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2012年2月ニュー速VIP183: 芳槻さら「パワポケ君にチョ、チョコを渡します」 (292)
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芳槻さら「パワポケ君にチョ、チョコを渡します」
- 1 :12/02/15 〜 最終レス :12/02/16
- 一日遅れですが、パワポケ10でバレンタインSS書いてみます。
まったり書くので、良ければ見ていって下さい。
注:主人公はそれなりにクズです。全彼女候補とそれなりに良い関係を築いてます。
ナオさらの関係は和解済みという設定。
- 2 :
- 本日2月14日はバレンタインデー。
由来としては色々と血生臭い話のあるこの日であるが、極東の島国においては独自の文化を気付いている。
曰く、お菓子業界の陰謀渦巻く日。
曰く、全国の男性の身だしなみ整え率がハネ上がる日。
そして―――女の子が勇気を出す日、だ。
そして、その例に漏れず、日本の山奥にある少々特殊な高校、親切高校の二年生。
芳槻さらもまさに今勇気を振り絞っている最中だった。
さら(お、お、おち、落ち着こう私。こ、こ、こんなの何でも無い事じゃない)
- 3 :
- 二月中旬という一年で一番寒い時期でありながら、さらは額に汗を浮かべている。
表情は緊張からか鬼気迫るものになっており、横を通る生徒が二度見する程だ。
今彼女が居るのは、彼女の想い人である小波のクラスのドアから少し離れた廊下。
少し除き込めば、バカな仲間達とバカな話をしている野球バカが視界に入るのだが、その勇気がなかなか出ない。
さら(うぅ…小波君、一人になってくれないかなぁ)
最初はいつもの様に屋上に居て、小波が来るのを待とうと思っていたさらだったが
それでは来なかった場合、この千載一遇のチャンスを逃す事になる。
小波に想いを寄せる女子は多い。
さらの知っているだけで、5人も居り、そのいずれもが強力な個性を持つ美人だ。
それにこの間、あの天道を倒してセンバツ出場を決めた野球部のキャプテン兼エースピッチャーという事で
下級生の中でもファンが増えているという。
さらの知り合いで小波とは敵対している桜井いつきが「たしかに野球をしてる時だけはかっこいいかも」などと
言っていたのだから相当だ。
- 4 :
- しえ
大全2だしてほしい
- 5 :
- 小波を狙う女子達(特に前述の5人)と比べて、自分の容姿が著しく劣るとは思わないが
個性という意味では、完全に普通の一般的な女の子でしか無い自分は、完敗しているとさらは思う。
女性としての魅力にも自信は無い(自身の姉程では無いが)
さら(私じゃ敵わないかもしれない…でも、小波君を好きな気持ちでは誰にも負けない)
そう一念発起してのこの状況である。
小波の優柔不断ぶりというか、八方美人ぶりが作用して、2年のこの時期になっても彼の彼女の座は空白のままだ。
だからこそ、このバレンタインという日に決めてやろうと考える女生徒は少なく無い。
5人の中の一人、自治会長としてバレンタインに浮かれる輩を取り締まる側の神条紫杏すら
こっそりとバッグに忍ばせている位である。
- 6 :
- さら(ただでさえ、同じクラスの神条さん、大江さん、天月さん、お姉ちゃんには出遅れている感が強い)
さら(だからここで一発逆転を狙わないと…っ!)
キーンコーンカーンコーン
何度目か分からない勇気の奮い立たせを実行しようとしたさらだったが、それはチャイムの音に阻まれた。
さら「…仕方ない。大丈夫、まだ一限目が終わっただけ、まだまだチャンスはある」
そう自分に言い聞かせて、さらは自分のクラスへと戻った。
- 7 :
- さら「…………………………………………………………」どよーん
時刻は3時過ぎ。6限目の授業中だ。
だというのに、さらの机の横に掛けられているバッグの中には、未だにチョコレートが入っている。
椅子に座るさらは、一目見ただけで自分の人生で犯した罪を数えたくなる程、どす黒いオーラを放っていた。
さら(どうして、どうしてこうなっているんですか…)
シャーペンを握りしめながら、さらはこれまでの休み時間を振り始める。
- 8 :
- ・二限目の休み時間
さら(よ、よしチャンスだ。今は小波君はトイレに行ってるから一人で居るハズ)
さら(教室に帰って来る時に声を掛けて、後で屋上に来てもらう様に言えば…!き、来た!)
さら「あ、あの小波k
カズ「小波〜!今ちょっとええか?」
小波「ん、どうした?カズ」
カズ「ええからええから、ちょっとそこの奥の部屋まで…」グイッ
小波「お、おいカズ?引っ張るなって…」ズルズル
さら「………………………」
さら(…その後、奥の空き部屋から、出て来た小波君は照れくさそうな顔をして、手には可愛く包装された箱を持ってました)
- 9 :
- ・三限目の休み時間
さら(よ、よし今度こそ。小波君は美術の時間で使う筆を忘れて、購買に買いに行ってる)
さら(ここは買い終わって振り向いた瞬間に声を掛けて…)
五十鈴「ん、小波じゃないか?何を買ってるんだ」
小波「あ、五十鈴。いやさ、うっかり次の時間で使う筆を寮に忘れちゃって」
五十鈴「全く、相変わらず忘れ物が多いな小波は」
五十鈴「出る前に一度でも時間割を確認していれば、そんなミスは起こらないハズだぞ?」
小波「たはは、面目無い」
- 10 :
- 猿よけ支援
- 11 :
- 支援
- 12 :
- 五十鈴「それに、それならわざわざ新しい物を買う必要も無いだろう」
五十鈴「筆なら私が予備を持っているから、貸してあげるよ」
小波「え、良いのか?それは助かるな」
五十鈴「あぁ他に渡すものもあったからな。丁度良い」
小波「?まぁ、このお返しは何かでさせてもらうよ」
五十鈴「ふふふ、楽しみにしているよ。そうだな、1ケ月後なんか良いんじゃないか?」
小波「?」
さら「………………………………」
- 13 :
- 今ラスト付近のキスシーン書きながら投下してるので、支援助かります。ありがとうございます。
- 14 :
- ・昼休み
さら(一番時間の長いこの昼休みこそ最大のチャンス)
さら(今迄はタイミングを見計らっている内に先を越されたけど、同じ轍はもう踏まない)
さら(すぐ教室に行って、お弁当を一緒に食べないかと誘う!)
さら(…あれ?)
授業が終わってすぐ小波の教室に急いださらだったが、教室に小波の姿は無い。
さっきの授業が体育だったのか?と思うも、時間割表を見ると体育は6限だ。
ナオ「あれ?さらりんじゃん。どうしたの?そんなに息を切らして」
- 15 :
- 支援
- 16 :
- さら「あ、お姉ちゃん。こ、小波君がどこに行ったか知らない?」
ナオ「小波君ならさっき紫杏ちゃんに、仕事があるからって自治会室にしょっぴかれてましたよ」
ナオ「まぁ本当にお仕事なのかは怪しい所ですけどネw」
さら(ま、また先を越された…!別クラスなのが恨めしい…!)
ナオ「そ、それよりさら。折角会ったんだし、一緒にお弁当食べない?」
さら「ごめんお姉ちゃん。私ちょっと忙しいから。それじゃあね」スタスタ
ナオ「さ、さら〜」ショボーン
さら(昼休みは長い。ずっと自治会室に居るって事も無いだろうし、どこかでチャンスがあるハズ!)
- 17 :
- 十分後・自治会室前
ガララッ
さら(よし、小波君が出て来た!)
小波「いや〜それにしても驚いたよ。まさか取り締まる側の自治会長様がね〜」ニヤニヤ
紫杏「う、うるさい!私が決めたルールなのだから、特例を認めるのも私の自由だろう」
小波「ハハハ、そういう事にしておくよ。ありがとうな、紫杏」ニコッ
紫杏「む、う、うむ///そ、それじゃあ私は取り締まり班と合流するのでな」
小波「あぁ、頑張れよ」
- 18 :
- さら「……………………………」ゴゴゴゴゴ
さら(はっ!い、今うっかり何でこんな人にチョコあげなきゃいけないんだろうとか思っちゃった!)
さら(だ、大丈夫大丈夫。小波君は皆に優しいだけ!私はまだ小波君の事を好きで居れる!)
自分の中で何とか折り合いを付け終わり、紫杏が校庭へ移動して小波が一人になった事に気付く。
- 19 :
- さら(よし、今日最大の好機到来!周りには誰も居ないし、これなら邪魔される事も無い)
いざ、これで行けると思うと、心臓の鼓動が速くなるのを感じながら
声が裏返らない様に気を付けて、さらは小波を呼び止め――
?「あーさらちゃん!」
様とした瞬間、自分が誰かに呼び止められた。
- 20 :
- 久しぶりだな
- 21 :
- 桜空たんprpr
- 22 :
- さら「!?い、いつきちゃん!?」
小波「ん?あれ、さらといつきちゃんじゃないか」
呼び止めた女子生徒、桜井いつきの大声で前を歩いていた小波も振り返る。
いつき「いやー探したよ。今日はこういう日だからさ、アタシが姉御とさらちゃんを守らないとって…むむ!悪大魔王小波!」
小波「悪大魔王って…魔王は大体悪いだろうけどさ」
いつき「お前がここに居るっていう事は…ピーン!そういう事かぁ!」
さら「い、いつきちゃんちょっと黙っ…」
いつき「今日お前をさらちゃんと姉御に近付ける訳にはいかない!早々に立ち去れぃ!」
- 23 :
- いつきww
- 24 :
- ナオちゃんの出番だろ
- 25 :
- 支援
- 26 :
- 小波「?な、なんだか分からないけど、俺早く飯食わないといけないから、またな。二人共」
さら「ちょ、ちょっと待っ…」
いつき「ご飯なら好きなだけ食うと良いよ!ただし姉御とさらちゃんを食べるのは許さないからな!」
さら「だからいつきちゃんは黙ってて!!」
そんなツッコミを入れている間に、小波は廊下を曲がってしまい
しかもその後に
「あー小波君やっと見つけた。今日は追々々々試があるんだから昼休みも勉強するって言ったでしょ!」
なんて声が聞こえて来て、完全に好機を逸した事に、さらは愕然とした。
- 27 :
- タエタエかな?
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYqZDaBQw.jpg
- 28 :
- いつき「ふぅー危ないトコだった。全くもうさらちゃんは危なっかしいんだから」
いつき「その手に持ってるのってどーせチョコなんでしょ?そ、それならアタシが貰ってあげても…」もじもじ
そして数秒間、このやり場の無い感情をどこに向ければ良いのかと思案し
丁度良い発散場所が横でピコピコと動いている事に気付く。
さら「…………………」ギロリ
いつき「!?ど、どうしたのさ、さらちゃっ、さら様!目、御目が怖くござりますよ!」ガクブル
さら「…というか、元々完全に貴方の所為ですからね、文句は言えないでしょう…桜井さん」
いつき(あ、アタシ死んだ)
ナオ「いつきー!アンタこのナオっちを騙しましたね!」
ナオ「森の中で全裸でリフティングしてる越ゴリラなんて居なかったですよ!」ダダダッ!
いつき(あ、アタシ骨も残らない)
- 29 :
- >>27
さらりん可愛い!
- 30 :
- ついにきたか
- 31 :
- さら「はぁ………」
回想が終わり、さらは小さく溜息をつく。
さら(5限目の休み時間は、小波君は6限目が体育だからチャンスは無かったし)
さら(もうこれで残るは放課後だけ。放課後は小波君はすぐ練習に行っちゃうし、もう無理なのかな)
遠い目をしてさらは内心でぼやく。
既に小波に想いを寄せている自分以外の四人。
大江和那、天月五十鈴、神条紫杏、三橋妙子はチョコを渡し終えている。
- 32 :
- さらの超特が神速であって欲しかった
- 33 :
- >>32
投手の俺には最高だったわ
- 34 :
- >>33
投手は鉄腕だっけ?
- 35 :
- 神速はたしか五十鈴だっけ?
大体没収されるから記憶が薄いw
- 36 :
- さら(いや…五人、かな)
さら(グラウンドに向かっている小波君を、お姉ちゃんが森の方向へ引っ張って行ってるのが見えたし)
屋上からはその先は見えなかったので詳しくは分からないが(というか他の四人も現場を見た訳では無いが)
恐らくは姉、高科奈桜も既に渡し終えているだろう。
さら(結局私がビリか…。小波君に出会ったのも一番遅いし、クラスも違うし、個性も無いし…勇気まで足りないなんて)
さらが今日一日を振り返る。
不運が重なった部分が多少あるのは事実だが、結局の所、悪いのは自分なのだ。
タイミングが悪いと言い訳をして、先延ばし先延ばしにしていたからこその今の状況だ。
誰かに邪魔をされた時に、心のどこかでほっとしている自分は居なかったか。
- 37 :
- がんばれ
- 38 :
- 蘭は?ww
- 39 :
- >>34
鉄腕やで、時々ノビがつくからセンス使ってノビ◎やっ!!
- 40 :
- さら(そんなだからバチが当たったのかもね…)
さらがバッグを軽く撫でる。
その中に入っている、出来る限り綺麗に包装『していた』手作りチョコは…今は砕けてしまっている。
5限目の休み時間。屋上への階段を登っている時に、手を滑らして落としてしまったのだ。
その際にパキンと嫌な音が響き、リボンの掛かった包装もぐちゃぐちゃになってしまった。
さら(こんなの、渡せないよね。小波君に気を遣わせちゃうよ…)
さら(それに、料理上手な天月さんや、器用な神条さんにこれで勝てるとは思えないし…)
- 41 :
- さら(どうせ最初から無理だったんだ。これは神様が私にそう伝えてるんだ…)
さら(いじわるな神様、死んじゃえ)
キーンコーンカーンコーン
ずぶずぶと深みに嵌まって行くさらの耳に、チャイムの音が響いた。
一限目の休み時間の時にはあった希望は、今はもう無い。
- 42 :
- >>39
妙子なら必ずノビ付くから投手はそっちでやってたわww
はがねコントロールGスタミナA
165鉄腕ノビ◎ジャイロ球持ちとか
- 43 :
- お、おい・・・これフラグじゃねぇよな?
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY3OTXBQw.jpg
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYlrXfBQw.jpg
- 44 :
- >>42
それのが強いと思う、センスつくから
でも俺は桜空を嫁にしてプロ入りしたかったww
- 45 :
- さら「…寒いなぁ。2月だもんね、当たり前か」
HRが終わり、放課後となった。
グラウンドからは野球部の練習の声と音と、監督の激が飛んでいる。
さら(…小波君、頑張ってるかな)
親切高校は全生徒が運動部に所属しており、さらも例に漏れず陸上部に所属しているので
本当はこの時間はグラウンドにいなければならないのだが、さらは屋上に来ていた。
さら(…練習、サボっちゃったな。まぁいいや、何もやる気しないし。後で風邪だとでも言っとこう)
冬のピリピリした空気を肌で感じて、空を見上げる。
天気はこんなに良いのに、自分の心は何故こうも靄がかかっているのだろう。
- 46 :
- セットヴァルエンチンか…
- 47 :
- どや顔で渋の画像貼ってる奴・・・w
- 48 :
- >>47
どやはしてないよ、全部拾いもんだし
- 49 :
- ガサッ
バッグからチョコを取り出す。一応包装し直してみたものの、よれよれなのは一目で分かる。
落した時に中を確認すると、ハートが見事に真っ二つになっていた。
これではHeart broken。失恋だ。
さら「私にはお似合いかもね」
自嘲気味にそう言って、薄く笑う。
壊れたハートを見て思う。どうせなら今自分で食べてしまおうか?
丁度小腹も空いているし、これが本当に食べて貰いたい人の口に入る事は絶対に無いのだから。
- 50 :
- >>44
わかるわ
俺も攻略本なしで桜空Good行った時は感動した
- 51 :
- 3dsでパワポケでるのかな…
- 52 :
- >>51
14で世界観がリセットされて3DS用に再スタートされるはず。たぶん
- 53 :
- 3dsは避けて欲しいなぁ
- 54 :
- >>52
コナミにメール送ったほうがいいかな?
割りとマジでショックなんだよ…
- 55 :
- さら「…そうだね。小波君はあまり甘いのが好きじゃないから、ビターに作ったけど」
さら「今の気分には丁度いいや」
牛でも買っておくべきだった、と少し思ったが、それも面倒だったので
手をリボンに掛ける。
そして、解く瞬間の事だった。
ガチャッ
ドアが開く音を聞いて、体を強張らせる。
まずい、先生の見回りだろうか。い、急いで隠れな――
小波「よぉ、さら。奇遇だな」
- 56 :
- ドアを開けて入って来たのは、ここに現れるハズの無い人。
しかし、どうしても現れて欲しかった人だった。
さら「こ、小波君!?ど、どうして…」
今日野球部の練習は休みだったか?と思うも、それは聞こえてくる打球音が否定する。
となると、私の為に抜けだして来てくれたのだろうか?
そんな理由を色々と考える前に、冷え切った心に一気に温かさが浸透していく。
小波「いやさ、さっきまで数学の追々々々試を受けてたんだよ。それで練習に行く前に屋上に寄ったって訳」
…あまりロマンチックな理由では無かった事に肩を落とすが
それでも小波から自分に会いに来てくれた事に変わりは無い。無意識に顔が綻んでいく。
- 57 :
- 支援
- 58 :
- え、パワポケって終わっちゃったの?
- 59 :
- 一年に一回新作が出るゲームってのも考えてみればすごい話だよな、パワポケ
- 60 :
- 10のストーリーが一番好きだったなー
- 61 :
- さら「ど、どどどどうして屋上に来ようと思ったんですか?れ、練習をサボっちゃ駄目ですよ」
しかし心とは裏腹に、そんな自分を棚上げした台詞を言ってしまう。
今日散々焦らされた事への意趣返しの気持ちもあったのかもしれない。
小波「おいおい、それを俺に言わせるのか?随分酷い事をするなぁさらは」
苦笑いを浮かべて小波はさらに近付いて行く。
さら「ひ、酷いのは小波君です。…こ、小波君の口から言ってくれないと、許しません」
顔を真っ赤にして、伏し目がちにさらは言った。
小波は参ったな…と頬をポリポリと掻きながら、歩いて来てさらの前で立ち止まり、言う。
小波「俺はさらからのチョコレートが欲しい。だからここに来たんだ」
小波「何て言ったって今日はセント・ヴァルエンチン…?ま、まぁアレの日だからな」ニコッ
最後で学の無さが露呈して決まらなかった小波だったが、その真っすぐな言葉はさらの胸に響いた。
- 62 :
- あれだけのボリュームでよく10年以上も頑張ったもんだよな
毎度おなじみのバグも同情できるぐらいの多忙さ
スッタフお疲れ様
- 63 :
- >>62
コラwww勝手に終わらすなwww
次作からは心機一転して頑張ってもらわんとな
- 64 :
- さすが10主人公や!
安定のたらしっぷりやで!
- 65 :
- やっと追いついた!
始めてゲームで感動して泣き喚いたのがパワポケ10の桜空攻略ルートだった俺にとっては紛れもなく良スレ
- 66 :
- なんで必死なの?
- 67 :
- 支援
- 68 :
- さら「フフフ、もう十分貰ったんじゃないですか?小波君はおモテになりますから」
荒んだ心は完全に修復され、そんな軽口を言う余裕まで産まれていた。
小波「関係無いさ。俺はさらの事が好きだから、さらからのチョコは絶対欲しい…何か問題あるか?」
さら「…あ、ありませんね」
照れもせずに、目をしっかりと見ての台詞に、逆にさらが真っ赤になって目を逸らしてしまう。
ズルい。と内心で思うも、それが彼なのだから仕方ないか、とも同時に思ってしまう。
- 69 :
- 小波「正直凹んでたんだぜ?昼休みに会った時はいつきちゃんに邪魔されちまったし」
小波「もしかして、さらは来てくれないのかな…ってさ」
小波「その所為で追々々々試もロクに出来無かったし、これでもしさらが屋上に居なかったらってゾッとしてたよ」
さら「ふふふ、それは悪い事をしてしまいましたね。」
笑いながら、ふと思う。
もしかすると、今日自分が練習を休んで屋上に行こうと思ったのは
小波が来てくれる事を期待して、信じていたからかもしれない。
…未練がましい、情けない話ではあるが、それが実ったのだから良しとしておこう。
- 70 :
- 10主人公はバカだなぁ
- 71 :
- 因数分解って聞いただけでもう積むレベルだったっけ
- 72 :
- さら「それではお待たせしてしまいましたが、受け取ってくれ――!」
そこまで言った時に、やっと気付く。自分のチョコレートの惨状に。
さら(う、浮かれ過ぎて忘れてた!ど、どうしよう!と、とりあえずこの場は誤魔化して
い、急いでお店に行ってちゃんとした物を買うべき!?)
そんな事を考え、あたふたしていると小波が自分の右手に握られている箱に気付いてしまった。
小波「そのリボンのしてる箱だろ?貰っていいか?」
さら「だ、駄目です!じ、実はこれさっき階段で落しちゃって、包装はボロボロになってますし」
さら「な、中身だって砕けちゃってますから、い、急いでお店で買って来ます!」ダッ!
小波「待って!」ガシッ
- 73 :
- 今さらだが、>>2
親切高校の二年生ってことは、さらは主人公より1歳下の設定だったのか?
グッドエンドアルバム見ると一緒に卒業してた気がするんだが・・・
- 74 :
- 支援
>>70
結局二股が正史らしいからな、割と擁護できない
いもむし!しね!
- 75 :
- >>73
主人公の二年冬という設定です。
秋大を勝ちぬいて、センバツ前の感じ
- 76 :
- 早口で言い切って、走りだそうとするも、小波に腕を掴まれて止められる。
さら「は、離して下さい小波君。こんな不細工なものをお渡しする訳にはいかないです」
小波「聞けないな。それ、さらの手作りなんだろ?なら、価値が下がる物を渡されるのを見逃す訳にはいかない」
小波「俺は欲が深いからな」ニヤッ
小波はそう言って、さらの手から箱を奪い取る。
さら「か、返して下さい小波君!ペラを全部使って、もっと良い物を買って来ますから!」
小波「だーかーら、俺はそんなの要らないんだって」シュルッパカッ
小波が手際良く包装を解いて、箱を開ける。
- 77 :
- 桜空とナオは双子ってことだよな?
- 78 :
- >>75
そういうことね
でも桜空と奈桜が復縁するのって3年・・・まあ気にしたらだめだな
- 79 :
- 小波「あーなるほどな。見事に真っ二つだ」
さら「だ、だから返してって言ったんです…。こんな、縁起の悪い…」
小波「そんな事は無いよ。ナオとの関係だってそうだったろ?」
小波「ヒビが入って離れてしまった物だって、元通りには出来なくても、再構築は出来る」
小波「こんな具合にさ」パクッ
さら「あっ!」
言い終わると小波は、二つに分かれていたチョコレートを、大口を開けて二つ共口の中に放り込んだ。
小波「もぐもぐ…な、ほれでまた混ざり合って、俺の血肉となっは。さらの気持ひも含めてな」
- 80 :
- >>78
それはそういう設定ですね。
ケンカしてると色々面倒なので、この世界では主がマッハで仲直りさせました。
- 81 :
- イケメンだ!イケメンがいる!
- 82 :
- 10主なんてただの女たらしのくせに・・・
カッコいい真似しやがる・・・!
- 83 :
- さら「…別にそんなに上手い事は言えてないですよ。実際言えてないですし」クスクス
小波「手厳しいな。…うん、表面はほろ苦いけど、奥にしっかりした甘さがあって旨い。流石はさらだな」
さら「…お世辞は良いですよ。天月さんや神条さんの物の方が美味しかったでしょう?」
本当は涙が出る位嬉しいのに、ついつい照れ隠しにそんな言葉が出てしまう。
ちょっとした自己嫌悪と恥ずかしさで、再び目線を下に落とす。
小波「んー…もぐもぐ、そうだな。そんなに自信の持てないさらには…」
グイッ
さら「きゃっ!?――――んむっ!?」
さらは小波にいきなり抱き寄せられ――そして、そのまま唇を奪われた。
- 84 :
- やっぱり
10主は
ばかだなあ
- 85 :
- 菜桜さまがみてる
- 86 :
- 目線を落としていたので、さらは全く反応出来ず、目を白黒とさせる。
さら(!?!?わ、私!?今小波君と――!?あ、ほろ苦くて甘い…って、そ、そうじゃなくて!ふわっ!)
さら「んんんんーっ!ほ、ほなみひゅっんむっ……ぁんっ!」
ただ重ねているだけでも、さらの混乱は当分収まる事は無かっただろうが
それに加えて舌まで使われては、その効果は推して知るべし、だ。
見開かれていたさらの目は段々と薄く、蕩けて行く。
さら「ふわぁっ…ぁあん…ちゅぷ………んむっ…」
圧倒的な多幸感という、その甘い甘いの注入は、5分程続けられた。
- 87 :
- 練習行けよwww
- 88 :
- 小波「…ぷはぁっ、な、桜空。十分に甘くて美味しいかっただろ?」
さら「…ふ、ふわああ………」ペタン
小波が得意気な顔でそんな事を言ってくるも、体中が脱力してるさらにそんな余裕は無く
小波の支えが無くなると、そのまま床にへたりこんでしまった。
さら(あ、あわわわわ、私、は、初めてが、こ、こんなに凄いんだ…)
未だ放心状態という感じで、顔を真っ赤にしたさらは虚空を見つめていた。
そんなさらを見て、嗜虐心が刺激されたのか
妙に目が据わっている小波が、さらと目線を合わし、さらの顎に手を置いて言葉を続ける。
小波「なぁ…さら。二人で、キスよりもっと甘いものを作らないか?」
さら「ふえっ!?」
- 89 :
- 小波の衝撃の発言に、止まっていたさらの頭が高速回転を開始する。
さら(キ、キキキスより、し、しかもディープキスより甘いって、そ、それはもう…!)
さら(あ、近い近い近い!小波君の顔が近い!あ、い、意外とまつ毛長いんだ…カッコ良い…って!そうじゃなくて!)
小波「…良いか?さら」
出会って一番のイケメン面で、至近距離でそんな事を言われ
思春期の恋する少女であるさらの頭はオーバヒートしてボワン!と爆発し。
さら「は……はひ…」コクリ
ゆっくりと顔を前に傾けた。
それに慈愛に満ちた顔で返した小波は、さらの服にそっと手を掛ける。
- 90 :
- 小波「じゃあ…脱がs「流石にそれは色んな意味で駄目ですよーー!!!!!」ビシュゥッ!!!
小波「へぶううううっ!!!!!」バッコオオオオ!
ズッダーン!!!
しかしそれは、どこからか投げられた空き缶が、小波を3メートル程ふっ飛ばした事で阻まれた。
さら「…………え?」
目の前で人が吹っ飛んだ事実に驚き、それを行った本人に視線を向ける。
向けられた相手は、バツの悪そうな顔で口笛を吹いていた。
- 91 :
- 小波が吹っ飛んで気絶してから五分後。
屋上には正座をしている一人の女子生徒と、それを立って見下す女子生徒が居た。
さら「…で、どういう事なの?」
ナオ「えーと…そのですね…ちょ、ちょっとした出来心というか…」
勿論、ゴミ虫を見る目で見下ろしている方がさらで、冷や汗を全身から垂れ流している方がナオだった。
姉妹の関係逆転も良い所である…いや、普段から力関係はこんな感じだが。
ナオ「そ、そんな目で見ないで下さいよ、さら。な、なんだかゾクゾクしちゃいますヨw」
さら「はい?」パシッ!
ナオ「あいたーっ!」
さらが相当な威力でナオの頭をはたく。
- 92 :
- パワポケって12以降どうなったか誰か教えてください
- 93 :
- 緑髪繋がりで空き缶か
- 94 :
- どこかにパワポケの正史まとめられてないかな
- 95 :
- >>94
考察wiki池
- 96 :
- さら「早く、何をしたのか、言って」ゴゴゴゴゴ
ナオ「わ、分かりましたよ。で、でもそんな変な事をした訳では無く…出歯亀はしましたケド」
さら「……………」ビシィッ!
ナオ「ひぃっ!」
さらの額に青筋が浮かぶが、ここで怒っていては話が進まないと
さらは無理矢理笑顔を作って、話の続きを促す。
さら「…それで?」
- 97 :
- 遂に書き溜めが尽きたので少しペース落ちます。もう少しなので支援宜しくお願いします。
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