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2013年05月世界史326: 哲学を知らなければ歴史は語れない (894) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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哲学を知らなければ歴史は語れない


1 :2012/02/20 〜 最終レス :2013/03/19
推奨図書 >>2-

2 :
推奨図書
<日本>
★日本の歴史シリーズ (講談社学術文庫) ISBN:4062919079
網野善彦監修の日本の歴史の最新シリーズ文庫本。いままで歴史シリーズで一般的な権力史
だけでなくその時代の風俗が描かれてどれも読み応えあり。
★日本倫理思想史1〜4 和辻哲郎 (岩波文庫) ISBN:4003811062
日本人には思想がないと言われる中で、通史として倫理思想を描いた野心作。主に武士の倫
理の変化が丹念に描かれている。
★日本仏教史 末木文美士 (新潮文庫) ISBN:4101489114
日本の仏教のわかりやすい通史。
★日本の歴史をよみなおす (全) 網野善彦 (ちくま学芸文庫) ISBN:4480089292
日本人=農業中心という固定概念を覆し、島国という地形をもとに多様に生きてきた新たな日
本人像が示される網野歴史学の代表作であり人気本。
★沈黙の宗教――儒教 加地伸行 (ちくま学芸文庫) ISBN:4480093656
日本人もまた儒教の影響を受けていると言われるが、具体的には実感がない。孔子以前の宗
教としての儒教を分析し、いかに日本人の中に浸透しているからを分析する。
★禅学入門 鈴木大拙 (ちくま文庫) ISBN:4061596683
西洋人向けに書かれているために難解な禅学をわかりやすく解説されている。西洋人の日本
人=禅的と言われる理由がわかる?ハイデガーも絶賛したと言われる鈴木禅学の入門書。

3 :
★江戸時代とはなにか―日本史上の近世と近代 尾藤正英 (岩波現代文庫) ISBN:4006001584
日本人にとって職がいかに重要な役割をしてきたかを大胆な仮説で分析する。
★「愛」と「性」の文化史 佐伯順子 (角川選書) ISBN:4047034312
性に関する分析が重要なのは、その文化がどの程度、西洋キリスト教の禁欲文化の影響を受
けたかがわかるからだ。日本人はキリスト教の影響はクリスマスイベントぐらいと考えがちだ
が、近代化を通して根深く浸透している。それが江戸時代以前の日本人がいかに性に開放的
であったかで知ることでわかる。
★逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー) 渡辺京二 ISBN:4582765521
幕末から明治初期に来日した西洋人の証言を丹念に積み上げて、西洋化する前の逝きし日本
文明を描き出す野心的な試み。しかしそこで浮かび上がるのはいまも懐かしく、共感できる原
−日本人である。日本人とは何者か知るための現代日本人のRルとすべき本だと思う。
★日本経済史 石井 寛治 ISBN:4130420399
日本の近代史は多くが戦争史として描かれるが、その底部で劇的に変化する経済史は欠かせ
ない。明治以降の近代化によって日本の経済はいかに立ち上がったのかを分析する。
★昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー) 半藤一利 ISBN:4582766714
戦争の時代である昭和史前半を、ドキュメンタリータッチで描いていく。登場人物がいきいきと
浮かび上がる読みやすくおもしろい昭和史。

4 :
<世界>
★世界の歴史シリーズ (中公文庫) ISBN:412205253X
いままでの世界史=西洋史に対して、中国、中東など非西洋圏に多くの巻がさかれている。ま
た最新の調査結果もふんだんに盛り込まれている世界の歴史シリーズ最新文庫本。
★世界史 上・下 (中公文庫) ウィリアム・H. マクニール ISBN:4122049660
世界史を世界全体の連動した動きとしてまとめ上げる。世界史が一つの潮流として見えてくる。
西洋でも大ベストセラー本。
★戦争の世界史―技術と軍隊と社会 ウィリアム・H. マクニール ISBN:4887082711
歴史とはなにかと一言で言うなら、歴史とは強い者が勝つ戦争の歴史である、と言えるだろう。
戦争を中心に世界史を描き出すマクニールの名著。
★世界文明における技術の千年史 アーノルド パーシー ISBN:4794805225
技術の変遷を世界史として描き出す数少ない本。多くの技術が中国から発生し、やがて西洋
の近代化へつながることがわかる。
★キリスト教の歴史 (講談社学術文庫) 小田垣雅也 ISBN:4061591789
日本では案外ない、キリスト教の通史がをわかりやすく描かれている入門書。
★イスラームから見た「世界史」 タミム・アンサーリー ISBN:431401086X
ギリシア・ローマ時代と近代の間の西洋中世暗黒の1千年。それはまさにイスラム圏の時代
だった。失われたパズルのピースが埋まるように世界史の全体が見えてくる。いままでの世界
史では西洋の影として描かれるイスラム圏だが、地中海圏と中華圏との間に位置する中心とし
てイスラム圏を描くことで世界史が見えてくる。

5 :
★西洋哲学史 1〜3 バートランド・ラッセル ISBN:4622019019
ギリシア哲学からキリスト教、そして啓蒙主義へと西洋人がたどった精神の変遷が丁寧に描か
れるラッセルの名著。
★小説「聖書」 3部作 ウォルター・ワンゲリン ISBN:4198612277
聖書を物語として描く旧約聖書、新約聖書、使徒伝の3部作。古代西洋史において聖書は貴重
な歴史資料でもある。またその内容はその時代を描いた物語として楽しく読むことができる。
★物質文明・経済・資本主義15-18世紀 全6巻 フェルナン・ブローデル ISBN:462202053X
産業革命へ至る西洋の発展を、自給自足、交換という経済活動を中心に丹念に描いていくブ
ローデルの代表作。産業革命など存在しない。テイクオフは革命などではなく緩やかで積み上
げられた経済の活動だった。
★戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書) 猪木 武徳 ISBN:4121020006
戦後を考えることはグローバルな経済の変遷が中心になるだろう。戦後経済史のわかりやす
い新書。
★第三の波 (中公文庫) アルビン・トフラー ISBN:4122009537
1980年に現在の、農業、工業に続く情報化が世界をいかに変えるかを分析し、いまもまだ新し
いトフラーの名著。まだボクたちは第三の波の始まりにいる。

6 :
■知の北極星とエクスタシー
起源としてのギリシア

ギリシア時代はほんと不思議である。現代西洋文明の起源のように語られるが、実際はギリシ
アと言ってもアテナイのことだし、人口20万人、その中でも市民と言われるのは4万人程度で
ある。このわずかな小さな都市が、現代の起源であるという。
シュメールにはじまる都市文明から考えれば、中東にはそれ以前に3千年近い文明史があり、
まさにアテナがペルシア帝国に奇跡的に勝利した時代、ギリシアはそうそうたる中東文明から
すれば、ただの田舎の漁村だった。
それがその後に、アレクサンダーのペルシア征服で、ヘレニズムとして中東に広まり、またロー
マ帝国時には、キリスト教の源泉の一つとして世界に広まり。またルネサンスでは回帰し、現代
の西洋文明の元になったという。なんとも良くできた話しである。
結局、文明は中東で生まれたのだし、帝国は中東で育ち、文明は中東で育った。ローマ時代で
も、西洋は辺境な田舎だった。それが逆転するのは、まさに産業革命前頃だろう。ギリシア思
想にも、それまでの源泉があり、またその後継承したのも中東だった。

7 :
真理と北極星

真理とは北極星のようなものだろう。日々刻々と変化する星空の中で、いつもどこでも変わらず
同じ位置にある。真理を強く求める始めは一神教に求めることができる。初期の宗教は多くが
土地に根ざし、豊穣を祈ることに始まる多神教である。土地に根ざす民は土地が固定になるた
めに星の変化、周期を気にする。北極星を気にするのは放浪する民である。
ユダヤ人が一神教や厳しい戒律を強く求め出したのはバビロン捕囚からである。もともと放浪
の旅であったユダヤ人がイスラエルに定住の地をえたが、バビロニアにより征服される。バビロ
ニアの政策で征服民は別の地へ移動される。ユダヤ人の一部はユダに残り、あるものはバビ
ロニアに送られ、またあるものは他の地へ逃げる。ばらばらになる中で、教義は強くなるのは結
束を高めるためだろう。一神教はユダヤ人におって北極星の働きをした。どこにいてもいつでも
見失わないように。そこに厳密な戒律は北極星の輝きである。固定した位置とともに、強く輝く
強度が重要になる。

8 :
「演繹される論理体系」と知の北極星

ギリシア人の発明は、一神教とは別に、真理を見いだしたことである。ギリシア以前二千年以
上、知は蓄積されてきたが、プラトンのイデアに象徴されるように、知の中にいつ、どこでも変
わらない北極手を見いだすという抽象がギリシア人の発明である。プラトンのイデア論に多大
な影響を与えたのはピタゴラスである。まさに知の北極星を求めたのはビタゴラスである。
ビタゴラスはピタゴラスの定理で有名であるが、彼は神秘主義ピタゴラス教団の教祖であり、数
学はいつ、どこでも変わらない知の北極星であり、そして神の言葉だったのである。エジプトな
どを旅し実践を学んだ中から、抽象として神の言葉、数学を見いだす。
プラトンが政治家に数学を学ぶように推奨したのはそのためである。真理の言葉としての数
学、すなわち「演繹される論理体系」は、絶えず知識人達を魅了し、西洋の知識思考の基礎と
なる。数学がローカルな言語でしかないことがウィトなどにより明らかにされた今も続いている。
近代の知を先導する科学は演繹よりも実験値を積み上げで法則性を見いだす帰納を重視す
る。さらに現代では帰納は確率論によって強化された。しかしそれでもその根底にあるのは「演
繹される論理体系」への強い信仰である。現代の歴史においてギリシア時代が特異点である
のはこのような信仰の起源であるからだ。

9 :
真理のエクスタシー
>>
A・N・ホワイトヘッドの有名な表現によれば、西洋哲学史は、要するにプラトン哲学に対する一
連の脚注にすぎない。宗教思想の歴史においても、プラトンは同様に重要であり、古代後期、
とくに四世紀以降のキリスト教神学、イスマーイール派の霊知、イタリアのルネサンスなどはす
べて、程度の差はあるもののプラトン派の宗教的なヴィジョンの痕跡をとどめている。
プラトンが、ときにはイデアの世界を現実の世界のモデルとして語り、またときには、感覚的現
実の世界がイデアの世界に「参与する」ことを認めたりしたことは問題にならない。しかし、この
永遠のモデルとなる世界がいったん正しいものと仮定されれば、人間がいつ、どうやってイデア
を知ることができるのかが、説明されなければならない。プラトンが、魂の運命に関する「オル
フェウス派的」、ピタゴラス派的理論を踏襲したのは、この問題を解決するためにほかならな
い。・・・みずからの体系にあわせて、魂の輪廻と「想起」(アナムネーシス)の理論をとり入れた。
プラトンは、知ることは、要するに思い出すことに帰着すると考えている。地上での生と次の地
上での生とのあいだに、魂はイデアを観照し、純粋で完全な知識にあずかる。しかし、転生の
過程で魂はレテの泉から水を飲み、イデアを直接観想することによって得た知識を忘却する。
しかしながら、この知識は転生した人間に潜在化しており、哲学の働きによってよびもどすこと
ができる。P265-266

世界宗教史3 ミルチア・エリアーデ (ちくま学芸文庫)
<<

10 :
ピタゴラスにしろプラトンにしろ、真理は神秘主義として宗教と結び付いている。しかし真理が神
の領域にしかないというのはそれほどおかしくなことではない。しかしおもしろいのは彼らが影
響を受けたオリフィック教は、ギリシアな正当な神話の神々ではなく、異教系のディオニソスニ
の系譜にある。ディオニソスニは身体的な熱狂を重視する。
土地に根ざし慣習に従い生きる人々がディオニソスを求めたのは豊穣を祝う祭りなどの非定常
時だろう。しかしオリフィック教は身体的な熱狂を精神的な禁欲主義へ変える。禁欲的な恍惚
により現実から神的なものへ近接する。
真理への欲求はそのはじめから神的な熱狂と結びついているのはおもしろい。土地に根ざし、
慣習に従い「健全」に生きる人々には北極星は必要がない。北極星を求める人はさ迷い、強い
光の導きをもとめている人々だ。真理という絶対の静点というイメージとは異なり、真理への跳
躍には強い渇望、エクスタシー、熱狂を必要とする。「健全」は生活から見れば異常である。
ブラトンが知のあるところにすべてに感染し続ける。キリスト教、イスラム教、ルネサンス、科
学、啓蒙主義、社会主義、自由主義…グーグル…これらの感染が示すのは、真理とはエクスタ
シーであるといことだろう。

11 :
ギリシアと江戸

江戸時代の江戸はその時代、世界有数の都市であった。人口、市場の発達、システムとしての
高度さなど。そんな日本では、近代化前まで、西洋的な知の北極星への欲求はほとんどな
かった。日本人は擬似単一民族として島国日本という土地に根ざして生きてきたために、宗教
においても雑多な多神教であり、宗教を求める強度も低い。このために北極星を求める必要が
なかったためだろう。
ギリシア人がなぜユダヤ人のように、北極星をもとめたのはわからない。そもそもギリシア人そ
のものの特性であるよりも、ピタゴラスやプラトンなどの知識人の特性であるといえる。またギリ
シアが中東圏という中心に対する周辺にいて、多様な知を俯瞰して見ることができる位置にい
たことが上げられる。
またギリシアが原住民をドーリア人移民が征服した文明でであることだ。奴隷制によって市民
は労働しなかった。ピタゴラスもプラトンも金持ちで、労働から切り離されていた。ギリシア人は
奴隷制によって、労働することを蔑視した数万人の選民が文化を構築することで、実働から抽
象を思考したといえる。
それに対して、日本人は縦の身分制とともに、横の職の体系によって、現世利益的な実働を重
視し職が単なる労働ではなく、儀礼であり、宗教であり、高度な秩序システムを構築していた。
今となっては、日本人はいかに、高度な社会システムを機能させていたのは気になる。もしか
するとこれからの日本のあり方のヒントになるかもしれない。

12 :
てめーはブログもってんじゃねーか。
ttp://d.hatena.ne.jp/pikarrr/でやれ。あと削除以来出してからR。

13 :
なんだブログの宣伝だったかw

14 :
■自然信仰から自然主義への飛躍
プラトンの国家論と日本の職の大系は全く違う、しかし近いところがある。プラトンの国家の始
まりは、人にはそれぞれ生まれ持っての得意不得意がある。それぞれが得意に特化すること、
それが理想的な正義の国となる。ここで自然は、生まれに指す。生まれもっての得意不得意を
もとに、大系が作られる。ここが自然主義的な形而上学。
しかし日本の職の大系は、生まれついて場所によって職は固定される。農民の家に生まれれ
ば農民となる。生まれ持っては関係が無く、家が重視される。重要であるのは才能そのものよ
り、慣習に組み込まれること。済めば自然と調和する自然信仰
日本人もプラトンも自然をその根底におくことは同じ。だから教育を重視する。人は慣習が重要
であり、その中で人は正しく育つ。しかしプラトンは、それ以上に生まれによる自然的素質を重
視する。生まれる前に、絶対的な正しさがある。それがイデア論につながる。慣習はイデアをよ
り汚れなく育てる過程である。この形而上学的な正しさを信じるにいたるのは、数学である。数
学は人間を超越した正しさ。形而上学的な自然。日本人にはこのような形而上学的な正しさなどない
自然信仰から自然主義への飛躍。それがプラトン。宗教で言えば、土着の自然信仰から、キリ
スト教などの一神教への飛躍。そのまま、対応する。自然が形而上学へと抽象化する。結局、
この構図は、科学、啓蒙主義、社会主義でも同じ。ギリシア哲学では、この抽象は、ピタゴラス
の実働算術から数学への飛躍にはじまるといわれる。土着の自然信仰から、キリスト教などの
一神教への飛躍に、このギリシア的論理的な飛躍が取り入れられて、神学へなっていく。

15 :
>>
ソクラテス「われわれがいましがた、完全な哲学者となるために必要な資格として要求したよう
な諸条件を、全部残らずそなえた自然的素質というものは、人間たちのなかにきわめてまれ
に、少数しか生まれてこないということ、この点は、すべての人がわれわれに同意するだろうと
思う。
・・・そういう自然的素質の持前としてわれわれが誉め讃えたものの一つ一つが、それをそなえ
た魂を堕落させ、哲学から引き離すという事実がある。ぼくが言うのは、勇気とか、節制とか、
その他われわれた挙げたすべてのもののことだ。
植物にせよ動物にせよ・・・そのすべての種子、あるいはそれから生じるものについて、われわ
れは次のような事実を知っている。すなわち、もしそうした種子が、それぞれに適した養分や、
季節や、場所などに恵まれなかった場合には、それが力強いすぐれた種子であればあるほど、
それだけいっそう多く、自分が本来必要とするものに不足することになる。なぜならば、悪いも
のは、善くないものに対してよりもむしろ善いものに対してこそ、つよい反対関係にあるからだ
・・・われわれは魂についてもこれを同じように、最善の自然的素質に恵まれた魂は、悪い教育
を受けると、特別に悪くなると言うべきではないだろうか?」P40-41

国家 下 プラトン (岩波文庫)
<<

16 :
良スレ

17 :
まず一番初めにオリエントの宗教があった
その次にホメロスなどの文学が現れた
次にタレスなどの哲学者が現れた
最後に歴史家ヘロドトスが現れた
つまり、まず宗教を学び、次に文学を学び、次に哲学を学び、
最後に歴史を学ぶべきである
歴史など下位の下位の学問である

18 :
>>17
なんの系譜を語っているのかわからない。
取り合えず歴史の基礎を学んでください。

19 :
>>2-5で挙げられている本のうち、
「哲学」の本って、ラッセルの書いた<入門書>だけじゃん・・・
しかもラッセルのこの本、自分の分析哲学的見地に立って、
過去の哲学者、ヘーゲルやライプニッツやベルクソンを、ニーチェを、
「はい、この人何言ってるかわからないから、哲学者失格ね」
って、バサバサ切り捨てていってしまってる、っていう
哲学史的にはかなり問題ありの、DQN入門書だよ。

20 :
だな。スレタイ見たあとざっと眺めて、意味がわからんかった。
俺のお勧めは、木田元「反哲学史」かな。タイトルに似合わず良くまとまってる。
とりわけ、ギリシア哲学の出発点に力点おかれてるのが板的に丁度いいかと。

21 :
つーか入門書とかじゃなくて、「哲学」で議論しろw

22 :
哲学なんか結局自分で考えた方が早いよ
あとは自分の考えを押し付けるやり方と相手の受容の態度が問題になるだけ
歴史は知識に依ることが多いからグダグタとダベることが多いけど
哲学のように話を深めなければ意味がない話を2ちゃんでやるのは無理、それは哲学板の不毛さを見れば分かる
そもそも最初から話題を提供するでも他人の考えを聞きたいわけでもなく
自分の理論と修辞的論理を披露したいだけだろ

23 :
>>19
3巻の近代哲学はラッセルを読む必要はないのと、
ラッセルもまだ当事者で、俯瞰できていない。
一番面白いのは、2巻のキリスト教史かな。
1巻のギリシア思想史も結局、キリスト教史の前走的な位置づけだし。
2巻から、最終的にはいかに近代につながるか。

24 :
>>19も哲学というと、ラッセル、ヘーゲル、ニーチェ。
>>22もそうだが、
日本人にとって哲学とは結局、理屈、形而上学、非日常的で、
結局、日本における哲学需要は思春期の中二病者だけ
となるね。
哲学とはそういうものではなくて、とても日常的なもの。
西洋人にとって、日常を基礎づけるために哲学思想を
考えてきた。
日本人と違うのでは、多民族国家で、日常が一つではない。
だから言葉で表現して競いあわなければならない。
日本人は擬似単一民族でそのような必要がなかった。
それでも、日本にも道徳、倫理、法、経済はあったわけで、
そこに思想はあった。

25 :
新たな権力は新たな海外文化をかかげて台頭する

日本人に特徴的なのが、明治以来の根深い西洋信仰がある。日本はダメだ、世界(西洋)はす
ごいというのが、日本人の基本スタンスである。西洋に追い付け追い越せで近代を生き抜いて
きた日本人に深く染み付いている。西洋人が日本的なものをほめることに疑心暗鬼で、不快感
さえ感じる。かといって、日本人が日本を好きでないということではない。いわば自信がない。
さらにいえば海外を重視する姿勢は大和朝廷以来の伝統とも言える。日本人は中華文化圏を
生き、たえず新たな文化を中国から吸収してきた。この傾向はアヘン戦争で中国(清)が子供
のように西洋に破れたときまで続いた。
日本人は大国の動向に敏感に反応することで生きてきた。この敏感さは単に大国に征服され
る心配だけではなく、日本国内の権力闘争において、新たな権力は新たな海外文化をかかげ
て台頭するからだ。この運動は主に世代論をとることが多い。ある海外文化にカブレた世代に
対して、新たな海外文化にカブレた世代が、時代は変わったと主張する。この運動では古い世
代はいつも「日本人的である」と批判される。
最近なら有名なガラケーとスマホのカラパゴス論争にこの典型的なパターンが見られる。様々
に変化してきたにもかかわらず、この伝統的な日本人の「ガラパゴス」な新陳代謝運動のかわ
らなさには驚いてしまう。

26 :
さすが第三の波平。良スレ。

27 :
>>24
おいおい理屈は非日常的なものなのかよ
逆に西洋の哲学は何か「日常的な」ものであって理屈でも刑而上学でもないのか・・・
「哲学とはそういうものでない」これは
1.根拠抜きに強引な二元論で相手にレッテルを貼り
2.日常的、という表現で具体的な論理を誤魔化し
3.日本における哲学の形態を想定しておきながら何故か理想化された西洋哲学の形態だけを哲学とする理由無き独断
という酷いものだね・・・
つーか、君のレスがまんま俺が前に言ったレスに当てはまるでしょ?
君の西洋日本比較文化哲学論に当てはめて開陳したいだけで、反論になってはいない
まず論点が噛み合わないんだよな、自分の考えを押し付けたいだけだから
論点の逸脱と論理の飛躍、それが君のいう表現して競い合うこと名のか?
君自身、自分に優しい論場を作ろうとしてるだけで何も競争などしていないでしょ

28 :
>>27
なにが言いたいかよくわからん(笑)
日本人の哲学理解は変だ、とボクはいったわけだが、
キミは、そんなことはないと?

29 :
ギリシア時代という特異な位置をどう理解するか
ギリシアで奇跡が起こったわけではなく、1つはオリエント文化、すなわち人類史の一つの成熟期であった。
またその高い評価は近代西洋の起源としてだ。
中世の低い評価は忘れられていたというよりも必要とされなかったということ。
だから素晴らしいプラトンは現代的な価値においてだ。
現代的な価値において、 プラトンは奇跡的だ。
キリスト教を、神学として成熟させて、
さらには近代化においても、その精神性の元になった。
ではプラトンの精神性とはなのか。

30 :
ギリシア思想の気持ち悪さは、それまでエジプト、オリエントなど広い範囲で影響を与えあったものが、
一気にキリシアのわずかに都市の中で閉じて歴史が展開する。
このようなことはキリスト教史でもない。

31 :
しかしプラトンははたしてヨーロッパの歴史にそれほどの影響を与えたといえるのだろうか?
アレクサンドロスが影響を受けたのはプラトン、アリストテレスよりむしろ
アレクサンドロスに先駆けてペルシャに遠征し帰還したクセノポンだろう。
アレクサンドロスはプラトンの抽象観念的形而上学よりも、
同じソクラテスの弟子ながらはるかに実行力のあるクセノポンの哲学からより大きい影響力を受けているように思われる。
プラトンを崇拝するのは常に実行力の乏しい、保守的消極的な既成の特権を正当化しようとする身分階級である。
実際のヨーロッパを左右してきたのは既成の身分階級制度を超越した挑戦者たちである。
教皇を拉致するフィリップ四世、男装御免のジャンヌダルク、ルネサンス無双のフランソワ1世、
新旧不問のアンリ四世、リシュリュー、ヘンリー八世、クロムウェル、ナポレオン、これこそ世界史!

32 :
プラトン思想をざっくりばさっといえば、この世界は数学でできている確信だ。
東洋思想を考えれば、こんな抽象的な世界の理解は存在しない。
プラトンはピタゴラスの基地外を受け継いでより体系化した。
この神の書いた数字を解読しようと西洋からオリエントからみなが熱狂するわけだ。
そして科学思想を通して世界を征服する。
ボクたちはいまも基地外な熱狂に取りつかれて、当たり前ななってしまっている。
あの目の前のものだけを信じて毎日笑ってすごしていた日本人でさえも、プラトンの魔力に勝てなかった。

33 :
インド人とかどうなん?

34 :
あるいは南米マヤにも高度な数学、天文学は存在した。

35 :
完全に俺の私的な感想で悪いが
東洋思想は人間中心の観点から世の中で生きて行くうえでの教訓や意味を説く傾向
西洋思想は自然界や社会全体の仕組みを追究して物事の存在意義を見つけ出す傾向

36 :
プラトンはただ世界を構成する四元素に正多面体を想定しただけだろ
どこが「この世界は数学で出来ている」なんだ
アホか

37 :
>>33-34
数学があることと、世界が数学でできていると信仰ことは全く違う。
そもそもどこからこんな基地外な考えが出てきたのか謎だ。
>>35
キリスト教にしろ、東洋、西洋にかかわらず、宗教のほとんどの部分は
人間の道徳則からできている。
ギリシアのあと、西洋が仕組みの追求したのは、近代からでしょ。
どの地域でも、農耕の土着信仰は多神教で抽象性は低い。
他宗教にも寛容で、禁欲も低く、ゆるい。
一神教になると、厳しい戒律、他宗教への不寛容など、
強い宗教になる。
それでも、世界が数字でできているとという把握はない。
それぐらい、プラトンが言っていることはトンデモだ。
このコンセプトに過去どれだけの人が熱狂したことか。

38 :
現代では当たり前すぎて改めて考えないが、
世界が数字でできているという信仰の異常性
このコンセプトの魔性
最初にこのコンセプトに気がついたとされる
ピタゴラスの神秘主義は有名。
神秘主義からしかこのような狂ったコンセプトは出てこない。
もしかすると、本当の精神病者だったではとも思う。

39 :
ただ西洋人がその起源としてプラトンを聖人化するための物語
であることも、否めない。
世界が数字でできているという信仰には、
その根底に市場経済があったと思う。
抽象的な数字としての貨幣の普及と関係するんだと思う。


40 :
>>31
アレクサンドロスは家庭教師のアリストテレスからさえ影響を
受けなかったといわれるが、
アレクサンドロスによってはじまるヘレニズムは
ギリシア文化を世界に拡散した。
さらにはローマ帝国。
そしてキリスト教。
キリスト教がローマ国教となり世界に広まるときには、
すでにプラトンと一体化していた。

41 :
しかし哲学だけで世界史は理解できない。
しょせん哲学は世界史の中の極々一部にすぎない。
まず哲学があって、世界史が構成されているのではなく、
むしろ先に世界史があって、その影響で哲学が構成され存在していると考えるほうが正しい。
プラトンがいたからアテネが海洋都市国家になったのではなく、
アテネが海洋都市国家であったからこそプラトンの哲学が構成された。

42 :
世界史が哲学の影なのではなく、哲学が世界史の影なのだ。

43 :
逆に言えば確かに哲学を知らなければ歴史を語れないとも言えるが、
歴史を知らなければ哲学を語れないとも言える。
フリードリッヒ大王が完敗のまま終わっていれば、カントが哲学の権威になることもなかっただろう。

44 :
>>41-42
それは否定しないが、
歴史は誰が作るかという問題がある
プラトンでいえば、プラトンを基点として歴史を
語ったのかは誰かという問題がある。
それとともにまたプラトンはいまもベストセラーの著書があり、
そのすばらしさは確かだ。
哲学を知らなければ歴史は語れない、とはそういうことでしょ。
そもそも、かつて歴史は権力者の歴史だった。
いまも基本はそうだが、
いまはヘーゲル、ニーチェ、フーコーを経て、
歴史も哲学的、系譜学的に深層になった。
系譜学とは、それまでのベタな歴史を疑いつつ
語るということ。これはいまや常識でしょ。

45 :
かつて歴史はのんきなものだったが、
いまや哲学的であることが当たり前になっているということ。
たとえば>>2-3でも上げた
日本の歴史シリーズ、世界の歴史シリーズは、
少し前に歴史シリーズとずいぶん変わっている。
少し前のものはほんとに単面な英雄史だったが、
最近のものは多面的で深い。

46 :
>>23
> ラッセルもまだ当事者で、俯瞰できていない。
そういう問題じゃない。
「まだ当事者」であったラッセルと同世代人であっても、
もっと客観的に、近代哲学史を見ることができた人間は、いくらでもいたわけで。
だからこれは単に、ラッセル自身の資質の問題。
それと、あなたの推奨している第二巻の中世思想史だって、第三巻と全く同じレベルにしか自分には思えない。
まあ所詮は、無神論者には中世哲学はわからない、という気が、特にラッセルを読んでいると強くする。
(これについても、無神論者であってももう少しはよく理解している人が、いると思う)
あと、
>日本人にとって哲学とは結局、理屈、形而上学、非日常的で、
>結局、日本における哲学需要は思春期の中二病者だけ
何でそうなるの?
俺はラッセルがヘーゲルやニーチェを根源的に誤読している、って言っただけで、
「哲学は形而上学だ」などとは一言も言っていないのだが。
近代以降の哲学というのは、ある意味で「形而上性」と「日常性」との相克の中で戦ってきたものなわけで。
例えばヘーゲルから見れば、当然ながら
あなたの言っている「理屈、形而上学、非日常的」なものと「日常的」なものとの
止揚の上に哲学というものは成り立つので、従って>>23で言っていることは
初歩的事実さえ誤認した勘違い、ということにしかならないと思う。

・・・っていうか、素人さん相手に真面目に語りすぎたか、、、
たぶん、俺が言ったことが全然通じてないレスが
↓かえってくるんだろうな、って気がする・・・・orz

47 :
ごめん正確には
>従って>>24で言っていることは
>初歩的事実さえ誤認した勘違い、ということにしかならないと思う。
だね。

48 :
プラトンが国家的に聖人化されたのは、19世紀の帝政ドイツ以降だと思う。
ルネサンス期の新プラトン主義とかはあくまで一時的局部的な流行だった。
せいぜい中の上くらいだったプロイセンが19世紀になって北ドイツを統一し、
カイゼルを頂点とする一大官僚国家になった。
その官僚、特に高等文官、シビリアン官僚のエリート意識、優越感の根拠になったのがプラトンの国家論だ。
武力、腕力でなく、総合的教養=哲学によって国民を統制し、世界統一を目指す的感覚。
その官僚教育を支えたのが、ギムナジウム、国立大学での哲学教育だった。
ピタゴラス由来の数字信仰は、国家論を経て事務官僚のエリート意識の根拠に応用され、統計学的確率論万能主義になった。
去年崩壊した原発安全神話もそこに由来している。

49 :
カント由来の科学テクノロジーが
「和魂洋才」の“洋才”に符号したんじゃないですかね?

50 :
■なぜ人類はプラトンに熱狂するのか

プラトンとはなにか
ギリシア思想の気持ち悪さは、それまでエジプト、オリエントなど広い範囲で影響を与えあった
ものが、一気にキリシアのわずかに都市の中で閉じて歴史が展開する。このようなことはキリ
スト教史でもない。
ギリシア時代という特異な位置をどう理解するか。ギリシアで奇跡が起こったわけではなく、1
つはオリエント文化、すなわち人類史の一つの成熟期であった。またその高い評価は近代西洋
の起源としてだ。中世の低い評価は忘れられていたというよりも必要とされなかったということ。
だから素晴らしいプラトンは現代的な価値においてだ。現代的な価値において、プラトンは奇跡
的だ。キリスト教を、神学として成熟させて、さらには近代化においても、その精神性の元に
なった。ではプラトンの精神性とはなのか。

51 :
世界が数字でできているというコンセプトの異常性

プラトン思想をざっくりばさっといえば、この世界は数学でできている確信だ。東洋思想を考え
れば、こんな抽象的な世界の理解は存在しない。プラトンはピタゴラスの基地外を受け継いで
より体系化した。この神の書いた数字を解読しようと西洋からオリエントからみなが熱狂するわ
けだ。そして科学思想を通して世界を征服する。ボクたちはいまも基地外な熱狂に取りつかれ
て、当たり前ななってしまっている。あの目の前のものだけを信じて毎日笑ってすごしていた日
本人でさえも、プラトンの魔力に勝てなかった。
どの地域でも、農耕の土着信仰は多神教で抽象性は低い。他宗教にも寛容で、禁欲も低く、ゆ
るい。一神教になると、厳しい戒律、他宗教への不寛容など、強い宗教になる。それでも、世界
が数字でできているとという把握はない。それぐらい、プラトンが言っていることはトンデモだ。こ
のコンセプトに過去どれだけの人が熱狂したことか。
アレクサンドロスは家庭教師のアリストテレスからさえ影響を受けなかったといわれるが、アレ
クサンドロスによってはじまるヘレニズムはギリシア文化を世界に拡散した。さらにはローマ帝
国。そしてキリスト教。キリスト教がローマ国教となり世界に広まるときには、すでにプラトンと一
体化していた。
現代では当たり前すぎて改めて考えないが、世界が数字でできているという信仰の異常性。
このコンセプトの魔性。最初にこのコンセプトに気がついたとされるピタゴラスの神秘主義は有
名。神秘主義からしかこのような狂ったコンセプトは出てこない。もしかすると、本当の精神病
者だったではとも思う。

52 :
プラトンを基点として歴史を語ったのかは誰か

ただ西洋人がその起源としてプラトンを聖人化するための物語であることも、否めない。あるい
は世界が数字でできているという信仰には、その根底に市場経済があったと思う。抽象的な数
字としての貨幣の普及と関係するんだと思う。
歴史は誰が作るかという問題がある。プラトンでいえば、プラトンを基点として歴史を語ったの
かは誰かという問題がある。それとともにまたプラトンはいまもベストセラーの著書があり、その
すばらしさは確かだ。哲学を知らなければ歴史は語れない、とはそういうことでしょ。そもそも、
かつて歴史は権力者の歴史だった。いまも基本はそうだが、いまはヘーゲル、ニーチェ、フー
コーを経て、歴史も哲学的、系譜学的に深層になった。系譜学とは、それまでのベタな歴史を
疑いつつ語るということ。これはいまや常識でしょ。
かつて歴史はのんきなものだったが、いまや哲学的であることが当たり前になっているというこ
と。たとえば日本の歴史シリーズ、世界の歴史シリーズは、少し前に歴史シリーズとずいぶん
変わっている。少し前のものはほんとに単面な英雄史だったが、最近のものは多面的で深い。

53 :
>>46
ラッセルの哲学史が分析哲学に偏向しているまではわかった。
>>2-5はすべて哲学本だ。
ボクは、西洋哲学という狭い意味で哲学をとらえていないということ。

54 :
>>48
大変興味がある説だけど、ソースを頼む。

55 :
たとえば19世紀以前は国家公務員試験、昔の高等文官試験とかなかった。
18世紀以前は民法もろくになく、領主裁判権が通用していた。憲法もなかった。
あるのはそれぞれの村や町の掟、貴族の家の家法、それと教会法だけだった。
官僚を選ぶ基準は良くも悪くも学歴ではなく、身分や職歴、地縁血縁だった。
大学はあるにはあったがそれは私立の巨大なカルチャースクールのようなもので、
国家行政とは直接的には無縁だった。そもそも官職自体、金銭で売買されていた。
18世紀には日本の明治時代初期の官僚や大臣が皆そうであったように、必ずしもプラトンを知っている必要はなかった。
つまり19世紀以前は国家行政自体、いまよりはるかにあやふやだった訳で、
その分、プラトンの権威もあやふやだった。
しかし大学が国立になり、国立大学卒であることが官僚になるための必須要件になるとその権威は絶対的になる。
憲法民法が制定され、領事裁判権も宗教裁判も廃止され、国民皆兵となり、官僚によって全国民の生活が一律の基準で統制されるようになる。
それを哲学的に正当化する根拠がプラトンだった。

56 :
プラトンを持ち上げるとしたらローマ帝国がとっくにやってますよ。

57 :
プラトンを持ち上げていたのはローマ帝国「時代」の一部の神秘主義者で、
共和政ローマ・ローマ帝国の国家行政がプラトンの哲学を基本にしていたとは言えない。
そもそも民会とか護民官とかいう制度はむしろプラトンの哲人王の思想とは真逆。
執政官を民会で選出するとか、わざわざ二人にするとか民衆不信のプラトンとは正反対の思想だ。
文章が上手いカエサルにしても、抽象観念的な文章のプラトンとはむしろ対極的。
新プラトン主義にしても、もともとのプラトンの思想とはかけ離れている。
つまりそれくらいプラトンの思想は普及していなかった。
ルネサンスの共和政都市国家も独裁を嫌った。君主国家は哲学より血統を重視した。
マキャベリはプラトンに近いかもしれないが、実現したわけではない。

58 :
>>
A・N・ホワイトヘッドの有名な表現によれば、西洋哲学史は、要するにプラトン哲学に対する一
連の脚注にすぎない。宗教思想の歴史においても、プラトンは同様に重要であり、古代後期、
とくに四世紀以降のキリスト教神学、イスマーイール派の霊知、イタリアのルネサンスなどはす
べて、程度の差はあるもののプラトン派の宗教的なヴィジョンの痕跡をとどめている。
プラトンが、ときにはイデアの世界を現実の世界のモデルとして語り、またときには、感覚的現
実の世界がイデアの世界に「参与する」ことを認めたりしたことは問題にならない。しかし、この
永遠のモデルとなる世界がいったん正しいものと仮定されれば、人間がいつ、どうやってイデア
を知ることができるのかが、説明されなければならない。プラトンが、魂の運命に関する「オル
フェウス派的」、ピタゴラス派的理論を踏襲したのは、この問題を解決するためにほかならな
い。・・・みずからの体系にあわせて、魂の輪廻と「想起」(アナムネーシス)の理論をとり入れた。
プラトンは、知ることは、要するに思い出すことに帰着すると考えている。地上での生と次の地
上での生とのあいだに、魂はイデアを観照し、純粋で完全な知識にあずかる。しかし、転生の
過程で魂はレテの泉から水を飲み、イデアを直接観想することによって得た知識を忘却する。
しかしながら、この知識は転生した人間に潜在化しており、哲学の働きによってよびもどすこと
ができる。P265-266

世界宗教史3 ミルチア・エリアーデ (ちくま学芸文庫) ISBN:4480085637
<<

59 :
プラトンの哲学王制はあまりに理想主義でそれを実現する
動きはないでしょ。イデア論などもっと思想的な部分で
影響を与えている。

60 :
プラトンのイデア論は世界の真理を説き明かすというようなものではなく、
人には、そしてものには正しい役割があるという
とてもプラグマティックな確信に基づく。
その意味でとても倫理的である。

61 :
帝政ドイツなのか、欧州を通して日本もプラトン的なものを感じる。
日本の近代は、国民を役割に配置するイメージは
プラトンにたどれる?

62 :
それはプラトンでしょう。特にヘーゲルを仲介にした。

63 :
たどれないかな…
もう少し勉強した方が良いかも

64 :
明治維新の強烈な禁欲主義とその後の全体主義にプラトンの影響をないとはいえないだろうけど、
それ以上にもともと強い役割社会の日本ならではの影響があるように思うが。

65 :
禁欲主義の系譜をどのようにたどるか

66 :
そもそも明治時代以前の日本には国家と国民と言う概念がなかった。
世襲領主(藩主)と世襲領民、極少数の世襲家と世襲天皇しかいなかった。

67 :
誤解のある言い方だな。
いまのようなナショナリズムは明治以降だが、外国人に対する日本人という概念自体はあった。

68 :
あとは身分制により、すべてほぼ世襲制。
世界的に、家系、血族を重視する文化は多いが、日本人のように、血よりも家業、家督を重視する文化は珍しい。
これは、社会の中の役割を重視する日本独特の文化だか、
プラトンの職業主義に似ているところが面白い。

69 :
>>48>>55>>57は、
プラトンの具体的な政治思想の影響に
聖人化についてだが、
プラトンの思想の後世への影響は>>58のように、
哲学においても、宗教においても、根深い。
思想の核心は、もともと世界は数学や幾何学のような神の言葉でできている。
それを真理は人間の英知を超えた超越的であるからただ神へ祈るしかない、
ではなく、形而上学として理解できるから、掘り起こせというだろう。
哲学においても、宗教においても、ここから人の探求がはじまる。
ようするにいくら神に関することでも、客観的な論理を語ることが重要になる。

70 :
>>48>>55>>57は、プラトンの具体的な政治思想の影響についてだが、
プラトンの思想の後世への影響は>>58のように、哲学においても、宗教においても、根深い。
プラトン以前は、真理は人間の英知を超えた超越的であるからただ神へ祈るしかなかったが、
世界は数学や幾何学のような神の言葉でできている。
すなわち形而上学として理解できるものだ。
哲学においても、宗教においても、ここから人の探求がはじまる。
ようするにいくら神に関することでも、客観的な論理を語ることが重要になる。
それがキリスト教の神学となり、プラトン的な理屈が組み込まれていく。

71 :
それとともに、数学や幾何学は現代人が考えるように、
倫理とは関係がなき、無機質なものではなく、
ピタゴラス派が考えたように、倫理的なものを指示するものだった。
すべてにはイデアという正しい役割があるという倫理的な核心。
靴屋は靴屋の正しい役割があり、軍人には軍人の正しい役割があり、
政治家には政治家の正しい役割があり、
そしてこれらの正しさの核心を知っている者が哲学者であって、
哲学者が支配者になることよい、となる。
そして重視するのが、そもそも正しいことが世界の基本なのだから、
歪まないように育てることが重要である。
ここに禁欲主義が現れる。

72 :
キリスト教の中に組み込まれて、
ローマ帝国の国境化として、広まっていく。

73 :
なんつうかこれこそニーチェが一番嫌悪した思想だよな。

74 :
■日本人の役割文化とプラトン的全体主義
プラトンの思想の後世への影響は哲学においても、宗教においても、根深い。プラトン以前は、
真理は人間の英知を超えた超越的であるからただ神へ祈るしかなかったが、プラトンが示した
のは世界は数学や幾何学のような神の言葉でできている、ということ。すなわち形而上学とし
て理解できるものだ。哲学においても、宗教においても、ここから人の探求がはじまる。ようす
るにいくら神に関することでも、客観的な論理を語ることが重要になる。
それとともに、数学や幾何学は現代人が考えるように、倫理とは関係がない無機質なものでは
なく、ピタゴラス派が考えたように、正しさを示す倫理的なものだった。すべてにはイデアという
正しい役割があるという倫理的な核心。
靴屋は靴屋の正しい役割があり、軍人には軍人の正しい役割があり、政治家には政治家の正
しい役割があり、そしてこれらの正しさの核心を知っている者が哲学者であって、哲学者が支
配者になることよい、となる。
そして重視するのが、そもそも正しいことがまずあるのだから、育てる過程で歪まないようにす
ることが重要である。ここに禁欲主義が現れる。そしてキリスト教の中の論理=神学として組み
込まれて、ローマ帝国の国境化とともに広まっていく。ここにプロテスタントの天職概念を見るこ
とができる。
世界的に、家系、血族を重視する文化は多いが、日本人のように、血よりも家業、家督を重視
する文化は珍しい。これは、社会の中の役割を重視する日本独特の文化だか、近代化におい
てプロテスタントの禁欲主義の影響を強く受ける中で、日本的な役割文化と、プラトンから継承
されたプロテスタント的な天職概念が結びついて面がある。そこに全体主義が見えてくる。

75 :
歴史を知らずに哲学は語れない 6
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/philo/1329659863/

76 :
追い出されてきた他板のコテか

77 :
>>73
「道徳の系譜」のように、ニーチェはキリスト教的禁欲主義の
不純さを負け犬根性と非難した。
それに自立した強さとして「超人」を対立させる。
これがニーチェの基本の構図で、「悲劇の誕生」では、
アポロン的とディオニソス的を対立させる。
静的、禁欲的、道徳的な社会秩序と、動的、欲望的、力の思想の対立。
当然、プラトンの禁欲主義も前者になるわけだが、
おもしろいのが、プラトンもまたピタゴラスも、ディオニソス系の
「オルフェウス教」の影響を受けているという。
ニーチェが避難する禁欲主義ももとをただせば、
ニーチェが信仰するディオニソスから来ているということ。
禁欲的と欲望的は同じ根を持つ。
この感覚は日本人にはわかりやすいと思う。
プラトン的、キリスト教的禁欲主義も、ニーチェ的な欲望も
違和感がある。それらはともに強すぎる。
正しい対立は、素朴さと禁欲(=欲望的)だろう。

78 :
世界史理解には、
素朴さと禁欲(=欲望的)の対立はとても重要。

79 :
素朴さと禁欲(=欲望的)の対立はとても重要。
この素朴さとは、簡単に言えば、土地に根ざした農耕生活にもとづく。
豊作を祈る土着的で素朴な信仰。
宗教と言って、日々の生活慣習や豊作の儀式(呪術)と密接に結びつき、
個の精神性を求めるような強い禁欲さはない。
強く一人の神を信仰するのではなく多神教で、
他の宗教にも寛容。
これと対立するのが、強い1神教。
ユダヤ教、キリスト教、仏教、(宗教ではないが)儒教。
土地、農耕、生活慣習と切り離され、
明確化された人間主義的で、禁欲的な教義
強い1神教。他信仰への不寛容。
これらがどのように生まれてきたきたのかは、
いろいろ説はあるが、土地から切り離されて、
社会の流動性が上がったことによる。
土地から切り離されて、社会の流動性が上がるのが、
民族対立、民族征服だろう。
ユダヤ教に強い戒律を生まれたのは、
バビロン捕囚のあとと言われる。
戦争に負け、捕虜としてつれられ、またバラバラになり、
どこにいてもつながっているために
強い1神教、強い戒律が求められた。

80 :
キリスト教は、ユダヤ人を超えて、都市層の流動民を取り込むことで
広まっていった。
そしてこのような強い禁欲主義の一方で、ディオニソス的な強い欲望の
信仰も求められる。
もともとディオニソス的な信仰は、日本でいうハレのように、
土着的で素朴な信仰の中で、豊作を祝う祭りとして生まれたのだろうが、
それが、禁欲主義的宗教と同じように、土地から切り離され、比較的裕福な
都市層の中で一つの宗教になったのではないだろうか。
このような意味で、禁欲と欲望的の対立を超えたところに、
素朴な信仰と強い宗教の対立がある。
そしてニーチェの批判は、強い宗教の中からでない。
素朴な信仰 VS 強い宗教(禁欲 VS 欲望的)

81 :
素朴な信仰 VS 強い宗教(禁欲 VS 欲望的)
ボクたち日本人には宗教がないといれるのは
まさにこの強い宗教を信仰していないためだ。
たとえば江戸は、人口、高度な文明化において、
世界的に有数であったのもかかわらずに、
日本人がすごいのは、強い宗教を持たずに、
素朴な信仰のままで、江戸時代まで生きてきたこと。
こんな民族は他にないのではないだろうか。
普通は、土地に根ざした素朴な信仰の民族は、
どこかで、強い宗教の民族に征服される。
なのに日本人は辺境島国故に、征服されずにきた。
ならば普通は辺境民族として原始社会をとどめるような
ものだが、 ラッキーなことに中国という世界最先端の
文明が絶えず輸入されてつづけた。
この奇跡的な環境が、高度に文明化するのに、
素朴な信仰のままという、世界的に奇跡的な状況を生みだした。

82 :
日本でも強い宗教の仏教は早い段階から輸入されたが、
鎌倉仏教までは、僧や知識層の勉学や祈祷術などに
一部の普及にとどまった。
鎌倉仏教で民衆に広まるわけだが、困ったことに
庶民は本来の強い宗教としての禁欲主義や精神的な高い理想を
理解せず、現世利益を求めて土着の信仰と融合させるにとどまる。
新たな支配層の武士は武士道として禁欲主義な禅宗などを
信仰するが、その理想とは別に、どこまでまじめに取り組んだかは怪しい。
日本人がもっとも、禁欲主義的な強い宗教のエートスを受け入れたのは、
明治以降だろう。強い宗教を信仰することはないが、
近代文明の中に忍び込まされたプロテスタンティズム的な精神性は
いやがおうにも、日本人に浸透していく。
これで一気に日本人は禁欲主義化する。
キリスト教の影響が一番わかりやすいのは性に関してだろう。
キリスト教は、アダムとイブの始めから性への禁欲主義はとくにうるさい。
それまで、人前で行水したり、Rに関しても寛容だった日本人が、
一気に性にモラルに敏感になる。少しでも肌が見えていると
ヒステリックになる180度の変わりようだ。

83 :
それでも、いまも西洋人から見ると日本人は性倫理が低い。
最近とくに、うるさいのはオタクなどの幼児性愛的な表現である。
この当たりに日本人の性への寛容さが残っているが、
キリスト教文化では、あるまじきことだ。
結局、キリスト教的禁欲主義だろうが、ニーチェ的な反禁欲主義だろうが、
西洋人は子供の頃から信仰者として育てられて強い宗教は大変らしい。
日本人には宗教、思想がない、優柔不断ではっきり意見を言わないとか、
非難されるが、日本人の素朴で適当さは貴重である。


84 :
キリスト教の禁欲主義って本当?

85 :
さらに世界的に、家系、血族を重視する文化は多いが、日本人のように、血よりも家業、家督を
重視する文化は珍しい。これは、社会の中の役割を重視する日本独特の文化だか、おそらく日
本人の辺境島国なのに高度文明という特殊な環境によるだろう。通常、民族的に侵略されると
家業の継続は難しく、それよりも宗教や血を重視した結束をもとめるだろう。
多民族による征服を知らない日本人は、擬似的な単一民族感覚を継承し続ける。その象徴が
天皇だろう。天皇がたえず政治的に強い位置にいたわけではないが、擬似的な単一民族感覚
が継承されていることを象徴しつづけた。
そしてこのような擬似的な単一民族感覚の中で、日本人は誰もが日本人全体のためになんら
かの役割を担っていることを求められた。武士はもともと貴族の護衛をするなどの職業である
が、武士が支配層になろうが職業としての武士は継承される。武士は支配する上流層以上に、
警察、行政、政治の職業を担う人だった。将軍もまたしかり。
このような日本の役割社会は、「全体主義」的にも思えるが、江戸時代までは国民国家という
強い思想はなかったし、また庶民は素朴な信仰のもとにあった。農民でもその役割は支配層の
武士に強く管理されたわけではなく、決まった年貢さえおさめれば、職に関しては、村の自治に
負かされて自主的である。西洋の封建社会の農民が領主に強く従属されていたのに対したの
とは対照的である。
日本人が早くに近代化を達成しえたのは、日本人的な役割文化がプラトンから継承されたプロ
テスタント的な天職概念が結びついた面がある。そしてその延長線上に、日本人の全体主義
的な面も現れたのだろう。

86 :
>>84
アダムとイブの失楽園から、
欲望をコントロールすることがキリスト教の重要な目的になった。

87 :
キリスト教にかぎらず、禁欲主義は、土地から切り離された人間が、精神的な安定性を求めることから来ているのだろう。

88 :
ニュースを見ていると毎日金の話ばっかりで欲望の固まりみたいな国民が多い
ように見受ける。

89 :
日本人はもともとが素朴で、宗教的、思想的に、
禁欲主義、理想主義的な成熟が低く、現世利益を重視する。
現在、経済が低迷して、政治はリベラル(中道左派)な富の分配議論が
中心になっているが、
そもそも思想がないので、国からどれだけもらえるだけが興味があって、
日本をよくするための政治思想とか興味がない。
勤勉であるのは、慣習的に役割が重視される文化から、
来ている。

90 :
弱者を助けるのは、キリスト教圏の博愛主義が優れている。
政府が他の民族に支配されて、弱者民族が見捨てられる可能性があり、
市民が思想をもって、ボランティアや、社会福祉を運営する。
日本人は、漠然とした擬似単一民族の意識によって、
政府も仲間であって、最後の最後は見捨てないだろうという
漠然として信頼で支え合っている。

91 :
そんな博愛の国、国民が江戸260年の太平をつくった日本人と違い戦争、戦争の
歴史なの。ヨーロッパの歴史を読むと「戦争史」だよな。いまだにアフガンだの
あっちこっちで戦争やってる。武器も売ってるよな。日本でも津波で流されたとこに
ボランティアが沢山行ってるよ。

92 :
元は同じでもニーチェとプラトンでも解釈の仕方は全然違う。
そもそも元がソクラテスでもプラトンとクセノポン、犬のディオゲネスでは全然違う。
プラトンの思想の根底にあるのは人間不信と自分の欠陥を棚に上げた他人に対する完全主義。
キリスト教の博愛主義は常に布教、説教、他文化に対する一方的な優越感、潜在的支配欲とセット。
食事を出した後に説教を聞かせる。アメリカのTPP交渉もこれと酷似している。

93 :
ニーチェとかいう人ユダヤ人ではなかったか?

94 :
>>91
草原から次から次へと新たな蛮族が湧いてくる世界だからね。
日本人にはとうてい理解できない。
基本的に日本人には西洋的な奴隷というのは理解できないんじゃないかな。
日本人は身分社会であっても、擬似単一民族的なイメージを維持し続けた。
西洋のように、決定的に生まれながらに下等であると差別はできなかった。
>>92
ボクが考えている構図は、
(プラトン、キリスト教の禁欲主義とニーチェの反禁欲主義) VS 日本人の素朴な信仰
ニーチェがいくら禁欲主義を批判しようが、日本人の素朴な信仰からすれば、
キリスト教圏内の考え方でしかない。

95 :
ヨーロッパが実際に文化的にも思想的にもキリスト教・プラトン主義の権威で統一されてたならアレだが、
実際はそれほど完全に統一されていたわけでもなかった。
十字軍時代はスペインはイスラム教だったし、東欧・北欧にもキリスト教は普及していなかった。
教皇庁自体、フィリップ4世が自分の都合でローマからアビニョンに移されるレベル。
スペインからイスラム教がなくなると今度は新旧に分裂。バルカン半島はトルコに。
分裂後は教皇より国王、領主の権威の方が大きくなる。
英仏独の法律も宗教裁判を別としてキリスト教的というよりむしろゲルマン人、ノルマン人、ケルト人の慣習法が反映されている。
もちろんローマ法の影響もあるがよく言われているよりはるかに限定的。

96 :
「哲学を知らなければ歴史は語れない」
このタイトルを欧米人に言ったら、当たり前すぎて、
「白い犬は白い」と言うのと同じ反応。
そもそも、「哲学を知る」と言う表現自身が、極めて哲学的。
哲学を知っている状態と知らない状態は、どうやって判別するんだ?


97 :
プラトンの話はもういいよ
呪文のように同じ内容を繰り返してるだけだしつまらない
そういえばナポレオンは歴史のみが真の哲学であると言ってたな

98 :
>>95
ローマで国境化されてからは帝国内はキリスト教が広まったわけで
統一されただろう。
その後、蛮族の侵入でローマ帝国は分裂、弱体するが、
ゲルマン人もキリスト教化されて、確実に広まった。
そもそも十字軍が可能だったのは、教皇制の成功があってこそ。
封建制で国家が細分化される中、統一されたのは教皇制による。

99 :
ボクがピタゴラス、プラトンの流れを重視するのは、
その思想がいまも基本的にかわらないから。
ピタゴラスが発見(発明)したのは、それまでエジプトなどで建築、天文術などで
発達した算術を、抽象化して数学。
このような抽象化を行ったのは、世界が数学でできているという神秘主義的な核心。
この興奮はいまもかわらない。
この世界が数学によって記述できること、
そして数学を使うことで、通常の人間の認識を超えた
この世界の原理に到達できること。
超弦理論によると、この世界は10次元らしいが、
数学による認識があってこそ到達できる世界。
これは物理だけの話しではなく、確実に人間社会にも適用されている。
近代の基礎を作った啓蒙主義は、ようするにニュートン力学に
触発されて、人間社会の統一理論を探す運動。
それはそうそうに失敗するが、
続いたのが、第二次科学革命と言われる統計力学。
たとえば人間は全体として使えば、もののバラツキを示す
正規分布に従うという核心。
いまの経済学はこの流れから生まれてきたし、
そして近代の政治とは経済を中心にしている。
功利主義、リベラルとか、リバタリアンとか基本は富の分配議論。
現代の社会の根底には、ピタゴラスからかわらずに、
世界には数学的法則性があるという神秘主義的な核心によって
運営されている。

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