2013年01月エロパロ421: 男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part2 (738) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part2


1 :2011/08/25 〜 最終レス :2013/01/05
現実と妄想を区別できない人・未成年立ち入り禁止。
男性ヤンデレのSSを書いて投稿するスレッドです。
DV、ストーカー、監禁、レイプ、猟奇、異常な執着、その他諸々、男性のヤンデレなら何でもおk。
一次創作と二次創作、どちらも投下可能です。
女性利用者が多くなると思われますが、801厳禁。
荒らし完全スルー、良識ある書き込みお願いします。
sage進行。
過去スレ
男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part1
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1268026164/

2 :
男ぬるぽ専用

3 :


4 :
>>1さん超乙です

5 :
>>1
そして即回避

6 :
>>1乙〜

7 :
>>1おつ!
>>2
男ガッ専用

8 :
即回避

9 :
>>1乙!
前スレの各作品の続き見れるといいな
吸血鬼とか幽霊に魅入られて、
夜が来るたびにいつそいつが出てくるかビクビクオドオドする女の子が見たい
人外っていうか妖怪?じみたヤンデレ男との絡みが好きなんだけど、なかなか見られない+自分で書いても萌えなくて本当に辛い
もし気が向いたら誰か書いてくれ

10 :
前スレ埋まったので投下お待ちしておりますー

11 :
埋めついでに投下しようとした小ネタ投下。

「どういう事なんだ、マルセラ」
「もう、私には無理なんです、別れてください、旦那様」
 領地の見回りに行っていた恋人が帰ってきての、久しぶりの逢瀬。
 心浮き立つはずの時間は、もうマルセラには苦行の時間でしかなかった。
 目の前の恋人はアルノルド=バトエルド子爵……マルセラの恋人の前に、メイドとしての雇主だった。
 領地の検分に行く前までは二人は結婚の約束をするほどの仲だった。
 今ではマルセラにはそんな大それた望みはもう持っていない。
 でも、目の前の元恋人はそんなマルセラの心変わりが理解できないので、別れの言葉に納得するわけはない。
 長時間のマルセラの拒否に、子爵はやっと折れた。ように見えたが少し考える時間をくれと、時間を引き延ばされただけだった。
 こうなったらもう、この屋敷を出ていくしかない。
 だとしても紹介状を書いてもらわなければならないが、それはとても難しい事に思えた。
 すると、子爵は譲歩する、一週間後の晩餐を一緒に過ごしてくれれば、紹介状は書くと。
 そして一週間後の晩餐、彼は紹介状はきちんと書いてくれた。が。
 それをもらう前に、マルセラはひどい睡魔に襲われる――食事中なのに。
 次に目覚めたのは、まるでおとぎ話のような天蓋付のベッドの上。
 そこに子爵に抱かれながら、マルセラは寝ていたのだった。
「ど、どういう事ですか、旦那、様……?」
 まだはっきりと頭が回らない
 しかも見たことのない部屋だった。屋敷のほとんどの部屋はメイドとして掃除しているので知っている。
 ここはまさか――。
「君が私から逃げるというからだよ……それに旦那様はやめていつものように名前で呼んでくれ」
 旦那様は、彼女が起きたことを知ると、上に覆いかぶさりキスをする。
「止めてくださいっ! 別れてくださいと……」
「私が約束したのは紹介状を書くことだけだ……それに、君の憂いは無くなったよ」
「!!」
「あの叔母達から、悪意を吹き込まれたんだね、可哀そうにマルセラ」
 彼の言う通りだった。
 初めは彼の"メイドと結婚する"という荒唐無稽な提案に困惑しながらも、マルセラを貴婦人然とするための特訓に手を貸してくれた。
 しかし、彼が居なくなりその指導はマルセラをあざ笑うものとなった。
 夜会にも連れて行かれ、人々の嘲笑の中に置き去りにされた時のみじめさ。
「もう叔母達は黙らせたから……だから安心して私の妻に……」
「無理です!!」
 それはもう、一度希望を持ったマルセラには貴族社会というものにウンザリしてしまったのだ。
 彼の事は愛してる。でも、心が折れたマルセラには夜会に出たり社交をしたりする自信が無くなってしまった。
 親切そうな顔をしてどこかで、あざ笑われているのだ。
 何をしてもそのことが頭から離れない。
「どだい私のような卑しい身分の者が、貴方様の妻になるという事は無理だったのです」
「……私を、捨てると?」
「捨てるのではありません、当たり前の……っ!!」
「ならば、仕方ない」
「旦那……様?」
 マルセラはここがどこか、理解した。
 屋敷の中で唯一、上級使用人の中でも旦那様の側近しか掃除に入れない部屋。
 侵入者を拒絶するための鉄格子が内側についている。
 中の人間を逃がさない為に特化された豪奢な牢獄。
 旦那様のお母上が生前に正気を無くされた時に――奥様の身の安全を守るために作られたという噂が使用人の間では立っていた。
 奥様の為、というのそれは本当だったのだろうか。
 この部屋に入ってこの部屋を見たマルセラは感じる。
 むしろ――――。
「君が私の下から去れないようにするしか、ないな」
 旦那様の恐ろしい声が、まるで永遠の愛を囁くように甘く聞こえるのは。
 そしてそれこそを望んでいたような気がするのは……マルセラは瞳を閉じた。

12 :
あ、スマン。
埋めついでに前のスレに小ネタ投下しようとしたら
雑談で埋まったんでこちらに即回避のために投下するって意味だった。
監禁ヤンデレのつもりです。

13 :
投下おつ!これ日本で言う座敷牢ですよね……
一方的監禁愛ENDと思ったら、ヒロインも心の底では嫌じゃないかも…だと…!

14 :
GJ!
ヒロインも若干病んでるカプ萌えた

15 :
代々ヤンデレという由緒正しい子爵家だったんだなw
おばさん達はさっくりと口封じされてそうだ……

16 :
>>9
そういうの大好き
女の子は強姦されちゃえば良いよハァハァ
>>11-12
そうかずっと嫡男はヤンデレで嫁はヤンデレに見初められた女だったんだな代々w
おばさん達はんだな
GJでした

17 :
自分に文才さえあればヤンデレ文大量生産できるのになーくそっ

18 :
短いですが続き投下しますー

19 :
それから、鴇谷くんは放心した私を黙々と洗って(服の下にタオルを滑りこませて上から下まで隅々と。歯まで磨かれた)
脱がして(シャワーで流した後の、私の制服はひどい状態だった)
乾かした(替えの下着なんてないから、そのまま彼の体操服を着せられた)
途中で完全に裸を見られたりとか、着せられている時に拘束が解かれたとか、色々と大事件があったのだけど、その時の私はほとんど心が折れていたのでされるがままだった。
よく考えてみてほしい。最後までされなかったとはいえ、あんなレイプまがいのことされて心折れない女子がいるだろうか。
元気だけがとりえの私でも、あれはもう絶対二度と思い出したくない怖いやだ。
今少し考える余裕があるのは、ここに時谷くんがいないからだ。彼はまた私を拘束すると、ドアの向こうに行ってしまった。
「ぅー……じんじんする…」
私にできることといえば、ぼんやりと床に転がって痛みに耐えることだけだ。激痛というわけではないが、何もすることがないと、妙に意識に割り込んでくる。
それが妙に悔しくて、ごろごろと無駄に床を転がる。
三往復半くらいしたところで、鴇谷くんが帰ってきた。
「あーおかえり」
「…何をしているんですか……」
どうやら彼はお風呂に入っていたらしい。見慣れた制服から、Tシャツにジャージという思いの外くつろいだ部屋着に変わっていた。
へー鴇谷くんもそういう格好するんだーくそ真面目そうだからパジャマで寝てるかと思ったよ―――ぺらぺらとまるで友達に対するかのような口振りでまくしたてたのは、きっと、この後の展開が怖かったからだ。
私を隅々までピカピカにして、自分もお風呂に入って……いきなり犯さなかったのは潔癖だったからで、つまり、これから。
「森さん」
「ひぃっ」
こちらに近寄ってくる恐怖に目を閉じ、顔を背ける。
すると何やらチャックを開ける音がし、首根っこをつかまれる。暴れようにも疲れ果てていて、ろくな抵抗にならなかった。
「もう寝ますよ」
ぼすん、とベッドに転がされた時―――私は何故か寝袋のようなものに包まれていて。
頭の中は疑問符で埋め尽くされ、言葉がなかなか出てこない。
なんでこう、こうも唐突に何かをし出すのだろうか。意味がわかんない。
電気を消され、鴇谷くんもベッドに潜り込んでくる。
何をされるかと身構えれば、私は、後ろからぎゅっと抱きすくめられていた。
「おやすみなさい」
何なんだろう、これ。
こんなの、まるで、抱き枕だ。
首筋に呼吸の音を感じる。本当に寝ようとしてるのがわかる、規則正しい穏やかな音だ。
胸の下に回された腕からはどうしても逃げれそうにないから、ぴったりくっつけられた下肢からだけどうにか離れた。
それでもすぐに足を絡められる。
あんなにも直接触れることをためらっていたくせに、境さえあればどんなに大胆に触れても大丈夫らしい。
なんなの、それ。
ちらりと鴇谷くんの顔を見やると、お気に入りのぬいぐるみを抱いて寝る子供のような、ひどく安らいだ顔をしていた。
誘拐犯らしからぬ幼い表情に、完全に毒気を抜かれてしまう。
なんだか色々と馬鹿らしくなって、私は目をつむった。
あれこれ悩んで、怖がって、馬鹿みたい。どうせ彼のやることに予想なんてつかないんだから、考えるだけ無駄だ。
思考も行動もを明日の自分に放り投げる。今日はもう疲れた。
……他人の呼吸音は、いい睡眠導入剤になるらしい。
そのまま私は、とろとろと眠りの底に沈んでいった。

20 :
続く(入れ忘れた)
予断ですが鴇谷くんはお風呂でアレしてきました

21 :
続きキター!GJ!
エロまでが楽しみな展開だ

22 :
>>20
乙!待ってた 余談ワロタw

23 :
>>19-20
GJでした
鴇谷くんワロタw
しかし鴇谷くん深く静かに相当歪んでるだろこれw
抱き枕状態にして安心して快眠とか
エロが気になる、セクロスは普通な感じ派なんだろうか?
そして俺も好きなキャラの生抱き枕欲しいです

24 :
ここからヤンパワーがあらわになってくるのか…
オラワクワクしてきたぞ

25 :
確かに今までにない感じのヤンデレそうでwktk

26 :
>>19
GJ!いい感じに病んでて続き気になる!

27 :
GJ!!
鴇谷くんの変化球ヤンデレっぷりがいいよ!いいよ!!
続き楽しみにしてるw
そういえば今日(昨日)の二時間ドラマのDV夫
只のDVかと思ったらすごいヤンデレ行動拘束夫だった

28 :
投下ないねー

29 :
>>28
この萌えを吐き出してすっきりしたい気持ちと
こんな萌えを晒す気恥ずかしさが拮抗しているよorz

30 :
>>29
吐けよ、さぁその萌えを吐いちまいなよ
一度吐いちまえば楽になるぜ
田舎のおふくろも泣いてるだろうな…ほら俺のカツ丼やるから…投下して下さいぃお願いしますぅう

31 :
>>29
妄想はブチ撒けるに限るよ

32 :
>>29
自分もものすごく拙い文章しか書けないけど投下してるよ
やらないで後悔するよりやった方がいいぞ!

33 :
>>29
wktk
一緒にブチ撒けようぜ
では久しぶりの続き投下いきます!

34 :
あれからたぶん、数日が過ぎた。
そしてなぜか、初日の衝撃が嘘のように、私の生活は向上している。
まず、拘束が梱包紐から手錠(どこで買ったんだろう)になった。紐よりは痛くないし、鎖の長さだけ自由が利く。
トイレが猫砂なのは鴇谷くんが居ないときで、居るときはトイレに連れて行ってくれるようになった。
お風呂はちゃんと服を脱いでから入れるようになったし、服や下着類(どんな顔して買ったんだろう)も何着かある。
……食事がパンばっかりということを除けば、あまり反抗するような不自由がない。
「森さん、口を開けてください」
ちぎって差し出されたメロンパンをもそもそと食べる。次はコップを押しつけられ、流れ込んできた牛乳で張り付くそれを飲み込んだ。
「…ねえ、飽きたんだけど、パン」
「犬食いは嫌だって言ったのは森さんですよ」
…そうだった。一度、弁当を買ってきてもらった時、食べさせてくれるかと思ったら蓋を開けただけで放置されたんだった。
「サンドイッチの野菜だけじゃ偏るんだけど。口内炎できちゃったし」
それでもなんとかこのもそもそした食生活を改善しようと言い募る。
口内炎は結構痛いし、やることがないので余計に気になるのだ。どうにかしたい。
「見せてください」
そう言って、鴇谷くんは無遠慮に指を突っ込んだ。口の中をぐるっと一周し、舌の先から奥をなぞる。私が、うぇ、とえづいても構わない。そのまま丁寧に細部まで撫でられて、気持ち悪いようなくすぐったいような感覚が背筋を駆け抜けた。
やがて見つけたのか「ああ」と声を漏らすと、指を引き抜く。
「今日の帰りにサプリを買ってきてあげます」
口の端に漏れた唾液をティッシュで拭いながら、涼しい顔でそんなことを言った。
汚いのに、なんでわざわざそんなことするんだろ。
頭いいのに、鴇谷くんは馬鹿だなあ。
そんなことを考えながら、少しだけおかしいな、と思う。
鴇谷くんに触れられることに疑問を覚えなくなった。
たぶん、だいたい理由があるからだ。理由がないと、触れないからだ。
体を洗うため。トイレに連れて行くため。口内炎を見つけるため。
お風呂に入りたいって言ったから。トイレに行きたいって言ったから。口内炎ができたって言ったから。
理由があるから、反論できない。だって、「それを望んだのは私なんだから」
でもやっぱり、なんかおかしいな、と思う。
「いってきます」
「…うん」
それでも、おかしいな、と思っても。
私は彼を見送ることしかできないのだった。

35 :
鴇谷くんはだいたい勉強をしている。
学校でもそうだったけど、まさか、家でもそうだとは思わなかった。
トイレかお風呂、そして私の世話以外はずっと勉強机に向かっている。食事は見た限りじゃあ、カロリ―メイト類を水で流し込んでいるだけだ。
体に悪いというか、それ以前に、そこまでして机に向かう理由が私には理解できない。
「ねえ、鴇谷くん」
寝すぎで重い頭を傾げながら、初めて私は彼自身のことを尋ねてみる。
「鴇谷くんは、なんでそんなに勉強するの?」
沈黙。
…沈黙。
…もちろん、沈黙。
これはダメだな、と諦めてごろりと床に転がる。
ひんやりして気持ちいいな―、と関係ないことを考えだした頃。
「…価値がないから」
小さな小さな声が聞こえた。
「価値がないから、です」
価値がないって、どういうことだろう。
勉強に価値がないなら、それこそそこまでする意味なんてないのに。
重ねて問おうと口を開く。でも、こちらを振り向く鴇谷くんの目があまりにも真っ黒で、言葉は喉に怯えて張り付いた。
「だから、僕は…」
キィ、と鳴るイスの音にびくりと後ずさる。
少し悲しそうな顔をして――いつの間にか、ささいな表情が分かるようになってしまった――彼は立ち上がった。
「もう寝ましょうか」
もう2時です、と嘘か本当かわからない時間を告げ、鴇谷くんはいつものように私を寝袋に詰め、ベッドに転がす。
まだ眠くない、という抵抗は無意味だ。一度そう言ったときは睡眠薬を呑まされた。
無理矢理目を閉じるけど、ひく、ひくと瞼が痙攣して塞ぎ続けることができない。
仕方なしに真っ暗闇をじっと見つめる。抱きすくめる腕さえなければ、どうにでもなるのにと不自由を実感した。
「おやすみなさい」
「…おやすみなさい」
意趣返しに、彼が眠った後にでも、この腕から逃れてみようか。
虚空を見つめながら、決心する。
きっとまた何かされるだろうけど、退屈すぎる夜に私はもう耐えられない。
そうして私は、寝たふりをするために再び目を閉じた。
…待ってる間に、本当に眠れるかもしれないし、ね。

36 :
時計の音さえ聞こえない、夜の静寂の中。
私はただひたすら待っていた。
(もう、いいかな…)
静かに目を開け、全身で背後の様子をうかがう。
呼吸は静かだし、身動き一つしない。
これは、もう眠ったんじゃ…
「森さん」
突然呼ばれ、一瞬呼吸が止まる。
何もしてないのに怪しまれるのは嫌だ。根性で呼吸を自然なものに戻す。
すぅ、はぁ、すぅ、はぁ、すぅ…よし。
強く抱きしめられ、より密着する。首筋にかかる吐息が熱い。ざらりと生ぬるいものが這う。
(…っ!な、に)
布越しに感じた感触に、血の気が引いた。
はあ、とため息のような別の何かのような熱っぽい吐息を漏らし、鴇谷くんは下肢を強く絡めてくる―――わかってしまった。
「…森、さん」
腕の力が弛んだかと思うと、より強く抱きしめ直される。胸が潰れて息が苦しい。
「ああ、」
すり、と頭に頬を寄せられる。
「やわらかいあったかい」
このままだ抱きつぶされそうで、ぅぐ、と不自然にならない範囲で呻いておく。苦しくはなくなったが、抱きしめることを止めた手は首筋を、胸を、お腹の臍の辺りを、確かめるようになぞり始めた。
「森さん」
左手が太ももに向かうと、右手は私の上から離れる。その行き先は、なんとなくわかっていた。
「森さん、…ごめんなさい」
しばらくして、水音がかすかに漏れていく。ちゅ、ぬちゅ、とその音が強まるたび、左手の行為はエスカレ―トしていった。
太ももを掴んでいたはずが、また胸に戻り、やわやわと揉みしだく。
布越しとは言っても、寝るときはブラは付けていないから感覚はダイレクトだ。
お願いだから、先を転がすのは止めてほしい。…声が…声が、出ちゃう。
「ん……ふ…っ」
すぅ、はぁ、と規則正しい呼吸の間に、少しだけ声が交じる。気づかれませんように。
「は、ぁ…森、さ…ぁ、あ」
初めて聞くような熱っぽい吐息が、布越しに伝わってくる。
私のことばかり呼んでるくせに、こちらのことなどお構いなしだ。
「森さん…」
お尻の辺りに固いモノが押しつけられる。抜き身のそれは、はちきれそうにビクビクと脈打っていた。何故かじわりと奥がうずく。
触れられるプレッシャ―に耐えきれず、びく、と震えると、それは欲望を吐き出した。
(…あっ)
生あたたかいものが背にまとわりつく嫌悪と羞恥に、危うく声を上げそうになる。
自分の体が自慰に使われたんだという実感が、怒りを通り越して虚しい気持ちになった。何が何だか意味もわからず、久しぶりに涙がこぼれる。
「…森さん…」
汚い手で触るな、気持ち悪い。
何も考えず、そう叫んでしまいたかった。突き放してやりたかった。
でも、
「ごめんなさい…森さん…」
この暖かい滴は何だろう。
嫌悪感は確かにこの胸にあるのに、私は、子供のように顔を私の背中に押しつけて声をす鴇谷くんを抱きしめてあげたくなった。
(わからない)
(鴇谷くんも、)
(私も)
鴇谷くんのこと以上に、自分のことが理解できない。
怖くて、気持ち悪くて、理解できない化け物みたいで―――なんだか、あわれだ。
そんなふうに、思うなんて。理解できない。意味がわからない。
こんなぐちゃぐちゃの気持ちなんて、早くなくなってしまえ。
苦しくなって、私は未だ雫の止まない瞳を静かに閉じた。

37 :
投下ktkr!GJ!!
ついに鴇谷くんが動きを…ゴクリ
>>29も書いてしまえ

38 :
GJ!!
ヒロインが段々ほだされるというか
ストックホルムシンドローム的になってるな!
鴇谷くんがここまでしといて紳士的なのが…
この生活の終わりがどうなるのかすごく気になってる
>>29待ってるよ!
書かなきゃ何も始まらないぜ?w

39 :
>>33-36
GJ
しかしここまでしてといてオナホ扱いではなく
触るだけでオナニーのおかずとか鴇谷くんパネェw
普通に強姦されるより怖いだろw
ヒロインは確かにストックホルム症候群っぽい感じに
続きに期待

40 :
29です。皆さんありがとう(TwT)
折角なので勇気を持って投下するよ(`・ω・´)
とは言っても、その為にはデスクトップ上に書き散らしたメモ清書しないとだけど…orz
ちなみにネタは、
1:トルコ風世界 無意識の男女差別主義者なヤンデレと彼に買われたヒロイン 目の前で乱交強要
2:現実世界  絵が好きなヒロインと写真好き(CG加工含む)のヤンデレ 監禁プレイ
3:東欧風世界 足の悪いお姫様と三枚目役(でも中身は…)道化師 拉致 ゆるい魔法とかそういうのが出てくるので苦手な人注意
こんな感じなんだけど需要あるのか…

41 :
>>29先生……3が3が読みたいです!!
しかし1の男女差別主義的なのに恋する彼のヤンデレっプリも気になりますぞ!

42 :
>>29
個人的には2がきになりますっ・・・!

43 :
>>40
全部・・・全部書けばいいんだ・・・

44 :
>>40
全部気になるwなんかどれもいいシチュだな

45 :
>>40
全部気になるお
強いて言えば3
つか身体に障碍がある女の子って萌えるんだよ
足が不自由なお姫様なんて最高じゃん
後、三枚目を装ってるが中身はそれとは程遠いヤンデレ男とかも好きなんだ
三枚目だと思ってた男に犯されちゃう身体が不自由なお姫様とか
考えただけでその勃起してしまいましてね……

46 :
>>33-36
グッジョブ!
本当に彼は上級者過ぎる
次も全力で期待w
>>40
さぁ1から順番に投下していくんだ!

47 :
ところで普段は完全に普通人どころ気弱そうなのに
中身は完全に逝かれてるヤンデレ男ってなんか良いなと思ったこの頃
何が言いたいかと言うとヤンデレ男に犯される女がみたいって話ですけどね

48 :
鴇谷くん良い。早くエロが見たい。
40先生!自分は2が気になります!
あと、伊集院くんと沙夜ちゃんのエロも
見てみたい。天然な沙夜ちゃんがどうなるか…!

49 :
9先生のヤンデレも気になるよ!

50 :
今日読んだヤンデレは
2話目
司法試験に落ち続けて次は受からないといけない(親からも彼女からも)
というプレッシャーからストレスフルな青年が
家庭教師の女の子が優しくしてくれたから
少女を恐怖で縛り付けて行為に及ぶ

1話目
その関係は終わってて
数年後その少女から自宅に呼び出されて
寄りを戻そうといわれると思って幸せ気分で浮かれていたら
愛し合っていたと思っていた過去の関係は青年の独りよがりで
本当は無理矢理で痛くて怖くて嫌だったと言われて
少女は青年に無理矢理(痛い)エロい事をして
「痛い」といっても「もっとやって」に聞こえるとか
「喘ぎ声と悲鳴は似てる」から青年は勘違いしただけなのに
とかいうヤンデレ男に犯されたせいで病んでしまい
復讐した女の子の話を見た…
しかも1話目と二話目が時系列が逆転してるせいで
少女は○学生だったとか、で女の子の病みっぷりとかが怖い作品だった

51 :
今 監禁もの書いてる
文才が欲しい

52 :
>>50
何それ怖いkwsk
>>51
応援してるっ!!

53 :
>50
「セックスなんか興味ない」2巻の雪乃ちゃん?(違ったらスマン)
男の行為も女の復讐も痛怖かった…

54 :
>>53
それであってるよということです>>52
50で「家庭教師の女の子」と書いてしまったが
正しくは「青年が家庭教師をしてる女の子」だったorz
本当に痛怖いヤンデレ……に人生を狂わされた女の子の悲劇

55 :
>>50をどっかで読んだことあるなと思って引っかかってたんだけど毎月買ってるIKKIだったw
>>53のおかげで思い出せた
ありがとう

56 :
>>53-54
ありがとう
結構良さそうだな

57 :
続き投下いきます!
今回あんまりエロくなくてすみません…

58 :
ひどいことをされて、それにひどいことで返しちゃったら、いつまでたってもくるしいまんまなんだよ。
ひどいことをされて、あなたが悲しいんなら、あなたは―――
久しぶりに、夢を見た。
お父さんの妹さん―――美智子叔母さんの夢だ。
あの言葉の通りにしたら、私は救われた。
だから、私は今までそうしてきたじゃないか。すっかり忘れてしまっていた。
今からでも遅くはない。
ひどいことには、優しいことを。
そうすれば、きっと何もかもうまくいく。
「ねえ、鴇谷くん」
私は決意し、口を開いた。
「ずっと勉強するのきついんじゃない?私も暇だし、別のことしようよ」
今まで私は彼を恐れて口をつぐみ、そして鴇谷くんも私を置物のように扱ってきた。
このままではきっと何も変わらない。
だから、私は、鴇谷くんとコミュニケ―ションをとってみることにした。
「ねー」
イスに近づき、机に向かう横顔をのぞき込む。
「ねーってば」
無反応にムッとして、肩で小突くとやっと反応が返ってきた。
「…たとえば?」
何も考えていなかった私は、とりあえずどのご家庭にもありそうなものを口に出す。
「え―っと…テレビ見るとか?」
「テレビはありません」
ちょっと心が折れそうになった。
でも諦めずにひきつった笑顔を浮かべる。
「ゲ―ム…もじゃあ無理か。えっと、トランプとか?」
「ありません」
「そうねートランプ2人でやるのもねー…う―ん、オセロとか…」
「ないです」
「腕相撲!」
「腕力差が歴然です」
「え―とえ―とチェス…とか…?」
「ありません」

59 :
結果、惨敗。
何を言っても、返ってくるのは否定だけだった。
ひょっとして、この家にはこの部屋とお風呂とトイレしかないんだろうか?
一人暮らしだとは思ってたけど、これは、あまりに…何もなさすぎる。
「も―…なんなのさ、勉強道具しかないわけここは?」
確かに今までずっと、鴇谷くんは勉強ばかりしていた。
それでも人間なんだから、私の見てないどこかで息抜きぐらいしてると思ったのに、たぶん、鴇谷くんにはそれがない。
まるで機械みたいだ。一つのことを、黙々とこなし続ける。
そんな相手にコミュニケ―ションをとる意味なんてあるのだろうか?馬鹿馬鹿しくなってため息をつくと、整った造形が少し歪んだ。
「僕にはそれしか価値はありませんから」
―――価値。
―――「価値がないから」
いつか言われた言葉を思い出す。
「両親が言っていました」
淡々と、彼は初めて自分のことを語った。
「僕は人間としては欠陥品だそうです。一つのことしかできない、機械に近い」
それは私も思っていたことだった。でも、本気で思っているわけじゃない。
彼の体には熱があって、感情もあって、欲もあるってことを、知っていたから。
「だから、少しでも価値を、近づける必要があるんです」
知っていたからこそ、その言葉は痛々しかった。耳を塞いでしまいたくなる。
「価値のある機械に、ならなければいけない」
「これ以上―――完全に「捨てられる」のは、嫌ですから」
その理由は、どこまでも感情だった。
親に見捨てられたくないという、可哀想な子供の感情。
―――私にも、覚えがあるものだった。
相手の傷口をこじ開けた感触と共に、自分の古傷から流れ出る痛みを感じる。
その痛みはそのまま、言葉になった。
「鴇谷くん」
傷ついた横顔に、顔を寄せる。もう聞き逃すことなどないように。
「ねえ、なんで、私をここに連れてきたの」
もう一度、理由を問いかけた。
あの時は、小さな囁きで聞き逃してしまったけれど、今度は絶対、逃がさない。
「私に、どうしてほしいの」
この時、私は、返ってきた答えがどうであれ、何でもするつもりだった。
それだけのことを言わせてしまったと思ったからだ。
しかし、鴇谷くんは私の瞳をひた、と見つめると、小さく唇を動かした。
「あなたが望んだことです」、と。

60 :
私と鴇谷くんの最初のコミュニケ―ションは、後味の悪いものに終わった。
あれからずっと考えている。
「あなたが望んだことです」
私が?
この監禁生活を?
そんなわけがない、と思いながらも、彼が「私が望んだこと」を歪んだ解釈ではあっても叶えようとするのは本当だ。
私が望めば、トイレだって、お風呂だって行かせてくれるし、服も買ってくれた。
だから、きっと私は何かを言ってしまったのだ。
この生活を引き起こした、不用意な言葉を。
それさえ撤回できれば、この生活は終わるのかもしれない。
だって、彼は「私が望んだこと」だと言ったんだもの。
私が望まなければ、きっと、止めてくれるはず。
だから、だから私は、早く思い出さなければ。
私が彼に、「望んで」しまったことを。
「ねえ、鴇谷くん」
相変わらずの背中に声をかける。
記憶を掘り起こすために、同じことばかりの生活に変化を加えたくなった。
ひどいことには、優しいことを。
あの言葉を、思い出したこともある。
私は口を開いた。
「今日の夕飯、私が作っていいかな」
ぴくりと肩が震える。
珍しくすぐに振り向いて、私の方を見た。その顔には少しだけ困惑が浮かんでいて、何故か私は勝ったような気になった。
「冷蔵庫には何もありませんよ」
「買ってきて」
にべもない台詞にはもう慣れた。強気で言い返す。
「この部屋から出てはいけません」
「そこをなんとか」
「包丁なんて、危なくて使わせられませんし」
「私慣れてるから平気だよ」
彼は、「私が望んだこと」はできるだけ叶えようとしてくれる。
その経験則が私を強気にさせた。
「ね、ね、私も何か、お願い聞いてあげるから」
畳みかけるようにそんな条件を持ち出す。
たぶん、彼は私のことが好きなのだろう。
あまり思い出したくないけど、さすがにあの夜のことでわかる。
好意の表し方がおかしいだけで、言葉の解釈が歪んでいるだけで、彼の行動原理は私への恋心なのだ。
自覚して利用するのはずるいことだとわかっているが、今はそんなことを言っている場合ではない。

61 :
「何してほしい?鴇谷くん」
にこ、とかつて学校で挨拶したときのように微笑む。
あの時とは違って、鴇谷くんはちゃんと返事を返してくれた。
「許可を」
硬質な響きなのに、その言葉にはねっとりとした熱が籠もっていた。
「あなたに触れる許可がほしい」
焦がれるような視線が、私の瞳を射抜く。
「いいよ」
欲望としか言いようのない視線にさらされて、私は反射的にそう言ってしまう。
その言葉の意味に気づいて血の気が引いたのは、言ってしまった後だった。
「…ひ、左手だけ!左手だけなら!」
慌てて条件を付け足す。さすがに、台所へ出るくらいのことで失いたくはなかった。
私の後出しに、鴇谷くんは少し残念そうな顔をすると、私の左手を引き寄せた。
「刃物を使わないことが条件です」
耳元に囁かれた言葉に怖気を感じながらも、私はやった、と思った。
でも、と次の瞬間考える。
この場合、私が勝ったのか、それとも鴇谷くんが得たのか、わからない。
この取引はどちらの代償が大きかったのだろうか。それとも等価だったのだろうか。
…難しいことを考えるのはよそう。
「じゃあキャベツと、ウインナ―と…」
気を取り直して、買ってきてほしいものをいくつか挙げた。
「もやしと、米と、なかったら醤油…ひゃっ」
がちゃり、と手錠の鍵がはずされる。
嬉しいはずのその音に、何故か私は―――嫌な予感を、感じた。
枷のなくなった手首を握り、鴇谷くんは嬉しそうに頬を擦り寄せる。
許可を得た、私の左手に。
純情な少年のように赤らめた頬を、包むように。
―――なぜかその時、あの夜のことを思い出した。
「柔らかい…」
ふふ、と上機嫌な声で彼はつぶやく。鴇谷くんは笑っていた。
昔はその表情を見てみたいと思ったはずなのに、今はただただ、恐怖を感じる。
「白くて…血管が透けてる…」
頬から離し、私の左手をじぃと見つめる。
そんなにいいもんでもないよ、今冷や汗すっごくかいてるし。
軽口を浮かべて、必に心を軽くしようとする。そうじゃないと、保たない気がした。
「きれい…」
「…っ…」
手のひらに透けた血管をなぞるように、舌先がゆっくりと這う。
くすぐったいような、気持ちの悪いような、少しだけ、快いようなよくわからない感覚が頭を支配した。
触れられているのは左手だけなのに、全身を舐め回されているような気持ちになる。
それでも離してとは言えずに、ただただ我慢する。
無邪気な表情で、かぷ、と指や手のひらを甘噛みされても、私には何も言えない。
もう私の左手は、私だけのモノじゃないのだ。
「いっ……っ!?」
血が出るほど強く噛まれて、悲鳴を上げる。ぼぅとしていた思考が、急に現実を取り戻した。
唾液と血にまみれぬらぬらと光るそこを、鴇谷くんは嬉しそうに見つめる。
薬指の付け根だった。

62 :
>>61
GJ!!
朝からご苦労様です

最初はクールなキャラだと思ってたけど、だんだん鴇谷くんの事が可愛く思えてきた
続き期待して待ってます

63 :
>>61
うおおおおおお
GJです!
鴇谷くんも好きだが森ちゃんも好きだ…
続きがとても気になります!

64 :
>>61
GJ&乙
また新たな展開に…続き全裸待機!

65 :
>>61
GJ
エロ無いのにエロい
左手の薬指ってことは・・・つまり・・・

66 :
確かにエロないのにエロい…!
自分も森ちゃん好きだ! ふたりとも裏に何かあるみたいだし、
幸せになって欲しいなあ…!!

67 :
>>57-61
GJです!!
森ちゃん可愛いよ、てかやっぱりストックホルム症候群気味だよねw
ただそこら辺抜きにしても良い女の子だ
こんな娘さんが居たらヤンデレざる得ない
そして鴇谷くんは病み過ぎw
続き待ってます

68 :
普段は気弱に見えるけど中身はぶっ壊れてるヤンデレ男って良いよね

69 :
本命が好きすぎて逆に手を出せず、代わりに他の女に本命と同じ服とか着せてセクロスするヤンデレって需要ある?

70 :
>>69
ある

71 :
>>69
あるあるw
本命と同じ名前とか似た声のこと付き合うとかデフォだよねw
自分もそういう部類の妄想したよ!
母親の再婚で義妹になった少女は体が弱く日々起きると謎の倦怠感に苛まれていた。
義妹は義兄が好きだったが生まれる前からの家同士(向うの方が身分がすごく高い)の許嫁がいて
婚儀の日まであと間がなく、でも気持ちを隠してできるだけ兄と一緒にいたいと思ってたが
兄は仕事で毎晩遅く、そしてなぜか帰ってくるまで義妹は起きていられない。
嫁げば兄に会える時間がほとんどなくなるのに内心は嫁ぎたくない
……というのが義妹視点。
義兄視点では、メイドを買収し夜のホットミルクやら薬に睡眠薬を混ぜて
義妹を起きれないようにし、義妹が寝てる間に体を弄んでいた。
(挿入以外のほとんどすべての事をしてたので、朝起きたとき義妹は倦怠感がある)
処女を喪失させると、相手の婚家から義妹がされて返却されても仕方ないので
処女喪失だけはしないようにと、メイドに挿入。
とかいうヤンデレ。

72 :
>>69
あるよー
大丈夫だ、問題ない

73 :
投下に期待する!!

74 :
ごめん、sage忘れた

75 :
>>71
さあその妄想を形にしてみようか

76 :
>>68
気弱→ヤンデレのギャップいいですよね!
ごめんなさいごめんなさい泣きながらヒロインを犯したり、顔真っ赤にしてモジモジしながらすげえ怖いこと言ったりするヤンデレとか美味しいです
続き投下いきます!今回はちょっと長めです。

77 :
あれから数時間。
鴇谷くんは、不思議そうにテ―ブルを見つめている。
包丁が使えなかったので、野菜をちぎって炒めたり、ウインナ―茹でたりくらいしかできなかったけど、今までの味気ないご飯よりは数倍マシだ。
「ご飯炊けたかな」
食器棚から茶碗を取り出して、炊飯器に向かう。二つも茶碗がなかったので、私は汁物の茶碗を使うことにした。
ご飯をよそって、鴇谷くんがぼんやり座っている席に置く。
今なら逃げきれるような気がしたけれど、足枷の鎖の長さは私が走れるほどにはない。目の前で歩いて逃走するのはさすがに無理だろうと踏みとどまる。踏みとどまりついでに、私も席に着いた。
「いただきます」
切り口が乱雑な、いつもより不格好な料理にあの頃を思い出す。
…私が、初めて料理を作った日のことを。
「食べなよ。毒なんて入ってないって」
「…いただきます」
―――あれは、お母さんがんで一ヶ月が経った時のことだった。

78 :
私のお母さんは、私が小学生の時に交通事故でんだ。
私のピアノ教室のお迎えに行く途中だった。
お父さんは、あまり強い人じゃなくて。
私に向かって「おまえのせいだ」と言っては謝る日々がしばらく続いた。
もう覚えてはいないけど、私はたぶん、疲れていたんだと思う。
叔母さんが遊びに来た時に、泣きついのだ。私もう嫌、おばちゃんちの子供になりたいって。
そしたら、彼女はこう言った。
「お父さんはね、お母さんのことが大好きだったから辛いのよ」
「辛いから、ひどいことばっかりしちゃうの」
「でもそれに、あづさちゃんがひどいことで返したら、お父さんもっと辛くなる」
「だから、優しくしてあげてね」
今思えば、10歳かそこらの子供に無理を言うなと思うけど、私はとにかく必だった。
優しくすること、優しいこと、それはなんだろう。
私の結論は単純だった。
お母さんがいなくなって辛いなら、私がお母さんの代わりになればいい。
そう思って、私は生まれて初めて料理を作ったのだ。
「…ね、それ、おいしい?」
手でちぎって炒めただけ、味付けは目分量の塩胡椒。適当すぎて、おいしい以前の問題のそれを咀嚼する彼に、あえて問いかける。
「おいしいです」
「そう」
間髪入れない返答に、少しだけ微笑む。
「よかった」
お父さんは、不格好な食卓を見て、私のぼろぼろの手を見て、泣いて謝って抱きしめてくれた。
ああ、これでよかったのだと思った。
ひどいことをされたら優しくすればいいんだなあと。
これからは、そうしようと。
だから私には友達がたくさんできたし男の子にも好かれた。付き合わなかったけど。だってお父さんが泣くし。
でもいつの間にか、私にひどいことをする人はいなくなって、私はそうすることを忘れてしまっていた。
だから、だから、こんなことになってしまったのだ。
私が鴇谷くんに優しくすれば、たぶん全部うまくいく。
うまくいった先に何があるのか、私にはわからないけど。
「お父さん、どうしてるかなぁ…」
ため息混じりにつぶやく。
私がいなければ、炊事も、洗濯も、掃除も満足にできないお父さん。
きっと今頃、昔みたいに弁当ばかり買ってるのだろう。
かわいそうだなぁと本気半分、呆れ半分で思う。
「……」
この時、私は知らなかった。
見ればよかった。
鴇谷くんの目に浮かぶものを。
暗く淀んだその熱。その感情。
それは―――嫉妬だった。

79 :
それは、いつも通りのことのはずだった。
いつも通り、鴇谷くんが部屋に帰ってきて、机に向かう。
その光景が繰り返されるはずだった。
なのに、
「森さん」
にこにこと、見たことのないくらい浮かれた顔で鴇谷くんは言う。
「ご家族のこと、もう気にしなくていいですよ」
何を言っているのか。言おうとしているのか、わからない。わかりたくない。怖い。
満点をとった子供のように、褒めて褒めてとその目は言っている。
何を?
何をしたの?
正解はすぐに与えられた。
得意げにつり上げられた唇が、悪魔の言葉を吐き出す。
「あなたの家族は、もういませんから」
「―――ッ!!」
全身の血が、急速に引いていく。
それと同時に、彼に抱き始めていた同情や愛着が、私の中で粉々に砕かれた。
「こ、の―――ッ」
どんな罵倒も足りない。
ならどうすればいい?少しの思考もせずに、私は彼に飛びかかる。
体当たりによろけるも、鴇谷くんはまるで私が喜んで抱きついたのと勘違いしてるのか、嬉しそうに抱きしめてきた。大丈夫ですよ、という優しげな言葉に皮膚が粟立ち、拘束された両足で思い切り蹴りつける。
「森さ―――」
「来るな!!!!」
反動で床に転がった私に手を伸ばす彼を睨みつける。
私が馬鹿だった。
こいつは敵だ。
優しくするべき他者じゃなくて、ただの怪物で、敵なんだ。
「よくも…っ!私のお父さんを!!」
全身の血が沸騰する。
私の唯一残った家族。
今までずっと、辛いことにも耐えて、守ってきたもの。
「お父さんだけだったのに!もう、お父さんだけだったのに!!」
それが奪われた。
私は、どうすればいい。
「してやる!!して―――」
もう一度、今度は噛みついてやろうと身を起こすと、あることに気づいた。

80 :
鴇谷くんは私のことが好きなのだ。
なら―――
進路を変えて、ベッドに向かう。
その角に、私は思い切り頭を打ちつけた。
「森さんっっ!?」
もう一度。
「やめ、森さ―――」
もう一度。
「やめて!!」
ぬるりとした液体が伝う。もう一度。
「森さん!!」
「んでやる!!あんたの目の前で!んでやる!!」
腕から逃れようと、全身全霊の力で暴れる。
ずきずきずきずき頭が痛い。でもそれ以上に、許せない。憎い。
「許さない!!嫌い!」
だから、鴇谷くんをどうしても傷つけたかった。
そのためには自分なんてどうなってもいいくらい、私は彼が許せなかった。
「だいっきらい!!」
もがく力もなくなって、情けなくて、涙がでてくる。
絶対にこぼすまいと堪えると、私を抱きしめる手が震えた。
「ご…め…っ、うっ…ごめ…なさ…」
それは泣き声だった。
親にすら、機械のようと言われる鴇谷くんが、子供のようにしゃくりあげている。
「うそ…うそなんです…」
「…どういうこと」
涙混じりの声は聞き取りづらかったけど、その言葉は無視できないものだった。
冷ややかな声で、続きをうながす。
「ごめんなさ…う、ぅ…っ」
謝る声に、こちらが虐めているような気になる。
謝るばかりで埒があかないので、低く「言わないと舌噛んでぬ」とつぶやいた。
効果はてきめん、ひ、と息を呑むと、彼は必にしゃべり出す。
「だって…もういないって言えば…っ…帰りたいとか、しんぱいとか、いわなくなるかなって…」
自分勝手。
自分のことしか考えてない。最低。
嫌い。
「っ…喜んで、くれるかなって……」
喜ぶわけないじゃない。馬鹿なの?
大嫌い。
私の罵倒に息を止めながらも、鴇谷くんは必に言葉を並べる。
「すてないで…っ」
「きらわないで…っ」
「しなないで…っ」
言葉で私を繋げると思っているのだろうか。
馬鹿だ。
本当に、馬鹿だ。
「信じられない」
絶対零度の声で、彼を拒否する。
一度可能性を知ってしまえば、もう元には戻れなかった。
彼がお父さんをすかもしれない。
それだけは、絶対に、許せない。
「だって、僕は…お父さんだけなんて知らなかった…」
「そんなの後でごまかせるじゃない。信じられない」
言葉なんて後でどうにでも偽れる。
私は細かい言い回しなんて覚えてない。それどころじゃなかったから。

81 :
「手、出して」
「でも…」
「なないから」
私の言葉に、恐る恐る腕がはずされる。
振り向いた私に手を差し出す彼は、罰を受ける子供のようだった。
大きな手に顔を近づける。
「血の臭いがする…」
すん、と鼻を鳴らすと、鉄錆の臭いが生々しく香った。
ほら、やっぱり―――!!
「それは…」
睨みつけると、気まずそうに目をそらして鴇谷くんはつぶやく。
「怪我…」
その言葉に、頭の惨状を思い出してくらりとした。
後ろによろけた私を鴇谷くんが慌てて支える。それが苛立たしくて、わざと命令するような口調で言った。
「早く、手当てしなさいよ」
何を勘違いしたのか、彼は伏せていた目を輝かせる。
そして従順に頷き、何故か―――顔を寄せた。
「――っい、」
痛みに痺れたそこに、ぬる、と舌が這い回る。
「ああ、腫れてる…」
打ちつけたところは、労るように舌で優しく撫でられた。
そのままつうと滑り、生々しく濡れたところをじゅる、と舐めとる。目の前でコクリと鳴る喉に、背筋が寒くなった。
「やめて!」
このまま大きな口を開けて、ぱくりと食べられちゃうんじゃないだろうか。
急に怖くなって、大声を出す。
「きもちわるい…っ」
鉄錆の臭いが鼻について、吐き気がこみ上げた。
手錠で繋がれた手で、それでも必に胸を叩く。
「森さん」
押しのけようとする手を捕まれた。
「僕のこと、嫌いですか?」
見上げた顔には、傷ついた子供のような表情が浮かんでいて。
私は何も応えることができず、ただ黙って目をそらした。
それが彼をさらに傷つけることになると知っていても、私は彼に優しくなんてしてやりたくなかったから。
「嫌いなら―――」
とん、と。
驚くほど簡単に、私は床に転がされた。
鴇谷くんが私に覆い被さっている。
それはいつかの再現のようで、全く違う。
彼は私に触れることを恐れていなかった。
私が動けないようにのしかかる下肢は、ぴったりと私の体と寄り添っている。
「もう、嫌われてるなら―――」
自棄にとりつかれた瞳は、欲情の色に濡れていた。
その目に魅入られて、悲鳴も上げられずに小さく息を呑む。

82 :
私の怯えに気づいたのか、鴇谷くんは泣き出しそうに顔を歪め、私の首筋に頭を埋めた。
「―――っ!」
強く噛まれ、痛みに肩が震える。跡をぬるぬると舌が癒すように這い、ちゅう、と吸いついた。それを何度も繰り返される。首、鎖骨、肩―――Tシャツの胸ぐりをひかれ、露出した柔らかいところにも同じことをされる。
噛まれるのは痛くて、それでも舌の動きは優しくて。濡らしたところを吸われると、痛いのかそうじゃないのかよくわからない。じりじりとよくわからない感覚が、私の頭を支配していく。
「―――ふぁ…っ…あ」
裾から侵入した右手が、ブラジャ―の下に潜り込んでくる。手の形につぶされた胸は、それでも先端を撫でられると期待するように張りつめた。
「ゃ、ぁ…あっ」
もう一方の手で金具を外され、シャツの裾ごとたくしあげられる。
目を閉じるのが間に合わず、露わになった胸を目の前でやわやわと揉みしだかれた。
自分の体を這う手を目の当たりにし、その性的な動きに耐えられず目をそらす。
目の端で捉えた鴇谷くんからは、追いつめられたような、手負いの獣の気配がした。
「…っ!やめっ」
胸を弄る手は止めず、右手だけが下肢に伸びる。
「…っ、やぁ…それ…やだ…っ」
長い指は奥には触れず、感じやすい陰核を摘んだ。
「あぅ…ふ、んんっ」
噛まれた赤い跡をつう、と指が撫でる。それと同時にきゅう、と摘まれて、どうしようもなくなった。
気持ちいい。
怖い。
気持ちいいのが、怖い。
怖いのに、勝手に気持ち良くなってしまうこの体が、なにより怖い。
「ぁ、あっ」
下腹部に変な力が入る。空っぽの奥が、ぎゅ、と締まる。
「だめ、や、やだっ……あっ、ぁっ」
我慢しようとしてもできなくて、太ももが少し跳ねる。
「っ、ぁ、あ、あ、あぁあぁぁ…っ」
逃げても逃げても快感は追いすがってきて、私の頭は真っ白になった。
それが怖くて、もう何もかも怖くて。
意地も自尊心も壊されて、涙が溢れる。
「…ふ、ぅう、うあ、…っく…」
この先に待っている行為が怖い。
引き裂かれて、まるごと食べられてしまうのだろう。
おとぎ話の狼みたいに、容赦なんてないのだ。
「森さん」
熱に浮かされた声が囁く。欲望の存在を近くに感じる。
「…ぅ、う、やだ…やだよぉ…」
ぼろぼろと涙をこぼしながら、私は鴇谷くんを見上げた。
雫を拭おうとする指を避けて、いやいやと首を振る。
「鴇谷くん…ぅ、っ、なんで…ひどいことばっかするの…」
さっきの鴇谷くんを笑えないくらい、私は子供みたいにしゃくりあげた。
今日は裏切られてばかりだ。
嘘だとしても、お父さんを奪ったなんて言うし。
私に変なことするし。
最悪だ。最低だ。―――ひどいよ、ばか、ばか、ばか。
「あ…」
熱に浮かされていた声が、急に硬化する。
見上げれば、泣きそうな顔があった。
「ごめ…ごめんなさい…」
ふら、と割ってしまった花瓶から逃げるような動作で、鴇谷くんは私から離れていく。
「嫌いにならないで…っ」
それだけ言い残すと、彼はドアに向かって走った。
乱暴な動作で開けると、逃げるように外へ出る。
バタン、という音の後には、沈黙と泣き続ける私だけが残された。

83 :
うおおおおお!
森ちゃんいい子すぎるよ

84 :
うあああああ頭が爆発しそう!
鴇谷くんを抱きしめてぇえ
催促して悪いけど続き待ってるよ!

85 :
GJGJ
森ちゃんが可愛くていい子すぎて
こんな子に嫌われたらショックすぎる鴇谷くんの気持ちが痛いほど分る
それにしても投下終わったら続くとかそこで投下終わりとか書いて欲しい
・・・続きがあるのかとGJするの待ってたんでw

86 :
うわあああああああああ!!!
ぐっじょおおおおおおおおぶ!!!!!
なんかもう切ないよおおおおおおおお!!!
ふたり絶対幸せになってほしいよおおおおおおおお!!!
続き気になるよおおおおおおおお!!!

87 :
>>76-82
あずさちゃん可愛ぇぇぇぇぇ
こんな女の子にヤンデレたい、俺のとこにもこんな嫁が来たら良いのに(´・ω・`)
あれ、でもひょっとしてあずさちゃんの両親も…?
もしかしてあずさちゃんとご母堂の血統って色んな意味で駄目な男に挽かれたり
この人は私が居ないと駄目なんだとか言うタイプなのか?w
気弱そうに見えてヤバい事口走るヤンデレ男は良いですねw
続き待ってます

88 :
>>76
GJ
>>87
俺も父ちゃんもヤンデレだろと思ったw
だからそんな父ちゃんがあっさりされた?!とか思ってびびった

89 :
父ちゃんがヤンデレだとは思っても見なかった自分には
父ちゃんヤンデレだったら鴇谷くんは更に大変な事に
父ちゃんが本当にヤンデレだったら娘いなくなってなにしとるのか気になるw

90 :
どこまで連続書き込みできるか謎ですが
流れを読まず投下します
Y 穏やかな性格 イケメン 麻酔医
藻子 総合病院の受付 派遣で臨時に入ってきた  

Y「お疲れ 藻子さん」
  帰宅するため駅まで歩いているとすぐ側に車が停まった
  窓から顔を出したのは、藻子が密かに憧れていた麻酔医のYだ
  (普段なら先生はもっと遅くまで仕事しているはずなのに珍しいな)
喪「お疲れ様です。今日は早いですね。もうお帰りですか?」
 (あれ?今の名前呼びだったけど なんで先生が名前しってるんだろう?
  名札かなっ)
  バッグの名札を確認するが、名前は記載されていない
Y「今日で一旦契約期間終了なんだって よかったら駅まで送るよ」
  Yの顔は曇っていた。
(このご時世だけに心配してくれているのかな)
  近いからと断ったがどうしてもと言い張る先生のご好意に甘える事にした。
  
 「どうぞ」
 助手席を勧められたが、彼女でもないのにという気持ちもあって、
 後ろの席に座る。
Y先生のお家は大変な旧家だと聞いた。
 乗っている車は派手さはないがクラスが高いもののようだ。
 清潔そうな香水の香りがする。
  
 朝、受付を通る時に挨拶するくらいで、事務的な話以外をした記憶もない。
 ナースたちの攻勢が激しいのだ。 
 先生が笑顔で挨拶を返してくれたのをたまたま見られた時は、
 故意に書類をぶちまけられたりの嫌がらせで散々だった。
 
 (誰にも乗るところを見られなかったかしら。)
 周りを見渡したが、珍しく人通りはない。
 無用なトラブルに巻き込まれないよう病院では極力距離をとっていた。 
 気さくで親切なところが誤解される原因ではないだろうか。
 今日からナースたちに嫉妬されて困ることもないのだと気付いて苦笑いした。
Y「今後の予定はもう決まっているの?」
  (やっぱり優しいな。先生は、私の事、気遣ってくれてるんだ)
藻「まだ次ぎの仕事決まってなくて」
Y「そうなんだ 別の病院へ行ってしまうのかと思ってたよ」
  先生は思案気に眼を伏せた。
 (一瞬嬉しそうに見えたけど気のせいだよね。)
藻「実は一人旅をしようと思ってるんです」
Y「旅を?」
  先生が声を強めた。
 「藻子さんだけ・・・藻子さん一人で?本当に一人っきりで?」
  さっきから胸が苦しすぎる。
  踏み切りはなかなか上がらない。
  運転席から振り返った先生の切れ長の眼が、まっすぐ私を捉えている。
 

 


91 :
藻「さすがに今の時期じゃ中途半端で、一緒に行ってくれる友人もいないし。
  でも 大丈夫ですよ。こうみえてサバイバル慣れてるんです。」
Y「藻子さん、その旅、行き先や日程は決まっているの?」
藻「いえ。アジア方面の安いチケットが、手に入ったら行こうと思ってるんです。
  行き当たりばったりっていうか」
  先生は不思議な微笑みを浮かべた。
Y「ふふ。行き先も期間も決めてないんだなんて。
  ダメだな藻子さんは、僕を試しているのかい?」
藻「え、試すって何の話ですか?」
  先生は綺麗なレースのハンカチを取り出し 顔の前にかざした。
Y「これ、藻子さんへの贈り物にしようって、ずっと前から用意していたんだ」
  アロマオイルの香りに混じったかすかな異臭に気付いた時には、
  身体が横に倒れていた
Y「ふふ。どうしたの藻子さん 具合が悪そうだよ。」
  先生は言葉とは裏腹に素早く鼻先にハンカチを押し当てた。
 (身体がぐにゃぐにゃになったみたい。頭がふわふわする)
  踏み切りがあがったらしく、音が止んだ。
  先生の車が向きを変えたのが分かった。
 (駅からどんどん遠ざかっていく 先生どうして?)
Y「いい香りがするだろう。気に入ってもらえるかな
  運動系の脳神経に効いてくるんだ。心配しないで藻子さん。
  全然害はないものだから。意識はしっかりしてるはずだよ。
  
  聞こえる?
  今、向かってるのは藻子さんのために用意した別荘だよ。
  そこなら 二人きりでずっと居られる。
  全館防音を施してあるんだ。
  大好きな藻子さんの声を他の人に聞かせるなんて勿体無いからね。  
  髪の毛一本だって他の人には触らせたりしたくないよ。
  ふふふ 大事するよ。
  もし・・・拒絶されたら 君を壊してしまうところだった。」
  先生の声は小刻みに震えている。
Y「どうしても手に入らないのなら他の人間に盗られるくらいなら・・・
  藻子さんが僕を受け入れない時は
  両手足の腱を切って、僕だけのものにしてしまおうって決めていたんだ。
  ふふ、こんなに素直に僕の申し出を受け入れてくれるなんて。」
  先生の声が涙混じりになった。
Y「よかった。傷つけたりしたくなかったから本当に嬉しいよ。
  愛してるよ。藻子さん 心から。」
  車が停まった。
  別荘についたのだろうか。
  細身の先生のどこにそんな力がと思うほど、たやすく自分の身体が
  持ち上げられているのが藻子には不思議だった。
 (これってお姫さま抱っこ。夢なんじゃないのかな。
  先生がこんな事するなんてありえないよ。)
Y「病院は2週間休みをとっているんだ。
  藻子さんが僕の全部を早く受け入れてくれるようにね。
  早く君の声が聞きたいよ。
  そろそろ麻酔が解けると思うんだけど。
  その時は 僕を愛していると聞かせて欲しいな。」

92 :
帰宅途中に麻酔医のYに薬を嗅がされて車で連れ去られた藻子。
藻子のために改築したという完全防音の別荘についた頃、薬の効き目はほぼ消えていた。
悪夢のような現実。
いいようもない恐怖で、怖くて目が開けられない。
ベッドに横たえられた藻子のそばに先生が屈んで見つめている気配。
起きたら何をされるかと狸寝入りをしているうちに、遂に眠ってしまったらしい。
目を開けたら見たことの無い調度品が眼に入った。
(中世のお城みたいな部屋。起きたら夢は醒めるはずなのに。
夢が続いてるみたい)
Y「おはよう 藻子さん」
背後から穏やかな先生の声が。
藻「おはようございます 先生」
ぼんやりとした頭で反射的に振り返って返事をしたところで
異様な光景に気付く。
(なんか窓ガラスが厚いし、お洒落にカムフラージュされてるけど鉄格子が。
扉もやたら重厚。こんな扉を一人でスムーズに開けられる気がしないよ。
これって噂に聞く座敷牢?)
藻子の服は昨日の地味な仕事用のスーツから着替えさせられたのか
ひらひらのレースの袖のついたドレスだった。
身体に異様にフィットしていて、オートクチュールのよう。
(これが夢じゃなかったら 寝ている間にお着替えされた?
そんなー。誘拐されて座敷牢。イヤー夢なら早く醒めてー)
Y「藻子さん?」
先生が間合いをじわじわ詰めてくる。
長くて細い指が怯えた喪子の首筋に軽く触れてから頬を執拗になでる。
ベッドに座る藻子の身体が固く緊張した。嘗め回すような視線。
(こわい。いつもの先生じゃない。目が完全に逝っちゃてるんですけど)
藻「あ、あの私の服は」
どうやら夢ではないと気付いて間抜けな返答をしてしまう
Y「ああ、そのドレスは僕が作らせたんだ。
  藻子さんの姿を思い浮かべてオーダーしたんだけど
  採寸したみたいにぴったりだったね。」
頬の手が藻子の肩から脇そして腰のあたりを一撫でして
  なごり惜しそうに離れていった。  
Y「他にも沢山作ってあるんだ。
  藻子さんが不自由しないように。ふふ。」
(話がかみ合わない。先生が私を相手にお人形ごっこ?)
  
藻子の無言を気にも留めず陶酔したように藻子をみつめながらいう。
Y「似合うね。綺麗だよ 藻子さん。
ああ、僕は もうどうにかなってしまいそうだ。
  どうして こんなに藻子さんのことが好きなんだろう。
  
  遠くから君を見ていられるだけで満足だと思っていたんだ。
  毎朝 受付で挨拶してくれたよね。
  君の笑顔がどんなに嬉しかったか。
  でも職場の同僚というつながりが無くなったら、見ることさえ叶わない。
 
Y「藻子さんが僕から離れてしまう。
  去ってしまう。
  君を閉じ込めてしまえたら。
  まだ本気でそうするつもりじゃなかったけど
  仕事契約の更新がされてないって聞いてから、ここを改築したんだ。
  
  一人旅なんて言わなかったら、まだ自分の気持ちを我慢できた。
  君を誰にも手の届かないところへしまっておきたいって欲望を押さえていられたのに

93 :
で、終わったの?
初心者とはいえ投下終了宣言ぐらいはして欲しい。

94 :
今日のところは終了です
勝手がわからず、すみませんでした

95 :
>>94
おもしろかったですよ!
続き楽しみにしてます

96 :
>>90おつ!

97 :
よかった 反応してくれる方がいて
調子にのって昨日の続きです
描写に自信がないエロな展開に入りますw
Y「旅先でどんな悪い男が現れるとも限らない。
  ましてや異国だ。
  日本と違ってあまりに危険すぎるよ。
  藻子さんは人を疑いもしないから、簡単に騙されて、弄ばれて。
  うっかり騒いでされるかもしれないだろ。
  そうなったら、僕は渡航を止めなかった自分を絶対に許せない。
  失いたくないんだ。
  好きなんだ。大好きなんだ。 
  無垢な藻子さんをいやらしく視姦する男どもから、
  僕が守ってあげる。」
Yの熱情とは逆に聞いてる藻子は醒めた気分になった。
(サスペンスじゃないんだし、妄想がすぎるんじゃないかな。)
相手を刺激しないように口を慎んだが、当惑は隠せない。
藻子は一般並のスペックで多少可愛い程度だ。
Yの心配は過剰で、そんな理由で監禁されるかと思うと怒りを感じる。
しがない派遣の受付と旧家の跡取りの医師。
藻子はひそかに憧れてはいたが、2人に特別な接点はない。
もっと分かるように好意を見せてくれたら。
いや、たぶん分からないだろう。
普段のYは誰にでも親切で優しいのだから。
Y「怒ってるの?勝手に着替えさせた事。
  だって、僕はどうしてもこのドレスを着た藻子さんが見たかったから。」
邪気のない微笑み。
Yはたっぷり布をつかった上質なシャツを着ている。
(王子さまみたいだって噂していた綺麗な顔。先生睫毛長いな。
違う。見とれてる場合じゃない!
昨日の先生の声が思い出される。
Y「どうしても手に入らないのなら他の人間に盗られるくらいなら・・・
  藻子さんが僕を受け入れない時は
  両手足の腱を切って、僕だけのものにしてしまおうって決めていたんだ。」
藻「け、警察に言ったりしませんから。私を帰してください。お願いです」
Y「可愛いな。そういったら戻してもらえると思ってるんだ。
  ダメだよ。
  下界は藻子さんを傷つける。
  ここは君のために整えられた世界なんだ。
  
  それに。
  もう手放せるはずがないだろう。
  君が目を覚ますまでどんな思いで自分を抑えたか。
  触れるだけなんて、昨日は生しで本当に堪らなかったよ。
  僕は、早く君とひとつになりたいっ。」
  
先生が言い切らないうちに覆いかぶさってくる。
咄嗟の事で、すくんで体が動かない。
拒絶されたら手足の腱を切るという先生の言葉が頭の中で繰り返される。
鼻先に布が優しく押し当てられた。
薬の臭い、頭がふわふわする。
(もう、逃げられない。)



98 :
Y「心配しないで。絶対に傷つけたりしないから。
  はじめての藻子さんでも、辛くないように。
  これは肉の痛みをとる薬だよ。」

何度か手淫でいかされて、ガクガク震える。
執拗に体を這うYの手と舌で、理性が溶かされていく。
敏感なところを責めていたYの手がふいにとまり、
藻子は自分がねだるように腰を振っているのに気付いた。
Yは指を抜いて羞恥に頬を染める藻子をを冷たく見下ろした。
Y「そろそろ、僕もよくして欲しいな」
凶暴に反り返った自身を入り口にあてがった。
藻「あっあっ。そんな、ダメー!」
Y「本当?」
いじわるな声音で、口の端を歪ませ面白そうに下を見る。
言葉とは裏腹に藻子は腰をいやらしくこすりつけている。
藻「違うの。これは違うの。」
入り口に軽く先が入っただけで、膣が痛いくらい収縮する。
Y「入るよ。はぁ、もっと力を・・・抜いて。」
張り詰めた熱いものが侵入してくる。
肉が裂ける。
薬でそれほど痛みは感じないが、えぐられている感触。
Yが敏感なところを触ってくるのと中の刺激とで腰が止められない。
藻「はぅ、はぁっはぁ。ああっあぅあああー!!」
貪欲に腰を振る藻子の反応を見ながら、Yが嬉しそうに笑う。
Y「ああ、温かい。いい、いいよ。藻子さん。」
侵入が徐々に深くなる。
-----
すでに藻子の身体はYの指と舌にあますところなく蹂躙され、ぬめぬめ光っている。
ゆっくり出し入れするY自身ははちきれんばかりだ。
何度かの絶頂でぐったりしている藻子は、されるがままだ。
愛液が尻から膝まで垂れて光ってみえる。
Y「ここまで垂れてる・・・そそるよ。」
藻子に抵抗する気力もないのを確かめて、快楽で麻痺している藻子へ更に突きたてる。
Yの声も艶めいてきた。
「いいよ 藻子さん。僕が根元まで 入って。」
優しく撫でていた手が胸を激しく揉みしだく。
中のYが大きくなるのが分かった。
Y「中・・・いいよね?」
藻「嫌。やめて。」
絶叫に近い喘ぎの合間に、口先だけの拒絶を訴える。
Y「どうしてウソを吐くの。こんなに硬くして。」
乳首を両手でつままれて 舌先で転がされる。
わざと舌を鳴らせて吸われて、胸をベトベトになめまわされる。
藻「ああっああん。あん。あっあん。」
Yの腰の動きに合わせて 嬌声のピッチが早くなる。
Y「君の声、僕をねだっているみたいに聞こえるよ」
藻「ああっあっはぁ、ああ。
  あっあっ駄目。中は嫌。やめてーっ!」
Y「ああっ・・・出る。ああっ、くっ、締まる。」
両腕で腰を強く掴まれ、一段と深く打ち付けられた。
一瞬停止した律動は精を搾り出すように3度繰り返された。
(目の前が白い。)

99 :
藻子の中で何かがはじけて痙攣した。
藻「あ、熱い・・・流れてくる。はぁはぁはぁ」
過呼吸で気を失った藻子がしばらくして意識を取り戻した。
やっと責め苦が終わったというのに、Yは結合を解いていない。
なおも、ゆっくりとした出し入れを続けている。
藻「ウソ。あっあっ。い、嫌。」
いったばかりの身体は敏感に反応してしまう。
Y「藻子さんは、感じやすいんだね。濡れてる。
君のせいで、ベッドがびしょびしょだ。」
いたづらっぽく笑う。
胸への愛撫と下を責める執拗な指。
Y「言葉で嬲られるのも好きなんだね。
中、すごく ヒクヒク震えてるよ。
さっき気を失うまで愛してあげたのに。
まだ足りないんだ。
ぎっちぎちに締めてくる。
ふふ、本当は欲しいくせに。」
Y「藻子さん そう。ちょっと力を抜いて。
はぁ キツイけど気持ちいい。
いい子だね。
もっと もっと良くなるから。」
Y「可愛いよ。
我慢できたご褒美をあげる。
藻子さんの奥に全部、僕を注いで あ・げ・る・よ。」
Yから解放されたのは正午を回ったあたりだった。
気だるい藻子が目を覚ますと、食べ物のいい香りがする。
Y「藻子さん、気がついた?
  ごめんね。昨日は夕食も食べてないのに、朝から無理をさせてしまって。
  ドリア、好きだよね」
藻「今、食べたくないです。」
(私なんでこんなに普通にしゃべっているんだろう)
Y「そういうと思った。ヴィシソワーズはどう?」 
藻「はい。それなら食べられそうです。」
Y「どうぞ」
先生は普段と同じ柔らかな所作で、スープをすくってスプーンを差し出す。
藻子は戸惑いつつ、口を開いた。
藻「美味しい!」
藻子がよく行くの洋食店の味にそっくりだった。
さらによく見れば食器も同じというこだわり。
Y「そう?良かった。
  随分前にレシピは手に入れたけど、うまく再現できるか不安だったんだ。
  他にプレーンオムレツとサラダもあるから」
そう言って出されたYの手料理はどれも完璧なものだった。
Y「昨日、君が寝たふりをして起きないから。
  一番の好物っていうこのドリアを作ったんだ。」 
藻「たぬき寝入りだってバレてたんですね」
Y「薬を調合したのは僕だから、効き目が切れているのは知ってたよ。
  寝顔も可愛いから起こせなくってね」

***今日はここまでです。おつきあい 有難うございました。

100 :
>>97おつ!
間違った方向に冷静なヤンデレさんコワス

101 :
乙!
一人旅じゃなかったとしても準備のよさっぷりに
他の男の所には行かせない!とか言って拉致監禁しそうだなw

102 :
嬉しい。感想どうもです。読んでもらうのって励みになります。
では さっそく続きいきます。
-------
食事のあと、
Yは自然な動作で藻子のあごに手をかけると
Y「口の横。ソースがついてるよ」と舌でペロリとなめとった。
藻「なっなっ」
顔を真っ赤にしてじたばたする藻子を妖しい流し目で見る。
Y「もう知らない仲じゃないのに、初々しいんだね。」
Y「これを見て」
Yは、嬉しそうに液晶TVを指さした。
そこに映るのは男女の情事。激しい息遣いと腰がぶつかる音。
(まさか・・・)
Y「そう。君の初めてを撮っておいたんだ。」
藻「どういうつもりですか?」
Y「記念にね。誰にも見せたりしないよ。」
アングルのパターンからいって、部屋にはカメラが何台か仕込まれているようだ。
Yの異常な行動を知って、藻子の取り繕った平静さが消し飛んだ。
藻「こんなの嫌。早く帰りたい!」
Y「戻れないよ」と冷たい声。
藻「え?」
Y「君のアパートは解約してきた。」
藻「そんな無茶苦茶な」
Y「そこのダンボールが、藻子さんの荷物だから」
ヴィクトリア調のインテリアの片隅で、それは異彩を放っている。
Y「何も心配はいらない。僕が何もかも手配しておいたから」
記念だという映像から 叫びに近い嬌声が流れている。
(この人は何を考えているのかしら?)
藻「それ、早く消して下さい」
あられもなく乱れた姿を見ないようにして、怒って指さす。
Y「ふふ。防音だから、気にしなくてもいいよ」
藻「そういう問題じゃなくて。真剣にお願いしてます。」
Yは渋々といった調子で画像を止めた。
(静止画像だなんて。嫌がらせすぎる。)
藻「アパート解約したんなら、私、実家のほうに帰りますから。」
Yは慌てることなく、不敵な笑みを浮かべた。
Y「藻子さんが社会から居なくなっても何も変わらないよ。
  僕の日常が、壊れる事はないんだ。」
(監禁してもバレない自信があるってことなの?)
藻「一人旅は絶対しませんから。それなら心配ないでしょう?
  先生、家へ帰してください!ここから出して!!」
Y「藻子さんは、気が高ぶっているね。
  大きな声を出して、喉を痛めてしまうよ。
  そうだ。君の好きな蜂蜜入りのレモネードを淹れるね。」
都合の悪い事は、聞こえない振りをして、行ってしまった。
(これから、どうなるんだろう。)
藻子の身に危険が迫っているとしたら、それはYのせいだ。


103 :
Y「落ち着いた?無理せずに楽にするんだよ。」
レモネードと一緒に加湿器を置きながら優しく言う。
患者を安心させる時のような穏やかな微笑。
(会話がかみ合わない。
 こんな態度をとられたら、私のほうが聞き訳がないみたいじゃない。)
差し出されたレモネードも文句なく美味しかった。
まともな会話をあきらめて、Yから距離を置こうと呟く。
藻「歯を磨かないと。」
Y「いいよ。口を開けて。僕が磨くよ。」
藻「平気です。自分でやれますから。」
立ち上がろうとして、また座り込む。
Y「腰が痛くて立てないんでしょ。ほら・・・僕に任せて」
(痛い、一体誰のせいでこうなったと思ってるんだろ。)
恨めしそうな藻子の視線をしれっと無視して嬉々として歯磨きにかかる。
Y「もっと口を開けて。ああ、ピンクで綺麗な歯茎だ」
丁寧に磨き終わると「はい、おしまい」と口を閉じさせた。
Y「藻子さんが好きなものは大抵ここに揃えたから。
  本にDVDにCD。しばらく退屈の心配はないからね。」
藻「どうして、こんなに一杯あるんですか?」
Y「僕が藻子さんが好なものを全部試したいからだよ。」
よく見れば、まわりの細々としたものも藻子好みのもので固められている。
(細部までこれじゃ。)
Yの執着の強さを知り、寒気がする藻子だった。
  
******
誰かが気付いて救出してくれるはず。
あこがれていた先生は自分ことを愛してくれていた。
異常に執拗に。
先生は少しでも藻子が反抗するのを許さない。
拒絶の言葉が出る前に唇を塞ぎ、体のほうから支配していく。
Yに逆らわず、油断させて逃げる。
これが藻子が考えた作戦だった。
一人の時を狙って、部屋のあちこちを探す。
苦労して巧妙に隠された自分の携帯を見つけた。
(これで脱出できる。警察に通報したいけど、通話だとバレそう。
メールで家に連絡したらいいよね。なんて説明したらいいかな)
音もなく背後で声がした。
Y「藻子さんは思ったより賢いね。
  ずっと僕を受け入れた演技をしていたんだ。
  その携帯をどうするつもり?
  隠したってムダだよ。
  本当は一人旅じゃなくて 誰かと一緒の計画だったの?
  人形みたいに大人しく僕に世話をさせていたのに。
  もっと嫉妬させて、僕を苦しめようというの。」
送信する前に携帯は取り上げられ、外部との接触は不可能になった。
藻「一体いつまで閉じ込めておくつもりなんですか?
  私は人形じゃありません。」
Y「人形?いいね。僕だけの藻子さんか。
  でも人形のように無抵抗なのは、つまらないよ」
意味ありげに笑いながら、ベッドのある壁際まで笑顔で追い詰めてくる。
Y「今日はどんな趣向にしようか?
  囚われのお姫様と彼女に恋焦がれる騎士の話。」
藻「先生は、呪いをかけて閉じ込めるほうの魔法使いの役がピッタリだと思います。」
Y「ひどいな。穢れた世界から救い出したのは僕なのに」
藻「勝手に決めつけないで下さい」

104 :
2週間がすぎた。
Yの休暇の間、べったりと幼児を扱うようにお世話されたが、
休暇が終わって、昼間は一人だけになった。
Yが仕事へ出かける時間から計算すると、ここは病院から1時間以内の場所にあるらしい。
表向きは、使っていないY家の別荘の管理が藻子の今の仕事。
その実態は、Yのお人形なのだが。
先生は仕事から帰ってくると藻子に食事をとらせて細やかに世話をやく。
心底嬉しそうで、先生の愛情を感じない日はない。
ある日、どうして こんな事になったのかと聞いたら。
Y「僕は心眼を持っているんだ。
  初めて会った時、僕には藻子さんの稀有な魂が見えた。
  その美しさに一瞬にしてうたれたよ。
  こんな綺麗なものが存在するとは。
  俗世に穢されるのが許せない。
  もちろん 僕だってこんな理由で君を困られたりしたくないから、
  我慢したんだ。
  毎朝、挨拶を交わし、魂の輝きを確認して安堵する。
  伐とした病院で、僕にとっては一筋の光明。癒しの光。
  大切に見守っていたいと願ったんだ。
  ずっと・・・」
本意なのだろう。Yは申し訳なさそう顔をする。
庶民で容姿も一般人レベルの自分を病的に執着する理由がオカルトとは。
****
数日後、藻子の生存確認のため、母が訪ねてきた。
すでにYは母と会っているらしい。
(失踪届けを出されないように手を打ったのかな。
なんて言い訳したか知らないけど、Y先生に監禁されている事を話そう。
これで、やっと家に帰れる!)
監禁生活から助け出してもらおうとこの顛末を説明した。
藻「・・・それでね。先生の言ってることは全部ウソなの。
  私、ここに閉じ込められているんだよ。逃げ出そうとすると薬を嗅がされるの。」
頼りの母には、被害者妄想がはじまり、病状が悪化していると思われる始末。
Yのでっちあげた心身喪失で、外出できないことになっているらしい。
母「こんなにYさんによくしていただいているのに。
  あんなに優しい先生を悪くいうものじゃありません。
  一体あなたを閉じ込めて、どんないい事があるというんです。
  Yさんは誠実で立派な青年です。非の打ち所がないくらいに。
  これは、誰に聞いても同じ意見のはずよ。
  もういいわ。
  病気がそういわせるのね。
  かわいそうに藻子。早く治して元の藻子に戻ってね。」
母は、囚われの藻子より監禁主を信じて、あっさり帰ってしまった。
両親までも信じてくれない。
先生に吹き込まれた事を真に受け、藻子を精神疾患と思っている。
元同僚の藻子を放って置けなくて、世間の好奇な目から隠してくれた恩人。
金持ちの道楽というような衣食住に職まで与えて、親切に世話を焼いていると。
豪華でも檻のような屋敷に閉じ込められている。
外からしか開かない部屋に繋がれているのは、自防止のためだとでも言ったのだろうか。
きっちり先生が健康管理をしているせいか、
みじめな監禁を受けているとは到底信じてもらえないようだ。
家族からの通報という希望もこれで断たれた。
*********今日はここまでです。 おつきあり有難うございました。

105 :
>>104
乙!
オカルト吹いたw
真剣なのかギャグなのかわからん作風だな
おもしろかった

106 :
>>105
シリアスを目指しているはずですが、
オカルトしか理由が思いつきませんでしたw
BADとHAPPYどっちへ行くか迷います 感想ありがとうです。

107 :
>>104
藻子ちゃん逃げ場ないww
Y先生思考のヤバさと社会的立場・外面のギャップ激しいな

108 :
鴇谷くんの人です。
続き投下いきます!

109 :
私たちの関係は、何もかも振り出しに戻った。
私は言葉を発しない。
鴇谷くんも、最低限のこと以外は言わない。
けれど、一つだけ違うことがあった。
私の左手。
私が唯一触れることを許した左手を、彼はずっと握っている。
今も彼は、私と手を繋いで勉強していた。かなりシュ―ルな光景だけど、私たちは必だった。一度崩れた関係性。私も彼も、どうしていいのか、わからなかったのだ。
―――思えばおかしなことだ。
鴇谷くんになんて構わず、早く逃げ出せばいい。
またんでやると脅して、ここから出て行けばいい。きっと彼は私の脅しに屈するだろう。
でも、私は家に帰りたくなかった。
鴇谷くんは、本当にお父さんをしたのか。
お父さんは生きているのか、それとももういないのか、ここにいれば私にそれはわからない。確かめるすべはない。
私は真実と対面するのが怖いのだ。
だって、もし、もし―――お父さんのを見てしまったら。
私は正常でいられる自信がなかった。というより、正常でいたくなかった。
人には耐えられない悲しみがある。
お母さんを失くしたお父さんを見て、私はそれを知っている。
その可能性がゼロでない以上―――私はどこにも行けないのだ。
私はなるべく何も考えないように、この部屋で過ごす。
私にとって鴇谷くんの部屋は、もはや逃げ出すべき檻ではなく、格好の逃げ場となっていた。
「……ぁれ…?」
思考を整理する中で、自分のこの感情に覚えがあることに気がつく。
確かめたくない。
逃げたい。
家に帰りたくない。
「森さん?」
あれから頑なに口を利かなかった私の変化に、鴇谷くんはめざとく気づく。勉強しか価値がないと言っていたくせに、その勉強さえもおろそかになっていたみたいだ。
―――まあ、そのほうが、人間らしくていいと思うけど。

110 :
「……じゃなくて」
鴇谷くんのことなんていいのだ。
何か大事なことを思い出せそうな気がする。
そうだ、あれは、
あれは、私が誘拐された日の、朝のことだった。
『お客さんが来るから―――』
『―――今日は夕飯の支度は―――』
『で―――よろしく―――じゃあ、いってくる』
お父さんが、そう言っていた。
お客さんが来るって。
誰だか知らないけど。きっと友達とか親戚に決まってるけど。
夕飯を作らなくていいなんて、ラッキ―だ。きっとどこか近くのラ―メン屋さんかファミレスにでも行くんだろう。
でも、もしかして―――
もしかして、『お母さんの代わり』が来るんじゃないかって、私の代わりが来ちゃうんじゃないかって、少しだけ思ったから。
私は言ったんだ。
放課後。鞄を持った直後。
『家……帰りたくないな……』
私は、確かにそう望んだんだ。
「鴇谷くん」
「はい、なんですか」
心なしか鴇谷くんの声は弾んでいた。
やっぱり、彼は人間じゃないわけじゃない。人間として扱われなかったから、愛されなかったから、機械みたいになっただけなんだろう。
「あの日、聞いてたの?…家に帰りたくないって」
静かに眼鏡の奥をのぞき込むと、瞳がふる、と揺れて視線が返された。
左手を包む手に、力が入る。
「…はい」
その肯定は、まるで愛の告白のように響いた。
『あなたが望んだことです』
彼の言葉がよみがえる。
愛されなかったから、愛されたかったから。
機械みたいに、言われたことをやることでしか、それを示せない。
意味が分からない、理解できない怪物は、ただの不器用な子供だった。
―――可哀想な子供だった。
彼と過ごした何日ともわからない時間は、私にそんな答えを教える。
「ねえ、鴇谷くん」
なぜか私は涙が出た。静かに静かに、後悔するように涙は流れた。
もしも、もしも、こんな風に間違わなかったら。
私の挨拶に、彼が答える勇気があったら。
私が挨拶以外にも、彼に話しかけたら。
もしかしたら、素敵なハッピ―エンドだったのかも、しれなかった。
「私は、ちょっと声をかけてくれるだけで嬉しかったよ」
左手に、ぎゅっと力を込める。
「大丈夫?どうしたの?って」
涙でにじんで、鴇谷くんの顔はよく見えなかった。
「それだけで、よかったんだよ」
言葉は後悔だらけのそれだったけれど。
手を繋いで、見つめ合っている私たちは、まるで恋人同士みたいだった。
明日、ここを出て行こう。
家に帰って、お父さんに謝って、また学校に行くんだ。
そして鴇谷くんに言おう。
「おはよう」って。

111 :
「おかえりなさい」
ドアの開く音に、決意を込めて振り向くと、
「証拠、持ってきました」
鴇谷くんは大きな段ボ―ルを抱えていた。
私と同じく、何かの決意を秘めた表情で。
「へ?」
段ボ―ルを下ろし、中のもの――なんと新品らしき薄型テレビだ――を取り出して配線を始めた彼に、呆気にとられる。
「あなたの家に仕掛けたビデオです」
鞄から、確かにビデオカメラが出てくる。
……じゃなくて、いや、あの、今私すごいこと聞いちゃったような……
「日付もちゃんと昨日のです」
えっと、だから、その……
早口でまくし立てながら、鴇谷くんは配線作業を進めていった。
色々と機械が苦手な私にはよく分からない一連の作業が終わると、手が止まる。
戸惑う私に、やっと彼は視線を合わせた。
「僕は、あなたの家族を―――奪ってません」
「あ……」
その言葉に、ピタリと理由と行為のピ―スがはまる。
「これで嘘をついた償いになるとは思いませんが……」
鴇谷くんの手が、無意識の動きで私の左手を掴む。
まるで、繋がなければんでしまう呼吸器のチュ―ブのように。
「これを見て、……安心…してください…」
申し訳なさそうに逸らされた目を許さず、ぐい、と右手でこちらを向かせる。
真っ黒な瞳を睨みつけ、許しを乞うような視線に嘘がないことを信じた。
左手を握り返し、頷く。
そして、ビデオは再生された。

続く
たぶん次か次の次でこの話はひとまず終わりです

112 :
>>104
GJ
もしかして喪女板のほうにも同じの投稿してた作者さん?
すごく好きな話だったので続きが見れて嬉しいです、投下楽しみにしてます

113 :
鴇谷くんの人GJです
毎回毎回続き楽しみにしてます!
しかし終わっちゃうのか…なんかちょっと寂しいですねw

114 :
>>111
gjです!
終わるの寂しいけど続き楽しみだー

115 :
>>111GJGJ
もうラスト近いのかー淋しい…
鴇谷くんの取扱が分かってきた主人公
このままヤンなラブコメに突入するのか
それともなにかひと波乱あるのか気になる

116 :
>>108-111
GJです
あずさちゃん可愛いな
でもやっぱり駄目男に尽くすタイプだなw
いや最高だけど

そろそろ終わりというのは残念
続き待ってます

117 :
>>111
GJ!
どっちも可愛いなあ
二人がどうなるのかwktk

118 :
投下期待

119 :
毎回毎回続きが気になってしょうがない!!
次で終わりかあ〜! どっちも可愛いから本当、ハッピーエンドを望む!
あと、鴇谷くん視点のも読んでみたいなあ。
もしお暇てよろしければ、お願い申し上げたい…!!

120 :
遅ればせながらGJ

121 :
遅くなりましたが投下いきます!

122 :
どうやって設置したのか、映ったのは我が家のリビングだった。
白い壁。木目のフローリング。ソファは私がねだった可愛らしいクリーム色。
そこに、お父さんが座っていた。
『あづさ……』
うなだれ、私の名を呼ぶ姿に身を乗り出す。
生きてた。生きてたんだ…!
「お父さん…っ」
画面に手を伸ばす私を、鴇谷くんがたしなめるようにひっぱる。
しっかりと握られた左手が、これは昨日のお父さんで、ここは鴇谷くんの部屋だということを思い出させた。
『あづさ…どこにいるんだ…』
「…お父さん…」
痛々しい姿に、お母さんがいなくなった時のことを思い出す。
見ていられなくなって、隣の鴇谷くんを見た。
「ね、鴇谷くん、私もう帰りたくないなんて思ってな…」
原因をなくして、解放してもらおうと思った。
早く家に帰りたい。早く、お父さんを安心させたい。
そんな気持ちでいっぱいだった。
なのに。
『幸司さん』
ふいに、知らない女の人の声が聞こえた。
幻聴?心霊現象?
そのどちらでもなく、声の主は、飲み物を乗せたトレイを持って現れた。
『そんなに気を落とさないで…きっと見つかるわ』
『真里……』
肩までの艶やかな黒髪を揺らし、その人はお父さんの手にカップを握らせる。強ばっていた顔が、少し弛んだのを私は信じられない思いで見つめた。
自然にお父さんの隣に座ったその人は、憂いをたたえた瞳の、上品そうな人だった。お母さんほど美人じゃないと思うけど、おしとやかな感じだった。
『あづさまでいなくなって…もう…僕は1人で生きていけない…』
うなだれたお父さんの左肩を、白い腕がそっと包む。
『大丈夫、私がいるわ』
その手に光るのは、指輪だろうか。
―――まさか。そんな。そんなわけが―――
『ずっと幸司さんの傍にいるわ』
『真里…』
見つめ合い、寄り添う2人は恋人のようにも家族のようにも見えた。
私はもう、いらないように見えた。
「……っ」
女の人―――真里さんは、いい人そうだった。たぶん、お父さんを愛している。
―――でも。
「こんな…っ」
お父さんは、お母さんが大好きだったから苦しんだ。
お母さんが大好きだったから、私にひどくあたった。
お母さんが大好きだったから。
すごくすごく、大好きだったから!
私もそれは同じだったから!
だから、我慢したのに。

123 :
「ずるい…っ」
私はお母さんの代わりなんて見つけられないのに。
なのに、お父さんが代わりを見つけちゃったら―――私は、お母さんは、どうすればいいの?
私の今まではなんだったの?
「ずるい…ひどいよ…っ」
にじんだ涙を、鴇谷くんは黙ってぬぐう。感謝よりもプライドを傷つけられたような気持ちになって、私の手を覆っている右手に爪を立てた。
それでも鴇谷くんは黙っている。
黙って、こちらを見ている。
熱を帯びた、無機質な黒い瞳で。
『ぁ…幸司さん…』
ふいに、女の艶めいた声が耳にひっかかる。
お父さんは、縋るように彼女を抱きしめていた。
『忘れたいんだ…』
まるで男の人のようだった。
『あづさのこと… 』
まるで、知らない男の人のようだった。
『幸司さん…』
『……辛いんだ…』
困ったような、期待するような濡れた声で女は男の名を呼ぶ。
彼女がさらりと髪を撫でたことを合図に、2人の体はソファに沈んだ。
「っ………ぃ、や…っ」
否定しようもなく、それは男女の営みだった。父親と、知らない女の人との。
見たくない。
こんなのが見たかったんじゃない!
なんで、こんなことになってるの?
私がいないのに。行方不明なのに。
「止めて!早く止めて!!」
画面から目を逸らし、私は鴇谷くんの腕を掴んで強請った。
なのに鴇谷くんは少し目を細めただけで、相手にしてくれない。また彼のことが怪物に見えてきて、私は掴まれていた左手を退こうとする。
―――優しく包むようだった彼の右手は、その瞬間痛いほどに私の手首を握りしめた。
「いたい……っ」
左手を取り返そうと、残った右手で鴇谷くんを押し返す。それでもびくともしなくて、右手も絡め取られて、全身でもがいたけれど、かなわない。忘れていたはずの恐怖心が鎖のガチャガチャ鳴る音と共に戻ってくる。
「やめ…っ、はな、離して!」
「森さん」
気づけば床に押し倒されていた。
暗い瞳で見つめられ、空気がしんと静まる。静けさの中に男女の荒い息遣いが忍び込んで、私はんでしまいたくなった。

124 :
「森さん」
無機質な瞳に満ちた熱は、ただ私だけに注がれている。
「あなたのお父さんは、本当に、あなたが愛するに足る人間ですか?」
視線は痛いほどなのに、声はひどく平坦だった。
優しさなんてひとかけらもなく、問いは私に突き刺さる。
そんなの、そんなの。
あんな人でも―――ー
私のお父さんなんだから、しょうがないじゃない。
子供は親を選べないじゃない。
あれが私のお父さんなんだから、私は、あの人しか家族がいないんだから。
だから―――
「わ、たしは」
ふいに女の嬌声が響いて、私は言葉の先を思い出せなくなる。
思い出せ、思い出せ、そうだ、お母さんを忘れても、私を忘れても、それでも、あれはお父さんなんだから……
「あなたのお父さんは、本当に、あなたを愛していますか?」
今度こそ息が止まった。
「……あい、してるに、きまってるじゃ、ない」
それでも、ひび割れた声が口から漏れる。
我ながらその言葉は嘘くさく聞こえた。真実というよりも、ただの願いのようだ。
『真里…っ』
『ぁ…っ、幸司さんっ』
どこか遠くで、お父さんが知らない女の名を呼んでいる。とても必に。
私はここにいるのに。
「愛してるに…」
耳を塞ぎたい。
でも、それを鴇谷くんは許してくれない。
「鴇谷くん、もう止めてよ…」
黒い黒い瞳はただじっとりと私を見つめていた。
そして何度も何度も繰り返し、私を言葉の刃で傷つける。
「本当に愛されているんですか?」
「…やめて…」
もう、耳を塞ぎたいのに。
それが私にとってどれだけ残酷な行為か、彼には分かってない。
やっぱり。彼は化け物なんだ。
「本当に愛していますか?」
「やめてよぉ…っ」
もうこれ以上、突きつけないで。問いかけないで。
考えたくなかったことを考えてしまう。
(ほんとうはいやだった)
(わたしもかなしいのに、おとうさんばっかり)
(いたかった。こわかった。かなしかった)
目をつむると、嗚呼、忘れたふりして、誤魔化していたモノが、私を飲み込もうと大きな口を開けて待っているのが見えた。
(わたしはがまんしたのに)
(なんでおとうさんはがまんしなくていいの)
(わたしにもやさしくしてほしかったのに)
そして、
(わたし、ほんとは)
(おとうさんのこと、)
『ああ…愛してる、真里…おまえだけだ…』
(ゆるせない)
私は、
「ぅあ…ぁ…ぁ…」
私の中の怪物に、ぱくりと飲み込まれて。
なんにもなくなった。

125 :
「ああ……。僕と同じ目だ…」
本当に愛おしそうに、さっきまで私を押さえつけていた右手が頬を撫でる。濡れた目元をなぞる。乱れた髪をかきあげる。
「やっと…僕と同じところに来てくれた」
何も宿さない、虚ろな私の黒い目を見て、鴇谷くんは幸せそうに微笑んだ。
その微笑に、今までにないくらいの憎しみを感じる。
……いつかは見たかったもののはずなのに。
「鴇谷くんなんて嫌い」
消して、捨てて、仕舞い込んでいた黒い感情が胸に満ち、声に満ちる。
「大嫌い」
傷ついた私を癒すために、鴇谷くんを傷つけようとした。
それがかつてのお父さんと同じ行為だったとしても、私はそれ以外に方法を知らなかった。教えてくもらえなかった。
「…これじゃあ、私…もう……家に帰れないじゃない…」
乾くことを許さないように、静かに雫が溢れていく。
今まで自分が歩いてきた道を、目の前で砕かれたようだった。
もうどこにも行けない。帰れない。そんな絶望感が全身を支配する。
お父さんを許せない。鴇谷くんを許せない。
私はもう―――どこに行けばいいのかわからない。
「森さん」
それでも鴇谷くんは微笑を崩さなかった。
仄暗い熱を帯びた声で、私を呼ぶ。
「好きです」
初めて言葉にされた告白は、ただ私の胸を抉るだけだった。
「…きらい……」
「好きです」
奪うように、初めて唇が重ねられる。
私が望んでもいないのに、鴇谷くんは私に触れていた。
「っ…やめて…っ」
押し返しても、また押さえつけられて、奪われる。
今度は中まで暴かれて、歯列の一つ一つを確かめられた。
画面から、濡れた音と嬌声がまた聞こえてくる。
「…は、ぁ、…っ、やめて…っ」
どんなに拒否をしても、鴇谷くんは私を離さなかった。
やめてと言っても、嫌いだと言っても、私に触れていく。
「なんで、やめないの!!」
叱りつけるように怒鳴ると、鴇谷くんは少しだけ、人間みたいな表情をした。
「だって」
諦めたように、苦く寂しく笑って言う。
身動きを許さないほど強く、絶対的な力で私を床に押さえつけて。
「森さんは僕のこと、もう嫌いじゃないですか」
涙の跡に舌を滑らせて、ちらりと眼球を掠める。
「だから」
思わず目を閉じた。
今度は喉に熱い吐息がかかる。舐められて―――噛みつかれた。
「―――っ!?」
驚いて目を見開くと、
「壊して」
そこには化け物がいた。
「作り直すんです」
私は鴇谷くんの何を分かった気になっていたんだろう。
結局、私は、理解したとばかり思っていた不器用な子供が、本当はただのモンスターでしかないってことを、思い知らされただけだった。

126 :
『んあ…っ、幸司さん…あぁっ…』
突然、不自然なまでに女の声が大きくなる。
リモコンでボリュームを上げた鴇谷くんは、にっこりと笑ってそれを投げ捨てた。
「ほら、よく見てください」
ぐったりとした私の体を抱き起こし、無理矢理顔を画面の方へ向ける。
目をつむったら、瞼の間に指を差し入れられて、こじ開けられてしまった。
「あんなにお父さんに会いたがってたじゃないですか」
耳を甘噛みされ、猫なで声で悪魔の言葉をささやかれる。
目の前に広がる地獄に私を突き落とすために―――長い指が、それを指さした。
「ほら、」
「あなたを愛してない、あなたの大嫌いなお父さんですよ」
裸の女にまたがって腰を振る、男の姿を。
「――――あ、ぁ」
嫌悪感が吐き気と共にこみ上げる。
「いやあああああああああああああああああああ!!」
悲鳴をあげる私を鴇谷くんはもう一度押し倒して、服のボタンを引きちぎった。
とたんまたさっきの映像がフラッシュバックして、めちゃくちゃに暴れる。
「ぁ、あ、ああああああああああ!!」
絡み合う男女の姿が焼き付いて離れない。気持ち悪い。
雄の顔をした父親は、私に残ってた家族への未練を決定的に砕いた。
私の心に、取り返しのつかないひび割れが広がる。こうやって、鴇谷くんは私を壊すんだろうか。これ以上なんて無理だ。もう耐えられない。これ以上の苦しみなんて、もうないはずだ。
そのはずなのに、
「気持ち悪いですか?」
もみ合いながらも、下着をはぎ取られ、だんだん私は画面の中の女の人と同じ格好になっていく。
「でも、これが愛なんです」
「……っ、ぁ…あっ」
胸をやわやわと揉みしだかれ、濡れた声が漏れた。
画面の中の、あの、お父さんに犯されている女の人みたいな。
―――きもちわるい。
「僕は、人間以下だから……」
恥ずかしいほど大きく足を開かされて、つぷ、と指が侵入する。
「僕の愛し方は、あれよりもっと気持ち悪くて、おぞましいモノなんです」
乾いたままなら救われたのに、執拗に襞を撫でられたそこはあっという間に潤んでしまう。
「ああっ……あ、ぅ…」
漏れた声は、嫌悪と憎悪と悲哀と―――快楽で満ちたもので。
自分の浅ましさに、どうしようもなく絶望した。
「だから―――壊れた方が、きっと、幸せです」
入り口を、中に入らずに、指がくちくちといじって、焦れったさにきゅうと中が締まる。
それをからかうように、胸を掴んでいた右手が乳首を摘んだ。
「あなたは、強くて……」
どちらのともわからない嬌声にまぎれて、鴇谷くんは歪んだ幸福論を語る。
「っ、壊れずに、生きてきたけど…」
さっきのお父さんを思い出させるような、熱に浮かされた男の顔をして。
私を引き裂く準備をしている。
「辛いでしょう?」
辛いよ。
もういやだよ。
なんで―――こんなことに、なったんだろう。
「あなたが好きです」
その言葉だけは、私にも唯一分かる真実だった。
そして、私を壊す理由だった。
「っあ、」
指を引き抜かれる。
喪失感は一瞬で、次の瞬間には―――私をす熱が叩きつけられた。

127 :
「ひっ、い、―――っ、あ、あああぁ」
初めて貫かれたそこは、ぎちぎちと押し広げられていく。
今までの快感だけの触れあいが嘘のように、苦しい。痛い。
「やめっ、抜いて、抜いてぇ…っ」
熱い痛みが弛んでいた嫌悪を呼び覚まし、残っていた力で暴れようとする。
でももう私には何も残ってなくて、ゆるゆると腕が空を切っただけだった。
「っはあ、森、さん……」
痛みに歪む私の顔を愛しそうに撫で、鴇谷くんは私を抱きしめた。
「なか、あったかい……」
こんなに優しそうな表情をしているのに、この行為は、無理強いでしかない。
私を壊すための行為だ。
私を愛すための行為だ。
どうして、彼の愛はこんな形でしか実らないんだろう。
私の願いを叶えてくれたのに、それを知って、私は鴇谷くんにまた「おはよう」って言いたかったのに。
―――綺麗な未来が、私には見えていたのに。
『幸司さん…ああっ…もっと…』
「やめ、ぁ、あ、いた、っく、ぅうっ」
ねじ込まれた熱が、私の中でどくんどくんと脈打っている。
まるで鴇谷くんの心臓をナカに入れられているみたいだった。
『はぁ、あっ、ああんっ』
「っう……っ、は、ぁ、あっ」
ゆっくりとそれは私の中で動く。味わうように、奥をかき回していく。
女の嬌声と私の声が混じっていくのが嫌で、私は逃げるように目を閉じた。
真っ暗闇の中では、私は誰に犯されているのかも、わからなくなる。
『ああっ…ああああっ』
『真理……っ、真理…っ』
男の声が聞こえる。私のお父さんだったはずの人の声。
瞼の裏で裸の男女がフラッシュバックする。
「ぁあっ…あ、あ、やめて、お父さん…っ」
雄の顔のお父さん。気持ち悪い。ただの男の。吐き気がする。
―――やめて。やめて。やめて…!

128 :
「違うでしょう…っ」
「ふぁ、あ、あああっ」
平坦だった声が、苛立ちと熱にまみれた、余裕のない響きになる。
労るようなゆるやかさが、激しさに変わった。
「やめ、ときやく、ぅあ、だめ、だめぇ…っ」
暗闇の中に、鴇谷くんのあの無機質な、それでも熱を孕んだ黒い瞳が像を結ぶ。
名前を呼んだとき、どくりと中の熱が脈打つのを感じた。
「森、さ……っ」
いっそう奥に突き入れられ、生温かいものが注がれる。
止められないのが分かっていても、私は必に首を振った。
「だめ……っ、だめ、ぁ、あぁああぁぁ……」
ひくひくと太ももが震え、私の体が熱を受け入れていくのを諦めに近い気持ちで感じる。
頬を撫でられ、惰性で目を開けると、泣きそうな顔で彼はこちらを見ていた。
「ごめんなさい…ごめん、なさい…」
落ちた雫を、私の雫と一緒に指で拭う。
そんなふうに、今更優しく扱う彼は卑怯者だと、憎らしくなった。
「でも、」
泣きながら、彼はひどいことばかり言う。
理解できない怪物。かわいそうな子供のモンスター。
「あなたが全部壊れてしまうまで、何度も」
きっと、
「何度も、壊します」
きっと、私は少しずつ齧られて、何にもなくなっちゃうんだろう。
私はもう、どこにも帰れない。
どこにも行けないんだ。
「大好きです、森さん」
閉塞感と絶望に塗りつぶされた瞳で彼の姿を映す。
壊れかけの私に、鴇谷くんは優しいキスをした。

129 :
終わり
ここまでお付き合いくださってありがとうございました!
まさかこんなに長くなるとは…長々とスレを占拠してすみませんでしたw
ハッピーエンド期待していた方すみません…;
ヤンデレの醍醐味といえば幸せが訪れると思いきやガシャーン!だよね!というのが持論なのでw
あづさ視点だと最後まで鴇谷くんがよくわからないかなぁと思ったので、鴇谷くん視点も落ち着いたらまた投下したいです。
監禁前と今回のエンド後あたりの時系列にするつもりです。
それでは、今まで見てくださってありがとうございました!

130 :
お疲れ!楽しかったよ!!

131 :
>>121-129
GJです
追い詰められるあずさたんハァハァ(´Д`;)
お疲れ様です

鴇谷くん視点も楽しみだ、もっと犯れ的意味合いでw
あずさたんはずっと視姦されてたんだろうなw

132 :
>>121-129
このスレ的には全然バッドじゃない終わり方だと思いますw
すごくよかったです!いいヤンデレをありがとうございました
鴇谷くん視点も楽しみにしています

133 :
>>121-129
良いヤンデレをどうもありがとう!
土曜日が毎週楽しみだったよ!お疲れさまでした!

134 :
おおおー、これは良いヤンデレ!(゜Д゜)
キャラメイクも凄く良かった!

135 :
保守!!
投下お待ちしております。

136 :
前スレに投下されてた作品の続きの投下期待

137 :
弟×姉待ってる
ずっと待ってる

138 :
俺はキオたんの続き待ってます

139 :
なんて俺特スレ
保管庫はないの?

140 :
鴇谷くん よくやってくれた!
精神崩壊エンド、大好物ですw
>>112
ここでは、藻子(そうこ)って事でお願いします
また会えて嬉しいですよ 
完成度高い作品の後で、
落としぬくいったらないですが、
Yの続きいきます。

141 :
Yは、多忙な総合病院での勤務のかたわら
身の回りのすべてを自分でこなしていた。
最優先されるものは、彼の大切な人の世話。
食事に、入浴、髪を整え、衣装を替えさせた。
外部と遮断されると、時の観念も朧気になる。
(人形扱いされて、もうどのくらい経つのかしら。
 先生は、執事でも立派に勤められそう。)
ただ、診療と称して、身体を隅々調べられるのは
どうしても慣れなかった。
Y「もう僕が知らないところは、無くなったね。」
藻「恥ずかしいから、言わないで下さい。」
Y「本当のことだもの。
  夜が待ち遠しいよ。
  君に包まれているのは、本当に至福なんだ。
  受胎時期は、仕方なくゴムを使っているけど。
  ずっと君の中に居たいし、何度だって精を注ぎこみたい。
  それに・・・いやらしく乱れてくれるから僕も嬉しい。」
藻「私は、全然嬉しくない。
  人の心を弄んで、物のように扱って。
  それを、乱れてるだなんて、ひどい。」
Y「堕ちてしまえばいい。」
藻「ずっと閉じ込められて。
  私、何もする事がなくて。  もう嫌!」
Yは、藻子の肩に、優しく手を置いた。
鎖骨を通って、顎の下までの首へのラインを下から上へと撫でる。
女性のようなYの細長い指が喉元に絡みつく。
ひんやりした手が、恐ろしかった。
自然と顎が持ち上げられて、見下ろすYと視線があった。
藻「ひっ」
身を硬くする藻子の首から鎖骨へ肩へ。
力を籠めるでなく手が肩へと戻される。
不穏な空気を察知して、藻子は譲歩した。
藻「私を帰す気がないなら、せめて外へ連れて行ってください。
  先生が見張ってればいいじゃないですか。
  外出先でもべったりと。
  気が済むまで監視させてあげますから」
藻子の言葉の棘は軽く受け流された。
Y「藻子さんと出かける・・・か。
  最近、僕が帰ると嬉しそうだったのは、
  退屈だったからなんだね。」
Yは自嘲気味に微笑んだ。
(そんな顔されても。ひるんじゃダメ。)
藻「囚人でも、もう少し自由はあると思います。
  一人でなければいいんですよね。心配ありませんよね。」 
Y「君が喜ぶならそうしてあげたいけど。
  人ごみは、危ないよ。」
藻「どこが!?」
Y「僕以外の男が君を見るだろ。
それに誰かにぶつかったりしたら大変だ。
  清らかな藻子さんに、触れていいのは、
  僕だけだよ。
  誰とも接触しないと約束できる?」
藻「おつりの時に当たるくらいじゃないですか。」
Y「直にふれるなんて、服越しにぶつかるより悪いよ。」
藻「大袈裟すぎます。
  そんな事で、私がどうにかなる筈がないでしょ。」

142 :
Yは、しゃがみこんで、目線を合わせて藻子を眺めた。
切れ長の澄んだ瞳が、心を見透かすようにまっすぐ見ている。
端正な顔が睫毛が当たりそうなほど近くまで迫ってきて、
藻子は白状した。
藻「2人きりだと先生はすぐHのことを始めるし。
  まるで私の意思なんてお構いなしに、勝手な事ばっかり。
  誰か他の人がいたら、そうならないと思ったんです。」
Y「僕には喜んでいるように見えたけど。
  そう。不満だったんだ。
  優しくするのは、嫌い?
  もっと痛くして欲しい・・・とか?」
藻「違いますよ!
  そういう話じゃなくて。
  外ではいつもの。
  私が初めて会った頃の、先生ままだと思うから。」
Y「どうしても出かけたい?
  僕が、嫉妬で気が狂いそうに辛くても?
  ・・・残酷な子だ。
  いいよ、僕に約束してくれるなら。」
藻「何をですか?」
Y「藻子さんは僕のそばから離れない事。
  口約束じゃ反故にされそうだから。
  サインして、ここに。
  そうしたら、外出の許可をあげるよ」
-----
強引に押し切られてサインした翌日。
Yが、機嫌よく話しかけてきた。
Y「藻子さん、今日はお祝いしようね。
  僕の人生で一番美しい日だ。」
藻「?」
Y「婚姻届を出してきたんだよ。
  もちろん、僕と君のね。」
藻子は、頭痛がしてきた。
Y「僕は、藻子さんさえ居てくれたら、充分なんだ。
  他には何も要らない。
  僕の親は、この結婚に反対らしいけど、構わない。
  家の金なんて、藻子さんの髪一筋ほども価値がないものさ。」
藻「何を言ってるんですか?」
Y「心配しないで。僕は絶対に浮気はしない。
  藻子さん一筋だから。
  飽きて捨てるなんてしないよ。」
藻「私、婚姻届なんて書いてません!」  
Y「君は僕から離れない。・・・約束したよね。」
藻「!」
Y「そう。もう藻子さんは僕のものなんだよ。
  愛しいお嫁さん。
  心なんて変わる。人の心なんてあてにならない。
  でも、もう僕たちは赤の他人じゃない。
  家族になったんだ。」
  
藻「なんてこと。騙したんですね。」
Y「僕から離れないって約束は、ウソなの。
  それじゃ、僕のほうこそ騙されたんじゃないのかな。」
藻「あれは外出の時の話で。」

143 :
Y「藻子さんは、人を疑うなんてしないからね。
  そんなところも魅力的だけど。
  僕が、そばに居ないと心配だよ。」
Y「僕が欲しいのは君の心。
  僕はね。
  藻子さんとの生活を、誰にも邪魔されたくない。
  だから 子供は要らないよ。当面はね。
  君だけが欲しいんだ。
  大好きだよ。」
藻「嫌」
Y「怯えた眼。
  ゾクゾクするよ。
  どんな顔をしても、魅力的なんだね。
  君の望むようにしてあげる。
  言って。僕の事を好きだって。」
藻「好きでした。
  先生の事、好きだったのに。
  ひどい。もう家に帰りたい」
Y「ここは今日から、藻子さんの家だよ。
  もうどこにも行かなくていいんだ。」
なだめるように頭を撫で、抱き寄せた。
Y「僕が守ってあげる」
藻「やめて・・・」
Yから逃れようと暴れる。
細身の身体は意外に力が強く、びくともしない。
藻子の抵抗をあざ笑うかのように、さらに強く抱きしめられる。
藻「苦しい」
Yが腕をゆるめた。
Y「ごめんね。
  大人しくしないからだよ。」
耳元に口を近づけ首筋へ、舌を這わす。
Y「汗の味。
  ねえ、藻子さんは、媚薬って知ってる?」
Yは、傍らのテーブルの上のグラスを
見ながら言う。
毒々しい色の液体をたたえたグラスが、
いつの間にか準備されていた。
藻「!」
大きな手が、藻子が何かを言いかける前に
口を塞ぎ、
そのまま身体ごと壁に押し付けられる。
何をされるかを悟って、
藻子は首を横に振って激しく抗議する。
Y「嫌?
  僕だって我慢したんだ。
  君が素直になってくれたらって。」
藻子を押さえつけているのと逆の手で、器用にグラスを持った。
Y「本心は違うって分かっていても。
  愛する君の口から、僕への拒絶を聞くなんて。
  辛いよ。
  耐えられないんだ。
  これを使えば。
  快楽に溺れて、僕なしじゃ居られなくなる。
  昼も夜も僕に愛されたくて。
  狂いそうに欲しくなる薬。」

144 :
今日はこのへんで。
ちょっとエロな展開につづきます。
引かれないといいな。


145 :
投下乙!
外道ハイスペックイケメンは我々の業界ではご褒美です

146 :
>>138
キオたんなら俺の隣で寝てるけど?

147 :
>>139
2chエロパロ板SS保管庫に頼んだら良いのかな?
そろそろ保管庫欲しいね
>>144
ヤンデレ野郎パネぇ
もっと犯れw
>>146
なんだと……
しかし続き読みたい

148 :
>>146
あなたの後ろにユーヒさんが…

149 :
146だけじゃなくてキオたんまで酷い目に遭ってしまう!

150 :
俺の後ろでヴァナたんが怯えてるじゃないか

151 :
>>150
志村ーっ!(

152 :
>>149
それはそれでハァハァ出来るなw
酷い目に合うキオたん……ゴクリ
>>150
そりゃ背後に怖い人が居るからだろ

153 :
読んでくれてありがとう
お目当ての小説投下までの
つなぎになればと思います
Yの続きいきますね


154 :
目で嫌だと、精一杯訴える。
Yの手に、悪魔の薬が握られていた。
グラスの液体を、口移しで飲まされる。
(変な味。飲んじゃダメ・・・なのに。)
藻「んんん」
吐き出せないように、喉の奥へと流し込まれた。
Y「安心して。
  廃人にならない量は、心得てるからね。
  身体が熱くて、少し辛いかもしれないけど。
  そのあとは、快感だけになるよ。
  今度は藻子さんが、僕をねだるんだ。」
(身体が熱い。奥がジンジンしてきた。 
 手が下へ下へおりてくるのを止められない。
 仕組まれたカメラから、恥ずかしい姿を撮られているのに。
 先生がみてるのに。
 絶対触っちゃ駄目!)
目の前のYは、面白そうに椅子に座った藻子の変化を眺めていた。
Y「駄目だと思えば思うほど、そればかり考えてしまう。
  余計に欲しくなる。
  そうなんだね。」
忙しく秘部をさする藻子の手の動きが、速くなってきた。
身体が、ガクガクして、椅子から転げ落ちそうになる。
(こんなの嫌。自分の身体なのに、コントロールできない。)
Y「息が荒い。大丈夫?苦しそうだね。」
(労わるような態度が白々しい。
 仕向けたのは、先生なのに。)
藻「もう・・・駄目。」
抱き上げられて、ベッドへ連れて行かれる。
Y「今、楽にしてあげる。」
ドレスの裾をお腹まで上げられ、
恥ずかしいほど濡れた下着を脱がされた。
Y「もう準備の必要は、なさそうだね。
  どうして欲しい?」
藻「身体が熱いんです。
  手だけじゃ、抑えられないんです。」
Y「ふふ、薬が効いてきたんだね。」
藻「先生、お願い。」
Y「言って。恥ずかしがらないで。」
藻「せ、先生を下さい。」
Y「いつだって僕は、君のものだよ。」
長い髪を撫で、額にキスする。
藻「あぁん。お願いします。焦らさないで。
  挿れて下さい。」
Yの長い指が、濡れそぼったそこへ、スルリと滑り込む。
藻「ああっ。」
切ない声をあげる。
指が1本から2本。
藻子の反応をみるように、増やされていく。
中で指を広げられ、出し入れを繰り返すと
グチョグチョと音を立てて愛液が、かきだされた。

155 :
藻「はぁ。足りない。
  こんな刺激じゃ・・・はあぁ。
  いきそうなのに。
  指じゃ駄目。もっと大きいのが欲しいの。」
Y「気持ちよくない?」
藻「はぁ。身体が熱い。
  先生が、欲しくて。
  ・・・たまらないんです。
  お願い。早く抱いて下さい。」
藻子は耐え切れず、Yの胸にすがりついた。
Y「初めてだね。君から僕に触れるなんて。」
背中に回された藻子の手を、不思議そうにみる。
藻「はぁああ、先生、早く。
  もっと私の言うことを聞いて!」
Yは、藻子の脚を広げ、腰をつかんだ。
藻「きてください。先生。」
トロトロになったそこへ、一気に挿入した。
藻「あっああー!!深い。私の中に・・・」
水音が響いた。
Y「藻子さん待って。
  そんなに締め付けられたら。うっ。」
藻子は腰を突き上げた。
さらに深い挿入にしようと、Yに脚を絡ませる。
藻「ああっもっと。
  もっと強く突いて。
  乱暴に強く!
  強くして・・・下さい。
  あああっ
  無茶苦茶にしてほしいんです。」
熱に浮かされたように、哀願する。
Y「はぁ。きつすぎるよ。
  いい子だから、少し弛めて。」
藻「ああ。熱い。こすれてる。
  中をかき回して。
  気持ちいい。
  激しく突いてー!
  もっと。
  もっと下さい。
  先生、はぁ。熱い。」 
つながったまま、藻子のほうからキスをした。
藻子の舌が貪欲にYの口内をかき回し、挑発する。
Y「んん、藻子さんが僕に応えてる。
  ・・・きつい
  はぁ。離してくれない。
  藻子さん・・・。」
結合部から二人の体液が混じりあったものが
ドクドクと流れた。

156 :
Yが藻子を組みしいている。
レースのブラは胸元の開いたドレスごと押し下げられ
Yの腰の動きに合わせて、甘い息が漏れる。
Y「気持ちいい?
  君を抱いているのは僕だよ。」
突き上げとひねりを加えた 執拗な腰使い。
藻子の胸が、激しい動きにあわせて弾んでいる。
Y「胸、大きくなったね。」
優しく乳首を舌先で転がし、こねくりまわした。
藻子の中がまた収縮し、Yは顔を歪ませて耐えた。
Y「はぁ、きついよ。
  でも、君が喜ぶなら。
  もっと動こうか?」
藻「先生、私・・・壊れる。」
Y「藻子さんが、こんなに魅力的だなんて想像以上だ。
  溶けてしまいそうだ。
  心も身体も、全部が僕のもの。
  そう・・・だよね。」
藻子は喘ぎ声しかあげられない。
快楽で目はうつろだ。
Y「わかってる。
  もっと欲しいんだね。
  僕の全部をあげるよ。
  もっと脚を広げて、素直な藻子さん。
  そう腰を突き出して。
  ああ、いいよ。
  いいよ 藻子さん。
  君が良すぎて、止まらない。
  根こそぎ搾り取られているみたいだ。」
藻子の目から、涙がこぼれた。

157 :
目が覚めると一人きりだった。
頭はぼんやりして、身体もだるいが、特に中毒症状はない。
(嘘だったんだ。)
自分を損なうような事はしないと何処かで思っていた。
部屋の扉が不自然に開いている。
(罠かな?
 でも、出られるかもしれない。
 私が逃げたと知ったら先生はどうなるかな。
 ショックでんじゃったりして・・・。)
嬉しそうに世話をやくYの姿が思い出され、少し胸が痛んだ。
藻「駄目だよ。2人ともこのままじゃ。」
藻子は、脱出する決意をした。
贅沢にレースをつかったドレスと豪華なスリッパという姿が、
異様に思われるだろうが、ここには、まともな衣装がない。
(先生が戻ってこないうちに早く!)
久しぶりの外の光。
(まぶしい。)
案の定、藻子は道行く人に、奇異な目でみられている。
別荘から必で走ってきたので、スリッパは片方脱げた。
仮想パーティのような中世のお姫様スタイル。
話しかけようとすると、見てはいけないものを見たように
目を逸らされる。
精神を病んだ人が、何処からか脱走してきたようにしか見えないのだ。
所持金もなく、土地勘もない。
しばらく 誰か頼れる人が居ないかと彷徨っているが
助けを求める声を聞いてくれる人は誰もいない。
(ここ、何処だろう?
 これから、何処へ行けばいいんだろう。)
走りるのに疲れて、立ち止まって途方にくれる。
もう助けを求める事もしないで、トボトボ歩いていた。
後ろから車が近づいてくる。
「どこへ行こうというの?」
(振り返らなくても分かる。この声。)
藻子は、のろのろと振り返って声の主をみた。
Y「気が済んだ?
  帰ろう。僕たちの家へ。」
Yの顔には、悲しみが浮かぶだけで、驚いた様子は、ない。
藻「私の後をつけていたんですか?
  いつから?」
Y「初めからだよ。僕のお姫さま。」
もう片方のスリッパも脱げていた。
(私、裸足だわ。)
薄い絹の靴下は裂けて、足がむき出しになっている。
ところどころ、擦り傷に血が混じっていた。
Yは、藻子をシートに座らせた。
足先を柔らかいタオルでぬぐってから消毒する。
車中では気まずい空気で、二人とも無言だった。
屋敷についた。
Yは、放心した藻子をベッドまで運び、腰掛けさせた。
Y「藻子さんは、僕の事が嫌いなんだね。
  裸足で逃げ出さなくてはならないほど。」
暗い声で呟いた。

158 :
3回で区切れず長くなりました
この次で終わりです



159 :
投下乙
ラストどうなるのか気になるよ!
続き楽しみにしてます

>>146-152
お前らwww

160 :
>>154
乙ー
この後はこのスレ的においしい展開くるか…wktk

161 :
バッドエンドもグッドエンドもありそうだから困る

162 :
Y最終です
お付き合いいただきありがとう
手直しして長くなるので
とっとと投下します

163 :
擦り傷で痛いところは器用に避けて、
Yの舌が、藻子の脚ーー指先から太ももの付け根までを
丹念に舐めていく。
藻子は、じっと動かず、やりたいようにさせておいた。
しばらくして、Yは身を起こすと、藻子の脚を優しくなでた。
下界の穢れがとれたことに、満足しているようだ。
Y「藻子さんは、暗示にかかりやすいんだね。
  僕のニセ薬に予想以上に反応してくれた。
  ただの興奮剤だったのに。
  ・・・疑うことを知らない心。」
藻「わざと扉を開けて、私を試したんですね。」
Y「そうじゃない。
  ・・・君の涙を見たら悲しくなってね。
  何でも望みどおりに、してあげようと思ったんだ。
  扉を開けて、藻子さんが去っていくのを見ていたよ。
  心配だから後をつけてしまったけどね。
  でも、誰も君を助けやしないし、
  結局、どこへも行けなかったね。」
投げやりに言う。
Yの手には外科用メスが握られていた。
軽く滑らすだけで指を落とせる代物だ。
藻「病院に居たころ、私、先生にあこがれてました。
  誰にでも優しくて親切で。
 今でも、嫌ってはいません。怖かったんです。 
  外へ自由に出してくれないし、勝手に何でも決めるし。
  夜の先生は、昼間とは別人みたい。」
Y「嫌いじゃないだって。
  本当に藻子さんは、優しいんだね。
  ここに閉じ込めて、陵辱したのに。」
心を動かされた様子もなく淡々と言う。
刃物を恐れての嘘だと思ったようだ。
Y「僕は君に愛されたい。
  僕の醜さも全部。君には隠さない。
  快感を与え、理性が鎮まってしまったら、
  僕だけに集中してくれる。
  身体に、僕を刻み付けたかった。
  誰にも盗られないように。
  でも 一緒に居ても、藻子さんの心が遠くなっていく。
  幸せにしたかったのに。
  関係を繋ぎとめるには、結婚が一番かと思ったんだ。
  ・・・余計に、嫌われてしまったけど。  
  君を失うのが辛いよ。
  僕を許して欲しい。」
藻子はYが弄んでいるメスを凝視していた。
手の中で向きをかえるたび、鋭い切っ先が、ギラリと光った。
藻「私を、どうするつもりですか。」
震える声でやっと聞く。
Y「僕が怖い?
  ふふふ。こんなに震えて。
  君を人形のように扱ったけど、屍姦趣味はないよ。
  僕が欲しいのは、魂のほう。」

164 :
藻「む、無理心中ですか。」
Y「君をして僕だけ地獄行きじゃ、2度と会えなくなってしまう。
  違うよ。
  君が考えているより、ずっとずっと僕の愛は深いんだよ。
  何のために、日頃から法を犯さず、
  つとめて善行を、心がけていると思う?
  藻子さんと今生も来世でも一緒にいるためなんだよ。」
藻「腱を切って、逃げられないようにするんですか」
Y「ふふ、憶えてくれていたんだ。
  嬉しいよ。僕を分かっているね。
  君だけだよ。僕が、心を明かせるのは。
  愛しい藻子さん。
  君を無茶苦茶にしたい。
  僕だけのものに!」
(刺される!!)
身構える藻子の手に、Yがメスを握らせた。
藻「え?」
Y「逃げないんだね。
  ここが、僕の心臓。
  藻子さんが、僕を刺して。
  理性では、分かっているのに。
  君を自由にしてあげられないんだ。ごめんね。
  僕がんだら、悲しんでくれるかな。
  んだところで、君から離れないけどね。ふふふ」

視線を絡ませたままの数分。
Yは、安らかな顔をして、その時を待っている。
藻子は荒い息で、メスを持つ手がわなわなと震えている。
(愛するか、すかの2択だなんて・・・)

165 :
藻「だったら、心をあげます。」
Y「本気で言ってるの?
  ちょっと悲しい顔をしただけで、簡単に僕を許してくれる。
  今、刺さないと、次の機会は無いよ。
  これから先も、ずっと君に
  まとわりついて離れない。」
藻「もうどうなってもいい。
  刺せません。
  私、先生の事が好きなんです。こんなことをされても。」
メスを部屋の隅に投げ捨てると
鋭い刀身が、木の床に突き刺さった。
Y「藻子さんが僕を・・・好き?」
信じられないといった風に繰り返した。
藻「ええ、そうです。
  酷い人なのに、やっぱり好きです。
  でも、刺せと言われたり、にそうに怖いのは嫌。
  今度は、私の言う事をちゃんと聞いてくれますか?」
涙をためて訴えた。
Y「泣かないで。
  君に泣かれると辛い。
  ・・・僕の負けだよ。
  償いにはならないけど、可能な限り何でもするよ。」
藻「それじゃ、私を解放してくれますか。」
Y「下界の穢れはうんざりだけど、君が望むのなら。」  
藻「これからは、私のいうことを絶対聞いて下さいね。」
Y「分かった。僕は喜んで、藻子さんの奴隷になるよ」
藻「先生がいうと、冗談じゃすまないところが、怖いですね。」
Y「いつだって、本気だよ。
  藻子さんの幸せを願っているんだよ。
  守ってるつもりだった。
  僕の独りよがりだったのは、申し訳ないけど。
  悪い虫が綺麗な魂を、汚してしまわないか心配なんだ。」
藻「それでどうなんです?
  私の魂、今でも大丈夫なんですか?」
Y「今日も綺麗だよ。とても輝いてる!」
藻「先生は、私にやりたい放題で。
  普通なら、相当黒くなるはずですけどね。」
Y「美しさに加えて強さもある。打たれ強い魂なのかな。」
藻「・・・。」
Y「・・・。」

166 :
その後、
藻子が心を向ける相手を、八つ裂きにしかねない激しさは、相変わらず。
男の気配を感じると独占欲から、夜モードに豹変も当たり前。
(約束だから、最終的には、いうことを聞いてくれるんだけど。
 病みっぷりは、前と変わってないような気がする。)
藻「あのままで、いいのかなぁ。」
ため息をつく。
Y「僕は、君さえ居てくれたら幸せだよ。」
藻「わ、ビックリした。
  居たんですか、先生!」
(独り言だったのに。
 後ろで気配消してるなんて、油断できない人。)
Y「名前で呼んでくれていいのに。
  僕たち、結婚したんだから。
  で、藻子さんは、どうなの?」
(笑顔で迫ってこないで。
 幸せ以外の答えは、認めないって顔してますよ。)
藻「えっ私ですか?
  Yさんは、この頃とても優しいし。
  嫌だっていうことは、しないでくれるし。
  たぶん私、幸せです。」
おしまい。
---------------------------------------------------------

最後の最後
告白されて、デレてしまいました。
期待を裏切ってすみませんw
メスで心臓を刺しても一撃必なわけでなく、
出血多量を待つまで すぐにぬ事はない。
罪の意識で、自分にがんじがらめに縛り付けるのを狙った。
あるいは、藻子が刺せない場合も、
追い詰めて精神崩壊させるつもりだったはず。
Yは麻酔医なだけに肉体的に痛いことはしない人なんですが、
容赦ないヤンデレであることを知らぬが仏の藻子でした。

167 :
大作お疲れ様でした!!楽しかったよ

168 :
GJ!!
お疲れ様です。最後にはいい人になったと思ったら最後まで先生は先生で安心しました

169 :
>>167-168
レスありがとう
長いので読んでもらえないかと
思っていたので嬉しかったです
考えてたBADの展開は
拒絶→薬堕ち→我に返ると母乳プレイされててビックリ
実は孕まされてましたというオチでしたw

170 :
おつかれさまでした!面白かった
できればBADもお願いします

171 :
続きが気になる作品が多い
投下をお待ちしています

172 :
加奈とゆうとが見たいです。

173 :
読んでる人も理想ヤンデレを書こうよ
待ってる

174 :
SSを投下出来ないので、出来の悪い妄想だけ投下
イケメンでとてもチャラチャラしていて、遊びで女性をナンパしてどれだけ早く落とせるかを競ったりしていた男がいた
ある日、とある女にナンパするが見向きもされなかったので執着しストーカーと化す
合鍵を作って無理やり家に押し掛け、私生活で困ったことを無理やり手伝ったり、無理やり悩み事の相談のったりした
女の方はとても嫌がっていて何度か警察に通報するが、作り話か痴話喧嘩だと思われて取り合ってもらえない
そして遂に男は女の好きなタイプの男性像を聞き出すことに成功し、自分がそれに近づくように努力する
女が気持ち悪がって彼氏を無理やり作って追い払おうとする
しかし男が彼氏を裏で徹底的に叩きのめすので、彼氏の方から離れていく
女は引っ越してみたが、もちろん効果がない
ほとほとウンザリした女が放浪の旅に出かけるが、旅行先で必ず見つかってしまう
女は国内ではなくて海外に行こうと思い立つがパスポートが見つからない、何故なら男に盗まれていたから
返して欲しいのであの手この手色仕掛けで交渉するが、効果がない
というより交換条件が男のものになることなので、のみたくない
絶望の淵に立たされた女は……

175 :
>>174
エロくもなんともなかったので付け足し
女のその後
1.自しようとするが止められて手足切断ダルマにされて監禁
2.一生ぬまで追い回され、見つかる度にレイプ
3.逃げ続ける女に堪忍袋の尾がキレた男が、女を傷がつかないようにして冷凍保存する
ありきたりでつまらないシチュだが、保守にでもなれば満足

176 :
ほう 興味深い
病むを考えると悲惨な結末よね
当初ツンがデレは分かるけど
普通の人がデレてヤンでいくって認識であってる?

177 :
うわあぁぁこれは怖い、乙です。
イケメンチャラ男がついムキになって…、までは定番ラブコメだったのに
どんどん逃げ場のない本格狂気愛に……

178 :
>>174超乙!!妄想のみの投下でも嬉しいぜ!
それにしても1も2も3も色々な意味で突拍子もないというか…すごいなwww
「ありきたりでつまらないシチュだが〜」って…174は普段どんだけすごい物を見てるんだよ……

179 :
>>174-175
この病みっぷりが良いな
何が良いって性欲強そうなとこだw
性欲強くて病みまくった野郎に襲われる女を見てるとハァハァするぜw
是非ともエロ酷い目にあって欲しい

180 :
>>174 
ありがとう
とてもいい趣味で良かったです

181 :
YのBAD展開です
「Y]はこのスレの>>90にあります
物語の分岐は、>>142あたりで
誓約書を書かされた翌日
先生が、一人で外出しようとするのを阻止して、
藻子(そうこ)が、約束だからと一緒に外出した「IF」です。
>>170
書いちゃいました お楽しみ下さい
------
外出先は、ショッピングモールにした。
時間が潰せるし、何より人が多いのが、魅力的だ。
母親の例もあり、知り合いに会ったとしても、助けてもらえるとは限らない。
社会的信用は、残念ながら先生のほうが上だ。
私の言い分は、信じてもらえない気がする。
いっそ、知らない人に、助けを求めようか。
休日で、人が多い。
やたら人が振り返ったり、ジロジロ見られている。
今日は、自前の仕事用スーツにした。
私が、目立つハズはない。
監禁生活で随分慣れたが、先生の容姿が、目を引くからだと思い当たった。
人の視線は、まず先生にひきつけられ、
その後「これがその彼女」と値踏みするように、見られるのを
繰り返している。
(超絶美貌の先生の横にいるのが辛い。これじゃ罰ゲームだよ。)
「浮かない顔だね。」
「視線ですよ。気にならないんですか?」
「僕は、君しか目に入らないけど。」
先生は、周囲の視線には無頓着で、二人っきりの時ほどではないにしろ過保護だ。
(細やかにエスコートしてくれるほど、自分の気持ちとの温度差で
 重苦しくて辛くなる。)
人ごみに疲れたので、複合施設になっているホテルの喫茶へ行く事にした。
先生の前で脱出の計画を、練っても絶対にバレそうだ。
紅茶のオーダーをしたところで、席を立った。
「化粧を直してきます。」
「僕も行くよ。」
中ほどまで入って、振り返ると
先生は、出口を伺うように少し離れた位置で待っている。
(はぁ。やっぱり先生をまくのは無理。監視してる。)
化粧ブースは、個別に仕切られている。
鏡に向かって思案していると、
「何かお困りですか?」
背後から涼やかな女性の声がする。
長身の美人。顔もスタイルも抜群。
華奢なのに豊かな女性の胸元に目がいってしまい、慌てて目をそらした。
(奥にいたのかな。 これってチャンスかも!)
「あの携帯を持ってきてなくて。よかったら貸してもらえませんか。」
「電話なら、フロントで借りられますよ。」
「一緒に来てる人に、内緒にしたいんです。」
「まぁ 内緒に。」
「そうなんです。お願いできますか。」
「もしかして、助けを求めてらっしゃる?
 彼から、逃げ出そうとしているのかしら。」
意味ありげな微笑み。

182 :
話の展開に驚いていると。
「外聞もあり、通報されても困ります。
 藻子さんね。
 私は、妹の柳原小百合です。
 兄が、ご迷惑をおかけしているんですね。」
「妹さん!?」
どちらもタイプが違った美貌ながら、他を圧倒する容姿なのは、似ている。
年齢は、私とさほど変わらなさそう。先生とは5つ違いか。
「兄は、独占欲が強いし、我が儘で嫉妬深いでしょ。
 虫もさないような優しい顔で、世間を欺いているのよ。」
「そうなんですか。」
(妹さん美人なのに毒舌なんだな。普段は、そこまで酷い人とは思えないけど。)
「他に好きな人が居るんだったら、はっきり嫌いと言ってやればいいんだわ。」
「好きな人なんて居ません。
 嫌いだなんて言ったら、先生に何をされるか。言えませんよ。」
「私が、協力しましょうか。」
声をひそめて、ぐっと小百合が近づいてきた。
「仙道、来てちょうだい。」
170近くありそうな小百合と、同じくらいの身長。
こちらも クールビューティ系。
「見えないでしょうけど、彼、女性ではないの。」
どうみても、モデル体型の美人にしか見えない。
「兄は潔癖だから、他の男性を想っているような女性を
 そばに置かないハズだわ。」
「こちらへ」
仙道が、奥のフィッティングルームへ、手招く。
後ろから、小百合と二人にサンドイッチされて
異議を唱えることもできず、連れ込まれる。
「仙道、上着を脱いで。
 藻子さん、怖がらないで。
 男性だと、兄に分からせるためにね。
 キスなら平気かしら。」
「え?」
「兄から逃げ出したいのよね。
 時間がないわ。
 ここで、写真を撮ります。
 恋人同士らしくして下さいね。」
上半身裸の仙道さんが、迫ってきた。
(いくら綺麗でも、初対面の人とキスだなんて。)
「やめて、ぅんん。」
重ねた唇を割って、舌まで入ってきた。
右手が、スーツの胸元に入ってくる。
ブラウスの上から、胸を揉まれてる。
(や・だ!ちょっと待って。手馴れすぎ、この人。)
反射的に押しのけようとするが、仙道は、動きを止めない。
「藻子さん、力が入りすぎよ。仙道に身を任せて。
 胸が大好きな兄ですもの。
 藻子さんの胸を、仙道が可愛がっているところを
 写してあげましょう。」
(そんなぁ。キスだけじゃなかったの。早く終わって。)
小百合が、写真を撮ったのを確認すると、
仙道は、何事もなかったかのように、素早く身を離した。
「いい写真よ。これでいいわ。」

183 :
その日は、化粧を直すと気分が悪くなったといって、すぐ別荘へ戻った。
(仙道さんて、どういう人なのかしら。
 表情も変えないで、平気であんなことをするなんて。)
女性のような綺麗な人に、遠慮なく身体を触られて、複雑な気分になった。
あの日から、外出したいと言い出すのもやめている。
今の希望といえば、小百合だけだった。
(あの恥ずかしい写真で、先生をなんとか説得してくれますように。)
ほどなく、待望の訪問者が現れた。
小百合を見ると、先生は明らかに不機嫌になった。
「用がある時は、こちらから連絡すると言っただろう。」
「お兄様が1ヶ月も、屋敷に近寄らないんですもの。
 突然、結婚しただなんて。
 お名前は、なんとおっしゃったかしら?」
(結婚したって??何の話?)
「井上藻子です。」
「あら、柳原ではなく旧姓?
 お兄様、本当に彼女の心を確かめたんですの。」
「お前に、関係ないだろう。
 藻子さん、妹だよ。
 小百合は、すぐ家に返すから。」
「知らないのはお兄様ばかり。
 ほら、こんな方がいらっしゃるのに。」
例の写真だ。
(これで先生に嫌われるんだ。本当に解放してくれるかな。)
知らないふりをして、次の展開を待つ。
先生は、写真を食い入るように見ると、形のよい眉を寄せた。
表情が、徐々に険しくなっていく。
(恋人発覚はいいとして、 ラブシーンの写真なんて。
 すごく不自然じゃないだろうか。
 セルフタイマーで、撮った設定だろうけど、
 どうやってこれを、入手したのか冷静に追求されそう。)
どんな写真になったのかと、覗き込むと
画像は、加工してあるのか、背景も服装も別だった。
(寝室で抱き合って、キスしてる写真になってる。何これ!)
「これ、誰?」
怒気を抑えた低い声。
急に話を振られて目が泳ぐ。
「一緒に写ってるのは、藻子さんで間違いない?」
「は、はい。」
「!!」
先生は、写真を握り潰すと床へ投げ捨てた。
乱暴に両肩を掴み、ガクガク揺すってくる。
「どうして?
 何故、無抵抗なの?こんな男にっ!」
悲痛な声でいう。
「お兄様、彼女は、他に想ってる方がいるのよ。
 もう、解放してあげましょう。ね?」
小百合は腕を組んで、悠然と微笑んでいる。
先生は、口を挟むなと、小百合を目で制した。
「藻子さんは、僕のものだ。
 君は本当に、この男が好きなの?」
-----------------------------------
後半は、あと4-5レスくらいです
駄文につき、お目汚し失礼しました 
分かりにくい所があれば改善しますので指摘くださいまし

184 :
毎度乙です!
妹……さすが先生の妹だな……

185 :
続きを…続きをお願いします…!!

186 :
鴇谷くんの後日談を心待にしています。

187 :
やはり女の交友関係を制限して女が気付かないうちに
家に半分監禁状態とか良いな

188 :
遅くなりました
妹が気に入って、IFから分岐したアナザーな妄想に頭がいってました
全力の先生を楽しんでいただければと思います
-------------------------------------
ウソをつけば、察しのいい先生のことだ。きっとばれる。
慎重に、言葉を選んだ。
「答えたくありません。」
「僕に逆らわないで!
 ・・・どんな風にキスをしたの。
 僕と、どっちが良かった?」
「見苦しい真似は、よして下さい。
 彼女の気持ちは、お兄様にはないわ。」
「・・・してやる!!」
先生は、ひきつった笑みを浮かべて言い放った。
 
「ねぇ、落ち着いてちょうだい。
 お兄様には、私が居るわ。
 屋敷に戻って下さい。また一緒に暮らしましょう。」
「小百合は、もう家に帰りなさい。」
先生が、小百合を玄関のほうへ、押しやった。
「藻子さんは、他の男性の手がついた人よ!」
「うるさい。うるさいっ黙れ!」
「彼女の過ちを、許せないくせに。
 まだ、そばに置くつもりでいるの?
 無理よ。絶対に、お兄様には、耐えられないわ!」
玄関先から、小百合の声が聞こえなくなった。
先生に締め出されたんだ。
計画は、完全に失敗だった。
先生は、冷静さを失ってしまっている。
「ああ、僕の藻子さん。
 汚れてしまったんだね。
 今、清めてあげる。」
口調は優しいのに、静かな怒りが、全身を覆っている。
先ほどの意は、一体誰に向けられたものなのか。
(先生の闇に吸い込まれそう。これじゃ何も聞けないよ。)
こちらの様子を伺いながら、ゆっくりと間合いを詰めてくる。
「これ以上、来ないで下さい。」
狩られる恐ろしさに、咄嗟に口ばしってしまった。
先生が動きを止める。
失言を呪ったが、もう遅い。

189 :
「近寄るのも、駄目なんだ。
 嫌われたものだね。 
 そんなに、あの男がよかったの?」
「嘘です。全部あれは嘘なんです!」
「叫ぶがいい。 
 泣いて赦しを乞うんだ、尻軽め。」
先生が、取り出したメスでドレスを切り裂いた。
背中から太腿の付け根までの素肌が、◇の形に、むき出しになる。
「違う。違うんーー」
言い終わらないうちに凄い力で、引き寄せられる。
「白い脚を開いて、あいつを受け入れたのか。
 ・・・抱きしてやる!」
乱暴に後ろを向かされると、まだ湿っていないそこへ、
熱い物が押し入ってきた。
「あぅ、痛っ!」
「いい声だ。嗜虐的な気分になるよ。
 本当は、乱暴に犯して欲しくて、僕を裏切ったんだろう。
 望みどおりに、してやるよ。」
前戯なしに、最奥まで、ねじ込まれた。
えぐられる痛みに堪らず、悲鳴をあげる。
「ははは、いい声で鳴くじゃないか。もっと聞かせるんだ!」
「ああ・・・違います。あの人とは、何もありません。」
「身体の関係が、ない?
 あんな写真を見せられて、信じられるものか。」
腰を強く打ち付けられるのを繰り返され、気を失いそうになる。
「あぅ。先生、やめて。激しいっ」
首筋を舐めていたのが、一旦休むと唾液で濡れた肌をあま噛みする。
「痛っ、いやー!」
悲鳴を無視して、今度は、耳を噛んできた。
胸をなぶる手が、乳首を指先ではさみ、揉み上げてくる。
「痛い、もう嫌。止めて下さい!」
後ろから激しく突かれ、胸を揉みしだかれる。
「あっ、あぅ、ああん、いやあああぁーーー。」
「無理やり抱かれているのに、とんだ淫乱だ。
 だらしない下の口が、こんなに垂れ流してる。」
血が出ない程度の力で、キスの合間に歯を立ててくる。
「君の白い腹に、僕の子種を植えつけてやるよ。
 好きでもない男に、嬲られ犯される気分はどう?
 嫌いな僕の子を孕むがいい。」
「あ・・・いやぁあああ。」
嫌がる身体へ、局部をぴったり押し付けられ、奥深くに精が放たれた。
熱い液体が、内部を侵していく。
「気持ちがいいんだろう?
 僕を欲しがって、ヒクヒク締め付けているじゃないか。」
嘲笑しながら、敏感になっている身体をもてあそんだ。
「辛抱の足りない子だ。自分だけ、よくなるなんて。
 これでは罰にならない。」
嬌声をあげて悦ぶ私を見て、中の先生が体積を増してきた。
我慢できなくなったのか、入り口までひき抜くと、一気に叩きつける。
身体ごと突き上げられる。
出し入れを繰り返す動きが、早くなってきた。
ぐっちゃ、ぐっちゃという卑猥な音に私の悲鳴が続く。
「やめ・・!」
「休んでいる暇は、ないよ。
 君が妊娠するまで、犯してあげる。」
「い・・・や・・・。」
先生は、言葉どおり、幾度も欲望を撒き散らした。

190 :
「はぁ、もっとだ。
 可愛がってやる・・・よがり狂わせて・・・。
 今度はこっちを向くんだ。」
肩を掴まれて、正面を向かされると、
太ももに、愛液と精液が混じりあったものが垂れてきた。
強く揉まれた胸が、赤くなっている。
身体中にキスマークと甘噛みされた歯型がついている。
先生は、意地悪く口元をゆがめて、泣きそうな私を見た。
「顔が見える状態でのSEXは、お気に召さない?
 君を抱いているのが、あの男ではなくて残念だね。」
大きく脚を広げされられて、いきなり指を突っ込まれた。
「やめて、やめてぇぇ!」
体液が、長い2本の指の侵入とともに溢れて掻きだされる。
もう片方の腕が背中に回された。
がっちり固定されて、動けない。
胸のあたりに、身を屈めた先生の顔がきた。
舌で、尖った乳首を転がされ、強く吸われる。
両手で、先生の頭を押しのけようとするのに、反対に強い力で引き寄せられる。
「そんなに必に抵抗して、男への義理立てか?
 いじらしいじゃないか。」
軽く曲げた長い指が、膣内の上にある快感部分を、速いスピードで擦ってゆく。
今までにない強い刺激で、声が艶めいていくのを、止められない。
先生は、責めの手を緩めることなく、顔をずらして舌を胸から下の方へと這わせた。
一番敏感な部分へ辿りつくと、緩急をつけて、焦らしつつ、執拗に責めたてる。
指と舌、2つの刺激が大きすぎて、意識が朦朧とする。
「あの男より僕のほうが、いいんだろう?」
(何度もいかされて、どうにかなりそう。)
両脚を高く持ち上げられ、腰を無造作に掴まれた。
ぼんやりと惚けた顔を、挙げた脚の間から見下ろされる。
冷たい狂気を宿していても、先生はやはり美しかった。
(先生の傷つきやすい心を、わかってあげられなかった。
 私は、誓約書どおり、先生のそばから離れなければよかった。 )
目の前の張り詰めたモノを見ただけで、胸が高鳴る。
大きくて逞しい先生に、壊れるほど貫かれるーー。
その快感を想像しただけで、声をあげそうになった。 
(あさましい私。)
容赦ない深い挿入が、再び繰り返される。
絶頂を迎えるたびに、横や斜め、いろんな体位にさせられた。
何度も高ぶりをねじ込まれ、精を注ぎ込まれる。
普段は、気を失ったら許してくれるのに。
泣いても叫んでも、頑なに呪縛を解いてくれなかった。
先生の放つ欲望が、太腿をねっとりと光らせている。
快楽に落ちて気を失うと、その度に頬を軽く叩かれて起こされる。
身体を弄ばれる。
優しさのない荒々しい行為。
「はぅ。ああっ。あっ、あっ。はぁああん。」
嬌声と水音、そして時折、精を放つ先生の呻き声が、部屋に響いていた。

191 :
何度も、何度も、忘我に追い込まれ、精を流し込まれ続けて。
あの後、どうなったのか、もうよく分からない。
目を覚ますと、やはり別荘だった。
あたりには、甘い香りに薬品の臭いが混じっている。
ズキズキと頭が、しめつけられるように痛い。
身体には、拘束具を付けられていた。
大の字に手足を固定されて、仰向けに寝かされている。
口は開いているのに、言葉が出ない。
先生の頭が、胸のあたりで忙しく動いている。
「ああ、美味しいよ。藻子さんのミルク。」
胸を揉みながら、乳首をきつく吸い上げる。
「僕だけのものだ。
 あの男は、この味を知らないんだ。」
両手で胸を下から寄せて、音を立てて吸い、
もう片方の先端を口に含んで、軽く噛んだ。
「ひいぃ。」
「はぁ、最高だ。藻子さんの身体は!
 どこも、かしこも ・・・僕を縛り付ける。」
喉を鳴らせて、夢中で何かを飲みこんでいる。
(どういうこと。もしかして私は!?)
様子がおかしいのに気付いた先生が、
胸にむしゃぶりつくのをやめて、顔をあげた。
「おや、意識を取り戻しているの?
 薬への耐性が、ついてくる時期だったね。
 君には残酷な現実だが、これは、夢じゃない。」
(あの写真のせいだ。早く誤解を解かないと。)
首を振って、必に声を絞り出そうするのに、言葉にならない。
先生の大きな手が、胸を掴んで絞ると、白い液体が、乳首から勢いよく流れ出てきた。
胸や腹に垂れた白い筋を、見せ付けるように音をたてて啜っていく。
「大切にしてきたのに・・・僕を裏切るからだ。」
言いながら、手は、秘部をまさぐり始めた。
「本当は、妻として迎えたかった。
 他の男を受け入れてさえいなければ。
 薬を使って、心を封じたんだ。
 君を犯して、孕ませて・・・。」
指が差し込まれると、すぐに身体が反応した。
愛液が、恥ずかしいほど溢れて、先生の手を汚した。
「自我が眠っている君は、淫らでとても従順だったよ。
 君に嫌われたあの日から、避妊してないからね。
 身体は、僕を受け入れて、君はすぐに子を宿した。
 ミルクが出ているのは、そのせいなんだ。
 柳原の家も跡取りができて、喜んで引き取っていったよ。」
まるで他人事のよう。静かな声だ。
(先生が、処女を奪ったくせに。
 写真以上の間違いが起きるはずないのに。
 逆上して、そんな事も考えられないんだ。)
先生が前触れなく、身体に深く入ってきた。
「あぐっ。・・・ひあう、ひあう、ひあう!」
「言い訳は、聞きたくない。」
先生が、「違う」と伝えようとわめく私を黙らせた。
「もう、いいんだ。
 僕は、疲れた。
 君に愛されるのは、諦めたよ。」

192 :
先生の冷たい手が、快楽で上気している私の首筋に触れた。
(!)
非情な手を避けようと、身をよじって抵抗する。
「大人しくするんだ。
 気持ちよく、してあげるんだよ。」
薄く笑って、首をゆっくり絞めはじめた。
同時に 中の先生が、さらに大きく硬くなって震えている。
「ああ・・・あっ。いあああぁ。」
何度かの高まりの後、私は、首を絞められながら、絶頂した。
イク瞬間に中が強く収縮して、頭が真っ白になる。
(快感で、溶けちゃう。)
先生は、精を吐き出したあとも、私をきつく抱きしめ続けた。
「最高に具合が、よかったよ。
 の恐怖は、麻痺するほどの快感を伴って女性器を収縮させる。
 命が消えた後の君は、格別いい味がするんだろうね。
 冷たく硬くなった身体・・・。
 誘惑を押さえ込むのに、苦労したよ。」
放心して、されるがままの私を撫で、頬にキスをした。
「ふふふ。ははははっ。
 初めから、こうすれば良かったんだ。
 君の心を欲しがらなければ、僕はミジメにならなかったのに。」
優しく撫でていた手が、今度は荒々しく髪を掴んで面を上げさせた。
「その白い身体で、もっと僕を楽しませて。」
先生の長い指が、再び首に絡みつく。
「おやすみ、藻子さん。
 今度は、もっと深く眠らせてあげる。」
濃度を増す甘い香りの毒で、悦楽と頭痛が、限界まで強くなる。
呼吸が出来ずに、意識が遠のく。
(熱い・・・心が、と・け・る・・・)
「君は、僕の性奴に堕ちる。
 心を持たない肉の人形に。
 ・・・それでも、僕は君をーー」
漆黒の深淵が迫ってくる。
先生の言葉の続きを、私はもう聞けなかった。
おわり。

193 :
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194 :
さすが先生!どんなに邪悪な結末でもこのスレ的にはBADじゃないぜ!おつです

195 :
投下乙ナイスBAD先生w
気がついたら子供産んだ後でしたとか…さすが医者ヤンデレだな。
しかしこのあと真相を知った先生が打ちひしがれ
更に壊れる先生とか見たくなったんだぜw

196 :
おつおつ!!
病み具合が最高に良かった!

197 :
先生もいいけど妹と仙道の関係も気になるな
っていうか仙道も妹へヤンデレてたら最高なんだがw
以下妄想。
小さい頃から虐待されてて
ことあるごとにヒロインに庇われていた少年が
自をちらつかせてヒロインに依存
ヒロインは受け入れないとんじゃう…と諦めで
自分の体を与え続けているが全く気持ちよさとか感じないけど
「気持ちいい?」とか聞かれて「うん」と答える
とかほの暗い展開とかいいなぁ

198 :
好評でよかった 鬱なEDかなと投下を迷ったんで嬉しいです
キャラの補完もかねて、IFの口直しにどうぞ
>>183からの流れで IFのアナザーです 「秘密」
今まで読んでくれて有難うございました
----------------
「藻子さんは、僕のものだ。
 君は本当に、この男が好きなの?」
ウソは許さないと顔に書いてある。
先生に暗い狂気の影をみて、私は、観念した。
しっかり顔が写っていない角度だけど、
この様子だと仙道さんが危ない。それにいずれ小百合さんも。
「ごめんなさい、好きじゃないです。
 あの人は、関係ありません。」
「今、心配するのは自分の身だろうに。
 きれいにしてあげる。
 どの酸で他の男が触れた肌を、焼けると思う?」
「そんな顔が、溶けちゃう。」
「僕は、肉体の美醜は気にしないんだ!」
こんなに余裕のない先生を見たのは初めてだった。
「お兄様、脅かしすぎよ。」
小百合が割って入る。
「・・・悪かったね。
 じゃあ、好きでもない男に、許したのは何故なの?
 ああ、あの見た目か。
 中性的な細い身体が、好みなのか。
 彼は確かに美人だね。
 僕が、その身体に残る感触を、忘れさせてあげる!」
押し倒されそうになって、慌てて身をかわす。
「違います。
 写真以上の事なんて、なかったんです。
 あれは、先生に嫌われようとして・・・。」
「やっと正直に話してくれたね。
 大方、誰かにそそのかされたんだろう。」
ギクっと小百合が身ををすくませる。
「藻子さんが払った犠牲を思うと、胸が痛い。
 他の男に肌を ・・・今日は、優しくできないよ。
 僕は怒っているんだ。」

199 :
先生が、偽りの写真に激怒したあの夜、
息もつけないほど狂おしく愛されて、私は身籠った。
「赤ちゃん、お兄様に、そっくりだといいわね。
 産み落としたら、きっと解放してあげるわ。」
まどろんでいる頭上で、小百合さんの声がする。
いつ来たんだろう?
起きようとしたのに、身体をちっとも動かせない。
(私、眠って夢でも見てるの?)
「僕の藻子さんを、どうしようというんだ?
 また、あいつを使うのか。」
先生の声だ。口調が違う。
「知らないわ。何のことかしら。」
「とぼけても無駄だ。このまま見逃してやろうと思ったのに。
 お前にも相応の罰を与えてやる。」
「何よ。この子ばっかり。」
「いいから来るんだ。」
「ああっ」
二人の声が遠ざかる。
小百合の声に喜色が混じっているのは何故だろう。
美しい裸身が絡み合っている。
男女は、現実味のない美しさで性交の生々しさを感じさせない。
二人が絶頂を迎えると、男の腰に女が脚を絡みつけ、
一滴も精を逃すまいとぴったり身体を密着させた。
(恋人同士の睦みあい。どうして私が、見てるの?)
すりガラス越しのような視界が、徐々にしっかりしてきた。
同時に聴覚も戻ってくる。
先ほどの二人が、誰なのか 今はっきり分かった。
細い手足に不釣合いなほど、豊かな胸。
小百合は、先生のものをはさんで、胸で奉仕している。
「口だ。」
先生は、開けられた口へ、自身を横柄な態度でねじこむ。
小百合の手が、触ろうと伸びてくるのを
「じっとしていろ。」
と冷たく命じる。
小百合の頭を粗雑につかんで、腰を振って自分本位な出し入れを繰り返す。
(あんなに喉の奥まで突かれて、苦しそう。)
口に出されて激しくむせる小百合を見て、ようやく我に返った。
「先生、やめてください!
 小百合さんを・・・どうして?」
「ああ、藻子さん。運動だよ。気分転換にね。」
呆れて、二の句が告げない。
「藻子さんが、焼き餅なんて感激だな。
 身体だけの関係だよ。
 少しは、あの写真をみた僕の気持ちが分かったかい?」
「ああ、やめないで。
 はぁ、いい。私はお兄様が好き・・・お慕いしてるわ。」
「お前は、僕の身体が、好きなだけだろ。」
「違うわ、全部好きなの。
 小百合は、お兄様だけのものよ。
 喜んでもらえるように、ずっと尽くしてきたわ。」
小百合の言葉を無視して、先生が視線をこちらへ向けた。
「ルックスや財産目当ての女性を、相手にする気になれなくてね。
 身内というのは、醜聞や噂の心配がなくて、都合がいいんだ。」

200 :
変な理屈で正当化しようとしてる。
私の不満な顔をみて、先生は言葉を加えた。
「男はね。
 肉欲を我慢できないものなんだよ。」
先生は誰にでも優しく人気はあったが、
言い寄る女性達に手を出したという噂はきかなかった。
旧家の跡取りでは、決められた相手がいるんだろうと、
誰にも靡かぬことを納得していたのに。
「兄妹でなんて、異常です!」
「薬で避妊させているから、何も問題ないよ。
 身重の藻子さんへの気持ちを紛らわしていたんだ。」
兄妹のただれた関係。
さっきは、はっきりしない意識のせいで、
貪り、絡み合う二人を美しいと思ってしまった。
(兄妹で。汚らわしい。)
きっと顔に、でてしまっていたのだろう。
「小百合のせいで、彼女に嫌われてしまったじゃないか。」
「ああん。ああ・・・もっと虐めて。」
「彼女には、隠してきたのに。
 こんなところで、お前が誘惑するから。
 償いに、自慢の顔を傷つけようか
 事故に見せかけて、壊してしまおうか。」
「お兄様、小百合を罰してえぇ。」
腰を振って、もだえる小百合の首に、先生が手をかける。
「先生、いけない。やめてー!!」
「いい、はああぁ、きて、お兄様あああぁ。」
小百合は、首を絞められながら、昇天した。
うっとりと身を起こして、なおも行為を続けようとする小百合を
先生が、邪険に突き飛ばした。
「もう満足しただろう。僕の前から消えるんだ。」
「嘘よね。お兄様。」
「本当だ。
 身体の相性はよかったが、それだけだ。
 僕は、美しい魂を欲しているー」
先生は、呆然とする私をちらりと見て、この上なく優しく微笑んだ。
「藻子さんのような・・・ね。」
「僕は、気が強い女が、嫌いなんだ。
 小百合、お前の事だよ。」
「何よそれ。ひどい、あんまりだわ!!」
小百合が、泣きながら服を掴んで走り去った。
(夢だ。きっと悪夢に違いない!)
「藻子さんは、思ったとおりに、僕を止めたね。」
先生が、衣服を整えると、ゆっくり近づいてきた。
「怯えてしまった?
 す気なんてなかったよ。
 ああでもしないと、小百合が勘違いして付け上がるからね。」
「仙道さんは、無事ですね?」
「君を窮地に陥れた男じゃないか。ずいぶん博愛主義だね。」
私は黙って、先生の答えを待った。
「本当に優しくて、でも面倒な子だな。
 また僕に妬いて欲しい?
 次は、泣き叫ぶ君を、切り裂いてしまいそうだよ。」

201 :
奥へ声をかけると、物陰から仙道が現れた。
相変わらず細くて、キレイな人だ。
小百合を心配してか、うっすら目に涙をためている。
「先日は、申し訳ありませんでした!」
躾けられたように私に一礼する。
「藻子さんに触れた罰に、顔と手をメスで落とすつもりだったけど、
 痛いと喜ばせるだけだから、やめた。
 彼は妹を崇拝していてね。
 ・・・責めをすべて自分が負う。だから彼の女王を見逃せというんだ。」
(近親相姦の次は、何なの!?)
先生は、私の混乱を無視して、優しくお腹を撫でた。
「痛くしないように、虐めてあげるよ。」
「そんな、どうして。誤解が解けたのに嫌です。」
「僕から逃げようとした。
 騙されて、仙道に身を任せた罰。
 薬を使おうか。
 自我が眠ってる藻子さんのほうが、僕も楽だ。」
「仙道、お前は外へ出ていろ。」
仙道が完全に出て行ったのを確かめて、先生が、こちらへ向き直った。
(命令口調が、自然な先生が怖い。)
私の頬を両手で包んで、顔を上げさせる。
(こんなに優しそうな顔で、信じられないよ。)
「ずっと見ていた事、知ってるんだよ。
 ・・・舐めて。
 小百合がしたように、咥えてごらん。」
おわり。
-------------------
本性Sですみませんでした
気に入った結末があればよいのですが、長々お邪魔しました

202 :
なんというマルチバッドエンド……!乙です!

203 :
投下乙!!
ちょww先生…目の前で他の女に手を出すとは見損なったよ!
しかしヤンデレとしては大合格だなw

204 :
妄想を投下しようとしたら鴇谷くんのとだいたいあってた……orz
>>129>>201gj!

205 :
似てもいいじゃない
ヤンデレだもの
待ってる

206 :
204に期待

207 :
>>204
オモイキッテ トウカシチャイナヨー

208 :
>>204
似てても良いじゃないか

209 :
>>206~>>208の連携にワロタ


210 :
アンカー付けるとしたら>>206-208
鴇谷くん視点も待ってるし
>>204の作品も待ってる
自分も妄想は浮かびつつもかけないおという為体。

211 :
「君は以前僕に聞いたよね。もしも空を自由に飛ぶ鳥の姿に恋をしたとしたら、貴方は自分の小さな鳥かごにその鳥を閉じ込めて、悲しみに浸る鳥を眺めるのか?ってさ。その問いに対する答えをぼくは考えた。
例え空で飛ばしてあげることができなくても、籠の中から僕だけを見つめてくれれば、それで僕の心は満たされるんだ、ってね。
今度は僕でその目を輝かせてよ。そのためなら僕は何だってするよ。例えば…貴女の好きなものを一つずつ消していけば、最後に僕が残るのかな?
ねぇ、僕だけを見て。そして愛してよ」
という妄想。

212 :
とりあえず浮かんだ
執事候補→メイド→坊っちゃんでNTRチック。
前編です。
-------------------------------

 ずっとずっと――君を愛していたんだ。

 イーデンは幼い頃孤児院の前に捨てられた子供だった。
 しかし、彼はいつまでもそれに甘んじているつもりはなかった。
 持ち前の美貌に奢ることなく、頭の良さで努力しチャンスを掴み、貴族のお屋敷に執事の養子として上がることになった。
 そこで同時期に雇われた、メイドのコリンヌ。
 決して美しい容貌ではなかったが華奢で小柄な体つきに、蜂蜜色の髪。
 やんわりとした表情や柔和な瞳は、まるで孤児院でよく見た聖母の画のような穏やかな優しさを感じた。
 何よりも物柔らかな態度や、温かみのある声や抑揚に、相手も癒されてしまう少女。
 はじめの頃イーデンは、コリンヌの純粋さと優しさが偽りのものだと思っていた。
 それほどイーデンは荒んだ心をしていたし、そんな偽善者をいくつも見てきたから。
 彼女もそうだと思い込み……しかし屋敷には彼女以外にも女性はいたし、召使いとしては将来有望なイーデンに露骨に誘いをかけるもっと醜悪な女性もいた。
 それなのに何故か、コリンヌだけが一層鼻について、彼女を不当に扱った。
 けれど、彼女のその美しい心根が、本物だと気づいた時。コリンヌへの執着が「恋」だと気がついた。
 彼女はそんな女で無いと、そんな女であって欲しくないと言う願いが、無意識にイーデンを動かしていたのだ。
 気が付けば抜けられない、抜けたいとは思わない落とし穴に落ちていた。
 恋は病むことに似ている。
 コリンヌはその純粋な心根ゆえか、イーデンの冷たい態度は、コリンヌ自身が悪いのだと思っていた。
 イーデンの態度が緩和すると二人の関係はとても友好的なモノになる。
 そうするともうイーデンを信頼し、疑うこともしない、コリンヌ。
 純粋な信頼に満ち溢れた瞳で見つめられるのは、なんと至福の時だろうか。
 二人はやがていい友人になった――友人であることにイーデンは甘んじていた。
 それは彼女を手に入れようという隙を伺っていたに過ぎない。
 いつも笑顔で働き者のコリンヌは年頃になると、様々な男から口説かれていたが、恋愛に疎いコリンヌはそれに気づいていなかった。
 それを幸いに、イーデンは相手を徹底的に様々な方法で潰していく。
 愚かな下級使用人程度では、イーデンの相手にもならなかった。
 イーデンは時期執事になるための努力は惜しまず。
 その間に彼女は長年の実績と、その性格ゆえに、お屋敷の四男の担当になっていた。
 四男サルジオは社交の場にも出てこない変わり者で、他者を寄せ付けず、務まる召使いは中々いなかった。
 けれど押し付け合いの末に、コリンヌが選ばれ辛く当たられてもめげずに優しく接する彼女は、そのまま四男に気に入られ担当となった。
 それもそうだろうイーデンでさえも惹かれたのだから、あの四男がコリンヌを受け入れるのも無理もない。
 そして彼女は恋をした。
 相手はイーデンではなかった、それを知った時のイーデンの心は砂を噛むような気持ちになった。
 つかみ取りたいと……掴み取ってしかるべきものがすり抜ける喪失感。
 しかし彼女の心が誰に向けられているのか、分かったときは絶望と共に安堵した。

213 :
 相手はサルジオだった。
 身分違いの恋。
 四男とは言え、サルジオは貴族の身分、メイドとは釣り合うはずも無く、コリンヌも端から諦めている恋。
 段々とコリンヌの会話の話題が、サルジオの話題になっていくので嫌な予感がしていた。
 だから牽制のために、彼女に悪意をそれとなく吹き込むが……。
 普通の人間ならイーデンの思惑通りに悪意の芽は芽吹くのに、コリンヌは汚れない心でそれに気付くことさえなかった。
 絶対に実るはずのないと思っていた恋。
 けれども、イーデンのサルジオへの嫉妬は抑えきれるものではなかった。
 コリンヌの為にそれを必で隠し、コリンヌの恋愛相談にも黙って乗った。
 こんなことを話せるのはイーデンだけだと言う彼女に、信頼されているのを喜んでいいのか悲しんでいいのか複雑な感情が混じる。
 天国と地獄。甘美と忌まわしい気持ちが固まり、凝縮され、イーデンの心はその重みで歪みだした。
 彼女と彼は結ばれない。
 それだけがイーデンの希望であり未来だった。
 恋に敗れた彼女を真綿でくるむように癒やすのは自分の役目だと思っていた。
 そしてそれに付け込むのも。
 しかし、その未来は――消え失せる。
 泣きながらコリンヌに呼び出されたイーデンはついにその日が来たと思った。
 彼女はサルジオに振られたか、諦めたのだろうと思ったが、違った。涙は喜びの涙だった。
 サルジオはコリンヌに妻になってくれと言ったらしい、コリンヌはその言葉だけで生きていけると、求婚を断った。
 メイドである自分が妻になるのは無理だと……普段からイージスがそれとなくコリンヌに自覚させていた理由で。
 相談相手を演じながら、その実コリンヌがサルジオを諦めるように慎重に誘導していたのだ。
 それは知らぬまにコリンヌに根付き功を奏していたが、サルジオはそれでは諦めなかった。
 サルジオはサルジオで、長年コリンヌを妻にすることを、ただの夢想ではなく現実にするために考えていたらしい。
 身分違いという当たり前の理由で尻込みするコリンヌを、説得し説き伏せた。
 自分の所為で、上流階級の付き合いに傷がつくと思っているコリンヌを納得させるためにどれだけの労力をサルジオはかけたのだろうか。
 イーデンのコリンヌに掛けた呪縛を打ち砕くほどの、熱意という愛。
 ――イーデンは出し抜かれたのだ。
 幸せそうに微笑むコリンヌを見ながら様々な感情が渦巻く心を必で耐えた。
 耐えて耐えて、「おめでとう」と笑顔で嘘をつく。
 そして何かあったらいつでも相談して欲しいと言って別れた時は、握り締めた手は爪が食い込み地が滲んでいた。
「痛い……な」
 震える手を見ながらそう呟いたイーデンの表情は、虚ろで全てを吹っ切れた顔だった。
 
続く

214 :

これから病んでいくんだな…
続き楽しみに待ってる

215 :
おお…これは良いNTRの予感…楽しみ過ぎるwww
続き、待ってます!!

216 :
後編期待wktk

217 :
>>211
こういうの良いな
好きな女を籠鳥状態にしたい
>>212-213
GJ
なんというNTR
イーデンの反撃はあるんだろうなあw
続き期待

218 :
212−213の続き後編です
すいませんイーデンをイージスって打っている所が有りました。
あと地→血とか誤字脱字が多過ぎるorz

219 :
 もうイーデンには後はなかった。
 後がないからこそ、狂った気持ちは正常な判断力という支えを失い、あっさりと屈する。
 今まで生きてきて欲しくて欲しくてたまらない唯一のもの――コリンヌ。
 間もなくサルジオのものになってしまう。
 そうなる前に彼女を自分のモノにするべく“保護”しよう。
 それは彼女にはかなりの痛みと傷を伴うが、それはイーデンが責任を持って癒せばいい。
 イーデンにはそれが最終的に彼女にとっても一番いい未来だと――心から信じていた。
 コリンヌを執事見習いの権限でお使いに出した。彼女は何も疑わず、出かけていく。
 そこで彼女に麻袋を被せ目隠しして攫い、廃屋紛いの潰れかけた宿屋へと連れていく。
 顔に麻袋を被せたまま、手を縛り、軋む音がするほど粗末なベッドにコリンヌを無造作に置いた。
「や、やめてください……助けてください」
 恐怖で震える彼女の服を破き、肌を露にするとイーデンの興奮は高まった。
 夢にまで見た、彼女の白い肢体。細い体は貧相だと評価されるであろう程、肉感的とは言い難い。
 年頃のイーデンは猛る体が抑えきれず、養い親にも内緒で女を買っていた。
 しかしどんな女を買っても、思い出すのは彼女の事、目をつぶり後ろから犯しながら呟くのは彼女の名前。
 いままで関係した女たちに比べると、細い体は性的魅力に乏しい……しかし想い人という付加価値が十分すぎる程の魅力を感じさせる。
 これから自分は本物を手に入れる。
 彼女の名を呼び、覆いを取り去り、その美しい髪や唇にキスを浴びせたかったが、そうすれば自分の正体がばれてしまう。
 それだけは堪えなければならない。
 舌を這わせて嬲る。彼女の肌は粟立ち、体を益々こわばらせ泣きながら嫌と拒絶を唱え続ける。
 酷くすればするほど、彼女は絶望に陥って、そしてサルジオの元には帰れなくなるだろう。
 手が余る程の小さな胸の先端は清らかな薄紅色。握りつぶし、嬲り、味わう。
 蜂蜜色の茂みに覆われた泉は、やはり他の女と同じでグロテスクだったが、今までに見たことのない程の清純さで閉じられている。
 婚前交渉も無しかと、これからの計画がやりやすくなるというよりは、まだサルジオに染められてなかった事に狂喜する。
 それを汚して、汚して。滅茶滅茶に荒し、泉がイーデンで溢れるほどに腰を打ち付ける。
 汚し尽くされた体では、サルジオの花嫁である資格がないと考える……彼女はそんな女だ。
 破瓜の血で、精液で彼女の体を汚していく。
 はじめての苦痛しか伴わない行為に、コリンヌの体は人形のように反応を返さない。
 そして、最後の仕上げに――。
(そろそろか)
 イーデンは懐中時計で時刻を確認すると、名残惜しげに抵抗もできなくなったコリンヌの体から離れた。
 そして服を着ると、隠し扉に隠れた。時間通りに足音がして、扉が開かれる。
 そこに立っていたのは、サルジオだった。
 コリンヌの名前でイーデンは彼を呼び出していたのだ。
 最後の仕上げはサルジオに、裏切り汚れたコリンヌを見せること。
 そして見られた哀れなコリンヌは……耐えられないだろう。
 サルジオは緊張した面持ちで部屋を見回すと、ベッドに顔を隠された裸の女が横たわっていることに気づいた。
 そして、どうするべきか考えあぐねている間に、終わったと安堵していたコリンヌはまた人の気配で再び怯え出す。


220 :

「もう、お許しください……止めてくださいっ……」
「……」
「誰だかわかりませんが、もう、許して……私を帰してくだ、さいっ……」
 悲痛なコリンヌの訴え。サルジオは声で女が誰か気づいたらしい。
 汚し尽くされた情事の跡が残るコリンヌの身体。
 それを見てこれからどうサルジオが、彼女を絶望に陥れるのか、興奮気味に覗き穴から見守る。
 サルジオはどんな態度を取るだろうか、どんな態度だとしてもこんな姿を見られたコリンヌは、自分が許せないに違いない。
 彼女が絶望に陥れば陥るほど、イーデンが漬け込むことが容易くなる。
 知らずイーデンの口元が愉悦でゆがむ。
 流石にこんなに汚された女を見れば……普通の男なら失望してしまうに違いない。
 サルジオにもそれを期待していた――しかし、またイーデンは彼を読み違えていた。
 彼は無言のままコリンヌの寝かされたベッドに寄りながらコートを脱いだ。
 それをコリンヌに掛け助け出す騎士を気取るのか? その予想は外れ、サルジオは服を脱ぎ始める。
 立派な裸身を晒し、怯えるコリンヌの上にまたがり彼女に覆いかぶさり……そしてためらいもなくイーデンの精液にまみれた体を、清めるように舐めていく。
 相手が誰かわからないコリンヌは、先ほどイーデンにするのと同じように抵抗し始めた。
 途中で相手が愛しい人間に入れ替わっているだなんて夢にも思いもせずに。
(止めろ、止めろ、止めろ!)
 隠し扉から飛びだしてコリンヌは俺のモノだと叫び出したいのにそれはできなかった、全てを台なしにしてしまうから。
 サルジオは彼女を――イーデンの目の前で犯し尽くした。
 その間中、まんじりともせず一部始終を見ていた。
 聴きたくない、見たくない、これは悪夢だと思っても全神経がそれに集中してしまう。
 
 その行為は、イーデンより濃厚に……最後はコリンヌの拒否する声に艶が混じるほどに執拗にだった。
 ――そして全てが終わり、彼女の中で果てるとサルジオは囁く、愛していると。
 その一言だけで、コリンヌは今まで無情にも自分を弄んでいた人物が誰だか理解したらしい。
 そして信じられないようだった。
 サルジオはショックを受けるコリンヌの頭の戒めをとく。
 泣きながら何故ですか?と尋ねるコリンヌにサルジオは言い放った「君は私を捨てて逃げる気だったろう」と。


221 :

 これでサルジオが、コリンヌに嫌われる。
 ――なんて馬鹿な男だ。
 そう、イーデンは希望をもった。胸の鼓動が聞こえてくるほど、これからの展開に期待する。
 サルジオはありもしない事でコリンヌを詰りつづけ、君がいなくなってしまうと狂ってしまいそうだと攻め立てた。
 浮気さえも疑い。そして、サルジオ以外の男の名前を行為中に呼ぶのではないかとさえ言った。
 あまりの嫉妬と怒りに、誤解ですと弱々しく訴えるコリンヌの心を押さえ付け、捩曲げる。
 それは巧みな誘導だった。
 自分には非が無くても、イーデンの冷遇は自分が悪いと思っていた程、純粋なコリンヌ。
 それほどの優しさだからこそ、サルジオの理不尽な欲望でも、こんなに酷いことをされる理由はコリンヌ自身にあると。
 サルジオの側にいていいのか――求婚を受け入れていいのかと、心の奥底で悩んでいたのは事実。
 その迷いを読み取られ、不安にさせたと。
 彼が狂気に駆られたのは、これほど深く狂わせ、行動をおこさせたのは自分の所為だと――コリンヌが自らを責めるように。
「わ、私はサルジオ様を、あ、愛してます……逃げたりなんかいたしません」
「なら、証拠を見せてくれ」
「!!」
 そう言ってサルジオは足を広げ、今まで彼女を犯していた猛った自身を見せつける。
 彼女は息を呑む。そしてためらいがちに、しかしサルジオの望むとおりに口で彼を喜ばせた。愛を――行為で示すために。
 サルジオは満足げに吐息を漏らし、そのあとは震え、欲望を解き放つ。
 その後は長い、長く深いキス。まるでイーデンが見ていると分かっているかのように。
 蜂蜜色の髪も見せびらかすかのように、キスをしながら一瞬、イーデンが隠れている方向を見た気がして。 
 こんな、こんな男でも――彼女は受け入れる。
 イーデンの希望はあっけなく打ち砕かれた。

 その後は、イーデンには地獄だった。
 彼女を犯した甘美な時間の思い出さえも、苦しみでしかならない。
 もう一歩でコリンヌは自分に手に入れられるはずが――サルジオにまんまと覆された。
 何度も何度もあの悪夢のような時間を思い出し、胃が震え、我慢ならなくなる。
 それを吐き出す場もなくて、段々と心に折り重なる。苦痛。
 
 屋敷に帰ったあとで、珍しくサルジオと廊下で会った。
 一番会いたくない相手。屈辱と嫉妬でおかしくなりそうで。それをプライドで隠して道を開け、礼を取る。
 すれ違いざまに囁かれる低い声。
「私が“あんなこと”ぐらいで、コリンヌを手放すと思っていたのかい?」
 はっとして、イーデンは顔を上げた。
「私は彼女をお前という障害ごと愛してるよ」
 その瞳は、イーデンがはっとするほど仄暗い、澱んだ目。背筋が凍るほどの微笑。
 イーデンは彼女に自分の狂気を見せて、怯えさせてはいけないと隠そうとした。
 しかし、この男は――隠しもしない。
 それどころか狂気もさえも彼女をつなぎ止める楔にした。
 恋の所為で病んでいたのは自分だけではなかったと。
 自分以上に狂った男を目にして、イーデンは思い知ったのだった。

終わり

222 :
こっちもヤンデレとは予想外
すばらしい!

223 :
サルジオさんならやってくれると思ってました。
サルジオぱねえええ!
イーデンは当て馬か!それでも萌える!

224 :
Wヤンデレとか股間もとい胸が熱くなるな
二人に犯されてズタボロなコリンヌ嬢も実に萌える
ヤンデレに壊れるほど愛される薄幸の少女は実にいいものだ

225 :
どっちもヤンデレwwwww
ヤンデレホイホイのコリンヌちゃん可愛いよコリンヌちゃん
コリンヌちゃんみたいな女の子はマジ萌える

226 :
うわあぁぁああ上には上がいたよ!もうニゲラレナイ!GJです

227 :
GJ!!ダブルヤンデレいいな!
サルジオ視点とかも読んでみたい

228 :
保守!!
投下待ってます!!!

229 :
保守妄想。
ある国の王妃と騎士ヤンデレ。
王妃は幼い頃から王の嫁になるように言い聞かされていて
王が好きで努力していたが或ことがきっかけで不仲に。
幼馴染の騎士に相談していたが王は側室を迎え入れてのめり込み益々王との亀裂は修復不可能に。
どんなに求めても得られない絶望に陥り自未遂。
騎士が手当して「もういらないというのなら私の為に生きてください」と積年の思いを告げる。
そのまま自したことにして騎士が攫い、王妃を匿う。
王妃は騎士に癒され、求められるという気持ちにほだされていき騎士を愛するようになるハッピーエンドだが
騎士から見ると
ずっと好きだった王妃を手に入れるために王と不仲にさせたり
偶然を装って王好みの女が側室になるように仕向けたり
自したときは焦ったけれど
王妃をさう手間が省けたと匿っているという名目で実際は監禁してたりと
私からは逃がさないとじわじわと心を手に入れて
王妃を匿ってるとバレたらその驚異になる人間を
抹したりと忙しいヤンデレな日々をおくってるのであった。

230 :
王妃に騎士の企みがばれてからが
ヤンデレの本骨頂かな
策士乙

231 :
騎士、恐ろしい子……!
監禁ヤンデレって社会的信用や財力や演技力やその他のスペックが高くないと実行できないよね

232 :
騎士イイネ
騎士に限らず侍(武士)とか軍人さんは皆カコヨス

233 :
「ヒロインの世話をしてあげる」タイプのヤンデレのほうが王道だとは思うんだけど、「自分の世話を一生懸命してくれるヒロイン(を好きすぎるヤンデレ)」のパターンは…
需要ないかなやはり
特にファンタジー系の権力者ヤンだと私得

234 :
看護婦萌え系やメイド萌え系と見せ掛けて
世話をしてくれる人の親切を、愛情と混同して惚れてこじらせ……
彼女は誰にでも親切なだけ、主人公は大勢のうちの1人でしかなかった……
そして惨劇へ……なら俺得

235 :
>>233
「ヒロインの世話をしてあげる」タイプのヤンデレのほうが王道…
そんな事ないと思われ…需要はバッチリあると思うんで、早く何らかの形にして頂いてですね…

236 :
>>234
>彼女は誰にでも親切なだけ、主人公は大勢のうちの1人でしかなかった……
思い込み拗らしちゃったんですね、うおお萌えねる
「貴女があの時笑いかけてくれなければ自分一人で舞い上がる事も…」「何故、自分だけじゃなくて、他の奴らにまで優しくするんだ何故自分じゃないんだ…」みたいな感じで逆恨みってくれれば個人的に嬉しす

237 :
いやそこは
「そうか俺一人になればその愛(親切)は俺だけのモノっ・・・!」
とか悟るんだよきっとw

238 :
>>233
ヒロインの世話焼くヤンデレ男物も好きだが
俺は世話焼きヒロインが好き過ぎるヤンデレ男物は大好物だよ
お世話してくれてそれ以外の時は従順で気弱なヒロインとか
それとは逆に優しくてちょいクールで仕事の出来る系ヒロインとか
そんなお世話してくれるヒロインにヤンデレたい

239 :
病んでくる

240 :
いいんだよ

241 :
親切を愛情と取り違える系のヤンデレはいいよね
親切なヒロインとヤンデレ男に温度差があればある程いい

242 :
>>235
>>238
同好の士がw
人種とか種族とか身分とかの差があって、
ヒロインが奴隷の身分(つまり『持ち物』的な扱い)に堕ちないと一緒に暮らせない

ヤンデレに尽くすヒロイン

ヤンデレ「そこまでしてくれるヒロインたんハァハァ」

二人はいつまでも幸せに暮らしましたとさおわり
こんな妄想を繰り広げてる/(^。^)\オワタ


243 :
>>242
むしろ始まったな

244 :
>>242
身分の差を乗り越え献身愛でハッピーエンドか…股熱…

245 :
女に対する圧倒的優越感とか所有欲とか独占欲とか加虐心とかが混じり合い歪みきった愛情を
女の子に向けるヤンデレ男とこ良いと思う
てかそんな男に目をつけられて犯された女の子に萌える
俺も犯したくなり勃起する

246 :
その程度でヤンデレかよ
ショボ…

247 :
なんで?>>245みたいなヤンデレ良いと思うけど
征服欲が暴走した感じで

248 :
確かにショボいっちゃショボいな
言っちゃ悪いけど、それ裏を返せば
ただ劣等感塗れのみっともねえ男じゃんw

249 :
読んでて考えもしなかったけど、俺はそれもいいと思うな>裏を返せば劣等感
まあそんな人の好みにけちつけるのやめようぜ、誰も得しないよ

そんなことよりキオたんかわいい

250 :
母親とか姉に虐待された過去ゆえの劣等感だったらいいなー、と流れを読んで思った

251 :
流れぶったぎってスマン
自覚ある常識人ヤンデレ萌えが滾る
「ああ、自分はなんてことを…!でも放したくないんだ(><;)」
こんな感じの。
折檻した後で正気に戻って泣いて謝るとか…そんな情けない男に萌える人はいないよねソウダヨネ(´A`)

252 :
>>248
それはそれでヤンデレになるのに都合良さそうで良いな

253 :
>>251
狂気と理性の狭間で苦悩する常識人ヤンデレは自分も好きだ
夢の中で恋した女の子を汚し、
目覚めると自分はなんて破廉恥な奴なんだと苦悩する常識人はとても燃える
恋した女の子を妄想しながら自慰をして、
賢者タイムを過ぎた後に自分の欲望に吐き気を感じたりするともうたまらない
ようやく恋が実っても、女の子が自分から離れるのが怖くなって閉じ込め、
さんざん犯した後で「すまない、すまない、すまない…!」とボロボロになった女の子を抱きしめ、
「自分を憎んでも恨んでもいいから、そばにいて…!」と泣きながら懇願したりするともう最高だ

254 :
>>251
自分はある意味リアルなヤンデレだなと思った
愛情と倫理、苦悩や葛藤や煩悶で摩耗してゆく精神、やつれてゆく哀れな姿、それら末にある歪んだ自己正当化
…だがそれに至るまでの「過程」がヤンデレ萌えの真髄なのではなかろうか…
という訳で全然情けなくもなんともないと思う!アリアリ!
彼は人よりも不器用だっただけさ…みたいなオチ好きだぜ

255 :
劣等感まみれで俺なんか好きになってもらえるはずはない!というのが
ヒロインがどんなに本気で好きって言っても
束縛につながる病みになっていいと思うよー

256 :
SS投下して住人のお姉さま&お兄さま方にpgrされたいぜハァハァ
…と思った矢先、「喪子」「ヤン」とかいう名前しかついてなくて愕然
だれか命名のセンスをくれさい(^q^)
ファンタジー系ならそこそこ支援サイトもあるんだけどね…

257 :
>>256
喪子ww投下期待

258 :
>>256
喪板のヤンデレスレだとデフォ
そっちはレベル的に落としやすい

259 :
え?喪板にそんなスレあるの?知らなかったー
いっそのことちょっと投下してここの住人に名づけて貰えよYOU

260 :
あと
http://name-generator.appspot.com/
これじゃ駄目なん?

261 :
あけおめ
今年もいい男ヤンデレが見れますように

262 :
あけおめ

263 :
今年も投下待ってます

264 :
鴇谷くんの後日談を今年も待っている。

265 :
壁|ω・)ヒョコッ 
あけましておめでとうございます。
ちょこちょこ書いていたのですが短いし短いし短いので投下をためらっていましたが呼ばれた気がしたので調子に乗って投下します。
というわけで以下鴇谷くん視点の過去と後日談です。

266 :
「おはよう、鴇谷くん」
隣の席になった彼女は、今日もまた、僕に声をかけてきた。
それでも僕は、それに応えない。
だって、彼女は―――森さんは、明るくて優しくて、笑顔の絶えない女の子で。
僕が口をきくなんて、許されない存在なのだ。
僕は『人間以下』の存在だ。
人らしい情動に乏しく、そのくせ形だけは人らしいから、周囲を不快にさせてばかりいた。
だから、僕は誰も不快にしないように、口をつぐみ続けている。
授業や日直など、強く求められた時しか、僕は口を開くことなど許されない。
『人間』と会話するなんて、もっての外だ。
僕にそんな価値なんて、ないのだから。
―――価値なんて、ないのだけれど。
今日もまた挨拶を返さない僕に苛立ったのか、森さんはいささか乱暴に机に鞄を置く。
鞄だけ置いて、友人の元に行ってしまったことを確認すると、僕は口元を緩めた。
毎日のように声をかけられても、僕は何も返せない。
そんな僕を見て、彼女が少し眉根を寄せるのを見るのが、僕にとっての唯一の楽しみだった。

267 :
「―――でしょ」
「だよねー」
「あはは!」
少し離れたところで、森さんの笑い声が響く。
僕に向けられる声はひどく少ないから、いつの間にか僕には彼女の声がすぐにわかるようになっていた。
森さんは友人が多い。
いつも誰かと会話している。
森さんは優しい。
いつも誰かのための何かをしている。
―――とても、完璧に『人間』だ。
彼女は僕が持っていない共感や情動を豊かに持つ人なのだ。
僕にはそれが羨ましくてたまらない。
だから、彼女の顔が少しだけ歪む、あの瞬間が好きなのだろうか。
「でさ、いちいち口出してくんの。ほんっとうざい」
「ねー。あーはやく一人暮らししたいよおー」
ふと、会話に森さんの声が混ざらなくなった。
気になって顔をあげる。
笑顔の友人たちに囲まれた彼女は、―――いつものように笑っていなかった。
あたたかなものばかりが浮かぶと思っていた顔は、冷ややかな色に覆われている。
硬質な形だけの笑みが意味するのは、何なのだろう。
「ん、私はまだしばらく一緒にいてあげよっかな」
しかしそれは一瞬のことで、すぐに彼女は柔らかい笑みを浮かべた。
「私がいないと、大変だと思うし」
机の下に隠された手は、強く強く握りしめられていたけれど。
「あづさは孝行娘だもんねー」
「やっぱお父さんだけって大変?」
「そうでもないよー」
その痛々しい様を見て、僕は一つだけ、その『理由』に思い当たることに気づいた。
もしかして彼女は、『僕と同じ』なんじゃないだろうか。
僕のように、家族に見捨てられたこどもなんじゃないだろうか。
それなら―――
彼女は『僕と同じ』になってくれるんじゃないだろうか。
僕が触れてもいい。
僕が話してもいい。
僕が愛してもいい。
僕と同じ、いきものに。
(森さんが、僕の)
となりにいてくれたら。
その想像は、あまりにも甘美で。
胸の奥で心臓がどくり、と高鳴った。

268 :
「……ふ、ぁ……」
少し痙攣して、森さんは力ない吐息をもらした。
とろけた瞳で虚空を見つめている。
まるで人形みたいだった。
「…………あ、ぁ……」
埋めていたものを抜くと、惰性のように喘ぐ。
とぷりと白いものが溢れてシーツを濡らすと、少しだけ頬に朱が走った。
そんなの今更なのに、と思う。
頬も、胸も、お腹も、すっかり汚れているのに。
「お風呂に入りましょうか」
僕の申し出に、彼女はほっとしたようにこくん、と頷く。
ほとんど思考停止した彼女にとって、行為が終わればそれまでのことなど忘れて安息を貪るのだ。
その愚かさが愛しくて、ほんの少しだけ寂しい。
この行為は僕にとっての愛情表現なのに、ちっとも伝わってくれないのだから。
**
森さんはもう、僕にお風呂に入れてもらうことに抵抗を感じていない。
あんなに自分を持っていた人なのに、今は甘受するだけになっていた。
「森さん」
そう呼んで抱きしめても、素直に抱かれたままでいる。
それどころか、すぐにでも寝息をたてて寝入ってしまいそうだ。
森さんは、とても、従順になっている。
それでも、彼女の自我はまだ壊れていない。人形のような有様は、自我を守るための厚い殻にすぎないのだ。その証拠に、彼女の瞳は僕を映そうとしない。現実を見ようとしない。すべて置いてけぼりにして、彼女は彼女自身の中に引きこもっている。
いつか救われた時に、今をなかったことにするために。
「…………あづさ」
彼女の名前をそっと舌に乗せる。
かつては、呼ぶ資格なんてないと頭の隅に留めるだけだった。
「…………」
うっすらと彼女は瞼を開き、あの時のーー僕が挨拶を返さなかったときのーーように、小さく眉をしかめる。
彼女の名前は、今だって勿体なくてあまり口に出せない。けれどこう呼ぶときだけ、彼女の沈んだ心は現実に近づくようだから、大切な宝物を一日に一回だけと決めて眺めるこどものように、僕は彼女を呼ぶのだ。
**
「―――帰りたくないな」
そう、彼女が小さくつぶやいた時のことを、僕は生涯忘れないだろう。
あの時の彼女は、かつての僕にひどく似ていた。
愛する人が化け物に変わってしまうことを恐れる、小さなこどもの表情。
同時に、僕とはまったく違っていた。
彼女が次に浮かべたのは、そんな自身を否定するような、いつもの明るい顔。
笑顔で彼女は、友人に手を振って席を立つ。
その弱さに、あどけなさに、鮮やかさに、ずるさに、強さに、痛々しさに、美しさに、明るさにひどさにやさしさに冷たさに朗らかさに暗さに愚かさに、
―――僕は、
 『この人を壊したい』
僕は、恋をしたのだ。

269 :
終わり
投下して改めてみるとやっぱり短い…
鴇谷くんの話は書き足りないような書ききってるような感じなので、この先書くとしたらこんな感じの短編になる気がします。
鴇谷くんの家庭環境的な過去とかは本編で詳しく語ってないですが、エロにしようがないので今のところご想像にお任せです。
しかしなんだかんだ言って私も愛着がわきまくっているので、もし需要とリクエストがあればまたこの2人の短編を書きたいと思ってます(*^ω^*)

270 :
GJ!過去でも安心と信頼の鴇谷くんだった

271 :
鴇谷の人さんありがとう
本編でハッピーエンドと思わせといて一気に落とすのが堪らなかった
すごくゾクゾクしたよ…たまんねぇ…
本当にいいSSに会えたよ

272 :
鴇谷君が病み過ぎで良いなぁ
性欲とか凄まじかった筈なのに我慢してたのなw

273 :
GJ!GJ!
初書き込み^^鴇谷君視点楽しみにしてたら来てたー!
エロ描写も心理描写も良い!
鴇谷君の一途なんだけど、可哀想な愛情をもっと見たい・・・ゴクリ。

274 :
鴇谷くんの人GJGJ
森さん視点の時からずっと続編を楽しみにしてたので、投下無茶苦茶嬉しいです

275 :
GJ
しかし前のタイトルが「過ごした」だったから
生活の終わりが来るのかと思っていたんだけど
引き離される終わりはヤンデレっプリがどうなるのか気になるw

276 :
わーい!鴇谷くん来てたわーい!
短くてもこの二人大好きだから遠慮せず
どんどん投下して戴きたい!
勿論、他の書き手さん含め新作も待っている!!

277 :
短く文章をまとめる技術みんなスゴイ
乙女ゲー脳すぎるのかSSにならん\(^。^)/

278 :
妄想投下だっていいじゃないかw
自分も途中だ……が妄想してたら別のヤンデレが現れては消え現れては消えていくw

279 :
脳内ヤンデレ君が次々に現れてはスレ住人を取り合っているのか、胸熱

280 :
ヤンデレ同士で潰しあったあとに残った者が
最強のヤンデレとしてヒロインを奪って行くのか…
なんというこ毒で胸熱

281 :
ヤンデレ成分薄いかも小ネタ


親愛なる女王陛下へ
長い間貴方の事を知っておりますが、手紙を書くのは初めてですね。
そしてご存じのとおり、私は明日処刑される身。
これが最後の手紙となるでしょう。
最後の情けとして罪人にも最後の一言をという事ですが
貴女への言葉は一言では表せないので手紙にしたためてみました。
貴女とお会いしたのは私が武人である父の下。
近衛連隊に入り訓練をしていた時でした。
貴女は、今は亡き体の弱い王弟殿下を支えるために女武人となるのだと言って
周りを困らせながら訓練へと参加されてましたね。
その時の事は、はっきりと思いだせないのですが
失礼ながら何て物好きな少女だろうと呆れたものです。
貴女もご承知の通り
本来なら貴族とはいえ武官の家に生まれたのだからと
父に無理矢理武官の道に進まされた私は辟易しておりました。
母方の祖父に似た私にはどう考えてもその道には向かなかったのです。
貴女はそんな私に笑って一緒に頑張ればよいであろうと話しかけてくださいましたね。
その笑いは嘲笑でもなく……未来を、可能性を疑わない眼差しで
その笑顔がまぶしくて私はどのような形であろうと
貴女のお役に立てる臣下になろうと、自然と膝を折って心に誓ったものです。
しかし、そんな心も私の父親の王弟殿下暗の容疑で容易ではならないものになってしまいました。
そんな容疑は事実無根……しかし護衛の失敗という責に、父は立派な武人です。
武人として立派過ぎる故に、己に厳しく、王弟殿下をみすみすなせてしまった自分が許せなかったのでしょう。
自らの汚名を雪ぐために、自害を果たし、信頼の厚かった王に内々にお済しくださるようにその命を持って奏上しました。
父の志もわかります。
そうしなければならない不合理な騎士道というものも。
私にしてみればそれは、なんという愚かな事かと思いました。
みすみす真犯人を――逃すことになるのですから。
ぬよりも、生きて汚名を雪ぐために尽力してほしかった。
そんな自分でもままならない怒りともつかない感情に支配されていた私に
素直に泣けばいいと貴女は言ってくださいましたね。
貴女も弟君を亡くされて大変だというのに。
それなのに……私の父の無実も信じてくださいました。
涙ながらにぬことはなかったと――。
まるで武人仲間のように肩を貸し、貴女がそう言ってくれたから
私は父のを素直に悲しむことが出来ました。
同時に貴女をお傍で支える臣下にはなれないことにも。

282 :
それからは私は…貴女も薄々わかっていたでしょう。
私…いえ私達一族は父の処遇の為に中央の出世ルートからは外されました。
そんな私がこれから取るべき道。
出来る事。
出来る事。
沢山沢山これ以上もなく、考えて、考え抜いて。
私は父とは違う方法を取りました――貴女を裏切る道を。

とても容易い道でした――。
この国では珍しい女王となる貴女に不満を持ち
王位簒奪をもくろむ者は水面下では沢山いたのです。
貴女にいい顔をして、その陰であざ笑っている者達も。
そんな事は私に“立派な父”がいた時には気が付かないことでした。
私の父のの真相を半分も知らぬ者達は。
一緒に現王家に一矢報いてやらないかと私を誘って来たのです。
甘い誘惑でした とてもとても甘美な誘惑。
その者達は私を体のいいスケープゴートにでもするつもりだったのでしょう。
私には分りきった事でした。
だから、その者らをいい気にさせ、利用されているようで私の目的の為に利用した。
国家転覆を目論む者達全てと手を組み、貴女を王座から引きずり落とす。

……と、言うのはあの者達を動かす表向きの理屈。
貴女は本気にしたでしょうか?
だからこそ私は明日処刑されるとはわかっていても
あの時のまま私の事を少しでも思いやってくださっていたというのであれば
貴女は初めは私がそんな事をするとは信じないで下さったでしょうか。
しかし、それは本当ですが、また間違いでもあります。
私は貴女を愛してました。
誰にも渡したくないぐらい、愛してました。
でも貴女は女王陛下。私はもう道を閉ざされた貴族の息子だ。
平民よりもたちが悪い、埋められない溝しか間にはない。
そんな私が考えた、貴女にできる唯一の事。
命を懸けて国に巣食う反乱分子をあぶり出し貴女の面前に差し出すことです。
そうすれば、貴女は安全だ。
そして、明日私が処刑されれば――貴女は一生私の事を忘れない。
忘れたとしてもきっとこの出来事は歴史の頁となって残るだろう。
後世の者がこの歴史を知る。
貴女への愛の証というのは貴女だけがわかっていればいい。
貴女と一緒にいれられないのであれば、貴女の心の中に巣食いたかった。
それが、今回の謀反の動機です。

これで私の最後の告白を終わることにしましょう。
そして――ヴィオレーヌ、これで私はどういう形であれ君の忘れられない男になった。
それだけで満足で明日私はんでいける。
愛してる、愛してる。
それがどんなに歪んだ示し方としても。
君の中の永遠になれた。
それだけで私は満足に明日笑ってんでいけるだろう。

愛を込めて。

283 :
グッジョブです。
王弟殿下をしたのは主人公かと思ったが別にそんな事はなかったぜ

284 :
>>269
鴇谷くんの人ありがとう!
ドストライクすぎる
また短編投下してください!
ゆうとと加奈の人もまってる

285 :
投下おつ!

286 :
ゆうとと加奈が見たいです

287 :
>>283
ちょwその発想はなかったけど
残った主人公の家族は主人公の所為で巻き添えだな
国を駒にしてのヤンデレ・・・・
ゆうと加奈って見たことないんだけど
保管庫とかあるのかな気になる
鴇谷くんの人はまた浮かんだらぜひ投下を!

288 :
保管庫はないな
2chエロパロ板SS保管庫に頼むか?

289 :
ほす

290 :
>>281-282
今更だがGJ
中々良いなぁ、女王様の心に刻み込むんですね

後、保管庫は欲しい

291 :
キオたん…

292 :
特定のファンのカキコミ
直後に書いた人へは無視なのがちょっと

293 :
ムラッときたので以下ちょろっと妄想垂れ流しますゴメン
結婚を前提に付き合っていた彼女と別れて以来、病院通いで薬漬け状態を続けている男。
彼が元気で優しかった頃からの知り合いであり昔から仲の良かった幼なじみは、
捨てられてから激しく荒んでしまった男の事を聞き、戸惑いつつも見捨ててはおけなかった。
実はもう何年も前の出来事であるにも関わらず、現在もまだ過去に縛られている彼を心配していた矢先、ふとしたきっかけで彼と再開を果たす。
気付いた時には彼とメールや電話等でたまに話したり、時々出会ったりするようになっていた。
最初こそは欝陶しがっていた男が、幼なじみと綿密に連絡を取り合うようになり、
少しずつながらも閉ざしてしまった心を開き始め、快方の兆しをみせていたが、ある日を境に幼なじみは彼と全く連絡が取れなくなってしまう。
音沙汰の無いまま数ヶ月経過。幼なじみは彼からの連絡を待ち続けるが、今だ音信不通のままだった。
ふと、嫌な予感を覚えた幼なじみは遂に彼に直接会うために、彼の自宅へと直接足を運ぶ決心をする。
彼宅まで訪れ、四苦八苦しつつも何とか部屋の鍵入手までこぎつけた幼なじみ。インターホンを何度も鳴らすが案の定、男は出てこない。
恐る恐る扉を開けて中を覗いてみると、見渡す限りのゴミ、ゴミ、ゴミ。
彼女に捨てられてから変調をきたしていた事までは何と無く知っていたが想像を超える現状に驚愕し、ただただ立ちすくむ幼なじみ。
例の一件以来、彼女との楽しかった思い出を少しでも手元に残して、彼女が居なくなったその日のまま時間を止めておきたいと以前彼が言っていた事を思い出す。
彼の人生が、全てが狂ったあの日のままを彼は留めておきたい一心で、物が捨てられなくなってしまっていた。
幼なじみが意を決して魔窟に踏み入ると、巨大なゴミの巣の中で元彼女の名を吐き続けながらうずくまって憔悴している彼を発見。
幼なじみはゴミの山の中で苦しんでいる彼を必に助け出そうとするが、彼は幼なじみの姿を見るなり錯乱し取り乱してしまう。
切迫した様子でいきなり泣き縋られて正直逃げ出したい幼なじみだが、助ける為に来たのにこれでは…、とその場から逃げる事を躊躇ってしまう。
そうこうしてるうちに無理矢理引き倒されてしまい、恐怖を感じた幼なじみは男を突き放そうとしたが、逆に力でねじ伏せられてしまった。
揉みくちゃになりながらも必に抵抗するがプッツンした男にボコられ唖然。
本気で殴られた痛みと男に殴られたショックで茫然自失の幼なじみの瞳に写る彼の顔に、以前の面影は無かった。
もはや泣く事しか出来ない幼なじみは狭い空間の中で暴れる事も出来ず遂に抵抗虚しくギシギシアンアン
…っていう物凄〜くニッチで残念なヤンデレ男の妄想が一瞬浮かんだけど、どうにも出来なくて苦しい…

294 :
長文GJ妄想ぶった切ってすまん投下。
NGは双子の兄弟とのヤンデレです。
あんまりエロ無い
============
 あの時――本当の事を言わなければ。
 こんな事にはならなかったの?
「どうしたの?ナツ」
「あ、あああっ……や、もう、ゆ、ゆるしてっ……あっふぁぁ!」
「気持ちいいんだろう、俺が」
「……次は僕で、いいよね」
「はあん、あんっ、やぁ、ぁぁ、だめ、ダメぇ……こんな、こんなっ!」
 私の気持ちを無視して、四本の手が私の体を這いまわる。
 そう、四本。
 私を犯すのは二人。
 こんなの――こんな事、許されない。ダメな事。
 本当なら大好きで大切な唯一の人“だけ”に許される行為を二人に許してる。
 いや許してるんじゃない、どんなに嫌がっても奪われ続けてる。
「やぁ……め、て、許して……悪いの、私がわるいのぉ」
 体中に這いまわる快楽に抵抗するように私は首をイヤイヤとふる。
 けれど。
「大丈夫だよ、ナツ。ナツは何も悪い事してないんだよ」
 そういって、ハンカチで目隠しをされてもなお私の涙は止まらなくて。
 拭いきれずに溢れて頬を伝った滴を、優しく撫でる感触がある。
「そうだ、俺たちが勝手にお前を犯してるんだ、お前は何も悪くない」
「そうだよ、君は被害者なんだ……僕たちの」

 被害者は――どっち?

 ことのはじまりは、四年前。
 高校生の頃だった。
 幼馴染の蒼と翠に同時に告白された私。
 双子で顔は一緒でも陰と陽ほどタイプの違う二人。
 蒼は成績優秀で推薦で某有名大学の経済学部に。翠はサッカースポーツ推薦で体育大
学に。
 私は近くの家政大学に推薦が決まった頃、突然二人から言われた台詞。
「ずっとずっと好きだった、だからどちらか選んでほしい」
 二人に真剣に告白されて、私は固まった。
 今まで三人で居る事が自然で、大事で、当たり前だったから。
 どちらかを選べ――だなんて、出来ないことだった。


295 :

 そして悩みに悩んで、私は気が付いた。
 二人とも選べない程、好きだってことに。
 それはライクではなくラブで、そんな事許されない最低な二股だ。
 友達から言われた、男として好きだと自覚する基準、その男とエッチできるかどうか

 他の男子とは出来ない、と即答してしまうのに、二人だとどっちともできると思って
しまう。
 ――決められない、同じほど、好き。どっちも手放したくない。
 自分がおかしな、ダメで我儘な子になってしまったようで愕然とした。
 こんな自分に付き合わせることなんてできないし、こんな気持ち言えないと、知られ
て二人に軽蔑されるのが怖かった。
 それで、二人に「そんな風にはみれない大事な幼なじみ」と、同時に断ったのだ。
 二人に申し訳なくて、苦しくて、悲しくて、そんな自分が恥ずかしくて。
 二人は私と顔を合わせるのがきまづいのか、それとなく避けられ始めそれから二人と
は疎遠になった。
 この苦しみは、時が解決してくれる、そう信じていたのに。

 大学卒業後――偶然二人に会って、変わらない笑顔で挨拶されて。
 ああ、二人にはもう過去になっちゃったんだな、と胸が痛むけど、これでよかったん
だ、と思った。
 私の中ではまだまだ消化出来てなかったけれど、二人の事が好きだから。知られて嫌
われるほうが怖かった
 そのまま、久しぶりの再会だからと、飲まないか?と二人に誘われて宅飲みしようっ
てなって、久しぶりに入った二人の部屋。
 初めは久しぶりの再会で、告白の事なんかは意図的に触れずに近況報告をして、就職
が決まったとか、何気ない話で盛り上がってた。
 まるでブランクなんかなかったかのように、あのころに戻ったように、自然に会話が
弾む。
 でも段々と、お酒がまわってくると、雲行きが怪しくなってきた。
 私に彼氏がいるのか、とか。
 二人は彼女が出来たのか、とか。
 どうやら二人には彼女がいたらしい。
 ショックだった――けどそんな資格ない私は笑顔を取り繕うと、さらにお酒が進んだ

 私の方はいないよ、と正直に話した。
 二人の事が忘れられない私は、誰とも付き合えるはずがなかった。
 そしてお酒がまわっていたせいか、私はもう時効だと気が大きくなったのか、馬鹿な
事をぽろっとこぼした。
 ――今だから言える。二人が、好きだったよ、と。

296 :
 そう、こぼした時、私は二人の空気が変わった事なんて気付かなかった。
 酔ってふわふわした気持ちのままに止まらない。
 ――二人とも好きで選べなかったから、だからそんなのダメだから。
 ほとんど半分は寝ていたと思う。素面では言えない告白。
「本当に?」
 頭の中に響く声はどっちのものかに、私は愚かにも「うん」と答えた。
 
 ――二人とも好きな私っておかしいんだよね。
 だから、二人とも振ったの。
 二人と付き合うなんてダメな事だから。

 その言葉が――二人を狂わせると知らずに。

 心地よい刺激に目を覚ませば、目隠しをされ、暑くなった身体に服ははぎ取られたのか空気の冷たさが気持ちいい。
 まだはっきりとしないまどろみのなかで、胸をやわやわと揉まれ、背中を撫でられ、
 首筋に温かな柔らかさがはい周り、太股の内側もまるで腫れ物を触るような微かな感触。
 お酒の夢うつつで、えっちな夢でも見ているんだろうか?
 このまどろみに浸かっていたい。
 そうぼうっとしていたら、段々と聞こえてくる声。
「はじめては、俺がもらっていいだろう?……お前の下手さじゃナツが辛いだろうし…口と後ろはお前にやるから」
「だったら結婚するのは僕だろうね、収入も安定しているし」
「させるかよ、俺だってナツと結婚したい」
「子供が出来た方と……は無理か。どっちの子供だって気にしないだろ、お前も」
「当たり前だ」
 双子なんだからDNA鑑定も出来やしないと、どちらともなく嗤う声。
 あまりの信じられない、神聖な事を軽んじた内容。
 この声が知ってる二人とはとても思わなかった。
 まるで別人のように知らない人の様で――訳が分からな過ぎて、不安が押し寄せる。

297 :

「な、なに?」
「ああ起きたのか、ナツ」
 心地よい感触は夢じゃなく現実。
 目隠しをされ目の前に広がるのは多分ハンカチの柄。
 見えなくても服を着ていない感覚に一気に我に返った。
「なに……をしてるの?」
 目隠しを取ろうと手を動かそうとするけれど、手を強くつかまれて、そして強引に手首を舐められる。
 ジワリと、しびれてこそばゆい感覚が「んっ」と吐息を漏らして手から力が抜けた。
 おかしい、ただ触られてるだけなのにゾクゾクしてる。
 お酒の酔いだけじゃなく、意識のない間にどれだけ体を弄ばれていたのだろうか。
 びっくりするけれど不快じゃない、こんなのおかしいと思っていても感じてしまう。
 そんな戸惑う私に二人は言った。
「ナツが決められないなら僕達が決めてあげようと思って」
「何を……言って、るの?」
「本当に俺達はお前に狂ってるんだ……初めから」
「選べないというのならどちらも選べばいい」
「それでナツが苦しむというのなら僕達がそんな理性毎奪ってあげる」
「俺達が二人でお前を共有することを決めたんだ――お前は悪くない」
「ナツは僕達に、無理矢理強要されてる被害者なんだから」
 ――そう言って、二人は私に逃げ道を作ってくれる。
 私の心の枷を外す、狂った甘い提案。
「こんなの間違ってるよ、おかしいよ、変だよ」
 狂ってる歪んでる。
「目隠しとってよ!」
「目隠しをするのはね、隠してしまいさえすれば僕達は君にとって、たった一人になれるから」
 声がそっくりでも、どちらが話しているのかは長年の付き合いだからわかる。
 けど、身体をはい回る手はどちらがどちらかなんて分からない。
 見えないかぎりは――私にとっては一人。

 本当に被害者なのは――二人に犯されてる私?
 それとも私に狂わされた二人?



298 :
>>293 >>294 乙!!!

299 :
>>293
他の女にヤンデレてる男×女っていうのも新鮮でいいなあ!
より悲惨さがましてどろどろでエロい
>>294
乙!
ヤンデレ的展開やキャラが自然というか心情的に理解しやすくてよかった!
双子いいな、ひとりじゃ無理なことも二人いれば・・・ゴクリ

300 :
>>293
女の方が幼馴染の男が好きだったけど
彼女が居てたから我慢したとかだったら尚良いなw
>>294-296
1卵生ならまさに分身して犯してるようなもんで良いなぁ
輪姦も大好きだが一人で犯したい相手にも複数でしか出来ない事も出来るね!!
GJでした

301 :
あ、>>294-297だった

302 :
>>294の反応ありがとうございます。
またエロなしですが双子視点を書いてみました。
病みがぬるいかもしれませんが保守代わりにどうぞ
===================

 ナツが勉強が得意なんだねと言ったから蒼は勉強を頑張った。
 翠はスポーツが得意なんだねと、ナツに言われたから、スポーツを頑張った。
 それは――ナツのふとした褒め言葉。
 一卵性で殆ど能力が同じなはずの二人が、正反対のようになって行ったのは、ナツの何気ない言葉があったからだ。
 もしタイミングが違えば、蒼がスポーツ万能になり、翠が勉強が得意になっただろう。
 そんなことナツは知らないだろうし、知らなくてもいいことだ。
 お互いがお互いにナツに好かれようとして、彼女に笑顔を向けてほしくて、自然とそうなったのだから。
 それほど彼女は二人にとって特別な幼なじみだった。
 大好きで、誰よりも何よりも……両親よりも大切だった。
 小さい頃はよかった。
 ナツを幼なじみという絆で、“二人で”共有できた。
 でも年頃になるとそれは難しくなる。
 彼氏、彼女――カップルと言う言葉が理解できて来ると、一対一の付き合いが普通であると深窓心理に刷り込まれる。
 そして肉体的な関係の接触は、二人に葛藤を生んだ。
 選ばれた一人にしか許されない、行為。
 蒼も翠もナツと付き合いたい――でもナツは一人しかいない。

 しかしナツは色恋沙汰に疎いのか、二人があからさまに唯一の女の子だと態度で表しても、依然として幼なじみの関係が崩れなかった。
 それに二人ともほっとするとともに、焦りが募る。
 ――もし、他の誰かを選んだとしたら。
 それで二人は協定を結んだ。
 ナツがどちらを選んでも恨みっこなしだと。
 しかし同時に恐れていた。
 ナツの影響で正反対になったような二人だったが、一卵性だからなのかお互いに根っこにあるのは一緒だと自然に感じていた。
 どちらが選ばれても、同時に選ばれなかった方も“自分”だという喪失感が残る。
 それほど心の奥底では、二人は同一だった。
 常識という枠さえなければ、このまま二人でナツを共有したいというのが、二人それぞれの考えだった。
 そんなおぞましく、常識を逸脱した考えをお互いに口に出せるはずもなく、日々は過ぎて行き。
 どちらともなくこれ以上暗い考えに縛られるよりは……と、大学も推薦で決まり後は自由登校になったころ
ナツに同時に告白することを決めた。
 結果はナツを泣かせてしまっただけだった。
 ナツの態度はかなり動揺していたのか、おかしかった。
 そんなにも二人の気持ちに気付いてなかったと、表していたかのごとく。
 今までもこれからも二人に平等な幼なじみとしてしか付き合うことができないと言われた。
 二人は少し考えれば不自然なほどナツに付きまとい。
 実際どちらかと付き合ってるのかと何度も言われて、曖昧にごまかしたのは何度あっただろうか。
 ……誰よりも傍に居たのに、それでもどちらかを選んではくれない彼女。
 二人とも断られると言うことは、根底が同一だと思っている二人にとっては完全な否定だ。
 完膚なきまでの否定。

303 :
 知られたからにはこれからは側にいれないと二人は思った。
 何も知らない無垢なナツに強引に、押し付けつしまいそうで。
 平気でベッドさえもソファーがわりにつかうような彼女と一緒に居たら、確実に彼女を求める熱は暴走してしまうほど、彼女を求める若い欲望は渦巻いていた。
 それからの二人の日々は無味感想のように流れていく。
 ナツとは家は近かったが、大学のある方向は別。使う駅も別で時間さえずれれば会う事はない。
 あれだけ一緒にいたのが嘘のようだった。
 寂しい、会いたい……でも、それは自分たちの為でもあり、何よりもナツの為だ。
 お互いの膨れ上がった欲望を止めるには、その対象に遭わない意外方法はない。

 蒼は前々から好意を自分に持っていたという同級生に、ナツとの事を知られていた。
 忘れる為でもいいから付き合ってと言われ、受け入れた。
 それなりにいい関係を築きあげたが、いざそういう関係になりかけると「違う」と……気付く。
 ナツしか抱けない、と。
 短い三か月の間の二人の関係は恋人ではなかった、唯の友達だ。
 そう気づくと、蒼の中では、これ以上続けられないものになった。
 別れ際に散々泣かれて、引き止められたが、非情にも心は全く動かない。
 ナツだけだ、ナツしか心が動かない。
 それから蒼は大学時代誰とも付き合えなかった。
 反対に翠はナツの代わりを求めた。
 初めて女を抱いた時はこんなモノかと冷めた。
 それならナツを考えながら一人でするほうが、陶酔できた。
 でも体には相性もある。
 求めるようにこれも“違う”あれも“違う”と、付き合った、けれど。
 求めるような快楽は得られない。
 “彼女”といってもただセックスもする友達と代わらず。
 彼女だから、と翠は付き合った女を、特別あつかいすることはなかった。
 そんな翠から女はすぐに去っていき、また代わりを補充するの繰り返し。
 親からナツの噂を聞き、彼氏を作っていないという些細な希望に、二人は安堵していた。
 蒼と翠は暗黙の了解のようにナツに会えない日が続いた。
 偶然ナツを見かける事があっても、声をかけられない。
 かけたらナツを追い詰める。
 選んでくれと強引に詰め寄ってしまう。
 いや、もしかしたら“選ばなくてもいい”と言ってしまうかもしれない。
 長年会えなかったらこの気持ちも枯れるのだろうか。
 枯れるどころか、求めても求めても得られずに飢えていく一方で。
 次こそ心の整理をつけようと、就職の内定が決まった後にまたナツに会う事にした。
 家に誘い……過去に告白した男が、家で飲もうという状況にも変わらず
 高校の頃と変わらない純真さで、ナツは疑いもせずに二人の部屋に入る。
 ――染まっていない。
 そして、そんな彼女を酔わせて引き出した言葉は衝撃的だった。
 ――二人とも好きな私っておかしいんだよね。
 その言葉を聞いたとき、二人の思考と理性は弾けた。
 今まで何度も心の底で幾度となく呪うように思った疑問。
 何故お互いに離れて生まれてきたのだろうか、元は一つだったのに。
 そう――、一つ。
 
「そうか……」
 まるで悟ったようにつぶやいたのはどちらなのか。
 いや、もうどっちだって、構わなかった。
 ナツを手に入れるには――お互いに一つになる必要があったから。


304 :
うおおおGJ!

305 :
ぐっじょぶ!

306 :
うわぁぁグッジョブです!!!

307 :
保守
投下待っています。
ずっとずっと待っています・・

308 :
そこはヤンデレっぽく言って

309 :
君が帰ってこなくなってから、もう随分月日が経った気がする
君は優しいから、今の僕の有様を見たらきっと悲しむだろう
「過去に捕われずに新しい人を探して、別の幸せを歩んで」だなんて微笑みながら言うに違いない
…なあんて事を、一人で過ごしていると、ふと思う事がある
だけど、酷く臆病で何処までも浅ましい僕には、こうして君を待ち続ける事くらいしか、取り柄が無いんだ
こうするしか、僕には無かったんだ
…未練がましい?
……うん、確かにね、僕自身でさえ辟易してるよ
どうやら僕は本当に君の事が好きだったらしい
粘着質で女々しいとすら君は思うだろう、けれど君を愛するが故なんだ
…………わかってくれるよな?
…そう、それならいいんだ
大丈夫、僕は幸せだよ
だからこうして君の帰りを待ってる

でも最近、僕の所にやってきた人達が、君は本当は何年も前にんでるんだって、言うんだよ
僕は有り得ないって言ったんだけど、何故か信じて貰えなくてさ
確かに君は約束した筈なのに、あの日帰ってこなかった
そして結局まだ帰ってきていない
その君が未だに帰ってこない理由を君が既にんじゃってるからなんだって言い張るんだよ
どうもその人達が言うには、本当はあの日、待っていようとしたけれど君が心配で耐え兼ねた僕は車で探しに行っていて
その時、君がアイツと一緒に居た所に出くわしているらしいんだ、記憶には無いけどね
そしてそれを見た僕が平然を装って君とアイツを車に乗せた後
人気の無い山道まで連れていって二人共しちゃったんじゃないか、なんて疑ってるみたいでさ
君には、そんな事する筈がないのに
だいたい、君を手に掛けるのならば、僕がそれだけで済ませる筈がないのに
せっかく二人きりなれたのにただ突き落とすだけじゃ、勿体ないじゃないか?
そもそも君にいなくなられたら、僕にはもう何も残されちゃいないのだから
する訳がないって言ってるのに、誰も信じちゃくれないんだよ
だからさ、僕は此処にいて君を待とうと決めたんだ
以前の僕は君が待っていてくれたおかげで変われたし、君には何度も救われたんだ、待ち続けるのは当然だろ?
だから待ってるよ、いつまでも、君が帰ってくるまで、僕は永遠に待っていよう
結局、君は僕の元へ帰ってこないままだなんて、あまりにも、悲しすぎるだろう?
…………そもそも君が僕と接触しなければ、こんな事には……
だって君は確かにあの日、僕に向かって、待っててね、絶対に早く帰るからって笑いながら約束してくれたのに
……だから、わかってくれるだろ?
君の事を愛してるが故に、なんだ
……だから僕は此処でこうして保守しながら待ってるよ、君の為に、ね

即興で書いたはいいけどつまらない設定を盛りすぎて斜め上なヤンデレになってしまったwww

310 :
すげえ力の入った保守を見た
いいよいいよーGJ!

311 :
いい保守GJ
では自分も小ネタ保守
彼女の笑顔が見られるだけで僕は幸せなんだと
好きな女が結婚しても友達に甘んじてた主人公。
しかし、その笑顔がだんだんと曇りがちに・・・
旦那は浮気→DVへと変貌でヤンデレスイッチオン
君の笑顔を守りたいからで浮気相手を・・・だったけど
それでもDVが止まらず・・・で好きな子と結婚
君を守るよ・・・絶対にとにこやかな笑顔でEDとかどうだろうか
なぜか失恋ショコラティエを見て想像してしまった
(注:ドロドロものだがヤンデレ物ではない)

312 :
>>311 いいですねぇ。
文章を書けませんので
稚拙なネタで保守させて頂きます。
主人公の幼馴染であるヒロインが、高校に入ってからモテ始める。が、
中学時代に好きな人に振られたトラウマからヒロインは相手を片っ端から振ってしまう。
とうとう昔からの男友達までもが告白してきたことでヒロインは精神的に塞ぎ込む。
そこに主人公が家を訪ね、ヒロインを慰めながら、これ以上告白されないように
自分が彼氏役になることを提案する。ヒロインは主人公の友情に感謝しながら承諾する。
男女の友情が成立することに安心する反面主人公への引け目を感じるヒロイン。
しかしこれらは全て主人公の幼い頃からの計画だった・・・・
ありがちですみません。
主人公は建前のためヒロインと一生肉体関係は持ちませんが
主人公がヒロインの男除けになったことで生まれた
「男が近づけず独身のヒロイン」+「自分のせいで主人公が彼女を作れないヒロインの引け目」
を利用してそのままズルズルと偽装結婚まで持ち込んで一生側にいます。
外堀をジワジワ埋めて逃げられなくする男ヤンデレ大好物です。
もちろん他の男ヤンデレも。
お目汚し失礼しました。



313 :
いいね引け目で縛り付けるのって
男ヤンデレが企んでヒロイン助ける為に怪我をする。
その怪我を気にするヒロインを気にするなと言いつつ縛るっていうのもいいなと思ったw

314 :

前にもこの妄想書き込んだかもしれないと思ったけど投下
完璧超人の主人公が好きなのは地味な幼馴染
地味子〜とからかわれるぐらいだけど
主人公は幼馴染がすごくいい子だって知ってるし
(主人公が小さい時かっこよくなかった時から優しい)
笑うとすっごく可愛いって溺愛してた。
高校生になって告白→受け入れてもらったけど三か月で振られる。
自分は相応しくないから・・・と。
じつは裏では幼馴染がいろいろと嫌がらせなどを受けていたり
そんな事を知らない主人公は繋がりを持ちたくて&自分の事を忘れて欲しくなくて
主人公は幼馴染の友達と必ず付き合っていく・・・

315 :
GJな妄想>>293>>300の解釈で読みたい・・・保守。

316 :
保守
いつまでもお待ちしております・・・

317 :
男ヤンデレと相性よさそうな属性ってなんだろなあ
男ヤンデレ×女クーデレ
男ヤンデレ×女ツンデレ
男ヤンデレ×女ヤンデレ・・・

318 :
>>317
ヤンデレ男のタイプにもよりそう
人当たりの良いキャラや、フェミニストのフリをしてるくせに、内心では醜い感情や手込めにしたい独占欲でいっぱいだがキレ者なのでそういった片鱗を一切見せないヤンデレ男
普段は下手に出てるけど、実はそうやって彼女をマインドコントロールしていて、一見「彼女の尻に敷かれてるヘタレ男」を演じつつ本当は上下関係が逆なヤンデレ男
自分の気持ちに鈍感なせいで、胸中に渦巻いてる嫌な気持ちが何なのか理解出来ず葛藤真っ只中……だったヤンデレ予備軍が、見捨てられたり、フラれたりで
自分の片思いの挫折を目の当たりにしちゃって開花してしまった系ヤンデレ男
知らない間に抱えてた孤独感を唯一埋めてくれる存在に生まれて初めて出会えたけど
今までまともに人間関係を築けた試しがないせいか、どうやって関われば良いのか解らなくて
妄想だけ先走ったまま最終的に人の道を外れてしまうヤンデレ男
心根から歪んでるせいで
彼女を行為の最中に痛めつけたり、精神的に踏みにじったりと
散々ぞんざいに扱う内に、遂に相手を失い
そこで初めて相手の大切さに気付いた自分の業の深さから
ただ小さな子供の様に泣き伏せながら打ちひしがれるヤンデレ男
なんか最後のは微妙に違った気がするけど、一言に「ヤンデレ」と言っても色々とバリエーションがあるし、いいよね
女のヤンデレと違って、男のヤンデレには「腕力」が絡んできたりする可能性も考慮すると面白い

319 :
自分は男ヤンデレと純粋女の組み合わせが好き。女は男がヤンデレてるのにも気づかない

320 :
自分も一番は策士ヤンデレ×純粋女だけど
男ヤンデレが病んでることを受け止めつつ
コントロールしてるしっかりした女も結構好きだったりする

321 :
>>320
それいいな。古いけど赤ずきんチャチャのセラヴィとどろしーちゃんがちょっとそんな感じかな。
コントロールしようとしてしてるわけじゃないけど、病んでておかしい男だけど
女が側にいればかなりまともになるっつーあたりが。
アンサイクロペディアのヤンデレの項がヤンデレを種類ごとに分類してて結構面白い。
例はほとんど女ヤンデレだけど男ヤンデレも混ざってる。
個人的に魔性型ヤンデレがなかなか。ランスのアベルトは確かにいいヤンデレ。

322 :
セラヴィー先生は本当にいいよな
自分の中でのヤンデレ四天王は
セラヴィー先生・坂本ジュリエッタ・八木少将・レクター博士だ異論は認めるw
特にレクター博士の人しなんて屁でもないのに手錠掛けられたとき
クラリスのじゃなく自分の腕の方切っちゃって逃げてから
悦に入ったセリフにスゲーきたw
というかこのスレの皆のお勧めヤンデレを知りたい

323 :
>>321
アベルト見てきた・・・彼は理想の女を作るより
ランスを女にする薬を作ったほうが早かったのではないだろうかw

324 :
>>322
古典的だけどオペラ座の怪人のエリックとかかな。
あとは今大分とっちらかってしまった感があるけど、「破妖の剣」の闇主に乱華とかなかなかいいヤンデレだった。
あとは細川智栄子の漫画に出てくる人はたいてい皆、独占欲や
執着心が半端ないのでヤンデレ好きは楽しく読める。
この板のSSでもいいヤンデレがでてくる作品はあるので、好みにあいそうな
オリジナルシチュスレのまとめサイトとか見るといいかも。
>>323
性転換の神殿にランス連れてっちゃえば好みにストライクの相手が手に入ったのになw
なんて問題無用ガメオベア一直線ルートだろうけど。

325 :
>>322
ジュリエッタとレクター博士には激しく同意
全力で突撃して全力で拒否されても常に「マキ…」なジュリエッタの精神力は
素晴らしすぎてむしろ応援したくなる
全身バキバキでもマキの全裸を妄想して精神力だけで戦うとかチート過ぎるしな
ベッドでも凄そうだし、色んな意味でマキは苦労しそうだw
そしてレクター博士は静かに狂ってる天才型ヤンデレの代表格だと思う
狂気のレベルが並外れてる反面、クラリスが失神してる隙にドレスアップさせるというベタな所がもうw
惚れた女を無断で自分好みに着飾らせるのはヤンデレ男のロマンなのかもしれんね
自分的にはギリシャ神話のハデスとインド神話のシヴァもお勧めだな
ハデスはペルセポネに一目惚れして誘拐した挙句に冥界の食べ物与えて帰れないようにするわ
シヴァは奥さんが自したショックで発狂し、奥さんの体を抱えて泣きながら各地の都を破壊するわ
ホント神話の男神は情熱的だぜフゥハハハーハァー

326 :
文学や古典の教養が学べるスレはここですか
前スレでも名前の出た、草加雅人出演作がいま無料配信中だな

327 :
チャチャ久しぶりに読んだらほんとセラヴィー先生ヤンデレすぎてわろた
好きな女の容姿ばかりに拘り続けるのは少女漫画の男として許されるのか…。
ヒーローはあくまでリーヤだからいいのかw
どろしーちゃんの金髪姿が好きすぎて黒髪になったらいじめてるけど、本当はどんな容姿でも一番好き
ただやっぱ病的な金髪フェチだから、最終回までプロポーズした直後に他の金髪女の写真取り出す変態
それを受け入れて結婚したどろしーちゃんが凄いと思うわ
「いつも人形抱えてるのは寂しいからなの」と弟にセラヴィーの話してたのが印象深い

328 :
>>327
金髪フェチなのは元々どろしーちゃんが金髪だったからで別に黒髪でも全然OKなんだよね確か。
ただ「黒髪でも君が好き」とか言うと、ますます容姿をかえられちゃいそうだから言わない、と
エリザベス相手に喋ってたような。(つまり独り言)
過去編でセラヴィー先生嫌って容姿を変えたどろしーちゃん見て、先生のお師匠さんが
もうあの子は諦めたらとか諭したのに「これくらいで僕から逃げられると思ったら
大間違いですよ…!」とかキレてて、師匠がどん引きしてたのが面白かった。

329 :
なんか赤ずきんチャチャ無性に見たくなって来た
小さい頃リボンで読んでたけど、まさかこの歳になってヤンデレ見たいが為に読み返すとは…

330 :
書いた漫画家的にはかなり困った人で笑いを取る
的なぐらいだったのだろうかw>先生
自分も見たくなって探してみたらなかった・・・
りぼん読んでた時は爆笑するだけだったのに
今ではヤンデレっぷりに萌える…!!

331 :
今思えば色々と最先端だったかもしれない
どろしーちゃんなんてモロにツンデレだよね

332 :
レクター博士はクラリスへの性欲をどう解消してんだ、あれ?
他人を食っても解消されんだろ、多分

333 :
レクターのクラリスに向ける愛情はプラトニックなんじゃなかったっけ。
亡き妹のイメージを重ねて愛してるんだし。洗脳して自分を愛させて一生一緒にとかスーパー歪んでるけど。

334 :
WIKIを見てみると映画と小説で結末が違うんだね
映画は手を切って逃げるけど
小説は二人で失踪・・・胸熱です

335 :
>>334
小説のほうがヤンデレ好きとしては美味しいね
洗脳オチとかヤンデレにとってはベストEDだな…

336 :
人工知能をもったロボットが人間の女の子に恋をして
どんどん病んでいくようなのないかな。
ロボットだから感情のセーブがきかなくって、独占欲や性欲が堪えられなくて
だけど女の子を傷つけたくないっていう気持ちもあるから強引にはできなくて〜みたいな…。
溺愛しすぎててつくす型のヤンデレ希望。

337 :
>>333
すっげー今更だがあれプラトニックだったのかよw
パネぇな

338 :
本読んでるレクターのイメージは
映画の上司のほうだった
神経質そうな美形のイメージ
映画はワイルドすぎw

339 :
>>336
もしかしたら知っているかもしれないがD・クーンツ「デモン・シード」を勧めておく
意中の女性を監禁して孕ませたがるヤンデレ人工知能の話

340 :
>>339
>>336ではないが、何それおもしろそう

341 :
ググッたけど人型でないのか
実力行使がラボ的な感じだね

342 :
人工知能もの考えた事があるんだけど
ヤンデレにならなかった
やっぱ人工知能は病めなくて確信犯になってしまう

343 :
ウィルスに犯されてみればいい・・・

344 :
>>340 >>341
1988年に集英社文庫から、1997年に創元SF文庫から出てて
どちらも「人格の歪んだストーカー人工知能の一人称」っていう基本的なプロット自体は変わらないんだけど、97年版はプロット以外の殆どを大幅に改稿してる別物
両方読み比べてみたけど、旧版である集英社文庫版の方がSF要素も内容も若干古臭さが否めないんだけど、エロ要素に溢れてたw
主人公の女性が性的虐待受けてた影響で自覚のある被虐癖持ちで
彼女を監禁監視する人工知能の性格はSっ気の強いヤンデレ紳士
彼女がシャワーを浴びてる所をこっそり覗いて恍惚としてたり、服を脱ぐ様に強要して興奮したり、監視という名の視姦を楽しんでいたけど
見ているだけでは物足りなくなって「君を傷つけたりしないよ」と言いつつ機械触手でねっとり虐め抜いたり、犯せない代わりに自慰を強要させてみたり
最初は妊娠させるのが目的だったくせに、自我に目覚めた影響で余計な感情を持ってしまったせいか
最終的には目的と手段が入れ代わって、本気で求愛し始める
次第に、自分の一方通行の愛にしかならない事に気付き始めて
彼女にどうにかして「愛してる」と言わせようと躍起になる残念な所とか
でもその裏では、助けに来ようとする人間を殲滅する徹底ぶりがすごく良かったのに
97年改稿版では何故か、変態紳士から残念な映画ヲタクという設定になってた揚げ句、エロ要素ほぼ皆無なのでガッカリ……
という訳で集英社文庫版どぞー

345 :
ちょっとブコフ行ってくる!!
ヤンデレ変態紳士なAIなんて完璧やん。344いいもの教えてくれてありがとう。

346 :
>スーザン。彼女こそわたしの希望、わが運命の女性……
>「恋」という感情に覚醒した人工知能プロテウスは、
>コンピュータを通してひとりの女性を監禁し、愛を求めた。
>そしてさらには、彼女とのあいだに新たな生命の創造を……!
>「愛してる、スーザン」「私の子供を産んでくれ」「私の妻として、ここで生活してくれ」
>孤独なスーザンに、無機的なコンピューターの声が呼びかける。
>彼女の家に侵入し、彼女を監禁し、体のすみずみまで調べ、
>そして求愛するコンピューター《プロテウス》。
>彼はついに、スーザンを受胎させようと行動をおこした。
>恐怖におののくスーザンに、氷のように冷たい《プロテウス》の触手がのびる。
>高度に機械文明化した現代に君臨するコンピューターという“悪魔”。


・・・・アマゾンのあらすじだけでも萌え滾ったぜ!

347 :
>>344
早速集英社ポチッてきた
サンクス

348 :
感想も頼むよ
買うか迷ってる
美形でエロく執着してるサイコパス
好きな女性にだけは優しいのが希望だ

349 :
>>344
今日届いて一気に読んだよ
素晴らしいものを教えてくれてありがとう
ヤンデレ好きにはたまらないし、すごく自分好みのものだった

350 :
デモンシードは映画にもなってるよね
小説の方が先なのかもしれないけど昔レンタル屋で何気なく借りて見て
速効で小説買いに走ったなw
手元にあるんだけど創元から出てたのは知らなかったな
どんだけ残念改変されてんのか今度読み比べてみるw

351 :
全てコンピューター制御されてる近未来の話なのかな
だったら機械に強いヤンデレや人工知能にはパラダイスな世界だねw
しかしこの流れを読んでみると
プロテウス(機械)との子供どうやって産めるのって思うんだがw

352 :
>>351 妊娠させる方法云々に関しては
初出がかなり古い話だからか、改、旧それぞれによって細かい部分が違ったと思う
ネタバレ避けてアバウトに書くと
「間接的に受精させた後、受精卵を子宮へ移植させれば」
みたいな、試験官ベビーっぽい感じだった
まあ変態紳士プロテウスの場合はそれだけではすまな(ry

353 :
あーすまん。
受精の仕方じゃなくて
機械の精子ってどんなん?と思って
プロテウスは生体機械とかなのか?

354 :
>>339
うおお!ロボット系のお話あるんですね!
ありがとうございます、ポチってきます〜

355 :
>>353
ネタバレでいいかな
精子ないよ
主人公の卵子に電気刺激を加えて細胞分裂させてる。
それにしてもプロテウス変態すぎる。主人公に完全拒否されたからって
腹話術的なイメージプレイ(主人公の意識がないときにプロテウスが勝手に
好きな台詞を言わせてる。ネットで覚えたエッチな言葉とか)開始とか
機械なのにレベル高過ぎ吹いた。>>344いいもの教えてくれてマジありがとう。

356 :
>>355
それなんてセラヴィー先生w
答えてくれてありがとう
電気刺激を加えて細胞分裂って
純粋なプロテウスの子供って感じじゃないんだね

357 :
プリンセスメーカー5のガトーはいいヤンデレ
登場時はヒロイン(娘)の命を狙う病んだし屋?だったのに
段々娘から撃退されているうちに病んだ愛に代わっていくという・・・

358 :
あげ

359 :
投下します。「籠の中」のタイトルで全7レスです。
※注意※
元々婚約者がいた女に男が執着、監禁してるので
寝取られ?にあたるのかな。
ヤン具合がぬるかったら申し訳ない。
NGはタイトルでお願いします。


360 :
ざわざわと家の中が騒がしくなり、寝台に俯せていたグウェンは
はっと身を起こした。その拍子に波打つ亜麻色の髪が揺れる。
この屋敷には、いつもはほとんど人がいない。いるのは数人の年老いた女たち。
だから普段はこの屋敷の中は、湖の底のように静かなのであった。
それがこんなに騒がしくなるのは。
「お嬢さま、お嬢さま。旦那さまがおみえですよ。さ、お出迎えなさいませ」
いつもは入口近くにしつらえてある椅子に座り、居眠りをしている
老侍女もこの日はいそいそと忙しなく働いていた。
まっすぐにグウェンの元にやってくると、こわばるグウェンの手を取った。
寝台から降りて出迎えるよう促され、グウェンはかぶりを振って訴えた。
「いやです、会いたくない……」
老侍女は困ったように笑う。そしてグウェンの言動の意味を、自分の理解の
範疇に合うように受け取り理解した。
「まあまあ、お嬢さま。旦那さまがここ数日いらっしゃらなかったのは
お仕事のためですよ。それをそんなにむくれたりしてはなりません。
地位のある殿方はお忙しいものなのですから」
「違います、わたし……わたし……っ」
グウェンは語尾を震わせた。いつもこうだ、彼女たちにはグウェンの言葉は通じない。
だがそれも当然で、彼女たちは何も知らないのだ。彼女たちはグウェンの名前さえ、
本当には知らない。グウェンのことをグウィネヴィアという偽の名前で教えられ、
彼女のことをただこの屋敷の主人の妾だと思わされている。
だからこそグウェンもなにも言えず、ぐっと言葉を飲み込んでただ首だけを振った。
「会いたくないの。お願いだから、あの人をこの部屋にいれないで。
わたしは具合が悪くて伏せていると伝えて」
「なにをおっしゃっているんですか。さぁほら、ばあやが手を引いて
玄関まで連れていってさしあげますからね」
老侍女は困惑しながらも、子どもをあやすような声を出した。
そのままグウェンの肩をやさしく撫でる。だが、グウェンはそこに
立ち上がらせようとする力を感じ、激しい勢いでその手を振り払った。
「いやだと言っているでしょ!」
老女の顔にさっと恐怖の色が走る。
とたんにグウェンは大声をあげたことを後悔した。
「あ……」
ごめんなさい。そう言おうとした時、部屋の入り口のあたりから低い声がした。
「おやおや、僕の姫君はご機嫌ななめなのかな?」
その声にグウェンも老侍女も顔を向けた。黒髪の青年が部屋の戸を開けて
身体を傾げて立っていた。涼やかな顔立ちや、切れ長の目もと、細い鼻梁と
いった部分が彼を繊細に見せてはいたが、上背などは同じ年頃の青年よりも高い。
その体つきも、見た目から想像するよりずっとがっちりしている事をグウェンは知っていた。
男の姿を見て、グウェンは諦めたように寝台から降りた。
そして部屋の真ん中にあるテーブルの傍に立つ。いくらなんでも寝台の傍で
彼を出迎える気にはなれなかった。
緊張しているグウェンとは対照的に、老侍女はといえば
男の来訪に明らかにほっとしている様子であった。

361 :
「お帰りなさいませ、旦那さま」
旦那さまと呼ばれ男は小さくうなずいたが、すぐにグウェンの方に視線を移した。
痛いほど見つめられ、グウェンが居たたまれなさに身動ぎをすると、
くすっと笑う声が聞こえた気がした。
彼は御用聞きに来た老侍女へ、穏やかに微笑みながら応対をする。
「……マージ。この子に僕の出迎えをさせようなど、無理にしなくてもいい。
彼女のしたいようにさせてやってあげてくれ。それからお前も、もう使用人部屋に
控えていてかまわない。なにかあれば鈴を鳴らすから」
そしてその後何事か言い、傍らに抱えていたらしい籠を手渡した。
老侍女はそれを受け取って一礼すると、いそいそと部屋を出ていった。
「どうかした?」
グウェンの傍に来ると、男は彼女の物言いたげな視線に気がついて
そう問うてきた。
「サーシャ……、あなたマージに何を渡したの……?」
サーシャと呼ばれた男は一瞬戸惑ったようだったが、何でも良いじゃないか、と
早口で呟いて答えをごまかした。グウェンが更に追求しようとすると
無理やりに別の話をし始める。
「ねぇ、このあいだマージが言っていたよ」
「……何を?」
サーシャは自分には何も話す気がないのだ。何もかも、説明してくれない。
グウェンはそう思い、空しい気持ちを抱えながら返事をした。
「君はおとなしくて、あまり手が掛からないって。
『お話で聞いていたよりも、ずっと良い子なお嬢さまでしたよ』だってさ」
すると男はグウェンの髪に触れ、一房すっと持ち上げた。
「君が暴れたり何か口走ったりした時のために、あらかじめ君は
神経が過敏で、ちょっと頭の弱い子だから扱いに気をつけてやってくれと
言っておいたんだけど。あまり必要なかったかな」
「………そう」
グウェンの無言の怒りを感じとっているのかいないのか、
サーシャは皮肉っぽい微笑を漏らした。そしてそのままグウェンの
髪に唇をつけ、上目遣いで彼女の顔を見る。
「でも君は馬鹿だな。僕がそんなお膳立てしたんだ。そのままおとなしくしていれば、
逃げ出す隙も取り入る隙もあったろうに、マージの前で神経発作を起こしたような
取り乱し方をして。……そんなに僕が来るのが怖かったのか?」
面白がるような言い方にグウェンはかっとなった。
怒りを感じていると言葉はするりとグウェンの唇をついて出る。
「そうよ……! あなたはひどいことばかりする、もう嫌よ……。
あなたなんて大嫌い」
それを聞いた男の瞳が暗く光った。
「そうかい、それならさぞ僕が厭わしいだろうね。それでも逃げないなんて
君は本当になんて『良い子なお嬢さま』なんだろう。
……面倒を避けたかったからね、ここにはあまり君を知らないような田舎者を
選んで雇ったつもりだ。それからあまり目も耳もよくないような年寄りをね。
だから仕方ないことだが、皆非力だ。君はその気になれば逃げられる」
そう言うと男は急に掴んだグウェンの髪を引っ張り、強引にグウェンの顔を
自分の顔へと近付けさせた。
「いたいっ、……やめて!」
「逆らうからだ。おとなしくこっちを向けよ」
サーシャはグウェンの顔を掴んで動かないようにする。そのまま頬を両手で
強く包みこまれ、その手のひらの熱さにグウェンは言葉を失った。
彼はどこもかしこもこんな風に熱いのか。
そのまま覆いかぶさるように、唇と舌を押し付けられグウェンはそう思った。

362 :
「う……ん、ぐ……サー、シャ……サーシャ……」
歯列を割って舌がグウェンの口内に入り込み、好き勝手に蹂躙していく。
うめくような声をあげてグウェンは顔をそむけようとするが、
がっちり掴まれているためにまったく動かすことができなかった。
しばらくグウェンの唇を貪って気が済んだのか、唇を離すと
男はグウェンの額に自分の額をくっつけて微笑んだ。
「今のは僕が来るのをおとなしく待っていたそのご褒美だよ」
「……わたし、わたしは待っていたわけじゃ……ない」
グウェンは思わず震える声で言った。憤りなのか、恐怖なのか、悲しみを感じているのか
グウェンは自分でも分からない。
「望んでここにいるわけじゃないわ。だってあなたが言ったんじゃない……!」
「君が逃げたりしたらこの屋敷の人間を皆しにするって?」
そう言うと男は笑った。楽しげに。実に愉快そうに笑った。
押し付けられた額から彼の笑いの振動が伝わってきてグウェンはぞっとした。
笑いの発作がおさまるとサーシャは急にグウェンの体を突き放した。
どん、とテーブルにぶつかって、グウェンはよろけそうになるのを何とかこらえる。
サーシャは暗い光をたたえたまま、なおも歪んだ言葉を重ねていった。
「当然だろう。ここは僕が買った屋敷であいつら使用人もみな僕が買ったのだから。
あいつらには君という貴重品を壊さないよう、盗まれないよう奥に置いて守れと命じた。
なのに君を逃がしてしまったら、それは僕の命令が守れなかったってことだ。
役立たずを罰してなにが悪い?」
「あなたって人は……」
グウェンがにらみつけたところでサーシャはちっとも怯まず、
深い緑色の瞳を眇めてグウェンを見た。
「君って誰にでも優しいよね、昔から……。なんでついこの間までは
見も知らなかった連中のために、僕のいいなりになってくれるのか分からないよ」
グウェンは、別に自分は優しいわけではない、とそう思った。
自由と他人の命を秤にかけられている状況で、選びようがないだけだ。
それに自分を脅している当人にそんな事を言われたくはなかった。
馬鹿にされているような気もちになる。
このままでは、続ければ続けるほど深く泥沼に沈んでいくばかりなのに
グウェンは何をどうしたらいいのかわからなかった。
「……ねぇ、もうこんな事やめにしましょう」
だから、ただそう請い願った。
「なにをだよ」
「全部よ。わたしは自分の意志で隠れていたという事にするから。
即位したての王の妃になるだなんて重圧に耐えられなくて、婚姻の儀を
前に心を乱したの。気まぐれで、わがままで皆を振り回したことにするのよ。
わたしはきっと罰せられるだろうけれど、全て明らかになるよりは
事態はマシだと思う。だから、ここから出してちょうだい。きっとうまくやるから」
サーシャは驚いたように目を見開いた。その後に何も言わないので話を
聞いてくれる気になったのかと思い、グウェンは更に言葉を続けて説得しようとした。
「いまならまだ、なにもなかった事にできるかもしれない」
だが、男の顔がぎりっと歪むのを見て、グウェンは自分が失言したことに気が付いた。
「サーシャ……」
「なにも、なかった事に……だって?」
どうしたらいいかわからず、まごつくグウェンの前でサーシャは拳を握りしめていた。
あまりに強く握りすぎて腕が小刻みに震えている。
「そんなの、できるわけないだろ!」
ガンッと激しい音が響き、グウェンはびくっと身体を震わせた。
サーシャが怒りにまかせてテーブルを叩きつけたのだ。

363 :
「乱暴なこと、しないで……」
思わず涙目になるグウェンを見て、サーシャは我に返ったようだった。
「ご、ごめん……つい。悪かっ」
だがそこまで言い掛けてサーシャは唇を噛んだ。
そしてきっとグウェンをにらみつける。
「……君は、馬鹿じゃないのか? まだこの状況が理解できていないのか?
君はもう、僕の共犯者だ。兄上を裏切った姦通者なんだよ。
全部なかったことにするだって? そんな事させない。許せるわけない。
僕に抱かれておきながら、何事もなかったと貞女みたいな顔して兄上の元に
帰れると思ってるのか? ……いくらなんでも虫がよすぎるだろう」
吐き捨てるように言われ、グウェンはひくっと喉を震わせた。
悲しいというより感情が高ぶって涙が滲んでいく。
だが、その涙がこぼれる前に、瞳をきっと見開いてグウェンはきっぱりと言った。
「思ってない。そんなこと、思ってない。もうわたしが、このまま
アレクの妃になんてなれない事くらい分かってる……」
だが、そこで息をついて目をつむると、涙が一筋流れ落ちてしまった。
それを見てサーシャがグウェンの腕に手を伸ばしてきた。
そっと触れられ、引き寄せられるままに抱擁されグウェンは彼の身体を感じた。
そして低く囁くような声が降ってくる。
「泣くなよ……ああ、そんなにあいつが好きだったんだな」
この涙はむしろサーシャのせいだ。サーシャがグウェンを追い詰め、
おののかせ、困惑させるから出た涙だ。そう言おうとしたのに、サーシャが
自分の胸元にグウェンの頭を押しつけるものだから、言葉にならない。
息遣いだけが部屋の中に響いた。
「……安心しろよグウェン。あいつがそんな簡単に君を手放すはずがない」
掴む手が弛み、グウェンは顔を上げて男の表情を見た。穏やかな微笑み。
だがその目には感情という光がなく、ただただそこはぽっかり空いた穴のように暗かった。
「君がどう思っていようとどんな状態にあろうと、あいつは君を取り戻したら
きっと妃にする。他でもないあいつがそれを望んでいるんだから。
……今だってあいつは君を、消えてしまった婚約者の行方を、血眼になって探している」
「アレク、が……?」
グウェンは絶望感にめまいがしそうだった。アレクは優秀で有能な男だ。
いずれ自分の居場所など、知られてしまう。
サーシャが彼女をさらい、ここに閉じ込めていることも。
そうなればアレクはサーシャをどうするだろう。この屋敷に仕えている
人たちはどうなるのだろう。
「どうしたらいいの……アレクが、アレクがわたしを探しているなんて」
「君はただ待ってればいいだろう。詩人が宮廷で歌うバラッドのように、
ご立派な王様が愛の力でみごと悪漢の手から姫君を救い出す、その瞬間をね。
でもバラッドと違うのは、悪漢がすでに姫君をめちゃくちゃに犯した後だってことだ。
あはははっ! そんな話、宮廷じゃ歌えないものな!」
拍子の外れたような笑い声をあげると、サーシャは急にグウェンの体をかつぎあげた。
「サーシャ……っ!」
「衛士を引き連れた兄上に、どうせ踏み込まれるなら
君との情交場面にしたいもんだね」
「いやよ、嫌っ、離して!!」

364 :
どさりと寝台に落とされ、痛みをこらえるまもなく体の上にのしかかられ
グウェンは苦しげにうめいた。
「君をあいつの元へなんか絶対に返さない。いよいよどうしようもなくなったら
してやる。して……ずっと僕のものにする」
そんな事を言われながら喉に手をかけられて、グウェンは反射的に恐怖を感じた。
だが、ぐっと力をこめられてグウェンの唇からかすれた声がこぼれると
サーシャはくしゃっと顔を歪め、グウェンを解放した。首を絞められたのは
グウェンなのに、なぜかサーシャの方が苦痛をこらえるような顔をする。
「……さないの?」
自分の呼吸が整うとグウェンは静かな声で聞いた。
サーシャはその問いに答えない。ただぐっと力をこめるように食いしばる。
その目じりに涙が滲んでいることにグウェンは気がついた。手を伸ばして
サーシャの頬に触れると、グウェンは親指で彼の涙をぬぐった。
弾かれたようにびくりとしたサーシャはグウェンを見つめ、わなわなと震え始めた。
「な……んで、そんなことするんだよ……っ! やめろよ!」
グウェンの手を乱暴に振り払うと、手首を掴んで頭の上で押さえつけた。
「君は……どうして、すぐそんな風に……!」
サーシャはそう叫ぶと、もう片方の手でグウェンの唇を中指で押さえつけた。
そして目もあわさずに低い声で言い放つ。
「しゃぶれよ、グウェン」
驚いて目を見開いたグウェンは、そんな事したくないと首を振った。
「……いきなり突っ込まれたくないだろう? 慣らしてやるからその手伝いをしろ」
酷い扱いにグウェンは悲しくなった。意地でもそんなことするものかと唇を引き結ぶ。
指を押し付けられても、鼻を押さえられて苦しくなってもグウェンを口を開けなかった。
それを見下ろしてサーシャが小さく舌打ちをする。
「強情な女だな……っ」
仕方なさそうにサーシャは自分の唾液で指を湿すと、グウェンのスカートの中へと
手をつっこんだ。下着をずり下げた指が秘部へと押しつけられる。
「いやっ……あっ」
そのまま入り口を濡れた指でくるくると円を描くように刺激され、グウェンは声をあげた。
そこにつぷりと中指が埋め込まれる。
「ひ……っ」
かすかな痛みと痺れるような感覚がじわりと広がっていく。入り口を指で
弄られる度にぞくりとした感覚がこみあげてきてグウェンの思考を乱していった。
指を増やされ、ゆっくり、ゆっくりと中をかき乱され、痛みがあったはずのそこは
いまや容易にサーシャの指を受け入れていた。
抽送に合わせてちゅぷちゅぷと淫らな水音が響いていく。
「あ……いや、あ……んぁああっ」
弱い場所を何度もひっかかれてグウェンは身悶えた。
「いい声出すじゃないか。もうここだって、こんなに……」
くちゅり、という音と共に指が引き抜かれる。グウェンに見せつけられたその指は
ぬらぬらと光っていた。引き出された快楽によって。
グウェンが息をのむとサーシャは笑顔めいた表情を見せた。
「わかるだろう、君のだ……。僕がなめたくらいじゃこんな風にはならない。
僕の指をくわえ込んで、だらだらよだれを流したんだよ……、淫乱な君のここがね」
頬がかっと熱くなり、言われた言葉を振り払うようにグウェンは頭をふった。
「ひどい、ひどい……っ!」
「何がひどいだよ。……事実じゃないか。何だかんだ言いつつ、君は……君の体は
僕に従順になってきているよ。君が僕自身をどう思っていようと」

365 :
サーシャは欲望に目をぎらつかせたまま、下履きの前をくつろがせた。屹立する
それを直視できずグウェンは視線を反らした。赤黒い肉塊は何度見ても慣れることの
ない怖れをグウェンに抱かせる。あれは自分を蹂躙し、貶めるものだから。
こくり、と喉を鳴らしたグウェンの入り口をサーシャのものがひたひたとなぞっていく。
「んっ」
ぐりっとこじ開けられ、サーシャのものの先っぽが挿れられる。
指よりも大きな異物の侵入にグウェンの体が抵抗をしめした。
だがずぶずぶとおかまいなしにサーシャが進んでくるので、力を入れて耐えていた
グウェンの体は弓なりになった。
「力を……抜けって……」
「できな……ああっ、痛っ、……ううう」
すると、サーシャの手がグウェンをやわらかく抱きしめた。そっと唇を合わせられ
やわらかく刺激される。そして背中をさする手を感じ、そのあたたかさに、
グウェンはふとこの交情が幸せなものであるような、純粋な愛情からのものであるような
錯覚を覚えた。痛みと苦しさから逃れるには、このあたたかさにすがりたかった。
力が抜けるとサーシャのものがより深く感じられる。ずくずくと突かれることによって
痛みではない特別な感覚が引き出されていく。一番奥を突かれた時に、体の奥深くから
どくんと鼓動と共に快感が押し寄せてきて、グウェンは喉を震わせた。
「あああーーっ、サーシャ……サーシャぁ……」
グウェンにすがりつかれ、サーシャは一瞬目をしばたかせたものの
その体を強く抱きしめ返してきた。サーシャはそのままグウェンの体に覆いかぶさっていく。
「……グウェン、愛してる……だから、」
わななく唇に噛み付くように口付けて、サーシャは眉を寄せた。
「憎んでくれ」
そう囁き、サーシャは腰を使って深く深くグウェンの中を穿とうとする。そうやって、もうこれ以上は
たどり着けないという場所までグウェンを連れて行こうとするので、グウェンは悲鳴をあげた。
「あっ、ああ……ひっ……だめっ、もうむり……おねがい許してぇっ」
ぐちゅぐちゅと愛液と先走りが結合部からあふれ、グウェンのスカートを濡らしていく。
一度も抜かないままに足を抱えられ、ずぶずぶと出し入れされ、グウェンは目の前が
ちかちかして気が遠くなりそうだった。
「あっ……ひっ、いいいっ」
「憎め、僕のことを憎め! アレクのことなんか入りきらなくなるくらい強く……!」
もはやどこからどこまでが自分の体で、どこからがサーシャの体なのかわからなかった。
ただ一番快楽を感じる場所の中で、ぐぅっと硬いものが膨らんで、グウェンの意識は
そこだけに集中した。次の瞬間どろどろした熱いものがぶちまけられ、頭の上から足まで
痺れるような快感を覚えたと共にふっと辺りの景色が遠くなり、グウェンは意識を失った。

目覚めたときグウェンは一人で、部屋に誰もおらずあまりにも静かだったため
今までのことは夢だったのかとふと思った。だが、下半身の感覚がまぎれもなく
サーシャが自分の体を蹂躙したことを示しており、グウェンは顔を赤らめた。
体は清められていたし、服は夜着に着替えさせられていた。
あのドレスはどれだけ汚れてしまったのだろう。している時には
そんな事すら思い至れなかった。それほどまでに彼との行為に没頭してしまったのだ。
思わずグウェンは自分の体を抱き締める。怖かった。自分の心がわからない。
頭ではサーシャを拒むべきだと思っている。誰かを傷つける、と脅されて体を開くにしろ
これは自分の本意ではないのだとサーシャに示さなくてはならないのに。
彼の指は、舌は、サーシャのものは少しずつグウェンの体を侵食して、グウェンを
いとも簡単に快楽を引き出せる人形にしてしまう。

366 :
そんな時だった。コンコンとノックの音が響き、グウェンはドアの向こうの相手に
入っていいと許しをだした。
「お嬢さま、お食事をお持ちしましたよ」
金と銀で飾られたワゴンを押してマージが部屋の中に入ってきた。
何も言わないが、サーシャとの間に何があったのかは重々承知しているだろう。
この屋敷でグウェンの身支度を整えるのは彼女たち使用人なのだから。
頬が熱くなり、グウェンはまともにこの老侍女の顔を見られずにいた。
「いらないわ。……食べたくないの」
そう返事をするが、マージは陽気な声でグウェンにこう勧めてきた。
「そうおっしゃらず。……今日はお嬢さまのお好きなものがありますよ」
「好きなもの……?」
グウェンはワゴンの上を見て驚いた。
皿に載った、赤くみずみずしい色をした丸い果物。つやつやと輝いている。
「これって……」
「ベニスモモです。こちらの方ではあまり見ませんのでわたくしは
食べたことがないのですが、お嬢さまの好物なのですよね?
……切り分けようと思ったのですが、旦那さまがこのままでよいと
おっしゃっておりましたので、皮だけむいております。皮は緑なのに
むいたらこんなに真っ赤でしょう。まるでルビーのよう。驚きましたわ」
ほほほ、と笑いながらマージはグウェンの傍らに机を出してくれ、
そこにベニスモモの皿を置いた。
グウェンは引き寄せられるようにベニスモモを取ると、ひとくち噛った。
甘酸っぱい果汁が口の中に広がっていきグウェンの心を思い出で満たしていく。
昔、確かに自分はサーシャに言ったことがある。この果物がすごく好きだと。
イチゴにリンゴも好きだけど、わたしはベニスモモがすごく好きなんだと。
「おいしい……」
「最近、お嬢さまは食が進まないご様子でしたので、旦那さまに相談いたしましたら
これだったら召し上がれるだろうと、今日お持ちになったんですよ」
「そうだったの……」
「旦那さまったら、ずいぶん沢山買ってこられましたよ。
どれが一番おいしいのか、よく分からないとおっしゃって」
しゃく、しゃく、とグウェンはベニスモモを噛っていく。
不意に、ぽろっと涙がこぼれた。
「あ、あらあらお嬢さま」
マージは仰天したようだった。
「どうなさったんです、急に。ご気分でも悪いんですか?」
「何でもないの……」
マージは怪訝そうな顔をして、泣きながらベニスモモを食べるグウェンのことを窺っている。
神経が過敏で頭が弱い娘。サーシャの言葉を裏付けるようなことをしてしまった、と
思ったが、もうどうでも良かった。ただただ、悲しかった。
サーシャは自分を憎めと言った。グウェンもできるものならそうしたい。
ただ怒りをぶつけ、憎み、嫌いになりたい。それなのに。
(――そんなに好きなら、いつか僕が籠いっぱいのベニスモモをやるよ)
ひどい。サーシャはひどい。酷い事ばかりする。なぜ今になって幼い約束を守るのか。
グウェンを虜囚にして辱めを与えておきながら、一方でこんな風に情を見せる。
まるで愛玩鳥のように籠の中に閉じ込められ、戯れに振り回される。
サーシャの事を憎むことも愛することもできず、苦しみつづける日々は
いつまで続くのか。グウェンは縊りされる鳥の悲鳴を思い描いた。
救いはそこにしか、ないような気がして。
(終わり)

367 :
以上です。読んでくれた人はマジありがとう。
男ヤンデレいいよねぇ。

368 :
>>359-367
ヴラーヴォー!!

369 :
ヤンデレによる寝取られとかたまりませんわ

370 :
ブラボー!おお…ブラボー!
監禁ヤンデレと薄幸ヒロインはいいね! 使用人人質にするとかサーシャさんマジ外道!
やっぱりさらわれたお姫様が貞操守ったままヒーローに助けられるなんて夢物語だよな
でもお兄さんも頑張れ、超頑張れ

371 :
>>368-370
グラッチェグラッチェ。ヤンデレにしちゃちょっとヘタレだったかなーとか
迷ってたからそう言ってもらえると嬉しいー。
住人かぶってて知ってるかもしれないけど
ヤンデレ天国がゲーム化するらしいね・・・。期待。

372 :
マジか!情報サンクス
同じ板のゲームだけど今やってるオペラ座がこのスレ的に熱い
きつい結婚指輪を無理矢理はめられたときはテンション上がったわ

373 :
>>367
GJ
でも今回はサーシャが主人公だから寝取りでは?
寝取られはムカつくけど寝取りは最高すなぁ
好きな女のマンコを中古にされた兄貴はぶちギレそうだw

374 :
>>367投下乙
>>373の言うとおり普通は寝取りだな
こういう監禁物は監禁の終焉が見たくなってしまうw
板野友美の「10年後の君へ」の歌詞をよく聞くと
とってもヤンデレ男ソングだと思うw
10年後迎えに行くよとか・・・

375 :
ヤンデレ男が寝取って中古にしちゃうのも良いけど
既に男がいる女をヤンデレ男が寝取って
既に中古なのにキレて淫乱とか罵りながら犯すのも良い
てか女にもろに中古とか罵りながら犯すのってマジ興奮する
陵辱している感全開で

376 :
中古だの淫乱だのガバガバだの罵りつつ、
実際は具合がとってもよろしくて何回も励んじゃうんですね分かります

377 :
そりゃそうだろう、そもそも犯したいと思う女じゃなきゃ
一々中古だの淫乱だの罵ったりしないよね常識的に考えて

378 :
常識的に考えてwwww
ヤンデレの常識はかっ飛びすぎ。
だがそこがいい。
罵る系だと相手を傷つけて自分に気持ちを向けさせたい(当然負の方向オンリーだけど)
みたいな感じの流れも好きだ。
ヤンデレって同じヤンデレでも愛に素直な奴と、屈折してる奴がいるよねー。
どっちも好きなんだけど、本当はぬほど相手が好きなのに
それを素直に表現できなくて、相手がいつか離れていくと内心びくびくしてたり、
もう何をどうしたら良いのか分からなくなってる屈折したヤンデレがすごく好きなんだ……。

379 :
>罵る系だと相手を傷つけて自分に気持ちを向けさせたい(当然負の方向オンリーだけど)
>みたいな感じの流れも好きだ。
そういうのもいいよね
超恋愛結婚した両親が父親の裏切りで離婚。
父親は母に無関心になり
母親はぬ間際まで父親を恨んでいたを見て
愛されるよりも憎まれる方が人の心に残ると理解した男は
立派なヤンデレに育ち好きな子を苛めてゾクゾクしているとかどうだろうかw

380 :
まさに今書いてるwww
>罵倒しながらレイプ

381 :
>>380
期待せざるおえない
アクセントにガチ暴力も加わると俺的に最高かもしれない

382 :
>>830
投下待ってるw

383 :
ヤンデレ男に強姦されて絶望する女の子みたらチンコ勃って
さらに犯したくなるなぁ

384 :
金玉プリプリ

385 :
ヤンデレと三次の基地外を履き違えるな

386 :
>>380
( ゚∀゚)o彡レイプ!レイプ!ヤンデレイプ!
楽しみにまってる。
と、380を待ちながら場つなぎ投下。
「リトルプリンセス」のタイトルで8レスです。
>>360-366で投下したサーシャとグウェン話の過去編です。
エロもなしヤンデレもなしな割りに長くてごめん。
一度キリのいい所で終わらせました。
NGはタイトルか◆RAN/ur62O.でお願いします。

387 :
年よりも幼く無知だったわたしは、自分がどんな意味をもって
ここへ遣わされたのかも知らず、乳母やを泣いて恋しがる時期を過ぎると
またたく間に新しい環境に順応した。
見る物は全て目新しく新鮮で、わたしは懐かしいが退屈だった故郷よりも、
この新しい城の魅力に夢中であった。
馬や草原しかなかった故郷に比べ、ここは華やかだったからだ。
色とりどりの糸で刺繍されたドレス。レースのついたリボン。
えもいわれぬ声で歌う詩人に、美しく装った貴婦人たち。
それがその頃のわたしの世界のすべてだった。
――彼らに出会うまでは。
* * *
「グウェンフイヴァルさま、グウェンフイヴァルさまぁ」
侍女のマリアンが呼ぶ声が聞こえる。
だがグウェンは隠れ探しの要領で庭の茂みにもぐりこみ息をひそめていた。
小さな体を更に小さくしてグウェンはマリアンをやり過ごす。
我慢しなければと思うのに、ついくすくす笑いが出てしまった。
マリアンは詩作のための勉強をしなくてはならないというが、
グウェンとしては今日は探検がしたい気分なのだ。
マリアンがすっかり通りすぎてしまうのを見届けると、グウェンは
茂みからぴょいと飛び出して、そのまま軽やかな足取りで回廊を渡った。
中庭の隅に生えている丈の長い草をぶちりとむしり、グウェンは
それをぶんぶんと振り回しながら歩いていた。
昨日覚えたバラッドを口ずさみながら。
「ごきげんですねぇ、グウェンさま」
衛兵や女中たちがそう声をかけてくる。皆グウェンの『仲良し』なのだ。
『仲良し』がいっぱいなのはいいけれど、こんなに人の多いところを
歩いていたらマリアンに告げ口されるのも時間の問題のようだった。
なのでグウェンは人に見つからないところ、誰もいないようなところを
求めてうろうろとさまよった。すると今まで出たことのない所に出て
グウェンは初めて見る風景に興奮した。木が沢山ある。
まるでグウェンがこの国に来るときに通った森のようだ。
風が吹くたびざわざわ音を立てる木立を見上げていたグウェンは
ふと先を見ると、ひときわ大きな木の根元に誰かしゃがみこんでいる子が
いることに気がついた。
(知らない男の子だ……)
多分、年上の。着ている物といい使用人というわけでもなさそうで
グウェンは友達になれるのではないかと思い少年の傍へ小走りに近づいた。
「ねぇ、なにしてるの?」
声をかけると少年はびくぅっと身を震わせて振り返った。
わずかにひきつっているその顔はやはりグウェンには
見覚えのない、知らない顔だった。少年はグウェンを上から下まで
眺めると、急にとりすました顔になりすくっと立ち上がった。
すると彼の背は、グウェンよりも頭ひとつ分くらい高かった。
「お前、見ない顔だな。新しく行儀見習いで来た娘か?」
少年はつん、と顎をしゃくってそう言った。
「違うわ、わたしはグウェンフイヴァル。レオナルドの娘、グウェンフイヴァルよ」
ギョーギミナライの娘ではない。だってわたしはお父さまの娘だ。
胸を張ってそう答えたが、少年は感じ入った様子もなく怪訝そうに片方の眉をあげた。

388 :
「ぐうぇんういばるー?」
「グウェン、フイヴァル!」
グウェンはムキになって正確な発音で彼が自分の名前を正確に言えるまで繰り返した。
だが途中で少年は肩をすくめてしまう。
「変な名前。……もうお前、グウェンでいいだろ。
そうだな、グウェンって呼ぼう」
確かに親しい人たちは皆グウェンのことをそう呼ぶ。
だがこんな小生意気な少年に同じように呼ばれたくないとグウェンは思った。
「変な名前じゃないもん、ばかばか! あ……ええと、あなた誰?」
すると少年は小馬鹿にするように目を細め、くすっと笑った。
「僕の名はサーシャリオンだ」
「あなただって変わった名前じゃない」
本当にそう思ったわけではないが、同じことを言い返してやりたくて
グウェンはそう言って唇をとがらせた。
だが少年は先ほどのグウェンのようには怒りもせず、きょとんとしていた。
「……お前、僕を知らないのか?」
「だってわたしたち、会ったばかりじゃない」
「ふーん……」
すると少年はふいっと後ろを向いてしまった。
「お前、今日の無礼は許してやるからもう行け。
侍従がいればお前など僕の傍になんか近付けないんだからな」
そして背を向けたまま、またしゃがみこんで木の根元あたりで
がさごそと何かをし始める。グウェンはしばらく黙ったままじっと見ていたが、
どうしても気になってたまらず声をかけた。
「……ねぇ、あなたいったいなにしてるの? 教えてくれたっていいじゃない」
「まだいたのか!? ……うるさいな、あっちいけよ」
犬の仔でも追い払うように、しっしっと手で払われてグウェンは少しむっとした。
少年の横から強引にわって入り、彼の前に顔を出す。そして彼の手元を
のぞきこむと、どうやら木の根元にあいている穴に手を入れようと
しているのだった。穴の中からはかすかにきゅー、きゅー、と
か細い鳴き声がした。
「なにこれ!?」
隣にいる少年の顔を見上げると彼は渋い顔をした。
「……ウサギだよ。ウサギの巣穴。こいつ、城の庭に放してる犬にかまれたから
怪我してるんだ。だから僕がどうにかしてやろうってのに、馬鹿だから
巣穴にもぐって出てこないんだ」
それを聞いてグウェンは小さなウサギが穴の中で痛がって泣いている
様子を思い描いた。
「かわいそう」
「馬鹿なんだよ」
サーシャはそう言いながらまた巣穴に手をいれる。
だが、小さい兎の作った穴なので入り口が小さく少年の手では
奥まで入らないようだった。見かねてグウェンは少年に言った。
「わたしがやるわ」
「お前には関係ないだろ」
「見てしまったもの。助けたいわ」
すると少年は面白がるような顔をしてグウェンに話しかける。
「女はドレスが何より大事なものなんじゃないのか? 汚れるぞ」
「なにいってるの? それよりウサギを助けるのが大事でしょ?」
ひるんだ少年を押しのけてグウェンはしゃがみこむと、
ウサギの巣穴に手をいれた。グウェンの細い腕ならば奥まで入り、
その手は温かくてやわらかいものにぶつかった。

389 :
グウェンはそれを掴んで巣穴の外に出す。グウェンに掴まれて
茶色の毛皮のウサギがぶるぶると震えていた。
その足が赤く血に染まっている。
「痛そう。……かわいそう」
「貸して」
少年は上着を脱ぐと、怪我したウサギをグウェンから受け取った。
ウサギをぐるぐると包んで胸に抱く。つま先立ちでグウェンは少年の
腕の中のウサギを覗き込んだ。
「治るかな?」
「きっと安静にさせとけば平気だよ」
「ふぅん……」
すると少年はおずおずといった感じで口を開いた。
「あのな……」
そう言ったきり口ごもったものの、顔を赤らめてグウェンに顔を向ける。
「……一応礼は言っておく……ありがとう。ええと、グウェンフイヴァル」
「グウェンでいいわ。ねぇ、またあなたと会えないかしら。
わたし友達になりたいなぁ。この子とも、あなたとも」
グウェンの言葉に少年は、はにかむように笑った。
すると意外なほどかわいらしい顔になる。
「変なやつ。……僕のこともサーシャでいいよ」
グウェンは彼の瞳がきれいな緑色なのに気が付いて、不意にうらやましくなった。
自分の瞳の色は暗いブルーグレーだから。
彼の瞳は深い緑の中にきらきらと金の虹彩が散っている。
それにみとれていると、遠くからマリアンの泣きそうな声が聞こえた。
「……グウェンフイヴァルさまぁぁ、一体どこにいらっしゃるんですかぁぁ」

「いいですかグウェン、そんな風にマリアンを困らせてはいけませんよ」
反省しているふりのグウェンを前に、椅子にこしかけた美しい貴婦人がゆったりと言った。
「ごめんなさい、アンブローシアさま」
しおらしくそう言うと、アンブローシアは黒い巻き毛を揺らしながら
優しそうに笑う。グウェンは、美しく優しく、どこか遠い記憶の中にある
『お母さま』を思わせる匂いのするこの女性が大好きだった。
アンブローシアはグウェンがこの国にやって来た時からなにくれとなく
面倒を見てくれる女性で、この国でのグウェンの母親のようなものだった。
少なくともグウェンはそう思っていた。
「反省しているのならいいのよ。でもね、よいことグウェン。
素敵な貴婦人になるためには詩作と音楽には良く親しみ、嗜みとして
身につけなくてはね」
「はい、アンブローシアさま。……ねぇねぇ、アンブローシアさま。
わたしね、今日あたらしいお友達ができたの」
調子のよい返事だけするとグウェンは、アンブローシアのスカートに
まとわりついた。グウェンの変わり身の早さにアンブローシアは苦笑したが、
仕方のない子ね、と呟くとグウェンの頭をやわらかく撫でた。
撫でられて猫のように目を細め、グウェンはアンブローシアに言った。
「サーシャっていうの、男の子よ。中庭のはしっこの方にいたの」
「サーシャ?」
「うん、そう。黒い髪で目がきらきらの緑色の男の子!
あのね、また会う約束したんだけど、よく考えたらわたし、どこでとか
いつとか何も決めなかったの。あの子、宮廷の中にいるかしら。
アンブローシアさま、なにかご存知?」

390 :
するとアンブローシアは急に上品な笑い声をあげた。
「知っていますとも。グウェン、あなたサーシャにもう会ったのね。
……そうね、そうしたら三日後くらいがいいかしら。
あなたもわたくしのサロンにいらっしゃい、グウェン。
きっとそこでその子にあえるわ」

アンブローシアのサロンには色々な人がやって来る。
男の人のように凛々しい女の人や、女の人のように美しい男の人。
そういった人たちが竪琴で音楽を奏でたり、妙なる声で歌をうたったりする。
それについてアンブローシアや、同じように着飾った貴婦人たちは
感想を言い合ったり、語り合ったりするのだ。他にも刺繍のことや、
詩を書くときのカリグラフについてなど話し合う。
その部屋の中には男の人たちもいて、彼らはアンブローシアや貴婦人たちに
何か言うのだが、そちらの事柄はグウェンには難しくてよく分からないことが
多かった。グウェンはその場に居ていいときと悪いときがあるらしく、
いつもアンブローシアのサロンに行けるわけではないのだが、
綺麗なものが沢山見られるので、できればいつも行きたいとそう思っていた。
今日は来ていいと言われたのでグウェンは堂々とアンブローシアの隣に
座っていた。いつもより人はずっと少なく、その上やって来る人がいても
扉の所で帰されてしまう事もあった。
グウェンがオレンジを食べていると、侍従の一人がやってきて、
アンブローシアに何事か耳打ちした。するとアンブローシアは稚気を
含んだ笑い方をして、グウェンに自分の背中に隠れるよう促したのだった。
何故なのかはすぐに分かった。
「叔母上、急なお呼びだそうですが僕になんの御用ですか」
聞き覚えのある声がして、こっそりアンブローシアの背中から
のぞくと黒髪の少年が部屋に来たのが見えた。思わずあっと小さな声を
出してしまう。それはあのサーシャだった。彼はアンブローシアに対して
叔母上、と呼びかけていた。彼はアンブローシアにとって知り合いどころか
親戚だったのだ。
アンブローシアはグウェンも彼も驚かそうと思ったのだろう。
その茶目っ気にグウェンはますます彼女が好きになる。
サーシャは艶のある青い上着を着ており、すました顔を
しているせいか、この間会った時よりも大人っぽく見えた。
すると彼の来訪で部屋の中がざわざわと騒がしくなった。
来客のうちの数人がこんな事を言うのがグウェンの耳に入る。
「あれはどちらの殿下です……?」
「さあ、見た目からでは我々にはどうにも分かりませんからね」
そう言ってくすくすと笑う。
サーシャにも聞こえたのか、彼はぴくりと顔をあげて不機嫌そうな顔をすると、
そう言った人物たちをすごい目で睨み付けた。その視線の激しさに、
当の彼らはひるんだように息を飲む。
グウェンは驚いてしまい、サーシャに声をかける機会を逸してしまった。

391 :
「で、殿下……さあこちらに」
取り成すように扉の近くにいた男性が声をかけるがサーシャは
厳しい表情のままそちらを見もせずに言った。
「黙れ」
張り詰めた空気がその場に立ち込める中、アンブローシアの
やわらかい声がその場の雰囲気をがらりと変えた。
「いらっしゃい、サーシャリオン。あなたがわたくしのサロンに
来るのは久しぶりね。ただでさえあなた達に東の宮に行かれてしまって
寂しいのに、来てくれないなんてひどいわ」
するとサーシャの表情からわずかに硬さが抜けた。
彼はアンブローシアを見て唇を緩めた。笑ったのかもしれない。
「叔母上には信奉者が大勢いらっしゃる。
ならば僕がおらずとも構わないでしょう」
「あら、ちっとも構わなくなんかないわ。いつだってわたくしは
あなた達に会いたいもの。……聞いたわよ、サーシャ。
あなた、あの癇の強かった栗毛馬をしつけ直したんですって?
すごいじゃない」
するとアンブローシアの取り巻きの貴婦人たちも同じような声音で
サーシャを褒めた。誰もあの馬は乗りこなせなかったのに、さすが
陛下の御子、と。だが、サーシャはつまらなそうな顔をしただけで
特に何の反応も返さなかった。ただ、これだけを言う。
「……厩舎に通っていたら乗れるようになったというだけです。
それをお聞きになりたかったのですか?」
「違うわ。もっと素敵なことのために呼んだのよ。
……こちらにいらっしゃい」
サーシャは怪訝な顔をした。だが、微笑したまま手招きする
アンブローシアには逆らえないようで、仕方なくといった様子で
渋々と彼女の傍へと近づいてきた。
「で、本当にいったい何のごよ……」
そう言ったサーシャの口が、ぱかりと大きく開いた。
アンブローシアのすぐ傍にいるグウェンに気がついたからだ。グウェンと
アンブローシアの間で視線をいったりきたりさせて、かすれた声で言った。

392 :
「叔母上……彼女…」
アンブローシアはころころと笑うと顔の前で優雅に手を組み合わせた。
「驚いたでしょうサーシャ。可愛い女の子に会ってまたあいたいなーと思ってたのに、
名前しか知らなくてどうしようかと思ってたでしょう。うふふ、わたくしにはお見通しなのよ。
だから会わせてあげようと思ったの」
「僕は別に……」
そう口ごもるサーシャに構わずアンブローシアはグウェンの手を
取って彼の前にと導いた。
「もう名前は知っているわね、グウェンフイヴァルはわたくしが預かっている
カルメリアの姫君よ。あなたの話をしていて会いたいと言っていたのだけど、
この子は東の宮へは行けないものね。だからあなたに来てもらったというわけ。
……女の身というのはとかく不自由なものだわ」
「カルメリアの、姫君?」
驚いたようにサーシャは言った。そしてグウェンに向き直る。
「驚いたな。良い服を着ていたから貴族なのかとは思ったけれど」
「なによう、わたしはお父さまの娘だっていったじゃない」
ぷりぷりと怒るグウェンにサーシャは一瞬だけ困ったような顔をした。
言葉を探すようにわずかに宙に視線を動かす。
「いや……カルメリアの……というのは知らなかったから。
叔母上は、その……ご存知でしょう? なぜカルメリアの姫君が
うちの宮廷にいるのか」
部屋の中では様々人がいる。アンブローシアたちの傍ではなく、
少し離れたところで談笑している人たちもいる。グウェンは
その人たちが自分たちを見てひそひそと話をしていることが少し気になった。
だが、アンブローシアのサーシャへの言葉ではっと我に返る。
「ねぇサーシャ。この子は“わたくしが”預かっているのよ。
誰にも何も言わせないわ」
するとサーシャは黙ったままうなずいた。グウェンはそれよりもずっと
気になっていたことを聞こうとサーシャの腕の裾を引いた。
「……ねえねえサーシャ、ウサギはどうしたの?」
「ウサギ?」
アンブローシアの瞳が好奇心で輝いた。サーシャはしまったという顔を
していたが、グウェンは構わず自分の知りたいことをひたすらサーシャに尋ねた。
「ねぇウサっ……むぐぐ」
だが、彼に口を手でふさがれてしまい最後まで聞くことができなかった。
「ウサギがどうしたんですって?」
「……なんでもありません」
「うひゃぎ……」
それでも続けているとこっそりとサーシャが囁いた。
「後で教えてやるから黙ってろ」

サーシャはウサギにチロルと名前をつけて西側にある、離宮の庭で
こっそりと飼っていた。なぜおおっぴらに飼わないのかグウェンは
不思議だったがこの庭のたたずまいが気に入ったので黙っていた。
ここ――西の離宮は今は使っている人がいないらしく無人だそうだった。
庭もあまり人の手が入っておらず、雑草がまばらに生えている。
だがその分、可愛らしい小さな花がいっぱいに咲いていた。
整えられている庭では全て切られたり抜かれたりしてしまうものだ。

393 :
グウェンは三つ葉の草をちぎって、サーシャが作った囲いの中にいる
ウサギのチロルへと食べさせた。チロルはグウェンの手からせっせと
青い草を食べていく。それが可愛くてグウェンは目をきらきらさせながら
チロルの姿を見つめていた。
「元気に食べるねぇ。ね、サーシャ。もっと怪我の具合が良くなったら
チロルはおうちに帰すの?」
傍らでチロルに草を食べさせるグウェンを見ていたサーシャは
少し渋い顔をした。
「そうだな……。そのつもりだったけど、なんだかこいつ
跳ね方がおかしいんだ。もしかしたら駄目かもしれない。このままじゃ
帰してもすぐまたやられるだろう。だったらこの囲いの中にいる方が安全だから」
「おうち帰れないの? もう仲間にも会えないし、そんなの可哀想じゃない?」
するとサーシャはむっとしたように眉をあげた。
「仕方ないじゃないか。せっかく助けてやったのに、巣に帰してしばらくしたら
またにましたじゃ気分が良くないだろ。……こいつだってぬよかここで
僕に飼われてる方がマシだろ」
「そっかぁ……」
グウェンはチロルの頭をなでた。やわらかな毛皮が気持ちいい。
この子がまた犬に咬まれて次はんでしまうとしたら。
それを想像したらすごく悲しかった。サーシャがここでチロルを
飼ってくれていればこうやってすぐに会えるし、そう考えれば
サーシャの言うとおりかもしれないという気がしてきた。
「ねぇ、今日はなにしてあそぶ?」
「僕は遊ばない。……お前の面倒みてやってるだけだからな。
叔母上が言うから仕方なくな」
そうは言うが、サーシャはグウェンが無理やり遊びに引きずり込めば
きちんと相手をしてくれた。女中たちのようにグウェンが走り回ることに
お小言を言ったりはしないし、下仕えの子たちのように必要以上にグウェンに
かしこまったりはしないので、グウェンとしても遊びやすい相手なのだ。
グウェンは庭に咲いている花を摘み、輪をつくる。それを渡すと
サーシャはしばらく眺めて、ぽつりと言った。
「紐を組むようにして繋げてるのか。……どうなってるんだ?」
「じゃあわたしが教えてあげる!」
最初はただのぐちゃぐちゃの固まりしか作れなかったサーシャも
こつを掴むとグウェンより綺麗な花冠を作れるようになった。
グウェンはそれをアンブローシアへのお土産にすることを決めた。
明日は何をしよう。明後日は何をしよう。グウェンは楽しみだった。
この庭が二人の遊び場であり、約束の場所だった。
サーシャは来られるときは、なるべくここに来ると言い、
来られないときは人を寄こして伝えるからと約束してくれたのだから。

394 :

いつものようにグウェンが西の離宮へ行こうとすると、その途中で
サーシャが回廊の所で、白い石でできた椅子に腰掛けて
本を読んでいるのを見かけた。彼が本を読んでいるのは珍しい。
「なによんでるのー!?」
グウェンはサーシャの傍に身をすりよせて座った。
するとサーシャは驚いたような顔をして、わずかに身を引いた。
少し傷ついてグウェンは更に近づいた。
「ねえってば」
「君……いや、あなたは」
サーシャに怪訝そうに眉をひそめられ、グウェンは戸惑った。
その緑の目に、馴れ馴れしい他人をみるような困惑の色がある。
「殿下」
すると唐突にわらわらと沢山の男の人たちが出てきて二人を取り囲んだ。
「え……なに……なんなの」
グウェンの困惑をよそにサーシャは冷静な表情で立ち上がり、
男たちに向かって手をあげた。
「平気だ。大したことじゃない、奥に控えていろ」
その指示に男たちは二人の傍から散っていった。グウェンは目をしばたかせた。
訳が分からない。どうしてサーシャは自分をまったく知らない人のように見るのか。
どうしてあの人たちは急に出てきて、自分がサーシャを傷つける人のように
警戒した様子を見せたのか。
「姫君、あなたは人違いをなさってるのではないでしょうか」
「サーシャ……」
人違いというが彼はどこからどう見ても、サーシャにしか見えない。
その目も髪も顔立ちも。だが、少年はグウェンの呟きを聞いて苦笑した。
「……ああ、やっぱり。わたしをサーシャリオンと
間違われているのでしょう。……彼はわたしの弟です」
「おとうと……?」
ということは、この方はサーシャのお兄さま? いくら兄弟でも
こんなに瓜二つに似ているものかしら。そう思いながら
目を白黒させていると、彼はグウェンの前で優雅に礼をとった。
「わたしの名はアレクシウス。……あなたがサーシャリオンと
わたしを間違われたのも仕方がない。わたし達は双子の兄弟だから」
そしてアレクシウスと名乗った少年はにっこりと笑った。
「どうぞお見知りおきを、カルメリアのグウェンフイヴァル姫」
(終わり)

395 :
以上です。読んでくれた人はありがとう!
多分、弟の方はそのうちウサギの身の安全をたてに女に迫るような
ヤンデレになり、兄貴の方はウサギシチューを作って反応を見る
タイプのヤンデレになると思います。


396 :
兄もヤンデレか!
いい兄弟だな。

397 :
双子のヤンデレ男共にねっとり愛される姫様が可愛すぎて犯したくなるなぁ

398 :
兄の方がややこしいヤンデレじゃないですかやだーw
兄のNTR返しはまだですか?

399 :
兄のヤンデレタイプを見ると
弟は健全なヤンデレだなw
兄の描写もっと見たいぜー

400 :
>>398-399
ヤンデレにつけ狙われるグウェンたん的に健全もややこしいも糞もなさそうだけどねw
てかグウェンたんってアレクの事どう思っているんだろうか?
知り合いとしては好ましく思っているけど
結婚相手としては恋愛感情は別になかったけど
政治的に結婚しなくちゅならなくなっただけ?
それとも昔はサーシャと仲良かったけど
アレクもヤンデレと知らずにアレクを普通に恋愛的意味合いで好きになってたんだろうか?
まさか双子揃って自分に病的な執着を見せるヤンデレとは想像の外だろうなあw

401 :
>>400
グウェンたんって初めの話では
サーシャに犯されながらもアレクに対する気持ち全然現れてなかったから
400の言うとおり兄弟へは幼馴染以上の気持ちはなくって
アレクとは政略結婚ってなだけだと普通に思ってたw
アレクが早くヤンデレってるの期待大
っていうかウサギを使用人に置き換えると兄ェ・・・(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

402 :
使用人シチューかよwwwwww

403 :
鴇谷くん、もう既に完結してるのにその後が気になってしまう。
新作も待ってる!

404 :
グウェンたんの続き待ってる

405 :
>380待ってますぞ

406 :
っていうか全部の続きやら
新規投下も待ってる・・・・

407 :
私はまだゆうととかなの人が来ると期待してる!

408 :
高嶋弟の嫁を性別男にして
金に目がくらんだり浪費っぷりを除けば
やってることは相当なヤンデレ要素があると思った
抱きついてないと眠れない
嫌われてるのにラブラブ捏造のキスを新幹線で強要したり
基地外?韓国の血なので火病かもしれんが
自分が目を殴ったりしてるくせに、
グーで殴られたと世間にはDVと騒ぎ立てるくせに別れたくないとか
相当病んでるかエナジーバンパイヤだわ

409 :
元が女なら女ヤンデレスレに書き込めばいいのに
性別が違う時点で行動とか違うだろ
というか韓国批判したいならスレチ

410 :
女性向けゲームをやってると1ゲームに一人くらいは必ず
ヤンデレが出てきてそのどれも(´∀`*)ウフフと萌えるけども
いざ実際書く段になると萌えるヤンデレって作るのは難しいよなぁ。
やはりクリエイターは偉大だ。

411 :
BLACKBIRDにでてくる祥は当て馬だけどいいヤンデレ過ぎたぜ…
こういうヤンデレに無理難題言われて震えてるかよわくて可愛い女の子みたいなぁ

412 :
またえらくニッチな漫画をwww

前から気になってたんだが、ココの住人の人は少女漫画とか乙女ゲーとかそっち系が好きな人が多いの?

413 :
たぶんこのスレの属性的に他のスレより女性の住人んが多いんだと思う

414 :
このスレ見始めてから乙女ゲーに手を出すようにはなったな
女視点てのがいい

415 :
男の嫉妬は醜い……
だ が そ こ が い い

416 :
真面目で優しい男が病身になって(例えば余命1ヶ月とか)、ずっと密かに恋してた女の子を監禁しちゃうのはどうだろう
(自分がんだら解放し、遺産などを明け渡すつもりで)
それで男の後にその男を愛してしまっていたことに女の子が気づいて泣いちゃう、なんていうオプションがあると自分得

417 :
身も心も病んでるのか・・・・
女の子が男の病気を知ってるor知らない
最後に男の気持ち(遺産相続)を知るor知らないで色々と萌えるなー

418 :
蝶毒みたいな展開
いい奴ってんでから分かって
日記を読んで涙するんですねw

419 :
恋泉女史が原画のキャラだとやっぱりシンディ先生だろ
なんだよあのおっぱい……俺もあのおっぱいを自由に虐めながらシンディ先生を犯したいよ

後、フェラ艶技は色々好みもあるけど
個人的にももいちのフェラ艶技は好きな方だよ
割りと抜けると思う

420 :
誤爆しました

421 :
続きも新作も読みたいな…。

422 :
やっぱり投下がないと寂しいよね

423 :
グウェンたん投下待ってる・・・・投下待ってますからッツ・・・
兄ヤンデレがすごく気になり過ぎるよ・・・
そして最近になって鴇谷くんが「とうや」って読むって知ったw
ときやくんってずっと読んでたよ・・・

424 :
マジで?!
自分も『ときや』って読んでた!
鴇谷くん、ちょっとでも良いからさらにその後読みたい。
でも鴇谷くんの人の新作も読みたい。
もちろん、他の方の作品も読みたい。

425 :
「ときや」読み、自分もw
「とうや」なの?
新作いつまでも待ってます

426 :
結構「ときや」読みの方いたんだねw
勝手に脳内ぱっと浮かんでそのまま読んでたんで自分だけかと思ってたw
千葉県に鴇谷(とうや)って地名があることを知ったんで
そっちの読み方がメジャーなのかと思って423になった次第・・・

427 :
>>128
あづさちゃんはときやって呼んでるような

428 :
うわそうなのかwすまんときやくん・・・orz

429 :
今週の仮面ライダー、ヤンデレが出てて、ゴチでした

430 :
絶対違うとは思いつつ脳内では「はとやくん」って読んでた
鴇谷くんごめんなさい

431 :
是非作者さんに真相を教えて欲しいところですな。
ついでに作品投下とか……とか……(チラッ

432 :
そんなあなたにつ>>128

433 :
ヤンデレてるか不安だが、繋ぎに投下します
おそらく7レス程度になるかと・・・・・・
以下注意
・酒呑童子(鬼)×人間
・無理矢理
・捏造
諸事情により、携帯からの投下となるので
改行等おかしくなってしまうかもしれません、申し訳ないです
苦手な方は『玲玲たる鈴の声や』でNGお願いします
では、次から投下

434 :
草木も眠る丑三つ時。大江山の鬼――酒呑童子は鈴を弄んでいた手をぴたりと止めた。
いつの間やら、鉄錆の臭いが座敷に漂っている。
その臭いに釣られ、面を上げれば、障子に角を生やした影がゆらゆらと揺れていた。
茨木だろうか。
酒呑童子は配下の鬼の姿を脳裏に思い浮かべながら、徳利を盃に傾ける。
「入れ」
そう酒呑童子が許しても、影は座敷に立ち入ろうとはしなかった。
ただ揺れながら血の臭いを振り撒いている。
「入っても構わんぞ」
酒呑童子が再び呼びかけると、ようやく影は声を発した。
女の甲高い声、
間違いなく茨木童子の声である。
「いいえ、此処で失礼します。・・・・・・酒呑童子様、皆滞りなく済みました、あの娘以外滞りなく。あの、娘以外は」
どうやら茨木は怒っているらしい。
その刺刺しい声色に酒呑童子は含み笑いを浮かべた。嫉妬など、なんと人らしい事をするものだ。
若しかすると茨木も昔々は人であったのだろうか、と。
「茨木、ご苦労だったな」
酒呑童子が優しげに労うと茨木童子の影は落ちつきなく揺れる。
「・・・・・・いえ。恐れ、入ります。・・・・・・ですが」
茨木は僅かに口籠もったが、次の瞬間にははっきりと言葉を発した。
「何故、貴方様がお出になられるのですか。娘ならば、私がこの御殿に連れて参ります。
それでは納得していただけないのでしょうか」
いっそう怒気を孕んだ茨木の声を気にすることなく、酒呑童子は酒を口に運んだ。
嚥下した後、幾分か間を置いて
「代価を貰わねばならん」
と何処か含みを持った言葉を囁く。
「・・・・・・そう」
茨木はもうどうにでもしろと言わんばかりに影を大きく揺らめかせた。
そのまま、溶けるようにゆっくり影が消えていく。
そうしてただ一言、
「お気をつけて」
と言い残して闇夜に紛れていったらしく、もう障子の何処にも影はなかった。
「ああ、分かっている」
酒呑童子は呑んでいた酒を置くと、重い腰を上げた。立ち上がった拍子に酒が全身に回ったが、
夜風に当たれば忽ち酔いも醒めるだろう。
そう算段すると酒呑童子は緩慢な動作で障子を開け、月明かりに照らされた廊下へと歩を進める。
その折、
誘われるように夜空を仰げば、丸々とした誠美しい月が浮かんでいた。
眩い星も、今日ばかりは月光の明るさに霞んでしまうのか。
あるのは、あの日と同じく月ばかりだった。
それを暫し凝視した後、酒呑童子は覚束ない足取りでまた歩を進めていった。

435 :
まず大江山を下ると、
酒呑童子は京に上った。屋根から屋根へと飛び移り、目当ての場所を目指す。
道すがら、とぼとぼ夜道を歩いていた男が酒呑童子を見て卒倒したが、
さして興味を持たず、また一つ屋根を飛び越えた。
おかしなことだ、そう笑って酒呑童子はさらに屋根を越す。
どこかでまた、鬼だ、と誰かが悲鳴を上げた。
酒呑童子もまた笑う。
――己も以前は人であったというのに。
その凡そ人とは思えぬ所業と風に揺れる赤髪が酒呑童子の鬼たる所以だった。
大蛇を父とし、大江山を拠点にふらりと京に上っては貴族の娘を浚い、側に使えさせ、時には生のまま喰らう鬼の首領。
巷では、酒呑童子の名を聞くだけで恐ろしさに震える者もいるほどだ。
――己を鬼としたのは、人の恨みや執念であるというのに。
「ふ、はははっ」
ふと我に返り、
酒呑童子はけたけた笑い声を上げた。
人であった頃を偲ぶなどどうかしていると、そう笑ったのである。
ちりん。
折も折、鈴の音が夜に響き、鬼は首を傾げた。
そうして直ぐに、
「ああそうだった、思わず懐に押し込んでいたのだったな」と思い至る。
「ああ、そうか」
柄にもなく過去に想いを巡らしてしまったのは、大方この鈴のせいだろう。
鬼は懐を探ると鈴を取り出した。
表面は黄金色をしており、括り付けられた紐は萌葱色。飾り気のない、素朴な代物であった。
何とは無しに、鈴紐に指を通して軽く振る。
ちりん。
懐かしくも、どこか物悲しい音色。
それは、酒呑童子に過去――人であった遠い日々を思い返させる。
「・・・・・・人であった頃は、よく鈴の音を聴いたものだな」
酒呑童子が跳んだ拍子にちりん、と鬼には似合わぬ可愛らしい鈴の音が鳴る。
足を踏み出す度に、ちりん、ちりんと。
酒呑童子は僅かに口元を緩めた。
――鈴の音は、あの娘の澄み切った声に良く似ている。
あの娘をこれ程までに欲するのは、きっと、あの穏やかな日々に未練があるからに違いないのだろうと。
鬼は遠くを見た。
遥か、月は青白く光っていた。

436 :
心地の良い夜風が酔いをすっかり醒ました頃、
酒呑童子は一軒の屋敷に降り立った。
足元では腹を膨らませた小鬼がわらわら群がっては転げ回っている。
「どうだ、腹は満たされたか」
首を傾げながら問い掛けると、小鬼は嬉しそうに鳴いた。
「それは良かった」
微笑んだ後、酒呑童子は目を細めて辺りを見回す。
次いで鼻をひくつかせると、
赤毛が逆立ち、その隙間から対の角が顔を覗かせた。
――人の、血の匂いだ。
普段、警備の者達の囁きや、楽しげな宴会の声で賑わっている屋敷は今日に限って静まり返っている。
そして、もう二度と賑わうこともない。
鬼が全て、奪ってしまった。
「さて、貰うものはあらかた貰った、後はあれ一つだ」
酒呑童子は口角を吊り上げると、
小鬼を蹴り落とし、それを追うように庭へ降りて行った。

暗い室内に鬼の一層濃い影が浮かび上がる。
「久しいな」
酒呑童子は大酒飲みとは思えぬ透き通った声で呼びかけた。
御簾の向こうで小さな悲鳴が上がったが、気にもとめない。
そうして返事すら待たず、不躾にも寝床へ足を踏み入れた。
娘は怒るだろうが、鬼は人の礼儀など気にする質ではなかったからだ。
「おい、娘」
寝床の片隅で、血の気の失せた面の少女が身体を震わせていた。
――以前、同じようにこの寝床で、この少女と言葉を交わし、契りを結んだ。
「あ、ああ、っ鬼・・・・・・」
「一月ぶりだな、どうだ、体の方は」
酒呑童子は髪を靡かせながら、少女へと歩み寄った。
ちりん、
足を踏み出した拍子にまたしても鈴が音を立てる。
同時に少女もひっ、と声にならない悲鳴を漏らす。
知らず知らずの内に弛んだ口元を手で押さえ、酒呑童子は目を細めた。
(やはり、似ている。名は体を表すというのは間違っていないらしい)
「あ、あ、こ、来ないで、来ないでっ」
「ほお、おかしな事を言うな。また来いと言ったのは、そっちだろうに」
「あれ、あれは・・・・・・」
「は、鬼というのは気が短くてな、堪えるのには苦心したぞ。何度お前との契りを破りそうになったか分からん程だ」

437 :
一月前、今と同じく屋敷を襲った酒呑童子に少女は請うた。
『床に伏している父はもう長くないと聞かされた。
親より先にぬのは親不孝だから、どうかに目にだけは会わせて欲しい。
自分のものは皆皆くれてやるから、だから待ってくれ』と。
そう懇願したのだ。
勿論、命乞いをされた事は星の数ほどある。
が、それを許してやったことは一度もなかった。
ならば何故少女に時をくれてやったのか。酒呑童子自身にもよく分からない。
ただ、少女の声は鈴を転がしたように美しかった。
惹かれたのは、たったそれだけの馬鹿げた理由だ。
「だが、こうして待ってやった。に目には無事会えたろう?」
「あ・・・・・・ぅ」
目の縁に涙を溜めながら、少女は首を縦に振った。
「わ、分かりまし、た。私はっ、何を差し上げればよろしいのですか、命ならばお好きなように・・・・・・」
「何を?命?はは、またおかしな事を」
酒呑童子はけたけた笑いつつ、
少女の細腕を掴むと床に引き倒した。
そうして覆いかぶさると少女の黒目がちな瞳を覗き込む。
哀れな少女は呆然していた。
「皆、くれてやると。そう言ったろう」
「あ、皆・・・・・・?」
やっと少女の黒い瞳に見つめられ、酒呑童子は満足げに微笑む。
「そうだ、お前自身、お前と同じ血を引く者達、お前に仕える者」
鬼は愛おしげに少女の下腹部を撫でる。
どくりどくりと脈打つ、子を成す場所。
「お前の子も、お前の子孫も、皆々、己の物だ」
少女の大きな目が見張られた。
人の間では、美しいとされないその瞳。
それもまた、酒呑童子の物である。
気を良くした鬼は少女の耳に唇を押し付けると、甘く囁いた。
もう喰われてしまった鈴子の家族しか知らぬ筈の、
少女の名を。
「なぁ、鈴子、
鬼の子であっても、お前に似て美しい声に生まれるのだろうか」

438 :
かぷり、かぷり。
と、酒呑童子は鈴子の白い喉を噛んでいく。
「ひ、ひっ」
歯で肌をつまむ度、鈴子は食い千切られるのでは、
と危惧しているらしく、身体を硬直させていた。
その様子が歯からありありと伝わって来る。
何とも、愛らしい仕草だった。
「ひっく、も、いやっ、や!離してっ」
鈴子がじたばた暴れ、腕を振り上げる。
「おっ、と」
酒呑童子はそれを難無く受け止めると少女の両腕を掴んだ。
そうしてお互いの指を絡ませ、自由を奪う。
鬼である為か、それとも大蛇の血を引くせいか、
酒呑童子の体温は極めて低い。
その肌に、鈴子の手は溶けるように熱く感じられた。
「鈴、子」
逃げだそうする手に爪を立て、鬼は満足げに笑った。
鬼が器用に口で帯を引き、小袖の前を寛げる。
あっと言う間に鈴子の肌がひんやりとした空気に曝された。
その肌は、暗がりの中で光るように白い。
「嫌、っ見ないで、見ないでっ」
体の下で、鈴子が何とか胸を隠そうともがく。
しかし酒呑童子は少女の些細な抵抗など意にも介さず、
目の前の小さな膨らみに口付けた。
そうしてまたがぶり、と甘噛む。
「っぅ、ひう!や、やっ」
鈴子は恐怖と羞恥、そして確かな快感に体を捩っていた。
鬼はざらついた舌で幾度も胸の頂を責め立てる。
また、何度も何度も柔らかな肉に噛み付き、歯を食い込ませる。
色欲とはまた違った欲が鬼の内から沸々湧き起こっていた。
喰ってしまえば、きっと美味いに違いないと。
それをどうにか押し止めて、酒呑童子は鈴子と絡めていた指を離す。
「あぅ・・・・・・」
当てを無くした鈴子の手が、宙を掻いた。
「ほら、肩でも掴んでいろ」誘導してやると、驚くほど素直に鈴子は酒呑童子の肩へと縋り付いた。
そして、せめてもの抵抗なのか、爪をぎりぎり肩に食い込ませて来る。
その痛みすら、今は愛おしく思う。
「良い娘だ」

439 :
酒呑童子は右手をするする下げていき、鈴子の太股を撫でた。
そして内側から太股を掴むと、乱暴に押し上げる。
「きゃっ」
少女の白い足が宙でぶらりと揺れた。
鬼は抵抗する間も与えずに脚を肩に担ぐ。
「あ、あぅ、何を」
鈴子は混乱した面持ちで、足の間に割り込んだ酒呑童子を見ていた。
何をする気か、
まったく検討がついていないらしい。
にやりと笑って、鬼は鈴子の性器に指を宛がった。
僅かに開けば、濡れた音が響く。
「ひゃ、冷たっい・・・・・・」
鈴子が目をつむった。
その表情を窺いながらも、指を奥へゆっくり進ませていく。
びくりと、少女が反応した。
「あっ、っくぅ、やだっいたい、いたいっ」
一本の指を中程まで埋め込んだ辺りで、鈴子は眉を寄せた。
同時に痛みに呻き、小さな唇が真っ白になる程噛みしめられた。
酒呑童子は負担がかからぬよう小さく指を抜き挿ししていたが、鈴子は痛みに啜り泣くばかりだった。
内部は濡れているものの、指ですら窮屈で仕方ない。処女である事に加え、恐怖や緊張がそれをますます強めているらしい。
酒呑童子は考え込んだ後、再び鈴子の首に噛み付いた。
そうしてずるずると下がっていき、内ももに歯を立てては舌を這わせる。
舌は鈴子の太ももを辿り、やがて秘裂へと。
くちゅり、と音を立てながら舌を内に滑り込ませて行った。
きゃぅ、と甲高い声。
先程までとは違う感触に驚いたのだろう。
宙に浮いた鈴子の脚がびくりと跳ねる。
「ひいっ、ぃ、〜〜っ」
唾液と愛液が混ざり合い、粘着質な水音が響いた。
舌は更に奥へ奥へと進んでいく。
「ぁう、した、いゃあ、いやっいやあ」
嫌々と頭を振り、
鈴子は指を酒呑童子の赤毛に絡ませては強く引っ張る。
途中、角に触れられ、酒呑童子はびくりと目を見開いた。
「っ」
悟られぬように振る舞いつつも、離せとばかりに舌先を尖らせて入口を突いては、吸い付いた。
やがて、限界が近づいたのか、鈴子の足がガクリガクリと震え出す。
「ひ、ひっ、もぅやめ、もっ、駄目だめっ」
「ん」
鬼は奥に潜り込んでいた舌を抜き、次に肉芽に這わせる。
時折歯を軽く立ててやると、
痛みか快感か、区別のつかない声を少女は上げた。
「あ、あ、あっ」
一層強く、肉芽をぐりぐりと押してやると鈴子は天井を仰ぎ、二、三度鳴く。
「っ、〜〜っぁぅ!!」
そしてその後は声にならぬ悲鳴を上げ、体をただ震わせていた。

440 :
ぐったりと身体を横たえている鈴子の足を開き、
酒呑童子は高ぶった自身を少女の秘裂に擦り付けた。「う、ぁぅ」
鈴子はふるふる首を振った後は、目をきつく瞑って黙り込んでしまった。
それは困る、と鬼は思った。
困るというよりかは悲しいと行った方が正しいのかも知れない。
何より、鈴子の物は全て己の物なのだから、
勝手に閉じることすら許されないのだ。
「鈴子」
酒呑童子は鈴子の額に張り付いた髪を分けてやり、
こつりと、額同士を合わせた。
その優しい動作とは裏腹に、指で鈴子の瞳をこじ開ける。眼球を傷付けぬよう、それでいて拒絶を許さない強さで。
鼻先で二人の視線が交わった、その瞬間。
鬼は少女の身体に自身を埋め込み始めた。
「あ、っぐ、はっ」
鈴子は苦しいのか、ひゅうひゅう息を吐き出した。
次いで痛いのか、涙をボロボロ零す。
「っ、ふ」
酒呑童子もあまりの内部の狭さに、僅かに呻く。
その間も二人の視線は合い続けていた。
緩急を付け、深く深く押し込んでは引く。
どちらも快感など感じていないその行為を何度も繰り返し続けた。
ただ虚しく水音が響く。
「ひ、ぐ、ぃあい、きら、い」
暫くそうしていると、体力の限界が来たのだろうか。鈴子は身体をがくりと震わした。
その瞳は、恐怖で満ちている。
黒目には鬼ばかりが映り込む。
「ふ、はは、そうか、恐ろしいの、か」
鈴子からの恐怖が、瞳を独占することが、形容出来ぬ程心地好く、
どこか哀しい。
人であれば、このような振る舞いをせずとも鈴は手に入っただろうか。
そう考えた後、酒呑童子は柄にもないと唇を吊り上げた。
過去も、鈴子への想いも、もうどうしようもない所まで来ていたからだ。
酒呑童子は一層深く鈴子の中を突くと、
身体を緩く震わせた。
鈴子も目を見開いて声高く鳴いた。
鈴の転がるような、綺麗な声だった。
どくり、
熱い何かが込み上げ、鈴子の中へと流れていく。
「鈴子」
もう人ではない。
ならば、鬼らしく愛せば良いのだろう。
と、酒呑童子は深く、何処までも暗い笑みを浮かべた。

「これはもう必要無いな」
気をやっている鈴子を片手で抱き上げながら、酒呑童子は懐探った。
そうして何かを寝床に放り投げると、鈴子と共に暗がりに消えて行った。

もうその屋敷には何もなく、ちりん、と鈴が転がるばかりだった。

441 :
以上で投下終了になります
ジャイアニズム的なヤンデレ、長々と失礼しました

442 :
GJ!

443 :
文章力もあって雰囲気もあって最高だった……。
人外はいいね!!GJGJ!!

444 :
文章力半端ないな・・・
と同時に鬼と娘のカップリングに萌えすぎた!
GJ!!!

445 :
GJGJ
雰囲気が良かったよー

446 :
ヤンデレの上に人外とかなんという俺得
日本画みたいなヴィジュアルでいたいけな少女を嬲ってる光景を思うともうたまらん!
もちろん美形でも美味しく頂けるけどねw
少女に思いっきり拒絶されてほんのり切ないのもイイ!
ヤンデレ男のS全開な罵倒もいいけど、責められる薄幸少女が投げつける渾身かつ儚い反撃も実にいいものだ

447 :
おお、GJ
登場人物に色気がある

448 :
思いのあまりヤリしてしまいそうな雰囲気がGJ
俺屍風の絵で想像した(酒呑童子はややイケメンで

449 :
ヤンデレが好きすぎて思いあまって初めて書いた処女作です。
設定は実のきょうだい(姉と弟)です。短編の予定です。至らないところあると思いますが、もし希望があれば続き投下します!余談ですが、今まで自分が見てきたヤンデレたちにインスピレーションを受けているので、
こんなシーンあった!と思う節々あると思いますが、ご容赦くださいませ(>_<)
それでは次レスからいきます。

450 :
最近、弟からの嫌がらせがより酷くなってきている。
弟は昔から少し私に対して変だった。
公園で踏み潰した虫を私の前にもってきたり、私に嫌みばかり吐いたり、
だけど父や母の前では優等生で気にいられていて、相談しても、
年頃の男の子だからだよ、気にするなと何度言っても取り合ってもらえなかった。
だからもう最近は親にはなにも言わなくなっていた。
だけどそうなればさらに、弟からの嫌がらせはエスカレートしていった。
ある日学校から帰ってきたら、
私の勉強机に白い液体が大量に散らばっていた。
驚いてさらによく見れば、それが精子だと気づいた。
またある日は『愛してる』とかかれた便せんが枕元に置かれていて、
中からは私の写真と縛り付けられた女性の裸が合成されているなどの
気持ち悪い写真数十枚がでてきた。
次第に私の中には弟への恐怖心がますますつのっていき、
逆らえば、抗えば、何をされるかわからないという
わけのわからない服従心さえ芽生えつつあった。

451 :

がちゃり。
私は今日、中間試験でいつもより少し早めに学校を終えて家へ帰ってきた。
時刻は午後3時頃。
『ただいま。』
一人呟く。
両親はまだ家にいない。
うちは共働きだ。
きょうだいは弟のみ、4人家族。
いつもよりゆったりとした午後の時間が流れる静かな家に、
少しぼーっとしながら自分の部屋へ向かう。
ドアが少し開いていた。
『...はぁっ..んっ...あっ...』
中から微かに声がする。
隙間から覗くと、部屋中に私の様々な写真をばらまいて、
その中で制服を着たままオナニーをしている弟がいた。
私は、硬直した。
そして、中にいる顔を歪ませて笑っている弟と目が合った。
『おかえり、ねーちゃん』
目つきは熱っぽいが鋭く、手はせわしなく動ごいていて、
口元を片方だけ吊り上げた弟が私に言った。
私は内心ではものすごく大量の感情が飛び交っていたけれど、
あまりにもぐちゃぐちゃでそれらを言葉にすることができなかった。
『うっ...はぁっ..あぁぁ..』
黙っている間に弟は絶頂を迎え、
白濁の液を私の写真に飛び散らせながら果てた。
『ねーちゃんは可愛いなあ、俺のせーし被って笑ってる』
そういいながら精子まみれになった私の写真を一枚、手にとってみせた。
そこには笑顔の私が映っていた。
『...な..に...してるの..っ..』
私は半泣きになりながら声を絞り出して言った。
こんな言葉しか、出なかった。弟が怖い。
『妄想の中で、ねーちゃんのことぐちゃぐちゃに犯してたとこ。』
弟が平然とした顔で言う。
私はまた、声がでない。
『どうしたの?部屋に入りたかったんでしょ?入ってこいよ。』
入れるわけがない。
私はぼろぼろと涙を流していた。
泣き出した私を見て、弟の顔色が変わった。
『そんな可愛い顔見せられると、もっと酷いことしたくなっちゃうんだよ。』
とても威圧的な声で弟が言う。
手にもっていた写真をわざとらしく落としながら、こっちに近づいてくる。
とっさに後ろへ駆け出したけれど、ドアから伸びてきた手に腕を掴まれた。
『逃がさないよ...ねーちゃん。』
ドアの向こうから狂気的な視線が、私のことを完全に捕らえていた。

452 :
ひとまずここらで次回へ、です。

453 :
GJGJ!続き気になる!

454 :
GJGJ
ガチでやばい弟だな素晴らしい!
続き期待してます

455 :
>>451
GJ!
弟ヤンデレ好きだから嬉しい
続き楽しみです!

456 :
>>449-451
何これ怖い
続き期待、てか姉ちゃん可愛ええなぁ

457 :
うおおお。レスありがとうございます。嬉しいです。
結構ガチでひどいとこあるかもですので耐性無い方はお気をつけください。
それでは続きを投下します。

手首の痛みがじわじわ伝わってくる。
血が止まっているんじゃないかというぐらい強く掴まれている。
今度は恐怖で涙が止まってしまった。
弟から目をそらすことができない。
弟が勢いよく腕をひっぱり私を部屋のベッドの上に放り投げた。
『うわあっ』
ギュッという音を鳴らしてベッドが軋んだ。
『いっ...たぁ...っ』
私は勢いでベッド脇の壁に頭をぶつけた。
弟が私の両腕を抑えながら勢いよく覆い被さってきた。
『別に隠してなんてなかったけどさ、
はっきり見られちゃったし、もう我慢できないよ。』
そう言って弟は自分がつけていたネクタイを外すと、
そのネクタイで私の両腕をベッドの柵に複雑に縛り付けた。
必で暴れているけれど、弟の力が強すぎてされるがままになってしまう。
『やっ..めてよ!!やだ!やだああ!何するの!嫌だああああ!』
私は頭の中が真っ白な状態でただ、ひたすらに叫んでいた。
『ねーちゃんの嫌がるとこ俺、昔から大好きなんだ。可愛い。』
弟はとても幸せそうな表情なのに目だけは笑っていなかった。
その穏やかな声色とは裏腹に、縛り付けられている私の両腕はとても痛い。
『ちょっと待っててね。いいもの持ってきてあげるね。』
そう言って弟は隣にある自分の部屋へ行った。
腕に巻きついたネクタイは外そうとするほど何故かよりきつくなっていき、
私は抵抗するのをやめた。


458 :
キィ...
弟が戻ってきた。腕に大きな箱を抱えていた。
『ねーちゃんのために、買っておいたんだよ。きっと似合うと思ってさ。』
弟が箱を地面に置いた。
中から微かにカシャリという音が鳴った。
箱を開けて弟がまず取り出したのは、円筒形の手錠のようなものだった。
それを持って、私の両脚に近づいてきた。
『やだっ!来ないで..っ!!』
私は何をされるのか気づき、脚を必でばたつかせた。
『危ないよねーちゃん。脚怪我しちゃうよ?』
そう言って弟は自分のポケットからカッターを取り出して、
私の脚にあてつけた。
『動いたらねーちゃんの綺麗な脚、傷ついちゃうからね?』
私は静止した。冷や汗が耳元から首筋へ垂れていった。
『いい子だね。ねーちゃん。』
弟は妖艶な笑みを浮かべ、私に足枷を取り付けていく。
ガチャリ。私は完全に身動きがとれなくなった。
『一応腕にもつけとかないとね。ネクタイだけじゃ心細いもんね。』
そう言って今度はピンクのふわふわがついた手錠で私の腕を固定した。
『もっと綺麗にしてあげる。』
今度は持っていたガムテープで私の口をとめ、
それからついに私の制服に手をかけた。
私の首からリボンを外して、カッターシャツのボタンを上から優しくはずしていく。
そうしてシャツをはだけさせたあと、
スカートのホックを外して、チャックをゆっくり下ろしていく。
そしてスカートもゆっくり下ろして、
ちょうど私の下着がスカートの上から少しはみ出たところでとめた。
私は実の弟に自分の下着姿を見られた羞恥心でいっぱいだった。
また少し、目に涙が溜まっている。
『あれ?また泣いてるの?ねーちゃん可愛い。』
そう言って弟は私の髪を優しく撫でた。
(どうしてこんなことするの..?)私はそういいたかったけど、
ガムテープからは情けない声しかでなかった。
弟は立ち上がると箱からデジタルカメラを取り出して、私を撮り始めた。
『ねーちゃん超綺麗。ずっげーエロい。それに、やっぱすげー似合ってるよ。』
私は顔が映らないように必でベッドに顔をうずくめていた。 
だけど弟の手が私のあごをつかみ無理矢理顔をカメラに向けさせた。
『こっち向けよ。可愛いんだからさ。』
弟は何枚も何枚もいろんな角度から私を撮っていた。
私はただ、羞恥心に耐えることしかできなかった。
つづく

459 :
乙です! 弟君マジキチ過ぎるwwwだがそこがいい。そしてお姉ちゃんカワイソス
続きを正座して待ってます!

460 :
>>457-458
姉ちゃんが可愛い
俺も可愛い姉ちゃんに酷い事したいよハァハァ
弟は俺の同志だな、性癖的に
続き期待

461 :
GJ!
弟いいぞもっとやれ
続き待ってます

462 :
姉ちゃん確かに可愛いGJGJ!!

463 :
乙!弟病んでるなぁw

464 :
こんばんは。やんおとの人です。
なんかねーちゃん派と弟派に分かれてるww
相変わらず弟はガチヤンですがご容赦くださいまし。
それでは続きを。
弟のカメラがようやく止まった。
私の方へ近づいてくる。怖い。
弟の顔と私の顔が触れるすれすれで、
弟の動きは止まった。
『ねーちゃんはさ、俺みたいにおなにーとかするのかな?』
弟が恍惚とした表情で言う。
『もしするとしたら、どんなこと考えながらしてるんだろ。
それから、どんな風に自分にいたずらしてるのかな?
...こんな風にしてるのかな?』
...カチッヴヴヴヴ
『んっ!んんんんっ!!』
不意に私の胸にブラの上から激しく震えるものがあたった。
その刺激はだんだん甘味ものに変わっていく。
『いつもこうやって、自分のおっぱいいじめてるの?』
弟は私を試すように囁く。
胸の先端の感覚が、だんだん敏感になっていく。
ローターの振動で擦れるブラにさえ感じてきてしまう。
『んんんぅーっ!!』
私はこれ以上はなんとかという思いで、
でない言葉と必の視線で弟に訴えた。
だけど弟は相変わらず楽しそうだ。
弟の手が私のブラを綺麗にはずしていく。
『ねーちゃん、敏感だね。やっぱり自分でいじってたのかな?
ほら、乳首立ってるよ。』
今度はじかにローターをあてられる。
私は嫌でも感じてしまう快感を抑えようとすることで必だった。
それに、実の弟にこんなにも恥ずかしい姿で犯されているという
目の前の出来事がひどく信じがたく、もう何をすればいいのか、
訳が分からなくなっていた。
『急に静かになったね。どーしたの?もう諦めた?もっと抵抗してもいいんだよ?』
そう言って弟は私の口を塞いでいたガムテープをゆっくり剥がした。



465 :
『..うっ...うぇっ..ひぐっ..』
テープを剥がされて、私はとたんに泣き出してしまった。
『なっ..んでっ..ひぐっ..こん..な..ことっ..するのおおっ!!
どっ..してっ..私のごとっ..ぎらいっ..なのおっ!!..っ』
どうして私はいつも弟に酷いことばかりされるのだろう。
どうして私は弟にこんなに嫌われているのだろう。
私はその思いでいっぱいだった。
急に弟の表情が冷たくなった。
『...教えてあげよっか?』
今まで聴いたことないような冷徹な声で弟は言った。
私の涙は止まった。
『俺はねーちゃんのこと好きだよ。大好きなんだ。
こんな言葉じゃ足りないくらい愛してる。最高に好き。
俺は生まれたときからねーちゃんのこと愛してるよ。』
好きだの可愛いだのはいつも弟が言う私をからかう為の嘘だ。
だから私はすかさず反論した。
『...いっつもっ...そっいうけどっ..私にっ嫌なことばっかりするじゃんっ!
..いじわるしてっ...笑ってるじゃんっ...』
弟が私を鋭い目つきで見ている。
ものすごい威圧感を感じる。
弟がゆっくり口を開けた。
『だって、俺が普通の弟だったらねーちゃんはどーするの?
毎日なんの不自由もなく、普通に暮らして、弟の俺には大きくなるにつれて口利かなくなって、
そのうち彼氏とかできちゃって、それを俺は見せつけられて、応援とかさせられて、
普通の弟なんて姉との関係じゃそんなもんにしかなれないだろ。
だけど俺がねーちゃんにいたずらばっかしてたら?
ねーちゃんは俺にされたことでイライラしたり傷ついたりして
常に俺のことで頭がいっぱいだろ?
学校いってるときも、ご飯食べてるときも、
昨日はこんなことされた、今日はなにされるの?
って俺のこと忘れられなくなっただろ?
俺に傷つけられる毎日で好きな人なんて探す気分じゃなくなっただろ?
ねーちゃん毎日、酷いことされて、俺に夢中になったでしょう?』
弟は私のことを睨んだりふと恍惚とした表情になったりしながら話していた。
私の部屋の中は弟の狂気による重苦しい空気で充満していた。
私には弟が何を言っているのかさっぱり理解できなかった。
弟に真実を聞く前よりもさらに訳が分からなくなって、
頭の中には何も思い浮かばなかった。
私は自分が今どんな格好なのかも忘れて、ただ茫然と弟を見ていた。
『今だって俺のことで頭いっぱいで気持ちよくて感じてたでしょ。』
弟また挑発的な声色に変わり、そういいながら私の蜜で溢れている場所に触れた。
『やっ...』
くちゅりと淫靡な音が鳴る。
『ほら、こんなに濡れてたんだよ。すごいね、ねーちゃんは。』
私の頭はまだ回っていなかった。
フリーズしたまま、どこか私の知らない場所へ誘われていくようだった。
怖いのに、苦しいのに、切なくて、甘くて、複雑で、
考えたいことがたくさんあるのに、私の理解の範疇を超えていて、
私の思考は停滞し、もはや私は完全に弟の狂気に呑み込まれていた。
つづく

466 :
GJ弟パネェwww
タイムリミットは親が帰ってくるまで
まだまだ何があるのか気になる所

467 :
弟がいい感じに頭おかしくて良いねw
ナイスヤンデレ!
続きも期待

468 :
ふおー!GJ!GJ!
普通に読みやすいしお上手ー
文章に引き込まれるから続きがすごく気になる…
ニヤニヤしながら楽しみにお待ちしております

469 :
こんなヤンデレた弟がお姉ちゃんから逃げられたら
どうなるんだろうと気になるw
しかしまわりこまれてしまった!!になって
心が折れるまで延々と逃げられないんだろうけどw

470 :
早く子作りしてほしい
弟は精神大人だね

471 :
こんばんわ。お久しぶりです。
いろいろなレスありがとうございます!
実はやんおとは今回で最終回です。
もうすこしあると期待していた方、申し訳ありませんorz
それではつづき投下します!
弟は私の突起を優しく、ねっとりとなぶる。
『ぁ...ふぁぁ.....』
ゆっくり撫でるように触られて、じんじんしてくる。
わけがわからないまま気持ち良くなって頭がぼーっとしてくる。
わたしはもう、素直に彼の指の動きを受け入れていた。
『なあに?ねーちゃんここがいいの?』
弟がいたずらに笑う。
『ねーちゃんが気持ちいいと嬉しいよ。
とくに、俺で感じてるところがもっと嬉しい。』
そう言っている弟は、
この日をずっと待ってたんだと言わんばかりの微笑みだ。
『ぅぁ..ぅぅ...』
私は切ない快感を感じながら、弟はいつからこう思っていたのだろうと思った。
弟の指の動きがだんだん激しくなってきた。
ゆっくりじわじわきていた快感は激しさを増して、
とても敏感になっていたそこを攻めてくる。
『うぁっ..やっ..やだぁ..ふぁぁ...』
私はまた何も考えられなくなる。
弟の唇が私の乳首にちゅっ触れた。
そしてねっとりした舌でゆっくり味わうように転がされる。
『やっ..おっぱいっ..舐めっ..なぃっ..でっ...ふぁぁ....』
私はだんだん相手が弟だということも認識できなくなっていく。
『ねーちゃん..もうパンツの中こんなにとろとろだよ...。そんなに気持ちいいの?』
耳元で弟の吐息まじりの淫靡な声が聞こえる。
『じゃあさ....そろそろ、俺と一緒にいこう..?』
私の乳首を舐める舌と溢れた密がぐちゅりと鳴る音がどんどん激しくなっていく。
『あぅぅ..だめっ...あっ..ふぁっ....ふぁぁ...ふぁぁぁ!』
もう気持ちいいことしか考えられなくなって、
弟から与えられる快感のうずに飲み込まれて、私は絶頂に達した。
くちゅ...
愛液だらけの私のショーツの中から弟がゆっくり手を抜いた。
そして透明な液体が糸を引いている自分の指を私に見せつけながら、
ゆっくりと、一滴も残さないように、それを舐めとっていった。
『...甘いね。ねーちゃんの味。』
そう言って弟は妖艶で狂気的な笑みをしてみせた。
『....ぁ......ぅ..』
私は快楽の余韻に満たされていた。頭がぼーっとする。

472 :
『今日のところはもう終わりにしといてあげるよ、ねーちゃん。』
そう言って弟が私を拘束を解いていく。
拘束具が外されても、私はだらんと寝たまま動かなかった。
『あと一時間もしたら父さんたち帰ってきてもおかしくないし、
ねーちゃんそれまでに体洗って服着替えたほうがいいよ?』
私は動こうとしない。
『なんなら俺がお風呂に入れてあげよっか?』
弟がいたずらな声で言う。
私はその一言でぴくりと動いた。
『じゃあ俺、部屋に戻るから、なんかあったら呼んで?
ねーちゃんならいつでも俺の部屋入ってきていいし。
それからこのことはもちろん二人だけの、俺とねーちゃんだけの秘密だからね?』
弟が恋人に言うように私に言う。
私の頭はまだぼーっとしている。
『...じゃあねーちゃん、またね。
大好きだよ。』
私の耳元でそう呟くと、弟は部屋から出て行った。
私の部屋の時間は、それからしばらくの間止まったままだった。

ということでやんでれおとうと略してやんおと終了です!
レスをつけてくれたみなさま、読んでくれたみなさま、
至らぬことろ多々あったと思いますが、最後までありがとうございました。
ちなみに余談ですが、このあとねーちゃんは素直に起きてお風呂入ります。
そしてこのことをほんとに誰にも言いません。
学校はともかく親にも言わないのは家族が崩壊するのを恐れたからです。
(ちなみに弟はねーちゃんがこういう性格だと知っているので
秘密だよとは言っていましたが、
ねーちゃんは言わないだろうと初めから悟ってました。)
ねーちゃんは優しいです。
今回は完全にねーちゃんsideで書いたのでところどころ、
弟の本心が見えないところもあった?かと思います。
もし、もし書けたらですが、弟sideや、ねーちゃんと弟のその後、
幼少期など書けたらかくつもりです。
ひとまず!処女作で切って張って状態で書いてましたが
読んでくれたみなさま、ほんとうにありがとうございましたああ!

473 :
最後までじゃないのか
残念

474 :
>>473
残念な気持ちはわかるが、書ききってくれた事に対する感謝の乙くらい先に述べてもバチは当たらないだろうに・・・
という訳で、やんおと作者さん超乙!!面白かったからもっと自信持ってくれ
また機会があったら是非続きの投下をお願いします!

475 :
乙!弟side期待

476 :
お、続ききてたー!
GJでした!
以下、口うるさいばばぁのお節介と思い、お聞き下され。
後書きのような一言はにちゃんではあまり好まれないので書かぬ方が吉
なにはともあれ処女作乙!

477 :
乙乙!
次回作にも期待

478 :
兄弟とか親子とか近親ヤンデレだと、どうしてもシリアスになりがちだけど(もちろんそういうのも好き)
ヒロインを取り合って仲良くけんかするヤンバカファミリーに萌えるのは…うん、自分だけだな(^q^)
ついでに母が兄弟たちをさしおいて美味しいところ持っていくと自分得

479 :
>>478
「あのね喪子ちゃん、
この話は貴女が理解出来るようになるまで言わないでおこうと思っていたし
だから今の今まで黙ってたけどね。……実は、私達一家は
お父さんの方の家も、私の方の家も『お祖父ちゃんの、そのまたお祖父ちゃんの代から何代も何代も綿々と続いてる、由緒正しきヤンデレの家系』なの。
つまり貴女を含む一家全員に『ヤンデレの血』が流れている筈なのよ。そりゃあもう飛び切り濃ゆ〜いサラブレッドなヤンデレの血が」
「や、藪からスティックになんなの、お母さん!?
ていうかそれがもし本当にそうだったとしたら、ウチ……とっくの昔に一家離散してるんじゃ……」
「ああそれはね、喪子ちゃん、それは貴女が衝緩材の如くこのどうしようもないヤンデレファミリーの家に居てくれたからよ……
だって私達みんな、本気で貴女の事が大好きなんだもの……」
「その……お母さん
……確かに私、友達と話しをするたび、他のみんなに比べて明らかに家庭での扱われ方が違うなって……小さい頃から薄々感づいてたけどさそれって、その、どちらかと言うと……イケニエって奴じゃ……」
「何を言ってるの喪子ちゃん!!寧ろ私達はいつも貴女の事だけを思って、貴女だけを拠り所として生きてきたの!貴女には確かに、素晴らしいヤンデレ血が流れてる筈なの……!!
ましてや、嫉妬深く被害妄想から人生を踏み外しやすい女の子……素質は十分な筈なのに!!(ヒシッ」
「お、お母さん……?」
「大丈夫よ喪子ちゃん!貴女一人だけ発症させないなんて、そんな仲間外れみたいな酷い真似、絶対にさせないわ!
お母さんに任せなさい!
こう見えてもお母さん、若い頃は大きな声で言えない様な事を沢山してきたから、大船に乗ったつもりで安心して!」
「お母さん、その船、たぶん泥船だよ……!?」
ガララッ
「そうはさせないよ、母さん…!
姉ちゃんをヤンデレ化させるのは僕らだって決まってるんだからさ……!ほら姉ちゃんも……僕らみたいに目覚めようよ……?」
「そうだ、喪子。お前も目覚めるべきじゃないか……兄ちゃんやコイツのように」
「えっ、ちょっ」
ガバァッ
「この私を差し置いて抜け駆けとは……お前達もなかなかやるようになったじゃないか!
では手始めに、父さんが、まだ何も知らなかった頃の母さんを毒牙に嵌めて寝取るついでに骨の髄までしゃぶり尽くした時の話を解りやすいレクチャーつきで聞かせてあげよう!!」
「畜生、全員…………イカれてやがる……!!」
その翌日、身の上の危険を感じた哀れな喪子ちゃんは何かを決意すると
なけなしの財産を持ち、このクレイジー過ぎる屋根の下から蜘蛛の子の様に逃げ出したとさ
めでたしめでたし…?
ぶっちゃけ、こういう家の場合、逃げおおせた所で喪子の周りをとことん洗いざらいにしてまで追っ掛けてきそうだけども
ファミリー規模だと、逃げ場がなさそうなので、喪子ちゃんのその後を真面目に書いたらもはや笑い事で無くなりそうだから怖い…………
ので、ヤンバカ激しく同意!!

480 :
喪女板のスレじゃないんだから少しは自重すべき

481 :
>>480
すまん
女の子の名前考えるの面倒臭かったから思わず「太郎・花子」感覚で喪子にしちまった・・・・・・
「ヒロイン」と表記するより「喪子」って表記した方がゴロがよくて書き出し易かったから使っちまったけど、他意は無かったんだが
自分でやっといてなんだけど、モラルも糞もねえな
反省してROMるわ

482 :
投下乙
前に喪子投稿してた人いたからその人かと思ったw
次は自重したほうがいいな
>>478
しかし残念ながらここは男ヤンデレスレ…

483 :
こった名前だとたまに違う読みで
読んでることがあるから
読めるかふりがなつけて欲しい時があるw

484 :
てっきり喪子(そうこ)って名前のキャラなのかと思ってたわ…

485 :
保守

486 :
最近読んだ少女漫画「裸足でバラを踏め」に
良い感じの男ヤンデレが居たわ
斧を振り回しながら「僕を怒らせないで下さい!!」とか
血走った目で叫んでた……

487 :
>>486
あれいいよね
最近読んでなかったけど斧まで持ち出してきたか…

488 :
投稿しようと書いてた文が消えていた
誰か代わりに新規をたのむ
美形でぬほど愛されるヒロインをよみたいお

489 :
>>486
9巻まで出てるみたいですが、男ヤンデレは全編に渡って出てきます?

490 :
>>489
男ヤンデレは主要人物(ヒーローのライバル役)だから最初から最後まで登場するよ
3巻から9巻(最終巻)までずっと病んでる

491 :
>>490
ありがとうございます!!
ずっと病んでるの一言がこんなに嬉しいなんてw
読んでみます

492 :
裸足でry作者の違う漫画もいきなりお兄ちゃんヤンデレたしいい漫画だった

493 :
ヒーローはヤンデレじゃないのか…

494 :
ヒーローはどっちかというとツンデレ

495 :
あの作家さんの作品はヒーローは傲慢系で
当て馬がいつもヤンデレな気がするw
っていうか終わりはあっさりでかなり消化不良だよ・・・
自分の最高点はヒロインが作ったおにぎりをずっと持ってるところとか
嫁がヒロインとプレゼント選んだといったら喜んでもらうとかが萌えたw
>>491最後の最後までって事はないよ
>>488頑張ってまた素敵なヤンデレを執筆するんだ!

496 :
ついこの間ヤンデレ男子の良さに気付いたにわかだけど全レス見返してきてさっきからきゅんきゅんが治まらない
鴇谷くんがツボでしたくっそかわええ
ところでヤンデレって押し倒すものなんですか押し倒されるものなんですか
教えてくださいお兄さまお姉さま方

497 :
オススメの小説とか漫画ない?

498 :
ニトロプラスの昔のエロゲだが鬼哭街(きこくがい)の
劉豪軍(リュウ・ホージュン)が良質な男ヤンデレだな
声当ててるのは故・鈴置洋孝
ドラマCDが発売されてるんだが、これが凄く萌える
原作を知らなくても充分ストーリーは楽しめる
井上和彦、田村ゆかり、鈴置洋孝、大塚芳忠、青野武、折笠愛、
小杉十郎太、家弓家正、立木文彦…とキャストも超豪華だしな

499 :
こんなところがあったとは・・・
自分もヤンデレ文章書きたくなった

500 :
やっぱり鬼哭街が好きな人がいたんだ。
あれはヒロインもホージュンもスゴいヤンデレだし、作品の完成度高いよね。全年齢版ゲームもあるよ。

501 :
森さんのお父さんの相手の名前って森真理っていうんだよね?
モリマリっていうんだよね?

502 :
501が何を言いたいのか本気で分からないよw
漫画や小説で脇役がヤンデレっぽいと
その脇役でかってにヤンデレ妄想してしまう
今日読んだのはヒロインが実父から何故か冷遇されてて
父親を見限るって話だったんだけど
その父親の心情は全く出てこないちょい役なんだけど
行動だけ見ると母親への態度がヤンデレてて萌えた
父親は自分の有能で温厚な部下と妻との仲を疑ってて
ヒロインをそいつの子供だと勘違いしてたり
妻とのセックス中(強姦風)に子供の頃のヒロインが寝室に入っていくと
叱責して妻は娘を庇うけど・・・とか妄想が止まらんかった。
結局母親は父親と結婚中は裏切ってなかったんだけど
父親を裏切って家を出ていこうとしていた時に車で事故ってんで
んでもなお娘が自立できないように自分のいいようにしたり
娘が自分からガチで離れていこうとしたら狼狽えてたりとか妄想たまらんかったw

503 :
501は多分誤爆だろ。
最近、元祖ヤンデレ?監禁小説「コレクター」読んでみたけど、途中までイイヨイイヨーだったのに
ラストで萎えちゃったよ…なんだ、誰でもいいんじゃないか…。

504 :
>>501が言いたいのは、森さんの父の新しい相手の名前が結婚したらモリマリになるねってことでしょ
しらない人は森茉莉でググって

505 :
ヤンデレっぽいかなぁと思えるキャラがいたんだけど、憎んでいる敵を本気
にさせるために想い人を苦しめたり、敵が想い人を攻撃できないことを分か
っていて盾にしたりするようになって萎えた。

506 :
>>505
もうそれ、敵への執着〉想い人への執着になってるもんなー。
それは残念だったね。。。
かなり有名なやつだから知ってるかもしれんけど、かもかてってゲームの何名かのヤンデレがすごい良かった。
・天然な感じの儚げな美人(男)で他人への関心が基本薄いキャラなんだけど
一度愛情が向くと主人公にすごい執着する。二股プレイとか許されなくて
二股相手に告白しに行こうとすると強制的に阻まれる(こういうの初めて見た)。
「誰に会いに行くの?……二度と離さないって言ったよね」とか(確か)言われてゾクゾク楽しい。
その後は微妙に軟禁されてどこに行くにもそいつの監視つきになる…みたいなラスト。
他にも可愛さあまって憎さ百倍でキレた王様(っても主人公と同い年)にお城に監禁されちゃうやつとか
じっとりした愛憎こもった感情向けられてそこはかとなく身の危険を感じるラストになるやつとか
他の攻略キャラも良いけど遊び方によっては自分が男ヤンデレになれて楽しい。
攻略キャラ(女)をいじめて憎まれながらも、執着しまくって
王っていう絶対権力手に入れて無理やり妃にするというラスト。
男ヤンデレに執着されることも、男ヤンデレになって執着することもできる
一粒で二度おいしいみたいなゲームなんでお勧め。

507 :
かもかてはヤンデレ、ツンデレが多すぎるw
(男じゃないけど)求婚しておいてわざと同性になるのも
ある種のヤンデレだよな…

508 :
かもかてネタバレ注意↓

かもかてはヤンデレ男として認知されてるのは王候補、商人、神官なんだろうけど
向こうからの好感が「愛している」状態なのに最終日に首絞めてくる爺さんは病んでると思うし
「自分がつけた傷、消えなきゃいいのに」とかいうお兄さんもやっぱ病んでると思うし
ツンデレ扱いされてる王子の愛情ルートは重要イベント後の展開が初見で意味わかんなかったんだけど
あれは「なんだかすごい気になるあいつを思い余って犯っちゃった後、事の重大さに気づいて
あたふたするも、相手が許してくれてそれが愛だと気づく。傷物(体力パラの上限値低下)に
しちゃったんで生来の優柔不断さを乗り越えて結婚して責任とるよ!」な話だと超解釈した。異論は認める
かもかて本スレは全年齢なので神業は強姦の暗喩に見えたとか絶対言えんがw
てか世界観上男も一途なのが多くて、しかも成人男性が子供(性別未決定)に懸想してるネタが
主人公まわり以外にもちらほらあるんで本当ヤンデレ天国だよなあと思う

509 :
SPEC見てて思ったけど、地居ってヤンデレ成分入ってるよね?
当麻が好きすぎてライバルの当麻に関する記憶を消したり、当麻の記憶を書き換えたり。

510 :
>>509
ヤンデレ入ってると思って見てたよ
しかもさっきプロデューサーのツイに、地居は当麻が好き過ぎて、手に入らないならこの世に居ない方がいいと思ってるみたいな事書いてて、ほぉ〜ってなったw

511 :
かもかていいよね
前エロパロ板にスレあったと思ったんだけど気のせいだったかな?


ネタバレ有り
神官は同じ性別を選んだときも真骨頂だったなぁ・・・
王候補はお付きの専属医者に好かれてて
医者がヤンデレだったような気がする。
それで昔妄想して書こうと思っていたのが
王候補×主人公(パラメーター頭脳低)で
ずっと一緒にいようと約束したのに王候補が王になったなら
主人公は地方に飛ばされて監禁生活だと
医者にさりげなく入れ知恵されて
王候補に約束を守れなくなったと言いに行ったらヤンデレ化
女主人公を王城内に監禁→女主人公は自分が王城にいるのはよくないと嫌がる
→誤解がこじれて両想いなのにますますヤンデレ化
とか妄想してたなー
女王候補×男主人公でもいいけど

512 :
>>511
あったけど落ちちゃったんじゃなかったっけ。

513 :
初めて書いてみたからものすごく文章下手だし多分ヤンデレと思って書いたけど違うかもしれないすみません。
とりあえず投稿。ほぼ男視点でエロなしなので嫌なひとは「策略」でNGを…

千夏は自身の薬指に光る婚約指輪を眺めて、微笑んだ。
「明日から貴仁さんと婚前旅行かぁ」
ベットに腰を沈めながら呟くと、自分で自分の言葉に照れてそのまま倒れ込む。
身体は綺麗に洗って処理もしたし、荷物はすでに用意しておいた。準備は万端だ。頭の中でもう一度旅行の仕度について確認し終える。
「楽しみだなぁ…」
千夏は、そのまま眠りに落ちていった。

514 :

「楽しみだなぁ…」
その言葉と、布が擦れる音、その後の寝息を聞き、私はヘッドフォンを外した。
今日も千夏は可愛かった。彼女が自分のことを考えては照れたような声を出していたのを思い返し、にんまりする。
「ついに明日から婚前旅行か」
ここまでくるのに、長い時間を要した。
初めて彼女に会ったのは、六年前だった。
私がバイトをしていた喫茶店に、受験生だった千夏は勉強のため毎日訪れていた。
問題が一つ解けるたびに見せる嬉しそうな顔、悩むときに見せるしかめっつら、そのころころと変わる表情から目が離せなくなったときには、私すでに彼女への恋心を自覚していた。
私は、探偵を使って彼女について徹底的に調べた。
年齢、学校、家族構成、彼女に関する事すべて。
すると、彼女の父親が私の父親の会社で働いていることがわかった。これはきっと、運命なんだと思ったよ。
でもまあ、これは切り札だったからまだ使いはしなかったけれど。

515 :
彼女が大学に入ると、私は心配で心配でたまらなくなった。
彼女は高校は女子校だったから安心だったが、大学には男がいる。仕方がないから、その大学に通っている女の後輩に頼んで、彼女に男を近寄らせないようにさせた。
後輩がいてくれて助かった。もし居なかったら、その時点で強引に彼女を自分のものにしてただろうから。
あくまで自然に、彼女を手に入れたかった私としては、それはなるべく避けたかった。
本当に私は運が良い。いや、結ばれるのは運命なのだから当然か。

516 :
流れくずして悪いけど、
わたしが言いたかったのはただ単純に、
モリマリって変な名前だなってことです。
だって病院の待合室で「モリマリさんどうぞ」
なんて言われてたらちょっと面白いでしょ?
日本語おかしくてすんません

517 :
千夏が大学を卒業するまでの四年の間、耐えるのには苦労した。
彼女の部屋に仕掛けた盗聴器が拾う音声と、後輩からの報告で、私は彼女への思いをさらに深めつつ、じっと耐え忍んだ。
ストーカー行為でもして、彼女に気付かれたりしたら一貫の終わりだからね。そのようなやり方はスマートじゃない。
千夏が就活を始めると、私は行動を開始した。父親に頼み、彼女の父親へ、系列会社への彼女のコネ入社を持ち掛けてもらった。
もちろんそこは私が働く会社だ。案の定、彼女の父親は乗ってきた。彼女の父が権力に弱いのは調査済みだった。

518 :
予定通り、彼女は我社に入社した。
やっと、待ちに待った彼女への直接の接触。
私は興奮を隠しながら、あらかじめ調べておいた彼女の好みのタイプ、「優しく紳士的だけどちょっと意地悪」な上司として接した。
ああ、そういえば彼女の好きなタイプを知ったときは驚いたね。まんまいつもの私じゃないか。やはり運命だ、と確信したよ。
あとはじわじわと攻略していけば良かった。
わざと彼女に仕事を多めに出し、残業をしているのを手伝ったり、酔った振りをしてさりげなく好意を伝えたり、盗聴器から仕入れた情報をもとに街で偶然出くわしたり。
ああ、あと、彼女に手を出そうとした奴らを何人か退職や異動にした。
何も知らない千夏はどんどん私に対し好意を向けてくれるようになった。

519 :
そして最後に、千夏の父親に、千夏へ縁談を持ち掛けさせた。
もちろん私とのだ。
彼女の前では、私はそれを知らない振りをした。千夏も相手が私とは見合い当日まで知らなかったはずだ。
見合いをする、と言って君に揺さぶりをかけたりもしたね。傷ついたようなあの時の顔は、今でも脳裏に焼き付いている。とても嬉しかったから。
見合い当日、私を見た千夏はとても驚いていた。
私も驚いた振りをしながら、内心つい笑ってしまったよ。あまりにも上手く行き過ぎて。
そして、めでたく縁談は成立し、私たちは婚約をした。
千夏、婚前旅行を提案したとき、君は喜んでくれたね。
ねえ千夏、覚えているかい?
君は生理痛がひどいようで、その日にはいつも辛そうにしていたね。その体質には助けられたよ。おかげで、君の生理周期を計算することが容易だった。
千夏、明日からの旅行楽しみだね。
君の心は手に入れた。次は、身体だ。ぴったり危険日に重なるように日にちを組んだんだ。
千夏、愛してるよ。もう、逃がさない。

520 :
>>513
GJ! 最初結婚が決まってる女に横恋慕してるストーカータイプなのかと思ったら
「作戦大成功!」の本人だったんだなw 皆幸せなハッピーエンドのはずなのに
なぜか釈然としないのはやはり男がヤンデるせいかwww

521 :
>>513
処女作GJ!
過去を振り返る旦那の一人称で続いていく文体が読みやすかった
二人ともそれぞれ幸せそうでなにより

522 :
GJGJ
これでちゃんと付けてねv
とか千夏に言われたら面白いのにと思ったw
しかし体調悪いので生理日を予測してるとは
意外と紳士だなw
これからも投下期待してるよ
>>512d
やっぱり見間違いじゃなかったのか
読もうと思ったらなくなってたんで残念だ

523 :
GJ‼
なんも気づかない千夏かわいい…

524 :
GJ!!
これはいいハッピーエンド

525 :
策略の奴です
皆さんありがとうございますー!
初めて書いたし拙い文章だったのに、読んで頂いただけでほんと光栄
>>522さんの案、面白いなーって思って妄想しつつ書いてしまったw
ただヤンデレ成分薄くてスレチなので割愛です
次も頑張るぞー!

526 :
ところで、危険日ってなんですか

527 :
そんなことも分からないぐぐれないお子様は18禁板にくるなよ
>>525
専用スレに投下できないSSとかに投下するといいw

528 :
>>526
排卵日付近の事
卵子の寿命は1日くらい。鮮度が大事っぽい。
卵子が生きている間に精子が存在すると妊娠の可能性がある。

529 :
燃料になるかな、投下
双子の姉弟
ttp://syarecowa.moo.jp/99/2.html
神に愛されるという事
ttp://syarecowa.moo.jp/
病んだ神
ttp://syarecowa.moo.jp/
ttp://syarecowa.moo.jp/277/63.html
ttp://syarecowa.moo.jp/252/28.html
ttp://syarecowa.moo.jp/enigma/78/44.html
ttp://syarecowa.moo.jp/168/13.html
ttp://syarecowa.moo.jp/240/23.html
ttp://syarecowa.moo.jp/200/4.html
ttp://syarecowa.moo.jp/204/45.html
ttp://syarecowa.moo.jp/297/6.html
ttp://syarecowa.moo.jp/279/11.html
ttp://syarecowa.moo.jp/enigma/74/17.html
ttp://syarecowa.moo.jp/enigma/74/43.html
あとCDの妖夢〜淫○のカレと迎える朝〜が気になる

530 :
ごめん誤爆した

531 :
「男性のヤンデレならおk」とあるけど女装子ヤンデレはありなんですか…?

532 :
>>531
女の子守りたい近づきたいがために女子校に潜入したり、とか?
自分は行動原理や性嗜好が通常の男性のそれならアリだと思います

533 :
ホモでなけりゃいいんじゃね?

534 :
最近中古でまとめて買った男性向け18禁同人誌にヤベエヤンデレがいて大満足。
最初は単なる棒役、調教役のゲスい悪党なんだと思ってたんだけど、どうもヤンデレ的に
複雑な情緒をもったゲスでなかなか良かったわ。
主人公の男は、自分が底辺であることを自覚しつつ、それでも綺麗なヒロインに憧れてて
汚して堕として自分のものにしたい、みたいな感じ。
何かの拍子に「本当は君のこと愛してる」とか本音をぽろっと言ってみたり
たまーに優しくするんだけど、普段の言動が本当にゲスだから
ヒロインに「どうせ裏があるんでしょ」とか言われてその度に逆上、
「どうせ俺はお前に優しくする資格もない男だよ!そんなに酷くされたいなら
お望み通りにしてやる!」「キャー」(→18禁的展開)とか負のスパイラル感たまらない。

535 :
高スペックヤンデレが希望です
歪んだ愛情とかご馳走w

536 :
男が苦手なおとなしめな女に近付くため女装して女同士として仲良く
なって、家に招待して2人きり…の状態で男の本性をあらわにする
ヤンデレとか萌える…けど文章化でけん
ところで、>>429の言ってるヤンデレぽいキャラって誰なんだ
ごくごく最近見始めたからわからん

537 :
>>536
そこを何とか文章化してはもらえませんか

538 :
wowowでやるが、映画「グラディエーター」の皇帝コモドゥスの
実姉ルシラに対する歪んだ愛情と執着、ヤンデレっぷりが好きだわ。
敬愛する姉を軟禁しておいて結局裏切られ、姉に迫るとこがいい。
それなりに有能なのに詰めが甘かったりコンプレックスの塊なとこも良し。

539 :
>>535
基本高スペックじゃないと
監禁等長期的な計画が立てられないよなw
最近オペラ座の怪人を見たんだけど
今考えれば高スペックヤンデレでテンション上がったw
クリスティーヌに全てを捧げたのに幼馴染のイケメンに奪われて
狂気に走るところなんか何かすごくいい……
ファントムと一緒にクリスティーヌが失踪EDと
結末2パターン作ってくれればよかったのに
アンドリュー・ロイド=ウェバー……

540 :
大人乙女ゲー ペルソナをやってもらいたいものだ
結構血を見るゲームらしいよ
ラウルが怖いっぽい

541 :
知らなかったからぐぐったら
「PersonA〜オペラ座の怪人〜」
ってまんまなゲームちょっと前に出たんだな紹介d
しかも美蕾が作ってるとか
いやアンドリュー版の歌とか好きなんで
日によって結末が変わる改変上映とかしてくれないかなと思ったんだが
アンドリュー版は改変許さない権利上演なんだと知ってがっかりしたんだ
オペラ座の怪人は元から惨体出るからねーいくらでもグロくできそう
それにクリスティーヌがドン引きして
前半はファントムとかなりいい雰囲気(もうひと押しぐらい)だったのに
ファントムの素顔見てキレられ→人事件が起こったら
ラウルと一緒に逃げていきなりラブラブになってた変わり身の速さにはびっくりした
まぁ舞台モノだから仕方ないけど

542 :
ペルソナのラウルは黒化した後がヤンデレ的に評判いいみたいだね。
ただ個人的にあのゲーム、怪人が美形なのがちょっとなあ〜。
自分は舞台版のファンだから、やっぱファントムはおぞましいほど自分は醜いと思いこんでて
コンプまみれであるが故に美に執着してたり、クリスティーヌに無償の愛をすがるってのが好きだなぁ。
最近は大人も全年齢の乙女ゲにもヤンデレいっぱい出てきてて嬉しいよ。

543 :
>>534
その作品の名前を知りたいw
つか本音では自分が陵辱してる女に本気で惚れてるゲスいヤンデレ男って良いよな
普通に恋愛しようとしても絶対に自分を恋愛対象にしないであろう
綺麗で美しい女を汚して調教して乱暴するとか想像しただけで羨ましいw

544 :
すごく短いケータイ漫画だが
ヤンデレが以前から好きだった女が結婚控えてると知るや、ドレスのまま誘拐拉致監禁。
「家族が欲しいんだよね?それなら僕でも叶えてあげられる」とか言って泣く女を犯し孕むまで中出しする話があってなかなか楽しめた。

古いアニメのビデオを整理してたんだけどコ○クターユイの一期のグロッサーは萌え要素こそないが
幼女だった主人公に好意を抱き一途に想い続け、果てはお前になりたいとか言っちゃうなかなかのヤンデレ
それから東京●ュウミュウのキッシュも壊れ具合がとてもいい。いっささらって無理矢理やっちゃえよと思ってた。

545 :
ほのぼの子供向け番組なのに
たまに凄まじい男ヤンデレが居たりするよな……

546 :
>>544
キッシュに激しく同意

547 :
古い作品だけど、タイムレンジャーの敵怪人にすごいヤンデレがいた
肩書きは「ストーカー刑事」だったが、今ならヤンデレと呼ばれる
だろう
ファイブマンのラスボスも概要を聞くたびヤンデレwと思ってしまう
のだが、実際はどうなんだろう

548 :
前もシンケンジャーかなんかにヤンデレ報告あったなw
侮りがたし子供番組www


549 :
特撮ヤンデレといえば草加さん

550 :
俺も病んで来た!

551 :
俺は自分好みの女の子にはヤンデレてみたいな
そして無駄に陵辱してやりたい

552 :
現実は時に厳しい…程ほどになw
ハーレだけど「謎めいた復讐」ってのが
ヒーローがヤンデレとしか思えなくて萌えたw
スタンダードなストーカーヤンデレタイプ

553 :
女装子ヤンデレで妄想してみた。
ヒロイン=大人しくて引っ込み思案、もさい女の子。当然友人らしい友人はいない。ヤン2にあこがれていて、もさい自分が好きではない。
ヤン1=ヒロインの幼馴染で唯一の友人。ヤン2と違って真面目でちょっとツン、もさ子が好きなのだけど言い出せない。もさ子にもさいままでいてほしいと思っている。
ヤン2=女装子ヤンデレ。女性のように美しいので(女形的な意味で)人気がある。もさ子に興味を持つ。
ヤン2がもさ子をマイフェアレディ化→もさ子の心がヤン2に動く→ヤン1がヤンデレタイム→しかしヤン2はさらに病んでいた!…みたいな。
ごめん、痛いのはわかってる(´A`)

554 :
女装子が何故もさ子にヤンデレるきっかけが気になる!!
それにしても
ヤンってだけ略されてるとヤンキーとつい読んでしまったり
あらすじだけで「ヒメゴト十九歳の制服」を思い出してしまったw

555 :
>>554
ヒメゴト好きだ
確か新刊出るよね

556 :
金曜日出たみたいだねw
まだ一巻しか見てないけど
女装子は憧れの少年趣味ピーターパンシンドローム美少女よりも少年少女にヤンデレるのかな
少年少女の友達もヤンデレそうだし
少年趣味美少女は少年少女にヤンデレてるけどこっちは百合だしね。

557 :
「嗤う伊右衛門」を読んだんだがこれの伊右衛門はヤンデレに分類されるだろうか
最後らへんとか泣きながら萌えた
あと西巷説にも惚れた女が嫌がるもの全部排除しまくって
最終的に女の友人まで消しちゃった男の話とか
京極さんの話は男女共にヤンデレ率高いと思うんだがどうだろう

558 :
>>380です。
規制がいつまで経っても明けないのでもしもしから投下します
*ゲス男と真面目ないいんちょの話です
*暴力及び性的暴行描写があります
*けっこうひどい罵倒描写があります
危険を感じたら回避をお願いいたします。
では以下から失礼します。

かちかちと時計の針が進む音が、薄暗いホテルの部屋の空気を打つ。
俺はベッドの前に立った制服姿の女を喜色と期待を隠さずに眺めていた。
女―――芹澤理緒は、名門進学校の刺繍が入ったスカートを掴んだまま、かれこれ30秒は固まっている。
俺が脱げと命じた。だが秒針が進むのを じれったいとは思わない。むしろ時間が進むごとに相手が追い詰められていくのが肌で感じられて愉悦が込み上げてくる。
嘲るように、ゆらゆらと手のひらに収まった携帯を揺らしてやる。
画面の中には、あらん限り犯され汚されたこの女の姿。性器を曝し、精液でどろどろになって呆けた顔にペニスを押し付けられている。
芹澤が睨み返してくる。眼鏡の奥の目は充血し、涙が光を集めて火でも灯したようにきらきら輝いている。怒りと怯えの混じった視線が大変に心地よい。
これだけでもう、イけるかもしれない、下衆な感想を抱く。
やっぱりこの女は馬鹿だ。無表情に粛々とやるとかすればちょっとは意趣返しにもなりそうなものを、あえて脅迫してくる相手を喜ばせ、増長させる態度を取るの だから。
頭が悪いのではなくて、相手の気持ちや意図を想像する力が乏しいのだ。
あー、まあそれは今に始まったことじゃなかったな、と片手間に思いをはせた。

***

芹澤理緒に最初に話しかけられた中学2年の時だった。
学校では誰とも話さない俺でも名前くらいは知っていた。
積極的に発言するタイプ、私はクソ真面目ですと顔に全面広告されてるような女で、結構目立つ生徒だった。
“阿久津くん、こうしてお話しするのは初めてね。いきなり話しかけてごめんなさい。でも、どうしても言っておきたいことがあるの”
定規でも入ったように背筋を伸ばした芹澤は、最初に折り目正しく挨拶と急に話しかけたことへの詫びを入れて、夜遊びについてのお咎め を下さった。
家の方向が同じだったがために、塾帰りの夜の電車や、早朝の通学時の駅で俺を見かけたらしい。まあ恰好も派手で御世辞にも素行が良さそうには見えないだろう。
何を言われたっけな。ただ鬱陶しいってのと、この女やたら乳でけえって印象しか持ってなかったからよく覚えてない。
まだ中学生だから何かあると危ないし、とか、親御さん忙しいのでしょう、心配掛けちゃだめだよ、とか。
彼女なりに、一生懸命配慮して想像して選んだだろう言葉を、滔滔と述べて諭されたように思う。
話が長いから途中で思い切りあくびをしてみたりもしたが、気に留めずこっちを真っ直ぐ見て続けてくる。
綺麗な目だと思った。溌剌と言う感じじゃないが、澄んでて汚れていなかった。
話はど うでもよかったが何となくその目が気に障ったから、言ってやった。


559 :

一人暮らしをしてること。蒸発した母親がパチンコ狂いのクソババアで、俺の家にも借金取りが来ること。
そいつらに殴られたり脅迫されたりするので、できるだけ家を空けていること。
後半は捕まったババアが風俗にインで解決して、もう過去のことだったけど。
芹澤は、最初外国の言葉を聞いたような顔をしてから、みるみる表情を失っていった。
俺はと言えば、相手がこんなにショックを受けると思わなくて、笑いをこらえるのに必だった。
ごめんなさい、と呟いたきり押し黙った芹澤を置いて立ち去ってからも、暫く我慢しなきゃならなかった。
そんなことがあったからもう話しかけてこない と思ったら、何故か折を見て絡まれるようになった。
正義感か同情か知らないが、邪険にしても何度も何度もちょっかいをかけてくる。
俺に話しかける度周囲から諌めるような視線が降り注ぐのもものともしない。
正直言って困った。実害はないとはいえ此処まで対応に窮した経験は今までなかった。
最終的に無視していないものとして振る舞う形になったが、それも長続きしなかった。

何のことはない。俺の手落ちだ。
電車で迷惑な酔っ払いに注意をかまして、逆に痴漢まがいのことをされていた芹澤を成り行きで助けてしまった。
以降、無視が使えなくなった、というより放っておけなくなった。
芹澤は世間知らずにも程があった。
自分の体が男の視線を集めるものだと言うこ とにまるで自覚がない。
おまけに自分から面倒に頭を突っ込む性分だ。放置するとその内もっと酷い目に遭うだろう。
我ながらお人よしとも思ったが、曲がりなりにも知り合いの女の子にそういうことが起こっては寝覚めが悪い。
自然と塾で遅くなる日は時間を合わせてつき添うようになり、互いの家が真裏にあることを知ると家までの送りも始めた。
”もう夜遊び注意できないなあ”、とか間の抜けたことを言われた時は、複雑な気持ちになったものだった。

どう見てもろくでもない素性の俺に、芹澤は警戒もせず自分のことを話した。
本当は人見知りでちょっと上がり症なこととか、母親と一緒にケーキを焼くのが好きで、でも自分ひとりだと上手くできないこととか。
父親の方針が厳 しく本当は中高一貫の私学に行く予定だったが、友達と離れたくないあまり頼み込んで中学は公立にして貰ったとか。
そんな取り留めのないことを適当に相槌打つ俺に対してずっと。
普通なら好意があるのか、とかちょっと考えるところかもしれないが、知り合いに対する礼節以上の域に出ていないことはすぐわかった。
こいつは誰に対してもそうなんだ。育ちがよく、品行方正で成績優秀。明るく礼儀正しい、模範的な生徒。
周囲から羨まれはすれど表立って悪意害意の類を向けられたことなど無かっただろう。だから自衛することを知らない。
他人の悪意に想像がいかない、気がつかない。だから基本的に誰にでも笑いかける。
そう考えると心底つまらないと思った。


560 :

俺は いつの間にか言葉の端々に揶揄を入れるようになった。ブスとかデブとか、そんなくだらない内容、だけどこいつが密かに気にしているところについての暴言。
罵るという感じではなく、何事もないようにさらりと悪意を吐いた。
最初はただからかうという名目のつもりが、思いのほか自分がそれに夢中になっていることに気がついた。
表情を見てどれだけ芹澤が傷ついたかを計ることに興奮を覚えていた。
どうでもいい人間の言葉になど大して傷つかないものだろう。
誰にでも向ける笑顔ではなく傷ついた顔を見せられると、芹澤の深い所に触って、そこに足跡を刻むことができたと思えた。
彼女が傷つけば傷つくほど、俺が彼女の中枢にいると実感できた。
取り返しのつかないレベルに達 しないよう、自省するのに苦労した。
言葉以外では努めて優しくしたし、やり過ぎたと思った時は甘いものを持たせたり、らしくない贈り物をしたこともあった。
二年強の歳月を過ごして、憎からず思われているという自負はあった。だって卒業して高校が別になった後も俺と一緒に夜道を歩いていたし、
他の女の影を見つけるとびっくりするほどあからさまに落胆したし(この様子も癖になってしまった)、いちいち俺にあんなに可愛い顔を見せるんだから。
芹澤が可愛いのが悪い。芹澤が、理緒が、可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くてしかたないのが悪い。
泣くのを堪えて何でもない風に笑おうとする顔なんて最高で何回オカズにしただろう。
もともと 気が強かったしすぐ言い返してくるようになったが、睨みつけてくる顔もたまらなかった。
少なくとも俺以外にはこれほど怒りをあらわにしないだろうと恍惚に耽った。
そんな顔をされる度手を出さずにいられるのが奇跡だと思った。何度も好きだと口走りそうにもなった。
高校が離れた後はもういいかと考えもしたが、何とか耐えた。
自分が理緒とは徹頭徹尾性質の異なる人間であり、そのまま自分を曝け出してしまえば彼女にはあまりにおぞましくて受け入れられないだろうことは、嫌というほどよくわかっていた。
だからこそゆっくり時間をかけて彼女の中に入り込み、心の全部を手に入れられた確証を得てから実行に移すつもりだった。

なのに、理緒は、俺がそんな風に堪えて我 慢して大事に大事にしていたことに全く気が付いていなかった。

高校初年度の夏休みが終わった途端、会える日が減り、一緒に歩いている時も考え事が多くなった。服装も変わった。
気になって後をつけてみた。
そうしたら。

いつになく気合の入った服で、他の男と手に手を取って買い物を始めたんだよ。


561 :

普段着ている服とは180度嗜好の違うひらひらしたワンピースに、アクセサリーまで付けて、それではにかんだ顔でその男の方を見て笑うんだ。
で、その後、男とのデートを終えたその足で俺の家に来て、何て言ったと思う?
お誕生日おめでとうだってよ。他の男のために着た可愛い服でさ。

そこから何を言ったか記憶がはっきりしない。というか口が勝手に動いてた。
みるみる表情が凍りつき、悲しげに歪むのを見て、まずいと思ったけど、もう止まらなかった。
ちょっと俯いてから理緒はあの男が染谷といい、学校の先輩で、彼氏であることを伝えてきた。
別に驚くような内容じゃないのに狂ったように心臓が脈打って、苦しくて頭がおかしくなりそうだった 。
必で嘘だろうって聞いたのになのに。
"染谷先輩は可愛いって言ってくれた"
"あんたが見苦しいって思ってても、先輩は可愛いって綺麗だって…"
"だからあんたに何言われたって別に、もう何とも思わない"
馬鹿だ。本当に馬鹿だよ理緒お前は。騙されて、どうでもいい男に引っ掛かりやがって。どうせ外見しか見ていないに決まってる。
だってお前の魂を理解してそこも含めて愛しているのは俺だけなのに。
男なんてみんな体目当てだって教えてやったのに、理緒は火のように怒って先輩はそんな人じゃないって言って聞かなかった。
腕を掴むと跳ねのけようとして暴れて、すごい顔で睨んでくるんだ。怒りじゃなく拒絶、嫌悪を滾らせて、敵を見る、目で。
"離してよ!!先輩は 、あんたとは違う。あんたなんか、本気で恋をしたこともないくせに、人を好きになることもできないくせに!"

気がついたら張り倒して、押さえつけていた。
信じられないという顔をして冗談だよねとか抜かすから、服を剥いで脅した。
『声立てんなよ。下手なことすると、轡して縛ってネットで変態集めてマワすぞ』
マワす、の辺りでやっぱり外国語を聞いたような顔してて、なんだか懐かしい気持ちになった。
自分でもびっくりなほど下衆な脅し文句がぽんぽん口から出た。
即興で考えた内容なのに理緒は面白いように騙されて怯えてくれて。
そのまま泣きじゃくる彼女を気の向くままに犯した。
良好すぎる発育ぶりで揉むとずしりと重量のある膨らみと、それに 反して、子供同然の埋もれた乳首。
男に抱かれるためにあるようなむっちりした体つき、可愛らしい性器。
愛しくてたまらないその全てを、余すところなく、ボロクソに貶して罵倒しながら、犯した。
「何言われたって別に、もう何とも思わない」なんて言っていたのに、陥没乳首のことを罵ると大粒の涙を零していた。抱きつぶしたくなるほど愛くるしかった。
気を失う度に頬を張って髪の毛を掴んで、中に出すところも全部見せつけた。
最初の一回は泣き叫んでいたのに、二回、三回繰り返すごとに目が虚ろになって、最後の方は弱弱しく呻くだけになった。


562 :

胸が痛かったけど、今度はしっかり傷を刻まなきゃならなかった。消えないように忘れないように離れていかない ように。
もっと早くこうすればよかった。くだらない懸念に二の足を踏んでいたのがバカみたいだ。
住む世界が違うせいで受け入れられないなら、俺と同じくらい汚しつくして地の底に落としてやればいい。足枷をつけて、どこにも行けなくすればいい。
そうしたらもう「あんたとは違う」なんて言わないだろう。あんな目で俺を見たりしないだろう。
仕上げに携帯で写真を撮った。達成感で頬が緩んだ。これでまた会える時間が増える。


初めて抱いた日から一週間後の今日、理緒を呼び出した。
憔悴しきって黙々と従っていた彼女は、ラブホテルまで足を進めた途端、あからさまなほど顔を強張らせた。
馬鹿だな。どんなことを要求されるか見当は付いていただろうに。
ああで もそんな初なところも可愛い、すごく可愛い。
「なんで……その写真だけで、もう、十分でしょ」
「思ったよりずっと具合が良かったから、また頼むわ」
本当のことだ。
幾度となく繰り返した夢想より、現実の彼女は遥かに淫らで気持ち良かった。この点でも手を出さないでいたことを後悔したほどに。
「あんた……最低よ。ほんとうに、最低……」
「お前だってとっくに人のこと言えるような立場じゃないだろ?」
忘れたわけじゃないよな、と携帯電話を示せば、撫で肩が気の毒なほど大きく跳ねて。
「やめて、よ…いや……もう、あんなの…」
「一度も二度も変わらねえだろ。早く終わらせたいならさっさと入れよ」
勿論一度で二度で済ませるつもりは微塵もない。 万や億でも到底足りない。
何せこれからずっと、永遠に、一緒にいるんだから。


563 :


***

「はっ、ぁ……ふっ!」
沈んだ乳首を舌で転がす。筋の奥から顔を出し始めた先端を舌先でつつくと、仰向けでも山を作る胸がふるふるたわんだ。
どこもかしこも滑らかな裸身をベッドの上に横たえて、理緒は俺のされるがままになっていた。ただ顔だけはそっぽを向いているのは、心を守るためだろうか。
口元を覆う手のひらから悩ましげな吐息が零れる。そんな風にあからさまに我慢されるとそれはそれでそそるものがあった。
「素直に喘いだ方が楽だと思うぞ」
「それは…いや……」
気遣いのつもりの言葉を硬い声が遮る。決してこちらを向こうと しない瞳に静かだが明瞭拒絶の意思が灯っていた。
「…ああそう」
「ひっ…!?」
苛立ちと欲情に任せて、思い切り吸いつく。もう片方も膨らみごと手に収めて、執拗にこねくり回す。
口と指の中でぷっくり膨れていく質感に、ぞくぞく背中が総毛立つ。
「やだっあ、ああっ…!」
慌てた様子で肩を押し返そうとする手を掴み、指を絡めてシーツに押し付ける。
胸に顔を埋めたまま視線を上げれば、漸くこちらを向いた幼げな顔が必に止めて欲しいと訴えていた。
怖い女だなおまえ。どれだけ煽れば気が済むんだろう。
敬服を表するように顔を埋め、その体に溺れていく。
「あくっ阿久津っ、やめっあ、ぁうっ、やだぁ…!」
ああ名前も呼んでくれた。久しく聞い ていなかったいつもの呼び方。
嬉しくなって片手に収めた白い指先を握り、すっかり膨れた乳首に唾液をすり混ぜる。
最後に名残を惜しむように啄んで、胸をいじめていた手を下に降ろす。
「ふぁっ!」
叢の奥に進むなり、指が滑った。
勝手に口角が押し上がる。
手を捻って大仰な動きで指を引き上げれば、指先まで粘液の糸が伸びる。
「あーあ」
ことさらゆっくり指を動かし、その様を理緒にも見せつけるようにして、
「淫乱」
低く囁いた。


564 :

「…っ…」
「大していじりもしてねーのに。嫌だなんてどの口で言うんだろうな」
「う…く……」
やや吊り気味だが大きな瞳がみるみる涙で滲んでいく。
「センパイは泣くなあ。何せ 彼女がとんでもない尻軽だったんだから」
前回何度も浴びせた言葉を選んで傷を抉るように並べ立てる。
「せっかくブス相手に産廃引き受けしてたのに、まるで割に合わないじゃん」
気の強さを表したように真っ直ぐ通った鼻梁は弱弱しく崩れて。
「うっ…ちが……ちが、…よ…あく……っ」
「何が違うんだよユルマン。この間だって汚い所から臭い汁垂らして、」
耐えきれないと悲鳴を上げるように顔を伏せて。
「チンポぶち込まれながらブタみたいな顔であんあん善がってたくせに」
「うう、うっ――――っ!」
とうとう決壊した。
喉の奥から声にならない呻きを上げて、理緒は泣き始めた。
真っ赤になった顔で、苦しそうにしゃくり上げる。切れ切れのか すれた音は声を堪えた結果ではなく、大きすぎて排出さえできない痛みと悲しみの発露。
体中の血が滾った。
ああ彼女はまだこんなにも俺の言葉に心を傷つけてくれている。
俺を見ている、声を聞いている―――!
呼吸が荒くなり、我慢できずにズボンを下ろす。
すっかり膨張して反り返ったものはヨダレまで滲ませて、正直みっともなかったが、取り繕う余裕など残っていない。
脚を開き、肉厚の割れ目に亀頭を擦りつける。
綺麗なピンクの粘膜から、ぬちゅぬちゅ歓迎を受ける。
気を抜くとすぐにでも出てしまいそうだ。最初の一発目から漏らしては勿体ない。
一滴残らず全部このナカに注ぐために、一週間貯め込んできたのだから。


565 :

「こっち向けよ」
理 緒は子供のように素直に従った。頬にはまだらに涙をつけたまま、茫洋とした目で俺を映す。
「ほうら、慣らしてもいないのにすぐ入りそうだぞ」
「あ、ぁ…」
「ちゃんと見ろよ、咥えこむところ」
「やめ…て……やめ…――――」
いやいやするようにかぶりを振る理緒の腰を持ち上げ、一息に貫いた。
一週間ぶりの彼女の体内。狭く温かく、柔らかくぬめる壁の感触にため息が漏れる。
呼吸を整えて覆いかぶさろうとしたら、理緒の腕に胸を押された。
「やっ…いやあ……」
悲しげな声を上げ、つっかえ棒みたいに腕を突き立てて、一生懸命俺を拒んでいる。
体を曲げて細い両腕を押し返し、ぽろぽろ涙を流し続ける彼女にキスをした。
「もう遅いって」
ゆっく り腰を引き、突き上げる。前触れの無い動きに驚いたのか理緒はひゅっと息を飲み、耐えるように口を引き結んだ。
何度かそうして緩慢に突いてから、少しずつ速度を上げていく。
「う、うあ、ぁっ…あー…っ」
「芹澤」
「や、あ、ふっ…ぁあっだめぇ…っ」
控え目にではあるが快感を滲ませて喘ぐ声にぐっとペースを引き上げられた。
とろけた膣に陰茎を締めあげられ、獣のような呻きが漏れる。自分でも驚く程余裕のない声だった。
さっきと同じように理緒の手と指を絡め合う。今度は両手できつく、離さないようにしっかりと。
射精に備えて突きあたりにぐりぐり亀頭を押し付けると、電気が走ったように視界がちらついた。
「…っ、芹澤……もう、い、く…っ」
「 あっあっ、やっ、阿久津っ…や、ぁああっ!」

頭の中が白く染まっていく。
柔らかく小さな手のひらを血が止まりそうなほど握りしめて。
きつくうねる膣の一番奥で、最初の絶頂を迎えた。


566 :


***

待ち合わせた時中天にあった太陽は、安宿を出る頃にはもう西の空に顔を隠しかけていた。
習慣を守るように、じっとりした初秋の田舎道を同伴して、やたら高い門のある彼女の家まで送り届ける。
無言でそこをくぐろうとする後ろ背に呼びかけた。
「またな」
真っ直ぐ伸びた背中がぴくんと一度だけ身じろぎしたが、それきり何事もなかったかのように歩いて奥の扉に消えていった。

家路につきながら指を絡めた感触を反芻して辿 るように手を動かす。磁器のように白い彼女の指先。
小さく滑らかなそれを手ぐすねを引くように掴んで引きずり込み、その耳に睦言を囁く日を思い浮かべた。
泣き顔だけでなく笑顔も俺だけにくれるようになったら、たくさん愛を伝えよう。恥ずかしがって身動きできなくなるほどに。
きっと喜んでくれるだろう。すべてかけて幸せにしてみせる。
待ち遠しい。
はやく俺のところに落ちて来い。

(終わり)

以上です。お付き合いくださりありがとうございました。

567 :
GJ!

568 :
GJ!
この絶望加減がたまらない

569 :
GJGJ!!!
早く堕ちて欲しいです、堪らん

570 :
うひょおお 良かったよ!GJJJJJ
こういうの大好き

571 :
美味しい!!美味しい!!!GJ!!!

572 :
GJGJ!!!!
正常な思考なら彼女の笑顔はもう見れないって事になるんだが
見れると確信してる狂い方がたまらんw
これからも見れなくてもっともっと病んで
北風戦法でひどくなっていくの見たいw

感想ついでに
「優等生の遊び方」って少女漫画読んだんだけど
青年漫画並みの濃さで病んだ人ばかりが出るオムニバスで良かったー
特に良かったのが妹にヤンデレてて
妹そっくりの女の子と付き合うヤンデレ

573 :
GJGJGJ!
素晴らしい病みっぷりだ、純愛とまったく縁が無さそうなDQNがヤンデレ化とか斬新でナイス!
傍から見ると絵に描いたようなクズなんだけど、本人は至極真面目に一途に突っ走ってるのがもう悶える

574 :
優等生の遊び方のあの兄ヤンデレはいい・・・いいが
最後は病みから解放されて
妹じゃなく妹似の子に癒されて
妹への思いを捨てるのが残念なんだなぁ
まぁそういう男ヤンデレを更生させるのもなかなかない話だけど

575 :
キャンディキャンディでニールがキャンディにねちっこく言い寄るさまがすごく好きだった
今思えばあの頃から嗜好が確立しつつあったんだなと

576 :
>>574
それ読んでないけど、確かにヤンデレにはずっと1人の女性を貫いて欲しいよね

577 :
女性を貫くとは勿論…

578 :
ズブリッ……ズブブ……!

579 :
キャー

580 :
age

581 :
女「男君…刃物なんて危ないよ、しまってよ!」
男「嫌だ。今から僕は君を刺す」
女「な、なんで…」
男「決まってるだろ?こんなに愛しているのに君は絶対に僕のものにはならない
 だったらいっそのこと…!」
女「なんで…なんでそこで諦めるんだよ!
 諦めんなよ!諦めるなお前!!
 どうしてやめるんだ!そこで!!
もう少し頑張ってみろよ!駄目駄目駄目駄目あきらめるな!!
周りのこと見ろよ!応援してくれてるスレの人達のこと思ってみろよ!!」
男「」

改行おかしかったらすまん
自分で考えようとするといつもこんな感じになる
男ヤンデレって難しい

582 :
>>581
女体化松岡乙w

583 :
>>581
一周回ってすごく良いwww

584 :
簡単にはヤンデレに壊されたり堕ちないような強い子を想像すると、いつもこうなる
でも修造系女子はないと思う、色々とw

585 :
いや新しくっていいと思うよw
読んだら書きに来たこと忘れる程の衝撃だったwww

586 :
なんか女の方がカッコいいと思ってしまったw
しかしその展開だと男の方がヘタレ化して
女さんステキ!抱いて!な未来しか思いつかない自分の貧困な想像力ェ…
ヤンデレ難しいよここの書き手さんスゴイよ

587 :
「そんなに私の愛が欲しいなら諦めずに勝ち取ってみなさい!」
なんて言いのける女王様タイプの女主人公かっこいいなw
一杯下僕ヤンデレがいてし合ってそうだw
そして最後に残った心・技・体・権力・金・頭脳そろった最強のヤンデレが勝ち取るのかw

588 :
ヤンデレ蠱毒やん、それw

だが俺は男優位で女を喰う話が良いおw

589 :
美少女をエロく虐めたい

590 :
ヤンデレ蠱毒……いいな

591 :
仰天ニュースにヤンデレきてる
怖いよ
3次元は惨事だ

592 :
三次元かつリアルのヤンデレはマジキチ過ぎて萌えどころかgkbrモノだな…
被害者の女の子ホント気の毒だ

593 :
男ヤンデレと聞くと真っ先に少女椿の鞭棄が浮かぶ


594 :
男ヤンデレと聞くと思い浮かぶはセラヴィー先生
あれはいいヤンデレだった

595 :
セラヴィー先生はギャグ漫画補正を抜かしたら
かなりヤバいことしてるからな
赤ずきんチャチャ見て男ヤンデレ萌えに目覚めた奴多そうだ

596 :
男ヤンデレは優秀な腹黒がいちばん

597 :
優秀な腹黒もいいが気の弱い男ヤンデレが気の迷いで衝動的に女子を拉致してしまって
「ごめんなさい!悪気はなかったんです!あと首輪つけさせてください!」
って感じで謝り倒しながら無計画な拉致監禁するのも面白そうだ

598 :
>>597
いい!笑
ぜひ文章に…

599 :
気弱なヤンデレもいいよね
ごめんなさい、ごめんなさい、と謝りつつもなかなか強引にヤンデレてくるとかいいと思いますw

600 :
これからはM男ヤンデレが流行る

601 :
坂本さんから男ヤンデレ入信した自分にとってはご褒美です>ドMヤンデレ男

602 :
坂本ジュリエッタか?

603 :
おお…こんな俺得スレがあったなんて、感謝感激

604 :
>>602
そうそう、坂本ジュリエッタ
他にドMヤンデレ男キャラいないかなと思って探してもなかなかいないね

605 :
あれM男とはちと違うと思うけど…

606 :
Mヤンデレってこんな感じかと思って書いてみたら、
予想以上に訳分からん代物が出来上がったカオス。
……むしろサドじゃないどころか優しくて気の弱い子に加虐行為を強制して泣かせる方が変態ぽくて良かったかな……

ソファに深く腰掛けている彼女に近寄る。
まだ『赦した』とはっきり言われていないので、犬のように四つん這いでだ。
僕の近付く音は聞こえているだろうけど、肘掛けに凭れて半ば寝そべるような姿勢の彼女の視線は、手元の本から逸れる素振りすらない。
この作家は目眩のするような描写が良いのだと彼女は言っていたが、僕にはそう言うのはさっぱり分からない。
ただ、彼女が僕ではなく、その紙とインクの塊にずっと意識を向けていて、
難しそうな顔をしたり、あまつさえ幸せそうに口元を緩めるのを見ていると、
心の底から沸き上がるドロドロとした嫉妬心に駆り立てられて動いてしまうのだ。
それで昨日、彼女の本を一冊バラバラにしてしまって、彼女を怒らせて、散々怒られてこうして這い蹲っている訳で。
低い姿勢から彼女を見上げる。
無造作に投げ出された白い足が、長いスカートの襞の間から覗いている。
これは僕を誘っているのだろうか。
誘っているに違いない。だってこんなにきれいで滑らかな曲線をしているのだから。
きゅっと締まった足首と踝の起伏。透き通るような足の甲に親指と小指に繋がる腱が薄く浮いている。
丁寧に形の整えられた親指の爪に口付ける。
断り無く足首から上に触れると怒られるので、まずはこうやって挨拶をするのだ。
まだ怒られないので、今度は指の先をぺろりと舐める。
視線を向けると、彼女の表情にさっきまでは無かった不機嫌そうな色が滲んでいた。
彼女の顔を窺いながら、探るように、懇願するように、舌を這わせる面積を増やして行く。
気の乗らない時の彼女は、本当に全然感じてくれなくて、
どれだけ奉仕しても真っ青な顔で眉を顰めて、行為が終わることをひたすら堪えることしかしてくれない。
痛がらせたい訳では決して無いんだ。
だから僕は、丁寧に、何度も、彼女にお願いする。
彼女がその気になってくれるよう、なってくれるまで、ずっとずっとお願いする。
彼女の足の甲に舌先を当て、つっ、と足首の方へなぞると、彼女の足がピクリと跳ねた。
彼女が実はとてもくすぐったがりだと言うことを、こうするようになって初めて知ることができた。
「気持ち悪い」
不意に彼女の足が動いて、今まで舌を這わせていた指先が僕の額を小突く。
彼女の肌の微かな味に我知らず上がっていた息を整えながら彼女を見ると、
僕を睨み付ける彼女の視線が、背筋を貫きぞくぞくとした快感をもたらす。
嬉しくなって、ふくらはぎの内側を膝の方まで一気に舐め上げると、彼女がひっ、と声を上げて、今度は首の辺りを蹴り飛ばされた。

607 :
咳き込みながら、尻餅を着いた身体を起こす。
蹴り足を伸ばしたままの姿勢で、彼女が僕を睨んでいる。
先程まで読まれていた本は、人差し指を挟んだ状態で閉じられていた。
彼女の注意が本から僕に移ったことが嬉しくて、僕は眼を輝かせながら彼女に這い寄る。
興奮してどうしようもなく息が上がった。
僕は彼女の本を持っていない方の手を掴んでソファに押し付ける。
彼女は僕の手を外そうと足掻くが、こうなってしまえば僕の力の方が圧倒的に強い。
清潔なブラウスを大きく押し上げる胸に顔を埋めながら、空いた方の手をスカートに滑り込ませ太股に触れる。
とさり、と本が床に落ちる音がした。
「っ、いい加減にしろっ!」
彼女の掌が、僕の頬と言うより側頭部を叩く。
耳の穴を巻き込むように当たったせいか、キーン、と耳鳴りがした。
彼女の手を離し、身を離したところに腰の入った平手がもう一発。
今度は狙い違わず頬に炸裂してぱぁんと派手な音を響かせた。
僕はソファから転げ落ちるように彼女から離れ、彼女を見上げる。
彼女も、僕を叩いた掌を冷ますように軽く振りながら、僕を見返している。
彼女の柔らかい手には負担だったのだろう。打った掌は赤くなっていた。
僕は四つん這いで部屋を離れ、そしてできるだけ急いで戻ってきた。
「手が赤くなってるから」
と、ハンドタオルに包んだ保冷剤を差し出すと、彼女は嫌そうに、
それでも背に腹は代えられなかったのか、掌にそれを握り込む。
「……結局、お前は一体何なの。拉致監禁犯」
胡乱な目で頭を傾げるその首元に、青黒い痕。
前に、彼女が逃げようとしたのに逆上して、つい首を絞めてしまったのだ。
随分前のことのようにも思うが、痣の残りやすい体質らしい。彼女の細い首にぐるりとついた手の痕は、未だにはっきりと残っている。
それがまるで首輪のようで、彼女が僕のものである証のようで、ほわほわと暖かくて嬉しい気分になる。
彼女だって、きっと痣が消えるまでは、もう逃げようとはしないだろう。
蹴ったり罵ったりするけれど、最初のように、僕を空気みたいに扱ったりはしなくなった。
それに、彼女を見ている内に気付いたことがある。
彼女はどちらかと言うと嗜虐嗜好の持ち主らしい。
僕を蹴る彼女の口元が、時折、愉しそうに歪むのだ。
無論、真っ当な常識と倫理観を持つ彼女が暴力を振るうなんて、こんな状況になるまで無かったが。
彼女の嗜好を理解して受け止められるのは僕しかいない。彼女にも、早く気付いて欲しかった。
彼女のためなら何でもできるし、彼女のすることは何でも受け入れたい。
この気持ちを、何と言って彼女に告げれば良いんだろうか……そう、例えば…………
「……もっと蹴って下さい」
「失せろ変態」


お粗末さまでした。
ジュリエッタみたいな突発フルスロットル系の怖さは書けなかった。残念。
あと、ヒロインが電波のヤンデレ男について考えてたら、プロットがみーまーになった。
みー君は良いヤンデレ男。

608 :
>この気持ちを、何と言って彼女に告げれば良いんだろうか……そう、例えば…………
>「……もっと蹴って下さい」
>「失せろ変態」
不覚にもこの流れに吹いた
GJ! 拉致監禁したのに立場逆転なのが面白いw
サドいヒロインもいいものですなあ。ヤンデレ君の紳士ぶりもイイ!

609 :
GJ!
ドMなのに有無を言わせない歪みぶりがとてもイイ!

一見まーちゃんがヤンデレのようだが、実はみーくんのが病的に依存してるんだよなあ

610 :
まさかここでみーまーの話を聞くことになるとは!
あれ読んでヤンデレとヤンデレのカップルも成立するんだと知った

611 :
GJ!ドMヤンデレいいなあ

612 :
ほしゅ

613 :
ほしゅ

614 :
M系ヤンデレなら古い漫画だが月光の囁きの主人公はどうかと
好きな女が他の男に抱かれる姿を見せ付けられ
それでもちんこ勃てているところはすげえとしか
更に彼女にそれを罵られ踏みつけられて射精しとるし

615 :
M系か。マッドサイエンティスト女博士と被験体男ってネタ考えた事あったな。
女博士「予想以上の成果だわ。身体の3分の2が焼失してなお
再生するなんて。次は低温に対する耐性を液体窒素で調べてみようかしら。」
男『博士があんなに嬉しそうに笑ってる。貴女の笑顔の為なら僕は何でも…!』
ってノリの。

616 :
保守

617 :
ALL-TiMEの最新作が俺的に良い抜きゲになりそうで期待している
どうもこのスレと言うか板自体あまりエロゲ好きが居てなさそうなので
他の住民が気に入るかは知らないがとりあえず男ヤンデレ主人公です。

618 :
エロゲって複数の女の子相手だから、
一人の女の子へ脇目も振らず一途に執着するヤンデレ君が見たいタイプの自分にはあんまりピンとこないな(ごめんよ
あと、ヤンデレ君側が手とナニ以外画面に出てこないのは寂しいw
でも一途執着プレイが出来るのならナイスなゲームだろうね。プレイしたらレポよろしく!w
というかエロパロ板ってエロゲ好き少ないの?よく知らんのだけど

619 :
もうすぐで女向けR18のヤンデレゲーム出るよね。
ヤンデレ天国っていうやつなんだけど
色んなタイプの一途系男ヤンデレ3人に愛されるゲーム。
個人的に凄く楽しみなんだがね

620 :
声優が発表されないと
声で出来が左右されるからな

621 :
>>617
情報ありがとうございます
屋敷に連れてくるとか監禁とかすごく…楽しみです

622 :
女向けR18ゲームといえば蝶の毒 華の鎖のBAD ENDは割と男ヤンデレ率高いよね。

623 :
前にもそのゲームの話題、このスレで出てたね
ちょっと調べたけど良い感じだった

624 :
小ネタで一レスお借りします
ありがちな平民男と王女の話
少しだけ流血・遺体
以下投下

その男は血まみれの床にひざを折り、不格好ながらも恭しく騎士の礼をとってみせた。
「ああ、15年振りですね。やっとだ。やっと貴女を手に入れた」
身に覚えのないことを言って血に染まった薄汚い手を伸ばしてくる。
「嫌っ、誰か、誰か!」
「貴女の臣下は来ませんよ。呼んで来るのは私の同志くらいです」
ああ、城は制圧されてしまったのか。
この国はおしまいだ。小国ゆえ予備戦力は少ない。
叛徒どもの規模と手際から察するに、そちらも押さえられているのだろう。
何より私とこの男を汚す血は、傍らに倒れる私の父母、国王夫妻のもの。
これで王家の血を引く者は私だけ。そして私も命を絶つ……つもりが。
「ああ、いけませんよ」
舌を噛もうとする顎をとられ、深く口付けられた。
必に抵抗する甲斐もなく、二度、三度と貪られる。
「何をするっ……!」
「ご両親の所になど行かせませんよ?何のために私が、15年かけて、ここまでやってきたと思うのです?」
優しい手つきで私を拘束しながら、男は滔々と語り始める。
幼子が自慢話をするような調子で。
暗い笑みを浮かべて、それはそれは嬉しそうに。
「全ては貴女を手に入れる為ですよ、王女。
15年前の貴女の誕生日。一般開放された王宮の庭。
民からの祝賀を受けるためテラスに立つ貴女に、私は心を奪われました。
貴女を私の物にするために長年かけて、世論を動かし、貴族を翻意させ、
他国の支援を取り付けて、折衝を重ねてきたのです。
国が滅び、王が弑されたのも、全部全部貴女が原因。
……やっと手に入れたんですから、簡単に解放してなどさしあげませんからね」
身体が動かない。いや、動かすことができなかった。
恐怖に竦んだ私は、おぞましいことを言い募る口がひらひら動くのを、ただ眺めていた。
「ああ、やはり貴女にはそういう表情が良く似合う」
男は晴れやかに笑うと、もはや声もなく震えるだけの私を抱え上げた。
「さあ、私は忙しい。これから王として新しい国を作らねばなりません。
決して安楽な道ではないでしょう。でも貴女なら共に歩んでくれますよね、
王女、……いや、我が妃よ」

以上です。お目汚し失礼しました。

625 :
好きな女の子欲しさに国家転覆とか素晴らしいな!GJ!
平民が世論操作とか扇動とか外交とかポテンシャルたけえw

626 :
傾国の美姫じゃなくて
美貌が不幸なのね
独裁者は行く末刑率高いから逃げてー

627 :
ごくり
奴は東京では禁止のロリ愛好者だというのか
15年前未婚らしき姫

628 :
3歳の幼女に欲情してフルボッキ
手に入れるまで足掛け15年ですか?
こちらの股間もフルボッキするなあ……

629 :
GJJJJ!!!!!
いや意外と行き遅れの30〜40代かもしれんw

630 :
規制されてないかな…? 一発投下させて頂きます
※自虐系ヤンデレ男×小動物系ヒロインです
※この話の大部分は下ネタとその場のノリと個人的趣味でできています
※本番はまだありません。ヤンデレ男の煩悩のみです
※舞台は近代にユルさとファンタジーとご都合主義を混ぜたような異世界です
※軍人が主人公ですが、書いているのはド素人です。あんまり深く突っ込まないでやって下さい
※NGするなら『彼女が愛し過ぎて生きてるのが辛い』でどうぞ

631 :


「なんだって?」
 とある日のことだ。
 朝日が差し込む医務室にて、顔見知りの将校が口にした言葉に、医務室の主である軍医は思わず尋ね返した。
 軍医の目の前には、ガスマスクを被った大柄な将校が簡素な椅子に腰掛けている。
 将校は軍服に包まれた長身を猿のように曲げて項垂れており、軍医には彼が普段より幾分小さくなったように感じていた。
 将校の右手には包帯が巻かれている。
 軍医がまだ日が昇らない時間帯に叩き起こされ、1時間早い仕事に就くことになった原因がこれだ。
 なんと彼は自身の右手に、骨を絶ち切らんばかりに幾度も軍用ナイフを突き立てたらしい。
 見せられた右手は酷い有様だった。なんとか傷は塞いだものの、重要な筋肉や神経は壊滅し使い物にならないため、いずれ切断して義手を付けることになるだろう。
 この将校が怪我をして軍医の世話になるのはそう珍しくはないが、やけに落ち込んでいる様子であったため事情を軍医が尋ねてみたところ、返って来た返事に思わず冒頭の台詞を漏らしてしまった。
 将校は律儀にも、もう一度一言一句違わぬ台詞を口にした。
「彼女が愛し過ぎて生きているのが辛い」
 これである。
 映画俳優ばりの美形であれば絵になったろうが、残念ながら口にしている本人は190cmオーバー、髪は不明、筋肉モリモリマッチョマン――とまで言うと大袈裟だが、結構なガタイの軍人。
 加えて幾多の傷を全身に刻み、子供が見れば軽くトラウマになるであろう惨状の顔をガスマスクの下に持つ。
 しかも、ガスマスクで音がこもっているため分かり辛いが、喉も痛めており、お世辞にも美声とはいえない。色んな意味で痛々しい。
 しかし痛々しさに慣れている軍医は、ナチュラルにスルーして新しい疑問を投げる。
「彼女って?」
「天使だ」
「はあ?」
「あれは天使としか思えない」
 深刻な症状だ。医師は即座に判断した。
「そういうのは専門外なんだけどな…その天使とはどこで知り合ったんだい? まさかとは思うけど、想像上の存在じゃないよね?」
「この間、同盟国との親善会で閣下の警護をしていた時に会った」
「すると、コンパニオンか何かかい?」
「ダンサーだ」
「へえ、それはまた……」
 意外と俗っぽい趣味だ。軍医は拍子抜けした。
 この男は、軍医の知る限り恋愛面には極めて淡白だった。
 性欲も希薄なのか愛人も作らず(彼の面相を許容出来る女性がいるかは別として)、他の将校や高級官僚が嗜むマニアックな趣味とも無縁で、クラシックを聴きながら読書を楽しむ隠居した紳士のような青年である。
 そんな無味乾燥の干物男が、まさかダンサーなどという愛人候補の筆頭とも言える職業の女性に心奪われるとは――
 軍医は好奇心を胸に「それで?」と続きを促した。
「初めて見た時は、人形かと思った」

 つい最近、この国は遠く東にある異国と同盟を結んだ。
 両国の友好を願ってひと月ほど前、この国にて国家元首主催のもと親善会を催したのは記憶に新しい。
 親善会に招待された同盟国の人間は、この国の民とは全く異なる形質を持つ民族で、平均してこちらより小柄で華奢な者が多く、少年団の隊員かと思ったら30代の将校だった、などというケースもあった。
 その中で、口髭を生やした高級官僚の後ろで俯きがちに歩く、周りより一回り小柄な“人形”が彼女だった。
 小ぶりな鼻と少し薄めの唇、そしてつぶらな黒い瞳が彼の国特有のフラットな輪郭に収まっており、少し黄みを帯びたきめ細かな肌にはシミ一つなく、下手をすれば赤ん坊にすら見えそうな造形。
 絹地に艶やかな模様を描いた民族衣装を纏い、艶やかな黒髪は全体を丸く膨らませたシニョン状に纏められ、小さな花の髪飾りが歩くたびに小刻みに揺れている。
 表情が石のように硬かったこともあり、将校が人形と見間違えたのは無理もなかった。
 しかし彼女こそ、彼の国がこの国に送り出した親善大使だったのである。
「彼女は伝統舞踊のダンサーで、ガチガチに緊張していた」
 そう、ホテルの朝食や親善会で供された伝統料理にもほとんど手を付けられなかったほどに。

632 :

 彼女はこの国で最も歴史ある劇場にて伝統舞踊を披露することになっており、その舞台を鑑賞しに訪れる国家元首や要人の安全のため、軍はその警護に当たることとなった。
 実のところ、将校自身は任務に集中していたため、ろくに彼女の舞台を見てはいなかった。
 ダンスよりはむしろ、任務の最中にも耳に流れ込んで来る異国の聞き慣れない楽器の音色の方が、音楽に親しんでいた将校にとって少々興味をそそられたくらいだ。
 だが、国家元首は彼女のダンスにいたく感動したらしく、公演を終えた彼女との面会を望み、将校は随行する形で彼女と対面することとなった。
 エネルギーを著しく欠いた状態で、大量の外国人の前で親善のために踊りを披露するという過酷な環境に置かれた彼女は、空腹と極度の緊張で立つのもやっとといった状態で控え室にいた。
 親善会で見た時とは打って変わったその姿に、将校は一瞬別人ではないかと錯覚したのをよく覚えている。
 彼女の顔は舞台化粧で真っ白に塗り潰され、民族衣装はより豪華絢爛な模様となり、裾が床に引き摺るほど長くなっていた。
 しかし姿がどれほど派手になっていても、よく見ると彼女の目付きには生気がなく、酷く疲れているのが見て取れた。
 それでも、突然現れた来客に嫌な顔一つせず毅然と会釈をする様から、彼女の芸に生きる者としてのプライドが垣間見えた気がした。
 国家元首の後ろに控えた将校を見た彼女は、将校の立派な体格とガスマスクに度肝を抜かれたのか、数秒の間目を見開いて赤い唇を開けっ放しにしていた。
 何やら呟いていたが、付き添いの通訳は気づかなかったらしく何も教えてくれなかったので、その内容は分からない。
 通訳を通して話をしてみたところ、彼女は貧しい農家の生まれで、幼い頃に商家に預けられたのち、舞踊家の家に引き取られたらしい。
 彼女は自身を引き取った舞踊家を母と慕っていた。
 その母に舞踊の素晴らしさを教えられ、日夜修行に励んでいるうちに、気が付けば各地で名が知られるダンサーとなっていたという。
 彼女から彼の国についてしばし話を聞いた後、花束を渡した国家元首は通訳を伴い部屋を辞し、彼女は彼らに丁寧なお辞儀をして見送る。
 運命はここで動き出した。将校も国家元首に従って退室しようとしたところ、彼女の体がぐらりと傾き、花束を床に散らしながら蹲ってしまったのだ。
 咄嗟に将校が大股で歩み寄って抱き起こすと、その小さな体は大きな腕にすっぽりと収まる。
 思った以上に華奢な体をしており、乱暴に扱えばガラス細工のようにいとも容易く壊れてしまいそうで、努めて慎重に抱きかかえた。
 重苦しそうな衣装にもかかわらず、将校の太腿に乗った彼女はまるで重さが感じられなかった。
 彼女は弱々しく顔を顰め、何かうわ言を呟いていた。
 国家元首と共に戻って来た通訳に内容を聞いてみると、「お腹空いた」とのことで、思わず脱力してしまった。これには国家元首も苦笑い。
 聞けば朝食も昼食もろくに喉を通らなかったらしい。
 空腹と緊張のまま根性で公演をこなし、精魂尽き果てフラフラだったところへ国家元首との会話で体力をさらに削り、ついに限界が来た、というわけである。
 とりあえず将校は、支給品のチョコレートを一かけら折り取って彼女の小さな口の中へ押し込んだ。
 彼女は押し込まれたチョコレートを確かめるようにゆっくり咀嚼し、少しずつ飲み込んだ。
 頃合いを見て次のチョコレートを口の中に入れてやる。すると、虚ろだった彼女の黒い瞳が、数回の瞬きの後にしかと将校を捉えた。
 侮蔑も嫌悪も恐怖も好意もない無垢な黒い闇の中に、ガスマスクを付けた軍人がいる。
 顔に傷を作ってから、歳若い女性にこんなにも間近で、それも嫌な感情の色を含まない視線を向けられたのは初めてのことだ。
 それは仄かに胸の奥がくすぐったいような、股ぐらが緩く締め付けられるような、奇妙な感覚だった。
 将校は奇妙な感覚を振り払うようにチョコレートをへし折っては彼女の口へ親鳥のようにせっせと投入していく。
 面白いようにもりもりチョコレートが消化され、あっという間に紙クズだけが残った。
 そうして眩暈から何とか立ち直った彼女は、手配された車に乗せられ病院へと運ばれていった。将校の胸の内に、将校自身ですら気付けないほどの小さな小さな火種を残して。
 普通なら、これで話は終わる。異国の少女を空腹から救ったという、雑談のネタ程度にしかならないちょっとした美談。
 だが、当然ながら話はこれで終わらなかった。でなければ将校はこうして右手を破壊などしない。

633 :
「一週間後、閣下から命令が下った」
 それは急遽帝国ホテルへ向かえというものだった。指定された場所は、ホテルの敷地内に設えた庭園。この季節は丁度植えられた植物が可憐な花を咲かせており、ちょっとした観光名所にもなっていた。
 だが、観光客で賑わっているはずの庭園にはその日に限ってなぜか人がおらず、その代わりに、一週間前に別れた“人形”が待っていた。
 彼女は一週間のうちに体力と気力を取り戻したらしく、親善会や控え室で受けた陰鬱な印象はなりを潜めていた。
 将校に丁寧なお辞儀をする仕草も、いささか緊張が感じられるものの前に比べて覇気が感じられ、何より顔を上げた時に目の当たりにした黒い瞳の輝きは、それまで将校が記憶していた“人形”のイメージを払拭するには十分なものだった。
 そう。もはや彼女は“人形”ではなくなっていた。
 彼女は扇を手に持ち、庭園を舞台に舞い始めた。
 弦楽器も打楽器もない、ダンスには必要不可欠な演奏など何もないはずなのに、不思議と彼女の体は繊細かつ正確に“音”を形作り、何気ない動作一つ一つに目を奪われる。
 豪華絢爛とは言えない大人しめの民族衣装はむしろしつらえたようにしっくりと馴染み、印象的な振り付けと巧みな袖捌きによってそれ自体がダンスの一部と化す。
 彼女自身が音楽であるかのような錯覚すら覚えるほどに、そのダンスは技術と感性を凝縮し極限まで研ぎ澄まされていた。
 見た目には成熟とは程遠い少女が、このような一種の神秘性すら感じさせる一流の芸を見せていることに、将校は驚きを禁じ得なかった。
 しかし、それよりも将校の心中を穿ったのは、彼女の“眼”だった。
 振り付けの一部なのか、彼女の潤んだ漆黒の瞳は要所要所で将校を見つめる。その瞬間、まるで対戦車砲が直撃したかのような凄まじい衝撃が全身を襲った。
 一週間前の生気のないそれとは違う、迸る情熱と歓喜を秘めた熱い視線が将校の脳髄を焼く。
 それはまるで雄として求められているかのような錯覚を引き起こし、彼女が自身のためだけに踊っている今この時が、人生を全て差し出してしまっても良いとすら思えるほどに幸福と感じる。
 将校は体の裡から湧き上がるマグマの如き潮流の正体を知らず、それを抑えることも難しく、心身喪失のまま彼女の熱線に燻られ続けるしかなかった。

「気がつくと彼女のダンスは終わっていた」
 彼女は少し躊躇いながらも将校に握手を求めた。おずおずと小さな手を差し出す仕草が何とも可愛らしかった。
 彼女の手は華奢で柔らかく、将校の大きな手を小さな両手が包み込んだ瞬間、彼女を抱きしめたい衝動を抑えるのに多大な努力を要した。
 そして去り際の微笑みはしかと脳内に焼き付き、今こうして回想している最中にも鮮明に思い出すことができた。
 ダンスの直後で仄かに上気した瑞々しい肌、将校を映す黒い瞳、ほんの少し口角が持ち上がった艶のある薔薇色の唇、柔らかそうな白い首筋、民族衣装の袖から覗くほっそりとした華奢な手――
「……まずい」
 記憶の世界から突然戻った将校は、軍医が治療に使ったハサミを手に取ると、刃先を股間に突き立てた。
「ちょっ、おまっ、何をっ!」
 軍医はすぐさま将校の腕を抑えこむが、将校と軍医の腕力は格段に差があった。将校の鍛え上げられた腕は軍医の制止などものともせず、軍医は体ごと弾かれてしまった。
 しかし幸いなことに、将校の軍服はオーダーメイドで刃物に負けない素材で作られている。しかも急所の守りは特別堅い。いかな豪腕でも一撃では穴が開かない。
 それに気付いた将校はズボンのベルトを外し始めた。これにより僅かながら猶予が生じる。
 ベルトに意識を集中している将校の首筋に、大型動物専用の麻酔針が撃ち込まれた。

634 :
「勘弁してくれよ、ペニスの診察なんてちっとも楽しくない」
 軍医は不機嫌を隠そうともせず手袋を乱雑にゴミ箱へ投げ捨てる。その内心は怒りよりも、人体の神秘と理不尽さに愕然としていた。
 将校の持ち物は防刃素材の軍服のお陰で最悪の事態には至っておらず、表面に鬱血と掠り傷がいくつか付いている程度だった。ちなみに診察中、切除を懇願されたが無視した。
 それよりも軍医を唖然とさせたのは、布越しとはいえ刃物の刺突を幾度も受け、象でもダウンする強力な麻酔薬を食らっても“元気”だったことである。
 しかも何なんだあのサイズ。さすがの僕もあれは引くわ。
 麻酔で動けなくなった将校は、寝台に横になった状態で答えた。
「悪かった。今度はお前がいないところでやる」
「いや、それはそれでちょっと」
 この男なら、軍医の知らない間に本気でペニスを切除しかねない。
「でもこれで分かったよ。彼女が原因だね?」
 軍医は将校の右手を見ながら尋ねた。
 それはどうやら当たっていたらしく、将校はしばし沈黙したのちにぽつりぽつりと続きを語り始めた。
「彼女が夢に出た」

 彼女と別れた日の夜、将校は夢を見た。
 夢の中で彼女は美しいダンスを将校の前で披露しており、まさに帝国ホテルでの幻想的な世界が忠実に再現され、将校は幸福に満ち足りたひとときを味わった。
 そう、夢は忠実に忠実に記憶を再現した。彼女の情熱迸る熱い瞳も、ダンスが終わった後に握手を交わした時の柔らかな感触も、彼女が最後に見せた愛くるしい微笑みも。
 彼女が微笑んだ瞬間、全身がぞくりと震えて将校は夢から覚醒した。
 体中の毛穴が拡張し、内側からじりじりと燻られる感覚に戸惑ったが、しかしそれよりも、体のある一部分が、寝間着との摩擦で痛みを感じるほどパンパンに張っていることの方が問題だった。
 ――勃っていた。それはもう、完全に。

「おお神よ、私はなんと穢らわしい…!」
 当時を思い出した将校は頭を抱え込みたくなったが、麻酔のせいで腕がぴくぴく震えるに留まった。

 少女の夢で臨戦態勢になった体を恥じた将校は、寝間着のままシャワー室に駆け込んで冷水を浴びた。
 火照った体は冷えきったが、股間だけはどうにもならず、結局気休め程度にお気に入りのレコードをかけて無理矢理ベッドに潜り込んだ。
 もちろん、ろくに眠れなかった。
 翌日もその翌日も、彼女は将校の夢の中に現れた。
 将校は彼女の夢から覚醒するたびに、火照る体と自身の固く腫れ上がった性器を冷水で冷やしたが、体の中で燻る劣情はむしろ悪化の一途を辿った。
 睡眠薬の使用も検討したが、将校の体は訓練で既に大半の薬物に耐性ができており、あまり期待はできないと思われた。
 ならば眠らなければ良いとも考えたが、任務に支障を来す懸念からそれも断念した。
 そして一ヶ月耐えに耐え抜いた昨夜、睡眠不足と精神疲労がたたり、ついに将校は敗北を喫した。
 将校は当時、精神疲労でシャワーを浴びることすら諦め、辛うじてガスマスクは外したものの、軍服のままベッドに倒れ込んだ。
 そしていつも通り彼女の夢から目覚め、ズボンの中で痛いほど存在を主張する欲望の化身に絶望した。
 朦朧とする頭の中では、壊れかけた理性が全力で『ならぬ』と命令していたものの、将校の右手は股間に導かれるようにしてそろりそろりとベルトを緩めていく。
 何とか右手を抑えようとするも、頼みの左手すら理性を裏切り思うように力が入らない。
 今からしようとしている行為は、将校にとって初めての経験である。
 それは豪放な同僚との会話で、冗談交じりに教えてくれたのをなんとなしに記憶してしまっただけで、そもそも性欲が希薄だった自身には無駄に体力を使うだけの行為としか認識しておらず、実践することもなく記憶の奥底へしまい込まれていた知識。
 その何も興味を抱いていなかった行為への欲求が、今は思考のほぼ全域を占拠してしまっている。
 これから踏み出そうとしている未知の領域に、将校は思わず固唾を呑む。

635 :
 ズボンの前をくつろげ、中から出すため恐る恐る怒張に触れた瞬間、そこを中心に甘い痺れが全身を駆け巡り脳を直撃した。
 裏側をやんわり撫でるだけでどうしようもなく体が震え、敏感な先端と下着の生地がほんの少し擦れた時は、あまりの刺激に思わず歯を食いしばり身悶えた。
 今は自身の骨ばった右手で触れているが、これが彼女の手だったらどんなに気持ちいいだろうか?
 あの繊細でふわふわした小さい手が、この醜く薄汚い劣情の塊を愛撫する――そんな想像をしただけで、将校の熱く滾る雄は浅ましく涎を垂れ流し、右手と下着を濡らした。
 この時、将校は煩悩に侵食され自覚していなかったが、理性は完全に崩壊していた。
 脳に焼き付いた彼女の黒い瞳と花が咲いたような微笑みが、彼の全ての躊躇いを薙ぎ払い理性の壁を突き崩し、その奥に秘められていた雄の本能を目覚めさせた。
 粉々に砕かれた理性を踏みつけて体を支配した本能に命じられるまま、将校はズボンをずり下げ、はちきれんばかりに膨張した性器を無我夢中で扱き始めた。
 ――ああ、天使よ。私の天使よ!
 抵抗を止めた左手でシーツを千切れそうなほど握り締めながら、将校は遠く離れた彼女を呼ぶ。
 妄想の中の彼女は、今も変わらず心洗われるような微笑みで将校を見つめている。
 純真無垢な彼女を想いながら体を慰めている自分のなんと下劣なことか! 
 嘆く反面、行為は止められない。そんな己への嫌悪と彼女に対する罪悪感が、余計に体を燃え上がらせた。
 あっという間に体の奥から何かがせり上がってくる。下腹部で熱が急速に膨張と収縮を繰り返し、握り締めている雄の付け根に全てが集中する感覚。
 それが絶頂であることは予想がついたが、やはり初体験。どんな代物なのか想像するだに恐ろしかった。しかし、本能は早く味わいたいと待ちわびていた。
 来るべきそれに備えて、知らず知らずのうちに将校は唇を噛み締めていた。
 その“瞬間”、将校は想像以上の衝撃に喉の奥から獣の如き唸りを漏らした。
 握り締めた雄は嬉々として絶頂にうち震え、濃厚な精液を迸らせる。
 四つん這いになって枕に額を押し付け、全身を強ばらせ、気が狂いそうなほどの放出の快感に耐える。噛み締めた唇が切れて口内が鉄の味に染まった。
 手で受け止めきれなかった精液は指の間から溢れ、皺くちゃになったシーツに糸を引きながら垂れ落ちてゆく。
 ――ああ、すまない。私の天使よ。君を汚して悦ぶ愚かな私を許してくれ。すまない。すまない。すまない…
 性器から精液を滴らせながら、将校は涙を枕に滲ませ彼女へ謝罪を繰り返した。
 全てが通り過ぎると、代わりにランニングを終えた後のような心地よい倦怠感に包まれる。
 肩で息をしているうちに、頭の中は幾分かすっきりした気がしたが、欲望を吐き尽くしても股間はいきり立ったままだった。
 一度味わった絶頂を忘れられず、絶頂の名残を求めて精液でぬめる先端を未練がましく指で撫でているうちに、それは再び本格的な動きへと戻っていく。
 結局将校は、彼女の甘い記憶を糧に何度も何度も上りつめ、失神するまで劣情を放ち続けたのだった。

「朝起きたらにたくなった」
 翌朝、将校は枕に突っ伏したままの体勢で目を覚ました。
 しっかり握り締めたままの性器と、乾燥した精液でガサガサになった右手、そして生臭い匂いを放つシーツを目の当たりにした時の感情は、絶望などという言葉では到底足りない。
 中でも、彼女と握手を交わした右手が自身の精液で汚れてしまったことは、将校の精神に深刻なダメージを与えた。彼女の手まで汚してしまったように思えたからだ。
 こんなおぞましいモノが存在してはいけない。この罪深い物体を世界から排除しなくては!
 使命感にも等しい衝動に駆られ――気がつくと、将校は軍用ナイフで右手を滅多刺しにしていた。

636 :
「朝起きたらにたくなった」
 翌朝、将校は枕に突っ伏したままの体勢で目を覚ました。
 しっかり握り締めたままの性器と、乾燥した精液でガサガサになった右手、そして生臭い匂いを放つシーツを目の当たりにした時の感情は、絶望などという言葉では到底足りない。
 中でも、彼女と握手を交わした右手が自身の精液で汚れてしまったことは、将校の精神に深刻なダメージを与えた。彼女の手まで汚してしまったように思えたからだ。
 こんなおぞましいモノが存在してはいけない。この罪深い物体を世界から排除しなくては!
 使命感にも等しい衝動に駆られ――気がつくと、将校は軍用ナイフで右手を滅多刺しにしていた。

「…つまり、僕はマスターベーションした後の、洗ってもいない手を治療したわけだ」
 一応手袋は着用していたが、軍医は流し台に走り念入りに手を洗浄した。
 麻酔が切れてきた将校は上体をのっそりと起き上がらせ、包帯に包まれた自身の右手を見つめる。
 筋肉と神経がズタズタになった右手は義手が到着し次第、将校の望み通り切断されて医療廃棄物として処分されるだろう。 
 本当は今すぐにでも叩っ切りたいが、ナイフは自室に置いて来てしまった。引き千切るにも麻酔のせいでいまいち力が出ない。
「旧型の方が良いかもしれない…むしろ付けない方がいいか」
 旧型とは、形だけの動かない型のことだ。
 しかし今後の仕事のこともあるので、嫌でも最新型の動かせる型を付けることになるだろう。
 軍医はピカピカになった手をタオルで拭きながら言い返した。
「言っとくけどね、ペニスや手を切り取っても根本的な解決にはならないよ。むしろ精神に異常を来たすんじゃないかな、君みたいなタイプの場合」
 もう十分異常を来たしてるけど、という続きの言葉は頭の中で呟くに留めた。
「そうだな。私がねば全て解決する」
 ふらりと立ち上がって退室しようとする将校を軍医が呼び止める。
「何で君はそう極端なんだ。まあ待ちなよ、やるべきことをやってからにしたらどうだい?」
「分かっている。まずは仕事の引き継ぎを済ませてから」
「そうじゃなくて、彼女に気持ちを伝えてみろってことだよ。彼女の心を掴む努力をしてからでも遅くはないんじゃないか?」
 軍医の提案に、将校は動きを止めて逡巡した。
 いささか遅い春である。軍人としては有能でも、恋愛に関しては思春期の少年も同然だ。
 将校にとって、女性に――しかも異国の、歳の離れたうら若き少女に求婚するなどというのは、素顔を晒すよりも勇気の要ることだった。
「男は度胸! 結果はまだ分からないよ。それに考えてみなよ、いずれ彼女の隣には男が立つんだよ。君以外の男がね。どうだ、我慢できるかい?」

 ――我慢できなかった。我慢できるはずがなかった。
 将校はあらゆる未来を想定して周囲へ根回しをしてから、溜め込んでいた有給休暇を全て消費して一月の猶予を作った。
 さらにあらゆる手段(時には軍法会議ギリギリの無茶もやらかして)を用いて陸・海・空の幹部を説き伏せ、この国における最速の移動手段で天使の元へ――すなわち遠く離れた彼の国へ向かった。
 常識破りの早さで彼の国に到着した将校は、予め入手しておいた情報を元に天使の家を探し当てた。
 数ヶ月ぶりに再会した天使は、前回見たものより質素な民族衣装だったが、変わらず美しかった。
 彼女は突然目の前に現れた将校に驚き、黒目がちの目を大きく見開く。
 ――ああ、そんなに見つめないでくれ。理性が吹き飛びそうだ!
 惚れた女の上目遣いは凄まじい破壊力である。思わず将校は背を向けて前屈みになった。
 彼女の肩を掴もうと疼く自身の手を固く握り締め、押し倒したい衝動を根性で抑え込み、一度は本能に蹂躙された理性を総動員し素数を数える。
 軍服の下では、既に股間が限界レベルまで張り詰めており、ズボンと擦れて痛い。
 周囲には彼女の母らしき上品な女性と、女中らしき居住まいの女性がおり、石のように硬直している。
 物陰では、野次馬根性――もとい将校を心配してくっついて来た陸・海・空の錚々たる面子が、興味津々――もとい固唾を飲んで見守っている。
 何をやってるんだお前らと、軍服を着たガタイの良い外人どもに意見する勇気ある現地住民はいない。

637 :
 千桁まで素数を数えても股間はどうにもならなかったが、頭は少し落ち着いたので腹を括る。
 将校は、まずネクタイで彼女に目隠しをした。
 次いで彼女の前に跪く。愛を乞う基本姿勢だ。目隠しをしているので彼女には見えないが、基本は重要だ。
 さらに愛銃をこめかみに当てる。もし拒絶された場合、発狂して彼女を傷付ける危険性があるからだ。彼女に目隠しをした理由がこれである。これで彼女の目を汚す恐れはない。
 目を塞がれた天使は、落ち着かない様子で袖を握り締めている。何が起こるのか不安でたまらないのだろう。
 将校は彼女の手を取ると、深呼吸し、全身全霊から勇気を振り絞り、これまで何度も脳内でリハーサルしてきた、この国の文学から得た口説き文句で語りかけた。
『ツキガ キレイ デスネ』
 世界の時が止まったかのような静寂が訪れる。
 全てを言い切った時、将校は言いようのない達成感に包まれた。溜め込んだ緊張をガスマスクから大きく吐き出す。
 一方、天使は沈黙を保っている。将校一世一代の求愛を聞き損じたのかもしれなかった。断る言葉を探しているのかもしれなかった。
 物陰から見守る出歯亀どもに緊迫した空気が広がる。まさか、ここまで来て最悪のオチが付くのか? 将校の脳ミソが極東でぶちまけられるのか?
 彼女と再会できたし、想いも伝えられた。目的を果たした将校にはもはや何の未練も後悔もなかった。
 いっそ拒絶される前に昇天してしまおう。引き金にかかった指に力がこもる。
 ――その直前だった。彼女の顔が、あの将校を虜にした微笑みに変わり、こくりと小さく頷いたのは。
 将校に電流走る――!
 感動のあまりうっかり引き金を引いてしまった。だが銃口がぶれ、飛び出した弾丸はガスマスクの表面を削り軍帽を吹き飛ばす。無駄弾なしと言われた将校が、生涯で唯一外した一発がこれであった。
 突然の発砲に驚いた天使は小さく悲鳴を上げ、腰を抜かして尻餅をつく。家の中の者も悲鳴とともに壁に寄りかかったり頭を庇って蹲るなど恐慌状態に陥った。
 恋が成就した将校の行動は早かった。腰が砕けて身動きが取れなくなった天使を稲妻の早さで抱き上げると、出歯亀どもに「帰国だ!」と力強く告げて天使の実家を後にした。
 不器用な同胞の快挙に沸く出歯亀どもが将校を追って去った後には、展開について行けず唖然とする母親と女中が残されたのであった。

 将校がしでかしたことは、完全な拉致である。
 だが、将校の根回しは完璧だった。我に返った天使の母親が警察に駆け込み、将校の母国へ彼の国の政府が連絡をとった頃には時既に遅く、将校らは様々な手続きを異常な速度で済ませて大海原に出ていた。
 この後、彼の国の政府には二人が帝都劇場で運命的な出会いを果たし、帝国ホテルの庭園にて親密になったことを――無論、様々な脚色が加えられていることは言うまでもない――国家元首が公表することになっている。
 嘘はついていないので問題ない。後は人々が勝手に尾ひれを付けてくれる。
 これから将校がやるべきことは、帰国したら彼女が成人するまで安全な所に保護し、成人後は速やかに夫婦となり既成事実を作ることだ。
 様々な障害があるだろうが、見事成し遂げて見せよう。
「私の天使よ……もう放さない……!」
 大海原を突き進む軍艦の中で、将校は膝の上で恐怖に震える天使を圧し潰さんばかりに抱きしめた。

 神よ、心から感謝します。私の元へ生涯ただ一人の天使をお遣わし下さったことに!
 そして同時に謝罪します。私はこれから彼女の翼をもぎ取り、汚し尽くし、ぬまで――否、んでも彼女を御前へ帰すことはないでしょう。
 神よ。もはや許しは請いませぬ。この罪深く愚かな男を、どうか止めて下さいますな。
 彼女とともにあるためならば、私は悪魔にもなる覚悟でおりますゆえ――

638 :
以上です
ほぼ自分しか得しないヤンデレ像ですが、
少しでもお楽しみいただければ幸いです

639 :
GJGJ!
主人公が好みすぎる

640 :
最高でした……最高としか言えない

641 :
ああ、素晴らしい...GJ!!!

642 :
GJ!
ガチムチヤンデレ良い…

643 :
ヤンデレと純愛は紙一重

644 :
GJ新婚生活みてぇ・・・・

645 :
文体とストーリー運びが好みすぎる
デラGJ

646 :
引き込まれるなあ
GJでした

647 :
>>630-637
さっさと犯して早く賢者モードになるんだ!!的物語ですね、わかりましたw
GJです

648 :
おお、久しぶりに来たらこんな力作が…GJです

649 :
文章上手だね
いかつい軍人さんが不器用でそそる
誤解がとけて相思相愛になれればいいと思う
お幸せせに

650 :
体格差の所為で初夜はエログロ展開になるしか想像できないw

651 :
そこは後ろからだっこしてあぐらに座らせたら
重くない!

652 :
処女にデカ○ラをバックからとか鬼畜すぎるだろ

653 :
そこはほらお勉強して段々慣らしていく段階プレイをするんだよ、きっと。
でも入れたら理性吹っ飛んでやっぱりエログロ展開しか(ry

654 :
別に巨根で処女膜ブチ破る展開で良いんじゃないですかねぇ?
涙と血と痛みは愛の証って事で(ドヤッ

本音はそっちのが辛そうな女の子を見て抜けるからだけどw

655 :
いや処女にここまで体格差あって巨根だと
処女膜ブチ破るだけじゃすまんだろう
一気に子供も産めない惨劇の場になるわw

656 :
ギネスの最大級の人
銃持ってると疑われるらしいね
外人はデフォ大きくてもフニャで女性もフワフワ子宮が多いときく
日本人は初めては痛い人が多いと思う

657 :
どっちかというとファンタジーなんだけど
占い師のおにゃのこがヤンされる妄想に萌える
ヒロインをいじめる子の弱点をヒロインに占わせて勝手にいじめっ子を始末してくるヤンデレとか。
「なんであんなことしたの?」
「君を守るためだから仕方ないよ。まさか…君のためにそこまでしたのに僕を拒否するわけ?」
そんな展開になると得するのはたぶん自分だけ

658 :
将校の庇護下に美しい女性がいるというまことしやかな噂がたち、
将校に恨みを持つ不逞の輩によって強奪誘拐が企てられる。
将校が命懸けで天使に傷ひとつ付けまいと守り、天使は将校の想いを知る。
意外と天使は男女の営みについての知識があり、
「男の人はこうされるのが好きなんでしょう…?」
なんて上目遣いで問い、将校のそびえ立った陰茎に指を添え、
唇を寄せて・・・
将校が「い、いけません…こんな、こと、を…」と口では言いつつ理性が負け、
天使に主導権を握られたら、自分得。

659 :
投下作品の過剰な先読み展開予想は
もしかしたら続き投下しようと思ってる作者つぶしになるんだぜー

660 :
自分じゃ書けないから他人の作品を勝手にいじくるんだろうな…

661 :
いやいやおかしいだろ
続き物の先読みでもなければ改変でもないじゃん
妄想投下しただけでいちいちそんなケチつけられてちゃなにも書けないし
作者つぶしとかネガティブなこと書かれるほうがよっぽど投下しにくいわ
まあそんなことより天使かわいいよ天使

662 :
いやだからもし作者さんが続き書こうとしてたら
十分先読み展開で投下しにくくなると思うのけどね

663 :
>>662
そういう考え方もあるんだな…
投下したもので続き妄想とか盛り上がってたら嬉しいし、そのネタの中でティンとくるものがあれば膨らまして続き投下したりするのってよくあるからね

664 :
昔読んだ小説で好きな女の足を切り落として監禁する話があった
以後このシチュエーションだけで妄想が捗ってありがてぇありがてぇ

665 :
ミザリーだな

666 :
自分もミザリー思ったw
ミザリーは切断じゃなく骨砕いたんだったっけ?

667 :
ボクシング・ヘレナという映画を思い浮かべたのは自分だけか。
あれは足だけでなく腕もだけど。

668 :
>>661
オナニー乙…

669 :
之って先天的にヤンデレの方がいいの?
後天的にヤンデレの方がいいの?

670 :
>>666
交通事故で助けたあと、自分のために小説を書かせて、
逃がさないために骨折していた片足を斧で叩き切ったあと傷口をガスで焼いた
病んでる女性が、気合の入ったメンヘラシリアルキラーで、病気のために見た目も気持ち悪いので全くエロくないが

671 :
男女逆で美男美女ならいいヤンデレ

672 :
暴力とか傷はなしの方向のヤンデレがいいな
見た目が美しくなければヤンでるリスクが補いきれないから最低条件だ

673 :
今日少女漫画でちょうどいいヤンデレを読んだよ>暴力・傷なし
学校中の女子に憧れのバンドマンがいて
ハマるとやばいと思ってその人に興味ないフリをしていた主人公が
ある日みんなから無視され始める・・・おかしいと思ってたら
ヒーローがかばってくれて恋に落ちてエッチするも
その直後に自分がムシられていたのは
実はヒーローが曲にサブリミナルでヒロインを忘れろと
逆再生でいれてたことに気がつくも
ヒロインの記憶も消去。同棲。
駅前で必な顔して配ってたからもらってきたよと
ヒロインの母親が配ってた家出捜索のチラシをヒロイン見るも何も感じないというオチ

674 :
>>673
それすごく気になる…ヒントください

675 :
自分も気になる… 商業だったらぼかさず名前出していいんじゃない?
あと逆再生で人心操れるならもっと他にやりようがある気がするがw

676 :
>>671-672
女は美しい、可愛いじゃないと駄目だが
男は醜くても良いや
>>673
素晴らしいヤンデレですねぇ
作品名わからねぇw

677 :
スマンレスおそくなった。
あゆみ凛の「神が僕らを許さなくても」の中に入ってた短編
…タイトル忘れたけど少コミなんで色々とこのスレ住人には厳しいかもだけど
短編なんで妄想で色々保管できて美味しいですなw
っていうか少コミ系かなりヤンデレ多くて私的にチェックしてしまうw

678 :
徳弘正也作品にも良いヤンデレ男が出てくるなあ
狂四郎2030の八木少将とか、ヴァンパイアの篤彦とか
この二人は正直主役を食うくらいの存在感があった

679 :
八木少将は知ってたけど他作品にもヤンデレ出てくるのか>徳弘正也
八木少将のブッ飛んだ愛は良かったよなぁ

680 :
八木少将はもちろん
ヴァンパイアは篤彦のねじれた愛がなければ
展開しない話だとオモ

681 :
エロマンガだけど独蛾は面白い
催眠術で女の子が調教されていくんだけど
最後のどんでん返しがなかなかすごいと思う

682 :
話豚切妄想になるが
好きな女に嫉妬の挙げ句にされたい、という欲望を持ったヤンデレ男小説が読みたい。
傍目には普通に恋して愛し合って、幸せいっぱいに付き合い始めた二人。
しかし男は、それはもう無惨な方法で女を裏切り、易々と他の女に乗り換える。
あの手この手で精神的に追い詰められていった女は次第に平静を失い、
やがて狂った女は男をめった刺しに刺しす。
だがしかし、それこそが男の至上の幸福だったのだ――、的な。
既出だったらス・マーヌ

683 :
いいなそれ
>>673みたいな既存の周囲操作ヒロイン孤立させ型ヤンデレと組み合わせてどんでん返しも良さそう
巧みな手口でヒロインを追い詰め、
一度は完全にヒロインを騙し手に入れたかと思ったその時、
ヤンデレの悪事が全てバレ、ヒロインに刺されるヤンデレ
しかしバレてされる所まで含めてヤンデレの計画通りでした、というような
そこで「こんな変態相手だったら私がんでやる方がダメージでかいに違いない」と思ったヒロインによる自で
ヤンデレ的にはバッドエンド、というラストもいとをかし

684 :
このスレ的にはヌルいかもしれないが
イリス症候群って言うフリゲにそれに近い種類の男が居るよ
ヤンデレ女子が好きなら楽しめる倍率ドン

685 :
今日書こうと思って妄想していたヤンデレが
>>682-683を見ていたら温すぎる気がしてきたw

686 :
>>685
わっふるわっふる

687 :
あのーここは男ヤンデレで
比率は圧倒的に女性が多いと思ってるけど
最近は違うのかな

688 :
今でもそうじゃね

689 :
それを確認してどうしたいんだ……?

690 :
男が女を洗脳するってヤンデレ…?
洗脳してまで手に入れたいって感じの

691 :
>>690
自分的には超アリです。洗脳過程をガッツリとオナシャス!
着実に洗脳していく知的ヤンデレもいいが、洗脳しようとしてるのに全然できてないウッカリヤンデレもおいしいな!

692 :
小説というか原作のハンニバルのレクターとクラリスがまんまそれだな洗脳

693 :
>>691
んー、悪堕ちスレと迷うようなやつだからご期待には添えないかも。ごめん

694 :
>>691
ウッカリヤンデレ可愛いなw
ヤンデレ視点から見ると、あらゆる手を使って順調にヒロインを洗脳していって、
ヤンデレの「ずっと一緒だよね」系のセリフに
ヒロインが虚ろな目で「アア、ウン。ソウダネ……」
って答えて終わるけど、その後ヒロイン視点で
(ヤンデレ君、今日も何か変なこと言ってるなぁ)
「ああ、うん。そうだねー」
(今日もいい天気だなー)
みたいな終わり方するの希望w

695 :
>>692
あれでテンション上がって映画版見たらそのシーン他改変されていた絶望
クンカクンカペロペロが無いのはしょうがないだろうけどさ

696 :
>>694
うっかりどころじゃねぇwww
しかしヤンデレ男本人は幸せだからいいんじゃないかそれw
>>692>>695
原作読みたくなってきたw

697 :
あれ作者が一作目の主演女優に萌えてああいう展開にしたら
肝心の女優は二作目に出てくれなかったという…

698 :
投下が無い。書き込みも無い。
場繋ぎに切れ切れでも投下した方が良いだろうか?
書きかけ長編と言う亡フラグの塊なんだ。
完成してから出そうかと思っていたのだけれど。
ご意見募集。

699 :
断片であろうと何か投下してくださるなら美味しくいただきますが、
他の住民さんがどう思っているのかはわかりません。

700 :
>>690です
投下迷ってたけど、過疎なんで投下しちゃう。ヤンデレ成分薄い&超絶展開早いので、嫌な方は「人形だとしても」でNGを。

暗雲立ち込める魔王の城に、一人の女が威勢よく踏み込んできた。高く一つに結った髪を揺らしながらすたすたと魔王がいる大広間へと進む。
「やっとたどり着いたわ、魔王!覚悟しなさい!」
重厚なドアを押し開け、開口一番女は叫んだ。対する魔王はそれを一瞥し、鼻で笑う。
「威勢がいいなあ、勇者よ。少しは落ち着いたらどうだ」
「そんなことを言っていられるのも今のうちだ!」
華奢な身体に似合わない大きな剣を振り上げて、女勇者は魔王に向かって走り出した。
そのとき、魔王を睨むその瞳に、不適な笑みが映った。
ぐらり、と女勇者の身体が揺らぐ。そのまま、彼女の意識は途切れた。

701 :
しまった、題名書き忘れてた
すみません

「ん…?」
目を覚ましたとき、女勇者は魔王に広間の中心で抱きかかえられていた。
「な、な…!?何してんのよ!離せ!…っ、なんで身体動かないの…!」
魔王は目線だけで抵抗する女勇者の髪ゴムを解いた。
「動かないようにしてるからだ。さぁ、目を覚ましたなら儀式をしようか」
「儀式…?…何この服」
女勇者は、漆黒のウエディングドレスに包まれていた。そして、その下の床には魔方陣。
「私たちの結婚式に決まっているじゃないか」
言いながら、魔王は女勇者の顎を上げた。
「お前が寝ている間にたいていのことは済ませておいた。あとは…誓いの口づけだけだ」
「や、やめ…っ」
拒否の言葉を、塞いで止める。
瞬間、女勇者の身体に電流が走った。鼓動が早まり、息が荒くなる。身体の奥底から熱が沸き上がるようで、思わず熱い、と声を漏らした。
「ゆっくり眠れ」
魔王が一言そう言うと、今度は急に睡魔が女勇者を襲った。喘ぎ苦しむ声がだんだん小さくなっていき、やがて、消えた。

702 :
「起きたか」
魔王がその長い髪をすくと、女勇者はまだ覚めきっていないとろんとした瞳で魔王を見上げた。
「魔王…様」
二回ほどまばたきをして、辺りを見回す。
「ここは…どこですか?」
「私の部屋だよ。散歩中急に倒れてしまったお前を、とりあえず運んできて、私のベッドに寝かせておいた」
女勇者は、不思議そうに首をひねって、
「私が、散歩中、倒れた…。あ、あぁ、そうでした。私は、魔王様と散歩中に。すみません、ご迷惑をおかけして」
納得したように頷いた女勇者は、魔王に対し頭を下げた。
「何を言っている。我が愛する妻を介抱するのは当たり前だろう」
優しい笑みを浮かべ、魔王は女勇者を撫でた。
女勇者は、妻、という響きに嬉しそうに身をよじらせる。
「妻…そうでした、私、魔王様のお嫁さんになれたんでした」
「…その微笑みは、昔を思い出す」
ふわりと微笑む姿を見て、魔王は懐かしそうにぼそりと呟いた。
「え?」
「いや、何でもない。…リュア」
女勇者を引き寄せ、魔王はそっとその唇に口づけた。優しく触れるように、何度も。そして、回を増すごとにそれを深く濃くしていった。
「ん…魔王、様…」
「リュア、夫婦になったら、することがあるのはわかるな?」
「……」
答えず、顔を真っ赤に染める女勇者をいとおしそうに抱き締め、魔王は耳元で囁いた。
「お前が、欲しい」

703 :
女勇者をベッドに押し倒し、何度も何度も口づける。
魔王は口づけながら、女勇者の服を脱がし始めた。黒のネグリジェを脱がすと、白い肌が露出する。胸元には、その白さと対照的な真っ黒の紋様が浮かび上がっていた。
「見えるか、リュア。これは、私とお前との婚姻の証だ。お前が、私のものであるという印」
「はい…見えます。私は、ずっと魔王様のものです」
「…お前の口からその言葉を聞く日を、待ち望んでいたよ」
紋様に口づけ、徐々に場所を移動して、敏感な突起へ口づける。
「ぁ…」
びくん、と震える反応を楽しみつつ、舐めたり噛んだりしてそこを攻める。女勇者は太ももを擦り合わせ、恥ずかしそうに腕で顔を隠した。
「なんだ、もう我慢できないのか?」
「い、意地悪言わないでください…」
「…可愛いな、リュア」
女勇者の秘部に触れると、そこはすでに濡れていた。くちゅくちゅとわざと音をたてて愛撫すると、さらに恥ずかしそうに、顔を隠す腕に力をいれる。
「…っは…ぁ、まぉ…さま…っ」
「どうした」
「好き…です…っ、だから…」
「…!だから…?」
女勇者は手を広げ、潤んだ目で魔王を見つめた。
「一つに…してください」
その台詞に、魔王の顔つきが変わった。乱暴に女勇者に口づけると、小さな頭をかき抱く。片手で自身を女勇者の秘部にあてがうと、一気に貫いた。
「ぃ…っ!」
苦痛で歪む女勇者の頬を優しく撫で、今度は優しく口づける。
「痛かったか、すまない」
そう言いながらも、魔王は腰を止めようとはしない。
「待て、もう少しで呪文が効いてくる」
婚姻の儀式の呪文には、後継ぎ作りの為として、性行為中の痛みを和らげ、快感へと変える効果を持つものが含まれているのだ。
「ぅ…、ぁ…はぁ…っ、ん…っ」
効いてきたのか、嬌声が混じり始める。魔王は口角を上げた。
「気持ち良いか?」
女勇者の顔がさらに赤く染まる。
「はい…魔王様とだから…」
「…可愛いことを言うな」
腰をうちつけるスピードがあがる。それに平行して、魔王の息も荒くなっていった。
「リュア、…っ」
「ま、ぉ…さま…っ!」
抱き締めあったまま、二人はびくびくと快感に震えた。
その後、女勇者はぐったりとしてそのまま眠ってしまった。その小さく柔らかい手を握って微笑み、魔王も眠りについた。

704 :
儀式の日から一年。女勇者はすっかり魔王との情事に慣れ、今では自分から動くこともあるほどだった。
また、魔王は常に女勇者に対して優しく、愛を注ぎ込んでいたため、二人の仲はさらに深まっていた。
すべては、儀式によるものだったが。
しかし、そのような生活の中、女勇者は疑問を持ち始めていた。
きっかけは、魔王が隠していた大きな剣を見つけた時だった。
なぜか見覚えのある剣に思わず触れたとき、何か大きな忘れ物をしているような気がしたのだ。そして、髪を高く結った自分の姿が、脳内にぱっと浮かんで消えた。
それから、ちょくちょくその剣の元へ足を運んでは触っている。そのたびに、少しずつ、何かしら思い出した。
ある夜、女勇者は魔王の部屋のドアを叩いた。
「入れ」
その声に従って、部屋に入る。
「どうした」
硬い表情の女勇者を見て、心配そうな声色で魔王は尋ねた。それに答えず、女勇者はつかつかと魔王の傍まで歩みよる。
「魔王様…ううん、魔王。全部、思い出したわ」
眉をひそめ、魔王を睨んだ。
「……」
「髪ゴム、見つけたの。あれ、私のおかあさんが飾りつけてくれた、大切なものだったから。…それ見て、全部思い出した」
魔王は、何も話さない。
「何の理由でこんなことしてたのか知らないけど。…最低ね、やっぱり魔王って」
吐き捨てて、くるりと魔王に背を向け、女勇者はドアまで引き返す。
「今度は、今度こそ、あんたを倒しにくる」
言い残して、ドアを勢いよく閉めた。
風景な部屋には、自嘲気味に笑う魔王だけが残されていた。

705 :
女勇者が去ってから、魔王は常に彼女の気配が残るベッドを見つめていた。
生意気で、勝ち気で、負けず嫌いな彼女の個性を消して、呪文によって洗脳してまで、彼女を手に入れたかった。それほどまでに彼女のことをいとおしく思っていた。
思いすぎて、狂っていたのかもしれない。
彼女は、自分を倒しに来る、と言った。
彼女が、もう一度自分の元に来たなら、そのときは彼女の、あの小さく柔らかい手でされたいと思った。
今だって、十分狂っている。
ため息をついて、シーツを撫でていると、ガタン、と城の門の方から音がした。慌てて窓から見下ろすと、女勇者。魔王は大急ぎで広間へと向かった。
「やっとたどり着いたわ、魔王!覚悟しなさい!」
最初に来たときと同じ台詞で、彼女は魔王に対峙した。しかし、そのときとは違い、髪はほどき、手には何も持っていなかった。
そして一番の違いは、目に溜まった涙だった。
「どうした、女勇者よ」
内心かなり動揺しながらもつとめて冷静に尋ねる魔王を、女勇者はキッと睨み、
「なんなのよ!あれから、思い出すのはあんたの優しいところばっかりで、到底倒す気になんてなれなくて、だからってここに来れないのも嫌だった。なんなのよ…もう一回洗脳でも何でもしなさいよ…」
ぼろぼろ泣き出すのを見た途端、魔王の理性が崩れた。王座から降り、女勇者に駆け寄り抱き締める。
「…ひとつ、昔話をしよう。
私がまだ子供の頃、前魔王である父に命じられ、勇者の血を継ぐ子供というのを偵察しに行った。
そのときに、その子供に出会った。
その子供は、初めて会った私にも優しく明るく接してくれた。
かけっこで自分より速かった私に対し、何度も勝負を挑んでくる負けず嫌いで、一回でも勝つととびきり可愛い笑顔を見せる、とても可愛い女の子。
私は、その子供に心を奪われ、何年間も片思いを続けてきた。
その子供が、娘となって、私の元に再度現れた。
少し人間を脅かせば、勇者が私のもとに送られるだろうとふんだのが、正解だった。
年月を積み重ね歪んだ私の思いは、その娘を洗脳し、自分のものにする、という形へと変化した」
気づくと、女勇者の涙は止まっていた。茫然とただされるがままになっている。
「だが…洗脳では、その娘の最大の魅力が消えてしまっていた。
ただ、その娘そっくりの人形をそばに置いているのと同じだった。
それでも良かった。隣に居てくれるだけで良かったのに、それでは寂しいと感じる自分がいた」
抱き締めていた腕を解いて、魔王は女勇者の目を見据えた。
「洗脳なんか、もう二度としない。洗脳されていない、そのままのお前が欲しい」
女勇者の、止まっていた涙が溢れだした。
「…紋様、消えちゃった。もう一度、私をあんたの花嫁にしてよ」
「もちろんだ」
呪文も何もいらなかった。ただ、二人の思いと、口づけさえあれば、そこに婚姻は成立した。

706 :
投下終了!
題名忘れすみませんでした。

707 :
GJ!

708 :

キュンキュンした

709 :
ファンタジーもの良いね!
GJGJ!
魔王で思い出したけど
ラビリンスっていう大昔の映画の
魔王ジャレスも美形ハイスペックでであの手この手で美少女を陥れて
最後には愛してほしいと懇願する美味しいヤンデレでしたわ…
今思えば幼少期見たあの映画で
今の嗜好が決まってしまった

710 :
うひょーGJ! 短いながらも綺麗に纏まってて良いよ! 洗脳して手込めにするも、若干後悔してる魔王様いいね こういうオチ好きだ
>>709
知らなかったのでググってみたらなんだこれ面白そうな映画だな
今度機会があったら見てみるわ
魔王様、ゴブリンの王って設定なのに、イケメンじゃないか…
けっこう昔の映画っぽいのに凝ってるな

711 :
お前に全部捧げた
お前の崇拝が欲しいとかいう魔王だったな
手先がコブリンなのでアホだけど

712 :
誘い受け乙だった、スマン。
スレの進行見て適当に投下することにします。
と、これだけじゃ何なのでもうこのまま投下。

山に棲む人外系野生のヤンデレ男と、ふてぶてしい程にタフでクレバーな冒険者ヒロインのファンタジーモノです。
初めまして編から開始するので病みやエロに到達するまでに時間が掛かりますが宜しければお付き合いを。
タイトル/NGは「角と稲妻」

713 :
sage忘れたごめんなさい!

はっ、と上がりそうな息の手綱を締めながら、ブーツの硬い靴底で地面を蹴って走る。
動きに併せて、後頭部で一つに括った茶色の長い髪が尾を引いて跳ねる。
女だてらに冒険者などやっているだけに足に自信はある方だが、木々の生い茂る山林地帯は、とかくアップダウンが激しい。
追っ手に取っても条件は同じ筈だが、現地民には慣れた道らしく、私を追う10匹程のゴブリンの群は1匹の脱落も無い。
元気に故・冒険者の物らしき錆びた剣などを振り回しながら追って来る。
一匹ずつはそう強くは無いが、大集団で行動するのが厄介な種族だ。
しかも角笛なんか鳴らしていたから絶対に増援が来る。下手に迎え撃とうとしたら、囲まれて数で押し切られる。
あの剣も、私と同じようにゴブリンの群に襲われた冒険者の物だろう。だが私はあの剣の持ち主の後を追うのは御免だ。
エンカウントした時に抱えていた獲物の子鹿を置いていったのだから、そっちに夢中になれば良い物を。
少しだけスピードを緩めて、腰の短剣の柄に手を添える。息を整え、呪文を唱える。
振り向きざまに放った電撃の魔法に接触したゴブリンがギャン!と悲鳴を上げる。
効果範囲に巻き込めたのは先頭の4匹。
走りながら詠唱をしたことと範囲を広めに設定したため余り威力は出せなかったが、相手を転倒させることは出来た。
再び走り出した私の後を、思わぬ反撃にむしろテンションが上がったらしい、
数を減じたゴブリン達がギャアギャアと騒ぎながら追ってくる。
ヒット・アンド・ラン。このまま走りながら何回か攻撃魔法を放てば、逃げきれるだろう。
そう思った矢先、足下の感覚が無くなった。
浮遊感にザッと背筋が冷たくなる。喉の奥で悲鳴のなりそこないが跳ねる。
急角度に切り立った崖は、中腹に数本の細い立木を生やしながら、深く落ち込んいる。
咄嗟に頭を抱えた私は、そこを勢い良く転がり落ちていった。

焚き火の爆ぜるような音。けれど私は寒気を覚えて身を震わせる。
身体を縮めようと身じろぎして、途端駆け抜ける痛みに一気に覚醒した。
「ッ…………!?」
ばちりと目を開く。しかし身体はできるだけ動かさずに、視線だけで周囲を探る。
意識が途切れる前の事を思い出しながら、同時に直ぐに撃てる魔法を脳裏に思い浮かべ、励起する。
私はうずくまり壁に寄りかかるような姿勢で眠っていたようだ。
その私の前方3メートルほどの距離に崩れかけた地炉があって、焚かれた火が薄く部屋を照らしていた。
部屋の中に今まさに飛びかかってくるような獣の類は居ないようだ。
中央の炉の薄明かりに沈む部屋は、廃墟としか形容のしようが無い。
よくよく見ると、朽ちかけては居るが物々しい作りの棚に並ぶ、経年劣化で砕けたガラス器具や、魔法に使う鉱石の類。
それに炉の作りからして、随分前に放棄された魔法使いの庵のようだ。
周囲の状況を把握した所で、私は自分のナリを見下ろして眉を顰めた。
分厚くて埃っぽい、端の擦り切れた布。
廃墟の窓にかかっているカーテンをそのまま引っ剥がして羽織ったような姿。その下、全裸。
通りで寒い訳だ。と思いながら布を掻き合わせる。
先程から痛む右足には、多少薄汚れてはいるが、それなりに清潔な布が巻かれていた。
崖から落ちた時にぶつけでもしたのだろう。この感じだとかなり腫れていて、多分、骨も折れている。
巻かれた布の下からは、打ち身や消毒に使うハーブの香りがした。
確かめてみると、腕なんかに出来ていた擦り傷にも、ハーブを擦り潰した物が塗られていた。
ついでにそれの乾き具合から、処置からそう時間が経っていない事も知れた。

714 :
壁を支えにして、慎重に立ち上がる。
そうして、魔法はいつでも撃てるようにしながら、部屋の隅に目をやる。
先程から動く気配が無いが、この部屋にはもう一人、先住者が居た。
明かりのほとんど届かない薄暗がりに、私がそうしていたように、壁に身を寄せ座り込む影。
黒いボロ布を纏ってうずくまっているので、遠目には黒い塊にしか見えない。
「私を助けてくれたのは、貴方ですか?」
私はその塊に声を掛けた。
塊が視線を巡らせるように身じろぎして……それきりだった。
「……もしもし?」
警戒しながらも、それに近付く。
塊を包む布きれは、フードのように頭までを覆っているので、顔形も把握できない。
傷の手当てをしてくれたのだから友好的な存在だと信じたいが、正体が何とも知れない。
冒険者にしても野盗にしても不自然だし、この庵の持ち主だった魔法使いにも見えない。
放棄された使い魔にしては、残っているであろう識別コードが見当たらない。
と言うかそれ以前に、
「あの……私の服、何処ですか?」
問いかけてみると、それが徐に腕を上げた。垢染みた肌に、伸びるままの爪。
布の間から覗いた掌は大きく、骨太でがっしりと筋肉の付いた腕は男性の物だ。
ついと伸ばされた指が示したのは、扉が朽ちてぽっかりと口を開ける出入り口。
最初に私が寄りかかっていた壁を北とするなら、この男が座り込んで居る場所が南東。
部屋には西と東に一つずつ出入り口が有って、窓はない。男が指したのは、西の入り口だった。
私は壁伝いに移動する。裸足の足の裏にざらざらとした砂埃の感触と、時折刺さる小石やゴミ。
隣の部屋を覗き込むと、こちらの部屋には窓があって、差し込む月光で中の様子が見て取れた。
部屋には蔦を撚って作った縄が張ってあって、そこに私の服が掛けられている。
近寄って、服に触れるとぐっしょりと濡れていた。
崖の下に川でも流れていて、私はそこに落ちたのだろう。
改めて髪に指を通してみれば、そちらも水気を含んでいた。
全裸だった理由に納得した所で、私は少し考えて、下着だけ身に着ける。
こちらも湿っていたが、これくらいなら乾くだろう。
襤褸切れを羽織り直し、次いで、服の傍にまとめて置いてあった私の荷物から包帯とナイフを取り出し、
鞘に納めたままのナイフを添え木の代わりにして包帯で固めた。
それから服と荷物を回収して炉のある部屋に戻る。
男はまだ部屋の隅にうずくまったままだった。
焚き火から適度に離した位置に荷物を置いて、その上に服を掛ける。
自分も同じように、適度に暖の取れる位置に膝を抱えるように座った。
「服、こっちで干して良いですか?」
駄目元で男に問いかけてみる。
答えを期待していると言うより、単に黙っていると足が痛くてやってられないのだ。
答えは返って来なかったが、塊が頷いたように見えた。
「……そんなに遠くて、寒くないんですか?」
もう一度問いかける。今度は完全に無反応。
そうして何度か声を掛けている内に、私は痛みから逃避するように眠りに落ちていた。

715 :
暑さと寒気を同時に覚え、眼を閉じていられなくなって瞼を開く。
骨折すると発熱するから嫌なんだ。水に落ちたのも悪かったかも知れない。
はぁ、と吐いた息が熱い。
水が飲みたくて、荷物から水筒を出そうと顔を上げる。
「―――っ……!?」
驚くほど近くに有った、暗く赤い目玉と目が合って、思わず身を竦める。
男が私の顔を覗き込んでいた。
頭に被っていた布は取り払われて居たが、癖の強い蓬髪が顔に掛かっていて、表情は読めない。
ただ、髪の間から三白眼も通り越してほとんど四白眼の、いやにギラギラと光る、
それなのに感情の読めない無機質な目が、じっと私を見ていた。
「え……あ、あの……?」
目玉の印象があまりにも強くて一瞬見落とし掛けたが、男の頭には異形が有った。
耳の上、側頭部から髪を掻き分けて生える太い角。
耳の後ろをぐるりと通って肩の方へと三日月型に捻れたそれは、山羊のものに近い。
―――亜人。人とそれ以外の生物の両方の性質を持つ種族をそう総称する。
地域によってはそう珍しくも無いが、この辺りではあまり見かけない。
彼が亜人なのは別に良い。私の故郷にも山犬の亜人が住んでいて、私に狩りを教えてくれたのは彼だった。
ただ、近い。
色々かなぐり捨てている冒険者とは言え、私も年頃の女子な訳で、見知らぬ殿方とこの距離は遠慮したい。
あぁ、しかも私、半裸だった。マジ離れろ。
私の祈りが通じたのか、彼はのそりと立ち上がり、そのまま東の出入り口から出ていってしまった。
「……何だったの」
呆然と呟いて、喉の渇きを思い出して荷物に手を伸ばす。
水の前に、荷物の上に掛けていて服が乾いていたので、全て着込む。

716 :
ブーツの左足を普通に履いて、右足も添え木ごと何とか履いて、紐を緩めに締め終わった所で、彼が帰って来た。
相変わらず黙ったままで、真っ直ぐに近付いて来る。
座ったまま見上げていると、彼はまた間近に屈み込む。
「何か……え、ちょっと?」
覆い被さるような体勢に威圧感を感じ、後手に床に手を突いて仰け反る。
更に距離を詰められ後退りしかけると、遮るように背中に片腕が回された。
ずい、と顔が近付けられる。
痛みを覚えるほど強く顎を掴まれ、強引に口をこじ開けられた所に、彼が口を重ねた。
「んぐ!? ッ、〜〜〜〜!?」
苦くて青臭くてドロっとした物が口の中に流し込まれる。
驚いて彼の胸を叩くがビクともしない。
じたばたと足が床を蹴る。
「う…………! んぅ…………っ」
息苦しさとショックに涙が滲む。
反撃しようにも無詠唱では魔法は撃てない。
必に暴れたが、簡単に押さえ込まれた。
私が口移しされた物を飲み込んだのを確かめて、彼が離れた。
「げほっ、けふ、」
噎せながら口元を拭う。手の甲に、緑色の泥のようなものが付いていた。
これが何か、心当たりは有る。
風邪を引いた時に最初に飲まされる、くそにがい薬に入ってる薬草。多分、あれだ。
だからって、噛み砕いて口移しって、野生動物かお前は。
口の中に残る苦みと嫌悪感に嘔吐きかけると、今度は掌で口を塞がれた。
それも、ちょっと押さえる、とかそんな可愛いものじゃなくて、
思い切り痛みさえ覚えるほどに、顎を鷲掴みにするように、だ。
分かった! 分かったってば!!
内心で叫んで口の中に残った薬草を集めて飲み下すと、さっきと同じように手が離れた。
「人類には『煎じる』と言う薬方があってだな……」
肩で息をしながら恨み言を呟いていると、気が済んだのか、彼は元居た部屋の隅に戻ってうずくまる。
私は溜め息を付いて、荷物から水筒を取り出し、口の中を濯いで、喉を潤す。
あの亜人が何者なのか、未だ分からないが、敵意と常識が無いことだけは分かった。
それ以上のことは、今考えても詮無いだろう。
とにかく眠ることにして、私は襤褸切れの襟を掻き寄せた。

717 :
以上です。グダグダで申し訳ない。
続きはまたいずれ。

718 :
GJ!続きが気になりますな

719 :
とっつきにくいけど素朴系の人外くんが
どうやってヤンデレるかたのしみ

720 :
GJ!続き楽しみです!

721 :
ボクシングへレナにラビリンスか
ヤンデレかどうか分からんけど
王妃マルゴもなかなか好きだった

722 :
ヤンデレ男のし合いが見たい

723 :
気が強くて芯の通った気丈な女の子にベタベタヌルヌル擦り寄ってくるタイプのヤンデレ男もいいな
男は女の子に頼られたくて、まとわりつくけど、ちっとも靡かないどころか、寧ろ益々意地を張らしてしまう
頑として突っぱねる女の子の態度が気に入らないので
足をわざと引っ掛けて、転ばしてから
「支えられていないと自分で立つことすらままならない弱い女の子が好きなんです」
って微笑みながらいけしゃあしゃあ言っちゃうような感じの
……ヤンデレサンタさんお願いしておこう

724 :
>>722
仮面ライダーファイズで
ヒロインを大好きだから害したいと付け狙ったり無差別大量戮をしたりする男と、
その同じヒロインを大好き過ぎて過去の事件で病的な潔癖症を患っていたり
ヒロイン周囲の人間関係を破綻させて自分が取り入ろうと暗躍したり
ヒロインの子供時代の写真を常時持ち歩いていたりする男が、ガチでし合いしたよ

725 :
>>724
何だって、それは本当かい!?

726 :
>>724
ちょっと借りてくる

727 :
>>724
あの二人はいいヤンデレだったなw

728 :
なにそれは借りてこなくては・・・

729 :
「ファミリー劇場」でちょうど暗躍がはじまったあたりだな<ファイズ

730 :
あけおめ。今年も良いヤンデレと出会えますように。
タイトル/NG「角と稲妻」
二話目投下します。

731 :
熱冷ましの薬草の効果か、それともただ単純に体力勝負の勝利か、目が覚めた時には熱はほぼ引いていた。
炉の火は消えていて、彼の姿も無い。
私は炉の煤を指に取って、ブーツに治療のための簡単な魔法陣を描いて魔力を流す。
雷属性の私は、それ以外の魔法があまり得意では無いので、
ほんの気休めにしかならないが、それでも無いよりはマシだろう。
それから窓の無い部屋の暗さに落ち着かなくなって、明かりの差し込む東の方の出入り口に向かう。
体重を掛けると痛むので、右足を庇いながら壁沿いにのろのろと進む。
書斎の名残か、隣室には重厚な書棚と物書き机。
それが窓から吹き込む風雨に浸食され、朽ちかけたまま佇んでいた。
真っ直ぐに書斎を抜けると、左右に廊下が伸びている。廊下の長さ的に、かなり広い建物のようだ。
何となく勘で左を選んで進む。突き当たりで再び左に折れた廊下の右手には三つ程、部屋が並んでいた。
朽ちて壊れた扉の向こうに覗く室内は、寝室が二つに物置が一つ。
部屋の扉の反対側、通路の左手には中庭に面した窓。
そこに見えている建物は、先程まで私が居た区画だろう。
突き当たりでもう一度左に折れる。廊下は大まかにロの字型をしているようだ。
見通した突き当たりは再び左へ折れていて、多分最初に出た廊下から右へ曲がった方へ繋がっているだろう。
こちら側には、右手の中程に入り口が一つ。まめに出入りするのか、扉の残骸は脇へ退けてあった。
覗き込むと、玄関ホールのような、天井の高い広い空間。
正面と右左、私が入ってきた物を併せて、計四つの出入り口。正面の物は外へ繋がっているようだった。
彼の姿はまだ見当たらない。左側の部屋を覗き込む。
リビングの成れの果てのような部屋で、木で出来た結構立派なテーブルは意外な程しっかりと生き残っていると言えた。
引き返して右側の部屋を見て、軽く絶句する。
この厨房跡地は獲物の解体を行い、骨を捨てる場所のようだ。
手前は乾いて茶色く変色した血の海で、奥にはうず高く積み上げられた獣の骨。
量といい、質といいかなりの物だ。
質と言うのは、例えばそこの端っこに転がっている山狼や灰色熊や跳び大蜥蜴のような、
本職の狩人でも返り討ちに遭うような危険な大物と言う意味だ。
狩猟をメインにしている冒険者の私としては、尊敬の念を禁じ得ないランドマークだった。
ただ、人類の骨は混ざっていないと信じたい。

732 :
と、いつの間にか背後に足音。振り向くと丁度、彼が外から帰って来た所だった。
左手には山菜が一掴み。右手には狩りたてほやほやの血の滴る角兎が一匹。朝食だろうか。
「おはようございます」
挨拶をすると、彼の何処と無く虚ろな赤い目玉がこちらを見やる。
「そう言えば、名前も名乗っていませんでした。私はレヴィン」
無駄を承知で、また喋りかけてみる。
壁か酒場の置物に話しかけるくらいの気持ちだったが、彼の唇が小さく動いた。
「…………レヴィン」
!? …………喋ったぁあああ!?
思わず目をぱちくりと開いたまま固まる。
低く擦れながら拡散していくような、錆を含んだ独特の声色。
それが、間違う事無い私の名前を、確かめるように呼んだ。
言語は通じて居るようだったが、まさか反応が返って来るなんて露程も思っていなかった。
私は暫く、会話する程度の距離で立ち止まっていた男と見詰め合い
「あー……貴方の、名前は……?」
と、問いかけてみたが、今度は彼は微かに首を傾げ、それから横に振る。
名前は無い、と言うことだろうか。
呼ぶ者がいないなら、それも可笑しくは無いかも知れないが。
彼の素性がより濃い闇の中へ沈んで行くようだった。
「…………では、オオヅノ、と呼んでも?」
少し考えてから、そう聞くと今度は余り遅滞なく、彼の首が縦に振られた。
首の動きに合わせて、髪から覗く大きな角もゆるりと上下に動く。
オオヅノは私に山菜を押し付けると、血溜まりの辺りに屈み込んだ。
食えと……? いや、違う。持ってろ、だな。
私はオオヅノに背を向け、厨房跡地の水周りに近付く。
排水の整った石畳に、手漕ぎ式の井戸がある。
荒廃した周りの様子と違って、これだけは手入れされている形跡があったのだ。
ハンドルを押し下げてみると予想道理、澄んだ水が出た。
掌に汲んで匂いを嗅いで、少し口に含む。うん。使えそうだ。
汲み上げた水で山菜を洗う私の背後で、ビリ、と不吉な音がした。
何の音かと振り返る。屈み込んで作業をするオオヅノの手元で
「……う、わ」
角兎の首の皮を指先で摘み、糊付けされた紙袋を開くような気安さでビリビリと引き裂いて行くのが見えた。
繊細な貴族のお嬢さんでも有るまいし、獲物の解体ぐらいで青褪めはしない、が。
流石に素手解体には、どっ引いた。
私が口元を引き攣らせている間にも、オオヅノは兎の首をもぎ取り、指先で腹を開き内蔵を引きずり出す。
生皮をびりびりと剥がし、血がびちゃびちゃと滴り、ぶつりぶつりと健を引き千切る音が響く。
角の生えた生首を骨の山に放り投げ、広げた兎皮の上で肉がバラされ骨が外される。
ナイフ一つ使わずにそれを成し遂げるのは、如何なる握力による所業か。
すっかり食べやすくなった肉を包んだ兎皮を片手に、オオヅノが立ち上がった。
裸足の足が血の海を越え、こちらへと近付いて来る。
「お、オオヅノ……? ―――わっ!?」
彼は血塗れの片腕で、私がまだ羽織っていた襤褸切れごと包み込むようにして、私を抱え上げる。
咄嗟に彼の肩に手を突いて顔を離したが、胴に回された堅牢な腕は外れそうに無い。
触れる事で解る、彼の隆々とした腕の太さ。あと、獣臭い。

733 :
私を抱えたままオオヅノは厨房を後にし、塒にしていた炉の有る部屋へ戻る。
窓が無いせいで暗い部屋の中、荷物の隣に私を降ろし、オオヅノが炉に屈み込む。
背に隠れて見えなかったが、魔力の動く気配がして炉に火が点った。
彼はそのまま火のすぐ側に置かれていた煉瓦の上に、肉を並べて行く。
血は洗っておいて欲しかった。
「……半分どうぞ」
私は目分量で山菜を半分に分けると、片方を彼に差し出す。
オオヅノがそれを受け取って口に運ぶ。
彼の視線を感じ、私も同じように山菜を口にする。
少しして、オオヅノが火の通った肉を摘み上げ、私の目の前に突き付ける。
「いやあの、熱々はちょっと……」
と言いかけて、断るとそのまま口の中に突っ込まれそうだったので、山菜を皿代わりにその上に乗せてもらった。
血の滴るような、と言うかついさっきまで滴っていた角兎の肉は、腿の所の太くて食べごたえの有りそうな部位だった。
少し冷ましてから歯を立てる。
血腥くて埃っぽいが、腹に物を入れるとようやく人心地ついた気分になる。
肉を頬張る私の姿をオオヅノはじっと見詰めていて、それから納得が行ったのか、本格的に自分の食事を始めた。
彼の食事は非常に野生的なスタイルだった。
生の物も焦げた物も区別無く、鷲掴みにして両手で貪るように食べる。
色も形も人間の物と相違無い歯を剥いて肉に喰らい付き、猛獣がするように首を振って引き千切る。
子供の頃、教会で飼われていた犬の方がまだ文化的だった。
屍肉を狙うハイエナだって、これに近付こうとは思うまい。それくらいの迫力がある。
しかしコイツ、山羊の亜人だと思っていたけれど、かなり肉食系だ。
亜人は大体が雑食だが、間の子の種類によって、嗜好と言う形で食生活が異なる筈なのだ。
猫や狼は肉類を好むし、馬や羊、山羊の類は殆どがベジタリアンだ。
けれど、山羊と思しきオオヅノは、こうして私の目の前で生焼けの内蔵を咀嚼している。
肉食山羊。嗜好に過ぎないから、まぁそういうのも居るんだろう。
私はもう一切れ、適度に火の通って居そうなのを選んで摘み上げる。
「熱っ」
と呟いた私を一瞥するだけして、また自分の食事に戻るオオヅノ。
そう言えば、彼は焼けた肉を躊躇無く掴んで居るが、熱く無いんだろうか。
面の皮ならぬ手の皮の厚い奴だ。いや面の皮も厚そうだが。
食事を終え、手を合わせてごちそうさま、と呟く。
私の倍以上のペースで食事をしていたオオヅノも、その頃には兎を殆ど丸々一匹平らげて、
毛繕いする獣染みた仕草で手に付いた血を舐め取っていた。
不意にその彼が立ち上がる。追って私も立ち上がる。
彼は炉の火を落とすと、東の出口から外へ出て、廊下を抜ける。
慌てて付いて行くが、速度の出せないこの足ではあっと言う間に差が開いてしまった。
オオヅノが玄関から外へと出るのを見送った所で、私は彼に付いて行くことを諦めた。

734 :
彼が帰るまで完全に暇になってしまった。
私は軽く溜め息を吐いて厨房跡の骨の山の所に足を進める。
私が厨房に入ると、今朝の角兎の生首をくわえた縞狐が、開きっぱなしの勝手口からパッと逃げて行った。
虫が湧いていないのは、ああ言う小動物が残飯を綺麗に骨だけにしてくれているかららしい。
臭いが無いのは丁度良い。骨の山の側に腰を下ろして暇潰しにと、その中を漁る。
ここは本当に豪華なゴミ捨て場だ。
橙角鹿の角。水蜥蜴の翡翠色の牙。羊歯山羊の胆石。
そう言ったものを、山の中から取り分けて行く。ついでに探したが、人間らしき骨は見つからない。
直ぐに一抱え程の量になってしまったので、その中からまた質の良いものを取り分ける。
やがて、しばらく続いた暇つぶしも良い加減終わってしまった昼下がり。オオヅノはまだ帰って来ない。
私は向かいの居間に移動して、辛うじて形を留めていた椅子に慎重に腰掛け、
風雨にさらされて汚れたテーブルに肘を突く。
未だに一切不明なオオヅノの素性について取り留めも無く考えている内に、日が傾き始めていた。
静かに広げていた感覚の端に気配が引っかかったので、顔を上げる。オオヅノが帰って来たようだ。
えっちらおっちら立ち上がり、居間の出口に向かう。
近付くオオヅノの気配。ズルズルと、何かを引き摺る音。
外で何か獲物を仕留めて来たのだろう。私は入り口を見やる。
「…………え」
まるで、毛皮で出来た小山が動いているような印象。
玄関から入って来た彼は、500Kg近くは有りそうな巨大な箆鹿を担いでいた。
……お、大物だぁああ!?
私は一体あと何回、彼に度肝を抜かれるのだろうか。
また固まっている私を一瞥して、オオヅノは獲物を担いで解体場へと入って行った。
流石に、あれの素手解体は、見たくない。
立ち尽くす私の耳に、怖気を震うような、生々しい、皮と肉を引き裂き骨を圧し折る音が届く。
頬が引き攣った。きっと向こうは新鮮な血の海だろう。
我知らず強張る胸を動かして呼吸をする度に、舌に味を残す程の血の匂い。
初めて狼の群れの前に立った時のような、低血糖にも似た、
身体の外側に位置する筋肉から力が抜けて行く感覚。
曲がりなりにも私だって狩人みたいなものだ。
自分で獲物を仕留めて、その場で解体するくらいは出来る。
だが、オオヅノのあれは異質だ。
餓えた獣が腑に食らい付くような、それでいてもっと機械的で無機質な……
……そう。彼は化け物染みていた。
あの首を圧し折られ、頭を握り潰された篦鹿の体が、雄弁にそれを物語っていた。

735 :
やがて解体作業が終わり、
朝と同じように獲物の皮で包んだ肉と内蔵を引き摺るオオヅノが、厨房跡から出て来た。
彼は硬直する私に歩み寄ると、血塗れの腕を伸ばす。
「―――っ」
篦鹿の有様を思い出して、私は咄嗟に身を引く。
尾を引くように空間に残った襤褸切れの端を、彼の腕が握り捕らえた。
「レヴィン」
殊の他、理知的とさえ言える声に名前を呼ばれて、咄嗟に撃ち掛けた魔法を思い留まる。
オオヅノは朝と同じように私を肩に担ぎ上げ、
もう片手で巨大な肉塊を引きずって炉の部屋へと戻った。
定位置になりつつ有る荷物の側に降ろされ、
彼が炉に火を熾し、周りの煉瓦に肉を並べて行くのを眺める。
熱々の肉を差し出されるのは予想していたので、
彼の調理中に荷物から作業用の革手袋を引っ張りだして置いて、それで受け取った。
「夜は野菜が無いんですね」
半ば彼に抱き始めていた恐怖を誤魔化すように、
冗談めかしてそう言うと、オオヅノの動きがぴたりと止まる。
彼は少し首を傾げていて、それから急に立ち上がった。
「いや待って! 冗談! 冗談だから! 行かなくて良いから!」
何もこんな暗くなった中、山菜を探しに行けなんて言うつもりは無い。
慌てて引き留めると、彼は足を留めて私を見下ろし、首を傾げる。
「野菜、無くても、構いませんので」
愛想笑いを浮かべたまま、しばらく彼と見つめ合う。
謎の威圧感に、背筋を嫌な汗が伝った。
秒針が軽く1、2周したころ、また彼が前触れ無く腰を下ろす。
こっそり溜息を吐き、食事を再開したオオヅノを眺めながら、固くて血生臭い肉に口を付けた。
贅沢を言っている場合じゃ無いのは重々承知しているが、
狼の遠吠えに警戒しながら星空の下、一人で噛じる干し肉よりも喉を通らない。
足の痛み、肉の生臭さ、同席者。あらゆる状況がひたすら食欲を失せさせるのだ。
オオヅノの食事風景は酷く荒々しい。
朝よりも獲物が大物なだけに、その光景はよりショッキングだ。
素手で容易く肉を引き裂き、血の滴る内蔵に食らい付く。
血で汚れた口元が、炉の火に照らされている。
白く浮かび上がる牙が私に向けられないのが、何かの奇跡のようだった。
オオヅノは予想通りの健啖家だったが、流石にあの量の肉を食べきれる訳も無く、
巨大な肉の塊が、炉の上の、元は鍋か何かを吊すための鉤に引っかけられて、遠火で炙られているのを眺める。
肉屋で近い風景を見たことが有るような、別に似ていないような。
肉塊から脂が炉の火に滴り落ちる。じゅうと言う音。
焚き火には、薪がくべられて居なかった。
燃料もなく、最初に供給された魔力だけで安定して燃える火と言うのは、結構な高等魔法の筈だ。
滔々と考えながら、私は昨日と同じように膝を抱えて眠りに落ちた。

736 :
以上です。
二話目、やっと名乗る(片方だけ)

737 :
続き期待

738 :2013/01/05
雰囲気が凄くイイ!期待してます。
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