2013年01月エロパロ61: 甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度13 (717) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度13


1 :2012/02/18 〜 最終レス :2013/01/04
ここは甘えんぼうな女の子のエロパロスレです
人前だろうと関係なしに抱擁や接吻、あるいは性交を求めてくる娘はもちろん、
恥ずかしがりながらもぺたぺた甘えてくる娘、
ある一定の条件を満たしたときに激甘化する娘、等々大歓迎です。
エロは必須ではありませんので、ラブラブオンリーな話もOK。
ただし特殊なシチュを含む場合は事前にきちんと注意書きを。
なおこのスレを見て虫歯になった、糖尿病になったという方は保管庫へ行きましょう。必ず悪化します。
それでは、甘美なるひとときをお楽しみください……

〜ちゅういがき〜
このスレは基本的にsage進行です。
投下、感想、雑談問わず、書きこむ際にはメール欄にsageと入れましょう。
血糖値はいくらでもageてもらって構いません。

過去スレ
甘えんぼうな女の子のエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182244124/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216485751/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度3
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1223287918/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度4
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1228057798/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度4(実質5スレ目)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1232112947/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239180765/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1250764530/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1258542249/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度9
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1276653991/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度10
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1296296894/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度11
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1308826161/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度12
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1318202868/l50

保管庫
http://wiki.livedoor.jp/amae_girl/
保管庫(7スレ目以降)
http://w.livedoor.jp/amaenbou_aroparo/

2 :
>>1乙そして前スレ>>769引用
ヤンデレ→ドM甘えっ子の筈が。ドMって、なんですかー

 メール送ればそれで連絡完了、とはいかないことも世の中多い。
 たった今この瞬間、悠貴は痛い目を見ることでそれを思い知っていた。長い前髪で瞳を隠した、年上の彼女に詰問されてる最中である。
 白ブラウスに黒のプリーツスカートといった、シンプルかつ清楚なモノクロの装いの彼女の背後では、禍々しい気配が蛇のように纏わり付いている。
 好き好き大好き超愛してるとでも言わなきゃ括りされそうな雰囲気では、睨まれた蛙が生き延びるには、従う以外の道など存在する筈もなかった。
「……言ったよね。わたし言ったよね?
 いつもユウキと一緒だって。
 いつも――そう、いつでも」
「は、はい……」
 淡々と語る冷たい声色は、しんと空気を震わせていた。冷たい色の指も手持ちぶさたか、中空をひらひらと泳いでいる。
「通った時期は違っても大学だって同じでしょう? だから、これから一生、二人で歩む未来だって同じなの。
 旅行だって職場だってご飯だってお風呂だってトイレだって」
「あの、最後は個人のプライバシーに関わる所じゃ」
 反射的に抗弁が漏れたのを後悔するよりも早く、髪に隠れた瞳が見開き、彼女の言葉が先手を制した。
「人が話をしている時に口を挟むのは失礼って教わらなかった? ユウキ、悪い子になっちゃったの?
 ――ダメだよ、そんなの」
「い、いえ、黙ります黙りますから静かにするのでどうかお話続けて下さい!」
 怒らせると鬼のように恐かった。感情の振れ幅が激しいらしい。その分、他の感情も負けず劣らず過剰気味で――。
「……誰も怯えさせるつもりなんか、無いのに。
 そんな、ユウキまで怖がらなくても……ぐすっ、ひくっ」
「……茅乃さん?」
 ただでさえ俯き加減の顔が、頭を深く下げていく。
 何事かと構えた悠貴が次に目にしたのは――。
「うっ、ぐすっ……寂しかったのお……! ユウキと離れて、ずっと悲しくて……。
 ゆーきのばかぁっ! うああああん……!」
「な、泣かないでよおっ! ごめんなさいごめんなさいっ! もうずっと離れないからっ!」
 子どもみたいに顔を涙でぐしゃぐしゃにして、両手を肩に乗せてすがりつく、年上のお姉さんの泣き顔だった。
 前髪が開けば、まん丸の瞳が滴の海で潤んでいたのがよく見える。胸に抱き留めて慰めること数十分、悠貴の服が十分涙に濡れた頃、彼女もようやく泣き止んでくれた。

3 :
「……悠貴が、いじわるしてきたのかと思ってた」
「しないよ、いじわるなんて。……ほんとに連絡確認しなくてごめんなさい、僕のミスです許して下さい」
 前髪に櫛を差しておでこを見せたせいか、鼻を鳴らして真っ赤な顔でぽつりぽつりと語り出す茅乃の表情は、あどけない少女のようだった。
 悠貴のあぐらの上に乗っかって、頭を撫でられながら、背を丸めている。
 憑き物が落ちるように怒りのオーラはすっかり消えて、纏うヴェールを脱ぎ捨てた素の茅乃は、すっかり萎れてしまっていた。
「だって、ユウキ……いつもわたしのこと、いじめるし。年下のくせに、ベッドヤクザだし……」
「そ、それは別にいじめとかじゃなくてですね! ……って、茅乃さん?」
 もじもじと、落ち着きのない体が、悠貴の膝の上で身を捩らせている。
 平静を保とうとしていた健全男子の敏感な箇所に、大人の女性の重みが、じわじわと加算されていた。
 柔らかい感触に身悶えて、困惑に頬を染めた少年に追撃は尚も続く。
「……乳首がとれるくらい、吸われたりしたし」
「ぶっ!? そ、そんなことっ!? ……取れそうだったんですか?」
「と、取れないけど! ……い、痛かった、です」
「そ、それはごめんなさい……。今度からなるべくしないように……」
「……しない、の?」
「……え?」
 聞き間違えを確かめて、間違って無くて――気付いた瞬間、悠貴の頭の中がフリーズしてしまった。
 前に座った人の表情を、そっと覗き込んでみると。
 ぎゅっと目を瞑って震えた顔が、悠貴よりももっと真っ赤に染まっていた。
「……大人のくせに、寂しいってぴーぴー泣いて。自分より年下の彼氏に……甘えて、寄っかかってるんだよ。
 お、おしおきっ……必要だと、思うけど……。
 ――な、なんでもないっ、あ、あはは、そうだよね、別にそんなの」
「……悪い子なんですね、茅乃さんは」
 背中越しに伝わる鼓動と、胸の奥に爆ぜる鼓動が、重なり合う。
 肌に触れた熱い体温が愛おしくて、前に伸ばした腕を、ぎゅっと彼女のお腹に巻き付けた。
 優しい弾力が、ふにゅんと腕を受け止めてくれる。加減を忘れて強くしてしまいそうな程、許してくれる器があった。
「あ……、う……うん。悪い子、だから……。
 だから……。いっぱい……」
「しつけ直して欲しい?」
 小さな顔が、こくん、と頷く。その顔が見たくて、抱いた体をくるりと回した。
 視線は恥ずかしそうに宙を泳いでいたが、やがてゆっくりと、悠貴のまなざしへと繋がっていく。
「あ、あと! 頑張れたら……、ご褒美、欲しいよ。
 こんな風に、いっぱい抱きしめて、あ、あとは……ちゅーとか、し、して欲し――」
「こんな感じ?」
 挨拶みたいな、浅い啄み。一瞬に過ぎた感触は、唇にも残らなかったのに。
 今度は、茅乃が不意打ちに固まっていた。時計の針が動き出すと、拗ねた感じの瞳の中に、眩いばかりの星が瞬き始めている。
「――っ! だ、だめだよっ! ご褒美が先とかその、おしおきになってないからっ!」
「だって、恥ずかしがる茅乃さんが見たかったんだもん。可愛いのになー」
「か、可愛いとかっ……、お、大人の女性に言っていい台詞じゃないから、それっ!」
「じゃあ、今日のおしおきはそーやって恥ずかしがって貰うことで」
「うう、や、やっぱユウキが、いじわるするう……」
 不平不満を伝えるのは、言葉にするのが精一杯らしい。
 すっかりにやけて蕩けた顔では、説得力なんて皆無だった。

4 :
新スレももっと甘くなりますよーに

5 :
乙乙!

6 :
スレ立て乙
いきなり甘えん坊がいる!
いいはじまりだな

7 :
「…とまぁね、甘いものを食べた後はちゃんと歯磨きするように。です。」
「先生!甘えん坊は甘いものに含まれますか?」
「はい!…って、トシくん?甘えん坊って人…ですよね?」
「はい。」
「う〜ん、どうなんでしょ…」
「ねぇ萌せんせー!せんせーは孝彦せんせーに甘えてるって本当?」
「なななっ!ハジメくん…何を言って…」
「あー!そういえば孝彦先生が前に虫歯が出来たって言ってた〜」
「ナナちゃん?!?」
「萌せんせーってらぶらぶなの〜?」
「ちっちがうよ!先生たちはそんなラブラブなんかじゃ…」
「でもお母さんが仲良く歩いてる二人を見たって言ってたよ?」
「Σえっ!見ら…れ…え…ぁぁ……みんな…みんな、先生をいじめるんだ…たかくぅん助けてーー!!!」
その昼、教師二人が校長に呼び出された。

8 :
幼馴染「結局、甘えん坊が甘いものかどうか分からなかったね?」
男「そうだな」
幼馴染「私、今から甘えるけど、帰ったら一応歯を磨いてね?」
男「・・・面倒だから甘えるな」
幼馴染「ええ!?・・・ぐすん」
男「・・・冗談だから泣くなよ。甘えていいよ」
幼馴染「・・・えへっ♪」
幼馴染は男と腕を組むと嬉しそうに帰って行った。
男が帰宅後すぐに歯を磨いたのは言うまでもない。


9 :
すでに総入れ歯の俺は圧倒的勝ち組

10 :
>>9
一周回って負けてるよ、それ

11 :
>>9
全滅という敗北の極致じゃねぇか
負けたことない奴見たことないが

12 :
「痛ててて」
「どうしたの!ほっぺた抑えて、大丈夫!?」
「いや•••、虫歯かなぁ?」
「めずらしいね、歯磨ききちんとしてるのに」
「珍しいって•••、誰のせいだと思ってるの••」
「ふぇっ、?誰のせいってむしばいきんのせいでしょ?」コクリ?
「いや、まぁそれもあるけど•••
それ以上に君のせいだよ
君がいつも甘いもの僕に口移しするからでしょっ!」
「えへへ、誉められちゃった。」
「誉めてない!だいたい君の味覚もどうかしてるよ。
カルピス原液が愛用品だなんて•••」
「•••」
「まったく」
「•••」
「•••」
「ねぇ、」
「ん?」
「怒ってる?」
「いや、まぁ」
「私、もう口移ししないほうがいい?」ウルウル
「•••」
「ねぇ」
「あぁ、もういいよ、怒ってないから。そんな泣きそうな顔しないで」
「これからも口移ししていい?」
「まぁ、•••••••••••••••••、ほどほどに。」
「やったぁ」
こうして総入れ歯なら勝ち組ですね

13 :
>>12の歯磨き粉を練乳に交換していた女の子を見たが
気のせいか

14 :
こんな板でカルピス原液とか練乳とか言えば普通はアッチの方を思い浮かべるもんだが、
おかしいな…虫歯が痛む

15 :
2月23日
ねえ兄さん♪
こっち向いて♪
恥ずかしがらないで♪

16 :
前スレの前回のあらすじ
カレーを食べました
終わり

17 :
>>588 続き
「は〜おいしかった」
「それはどうも。ごちそうさま」
「いまのは?」
「食べ終わった時の挨拶だよ」
「へ〜ごちそうさま!」
「んじゃ・・・えと・・・り、莉音・・・ちゃん・・」
「なに?しゅう」
「先に風呂入ったら?」
「ふろ?」
「体を洗うところ。またそこに入ること。あったかいお湯に入るんだ。さっぱりするよ」
「あ〜まくうかいにも、にてるのある」
「そうなの?」
「まくうかいでは、あったかいくもにはいって、からだあらうの」
「あ、そうなんだ。雲で洗うのか」
「えっと、おふろだっけ」
「そ。お風呂」
「じゃいっしょにはいろ!」
「えぇ!?」
「どしたの?」
「いや、それは、い、いろいろとまずいような」
「なんで?まくうかいでは、ふうふではいるんだよ」
(なんという文化だ・・・)
「だけどなぁ」
「しゅうは、いやなの?」
「ぐっ」
莉音の目は涙ぐんでいた。その目に、愁は負けてしまった。
「い、いい・・・よ」
「わ〜い!じゃ、はいろっ」
(小5で女の子とお風呂って・・・でも、なんでこうもすんなり受け入れてるんだ俺?)

18 :
愁が莉音と自分の着替えを持ってくると、すでに風呂の中ではバシャバシャという豪快な音が聞こえてきた。
「わ〜い!」
(すげーハイテンション・・・)
愁も渋々服を脱ぎ、いつものところに置こうとしたとき、その場所には今まで見たことのない下着があった。
(うっ、気にするな気にするな・・・あ、上はつけてないんだ・・じゃなくて!)
「ハァ〜」
服を脱いでそれらを隠すように上に重ねた。
「しゅう、はやく〜」
「わ、わかったから」
(家で腰にタオル巻いて入るなんて初めてだな)
そう思いながら、おそるおそる風呂のドアを開けた。
「しゅう、くらえ!」
バシャッ
「ぬわっ!?」
「あっははは!びっくりした?」
「まったくも・・・って、ちょっ!」
「ん?どしたのしゅう?うしろむいて。それになんでぬのまいてるの?」
愁は、莉音がタオルを巻いていないことをなぜ考えなかったと自分を恨んだ。そしてその隙を突かれた。
「ぬのなんてじゃまだよ。そりゃ!」
バッ
「へ?うわ!!」
愁の唯一の防具はあっさりとはがされてしまった。
「ちょ、何してんの!」
愁は慌てて手で隠して、莉音からタオルを奪い返し、急いで巻き直した。
「なんでそんなことするの?」
「こ、こっちではこれが普通だから!」
「へ〜まくうかいでは、なにもつけないよ」
恥じらいの感情が薄いのだろうか。大変な文化と交流することになったのかと、愁は実感した。
そのあとも莉音は、壁まで水浸しにするわ、シャンプーで遊んじゃうわ、愁を溺れかけさせるわで大変だった。

19 :
「あ〜きもちよかった」
「ほら莉音ちゃん、服着る。湯冷めするから」
愁は莉音には少し大きい自分の服を着せた。
「ぶかぶかだね〜」
「髪乾かすから、リビング行ってて。ドライヤーそこだから」
「どらいやー?」
「髪を乾かすときに使うやつ」
「へ〜」
「魔空界だとどうすんの」
「おかあさんのまほうで」
「一瞬か、便利だな。まあいいやリビング行こう」
「は〜い」
「あ、裾ふんでこけ」
「ぬわっ!」
遅かった・・・。
リビングのソファーに二人は腰かけて、愁は小さい頃母親にやってもらったのを思い出しながら、莉音の髪を乾かしていった。
「おでこ大丈夫?」
「うん・・・」
「ごめんね、服大きいのしかなくて」
「ううん、わたしがどじなだけだよ」
(・・・なんて言っていいかわからねえ)
「でも、どらいやーってめんどくさいね」
「へ?あぁ、まあ魔法に比べたらそりゃな」
「そっか。そうだね・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・ん?」
莉音の髪を乾かしきった愁は、莉音の様子に気付いた。
「・・・おかあさんたちと・・・はなればなれなんだね」
「あ〜そう・・・だね・・・」
「・・・いつも・・・いっしょなのに・・・」
(・・・え、これってまさか、ホームシック!?え、え〜と・・・)
愁は悲しそうにしている莉音のために、何かできないかと考え、すぐ前のテレビにつながれっぱなしだったものに気付いた。

20 :
「あ、あのさ、ゲームしない?」
「ん、げーむ?」
「そ、魔空界にあるかわかんないけど、結構面白いよ」
愁は持っているソフトから、複雑な操作のいらないゲームをチョイスした。
「これやる?モリオゴーカート!」
「なにそれ?」
「やってみりゃわかるって」
ゲームを起動させて、愁はゲームをやって見せた。
「っほ、よっ、そりゃ」
そのゲームは愁の圧勝だった。しかしこれに莉音はのってくれたのか、莉音の方をみてみると
「はわ〜〜〜」
莉音は目を輝かせて、画面を見ていた。
「ねぇ、やってみなよ」
「いいの?」
「ゲームは一緒にやった方が面白いよ」
「わ〜い!」
それからふたりは他のゲームもプレイして、ふたりで対戦したり、協力したりして、いつの間にか莉音からは、寂しいという
感情はなくなっていた。

「莉音・・・突然のお泊りだったけど、大丈夫だったかしら・・・」
翌日になり、魔空界から人目につかないよう朝早くに、莉音のもとへと向かう奈瀬。愁の家の前に着いて、呼び鈴を鳴らす。
ピンポーン
「は〜い。あら、奈瀬さん」
「朝早くにすみません」
「大丈夫ですよ。私もいろいろあって、さっき帰ってきたところですから」
「あぁ、そうですか。本当に愁君に迷惑かけてしまって」
「いえ大丈夫ですよ。愁は意外としっかりしているし、それにちょっと来てくださいよ」
「はい?」
奈瀬は愁の母にリビングをのぞいてみるように言われた。そこには
「・・・あらあら」
「クカー・・・」
「・・・スゥ・・」
そこには、ゲームコントローラーを持ちながら、並んで眠っている二人の姿があった。二人の上には、愁の母がかけたであろう
タオルケットがかかっていた。その様子を見て奈瀬はここに向かって来るまでの不安は、全く持って無意味であったのだと安心した。

21 :
二人が目覚めてから奈瀬は話し出した。
「それじゃ、ふたりにこれからのことを話すわね。まず莉音、私たちは家族で愁君の家のお隣に住むことになりました」
「「え!」」
「もう朝のうちに引っ越しは終わったわ。魔法でね」
「じ、じゃあ、こっちにすむの?がっこうは?」
「学校は愁君と同じ、こっちの学校に転校することになったわ」
「「ええ!?」
「愁君。莉音のこと助けてあげてね」
「でも、だいしさいさまは?」
「これは大司祭様の決定なのよ」
「ふぇ!?」
「魔空界も人間との交流について考えられていたから、これを機会に人間の皆さんとの交流を深めていこうってことなの」
「そうなんだ・・・」
「莉音、やっぱり不安?」
「そうじゃなくて、こわくてとべないから、まくうかいにもどれないもんね・・・」
「莉音、魔空界にはすぐにでも戻れるわよ」
「へ?」
「家の中に転送魔法の部屋があるから、魔空界に行くことができるわよ。空を飛ぶ練習は魔空界でやるからね」
「そうなの?うん!わたしがんばる」
「ということなんだけど愁君、これからよろしくお願いね」
「しゅう!これからよろしくね!」
「え!?あ、はい?」
(なんか話についていけねぇ・・・)

あの時は莉音も素直で可愛かったのに、それが今は
「いたっ、ちょっとしゅう、かみのけひっかかってる」
いつの間にかこんなひねくれた子に・・・どこで俺は育て方を間違えたのだろう。
「もう終わるわ、お前は食べきったのか」
「うん、まぁまぁのあじね」
「偉そうに。ほれ終わったぞ」
「うん、ありがと」
「まったく・・・・って莉音、時間!」
「ん?・・・うえぇ!!?もうこんなじかんじゃない!!」
「莉音!カバンは?」
「もってきてる!」
「じゃ、先行っとけ!あと俺やっとくから!」
「わ、わかった!」

22 :
「ほい、ふたりとも遅刻な」
閉ざされている校門の向こう側から、ジャージ姿の教師が無感情にそう告げた。
「・・・くっそ」
「ほんのすうびょうじゃない・・・」
「遅刻は遅刻だ。それよりお前ら、生徒会長と副会長だろ。もっと生徒達の模範らしくしろよ」
「だそうだ、模範になれよ生徒会長」
「なっ、しゅうもだろおぉ!」
「俺が遅刻した要因はお前だけだ」
「なんだとぉ〜!」
「お前ら、校門前で騒ぐな!ほら、さっさと生徒手帳出して教室行け」
ふたりは、いがみ合いながら教室へと向かった。教室に入っていってもいがみ合っているふたりを見て、まわりが
「朝から夫婦喧嘩ですか ニヤニヤ」
「遅刻してきたのも何かあったんじゃないの ウフフ」
とからかったのは言うまでもない。

23 :
最後sageミスった すみません
とりあえず完結しました。
もっと短くまとまればよかったんですけどね
余談ですが 登場人物の名前はティッシュからとりました
襟江 愁 (エリエール ティッシュ)
華神 莉音 (鼻紙 クリネックス)
   奈瀬 (鼻セレブ) 

24 :
襟江 の部分でティッシュなのは感づいてた。
ひとまず完結乙。
なんていうか、
魔法関連の説明に大半を飲み込まれているというか…
結局、この話って二人のことじゃなくて魔空界の異文化についてだよね。

25 :
意見は話が完結してから!
おにーさんとの、約束だぞっ!

26 :
ねートシー、タバコ買ってきて」
「自分で行ってこいよ」
パソコンを見てる俺の後ろで寝っ転がりながら週刊誌を読んでいたレンが
そんなふざけた事を言ってきた。
「なによケチー」
「甘ったれんな」
付き合うようになって分かったが、こいつは面倒くさがりだ。
初めのうちは喜んでくれるのがうれしくて言うことを聞いてあげたりしたが
甘やかしてたら調子に乗ってきやがった。
なにか文句を言っていた様だが、とりあえず無視してパソコンを見る。
「ねートシ、こっち向いて」
「今度はなn!」
振り向くと同時に目の前に広がるレンの顔と唇に触れる柔らかい感触。
啄むように、俺の唇を吸ってくる。
レンの吸うチョコレートフレーバーのタバコの甘味と苦味の混ざった匂いが
俺の鼻と口に広がる。
「…何してんの?」
唇を離してレンに質問する。
「口が物足りなくなったから」
当然のように言ってのけレン。
「甘えん坊め」
「嫌いじゃないでしょ?」
まあ、そうなんだけどな。
こういう、たまにデレてくるところがずるいと思うよ。
でも、
「俺的には、この先のほうが好きなんだけどな」
「…エッチ」
「嫌いじゃないだろ?」
軽くお返し。
「うん、んんっ!」
今度は俺から唇を合わせる。
甘くて苦いレンの唇を味わいながらゆっくりと彼女の身体を横たえる。
「…背中が痛くなるからベッドまで抱っこして」
「…甘えん坊め」

27 :
ここではタバコ=ココアシガレットでいいんだよな

28 :
非行に走る甘えっこという新ジャンルの入り口なのか?
ふつうのタバコが無理だったので
電子タバコで代用…するものの結局むせる。
そして泥酔で甘え度アップ
がんばって解釈してみたけど、誰得?

29 :
金か茶の長髪おでこのヤンキー系で、退廃的に生きてるけど
実は寂しがりやで人恋しさを紛らす為、っていうやさぐれ少女で
偶然知り合ったハードボイルドな男の包容力と安心感に惹かれて、甘えっ子性質が開花していく
マイナーな邦画にありそう……?

30 :
過去スレでヤンキーっ娘がいたがあれは何かが違うな、タバコやめてたし

31 :
「ねえ〜ってば〜」
「頼むからちょっと静かにしてくれ」
「なんで休日なのに遊んでくれないの〜」
「明日までにこれ仕上げないといけないからだよ。これ出さないと単位もらえないの」
「あとどれくらいかかるの?」
「さあな、俺もわかんねぇ」
「う〜〜〜・・・」
「唸るな」
「私と課題どっちが大切なの?」
「うわ、男が嫌いな質問だな」
「どっち?」
「今は課題」
「う〜〜・・・なんで・・・」
「なんでって・・・」
「ねぇなんで!」
「・・・課題は一時のもの、お前は一生のものだから。課題出来るのは今しかないんだ。だから譲ってくれよ」
「・・・!え、あ、あれ!?」
「なんだ?」
「・・・い、一生のもの・・・って・・・」
「ん?ああ、えっと・・・」
「それって・・・ぅ、ぅわぁぁぁぁ・・・!」
途端に彼女は顔を紅くして、ベッドの上の俺の枕を顔に押し当てながら部屋を出ていき、彼女自身の部屋に入っていった。
「・・・なんか俺今すごく大切なこと言ったような・・・ま、いいや。さて課題やんねーと・・・」
その後、彼女が部屋に戻ったおかげで課題に集中することができ、思っていたより早く、夕食前に終えることができた。
そしてその日の夕食は、どうしてか手の込んだ料理が並び、遊べなくて不機嫌だったはずの彼女は、なぜか終始笑顔だった。

(〜♪フフッ、なんか怒っていたのがウソみたいに思えてくるなぁ。・・・・・・私は一生のもの、か。ものって言い方は
あれだけど・・・でも、やっぱりうれしい!・・・あっ、枕、部屋にもってっちゃった・・・)

(あとで・・・返しに行かなきゃいけないね♪)

32 :
ここは甘えスレだろ!!!
タバコじゃないココアシガレットだ

33 :
「ねぇしゅーちゃん。春なのに寒いね。」
「そう思う原因は、おまえがこたつから出て俺の背中にしがみついているからではないかと思うのだが。」
「いや、ね?春になったんだよ?もう冬の風物詩とはお別れせねばと思うわけですよ」
「何言ってるんだ?まだ2月だぞ2月。29日。」
「…へ?」
「いやだから2月。」
「…」
春奈は目を白黒させながら後ずさりしていく
「…」
「シュウドノ ハ オモシロイコトヲ オッシャイマスナァ…ウソデショウ?エイプリルフー…」
「それは1ヶ月と1日先な。」
「ははは…そんな頑なに嘘を押し通そうとしても春奈ちゃんとディジタルは騙せないのです!!」
そういって春奈は電波目覚まし時計の音声ボタンを押す
ーー現在、2月29日、午前0時50分です。
「…」
彼女の顔が(・ω・`)を体現し始め、俺と時計を交互に見る
そして、
「はっ!危うく信じるところでした!ここはしゅーの家、つまり時計さんも私を騙そうと!」
「往生際の悪い…」
「私の携帯ならば!」
そういって携帯の画面を見た彼女は一瞬固まった後、
目を潤ませながら俺を見つめてきた。
(かわいいなこれ、何時まで虐めようかな、次どうしよう)
夜は更ける

34 :
タバコだと思ったらバニラビーンズの枝だった

35 :
>>31
結婚式には呼んでくれよ!
>>33
これはいじめたくなるアホの子www

36 :
>>1 新スレ乙です。
小ネタ3レスほどいただきます。
・彼女でなく彼女の妹とべたべた
・ゆえにエロ無し
ではどうぞ。


37 :
〜・〜
ぴろりろりん。
ぴろりろりん。
まどろみの向こうで、単調な電子音が連続して響く。
どうやら知らない間に、僕は眠ってしまっていたらしい。
「んー、なんか違うなぁ」
ぴろりろりん。
眼を開くのも億劫な気だるい眠気。
それと戦っている僕の耳に入ってくるのは、先輩ではなく、小宵ちゃんの声だろうか。
僕のお付き合いしている先輩はこんなに快活な声は出さないはずなので、きっとこの予測は当たっていることだろう。
「あ、そうだ」
ぴろりろりん。
ぴろりろりん。
そんな声とともに、急にその音の発信源が近くなってきた。
何やら妙な起こし方を企んでいるんじゃあるまいな……と。
最近何故だか妙に僕との距離感が近い小宵ちゃんを警戒して、僕が目を開くと。
すぐ目の前に、小宵ちゃんの顔があった。
「〜〜〜!!?」
思わず絶句する僕。
比喩でもなんでもなく、僕の顔と小宵ちゃんの顔、もっと言えば僕の唇と小宵ちゃんの唇は、ほぼゼロ距離だった。
ほんの少しでも僕が前に体重を傾ければ、口付けてしまいそうなほど近い距離。
そんな位置で当の小宵ちゃんはと言えば、目をつむって右手に携帯電話を握っている。
改めて状況確認。
ここは、僕がお付き合いしている先輩の部屋……のはずだ。
今日は僕の誕生日会を開いてくれるということで、上がらせていただいたのが今日の放課後すぐ。
しばらくは先輩や小宵ちゃんや、僕が勉強を見てあげている小宵ちゃんの友達やらと食べたり飲んだりして。
けれど最近委員会の仕事で寝不足続きだった僕は、どうやら寝てしまったらしくて。
そして目を開けてみれば、先輩の妹とキス一歩手前……って。
いやいやいや。最後の一つが明らかにおかしいでしょう。
そんな風に混乱している僕をよそに、ほどなくして再び、小宵ちゃんの携帯電話からはぴろりろりん、という音が鳴った。
ってこのシチュエーション、まさか……
「あ、お兄ちゃん起きちゃったの? ざんねん。でもま、いっか」
「こ、小宵ちゃん? まさかとは思うんだけど、ちょっと何をしていたのか聞かせてもらっていいかな?」
「え? んー……」
内心冷や汗をかきつつ発した僕の問いに、小宵ちゃんは言いよどむようにしながら、かこかこ、と携帯電話をいじった。
嫌な予感がする。嫌な予感がする。
小宵ちゃんの前で無防備な姿をさらした僕が悪いとはいえ、もうこの時点で嫌な予感しかしない。
刑宣告を待つ気分で小宵ちゃんの言葉を待っていると、やがて携帯電話を操作する手が止まり、ぱぁっと小宵ちゃんの表情が輝いた。
続いて、即座にその画面を僕の方へと見せてくる。

38 :

「じゃーん。今日のべすとしょっと!」
「っな!? えええ??」
そこに表示されていたのは、僕と小宵ちゃんが互いに目をつぶり、キスをしている写真だった。
「え? え? え?」
寝そべった体勢のまま後ろへと後ずさり、思わず唇に手をやる僕。
そんな僕の様子に、小宵ちゃんはいたずらっぽい笑顔を浮かべて言う。
「どう? ちゅーしてるように見えるでしょ」
「み、見える……けど。見える、ってことは……?」
「この角度、苦労したんだよー。結局近くで撮るのが一番よかったんだ!」
「か、角度、ね……。はは……」
その言葉に胸を撫で下ろしつつも、背筋を襲うひんやりとした感覚がいまだ抜けないでいる僕。
当然だ、こんなところを先輩に見られていれば、僕はどうなることかわからな
「小宵、約束どおりそれ、転送してよ」
「りょーかい! お姉ちゃんも頑張ってね!」
い……?
一瞬、目の前で交わされた会話の意味が分からない。
変わらず携帯電話をいじりながら喋った小宵ちゃんに、僕は一瞬自分に話しかけられたのかと思った。
しかし、返事をしたのは別の人物で。
寝ぼけていた頭の回転が、急激に加速していく。
目覚めてから通常より早いビートを刻み続けていた心臓の鼓動が、嫌な感じでもう一段テンポを上げる。
そして。
おそるおそる視線を上へと上げると、そこには腕を組んで部屋の入り口にもたれかかる、先輩の姿があった。
呆れたようにくい、と眼鏡を持ち上げるその動作が、何やらとても恐ろしい。
「お兄ちゃんお兄ちゃん! 待ち受けできたよ!」
固まってしまっている僕をよそに、小宵ちゃんはそんなことを言いながら僕の方へとにじり寄ってくる。
そして僕の隣に座り、まるで恋人のように腕を絡めて僕に携帯電話を見せてきた。
そこには、さきほど突きつけられたばかりの写真が大きく映し出されている。
「む。小宵、それはくっつきすぎ」
「別にいいでしょー。そんなこと言うんだったらお姉ちゃんもすればいいじゃん」
「ちょっ……」
火に油を注ぐような小宵ちゃんの言動に、僕は再び戦々恐々としながら先輩の方を見上げる。
が。
「ふうん。本気出してもいいんだね?」
当の先輩は、納得いったような表情で一言呟いただけだった。


39 :

そして、そこからの行動は早かった。
しゅるりという擬音がつきそうなしなやかな動きで僕の方へと距離を詰めると、
「っ……!?」
あろうことか、僕の上へと乗っかってぎゅうと抱きついてきた。
左腕を小宵ちゃんに取られてしまっている状況、右腕一本では二人分の体重を支えることができず、僕は後ろへと倒れこむ。
「独り占めできないのは、しょうがないけど」
僕の腕の中にすっぽりと収まった先輩。
その髪からはいつも使っているシャンプーと、わざわざ作ってくれたというケーキの甘い香りが残っていて。
「小宵に独占は、させないから」
「ど、独占って……小宵ちゃんとはそういうのじゃ」
耳元で囁くようなその言葉に、僕はもうノックアウト寸前だった。
上半身、そして左腕に感じる柔らかい感触に、酔いしれそうになる。
そして、気付いたときには右頬に口付けられていた。
「あーお姉ちゃんずるい! 今日は小宵の日なのに! お姉ちゃんには作戦あげたでしょ!?」
言いつつ、小宵ちゃんも左頬へと口付けようとしてくる。
「ってこらこらこらこら! どさくさに紛れて何しようとしてるの!」
「ちぇー、この流れならいけると思ったのになあ」
「何でそれでいけると思うのかが不思議だよ……」
「なるほど、この押しが大事なのですね」
そんな様子を、どう思って眺めていたのか。
これまで一言も発さずに居た小宵ちゃんの友達の、呆れたような憧れているような視線を浴びながら、ため息をつく僕だった。
〜・〜


一つ目にタイトル入れ忘れましたごめんなさい。少しでも糖分補給していただければ幸いです。
お目汚し失礼しましたー。

40 :
GJと共に恒例のもげろを送るぜ

41 :
こなさんみんばんわ、名前と台詞のないアレの人です
エロほのかにあり、本番なし、グロその他なし
ではどうぞ

42 :
「アキ君」
 揺り動かされて渋々目を覚ます。ファンヒーターのお目覚めタイマーを仕掛けていたはずなのに室内は寒い。
いつもより早い起床のせいでまだ暖気が室内に行き渡っていないのだ。
 だというのに彼女は既に出かける準備を終えていた。コートを着て、手袋とリュックと小さなスーツケースを
足下に用意している。
「じゃあ、行ってきます」
 彼女が大学で所属するゼミは今日から1泊2日、大学の合宿施設を使ったゼミ合宿を行うという。当然彼女も参
加するとのことで1週間ほど前から楽しみにしているようだった。
「合宿、楽しんできますので」
 楽しみにしているのは分かったが、まだ普段起きる時間より30分くらい早い。静かに準備をしてくれたのは嬉
しいが、出来ればそのまま出て行ってほしかった。微妙に寝不足だ。
「だってアキ君、お仕事、寝坊したらいけないでしょう? だから起こしたのに文句ばっかり言って」
 眠気に開かない瞼を彼女が撫でていく。言葉とは裏腹に、掌は優しかった。
「アキ君、私がいなくても平気ですか?」
 とりあえず、朝起きるのには目覚まし時計も携帯電話のアラームもあるし、朝夕のごはんは最近近所に出来た
コンビニが手助けしてくれる。むしろダブルベッドを占有して伸び伸び眠れるようになるのが楽しみだ。彼女に
はこのまま実家へ戻ってもらってもこちらは一向に構わないのだが。
「酷い物言いですね。私、悲しくなっちゃいますよ?」
 そう言われても、同棲生活も4年目に突入して、その間毎日一緒に眠っているのだ。いい意味でも悪い意味で
も彼女のいない生活というのは想像が出来ない。
 身体を起こして伸びをする。一つ欠伸をすると彼女にも伝染した。
「くぁ……。私も眠いんですよ?」
 だから俺も起こしていいという理由にはならない。とはいえ彼女の言う通り、俺一人では寝坊をしていたかも
しれない。昨日も彼女に『一日も離れて眠るのですから、私にアキ君を刻みつけて下さい』なんて言われて頑張
ってしまったのだ。こうなることが薄々分かっていたくせにまともに取り合ってしまった自分が、つくづく単純
に出来ているのだとうんざりする。
「私も単純ですよ? アキ君が好きで好きで堪らないせいで、一晩と離れて過ごせなくなっちゃってます」
 それはアルコールや麻薬の中毒症状とどこが違うのだろう。自分で言うのもなんだが、俺は比較的人畜無害な
ほうだと思う。だというのにこんなのに変に依存されてしまうなんて人生お先真っ暗ではないか。
「……じゃあ、アキ君の明るい未来ってどんなのですか?」
 そんなの決まっている。美人のおねーさんに囲まれていつまでも幸せに過ごすことだ。そう返すと彼女は顔に
笑顔を貼りつけたまま、ずいとこちらに身を乗り出してきた。
「私はその取り巻きに入ってますか?」
 さあどうだろう、と答えると掛け布団がめくり上げられる。急に下半身が外気に晒され思わず身体を竦めてし
まう。
「その未来像をよく確かめて私の姿を見つけてください。でないと――」
 冷えた指先がパジャマ代わりに着ていたTシャツの襟刳りを押し広げる。
「――もっと目が覚めるようなことしちゃいますよ?」
 正直今の時点でもかなり目が覚めてしまっているし、そんなことは冷静に考えれば分かってくれていそうなも
のだが、彼女は俺が目覚めているかどうかなど本当はどうでもいいらしい。ニコニコしながら襟をぱたぱたと動
かして内部に冷気を送り込んできた。冷え性の指を押しつけるのではないのか。
「だって、いくら私の指が冷たくても室温の10度より低いってことはないですから」
 彼女が冷静に考えて出したのは、最高に目が冴える嫌がらせだったらしい。ひどく寒い。

43 :
 * * * * * *
 彼女が出て行ったその日の夜。夜のニュースショーが始まる頃に携帯に着信が入った。画面を見るまでもなく
彼女だと分かる。着メロを『ワルキューレの騎行』に設定しているのは彼女の携帯からのものだけだ。
 何かあったのかと電話に出てみると、果たして彼女の声が響いてきた。
《夜分遅くに済みません、アキ君》
 言うほど遅い時間というわけではない。それに普段通りなら俺はまだ眠っていないことを彼女も分かっている
はずだ。だからメールで済ませるのではなく、わざわざ電話をかけてきたのだろう。一体何があったのか、と用
件を尋ねる。
《実は、アキ君の声がどうしても聞きたくなってしまったんです。――切らないで下さいね?》
 呆れて通話終了ボタンに指をかけたが、彼女がそう言うので気乗りはしないが話を聞いてやることにした。
《ありがとうございます。今まで毎日アキ君の声を聞きながら眠っていたせいか、今日はなんだか落ち着かない
 んです》
 それは枕が変わったから寝付けないとかそういうアレということでいいのだろうか。
《そんな感じだと思います。でも枕よりもっと深刻です》
 もっと、の辺りに特に力を込めて彼女が語る。
 そんな馬鹿な。俺の声に安眠効果があったなんて初耳だ。俺がそう返すと、彼女が拗ねて唇を尖らせたのが見
えた気がした。
《茶化さないでください。本当に落ち着かないんです》
 確かにいつもの冗談混じりの口調ではなかった。だが、だからといって俺がしてやれることは何もない。彼女
が身体を寄せてきたのなら抱き止めることくらいならしてやれるが、電話の向こうとこちらではそういうわけに
もいかないのだ。
 どうしたものかと考えていると、ふいに彼女が言葉を継いだ。
《……えっと、その、本当に我侭なんですが聞いてもらえますか? 一言、私のことを好きだって言ってくれれ
 ば、それで我慢します》
 まるで名案を思いついたかのような彼女の語り口に、俺は閉口してしまった。そんな言葉、俺に抱かれている
ときだって聞いていて、言えば言うほどもっともっとと欲しがっていたではないか。一言だけで彼女が落ち着く
とは到底思えなかった。
《本当です。我慢できます》
 そんなの説得力がまるで無いだろう、と溜息を吐きながら、しかし俺は深呼吸をする。こんな恥ずかしいこと
は目を見て言えるものではない。電話越しでちょうど良かった。

44 :

 二度と思い出したくない、歯の浮くような台詞を一通り言い終え、落ち着いたなら電話を切るぞと一方的に通
話を叩き切ると、再度彼女から電話が掛かってくる。
《い、今の、もう一回言ってくれませんか?》
 我慢するのではなかったのか。我侭は許容範囲だが嘘吐きは嫌いだぞ、と返す。
《じゃあ違う言葉でいいですからもっと好きって言ってください。今のは録音しそびれました。アキ君急に喋り
 出すんだもの》
 それこそ絶対にゴメンだ。コイツのことだ、文字通りメモリーが擦り切れて再生不良を起こすまで何万回だっ
て再生するに決まっている。放っておいたらコピーを大量に取ってぬまででも聞いていそうだ。
 そもそも好きだよだの愛してるだの、俺のガラじゃないのは彼女だって分かっていることではないか。こんな
ことで俺を辱めてどうしたいのだ。
《アキ君、私のことを好きだって言うのは恥ずかしいことなんですか? 私、悲しくなっちゃいます》
 出た、し文句だ。二人きりのときにこんなことを言われてしまっては、こっちだって恥ずかしい台詞を言わ
ざるを得なくなってしまう。彼女自身、俺が『彼女が好きなこと』が恥ずかしいのではなくて、『好きだと言う
こと』それ自体が恥ずかしいと感じていることを分かっているのだから始末に負えない。
 まったく、俺の彼女様はズルく出来ているものだ。コイツにかかったら、俺はなんでも言いなりになってしま
う。いつか詐欺か何かに引っかけられてしまうのではないか。
《ズルくなんてないです。私はアキ君が好きなだけ。その証拠に、私達だけのときにしかおねだりしたことない
 でしょう?》
 嘘を吐け、以前に百貨店の人気の少ない通路でいきなりキスしろと迫ってきたことがあったではないか。そし
てなかなか折れない彼女にこちらが折れて仕方なくさせられたではないか。結果、偶然その場に居合わせた知り
合いにばっちりその場を抑えられ、大いに慌て、そして現場を目撃した連中に弄られたではないか。
 あのときの悲劇は二度と繰り返してはならない。例え一時の気の迷いであってもああいう目に遭うのだ。
《おねだりしなくなったのは、あのときから、です。アキ君、見ていて可哀想なくらい慌てていましたから》
 それなら嘘ではない。あの頃から、彼女は人前でそういうことを求めなくなった。
《だから、私はアキ君とずっと一緒にいて、いつでもおねだり出来るようにしているんですよ? ……待ってく
 ださい、切らな》
 まったく、碌でもない奴だ。手の中の携帯をベッドへ放り投げて溜息を吐く。

45 :
 三度目の着信を予想してベッドへ腰掛けて待機していると、先程よりも時間を開けて予想が当たった。
《……アキ君、どうしてすぐに電話を切ろうとするんですか》
 どうしてすぐに電話を切ろうとするのか、と訊かれても、切りたくなったからとしか答えられない。
《どうして切りたくなるのか訊いているんです》
 それはお前が碌でもない応答を繰り返すからではないか。時間と、あと電話代がもったいない。
《別にいいじゃないですか、それくらい。普段は毎晩……くちっ!》
 彼女は控えめにくしゃみをすると、続いて鼻をすする音が響いた。
 そう言えば、彼女はどこから電話しているのだろう。合宿と銘打っているからには、普通ならこの時間は布団
を敷いて寝る準備でもしているのではないだろうか。
《……トイレです。広間は布団を敷き詰めて、みんなで雑魚寝しようってなってますから》
 なら電話はこれでおしまいだ。暖房も効いていないようなところに長居させるのは悪い。風邪を引いてしまう
ではないか。
《大丈夫ですよ。ちゃんとコートを着込んでいますから》
 大丈夫な奴が鼻を垂らしたりするか。何にせよ、これで終わりだ。風邪を引いてほしくない。
《アキ君、私のこと心配してくれているんですね。嬉しいです》
 寝言は寝て言え。てかさっさと寝ろ。俺なんかに心配されるようなことをするな。
《もう、どれだけ我侭言えば気が済むんですか》
 どっちが我侭なんだか分かったものではない。合宿中なら合宿中らしく、大人しく集団行動をしていろ。
《大人しくしていますよ。だって、本人もいないのに『アキ君好きです』なんて言い出したらただのイタい子
 じゃないですか》
 一応自覚があるのは結構だが、大人しくする基準をそこに求めるのは間違っている気がする。というか本人が
いたらいきなりそんなことを言い出してもイタくないと思っているのだろうか。
《アキ君が好き過ぎて、学校にいる間は辛いんです。お部屋ならベッドとかアキ君の脱ぎ捨てたシャツとかの匂
 いを嗅いで鎮められるんですけど》
 ……頼むから部屋でも大人しくしていてくれ。
《大人しくしていますよ? 掃除も洗濯もキチンと済ませてからシてるから大丈夫です》
 何を以てして大丈夫と判断しているのか定かではないが、とりあえず彼女は万年発情期なのだと結論づける。
それくらいしか結論が見当たらなかったとも言うが。

46 :
《……じゃあ、アキ君。万年発情期の私からのお願い、聞いてもらっていいですか?》
 俺からの罵倒を意に介す様子もなく、彼女は逆に俺へおねだりをしてきた。悪い予感はしたが、一応聞くだけ
聞いてやる、と先を促す。
《なんだか落ち着かないのでこれから自分で鎮めようと思うのですが、聞いていてくれませんか? あ、電話
 取ってくれるまで掛け続けますからね?》
 こちらが電話を切ろうとしたのを察したのか早めに釘を刺してきた。だがこちらもお願いを聞き入れるとは一
言も言っていないのだ。馬鹿なことを言っていないでさっさと寝ろと言い返す。風邪を引くと何度言わせる気
だ。
《アキ君こそ、風邪風邪としつこいですよ? それにこれは私のアキ君への好意の発露です。それを馬鹿だなん
 て言いかたをされるとは思っていませんでした》
 大嘘吐きめ。こう言われるのを見越していたに決まっている。そうでなければそんなにスラスラと言い訳が出
てくるものか。
《まあ、いいです。もう準備は出来てま……す、から、ぁっ……》
 ちょっと待て、こちらの意志は無視なのか。そう訊くと、決まっているではないか、と返してくる。どれだけ
我侭なんだ、こいつは。
《我侭、に、も、なります。だって、アキ君、の声ぇ……》
 喉を絞るような嬌声が通話口から漏れてくる。俺の声がどうしたというんだ。
《危険、で、すよ? 私、すっかり中毒に、なっちゃって……ダメですもの。声、聞くだけで……あっ、感じ
 てぇ……》
 鼻を鳴らすような喘ぎ声と一緒にザラザラと擦れる音が耳に残る。両手を使うために携帯は頭で挟み込んでい
るようだ。
《き、こえ、ますか? 私が、えっちになっちゃった、音……》
 恐らく自分の中をかき混ぜているのだろうが、そんな小さな水音が聞こえるわけがない。だというのに俺は想
像して喉を鳴らしてしまった。こちらはしっかり向こうへ届いたようだ。
《あ、聞こえ、たんだ? そんなに耳、澄ませちゃっ、あっ、ふぅ、んっ……》
 彼女の語尾が震える。
《くっ、あぁっ……すご、く、気持ちいい、ですよ? 私、アキ君が想像してるみたいに、足を開いた、恥ずか
 しいポーズでいるんです》
 こちらの想像を的確に言い当てつつ、尚も続ける。
《そうして、開いちゃった、トコロに、自分で、指、挿れちゃって。いっしょに、クリ、も、いじって。いつも
 アキ君が、してくれてるみたいに、してるんですよ?》
 目の前にその光景が映し出されるようだ。眩暈がしてきた。
《アキ、くん、興奮して、くれてますか? わたし、はアキ君にされてるって思うと、ゆび、とまらなくなっ
 ……て、ます》
 もう、勘弁してほしい。これ以上続けられたらおかしくなってしまう。
《おかしくなっちゃうの? ……いいですよ? アキ君もオナニーしても。それとも、もうこすってますか? 
 わたし、は、アキくんが、シてくれてる……って思って、シちゃってますよ……ぉっ……》
 思わず、もういいから帰ってこい、と呟いてしまう。そんな馬鹿なことをするために合宿へ行っているなんて
無駄もいいところだ。
《で、無駄な合宿を早く切り上げて部屋に戻って……アキ君は私に何をしてほしいんですか?》
 ……そんなこと、答えられるわけがないではないか。お前を調子づかせてしまう。
 彼女はそんな俺を笑いながら挑発し続けた。

47 :
 不意に電話の向こうの彼女が短く息を吐き、身構える。
《――ん、大丈夫。……ん、寒いけど。うん……ん……》
 どうやらなかなかトイレから戻ってこない彼女を案じた同級生が声を掛けにやってきたらしい。先程までの艶
っぽい声を押し隠すためなのか、随分低い声で応対している。
 普段の俺に対してはもっと女の子女の子したような、聞きようによってはブリっ子とも取れる口調だったとい
うのに、普段はこんな風なのかと再確認してなんだかおかしくなってしまった。
《なんでアキ君笑って……? え? ……うん、彼氏。……それはそうだけど。ん、もう戻るから》
 会話が終わったのを見計らって呼びかけると、彼女は明らかに機嫌を悪くしていた。気づかない振りをして、
風邪を引いてしまうし早く部屋に戻れ、と諭す。
《……やっと、盛り上がってきてたのに》
 その気持ちは分からないでもない。中途半端に終わらせるともやもやするのは男も女も同じだろう。
 とはいえ、彼女が陣取っているのは寒いトイレの個室の中だというのを忘れていた。本当にこれで終わりだ。
《残念です。こういうの初めてだったから、どうせなら最後までシたかったな、って》
 相変わらず馬鹿なことを言う奴だ。最後までと言うが、どこがゴールなんだかも分からない。
《当然、私が満足するまでです。アキ君、いきなり切らないでくださいね?》
 お前が満足するまでなんて、明日の朝まで続けるつもりだったのか。そう返すと、それも悪くないかもしれま
せんね、なんて返してきた。いい加減自重という言葉を覚えてほしい。
《それじゃ、名残惜しいですけど……おやすみなさい、アキ君》
 風邪引くなよ、とだけ返して通話を終えた。
 * * * * * *
 テレビを観ながらベッドに横になっていると、彼女が帰ってきたらしい。寝転がったままおかえりと声を掛け
る。
「ただいま戻りました。――アキ君!?」
 膨らんだ鞄を引きずりながら彼女がこちらを向くと、途端に素っ頓狂な声を挙げた。
「どうしたんですか、それ」
 いいから騒がないでほしい。黄色い声は頭に響く。ちょっとパジャマなんか着込んでいるだけではないか。普
段はTシャツや短パンで眠ってしまう俺にしては珍しいっちゃ珍しい格好ではあるが。
「そうじゃなくて……」
 どさりと荷物を足下へ落とすと、彼女はそのままベッドへ飛び込んでくる。
「……熱いです、アキ君」
 今まで外にいたお前に比べれば、体温は高いに決まっている。それにこちらは、まだこんな時間だというのに
布団にくるまっていたのだし。
「馬鹿。そういうことなら言ってくれればよかったのに」
 何を言っているのか分からないが、いきなり抱きついてくるのは勘弁してほしい。せっかく暖まっているのに
寒いではないか。
「ごめんなさい」
 口ではそう言っているが、彼女は身体を寄せてくるのをやめようとしない。
「熱過ぎるから、冷ましてあげますね?」
 冷えた彼女の手指が俺の身体を舐めていく。帰ってきた途端スる気満々だなんて。そう呆れた風に呟くと、彼
女は謝りながら俺のパンツを脱がせにかかる。
「昨日の夜からずっと我慢していたんですよ? ……けど、今日は徹底的にアキ君を絞ることにしました」
 どうしてそうなる、と唸ると、彼女が怖い顔をして握りしめてきた。軽い悲鳴を上げてしまう。弱点を握るな
んて酷い奴だ。
「いいから、今日は私が全部シます。隠しごとなんて出来ないくらいトロトロにしてあげますから」
 どうしてこんなに怒っているのだろうか。何も、怒らせるような隠しごとなんてしていないというのに。
 彼女は俺の額からずれ落ちた冷却シートをゴミ箱へ投げ捨てると、俺を押し倒した。彼女自身の着衣はタイツ
ごと下着を下ろしただけ。そこをこちらの太腿へ押し当てている。
「……アキ君が泣いて謝っても、絶対許してあげません。さあ、覚悟はいいですか?」
 最高の笑顔で言うなり、倒れ込んでくる。
 そして予告通り、彼女は朝まで俺に遠慮しなかった。……本当に酷い奴だ。

48 :
と以上です
即って40あれば回避できるんでしたっけ?一応回避用ということで軽いのを一つでした
(前略)
主にウイルスの感染による上気道(鼻腔や咽頭等)の炎症性の疾病に掛かった状態の事であり、
咳嗽、咽頭痛、鼻汁、鼻づまりなど局部症状(カタル症状)、
および発熱、倦怠感、頭痛など全身症状が出現した状態のことである。
(以上wikipediaより)

49 :
>>48
GJ!

50 :
ねーねー、お兄ちゃん、今日ね比奈の誕生日だからね、遊んでほしいの!ひな人形ごっこ!
比奈はもちろんおひなさま、お兄ちゃんはおだいりさまね!


だれだこんな電波飛ばしてきた奴は

51 :
「ふっふっふ。この日光堂WM-800改の電波発信機をつかえば、
ヒナ的に堅物でお馴染みの隣りの真お兄ちゃんの脳髄にちょくせつヒナのお願いを聞かすことが出来るに違いない!」
…とかじゃ、おや、誰かk

52 :
酔っ払ったフリしてさらに甘えるんですね分かります
甘酒っておいしいねー。ヒナぁ、なんだか暑くなってきちゃった…
おにーちゃんも、脱ご、ね?

53 :
ふぇぇぇ
こんな熱くて白くてドロドロしてるの、のめないよぅ
…まで読んだ

54 :
ひゃっん! おにーちゃんも、白いのだしちゃうんだぁ…
うぅ、にがいよぉ…でもでも、こうやって甘酒と一緒だと、ごくごくっ
甘くてぇ、おにーちゃんの味がする、よ?
だからね、もっと欲しいなぁって…だめ?

55 :
5レス (割と)子ども同士
完全におふざけなノリなのでご注意ください

56 :
 ぴんぽーん。
「所出谷くん、ところでや ひのえうまくん! 遊びに来たよ!」
 がちゃ。
「んー? ……なぁんだ。女子と遊ぶかよ」
「え? いけないよ男女キャベツは。キャベツも良いけどレタスもね!」
「……」
・所出谷丙午くんと土耳古人形(とるこびと かたち)ちゃん
「ね、おじゃましても良い?」
「まず電話で今日ひまか聞いてから来るだろふつー」
「え、ひまじゃないの?」
 がちゃん。
「……デデデデン」
 こん、こん。
「デデデデン」
 こん、こん。
「デデデデン デデデデン デデデデン」
 がちゃり。
「アダムス・ファミリーはやめて」
「遊ぼうよ」
「女子と何して遊べっての。おままごとか?」
「じゃあバーリトゥードで!」
「バーリトゥードの意味分からないけど、ヤバいのは分かるからやめて」
 かちゃり。
「ここが所出谷くんの部屋なんだ」
「で、何を期待して俺と二人で遊ぼうと思った訳?」
「やだなぁ、女の子が男の子と二人っきりになりたいって言ったら……」
「言ったら、何だよ」
 どきどき。
「――宿題、教えてほしいからだよ?」
「宿題かよ!」
「あはは、半分じょーだん。リアクション面白いなぁ」
「からかいに来たんだったら帰れよ。俺は忙し「あ、面白そうな本発見」
 ”魔法少女のすべて”
「って、布団を勝手にめくるな!」
「表紙の絵が可愛くて、ちょっとエッチな感じだね」
「……!」
 しおしおしお。
「あ、ああー! ごめん! 所出谷くん気をしっかり! わたし人に知られたくないぷらいべいつな趣味を勝手にのぞいてしまったの!?」
「はは、こんなマンガ読んでたって噂が広まったら、クラスの皆にバカにされて……ああ、俺の人生オワタ」
「ここ二階なのに何窓開けるの寒いのにやめていやな予感しかしないからごめん誰にも言わない約束する」
「……」
「ごめん。わたし、ほんとはちょっと、所出谷くんに興味あるから、デス」
 ぽふ。
「ベッド柔らかいね」
「どういたしまして」
「怒ってる?」
「別に」
 ふぅ。
「言っとくけど、俺の趣味じゃないから誤解するなよな。姉ちゃんが貸してくれただけだから」
 ぽん。
「うん、分かった。……所出谷くん。わたしね、転校してきたばっかじゃない。まだちゃんとした友だちがいなくてさ」
「女子と仲良さそうにしてんじゃん」
「途中から入り込むのって、難しいんだなこれが」

57 :
「そうなの?」
「ほんとは、無理してるんです。無理無理なんです」
 ぐっ。
「はあ」
「そもそも事の始まりは三年前、わたしがお土産物屋さんで見つけたカレイドスコー「ええーっと?」
 きょとん。
「……だからそのつまりですね、所出谷くんと仲良くなりたいの」
「理由が全然分からなかったぜ」
「ところで所出谷くん」
「ん?」
 もじもじ。
「好きな子とか、いるの? よーするに家内」
「そこまで!? そこまでいくの?」
「いなかったらわたしと……タッグを組んでほしいんだ」
「バーリトゥードにタッグって、何か格闘技な響きがするんだけど」
「バッテリーでも良いよ?」
「野球かよ!」
「わたし、幼馴染を作りたいんだ」
 おさななじみを、つくる。
「作るもんなのか、それ?」
「だよね。自然とできるものかもしれないけど、わたしには足りなかった」
 ぽふん。
「困った時に心の支えになって、助け合えて、時々甘えられるような存在……甘いのはぜんざい」
「ぜんざいって」
「うらやましいな、って。でも、今からじゃ遅いかなぁ?」
「俺に聞かれたって困るんだけど」
「そうか、やっぱり遅いかぁ」
「聞いてないし」
 びしっ。
「ほら。所出谷くん、わたしと息ぴったりじゃん」
「そうなのか?」
「そうなんです」
「何じゃそりゃ」
「という訳でね。強引に幼馴染になってしまおうと思う訳でして」
 ぽかーん。
「いろいろすっ飛ばして、いきなりきせーじじつなるものを作ってしまいます」
「……はい?」
 ちゅ。
「……!!」
「ふ……、えへへ〜、ファーストキスだったなぁ」
「何すんだよ!」
「まだこれからだよ?」
 どん!
「じゃなくて、何でそんなことに付き合わなきゃいけないか!」
「わたしなりの、所出谷くんへの気持ちだよ」
「俺の気持ちは無視かよ。それに――」
「あばれないで。初めにきっかけが何かないと、不安でしょ?」
「だから! 俺の話も聞け!」
「……聞いたら、わたしのこういうやり方を、分かってくれるの?」
 ぐっ。
「押しきらせて。わたしのこと、きらいじゃないなら好きになって?」
 どき、どき。
「今、少しでも後ろを見たくない。所出谷くんにしたこと、全部後悔しそうだからね」
「バカ、もう、あぁぁ……」
 ちゅー。
「ん、ん……」
「……!」

58 :
 ぎゅー。
「ねぇ」
「何」
「わたしを幼馴染にしてくれる?」
「土耳古人さんは幼馴染じゃない」
「えーっ!?」
「……でも、どちらかと言えば、好き、だから、そういう意味で、付き合うのは――」
「それよりも幼馴染が良い〜! あこがれの、便利で役立つ幼馴染ぃ〜!」
「下心丸出しじゃん!」
 ちゅ。
「でも、所出谷くん――いいや、これからはひーくんって呼ぼう。ひーくん?」
 かぁっ。
「これから、いっぱい幼馴染っぽいことしようね」
 ……くらくら。
「土耳古人さん……もう好きにして」
「私のことは、形様で良いよ」
「様呼びかよ!」
 ×削除パート×
「はむ……ふ」
 もみゅもみゅ。
「お前のおっぱい、柔らかいな」
「やだっ、ひーくんのだって固くなってるし」
「すごい変な気分」
「わたしも……ん」
 とろん。
「いきなりこんなことから始めるのって、おかしい、よな?」
「そう? わたしはすごく、うれしい」
「俺なんかで?」
「うん! 勇気出したカイがあった。ね、もっとさわって?」
 ふつふつ。
「わっ」
「脱がすぞ? 俺の、変なとこ見られたんだから、お前のも見て良いだろ?」
「じっとりねっとり見ないでね」
「見てやる」
「お前のここ、こんなになってるんだな」
「このたいせいだと、ひーくんのもよく見えるよ」
 すんすん。
「変なにおいなのに、何だろ、この気持ち。ひーく――ひゃっ」
 べろん。
「お前が言う幼馴染ってのは、当然こんなこともやるよな?」
「やるよぉ。負けないよっ」
 れろ、れろ。
「きもち、い……」
 しゅっ、しゅっ。
「あ、何か、出そう」
 ぴちゃ、ぴちゃ。
「――うくっ!」
「やんっ!」
 どくどくどく。
「あぁぁっ……」
「ふぁぁ」
 けほ、けほ。
「はっ、ほへぇ……ひーくんの、口に入っちゃった」
「かたち……」
「どうしたの?」
「何でもねーよ。ちょっと、嬉しかっただけ」

59 :
「やぁ、また会ったね」
「緊張感ねーなお前」
「いやぁ、ほんとは恐いよ。でも顔見えていたら大丈夫そう」
 ちゅー。
「……っぺ、俺のが混ざってんのか」
「ひーくんからも、わたしの味が、するのかな?」
「……」
 ちゅ、くちゅ、ちゅぱ。
「ふぅぅ……いれて?」
「分かった。覚悟は良いか」
「おーけい」
 ず、ぷっ!
「おっ!」
「くっ」
「ううう、うっ」
 つー。
「いいい……ひー、くん」
「かたち、俺っ」
「これで、良いよ。今はちょっと痛いけど、ちゃんと見てて?」
「――ひーくんの、入った?」
「入った。かたちの、中に」
「えへへ……良かった。わたしたち人間同士だから、何回かやったらきっと慣れるよね」
「相変わらずすごいこと言うな」
「それに、ひーくんがわたしの目、真剣に見ていてくれたおかげ。そういうの、好き」
 ぐぐっ!
「うあ、大きくなった?」
「かたち……俺も――」
 ちゅ、ちゅ。
「動かしてみて」
「言われなくても」
 ずず、じゅぷっ!
「わうっ! いい、みたい」
「はぁ、はぁ」
「……もっと、ね?」
「いい、よっ……ひーく、はぁんっ」
「かた、ちっ」
「ひーくん、わたしの、んっ! なかで、あばれるの、いいっ」
「俺、また、出そう、だっ」
「いちばんいいとこ、こすってるっ! ……ひーくんのっ」
「抜くよっ」
「!」
 どくん!
「っっ!?」
「やぁっ! あっ……はぁぁ……!」
「……っ!!」
 どくん、どくん、どくん。
「な、何で、だよっ!」
「ふあぁ……だって、授業で、習った通り、だよ」
「だったら、はぁっ、余計ヤバいだろ!」
 くらくらくらくらくら。
 ばたんきゅー、ごろん。
「あっ、まだ、入った、ままなのに」
「もういい。こーふんしすぎて、きついんだよ」
「えへへ……ひーくん、へんたいだね」
「おい……」

60 :
「落ち着いてきた?」
「お前は、よく平気だよな」
 にこにこ。
「そんなことないよ。ひーくんの、ハダカ……」
 たらぁっ。
「は、鼻血っ! 大丈夫か形!」
 しゅっ、ふきつめ。
「ひーくんのハダカ……エッチ……」
「……?」
「……恥ずっ!! うわあ恥ずかしいぃぃぃ!」
 がくっ。
「わたしの体、まったりぐったり見ないで」
「何かもうめちゃくちゃだぞそれ」
「じゃ、えいっ」
 がばっ。
「ちょっ、もう無理だぞ?」
「違う。こうすれば、体は見えないから恥ずかしくなーい」
 ぽっ。
「見えないけど、感じるんだけどな」
 ×削除パート おわり×
「最後に、ひーくん」
 すりすり。
「ん?」
「頭、なでて?」
「……よしよし」
「ふぁぁぁ〜」
 ……きゅん。
「あ〜、良いこれ。毎日一回はやってもらおうっ」
「押しきられっ放しだったけど、これで良いのかな……」
「えへへ〜、イインダヨ」
 ぎゅー。
「これからずっと、幼馴染だよ? 大人になったら、子どもは4人くらい欲しい!」
「もう幼馴染をいろいろこえてるって!」
 
――

61 :
Great job!
it is a so sweet.

62 :
キャッチャーのことを女房役とも言うからあながち間違いでもない
要するにもげろ

63 :
甘酒甘酒と言ってるが、
ひな祭りって甘酒じゃなくて白酒じゃないか?
昨日姉貴に「ちょっと白酒出しな」って言われたから買ってきたら殴られた。
なんでじゃ

64 :
>>63
この朴念仁め。
もげてしまえ!

65 :
こんなランキングあったけど
甘えたがりが多いな
http://ranking.goo.ne.jp/ranking/017/hope_language_2012_male/

66 :
甘えられるよりも
甘えたいマジで

67 :
聞き間違いでショックを受けてる甘えっ娘ってかわいくないか?

68 :
「全く、お前は仕方のない奴だな。よしよし」
「だっ、誰が救いようのない甘えんぼうだ!?」
「言ってないから」
みたいな会話好きだ。聞き間違いどころじゃない話

69 :
「お前もうちょっと甘えるの控えてくれよ。恥ずかしいから」
「前から甘えられるの好きで好きでたまらない大好きだ、なんて、貴方様は相変わらずストレートですね」
「違うって。気づいてやってる?」
「誓いのキスしてやろうか? 是非に!」
「言ってないから!」
「え? イかせたい? そんな……ぽっ」
「寧ろ聞こえてない! 何この変換装置!」
「寧ろエッチしたい、何かここで変態スイッチ入れてぐちゃぐちゃに犯したい――そう聞こえました」
「……」
「照れなくても良いですよ。それなら、さぁ貴方様、わたくしを思いっきり甘やかしてくださいませ?」
「もうダメだこの人」
「モノに溜めたこのリビドーをぶちまけたいなんて(ry」

70 :
>>66「甘えられるよりも甘えたいマジで 」
甘えんぼ「そうかそうか。いつも>>66くんに甘えてばかりだもんね……今日は特別に甘えさせてやろう!」
>>66はぎゅーされて甘えんぼのおっぱいで息ができなくなった
もげろ

71 :
「というわけで、今日一日だけ俺には甘えないでくれ。こっちから甘える」
「うん……うん?」
「えーっと……手始めに」ギュッ
「ふわっ!?」
「やっぱり抱きつかれるのと抱きつくの違いだと感触が違うな……うん、中々心地良い」ギュー
「ふわわわわっ!?」
「それに腕の中にすっぽり入っちまったしな……温いし落ち着くなぁ……って」
「……にゃ」プシュー
「あれ、大丈夫か?おい、おーい?」
「…………ふにゃ」
何か違うな……立場逆転というか甘えっ娘の方が恥ずかしがり屋になってる

72 :
入れ替わっちゃえ

73 :
ベタだけど、膝枕とかもいいな

74 :
起立!ガシッ
気をつけ!ムギューッ
礼!スリスリ
着席!ベタベタ

先生「おい女、せめて授業中は男から離れんか」
女「!?」
男「……」

75 :
そんな注意を促す先生の横に同僚の女先生がいたらどうなるんだろうか
取り敢えず、もげてもらおう

76 :
毎日奥様が作りたての愛妻弁当を学校にもってきて
職員室であーんさせて食べさてるかもしれないぞ!

77 :
学校で部活の先輩としていたのを見つかって、部長に呼ばれた
「コンドーム――今回君たちが使ったものね、あれどうやって着けたの?」
「どうやってって……右糖さんが」
「不妊は欺くんではなくて、欺かれるの」
「欺かれる?」
「自分の甘情をごり押ししたいから」
「自分の甘情って」
「コンドームには穴が開いていたのよ。あの段階で君にそんなつもりあった?」
「……」
「明らかな既成事実だよね。それも重大な――あれ? 飴山くんは何も知らなかったの?」
「……」
「猫下の甘えは時に暴走するよ? 君も大怪我する前に、身の振り方を考えた方が良いんじゃないかな? ボクで良かったら相談に乗るよ?」
「…! 失礼します」
「あ、先輩」
「どうしました? 飴山くん」
「……いえ、何でも」
「責任取ってね」
「え?」

何だこりゃ

78 :
>>74
ロリ体型な甘えっ子を、背面から包みつつ授業受けたいな

79 :
お互いにドキドキしちゃって授業が頭に入らなくなっちゃうな

80 :
まわりの男子共の意の波動で男がもげる

81 :
「今日はホワイトデーだよな」
「うん」
「あたしは一ヶ月前にチョコを一つももらえなかったあんたにチョコをあげたよな」
「うん、おかえしは何がいい?」
「いや、物じゃなくてその、ちょっとあんたの膝の上で抱きしめてほしいかな」(小声でキスも・・・とか聞こえたが気にしない)
「なんですと?」
「あはは、なんて冗d」
「いや、別にかまわないが」
「え、マジ?」
「うん」
「じゃあちょっと失礼して・・・」
「座り心地は?」
「なかなか、悪くないと思う」
「じゃあ次は・・・(ぎゅー)」
「あ・・・///」

普段勝ち気な姉とこんなやりとりをした今日の朝

82 :
ちくしょう!こいつらもいでももいでも生えてきやがる!

83 :
ふはは・・・
我がもがれても、必ずや第二第三の甘えっ娘が誕生し
この世界を砂糖の渦に沈めようぞ
楽しみに待っているがよい

84 :
>>81
お前んちの姉ちゃんかわいいな。
昨日姉貴に、
「おい、ホワイトデーだ。
 わかってんだろうな?
 お前の白いの出しな。」
って言われたから、
用意しといたホワイトチョコレートをあげたら殴られた。
白酒といいホワイトチョコレートといい、なんでじゃ

85 :
翌日、幸せそうにお腹をさする甘えっ娘が

86 :
>>84
いや、結構大変だったんだぜ
〜朝食〜
「そろそろ降りてくんない?」
「あんたはあれだけの時間でお礼ができたと思ってんの?」
「だからって移動が抱っこしながらはないだろう」
〜朝食中〜
「マジで食べづらい」
「そう?そんなことないけど」
「姉ちゃん、あんたのせいだよ。まあ体は大きくないし胸がn」
「だまれ」
「ガフッ」
〜朝食後〜
「ごちそうさま」
「ごちそうさま、毎朝のブラックが飲めない日がくるとは」
「あんたよくあんな苦いの飲めるね」
「苦いのがいいんだ、なのに勝手に大量のミルクと砂糖を入れないでくれ」
「おいしいからいいじゃん」
「・・・いつまで続けんの、これ」
「今日中ずっと?」
「俺の一日が・・・」

87 :
〜昼食〜
「昼飯作りたいから姉ちゃんどいて」
「断る、と言いたいけど邪魔になるよね」
(そう言いながら降りることなく背中に回ってきた、器用なものだ)
「これでいいでしょ、ちゃっちゃと作ってよ」
「へいへい」
〜昼食中〜
「あんたチャーハンだけは上手いよね」
「そりゃどうも、ってかマジで降りて、食えねぇ」
「しょうがないなー、はいあーん」
「なんとなく予想はしていたけどな、降りてくれないことを改めて実感したよ」
〜昼食後〜
「ちょっとトイレ」
「降りないから」
「はぁ!?どうすりゃいいんだよ!」
「このままいけばいいんじゃない?」
「できるわけねぇだろ!」
「それなら漏らしちゃえば?そうなったら一生からかってあげるけどね」
「っち!屈辱的だがそれだけは避けるしかない」
思ったより多いので少しまとめて続きは後で投稿します

88 :
>>87
まってる

89 :
>>87続き
〜トイレ〜
「姉ちゃん、ベルトはずせない、降りて」
「断る、はずしてあげるからまってなさい」
(そう言うと降りてベルトをはずし始めた、自分から降りるのはいいのか、よくわからん)
「はずれたよ、このまま脱がしてあげ・・・る・・・?」
「ん?どうかした?顔青いけど」
「・・・大きすぎない?」
「そう?そんなにでかい?」
「だって昔、お風呂で見たときはちっちゃくて皮のかぶったかわいい感じだったじゃん!」
「そりゃ、俺だって成長してんだし普通でしょ、それより早く用をすませたいんだが」
「あっごめん!」
(こうして生まれて初めて若い女性に凝視されながら用を足したわけである)
〜コンビニ〜
「姉ちゃんコンビニ行きたいんだけど」
「行けば?」
「このまま行けるわけないだろ!降りてくれよ!」
「もー、わがままだなー、はいこれでいいでしょ」
「・・・この手は解放されないのでしょうか」
「だめ、このまま行くこと!」
「家の中ならともかく外でできるわけないだろ!」
「大丈夫でしょ、別に変に見えないし」
「もういいや、抱きついたままじゃないだけマシか」
(知り合いと出会わないことを祈りながらコンビニへ向うのだった)

90 :
〜昼寝〜
「すっげー緊張した」
「誰にも見つからなくてよかったね」
「やばい気使いすぎて眠くなってきた」
「じゃあ昼寝でもする?」
ー移動中ー
「やっぱり布団の中もか」
「文句言わない」
「で、その口は何ですか」
「おやすみのチュー」
「できるわけないだろ!一応俺初めてなんだし!」
「えっ!ふ、ふ〜んそっか、初めてなんだ・・・よかった・・・」
「わるいかよ!」
「しかたないなー、じゃあほっぺにでいいよ」
「まあ、それなら・・・(チュッ)」
「うん、ありがと、お返し!(チュッ)」
「ちょっ、なにするんだよ!」
「男の子なんだし文句は言わない!いいこと教えてあげるから」
「なんだよ」
「いまのあたしのファーストキス」
「えっ」
「それだけ!おやすみ!」
「姉ちゃんそれってどういう・・・」
「すぅ、すぅ」
「もう寝てるし・・・俺も寝るか」
「すぅ・・・んぅ、好きだよ弟」

小ネタにするつもりだったのに長くなりすぎた、バイトなんでまた時間が開きます今日中に終わらせます

91 :
続きです
〜風呂〜
「風呂にまでついてくんなよ」
「いいじゃん昔はよく一緒に入ったんだし、それにホワイトデーで一日中あんたはあたしにくっつかれてなきゃいけないんだし」
「いつそんな契約が交わされたんだ、あとこの年で一緒にはいるのは非常識だと思う」
「そんなに一緒が嫌なら仕方がない今日のことをあることないこと混ぜて言いふらすしかない」
「わかったよ!入るよ!だから言いふらさないで!」
「素直でよろしい」
「覚えていろよ、いつか復讐してやる」
〜入浴中〜
「それにしてもあんたの体たくましくなったね」
「姉ちゃんは変わらないね(なでなで)」
「やめろーなでるなー」
「うれしそうなのでやめる」
「えぇっ!?ま、まあいいけど別にうれしかった訳じゃないし」
「だけど本当に変わらないね成長期こないの?」
「うっさいだまれ、・・・でもほんとにねー昔はあたしの方が大きかったのに」
「あのころは毎日が恐怖だったよ、でも今は変わらない姉ちゃんが好きだよ」
「えっ!?それってこ、告はk」(かなり真っ赤な顔で倒れた)
「ちょっ、姉ちゃん!?」

92 :
このあと昼と同じように夕食食ったりゲームしたり(前に座られているので邪魔で俺連敗)その罰ゲームでちゃんとしたキスをさせられたり
寝るとき姉ちゃんの匂いかいで勃っているのが見つかって口で抜いてもらったりするんだが時間とまとめる才能がないので
俺のホワイトデーはここまで
ちなみに今夜DTが卒業できそう相手はもちろん・・・

さあ、思う存分もげろと言ってくれ!

93 :
「ねーおにーちゃん上の階にばかっぷるがいるよ?」
「んあ? どーせちんこもげるからほっとけ」
「もげ?」
「こっちも見せ付けてやろーぜ」
「んあぁぁんっ!」
もげちん野郎めが!
ちゅっちゅして窒息しれー

94 :
齢18にして重度の糖尿病にかかった男
「はは…俺、このままぬのかな…」
「えぇっ!?男くんんじゃやだーっ!」ぎゅうううぅぅぅ
「うわちょやめ」
糖尿病の原因が自分の甘えすぎにあると知った女は男にたくさん甘えたいが甘えたら男がんでしまうという葛藤に苛まれる

などというビター窮まりない電波を受信した

95 :
投下してみます。題名は日記です。よろしくお願いします_(._.)_
「あの、手繋ぎませんか?」
「まぁ、べつにいいけど、珍しいね。あんま、そういう事言わないのに。」
「ちょっと色々ありまして…でも、いいんですね」
「そんなに目をキラキラさせるなよ。
はい、手、どうぞ」
ゴシゴシはぁーはぁー
「そんなに手ゴシゴシしたりしなくていいから、早くしないと、手、どっかいっちゃうよ」
「えと、それでは失礼します」
ギュッ
「暖っかいです」
「そうかい、そりゃよかったよ」

96 :
秋菜日記
〇月×日
今日、先輩と手が繋げました。
本当に嬉しくって、どれくらい嬉しいかって言う(書く)と日記に書いちゃうくらいで。
ヤバイです。ニヤニヤが止まりません。
学校の帰り道に手を繋がましたがはたからみれば恋仲の男女に見えたんでしょうか?
見えれば嬉しいですけど恥ずかしいですね。
でも見えなかったらそれはそれで悲しいです(;_;)
(私ってワガママですね)
さてと、私としては前々から手を繋いだりキス(路ちゅー、って奴ですか)とかしたかったんですけど、
勇気が湧かなくできなかったんすが(まぁ今後見る未来の私ならわかってくれると思いますが)
今日私に勇気が湧いてくる出来事がありました。
(勇気が湧く、というと若干語弊在りなんですけれど)
今日、学校で先輩が吉野先輩と歩いているところを見かけしました。
なんだか女の子の話をしてるしくって。
気になったので後をつけたんですが
…今すごい事書いちゃいましたよ…
消しゴム消しゴムっと
って、あぁ!。これボールペンじゃないですかッ!
うぅ〜p(´⌒`q)…
しゃあない。(弁解しよう)
仕方ないでしょ!
先輩がいたんですよ。しかも女の子のの話をしていたのに。
けっこう硬めな先輩が女の子の話をしていたんですから付けるのも仕方ないでしょう!(錯乱)
失礼!錯乱してました。お話を戻しましょう。
で、後を付けていった訳ですが聞き耳を立てて聴いてみると
「ねぇ、、あなたってどんなことに萌える?」
「萌、萌え?うーんとしぐさみたいなこと?」
「そうそう。
ちなみに私はちょこちょこご飯食べるところね。前に鏡の前でやったんだけど途中で面倒になったわ」
「そうかい。」
「そうだ!今度、あなたの彼女さんにやってもらおう!」
「まぁ、ほどほどにね」「って、話しが逸れたわ。
あなたの趣味よ」
っていう話しをしていました

97 :
で、次の句が
「そうだな…。甘えん坊な子・・・とか?」
とか?じゃなーーい!
それって甘えられたいってことですよね?
ヤバイです。私恥ずかしくって甘えたりしてません。
せいぜい寝ている先輩の、肩に寄りかかったり、頭寄せたり、指触ったり、いじいじいじくったくらい…。
しかも先輩が気付いたらすぐに離れたし。
(多分気付いているのでしょうけど話題にしない先輩には気を使わせっばなしですし。)
どうしましょうと悩みまくった私は今日遂に決心して言ってみましたら。
手を繋ぎませんか
って。
・〜・〜・〜・〜・
秋人日記
〇月×日
今日、彼女から手を繋ぎませんかと言われた。
とても嬉しかった。
《多分、学校での話を聞いていたんだろう。
(話をしているときは気が付かなかったが後から吉野が教えてくれた)
悪いことをしてしまった。
今度謝ろうか?それとも話題にしないほうがいいだろうか?》
前々は自分の趣味はどちらかといえばお姉さんに甘えたいっていう感じであったが、
彼女の恥ずかしながらのタッチや彼女の喋り方、
それから彼女が貸してくれたり彼女の部屋で見た恋愛ゲーム
(なぜR18のを持っているんだろう?)
が僕を変えちゃったみたいだ。
そう思うと僕を変えたのは全部彼女だったりする。
彼女に「手を繋ぎませんか」
って言われたとき
ハートがバクバクして頭の真ん中がキューっと締め付けられた。
弱った。
よっぽど彼女が好きみたいだ(笑)

98 :
帰り道
〇月×日
ふぅ、
内の後輩ちゃんも困る子だわ。
自分からアクションすればいいのに、相談してくるから解決に手を貸してあげたくなる。
それにしてもあんだけ可愛くて私よりもオタクな子が三次元にいるなんてびっくりした。
そして、奥手なあの子に彼氏が出来るなんてね。彼は普通だし。
「…そういえば。」
彼、趣味が甘えられたいとか言ってたわね。
今度エロパロでスレ立てでもしようかしら?
〜甘えん坊な女の子のエロパロ〜・・・とか?
以上です。流れを読まず長々と失礼しますた

99 :
投下乙

100 :
従姉妹の小学生双子姉妹が遊びにきて俺に飛びついて甘えてきた
しばらくかまってやると何か変な息づかいが聞こえてきた
見ると二人とも俺のにおいをかぎながら姉は俺の膝に妹は俺の腕に股をこすりつけてオナってた
どうすりゃいい?

101 :
おまわりさんこっちです

102 :
ちょっ、姉ちゃん!婦警だからってこんなところで抱きつくのはまずいって!

103 :
男の膝に乗って甘える妹を
「駐車違反ですよ〜」
と引きずっていって何処かにしまった後に男に甘えるお姉ちゃん。

104 :
甘えんぼうな子はしまっちゃおうねぇ

105 :
>>103-104
「しまう」っていう単語が妙にツボに入ったw

106 :
>>103
妹がガチ泣きしそうだ

107 :
>>104
しまっちゃうおじさん乙

108 :
>>107
甘えたい盛りのしまっちゃうおねえちゃんかもしれない・・・
「見ているだけで甘えたくなる君は私の部屋にしまっちゃおうねー」
……どっちかというとヤンデレだなw

109 :
自分の欲望のままに甘えてくる甘えっ娘てかわいくないかと思った
よく考えるとふつうの甘えっ娘だった

110 :
ふと思いついたから投下するタイトルは「作文」で

ぼくの家族は中学生の奈々お姉ちゃんと五歳の妹の美奈です。お父さんとお母さんは一年前に仕事で遠くに行ってしまいました。
でもぼくはさみしくありません。ねる時はみんないっしょにねていて奈々お姉ちゃんはねるときにチューしてくれて美奈もまねしてチューしてくれます。おふろもみんないっしょであらいっこします。
ごはんはお姉ちゃんが作ってくれます。とてもおいしいです。
ぼくはぼくの家族が大すきです。しょうらいはお姉ちゃんと美奈のおむこさんになりたいです。

111 :
「・・・なんだこれ」
「なーにしてるの?(ダキッ)」
「いや、これ」
「わ、なつかしー、これ、こーちゃん(浩太だから)が十年ぐらい前に学校で私に結婚宣言してくれたやつだよね、記念にとっておいたの忘れてた〜」
「こんな恥ずかしいのおいておかないでくれよ、大体このときの俺バカだったんだよ、家族内で結婚なんてできないのに」
「いいじゃない、結局二人ともと結婚はできないけど一生一緒にいて夫婦みたいに愛してくれるって約束してくれたんだし」
「二人が納得する条件が[平等に甘えさせてくれること]とは思わなかったがな」
「それで納得したからいいじゃない」
バンッ!タタッ!シュバッ!
「おにーちゃーん!!(ダキッ)」
「ふつうに登場できんのか」
「えへへ、ごめん。ってそんなことより大変なんだよ!」
「どうした?」
「前の風邪ひいたときの分甘えてない!」
「そうだ!忘れてた!」
「えっ、もしかして今から?」
「「約束は守ってよ!」」
「はい、はい」
なあ、昔の俺、おまえの夢はかなってんぞ、今はなんだかんだで甘い日々をすごしてるしな

ごめん誤爆だったけど続けられそうだったんで続けた
スレに合ってなかったらごめん

112 :
十分に甘ったるいと思います

113 :
うむ、ザラメの黒蜜和えのようだ。
ところで、こんな電波を受信したんだが。
僕は特急の機関士。可愛い娘が駅ごとに居るわけではないけど、大垣〜関ヶ原の下りの夜行を牽いてるとね。
「えへっ。来ちゃった。」
「…いいけど、今日は雪だし、定数一杯で遅れ気味だからちょっとだけ遠慮してね。」
「…ぶー。」
走行中に新垂井駅のツクモガミちゃんが甘えてくるんだ。
EF13とか58ならキャブに1人だから良いんだけど、
C59でやられると、機関助手を気絶さすので大変なんだ。

甘っ『たるい』…
おあとがよろしいようで。

114 :
うまい!
けど、毎回気絶させられる機関助手が哀れでならない

115 :
思いついたものを書いたので投下します

116 :
俺天野直哉の部屋に、付き合ってから初めて彼女が遊びに来た。
「おっじゃましま〜す」
彼女の松永莉央だ。いつも明るく元気で、一緒にいるとその元気を分けてもらえるような気がする。
「いや〜雨降る前に来れてよかったよ」
「えっ、雨?」
窓の外を見ると、空は黒ずんだ雲に覆われていた。その時ふと下の道を見てみると、道行く人が傘を差し始めていたり、
走り出したりしていた。
「えっ、もしかしてちょうど降り出した?うわラッキー!」
手を上げて喜ぶ莉央。彼女のこんな天真爛漫なところが好きだ。
「でさ、あの例のものはどちらにあるの?」
莉央は部屋の中を見渡している。莉央がここに来た理由の一番はそれだ。
「テレビの下に入ってるよ」
それを聞いて莉央は、わくわくしながらそこを開けた。そもそも俺と莉央が恋人になったのは、共通の趣味を
もっていたというのがきっかけだった。そしてその趣味というのが
「うわぁ!ファミコンにスーファミに他にもいっぱいある!」
そうゲームだ。実は互いにゲームがかなり好きなのだが、周りの人がついていけず、それについて語り合える人が
いなかったが、俺たちは出会ってからゲームの話で意気投合して、しばらくして恋人関係になったのだ。
「そんなに珍しい?」
「実物を見るのは初めてなんだ」
そんなある日、俺の部屋にレトロゲーム&レトロハードがあるといったら、やりたいと言ってきたので今日こうして
彼女は、文字通り遊びに来たのだ。
「早速やっていいかな?あ、これお土産のお菓子ね」
「いいよ。つなぎ方わかる?」
「あ、教えて」
セッティングしているその様子は
「電源プラグ大きいね」
など少し新鮮だった。準備が終わるとふたりしてレトロゲームを楽しんだ。

外が雨ということもあってか、いつもより早く外が暗くなってきたということと、恋人と過ごしているということが、
時間を早く感じさせた。その時、外の方から小さくゴロゴロという音が聞こえてきた。
(ん?雷かな)
しかし部屋にはゲーム音が響いていて、外の音もとても小さく、彼女はそれに気づかず敵に攻撃を続けていた。
「そりゃそりゃ〜!どけどけ〜!」
「あぁ〜GAME OVERだ〜」
「にしても今日初めてでこの面まで来るってすごいな」
「まぁね!さて他にはどんなソフトがあるかな〜・・・ん?これ聞いたことないタイトルだ」
彼女は一本のソフトを手に取った。
「じゃ次はこれにしよ!」
莉央はそのソフトを起動させた。TVの画面には作った会社のロゴが出て、ムービーが始まった。だがそのソフトは、
タイトルからは内容が想像出来ないが、オープニングからかなり恐ろしい映像が流れる、俺自信もかなりビビった
ホラーゲームなのだが、そういえば莉央はそういうゲームの方はどうなん
TV「キャアアアァァァアアア!」 ブツッ!

117 :
TVから悲鳴が聞こえてきたかと思うと、次の瞬間、TV画面の映像が消えてしまった。
(あれ?リモコンでも触っちまったか?)
そう一瞬思ったが、ゲームハードの方を見てみると、莉央が電源ボタンを押していた。
「・・・は、ははは・・こ、このゲーム、ちょっと難しそうだね・・べ、別のないかな〜・・・」
そういって他のソフトをあさり始める莉央。しかし今見ていた限り、タイトルも表示されていなかったはずだ。
(ひょっとして・・・)
「莉央」
「っ!・・・な、なにかな?」
こちらを振り返らず応える莉央。
「もしかしてホラーゲーって苦手?」
そう聞くと莉央はゆっくりとこちらを振り向いた。すると
「・・・うぅ・・」
「!」
莉央の目が涙で潤んでいた。
「グス・・・怖かった・・・」
「莉央、えっと、ごめんな!俺がどんなのかちゃんと言わなくて」
「・・ヒック・・・ううん、なお君は悪くないって」
「だけど・・・俺も今度から気を付けるよ」
「・・スン・・・うん、ありがと」
ふたりが向かい合っていたとき、外が一瞬白く光った。次の瞬間
ピシャアアアァァゴロロロォォン!
「ひゃああぁあ!」
空を裂くような雷の轟音が響いた。その轟音と同時に隣から悲鳴が聞こえてきた。
「ぁう゛・・ぁぅぅ・・・」
見ると莉央が、敷いていたクッションを頭にかぶり小さくなって震えていた。
「莉央!どうした!?」
「ぅあ・・ぅぐ・・・・かみなり・・・」
「え、雷?」
「・・・かみなり・・・こわいよぉ・・・」
莉央は先ほどのホラーゲームの時より、目に涙を浮かべていた。
「そうだったのか・・・あ!じゃさ、ヘッドホン使って何か聞いてるか?雷も音が聞こえなければ問題ないんじゃない?」
「!そっか・・・聞こえなければ・・・うん、ヘッドホンってどこ?」
「ちょっと待って、引きだしの中に入れたと思うから」
俺はヘッドホンを取りに向かった。引きだしの中は他のゲームのコードも入っていて取り出すのに少し手こずった。
ようやく取り出せると思い軽く安堵したその時、また外が白く光った。
ピシャアァァアアァアゴオロロロォォォン!
「ひぃああぅぅ!」
先ほどを上回るほどの大きな雷が響いた。莉央はクッションが破けそうなほど強く頭に押し付けている。すると
フッ

118 :
部屋の明かりが同時にすべてが消えた。
(えっ停電?)
俺がそう思ったと同時に
「い、いやあああぁああぁぁ!!」
先ほどの悲鳴をはるかに超える悲鳴が部屋全体に響いた。
「莉央っ!?」
それを聞き、俺は掴んでいたヘッドホンを投げ捨て、壁に掛けてあった懐中電灯を何とか掴み、莉央のもとに向かった。
「莉央!どうした?」
莉央のいる方向からはドタバタという音が聞こえてくる。すぐさま光を莉央の方に向けてみると
「いやぁっ!うう!うわああぁ!」
莉央が悲鳴を上げながら、身体を大きく揺らして暴れている。どういう状況かすぐに分かった。莉央は明らかに
パニック状態になっていた。
「莉央!落ち着け!大丈夫だから!」
「うわあぁぁ!くうぅ!あああ!」
全く声が聞こえていない。このままでは莉央が自分を傷つけてしまうかもしれない。そう考えた俺は
「莉央っ!」
俺は莉央を抱きしめた。暴れる莉央を落ち着かせられればと思ったのだ。
「ああぅ!いやあぁ!うわああぁ!」
それでも莉央はしばらく暴れていた。莉央の膝や腕が俺の脇腹や首に入ったときはめちゃくちゃ痛かった。

やがて莉央の声も動きも小さくなって落ち着きを取り戻し、そして莉央は俺の胸にもたれかかってようやく止まった。
「落ち着いたか?」
「・・ハァ・・・ハァ・・・うん、もう・・・」
「そうか、よかった」
「・・・なお君・・・ごめんね、痛かった・・・よね・・・」
「俺は大丈夫だよ」
「でも・・・」
「ホント気にしなくていいから」
「・・・」
「・・・」
「ありがとね、なお君」
「ありがとうって言われたの、今日二回目だな」
「そうだね・・・ねぇ、なお君」
「何?」
「・・・もう少し、こうしてくっついてていいかな?」
「もちろん」
それからしばらく俺たちは向かい合い、抱き合っていた。

119 :
後半に続けたい


120 :
かわゆいのう
ぜひ続けろ下さい

121 :
>>119
CVキートンですねわかります

122 :
糖化乙。
タイトルから想像出来ないレトロなホラーゲームって
甘スレ的に考えてやっぱりアレだよな?

123 :
甘えか幼馴染か悩んだけどこっちに。
最近好きな独白系。糖分は低いかも。
とりあえず投下。

124 :
ごめんね。無茶させてきちゃったね。
本当にごめんね。
あなたは私を守ってばかり。私は守られてばかり。
小さい時から変わらないね。
私はあなたに甘えてばかり。
小さい時にはいじめっ子からも、私のドジも全部あなたが守ろうとしてくれたね。
そんなあなたはずっとずっと私のヒーローで少しでも役に立ちたくて。
でもこの旅に私が付いてきたこと自体が私の我儘。
小さいころから、あなたは自分の役目を得意気に話してくれたね。
その時のあなたはまぶしくてかっこよくて、いつも輝いていた。
私には遠いところにいるすごい人だなって。
そんなあなたが大好きで、いつも一緒にいて、私は甘えてばっかりいたね。
旅は危険で、もしかしたら出たらもう戻ってこないんじゃないかって。
町長さんたちが話しているのをずっと昔に聞いて。
あなたの旅に付いて行きたいって。例えんじゃっても一緒ににたいって。
我儘はここから始まっていたのかな。
私の特異な趣味があなたの助けになるって。
あなたの旅の役に立つって。
あなたに付いて行けるってわかった時は本当に本当にすごくうれしかった。
動悸も興奮も止まらなくて。一人ではしゃいで、小躍りして。
幼い私はその意味もわからずただただ騒いでいたっけ。

125 :
でも。
私が持ってるのは知識だけ。
旅の最後に少しだけ役に立つおまけ。
あなたはそれが必要だっていうけど。
それ以外では私はただの足手まとい。
危険な戦いでは役に立たない。むしろあなたの弱点。
それなのにそんな日の夜は、震える私を抱きしめながら。
ずっと頭を撫でてくれていたよね。
大丈夫だよって。君は俺が守るって。
そんな君に、やっぱり私は甘えてばかり。
私のせいで、あなたは窮地に陥ることもあったね。
本当に危なくなったこともあったね。
それでもあなたは、私のヒーローは絶対屈せず、諦めず、私を助けて。
最後には華麗に窮地から抜け出して。
やっぱりあなたはすごい人なんだって。
そんな知ってたはずのことを、何度も何度も見直してたな。
戦いで傷ついたあなたを。
傷ついた後になってから、こうやって看病することくらいしか。
私は出来ないねって。
言う私にあなたは。
君がここにいることが、君が役に立っていることだって。
知識だけじゃないって。
危険な旅に付いてこさせたのは俺の我儘だって。
そのままどっちも、自分が我儘だって、少し喧嘩になりかけたよね。

126 :
でもそこから私は変われたよ。
戦いでは相変わらずただの役立たず。
簡単な魔法と治癒しか出来ない役立たずな私のままだけど。
あなたに必要とされてるって。
それが私にとってどんなに価値のあることだったか。
あなたはわかってる?
全てが終わって、私たちの周りも平和になって。
長い長い帰り道。
あなたと二人だけでいられるのもこれで終わり。
そう考えて少しだけ寂しくなった。
でもあなたは言ってくれたね。
恥ずかしかったのかな。
そのあとすぐに寝ちゃったよね。
夢の中でまた言ってくれてるのかな?
寝顔が少し赤いよ?

町に帰ったら俺たちの家を建てようって。
そこで二人で暮らそうって。
これからもずっと、二人で。

127 :
終わりです。
ENDって書き忘れました。

128 :
思いついたので投下
登場人物
従姉妹(ロリ、十八歳以上だと言わないと国家権力が怖い、
見た目小四、以下い)
男(17、どこにでもいそうな高校生、以下お)

129 :
い「・・・(じぃ〜)」
お「・・・(ちょいちょい)」
い「・・・(とてとて、ぽすん)」
お「・・・(なでなで)」
い「んふふ〜」
お「・・・(なでなでなでなでなでなで)」
い「やっ」
お「ごめん」
い「・・・んっ」(唇を突き出す)
い・お「・・・(ちゅ)」

130 :
・・・俺ロリコンなんだろうか
どれだけ絞り出してもロリで最後は変換される(泣)

131 :
いつのまにか2本・・・だと・・・

132 :
スナック菓子食べてたら指が汚れるよね。
だから手を洗おうかと立ち上がろうとしたら、
隣で一緒に袋つついてた甘えんぼうロリ娘が俺の手首をつかまえて、
「きれいに、してあげる」
って顔寄せて指ちゅぱしてきて、
「こらっ、ばっちぃでしょ」
と注意するけど離してくれなくて、小さな舌を使って舐めとっていく。
確かにお菓子のカスはきれいになるかもしれないけど、代わりに彼女のがてかてかヌメヌメ。
でも献身的な仕草とうっとりした表情や、たまに上目遣いなんてしながらしゃぶってくるので、
どうかすると擬似フェラに見えて、こんなことでいけないと分かっててもむらっとくる話。
「ぷは……わたしの、なめる?」
一通り終えるとそう言ってきたんで、同じようにぺろぺろしたら、
嬉しそうなくすぐったそうな声出して、可愛かった。
だから、思わずべたべたになった指のまま抱き寄せて、
「そんなにお菓子が好きなら、最後の最後まで」
とか、お熱なこと言ってキス。
舌を絡ませ合って、後味が薄くなって分からなくなるまでキス。
勿論、そこまで徹底的にしちゃったら、それから切り替えて何も無かったように、
「手、洗おうか?」
なんて誘えなくて、後はひたすら性的な興味がエスカレートして、
勿論とろけている彼女にちゃんと同意は得た上で、
いちゃいちゃ脱がせ合いっこして、それから体中舐めたり愛撫したり、エッチな時間。
気がついたらもう、指どころか体中汚れてしまっていた――。

最後の方はともかく、好意ある指ちゅぱはたまらん
ロリ系なら尚のこと可愛くて良い

133 :
指舐めってキスと同じくらい愛を感じる

134 :
「さくら咲くよさくら咲くよさくら、さくら舞うよさくら舞うよさくら――」
 調子外れの歌が、庭先からふにゃふにゃと聞こえてくる。折角の午睡も台無しになったので、寝床からごそごそと這いずり出てみた。
「まだ咲かないだろ」
「すぐだよ、年々早くなってるんだから、四月までには咲くよ」
 ベランダに腰を落ち着けて背中で応えた彼女にそんなもんかとあくびで応えながら、台所で眠気覚ましのコーヒーを淹れた。苦黒い汁を胃に流し込んで、ほっと一息で朝を迎える。
 今年もまたCD棚に『さくら』と名の付く曲が増えるんだろう。ちょっとしたコレクションに呆れつつ、合いの手を入れてみた。
「さくら散るよさくら散るよさくら」
「散るよ、のとこだけなんで入ってくんだよー」
「べつに、歌ってみただけ」
「からかうなら歌うの禁止だからね」
 振り返って部屋に上がった顔は膨れっ面で拗ねていた。まだ肌寒い冬の終わりなのに、綿のようにふわりと舞うロングスカートが一足先に春めいている。
 学生なんて数年前に終わったのに、制服着れば新入生と見間違えられそうな低い身長に童顔の彼女は、新しい春を子供のように待ち続けていた。
「今年の花見はどこいこうか」
「港公園!」
「人多いとこ嫌がってただろ、酔っ払い多いぞ」
「わたしも酔っ払って対抗するから平気だよっ」
「なんだよそれ、車の運転俺にさせるつもりだろ」
 軽口叩きながらコーヒーをつぎ直し、もう一人分を片手に持ってリビングへ。バレたかと笑う顔はもうさっきの不機嫌も忘れているようだった。
「今年は賑やかな方がいいんだよ。人が楽しそうにしてるのもお花見の醍醐味だって思ったからさ」
「そーですか。どーせ屋台が目当てなんだろ」
「う、するどい」
「あんまり食べ過ぎんなよー。春先から豚になるぞ」
「ひっどいなー、自分の彼女にそんなこと言ってさあ」
 棚にあるCDから自分も好きな曲を一枚取りだして、プレイヤーに放り込む。ピアノで始まるイントロが心沸き立たせる曲が、いまの気持ちを語ってくれた。
『けどあなたと会えたことで、全て報われた気がするよ』
 二人で生きる。それが当たり前になったから、軽口もじゃれあいも何もかもが愛しい。
 そんな事言ったら今日一日調子に乗った彼女の相手をしなきゃならなくなるから、口では決して言わないけれど。
「きて、カズ」
「はいはい、今行きますよ」
 ソファーに腰を下ろした彼女が、一緒にベランダを眺めようと手招きしている。
 ちょこんと座って空を仰ぐ隣に、どっしりと身体を沈めてコーヒーを一口。
「それじゃ、失礼しまーす」
「あ、こら。人がコーヒー飲んでる時にっ」
「だって、特等席だから」
 ちょこんと乗っかるちっこい背丈は、北風に当てられて冷たかった。冷え切った肌の儚い白色を見せている。
「……暖かい。外でもこーして特等席、して欲しいけどなー」
「恥ずかしいんですけど」
「あはは、だから暖かいんだ。恥ずかしくなって熱くなってるんでしょ、カズ」
「余計なお世話だ。暖かいのはホットコーヒーのせいだ。ほら、飲めよ、そっちもさ」
 黒色が浮かぶコーヒーカップを覗けば、どぎまぎした自分の顔が映っている。
 恥ずかしいことこの上ない。どーしようもなくなって、落ち着きのない気分に駆られて、目を逸らしてみたけれど。
「……んっ」
 狙っていたのか、唇が重なる。絡み合う舌にねぶられて、折角のブラックコーヒーも、歯が溶けるほど甘くなってしまう。
「……自分の飲めよ」
「えー、やだよー。口うつしが一番おいしいんだよ?」
「聞いたことねえそんなこと。だ、第一、こんなんただの、ディープキスで」
 口答えは許さないとばかりに、柔らかい唇が声を塞ぐ。
 なんでこんなに甘いんだろうと、不思議なくらい彼女のキスは甘かった。
「……だってさ、幸せが一番の調味料って言うし」
 どうやら幸せは甘い味がするようです。
 ……こんな幸せだと、糖尿病が恐いんですけど。

135 :
午睡なんだか朝なんだかごっちゃになってるのは
糖分でのうみそをやられたからだと思って下さい。
投下前に気付けばかやろーorz

136 :
GJ!
そういやもう花見の季節だな
冬になったから冬眠すると言っていた近所の山の神木の桜の木の精兼俺の彼女「さくら」は目が覚めただろうか
目覚めた時に目の前にいてすぐになでなでとおはようのチューをしないときれいな花を咲かせてくれないんだ
近所の人たちが楽しみにしているから責任重大だぜ
以前遅刻してしまったことがあるんだがそのときはなだめるのに時間がかかって開花が十日も遅れちまった

137 :
ところでそろそろ保管子更新した方がよくね?

138 :
保管子……
更新しないと拗ねるのか?

139 :
ああ、拗ねて作品を見せてもらえなくなる

140 :
topに入る前にいろいろ質問される保管庫を妄想した
@あなたは甘えんぼうが好きですか
好き→Aへ
嫌い→お帰りください
A では何をしてくれますか
なでなで →まだまだですね
ぎゅー →もっと
ちゅー →他には?
えっちなこと →良いけど…
全部 →えへへ、だいすき →topへ

141 :

 そこにあるはずのものがない、というのは不安を煽る。
 少年は部屋の扉を開けてすぐ、受付にいるであろう姿が見えずにキョロキョロした。
 誰も座っていない机を通り過ぎ、踏み台なしでは到底届かないような高さの本棚を進
み、細道を縫うように歩く。
 途中で目に入る、窓からの光が少し眩しい。棚の間には蛍光灯があれど、天井までそ
びえる本の壁が効果を弱めてしまっていた。
 どこにいるのか、少年の足音がこの場では一番大きなものになり、次第に間隔が狭ま
って走るようになる。それほどに部屋は広大で、本の家と呼ばれる所以だった。
 たん、たん。
 こと、こと。
 ある時、床を踏むのとは違う調子の音が聞こえるようになった。少年はそこで走るの
を止め、すこしばかり安心してゆっくりと進む。
 こと、こと、ことん。
 本が出入りする音だ。ちょうど向かい側から発生していて、左右を塞がれている列か
ら出ないといけない。棚は高くて長くて、倒れた時の事を想像したくない。
 それは、そこにいた。
 道を塞ぐように置かれた、やたらと長い脚立。段の先にいるのは黒髪の少女で、天井
近くの電灯に照らされてきらめく。
 本棚とにらめっこしているようで、一冊ずつ手持ちの書籍を収めていく。そのたび、
こと、こと、と木製の箱が音を立てた。
 少女を眺めて、少年はしばし黙る。以前、作業中に声をかけた事で彼女が落下しかけ
る事態になった事があり、集中力を途切れさせないための事だった。
 ……が、やはり首が疲れる。きっと特注だろう、二メートルどころではない、巨大と
もいえる本棚に脚立で挑む少女は、黙々としている割に危なっかしい。
 郵便配達員のような肩掛けの鞄から本を取り出しては、次々と空きスペースを埋める。
手の可動範囲までとはいえ、一冊、二冊、三冊……少年が見ている間も作業は続いた。
 ふう、と息の音。一段落したのだろうか、少女と目が合った。
 二秒ほど経った後、カン、カン、と金属を一段ずつ降りる音。すっかり静寂そのもの
となった部屋にはよく響く。
 まだるっこしくなったのか、最後の方を二、三段ほど残し、跳んだ。その後頭部を眺
めていた少年の目には、まさしく彼女の髪がはばたいたように映った。
 女の子は振り向くと、すぐさま少年めがけて駆けてきた。脚立を使っていた身長は百
五十センチにも満たない様な小さな体。しかし相変わらず強烈な突撃に少年は床へ倒れ
込んだ。

142 :

「いたな、湖鳥……」
 後頭部を打ちつけながらも、少年は彼女の名前を呟いた。
 しっかりとしがみ付いていた縁湖鳥は、起き上がって眼鏡のずれを直した。
「今日はどうしたんだ」
 訊くと、湖鳥は無言で脇にそびえる本棚を指差した。一連の作業で少年もある程度の
理解はしていたが、新しい本が届いたのだそうだ。相応しい場所に収めている最中だっ
たようで、それでも入口からはかなり遠い場所である。
「……ん、ん」
 下腹部にのしかかられている格好になるが、少年はそのまま近付いてきた頭を撫でた。
顔は見えなくなるも、息の音で機嫌の良し悪しを測る。
 起き上がった湖鳥は満足げな表情を作って、またも眼鏡を整える。仕事を終えた後だ
からか、普段より口角が持ち上がっているような気がした。
「今日は、ね」
 半身を持ち上げる許可を貰い、少年少女の目線が同じくらいになる。しかし、すかさ
ず抱きついてきた湖鳥とは顔がすれ違い、耳元に小さな声が入り込む。
「……そうか」
 こと『図書室の番人』とか『本の妖精』とか呼ばれている彼女が何者なのか、実のと
ころ少年も知らなかった。腰まで達する黒い髪に、本校指定の学生服。懐かれた後で訊
いてみたものの、答えは年上、それ以上の事はない。
 失礼だが、ちいさいので『妖精』という喩えはあながち間違っていないのではないか
とも思う少年。会う度こんな調子で、わかるのはいつも湖鳥が図書室にいるという事だ
け。
「頑張ったな、湖鳥」
 返事はたったの一音。後頭部を撫でてあげると、また静かに息を吐いて密着が強くな
る。
 しばらくして、首にまわった手が外れる。黒髪の少女は目の前で、耳と鼻にかかって
いたアクセサリを外した。
「さとる」
 湖鳥の口が動いて言葉を作る。
「今日は、ね……」
 図書室の外に出られないような音量で、少女は進める。
 正面で向かい合っているのに耳打ちされているような気分で、結野智は聴覚に意識を
集めた。
「――夕方までだぞ」
 たくさん遊べる。とはいえ正午までではなく夕方までというのが、少年の気持ちを表
している。
 詳細な年齢は不詳。しかし言葉遣いを咎める事なく、湖鳥は嬉しそうに頭を擦りつけ
てくる。
 智はその頭をぽんぽんと軽く叩いて、それからまた向かい合った。
「んっ……」
 眼鏡のない素顔も幼くて可愛らしい。話題の受付嬢がいま、目の前で微笑んでいる。
 どちらともなく唇を近付け、ふたりは繋がった。

143 :
以上。
保管庫が更新されてたからついカッとなって書いた
たまには謎オカルトなのもいい、よね

144 :
3月30日分までは反映したわよ

145 :
保管子さん更新お疲れ様でした

146 :
保甘子だと?

147 :
厨二病な甘えっ娘とかどうだろう

148 :

窓から射し込む光で目が覚める。
寝ぼけ眼のまま、私はベッドの隣で寝ている彼の様子を伺った。
まだ、起きていない。
彼に勘付かれないようにそっとベッドを降りて、洗面台に向かう。
もう自分の家のように慣れきった彼の家。
目覚め一番に私がするのは、トイレではなく歯磨きだ。
彼が起き抜けに、必ずキスを求めてくるから。
朝の口なんて雑菌だらけ。
彼は匂いなんて気にしないよと言うけれど、女の私としては恥ずかしい。
彼を起こさないよう、静かに静かに、歯並びと舌に沿って歯ブラシを当てていく。
さらに口臭予防の薬液で口を濯ぎ、さっぱりとした所で寝室に戻る。
元寝ていた場所にそっと潜り込み、無防備に横を向く彼の背後へ抱きつき……は、出来なかった。
いつの間にか起きていた彼が振り返り、私を抱きしめてきたからだ。
「俺の背後に立つな」
半笑いのまま、低い声で囁く彼。
「どこの暗者だっちゅうの」
私も笑いながら、出来るだけ彼の声色に近づけて低く囁き返す。
ぎゅう、と強く抱き寄せられた。
私は彼の背中の感触が好きで、本当は朝一番にそれを堪能したかったんだけれど、
こうして胸板で抱きしめられるのも悪くない。
圧迫される胸の先の感触で、一晩明けてもまだ乳首が勃っているのが解った。

149 :

彼はしばらく私を抱きしめた後、少し顔を離し、私の髪を前から後ろへ撫で付ける。
生え際から、髪に指を絡ませるようにして撫でられる幸福感は尋常じゃない。
上目遣いのあざとい視線が、自然と出てしまうのだから困った限りだ。
彼は半ば私が期待していた通りの、蕩けるように優しい笑顔を見せて、唇を奪った。
うなじに手を添えたまま、互いの顔をやや傾けての深いキス。
舌がまったく無遠慮に絡まり合い、とろとろといやらしい唾液を帯びていく。
私はこのために舌や口の粘膜へ含んでおいた薬液を彼に注ぎこんで消毒する。
粘膜の匂いの中でことさらに際立つ、シトラスミントの香り。
「今日はミントか。そういえば、水曜日だったね」
彼は一旦口を離して言った。
二ヶ月経ってようやく、私が曜日ごとに匂いを変えている事に気付いてくれたらしい。
彼の身体が迫るように圧し掛かってきて、私の身体はシーツに弾む。
顔よりも、繋ぎ合わせたまま深くシーツを抉る右手の方が束縛感がすごい。
彼の身体の重さと暖かさが、上から私の身体に染み透っていく。
キスはさらに深まった。
貪るようにお互いの唇の奥を嘗めまわしていく。
身を捩るたび、背中のシーツがごわついているのが感じられた。
昨日の夜は、後ろから口を奪われながら抱かれて、相当に乱れてしまったから。
彼には絶対聞かせたくないような声が何度も出そうになって、
それを誤魔化すように私からキスをねだったっけ。
でもそれが余計に彼を燃え上がらせたみたいで、寝付いた記憶がないということは、
私はきっとそのまま気を失ってしまったんだろう。

150 :

私は昔から、異常なほど男の人に言い寄られた。
学校や街中、そして従兄弟からのものを合わせて実に99人。
でも明らかに外見だけを目当てに告白しているのが見え透いて、それらを全て断った。
友達はそんな私を女弁慶だとからかったものだ。
それもあって、私はキリのいい100人目はどんな男だろうと告白を受ける事にする。
本物の弁慶も、99人の刀を奪った末に、100人目の牛若丸に敗れた。
私も同じ。例えその100人目に蹂躙されても、そんなものだと諦めるつもりでいた。
今になっては、私が99人を断ったのは、今の彼に巡り合う為だったのではないかとさえ思う。
彼も私の外見は好きなんだろう。
やたらとキスを好むのも、私の顔を見ながら征服したいという気持ちはきっとある。
けれどそれ以上に、彼は私を本気で愛してくれる。
どこをどう、なんて今さら数え上げられもしないけれども、私の幸福感は本物だ。
10時間だって20時間だって、彼と裸で抱き合っていられるほどに。
濃い口づけを返しながら、彼の指が私の太腿に触れた。
そしてそこから、朝露が伝うように指が滑り、湿った場所に吸い込まれていく。
彼がしたり顔で立てる水音を聴くまでもなく、誰よりも私自身がよく解っている。
私はこんなにも彼に濃厚なキスを浴びせられて、濡れているんだと。
男の人なら、ひょっとしたら射精しているかもしれないぐらいに感じてる。
彼の指が、濡れた中で蠢きまわる。
悪戯っぽい瞳がまっすぐに私の視界を覗き込んでくる。
きっと、堪らなくなった私が挿れて下さいって懇願するのを待っているんだろう。
けれども私は屈しない。今日の私には目標がある。
今日は彼の方を、キスだけで射精に導くこと。
昨日も、その前も、私だけがキスで昇りつめている事が本当に悔しいから。
彼が一旦顔を離し、酸素を求めながら私の顔を眺めてくる。
スポーツをした後のような、爽やかな汗の流れる顔。
「はは、かっわいいなぁ」
大好きな声が心に響いてきた。息が荒ぶり、目がとろんと垂れてくる。
私は彼に負けてはいけないはずなのに、心はもう半ば以上、彼に甘えているようだった。

おしまい

151 :
>>150
GJ

152 :
>>150
GJ
胸焼けするぐらいに甘ったるいなあ

153 :
このスレ見て胸やけしている男に嫉妬している女の子(身内だとしっくりきそう)

154 :
「あまあま」って漫画はここの住民的にどうなんですか!

155 :
>>154
個人的には同じ作者の「7時間目の音符」のほうがよかった
せっかく学校が舞台なのにメイン2人について周りバレしてないのが物足りなかったのかもしれない

156 :
 おとうとなでなで
 弟って基本的に面倒見てもらう側の立場なハズだ。少なくとも満足げにどや顔決めるねーちゃんのために週一で部屋の掃除手伝いに行くとか何かが間違ってるような気がしてならないんですけど。
「まったく直太はおねーちゃんばなれできないんだから。しかたないですねー」
 生活能力全くないくせにこのような一人前のお姉ちゃん気取りである。弟としても不服極まりないわけで。よって制裁。
「ほうほう、じゃあ今夜は一人でトイレ行ってもらおうか」
「そんなのだめですよっ! おねしょしちゃったらどーするんですかぁっ! ……その、直太が」
「体の良い理由づけにいつまで使われるんでしょうか。てかその歳でおねしょの心配ってねーちゃんダメすぎねえ!?」
「ダメねえとか言わないでよお……こわいものはこわいから、しかたないんだよう……」
 アホの子みたいににやにやしてたねーちゃんの顔が見る間にしおれてゆく。このまま放っとくと泣き出す19才は手に負えないのですぐさまフォローに。
「ああもう凹まないの。行くから。今夜もちゃんとトイレ行くからさあ」
「……いっしょじゃなきゃ、だめだからね」
「はいはい、いっしょですよ。おねえちゃんっ」
「むー、またばかにしてぇっ。もっとあねをそんけーしなさいっ」
「そんけーはしないけど……」
「な、なんというぶじょく! おねーちゃんおこりましたよ!」
「……しないけど、おねーちゃんがかわいいからなでてあげるね」
 ねーちゃんが顔真っ赤にして怒ったので、ぎゅっと抱きしめ背中やら後頭部やらをなでなでしてみる。
「そんな唐突に求められてもっ!? お姉ちゃんこころの準備できてないし……あぅぅ、むふぅぅ……」
「ふにっふにですな」
「……直太のさわり方が、へんたいだからだよ」
 一分もしないうちに潤む瞳からは怒りが抜けて、うっとりと満足げにとろけていた。やわらかい抱き心地がたまらんのでおれの手も止まらなくなってしまう。
「それで感じるねーちゃんはどーなんだよ。うりうり」
「……へんたいに、かいはつされてるだけだもん」
「ちゃんと感想言ってくれなきゃやめるけど?」
「こ、このっ、どえすやろー! うぅう、とんだ羞恥ぷれいだよう……」
 ぎゅうっと抱いた腕の中でねーちゃんがもじもじと身悶えていく。おれもおっしゃる通りのドSなので困るねーちゃんの姿が楽しくてしかたない。
 ねーちゃんは目蓋を深く閉じて、深呼吸してから、ぽつりと一言、呟いた。
「……きもち、いいよ。直太にされると、おちつくの」
 ねーちゃんの顔が真っ赤に染まっていく。もっとやれと言わんばかりに身を寄せてきたので、髪を梳くように、ゆっくりとなでてみた。
「は、はうぅ……手つき、やさしいの……すき……」
「おねえちゃんの燃費の安さにおどろくおれです」
「やすい女じゃないよう! うーっ、なんたるぶじょく……はふん」
 で、やったあとにねーちゃんが大人しくなるかと言えば、そうでもなくて。
「ふっふっふ、こうして直太はお姉ちゃんに甘えるクセが抜けない、しすこんさんになるのでした」
「お互い様だろ。ブラコンが言うな」
「はうぅ」
 突っ込み一発喰らっただけで、またねーちゃんが涙目になっていく。お陰でねーちゃんなでるのも二回戦突入となりましたとさ。

157 :
なでなでだけなのにおっきした

158 :
最近うちの猫(♀・四歳)が甘えてきます
妄想で擬人化したらかわいすぎて悶えた

159 :
擬人化を具現化するんださぁ早く

160 :
無理
文才なさすぎる

161 :
擬人化しなくてもペットが甘えてくるほのぼの系の話(というよりペット自慢)
も来たりするのかな?

162 :
猫娘は耳が性感帯
異論は認める

163 :
猫はしっぽの付け根(つまり尻のあたり)が性感帯
つまり叩かれるなど刺激されると興奮する、まじで

164 :
猫もよいが犬もよい
ツンデレでも尻尾を振っちゃうから、うれしさを隠しきれてないみたいな。

165 :
>>164
嬉しい:ユラユラ
超嬉しい:ブンブン
メッチャ嬉しい:ブンブンブンブンッ
興奮:ブォォォォッ

166 :
絶頂:グッバォン

167 :
>>165を見てわふーとにぱーで無自覚に甘えるボクっ娘を想像してたが>>166で脳内イメージが少年漫画に化けた

168 :
>>166
なんてことをしてくれたんだ

169 :
>>166の効果音をバックにジョジョ立ちする>>167の犬耳ボクッ娘

誰得

170 :
あれだジョジョにはまったからまねをしているんだ、そして黙って見続けると限界がきてぷるぷるしだすんだ
これならかわいく見えるはず


ジョジョ立ちって結構足腰にくるよね

171 :
25:07着の終電。
金曜深夜の瀬谷駅に束の間の喧騒。
酔客八割の人混みが、いちょう通りやサンロード商店街へばらけていく。
環四の陸橋のとこのイレブン屋の辺りまで来ると、僕の他には満月で出来た僕の影が付いて来るだけになった。
昼からやってるカラオケスナックを過ぎると、アパートまでの一本道の両側は一面の畑。横浜市にあるまじき風景だ。
それでもトランスの載った電信柱に街灯は付いていて、淡いい月明かりに倍する明かりで足元を照らしてくれている。
その、電信柱の根元。
「う゛、ぁあうん…。」
…なんか居た。犬?にしては妙てけれんなシルエット。少女なんだけど、ふわりとした茶髪から片方折れたワンコのような耳。またぐりの浅い膝丈ズボンからはみ出たこれまたワンコのような尻尾がふさふさユラユラ。
まだ夜は冷えるとゆうのに裸足にビーサン。かかとを地面にくっつけてヤンキー座り。両腕を地べたに向かって真っ直ぐに伸ばして上目遣いでこちらを睨んで可愛い鼻をひくつかせながら僕を見上げていた。
「え?…あぁ、えーと」と間抜けな声をあげると、彼女からくぅーきゅるると腹の音。よく見ると彼女は僕のぶら下げている焼き鳥の折り詰めを睨んでるようだ。
「…これ、欲しいの?」
折り詰めを彼女の前にぶら下げて聞くと、彼女はぷいと横を向く。
でも、ハスキーのようなフサフサ尻尾はパタパタと揺れている。
…か、可愛い。
「よし。これは明日の朝飯だけど。」折り詰めを解いてレバーを一本取り出して彼女の鼻づらに差し出すと、くんと匂いを嗅いだが又そっぽを向く。
しかし尻尾はさっきより激しくブンブクブンと揺れている。
「ん?あ、そうか。」ワンコには味が濃すぎるんだなと、レバーを口で串からこそいでタレを舐めとってやると。
「う゛、ぅわおん!」吠えるや否や飛びついてきて、まだ口の中のレバーに喰いついた。
「うわっ、ぷ、ぶぷー!」
尻尾をぶおおおんと音がするかと思うほど振りたくって、レバーが尽きても顔をペロペロ舐めまくる彼女。
レバー一本が運の尽き。彼女は僕のカミサンとして今日も僕のほっぺをペロペロしてきます。

お後がよろしいようで。

172 :
>>171
なに俺の従兄弟と同じところに住んでんだよw

173 :
>>171
おおおおGJ
犬っ娘いいよね!尻尾いいよね!

174 :
GJ
そういや擬人化すると玉葱とか大丈夫なんだろうか

175 :
体の大部分の輪郭が人間と同じになる以上問題無いんじゃないか?
人語を喋る以上声帯は人間と同じだし、
肺活量もある程度常識の範囲内かと。
それらの器官を維持するならやっぱり人間と同じ心臓と血液が、ってな具合で。
つまり何が言いたいかと言うとだ、
元が猫だから○○は食べれないやー、と
嫌いな食材を残す白猫娘と
その横で黙々と問題無さげに完食する黒猫娘の年下姉妹可愛い。
白はあっさりバレてお仕置きされて可愛い。
黒は完食できたご褒美で膝の上に乗せてもらってデザート食べさせて貰って可愛い。
と言うか白ちゃんこないだチョコレート美味しそうに食べてましたよねと空気読めない馬鹿っ子気味な犬娘に指摘されて余計なこと言わないでよと怒る白可愛い。

176 :
結論:甘ければおk

177 :
あかん、妄想したら悶える

178 :
よし、みんなでにゃんにゃんするか!

179 :
>>178
ホモは帰ってくれないか(aa略

180 :
ずっとらぶらぶオレっ娘。
本番無しの言葉プレイ。
 僕がベッドの方に視線を向けると、莉乃は困惑した顔を浮かべながら呟いた。
「な、なぁ、ま、まだかよ……オレ、恥ずかし、いんだけ、ど……」
 莉乃はベッドの上にぺにゃんと座り、落ち着きなく視線を泳がしていた。癖っ気のあるショートヘアが時たま揺らぐ。
「まだ5分も経ってないよ?」
 テストで100点を取ったご褒美になんでもしてくれると言うので、学生服のまま首輪とリードを付けたんだけど。
「さっき30分間なら何してもいいって言ったよー」
 僕は笑顔で莉乃を見つめる。
「うー、この変態……」
 可愛い声で反論してくるけど僕には逆効果だ。
「じゃあ触るよー」
 彼女の正面に座り、やわらかほっぺを両手で包む。
「んっ」
 莉乃が声を漏らす。
「ふにふにだね。可愛いなぁ」
 可愛すぎるましゅまろほっぺに、ついつい本音が漏れる。
「う、うっさいっ」
 莉乃もまんざらでもないみたい。
「僕が莉乃のほっぺに何回ザーメンぶっかけたか覚えてる?」
 いぢわるでえっちな質問をしてみる。
「な、な、ばかじゃないのっ!?」
 顔を赤く染め怒った顔だってもちろん可愛い。
「でも莉乃は顔に射精されるの好きだよね? 昨日もくっさいザーメンまみれでスケベ声出してたしさ」
 莉乃に卑猥な単語を浴びせる。
「そ、そ、そんなことっ、ない……」
 下を向いてもじもじする姿も可愛い。
「昨日の感想聞きたいな。言うこと聞くんだよね?」
 莉乃の口から卑猥な言葉を聞きたい。そんないぢわる。
「ぅ、うっ、はずかし、いっから……」
 視線を逸らし、嫌がる莉乃。
「莉乃」
 名前を呼びリードを引っ張る。ぐんっ!と強く。
「くああぁあぁっ!?」
 可愛い悲鳴とともに莉乃が僕の胸に飛び込んでくる。
「昨日のご奉仕どうだったの?」
 胸に抱いた莉乃をじっと見つめる。
「あ、ぁあっ、そんなっ、オ、レっ」
 莉乃はリードで引っ張られ発情スイッチが入り、目をとろけさせていた。
「あ、ぁっ、ゆーとのチンポっ、すごくてっ」
 スイッチが入れば後は見てるだけ。
「せーしっびゅっ、びゅされっ、たのっ!」

181 :
 可愛い雌になる莉乃。
「オ、レっ、ゆーとのせーしっすきっ!」
 淫語を発しながら健気に見つめる姿に思わずきゅんとしてしまう。
「きょうもっ、いっぱ、いっ、かけていい、よぉっ! オ、レっ、ゆーとのせーしっびゅっびゅしゅきっ!」
 クラスメイトが見たらなんて言うかな。
「よく言えました。えっちだね」
 なでなでしながら額にキスを落とす。
「ひゃいっ! しゅきっ……!」
 とろけて呂律が回ってないのがまたいいんだよね。
「じゃあ見ててあげるからイッていいよ」
 僕は莉乃の頭とほっぺを撫で回していく。この行為は莉乃のお気に入りだ。
「ふわぁああっ、ひゃわっ……!」
 よだれを垂らしながら快楽に酔う顔が淫美で可愛くて素敵なんだよね。
「ゆーとっ! らめっ、おくっ! きちゃうのっ! オ、レっ、だ、めっ!」
 ひくんと震える身体。
「やらぁっ、ゆーとっ、んぁあっ、みてっ! オレっ、ことっ、みってっ!」
 緩んだ口から引っ切りなしに垂れる涎。制服に染みが出来ちゃうな。
「ゆーとっ、ゆーとぉっ!」
 呼びかけに応えるように僕は莉乃を後押しする。
「可愛い莉乃の変態スケベ顔見せて」
 同時に愛撫の手を強める。
「は、ひっ、みてっ、オレっえっちなのっ! えっち、み、てっ! んあぁっ!」
 莉乃が一層快楽に震える。
「莉乃はさ、見られてイクのが好きな変態アクメさんだもんね」
 もう少しいぢめたい。
「ふぁあっ! う、んっ! ゆーとっにっ、えっちア、クメっ見られ、るのっ!」
 僕だけの可愛い変態彼女。
「ゆーとっ、あっ、だ、めっ! イクっ、イクっ! やらぁっ!」
 僕は莉乃の頬を優しく包み込み。真っすぐ瞳を見つめた。
「イクっ、オレっ、ゆーとっ、みてっ! イクのっみてっ!」
 とろとろにとろけたえっちな莉乃。
「莉乃。好き。大好きだよ」
 僕が出来る最大限の笑顔で、莉乃を快楽の園に誘う。
「イクっ! ゆーとっ! あぁああっ!」
 僕をとろけた目で見つめながら莉乃は絶頂に達する。
「ゆーとっゆ、とっ、! すきっ、しゅきっ! ゆーとっ! す、きっ、だいっすきぃぃいぃ!」
 僕の名前を何度も呼びながら莉乃は淫美な声で鳴いた。
「んぁああぁっ、みら、れへっ、いっ、たぁのっ、オレっゆー、ろっ、すきぃいっ……」
 ぽにゃあっとした顔で余韻に浸る莉乃はとっても情けなくて可愛くて。本当に大好きだ。
「まだ時間あるけどどうする?」
 えっちモードの莉乃にわざとらしく質問する。
「あ、ぅ、つぎっ、わんわ、んぷれいっ、したひっ、オレっ、しつけ、してっくらさいっ!」
 莉乃はもう時間のことなんて忘れてる。
「じゃあ、まずは上手に鳴いてみてよ」
 僕は目を細め莉乃をきっと睨む。
「ひゃいっ! わうっ、わうっ!」
 莉乃は躊躇いなく鳴き声を発しながら、期待に満ちた眼差しで僕を見つめてきた。
「変態な雌犬に躾してあげるね」
「わうっ!!」
 莉乃の嬉しそうな鳴き声が部屋の中に響き渡った。
おわり

182 :
いつの間にか、晩酌の黒ビールが黒糖ジュースになってたぜ…

GJ!!

183 :
>>148といい
>>180といい、甘えっ子とエロは相性悪いのではと思っていたが、そんなことはなかった

184 :
>>118の続き 後編

185 :
数分後
「あ、あのさ、なお君」
「どうした莉央?」
「えと、そのさ・・・お手洗い・・・」
「あぁ」
「その・・・ついてきてくれない・・・かな?」
「いいよ」
俺は彼女を支えながら立ち上がりトイレに向かった。しかし、ついていくというよりは、莉央が俺の後ろで
俺の服をつかんでいるから、つれていくと言った方があっているだろう。
「これぐらい狭かったら、懐中電灯の光で十分明るくなると思うから」
そういって莉央に懐中電灯を渡した。
「うん・・・そうだね・・」
「じゃ俺、ドアのすぐ前にいるから」
そういって俺はトイレのドアを閉め、ドアの反対側の壁に寄り掛かろうとした時
ガチャ
トイレのドアが開いた。いくらなんでも早すぎだろうと驚いたが、彼女はさっきほどではないが、また不安そうな
顔をしていた。
「どうした?」
「やっぱ・・・無理・・」
「まだ暗かった?」
「ううん、明かりは十分なんだけど・・・私、狭いところもダメだから」
「それは・・・狭所恐怖症ってやつ?」
「うん」
そのあと、どうすればいいかをふたりで考えた結果、ドアを開けた状態で俺が反対側の壁を向くというかたちになった。
「ごめんね、なんかメンドくさくなっちゃって」
「別にいいから」
「・・・」
「・・・」
「あのさ」
「何?」
「・・・耳・・塞いでて・・」
「はいよ」
俺は両耳に手を力を込めて押し付けた。その耳にはうっすらと水の流れる音がする。おそらく音消しでトイレの水を
流しているのだろう。しばらく待っていると、急に背中を叩かれた。もう済んだかと振り返ると
「なお君、なんか水が出ないんだけど、なんで!?」
「・・・どういうこと?」
聞くと、手を洗おうと隣の洗面所の蛇口をひねったら、なぜか水が出てこなかったという。試しに俺もひねったが
水は出なかった。
「もしかしたら、停電が原因かもしれないな」
「でも、トイレは流れたよ?」
「タンクにある分が流れたんだろう。多分もう流れないんじゃないかな」
それを聞いて莉央はトイレに戻り、試しにコックをひねると、水は微かにしか流れなかった。
「どうする?水無かったらいろいろ大変じゃない?」
「いや、たしか非常用の保存水があるから、それ使って何とかしよう。トイレは浴槽の水を使えばいい」
水を取りに玄関収納へ向かった。後ろから莉央もついてくる。ペットボトルを2本持って洗面所に戻り、莉央の手を
洗った。手を拭き終えリビングに戻ろうとすると、莉央がまた抱きついてきた。
「早く復旧しねえかなー」
「・・そうだね」
「そういえば外はどうなってるんだろう」

186 :
水を取ってくるときにブレーカーを調べたが、案の定問題はなかった。やはり雷が原因なのだろう。となると、
どの程度の範囲が停電になっているのかが気になった。ベランダから外の様子を見ようと、ベランダに降りようとした時、
後ろから服を引っ張られた。
「ちょ、そっち・・・いかないで・・・」
「え、なんで?」
「だって・・・」
「?」
「・・・たかいとこ、怖いから・・・」
「・・・高所恐怖症?」
「うん・・・」
「だったら中で待ってれば」
「やだ」
「莉央?」
「今は・・・離れたくない・・から・・・」
俺の服を掴んでいる莉央の手に、少し力が入ったような気がした。
「わかった」
「・・・ありがと」
俺はベランダから少し離れて、外の様子を見てみると、辺り一帯の建物は電気が消えている。やはりこの建物だけでは
ないようだ。しかも遠くの方に見えた信号機も機能していなかった。
(これだと交通機関もストップしてるだろうな)
「そういえば莉央、高いとこ怖いのにどうやってこの部屋まで来たの?狭所恐怖症ならエレベーター使えないでしょ」
「・・・ここ階段が建物の中にあるから」
そういえばと思い出した。ここの階段は壁で覆われたいたんだった。でもそうでなかったら、莉央はこの部屋にくることも
できなかったのか。
グキュルルルルル・・・・
その時、部屋の中に切なそうな音が響いた。
「!」
「・・・プッ」
「///」
「そういえば腹減ったな。何か食べようか」
コクッと莉央はうなずいた。

187 :
しかし、電気と水道が使えない状況でどうしたらいいだろうか。
「コンビニとかは?」
「どうだろうな。レジが今使えないだろうから、コンビニやってないかもしれない。それに外行くにも街灯も消えて
いるだろうから、暗いと思うよ」
「あぁ、そっか」
しかしこのまま何も食べないというわけにもいかない。ガスは使えるみたいだし、限られているが水もある。何か
ないかと冷蔵庫を探してみると、冷凍庫の中に冷凍の炒飯があった。
「それおいしいの?」
「おいしいよ。これにする?フライパンでできるから」
「うん」
俺はフライパンを取り出し、ガスコンロの前に立った。料理しようとしたのだが
「・・・あのさ莉央」
「なに?」
「そこにいるの辛くない?」
今から火を扱うのに、俺の背後で服をずっと掴んでいる。
「じゃま、かな?」
「いや、多分問題ないと思うけど」
「じゃあ、このままでお願い」
「・・・わかった」
莉央が何故そうするかすぐに理解できた。暗いリビングにひとりで居たくなかったのだろう。莉央には後ろから懐中電灯を
照らしてもらうことにした。

炒めるだけだったので料理はすぐできた。俺が二人分の炒飯を運んだ。それでは食べようかと思ったとき、莉央は
皿を持って、こちらに来て俺の隣に座った。もう俺は何も聞かなかった。
「「いただきます」」
冷凍の炒飯というのは、ひょっとしたら普通に作るよりうまいのではないかと食べながら思った。しかし彼女が部屋に
来て一緒に食べるのが冷凍食品。仕方ないとはいえ、どこかがっかりな感じがした。その時ふと彼女の方を見ると、
彼女のスプーンの動きがなにかおかしかった。それがなんの動きかは彼女の皿を見ればすぐわかった。
「嫌いなの?グリンピースとにんじん」
「!・・・///」
莉央の皿には器用によけられたグリンピースとにんじんが集まっていた。俺の指摘に恥ずかしくなったのか、莉央は少し
うつむいた。懐中電灯の光しかなく、暗くてよくわからないがおそらく顔が紅くしていると思う。
「俺が食うから、移しな」
「・・・うん」
俺の皿の炒飯の彩りがよくなった。
食べ終わっても、電気はまだ復旧しない。こんなに長くかかるものだろうか。俺たちは携帯ゲームで楽しんでいた。
片方がプレイして、片方が見ている。交代交代で充電が切れるまで遊んだ。

188 :
いつのまにかもうすぐ日付が変わりそうな時間だ。しかし外は街灯がついていないし、交通もちゃんと動いているか
どうかわからない。莉央に今日どうするか尋ねたところ、心配していた俺と違って、莉央は泊っていく以外の選択肢を
考えていなかったようだ。こうしてあっさりと一泊することが決定した。
「はいこれ、俺ので大きいかもしれないけど」
俺はタンスからパジャマを取り出し、莉央に渡した。
「ありがと」
「じゃ、着替え終わったら呼んでな」
さすがに着替える時も一緒にいるのはいけないだろうと、リビングのドアを開け廊下に出ようとした。
「どこいくの?」
呼び止められた。
「着替えるんだろ」
「・・・それじゃ、さっきみたいに」
さっきみたいにとはトイレの時のことで、俺にリビングにとどまり、壁を向いていてほしいのだそうだ。もうここまで
きたらトコトン付き合おう。俺は返事もせず壁を向いた。すると布の擦れる音や金具の音が聞こえてきた。しばらくして
終わったとのこと。振り返って目に入った莉央の姿は、パジャマの袖も丈も肩幅も少し余っていた。その姿を見て、
莉央が自分の思っていたよりも小さかったのだと感じた。
「やっぱりでかかったか」
「問題ないよ」
「そっか」
「もう早く寝よ、一緒に」
「そうだな。ん?」
(一緒に?今一緒にって言ったかこの子)
先に莉央がベッドの中に入った。それに続いて俺が入る。俺は仰向けの状態だが、首を傾け見てみると、莉央は身体ごと
俺の方を向いていた。
「けど、本当に今日はいろいろあったな」
「だね」
「あのさ、結局莉央って苦手なものどれくらいあるの?」
「えっと、雷と、暗いのと、狭いのと、高いのと、野菜と、あと犬と、尖ったものと、怖いもの全部・・・かな」
「ずいぶん多いな」
「うん、私も多いなって思う」
「それで生活していくの大変じゃないの?」
「まぁね・・・でもね・・・」
「でも?」
「その・・なお君と一緒だとね・・・いつもよりなんか全然怖くなかったんだ」
そういうと莉央は俺の腕に自分の腕を絡めた。
「ほんとに・・・ありがとうね」
パッ!
その時、俺達の視界は一気に白い光に包まれた。一瞬何が起こったかわからなかったが、すぐ理解できた。
「あれ、電気復旧したんだ」
「わ、ホントだ!よかった〜!」
莉央はその光に、ここに訪れたときと同じ明るさを取り戻していた。
「よかったな、莉央」
「だね。でもなおるの遅いよね。もうこの後寝るだけなんだから」
「もっともだな。せっかくだけど、さっさと消して寝るか」
「でもオレンジのやつ点けといてね」
「わかったよ」
要望どうり、電灯を小さな明かりにして、ベッドに入った。
「おやすみ」
「おう、おやすみ」
程なくして隣から穏やかな寝息が聞こえてきた。その寝息の主の手は、俺の手と繋がっていた。

189 :
以上です
恐怖症がやたら多い子を書きたかったんで

190 :
俺の後輩に雷・狭所・暗闇・先端・孤独恐怖症の女子がいたな、そういえば

191 :
寝る前に見たら更新されてたのね。
ほのぼの可愛くてぐっじょ!

192 :
糖分不足だ。
保管子の所に行くか

193 :
保管子がアップをはじめました

194 :
保管子があっぷあっぷしていると聞いて

195 :
保管子があっ…あっ…している…だと!?

196 :
>>195
何故か脳内で
保管子があっ…あっ…(窓に!窓に!)している…だと!?
と読んでしまった。

ク糖ルー神話…

197 :
ク糖ルーか……
そっち方面は考えたことなかったわw

198 :
這い寄る金平糖

199 :
ニャルラ糖ホテプ

200 :
いあ!いあ!甘え娘!!

201 :
ルルイエが浮上すると甘えの才能のある子が目覚めるのか

202 :
這い寄る甘えっ娘か……

203 :
まだまだ肌寒いからみんな甘えっ子とイチャついているのだろうか

204 :
ゲイ、同姓に対しての特殊な感情を持った人の事である、
世界中には相当数の人がゲイに属しているらしいが僕もその中の一人である。
脳の病気?、障害の一種?そんなことは詳しくは判らないが男として生まれてきたにも関わらず
女性より男性のことに恋愛的な好意を持ってしまうことである。
おかしな事だと知識としてはわかってはいる物の、好きになる想いなど
知識だけで表に出ない感情を納得できるものではない。
ただ、それでもゲイであることを今日まで隠し続けてきた、
親や家族に対してそんなこと言えるわけもなければ、
学校の友達にばれたりしたらそれこそイジメの標的となりとてもじゃないが
今の学校にはいられなくなる、だから絶対に表に出す事はない、はずだった
この女に見破られるまでは・・・・・・。
「ねえ中村君ってゲイだったの?」
誤ってカバンの中に入れてしまったゲイの人しか買わないような雑誌が見つかり
同級生の斉藤さんに尋問をされている。
こんな雑誌を間違えて持ってきてしまうなんて僕はなんでドジなんだろう、
「黙っているんだったらクラスのみんなにもこの本持っていたこと話しちゃおうかな?」
「まっまてまてまて言うから、全て本当のことを言うから広めないでくれっ!」
そういわれて僕は簡単に折れてしまい全てを白状した
僕がゲイであることを、女性より男性に性的魅力を感じる事を
「ふーん、じゃあ女の人をみて興奮したりもしないの?」
「ああ、無い・・・かな?興味ないのを隠す為に周りと同じような仕草を真似したりはしてたけど」
「じゃあこんな事しても興奮しないってこと?」
そう言って斉藤さんは自分の履いているスカートの裾をゆっくりとあげ始めた
細長い彼女の足から太ももが見えはじめてあと少しでパンツが見えるといったところで
動きを止める、あきらかに男の視線を持っていく行為で普通の男子高校生であれば
誰もが興奮をしてしまうような行為である、そう、普通の男子高校生であれば……。
そんな良さは僕にはわからない、そんな僕の表情を彼女は何かを考えてながらこっちを見ていた。

205 :
「なるほど、どうやら女体に興味がないっていうのは本当みたいね」
「なんだよ、試してたのか?、こっちは隠しておきたい秘密を白状したっていうのに」
「まあ秘密にしたいって言うんだったら言いふらさないけど
ゲイであることを隠したいんだったら、私がカモフラージュの彼女役でもやってあげようか?」
「はっ?」

謎の提案に僕は戸惑う彼女役とは一体何なのか、
「彼女がいれば誰もあなたがゲイだなんて思わないでしょ。」
確かにそうかもしれないしたとえゲイだと疑われても彼女持ちならば
大して気にされないだろう
「確かにありがたい話だけど、でも何の為にそこまでしてくれるの?」
そう、斉藤さんにしてみたら僕と擬似恋人になる利点など無いのだ、
それなのにこんな事をする理由なんて思いつかない、
まさか僕に惚れていた?いやそれならゲイという事を明かしたらもっと違う
反応をしていたはずだ、まあ嫌われているわけではなさそうだけど
「面白そうだから……ってのは冗談で、最近前の彼氏と別れてね、その理由が
彼の浮気、もう吹っ切ったと思ってたんだけど、なんか最近また寂しくなっちゃってね、
その点、ゲイだったら他の女に浮気される心配もないし恋人の真似事しているうちに
本当の恋人になってもそれはそれでおいしいからねって、こんなことまで言ったんだから
こっちの提案呑んでくれるよね、甘えんぼうなイチャイチャカップルをみんなに見せ付けてやるの!」
「う、うん、僕のほうこそよろしく」
斉藤さんの勢いに気おされてしまった部分もあるが、確かに女性には基本的に興味は無いので
他の女性に浮気ということはありえないし、面白そうではある。実際に彼女を作った結果、ゲイが女性にも
性的興味を持つ例はあるらしいし、僕自身が変われるきっかけになるかもしれないのだから……。

206 :
翌日、天気はあいにくの雨、無理をすれば傘をささずとも済みそうだが、別に無理をする必要もない
傘をさして普段通り学校へと向かう。電車に乗り学校の最寄り駅で下りたところで彼女の声が聞こえた
「中村君、おはよう!」
「斉藤さんおはようって傘は?」
「あはははは、電車の中にうっかり置いてきちゃった、まあ折角だし擬似恋人の始めとして相合傘で学校行こ!っていうか傘入れて」
そう言われるがままに俺は傘を開き斉藤さんを傘の中へと招き入れた。
「いやー、助かったよありがと、俊君」
「まあ斉藤さんとは一応恋人同士だからね」
すると彼女は少し怒った様子で、
「一応とかいらない、それに折角なんだし苗字じゃなくて名前で呼んでほしいな」
「そうだね、ごめん葉子ちゃん」
「わ…わかればよろしい!」
名前で呼ばれて機嫌を直した葉子ちゃんは僕が握っている傘のを一緒に同じ傘を手を重ねてぎゅっと持ちながら
二人で足並みを揃えて僕と学校に向かっていく、
ひょんなことから彼女が出来たけれど、相変わらず女性に興味があるわけではない、果たしてこれからどうなってしまうのだろうか、
でもまあ悪い風にはならないんじゃないかな
「俊君俊君、明日学校休みだし、一緒に遊園地に行こうよ」
「遊園地か、面白そうだね」
「俊君と一緒にコーヒーカップに乗ってジェットコースターに乗って、最後はきれいな夕焼けの見える観覧車に乗って……」
「でも天気予報じゃ明日も雨なんじゃないの?」
「うそ……、それじゃあ遊園地は無理か……がっくし」
そう言って葉子ちゃんは落ち込んだので僕がすかさず代案を用意する
「じゃあ遊園地の代わりに映画館なんてどうかな、母さんがどっかで貰ってきた映画のチケット家にあったし、
ただ、そのチケットどっちかというと子ども向けであんまりデートで見に行くって作品じゃないけどそれでもいい?」
「うんうん、えへへー俊君とデート、改めて耳にしてみるとやっぱりいいねー」
そういって彼女は更に上機嫌になっていった、女性への恋路は今の僕にはまだ無理だろう、
でも彼女がいる以上その相手に悲しい想いをさせたらいけない、それに彼女が甘えてきたのならしっかりとそれに
答えるべきだろう
この甘えんぼうな彼女との恋人生活はこれからも続いて行きそうである


207 :
甘えっ娘に対するアイディアは無限だな。
GJ

208 :
これは面白そう

209 :
>>206
GJwww
できれば連載希望

210 :
>>207-->>209
感想ありがとうございます。
ちょっと投下するか迷ったのですが、感想ついてて一安心です。
連載か…先の事考えずに書いたのでうまくいくかわかりませんが
とりあえずもう1話続編はやってみます、
でも遅筆なもので時間かかるかも……

211 :
 今朝起きてくると、ずいぶんと寝癖が個性的だったらしい。
 姉貴の西安(しあん)がイスに座ってウトウトしてる俺の後に回り込んで。
 で、髪の跳ねたところを弄ったり押し潰したりして遊んできた。
「朝飯できたぞ」
 エプロンした兄貴の北斗(ほくと)が台所から呼ぶと、はーいと一転して配膳を手伝い始める。
「おはー……おや、はるくん」
 最後に部屋から出てきた末っ子で妹の阿南(あなみ)が、俺に注目する。
「ぷぷぷ、面ッ白い頭だこと」
「んだよ」
「よほど寝相が悪いンだねェ」
 阿南は横から俺の顔を覗くようにして、にやにや笑ってる。
「まだ枕とか抱いてるの? 一人部屋が寂しいならまた一緒に寝てあげようか?」
「……んん」
 眠くて適当に唸ったら、
「おや、割と素直だね。善き哉、善き哉」
「阿南も、ごはんだから座りなさい」
「うん」
 年の離れた兄貴のことはきちんと敬ってる阿南は、聞き分け良く傍から離れる。
「何で髪が跳ねるかなー、んー?」
 食後しばらくして、また姉貴がオモチャにしようとしてくる。
 いい歳して兄貴にはずいぶん甘え調子なのに、俺にはこれだ。
「直そうとしても、ほらぁ」
 楽しくて仕方なさそうに指が動く。
 俺はまだ寝不足感があってあまり機嫌は良くない。
「西安、東都で遊ぶんじゃない。嫌がってるだろ」
 そこに兄貴が助け舟を出してくれた。
 スーツのネクタイを締めながら、さすがに凛々しい社会人。
「でも、可愛いんだもん」
「仕事はどうした。置いてくぞ」
「あーん、やだー」
 この二人は仕事先が近いせいか、いつも途中まで一緒に行く。
 やっと解放してもらえたので、やれやれと洗面所に逃げて、顔を洗いつつ寝癖直しを考える。
「東都」
 クールで無骨というか、そんな兄貴は、何考えてるのか俺の所に来る。
「ちょっと、見せてみろ」
 とか言って、おもむろに俺の寝癖を触る。
 そして爽やかな、保護者のような微笑。
 ああ、妙にこの人、思わせぶりというかドキッとさせるんだよな。
「俺のヘアスプレー、使って良いぞ。寝癖はしっかり直してから行け」
「分かった。サンキュー」
 すると安心したように、あっさり兄貴は出て行った。
 あれだけ言いに来たんだろうか……何だろうこの胸のざわめき。
「北斗さんもはるくんのことが気になるンだよ」
「!?」
 いきなり背後から声がして、必要以上に吃驚した。
 誰もいないと思った風呂場から、引き戸が開いた。
「阿南か、脅かすなっての」
 明かり付けないのは趣味だとか前に言ってたが、シャワー音も立てず、何してんだか。
「何かやましいことでも? アア、実の兄との禁断の恋愛感情か」
「爆睡中の姉貴も一発で叩き起こしそうなこと言うな――って、お前裸かよ!」
「当たり前だ、バスタオルは外にあるンだから。ほれ、パス」
「自分で取れよ」
 恥じらいってものがないのか、全く呆れるぜ。

212 :
 水も滴る良い女かどうか、俺はそうは思わない。
 実際、出ようとした時に洗面所に来たので、息を潜めて観察しようと思ったと告白しやがる。
「で、何で俺に構うんだ」
「天然素材のはるくんからかうの面白いンだもの」
 姉貴みたいなこと言ってくれる。
「あと、寝癖が色ッぽいし。そんなので学校行かれたら、モテちゃうやん」
「モテて悪いかよ」
「はるくんがモテるとか、ありえん(笑)。そらもう地球が二つに割れて猫が腰ダンスよ」
 ド失礼な奴だ。
「ほっとけ」
 と、突然喋るのをやめて両手を見つめる阿南。
「……そうだ。では、私が直々にはるくんの寝癖直すわ」
 何かもう、完全に見下されてるよなこれ。
 阿南が濡れた裸を目の前に、中腰になった俺の髪を整えるように撫でる。
「兄貴のヘアスプレー使おうと思ってたのに」
「はるくんにゃ勿体無いね。でも、アア…北斗さんてほんと優しいンだなァ」
 姉にも妹にも、ついでに世間一般の女性にも、兄貴はモテる。
 俺は比べるまでもなく、ただの弄られ役である。
「てか、体は拭けよ。風邪引いても同情しないぞ」
「冷める前にもう一度浴びるよ。しッかしはるくんの髪は、強情だな」
 ああ、相変わらず一部浮いてる感はある。
「髪の毛はいくら宥めても立とうとするのに、下の子はまるで大人しいし」
「は?」
「年頃の異性にムラゝするような色気も無いンじゃァ、そらモテんわ」
 血迷うたか、って奴だ。
「当たり前だろ、兄妹なんだから。それにお前の体じゃな」
「あ、言ったな?」
 濡れた体のまま、阿南は俺の体を押すように接してきた。
 こっちまで濡れると抗議したかったが、その前に上半身が自然と逃げて、正座みたいな格好になった。
 尚も失礼な妹は人の膝に乗りかかるようにして、顔と顔を近づけてくる。
「阿南、一体何だよ?」
「さァ何でしょう」
 俺の手を捕まえて、自分の元に引きながら答えた。
「……」
 当ててきたのは、胸だった。
「……ん?」
 足音だ。
 兄貴と姉貴がこっちに来る。
「!!」
 俺は慌てて、お皿を割った子ども並に逃げに動いた。
「ん? はると、お風呂ー?」
 廊下から遠めの声が聞こえてくる。
「あーそう!」
 ここでようやく少し開いていた引き戸まで閉じきる。
「明かりも付けずにぃ?」
「…で、電球の調子が悪いみたいでさ!」
「ふーん。私はもう出かけるからぁ。行って来まーす!」
 声が遠のいた。
「――ふはっ! い、いきなり何するンだ!」
 掌で口を塞いでいた、うるさい奴が代わりに復帰だ。
「そりゃそもそもこっちの台詞」
「…ははァ、見られたらまずいという自覚はあるンだね」
「当たり前だ。あんなとこ見られたら姉貴が何て言うと思うんだよ」
「”私も混ぜて(性的な意味で)”」
 はぁ、溜息が出た。

213 :
「で、どこ触れてンの、はるくん?」
 どこ触ってようが、お前が全裸ってだけで如何わしい状況だろうよこれは。
「え? はるく…ひゃ!」
「さっき自分で胸を触らせただろ」
 無くはないが大きくはなく、小さめな妹の胸。
「きょ、兄妹では…なかったの?」
「お前の態度は最近目に余るから、ここでちょっと立場を分からせてやる」
「やッ…」
 ぐにぐにと揉みまくる。
 自分から誘ってくるだけあって、感じてるようだ。
「うんッ……はる、くん」
「何?」
 物足りなそうな阿南の表情が目に入る。
「キス、してくれなきゃ、嫌だなァ…」
「するかよ。そんな上から目線で」
「キスしてくだ、さい」
「誰に頼んでんだ」
「はるくんに」
「……ちゃんと”東都さん”か”お兄ちゃん”と呼べたらな」
「キスしてください、お兄ちゃん」
 さんづけはやんわりスルーか。
「分かったよ」
 唇寄せて触れ合わせながら、ふと何やってんだろうと頭に疑問が過ぎったが、放棄する。
 胸を揉みながら何度かキスをして、そのくらいじゃまだ足りないのか、舌を差し込もうとしてくるくらい積極的だ。
「ン…ふあ…」
 阿南の手は俺の肩を捕まえるようにしていたが、段々下に降りていき、手を捕まえた。
 片方がまた、誘導するように引いてくる。
 下腹部に沿って、今度は股間だ。
 元々シャワーを浴びて濡れていただろうが、少し他の肌の部分とは感じが違う。
「…最初は、悪戯のつもり…でも、イキたい、から」
 そこは敏感になってるようで、少し指が動いただけで体がビクつく。
「スケベな奴だな」
 割れ目に少し食い込むようにさすると、それだけで間から水じゃないものが染み出してくる。
 中でも一番感じるっぽいのは、小さな突起の所だろう。
 摘むように弄ってみていたら、
「あッ!」
 支える体が一際強く、ビクリと震えた。
 力が抜けたか、俺の腕からゆっくりと体を崩し、風呂の床に尻餅を突いた阿南。
「外だけで…気持ち良かった…」
「はぁぁぁ……」
「…? どうした、はるくん」
「朝から精神的に疲れる。やるんじゃなかった」
「何を言ってるンだい。今度ははるくんの番じゃないか」
「いや、俺は良いよ。こういうこと、苦手だし」
 自慢じゃないが昔からメンタル弱い。
 だがこっち見上げた妹の顔には、快感と一緒に不敵な笑みが浮かんでいた。
「それに、学校、行かないと」
「ここまでして、それで終われると思うかい? それに私は、お前の体では欲情しないみたいに言われたことが気に食わン!」
 逃げようと思ったが、また手を捕まえられていた。
「それとも、私にしたことを、北斗さんと西安さんにバラそうか」
「……ちぇ」
 別にどの道、いつかはバレるだけのことだろう。
 でも、面倒臭いし、つい手を出してしまった、俺も俺かなぁ。
「でもお前、一体何がしたいんだよ」
「さァね。ただ、はるくんは…寝癖が似合う間は私だけのものにしたいと、思うンだ」

おしまい

214 :
ゴールデンウィークなのでどこか行こうと思うんだけど
うちの甘え姫は、いつも気持ちだけで良いって言うんだよな
昔から体が弱くて、外出するとすぐ疲れることもあるせいか
その分、家でいつもと違うことでもしてあげた方が喜んでくれるだろうかと思ってさ
前に一日甘え券とか作ってあげたのよ
それがどうよ、使わないの
いつまでも財布に大事に取っといてさ、何なのお母さんかよw って
だからせめてさ、今年くらいはどこにでも行こうぜ
もうここには、お前の気持ちしか残っていないんだからさ

215 :
GWであろうと片時も離れない甘え娘か

216 :
座敷童の由来を知って思いっきり甘えてもらいたいと思った
いろいろ由来はあるが一説では様々な事情で座敷牢に閉じこめられてんだ子供の霊なんだと

217 :
>>216
座敷童子良いね
ちょっと違うが、今たたりもっけの妹をテーマに妄想していたところだ

218 :

「ベッドに横たわる少女はネクタイとソックスだけを残して肌を露出させていた。シー
ツを掴んだままの手には汗が滲んで、薄い布をあっという間に湿らせる。
『……行くぞ』
 有香、敦とお互いの名前を呼び合い、頷く。敦はズボンを持ち上げている分身を解放
して、電灯の明かりにさらした。
『……く、んっ! んんっ!』
 上半身の愛撫で濡れた有香の恥丘は、指の一本くらいはすんなりと飲み込んでしまう
ほどだった。そこへ、表に出たばかりの肉茎があてがわれる。
『はっ……』
 一本の肉体で繋がろうとする男女、ふたりの吐息が重なる。敦の分身は頭からもみく
ちゃにされ、進み入る前に欲望を吐き出してしまいそうだ。
 少年が、ず、ず、と確実に埋まっていく感覚が有香の頭を占める。何度目になろうと
内側から押し広げられる気分は耐えがたく、首を振って抵抗した。
『う、あぁ、っ、んっ!』
 奥へ、おくへ。敦は少女の事を気にしつつも、自分が早々に達してしまわないように
注意して一杯だった。さっそく絡みついてきた異性の体は、加減も遠慮もなく複雑に動
く。
 それでも確実に進んでいるのが、有香の声で理解できた。
『有香』
 少女の名前を呼んであげる。腿を押さえていた手を持ち上げると、彼女は反応して握
ろうと腕を伸ばした。
 ふたりの指が絡むまで時間はかからず、体温が混ざり合う。
『ぁ……っ』
 詰め物が動き出し、有香の体に痺れがまわる。びりびりとしたものが両手足の先に伝
わって、いっしゅん少年が遠ざかる。
『く、うぁ、ん……っ!』
 敦も分身を肉壺に収めた後、少し落ち着いてきた。前後するだけの余裕が生まれ、腰
を引く。
 繋がっている少女の口から、控えめに喘ぎが漏れる。呼吸の音に混じった声は本当に
小さく、二人きりの部屋でなければ耳に届かない。
『あ、あっ……はぁっ!』
 ベッドに体重がかけられ、金属のばねが軋む。有香の体を触っていた時よりも激しい
動きに、シーツに皺が出来上がる。
 ぐっと体を屈めて、敦は少女と唇を合わせた。乾燥していないところを潰す風になり、
呼吸を鼻に頼るようになった相手の悲鳴が口腔でこもる。
『ん、っ! んぅ……!』
 有香の口を少年の舌がこじ開けた。それからは彼の軟体を追いかけるようにして、唾
液の分泌量が多くなっていく。
 若干の甘味を含んだものが、鈍い音を立てて絡み合う。
『ぷあっ……あ、あっ』
 金属音、粘着音、そして呼吸の音が同時に有香の耳へ入り、彼女は同級生の少年を感
じて不思議と温かい気持ちになった――」

219 :

「…………おい」
 そこは、左右を本棚に遮られた空間。図書室と呼ぶにはあまりに広い場所は、選び取
った書物を机に運ぶまで時間がかかり過ぎる。
 どうせ生徒は他に誰もいないからと、少年――結野智は床に座り込んでページを開い
ていたところだった。
「学校の図書室にあったのか、それ」
 数刻前から耳元で朗読をしていた少女は、黒の長髪を揺らめかせて頷く。
 縁湖鳥――生徒ではないが教師でも無い、なんだか不思議な、謎の存在。しかし、い
つも図書室の受付にいることから、生徒たちの間では『図書室の番人』などという異名
を付けられていた。
 今日も受付で姿を見なかったから、本の整理でもしているのだろうと思って探さなか
った。それが、いきなり背後に現れてえっちな場面を朗読する行動に繋がったかは定か
でない。
「……っ」
 じっと眺めるようにしていたので、智の手は少女の頭に伸びた。ゆっくり往復して撫
でてあげると、だんだんその目が細くなる。元から近かった距離はさらに縮まり、彼女
がしがみ付くような格好に変わった。顔がすれ違い、いっしゅん浮かんだ髪からいい匂
いが漂ってくる。
「その。……なかなか、リアルだったな」
 息の音とか。
 少女の言葉は湖鳥その人の声を、少年の台詞はトーンを落としたもので表現していた。
そこまでならいいが、彼女は地の文に当たるところを本人の音でなぞったから、ところ
どころに喘ぎのような息遣いが混じっていた。最後の方で上ずってきて、智はたまらず
声をかけるに至る。書籍がこの場にあったと肯定されても疑問のままだった。
 だが、黒髪の少女は図書室でしか通じなさそうな音量で返してきた。
「演技じゃ、ない」
 耳を疑うような言葉に、少年は湖鳥の後頭部をさすっていた手が止まってしまった。
 顔を見ようにも密着が強まって叶わず、視界には黒い髪が映ってそれだけだ。
 見せて、と頼むと、少女は僅かに力を弱めて離れてくれる。
「ああ、解った」
 そびえる本棚は天井まで高い。蛍光灯の明かり程度では薄暗いとさえ感じるが、その
中でも湖鳥の頬が赤く色づいているのが理解できた。
 智はそっぽを向いてしまった少女のほっぺたをつついて注意を引く。
「さとる」
 授業をサボるか、放課後でないと湖鳥の声は聞けない。
 不思議なことに、智は彼女に懐かれていた。自分の倍以上ある様な高さの脚立で作業
していて、落ちてきたのを抱えたとか、本の中ではありがちな出来事からずっとこの調
子である。
 黒髪の少女と日中に二人きりになるのはこれで何度目だろうかと考える智ではあるが、
学年に置いていかれないために努力している。
 そもそも学生ではない相手のせいにして、至近距離にあるうっすら桃色の唇に迫った。
「……んっ」
 休みなく文字を音にしていたためか、ひどく乾燥していた。だが、向こうから伸びて
きた舌が唾液で湿らせて、同時に智は密着したキスどころではなくなる。
 程無くして、お互いの軟体が動いて擦り合う。その間も少女は肩や背をぺたぺたと触
れて、まるで存在を確かめているよう。
 口腔に溜まる分泌液をこくりと飲みこみ、息の音を耳にしながら距離を取る。湖鳥の
頬は先程より赤味を増している風だった。
 ふと見た腕のデジタル表示から察するに、制限時間は三十五分。成績にも影響するの
で昼休みまで粘っているつもりもなく、それだけあれば平気だ。
 しかし、時計を気にしているうちに湖鳥から迫ってきて、少年は直前まで考えていた
ことを忘れてしまった。

220 :
以上
連休も甘えっ子とたくさん遊べるといいな

221 :
おつ

222 :
>>220
GJ
自分が一番好みのタイプの女の子だ

223 :
甘えてきたから思いっきりだきしめたらパンチされた


うちの猫娘に

224 :
自分から近づいたものの、不意を突かれたから、軽くパニックになったんですね

225 :
>>224
なかなかの読解力だな。

226 :
最近甘えてくるペットの話題が出てくるけど
ここの住人は甘えてくる擬人化しない動物ってどのくらいまで
受け入れる事が出きるのだろうか……。
虎や白熊なんかは小さい頃から育てると巨体になってもじゃれたがるらしいし

227 :
マジレスすると自分が愛情をもって育てた動物はどれだけ大きくなってもかわいいもの

228 :
ごめん上のマジレスはなかったことにして、書き間違えた
いや、どれだけ大きくなってもかわいいのはマジだが

229 :
お前可愛いなw

230 :
>>228
文章から滲み出る慌て振りを見るに、
たまたま上のレスを送信した所を成長して遠慮がちになったペット娘に見られて、
喜び勇んで飛びつかれたと予想。
ベッドに引き摺られて行く直前に下のレスを書き終えたは良いが、そっちは気付いて貰えなかったんだなきっと。

231 :
>>230
まだ発情期の残りがあったのかたっぷり搾り取られたぜ、いろいろとな・・・
それでも甘えられたら答えてしまうのはかわいいからなんだろうな

232 :

 かりかり。
 かりかりかり。
 静寂そのものの空間に伝わる音。
 かりかり。猫のつめとぎではない。
「……うぅ」
 静かな部屋に聞こえる声。
「ううぅ……!」
 唸るようなそれは威嚇ではない。
 がしがしと頭をかいて髪を広げた後、声の主は突っ伏した。
「……限界」
「まだ五分しか経ってない」
 ごつん、と音を立てた小さなテーブルに教材を広げた男女がふたり。どちらも学生服
姿で同級生。
 女子の方が限界を訴えてノートに頭を乗せ、その正面で男はため息をついた。
「もう三時半だよ? おやつの時間だよ?」
「帰り道にクレープを食べたはずだ。なぜか俺の奢りでな」
 少年も筆を止め、つむじに向かって話しかける。黒い髪が一面に広がり、テーブルの
縁から垂れ落ち、正直ちょっと不気味な光景だ。
「おなかすいた」
「まだ食べる気か」
 奢った方は食べていない。隣で美味しいおいしいと言ってくれるだけで、腹に入って
いるような気分になったからだ。しかし、この少女は尚も空腹を伝えてくる。
「太るぞ」
「空きを埋めるだけだから平気だよ。へいき」
 そういう問題ではあるまい……とは言わない少年。彼女はとくべつ大食という訳でも
なく、昼食もゆっくりしている。
「……って、どうしてそういうこと言うかな、もう」
 ここで頭を上げた少女は、どこかむっとした様な顔を向けた。体型を気にする女子を
黙らせるフレーズには反応するようである。
「な、なに?」
 ふに、と、少年は相手の頬をつついた。指が埋まる程度に弾力は丁度よく、最初こそ
驚いた様子だった少女も、しばらく押していると表情が緩んできた。
「肉付きがよくなってる」
「だ、台無しっ!」
 触られても痛くないのが良かったのに、そんな事を言われるときずつく。少女は自分
で反対側のほっぺを摘まんだが、変化はよくわからなかった。
「……ううぅっ!」
 威嚇されたので少年は手を離した。柔らかい感触が指先に残って、そこだけ熱っぽい。
「頑張れよ。三十分で終わりにするから」
「二十五分」
 なぜ値切るのか。
 少年は呆気に取られたが、眼前には真剣そうな顔があって内心おどろく。
「終わったら撫でる。ちゃんとやれば三十分くらいすぐ過ぎるだろ」
「……二十分」
 数学のテキストを横目で睨んで、少女は言った。
 密着して頭や体を撫でられるのが好きらしい彼女。しかし、それを餌にしても頑なな
態度は崩れない。
 とにかく嫌い、苦手なのは分かったが、そもそも一緒に勉強しようと言いだしたのは
彼女の方なのにあんまりである。
「期限が近いんだから」
「十分」
 あくまで教材に挑むつもりはないようである。五分刻みだったのが十分に増え、さら
に二分刻みで減らされていく。
「じゃあ、キリのいいところで三分っ」
「何がキリのいいところなのかは知らんが……分かった」
 少年が折れると、眼前にはパッと明るい表情。どこか幼さが残る笑みは可愛げがあり、
同時に少女の魅力でもあった。
 この問答をする前、教材に向かってから五分しか経っていなかった。だが、少年はす
こし考えて手招きして見せた。

233 :

「おふっ」
 すると、少女はふたりで挟んでいた机から移動し、膝立ちのまま飛びかかるようにし
て覆いかぶさった。いきなり上半身を倒され、下敷きになった少年はもちろん床にぶつ
かり、背が、肘が、頭が痛い。
「……犬か」
「わんっ」
 そう喩えられても何の事は無いらしい。ただ、もし彼女が犬だったなら尻尾をスクリ
ューの如く振りまわしているような、そんな気さえする勢いのいい動作と、笑顔。
「あう、課題、嫌だったんだね?」
 約束通り頭を撫でることにした少年。しかし、少女の言葉にはちっとも同意できない。
 それはお前だろうが、というのは彼女の黒い髪が指の間を通り抜ける感覚に打ち消さ
れてしまった。
「は、ふぅ……」
 だんだん少女の体が沈んでくる。耳に息を吹きかけられて少年はどきりとするも、気
を取り直して後頭部を撫でさすった。
「ほら、席につけ」
 ぎゅうぎゅうと押し当てられる体の感触に心拍数は上がる一方だが、それでも彼は起
き上がって学生服姿の少女を引き剥がした。
「え、え? ……もう、おしまい?」
「三分もやったんだ、いいだろう」
 実際どのくらいの時間が経ったかは不明である。概ね三分という事にして、戸惑った
様子の少女をよそに教材とにらめっこを始めた。
 ところが、すぐに少年の意識は逸れてしまう。
「……う、うぅ、っ」
 服を引かれても課題に集中している風でいたが、いよいよ泣いているような声を出さ
れ、それを貫いている場合では無くなったのだ。
 こうなると、男というイキモノは弱い。
「俺が悪かった。値切り交渉なんかするから、短くなった分で先に済ませようかと思っ
てだな」
 何か言われる前に弁明を……という少年も、自分で何を口にしているのか分からなく
なってきた。
 言葉が続かなくなってしまい、ついには引き剥がした少女を再び腕に収める。
「この通りだ」
 ちょっとした意地悪のつもりだった。五分ごとに限界を訴えられても堪らないが、少
年にとっては彼女の事を考えての事だったのである。
 少女の方からも手が回り、ふたりの密着は強まっていく。
「やっぱり、課題、嫌だったんだ?」
 ふと、笑い声が聞こえた。俯き加減だった少女の表情など確認している間もない。そ
れでも、彼には嘘泣き、というか泣いてはいなかった事を理解する材料には十分だった。
「……そういう事にしておけ」
「うん、明日しっかりやろうね」
 誰のせいだろうか、開き直った少年は言葉にする機会を失っていた。
 翌日、またも同じような問答が行われたかは、教材を乗せられたテーブルだけが知っ
ている……。

234 :
以上
この季節はいろいろ削がれて大変

235 :
GJす、朝から良いモノが拝めた

236 :
最近ツンデレを見ていないと思った
ついでに甘デレって思いついたけどただの甘えっ娘だと気づいた

237 :
>>236
ツン甘でもいいのよ・・・

238 :
ここって突然更新止まるよな
びっくりして涙目になって怒っている甘えっ娘がほら、あなたのすぐ後ろに・・・

239 :
甘えっこも昼夜過ごしやすい気候のせいか、五月病でいささか無気力気味なんだよ
暑くなってきたら本気出すと仰ってます

240 :
>>239
「だるーい」「動きたくなーい」とか言ってだらけてくっついてきたり移動にだっこを要求するんですね、わかります

241 :
アニメのキャラの真似をして「甘えるな!」と叫んだら後ろには今にも泣き出しそうな甘えっ娘が!
俺が悪いの?

242 :
>>241
理由の分からない拒絶をしないでほしい
あなたにはいろいろな楽しみ方があるかもしれない
でも、私にはあなたしかいないのです
あと、突然大声を出されると驚いてしまうので、どうか優しく話しかけてください
「甘えっこの十戒」より

243 :

 異性の体はやわらかい。
 少年は幼少の頃から、この方程式が間違いでないと言い張る事ができた。
 右に、左に歩くと追従してくる。床を踏む足音は二人分で、このせいで彼は日常の行
動がのんびりとしていた。
「姉さん、左」
 指示をするのは舵を操る立場のようで、実際は違う。
 少年は首の後ろからまわっている腕の主に体重を掛けられている格好で、自分が方向
転換する事を伝えているのだ。
「はぁい……」
 立派に社会人をしているのに――と、彼女を知る者は言うはずだ。だが、少年にとっ
ては小さな頃から続いてきた事であって、特に気にしていない……と言う訳にも行かな
かった。
 耳には女性の間延びした返事がやってくる。それを聞いてから体の向きを変え、廊下
を左折した。
 こんな様子だが、彼にとっては姉と呼べる存在だった。しかし、ベッドから出たまま
の格好――勤め先の付き合いから帰ってきてすぐに倒れたらしいので黒いスーツ姿――
で、背中まである髪は好き放題に広がってしまっている。
 週末という事で羽目を外してしまったのか、息を吐き出す度にアルコール臭さが漂っ
てくる。
 深夜に少年の寝ているベッドにやってきて朝を迎え、寝ていればいいものを起きてき
たのである。食パンを一枚食べさせただけでは一向に回復しない。
「――よし、と」
 洗剤を泡立てて食器を洗い、水切り台に飾る。カレンダーの日付は青だが、二人の両
親はそれぞれ働きに出ている。姉が酒を引きずって帰ってきたので、家事をするのは必
然的に少年の役目になる。
 洗い物を終えれば、次は洗濯物を取り込む。すっきりと青い空に太陽が輝き、十分に
乾燥しているはずだ。
 しがみつく、というか纏わりついている年上の女性に方向転換を伝えると、彼は階段
を見上げて立ち止まった。
「姉さん」
 階段、と続ければ応じてくれる。黙って付いてくる割に欠伸をして、このまま彼女の
部屋に寝かせてあげたい。だが、寝たら?と訊いたところで言う事を聞いてはくれず、
「……だるい……」
 などと口にしながら後にやってくる。
 階段では上下の移動で躓いてもいけないので、ひとりでに離れた姉を横抱きにする必
要があった。皺を作ったスーツは暑さのあまりブラウスのボタンが外れている様子まで
分かり、不健康そうな肌色がのぞいている。スカートではなくパンツのスタイルだが、
少年としてはこちらを脱いでいないので助かっていた。
 さて、放っておけば立ったまま寝てしまいそうなほど、姉の目はとろんとしている。
こくこくと船を漕ぐような頭の動きが、朝食をとった少年にも眠気を催させた。
「っ……」
 両手が空いているときは横抱き、いわゆるお姫様抱っこにする。脱力しきってより重
量が増している気がした。
 乾いた衣服をベランダから引き上げ、畳むまでの時間を別の場所で過ごしてもらった
結果、このスーツ姿はご立腹になって、しばらく口を利いてもらえなかった事がある。
普段は頼りになる存在なので、簡単な物しか料理できない少年はこうするしかなかった。
「ちゃんと掴まってて……」
 この日は下りの階段がとても怖かった。
 ほぼ意識がない状態の姉をおぶさって進むので、いつ彼女の腕がほどけるか心配で仕
方がない。
 少年は片手に父母の衣装を積んだ篭を持ち、もう片手で姉の体を支える。力なく絡ん
でいる二本を気にしながら、慎重に、しんちょうに一段ずつ降りていく。
 彼は自分の姿勢を維持する事、せっかく畳んだ洗濯物を放りださないようにする事、
そして背負っている女性を階段にぶつけない事、それぞれに意識を割いている。だが、
時々それらが明後日の方に逸れてしまった。
 異性の体というのは本当に柔らかい。特に、背に触れている部分が数年前より成長し
ていて、廊下を行く時よりも強い密着では否応なしにその感触を味わってしまう。

244 :

「く……っ」
 下に進むごとに体が揺れて、あんぱんだかマシュマロだかのような柔らかいものが二
つ、自分の背中で形を変えているのが分かる。思わず吐いた息も緊張を解すことは出来
ず、ふよふよとした物体が動くのに合わせて、少年は変な所に血液が集まりだしていた。
 しかも、姉の体を支えるために腰へとまわった手は尻に敷かれていて――そんなこと
を考えては額から汗が垂れ落ち、彼にとって追い打ちとなった。
「はぁ、はぁっ……!」
 ようやく平地に立ち、緊張から解放されたあまり少年は息を付く。 
 二十段そこらの階段がこれ程のものとは思いもしなかった。普段とは勝手が違う上、
二度目ともなると無視を決め込むのが難しかった。
 それから、身をかがめて両足をふらふらさせていた女性を降ろす。すぐさま首に両手
が巻きついて後ろから抱き疲れる風になるが、直前に比べれば胸との接触は少ない。
 少年はベランダを空にしたので、残っている洗濯物をドラムに放る事にした。色の濃
い服をネットにまとめ、膨らんだ白い袋が二つ、三つと入っていく。
 ふと、首や肩から重量が離れた気がした。だが彼は洗剤を計量して洗濯機の設定をす
るのを続け、ばさばさと何かが落下する様な音を聞き逃してしまう。
「ん――」
 後ろから肩をつつかれ、振り向き、
「……!?」
 絶句した。
 姉にブラウスを差し出されたのだ。それまで着衣で隠れていた手首から肩まで肌色、
広がり放題の黒髪が妙に映える。眠たそうな細い目が視線をくれた。
 上に着ていたスーツが床に落ちていて、自ら衣服を脱いだ女性の上半身を覆っている
ものと言えば、下着。うっすら水色が柔らかい感触を寄越した胸を覆い、いざ目の当た
りにして少年はそちらに目を奪われた。
「……ん」
 すっかりくしゃくしゃになった白い服を、姉は構わず渡そうとしてくる。受け取るつ
もりで洗濯機に対して背を向けた少年だが、硬直して手が動かせなかった。
 それに関連するのか、半身だけ下着姿になった相手が迫る。逃げ場はない。
「ね、姉さんっ」
 彼女は帰宅してすぐに寝た。アルコール臭がするとはいえ女性で、色々と豊満な体は
年頃の男にはきつい。
「んぐっ」
 そのうち、同じくらいの身長に抱きしめられ、今度はお互いの胸がぶつかる。
 片手には収まらなさそうな大きさの物体が形を変える様子は、背中でなくとも理解で
きた。それほど密着して、少年の視界はほとんどが黒い髪に遮られている。
「……お疲れ様」
 側頭部に顔を擦りつける姉に、少年はふと呟いた。その手はやむなく彼女の肩に乗る。
 まだ酒に酔っているのか、それとも眠くて意識がはっきりしていないのか、無防備に
肌を晒す四つ上の女性は、もう脱いだブラウスの事はどうでも良さそうだった。

以上
6月が近いけど無気力状態から脱出できん

245 :
ダメ女好きな俺が言う

超GJ

246 :
>>245 gj!!
おい誰かこんな姉くれ

247 :
>>244だったな…スマン
罰としてガムシロジョッキでイッキしてくる

248 :
>>247
イヤ待て、ガムシロだけじゃ身体に悪いぞ

っ黒砂糖

249 :
>>248
いや、黒砂糖はダメだろう常考
つサッカリン

250 :
オイオイそんなもん薦めたら悪いだろう
つグラニュー糖

251 :
…旦那旦那。ご禁制品のチクロとズルチン在りますぜ。

252 :
このチームワークは相変わらずかw

253 :
口が寂しいのでタバコを吸おうとしたら彼女に泣きながら止められる
そんな夢を見て起きた時に泣きたくなった

254 :
男君が肺癌で私より先にんじゃったら嫌だよ…
って潤んだ上目遣いで服の裾とか掴まれるんですよね。

255 :
他の何より禁煙効果がありそうだな
ついでに涙目の甘えん坊を抱きしめてまえ

256 :
前にタバコネタが出たときもそうだったけど、
ここは嫌煙家の多いスレだな

257 :
何言ってんだ、当然だろう
ヤニ臭い奴に好んでキスしたい女の子なんてあまりいないしされる側も相手に不快な思いをさせたくないだろう
だいたい、ここはたばこではなくココアシガレットを吸う場だ

258 :
「タバコねぇ」
「どうしたの?」フー・・・ハー
「いや、どうしてそんな有害物質の王様みたいなものを吸ったり吐いたりするのかな、君は?と、思って。」
「美味いから」フー・・・ハー
「ふーん」ジー
「・・・」
「・・・」ジー
「・・・あの、なんすかね?」
「いや、その、タバコを吸っている君は、
あー、かっこいいなと思って。」
「嬉しいこといってくれるね。」
「本音だぞ!」
「紅くなってかわいいなぁ」なでなで
「う、うるさい!
わっ、わわっ。な、撫でるなぁ!」
「ハハッ。まぁ、なんにせよ、タバコにもいいところがあるから、この話はお終いで」
「いや、吸うのは控えてよ」真顔
「・・・」
「控えてよ」真顔
「・・・」
電波キャッチ。駄作です。

259 :
GJ

260 :
なあ、>>242に甘えっこの十戒ってあったから誰か全部書いてみてくんね?
あれ全部知らないからまとめられないんだよ

261 :
1.私が膝の上に座っていい唯一の人間であること
2.オカズを使ってはならないこと(偶像崇拝の禁止)
3.私を名前で呼ぶこと
4.餡息日を守ること
5.私の父母をお父さんお母さんと呼ぶこと
6.女しになってはいけないこと(汝、フラグ立てるなかれ)
7.姦淫をしてはいけないこと(避妊禁止)
8.他人の目を盗んではなでなですること
9.偽証してはいけないこと(骨折した振りしてハグを避けてはいけない)
10.お互いの家でむさぼること
8と10が矛盾してるしエロ前提だけど俺の知ってる十戒にはないな

262 :
元ネタは犬の十戒って奴じゃね
犬と私の10の約束とか映画になってたの

263 :
モーセの十戒のほうじゃね?

264 :
ガムシロの海を割って甘え娘達が渡って来るのか。
胸甘だな。

265 :
モーセの十戒をもじった犬の十戒を言いたかったんじゃないかなあ

266 :
餡、息日……?

267 :
投下してみます。
Q.おっぱい?
A.口の悪い女子と、シガレットと、おっぱい。
ここのレスを見て湧いたので、少々容量を頂きます。

268 :

 それは、一通の着信から始まった。
『おう、てめぇ今ナニ中だよ』
「じゅ、ぎょうは終わったので……休み時間中ですっ!?」
 携帯電話から聞こえた、だるそうな低い声。
 友人たちと話していた砂原尚人は、慌ただしく応じた事で周囲に少し笑われた。
『土曜も学校かよ、マジメちゃんだな』
「今日はそういう日なんです」
 少年は落ち着きを取り戻し、今度は小声になる。教室の仲間には彼の応対を首を傾げ
て聞いている者もいた。
 彼の通っている学校は月に二回ほど、土曜日にも授業を行うのだ。特別な事情がなけ
れば欠席する理由がない。
「で、どうしたんですか?」
『……ああ、いい天気だし出かけようかと思ったんだよ』
 その割に、話し声は『いま目覚めたばかり』くらいに思える。無造作に放り投げてい
るようで、相手を知らなければ怒っているとさえ捉えられそう。
『だがよ、お前は電話に出ねぇじゃねぇか。おかげで予定が狂っちまった』
 ひどい責任転嫁だった。溜息までついて、こちらが土曜日に学校へ行っている事を悪
く思っていそうだ。
 ちなみに、この相手からの着信は授業中に七回あった。マナーモードにし忘れていた
ら大変な話となるところだった。
「す、すいません……」
 なんだか申し訳なくなって――いや、週末の予定など聞いてはこなかったのだが――
尚人はぺこぺこと頭を下げた。
 その様子がクラスの目には妙なものとして映ったことなど、彼は知る由もない。
『まあいいや。……つか、学校あるなら言えよ』
 電話越しに叱られている気分だ。尚人は言葉にこそしなかったが、またひとつお辞儀
した。
 しかし、携帯の向こう側では「あー」とか「うー」とか聞こえ、何やら唸っていた。
そこに苛立ちの色があるのは、聞いているだけで伝わってくる。
『……やっぱり良くない。土曜に学校なんかに行っているお前が悪い。今すぐ出てこい』
「それは無茶ですよ」
 さすがに尚人は断った。こちらにも単位というものがある。放りだしてサボる勇気な
ど持ち合わせてもいない。
「とっ、とにかく今日は午前中授業なので、待っていてください!」
『…………覚えてろよ』
 チャイムを耳にした少年は、半ば強引に会話を終了させる。最後に聞いたのはとって
も低い声で、舌打ちまでされた風だったが、授業に遅れては仕方がない。
 奇異の視線をくれるクラスメイトに苦笑を返して、尚人は鞄から教科書を取り出した。

 学校の正門と向かい合うように、やや大きめの公園が入り口を構えている。
 尚人は電話の相手と待ち合わせる場所を、いつもここに決めていた。
 ボールを追いかけている子供たちの邪魔にならないよう、植木沿いを移動して行く。
広場の周りに遊具が配置されていて、その中の一つにブランコがあった。
「あの、著しく景観を損ねてます」
「第一声がそれかよ」
 腰掛けておいて漕がず、ただ座っているだけの女性。これが尚人に数回の着信を寄越
した相手だった。大きなお姉さんが口に細い棒を咥えているせいか、隣の座席が空いて
いる。
 頭の左右に小さめのお団子を作り、余った髪は背まで垂れている。うっすら桃色の上
着に薄い緑のスカートを穿いたスタイルは、ひとりで歩けば間違いなく男に声をかけら
れそうな可愛らしい顔の割に、不機嫌そうな声が出ていた。
「遅いぞ。一時間と四十一分遅刻だ」
「学校の言う午前中授業と実際の時刻は違って当然ですっ」
 風野小春。この女性はかなり大雑把な性格だと思っていたのに、ときどき妙に細かい。
 座れ、と言うのでブランコに腰掛けると、小春が苛立ちを含んだ視線をくれた。子供
に合わせたサイズなので、身長が伸びると足の置き場に困る。

269 :

「いいか、宅急便は午前中って言ったら午前中に来るんだよ。なのにお前は――」
「……僕が悪かったです」
 それから、説教を始めると長い。こちらは学生、向こうは社会人なので経験の差もあ
るが、たまに理不尽。
 午前中授業に関するやり取りもこれが初めてではないのだが、彼女は覚えていないら
しかった。だが、遅刻だと言われたのに時間をかける訳にもいかず、尚人は素直に負け
を認めた。
「って、小春さん、煙草……」
「あ? 駄菓子のシガレットだよバカ」
 言って、小春は咥えていた茶色の棒を指に挟み、ふぅっと息を吐く仕草をした。土の
色に煙は映らず、代わりに少し甘いにおいが漂う。
 彼女は近年まで喫煙者だった。それが禁煙を達成して今に至るが、その割には無害な
方のシガレットを咥えることが多くなった。そして、相変わらず口は悪い。
 証拠のつもりなのか、ブレスレットを巻いた手で取り出した青い箱には件の駄菓子が
描かれ、弱冠十九歳の尚人でさえ懐かしさを覚えるパッケージ。軽い音がしたので、今
までにかなり口にしているのだろう。
「……ほら、こっちに来い」
 納得しているのを余所に小春は立ちあがり、頭の団子から垂れている細い髪とリボン
を揺らして先に行ってしまう。尚人は慌てて後に付いていった。
 ジャングルジムを素通りし、子連れの親が話しているベンチを通過、やがて奥の公衆
便所にたどり着く。
 なるほど、待ちっぱなしだった彼女が用を足すのだと思い、入口の手前で停止した尚
人だが、
「早く」
 気付いた小春に手を引かれ、建物の裏側に回り込むまでになった。
 コンクリートを背に、周辺の木々が風で揺れる。ブランコの付近で遊んでいた子供の
声など、この場所には聞こえない。
 ほとんど無音の環境に入り込み、尚人はあらためて女性と向き合う格好になる。
「小春さん?」
 だがどうだろう、普段から睨みつけられる風だったせいで、二人だけでいる時は怯え
の色が強くなる。何をされるのかという思いもあり、異性と二人きりというのはその次
だ。
「……ん」 
 そこへシガレットを眼前に出され、尚人は焦った。どうしようかと見ている間にも、
小春は反対側を咥えて近づいてくる。
 食え、と彼女は目で訴えているようだった。
「っ……」
 放っておくわけにもいかず、口を小さく開けて茶色の棒を咥える尚人。実は小春が咥
えていた方を含んだので間接キスになっているのだが、彼は知らない。
 しかし、雰囲気はいい筈なのに女性の目はちょっと怖くて、嫌な汗が垂れる。
 が、そんなことは相手が両手で抱き寄せてきたので失せてしまった。
「んくっ」
 激突とまでは行かないものの、お互い唇が接触した。これでは両端からシガレットを
食べあっているのではなく、ただのキスだ。
 それも、次に小春がふたりを固定している棒を折った事で裏付けられる。
「ん、ん……!」
 さらに強い力が尚人を襲った。ぎゅうぎゅうと背中を押され、唇が潰れる程の密着を
達成する。ココア味の駄菓子を含んだまま、彼は一方的な口付けを味わった。
「随分と急なんですね……」
「うるさい」小春は一蹴した。「あたしは飢えてんだよ、欲しかったんだよ」
 可愛い顔に似合わない言葉の後、彼女はその歯でシガレットを砕いた。やたらと大き
く感じられる音に、尚人は思わず怯む。
「必要な時、手元になきゃダメじゃねぇか……」
「……んっ!」
 酔っているのか、そう思ってしまうように女性の声は調子がおかしく、ココア味と一
緒に熱のこもった息が浴びせられる。だが、尚人は顔を逸らせなかった。
 言葉を出そうにも口が塞がれてしまい、意見もできない。キスは彼の思考を溶かし、
結果、荷物の入った鞄を落とすのも当然だった。

270 :

「く、んぅっ」
 さらに舌が口腔を動き回り、ただの接吻では無いことを理解させる。いよいよ抵抗が
空しいと悟った少年は、行き場に困っていた両手を小春の背に回し、お互いが体を寄せ
るような格好になった。
 負けじと軟体を操ると、どちらともなく唾液が絡んで鈍い音を立てる。体温が上昇し
て汗をかき、夏の装いとなった学生服さえ煩わしい。
「ほら、次はお前の番だ――」
 細い糸を垂らして離れた女性は、自ら上着のボタンを外していく。
 内側の白いシャツをまくり上げ、段々と露わになる肌に少年の視線は釘付けだ。
 その光景に、尚人はこくっと唾を呑んだ。
「あたしのおっぱい、吸っていいぞ」
 いかにも年上、という風な不敵な笑みを浮かべる小春。
 爽やかな明るい色の服から、ちらりと寒色がのぞいた。だが、それも彼女の大きめな
バストを強調する材料になってしまう。
「小春さん」
 どうやら、まだ正常な思考が息をしていたらしい。いつの間にか小さくなっていたシ
ガレットを飲み込み、少年はふと呟いた。
 女性が口角を持ち上げたのを確認して、わずかに開いていた距離をハグで埋める。
「うん……っ」
 相手の熱を求めるように、続けざまにキスして触れあった。舌を絡ませ水音を立てて
いる間に、尚人は小春が中途半端に持ち上げた衣服をさらにずり上げる。
「ん、くっ……!」
 カップ越しにもわかる柔らかな感触は、少年の手を吸いつけて離さない。軽く押すだ
けでもふわふわ沈んで、同時に小春が体を震わせた。
「……あっ」
 暗い青の下着も、上にずれる。戒めから解放された双丘は、重力に従って小さくバウ
ンドした。
「んっ!」
 胸乳を手で包み込み、刺激する。大きなマシュマロを捏ねているようで、尚人はなん
だか不思議な、ぷにぷに、ほよほよ、と擬音でしか表現できない様な気分になった。
 変に力をかければ歪んでしまいそうで、かなり丁寧な動きになる。それでも口の悪い
女性はぴくりと肩を揺らして反応をくれて、その声が耳に届く。
「ふ、ぁ……あ、んぁっ!」
 ゆっくり揉むような動作に合わせ、小春に弱電流が襲いかかる。ねちっこい、と表現
できる責めは感覚を研ぎ澄まさせて、少年の肩を強く掴む。
 そのうち狙いも絞られ、中央の突起を指で擦る風に移り変わった。両側とも同時に、
親指で転がされて体に痺れがまわっていく。
「あ、んっ、あたしは、っ……すって、ぁ、いいって、いった……!」
 震えて高い声で話す女性は、見た目通りに可愛らしかった。顔はすっかり赤く、睨む
ようだった目がとろんとしている。抗議に迫力がなく、却って尚人の気持ちを盛り上げ
た。
「順序って大事です」
「ん、あ、生意気……あんっ!」
 肌色に映える突起は弾力を失って硬く尖り、指の腹で押すと逃げていってしまう。
 尚人は今度はつまむようにして、捕まえたニップルをくりくりと捏ねまわした。
「ふあ、んっ、ぁ……」
 断続的に刺激されるのが、小春はちょっぴり苦手だった。小さく何度も足踏みして、
しかし動けずに少年の全身で体を支えるのが精一杯。
「ひ、っ、うぅ……!」
 それだから彼を引き離す事も出来なくて、乳首を二方向から攻撃されるままになって
いた。
 押しつけられるような力が掛けられ、尚人は少し痛かったが、小春の反応見たさに責
め続けた。
「じゃあ、……いただきます」
「出ないけどな」
 指で弄るのも一段落して、小春の背を便所の壁に触れさせる。
 いちどは元に戻ろうとした着衣を持ち上げる彼女の動作に、またしても尚人の目は奪
われた。

271 :

「……すけべ」
 視線を感じて顔を向けた相手にそう言われても仕方がなく、少年は思わず苦笑した。
 その後、未だ赤いままの頬でにやついた笑みを浮かべるお団子の女性にキスを見舞う。
「ん……うっ」
 舌を擦りつけるうち、ココアの甘い味が小春から送られてくる。どれほど早くからブ
ランコに腰掛け、シガレットを口にしていたのか……普通なら疑問に思うところだが、
興奮を覚えている頭には思考する余地がない。
 尚人はここが公園の奥であることすら忘れかける程、彼女の唾液を欲していた。
「っ! く、ぅ……んっ」
 キスの時、小春はさらに密着を強めてきた。彼女の大きな胸がつぶれる様子が伝わる
が、その隙間に指で割り込み愛撫をやめない。
 はっきりと硬いニップルをつつくと、頻繁に動いていた小春の舌がいきなり引っ込み、
体を震わせたのも全身で理解した。
「お、まえ、は……!」
 額に汗を滲ませ、小春は少年を睨みつけた。
 二つに分かれた橋を垂らす女性から抗議の言葉と視線を受けるが、尚人は知らないふ
りをして膝を曲げた。
 激しい動作をすると弾んでいきそうな大きさの球が二つ並んでいるようだ。持ち主が
荒い息をつくのに合わせて上下し、その中央では色づいた苺が目立つ。
「っん……」
 肌の上を少年の舌が這い、
「あぅっ!」
 突起をざらりと擦って、小春は高い声を上げた。
「んぁ、は……あっ!」
 尚人はさんざん指で弄ったところを、今度は舌で舐めまわす。乳首を右に左に動かし、
軟体が持つザラザラを擦りつけ、直前の責めに劣らない攻撃が行われる。
 頭に小春の手が乗せられ、姿勢を維持するために彼女の背に腕をまわした。それでも
尚人は片方が余っていて、それが行きつく先はやはり胸。
「あんっ、あっ、ぁ、はぁ……!」
 左右でまるで違う刺激を寄越され、たちまち小春は喘いだ。自在に動いては突っつい
てくる舌、反対側は指の腹が執拗に押し当てられて、あられもない声を抑えられない。
「ひゃあぁっ!」
 少年はそんなことなどお構いなしだ。学生ながらに『男』になった彼は夢中で責め立
ててくる。
 塗りたくった唾液ごと吸引するのと、指先でキュッと引き伸ばされるのが合わさり、
小春の顎は勝手に持ち上がった。
「……は、っ! ん……」
 確かに女性から母乳は出ないが、口の中に残った甘みが尚人を錯覚させる。唇で囲む
と一層硬くなったようなニップルの先から、何かが出ている気がして。
 ちゅるる、と音を立て、乾いた部分に再び液体をまぶす。
 舐めて、吸ってと交互に繰り返すうち、頭に乗っていた重量が減り、代わりに小春の
声が小さくなっていった。
「ごちそうさまです、小春さん」
「ん、ああ……」
 しかし小声で、終わりか?と真っ赤な頬で、とろけた表情で呟いた彼女はなんとも可
愛らしくて、
「くっ!?」
 尚人はお終いにするつもりが叶わず、小春の唇を塞いでしまった。
 汗が口に入るのも構わずに、舌が唾液を絡め取る。
「はあ、っ……!」
 短い間にも分泌液は橋をかけ、垂れて半ばから途切れた。
「触りすぎだろ、このやろう」
 とうぜん、お団子の女性からは鋭い視線が送られる。尚人はすぐさま謝罪の言葉を口
にした。

272 :

「でも、楽しいんですよ。小春さんが可愛いから」
 彼としては至極真っ当な意見を述べたまでだが、相手はいっそう紅潮した様子で。
「ん、ぐぅっ!」
「ガキの癖にそういうコト、真顔で言うんじゃねぇよ……!」
 とつぜん視界が暗転する。
 息苦しいと思いつつも、尚人の顔は女性の胸に埋められる格好となった。
 ついでに頭に拳が押し付けられ痛かったが、対照的にふわふわした正面からの感触は
幸せそのものだった。

「ところで、どこに出かけるんですか?」
「なに、近所のデパートだ。……だがな、あたしは今、気分がすこぶる悪い」
 子連れの親子が話している円形のベンチ、その裏側に二人は座していた。
 後始末、といってもずり上げた着衣を戻すだけの作業を終えて、小春は見るからに不
機嫌そうな顔をする。どうやら、最後の発言を気にしているようだった。
「僕が奢りますよ」
 学生がそんなことを言うものではない、と、一度は返されたことがあるフレーズ。し
かし、
「お前は話が早くて助かる」
 最近はそうでもなく、宣言通りに何か奢ることになっていた。尚人の目にはお団子を
頭に作った女性の、持ち上がった口角が映る。
「改装中だったサ店が営業を再開したんだよ。コーヒー一杯はいいよな」
 二つ返事をする尚人。彼女はコーヒーだけとは言わず、スコーンやケーキなどの菓子
類も頼むだろう。それだけ、ふたりでよく訪れた喫茶店だ。
「ほら、行くぞ」
 学生としての荷物が入った鞄を肩にかけ、尚人は小春から差し出された手に応じる。
細い指に手の平、しっかり掴まないと滑ってしまいそうなほどだった。
「……なんだよ、じろじろ見て」
 土を鳴らしながら、普段の低い声で問いかけてくる小春。
 一緒に顔を向けたのに、と内心おかしく思いながら、尚人は言葉ではなく表情にする。
 声はしなかったが、彼女も笑顔を返してくれた。白い歯を光らせて。

273 :
以上になります。
お酒・たばこはハタチになってから。

274 :
勝気甘えっ娘とかマジでたまらんGJ

275 :
最近犬子ともげろが来なくて寂しいな

276 :
犬子はもげなくていい

277 :
私はもげないよ!
というか、私の何がもげるのかわからないよ!

とか言うのかな?

278 :
前回の投稿の際、スレ主旨無視して批判した奴がいたが
そのせいで撤退してしまたかもと胃が痛くなる、心配だ

279 :
一応、個人まとめサイトには色々書いているみたいですけどね>符長の人
一時期vipSSに長編を書いてた時期もあるみたいです。
……でも、やっぱり犬子とかハナの話はまた読みたいなぁ。

280 :
>>279
>個人まとめサイト
誘導よろ

281 :
犬子もハナも読みたいが一番気に入っていたのは後輩ちゃんだなー
あのバカさがたまらなかったw

282 :
>>280
7スレ目以降の保管庫にURLが載ってますよ

283 :
失礼します

284 :

「ゆいちゃん ししおくんにくっつきすぎぃっ」
「そっちこそ、ししお様にベタベタはりついて、御飯が食べにくそうだ」
・・・いえ両サイドそう密着されると茶碗すらもてないんですが・・・
「いいの、あーんして食べさせてあげるんだから」
「むぅ、あきらばかりずるいぞ、わたしもあーんだ。」
俺は雛鳥ですか。しかし二人とも料理うまいなぁ
「御飯が終わったらお、お風呂だからねっ」
「あの湯船に3人は窮屈だろう、先に入っていいぞ。わたしとししお様は後でゆっくり入るからな。」
・・・えっと、二人とももう家に帰ったほうが・・・  

なんでこんなことになってるんだろう
やっぱり困ってる人がいても見ないふりをしたほうが利口なのかな

285 :
CCOで再現された

286 :
十本刀の連中がみんな甘えっこなのか
陶酔参謀っこ、感情欠落っこ、クールな盲目っこ、無言な尼僧っこ、お調子者関西っこ
オカマっこ、蝙蝠っこ、むっちりっこ、ロリババア、巨躯っこ
常人では体が保たんぜ

287 :
オカマは無理

288 :
男の娘ならいける・・・いけ・・・る?

289 :
甘えん坊と寂しがりの共通点と相違点って何?

290 :
共通 かまってほしい
相違 自分からアクションおこすかいなか
か?

291 :
共通点、相手のことが好き、相手をこちらのペースに持ち込める、抱きついてくる、一人でいることに耐えられない
相違点、甘えん坊は所構わず甘えてくるが寂しがりは二人の時だけ、甘えん坊は相手最優先寂しがりは他にも優先する
まぁ結論言うとその二つは似ているが別物だということだ、二つ兼ね備えた奴もたまにいるがな

292 :
寂しがりだから甘えん坊は成立しても
甘えん坊だから寂しがりは成立しない事もあるような気が
とりあえず、寂しがりやの不器用な甘え方は最高ですね。

293 :
>>291>>292
つまりは寂しやがり屋が勇気を出して甘えたら甘えん坊になるのか?
いや、違うな。それは不器用かツンデレの場合だな……ううん、よくわかりません
寂しがり屋の不器用な甘え方って、勇気だして抱きついて「私を見て、寂しい兎さんにしないで」とか言うのか?

294 :
甘えん坊な女の子と照れ屋さんの男の子がいる
女の子は男の子が大好きです外でも腕くんで歩いたり学校でもあーんしたりしたい
男の子も女の子が大好きだが家の外では恥ずかしくてイチャイチャできなあ
そこで男の子は考える 家の中で狂おしいほど愛してあげれば外での甘え分も補完できるのではないかと

結果は

295 :
おめでとう! 女の子は甘M(あまえむ)に覚醒しました

296 :
投下します(8レス 擬人化もの)
連投規制にかからないよう5分おきに投下します

297 :
くらげのほねぬき

 最近最近、ある所に鬱病になった男がいました。
 男は、自分は生きていても仕方ない、のう、と思い、とある松林の先にある海岸に行きました。
 砂浜に靴を脱いで、まだ冷たい海水へと入水。
 着衣のままで段々体が重くなり、水面が腰まで来た時でした。
 ばしゃ、と目の前で水しぶきが上がり、何と女の子が顔を出したのです。
「うわっ、人間じゃないか! こんな所で一体どうしたんだい?」
「止めてくれるな。私はもうにたいのだ」
「へぇ、それは渡りに船だ。ならば私と一緒に来ておくれよ」
 男は、突然浮上してきた小型潜水艦に拉致されてしまいました。
 緑のヘルメットと黄色い潜水服のようなものをつけた女の子は、目の前で潜水艦を運転しています。
「どこに行くんだ。なせてくれ、誰も私に構わないでくれ」
「龍宮城だよ。そうだねぇ、ぬ前におまえを歓迎してあげようじゃないか」
「必要ない。にたい」
「あちゃー…重症だこりゃ」
 そんな訳でたどり着いた龍宮城の門はボロボロで、楽園とはかけ離れた寂れようが窺えます。
「着いたよ。おーい門番、亀だよ。開けとくれ」
 女の子が潜水艦から降りて、誰かを呼びます。
 高台からふわふわ、また別の女の子が下りてきました。
 そちらは少し透き通った白いワンピースと、銀髪のドレッドヘアーをしていました。
「お〜、亀ちゃんお帰り。で、お猿さんは見っけたの?」
「人間だよ。さすがに野生の猿を見つけてこいだなんて、今の時代じゃ無理だからなー」
 そんな話を始めた間に、後ろから男も降りてきます。
「ここはどこだ? ん? 海底なのに息ができるぞ?」
「あ、勝手に出てくるなよ。まだ城の外なんだから、流されでもしたら大変だ」
「そうだな、どうせなら海の”もずく”となってにたい」
 そんなことを言ってふらふら泳いでいってしまいそうだったので、慌てて二人で引き止めます。
「彼をすぐに通せるかい?」
「ん〜、お猿さんじゃないなら一応、確認取った方が良いかも」
「なら、掛け合ってくるから、その間詰め所を借りられると助かるな」
「良いよ。わたしが見とくね」
 そして亀と呼ばれた女の子は、行ってしまいました。
「で〜、きみはこっちだよ」
 そしてこの場に残った門番の女の子が、男の手を引きます。
「私はいつになったらねるのかね?」
「宴の後にちゃんにねるって。大丈夫。さ、いこ?」
 門番の詰め所は畳部屋でした。
 入り口のドアには”くらげ”と書かれていたので、それが名前でしょうか。
「しばらくここで待ってようね。わたしも一緒にいたげる」
「待つくらいなら今すぐにたい」
 そう言って胡坐をかく男の隣に、くらげも座りました。
「そもそも何でにたいの?」
「世の中に快感を得られないからだ。楽しいことが何もない」
「陸の上は近代化が進んでるって聞いたけど、娯楽は?」
「満たされない。全て、胸の底が気持ち悪くなるだけだ」
「かわいそうな人…」
 それからも長々話を聞いている内に、くらげは男に同情心を抱き始めました。
 鬱は人に感染ると言いますし、その上この子自身も感情移入しやすい性格なのかもしれません。

298 :
「よく考えたら、わたしもこんな所で門番なんて、何やってんだろ? 何の為に生きて、漂うんだろ」
 くらげもいつの間にか一緒になって悩みだしていました。
「君もぬかね?」
「――って、ダメダメ! 乙姫様を助けるんだから!」
「ん? 病気なのか? ここに住む主は」
「うん…で、昔からの言い伝えで、お猿さんの生き肝を食べさせたら治るかもって。だから亀ちゃんが探してたんだ」
 それはつまり、男は生贄になる、ということです。
「内臓を齧られるのか。あまり苦痛なに方はしたくないが」
「最期くらいは自分に選ばせてほしいとか、思うもの?」
「いや、に注文をつけるというのも人の業だ」
「ほえ〜」
「君もくらげなら、触手と毒針くらいあるだろう?」
「あるよ〜」
 くらげはそう言うと、ドレッドヘアーをちょいと触ってみせました。
「いっそのこと君が私を捕食してくれたまえ。その方が早い」
「わたしが食べたら意味ないよ。それにこの姿じゃ、別の意味みたいだし」
 少し頬のあたりが赤く染まります。
「にたい」
「興味を持ってもらえなかった…」
「君は私に何を望んでいるのかね?」
「単刀直入に言うとわたし、キミがかわいそうなので、慰めてあげたいかなって」
 しかし男は渋い表情を浮かべただけでした。
「これからぬ人間を慰めるなど無意味で残酷な仕打ちだ」
「……誰だって少しくらい、救われたいはずなのに」
 言葉では平行線のようです。
 くらげは両手を広げると、男の顔に触れました。
 少し体を浮かせながら、それを自分の胸元に、優しく寄せます。
「今だけは、にたい、なんて言わないでね?」
「にたい」
「う〜、意地っ張り! んじゃえ、胸の中で!」
 そして、呼吸ができなくなるくらい、思いきり押しつけました。
「……」
「……」
 無言で抵抗もないまま、押さえている男の体から、がくんと力が抜けました。
「え、ちょっと?」
「……」
「わ、わ〜っ!」
「……げふっ!」
 男が息を吹き返すと、くらげは安堵の溜息を吐きました。
「良かった…しちゃったかと思った」
「…はぁ…何故、呼吸を止めたままに、しておいてくれなかったのかね…」
「乙姫様に食べてもらうまで生きていてもらわなきゃ困るの!」
「君は一体何がしたいのだ」
 迷惑そうな表情のまま起き上がろうとしますが、力が上手く入りません。
「…嗚呼、にたい」
「それはもういいって。ほら、膝枕してあげるから」
 男はまた何か言いたそうにします。
 しかし、視線を背けて黙ってしまいました。
「はい、膝枕。……キミって変な人だね」
「世の中は変人共ばかりだ。私の何の助けにもならんよ」
「…うん。助けようなんて、思わない。ただ、わたしはそんなキミが、気になるだけ」
 逆さの顔が笑いかけると、男にはそれがおかしな光景に映ってしまいます。
 しかし笑い返すのも何だかバカな気がして、代わりに目をつぶるのでした。

299 :
 くらげは、じっと男を見つめていました。
 男は目をつぶったまま、それは少し穏やかな表情です。
 多分、今なら何をしても抵抗をしないだろうと、思ったのでしょうか。
 見つめる時間が長くなるほど、いとおしさが少しずつ込みあげて、興奮にも近い衝動に押されて――。
「…ちゅ」
 と、上からキスをしました。
「……」
 男は何も言いません。
「……」
 くらげも何も言いません。
 ただ、感覚が研ぎ澄まされて、相手の息遣いがはっきり聞こえる気がしました。
 一度こうすれば収まると思っていた胸は更に高鳴って、くらげの熱を冷まさせません。
「…はむ」
 もう一度、キス。
「ん…」
 男の反応が欲しくて、誘うように。
「?」
 その手が、くらげの膝を軽く叩きました。
 なので唇を離すと、男は薄く目を開きます。
「…私は構わんが、君はこんなことをして、あとで後悔はしないのかね?」
 逆さのまま、二人の視線は逸れることなく、重なり合っていました。
「あ〜、割と繊細なんだ?」
 くらげは少し強がって、けれども心配されたことが変に嬉しかったのか、また笑いました。
「人は存在するそれだけで勝手に他人を傷つけられる。全く因果な生物だ」
「…良いよ」
「良い?」
「この人になら、傷つけられたいって、思うことはきっと、あるよ」
 男の目の色が、少し困惑をたたえました。
「自傷願望かね」
「似てるかも。…でも、何かを求めて、ねたら良いな。手に入らなくて絶望しても、最期の、瞬間まで」
 そして今度は、驚いたように瞳孔が広がりました。
 何か、曇っていた目の色が透き通ったかのような――くらげにはそう見えました。
「…君ほど訳の分からない人間とは、会ったことがなかったな」
 男はまた、目を閉じました。
「海の底まで来て、にたいよ全く」
 膝枕が外れました。
 男は、体をまとう水気が、正面で小さく動いた気がしました。
 それもそのはずです。くらげが体を、前方に回り込ませたのですから。
 そして今度は、ちゃんとした向きから、体を覆い被せて、キス。
「…」
 くらげは、自分の体がこの人を求めているんだな、と感じました。
 人間の姿をしていても人間ではないのに、おかしな心地です。
「…ディープキス、したいかな」
 男が再び薄目を開けると、求めるような表情をしたくらげの顔が、間近にありました。
「どれ、起こしてくれるかね」
「うん」
 くらげが健気に上半身を支え起こすと、男の腕があまりにも自然に、腰へと回りました。
「あっ、…!」
 そして、抱き寄せてキスされたことに、くらげは不覚にも驚いてしまっていました。

300 :
 唇が唇と共にある時間が、何秒、いや何十秒と続いたでしょうか。
 くらげが少し服を握る力を強めると、男は口を開け、舌を入り込ませてきました。
 初めてのそれはいろんな味がして、くらげの五感を鈍らせます。
 同時に本能が、無意識の内に自らの触手を動かして、男の首元に潜り込みます。
 ちくん。
 鎖骨の下辺りに、刺されたような痛み。
 それでも男は動じずに、恍惚の水音を奏で続けました。
「……ふ、あぁ」
 海の中にも関わらず、とろとろの唾液の糸が、二人がようやく離した口と口を、まだ名残惜しむように架けます。
「私を、刺してくれたのか」
「…ち、違うの。これはえと、わたし…」
 しかし男が口元を緩めてみせたので、くらげはその先を言えずに、ただ見惚れてしまいました。
「君の毒がどの程度のものかは知らないが、サイズを考えればかなり強いはずだ」
「っ!」
 くらげは強引に、男の洋服の襟元を剥がしていました。
 そして海中を僅かに染める血の傷口に、吸いつきました。
 誤って出してしまった毒を、何としても抜かないといけません。
「君は…」
 男はくらげの肩に手を置いて、その、見方によっては毒々しい、触手髪を見下ろします。
 くらげは、何故か涙が出てきました。
 何故なのかは分かりませんが、目をつぶってただ必に、毒を抜き続けます。
「…! …!」
 涙は丸い粒になって、浮かんでいきます。
 くらげが吐き出した、赤い滲みも一緒になって、辺りに散ります。
「もう、いい」
 頭を撫でるようにしながら、男が言いました。
 くらげが顔を、見上げてきます。
「でも…」
「大丈夫だ」
 そう言って、男はくらげを抱き寄せました。
 肩から胸にかけて、素肌に接した感触は、すべすべです。
「一体、どうしたというのかね?」
「ごめん、ちょっと…自分が、何か情けなくなっちゃった」
 男の腕に包まれて、しがみつくようにしているくらげ。
「そう、か」
「…もうこんなことしない。だから――」
「だから、何だね?」
「……わたしに、わたしにも、傷…つけて」
 男の手が、くらげの双丘を蹂躙します。
 自分はどうでも良い――ただ、相手が気持ち良くなるように、なるべく努めて。
 程よい力加減が、柔らかなそれをさらに解すようです。
 突起の部分を指で捏ね回していると、それは濡れた布越しに硬く主張し始め、される方の快感を止まらなくします。
「じょうず、だね…っ」
 今度は腰を屈めて、一枚隔てた上から、舌でなぞりました。
 その形をくっきり浮き出させるまで貼りつけると、そこに優しく吸いつくのです。
 相手の声と体の反応を見ながら、徐々に強くしていって、手は横に添えて。
「きたままなの、に…んっ」
 直接触ってほしいもどかしさ、でも男はなかなか剥がそうとはしてきません。

301 :
 舌や手で、胸や首元を丁寧に愛撫しつつ、今度は片手を下げ、腰や布越しの太ももを、じっくり撫でます。
 焦らしながら往復されると、くらげの体はむずむずとして、嫌でも淫らに堕ちてしまいそうです。
 早く、中に入ってきてほしいのに、まだ来てくれません。
「…っ!」
 指先が、スカートを食い込ませるように股座のところに。
「あ、うえからっ」
 それが秘部に到達した時の刺激は、痺れるほどのものでした。
 更に手が深く、大事な場所を探ってきます。
「だめ…ごしごし、しないでっ!」
 指で弄ぶように、孔をこすります。
 外の一番敏感な場所もすぐに見つけられて、そのまま――。
「ん、くっ…!」
 服を着たままで、体の自由が興奮と快感によって、一瞬奪われた瞬間でした。
 意識が緩み余韻が尾を引き、下半身がなおも欲求不満を訴えて。
「始めてから、声が高くなったようだ」
「なんで、いじわる…はう…」
「そんなに早く、本番がしたいかね?」
「なっ…! ち、違うもん…」
「ふむ、ならばもっと焦らそう」
 そう言われると、くらげは慌てて首を横に振ります。
「はっきり言いたまえ?」
「うぅ……き、キミの、ほしい…はやく」
 赤い顔で恥らうように視線を逸らして、もうすっかり虜のようです。
 男がくらげのワンピースを上から脱がしていくと、女性らしい悩ましい裸体が目に入ります。
 形の良い胸、締まった腰、そして大事な部分は何も生えてはいなくて、幼く見えました。
「あまり、みないで」
 そう頼むと、男は目を閉じます。
 今度はくらげが男の服を脱がす番です。
 さっき毒を吸い出す時に上着をはだけましたが、次は全部。
 くらげは、ズボンの止め具を外す自分の手が、興奮で震えているのが分かりました。
 男は手の誘導に従って、最後の下着一枚まで、脱ぎ去ります。
「目を開けて良いかね?」
 尋ねられたので、くらげは返事より先に、男に抱き着きました。
「良いよ」
 裸と裸が接している感触に、高揚感を隠せません。
 
「こうしているのも、良いな」
 裸で抱き合っていると、ただ昂ぶるだけでなく、清々しくも感じます。
「でも、キミのが、まだみたい」
 くらげはどきどきしながら体を少しずらして、男のものを片手で包みました。
 竿を握り、上下に。もっと大きく。
 指も使いながら刺激を加えていくと、徐々に硬くできあがっていきます。
 手を動かしている最中、男が頬から顎を、愛でるように撫でてきました。
 その指を、食むようにして口に誘い込み、舐るくらげ。
 それすらもどかしくて、顔を近づけてきた男の唇を、ねだって奪います。
「はむ…ふぅん」
 自分の体には触れられていないのに、くらげは下半身が疼いてたまりません。

302 :
 指に粘つく感触が出てきた頃合で、くらげは手を止めます。
 畳に腰を下ろして、恥ずかしいけれど一刻も早く入れてほしくて、股を開きます。
 入口を、指でいやらしく広げてみせ、男に催促します。
「おねがい」
 男は中腰に体を寄せ、手で竿の位置を固定しながら、先端をそこにこすりつけました。
 お互いに充分なほど、濡れきっていました。
「うっ!」
 くらげの中の女性が待ちわびていたものが、中に入ってきました。
 肉を押し広げるようにして、硬いものが入るのですから、当然少しは痛みます。
 それでも自分が、初めてを少しずつ失っていく、男のものにされていく感覚は、かけがえのないものでした。
 耐えて、噛みしめるようにそれが、奥まで到達するのを待って――。
「…っ」
 入りきったのでしょうか。
 男の、瞳は真剣ですが、落ち着いた表情が心強く感じます。
 それから、男の腰が動き始めます。
 出たり入ったり、自分の体がそれを締めつけて、欲しいと主張しています。
「は…はっ…んっ」
 初めてを奪われるのは、消えない傷をつけられること、と言えるかもしれません。
 ただ、それを望んだのはくらげ自身であり、本望でした。
 なおも深く傷つけるように、腰使いは激しさを増していきますが、それも、
「もっと…あ、あぁっ」
 と、心と体も喜んで受け入れようとしていました。
 四つん這いにして後ろから、背面から抱き締めるようにしながら、横になって重なりながら、そして、
「んっ…んっ…はっ」
 騎乗の格好で、自分で腰を動かしたりも、羞恥を捨てきれないながらも、出来てしまいました。
 初めての、不慣れな内からそこまでしたいくらいに、強く求めていました。
「きみ…いいっ、…すきっ…!」
 そう、ほんの僅かな内にいつの間にか、好きでたまらなくなってしまっていたのです。
 二人は向かい合って抱き合いながら、最大の高まりを迎えようとしていました。
 結合している部分だけでなく、触れ合う全身がじんじんとして、このまま離れたくありません。
 とどめにもう一度、舌がとろけるくらいのキスをして、回した腕を強めます。
「……くっ!」
 男が一際強い声を漏らしたと思うと、くらげのお腹の奥に、とてもたくさんの何かが流し込まれました。
「はうぅっ!!」
 それと同時に、くらげはもう一度体の自由を奪われ、一度に二つの幸せの心地を覚えました。
 余韻――そして抱き合ったまま、二人はしばらく動けません。
「…っ、…だい、すき…」
 情熱的な性交のあとの、めいっぱいの優しい気持ちを込めて、くらげはその言葉を口にしました。
 それは溢れる好意の表明、と言えるでしょう。
 そんなくらげの、感情余って切ないくらいの表情を黙って見つめていた男は、緊張を切らしたのか僅かな笑みを見せました。
 そして、二人はまたゆっくりと目を閉じながら、甘い、甘いキスに浸るのでした。

 ずいぶん長いこと待たされたものですが、もうそろそろ、亀が戻ってくる頃でしょう。
 感動したまま放心状態になっているくらげを背に、男は服を着直します。
「さて……私は、ここを逃げ出すつもりだ」
「…えっ?」
 くらげにとっては予想もしていなかった台詞だったのでしょうか。
「この状況なら、乱暴されたと言えば君が責められる必要もないだろう」
「な、何で!? ダメだよっ。乙姫様の為に、来てもらったんだから」
「これ以上、知らずの内に何かを傷つけることになるのは、鬱陶しいのだ。だから私は、海を漂う」
 男が背を向けると、その手首を慌ててくらげが捕まえます。
「行っちゃダメ」
「自分の意思で、にたいのだよ」
 振り返り見つめてきた男の、憂いを含んだ瞳の奥には、くらげに対する男なりの思いがありました。
 この僅かな時間でも心を通わせた相手に確定的なを、目の前で見せたくはないのです。
 消息不明で生きているかんでいるか分からない、曖昧な存在の方がきっと良いと。
「放してくれないかね」

303 :
 くらげにしても、男をここに引き止めたとしても、きっと、乙姫様に食べられてしまうでしょう。
 それで主が助かるのなら、主従の身としては喜ぶべきことです。
 けれど、一度好きだと確信に近い思いを抱いてしまった相手に、大人しく食われろと引き止められるでしょうか?
 この葛藤は、最初から予想できたことでした。
「行か、ないで」
 くらげの声は、泣き出しそうなほど震えていました。
 主の為に――いいえ、自分の為に。自分が何とかするから、一緒にいてと。
 例えば万が一、食べられずに済むことになれば……。
「…なに、またいつか、会える」
「だって、にたいって、言って」
「何かを求めてにたい、というのは実に良い言葉だ。それがある限り、思いは決してなないだろう」
 男はくらげの手をそっと離させると、代わりに軽く抱き締めました。
「ついてこなくて良い。ここで私を助けようとする必要もない」
「ぐす…」
「ただ、永遠の別れではないと、信じたまえ」
「やだぁ…やだよぉ」
 遂に号泣してしまうくらげから、男は黙って体を離します。
「行かないで、よぉ…」
 くらげは大事なことが口から出てこず、子どもみたいに駄々をこねるしかできません。
 そんな姿を見ても、男は目をつぶり、名残を残さないように背を向けます。
 ドアを開く音がしました。
「待って! …」
 ドアは、心変わりをすることはなく、外から閉められました。
「……ぐすん」
 しん、と静まり返る室内。
「くっ……う…うあああぁーーーーー」

 こうして男に”骨抜き”にされたくらげは、のちに門番を辞め、男を追ってあてもない旅に出たんだと。
 それが、くらげが海を漂う理由なんだそうな。

 ……そんな悲しい結末は嫌なので、続きがあります。
「くらげー、中にいるのか?」
 程ないタイミングで、亀が戻ってきました。
「! これは、一体!?」
 白濁が部屋に充満している、と言いましょうか。
 そこに男の姿はなく、普段は大人しく良い友達であるくらげが、裸で大泣きしているのです。
 亀は狼狽し、そして説明を受けるよりも先に、憤怒に駆られました。
 その現場を見て何が起きたかを推測するなら、普通はそうなるでしょう。
「許さない…!」
 そう言うと、くらげを残して飛び出していきました。
 男は出て行って間もなかったせいか、すぐに亀の潜水艦に見つかりました。
「何か用かね?」
「……!!」
 降りてきてすぐに、亀は渾身の平手を打ち込みました。
 あまりの痛みに意識が飛んでいる間に、乱暴に潜水艦に押し込まれて、結局来た道を逆戻り。
「世の中は絶望的だな」
「黙れ腐れ外道」
 逃げ出しただけで大層な憤りですが、男にはその理由も何となく分かっていました。
「…にたい」

304 :
 くらげの部屋のドアが開いたのはまもなくのことです。
「くらげ、捕まえてきたよ」
「…かめ、ちゃん?」
 そうして部屋に放り込まれたのは、当然さっきまでここにいた、その人です。
「煮るなり焼くなり好きにしてやんな」
「…くすん」
 思わぬ、早すぎる再会が嘘みたいに思えて、けれども視線の先には――。
 くらげは亀に、うん、と言って立ち上がると、不機嫌そうな、もとい少しだけばつの悪そうな男の元に、近づきます。
「……」
「……」
 その姿を見つめて、両手が、前に出て。
「…っ!!」
 言いたいこともありましたが、まずはとにかく抱き締めたくて、ぎゅっと。
「よかった……うわ〜ん」
「えと…一体何がどうなっているんだい?」
 予想外の光景に、亀が目を白黒させながら、聞きました。
「ひっく…ひぐっ…」
 しかし、嬉し泣きの止まらないくらげが落ち着くのはしばらくかかりそうです。
 男もとりあえずくらげを抱き止めながら、一つ溜息を吐きました。
「先に聞いておくが、私は内臓を食われるのかね?」
「…近代の人間の不健康で汚れた生き肝なんて、食べさせられないとさ。洗って木にでも干してりゃ別だけどね」
「変わった冗談だ」
「…えっ、…じゃあっ」
 くらげが泣きじゃくりながら、言います。
「…もうぅ、どこにもっ、…いかないでぇ、いい…よねっ…?」
「私はここに残るつもりはないのだが」
 困ったことになったと思っていると、亀が追い討ちをかけます。
「私はまだおまえを許していないぞ。事情は飲み込めないけど、くらげを泣かせたんだ」
「待て私は」
「責任を取らずに逃げたら、承知しない」

 そんなこんなで男は龍宮城の門番くらげと籍を入れて、一緒に住まうことになりましたとさ。
 ええ、とても幸せに暮らしているようですよ?
 ……え? くらげが海を漂う理由?
 そんな二人を羨んだ、甘えんぼうのくらげたちが、自分たちもと海で泳ぐ人間を探しているんじゃないですか?

「あなた〜」
「にたい」
「はいはい。ね、新婚旅行は、パラオに行こう?」
「私に構わないでくれ。嗚呼、私のに場所はどこにある」
「聞いてる? わたしの遠い親戚の子たちがいっぱいいるんだ。くらげの楽園だよ」
「そうか、ならば集団に刺されてぬか」
「毒は持ってないよ。わたしと違って」
「……にたい」
「えへへ〜、んじゃダメ。ずっと一緒なんだからっ」

おしまい

305 :
GJ
納得しちゃったよ!

306 :
男もくらげも可愛いな
こういうの好きだ、GJ

307 :
星と小松が黄泉帰ったのかとオモタ。
b GJです。

308 :
GJ、ちょっと海潜ってくるわ!

309 :
一つ出来たので投下

310 :
学校の授業の一環で、職業体験をすることになり、俺は仲のいい3人と一緒に、幼稚園の先生を体験することになった。
そのメンバーは、
「うわー、お絵かき上手だね」
少しおっとりとして、大人しい女の子たちから人気の南由紀。
「そりゃー!まてまてー!」
元気いっぱいで、活発な男の子と一緒に遊んでいる北原京子。
「え〜と…これはどういう設定なのかな?」
おだやかゆえに、おませな女の子とのおままごとでたじたじになっている西崎優斗。
「よし、みんなあと少しだよ」
そして俺、伊東浩介は、大人しい男の子たちと協力して、積み木でお城を作っていた。
由紀、京子、優斗、俺のメンバーで、今幼稚園の先生をしている。ところでなんでこのメンバーが仲良しなのかというと、
実は由紀と俺、そして京子と優斗が、実は学校のみんなに内緒で付き合っているのだが、それがある時お互いにばれて、
それ以来、互いに内緒にしようとしているうちに、なんか仲良くなっていった。
「は〜い、そろそろお昼寝の時間ですよ〜」
と、幼稚園の先生が遊んでいるみんなに伝えだした。
「使ったものをちゃんとお片付けしてね〜。あとお外で遊んだ子は手と一緒に足も洗ってね〜」
すると園児のみんなは、
「もっとおにいちゃんたちとあそびたい」
なんて言ってくれた。
だけども、ちゃんとお片付けをしなくては。
片付けたり泥を落とした後は、布団を敷いたり着替えさせたり、中には着替えたくないとかいう子もいて大変だった。
そしてようやくみんな眠ってくれた。ここでやっと休憩…とはならない。みんなが寝ている間に、保護者に今日子供が
どのようにしていたか伝える、連絡帳を書かなくてはいけないのだ。
 浩「幼稚園の先生って大変だなぁ」
 京「だね、あたしもう走り回ってくたくただよ」
 優「まぁ先生たちがいつも、あんなに一緒になって走り回るとか少ないだろうから、みんなうれしかったんじゃないかな」
 由「京ちゃんすごいね〜。私だったらもう倒れてるよ」
 優「そりゃ陸上部で鍛えてるからね、京は」
 京「まぁね!」
 浩「そういや、優斗の方も大変だったんじゃないか?ままごと」
 優「あぁ、そうだね…」
 由「え、どんなおままごとだったの?」
 優「いやぁ正直、最後までよくわからなかったんだ」
 浩「そうだったのか?」
 優「ただ内容が修羅場だったというのだけは感じ取れたけどね…」
 京「そうなの?最近の子ってそういうもんなのかね」
 浩「さてと、午前中のことを話すのはこれくらいにして、みんなの連絡帳を書こうか」
そうしてそれぞれが一緒に遊んだ子の連絡帳に、今日の様子を記していった。

311 :
 由「ふぅ、私終わった〜」
 浩「え、早いな」
お昼寝の時間は1時間ほどだが、書き始めてまだ30分も経っていない。
 京「ホントだ。しかも字きれい」
 由「えへへ…ふぁ〜…ん…」
 優「ま、僕らももうすぐ終わりだけどね」
 浩「そうだな」
 京「え、うそ!?あたしまだ半分なんだけど」
 優「大丈夫だよ。僕も京と遊んでた子たちの名前、大体わかるから手伝うよ」
 京「ホント?よかった。でも、あたしもできる限り自分で書くから」
  トスッ
 浩「ん?」
 由「…スゥ…」
 優「あれ?南さん寝ちゃった?」
由紀は俺の方にもたれかかって寝息を立てていた。
 浩「みたいだな。まぁ早く仕事終えたんだし、このまま寝かせてやるか」
 京「早く終わったご褒美か」
優斗と北原は、俺らのことをほほえましいなといった顔で見ていた。
 浩「なんだよ」
 京「べつに、はぁ〜あたしもご褒美欲しいよ」
 優「そう?じゃ」
  ポフッ ナデナデ…
 京「ふぇ!?え、ち、ちょっと!?」
 優「あんなに走って疲れたでしょ。よく頑張りました」
 京「ゆ、優斗!い、いいって!」
 優・浩「「シーーッ」」
 由「…ゥン…」
 京「あ、ごめん…」
 優「さ、早く仕事片付けよう」
 京「うん…あ、あのさ、優斗」
 優「何?」
 京「その…撫でられてると集中できないから…」
 優「あぁ、わかった。じゃ、後でね」
 京「あ、あとって!」
 優「いらない?」
 京「ぐっ…いるけど…」
 浩「ふ〜ん」
 京「な、なによ」
俺は先ほど北原にやられたことを、そっくりそのまま北原にやり返した。
 浩「べつに」
 京「…もう」
連絡帳は、みんなが起きる10分前に書き終わり、一息だけついてみんなを起こしに行った。
着替えさせる作業はやはり難しい。

312 :
「は〜い、じゃみんな、お散歩にいきましょうね〜」
しばらくして、幼稚園の先生がそうみんなに伝えた。今度はお散歩の準備だ。帽子を被らせ、靴を履かせる。これまた
大変な作業だった。
「それじゃみんな、手をつないでね〜」
準備を終えると、先生はそう言った。するとみんな男の子と女の子で2人1組になって手をつなぎ始めた。その様子を
見てみると、なかにはモテモテの子もいるらしく、女の子2〜3人から迫られる男の子や、男の子3〜4人から申し込まれて
いる女の子がいる。そこからケンカになるかとも思ったが、順番を決めるなどをして、おだやかに事は済んでいた。
「みんな〜ちゃんと手をつないだ〜?」
先生のその問いかけに、みんなは元気よく答えた。だがその時、1人の男の子がこう言い出した。
「せんせ〜、おにいちゃんたちが、てをつないでません」
 浩「へ?」
 京「あたしたち?」
 優「えっと…それは…」
男の子の発言をきっかけに、他の子たちも、
「てをつながないとダメなんだよ」
とか言い出し始めてしまった。これには先生も少し困っているようだ。
「え、えっとねみんな、お兄ちゃんたちはいいのよ」
先生がそう言うと今度はみんな
「え〜なんで?」
と言い始めてしまった。
「そ、それは〜…」
どうやら先生も困っているようだ。
 浩(これじゃ散歩に行けないぞ。どうしたら…)
と俺が考えていると
 由「じゃあ手つないでこ、こうくん!」
  ギュ
 浩「え、由紀!?」
 由「だって別に問題ないでしょ」
 京「ちょ、ふたりとも」
 浩「いや、なんというか」
 由「なんで?私はこうくんと、こうやって手つないでお散歩したいもん」
そこから俺はまた色々と言いたかったが、みんながまた騒ぐのではと考え
 浩「…わかったよ」
俺は妥協した。まぁこれくらいで収拾がつくならいいだろうと思った。だが問題はまだ終わっていなかった。

313 :
 由「ほら京子ちゃんたちも!」
 京「え!?」
 浩(しまった!ここにはもう一組カップルがいたんだった!)
 京「い、いやいや!あ、あたしたちはそんな!」
 優「…」
 浩(あれ?北原は慌てているけど、優斗のやつ何か考えてるみたいだけど)
 京「そんな、はずかしいじゃない!」
「なんで〜?」
またしても疑問の声。しかも今度は子供たちに交じって由紀までそう言っている。
 京「なんでって、ねぇ〜優斗」
 優「手つなぐごうか、京」
 京「そうだよね。つなごうつなご……へ?」
 浩(え、マジですか)
 京「ふぇえ!?」
 優「僕たちがそうすれば事態は片付くでしょ」
 京「い、いやそうだけど!」
 優「はい」
そういって優斗は北原に手を差し出した。
 京「な…」
その時北原はみんなの方に目をやった。みんな北原のことを見ていた。
 京「わ、わかったわよ…」
北原は優斗の手をそっと握った。
 京「//////」
「おねえちゃん、かおあかいよ?」
 京「へ!?き、今日は日差しが強いからかな〜」
 浩「はぁ〜」(北原も大変だな)
その時、1人の女の子が俺に向かってこう言ってきた。
「ねぇ、そのつなぎかたなに?」
 浩「ん?」
先ほどまで北原たちの事ばかり気になっていたため気付かなかったが、ふと手を見てみると
 浩「ちょ、由紀!お前なんつーつなぎ方してんだよ!」
 由「?」
そのつなぎ方は指の間に指を絡ませる、簡単に言うと恋人つなぎだった。
 浩「こういうつなぎ方じゃなくて、普通でいいの!」
 由「えぇ?いつもつなぐ時こうしてるのに」
 浩「みんなが真似したら色々とまずそうだから!今日は普通!」
 由「じゃあ、これは2人の時だけ?」
 浩「そう、だから早くやめてつなぎ直す!」
 由「は〜い」
こうして、やっと騒動は収まり、みんなでお散歩に出かけました。
が、途中で放置自転車撤去の職業体験しているグループと遭遇してしまい、学校に戻った後問い詰められ、あっけなく
俺たちのことは、学校のみんなにばれてしまった。

おしまい

314 :
改行多かったな 
ほかにもかきたいなぁ

315 :
一番槍GJ!
幼い子に囃し立てられるというのもより可愛い。
……なんだけど、台詞の前に名前を書くの(台本形式)は
叩かれやすいからやめたほうがいいかと。

316 :
>>315
ご指摘ありがとうございます

317 :
つまり4人の会話でも、文脈・口調で誰の発言か把握できるようにするということだ

318 :

 桜が散った後、本格的な夏になるまでは、間近で人の体温を感じていてもそう苦には
ならない。
 ならないはずだが、それがいつまでも続くとさすがに熱くて額に汗がにじむ。
「もう、いいかな」
 少年はすこし後悔していた。よりにもよって陽のあたる場所でこの状況なのである。
室内とはいえ窓から差し込んでいる日光は容赦なく、こんな時に限ってさんさんと輝い
ていた。
 休めているはずの手も光にさらされ、部分的に日焼けしそう。
「……もっと」
 お願いは通じず、小さな声でさらに要求される。少年は自分の妹ながら彼女の扱いに
困っていた。
 二つ下の妹は年齢と共に距離を置いてきたつもりだった。だが、最近は逆行している
のかと思うほどで、つい昨日は同じ布団に潜って一夜を明かした。今日は、とつぜん撫
でろと言い出したのだ。
 相手は思春期もいいところなので体に触れるのはどうかと、そう考えていた少年も彼
女があまりに積極的なので、どこか隅にやってしまった。犬か猫か、小さな動物みたい
に懐かれては逡巡がどうの、という場合ではなくなってしまう。
「はふっ」
 さて、黒い髪を生やした頭を撫でてあげると、それはそれは緩んだ表情を見せてくれ
る妹。だが、その程度が半端ではない。
 足も痛かった。この姿勢になってから何十分、いや何時間と経っているはずだ。額は
もちろん掌にも汗は滲んでいるし、そんな状態で触られていい気はしない筈なのに、彼
女は動じない。
 むしろ撫でる動作を中断する方が機嫌を損ねるようで、
「だめ。まだ」
 やはり続けるように言われる。指示ともつかない強制力に、少年は従うしかなかった。
 一日にして手に馴染んだ、つやのある髪。お互い向きあっている状態なので、ときど
き後頭部にも腕を伸ばす。
「っん……」
 日光を受けてきらめく黒髪を梳くと、どことなく涼しい感じがした。指の間をするり
と抜け、全く貼り付かずに流れる。
 少女が息を漏らすと共に、密かに繋いでいる手が強く握られた。
「……ううっ」
 嬉しさでいっぱいな“ほわっ”とした表情を向けられても、少年は動かし続けている側
の手から痛みが引くことはなかった。速度は格段に落ち、のんびりした往復とは裏腹に
必の思いだ。
 しかし、それを顔に出さないようにして、腕の疲労が大きくなる。
「手が痛い……」
 小声で漏らしたにも関わらず妹の耳には入ったようで、途端に視線が鋭くなった。と
はいえ頬はうっすら赤く、直前までの『いい気分』が残っていて迫力はない。

319 :

「じゃあ、もう少し」
 かなりの間があった。
 それでも、この行為に終わりが見えてきた少年は痛みをこらえて動作を続けた。
 着ていたシャツの背中側は日光を受けて熱く、腹の方は二人分の体温を汗染みで表現
していた。
「ん、んー」
 ついに往復もやめた。同じ方向に撫でつけるようになるが、それでも妹には効果があ
るようで、少年はホッとする。勢いが、力加減が、とかは特に言われなかった。
「……ん。もういい」
 どの程度で以って『もう少し』だったかは不明だ。手を動かす側には重ねて何十分、
何時間かという時を過ごして、ふと少女はそう漏らし、ゆっくりと距離を取った。
 肩まである髪をかき上げ元通りの形に直すと、赤くなった顔が正面に現れる。
「もう、いいんでしょ?」
 頷きが返ってきた。
 それから一秒、二秒……妹はじっと視線をくれて、用事が済んだ割にはその場を離れ
ていかない。
「……ああ」
 ここに来て、兄の立場で理解する。
 少年は左の手を眺めた。先程まで少女と繋いでいた方だ。
「……っ」
 もういいと言ったくせに、物欲しげな視線。
 言葉なんていらない。手招きをしてあげると少女は応じて、フローリングを膝で移動
してきた。
 まもなく彼女は右側から体を寄せてきて、疲労した腕の中に収まる。先程より顔の位
置が近くなり、さすがに少年は心拍数が上がってきた。
「は……」
 今度は左手で撫でてあげる。少女と握り合っていただけなので動かす分には支障なく、
最初の頃と変わらないペースで行動できた。せっかく整えたのに再びくしゃくしゃにな
ってしまうが、とくべつ気にする様子はないようだった。
「んっ」
 翌日は両手が言う事を聞かなくなるだろうが、それは一瞬思ったくらいで構わず、少
年は胸に顔を擦りつけて懐く妹の頭を撫でまわした。

しかし一向に撫でしか思いつかないのはなんでなんだ

320 :
撫では最も簡易的な愛情表現の一つだと思う
妹のふんわり感が伝わってくるようだ
GJ

321 :
妹かわいいよ妹

322 :
保管子「ねぇ・・・どうして更新しにに来てくれないの?わたしのこと嫌いになっちゃったの?
もうずっと会ってないからなでなでもぎゅーもしてないんだよ
わたしが悪かったなら謝るからぁ、ぐすん
あなたがきてくれないとわたし、わたし、うわぁぁぁーん!」

323 :
べ、別にあんたのために保管してあげたんじゃないんだからね!////

324 :
閑古鳥が鳴いている

325 :
>>323
冗談かと思い確認したら更新されてた。
ありがとう、本当にありがとう

326 :
この前某ドラマ見てたら
アイドルやってて彼女の存在を隠したい男と
彼の仕事を理解しつつも本心では人前で甘えていたい彼女ってのが
頭をよぎった……誰か書いてくれないかな?

327 :
いくら考えても彼氏が関西弁になってしまう

328 :
なんでやねんって関西人はあまり言わないんだぜ知ってたか?

329 :
なんでやねん

330 :
昔海外に修学旅行に行った時、現地の学生と交流があって
隣り合った女の子と左右に頬を合わせたな。ビズとかいうらし
挨拶+スキンシップのつもりで甘えんぼうがさりげなくしてきたら、嬉しいな

331 :
頬っぺが摩擦でマサチューセッツ

332 :
月間少年カンカン、連載作品
魔糖陣グルグル
鋼の練乳術師
スパイラルアマイヴ
流されて甘乱糖
ドラグンクエスト幻のライチ
刻のライチ
砂糖見八犬伝
GOGO!ぷりん帝国
新撰組異聞PEACh MAKER(ピーチメーカー)
私の救世主ま(めし甘)
糖京アンダーグラウンド
PON!とアマイラ
コードエイジアーマイデス
甘心王子
CHOKOREーTOビースト!!
マンガ家さんとアマエンボさんと
マロン倶楽部
書いてて思った…なんだこれ?

333 :
>>332
元ネタが微妙に古くてワロタ

334 :
「私は秘密結社シュッガーの天才科学者アマガミ博士
 貴様を甘えん坊怪人に改造してやろう」
「うわーやめろーシュッガー、ぶっ飛ばすぞー」
くだらない電波が降ってきた

335 :
甘えん坊将軍

336 :
甘えん坊が怒ると台風が起きる

337 :
でもって甘えったい低気圧に変化するんだ

338 :
「くぅ……。すぅぅ……」
 黙って静かにしていれば、『落ち着いてミステリアスな、大人な雰囲気』なんて言え
るのかも知れない。
 もっとも、『寝ている顔は可愛いのにねえ』なんて、小さな子を持つ親じゃなし。
「……飯、出来たぞ。起きろ、この怠け者」
「……うぅん」
 一向に起きる気配、ナシ。
 机に突っ伏したまま小さな寝息を立てる少女の前で、少年は長い溜息をついた。
「姉ちゃん。起きないとごはん冷める」
「……ぐぅ」
「ぐぅ、って。起きてるだろおい」
「……ぐぅ……んふふっ」
 二三度脇腹をこづいてみれば、寝声もどこか嘘くさくなる。半分だけ笑いながらなお
も起こそうとする少年が、少女の肩を持ってゆさゆさと揺らす。さっきまで慈母の如き
温和な寝顔を見せていた少女も、いつしか堪えきれずに口元をひくひくとさせていた。
 そしてようやく、大仰に『いま起きた』、と言わんばかりの大きな背伸びをして、少
女がベッドから起き上がる。少年の顔を見上げては、頬をにへらと緩ませご挨拶。
「うぅ……うぅん……あれぇ、もう、お昼ぅ……?」
「聞いてただろ、そうだよ。ほら、チャーハン冷めるからさっさと降りてこい」
「えぇー、またなのお……? いい……しゅんくんがお姉ちゃんの分まで食べていいよ」
「おれが姉ちゃんの分まで食べても太るだけだろ。なに言ってんだよ、ほら、起きろ」
「まるまる太ったしゅんくんをお姉ちゃんがたべるので問題ないです……ぐぅ」
「ったくこの人は……。引きずってでも下ろすからなっ。そっちこそ太るぞ、この妖怪
喰っちゃ寝が」
 むにゃむにゃと口を動かしながらにやけ顔で四肢をだらんとぶら下げた姉を、少年が
脇を持ち上げ抱きかかえ、二階から居間へと運んでいく。
 これのどこが姉なのやら――そんな弟の独り言も、だらけきった本人には届かず。
「うぅー、おかーさーん、しゅんくんがセクハラ発言するぅ……太るとかいったぁ……」
「いないって。ほーらー、自分で動けっ。箸の上げ下げまでやってやらねーからな」
「むぅ、昔はお姉ちゃんがしゅんくんのパンツの上げ下げまでしてあげたのに」
「パンツの上げ下げされたいのかよ」
「……しゅんくんのえろ」
「最初に言ったのは姉ちゃんだろっ! もう……ほら、飯喰って着替えろよな」
 椅子に座った姿と言えば、寝顔に見せた落ち着きもミステリアスもどこへやら。
 長い髪に櫛も入れず、ぼさぼさの頭と眠そうな目ではむはむと炒飯をかき込んでゆく。
「うん、おいし。これならしゅんくんいつでもお婿さんにいけるよー」
「姉ちゃんは人の心配より自分の自立を考えた方がいいと思う」
「……しゅんくん、末永くよろしくねぇ」
「養わねえから! おれがお姉ちゃんの面倒ずっと見るわけですか!?」
「その……ふつつかな姉ですが、よ、よろしくおねがいしますっ」
 ほわほわとした緩んだ顔に少し頬を赤らめて、てれてれと笑う姉。
「……ぐうたらな人は貰ってあげません」
「えぇー。いいでしょしゅんくん。もう一緒に暮らして長いんだから」
「姉弟だから当たり前だろ! 同棲とか事実婚みたいに言うな」
 お姉ちゃんは大歓迎なのに、などと一人不満げに呟きながら、ぱくりと一口。
「そーいうことはパジャマくらい着替えてから言ってくれ」
「えー、これ部屋着としてもかわいいのに。かわいいお姉ちゃんは嫌いですか?」
「ずぼらなお姉ちゃんは嫌いです」
「もー、またしゅんくんがツンデレさんだよー。お姉ちゃん大好きっ子のくせにさー」
 けらけらと笑う姉には敵わないと、弟はがくりと首をうなだれる。
 鼻唄まじりに炒飯を堪能する姉と過ごす一日は、終始こんな調子だった。

339 :
 昔からだらしなかったけれど、歳をとるにつれ更にだらしなくなっていて。
「しゅーんくーん。タオル持ってきてー」
「はいはい今持って――行くから裸で風呂から上がるなよ! 少しは恥じらえ!」
「だってさー、遅いんだもんー」
 思わず赤面する弟を意にも介さず、姉はぽたぽたとお湯がしたたる茹だった裸体で、
堂々と居間に転がり込んでいた。
 弟は慌ててバスタオルで全身を覆い隠し、余りに目の毒な肌色から目を逸らす。
「うふふ、いまエロい目でお姉ちゃんのことみたでしょー♪」
「ばっ、誰が実の家族をっ! そっちこそ少しは隠せよ、この痴女姉ちゃんっ」
「……今日のおかずはお姉ちゃんなんだ。きゃーっ♪」
「ふざけてねえでさっさと着替えろよ! このバカ姉がーっ!」
 顔を真っ赤に怒る弟を、茶化すように笑う姉。
 二人きりになる度にこんな風に度を超えた冗談でからかわれてはたまらないと、溜息
の尽きない弟を知ってか知らずか、姉は一向に懲りてはいなくて。
「えへへ、おっぱい、触ってみたかったら触ってもいいよ?」
「もーいい加減にしろよ……。そういう生々しいの家族に見せんなよな……」
 胸元にぶるんとたわんだ双房を、重そうに両手で抱えながら見せつけてきたり、
「うう……はうっ! あ、そこ……いいっ、いいよっ、しゅんくん気持ちいいよぉっ♪」
「……それ以上変な声出したら、マッサージやめるからな」
「んー? しゅんくん、どうしちゃったのかな? もしかして……おっきしちゃった?」
「……このバカ姉ちゃんが」
 胸が重いとこじつけて湯上がりに火照る肌を晒して肩を揉ませたりと、思いっきり弟
を振り回している。
「ありがとー。あー、気持ちよかったぁ……」
「さっさと仕事済ませて、夜は自分で全部しろよ。いつまでも俺がいると思ったら――」
 食事の後の風呂の世話までさせられて、もう勘弁だと部屋を出ようとしていたのに。
「――なんだよ、姉ちゃん」
「……えと、あのねっ」
 ショートパンツにTシャツといったラフな部屋着に着替えた姉が、内股をもじもじと
絞りながら、物足りないといった顔で部屋を出ようとした弟の袖を掴んでいる。
 長年のつきあいで察している、とはいえ。
「……はぁ。やんなきゃ、だめ?」
「……だめ。やんなきゃ、がんばれないもん」
 すっかり弟依存症の姉に呆れつつも、渋々ながら付き合うのもまた日常で。
「ほら……こっち」
 ソファーにどすん、と身を沈めるように乱暴に腰掛けた弟を追うように、姉もぴょこ
ぴょこと期待に目を輝かせながら隣にぽすん、と腰掛ける。
 ごく自然に、当たり前だと言わんばかりに、腰掛けた弟の太ももの上に、姉の頭が乗
っかっていく。
「はふぅ……。うー、やっぱこれがなきゃダメダメだよねぇ……♪」
「いい加減弟離れしてください、マジで」
 膝枕。男子が女子にするのも珍しければ、弟が姉の枕になるのも、また珍しい。半ば
呆れ半分の弟をよそに、姉はすっかり太ももに頬ずりしては、幸せそうに鳴いていた。
「……お姉ちゃんのこと、嫌いになった?」
「嫌いとかそういうのじゃなくて! 一緒にお風呂入らなくなったとかそういうレベル
の話だから!」
「……わたしは、しゅんくんとお風呂入りたいと思ってるよ?」
「ああもうそう言うこと言って……。いい加減からかうのもやめとけよな」
「別に……からかって、ないもん」
 少し不機嫌そうに言い捨てて、今度は姉が子供みたいにそっぽを向く。
 機嫌を損なうと時間が長びくと経験則で知っている弟は、また大きく溜息を吐いて。
「……はいはい、ごめんね、ねーちゃん。機嫌直してよ、ね」
「……うぅ。そーやって、謝りながら撫でたって許したり……うぅぅっ♪」
 嬉しそうにぞくりと背筋を振るわせたのが、膝の上に乗っかった頭の動きでよくわか
った。風呂上がりで艶めいた長い髪を、弟はゆっくりと手櫛を入れるように解いていく。
 子供にするような『いいこいいこ』の撫で方の前には、姉の抵抗も長くは続かない。
「……もっと、もっとしないと、許さないからね」
「はいはい、ちゃんとやる気でるまで、やってやるからなー」
 ぶっきらぼうに呟く弟の姿を背中で知って、またくすくすと姉が笑う。
 習い性となると言う通りに、弟もまた、やめられないのが日常だった。

340 :
撫でる以外にやることはないのかよ
お目汚し失礼しました

341 :
これが姉の特権って奴か……GJ

342 :
GJ!
もうすこし続きが読みたい
寝る前に新作見れてよかった

343 :
 やれば出来る子、なんていうのは、大抵がスロースターターだったりする。
「……はい、ええ。十日までならわたしも対応できますから。……いいえ、構いません
よ、はい、クライアントにはこちらから連絡も……あはは、いいえ、大丈夫ですよ」
 いざパソコンに向かいキーボードを叩く姉の表情は、さっきまでのぽんこつな笑みか
ら一転、大人の女性の凜々しさへと変貌していた。この不景気で在宅ウェブデザイナー
の仕事を続けていられるのは、実績が買われているから――とはいうものの。
「しゅんくーん、コーヒーまだぁ? お姉ちゃんもうがんばれないよー」
「お茶くみくらい自分でしろよな……。あと、あんまりブラック飲み過ぎるなよ」
「えへへ、カフェインと弟成分は必須栄養素だからねぇ」
 ちょっと気を抜けばすぐにまた本性が顔を覗かせる。
 なでなでだけで20分、コーヒーのおねだりで15分。その上片時でも離れたらまる
で小さな子のように「しゅんくんがいないよう……」と寂しげな声で鳴く姉の世話に、
弟も今日も今日とて忙されていた。
 一応これでも家庭の稼ぎ頭なので、そうそう軽く無下にもできない。
「人前では出来る女気取ってる割に、どーして家では出来ないかなぁ」
「むー。しゅんくんははたらくお姉ちゃんをもっと尊敬してください」
「弟がいないとニート状態じゃんか……」
「ニートじゃないもん。これでもお姉ちゃん、すごいんだからねー」
 いいところを見せようと仕事に励む姉の姿は、確かに目を見張るものがあった。
 真っ白だった画面の中も、瞬く間に精細なデザインのウェブサイトに変わっていく。
(……仕事してる分には、尊敬もするんだけどなぁ)
 普段見せない『大人の顔』は、昔背中を追いかけた、頼れる姉の姿に重なっている。
 湯気の立つコーヒーをそっと机に置いて、仕事の邪魔にならないように部屋を出た。
 ――部屋を出たは、いいものの。
「しゅんくん、どこ行ったのー? お姉ちゃんを一人にしちゃやーだーっ」
 ものの五分もしない内に、寂しげなおねだりが姉の部屋から聞こえてくる。
「はいはい、今行くからっ」
 結局またすぐに戻る羽目になる。
 寂しがり屋の世話焼きには、休む時間もなかったりする。
 そんな拘束時間も、夕暮れ前には解放となり。
「おわったぁー! ねえねえ、これ見て! 今回の案件なんだけどさ、これ、すっごい
でしょ? 一人で全部作ったんだよっ」
 ノートパソコンを抱きかかえて、まるで宿題を終えた小学生のように報告にくる姉。
 夕食の支度に台所に立つ弟の事情など、一切省みてはくれやしない。
「……いい歳して家族にいちいちよくできましたって褒めて貰わなきゃダメなのかよ」
「家族っていうか、しゅんくんに!」
「はぁ……よくできました。姉ちゃん、すごいねー」
「うんっ! ありがと、しゅんくんっ!」
 まるで答案用紙に花丸を貰った子のように、ぱぁっと花が咲いたよう笑顔になる。
 食事が出来るまではずっとこんな調子で姉の話を聞きながらの時間を過ごして、その
うちに夜がやってくる。
「また今度旅行でも行こうよ? ほら、この前は家族でだったから今度は二人で!」
「旅行先でも姉ちゃんの世話みる羽目になるんだろ」
「お姉ちゃんがお世話してあげてもいいよ? しゅんくんも頑張ってるし、そのお礼」
「お礼はいらないからもっとしっかりして下さい。だらし姉って呼ぶぞ」
「だらしなくないー。お姉ちゃんはしゅんくんの為に頑張ってるんだからねー」
 軽口の応酬で夕食を過ごし、一服のお茶で一息吐いて。
「じゃあ、ご褒美……くれるかなぁ♪」
「えぇー……」
「……くれないの?」
 じと目で見つめる弟に、なおもすがるように姉が迫る。
 体だけは大きくなっても、スキンシップ過多な関係は一向に改善される気配がない。
 子供のように甘えられても、ちょっと油断すれば組み伏せられてしまいかねない。
 ふと、弟の脳裏に浮かんだイメージは。
(……ラブラドールレトリバー?)
 見えない尻尾をちぎれんばかりにぶんぶん振って、舌を出しておねだりしまくる大型
わんこのような姉である。
 仕方ない……と溜息を吐いて手招きする辺り、実際のところ弟も大分環境に順応して
るのは言う迄も無いのだけれど。

344 :
 ブラコン姉の求めたご褒美は、姉離れを図ろうとする弟には少し荷が重くもある。
 というか、物理的にも、結構重い。
「んふーっ♪ しゅんくんの腕、あったかいよお……。あーもー、いつの間にか立派に
なっちゃってぇ。このっこのっ♪」
「いつまでガキ扱いしてんだよ。おれ、もう16だぞ」
「んふふぅ。お姉ちゃんにとっては、弟はずーっと弟なのですっ♪」
 びしっ、っとポーズを決めて弟ラヴ宣言する姉の姿に、弟の内心と言えば。
(……おれ、ずーっと姉ちゃんの世話見る羽目になるのか)
 否定しがたい未来予想に数え切れない程の嘆息をまた一つ。
 一方姉の方では、そんな弟の憂いも知ってか知らずか。
「……はふぅ」
 広げた両腕で包み込むように、ぎゅっと体を寄せ合って。
「……へ、変な声出すなよ」
「ふふっ、しゅんくんがぎゅーっとするからだもん……♪」
「お、おれは別に自分からそんなことした覚えは……!?」
「……抱きしめたら、抱きかえしてくれたんだよね」
 目と鼻の先に互いの視線がぶつかるほど、肌と肌を重ね合わせてしまっている。
 どぎまぎと焦る弟の胸板に、姉はすっかり脱力しては、全身を預けてしまっている。
「……好きだから」
「な、何言って――」
「しゅんくんにぎゅって、されるのが。ふふっ、あははっ♪」
 姉は幸せそうに緩みきった顔を弟の頬に合わせ、すりすりと猫がじゃれ合うように身
を寄せて。
「ねえ、いま、どきってしたでしょ! お姉ちゃんの『好き』に反応してっ!」
「バカじゃねえのっ!? 姉ちゃんなんて誰がそんな……っ」
 何も考えてないような頭の悪そうな笑顔を見せるくせに、引っかかったと楽しそうに
おどけている。
 突然のブラフに乱れる心音を悟られまいと、必に弟も繕うも。
「そっかそっかぁ、しゅんくんもお姉ちゃんが大好きなシスコンさんだもんねぇ♪」
「……ただの生理的反射だからな。勘違いしてんじゃねーよ、このブラコン姉が」
「んー? 溜まってるのぉ? そっかそっか、お姉ちゃんで興奮しちゃったんだぁ♪」
「ちげえってああもう何言ってんだよ! も、もういいだろっ! ご褒美やめるぞ!」
 言い訳すればするほどに、傷口は余計に開いてしまう。
 『お仕事頑張ったご褒美に、いっぱいいっぱい甘やかして欲しいよ……』なんて姉の
おねだりを受け入れてしまったが最期。
(どうして毎回こうなるんだよう……)
 姉の誘惑じみた冗談のせいで、顔を真っ赤に染める羽目になってしまう。
 自分の事も一人前に出来ないくせに、すぐに弟を頼る姉。
 そんな姉にずるずると引きずられて、離れようにも離れられなくなっている自分。
 無情なる我が身を思うと、大きく肩を落とさずにはいられなかった、そんな最中に。
「……しゅ、しゅんくんがいいなら、わ、わたしもっ!」
「……ん?」
 間近過ぎてよく見えなかったけれど、さっきまで悪戯っぽく笑いながら覗き込んでい
た姉が、目線を逸らすように表情を隠していた。
「その……す、き、って」
「……はぁ。だから、冗談ならもうやめ――」
 何度も聞いた言葉に溜息吐いて――呆れを口にしたつもりが。
「――んっ!」
 一瞬にして、言葉は喉に詰まってしまった。
 重なった唇に塞がれて、胸の奥へと追いやられていく。
「こ、これならっ! 冗談じゃ……ない、んだもんっ」
「……みなと、姉ちゃん」
 偶然にも驚きのせいにも出来ないくらい、確かな強さで胸の鼓動が昂ぶり始める。
「……わ、わたしが好きでも、しゅんくんが好きじゃないなら、そんなのっ、独りよが
りだし。ダメダメなお姉ちゃんに好かれても、しゅんくんだって――ひゃうっ!?」
 言葉に出来なかった思いを、腕の力に替えて、今度は自分から、抱きしめていく。
「……す、好き、だからねっ! お姉ちゃんはしゅんくんのこと、大好き、だからっ」
 涙目になりながら想いを告げる姉に、今度は弟のほうから、そっと口づけを重ねる。
「しゅんくぅんっ……はぅっ、もう……お姉ちゃん、しあわせだよお……♪」
 笑い泣きにむせぶ姉の目は、きらきらと多幸感に満ちて輝いていた。

345 :
重ね重ね、なんかもう失礼しました
他の甘えっ子もいっぱい来てくれよう

346 :
姉いいよな姉
GJ

347 :
gj

いいなぁ!姉っていいなあ!

348 :
俺の名前はロス。200年前に北極で沈んだという船を発掘している考古学者。
その船はなんでもご先祖様が乗ってたけど事故で沈んだとかいう話だ。
そして俺は船が沈んだ原因の調査と積んである宝の発見が目的で北極で発掘作業をしていたはずなんだが…
「で、いつまでそうしているんだ?」
「ん…、もう少しあったまるまで…」
「3時間前にも同じセリフを言ってなかったか?」
運良く氷の中に眠っていた船を発見し、無事発掘に成功してヒャッハー!とか思ってたら出てきたのがこいつ。
最凶()なアイス・プレデター。
本人曰く、「木星の周りでまったりしてたらいつの間にか隕石に乗ってて、気付いたら沈んでいた」とのこと。
思わず聞いたこっちがポルナレフ状態になるという境遇だった。
ちなみに御先祖様の船が沈んだのはこいつの乗ってきた隕石が直撃したのが原因らしい。
「そろそろ休憩に入りたいので少しどいては頂けないでしょうか?」
「あと5…時間…」
「シチューとココアを用意したいのだが…」
「じゃあ…、すぐどく…」
本人曰く、「元の場所に戻るには大量の熱が必要」とのこと。
その話を聞いた発掘隊の仲間が暖房用の燃料を提供しようとしたら、綺麗なボディーブローを見舞って悶絶させていたが…
「ココアは…、人肌な温度にして…」
「いつも通りの熱さだな」
本人曰く、「熱いのは苦手」とのこと。
仕方が無いので程良い温かさの食料と場所を提供していたら、ふとしたことで俺に抱きついて熱を奪うという手段を覚えてしまった。
今では四六時中くっつかれてしまっている。こっちは少し寒いんだが…。
「しかし一体いつになったら帰れるようになるんだ?」
「よく分からないけど、あとエッチ5回分くらい… 多分…」
俗に言うエイリアンなはずなのに見た目は可愛いという理不尽な設定なせいのため、抱きつかれ続けた俺が一線を越えるのも時間の問題だった。
いや、北極基地という禁欲的な環境で1週間も我慢出来ただけ凄いと思ってくれ…。
そしてその結果、熱と快楽を同時に得ることを覚えられてしまうという…。
「今夜は…、シテくれる?」
「……気が向いたらな…」
そんな生活が続いてしまったせいで、こいつにすっかり情が移ってしまった。
そして今では、ここでの二人きりの暮らしも悪くないと思ってしまっている。
「でも明日は船の発掘に行くから、今日はしっかり休んでおけよ」
「らじゃー…」
――もうすこしだけ、ここでこいつと一緒にいてみるか…

ちなみに、発掘隊の仲間は俺を残して全員帰国している。
聞いた話によるとなんでも急性糖尿病だそうだ。基地にいた時にも時々砂糖を吐いていたからそんな気はしていたが…。

349 :
全米が(砂糖を)吐いた!新進気鋭の映画監督ヴィクター・アマシアによる超B級SFコメディー!
「アマエター 2012」
大好評レンタル中!

近所のツタヤでつい借りてみたらこんな話になってしまった不思議
以前に借りた「プロトタイプ・アーマエーター」とか「アマリアン・イン・キューブ」よりはまともだったから良しとしよう…

350 :
ちょっとamazonでDVDポチってくるわ

351 :
ブルーレイbox発売マダー?

352 :
「ら〜ら〜ら〜♪決めちゃった〜わたし〜♪
アナタの〜♪アナタの〜♪
花嫁さ〜ん〜に〜♪
なって〜あげ〜る〜の〜♪」
なんて替え歌唄いながら二人だけのスペースカプセルで旅にでるのですねわかります。

353 :
甘えっ娘は地球を飛び出しついに宇宙へ!
甘えっ娘しかいない星とかないかなぁ

354 :
抱きつかれたら光でも離れられない甘っ娘ホールに気をつけろ

355 :
アマエゾンって神様がいることを知ったが調べてみたら男神だった
残念

356 :
「あん、もっと奥に、そう、そこ」
なんで耳かきでこんなにエロい声が出るのだろうか?
そんなことを僕は思った。
今、僕に耳かきをされているのは同じ高校の部活の先輩で、今は僕の彼女だ。
長い黒髪が特徴な、やや古風なところのある、所謂かっこいい先輩だと思っていた。
『いた』と過去形なのは、付き合いはじめてから印象が変わったからだ。
というのも、学校にいる間はそれまでと同じように接してくるのだが、二人きりになると甘えてくるのだ。
手を繋いだり、抱きつかれたり、キスされたり。
少し恥ずかしいけれども、やっぱり嬉しかった。
そして今、先輩は僕に耳かきをされている。
……僕の膝枕付きで。
それなりに時間がかかったが、耳かきもう終わった。
先輩は気持ち良さの余韻に浸っている。
そんな彼女を見ていて、ふと疑問に思ったことを聞いてみた。
「なんで急に耳かきをして欲しいなんて言い出したんですか?」
「それは君に甘えたくなったからだよ」
「甘える?」
耳かきをされることと甘えることが結び付かない。
「耳の中を相手に見せるのは余程相手を信頼していないとできないよ。
頭ではそんなことは無いと分かっていても、そのまま脳を傷つけられる恐怖があるじゃない。
でも、逆に言えば耳の中を見せられるというのはそれだけ相手のことを信頼している証拠なんだよ。
これって素敵なことだと思わない?」
耳かきにそんな意図が隠れていたなんて驚きだ。
甘えることに関しては彼女は天才なのではないかと思う。
「さて、私の番は終わったから、次はあなたの番よ。ほら、膝枕」
僕がこのあと彼女に甘えたのは言うまでもない。

耳かきっていいよねということでひとつ

357 :
耳かきだけでなく、耳を責めるというシチュはたまらなくえろいと思ふ

358 :
耳をはむはむする甘えっ娘か

359 :
甘えっこにはむはむされるのもよいが、甘えっこをこれでもかとはむはむして反応を楽しむのもまた一興

360 :
ttp://yucl.net/img2008/ykcl60-0010.jpg
ttp://yucl.net/img2008/ykcl60-0011.jpg

361 :
>>360
何これkwsk

362 :
>>361
URLを削り給え

363 :
「───というわけなんだ」
はあ、そうですか。
急にお風呂に乱入してきたのはそういうわけですか。ちょっとよくわからないです。
入るときはノックしてくださいよ。シャワーの最中だったら脱衣所がビショビショになっちゃうじゃないですか。
僕がこんなずれたことを考えているのも、彼女の言葉と今の状況の関係が理解できないのも、別に僕の頭が悪いこととは関係ないはずだ。
ましてや見慣れつつある彼女の裸体に興奮して頭が回らなくなっているわけでもない。
普段、後ろで纏めている腰に届きそうな長い黒髪が、解かれている姿に思っている以上にときめいているとか、
彼女の白い肌を透明な液体──今の話の流れからすれば蜂蜜だろうか──がゆっくりと伝い落ちるさまに息を忘れるほど見とれているとかは絶対にないはずだ。
そんなことより、そもそも夫婦ですらないでしょう、僕ら。
「そう、まだ、だけどね。でもこのままじゃその前に離婚してしまうかもしれない」
いや、そのりくつはおかしい。
だいたい僕たちは、あー、そのー、セックスレスだったんですか。
「最後にキミと私が抱き合ったのはいつか覚えてる?」
「ええと、二週間前ぐらいですかね?」
「十三日と六時間二十一分も前だ。これを最後に二人の性的交信は途絶えている。今日まで毎日寝室を共にしているにも関わらずだ」
その程度じゃ、セックスレスとは言わないそうですよ。あとその言い方は語弊がありますよ。
確かに僕の部屋にはベッドもあるから寝室と言ってもいいかもしれないですけどね。
僕の部屋で一緒に夜を過ごしたわけじゃなくて、頼んだ覚えのない勉強を見てくれていただけですよね。
テスト週間中なのに、半ば無理矢理僕の部屋に押しかけたり、先回りして入っていたりして。
しかも『学生の本分は勉強だ』とか、『生徒会に所属する者として爛れた学生生活は許さん』とか言って、予防線張るし。
そのくせ、最近は暑いとか言って薄着で露出過多な服で部屋に居るんだから。
僕がどれだけ悶々とした夜を過ごしたと思ってるんですか。
「いわゆる『押すなよ、絶対に押すなよ』と同じようなものだ、女心がわかっていないな」
女心なんですかそれ。お笑いと男女の営みは同列なんですか、あなたの中では。
ていうかやっぱり誘ってたんですか、分かりづらかったです。試験期間中なのに余裕ですね。
とかいろいろ考えていると、彼女はああ、もう、とため息をついて僕の膝の上に横座りしてくる。
うぐ、重──くはないです。本当ですよ?だからその怖い目で見ないでください。
ももへの柔らかい刺激が禁欲生活の続いた僕には強すぎた。
さっきからただでさえ危険だったのにもう破裂寸前だ。どことは言わないけど。
「とにかくキミのせいで、私は、その、欲求不満なんだ」
女の子にここまで言わせるなんて、と小さな声でつぶやいて僕の肩に顔をうずめた。
そんな格好でここまで来ておきながらなんでそこで急に恥ずかしがるんですか。
恥ずかしいのとそうでないのと垣根がどこにあるのかよく分かりません。
よく分からないけど、とりあえず僕の心臓が鷲掴みにされました。
いろいろ言いたいことあったような気がしたけど、まず自分の顔の下にあった彼女の肩に吸い付いてやった。
普段の彼女よりさらに甘い。まさか本当に蜂蜜だったとは。
「もったいないからちゃんと全部舐め取ってね」
なんて馬鹿なことを。彼女が欲求不満だったのは本当のようだ。
規律正しいという学校での評判を得ているはずの彼女に、こんな常軌を逸した行動を取らせるほどには。
「さっきの話、男には、理解し受け入れる姿勢が必要だそうだ。キミが私と関係を長く続けたくない、なら話は別だけど」
そういって彼女は唇を近づけてきた。末永く続けたいに決まっている。だから唇を重ねた。やっぱり甘いな。
ああ、もう、駄目だ。体を洗ったばかりなのに。

364 :
>>363

>>362
thx

365 :
やっぱり甘いな。
ああ、もう、駄目だ。板チョコ食べたばっかりなのに。

366 :
オナ禁中の男の子にひたすら甘えてくる女の子
それでも耐える男の子、だが限界が突破して女の子を・・・

続きはWebで

367 :
ここがwebだww

368 :
>>366
さあ、続きを公開したもらおうか。「続きはWebで」なんですからさ

369 :
「何故オナニーを禁ずる必要があるのだ。いつでも出せ」
「少しは節制しようよ。お猿さんじゃあるまいし」
「さては私に何か隠してるな。他の媒体でヌこうとしているのではないか?」
「違うって。ほら、暑いから離れてよ。しばらくエッチは禁止」
「え…男がそれを言うのか!? 嫌だ断る! 枯れる〜!」
「僕なしでも処理する術を身に着けようね」
「キミは私のことが嫌いになったんだ…そうだ、捨てられるんだ……」
「そうじゃないよ」
「……なら容赦なく甘える。我慢の邪魔してやるからな」
数日後
「ぜぇ…ぜぇ…」
「はぁ…はぁ…」
「何故だ! キミはもう私に飽きてしまったのか!?」
「違う、したいよ。それを我慢して我慢して、今日なんだ」
「…今日、何が?」
「……今日は七夕だね。どんな願い事する?」
「キミに愛してほしい。キミと一つになれたら、他に何もいらない」
「嬉しい。…だから、知ってもらいたいことがあるんだ」
「何だ?」
「僕はこうやって、極限まで体に糖分を溜め込んでしまうと――」
ビュッ!!
「あああ…射精したかと思ったら、精液が顔を仮面のようにまとっていく…!」
『――サトウ化してしまうんだ』
「あははははは! 何それ面白すぎるぞ!」
『これは真面目な話だからちゃんと聞いてほしいんだ』
「はーはー…涙出てきたぁ」
『良いかい? サトウ化すると性欲と、濃さが数倍になる。つまり、君の体を壊しかねないし、妊娠させかねない』
「心配するな、キミに壊されるなら私は本望だ」
『今なら完全サトウ化の前に、甘面を外すことができる。止めるなら今だぞ? その先に待つのは、真の悪魔だ』
「構わないと言っているだろう? さぁ、本気で来い」
『…嬉しいよ。この力を受け止められる女性と出会えたことに、感謝するッ!』
どかーん
「ん……ここは」
「……」
「あれ、私は気を失っていたのか。部屋中凄いことになってるな」
「……」
「あっ! おい、大丈夫かしっかりしろ!」
「……ふ、ふふ…この力を持ってしても、君の戦糖力を上回れないとはね」
「何てことだ、体が干からびてる! 待ってろ、今水を持ってくる」
「僕に、情けをかけるというのか…」
「当たり前だ。私たちは、家族じゃないか」
さすさす
「! そうか…妊娠、しそう、か」
「ああ。だが、私はキミに甘えるのをやめない。いつまでも、愛してる」
「……ふっ、大した、奴だ…」
「……」
「……って、そろそろ元に戻そうか。あれ君、羽と尻尾生えてない?」
「言ってなかったが私も実は、サキュバスなんだ。黙ってるつもりが、つい解放してしまった」
「えー! 道理でタフなはずだよ。というか何かもういろいろ酷すぎる流れだよねこれ」
「まぁ、とりあえず水を飲んで落ち着け」
「ありがとう。ごくごく……ぷはぁ。あれこれすっごく甘かったな…」
「なあ。最後に、良いか?」
「もう、出ないよ」
「違う。冷静になった今だからこそ、その……だ、抱き締めて、ほしいんだが…」
「…それずるい」
限界超えるとおかしくなったの図

370 :
なんかいろいろおかしいな
限界突破って怖い

371 :
限界糖破

372 :
>>371
あれか、その境地にたった甘えん坊はハグされたら最後になりそうだよな……
本当に骨の髄まで甘えられそうな雰囲気がするじゃないか

373 :
昨日甘ノ川見れなかったぁー!

374 :
何せ年に1回しか会えないんだから織姫も彦星に甘えまくりだっただろうしな
雲のカーテンが全国でかかってたのはそのため

375 :
星にとっての1年に一回を人に直すとどれぐらいなのだろう

376 :
>>375
「ベガ 寿命」でググると計算しているサイトが引っかかるけど1年は0.3s位らしい
くっつきっぱなしみたいなもんだな

377 :
というわけでもう過ぎたけど七夕ネタで職人期待

378 :
>>377 あなたが書いてもいいのよ

379 :
つきあい長い幼馴染がいるんだけどさ
とにかく素直じゃない奴で、構ってほしいのか突っかかってくるの
で、まともに相槌打つと、は? とか、だからおまえは、とか遠慮なし
今朝も登校中、俺のことバカにしてきて鬱陶しかったから
他の奴も歩いてる最中、嫌がらせでおでこにチューしてやった
怒って手を出されるかと思ったら、何もしてこないから変だなと思って
見たら、顔真っ赤にしてぽかーんと俯いてやんの
反応が意外すぎて、ちょっと可愛かった
それから昼休みに屋上で飯食ってたら、上がってきてさ
何でこんなとこにいるんだとか難癖つけてくるから
「俺のこと探してくれたの? 可愛い奴」
ってからかったら、物凄い慌てて否定するし、上気してるし、挙句
「おまえ今日熱でもあんじゃねーの? でなきゃすっごいサムいからやめれ」
だとさ
確かに今日は何か自分でも自分が変な気はしてたんだ
俺は弁当置いて立ち上がると、真顔で近づいて
「いったい、なに?」
ってうろたえたところを手で触れて、前髪をかき上げて、額と額を合わせる
「う…あっ…!?」
熱はない、はずなんだよ
しかしこいつ、人から想定外な迫られ方されると、無抵抗なんだな
俺が離れるまで、ずっと動かなかった
放課後、私用済ませて帰ろうかとしたら、クラスに迎えに来てる
俺の顔じっと睨むけど何も言わないから
「一緒に帰るか?」
って誘ったらただ頷いたから、普段の姿からするといやに大人しくて気持ちが悪かった
通学路歩いてる最中も、無言でただついてくるもんだからさ
「今日はどうしたんだよ。いつものように、俺を嘲ってこないのか」
「そりゃ…こっちの台詞」
そうだよな。妙に馴れ馴れしいのかな。昔はこんなことよくしてた気もするんだけど
だいたい、ほんの悪戯みたいなつもりだったのに、これじゃまるで
「変だよ」
「わりぃ」
そうだよな。そう思って俺は、いつもの雰囲気に戻そうとしたんだ
したんだけど、気づいたら頭撫でてた
そうじゃねーだろと分かってるはずなのに、これは一体何だろう
だいたい、少しも嫌がらないからますます調子狂うんだよ
「俺ん家、寄ってけよ」
今日は理性と行動がつくづく乖離しているわ
幼馴染を学校帰りに家に連れ込んで、今
「あっ! や、ああっ!」
裸にして、犯している
そういえば今朝からずっと、こいつから甘い、普段とは違う匂いがしていた
そしてそれは今、一番強く俺の嗅覚をくすぐって、変にさせてる気がする
「あっ…んっ!」
今度ばかりは、体が反射的に少しは抵抗してきた
でも、俺の初めてを、こいつの初めてに挿れるのに、素直すぎんだよ
そんな態度が可愛くて、興奮して、止まらない
「出るっ」
極まった時、こっちの体を足でぎゅっとホールドされた
こういうこと”能動的に”求めてこられたのは、これもたぶん初めてだ
俺も無意識に唇を唇で覆って、とろけたまま、膣内に出した

380 :

☆☆☆
「という妄想なんだ」
「短冊が米粒に経文の如くびっしり埋め尽くされてる!? 怖いよ!!」
「ふふふ、褒めるな照れるじゃないか」
「褒めてないから! 妄想もここまでくると立派な犯罪です!」
「いやぁ、こういう幼馴染って憧れない? ある日突然、オンナとして意識するの」
「わたしがどう足掻いても代役の出来ない願い事をするのはやめてください」
「叶わぬ夢こそまた美しいものさ。それに張り合おうとする後輩ちゃんもまた素敵」
「うがー!」
「はいよしよし」
「……わたしでは不満ですか?」
「ネタみたいなものだよ。後輩ちゃん最近良い匂いがするから、それに被せてね」
「セクハラです」
「ありゃ。…でも、大人っぽくなってくると、保護者としては寂しいもんだね」
「保護者って……じゃあ、もっと撫でてください」
「はいはい」
「……」
「髪の毛さーらさらー 耳元揺ーれるー 頬っぺ様ぷーにぷにー ツーンツーン素直ー」
「…寂しくないですよ、一緒にいますから」
「え?」
「いえ。それより何ですかその今この瞬間を率直に表したようなお歌は。あと人の顔を遠慮もなく触りまくるのはやめてください」
「だって柔らかいんだもの」
「頬が弛んだら先輩のせいです」
「その時は、責任持って引き取る。多分ね。希望だけど。でもまちょっと期待はしないで――」
「ちょっと嬉しかったのに何ですかその関白宣言みたいな」
「そんなことより、久しぶりに給食の七夕ゼリーでも食べに行かないか」
「軽く流した!? …良いですよ。こうなったらとことん付き合いますよ」
「あ、先輩」
「どうかした?」
「おでこにキスくらいだったら、させてあげますよ。わたしでもそのくらいの寛容さは持ち合わせてます」
「えっ…恥ずかしいし」
「どの口が言うか。ならもう良いですこれは聞かなかったことに――」
「ちゅ」
「ええっ!?」
「……ふふ、後輩ちゃんは可愛いねぇ」
「……あああぁ」

おわり。七夕ゼリー食べたかった

381 :
前半見た時点でツンデレスレに迷い込んだと思っていたがそんなことはなかった

382 :
隣に住んでいて両親が共働きでよく俺に甘えてくる小学校の女の子が俺と一緒に食べたいからといってこっそり給食の七夕ゼリーを持って帰ってきて二人で食べさせあったところまで昨日の夜妄想した

383 :
甘えっこと一緒に水着を買いに行きたい

384 :
水着買ったら甘えっ娘とプールとか海に行きたい

385 :
ビキニをずらして挿入とか、スク水の隙間から手を入れて弄くりまわすのが至高

386 :
〉〉379
一粒で二度美味しいなGJ
水着で誘惑してくる甘えっ子が読みたかとです

387 :
競泳水着のシンプルかつ健康的な色気に酔いしれるのか!!
ビキニの谷間と、パレオから見え隠れするお尻のラインに悩されるのか!!
最早隠す気などさらさらない、極細ハイレグで昇天するのか!!

388 :
スク水を着けた甘っ子が
期待した目で>>387を見ている

389 :
翌日砂糖水で溺れている>>383-388が発見され

390 :
おいやめろ
貧乳の子が泣いちゃうだろ

391 :
ちょっと頑張って派手なビキニを着たもののやっぱりまな板なロリっこをからかいたい
ひんにゅーはステータスだもん!!きしょうかちだもん!!て言いながらも涙目でぷるぷるしてるロリっこを猫かわいがりしたい
ひんぬーでもいいんだよ、そのままで十分可愛いよって言ってなでなでして赤くなったロリっこをぺろぺろしたい

392 :
そうか貧乳は嫌かなら大きくしてやろうと言って胸をもみまくりたい

393 :
>>392
うそ!もまれたっておっきくなんないもん
・・・赤ちゃん産んだら大きくなるって知ってるもん(チラチラッ

394 :
甘ーいえっちが癖になっちゃって
毎晩おねだりしようとするんだけど恥ずかしくて辞めてしまう
どうしたものかと考えた末、買ってきたYES枕を抱いて彼氏君のベッドに潜り込む甘えっ娘

395 :
彼氏の反応
YES「どんなプレイでもしていいんだね。じゃ、しよっか。」
NO「普通のHしかだめなのか。わかったよ。」

396 :
yesの裏がOKだった!

397 :
これでもかってくらい穏やかな気持ちになって
目の前で不安そうにしている甘えっこを軽く抱き締めて、頭をずっとなでなでしていたい
それで安心されて、体と心を深く預けられていたい
穏やかな気持ちは甘えっことはんぶんこ
不安な気持ちは自分とはんぶんこ
甘えっこはちょっとだけ落ち着くし、自分はちょっとだけ鬱な気持ちになって、少しだけ腕の力を強める
でも、いつかこの子が自分の腕から離れてしまう、自分の所からいなくなる時が来るのかな
そう思うと穏やかだったはずの心が揺れて、感極まりそうになる
するとそんな感情も甘えっこははんぶんこで受け止めてくれて、逆に慰められたりする

甘えっことのスキンシップは、一つ一つが心の会話です
自分のことを思ってくれる、自分がいないと寂しくて仕方がなくなるくらい頼りない甘えっこ
それを優しく包んであげる想像だけで心が洗われる気がするのは
自分もまた甘えっこを思い、甘えっこを必要としているからです

「言いたいことは分かった」
「うん」
「でも、ベッドがYES枕だらけなのはどうかと思うよ……」

398 :
 さあもう寝るぞと布団に入ったら枕が新調されてました。その、なんというか……すごくメッセージ性の高い奴に。
 どピンクってだけでも若干ヒいてしまいそうになるんですけど、でかでかと書かれた英単語も強烈に主張してるし。
「なにこれ」
「なにって、その……いえすはいえすだよ」
 隣で寝ていた嫁に聞いたら要領の得ない答えが返ってきました。
 暗闇なのに妙にお目々がきらっきらしてるのは気のせいでしょうか。っていうか期待の眼差し?
「あいにくキリスト教はちょっと」
「そっちじゃない! 大工の息子はどーでもいいの!」
 そらそうか。JesusとYesじゃ大違いですねあはは。
 すいません。問いが見えないのに回答だけ返されても何が何やら。
 ……いや、思いつくのは一つあるけど。いやまさか。んなはずは。
「ああ、はいの方……はい?」
「うん」
「……なにがいえす?」
「ぐすっ……わたしの口から言わせる気なんだ。そーやって辱めるのが趣味なんだ……」
 いい歳して泣き真似で落とそうとしないで下さい。いい大人でしょうお互いに。
 そりゃからだは小さいしひんぬーだし中学生に間違えられるしってそれ一番気にしてるのあなたでしょうが。
 そんな切ない声で涙ぐまれたらああもうくっそ俺の負けだよこんちくしょう!
「ああもうごめん泣くな分かったから」
「……最初から分かってるくせに」
 ……マジですか。
 確かめるようにまくらをひっくり返したら――やっぱりありました、NOの文字。
 正確に言えば、「NO」の上に二重線引いて空いたスペースにYES、って両方YESかよ! おれに拒否権ありませんか!
 正直、突っ込みたかったけど……これ突っ込んだらまた泣かれるんだろうな……。
 用意されたであろうご本人さんは別のつっこみを期待されてるようですし。主に性的な意味で。
「いやまあその……我が家に平然とあるYES/NOまくらって。まだ生でいらっしゃーいは見た覚えないんだけど」
「もらった奴じゃなくて売ってたの! ……でも、来年辺り一緒にTV出て貰いにいくのもいいよねぇ」
 木訥とした口調で出会いからえっちまで語っては、司会者を椅子から転げさせるだけの簡単なお仕事ですね。
 楽しそうに未来予想図描いてるけどペアルック着て町中歩くより恥ずかしいぞ。分かってますかお嫁さんよ。
「いやぁ……。夜の営みとか全国に言う羽目になるぞ」
「……いいじゃん、全国規模でのろけても」
 ……期待の眼差しが更に輝いたように見えるのは何故でしょうか。
 いくら僕ら結婚完了戦士らぶらぶ☆ファイヤーだからってちょっとは自重しないといけないんじゃないでしょうか。倫理的な意味で。
「少しは恥ずかしがってください」
「……ちゅ、ちゅーしたら、恥ずかしくなるかも」
「うわあ露骨な催促しやがって!」
「そろそろ泣くから。うぅ……本気で泣くぞぉ……」
 この嫁は実に自分の武器を分かってやがる。あざとい。実にあざとい。
 泣かれたらちゅーするしかないじゃないですか。
「ごめんなさい。これで許してもらえないでしょうか」
 布団から出て、泣きっ面を見下ろす。
 何事かと、不思議な顔で見つめられてる内に。
 唇を重ねて速攻で布団へ帰還。相変わらずやわい触感でした。ぷにっぷにしてたし。
 お喋りが止んで、沈黙が闇に広がっていく。これで機嫌、直してくれればいいんだけど……。
「……いいんだよね、いまのが、いえすで」
 ……そう来たか。

399 :
「あ、あぁ、その……」
「いやって言っちゃ、やだよ……。のーだったら、泣くもん」
 ……ごめんなさい、布団入った時点で寝る気まんまんでした。
 並んで敷かれた布団だから、移動なんて寝たままでも十分たやすい。
 こっちの布団をちょっと持ち上げて、隙間を空けて手招きしてみる。
 拗ねた顔の芋虫は、ごろごろと転がりながら人の布団に侵入してきた。
「……この甘えん坊が」
「うんっ……。自覚してる。わたし、甘えん坊だもん」
 今泣いたカラスがなんとやら。さっき目尻に浮かんでた水分はどこに消えたんだ。
 この……嬉しそうな、顔しやがって。眩しい。夜なのにすごく眩しい笑顔しやがって。
「開き直りやがって」
「えへへぇ。こんやはねかせないからなっ!」
「女子のセリフじゃねえよそれ。どんだけ肉食なんですか」
「……む、むしろわたしがっ、食べられる方とかっ」
 ……ツンデレ、じゃないよなあ、これ。ボケデレ? ボケてるのこれ?
 顔赤くしてきゃあきゃあ言いながら照れてるうちの嫁はアホの子です。だがそれがいい。
「……誘い方が下手くそなんだよ、お前は」
「むぅ……。素直に甘やかしてくれないそっちのせいだ」
 勘弁してください。隙あらば密着される生活ではこっちの自制が利きません。
 甘やかしたらそれこそ箸の上げ下げまでやらされる羽目になるだろうしなぁ……。
 お膝にのってあーんでご飯食べなきゃやだーって時点で大人のやる事じゃないよ! 幼児化してるよ!
 それに……。それが嬉しくて、ついつい乗っかってしまう自分の意思の弱さもあるし……。
「……歯が溶ける。その内出すものまで甘くなりそうだ」
「甘くなるのっ? へぇ、そうなんだぁ……」
 ……時々、嫁の態度や行動の、どこまでが作為でどこまでが天然か、分からなくなることがある。
 背中に回した腕をぎゅっと掴んで、しまりのないにやけ面で見上げた顔は、どう見てもドヤ顔です。本当に以下略。
 こつんとでこを小突いたら、怒るどころか嬉しそうに胸に顔を埋めてぐりぐりとこすりつけてくる有様だし。
「期待した眼で見つめられてもその、困ります」
「甘いのが欲しくなったら、ちゅーちゅーしたげればいいんだもんねぇ」
 すでに準備万端といったところか。片手は抱きしめたままで、もう片手がもぞもぞとおれの太股あたりをまさぐってきた。
 負けじとこっちも手を伸ばせば……。やっぱり、準備万端でした。もうちょっと下半身限定で体温すごく高いんですけど!
「なにこの子すっごく卑猥なんですけど。ワイヒーですよ」
「じゃあ、早速、いただきまーふ。はむっ」
「きゃあもうらめぇっ」
 ――そうして子どもみたいにふざけあいながら。
 甘ったるい夜は更けていく――

400 :
磨いた歯が速攻で虫歯になってしまうじゃねーか
寝る前なのに何としてくれる

401 :
朝にしか歯を磨かない俺に角はなかった

402 :
>>401
虫歯菌は寝ている間に増えるんだぜ
夜も磨けよ、あまり効果ないぞ

403 :
はっ!歯磨きプレイ・・・!

404 :
歯みがき後のチェックはちゅーじゃなきゃやだって甘えっ娘が駄々をこねるのか

405 :
いきなり俺に抱きついてきて、胸に顔をうずめながら「にいさまいい匂いです…♪」って笑う妹を俺に下さい
何が言いたいかというと匂いフェチの甘えっこって良いよね

406 :
甘えっ子専用フェチシズムその1:体温フェチ
類似→手繋ぎフェチ

407 :
相手に飲ます筈の媚薬が手違いで両者とも飲んでしまう。
その翌朝記憶の無い両者が・・・!

408 :
>>406
甘えっ子=体温フェチってなんかしっくり来るな
無意識のうちに相手の温もりを求めてるとか何とか

409 :
彼女の手が額に触れる。
頬、首、肩、腕、脇腹、腹筋、と順番に下りてきて、また額に戻る。
彼女は生まれつき触覚だけが著しく鋭敏で、言葉や表情よりも、まず体温を確かめたがる。
安心している時の体温、興奮している時の体温、怒っている時の体温、悲しんでいる時の体温、落ち込んでいる時の体温、楽しんでいる時の体温。
些細な温度の変化で、彼女は俺の全てをわかってくれる。
彼女は、俺の感情を誰よりも知っている。
もちろん、子どもの頃からずっと一緒だったから出来る芸当かもしれない。
でも、俺の感情を知り尽くしてなお、俺を選んでくれたこと。
それだけで愛おしい。
「あったかい」
彼女がぽつりと呟く。
「眠いから」
笑って返すと。
「ううん。私の心が」
なんて、照れながら、優しく笑った。

410 :

彼の額に触れる私の手。
これは、彼が安心している時の体温。
頬からおなかにかけて、上から順番に触っていく。
ゴツゴツしてる、男の骨格。
優しい表情。
歯の浮くような台詞で私を困らせる声。
ちょっと汗臭いけど、好きな匂い。
でも何より、この温もりが、私を安心させる。
私は生まれつき触覚だけが酷く敏感で、見たり聞いたりするより、触った方が早いことが多い。
安心している時の体温、興奮している時の体温、怒っている時の体温、悲しんでいる時の体温、落ち込んでいる時の体温、楽しんでいる時の体温。
些細な温度の変化で、私は彼のことが理解できる。
でもそれ以上に、彼は私のことを理解してくれる。
もちろん、子供の頃からずっと一緒だったから、当たり前なのかもしれないけど。
でも、私のことを知り尽くしてなお、私を選んでくれたこと。
それだけで愛おしい。
彼に触れると、思わず心の声が出てしまう。
「あったかい」
彼はちょっぴり、照れた時の温度になって。
「眠いから」
なんて笑うから、私もなんだか恥ずかしくて。
「ううん。私の心が」
なんて、恥ずかしい本音を言ってしまった。

411 :
終わり
俺も甘えっ子といちゃいちゃしたいよぉぉおおおおおおお

412 :
心で愛しあえる女の子とお付き合いしたいものだ

413 :
正直、心から愛し合えない奴と付き合うやつの心がわからない今日この頃
その点ここは安定だな、心から愛してるからこそ甘えて、甘えさせているんだろうしな

414 :
小ネタ携帯から。匂い少女。甘甘最高。
「すぅ、んっ……」
 吸い込んだ瞬間、鼻腔に広がる大好きな人の匂い。
「ふぁ、すご、い……んんっ!」
「おーい。そろそろ帰らないと」
 頭上から降る声に少女は残念そうな声を漏らす。
「はぅ、えと、もう少し……だけ」
 部活終わりの彼の匂いは少女にとって格別なものだ。蒸れた汗の匂いが少女をメロメロにしてしまう。
「んくっ、ふぁっ! だ、めっ、ぼくっ、もうっ……!」
 脳を支配する匂いに少女の全身に甘い電気が走る。
「なっ!? ここ部室だしまずいって!」
「んんっ! すぅっ……ぅんっ! んーっ!」
 少女は大好きな匂いを思いきり吸い込むと、ぴくくっと身体を震わせ絶頂に導かれた。
「ふぁ、にぃあっ、ふぁえぇっ……は、ひぅ……す、きぃ、しゅ、き……っ」
 同時に足元に広がる水溜まり。
「ちょ、ちょっとしっかりしてってば!」
 少女はぽにゃぁっとした恍惚の表情を浮かべながら彼にもたれ掛かった。
「す、きっ、んっ、にゃあ……すきっ……えへへっ」
 少女はそのまま幸せそうな顔で眠りに就いてしまった。
「な!? あー、これどーしようかな……」
 少女が目を覚ますと外は大分暗くなっていた。
「あ……ぼく、あの、その……」
「ん、起きた? 早く帰ろっか。靴とか濡れてるしおんぶしたげるよ」
 彼の笑顔を見た瞬間、少女は顔を真っ赤にしてしまった。
「あ、ぅ……ごめんなさい……」
「帰ったらおしおきな」
「……っ!」
 おしおきという言葉に少女は期待してしまう。少女は昨日のように顔中精液だらけにされてしまうことを想像する。
「ふぁ……あぁ、せ、いえき……せんぱ、いの……あぁっ、だめ、だよぉ……」
 少女はおぶられながらも甘い矯正を漏らす。
「家に帰ったらさ、寝るまで口の中にザーメン溜めといてもらうから」
 彼の言葉に少女の身体がびくんと跳ねた。
「そん、なっ! あ、ぁ……だ、めっ、せい、えきっ、ふぁ、だめぇ……ふぁあ……」
 想像だけで急激に高まる快感。
「あとさ、朝もザーメン口に溜めながら登校してもらうから頑張ろうな」
 彼の楽しそうに話す淫らな言葉で少女の思考がぽんっと弾けてしまった。
「んあぁあぁぁっ! ら、ぁえぇっ! は、ひっ! あ、あぁ……ら、めぇっ……」
 少女は彼にぎゅうっと抱き付き再び絶頂に浸る。
「ふぁ……えっち、だ、めぇ……ざ、ぁめん、だ、め、あぁ……ほし、いよぉ……」
 甘く淫らな思考が少女を埋め尽くした。
「す、きっ、せんぱいっ、ざー、めんっ、ほしっ、よぉ……ざーめん、すきっ……!」
「ははっ仕方のない変態さんだねー」
「ふぁ……ざーめ、んっ、いっぱひっ、せんぱい、のっせーしっ、いっぱいっ、すきっ、ざぁ、めんっ、す、きぃっ……!」
 二人の熱い夜はまだまだこれから。
あまえんど。

415 :
君(貴方)が思うよりも僕(私)は君が好き…ってか

416 :
恋人と二人だけの世界って羨ましい

417 :
裸エプロンっていいよな
幼妻っていいよな

418 :
旦那様を見送ったはいいものの、暫く経って旦那様の体温が恋しくなって半泣きの状態で旦那様の会社の前で待つ幼妻

419 :
>>418
電車で通勤する旦那をタクシーで先回りですねわかります

420 :
>>419
帰ったら速攻でいちゃらぶえっちですねわかります

421 :
>>420
そのまま朝までコースですねわかります

422 :
>>383-393からイメージしたこと
従兄妹同士のプールデート
7レス

423 :
 市民プールの人だかりは、いよいよ暑さを増した夏の証明。
 高校一年の坊丸幸文(ぼうまるゆきふみ)は部活休みを利用して、休日を外で過ごしていた。
「ゆきくん」
 更衣室を出た壁で行き交う人を眺めていると、名前で呼ばれる。
 その声の発信元へ目を向けると、一人の女の子が視界に一面の花を咲かせた。
「あ、あやちゃん」
「待った?」
「いーや? …よく似合ってる」
 そう言うと、女の子は照れたように笑って、幸文の腕に手を回した。
「さ、まずはシャワーからだな」
 隣にくっついた女の子をじろじろ見ながら歩く訳にもいかないが、幸文はかなり気が昂っていた。
 女の子は須貝文子(すがいあやこ)。中学二年で、幸文の従妹にあたる。
 涼やかなショートボブの髪、血の近い親戚とは思えないほど可愛い童顔。
 やや白めの肌は、明るいお菓子のイラストが入ったビキニに伴い、全身で強調される。
 三角トップに包まれた胸はしっかりと膨らみが感じられ、短めのパレオからは太股が覗く。
 それが水を得ると、色気が何割にも増すといった具合に、幸文の視線を奪った。
(前はもっと、子どもっぽかったよな?)
 そんなことを思いながら、カップル同士のようにくっついた二人は、日陰を探す。
 文子は昔から幸文によく懐いていた。
 ただ最近はそんな甘えに媚びも伴ってきて、異性としての意識をかき立てる。
「ゆきくん、ここにしよ?」
 駆け出し、止まり、そして振り向く。
 一連の動作が、あどけなくも好意的で、幸文も優しく見惚れてしまう。
 物陰のスペースに持ってきた小さなシートを敷き、二人で座る。
 耐水バッグを置く。中にはタオルや小銭など、最小限の物だけ入っている。
 着替えやカギ、財布などの貴重品に関しては、更衣室のロッカーになるべく預けておく。
 ロッカーのカギは手首に巻き、無くさないこと。
「泳ごうか」
 幸文が誘うと、文子は頷きながら少し恥ずかしそうにしつつ、パレオをさっと解く。
 すると決して高い訳ではない全身の、足の付け根から伸びる脚線が目に飛び込んだ。
 ボトムの股上はややローライズに近く、左右は紐飾りが可愛らしく、大胆でもある。
 そんな姿は目の保養だが、あまり凝視していると文子が怒ったような困ったような顔をする。
 ので、幸文は惜しみながら程々で視線を流した。
 公共の場で泳ぐ際は水泳キャップを被るのがマナーである。
 幸文は文子にせがまれ、ゴーグルと一緒に着けてあげた。
「ありがと」
 間近でスキンシップを喜んでいるようなはにかみ笑い。
 軽く抱き締めたくなる幸文だったが、自制して年上らしく落ち着いた笑みを返す。
「と、その前に準備体操な」
 兄妹のような仲であり、実際は従兄妹関係。
 近すぎず遠すぎない二人は、互いに都合の良い部分を求め、惹かれ合っている。
「いち、に、さん、し」
 学校の授業で習うものと同じように、向かい合って軽いストレッチ。
 中には際どい格好も見せるので、幸文は嬉しい反面ハラハラしながら、一緒に体を解した。

424 :
 ちゃぽん。
 文子がプールに浸かると、軽い音がする。
 ぼちゃ。
 続いて幸文が入ると、少し重い音がする。
「えへへっ」
 早くも高揚感が抑えられないのか、文子は水面から顔を出して、はしゃいだ。
「気持ち良いな」
「ほんと! …わっ、少し流れる!」
「一周してこいよ」
「ゆきくんからどうぞ」
「いやいやそちらからどうぞ」
 譲り合う二人。
「……なら、一緒に行こ?」
 置いている荷物は、最悪盗られても良いようなものだ。
「よっしゃ、じゃ競争だ」
 流れるプールをぐるりと一周し、幸文が先に泳ぎ着く。
 文子がすぐに追いついてきて、水流に任せて正面に来たので、上半身でキャッチ。
「はぁっ」
 そのまま抱き着いて、幸せそうに呼吸する文子。
 密着した体は何とも言えない抱き心地で、幸文は周りの視線を感じながら、流れに逆らって立っていた。
「ゆきくんに受け止めてもらった〜」
「こいつ〜」
 じゃれ合いかけるが、流されそうなのでまずプールサイドに上がる。
 そして足だけ浸けるように座ると、文子も隣に座ろうとして、ふと何か思いついたように肩を揺する。
「膝の間に、入って良い?」
 幸文は一瞬、想定外の誘いに焦るが、すぐに笑顔を作る。
「良いよ。おいで」
 そうして股を少し広げると、文子はそのスペースに足を踏み入れ、ゆっくりと腰を下ろした。
 それから背もたれのように体を預けるので、幸文も背後から抱っこするように両手を回して、腹部を押さえる。
 文子は少しこそばゆそうに動くが、すぐにリラックスしたようにその体勢に馴染む。
 仲が良いにも程があるという注目を浴びだす二人。
 触れている手を上下に踊らせたい衝動を抑えている幸文。
「さっき、似合ってるって言ってくれた」
「ああ」
 すると文子は、腹に乗っている手の甲に重ねるように、自らも手のひらを乗せる。
「ほんとは少し、恥ずかしいよ。でも、嬉しいな」
 背面からの告白は、純情で辛いくらいに二人の鼓動を早める。
 柔らかな抱き心地に、水っぽい素肌同士の触れ合い。
 照りつけられて暑いものの幸福感に包まれて、文子は目をつむった。
 それから二人は数種類のウォータースライダーやプールで遊んだ。
 一人で滑るものから、最大四人乗りの浮き輪で回転しながら滑るもの、様々である。
 遊ぶには高台に上がり順番待ちをすることになるが、そこで時折風が吹く。
「へへ、ゆきくん?」
 少し冷えるのか怖いのか、文子はここぞと幸文に寄り添って甘えた。
 また、ゴールで勢いよくプールにダイブした時、文子のビキニのトップが外れるハプニングもあった。
「きゃっ!?」
 先に滑って待っていた幸文は、一瞬出かかって、あっと再び首まで浸かる姿をしっかり目撃する。
 慌てて手で隠しはしたが、水中に見え隠れする手ブラ姿がそれでも幸文の心を惑わす。
 ただそんな姿でおどおどしている様を衆目、特に男の視線に晒したくはないとすぐに思うものである。
 幸文は見惚れる暇もなくすぐに探して渡し、着け直す間は背中を向けてカーテンになっていた。
 本当はやや、下半身が平気ではなかったのだが、幸い見られずに収まった。
「ふぅ、ありがとゆきくん。……見た?」
 その他、施設内の売店でお菓子やジュースを買ったり、休憩も勿論一緒。
 ここでは数時間に一度休憩時間があり、全員上がったところを職員が点検などをする。
 そういう時はシートに戻って、軽くじゃれ合うように遊ぶ。
 愛おしくて、いつでも触れていたい。

425 :
 日影の差したシートに座り、文子を膝枕している幸文。
「すー、すー」
 穏やかな寝息を聞きながら、たまに濡れた髪を撫でる。
 その一方で、プールサイドをぼんやり眺める。
 というのも様々な人が、露出のある水着姿で歩いているからだ。
 特に男性から見る女性のそれというのは、華やかで多種多様である。
 幸文にとって今は勿論文子が一番だが、健全な男子であればいろいろと目につくもの。
 上からTシャツを着ている女性の監視員、肌がよく焼けている。
 スクール水着の女の子、あまり見せを意識していないのか、わざとなのか。
 フリルつきのビキニの女の子、水玉でセクシーというよりは可愛らしいデザイン。
 競泳水着の女性、幸文とは同じ年くらいで、紺に隠された体のラインとハイレグが悩ましい。
 刺激的なものだと、スリングショットを着た三十代ほどのナイスバディもいれば、マイクロに近いビキニの若い母親も。
「……」
 いけないとは分かっていながらも、頭の中でそれらの水着を文子に着せてみる幸文。
「……わ、あーいかん!」
 首を横に振って妄想をかき消す。
 しかし下半身には再び劣情の兆候が出かけ、仕方なく男性に視線を移し、意識を紛らそうとする。
「……うわ」
 男性の水着も様々で、中にはビキニパンツで歩いている若者がいる。
 日に焼けて、筋肉質で、それこそ見せつけるような姿に、目が行く。
(俺があんなの穿いてたら、あやちゃんはどんな目で見るだろうな)
 そう思うと、別の意味で興奮しかける。
 幸文はトランクスタイプの物に、下にはサポーターを着用している。
 ただ今の密着状態だと、下手すれば大きくなったものが文子の顔に当たりかねない。
(多少なら許してくれると、思うが)
「今、変なこと考えてたでしょ?」
 鋭い文子が、いつの間に起きたのか、膝の上から見つめる。
「そんなことない」
「……良いよ?」
 そう言って体を起こしてよじると、幸文の体に這い寄る。
「ちょっ」
 膝の上に乗ってきた文子は、消極的にだが求めるような表情。
 幸文はそっと両肩に触れる。
 ぴくり、と文子は体を震わして、少し視線を逸らす。
「俺を見てろ」
 そう言ったが早いか、幸文は顔を寄せた。
 唇をそのまま、唇で塞いで。
「んっ」
 若干怖いのか、抵抗のある反応だった。
 ただ諦めずに、年上なりの押しと包容力を見せつける。
 今度はビズを交えながら、何度か軽めのキス。
 見つめ合いたいが、恥ずかしいのかなかなか視線を合わせてこない文子。
「……でも、ここだと見られちゃうね?」
 声を抑えて囁くように言われると、背徳感が湧き上がる。
「人も結構減ってきたし、大丈夫だよ」
 わざと羞恥を煽るように、また唇を交わす。
 入れやすいように唇を濡らして舌を差し込むと、文子も動かせなかった手を、幸文の体に当ててくる。
 軽く抱き締め合う格好で段々幸文の後を辿るように、舌も絡めてくる。
 何度か息継ぎをしながら、本格的にディープキス。
 舌の甘さは、さっき二人で食べた、お菓子の味。

426 :
「……ふぁ……ゆきくん、えっちすぎ」
 涎が口から垂れていることさえも、意識できない文子。
「あやちゃんが可愛すぎるから、いけないんだよ」
 切なく蕩けた表情は、理性が崩壊しかけているように見えるほど、普段とは緩んでいる。
「…やっ」
 密着気味の体の、特に押しつけられた膨らみに、優しく手をやる。
「柔らかいよ、あやちゃん」
 タッチから段々と揉み解すように手のひらを動かすと、息遣いが荒くなってきた。
「あっ!」
 トップ越しにつんとしたものが、幸文の手に当たる。
 弄られると、本人は抑えようと思っても、ポッチが浮き出るまでに主張する。
「これじゃ人前に出せないな」
「う……いじわる」
 潤んだ目で見つめられると、いじらしくてそそる。
 幸文はさりげなく指先から、トップの下に滑り込ませる。
「ゆき、くん」
 湿っているが張りのある、そしてまだ成長途上であろう生の乳房。
 我慢できずに捲り上げて、視界にも晒す。
「きれいだ」
 首を横に振る文子だが、満更でもなさそうに感じている。
「…っ!」
 顔を近づけ、舌で先端を舐めると、ぴくりと体が痙攣した。
 幼い体が段々と女に変わっていく様に興奮し、幸文は胸部を舌使いで攻め立てる。
 耐える文子に追い討ちで、滑らかな背中の肌に指を立て、這わせて下に向かう。
 腰からお尻にかける曲線、それから手のひらで包むように抱き、優しく形を崩す。
「ゆ、くん…あっ」
 お尻から太股を往復するように撫で、掴む加減はいやらしく。
 こうされながら文子も少し腰を前後に動かして、幸文のモノを求めていた。
 膝の上に乗り対面で密着しているので、どういう状態かは隠しようがない。
 いくらサポーターをしていようが、異変には膝枕の時から気づかれていても全く不思議はない。
「俺の、あやちゃんのせいでこんなに大きくなってるんだよ?」
「はぁ…はぁ…」
 文子は卑猥なことはあまり口にしないが、感触だけで興奮していた。
 心と共に子宮が、大好きな従兄を欲しがっている。愛情と快感で満たして欲しいと。
「ひゃんっ!」
 幸文の手が指から、大事な場所に触れてきた。
 そして太股と密着した下半身の隙間に侵入させていくと、胸とは違う柔らかさに包まれた。
「だめっ」
 思わず出た言葉は裏腹で反射的なもので、それが拒否ではないことを、幸文は知っている。
 薄い生地一枚の先に大事な器があり、一番デリケートな場所がある。
 その特徴的な外形は水着の上でも絡みつく感触で、想像力をかき立てられる。
 指で何度かソフトに前後させるだけで、文子の体には絶頂の電流が走った。
「……うっ!」
 激しく擦った訳でないが強い反応、そして脱力する文子。
 幸文にもたれかかり、下半身を支配する気持ち良さに浸った。
 幸文は手を一度止めて休ませるが、触れている所にプールで吸ったものとは違う水分を感じ取る。
「濡れてきたね?」
「…ゆきくんが、悪いもん」
「じゃあこれでやめる? もし誰かに見られてたら大変だ」
「……やだ」
 首元に顔を埋めながら、その言葉を絞り出す。
 このままお預けなんて、昂った今の文子には非情すぎるに違いない。

427 :
 幸文が文子を抱っこする形で、二人は場所を周囲から極力見えにくい、もとい角に近いウォータースライダーの柱の陰に移動させた。
 目の前の仕切りの先は、車が走る音も時折聞こえる公道。
 ただやや段差があるのと、外からの盗撮防止などの為か、シートで覆ってある。
「ん…っ!」
 バスタオルを敷くと、傾れ込む勢いでキスと愛撫。
 今度は幸文が上から寄りかかり、文子の体を支配する。
 胸をもう一度手で弄びながら、上半身の他の部分にも舌を這わせ、性感帯をくまなく探す。
 片手は再び下半身を攻め、今度はボトムの中に指を入れて器をじっくり堪能し、感じ取る。
 僅かに柔らかな毛の感触もあった。
「あぁんっ…」
 手を抜くと、今度はボトムの両端を掴み上に二、三度引っ張って、割れ目に食い込ませて刺激する。
 TバックとTフロントのようになり、見るだけでも興奮が止まらない幸文。
 文子のビキニラインには僅かだがもう、愛液が伝っていた。
「……ゆきくんばかり、ずるい」
 それじゃ、と幸文は自分が隣に寝そべり、逆向きに乗ってこいと誘う。
 その通りにしてきたので、自らは文子の割れ目に顔を近づけながら、要求する。
「俺の大事なとこ、手と舌を使って愛でてくれ」
「…うん」
 従順、寧ろ自発的に従兄を気持ち良くしてあげたい文子は、迷いもなかった。
 内側から押し上げるような膨らみを見ると、心臓が高鳴る。
 隠れた先端部に接した部分は、水着が多少乾き始めている分、一段階濃い染みが目立つ。
「くっ」
 恍惚とした表情で、攻め始める文子。
 水着越しに滑るてっぺんを舐め、手はモノの形を浮き出させるように包みながら、上下に撫でる。
 二人は以前一緒に風呂に入った記憶はあるが、それもまだ幼い時のこと。
 今からそれを拝むのかと思うと、期待と不安で胸が苦しい。
「あんっ」
 躊躇している内に、幸文も文子の大事な所を舌で触れてきた。
 文子の秘所を覆う部分がずらされ、露出される。
 幸文の吐息が触れるだけで敏感になり、体に震えが走る。
「やっ……あっ、ううっ」
 本格的に舌が花弁、そしてその奥を味わい始めると、体内を探られるような羞恥と悦びが絶えない。
 負けじと文子も幸文の水着を脱がそうとするが、引っかかる。
「わっ!?」
 翻弄されながら何とか曝け出した本体は、凄い迫力で反り上がっていた。
 文子は見惚れつつすぐさま隅々まで目と手で観察を始め、再び刺激を始める。
 この日の為に友人にさりげなく聞いていたことが、役に立つ。
 口は無理だったが手と舌を存分に使い、張り詰めた生のモノに愛撫。
「あやっ」
 互いに好意と肉欲と、その他様々な感情が混ざり合いながら、尽くしていく。
「うっ!」
 ほぼ同時に絶頂へと達し、先端から白いものが噴出した。
 そしてそれは、ちょうど舌を使っていた文子の顔面へ、付着した。
「は…はぁっ」
 二人で荒く息を吐いた後、文子は後の様子をまた観察する。
 特に透明だった液から突然変わったので少し驚きつつ、自分の顔を拭う。
「…ゆきくんの、精子?」
 白く生臭くあるそれを、目を丸くして見つめる。
 幸文の目の前の器も、言うならばもう”洪水”状態で、その先を受け入れる準備が万全と言わんばかりだ。
「ここも、何だか生きてるみたいだね」
 文子がつん、と指で触ると、ぴくり、と動くモノは、まだ元気に勃っている。
「もっと慣れてからでも良かったな」
 幸文が独り言のように呟くと、文子は向き直って力を抜くように息を吐いた。
「ううん、嬉しい」

428 :
 傍に置いたハンドタオルで文子の顔を拭いてあげると、再び乗りかかる幸文。
「挿れるよ」
「…うん」
 少しでも痛まないよう丹念に濡らしたので、後は労わりながら膣内へ。
「…っ…くっ!」
 文子は今までこれを何度も脳内でシミュレーションしていた。
 そのたび悶えたり、時にははしたない自慰に耽ってしまうこともあった。
 そしていよいよ大好きな人に初めてを捧げる。
 想像以上に痛いが、ずっと待ち望んでいた感覚なのだ。
 今この瞬間が愛しくて、やるせない。
「あ…っ!」
 奥まで行って、何かが壊れたように、目からは涙が溢れ出ていた。
「ゆき…く…」
 幸文はその表情をじっと見つめ、そしてキスをした。
 しながら腰を動かし始めると、文子の下半身はモノを締めつけ、早くも大人に覚醒する。
「あや、大好きだ」
 好きと言われると熱くなって、心と体が急激に淫らになっていく。
 何度もその言葉を言われたい。
 言われながらもどかしいくらいに摩擦を繰り返す、自分に興奮してくれている証を、強く感じたい。
「はぁっ、はぁ…ぁんっ!」
 周りへの羞恥もあるのに、漏れる喘ぎ声を抑えきれない。
 文子はそんな自分に興奮して、体は余計に女として感じてしまう。
 少し腰を振る速度を落として、幸文は文子と片手を繋ぐ。
「もう、出そうだ」
 余裕はあまりなく辛そうな幸文。
「きょお、だいじょぶ、だからっ…」
 文子は覚悟を絞り出し、手を一層強く握った。
「ありがとう、あや…っ」
 強い衝動がこみ上げつつあった時、幸文はもう一度文子にキスをしていた。
 舌同士深く絡ませ、蕩けさせながら、本能の限界を引き出す。
「っ!」
(ゆきくんっ!)
 最後の一突きで、モノは膣の最奥の、二人が共に感じる場所で射精に至った。
 幸文は自分でも信じられないほどの量を、中に放った。
 文子は初めてかつ幼さで敏感なのか、体が浮き上がってしまうくらい、気持ちが良かった。
 それは自慰よりも生々しく、また体と精神を酷使するが、達成感は全く違う。
「ぷはっ! はぁ…はぁ…」
「はあっ…あぁ…」
 荒々しく呼吸をしながら見つめ合う二人。
 心が一瞬、遠くなりかけた。
「ゆきくん!」
 文子はとっさに幸文の体に手を回し、自分に抱き留めようとした。
「あや?」
「ゆきくん…大好き」
 潤んだ目を細めて、笑いかける。
 幸文は軽く息を吐きながら、幸せすぎてどうにかなりそうな心地だった。
 せめてまた、これでもかという甘いキスをしながらその手を受け入れ、重なり合った。

429 :
「ゆきくん?」
 気づくと、幸文は元のシートに戻っていた。
 膝には頭を乗せて、顔だけ向けている文子。
「…? ……何だ、夢?」
 そして思わず自分の水着を見ると、固まった。
 辛うじて、夢精はしていない。
 だがまるでテントを張るかの如く、誰が見ても分かる生理的な状態だ。
「あ…ゆき、くん…」
 文子もそれを見て、名状しがたいといった顔をしている。
「い、いや、これは…変な夢を」
「……私も見たよ?」
 慌てて否定しようとした幸文に、文子は意を決したようにそう答えた。
「…え?」
「…ゆきくんと…その…いろいろしちゃう夢」
 文子は体を起こすと幸文の隣に座り、二の腕を直に体にもたれた。
「あやちゃん?」
「…幸せ。このままずっと、一緒にいたいな」
 夢の話には言及しないようなので、幸文は落ち着いてくる。
「……俺もだよ」
 優しく返事をしつつ、少し膝を曲げて下半身を収めようと思考する。
「……」
「……」
 片腕に愛らしい重みを感じながら、幸文は一つ深呼吸をした。
「なぁ」
 話しかけると、文子も顔を向ける。
 近くて、勇気を出せばそれこそ簡単に、キスまでやれてしまう距離。
「なーに?」
「たまに、”あや”って、呼んでも良いか?」
「なんだ。そりゃ良いよぉ、私の方が年下だし。…でも、そう言われると何かお兄ちゃんみたいだね」
「ふふ…じゃあ、あや。それからもう一つ」
「うん?」
「あやのこと、愛してるからな」
 幸文が見た文子の顔は、その日一番忘れられないものになった。

おしまい

430 :
GJ!

431 :
夢オチなのにこの胸がもたれる感じ……GJ

432 :
一緒にイくのが大好きな甘えっ娘
今晩も一緒にイこうと今にもイきそうなのを我慢しながら「も、もう少しゆっくりっ///」とお願いするも意地悪されてイかされてしまう甘えっ娘

433 :
>>432
なにそれかわいい

434 :
>>432
イきそうになると涙を溜めながら目をギュッとして身体が震え出しちゃうみたいな娘だとさらに可愛いね

435 :
甘えっ娘とお祭りで綿飴を一緒に食べたい

436 :
できたのがあるので投下します。
題名:ま、いっか
でいいや 

437 :
みんなもうあっちであそんでるや…たいくつだなぁ。あれ、あのこひとりであそんでる。
ん〜 ま、いっか
あのこといっしょにあそぼっ。
みんなとがっこう、べつになっちゃった。ちょっとさびしいな。
ま、いっか
あのこは、おなじがっこうだから。
なつまつりたのしいな。でも、もうおこづかいないや。たこやき食べたいなぁ。
ま、いっか
あいつの分けてもらおうっと。
しゅくだい分かんないよ。でも次のじゅぎょう当てられそうだしなぁ。
ま、いっか
あいつの写させてもらおう。
あいつとケンカした。もう口きかないっておたがいに言ってたけど、しばらくしてあいつがあやまってきた。
ま、いっか
私の方も悪かったし、ごめんね。
中学校もあいつと同じだ。でもお互いに部活入って、会えないわけじゃないけど、以前より距離ができた気がした。
ま、いっか
夜はあいつと電話できるし、そうしてると、なんか近くにいるみたいだから。
授業難しい。このままじゃテストやばいかも…。
ま、いっか
あいつの家行って直接教えてもらおう。あいつ成績良いし、あいつの両親とも、もう家族みたいだな。
高校の制服、なんかパッとしないなぁ。もうちょっと可愛くてもいいのに。
ま、いっか
あいつと同じ高校の制服だしね。あいつネクタイ結べるのかな。
クラスのみんなとカラオケ。あんまり歌、得意じゃないんだけどな。
ま、いっか
あいつの歌が聞けるし…ってうまっ!そんな特技があったんだ。まだ知らないことあったな。
授業むずっ、あとめっちゃ眠い。でもノート取らないと…。
ま、いっか
後であいつのノート写させてもらおう。だから…寝ちゃお…。

438 :
最近あいつの様子がおかしい。何とは言えないが、なんか以前と違う気がする…。
ま、いっか
思春期だしね。悩みのひとつやふたつくらいあるんだろう。
放課後、あいつから告白された。付き合ってくださいって。急すぎるよ…。
ま、いっか
恋人とかいたら楽しそうだしな。
デートに誘われた。高校生らしいありきたりなデートだ。もっと工夫とかできないのかな。
ま、いっか
今日はあいつと一緒にいて、いっぱい笑えたし、超楽しかった。
補習くらった。夏休みが減っちゃったぁ〜。一度しか来ない夏が〜。
ま、いっか
減らされた分、残った日にちでとにかく遊ぶぞー!あいつとそういう関係になってから初めての夏だしね。
何回目かのデートだ。せっかくの夏休みなんだから、夏っぽいデートにすればいいのに、またオーソドックスだな。
ま、いっか
どこか行くとかだと、お金かかるしね。あれ?ここって…。
デートの終わり、ホテルの前に連れてこられた。あいつの顔、緊張してる顔だった。(笑)
ま、いっか
こいつにだったら、初めてあげても。あっ、もちろん避妊はするけどね。
体育祭で転んで怪我してしまった。保健室で手当てしてもらったけど、この後の競技は難しいな。
ま、いっか
休んでたらあいつが心配してきてくれたから。お、頭撫でられた。まったく、ホントにこいつは優しいな
私たちの関係が、みんなにばれてしまった。最近一緒に居すぎたからかな。
ま、いっか
私は気にしないし。あれ、こいつ顔紅くしてる。フフッ
大学落ちちゃった。あいつと同じところ行きたかったんだけどなぁ。
ま、いっか
あいつが慰めてくれたし、くよくよしていらんないな。
またバイト失敗しちゃったな フリーターだから頑張んなきゃいけないのに。
ま、いっか
切替えて次探そう!あいつの誕プレ買うためだ!

439 :
あいつと久々にケンカしてしまった。まったくもう!
ま、いっか
気が付いたら、仲直りしているし。なんであんなことで怒ってたんだろう。
就活って難しいな。親からもいろいろと言われてるし。
ま、いっか
励ましてくれる恋人がいるしね。あいつに言われると本当に頑張れるから不思議なんだよね。
大学夏季休暇に入ったけど、あいつもバイトで忙しそうだな。
ま、いっか
帰ってくるまでに、おいしい物作ってあげよ。どうせ一人暮らしでろくなもの食べてないだろうし。
バイト先で正社員にならないかって言われた。そうすると勤務先ちょっと遠くなるな。
ま、いっか
あいつのアパートの方向だし、会いに行きやすくなった。あ、もういっそのこと…。
あいつも就職した。これで二人とも社会人。お互いにいそがしくなるなぁ。
ま、いっか
夕食は必ず家で食べるって約束、ちゃんと守ってくれてるから。
5年経った。お互いに新人を教育するぐらいに、私たちはなっていた。でも、私たちは未だに恋人のままだ。
ま…いっかな…
昔と変わらず接してくれてるし、営みだって…でも、なんか…不安だな。
身体に違和感を感じ、もしかしたらと思ったら、検査薬が陽性だった。私のおなかに…いるんだ…。
…いい…のかな…
でもどんなかたちでもあいつに責任取ってもらうから。でもいきなりこんなで、あいつ…なんていうかな…。
その夜、私はあいつに向き合って事実を話した。どんな言葉が返ってくるか不安でしかなかった。
ギュッ!
すると、私が話してる最中に、あいつは抱きしめてきた。動揺しているのか、いつもみたいなしゃべり方じゃなく、
たどたどしかった。いろんなことに感謝されて、謝られた。最後に私の目を見てこう言った。
「結婚しよう」
…バーカ、こういうのは男から切り出すものなの。ホントにさ…不安にさせないでよ…まったく…でも
ま、いっか
ずっと…待ってたんだからね…。
手続きが多くて面倒くさいな。一括でなんとかならないかな。
ま、いっか
手続するたび、あいつと同じ苗字なんだって思うと、やっぱうれしいな。
職場は寿退社した。就職するのは大変だったのに、退職するのはすぐだな。
ま、いっか
これからは、養ってくれる人がいるから。頼りにしてるからね。あなた。

440 :
終わりです。
休みになったらもっと書きたいな

441 :
GJ
こういう幼少期から結婚まで一緒なのって良いよな…

…良いよな

442 :
GJ
なんか胸焼けしてきた

443 :
妥協する甘えっ娘にGJ

444 :
思春期を迎えて
今までの純粋な気持ちでのふれあいが
ドキドキしたり、お互いをえっちな目で見てしまったりして二人の関係が壊れそうになるんだけど
それを乗り越え、結婚初夜の初えっちの時にその事を思い出して涙を浮かべながら今の幸せに浸る甘えっ娘

445 :
普段は真面目な眼鏡っ娘だが2人きりになると眼鏡をはずして甘えてくる娘
萌えます

446 :
>>445
そういや眼鏡っこ萌えスレってないんだね
属性としては古典的だし、3次はコンタクトが主流っぽいけど
牛乳ビン外すと思わぬ美人だとか、突然性格変わるとかたまらん

447 :
と、投下させてくださいっ
Q.スクール水着は?
A.学生の特権! ……という冗談はさておいて、風呂場でスク水です。

448 :

 菅野宗一が自分の部屋でパソコンのモニタとにらめっこしている最中、ドアの開く音に
続いて声が届いた。
「にいさん」
 ノックは無かった。
 椅子ごと体を回転させて振り返れば、白いシャツに短パンといった姿の少女。まっす
ぐ視線をくれて、彼はすこし身構えた。罵詈雑言を浴びせに来たか、それ以外か……前
者の方が比率が高くて、次に何を言われるか分からないからだ。
「少し話があるんですけど」
 そう口にした少女だが、さて話が続かない。唐突に罵倒する場合、単純なところでは
『バカ』から始まり、ひどい時には『ネジが足りないんじゃないですか?』とまで言っ
てのけるような人物だ、次に吐く毒を練っているのではと宗一をびくつかせる。罵り言
葉に理由はいらない。
 言ってすぐに逃げるような子ではないが、こんなに首を捻って、何か悩んでいる風だ
った。
「……ええと」
 毒の強さ――兄を馬鹿にする言動の内容は、彼女の機嫌がどれほど悪いかで決定され
る。そんなときも最初はまっすぐ見つめるようにしてきた。視線こそ外さないが、また
少し沈黙する。
 ふと、宗一は妹が後ろ手に何か持っている感じがして、気になった。
「水奈、それは?」
「あ……その」
 一つ下の菅野水奈は、どうも歯切れが悪い。訊いてみると、それまでちっとも動かな
かった黒い瞳が、きょろきょろと泳ぎだした。
 そこそこの間を置いて、頬を赤く染めた妹の口がやっと開いた。
「どっちがいいか、選んでほしいんです」
 と、水奈は背にしていた手を戻し、ハンガーを二つ見せた。
 宗一の目に映ったのは、一方がビキニタイプの水着、もう片方は学校が指定している
競泳タイプの標準水着。
 妹の水着事情を知る由は無いが、学生だけに上半身のほとんどを覆う紺色の衣装を見
慣れているだけに、隣の明るいグリーンが目に眩しかった。
「こっちかな」
 どうやら本当に相談事らしく、少し考えてから彼は水奈が右手に持っていた紺色の水
着を選んだ。……内心ホッとしている。
「……なるほど」
 少女は目を丸くしたが、以外にも理由を追及する事は無かった。自分が手にした二つ
の水着を交互に見る度、彼女の細いツインテールがゆらゆら揺れる。
 やがて納得したようにひとつ頷くと、宗一を正面から見つめる水奈。
「じゃあ、これにします。にいさん」
「は、はぁ」
 役に立っているのかは疑問のままで、どういたしましてとも言えない宗一。つい返事
が曖昧になってしまう。
 それを余所に妹は踵を返して、カーペットを素足で進んでいき、途中でふと振り返っ
た。
「あ、お風呂が沸いてますから。早めに入ってくださいね」
 彼女はそう言い残して、静かに扉を閉めた。
 ドアを眺めて、宗一は首を傾げてしまった。

449 :

 じっとしていても滲み出る汗を洗い流せる瞬間ほど気持ちのいい事はない。許される
なら一日中ぬるま湯を浴びていたいくらいだ。
 髪を洗い終えた宗一がボディタオルに手を伸ばそうとした時、急に背中を冷えた空気
が触れたから驚いた。
「まったく、にいさんも大概ですね」
 そのうえ少女の声がしたものだから、彼は跳び上がりそうになった。
「水奈!?」
「あら、驚かせちゃいましたか」
 闖入者――水奈は普段の調子で、しかし言葉に笑みが含まれていた。彼女は宗一が掴
みかけたタオルを取り、何事も無いようにボディソープを二回プッシュした。
「この季節なら授業でいくらでも見られるでしょうに、それでも飽き足らずに妹にまで
こんな格好させるなんて、よっぽどお好きなんですね?」
「そんなことを言いに来たのか……」
 そもそも訊いてきたのは少女の方で、別に着用についてどうこう言ったつもりはない
のだが――口にしたところで何か返されるに違いなく、小さく息を吐く宗一。
 一方で布から泡立てる音が聞こえてきて、彼は妹が何をするつもりなのかを何となく
理解した。
「せっかく沸かしたのに冷めたら勿体無いですからね。お背中、ながしますよ?」
 覗き込んできた水奈の髪は後頭部で結ってあり、直前とは違った印象を受ける。
 そして、その肩には白いストラップがかけられており、その先に紺色が繋がっている。
部屋で見た学校指定の水着そのものだった。
 いっしゅん驚いた宗一が返事をする間もなく背中にタオルが乗り、首に近い方から下
へ動き、石鹸が広がっていく。
 腰まで行くと折り返さず、上に戻って再開された。その最中、少女が短く声を出して
いるのが聞こえ、一生懸命な様子が背後から感じられる。
 しかし、水が滴る音を耳に入れながら宗一の額には汗が噴き出していた。二人分の体
温がひとつにまとまっていて、後ろには水着姿の妹がいるのだ。息遣いさえ妙な気を起
こさせてしまう。
 だが、それも数分で終わりを迎えた。心地よい力加減で洗い上げたスポンジが離れ、
水奈はシャワーを引き抜きボディソープを洗い流す。
「はい、終わりです」
「ああ、ありがとうな」
 水奈が頷いたのを見て、珍しく素直だなと思った宗一。三十九度の湯を張った洗面器
でタオルを洗う妹の首筋を伝う水滴が一つ、二つと肩紐にぶつかって消える。
「前もやりましょうか――」
 安心するには少しばかり早かったようだ。
 湯を手元で跳ねさせていた妹が顔を向けたとき、彼女も感じ取ったのだろう。最後に
付けるはずだった疑問符が道を逸れて、言葉が途切れる。
 宗一は熱が一点に集中しているのを自覚していた。していたが、だからといって姿勢
を変える方が不自然だ。発覚したのは運が悪かったという他ない。
「――あら」
 我に返った黒髪の少女は、一部だけ盛り上がったタオルと宗一を交互に見てから、ま
るで人を馬鹿にするような目を向けてきた。
 彼女はそのまま、自分が着ている紺色の水着を腕に擦りつけるように迫ってきて、宗
一の心拍数を上げていく。
 さらに、耳に息を吹きかけてきて、次は何を言われるのだろうかと不安まで煽る。そ
んなことを一体どこで覚えてきたのだろうか。
「にいさんにも嬉しいお知らせがあります」
 下品だなんだと罵られるかと思っていたばかりに、なにやら意外な話を聞いたような
気がした宗一。横目に見た水奈の顔は、先程とは打って変わって笑みを浮かべている。
 とはいえ、彼女との密着はそのままだ。二の腕辺りにナイロン越しの胸がぶつかって
おり、またも意識が体の中心に向かってしまう。
「今日は二人ともいないんですよ」
「……本当か?」
 訊けば妹は「ええ」と頷いた。なんでも水着を選ぶ以前の段階で水奈のもとには両親
からメールがあり、今日の夜は留守にするという話らしかった。

450 :

「どうしましょうか。私、にいさんの趣味で着替えさせられてこんな姿なんですけど」
 ちっとも感情がこもっていない少女の言葉に突っ込むのは野暮というものだろう。
 それはさておき、留守の連絡が妹にしか届いていないことを知ってしまった兄は少し
傷ついた。
「……ほら、汗染みを気にせず堂々とできるなんて滅多にありませんよ」
 耳元で囁く少女は、妹ながらに思考が読みにくい。しかし、宗一と目を合わせては小
さく頷き、冗談を言っている風でもなかった。ついさっき、『にいさんにも』と言って
いたあたり、彼女にも嬉しい話だったのだろう。
 さて、元々そういうつもりで浴室に来たのか、などと口にする権利は宗一にはなかっ
た。勝手に持ち上がった牡のシンボルを目撃されては、情欲を押さえる方が難しかった。
「じゃあ、ここに座って」
 返事の代わりに首が下がった。宗一は自分が座っていた風呂椅子をシャワーの湯で洗
い、水奈を促す。
 少女は宗一に対して背を向けるようにして、それまでの図式が単純に逆となった。背
中には白いクロスが出来上がっており、首から続く不健康そうな肌に溶け込んでいる。
「にいさん、目がいやらしいです」
 こちらを向かずに呟いた妹は、いつも的確だ。
 立ち上がった水着の少女は、紺色が体のラインを強調していた。腰のくびれがはっき
りして、後ろを向いた時も彼女のおしりに目が行ってしまい、そこを突かれて冷や汗が
滲む宗一。文字通り、ぐっ、と口から出た。
「授業中もそんな風に水着姿の女の子を見ているんじゃないですか? 舐めるように見
られて気分のいい人なんて――」
 勢いよく話す水奈のくちを、宗一は同じく口で塞ぐ。次いで彼女の肩を抱き寄せ、尚
もキスを続けてるうち、ぐぐもった声が落ち着いていった。
 離れた後には硬さの抜けた妹の顔があり、彼女は肩で息を始めた。
「さすがです、にいさん」
 水奈の口元は笑っていた。
 とつぜん次々と言葉が出ていく妹を止めるにはキスが一番だと、宗一は学習していた。
どうにもコトに及んでいる時に発生するため、照れ隠しだろうと考えているが。
「趣味で学校指定の水着を着せるだけあります」
「そんな気はなかったんだが」
 確かに選んだのは紺色の水着だが、それを着るようには言っていない。しかし、そう
考えるだけで彼は口にしなかった。
「水場にでも行くのか?」
 今度は宗一が訊くと、ややあって少女は答えた。
「友達と海に行くんですよ。プールの線もあったんですけど、電車にちょっと乗ればそ
こは海ですし」
 話を聞いて、宗一はふんふんと頷いた。
 だが、ちょっとと言っても海に行くには電車でだって二時間はかかる。女子の行動力
には年上ながらに驚きを隠せない。
「んっ」
 渇きを覚えた唇を潤すために、水奈の口を求めた。軽くキスした後は彼女の対応が速
く、内側から舌が出てきて唾液を塗っていく。
「く、ん……」
 ザラザラの感触が、擦り合っている軟体越しに伝わる。ゆっくりと唾液を交換して、
宗一は急に体が熱くなっていくのが分かった。
 最中、空いている手を使って少女の胸をまさぐると、ぴくりと震えたのも感じられた。
「ひゃっ」
 透明な橋ができてすぐ、水奈が控えめに喘いだ。肩を寄せていた手も彼女のふくらみ
を上から覆い、わずかに刺激していく。
 乾いた水着を触っているのが、宗一はなんだか不思議だった。
「は、ぁ……っ!」
 水奈は手のやり場に困って、片方で近くの浴槽を掴んだ。
 兄は胸ばかりでなく首に舌を這わせてきて、痒いようなくすぐったいようなの感覚が
彼女を落ち着かせなかった。
「あ……え、にいさん?」
 随分と彼の熱が近いので、水奈は自分の胸を見て驚いた。
 少し盛り上がっているのだ。発育が遅れていて『僅か』という言い方が似合うような
大きさしかなかったのが、見るからにサイズアップしている。

451 :

 だが、水着の内側でもぞもぞと動いて、甘い痺れに苛まれた。
「へん……たい、ですっ……!」
 水着を脱がさずに直接、肌を触っている手際の良さに毒づく水奈。しかし、自分が見
えないところで乳首をつままれ、かすれてしまった声が兄に聞こえたかは怪しかった。
「水着を選ぶ理由があるんだったら、最初にそう言ってくれればな」
 変態。この程度なら言われ慣れていて、じたばた抵抗しながらの水奈は可愛らしいの
で宗一は動じなかった。
 腋の隙間から差し込んだ手は、比較的小さめな胸乳のふんわりした感触を楽しんで、
その中央にある突起にも触れていく。
「……ん、あっ、言った、ら、どう……っ!」
 しきりにニップルを突かれ、水奈の声と体は震えてしまう。それでも、兄は汲み取っ
て話を続けた。
「分かってたら、隣の緑色を選んだかもしれないだろ」
 本当に趣味的な話ならば学校指定のそれを選んでも間違いないが、出かけるための衣
装選びでは訳が違う。普段とは違うものを身に付けたいだろう。
 ……と、宗一は自分を納得させたつもりが、新しい疑問が浮かんでしまった。
「……水奈、やっぱり露出は抑えた方がいいんじゃないか」
「は……っ、どっち、ですか……」
 胸の全体を包み込むような状態になり、水奈にも幾分かは言葉を選ぶ余裕が出てきた。
 ただ、どちらにしても兄はビキニタイプを選ぶことは無さそうで、ちょっとばかり無
駄だったと思ってしまう。
「夏は開放的になりやすいって言うだろ。お前だって水着になっている以上は襲われる
可能性がゼロじゃないこと、覚えておけよ」
「ん、あっ……あぁっ!」
 言って、宗一は少し控えていた乳首への攻撃を再開する。程よい弾力を持っていたの
が、少女が反応した途端に硬くなって存在を主張しだした。
「あ、ん、っ! はんそくっ、です、ぃ……き、なり――んんっ!」
 前触れもなく弄られた事に抗議する妹。彼女が首を動かしたとき、宗一はキスで言葉
まで封じた。
「っ! ん、く、ぅ……うぅっ!」
 ところが、水奈は悲鳴を上げつつも舌を繰り出してくる。これには宗一の方が驚いた
が、対応して絡ませた。
 水着の内側が蒸してきている。刺激し続けているために変わらない硬さでいるニップ
ルと、対照的に柔らかい胸乳も汗が滲んで滑る。
 次第に指の一本では乳首を捉えるのが難しくなり、二本を使って捕まえ、摘まむよう
になった。
「ふぁ、あんっ、……んっ!」
 顔が離れると押さえるものが無くなり、水奈の口からはあられもない声が飛び出して
いく。浴室中に響いてしまって、羞恥を煽る。
 そのうえ、突起を二つとも捏ねられて、彼女の手は浴槽と椅子の縁をそれぞれ掴んで
動かなくなってしまっていた。
「こっちの方が襲われにくいと思うが、どうだろう」
「に、にいさんが言っても、っ……!」
 本当に心配していたのか後付けかは知らないが、兄が少しは考えていてくれた事を知
って、水奈はふと浮かんでいた思考を撤回した。
 だが、乳首をくりくり刺激される方が強くて、さすがにその全てを言えなかった。勝
手に震える体をどうにも出来ず、少女の口からは単純な音が優先して出ていく。
「あっ、はぁ……っ!」
 着衣の内側に侵入して相手を鳴かせているのが、宗一の気分を盛り上げていた。季節
柄か、水着というのが高得点で、心臓の高鳴りが収まらない。体にフィットする素材の
中で手を動かすのは少々きついが、妹の声聞きたさで執拗に責める。
「ひ、ぅ……あ……でも、にいさんなら、いい、です」
 しかし、何度も肩を揺らして、僅かな声で話し始めた妹に耳を傾ける宗一。
「これを着せるような趣味、だったり、……はぁ、そういった、動画、あっ、見てたり
……ん、あんっ!」
 途中から面白くなく、動きを落ち着かせていた彼は再び妹を責め立てた。やはり乳首
に集中して、きゅっと摘まんでは引いて、指の腹で押してやる。

452 :

「っ……にいさんだから、いい、って、ん……何が不満、なんですか」
 抗議の眼差しでいたのも束の間、少女はニップルを転がされて口をつぐんでしまい、
閉じ込められた喘ぎが不明瞭な音に変わる。
 インターネットの検索履歴を目の前で探られた経験がある身としては、その発言を妨
害するのはある意味で当然だった。
「まあ、俺も水奈だからするんだけど」
 呟くように言った兄に驚く水奈。胸を覆っている手を伝って、鼓動が聞こえていない
かと心配になる。
「……バカみたいです、なんか」
 ひどい事を言われる。彼女が言ったことをそっくり返したのに、宗一は理不尽な感じ
がしてならなかった。
「んっ……!」
 それでも、口付けには応じてくれる。水着の内側にある手をいったん休め、ふたりは
しばしキスに費やした。
 唇が潰れる程の触れ合い方で、奥から繰り出した舌が唾液を擦りつけながら動き合う。
それや吐息が蒸すような熱気となり、止まらない汗が頬を伝った。
「ぷあ……あっ」
 鈍い音をさせながらの交換作業は、離れてすぐの二人に荒い息をつかせた。手の甲で
汗を拭った宗一だが、動いているはずの換気扇さえ効果を疑うようなサウナ状態。妹の
髪はまだ湯を浴びてもいないのにじっとりとして、前の方が額に貼りついていた。
 そんな水奈の手を取り、立たせる。間に割っていた椅子を足で退かし、密着すること
で隙間を埋める。
「あぅ……」
 正面から抱き合う格好になり、胸から外れた兄の手は背中をさすって腰へ、尻へと触
れてきた。たまらず水奈の口からは息が漏れ、首にまわしている腕に力が入った。
 言葉こそないが、すれ違っている宗一の呼吸は耳に伝わっている。その音といい、下
腹に当たっている硬いものの存在といい、よほど興奮しているのが分かって、少女の口
角は自然と持ち上がった。
「んんっ!」
 水着越しに触っているだけでは足りないのだろう、宗一の手は腿をくすぐって、わず
かに寒気を寄越してきた。
「あ、あ……」
 刺激に硬直したのはほんの数秒のはずだ。しかし、尻から腿を触っていたはずの手は、
内側から脚の付け根をまさぐっている。いつの間にか体がずれて、股に入りやすいよう
にされていた。
「にい、さんっ!」
 持ち上げられるような感覚に震える少女。反射で膝を閉じるが、それでは却って相手
を逃がさないようにしているのを気付く様子はない。
「凄い汗だな」
「にいさんのせい……ふぁっ!」
 湯をろくに浴びていない妹が水着を濡らしているのは、この場でかいた汗が原因のほ
とんどを占める。だが、宗一は手で触れているクロッチの部分から感じている熱を、そ
れで片付ける事ができなかった。
「ほら、水奈」
「あんっ、ん、ぅん……っ」
 ここでも着衣の内側に潜り込み、少女の恥部を直に触れる。直前まで汗まみれの肌を
滑っていた指先は、すぐに違う液体だと宗一に確信させた。
 耳元で呼ぶと妹は腕を解いて、唇を寄せてくる。お互いに冷たい場所は無く、何をし
ても体温が上がっていく。
「う、んっ……うぅっ」
 塩味がしたキスは口腔で唾液を鳴らし、水奈の恥丘から漏れ出すぬるついた液体は指
に絡みつき、動かす度に鈍い水音を発していた。どちらもいっぺんに耳に入って、熱に
やられた思考がさらにおかしくなる。
「ふぁ……っ」
 クロッチの内側を触ったのは僅かな時間だったが、宗一はそれを指摘するのを止めた。
とろけた表情を向けてくる妹があんまり可愛らしくて、彼女が直前に言ったことを反芻
するにとどまる。
「……んっ」
 それから軽い口づけをし合うと、水奈は浴槽の縁に腰を下ろした。

453 :

「……脱がなくていいんですか?」
 と、水奈は競泳水着の肩紐を軽く浮かせて訊いた。
 主にこちらの汗を吸ったせいで斑模様に見える表面、そして色の濃いクロッチ部分を
眺めて、宗一は考えた。
「……変態って言うか?」
 問い返す。すると、黒髪の少女は赤色が抜けきらない頬のまま、口角を持ち上げて笑
う。
 彼女に手招きされ、宗一はさらに近づいた。
「最悪です」耳元で聞こえたのは、そんな声。「きょうだいでこんな事して、にいさん
は救い様がありませんね」
 水奈は熱を帯びた体に水をぶちまけるような、冷たい言葉を平然と言ってのけた。宗
一の背筋によからぬ寒気が走る。不思議と周囲の空気も熱を失ったように感じた。
「じゃあ、やめようか」
 負けじと言い返すと、今度は少女の体が震えたのが分かった。彼女に見えないところ
で、宗一も笑いそうになってしまう。
「どうして、そんな意地悪するんですか」
「……お互い様だ」
 妹はこのレベルの罵りでさえ冗談っぽく口にするから性質が悪い。穏やかな声でしが
みついたまま、これらが無ければ本当に中断したかもしれなかった。ふう、と安堵の息
をつく。
「ん、ふ……」
 ちょっとした拘束が緩んでから、キス。火照りを思い出すために舌も使って、口の端
から唾液がこぼれ出す。
 透明な橋が無くなるまで見つめ合い、宗一はふと妹の体に視線をやる。
 再び彼女の方へ戻ると、口元だけ笑わせて、ひとつ頷きが返ってきた。
「……っ」
 人の事を脱がさずにおいて、腰に巻いていた布を外すことに抵抗があった宗一。よう
やく訪れた出番に、いきりは主張も激しく持ち上がっている。
 窮屈なタオルから解放され、牡はバスタブから降りた少女をまっすぐ向いた。
「にい、さん」
 寄ってきた妹を受け止める宗一。それから、彼女の膝裏に手を入れ、片方を持ち上げ
る。
 恥ずかしげな表情で自ら水着をずらし、露わになっている秘所にいきりをあてがった。
「んん……っ!」
 入口を見つけて進み始めた途端に、頭から握り締められるような感覚になる宗一。道
は狭く、体中を巡った痺れのおかげで、一気に動くのは困難だった。
 鈍い音を上げたが、それ以上声を出すまいと口を噤んでいた水奈の様子を窺い、それ
でも少しずつ収めていく。
 奥へ向かうごとに肉の洞はうねるように複雑に絡み、妹の体に消えた屹立の形状が怪
しくも思えてしまう。
「あ、はぁっ……」
 密着して顔がすれ違うやいなや、宗一の耳元で甘ったるい声が響いた。いきりの全体
をもみくちゃにされながら、通ってきた道を引き返し始める。
「んあっ!」
 体の内側を引っ掻かれる感覚に喘ぐ水奈。片足が宙に浮いて、姿勢を崩さないように
両腕で兄に掴まるので必なのだが、慎重だった勃起の動きが順調な往復に変わると事
情が違ってくる。
「あっ、ん、く……っ!」
 膣肉を分けて深く突き入ってくる度、痺れがまわって力が抜けそうになってしまう。
持ち上げられた方の脚は彼に任せっきりで、水奈はそちらに意識を裂く余裕がなかった。
「っ、あんっ! ふぁっ!」
 嬌声を聞きながら、宗一は抽送を続けた。
 どろどろの熱い液をたっぷり蓄えた蜜壺は屹立にかき混ぜられ、鈍い水音を発して愛
液を表面にこぼす。出入りを繰り返す棒はギラリと光り、結合部で糸を引く。
「は……んぅ、んっ……」
 耳元で喘いでいた少女は、ある時とつぜん口をつぐんで声をこもらせる。すると、入
れ替わりにぐちゅ、ぐちゅ、と壺口で鳴っている音がよく聞こえて、もっと彼女を責め
立てようという気持ちにさせる。
 どちらの汗ともつかない火照った体を強く抱いて、宗一の分身はさらに動いた。

454 :

「く、あっ……」
 ずるり、と体の中から肉棒が抜ける感覚は、水奈の背筋を震わせた。両足が床につい
て、兄の顔を見ると安心する。髪の先から滴を垂らし、汗だくで赤い頬。自分も似たよ
うな状態だろうが、どちらともなく唇を求めて近づいた。
「ん、うんっ、くぅ……」
 なぜか呼吸よりもキスが優先された。磁石のように引き合った二人は、舌をくねらせ
て擦り合う。
 なかなか離れられず、宗一は妹と一緒になって肩で息をすることになった。
「後ろ向いて、水奈」
「う、後ろ……ですか」
 少女は戸惑った表情を作り、しかしゆっくりとその場で反転して背を向けた。湯船に
付けてしまわないよう配慮して、結い上げられた黒髪。普段は隠れているうなじが露わ
になって、また宗一を昂ぶらせた。
「ひゃあっ!」
 尻を撫でられて悲鳴混じりの声になる水奈。水着が覆っていても兄の手は分かり、太
腿にかけてをやんわりと触られ、くすぐったいのに性感を刺激される。
 いやらしいとしか言えない動きに、体を支えるものがない水奈は両手を浴槽の縁に置
いた。
「あ……あ、んぁっ……!」
 臀部から離れたと思えば、今度は股に空気が触れて、すぐに挿入感を味わう。緊張し
て縮んだ膣肉をかき分けて出入りし、痺れが振動と共に伝わってくる。
「はぁ、あっ、に、いさ、ん……っ!」
 宗一は自分の分身に代わって、指を二本、少女の蜜壺に放っていた。関節が現れては
消えるごとに、ちゅく、ちゅく、と音を立てる。
 秘部を向けた格好になり、妹は喘ぎながらもどこか不安の混じった表情を振り向ける。
事あるごとにバカだの変態だのと口にするのが似つかわしくないくらいで、なんだかい
じらしかった。
「あ、は、あんっ! あ……っ」
 だが、宗一の手は止まらなかった。
 いきりを収めた時もそうだったが、少女の膣肉は指でさえ容赦ない。襞が絡んで往復
を妨害しようとするどころか、強烈に引き寄せられるような気さえした。
 溢れて止まらない愛液は手の平まで流れてきて、彼女の声が弾むのに合わせて水音も
激しくなる。
「っ――!」
 妹の体がいっしゅん跳ねた。ぐんと上に動いた二本の指が抜けた拍子に、引き出され
た液体が腕にまで飛ぶ。すぐに、さらりと垂れて床に落ちていった。
 浴室に息の音が重なる。しかし、吸っても吐いても同じ熱さで呼吸している気がまる
でしない。
 二人とも汗だくだがシャワーを浴びようとかは全く考えていなかった。今は何を思っ
ても情欲が流し去ってしまう。
「ん、あっ! に、にいさんっ、わたし……っ!」
 侵入を図る異物に、水奈は体を震わせた。たった今オーガズムを迎えたばかりで朦朧
としていた意識をも覚醒させ、下腹部に注目が集まる。
 既にいちど結合を果たしているし、指でほぐされてもいる。子宮への道を兄の牡は容
易く進んできて、言葉を続けられずに呻いた。
「ふあ……や、あんっ!」
 一度は脱力したものの、往復する肉棒を意識して四肢が強張り、兄に腰を捕まえられ
て姿勢を変えることも叶わない。
 一突きごとに正面の壁に向かって押されているような、一抜けごとに膣肉をそっくり
抜き取られるようなで、言葉が作れなくなる。
 そのせいか聴覚がやけに過敏で、自分はもちろん後ろから犯している相手の息遣い、
結合部から発せられる淫らな音がやたらと鮮明だった。しかし、耳を塞ごうにも手が動
かないのでどうしようもなかった。
「あ、ぁっ……」
 腕を掴まれ、水奈は上半身だけが浮かんだ気分になった。もう片手を胸の方にまわし
た兄を見つけて、なんとかバランスを取る。

455 :

「……は、んぅ……」
 今まで以上に深く入り込み、勃起が体内で存在感を放っている。ざわつく下腹部でそ
れを感じながら、顎を取られてキスに応じる水奈。後ろからの体位はちょっぴり苦手だ
が、この時ばかりは幸福さえ覚える。
 舌を擦り唇を舐めているだけなのに、あたかも肌についた汗を取っているような感じ
がした。ひたすら塩味が口腔に広がっている。
「ん、はぁ……」
 吐息をもろに浴びせても兄は顔色一つ変えず、緩く抱いてくれた。
「にいさん、わたし……その…………ばっかり、で……」
「……ダメだ、止まらない」
 なにやら恥ずかしげに口ごもる妹。
 じっとしているだけで肉襞が絡みついて、宗一の分身は蓄えを出すように要求される。
渦巻いているのか煮えたぎっているのか、こみ上げてくるものを抑えるので一杯だった。
それを少女の体から抜くことはできる筈なのに、その意思が湧かない。
 潤んだ目でちらちらと視線をくれるのが、むしろ逆効果だった。
「え……? あっ!」
 両手が、するりと胸を覆った。硬さの抜けかけた突起の感触が分かると、指先で刺激
する宗一。黒髪の少女はすぐに背中を震わせて反応し、悲鳴がこだまする。
「くぅ……んっ!」
 絶頂をどう表現していいか分からず、その直後にあらゆる場所を同時に攻撃され、水
奈は意識のやり場に困った。実に手際よく水着の内側に入り込んだというか、ニップル
をふたつとも弄られて前後から痺れるような電撃が生まれていく。
「ん、あっ、あんっ! やあぁ……っ!」
 熱した硬い棒が遠のき、再びやってきて、乳首をつつかれ、転がされる。水奈は兄の
腕を力いっぱい掴み、姿勢を崩さないようにするのでやっとだ。
 あられもない声を出している口の端から涎がひとすじ垂れても、拭うことすらできな
い。されるがまま喘ぎ、一方で彼と繋がっている部分は快楽に対して貪欲で、前後へ動
くのがよくわかる。
 三点を同時に責められてあっという間に性感がこみ上げるが、これまでも自分ばかり
達していて羞恥に視界がぼやける。やがて目を開けているのが辛くなり、ぎゅっと閉じ
た。
「や、は……! にい、さんっ、にいさん……っ!」
 壁に向かって妹が呼びかけ、跳ね返って耳に入る。宗一は指先でこりこりとした乳首
を、いきりの全体でどろどろの蜜壺をと、それぞれ違う感触を味わっていた。
 風呂場に漂う熱気も相まって、体のどこかが溶けていてもおかしくない様な温度だ。
にちゅ、にちゅ、と少女の恥部をかき混ぜる音はだんだん短くなり、それでも追いすが
ってくる膣肉のうねりに宗一も限界を悟る。
「っ! う、あぁっ!」
 妹のひとつ大きな声を聞いたと思うと、彼女の体内でとつぜん強烈な締め付けが起こ
った。宗一は勃起を抜き取るように動いていたつもりだったが、逆に引きずられていく
感覚さえあった。
 しかし、直後に制御を失った熱流が道というみちを探して駆け上がり、抜き差しの事
などどうでもよくなってしまう。
 いちど決壊してしまえば止めることもできず、容器を振り過ぎた炭酸飲料の様に勢い
良く外へ放出されるだけ。どちらの意思でもなく繋がったままの器官が震え、脈動と共
に妹の体へと欲望を吐き出した。
「――っ、はぁ……っ」
 動悸と勘違いするような振動が伝わり、水奈は下腹部が少し重く感じた。深く突き刺
さった兄が肉の道を、その奥へと熱を注いで満たしていく。
「……んぁっ」
 ゆっくり、ゆっくりと栓が抜けた。焦らす様な動作に体を震わせ、三回目の絶頂で遠
くに飛びかけた意識に目覚めの信号が送られる。
 胸を覆った両手が微動していたが、水奈はそれでも安心感をおぼえていた。

456 :


 顔を見る事ができず不安だったのに、改めて向き合うとモヤモヤした思いが言葉に変
わって口から出ていく。
「バカ」
「変態」
「鬼畜」
 浴槽に溜めた湯を、一言ごとに手で掬っては浴びせてくる妹。宗一はそれを顔面で受
け止めていた。
 行為が終わってから浴びた三十九度のシャワーは、かつてないほど気持ちが良かった。
その後すぐに少女は体と髪を洗いにかかり、今は生まれたままの姿で正面にいる。
「……もう。出すならだすって、言ってください」
「それは……その」
 伏し目がちで途中から水奈の言葉はしぼんでいくが、それでも確かに聞き取れた。
 宗一も、汗を流してから平常な思考が戻ってきて、子種を妹の体内に放った事を理解
したところだった。言い淀んでしまう。
 役目を終えたシャワーヘッドから滴が落ち、静寂の中に響いた。
「ま、まあ、兄さんも少しはわたしの事を考えてくれてたので、良しとしましょうか」
「……ん?」
 分からずに首を傾げると、あれです、と少女は湯を張った桶を指差した。紺色の競泳
水着が浸けられている。
「女子だけで行くんだろ。それは心配だってするさ」
 夏は開放的になりやすい。海は水着になるのだから当然と言えばとうぜんで、下手に
露出すれば誰に捕まるか分からない。宗一としてはビキニタイプも魅力的だったが、や
はり年頃の女学生だけで行くとなれば隣の紺色を推してしまう。
 気をつけろよ、と更に念を押す。黒髪の少女はひとつ頷いて笑みを浮かべた。
「にいさん、にいさん」
 湯を浴びせるのも終わり、微妙にあった距離を詰めようとして移動してくる妹。宗一
は首に手をまわされて少し驚き、その間に脚の隙間へと彼女は落ち着いた。
「今度……市営のプールでも行きましょうか」
 抱きつかれる格好で顔がすれ違い、耳元に小さな声が届く。
「いっ、嫌ならいいんですけどっ」
 訊き返す間もなく次の句があらわれ、宗一はどう反応したものかと困る。
 ちらと視線を向けると少女の頬は朱に染まっており、あちらも視線で何かを訴えてい
る風だった。
「……せっかく新調したのに、使わないで秋を迎えるのも癪じゃないですか」
 ややあって、照れくさそうに話す水奈は本当に可愛らしかった。そういった事情でな
くとも、滅多にない誘いなので受ける気は十分以上にあったが。
 それに、と続いてすぐに途切れたのが引っかかる宗一。
「それに?」
 そっぽを向かれてしまうが、少女は未だ抱きついたまま。むしろ耳まで赤いのが丸分
かりで心臓が高鳴りを始める。
「に、にいさんと一緒なら、……もし、何かあっても、大丈夫だと思うので」
 やがて、二人だけでなかったら絶対に聞き逃すような声量で、ぽつりと呟いた。
 ……それが、普段の罵り言葉よりも深く突き刺さる。
「ああ、行こう」
 はい、と短い返事。ようやく顔の向きを戻した水奈は、目を笑わせて頷いた。
「……にいさん?」
 妹を抱き返す。柔らかい素肌の感触、洗いたての髪から漂う心地良い香り。一糸纏わ
ぬ姿というのもあり、どれをとっても発散したはずの性欲を刺激されてしまう。だが、
なるべく表に出さないようにして、二人でくっつきあった。流した汗がまた湧き出すが、
気にせず続ける。
 換気扇の音より近く、水奈がくすくすと笑んだのが聞こえた。

457 :
以上になります。
この季節は滴る汗がいやだなぁ……。

458 :
GJ!
敬語ツンデレ妹かわええ

459 :
GJ!
あとどうでもいいけどツン甘って結構あるけど甘えっ娘の心理描写してるのって結構少ないということに今きずいた

460 :
GJ!
こんなツン甘もいいよなぁ……

461 :
http://eroanimebekkan.blog98.fc2.com/blog-entry-712.html

462 :
甘えっ娘と冷たいシャワー浴びて抱き締めたい

463 :
木陰で肩を寄せて好きな人の匂いと体温に包まれながら眠る甘カップル

464 :
俺の地元に「甘利」って苗字の人がいっぱいいるんだがこのスレの様な展開にはならなかったよorz

465 :
>>463
こんな感じか
 春の季節特有の柔らかな風と甘い花の匂いに包まれて不思議と瞼が重たくなる。
「ふぁ……んん、眠いねぇ……」
 公園のベンチ、自分の座った左隣に居座る彼女が間延びした声で呟く。
 春先の匂いは眠気を誘う。彼女の甘い香りと風に乗せられた花の香りが混ざり合い、より一層と睡魔が夢世界へと導こうとする。
「そうだね……」
 冬を乗り切り、春から萌え出した木々はざざ、と風に揺れて心地良い音を奏でる。
 こうして彼女と木陰のベンチでぼんやりしているだけでも眠ってしまいそうだ。
 そう思い、寝てはならないと何とか奮い立つが、不意に肩に何か乗りかかる感触が伝わった。
「すぅ……すぅ……」
 何時の間にやら彼女が眠っていた。幾度も見た愛らしい顔は眠っていると尚可愛らしく見えるのは無垢な表情であるが故の自然な事なのだろう。
 「……」
 そっ、と彼女の頭に手を置いて、艶やかな黒髪を梳くように頭を撫でる。んんぅ、と吐息を漏らし少し身じろぐがその感触が気に入ったのか眠った彼女の表情が綻ぶ。
 こんな彼女の面持ちを見れるのはこの世界で自分しかいないだろう。
 そして、こうやって彼女とも過ごす事も。
「……おやすみ」
 そんな確かな自負を抱いて、瞳を閉じた。
 願わくば、彼女と共にいられることを。

466 :
鼓動をひとつにして寝息を重ねるんですね

467 :
寝息が重なるどころか何時の間にか唇も重なってるんですね分かりますん

468 :
最近流行りの入れ替わりなんてどうだろうか

469 :
そして何時の間にか身体ごと重なってるんですねわかります

470 :
そして受胎告知されるんですね

471 :
>>470
入れ替わったままですか・・・

472 :
レジ打ちやってるともげろって言いたくなるようなカップルがたまに来る
金の支払いの時ぐらい手離せよ…

473 :
支払いは俺にまかせろーバリバリ

474 :
やめて

475 :
ここはどこかのコンビニエンスストア。時刻はそろそろ日付も変わろうという頃合いの事。
支払いを済ませようというカップルがおったそうな。
「支払いは俺に任せろー」
「やめて」
「片手じゃ金出せないだろ」
「じゃあ私が財布からお金出す係」

私コンビニ店員だけど客のカップルがずっと手を繋いでた。にたい。

476 :
お盆で暇なのに最近過疎気味で寂しい
甘えっ娘をわざと放っておいたらどうなるんだろうな

477 :
>>476
A、離れなくなる(最悪の場合一生)

478 :
>>477
最悪の意味が分からない

479 :
「だって私、あなたに甘えている私が好きなんですもの」
でーんでーんでーんででーんででーん
でーんでーんでーんででーんででーん(平沢進 ロタティオン)

480 :
 暗闇の中で、ごそごそと這い寄る音がする。深夜零時過ぎの来訪者は、遠慮もなく人の領域に忍び込んでいた。
 一人分の毛布は、二人を包むには少し足りない。無理矢理入り込もうものなら、必然的に密着することになる。
「お前自分のベッドがあるだろ。なんでおれの布団に潜り込んできてんだよ……」
「今日で一週間連続。お帰りのはぐもおやすみのちゅーもなかった」
 閉じたままの目も開けず、侵入者に問いかける。疲れた頭に響いたのは、ぽつりと零れた静かな声。
「……それは、悪かったと思ってる。だから、今度の休みにでも――」
 床に就く前に見た水色のパジャマを思い出している内に、彼女の声が静寂を埋めていく。
「また待たせるんだ。へえ……ナオってそういう人だったんだぁ。ふぅん……」
 良心の呵責を上手に煽られ、返す言葉も見当たらない。
 背中越しに届いた皮肉な非難は、到底敵う相手ではなかった。
「……ごめんなさい。だから、カナ、寝かせて下さい……」
「せめて一緒に寝てくれなきゃ、許さない」
「……寝るだけだからな。それ以外はナシだからな」
 そう言うと、重なった身体がより一層密着してきた。
 温かい体温と柔らかな肌の感触が、ようやく訪れようとしていた気怠い睡魔を妨げてしまう。
「……ナシって言ってるんですけど。何かやわい球体が当たってるんですけど!」
「寝たいんなら大きな声出しちゃダメだよ……ふあぁ」
「いやちょっと、抱きつかれたままじゃ落ち着いて寝られないっていうかですね」
「じゃあ、ナオも一緒にぎゅーってする? 気持ちいいよ、だっこ……」
「なし崩し的に始まるじゃねえかよ。ああもう眠れねえ……」
 もうそんな歳でもないのに、まるで子どもみたいにくっついてくる。
 胸を押しつけ、まるで熊のぬいぐるみでも抱くように両腕を絡めてきた。
「寝てていいのに。ナオが寝てる間にこっちもすりすりはむはむしておくからさ」
「何するつもりだよ」
「何って……構ってくれない代わりにさ、ナオのことが好き好きって、いっぱいほおずりしたり」
「抱き枕じゃないんだぞ、おれは」
「……夜もずっと一人じゃ寂しくて眠れないから、慰めて貰う代わりに、ボクがナオの頭を撫でたりさ」
 淡々と語られた穏やかな声色に混ざって、時折胸を締めつけるような、寂しさが聞こえた。
 純粋な感情の発露に思わず声が詰まりそうになる。
 いつだって求められているのだと知っているのに、応えることが出来なかったから。
「……その、ごめん」
「いいよ、別に。でも、一日良い子にして待ってた分、これ位ご褒美貰ったって罰は当たらないだろ?」
「……程々でお願いします」
「うん、堪能させて貰うよ」
 堪能、と言った通り。寝間着の上から弄ってきた感触は、触れあいを求めるように全身を覆おうとしていた。
 眠気は消えてしまったが、人の手に身を任せるのも悪くない。信じている相手だから、なのか。
「今日は随分、甘えたがりだな」
「いつも通りだと思うけど? 一週間ぶりだから、ナオが忘れてるだけなんじゃないかな」
「それでもこんなにべたべたされることなかったぞ。もう一生離れないじゃないかってくらい」
「……一生離れないのは、ほんとだもん。……嫌だったら、別にいいけどさ」
 言葉の裏に隠した想いよりも強く、声が『寂しい』と訴えていた。
 だから、返す言葉も思わず強くなってしまう。
「嫌じゃねえよ! んな訳無い! 絶対無いっ!」
「うん。お墨付きも出たので、思う存分くっつかせて貰うね」
 かと思えば、何事も無かったかのようにいつもの調子に戻っている。
 ――情けないほど、見事に釣られてしまったらしい。
「……どうしてこうなった」
「毎日欠かさず甘やかしてくれないナオのせいじゃないかな」
 それでも、そんなたわいの無いやり取りの中にある皮肉と平然の狭間に、彼女の本心が見える気がした。
「……反省します」
「うん、よろしい」
 そう言って、少しだけ、嬉しそうに応えてくれたから。
 抱きしめてきた小さな手のひらに、自分の手のひらを重ねてみる。
「……もっといっぱい、こうしていたいよ」
「……善処します」
「こんなものじゃ物足りないからね。おはようのちゅー、忘れたら怒るよ」
 予約まで入れられたら仕方ない。明日は誰よりも早く起きて、不機嫌なお姫様をキスで起こさなければならないだろうから。
「覚えとくよ……。おやすみ、カナ……」
 だから今夜はここでおしまい。おやすみなさいで、夢の中へと落ちていく。
「……おやすみなさい」

481 :
俺甘えんぼうに寂しい思いさせないためにちょっと強化人間になってくるわ

482 :
具体的にどこをどう強化するんだ?

483 :
>>481
改造するために寂しい思いをさせたら本末転倒だぞ

484 :
>480 GJ!!

485 :
>>480
ひっじょぉーにかわいい

486 :
>>482
「アマエラレタインダー>>481は改造人間である!」
日夜ショ糖ッカーの……
あれ?どっちも改造人間になっちまった

487 :
>>486見て思い出した、次のライダー魔法使い的な設定なんだよな
甘えん坊魔法使いの妄想設定
・甘えるための魔法しか覚えない(特定の人物の場所にしか飛べない移動魔法とか)
・貧乳(普通はぎりぎり、巨乳は認めん)&背が低い(これが正義)
・魔力の源は好きな人に甘えること
・男の家に居候中
・妄想癖がある
・頭は残念、顔はいい
・お化けが嫌い
ここまで設定作って満足した

488 :
>>480
GJ
これは犬猫の擬人化モノとして読んでもいい感じだな。

489 :
>>487
跨がるバイクも擬人化して甘えてくるんですね

490 :
残念ながら、ヤンデレバイクは既にいるんだなこれが

491 :
>>490
オートバジンはドジッ娘だから違うよな?デンバードはカナヅチで、ライドベンダーは姉妹沢山とか。

492 :
V!V!V!ビク糖リー!
コンバ糖ラーV!

スパロボやってたら浮かんできたんだすまない

493 :
>>491
「ドーモ、てつを=サン。アクロバッターデス。ライドロンスベシ。」

494 :
>>493
アイエエエエ! ニンジャヘッズ!? ニンジャヘッズナンデ!?
……これだけじゃ難なのであれだ、甘えんぼうくノ一とか。

 我が家は先祖がえらい殿様だったらしい。お陰で曰く付きの倉やら家宝やらがごまんとある。あ、あと忍者も。
 ……この21世紀に説明するだけ頭が痛いが、親戚に我が家を主家とした『御庭番』の家系があるのだ。
 んで、本家の当主は代々その御庭番の家から身を守る為の忍者を派遣され……って流石にこの平成の世では有名無実もいいとこなのだが。
「なあ、久那ちゃん」
「はっ、殿」
「……近けぇよ」
 振り向けばすぐ背後、目と鼻の先に俺を見上げる前髪ぱっつんなちんまい女の子が常に一人。
 俺が街中出歩く度に背後にすっと佇むこいつが、その忍者になります。
 ……黒スパッツに上半身だけ浴衣姿とか、何か外人が勘違いした忍者っぽいけども。
「殿をお守りするのが任務なのです」
「いや、命を狙われるとかそういうのないからね」
「それはわたしが日々殿の行く先々を先回りして回避してるからですよ!」
「どんな?」
「どんな、って……その、つまづかないように小石をどかしたり、吠えそうな犬の注意を玩具で逸らしたりですねっ」
「……地道なのはいいけど、どれも致命傷には至らないから」
「はうっ!?」
 自分のやってる事に気付いてか、途端に涙目になる忍者子・久那ちゃん。
「うぅぅっ、だ、だってぇっ、おじいさまやひいおじいさまの時代みたいに、御当主様が闇に暗躍してくれないと忍びの役目もないんですよぉ!」
「あー……うちの親父の代から一般人になったって言ってたもんなぁ……。いいんじゃない? 平和が一番で」
「あうぅ……必技とか覚えたかったのにぃ……」
 無念だと言わんばかりにがっくりとうなだれる久那。この娘の頭の中はどんだけ山田風太郎な世界が展開されてたんだろうか。
「いや、忍者の技術生かして別のことやればいいんじゃないの? スポーツ選手でも、警察官でもさ」
「そう言いますけどね、殿っ。わたしは運動音痴ですからっ!」
「胸張って言うことかそれ……」
「でもっ、でもっ! わたしくノ一ですからっ、他にも色々出来ますよ! ほらっ、籠絡の術とか!」
「ろうらく?」
「色仕掛けで相手をオトす術です! ほら、このないす、ばでぃー……で……」
 威勢のいい言葉もだんだん萎れていく。自分でも言ってて気付いたらしい。胸を張れば張るほど、うすぺたい隆起はみじんも揺れてはくれないことに。
「ひっ、ひぐっ、いいんですっ、どーせひんにゅーですからっ、わたしぃ……」
「や、そのっ、そういうニーズもあることはあるから、ねっ」
「……殿も、ろりこんなんですか?」
「ちっ、ちがっ、そんなことがあるはずはっ!?」
「じー……」
「そ、そんな目で見ちゃらめぇぇっ」
 ……正直、合法ロリにジト目で見つめられるのはそんなに悪い気はしないというか、ねえ?
「……じゃ、じゃあっ、殿をろーらくします」
「俺を籠絡してどうするんだよ」
「わっ、わたしのみりょくでとりこにしてっ、お、おっ、お嫁さんにしてもらうんですっ!」
「ぶはぁっ!? な、何言ってんですかぁっ!?」
 顔真っ赤にして叫んでるけど、それ告白じゃねえかよっ!? しかも人前で――ああもう周りの奴らがにやにやしてこっち見てるし!
(何だ、バカップルかよ……爆発すればいいのに)
(あんなちっちゃい子を手籠めにするなんて……もげてしまえロリコン野郎)
 ああしかも周囲の目の色がすっごい緑色な感じだし。嫉妬の視線が突き刺さる……。
「だ、だってっ、永久就職しか他にないと思ったんですからっ! だめですかっ、殿っ!」
「だ、だめっていうか、そ、そういうのは冷静に考えないと……!」
 ああもうなだめてる俺もキョドってしまってるし。なんだこの状況。
 久那は久那で真っ赤な顔を隠すように、俺の胸元に顔埋めてぎゅーって抱きついてくる始末です。何これ。どうしてこうなった。
「す、好きじゃなかったら、殿にお仕えしなかったし……殿のくノ一には、ならなかったですもん……」
「しゅ、主従としての好きじゃ、なくてか……」
「そ、それにっ! くノ一やめたら、元の女に戻るだけじゃないですかっ! だったら……
 だったら……殿の女がいいな……なんて……お、おもっ、思っちゃったんですからっ!」
 叫ぶだけ叫んで、また久那が顔をぐりぐりと胸元にこすりつけてきてるし。
 ……ああ、ご先祖様。俺は自分の家臣に手ぇ出してしまいそうです。

495 :
予期せぬニンジャリアリティショックをうけしめやかに失禁した

496 :
正に甘者と言った所か

497 :
そんなあなたにうってつけの必技を
っ房中術

498 :
>>497
知り合いに房中術教えてもらって赤面してるとかわいいな


・・・寝るか、ちょっと夢の中でいちゃついてくる

499 :
明日は甘えっ娘の誕生日
「何が欲しい?」って聞くと
しばらく考えたあと
頬を染め、普段の明るさからは想像できない程の消えそうな声で
「…あ、あなたの赤ちゃん///」

駄文失礼しました

500 :
>>490
バトルホッパーやゴウラムなら甘えん坊になってくれるんかな

501 :
甘えっこに普段はこれでもかと甘やかしてやってるところ
ある時突然、何も言わずに抱き着いて、そのまま男泣きしてみたい
どんな反応されるだろう

502 :
>>501
「自分が一番喜ぶ理想の甘えさえ方」で対応してくれる

503 :
甘えられ方 だ
俺にはまだまだ糖分が足りないな

504 :
>>503
つ 俺の血糖値(343)

505 :
甘えながらえっちな妄想の世界に飛び立っているのってかわいくないか?

506 :
>>504
たった血糖値343か粉砂糖め
俺の血糖値は53万だ

507 :
血糖値と言う名の戦糖力ですね、わかります

508 :
銭湯力…
「男く〜ん。石鹸かして〜!」
混んだ銭湯の壁越しに響く甘えっこのエコーのかかった声…
それを聞いて悶えまくる男達…
ナルホド、納得
銭湯力=戦糖力

509 :
温泉に来たのをいいことに家族風呂を借りて二人っきりの混浴を狙う甘えっ子とか
洗ってくれなきゃやだようと三助に使うだらしねえぐーたら甘えっ子とか
まさしくお風呂は甘えっ子の戦場になるな

510 :
大露天風呂であっても余裕でついてきます
むしろ女湯に連れ込もうとします

511 :
裸姿が子どもっぽく見える甘えっこなら
平然と男湯に連れ込んでじゃれてても違和感ないかもな
親子と見せかけて実はカップル

512 :
>>511
褌にみえた…。

513 :
昨日デパートで高校生ぐらいの男と小学生ぐらいの女の子(見た感じだから正確にはわからん)がいたんだが
女の子が突然「歩くの疲れた!お兄ちゃん抱っこ!」って言ったんだ
当然男のほうは拒否るわけだがそれでも女の子は引き下がらずに「早く、抱っこ!抱っこ!」って言うんだ
そしたら父親だと思われる人が「お父さんが抱っこしてあげるから」って言ったら女の子は「嫌!お兄ちゃんがいい」
って即答で言ったんだ、その光景を俺はいろいろ妄想しながら見ていた
ちなみにその時の父親の顔は(;ω;)って感じになってた

514 :
家ではどんなことが起きてるんだろう

515 :
父親カワイソス

516 :
むしろ親父さんに萌えた

517 :
で、その親父さんはちゃんと父親だったの?

518 :
父親はちゃんと二人の父親だった一緒にレストランで飯食ってるの見たし
ちなみにこの後二人はゲーセンで(客観的にみると)いちゃついてた
父親はそばにある喫煙所で煙草吸いながら目を真っ赤にしてそれを見ていたのを見た
「きっと反抗期なんですよすぐに戻りますって」「ああ、そうだといいな・・・」
というやり取りだけして俺は喫煙所から出た、そのあとは知らん
これで妄想話を作りたいなら勝手にしろ、ちなみにこれガチでリアルに起きたことな
ちなみに女の子はかわいかった、男と父親は俺の見たことある中では中の上ぐらいだな

519 :
こんだけケガ人でても去年よりマシって思えるのが怖い、
でも反面去年を見てる分まだケガ人増えるんじゃないかという不安が。
かといって今フリーになってる(から獲得できる)シルベストルに
帰ってきてもらうってのもどうかと思うし・・・。

520 :
やべっスレ間違えたorz

521 :
糖化してもいいかな?

522 :
投下もとい糖化した、なら使ってもいいッ!

523 :
>>521
了解した。ただ粛々と糖化するのみ。ではまいる。
Cure drink
 どうしてこうなった。これは金曜日の夜10時過ぎ、吉川恭介が行きつけの居酒屋にて思ったことである。
 隣にいるのは石田亜衣という、彼の1歳上の先輩である。同じ部署ということでかねてから交流のあった2人はプロジェクトの打ち上げ兼忘年会と題して飲みに来たのであった。
とは言っても、まだまだ新人の恭介がおしゃれな店など知っているわけもなく、行きつけの安い居酒屋に亜衣を案内したのである。
 ここまではまだよかったのだが、問題は、亜衣が下戸であることにあった。
彼女は弱いくせによく知りもしない(もちろん恭介も知らない)強い酒をあおり、一気に酔いが回ってきてしまったのである。
だが、ここまでは百歩譲って彼女の自業自得で済む話であった。しかし問題は、それだけではなかったのである。
「吉川君、飲んでる〜?」
端的にいえば彼女は絡み酒であった。先ほどから亜衣は恭介にもたれかかり、しきりに酒をすすめてくるのである。それにつられて恭介のほうもだんだんと酔っていっているものだから、2人がつぶれてしまうのは時間の問題であった。
「あーもう、飲みすぎですよ弱いくせに!」
「なによー、いいじゃない、こんなときくらいさー それより」
飲みすぎをいさめようとした恭介の肩に亜衣がもたれかかる。
「私1年間頑張りました。ご褒美がほしいです」
「ご褒美、ですか…?」
「頭なでてほしーなー」
…もうやだこの酔っぱらい。とはいえ、無視するのも忍びないので、恭介はおずおずと頭をなでてみることにした。
 しばらくの間撫でていたが、終わりが見えないので聞いてみることにした。ちなみに彼女はなでられている間恭介の左肩に頭を預けるという姿勢を取っていた。
「…いつまでやればいいんですか石田さん」
「頭なでてる間くらい名前で呼んでよ」
「名前で、ですか? えっと、あ、亜衣、さん…?」
うん、思った以上に恥ずかしい。と、恭介がひそかに悶えているところへ、酔っぱらいがとどめを刺した。
「んふふ〜、まあ、合格かな? …ほら、手が止まってるぞ、恭介!」
思った以上の破壊力であった。名前を呼ぶというのは嬉しい半面恥ずかしく、また同様に、名前で呼ばれるというのもまた嬉しさに恥ずかしさを伴うということを恭介は学んだのであった。
 なお、これ以降亜衣は2人きりになった時下の名前で呼ばないと返事しなくなってしまうのであったが、それはまた別の話である。

524 :
1レスで済んじゃったw 以上です。

525 :
>>524
b GJ.
で、続きは?

526 :
>>525
フラッシュタイミング!
『妹のだいしゅきホールド』を使用!
このターンの間>>525は続きを読む事は出来ない!

527 :
「ったくタカシの奴、久しぶりに帰ってきて飯をおごるって言ったと
思ったら送りもせずに帰り追って」
「まあまあタカシも明日早いんですし孫たちの学校だってあるんですから」
「…ったく」
連休を利用して帰郷した息子からのプレゼントとして
近くの展望レストランに招待されたのだが連休は今日で終わりで
明日も朝早いからとワシらを送り届けもせずに帰ってしまったのだ。
そのためワシは妻と二人電車に揺られて帰宅していたのだ。
「しかし敬老の日の記念って、そこまで老いぼれて見られてるのか?」
既に会社を退職して老後の生活に入っているとはいえそんな風に見られるのは
どこかさびしい気もする。
一応の感謝もしているし孫達が敬老の日だから何かしてあげたいって
話がきっかけがあったし孫からのプレゼントもうれしかったのだが
「でもあのレストラン一度行ってみたかったからうれしいわ、まさか
こんな形でみんなでいけるは思ってもみなかったけど」
「ま、まあ祝ってもらえたのは嬉しいんだがな……」
「ふふ、まったくいくつになっても素直じゃないんですから」
「そういうお前は昔から素直すぎる気がするがな」
妻とそんな話をしながらふと思いにふける
結婚をして既に40年以上思えば人生と共に過ごしてきた妻のことだ。
苦楽を共に過ごしていき子ども達を育て上げてきた、
若いころは思いっきり甘えてきて戸惑いもしたが今ではすっかりそういうこともなくなってしまった。
電車を降りた二人は改札を抜けて自宅へと歩いていく、街頭や店の明かりで足元は暗くないものの
人通りはまばらといっていいだろう、やはり連休の最終日の夜ともなればあまり出歩かず家にいるものなのだろう
と考えながら夜道を歩いていく。すると
「ねえあなた、夜道をこんな風に歩いていると昔を思い出さない?」
「ああ、そうだな」
昔は散歩と称してよく夜のデートなど行っていたが、流石に今となっては過去の思い出にすぎない。
「そうだ、折角だし昔みたいに夜のデートなんてどう?」
そういって妻は俺の腕をぎゅっとしがみついた。
「お、おい誰が見てるのかもわからんのになにすんじゃ」
「いいじゃない夫婦なんですし、それにこの時間人通りが少ないのはあなたも知ってるでしょ」
「そりゃそうだが……、」
「こんな風にあなたに甘えるのっていつ以来かしら、こういう風にあなたに甘えてる時がやっぱり
一番の幸せみたい」
「何言ってるんだ、まったく」
「ほんと、いくつになっても素直じゃないんだから」
そういって更にぎゅっと抱きついた妻に照れながらゆっくりと家路についた。
思いっきり甘えてくるのは若いころだけかと思ったがそんなことはなかった、
どうやら俺はこれからも妻の甘えに戸惑う日が続きそうだ。

敬老の日に投下しようとしたのに気付いたら二日も経ってしまったorz

528 :
>>527

タカシも同じ道を歩むのかしら

529 :
た…タカシ…多菓子…甘えんぼう御用達の甘えさせ彼氏…。

530 :
「お客様、そろそろ閉店時間ですので、お会計を」
「ん…あぁはいはい…」
「こちらです」
「えっと……!!??」
「……」
「…へ?…え、これ、え?」
「……」
「…一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億、十億、百億、千億、一兆、十兆、百兆、千兆…」
「一阿僧祇、十阿僧祇、百阿僧祇、千阿僧祇…」
「那由多」
「なゆた!!??」
「……」
「一那由多、十那由多……」
「占めて200那由多飛んで3万円です」
「ニヤクナユタトンデサンマンエン………ぼったくりじゃないですか!」
「払ってもらいますよ」
「いやいやいやいや、リアリティ!リアリティ!」
「払えないんですか?」
「ていうかこんな額見たことないですよ!」
「言っておきますけど、逃げられませんよ。あそこの黒い服着た人、いつでも動けますから」
「…まじかよ…」
「それじゃ200那由多飛んで3万円、払ってくださいね」
「そんな…こんなの払えるわけないよ…」
「……払える方法はありますよ」
「そんなのあるわけないでしょ!」
「あるんですよ。それはですね……わたしのそばにずっといて、わたしを喜ばせ続けることです」
「…はい?」
「わたしを喜ばせた分だけ、払ったってことにしてあげますよ」
「いや、喜ばせるって何?てか、ずっとそばにって」
「それがだめでしたら、貸してくれる金融会社紹介しましょうか?」
「こんな額出してくれるところなんて」
「あるんですよ。そちらで借りて孫の代まで借金背負ってもいいですよ」
「孫の代…」
「いや、孫の代までじゃ無理ですかね。曾孫、玄孫、来孫、昆孫、仍孫、雲孫」
「も、もういいです!」
「そうですか。それでわたしから借りますか?それとも金融会社から?」
「…前者で」
「やった〜!」
ギュ
「へ!?」
「これから、よろしくねっ」
その日から、僕は彼女を200那由多喜ばせなくてはならなくなった。ずっとそばにいるということで、僕は彼女と一緒に
生活することになった。僕は彼女が望むことをとにかく叶えていった。
そして今、なぜか僕はとんでもない借金を抱え、生活もままならないはずなのに、最近つかまり立ちができるようになった
娘の将来に向けた貯金ができている。不思議だな。
「なあ」
「なに?」
「俺の借金ってあとどれくらいあるの?」
「フフッ、あとね、198那由多7098阿僧祇…」
腕に抱きつきながら彼女は答える。いつのまにか1那由多以上返済していたようだ。お金稼ぐってこんなに楽で幸せなものだったっけ。

531 :
さらば青春の光はおもしろいな

532 :
すりすりぎゅむぎゅむ

533 :
人いねぇ

534 :
実は居たりする。
しかもへんてこな電波を受信中だったり。

大井5回4日目
11R甘えんぼう特別JPNU芝1600m牝馬限定戦実況中継

「各馬輪乗りを終えてゲートへ向かいます。偶数番の各馬、ゲートイン順調です。
続いて奇数番、最後大外16番。ゲートイン終了。係員が離れて、スタートし…ません!各馬横一線!一斉に人化してジョッキーに甘え出しました〜!」



…今日の最終、久々に勝ったからって、ねえ。

535 :
お嬢様系甘え娘

536 :
>>535
ほう、詳しく聞かせてもらおうか(訳・作品にしてください、お願します)

537 :
>>535
クラスメイトをあれやこれや手を回して自分の家に住まわせ、毎日べったりなお嬢様
年上の朴念仁な許婚にアプローチするも不器用すぎて中々進展できないお嬢様
若い新人執事が、何故かロリお嬢様に懐かれその天真爛漫さに振り回されたり
はたまたないすばでーなメイドとの百合ん百合んな日々もあり
お嬢様には無限の可能性があると思います

538 :
>若い新人執事が、何故かロリお嬢様に懐かれその天真爛漫さに振り回されたり
こ れ だ ! !

539 :
内気で淋しがり屋の巨乳美少女だけど、ずっと隣の家同士で暮らしている男の子にだけは甘えられる話

540 :
>>539
さあ投下いこうか

541 :
最近やってるチョコのCMいいよな……
年上なのにあんな可愛い甘え方されたら……もう……もう……

542 :
・ポッキーの日まであと一ヶ月かーとか思ったら思い浮かんだとかそういうあれ。
「先輩、ポッキーゲームしましょう!」
ドクペを飲んでいたら後輩がポッキーの箱を持ってやってきた。
「せめて11月11日まで待てなかったのか?」
「11月11日に何かあるんですか?」
「ポッキーの日。」
「なるほど、では来月もしましょう!」
やぶ蛇だったらしい。というかポッキーの日はわりと有名な気が
するのだが、意外に知られていないのかも知れない。
「まあいいや、可愛い後輩の願いだ、ポッキーゲームぐらいしてやろう。」
「か、かわいいとかあんまり言わないでください、照れます!」
「そうやって照れるのがまた可愛いんだけれどねぇ」
もっとも照れを押し隠しながら『はいはい、可愛いです可愛いです』
なんてすねたら、それはそれで可愛いのだけれど。
「うー、もうっ!それじゃちゃんとポッキーをくわえてくださいね?
いきなりぼっきり折ったらダメですからね?」
「ああ、大丈夫だ安心しろ。」
ポッキーゲーム、2人がポッキーの両端をくわえて同時に食べ進む
ゲームである、普通は、だがその真の楽しみ方は実のところ
別のところにある、と思う人種がいる、私とか。
そんなことを考えていたら彼女はすでにポッキーをくわえ準備万端であった。
「ほれじゃひひえふか?」(それじゃいいですか?)
「ああ、じゃあ私がくわえたら開始だな。」
彼女の頬はすでにうっすら赤くなっていた、まあ普通はそうか。

543 :
私がポッキーのもう一つの端(チョコのない方)をくわえると
彼女はおずおずとさきほどよりもさらに頬を赤くしながら食べ進め始めた。
こちらもこちらでゆっくりと食べ始め、そして3cmもいかず止めた、
そして彼女はそのことに気づかず目を閉じたままゆっくりと食べ続けていた。
そう、真の楽しみ方とは、待つことである。
つい顔がニヤニヤとしてしまうことを止めもせず、彼女が懸命に
食べ続けるのを特等席で眺める、まったく我ながら意地の悪いことだ。
お互いの唇があと1cmと近づいたところでやっと彼女はこちらが
止まっていることに気づいた。
あわあわと焦る後輩の唇を奪ってからポッキーを折り、ポリポリと食べる。
「ごちそうさま。」
目を白黒させている積極的なくせにうぶなこの後輩を見て、
ついいたずら心が呼び覚まされてしまい
「おかわり、いるかい?」
なんて言った私は、やはり性格が悪いのかもなぁ、なんて思いつつも、
そこでこくんと首を縦に振る後輩の魅力の方が、凶悪すぎると結論を出し
私は可愛い可愛い後輩におかわりのキスをするのであった。

544 :
ちょっとポッキー買い占めてくる!

545 :
>>544
やめろ、俺たちの分だけでも残しておいてくれ

546 :
ちくしょう、売り切れてた
仕方ないからプリッツ買い占めてきたぜ

547 :
俺はじゃがりこ買い占めてくる

548 :
じゃあ俺は小枝を

549 :
その点トッポってすげーよな、最後まで(ry

550 :
ここまでポテロングなし

551 :
あなた方の連携には感服した


ところでうまい棒はちとキツいですかね?

552 :
>>551
くわえた顔を見たいのか

553 :
「先輩!ボッキーゲームしましょう!」
「帰れ」
彼女は自由人過ぎる。
「大体なんだよボッキーゲームって」
「え? えっと、私が先輩にたくさん甘えて、その、ぼ、ぼっきさせるゲー、ムか、な……あと、むにゅむにゅ……」
改めて説明するのが恥ずかしかったのか最後の方は聞き取れなかった。
もちろん話してる間、ずっとしがみついていたのは言うまでもない。
「恥ずかしいなら言うな」
いつも甘え放題してるくせに。
「むぅ、いけずー。ひゃわん!?」
「続きはベッドでしましょう砂糖姫」
彼女はこの後おいしくいただきました。

554 :
>>553
良いね
ゲームなら、男の子1人に仲良し女の子複数のハーレム状態で
甘え系命令たっぷりの王様ゲームとかも面白そうだな
最初は頭撫でたり、”はい、あーん”みたいな軽いものから、抱っことかビズになり
次第にそれが脱衣、手ブラやジュースの口移しと、エロい雰囲気に……

555 :
甘えっ娘で覚える元素記号とかないかなぁ・・・
Hな水素ちゃん
だめだ、ヘリウムちゃんが思いつかない

556 :
萌える元素辞典なるものがありましてね

557 :
>>556
図書館にあって思わず借りちまった
変態なヘリウムちゃん、立派なリチウムちゃん、別嬪ベリリウムちゃん、ほんわかホウ素ちゃん…
炭素ちゃん以降は任せた

558 :
タングステンちゃんはお堅い委員長キャラに違いない

559 :
「よっし、ここらへんでいいかな?」
そういって荷物を降ろして早速釣りの準備を始める、天気は快晴だが真夏の蒸し暑さは
既になく絶好の釣り日和と言っていいだろう、もっとも晴れて水温が上昇すると魚たちの食いつきは悪くなってしまうのだが
せっかくの休日だし趣味の釣りをしながらゆっくりと過ごす時間を堪能するのもいいだろう。
そういって日よけのパラソルを刺して釣りの準備を始める、すると
「おーい、しょーくんまたいつもの釣り?」
「なんだアキか?どうする釣竿は予備も持ってきたからお前もやるか?」
そういってやってきたのは近所に住む一つ下の幼馴染のアキであった。
「じゃあ折角だし、招待されますか」
そういってアキは俺の隣に座る、ってすぐ隣かよ、まあ日よけのパラソル使ってるから仕方ないか
「ほら、準備してた竿使っていいぞ、せっかくのお客様だし使っていいぞ」
「えへへ、しょーくんが準備してくれた竿だー」
そういってアキは俺の竿をぎゅっと握り思いっきり振りぬく、
俺の竿から白い糸が勢いよく飛び出して水の中に入っていく、元々釣りを教えてくれたのはアキの
親父さんであってそこらへんの動作はそつがない。
その様子を気にしながらも俺は自分の分の竿を用意してすぐに釣りを始めるために大きく振りかぶって水中へと
糸を投げ込む、あとは時間の経つまま気の進むままゆっくりと過ごす時間が俺の一番の楽しみな時間である。

釣り始めから2時間が経ったが魚は釣れない、どころかヒットすらない、普段からここで釣りをしているし
魚がいないなんてことは無いだろうがこれは少し場所を移動した方いいかもしれないのだが……。
「アキの奴寝ちまいやがって、しかも俺の腕を抱き枕にしやがって」
俺の左腕を両腕でぎゅーーっと握りスヤスヤと眠っている、これでは動きようが無いのだ
その結果俺のヒジの部分が丁度アキの胸の間に収まっているのだ。
妹のように慕ってくる幼馴染と思っていたが……成長したもんだな
腕に当たるアキのやわらかいモノを意識しつつ俺は再び釣りに意識を置く
当たりが来れば力ずくでもアキをどかすが2本の竿からは当たる気配は全く無いのでそうもいかない
「んふふ、しょーくん、ぎゅーーーー」
ったく訳のわからない寝言まで言いやがって、……しっかしこうやって見ると随分と寝顔は可愛いんだな…。

560 :

「結局釣れなかったね」
「ま、まあこういう日もあるさ」
結局魚は一匹も釣れず俺とアキは片付けをしてから帰路に着く、そういつも釣れるとは限らない、
それも釣りの醍醐味の一つだと思っているから残念だとは思うものの仕方が無いで済ますことができる。
まあ来週の休みにまた釣りに来ればいい、それだけの話だから。
「ねーしょーくん、次に釣りするときも私しょーくんの隣にいたいな、
しょーくんをぎゅーっとして寝てるととっても気持ちいいんだもん」
「えっ」
そういわれて俺はアキに腕を抱き付かれてた時のやわらかい感触を思い出し顔を赤く染める
「わっ、しょーくん顔が真っ赤、ひょっとして照れてる?」
「ななな、んなわけないだろ、ったく、何いってんだよ」
図星を突かれて俺は慌てて妙な否定をするも、とっさに出た反応がこれでは俺がどう思っているのかは
簡単にわかってしまうだろう、ただでさえ幼馴染というずっと一緒にいた仲なのだから
でも今日のアキの寝顔を見て俺の中でのアキの印象は変わったかもしれない、
ただの幼馴染というだけでなく一人の女性としてアキを見ているようになっていたことを思い知らされてしまった。

「えへ、私の釣りは成功したのかな?」
「ん、何か言ったか?」
「なんでもないよー」
この後二人が恋人同士になるのにそう時間はかからなかった。

561 :
甘えっこの胸とおまつりとな。
そのうち提灯鮟鱇のアレに進化したり。

562 :
きっと海水が砂糖水になって魚が来なかったんだな
海水でも生息できるがいちゃついてできた砂糖水に好んで棲むといわれる伝説の甘人魚を探してくる

563 :
竿をぎゅっと握って竿から白い…が勢いよく飛び出すだと!?

564 :
こんなふうに甘えられてーなー

565 :
そーいや前に温泉人魚と淡水人魚居たな。
ローレライも居たから、あとはオンディーヌでコンプリートか…(チラッ)

566 :
Мне интересно, если я плохо, как это?
(こんな私じゃダメかしら?)
とルサールカさんが水面から顔を覗かせ聞いてきます

567 :
甘んぼセイレーンたん。歌声で甘えアピール。相手はぬ。

568 :
「ねぇ、瑞月くん」
「はい」
ほとんど反射的に返事をする。すぐに返事をしないと、僕の肩に頭を預ける女性、葉月さんは拗ねるから、気を付けているうち習慣化してしまった。
「ちゅーして?」
「ちゅー……。いい歳してちゅー、ですか」
「い、いいでしょ別に。まだ二十四よ」
葉月さんは職場の先輩で、年が二つ上だ。彼女に対しては清潔でしっかりした人といった印象を持っていたが、付き合ってから僕の彼女に対しての印象はちょっと変わった。
「いや、結構ないい歳だと思うんですが」
「失礼な!」
と、むくれる彼女。職場では眼鏡をかけていてなかなか大人っぽく見えるが、眼鏡を外した彼女は童顔である。そして、内面は甘えたがりで、少しわがままで、まるで思春期の多感な少女のようだ。
「はい、ちゅーしますよー」
「むっ」先輩は慌てて身構え、目を瞑り、唇をつき出す。

569 :
「…………」
何となく、見入る。なかなかキスをしないため、先輩は薄目を開けて僕を見る。
「…………ねぇ」
「はい」
「何でしないの?」また、頬をふくらませた。
「すみません。からかうのが楽しくて」
「もー。お姉さんをからかうのは止めなさい、ほら、ちゅー」両手を腰に当ててやれやれ、と溜息をつく。葉月さんいわく、お姉さんっぽい仕種、だそうだ。
「すみません」お姉さんなら『ちゅー』なんて言い方しないでいただきたい。
彼女の細い肩を抱きよせ、彼女の可愛らしい唇に触れる。
「んっ」
「…………はい」自分の頬が熱く焼けるのを感じる。
「えっ、終わり?」

570 :
唇は離したが、先ほどから体は密着したままだ。彼女の傾げた首から香る甘い匂いが鼻腔をくすぐる。
「はい」
「私がしてほしいのはちゅー。君がしたのはちゅっ」
「大して変りないと思うんですが」よくそんな台詞を恥ずかしげもなく言えますね。
「もー、やり直しー」んっ、と、より強くつき出された唇に、さっきよりもっと強く自分の唇を押し付ける。
「んふ……んー……」
彼女の漏らした息が頬や鼻を刺激する。下半身に熱いものが集まるのを感じた。
「…………」さりげなく腰を引く。
「んぁ……ふぁ、ねえ、ぎゅーもして」
「……いい歳してぎゅーですか」
「いいじゃない……別にぃ……」
「……そーですね」彼女の蕩けた声は背骨に、ぴん、と甘い刺激をもたらす。自分の下半身事情など、もはやどうでもよくなり、僕は彼女を大袈裟にかき抱いた。

571 :
「あふぅ……瑞月くん……すきぃ……」
「先輩……僕も好きです」
多少乱暴に彼女の頭を撫でる。そして、彼女を優しくカーペットの上に押し倒し、より強く抱いた。
「んっ、あっ……瑞月くん……」
「何です」
腰を出し、例のあれを彼女の下腹部にぐりぐりと押し付ける。彼女の甘い嬌声に体が火照る。
「あ、当たってる……よ……」
「ん……、ああ、もう、寝ましょうか」
「ば、ばかぁ……」
おわーりー。

572 :
『寝る』が意味深な響きだな……GJ

573 :
 えっちなの無いですけどスペースお借りします

574 :
 教室の扉が勢いよく開けられたと思えば、直後に筆跡がめちゃくちゃになるのはいつ
もの事だった。
「なーおとっ」
 五橋直人は背中を押され、数式の解である記号を書いていたシャープペンがあらぬ方
向へ伸びた。
「待っててくれたんだ。嬉しいな」
 その嬉しさを表現するために、やってきた少女は直人の体を揺らす。紙に描かれる黒
い線は前後方向以外へのた打ち、気が付けば幼児の落書きみたいな形容しがたい塊が生
まれていた。
「課題を進めるのには丁度良かった。二時間くらい苦でもないさ」
 校庭でマラソンに勤しむ彼女を待つのは、同日中に課せられた宿題を処理するのには
有効な時間だった。直人は問題文をも塗りつぶしてしまった線を丁寧に消していく。
「かだい……」
 最中、背中越しに当たっていた少女の胸が、体がびくりと動いた。
「五時限目に出たろ。来週までに終わらせるんだぞ」
「うわーん! 直人、教えてねーっ」
 悲痛な叫びを上げたと思えば、直人の視点は下がる。成績も振るわないが、勉強する
こと自体が壊滅的に苦手な少女とはいつものやり取りで、二つ返事で了解しつつも頭に
顎を乗せて話をされると正直、痛い。
「さて、帰るか」
「……もうちょっとだけ」
 少女の顔は肩のあたりまで移動して、声を出すと息がかかってこそばゆい。最低限、
腕の動きだけでプリントと筆箱、教科書などを鞄にまとめておく直人。
 その間も密着している相手の体温や小さく漏れる音を感じて、彼の心拍数は上がって
いた。
「んー……」
 時々、擦りつけるようにして頭が動くのが分かった。後ろ側からまわっている彼女の
腕に寄せられ、体が前後に微動する。
 ちょっとがどれほどのものか、先程まで窓辺に見えていた青空は橙色に焼け、時計の
針は二人が合流してからだいぶ進んでいた。
「よしっ。じゃ、着替えるから待ってて」
 ようやく解放された直人は、少女――柊音音が体操着姿でいたことを初めて理解した。
「着替えてこなかったのか」
「だって、直人に早く会いたかったし」
 嬉しいが恥ずかしくなる。荷物を置く重たい音は確かに聞いたが、更衣室で制服に着
替えなかったとなれば、必然的にここが更衣室の役割を担うわけだ。
「そこにいて……」
 廊下で待つつもりだった直人だが、ふと呼び止められた。
「お前が着替えるのに、俺がここにいてはまずいだろう」
「誰かが入ってきたら困るから……見張っていて」
 それなら尚更、廊下にいた方が見張りとしての役目は果たせるだろうに、黒髪を結い
上げてポニーテールにしている少女は理解してくれなかった。
「変質者はどこからやってくるか分からないもん。……だから」
 そう口にする音音はどこか寂しげで、意地でも一人にはなりたくないらしかった。
 直人は半ば呆れつつ、まとめた荷物を床に置いて自分の席に座り直す。
「あ、あんまり、見ないでほしいかな。いくら直人でも、あたし、自分の体に自信ない
から……」
「ちゃんと後ろを向いているから安心しろ」
 半袖シャツの裾に手をかけながら恥じらう少女は、あちらから教室に残れと言ったの
によく分からなかった。しかし、これでは最寄りのドア付近しか目が行きとどかない。
見張りが必要なほど危険な環境ではないのに、直人は少し緊張していた。
 椅子を反転して、ただ後ろ向きになっただけだ。同じ部屋に着替え中の異性がいるの
を意識できない筈がない。

575 :
 ポニーテールを下ろし、シャツを脱ぐ。学生服のスカートを腰にまわして、ジッパー
をいじる音が響き、動きやすさを重視したスパッツタイプの着衣を片足ずつ抜き取る。
衣擦れや上履きの出す音で少女の動作が浮かび上がり、正面は重要なプリントが掲示さ
れた掲示板が視界のほとんどを占めているのに、直人の額から汗が伝った。
「直人、もういいよ」
 少女の一言で解放された気分になった。机に背を向けた椅子を元通りにする動作にも
疲労が出てくる。
 音音は背中まである黒髪を揺らして歩み寄ってきた。だが、直前の明るい声に反して
表情は険しく、釈然としない様な面持ちをしている。
「あんまり見ないでとは言ったけど、ちらっとも見てくれないのは傷つくよ。あたしと
直人の仲なんだしさ、ちょっとくらい視線をくれても良かったのに……」
 拗ねた風な口調で、さらにオトメゴコロが分かってないと怒られる。
「いや、全く意識しなかった訳ではないさ。変質者とやらが来ないか見張るので一杯だ
っただけだ」
 視線が泳ぐ直人。動作を連想させる音が原因で緊張が強まったのもあり、彼の中では
わずかながら葛藤もあった。今も、机を挟んで前のめりになっているから、少女の胸が
強調されてどぎまぎしていた。
「もう、直人はマジメだね。……答えが分からないから、そういうのは嫌い?」
 言葉に含まれる意味を見つけるのは存外に難しい。心を読む事ができなければ、そん
なことはほぼ不可能だ。――だから、見るなと言われれば従う他になく、音音の主張す
る乙女心などは完全にイレギュラーで導き出せない。
「たまには自分で探しに行くのもいいと思うよ?」
 短い動きで背後に回ったと思うと、音音はまたも密着してきた。肌寒さを覚え始めた
体に熱が加わり、温かくなる。腰からやってきた腕が緩く締め付け、背中越しに少女の
存在を感じられた。
 それを数回ほど、今度こそちょっとだけで事は済み、引戸を開け放つ音が教室中にこ
だまする。
「帰ろ?」
 しかし、促す音音を無言で手招き。
 黒髪の少女は不思議そうにしながら、先行していった距離を引き返す。

576 :
「直人、どうしたの?」
「ああ、その。……もう一歩だけ前に来てくれないか」
 とん、と床を鳴らし、前進する少女。
 この距離で正面を見合っているのはやはり抵抗があって、直人は呼んでおいて目を逸
らしそうになってしまう。
 だが、何もしないでいると帰宅を控えた相手が訝しむ。ああでもない、こうでもない
と自問自答を繰り返し、ようやっと両手が動いた。
「ひゃっ!?」
 胸元で悲鳴めいた声が上がる。次いで、少女の手荷物が落下して乾いた音を響かせた。
「な、なっ、ななな直人っ」
 驚きにまみれたまま、音音の顔が向けられた。こちらを見ている目の内側で渦が巻い
ているような、とにかく驚愕一色という表情。
「嫌だったか?」
「い、嫌って訳じゃないけどっ」
 彼女の力なら簡単に振りほどける。それで嫌悪を示すなら突き飛ばすなりするだろう
し、言葉通りの意味だろう。
「あたし、さっきまで運動してたから……くさいよ?」
「構うものか。それに、言う程におわないから」
 男どもの汗ばんだ臭いならともかく、音音のそれは不思議と鼻が曲がるとかはなかっ
た。むしろ、髪からはまだ甘い香りがして、おのずと目が細くなる。
 少女は何やらもごもごと口を動かしていたが、やがて両手を腰にまわしてくっついた。
「……そういえば、正面からするのって初めてじゃないかな」
 ふと呟いたのが聞こえて、直人はびくりとする。初めての出来事がこんな形では不都
合なのか、やはり間違っていたのかという思いが飛来する。
「えへへ、直人の匂いでいっぱいだ」
 いつしか音音は驚きが落ち着きに変わっており、直前までの思考は杞憂に終わった。
 むしろ体臭を気にするべくは自分の方で、直人は今頃になって体育がなかったことを
思い出して安堵する。
「ど、どうした?」
「あたしのニオイ、直人に付けてるの」
 首元に顔を擦りつけて、少女はそんなことを言った。
「直人はあたしのものって、証明できるようにね」
「……なるほど」
 内側で囲まれているはずなのに所有権を主張する。おかしな光景だが悪い気はしなか
った。
 同時に彼女の服には直人のにおいが移っているはずだが、それには気付いているだろ
うか……。
「直人、もっと強くしてもいいよ」
 やがて動きを止めると、音音はそう口にした。
 訳が分からないまま腕にかける力を強くする直人。少女を囲んでいるのは相手が動け
ば解ける様な緩いものだったが、ぎゅっと絞って距離が縮む。
 合わせて音音の腕にも力が入り、彼女の柔らかい体が潰れるのではと思わせた。

577 :
「……問題の答えを解くのもいいけどさ」力加減を変えながら話す音音。「それだけだ
と退屈じゃない?」
 勉学については少年の方が上だ。音音はその力を貸してもらっているが、ただ課題を
こなすだけではダメなのだ。……何が駄目なのかは表現できないが。
「直人がそのままだったら、あたし……ふらっとどこかに行って、帰ってこなくなっち
ゃうかも」
 途端に、直人に不安がよぎる。単なるクラスメイト以上に理解しあった仲の少女が、
とつぜん姿を消すなど考えたくない。
「どうすればいいんだ?」
 訊くが、音音は腕を緩めて顔を近づけ、くすりと笑むだけ。
「秘密。たまには答えの分からない問題を前に悩むのもいいから、ね」
 それから、少女はふっと距離をとる。直人としては力を加えていたつもりだったが、
やはり簡単に振りほどかれてしまった。
「見回りの先生に怒られちゃうから、今日はもう帰ろう」
「そうだな」
 既に外は日が暮れていた。季節柄、空の色が変わるのは本当に早い。廊下は電気が点
いているが、そのせいで玄関を出ると目が対応できなくなる。おまけに寒く、校舎を後
にするまで二回以上のくしゃみを披露した直人だった。

578 :
「寒いね」
 鞄を肩にかけられるようにして、音音は両手を擦り合わせていた。はーっと息を吐い
て温める。
 ――たまには自分で探しに行くのもいいと思うよ?
 彼女を見ているうち、直人は教室で言われた事を思い出す。
「……手、繋がないか」
 自然と――とは遠いが、なんとか言葉が出た。一緒になって右手を音音に差し出す直
人。
 すると、彼女の顔が夜道でも分かる程に明るく輝いた。その手が繋がると、若干の冷
たさと一緒にほんのりとした温かさが伝わった。
 音音の笑顔を目の当たりにすると、気温の低さにも耐えられそうな気がして不思議だ
った。
「直人、明日は数学の課題を教えてほしいな」
「それなんだが、たまには自分でやってみたらどうだ?」
 今日の出来事を経て一つ考えることがあった直人は、それを伝えた少女に同じ言葉を
返す。
「たまには自分で答えを探した方がいいだろう」
「そ、それじゃいつまで経っても終わらないよ!」
 きっぱりと断言されて直人の口からは溜息が出てしまった。
「終わらないという自信はあるのか……」
「だから協力してもらってるんだもん! 直人のいじわるーっ!」
 暗がりに音音の声が響く。
 直人は繋がった手をぶんぶん振りまわして抗議する彼女が、時に不思議な発言をする
人と同じだとは思えなかった。

579 :
以上です
規定内に収めたはずなのに本文が長すぎますって怒られちゃいました
長かったり短かったりして申し訳ないです
この季節は人肌恋しいね

580 :
みんな乙
甘くてふぉーってなるなふぉーって

581 :
うおおおお、月末に一気に投下がきたーーーー!!!
これで今月もがんばれる!みなさんGJ

582 :
甘えっ子とはこんなに素晴らしいものだったのだね…!
皆GJ過ぎて言葉にならない

583 :
気温が下がってきてひっつきやすい季節になりましたね

584 :
甘えっ娘にお風呂が温かいからと言って浴槽の中で甘えられたい
そしてのぼせて二人でダウンしたい
二人で湯冷めして風邪をひくのもいいな

585 :
分かってないな
どっちかがダウンしたのをお粥フーフーからの口移しだろJK
風邪の移し合いでエンドレス看病もあるでよ

あ、俺は風邪のとき素うどん派だから(ニッコリ

586 :
ポッキーゲームならぬうどんゲームが始まるのか

587 :
甘えっ子的には風邪のときはお粥だろうな。ふーふーからのあーんこそ王道

588 :
人間湯たんぽ……というのはどうだろう

589 :
甘えっ娘が風邪を引いた結果普段冷たい彼が
親身に介護して病気だからとワガママも聞いてくれた結果
興奮から発熱が悪化・・・・は微妙にスレ違いかな?

590 :
即興書き。エロなし、NGはトリップかIDで

591 :
ゴホゴホとせき込む少女の部屋の扉が遠慮がちに打たれた。
「あっ、ゴホッ、開いて、ます」
蝶番が不快な音を奏で、扉が開く。
「起こしたか?」
そこには心配そうに少女を見つめる少年の姿があった。
「ううん、起きてたから……」
「そうか、なら良かった。熱は大丈夫……なら学校は休まないか」
「はは、それもそう、だね……」
短いやり取りだったが、少年は一つ気がついた。
「返答すら辛いなら無理して喋らなくていいぞ、弥生。首を動かしてくれれば、意思表示には充分だ」
「ううん、京介に悪いから……」
「気は遣わなくていいんだが。……まあ、好きにしろ」
“好きにしろ”という京介の言葉は意思表示の方法に掛かっているのは弥生にも分かった。
だが、弥生は意図的に誤解し、甘えてみることにした。
「ありがと。じゃあお言葉に甘えて。……まずは体温計って」
「そういう意味じゃ……いいか」
京介の大きな掌が弥生の額に当てられる。自身の体温よりの冷たく、気持ちが良かった。
「まだ、熱いな」
「いや、そうじゃなくて……額合わせで……」
その言葉に京介がせき込んだ。
「……私の風邪がうつった?大丈夫?」

592 :
「へ、変なことを言うからだ。……恥ずかしいだろうが」
「誰もいないのに?」
京介はその言葉に観念したらしい。
「……仕方ないな。誰にも言うなよ」
「うん!」
京介の顔が弥生の顔に近づく。恋人の顔が間近に来て弥生はドキドキした。
そして、額が合わさる。留まったのは僅かな時間ですぐに額は離れた。
「た、体温上がったぞ?早く寝た方が良いんじゃないか?」
「……ところで、今日は何で来たの?」
弥生は会話を逸らした。
「なんでって、単純にプリント類を持ってくるついでに見舞いに来ただけだ。……心配とかはしてないからな、勘違いするなや」
「……そう、なんだ」
聞いておきながら弥生は少しへこんだ。
「そうだ、今日は学校でどんなことがあった?」

そして二人が話し込み、数時間が経った。弥生の部屋にまたもノックが響いた。
「……どうぞ」
言葉が終わるかも怪しいタイミングで扉が開いた。
「晩御飯よ、弥生」
女性が差し出された丼には湯気が立ち上る御粥が入っていた。
「ありがと、ママ……」
「じゃ、私は邪魔だからこれで。京介君、よろしくね」
そう言って母は去った。
「取り合えず、喰えよ。待ってるから」
「……食べさせてくれる?」

593 :
「……分かった」
渋い顔ながらも、京介は了承した。匙を粥に突っ込み、一口ほど掬い、弥生の口元に運んできた。
「ホラ」
「……あーん、ってして」
「……あーん」
京介は真っ赤になっていたが、弥生は気にしなかった。
「……ふーふーも」
京介は心底自分の発言を悔やんだ。

そして食べ終わったところでまたも母が現れ、今度は林檎を置いていった。
無意味に兎型になっている、無駄に手の込んだ一品だった。
京介は一片を幼児に刺し、弥生の口元に運んだ。
「はい、あーん」
振り切れたのか、もはや真顔になっていた。
「お願い、あるんだけど良い?」
「駄目と言っても聞かないだろ、仕方ないから聞いてやるよ」
「口写し」
「く、口写しだと……」
京介は頭を抱えたが、遂に楊子を口元に運び、楊子から林檎を抜き取った。
震えながらも、林檎が弥生に迫る。近づいたところで弥生は思い切り口を開けて突進した。
……が、京介が僅かに身を引いたため、林檎を食べるだけに終わった。
「……どうして、下がったの?」
「今回は林檎を食べさせるだけのハズだぞ」
「……分かった」
この言葉に京介は安堵した。この後の展開も知らずに。

594 :
食後。宿題を解いてた二人だったが、弥生が口を開く。
「……そろそろお風呂入ろうかな」
「そうか」
「……なんで帰り仕度をしてるの?」
「いや、それは当ぜ……」
京介の言葉が止まる。
「ああ、風呂まで運んでけって?」
「……その後、背中流してくれたらもっと嬉しいな」
京介が奇声を発し、床でのたうち回った。
「なあ、運ぶのは兎も角、背中は美月さんに頼んでくれないか?流石に……」
「……この年でママに背中流して貰うの、恥ずかしいもん。それに、お風呂入らないと汚いし……」
遠回しに“京介が流してくれなきゃ入らない”と弥生は主張。
潔癖の気がある京介は折れた。

当然の如くお姫様だっこで運ばれ、服まで脱がせて貰った弥生は上機嫌で湯船に浸かっていた。一方で京介は固く目を閉じている。
「……そろそろ体、洗おうかな」
その言葉に京介が目を開く。
「……分かった」
顔を逸らしながらも、どうにか持ち上げて弥生を運んだ。
「……前は自分でやれよ」
「……京介が洗いたいなら良いのに」
京介の手が弥生の背中に触れる。
「……ひゃんッ」
「へ、変な声出すな、わりと本気で!」
「……ご、ゴメン」
改めて背中に手が触れる。「んっ……」

595 :
声は抑えたものの、逆にそれがいやらしく、京介の精神をガリガリと削った。

そして風呂上がり。服を着せて弥生を運んだところでガックリと京介は膝を付いた。
「……私、そんなに重かった?」
傷ついたような声音に京介は即座に否定した。
「いやいや、それはない。それはない」
そしてしみじみと呟く。
「そうじゃないんだ……」
憔悴しきったその顔に弥生は心配になった。
「……介護疲れ?」
「当たらずも遠からず、だな」
「……じゃあ、お願いは次で最後にする」
ふう、と京介が息を吐く。
「そうしてくれると助かる。……で、内容は?」
「添い寝」
最後の最後で登場した大技に京介は拒否を即断した。
「いや、無理だろ」
角が立たないよう、誤魔化しも忘れない。
「俺は良くても、親や美月さんが……」
何の前振りもなく扉が開く。
「私は構いませんよ。家の方のOKみたいです。それでは」
突然現れ、去っていく美月。
「……ママ、盗み聞きしてた?」
美月の動きが止まった。
「あーそういえば今日は弥生が御粥だったからおかず作ってなかったけパパが帰ってくる前に作らなきゃ」
そう言い残し、改めて美月は去った。
「……確実に聞いてたな」
「……うん」

596 :
「……話を戻すけど、添い寝してくれる?」
「……毒を食らわば皿まで。これで最後だぞ、追加変更は一切なしだ」
「……うん、ありがと」
弥生は端により、布団をめくる。そこにパジャマ姿……入浴中、美月が調達した……の京介が横になり、布団が京介にもかけられた。
そして、京介に弥生が抱き付く……と京介は踏んでたが、弥生は端に寄って背を向けたまま。
「……そんなに端だと寒くないか?」
「……私がくっ付いて京介が風邪ひいたらヤダもん」
最後の最後で気遣い。弥生には京介の呆れる気配が背中越しでも分かった。
「あれだけやって今更うつすのが怖い?どの口が言ってんだ」
「……ごめんなさい」
「うつるんならもううつったろうよ」
暗い中で弥生は罪悪感を感じた。自分が甘えて風邪をうつすことを恐れるなら、なるべく早く帰って貰うべきだったのでは?
「だから」
京介はそこで口ごもる。
「……今更怖がるなよ。もう、手遅れだろうし、遠慮するな」
「……抱き付いていい?」
「……勝手にしろ」
その言葉に弥生は反転、京介の胸元に顔を埋めた。
「……ありがと、京介」
そして、弥生は程なくして眠りについた。
「……大好き」
寝言で弥生は呟いた。



597 :
以上です。お目汚し失礼しました。

598 :
GJ!
風邪うつっての看病編も見たいな(チラッ

599 :
3〜4回移し移されしれば交代だけに抗体が出来て治るだろうよ。
けっ。もげちまえ。
則ち、GJ

600 :
うおおおおおおお自分の書いた一言が話になってるすげえええええええええ
しかもニヤニヤさせてくれるようなカップルっぷりがまたいい
本当GJ!ありがとうございます!!

601 :
そういえば今日はポッキーの日だったな

602 :
「ポッキーゲーム!」
「…ん?」
パクッ
「ふぁい」
「…」
ポキンッ
「ふあっ!あにふるのっ!」
パクッ ポリポリ チュ
「!」
「長いのとかめんどくさいだろ」
「〜〜ッ//////」
パクッ
「ほえ、もうはんふん」
「フフッ」
短く多くやるか それとも 長く少なくやるか あなたはどっち派?

603 :
残念だったな!ポッキーもプリッツも小枝もうまい棒も既に私が買い占めた!
今更来てもスニッカーズしか残っていないぞ!ふははははははは!!

604 :
「普通のポッキーが買い占められて無かったから鹿児島物産展で
甘味大島限定のさとうきびポッキー買って来ちゃった」
「ああ、あのぶっといポッキーか」
「ねえ、私これでポッキーゲームしたいな、沢山あるし」
「で、でも1箱全部だと流石に味に飽きそうかな?」
「大丈夫、咲くLOVE島限定のおいものポッキーとイブ好き限定のお魚ポッキーと
愛良市の限定の焼酎ポッキーも買ってきたから味には飽きないよ」
「あー、わかったわかった、こんだけ色々買って来られたら俺の負けだ、ポッキーゲームでも
なんでもやってやるよ、にしてもこんなに色々買って来て鹿児島行った事あるのか?」
「無いよ、早くポッキーゲームやろうよ」
なんかお土産の価値が薄れたなと感じつつ彼女とポッキーゲームを
はじめることになった。この量だと今日はずっと彼女とポッキーゲームかな?」

605 :
めんどいからジカでするね(ニッコリ

606 :
>>603
お前だったのかうちの店の商品買い占めたのは
クレームの嵐だったぞどうしてくれる

607 :
仕方ないからちくわ買ってきた

608 :
俺のボ…ポッキーじゃ駄目だろうか

609 :
噛み砕いてやるよ

610 :
イベントネタで失礼します。えっちなのはないです

「和くん、和くん」
 教室では暖房機器が真上にあるので、寒さのあまり机に突っ伏していた栖原和。とつ
ぜん呼ばれて起きあがると、すぐ脇に女生徒が立っていた。静かな声で問いかけてくる。
「今日は何の日か知っている?」
「煙突の日だな」
 少女は額に手を当てて首を左右に振った。はぐらかされたのは去年も一緒なので、こ
のさい構わない。
「『サッカーの日でも良いな』……ふ、やっぱり僕たちは相性抜群じゃないか」
 以前にも似たような質問をされたので、誤魔化すために返した言葉が重なる。和はあ
らためて菱宮楓の記憶力に舌を巻いた。
 楓は肩まである黒髪を指にまき付け、また元に戻した。
「和くん、十時ということでお菓子でも食べない?」
 言うが、和には返事をする暇さえ与えられなかった。赤い箱から取り出したるは、チ
ョコレートがコーティングされた棒状の細い菓子。
「さ、反対側からどうぞ」
 その一方を咥えて、少女は顔を近づけてきた。
「する訳ないだろ」
「どうして?」チョコレートが塗られていない方を持ち、菓子を外す楓。「遠慮しない
でいいのに」
 半分に折ればいいものを、人のいる教室で咥えて反対側から食べろと言うのだから遠
慮したくもなる。
「僕と和くんは相性がいい恋人同士なんだから、十時台ならおやつを食べているくらい
の認識で済むはずだよ?」
「いや、だからって……――!?」
 集まっていた女子達が楓の恋人発言を聞いて黄色い歓声を上げるなか、和には男子連
中からの恨みのこもった視線が突き刺さる。体が不自然にピリピリして、まるで呪いの
こもった釘を打たれたような気分だ。
「まったく、君は学校ではシャイなんだよな」
 含みのある物言い。
「僕が和くんの体温を感じていたいときだって、逃げるように距離を取るし……」
 今は椅子に座っているので逃げ場がなかった。楓に背後から密着され、背中越しに彼
女の体温が伝わってくる。
「……俺が教室で倒れているのを見たいのか」
「そんなつもりはないよ。……うん、あったかい」
 やはり体温は落ち着く。それに大好きな少年の匂いも合わさって、楓はしばし至福の
時を味わった。……その下では和がどす黒いオーラを感じ取っていた所だったが、彼女
の知る所ではなかった。

611 :
 放課後。
 和は教室の掃除が済んでから、足りない睡眠時間を補うために眠っていた。目を覚ま
した時には夕焼けを通り越して空が暗くなっており、電気を点けていなかった部屋は廊
下側の明かりだけが頼りだった。
「お待たせ」
 床に長い影を作り、現れた楓が髪を揺らしてやってくる。
「掃除の後、委員会が長引いちゃって」
 寝ぼけ眼と頭を擦り、和は少女との距離を把握した。彼女は隣の席に座っている。
「待っていてくれたんだ」
「眠かっただけだ」
 どちらも事実ではある。というのも、楓が昼休みに姿を現さなかったから、放課後に
何か仕掛けてくるのではと思ったゆえであった。
「さて、今日は棒菓子にちなんだ日だというのは知っているよね」
 鞄を漁る音が聞こえる。暗がりで電気も点けず、携帯電話の明かりを頼りにしている
少女。やがて、その手には棒状の菓子が握られて戻ってきた。
「……残念だけど、これしかなくて」
 それは、休み時間中に食べていた細いものではない。中指と薬指を合わせたくらいの
太さがあるチョコレート菓子で、材料のおかげでかなり食べ応えのあるものだ。いくら
なんでも無理がある。
「前に食べていたのは残ってないのか?」
「あれは最後の一本だったんだ。登校してすぐにお腹が空いたから食べていたけど、よ
く考えたら和くんと食べるものだったんだよ」
 ……最後の一本になるまで気が付かなかった事には触れない和。
「昼休みに近くのコンビニまで行ってみたけど、どこも品切れで……この学校はカップ
ルが多すぎる」
 姿を見せなかった理由が分かったが、同時に問題を起こしている事まで知ってしまい、
和は頭を抱えた。――しかし、自分達だってカップルの一組だし、人様の事は言えない。
「だから、これでしよう」
 やむなし、ということらしい。和が待ったをかける前に少女は封を開けており、チョ
コレートの香りが鼻をくすぐった。
「こんな暗がりじゃ、どこが菓子の反対側か分からないね」
 机に携帯電話を置き、その光で棒の長さを知らせる。少年の顔が不気味に映るが、お
そらく自分もそう見えているのだろう。
 椅子だけを動かして距離を詰めた後、さあ、と一言で促し、楓は菓子の一端を咥えた。
「……くっ」
 残りの包装が外れて、いよいよ和の番が回ってきた。一般的に使われるものよりも強
制力が強く、拒めば楓に何をされるか分からないことも手伝い、口がひとりでに菓子へ
と動いた。
 やはり大きい。それでいて、噛みながら前進するにしても中身が許さない。簡単にか
み切れないどころか粘性があって伸びるので、むしろ離れてしまう。
 そして、それを防ぐには歯を立てずに距離を詰める他になかった。
「ん……ぅ」
 少女の苦しそうな声がチョコレート菓子越しに伝わる。本来とはまるで異なった食べ
方をしているので無理はなく、和も懸命に鼻で呼吸しながらだった。
 表面の起伏を感じていながら、ある時やわらかいものと正面からぶつかる。
「……っふ」
 楓の唇だった。
 少女は目だけ笑わせて、開いた口からは声が出ていかない。
「……ん」
 菓子を食べた末、唇を合わせるノルマは達成した。和は膝に乗っていた少女の腕を取
り、手を握って接触を維持したままチョコに歯を立てた。
 ふたりの口を繋いでいた棒は二つに分かれ、ようやく噛み砕く事ができた。あんまり
苦しかったので、深呼吸までする和。

612 :
「和、くん」
 もともと近距離だった。楓は繋いだ手を引くのではなく、首からもう片腕をまわして
抱き寄せる風になり、その勢いで唇が重なる。
 今度は邪魔するものが何もない。強く密着してから離れ、次はどちらともなく引き寄
せられるように柔らかく触れた。
「……キャラメルのところが口に残ってて変な感じ。……失敗だね」
 自分で持ちかけておいてこの言い草である。もう一年以上になるのに、和は楓がわか
らなかった。
「小さいのも買ってあるけど、もう面倒だから普通にしよう」
 繋がった手はそのまま、今度は和も少女の体を抱きしめてキスをする。
 チョコレートにピーナッツの香ばしい匂いが混ざり、思わず舐め取ろうとして舌が動
きそうになった。
 ゆっくり離すと、楓はえへへと笑みを浮かべた。
「けど、せっかくコマーシャルもしているのにできないなんて、なんか残念」
 どうしてどこも売り切れなのだと、三店舗もまわった楓は毒づいた。すると少年が小
さく笑ったので、軽く睨みつける。
「するか? これで」
 和が鞄の中から取り出したるは、チョコレートでコーティングされた細長い棒菓子の
箱。まだ未開封の新品だ。
「和くんは意地悪なんだな。僕がコンビニを巡っていた話も、実は笑って聞いていたん
だろ」
「そんな訳ない。……ただ、俺が持ってきていることに期待をかけてくれなかったのは
少し残念だったな」
 ほんの少しだ。特別視するイベントでもないが、家にそれがあったから持ってきてい
ただけで。
 ところが、楓は一気に落ち込んだようで視線が床へ向かっていた。
「……もう。これで勘弁してよ」
 箱を開ける前に、とつぜんキス。
 まだ菓子を食べてもいないのに、もうコマーシャルとか関係ないのでは……と言うの
は憚られた。
「んむっ」
 包装を破って一本だけ取り出し、少女に咥えさせる。今度は細いので苦しくなる危険
性は薄い。
 サク、とスナック菓子を食べ合っては口付けを繰り返し、それがしばらく続いた末に
校内を巡回していた教師に見つかって叱られたのは別のおはなし。
 ――まあ、相性が良かったということで。

613 :
以上です
ねばねばしたり口に残ったりするけど、結構おいしいよね、ね

614 :
ポッキーの日ネタ浮かんだから書きに来たら先越されてたw
チクショウ、GJ!

615 :
俺のレスが文になっとるwww GJwww
スニッカーズは只粘り気があって口の周りにつきやすいので、きれいにしてあげるとかなんとか言いながらペロペロに移行できたりする優れものだと思いました。(小並感)

616 :
ポッキーの日ネタに便乗。エロなし。
「ゆうくーん。待って〜」
下校途中、背後から名前を呼ばれた。
僕が振り返らないうちに、何かが体当たりをしてきた。
「追いついた〜」
体当たりしてきた奴が僕を見上げて笑っている。
小さい肩が上下している。かなり走ってきたようだ。
僕はそれを無視して歩き出す。
「ちょっと待ってよ。一緒に帰りたいよ〜」
並んで歩こうと早足でついてくる。
「歩くのはやいよ。ちょっと彼女に気を使えよ〜」
そう言いながら僕の制服の裾を小さな手でつかむ。
隣を歩くコイツは、確かに僕の彼女だ。
幼馴染で、最近付き合うことになった。
それはとても良いことなのだが、「恋人」になったとたんコイツは驚くほど甘えるようになった。
「今まで、ずーっとがまんしてた分を取り返す!」
そう言って、今まで一緒に帰ったことなんて無かったのに、毎日追いかけてくる。
それだけでは飽き足らず、腕を組もうとしたり、抱きつこうとまでする。
通学路の真ん中でいちゃいちゃする度胸を僕はもっていない。
だからできるだけひとりで帰ろうするのだが、こんな感じで追いつかれてしまう日もある。
「ねえねえ、昨日ポッキーの日だったんだよ。知ってた?」
裾をつかんだまま、僕の顔をのぞき込んでくる。
唐突な質問だな。
「知らない」
僕はさらに足を早めるが、彼女は僕の裾をしっかり握っている。
手をつなごうとしないだけマシか。
「知らないんだ。じゃあポッキーゲームは知ってる?」
「知ってる」
端と端をくわえて、ぎりぎりまでかじるやつだろ。
キスしそうになって喜ぶあそび。
「やったことある?」
「無い」
「そっか〜。じゃあ、やってみたい?」
「別に」
僕がそう答えると、彼女は裾を強く引っ張った。
僕が驚いて足を止めると、暖かい吐息が首筋をかすめ、頬にやわらかいものが触れた。

617 :
「ポッキーが無くても、私はちゅーしちゃうも〜ん」
僕が呆然としていると、彼女は背伸びをしたまま得意げに笑った。そのくせ顔は赤くなっている。
照れるくらいなら、そんなことするなよ。
「くちびるには届かなかったけど、ちゅーしたぞ〜」
彼女は小さくガッツポーズをしている。
それより誰かに見られなかったか?
慌てて辺りを見回したが、人影は無かった。
「そこはちゃんと計算してるのだよ」
そうですか、計算通りですか。
彼女はピースをして見せた。
なんだか力が抜けた僕は彼女のペースにあわせて歩くことにした。
「もっとちゅーしたいな〜♪」
彼女は僕の横に並び、小声で変な歌をうたっている。
恥ずかしいからやめてくれ。
しばらくして歌に飽きたのか、こちらを見てにやにやしている。
「ちゅー、いっぱいしたら、もっといろいろしたくなっちゃう?」
何を言ってるんだ。
そりゃあ、まあ、そうだろう。
僕は答えなかったが、彼女はうんうんと頷いている。
そして僕の肩をポンと叩く。
「だいじょうぶ!覚悟はできてます」
「……」
僕は何と答えたら良いんだろう。
お言葉に甘えるべきか?
いつ?いま?いいのか?
そんなことを考えていると、袖がくいっと引かれた。
彼女がいつになく真剣な顔で僕を見上げている。
「でもね、その前にお願いがあるの」
お願いってなんだろう。
「手、つないで帰りたいな」

以上。

618 :
ポッキーの日の盛り上がりすげぇwww
GJw

619 :
風邪ひいた彼女が無理してまでポッキーゲームしようとしたのでしかたなくしたらうつった

620 :
責任を感じた彼女が看病をすると言ってきかないので、めちゃくちゃに甘えたら治った。彼女は風邪ひいた

621 :
『糖尿病の日』は過ぎてしまった

622 :
朝寒いね

623 :
寒いんだからずっと一緒にいよって言いたい毛布たんの策略だな

624 :
毛布擬人化という電波を受信した
俺はまだ毛布を出してないのに何故なんだ

625 :
なんか知らんが電波を更に受信した
毛布だから厳密に性別は無いけど気にすんな
御主人様、もう十一月ですよ、早くクローゼットから出して下さい!
そして、一緒に寝ましょう! 去年みたいに一生懸命温めますから! ね?
「ああ^〜炬燵あったかいんじゃ〜」
ご、御主人様!? どこで寝てんですか、炬燵は風邪ひきますよ、ホントに!
早く私と一緒に床に就きましょうよ! 優しく抱き締めて差し上げますから! 御主人様〜!

みたいな
じゃあ俺、毛布ちゃん出して寝るから

626 :
>>625
年中毛布の俺に角はなかった
まあ、しまうのがめんどくさいだけなんだけどな
しかも長い間使っているから愛着が出て多少ボロくなっても捨てられないんだよな
毛布って修理できるし

627 :
>>625
炬燵たん「ダメー!!ご主人様は私の中で眠るのー!!
真冬の寒さは毛布なんかじゃ凌げないよ!
どんなに寒い日でも、私ならすぐに暖かくしてあげられるよ?
そりゃあ時々やりすぎちゃう事もあるけど、でも・・
ぐすっ・・・お願い!春からずっと寂しかったんだから、冬くらいいいでしょ?」

628 :
熱い液体を注ぎ込まれて抱きしめられながら眠る湯たんぽちゃんか・・・

629 :
なんか一本書いちゃったよ……
日を跨ぐ可能性があるからNGはトリップ推奨

630 :
「寒いな……」
学校の校舎から出た少年が一人、呟く。そして、ハッとした様に背後へと振り向く。
「ふぅ、いない……」
安堵のため息を少年が吐く。しかし、背後……元々の正面から声が掛かる。
「いるよ!」
その声に少年が振り向く。
「やっと“寒い”って言ったね、長政! 約束通り、これからは一緒に寝ようね!」
そこには満面の笑みを浮かべた少女がいた。
「……ああ、いたんだ布幸。気づかなかったよ。“寒い”っていうのは空耳じゃないの?」
ひとまず長政はそうごまかす。しかし、布幸は衣嚢から小さな機械を取り出し、操作した。
『寒いな……。! ……ふう、いない』
あからさまにそれは録音機具だった。
「……私がいない方が良い?」
先程とはうって変わり、布幸の声が落ち込んだそれになった。
「ご、誤解だよ、僕は布幸のことを嫌ってないよ、本当に。ただ、一緒に寝るのは不健全だから気にしただけだって」
長政は急いで慰めた。
「不健全じゃないもん、代々市毛家は望月家に仕えてきた家柄で、主家の命に従うのは当然だもん」
それを言われると弱い。普段からくっつく布幸を引き剥がす為に『寒くないのにくっつくのは禁止』と約束したのは長政自身だからだ。

631 :
「それはそうだけど……」
「望月家の嫡男に二言は入らないよ」
普段は家柄を気にしないで付き合っている二人だが、布幸は時折家の話を持ち出す。そして、家の話では長政が勝てた試しはない。
「というわけで、ドウキン確定! ……その、今夜からはよろしく」
「……寝るだけだよ?」
長政は諦観し、それでも釘を刺す。
「うん! 分かってるって。……でも、よ、よ、……夜伽を所望の時は遠慮なく言ってね」
最後は声が小さくなったが、それでも長政は聞き取れた。
「……うん」
つい、長政は頷いてしまった。
「話も一区切り付いたし、帰ろうか」
「うん」
そして、家路につく二人。その二人の手はしっかり結ばれていた。



632 :
以上です。市 毛布 幸というジョジョ的ネーミングが浮かんで即興で書いてしまったw
今度こそ毛布ちゃんと寝てくる

633 :
GJだ、兄弟。名前の読みは「ふゆき」で良いのかな?

634 :
どう考えてもフコウですな(棒

635 :
「ふゆき」で合ってるぜ、兄弟。
>>634に突っ込まれ、布雪にでもするんだったと今では反省している。

636 :
ぬのさちじゃなかったか

637 :
暑い時期はクールななつきちゃんですねわかります
みんなの前ではあちらこちらに顔を向ける働き者だけど、二人の時はまっすぐでおだやかな女の子
頭を撫でられると恥ずかしくなってついっと顔を逸らします

638 :
盛り上がってるとこ申し訳ないが、みんな
「ロリータコ」で画像ググッてくれないか?
くら寿司ネタなんだが、奴ら俺らに黙ってこんな娘造ってた!

639 :
俺達に断ってから企画立ててたら寧ろ引くわw
可愛いうえに調べたら甘えんぼ設定もあるな、素晴らしい

640 :
>>635
なん……だと……!?
使い古されたボロボロの毛布で貧乏神なんか憑いちゃってるようなのの擬人化だと信じていたのに!

あ、でも使用済みのババアってことになんのか

641 :
何!ロリ「イタコ」とな!

642 :
今日はいい夫婦の日だな・・・
明日はいい兄さんの日か・・・

準備できてる人いる?

643 :
ちなみに、毎月22日は『ショートケーキの日』でもあるそうな

644 :
「ショートケーキ、おいしいな」
「お前は甘い物好きだよなー。それもほんっとに幸せそうに食べる」
「えへへーあげないよ」
「時に、そのショートケーキにも乗ってるイチゴがあるだろ?」
「うん」
「それっていつ食べる派?」
「最後までとっとく」
「ふーん」
「えー何?」
「……ケーキの食べ方はあなたの恋愛に対する姿勢を表しています。イチゴは性の象徴、キスの暗喩です」
「キス?」
「そう。つまりお前は、恋愛においてキスがとっておき、つまり最も大切だと思っている」
「……それ、ほんと?」
「ウソ。今思いついた口からでまかせ」
「なんだぁ。……でも間違いじゃないかな」
「へぇ?」
「キスするの、好きだよ? いつもは遠慮しちゃうけど」
「いつもは遠慮してるのかー。その割にスキンシップは遠慮しないよね」
「うん、ちょっと違うの。頭なでてもらったり、ぎゅーって、いつでもしてもらいたい」
「お前は甘えんぼうさんだからなぁ」
「でもキスとかえっちはね、特別な感じ。たまにいっぱいするのが、好き」
「イチゴばかり食べていても飽きるもんな」
「そんな感じ」
「しかし、イチゴを最後に食べる感覚は、心理テスト染みたことは関係なく、分かる」
「なぁに?」
「生クリーム甘さが残るより、後味はすっきりするっていうか」
「私は、後味? とかは考えないなぁ。でもイチゴって、見ていると何となく、かわいいから」
「食べちゃうのがもったいない、って奴?」
「そうかも。でも、食べちゃう」
「……ん? どうした?」
「……やっぱり、あなたにあげても良いかなって」
「俺に、イチゴをくれるの?」
「うん。今日もこんなにおいしいケーキ、ごちそうしてもらったし」
「いいよ。お前の食べる顔が見たいんだからな」
「えー? じゃあ、お言葉に甘えます」
「食べた?」
「うん。ごちそうさま」
「じゃあ、イチゴ貰っても良いかな」
「え……さっき言った、キスのこと?」
「お前が特別な気分なら、是非欲しいです」
「なんか……ずるいなぁ」
「そう?」
「……でも、特別にあげる」
「やった」
「……ぷは」
「おいしいイチゴをありがとう」
「えへへ……どういたしまして」

おわり

645 :
チェリーならここに

646 :
W!

647 :
過疎りすぎ…
甘え娘が寂しそう

648 :
一週間程度で根をあげるの? そんなんじゃ・・・甘いよ(過疎スレ民並の感想)
と思ったら保管庫に甘えんぼを一週間放置したらどうなるか書いたSSがあったのを思い出した
新しい娘にも会いたいけど、偶には保管庫の娘の顔を見に行くか

649 :
>>648
保管庫のみんながアップをはじめました

650 :
甘えっ子が求めるスキンシップってどんな種類あるんだろうな
なでなでとかハグとかはちゅーは当然として
お姫さまだっことか一緒の布団で寝るとか座ってる相手の上にちょこんと座るとか

651 :
あぐらの上に座ってくるのがいいです
その体勢で後ろ向いてこっち見上げて笑いかけてくれるとなおいいです

652 :
そして胸に顔を埋めてグリグリされるともっといい

653 :
くんかくんかもいいものだな
あとは手をつなぐと言うのも基本だがよい、
特に照れ屋な甘えんぼうが勇気を振り絞って手をつないでくると言うのは感動的ですらある!

654 :
>>649
何人かと会ってきたが自分の娘が一番だと思った俺は間違いなく親馬鹿
ところでおんぶはどうよ?
背中には胸、うなじには吐息、耳には言葉。素晴らしいとは思わんかね?

655 :
それを言ったら旦那、肩車ですぜ!なんせ(以下自重)

656 :
>>654
お父さん、もう一人頑張ってみよう

657 :
娘をおんぶした買い物帰りに
腕に抱きついてるお嫁さんから
「もう一人頑張ってみよう?」と言われる日曜午後

658 :
>>656
お父さんは甘えられポジションだよな
 日曜日の午後の事。新婚の時と全く変わる様子のない妻と一緒に近所のスーパーの買い物に付き合った。
 今し方、必要な物を買い終わり、後、五分程すれば家に着く距離まで歩いてきた。行きではしゃいでいた娘はすっかり疲れて、背中に乗って安らかな寝息を立てている。

「ねぇ」
「んー?」
 腕に抱き付いている妻に不意に呼びかけれた。何とはなしに視線を落とすと、小さな妻の愛らしい笑顔が視界に入った。あどけなさの残る微笑みは今でもドキッとする。
「あの、ね……」
 ぎゅっと、大事な物を離さないと言わんばかりに抱き締める。
「……もう1人ぐらい、子供欲しいかなぁ……って」
「……う、うん」
「……やっぱり、ね……今の生活もいいんだけど、もう少し賑やかになっても、いいかな……って思って……」
「……うん」
 妻の消え入りそうな囁き。頷くものの、顔が段々と熱くなっていくのが分かる。妻も恥ずかしいのだろうか、顔を背けている。今2人とも顔は真っ赤に違いない。
「……もう1人、頑張ってみよっか」
「……おう」
 学生時代に感じた、初々しさと甘い空気が2人の間にずっと漂っていた。

659 :
10ヶ月後
パパのだっこを巡って二人の娘とガチでにらみ合うママの姿が!

660 :
一つ書き終わったので投下します。
ちょっと長いです。

661 :
僕と櫻子が男女の付き合いを始めたのは卒業を間近に控えた中学三年生のとき。
その日は二月、バレンタインデーだった。僕が学校から帰ると、櫻子は僕の家のこたつで丸くなっていた。
「ただいま」
「ん」櫻子がこたつの中で蠢いた。
「今日部活は?」
「なかった」
「そっか。制服にしわつくよ」
「いや、だいじょぶ……」
櫻子はこたつの横に脱ぎ散らされた制服を指さし、さむい、と呻いてまた手をこたつの中へ引っ込めた。
「ちゃんと畳まないと」温もりの残った制服を拾い上げ、畳んで、寝ている彼女の頭の横に置いた。
「ん……ありがと」仰向けに寝ている櫻子は畳まれた制服をちらっと見て、眼を瞑った。

662 :
「どういたしまして。……今パジャマか?」
「ん」
「そっか」
「……えっち」
「ごめん」
僕のよこしまな考えはお見通しだったらしい。僕は苦笑して、こたつの中に足を差しこんだ。暖かい。
櫻子は起き上がって、体を伸ばし、あくびを一つ。僕もつられてあくびをした。
「……ゆきと」
「ん?」
どこから取り出したのか、差し出された櫻子の小さな手にラッピングされた箱が乗っている。
「はい」
「おー」
僕は感嘆の声をあげた。よく見ると受け取ったその箱のラッピングはところどころが不恰好だった。小さな箱を結ぶ太めのリボンに、丸っこい『ゆきと』の少し滲んだ三文字。

663 :
「櫻子が?」
「ん」うなづく櫻子。心なしか彼女の頬が薄い紅に染まっている。じっと見ていると、何も言ってないのに、のぼせた、とそっぽを向いた。
「ありがとう、櫻子。頂くよ」
手を伸ばして、小さな頭をくしゃくしゃと撫でた。
「あ……えへへ……」
心地よさそうに目を細める櫻子は誰よりも可愛らしかった。
それから、僕らの話題をどういう道筋を辿ったのか、もうほとんど覚えていない。
僕は確か、「付き合おう」と告白したはず。いや、どうだったかな、もっと違う言葉だったかもしれない。
ただ、櫻子はいつもの通り「ん」と了承してくれたのは覚えている。
「かっらーめーたーこゆびでー」
「だれもーしーらーなーいーやくそくー」
「えへ……」
それから、彼女と口ずさんだ歌と、彼女の笑った顔と。あれ、結構覚えている。

664 :
そうして付き合い始めて、早いものでもう二年近く経つが、付き合ってから目立って接し方に変化がなく、僕と櫻子は良くも悪くも相変わらずだった。それを友人に冷やかされるのもしばしばで、「僕はスロースターターだから」と自分でもよく分からない返しをしたことがある。
櫻子も、彼女の友人に「どこまでしたの?」と少々下世話なことを訊かれることが時たまあるらしい。何と答えたかまでは教えてくれないが。
こたつの上で頬杖をつき、溜息を一つついた。
ふと、足にむずむずとしたこそばゆさを感じる。
すべすべとして柔かい感触。そして暖かい。
「櫻子」
「ん」彼女はこたつにもぐりこみ、寝た体勢のまま返事をした。ちょっと笑って、困った顔を見せてやる。
「くすぐったいよ」

665 :
昨晩はすみませんでした。規制に引っかかってそのまま落ちました。
続き投下します。トリップつけててよかった。

666 :
櫻子はこたつの掛け布団を捲って、自身の手が触れていたものが何かを知ると、「あぅ……ごめん」と呻いた。
彼女の仕種が可愛らしくて、つい、顔が緩んだ。
「こたつ、熱くない? 顔赤いよ」殆ど照れ隠しに、話題を振る。
「んーん、大丈夫」
「ん、そっか……」
「ね、ゆきと」櫻子は身体をゆっくり起こして、重たげに口を開いた。
「何?」
「あの…………」珍しく、彼女の表情は不安げだった。
「うん」
「わたしと、付き合っててさ……」
「……うん」
「あの……楽しい?」
櫻子の問いに、僕はちょっとした驚きを感じた。そして、この問いがどういう含みを持って突きだされたのか、僕は少々、考えなければならなかった。

667 :
また規制かな?

668 :
ゆっくりでもいい
つづけてくれ

669 :
書き込み代行サイトを利用して書き込んでいます。
代行サイトも利用者一杯でかなり不安定なので、短期間で続きを全部投下するのは難しいかもしれません。
もっとちゃんと安定して投下できるときにすればよかった(;´Д`)ほんとすみません。
とりあえず、利用できるうちに投下できるだけ投下します。

670 :
――もしかして、別れたがっている?
ふと頭をよぎるが、すぐに違うな、と考えを思考の外に放った。櫻子は多少無口ではあるが、言うべきことははっきり言う方だ。もし、別れ話だとして、こういう回りくどい言い方は彼女に似合わない。
察するに、他の友人の交際の様子をちらちらと聞いて、不安になったのだろう。
僕は小さく息を吐いて、考えを巡らした。
櫻子と一緒に居て、楽しいかどうかなんて、気にしたこと、無かった。今まで一緒に居るのが当たり前だったから。
僕は今まで彼女の親友として、時には兄として傍に居た。そして今では恋人として、傍に居る。
しかし、親友として、兄として、恋人として接しても、結局、彼女に対しての接し方が変わらないままだったのは、僕にとって、自分が何であっても、櫻子は櫻子だったからだろう。

671 :
――僕は、櫻子に変わってほしくなかった。昔と同じ、ずっと変わらない櫻子でいてほしかった。
――小さな箱に櫻子を閉じ込めていた。
それは、二人の間の関係の変化を許すもので無かった。
今考えれば、櫻子も、そういう僕の気持ちに気付いていたのだろう。僕は悲しくなった。
「寂しい思い、させたかな」
「……ちょっとね」少し俯いて答える櫻子の表情は、前髪に隠れて見えなかった。
「ごめん。……不安だったんだ」
「うん。知ってる」
「…………ごめん」
「こっちきて」
顔を上げて手招きする櫻子に応じる。櫻子の隣に腰を下ろし、再び、こたつに体を入れる。
櫻子は温かい手で僕の冷たい頬を撫でてくれた。そして、僕の顔を引き寄せて、優しく、触れるようにキスをした。

672 :
「んふ」悪戯っぽく笑う櫻子。つられて、僕も笑った。
「これで、ちゃらにしてあげる」
「ちゃら?」
「うん、今までわたしが我慢した分」
「……ありがとう」
櫻子はまた茶目っ気のある笑顔を見せた。
「いいよ、これからはわたし、したいことするの」
櫻子は僕の手を優しく握って、僕の肩に頭をのせた。
「えへへ」
少し恥らいながら、もたれかかる櫻子の腰に優しく手を回す。くすぐったかったのか、ぴくりと一瞬身体をこわばらせたが、すぐに力を抜いて体重を僕に預けてきた。
「ゆきと、好き……」櫻子は独り言のように嘆いた。切なげに溜息を吐いて、身体をすり寄せてくる。「うん」腰に回した手に少し、力が入る。
「好きぃ、好き……」僕の鼻先で、彼女のうるんだ瞳が僕を見上げた。

673 :
「うん」
「ね、好きって言って……?」
彼女は首を傾げ、甘えるように、期待するように僕に笑いかけた。
「好き」少し、照れくさかった。思えば、ちゃんと好きと言ったのは初めてかもしれない。
「もっかい」
「好きだよ、櫻子」
「はぁぁー……」蕩けた目で僕の顔を見て、深く溜息をついた。
「わたしもだよぉー、ゆきとぉー」
櫻子はもどかしそうに体を僕の腕の中に滑らせて、僕の腰に腕を回した。
胸に押し付けられた彼女の頭を優しく撫でてやる。彼女の切なげな溜息が、僕の体の芯を熱くした。
それからしばらく、こたつの中で二人横になって抱き合った。

674 :
「ね……」
「ん」
「何もかも、忘れていられる?」
「櫻子のこと以外は」
「そっかぁー、へへー」
顔を真っ赤にして、にやにやと笑う櫻子は、新鮮だった。
ずっと我慢してきたんだな、と、申し訳ない気分になった。一つ、小さく溜息をついて、優しく、こわれものを扱うように彼女の頭を撫でる。
「どしたの?」
「いんや、……そろそろ夕飯にしようか」
「あ、ほんと。もうこんな時間」
「どのくらい抱き合ってたかな」
「もー、ほんとにねぇー、どのくらいだろうねぇ」だらしない顔で笑う櫻子。

675 :
絡めていた手を解いて、こたつから出て、台所へ向かう。名残惜しそうな顔で、櫻子が僕の後に続いた。
「ね、ごはん食べ終わったらもっかいぎゅーってしようね」
「うん」
「今日、わたし泊まるから!」
「いいよ」
「いっぱい愛し合おうね!」
「うん、いいけど、誤解を招くような言い方はやめてもらえるかな」
「あっ、ご、めん……」
からかい半分に言うと、櫻子は途端に顔を真っ赤にして俯いた。
黙り込む彼女を横目に鍋を火にかけ、皿を取り出し、準備に取り掛かる。夕飯といっても、作り置きのものを温めるだけなので、簡単な作業だ。
鼻歌を歌いながら、サラダを皿に盛る。

676 :
「ねぇ、ねぇ……」
「うん?」
見ると、櫻子はさっきよりずっと顔を赤くしていた。
彼女はおずおずと口を開いた。
「そ、そっちの方は、いつが良いかな……、や、やっぱりクリスマスかな……」
「えっ」手が止まる。何がやっぱりでそっちの方がいつなのか。僕の頭は混乱した。
そして、櫻子の問いになんて返せばいいのか、僕はまた考え込まなければならなかった。
終わり。

677 :
全部投下できてしまった。ご迷惑をおかけしてすみませんでした。

678 :
…甘い。痺れるように、甘い。
b GJ!

679 :
GJ!GJ!GJ!

680 :
GJです!

681 :
あー甘い!!GJ!クリスマスに期待!
俺の前にもスピッツ好きの甘えっこ現れねーかなー!!

682 :
え? スパッツ好きの元気系甘えっ子がどうしたって?

683 :
>>677
GJ!

684 :
>>677 GJ
もうすぐクリスマスですね 甘々なssの投稿を期待

685 :
>俺の前にもスピッツ好きの甘えっこ現れねーかなー!!
だがしかし君の目の前にはコートから覗く白い尻尾をぱたぱた振りながら
きゃいきゃい囀るスピッツ娘が!
まとわりつく黄色い声に煩わしさを覚えるがいい

686 :
失礼します。
Q.良い子は絶賛就寝中じゃね?
A.サンタさんは絶賛仕事中です。
えっちなことはしませんのでご注意ください。

687 :
 
 降り続ける雪。
 日々どんよりした雲が浮かび、外に出ればいつでも吐息が白くなる。
 少年はこの季節が苦手だった。普段なら自転車を使うところを歩かなければならず、
どうしても所要時間が伸びてしまう。
 しかし、代わりに景色を眺めながら進む事ができるのはささやかな長所でもあった。
 日ごとに家々を飾る光が増える。晴天だろうと陽が沈むのも早くなり、雪の日はそも
そも雲が重いので早い時間帯から色とりどりのライトが灯っていた。
 通りかかる度に新鮮な感じがする街並みの、ある一点。少年の視線はそこを通るとき
にだけ、あらゆる景色から外れる。
 もちろん、そこには何もない。……マンションのゴミ置き場なので、週に数回は袋が
山の様に積まれているが。
 雪が降り始めると、この場所にゴミ袋ではない何かがいたことを思い出す。一日、二
日、三日……一週間、二週間と、通学の度にちらりと見ては相変わらずの状態であるこ
とに息を吐く。
 吹きつける風に身を震わせ、少年は凍った道路を歩いていった。
 級友の話を聞いていて、少年はふと去年の同じ日を浮かべた。
 両親とは離れて暮らしているから、こういったイベントを意識していなかった。急な
来客はあったものの、その人とは二十五日に別れを告げている。
 雰囲気だけでも、と放課後に街をぶらつき、イルミネーション豊かな通りを歩いてい
たとき。
「いらっしゃいませー!」
 売り子の声に引き寄せられるように、少年は洋菓子店の付近まで足が動いていた。
 路上にテーブルを置き、風でゆれる幟には『クリスマスケーキ販売中』と、達筆な黒
字で書かれている。既に人だかりができており、売れ行きは好調のようだ。
「いらっしゃいませ。どれにいたしましょう?」
 列はすぐに捌けて、少年の順番が回ってきた。先程まで大きな声で呼び込んでいた女
の子が問いかけてくる。
 目を引く金髪には季節のイベントを再現したような赤い帽子、店のロゴが入れられた
赤いエプロンの姿が、彼をハッとさせる。――以前、会ったことがあるような。懐かし
い雰囲気がしていた。
「……小さい方を一つ」
 しかし、後ろに他の客がいて問うことはできなかった。動揺、焦りともつかない感情
を押さえつけ、必要最低限の言葉で注文する。意識してしまった以上は一人でも楽しも
うかと、隣にハーフサイズのものがあるのに小さいホールを選んだ。
「はい、小さい方ですね――」
 ところが、ケーキの箱を手にした少女が遅れて目を丸くし、動作がいっしゅん止まる。
 視線の先には眼鏡のレンズ越しにブルーの瞳があり、少年は束の間、周辺の音が一切
聞こえなくなった。
「ありがとうございました!」
 あまりにも不自然な応対は会計を済ませた後で元に戻り、代金と引き換えに白い袋を
ぶら下げる。途中なんども振り返ったが、少女の声は客を呼ぶためのフレーズに戻って
いた。
 やがて、朝も通ったマンションが近くなる。ゴミ置き場は綺麗なもので、奥の隙間に
も無断で投棄された様子はない。
 少年はクリスマスケーキの入った箱を眺めた。
 信じがたい話だが、マンションと隣の建物との隙間にうずくまるようにして人が……
女の子がいたのだ。ほとんどが赤色の衣装を身にまとい、金髪に青い瞳。外見上の特徴
としては大雑把すぎるが、それでも少年には『もしや』と思わせる要素が洋菓子店の少
女から感じられた。
 ひとしきり思案して、未だに溶けない歩道の氷に注意しながら帰途につく。傍目には
ゴミ置き場を眺めている人という印象を与えそうだったからだ。

688 :
 
 
 雲に隠れたままだった太陽が姿を消し、いよいよ空が暗くなる。
 自らクリスマスにちなんだ飾りを用意しなくても、窓を開ければすぐ隣の民家が着飾
っているので困らない。居間の照明を落とすだけで赤、青、緑を含んだ多くの色が入り
込んでくる。
 縦型のハロゲンヒーターを作動させ、暖色に肌を染める少年。絶えず降る雪は光を浴
びて輝きながら落ちていく。
 苺をふんだんに使ったショートケーキを眺めていると、それを売っていた少女の姿が
よぎる。一年前に出会った赤い衣装が当てはまり、八等分した洋菓子に戻る。
 やがて考えても仕方がなくなり、一番尖っている部分を少しだけ切り取った。白と黄
色が交互に並んだまま倒れ、少年はそれを口に運ぶ。
「甘い……」
 すすんで買うことが無いせいか、どこか新鮮だった。一口目にして冬季のイベントを
噛みしめ、続いて放り込んだ苺が喉に染みる。
 空腹も重なってすぐに平らげてしまい、もう一つ食べようと立ち上がった時、来客を
知らせるチャイムが鳴り響いた。
 再び訪れる静寂が懐かしい。しかし、間髪入れずに電子音は現れ、早く出ないかと急
かしている風だった。
 念のため、玄関扉に付けられている小窓から外を伺う。瞬間、少年はひどく驚いた。
「あ、こんばんは」
 ノブを回して生まれた少しの隙間から控えめな挨拶をしてきたのは、洋菓子店で販売
員をしていた少女。帽子とエプロンこそなくなっているが、他の特徴はそのまま残って
いる。荷物らしい大きな鞄を肩にかけていた。
 どちら様ですかと聞くこともなく、少年は扉を大きく開けて彼女を招いた。
「暗くてごめん」
 先程まで静かにイルミネーションを眺めていたため、部屋の電気は何一つ点いていな
かった。少女の足音が増えて騒がしくなるとハロゲンの明かりだけでは足りず、居間の
白色が目にまぶしい。
「急に『前に会った気がする』って聞いてくるから、びっくりしました」
 ソファにテレビにテーブル、最低限の家具が置かれた部屋を見渡しながら、少女は話
す。あのとき少年は口にした覚えはないのだが、やはり届いていたようだ。
 仕切られていないキッチンで彼女の姿を認めながら、薬缶を加熱する少年。コーヒー
を飲んでいたのでほどなくして煙が上がり、沸騰を知らせてくれる。
 粉末が溶ける音が気持ちを落ち着かせる。しかし、まだ手足の先が震えているのは治
まらず、カップを両手で持っているのに安定しない。
「熱いから気を付けて」
「……私、本当に戻ってこれたんですね」
 テーブルに置かれたココアを目にして笑みを浮かべる仕草も以前のまま。ちっとも現
実味を感じていなかった少年に、ようやく理解が追い付く。
「本当に会いたかったです。…………ええと」
「――あ」
 また会えた。
 それを表現できるのはとても嬉しいのに、お互い相手の名前を知らないので言葉が続
かなくなってしまい、乾いた笑いが飛び交った。
「よく考えたら、名前を知りませんでしたね」
 少女は頭を掻きながらはにかむ。
 まったくその通りだった。少年からすれば彼女は――サンタクロースのとしての仕事
をする女の子で、『サンタさん』と呼んでいたので特に何も思わなかったが。
 そのままでは不便なので名前を知ることは重要だろう。
「私の名前、何だと思います?」
 ふと、そんなことを訊いてきた。
 しかし、少年は困ってしまう。異国の名前など簡単に想像できるものではない。
「……うーん。クリス、とか」
 悩んだ末、参考文献に自分が使ってきた英語の教科書を選び、そこから女性の名前を
ひとつ抜き出す。
 クリスマスらしい名前、と我ながら根拠を持った解答をしたが、そんな事では全国の
サンタクロースがクリスを名乗っても良い事になってしまう。

689 :
 
「じゃあ、それで。私はクリス、サンタクロースのクリスです」
 本名と異なることが判明した。それでもサンタの少女はクリスを名乗り、深くお辞儀
する。
「私達はクリスマスに仕事をするので、それにちなんだ名前は滅多に付けないんです。
でも、ここに来たって感じでいいかもしれませんね」
「そ、そう……?」
 違うのなら本名を明かしてほしいものだが、口にする前に少女――クリスが首を左右
に振ったので断念した。
「僕は三田尚樹。よろしくね」次の句に詰まる。「……クリスさん」
「わお! さんたさん?」
 途端に両手を鳴らして驚くクリス。
 これは幼少の頃になるが、尚樹は苗字から『サンタ』と呼ばれがちだった。毎年この
時期になると友人たちにからかわれるので、プレゼントという単語が夜な夜な聞こえて
くる事態に陥ったこともあり、少し嫌な過去を思い出してしまった。
「さんだ、だよ」
「さんたさん、ですね?」
 修正してくれなかった。
 濁音が言えないのか、それとも愛称のつもりなのか……後者であると信じて、それ以
上はやめた。
 それからはクリスの話に終始した。
 去年は日付を間違えてこの世界にやってきたが、仕事ぶりが評価されて一人前になっ
たこと、同じ場所に来る事ができるように頼み込んだこと。
「――それなら、もっと早く会えたかもしれないのか……」
 極め付けは、一週間ほど前からこちらに来ていたということだった。
「一人前になったらお店で働いて、ここでの食い扶持を稼ぐんです。クリスマスケーキ
は美味しいって評判なんですよ」
 ゴミ置き場で凍えていた時は研修生だったらしく、働きの場を与えられていなかった
そうだ。それを聞くと、なおさら救助できて良かったと安堵の思いでいっぱいになる尚
樹。
 それにしても『食いぶち』なんてよく知っているな、と思うのだった。
「店長さんがここに来て長いので、いろいろ知っているんですよ」
 金髪の少女が働いていた洋菓子店の店長も昔は子供たちにプレゼントを配っていたそ
うで、現役を引退してから店を構えたのだという。もちろん、この件は秘密だと念を押
された。
「そうか。クリスさんは『読める』んだよね」
 クリスは頷きを返した。
 疑問に思ったことに対してすぐさま返事が来るのは、少女が他人の心を読めるからだ。
少なくとも、この部屋にいる限りは裡で思ったことが彼女には聞こえてしまう。
 販売員をしていたときも、お客の心情をいろいろ読み取ったのではないだろうか。
「本当、さんたさんは優しいですね」
 この能力のおかげで再会できたと言っても過言ではない。持たざる者からすると便利
そうに聞こえるが、聞こえないふりをするのも大変だという。
「ココア、飲む?」
 またも頷いた少女からマグカップを回収し、シンクまで持っていく尚樹。ひとりでに
笑みが浮かぶ。
 この時期、一人を寂しいと思ったことはない。しかし二人だと楽しいのだ。
「……ふふっ」
 ぐうぜん出会っただけなのに印象強く残るなんて――少年の呟きを耳にして、クリス
は小さく笑んだ。
「はい。こぼしたら大変だからね」
 ココアのお代わりを作る間に、金髪の少女は席を立ってハロゲンヒーターの前に移動
していた。テーブルに置きっぱなしのコースターを手渡し、床に置く。
 出来立てで熱いカップを両手で持ち、息を吹いて冷ます様子が可愛らしい。その末、
ちびちびと口に運ぶのがげっ歯類を髣髴とさせて微笑ましくなる。

690 :
 
「もう少し近くの方が暖かいですよ」
 白いセーターと肌をオレンジに染めた少女に促され、尚樹は距離を詰めて並ぶ。
 居間にはいささか小さな暖房器具が首を振る度、暖色が移動してそれぞれの衣服を照
らす。
「私、このヒーターとココアに助けられたんですよね」
 ほう、と息を吐く少女。
 雪まみれになっていた彼女を温めたのは、このヒーターと粉末のココアだった。あれ
から一年、変わらずに部屋をあたためる器具とも再会、というところだろうか。
「でも、違うんです」
 目が合うと、やはり身構えてしまう。ましてこの近距離ではなおさらで、真っ直ぐな
視線を受けて尚樹の目は泳ぐ。
 だが、小さく唸る声がしばらく聞こえて、首を傾げてしまう。
「向こうに戻ってからココアを飲んでも、何か違う気がして……その」
 尚樹はクリスが味の話をしているのかと思ったが、直後に間違っていることを理解し
た。
 カップを置いた彼女が両手を広げて迫ってきたからだ。
「うわっ!?」
 もし自分が容器を持ったままだったら、間違いなく中身をこぼしてお互いに火傷の恐
れがあった。それでも近距離なので相手の行動に対処しようがなく、尚樹は横から抱き
つかれる格好になる。
「……うん、これです。この感じ……」
「クリスさんっ?」
 熱っぽいクリスの声が耳元で発せられ、おとなしくなっていた心臓がやかましくなる。
ヒーターで温まった分もあり、彼女の手が回っている肩の部分から汗が噴き出した。
 それに、以前は意識しなかった柔らかい感触が二の腕ごしに伝わり、硬直して動けな
くなってしまう。
「人肌恋しい、って気分です。お母さんとは違う誰か。仕事仲間でもなくて」
 いっしゅん引っかかった尚樹だが、すぐさま「女の子ですよ」と付け足されてホッと
する。
「それで、僕?」
「はい」少女は小さな声。「さんたさんの体温、落ち着きます……」
 留守になった両手は膝の上に置いたまま、握り拳になって固まっている。金髪の少女
が身じろぎするたびに二の腕が埋まるような感覚になり、それが緊張を加速させた。
「去年みたいに、してくれませんか?」
 言われて、ふっと思い出す。
 研修生として初めての仕事に臨む不安を抱えた少女に、まるで従妹をあやすように頭
を撫でて、抱きしめた。今、それを要求されている。
 体を離した相手に触られ、まるで氷が解けるように腕の緊張が消えていく。尚樹はい
ちど向き直ってから、おずおずと手を伸ばした。
「んっ」
 頭頂部に手を乗せたとき、クリスがぴくりと反応した。その声でさえ心拍数を加速さ
せて、落ち着かせようとしている方がおちつかない。
 手に絡まない、さらさらとした髪だった。少女はこれが背中まで長く、色々な髪形を
楽しめそうな反面、手入れは大変そう。
 ときどき軽く叩くようにして、間延びした声が聞こえるようになってくると尚樹も全
身を伝う振動に苛まれることは無くなった。
「……っ」
 しかし、要求された事を淡々と実行できるほどではない。少女を撫でていた手を止め
た後、逡巡が割り込んで行動が遅れた。渇きを訴える喉に唾液を送り、軽く呼吸してよ
うやく次に移る。
「あ……」
 肩を引き寄せるようにして密着するふたり。先程は二の腕にあったゴム球が正面から
ぶつかり、気を抜くと潰してしまいそうになる。
 緩く抱いているつもりでも少女の吐息を意識してしまって、力加減が曖昧。ときどき
手を離してやり直す。
 途中、クリスが小さく笑んだのが聞こえた。

691 :
 
「さんたさん。私がここに戻ってきた証拠を残しておきましょうよ」
 再度、体を離す少女。畳んでいる脚の分くらいの微妙な距離で、そう提案する。
 彼女から言う時は、いつも突然だった。
 最初に寄ってきたように顔を近づけたと思うと、そのまま唇を取られる。柔らかいも
のが触れて、離れて、また見たときにははにかんだ表情。
 瞬きするまで一瞬の出来事とさえ思うほどで、なんとなくココア味の余韻があった。
「……クリスさん」
「はい、どうぞ」
 少女へは口に出すよりも裡で思った事の方が早く伝わる。そのくらい、尚樹は思考に
体がついていかなかった。
 先に仕掛けられたように、唇どうしの軽いキス。それだけで済んでもクリスは頬を赤
く染めて、また笑った。
 お互い名前も知らないのに最初の口付けを交わしてしまって、今回のこれは改めての
ファーストキスだったかもしれなかった。唇に相手の感触を残して、同時に彼女の言う
証拠にもなり得る。
「今日は仕事の日でしょう?」
「ええ。もうそろそろですね」
 壁にかけられている時計を確認して、尚樹は少女に訊く。
 子供が寝静まる時間は年々遅くなっているそうだが、さすがに夜の十一時となれば家
族全員が就寝しているところも多い筈だ。
「そうだ。さんたさんに良い物を見せてあげますよ」
 言って、立ち上がるクリス。ハロゲンヒーターから離れ、テーブル付近まで移動する。
「一回しかやりませんからね。……えいっ」
 パチンと指を鳴らすと、思わず目を瞑る程の強烈なフラッシュが尚樹を襲った。
 光が収まってから現れた少女の姿は、ほとんどを赤で占める衣装を身に付けた――い
わゆるサンタ装束。尖った葉を飾る帽子、襟と袖を白で縁取りした長袖、そして膝上の
スカート。変身前は青紫色のロングスカートで隠れていた脚は、腿まで長いソックスが
覆っている。
 そこへ金髪とブルーの瞳は、まさしく尚樹が一年前に出会ったサンタの少女そのもの
だった。
「……すごい」
 それしか口にできなかった。白いセーターとロングスカートの格好から、サンタ服へ。
魔法のような信じがたい出来事だが、見覚えのある衣装になったことで――今更ながら
――再会したことへの実感が湧いた。
「会いたかったです、さんたさん」
「僕の方こそ」
 振り返ると、ゴミ置き場の奥を眺めていたのが馬鹿らしい。話に出てきた洋菓子店の
存在をもっと早くに知っていれば、そのぶん多くの時間を彼女と共有できたはずなのに。
 無言でいる間もクリスは何度か頷いて……その仕草に尚樹はハッとした。
「なんだか嬉しいです。そんなに考えてもらっていると」
 くすくす笑いをしながら歩を進めるサンタの少女。読心能力があると分かっていても、
ヒトはこんなに思案してしまう。あいにく聞こえないふりはしてくれなかった。
「でも、私が突然ここに来たって信じてもらえないでしょう?」
「そんなことないよ」
 なにより、金髪碧眼の知り合いが他にいない。これだけ親しく話してくるのは彼女以
外に考えられず、尚樹は断言した。
「わっ」
 やってきた少女と、今度は立った状態で密着する。姿勢がどうであれ体温と感触は伝
わってきて、またしても手足に緊張が走る。
「私がここに居られるのは、さんたさんのおかげです」
 クリスの小さな声が耳に届けられる。

692 :
 
「去年のプレゼント、覚えてますか?」
 短く返事をする尚樹。
 本来は夢見る子供に対して働く彼女から、特別にプレゼントをもらっていた。その内
容は――
「『また会いたい』。ちゃんと、叶えましたからね」
「うん。受け取ったよ」
 そっと、少女の体を抱く。
 温かい。
 柔らかい。
 確かに、サンタの少女はそこにいた。
 しかし、安心するのも束の間、尚樹の頭には恐ろしい考えがよぎる。
「大丈夫です。またこの街で働けるようにお願いすれば、なんとかなります」
 少年から、いなくなるのは嫌、という思いを汲み取るクリス。
「さんたさんが不安になると、私も同じ気持ちになりそうです」
「あ……ごめん」
 どちらともなく、腰にまわした手に力が入る。密着が強くなり、体の間に挟まってい
る球が形を変える。
「……さあ、十分に温まりましたし、そろそろ仕事に行ってきます」
 それを合図に二人の体は離れる。だが、少女のミニスカートはどうにも寒そうで、こ
れから零下をゆく屋外に出るには不向きに見えた。
「待って、クリスさん」
 鞄を手に玄関へ向かうサンタの少女を呼び止める。背中まで届く金髪が揺れて、未だ
に赤い顔をしたブルーの瞳がこちらを向く。
 振り向き様、尚樹は彼女の唇を奪った。
「行ってらっしゃい」
「も、もうっ! ……そんなことされたら、行きづらくなるじゃないですか」
 あからさまに恥じらう。不意打ちに対する反応はなんだか新鮮で可愛らしくて。
 クリスに読まれることも構わず、尚樹は心の中で喜んだ。
「……んっ」
 それからもう一度口付けをして、今度こそ送り出す。
 静かに閉まったドアの音が、別れのフレーズにも聞こえた。

 再会を喜んだ家のドアから少し離れ、しんしんと降る雪の中を傘もなく歩く少女。
 視覚を楽しませる様々な色の明かりを眺め、鞄から赤色のマントを取り出し、羽織る。
 寒さ対策もそこそこに静寂の中で意識を研ぎ澄ませると、体が軽くなって宙に浮かん
だ。
「年末はまだ仕事が残ってますから、それが終わるまでは大丈夫ですよ。さんたさん」
 呟きは誰にも届かない。クリスは今、綺麗な心の子供へプレゼントを渡す役割を担う、
特別な存在だ。
 この状態であれば、自分を助けてくれた少年のもとへは簡単に行ける。そのことを思
うと体が温かくなって、深夜でもへっちゃらだった。

693 :
以上になります。
……うぅ、おやすみなさい

694 :
>>693
甘いクリスマスプレゼントをありがとうサンタさん!

695 :
とろとろと心地良い浅い眠りに意識を預けていた。
誰かが鳴らしたインターホンの音で、僕の意識は現に返る。
天井にぶら下がる蛍光灯の灯りを妙に眩しく感じた。起き上がって、あくびをする。重い瞼を擦りながら、時計を見た。十一時。
眼は開いているものの、まだ夢うつつの気分だった。
もう一度、インターホンの音が部屋に鳴ったところで、玄関のドアを開けに、寝起きの重い身体をどうにか立ち上がらせた。
ドアを開けると、背の低いサンタががたがたと歯を鳴らしていた。
「い、居るんなら早く開けてよ」そう言うが早いか、由梨はさっと室内に体を滑り込ませ、ドアを閉めた。
「うー、寒かったぁ……」そう言って、自身の冷たい手を僕の頬にくっつけた。ぞくり、とその冷たさに身震いした。
「ごめん。うたたねしてた」
「いいよいいよ。それよりごめんね。バイト長引いちゃって。忙しくて連絡できなくてさ」
頬を掻いて、申し訳なさそうに微苦笑をもらした。由梨は赤と白のコントラストが目立つ服に身を包み、暖かそうなふわふわの付いた三角帽をかぶっていた。所謂、サンタ服だ。

696 :
街中にあるケーキ屋でアルバイトをしている由梨は、激務が必至の二十四日、二十五日の二日間を、当然避けようと思っていたのだが、店主に泣きつかれ、期間中の時給を三倍にする、という約束の元に手伝うことになった。
疲れた身体を曲げ伸ばししながら、三倍はちょっと割に合わなかったなぁ、と笑う由梨。
由梨が僕の住むアパートに来ると予定していた時刻は二時間前に過ぎた。聖夜には、二人が思っていたよりも上を行く過密なスケジュールが用意されていたらしい。
由梨は小さなテーブルの傍に座り込み、激務と喧騒の中で張りつめた気持ちの糸を緩めるように、長い溜息を吐くと共に肩の力を抜いた。
僕は、インスタントのコーンスープの封を切り、大きめのマグカップに粉を入れる。ポットのお湯を注いで、スプーンで軽く混ぜてから由梨に差し出した。
「来るとき君の部屋の灯り、点いてるの見たよぉ」カップを受け取った由梨は、上機嫌に目を細めた。
「そっか」由梨の傍に腰を下ろす。
「ちゃんと、待っててくれたんだねぇ。えらいえらい」カップを持ち替えて、僕の頭を撫でてくれた。由梨の手はとても暖かくなっていた。
照れ隠しに、温かいうちに飲んでよ、と僕はそっぽを向いた。
由梨はちょっと驚いたように目を見開いて、そして、にんまりと笑った。
「分かった。ありがとねー、うふふ」僕の頭をもう一度、撫でてからカップへ手を戻し、ゆっくりとコーンスープを啜った。
「かわいいんだからー」と、僕の肩に寄りかかる由梨。今度は僕が由梨の頭を撫でた。

697 :
少ししてコーンスープを飲み干した由梨は、思い出したように自身の荷物を漁り始めた。
「ケーキ貰ってきたの。一緒に食べよ?」
可愛らしいクリスマス仕様の包装の箱を手に、由梨はそれを満足げに掲げ、わずかに膨らんだ胸を張った。
僕は快くうなずいて、棚から皿を二枚持ち出した。
「小さいやつなんだけど、店長さんが二つ、取っておいてくれてね」
「へえ、良い人だね」
「まあねー。あと、クリスマスに働かせたの、申し訳ないと思ってたのかな」
由梨は箱から一つずつ取って、皿にのせた。艶のある黒い髪が、柔らかく揺れる。垂れた前髪の奥で光る白い歯を、ケーキの乗った皿を差し出されたのに気付くまで、僕は見詰めていた。
「チョコレートとショートケーキ、どっちがいい?」
「せっかくだし、半分ずつ、分けて食べない?」
「ん、ナイスアイデアだね。じゃあ、先にショートケーキ食べる」
由梨はいそいそとケーキに巻きついたビニールを剥がして、待ちきれないとばかりにフォークで一口目を口に運ぶ。まるで子供のような柔らかな表情の由梨に、思わず僕の表情も柔かいものになる。
「んふ、おいし……」ほっぺたに手を当てて、幸せそうな表情を浮かべる。
「すっごくおいしいよ。君もどんどん食べなー」
「うん、頂きます」ビニールを取り、チョコレートケーキにフォークで切れ目を入れ、口に運んだ。
甘い。生地の中に詰まったチョコレートが舌の上に溶ける。生来、甘いものは苦手だったが、甘すぎない苦みのあるビターなこのケーキはなかなか好みだった。
「気に入った?」
顔をあげると、由梨は本当に嬉しそうな笑顔をしていた。
「うん。おいしい」
「ね、一口ちょうだい」
由梨は悪戯っぽく笑いながら、身を乗り出した。僕は由梨がこういう風に笑う時は、試されているのだと知っていた。恋人らしい振る舞いを求められている。
フォークの先に揺れているチョコレートケーキを、由梨の口に運んでやる。
「ん……うん……ありがと……」
由梨から積極的に動く割に、行為が終わると大抵顔を真っ赤にして口をつぐんでしまう。
可愛いな、と思うのと同時に、無理をさせているようで申し訳ない気分になる。
「僕も、一口食べたいな」
ぽつりとつぶやいた言葉に、由梨は驚いたらしかった。自分の手元にあるショートケーキを見つめ、やがて、意を決したようにフォークで切り、僕の口の傍にケーキを持ってきた。
甘いクリームとスポンジ。とても、甘かった。
「ちょっと、恥ずかしいね」頬を掻いて微笑すると、由梨も真っ赤な顔で笑ってくれた。

698 :
食べ終わったケーキの包装の残りや、使った食器を片付けて、お互いシャワーを浴びて、身繕いを済ませるとあっという間に日付が変わった。
「あれ、まだその格好してる」僕は敷いた布団の上に座る由梨の、サンタ衣装を見て言った。
「んー、バイト先から直接来たから、着替え用意してなかったの」
「もう、クリスマスも終わったのに」
「明日、着替え取りに一回家に帰る」
「明日はバイトは休み?」
「うん。私が頑張った分、暫くは他の人に任せる……」そう言って、大きくあくびをした。
「本当のサンタも、明日からおやすみなんだろうね」
「だろうねー」由梨は僕の言葉を聞いて、くつくつと笑った。
「偽物サンタから、大好きなあなたにクリスマスプレゼントをあげよう」
「言ってて恥ずかしくない?」
「うるさいなぁ、もうっ。こっち来て」
隣に座る由梨に無理やり身体を引き寄せられる。密着する。由梨の体温を首筋に感じた。
少し低い位置にある由梨の眼を見つめる。こげ茶色の透き通った瞳に、言いようのない感情を抱く。
由梨は僕の首に手を回し、さらに身体を寄せた。僕も、由梨の腰を抱いた。自分の心臓の鼓動が騒がしい。
由梨の瞳がゆっくりと近づいた。
湿った、柔らかい唇が、僕の唇にそっと触れた。
「はい。メリークリスマス」
「……うん」
「顔赤いぞー」僕の熱くなった頬を軽くつねる由梨の顔も負けず劣らず赤かった。愛おしかった。
僕は由梨を強く抱きしめて、頬や、髪に唇を押し付ける。由梨の綺麗な髪を手櫛で梳いた。手と手を絡めて、由梨を優しく押し倒した。
「好き……」
「うん、私も」
唇を重ねる。舌を由梨の閉じた唇の間に滑り込ませ、口内を愛撫する。由梨の鼻から甘い吐息が漏れる。
由梨の胸に手を伸ばしかけたとき、かすれた声で制止をされた。
「電気……消して」
僕は無言で立ち上がってぱちぱち、と電灯を消した。
布団にもぐりこんで、由梨の柔かい身体を服の上から撫でる。
深いキスを何度も交わし、由梨の敏感な首筋や頬をそっと舌でなぞる。
互いの唾液で互いの顔がべたべたになるまで、キスをした。舐め合った。

699 :
由梨の息遣いが荒くなり始めたあたりで体勢を変え、由梨の胸を後ろからまさぐる。
「んぅ……はっ、くぅん……」
由梨の胸ははっきり言って小さい。だが、色白で、柔らかく、綺麗な形をしていた。僕は由梨を愛するのと同じように、由梨の身体も愛していた。
サンタ服を肌蹴させ、ブラをずらして直接胸を触る。幸い、サンタ服は普通の服とあまり変わらないシンプルな構造だったので、暗闇の中でも苦労しなかった。
由梨の脇の下から差しこんだ手の指先で、ツンとたった乳首をくりくりと弄る。
「やぁ……あっ、んっ……うん……」
指先の動きと連動して喘ぐ由梨の声に、身体の芯が急速に熱を帯びる。
片方の手を胸から離し、由梨の身体の下へ移らせる。
お腹を指でなぞりながら、確実にスカートの中へ、そして熱を持ったそこへ手を滑らせる。
「あぅっ……!」そこに触れた瞬間、由梨の身体が跳ねた。
パンツの上から触っても分かるくらい、そこはぐじゅぐじゅに濡れていた。
そこを布の上からこすりつけると、暗闇の中でぴちゃぴちゃと淫らな水音が響いた。布団の中にむせ返る性の匂いと、由梨の声、水音、身体の擦れる感覚。
もう、我慢できなかった。
「由梨、入れるよ……?」
「う、うん……」
そのままの体勢で、パンツを下ろし、由梨の下着もずらす。由梨の小さな尻を手で抱え、自分のものを由梨のそこにあてがった。
「あ、や、やっぱり待って……」
「ん? どうした」
「その、前、前からが良い……」
ころんと、僕の方に向き直り、恥ずかしそうに甘えるように僕の胸に顔をうずめた。
「じゃあ、入れるよ……」
由梨を布団に寝かせ、上から抱えるように抱きしめて、繋がる。
「あっ……んぅ……く……」ゆっくりとした、相手を思いやった静かな挿入。
由梨の蕩けた表情が暗闇の中でもよく分かった。身体を密着させ、舌を絡める。手を繋いで、ゆっくりゆっくり腰を動かす。
由梨の鼻にかかった声に、だんだんと理性が崩され、終いにはぐずぐずになって溶けて無くなり、動物のように息を荒げて腰を打ちつけていた。

700 :
「あんっあ……ああぅ……っ、くぅ……! すきぃ、ねぇ、あっ……んぅ、好きぃ好き、はぁんっ」
次第に快楽の頂上が見えてきた。ペースがさらに早まる。
由梨の腰が浮き、身体全体が小刻みに震え始めた。
「いっ、いっ……ぐ、はぁ、んぁ……!」
「僕も、そろそろ、はぁっ……!」
由梨を強く強く抱きしめ、濃厚なキスを交わす。
僕のものの付け根がぞわぞわと脈打つような快感。快楽の波が引いた一瞬後、僕は由梨の中で果てた。
自分の身体の中のすべてが流れ出たような感覚。精液が尿道を擦り、由梨の身体の中へ吐き出される。
由梨も、同時に達したらしかった。蕩けた顔で、夢うつつのようだ。
改めて、静かな夜だった。
僕と由梨の荒い、途切れがちな呼吸の他に、暗闇に音はなかった。
「今……何時?」
「……二時」
「はぁー、ちょっと頑張りすぎちゃったかなぁ」由梨はその白いお腹を愛おしそうに撫でて、笑みをこぼした。
「ごめん、残業代は出せそうにないや」
「なにそれ」由梨は楽しげに笑った。
「二人でシャワー浴びて、後ゆっくり寝ようか」
「……うん」
終わり

701 :
>>686、695
両作ともにGJ!
やはりクリスマスにケーキは欠かせない、甘えんぼうな娘なら尚更な

702 :
今年ももう終わりだな・・・
みんな、今年の干支娘とお別れの準備できたか?
俺のところは離れたくないって言ってるからどうしようかと思っているところだ
いっそのこと今年に残るかな・・・

703 :
来年は巳だしよく絡んできそうだな

704 :
体が温まるまで離れてくれないだろうな
変温動物的な意味で

705 :
そもそも甘えんぼ辰娘って干支の中で一番難しくないか?
そのぶん巳娘はイメージ楽で良いな

706 :
辰=竜=ドラゴンだと考えれば幅は広まる
まあ、俺の中では辰娘は低いけど神格を持った竜神様ってところだな

707 :
朝、電車の中、高校生の女の子が一人立ってたんだよね
真ん中で吊り革持つんじゃなく、ドア際のイスの背にもたれる感じだけど
パッと見幼く見える丸顔にサラサラしてそうな黒髪、身長は150pくらいで、地味に可愛いの
下級生っぽく、ブレザーに着られていると言うか、ちょっとブカついてるところとかね
学生という補正があるとしても、俺の好みど真ん中に近い
ただ途中で、隣の車両から同じ色合いの制服着た男子が入ってきたんだ
座席は疎らに人が座っていて、誰かの隣に座るくらいなら立ってても良いか、ってくらいの状況
車内を見渡した男子は、座るのは諦めたのか、女の子の横にナチュラルに収まった
身長差は顔一つ分くらいか。並ぶと結構お似合いなのよ
俺なんて高校の時とか、こういうシチュで女子の方に近づいたり出来なかったわ
まぁ俺の好きだった子は同じ制服が周囲に一緒にいたし、二人きりになる機会もなかったけど
話を戻して、俺は近い席からそんな様子を観察していた訳だ
さりげなく挨拶はしてたから、知り合いなんだろうなと思った
しかし女の子は、ちょっと間を置いてから男子に寄るのよ
二の腕に手をやり、上半身を傾けて、首の辺りを覗き込んで
「ネクタイ、よがんどーよ?」
だってさ
短いけど、どこかの声優っぽいロリ声が印象に残った。しかも妙に訛り
「そうなん?」
対して低い声の男子が体を向けると、女の子も向かい合う
で、何したかって、その女の子
何と、いきなり目の前で手際良く男子のネクタイを直し始めた訳ですよ
その仲睦まじい雰囲気といったらもう、口数少ないやりとりで理解し合える、まるで夫婦じゃないですか、やだー
しかも、人の目もある場所で、恥ずかしがりもせずさも当たり前のことのようにやっちゃうっていう
脳内恋人にするつもりだったけど、一発で諦めがついた。こりゃダメだ敵わん
ちくしょー、羨ましいぞこの野郎
更に、終わると
「サンキュッ」
って言いながら今度は男子が、女の子の頭なでなでしてあげて
こっちは ポカーン だよ
それでまた、撫でられてる女の子がすっごい嬉しそうにしてるの
子どもが褒めてもらった時の顔にも似てるけど、あれはよく調教された甘えんぼうの顔だよ
俺以外に見てた人いるか知らないけど、心の中で
『イチャイチャすんじゃねー! もげろー!』
と思ったね
それから更に手を繋ぐ、とかベタ甘が酷くなるのかと思ったらそんなことはなく
意外と付かず離れずくらいの距離をとって、でも見るからにリラックスした様子だった
結局そのまま、俺より早い駅で二人とも降りてっておしまい
ここからは妄想だけど、普段あの嬉しそうな顔で、二人きりの時とか甘えまくってるんだろうか
ついでにロリっぽくて可愛いなりに、経験済みなのだろうか
ぶかついたブレザーに包まれてるであろう、まだ凹凸の少なくて柔らかな肌色を惜しげもなく晒して
ベッドの上とかでキスしながら必にしがみ付いたり、よがり狂ったりしてるのだろうか
そう思うと初見とのギャップに興奮する
馬鹿みたいだけど、俺の感じる限りそのくらいの糖度をいかんなく発揮してたんだよなぁ
というか一行目からそもそも全部妄想だけどね
何が言いたいかというと、身長低い女の子からのネクタイ直し、って小さな萌えポイントだよね、と

708 :
んな子がいたら惚れてまうやろがぁぁぁー‼

709 :
>>707
萌えたぞw

710 :
>>707
いいかんじじゃん 続きたのんます

711 :
昔は電車通学だったがそんなカップル全く見なかったな

712 :
>>707 GJ 2人の関係性が幼なじみ同士のように思えるのは俺だけかね
こういう子は本当に嬉しそうに甘えそう、あくまで個人的な主観だけど

713 :
うふ〜ん

714 :
 
 初詣でさえ友達同士のイベントにしてしまうから、女の子ってすごい。
 テレビはどこも正月の特番で、複数を気にしだすとリモコン操作に忙しくなる。
「あら、にいさん一人ですか」
 そんな菅野宗一のもとへ、妹の水奈が声をかけてきた。友人たちと出かけていて、丁
度いま帰ってきたのだろう。
「二人とも出かけたよ。仕事仲間の付き合いで」
 この家は父母も留守にしていた。宗一ひとりで映像を見る他になく、少女が加わって
やっと二人だ。
 着ていた黒いコートを近くのハンガーにかけ、水奈もソファに腰掛ける。この寒い季
節に膝上のスカートで、見ている方が冷えを感じるほど。
「何か飲む?」
「お気持ちだけ。外は寒かったですから」
 それはそうだろうなと思う宗一。この――今日は一歩も外に出ていないが、家の中で
も冷える――寒い中を歩いてきて、帰宅してすぐに冷えた飲み物を口にすれば間違いな
く腹を下す。妹の返事はもっともだった。
 だが、母が作った雑煮を食べるかと訊くと、
「お昼は外で食べてきました。お気持ちだけいただきます」
 そんな風に返ってきた。
 正午をまわっていたが宗一は食事にしていなかったので、自分の分だけを椀に移して
食べることにした。
 季節の行事だからといって特別なものではない。母が拵えるのは『豪華な味噌汁』と
表現できる代物で、正月気分の中に普段から口にしている味が残っている。乾燥した海
老が特に好みだった。
 しかし、宗一は不思議なものを見た気がした。
「にいさんが食べているのを見たら、私もお腹が空いてきたんですよ」
 理由を聞く前に弁明する少女。
 気持ちだけいただくと言っていた妹が席を立ったと思えば、同じように雑煮を食べて
いたのだ。
 いまいち理解できずに汁を飲み干すと、それから宗一は彼女が食べきるまでテレビを
観ながら待機となった。
「コーヒーでも?」
 ことん、と食器が置かれた音を合図に問いかける。
「すぐには飲めませんから、お気持ちだけ」
 首を横に振って、それだけ。
 年が明けて早々、水奈からは冷たい言葉を投げつけられていたが……これはこれでダ
メージがある。
 宗一は自分の食器だけ台所へ持っていき、そのついでに湯を沸かしてコーヒーを淹れ
る準備をした。
「……水奈」戸棚からドリップバッグを取り出す状態のまま、背後に現れた気配にむか
って話す。「『お気持ちだけ』って言うのが楽しくなってるだろ」
「……ばれました?」
 振り向けば、お椀を手にした妹の姿があって。
 大方、初詣に行った場所で『気持ち』を置いていくときに使われたフレーズが気に入
ったとか、そんな所だろう。兄の立場からすると何となく分かった。
 外出のために整えられた黒髪を撫でると、少女の俯き具合が元通りに戻っていく。
「好きだ」
 いきなり言われて明らかに困惑した表情を見せる水奈が可愛らしかったが、
「……はい、私もです」
 肯定されたので驚いたのは宗一の方だった。
「そこは『お気持ちだけ』じゃないのか」
「す、好き合っているのにそんなこと言えませんっ」
 顔を真っ赤にして反論する黒髪の少女。……根は正直だった。
「それで、コーヒーは飲む?」
 再び訊くと、妹は体を動かして確認する。
「お気持ちだけ……と言いたいところですが、私のカップが出ていますから拒否権はあ
りませんね」
 既に宗一の手には二人分のインスタントコーヒーが掴まれていた。断られればそれで
もよかったのだが、この娘はやっぱり素直だ。

715 :
 
 水奈が頷いたのを確認して、それぞれのマグカップにバッグを取り付けていく。
「そうだ、水奈」
 呼ぶ間にも宗一の体は動いている。
 隣でシンクに食器を置いた少女が振り向いた瞬間、その唇を奪った。
「とりあえず、さっきのお返し」
「とりあえずでキスする兄がいますか!?」
 いきなり何を――という問題を飛ばしても通じるあたり、さすがは兄妹なのだと思う
宗一。僅かな間の出来事に対して理解の追い付かない水奈を相手に、裡ではしてやった
りと静かに拳を握る。
「ほら、好き合ってるって」
「それは事実だからいいんです! ……でも、私、今のが初めてなんですよ?」
 次第に消えそうになる妹の声を聞くうち、兄も恥ずかしさのあまり体温の上昇を認め
た。家の中とはいえ白昼堂々『好き合っている』などと言えたものではない。
「もう一回、ちゃんとした形でしてください」
 ……が、どうやら水奈の中では論点が違うようだった。不意打ちが新年はじめてのキ
スであることを認めたくないらしい。
 反応に困って頭を掻いた宗一だったが、やがて少女を手招きして抱きとめた。羞恥が
生んだ熱はほんのり温かく、このまま密着していると柔らかい異性の身体が離れること
を考えられなくしてしまいそうだ。
「ん、んー……」
 無意識のうちに出ているであろう、水奈の吐息が心拍数を上昇させる。
 さらさらの髪を生やす後頭部をひとしきり撫でてから、宗一は彼女と向き合った。
「……にいさん」
 頬を真っ赤にしている妹だが、声は落ち着いていた。
 おそらく同じことを考えている宗一と水奈は、揃って首を動かした。
 中に蓄えた湯が沸騰したことで、台所中に笛の音が響き渡っている。これでは(ちゃ
んとした)口付けの時間どころではない。
「コーヒー飲んでからでも遅くない気がする」
「こんな気分になったのは、にいさんのせいですよ……」
 仕切り直しを要求され、宗一はやむなく応じることになった。
 だが、年頃の男女がふたりきり、口付け一回で済むわけがなくて――。

716 :
以上
初詣で巫女さんを拝めたのでついカッとなって書いた
明けましておめでとうございます

717 :2013/01/04
甘初めだな
積もった雪が全部粉砂糖になった
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