >>421の元ネタって何?
読んでみたくなった!

466 :
421の元ネタは「ダンス・ダンス・ダンス」の五反田くん。

467 :
何この良スレ

468 :
>>466
ありがとう!
教えてもらえて嬉しいよ。

469 :
サッカーの観戦が終わって、僕らはとても疲れていた。
僕は祐子に話しかけた。
「さっきの試合は散々だったね」
「ええ、散々だったわ」
祐子は僕の目を見て言った。
「サッカーはただ走っているだけじゃ駄目なの。
テクニックが大切よ。ボールタッチは優しくなくちゃ」
僕は返した。
「もちろん激しいタックルも必要だけどね」
「分かってるじゃない」
祐子の汗に濡れた体を見ているうちに、僕は試合がやりたくなってきた。

470 :
>>469
ワロタw

471 :
昔、村上春樹的みずほ銀行という伝説的名スレがあったが、これも凄い

472 :
スプートニク希望

473 :
長友がTVピープルはワロタ上手い

474 :
僕はこれまでの人生で、
いつもなんとか別のクラブに移籍しようとしていたような気がする。
僕はいつもどこか新しい場所に行って、新しい生活を手に入れて、
そこで新しい選手としてのステータスを身に付けようとしていたように思う。
僕は今までに何度もそれを繰り返してきた。
それはある意味では成長だったし、ある意味ではポジションの交換のようなものだった。
でもいずれにせよ、僕は違うクラブに移籍することによって、
それまでの自分が抱えていた何かから解放されたいと思っていたんだ。
僕は本当に、真剣に、レアル入団を求めていたし、
努力さえすればそれはいつか可能になるはずだと信じていた。
でも結局のところ、僕はどこにもたどりつけなかったんだと思う。
僕はどこまでいっても僕でしかなかった。


475 :
でもね、ラストパスにせよ、ほかの何にせよ、
私たちは自分でプレーを選んでいるような気になっているけど、
実は何も選んでないのかもしれない。
それは最初から戦術であらかじめ決まっていることで、
ただ選んでいるふりをしているだけかもしれない。
創造性にあふれたプレーなんて、ただの思い込みかもしれない。ときどきそう思うよ。

476 :
日本代表ではシュートとはパスワークを構成する多くの要因のうちのひとつでしかなかった。
シュートミスはパスコースを含んだままそこで生きつづけていた。そして加地は僕にこう言った。
「大丈夫よ、柳沢君、それはただのパスミスよ。気にしないで」と。


477 :

「でも可哀そうな浦和レッズ。あんなに一所懸命フィンケに任せて、戦術を変えて、
選手も少しずつ入れ替えて、そのあげく結局はほとんど何も残らなかったのね。
まるであぶくみたいに消えちゃったのね」
「山田と原口が残ってる」と僕は言った。


478 :
「急にボールが来たので」
と柳沢は言った。
「急にボールが来たので。あなたって面白い喋りかたするのね」
とジーコは言った。

479 :
「満足していない」
と圭佑は言った。
「満足していない」
とニートは言った。

480 :
よく分からんレス

481 :
若い頃読んだ文章は覚えているもんだね
だいだいどこのところか判るわ

482 :
「本当にサイドバックなの?」
「そうですよ。嘘ついたって仕方ないでしょう」
「その、つまり、いつからサイドバックなの?」
「もう三年になるかなあ。あれはちょうど北京オリンピックの年だったから」
「時よ止まれ。君は美しい」
「そうそう、それです」
「もうひとつ質問していいかな?」
「どうぞどうぞ」
「どうしてゴール前なんかにいたの?」
「サイドバックの概念に促れたくないからです。
 サイドを駆け上がったり、ドリブルしたり、クロスを上げたりって、そんなのばかりじゃ良くないですよ。
 私はちゃんとディフェンダーを背負ってターンだってできるし、シュートだってしてます。
 太鼓だって叩くし、パチスロもします。おかしいですか?」
「いや、別におかしくないよ。でもさ、なにかこう、ピンと来ないんだよな」

483 :
長友が良いパスについてこんな風に書いている。
「パスをするという作業は、とりもなおさず自分と自分をとりまく外国人との
距離を確認することである。必要なものは感性ではなく、うめぼしだ。」
(「堀北が好きで何が悪い?」2010年)

484 :
僕のペニ棒はその時9センチだった。初夏の太陽に晒されたイチモツを李某は口に優しく含んだ。

485 :
もっとも二人の本田は至極平安に練習していたし、イタリア人である僕が彼女たちを見分けることができないのに気づくとひどく驚き、そして腹さえ立てた。
「だって全然違うじゃない。」
「まるで別人よ。」
僕は何も言わずに肩をすくめた。

486 :
>>469
これ名作だよな

487 :
いい

488 :
それがやって来たのは4年ぶりだった。
「やあこんにちは、久しぶりだね」と僕は言った。
「こんにちは、でも久しぶりではないわ」とそれは言った。
僕は驚いてしばらく眉間にしわを寄せてから、聞いた。
「君が前に来たのはたしか4年前だよね」
「そうよ」
「それは僕にとってはとても長い時間だったんだ」
「あら、そうなの」
「僕はその間に長い長い終りが来るとは思えない冬を越えなければならない」
「それはとても寒そうね」僕を抱きしめながら言った。
「そうなんだ、とても。32匹のペンギンと3頭の白熊とすれ違った」
「でもまた来たわ」
「そうだね」
「あなたに会いたかったわ」
「僕もだよ」
「許してくれるかしら」それは聞いた。
僕は暖かい胸の中で答えた。
「もちろん」

489 :
ぼくは芝刈りを止め、ビールを飲んだ。

490 :
>>453感動したよ
>>テセw

491 :
「やあ、久し振り」と内田君が言った。「懐かしいな。元気かい?」
「なんとか元気だよ」と僕は言った。
内田君の笑顔は昔と変わらずさわやかで、活躍ぶりはマガト監督時代以上だった。
「リハビリの帰り?」と彼は訊いた。
「どうしてわかるんだろう?」
「そろそろ練習に戻るって聞いたからさ」と彼は言った。
まるで厭味のない言い方だった。
内田君がしゃべると、周りの空気がぱっと明るくなる。
まるでチャンピオンリーグ4強の立役者のようにだ。

492 :
何か半年前はまったく反対の小説がここに載っていたよなあ。
その次は本田ヴァージョンが載ったし。
内田と香川の名前を入れ替えても通用することになるなんて、
感激で涙がでちゃうよ、五反田くん。さわやかだぜ。

493 :
びびった
この板の七誌が香川になったかと思った

494 :
フランスに来て一年ばかりたった頃、不思議な事に気がついたの。
つまりね、わたしより明らかにテクニックが劣っていて、わたしほど努力しない人たちが、わたしより深く観衆の心を動かしているのよ。

495 :
僕はスタベンで、そのとき途中出場した。
ピッチに立って90秒でイエロー2枚貰ってPK献上した。
やれやれ、僕は左遷した。

496 :
>>469
文壇のファンタジスタ現る、だなw

497 :
少なくとも僕にとっては、そんなにきつくはありません。
僕はまあ例外的な存在かも知れませんが。
日本では多くのサッカー選手は、多かれ少なかれ、「ソサエティー」みたいなものを作っています。
でも僕はそういうのがあまり好きじゃない。
だから僕は日本の外に出て生活し、サッカーをやってみたいと思ったんです。
サッカー選手はどこにいてもプレイができます。
それはサッカー選手であることの大きな特典ですよね。

498 :
日本にはサッカー界という「ソサエティー」があり、サッカー選手それぞれの持ち場みたいなものがある程度自然に決まってきます。
そういうシステムができあがっている。
そうなると、どうしてもサッカー選手のあり方が物質的になってしまう。
グループが形成されたり、無言の細かいしきたりみたいなものができてしまう。
しきたりを破ると、いろいろと面倒が生じる。
そういうのはぼくの考えるサッカー選手とあり方とはまったく逆のものです。
せっかくサッカー選手になったんだもの、自分の好きにやっていけばいいじゃないですか?
自由であること、どこにでも行って、何でも好きなことをする・・・それが僕にとっての最優先事項です。
僕が日本からいなくなっても、寂しがったり残念がったりするような人はとくにいないみたいだし。


499 :
イタリア人のサポーターの特徴のひとつは、何か文句があるとすぐに立ち上がって怒鳴ることだ。
同時に手も振り回す。
チャントを歌いながらこれをやるから、はてで見ているとけっこうおっかない。
知人のイタリア人は下手なオーバーラップをしてたらたら走ってる長友を見かけると
戻ってきたときに、サンシーロの席を立って
「ナガトーモ、あんたサッカーなんてしないで、うちでパスタでも茹でてな!」と怒鳴った。
下手なサッカー選手に対して不寛容なことも、イタリア人サポーターのもうひとつの特徴である。
しかしそのたびに僕は長友に同情しないわけにはいかなかった。
長友だって、生活のためにやむなくサッカーをしているのかもしれない。
それで家に帰って、台所で実際にパスタを茹でながら、スナイデルにむかって涙ながらにこぼしているかもしれない。
「僕はね、今日サッカーをしていて『ナガトーモ、あんたサッカーなんてしないで、うちでパスタでも茹でてな!』
ってどっかの男に怒鳴られたんだよお」と。
気の毒だ。
日本なら「うちに帰って、大根でも煮てな!」ということになるだろうか。

500 :
2月の最初の日だったと思う。
イタリアも厳しい冬を迎えていた。
僕はその朝、通いの家政婦は持ってきてくれる「ガゼッタ・デロ ・スポルト」で
チームに新しい日本人が移籍したことを知った。
チェゼーナという弱小チームから電撃移籍したその男と僕はかつて闘ったことがある。
2010年6月、勝ちぬけは当然と思われていたエトオがいたカメルーンに勝利した国の
DFだ。8か月たった今でも、あの時のことはよく覚えている。
監督が僕たちを集め、カメルーンと日本の試合をビデオで見せながら、ポインターで
二人の日本人を覚えるようにと言った。
ひとりはホンダという、車と同じ名前のストライカーだった。彼はゴールをあげ、
あまつさえエトオの頭をなでまわした。監督はDF陣に向かって、ホンダを封じろ、
と注意したが、僕はシンジ・オノの方がすごいと考えていた。
そして、もうひとりが、トオモという小さいがスペックの高い、そう、ちょうど日本車
のように縦横無尽に走る男だった。
そのトオモがチームメートになったのだ。

501 :
オランダ人たちは、もちろんホンダのことを良く覚えていたし、どんなに若い選手でも
シンジ・オノの記憶は力強くよみがえった。
その日本に対して、僕はあいさつ代わりにゴールをたたき込んでやった。
あの時のゴールキーパーは今、ベルギーにいるらしい。敵ながらすばらしい男だと思った。
インターネットで彼の名前を検索したことがあるが、なぜがゲイ専用の下着サイトに
行きつき、あわてて目をそらしたこともあった。
ところが、シンジ・オノすらいない日本はデンマークに3−1で勝利して、僕の国と
共に決勝ラウンドに進出した。いいかい、デンマークにだよ、あのラウドルップ兄弟
を育てたデンマークに勝ったんだ。それは日本国サッカーのフォークローレの
始まりだった。

502 :
結局、日本はパラグアイ戦で非常に悲惨なむごいかわいそうな負け方をした。
あのゴールをはずしたのは残念ながらロベルト・バッジオではなかった。日本人たちが
涙を流して、それでもきちんと挨拶をしてピッチを去ったのを、僕たちはオレンジ・ジュース
を飲みながらテレビで見ていた。
それからすぐに、僕はドイツのチームに何人かの若い日本人選手が移籍したのを
知った。カガワという中学生のような体格の若者はたちまちドイツ人の心をとりこにした。
僕は知り合いの新聞記者に、カガワは南アフリカに行ったのか、僕と闘ったことがあるか、と
尋ねたが、驚いたことにカガワはサブでもなく、単なるスタッフとして同行していただけだそうだ。
また、僕は日本人はみんなシンジなのかとも尋ねて、さすがにそれはない、と言われた。
そして、トオモが仲間になった。
監督のレオは日本でプレイしていたこともある。レオに言わせれば、そのチームは日本では
バルサにたとえられて、何度もジャパン・リーグで優勝したことがあるらしい。
(続き、誰かたのむ)


503 :
このトオモという小さなゴリラのような青年はとても気さくな男だった、うちのチームの
裏番マテラッティにすぐに気に入られ、チームにすんなり溶け込んだ。

504 :
>>503
やれやれ、と僕は思った。

505 :
気づいたらトオモはしょっちゅううちに入り浸るようになっていた
俺と同じくらいの背丈でまるで違和感なくうちのリビングのソファーでゴロゴロしていた

506 :
>>502
それはある
詰め込み世代の新人って指示待ちか出来もしない癖に勝手な事やって迷惑掛けてくれる奴かの両極端だった
ここ数年の奴らは、意外と使える
我々にしてもそうだったけど目で盗んで憶えるというか自分の頭で考えて言われなくても的確に動けるのが増えた気がする
日本人らしさが戻って来た感じ

507 :
「中村君って言い訳ばかりするのね」
ワールドカップが終わって一か月、まだ激闘の疲れが残る8月の熱くダルい日の朝、彼女は言った。
僕はすこしムっとしながらもこの一か月の激しい喪失感から適当に合わせることにした。
「しょうがないんです。もう生まれたそのスポイルされて育ったアレがあって
それ以上にスポイルしてくれないと、自分とは向き合わないので」と僕は言った。
「それじゃあアイツの活躍は中村君はどう思ったの?もう代表はアイツ中心みたいになっちゃたんだし、
もうまわりはスポイルしてくれないよ」と彼女は口元に笑みを浮かべながら言った。
僕はこいつもスポイルされて育った女なんだなぁと思い、めんどくささから
「アウェーでよく勝ったね。いいことじゃん、君の顔面はどうしたのかな?」
とちょっと突き放したようにぶっきらぼうに答えた。



508 :
するとこの女は
「やっぱり中村君って相当スポイルされてるのね」と彼女もすこしムっとし始めた。
「正解じゃない」とだけ僕は言いこの会話から早く抜け出したかったが二人の間に微妙な空気が流れ始めた。
俺は親じゃないんだから自分で感じてほしいが、彼女は頑なに沈黙を守った。
二人の間に長い静寂がおとずれたが、やはり彼女の方が僕よりスポイルされて育たなかったのか
「中村君なにか飲みたいものでもある?」と彼女は聞いてきた。
「ノー・スポイル・オール・ライト」と僕は言い席を立ってその場を離れた。

509 :
「き、君はどこのチームへ行くの?」と彼は尋ねた。
「ケルン」と僕は答えた。
「ケルンってDFでプレイするの?」
「いや、そういうんじゃなくてね。ベンチで試合を見たりしてさ、研究するわけさ。ルーカスとかショルヒとかヤヤロとかをね」
ルーカス以外の人の名前は聞いたことないな、と彼は言った。僕だって殆ど聞いたことはない。契約書類にそう書いてあっただけだ。
「でもとにかくケルンが好きなんだね?」と彼は言った。
「別に好きじゃないよ」と僕は言った。

510 :
「ねえ、どうしたのよ、オカザキ君?」とホンダは言った。「ずいぶん禿げちゃったじゃない、あなた?」
「そうかな?」と僕は言った。
「やりすぎたんじゃない、生涯ダイビングヘッドとやらを?」
僕は笑って首を振った。「こっちに来てからヘディングなんて一度もやってないよ」
ホンダはかすれた口笛を吹いた。「もう半年もやってないの?本当?」
「そうだよ」
「じゃあどうしてそんなに禿げちゃったの?」
「大人になったからだよ」と僕は言った。
ホンダは僕の両肩を持って、じっと僕の目をのぞきこんだ。そしてしばらく顔をしかめて、やがてにっこりと笑った。「本当だ。たしかに何か変わってるみたい。前に比べて」
「大人になったからだよ」


511 :
トオモよりも、HONDAの方が餌やりには大変なんだ。
しつけるには、しつけられるしかないんだ。
だから、、トオモは未だ小さいんだ、。
ビッグマウスと言うが、ただのビッグゴリラなんだ。
・・・だから、オレは、、スモールゴリラの方が・・・・スキ・。

512 :
作品名は?
まさか厨の創作?
質が落ちてね?


513 :
牛田はおそろしく本を読まない。彼がスポーツ新聞とケータイ以外の活字を読んでいるところにお目にかかったことはない。僕が時折時間潰しに読んでいる本を、彼はいつもまるで岡田が岡田叩きを眺めるように物珍しそうにのぞきこんだ。
「何故本なんて読む?」
「何故ゲームなんてする?」
僕は酢漬けの梅干と野菜サラダを一口ずつ交互に食べながら、牛田の方も見ずにそう訊き返した。
牛田はそれについてずっと考えていたが、5分ばかり後で口を開いた。
「ゲームの良いところはね、全部時間の無駄ってところだね。0−0延長PK戦で敗退、何も残りゃしない。」

514 :
牛田はそう言って、僕が食べ続けるのを眺めた。
「何故本ばかり読む?」
僕は梅干の最後の一切れをビールと一緒に飲みこんでから皿を片付け、傍らに置いた読みかけの「心を整える」を手に取ってパラパラとページを繰った。
「南アフリカWCのゲームキャプテンが書いたからさ。」
「監督の書いた本は読まない?」
「監督の書いた本になんてなんの価値もないよ。」
「何故?」
「決勝トーナメント進出のゲームキャプテンに対しては大抵のことが許せそうな気がするんだな。」


515 :
♪気ままな朝帰り♪
♪北風のベンチでアップしながら
心では海外を気にしてた
なごりおしい顔をして半分ほっとして
バスの窓から手をふる私
♪そんな季節がいくつか過ぎたあと
運命のいたずらに出逢ったの
あれはたしか22歳の最後の名古屋戦
移籍に胸がふるえた
♪Jなんか出てしまおう
なんとかくらして
もう二度と削られない

516 :

♪けれどゆうべただひとり
ママを忘れるため
にぎわう通り歩いた
♪鹿島がうらめしかった昔が
なんとなくてれくさくなつかしい
だって今は誰ひとりとがめることもない
不動のサイドバックなの
(♪不動のサイドバックなの)


517 :
「あのね、ルーニー君、どんな事情があるかは知らないけれど、そういう種類のことはあなたには向いてないし、ふさわしくないと思うんだけど、どうかしら?」とテリーさんは言った。彼女はテーブルの上に手を置いて、じっと僕の頭を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「自分でもときどきそう思います」
「じゃあ、どうしてやめないの?」
「ときどき毛が欲しくなるんです」と僕は正直に言った。「そういう頭髪の温もりのようなものがないと、ときどきたまらなく淋しくなるんです」

518 :
「このPK蹴る?」って聞くと「俺が行きます」って言う
「やっぱり俺がいくよ」って言うと「いや俺が」って言う
「よく決めたね」って言うと「海外組ですから」って言う
そうして悔しくなって
「今度は俺だろ」って言うと「コロコロですか」って言う
嫌みでしょうか


519 :
「あのね、テリー君。どんな事情あるかは知らないけれど、ああいう種類のことはあなたに向いてないし
イングランド主将としてふさわしくないと思うんだけど」
ルーニーはジャージの萌え袖をテーブルの上に置いて、じっと僕の顔を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「あれは急に彼女が来たので仕方がなかったのです」
「じゃあ、どうしてRなんかしちゃったの?」
「あれはRなんかではないんだ。そもそも彼女はサッカー選手を渡り歩くような
たぐいの女だった。きみだって急に彼女が来たなら同じことをしていたと思うよ」

520 :
「あのね、ダイスケ君、どんな事情があるかは知らないけれど、芸能界の女性はあなたには向いてないし、
ふさわしくないと思うんだけど、どうかしら?」とウバガイさんは言った。
彼女はテーブルの上に手を置いて、じっと僕の顔を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「自分でもときどきそう思います」
「じゃあ、どうして妊娠させたの?」
「ときどき温もりが欲しくなるんです」と僕は正直に言った。
「そういう家庭の温もりのようなものがないと、ときどきたまらなく淋しくなるんです」

521 :
「昨晩は中田氏だった。いつも気持ちがいい奴だね」
と男は言った。
「昨晩、中田氏?気持ちがいい?」
僕はびっくりして彼の顔を見た。
この男はどうしてそのことを知っているのだろう?

522 :
ゆうべは おたのしみでしたね

523 :
「私が間違っていたと思う?」かりながそう訊ねた。
名無しはビールを一口飲み、ゆっくりと首を振った。「はっきり言ってね、みんな間違ってるのさ」
「なぜそう思うの?」
「うーん」名無しはそう唸ってから上唇を舌でなめた。ドイツ戦の後で答えなどなかった。
「わたしは気が狂うくらい一生懸命に考えたのよ。ブログ炎上で死ぬかと思ったわ。
それでね、何度も何度もこんな風に考えたわ。名無しが間違っていて私が正しいのかもしれないってね。
被災者や作業員がこんなに苦しんでるのに、なぜ名無しは何もせず2ちゃんで煽ってるんだろうってね」
かりなはそう言うと軽く笑って、しばらく憂鬱そうに眼の縁を押さえた。
「わたしにRって書き込んだ?」
「少しね」
「本当に少し?」
「…忘れたよ」

524 :
「俺はこれまでできることなら十七や十八のままでいたいと思っていた。でも今はそうは思わない。
俺はもう十代の少年じゃないんだよ。俺は責任というものを感じるんだ。
なあマツ、俺はもうお前と一緒にいた頃の俺じゃないんだよ。
俺はもう三十四歳になったんだよ。そして俺は生き続けるための代償をきちっと払わなきゃならないんだよ」。

525 :
2011年の夏に韓国A代表は74年以来初めて3点差で日本代表に敗北した。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような惨めな惨敗だった。
それは韓国の行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、DF陣を切り裂き、組織を理不尽に引きちぎり、
完膚なきまでに叩きつぶした。そして勢いをひとつまみもゆるめることなくペナルティエリアを蹂躙し、
趙監督の目指したパスサッカーを無慈悲に崩し、札幌の気の毒な韓国サポーター群の自尊心ごと熱で焼きつくし、
自国批判の砂漠の砂嵐となって八百長問題で揺れるどこかのヒステリックな
サッカー協会をまるごとひとつ砂に埋もれさせてしまった。みごとに記念碑的な惨敗だった。
練習場の変更要請を取り下げたお偉方は戦術システムに理解がなく、派閥争いをしていた。
さらにつけ加えるなら、日韓の力関係が逆転していたことに無知だった。
それがすべてのものごとが始まった場所であり、(ほとんど)すべてのものごとが終わった日だった。


526 :
様々な想いが僕の頭に脈絡もなく浮かんでは消えていった。様々な人の姿が
日本のゴールシーンのリプレイで覆い尽くされたモニターの上に浮かんでは消えた。
あなたのせいじゃない、と彼女は言った。そして何度も首を振った。あなたは
悪くなんかないのよ、精いっぱいやったじゃない。
違う、と僕は言う。韓国にフィットしないパスサッカー、交代選手の怪我、パクチソンの代表引退。違うんだ。
韓国は何ひとつ出来なかった。指一本動かせなかった。でも、やろうと思えばできたんだ。
韓国代表にできることはとても限られたことなのよ、と彼女は言う。
そうかもしれない、と僕は言う、でも日本にだけは負けちゃいけない。いつまでもきっと同じなんだ

527 :
一言だけ言わせてほしい

ゴミクズの在日はR

528 :
長友が漫才でいう「つっこみ」なら、岡崎は「ぼけ」にあたるわけだけど、
岡崎には岡崎の洞察があり、人柄があり、だだの頷き役では終わってないところがよい。
長友のつっこみをさらっと受けて、鋭く切り返すこともある。
長友はそのへんを承知の上で、自分の役割を意識的にいくぶん過剰に演じている。
まことに絶妙のコンビというべきか、あうんの呼吸がとれている。
だから、と言いわけするのではないけれど、ビールを飲みながらサッカーを見ていると、
きりがないですね。
気がつくと前半終わっていたりする。
それにあわせて(喉が渇くから)ビールもついつい飲んでしまう。困ったものだ。
こうなると、ダイエットも何もあったものではない。

529 :
彼は、まるでゆで卵の妖精のようだ。

僕は言った。
「サッカーボールか。そんな人生も悪くはないね」

530 :
「でもね、岡崎君。私はそんなに頭の良いFWじゃないのよ。
私はどっちかっていうと馬鹿で古風なFWなの。
システムとか3‐4‐3とか責任とか、そんなことどうだっていいの。
ドリブルして、DFを突破して、ゴールネットを揺らせばそれでいいのよ。
それだけなの。私が求めているのはそれだけなのよ」
「ザックが求めているのはそれとは全然別のものですよ」
「でも人は変わるわ。そうでしょう?」と前田さんは言った。
「3次予選て北朝鮮の荒波に打たれ、挫折し、大人になり……ということ?」
「そう。それに長く私と別れることによって、
私に対する感情も変わってくるかもしれないでしょ?」
「それは普通の人間です」と僕は言った。
「彼は普通じゃない。茹でる前のスパゲティみたいに起用が固い人間ですよ?」

531 :
http://pita.st/n/afoqru06
http://pita.st/n/acijvwy6

532 :
やれやれ

533 :
僕は

534 :
北朝鮮のホームは不吉でもあり、一見統率されたうねりの様にも見えた。

535 :
そして、ぼくは射精した

536 :


537 :
僕はまだロシアリーグのCSKAモスクワでプレーしている。2012年の冬以来、
三大リーグのクラブからのオファーはない。どこかのビッグクラブが僕を獲得しそうだという話も聞かない。
またリーグが再開して、ロシアの冬の鳥が頭上をよぎっていく。そして僕は歳をとり続けていく。
夜の暗闇の中で、僕は時折、移籍できなかったラツィオのことを考える。

538 :
2012年6月16日、晴れ上がった初夏のワルシャワ。まだ風は冷たく、道を行く人々はコートを着ている。今日はギリシャ戦──ユーロ2012グループAの最後の試合だ。
あるいはあなたは「できたらポーランド戦で突破を決めて、ギリシャ戦は休みたかったな」と考えているかもしれない。でも残念ながらポーランドとは引き分けだった。
あなたはいつもの時間に目を覚まし、ロシア代表のユニフォームを着てスタジアムに向かう。それは何の変哲もない朝だった。
見分けのつかない、決勝トーナメント前の予選の一試合だ……。
ギリシャのギョルゴース・カラグニスが、前半ロスタイムにクリアミスを拾ってロシアのゴールに突き刺すまでは……。

539 :
ああ、神様、偉大なる母国、大英帝国に栄光をもたらす
11人の勇者をお守りください。
我が大英帝国と共に18世紀に世界の海と大陸を制覇した
ネザーランドの兵士たちが、ピッチに崩れ落ちた。
何ということだ、南アフリカであれほどまでに輝いていた
低い国のツワモノたちが、涙を流していた。栄光の日々は
短く、私の髪は日に日に豊かに生えそろっている。
「ソフトモヒカン」・・・かつてユナイテッドの7番の
選手がしていた髪型に、私も挑戦することができるのかと
思うと、胸にこみ上げるものがあった。


540 :
高原が足を痛めたというので、ゴトビはジミー・フランサを準備させた。
ジミー・フランサ!と僕は思った。
やれやれ、どうしてそんなモグラの糞みたいなものがうちにいるんだ?

541 :
6月の日本は青く滲む。宮城の利府は閑静な街だった。
僕はありもしない皮算用を考える。ブラジルを上手く回避できた。
トルコは強いがきっと勝てるだろう。
そうすればベスト8、次はセネガルと夢は膨らむ。
試合の日スタジアムの雰囲気は埼玉や横浜のそれとは違った。
この利府という土地に内包された静けさが何かをオブラートに包んでいるようだった。
まるでシナリオに描かれてたように僕は何もできず終わった。
それは涙雨に見えた。

542 :
ロシア代表のアルシャビンがギリシャ戦の前にこの人の本を読んでいた映像をニュースで見た。

543 :
マジで?翻訳されてるんだな

544 :
ロシアでは村上春樹すごい人気。
ほとんどが翻訳されている。
やれやれ、そしてぼくは写生した。
あっはっは

545 :
やれや、アルシャビンは優子の事を考えならがまるで月の中がうごめくようなRーをした。

546 :
やれやれ、勝負は9月にもちこしのようだ(´〜`;)

547 :
あるいは勝ち点とはメタファーである。

548 :
窓の外は雨の先が地表に向け一点に降り注いでいた。
代表合宿の夜僕は古いワールドカップの録画を見た。
キーパーとキャプテンがいがみ合ってるうえに監督は戦術なしで
おまけにFWはがら空きのゴールマウスに打てないという惨めな筋だったが
結局勝ち点は取れるという内容だった。
僕はテレビのスイッチを切り、ベッドに潜り込み
数秒後には眠りの中に包まれていった。

549 :
ロンドン五輪の日韓戦の後、韓国選手達が騒ぎ始めた。彼らは「独島はわが領土」を叫んでいた。
結構、政治的アピールをするならしてくれよ、と僕は思った。プラカードでも掲げて、日の丸を足で踏み
つけて粉々にしてくれ。全然かまわない。そうすれば僕だってさっぱりするし、あとの
ことはIOCやFIFAがなんとでもする。手助けが必要なら手伝ったっていい。さっさとやってくれ。

550 :
「まあ当分会うこともないと思うけど元気でな」と別れ際に本田さんは言った。
「でも前にいつか言ったように、ずっと先にプレミアリーグでお前に会いそうな気がするんだ」
「楽しみにしてますよ」と僕は言った。
「ところであのときとりかえっこしたトップ下のポジションだけどな、お前がサイドじゃない方が良かった」
「同感ですね」と僕は笑って言った。

551 :
「べつに相手チームのゴールか自分のチームのゴールか
どうでもいいということではないんだ」と僕は少し間をおいて言った。
「何が起こったのか自分でもうまくつかめないだけなんだよ。
僕は自分のプレイをできるだけ公平につかみたいと思っている。
必要以上にミスを誇張したり、必要以上に結果にこだわったりしたくない」
中継:おや?監督が選手交代を告げているのに、オウンゴールの村上選手気づかないようです。
「わからないよ。とても時間がかかることなんだ」
ブーイング!!!
「一点ですむかもしれない。ただ二点になるかもしれない。僕にもわからない。
結局のところ世界の成り立ちはだれにも理解できないし、理解することに意味はない」

552 :
試合中にサッカーなのかドッジボールなのかわからなくなった件について、、、
僕は変わったサッカープレイヤーなんかじゃない。
本当にそう思う。
僕は平均的プレイヤーだとは言えないかもしれないが
でも変わったプレイヤーではない。僕は僕なりにしごくまともなプレイヤーなのだ。
サポーターが僕という存在をどう捉えたとしても僕はそれほど気にしない。
サポーターが僕をどのように見なそうと、それは僕には関係のない問題だった。
それは僕の問題というよりはむしろサポーターの問題なのだ。

553 :
試合中に寝ていた件について、、、
目が覚める。ここはどこだ?と僕は考える。
考えるだけではなく実際に口に出して自分自身にそう問いかける。
「ここはどこだ?」と。
でもそれは無意味な質問だ。
問いかけるまでもなく、答えは始めからわかっている。
ここは僕のピッチなのだ。

554 :
今年もノーベル賞取れなかった記念age

555 :
「いまの僕は魅力的な女の子とのサッカーには興味はないんだ」(嘘1)
「それはよくわかるわ」(嘘2)
「僕がその気にならなくても、そういう機会はいくらでもあった」(嘘3)
僕のまわりでは、そんな話はいくらでもあった。そんな時代だった。(嘘4)
「そうなの。でもあなたって、ちょっと特別なのよ」(嘘5)
これには僕も驚いた。(嘘6)
「僕は自分をそういう風に思ったことは一度もない」(嘘7)
「きょう初めて会ったけど、あなたとサッカーしたいのよ」(嘘8)
「うまく説明できないが、するべきと思うかしないべきと思うか僕にはわからない」(嘘9)
そこにたどり着くまでには、とても時間がかかるんだよ(嘘10)
僕は夢の中で射精した。(本当1)

556 :2012/10/15
「僕は自分の発言がどう捉えられようとも気にしない」ウ1
「あなた見てると、それはよくわかるわ」ウ2
「同様に、ワールドカップもまったく僕には関係ない」ウ3
「そう、あなたってそういうことにまるで関心のない人よ」ウ4
「そうしたことは僕の問題ではない。彼らの問題なのだ」ウ5
「やっぱり、あなたって特別な人なのよね」ウ6
「世の中には、安酒を飲んで酔っぱらう人もいる。僕には理解できない」ウ7
「あなたが認めるのは、魂の交流だけのような気がする」ウ8
「そう、それ以外は認めても意味はない」ウ9
「あなたって魂で交流してるから、あとはどうでもいいのよね」ウ10
僕はおかっぱ夫人の言う通りだと思った。ホ1
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