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2013年17ほのぼの118: ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.5 (302) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.5


1 :2013/07/21 〜 最終レス :2013/09/05
◆このスレは何?
ツンデレの妄想でひたすら萌え続ける場です。どんな形でもいいのでアナタのツンデレ妄想を垂れ流してください。
◆前スレ
ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.4
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1364278901/
◆過去ログ置き場
http://www.tndr.info/
◆Wiki(過去ログ置き場以前の過去ログ・更新停止中のまとめ等もwiki参照)
http://www45.atwiki.jp/viptndr/pages/1.html
◆ツンデレにこれって間接キスだよなって言ったら 専用掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/computer/21510/
◆うpろだ
http://tunder.ktkr.net/up/
http://www.pic.to/ (携帯用)
◆お題作成機
http://masa.s23.xrea.com/
http://maboshi.yh.land.to/tundere/
◆規制中の人向け、レス代行依頼スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/21510/1275069975/

2 :
おR。

3 :
◆ツンデレって何?
「普段はツンツン、二人っきりの時は急にしおらしくなってデレデレといちゃつく」ようなタイプのキャラクターのこと。
◆このスレでよく使われる人物設定
男:デフォルトネームは別府タカシ。ツンデレに色々したりされたりする。
アッパー:デフォルトネームは椎水かなみ。感情表現豊かな基本形。
ダウナー:デフォルトネームはちなみ。ローテンションで「……」を多用して喋る。
お嬢:デフォルトネームは神野りな。お嬢様口調。というかお嬢様。
老成:デフォはまつり。「纏」と書く。わしは?じゃのう等、古風かつジジ臭い言い回しをする。
尊大:デフォはみこと。「尊」と書く。自信に満ちあふれたような、偉ぶった言い回しをする。
関西:デフォはいずみ。関西弁で喋る。
ボクっ娘:ボクっ娘ツンデレ。一人称「ボク」。デフォルトネームは決まっていない。
勝気:気の強い男勝りツンデレ。デフォルトネームは決まってい(ry
無表情:無表情ツンデレ。デフォルトネームは決まっ(ry
中華:中華系ツンデレ。「??アル」といった言い回しをする。デフォルトネームは決(ry
幽霊:幽霊ツンデレ。憑依したりする。アッパーだったりダウナーだったりする。デフォルトネームは(ry

山田:クラスメイトとして使われることが多い。いわゆる友人A。なぜかVIPPER口調で描かれがち。
友子:クラスメイトとして使われる事が多い友人B。好奇心が強かったり世話好きだったりいろいろ。

※名前の由来などについてはまとめサイト参照

・上記の名前や設定はあくまでデフォルト。
・投下許可は求めなくていいですが、長編SSについては、投下前に宣言をしていただけると他のSSとのごちゃ混ぜ防止になるのでスレに優しいです。
・書き上がってから一斉投下してね。 書きながら投下はイクナイ。
・感想レスは励みになるので大歓迎。
・投下のタイミングは自分で見計らおう。投下直前にはリロードを心がけよう。
・もしスルーされても泣かないこと。
・投下後に殊更に感想を求めたり、レスが付かないからって自虐したりすると、ツンデレに嫌われます。
・みんなも多少のことは大目に見てスルーしよう

4 :
おつおつ

5 :
知らないうちにツンデレも細かいルールができてたんだな。
べ…べつに興味があるわけじゃないんだからね!!

6 :
>>5
まぁ自分の正義を貫くのが一番さ

7 :
僕っ子の頭ワシャワシャ〜ってしてあげたい
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun2764.jpg

8 :
いつになく素直だな!!
GJ!!

9 :
『おきろ…早くおきろ…』
「ん、何だ?」
「って、ちなみか。何だよ?」
『実は…』
「あれ?俺こんなに声高かったっけ?」アーアー
『その事で説明がある』
「嫌な予感しかしないが説明してくれ」
『科学と魔術の融合により完成した秘技によって、タカシは女体になってしまった』
「しまった、じゃねーよ!!」
「ちょっと待て!本当に女体じゃねーか!」
「ないんだけど!俺の素敵ハテナ棒がないんだけど!」
『すっきりしてよかったね☆』(キラッ)
「巫!山!戯!ん!な!」
━落ち着くまで暫くお待ち下さい━

10 :
「あー疲れた、結局時間がたてば戻るんだな」
『うん…あと96時間くらいで戻るはず』
「無駄に長いな。そんで、なんで俺全裸なの?」
『私の服はサイズが合わない…それに私の服を着てほしくない』
「まぁごもっともだな。てぇことは俺はあと四日間全裸ですごすのか?」
『それは大丈夫…人に頼んで服を持ってきてもらう』
「誰に頼んだんだよ」
『委員長』
「マジ?」
『マギ?』
「モルジアナ可愛い。」
「じゃなくて、よりによって委員長か。俺委員長苦手なんだよ。」
『そうなの?』
「何かにつけて文句言われればな、嫌いって訳じゃないんだけど、苦手だな」
『まぁ…こうなるよね』
「何がだよ」

11 :
『来たかな…少し待ってろ』
「そもそも全裸だ、出歩けねーよ」
キュウナハナシナノニアリガトウ
ナニヤッテルンデスカチナミサン
ハナシハアトデマズハフクヲ
[あなたですか、ちなみさんに服を消し飛ばされ人は?]
「え?委員長、俺は『そう…科学と魔術の融合が失敗して服が弾けとんだ』
「えぇー」
[服のサイズは大丈夫ですか?]
「え、うん、多分大丈夫。それよりも着ていいの?」
[?、勿論大丈夫ですよ、その為に持ってきたんですから。]
「…………ありがとうございます(ばれたら確実に殺されるな)」
━女体化男着替え中━
「落ち着かない」
[服の趣味が違いました?私の服、地味なのばかりでしたし]
「いや、そうじゃなくって、」
[???]

12 :
[あの、初対面の人に言うことじゃないかもしれないんですが、]
「相談?おれ…私でよければ相談にのるよ。」
[ありがとうございます!あの、その、クラスに、ですね、えと、]
「(相談ってなんだろう、俺が鬱陶しいとかだったらショックだな)」
[す、好きな人がいるんです!別府タカシっていう人が好きなんです!]
「なっにい!」

ベップクンニイツモヒドイコトヲイッテシマッテ
タブンキニシテナイトオモウヨタブン
スナオニナレナイジブンガキライデ
アナタハヤサシイシカワイイカラダイジョウブダヨ
『予想以上の超展開になってしまった…今は反省している。』
〜終われ〜

13 :
終わりかよ!!
乙乙

14 :
待て待て
ちなみんの立場はwww

あと、早速だがちょっと長いの始めます
まずは4レス

15 :
・付き合ってもいないのに男と公認カップル扱いされ続けていい加減ウンザリしているツンデレ
『あのさ。今度の理科の宿題、どーしよっか?』
『あれでしょー? 家庭で出来る実験だから、レポート書いて来いっての。めんどくさい
よねー。材料も集めなくちゃいけないし。友子、一緒にやらない』
『いいよいいよ。じゃあ英子と、ちーちゃんも誘ってさ。土曜日にやろうか』
『そーしよっか。終わったらお茶しようよ。みんなで持ち寄ってさ』
 友人達のテンション高い会話をよそに、静花は帰り支度を進めていた。すると、そこに
彼女にも声が掛かった。
『ね。委員長も一緒にやろうよ。委員長がいると、何かと手際よく進むしさ』
 誘いを受けて、静花は顔を上げた。ショートボブの活発そうな女子が、彼女に笑顔を向
けているのを見て、静花はちょっと考え込む。
『そう……ね。一人でやっても味気ないし、特に予定も入ってないから――』
 承諾しようとしたその言葉に割り込む声があった。その主は、ポニーテールに結った、
別の友人だ。
『ダメよ英子。委員長にはさ。一緒にやる人がいるんだから』
 意味有り気な表情で、その友人は教室の後ろの方に視線を投げた。その先には男子生徒
が何人か集まっている。
『あ、そっか。私ら声掛けたら、委員長の事だから気を遣ってこっち来るもんね。ホント
は別府君と約束してるのに』
 英子と呼ばれた子が、気が付かなかったとばかりに言うのを、静花は冷静に否定した。
『してないわよ。そんな約束』
 しかし、そんな彼女をよそに、友人達はてんでに話を進めてしまう。
『家で二人でやるつもりなんでしょ? 私が準備してるから、貴方は材料を買って来て。
いい? 余計な物を買ってきたりしたら承知しないわよ。とか言っちゃってさー』
『厳しい事言って、嬉しい気持ちを隠してるのよね。委員長ってば、本当にクールなんだ
から。でも、男子にはさ。時々優しくしたり甘えたりするのも、私は必要だと思うんだけど』

16 :
『わっかんないわよー。夜になるとさあ。甘えた声で、お願い……もっとしてぇ……とか
おねだりしちゃったりして。クール美人が一転して、ベッドの上では甘えん坊な女の子に
なっちゃったりしたら、もう別府君もコロッと行っちゃうよね』
『貴方達。いい加減にしないと刺すわよ』
 シャープペンの先をキラリと光らせつつ、静花は凄んで見せた。一瞬引いた友人達だっ
たが、すぐに宥めに掛かる。
『まあまあ。そんな怒らなくても。冗談だから、冗談。少なくとも最後のはさ』
『ホントに別府君と約束してないの? だったらあたしらと一緒にやろうよ。ね?』
『委員長。いくら頭に来ても犯罪行為はいけないわ。少し落ち着いて。ほら』
『誰のせいで頭に来てると思ってるのよ、全く』
 シャープペンを布製の文房具入れに放り込むと、ジッパーを締めて静花はそれをバッグ
にしまう。それを見つつ、ポニテの子が僅かに不思議そうな顔で首を傾げた。
『でもさー。あたしらの前だからって、無理する事ないと思うけどな。今時、彼氏の一人
や二人いたっておかしくないと思うんだけど』
『そうそう。友ちゃんだって、山田君と……ねえ?』
 同意しつつ、友ちゃんと呼んだポニテの子に意味有り気な視線を送る英子に、友ちゃん
――友子が慌てて否定しだした。
『ちょ、ちょっと待ってよ。アイツとは新聞部で一緒なだけだってば!! 同学年ってア
イツと二人だけだから、それでよく一緒にいるってだけで、別に付き合ってるとかそんな
んじゃないし』
 しかし、それを照れ隠しと看破した英子が、憂鬱そうにため息を吐く。
『ハア……そっちもなんだ。いいなあ。私も素敵な男の人とちょっとしたロマンスが欲し
いなあ。委員長みたいにさ』
 羨ましげな視線を受けて、静花は不機嫌な顔つきで英子を一瞥すると、吐き捨てるよう
に答えた。
『私にだって何もないわよ。貴女達が仕組んだ擬似ロマンスを除けばね。いい加減、彼と
は何もないって言ってるのに、勝手な妄想を既成事実にするの、止めてくれない?』
 しかし、友人達は揃って、ないないと首を横に振る。

17 :
『だーって、ねえ…… 夜の十時になってもさ。別府君、家に帰ってなかったんでしょ?
それはもう……何かあったとしか考えられないよねー』
 一人の言葉に、周りは一斉にウンウンと頷く。いつの間にか、英子と友子だけでなく、
ゴシップ大好きな他の女子も混じって来ていた。
『絶対言ってるよ。別府君……お願い、寂しいの……傍にいて……ってさ』
『分かる分かる。風邪引くとさ。やっぱ不安になるもんね。何か、まだまだ先なのに、年
取ったらの事とか考えちゃったりさ』
『そうなのよね。それでさ。お願い。一緒に寝てくれる? 貴方にギュッて抱き締めて貰
えると、安心するから……って。私が男なら、その一言で間違いなく落ちるわ』
 勝手におしゃべりを続ける友人達を前に、怒りをこらえて静花は奥歯をギリッと噛み締
めた。フーッと息を吐き出し、全員を睨み付ける。
『い……いい加減にしなさいってば。これ以上続けるなら本当に容赦しないわ。密かに全
員のお茶に毒を混ぜるわよ。この間、トリカブト殺人がうんぬんって昔の事件特集みたい
なのをテレビでやってたから、実験にはちょうどいいかもね』
 殺意を向ける彼女に、友人達は再び宥めに掛かる。
『わ、分かってるってば。じゃあさ。委員長の家で集まろうよ。私達みんなで美味しいス
イーツ買って来るからさ。ね、ね? それで機嫌直して。今日はもう言わない。ね?』
『じゃあ、明日は言うって事? だとしたらやっぱり……』
 鋭い視線で殺意を送る静花を宥める友人たちに、静花は絶対この子達懲りてないな、と
諦めのため息を漏らすのだった。

「それじゃあ、今日の委員連絡会議はこれで終わりです。皆さん、お疲れ様でした」
 生徒会長の声が掛かると同時に、会議室に解放感が流れる。
「いやー……終わった終わった…… 全く、疲れるぜ……」
 ウーン、と伸びをしてタカシは立ち上がると、隣で筆記用具を片付けている静花に声を掛ける。

18 :
「委員長。お疲れ」
『お疲れ様』
 静花は顔も上げずに答える。最近は常にこんな感じだ。このままお互い、特に打ち合わ
せもなければ、会話もせずに別れるのが普通だった。
「今日は……特に何もないよな? じゃあ、俺は先に帰るから」
 バッグを肩に掛けて会議室を出ようと静花に背を向けた時、珍しく彼女から声が掛かった。
『ちょっと待って。話があるの』
「へ……?」
 思わず振り向くと、静花はいかにもつまらなさそうな不機嫌そうな顔で立ち上がってタ
カシを見つめていた。
『それとも、何か急ぐ用事でもあるの? だったら、別に今日じゃなくても構わないけど』
「いや、その……別にいいけど。ただ、委員長から話って、どういう風の吹き回しだろう
かなって思って」
 以前、静花の家にお見舞いに行った一件以来、私的な会話を交わしたことはほとんど無
くなっていた。周囲に囃し立てられる事を彼女が嫌ったからである。意外そうな様子のタ
カシの問いに答えることなく、彼女はさっさと会議室の出口へと向けて歩き出す。そして、
タカシの傍を通り過ぎる時、小さな声で告げた。
『いいから付いて来て。そうすれば、分かる事だから』
 そのまま、早足で会議室から出て行く静花を、タカシは慌てて追いかけた。
「わ、分かったからさ。ちょっと待ってくれって。今行くから」
『グズグズしてないで。貴方なんかに時間を取られたくないんだからね』
 厳しい言葉にへこまされそうになりつつも、タカシは静花の後を追って廊下へと飛び出
したのだった。

続く
あれ?これ何かの続きじゃねと思ったら前スレ参照で

19 :
きたきた!続きわくてか

20 :
あのお方か
これは期待せざるをえない

21 :
「おーい、静〜」
 うろうろと我が奥さんを捜していると、リビングに背中を向けて座り込んでいるのが見えた。
「静さん?」
「?」
「いや、『?』じゃなくて……何見てるんだ?」
 近づくと、何か大判の本を広げているのが解った。尋ねると、無言で表紙を見せる。
「……卒業アルバムか」
「ん」
 無口な嫁は、軽く頷くとページをめくった。
 かれこれ7,8年は経っている。静が開いていたのは、クラスごとに個人の写真が載っているページだった。懐かしい担任の顔
(風の噂に『警察の目が気になるレベル』の奥さんを貰ったと聞いた)とC組の38名が並んでいる。その中には、いくらか幼い
静と俺の顔もあった。
「この頃から静は可愛いなぁ」
「……」
 当然、とばかりに涼しい顔をして、静は同じクラスの男子を指さした。
 いかにも風采の上がらない奴だ。ラノベの『やれやれ系主人公』を非常に雑に模倣した雰囲気を醸しつつ、『卒アル用の写真撮
影なんかさっさと終わらせて家で寝たい』と言わんばかりに、死んだ魚の目でカメラを睨め付けている。筋肉質でもなく、細身で
もない、中肉中背具合。だらしなく着崩した制服をお洒落と勘違いしているが、同時に教師にマークされるほど突っ走る度胸はな
い小物感を露呈している――
 ――まぁ、つまり、俺だった。
「……♪」
「静さん? そのボールペンは一体? おい、俺の写真に何する気だ。よせ、何を描こうとしている!」
「?」
「不思議そうな顔をするな」
 取り上げたペンを見ると、『落書きなんて子供じみたマネ、本気でやるわけないでしょ?』と言いたげにやれやれと肩をすくめ
てみせる。だが長い付き合いだから解る。あの目は本気だ。
 落書きを諦めた静は、更にページをめくる。
「……ふふ」
 くすくすと笑いながら、静が体育祭の写真の隅っこを指さす。騎馬戦をしている中、馬の右後ろという絶妙に目立たないポジシ
ョンの俺が映っていた。

22 :
「悪かったな、メインでなくて。つーか、お前も端っこ……でもないな」
「……ふ」
 そうだった、静は高校時代陸上部で、運動神経は良かった。ページの三分の一を埋める大きさで疾走する姿が載せられている。
「う〜ん、卒アル貰った当時って、でっかく載るのは何となく恥ずかしかったけど、今思えば羨ましいな」
 渾身のドヤ顔をで静はさらに先に進む。
「みんな、元気かな」
「……」
 授業風景に始まり集合写真、文化祭、部活動……等々。輝かしい青春の日々……というのは大げさだが、懐かしいのは確かだ。
 感慨に浸りつつページをめくり時折2人で雑談をしていると、今度は学校生活とは余りに不似合いな色彩が目に飛び込んできた。
 ――秋の清水寺。目を焼くような紅葉の赤に、同じく赤い舞台が彩る古都の情緒。
 修学旅行だった。ルートはベタに大阪・京都のコースだったが、この旅行は俺にとって忘れがたい。
「ぁ……ぅ……」
「うん?」
 ふと見れば、静は頬を赤くして、こちらとアルバムを交互に見ている。俺は顔を先ほどのお返しとばかりに顔をニヤつかせ、白々
しく尋ねた。
「ど〜したのかな? 静すゎん?」
「……っ」
 なんでもない、とばかりに首を振りまくる静だったが、平静ではいられないようだ。それも当然か。
 静が俺に告白してきたのは、二日目の夜だった。消灯間際にこっそりと呼び出され、人気がない旅館の庭で、蚊の鳴くような声
で言われた。
 この辺の話は未だに蒸し返すと3日は口を利いてくれなくなるので、半ばタブーなのだ。
 当然、ただのアホな高校生だった俺に、結婚までのビジョンがあるはずもなかったが、蓋を開ければ相手に苗字を捨てさせて一
緒に暮らしてるんだから解らないもんだ。
 からかう代わりに、そっと、隣の静の手を取った。静は無言で、口を尖らせながらも、握り返してくれた。
 ――そして、ぱらぱらめくって、最後のページ。
 折角のいい雰囲気なのに、まったく野暮なことだ。とんでもない欠陥品である。俺は憤然と主張した。

23 :
「あぁ、そのページな。なんか落丁してて、枠しか印刷してないんだよな」
「……」
「困るよなー、思い出の品なのに。まぁ、大したことないから黙ってたけどさ。っていうか、それ俺の卒アルかよ。人のに落書き
しようとするとか、どんだけー、なんつって!」
「……」
「……やめて、その半目で俺を見るのやめて」
 解ってる。そのページは卒業式を終えたハイテンションのまま『ずっと友達!』とか『成人したら飲もうぜ!』とかそういうメッ
セージを書いて貰ったり書いてやったりするもんだって。そんなの、あたい知ってる!
「いや、決して友達が居なかったわけじゃないんだよ? ただ、なんていうかそういう寄せ書きとかするようなタイプの友達じゃな
かったっていうか、本当の友情なんてわざわざ書かなくてもお互い理解できてるもんだろ? だから……」
 何故か部屋の空気が重くなる。
 気がつくと、静に肩を優しく叩かれていた。
「……♪」
「優しくするな……頼むから」
 言った途端、目の前に卒アルが突きつけられた。
 先ほどのものとは違う。寄せ書きページには色とりどりのペンで、賑やかなメッセージがひしめき合っていた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!! リア充の寄せ書きいいぃぃぃっ!!」
 まるで十字架を突きつけられた吸血鬼のように、俺は地面をのたうち回った。
「〜〜〜♪」
「や、やめろおおぉぉぉっ!」
「♪〜〜〜♪」
「いや……もう、いいから」
「ぁ……」
 楽しそうなのは結構だが、いつまでも乗ってはられない。ひょい、と取り上げると、寄せ書きを見る。
 静は普段は無口だが面倒見が良く、後輩に懐かれていたのを思い出す。寄せ書きも部活の面子がメインのようだった。
 微笑ましい寄せ書きに、まるで紙面から姦しい声が溢れてくるようだ……が、思い出した。
「でも、俺たち高校時代からの付き合いなのに、こういうの書かなかったよな」
 自分の『落丁ページ』を思い出す。彼氏彼女ならメッセージの1つも交換しそうなものだが……まぁ、お互いに柄じゃなかったと言
えばそれまでなのだが。幸い、同じ大学に合格できたというのも、わざわざ『お別れメッセージ』を書く動機を薄めた要因かもしれな
い。

24 :
 それに、これは今だから言えることだが、そのまま順調に結婚まで行けたから良いものの、もし途中で別れたりした日には後々お互
い気まずすぎるだろう。いや、俺が気にしすぎなのか? だが――
 ――40代も後半にさしかかり、仕事場と自宅の往復の毎日。
   高校時代の彼女はとっくの昔に別の男と結婚し、高校生の息子がいるという風の噂を聞いた。
   結局、あの子が最初で最後の恋人だった。以降は女っ気もなく、彼女のイメージを振り払うように仕事に打ち込んできたが、結
  局大成はしなかった。6畳一間のアパートで、持ち帰りの牛丼弁当を一人で食べる生活、と言えば程が知れるだろう。
  いつまでも引きずるのも俺らしくないと思い、一念発起して職場の女と一度結婚はしたが、相手の浮気が元で離婚。結局それ以降、
  どこか女というものを心から信じられず今に至るのだから、皮肉なものだ。
   食べ終わったカップを洗って流しに逆さに干して乾かす。ゴミの分別も最近うるさくなった。
   ふと本棚を見ると、高校時代の卒業アルバム。 
   何気なく手にとって、あの子の姿を見つける。途端に脳裏に蘇る、鮮烈な記憶。
   撫でると柔らかかった髪の毛。無口でぶっきらぼうだったけど、ふいに見せる優しい気遣い。手を繋いだデートで見た映画。
   そして、友達の少ない自分の寄せ書きページに、1つだけ、柔らかく未来など知るよしもない無邪気さで書かれたメッセージ。
   『ずっと、一緒に居ようね!』
   ……俺は年甲斐もなく、声を上げて泣いた――――

 いかん! 悲しい! こうなってた可能性が否定できない自分が悲しい!! そんなになるくらいならページごと糊付けするわ!
「?」
 くいくい、と袖を引っ張る静に、俺はようやく我に返った。大丈夫? と心配そうな顔でこちらを見ている。
「お、おう。悪い。ちょっと懐かしくて」

25 :
「??」
 適当にごまかすと、首を傾げられた。まぁ、関係ない寄せ書きを見せて『懐かしい』と言われても困るだろう。この後輩達とはほとん
ど面識ないし。俺は取り繕うべく、言葉を継いだ。
「はぁ、しかし、静が居て良かったなぁ」
「!?」
「静が居なかったら、きっと俺は女っ気ないままだったろうし、今も独身だったろうし」
「……」
「ありがとな、静。これからもよろしく頼むよ」
「っ!!」
 そう言った瞬間、静が電光石火の速さでアルバムを取り上げた。 
「え?」
「……」
 代わりに、俺のアルバムを渡してくる。確かに、寄せ書きページ以外は全く同じだから問題ないと言えばそうだけど。
「あー、静さん?」
「……」
 ツーン、とそっぽを向き、静は自分のアルバムを抱えて隣の部屋に行ってしまった。
「……なんだったんだ?」
 取り残された俺は、とりあえず自分の卒アルをめくるのだった。

 ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※
「……」
 静は自分の卒業アルバムを手に取った。危なかったと言わざるを得ない。おまけに、あんな恥ずかしいことをさらっと言うなんて。
『静が居なかったら、きっと俺は女っ気ないままだったろうし、今も独身だったろうし』
 馬鹿馬鹿しい。その程度の魅力しかない人間だったら、自分も結婚なんかしない。『そんなことないよ』とでもいうべきだったのだろうが、
それを素直に口に出来るなら苦労はない。
 そっと、ページを開く。例の寄せ書きのページではなく、『三年C組』の個人写真のページだ。
 風采が上がらないのに、だらしなく制服の襟元開けて、面倒そうな顔で映っている男子生徒。
 出席番号15番。帰宅部。

26 :
 どうしてこんなことを書いてしまったのだろう、と今にして見れば思う。
 名前の通り物静かに見られがちな彼女だが、やはり卒業式となれば舞い上がってしまったのだろうか。それとも、卒業後に環境が変わること
に対する不安からだろうか。
 世間を見れば、高校生の時の恋人とそのままゴールインするのは、珍しいと言える。
 どこかで擦れ違ったり、裏切られたり、飽きたりして、そのまま別れてしまう……そんな事例への焦りと、ささやかな反抗心もあったのかも
しれない。
 いずれにせよ、それらを乗り越えることができた今となっては笑い話だが、懸念通りになってたら黒歴史どころではないだろう。
 静は小さく微笑むと、焦らせてくれたお礼にページの男子生徒に軽くデコピンをした。
 写真の余白には、彼女にしては力強い筆致で
 『私の彼氏。絶対、この人のお嫁さんになる』
と、書かれていた。

 終り

27 :
うおおおおおおおおおおおお!!!!!!
うおおおおおおおおおおおお!!!!!!
GJ過ぎるうううううううううう!!

28 :
静さああああん!!!!

29 :
お題
つ・なかなか物事を決められない男にツンデレが苛立っていたら

30 :
静さんかわあああああ

31 :
>>15-18の続き5レス貰います

32 :
・付き合ってもいないのに男と公認カップル扱いされ続けていい加減ウンザリしているツンデレ その2
 静花は、タカシが後に付いて来ているのをチラリと確認すると、自分達の教室ではなく、
そのまままっすぐ昇降口の方へと向かった。そして、靴を履き替え、校門とは反対側の人
気のない校舎裏へと歩を進める。やがて完全に校門の方からは見えないところまで来ると、
キョロキョロと周囲を見回して人目の無い事を確認してから、静花は小さく頷いた。
『……ここらへんでいいか。誰もいないみたいだし……』
「一体何の話なんだよ? こんな所に連れて来るなんて。誰かクラスの奴がうっかり連れ
立って歩いてるところなんて見掛けたら、また噂の種になるぞ」
 静花がそれを嫌悪しているのは知っていたので、分かり切った事と思いつつもそれを指
摘せずにはいられなかった。もちろん、彼自身も友達から彼女との仲はからかわれている
が、女子同士の比ではない。また何か自分のせいにされるような事でもあったのだろうか
とタカシが身構えていると、静花はクルリと体を翻してタカシと正面から向き合った。キッ
と上目遣いに彼を睨み付け、人差し指で彼を真正面から差す。
『そうよ。その事よ』
 タカシは一瞬、首を傾げた。しかしすぐに理解し、確認の為に繰り返す。
「その事って…… 俺と委員長の噂の事か?」
 静花はコクリと頷き、苛立たしげに頭を掻いた。普段、余り見せないような感情的な仕
種に、タカシは何となく新鮮さを覚えてしまう。
『決まってるでしょう? 全く……あの子達ったら、飽きないと言うか懲りないと言うか……
一体全体どうなってるのよっ!!』
「いや、その……どうなってるのよって、俺に怒鳴られても……」
 理解出来ず戸惑うタカシに、静花は更に苛立ちをぶつけた。

33 :
『こんだけ別府君と距離を置いてるのよ。普通ならいい加減飽きるじゃない。それなのに
もう……二言目には別府君はいいの?とか、別府君と一緒なんでしょ?とか別府君と一緒
に行ってくれば?とか……もうほんっとにみんなしつっこいんだから。貴方はそう思わないの?』
 そこでようやくタカシは静花の苛立ちが理解出来た。お互い全く係わりを持たなければ
噂も自然消滅するだろうと思っていたのだが、静花の目算は今のところ、物の見事に外れている。
「まあ……確かにな。けど、俺は適当に流してるから。機会見て誘ってみるよとか、委員
長が乗ってくれそうだったら、とかさ。いちいち否定して反論するから、向こうも面白が
るんじゃないか?」
 口に出してから、タカシはうっかり偉そうに忠告してしまったかと後悔した。次に来る
のは彼女の叱責かと、タカシは思わず身構える。しかし、意外なことに静花は腕組みをし
て同意した。
『そうなのよね…… ほとんどイジメっ子と同じような心理なんだわ。私がムキになって
否定すればするほど面白がるって』
「だよな。だからさ。まあ別に認める必要はないと思うけど、適当に受け流しとけばいい
と思うよ。そうすりゃ、向こうだって強くは言えないだろうしさ」
『それじゃあダメなのよ』
 強い口調で否定されて、タカシは顔をしかめた。ちょっと自分の意見に同意してくれた
からといって、やはり油断は禁物だと反省する。しかし、静花はその怒りをタカシではな
く、ここにはいない友人達にぶつけ始めた。
『男子ならまだいいわよ。そんなにしつっこくないし。でも、女子ってホントに恋バナと
か大好きで余計なお節介焼きたがるのが多いんだから。まあ、今度やってみるなんていい
でもしたら、それじゃあ遅いとか何とか散々言われた挙句に、背中を押されて強制的に実
行させられるもの。冗談じゃないわよ』
「うーん…… まあ、確かになあ。あと、相手の性格もあるし」
 静花の愚痴に同意しつつ、つい余計な口を滑らせたことにタカシが気付いたのは、静花
の表情を見てからだった。

34 :
『何よそれ? もしかして、私の性格がキツいからとかそういう事を言いたい訳? もし
かしたら、適当に理由を付けてるってそれの事? 気難しいから機会を見て言わないと却って
嫌われるとか何とか言ってるんでしょう? 別府君てば本当に失礼ね。最低だわ』
 ザクザクと差し込まれる非難の刃に、タカシは抵抗する術は持たなかった。実際、静花
の言っていることは事実だったからだ。
「ゴ……ゴメン。いや、そこまで気難しいとは言ってないけどさ。ただまあ、迂闊に言う
と機嫌を損ねるような事は…… た、ただ言い訳の理由にしてるだけで、俺は別に委員長
が気難しいとか本心で思ってる訳じゃないから」
 何とか言い繕おうと努力はしたものの、静花の表情が和らぐ様子はまるで見えなかった。
『でも、少なくとも周りはそういう印象で見ているし、別府君もそれを承知しているから
それを言い訳にしているんでしょう? いいわ、別に。どうせ私はいつも眉間にしわ寄せ
て睨んでるような愛想の悪い女なんだから』
 半ば拗ねたような静花の言葉に、タカシはこれ以上何を言っても無駄だと悟った。余計
なフォローは却って彼女の機嫌をますます損ねてしまうだけだと理解し、諦めて話を元に
戻す事に専念する。
「ま、まあ少なくとも俺はそんな事ないって思ってるからさ。それより、他の女子からか
らかわれて困ってるって、そんな話じゃなかったっけ?」
 すると静花は疑わしげに、フン、と勢いよく鼻から息を吐き出したものの、彼のフォロー
にそれ以上触れることなく頷いた。
『そうよ。この間だって、ウチでみんなで理科の課題で出た実験をやったんだけど、ずー
っとその話ばっかり。もう本当に嫌になるの。うんざりだわ。みんなで勝手に既成事実こ
しらえて楽しんでは私にそれを押し付けるんだもの。いい加減にして欲しいわよ』
「うーん…… やっぱそういう話題って、女子の方が遥かに好きそうだもんな。けど、あ
れから二ヶ月くらい経ってるじゃん。そろそろ収束しそうなもんなんじゃないのか? 俺
ら、クラス委員の活動以外じゃ全然一緒にいる事無いんだし」
 しかし静花は首を振ってため息をついた。

35 :
『私が甘かったのよ。それは認めざるを得ないわ。ほんっとに、人の噂も75日って言うけ
ど、ハッキリ言ってあと15日で収まる気配なんてまるでないもの。むしろ余計な尾ひれ付
けられて、既成事実がエスカレートして行く一方だわ』
 静花はまるでお手上げ、という風に軽く両手を肩の高さに上げ、万歳のポーズを取って
みせる。それを見て、タカシは納得したとばかりに頷いた。
「なるほどな。このまま俺と委員長が接触しなくても噂が収まる気配が無いから、どうし
ようか相談したいって、そういう事でいいのかな?」
 呼び出された趣旨を、タカシはそう理解して確認したのだが、静花の答えは簡潔だった。
『違うわよ』
「へ……?」
 どう考えてもそれしか思いつかなかっただけに、タカシはキョトンとして静花を見つめ
た。それに静花は呆れてため息をつく。
『バカね。何で私がいちいちそんな事で別府君に相談しなくちゃいけないのよ。その程度
のこと、一人で考えられるわ』
「じゃあ、何で俺を呼び出したりしたんだよ。解決策が分かっているなら、別に話し合う
必要もないんじゃないか?」
 タカシの疑問に、静花はコクリと頷いてみせた。
『ええ。もちろん、根本的に解決出来るかどうかはやってみなければ分からないけど、少
なくとも対処の仕方について話す為に呼んだんじゃないの。別府君を呼び出したのはね。
協力してくれるかどうか。それを確認したかったのよ』
「俺が? 委員長に協力しろって?」
 親指を立てて自分を指すタカシに、静花は頷いた。
『ええ。この方法を実行するには、別府君の協力が不可欠だわ。もしダメだって言われた
ら、また最初から考え直さなくちゃ』
 静花の強い視線で見つめられながら、タカシは戸惑いを隠せなかった。
「まあ待ってくれよ。ダメもいいも、まずは内容を聞かないと、答えられないし。つか、
俺ってそんなに重要なのか?」
 タカシにそう問われて、静花はコクリと頷いた。

36 :
『当たり前でしょう? そもそも、私と別府君との関係についてみんなにからかわれてる
のに、貴方抜きで話が進むと思ってるの?』
 何か少しバカにしたような言い分にタカシはちょっと気分を害する。しかし、事実言わ
れてみればその通りなので、タカシは何も言い返すことが出来ずに同意して頷く。
「確かに、そりゃごもっともだな。で、どんなお願いなんだよ。まあ、あんまり無茶な用
急なら無理だぜ。俺に死んでくれとかさ。いくら相手がRば噂も消えるったって、さす
がにそりゃ無理だし」
 冗談で言ったつもりなのだが、静花はまたしても視線を険しくして手厳しく叱責する。
『誰もそんな事言ってないのに勝手に決め付けないで。それが出来るなら、そもそも貴方
なんてもうこの世にいないわよ。出来ないから、わざわざお願いする為に呼び出してるの。
今度ふざけた事言ったら、承知しないわよ』
「わ、分かったよ。とにかくお願いを言ってみてくれ。どうするかはその後に決めるから」
 タカシに急かされ、静花は怒りの矛を収めた。さて、いよいよだと顔を俯かせ、小さく
息を吐く。余計な事を考えないよう心を研ぎ澄ませ、気を強くしてから静花は顔を上げ、
タカシの目を真っ直ぐに見据えて口を開いた。
『お願い。私に……告白してくれる?』

続く

37 :
乙です。
この先が気になりますな

38 :
続きわくつか

39 :
>>32-36の続き行きます

40 :
・付き合ってもいないのに男と公認カップル扱いされ続けていい加減ウンザリしているツンデレ その3
「は……?」
 タカシは思わず、驚きの余り変な声を出してしまった。目を何度か瞬きさせて、静花を
マジマジと見つめる。しかし静花は照れもせず、真剣な表情で彼を見つめているだけだ。
「いや。その……ちょ、ちょっと待ってくれよ。こ、告白って……」
 聞き返すタカシに、静花はコクリと頷く。もちろん、タカシが驚く事も自分の中では当
然織り込み済みである。だから、特に驚きも不快な気分もなく、静花は話を続けた。
『もちろん、形式上の話よ。別に本気でなくて一向に構わないわ』
 あくまで冷静な静花とは逆に、タカシは混乱していた。焦って、つい静花に詰め寄ってしまう。
「いやいやいや。形式上とか何とかの問題じゃなくてさ。い、一体どういうつもりなんだ
よ。告白してくれとかさ。委員長は、その……俺とカップル扱いされる事が嫌なんじゃな
かったのかよ?」
『――――っ!! も……もちろん、その……面白くないわよ。そんなの決まってるじゃない』
 タカシのその質問には、冷静に話を進めようとしていた静花だったが、つい言葉を詰ま
らせてしまう。しかし、そんな静花の僅かな心の変化に気付かずに、タカシは質問を続けた。
「だったらなんで俺に告白しろだなんて言うんだよ? もしかして……それでフッたって
ことにして、噂を収めようとするって……そういう事か?」
 質問しながら、タカシはふと思いついた可能性をそのまま口に出した。その質問には苦
い味を感じたが、幸い静花は小さく首を振って否定する。
『いい勘ね。でも残念ながら違うわ』
 その事自体は、静花も考えた。しかし、それは静花自身にとってもタカシ同様にしたく
ない方法だったので、それを避けるための言い訳もちゃんと考えて来ていた。

41 :
『だって、付き合う前から振るとしたら、それなりにキチンとした言い訳を考えないとみ
んなも納得しないもの。だって、友子達ってば、勝手に私と別府君がお似合いだと考えて
いるんだから。だけど、正直そこまで別府君の事を知らないのに、交際を断わるだけの正
当な理由が思いつかないのよ。本気で貴方に告白された展開を考えてみてもね』
 その答えは、少なからずタカシを驚かせた。静花のような才媛であれば、自分のような
凡人から普通に告白されたとしても、あっさりと拒否するだろうとそう思っていた。告白
するなら、もっと別の面で親しくなって、少なくとも一つ二つはいい所を見せておかなけ
ればならないと。タカシは、先の言葉が気になって話を急かした。
「じゃあ……俺が告白して、その後どうするんだよ? それって結構な噂になるんじゃないか?」
 それには静花は同意して頷いた。
『もちろん、付き合った体裁にするわよ。別に断わる理由も今は無いから、試しに付き合っ
てみる事にしたって言うわ。もちろんからかわれるだろうけど、でもそれも最初だけよ。
芸能人のカップルだってそうでしょ? スクープなのは最初だけで、公の事実になってし
まえば、それこそ人の興味なんて薄れるわよ。少なくとも、今みたいにやたらめったらか
らかわれるなんて事はなくなるわ」
「なるほどな……」
 静花の淡々とした説明に、徐々にタカシも落ち着きを取り戻していった。同時に、静花
との付き合いとはどの程度の話なのだろうかと、そっちの方に興味が湧いてくる。少なか
らず好意を持っている相手からこんな事を言われるなんて夢みたいな話だが、同時に静花
の言った形式上という言葉が気になるのだ。
「で、付き合った事にして……それからどうするんだよ? その……ほ、本当にその、恋
人みたいなこと……」

42 :
『ある程度はね。それで、ほとぼりが冷めた頃に別れた事にするの。その時にまた、ちょっ
とは色々聞かれるけれど、それもまたすぐに収まるでしょ。特に、別れたカップルに根掘
り葉掘り聞くなんて傷を掘り起こすような事は、それこそ芸能リポーターくらいなものよ。
少なくとも、噂好きでおせっかいだとはいえ、私の友達にそこまでの人はいないわ。別府
君の友達だってそうじゃない? ましてや男子なら』
「……まあ……な……」
 別れるという言葉に、さっきまでドキドキしていた感情も今は萎え切ってしまった。タ
カシの友人達も静花がいわゆる高嶺の花だという事は理解している。それだけに、恐らく
フラれたと知れば、きっと慰めてはくれるだろう。しかし、形式上とはいえ、そこまで展
開が決まっている事に、ついタカシは愚痴めいた呟きを口に出してしまう。
「つか、俺……フラれんのかよ……」
『何? そこに引っ掛かっているの?』
 その呟きを聞きとがめて、静花が問う。彼はハッと顔を上げると、静花に心を覗かれま
いと、慌てて首と手を振って否定しようとする。
「ああいや。そういう訳じゃないけど……」
 しかし静花は、全く愛想もなく、まるで機械にでも話しかけられているかのように冷静
に話を続けた。
『別に、直接振る訳じゃないわよ。適当な頃合いになったら、そろそろ終わりにしようかっ
て、それだけよ。もし、別府君がそういう区切りを望まないなら、自然消滅でも一向に構
わないけれど』
「いや。まあ……いいんだけれどさ……」
 もう一度否定しつつ、タカシは内心気落ちしていた。
――どっちみち、フラれる事は確定なんだよな。全く……芽は無いのかよって……

43 :
『で、どうなの? 受けてくれるのかしら? くれないのかしら? まさか返事は保留に
して欲しいなんて言わないでよね。私がせっかちなのは、別府君も承知してると思うんだ
けど』
 既に委員会活動で何度か、決断を迷うタカシに対して急かしていることがあったので、
静花はそれを確認する。タカシは頷きつつ、考えを続けた。
――かといって、これを断わったって、余計縁が無くなるだけ、なんだよな…… だった
ら、むしろ周りに対する演技でも付き合ったことにしとけば、デートとかだって出来るか
も知れないし、もし演技を続けていくうちに、委員長も少しは俺の事に興味を持ってくれ
れば……今は無いかもしれないけど……
 それは、余りにも淡く、都合の良い期待のようにタカシには思えた。しかし、一縷の望
みであっても、完全にフラグを潰すよりはマシかも知れないとそう決意し、タカシは頷いた。
「分かった」

続くよ

44 :
良いね

45 :
gj!わくてか

46 :
かつみん酔わせて「すきすきー」とか言わせようと画策するけど返り討ちにあって「かつみんあいしてますー」とか言わされたい

47 :
なにそれ最高

48 :
おまえらなら全問正解できるハズ
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun2765.jpg

49 :
超難問だな……

50 :
なかなか難しいwwww

51 :
>>40-43の続き投下行きます

52 :
・付き合ってもいないのに男と公認カップル扱いされ続けていい加減ウンザリしているツンデレ その4
 タカシの返事に、静花が顔を上げた。その仕草で、タカシは初めて、返事を待つ静花が
顔を俯かせていた事に気が付いた。
『受けてくれるの? ほ……本当に?』
 何故か、静花が確認を急いているように見えて、タカシは不思議に思った。しかしそれ
は表に出さず、もう一度彼は頷く。
「ああ。まあ、俺との噂で委員長が困っているって言うなら、協力するよ。それに、俺に
だってメリットも無い事ないし」
『それはそうでしょう? だって、別府君だって変な噂が打ち消せるんだもの。そうでな
ければ、貴方にこんな提案はしないわ』
 小首を傾げ、さも当たり前とばかりの態度を取る静花に、タカシは首を振ってみせた。
「いや。それだけじゃなくてさ。形とはいえ、女子と付き合えるなんて今まで経験無かっ
たからさ。本当に彼女が出来た時の、いい予行演習になると思って」
 冗談っぽく、タカシは笑顔を見せた。それとは対照的に静花は不快な表情を浮かべる。
『何かそれって、私を練習台にされているみたいで良い気分じゃないわ』
 自分から言い出したこととはいえ、擬似の部分を強調されているみたいで、内心つい苛
立ってしまうのを静花は抑えられなかった。しかし、あまり不愉快そうにしていると、変
に勘繰られてしまいそうで、何とか静花はその感情を静めようとする。
『……でも、まあいいわ。貴方がそう思わないとやっていられないとでもいうのであれば。
別府君にはこの間の借りもあるし。私にしてみれば、貴方が内心どう思おうが、噂さえ静
まってくれればどうでもいい事なんだし』
 本心ではなかったが、そう口にする事で何とか平静を取り戻す事に成功する。ホッと息
をつく間もなく、タカシが質問を発してきた。
「ところでさ。擬似とは言っても、恋人らしい事はするの? 一緒に帰ったり、昼飯一緒
に食ったり、休日にどっか遊びに行ったりとかさ。それとも……した事にするだけ、とか?」
 もちろん、静花の考えにそれも入っていたが、あらためてタカシの口から問われると、
胸がキュウッと苦しくなるような感覚を覚えてしまう。タカシの最後の言葉を否定するつ
もりで、静花は首を振った。

53 :
『ある程度はね。だって、私だって男子と付き合ったことなんて無いのに、本やネットの
知識だけで作り話が出来るほど器用じゃないもの。まあ……別府君もこんな演技の為にプ
ライベートまで犠牲にしたくはないでしょうから……出来る範囲内で、かしら。友子達に
も、それを条件で受けたって言えるし』
 答えている間も、内心の興奮を表に出さないよう、静花は努めて冷静にしていた。静花
に取ってみれば、擬似という言葉自体が擬似なのだが、こんな殻を被せでもしなければ、
たかが一度、お見舞いに来てくれただけのタカシに交際を申し込むなんて出来なかったの
だ。しかし既に、さっき返事を待っている時にもう、形式上ではなく本当に付き合いを申
し込んでいるような、そんな錯覚に陥っていたくらいなのだから。
「良かった。フリって言っても、せっかく委員長とお付き合い出来るのに、何にもなしじゃ
ちょっと寂しいからな」
 静花の答えに安心した様子で、ちょっとおどけた風にタカシは笑顔を見せた。実は本気
で心配していたのだが、冗談っぽい殻を被せなければ、なんかみっともないような、そん
な気分だったのだ。それに静花はどうでもいいという風に小さく鼻で息を吐くと、タカシ
に向かって手を差し出した。
『それじゃあ、明日から宜しく。くれぐれも言っておくけれど、これは形式上の付き合い
なんだからね。忘れないでよ』
 握手を求められていると知り、タカシは差し出された静花の手を握る。小さくて滑らか
で柔らかくて、ついつい胸が時めいてしまう。彼女にその事が気づかれないようにと願い
つつ、タカシは頷いた。
「分かってるよ。たださ。その……」
 手を離すと、タカシが迷うような顔を見せたので、その意図が読めずに静花は小首を傾げた。
『ただ……どうしたの? 聞きたいことがあるのなら遠慮なく言って。疑問は解消してお
いた方がいいわ。考え違いがあったら困るもの』
 するとタカシは、照れたような表情を浮かべて、頭を掻いた。

54 :
「いやあ。何も明日からじゃなくてもさ。今からでも……その……いいんじゃないかなっ
て。こういう関係に慣れるなら、お互い早いほうがいいかなって」
 ハッとして、静花はタカシの顔を見つめた。正直、明日からなんて言ったのも、自分の
臆病さから出たものだと静花自身、自覚していた。しかし、タカシがそう望んでいるなら
断わる理由などありはせず、ちょっと怖さを感じつつも静花はハッキリと頷いた。
『別府君がそれでいいと言うなら、私は別に構わないわよ。どうせ、今日委員会の後に貴
方から告白されて、試しに受けてみた事にするつもりだったから』
 口に出した途端、今からタカシとは形の上とは言え恋人同士になったのだと静花は自覚
した。嬉しさと怖さがない交ぜになったような気分に何だか落ち着かなくて、そっと片腕
で自分の体を強く抱くように押し付ける。するとタカシが、思いついたように静花に問い
掛けてきた。
「それなんだけどさあ。形の上だと、俺が告白したって事になる訳だけどさ。実際はこれ、
委員長から交際を申し込まれた事になるのかなぁ? まあ、あくまで一時的なものって条
件付だけどさ」
 その言葉に、秘めていた事実を突きつけらた気分になって、静花はたまらず頬を紅潮さ
せてしまう。パッと顔を上げると、タカシを睨み付けて興奮した口調で否定し始めた。
『違うわよ!! 期間限定の交際じゃなくて、あくまで恋人同士のフリをしましょうと持
ち掛けただけ。断じて交際を申し込んだ訳じゃないんだから!!』
「わ、分かったよ。分かったから、そう怒るなってば」
 静花を宥めつつ、逆にタカシは少し嬉しかった。静花と恋人同士のような関係になれた
事につい浮かれて、咄嗟に思いついた意地悪な質問を試してみたのだ。もし、これで静花
が冷静に流したのだとしたら、脈なんてないかもと思ったりもしたのだが、照れて怒った
ところを見ると、少しは自分も男として見て貰えているらしいと、そう思えたからだった。
「とりあえずさ。今日の所は帰ろうぜ。随分長く話し込んだし、もう日も暮れるからさ」
 まだ怒りの収まらなさそうな静花に、タカシはその場を収めようと提案する。静花はジ
ロリとタカシを一瞥し、口を尖らせたまま頷いた。

55 :
『ええ。話の終わった以上、長居は無用だもの。いくら恋人同士のフリをするからって言っ
たって、本物のカップルみたく寒い中夜中まで延々とおしゃべりなんてしたくないわ』
 時折、日が暮れた後に近所のコンビニとかへ行った時に、自転車を止めたまま長話をす
るカップルなんかを見て、羨ましく思ったことがあったりしたのだが、それはタカシには
知られたくなかった。
「まあ、話すなら教室とかだけど、さすがにこんな時間じゃな。送ってくよ。今日から一
緒に帰ってもいいんだろ?」
 噂を打ち消す為に、ずっとタカシとの接触を断っていて、委員会の後もずっと一緒に帰っ
たことは無かった。タカシの問いに、静花は小さく頷く。
『ええ。むしろ、その方が自然だわ。私達……付き合い始めた事になったんだから……』
 そして、自分の言葉に後押しされる気分で、静花は右手をタカシの左手にそっと触れさ
せた。タカシがちょっと驚いた様子で静花の方を見る。
「えっと……何?」
『……付き合っているなら、帰る時に手を握るくらい、普通じゃないの?』
 タカシに顔を向けず、あくまで義務的な口調で誘いを掛ける静花に、タカシはついいい
のかと問い質したくなった。しかし、その気分をグッと抑えて頷くと、静花の手を握る。
すると静花の手がタカシの手の中で動き、指を絡めてきた。
『……こんな感じ……でいいのかしら?』
 顔を彼に向け、確認する静花の顔に、タカシはとてつもなく愛おしさを感じてしまう。
その感情を静花に知られないように苦労して、タカシは穏やかに頷いた。
「いいんじゃないかな。カップルだったら……」
『そう。なら、帰りましょう』
 静花に促され、手を引かれる。慌てて後を追うように歩を進めつつ、タカシは静花と共
に、家路についたのだった。

56 :
『い……委員長っ!! マジマジ? マジでーっ!!』
 翌朝、静花が既に教室の椅子に座り、本を読んでいると、突風のようにポニーテールを
靡かせつつ、友子が教室に飛び込んできて静花の傍に詰め寄ってきた。
『やかましいわね。朝から大きな声出さないでよ。みっともないわよ、友子』
 どうせ内容は分かっているのだからとため息をつきつつ、静花は顔を上げた。しかし友
子は、ブンブンブンと頭を振ると、グイッと静花に顔を近付けて、唾を撒き散らす勢いで
まくし立てる。
『これが驚かずにいられますか!! 委員長、別府君と付き合い始めたんだって? 一体
どういう風の吹き回しよ』
 辺り構わぬ声の大きさに静花はしかめつらしい顔をして、友子を睨み付ける。すると英
子も、それを聞きつけ慌てて飛んで来た。
『うっそー!! 委員長ってば、別府君と何の関係もないってずっと言ってたじゃん。やっ
ぱそれってウソだったんだっ!!』
『嘘じゃないわよ。少なくとも昨日の夕方までは、何の関係も無かったわよ』
『じゃあ昨日の夕方なんだ。ね、ね? 一体何があったのか、教えてよ』
 勢い込む英子を無視するように、静花は友子をあごでしゃくって指した。
『友子の方が良く知っているんじゃないの? 情報通なんだし』
 すると友子は、いやいやいやとばかりに首を振ってみせた。
『さすがに本人よりは知らないわよ。何か、別府君が委員会の後に呼び出して告ったって
聞いたけど、それ受けたんだ』
 その問いに、静花は冷静に頷いた。
『ええ。今のところ断わるほどの理由は無かったから。一緒にクラス委員やってるからっ
て、別に全然彼の事も知らないもの。私のプライベートを邪魔しない範囲であれば、別に
構わないって、そう答えたわ』
『で、で。どんな感じだったわけ? もしかしてもう、キスくらいはしちゃったとか?』
 調子に乗る友子に、静花は呆れた様子で首を振った。

57 :
『そんな訳ないでしょ? 私からすれば、あくまで試しで付き合ってみる程度の気分何だ
から。別に別府君が好きとか、そんなんじゃないのに、そんな事する訳ないじゃない』
『でもでも。何か昨日は手を繋いで仲良く帰ってたとか。何か親密な雰囲気だったって情
報もあるよ』
 友子の情報収集能力の高さに、内心感心してしまいつつも、あくまで冷静に静花は頷いた。
『だって、別府君が繋いでいいかって言うから。綺麗にしてさえいれば問題ないわよって、
それだけよ。別に、手を繋いだからって妊娠する訳でも、病気に罹る訳でも死ぬ訳でもな
いし』
 そう答えつつ、静花は教室の入り口が騒がしくなったのでそっちを見る。するとタカシ
が、友達と一緒に騒ぎながら入って来た。肩や頭を叩かれ、冗談っぽく周囲から責められ
つつ、照れたように受け答えしているのを見ると、タカシも同じように付き合い始めた事
を茶化されているらしい。
『おー。旦那様のご登校ですよ、委員長。ていうか、一緒に来なかったんだ』
『私は朝早いもの。起きれないのに無理して一緒に来る必要ないわよって言っといたから』
 英子に問われて、視線を戻す。いつの間にか、他の女子も周りに集まっていて、静花の
周りには人垣が出来ていた。
『ま、とりあえず今日はお祝いだわ。それとも、早速別府君と約束とか?』
『彼が誘えばね。あと、祝って貰う必要なんて無いから。私はあくまで付き合ってもいい
的な気分でしかないんだから、変に気を回す必要ゼロだし』
 後で別府君にメールしよう。それで、二人でお茶でもする事にしよう。その方が、友達
たちに囲まれて質問攻めに遭うより余程マシだと静花は考えた。
『いやいやいや。委員長の初の彼氏誕生を祝わずして何を祝うって言うのよ。何だったら、
今週末に大々的にやっちゃおうか? カラオケとか行ってさ』
『委員長の家にしようよ。それこそクリスマスを凌ぐパーティーにしてさ』
『それいい。委員長は場所さえ提供してくれればいいからね。全部あたしらが準備するからさ』
 周囲の勝手な盛り上がりっぷりに、静花は呆れてため息をつく。しかしこれも最初だけ
だ。この状況に慣れれば、きっと周囲も普通になって、そうすれば騒ぎも静まるだろうと、
静花は諦観した気持ちで周囲の盛り上がりを見つめるのだった。

58 :
以上です。
終わりというか始まりというか

59 :
GJ!
これ絶対静まらないよね

60 :
gj!

61 :
「ぅん……あれ?俺なんで教室で寝てたんだ?」
「しかも誰も居ない、なんだこりゃ?」
『(タカシ…タカシ聞こえる?)』
「なんだ!?ちなみの声が脳内に直接!」
『(話を聞いて…世界は………滅びた)』
「はぁ?意味が分からん、それと当たり前の様にテレパシーを使うな」
『(信じられないのも分かる…でも事実…沢山の人が死んだ…科学と魔術の融合により私は大丈夫だけど…タカシは危ない…早く逃げて)』
「なん…だと…」
「山田も委員長も皆も、そっか…………」
『(タカシ…辛いだろうけど今は…)』
「山田ぁぁぁぁぁ!!!!貸したエロゲー返せぇぇぇぇ!!!!巫山戯んな!!畜生が!」
『(……)』イラッ☆
ガシャーン!
化物【━━━━━】ウゾウゾ
「何か来たぁぁぁ!!」

62 :
『(タカシ…逃げて!)』
「逃げるって何処に?」
『(場所は私が指示するから…早く)』
「わかった、頼むぞちなみ」
【━━━━】ウゾロウゾロ
「何か増えてる!」
『(そこを左に…少し行けば結界がある…)』
「おおお、何とかなりそうだぞ、ナイスアシストだ。と言うより、ちなみがいないと間違いなく死んでるな俺。」
「(逃げ延びる事ができたら礼を言わないとな。いや、ちなみは命の恩人だ、そんなんじゃ足りないな)」
『(フッフッフ…順調順調…本当は科学と魔術の融合により夢を操作されていると知らずに、ププー)』
『(まだ序盤とも知らずに…このままいけば目が覚める頃には私なしでは生きられない体に…ww)』
「おい」
『(何?結界はまだ先だよ)』
「全部聞こえてたぞ」

63 :
「と言うかダダ漏れてた」
「夢なんだな、これ。」
『(えーっと…あの…)』
『(えいっ)』☆
(^ω^)おっおっ
「山田、生きてたのかって違う、夢なんだからそもそも死んでないんだ」
触手化物【━━━━】ウンゾロウンゾロ
(^ω^)おっおっ
「なにこれ、」
【━━━━】ウンゾロウンゾロ
(^ω^)おっおっ
【━━━━】ウンゾロウンゾロ
(^ω^)おっおっ
【━━━━】ショクシュウニョーン
(^ω^)おっおっおおおおおおぉぉぉぉぉ
「嫌ぁぁぁぁぁぁ」

64 :
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「酷い夢を見た、だが不思議と内容を覚えていない。記憶から抹消するレベルの悪夢ってことか、寝汗がすごい」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『一週間も頑張って書いたシナリオが殆ど無駄になった』
〜終われ〜

65 :
ちなみんwwww
GJ!

66 :
山田カワイソスw
次のシナリオはよはよ

67 :
やっと書き込める!
みんなGJだぜ!!
厨房のころからこのスレ見ててそんな俺も20歳…

68 :
お題
つ・ツンデレに若いなって言ったら
 ・静かで喧騒の少ない場所を好むツンデレ

69 :
普段冷静な娘が取り乱して突拍子もない行動に出るのっていいなぁと思いました。
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun2766.txt

70 :
>>69
すまぬ、前の名前欄が残ってた。無視しておくれ。

71 :
>>67
お前は俺か

72 :
お前らみんな若いのな
お題・三十路ツンデレにババァ結婚してくれって言ったら

73 :
>>69
リナ可愛いよリナ

74 :
>>69
GJ!!
お嬢はやはりいいwwwww

75 :
>>69
こんだけ取り乱すとかかわいすぎるwww
GJ!!

76 :
ちっと7レス貰います

77 :
・ツンデレを酔わせて本音を聞き出したり乱れたり姿を見ようとしたら【前編】
[さあ、飲むぞーっ!!]
「……何なんだよ。友子のこのテンションの高さは」
【うーん…… 友ちゃんって飲む時はいつもテンション高いから……】
『で、一体何の集まりなんですか。今日は』
[そんなの決まってるじゃない。前期試験突入の壮行会よ。これから20日間にも及ぶ長い
戦いなんだから、景気付けにガツッと一杯やっとかないと]
「一杯って、友子の場合はたくさんって意味の方なんだよな…… 時間制限なしの」
[なーにごちゃごちゃ言ってんのよ。おつまみだってたくさん準備したし、お酒も大量に
買っといたから。あ、もちろん予算は後で請求するけど。でも、女子の手作り料理だって
あるんだから、食べられるだけ幸せと思いなさいよ]
【友ちゃん料理下手だから、ほとんど僕がやったんだけどね…… 枝豆茹でたのとチーズ
の盛り付けくらいかなあ】
[山田うるさいっ!! 黙ってれば価値が上がるのに、山田の手料理になったらそれだけ
で暴落しちゃうでしょ]
『ちなみに私は何もやってません。明日からの試験勉強に没頭しようとしていたのに、い
きなり来いって友子に呼び出されて、さっき着いたばかりですから』
[細かい事はごちゃごちゃ言わない。ほら、乾杯するわよ]
「まあ、集まっちまった以上は飲むしかないな。はい、敬ちゃん」
『別府君のお酌ですか…… まあ、このメンバーだと、誰に注いでもらっても大差ないですけど』
[そんな嫌そうな顔しない。ホントは嬉しいくせに]
『バカな事言わないで下さいっ!! 何が嬉しいのか、さっぱり意味が分かりません。あ、
そのくらいでいいですから。じゃあ、別府君もどうぞ』
「あ、ありがとう。敬ちゃん」
[ヒューッ!! 仲良いわねえ。妬けるわあ]
『いつか友子は殺します。あ、山田君もほったらかしじゃないですか。はい、どうぞ』
【ありがとう。友ちゃんのはもう注いどいたからね】

78 :
[当たり前でしょ。あたしのグラス空のままにしといたら許さないからね。ちゃんと見計
らって注ぎなさいよ]
【分かってるよ。友ちゃん、ピッチはあまり早くしないようにね。いつも酔い過ぎて気持
ち悪くなっちゃうんだから】
[山田のクセに、余計な心配しない。はい、カンパーイ!!]
「【カンパーイ】」
 カチンッ!!
「ゴクッ……ゴクッ……プハアッ!! やっぱ美味いなー、ビールは。ずっとビール風飲
料だから、マジもんのは久し振りだ」
【こういう集まりだもん。やっぱちゃんとしたのじゃないと。ほら、敬子。アンタだけじゃ
ない、飲み干してないの。一杯目くらいはグーッと行っちゃいなさいよ】
『炭酸は苦手ですし、そもそも私はお酒あまり強くないっていつも言ってるじゃないです
か。飲みの強要は犯罪ですよ』
【固い事言うなあ。一杯目くらいでさ。まあいいや。ほら、飲んで飲んで。ビール飽きた
ら焼酎とかウォッカもあるからさ。遠慮しないでたっぷり飲んでいいからね。お題は割り
勘なんだから】
『友子に付き合って飲んでたら、それこそヘロヘロにさせられますから、それは勘弁です。
それに、山田君の部屋を貸して貰って飲んでいるんですから、飲み過ぎて帰れなくなるな
んて事態も避けないといけませんし」
[大丈夫大丈夫。山田なんて人畜無害だから危険なんてなんもないし。むしろここからな
ら学校も歩いて行けるから楽よ]
『友子は山田君ちに入り浸ってますからね。それに、そういう関係だからそういう事も言
えるんでしょうけど、私は山田君とはそんな深い仲じゃありませんから。向こうだって気
を遣うでしょうし』
[んなっ…… あ、あたしだって別にそんな深いとかそんな事ないわよ。この部屋って古
いけどそれなりの広さがあるし、使い勝手が良いから寄ってるってだけで、へ、変な事と
か何にもしてないし…… みんなと同じ、ただの部活の同期ってだけなんだから…… ほ
ら、そこ!! 男子同士で話し込んでないのっ!! せっかく2対2でセッティングして
んだから、もっと男女で会話しないと]

79 :
『……逃げましたね』
【るさいっ!! 別府君、ちょっと来て。まだ向こうにパスタサラダとかあるからさ。空
いたお皿運んで入れ替えないといけないし、枝豆の追加も茹でるから】
「何か友子のやつ、いつも以上に仕切るなあ……」
【先輩がいないからね。確かに今日は何か妙に張り切ってるけど、こんなものじゃない】
[人の事、知ったような口きかないのっ!! ほら、別府君。行くわよ]
「ほーい。じゃあ、ちょっと労働してきます」
『…………』コクッ……
【あ、静宮さん。ビールでいい? それとも焼酎とか、ジュースで割る?】
『ビールでいいです。ゆっくり飲む分には、そんな嫌いじゃないですから』
【……タカシの事、気になる?】
『バッ……バカな事言わないで下さい。友子だけじゃなく、山田君まで…… 別に別府君
の事なんて、全然気になんてしてませんから。単にその……ちょっと、場が持たないとい
うか…… 申し訳ないですけど』
【そうだよね。あんまり僕と二人きりで話すなんてないし。気にしないで。何か共通の話
題でもあるといいんだけど】
『うーん…… そうですね…… じゃあ、一つ聞いていいですか?』
【いいよ。会話になるようなネタだったら、何でも】
『友子って、普段ここに来てどんな事とかしてます?』

[いい? 別府君。今日は敬子をトコトンまで酔わせるわよ]
「は? 何でまたそんな事するわけ?」
[決まってるじゃない。酔わせてあの子の鉄の仮面を剥がすのよ。もう女子同士で飲んで
もさ。全然恋バナとかしないし、振っても叩いても揺さぶっても何にも出て来やしない。
ここは一発組んでさ。あの子を落とそうよ]
「いや。組むっつったって…… 本人が嫌がってるんだったら、そっとしといた方がよく
ないか?」
[あ、いい子ぶってる。ホントは知りたいくせに。別府君は敬子に興味あるんでしょ? 誰
が好きかとかさ]

80 :
「へ? お、俺が? いや別にそんな事は無いけど……っつーか、何で?」
[嘘。何だかんだで敬子と一番良くお喋りしてるくせに。コンパとかでも気付いたら二人
で飲んでたりして、他の男子にからかわれながら引っ張られたりしてるじゃない。女子の
間ではもう既成事実になってんだから。それとも全く興味ないって言える?]
「い、いや…… そんな事は無いっていうか、敬ちゃん狙いって結構いっぱいいるだろ?
美人だし、清楚な感じだし……」
[そうでもないわよ。美人だけどとっつきにくさを感じてる男子も結構多いもん。こう見
えてもあたしのコンパでの情報収集力は凄いんだから。誰が誰に興味あるとか、結構分かっ
ちゃってるんだから]
「そ、そうなのか? じゃあ山田は?」
[アイツの事なんてどーだっていいっての。肝心なのは別府君と、敬子なんだから。どう
よ。ベロベロに酔わせて本音トーク聞きたくない? 意外とエロッぽい乱れ姿とか見せて
くれるかもよ]
「あー……うー…… 大丈夫かな? 起きてボロクソ言われて、却って嫌われたりしないか?」
[大丈夫よ。骨は拾ってあげるから。ほら、男の子は度胸が肝心よ]
「それって何の救いにもなってねーだろ…… でも、あんま飲ませてヤバくなったらさす
がに不味いからな。ほどほどにだぞ」
[分かってる。そこら辺は気をつけるからさ。じゃ、準備して行こうか。ちょうど枝豆も
茹で上がったし]

[お待たー。あれ? 結構話弾んでる?]
『ええ。意外と山田君って話し上手なんですね。驚きました』
「静宮さんも聞き上手っていうか、知らない事でも興味もって聞いてくれるからさ。意外
と話しやすいなって」
[ほー。宜しいじゃないですか。仲のいい事で。取り持ったあたしに感謝しなさいよ。特に山田]

81 :
【分かってるよ。友ちゃんが気を利かせてくれなかったら、こんな風には二人で話せなかっ
たと思うし、これからもこういう機会があった時に間が持てるからね。感謝してるよ】
『ところで、何気に友子、少し機嫌悪くないですか?』
[は? 何であたしが機嫌悪くなんのよ。意味分かんないわ。まさか敬子に嫉妬してると
か言いたい訳? そんな事ありえないわよ。山田なんて全然興味ないし]
『そうですか? その割には眉間が険しいですけど』
[無いってば!! これは敬子が変な事言って来るからでしょ? あたしは別に山田が誰
と何を話そうが関係ないしっ!!]
『ほら、怒ってます。いつも私に色々と変な事聞いてくる時は楽しそうにしているくせに、
自分が当事者になるとやっぱり機嫌悪くなるじゃないですか。今のはちょっとした仕返しです』
[なっ…… 敬子のクセにあたしをからかうとは、十年早いのよ。あー、もう。今の一言
が一番あったま来た。ほら、飲みなさい。今日は容赦しないからね]
『冗談言わないで下さい。友子のペースに付き合っていたら、胃が幾つあっても足りませ
んし。勘弁して下さい』
[いーや。勘弁しない。とりあえず、敬子と山田の新たな縁に乾杯で。ほら、あんた達も
杯上げて]
「え? それ、俺らもやんのかよ」
[当たり前でしょ? はい、かんぱーい]
【仕方ない。やるよ、タカシ】
「おー…… つか、下手したら俺が先潰れるんじゃないかと……
 カチンッ!!
[あーっ!! 美味いっ!! でさ。二人は一体何を楽しそうにしゃべってたわけ?]
『別にわざわざ言うほどじゃありません。ちょっとした世間話です』
[えー。隠し事はなしよ。隠すなら一杯ね。はい、飲んで]
『ちょっと!! それ、どんなルールですかっ!! 勝手に決めないで下さい』
[だって、友達同士なのに隠し事なんて酷いじゃない。やっぱ、これは一杯飲むしかない
でしょ? ねえ、別府君]

82 :
「へ? あ、ああ。そうだな。とりあえず山田も一緒に飲んどけ。それともお前がしゃべるか」
【ちょ、ちょっと待ってよ。僕も巻き添え?】
[当たり前でしょ? ほら、答えないなら二人で乾杯して]
【うーん…… こうなると友ちゃん、引かないからさ。とりあえず飲もうよ。静宮さん】
『すごく納得が行きませんけど……じゃあ』
 カチンッ…… ゴクゴク……
『フウッ…… 飲みましたよ。じゃあ、こっちからも聞かせてもらいますけど、キッチン
で別府君とどんな話していたんですか? 人に飲ませるだけ飲ませておいてそっちは話さ
ないとか無しですからね。答えられないなら一杯ですよ』
[その前に、まず人に質問したいなら、一杯飲んでからじゃない? でないと誠意が見え
ないなあ]
『んなっ!? そ、そんなのズルいです。大体そっちは何もせずに勝手に聞いてるじゃな
いですか。無効です。却下です』
[あ、そうだったね。じゃあ、別府君。一杯飲んどこうか。これ、さっき敬子に聞いた分
ね。はい、かんぱーい]
「かんぱーい……」
 ゴクッ……ゴクッ……
[はい、飲んだわよ。じゃあご質問どうぞ。もちろん、一杯飲んでからね]
『う…… べ、別にいいですよ、もう。そこまでして聞きたい話題じゃありませんし』
[あれー? 今更前言撤回しちゃうわけ? 人に飲ませるだけ飲ませといてそれはないわ
よねー。じゃあ、嘘ついた罰として一杯いっとこうか。山田も連帯責任で]
『何ですかその無茶苦茶な論理はっ!! 全く意味が分かりません!!』
[だーって、難癖つけといて、自分の番になったら身を引くとか、やっぱ人として有り得
ないよねー。ねえ? 別府君]
「うーん…… まあ、やっぱ一度聞いた以上、引っ込めるってのは無しじゃね? まあ、
ペナルティーだよな」
『信じられませんっ!! つまり、別府君は友子の味方って事ですね? いいですよ、別
に別府君がそっちに付こうが、私は一向に構いませんから。山田君、飲みますよ』

83 :
【え? ぼ、僕はいいけど静宮さん大丈夫? 僕が二杯飲んでもいいけど……】
『いいですね。そういう男らしいのって好きです。けれど、私だって引っ込んでいられま
せんから』
 グイッ……
『はい、飲みましたよ。これでいいんですよね? これで』
[おー。いい飲みっぷりだわ。いつもは可愛らしくちまちまと口付けてるだけのクセにさ。
いけるんじゃん]
『今のは気合で行っただけです。あと、普通に飲んでるだけなのにぶりっ子扱いは失礼で
すよね? これってペナルティーじゃないですか?』
【だよね。じゃあ、僕もこれから飲むから3人で乾杯で】
「待て。今のは友子の失言だろ? 俺も飲むのかよ」
【だって連帯責任だよね? 静宮さんもそう思うでしょ?】
『当たり前です。当然、別府君も飲んでもらいますから』
[(小声で)仕方ないわよ。向こうにも行くところまで行って貰わなきゃいけないんだから
さ。こっちも退く訳には行かないわよ]
『むっ…… 何か、仲良さそうに内緒話とか。それもペナルティーですよね?』
【かなあ……? まあ、静宮さんが言うなら、僕も賛成しとくけど】
[やっまっだあああああっ!! こうなったら別府君。徹底抗戦よ。あのスカした眼鏡女
をベロンベロンにして、恥ずかしい酔態をたっぷり写真にとって部のみんなに後悔するからね]
『上等です。そうやってムキになればなるほど、こっちの思うつぼですし。明日の朝は頭
痛と吐き気で、私を潰そうとしたことを後悔させてあげますから』
「……おい、山田。大丈夫なんか、これ?」
【さあ……多分、もうダメかも……】

次回、中編に続く
良い子はこんな飲み方しないようにね

84 :
wktk〜!!

85 :
地震でかつみんが抱きついてきた。
おさまったら何故か殴られた。

86 :
>>77-83の続き投下行きます

87 :
・ツンデレを酔わせて本音を聞き出したり乱れたり姿を見ようとしたら【中編】
[で、どーらんよ? ほんとーのトコはさ。別府君のこと、何ろも思っへないっへの?]
『だから言ってるじゃないですか。何にもないですって。さっきから何度も答えてるじゃ
ないですか』
[うーっ……ら、か、らあっ!! 気持ちのもんらいらっての!! あたひはしょーじき
にいっらのにさ……このバカがゆうきらしへくれたら……いつだってこたえるりゅんび、
出来へるのにーって]
【うぐっ!! ううう……うーん……】
『ちょっと。山田君寝ているのに蹴飛ばすとか、酷くないですか? ほら。今の、ペナル
ティーですよ』
[うーっ……いくらでも飲んじゃるーっ…… って、べっぷのバカはー? あいふのふぇ
いれあらひが2杯も3杯ものまひゃれひゃって……]
『別府君ならトイレから戻って来てません。さっき、友子と入れ替わりに入ってからずっとです』
[どんなはなひひてたのよー? ふたりれさ。おひえろーっへ]
『さっきも答えたじゃないですか。これまでの恋バナとか、恋愛の失敗談とか、憧れの人
とか、好みのタイプとか、そんな事ですって。酔い過ぎて頭回ってませんね?』
[うふーっ…… 今の、ペナルティー? なら、もういっぱい飲むー]
『そろそろ止めた方がいいですよ。別府君もトイレから出て来ないですし…… ちょっと、
様子見てきますね?』
[あ、こらあっ!! あらひが飲むトコちゃんと見れってえ〜……]
 コンコン。
「ヴーッ…… ゴメン。もぢょっど……まっで……」
『大丈夫ですよ。急がなくても入りたい訳じゃないですから。あまりにも長いから、ちょっ
と様子を見に来ただけです』
「あ…… じずみやさんか…… わりぃ……もうずぐ出れるから……」
『無理しないで。本当に具合悪いようだったら、救急車呼びますよ』
「いらないいらない!! ぞごまでじゃないっで…… いづものごとだし……」

88 :
こんな時間にwww

89 :
『そうですか。大丈夫ならいいんですけど』
「ごべんな。心配がげて…… うん。もう大丈夫だから」
『じゃあ、待ってますね。山田君は早々に沈没しちゃいましたし、一人で友子の相手をす
るのは何気に大変ですので』
「ウーッ…… 分がった……努力する……」
『友子。別府君、もうすぐ戻って来れるそうですよ。まだちょっと気持ち悪そうでしたけ
ど、しっかりしてましたから、多分大丈夫かと……あら』
【スーッ……スーッ……】
『寝ちゃってますね。山田君に寄り添うように…… 記念に一枚撮っておきますか』
 ピッ……パシャッ!!
『隠し撮りって、少々道徳にもとる気もしますけど、友子はいつもやってる事ですからね。
いざという時に使えるように取っておきましょう』
 ジャー……ゴポポポ……
「うー…… きぼちわるっ……」
『あ、出て来ましたね。どうですか? 体調は』
「いや。ちょっと気持ち悪いけど…… まだ大丈夫……かな? うん」
『そうですか。なら、迎え酒とかいかがですか? 私の特製ですよ』
「うは。まだ飲ませる気かよ。つか、友子まで潰れてんじゃん。幸せそうに寄り添いやがっ
て。このリア充め」
『ダメですってば。別府君まで山田君の頭を足蹴にしたりしちゃ。寝てるからって可哀想ですよ』
「だってムカつかね? 女の子とくっ付いて寝てるなんてさ。まあ、この二人ならそんな
んだろうとは思ってたけど」
『とにかく。二人はいいですから、私のお酒を飲んでください。ほら』
「あー、はいはい。あれ? 静宮さん。自分のグラスは?」
『この期に及んでまだ私に飲ませる気ですか? 酷い人ですね。別府君って』
「あ、いやいや。一人で飲むのも寂しいかなーって。別に酒じゃなくてもウーロン茶とか
でもいいし」

90 :
『いいですよ。飲めと言うならいくらでも付き合ってあげますよ。別府君が作ってくれる
ならですけど』
「よし。じゃあ、何にする? あと、焼酎一本とジンくらいしかないけど」
『じゃあ、ジンをソーダ割りで。それにしても、随分飲みましたね』
「だな。ビールはあんだけあったのに全部飲み切ったし、ウォッカも一瓶開けちゃって、
焼酎も二本開けたしワインも赤白飲み切ったし……」
『我ながら呆れますよ本当に。これだけ飲めば、吐くのも当たり前です』
「その割には静宮さんって、しっかりしてるよな…… はい、これ」
『ありがとうございます。とりあえずは乾杯で』
「はい、乾杯」
 カチン。
『コクッ……コクッ……ふう……』
「ゴクッ…………ゴクッ…………」
『いいですよ。本当に杯は干さないでも。ゆっくり飲んでくれれば』
「ありがとう。静宮さんは結構飲んだね。まだまだいける感じ?」
『はい。何気に家系的にはアルコールには耐性がある方なので、まだ全然平気です』
「へえ。何か意外だな。いつも部活のコンパとか飲み会でもそんなに飲んでないみたいだ
し、皆にもあまりお酒は強くないって言ってなかったっけ」
『だって、飲み過ぎると太りますから。今日だって友子の挑発に乗らなければここまで飲
むつもりはなかったんですけど、もう割り切ってトコトンまで行って潰してやろうって思って』
「アハハ。お見事だね。まさに騙し討ちって感じ? 弱いフリして狙い打つって」
『山田君は気の毒でしたけど、友子は自業自得ですから。おかげ様で面白いネタ話はいっ
ぱい聞けました。別府君がトイレでゲーゲー言ってるうちに』
「うぐ。最後の一言余計じゃね? でも、これでからかわれても仕返しのネタには困らないって」
『おかげ様で。二対一じゃ、さすがの私でもここまでは潰せませんでしたから。ちょっと
感謝してます』

91 :
「うーん…… ここで静宮さんに感謝されるってのもなあ…… 何か敵に塩を送ったみた
いで微妙なんだけど。でも普段褒められる事ってないから得したような気分でもあるし……」
『そうですね。でも、今だったら褒めますよ。いくらだって』
「マジで? 酒に寄った勢いとか? そういえば、普段よか結構……丸い感じ、だしな」
『別府君が、私を酔った事にしたいならそれでもいいです。それなら、酔った私にどんな
事を期待したいですか?』
「え、えっと…… そう、だな……もっと褒めて貰うとか……」
『そうですか。じゃあ、まずはお酒の割り方が非常に私好みで好きです。ほら、さっきの
ももう空ですし』
「へ……? あ、ご、ごめん。気付かなくて。すぐ作るよ」
『別に怒ってる訳じゃありません。美味しいですって褒めてるだけですから』
「そう言って貰えるのはありがたいけど…… 同じでいい?」
『はい。是非そうして下さい』
「あ。何か笑顔でねだられるのは嬉しいかも。他に何か褒めてくれる事ってあるの?」
『たくさんあります。けど、その前に質問したから一杯ですね』
「げ。マジで。まだやんのかよ。それだったら、さっきの静宮さんのも質問に入らないか?」
『何を褒めて貰いたいかって聞いたことですか? 飲んでもいいですけど、別府君の作っ
てくれたソーダ割りがもったいないですから』
「うぐ。そう言われると弱いなあ。じゃあ、せめてお酌。焼酎ロックで行くから」
『じゃあ、2フィンガーくらいで…… はい、どうぞ』
「じゃあ、乾杯だけ一緒にやってくれる?」
『ええ。いいですよ。じゃあ、別府君の男気に』
 カチン。
「プハアッ…… あー……つよっ……」
『さすがですね。これも褒めてあげます。じゃあ、今度は水割りでどうぞ』
「あ、ありがとう。他にはって聞くのは一杯じゃないよね?」
『まあ、それだと際限がなくなりますから勘弁してあげます。そうですね。あとは意外に
気が利くところとか……』

92 :
「俺が? そんな所あったかな? いや。確かに自分でも意外だけど、例えばどんな?」
『部に勧誘されて、同期生で最初に声掛けてくれたの別府君だったんですよ。覚えてませ
んか? 何となく会話に入っていけなくて、先輩達がいなくなってからポツンとしてたら、
他の女の子に引き合わせてくれて。おかげで皆と仲良くなれて感謝してます』
「ああ。何かあったような…… でもまあ、俺が声掛けなくたって、そのうち誰か女子が
話し掛けただろうけどさ」
『私が一人でいるところを見かねて気を利かせてくれたってのが重要なんです。他にも些
細な事ですけど、私が部室に来た時、席を詰めて空けてくれたり、暑いなって思ってたら
窓を開けてくれたり、重い機材とかは絶対に女子に持たせませんし』
「まあ、そんなの誰でもすると思うけど……」
『出来ない人は出来ないんです。気付くって事が私は重要だと思うんですけど。たまたま
じゃなくって、毎回出来るって凄いと思いますよ』
「いや、その……ありがとう。他には?」
『私は顔だってスタイルだって自信持っていいと思います。服のセンスだって、オシャレ
とまではいいませんけど決して悪く無いですし、むしろ自然体で似合ってますしおしゃべ
りも上手で話を聞いていて楽しいです。運動神経とかすごく良いって訳じゃないですけど、
部対抗の球技大会とか一生懸命で楽しそうで良かったと思いますよ』
「うは。これって絶対酔っ払ってるよな。素面じゃぜってーこんな褒めねーって。勢いで
やってるって分かってても、静宮さんからだと何か照れるよな」
『一応、全部本当の事を言ってるつもりです。もちろんだらしが無いとか、話の内容が下
品だっていつも言ってる事も本当ですけど、でも今のも嘘偽りない気持ちですから』
「いや、その……ありがとう。嬉しいよ」
『本当ですか? じゃあ、他に何を期待します?』
「えっと……そうだな。こういう事言うと、また下品だって怒られるだろうけど……酔う
と、ちょっと大胆になるとか……?」
『それって……こんな感じですか……?』

後編に続く

93 :
>>92
大胆にだと!?(ガタッ
ちょっと続き全裸待機するわ

94 :
>>85
「勝美さん?」
「……んだよ」
「地震は、治まったみたいだよ?」
「そうだな。だから?」
「え〜と、そろそろ離れたも大丈夫だよ?
「バカヤロウ。それだとオレが地震が怖くってお前に抱きついたみたいじゃねぇか」
「違うの?」
「違うね。たかだか地震程度でオレが取り乱すわけねぇだろ」
「いや、思いっきり『いやあぁぁぁぁっ! ゆっ、揺れてるよおぅぅぅ!!』とか言ってたような」
「幻聴だな」
「ここまで堂々としらばっくれるのも凄いな。じゃぁ、なんで抱きついてきたの?」
「特に理由なんかねぇよ。か、仮にもお前オレの旦那だろうが。抱きつこうが殴ろうがオレの勝手だ」
「ほうほう。つまり、勝美さんはオレに抱きつきたくて仕方がなかったと。それがたまたま地震のタイミングと被ったと。そういうこと?」
「ち、ちがうっ」
「じゃぁ、地震が怖くてすがりついたってことじゃん」
「そ、それもちが……!」
「ねぇねぇ、どっちなんですか? 勝美さん」
「うるせぇ!」ドゴッ
「ぐはっ」
「きゅ、急に寝技の練習がしたくなったんだよ!! グラウンドの攻防を堪能しやがれ!」
「それは流石に苦しいのでは……」ギリギリ「あぁっ! 本当に苦しい! 主に関節と靱帯が!」
「くそがあぁぁぁぁぁっ!!」
「らめええぇっ!! 寝技ならベッドの上で性的な意味でえぇぇぇっ!」
「うるせぇっ! オレをからかった罰だ。上下関係をしっかり叩き込んでやるから覚悟しやがれ……」
 ボギュッ
「「あ」」

95 :
――1週間後
「あ、あーん……」E:メイド服
「ノンノン。『あーんして下さい、ご主人様』だろ?」
「そんなん言えるか、変態!」
「あー、痛かったなぁ。まさか妻に利き腕の靱帯ブチ切られるとは思わなかったなぁ」
「ぐっ……」
「弱っちい旦那はこのまま飯も食えずに飢えて死ぬしかないよね。おまけに妻にメイド服着せて喜ぶ変態だもんね。生きる資格ないよね」
「だーーっ! そこまで言ってねぇだろ! あ、あーんして下さい! ご主人様!」
「うむ、くるしゅうない」ドヤァ
「くそぅ……俺としたことが力加減を誤るなんて……」
「ま、勝美からの暴力はいい加減慣れたよ。むしろご褒美だからね」
「……本当に悪かった」シュン
「あ、いやそんなに責めるつもりは……」
「正直、地震よりも、メイド服よりも……お前に嫌われる方が……キツい……」
「デレキターーー!」
「茶化すなって。今回は本当に反省して……ん?」
太平洋プレート「うへへ、いい具合のマントルやのぅ! 日本海溝の奥まで突っ込んだるわ!」グラグラグラグラ
北米プレート「らめぇ! これ以上されたら私のマグニチュード限界突破しちゃううぅぅ!!」グラグラグラグラ
「ひやあぁぁぁぁっ! ゆ、揺れてる! ご主人様、揺れてましゅうぅぅっ!?」
「キャラ崩壊にも程があるだろ! ってやめろ、ギブスの上から抱きつかないでぎゃあぁぁぁっ!!」
 以下無限ループ

96 :
>>95
勝気嫁かわいい

かわいい

97 :
そんなことよりちょっと俺の話聞いてくれよ
梅雨の遅れを取り戻すような雨で不快、俺はツンデレに勉強見てもらってたの
というのも俺等の学校結構な進学校で休み明けテストあってさ
それに悪い点取ると部活動できなくなるからさ、同じ部のツンデレに助けてもらう訳
そんでツンデレのお部屋クーラーガンガンに効いてるから集中して勉強できるよ
して鉛筆動かしながら、ツンデレのお部屋また可愛い小物増えたねって世間話したら機嫌悪くなってさ
どうせ背高いから女っぽくない、どうせ愛想悪いから可愛くない、とか悩みうちあけてくれたの
なら好きな子の悩みを解決するのも男の仕事、ツンデレを女の子扱いする事にしたの
具体的にはお姫様だっこだけど、ツンデレ俺より体大きいからあぐらの上に座らせて疑似お姫様だっこに決定してね
したら顔のすぐ横にツンデレの胸が迫ってきてさ
少しくらい役得あってもいいだろってチラ見してたらいきなり頭叩かれたの
何事かって見上げたらツンデレにバレてたみたいで無言で怒っててさ
何も言わないのが逆に怖いんで赤ちゃんあやすように揺りかごして一日お茶濁したの
それからというもの、日が経つにつれツンデレから疑似お姫様だっこ求めてくるようになってさ
気付いたら全然勉強見てもらってない休み明け怖い、って話

98 :
そんなことよりちょっと私の話聞いてほしいんだけど
梅雨の遅れを取り戻すような雨で不快、私はアイツの勉強見てたの
というのも私達の学校結構な進学校で休み明けテストあってさ
アイツ毎回赤点ギリギリだから、同じ部活のよしみで助けてる訳
そんで自分の部屋じゃ誘惑いっぱいだろうし私の部屋で詰め込んでたんだけど
アイツ手動かさないで部屋のぬいぐるみ増えたの指摘してさ
なんか可愛いもの好きじゃダメみたいな言い草で、確かに私女らしくないけど少女趣味だし憧れもあるのに
して好きな子には言わなくてもいい事言っちゃうなって反省してたらアイツ、自分の膝ポンポンしながら私を手招きしてさ
呼ばれるままアイツの膝に座ったら、私の背中と膝裏に手を回して、お姫様だっこもどき、だって
アイツなりに女の子扱いしてくれてうっとりしてたら、ゆっくり確実に寄りかかってきてね
冷房効きすぎで気分悪くなったのかなって思ったらアイツ私の胸ガン見
このまま放っといたら谷間に鼻突っ込んできそうだったから頭はたいて正気に戻してあげます
したらアイツ鼻歌うたいながら揺りかごして誤魔化してさ、私も気持ち良くってそれ以上追及はしなかったの
それからというもの、せっかく私が見てやってんのに勉強もせずお姫様だっこばっかりしたがって
気付いたらお姫様だっこが生活の一部に組み込まれてる休み明け怖い、って話

99 :
靭帯はヤバイよ洒落ならんよ
GJ

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