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2012年3月ビートルズ10: 【忘備録】おきゃんぴーの中野 (537) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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【忘備録】おきゃんぴーの中野


1 :
前年比売上が3割減という衝撃的な数字に緊急召集された朝一での営業会議でのことだ。
危機感を募らせた営業本部長が檄を飛ばす中、この3ヶ月というもの、朝7時半から夜9時半まで休みは月1日だけという馬車馬のように働いてきた俺は、意識がもうろうとしうた状態で不思議な浮遊感に包まれていた。
突然、俺の記憶の中で予想もしなかった引出しが開いたんだ。
それは、おきゃんぴーの中野が子供の頃、阪神の掛布の大ファンで、サインを貰いに球場へ行った時の話だった。その時、掛布は忙しかったのか、機嫌が悪かったのか、おずおずとサイン帳を差し出す子供中野に対して、ひどく邪険な態度をとったというのだ。
テレビで見る掛布はとてもフレンドリーで優しい印象だったのに、実物の掛布はいけ好かない意地悪なオッサンに過ぎなかった。もちろん、実際の掛布の人物像がどのようなものかは、このエピソードだけでは断定することはできない。
しかし子供心に裏切られたという思いを切々と語りながら、大きな目に見る見る涙をためていく中野の独白は、その時、俺の心のどこかに静かに埋蔵されたのだろう。
そんなことを二度と思い出すこともなく、20年以上が過ぎた師走の営業会議の真っ最中に、なぜか唐突に、まったく場違いに、その記憶がまるで昨日のことのように鮮明に蘇ってきたのだ。
俺はぼんやりとした懐かしさに浸る一方で、ひどく狼狽していた。自分の中で何かが壊れかけているのではないか。しかし、そういった危機感は長くは続かなかった。
俺は、おきゃんぴーの中野のエピソードを誰かに話したくて、うずうずし始めていた。だが唐突にこんな話をしたら、他人は俺が気が狂ったと思うかもしれない。「はあ?何わけのわからないこと言ってんすか」と冷淡な反応をされるのも怖かった。
そこで俺は、社内で唯一気を許している次長補佐のMに、おきゃんぴーの中野の話をすることにした。Mは俺と年齢も近く、話も合うので、彼ならこのエピソードをおもしろがって聞いてくれると思ったのだ。
先ほどの会議で槍玉の一人に上げられていたMは、多少気が立っているようだったが、そんな彼の気持ちを和ませることにもなるのではないかと、俺は静かにMの背後に近づいた。

2 :
Mはノートパソコンに向かって報告書を作成しているようだった。今は忙しそうだから仕事の邪魔をしては悪いな、と何気なく彼のパソコン画面に目をやると
「SSSSSSSSSS・・・・」
と連打している真っ最中だった。
Sとは俺のことだ。
そんなわけで、俺はおきゃんぴーの中野の話を誰にもすることができなくなってしまった。だが、せっかく思い出したこの話を、このまま俺の記憶に再び埋没させてしまうのは余りにも忍びないと、スレを立てて忘備録とすることを思いついたんだ。いいアイディアだろう?

3 :
でも、俺が好きだったのは、中野じゃない方のおきゃんぴーだったんだ。しかし、名前を思い出せない。それはともかく、昨日の夕方で何とかギリギリの納期をこなしたクリスマスの今日は、実に1ヶ月ぶりの休日だ。それなのに、俺は朝5時に起床して、会社に行こうとしていた。

4 :
ここ半年ほどは、最寄駅をスルーして一つ先の駅まで歩いていく。健康のためじゃない。
最寄駅は3線3駅が交差するターミナルで異常に混雑するため、気立った人々で毎朝、戦場のように危険な状態になるからだ。
朝っぱらから胸倉を掴み合っているサラリーマン同士を横目で見ながら、誰もが不機嫌な表情で全ての事象から自らを遮断するかのようにケータイ画面やポータブルオーディオプレーヤーに意識を埋没させている。

5 :
手に平に隠れるような小さな携帯プレーヤーが普及して、俺は本当に助かっているんだ。メモリには俺にとっての精神安定剤がぎっしりとつまっている。
重圧に晒されると、俺はすぐにトイレに駆け込んで携帯プレーヤーのイヤフォンを耳に突っ込み、大音量でスレイヤーや井沢八郎を鳴らして神経を麻痺させてから、何食わぬ顔で席に戻ったものだ。
もちろん、そんなことで物事が解決するわけではない。ただ、同じパンチを食らうにしても、微妙にポイントを外してダメージを多少なりとも軽減することができる、ような気がしている。

6 :
俺はもう疲れた

7 :
なんだこれ

8 :
俺はもう疲れた

9 :
俺はもう疲れた

10 :
その後も俺は執拗に、おきゃんぴーの中野の話を誰かにしてやろうと機会を伺っていた。そして、その機会は意外と早くやってきた。仕事納めの酒席で、だいぶ酔いも回り、座がダレはじめて、それぞれが勝手な内輪話でグズグズになっていたのだ。
こんな時に誰かが取り留めのない、とるに足らない些末時を披露したところで、気にも留めなければ、かといって、それほど冷たい態度もとられることはないはずだ。
しかし、いくらなんでも全く前後に脈絡なく唐突に「おきゃんぴーの中野」とか言い出したら、相手はさすがに当惑し混乱するだろう。タイミングを計りかねていた俺は、座がプロ野球の話題に移行するにいたって「よし、ここだ、ここしかない」と決断する。

11 :
早く続き頼む

12 :
話がクライマックスシリーズの賛否から議論が白熱する前に、さりげなく、あくまでも自然な感じで入らなければならない。
「いやー、それにしても、今年の阪神の終盤に来てのあの失速は、まいったよなあ・・・」
大の阪神ファンである次長補佐Mの言葉を引き継ぐように、俺は巧みに言葉をかぶせた。
「でもさあ、阪神つよかったよね、とくにさ、打線は凄かったんじゃない?マートンは最多安打更新だし、なんかさあ、昭和60年の伝説の猛虎打線を髣髴とさせんだよね、思い出すよなあ、バース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発・・・、
そうそう、掛布といえばさ、税金滞納で自宅差し押さえられたり自己破産とか、いろいろ大変だよなあ、ミスタータイガースなのに阪神ファンには人望ないね、でも結構、掛布ファンも多い、あ、今、急に思い出したんだけどさ・・・・」

13 :
流れとしては完璧だったはずだ。実に見事なまでにスムーズに一片の不自然さもなく、俺はメインテーマである「おきゃんぴーの中野」のエピソードをまさに開帳せんとしていた。
次長補佐Mは伝説の3連発を見て阪神ファンになった男だ。彼のヒーローの一人である掛布の話題に、ひざを乗り出してきたのはほぼ計算通りだった。
ところが、あと一歩というところで邪魔者が現れた。いくら無礼講の酒席でも、上司の話を遮って余計な口を挟むとは全く礼儀を知らない奴だ。
このYという男は、一回りも年下の癖に常日頃からむやみやたらと態度が大きく、自己中心的で協調性のない実に不愉快な人間なのだ。
「ま、たとえ阪神が日本シリーズに出ても、今年のロッテのプレーオフでの強さから考えれば、2005年の二の舞になるだけだったんじゃないすか? 恥の上塗りしなくてよかったじゃないすか」
Mを阪神ファンと知っていながら、挑発するようにYは言ってのけた。

14 :
水嶋ヒロの新作か?!

15 :

おきゃんぴーって慶應だよな。結構好きな女芸人だった
記憶がチャイルズとごっちゃになってるが

16 :
瞬時に次長補佐Mの顔色が変わった。彼の一点を見つめる充血した眼球が、次第に薄ら笑いを浮かべるYの方へと注がれていった。
Mは社内では比較的温厚な人物とされているが、ひとたび激昂するや手のつけられない暴力的衝動をも内に秘めたタイプで、なお悪いことに今は酒が入っている。
「・・・二の舞? 恥の上塗り?・・・」
Mが低く、よどんだ声で唸った。
座の雰囲気が次第に緊迫の度合いを深めていく中、空気の読めないYだけが、ぽかんとしているが、さすがに言い過ぎたと思ったのだろう、言葉を取り繕った。
「あ、でも、スポーツはやってみないと分からないっすよね、ロッテだってありえない勝ち方してたし、でも、あれは反則っすよね、3位チームが日本一とか・・・」
Yは、あれでまんざらバカではないらしい。話題は転換され、クライマックスシリーズの賛否へと議論が移って行った。そうして「おきゃんぴーの中野」だけが、行き場を失って再び俺の胸中へとしまい込まれた。

17 :
今日から仕事だ
会社に行きたくない
いや、会社に行きたくて仕方ない
俺はもう疲れた

18 :
俺はもう疲れた

19 :
>>15
日吉の図書館でおきゃんぴーの片割れ見かけたな。もう20年以上前の話だ・・・

20 :
「マンガ規制条例」の裏に蠢く「警察利権」
竹花豊、青少年・治安対策本部、倉田潤、桜井美香
週刊朝日2010年12月24日号
http://megalodon.jp/2010-1217-1154-21/www.seospy.net/src/up2683.jpg
http://megalodon.jp/2010-1217-1151-29/www.seospy.net/src/up2682.jpg
石原慎太郎が画策するマンガ規制条例可決の愚
苦情は月2・5件 被害実態もない
戦前の言論規制は「エログロ」から
この条例案の陣頭指揮をとる、都青少年・治安対策本部についても、
「出版物の規制を、警察庁の出向者が加わった部署が担うのはおかしい。
かつて、青少年条例は生活文化局の所管でした。
少なくとも、治安組織から条例の所管を外し、別の部局に配置換えすべきです」(長岡氏)
ちなみに、現在、都青少年・治安対策本部長を務める倉田潤氏は、
06年に公職選挙法違反の架空調書をデッチあげた志布志事件(03年)が発覚した際に、
鹿児島県警本部長を務め「自白の強要はなかった」と県議会で答弁していた人物だ。
戦前、治安維持法下による言論規制は、漫画本などの「エログロ・ナンセンス」の取り締まりから始まった。
週刊朝日2010.12.17
http://megalodon.jp/2010-1207-0912-46/www.seospy.net/src/up2550.jpg
http://megalodon.jp/2010-1207-0907-10/www.seospy.net/src/up2548.jpg

21 :
俺はもう疲れた

22 :
>>19
「おきゃんぴーの片割れ」ぐらい今思い出せないアイテムもないと思うがw
確か一人が目がクリッとしていて、後の方は忘却の彼方だな。
日吉にはその頃いたっけな 時代が近いから印象には残っている。

23 :
俺は次第におきゃんぴーの中野の記憶にとらわれるようになっていった。その記憶は平時、完全に忘却していながら、ふとした瞬間に甦り俺の脳裏を支配するのだった。
いつしか記憶自体が意志を持って俺の身体を借りて自ら語り出すのではないかとさえ思われた。このままでは精神の均衡が崩壊するかもしれない。かりに取引先との面談で無意識のうちに「おきゃんぴーの中野」などと口走るようなことになったら、俺はお終いだ。
俺は三たび、ターゲットを次長補佐Mに絞った。もはや彼以外にはいなかった。いや、本当は誰でもよかったのかもしれない。

24 :
俺はもう疲れた

25 :
俺はもう疲れた

26 :
俺はもう疲れた

27 :
俺はもう疲れた

28 :
俺はもう疲れた

29 :
俺はもう疲れた

30 :
俺はもう疲れた

31 :
俺はもう疲れた

32 :
俺はもう疲れた

33 :
もう酒席の喧騒に紛れるなど回りくどい手は使わず、単刀直入にいきなり核心を突くように、俺は話し始めるだろう。唐突だろうが脈絡がなかろうが、もう関係はなかった。
そもそもが意味不明な話である。こうなったら相手を徹底的に当惑させてやればいい、そんな大胆な気持ちにさえなっていた。
いや、もしかしたらMはおきゃんぴーの中野の話に意外と好反応を示してくれるかもしれない。それどころか、彼にとってこの話は既知の事実であるかもしれないのだ。俺とMの間には世代間ギャップは存在しない。
それに、俺のちょっとした判断ミスで次長補佐にしわ寄せが行き、彼が窮地に立たされたことに端を発するお互いのギクシャクした関係を改善することにも役立つだろう。

34 :
俺はもう疲れた

35 :
苦しくなっても死んじゃだめだよ。
家を追い出されたら公園住いになる人もいるかと思いますが、その場合でも家が要ると思い
ますが、希望を持って家作りに励めるよう、ノウハウを列記します。
・資材の調達
夜中に工事現場に侵入してください。鍵はダイヤル式ならば、大概は3939です。メインゲートが南京錠の場合は別の入口へ。
入口脇に廃棄物コンテナが並んでいます。木屑コンテナの脇に立てけてある、1m*1mのパレットを2枚、これが床になります。他に使用済みのホワイトシート(5.6m*3.8m)を1枚、これが屋根及び壁になります。
ホームレスの方はよくブルーシートを採用されています。軽量で入手し易いですが、水を含むのでダメです。その他使いかけのガムテープと、結束する短い紐、トラワイヤーは、申し訳ないが背に腹は換えられぬ為やむおえず、ころがっているのを頂戴しましょう。
次は躯体部分、これはリース品ですので、現場の外壁が完成する頃までには必ずきちんと返却してください。
必要なのは2mの単管パイプ8本とこれらを縦横につなぐ直交クランプ8個、短期にお借りします。持出す姿を見られない限りだれひとり、これらの資材がなくなったことを不信に思わないので、気にしないでいいです。
・立地調査
水の確保、排泄の利便性から、公園の緑地帯、河原が比較的よろしいと思います。大雨で水が溜まらない周辺より多少高地の平坦な1m*2mの敷地を選定してください。あとはやんちゃ坊主集団に狩られないよう周囲からの適度な視界があるほうが良いでしょう。
・建設
床工事は小石をどけてパレット2枚を敷いて完了。
柱材はできれば50cm程度地中に埋めましょう。
大梁は床材の外枠に沿って堅固に組んでください。
ホワイトシートを中心を揃えて被せ、はと目に結束紐でしっかり結束して下ださい。シートの合わせ目、綻びは、接着面を清掃し、ガムテープで丁寧に補修してください。
玄関はシート1箇所可動式とする。窓は最小の切込み。
最後にトラワイヤーを外周に巻いて、完成です。
・引越
2平米のワンルームですが両手両足十分に広げてくつろげるスペースです。シンプルにして堅固、周囲の同業者から羨望の眼差しを受けること間違いありません。

36 :
俺はもう疲れた

37 :
俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

39 :
俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

41 :
俺はもう疲れた

42 :

板違い。メンヘル行け  生温かくもてなしてくれるスレが一杯あるぞ

43 :
俺はもう疲れた

44 :
yes

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俺はもう疲れた

46 :
俺はもう疲れた

47 :
だが、俺は気負いを空回りさせて冷ややかな視線を浴びながら退席するプレゼンビギナーのような無様な醜態を晒すわけにはいかなかった。
実を言えば、あの一件以来、次長補佐とは酒席以外では仕事の話し抜きで言葉を交わしたことがなかったという事実が、俺を再び躊躇させた。
俺自身は、Mに迷惑をかけたことに対して曖昧な態度をとったわけでも、うやむやにしたわけでもないつもりだ。謝罪はした。だが、こういうことは仕事の上でよくあることなのだ。いちいち引っ掛かっていたら物事は前に進まないだろう。
だが、Mには何らかのわだかまりが残り、それが解消されていないらしい。

48 :
俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

50 :
俺はもう疲れた

51 :
俺はもう疲れた

52 :
i am

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

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俺はもう疲れた

62 :
もちろん、俺たちは大人だ。ちょっとした感情の行き違いこそあれ、何食わぬ顔で一緒にメシも食いに行けば、酒も飲む。腹の中に何かもやもやしたものを抱えながらも、とくに仕事上では大きな支障はなかった。
実社会とはそういうもんだろう、俺はひとりで勝手にそう思っていたのかもしれない。
俺は上司からよく「誠意のなさ」を指摘されたものだが、そのたびに心の中で(お前のような嘘つきに言われる筋合いはない)と唾棄していた。自分ほど正直な人間はいないのだ。上司はそんな俺の心中を見透かすように諭したものだ。
「そうとも、君は確かに正直だが、誠意とはそういうもんじゃない。不誠実な正直者より誠実な嘘つきになりなさい」なるほど、ご立派なことだ。

63 :
俺はもう疲れた

64 :
正しくは、備忘録。

65 :
俺はもう疲れた

66 :
俺はもう疲れた

67 :
俺はもう疲れた

68 :
そんな事もあって俺はつらい時哀しい時に夕焼け空に向かって「おならプー!」と叫ぶのがいつの間にか癖になってしまったようだ。

69 :
俺はもう疲れた

70 :
社会人としてある程度の年齢になれば、誰でも自然と「誠実な嘘つき」になっていく。そうならなければ、生きていけない世界だからな。若い頃と違って俺も誠意こそが人間としての最も重要な徳である事を認識はしているつもりだ。
ただ、若い頃に「自分ほど正直な人間はいない」と断言できたほどに、今、自分が誠実であると胸を張れる自信はない。もしも、実際にそんな奴がいるとしたら・・・考えただけでぞっとする。絶対に一緒に仕事をしたくないタイプだ。何事もほどほどでいいのだ。
あの時Mが「貴様のボンクラな指示のせいで俺のケツに火がついた」と胸倉の一つでも掴んでくれれば、もう少しマシな気分で新しい年を迎えられたかもしれない。しかし、実際の世の中は青春ドラマのように単純には行かないようだ。

71 :
俺はもう疲れた

72 :
俺はもう疲れた

73 :
俺はもう疲れた

74 :
俺ももう疲れた

75 :
俺はもう疲れた

76 :
俺はもう疲れた

77 :
俺はもう疲れた

78 :
俺はもう疲れた

79 :
俺はもう疲れた

80 :
俺はもう疲れた

81 :
俺はもう疲れた

82 :
おきゃんぴーの中野の掛布サイン事件のエピソードが突然、俺の記憶に甦ってからというもの、おきゃんぴー中野に関する別な記憶の断片も徐々に浮かび上がってきた。
正直言って、おきゃんぴーの漫才自体、殆ど記憶にないのだが、鶴ちゃんのプッツンファイブなどでおざなりに披露された彼女達の奇妙で意味不明な立ち振る舞いは、
おそらく、それを目にし耳にした大半の人間に黙されたのであろう、あの時代のお笑いバブルの仇花でしかなかったはずだ。
にもかかわらず、なぜ、今、おきゃんぴーなのか? 彼女達ほど再評価に相応しくない芸人もいない。漫才師として何の功績もなければ手腕も才能もなく、芸能事務所によくいる典型的な使い捨て芸人に過ぎない。
そんな、誰もが忘れ去っているものが、そして俺自身もが完全に忘却のかなたへと捨て去っていたものが、今、俺の脳裏にこびりついて離れない。

83 :
俺はもう疲れた

84 :
俺はもう疲れた

85 :
俺はもう疲れた

86 :
俺はもう疲れた

87 :
俺はもう疲れた

88 :
俺はもう疲れた

89 :
俺はもう疲れた

90 :
ダム

91 :
俺はもう疲れた

92 :
俺はもう疲れた

93 :
おきゃんぴーの中野は、幼少時は超金持ちの家庭で育ったらしい。ところが、父親の事業の失敗で、一夜にして、超高級住宅街の広大な豪邸から、場末の6畳一間の風呂なしボロアパートへと転落していったそうだ。
もちろん、そういうことはよくある話しだ。珍しくもない。ただ、そういう出自を開陳する中野の目つきは、波乱万丈の半生を語るといった陳腐な苦労物語の一節だけで終わらない、異様な圧迫感に満ちていたのだ。この人には何かある、と俺は直感したのかもしれない。

94 :
俺はもう疲れた

95 :
俺はもう疲れた

96 :
俺はもう疲れた

97 :
俺はもう疲れた

98 :
俺はもう疲れた

99 :
俺はもう疲れた

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