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2012年3月なりきりネタ335: GS美神世界の、三流GSのスレ4 (362) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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GS美神世界の、三流GSのスレ4


1 :
えー…皆さんこんにちは
このスレは椎名高志先生の漫画、「ゴーストスイーパー美神極楽大作戦」の世界が舞台のTRPGスレです
えぇ
で、ゴーストスイーパー美神の世界観は
現実社会においては信憑性を疑問視される声も多い占術や呪術や霊能力、神や悪魔や妖精、幽霊や妖怪、それらを鎮めたり除霊したりする霊能者の存在が世界で広く認知されている。
また一部の妖怪等は人間と共存し社会の中で受け容れられている。一方で、社会の基盤はあくまで科学であり、科学を基に幽霊や妖怪等の定義付けを行う事が難しい面もあり、その信憑性を問う声も存在している。
国際機関や各国家は上記の存在を認めており、国家によっては政治に大きな影響を及ぼしている。
また除霊を行う霊能者はゴーストスイーパーと呼ばれ、国家資格制度を設けて管理している。
人間が暮らす人間界のほかに、神族などが住む天界(神界)や魔族などが住む魔界が存在しており、天界と魔界を合わせて冥界と呼んでいる。
神族と魔族の上層部はハルマゲドンを回避するためデタント状態にあり最高神と魔王も親睦が深い様子。 しかし、世界を維持するために魔族は基本的に悪として神族や人間に負け続けなければならい役割を強制されているため
と、ウィキペギアに書かれておりますが
「アンデットモンスターがときおり現れ、それをやっつける職業の人達がいる世界」
と簡素に憶えておくのもありです、多分
えぇ

2 :
まずは

3 :
ルールは以下の通りです
GM:(あり/依頼を提出した方がGMをやってください)
決定リール:(あり、後手キャンセルあり)
○日ルール:(あり/3日、ただし事前に報告があれば延長も可)
版権・越境:(キャラの直接の登場はなし、台詞の中(*1参照)や、どう見てもそれにしか見えないよーな物が出るのはあり。後者はほどほどに)
      (対艦超強力破邪札や見鬼君などのGS美神世界のオリジナル除霊具は直接の登場可。獣の槍や間流結界術等の他世界の版権除霊具や術は全て不可)
名無し参加:(あり・悪霊投下など)
敵役参加:(あり)
避難所の有無:(今の所なし)
キャラテンプレ
【名前】
漫画ちっくな名前全然OK 科学最 高(かがくさい こう)とか
【年齢】
最低でも中学生以上である事
【体格】
完璧な肉体を求めすぎない事
【容姿(霊衣)】
戦闘時等にしてる格好を書いてください
ちなみに特攻服だの化学特捜隊の制服だの除霊からかけ離れたものでも全然OK
世の中にはボディコンやセーラー服で除霊を行う人もいます
【属性】
仏教系、キリスト教系、精霊魔術系、魔法、等々
【霊圧】
GS試験の第一試験がこれの測定なので、あんまり低すぎても駄目、高すぎるのは勿論駄目
単純な力のぶつかり合いをした時に発揮されるパワーであり、技量や身体能力には一切関係なし
0〜10・一般人 (原作で野球選手がここに属していました)
11〜30・才能のある素人 (原作でごく普通の歌手がここに属していました、どうも若い女性は霊圧が高いようです)
31〜70・訓練された霊能者 (原作で幼少の頃から霊能力者になるために鍛えられていた少女がここに属していました)
71〜90・一流どころの霊能者
91〜99・超一流の霊能者 (一流の霊能力者でも死ぬ様な修行を切り抜けた美神さんがここにいました)
100・人間の限界  
【特殊能力】
煩悩を霊力に変えられる、時間移動能力、念動発火、などなど
【装備】
GS美神世界の詳しい道具の説明や解説はウィキペギアを読んでくださいまし
【趣味】
ここは何書いてもいいです。ソックスハンター上等
【備考】
キャラクターのバックボーンなど。
こういうのをやると必ず複数種族の混血いいとこ取りをする人がいるのであらかじめ注意。
強くて格好いいキャラではなく、欠点がいい所を消してる位のキャラを書きましょう!

4 :
細かい原作知識、+このスレの知識
・GS資格習得試験は
1、最寄のGS事務所の中で研修先を見つけ、そこで研修を積み、そこから毎年行われている試験を受験させてもらう(個人で勝手に強くなって資格試験を受ける輩もいるかも知れないけれど一般的には)
2、霊圧をはかり、高いものが上から順に結構な数残される
3、全体で何人いたかわからないが、生き残った受験者同士でトーナメントを行い、2勝すれば資格習得、ただし、3回戦からギブアップができなくなる
と言う感じで、入手できます
・撤退、退却、敗走について
このスレは「悪霊を倒し、3流GS達が勝つまで物語が続く」分けではありません
「除霊に参加したGS全員が除霊を諦める」もしくは「参加者が全員戦闘不能になる」
等の理由で「悪霊に3流GS達が敗北」しても、物語は終了しますが、スレは続行し、新たな物語に続きます
「別に3流GS達が負けたからと言って、世界が滅びるわけではありません」
ので、「もう危ないと思い警察に後を任せて帰った」だとか「依頼主に仕事続行を断った」等の方法で、物語を終わらせる事もできます
ただそう言った「悪霊に負けたり、悪霊から逃げたり」する終わり方をした場合
後の展開に、「3流GS達の評価が下がっているため、ショボイ依頼しかこない」だとか「護衛を依頼した依頼主が無残なされ方をした」
と言った影響を及ぼす…かも知れません
一応私がGMを今やらせていただいてますが、まだ経験未熟ゆえ、力加減がイマイチわかっておりません
ですから「これは変なパワーアップとかしなければ無理だろ」と思った時は、無理に倒そうとせず、戦闘放棄した方が、話が上手くまとまる可能性もあります
更に戦闘を放棄しても、必ずしも後の展開に悪い影響があるかと言うと、一概にそうとも言えないので
とりあえず
「勝てそうに無い敵が出てきたら、パワーアップより敗走を!」
と憶えておいてください

5 :
くぎゅううううううううううううううううううう

6 :
>>1さんスレたてありがとうございました

7 :
>>1さん、スレ立て感謝の極みっ!

8 :
新スレなので前回のことを少し思い出してみよう。
今回は『日常編』で、記憶が確かであればいつのまにやら敵だと勘違いされてた気がするんDA
…………ちょっと事が複雑すぎてよくわかりません。複雑すぎて……誰を信じて良いんだか
>「牧街殿、上上〜!」
自転車(妖怪?)に乗った外見年齢中学生の女の子が突然やってきた。
口で言うのみならば邪魔するなと瑞希は頭の端で考える。
で災禍のど真ん中にいる牧街といえばびっくりしながらも捕縛を躱そうとしている、が。
「遂行完了」
アスファルトへ皹を作りつつ着地、当然その手はしっかりと牧街を掴んでいた。
牧街は遅かった。ホラー映画で真っ先に死ぬ面白黒人より反応が遅かったのだ。
某サメ映画では死にそうで死ななかったが、それはおいておく。
>「あわわわわわわわわ…」
恐怖に震えながら必死でアイコンタクトを送る牧街を見て、瑞希はようやく本来の目的を思い出す。
掴んでいた首根っこを離して心の中で自省。あくまで心の中でだが。
少々乱暴な手段だったか──もう少し穏便に事を済ませれば良かった。
「失敬、一連の無礼をお許し下さい。何分修練を終えたばかりで力加減に慣れておりません故
 しかし突然逃げ出されるとこちらに非があると認識し、是が非でも謝辞を述べねばと思いましたので」
ぴっ牧街とカフェに敬礼して素直に謝った。
本人にとってはまあ、ちょっとやり過ぎたかなという認識である。
しかし被害者側にすりゃ化物みたいな人間に追われる恐怖を味わわされたのだからちょっとどころじゃない。
「そちらは……御友人の方ですか。私は瑞希と申します。
 若輩者ですがGSをやらせて頂いております、以後お見知りおきを」
ごそごそと鞄から名刺を取り出しぴっとカフェに差し出す。
相変わらず周囲のことをガン無視したマイペースっぷりである。
以後くそ真面目な言い方でカフェにつらつらと今までのあらましを語りだした。
わざわざ台詞で書き出すのがめんどいので要約しておくと
・自分はこの街に今日引っ越してきたばっかり
・昼食を摂りたいが街のことを良く知らないので何処にしようか決めあぐねている
・そこで偶然近くにいた牧街に聞こうとしたのだが“何故か”ダッシュ逃走された
ということである。
しかしその無表情さと抑揚のない声が相まって信じてもらえない可能性もあるだろう。
本人はまったくもっておかしなことなのだが、その事実に気付いていない。
「牧街さん。初対面の際には失礼を働いてしまったようで、申し訳ありません
 あのそれで……私はどこをどういった風に無礼なことをしてしまったのでしょうか?」
ずんずんと牧街に近づき、首を傾げる。
ちなみに今力加減をミスったのか右足を中心に30センチほど地面が抉れた。
こう、ビシッと悲鳴を上げながら。

9 :
【業務連絡です。よろしくおねがいします】
http://yy44.60.kg/test/read.cgi/figtree/1302704466/21

10 :
>8
>「遂行完了」
哀しいかな、牧街はあっさりと捕まった。
「牧街殿、お主の尊い犠牲は無駄にはせんぞ・・・!
必ず助けを呼んでくる故それまで粘るんじゃ!」
前段と後段が矛盾した発言をしながら、自転車で回れ右をしようとする。
>「そちらは……御友人の方ですか。私は瑞希と申します。
 若輩者ですがGSをやらせて頂いております、以後お見知りおきを」
が。瑞希と名乗った怪力超人は、名刺まで出して丁寧に挨拶をしてきた。
「う、うむ。よろしく頼もうぞ」
そして、瑞希の説明を聞き、今回は日常回だったことを思い出す。
(日常回なれば敵ではあるまいな)
カフェは、メタな理由で自分を納得させた。
>「牧街さん。初対面の際には失礼を働いてしまったようで、申し訳ありません
 あのそれで……私はどこをどういった風に無礼なことをしてしまったのでしょうか?」
「ひいっ!」
陥没した地面にびびりながらも、日常回への回帰を試みる。
「昼餉を取りたいのであったな。妾の家の喫茶店はどうじゃ?
様々な趣向がこらしてあっておそらく楽しいと思うぞ」
>9
【ありがとうございます。残念ながらログは持ってません・・・】

11 :
アイコンタクトを受けたカフェは、あろう事か逃走の姿勢をとりだす
「ちょ!カフェさん!逃げるってあんた!」
いつもならここで牧街殿はなせーと助けに飛び込んで来てくれる女性のまさかの助けを呼んでくる発言に動揺する牧街
いやカフェ自身の生命を守る事を考えりゃ正しい行為なのだが現状の牧街には助けが来るまで無事でいる事なんぞできる分が無い
「遂に俺に愛想をつかしたんですかカフェさん!待ってカフェさん!トレカとか黒酢出して助けてカフェさ…」
見苦しい救援要請が終わる前に、しかし加害者側が謝罪してきてくれた
人間技とは思えない行いで牧街を襲撃した瑞希の言動と態度に、恐怖で動揺しまくっていた牧街は、ある結論に達した
「…そうか!わかったぞ!!」
ここまでやってどこがどう無礼かわからない人間なんぞいるわけが無い!!
そんな結論に至った牧街は、上の方に視線を凝らし、このスレのタイトルを確認する
「……あれ?いいんだよな…GS美神だよ…な」
宇宙パトロール隊MACTRPGか一番湯のカナタTRPGにキャラ使いまわしでなったのかと思ったのだが、どうやらその心配は無いらしい
さてどうした物か
どこからつっこんでどうつっこむと地雷に遭遇するか、このタイプのキャラと会話した事が無いのでわからない
と言うか地面に悲鳴を上げさせるような怪人を相手にいつまでも正気を保ってられるとは思えない
>「昼餉を取りたいのであったな。妾の家の喫茶店はどうじゃ?
様々な趣向がこらしてあっておそらく楽しいと思うぞ」
と、顔を引きつらせて考えあぐねる牧街に、カフェが助け舟を出してくれた
そうだ、とりあえず落ち着ける場所に移動しよう
「そ…それがいいと思います、えぇ、はい」
へっぴり腰で牧街も同意、皆でカフェの喫茶店へ向かう
例の冥土喫茶の妙な雰囲気の中、牧街はとりあえずあの馬鹿高いコーヒーを注文し、瑞希に質問を始める
「えーと…さっきの話しだけどまずその、アレだ、どこから来た…と言う設定になってますか?あ、いやその、あんまり、ね、一般的な思考ができてない方だからちょっち遠くから来たのかな何てその…」
設定になってますかなどと聞くのは、はなっから牧街は彼女は人間じゃないと思っており、本当の住所の惑星を言えないと思っているからだ
とりあえず出身地から何故常識をもっていないかを割り出していこうというわけである
…前スレで聞いたかも知れないが恐怖から牧街の耳には入っていないのだろう
>>9
【すみません、私も持ってないです】

12 :
>>(前スレから引き続いて職務質問する警察官)
>「貴様!何だその格好は!っというかどーいうつもりだ!!えぇ?」
かくして巻街や瑞希、カフェの去った路上では、警察官・大鳥巡査の職質が始まっていた。
職務質問とは、何らかの不審な点がある人物を警察官が呼び止めて、職業やら何やらを聞く行為である。
煩わしく感じるかもしれないが、善良な市民なら無闇に拒んではいけない。
「私は聖騎士(パラディン)だ。この地に顕現した六体の魔王(ダークロード)を封印する為に戦っている」
善良な市民化かは疑わしかったが、とりあえず鎧姿のコスプレをしている李珠も拒まずに答えた。
「いや、そういうのは公的機関に任せろっ!路上で刃物振り回すとか何考えてんだ!普通に銃刀法違反じゃぁぁ!」
李珠は冷静に応えたのだが、明らかに異様な人を見つけた為か、大鳥巡査は張り切っていてテンションが高い。
叫びながら手錠を振り回して、不審者を逮捕する気満々である。
「これはダークロードだけを斬る聖剣だ」
李珠が鞘から抜いた剣をぶんっと振って天に向けると刀身が陽光に煌めく。
あまり有効な説得とは普通人なら思えないが、パラディン様は至って真面目な顔である。
「貴様、さっき変な風起こして、そのダークロード以外のモンをふっ飛ばしただろうがぁぁ!忘れたかっ!
 って……んっ……お前の顔、どこかで見たような……?ちょっと待て……」
そう言えば李珠は警察の御厄介になった経験があった気がするので、大鳥巡査が顔を知っていても一向におかしくはない。
小型の電子手帳っぽいもので、何やら検索を始める大鳥巡査。
一分ほど調べると、データベースの要注意人物項目の中に李珠の顔を見つけた。
李珠の格好は、何やら今季始まるアニメのコスプレらしい。
不審者対応マニュアルには"彼らの世界観に合わせつつ、速やかに逮捕して街の治安を取り戻しましょう"とある。
「ふむ、じゃあちょっといいかな」
「いったい何を!これは魔女狩りか!異端審問か!」
速やかに不審者の手首に手錠を掛けた大鳥巡査が、近くの交番に李珠を連れて行こうとする。
暴れる李珠へ、大鳥巡査は宥めるように言った。
「いや、俺がお前のマスターだ。これは、レイシュ(だっけ……めんどくせぇな)だ」
「そうか、貴方が私のマスターか。では宜しく頼む」
何かを納得したかのように不審者は大人しく連行され、これで街はまた少し平和を取り戻した!
こういった小さな正義の積み重ねが、日本を平和にするのである!警察バンザイ!
>>9 ここで復元中のようですよ http://774san.sakura.ne.jp/test/read.cgi/hinanjo/1317490506/
【それでは私はこれにてドロンさせて頂きますっ】

13 :
【ふたたび業務連絡です】
http://yy44.60.kg/test/read.cgi/figtree/1302704466/24

14 :
【>12-13 ありがとうございます。
前スレの最後が見れなくなってしまったので一応確認なんですが
瑞希さんと李珠さんは別の方でしたよね。
3日たってしまったので書いた方がいいのかな・・・?】

15 :
はい別人です
三日目のギリギリまで待たせてしまって恐れ入りますが
今日中にレス致しますのでしばしお待ち頂ければ幸いです

16 :
>「昼餉を取りたいのであったな。妾の家の喫茶店はどうじゃ?
>様々な趣向がこらしてあっておそらく楽しいと思うぞ」
「僥倖です。御友人の家が喫茶店とは思いもよらず」
カフェの誘いに瑞希は無表情に返答した。
まさかメタ視点の理由で納得したなどと思いもよらないだろう。
まあそれもこれも脳みその構造がどっか変な瑞希が悪いのだ。そうなのだ。
>「そ…それがいいと思います、えぇ、はい」
唯一常識人・牧街もMACなどというおおよそ全滅でもするか
世界的な規模でハンバーガーの販売でもしそうなネタを晒しつつ未だ腑に落ちぬ様子で頷いた。
いや、この場合腑に落ちる方がどうかしている。
数分の移動時間を経て場所はカフェの冥土喫茶。
テーブルに着くと早速牧街はコーヒーを注文した。
一方瑞希は未だメニューで顔を隠すようにじいっと文面を見つめている。
>「えーと…さっきの話しだけどまずその、アレだ、どこから来た…と言う設定になってますか?あ、いやその、あんまり、ね、一般的な思考ができてない方だからちょっち遠くから来たのかな何てその…」
設定、の部分で瑞希の頭の上に疑問符が浮かぶが、さして気にする様子もなく流した。
「北海道です。人も通わぬ山奥に家があったゆえ通学が不便でしたね
 幼少の頃よりそこで父が師となりGSとなるべく精神・肉体をひたすらに練磨しておりました」
とにかく少し常識が欠けてはいるものの地球外生命体でないのは確かである。
まあこれもそれも修練優先で学校にあまり通わなかったり
父が俗世に疎かったり、家にテレビがなかったりしたのが原因なのだが。
そしてその父があまりに人間離れしているため瑞希が力加減を忘れる一因になってたりするが、まあおいておく。
「それで、あの」
やがて瑞希はおずおずといった調子で声をあげた。
「この……パフェというのは一体どのような食べ物なのでしょう?今まで見たこともないので……」
無表情な顔を珍しく気恥ずかしそうにして。
やはり常識というか形容できない何かが都合よく欠落している。
>>12-13感謝感激雨あられ!】
【しかしログは所持していないゆえお役に立てそうにありません、面目ない……】

17 :
>11
>16
>「遂に俺に愛想をつかしたんですかカフェさん!待ってカフェさん!トレカとか黒酢出して助けてカフェさ…」
「おおそうじゃ! 妾はこういう時は後先考えずに助けに入るキャラじゃった!」
今後に備えて、トレカとか黒酢を復習しておく必要がありそうだ。
場面は、カフェ家の喫茶店に移る。
>「えーと…さっきの話しだけどまずその、アレだ、どこから来た…と言う設定になってますか?
>あ、いやその、あんまり、ね、一般的な思考ができてない方だからちょっち遠くから来たのかな何てその…」
「なるほど、隣り合わせにして手の届かぬ世界、果てしなく遠く、限りなく近い場所――という類か」
そっち方面の答えを期待してワクテカするカフェだったが――
>「北海道です。人も通わぬ山奥に家があったゆえ通学が不便でしたね
>幼少の頃よりそこで父が師となりGSとなるべく精神・肉体をひたすらに練磨しておりました」
普通に日本人だった。明らかに、李珠とは違う人種のようだ。
そのGSとしてのガチっぷりに、カフェは思わず感嘆の声を漏らす
「幼少のころから鍛錬か・・・偉いのう」
>「それで、あの」
>「この……パフェというのは一体どのような食べ物なのでしょう?今まで見たこともないので……」
「パーフェクトの略。アイスにクリーム、フルーツにコーンフレーク。全てが一度に楽しめる究極のデザートじゃ。
更に! この喫茶店では独自の趣向を凝らし、ラーメンスナックも入っておる」
カフェが解説していると、ささっとオカマのような店員が寄って来た。
「美味しくなる呪文をかけてあげましょう。ドドスコスコスコドドスコスコスコドドスコスコスコラブ注入☆」
店員は、奇妙な踊りを踊りながら、パフェにラブを注入している。
「さあ皆さんご一緒に」
酷い無茶振りである。全くもって、ありがた迷惑なサービスだ。
「母上め、今度はこんな趣向を凝らしよったか・・・」

18 :
瑞希の説明を聞いた牧街はしばらく考えた後、大きなため息をついた
(世の中にはろっくでもないオヤジがいるもんだなぁ…)
そんな霊と戦う事ばかり強い人間作っても人間同士のコミュニケーションがまともにできないようでは基本的に個人経営のこの業界でやっていけるわけがない
客を相手にあんな事すりゃ一発で客の信頼は失われ二度と来てもらえなくなるだろう
(昔堅気のオヤジに育てられて可哀想に、カフェさん共々俺のピンチの時に呼んで仕事を分けてあげよう)
「まぁ、最初の内は仕事も来ないだろうから俺の方から仕事を手伝って欲しいと要請すっかもしれないのでその時はよろしくお願いします
あ、連絡先を…」
牧街は新しいカプセル怪獣を手に入れんとしていた
突如現れる変なオカマに牧街は頭を抱える
(あーのおばはんは家計が火の車だっつってたのに何雇ってんだよ)
「あの…瑞希さん、こういうのは普通の店では無いですから、真似したら駄目ですよ、と言うかこれは忘れましょう、えぇ」
一応瑞希にフォローを入れる牧街
【ネタがつきてきたのでもうこのまま日常編やめて次の悪霊と戦い始めませんか?】

19 :
>「幼少のころから鍛錬か・・・偉いのう」
>「まぁ、最初の内は仕事も来ないだろうから俺の方から仕事を手伝って欲しいと要請すっかもしれないのでその時はよろしくお願いします
あ、連絡先を…」
「そういえば牧街さん達はGSでしたね。失念していました、連絡先はこの名刺に……」
前スレのログがないので確認できないがGSだってこと知ってたっけ?やや、マジで思い出せない。
ま、まあ多分冥土喫茶内でそういう一幕があったのだろう。なんだか知らんがとにかくよし!
中の人は適当な人間なのでこの程度別に仔細なしである。
カプセル怪獣が増えるよ!やったね牧ちゃん!
>「パーフェクトの略。アイスにクリーム、フルーツにコーンフレーク。全てが一度に楽しめる究極のデザートじゃ。
>更に! この喫茶店では独自の趣向を凝らし、ラーメンスナックも入っておる」
カフェの説明によるとつまりはそういうことであり、瑞希の中でパフェ=究極のデザート
トッピングにラーメンスナックというイメージになった。
余談ではあるが似たデザートにサンデーがある。果てしなくどうでもいい。
>「美味しくなる呪文をかけてあげましょう。ドドスコスコスコドドスコスコスコドドスコスコスコラブ注入☆」
と、カフェのやや説得力に欠ける解説の中オカマの店員が現れ奇妙な踊りを披露しながら愛を注入してくれた。
プライスレスだがそっち方面には既に若林がいるし少々キャラ被りしている気がしないでもない。
>「さあ皆さんご一緒に」
>「あの…瑞希さん、こういうのは普通の店では無いですから、真似したら駄目ですよ、と言うかこれは忘れましょう、えぇ」
>「母上め、今度はこんな趣向を凝らしよったか・・・」
冥土しんごの無茶ぶりに牧街は顔を露骨に歪め、カフェですら呆れ顔である。
二人がこんな調子なのだから瑞希はとうの昔に考えるのをやめて心の中でお経を唱えた。
「このような状況下に於いてどういった対応を取ればいいのか……都会は不思議です」
無表情であることに変わりはなかったが、どこか困った様子でもある。
こうして瑞希は都会を学びながらパフェのアイスを一口含んだ瞬間。
「……甘い」
糖度の高い食べ物はほとんど食さないため未知の領域であった。ちょっと感動した。
勿論周囲にはそんなものを気取られないほどの無表情であったが。
そして他愛ない談笑が少しだけ続き、お昼時が終わろうとした頃。
「今日はありがとうございました。牧街さん。カフェさん。
 何かあれば名刺に記載されている電話番号へお掛けください。いつでもお力添えしますゆえ」
代金を支払い、ぴっと敬礼する。
そして言葉を言い残し───押したドアをうっかり粉々に破砕して店を出たのであった。
【夜まで行って終わりでしたっけ?んじゃ瑞希はこのまま家帰ったってことで】
【導入文で既にネタが尽きていた自分に隙はなかったっ】

20 :
>18-19
>「このような状況下に於いてどういった対応を取ればいいのか……都会は不思議です」
はじめての都会体験の瑞希には、カフェ家の喫茶店は刺激が強すぎたようだ。
>「あの…瑞希さん、こういうのは普通の店では無いですから、真似したら駄目ですよ、と言うかこれは忘れましょう、えぇ」
「うむ。
店員がメイド服を着ていたり特殊な趣向を凝らした店はこの辺りにはよくあるが
うちはその中でも特殊じゃからの」
>「……甘い」
「美味しかろう、うちの父母が研究を重ねて丹精込めて作っておるからな」
無表情ながらもどことなく嬉しそうな瑞希を見て、カフェは上機嫌だ。
>「今日はありがとうございました。牧街さん。カフェさん。
 何かあれば名刺に記載されている電話番号へお掛けください。いつでもお力添えしますゆえ」
「うむ、かたじけない。瑞希殿こそGSを始めたばかりで大変であろう。
いつでも頼ってくるんじゃぞ」
こうしてほのぼのとした雰囲気のまま日常編が終わろうとしたその時!
パリーン!
「キャーーーーーーーーー!!」
ドアが粉々に砕け散り、カフェの母親の悲鳴が響き渡りましたとさ。
【>18 賛成です。一旦区切ってもこのまま移行でもどっちでも出来そうですね】

21 :
一日が終わり…
平穏無事…と言う分ではないが、とりあえず家に帰ってこれた牧街は、今日も色々あったなぁと夕飯の仕度をし、晩飯を食い、風呂に入った後布団に入る
さぁて明日から仕事だなぁ、などと思いつつ
…こいつは既に今日仕事をサボった事も、今日一日布団の中に篭るつもりでいた事もすっかり忘れている
と言うか最早、今朝まで不意に沸いて来ていた過去の忌まわしい記憶はなりを潜め、牧街の精神は平時まで回復していた
全ては新たなカプセル怪獣、瑞希の登場のインパクトによって上書きされたのである
平和な日常は過ぎ去り…翌日からまた、悪霊との命懸けのバトルが始まる
頑張れ牧街、負けるなカフェ!地球を守れ、EDF!
次回につづく

22 :
【はい皆様ありがとうございましたー!日常編完結です
いや思ったよりネタが続かんと言うか何と言うか…
次のシナリオお2人のどちらかが考えますか?
それとも、俺が作りましょうか?
それならお2人とも新規だしいきなりテロ魔族編ラストやるのもアレですからまたテキトーな悪霊が出てきてそいつとのバトルの話しになると思いますが】

23 :
皆様お疲れ様でしたっ!
いやーよくよく考えるとキャラ変えて速攻日常編ってのも色々とおかしいですね自分
それにまともにネタふれなくて反省。どちくしょう遺憾ですっ
自分はウケミンにおいても頂点に立つPLゆえシナリオ主導はできそうにないです、申し訳ありません

24 :
こうして、カフェの日常らしからぬ日常編は終わった。
新たなカプセル怪獣仲間(?)を加え、再び悪霊との戦いが始まる!
【ありがとうございました!
次のシナリオについては瑞希さんに同じくっ。今回は牧街さんにお願いしたいと思います】

25 :
「幻のコンビニ、っと言うと、えぇっと…例の峠に出るというアレですか?」
「そうです…」
その日、牧街の事務所に一件の人探しの依頼が届いていた
ショートカットに小柄、肌が白く、顔立ちのいい依頼者からの依頼、それは行方不明の兄を探して欲しいという物で
問題の兄はトラックの運転手で、無線で「コンビニが迫ってくる!」と言う断末魔を残して、行方がわからなくなっているらしい
当然警察が捜査をしているが、依頼者の兄のトラックが道端で事故にあっているのを見つけただけで、死体も見つかっていないという
そして兄が行方不明になった「白の巣峠」は昔から行方不明者が続出し、又、「深夜に突然現れる謎のコンビニ」が話題になっていた
警察は激務に狂った兄が行方不明になったのだろうとまともに相手をしてくれず、オカルトGメンすらも「白の巣峠だから…」と半ば諦めている風で、頼りにならない
そこで怪奇現象に対抗すべく個人経営のゴーストスイーパーに依頼をした、と言うわけなのだ
「真面目なおにいちゃんはきっと…きっと悪霊に捕まっているんです。お願いします牧街さん!お兄ちゃんを助けて!」
「わかりました…。えぇ、ただ…」
断る理由は無い、のだが、牧街は困った
実はこの幻のコンビニ事件、恐山師範をはじめ、多くのGSが調査し、その度に行方不明者を見つけられなかった、筋金入りの難事件なのだ
「難しいのはわかってます…けど…けどお兄ちゃんを思うと…お願いします!どうか!どうか!」
言ってしくしくと泣き出す依頼者
かわいらしいと美しいの中間の様な依頼者のその動作に、牧街は惜しいなあとため息をついた
(これで女の子ならモッテモテだったろうに…)
そう、今回の依頼者は男の娘と書くにふさわしい美少年
カフェならたまらないところだが、牧街には通用しない
メロメローンになって無理難題に挑む程牧街は分別が無くないのだ
「とりあえず、仲間のGSにも声をかけて、明日から捜索を開始します。えぇ、ただ、期待はしないで下さい。その代り依頼料はお兄さんが見つかった時で結構ですから、えぇ」
「ありがとうございます、牧街さん…」
くすんと涙ぐんだままの依頼者から行方不明の兄の写真を受け取り、依頼者と別れて牧街はため息一つ
ふと、依頼者の兄の写真に目をやれば…
「タマタマは置いてくるべきだったろうに…」
トラックの運転手に似合わぬやはり女性と見まがう美青年
「まぁ、助けますけどね、えぇ」
惜しいなあ惜しいなあと思いつつ、牧街は電話の受話器を取る
「ミクラス!頼むぞ!!」
牧街はとりあえずカフェに電話をかけた…が、留守電になってたためメッセージを残し、別のカプセル怪獣に電話を繋ぐ
「出ろ!アギラ!」
アギラと言うのは……桜井の事だ!!
が、ここも留守電…ありみちゃんもいないらしい
「…桜井さん、来れたらでいいんで、来て下さいね、お願いします」
入院してる桜井の中の人の無事を祈りつつ、受話器を置いて、最後のカプセル怪獣に電話を繋ぐ
「頼むぞ!ウィンダム!」
「この携帯電話は、電源が入っていないか、電波の届かないところに…」
「……タローさん、どこにいるんだ……」
もう何スレも前に分かれたタローに思いをはせつつ、牧街は受話器を置く
「はぁ……だーーーーれもいやしない、仕方無い、場所は言ってあるしボチボチ皆合流してくるだろう」
おい
「さて、それじゃいっちょ出っぱ…」
オイコラ!
「っるせーなナレーション!どーした!」
忘れてる!一人忘れてる!
「あ?月夜田はカフェさんが連れてくるだろうに後誰が…あぁ!!」
慌てて受話器を取る牧街
「ゴード!!来てくれ!!」
知らない人は宇宙人15+怪獣35で検索してみよう
新たなカプセル怪獣に電話を繋ぐ牧街
ここで新キャラが出てきてこの電話を取ったら作者は画面の前で腹筋を破壊されるだろう
はたして、繋がるか!

26 :
人間のバイタリティとは本当に恐ろしい。
転校してから数日、瑞希はクラスから当然浮いていた。
備品をぶっ壊すわ変なところで常識足りないわ諸々。
しかしそんな変人属性も三日もすれば目立たずクラス馴染みのものと化していたのだから。
そんなある日、瑞希が級友と下校していた際。
その着信音は突然鳴り響いた!
どんな着信音かは描写しない!だが敢えて覚悟完了、とだけ言わせて頂こうっ!
「はいもしもし。その腐った認識貴様に返す、GSの瑞希です。ご用件はなんでしょう」
抑揚のない淡々とした声で通話ボタンを押し応対。
相手は平日からセ○ンごっこしてる社会人即ち牧街モリオその人であった。
余談だが瑞希のキャッチコピーは複数ある。
牧街から協力を伝えられた仕事の内容とは──ずばり“白の巣峠”で行方不明になった男の娘兄の捜索。
一見すれば事が複雑すぎてよくわからない……というような内容ではない。
しかし牧街曰く難事件であり、ようは迷宮入りしている物件らしいがそんなものは瑞希に関係ない。
何もせぬまま終わらせてしまうことこそが瑞希にとって最も恥とすることだからだ。
「青木さん、白の巣峠はどちらにあるのですか?
 “仕事”で行く事になったのですが、場所が分からないのです」
携帯を閉じると無表情に下校を共にしていた青木さんに向き直る。
「え?もしかして『幻のコンビニ』?危ないよ〜〜……やめといた方がいいよ……
 学校でも近づかないようにって言われたことあるし……誰も解決したことないんだって」
不安げな表情で瑞希を見つめぐいと袖を掴む。
転校生の瑞希には知らぬことだが、一流所の恐山師範をはじめとする各GSが挑んでも解決できないほどの事件だ。
学生の安全を考慮して注意が為されているのは当然であり、青木さんが心配するのもまた必然である。
「仔細ありません、我が身は牙なき人の剣ですから。丈夫さには自身がありますゆえ」
しかしそんな心配をぴしゃりと跳ね除けるように、瑞希は事も無げに言い放つのだった。
白の巣峠に一足早く着いた瑞希は集合場所の事故現場に一人ぽつんと立っていた。
車道には事故の痕跡が未だくっきりと残っている。
そうしている暇な時間を過ごす中、瑞希に天啓の如き圧倒的閃きが走った。
(────分かりました、犯人はヤスですね。)
【誰が黄金獣神やねん。白の巣峠に一足早くいます、犯人はヤス】

27 :
>25
カフェは、牧街から電話が入ったその時、喫茶店の片隅で、怪しい遊びの真っ最中だった。
「密林の中を3日3晩彷徨い、そなた達が絶望したその時――」
「その時何でござるか!?」
「密林の中にL○WSONがあったのじゃ。それはまるで後光がさしているようであった……。
コンビニから声が聞こえてきた。
『私は時空の狭間に存在し、本当に私を必要とする人の前に現れるコンビニの神――』」
「『嗚呼、古くから村に伝わる言い伝えは本当だったでござる!』」
要するに実も蓋も無く言ってしまうと、町内のTRPGサークルである。
クライマックスで盛り上がりは最高潮、電話に気付くはずも無く――
カフェが留守電に気付いたのは、大きいお友達の皆が帰ってからの事であった。
「男の娘弟が男の娘兄を探しているじゃと!? すぐに行かねば!
みこと殿も誘ってみるかの」
みことの携帯に留守電を残し、猫バスをチャーターして白の巣峠に向かう。
コンビニ一つ無さそうな田舎だ。これならコンビニの神も出て来たくなるかもしれない。
「工アリスは死ぬ、猿の惑星は地王求、小吾空はサイヤ人、そして――」
とめどなく降りてくる天啓を呟きながら、猫バスが事故当時を再現する。
「コンビニが迫ってくる!」
猫バスは、キキィ―ッと前足を突っ張って急ブレーキをかけた。
幻のコンビニが迫ってきたから……ではなく、瑞希が迫ってきたからだ。
もちろん実際には瑞希は事故現場で佇んでいただけで、迫っていったのはこっちである。
「瑞希殿、いちはやく現場に着いておるとは素晴らしいぞ! 
そのやりきった顔……もしやもう犯人が分かったのか?」

28 :
カフェ等2人が何か暴走した結論に達していた頃
牧街は酷く重い表情で白の巣峠目指して車を運転していた
顔には諦めの色が浮かび、ため息を何度もつき、信号につかまるたびに引き返そうかと何度も迷う
絶対にこの事件は解決できない
牧街は完全に諦めていた
出発前、牧街は恐山師範がどの様に幻のコンビニを探したか、当事の資料や参加したGSに聞くなどで調べて来ていた
ここの所牧街はカフェの無謀な突撃に影響され、今まで面倒くさがっていた資料あさりや情報集をしっかりとやっている
それは自分がしっかりしていないとパーティーが全滅するという自覚が牧街に目覚めた大変良い兆候なのだが、それはさておき
その調べた情報で、牧街はたった数名のGSで幻のコンビニを発見する事が如何に無謀かを思い知ったのである
で、情報探しのために牧街は遅くなり、誘った癖に一番最後に現場に到着したわけである
周囲はもう薄暗くなり(といっても薄暗くなる頃の時間に集まるように指示したわけだが)、集合場所の事故現場に到着すると、牧街は車を路上にとめ、2人に近づいていく
路上駐車は本来良くないが、白の巣峠は滅多に車が通る所ではないし、他に車を止めるところも無い、警察の監視員がいるわけでもない
お天道様も人道的な捜索活動のためならば見逃してくれるだろう
「遅くなり…なんですか2人してやたらやり遂げた顔して…」
まさかこの2人が妙な電波を受信し、李珠も真っ青な結論に達して既に依頼達成した気でいるなどと想像もつかない牧街は、とりあえず気を取り直し、2人に資料を手渡す
「これ、家の道場が調べた白の巣峠の行方不明事件のこれまでの情報です」
資料の中身は以下の通りだ
白の巣峠
総行方不明者数:平成元年の最初の事件から16件
事件の特徴:行方不明者は老若男女問わず、事故車だけを残し。人間が消失する、行方不明者は必ず一人で車に乗っている。目撃者は一切無し
携帯の普及以降、「コンビニに襲われている」「コンビニが立っている」「コンビニが迫ってくる」と言う110番通報や無線通信を最後に消える事が常になった
調査方法:恐山流除霊道場隊員35名がダウジングとフーチを使い白の巣峠全体を捜索、又、上空からヘリでも捜索するも妖怪も異次元の魔窟も、また一切の霊的な反応も捉えられなかった
それ以前に警察が200人体制で白の巣峠を徹底的に捜索しており、人海戦術では行方不明者の発見は絶対に不可能だと考えられ、根本的な謎のコンビニの正体と消失の方法の解明が必要である
他に有名な占い師やサイコメトラーが調査したらしいが、彼等ですら「何も見えない」と言っており、もし妖怪の仕業であるとするならば、恐ろしく知能の高い輩である事は間違いない
「…ちらちらーっとその辺を探して帰る方向でいきましょう、ね?」
資料から妖怪の恐ろしさをまざまざと見せ付けられていた牧街は、2人にかわいた笑いを浮かべながら腰抜けな提案をした

29 :
カフェと牧街が集合場所に到着し、ようやく捜索の最低人数が揃った。
ただ犯人がヤスである以上捜索の必要はないのかも知れない。いや、マジで。
いやもしかしたら山本太郎もといマツかも知れない。そう犯人はマツだったのだ!
>「これ、家の道場が調べた白の巣峠の行方不明事件のこれまでの情報です」
といって早速牧街がごそごそと資料を瑞希とカフェに手渡す。
協力を要請した側だけあってそこらはきっちりしていることに瑞希はそこそこ関心した。
「……つまり、私達が考えつくような捜索は既にやり尽くされているわけですね」
資料を一通り読み終えると瑞希はぼそりと一言呟いた。
これだけ大規模に行われても幽霊や妖怪の影一つ見当たらないあたり考えられる可能性は二つ。
一つは霊的な事件ではなく人の起こした事件。
そしてもう一つは牧街ら三流GSでは手に負えないほどの妖怪や悪霊の起こした事件、ということである。
>「…ちらちらーっとその辺を探して帰る方向でいきましょう、ね?」
やる気がないのかビビッてるのか判然としない態度の牧街。
そんな臆病風に吹かれた牧街に、瑞希は表情をそれと分からないまでにむっとさせた。
理由はどうあれ適当に済ませてしまうのは瑞希の性分ではないし快くも思わないのだ。
「……では、折角車があるので被害者と同じ状況を再現してみるのはどうでしょう」
そして瑞希はある提案を出した。
「被害者は全員“一人で車に乗っているときに行方不明になる”のですよね?
 私達の誰か一人が白の巣峠を車で徘徊すれば幻のコンビニに遭遇できるかも知れません」
虎穴にいらずんば孤児を得ず。
それが運良く起こってくれるかは分からないし、生命の保障があるとは限りませんがと付け加えて。
電波を受信させていたわりにはそこそこ真面目に考えていたようである。
「ただ、もし実行するなら私は未成年な上に無免許ゆえ
 牧街さんかカフェさんのどちらかにやって頂くことになりますが」
こーいう場合一番生存確率の高い人間、すなわちくそ頑丈な瑞希がやるべきなのだろう、が……
生憎未成年だった!残念。いや全くもって遺憾である。
まあそもそもこの提案が通るかはカフェの同意と牧街のヘタレ具合にかかっているわけだが。
【誰かが一人で牧街さんの車運転して幻のコンビニが出現するか試そうぜ!という提案】

30 :
>28-29
カフェと瑞希が犯人はヤス、もしくは山本太郎もといマツ、という結論に達した頃――
我らの牧街が到着した。
>「遅くなり…なんですか2人してやたらやり遂げた顔して…」
「何じゃ? 浮かない顔をしておるのう」
やり遂げたような顔の二人とは対照的に、牧街は諦めたような顔をしている。
>「これ、家の道場が調べた白の巣峠の行方不明事件のこれまでの情報です」
牧街が持ってきた情報を見て、自らの推理を披露するカフェ。
「ふむふむ、きゃっつらも相手を選ぶのかもしれん。
力が無さそうな一般人の前だけを狙って、見るからに気合の入った捜索陣の前には現れんのかもしれぬ」
>「……では、折角車があるので被害者と同じ状況を再現してみるのはどうでしょう」
「うむ、やってみる価値はあるの。
妾も宣告猫バスで試してみたのだが猫バスだと恐れをなして出て来ないのかもしれぬ」
>「ただ、もし実行するなら私は未成年な上に無免許ゆえ
 牧街さんかカフェさんのどちらかにやって頂くことになりますが」
「うむ、一つ問題があるとすれば妾はペーパードライバーじゃが……
人も対向車も出て来ない山道なら問題なかろう」
カフェは乗り気だが、大事な車をぶつけられては大変と、牧街が猛反対しそうな気もする。

31 :
「お…俺は反対…っとはいきませんよねぇ…」
瑞希の提案に、牧街は恐々反対の意思を示す
「いや…だって相手は少なくともコンビニ位のサイズの巨大な妖怪か何かって事ですよ?
三人がかりでもどうかわからんのにたった一人ってのは…えぇ…はい」
瑞希が怖いので視線を合わせないように合わせないようにしながら頑張って自分の意見を言う
しかし、人の意見に反対したのだから、自分が代わりの意見を言わなければ、捜査は進展しない
とりあえずその辺探しましたでは必ず見つからないし、何より目の前のクソ真面目で馬鹿力の女が納得してくれないだろう
折角の新しい、カプセル怪獣、早々に仲がこじれるのは避けたい
「えーっと…そうだなぁ…」
何とか代わりの作戦を考えようと牧街は頭を抱えだす
まず普通こういった捜索活動はどうやって行うだろう
警察犬とか使う?
ネコ達に代用が効きそうだが、んなもん警察がやったに違いない
聞き込み?
いや…誰に?
生きた人間でこの事件の目撃者何ていない
んじゃ霊に聞くか?
いや、自縛霊ってのはほとんどの場合考える力を失ってる(いつかの噛まれただけで何故か仲間になった変な手は特殊な例なのだろう)、聞き込みなんてできる分が無い
その前にこの辺に霊何て…
……待てよ
霊?
何か引っかかるな…
行方不明者
目撃者
霊…
…そうか
「霊がいない…」
しばらく考えていた牧街は、おもむろにボソリと呟いた
「ここで被害者がされているなら…何で被害者の霊がここにいないんだろう…」
そうだ
死んだのならば、成仏していない限り霊魂がいていいはずである
その霊魂すらこの場に無いという事は…
「被害者は生きてる…いや…成仏した?」
いや、生きているかはわからないが、されているなら成仏しているのはおかしい
皆この世に未練のありそうな人達だからだ
「……じゃあ…」
そこまで考えて、牧街は瑞希とカフェの手を取り、車に引っ張り込む
「帰りましょう!!」
断固とした調子で、牧街は2人に言う
「今回の事件は…ヤバ過ぎます!多分妖怪だ!妖怪が被害者をして魂を痕跡も残さず吸収してるんです!
迂闊に戦っていい相手じゃない!すぐここから逃げましょう!」
そう言って牧街は有無を言わさず車を発進させんとする

32 :
【ちと急用できたので自分のターンは飛ばしてください……申し訳ありません】

33 :
【>32 了解です、無理しないでくださいね】
>31
牧街が、周辺に霊がいない事に気付く。
そこから、恐るべきヘタレパワーによる推理が発展し、一つの結論を導き出す。
>「帰りましょう!!」
「む? 生きているか成仏したかであれば地縛霊になるよりはいいではないのか?
成仏しているとは考えにくい故……生きておる?」
>「今回の事件は…ヤバ過ぎます!多分妖怪だ!妖怪が被害者をして魂を痕跡も残さず吸収してるんです!
迂闊に戦っていい相手じゃない!すぐここから逃げましょう!」
「コンビニの中は竜宮城のような空間で、帰りたく無くなってしまったのかもしれぬ。
だとしたら早く救出せれば男の娘兄がお爺さんになってしまうぞ!」
止める間もなく牧街は車に乗り込み、車を発進させる。
「行ってしもうた。逃がしはせんぞ! 瑞希殿、乗るのじゃ!」
カフェは即座に猫バスに乗り込み、運転手に命じて発進させる。
「運転手、発車じゃ!」
「ラジャー、今すぐ飛び越えて立ちはだかれますけどどうします?」
「うむ、頼む……いや待て、今しばらく様子を見るのじゃ」
偶然にも、瑞希が提案したように、牧街が一人で車を運転しているという状況になっている。
このまま後を付けていれば、もし万が一何か異変が起こればバッチリ目撃できる構図だ。
立ちはだかって止めるのは、何も起こらない事を確認してからでも遅くないと思ったのだ。

34 :
「あれ?カフェさん達がいない…」
おかしいな、引っ張り込んだはずなのに…と小首を傾げる牧街
牧街はヘタレだが、仲間を見捨てるほど冷酷で自分勝手ではない
瑞希とカフェを連れてとりあえず白の巣峠から出て、その後妖怪の正体を考えようと思っていたのだが
カフェが変わり身の術でも使ったのだろうか、誰も後ろには乗っていなかった
どうもこう、乗せたと思って手を離したときに逃げられたようである
「まぁーーーたあの人は…しょうがない一回戻って…」
仕方なく牧街がUターンしようとした、その時…
「嘘……だろ…」
牧街は目を疑った
一瞬にしてぐぐっと妖気が高まったかと思ったら、なんとコンビニが…幻のコンビニが出現したのだ!!
そして…
あろう事かコンビ二はあろう事かカフェ等の乗る猫バスの前に現れ、ネコバスに襲い掛かっていたのだ
「おわあああああああああああああと…当バスは現在妖怪の攻撃を受けております!皆さましっかり手すりにおつかまりください」
「ギニャアアアアアアアアアアアアア」
まるで床に散らばった埃が一箇所にまとまるように小さな「何か」が合体して出現したコンビ二は、店内から白い糸の様な物を伸ばしてネコバスを縛りつけ、店の入口へずるずると引っ張り込もうとしてくる
店の自動ドアの向こうは巨大な牙の生え揃った口になっていて、ネコバスでも簡単に食いちぎってしまいそうだ!
ネコバスは必死で逃げようともがくが、幻のコンビニから糸が次々伸びてきて、ネコバスをぐるぐる巻きにしはじめ、ネコバスはどんどん身動きが取れなくなっていく
幻のコンビニ、それは牧街の予想通り、襲った相手を幽体まで喰ってしまう恐ろしい妖怪だったのだ
しかし、そんな恐ろしく、そして巨大な妖怪が何故警察やGS達の目をかいくぐれたのか
そして何より何故牧街では無くカフェ等の前に現れたのか?
と言うか何故コンビニの姿をしているのか?
他の二つはわからないが、何故カフェ等の前に現れたのかは大体想像がつく
猫バスが妖怪であるからだ
幻のコンビには自分のテリトリーにネコバスと言うほかの妖怪が入って来た事が気に食わず、攻撃を仕掛けてきたのだ!

35 :
【>瑞希さん
いけそうですかー? それとももう1ターン飛ばした方がいいかな?】

36 :
「………牧街さんがUターンしましたね。何事でしょう」
カフェの妖怪バスの中で瑞希は抑揚のない声で呟く。
こんな猫バスを行使できるってカフェは結構凄いんじゃないのだろうか。
しかしそんな呑気な雰囲気も、急上昇した妖気に掻き消され。
「────あれが、幻のコンビニ………!」
欠片のようなものが少しずつ。舞うようにそこに集約され。
進行方向にうっすら怪しく光るコンビニが、突如として出現したのだ!
そして状況からみればこのままコンビニは牧街を攻撃するのだろう。
……と思っていたが、違った。
>「おわあああああああああああああと…当バスは現在妖怪の攻撃を受けております!皆さましっかり手すりにおつかまりください」
>「ギニャアアアアアアアアアアアアア」
「理解しました。コンビニが妖怪だという牧街さんの推理が正しいならば
 いわばこの妖怪猫バスは敵の縄張りへ足を踏み込んだ侵略者です。しからば攻撃されるのは必然でしょう」
手すりにしがみついて瑞希はあくまでも冷静である。
焦りや不安、怒りといった感情は仕事において邪魔でしかない。
その手の精神訓練はしっかり修行の中で施されているのだ。
「店の自動ドアに鋭利な牙確認。あれで食いちぎるはらでしょう」
このままでは糸による拘束で引き摺られあの鋭利な牙で切断、咀嚼される未来が現実のものとなってしまう。
猫バスも必死で抵抗しているが糸はますます絡みつくばかりで時間の問題でしかなかった。
「このまま呑気にことを構えている余裕はなさそうですね」
バスから飛び出したかと思うと、瑞希は黒い手袋を両手に着け靴の踵で地面を軽く二度蹴る。
手袋と靴には霊力を流せるように施されており、これで瑞希は悪霊に対して格闘を行うのだ。
「これが霊的防衛術の力ですっ!」
叫んだ直後瑞希は手頃な太さの糸の一部を力任せに引き千切り、コンビニの逆方向へ引っ張りはじめたのだ!
驚いたことに防衛“術”云々一切関係ない!単なる馬鹿力である!!
なにより恐ろしいのはその馬鹿力で僅かながらも着実に猫バスを引っ張っていることだろう!
「私が時間を稼ぐので今の内に牧街さんを呼んでなんとかしてください」
とはいえ相手は強力な妖怪だ。時間稼ぎにはなっても所詮それまで。
とどのつまり“でもそれって根本的解決になってないですよね?”っつーことなのだ。
【猫バス引っ張って食いちぎられないようにする。でも時間稼ぎ】

37 :
>34
>36
カフェたちは見た、小さな何物かが合体し、幻のコンビニが出現する奇跡の光景を!
>「────あれが、幻のコンビニ………!」
「こうして我々は、半年間の取材旅行の果て、探し求めた幻のコンビニを遂に捕えたのじゃ……!」
と、呑気にドキュメント番組風のコメントをしているカフェだったが、次の瞬間、コンビニが取材陣に襲い掛かってきた。
忘れてはならない、ここは弱肉強食の野生の王国なのだ!
>「理解しました。コンビニが妖怪だという牧街さんの推理が正しいならば
 いわばこの妖怪猫バスは敵の縄張りへ足を踏み込んだ侵略者です。しからば攻撃されるのは必然でしょう」
「なぜに落ちついとんじゃ!」
と、突っ込むか突っ込まないかのうちに、瑞希は猫バスの外に飛び出し、綱引きのように猫バスを引っ張り始めた。
「すごいぞ! そんな霊的防衛術は初めて見た。妾も負けてはおれん。
特殊破邪札――【タケノコ】!」
カフェも猫バスから飛び出し、腕を一閃。トレカのような破邪札をコンビニの口の中に投げ入れる。
口の中でタケノコが急成長し、一束の竹となり、つっかえ棒と化す。
それを見届ける間もなく、カフェは牧街の元へと走っていた。
「牧街殿、猫バスと綱引きしている今、あやつは方向転換出来ん。
後ろから攻撃してみようぞ!」
そう言いながら、自分も攻撃用の破邪札を構える。
猫バスが拘束されている事を逆手に取った作戦である。

38 :
瑞希とカフェの応戦に、動きが鈍る幻のコンビニ
引き返していた牧街も到着し、そこにカフェが駆けて来る
>「牧街殿、猫バスと綱引きしている今、あやつは方向転換出来ん。
後ろから攻撃してみようぞ!」
「わかりました!同時攻撃で一気にカタをつけましょう!!」
そう言ってバッと20万円の破邪札を3枚取り出す牧街
「南無!!」
カフェと共に破邪札を投げつけ、2人の破邪札の爆裂が幻のコンビニに命中する
「ギャアアアアアアアアアアアアアアア」
悲鳴を上げる幻のコンビニ
後ろの外壁がボロボロと脆く崩れ、コンビニの中があらわになる
コンビニの中、そこは…真っ暗く、何も見えない
いや、暗いのではない!
「黒い何か」がぎっしり詰まっているのだ
そして更に、信じられないことが起こる
たった今2人の攻撃で消し飛んだコンビニの外壁、その外壁があっという間にもぞもぞと再生し始めたのだ
「セブンツーワン…恐るべし…」
その光景に思わずボソリと呟く牧街
言われてみてみると、幻のコンビ二はコンビニ業界のNo1メーカー、「セブンツーワン」の看板を掲げている
何かこの辺りにも事件を解決する鍵がありそうだが、今は悪霊退治が最優先だ
「さ…再攻撃しましょう!再生しきる前に完全に吹き飛ばすんだ!!」
そう言って牧街が再攻撃に入ろうとした、その時!
幻のコンビニの入口と、カフェと牧街によって開けられた穴から、お弁当、おにぎりやサンドイッチ、雑誌におかし、飲み物に、たばことセブンツーワンの商品たちが無数に飛び出し、牙の生え揃った口をあけて全員に襲い掛かってきた!!
「あぎゃああああああああああああああいてぇ!いててええええ」
突然沸いてきた商品群に頭や肩、太股に喰いつかれ、血を流して痛がる牧街
必死に振りほどこうともがくが、牙は深く食い込んで、肉を食いちぎらんとする
「ニギャアアアアアアアアアアアアアアア」
必死に逃げようとしていたネコバスも同様にかじりつかれ、悲鳴を上げて苦しむ
当然、コンビニと綱引きしていて無防備な瑞希や、牧街の隣のカフェにも弁当やおにぎりが襲い掛かっていく
「ふ…二人共!とても敵わないから糸だけ何とかして逃げましょう!」
必死に弁当やおにぎりに抵抗しながら叫ぶ牧街

39 :
えーっと…瑞希さんかカフェさん、いらっしゃいましたらお返事下さい

40 :
いますよー。
瑞希さんが来る来ないに拘らず今日の夜に書きますね。

41 :
>38
>「南無!!」
「にゃむ!!」
牧街とカフェの同時攻撃が炸裂する。
>「ギャアアアアアアアアアアアアアアア」
「効いたか!?」
が、外壁はすぐに再生し始める。二人が再攻撃しようとしたその時。
コンビニの商品群が襲い掛かってくる!
「あいたたたたた!! やめんか食いもんが食いつくでない!」
>「ふ…二人共!とても敵わないから糸だけ何とかして逃げましょう!」
「うむ!」
そう言ってみたものの、カフェは刃物のような武器を持っていない。
そこでとった方法は……。
「運転手! こっちに来るんじゃ! 刃のブーメランに化けい!!」
「へいお待ちー!」
猫バスの運転手を呼びつけ、この状況に最適な武器に化けるように言いつける。
猫バスの運転手も失業がかかっているので、怯えながらも素直に化けた。
「うりゃああああああああああ!!」「にゃあああああああああああ!!」
運転手が化けた刃付きのブーメランを、糸に向かってぶん投げる!
多少投げるのが下手でも、ブーメランが自動で調整してくれる安心設計である。

42 :
カフェの投げたブーメランは幸いにしてコンビニの糸を叩ききった
「さぁ!後は脇目も振らずに逃げましょう!!」
牧街はネコバスが自由になったのを確認すると、車に戻って文字通り脇目も振らずに逃走する
「はいはいフルスピードですっ飛ばすよ!」
「フニャアアアアアアアアアアア」
ネコバスも急発進し、あっという間に幻のコンビニを振り切る
残された幻のコンビ二は、再び出てきた時の逆の様にボロボロと無数の小さな何かに変わり、近くの森へ消えてしまった
車を飛ばし、逃走していた牧街は、後ろを何度も確認し、幻のコンビニがついてきていない事を確かめると、深い深いため息をつく
「な…何だったんだありゃ…」
一息ついて、ふと見ると、既に白の巣峠を脱出し、数件の民家が現れてくる
「丁度いい、電話を借りよう」
そう思った牧街は車を止めると、一件の民家の戸を叩いた
「はーい」
「すみません、ゴーストスイーパーです、お電話お借りしてもよろしいでしょうか?」
「え?すみません妙な除霊とかはちょっと…」
「あ、違うんです、俺、携帯もってなくて…」
「は?」
「ビンボで携帯持ってないんです」
今時携帯を持っていないなんて信じられない民家の住民を何とか説得した牧街は、電話を使ってカフェに連絡を取ろうと試みる
とりあえず合流して、それから警察に届けようという考えだ

43 :
>42
>「さぁ!後は脇目も振らずに逃げましょう!!」
「皆の衆、撤退じゃああああああ!!」
牧街は自分の車に飛び乗り、カフェと瑞奇は猫バスに乗り込む。
こうして彼らは無我霧中で逃げて逃げて逃げまくり……我に返ると、すでに白の巣峠を脱出していた。
「ここまでくればもう大丈夫じゃろう」
丁度目の前にコンビニ「セブンツーワン」があった。幻ではなく本物である。
カフェは猫バスから降り、コンビニに中に入っていく。
「店員殿、昔廃墟になったセブンツーワン等の噂を聞いたことはないか?」
と、店員に聞き込みを行っていたところ、電話がなった。
もちろん牧街からの電話である。
「おお、牧街殿。セブンツーワン白の巣街店の中におるぞ。
なーに、ビビるでない。本物のコンビニじゃ」
【>瑞希さん
3日たったので先に書かせてもらいました。時間が出来たらいつでも来てくださいね】

44 :
「あ、良かった、繋がった、カフェさん、今ど……カフェさん?もしもーし」
カフェが電話に出て喜んだのも束の間、電話はあっという間に切れてしまった
「?っかしいな」
「お兄さん、電話使用料10円」
「あ…えーっと…もう一回…」
「2回目からは100円になるよ」
「値段設定おかしくね!?」
住民にぼったくられつつ慌ててかけなおす牧街だったが、しかし電話はやっぱり繋がらない
しかも電波が届かないのではなく、話中で繋がらないのだ
「い…嫌な予感しかしない…」
受話器を握り締めながら、牧街は冷や汗を流した
『あぁ、カフェさん、良かった無事だったんですね』
その頃、カフェの携帯は何故か牧街に繋がったままの状態になっていた!?
『セブンツーワン白の巣峠店ですか…わかりました、今から向かいますからもう少し待ってくださいね』
そう言って、切れる電話
口調も声も間違いなく牧街、怪しいところは特にない
「廃墟になったコンビニ…ですか?」
カフェの話を聞いて、うーんっと考え込んでいた店長は、しかし何も思い当たる節がないようで、申し訳ありませんと首を横に振った
ちなみにこの店長もこのコンビ二もカフェの言うとおり正真正銘本物の人間と建物だ
「あ、ただ…」
はっと何かに思い当たったように、店長が顔を上げたその時
カフェの携帯に先ほどカフェの元にかかってきたのと同じ番号から電話がかかってきた
『あ、カフェさん、牧街です、今そっちに向かって走ってます、もうすぐつきますが…、ちょっと外に出てください』
なにやらカフェに誘いをかける牧街の声
言われるままに外に出ると、声は話を続ける
『そのコンビ二は危険です!悪霊の巣になってる可能性が高い!絶対に探索したりしないで下さい!いいですか!絶対に駄目ですよ!』
そう言って、牧街からの電話は切れてしまった

45 :
>44
>「あ、良かった、繋がった、カフェさん、今ど……」
プツッツーッツーッ
>『あぁ、カフェさん、良かった無事だったんですね』
通話が一瞬途切れたが、すぐに復旧する。
田舎のため、電波状態が悪いのだろうか、と思うカフェ。
>『セブンツーワン白の巣峠店ですか…わかりました、今から向かいますからもう少し待ってくださいね』
「うむ、待っておるぞ」
>「廃墟になったコンビニ…ですか?」「あ、ただ…」
店長が何かを思い出したようだった。
>『あ、カフェさん、牧街です、今そっちに向かって走ってます、もうすぐつきますが…、ちょっと外に出てください』
「すまぬ、後で聞こうぞ」
店長にそう声をかけ、店から出る。
>『そのコンビ二は危険です!悪霊の巣になってる可能性が高い!
絶対に探索したりしないで下さい!いいですか!絶対に駄目ですよ!』
カフェは店長の姿を思い起こした。あの店長は多分足があった。あったに違いない。
Uターンして店の中に戻り、店長の腕を引っ張って外に出そうとする。
「店長――ッ! このコンビニは悪霊の巣になっておるらしい! 急いで外に出るのじゃ!」
『なんですか突然! 霊感商法ならお断りですよ!』
店長に、塩を撒かれて塩まみれになって外に追い出された。
「店長め、人がせっかく忠告しとるのに追い出してきよった」
猫バスの中に座って牧街到着を待つことにする。

46 :
しばらくカフェが待っていると、とことこと牧街が道の向こうから歩いてきた
「やあカフェさん、無事そうでよかった」
妙に無表情な牧街はそう行ってカフェの手を取ると、店の裏口へと歩き出す
「俺が来たからにはもう安心です、共に妖怪の巣を一網打尽にしましょう。あ、あなたはここに残っていてください、万が一のための用心です」
瑞希にそう言ってネコバスと瑞希と運転手を残し、牧街はコンビニの裏口からコンビニの中にカフェと共に入っていこうとする
「悪霊に悟られるといけないから少人数で動きましょう。恐らくこの裏口から悪霊の巣に入れるはずです」
そう言って、おもむろにカフェの手を握る牧街
妙に手が冷たい
「中はどうなっているかわからない。手を繋いでいきましょう」
一方
「カーーーーフェーーーーさーーーん、もーーしーーもーーーし」
「はいそろそろ使用料300円いただきますよー」
「ギャーーーー」
「ただいまー、あれ?その人何?」
「ん?あぁ、何か電話貸してくれとか言って…」
「お父さんが帰ってくるような時間になってるよおい!カフェさんどこと話してんの!頼むから電話出て!マジで!」
本物の牧街は民家で必死にカフェに電話していた
探しに行こうという気はないらしい

47 :
しばらく待っていると、牧街がやってきた。あらゆる意味で、妙に積極的だ。
>「悪霊に悟られるといけないから少人数で動きましょう。恐らくこの裏口から悪霊の巣に入れるはずです」
いつもの牧街なら、行くなら出来るだけ大人数で行こうとしそうだ。
>「中はどうなっているかわからない。手を繋いでいきましょう」
牧街が自分から手をつないできた事も驚きだが、それ以上に手の冷たさに驚くカフェ。
「牧街殿、生きておるか!?」
ガチャッ。
「ああ、賞味期限切れがこんなに出てしまった……。
やっぱり発注減らそうかな……」
コンビニの裏口からブツブツ言いながら賞味期限切れの商品を抱えた店長が出て来た。
「――あっ」
目が合った。一瞬の間の後。
「霊感商法お断り! 一人で断られたからって二人で来たって無駄無駄無駄あ!」
店長によって、賞味期限切れの商品が次々と投げつけられる!
食べ物が襲い掛かってくるこの光景、まるでいつかのデジャヴュのようだ。

48 :
「この野郎何しやがる!!」
賞味期限切れ商品をぶつけられた牧街は突如怒り狂い、店長に殴りかかっていく
「げはっ!だ…誰か…助け!」
「!」
炸裂した鉄拳に店長の前歯は折られ、血が噴出す
「邪魔だ!俺の邪魔をするなら容赦はしないぞ!!」
「あんた!何なんだ!」
うろたえる店長に、牧街は口から糸の様な物を吐きかけ、ぐるぐる巻きにしてしまう
「ぐええ…く…苦しい!!」
「はっはっはっはっは」
笑いながらカフェの方を振り向く牧街、その目の下には不気味な隈ができていて、いつの間にか靴の先がぴんと尖っている
「お前も喰らえ!!」
そう言って偽牧街はカフェ目掛けて糸を口から発射する
その頃…
僕等の牧街は晩御飯の仕度があるからと家を追い出され、一人とぼとぼと車を押していた
ガソリンを入れ忘れ、車が動かなくなってしまっていたのだ

49 :
>48
>「この野郎何しやがる!!」
この時点で、牧街が偽物だったことに気付いたカフェは、いち早く対応する。
「そなた、牧街殿ではないな……霊衣《黒酢》!!」
カフェの技の一つ、黒酢を自由に操るオーパーツの力を使った日曜朝的な変身。
ゴスロリの上に鎧が装着される。だからどうしたと言われればそれまでだが。
>「邪魔だ!俺の邪魔をするなら容赦はしないぞ!!」
>「あんた!何なんだ!」
「邪魔……? 一体何の邪魔だと言うのじゃ!」
偽牧街は、糸を吐いて店長をぐるぐる巻きにした。この糸はコンビニ妖怪と一緒だ。
イミテート能力を持つ妖怪なのだろうか。
>「お前も喰らえ!!」
「なんの、黒酢パワー!」
手から高圧水流ならぬ高圧黒酢流を発射し、糸を押し返す。
一度戻って瑞希を呼んできた方がいいのではないか、とも思ったが、その間に店長がされてしまいそうだ。
ふと、カフェはある事を思いだした。
偽牧街は、なぜかコンビニから出ろと指令を出していた。
コンビニの中にはこいつが入ってこれない何かがあるのではないか。
そう考えたカフェは、イチかバチかの行動に出た。
「ええい、立てこもりじゃあ!」
ぐるぐる巻きの店長を引っ張ってコンビニ内部に駆け込んだ。

50 :
カフェにコンビニに立て篭もられた偽牧街は、ちっと舌打ちをした。
「俺とした事が、つい正体を現してしまった…。だが、馬鹿な奴だ、自分から俺達の巣に入っていくなんてな…」
おお!何と言う事だ。
あろう事かこの悪霊、正直にアジトの位置を教えていたのである。
そう、警察や恐山流GSが必死に白の巣峠を捜索しても何も手がかりが無いのは当たり前、悪霊の本拠地はここ、白の巣峠の近くのコンビニにあったのだ。
自分が牧街に化けてカフェと一緒にアジトに入り、油断したところで不意打ちし、やっつけようとしていたのである。
そしてあの時コンビニから出ろと指示したのは、カフェがアジトに独力で気づき、アジトを破壊される事を恐れたのだ。
「ふっふっふ、飛んで火にいる夏の蟲…」
不気味に笑う牧街の声がコンビニの中に響き渡り、カフェ達の足元にわさわさと何かが張ってくる
「わああああああああああ!く…蜘蛛!?蜘蛛だああああああああああああああ」
店長が悲鳴を上げる。
そう、蜘蛛だ、無数の小さな蜘蛛の妖怪がコンビニの裏口にわらわら現れ、足元からのそのそとカフェと店長に這い上がってきたのだ。
何千匹という蜘蛛達はカフェの鎧に群がり、糸をぶっ掛けてカフェの体を繭の様にぐるぐるぐるぐるとあっという間に包んでいく。

51 :
「商品を使わせてもらうぞ、店長!」
コンビニに立てこもったカフェは、武器になりそうな物を物色する。
「ふっふっふ、飛んで火にいる夏の蟲…」
「すまぬ、店長……判断を誤ってしもうた」
イチかバチかのバチが当たってしまったようだ。このコンビニは普通に悪霊のアジトだった!
が、この場を切り抜ける事さえ出来れば、あとはこのコンビニを破壊すれば事件を解決出来るという事だ。
>「わああああああああああ!く…蜘蛛!?蜘蛛だああああああああああああああ」
「嫌じゃああああああああああああ!!」
カフェは悲鳴をあげながら、糸にぐるぐる巻きにされていく。
万事休す、と思われたその時。カフェが糸の拘束からするりと抜ける。
霊衣を自ら解除する事によって、糸から抜け出したのだ。
「これでも食らええ! アースレッドおおおおお!」
そして手に取ったのは、虫スプレー。
店長と足元の床に盛大にぶっかけながら、店長を引きずりつつじりじりと表出口の方へ移動していく。

52 :
表口にたどり着くカフェ。
しかし、出入り口のドアは押しても引いてもビクともしない。
見れば、蝶番のところが糸の様な物でガチガチに固められている。
更に蜘蛛達はアースレッドの猛攻にもビクともせず、再びカフェ目掛けて糸の一斉発射を開始した。
こいつ等は妖怪、毒ガスを含めた通常兵器で倒す事は出来ないのだ。
「あきゃああああああああもう駄目だああああああああ」
蜘蛛達は糸で動きを封じながらカフェの体に這い上がっていき、ガジガジと噛み付いてくる。
すると、噛まれた所から強い痺れが広がり、体の自由が利かなくなってきた。
「はっはっはっはっは、俺達の勝ちだ」
高らかに笑いながら裏口から現れる偽牧街。
そんな中、何と裏口から更にカフェと店長まで現れた!
この小さな蜘蛛の群れの妖怪は集団で集まる事で、様々な物に擬態する能力を持っているのだ。
「ふっふっふっふっふお前等はアジトに引き込んでゆっくり食ってやる」
ニヤニヤ笑いながらカフェ達を絡め取る蜘蛛達、カフェ絶体絶命!
はたして、当方に迎撃の構えは無いのか!
ヒーローは現れないのか!?
待て次レス!

53 :
>52
>「ふっふっふっふっふお前等はアジトに引き込んでゆっくり食ってやる」
「助けて牧街殿おおおおおおおおおおおおお!!」
カフェは、ド○えもんに助けを求めるの○太君のごとく叫んだ。
しかし、牧街は離れた場所で一人とぼとぼと車を押している真っ最中だ。
助けに来るのは不可能だろう。と思われたその時。
「にゃおおおおおおおおおおおん!!」
猫の鳴き声が響く。牧街ではなかったが、助けは来た!
皆さんはコンビニ前に猫バスを駐車したままだったのを覚えていただろうか。
さすがに異変に気付いた猫バスが、コンビニ表口に体当たりを仕掛けたのだ。
何回目かの体当たりで、ガラスが砕け散った。
「カフェさん! 大丈夫ですか!?」
さらに、猫バスから飛び降りて駆け込んできたのは怪力GS瑞希。
ぐるぐる巻きになったままのカフェと店長を軽々と両脇に抱え、砕け散った入り口から出て行こうとする。
果たして逃走は成功するのか!?

54 :
「びえっくし!!」
近場にガソリンスタンドがあったため割とすぐ補給を受ける事ができた牧街は、ガソリンを入れてもらいながらくしゃみを一つしていた。
「……冷えてきたなぁ」
ベタ台詞を言って、牧街は自分の肩を抱いて震えた
「小癪な奴め!待てぇ!」
口から糸を吐いてネコバスを絡めようとする偽牧街と蜘蛛達
しかしネコバスは颯爽とそれを振り切り全力疾走でその場から逃げていく
「えぇい!我々の居所がわかってしまうなんて!何でGSと妖怪が一緒になんてなっているんだ!」
そう言って悔しげに地面を叩く偽牧街
「そんな事を言っている場合か!このままではあっと言う間に人間の討伐隊がここに来るぞ!」
焦った表情でそういう偽店長
「い…いやまだだ!まだ今奴等を捕まえられればごまかしがきく!追え!追うんだ!」
偽牧街達はわさわさと黒い小さな蜘蛛の群れに分離し、他に小蜘蛛達と共にざわざわと散って白の巣峠へ向かう

55 :
瑞希の手によってカフェたちは猫バスに担ぎ込まれて、急発進。
はさみで糸の拘束から解放される。
「たすかった……かたじけないぞ、瑞希殿」
店長は目を白黒させながらガタガタ震えている。
「い、一体何なんですかアレ……!
それにこのバス! このままあの世に連れて行くんじゃないだろうな……!」
「巻き込んですまぬ。実はお主のコンビニは悪霊の本拠地になっておったのじゃ。
妾達はそれを退治しにきたGSというわけじゃ。この猫バスは見方だから安心するが良い」
「まだ安心は出来ないようですよ」
と、瑞希。
後ろを見れば、蜘蛛の群れが追ってきているではないか!
「――霊衣《黒酢》! 来るでないうおりゃああああああ!!」
ピストルの代わりに黒酢を撃ちながらのカーチェイスが繰り広げられる。
ある事を思いだしたカフェは運転手に尋ねた。
「運転手! そういえば猫バスは空飛んだり出来たのではなかったのか!?」
「めんごめんご、ちょっと今故障中でねえ――ああっ」
進行方向に猫が飛び出して来た。
なんとしても猫をひくわけにはいかないので、慌ててハンドル(?)を切る運転手。
キキーッとブレーキ音を立てながら突っ込んだ場所は、ガソリンスタンドだった!

56 :
「キャーー」
「わーーー」
ネコバスが突っ込んだ事でたちまちパニックになるガソリンスタンド
「のわぁ!カフェさんに瑞希さん!何してんだいったい」
なだれ込んできた蜘蛛の群れの攻撃にさらされながら、ネコバスに向かって叫ぶ牧街
その間にも蜘蛛達は一斉に糸を放ち、毒の牙で噛み付き、ネコバスに群がっていく
「ギャニャーーー」
凄まじい悲鳴を上げて苦しむネコバス
「あわわわわわわ」
情けない悲鳴を上げておろおろする牧街
しかし、突然蜘蛛達は攻撃をやめ、かさかさと逃げ出し始めた
耳をすませば、遠くからサイレンの音が聞こえてくる
「団結した人間には敵わない…己…せっかくいい餌場を見つけたのに…」
そういい残して、蜘蛛達はがさがさとあっという間にいなくなってしまった

57 :
>56
カフェたちが突っ込んだガソリンスタンドには――
>「のわぁ!カフェさんに瑞希さん!何してんだいったい」
偶然、そう偶然、我らのヒーロー牧街がいた!
「驚いてる場合じゃないぞ牧街殿! 見せ場じゃ!
最後の5分で主人公が格好よく敵を撃退して事件解決するのじゃあ!」
>「あわわわわわわ」
見せ場どころか、牧街は例によって例のごとくあわあわするばかり。
しかし――
>「団結した人間には敵わない…己…せっかくいい餌場を見つけたのに…」
「やったぞ牧街殿、我らの団結の勝利じゃ!」
蜘蛛たちは、人間の団結に恐れをなして去って行った!
さて、事件解決に至る最後の仕上げを忘れてはならない。
「喜べ牧街殿、別れて行動している間に妾達は事件の真相を突き止めた。
コンビニ妖怪の正体は、擬態する蜘蛛妖怪の群れだったのじゃ。
そしてその本拠地は――セブンツーワン白の巣峠店!
事件を解決するには……店長殿には酷じゃが取り壊さねばならん」
カフェは残酷な事実を言い放った。
「ご無体なああああああああああああああ!!」
店長の魂の叫びが木霊する――。
【終わり……かな? ありがとうございました!】

58 :
【名前】 松尾 マチコ
【年齢】 22
【体格】 ショートヘア。うしろ姿が微妙に太ってみえる
【容姿(霊衣)】 テニスウェアー
【属性】 霊的格闘術
【霊圧】 55.55マイト
【特殊能力】 丸い物にに霊力をこめて打つ
【装備】 テニスラケット 
【趣味】 丸い物が大好き
【備考】 化け猫の「まっちゃ」に取り憑かれている
こんにちは。参加してもいいですか?

59 :
>「やったぞ牧街殿、我らの団結の勝利じゃ!」
>「喜べ牧街殿、別れて行動している間に妾達は事件の真相を突き止めた。
コンビニ妖怪の正体は、擬態する蜘蛛妖怪の群れだったのじゃ。
そしてその本拠地は――セブンツーワン白の巣峠店!
事件を解決するには……店長殿には酷じゃが取り壊さねばならん」
「そうです…ねぇ、えぇ」
(いや俺達じゃなくて多分警察を恐れて逃げていったんだろうなぁ…)
逃げた蜘蛛達にとりあえず一息つきながら、素直に命が助かった事を喜ぶカフェに水を刺すまいととりあえず同意する牧街
しかし、その心中は暗い
何故なら今回の事件、何も解決していないからだ
確かに、牧街やカフェ達の活躍で敵の正体はわかり、追い散らす事に成功はした
しかし、妖怪自体は健在であり、ここではない別の場所で、同じ様に人間を襲い始める事は明白である
根本的な解決には至っていない、が…
「まぁ、俺達何かこんなもんかー」
牧街的にもこれ以上どうする事もできないのでとりあえずカフェと一緒に喜ぶ事にした
「あ、カフェさん、別に妖怪が戻ってくるわけでは無いんですからセブンツーワン取り壊さんでもいいと思いますよ、えぇ」
「ほんとですか?ありがとうございます!」
「まぁ、とりあえず何があるか…、巣を見つけ出して一回探索してみましょう」
こうして、牧街達はセブンツーワン白の巣峠店へと戻る事にした
そんな分でその後少しして到着したオカルトGメンと協力し、牧街達は悪霊の巣に立ち入り、骨だけになった今回の依頼者の兄と、これまでの犠牲者達を発見する
依頼者は号泣し、オカルトGメンに妖怪を取り逃がした事をこっぴどく叱られ、あの妖怪がコンビニに擬態していたのは住処がコンビニだったので、蜘蛛達が一箇所に集まると自然とコンビニの形に擬態してしまう癖がついていた等この後も色々あるのだが
新しい参加者の方も来たし、特にこれといった事もないので省く事にする
………
……
どこかの暗がり
無数の小蜘蛛達の前に、あの笑顔の仮面の魔族の姿がある
「そういうわけで、君達にも協力してもらいたいんだ、僕の計画に」
何らかの計画を蜘蛛達に話した仮面の魔族に、小蜘蛛達はしばらく考えていたが、やがてわかったと仮面の魔族に同意する
「お前の計画なら俺達は大勢の人間を食える。こそこそ隠れずにうまい人間を食えるなら、これにこした事は無い」
「いい返事だね、期待しているよ」
会話を終え、わさわさと暗闇の中に消える小蜘蛛達
それを見送って、仮面の魔族はふふふとほくそ笑む
「もうすぐ始まる…僕の最後の計画が…」
そう言って立つテロ魔族の後ろには、Mrスパイクバットと、そして……耳まで裂けた口を持つ、老婆の姿があった…

60 :
【ありがとうございました!!
>>58さん、はじめまして!よろしくおねがいします
えー…実は、次、最終章(少なくとも俺が作るのは)です(前から次が最後次が最後と言ってた気がするしそろそろ…)!
が……折角新規の方来たしもう一シナリオ普通の悪霊戦を挟みたい(もうすぐ始まるってテロ魔族は言うてるだけで次章からとは言ってないわけだし)のですがどうでしょうか?
何かシナリオある方いらっしゃいます?】

61 :
えへへ、よかったぁ
ありがとです。とっても嬉しいです
それじゃあ牧街さんにカフェさん、ふつつか者ですがよろしくお願いします
>シナリオ
皆さんにお任せします

62 :
マチコ殿よく参った、よろしくお願い致す!
最終章は結構シリアス寄りになりそうなので今回は比較的オバカな話をやりたいかもw
季節ネタを加えて
サンタのコスプレをした悪霊(妖怪?)が色んな家に侵入しては寝ている人の枕元に
明らかに嫌がらせな置き土産をしていく事件、なんてどうでしょうw

63 :
>>82
採用!面白いww
それで行きましょう!
カフェさん冒頭導入部お願いできますか?

64 :
>63
よしきた!
節操無き無宗教国家日本! 
今年もカップルがいつにも増してウザさを増し、ボッチ達が荒れ狂うあの季節がやってきた――!
侵すべからざる聖地秋葉原にも、この時ばかりはカップルの脅威が押し寄せる!
飾りつけられた樫の樹、明滅するイルミネーションの下を、カフェと猫師匠が歩いている。
「全く、無宗教のくせに意味も無く浮かれよって、けしからん、実にけしからん」
「全くだにゃ〜」
そんな二人の頭の上には、意味も無く三角帽子が乗っている。
いくらなんでも浮かれすぎだ。
「こんなけばけばしいイルミネーションをしたら星が見えなくなるにゃ。
昔の秋葉原はこうやって空を見上げただけで天然のイルミネーションがあったものにゃ」
空を仰ぎ見る猫師匠につられ、カフェも空を見上げる。
その瞬間、カフェは信じられないものを目撃した、ような気がした。
「あっ!」
「どうしたにゃ?」
「今、サンタのソリが横切って行かなかったか?」
「そんにゃまさか!」
++++++++++++++++++++++++++++++++++++
――数日後。爽やかな朝――カフェ家で小さな大事件が巻き起こる。
「キャ―――――!!」
カフェママの悲鳴が響き渡る。
「起きたら枕元に蛇皮ならぬ蛇の抜け殻製のバッグが――!」
「妾の枕元には超ミニスカのメイド服が置いてあったぞ! 絶対見えるわ!」
「私の枕元には見るからに趣味の悪い壺が!」
そして同じような事件(?)が町内で続発し、多数情報が警察に寄せられる事になる。
しかし微笑ましいだけで実害の無いこの事件。
日夜凶悪犯と戦わなければならない警察が相手にしている暇はない。
かといって、万が一人間が犯人だとしたら立派な住居不法侵入。放っておくわけにもいかない。
そこでGS事務所に依頼が降りてくることになった!
こんなしょうもない事件を取り扱ってくれそうな事務所といえば、もちろん我らが秋葉原流一派だ!
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

65 :
「――と、いうわけにゃ」
猫師匠から依頼の内容を聞いたカフェは、嬉々として依頼を受けた。
「了解した!
エセサンタをとっつかまえて強くてかっこいいパワーアップアイテムを出してもらうのじゃ」
「言い忘れていたにゃ、他のGS事務所にも依頼を出したらしいから報酬は早い者勝ちになるにゃ」
秋葉原流以外にこんな依頼を受けそうな事務所と言えば……牧街の事務所が真っ先に思い浮かんだ。
早速電話をかける。が、出ない。
「なんじゃ、留守か。押し掛けてどんちゃん騒ぎ……じゃなくてサンタ捕獲の作戦を練ろうと思うたのに。」
――とりあえず空飛ぶサンタらしきものを目撃した広場にでも行ってみるかの」
と、飽くまでも仕事に行くのだとわざとらしく言い訳をしながら、カフェは浮かれた街に繰り出した。

66 :
カフェがエセサンタ殲滅に情熱を燃やしている一方その頃
我等が牧街は…
「クーーーリスマスが今年もきやがるゼ!」
「カップルが何だ!カップルが!」
「意味も無く騒ぎやがって!皆馬鹿だ!馬鹿!」
恐山流除霊道場の独身でモテナイ組の連中と一緒に、居酒屋で焼き鳥を摘んでいた
毎年この時期になるとクルシミマス会と称し、モテナイ組は居酒屋で飲み会を催し、もてないけど特に興味無い隊員達も、食費を浮かすためにそれに参加しているのである
「おう牧街!てめぇもそう思うよな?クリスマスで浮かれる輩なぞゾンビに食われろと思うよな?」
「コブラさん…かっ飛ばしてますね…」
やる気なくクルシミマス連中に対応する食費浮かす組
しかし、徐々に話題は牧街にとって良くない方向へと流れていく
「おい、しかしアレだよな…牧街、てめ最近、アレだな、女とーつるんで仕事してーらっしゃるよな?ん?」
「あぁ!?んだとてめゴラ!!おい!何クルシミマス会来てんだ!おい?お?」
一斉に鋭い視線を向けてくる恐山クルシミマス会員達
そのの様なオーラに、牧街は小刻みに震えながら、必死に弁解を始める
「いや、あの…かのかかかかっかかの、あの、カフェさんは、別にそーいったかんけーではなく」
「そーいった関係って何ぞや?ん?」
「おいサブ!ドラム缶と生コン、もってこい」
「へいコブラの旦那」
冷たい12月の海への片道切符が登場し、牧街は背筋が凍りつく
ちなみに牧街、何回か本当にダイブさせられた事がある、何故生きてるかは置いといて
絶体絶命のピンチに、牧街の中のヘタレ回路がフル回転し、この現状を打開する最良の言葉をつむぎだした!
「彼女はオタです!2次元しか興味無いですよ!今までだって全っぜんそーいった展開ありませんでしたし!はい!命賭けて助けた事もありますが全然無反応でしたよ!」
居酒屋中に響く牧街の必死の叫び
その叫びに、一同はしばらく黙り…
「あの…なんか、ごめんな」
「お前、今日、お勘定払わなくていいぞ」
「可哀想になぁ…本当に…」
男として見られていない牧街に哀れさを感じたのだろう
クルシミマス会員達は途端に優しくなり、牧街は逆になんだか悲しい気持ちになってきた

67 :
「俺とカフェさんの関係…か…」
居酒屋からの帰り道
牧街はカフェとの関係について改めて考えていた
最初の印象は、意味のわからない変な女だった
何の考えもなく、装備も無く、綺麗事ばかり言って突っ込んで行く
一緒にいると確実に死ぬだろうからと距離をおこうとした時期もあった
けれども…
いつの日か、牧街は彼女の背中に憧れていた
どんなに妖怪が強くても、どんなに恐ろしい事件が相手でも
格好いい台詞を口から吐き出し、妖怪に突っ込んでいく彼女
自分とは間逆の位置にいる彼女に牧街は魅かれている…
「……いや!いやいやいや、無い無い無い!無い!絶対無い!」
頭に浮かんだ考えを、ぶんぶん頭振って吹っ飛ばす牧街
「カフェさんって幼児体型だしオタクだし無謀だし…成瀬やアナスタシヤさんなら兎も角カフェさん何てありえな…」
そう言ってふと目を開けると…
目の前にカフェがふつーに立っていた
どーろの真ん中で物思いにふけっている間に近づいていたらしい
「あぎゃ!いや、ち、ちが!カフェさん、今のは」
慌てて取り繕わんとする牧街

68 :
【月曜日までには書くように努力するので
私の順番は飛ばしてください。いきなりすみません】

69 :
>67
カフェが広場に向かっていると――
>「……いや!いやいやいや、無い無い無い!無い!絶対無い!」
道路の真ん中で一人頭をぶんぶんと降っている不審な男がいた。
カップル達に精神力を吸い取られておかしくなってしまったのか可哀想に、と思いながら通り過ぎようとする。
>「カフェさんって幼児体型だしオタクだし無謀だし…成瀬やアナスタシヤさんなら兎も角カフェさん何てありえな…」
通り過ぎようとした所を、Uターンして戻ってくるカフェ。
>「あぎゃ!いや、ち、ちが!カフェさん、今のは」
「牧街殿――」
真剣な面持ちで語り始める。
「なかなか悪くない推理じゃ。敵の正体が身近な存在だった、というのは王道中の王道。
……じゃがこの場合はフツーに外部犯だと思うぞ」
カフェは、牧街がエセサンタの正体について推理していると勘違いしているのだった。
当然、話がかみ合っていない事はすぐに露呈し、かくかくしかじかと経緯が説明される。
「なんぞ、てっきり事件の推理をしておるのかと思ったぞ!
妾はこれよりエセサンタの目撃地点である広場に向かう!
妖怪バカップルどもが集結する最危険ポイントじゃ。それでも良ければついてくるがいい」
>68
【了解じゃ、もし登場の仕方に困っておるようなら誘導するから言うがよいぞ】

70 :
――行って参ります、とと様かか様。
――我ら一族は受けた恩は忘れぬもの。
――立派に恩返しを果たしてくるのです。
――はい、とと様かか様。
天に聳える霊峰を臨む谷の底、一人の娘が故郷を出立した。
昔、霊能力者に命を救われた娘は、恩を返すため、
生涯、御国を守るため、独り街に降りる。
# # # # # # # # # # # # # # # # #
煌々と光る白い月に瞬く冬の星たち。
立ち並ぶビルの灯とネオンの煌めきが、
ちょうどツリーにぶら下がった電飾のように綺麗で
それでいて物悲しい。
「んん〜?東京に、帰ってきた……」
松尾マチコの口から自然と言葉が洩れ、涙が零れ落ちる。
見つめる先はエセサンタの目撃地点である広場。
妖しくまぐわい蠢くは妖怪バカップルの群れ。
その中へ松尾はふらふらと夢遊病者のように移動していくと
自分の頬を両手で挟むように平手で叩き、眉間に皺を寄せる。
「とと様の占い当たった。石、割れた。悪いこと起こる。ここは妖怪の溜まり場」
松尾は薄闇のなかで、スポーツバッグからラケットを取り出し素振りを始めた。
理由はわからないけど苛々して、カップルらしき男の後頭部を見ていると、
心が妬けるようにむず痒くなる。
「うにゃーッ!!死して護国の英霊となれーッッ!!!」
ラケットを振り上げたまま、松尾は男に直進する。小さくはない胸の肉を揺らしながら駆ける。
女を置き去りにして逃げる男の丸い頭を目がけ、今まさにラケットを振り下ろさんとする。
【>69お気遣い嬉しく思います。早速投稿させていただきました。
それとレスの補足をさせていただきますと、
今は山で自未遂した松尾マチコの体に、山猫又族の「まっちゃ」が憑依していて
マチコの意識とまっちゃの意識が混線しているような状態です。
でも猫師匠が猫又なのでこの設定では変でしょうか?
修行をしていないマチコが猫又に憑依されただけで、55.55マイトも霊力があるのはおかしいかな?
他にも矛盾や、だめなところがあったら教えて下さい。
本来なら自分で解決するような問題なのに同僚の方々に頼ってしまって本当にすみません】
【名前】 松尾 マチコ
【年齢】 22
【体格】 ショートヘア。うしろ姿が微妙に太ってみえる
【容姿(霊衣)】 テニスウェアー
【属性】 霊的格闘術
【霊圧】 55.55マイト
【特殊能力】 丸い物にに霊力をこめて打つ
【装備】 テニスラケット 
【趣味】 丸い物を見ると心がうずく
【備考】 化け猫の「まっちゃ」に取り憑かれている

71 :
【名前】 松尾 マチコ
【年齢】 22
【体格】 ショートヘア。むっちりしている
【容姿(霊衣)】 テニスウェアー
【属性】 霊的格闘術
【霊圧】 55.55マイト
【特殊能力】 丸い物に霊力をこめて打つ
【装備】 テニスラケット 
【趣味】 テニス
【備考】 山猫又の「まっちゃ」に取り憑かれている
     丸い物を見ると心がうずく
ちょい、なおしました

72 :
「とりあえずカフェさんがあるものに興味があるか無いかって言うことで悩んでましたが無さそうでしたてやんでいました、はい」
まさかカフェが自分をどう思っているか、などと真正面から説明する事はできないため適当に説明する牧街
カフェはエセサンタを探していたらしい
「エセサンタねぇ……サンタクロースも大変っすねぇ、偽モン出てきて
いやぁ、俺は年末まで仕事はってのは遠慮しますよ、それじゃ」
それじゃ、俺はこれでと牧街はカフェと別れて帰っていく…
……あれ!?どうしよう!出番がコレで無くなってしまうぞ!
牧街危うしとなった、その時
「牧街先輩!助けてくださーーーーい!」
後ろから聞いた事のある声がして、振り向けば逃げてくる影一つ
「青島訓練生!どうした!」
いがぐり頭の牧街の後輩、青島訓練生が必死の形相で牧街目指して走ってくるではないか
「変な…変な女がテニスラケットもって追いかけてくるんです!」
「変な女?」
「俺を狙ってるみたいなんで彼女を置いて囮になってここまで逃げて来たんですが…」
彼の言うとおり、青島目指して走ってくる、テニスウェアの異様な雰囲気の女の影一つ
「こいつが今回の悪霊か…よぉし!青島訓練生…」
「はい!」
「警察署までダッシュで逃げるぞ!!」
「え!?戦ってくれるんじゃ…」
「GO!!」
青島訓練生を促し、マチコからダッシュで逃げる牧街モリオ
どうしよう、早くも本編から脱線していく
>何か猫師匠の他にも猫又には勢力があるみたいだし問題ないと思います
>霊圧ってのは要するにゴリラに生まれりゃ人間より握力あるみたいに才能あれば初期値は高い奴はいくらでも高いし低い奴はいくらでも低いので、高くてもさして問題ではありません
>55.55マイトってGS的にギリギリっぽい霊圧だし…

73 :
>70
>72
>「とりあえずカフェさんがあるものに興味があるか無いかって言うことで悩んでましたが無さそうでしたてやんでいました、はい」
「そうか、言うまでも無く牧街殿には興味はあるぞ」
事もなげに牧街が悩んでいた事の答えを言い放つカフェだったが
どのような方向性で興味があるのかは全く不明なので、あまり意味は成さないだろう。
>「エセサンタねぇ……サンタクロースも大変っすねぇ、偽モン出てきて
いやぁ、俺は年末まで仕事はってのは遠慮しますよ、それじゃ」
「何じゃ、行かんのか。さては妖怪バカップル共に怖気づいたか――」
と、その時。
>「うにゃーッ!!死して護国の英霊となれーッッ!!!」
ラケット構えて男に襲い掛かる少女。今回の悪霊か妖怪、早速お出ましか!?
>「牧街先輩!助けてくださーーーーい!」
>「青島訓練生!どうした!」
追いかけられている男は、牧街の知り合いだった。
>「こいつが今回の悪霊か…よぉし!青島訓練生…」
>「はい!」
牧街の言葉に、こいつが今回のターゲットだと確信を持ったカフェ。
サンタのコスプレではなく、テニスウェアを着ているが、そんな事は些細な事。
後輩を連れて一目散に逃げようとする牧街を尻目に、ラケット女の前に立ちはだかる!
「ちょっと待った!」
ラケットを、ロリータ傘で防御しつつ問いかける――と言うより、決めつける。
「そなた、最近お騒がせのエセサンタじゃろう! 隠しても分かっておるぞ!」
【>70 全然問題ないと思うぞ! よろしくよろしく!】

74 :
松尾が毬栗頭の男を追いかけていると、中肉中背の髪のぼさっとした男が現われた。
敬愛なる我らが主神、ゴッド牧街モリオである。
>「こいつが今回の悪霊か…よぉし!青島訓練生…」
>「はい!」
>「警察署までダッシュで逃げるぞ!!」
>「え!?戦ってくれるんじゃ…」
>「GO!!」
「みゃあぁぁぁ!?」
松尾マチコの体に憑依していた山猫又の「まっちゃ」は突然のことに驚いていた。
死体と思っていた松尾の体に残っていた魂が、自分を無意識の底から揺り動かしている。
丸い物を見ると疼く猫の本能と、松尾の男に対するトラウマが融合して暴走してしまっている。
「メスがオスを追いかけるのは人間だけ」とまっちゃは声を大にして言いたかった。
自然界の動物の世界でメスがオスを追いかけているというのはあまり聞いたことがない。
恋する季節、発情期になるとメスはフェロモンを出してオスを引き寄せる。
一頭のメスをめぐって何頭ものオスが死闘を繰り返し、勝ったオスがメスを手に入れる権利を得る。
メスはオスたちの戦いによって選ばれるものであり、勝ったオスを気にいるかどうかはメスが決定するものである。
この単純なルールはあの可愛いパンダの世界でも起きている。
動物の世界で、「待って私を捨てないで」と追いかけているメスを見たことがない。
もちろん追いかければ、オスはさっさと逃げる、もの凄いスピードで。
選ぶ権利のある自然界のメスは追いかけないのである。
「去る者は追わず、来るものは吟味してから向かい入れる」これが自然界のルール、メスのプライドである。
恋、結婚はメスが選択権を持っているのである。
まっちゃはマチコに呼びかける。
「女(メス)のプライドを取り戻せ。逃げる男は追いかけてはいけない」
「はぇ?おんにゃのぷらいろ?」
「すきありーっっ!!」
まっちゃの魂がマチコの魂をぶん殴って、まっちゃの人格が松尾の肉体を支配する。
>「ちょっと待った!」
「フーッッ!!?」
気がつけば、ラケットを受けるロリータ傘。
興奮している松尾のアドレナリンにまっちゃの魂は高揚している。
>「そなた、最近お騒がせのエセサンタじゃろう! 隠しても分かっておるぞ!」
「おら、エセサンタとちがう!山猫又族のまっちゃなり!護国のために里へ来た。
とと様の占い、石われた。街に悪いことおこる!
御国をお騒がせしてるエセサンタはきっとその前触れ!おらが退治する」
目の前にたちはだかっているのはロリータファッションの女。
傘からは神通力を感じる。
「もしかして、霊能力者殿か?これは失礼!この体は憑依した借り物。まだうまくあやつれぬのだ」
松尾は挨拶のつもりで、カフェの鼻の頭にちょこんと鼻をくっつけたが、
間違いに気付いてぺこりと頭を下げた。
【>72>73ありがとうございます!よろしくお願いします!】

75 :
後輩と共に駆け去らんとする牧街の後ろで、何とカフェが傘を手にテニスラケット女と戦おうとしていた
「牧街さん!カフェさんが!」
「カフェさん!危ない!不審者は警察に任せて!」
慌てて止めに入ろうとする牧街だったが、その前に相手が戦闘態勢を解除した
>「おら、エセサンタとちがう!山猫又族のまっちゃなり!護国のために里へ来た。
>とと様の占い、石われた。街に悪いことおこる!
>御国をお騒がせしてるエセサンタはきっとその前触れ!おらが退治する」
名乗りを上げるテニス女
「このクソ寒い中そんな寒そうな格好でいるから常人じゃ無いと思ってたけれども…、猫師匠の同属だったのか」
猫師匠の同属と言われると、何かもう宇宙戦艦とかに乗って現れても納得できてしまいそうな位あらゆる事の説明になっている
つまり、細かい突っ込みどころは無視した方がいい存在と言う事だ
「で、その山猫又さんが何で青島訓練生を攻撃してたんですか?えぇ、ぼーこー傷害未遂で犯罪行為ですよ」
相手が戦闘態勢を解除したので途端に強気になってまっちゃに質問する牧街
青島訓練生は牧街の後ろで身構えている
ちなみに、青島訓練生もその辺の不良程度なら複数名相手でも一方的にボコれる位強かったりするのだ
そんあ風に一同が会話していたその時
どこからともなくしゃんしゃんしゃんしゃんと鈴の音がしてきたではないか!
「サ…サンタ!?エセサンタが出たのか!?」
思わずその編の電柱の影に隠れる牧街と、勇敢に女性陣を守ろうと背中に庇おうとする青島訓練生
牧街、ヘタレは健在である

76 :
>74-75
>「おら、エセサンタとちがう!山猫又族のまっちゃなり!護国のために里へ来た。
とと様の占い、石われた。街に悪いことおこる!
御国をお騒がせしてるエセサンタはきっとその前触れ!おらが退治する」
山猫又族と言われた途端に、カフェは態度をコロリと変える。
「おお、そうか! うちの師匠がいつも世話になっておる。
エセサンタを探すのを手伝ってくれるか! それは助かるぞ」
猫又族といっても一つの勢力にまとまっているわけではないので
実際に世話になっているかどうかは不明である。
>「もしかして、霊能力者殿か?これは失礼!この体は憑依した借り物。まだうまくあやつれぬのだ」
>「で、その山猫又さんが何で青島訓練生を攻撃してたんですか?えぇ、ぼーこー傷害未遂で犯罪行為ですよ」
「うむ、憑依先の人間のほうの思念が干渉したのかもしれんのう」
取り憑かれた側が取り付いたものの怨念で暴れ出すことはよくあるが、逆はあまり聞かないものだが……。
が、すぐにそれどころではなくなった。どこからともなく聞こえてくる鈴の音。
>「サ…サンタ!?エセサンタが出たのか!?」
「上、上じゃ!」
カフェが上を指さす。なんと、童話に出てくるそのままの、サンタが乗ったトナカイが引くソリが横切っていく!
この前とは違う、はっきりと視認できる程度に低い位置だ。
拡声器を持って犯行予告をのたまいながら通り過ぎていく。
「フォッフォッフォ、今宵はモテない可哀想な男どもにプレゼントを配りにいこうかの。
決して邪魔するんじゃないぞ」
エセサンタが去り、暫し場が沈黙を支配した後。
「あらやだ、疲れてるのかしら、変な物が見えたわ」
「気のせいだよ、ハハハ」
何も見なかった事にして通常運転に戻っていくバカップル達。
一方カフェは、ノリノリで意見を募りはじめた。
「今夜のターゲットはモテない可哀想な男だそうじゃ。モテない男が集っていそうなところはどこであろうか」
牧街は、クルシミマス会後、今頃眠りこけているであろう恐山道場のメンバー達が真っ先に思い浮かぶ事だろう。

77 :
>「うむ、憑依先の人間のほうの思念が干渉したのかもしれんのう」
「そうなり!監察医、篠宮葉月も、死体は語るといってる。でも松尾マチコは生きてた」
そんな風に一同が会話していたその時、夜空に鈴の音が響く。
>「サ…サンタ!?エセサンタが出たのか!?」
>「上、上じゃ!」
>「フォッフォッフォ、今宵はモテない可哀想な男どもにプレゼントを配りにいこうかの。
>決して邪魔するんじゃないぞ」
突然のエセサンタの出現に、電柱の影に隠れる牧街と、勇敢に女性陣を守ろうとする青島訓練生。
カフェの指し示す方向には、ソリに乗って去るエセサンタ。
カフェは、ノリノリで意見を募る。
>「今夜のターゲットはモテない可哀想な男だそうじゃ。モテない男が集っていそうなところはどこであろうか」
「あ!」
まっちゃは牧街を指差した。
松尾の記憶から、牧街が充分にもてない顔だということを知っている。
「こいつきっとモテナイ。モテナイ男の集まる所、こいつに聞けばわかるなり。
おまえ、いつもどこ行く?」
まっちゃは牧街の髪の毛を引っ張って、電信柱の影から引きずり出す。

78 :
「うーむ、行ったか」
エセサンタが行ったのを確認し、やれやれと安心する牧街
しかし、それも束の間、何やら無礼な女に髪を引っ張られる
「痛い!心も体も痛いです!えぇ!何?モテナイ?俺がモテナイ?そうだよ文句あるか?え?」
「牧街さん落ち着いて!」
「あ、青島訓練生ほら、君、彼女待ってんじゃないの?」
「え?でも…」
「いんだいんだ、君ほら、無理に関わろうとせんでいいから、な?戻ったげなさい」
「あ、すいません、それじゃ僕はこれで」
ぺこりとお辞儀をして、去っていく青島訓練生を見送った牧街は、はーっとため息一つ
「モテナイ男の集まる場所っつったら…」
コブラ率いるクルシミマス会員達の顔が真っ先に浮かんだが、彼等はプロの、しかも牧街よりもはるかに実力の高いGS達
寝床には霊の報復を予想して常に結界が張られ、エセサンタが近づけば返り討ちにあう事は間違いないため、いかにエセサンタでも近づいたりはせんだろう
ではモテナイ男と言えば他に誰がいるか
中学の頃の知り合いとかにはいるにはいるが、会いにいけるほど親しい間柄ではない
後は…
「……神藤 巳す…いや彼はモテなさそうってだけでモテナイわけじゃないか…」
何か懐かしいコテハンの名前が出てきた
(そー言えばここ最近会った人ってみーんな女の子ばっかだったなぁ
カフェさんに始まって
赤城(李珠)さん
アナスタシヤさん
織羽嬢
ありみちゃん
桜井さん
月夜田
藤原さん
ドリーさん
瑞希さん…
こんなに一杯女の子がいたのに一回も色恋沙汰の話題でてこなかったよな、今まで)
そこに響く先ほどのまっちゃの言葉
「こいつモテナイ。」
「ぐああああああああああああああああああああああそうだよ!おりゃモテナイよ!周りに女の子がわんさか集まってきても一回もポッとか、キュンとか、そーいう描写はかけらも無かったよ!
どちくしょうそれがおかしいか?あ?」
まっちゃの首根っこをとっ捕まえ、ゆっさゆっさ揺さぶりながら吠える牧街
最初の頃はタローと会話するのも一苦労だった男が成長したもんである
兎にも角にも、「間違いなくエセサンタが来るだろう男」が誰であるかは明確になった
餌が出来れば後は仕掛けをして待つだけである

79 :
上の文についでに言うと質問にも答えていないという一文をどこかに適当に脳内で入れてください

80 :
>77
>「あ!」
まっちゃは突然、牧街を指さす。
「どうした?」
>「こいつきっとモテナイ。モテナイ男の集まる所、こいつに聞けばわかるなり。
おまえ、いつもどこ行く?」
「なるほど、盲点じゃった」
モテない男といえば、常にモテない事を嘆き悲しみながらカップルたちにどす黒い嫉妬の炎を燃やしている、
もしくは三次元をとうに諦めて二次元嫁とラブラブというキャラ付けがされている――
というイメージがカフェの中に根強く植え付けられている。
よって、牧街がさりげなくモテないという事実に気付かなかったのだ。
>「ぐああああああああああああああああああああああそうだよ!おりゃモテナイよ!周りに女の子がわんさか集まってきても一回もポッとか、キュンとか、そーいう描写はかけらも無かったよ!
どちくしょうそれがおかしいか?あ?」
牧街は、まっちゃを揺さぶりながら開き直る。意外とモテない事を気にしていない訳でもないようだ。
「牧街殿、エセサンタ捕獲にはそなたの協力が必要不可欠じゃ! 
協力といっても今すぐ家に帰って寝るだけでよい! 妾達で寄って来たエセサンタをとっつかまえてやるわ」

81 :
「ぐみゃ〜!」
細目の中肉中背男が、ぽっちゃりテニス女の首を絞めている。なんという醜い絵ヅラか!
牧街のまわりに女が集まりやすいというのも、神様の皮肉な悪戯か!?
まっちゃは苦し紛れに、牧街の股間に膝蹴り。
「んにゃ。死ぬなマチガイ。ヘタレな人生、フラッシュバックだめ。おまえ大切なエサ。カフェの言うとおり、はやく家帰ってネルなり」
耳元で優しく囁くまっちゃだった。

82 :
>「なるほど、盲点じゃった」
「フォローしてくださいよ!」
普通に納得するカフェに、思わずつっこむ牧街
(やっぱこの人…全く脈無し何だなぁ…)
何だか悲しくなってしまった牧街は、油断してしまう
「ぐどぅさ!!」
次の瞬間、股間にまっちゃの一撃を受け、股間を抑えてうずくまる牧街
実は気持ちよかったりはしない、普通にこう、冷や汗かいて喋れなくなってる
>「んにゃ。死ぬなマチガイ。ヘタレな人生、フラッシュバックだめ。おまえ大切なエサ。カフェの言うとおり、はやく家帰ってネルなり」
(こ…こいつ、除霊しちゃる…)
耳元で優しく囁いてくるまっちゃに、月夜田みことに感じたのと同じ苛立ちを覚え、うずくまって痛みが引くのを待ちながら、引きつった笑みを浮かべる牧街
そういえば月夜田さんはそろそろ戻ってくるはずだったのに未だに戻ってこない
同じく戻ってこないニュー牧街こと高山さんも合わせて、もしかして戻ってくるタイミングが見つからずに戻るに戻れないでいるのだろうか…
>「牧街殿、エセサンタ捕獲にはそなたの協力が必要不可欠じゃ! 
>協力といっても今すぐ家に帰って寝るだけでよい! 妾達で寄って来たエセサンタをとっつかまえてやるわ」
それは兎も角、牧街はカフェの申し出を受け、うーんと考え込んでしまう
ただ寝るだけ…で済むはずが無いのは、今まで一緒に除霊してきた敬意から考えて間違いない
どーせ今回もまたこっぴどい目に合わされて入院する憂き目になる事は間違いないのだ
が…
(…断ってもどーせ俺のとこにエセサンタは来るわけだしな)
仕方ないな…と牧街は二人の申し出を了承した
――――――
さて舞台変わって牧街宅
早速牧街は布団を敷いて、眠りにつかんとする…が
「カフェさん、眠れない…」
そりゃそーだ、女の子が二人、戦いに備えて寝床の脇でじーっと身構えているのだ、緊張して眠れるわけが無い
(添い寝しろとか言ったらさすがに怒るだろーなー)
などとのんきな事を考え、牧街はハッとなってまっちゃに対して防御の構えを取る
次の話の展開は、「なら眠らしてやる!」とか言ってまっちゃが牧街に襲い掛かってくるに違いないからだ

83 :
>81-82
>「ぐどぅさ!!」
牧街が、突然奇声を発してうずくまる。
まっちゃが、股間を蹴り上げたのだった。
「まっちゃ殿、今のは痛いと思うぞ」
何だかんだで牧街は協力を了承した。
舞台は牧街の家へ移動し、作戦開始――。
「カフェさん、眠れない…」
「そうか、だが添い寝はいかんぞ、エセサンタにモテない男と認識してもらえなくなるからの」
などと冗談を言っていると、牧街がさっと防御態勢を取る。
まっちゃに警戒しているようである。
「これ、まっちゃ! 永久に眠らせてはいかん」
そこでカフェは思った。
添い寝しなくても、寝床の脇に女子が二人も控えていては、到底モテない男の枠には入れてもらえないのではないかと。
「まっちゃ殿、ここはいかん、屋根の上に移動しようではないか。
奴は空からソリに乗ってくるようじゃし丁度いいであろう」

84 :
>「これ、まっちゃ! 永久に眠らせてはいかん」
「みゃあ!!」
振り上げていたラケットを静かにおろす
>「まっちゃ殿、ここはいかん、屋根の上に移動しようではないか。
奴は空からソリに乗ってくるようじゃし丁度いいであろう」
「わかったなり」
とりあえず外に出た

85 :
>「そうか、だが添い寝はいかんぞ、エセサンタにモテない男と認識してもらえなくなるからの」
(心を読まれている!?)
カフェの言動に動揺する牧街
あー…スケベって思われてたんだなぁと何だか悲しくなっていると、ここぞとばかりにまっちゃもラケットを振り上げていた
「この野郎…」
このわけのわからん謎の山猫はとりあえず事がすんだらやっつけてやろう
そう思いつつ、二人が出て行ってすぐ、布団を被る牧街
「……くーー…………」
さっきまであんな事言ってたくせに、割とあっさり眠りにつく牧街
ほどなく、再びどこからか鈴の音が聞こえてくる
「おや、あれ程邪魔をするなと言ったのに、仕方の無い子達じゃのお…」
屋根の上で待機していたカフェ等を見て、エセサンタはひげをさすりながら言った
「なら仕様が無い、邪魔するのであればわしも実力行使にでよう!」
そう言って、プレゼント袋をまっちゃに向けるエセサンタ
すると、プレゼント袋がしゅーーーーっとブラックホールのようにまっちゃを吸引し始める
「ふぉふぉおふぉ、この袋に吸い込まれるとわしの意のままに動くおもちゃになる!お前さんたちにはこのままもてない男達のプレゼントになってもらおう」
展開が18禁っぽくなってきた!
色々危うし!

86 :
【遅れてすまぬ!】
>84-85
>「わかったなり」
まっちゃは意外と素直に言う事を聞いて、外に出た。
屋根の上で待っていると――
>「おや、あれ程邪魔をするなと言ったのに、仕方の無い子達じゃのお…」
ついに姿を現したエセサンタ。
「エセサンタ! 全国を回ってまでしょうもないものを配るぐらいなら対魔族との最終決戦に備えて強力なアイテムを出せい!」
>「なら仕様が無い、邪魔するのであればわしも実力行使にでよう!」
エセサンタは、まっちゃを吸引しはじめた。
>「ふぉふぉおふぉ、この袋に吸い込まれるとわしの意のままに動くおもちゃになる!お前さんたちにはこのままもてない男達のプレゼントになってもらおう」
「なぬう!? それはいかん、まっちゃをプレゼントになど貰った日には命がいくつあっても足りぬ!」
カフェは、吸引袋の口を必死で締めて妨害しようとする。が――
「吸引力3倍!!」
吸引力の上がった袋に、まっちゃともどもあっさり吸い込まれた――。
そして、牧街が目を覚ました時――バカでかい袋が一つ、枕もとに置いてあるのであった。

87 :
>85-86
牧街の布団の中で、少女が添い寝していた。
頭に猫耳をつけていて尻尾が生えている。
テンションは低い
少女はまっちゃだった。
おもちゃと化した松尾マチコの体を捨て山猫又の姿になっていた
「こんなはずじゃなかった…。不覚なり……」
茫然自失で呟きながら、牧街をじっと見つめている
そしてしばらく観察したあと、昨日の夜にあった恐ろしい出来事を
彼に伝えたのであった。
「どうするマチガイ?カフェ、おもちゃになって戻らない。売るなりか?二万で売るなりか?」
心配そうな顔で牧街を覗き込む。
「ちなみにエセサンタはあっちに飛んでった」
指をさしたあと、まっちゃは起き上がり冷蔵庫をあさる

88 :
朝……もとい、昼
夢も見ない程爆睡していた牧街だったが、昼の1時ともなるとさすがに目が覚める
うーんなどと言いながら手を動かすと…
ふにっ
やわらかい物に触れた
…?
ふにっ、ふにっ
柔らかく、すべすべした物が仰向けになって寝ている自分の右隣に存在している
なにやら暖かい息も右頬に当たり、すーすーと寝息も…
「!”#$%’(!?」
猫耳少女だ!
猫耳少女が牧街の横で寝ているのだ!!
異常事態に牧街はすばやく跳ね起き、動揺しまくる
(何だ?何だ何だ何だなんだ何だ?えええええええええええええ?何で猫耳の…猫…)
思考が混乱する中、必死に頭をめぐらし、何故ここに猫耳少女がいるのか考える牧街
(…あれか?あの昨日の妙な猫又云々言ってた)
奇人変人に慣れてきたため軽く流していた山猫又の存在を思い出したが、昨日は人間だったはず……
などと考えている間に、まっちゃがうんっ…と甘い息をもらして寝返りをうつ
牧街が布団から出たため、布団に冷たい風が入ったからだ
ごくり…
牧街は生唾を飲み込む
自分の部屋の、自分の布団で、猫耳の、女の子が寝ているのだ
原因はわからないが、かなりおいしいシュチュエーションである

89 :
寝ている少女をじーっと見つめる牧街
(…柔らかかったなあ)
手に残る先ほどの感触を思い出し、ぼっと赤くなる
そして再度手を…
(………罠だ!!)
過去一度、化け狐に化かされた経験を持つ牧街の理性が、一瞬にしてスケベ根性を制圧した
今回は例の脳内バトルの描写も無い
あれだけ今まで欲望に釣られて酷い目にあってきたのだ
こんな所でこの程度のおいしいえさに釣られる牧街ではない!!
そうこうしてる間にまっちゃが目を覚ました
やっぱり例の山猫又とやらで、どうやらエセサンタに返り討ちにされたらしい
「ほーらね、やっぱり手を出すと痛い目に……ってエセサンタに返り討ちにされたぁ!?
カフェさん大丈夫なのそれ!?おい!」
動揺しまくる牧街
まっちゃの方も当然、本気で応戦したのだろう、茫然自失としており、彼女に責任が無いのは明白だから責める事はできない
>「どうするマチガイ?カフェ、おもちゃになって戻らない。売るなりか?二万で売るなりか?」
「どうするって…そりゃエセサンタやっつけるし……か?え?」
エセサンタ討伐の方法を考え始めようとしていた牧街は、まっちゃの一言に一瞬思考停止した
カフェさんが…おもちゃに…
男の欲望を意のままに適える玩具に
 カ フ ェ さ ん が 俺 の も の に 

90 :
>「ちなみにエセサンタはあっちに飛んでった」
その後はもう、牧街の耳にまっちゃの言葉も、貧乏な牧街の大事な食料を漁る音も、もはや届かない
思考の中で、理性と煩悩の最終決戦が開戦し、牧街はがちがちに固まっていた
――――――
牧街脳内理性第一防衛ライン
凄まじい数をそろえた煩悩軍の大艦隊は、「好きな娘を自分の意のままにできる」と言う全男子の夢の様なシュチュエーションから得た圧倒的な力を持って、鍛え抜かれた理性の精鋭部隊をあっという間に蹴散らしていた
煩悩軍将軍「これまで、我々は散々秋葉茶子を助けてきた、ここで肉体関係を得て、更に入籍とか済ませて一生分奉仕させたとて、罰は当たらん!今こそ、男の欲望を解放し、人生を明るい未来に包むときなのだ!」
煩悩艦隊の猛攻に、理性軍はほうほうのていで第一防衛ラインから後退していく
―――――――
「カフェさんが…思いのまま…カフェさんのちーさいおぱーいも…あ…アソコも…あそ…阿蘇…」
袋を前に、ブルブル震える牧街
口元からは涎がたれ始め、はたから見れば危ない人全開である
やがて牧街は袋の口に手をつけようとして…止まった!!
――――――
理性第二次防衛ライン「コレワーワナダ要塞」
迫り来る煩悩艦隊を、コレワーワナダ要塞は完全に受け止めていた
前回の化け狐事件で強化された要塞の守りは万全であり、煩悩艦隊の猛烈な猛砲撃を完全に受け止め、火器をもって次々確実に煩悩艦隊を沈めていく
――――――
(いやいやいやいやこれは罠だ!今までこーいうおいしいシュチュエーションで良い事があったためしがない!大体ここは18禁じゃないし、それにほら、そーいう事があった後って絶対酷い目にあうってそーば決まってるし)
ぶんぶんと顔を振って煩悩を吹っ飛ばす牧街
(それにほらー、玩具になったーってのはさー、アレだよ、どーせ等身大のフィギュアとかになったってだけで、生身のまんまめすどれーとかになるわけじゃ無いだろーしなぁー、それにカフェさんって幼児たいけーだしオタクだし…)
第二次防衛ラインで煩悩が止められた事で、牧街はやらしい気持ちを追い返しつつ、とりあえず袋を開く
だが、まっちゃが牧街の家の食い物を次々食い荒らしている事に気づけるほどには理性は回復していない
つまりまだ煩悩と理性の戦いの行方はわからない、それは袋の中身次第、なのである!!
やがて開かれた袋の中には…
…普通に眠るカフェと松尾マチコの姿が…
(!?!?ふつーだ!普通の体だ!どーいう事だ!?もしかして…助かってるのか!?)
動揺に動揺を重ね、もうどうしていいかわからない牧街
カフェだけでも動揺が止まらないのに、横に見知らぬ少女(しかも可愛い)までいた日には、固まるしかないだろう
だが、だが牧街はそれでも理性を振り絞り
とりあえず、横のテニスウェアの少女は置いておいて、カフェを起こしてみることにした
「あの…カフェさーん…その…大丈夫…ですか?」
万一の襲撃に備え、防災用のヘルメットを被り、テーブルを盾にしながら、部屋の隅から神通杖でつんつんとカフェをつついて起こそうとする牧街

91 :
>90
>「あの…カフェさーん…その…大丈夫…ですか?」
「……ん」
神通杖でつつかれ、おもむろに起き上がるカフェ。
「牧街殿、何か変じゃ……」
潤んだ瞳で牧街を見つめ、立ち上がって牧街の方に歩みを進める。
そして――
腕をまっすぐに下ろし手首を外側に90度向けるというペンギンに似た姿勢を取り
無言で膝を大きく曲げながら歩き回る踊りをし始めた。
同じくおもちゃと化したマチコがリンゴを投げ、口にくわえたフォークでキャッチする等の芸を披露する。
「なんじゃ!? 体が勝手に動くぞ――!」
二人はエセサンタの思い通りに動く玩具になってしまった。つまり、エセサンタが遠隔操作しているのである。
どういうわけかエセサンタ、モテない男を笑わせるためのエンターテイメント的な意味の玩具をイメージしてしまったらしい。
「一刻も早くエセサンタを倒さねば!
それはそうと牧街殿、見知らぬ猫耳少女が冷蔵庫をあさっておるが……」
ヒゲダンスをしながらまっちゃの犯行を指摘するカフェ。

92 :
「くそまずいなり」
冷蔵庫に美味しいものはなく、まっちゃのテンションはさらに下がった。
なにやら部屋が騒がしいので視線を移せば、カフェと松尾がダンスをしている。
どうやら二人はエセサンタに操られているらしい。
>「一刻も早くエセサンタを倒さねば!
それはそうと牧街殿、見知らぬ猫耳少女が冷蔵庫をあさっておるが……」
「おら、まっちゃなり。エセサンタ倒すため腹ごしらえ。
みんなも遠慮しないで食べるなり」
まっちゃは牧街の心の葛藤を知るよしもなく、冷蔵庫に入っていたソーセージをカフェに放り投げた。
「マチコは操られてるからもうダメ。
この服借りる。まっちゃ変装。外出る、平気」
そういって衣装箪笥を漁り着替えると、猫耳も尻尾も隠れ、見た目、普通の少女と化すまっちゃ。
ただ霊圧は半分以下に低下している。下界の空気が、山猫又の彼女には合わないのである
まさにマチコの肉体は汚染地帯に入るための防護服代わりのようなものなのであった。
※ ※ ※
一行は牧街の車に乗って、エセサンタの飛んで行った方角へ走っていた。
車の中で、まっちゃはまっちゃなりにエセサンタの正体を推理している。
「エセサンタが、サンタさんの真似するは、何か理由ある。
その理由、きっと解決のヒントになるなり」
まっちゃは松尾のバッグからアイパッドを取り出すと地図を開いた。
エセサンタが飛んで行った方角と牧街の家を結ぶ延長線上には
いくつか怪しい場所があるようだ。
まっちゃは、怪しいいくつかをピックアップして画面に画像を映し出してみる。
「ここ!ここ怪しいなり!」
指は、ある場所を指し示していた。

93 :
おもむろに起き上がるカフェ
そして、そのまま牧街に近づいてくる
牧街は生唾を飲み込んだ
(これは…
これはいわゆるこう
「体が熱いのじゃ…」となって、こう…)
>「なんじゃ!? 体が勝手に動くぞ――!」
牧街の期待は完全に裏切られ、カフェと松尾は髭ダンス何ぞを踊りだす
な玩具を期待した牧街は自分の期待とは違う物だった事を悟り、どさっとその場に崩れ落ちた
真っ白になりながら涙を流していた牧街だったが、時がその心を癒し(つっても5分位しか経っていないが)意識を取り戻す
「はっ!そ、そうだ!カフェさんを元に戻そう!うん」
な玩具になぞなっていなかったため、もう元に戻さない理由は無い!
すぐにでもエセサンタを見つけ出し、やっつけなければ
>それはそうと牧街殿、見知らぬ猫耳少女が冷蔵庫をあさっておるが……」
「へ?うおおおおおおおおおおおてめ何してんだああああああああ」
勝手に冷蔵庫を漁るまっちゃを発見し、雄たけびを上げる牧街
しかしまっちゃは無視して冷蔵庫を漁っていく
まっちゃの態度に、牧街の腸が煮えくり返る
牧街はこれまで、こういう無遠慮な輩のためにこっぴどいめにあってきた
百村大、月夜田みこと、ザーボ・ン・サント・ド・ドーリ・アサン…
最初に出会った時しっかり強い態度で接していれば、車の窓ガラス割られたり除霊の現場に乱入されて馬鹿にされまくったり足手まといになったりしなかった
そうだ!ここで負けては駄目だ!
「こ…こらぁ!何勝手に…!!」
声が裏返りながらも牧街は注意する、が
>「マチコは操られてるからもうダメ。
この服借りる。まっちゃ変装。外出る、平気」
ガン無視された
しかも服まで奪われた
……あれ?今服着たって事はこの猫また今まで全…
って事は牧街は全裸の女と同じ布団で…
「まぁ、細かい事言ってても仕方ないか」
牧街は急にやさしくなり、まっちゃ達を連れてエセサンタ討伐に乗り出すことにした
が、色々気がかりな事が…
「カフェさんとこの女の子どうしよう…」
カフェは一応意識があるらしくまともに喋れるため連れて行こうと思えば何とかなるが、もう一人の娘についてはどうしようもない
目がうつろになってて意識があるのかどうかもわからない、そしてそんな娘を除霊に連れて行くわけにもいかないし、家に置いておくと誘拐事件に間違われそうだ
と言うわけで牧街は事情を話してマチコの体をカフェさん両親に預かってもらうことにした
説明がいちいち面倒だったのでとりあえず「エセサンタの犠牲者だから保護してあげていてほしい」と言ったら納得した
「…じゃ行きますか」
正直カフェさんすら倒す悪霊相手にこんな自分勝手な猫娘と二人で戦って勝てるとは思えないが、カフェが酷い目にあっているのだ
助けないわけにはいかない
助けられなくても後で言い訳がたつ程度には何かしなければならないのだ

94 :
>「エセサンタが、サンタさんの真似するは、何か理由ある。
その理由、きっと解決のヒントになるなり」
「つまり…目的っしょ?困らせたいのか喜ばせたいのか真意がイマイチよくわからないんだよなぁ…」
車を運転しながら、まっちゃの意見を聞く牧街
ちなみにカフェはダンスがうざいので動けないようにロープでがんじがらめにして後部座席に乗せている
>「ここ!ここ怪しいなり!」
「…なるほど、廃棄された玩具会社の工場っすか、便利っすね、その携帯電話」
まっちゃが意外に使えるキャラだったので感心し、車を走らせて現地に向かう牧街
しばらくして、工場前に到着した
中からは何も聞こえてこない
「…よし、まっちゃ隊員!直ちに偵察に向かいたまえ、君は身が軽い」
車から出た牧街は、まっちゃに指示を出す

95 :
>92-93
カフェがヒゲダンスを踊り始めたのを認識すると、牧街は盛大に崩れ落ちた。
「……玩具の種類が気に食わんかったようじゃのう」
すぐに復活した牧街は、猫耳少女の犯行に気付き雄たけびをあげる。
>「へ?うおおおおおおおおおおおてめ何してんだああああああああ」
>「おら、まっちゃなり。エセサンタ倒すため腹ごしらえ。
みんなも遠慮しないで食べるなり」
が、猫耳少女は何食わぬ顔でソーセージを勧めてくる始末。
カフェは一行目に気を取られてツッコミを忘れるのであった。
「なるほど、お主がまっちゃの本体か。ではこっちは意識が朦朧としたマチコという事だな」
>「マチコは操られてるからもうダメ。
この服借りる。まっちゃ変装。外出る、平気」
「なぬ!?」
何故かここにきて、まっちゃが今までナチュラルに全裸だったことに気付いたカフェ。
天然系人外美少女突如襲来――。
玩具の方向性は違っていても、別の部分で牧街が期待している展開にはなっているのではないか!?
>「まぁ、細かい事言ってても仕方ないか」
牧街も満更でもなさそうだ。
「これはいかん! 早くエセサンタを倒して元に戻してもらうぞ、まっちゃ!」
>94
>「エセサンタが、サンタさんの真似するは、何か理由ある。
その理由、きっと解決のヒントになるなり」
>「つまり…目的っしょ?困らせたいのか喜ばせたいのか真意がイマイチよくわからないんだよなぁ…」
「今までに報告されたエセサンタのプレゼントは、ちょっと笑ってしまうようないらない物ばかりじゃ。
困らせたいならもっと迷惑なものにするはず。
喜ばせたいなら普通にまともな物を配ればいい……つまりどういうことじゃ?」
しばらくして、車は今はもう使われていない玩具工場跡に到着する。
>「…よし、まっちゃ隊員!直ちに偵察に向かいたまえ、君は身が軽い」
「頼むぞ、まっちゃ!」
いつものカフェなら自ら探索に繰り出すところだが、今はロープでぐるぐる巻きになっているのでまっちゃ頼みである。
工場の敷地内は人の気配はなく、静まりかえっている。
もしもまっちゃが工場の建物の中に入った場合――怪奇現象が彼女を襲う!
勝手にレーンが動きだし、ちょっと笑ってしまうようないらない玩具を作り出す事だろう。

96 :
1

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7

98 :
5

99 :
カフェくっさ

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