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2012年3月ミステリー209: ここだけ人事件 (212)
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ここだけ人事件
- 1 :
- >>100 第一の人
>>300 第二の人
>>500 第三の人
>>700 第四の人
>>900 探偵の推理
それではどーぞ。
- 2 :
- のカス
- 3 :
- >>1
推理までが長ぇよボケ
- 4 :
- 「こんな人が起きることが確定しているスレにいられるか!俺は別のスレに戻る!」
- 5 :
- のカスが>>1の顔に塗りたぐられる事件
- 6 :
- 「まあまあ皆さん、こんな嵐の夜の余興もたまにはいいじゃありませんか」
- 7 :
-
- 8 :
- も随分永いことしてないな、などと考えながら私は言った。
- 9 :
- ↓登場人物一覧
- 10 :
- 小浜大統領
- 11 :
- 小浜大統領専属物真似芸人・エスケープ能治
- 12 :
- あべちゃん
- 13 :
- それと私の4名だ。残りは後から到着するらしい。
暇なのでモバゲーでもしようと思ったが、そもそも私は携帯を持っていなかった。
- 14 :
- 今晩は、森進一です
- 15 :
- せのびぃしてみいるかいきょうを〜
きょうも、きて〜き〜がとおざ〜かる〜
- 16 :
- 「相変わらずテレビ朝田の17時台の番組は面白くないですねぇ。今更オバマのモノマネ芸人が出てきて
モノマネやってますよ。この森進一もモノマネ芸人で、たぶん歌が終わった後にホンモノの森進一が出てきますね」
「相変わらず君はつまらない事には詳しいな。そう言えば、さっきCMでやってたモバゲーって何だ?」
「ヤダなぁ、知らないんですか、所長。携帯でできるゲームですよ」
「携帯電話、だろ。僕は略語が嫌いなんだよ、田中くん」
「いちいち細かいですね、所長は」
ぼくの名前は田中勇馬。所長、すなわち銀田一コースケの探偵社で働き始めて、もう2年になる。
「田中くん、今何時だ」
「17:30です」
「そろそろ依頼人が来る時間だな」
- 17 :
- 「コン、コン」
その時、ノックの音がした。何だか上品な叩き方だ。
「はいって…開いてますよ」
「所長、トイレじゃないんですから…」
ドアの向こうに立っていたのは、森本レオ風の初老の男、そして稲森いずみ似の長身美女だった。
銀田一所長、通称銀さんの目つきがにわかに変わる。彼は一目惚れ体質なのだ。
銀さんの性癖はさておき、この二人が、今回の依頼人らしい。
- 18 :
- なにやら古いチラシの裏に下らない事が書いてある。
燃やしてしまえ。
- 19 :
- 今晩は、三田明です
- 20 :
- 「美しい十代」か。
そういえば俺にはそんな青春はついぞなかったな。
無意味な人間が無意味に歳を喰らい、
今また無意味な行動に手を染めようとしてる…
「やるか」
誰に言うでもなく、俺は呟いた。
- 21 :
- まず全裸になり
( : )
( ゜∀゜)ノ彡
<( )
ノωヽ
自分の尻を両手でバンバン叩きながら白目をむき
从
Д゚ ) て
( ヾ) )ヾ て
< <
人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人
Σ て
Σ びっくりするほどユートピア! て人__人_
Σ びっくりするほどユートピア! て
⌒Y⌒Y⌒Y) て
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
_______
|__ ヽ(゜∀゜)ノ
|\_〃´ ̄ ̄ ヽ..ヘ( )ミ
| |\,.-〜´ ̄ ̄ ω > (∀゜ )ノ
\|∫\ _,. - 、_,. - 、 \ ( ヘ)
\ \______ _\<
\ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
\||_______ |
- 22 :
- 何処かの誰かは古いチラシを焼く。
何処かの誰かは名を名乗る。
何処かの誰かは無意味な行動に手を染める。
何処かの誰かは驚くべきユートピアを彷徨っている。
そんな夜だ。
それはさておき、依頼人は目を丸くした。
まぁ、壁紙があちこち剥がれ、ソファからクッションが飛び出し、ゴミ捨て場から拾ってきたような
机を見たら、誰でも驚くだろう。以前、ある事件の捜査のため事務所関係者総出でロスに出張した際、
ついでにラスベガスに出張した銀さんが非合法のカジノでスッテンテンにされてしまったからだ。
しかも通帳を奪われ、暗証番号まで自白し、おまけに借金まで背負ってしまった。
ロスから帰国して真っ先に銀行へ駆け込んだが、残高は0円。事務所に残っていた10万円がわれわれの全財産だった…
- 23 :
- 部屋の中の落書きを消していると玄関の方で声がする。
「たのもー!!!たのもたのもたのもーーーーー!!!(`・ω・´)」
ドアを開けると一人の少年が立っていた。
「おめでとうございまつ!!!このペンションのリーダーのでつまつと申しまつ」
何だこの少年は?そうは思ったが私は少年をペンションの中に招き入れた。
多分彼が最初の犠牲者なのだろう。
- 24 :
- 頭部に鈍い衝撃が走り生暖かい液体が流れ出してくる。
何が起こったか把握するも遅かったらしく、もう一撃加えられる。
「見られるわけにはいかないんでね。」
凶器を置き死体を見下ろしながら考える。
しばらくここに滞在しなければならない。
早急にこれは処分すべきだろう。
幸い周囲に人気は無い。
処分する時間はいくらでもある。
ここに誰も訪れるものはいない。
- 25 :
- そういえば今日から東京の女子大生がアルバイトに来ることになっている。
麓の駅まで姪が迎えに行ってそろそろ帰ってくる時間だ。
- 26 :
- 「ただいまー」
姪が帰ってきた。玄関に迎えに出たのだが…
「そちらは?」
「頼んでいた人が急に来られなくなったんだって」
「いやぁ、ドーモ。申し訳ないですねぇ、さやかちゃんが急病でして」
「そうなんです。さやかちゃ…いえ、早坂さんが急病で来られなくなってしまいまして」
姪の後ろの妙な二人組は、揃って同じような言い訳をする。「早坂さやか」、確かに
アルバイトを頼んだ女子大生の名前だ。ハヤサカサヤカ、回文が作れそうな名前だった。
「で、あなたがたは?」
「派遣会社「ド・ブース」から派遣されましたぎん……いえ、佐藤です」
「田中です」
何だか怪しげな二人組だ。私の計画の邪魔にならなければよいのだが。
- 27 :
- そう、ぼくたち銀田一探偵社のエース調査員(自称)は、偽名を使い、あるペンションでの極秘の仕事を
くだんの依頼人2人から引き受けたのだ。ちなみに、あの稲森いずみ風の美女が早坂さやかだ。
女子大生なのに、30を過ぎた未亡人の如き妖艶な色気…くぅ、たまんねぇ!
出来れば一緒にお仕事したかったなぁ。
「何ニヤついてんだよ田中。気味悪ィな」
「あっごめんなさいぎ……佐藤さん」
- 28 :
- とりあえず胡散臭い二人組みには帰ってもらった。
登場人物一覧
私(俺)・・・・・・ペンション「シュプール」オーナー
小浜大統領
エスケープ能治
あべちゃん
自称 森進一
自称 三田明
超電少年でつまつマン
- 29 :
- 吹雪が強まってきた。
二人は無事に帰れたのだろうか。
- 30 :
- そのとき「道に迷ったんで一晩泊めてくれ」と小沢一朗と女秘書が入ってきた
- 31 :
- やあねえ私秘書じゃないわよ真紀子よ真紀子
- 32 :
- という下手な物真似をするのは何を隠そう、再度変装して現れた銀田一と田中だった。
- 33 :
- などということはなく、例の二人はメ欄を見て下山した。
以前このペンションの近くで悲惨な事件が起こりその時の亡霊が時々悪さをするようだ。
それはそうと小沢一朗の顔色が悪い。まるで何かから逃げてきたみたいだ。
- 34 :
- 萌絵「先生しましょう」
- 35 :
- 鳩山「だめだよキミ、ボクには美しい妻が」
萌絵「ゆ・う・あ・い。ねっ? センセ」
鳩山「うぅ〜ん、まぁ、一晩くらいならいっかなぁ〜」
そのころ、M夫人の命を受けた宇宙人が鳩山を暗するためにペンションに向かっていた。
- 36 :
- 同じ頃、事件の本筋に参加できなかった銀田一と田中はそのまま山の中で凍死した。
- 37 :
- 犀川「四季タンハァハァ四季タンハァハァ四季タンハァハァ」
- 38 :
- リレー小説したい人とネタに走りたい人が争ってるせいでなかなか流れがカオスってるな。
そう、まるで今の天候のように・・・
byエスケープ能治
- 39 :
- でつまつマン 「書斎タンみたいな芸術を愛する立派な方をいじめるのは僕が許たない」
- 40 :
- でつまつマン 「書斎タンハァハァ書斎タンハァハァ書斎タンハァハァ」
- 41 :
- 突然発生した大雪崩にペンションは飲み込まれた。
- 42 :
- スレ立て人も死亡し、このスレは終了。
- 43 :
- そんな事とはつゆ知らず「kamome」は飛んだのか落ちたかで、あべちゃんと真紀子が口論を始めた。
- 44 :
- |┃三 ..--‐-----------..,
|┃ (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::\
|┃ // ヽ::::::::::|
ガラッ. |┃ // ..... ......... /::::::::::::|
|┃ ノ// || .) ( \::::::::| メシはまだか・・・
|┃三 .|.-=・‐. ‐=・=- |;;/⌒i
|┃ .| 'ー .ノ 'ー-‐' ).|
|┃ | ノ(、_,、_)\ ノ
|┃ |. ___ \ |
|┃三 | くェェュュゝ /|___
|┃ _入 ー--‐ //☆☆::入
|┃ /:::::::::|\_____/ /::::::::::::::/::::::\
|┃ /::::::::::::::::\_/i|○::\__/::::::::::::::::|:::::::::::::::|
|┃三 /::::::::y::::::::::::::::::::||:::::::::::::::::::::| ̄ ̄|:::|:::::::::::::::::|
|┃ .|::::::::::|:[ ]:||○:::::::::::::::::|::: :::|:::|::::::::::::::::::|
|┃ .|::::::::::|:::::::::::::::::::::||:::::::::::::::::::|::: ::|:::|::::::::::::::::::|
- 45 :
- ペンション【シュプール】平面図
1F
窓 窓 \ /
┏━□□□━┳━━━━┳━□□□━━━┓ ┏━━━━┓
┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ 浴 室 ┃ 乾燥機 ┃ 厨 房 ┃ 玄関ホール ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣ ━━━╋━ ━╋━━━ ━╋━┓ ┏━┫
┃ ┃
┃ ┃ ┏━┓ ┏━━━┓ ┃
┃ ラ ウ ン ジ ┃ニ┃ ┃ ┃
┃ ┃階┃ 食 堂 ┃ ┃
┃ ┃↓┃ ┃ ┃
┗━━━□□□━━━━┫ ┣□□□━━━━┻━ ━━┛
窓 ┗━┛ 窓 勝手口\
┏━□□□━━━┓
┃オーナの部屋 ┃
┃ (離れ) ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━┛
- 46 :
- 2F
窓 窓 窓 窓
┏━□□□━┳□□□━┳━□□□━┳━□□□━┳━━━┓
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ □
┃ 1 ┃ 2 ┃ 3 ┃ 4 ┃ 5 □
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━━━┻━━━━┻━━━━━┻━━━━━┻━━━┫
┃ ┃
┣━━━━━┳━━━━━┓ ━━━━━┳━━━━━━┫
┃ ┃ ┃一┃ ┃ ┃
┃ 6 ┃ 7 ┃階┃ 8 ┃ 9 ┃
┃ ┃ ┃↓┃ ┃ ┃
┗━□□□━┻━□□□━┫ ┣━□□□━┻━━□□□━┛
窓 窓 ┗━┛ 窓 窓
- 47 :
- 「オーナ」って、森博嗣?
- 48 :
- 桜奈(おうな)とはオーナーの飼っている飼い猫のことである。
皆は親しみを込めてオーナちゃんと呼び、
あまりにも溺愛しすぎてオーナのための部屋を作ってしまったほどだ。
- 49 :
- ブラウザによって崩壊しているトリックの
ペンションシュプール
- 50 :
- 全ての壁に隠し扉が配置されているのは密室人をさせないための配慮である
- 51 :
- 銀「何て奴だ! わざわざ密室人を防ぐなんて! 俺の出番を奪う気だな!」
- 52 :
- 二階の八号室は壁に大きな隙間が開いている。
オーナーは多分最初に犠牲者であろうでつまつマンにその部屋を割り当てた。
- 53 :
- 萌絵「そんなことより先生、しまくりたおしましょう」
- 54 :
- しかし犀川の方は萌絵に興味はなく小沢一朗の尻を狙っていた。
- 55 :
- その頃、山中に埋もれた銀田一と田中は融合し銀田中としての新しい生物になりつつあった。
が、本筋には関係ない。
- 56 :
- 犀川「小沢先生!しましょう」
- 57 :
- でつまつマン「って何でつか?おいしいの?(・_・;) 」
- 58 :
- 天王寺「君が決めるんだ」
- 59 :
- 「777」と闇の中から犯人(予定)が不気味に笑う。
だがよく見ると「ふ」じゃなく「七」だった。
- 60 :
- 7が三つそろったので大量のメダルがペンションの屋根に降り注いだ。
- 61 :
- メダル1枚の直径は1メートル重さ30トン
- 62 :
- 犀川は材質でメダルの厚さを計算した。
金=197.8Cm
銀=364.3Cm
銅=427.0Cm
鉄=485.6Cm
鉛=336.4Cm
アルミ=35.3857Km
- 63 :
- まるでロードローラーだ
- 64 :
- そろそろ夕食の時間だ。
今夜のメニューは三食丼にしよう。
ご飯の上にウドンと蕎麦とスパゲッティをのっけた物だ。
- 65 :
- 山岡「この三食丼は出来損ないだ、食べられないよ。」
- 66 :
- 十月(太陽暦)と言うのに窓(アルミサッシ)の外は一寸先(約3cm)も見えない激しい(概ね27m/s)吹雪だ。
突然、玄関の扉(YKK製)が開かれ年齢不詳の男(推定60才)が立っていた。
書斎魔神(自称知識人)と名乗った彼は凍えながら叫ぶ「ローマ字の読み方を教えてくれ!!!!!!!!!!」
ふと辺りを見回すとでつまつマンの姿が見えない。
もしかして、これはミステリーで言うところの伏線なのだろうか?
- 67 :
- 銀田中は猛吹雪の中で咆哮を上げた。
- 68 :
- ある方向から咆哮が聞こえた。
私は取り合えず部屋割りを決めた。
離れ------私と姪+飼い猫の桜奈(オーナ)
201号室---小浜大統領
202号室---エスケープ能治
203号室---あべちゃん
204号室---自称 森進一
205号室---自称 三田明
206号室---犀川、萌絵、鳩山
207号室---小沢一朗、真紀子
208号室---でつまつマン
209号室---書斎魔神
ラウンジ--謎の生物「銀田中」
居るかどうか分からない天王寺と山岡は玄関で下足番
- 69 :
- 「た、たいへんたいへんたいへんたいへんたいだ!」
鳩山前首相が離れに駆け込んできた。
「が何ですって?」
「大変だ、小浜大統領に首脳会談を申し込みに行ったら、201号室で小浜さんが死んでいる。
小浜さんだけじゃなくて、他の部屋にも死体がゴロゴロ転がってるんだ!」
にわかには信じ難い話だ。
「確かなんですか?」
「ボクを疑うんですか!」
「……まぁ、あれだけ問題起こしまくった人なんで、今更信用しろって言われても。
しかもアンタもう首脳じゃないのに何で首脳会談の申し込みに?」
そこへ犀川、萌絵コンビが飛び込んできた。
「き、来て下さい! でつまつマンも書斎魔神も、小沢さんも真紀子さんもみんなされている!」
私は姪、犀川、萌絵の三人を離れに残し、母屋へ向かった。鳩山は頼んでもいないのについてきた。
- 70 :
- 確かに、みんな死んでいた。みんなみんな死んでいるんだ被害者なんだ。
ラウンジにはあの二人組がいた。何故か、足を奇妙な形に絡めて高鼾をかいている。松葉くずしか?
「……確かにこれはだ」
「何かおっしゃられましたか?」
「いえ、別に」
鳩山は耳はいいらしい。
母屋は凄惨の一言に尽きた。そこらじゅう血だらけだ。
209号室の客は、何故かカタカナ語辞典で頭をカチ割られていたが、それはさておき、
206号室の犀川、萌絵、鳩山以外は全員、斧のような凶器で頭を割られて害されていた!
- 71 :
- ふと意識が戻った。どうやら悪い夢を見ていたようだ。
そう、最初の人が起こるのは>>100で、まだ早い。
私は今一度>>1を確認した。
- 72 :
- 犀川「そう言えば書斎魔人くんとでつまつマンくんが一緒にいるところを見た記憶がない」
- 73 :
- 不審に思って209号室のドアに耳を付けて様子を窺うと、中のから声がする。
でつまつくんがスレに溶け込んでいるね。
リーダーの存在感がスレを引き締めているね。
いじめは犯罪だよ。
でつまつくんが荒らしているというなら証拠を出して欲しい。
荒らしは出て行けや。
返事をしてあげてくれ。
無視はいじめ以外の何者でもないぞ。
でつまつくんの努力には頭が下がる。
スレ住人も認めてあげて欲しい。
- 74 :
- 犀川「あれ・・・さっき見た時は辞書で撲されてたはず・・・」
萌絵が突然ドアを蹴飛ばして開けた。開ける前に一言断るくらいしろよ。これだから若い女は。
後頭部にカタカナ語辞典が食い込んだままの209号室の客は、机に突っ伏して息絶えていた。
鳩山「おっ、2ちゃんねるを見ていたようですよ」
犀川「傷を負ってもなお、2ちゃんねるでの工作をしなきゃ死に切れなかったのか・・・何たる執念」
私は、ふいに思いつきを口にした。これは実は、自己弁護に偽装したダイイング・メッセージでは?
犀・萌・鳩「それはない」
- 75 :
-
銀田一コースケが経営する探偵事務所「(株)シルバー・エンタープライズ」(←ふざけた名前だ)は、
高級そうな社名に反して新宿歌舞伎町のオンボロ雑居ビルの二階にある。このビルは見た目よりもかなり古く、
東京大空襲で被災した跡が壁のあちこちに残っているくらい古い。
その古さゆえ、建物の構造上クーラーが設置できず、扇風機で夏をしのぐしかなかった。
しかし、ここ最近銀田一が働かずに一日中事務所でぐうたらしていたため夏になってから電気を止められてしまい、
ここ何日かはうちわで暑さをしのいでいた。
銀「畜生、何も一番暑い季節になってから電気を止めなくたってよさそうなもんじゃないか」
田「銀さんが全然働かないからいけないんですよ」
- 76 :
- 銀「うるさいよ田の字。働こうにも、やれ旦那が愛人作ってんじゃないか、やれ家出した娘探してくれだの、
つまんない仕事ばっかじゃないか。僕は名探偵なんだぞ。全然やる気が起きないよ。そういう細かい仕事は次からお前がやるんだ田の字」
田「よかった、ようやく田の字に戻った。前回の事件は散々でしたよ、ブリ田中だのおもらし君だの、ろくでもないアダ名の
オンパレードだったじゃないですか」
その時、事務所のドアがノックされた。
銀「開いてますよ」
訪ねてきたのは、あの六車六郎弁護士だった。前回の事件、「ここだけ人事件2〜孤島への招待状」でお馴染みの、
怪しい関西弁を喋る男だ。
六「ご無沙汰でんな、銀田一はん、田中はん」
銀「相変わらず怪しい関西弁だな、荷車弁護士」
六「荷車やない、六車や! まぁ、ええわ。今日はな、おたくらに仕事を依頼しに来ましたんや」
- 77 :
- 銀「仕事? また怪しげな遺言うんぬんじゃねーだろーな」
六「実はここ半年で、ある宗教団体に関する苦情がたくさん寄せられるようになったんや。その団体をあんさんに調べてもらいたい」
銀「宗教って創価か? だったら俺じゃなくて山崎正友か乙骨正生に聞いてくれよ」
六車六郎は首を振った。
六「創価ちゃう。「神の御こころの会」っちゅう団体や」
銀「また怪しげな名前だな。カミノミココロノカイ、だってよ」
田「何日か前のニュースで見ましたよ。確か、「神の御こころの水」ってミネラルウォーターを売ってる団体ですよね」
六「せや。「神の御こころの水」には、難病の患者を全快させる効果があるそうなんや」
銀「ウッソくせぇ。やい田の字、出発の準備をしろ」
田「銀さん、引き受けるんですか」
銀「あたぼうよ。そんな胡散臭ぇ宗教を放置しておけるかってんだ、てやんでぇバーロー」
何だかよく分からないが、ここ何ヶ月か仕事をしなかった銀さんが急にやる気を出している。ここは助手の僕が
サポートしなければならない局面だろう。
田「お供します」
- 78 :
- 六「引き受けてもろて助かったわ。実は、あんさんたちにも少し縁があるんや、この教団」
銀「縁? もしかして、前回の事件の石原だか関原だかが信者だったのか?」
六「ちゃうちゃう。あの事件の後にこの事務所にも来たやろ、軽尻エリカが」
そう言えば、随分高飛車な女が一度この事務所に来た。確かロンドンにいる筈ではなかったのか。
田「でも、何かよく分からずに来てよく分からないまま帰っちゃいましたよ。別に関係ないような…」
銀「五月蠅いよ田の字。軽尻エリカも御用達の探偵事務所って宣伝すれば、マシな仕事が来るかも知れないぞ」
田「それって詐欺じゃ」
銀「で、軽尻エリカが何の関係があるんです、歯車弁護士」
六「せやから荷車でも歯車でもない、六車や! 実は軽尻エリカは神の御こころの会の信者で、広告塔なんや」
銀「宗教を信じるような性格なのか、軽尻って」
六「何でも一緒にロンドンに行ったタカダだかタカギだかって男に振られて、今度は宗教にすがったそうや」
銀「随分単細胞なんだな」
田「じゃあ、神のミココロの何たらに早く行きましょう銀さん!」
- 79 :
- 「神の御こころの会」の施設は、信州の山中にあるそうだ。珍しく乗り気な銀さん、僕、そして六車の三人で早速向かった。
銀さんの愛車、ローンが五年くらい残っている中古のポンコツ軽自動車に乗って一路、信州をめざす。
当然、助手の僕が強制的に運転させられ、銀さん、六車弁護士は後部座席でトランプに興じている。
二人で七ならべをしてもつまらない気がするが、随分楽しそうだ。少し、ほんの少しだけ、羨ましかった。
しかし、僕は小中高全てでハブられた経験を持つ究極のイジメられっ子だ。別につらくはない。
約六時間かかってようやく、「神の御こころの会」の施設がある無間山の登山口に着いた。
六「ここから先は歩かなあかんのや」
銀「やい田の字、俺をおぶるんだ」
田「それだけは勘弁して下さいよぉ、後生ですからぁ」
銀「ふん、このもやしっ子が。東京に戻ったらお前なんか首にして、スタミナのある助手を新たに雇うからな。お前は
この一件が解決し次第首だ首!」
田「そんなぁ」
六「教団の人間に道案内を頼んだんやが…おお、来よった来よった」
教団の関係者らしき男が、登山道を下ってくるのが見えた。
- 80 :
- 男「六車弁護士ですね」
六「せや。神の御こころの会の方でっか?」
男「左様です。私は「神の御こころの会」教主、鬼頭通玄の秘書をしております雨宮でございます」
六「雨宮はん。わては六車六郎、こっちは銀田一コースケ。探偵さんですわ。その隣が田中君」
銀「私のしもべです」
田「違います、助手です!」
銀「五月蠅いぞ田の字。お前なんて所詮は俺のしもべなんだから大人しくしてろ」
雨「では、教団施設の方へご案内いたします」
銀「あー、雲宮さん。歩いて何分くらいかかるんですか」
雨「雲宮ではございません、雨宮でございます。そうですね……まぁ、三時間くらいでしょうか」
銀「ああ、たった三時間ぽっち……エエエエエエッ! そんな歩くのかッ! 山道をッ!」
銀さんは物凄い典型的なボケをかました。
雨「左様でございます」
銀「よーししもべの田の字、やっぱり俺をおぶって行くんだ」
田「そんなぁ〜」
- 81 :
- 銀田一コースケ(ぎんだいち・こーすけ)………私立探偵。(株)シルバー・エンタープライズ代表取締役。
田中勇馬(たなか・ゆうま)………銀田一のしもべ的な助手。
六車六郎(むぐるま・ろくろう)………下ネタ好きの弁護士。顔は笑福亭鶴光に似る。
鬼頭通玄(きとう・つうげん)………新興宗教「神の御こころの会」教主。
雨宮(あめみや)………鬼頭の秘書。
軽尻エリカ(かるじり・えりか)………女優。「神の御こころの会」信者で、広告塔。
- 82 :
- ここで神の御こころの会について説明しておこう。神の御こころの会は教主の鬼頭通玄が、平成一年に設立した新興宗教だ。
教主・鬼頭通玄は神の意思を聞き、神の言葉をうつし世に伝える伝道師。
神の御こころの会の資金源の一つが、教団が販売している「神の御こころの水」。癌に体を蝕まれた患者が、
この水を飲んで全快した例があるらしいが、真相は定かでない。女優の軽尻エリカはロンドンから帰国後、信者になって、
今は教団の広告塔を務めている。また軽尻の他にも、政財界や芸能界に信者の数を増やしているらしい。
教団の拠点は信州の無間山(むげんざん)で、鬼頭を含む幹部らは常に無間山の施設で生活している。
田「これが、神の御こころの会の概要です」
銀「ぬあにが概要だ、エラソーに。やい田の字、それ全部パンフレットそのまんま読んでるだけじゃねーか」
- 83 :
- 銀「そのコルゲンだかって奴はあれか? エスパーなのか?」
田「コルゲンは薬じゃないですか。コルゲンじゃなくて鬼頭通玄ですよ」
雨「通玄先生には……」
突然、雨宮が語り出した。
雨「神の声をお聞きになる力がおありなのです」
銀「カミノコエ?」
雨「神のご意思を聞き、それを広めるのが、通玄先生が神から託された使命なのです」
田「それってやっぱり生まれつき備わっている力なんですか?」
雨「ええ、もちろん。通玄先生は生まれつきの、神のご意思を継ぐ選ばれし者なのです」
銀「じゃあ、あなたたちは何のためにいるんです?」
雨「は? 何のために?」
銀「ですから、その神の声を聞く力ってのは生まれつき備わっているものなんでしょ?
逆に言えば、生まれつき持っていない奴は一生かかったって神の声が聞こえるようにはならないわけだ。
だったら、教団で修行なんかしたって無駄なんじゃないですか?」
銀さん、意外に鋭い。雨宮も返答に詰まったらしい。しかし助け舟を出したのは、他ならぬ銀さんだった。
銀「まぁ、神の声が聞こえるのがそのコルゲン先生だけでも、その先生を介して神のご意思は聞けるわけだし、
まるっきり無駄じゃないのかもね。いや、失敬失敬」
雨「…………」
雨宮は何も言わず、また銀さんの言い間違いの訂正もしなかった。
- 84 :
- 六「おお、見えてきたでぇ、教団の施設が」
銀「そろそろその怪しい関西弁やめないか? 破綻してきてるぞ」
六「わては生まれも育ちも関西や!」
田「ウソっぽーい」
銀「テメェ矢車、さては在日だな? 在日を知られないために関西人を装っているんだな!」
六「わては正真正銘の関西人や、在日やない! それに矢車やのーて六車や!」
銀「それで雨宮さん。コルゲン先生には会わせてもらえるんですか?」
六車弁護士の抗議を完全無視し、銀さんは雨宮に尋ねた。
雨「コルゲン先生ではなく、通玄先生でございます。……あいにく先生はお忙しい身でいらっしゃいますので、
ご都合がつくかは確約できません」
六「なぁ雨宮はん。この二人はあの軽尻エリカに縁があるんや。あんさんからも、通玄はんに
頼んでもらえんかな。会ってもらえるように……」
雨「……分かりました。前向きに検討致しましょう」
軽尻エリカの名前を出したのが功を奏したらしい。あのお騒がせ女優もたまには役に立つようだ。
銀「おお田の字! 何かバカにデカい、金ピカの五重塔が見えてきたぞ!」
銀さんの言う通り、五重塔が建っている。しかも、金閣寺並みに金ピカだった。
雨「あの塔が、通玄先生が瞑想のために半日、こもられる神聖なる場所なのです」
- 85 :
- >>75-84が書かれた時ってエリカ様が結婚する前だったんだなw
- 86 :
- このスレは過去スレみたいにリレーが続かないな
- 87 :
- >>86
すぐ話を脱線させる困ったちゃんが多いからね。
- 88 :
- つまらねえ話を続けてる奴の方が困ったちゃんなんだがな
- 89 :
- 「なんだとこの野郎!ぶっしてやる!」
- 90 :
- 「はいはい」
- 91 :
- そう、全てはユークリッドの掌の上
- 92 :
- まぁ、あれだ
気を取り直して、>>100からまた話をはじめようや
- 93 :
- 「まぁ、あれだ。
気を取り直して、>>100からまた話をはじめようや。」
「それもそうだな。」
彼の一言でグラスを持っていた彼女達も腰を上げ、今夜はお開きとなった。
だけど、あいつだけが戻ってこない。
かれこれ40分前の柱時計が鳴った時、「送られてきたノートを見せてやる」と言って2階に上がったきりだ。
- 94 :
-
-------------------------------- 閉幕(カーテン・フォール) ----------------------------
「何なんだ、このヨタ話は」
「連携しないでみんな脱線していくから話が続かないんだろ。まぁ2ちゃんねるのスレが原作の
自主制作映画なんて、はなっから期待するもんじゃないんだよ」
「でも、>>100からまた新しい話が始まるらしいぞ」
「それもロクな話じゃないだろうがな。ま、>>100以降は少しは筋の通ったミステリが書かれる事を期待するよ」
彼はそう言って、外国人のように大袈裟に肩をすくめた。
- 95 :
- ー 完 ー
- 96 :
- とりあえずこれでいい?
>>200 第一の人
>>400 第二の人
>>500 第三の人
>>700 第四の人
>>800 探偵の推理
- 97 :
- どうせまた脱線しまくるんだろうから、少し変な話にしようぜ。
乱歩の「人間豹」とか「猟奇の果」みたいな、活劇探偵モノにしちゃおうw
クローズド・サークルものは前スレでやってるし。
- 98 :
- じゃあとりあえず「人間猫」で
にゃあ
- 99 :
- 指定レスで人が起こればなんでもいいんじゃね
- 100read 1read
- 1read 100read
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