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【小説】まりや「『選抜総選挙()ゲーム』……?」


1 :2012/12/30 〜 最終レス :2013/10/18
8/11 1:20
???
佐藤「ルールは簡単。過去四回の選抜総選挙を振り返って不審な点を順番に挙げてくだけ」
中塚「不審な点?」
佐藤「例えば『1。三連年連続で26位』とか」
中塚「なるほど」
佐藤「全員で四十八個挙げたらゲーム終了」
まりや「48!?」
紫帆里「四十八……」
田名部「…………」

2 :
佐藤「自分の番に答えられなかったらチェック、これはパスになる。で、もう一度答えられなければゲームオーバー」
野中「パスは一回だけ……」
佐藤「そう。そして、罰ゲームは……死」
内田「……し?」
野中「?」
佐藤「ゲームオーバーになったら死んでもらうよ」
鈴木「!?」

3 :
中塚「はあ!?」
内田「えっ、えっ、えっ!?」
近野「待て待て待てーい!!」
佐藤「……何?」
近野「ゲームオーバーになったら死ぬんですか!?」
佐藤「さっきも言った通り、この腕輪が作動する」
近野「いやいやいや、ええええええ!?」

4 :
佐藤「他のメンバーが答えられなかったら代わりに答えてもいいよ。何回でもね」
中塚「へえ」
佐藤「あと、他のメンバーに自分のパスを譲渡することができる。自分の命と引き換えにならもう一度パスの譲渡を認める」
まりや(一回しかないパス。前者は余裕がなければできないし、後者はありえない……。でも……)
紫帆里「……その腕輪を着けてるってことはなっちさんとなっつみぃさんもゲームに参加するんですか?」
松原「もちろん」
佐藤「選ばれざる九人全員参加しなきゃ意味ないからね」
田名部(選ばれざる九人? ……圏外!)

5 :
佐藤「ハンデとして私となっつみぃはパスなし。つまり、一回でも言えなかったらおしまい」
松原「まあそんなことはありえないけどね」
佐藤「制限時間は三分。三分経って答えられなければパスになって次の人の番になる」
中塚「三分……」
佐藤「あまりにぶっとびすぎた回答は認めないから。順番は私から時計回り」
佐藤「何か質問ある?」
近野中塚「…………」
内田名部「…………」
鈴木「…………」
ぽかーんと開いた口が塞がらない七人。

6 :
近野「あのー『選抜総選挙()ゲーム』の()って何ですかー?」
佐藤「ggrks」
近野「ぐぐれかす? なにそれ、おいしいの?」
まりや「……聞いてもいいですか?」
佐藤「何?」
まりや「どうしてこんなことをさせるんですか?」
佐藤「このゲームの趣旨?」
まりや「はい」
佐藤「それは……ゲームが終わったら答えるよ」
まりや「……はい」

7 :
佐藤「それじゃあ……」
松原「……」コク
佐藤「『選抜総選挙()ゲーム』スタート……!」
ピッ、ピッ、ピッ。壁にかけられたタイムキーパーがカウントダウンを始める。
――どうしてこんなことになっちゃったんだろう……

8 :
X時間前
8/10 22:00
B5thシアターの女神公演後楽屋
美優紀「お先に失礼しまーす! お疲れ様ですー!」
まりや「みるきーお疲れー」
美優紀「あっ、まりやんぬさん。ブ○カ九月号見ましたよ〜」
まりや「あー、みるきー表紙だったよね。ビキニすっごく可愛かったよ」
美優紀「いえいえ、そんなことは……じゃなくて! まりやんぬさんが載ってはったの読みましたよ〜。めち
ゃめちゃ可愛かったです!」
まりや「いやー照れるなー」

9 :
美優紀「正直私チームBに来るまであまりまりやんぬさんのことを知らなかったんです。でも、こんな可愛い人がいてビックリしました。スタイルもよくて、ダンスもすごく上手で、あの記事に載ってた上を目指す気持ち。尊敬します!」
まりや「そうかなー?」
美優紀「これから一緒に頑張っていきたいですし、もっと仲良くなりたいです! というわけで今度一緒にちゃぷちゃぷしてくれませんか?」
まりや「うん、もちろん!」
美優紀「ありがとうございます!」ニコ
まりや「……!」ドキッ
美優紀「それではー」
まりや「ばいばーい」
まりや(釣られた?)

10 :
佐藤「まりやんぬー」
まりや「なっちさん」
佐藤「この後話したいことがあるんだけど、いいかな?」
まりや「いいですけど……何ですか?」
佐藤「ちょっとね……」
まりや「?」
メンバーは次々に帰宅し楽屋には佐藤、近野、まりや、紫帆里の四人だけになった。
近野「なっちさーん、話って何ですかー?」
佐藤「うん、その前に……ちょっと待ってて」
紫帆里「話ってなんだろ……」
近野「珍しいよね、この組み合わせ」
まりや「そうだね」

11 :
近野「なっちさん遅いなー。もー寝るぞー?」
まりや「こらこらっちかちゃん」
近野「zzzz……」
まりや「ってほんとに寝た! ねー、しほりーん」
紫帆里「すぅ……すぅ……」
まりや「しほりんも!?」
まりや(いくら公演終わりで疲れてるからってこんな急に眠るなんて……なんだか……私、も……)

12 :
中塚「…………んぬ。まりやんぬ!」
まりや「んん……はっ! ともちゃん! ……ここはっ!?」
中塚「分からない……。私も起きたら何が何だか」
まりや「……?」
何もない部屋に九人のメンバーがいる。
壁には大きい鏡とその上にタイムキーパーがかけられている。
全員の左腕には見たこともないごっつい機械の腕輪がはめられている。
自分の置かれた状況が理解できていない。ある二人を除いて。

13 :
佐藤「はーい、皆起きたねー?」
まりや「なっちさん!」
内田「ここどこなんですか?」
野中「何ですかこの腕輪? 外れない……」
近野「えー今何時ー?」
中塚「知るかよ」
田名部「ドッキリ?」
松原「静かにしてー。今から説明するからー」
まりや「! なっつみぃさん」
紫帆里「……」

14 :
佐藤「この腕輪なんだけど無理に外そうとしたり壊そうとしたりしないでね。作動して高圧電流が流れて感電死するから」
内田「いいっ!?」
中塚「はあ!?」
田名部「へ?」
野中「……」ポカーン
佐藤「さて、この腕輪を外す方法は一つしかない。あるゲームにクリアしてもらう」
まりや「ゲー……」
紫帆里「……厶?」
佐藤「名を――」

15 :
佐藤→野中→田名部→中塚→まりや→紫帆里→近野→内田→松原→
8/11 1:30
???
1巡目
佐藤「例で1言ったから、みちゃ2」
野中の腕輪の二つあるのランプの一つが点滅する。
野中(ガチチヤレ? それとも週刊? いくらなんでもガチすぎるでしょ。てか、この企画の議題いいの?)
野中「2。三年連続で才加ちゃんの次に亜美菜ちゃん……?」
佐藤「認める。次、たなみん3」
田名部(マジなんなのこれ? ドッキリにしては異質っていうか異常だなぁ。仕掛け人がなっちさんとなっつみぃさんってことでおk?)
田名部「3。四年連続で順不同だけどたかみなさんとこじはるさんが連番……」
佐藤「……認める。次、クリス4」

16 :
中塚「4。今年、SKEとNMBの2トップが連番? しかも速報もだった! できすぎてる!」
佐藤「認める。次、まりやんぬ5」
まりや「えー、何があるかなー……」
まりや(大きい鏡、多分あれマジックミラー。向こうからカメラ回してるんだろうなぁ。にしても……おかしい)
まりや「ご。ジンクス。一回目〜三回目の総選挙で速報1位だったら開票2位、速報2位だったら開票1位を三度繰り返している」
佐藤「認めるよ。次、紫帆里6」
紫帆里「はい。えっと……」
紫帆里(大きすぎるマジックミラー。この部屋、まるで映画の実験室みたい……)

17 :
紫帆里「六。珠里奈、去年と比べて速報から謎の爆上げ。今年珠里奈が玲奈ちゃんに勝つ要素なんてなかったのにゴリ押しの珠里奈を勝たせてSKEで初の一桁にランクインさせた」
佐藤「ん。認めるよ」
佐藤「ちかりな7」
近野(この収録長そうだな。トイレどこー?)
近野「えっと、えっと……きたりえ! 連続じゃないけど今年で三度目の13位!」
佐藤「認める。次、うっちー8」
内田(静かすぎる……。それに換気扇が回ってるけど、妙に涼しい。ここどこなんだろう……)
内田「8。じゃんけん大会が八百長なんだから総選挙も八百長!」
佐藤「……。認めない」
内田「えー!」
内田はドヤ顔で答えたが通らなかった。

18 :
中塚(今のはダメなのか)
内田「うーん。ジンクス……こじはるさん速報二桁からの開票神7、とか?」
佐藤「認める。なっつみぃ9」
中塚(ジンクスはいいのか)
松原「9。今年のアンダーガールズはSKEで半分を占めてる。24位から35位まで有華とわさみんを除いてSKEの連番」
佐藤「認める」
近野(あー! 次言おうと思ってたのにー!)
佐藤(一巡目終了……)

19 :
面白い 期待アゲ

20 :
続きが楽しみ

21 :
プレイヤーがジャッジって、なっちずるいだろー
そこがカギになるのか?

22 :
2巡目
佐藤10、田名部11を答え、野中の番。
佐藤「みちゃ12」
野中「えー……」
野中「……んー」
唸りながら考えるが結局答えられず時間切れになり野中パス1。
点滅していたランプが消え、一つになった。
佐藤「12クリス」
中塚(さっき紫帆里が言ってた珠里奈の謎の爆上げ。もう一人いたな……)
中塚「12。珠里奈と同様にみるきー速報から謎の爆上げで19位。二人共AKBと兼任しているから兼任マジック?」
佐藤「認める」
中塚(あー早く家に帰りてー)
佐藤「まりやんぬ13」

23 :
まりや「じゅうさん。去年圏外だったみるきーがいきなり19位ランクイン。去年も由依ちゃんが圏外から19位に」
佐藤「いいよ、認める。14紫帆里」
紫帆里「十四。逆ランクイン率が高い」
田名部「……逆ランクイン?」
紫帆里「4の田野優香ちゃんにHKTの宮脇咲良ちゃん、咲子に萌乃にすみれに小森も速報は外れてたけど開票で入ってる」
中塚「確かに多いな」
佐藤「高いから何?」
紫帆里「えっ?」
佐藤「それじゃあ認められないよ」

24 :
紫帆里「……。速報で外れてて開票で入ってたら……より盛り上がる。盛況効果をもたらすために逆ランクイン率を高くした……?」
佐藤「うん、認める」
紫帆里「ほっ」
佐藤「次、ちかりな15」
近野「え〜、も〜思いつかないよ〜」
近野パス1。内田15、松原16を答えて三巡目を迎える。

25 :
3巡目
佐藤「17。仮説」
内田(仮説……?)
佐藤「SKEの2topの人気はともちんを凌ぐ。しかし、ソロデビュアーにしてオリメンの面子を保つために超えさせない」
松原「ok」
中塚(一期生の面子……ね)
佐藤「18たなみん」
田名部(……逆ランクイン率が高いってことは……)
田名部「……18。逆ランクアウト率の高さ」
まりや「逆ランクアウトお!?」

26 :
田名部「HKTの研究生、SKE平松可奈子ちゃんに木下有希子ちゃん、ここにいるなっつみぃさんとみちゃ、それに私は速報入ってたのに開票で外れた。開票で入れなかったから圏外のレッテルを貼られたけど……速報に入れたのは名前を世間に知らせ知名度を上げるため」
田名部「HKTの研究生の子なんかは速報に入っただけで大勝利って感じだったし。過去三回とも圏外だった私も……みちゃもでしょ?」
野中「あ、うんうん。そうだった」
田名部「つまり、どうせ圏外なんだから速報くらいは入れといてやるか、的な? 速報にも入ってなかったらファンもせっかく投票したのに推し変やAKB離れしかねないと思った運営の策略」
佐藤「認める。みちゃ19」
中塚(たなみん、すげーなー!)
まりや(すごい……!)
野中(仮説……オリメンの面子……)
野中「19。仮説。去年、26位はオリメンのなっちゃんで28位は難波のエース山本彩ちゃんだった。去年の時点で山本彩ちゃんの人気はなっちゃんを超えていた。オリメンの面子を保つために超えさせなかった?」
佐藤「認めるよ」
野中(ふぅ、一番最初にだけは脱落したくない。けど、もう流石に次は……)

27 :
佐藤「次、くりす。20」
中塚「あー……」
中塚(う〜、思いつかない〜)
そのまま三分経過して中塚パス1。番がまりやに移る。
まりや「にじゅう。さっしーが麻里子様にたったの300票差で勝った。今年さっしーはソロデビューしたりい○とものレギュラーになったり大躍進したけど、まさかあの麻里子様を僅差とはいえ超えるなんて誰も予想していなかった。激的な盛況効果を狙った」
まりや「あと、上位四人のバランスも考えて優子ちゃんまゆゆゆきりんと麻里子様より、優子ちゃんまゆゆゆきりんとさっしーの方がいいから勝たせた?」
佐藤「認める」
まりや「ふう」

28 :
佐藤「紫帆里21」
紫帆里「…………。二十一。NMBの2topが18,19位だったのはアンダーガールズのセンターの両サイドのポジションにするため」
まりや(へえ、ポジションか……)
佐藤「認める。ちかりな22」
近野「んー……ダメだー! もう何も思い浮かばなーい!」
中塚(ここで近野脱落か)
まりや(重いなぁ、この腕輪。腕が疲れ、っ! もしかして……まさか、ね)
佐藤「あと一分」
近野「え〜、どうしよ〜。う〜……」

29 :
佐藤「3、2、1……」
ビー、タイムキーパーの0が四つ並び、タイムアップの音が鳴り響く。
佐藤「ゲームオーバー」
近野「いやーね、無理無理! こんなん無理だって!」
野中(ほっ、最初の脱落者にならずにすんで良かった。私ももう何も思い浮かばないし……)
近野「づず!!」
野中「!?」
内田「ちかりな!?」
近野「痛い゚痛い゚!! ごで、外ぢで……!」
まりや「ちかちゃん!?」
田名部「っ?!」
佐藤「…………」
松原「……」
腕を抱え踊りだす少女を見て驚き焦る少女たち。それを静かに眺める二人。

30 :
近野「あ゚あ゚!!」バタ
紫帆里「……ちかりな?」
近野「…………」
中塚(あーそーゆーことかー。あいつも仕掛け人だったのか。ゲームオーバーになって死んだふりを……迫真の演技に一瞬面食らっ……)
内田「! どーゆーことだ、おい……」
紫帆里「うっちー?」
内田「こいつ……死んでるじゃねーかよ!」
中塚「……マジ、かよ……!?」
――演技じゃない! さっきまで生きていた近野が死んでる……。
まりや「そんな!?」
野中「嘘……」
ピッ、ピッ、ピッ。近野が死に再びカウントダウンが始まる。

31 :
佐藤「うっちー。22」
内田「……あ? 佐藤、夏希ィッ!!」
佐藤「……」
佐藤の胸倉を掴み上げる内田。
内田「どーいうことだこりゃあ!! 収録じゃなかったのか?!」
佐藤「誰が収録なんて言った?」
まりや「ドッキリじゃないんですかっ!?」
佐藤「見ての通り」
内田「この腕輪を外せ!!」
佐藤「無理だよ」
内田「じゃあお前をR……!」
佐藤「やめときなって」
内田「何ぃ? 命乞いかあ!?」

32 :
佐藤「違うよ。私を殺せばその分答えなければならないってこと。あと27もあるのにまだ余裕あるの?」
内田「何だと!? 今すぐこのゲームを終わらせろ!!」
佐藤「だから無理だって。賽は投げられたんだ」
内田「チクショー!」
まりや「やめて、うっちー!!」
内田の体にしがみつくまりや。
内田「止めるな! こいつは許さねえ!」
まりや「今はダメ! このゲームを終わらせるのが先!」
内田「離せ、まりやんぬ!」
紫帆里「うっちー、今だけは堪えて……!」
紫帆里も止めに入り、内田は止まった。
内田「チィ! てめえもグルなんだろッ、松原ァ?」
松原「……。22」

33 :
内田「ああ? ニジューニィイイ? 次は私の番だろーがあああ!」
野中「う、うっちーの番、終わっ……ちゃった……」
内田「ゑ」
松原「仮説。チームA空き一枠。Aは速報で全員入ってたのに開票で一人(私)だけ外れた。総選挙がやらせと思わせないためにあえてAにたった一枠空けた」
佐藤「認める」
内田「しまった……!」
中塚「こ、この腕輪を外す方法は!?」
佐藤「最初に言ったはずだよ。このゲームをクリアするしかない」
中塚(クソ、やっぱりそうなるか!)
野中(私、今パス1だから次答えられなかったから……死ぬ!?)

34 :
4巡目。
佐藤23、田名部24を答えた。
まりや(やっと半分!)
紫帆里(まだ半分か……)
中塚(あと24……!)
佐藤「次みちゃ25」
野中「あっ……あぁ……」
田名部「み、みちゃっ!?」
内田(! 目が回ってる……!)
中塚(っ、みちゃはもうダメだ!)

35 :
紫帆里「そうだっ! 代わりに答えてもいいってルールでしたよね?」
佐藤「うん。何回でも」
紫帆里「誰か! 代わりに言って……! このままじゃ……」
中塚(! 言えるわけねえだろ! 命がかかってんだから……)
内田(い、言えない……。一つあるけど……いや、一つしかないんだ!?)
紫帆里(やっぱり無理か! ああああ、考えろ考えろ……!!)
まりや「みちゃ……」
佐藤「残り一分」
野中「た、すけ……て……」
まりや「……っ」
紫帆里「ま、まりやん……?」

36 :
まりや「わ……わさみん33位。AKBにはソロデビューが5人いてその内の4人は選抜入りしている。わさみんは選抜には入れないからせめてネクストガールズのセンター33位にランクインさせた」
佐藤「!」
野中「まり、やんぬ……!」
まりや「……判定は?」
佐藤「……認める」
内田(マジかよ、まりやんぬ……)
まりや「諦めないで! がんばろみちゃ!」
野中「う、うん……! がんばる……うぅ……」ポロポロ
中塚(人が良すぎるってのっ!)
紫帆里(まさか、まりやんぬが……)

37 :
面白い!

38 :
中塚26、まりや27を答え、ここで紫帆里パス1、内田28を答えた。
佐藤「認める。次、なっつみぃ29」
内田(ふぅ、今のは一巡前飛ばされた時に言うはずだった……。だけど、本当に命がかかってくるとなるともう考えても焦って何も思いつかない……! どうしよどうしよ!! 次言えなかったら私……私……!)
松原「29。今年KとBに空き四枠ずつ。去年はKとBに空き六枠ずつ。これは格差調整のため。必然的にAの空き枠が1番に少ない、これはAを1位にし、KとBの優劣をつけないために空き枠の数を統一した」
佐藤「認める」
まりや(A>K=Bってことか……)
紫帆里(すごい、本当にそのために空き数を一緒にしてるのかもって思っちゃいそう……)
佐藤(五巡目。脱落者は一人。予想以上に順調だな。だけど、ここから先は……)

39 :
5巡目
佐藤「30。AKB研究生枠、SKE研究生枠、チームE枠、HKT枠、一人ずつランクイン。これはチーム推しのファンのために椅子を一枠設けている。例えば、チームE推しのファンがいて花音ちゃん一人でもランクインして大勝利だったでしょ?」
松原「ok」
まりや(指定校推薦みたいだなあ)
中塚(30を超えた! あと18!)
佐藤「次、たなみん31」
田名部「…………っ」
田名部(焦るな……落ち着け私。まだパスがあるからゆとりをもって考えればきっと何かおもいつく……はず……)
まりや(たなみん……)
沈黙の三分間。時間切れで田名部パス1。
佐藤「たなみんパス1。次、みちゃ」
田名部「……くっ」
中塚(ここに来てたなみんパスか……やばいな)

40 :
野中「…………」
田名部「みちゃっ!!」
野中「だ、大丈夫……」
まりや(大丈夫? 何か思いついたのなら、早く答えて!)
佐藤「残り一分」
まりや「みちゃ!?」
野中「大丈夫、大丈夫だから……」
まりや(みちゃ……?)
野中(私、もうだめだ……。これ以上は皆に迷惑かけちゃう……。どうしてこんなところにいるんだろう。私は売れなかったけど六期から頑張ってきた。恋もしないで、普通の青春を犠牲にしてステージで踊り続けた)

41 :
野中(正直、二人だけになった六期であきちゃだけが活躍してるのを妬んでいた……そのバチが当たったのかな? ……最後に……)
佐藤「残り三十秒」
紫帆里「代わりに答えよう!」
野中「待って! 私が、答えるから……!」
中塚「みちゃ……!」
野中「さ、31……。六期空き一枠」
鈴木「!?」
松原「……」

42 :
野中「チームA空き一枠同様に、Aが全員ランクインしたら八百長だと怪しまれるからあえて一枠空けた。二人しかいない六期で二人共ランクインしたら怪しまれる。だから……私、あえて外されたんだ……!」
佐藤「……」
中塚「っ、判定!!」
佐藤「認め……」
まりや(お願い通ってっ!)

43 :
佐藤「ない」
ビー、タイムアップ。
まりや「そんな!?」
野中「まりやんぬ。代わりに答えてくれてありがとう、嬉しかった! 足引っ張っちゃってごめんね……」
まりや「みちゃ……嫌だよぉ……」
野中「じゃあね。……あ゙あ゙!!」バタ
まりや「みちゃあああああああああっ!!」
佐藤「クリス31」

44 :
まりや「! なっちさん……なっち……? 1+2はNなっちぃ? 1+2はさ......!」
紫帆里「落ち着いてまりやんぬ」
激昂しそうなまりやを制する紫帆里。
紫帆里「今は……このゲームを」
まりや「……。うん、そうだね。ごめん……」
中塚(くっそ、これ以上何があるってんだよ!! 何か不審な点はないか!? 10位……20位……30……40、50……あ)
中塚「31。10位玲奈ちゃんと20位古川愛李ちゃんはラブラブカップル!」
佐藤「……で?」

45 :
中塚「っ、でぇ……40位のれいにゃんとぉ50位のはるきゃんは夫婦! 10の倍数位はカップル枠!」
佐藤「……認める。まりやんぬ32」
中塚(ふいー、危なかったー……?)
まりや(今の通ったの!? じゃあ)
まりや「さんじゅうに。えっと、11位の宮澤佐江ちゃんと21位の佐藤亜美菜ちゃんは同い年で……51位のあやりんと61位のすみれも同い年!」
佐藤「……認める」
まりや「ありがと智ちゃん! 助かったよ!」
中塚「いいっていいって」
佐藤「紫帆里33」
紫帆里「三十三……。4位さっしー14位みぃちゃん、24位高柳明音ちゃん44位はるごんさん、54位鈴蘭64位小森。共通点は同年代」
佐藤「認める。次、うっちー34」
紫帆里「クリスありがと! 助かった……」
中塚「だからいいって! ほら、次考えよっ」

46 :
内田「…………」
まりや「……ん?」
紫帆里「……うっちー? うっちー!」
内田は気絶して岩のように動かない。
紫帆里「! 気を失ってる……!」
田名部「いつから!?」
まりや(そういえば静かだなーって思ってたけど……)
中塚「クソがあ! もうお前はR岩! 二度と目を覚ますことはねえから安心して死んでろ!」
まりや「智ちゃんっ!」
まりや(答えないとうっちーが! でも、さっき言ったばかりで何も……)
紫帆里「起きてうっちー!」
内田「……」
紫帆里「ダメだ! 起きる気配ない!」
中塚「あーあ。あと一分」

47 :
まりや「――っ。パス、譲渡……!」
中塚「何ィ!?」
佐藤「ん。次、なっつみぃ34」
中塚「まりやんぬ正気か!? そいつはもうただの岩と化した豚だぞ! それなのに貴重なパスを……」
まりや「ごめん智ちゃん。でも、私……」
まりや(パスは意味ない。ただその場を凌ぐだけで、結局は順番を先送りにしてるだけ……。このゲーム……)
佐藤(まりやんぬ、気がついたか)

48 :
松原「34。ユニット贔屓説」
紫帆里(ユニットひいき?)
松原「去年アンダーガールズのセンター梅ちゃんが今年選抜に入った。アンダーガールズと選抜の壁は大きい。それなのに去年一年間特に何をしたわけでもない梅ちゃんが選抜に入るのは不自然」
松原「そこでユニット贔屓。AKBの派生ユニットで渡り廊下(は人数が多いから全員を選抜入りすることはできない)以外のユニットに入ってるメンバーで総選挙で選抜に入ったことがないのはDiVAの梅ちゃんだけ。だから、今年選抜入りするのは必然的だった」
佐藤「認める」
紫帆里(なるほど)
まりや「智ちゃん、しほりん」
中塚「ん?」
まりや「七人であと14こ。一人あと2つ答えれば終わり。パスは皆使ったから誰も脱落せずにいけば……なっつみぃさんがラスト!」
中塚「あと2つ……!」
紫帆里「ゴールが見えてきた……」
まりや「うっちーも連れて帰る。自分だけが助かろうなんて考えないで! 協力しよう!」
紫帆里「うん!」
中塚「分かった!」
中塚(肩の荷が少し軽くなった。ありがとうまりやんぬ)

49 :
6巡目
佐藤「35。ユニット贔屓説。渡り廊下走り隊全員ランクイン。チームAみたいに全員入れると八百長疑惑が浮上するから一人外したが、ユニット贔屓によって全員入った。都合よく最下位の64位に小森がランクインするなんてできすぎている」
松原「ok」
佐藤「次、たなみん36」
田名部「……36。NMBの城ちゃんが圏外の理由。チームMのエースの城ちゃんがランクインできなかったのはおかしい。秋元先生のゴリ押しだったのに。でも、チームAの空き一枠と同様に総選挙のガチさを出すため」
田名部「さっきなっつみぃさんが言った枠制度でMにも一枠与えてしまったらできすぎと怪しまれるからあえてMからは誰もランクインしなかった……」
佐藤「認める」
まりや(さっきパスだったたなみんが持ち直した……! この調子なら!)
紫帆里(本当は入ってたの八百長だと思われるから外した、か……。城ちゃんの他にもいるかな……)
佐藤「くりす37」
中塚「ちっ、もう回ってきやがったか……!」

50 :
中塚(仮説……ユニット贔屓……オリメンの面子。八百長疑惑緩和……ジンクス、盛況効果……枠)
中塚「えー……ゆきりん! 三回目の総選挙で八位から大躍進の三位! 今までの上位7人は神7とオリメンの面子を保つため二期生一人(優子ちゃん)と三期生一人(まゆゆ)と一期生で構成していたがゆきりんの人気が上昇しすぎてもう神7を保つことはできなかった」
中塚「たぶん、二回目の総選挙で神7に入っててもおかしくない人気を誇っていた。だから三回目にして中途半端な順位ではなくいっきに三本指、三位にくい込ませたんだ!」
佐藤「ん。認める」
中塚「っしゃ!(あと一つ!)」
佐藤「認める。次は……38。まりやんぬ」
まりや「さんじゅうはち。一回目〜三回目は一位と二位の速報から逆転ジンクスがあったが今年なかったのは優子ちゃん以外一位はありえない風潮で逆転劇とか言ってる場合じゃなかったからできなかった」
まりや「速報2位ゆきりんと3位まゆゆに逆転ジンクスを適用し盛況効果を狙った!」
紫帆里「うん。この逆転は予想できなかったし盛り上がりもはんぱじゃなかった!」
佐藤「認める」

51 :
地下に立てればよかったのに

52 :
まりや(やったっ! あと10!!)
紫帆里「39。HKT枠は一つ確定していた。速報では研究生の子がランクインしていたが今後売っていかなければならないのは宮脇咲良ちゃん。そして、フューチャーガールズではなく、ネクストガールズに入れたのは、64位から49位のフューチャーガールズの最初の発表」
紫帆里「フューチャーガールズで入ってなければHKTからは誰も入れなかったんだと絶望させてからのネクストガールズランクイン。盛況効果も狙ったと思われる」
まりや「うん! 盛り上がりすごかったもんね!」
紫帆里(真似するな)
まりや(thpr)
中塚(随分余裕あるなー……)
佐藤「グット、認めるよ」
佐藤「次は……うっちー。40」
内田「……」
まりや「智ちゃん何か思いついた?」
中塚「うんん……」フルフル
まりや(順番的にうっちーのを答えるのは不利すぎる! 私たち三人の後だから考える時間が……)
紫帆里(くっ、私たちはなっちさんたちが答えたやつを参考にして答えている。だから、もう一度なっちさんたちの番にならないと案も思い浮かばない!)
中塚(ああああ、そうこう考えてるうちにあと二分じゃねえか!)
まりや「たなみん何かない!?」
田名部「!? あ……あぁ」
まりや(目が泳いでる……! あるけど答えられないのか。それとも本当になくて焦ってる? こうなったら!)

53 :
内田「んん……じゃんけん、大会が……」
佐藤「ん?」
鈴木「え?」
中塚「ね、寝言!?」
内田「イカサマなんだかるぁ、総選挙もイカサムヮ……」
佐藤「それは認めないよ」
内田「仮説……ぢゅわんけん選抜とぉ……総選挙の圏内うわ同価値ぃ……」
佐藤「じゃんけん選抜=総選挙圏内、ね。それで?」
内田「だかりゃ……今まで選抜未経験の正規メンバーがじゃんけん選抜に入る確率が、高い。現にここにいる九人中五人がじゃんけん選抜が初選抜……」
佐藤「まだ……」
まりや「っ、補足。総選挙圏外(と選抜未経験正規メンバー)がじゃんけん選抜に入るのが多いのは、じゃんけん選抜に入れるから総選挙は圏外した! 総選挙とじゃんけん選抜が同価値ならこういうこともありえますよね?」
佐藤「うん、認めるよ」
中塚「よし内田あああ!」
紫帆里「ナイスまりやんぬ!」
まりや(うっちーも夢の中で戦ってるんだ……!)

54 :
佐藤「なっつみぃ41」
松原「41……。……」
珍しく長考する松原。その間にまりやたち黙々は思考する。残り一分を切ってやっと口を開く松原。
松原「……結論。総選挙はただの金儲け企画。投票券が同梱されたシングルは他のシングルの売上と比べ1,5倍以上にも及ぶ」
松原「それとモバイル会員になれば一票つく、総選挙の月だけ会員数は100万人を越える。CDにモバイル会員……総選挙の結果をそのまま発表してもつまらないので運営が儲け相応の順位付けにしている」
紫帆里(結論、企画論か)
中塚(どんな企画にも裏があるのは皆知ってる……)
佐藤「認める……」
まりや(ふー、ついに……ラスト、一巡!)

55 :
松原と佐藤がグルなら自分で言ったことを自分で認めるってフェアじゃないだろ

56 :
面白い!
やんぬ頑張れ

57 :
7巡目
佐藤「……42。三年連続圏外だったのに不自然なネクストガールズ入り。しかも三人、香菜なかやんちぃちゃん。HKTの宮脇咲良ちゃんみたいにあえてフューチャーガールズにランクインさせずネクストガールズに入れた」
松原「ok」
佐藤「次、たなみん43」
田名部「……」
中塚「た、たなみん……?」
田名部(もう……だめだ……。目が、回る……?)
まりや(マズイ、あの様子……!)

58 :
田名部(順調にいけばこの一巡で終わり。皆もう限界だろう。うっちーを連れて帰るとか言ってたけど、それが叶うかどうか、自分が帰れるかどうかも危ういっていうのに……)
田名部(うっちーが助からないとして、もう一人誰か言えなかったらもう一度私に回ってくる……。あと二つなんて無理だ、もう……終わった)
佐藤「あと一分」
紫帆里「お、お尻シスターズの優子ちゃんとまゆゆが1,2位フィニッシュ!」
佐藤「……認めない」
田名部(! しほりんありがとう。しほりんは三年前の組閣で辞めてなかったら一緒のチームKだったんだ……あんまり関わる機会がなかったのに私のために……)
紫帆里「っ! まゆゆとゆきりんの親子で2,3位!」
佐藤「認めない」
紫帆里(これもダメか……!)
まりや(どうしよう……!?)
まりや「智ちゃん! 何かない?」
中塚「私は……」

59 :
中塚(ある! さっき思いついた最後の一つ! 多分これは通る! でも、次は私の番なのに使える訳がない!)
中塚「……ない! まりやんぬは?」
まりや「わ、私も……」
田名部(最期に……言うだけ言ってみるか)
田名部「三期空き一枠。A空き一枠と同様、三期生全員ランクインしたら八百長だろと疑われる! だから一枠空けた!」
まりや「!」
中塚(みちゃと同じ!)
佐藤「……。認めない」
田名部(ふっ、やっぱりね……)
ビ―――、田名部生来の二十年にも満たない人生の終わりを告げる音が鳴り響く。

60 :
田名部「ぢじ!!」バタッ
まりや「たなみんっ!」
紫帆里「くっ……!」
中塚(許して、たなみん……)
佐藤「次、クリス」
まりや(一つずれてなっつみぃさん47、なっちさん48で終わり。うっちーを助けられなければ……また一つずれて再びクリスの番に回ってくる! なんとしてでもうっちーの分を答えないと……! この一巡で終わらせなければ多分、私たち帰れない!)
紫帆里(最悪、うっちーを見捨てても最後はなっちさんで終わるはずだったがたなみんさんがリタイヤした今、うっちーの分を絶対に答えなくちゃならなくなった……。でも、私……まだ……!)

61 :
中塚「これで……ラストォ! 選抜、アンダーガールズ、ネクストガールズ、フューチャーガールズのセンターは全てAKBのメンバー。フューチャーガールズセンターが研究生の十夢ちゃんなのは四人とも正規メンバーにすると八百長疑惑が浮上するから」
中塚「一〜三回目の総選挙で選抜はもちろんアンダーガールズのセンターも全てAKBのメンバー。AKBのシングル曲だからアンダーのセンターをAKB枠にしている」
佐藤「認めるよ」
中塚「ふぅ……」
――終わった……いや、安堵するのはまだ早いか。
中塚(内田の代わりに答えなくちゃ48が私に回ってくる……! 内田は起きる気配なし。あんな岩だけど五期からやってきて昇格してチームKで共に汗を流してきた仲間だ……岩を連れて帰る! 考えろ私! 多分、まりやんぬも紫帆里も限界……。私が岩を助ける)
佐藤「44まりやんぬ」

62 :
まりや「さてと、私の番……」
紫帆里「まりやんぬ、大丈夫?」
まりや「……うん、大丈夫。安心して」
紫帆里「そう……」
まりや(大丈夫、大丈夫。私なら……大丈夫!)
まりや「よんじゅうよん……。ユニット贔屓説!」
紫帆里(ここでユニット贔屓説……!)
まりや「1位優子ちゃん、17位あきちゃ、33位わさみん、49位武藤十夢ちゃん。四人中三人がユニットに入ってるメンバー。四人ともユニットメンバーで固めるとやらせと疑われるから49位のフューチャーガールズセンターは研究生の武藤十夢ちゃんにした!」
中塚(さっきの私のと似ている……通るのか!?)

63 :
佐藤「認める。紫帆里45」
まりや「ほっ。しほりん!」
紫帆里「大丈夫。私も大丈夫だから……。それより、うっちーの分のを考えて」
まりや「うん……!」
中塚「紫帆里……」
松原「…………」
中塚「あああと一分……!」

64 :
紫帆里「……四十五。まりやんぬが……」
まりや(?)
紫帆里「まりやんぬがランクインできなかった理由!」
まりや「!」
紫帆里「去年、今年ホラー映画の主演を二作やったまりやんぬが圏外なのはありえない! 何故ランクインできなかったのか、まりやんぬとまりやぎの人気はまりやぎの方が少し高い。『まりや』は二人もいらないからまりやぎを優先し、まりやんぬを圏外にした!」

65 :
佐藤「……うん、認める」
紫帆里(よし! 後は……)
佐藤「うっちー46」
内田「…………」
中塚「これで終わりだ」
紫帆里「クリス……!」
中塚「46。19〜24位、37〜57位、58〜64位まで連番で同じチームがいない。アンダーガールズにSKEが固まってる分、他でバラバラにすることによってSKEの連番の八百長疑惑を緩和させた!」
佐藤「……駄目。認めない」
紫帆里(チーム数と順位が増えたから、バラバラになるのは当たり前……むしろ連番になるほうが珍しい。だからSKEの連番は通ったんだ……!)
中塚「くっ、そがッ!! 何でダメなんだよ!?」
内田「……」
紫帆里(ダメ……もう限界なの……!?)
まりや「ハア、ハア、ハア……」
息を切し汗を垂らすまりや。

66 :
中塚「ま、り、や……?」
まりや「よ……よんじゅうろく……」
紫帆里(まりやんぬ、いけるか!?)
まりや「AKB研究生、SKE研究生、チームE、チームHの一枠制度に対してチームA同様の空き一枠制度。チームA、三期生、六期生、そして七期生に空き一枠。一人だけ外れることによって総選挙のガチさを出すための制度。通称『絶望枠』……」
中塚「ぜ、絶望枠……」
紫帆里(三期はたなみん、六期はみちゃ、七期はまりやんぬ。そして、Aは……)
まりや「私も七期で唯一の圏外。でも、チームAの絶望枠は三、六、七期の絶望の比じゃない……そうですよね、なっつみぃさん?」
松原「……っ……」

67 :
中塚「は、判定は!?」
紫帆里(通って……!)
まりや(通る……!)
佐藤「…………。認め……」

68 :
アゲ

69 :
佐藤「る」
中塚「い……よっしゃああああ!! でかしたまりやんぬうううう!!」
紫帆里「まりやんぬ……!!」
まりや「あ、ははは……! ふー……」
まりや(ありがとう……みちゃ、たなみん。二人の最期のヒントがなかったら私たちは帰れなかった……)ツー
歓喜する中塚と紫帆里。一筋の涙を流すまりや。
佐藤「なっつみぃ47」
松原「……」

70 :
まりや(ふう……。終わっ……たー……)
紫帆里(長かった……ものすごく長く感じた……。それももう終わる……!)
中塚(結局、三人も死んじゃっ……ん?)
松原「……」
中塚(何もったいぶってやがるんだなっつみぃさん。とっとと答えろよ、ったく!)
松原「…………」
佐藤「……」
まりや「……え」
紫帆里「? なっ……つみぃ……さん?」
中塚「まさか!?」
いつまでも口を開かない松原。鉄仮面の下に若干焦燥の色が見える。

71 :
まりや「なっつみぃさん……!」
佐藤「……夏海……」
松原「ぁ……あうぁ……」
まりや(マズイ! 最後の最後でこんなことって……! 待って、もし答えられなければなっつみぃさん……死ぬ!?)
紫帆里(いや待て! そして、最後の番は……!)
中塚(おいおいおいおいおいおいおいいいいい!! え? は? 最後、私ぃいいいい?)
まりや「ああああと一分っっ!!」
中塚「ちッ、松原ァ!! なんでもいいから答えろォおおおおおぉおおお!!」
松原「ぅう……あっ。……あぁっ!!」
まりや(思いついた!?)
中塚「早く言えこのノロマああああああ!!」

72 :
松原「47ぁっ!! 今年……あの、指原が……麻里子様より順位が上なんてありえなあああああああい!!」
紫帆里(と、通るか!?)
まりや(……こ、これは……!)
ピッ、ピッ。止まらないカウントダウン。
佐藤「認めない」
松原「なっ、何でどうしてっ!? だってありえないでしょあのサセコがマリコ様より上なんて!!」
佐藤「……」
ビ――――。タイムアップ。

73 :
松原「ゔっ……!」
紫帆里「嘘……でしょ」
中塚「マジかよ……」
まりや「なっつみぃさん! なっつみぃさん!! なっつみぃさあああん!!!」
松原「……ま、り…………ぉ。……ぁ……ぁ」バタッ
まりや(! 最期、私の名前を……?)
佐藤「ありがとう、夏海。後は任せて」
佐藤は誰にも聞こえない声で呟く。
松原が死に、再びカウントダウンが始まる。

74 :
8巡目
佐藤「47。結論。総選挙はメンバーの名を売るためのただの企画。総選挙でランクインしたメンバーはその後一年間その順位を背負う。だから売っていきたいメンバーを上位にランクインさせる」
佐藤「対して、売っていきたくない干したいメンバーを圏外にし、圏外だから干されても仕方ないという風潮にするため」
佐藤「ラストクリス」
中塚「う……うわあああああああああやばいやばいやばいやばいやばいいいいいいいいい!!!!!! 何か、答えないと……!! コタエナイト……!!??」
まりや(……私、こんなところで何やってんだろう……。もう疲れた。何も考えたくない。どうせ皆死ぬ、皆で死のう)
紫帆里(終わる……! このままじゃ皆死ぬ! でも、これ以上何が……)
内田「…………」
中塚「誰かァ!! 誰か助けてッ!! ああああああ」

75 :
まりや「…………」
紫帆里「まりやんぬ? まりやんぬ!」
まりや「?」
紫帆里「まりやんぬも考えて!! このままじゃクリスが! クリスだけじゃない皆死ぬ!!」
まりや「……もういいよ。しほりんも疲れたでしょ? 考えるだけ無駄だよ」
紫帆里「っ」パァン
まりや「痛っ」
紫帆里の本気の平手打ちがまりやの頬に炸裂する。白い頬は真っ赤になる。

76 :
紫帆里「諦めないで! あと一つ!」
まりや(あと一つ……そうだ! あと一つ!)
まりやの脳内で今年の高校野球の応援曲が流れる。
あと一粒の涙で ひと言の勇気で 願いが叶う その時が来るって僕は信じてるから 君も諦めないでいて何度でも この両手を あの空へ♪
まりや(甲子園へ行く! って高校球児か私は! なんて言っている場合じゃない!)

77 :
佐藤「残り……一分」
中塚「内田ぁぁぁぁぁ!!!! 紫帆里ぃぃぃいいい!!!!!! まりやんぬうううううううう!!!!!!!!」
内田「…………」
紫帆里「くっそぉ!!(どうしてあと一つが思いつかないんだ!?)」
まりや「(あと一つ! けど、その一つがどうしても思いつかない……!)」
紫帆里「うっ……」
まりや「うっ、うぅ……」
どうしようもなくて涙する二人の鈴木と絶叫する中塚。考えても考えても何も思い浮かばない。頭が真っ白になって何も考えられない。
中塚「あああああああ誰でもいいから言ええええええええええッ!!!!!!」
佐藤「十、九……」
中塚「あわわわあああああああッ!!!!!!!!」

78 :
まりや「っああああこのゲームは何の意味もない! 例え百個挙げたところで総選挙が八百長だったと証明できない!! つまり! このゲームはただのゲ○カス妄想に過ぎないいいいい!!」
佐藤「!!」
紫帆里「まり、やんぬ……!」
中塚「xxxxxx」
中塚は白目を剥き泡を吹き、禁と神を失った。

79 :
ピッ……。タイ厶キーパーは00:01で止まった。
紫帆里「と、止まった……!」
まりや「お、終わっ……たの……?」
佐藤「…………」
シーン。ずっとタイムキーパーの時を刻む機械音が鳴り止まなかったがここに来て初めて訪れる沈黙。
静か過ぎて怖くなる鈴木。黙っている佐藤。
紫帆里(早く、終わりだと言って!)
まりや(この感じ……まだ機械音が聞こえてるような錯覚が……今にもあのピッって音が、聞こえてき、そう……っ……)

80 :
――ピッ、ピッ、ピッ。
鈴木「!?」
まりや(空耳? じゃないっ!)
紫帆里「見て! またカウントダウンが!」
まりや「!! どういうことなんですかなっちさんッ!! さっきのはなしなんですかァ!?」
佐藤「いいや、カウントするよ」
まりや「じゃあどうしてあれは動いてるんですかっ!?」
佐藤「何言ってんの。自分で言ったじゃんまりやんぬ」
まりや「はい!? 私が一体何を言っ……」
佐藤「まりやんぬ49」
まりや「? よんじゅーきゅー?」
紫帆里「っ、佐藤……!!」
佐藤「百個挙げてもらうよ」
紫帆里「ひゃっ……!?」
まりや「ふっ……ふふ……」
紫帆里「もう……ダメだ……」
まりや「ふふふ……ふ、ざっけんなNうううううううううう!!!!!!!!」
まりやはここに来て初めて激昂し、佐藤に掴みかかる。

81 :
まりや「ざけんなざけんなァッ!! 早くあれを止めろこれを外せ私たちを開放しろおおおおおおお!!!!!!!!!」
佐藤「あと二分」
まりや「こいつ、R! R!! ぶっRっ!!!」
佐藤の顔面を殴り倒し、すかさずマウントポジションを取り、顔面を殴打する。
まりや「ちかちゃんを返せ!!! みちゃを返せ!!!!!! たなみんを返せえええええええええ!!!!!!!!!」
佐藤「」
佐藤は既に気を失っているのにまりやは殴り続ける。
佐藤の顔面はめちゃくちゃ。瞼は腫れ、鼻は曲がり、鼻血が吹き出し、額が割れ血が流れ、軟骨は凹み、頬骨も陥没し、前歯は砕け、唇が裂け、口内も切れた。まりやの拳も血に染まる。

82 :
まりや「Rっ、Rぇ、死んでしまええええ!!!!!!!!」
ゴッ、最後の一発はクリティカルヒットした。
まりや「ハア……ハア……ハア……!!」
佐藤「あっははっ、無駄無駄ァ。ほーらあと三十秒。早くしないと」
まりや(!! 生きてる死んでない!? どうしてあんなに殴っ……)
まりや「おらおらおらおらおらおらおらおらおらぁ!!」
佐藤「あっはははははははははははっ!」
まりやは殴るのを止めない。佐藤は笑うのを止めない。カウントダウンは止まらない。
そして、ビ―――――。
まりや「わああああぁあああああぁあああああああぁぁあああああああああああぁあああ

83 :
あああ!!! …………あ?」
紫帆里「まりやんぬ!! 大丈夫!?」
病院のベットで目を覚ますまりや。その傍らに紫帆里。
まりや「し、しほりん……? ここは……ゲームは!?」
紫帆里「もう終わったんだよ! 安心して!」
まりや「……そっか。終わったんだ……」
紫帆里「うん。今先生呼んでくるから話はその後でね」
まりや「……うん」
まりやの身体に大事はなかったが心に負った傷は計り知れない。それは紫帆里も。

84 :
18:00 病室
まりや「私どのくらい寝てた?」
紫帆里「丸半日かなー? あのゲームが終わったのが朝の四時頃だった」
まりや「そんなに寝てたんだ!」
紫帆里「どこまで覚えてる?」
まりや「えっと……私、最後言った?」
紫帆里「うん、言ってくれて終わったんだよ。本当にありがとう」
まりや「ううん……。智ちゃんとうっちーは?」
紫帆里「二人も大丈夫だよ。昼には起きたよ」
まりや「しほりんは大丈夫?」
紫帆里「私も寝たし、大丈夫。この後警察の事情聴取があるらしいけど」
まりや「そっか……。じゃあ教えて。あの後どうなったの? なっちさんは?」
紫帆里「クリスとまりやんぬが気を失った後に自動で腕輪が解除された。あの部屋はドンキ・ホーテの地下の隠し部屋みたいなところだった」
まりや「! どこだろうと思ってたけど、劇場から近いどころか同じ建物だったなんて……!」

85 :
紫帆里「うっすら夜も明けていて私は通行人に助けを呼びに行った。戻ったらなっちさんは消えていた」
まりや「……」
紫帆里「警察が来るまで私はあの部屋の隣、マジックミラーの部屋に入った。案の定、その部屋からあの部屋は丸見え。しかも、涼しかったんだ。地下だからじゃない。クーラーがあったからさっきまで点いてたと思った」
まりや「! それって、誰かいたってこと?」
紫帆里「多分ね」
まりや「なっちさんとなっつみぃさん以外にもう一人……。しかも、その人はゲームにも参加しないで高みの見物? まさか黒幕!?」
紫帆里「複数いるのかもしれない……」
まりや「一体誰が……」
紫帆里「謎が多すぎる。なぜこんなことをさせたのか、動機……愉快犯? でも、なっつみぃさんは死んじゃったし……訳がわからないよ」
まりや「なっちさんと……最後何か話した?」
紫帆里「うん話した」

86 :
佐藤「おめでとう。これで『選抜総選挙()ゲーム』は終わりだよ」
紫帆里「何が『選抜総選挙()ゲーム』だ! 何故こんなことをさせた!?」
佐藤「再生が必要だったんだよ」
紫帆里「再生……? 何の話だ!」
佐藤「…………ってね」ボソ
紫帆里「えっ?」
佐藤「ほら、早く助けを呼びに行ったほうがいいよ」
紫帆里「っ」

87 :
・・・・・・
紫帆里「小声で聞き取りづらかったんだけどなっちさん『がんばってね』って言ったんだ」
まりや「『再生』……『がんばってね』?」
内田「まりやんぬうううう!!」
中塚「まりやんぬ……!」
まりや「うっちー! 智ちゃん!」
内田「ありがとうまりやんぬ! 勝手に気絶しちゃっててごめんね!」
中塚「ありがとう……。うぅ……」
まりや「いいよいいよー!! えーん!」
紫帆里「ふふ……」
泣きながら抱き合って喜ぶ三人を見て微笑む紫帆里。その後四人は警察に長い事情聴取を受け、終わる頃には日を跨いでいた。

88 :
8/12
四人は死んだ近野、野中、田名部の葬式に足を運んだ。三人の葬式は一緒に行われた。もちろん、松原の葬式は別。
メンバーや戸賀崎劇場支配人を始め多くのスタッフも足を運んだ。
選抜メンバーや秋元プロデューサーは多忙なため来ていない。
片山「ううぅうううぅうううぅ!!!!!!!」
仲谷「たなみん……どうしてこんなことに……」
松井「みちゃ……」
藤江「ちかりなぁああああぁあああぁあ!!!!!!」
石田「くっ……」
tgsk「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
仲間の死に涙するメンバーと戸賀崎。

89 :
中塚「世間では共犯のなっつみぃさんは死に、主犯のなっちさんは逃亡……てことになってる」
内田「……」
まりや「……サクリファイス」
紫帆里「まりやんぬ?」
まりや「駒を犠牲にしてでも最終的に目的を達せられればいい。つまり、二人は捨て駒……」
中塚「目的?」
まりや「分からない。でも『再生』に何か関係があると思う」
内田「じゃあ、なっちさんは……」
まりや「逃げたんじゃない。消されたんだ」

90 :
中塚「黒幕……」
まりや「私たちで犯人を捜して捕まえる。だから、協力して……?」
中塚「何言ってんの?」
まりや「え?」
中塚「当ったり前じゃん!」
紫帆里「うん!」
内田「もちろん!」
まりや「しほりん、うっちー、智ちゃん!」
――私は、私たちは必ず黒幕を捕まえる。黒幕は誰?
第一話 終わり

91 :
こういったものを書くのは初めてなのですが誤字脱字多くてすみません
とりあえず一話終わりまして五話で完結する感じです
あ……見てる人おりますか?

92 :
データや性格が踏まえられててなかなか面白かった
5話までとは壮大だが期待してます

93 :
見てるよ 正月休み返上でヨロシク

94 :
SKE板に一年ぶりに来てみてよかった。
俺様用しおり

95 :
第二話
8/13
中塚「で、黒幕に心当たりある人いる?」
まりや「今のところなんとも。ただ……」
内田「ただ?」
まりや「なっちさんとなっつみぃさんの共通点は同期、2期生」
中塚「てことは2期生の誰かってこと!?」
内田「2期は優子ちゃん、佐江ちゃん、才加ちゃん、梅ちゃん……」
紫帆里「ともーみちゃん、有華ちゃん。あと、香菜ちゃん」
まりや「この七人の誰か……?」
紫帆里「もしくは複数犯かも」

96 :
まりや「どうしてあんなゲームをさせたのか。……何か選抜総選挙に思い入れがあるような気がする」
内田「優子ちゃんは1位だし、佐江ちゃんは選抜で、才加ちゃんは選抜落ち、梅ちゃんはアンダーから選抜入り」
紫帆里「ともーみちゃんは選抜、有華ちゃんは選抜落ち、香菜ちゃんは圏外からランクイン」
まりや「香菜ちゃん……今回の総選挙でランクインできてなかったら四年連続圏外ってことになってたんだね」
まりや「……今年圏外だったらあのゲームに参加させられていたのかな?」
紫帆里「かもしれないね」
中塚「それが何か関係してて、香菜ちゃんが犯人!?」
まりや「分からない。そう安直に決めつけられない」

97 :
中塚「総選挙の象徴といえば1位の優子ちゃん」
内田「1位の優子ちゃんと圏外のうちらって天と地の差ってやつだよね」
紫帆里「うん。優子ちゃん以外の二期生六人は総選挙でそれほど大差ないと思うんだ、さっき言った香菜ちゃんを除いて」
まりや「優子ちゃんと香菜ちゃんか……」
中塚「あ! あと、佐江ちゃんってなっちさんたちと同い年だよね?」
内田「確かに! 同期で同年代!」

98 :
紫帆里「じゃあこの三人に事件のアリバイを聞きに行こう。メールじゃなくて直接聞いたほうがいい」
まりや「分かった。香菜ちゃんは私が引き受けるよ」
内田「じゃあ優子ちゃんは私が」
中塚「内田一人だと心配だから私も行く」
紫帆里「そうだね。念のため私もまりやんぬに同行するよ」
まりや「ありがとう」
紫帆里「あとは、佐江ちゃんか」
中塚「同じチームだしうちらが引き受けるよ」
まりや「うん。お願い」

99 :
――今はどんな妄想みたいな推理でも前に進むしかない。
そこでまりやは閃く。推理スキルを高めるために推理小説を買おう。
しかし、まりやは読書はあまり好きではない。ゲームは好きだからゲームにしよう。
小林と明日遊ぶ約束を取りつけた後、まりやは帰りに購入したミステリーPCゲームをプレイする。
夜遅くまでプレイしてEpisode1を読了した。

100 :
8/14
小林香菜
まりや「ふああ……」
小林「大きいあくび。寝不足?」
まりや「うん……昨日ちょっと夜更かししてて……」
――犯人はさっぱり分からなかった。碑文に沿った連続殺人。魔女は存在する? いや、そんなはずは……
小林「何してたの?」
まりや「えっと、動物の林! 面白くてついね」
小林「あー、面白いよねー」
紫帆里「へえ。なんかさりげなく流行ってるよね」
まりや「面白いからしほりんもやってみなよ」
紫帆里「じゃあ今度貸して」
まりや「いいよー」

101 :
小林「三人で遊ぶのは初めてだねー」
まりや「そうだねー。チームBになってからが二年経つのにねー」
小林「二人共、あの事件に巻き込まれて大変だったね……」
紫帆里「うん……あの夜香菜ちゃんは大丈夫だった?」
小林「私? 私は、あの日は家で寝てたから大丈夫だったよ」
まりや(アリバイなし、か……)
小林「……よし! なっちもすぐに警察に捕まるよ! 後は警察に任せて、今日はパーっと遊ぼう!」
まりや「うん、そうだね!」

102 :
8/15
大島優子
中塚「ゆーこちゃーん!」
大島「おー!うっちーとクリスじゃんかー。おーどうしたー?」
内田「元気ですかー?」
大島「あー? 元気だけど、用はそれだけ? この後、仕事が」
中塚「あー待って! あのー先週の金曜日の夜何やってましたか?」
大島「先週の金曜? ……何で?」
内田「えっと、あれだ! あのー何してたのかなーって!」
大島「その日って確かあの事件があった日だろ? てめーら私を疑ってんのか?」ギン
内田「いえいえ!! 違います違います!!」
中塚「ただ気になっただけですよ! ほら、優子ちゃんは大丈夫だったのかなーって、ねっ?」
内田「う、うんうん!」
大島「まーいいけど。あの晩は某番組の収録の後家に帰ってすぐ寝たよ」

103 :
宮澤佐江
中塚「今度は偶然を装ってさりげなく聞こう」
内田「そうだね。あ、来た!」
中塚「佐江ちゃーん!」
宮澤「あーれ? どうしたの二人共ー?」
中塚「偶然だねー。私たちも仕事があったんだよー、ねっ?」
内田「(またそれか)う、うん!」
宮澤「へー」
中塚「あの夜は大変だったなー」
内田「急に劇場に呼び出されてさー、なんの収録かなーと思ったら、あんなことが……」
宮澤「そうなんだ……」
中塚「そういえば佐江ちゃんは大丈夫だった? あの夜」
宮澤「あの夜は、確か……某番組の収録あって、普通に家で寝てたから大丈夫だったよ」
内田「そうだったんだ」
宮澤「じゃ仕事あるからー。二人も頑張ってねー!」

104 :
8/16
まりや「優子ちゃんと佐江ちゃんはどうだった?」
中塚「んーん。ダメだった。あんな深夜だし二人共寝てたって」
まりや「そっか。香菜ちゃんも寝てたって」
紫帆里「アリバイはないけど、収穫なしだね」
内田「あ〜どうしよ〜!」
紫帆里「どうしたの?」
内田「あの夜のアリバイを聞いたらさー優子ちゃん怒っちゃって……」
まりや「怒った?」
中塚「あー。なんか疑ってんのかーって」
まりや「……あの夜何してたのって聞いただけなのに疑われたと思ったの?」
中塚「そうみたい。それがどうしたの?」

105 :
まりや「……おかしい。あの事件(ゲーム)の渦中にいた私たちしか黒幕の存在を知らないはず。優子ちゃんは何を疑われたと思って怒ったの?」
紫帆里「確かに」
中塚「……ちょっと考えすぎじゃない?」
まりや「え? そうかな?」
中塚「うん。それよりなっちさんを探さない? なっちさんを見つければ……」
まりや「なっちさんを!? でも、どこに……」
内田「もう何日も経つってのに警察はまだ見つけてないのかよ」
紫帆里「完全に手詰まりになっちゃったね」
中塚「…………」

106 :
まりや「……ねえ」
中塚「何、まりやんぬ?」
まりや「聞いてみない?」
中塚「? 誰に?」
まりや「こっくりさん」
内田「!?」
中塚「ちょ、何言っちゃってんの?! 正気!?」
まりや「ほどほどに、ね」
紫帆里「いいじゃん。やってみようよ」
まりや「しほりん!」
中塚「紫帆里?」
紫帆里「私も幽霊とかオカルトとか信じてないけどやってみるだけやってみよ? それに、まりやんぬなら本当に聞ける気がする」

107 :
犯人は中塚!!!

108 :
まりや「もしおいでになられましたら『はい』へお進みください」
中塚「……」シーン
内田「……?」
まりや(何も、起こらない……?)
紫帆里(にしても……何、この静けさ......?)
中塚(あまりにも静かすぎる……?)
内田(やっぱ何も起こらないじゃん)
まりや「……!?」ブワッ
紫帆里「え!」
中塚「え?」
内田「室内なのに風が!?」
まりや(息が苦しい……!)
紫帆里「――っ」
まりや「!! 見て……十円玉が」
紫帆里「……動いた!!」
十円玉は『はい』へ進んだ。

109 :
すみません>>108>>109チェンジで汗
まりや「こっくりさんは三人でやるものなんだけど、もちろん私がやるとしてあと二人」
紫帆里「私やるよ。うっちーは?」
内田「わ、私はちょっと……」
中塚「しょーがねーなー。私がやる」
まりや「ありがと智ちゃん」
まりやは白紙に五十音、数字、「はい」、「いいえ」、鳥居を書く。財布から十円玉を取り出し、鳥居の位置に置く。三人は人差し指を十円に乗せる。
まりや「それじゃあ始めるよ」
紫帆里「……」コク
鈴木中塚「こっくりさんこっくりさんどうぞお出で下さい」
内田「…………」ゴクリ

110 :
まりや「第一段階クリア。次いくよ!」
紫帆里「う、うん」
まりや「まず……」
まりやが聞いたのは誰もが答えを識っている質問。十円玉が答えを導く。三人は誰も動かしていないことに驚く。
中塚(マジかよ……! 誰も動かしてないのに)
まりや「鳥居の位置にお戻りください」
まりや「じゃあ……本題に入るよ」
まりや「すぅ……はぁ……。こっくりさん、こっくりさん。先週、ドンキ・ホーテの地下で行われた『選抜総選挙()ゲーム』の主催者は誰ですか?」
中塚「……お」
紫帆里「し……」
まりや(「お」が連続しているのだとしたら「おおし」。次が「ま」だったら……!)

111 :
まりや「え(「ま」じゃなかったか)」
内田「おしえ? 誰?」
中塚「まだ途中だこのボケ!」
内田「ご、ごめん」
中塚「お前は岩みたいに黙ってろ」
内田「う、うん(風当たり強いな……)」
まりや「な……い?」
中塚「ない? 何が?」
紫帆里「おしえない」
中塚「は? 何でよ、教えてよ! 何がないって?」
まりや「教えない。こっくりさんが「おしえない」って答えた……」
中塚「はああああ?」
紫帆里「これは……どういうことなの?」
まりや「わ、分からない……」
嫌な汗をかくまりや。

112 :
まりや(暑い……汗が止まらない……)
中塚「まりやんぬすごい汗! 大丈夫か?」
まりや「ん。大丈夫。もう一度やってみよう!」
まりや「こっくりさんこっくりさん。『選抜総選挙()ゲーム』の黒幕は誰ですか?」
紫帆里「お……し、え、な……い」
中塚「またかよ!?」
紫帆里「教えないってことは知ってるってこと?」
まりや「たぶん……」
中塚「くっそ、教えろよっ!」
まりや「! 動く……」

113 :
内田「し……ね……」
紫帆里「R?」
中塚「ああ? ざっけんな!」
まりや「智ちゃん、こっくりさんを怒らせちゃダメ!」
中塚「だってこいつが!」
紫帆里「また動いてる……!」
まりや「み、な……こ……ろ……し……」
内田「みなころし……皆殺しいぃいい!?」
紫帆里「止まらない! ずっと「みなころし」を繰り返してる!」
まりや「っ! 絶対に手を離さないで!」
内田「あわわわわ!」

114 :
紫帆里「まりやんぬ、どうすればっ!?」
まりや「くっ……ここは帰ってもらうよ! 二人も私に復唱して!」
まりや「こっくりさんこっくりさんどうぞお帰りください!」
中塚紫帆里「「こっくりさんこっくりさんどうぞお帰りください!!」」
内田「か、え、ら、な、い……み、な、こ、ろ、し……みなころし……あああああああ!?」
まりや「こっくりさんこっくりさんどうぞお帰りください!!!! こっくりさんこっくりさんどうぞお帰りください!!!!!! こっくりさんこっ……!?」ドクン
紫帆里「ど、どうしたっ!?」
まりや「……」パタン

115 :
中塚「まりやんぬ!?」
まりやは突然気を失った。
紫帆里「と、とりあえず塩!」
内田「う、うん!」
内田は台所にあった塩を持ってきて全部ぶちまけた。
中塚「ぎゃぺっ、口ん中入った! ざっけんな岩ぁああぁあああ!!!!!」
内田「ごめん!」

116 :
……
「うっちーとくりすに聞かれたよ、あの晩何してたかって」
「そっちも? 私もだよ」
「やっぱりそうか。香菜もだって」
「そう……。どうする?」
「差し支えはない。むしろ好都合……泳がせよう。多分あいつらじゃ……辿り着くことはできない」

117 :
8/17
まりや「ここが甲子園かあ」
――思い切って来ちゃた。そういえば私、あのゲームのあの窮地でここに来たかったんだ。埼玉県代表高も勝ち進んでるみたいだから応援しよう。昨日は……

まりや「あ、れ?」
紫帆里「まりやんぬ大丈夫か!」
まりや「あれ! こっくりさんは!?」
中塚「まりやんぬが突然気絶して……大丈夫か? 痛いところあるか!」
まりや「そっか。大丈夫……私、疲れてるのかな……」
紫帆里「……ここんところ忙しないね。先週あんなことがあったばかりなのに……ここいらで少し息抜きしたら?」
内田「……」

118 :
まりや「でも……」
中塚「そうしなって! 明日はオフなんでしょ?」
まりや「……うん、そうだね。そうする」
内田「……」
まりや「結局こっくりさんは失敗か……。ごめんね、二人共」
中塚「いいって」
紫帆里「こっくりさんはもうやめといたほうがいいね」
まりや「うん。もうしない」
内田「……」
まりや「? さっきからだんまりでどうしたのうっちー?」
内田「ごめんまりやんぬ」
まりや「?」
内田「塩、切らしちゃった」

119 :
高一の時からずっと来たかった甲子園。独りで来たまりやだったが退屈せずにバックネット裏で観戦を楽しんでいた。いい息抜きになっている。
キィン、打球は後方へ飛ぶ。あろうことかファールボールはバックネットを素通りしてまりやに向かって一直線。
まりや「!?」
??「危ない!」
ぎゅっと目を瞑るまりや。そっと目を開くと、
まりや「ゆ、由依ちゃん!?」
横山「やっぱまりやんぬさんでしたかー!」
間一髪で横山が素手でファールボールをキャッチしていた。
まりや「由依ちゃああああああん!!」
横山「おーおー、もー大丈夫ですよー」
アイドル二人がスタンドで立って抱き合う。

120 :
A「あれ、AKBの横山由依じゃね?」
B「ホンマヤン! ゆいはんだ!」
C「もう一人の子は誰だ!?」
D「めっちゃ可愛いけど誰?」
E「あの子もAKB?」
F「誰?」
まりや(……まあ当然の結果だけど凹むなあ)

121 :
まりや「どうして由依ちゃんがここに? お仕事?」
横山「いやー、夜にMステがあるんですけど日中は暇だったので思い切って来たんですよー」
まりや「行動力あるね」
横山「そうですかー? まりやんぬさんやってー」
まりや「あははっ!」
横山「どうせならバックネット裏で見ようと思って来たら、後ろ姿まりやんぬさんそっくりの人を見つけて近寄ってみたらファールが飛んできて」
まりや「そうだったんだ。本当にありがとね」
横山「いえいえ。しかし危なかったですねー。あそこだけ網がほつれてるんですよ」
まりや「知ってたの?」
横山「ええ、実家が京都なんですけどAKB入る前は毎年来てました」
まりや「へえ。野球好きなんだー」

122 :
横山「はい。でも、あそこを通るなんてまさに針の穴に糸を通すくらいの確立ですよ」
まりや「…………」
横山「どうかしました?」
まりやは意を決し横山に全てを打ち明けた。
横山「そないなことがあったんですか……」
まりや「うん……」
まりや「やっぱり黒幕がいるなんて信じられないよね……」
横山「ん〜。でも、私はまりやんぬさんを信じますよ!」
まりや「由依ちゃん!」

123 :
横山「最近AKBの空気がよくないのは肌で感じてたんですよ。多分、先週の事件が関係してると思うんですよね」
まりや「何か分かったら教えてくれない?」
横山「ええ。いいですよ」
昼飯は横山に勧められた甲子園ホルモンカレー(チーズトッピング)を食べた。
午後は外野席で横山とカチワリを食べながら観戦した。横山は今夜Mステがあるというのにギリギリまで観戦して東京に帰った。
三試合終了してまりやは帰り、甲子園歴史館に寄ってグッズを買った。
まりや(心強い味方ができた。私は絶対に犯人を捕まえる!)
第二話 終

124 :
乙!
この小説は何系なんですか?
推理小説? 恐怖小説? SF? ファンタジー? パロディ?

125 :
あの読んでくださってる方々ありがとうございます!
これは最初まりやんぬ主演ということでホラーにしようと思ったのですが
いろいろごちゃ混ぜカオスになってしまいました汗
誤字脱字多くてほんとすみません これからはなくします

126 :
どうもまりやんぬの出番が多いなと思ったら主役で考えてたからか

127 :
第三話
ミユージツクステーシヨン
AKB48として前田敦子はMステ最後のステージに立つ。
前田、大島、渡辺、柏木、指原、篠田、高橋、小嶋、板野、珠里奈、玲奈、宮澤、河西、北原、峯岸、横山の16人で「前田敦子卒業スペシャルメドレー」を披露する。
一曲目は、フライングゲット。
「NaNaNaNaNa NaNaNaNaNaNa♪」
――第三回選抜総選挙のシングル曲。第二回選抜総選挙は優子にセンターを譲ってしまった。だから三回目の総選挙は不安でいっぱいだった。
  また優子が一位だったらどうしよう。ファンに合わせる顔がない。でも、再びセンターに返り咲いた曲がこのフライングゲット。
二曲目は、ポニーテールとシュシュ。
「LaLaLaLaLaLa LaLaLaLaLaLa♪」
――初めて出演した歌番組はMステだった。たかみなとこれからもたくさん出ようと誓った。あの頃14歳だった私は気がつけばもう21歳になっていた。
  私の青春は普通の女の子とは違ったけど世界一の青春だった。そして、このポジションで歌って踊れたことを私は一生誇りに思う。
最後の曲は、夢の河。
「夢が叶ったら迎えに来るよ〜♪」
感極まり涙がこみ上がってきてうまく歌えない前田だが、それでも気持ちよく歌いきった。

128 :
番組終了後楽屋
渡辺「爆ぜろ柏木、弾けろ由紀。バニッシュメントゆきりんワールド!」ドン
柏木「ちょいちょーい! いきなり何!?」
河西「あーん。ドリンク飲み干しちゃったー」
指原「あー喉渇いたー。水水っと……ん?」
河西「じー」
指原「……あー、よかったら飲みます?」
河西「えー、飲んでほしいの?」
指原「はい? あー、はい! 飲んでください!」
河西「どうしても?」
指原「どうしても!」
河西「もー、仕方ないなー。そこまで言うなら飲んであげるよー」
指原「ありがとーございます!」

129 :
河西「ごくごくごく……ゴッフォ!?」
指原「ちょっ、ともーみちゃん汚いー笑」
河西「ガハッ!!」
指原「!? ともーみ、ちゃん……?」
河西「ざっ……ぢー……」バタ
高橋「どーしたともーみ!」
板野「ともーみ!」
小嶋篠田「!!」
前田大島「!?」

130 :
高橋「し、死んでる……」
板野「〜〜〜〜っ!」
前田「そ、そんな……! 嘘でしょ……?」
大島「おいおい、マジかよ……!?」
峯岸「何なに何で!?」
宮澤「はああああっ?」
梅田「えええええっ!」
松井「!?」
横山(ともーみさんが死んだ? ……嘘やろ、絶対嘘やわ。騙されへんて)
柏木(え、え、え!? ドッキリ!? カメラどこかわからないけどリアクションしとこっと)
渡辺(何なに何事!? ドッキリ……じゃないっ!?)

131 :
北原「これ、青酸カリ……!」
前田「毒!?」
北原「はい、間違いありません。そんな、ともーみちゃん……」
横山(! ホンマヤン! ホンマにともーみさん死んどるやん!)
篠田「飲み物の中に毒が入ってたのか?」
大島「指原……お前、さっきともーみに飲み物すすめてたよな……?」
指原「え、あ、い、や……へ?」
指原は逮捕された。

132 :
>>130
しまった汗 梅田さんは登場してません汗

133 :
さしこおおおおおおお!

134 :
8/18
まりや「ともーみちゃんが殺されてさっしーが逮捕されたああああ!?」
横山「ええ。昨日、番組が終わって楽屋でのことでした。突然、ともーみさんが吐瀉物を吐き出しまして倒れたんですよ。最初はドッキリかと思ったんですけど」
まりや「それで?」
横山「それが本当に死んでたんですよ。死因は毒死。飲み物の中に毒が混じってたみたいです」
まりや「計画的殺人……!」
横山「……それがですね、指原さんの飲み物の中に毒が入ってたみたいで、それをともーみさんが飲んでしまったんですよ」
まりや「さっしーの飲み物の中にぃ!? それをどうしてともーみちゃんが?」
横山「何でも、指原さんがともーみさんに自分の飲み物を勧めてたっていう証言がありまして」
まりや「すすめた……? それを証言したのは誰?」
横山「えっと、優子ちゃんと…….」
まりや(大島さん……!)

135 :
横山「あと誰やったっけな……。指原さんとともーみさんの近くにいた人は飲み物をすすめてたの聞こえてたみたいですね」
まりや「うーん……」
横山「指原さんは『ともーみちゃんの飲み物がなくなったからあげたんですよ!』って言ってはりました」
まりや「なくなった? なくしたの?」
横山「いえ、ともーみさんは自分の飲み物を飲み干したんです。確かに飲み物は空になってました」
まりや「青酸カリだと分かったのは警察が来てから?」
横山「いえ、北原さんが言ってましたね」
まりや「里英ちゃんが!? どうして分かったの?!」
横山「あー北原さん某探偵漫画を読んで知ってたみたいですね」

136 :
……
まりやは紫帆里と合流して横山と話したことを話す。
まりや「という訳らしい」
紫帆里「なるほど。さっしーが犯人……って単純に決めつけられない。複雑だな」
まりや「案外単純だよ。犯人はさっしーを殺そうとした。しかし、さっしーは毒が入ってるとは知らずそれをともーみちゃんに飲ませて死んだ」
まりや「もっと情報が欲しい。昨日Mステに出たメンバーに話を聞こう」
紫帆里「うん。誰に聞く?」
まりや「……ゆきりんに聞こう」
紫帆里「そうだね。Bのキャプテンだし」

137 :
……
柏木「どうしたの? まりやんぬ、紫帆里」
まりや「昨日の事件の事について教えてほしいんです!」
紫帆里「お願いします!」
柏木「そんな改まらくても……いいよ。教える」
まりや「ありがとうございます」
柏木「どこまで知ってる?」
紫帆里「さっしーの飲み物の中に毒が入っててそれをともーみちゃんに勧めたとこまで」
柏木「なら、いつ毒を入れたかが鍵になってくるわけだ」
まりや「はい。出入りはどいうい感じでしたか?」
柏木「まず本番始まる前に楽屋で指原が自分のドリンクを飲んでいたのを視界の端で見たのを覚えているよ。その時点では毒は入っていなかったのは確か」

138 :
柏木「それで本番終わって帰ってきて指原はドリンクを飲もうとした時にともーみちゃんのドリンクなくなっちゃってせがまれてあげたんだって」
まりや「なるほど。さっしーが楽屋を出てから毒を入れられた」
紫帆里「本番中楽屋は開けっ放し?」
柏木「いいや、施錠してるよ。貴重品とかあるからね」
まりや「ならスタッフの線は消えた。犯人はともーみちゃんとさっしー以外の14人の誰かに確定だね」
柏木「ちょいちょーい! 私も容疑者になっちゃってるのー!?」
まりや「あぁ、ごめんなさい!」
紫帆里「楽屋からはみんな一緒に出たの?」
柏木「いーや、バラバラだよ。楽屋出たらステージ裏でスタンバイ」

139 :
まりや「どういう順番で出たか覚えてますか?」
柏木「えー、そーだなー。一番最初に優子ちゃんと珠理奈が出て、次にきたりえと指原と由依ちゃん、次に玲奈ちゃん、でー私とまゆゆ」
柏木「ステージ裏でスタンばってて私たちの次に来たのがともーみちゃんと佐江ちゃん、次はあっちゃんとみぃちゃんとたかみなさん。最後に来たのがこじはるさんと麻里子様と板野さん」
紫帆里「……ふむふむ」
まりや「つまり最も怪しいのは最後に来たこじはるさん麻里子様板野さんの三人?」
紫帆里「そうなるね」
まりや「本番終わって楽屋帰るときは皆一緒でしたか?」
柏木「うん、一緒だよ」
まりや「なら、やっぱり楽屋を最後に出た三人が怪しいな。この三人はオリメンだよね」
紫帆里「その前に出た前田さんと峯岸さんたかみなさんも一期生……一期生がグル?」
柏木「まさか!? 一期生がグルで指原を?!」
まりや「今はその可能性が一番高い」

140 :
柏木「あーでも……あの楽屋広いから、指原が出てった後なら誰でもこっそり毒を入れるくらい訳ないんだよね」
紫帆里「え、そうなの?」
柏木「うん、いろいろがしゃがしゃしてるから」
まりや「マジかー……じゃあ、さっしーが出てった後のメンバー全員が容疑者?」
紫帆里「さっしーの後に出たのは、玲奈ちゃん、ゆきりんまゆゆ、ともーみちゃん佐江ちゃん、一期生6人」
柏木「私とまゆゆは違うっちゅーに! あ、でもまゆゆとグルだったらこの証言は通用しないやーん!」
まりや「いや、ゆきりんさんは信じますよ」
紫帆里「うん。だって私たちのキャプテンだもん」
柏木「まりやんぬ……! 紫帆里……!」

141 :
紫帆里「玲奈ちゃんは一人だったの?」
柏木「うん、一人だった。玲奈ちゃんは歌番とか楽屋だとほとんど一人だよ」
まりや「玲奈ちゃんはフリーか」
紫帆里「珠里奈ちゃんは優子ちゃんと行ったんだよね」
柏木「本番中に誰かいなくなったってこともないし」
柏木「……ぶっちゃけ指原が自分で入れてともーみちゃんに飲ませたってのも捨てきれないんだ。現に逮捕されたし」
まりや「そんな、まさか……!」
柏木「殺人動機なんて私たちが知る由もないだけで何らかの殺意に至る動機があったのかもしれない」

142 :
柏木「あいつはあの日わざとともーみちゃんの隣に陣取り毒の入った飲み物を飲ませた……。指原はああみえて狡賢い奴だ」
まりや「なるほど。私たちは真っ先に容疑者からさっしーを除外していました。それが作戦だったと?」
柏木「可能性の一つだよ。でも逮捕されたし……作戦は失敗かな」
紫帆里「さっしーが殺したか、あるいはさっしーを殺そうとした誰かか。この二択だね」
柏木「あっ! 本番終わって楽屋戻るとき皆一緒って言ったけど、一番最初に優子ちゃんがトイレで急いで楽屋に帰っちゃったんだ」
紫帆里「な、なんだってー!?」
まりや「それって……」

143 :
帰り道、まりやは独りで考えていた。
――あーあ、結局犯人は分からず終い。でも、収穫はあった。容疑者はさっしーを入れて12人。完全に白なのは珠里奈ちゃん、由依ちゃん、里英ちゃんの三人。それと……一期生グル。そして、優子ちゃん。あと、さっしー犯人説も浮上。
ふと、足を止める。とっ、と足音が一つ余計に聞こえた。振り返っても誰もいない。
――足音が一つ余計に……? 気のせいかな? それとも、また……

144 :
……
日は沈み、警察署の前に立つ一人の女性。
「…………」
その女性の目には生気が宿っていない。ゆっくりと署内へ入っていく。
数時間後、逮捕されたが容疑を否認し続けていた指原が警察署から出てきた。
「ふう……やれやれだぜ」

145 :
8/19
あるニュースを見てまりやと紫帆里は警察署に訪れた。『選抜総選挙()ゲーム』で事件の担当だった目暮警部を訪ねる。
目暮「どうしたんだい、お嬢さん?」
まりや「なっちさん……佐藤夏希さんが自首しに来たって聞きて来ました」
目暮「あなた方はあの事件の被害者で関係者ですからね。まあ、いいでしょう」
紫帆里「で、どうなんですか?」
目暮「あー昨晩、佐藤夏希さんがこちらに自首にいらしたんですよ。あの事件と一昨日の殺人事件の犯行を自供したんです」
まりや「……はい? 一昨日のってMステの楽屋の殺人事件のことですか?」
目暮「ええ。河西智美を毒殺したのは自分だ、と言いました。動機も自供しました」
まりや「いやいやいや! そんな訳ないでしょ!」

146 :
目暮「それがね、こっちもそんな訳ないと思っていたんですが……佐藤夏希が犯行に及んだとした思えなくなってきたんですよ」
紫帆里「何が……」
目暮「数人のスタッフが佐藤夏希を目撃しているんですよ」
まりや「スタッフ!? しかも数人?! そのスタッフはAKBの?」
目暮「いいえ、ミユージツクステーシヨンの男性スタッフ三名です」
まりや(AKBじゃなくてMステの?)
目暮「調べてみましたら現場の楽屋に佐藤夏希の髪の毛も落ちていまして、もちろんDNA鑑定もしました。もう佐藤夏希を犯人しかありえないんですよ」
まりや「そんなのおかしいです! もう一度取り調べを行ってください!」

147 :
目暮「……あー、これはまだ知らないみたいですねえ」
紫帆里「?」
目暮「今朝、獄中で服毒自殺して死んでいるのを看守が発見しました」
鈴木「えええっ!?」
目暮「その毒はシアン化カリウム(青酸カリ)。珍しくない毒物ですが、河西智美が飲んだ毒もシアン化カリウムだったんですよ」
目暮「ご丁寧に遺書も予め用意していたみたいで傍らに置かれてありました。一応、筆跡鑑定したところ100%佐藤夏希が書いたもので間違いないでしょう」
まりや「っ! 遺書には何て?」
目暮「自らの罪を懺悔した内容でしたね」
まりや「そんな……」
目暮「何にせよこれで二つの事件は解決」

148 :
帰り道
まりや「おかしすぎる……」
紫帆里「だよね。ありえない……」
ビル建設中の工事現場から鉄柱が落下してくる。
紫帆里「!? まりやんぬ危ない!!」
まりや「へ?」
ガッシャ―ン! 鉄柱は建物側を歩いていたまりやの頭に直撃した。まりやは鉄柱の下敷きに。
紫帆里「んまりやんぬううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!」
まりや「……」
まりやは動かない。救急を呼ぶ紫帆里。救急車が来るまでの間、通行人が協力してまりやに乗ってる鉄柱をどかす。救急車はすぐに来て隊員は迅速にまりやを車へ運ぶ。
チャリーン、とまりやの手からこぼれ落ちた小銭。
紫帆里(! 十円玉……?)

149 :
病院
紫帆里「まりやんぬは!?」
医者「命に別状はない……どころか無傷です」
紫帆里「……は?」
医者「念のため頭を検査しましたが異常はありませんでした。本当に鉄柱が落下してきて下敷きになったんですか?」
紫帆里「は、はい! 無傷……って、え?」
医者「おそらく鉄柱は縦に地面に落下したんでしょう。無力化した鉄柱が鈴木さんの上に倒れた。鈴木さんは驚きのあまり気絶しているだけです。じきに意識が戻るでしょう」
紫帆里(そんな……!? まりやんぬが無傷なのは喜ばしいことだけど……確かに頭に直撃したのを目の前で見た……。こんなことって……)

150 :
数時間後、まりやは目を覚ます。
まりや「……ん、あれ?」
紫帆里「まりやんぬ!」
まりや「ここは……何でまた病院に?!」
紫帆里「どっか痛いところない!?」
まりや「うん、ないけど……私どうして……?」
紫帆里「カクカクシカジカ」
まりや「へえ。そんなことが……」
紫帆里「でも、ほんとによかった。まりやんぬが無事で」
まりや「あっははっ、ありがとね。しほりん」

151 :
紫帆里「あ、そうだ。はい、これ」
まりや「十円玉? どうしたの?」
紫帆里「救急車に運ばれた時に手からこぼれ落ちたんだよ」
まりや「私、こんなの持ってたっけ……あれ?」
紫帆里「どうした?」
まりや「この十円玉……あの時、こっくりさんをした時に使ったものだ……!」
紫帆里「ええ!?」
まりや「間違いない! あの時、昭和64年の十円玉を使った……珍しいなって思ったのを覚えてる!」

152 :
8/20
A6th公演後 A会
篠田「HKTのメンバーが5人辞めた……」
高橋「ご、5人んんん!?」
前田「そりゃまた何で!?」
小嶋「解雇?」
篠田「うん、クビだね。ファンと繋がってたみたい」
前田「指原の奴大丈夫かなー?」
篠田「どうやら一人のメンバーから相談を持ちかけられた指原がそのままスタッフに相談して事が大きくなり、芋づる式でバレてっちゃった感じ」
高橋「マジかー! あいつも関わってんのか!」
小嶋「次から次へとよくもまあ話題に事欠かさないよねー」
篠田「……全くだよ」
前田「……。そんな暗い話より今は楽しも? チームAで集まれるのだってこれで最後かもしれないのに」
篠田「じゃ、みなみ。これ持って立って」
高橋「……へ?」
言われるがまま酒を持って立つ高橋。コールが湧き上がり一気飲みせざるをえない状況になる。そして高橋は潰れた。

153 :
第四話
8/21
B5thシアターの女神公演 チームB推し
「あたなも今日でまりやんぬ推しほらチームB」
まりや「3時のおやつはまりやんぬ〜♪」
――よし、今日も足の上がり具合いい感じ。いつかは真上に上げられるようになろう……っ!?
まりやの左目にマイクがぶつかり倒れた。観客がざわつく。
――痛っ……目に硬い何かが当たっ……はっ、私何でこんなところで寝てるの? 早く起きて踊らなきゃ! いや、ここは……
まりやは這いながら袖へはけた。まりやが消えてもステージは続く。
TGSK「まりやちゃん大丈夫!?」
まりや「……っ」

154 :
まりやの左目の瞼は真っ赤に腫れて、切れていた。患部にタオルと氷を当て、戸賀崎は車で病院に連れて行く。
幸い眼球には怪我はなかった。瞼を数針縫われ眼帯を付けられた。
TGSK「いやー危なかったなー。お医者さんが言うにはあと少しずれていたら失明していたかもしれないって」
まりや「はい。お車まで出していただいてありがとうございます」

155 :
劇場に戻ると、もう公演は終わっていたがメンバーは残っていた。
楽屋に眼帯やんぬが現れると、一番最初に駆け寄ってきたメンバーは
伊豆田「まりやんぬさん、本当にすみませんでした!!」
まりや「あー、いいよいいよー! ぼーっとしてた私が悪いし。ごめんね?」
伊豆田「いえ、私が! ごめんなさいいいい!」
亜美菜「おーい、大丈夫かまりやんぬー?」
まりや「うん、大丈夫。ちょっと縫っただけ」
石田「これから気をつけろよー」
まりや「あはは」
伊豆田「……ゴメンナサイ……」

156 :
帰り仕度をしていると
宮崎「もーいきなりすごい音がしてさーまりやんぬが倒れてびっくりしたよ!」
小森「ねー。もう、え? え!ってなったよー」
まりや「あれー?」
紫帆里「どうしたの?」
まりや「家の鍵が、ない……」
紫帆里「え? どっか落とした?」
まりや「いや、そんなはずは……。確かにバックの中に入れたはずだけど……おかしいな」

157 :
紫帆里「皆ー! まりやんぬが鍵なくしちゃったみたいなんだけど、どっか落ちてないー?」
亜美菜「えー、落としたのー? まりやんぬほんとぬけてるなー」
小森「ん〜、ないよ〜」
石田「ないな〜」
宮崎「ねーぞー?」
伊豆田「ありませんね〜」
亜美菜「部屋に忘れたんじゃないのー?」
まりや「ん〜、そうなのかな〜? 大家さんに連絡してみる」

158 :
まりや「部屋に鍵かかってるって。やっぱりどこかに落としたのかも……。心配かけてごめんね。帰り遅くなるから大家さんポストに鍵入れといてくれるって」
紫帆里「いいよいいよ。それじゃ行こっか」
まりやと紫帆里は楽屋を後にした。二人は喫茶店に入り、中塚と内田と合流する。
まりや「おまたせー」
中塚「おー、お疲れーってどうしたその眼帯!」
まりや「かくかくしかじか」
内田「どのくらいで治りそうなの?」
まりや「えーと全治一ヶ月だって」
中塚「なーんかぬけてるよなーまりやんぬは」
まりや「てへへ」
中塚「まあお大事にね」

159 :
まりやは本題に入る。河西の毒殺、佐藤の自首自殺、警察は捜査を終了したことを話す。
中塚「そっか。なっちさん死んじまったか……」
内田「……」
まりや「私たちが思うになっちさんやっぱり操られてるんだと思う」
紫帆里「うん」
内田「……。今の話聞いてさ思ったんだけど……やっぱ、犯人はなっちさんなんじゃないかって」
まりや「……え?」
中塚「……」

160 :
内田「あの『選抜総選挙()ゲーム』もなっちさんさんが主犯でなっつみぃさんが共犯。黒幕なんていない……」
まりや「うっちー……?」
中塚「ぶっちゃけ私もそう思ってきたんだよねー」
まりや「智ちゃん!?」
中塚「楽屋に髪の毛も落ちてたんでしょ? 劇場の楽屋になっちさんの髪の毛が落ちてたんじゃなくてMステの楽屋だよ?」
まりや「それは黒幕がなっちさんの髪の毛を……!」
紫帆里「どっちにしたってあの日あそこにいた選抜メンバーの誰かにしか犯行不可能!」
内田「目撃者三人もいたんでしょ? どう考えても……ねえ?」

161 :
中塚「うん。それに、罪を被されたならまだ疑う余地があったけど、自首したんでしょ? あと、遺書もなっちさんが書いたものだって。もう決まりじゃん」
まりや「だからサクリファイスだって! なっちさんは捨て駒だったんだよ!」
中塚「ありえないよ。誰かの為に命まで賭けられないって」
内田「そうそう」
紫帆里「そんなことない!『選抜総選挙()ゲーム』でまりやんぬ自分の命を賭けてまで私たちを助けてくれたじゃん!」
まりや「! しほりん……」
中塚「そうだけど……」

162 :
内田「……でも、自首しろって言われてする? 自殺しろって言われてする?」
紫帆里「っ……それは……」
中塚「もう終わったんだよ」
紫帆里「まだ終わってない! 黒幕はいる!」
中塚「もともと黒幕なんていなかったんだよ」
紫帆里「じゃああのゲームでタイムキーパーとか順番移動とかどうやって操作してたっていうの? ゲーム中あの二人はただのプレイヤーだったじゃん!」
中塚「腕輪だってランプが消えたら作動する仕組みになってたし、ゲーム終了と同時に自動で解除されたんでしょ? 全自動だったんだよ。ジャッジしてたのもなっちさんだったし」
まりや「あっ……」

163 :
中塚「考えすぎだってまりやんぬ、紫帆里」
内田「あんなことがあって参ってるんだよ。もう忘れよう」
まりや「そんな……!」
紫帆里「……っ」
中塚「はい終わり終わり!!」
内田「もう遅いし、帰ろっか」
まりや「……うん」

164 :
中塚「私たち圏外じゃん? このことはもう忘れて仕事に専念しよ」
内田「そうそう! 頑張って来年の総選挙こそはランクインしようよ!」
まりや「……そう、だね……」
紫帆里「……」
中塚「じゃあねー」
まりや「ばいばい……」
中塚と内田は帰った。

165 :
紫帆里「まりやんぬ……私たちも帰ろう」
まりや「……」
――黒幕なんて本当はいないの? じゃあ今まで私が考えていたことは、全てただの……妄想?
紫帆里の一歩後を歩いて帰るまりや。
男A「ま〜り〜やちゃ〜ん」
まりや「!?」
人通りの少ない路地。前から三人男が歩いてくる。
紫帆里「誰この人たち? ファン?」
まりや「うんん、見たことない」

166 :
男B「うっひょ、実物めっちゃ可愛いねえ」
男C「くっくっく」
まりや「行こうしほりん」
紫帆里「! まりやんぬ!」
まりや「!」
踵を返すとそこに三人の男がいた。
男DEF「……」ニヤニヤ
まりや「そんな……!」

167 :
やばい展開

168 :
おもしろい
一気に読んだ 続きはよ

169 :
エロ展開wktk

170 :
ドキドキ

171 :
男D「はーい、紫帆里ちゃんはこっちだよー」
紫帆里「きゃあッ!」
まりや「しほりィ!!」
男E「げっへっへー!」
まりや(ど、どうしようどうしようどうしよう)
チャリ、まりやはポケットに十円玉が入ってることに気づく。
――これは、あの時の……?
まりや「こっ……こっくりさんこっくりさん、どうぞおいでください。こっくりさんこっくりさんどうぞおいでください! こっくりさんこっくりさんどうぞおいでください!! こっくりさんこっ……!!!」ドクン
まりやはぎゅっと目を閉じ藁にでもすがる思いで十円玉を握り締め、こっくりを呼んでいると

172 :
男B「まりやちゃーん、なーにぼそぼそ言ってんのかなー?」
男A「はーい、俺たちも行くよー」
男Aはまりやの腕を掴もうとした、その手首が一瞬で限界を越えて反り返って手の甲が腕につく。
男A「あ? あ、ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!?」
男BCDEF「!?」
まりやは男BとCを睨めつける。
男B「」
男C「……っ」
二人は白目を剥き気絶した。

173 :
紫帆里「まりやんぬ!?」
まりや「…………」
まりやの目は狐のように端が吊り上がっている。それでいて恐ろしい表情をしている。
男D「何だ、何をしやがったあの女!」
男E「何か武器を持ってるかもしれねえ!」
男F「一斉に畳むぞ! おらあ!」
男Fの上段回し蹴り。まりやは腕で防ぐと同時にカウンターで男Fの開いた股へ二度蹴りを放った。ブチュ、パァン。
男F「……あ? う、あ、う、あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
金玉が二つとも潰れた。男Fは白目を剥き、股間を押さえながら涎を撒き散らし地をのたうち回る。

174 :
男E「Rえええええええええ!!!!!!!!!!!!」
男Eは落ちていた鉄パイプを拾い、まりやを殴りつける。ガン! 頭に直撃し流血。しかし、まりやはよろめくが倒れずゆっくり歩を進める。
男E「おらあああああああああああ!!!!!!!!!!!」
ガッ、バキ、ドコ。男Eは何度も鉄パイプで殴る。まりやは頭をぼこぼこに殴られても倒れない。前へ進む足が止まらない。
男E「ハアハアハア!! なんだこいつ!! なんで死なねんだよ!! おら!!」
鉄パイプをかわし、懐に入り込み、男Eの腹へ昇竜拳。
男E「ガハッ!」
盛大に血を吐き、月を背に宙を舞う。一撃で内蔵を潰した。

175 :
男D「ううううううううううううごくなああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
紫帆里「ひいッ!」
男Dはナイフを紫帆里の首へ突きつける。
男D「動いたらこいつの命はねえぞコラァッ!?」
――畜生ッ、何なんだよこいつ、こいつ何なんだよッ!? 話が全然……
まりや「…………」
おかまいなくまりやはゆっくり歩き出す。
男D「く、来るんじゃねええええええ!! ほんとにぶっRぞおおおおおおおお!!」

176 :
紫帆里「ま、り……や」
すっとまりやは消えた。
男D「き、消えたあああああああああああ!? ど、どこだああああああああああ?!」
きょろきょろと探す男D。その後ろにまりやは立っていた。まりやは男Dがナイフを持っている方の肩を後ろから鷲掴みする。
男D「なッ!? ぐああああッ!!!!!」
女の子とは思えないほどの剛力で男Dの肩を握り潰した。
男D「ぷぎゃああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ナイフは落ち、紫帆里は解放された。バキィッ、とまりやは後頭部に回し蹴りをかまし男Dは吹っ飛び、グチャっと顔面からコンクリートの壁にぶつかった。

177 :
紫帆里「ま……まり、やんぬ……なの……?」
まりや「……」
紫帆里「! クリスとうっちーも襲われてるかもしれない! お願い助けに行って!」
まりや「……!」
次の瞬間には消えていた。
紫帆里「こ、こっくりやんぬ……」
男ABCDEF「ぅぅ……ぅぉぁ……ぉぇ」
無力化した男たちが呻いている。警察と救急を呼ぶ紫帆里。

178 :
こっくりやんぬワロス

179 :
SPECホルダーやんぬ

180 :
……
内田「何ですか、あなた達?」
男J「いいじゃーん、俺達と遊ぼうよー」
男KL「……」ニタニタ
内田「失礼します」
男J「待ってよー」
男Jは内田の腕を掴む。内田はすかさずその腕を引き、背負い投げる。
男J「〜〜〜〜っ!」

181 :
男K「てんめえ!!」
男Kは内田に殴りかかる。内田は腕で防ぎ、カウンターで上段回し蹴りを放つ。男Kの側頭部にヒットし倒れた。
内田「まだ遊びたいですか?」
男L「……」ニヤ

182 :
……
中塚「きゃあッ!!」
男G「智実ちゃん肌白いね〜」
男H「うんまそ〜」
男I「いっただっきま〜す。あん?」
まりや「……」
男I「何だこの女。いつからいた?」
男G「うお! いつのまに?」
男H「見られたからにはあれだ。縛っとけ」
男G「おう」

183 :
まりやんぬ亀甲縛りwktk

184 :
中塚「……え? まりやんぬ……!?」
男G「まりやんぬ? え、鈴木まりやか!?」
男H「何だと!? まりやちゃんは男ABCの獲物だったはずだろ? どうしてここに……?」
男I「大方油断して逃がしたんだろ、ドジな奴らだ」
男G「そうに違いない。わざわざ俺らに遊ばれに来るとはな……」
男H「へっ、俺ほんとはまりやちゃんと遊びたかったからちょうどよかったぜ」
男Hはまりやに歩み寄り、馴れ馴れしく肩に手を回す。
まりや「……」

185 :
男H「まりやちゃんどうしたの? 怖くて喋れないのかな?」
男Hはまりやの顔に顔を近づける。まりやは男Hの口内に親指だけ突っ込む。
男H「!?」
まりやはそのまま耳まで引っ張り右頬を引き裂いた。男Hは右頬だけ口裂け女みたいになった。
男H「おごごごぼごぼぼぼごごごごごごごお!!!!!!!!!!!!!!」
男IG「!?」
ガコ、患部を押さえる男Hのがら空きの左頬に右フックを入れた。顎が外れる。
男H「おごごごごごがががああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

186 :
ガキン、外れた顎へアッパー。顎がはまり、倒れた。
男H「××××××」
中塚「まりやんぬ……!」
男G「なんだこいつ!?」
まりやは男Gへ向かって行く。
男G「フン!」
男Gの正拳突き。すると、まりやは正拳突きの上に立っていた。
男G「……は?」

187 :
まりやの下段回し蹴りは男Gの顔面を強襲。鼻と前歯をへし折った。
男G「そげぶ!」
男Gは倒れた。
中塚「やったっ! あと一人!」
男I「……」
男Iは無言で指や首の関節をぱきぱき鳴らしだした。
まりや「……」ドン
男I「! おっと……」

188 :
まりやの先制睨み付ける攻撃が通用しなかった。
男I(やべ、心臓バクバク……)
まりやは上段回し蹴り放つ。しゃがんでよけられ足を払い蹴りされた。尻餅をついて倒れ、首に足刀蹴りを入れられる。
まりや「……っ!」
中塚「まりやんぬ!!」
まりやは距離を置く。
男Iの連続蹴り。ババババババババ。まりやは全てかわす。連続蹴りを掻い潜って、男Iの腹へ膝蹴りを入れ、続けて顎へ昇龍蹴り。
男I「ガハッ!」

189 :
しかし男Iは倒れず前蹴りを放つ。まりやの鳩尾に入り、側頭部を蹴られる。
まりやは耐え、下段回し蹴りで相手のバランスを崩し、腹に後ろ回し蹴りを入れ吹っ飛ばす。壁に叩きつけられる男I。
男I「イテテ……おっと!」
ボコ、まりやはスタンプ蹴りをよけられ顔面を蹴り飛ばされ倒れた。
男I「お〜ら〜よっとッ!」
まりや「ッ」
中塚「あああッ!!」
男Iの容赦ない踏み蹴りがまりやの脇腹に入った。

190 :
男I「も〜いっちょおッ!」
同じ場所をもう一度踏まれた。ガシィ、とまりやは男Iが踏んできた足を掴む。
男I「は、離せこのっ!」
男Iは片足でまりやの頭や顔を踏んだり蹴ったり。しかし、まりやは足を離さない。ボキッ、と男Iの右足首をへし折った。
男I「あぎゃああああああああああああ!?」
まりやは立ち上がり、地をのたまう男Iを見下ろす。ゆっくりと足を上げる。
まりや「……」
男I「あ……ああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ごめんなさいごめんなさいいいいいいいいっ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

191 :
まりやは踏み蹴りで男Iの左足をへし折った。
男I「○×△□+☆$#@¥*!?」
両足を折られた男Iはある意味死んだ。そしてまりやも力尽き、その場で崩れ落ちる。
中塚「まりやんぬ?! まりやんぬ!!」
街にサイレンの音が鳴り響く。そこへ紫帆里が息を切らしてやって来た。
中塚「し、紫帆里ィ!!」
紫帆里「クリス!! 無事かっ!?」
中塚「うん! でも、まりやんぬが……!」

192 :
紫帆里「まりやんぬ!? やられたの? でも、暴漢たちも……」
中塚「こいつらを倒した後、力尽きて……」
紫帆里「っ、まりやんぬ! まりやんぬ!! ダメだ……起きない! 早く……早くうっちーを助けなきゃ……!!」
中塚「何!? まさか、内田も!?」
紫帆里「うちらも襲われたんだ! うっちーも……」
中塚「内田なら大丈夫だ! あいつ極真空手やってるから暴漢の一人や二人楽勝だよ!」
紫帆里「……っ、だといいけど……」
中塚「警察は?」

193 :
紫帆里「さっきうっちーとクリスを捜すように……ああ、来た来た!!」
警察A「いたぞー!!」
警察B「君が中塚智実ちゃんか!? 怪我はないかい?!」
中塚「ええ、大丈夫ですけど……内田は!? 内田眞由美は見つかりましたか!?」
警察C「いいや、まだ無線が入ってきてない。でも、すぐに……」
紫帆里(この役立たず共が……!)
紫帆里「クリス! 私たちも探すよ!」
中塚「う、うん!」
紫帆里(クソッ、間に合ってっ!)

194 :
中塚と紫帆里は警察にまりやを任せ走り出す。内田と五期から一緒にやってきた中塚は勘で探す。そして、倒れている内田を見つける。
中塚「内田ァッ!!」
紫帆里「! うっ、っちー……!」
内田「……」
中塚「っ!?」
内田に近寄ると鼻を刺す、嫌な匂いがした。それもそのはず。内田の服、髪、体に汚らわしい液体がこびりついていた。服はボロボロ、髪はバサバサ、体は……。
目と口は開けっぱなしで、口からは涎が垂れ、目には光が消えている。紫帆里はすぐに上着を内田に被せる。
中塚「う、ち、だ……!?」
紫帆里「そ、んな……」

195 :
内田「…………」
紫帆里は泣く。中塚はこみ上げる涙を堪え救急に電話をかける。
中塚「はい、そうです! ここは……」
内田「……!」
内田は中塚のケータイを見て、先刻強姦されている最中ケータイで撮影されているのを思い出し、嘔吐し、発狂し、禁を失う。
内田「ヴォエエ工工工!! ハァハァハァ!! ……あ、ああああああぁああああぁああああ!!!!!!!!!!? あぁああぁぁああああぁあぁああああああああああぁあああああ!!!!!!!!!!! アッ、ア――ッ、アッ――――――――!!!!!!!!!!」
紫帆里「うっちー!?」
中塚「っ! とにかく早く来てくださいいいい!!」

196 :
殺人はいいが創作でも強姦はあかん

197 :
>>196
殺人もだめだろ。大島優子が泣くぞ。

198 :
すみません つい悪い癖が出てしまって……

199 :
>>198
いいよいいよ、岩の一人や二人、気にすることないって。

200 :
8/22
病院
昨夜遅くまで警察の事情聴取を受けていた中塚と紫帆里は家で休んでいる。
まりやと内田は同じ病室で眠っていた。先に起きた内田は窓を開けて、外を眺めていた。
内田「……」
まりや「……ん。……うっちー?」
内田「まりやんぬ」
まりや「あれ? また病院? ……あっ!」
内田「どうしたの?」
まりや「変な夢を見たの……」

201 :
内田「……どんな?」
まりや「私が襲ってかかってくる男の人たちを次々に倒していく、変な夢……。あれは……」
内田「私の見た夢は……悪夢かな」
まりや「っ、ど……どんな……?」
内田「三人組の男がやって来た。最初はただのナンパかと思った。しつこかったから私は空手で撃退した……かに思えた。でも、あいつら強くて……私の培ってきた空手が全く通用しなかった。そして、私は…………」
まりや「うっぢー……!」
内田「何泣いてるの? 夢なのに……」
まりや「うっ、ううぅうううぅうううぅうぅぅ……」
まりやは内田に抱きついて泣く。まりやは泣き疲れてまた眠った。

202 :
起きると、ベッドには内田の姿がなかった。
――うっちー? どこ行ったの? 何、この胸騒ぎ……
まりやは駆け出す。バン、と勢い良く屋上の扉を開く。
まりや「うっちー!!」
内田「……まりやんぬ……」
内田は柵を越え屋上の端に立っていた。
内田「私……もうアイドルはできない……。今までありがとう。そして、ごめんね……」
まりや「待っ――!」
泣きながら微笑んで、飛び降りた。

203 :
まりや「うっちぃいいいいいいいいぃいいいぃいいいいぃいいいいいぃいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
目の前にいた少女は消え、一人きりになる。
まりや「おい、てか……ないでよ……っ!」
――狂ってる。あんな惨めで酷いことがあっていいの!? おかしいよ、こんなの……。どうしてうっちーは死ななくちゃならなかったの? ねえ! 私もそっちに逝くよ。
まりやは柵をよじ登る。
医者A「ああー!? 何やってんだー!!」
医者B「やめろー!!」
医者たちはまりやを柵から引きずり下ろす。
まりや(私には逃げることも許されない、か。だったら戦うしかないじゃない……!)

204 :
・・・・・・
病院の前には見舞いに来た中塚がいた。
玄関に入ろうとした時、ドンッ! と後ろからすごい音がした。
中塚(何……? っ!?)
恐る恐る振り返ると、そこには肉の塊と化した
中塚「ゥ内田――――――――――――――――――――ッ!!!」
内田はコンクリートの地面に全身を叩きつけ即死した。

205 :
恐る恐る振り返ると、そこには岩の塊と化した
中塚「ゥ内田――――――――――――――――――――ッ!!!」

206 :
警察署
中塚とまりやは合流し警察署を訪ねる。
まりや「犯人は見つかりましたか?」
目暮「いいえ、まだです」
まりや「遅いッ! 何をもたもたしてるんですかッ!?」
中塚「まりやんぬ……」
目暮「しかし、先刻被害者の内田眞由美さんが死んで手がかりが……」
まりや「うっちーのせいだって言うんですかァ!?」
目暮「いえ、そんなことは……」

207 :
まりや「それにあなた方がもたもたやってるからこんなことが起きてしまったんですよッ!! 分かってますかこの無能ッ!! 税金返せ!!」
目暮「っ、加害者の事情聴取中をしましたがただの愉快犯としか思えないことしか言ってませんでした……。でも、調べましたら加害者9人は都心を拠点にしている『おかしやさん』というサークルに所属していることが分かりました」
中塚「お菓子屋さん?」
目暮「主に少女たちをターゲットに強姦目的で活動している集団でしてね」
中塚「! 犯し屋……ふざけた連中だ!」
まりや「それが分かったなら早く動け!! 必ず裏がいる!!」
目暮「捜索中です。加害者の中に幹部(男I)がいたので必ず吐かせます」

208 :
帰り道
中塚「警察はダメだ。あいつらは事件が起きてからじゃないと動かない」
まりや「……そうだね。ごめんね、Sやんぬになっちゃって……」
中塚「いいや、まりやんぬがSやんぬになってなかったら私がドSになってたから」
中塚「それに……ごめん。やっぱり黒幕はいる! なのに私、昨日あんなこと言って……」
まりや「いいよ。気にしないで」
中塚「あの最後の一人、男Iは幹部だったのか……。やけに強かったわけだ」

209 :
まりや「計画的に一人に三人割り振られたんだね」
中塚「あいつらの目的は……私たちの命じゃなくて」
まりや「強姦……」
中塚「悔しいけど今は警察に頼るしかないね」
まりや「税金ドロボー……」ボソ
――明日は東京ドームコンサートのリハーサル、明後日から三日間東京ドームコンサートがある。事件は警察に任せよう。

210 :
8/23
東京ドームコンサート リハーサル
まりや(いよいよ東京ドーム。昨日あんなことがあったけど……今はこっちに集中しなきゃ絶対に失敗する!)
中塚(にしても、騒がしいな……。内田の話でもちきりだ)
ざわ……ざわ……
スタッフ「みんな聞いてって!! せっかくの東京ドームなのに何でちゃんとやらないの!? 考えられないよ本当に!」
高橋「皆腐ってるわ。このままじゃ終わるな……終わるわ。踊るのは自分たちじゃん。東京ドームだよ。メモれよ、覚えられるならいいよ。覚えられないならメモりなさい。できないなら帰れ! 以上」

211 :
休憩中
小林「そういえば、海外に行くことどうなったの?」
まりや「それが……分からないんだよね」
小林「……。本当に行きたいんだったら秋元さんにメールしてみたほうがいいよ」
まりや「……うん、そうしてみる。ありがとね香菜ちゃん」
そして、まりやの上海行きはトントン拍子で決まっていった。

212 :
リハーサル中
――おそらく捕まった『犯し屋さん』は口を割らない。だから依頼主が誰なのか、むしろ依頼主の存在すらすっとぼけるだろう。黒幕はいる。
  警察が入手した『犯し屋さん』の情報はメンバーは全員で12人。9人が捕まったから残るは三人。この三人がうっちーを襲ったんだ。
  捕まった9人の罪は軽い。準強姦罪と傷害罪くらいか。だから、この9人が仲間を売ってまで罪を軽くすることはありえない。
  残る三人の罪は重くなるだろう。この三人は本当に強姦を働き被害者を自殺に追い込んだ。もちろん黒幕も憎いがその三人も憎まずにはいられない。
  絶対に捕まえる。ちなみに、『犯し屋さん』の名前の「さん」は数字の「三」の意味が入っていて獲物一人に三人で襲うことから……

そんなことを頭の中で整理しているとを頭上から証明が落下してきた。
大島「!! 危ない!!」
まりや「……え?」
大島がまりやへタックル。ガッシャン、間一髪で大島はまりやを助ける。まりやの上に重なっている大島。互いの息が顔にかかるほど近い。
まりや「大島さん……!」ドキドキ

213 :
大島「大丈夫か、まりやんぬ?」
まりや「はい、私は平気です……!」
大島「そうか……」
まりやの上に乗ってる大島が先に立ち上りまりやへ手を差し出す。その手を掴み立ち上がる。
大島「まあこういう事故は珍しいけどあんまりぼーっとしてんじゃねぇぞ」
まりや「は、はい!」
――まさか、優子ちゃんに助けられるなんて。証明が落下するとは……ただの偶然? あそこの証明が落ちたのか。上にはスタッフ用の足場がある。
  人為的に落とすことも可能。でも、誰が……。こんなにたくさんいるメンバーの中で誰がいなくなっても気づかないだろう。選抜メンバーは……皆いる!
まりやの予想は外れた。選抜メンバーの誰かがいなかったら確実に黒幕候補だった。まりやは気を引き締めなおす。

214 :
8/24 初日
「A・K・B・48―!」
高橋「東京ドームいくぞー!」
「わあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
TGSK「AKB48は新たに組閣します」
「ええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」
まりや(来たか)
TGSK「宮澤佐江。上海48移籍」
北原「ええ、えええ、えええ、えええ、ええええ!? 嘘おおおおお嘘ー!?」

215 :
まりや(里英ちゃん驚きすぎ……って佐江ちゃんんんんんんん!?)
TGSK「鈴木まりや。上海48移籍」
高橋「誰?! 誰!?」
まりや(…………)
秋元「AKBに必要なのは常に壊すこと、何かが出来上がればそこで成長は止まります。だからAKBは壊し続けます」
大きく変わったのはチーム4がなくなり前みたいに3チーム体制となった。研究生からの昇格もあり、チームに入っていなかった正規メンバーも各々のチームに振り分けられた。
海外移籍はジャカルタに高城と仲川、上海に宮澤とまりやになった。

216 :
8/25 二日目
峯岸「とりあえずHKTへ移籍になった経緯を」
指原「ネットで調べてください」
「わっはははははははははははははははは!!」
高橋みなみのソロデビュー発表や27thシングル「ギンガムチェック」のMVで柏木由紀のキスシーンなど昨日の組閣には及ばないがサプライズがあった。

217 :
>>216
そんなMCねーよw

218 :
入山はまだか

219 :
続き期待してるよ〜

220 :
 
【米国】NY州上下院‘慰安婦決議案’史上初同時発議
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/war/1357463173/

221 :
8/26 最終日
最終日ということでどんなサプライズがあるのか噂されていたが特になく、あっという間に東京ドームコンサートは終わった。
打ち上げにも参加せずにまりやは帰り、駅を目指す。
――正直疲れた……。疲れているのは私だけじゃないのは分かってる。でも、参加する気分じゃないし私一人いなくても……ん?)
まりやは後ろに人の気配を感じる。
――誰かにつけられてる。また……
駅に着きホームで電車を待つ。東京ドームコンサート帰りの人たちで駅は大変混雑していた。
――リハで証明が降ってきたけど、この三日間やっぱり何もなかった。忙しくて手出しできなかった黒幕はこのグループの中にいるとしか……。明日は劇場で前田さんの卒業公演か)
「間もなく×番線に――。危ないですから黄色い線の――」
ドン、まりやは線路上の宙に浮いていた。

222 :
――背中、押され……
まりや「痛っ! ああッ!!」
線路に落下して右足をくじく。電車が迫る。
○×「……!!」
ドン、と眼鏡をかけた男がホームから飛び降りてまりやを突き飛ばした。
まりや「っ!?」ドサァ
○×「j……k」
まりや「あッ!」
ぐしゃあ、男は電車に轢かれた。電車は急停止するももう遅い。ホームで喧騒が湧く。
電車の下で男はぐちゃぐちゃの肉塊と化した。目の前で見ていたまりやは絶叫する。
まりや「きゃあああああああああああぁああぁあああああああぁあああっ!!!!!!!!!! ああああぁあああああぁぁああああああああああああぁああああ!!!!!!?」

223 :
叫びながらまりやは考えるより駆け出していた、くじいた右足を引きずりながら。
電車の先頭を回り込んでホームによじ登りさっき電車を待っていた場所へ。ホームはパニックしていた。
A「あああ君大丈夫かああ!?」
B「ケガはないかいいいい?!」
まりや(JK……女子高生! どこにいるの!?)
必死に探すがいない。まりやは改札を目指し階段を駆け下りるがくじいた右足で躓き、階段から転げ落ちた。
まりや「いたたっ……!」
全身ところどころ打ったが体が柔らかいまりやは大事にはいたらなかった。
改札の方を見ると。人混みの中、制服姿の女子高生の後ろ姿を見つける。

224 :
まりや「待ってっ!! ッ!」
追おうとしたが、くじいた右足が痛んで追えなかった。そして、見失う。
まりや「うっ、うぅ……」
その場で泣き崩れるまりや。
――助けてくれたあの人……私の数少ないファンの○×さん。命を賭けて私を助けてくれた……! 握手会もいつも来てくれてこんな私を推してくれて嬉しくてついS対応しちゃったけど。
  頻繁にストーカーしてきて困ってた、今日も……。でも、貴重なヒントをくれた。「JK」、私を殺そうとしたのは女子高生。ありがとう、○×さん。必ず仇は……
人身事故の事情聴取を受けて、病院に寄った。線路に落下し右足を捻挫、階段から転げ落ち全身を四ヶ所打撲と診断された。劇場で目にマイクがぶつかったり、路上で暴漢との戦闘で負傷したりとここのところ生傷が絶えない。
警察署にも寄り、目暮警部に話を伺うが何も進展なし。ある意味まりやの期待通り。肩を落として家に帰りすぐに休んだ。

225 :
8/27
AKB劇場
指原「これからも……服をください……」
前田「……」
大島「負けないから」
前田「頑張って」
小嶋峯岸「あっちゃ〜ん!」
高橋「おめでとう敦子。七年間お疲れ様」
篠田「卒業おめでとう。後は任せて」
前田「うん。皆ありがとう。安心して卒業できるよ」
板野「……敦子、卒業したからってすぐ男と遊ぶなよ」
前田「んー、どうしよっかなー。三週間は我慢する」
高橋「短っ!」

226 :
まりやの部屋
PCで前田敦子卒業公演を見ていると、新着メールが届いた。
――誰だろ? 小森。そういえば明日プロレス見に行く約束してたっけ……。
忙しくて忘れていたがずっと前から約束していたのを思い出す。小森からのメールは明日の集合時間と場所の連絡。プロレスの後はまりやの部屋でお泊り会。
まりやはEpisode7を読了した。
第四話 終

227 :
まりやんぬがスタンドを使い出してから面白くなくなった

228 :
最終話
8/28
――あと一歩で犯人に辿り着けそうってところまで来ているはず。だけど、犯人に辿り着けていない今本当にあと一歩なのだろうか。本当はまだ手の届かないところにいるかもしれない。いいや、そんなはずはない。
小森「どうした、まりやんぬ? 怖い顔して」
まりや「! ううん、何でもないよ」
小森「ほら、逆水平が決まったよ! マジやばくない? カッコよすぎる!」
まりや「わー!」
まりや「小森は本当にプロレスが好きなんだね」
小森「だって、チョーかっこいーじゃん! あっ、また決まった!」

229 :
まりやの部屋
小森「あー高まったわー! ○○選手強いしカッコいいしもうね一回戦いたいわマジで!」
まりや「あはは……」
――小森と私の仕事の量は圧倒的に小森の方が多い。それは私が圏外で、小森は圏内だから。それにワロタの一員。ユニット贔屓……『選抜総選挙()ゲーム』。
こいつはユニット贔屓でランクインした。
こいつが贔屓で入ってなかったら他の誰かが、あのゲームで死んだ誰かが入っていただろう。
こいつはどうしてこんなに能天気でバカなのか。
こいつがあそこで死ぬべきだったんだ。
こいつは皆の仇だ。
こいつを……

230 :
……
まりや「『選抜総選挙()ゲーム』……?」
佐藤「ルールは簡単。過去四回の選抜総選挙の不審な点を順番に挙げてくだけ」
中塚「不審な点?」
佐藤「例えば……『1。三年連続26位』とか」
中塚「なるほど」
佐藤「全員で四十八こ挙げたらゲーム終了」
まりや「48!?」
紫帆里「四十八……」
田名部(9人で48こ。多いのか、少ないのか......)

231 :
佐藤「パスは一回だけ。罰ゲームは……一気呑み」
野中「……へ?」
近野「え〜! 私まだ未成年です〜!」
佐藤「未成年は炭酸ね」
内田「マジすか〜!」
佐藤「他のメンバーが答えられなかったら代わりに答えてもいいよ、何回でもね。あと、自分のパスを他のメンバーに譲渡するのもあり。自分がゲームオーバーになってもいいなら二度目のパス譲渡を認めよう」
まりや(前者は余裕がなければできないし、後者はありえない。でも……)
佐藤「ハンデとして私となっつみぃはパスなし。つまり、一回でも答えられなかったらおしまい」
松原「まあそんなことはありえないけどね〜」

232 :
佐藤「何か質問あるー?」
近野「あのー『選抜総選挙()ゲーム』の()って何ですかー?」
佐藤「ggrks」
近野「ぐぐれかす? 何それ、おいしいの?」
中塚(確信犯?)
まりや「聞いてもいいですか?」
佐藤「何?」
まりや「どうしてこんなことをやらせるんですか?」

233 :
佐藤「それは……ゲームが終わったら答えるよ」
まりや「……はい」
佐藤「制限時間は三分。三分経って答えられなかったら番は移る。順番は私から時計回り」
田名部(3分……。短いのか、長いのか)
佐藤「『選抜総選挙()ゲーム』スタート……!」
九人のメンバーが都内某所の料理屋に介した。主催者は二期生の佐藤と松原。おかしなゲームは始まった。
皆総選挙に思うところはあったみたいで一巡目はすぐに終わった。

234 :
2巡目
佐藤「みちゃ11」
野中「んー……。んんー? んーん……ん! んー」
野中パス。
佐藤「ちかりな15」
近野「えー、他に何があるかなー……。あー……うー……おー?」
近野パス。

佐藤→野中→中塚→まりや→紫帆里→近野→内田→松原→
佐野中ま
⊂⊃⊂⊃
松内近紫 

235 :
3巡目
野中は19を答える。
佐藤「認める」
野中(ふう、一番最初には脱落したくない。だけど、流石に次は……)
中塚(う〜、思いつかね〜……)
中塚パス。
佐藤「ちかりな22」
近野「え〜……あ〜ダメだ〜! もう何も思いつかない〜!」
まりや(あそこに用意された数本のコーラ。まさか……!)
佐藤「ゲームオーバー。はい」
近野にコーラ(500ml)が手渡される。一気飲みする近野。

236 :
近野「ごくごくごくごくごく…………っlfvじゃlrjgvじゃヴぉどvかsddsvfばfだq」バタ
内田「ちかりなあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
まりや「ちかちゃん!?」
近野「……」チーン
中塚(これはやばいぞ……考えなきゃ!)ゴクリ
内田(……こんなの見た手前考えられない……!)
内田パス。

237 :
4巡目
田名部は24を答えた。
佐藤「認める」
中塚(やっと半分かよっ!)
紫帆里(あと半分……)
佐藤「次、みちゃ25」
野中「……っ」
内田(マズイ、みちゃもう限界だ……!)
野中「……たす、けて……」
まりや「っ」

238 :
まりやは代わりに答えた。
佐藤「!」
野中「まりやんぬ……!」
まりや「判定は?」
佐藤「認める」
内田(マジかよ、まりやんぬ……)
まりや「諦めないで! がんばろみちゃ!」
野中「う、うん……!」
中塚パス。

239 :
5巡目
佐藤「たなみん31」
田名部「……」
田名部(焦るな……落ち着け私。まだパスがあるからゆとりを持って答えればきっと何か思いつく! はず……)
田名部パス。
中塚(ここに来てたなみんパスか。いよいよ……)
佐藤「みちゃ31」
野中「…………」
まりや「みちゃっ!」
野中「大丈夫。大丈夫だから……」

240 :
野中(私はもうダメだ……。これ以上は皆に迷惑かけちゃう。最後に言うだけ言ってみよ……)
佐藤「残り三十秒」
紫帆里「代わりに答えよう!」
野中「待って! 私が、答えるから……!」
中塚「みちゃ……!」
最後に野中は答えた。
まりや(お願い通ってっ!)
佐藤「……。認めない」
まりや「そんなぁっ!」
野中ゲームオーバー。

241 :
佐藤「はい」
野中にビール(500ml)が手渡される。
野中「まりやんぬ……代わりに答えてくれてありがとね。足引っ張っちゃってごめんね……」
まりや「みちゃ……嫌だよぉ……」
野中「じゃあね。……ごくごくごくごくごく……。っぱあcんjjうぃじゃjcsぢccさあうぇふぇfんlぽytれぃ」バタ
まりや「みちゃあああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
紫帆里パス。
佐藤「うっちー34」
内田「…………」

242 :
佐藤「はい」
野中にビール(500ml)が手渡される。
野中「まりやんぬ……代わりに答えてくれてありがとね。足引っ張っちゃってごめんね……」
まりや「みちゃ……嫌だよぉ……」
野中「じゃあね。……ごくごくごくごくごく……。っぱあcんjjうぃじゃjcsぢccさあうぇふぇfんlぽytれぃ」バタ
まりや「みちゃあああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
紫帆里パス。
佐藤「うっちー34」
内田「…………」

243 :
紫帆里「起きてうっちー!」
内田「……」
紫帆里「ダメだ! 起きる気配ない!」
佐藤「あと三十秒」
まりや「っ。パス、譲渡……!」
中塚「何ィッ!?」
佐藤「ん。次、なっつみぃ34」
中塚「まりやんぬ正気か!? あいつはもうただの岩と化した豚だぞ! それなのに貴重なパスを……」
まりや「ごめん智ちゃん。でも、私……」
まりや(パスは意味ない! ただその場を凌ぐだけで、順番を先送りにしてるだけ……。このゲーム、皆で協力しなきゃ!)
佐藤(まりやんぬ、気がついたみたいだね)

244 :
松原「34。ユニット贔屓説」
紫帆里(ユニットびいき?)
松原は34を答えた。
佐藤「認める」
まりや「智ちゃん、しほりん。七人であと14こ。一人あと2こ答えれば終わり。パスは皆使ったから誰も脱落せずにこの調子でいけば……なっつみぃさんがラストになる」
中塚「あと2つ……!」
まりや「うっちーも助ける! 自分だけが助かろうなんて考えないで! 協力しよう!」
紫帆里「分かった!」
中塚「うん!」
中塚(肩の荷が少し軽くなった。ありがとうまりやんぬ)

245 :
6巡目
佐藤「うっちー40……って夢の中か」
気絶している内田は寝言で答えた。
佐藤「それは認めないよ」
まりやが補足する。
佐藤「認めるよ」
中塚「よし岩!」
紫帆里「ナイスまりやんぬ!」
まりや(うっちーも夢の中で戦ってるんだ! ラスト一巡!)

246 :
7巡目
佐藤「たなみん43」
田名部「……」
中塚「た、たなみん?」
田名部(ダメだ……もう……)
まりや(あの様子! マズイ……!)
田名部(順調にいけばこの一巡で終わり。皆もう限界だろう。うっちーを助けるとか言ってるけど、それが叶うかどうか。自分が助かるかどうかも危ういっていうのに……)
田名部(うっちーが助からないとして、もう一人誰か言えなかったらもう一度私に回ってくる……。あと2つなんて無理だ。どっちみち私は一気飲みの運命から逃れられない……終わった)
佐藤「あと一分」
代わりに紫帆里が答える。
佐藤「……認めない」

247 :
田名部(! しほりんありがとう。そういえばしほりんは三年前の組閣で辞めてなかったら一緒のチームKだったんだ……)
さらに紫帆里の追撃。
佐藤「認めない」
紫帆里(これもダメか……!)
まりや(どうしよう……!?)
まりや「智ちゃん! 何かない?」
中塚「私は……(ある! さっき思いついた最後の一つ! 多分これは通る! でも、私の番は次なのに使える訳がない!) 」
中塚「……ない! まりやんぬは?」
まりや「わ、私も……」
田名部(最後に……言うだけ言ってみるか)

248 :
田名部は答える。
鈴木「!」
中塚(みちゃと同じ!)
佐藤「認めない」
田名部(ふっ、やっぱりね……)
田名部ゲームオーバー。
佐藤「はい。どっちがいい?」
田名部「まだ成人してないのでコーラで。ふうー……ごくごくごくごくごく……。あ゙あ゙!!」バタ
まりや「たなみんっ!」
中塚(許せ、たなみん……)

249 :
まりや(一つずれてなっつみぃさん47、なっちさん48で終わり。うっちーを助けられなければ……また一つずれて再びクリスの番に回ってくる! なんとしてでもうっちーの分を答えないと……! この一巡で終わらせなければ私たち……!)
紫帆里(最悪うっちーを見捨てても最後はなっちさんで終わるはずだったがたなみんさんがリタイヤした今、うっちーの分を絶対に答えなくちゃならなくなった……)
中塚は43を答えた。
佐藤「認めるよ」
中塚「ふぅ……」
――終わった……いや、安堵するのはまだ早いか。
中塚(岩の代わりに答えなくちゃあ最後が私に回ってくる……! 起きる気配なし。あんな岩だけど五期からやってきて昇格してチームKで共に汗を流してきた仲間だ……岩を助ける! 考えろ私! まりやんぬも紫帆里も限界……。内田は私が助ける!)
まりや44、紫帆里45を答えた。
佐藤「認める。うっちー46」
内田「…………」

250 :
まさかの夢落ち?

251 :
中塚「これで終わりだ」
紫帆里「クリス!」
中塚は答えた。
佐藤「……駄目。認めない」
紫帆里(……っ!)
中塚「くっ、そッ!! 何でダメなんですか!?」
内田「……」
紫帆里(ダメ……もう限界なの……!?)
まりや「ハア、ハア、ハア……」
紫帆里「まりやんぬ……?」
息を切らし冷や汗を垂らしながらまりやは答えた。

252 :
佐藤「認め……」
中塚「っ」
紫帆里(通れ……!)
まりや(通る……!)
内田「……」
佐藤「る」
中塚「い……よっしゃああああああああ!! でかしたまりやんぬうううううううう!!」
紫帆里「まりやんぬ……!!」
まりや「あ、ははは……! ふー……」
まりや(ありがとう……みちゃ、たなみん。二人の最後のヒントがなかったら私たちは……)ツー
歓喜する中塚と紫帆里。一筋の嬉し涙を流すまりや。

253 :
佐藤「なっつみぃ47」
松原「……」
まりや(ふー……。終わっ……たー……)
紫帆里(長かった……。ものすごく長く感じた……。それももう終わる!)
中塚(結局、三人も…………ん?)
松原「……」
中塚(何もったいぶってんだなっつみぃさん。とっとと答えろよ、ったく)
松原「…………」
佐藤「……」
まりや「……え」
紫帆里「? なっ、つみぃ……さん?」
中塚「まさか!?」
いつまでも口を開かない松原。鉄仮面の下に若干焦燥の色が見える。

254 :
まりや「なっつみぃさん!」
佐藤「……夏海」
松原「ぁ……あうぁ……」
まりや(最後の最後でこんなことって……! 待って、もし答えられなければなっつみぃさんが……!)
紫帆里(いや待て! そして、最後の番は……!)
中塚(おいおいおいおいおいおいおいいいいい!! え? は? 最後、私ぃいいいいいい?)
まりや「ああああと一分っ!」
中塚「ちぃ、なっつみぃさんっ!! なんでもいいから答えてぇええええええええぇえええ!!」
松原「ぅう……あっ。……あぁっ!!」
まりや「思いついた!?」
中塚「早く言ってっ!!」
松原は自信満々に47を答えた。

255 :
紫帆里(と、通るか!?)
まりや(……こ、これは……!)
佐藤「認めない」
松原「なっ、何でどうしてっ!? だってありえないでしょ!!」
佐藤「ゲームオーバー」
ドン、と松原の目の前に置かれたビールが入ったジョッキ。それを一気呑みする。
松原「んっんっんっんっ…………っゔゔゔっ……!!」フラッ
中塚「マジ、かー!」
紫帆里「うわあ……!!」
まりや「なっつみぃさん! なっつみぃさん!! なっつみぃさあああん!!!」
松原「! ……ま、り…………ぉ。……ぁ……ぁ」ガク
佐藤「ありがとう、夏海。後は任せて」 ボソッ

256 :
8巡目
佐藤は47を答える。
佐藤「ラストクリス」
中塚「う……うわあああああやばいやばいやばいやばいやばいいいいいい!! 何か、答えないと……! コタエナイト……?」
まりや(……ああ……、もう疲れた。何も考えたくない。早く楽になりたい。どうせなら皆で……)
紫帆里(終わる……! このままじゃ皆……! でも、これ以上何が……)
内田「…………」
中塚「誰かァ! 誰か助けてッ! ああああああ」
まりや「…………」
紫帆里「まりやんぬ? まりやんぬ!」
まりや「?」

257 :
紫帆里「まりやんぬも考えて! クリスが! クリスだけじゃない皆が……!!」
まりや「もういいよ。しほりんも疲れたでしょ? 考えるだけ無駄だよ」
紫帆里「っ」ペチ
まりや「痛っ」
紫帆里「諦めないで! あと一つ!」
まりや(あとひとつ……そうだ! あとひとつ!)
脳内で今年の高校野球の応援曲が流れる。
 そう 簡単じゃないからこそ 夢はこんなに輝くんだと
 そう あの日の君の言葉 今でも胸に抱きしめてるよ あと〜♪
まりや(甲子園へ行く! って高校球児か私は! なんて言っている場合じゃない!)

258 :
佐藤「残り……一分」
中塚「内田ァ! 紫帆里ィ!! まりやんぬぅ!!!」
内田「…………」
紫帆里「くっそぉ!!(どうしてあと一つが思いつかないんだ!?)」
まりや「っ!(あと一つ! けど、その一つがどうしても思いつかない……!)」
鈴木「うっ……うぅ……」
どうしようもなくて涙する二人の鈴木。考えても考えても何も思い浮かばない。頭が真っ白になって何も考えられない。
中塚「泣きたいのはこっちだよ!!」
佐藤「十、九……」
中塚「あわわわわあああああ……!!」

259 :
まりや「ああああこのゲームは何の意味もない! 無意味だ! 例え百こ挙げたところで総選挙が八百長だったと証明できない!! つまり、ただの妄想に過ぎないいいい!!!」
佐藤「!!」
紫帆里「まりやんぬ!」
中塚「xxxxxx」
中塚は口から魂が抜けそうになっている。佐藤はスマホのストップウォッチを止める。00:01で止まった。
佐藤「……」
停止する時間。沈黙する空間。

260 :
まりや(……何? 終わったの? 終わったらなら早く終わりだと言って……!)
紫帆里「お、終わったん……ですか……?」
佐藤「……」
まりや「やっぱりさっきのはなしなんですか!?」
佐藤「いいや、カウントするよ。でも……さっき言ったよね、まりやんぬ?」
まりや「私が何を――」
佐藤「まりやんぬ49」
まりや「……えっ? えっ!」
紫帆里「なっちさん……?」

261 :
佐藤「百こ挙げてもらうよ」
まりや「そんなっ!?」
紫帆里「えええっ!?」
絶望する二人の鈴木を見て、
佐藤「…………。……ぷっ、はっははははははははっ!! 冗談! 冗談だって!! おめでとう。『選抜総選挙()ゲーム』クリアだよ」
鈴木「ぽかーん」

262 :
続き待ってるよ〜

263 :
佐藤「はーい、皆起きて起きてー!」
松原「いやー、楽しかったね」
田名部「結局皆で47こも言ったんかー」
野中「なんかすごいよねっ」
まりや「智ちゃん!」
まりやは中塚の口から出てる魂を奥へ押し込む。
中塚「むぐっ! まりやんぬ! ……ゲームは?」
まりや「終わったよ」
佐藤「ほら、いつまで死んでるの。たかが一気呑みくらいで。しかも、ちかりなはコーラでしょーが」
近野「あ゙ー死ぬかと思った! たかが一気飲みってじゃあなっちさんやってみてくださいよ! マジで死にますから!」
佐藤「いいよ?」
ジョッキでビールを一気呑みした。

264 :
佐藤「っか〜〜〜〜! この一杯!」
近野「ええええええええっ!?」
田名部「そんなんありかー!?」
松原「夏希はお酒強いからねー。私も弱くはないけどあの量イッキは死んだね」
佐藤「フフーフ♪」
まりや「……うっちー。起きてたでしょ?」
内田「……!」ドキ
中塚「何!?」コチョコチョ
内田「あっはははっ、ちょやめっ!」
中塚「テメエ! 一気飲みから逃れるために気絶したふりなんかしやがって〜!」
内田「ごめーん!」

265 :
まりや「それじゃあ聞きますね。どうしてこんなことをやらせたんですか?」
佐藤「それは……さっき計47こ挙げてもらったけど、総選挙は正当に行われているとは思えないって思った?」
中塚「そりゃーまあ」
内田「あんなに挙げれば……ねえ?」
野中「うん」
佐藤「正式に開票していたらもしかしたらランクインしていたかもしれない。だから皆圏外だからって気を落とさず頑張ろう」
紫帆里「……八百長だとネットで言われていますけど根拠はないですからね。でも私たちは根拠を挙げた」
中塚「だからこの9人で不審な点を挙げさせたんですね。私たちを鼓舞させるために……」
佐藤「うん。だけど、まりやんぬが最後に言ったやつは総選挙八百長説全否定」
まりや「……私のせいで頑張って47こも挙げたのに全て無になってしまった……?」

266 :
佐藤「いいや。総選挙が八百長だと思い気にせず頑張るか、正当に行ったのに圏外だという現実を受け止めて頑張るか」
松原「正当にやって圏外だったと現実を受け止めるのは辛いよね。私はチームAでただ一人圏外……あれほど絶望的にして屈辱的な時間は後にも先にもないだろうな……」
近野「なっつみぃさん……」
松原「でも、その悔しさをバネにして頑張るのと八百長と捨て置いて頑張るのじゃ天地の差」
佐藤「だからね、まりやんぬはこの『選抜総選挙()ゲーム』の真相に至ったんだよ。おめでとう」
まりや「……えっと、ありがとうございます……?」
佐藤「頑張ってね。皆も」
皆「はい!」

267 :
圏外会は解散する。
佐藤「まりやんぬーこの後夏海と呑み直すんだけど一緒に行かない?」
まりや「(なんか疲れちゃったから行きたくないけど)ご一緒させていただきます!」
佐藤「みちゃもおいでよ」
野中「あ、はい」
松原「たなみんは……まだ未成年だったか。んじゃお疲れちゃーん」
「お疲れ様でーす」

268 :
近野「私たちもカラオケにでも行こー?」
中塚「おっ、いいねぇ!」
内田「じゃあチャンスの順番歌っていい?」
近野「うっちーカラオケ行くといつも歌うよね」
紫帆里「そうなの?」
中塚「まあ私も好きだよ」
近野「私もー♪」
田名部だけがその場に取り残された。
田名部「……」
――帰ってドカヴェンでも読も……

269 :
某カラオケ店
チャンスの順番 次は君に来る どんなに負けてても 今度は勝ちにいこう
諦めなければ夢は叶うんだ ずっと頑張ってきた 君の努力報われるように〜♪
中塚「総選挙……正当にしろ不正にしろ私たちが圏外の烙印を押されているのは現実」
近野「だね。総選挙過去四回速報を含めてランクインしたことがないのはここにいる四人とまりやんぬとなっちさん」
内田「その六人で選抜経験がないのはまりやんぬと……」
紫帆里「私……」

270 :
某居酒屋
佐藤「……の二人が事実上最も知名度と人気が低い」
まりや「……!」
松原「まりやんぬは主演映画二つ持ってるよね」
まりや「はい。でも……」
佐藤「……その映画すら知名度が低い」
野中「私も選抜経験ありませんけど……」
佐藤「みちゃは全国ツアーのタイトルに名前が入ってるじゃん。それに速報は入ったし」
野中「それでも一般人には知られてないです」
佐藤「私も某局でお天気キャスターやってるけど、ゆきりんの影に隠れてちゃってね」

271 :
佐藤「それを知る由はないよ。そうならないためにがんばらなければならない」
まりや「……はい」
松原「チャンスは来月のじゃんけん大会だね」
野中「今年で三回目か……」
佐藤「今年はセンターはチームB……まりやんぬか紫帆里」
まりや「……はい?」
野中「何故チームBだと!?」
佐藤「第一回のセンターのチームは?」
まりや「うっちー。チームK」
佐藤「去年のセンターは?」
野中「麻里子様。チームA」

272 :
佐藤「そして、今年は……」
松原「B」
佐藤「さっき言ったようにまりやんぬと紫帆里はチャンスを与えられていない。ここで八百長説を出すと次に贔屓するとしたらこの二人」
まりや「なるほど」
佐藤「でもね、あの秋元先生のことだ。鋭いファンに八百長と疑われてしまう。だから最悪二人共今年も入らないかもしれない」
松原「ようは秋元先生次第だねー」
佐藤「あーあるいは4って線もありえる。いや、むしろ順当にBにするよりは4がいいと踏む確率は高い。あっちゃんが卒業した今ミリオン連続記録を絶やさないためにもね。4で一番人気のぱるるあたりがセンターになるかな?」
まりや「ぱるる……」
佐藤「総選挙圏内=じゃんけん選抜。この方程式からして今年Aで唯一圏外だった夏海は入れてもらえるかもね」

273 :
佐藤「まりやんぬに言わしてみればこんなのもただの妄想にすぎないんだろうけど」
まりや「いえ、そんなことは……案外確信をついているかもしれないです」
松原「……そうだね。じゃんけん大会に関しては正当か不正か、私たちははっきり分かってるからね」
野中「勝つか負けるかは本番まで分からない。総選挙も開票まで結果は分からない点は似てますね」
佐藤「普通に考えて結果を知っていたらリアクションも鈍るからね。素のリアクションによって八百長説を緩和させている」
まりや「正直、私……複雑です」
佐藤「その気持ち分かるよ。いや、そう思ってるメンバーは少なくないよ」
松原「一回目のはるきゃんモロ態度に出てたもんね」

274 :
佐藤「自分の力じゃない。用意されたイスに座らされる。はるきゃんプライド高いから」
野中「リアルでの不機嫌はそういうことだったんですね」
松原「真剣勝負とかいってファンと世間を欺いた八百長勝負。あんな立派な会場、武道館に申し訳ない……か」
まりや「……」
佐藤「綺麗事だけじゃご飯は食べていけない。秋元先生はこの方針でAKBを国民的アイドルグループにまで登り詰めたんだから」
まりや「その通りです」
佐藤「ま、今年も好きな衣装を着て楽しもう。選抜に入れたら入れたでラッキーだし」
まりや「はい」

275 :
29thシングル選抜じゃんけん大会
一昨年も去年も選抜入りできなかった。一回戦、(藤田)奈那ちゃんに勝って二回戦目。これで勝てば選抜入り
相手はチームBキャプテンゆきりん。チームB対決か。
山里「レディッ!!」オオオー!×3
私は目を瞑る。
山里「じゃんけんぽん!!」
一瞬だけ時が止まる。ゆっくり目を開けると同時に歓声が大きくなっていく。
まりや「嘘……。勝っちゃった……」
柏木「えええええええええ!?」
ゆきりんのリアクションは一回戦にNMBのゆきりん似の子に勝った時以上だった。私は歓喜し泣いた。

276 :
最終章とやらになってからつまらないぞ
前章までとの整合性の説明もないし何やってんだ?ボンクラだったのか

277 :
三回戦はぱるる。私はあっさり負けた。でも初選抜。そしてぱるるが優勝した。
2、3位は萌乃ちゃん由依ちゃん、センター両サイドポジションを同年代にし、4、5位は初代じゃんけん女王のうっちー二代目麻里子様。
――これはどう考えても……っていけないけない。あのゲームをやったからこういった考えをしちゃう悪い癖が……
29thシングル「永遠プレッシャー」はミリオン連続記録を更新した。まりやはさりげなくMVにも映り込み、それでいて知名度と人気が少し上がった。

278 :
ミュージックステーション
タモリ「君は? 名前はなんてーの?」
まりや「はい! 3時のおやつはまりやんぬ〜♪こと鈴木まりやです!」
タモリ「何? 三時のおやつは? ぶんめいどー? は?」
後ろに座っていたが急に話を振られ、まりやは爪痕を残した。急激に知名度と人気が上がった。
まりや「你好! 我是铃木吗莉亚」
宮澤と上海に渡りSNH48の活動が始まり、年明けの初お披露目は満員で大成功した。幸先のいい出だしだった。
まりや(今年の総選挙こそ、ランクインする!)
密かに闘志を燃やすまりや。31stシングルの夏のナンバーでSNH48から宮澤とまりやが選抜入りした。まりやは二度目の選抜入り。
まりやの水着に歓喜するやんぬ推し。スタイルの良さが世間を魅了し、さらに人気が上昇した。

279 :
そして、来たる32ndシングル選抜総選挙。速報では最下位に入ったまりやだったが結局名前は呼ばれなかった、アンダーガールズ発表終了までは。
まりや(ああ、今年もダメだったか……。努力は必ず報われる……一年の努力じゃ足りなかったってことですか)
宮澤(おかしい……梅ちゃんがアンダーガールに選抜落ちして、誰かが選抜入りするんはずだけど……もうカードは出尽くしている。一体誰が? ……まさか!)
隣を見る宮澤。すでに諦めているまりや。いよいよ選抜メンバー発表に入る。
徳光「第XX位! 最終獲得票数XX,XXX票。SNH48。XXまりやぁああああぁあああああ!!」
木佐「おめでとうございます! ……(あ、あれ……?)」
まりや「……」
宮澤「……!?」
静まり返る会場。ファンもメンバーも誰も彼も。

280 :
まりや(あれ? 何でこんなに静かなの? てか、今まりやぎちゃんが呼ばれた気が……いや、気のせいか。だって、XX位で呼ばれて壇上に……ん? 皆こっち見てる? いや、私の後ろの人かな?)
振り返るが皆まりやを目を丸くして見ていた。カメラマンはまりやを探しやっと捉える。
宮澤「まりやんぬ……」
まりや「? 何?」
宮澤「名前。呼ばれたよっ!」
木佐「さあ鈴木まりやさーん! 壇上へどうぞー!」
ヲタ「んんんんんんんんんんまりやんぬうううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
拍手が沸き上がり、歓声が飛び交う。
まりや「へ? え?(ドッキリ? 総選挙でドッキリ? 私が壇上に上がったらテッテレーってドッキリの看板を持った芸人さんが袖から出てくるパターンだ。そうだ、そうに違いない……。残酷すぎる……っ!!)」
まりやはこんなドッキリを仕掛けられたのが屈辱的で悔しくて泣き出した。あの可愛い顔がぐしゃぐしゃになるほど泣いている。

281 :
宮澤「ほら、壇上にあがりな!」
まりや「う、うん……」
木佐「上海への移籍で圏外からの大躍進! あの、おめでとうございます」
まりや「う、上海48の……っ鈴木、まりや。ですっ。うぅううぅ……!!」
――ドッキリを台無しにするしか私のこの屈辱は晴らせない……もう、やるしかない。
まりや「さぁ、早く……バットボーイズの佐田さんと清人さん出てきてください(言っちゃった……)」
木佐「え?」
まりや「まさか選抜総選挙でドッキリを仕掛けられるなんて思ってもみませんでした。私は……AKB48が大好きでした。そして、オーディションを受けては落ちて、受けては落ちて、五回目にしてやっと合格してアイドルとしてやってきたこの四年間とても楽しかったです」
まりや「そして、選抜総選挙も五回目にしてやっとランクイン……こんな私にこんな……っゆ、めを見せてくれてありがどぉ、っござい……ました……っ!!!!!!!!! ううううぅううぅうう……(早く出てきてっ……佐田さん、清人さん……)」

282 :
皆目を丸くして驚いていて何も言えない。
徳光「まりやんぬちゃーん。ドッキリじゃないよー」
まりや「っこの悔しさをバネに……来年、私は必ずっランクインすることを誓わせていただきますっ! 3じのおやつはまりやんぬ〜こと鈴木まりやをよろしく……お願いしますっ!」
まりやは泣きながら壇上から降りようとするが、徳光に止められる。
徳光「ちょっとちょっと! ドッキリじゃないって!」
まりや「袖でドッキリの看板持って待機してる芸人さん出てきてください!」
徳光「それ本気で言ってるの?w じゃあ舞台袖見てきなよ!w ね」
まりやは右の袖へ、左の袖へ。そして、壇上のマイクへ。

283 :
徳光「看板持ってる人はいたかい?w」
まりや「ドッキリじゃなかったぁああああああぁああああああああん!!!!!!」
「わあああああああああああああぁああぁあぁぁああああああああああああぁああああああああ!!」
「まりやんぬううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!」
なんとも不思議な時だった。これがまりやんぬワールド。1位になった渡辺よりもまりやの方が印象に残った人は多いだろう。こうして第五回選抜総選挙は終わった
数百しかいなかったファンと数千しかなかった知名度は今は比べ物にならないほど上がった。今やまりやを知らない人はいない。世間では「こんな可愛い子いたんだ!」と驚かれ、知名度は光の届かない深海から大気圏まで上昇した。

284 :
上海
総選挙から数日が経った。総選挙が終わってからまりやの世界は変わった。
――幸せすぎてちょっと怖いな。……ん? そういえば私、何か大事なことを忘れているような……ま、いっか。
まりや「はい鈴木です」
「まりやちゃん!? 大変だよ!!
まりや「どどどどどうしたんですか?」
「スキャンダル! 週刊文冬でまりやちゃんが取り上げられている!」
まりや「……ッ!」
ケータイを落とすまりや。ぐにゃあ、と視界が歪む。ぐちゃ、と均衡感覚が保てず顔面から床に落下する。
――そんな、バカな……。しかもこのパターンどこかで……そうだ、海外へ行ってる時に解雇された人と地方に左遷された人だ。
今までは知名度とともに人気も上がっていたが今回は違った。知名度のみが上がっていく一方、人気は垂直落下。
ふらふらな状態でPCを立ち上げ、自分の名前を検索する。ブログは大炎上。地下は祭り。これからまりやは地獄を見ることになる。指原や過去スキャンダルが発覚した人たちと同じ末路を歩むだろう。
――人生……終わった……。せっかく、ここまで、やって、きたって、いうの、に。夢なら覚めて。ハヤクサメテ……

285 :
8/29
まりや「…………」
朝。悪夢を見たような気がしたがそれも覚めて気持ちが良い。
長い、とても長い夢を見たような気がするけど思い出せない。
――小森はまだ寝て…………え? 私、まだ夢から覚めてない……?
小森は仰向けで首をかっ裂かれて死んでいた。真っ白いベットのシーツが真っ赤に染まっている。
まりや「こ……も……り……?」
私の手には血の付いた包丁が握られている。
まりや「きゃあっ!?」
私は包丁を放り投げる。訳が分からない。昨日は小森とプロレスを見に行って、うちに泊まって、私が先に寝ちゃって、起きたら小森が死んでいた。
玄関は閉まっている、窓も閉まっている。つまり、密室。小森を殺せるのは一人しかいない。
まりや「嘘……私が、小森を殺した……!?」

286 :
そんなの、嘘だ! ありえない! 頭が狂いそう、いっそ狂って楽になりたい。
でも、警察を呼ぼう。警察ならきっと分かってくれる……
パトカーが何台も来た。知ってる顔もいた。
高木「警部! ごにょごにょ……」
目暮「ふむ……」
まりや「一体誰が……! 早く犯人を……っ」
目暮「……鈴木まりや」
まりや「?」
目暮「小森美果殺人の容疑で逮捕する!」
高木「○九二四」カシャン
まりや「……え?」
本物を見るのは初めてだ。それが今自分の手首にかかっている。私は逮捕された。

287 :
警察署 取調室
高木「お前が殺したんだろ!」
まりや「私じゃありません!」
高木「お前んちは密室だったんだぞ!」
まりや「っ……!」
目暮「凶器の包丁にはあなたの指紋しか付いていなかった」
まりや「私じゃないです!」
高木「私じゃないって……じゃあお前以外の誰かがどうやって密室のお前んちに忍び込んで小森美果を殺したというんだ!?」
まりや「っ、それは……分かりません……」
高木「第一の事件『選抜総選挙()ゲーム』だってお前が怪しいと思ってたんだよ」
まりや「はあ?! どうしてあの事件で私が!? え、どういうことですか!?」

288 :
高木「あの事件でお前は他のメンバーの代わりに答えたりパスを譲渡したりしていたそうじゃないか、命がかかってるのに他のメンバーの命を救うほど余裕があった」
まりや「余裕なんてっ、いっぱいいっぱいでしたよっ!!」
高木「共犯の松原夏海は死んだ。松原はただの捨て駒。佐藤夏希とグルだったのはお前だったんだ!」
まりや「なッ、信じらんない! 妄想も大概にしてくださいッ!」
高木「第二の事件『河西智美殺し』あれもお前だ!」
まりや「はあああああああああん!?」
目暮「佐藤夏希さんはあなたに何らかの弱みを握られていた。佐藤さんを楽屋へ送り込み毒を入れさせて河西智美さんを殺した」
目暮「そして、お前の正体を知っていて用済みになった佐藤夏希に遺書を書かせ警察署に送ったんだろ! 佐藤はお前に握られていた何らかの弱みを打ち明けられずどうすることもできずに自殺したんだ!」
まりや「っ……っ」

289 :
目暮「あなたは犯し屋さんを雇い、自分を含む四人を襲わせた。犯し屋さんにはわざとやられたふりをしてもらったんでしょう? つまり、自作自演」
高木「そうだ! 女が男に勝てるわけないだろ!? それに、お前は被害者の内田眞由美と病院の屋上にいたな。お前が内田眞由美を屋上から突き落としたんだろ!?」
まりや「何て、ことを……!? いい加減に……」
目暮「こないだの人身事故で亡くなった○×さん。あなたファンだったそうじゃないか。それに、ストーカーもされてたんですって?」
まりや「……ええ、そうですけど……」
目暮「あなたはあの日もストーカーされていて鬱陶しく思い、わざとホームに飛び降りた。そして、○×さんが助けに来てくれることを予想し、○×さんはあなたを助けて死んだ」
高木「○×さんはお前に殺されたんだ!」
まりや「……!」
高木「黒幕がいるーとか言って万が一お前の犯行がバレたときにいもしない黒幕のせいにして逃れようと思ったんだろ!?」

290 :
目暮「いいや、黒幕はいる。目の前に」
まりや「違っ、私じゃ……」
目暮「そして、第三の事件「小森美果殺し」」
高木「犯人はお前だ!」
まりや「私じゃありませんっ!!」
高木「完全密室だったのにまだ否認するか! お前んちの鍵は家の中にあったんだぞ!」
まりや「……っあ!」
高木「どうした? やっと罪を認めるか?」

291 :
まりや「いいえ! 私、鍵をなくしたんですよ! 今使ってるのは合鍵なんです!」
目暮「何?」
高木「警部、こいつ嘘ついてます」
まりや「っ、嘘じゃない! 21日に劇場でなくしたんです! チームBのメンバーが証言してくれます!」
目暮「……!」
高木「何だ? 同じチームのメンバーなら庇ってくれるかもとか思ってんじゃないだろうな? そんな嘘すぐに……」
まりや「本当なんです! 黒幕が鍵を盗み私の部屋に忍び込んで小森を殺したんだ!」
高木「この期に及んでまーだ黒幕とか言ってるのかッ!?」
まりや「私じゃないっ!」
水かけ論が永遠と続き、まりやは牢獄に閉じ込められた。

292 :
目暮「高木君。どう思う?」
高木「あの女がやったとしか。目暮警部は?」
目暮「……あいつがどうも嘘をついているように見えないんだ」
高木「でも、事実上完全密室ですよ? それに凶器の指紋も……星はあいつで確定じゃないですか」
目暮「……裏を取ってみる。至急8/21にAKB48teamB5thシアターの女神公演に出ていたメンバーに容疑者鈴木まりやが鍵を紛失した真偽を確認してこい!」
高木「はッ! てゆーか……しあたーのめがみ公演?よく知ってますね?」
目暮「早く行けい!」

293 :
牢屋
長い取り調べの末結局信じてもらえず初めて牢屋に入った。事実上の逮捕。夜は牢屋で過ごすことになった。
このまま一生ここで過ごすことになるのかな……。そんなの嫌。
やってもいない罪で私は終身刑または死刑になるかもしれない。
でも、犯人はどうして小森だけを殺したんだ? 私はこうして生きて捕まっている。
こっくりさんをやってから私の中に潜んでいるあの力。暴漢をやっつけた時みたいにあれが小森を殺したの?
私は小森に嫉妬してたんだ。それでも私はやってない。
暑い。空調はなく換気扇だけが回っている。冷房が当たり前の生活だったから暑くて考えるのもだるい。
でも、牢屋の冷たい床がひんやりしてて気持ちいい。
今日は疲れた。もう寝よう。

294 :
8/30
目暮「出ろ」
まりや「え?」
目暮「鍵を紛失したことの裏が取れた。あなたが犯人ではない可能性が1%だけだがでてきた」
まりや「……」
目暮「どうした?」
まりや「私じゃありません。私じゃありません。私じゃ……ありません……」
目暮「!」
まりやは涙を零した。
どうしてこんなことになったのか。同期でチームメイトでライバルで親友だった小森が殺されて、私が殺したと問われ責められ自白を強要され、頭の中がめちゃくちゃ。
目暮「これ、私の携帯番号だ」
まりや「?」

295 :
目暮「どうもこの一連のAKBで起こっている不可解な事件、全てつながっているような気がする。渦中のあなたなら必ず犯人を見つけ出せる。だから任せたぞ!」
まりや「はい!」
――警部さんが言っていた。私がシャバにいられるのは2、3日。
それまでに犯人を見つけなければ私はやってもいない罪を被せられる。私が捕まればこの一連の事件の真相は迷宮入り。
警察は犯人を捕まえることはできない。私しかいない。私が捕まえる。私一人で? 大丈夫だろうか……
警察署を出ると、二人の人影があった。
中塚紫帆里「まりやんぬ!!」
まりや「智ちゃん! しほりん!」
泣きながら抱き合う三人。
まりや「私やってない!」
紫帆里「分かってるよ」
中塚「まりやんぬがそんなことするわけないじゃん」

296 :
中塚「で、どうする?」
まりや「とりあえず、一昨日28日の晩のAKB48の選抜メンバーを含む全メンバーのアリバイを確認する」
紫帆里「私たちも調べたんだ。容疑者候補とされていた、優子ちゃんとさっしーは寝ていたからアリバイはない、一期生はみぃちゃんを除いてオリメン会をしていた」
中塚「優子ちゃんか指原か……」
まりや「……」
まりやは怪訝そうな顔をして言う。
まりや「もう一度だけやってみよう」
中塚「何を?」
紫帆里「……まさか!?」
中塚「え、『選抜総選挙()ゲーム』!?」
まりや「……違うよ」
そしてまりやはEpisode8を読了し、真相に至る。

297 :
8/31
Mステ
AKB48第二章が始動。「上からマリコ」のたった一回を除きMステフル出場だった前田はもういない。
第四回選抜総選挙1~16位の選抜メンバーが27thシングル『ギンガムチェック』を披露する。
センターは大島。ソロセンターは一昨年のヘビーローテーション以来。
海がきらきらと反射してる 僕のまだらな思いは光と影〜♪
――この景色がもう一度見たかった……

298 :
番組終了後
指原「どうしたんですか? こんなところに呼び出して」
??「……」
指原「え、何ですか? ちょっ、やめ……!」
まりや「そこまでです」
??「!?」
指原「ま……まりやんぬ……!? クリスに紫帆里ちゃんも!」
まりや、紫帆里、中塚が物陰から現れた。紫帆里は指原を保護する。
まりや「……智ちゃん、急いで皆を呼んできて」
中塚「で、でも……」
まりや「早くっ!」
中塚「う、うん!」

299 :
まりや「……ふぅ。さて、こんなところで何をしているんですか、篠田麻里子様?」ニコ
篠田「…………」
まりや「……」ニヤ
紫帆里「……」ゴクリ
篠田「……ふっ。何って演技の稽古をしていたんだよ、指原と。……な?」ズイ
指原「……ッ! は、はいッそうですそうですッ!!」
紫帆里「はあ!?(せっかく現場おさえたってのに……!)」
まりや「……(ちぃ、このヘタレ代表が……。まあいい)」
篠田「で、何で選抜でもないあんた達がこんなところにいんの?」

300 :
まりや「それは……」
篠田はパチンと指を鳴らした。
紫帆里「!?」
物陰から男が三人現れた。
男JKL「……」ニヤニヤ
指原「は? え! ナニナニナニナニ!?」
まりや「……無駄ですよ」
篠田「何が? 私はただ指を鳴らしただけだけど」
まりや「やれやれ……勘弁してくだいさいよ。暴漢と戦うのはこれで最後にしてください、切実に」

301 :
男J「テメエ!」
男Jの右フック。
まりや「うっちーの仇……」
まりやは十円玉を握り締め一瞬でこっくりやんぬモードになる。
バキ、まりやの左頬に炸裂。まりやは一ミリも微動だにしない。
男J「何ィ!?」
まりやは左頬で止まってる男の右拳を握る。握り締め、握り潰した。
男J「うがああああああああああ!?」
まりや「……あ゙あ゙あ゙!!!」

302 :
男K「うおっ!?」
紫帆里「っ!」
男Jの耳元で大声を発するまりや。男Jの鼓膜は破け、泡を吹く。
男K「つあっ!」
男Kの膝蹴り、まりやの腹にヒット。さらに顔面を蹴られ吹っ飛ぶ。
男K「ぎぃひいいいいいいいいいいいいい!?」
蹴った男Kの足が折れていた。
まりや「……」
ふらふらと起き上がるまりや。男Kへゆっくり歩み寄る。

303 :
男K「ひいぃいいいいいいぃいっ!」
ブス、とまりやの指は男の両眼に埋まった。
男K「××××!!」
指原「ひぃぃぃ! なんなんあれ!? まりやんぬ強すぎでしょ!!」
紫帆里「……あと一人」
男L「……」
男Lはすっと猫背になる。まりやは回し蹴りを放つ。バキ、カウンターの回し蹴りをくらった。
指原「まりやんぬう!?」
男Lの連続パンチを腹や顔に浴びる。そして、腹へ後ろ回し蹴りをくらい飛ばされた。

304 :
男K「ひいぃいいいいいいぃいっ!」
ブス、とまりやの指は男の両眼に埋まった。
男K「××××!!」
指原「ひぃぃぃ! なんなんあれ!? まりやんぬ強すぎでしょ!!」
紫帆里「……あと一人」
男L「……」
男Lはすっと猫背になる。まりやは回し蹴りを放つ。バキ、カウンターの回し蹴りをくらった。
指原「まりやんぬう!?」
男Lの連続パンチを腹や顔に浴びる。そして、腹へ後ろ回し蹴りをくらい飛ばされた。

305 :
右裏拳を右頬にくらい奥歯が飛ぶ、追撃の正拳突き。それをよけ、カウンターの後ろ回し蹴りを放つ。
バキィ、顔側部に直撃。さらに上段回し蹴りも反対側の顔に直撃。男Lは上段頭突きを繰り出す。まりやも上段頭突き。大きく鈍い音が響く。
男L「ぐあッ!」
両耳へ平手打ち破裂音が響き聴覚を奪う。昇龍蹴りを放ち、上へ飛ばす。
まりやは消える。上へ飛ばされた男Lの上に現れサッカーボールみたいに頭をオーバーヘッドキック。
床へ落下してする。グシャ、メテオスマッシュが決まり男Lは失神した。
まりや「……っ」
チャリーン、とまりやは十円玉を落とし、ふらっと体が傾く。紫帆里に受け止められる。

306 :
紫帆里「まりやんぬ!」
まりや「しほ、りん……」
指原「ぽかーん」
篠田「……」
そこへ、中塚が選抜メンバーを連れてきた。
中塚「こっちです!」
高橋「何なにーどしたのー? って、ええええ!? スタッフさん!? ちょ、どうしたんすかー!?」
峯岸「ナニコレ!? ドッキリ!?」
横山「まりやんぬさん!」

307 :
横山「まりやんぬさん!」
大島「まりやんぬ、紫帆里……」
ぞろぞろと選抜メンバーたちが集まった。
高橋「まりやんぬに紫帆里も、一体ここで何があったんだ!?」
まりや「ええ。この一ヶ月AKBで起こっている一連の事件の犯人が分かりました」
高橋「な、なんだってー!!」
大島「何だと!?」
宮澤「……!?」
柏木「ちょいちょーい! まりやんぬ、何言い出しちゃってんの!?」

308 :
まりや「第一の事件『選抜総選挙()ゲーム』の主催者は選抜総選挙で圏外だったメンバー9人を監禁し、ちかりな、みちゃ、たなみん、なっつみぃさんを殺した。自分の手を汚さずに」
峯岸「その犯人はなっちとなっつみぃじゃないの!?」
まりや「なっちさんとなっつみぃさんは犯人に操られていただけです。犯人であるはずのなっつみぃさんは死んだ。第二の事件『河西智美殺し』、さっしーを殺そうとしたが誤ってともーみちゃんを殺した」
北原「それはなっちさんが……」
まりや「不自然すぎる自首と自殺。第三の事件『小森美果殺し』、私に罪を被せそして、ここでさっしーを殺そうとした……。そうですよね、篠田麻里子様?」
篠田「……」
高橋「な、何言ってんだよ! 麻里子様が犯人だって!? ふざけるなっ!」
板野「あんまふざけたこと言ってっと……」
小嶋「そ、そうだそうだふざけるなー!」

309 :
犯人がちっとも意外じゃないじゃんw
つまんねー(^^)

310 :
続き待ってるよ〜

311 :
珠里奈「てか、お前誰だよ! 麻里子様がそんなことするわけないだろ!!」
まりや(まさか珠里奈ちゃんにも認知されてなかったなんて……)orz
紫帆里「まりやんぬ……」
まりや「……。ちかりな、みちゃ、たなみん、なっつみぃさん、なっちさん、ともーみちゃん、うっちー、○×さん、そして小森の仇を取る……」
篠田「その矛先が私に向いているというんなら潰すつもりで来なよ」
まりや「上等です……。お前をRッ!」
中塚(う、上からマリヤ……!)

312 :
まりや「第一の事件『選抜総選挙()ゲーム』……」
篠田「その事件の犯人はなっちとなっつみぃだったはずだけど?」
まりや「いいえ。そもそもあのゲーム、最低でももう一人共犯がいなければ成立しません。常識的に考えてみてください。プレイヤーが審判だなんてありえますか?」
大島「……ありえない。プレイヤーが審判ならいくらでも自分に有利な判定をできるから」
まりや「ええ。私たちは最初収録か何かかと思いそんなことは少しずるいと思った程度で気にもしませんでした。しかし、47を言ったなっつみぃさんへの判定は否認。死に、違和感を覚えた」
まりや「このゲームを仕切っていたなっちさんを主犯とするならなっつみぃさんを共犯とし、そのなっつみぃさんが死ぬなんて……犯人も自分の命をも賭けた本気の真剣ゲームなのかと思えました」
まりや「なっちさんが47を答え番が次の智ちゃんに移った時に違和感は確信へと変わりました。誰が判定することなく番が移ったんですからね。これで間違いなく最低でももう一人いると確信しました」

313 :
篠田「……聞いた話だと、ゲームで認定か否認の判定をしていたのはなっちだったらしいじゃん。自分で判定して番を移したんじゃないの? それに例の腕輪とタイムキーパーは連動していたって。だからもう一人の共犯てのは存在しない!」
まりや「確かになっちさんが『認める』と言ってジャッジをしていた……ように見えました。しかし、際どい回答に対してすぐにはジャッジしなかった」
篠田「際どいんだったらそりゃあ迷ってたんじゃないの?」
まりや「際どい回答に対して、タイムキーパーがリセットしてからなっちさんはジャッジ宣言していたんだ。あなたがジャッジをして認めるのであればタイムキーパーをリセットし、認めなかったらタイムキーパーはリセットされずカウントダウンは続く」
篠田「……腕輪とタイムキーパーが連動してて全自動なんだから、操作する人はいない。なら、ジャッジの音声で次の人の番になってたんじゃないの?」
まりや「ノックス第4条、難解な科学装置の使用を禁ず。に抵触します。腕輪のランプが消えたら作動する仕組みにはなっていましたが全自動や音声認識など現在の科学を超えている」

314 :
篠田「へえ? じゃあなっちかなっつみぃがリモコンか何かで操作してたんじゃない? リモコン手動ならノックス第4条とやらに抵触しないでしょ?」
まりや「ゲーム中、なっちさんもなっつみぃさんもそのような仕草はしていません」
小嶋「そ、それはあんたが気づかなかっただけでしょ!」
中塚「リモコンを動かす仕草はしてませんでした」
小嶋「っ!」
篠田「で、その時点で私が犯人だなんて確定できてないよ? そこに倒れているスタッフかもしれない。現にさっきあんたに襲いかかった」
まりや「ノックス第1条、犯人は物語当初の登場人物以外を禁ず。それにこの人たちはAKBのスタッフではなくMステのスタッフ。私に何らかの恨みを買うわけもありません」
篠田「なるほど。でも、私は物語の初めに登場してた?」

315 :
まりや「フーダニット。……なっつみぃさんの最期に私は必死に呼びかけました。なっつみぃさんが死に際に言った言葉……「ま、り……ぉ。ぁ……ぁ」」
篠田「何それ? まり? まさかそれだけで私が犯人だと決めつけたのかあ!?」
篠田「必死に呼びかけてたんならそれに応えたんでしょ、「まりやんぬ」って。五文字だし」
まりや「私も最初そうかと思いました。でも、目の焦点が合ってなかったんです」
篠田「最期って死に際でしょ? 死に際だから焦点が合わなかったんだろ」
まりや「いいえ、しっかりと目の焦点は私の背後に合ってたんです。正確には私の後ろにあったマジックミラーを見ていた。そのマジックミラー越しにいたあなたを見て言ったんですよ「ま、り……こ。さ……ま」とね」
まりや「死に際で呂律が回らず「こ、さ、ま」の母音が言えず「ぉ、ぁ、ぁ」と言った。あなたは物語の初めから隣の部屋にいて、腕輪やタイムキーパーの操作をして十分物語(ゲーム)に干渉いた!」
大島「!!」
珠里奈「そ、そんなのデタラメだっ!」

316 :
まりや「ホワイダニット。なっちさんがヒントをくれました。『再生』……AKBは今年再生の年と言われています。私たちみたいな四年連続圏外の荷物は邪魔だ。若手に席を譲るべきだ。表面上の再生……組閣しても邪魔な要素は消えませんからね」
篠田「……!!」
まりや「……こんなものですか? あっさり第一の事件終わりましたけど、潰すつもりで来て下さい。でなければ……殺しますよ?」
珠里奈「なっ!? 何だこいつッ!!」
篠田「! へえ、言うじゃん。じゃあ……『河西智美殺し』暴いてみろよォ!」

317 :
こいつ篠田が犯人で意外だと本気で思ってるのか?
順当すぎて話にならんわwww

318 :
まりや「第二の事件、一番単純にして一番複雑でした……。単純に本番前に楽屋を一番最後に出た篠田さん、板野さん、小嶋さんがさっしーの飲み物の中に毒を入れた。誤ってそれをともーみちゃんが飲んでしまい死んだ」
板野「!」
小嶋「はあ!?」
篠田「それは佐藤夏希の犯行だろうが! その日、佐藤夏希を見たと目撃証言がいくつもあったし、それに髪の毛が楽屋に落ちていた。あとともーみをR動機があったって」
まりや「では、何故さっしーの飲み物の中に毒を混ぜたんでしょうか?」
篠田「知るかよ! 慌ててて間違えたんだろォ!」
まりや「あっははっ、慌ててて間違えたァ? 冗談! 間違えるわけないでしょっ!」
まりや「目撃証言者はそこに倒れている三人だけです、後で捕捉しますが。髪の毛もおそらくあなたが落としたんでしょう?」

319 :
篠田「ッ、佐藤夏希以外にも毒を入れることができる人間なんかいくらでもいるだろォ! 私たちがスタンバイから番組が終わって楽屋に戻るまで一時間半以上もの時間があった。その間にいくらでも毒を入れる余地があった!」
まりや「それはありえません。メンバーが出た後、楽屋は施錠されます。知っているはずですよね?」
篠田「じゃあ鍵を管理していたスタッフが毒を入れたんだ!」
まりや「そのスタッフにはアリバイがあります。つまり、番組中あの楽屋は密室だったんです」
篠田「あの楽屋、隠し扉があってそこから出入りしたかもしれない!」
中塚「はあ? そんなのどこにあんだよ!」
篠田「それは……証明する必要はない! 悪魔の証明だ! 隠し扉の存在は発見できなくても否定できない!」
まりや「ノックス第3条、秘密の通路の存在を禁ず」

320 :
篠田「指原がともーみに毒入りの飲み物を勧めていたのを聞いたぞ! 指原が……!」
指原「違っ……あれは……!」
まりや「厳密にはあなた方三人のグルか大島さんが単独でしか毒を入れることができません」
篠田「優子ォッ! お前が入れたんだろォオ!?」
大島「ああ!? ふざけんじゃねーぞ! 私はトイレがしたかったから早く戻っただけだ!」
篠田「はっ、どうだか!」
宮澤「優子トイレ漏れそうってあんなに慌ててたじゃん!」
篠田「あれ演技だろ? 迫真な演技だったよ、ほんとに。子役からやってただけはあるよな。さすが女優様だ」
大島「テメエ、演技じゃねえッ!」
篠田「他にもトイレはたくさんあったじゃねえか! 漏れそうなら一番近いトイレを使えばいいだろ! おかしいだろ!」

321 :
篠田「それはあの衣装一回脱いでまた着るのめんどーだろ!? それはお前も分かるはずだ! だから、早く楽屋に戻って全部脱いで用を足したんだよ!」
渡辺「確かに! 楽屋戻ったら優子ちゃん裸だった!」
柏木「それで楽屋戻ったら裸だったのかー!」
まりや「毒を入れたいのでしたらわざわざ一番怪しまれる最初に戻ったりしませんよ」
篠田「ぐっ……」
まりや「で、次に怪しまれるのは楽屋を一番最後に出た人物。だから、第三者のスケープゴートを用意したんですよね?」
まりや「しかし、さっしーが逮捕された。ここで殺そうとした邪魔なさっしーが消えて良かったんですよね。でも、さっしーは容疑を否認し続けた。警察も無能じゃない。次に疑われるのは楽屋を最後に出た三人」
まりや「第二の事件で予定通りにさっしーが死んでいてもスケープゴートを出すつもりだった。なっちさんを警察へ送った、第一の事件と第二の事件の罪を背負わせて」
まりや「当然、警察は第一の事件の犯人が現れて別の事件の犯行を自首したのだから混乱する。第二の事件の裏付けをしなければならない。それがこの三人の目撃証言とあなたが楽屋に落としたなっちさんの髪の毛」

322 :
まりや「麻里子様とこじはるさんと板野さんの三人。この三人にしか毒を盛ることができない。共犯はたかみなさん。その前に前田さんとみぃちゃんを楽屋から出したかった」
まりや「たかみなさんは二人を出してからあなたが毒を入れた。そして、なっちさんに全ての罪を被せ、自首させ、自殺させた」
高橋「っ」
篠田「あっははははっ!! ここまでくると笑えてくるよ。いいよ、さァ、第三の事件『小森美果殺し』来いよォオオオ!!!」
まりや「その前に……うっちーと○×さんの敵を取らせてもらいますよ」
まりや「あのゲームに生き残った。私、紫帆里、智ちゃん、うっちーを潰しに犯し屋さんという強姦を目的に活動しているサークルに依頼した。サークルメンバーは全員で12人。9人は逮捕され残る3人はここに倒れている……」
柏木「でも、この人たちMステのスタッフさんだよ!?」

323 :
まりや「ええ、第二の事件でなっちさんを目撃したと偽の証言をしたMステスタッフ三人が気になったので調べたんです」
篠田「どうやってッ!?」
まりや「こっくりさん」
篠田「はああああ!? こっくりさんんんんんん!? なんだそりゃああああああっ!?」
まりや「ノックス第2条、探偵方法に超自然能力を使用を禁ず。ですがそこはご勘弁を。でも、この方法では黒幕のあなたに辿り着けませんでしたがね」
篠田「……その暴論、心地よくなってくるわ! ○×とやらの仇を討てよッ!」
まりや「東京ドーム最終日、私は打ち上げにも参加せずにホームで電車を待っていると、背中を押され線路に落とされました。そこへ私の数少ないファンにしてストーカーの○×さんが命を賭して私を助けてくれた……」
まりや「○×さんが電車に轢かれる直前に遺した言葉がjk。私を殺そうとしたのは女子高生。私は女子高生の知り合いはチーム4と研究生にしかいない」
まりや「打ち上げにも参加せず制服で帰宅した研究生は……伊豆田莉奈ちゃん」

324 :
篠田「それだけでいずりなが犯人扱いかよ!」
まりや「東京ドーム最終日は日曜日。まあ他にも理由がありますが……」
まりや「あなたが黒幕だと確信したのは第三の事件『小森美果殺し』です。麻里子様、あなたは完璧を求める人です。だからこそそれが仇になってしまったんです」
まりや「あの夜、あなたは小森を殺した後何もせずに家に帰って寝ていたら私はあなたにたどり着くことはできませんでしたから。いや、あなたたちですか……」
渡辺「あなた、たち……?」
篠田「へえ。私にはアリバイはあるけど……」
小嶋「そうだ! マリちゃんちで鍋パーティーしてたんだ!」
まりや「あの夜は麻里子様の部屋でオリメン鍋パティーをしていましたね、みぃちゃん抜きで」
板野「じゃあ麻里子に小森をR事なんてできねえぞ!」

325 :
まりや「小森の死亡推定時刻の23時〜0時までの間に篠田さんの顔が映った写メがないんですよね」
まりや「あの夜、板野さん、こじはるさん、高みなさん、篠田さんの四人はぐぐたすに頻繁に写メをアップしていた、アリバイを証明するために」
まりや「つぶやきもいくつかありましたけど、投稿された写真は四人で計24枚。死亡推定時刻の一時間の間五枚中一枚も麻里子様の顔が写ってないんですよ。これがその写真です、しほりん」
紫帆里「はい」
峯岸「確かに顔は写ってないけど、この腕……」
高橋「こ、この見切れている腕と服! 麻里子様本人だぞ! ほらここのほくろ!」
小嶋「それにこの私とともちんとたかみなのスリーショットはまりちゃんが撮ってくれたんだよ!」
まりや「それが証拠になっていると言っているんですよ」
篠田「何?」

326 :
まりや「その見切れてる腕と麻里子様の服を来た人はこじはるさんですよね?」
小嶋「は、はああああ!? 何言ってんのこの子!?」
まりや「おそらく完璧主義である麻里子様は小嶋さんの左腕に肌の色やあるほくろをメイクでそっくりにしてその日着ていた麻里子様の服をこじはるさんに着せてわざと見切らせて撮影した」
板野「だから妄想もいいかげんにしろよテメエ! これが麻里子じゃないって証拠はどこにあんだよ! どう見ても……あ!」
峯岸「あ……れ?」
まりや「気づきましたか? この左腕にほくろがある人の親指」
高橋「ああッ!!」
まりや「ほら、この普通の親指。麻里子様の特徴的な親指とは全く違いますよね」
宮澤「ほ、本当だ!」
大島「これは……!?」

327 :
まりや「こじはるさんと麻里子様のスタイルは酷似している。たぶん、麻里子様が撮影したとかいう二枚の写メはタイマーで撮ったのでしょう?」
峯岸「麻里子……嘘でしょ……?」
小嶋「そ、その服もらったんだよ! スタイルも同じくらいだしまりちゃんよく服くれるんだよ、あの日も服をくれたんだ!」
まりや「嘘だよッ!!」
小嶋「っ!!」ビク
まりや「じゃあどうしてこじはるさんにあげた後にまた麻里子様がこの服を着ているんですか?」
小嶋「それは……」
篠田「小森を私が殺した……? どうやってあんたんちに泊まっている小森をRんだよ! あんたんちなんか知らないし、聞いた話じゃ寝ていたんなら当然家には鍵がかかっていたはずでしょ? 密室!」
篠田「小森は自殺じゃない。お前が殺したんだろおぉおおおおお!!!」
まりや「!」

328 :
篠田「何で私がッ、私だけじゃないッ!! たかみなやともちん、陽菜までそんなとんでも妄想推理で疑われなきゃならねんだよォッ!!」
まりや「……」
篠田「おぉいッ!」バン
指原「ひぃ!」ビクゥ
紫帆里(っ……)
まりや「……くす」
篠田「あん? 何がおかしいんだよ? ……あん? 謝れよ」
まりや「その必要はありません」
篠田「謝れって! おいぃッ! あん?」

329 :
まりや「ノックス第7条、探偵が犯人であることを禁ず」
篠田「ああ!? 探偵だあ? お前はいつからアイドルから探偵になったんだよッ!!」
まりや「……ノックス第4条によって、隠し扉の類はありませんので、出入りは玄関のみ。あなたは21日のチームB公演であなたの駒、研究生のいずりなを使って負傷させ病院に行っている間に私のバッグから鍵を盗ませた」
まりや「事件の晩、事前に私の部屋に小森が泊まりに来るといずりなを通じて知っていたあなたは寝ている小森を殺し、私に罪を被せた」
まりや「ホワイダニット。なっちさんがヒントをくれたヒント『再生』。さっき言った総選挙にもランクインできない荷物。邪魔な要素」
篠田「私が再生のために有望な若手に席を空けるために圏外のあんたたちの命を狙ってたとして、どうして圏内の小森や選抜の指原を殺さなければならないっていうんだァアア!?」
まりや「再生するにはもう一つ邪魔な要素があった。それは、スキャンダルです」

330 :
指原「スキャン……ダル……?」
まりや「事実上さっしはー博多へ左遷されたことによってHKTのメンバーを5人も解雇に追い込んだ、まあファンとつながっていたHKTの子たちにも非はあったけど。これ以上めちゃくちゃにされたらたまらない」
指原「っ!」
まりや「それにまださっしーは未成年ということで週刊誌が控えているとんでもない情報があるかもしれない。さっしーが二十歳になる前に消そうとした」
まりや「さっしーの側近、小森も黒だと踏み、その側近である私にその罪を被せ三人とも消して、安心して前田さんを卒業させたかった……」
大島「確かに理に叶っちゃいるけど……」
宮澤「今年はスキャンダル多いよね……」

331 :
まりや「スキャンダルがある度イメージダウンしていっているんですよ。このAKBだけでなく、48グループ全体。人数が多い分、自分はバレないだろうと密かに恋愛しているメンバーが一体どれほどいるのやら……」
まりや「アイドルは清楚ではくてはならない。だから今のうちに消したかったんでよね?」
宮澤「そんな……まさか……」
峯岸「ねえ嘘だよね? この子が言ってるの全部嘘だよね! ねえ!?」
まりや「その様子を見ると、第三の事件の晩のオリメン会に不参加だったみぃちゃんは共犯ではないと確信しました」
まりや「フーダニット、ハウダニット、ホワイダニット。これでQ.E.D。認めてくれますか? 篠田麻里子ぉおおおおおッ!!!」

332 :
篠田「……認める」
柏木「なええええええ!?」
渡辺「っ……!」
横山「そんな……尊敬してたのに……」
峯岸「うっそだ、こんなの嘘だよ……麻里子がこんな」
大島「……たかみな、にゃんにゃん、ともちん……。お前らも共犯なのか?」
板野「……っ」
高橋「あ……ぁ……」
小嶋「わ、私は……」

333 :
篠田「いいや、全て私の独断だよ」
小嶋「まりちゃん……!」
まりや「なっちさんに聞けなかったので聞きます……。どうして『選抜総選挙()ゲーム』なんてやらせたァッ!?」
篠田「……別に。特に意味なんてないよ」
まりや「嘘だ」
篠田「!」
まりや「再生に邪魔な私たち九人をあそこに監禁した時点であなたはいつでもあの腕輪で私たちを殺せた。なのに殺さなかった。あのゲームには意味があったんだ。今年の選抜総選挙であなたはさっしーに負けた、それによってあなたの地位は崩れた」
まりや「総選挙なんてヤラセだ、でもそれを証明することはできない。なら、証明すればいい。選ばれし64人にやらせてはおそらく生存率0%だから選ばれざる9人にやらせてゲームをクリアさせることによって、総選挙がやらせと証明し自分のプライドを守った」

334 :
まりや「でも、よく最後のを認めてくれましたね。何故ですか?」
篠田「……気まぐれだよ」
まりや「いいえ、あの時あなたの良心が動いたからこそ私たちは生き残れて今生きているんです」
篠田「ふっ……」
まりや「それじゃ行きましょうか」
篠田「その前にさ……」
まりや「?」
篠田「指原ァッ!!」
指原「ひぃえっ!?」

335 :
篠田「私は捕まるでもお前だけは殺しておくことにする!」
まりや「!!」
小嶋「もうやめて!」
大島「やめろォ!」
峯岸「麻里子っ!」
篠田「こいつだけは殺しておかなければいけない! こいつを生かしていれば近い未来AKBは潰される! だから殺さないと! そして、私も死ぬ!」
まりや「やめてください、麻里子さ……」
篠田「やめるかよォ!? 私たちが汗水流して築いてきたこのAKBをこいつに潰されるんだぞッ!?」
指原「ご、ごめんなさいいい……!!」

336 :
篠田「そのこいつが総選挙で私を抜いて四位ィイ? あんなのはヤラセだ! 今やAKBは国民的アイドルグループ。その第四位の指原が及ぼす影響力は絶大すぎる。一般人でも知っている総理大臣級の知名度の高さ」
篠田「邪魔するならR……!!」
まりや「あなたたちが今この世界でスポットライトを浴びていられるのは、計り知れない努力があったからで……今スポットライトを浴びているさっしーにあなたはただ嫉妬しているだけです!」
篠田「お前に何が分かるッ!? パンツ見せ集団とか世間で後ろ指さされ、アキバとかいう理由でどんなに屈辱的な思いをさせられたか、後から入ってきたお前には分からねえよっ!」
バキィ、とまりやは顔面を殴られた。吹っ飛び鼻血を流す。
紫帆里「まりやんぬッ!!」
高橋「やめるんだァ!」
板野「ぅおおおおっ!」
小嶋「ぁあああっ!!」
指原の前に立ちはだかる三人。篠田は高橋を殴り、板野を蹴り、小嶋を突き飛ばした。

337 :
指原の前に立ちはだかる三人。篠田は高橋を殴り、板野を蹴り、小嶋を突き飛ばした。
身長が高く手足が長い篠田は圧倒的に強い。
篠田「どけェッ!」
紫帆里「くっ……」
紫帆里は足が震えながらも指原の前に立ち続ける。
大島「おらァ!」
篠田「っ!」
大島の右ストレートが篠田の左頬にヒット。篠田の反撃の左裏拳が大島の顔面を捉える。
大島「ぐぁ……!!」
篠田「邪魔をするなァアアアアア!!!」

338 :
大島と篠田のクロスカウンター。大島は篠田を倒した。
大島「ちぃ、バカ野郎が……ッ!」
指原「ああああ……ぁぁ……」
腰を抜かす指原。まりやに駆け寄る中塚。
中塚「まりやんぬ……!! 大丈夫?!」
まりや「……うん、大丈夫……。これで、皆の仇は取ったよ……っ!」
篠田「私を、殺して……。私を、殺して……! 早く殺して下さい!!」
まりや「……篠田さん。私があなたを殺します」
紫帆里「……は?」
中塚「え……!」

339 :
まりや「あなたは私の大切な仲間をたくさん殺した。私が仇を取った。だからあなたはもう死んだんですよ」
まりや「だから、もし生まれ変わったらまたアイドルになってください。でもあなたは今完璧すぎるスタイルを持っているけどそれを捨てなければならない」
まりや「きっと次は顔は可愛くなく、腕も足も短く、スタイルが悪いでしょう。それでもアイドルになれなければいっそ生まれたくなかったと思えるほど絶望するけどアイドルになって死んでいった皆の分まで頑張ってください」
篠田「うぅううぅ……うん……」
その後、篠田は駆けつけた警察に逮捕された。ほぼ全員が事情聴取のためパトカーで署へ。

340 :
目暮「お嬢さん」
まりや「目暮警部!」
目暮「篠田麻里子は容疑を認めている。いろいろすまなかった。ありがとう」
まりや「もう、任せっきりですか?」
高木「あーまりやちゃん疑って悪かったね」
まりや「本当に怖かったんですからね!」
高木「あはは、ごめんごめん。はい、ジュース」
まりや「えー! あーでも私も税金ドロボーとか無能とか言ってすみませんでした」
目暮「……」

341 :
指原「まりやんぬ、ごめんね。そして、ありがとう!」
まりや「さっしー。いいよいいよ」
指原「私は過去このグループの禁忌を犯した。その罪を背負っていかなければならない。その罪は決して消えはしないけど消えるほど活躍してみせる」
まりや「頑張って」
指原「とりあえずHKTをNMB以上にする!」
まりや「ふふ、じゃあ私はSNHをHKT以上のグループにするよ!」
横山「まりやんぬさん!」
まりや「由依ちゃん、ありがとね。由依ちゃんがいなかったら私は……」
横山「何言ってるんですか! 私は何も。そうだ、来年も甲子園一緒に行きません?」
まりや「うん、行こ行こ!」

342 :
柏木「まりやんぬ〜」
まりや「ゆきりんさん」
柏木「怪我大丈夫? もしあれだったら明日の公演休んでもいいから」
まりや「いいえ、出ますよ。私、劇場公演だけがとりえですから」
柏木「またそんな自虐ネタを……そんなことないっちゅーに」
まりや「はは、心配してくれてありがとうございます」
渡辺「まりやんぬ大丈夫?」
まりや「うん、大丈夫」
渡辺「今度さ宝塚見に行かない?」
柏木「えええええ!? まゆゆが宝塚誘ってるー!?」
まりや「うん! 宝塚全然分かんないけど!」

343 :
大島「おう、まりやんぬ。身体ボロボロだなー」
まりや「大したことないですよ。それより、すみませんでした……!!」
大島「は? 何が?」
まりや「私、優子ちゃんが怪しんじゃないかって疑ってたんです……」
大島「あー! いいっていいって! まー疑われても仕方ないっていうか……あれだろ? なっちとなっつみぃが二期生だから二期生怪しんじゃないかって」
まりや「へ? 知っていたんですか?」
大島「ああ、なっちとなっつみぃが自分の意思であんなことをするはずない、裏に誰かいると睨んでて私たちも黒幕を探してたんだ。ね?」

344 :
宮澤「うん。でも、まさかね……」
まりや「ああ! そういうことでしたか!」
大島「まあ結局まりやんぬたちが動いててくれてたからうちらが影で動けたんだけど……協力すればもっと早く辿り着けたかもしれなかったなあ……」
まりや「そうですね」
大島「それも後の祭りか。佐江と上海に行くんだろ? 頑張れよ」
宮澤「よろしくね、まりやんぬ」
まりや「はい、よろしくお願いします!」

345 :
まりや「紫帆里、智ちゃん。ありがとね。これから頑張ろう」
紫帆里「うん!」
中塚「今度は勝ちに行く!」
事件は終わった。篠田の罪は重いどころではない。昇格をエサに操られていた伊豆田の罪も重いがまだ未成年。
高橋、小嶋、板野の罪はアリバイ作りに協力しただけで極めて軽い。すぐに釈放されるだろう。刑期終了後アイドルに復帰するか、否か。
前田は卒業した。近野、野中、田名部、松原、河西、佐藤、内田、小森は死んだ。
皆いなくなってしまったがAKBはいつまでも秋葉原のあの劇場で踊り続けるだろう。
まりやは久しぶりに実家に帰り、自分のベッドで眠った。

346 :
9/1
清々しい朝、ではなく昼前。長かった八月は終わり今日から九月。
今日は劇場で夜公演がある。残り少ないシアターの女神公演。頑張ろう。私なら頑張れる。
今まで下へ下へと甘んじてきてしまっていた。だから上を目指そう。
今まで下にいた分、上へ上がるのが大変そうだけど、でも私は勝ちたい。
こんな私を応援してくれる人のため、死んでいった仲間たちの分も勝とう。
「ぷりん。よーしよし……」
寄って来たぷりんを抱き上げるまりや。
ふと頭をよぎるいくつかの疑問。
こっくりさん。あの力は一体なんだったんだろう。

347 :
甲子園でのファール、工事現場から鉄柱が落下。あれはただの偶然だったのかな?
そして、ストーカーさんが亡くなってもずっと感じる後ろの気配。気のせいかな?
その時、ボキン、と重く鈍い音が部屋に鳴り響く。
「……え?」
一瞬の静寂の後、事態に気がつく。
ぷりんは首の骨が折れて小刻み痙攣している。
次の瞬間ぷりんを壁に投げつけていた。
グチャ、壁に叩きつけられ床に落下した。
それはもう二度と動くことのない肉塊と化していた。

348 :
「あっ? ……ああッ!!」
気づく、自分の両腕が歪になっていることに。
――なに、これ……もう終わったんじゃないの……っ?
その両腕は徐々に自分の首へ伸びる。
まりや「こっくりさん……こっくりさん……お帰りください……。こっくりさん、こっくりさん、お帰りください! こっくりさんこっくりさんお帰りください!!こっくりさんこっくりさんお帰りください……!!! っ!?」
手が首へ触れる。こっくりは帰らない。そして、
まりや「ぃやああああああああああああああああああああああああああ…………ああ……あ……ぁ………………」
薄れていく意識の中で思った。
――ああ、これ悪い夢だ。あの時みたいにきっと覚める。だから……早ク覚メテ?
と永遠に覚めることない眠りに就きながら。
END

349 :
終わり?
とりあえず乙です

350 :
┏━━━━━━━━┯━━━━━━━━┓
┃  民主党支持者  │     民主党     ┃
┣━━━━━━━━┿━━━━━━━━┫
┃   カンリョウガー.    │  消費税増税    ┃
┠────────┼────────┨
┃   ザイカイガー.   │  原発再稼動    ┃
┠────────┼────────┨
┃   アメリカガー     │    TPP推進    ┃
┗━━━━━━━━┷━━━━━━━━┛
民主党にすら見捨てられた民主党支持者へ
お前らの支持政党はもはや日本には無い
いいかげん諦めて半島に帰れ

351 :
こっくりさんモードのやんぬにはお咎めないん?
まあいいか乙でした〜

352 :
犬の骸が転がる部屋でただ空虚を見つめている少女が立っていた。
その少女の首には素手で絞められたような手形が真っ赤に残っている。
「……3時のおやつは、まりやんぬ。……か……」
誰もいない部屋でそう呟き微笑む。

THE END

353 :
この物語はフィクションです。
実在する人物、団体とは関係ありません。

354 :
読んでいただいた方どうもありがとうございました。
殺人事件ということでメンバーをたくさん殺めてしまって申し訳ありませんでした。
そして、序盤期待させておいて中盤から終盤にかけて期待を裏切ってしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。
何より誤字脱字が多すぎるし日本語めちゃくちゃで申し訳なさすぎて不甲斐ないです。
主人公はまりやんぬ。舞台は2012年8月。
まりやんぬということで最初ホラーにしようかと思ったのですが、訳の分からん選抜総選挙()ゲーム、訳の分からんバトル、訳の分からんサスペンス、訳の分からんetc。
次は2年後くらいにもっとクオリティーをあげてまた書きたいです。
もちろん主人公はまりやんぬでいいですか?

355 :
スレ汚しすみません。
http://www.48kei.net
↑こちら48Gを株に見立てた市場模擬ゲームですが、スレタイの「ゲーム」繋がりという縁で書き込ませて頂きました。興味ある方は是非どうぞ。
↓詳しくはこちらまで
48株式市場模擬ゲーム★露板[AKBSKENMBHKT乃木坂
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/ske/1360207973/
ではでは失礼致しました。

356 :
★二本柱投票回数と1票単価
投票回数 1票単価
1     1480
2     740
3     653
4     490
5     488
6     407
7     417
8     365
9     378
10     340
     以下240円へ収束

・一年でリクアワと選挙1回ずつ計2回投票可
・でも何年もオタやってるのかと・・・
・今後、年会費等変わる可能性などいろいろリスクあり

357 :
テスト

358 :2013/10/18
一気読みしました。黒幕はもう少しひねって欲しかったですが、非常に面白かったです。ありがとうございました。
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