2013年01月エロパロ208: 【友達≦】幼馴染み萌えスレ24章【<恋人】 (350) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【友達≦】幼馴染み萌えスレ24章【<恋人】


1 :2012/04/19 〜 最終レス :2012/12/25
幼馴染スキーの幼馴染スキーによる幼馴染スキーのためのスレッドです。
■■ 注意事項 ■■
 *職人編*
エロパロ板のスレですが、エロは必須ではありません。
ラブラブオンリーな話も大歓迎。
書き込むときはトリップの使用がお勧めです。
幼馴染みものなら何でも可。
*読み手編*
 つまらないと思ったらスルーで。
わざわざ波風を立てる必要はありません。

2 :
前スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ23章【<恋人】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316049934/
22代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ22章【<恋人】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1301314289/
21代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ21章【<恋人】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289664944/
20代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ20章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1268119221/
19代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ19章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1255525442/
18代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ18章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1242741528/
17代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ17章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231947127/
16代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1221583669/
15代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ15章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205778691/
14代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ14章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199161005/
13代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ13章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187193091/
12代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ12章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1179023636/
11代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ11章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171471579/
10代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ10章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161975824/
9代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ9章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1153405453/
8代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ8章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147493563/
7代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ7章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1136452377/
6代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ6章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1130169698/
5代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ5章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1117897074/
4代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ4章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1110741092/
3代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ3章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1097237524/
2代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ2章【<恋人】
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1078148899/
初代スレ:幼馴染みとHする小説
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073533206/

3 :
*関連スレッド*
気の強い娘がしおらしくなる瞬間に… 第9章(派生元スレ)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1206353662/
いもうと大好きスレッド! Part 7(ここから派生したスレ)
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1331215771/
お姉さん大好き PART8
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1282668686/
*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/
--------
次スレはレス数950or容量480KBを超えたら立ててください。
では職人様方読者様方ともに今後の幼馴染スレの繁栄を願って。
以下↓

4 :


5 :
>>1


6 :
>1乙!

7 :
>>1
幼馴染を選ばないなんてありえないよな。
積み上げた時間は正ヒロインにも追い越せないwwwwwwwwww

8 :
>>1
今スレも職人の投下を心待ちにしてるぜ。

9 :
>>7
現実で考えると幼馴染と結ばれるというのは少数だろうけど、創作物だと幼馴染キャラはなぜ幼馴染なのかという
理由付けとエピソードが必ずあるからね。ずっと一緒にいて、色々思い出があって、恋愛感情があるというのなら、
まあ幼馴染を選んでしまうよなあ、と思う。ギャルゲーやエロゲーで五人くらいヒロインがいる時とかね。
ラノベとかのボーイミーツガールモノに出てくる幼馴染はかわいそうだけどほぼ負け戦。
・・・いや、つか最近アニメとかまじ負け戦。どういうことなの。ラムネみたいなアニメ最近ないんですけど。

10 :
前スレ埋まってしまったので改めて投下しますー。
元が梅ネタなのでお遊び要素いっぱいですが即回避がてらお楽しみいただければ!
幼馴染の日常の謎小ネタ。

11 :

新緑の季節が待ち遠しいのか葉桜は白い花弁を今日も散らす。
夜更けの桜を眺める役得もじきに終わってしまうらしい。
細い三つ編みを垂らした支岡くぬぎはアパートメントの小窓から目を逸らした。
ベランダ側の大窓から桜が見えるのなら良かったけれど、残念ながら西側のベランダ前には隣のアパートがどんと立っている。
塗装が剥げた赤い壁と、いつでもカーテンがかかっている窓しか見えない。
カーテン向こうの灯りに一瞬、意識を向けてから天井を見上げる。
昔、この部屋の主とパジャマパーティをしたときに見立てて遊んだ模様は今も変わらずそこにあった。
そこで、ひとつ溜息をつき。
くぬぎは葉擦れのような涼やかな声で、この部屋の主の少女の名を呼んだ。
「ちお。あんた今日は全然身が入ってないじゃない。いったいどうしたの」
ちお、と呼ばれた少女はローテーブルに打つ伏した頭をずりりと起こして、ベッドに座る幼馴染に顔を向けた。
妙に切ない瞳である。
「ちょっと。そんな目しないでよ。新歓の部活紹介、ちゃんと決めようっていったのはちおの方で」
「くぬちゃんは頭いいよね?」
「……せ、成績がいいだけっ。そんなこと言っても何も出ないわよ。それとこれとは、」
やや赤い頬で言い返していたくぬぎを、じいっと見つめて、遠藤千緒はおもむろに立ち上がった。
肩ほどの柔らかな髪がふわりと広がりまた落ち着く。
「くぬちゃんっ!」
ベッドまで突進して三つ編みに顔がつくほどにじり寄る。
「助けて!!」
「え、う!?……な、なに。宿題とか……?」
「干してたぱんつがなくなったの!!」
くぬぎは十数秒ほど絶句した。
「ま……待って待って。干してたっていうのは、どこに」
幼い頃から遊びにきていたくぬぎには、このアパートには室内に物干し場があり、おばさんが洗濯物はかならずそこに干していることくらい知っていた。
それがなくなったとすれば――泥棒、の仕業ということすらありえるわけなのだが。
質問の意味を正確に理解したのか、千緒が湯気が立つほど真っ赤になって首を振る。
「ベランダに干してた……」
「アホかあんたはッ!!!」
「き!」
思わず怒鳴って幼馴染の頭を叩くと謎の悲鳴をあげられた。
「ベランダって、ベランダってあんたちょっと羞恥心がないの?!」
「くぬちゃん怖い……」
「怒りもするよ!」
ベランダに隣接する隣のアパート(メゾンドけやき)と、このアパート(コーポそらまめ)のベランダ間にはほとんど隙間というものがない。
当然乗り移ることも可能だし、メゾンドけやき側がカーテンを開ければベランダの洗濯物など丸見えだ。
北側の外壁にはエアコンの室外機や配線やなんやらが張り出していて外から入る隙間もない。
更に南側は別のビルの裏壁でありこちらも外部からの侵入はできない。
必然的に、犯人がいたらこのアパートか隣のアパートの住人となる。
「風で飛ばされた、ってことはないの。一階の庭に落ちていたりしなかった?」
「探したもん……なかった…」
「ああそう分かった。分かった分かった。なくなったのはいつ?」
はぁと三つ編みに指を絡めて肩を落として聞きながら、くぬぎはベッドから脚をおろした。
そのままベランダ側まで歩いて行ってカーテンごと窓の桟を横にを引く。
靴が一足置けるくらいの狭いベランダに踏み出して、向かいの窓をカンカン叩く。
やや強めに延々と。
「三島。三島兄弟ー。ちょっと、ねえ、顔貸しなさい」
深緑のカーテンがややあって開き、同い年頃の少年が二人、顔を出した。
くぬぎは、二人を順繰りに見つめてから、こほんと咳払いをし。
涼しい声で厳かに告げた。
「あんたたちのどっちか。ちおのパ……、ん…洗濯物、盗ったでしょ」

12 :

「……は?」
三島恭平は隣家からの突然の詰問に、口をぽかんと開けることしかできなかった。
窓の外、向かいのアパートから顔を出してこちらを見据えているのは、よく知った幼馴染みの少女、
支岡くぬぎだった。
無遠慮に窓を叩かれ、近所迷惑になるので仕方なく応対すると、いきなり盗人呼ばわりである。
わけがわからない。
「何よその目は」
気の強そうなくぬぎの目つきが、さらに剣呑なものになる。ちょっと思っていたことが顔に
出てしまっていたらしい。「お前は何を言ってるんだ」という内心の声を、恭平は気取られない
ように打ち消す。
「こんばんは。突然どうしたの、くぬぎちゃん?」
隣にいた弟の純也が、小首をかしげて少女に問いかけた。恭平とは双子なのだが、二卵性の
ためかあまり似ていない。無愛想な恭平とは違って、純也は人当たりがいい。そのせいか、
くぬぎの強気な物言いも純也に対しては柔らかくなる。それが恭平には少しおもしろくない。
「いや、その……ちおがベランダにパ……洗濯物を干してたらしくて、それがなくなって困ってるの」
「……洗濯物?」
純也はもう一度首をかしげると、隣の兄に目を向けた。恭平は顔をあわせずに答える。
「知らん。そもそもここしばらく、窓を開けた覚えがない」
偉そうに言うことじゃないよ、と純也は苦笑いをする。
「換気のために、起きたときに一度窓を開けたよ。15分くらいかな。でもそれだけ。昼は
いなかったから知らない」
「俺もいなかった。帰ってきたのはたしか夕方の5時ごろだったか。そのあとテレビ観て
飯食って、部屋に戻ってきたのはさっきだ」
「ぼくも同じような感じかな。朝はそもそも洗濯物なんて干してなかったと思うけど」
すると、くぬぎの後ろから遠藤千緒が、真っ赤になった顔をおずおずと出して、こちらを覗いてきた。
「こんばんは、ちおちゃん」
「う、うん。こんばんは」
のんきに挨拶などをしている弟を尻目に、恭平は単刀直入にもう一人の幼馴染みに訊ねた。
「洗濯物って、ベランダに干してたのか?」
「……ん」
小さくうなずく。くぬぎが睨んできたが、恭平とてセクハラをするつもりは毛頭ない。
それに、質問する側もこれで結構気まずいのだ。
「身に覚えがないのに、一方的に犯人扱いされちゃたまらないからな。ちょっと訊くだけだ。我慢してくれ」
「……うん」
今度は幾分はっきりとうなずいた。隠れていたくぬぎの背中から出てきて、ベランダの正面に
立つ。背は千緒の方がずっと低い。くぬぎも決して大きいわけではないが、小動物のように
小柄な千緒と比べると、背が高く見える。とても同学年とは思えない。

13 :
「いつ干した?」
「えっと、昼の2時くらいに……」
「なくなったことに気づいたのは?」
「夕方には取り込もうと思って、ちょっと外に出てたの。だけど帰ってきて、6時くらいに
窓を開けたらどこにもなかった。物干しごとなくなってたから、最初はお母さんが取り込んだのかと
思ったんだけど、訊いても知らないっていうし、下にも落ちてないし、どこ行っちゃったん
だろうってもうわかんなくなっちゃって……」
次第に声量が小さくなっていく千緒の様子に、恭平は何も言えない。女性の衣類は男性よりも
ずっとデリケートなものだろう。加えて千緒は思春期真っ只中の女の子だ。同年代の男子に
洗濯物をどうこうと話題にされて恥ずかしくないわけがない。それを言うなら同年代の男子が
住む部屋の真正面に洗濯物を干すことがすでにおかしいが、千緒は昔から恭平と純也に対して
だけは気を許しきっている節があり、警戒心皆無だったりするので、恭平はその行動を特に
不可解だとは思わなかった。家族ぐるみでの付き合いがあるので、半分は家族のような意識
なのだろう。
恭平個人としては、そう割り切れるものでもないが、それはともかく。
「物干しって、あの洗濯バサミがたくさんついてるやつか?」
「うん……」
物干しごとなくなったとなると、風で飛ばされたという線はほぼ消える。鳥や動物が持って
行ったというのも考えにくい。
ということはやはり人為的な行為によるものと考えていいだろう。平たく言えば誰かが盗んだのだ。
恭平は違う。純也も違うと言っている。ならばどこかのコソ泥の仕業か。
いや、と恭平は思い直す。周りの立地と角度的に、この位置の洗濯物を確認できる場所は恭平たちのいる部屋しかない。
ベランダの足場が邪魔になって、下からは見えないだろう。
「……あのさ、本当にあんたたちじゃないの?」
「違うって言ってるだろ」
「ぼくも違うよ」
恭平はうんざりと、純也は平然とした声で返す。
「だってその部屋からしか盗れないじゃない。それともなにか、空き巣にでも入られたって言うの?」
「可能性としてはありえるんじゃ……すまん」
千緒が泣き出しそうな顔になったので、恭平は即座に謝った。
純也が安心させるように言った。
「大丈夫。泥棒が入ったとして、そういう人は金品が目的だから、無駄なものは持ち去らないよ。
それに誰かに見られてしまう危険があるから、不用意に窓際に近づいたり、カーテンを開けるなんて
こともしないはず。安心して」
純也のフォローはある程度説得力があったようで、千緒は安堵の息を漏らした。
弟の手腕に感心しつつも、恭平は今の話に何か引っかかるものを感じていた。
「……ん」
「どうしたの、三島兄」
「兄言うな。いや、もしかしたら……」
くぬぎの軽口をあしらいながら、恭平は千緒に向き直った。
「千緒。その、洗濯物って、要は……下着、だよな?」
「ふえ!? え、えっと」
「デリカシーないなあんたは!」
千緒の狼狽とくぬぎの怒号を同時に受けながらも、恭平は続ける。
「今から確認してみるけど、見られたくないだろ。こっちに来てくれるか?」
「え?」

14 :

下着が入った紙袋を恥ずかしそうに抱えながら、千緒は窓から再び自分の部屋へと戻った。
「ごくごく簡単な話だったのね」
くぬぎは得心がいったようで、うんうんとうなずいている。
恭平はため息をつく。疑いを晴らすのも楽ではない。
「でも兄さんよく気づいたね、お母さんが取り込んでいたことに」
千緒の下着を盗ったのは、三島兄弟の母親である弘子だった。正確には盗ったわけではなく、
一時的に預かっていたのだが。
「俺も純也も、昼間は家にいなかった。そうなると必然的にうちの親父かお袋しか、窓を開ける
人はいない。部屋の掃除をするときには、換気のために窓を開ける。俺たちの部屋を勝手に
掃除するのなんてお袋以外にありえないから、窓を開けたのもお袋ってことになる。そのとき
洗濯物を干してあるのが見えたんだろうな。で、年頃の女の子が同年代の男子にそういうものを
見られるのはきっと嫌だろうと、俺たちが帰ってくる前に気を遣って取り込んだ。本当は直接
注意したかったのかもしれないが、千緒は間が悪く留守だった。まあ、そういうわけだ。
よかったな、盗られたんじゃなくて」
気恥ずかしさも手伝って、恭平は一息にまくしたてた。
千緒は一瞬呆けたような顔になったが、しばらくしてにっこりと笑った。
「うん、ありがとう、きょうちゃん!」
その屈託のない笑顔に、恭平はどことなくむず痒くなって、顔を逸らした。
「いや、たいしたことは全然してないし」
「ううん。ごめんね、迷惑かけて」
どうにも調子が狂う。恭平は軽くうなずくと、もう閉めるぞと窓に手をかけた。
「あ、そうだ!」不意にくぬぎが声を上げた。「あんたたちさ、明日ちょっと手伝ってくれない?」
「?」
くぬぎは、三つ編みにした髪を軽く撫でながら、
「今ちょっと新歓の部活紹介どうしようか、ちおと考えてたところでさー。明日も日曜で休みだし、
ちょうどあんたたちにも手伝ってもらおうかと思って」
「困ってるの? くぬぎちゃんたち」
何で俺たちが、と文句を言おうとしたら、純也が先に反応したため、恭平は口をつぐんだ。
おい、余計なことを訊くな弟よ。
「うん、ホント困ってるの。助けて純ちゃん! ついでに兄の方も」
「誰がついでだ!」
「あの、私からも、お願いしていいかな。きょうちゃんが手伝ってくれたらすごく助かるんだけど……」
千緒の頼みに恭平は言葉を詰まらせる。
くぬぎに対しては真っ向から言い返すことができる。しかしこの小さな幼馴染みに対しては、
どうにも調子が……。
しばらく黙っていた恭平は、観念したように深々とため息をついた。
「……明日だけだぞ」
その瞬間、花が咲いたように千緒の表情がぱっと華やいだ。
   〈了〉

15 :
以上で投下終了です。
ちょっと他の職人さんと合作をしてみました。
本来は埋めネタだったので、あまり幼馴染み分は出てませんが、新スレ祝いにどうぞ。
このスレもまたにぎやかでありますように。

16 :
GJ

17 :
>>15
これまた爽やかな四角関係ですね。GJ!
でもこれ数年後には絶対ドロドロにうわ何をするやめ(ry

18 :
くぬぎが憎まれ口を叩きながらも実は恭平が好きで
そんな恭平は千緒が気になり、
千緒は見た目怖いけど優しい恭平が気になりつつもくぬぎとの友情で遠慮して、
みたいな想像は余裕でしたw
あれ、純也どこ行ったw

19 :
>>18
なんか、東京ラブストーリー思い出した
たいがい古いな

20 :
前スレ515乙でした。
とりあえずリア充爆発しろ。

21 :
GWとか全然関係ない思いつきの保守投下。
だらだら会話形式です。ネタがどこかで被ってたらすみません。

「幼馴染みって言葉についてどう思うよ?」
「…何がよ?」
「こうさ、物足りないって感じしないか?」
「うーん、どうかな…」
「どこか子供っぽさが抜けないっていうか、幼いっていうかさ」
「それ、単に『幼』って字が入ってるからでしょ」
「そう! それなんですよ!」
「わぁ、変なスイッチ入った」
「でさ、考えたんだけど、『大人馴染み』って言葉についてどう思うよ!?」
「そんな言葉はないと思う」
「そう、俺のオリジナルだ。大人馴染み。幼馴染みの一歩先を行ってる感じがしないか?」
「うーん…まぁ、うーん」
「で、それを踏まえて、だな。何を言いたいかっつーと、ですね」
「うん」
「そろそろ…俺らも、その、幼馴染みから、大人馴染みにならないか…みたいな」
「……………」
「……………あの、」
「60点」
「へっ!?」
「オリジナリティは認めるけど、前置き長過ぎ」
「そ、そうか」
「うん。それと、さ」
「うん?」
「そういうのって、もっと前にする話じゃない?」
「も、もっと前って?」
「少なくとも、こうして裸で抱き合う関係になるよりは前、かな」
「……なるほど、ごもっとも」
「いいけどね、別に…」
「やっぱり、痛かったか?」
「うーん、思ってたほどじゃなかった、と思う」
「…強がりなやっちゃなぁ」
「そんなの、知ってるでしょ?」
「うん。そういうとこ、好きだしな」
「………」
「何点?」
「…バカ」

それでは皆さん、素敵なGWを!

22 :
>>21
短いのに破壊力抜群だな
GJ!

23 :
>>21
いいね
こういう不意打ち気味の言葉で相手黙らせるの大好きです
ところでGW中に書き上げようとしたのがほとんど進まなかった
誰か朝起こしに来てくれるお節介な幼馴染み風に罵った後に慰めてくれ

24 :
>>21
前スレの幼稚園プロポーズの人かw
相変わらずネタのキレっぷりが流石。 GJ
>>23
「今さら、休日イベントなんかで纏まるようなものじゃないでしょ?
 結局はさ、毎日コツコツ小さな時間の積み重ねだよ
 それで、ある日突然、周りからしたら本当に何でもないことで、急にドカンと進んじゃう。

 幼馴染(SS)の関係なんて、そういうものじゃない?」

25 :
>>24
なにそれかわいい。
最高のデートにするぞっていきがっててんぱっていろいろ無茶して失敗して、
結局公園デートとかおうちででーととかでごめんなっていったあとのフォローみたいなイメージが出てきた。これは惚れるというか惚れ直すというレベル

26 :
主人公の前に謎の美少女現る→主人公と同棲し始める→幼馴染みがやきもき→最後は謎の美少女を選ぶ
世の作品はこのパターンが多過ぎて泣けてくる
ここからの幼馴染み勝利パターンはエルフェンリートぐらいしか思いつかん
主人公を誰より長く想ってきたんだからもっと報われて欲しいよ

27 :
最近のNHK朝の連ドラは、幼馴染が報われないから困る
…と思ったが、結構前から報われてなかったな

28 :
家族的ポジションに陥りやすいからな
ところで、ある日隣の幼馴染の下着を手に入れてしまっておかずにしてたらバレて…というのを思いついたわけだが
続きをどうしたら良いか思いつかん

29 :
>>28
1→い、言ってくれればいつでも……
2→あ、あいつが私の事そんな風に見てたなんて……
3→ご、ごめん、実は私も……

30 :
幼馴染とくっつく場合、盛り上がりに欠けるというのがあるんだろう。
テレビの場合は、幼馴染を地縁の束縛の象徴とみなすとも聞くが。

31 :
>>28
女の子の下着 を 男の子が使って
というのと
男の子の下着 を 女の子が使って
というのと
どっちですか?
女の子が というのは「彼のシャツを羽織る」とかに近い感じかな?
じつは、男の子が女の子の下着をオカズに というか 自分の下着の代わりに着てた とか?
匂い嗅いでいたとか
そういうので展開違うし。

女の子の下着 を 男の子が使って
だと
>>29 の他にも
A
女  何、遠慮していますの?一緒にお風呂入って、同じお布団で寝た、仲なのに?
   男 ・・・・・何年前の話?
B
女  あんたが好きなのは私でなくて私の下着だったのね!
  まあ、スカートやワンピから無防備に見えてたはずだし、目の前で着替えもしてたけど・・・・

男の子の 下着 を女の子が使った
A
男 何やってんだ 返せ!
   女 誰に向かって?あんたが自分で料理したり、洗濯したり、しないからでしょ?
B
男 お前?何ていう使い方を!
   女 あんただって、私のパンツもってるでしょ?
C
男 女も男の下着を使うのか?初めて知った。
   女 あんたって人は、私の下着を盗んだのね?
男 おまえも盗んで・・・・
   女 洗濯させて、干させて、取り込ませて?盗んだ?ですって? 親切に保管しておいたのに 何よ?。
D
女  いつでも、一緒にいられるね、うふふ
  男  いつまで現実逃避してる気だ?
E
男 何フザケテる。返せ。
  女 ふざけてない。良いでしょ。
男 頭きた!犯すぞ!
  女 良いよぉ あんたなら。 ( この後 脱いで ) 好きにして良いよ。壊さないでね。
脱ぐにもパターンがあって
見つかったとき着てた服が
スカートとシャツとパンツ
スカートとシャツ
スカートだけ
シャツだけ
ワンピとパンツ
ワンピだけ
パンツだけ
など考えられます。

32 :
靴下だけ、がないぞ

33 :
>>32  あんたねぇ
あのさぁ
>>28
に書かせたいから、わざわざ外したのになぁ 「全裸に靴下」
エプロンだけとか、バスタオル巻きつけとか、体育着とか、彼パンツだとか・・・・・

34 :
「この世界の片隅に」はいきなり幼馴染みルートぶったぎりから始まる

35 :
ボーイミーツガールの物語性を強調してるからね。謎ヒロインではなく、物語に敗北してると言える。
個人的にはいかにもボーイミーツガール、ハーレム系列と思わせてその実主人公と幼なじみの夫婦みたいな関係性を強調する話がみたいもんだけど。
他ヒロインは読者に気付かれないよう巧妙に当て馬になってもらい自然と幼なじみ以外は有り得ないと思わせるような。

36 :
初期の俺妹がまさにそれで好みだったのに今や……

37 :
あれはどのキャラのファンも不満が残る誰得作品だからなあ

38 :
ゲームの方で補完するしかない感じだからなぁ。
馴染みスキーにゃ世知辛い話だ。

39 :
6月が始まりました

40 :
ジェーンブライドやな

41 :
あれ?ジューンだっけか?

42 :
ジューンだな
ジェーンブライドだと花嫁ジェーンになっちゃうからな

43 :
ジェーン、金髪碧眼の幼馴染か。
…挿絵的には違和感あまり無いな。

44 :
商社マンか在日米軍の娘で、子供時分の約束をずっと覚えていて……な感じだろうか

45 :
親が海兵隊教官で
久々に再会した幼馴染を出会い頭にF言葉で罵るんですねわかりますビクンビクン

46 :
怪しい日本語もつけよう。
ってこれは東鳩のレミィじゃね?
…あかり……。

47 :
再開系幼馴染は嫌いじゃないけどどうしてもずっと一緒にいた
幼馴染より下になってしまうな個人的に。

48 :
でも最近は再開系幼馴染のほうが勝率高い気がする

49 :
長い時間を一緒に過ごしてきた幼馴染の報われてくれ感は異常
でも、漫画とかゲームでは一番恵まれない立ち位置にいるような気がする

50 :
だからこそのこのスレで
そしてだからこそ私達がいる

51 :
再会系幼馴染みって、最近はなかなか存在が難しくなってる気がするな
今時分なら子供でもメールやらSNSやらでずっと連絡とり続けることは可能なわけで、
そのつながりも切れて音信不通になる、ってのはよほどの外的要因がない限りは
本人たちの気持ちが切れちゃった、ってことになるわけだし

52 :
そんな現実的になるなよ…
妄想の中でくらい音信不通とか手紙のやりとりだけ続いてるとか夢見ていいだろ…

53 :
日本にデカセギに来ていた日系ブラジル人家族が、リーマンショック後の不景気で日本を離れざるを得なくなり…
母国に帰る羽目になった幼馴染は、貧しさ故に主人公と連絡を取る方法もなく…
みたいな?

54 :
一回途切れちゃったけどまた再会してってのもありじゃないか

55 :
せやな

56 :
引っ越ししてしまってメールや電話越しの声だけで、いつまで経っても「会えず」にいる
これが再会系(?)でも問題ないと思うんだが・・・・・・音信不通なんているのか?

57 :
親に内緒で会っていて、幼少期ゆえに電話番号もメールアドレスも知らなかったとか

58 :
再開系か・・・
初恋彗星トカサイコウデスネ

59 :
携帯やPCを使うのを親が許可しないのでひたすら文通を続けるとか、考えてみると大変だなぁ。

60 :
SNSやってても逆に相手が遠く感じるようになってしまったり…とか
それだと気持ち離れたってことになるのか

61 :
些細な誤解から仲違いしたまま離れ離れになってしまったってのはどうだ?
それかどっちかが家族ごと夜逃げしたので音信不通とか、親が逮捕されて遠い親戚に引き取られたとか

62 :
お互いの母国同士が戦争になって引き裂かれたとか

63 :
そういう話読みたいな

64 :
生々しくするなら東日本大震災を機にそれぞれ別の場所に避難した結果、
連絡がとりようがなくなり、10年後とか。

65 :

父親がだめ人間で親が離婚。母親がヒロインを引き取って引っ越し。
父親の影響でやや男性不信気味。しかし主人公はそれ以前からの付き合いで割と平気、とか。


66 :
敢えて発想を変えて、
女の子が主人公で、幼馴染の男の子達の中から一人を選んでゴールイン。

67 :
全国12都市に一人ずついるのかい?
そういえば、ネットラジオ聴いてたら木下サーカスの巡業先は大体決まってるから離れ離れになっても再開できるそうな

68 :
そういやはがないの夜空って上にあるような再開系幼馴染みになるのか?

69 :
なるね

70 :
>>53
迷子になっていた女の子(ブラジル籍)を助けたのがきっかけで家族ぐるみのつきあい、
ブラジル人両親が共働きしているせいで主人公の家にいる時間の長い年下幼馴染み
その返礼で時々ブラジル人の家庭に招かれてブラジル料理なんかを食べていたせいで
餡や煮豆が嫌いになってしまった主人公、というのがいるわけだ
で、突然いなくなってしまった一家、幼馴染みのことが思い出、かつ胃袋の記憶として
残っていたところにこれまた「日本に帰りたい」との一心で奨学金を得て交換留学生に
なった幼馴染みが現れて、ブラジル料理を振る舞って主人公との距離をもう一度縮めて……
「フェアジョアーダは恋の味」ってところか?
【たぶん違う】

71 :
>>70
何故かシュラスコで歓待される主人公

72 :
誰か作品書いてくれないかなぁ…

73 :
しばらく空いてますな
かくいう自分も、一度書いてみようと決意して、ずっと忘れていたクチですが……

74 :
他所に書いてるのが終わったら、帰ってくるよ

75 :
今書いてる奴がキリのいいところまで投下できるけど…
すでに二回区切って投下してる奴なんであんまり分けて投下するのもなぁ…

76 :
>>75
きにするな、俺はいつでも待ってるぞ

77 :
待ってるから大丈夫だ

78 :
ありがとう
なるべく早く書きますわ

79 :
実体験で、転勤族同士で再会したことがある。
が、ブスになっていた

80 :
投下します
が、クソ短いしエロなし
※※※※※
桜咲く春の始業式。
今日から俺も、晴れて中学三年生だ。
先輩たちが卒業した今、主将に就任した俺にはこの陸上部を背負う責任がある。
目の前には、ずらっと整列する部員たち。
「いいか、野郎ども――」
がつんと一発、気合の入る訓辞を述べようと、俺は声を張り上げ――
「あ、よーちゃんだ。よーちゃーん♪」
――ている最中に、ずっこけた。
「かな……いや、立花!? お前何でここに!?」
「何でって、今日ここに入学したんだよ。よーちゃん知らなかったの?」
そうだ、うっかりしていた。
家が隣なんだから、学区も同じに決まっているんだ。
きょとん、とあどけない顔を傾がせているのは、俺の二歳下の幼馴染、立花かなでだった。
「見て見てよーちゃん。わたしの制服姿、似合う?」
「あ、ああ、そうだな……って、その呼び方やめろよ! 誰かに聞かれたら……」
だがもはや遅い。
案の定、俺の背後の陸上部員たちから、くすくすと忍び笑いがこぼれる。
「(よーちゃんだって……!)」
「(あの陸上の鬼の楠木が……)」
「(いやあ、わかんないもんだよねぇ……?)」

81 :
自分の顔に、すさまじい勢いで血がのぼるのがわかった。
「お、お前ら! 違うんだ! これはちょっとした誤解で――」
あたふたと釈明する俺の傍らで、今度はかなでが「ぶー」とむくれた。
「えー、でもよーちゃんはよーちゃんだもん。呼ぶなって言われても、よーちゃん……」
「だ! か! ら! やめろってんだろ! ここでは普通に先輩って言え、立花!」
「何で名字で呼ぶの? よーちゃんいつもはわたしのこと、かな――」
「わー! わー! わ――ッ!!」
とんでもないことを口走ろうとするのを、強引に制止する。
もう主将として威厳ある演説なんて、不可能極まりなかった。
「お、お前のせいだぞ……立花」
「よーちゃん怒ってるの? いつも言ってるでしょ? 癇癪起こしちゃダメだよ。よーちゃん昔から、上手くいかないとすぐ暴れ出して泣き出すんだから――」
「もう黙っててくれぇ!」
これ以上、俺を晒し者にするのはやめてくれぇ!
ホントに泣きたくなってきた。
「もういいよ、帰れよ。早く帰れよ、お前」
しょんぼりしながら、俺はしっしっとかなでを追い払う。
初日から、俺は部の中でいくつの物を失ったのだろう。
だがまたしても、かなではきょとんと首を傾げた。
「え? 何言ってるの、よーちゃん? わたしも参加するんだよ」
「…………は?」
俺の背中を、悪寒という悪寒が走った。
かなでが、にっこりとカバンの中から『それ』を取り出す。
「わたし、陸上部に入部するんだ。……といっても、マネージャーだけど。だって中学じゃ、よーちゃんと一緒にいたいから」
かなでが、担当教師の判が押された入部届を差し出してくる。
だが俺には、そんな幼馴染の太陽のような笑顔を直視できるはずもなく。
「そんな……そん、な…………(ドサッ)」
「よーちゃん!? どうしたの、よーちゃ――――ん!?」
こうして我が陸上部の新年度最初の記念すべき日は、新しい主将が練習前から気絶して早退するという、情けなさすぎる幕開けを迎えたのだった。

82 :
以上です
どうしてこうなった

83 :
いいから早く続きを書くんだ

84 :
ああ。有る有る。先輩、後輩、なんだけど、幼馴染。
今後も、「主将」って威張ろうとするたびに「よーちゃーん♪」 とマネージャーが呼びかけるのね。多分

85 :
だがしかし数ヶ月後、開き直って自分の気持ちに素直になったよーちゃんにより毎日砂糖を吐く羽目になろうとは、部員はこの時誰ひとり思っていないのだった

86 :
砂糖吐きで済むのか?
「実は一番の陸上の鬼が立花」
という可能性は?

87 :
投下します
前スレで投下した「Untidy Peach」の続きです

あれから一週間が経った。桃姉を思わず押し倒し、正気に戻って逃げ出してから、桃姉のところには一度も行っていない。連絡すら一度も取っていなかった。
当たり前の話だ。あんな事をしでかしといて、どの面下げて会いに行けばいいのか。
そう考えていたはずなのだが。
「なんで俺はここにいるんだろうな……」
心の中のぼやきがつい口に出てしまった。俺は大きく嘆息し、目の前の安アパートから視線を反らす。
まあなんというか、会いに来てしまった訳である。
(会って何したいって訳でもないけど……)
最初の3日くらいは俺は本気で落ち込んでいて、桃姉にはもう一生会えないと思い込んでいた。
その様子は西田と大野に人が動いてると評されるほどで、何かあったのかと聞かれたが、まさか「幼なじみのお姉さんに欲情して襲い掛かった」なんて言える訳がない。
ただ、2人ともなんとなくそこら辺は察してくれていて、あまり桃姉の話題には触れずにいてくれたのはありがたかった。
西田がふざけて言っていたような「胸くらい揉んだ」状態になってしまった俺はきっとその手の冗談を受け流せなかっただろう。
そんな風に凹んでいた俺だったが、4日目辺りからどうしても気になることができてしまった。
(俺が行かなくなったら桃姉はきちんと生活していけるのだろうか?)
最初は馬鹿らしいと思った。桃姉だってもういい大人なんだし、俺が行かないなら行かないで自分でなんとかするだろう、と。
だがすぐに思い直す。なんとかできる人ならそもそも俺が世話しに行くような事になっていないのだ。
それからの3日間、俺は板挟み状態のまま悶々と悩み続けていた。桃姉の事は心配だが、桃姉に会うのは憚られる。ズルズル悩みを引き摺ったまま、気がつけばこの安アパートに足が向いていたのだった。
「桃姉の事言えないよなぁ……」
自嘲するように俺は笑う。
家政婦扱いは嫌だと桃姉に言っておいて、こうして桃姉の生活が気になって来てしまう。結局の所、俺自身に使用人根性が染み付いてしまっている訳だ。
桃姉の部屋の前に立ち、ドアに手を掛けようとして、俺の手はピタリと止まった。
やはりまだ踏ん切りがつかない。2、3度同じような行動をして結局開ける事ができず、俺は大いに頭を抱えた。
来てしまった以上、このまま帰るなんて事はできない。ならばさっさと覚悟を決めて中に入るべきなのだろう。だが、どうしても勇気が出なかった。
せめて何かきっかけでもあれば……。そう考えていると――
「うひゃああぁぁぁ!?」
中から聞こえてくる桃姉のの悲鳴。続いて、ドスン!バタン!ガシャン!という破砕音。
明らかに何かがあった音だ。血相を変えた俺は今までの躊躇いも忘れて部屋の中に飛び込んでいた。

88 :
部屋の中は相変わらず散らかっていた。
ただ、いつものようにゴミが積んであったり衣類が脱ぎっぱなしといった生活のだらしなさからくる物ではない。
タンスは倒れ、窓ガラスは割れて飛び散り、棚の上の物が散乱している。洗濯機からはマンガの一場面のように洗剤の泡が溢れ出し、台所ではフライパンの上で黒焦げの何かが煙を上げていた。
「な……」
あまりの光景に絶句する。まるで強盗でも押し入ったかのような荒れっぷりに明らかにまともな使用法がなされていない洗濯機と台所。
そんな惨状の中、部屋の中央には呆然とした表情で桃姉が座っていた。いつも以上にボサボサの髪に目に溜まった涙。腰を抜かしたようにへたり込み、手には何故か掃除機を握っていた。
「うぅ〜、ハルぅ〜……」
俺の姿を見つけるやほっと表情を緩めながらベソをかきだす。まるで迷子がはぐれた親を見つけた時のようだ。
「な、何があった……?」
どう声をかけていいか分からず固まる俺は、なんとかそれだけ言葉を絞りだした。
「自分で、家事……しようと思って……でも、洗濯機は泡吹くし、料理は焦がしちゃうし、掃除機かけたら棚ひっくり返しちゃうしで……」
それでこの惨状という訳か……。さっきの破砕音はそのせいらしい。
「ここまで何もできない人だとは思わなかったよ……」
俺は脱力して思わず口から正直な感想が飛び出していた。それを聞いた桃姉は恥ずかしそうに顔を伏せる。一応自覚はあったらしい。
少し可哀想な気もしたが、まさか俺だって掃除をしたら前より散らかったり、洗濯機から泡を溢れさす人間が本当にいるとは思わなかったのだ。
と、その時、ボスン!という音と共にフライパンの上の物が新たな煙を吹いた。
「と、とにかく片付けような!?いつも通り俺が指示だすから!」
黒煙を上げ続けるフライパン上の物体と泡を吹き続ける洗濯機だけでも放置するのはまずい。
俺は桃姉を立ち上がらせ、二人でいそいそと惨状への対処に向かった。
二時間後、なんとか人の住む場所の様相を取り戻した部屋の中で、俺と桃姉はこたつにつっぷしていた。
「つ、疲れた……」
普段より散らかった部屋を普段より早いペースで片付けただけに二人ともへとへとだった。
「でも良かったよ〜。ハルがいいタイミングで来てくれて。…………あ
桃姉が嬉しそうにはにかむが、すぐに思い出したように気まずい顔を作る。
「あ、えと……」
その顔を見て俺も思い出す。部屋の惨状や片付けのドサクサで忘れていたけれど、そもそも俺は桃姉の前に顔を出すのも憚られる状態だった。
「…………」
「…………」
互いに貝の様に口を閉ざしてしまい、緩みきった空気が一瞬で緊迫したものに変わっていた。
俺も桃姉も相手の顔をチラチラ盗み見る事しかできない。しばらく静かな部屋の中にカチコチと時計の針の音だけが響いていた。
(……黙ってても仕方ないよな)
このままでいても何も始まらない。元より何か目的があって来た訳でもないが、少なくとも一言謝るくらいはできるはずだ。
そう考え、俺は意を決して桃姉に向き直った。
「も、桃姉!」「……ハル!」
が、二人の声が見事にハモり、互いに次の言葉が止まってしまう。
「……な、何かな?」
「いや、桃姉から……」
気勢を挫かれた俺は思わず話を譲ってしまう。
「う、うん……。あの……こ、この間の事、なんだけど……」
「……!」
射抜かれたような衝撃に一瞬息が詰まる。結果的に同じ話をしようとしていた訳だが、自分からするのと相手から話を振られるのでは大違いだ。それでも俺は先んじて謝ろうと口を開いた。

89 :
「あ、あのさ……桃姉!この間は……」
「私……ハルに謝らないといけないと思って」
「………………はい?」
「いや、だから……この間の事をね、ハルに謝ろうと……」
「ちょ、ちょっと待って!」
思いがけない言葉に俺は慌てて口を挟んだ。何で桃姉が謝るんだ!?
だが俺の剣幕に桃姉もまた戸惑ったように言葉を詰まらせる。
「…………えと、ね……」
しかし混乱する俺より早く気を取り直した桃姉は、ゆっくり言葉を選ぶように話し始めた。
「謝らなくちやいけないのは、ハルを傷つけちゃった事……」
その言葉に俺はますます混乱する。桃姉が俺を傷つけた?俺が桃姉をじゃなく……?
「その……ハルにお嫁に貰ってとか言ったし……」
「ああ……」
確かにあれは地味にキツかった。額面通りに受け取ればすごく嬉しいのに、実際は脈が無いってところが特に。
「私……ハルの気持ちに長い間気付かないで、無神経なことばっか言ってハルを凄く傷つけてたよね」
「そんなこと……」
「ううん、家事してくれるから好きとか、それでお嫁に貰ってとか私が同じ立場だったらやっぱりショック受けるもん」
しゅん、と落ち込んだように頭を垂れる桃姉。俺は慌てて弁明する。
「そんな、お、俺だって桃姉にひどいことしたし……」
「?」
心当たりがないのか、何のこと?という風に首を傾げられてしまった。
「ほら、その……勢いに任せてとはいえ、胸……とか、揉んだりしたし……」
聞いた途端、ぼっと顔を赤くしてしまった。多分俺も同じような顔をしてるはずだ。
「そ、それは……まぁ、いいとして……」
「いいんだ……」
「それでね……ハルを傷つけちゃったから、ハルはもう怒ってここに来なくなっちゃうと……思ったの」
桃姉の萎んだ声にそんな事ないと否定する事は出来なかった。実際に俺はもう桃姉に会えないと考えていたのだから。
「だ、だから……家事とかも自分でやらなくちゃって思って、今日やってみたの……もう、その……ハルには、頼れないかも知れないから」
それがあの惨状の原因か……。ということは元を正せば俺のせいである訳だ。
「とにかく、そんな風に私はハルを傷つけたから、謝らなくちゃいけないの……ごめんなさい、ハル」
話が最初に戻り、桃姉は深々と頭を下げ謝罪した。
「謝らなくて……いいよ。さっきも言ったけど、俺も桃姉を傷つけたと思ってたから」
「だから、それはいいって」
「うん、だからさ、お互いに相手を傷つけたと思ってたから、おあいこってことで」
「おあいこ……うん、そっか。そうだよね」
俺の言葉に納得したように頷く桃姉。俺も内心でほっとしていた。桃姉の方からの謝罪には驚いたが、これでこの間の事を気にせず前のような関係に戻れると思った。
が――
「じゃあ、ここからが本題」
「え……ほ、本題?」

90 :
またも予想外の桃姉の言葉に俺はもう間抜けに鸚鵡返しする事しか出来なかった。
そんな俺をよそに桃姉は話を続ける。
「……どんな形でも私はハルの気持ちを知っちゃった。そうしたらもう今までみたいな知らないフリは出来ない。そう思ったの」
思わずドキリと心臓が跳ね上がった気がした。それは俺が長年待ち続けた答えだ。そして同時に聞くのを避け続けてきた答えでもあった。
「だから私考えたの、ハルをそういう風に見た時に私の気持ちはどうなのかって」
「あ、あのさ、桃姉!そんな事より……お、お腹減ってない?俺なんか作るよ」
「ハル……私、本当に色々考えたの。もしハルがここに来ないなら伝えられないかも知れなかった。でも今日、ハルが来てくれたから言える。だからお願い、黙って聞いて……」
話を反らそうとした俺の言葉への返事は桃姉の懇願だった。誤魔化せない、そう悟った俺は覚悟を決めて居ずまいを正す。
「あの、ね……私頭良くないしどんくさいけど、ハルの事色々何日も考えて……ハルが……恋人になった時の事とか想像してみたの。でも……それでもやっぱり……一番しっくりくるのは、ハルがここで私の為にお料理作ってくれてるところなんだ」
「……そっか」
意外な事に、桃姉の言葉に俺は少なからずショックを受けていたが、落胆してはいなかった。
俺は桃姉の世話をする人になれても恋人にはなれない。はじめからわかっていた事を再認識しただけだ。そんな気持ちがどこかにあったのだろう。
十年近くの片思いもこれで終わりか、といっそ清々しい気分になりかけていた。
けれど俺が勝手に終わった気になっているだけで桃姉の話はまだ続いていた。
「ただ、ね……私の側でお料理作ってくれてるのがしっくりくるのはハルだけだよ」
「え……?」
ポツリと放たれた一言に、それがどういう意味かわからぬまま俺は反応した。
「私もさ、この歳になるまでに男の子を好きになったり、ときめいたりしたことくらいあるんだ」
「う、うん……それくらいは知ってる」
「例えばね、今までにそういう気持ちを持った人達が、今のハルみたいに私のご飯を作ってくれるって事が想像できないし、嬉しくもないの」
それは……当たり前じゃないのか。その人達は桃姉が好きになった人達であって家政婦にしたいような人達ではないんだから。
「桃姉、何が言いたいんだ?」
話が掴めない俺の質問に、桃姉は答えない。というより桃姉自身理路整然とした結論を持っている訳じゃなく、話しながら整理している感じだ。

91 :
「それでね、私達ずっと昔からいっつも一緒にいたじゃない?でも、この間の事でハルがもう来てくれないかも知れないって思った時、なんだか凄い悲しかったの」
「…………」
桃姉の言わんとしている事がおぼろげにわかってきた。
桃姉にとって俺は家事をしてくれる人間である事は確かだが、家事をしてくれればそれでいいという訳ではない、ということか。
「ハルはね、私にとってただ家事をしてくれるだけじゃダメ、そばにいてくれなきゃイヤ、そんな人なんだよ」
「……」
俺は黙って桃姉を見つめた。よく見ると頬に少し赤みがさしている。
「私はハルが好き」
言った瞬間、桃姉の顔が(恐らく俺の顔も)真っ赤になった。
「家事をしてくれる人としてじゃなく、もしかしたら恋人としての『好き』でもないかも知れないけど、それでも今まで一番近くにいた男の子で、これからも一番近くにいて欲しい男の子だから……」
「桃……姉」
それはある意味俺が望んでいた答えより遥かに嬉しいものだった。桃姉は、俺が一番だ、そばにいて欲しいと言ってくれたのだから。
考えてみればこれだけ長くいっしょにいるのに、今更恋人としての『好き』にこだわる俺の方が2人の距離を掴めてなかったのかも知れない。
「だ、だからね、ハル……その……私の為に……」
更に続ける桃姉だったが、今の告白よりなお言いづらい事なのか、そこで突然言い淀んだ。
「……ま、毎日お味噌汁を作って下さい!」
顔を真っ赤にして、絞り出すように叫んだ声に、俺はぽかんと固まってしまった。言葉の意味は理解できるが、高校生の俺には実感として追い付いて来ない。
「えっと……」
だが桃姉は今言っていたばかりだ。これからずっとそばにいて欲しい、と。
そしてこれは前回俺を怒らせる原因にもなった「ハルがお嫁に貰ってくれればいい」という言葉と同じ意味だ。
桃姉なりに真剣に俺への気持ちを考え、同じ結論に至った。だが今度は冗談ではなく真面目に俺にそうして欲しいと思っているからこその答えなのだ。
「お、俺で良ければ……」
対して俺はそう返すだけで精一杯だった。気の利いた粋な一言もスカしたキザな台詞も安心させるような優しい言葉も出てこない。
でもそんな俺に気を悪くした風もなく、桃姉は「うん」とだけ優しく微笑んだ。
「改めてよろしく、ね」
「ん、こちらこそ……」
桃姉の差し出してくる握手におずおずと応える。触れ合った桃姉の手は暖かく、何だかとても安心した。
そうして俺たちは前より一歩、しかし大きく決定的な一歩を踏み込んで仲直りしたのだった。

92 :
以上ここまでです
75でキリのいいところまでなら投下できると言ったのは自分なのですが、書いてたら予想以上に長くなってしまいました
なので前言撤回してやはり区切って投下する事にいたしました
申し訳ありません
次回はHシーンです

93 :
おつー

94 :
うひょー甘えぇぇ!
次回は桃姉の桃色な部分をあれこれしちゃうわけですね
楽しみにしてます

95 :
雛鳥系幼馴染

96 :
とても照れ臭い『告白』が終わり、その場に発生したなんだかラブい雰囲気に戸惑っていると、不意に桃姉がそわそわと身を捩りだした。
「それで、さ……ハル」
ボサボサの髪を弄り、黒縁の眼鏡を忙しく直しながら、チラチラこちらを伺っている。
「えーと……し、しないの……?」
「……何を?」
「こ、この間の続き……」
「…………」
この間、というのはやはり前回ここに来た時の事だろう。
続き、というからには前回中断した事なのだろう。
この前俺が中断して帰ってしまった事といえば……?
……まあ一つしかない。
「えと、したいの……?」
質問に質問で返すのはルール違反だろうか。と、全く関係ない思考が頭をよぎった。
「だ、だってこういう風に誤解を乗り越えた2人はそのまま流れでしちゃうものじゃないの?」
「どこでそんな知識仕入れてきた……」
「え、えっちなマンガとかで……」
そんなもの真に受けるなよ。というかそんなもの持ってるのかよ。
「……どこにそんなの隠し持ってんだ?」
「ふふん、ハルの知らないトコだよ」
「……タンスの下着が入れてある段の奥か」
「え!?なんでわかったの!?」
得意げな顔を即座に驚愕へと変える桃姉。
ちなみに理由は俺が掃除していない場所がそこくらいだからだ。
「コホン……それで……あの、どうする……?」
「どうするって……」
「さっきも言ったけど、ハルが私にした事……私は別にいい……っていうか、イヤじゃなかったよ?この間はいきなりだったからビックリしたけど……」
「いや……でも、そんな、いきなり……ほら、そういうのって段階踏んで……」
しどろもどろに言葉を紡ぐ内に俺は気付いた。
桃姉が聞きたいのはそういう言葉じゃない。したいのか否か。単純なイエスノーなのだ。
ならば答えは一つしかない。それでもわずかな躊躇いの後に俺は答えた。
「したい……です」
「ん……じゃあ」
桃姉は身を乗り出し、目を閉じてすっと唇をつきだしてくる。よく見ると微かに震えている。
俺も同じように目を閉じると、逸る心を押さえそっと唇を重ね合わせた。
「んっ」
漏れ出た吐息はどちらのものだったのか。軽く触れ合う程度の口付けに、俺も桃姉も鼓動が高鳴るのを押さえられなかった。
「……はあっ」
やがて顔を離した俺たちは、そのまま暫くぼーっと見つめあい、再び唇を重ねようとした。その時――
「ちょ、ちょっと待って!」
「え……な、何?」
突然の制止に戸惑う俺。まさか今さら嫌だと言われるのか?そんな心配をよそに桃姉はもじもじしながら呟く。
「やっぱりちょっと、準備させて欲しいかな……って。ほら私、服も髪もこんなだし」
「ああ、なんだ……そういうことか」
俺は内心安堵しつつ桃姉の野暮ったいジャージとボサボサの髪を眺めた。
「今更過ぎるよ桃姉。俺がどんだけそのカッコ見慣れてると思ってんの」
「お、女心がわかってないなぁ。こういう時は綺麗な自分でいたいじゃない」
「桃姉は今のカッコでもキレイだよ」
「…………ふぁ」
桃姉は真っ赤になって一言唸ると膝に鼻先を埋めてしまう。
「そもそも俺は普段のそのカッコの……だらしない桃姉が好きなんだからさ」
「…………ハルって結構プレイボーイな台詞言うんだね」
「……今のは自分でも恥ずかしかったと思ってる」
俺の言葉にふふ、と小さく桃姉が笑う。俺もまた微かに微笑むと、桃姉のか細い肩に手をかけ、ゆっくり床に押し倒しながら再び唇を触れ合わせた。

97 :
「ん……くちゅ、はむ……んんっ、ちゅぶ……ん、はぁ……」
二度目のキスは深く濃厚だった。互いの舌が結びつかんばかりの勢いで絡み合っていく。2人共経験なんてないはずなのに、まるでそうする事が自然なように口内を舐め合っていた。
やがて息苦しさから口を離す。ねっとり絡み合っていた舌がほどかれ、つぅ、と舌先から唾液が一条、糸を引いて途切れた。
「はぁ、キスって……すごいね……気持ちいい」
惚けた表情で桃姉が呟く。俺自身も半分惚けた頭で黙って頷くしかできなかった。心臓がバクバク高鳴り、何も考えられない。
「あ……やぁ」
そのまま俺は無我夢中で桃姉のジャージのファスナーを開いた。桃姉が思わず恥じらいの声をあげる。
中は白無地のTシャツで胸の部分だけ暴力的なまでに盛り上がっている。そこからむわっと汗の匂いが漂っていた。
「あ、あんまり嗅がないでよぉ……お風呂入ってないのに……」
「ううん、いい香りだよ、桃姉の汗の匂い」
恥ずかしそうに諌める桃姉に俺はスンスンと鼻をひくつかせる。女性特有の濃厚な体臭は、普段ならいざ知らずこの状況では興奮を煽るものでしかない。
実際、俺には桃姉の身体から沸き立つ匂いがとても甘美なものに感じられた。
「うう……何かちょっと変態っぽいよぉ……」
桃姉の小さなぼやきを黙し、俺は二つの膨らみに狙いを定めた。
「じゃあ、この前の続き……するよ」
「ん……うん」
すっと手を伸ばし、はちきれそうな双丘に指を沈ませていく。
Tシャツの上からだったが想定していた固さがなく、ふにゅっという感触が指先から伝わってきた。
「桃姉、ひょっとして……ノーブラ?」
「え、や……ち、違うの!今日はたまたま……」
俺の指摘に桃姉は慌てたように釈明する。まあズボラな桃姉の事、家にいる時は下着を着けないでいる事もあるかも知れない。だが、その事実は俺を更に悶々とさせる。
「すっげぇ柔らかい……」
「あっ、やん」
触るのはこれで二度目だが、やはりその柔らかさは素晴らしく、思わず荒々しく揉みしだいてしまいそうになる。
だが俺はその興奮を抑え、できるだけゆっくり優しく指を動かしていった。
「はんっ……く……ふぅ」
感じてくれているのか、桃姉の口から熱の篭った吐息が漏れる。
下から掬いあげるようにすると、それに合わせてタプンと形を変えてくるのが楽しくて、何度も乳房を責める手を往復させた。
「はぁ、ん……」
「桃姉、気持ちいいの?」
「ん……うん、なんかハル……上手……」
うっとりとした声でそう言ってくれるのが嬉しくなる。もっと気持ちよくしてあげたい、そう思って揺れる膨らみの天辺、Tシャツの上からでもわかるほど固くなった突起を少しだけ強く摘まんだ。
「ひゃうっ!?」
途端、桃姉は甘い一声を上げて身をビクンとすくませた。目蓋はぎゅっと閉じられ、身体はヒクヒクと小刻みに痙攣している。

98 :
(もしかして……イッたのか?)
女性の絶頂などAVでしか見たことがない俺には、最初そうとはわからなかった。正直、もっと派手な声を上げて大げさにイくものだと思っていた。
そんな俺を目を開けた桃姉が見つめてくる。
目尻に溜まった涙と切なげな表情に段々実感が伴ってくる。
(俺……桃姉をイカせたんだ……)
長年憧れてきた女性を絶頂に導いた。その事実に俺は感動すら覚えていた。そしてその興奮のままに俺の手は勝手に動き始める。
「あっ、やだ……!」
Tシャツの裾に手をかけ、一気に捲り上げると二つの生乳がバルンッと放り出された。その大きさと美しさに思わず言葉を忘れて見とれてしまう。
「はんっ……やぁ!あんっ……んんっ!」
瑞々しい大型の果実のような白い乳房、その先にピンと固く凝った桜色の突起に顔を近付けて吸い付いた。
「くひぃ!やっ、ハル、ダメぇ!」
桃姉の制止を余所に、俺はその敏感な箇所を責め続けた。
餅のような柔らかさの乳肉を口に含むと、先端をコロコロと舌先で転がす。そのままジュルジュルと音を立ててバキュームする。
「あんっ!はぁ!す、吸っちゃ……やぁ……!」
吸引に合わせて形を変える乳肉の柔らかさと、乳首の固さの感触に俺は夢中で桃姉の豊乳を貪る。同時に空いてる手でもう片方の乳首を摘まむと、桃姉の身体がびくびくと跳ねた。
「んあぁ!もう、ダメ……イクっ!またイッちゃうのぉ!」
一度達しているからか、胸への直接の刺激が強かったのか、今度はさっきよりかなりあっさりとイッてしまった。
「はあ……はあ」
「……っ」
荒い息をついてる桃姉の痴態に俺はゴクリとつばを飲む。余韻からヒクヒク動くジャージのズボンに手をかけると、一気にずり下ろした。晒された飾り気のない下着は、クロッチの部分が目に見えて湿っていてうっすらと女性器の形が浮き出てしまっている。
「ハ、ハル……待って」
そこに手を伸ばそうとしていた俺を押し留めながら、桃姉は余韻の残る身体を億劫そうに起こした。
「ハ、ハルばっか私の事好きに弄ってズルい……わ、私もしてあげる、から……」
一方的にイカされたのが悔しいのか、俺のズボンのベルトに手をかけ、カチャカチャと外し始める。
「ちょ……桃姉!」
「わ、私の方が七歳も年上なんだし、こういうことはちゃんとリードしてあげるんだから!」
「いや、でも……桃姉も初めて……」
「い、いいから、お姉さんに任せなさい!大人の女の余裕ってものを……ひゃあぁ!?」
ズボンから俺の物が取り出されると、桃姉は驚愕の悲鳴を上げる。さっきからキスしたり胸を揉んだりイキ声を聞いてたりしたせいで、既にそこはギンギンに凶暴にいきり立っていた。
「うわ、ウソぉ……こんな、大きいなんて……」
顔をひきつらせ、涙目になる桃姉。そりゃまあ初めて見るには多少グロテスクだよな……。
「あ、あの桃姉……無理すんなって」
「む、無理なんてしてないよ。大丈夫……!」
顔を真っ赤にしながら恐る恐る俺の物をくわえてくる。口腔内の熱さが刺激になり、思わず腰をビクンと動かしてしまった。
「はむ……ぢゅぷ、べろ……ぢゅる、んっ……」
ぎこちなくゆっくりとした舌使いで舐めてくる。正直巧いのかどうかなんて経験のない身ではわからないが、気持ちいいのは確かだった。
「く、あ……桃姉、いいよ……」
「う……んん、ぷはっ!……ゲホッゴホッ……ハァーハァー……」
「……」
いい感じに昂ってきたところで、突然桃姉は口を離し激しく咳き込んだ。
どうやら呼吸のタイミングがわからなくて息苦しくなってしまったらしい。

99 :
「え、えっと……ゴメン、私……」
「い、いや、いいよ……」
すまなそう見上げてくる桃姉を慰めるが、半端に刺激されたせいで俺の物はさらに硬くなっていた。
「じゃ、じゃあ……!あの……こ、こっち使って、気持ち良くなって……」
そう言って桃姉は下着を脱ぎ捨てると、恥ずかしさのあまり顔を背けるようにして、割れ目だけ隠しながら俺を誘った。
喉からゴクリという音がするのを自覚し、桃姉の身体に覆い被さっていく。
「い、いくぞ……!」
「う……うん」
トロトロになっているそこにペニスをあてがい、腰を動かした。一瞬優しくした方が、と思ったが焦らされた興奮から勝手に勢い良く奥まで突き入れてしまう。
「ひぎっ!?い……ぐ、かはっ……」
ズン、と膜を突き破る感触と共に桃姉の苦悶の悲鳴が漏れる。
「い、痛……やだ、これ……ホント痛い、ちょっとムリ……」
「え、あ……大丈夫か?」
本気で泣きが入っている桃姉の様子に俺は思わずたじろいだ。すぐにでも動きたかったのだが慌ててそれを止める。
「あぅ、痛いよう……身体バラバラになっちゃう……」
「ご、ごめん。あんま動かないようにするから」
(うぁ、キツ……出したい……)
無理をさせないよう動かないでいたが、桃姉の中はぎちぎちと容赦なく締め付けてくる。そのせいかおあずけが続いたペニスも痛いくらいに勃起してきていた。
腰を動かしたい、思いきり射精したい、本能がそう訴えてくるのに必で抵抗する。
(えーと、えーと……何か今日学校であったこととか……)
気が狂いそうな刺激に耐え、全く関係ない出来事を考えることで気を紛らわそうとする。同時に好きな人とセックスしているのにそんな事をせざるえない状況に少し泣きたくなった。
「うぅ……ぐす、うぐ……」
不毛な努力に勤しんでいると、突然桃姉がベソをかき始めた。驚いた俺は何事かと問いただす。
「な、何、どした!?まだどっか痛いの!?」
「ううん、違うの……ゴメンね、ハル……」
「な、何が……?」
「……だって私、フェラチオもうまくできないし……中で気持ちよくなってもらおうとしたのに、痛がってて全然ダメだし……」
「いや、それは……初めてなんだし」
「でも……私だけイっちゃって、ハルのおちんちんずっと苦しそうだし……」
「……あ、えと、それは」
必に我慢していたのはバレていたらしい。
「私のがお姉さんなのに……私がリードして気持ち良くしてあげられなくって……ゴメンね、ハル……」
「桃姉……」
俺はポロポロと涙を流す桃姉の肩を掴み、ぎゅっと抱き寄せた。
下半身は相変わらず火がついたような熱さだが、それをなんとか無視して、桃姉に胸の内を吐露した。
「あのさ……俺、さっきスゲー緊張してたんだ。その……俺、桃姉よりやっぱり年下だし、そりゃ桃姉だって経験ないのは知ってるけど……なんとなく、こういうのって年上のが余裕ありそうだなって思ってて……」
「そ、そんな事……」
「だからさっき、桃姉がイってくれたのが凄い嬉しかった。……俺でも桃姉を感じさせられた、歳の差なんて関係なく、これで対等だなって思ったんだ」
「ハル……」
「だから、その……俺ばっかり桃姉を感じさせてるってのは、正直嬉しい」
「じゃあ、ハル……怒ってない?」
「もちろん」
そろそろ俺の方も限界だけどね、と冗談半分に言うと桃姉は未だ繋がりっぱなしの結合部に視線を落とし、再び俺の目を覗き込んできた。
「……ありがと、ハル。でも、やっぱりハルにも気持ちよくなって欲しい。それに……ハルのおちんちん苦しそう。だから……」
俺を見据えるその瞳には決意の色が浮かんでいる。

100 :
「動いて、いいよ……ハル。大丈夫だから……」
「桃姉……でも俺、動いたら多分もう止まれないと思う……」
「が、我慢するから……絶対我慢するから……!」
容赦できないという宣告に、一瞬恐れを見せるも、覚悟を決めたように桃姉は力強く頷く。
それに応えるため、俺もゆっくりと動きだした。腰を引き、また挿す、それだけの単純な動きだったが、中が食いちぎらんばかりに締め付けてくる。
「ひっ、ぐ……はっ、あ……い、いだっ!……くない、痛くない……!」
桃姉は俺の身体に正面からしがみつくようにして、悲鳴が漏れるのを堪えている。痛がると俺が気にするからか、「痛くない」とうわごとのように繰返していた。
そんな様をいじらしいと思い、なるべくゆっくり愛でていたかった。だが、先に俺の方が限界を迎えてしまう。
「あっ、ヤバ……もう、出る……」
「え、あ……ああぁ!?」
我慢を重ねたペニスがついに決壊した。爆発したのかと思うような射精の快感。気付いた時にはドプドプ、と膣奥へ流し込んでいた。
「くぅ……はぁ……」
「うぁ、出てる……中、出てる」
数秒にわたる射精の快楽に歯を食いしばって耐える。そんな俺とは別に桃姉は膣内射精の感覚に戸惑いの声を上げる。
乱れた荒い息を整える頃にはなんとも気まずい空気が出来ていた。
「ゴ、ゴメン、我慢できなかった……」
「ううん、ハルずっとおあずけだったんだし、しょうがないよ」
桃姉は優しくそう言ってくれたが、俺は凹んでいた。なんとなくさっきフェラに失敗した桃姉はこんな気持ちだったのかと思う。
(噛み合わないなぁ……)
お互い初めてなんだから仕方ないかも知れないが、何か身体の相性とかが悪いのではないか、と余計なことを考えてしまう。
上の空だった俺に桃姉が恥ずかしそうに声をかけてきた。
「ハル、あの……挿れっぱなし、なんだけど……」
「え!?あ、ゴメン!」
「あ!待って、抜かないで!」
慌ててペニスを引き抜こうとする俺を桃姉が押し止めた。
「あ、あの……私、ようやくちょっと痛くなくなってきたの。なんか奥がジンジンして……ムズムズして……」
挿入してから結構な時間が経っているからか、桃姉は大分痛みに慣れてきたらしい。モジモジと切なそうに身を捩っている。
「それに……ハルのもまだ固いまんまだし……だから、その……このまま、もう一回……」
確かに俺の物は桃姉の中に入ったまま、一度射精したにも関わらず萎えていなかった。
お互い挿入の痛みに泣いてしまったり、動き始めてすぐ出してしまったりで散々だったので、仕切り直そうということか。
「ん、わかった。今度こそ……」
そう言って俺は再び動き始めた。今だに中はキツく、押し入れるのも引き抜くのもスムーズにはいかない。
ただひとつだけさっきとは違うことがあった。
「んっ、あぅ、あ……はぁ、やっ……んぁ、あぁ……」
漏れ出る桃姉の声に確かに混ざる艶。痛みを堪える中に隠しきれない甘い響きがあった。
「桃姉……感じてる?」
「はっ、あ……ん、なんか変……痛いのに、気持ちいい……」
一突きごとに矯声の割合が強くなり、秘所から溢れる愛液が挿入の滑りを助ける。
「アソコから……すげえ、音してるよ。グチュグチュって」
「やっ、そんなこと……んっ、言わなくて、いいよぉ……」
恥ずかしそうに顔を背ける桃姉が可愛くて、少しだけ乱暴にその唇を奪った。

101 :
「んむっ、ぢゅる……んっ、ちゅぷ、ふぅむ……ぢゅるる、んんっ……ぷはぁ!」
三度目のキスはもはや遠慮も恥じらいもなく、互いを求めて貪り合う獣のそれだった。
息が続くまで吸い合い、唇を離すと、桃姉がイタズラっぽく笑いかけてくる。
「ふふ、キスしたら、ハルのおちんちん、カタくなってきた」
「桃姉こそ……また中が、すごい締まったよ」
「だ、だってぇ……」
「ん、気持ちいいもんな」
はあはあと熱い吐息を交わしながら、より深く快楽を求め、ストロークを強くしていく。腰を打ち付け合う音と甲高くなっていく桃姉の喘ぎが周りに響いた。
「ハ、ハルぅ……」
「……どう、したの?」
「私、ん……変かなぁ?初めてなのに、あんっ、さっきまで処女だったのにぃ、こんなに感じちゃってる……今もまだ……痛いのに、はぁ、どんどん気持ちよくなってるよぉ。私……すごいえっちなのかも……」
快楽からの悦と未だに残る痛み、そして僅かな不安をない交ぜにして、桃姉が訴えかけてくる。
俺は一突きごとに揺れ弾む乳房を揉みしだきなから答えた。
「そう、だね。こんな……エロくて、いやらしい身体してるし、桃姉……すごいエッチなのかも」
「あんっ、そんな……」
「でも、感じてる桃姉の顔、すごく可愛いから……だから、もっと感じていいよ」
「ホント……?ん、気持ちいいよ、ハル……!」
表情から不安の色が消え、より強く快楽を求めてくる。そんな桃姉を正面からぎゅっと抱きしめ、ラストスパートとばかりに腰を振った。
「あはぁ!んんっ!あっ、来ちゃう!ハル、私……また、イッちゃう!」
「くっ、俺も、もう……」
「いいっ!いいよ!中に出していいからぁ!」
強烈な射精衝動がこみ上げてくる。なんとか堪えようとしたが、その瞬間桃姉の身体が絶頂を迎え、中をきつく締め上げる。それに耐えきれず、俺も再び限界を越えた。
「あっあああ!イクっ!イクううぅぅッ!」
「く、ああ、出る……!ああぁ!」
突き抜けていくような快感に頭が真っ白になり、それ以外の感覚が喪失していく。思わず腕の中の桃姉を逃さないように思いきり抱きしめると、桃姉の方も同じように力強く俺の身体抱きしめてきた。
意識がホワイトアウトしそうな中で、互いの存在を確かめ合うように、指が背中に食い込むほどの強さで抱き合い、快感の波が去るのを待っていた。
「ふーっ、ふーっ、ふーっ……」
獣のような息づかいが口から漏れる。やがてピクピクと痙攣していた身体が落ち着きを取り戻してきた。
「桃……姉」
「ハル……」
絶頂の余韻に浸りながら、もう一度互いの存在を確かめるように名前を呼び合う。桃姉は俺の目を見て微笑みを浮かべ、俺もまたそれを見て笑顔を返す。
やがて二人ともその心地いい余韻に浸りながら眠りに落ちていった。

三日後、俺はもう一度桃姉の部屋を訪れていた。
「おばさんと話したの?」
「うん、お母さんすごい喜んでた。『ハル君なら安心ね』って。お見合いも断ったって」
「はは、ずいぶん信用されてんだな、俺」
「娘の一人暮らしを支えてる男の子だもん、当然だよ」
「にしても将来も知れない高校生をねぇ……」
口ではそう言っていたが、俺は既に決心していた。その期待に応える事を。
「あー、あのさ……桃姉、一応言っとく」
「なーに?」
「……幸せにするから」
俺の宣言を聞き、一瞬桃姉はきょとんとした顔になる。そして一拍遅れてからゆっくりと笑顔を見せた。
「よろしくお願いします、旦那様」


102 :
最初に投下しますと入れ忘れました…
という訳で「Untidy Peach」一応これで終わりです
自分の好きな「ダメなお姉さん」と「幼馴染み」の要素を足したらこんな感じになってしまいました
いかがだったでしょうか?
見返しても幼馴染み分薄くないかちょっと心配…
何度も区切ったりした作品にお付き合いいただきありがとうございました
また許されるなら続編なり新作なり投下したいと思います
それでは

103 :
( ^ω^)おっつ

104 :
続編を今から全裸待機してる

105 :
>>95
いつもちょこちょこ後をついて来る幼馴染って可愛いよね
>>102
年上幼馴染属性が無い俺でも桃姉ならイケる! GJ!

106 :
>>105
その雛鳥系幼馴染が無口系・無表情系ならなお良し

107 :
>>102

早く続編よろ

108 :
雛鳥系年上幼馴染みたいな複合役はあり得るかね?
>>102
完結乙!そしてGJ!

109 :
うおー完結編きてたー!
>102 乙です!

110 :
ずぼらだけど眼鏡で巨乳でえっちで優しくてってたまらん…是非とも続きを!

111 :
無口気味な幼馴染なら考えたりするなぁ。
人嫌いな訳ではないけど会話がなかなか続かない感じ。
無論、主人公は行間や何かを汲み取って会話が成立するんだけど。

112 :
キモスレに幼なじみが・・・ヤンデレだけど・・・

113 :
テスト投下で。
長編の前日談として書いてたのですが、本編が途中から進まず……。
まあ、保守代わりにでも。失敗したらゴメンなさい

114 :
――舞台袖に引っ込んで、一人で膝を抱えていた、あの時。
おっかなびっくり、僕の手を握りしめてくれた、小さくて温かい手のひら。
それが僕と彼女を結び付ける、原体験のようなものだったと思う。
子供の頃の事。
僕の通っていた幼稚園は、カトリックの教会が運営する所だった。
朝の集会では、「てんなるちち」と「マリアさま」にお祈りを捧げ、給食の時間には皆で揃って「てんのめぐみ」に感謝を告げる。
月に1度は、朝から――せっかくの日曜なのに好きなアニメを我慢させられて――隣の教会でのミサに参加させられる。
そんな日々が、僕の日常だった。
小学校に上がる前の最後の年になると、年長組はお遊戯会で演劇をやるのが、恒例になっていた。
僕の年の演目は、「ノアの箱舟」。
 『はるか昔の事。人類の愚かさに怒った神さまは、地上を洪水で押し流すことに決め、ただ一人ノアにのみ、
啓示を与えました。
 「巨大な箱舟を作れ。地上の生き物を1組の夫婦ずつ集めて乗り込み、洪水を生き延びさせよ」。
 ノアは箱舟を作ろうと呼びかけましたが、人々は彼の言葉を信じませんでした。
 彼は苦労しながらも、自分と家族だけで箱舟を完成させます。
 やがて予言の通り、大洪水の日が訪れます。地上の全ては水に流されていきました――』
――今読み返してみると、神サマの身勝手な理屈が鼻について、苛ついてくる話でしかない。
ノアの他にも善人はいたんじゃないのか、とか
人間以外の生き物まで、1組だけ残して滅ぼす理由はなんなんだ、とか
そもそも勝手に人を滅ぼす権利なんてあるのか、とか。
色々あるのだけれど、当時の僕は、「ノアのことばを信じなかったみんながワルイ」と思い、そうした点は大して気にしていなかった。

115 :
男子の人気が圧倒的に集中したのは、ライオン役だった。
そして主役にも関わらず、ノアの立候補は0。文句なしのワーストだった。
まあ、無理もない。冴えないお爺さんの扮装とか、進んでしたがる子供はまずいない。
一方、女子の一番人気はハト。
さすがというべきか、女の子は小さい頃から抜け目がない。ハトはこの劇の、もう一人の主役だ。
『洪水が起こってからしばらくして、箱舟の皆は陸地を探そうとしました。
最初にカラスが陸を探しに行きましたが、帰ってきませんでした。
次にハトが飛び立ちました。1日が経ち、2日が経っても、ハトは戻りませんでした。
しかし7日目、皆が諦めかけた頃に、ハトはオリーブの葉をくわえて戻ってきます。それは新しい陸地の証でした。
皆はハトの導きに従って、新しい大地へとたどり着き、幸せに暮らしたのです。  めでたし めでたし。』
「なにがやりたいの」と先生に訊かれ、悩んだ末に、僕は「カラス」と答えた。
イレギュラーな希望だった。先生の用意した台本では、カラスの失敗のシーンまでは、わざわざ設けてなかった。
当たり前ではある。幼稚園児の為の、正味30分ていどの劇なんだから。
けれど僕は、あえてカラスを希望した。
何故か。せっかく大役を仰せつかったのに、報われなかったカラスが可哀想だったから?
確かにそれもあったと思う。けれど何よりも、脚本から存在を削られてしまった事に、僕は同情していた。
劇から姿を消し、最初から居なかった事にされてしまう――幼心に、それがとても酷い事に思えた。
とはいえ、僕一人のワガママで台本が変更される筈もなく、結局僕は、「ハト組」あらため「トリ組」に編入された。
それから本番までの間、練習時間には、決まって先生たちを困らせる事態が起こった。
劇の途中で、僕が舞台袖に引っ込んでしまう事だ。
『カラスは陸地を見つけられず、戻っても来なかった。だからぼくは、ここにいてはいけない――』
子供というのは、時に、妙に頑固になる事がある。この時の僕もそうだった。
フィナーレの全体合唱にも参加せず、舞台袖で膝を抱える僕に、先生たちもさぞ手を焼いた事だろう。
最後には「勝手にしなさい」と叱られてしまい、放っておかれるようになった。
言われた通り、僕は勝手にした。
皆の反応は色々だった。
はしゃいで面白がる奴、先生と一緒に怒る奴、気味悪がって遠巻きに見つめてくる奴――反応は様々だったけど、
いずれにも共通する態度として、みんな、先生の前では僕と距離を取るようになった。
ひどく寂しい思いをしたのを覚えている。
けれど同時に、僕は妙に納得した気分でもいた。
先生からは見放され、周りの友達も、助けるどころか、僕の気持ちすら理解してくれない。
神やノアが、海原に迷ったカラスを見捨てたように。
ライオンもゾウも、カラスの事を忘れて、ハトの見つけた新天地に夢中になったように。
――これだ、と思った。
きっとこれが、カラスが味わっていた気持ちに違いないと。
暗く、自虐的でありながら――ある種の満足感にも似た気持ちを、僕は味わっていた。

116 :
彼女が僕に話しかけてきたのは、本番前日の、最後の練習の後の事だった。
僕は例によって皆から距離を取られ、一人、舞台袖に膝を抱えていた。
もう、独りでいるのが当たり前になっていた。
だから、
「あの……」
と、あまり聞き覚えのない、細くて繊細な声が呼びかけてきた時、内心で驚いてたものだ。
顔を上げると、目の前で、子犬じみた黒い瞳が不安そうに揺れていた。
「しらき……さん?」
彼女の名を呼んだのも、その時が初めてだったと思う。
呼び慣れない名字は、口にしてみると、遠い異国の花の名みたいに感じられて、なにか妙な気持ちになった。
「あ、あの、たかだくん、どうしていつも、かくれちゃうの?」
「……ぼく、お話の通りにやってるだけだもん」
僕はすぐに目を逸らし、ぶっきらぼうに、そう答えたはずだ。
当時から、彼女には人見知りのきらいがあった。僕とも、別に仲が良かったわけじゃない。
僕が彼女について知っていたのは、大人しい子だという事と、歌が好きらしいという事の、2つだけ。
唯一の――『僕ら』の最初の接点が、この時、同じ「トリ組」に入った事だった。
きっと彼女から僕に話しかけてきたのは、なけなしの勇気を奮い起しての事だったに違いない。
けれど僕も、微かに濡れたような瞳に、上目遣いに見つめられていると、どんどん落ち着かない気分になっていった。
「お話の、とおり? な、なんで?」
「だって――いないのが正しいんだもんっ」
「えっ、えっ? わたしたち、ハト――」
「ぼく、ハトじゃない!」
強い調子で言うと、彼女は弾かれたように目を見開いた。
大きな瞳が、見る間に悲しみに沈んで、溢れて――涙が一筋、彼女の頬に流れた。
泡を食った。
仲間外れにされてるのは僕なのに、どうして泣かれるんだ――?
自分の方が悪い事をしているのかも、という可能性を真剣に検討したのは、きっとその時が初めてだった。
「ご、ゴメン。大きなこえ、出して」
「ひぅっ――うぅ」
「ゴメン……ほんとに、ゴメン」
「っ、ぅっ――ど、して?」
「え?」
「ぅっ――ハトじゃないなら、ど、して、一緒の組なの?」
まさかそんな質問をされるとは思っていなかったから、僕は思わず、彼女の顔を覗き込んだ。
間近に見る彼女の目は、涙に濡れて、不安そうに揺れていたけれど、ちゃんと僕の視線を、正面から受け止めてくれていた。
叱られも、からかわれもせず、真っ直ぐに疑問をぶつけられたのは、初めてだった。
僕はまた目を逸らしながら、
「カラス、やりたかった」
答えていた。

117 :

話すうちに彼女は落ち着き、黙って耳を傾けるようになった。
一方、僕も少し余裕が戻ってきていた。
と言っても、決して良い意味での余裕じゃない。
暗く卑屈な、自己憐憫に浸るだけの余裕だ。
――どうせ分かっちゃくれないだろ?
――『でも先生の言う事が正しい』、最後には、そう言うに決まってるさ。
けれど、僕の暗い期待を裏切って、聞き終えると彼女は、ホウッと息を吐いてみせた。
「……そうだったんだ。よかった」
「よかったって、なにが?」
面食らって尋ねると、彼女は目元をフニャッと緩めて、はにかんだような笑みを浮かべてみせる。
訳が分からなくて――そしてその笑顔に、何故だか顔が熱くなって――僕は目を逸らした。
「たかだくん、おしばいがイヤなのかなって思って……それが、心配だったから」
「……イヤじゃ、ないけど」
「ねえ、どうしてカラスが好きなの?」
少し、言葉に詰まった。
好き、というのとは違う。
ただ、
「可哀そう、だったから」
そう言うと、彼女はパチパチと目をしばたかせ――ややあって、ニッコリと満面の笑みを浮かべた。
「やさしいね」
耳まで燃え上がった。
嬉しかった。
同時に、どうしようもない恥ずかしさと、穴にでも入りたくなるような、やるせなさが湧きあがって――
気持ちはグチャグチャに乱れた。それでいて、決して不快というわけでもない。これはなんなんだ?
「――ねぇ、でもさいごの歌は、いっしょに歌おうよ」
「っ? な、なんで? ぼく、いなくなるし」
「ハトはね、みんなに平和をあげるんだもん。仲間はずれなんて、作らないんだよ」
「だ、だって、お話じゃ……」
真意が理解できず、混乱する僕に、
「たかだくん、あれ」
彼女は笑顔のまま、壁際の窓の向こうを指さして見せた。

118 :
つられて視線をやると、外の木の枝に、黒い鳥が留まって、呑気に毛繕いをしていた。
街中でもどこでも、普通に見かける鳥。
「カラス? ――あ」
「ね? カラスはいっぱいいるよね」
しんでなんかいないんだよ。きっと、みんなといっしょに新しい陸について、子供をいっぱい生んで、幸せにくらしたんだよ――。
そう語る彼女は、明るい確信に満ちていて、まるで神さまの言葉を聞いた人みたいに――それこそノアや、
先生のお話に出てくる「聖人さま」みたいに感じられた。
何の事は無い。
僕がカラスに入れ込んでいたのと同じくらい――いやそれ以上に、彼女はハトを信頼していた。
皆を救う筈のハトが――あるいは、神が――愛の与え惜しみなんてする筈がないと、強く信じていたのだ。
「わたしもね――だれもカラスを助けてくれないの、おかしいなって思ってたから」
たかだくんがやさしい人で、わたしうれしいな――。
嬉しくて、恥ずかしくて――体中がカッカと熱く、でも背筋はツンと冷たいような――妙な興奮の中で、僕は打ちのめされた。
「ぼく……でも」
「だいじょぶだよ」
言って、彼女は僕を覗き込んだ。
すぐそばに黒い瞳があって、僕は頭の中が、ぼうっと白くなり――。
「たかだくんは悪くないよ。やさしいだけ。……わたし、やさしい人、すきだよ」
そして、僕の手は、暖かくて、柔らかい物に繋がれた。
まるで夢の中のようで、その感触は、はっきりと思い出せない。
――「れんしゅうしよ?」「いっしょにセンセイとお話しよ」「わたしがいっしょにいるよ」――。
翌日、本番の舞台で、僕は彼女の隣で歌った。
下手な歌だった。
今でも、僕は音楽には、さっぱり才能がない。
まして子供の頃で、全然練習してなかった歌だ。形にすらなってなかったと思う。
反対に、隣で聞く彼女の歌は、高く澄んでいて、本当に天国まで届いてゆきそうな歌声だった。
さすがに恥ずかしかった。
僕の歌声はサビにたどり着く前から、風船がしぼむように、どんどん小さくなっていった。
――右手が柔らかい温もりに包まれたのは、ちょうど最後のサビに入る前だった。
隣の彼女は、横目で僕に笑いかけながら、自分の声を落として、僕の歌声の先を導いてくれた。
気が付くと、上演は終わっていた。
この日から、僕達はよく話をするようになった。
『幼馴染』という関係を始めたのは、この時以来だったのだろうと――そう、思う。
* * *

119 :
以上となります
お目汚し失礼しました
続きは……もしも需要があれば、いつかまた

120 :
お疲れ様です。確かにプロローグで続きが気になります。
頑張ってください。

121 :
Gj
続き待ってる

122 :
おつ&GJ
続き期待

123 :
GJ
いいね
こんだけしっかり子供時代のなれそめ書いてたら本編に利いてきそう

124 :
wktk

125 :
いいねいいね〜
続き期待

126 :
復旧

127 :
凄く本篇が見たいでゴワス

128 :
はじめてですが、投稿します。
駄文なのはご容赦ください。

129 :
私はこの身長差が少し嫌いだ。

「ん〜っもう少し」
「んっこれか?」
「?!あ、ありがと」
「どうした?渋い顔して」
「ううん。なんでもない。」
彼の身長は、男性の平均のそれと比べ大きい。なので、彼の身長と私の身長の間にはほぼ頭1つ分ほどの差がある。
さらに言えば彼の体つきもがっしりしていてもやし体系ではないし、顔も幼馴染査定を引いても悪くはないと思う。むしろ、私としてはカッコいいと思う。
って私の言いたいことはそういうことじゃなくて。
そんな彼は昔から私の手の届かない場所にあるものをとってくれる。
そういうときこちらとしては少し悔しい。
彼のそういうところとても良いところで、こちらとしては、ありがたいし、そういう気遣いを自然にしてくれて大切に思われているなと思うし、むしろそういうところが好きなんだけど…って違う!!そうじゃなくて。何て言えばいいんだろう?
「なぁ」
そんなことを考えていたら私の頭の上から声がした。
「ん。何?」
私がそちらを向くと私の体は黒い影に覆われていて…



唇には柔らかい感触が触れていた。


「ごちそうさま。」
「っ//////」
私はこんな身長差大っっ嫌いだ。


130 :
乙乙
高低差カップルって、素敵やん

131 :
高低差カップルなら、高男と低女が好きなんだぜ。いやロリじゃなくて。

132 :
170cm台の彼氏と130cm台後半〜140cm台中盤くらいの彼女か。
うん、何か萌える。

133 :
デートの夜にニヤニヤしながら書いてた日記を高男に取り上げられた低女が、「高男君かえしてー」ってぴょんぴょん飛び跳ねながら取り返そうと頑張る光景とかすごく和む

134 :
デートの夜にニヤニヤしながら書いてた日記を高男に取り上げられた低女が、「高男君かえしてー」ってぴょんぴょん飛び跳ねながら取り返そうと頑張る光景とかすごく和む

135 :
なごむな。
なごむな。

136 :
話題に便乗して高低差幼馴染みネタを投下します
4レス程使わせてもらいます

137 :
目覚めると、ちぃの顔が目の前にあった。
広いベッドの上で俺の腕をまくらにして、ニヤけ面でじぃっとこっちを見ていやがる。
「ちぃ、おはよ…」
「うん、おはよ、ダイちゃん」
「…俺の顔、何か変か?」
「え? そんなことないけど、何で?」
「いや、何か人の顔見てニヤニヤしてるから」
「あ、ごめん。そういうんじゃないよ。ただ、新鮮だなぁって」
「新鮮?」
何のことだろうか。昨晩は特に変わったプレイはしてないつもりだが。
いや、いつも変わったことなんかしてないけど。
「新鮮って何が?」
「あのねー、私とダイちゃん、今同じ目線でしょ? だから」
うん、わからん。
と言いたいところだが、それがわかってしまうのが長年の付き合いというやつか。
「つまり、普段の下からじゃなくて、正面から俺の顔が見れるのが新鮮で嬉しいと」
「そーでーす!」
ニコニコと笑うちぃの身長は140cmと少ししかなく、俺の知る限り小学校高学年からまったく成長していない。
対して俺は現在182cmで、恐ろしいことに未だに成長期である。
そんなわけで二人並ぶと俺はちぃを見下ろし、ちぃは俺を見上げる構図が自然とできあがる。
だから二人の目線が同じになるのは、こうして互いが横になっている時ぐらいというわけだ。
「んで、真正面から見た感想は?」
「んー、思ってた程おデコ広くないなぁって」
…てことは下からだとデコが広く見えるのか。とりあえずシャンプーを変えるか検討しよう。
「他に無いのかよ」
「後はねー、何か対等な立場って感じになれる」
「は? 何だよそれ」
「えー、だっていっつもダイちゃんに見下されてんだもん」
「いや…いやいや。なわけねーだろ。見下してんじゃなくて、ただ見下ろしてるだけだ」
「いっしょだってー」
「全然違う」
みくだす、と、みおろす、では主観的感情か客観的事実かがまるで変わってくるだろう。
その辺説明しても背が低いことがコンプレックスのちぃはなかなか納得しない。
挙げ句には、
「私の方が身長高かったらダイちゃんを思いっきり見下してやるのに」
とか言い出した。
…ほう、なるほど。これは少し懲らしめてやらねばなるまい。

138 :
「わかった、それじゃあ見下させてやるよ」
「え?」
ちぃが何か言う前に素早く抱き寄せ、目前にさらけ出された胸の先端に口をつけた。
昨日の情事からそのまま寝こけていたのだから、当然互いに裸のままだ。
「ひゃふっ!?」
びくりっ、とちぃの身体が大きく反り返る。朝からでも胸の感度は良好らしい。
身長は小学生並のくせに胸はしっかり育っちゃってるんだから、神様はまったくもってけしからん。
まる出しの白い柔肌に吸い付きながら尖った先端を舌先で弄ぶ。
「ダ、ダイちゃ…やっ、何し…んんっ」
「ほれ、今なら俺の方が頭の位置低いぞ。これでお前の立場のが上になんだろ? 思いっきり見下してみ?」
一旦口を胸から外して、ちぃを思いっきり見上げながら言ってやる。
それからクククと悪役のように笑って、ちぃの顔を見たまま舌で乳首を舐め上げる。
「ふあ…っ、う…はぁっ…!」
ちぃが必に声を押ししながら、潤んだ目で俺を見てくる。どう見ても見下すというより何かを懇願する目だ。
「どうした、ちぃ。俺を見下すんだろ?」
「だ、だってぇ…ダイちゃんが…」
「何だ。もっと下じゃないとダメってか?」
「へ? あ! ち、違っ…」
ちぃが察するより早く、ベッドを滑るように足元の方に移動して、頭をちぃの足の間に割り込ませた。
「ダメッ、ダメぇッ」
ちぃが足を閉じようとじたばたするが、子供みたいなやつが暴れたところで俺は揺るがない。
気にせず秘部に顔を近付けると、割れ目をなぞるように舌を這わせる。
さっきの胸への愛撫でそこそこに感じていたらしく、溢れ出た膣液がたっぷりと舌で掬い取れた。
「あ、あっ、や…ああっ」
何度も舐めていくうちにちぃの抵抗はすっかりなりを潜め、反比例するように声に艶が増していく。
トロトロと分泌されてくる粘液をわざと音を立てて吸い上げる。
ちぃの顔を盗み見ると、ぎゅっと目を閉じ顔を紅くして小動物のようにぷるぷる震えている。
ちょー可愛い。ちょーイジメてぇ。
「こっち見ろよ、ちぃ。今なら俺のこと絶好の角度で見下せるぞ」
「や、やだぁ」
「やだじゃないだろ? ちぃが俺のこと見下したいって言ったんだろ」
「絶対見ないぃ…」
流石に自分の性器に顔を押しあてられてるところを見る趣味はないらしい。一生懸命顔を逸らしているところがいじましい。
だけどまだまだ俺の強制見下させタイムは終わっていない。というか、こんなとこでやめれるか。
「ちぃ、動かすからな」
寝転がりながら、ちぃの脇の下に手を入れ、ひょいと持ち上げて腹の上に跨がらせる。
仰向けのまま、じっとちぃの顔を見る。ちぃも俺の胸に両手をついて真上から俺を見ている。

139 :
「どうだちぃ、俺を見下してる気分は?」
「み、見下してないよ。ダイちゃんのこと、見てるだけだし」
「いっしょなんだろ?」
「…ダイちゃんのイジワル。バカ」
ちぃが拗ねたように唇を尖らせる。そういう表情もまた愛しかったりする。
「ごめんごめん。……なぁ、ちぃ、挿れてもらえるか?」
俺の言葉にちぃはこくりと頷くと、いきり立った俺のモノを小さな手でそっと握った。
そのまま腰を浮かせて先端を秘穴にあてがうと、ゆっくりと腰を沈めていく。
「んああっ…あ」
甘く蕩ける吐息と共に、ちぃの中に俺の全部が埋め込まれた。
小学生みたいな背丈でも、ここはしっかり歳相応の女性の機能を果たしている。
柔らかい襞肉が痛みなく俺を包み込みながら、決して離すまいときつくきつく締め付けてくる。
「く、ちぃ…すげぇ気持ちいい」
「わ、わたし、もぉ…」
更なる快感を求めようと、ちぃが腰が動かし始める。
結合部から抜けかけた肉棒が再びちぃの中を突く度に、可愛らしい嬌声が上がり、襞がぎゅっと絡まり強烈な快感を与えてくる。
歯を食いしばって射精感を堪えながら、ちぃが腰を下ろす瞬間に、負けじと幼躯を突き上げた。
「ひゃああっ!? あぅっ! あっああぁ!!」
何度も何度も欲望の剛直をちぃの子宮に突き刺す勢いで叩き付ける。
その度にちぃの小さな身体はがくんがくんと揺さぶられ、広い部屋に甲高い喘ぎが響いた。
「ダイちゃっ、あぅっ!! お願、キスし、てぇ…っ」
ちぃが激しく上下に揺れながら、熱っぽい瞳でおねだりしてくる。そんなもん、断る理由がない。
片腕を伸ばしてちぃの頭を抱き寄せ、深く長く唇を重ね合う。勿論その間も腰の抽送は止まらない。
「んんっ…! んあっ! んんむぅ!!」
塞がれた唇の隙間からちぃの押しされた声が漏れる。ちぃはもう身体を起こすこともできないのか、
俺にしがみついてされるがままに身を預けている。
じゅぶじゅぶと愛液が掻き混ぜられる音と、肉体のぶつかり合う音が激しさを増す。
膣内も俺自信をより奥まで飲み込もうと艶かしく蠢き、絶頂に導く刺激を脳髄に打ち込んでくる。
限界が近い。ちぃを強く抱きしめ、ラストスパートをかけ始める。
「ああっ、あああぁっ! いっ、いいよぉっ!! そこぉっ! ダイちゃんっ、ダイちゃぁん!」
「ちぃ…っ、も、出そっ」
「うん、出してぇっ! あた、あたしもっ、もう! うああっ!」
「く、ああぁっ!!」
「あ、ああああああぁぁぁぁぁ―――――っ!!!」
ちぃの絶叫と共に膣が俺の分身を食いちぎりそうなぐらいに締め上げた。
最後の一突きをえぐるように最奥まで突き込んで、欲望の塊を一気に放出した。
昨晩も出したはずなのに、信じられないぐらい大量の精液が、どくどくとちぃの膣内に流れ込んでいく。
「ちぃ…俺のこと、見下せたか?」
「…も、そんなのどうでもいいよ」
確かにどうでもいい。
俺は胸の上に乗った幸せの重さと熱い吐息を感じながら、やがてもう一度眠りについた。

140 :
***
「ねぇダイちゃん、そろそろご飯食べようよー」
「あぁ、すっかりいい時間だもんな」
「ダイちゃんのせいでしょ」
「ちぃのせいだろ」
「えー、違うよー」
ぷりぷり文句を言うちぃを無視して、さっさと服を着始める。
と、ちぃが後ろから声をかけてきた。
「あれ? 今日は執事スーツ着ないの?」
「あぁ、予定では今日ここ来る人いないしな。お前しか相手しないなら、あんな暑苦しいスーツいらん」
「えー、ダイちゃんのスーツ姿、好きなのにな」
「俺もちぃのお嬢様ドレス姿好きだけど、今日一日着てくれるか?」
「…普通の服が一番だよね」
ちぃは逃げるようにせかせかと立ち上がると、服を選びに隣の部屋に行ってしまった。
まったく、とんだ財閥令嬢もいたもんだ。まぁこんな広い家でたった一人の執事…ていうか使用人と暮らしてるんだから、
やたらのんびりで、細かいこと気にしない性格になるのは致し方ないのか。使用人と恋仲になるぐらいだし。
いや、むしろあの性格は遺伝なのか?
旧知の仲だからといって、年頃の娘の側仕えに年頃の異性をあてがっちゃうような両親だからな。
なんつーか、身長とかどうでもいいだろうと思えるような差がちぃと俺にはあるはずなのに、
そんなことをあのお嬢様はまるで気にしてない。
よりにもよって俺がちぃを見下してる、だもんな。逆だろ普通。
「ダイちゃん、着替えたからご飯食べよう!」
ちぃがラフな格好をして戻ってきた。ちょこちょこ歩いて俺の隣に立つと、嬉しそうな顔で俺の方を見上げて来る。
「どした?」
「今日学校休みだし、訪問客もないんでしょ? 一日ダイちゃんといちゃつけるなーって」
「…んじゃあ、戯れに執事とお嬢様ごっこでもするか」
「何それー、やだー」
「そこの執事、ボイルエッグを持ってきてあそばせ」
「え、ダイちゃんがお嬢様やるの?」
「不服か?」
「何か、きもちわるぅ」
屈託なく、臆面なく、裏表なく、ちぃが笑う。
ホントに上とか下とかどうでもいい。ただ、ずっとこいつのそばにいよう。
ちぃの頭をくしゃりと撫でながら、そんなことを思った。
〜完〜

141 :
以上です
長文失礼いたしました

142 :
素晴らしい。語られたテーマでさらりとネタにできるのはうらやましいですな。

143 :
ごちそうさまです
この二人の色々なお話を読んでみたい

144 :
GJ
あーもう可愛いな
あーもう可愛いな!

145 :
萌えとはこう言うものか
GJ

146 :
素晴らしい(*´ω`*)

147 :
主従で幼馴染みでカレカノな2人かー。
何だこれは、2424が止まらんぞ( ´∀`)


148 :
>>141
かわええのう…そして地味にエロい!
短編ながら、一発ネタにせずひと捻り入れてくるあたりはさすがです
だから王道でもありきたりに見えないんだよね。GJ!

149 :
俺、幼馴染みがいたら浴衣着て一緒にお祭りに行ってワタアメを食べるんだ…

150 :
鼻緒が切れたらきちんとおぶって帰ってくるんだぞ。

151 :
ついでに林に連れ込んで半脱ぎ対面立位してくるんだぞ

152 :
セキスイハウスのCMがいいのだ

153 :
あのCM3話の「よってく? うち」の破壊力は異常。
そこで断れる辺りさすがは幼馴染というべきか……

というわけで、強引に家に寄ってくる幼馴染を投下。
社会人もの、と言いつつまだまだ青臭い連中の話です。

154 :

 金曜日の午後十一時三〇分。食べ掛けの親子丼の前でうとうとしていた篠崎里菜は、
メールの着信音に起こされた。件名無し、本文一行、「電車が無くなったから泊めてくれ」。
差出人から鑑みて、ごくごくありきたりなものだった。ただ、了解の返信をした10秒後に
ドアベルが鳴った時点で、何かあったかなとは思っていた。

「いやー、また避難所にしてすまん。タクシー捕まえる金も気力も無くってよ」
 そう言うわりには悪びれた感も無く、同郷の男は二四歳独身女のワンルームへと上がり
込んだ。ボタン二つ開いたYシャツの襟に、指で強引に緩めたネクタイがだらんと下がる。
終電に振られた真夏の夜のサラリーマンとしては、まあ正装の部類に入るだろう。ただ、
意外にも酒の匂いはしなかった。代わりにいささか目の下が窪み、頬には無精髭が
目立っている。そして、机の上の丼の残りを実に賤しく見つめている。嘆息とともに
「食べる?」と聞くと、その幼馴染──飯島悟はキツツキのように頭を振った。
 一人分作るのも無駄が出るので、明日の分を予備の丼に取り分けてあった。その器を
冷蔵庫から取り出すと、鳥類は昆虫類にまで退化した。しばし米ツキバッタを演じた悟は、
やがて面を上げて丼を受け取り、勝手知ったる台所の電子レンジへと放り込む。
 ターンテーブルをガラス越しに見詰め続けるいやしん坊を尻目に、里菜は一人バスルー
ムへと引っ込んだ。あのまま寝落ちしていたら風呂に入り損ねていたから、そこんとこは
収穫だった。でも、収奪された明日の昼ごはんはどうしよう。タカるにしても、土曜の午前
から外に出るのはしんどいな。そんなことを思いながら、浴槽の底に座ってカランを捻る。
 特に急がず、髪もゆっくり洗ってから湯を貯めたので、優に三〇分はたった頃。ふいに
ユニットバスの戸が開く音がした。そのこと自体に、里奈は全く頓着しなかった。バス
トイレ一体だから、元から鍵なんてかけていない。私も大分長湯したし、相手も食うもの
食ったししょうがないか。あまり臭いのは勘弁だけど、などと身も蓋も無い事を考えていた
ときだった。
 いきなりジャッ、とシャワーカーテンが開けられた。
 全裸の男を半眼で見上げること約5秒。コンコンとバスタブを叩いて、娘は言った。
「……入ってまーす」
「知ってまーす」
 口調をまねて、悟はオウム返しに返事した。それから「端っこ詰めて」とだけ言うと、
後は有無を言わせず浴槽の淵を跨いで来る。
 里菜が水道代をケチっていた御蔭で、あふれたお湯がトイレを水浸しにする事態は
免れた。悟は自分の体を下に沈めると、里菜の身体を同じ向きに乗せて、後ろからグいと
抱きすくめる。浮力でせっかく楽になった膨らみが、太い指に強く握りしめられた。ろくに
触ってもいないのに、最大限屹立したモノが、お尻に固く押し当てられる。
 けれど、幼馴染の頭は、彼女のうなじに埋められたまま動かない。
 湯船の波が収まる頃になって、里菜は訊いた。
「あー。どしたの?」
 悟は無言のまま答えなかった。里菜もそれ以上は訊かなかった。初めから、彼が何も言
わないような気がしてはいた。確信していたとは言えないし、理由に思い当たる節がある
わけでもない。
 しかし、短大卒で二年先輩となった社会人として、
 また四半世紀その人となりを隣で見てきた幼馴染として、
相手の背中に埋めた顔を上げられない疲れと、それを口に出せない意地に、察しがついた。
 一つ貸しだよ。そう心の中だけで言って、彼女は全身の力を抜く。
「ごめん」
 五分ほど二人で湯に当たってから、悟は言った。拘束の力は先程よりは緩んでいる。
代わりに、胸に残った右手はゆるゆると乳房の浮力を試しており、反対の手は里菜の下の
茂みに埋まっている。お湯が中に入るから、浴槽でするのはあんまり好きじゃないんだけど。
そう思いつつも、彼女はここまで何も言わなかった。
 その手がするりと抜かれて、里菜の身体が一旦湯の上に持ちあげられた。男の太股を
正面から跨いで、今度は対面座位の格好に。少しだけ背中を丸めて、悟は彼女の谷間の
上端に顔を埋める。

155 :

「……んっ」
「ごめん」
 主語のいらない日本語は便利だなあ。と、里菜はぼんやり考えた。一宿一飯の恩義も、
お気にのカットソーが着れなくした痕への謝罪も、全部一言で纏められる。
 そしてもちろん、里菜にそのこと対して文句はなかった。手形の無い無担保契約とはいえ、
貸しは貸し。返すあてがあるのだから、無駄に沢山頭を下げる道理は無い。
 ひとしきり乳房を頬張ってから、悟は支えていた両手をお尻に下げた。彼女の腰を僅かに
持ち上げ、自分の方へ引き寄せる。邪魔になる太股をさらに大きく割り開く。とは言え、
二〇平米のワンルーム付きバスでは、どうしたって横幅に無理がある。一度上がるか、
後ろからにするか……里菜がそう言おうか思って視線を下げるも、彼は腰を合わせるのに
必でこちらを見てはくれなかった。一つ、くすりと溜息をついて、彼女も体を合わせる
べく後ろ手を突く。
「ふっ…んぁんんっ!」
 脇に回せない脚を上にあげ、ややアクロバットな格好で受け入れた。それでも、半分
くらいしか入らなかった。体勢の問題もあるし、里菜自身がまだ準備不足なせいもある。
このまま責め続けられるのは正直辛い。が、その点はさほど問題なさそうだった。まだ
生硬い肉襞で直に感じるそれは、今までに無い以上に膨らんでいた。
 そう言えば生だった、と今さらながらに里菜は思う。安全日……とはちょっと言えない。
結構危ない。周期が安定している方では無いので、そもそもオギノ式だけだと当てに
出来ない。
 とはいえ、出来たら困るのかというと……勿論、困るは困るが、責任が取れないわけ
ではない。出産用の積み立ては無いけど、貯金が全く無いわけじゃない。二人とも立派に
就職している。四大出の相方の収入は、今年にも自分を越えるだろう。勤続四年目の自分
だって、出来婚はちょっとアレにしても、産休で白い眼を向けられるような働き方はしてい
ない。逆に涙目を向けられるポストにも…幸か不幸か、就いていない。それに最初からあ
てにするのはどうかと思うが、両親だって健在だ──例え出来ちゃった婚でも、悟なら他
の相手より波風が立たないような気もする。
 というか、そもそも論の話をすれば。それくらい切羽詰まらないことには、私も悟も
結婚になんて踏みきれないんじゃあるまいか。この場合、相手が誰かといった話では
無く、お互いの性分の問題として………

 なんてことを、里菜は風呂の湯と一緒に揺られながら考えた。「今は私のことだけを思
ってて」 寝落ち直前に見ていたドラマで、濡れ場の女優がそんな台詞を吐いていた。
 「あなたのことだけ」って、これもその範疇に入るんだろうか。
 真摯さだけは本物だと思うんだけどな。
「はっ…あんっ、くっ…はぅっ」
 彼女の身体を縦に折りたたむようにして、悟が大きく腰を使う。荒ぶった波が彼女の顔を
頻繁に洗う。一部はついにカーテンの向こうへ飛び出した。明日は一日、水周りの掃除を
手伝わせよう。そんな決心をしつつも、腰を相手の方へ押しつけた瞬間、悟の両手に痛い
ほどの力が篭められた。
「りなっ、……くっ」
「ひゃっ、や、きゃんっ!」
 いきり立った傘が、里菜の中心で震えながら熱を吐く。ドクン、ドクンと、先へ押し出す
勢いを直に感じる。その感覚がいつもよりリアルなのは、こちらの興奮も出されている
場所も、比較的浅い所にあるせいかもしれない。
 出し終わってから1分ほどして、悟は彼女の身体を下ろしてくれた。中の方は問題ない
けど、無理矢理折り畳まれていた腰骨がちょっと変だ。痛みというか、じんじんとした
違和感がある。逆に逸らしてトントンと後ろを叩いていると、出されたものがこぷりと
湯の中に浸み出してきた。
「悪い、痛めちゃったか」
「多分平気。だけど、お風呂上がったらベッドで腰の上乗ってくれる?」
「おっけ」

156 :

 安請け合いして、悟は再び背中から里菜の身体を抱き抱えた。そこで股間に溢れるもの
に気付いたらしく、楽しそうに指を絡めて来る。
 この分だと、腰骨のマッサージは何時になることやら。そう思いながら、彼女は内襞を
開こうとする男の指をけん制する。
 後始末、という名目の後戯に暫し付き合ってから、里菜は早めに風呂栓を抜いた。
あまり長湯すると体力が持たない。もう一度スポンジを取って余計なヨゴレをさっと流すと、
彼女は悟を押しとどめたままバスタブを出る。
「だめ。あんたは綺麗にしてから上がってきて」
「明日完璧な風呂掃除すっから、今は勘忍。な」
「お風呂じゃないわよ。悟、まだ体洗ってないでしょ。少しだけどフケも出てるよ?」
「え、あっ……」
 そこで今日初めて気まずそうな顔になると、悟は無精髭の伸びた顎に手をやった。
大人しく折れた相手に里菜はさっさと背を向けると、タオルを巻いて風呂上がりセット
一式を手早く纏める。
「その、悪かった。二日入って無かったから、臭かったろ」
「……ま、加齢臭がしたわけじゃないし、セーフでしょ。先に寝てるから、ごゆっくり〜」
「可及的速やかに清めますので今暫く納期伸ばして頼むお願い」
 ちょっとした牽制のつもりが予想以上の効果を上げてしまったことに、ほんの少し申し
訳なく思いながら、里菜はユニットバスの扉を閉めた。

 台所では、空になった二つの丼がきちんと流しの水に浸けてあった。しかし、そこで
しびれを切らしたらしく、Yシャツと下着とスラックスがくしゃくしゃの状態でちゃぶ台の
周りに散乱している。
 まったくもう、と溜息をついて、けれど言うほどに口元は曲げず、里菜は衣類を拾って
回った。背広ズボンはハンガーに掛けて、あとは纏めて洗濯機に放り、浸け置き洗いで
回しておく。
 次いでゆっくりと髪を乾かし、簡単な肌の手入れと洗い物まで済ませたところで、
ようやく悟が上がってきた。
「随分かかったね。風呂掃除は明日でも…て、何。髭まで剃ったの?」
「御側に侍るに相応しい装いに仕度しておりました」
「あんまり引っ張られると逆に嫌み─って、わわっ! ちょっ」
「だから、夜食は心おきなく頂きます〜」
 里菜の言葉を遮って、強引に横抱きで持ちあげると、彼はズンズンとベッドの方へ
歩いて行った。足で上掛けを器用にどかし、彼女の身体をすとんと下ろすと、自分も
タオルを取って全裸になる。
「つか、あんなに頭下げて待ってるようにお願いしたのに、里菜は何だってパジャマ
着るかな?」
「脱いで待っててなんて言われてないでしょ。大体、素っ裸で洗濯したり洗い物したり
出来ないわよ」
「それこそ俺が自分でやる……て、あ」
 そこでふと、ちゃぶ台の周りの見回して、悟は言った。
「Yシャツ洗っちゃったか」
「え? うん、襟とか結構汚れてたし。駄目だった?」
「うんにゃ、全然ありがと。この気温だし、寝る前に干せば乾くよな」
「明日出社なの?」
「おう、午後出だけど」
 つと、悟が言葉を切る。そんな彼の思考手順が里菜には手に取るように見透かせた。
 何も言わずに胸を借りるのは、あり。
 でも長々と愚痴に付き合わせるのは、なし。
 里菜としても、悟の割り切り方は気に入っていた。親しい人間が弱っていたら、出来る
だけ力になりたいとは思う。しかし何時までも女々しく弱音を吐かれたら、そのうち煩わ
しくなるのが人のサガというものだ。一度泣き付いても、後を引かずにしっかり立ち直る
人間の方が好ましいと彼女も思う。
 とはいえ、悟のその悪びれ無さには、女として苦笑せざるを得ないところが無くも
無く──

157 :

「だけど、何?」
「……明日から、また九連勤。そんだけ」
「そっか。お疲れ」
 彼女の意地悪にもめげず、ちゃんと自分の意地を張りとおした相方に敬意を表し、
里菜は大人しく仰向けに転がった。
   *
 上衣のボタンを一つ一つ外しながら、悟はこっそり前言撤回した。パジャマを着てもら
ったのは正解だった。万歳したままふにゃりと脱力しているさまは、濡れて真っ直ぐに
伸びた肩越しの髪と相まって、普段よりも幼い印象を受ける。それが、水色のシンプルな
寝巻と良く似合っていて、彼の男心をくすぐった。
 とはいえ、悟はロリコンだった憶えも、パジャマフェチだった憶えも無い。自分が過剰
なまでに盛っている理由が、別にあることを理解している。
 普通の女なら、肌を合わせるどころか部屋にも上げて貰えないような、酷い理由だと
自覚している。

 胸の前を寛げると、早速膨らみに手を伸ばす。下着はつけていなかった。風呂で上気し
たきめ細かい肌が、彼の掌にしっとりと吸い付いてくる。
「ん……はぁ、ひゃ」
 頂きに触れると、里菜は無理に抑えず素直な反応を返してくれた。相手が彼だから気兼
ねしない……というよりも、先程無粋な突っ込みをした件の罪滅ぼしといったところか。
少々意地が悪かったとはいえ、床の上の戯言の域を越える物ではないし、大元の原因は悟
にある。だから、彼女が気に病む筋では無いのだが──その無駄に律儀な意地っ張り加減
は、小学校のころから変わらない。常々いつか、悪い奴に付け込まれて痛い目に合うぞと
思ってはいた。だが、よもや当の自分が付け込むことになろうとは……少なくとも 当時は、
予想だにしていなかった。
「ふぁ……ぁっ、ふ」
 残っていたボタンをはずし、身ごろもを完全に肌蹴させる。袖は抜かずそのままに。
両の手首を頭の上で一つに抑え、絶対に逃がさない格好で上から覆いかぶさった。
 無論、そうしなくても里菜が逃げるわけではないのだが。
「ん、ぁ……ふゅっ、んんぅー」
 反対の手で乳房をゆっくりと揉みこみながら唇を塞ぐ。そう言えば、これが今日初めての
接吻だったと思い出す。身体をだけ求めた一度目を反省すべきだったのか、二徹明けの
口臭を嗅がせなくて正解と考えるべきなのか。
「んぢゅ……れるん」
「んんっ、あむ、んぁ……んっく」
 いずれにせよ、普段の倍丁寧にブラッシングを終えた今、悟に余計な遠慮をするつもり
は無かった。舌で強引に相手の唇を割り開くと、深く潜り込ませて彼女の唾液腺を掻き回
す。上になった自分から浸み出した分は、重力に従ってそのまま里菜の中へ流し込んだ。
二人分のものが口の端から溢れ出す直前、彼女の薄い喉がこくりと鳴る。
 彼のものを飲まされる事に、里菜は殆ど抵抗しない。だが、自分から送り込んでくる
ことはほとんどない。
 だが、そんなことにゆっくりと葛藤できる程、今日の悟には余裕が無かった。
「んん……っぷあ、ひゃ、やん」
 顎、首筋と濡らしながら、悟の身体が下りて行く。胸を楽しんでいた手が腰に回って、
ズボンとショーツをひとまとめに下ろす。膝小僧のところで引っ掛かったそれを抜こうとは
せず、悟は彼女の両脚を纏めでぐいと抱え上げた。
 ふいに、キスを始めてからからずっと閉じていた里菜の瞼がかすかに開いた。うっすら
涙の馴染む双眸は、焦点を合わせるためにほんの少しだけ時間をかける。
 そして悟の表情を見止めると、彼女はふっと相好を崩して、力を抜いた。

158 :

「っ……、」
「ひゃっ──やあぁん!」
 今度は、「ごめん」の言い訳無しに、悟は里菜の中に入っていった。脚を閉じている分、
いつもよりも締め付けが強い。しかし、体勢がかみ合っている分、風呂の時よりもずっと
奥まで入り込める。中途半端なまま終わってしまった風呂での鬱憤を晴らすかの様に、
悟は大きなストロークで最奥を突いた。
「あ、はぁっ……やっ、あうっ!」
 強く擦れ合う秘肉の間で、濁った水音が立っている。中の濡れ具合は十分だった。それ
が彼女からあふれた蜜なのか、自分の残滓かは分からない。いずにれせよ、こうして深い
抽送を続けるのに支障は無い。束ねた両脚を胸に抱き込み、反動で上に逃げられないよう
腰を引き寄せ、自分のペースで溢れる蜜壺を蹂躙する。
「はあっ、あ、あ、あぁ、やっ…んあうっ!」
 そのまま1分程、激しく腰を使い続けて、悟はようやく一息ついた。また射精までいった
わけでは無い。しかし幼馴染の中を一番奥まで思う存分味わえたことで、やっとこ昂ぶった
気を落ち着けたのだ。
 最後に一度、体重をかけて里菜の深いところを味わってから、彼は一旦体を起こした。
膝に絡んでいたズボンとショーツを抜きとってやる。それから大きく脚を開いて、再び
正常位で繋がった。但し今度は深さを求めず、体重をかけないよう上体をそっと被せて
いく。両肘をついて彼女の背中に手を回し、その身体を持ち上げるようにして肌を合わせた。
「はあっ、は、はぁー……ふぁっ…はふ」
 重力でややひしゃげた膨らみ越しに、荒い胸の上下が伝わってくる。時間が経つにつれ
て徐々に収まっていくそれに合わせ、腰を浅く沈ませた。相手の呼気に合わせて唇を吸い、
合わない時にはまなじりに溜まった雫を啜る。
「ひゃっ、もぅ。またへんなとこなめるー」
「顔舐めは化粧落とした風呂上がりだけのロマン」
「単なる特殊性癖だと思う」
「でもお前、目の周りのキス地味に好きだよな?」
「………」
 痛いところ突かれた里奈が、ちょっと不満げに黙りこむ。その瞼を、悟が楽しげに唇で
食んだ。激しい行為のせいで少しだけ赤くなっていた目尻を、舌先でそっと解してやる。
快感ではなく、労わりだけを目指した愛撫。その献身の感想を、里菜は口に出してくれな
かったが……顎に当たる吐息と、挿し込んだままの内側の襞が、彼の成果を雄弁に語って
くれた。
「ゃ…ん。あ…ぁ…ぅんっ」
 乱れていた呼吸は、暫ししてすっかり収まった。代わりに、今度は吐息に熱が篭り始め
る。
 つと、里菜の身体がぴくんと引き攣った。その拍子に、悟は中から押し出されかけて、
慌てて腰を抱き直す。
「んっ……。いっかい口でする?」
「うんにゃ、このままで大丈夫」
 退屈しているつもりは無かったが、二回目な上に大きな刺激が無かった分、悟のモノが
中で少しだけ萎えていた。だが、彼は里菜の申し出を断ると、背中に手を回して抱き
起こし、今度は対面座位の格好になる。彼女の体重をかけて根元まで押し込み、簡単に
抜けないようしっかり位置を合わせると、目の前の膨らみに手を伸ばした。
「俺とした事が、腰ばっかり振ってこのDカップを放っぽるとはな。くそ、これだから疲れマラ
ってやつは」
「うわーい、百年の恋も醒める発言」
 無感動な里菜の声音にもめげず、悟は豊かな双乳を堪能した。下からすっぽりと包み
こんで持ち上げ、指の間から僅かに零れる膨らみを挟んで味わう。ふもとからゆっくりと
人差し指を登らせ、吸いつくような柔肌と少しざらつく頂きの間で、触りの変化を楽しんだ。
色素の薄い桃色の天辺を押し込むと、柔肉全体が慎み深い反発で彼の指先を歓待する。

159 :
 そうして、みっともなく乳房に夢中になりながら、男は言った。
「しかし、百年とはまた大きく出たな」
「んっ……何が?」
「たかだか二五年弱の実績しかない身では、いきなり四倍も釣り上げられると心細くも
なる」
 たわいのない睦言に違いない。しかし、普段の自分からすれば結構踏みこんだ一言の後、
悟は顔を埋めたままじっと相手の様子をうかがった。
 そんな彼に、里菜は一瞬だけきょとんとして、それから。
「……。いまさら惚れた腫ったでもないでしょ」
 どちらかと言えば期待はずれの物言いなのに、
 とっくのとうに聞きなれた声音のはずなのに、
悟は自分のものが中で再び力を持ち始めるのを感じた。

「んぅ、んちゅ……は……くふ」
「ちょっとは、火ィついてきたか?」
「……明日も仕事なんだから、あんまりじrっ…っ。時間、かけない方がいいよ?」
「それじゃ明日は頑張れても残る八日間がもたない」
「な…ぁ…。何だかんだいって若いよねぇー…いぁうっ!」
「お前と半年しか変わらんだろが」
 膝に乗せた里菜の上半身を思う存分堪能した後、悟は再び彼女の上に圧し掛かって
いた。今度はがむしゃらに腰を振らずに、相手の反応を確かめながら、しっかりと快感を
塗りこんでいく。
「んっ、……ひゃ、やあ、…ぅあ、あっ」
 右の膝裏に手を入れて、股を縦に大きく開いてから、徐々にペースを上げていく。三浅
一深、奥まで入る時は腹まで押しつけ、前の敏感な実を刺激する。体勢的に、直接肌が
触れる面積は少ない。しかし悟の汗ばんだ下の林が微かに絡んで、過敏になったそこへ
十分な刺激をもたらした。
「やっ……っはぁ、あ、んあぁっ、やんっ」
 時間をかけてお腹の奥にたっぷり貯められた熱が、クリトリスへの気まぐれな刺激で弾
けだす。呼吸が乱れる度に強くひきつる幼馴染の顔は、煽情的というよりも可哀想だ。
しかし同時に、挿し込まれた肉槍をぎゅっと引き絞る秘肉は、どうしようもなく気持ちいい。
そして、そんな己の性をすまなく思う瞬間、薄く開いた瞳が、涙越しに悟を見つめて
慰めるように笑うのが──ここ数週間の心労を吹っ飛ばすに足る、激しい興奮と深い
安堵をもたらすのだ。
「んぁっ、きゃ……つよ…ぃっ!」
 打ちつける腰の勢いが無意識のうちに強まっていく。彼自身、太股の内側にじんわりと
した熱い痺れが溜まりつつあった。里菜の方を気遣う余裕もいい加減無くなりそうだった
が、それは問題では無かったかもしれない。悟のテクニックがなせる業か、はたまたお互い
十年来の経験がなせる業なのか。里菜の小さな身体は、彼の激しい責めを真正面から
受け止めつつも、ちゃんと自分の快感へと変えていた。
「ひゃっ、ふぇ?……んっ、あっ、い゛っ…あんっ!」
 抱え上げていた右足を下ろし、両手で腰を押え易くする。丸めたタオルケットを尻の下
に押し込み、中の角度を調整する。そうしてフィニッシュの準備を整えると、一度抽送を
止めて上体を倒し、間近に里菜の瞳の覗きこみながら、悟は言った。
「このまま、中で出すから」
 最初から生で入れている上に、既に一度中出しているのだから、今さら宣言する意味は
どこにも無い。だが彼は今一度、女の生理を顧みない男の身勝手さを宣言する。
  正直な話、悟が就職した後ならいつでも出来た。
  とはいえ、世間的にはあと数年待たせても当然だった。
  だからこそ踏みきれない自分たちの臆病さを、
  獣欲に流されて、という彼らしいサイテイな言い訳でもって、
  悟は飛び越えようとしている。

160 :

 絶頂前の恍惚に呆けていたはずの里菜の眼が、一瞬、ピクリと見開かれる。別に今この
瞬間は、呆けて貰っててよかったんだけどな。そう思いつつも、悟は彼女が気付くだろう
とは思っていた。
 ずっと枕の横に投げ出されていた里菜の両手が、ふらふらと上がる。何とか彼の首に巻
き付けると、彼女はその頭をぎゅっと抱きよせ、ようやく今日二度目となる接吻を交わした。
「うん、いいよ。……ゃ…っっあっ! あっ、あん、あ、んああっ」
 肉体的にも精神的にも、悟は我慢の限界だった。彼女の返事を聞くや否や、怒涛の勢い
で出すためだけの抽送を開始した。ずり上がって上に逃げないよう、両手で腰をしっかりと
ベッドに縫い付ける。股ぐら同士が体重を乗せて激しくぶつかり、ぱんぱんと露骨な音を
立てる。それ以上に卑猥な水音が、繋がった部分からじゅぶじゅぶと溢れた。ここにきて、
中は一番に開いていた──悟の精液を押し流す勢いで蜜が溢れ、膣壁は熱く熟れている。
子宮が降りて来て最奥が僅かに広がり、絡みつく襞の圧力は先程よりも柔らかい。
その分、悟の責めに反応してぴくんと締め付ける内襞の動きが、よりはっきりと、
より気持ち良く感じられる。
 奥へ奥へ、流し込もうとする本能を曝け出した悟の動き。それに対して、里菜もやはり
情動のままに、ただ受け止めようと全身を開く。
「あんっ、やっ──だ、だめっ、わたしもう、っひゃう」
 足の指先がピンと引き攣り、肉襞が不規則に痙攣する。とうとう達しはじめたのだ。彼も
あとちょっとだが、全く同時に間に合わせるのは難しい。結果として、彼女にいつも通り
少しの無理を強いることになり──そのおかげで、自分はいい思いをすることになる。
 それなのに、里菜は何故かいつも、悟に謝罪の言葉を口にした。
「だっ、あんっ、あうっ、だめっ……ごめっ、先にっ、やっ──んぁあっ!」
 彼に巻き付いた外側と、彼を受け入れた内側が、同時にピクピクと痙攣する。ただ闇雲
に締めるのではなくて、ぎゅっとした圧縮と、ぐちゅぐちゅに震える弛緩が、交互に連続
しておとずれる。その中を、射精間近のギンギンにいきり立った剛直で掻きまわすのが、
最高に気持ち良かった。
 そうして、彼女の身体が高みから降りかけた頃、悟は最後の抽送を送り込む。
「っく、…里菜、いくぞ」
「やっっ、わ、わかっ……んああっ、ひっ、やああああんっ」
 敏感になった所への刺激で強引に高みへと押し戻され、里菜が大粒の涙とともに悲鳴を
上げる。そんな彼女を押し潰すようにして、悟は最奥で己を爆ぜさせた。
 最初の二・三射は、吐き出しながら強引に動かした。その後は、鈴口をぎゅっと奥襞に
押し付け、迸る奔流を里菜に思いっ切り叩きつけた。悟の抽送が止まっても、剛直を包む
襞は射精の度にぴくんぴくんと蠢いた。そうして、最後の一滴を出し終えるまで、彼女の
中は健気に男のものを扱き続けた。

*

 ジャー、という油が弾ける音で、里菜はまどろみから引き戻された。瞼を開けると、枕
元の目覚まし時計が視界に入る。AM09:40、週末にしても早いとは言えない。しかし
昨日の今日だけにもう少し朝寝していても罪ではあるまい。
 ベッドの中には、自分一人だけだった。パジャマは、上の方はちゃんと来ている。いや
ちゃんとではないか。胸元に手を入れやすいよう、第三、第四ボタンは外れたままだ。け
れどまあ、少しサイズオーバーな丈の御蔭で、おへそはちゃんと隠れている。冷やすと下
しやすい方だから、お腹周りは気を使うのだ。
 下はいつも通り、何も履かされていなかった。但しお尻と太股には、シーツではなくタ
オル地が触れる感覚がある。そっか、ちゃんと後始末はやったんだっけ、とようやく頭が
回り出した。
 二度目の中だしの後、繋がったまま息が整うまで休んでから、悟は里菜の身体からおり
た。そのまま寝こけることは無かったけれど、流石に三度目はきつかったようで、それ以
上求めることはしなかった。一物の処理も里菜にさせることなく自分で済ませ、彼女の方も
溢れたものだけ簡単に拭うと、腰回りにタオル仕込んでそのままベッドに寝かせてくれた。
随分たくさん出たみたいだし、普段なら絶対後戯に入る──“なかトロ”見せてと指で掻
き混ぜてくる──ところなのだが、連日の残業でそこまでする元気がなかったということか。
 あるいは……、

161 :

「あっつ! ちっくしょ跳ねた!」
 と、彼女の物思いは幼馴染の悲鳴で中断された。台所から何やら喧しい音が聞こえて
くる。察するに、朝食でも作っているのだろう。しかし、なぜに朝餉の仕度で天ぷらのよう
な音が聞こえてくるのか。
「何やってるの?」
「あ、起きたか里菜。待ってろ、いま一宿一飯の恩義に朝ご飯を…」
「………」
「……って言いたかったんだけど、ごめん起きれたら助けて」
 人ん家の台所で何やっとんじゃと思いながら、里菜はのろのろと上体をもたげた。起き
れないことはないけれど、お腹の奥に何か残っている感覚が、結構重い。そう言えば結局
腰マッサージしてもらえんかった、と独り言ちつつ、彼女はベッドの下に足を下ろした。
 座り姿勢で踏ん張ると、中の物が少し戻ってくる感覚がある。ショーツを履く前に処理
しておきたいけれど、ガス台の悲鳴を聞くにあまりゆっくりする余裕はなさそうだ。まあ、
上着の裾で隠れるのは事実だし…と、里菜は大人しく悟の趣味に乗っかって、パジャマ
の上だけでミニキッチンへと向かった。
「って、朝からパスタなの?」
「おう、ペペロンチーノ。ガーリックパワーで休出に負けない元気を出すぞ」
「土曜出勤して会社がニンニク臭いとか他の人たまったもんじゃないね……てか、そんな
強火にしたら駄目だってば」
 持ち込みのTシャツの上に里菜が普段使わないエプロンを身に付け、居候男は妙にノリ
ノリで台所に立っていた。少なくとも、昨日のやつれた面影はどこにもない。
「そう、プリプリのアルデンテにしたいんだけどさ、何故か固焼そばになっちまうんだよな」
「既に茹でて火が通ってるんだから、余熱で混ぜれば十分なの」
「いやだけどさ、コンロ一つしかないから茹でたあとすぐにフライパンあっためられない
だろ? その分だけ加熱しようとしたんだよ。でまあ、とにかくリカバリしようと茹で汁
入れたらめっちゃ跳ねて……」
「ああもう、いいからそこどきんさい」
 そこらじゅうに飛び散っている"粉末ぺペロンチーノのもと"に苦笑しながら、里菜は
フライパンを引き取った。大分水気が飛んでいるものの、幸いなことに焦げ付いては
いない。オイルと塩と冷蔵庫の中身で、味の方は何とかなるかな。でも、朝っぱらから
こんな油ものどうしよう。八割方悟に押しつければ大丈夫かな。
 そんなことを考えながら、指を咥える幼馴染の横でフライパンをゆする事自体に、
まあ、悪い気はしなかった。

「すげー。オリーブオイルまじスゲー。追いオリーブってガチだったんだ」
「素人はあの番組参考にするのやめなさい」
 十分後、何とか食べられるレベルに復帰した五目パスタを、里菜と悟は肩を寄せ合って
つついていた。彼女に手間を取らせた代償として、洗い物と台所の後始末を命じた結果、
似非エコロジストは「節水のために皿は一つで」と言い出したのだ。
「まあでも、これで勘所は分かった。次は負けん」
「はいはい応援してます。でも次の勝負は自分ん家でしてね」
「いや、自分一人のために料理なんて絶対する気にならないって。昔お前に言われた時は
どうかと思ったけど、これ真理だな」
「それで相手の手間増やしてれば世話ないわ」
 たわいの無いお喋りの合間に、狭いちゃぶ台へ交互に頭を寄せあって。結局、里菜は大
皿のパスタを三分の一以上たいらげた。昨夜から動き続けだし、何だかんだ言ってお腹が
空いていたのかもしれない。
「あー食った食った。これでもう一眠り出来たらなー」
「つか、私は歯磨いたらほんとにベッドに戻るよ。こんなニンニク臭させて外出たくないし」
「ぬお、なんと薄情な奴」
 洗面所に行こうと腰を浮かせかけた彼女の手首を、悟はグイと掴まえてきた。そうして
バランスを崩した彼女の身体を、要領よく自分の足の間へ落とし込む。里菜も半ばそれを
予想していたかのように、大人しく人間座椅子に背を預けた。そんな彼女の肩の上から
腕を回し、少しだけ体重をかけるようにして、悟は懐に相方の身体を引き寄せる。

162 :

「復活した?」
「うむ、充電完了。これでまた一週間は戦え……って、しまった。九日間だった」
「たった二日間じゃない」
「いや、最近すっかりバッテリの持ちが弱ってきてな。一週間持たせるのがやっとだぜ」
「メモリー効果だっけ。でもその理屈で行くと、残量が空っぽになるまで使い切った方が
機能回復するんじゃない?」
「いやいやいや、最近の充電池はアレ殆ど気にしなくていいからな。寧ろ過放電って言っ
て、使い切る方が爆発とかして危ない。このように、最低電圧を割らないように適宜補充
することが大切と言える」
「上手いこと言ったのかどうか、詳しくないから分からないけど。おっぱい揉む理由には
なってないと思う」
 そうして嘆息しつつも、触りやすいよう意識して肩の力を抜き、彼女は訊いた。
「出る前に、する?」
「…………いや、ごめん、やっぱ止めとく。先の分補充して今日明日駄目にしたら
元も子もない」
 黙考すること十秒、やや苦い顔で悟は答えた。それが妙にツボに入ってしまって、里菜
は悪いと思いつつも、ちょっと声に出して笑ってしまった。
「ふふっ。ホントに弱くなってるかもね」
「うるせ−そういう意味で言ったんじゃねー。そりゃ十代に比べりゃ衰えもするわ」
「ねえねえ、こないだ電辞書用の電池の説明書読んだらさ、500回の使用で80%の性能に
なるんだって。これって人間と…」
「くそったれ、あんな小電力ニッケル水素と比べんじゃねぇ。俺は大電流志向の古式ゆかしい
鉛蓄電池なんだよ」
「なにそれ、そのこころは?」
「常時満充電が望ましい。つまり毎日一つ屋根の下で……っ」
 そこで、つと、悟は彼女の後ろ髪に埋めていた顔を持ちあげた。何気ない風を装うとし
てか、彼はまたゆっくりと、それをつむじの上に戻してくる。たが里菜にしてみれば、
うなじかかる彼の息遣い具合でばればれだった。
「…………」
「悪い、口が滑った」
「うそこけ」
 半音低めで即答してやると、肩から前に回されていた両手がピクリと引き攣った。
「相変わらずチキンねぇ。そのくせ堪え性が無いんだから」
「いや、違うって。俺だってこの状況で偉そうなこと言えるほど恥知らずじゃないだけだ」
「そういうのはまず態度で示さないと」
「態度で示せないからまず口先だけでも取り繕ってるんじゃないか!」
「わーサイテー。つか、それすらもたった今失敗したわけだよね?」
「ぬ、ぬわーっ」
「……パパス?」
「違うわっ!」

163 :

 唸り声とともに、悟は座ったまま強引に彼女の身体を持ち上げた。向かい合わせに下ろ
して頭を胸に抱き込み、力技の口封じを敢行する。だが勢い余って床に倒れ込んだ拍子に、
絡んだ脚をちゃぶ台にぶつけて床にパスタ皿が転がった。
 絨毯の油染みは、こやつが出社する前に方法教えて掃除させちゃる。
 ──でも時間が無かったら、しょうがないから、私がするかな。
「結婚したい」
 深呼吸で、里菜を胸板ごと三度上下させてから、悟は言った。
「とりあえず、助動詞の使い方が日和ってるよ」
「違う。こんなグダグダで言い訳まがいのプロポーズがあってたまるか。単なる俺の意志
表示なんだから、今は『しよう』じゃなくて『したい』で合ってる」
 彼女を上に乗せたまま、ゆっくりと身体を起こして、悟は言う。
「昨日は確かに残業で頭焦げてたけど、狙ってたのかと言われれば狙ってた。わざとやっ
た。軽率だったと反省している。もちろん既成事実が出来れば喜んで口実にさせて頂くが、
そうでないなら、きちんと体制整えてからがいいに決まってる」
「うん」
「だけど」と、瞳を見詰めて、幼馴染は言った。
「これも認めさせてくれ。俺は里菜に甘えてる。詰まった時に胸貸してくれて、ついでに
おさんどんまでしてくれる幼馴染に甘えてる。出来ることなら毎日甘えたい。そして実際、
こんな状態じゃ……新人に毛の生えた二年坊主で、生活丸ごとブン回されながらやっと
喰らい付いてる現状じゃ、里菜に縋るのが精一杯だ。
 幸せにしてやるなんて、今の俺じゃ、とても言えない」
 
「だから、ごめん。幼馴染のよ'し'み'で、今日は借りにしといてくれ」
「……分かった。一つ貸しだよ」
 思うところが無いわけじゃない。全部納得したわけでも、全然ない。
 だが、そう言われれば、彼女の返事は一つしか無かった。昨日の夜に、とっくに認めて
いた事だ。今さら撤回するなんてこと、意地っ張りな里菜がするはずも無かった。
 このなさけ無い幼馴染が、それでも自分へ張り通そうとしてくれるなけなしの意気地を、
無碍にするわけにはいかなかった。
 
「ごめん、な」
「前から思ってけど、悟の謝罪って、かっるいよねー」
「ぐっ! 今のはちょっと胸に刺さった」
 彼女にしては珍しく直球で辛辣な物言いに、悟は大きくのけぞった。その反動を利用し
て、里菜は彼の腕の中を脱出する。
 別にそこを離れたかったわけではない。正直に言えば、まだ彼にくるまっていたかった。
けれどそれ以上に、今の自身の表情を晒すのが嫌で、里菜は皿を拾って台所へ向かった。

 そして1時間後の、午前11時17分。
「寝癖よし、髭剃りよし、口臭は…うーん、まあ及第点。あとなんだろう、ハンカチお財
布持った?」
「…。ぁ、あのな、遠足じゃないんだけども」
 タイムリミットまであと2分まで迫って、甲斐甲斐しくYシャツの糸屑取りなどしなが
ら、里菜は幼馴染を送りだす玄関口に立っていた。とはいえ毎度々々こんな大げさな儀式
をしているわけではない。むしろベッドの中から片手だけ振って見送ることもしばしばだ。
けれど、まあ、今日ならばこれくらいの意趣返しも許されよう。
「でも残念、もう本当に時間切れだね。いい加減手打ちにしましょうか」
「やっぱりわざとだよなそうだろうと思ってたよコンチクショウッ」
 彼女が胸襟に当てていた手を離してやると、悟はぴょんと後ろに飛び退いた。里奈の
反対の手にあった鞄を受け取り、くるりと背を向けて玄関の取っ手を押し下げる。そうして
飛び込んできた強い日差しに、思わず彼女が目を細めた瞬間。

164 :

「でも、嬉しかった」
「……」
「当てつけだって分かってても、それっぽい世話焼きが本当に気持ちよかった。先走った
真似して正解だったとすら思った。まあ、なんだ。あれも理由が無かったわけじゃ無くて、
要するにこのヤマ超えたら一段落するというか、少なくとも転属か否かの方向性だけは
見えてくるわけで、つまりは」
「ねえ、悟?」
 ドアから差し込む真夏の照り返しが、容赦なくすっぴんの頬を焼いていた。鼻の頭が暑い。
その奥が熱い。それでも一歩踏み出すと、踵を上げて、里菜は告げた。
「ほら、遅れるよ───ん。いってらっしゃい」
「っ、いってきます」

 ドアクローザが、開け放された玄関扉を静かに閉めた。その後、吹き込んだ熱気が奥の
部屋のクーラーに追い出されるまで、彼女は下駄箱の隣に立てっていた。やがて薄く汗ば
んだ首筋を冷気に撫ぜられ、ぶるっと身震いする段になって、ようやく部屋へと引き上げて
いく。
 ぼふ、っと枕に突っ伏しながら、里菜は片目で絨毯に残る油染みを見詰めた。二人して
結構頑張ったのだが、家にある洗剤では落ちなかった。一眠りして涼しくなったら、後で
薬局に行ってこよう。その時ついでにモロモロの物も──検査薬とか──調達しよう。
「……本当に、堪え性の無い奴だなあ」
 主語がいらない日本語をいいことに、無責任なことを呟いて。里菜はようやく、
身体の分の充電をする週末の午睡へと落ちて行った。

165 :
以上です。

毎日会って継ぎ足し充電してもマンネリ化せず、かつ十年単位の引き離しにも耐える容量を持つ
幼馴染というやつは、リチウムイオンか何かでできているに違いない。
よく爆発するのも頷けます。

166 :
おつ
何も言わずとも察してくれる理解力と甘えたくなる気安さと
いい幼馴染で舌

167 :
GJ!
心がゆっくり温まるような素敵な話でした

168 :
書くときには、改行だけはきおつけてね。
句読点とか括弧だとかでの改行は良いけど、単語の途中は止めて欲しいです。
その上、今の改行では
デスクトップなどの大きな画面のパソコンだと横書きでは画面片隅で改行されて読みにくいし、
縦書きでは、もっと読みにくいし、
携帯電話とかスマートホンなどでは1行と半分とか2行と半分とかで改行されて読みにくいの。
1行128文字までOKなので長くて大丈夫です。
せっかくのお話が台無しなんです。もっと読みやすい書き方にして下さい。

169 :
>>165
GJ!
週末に良いもの読めて和んだ

170 :
>>165
良かったです。
他のいかなる属性のキャラも持ちえない特性だと思う。
だからいつだって幼馴染ぶっちぎり大勝利の作品を望んでいる。

171 :
N○K朝の連続ドラマで、久しぶりに幼なじみが主人公と結婚した!
幼なじみ婚はいいよなー
ところであの先生はどこ行ったんだろう?ちょっと見ないうちにいなくなってたw

172 :
前半部分が丸々消えてたorz
>>165
こう、なんもかんもわかり合ってる上での距離感とかそういうのにクソ萌えた
幼なじみって、わかってるからいい部分と、わかってるだけ厄介な部分とあって、その塩梅がみそだよね
ごちそうさまでした

173 :
確かあの先生は海外に行った筈。
しかしそうか、幼馴染とくっついたのか。

174 :
>>171
昨日見たぜ。ニヤニヤしてしまったw

幼馴染みは良い…

175 :
>>173
レス遅くなったけどありがとう。いないと思ったら海外に行ったんだね
結婚1日日目の夜は親と雑魚寝だったけど、今は幼なじみの自室で寝てるのか、そうか…

176 :


177 :
きょうちゃんとちおの話の続きまだですか・・・

178 :
端から見るとイチャイチャしてるけどまだ付き合ってない幼馴染み
端から見るとドライな関係だけど実は付き合ってる幼馴染み
どっちもいける!

179 :
物凄い理解し合ってるから逆に
特にベタベタとかしてないし、
人前でそういった発言も無いとか。


180 :
長年連れ添った夫婦のように無駄な会話なしにお互いの考えがわかるみたいな

181 :
「ねえ……」
「ああ、車回してくるわ」
もしくは
「おい、ちょっと……」
「うどんならすぐ出来るけどそれでいい?」
な感じか

182 :
>>180
幼少のころ漫画やハリウッド映画なんかを見て「秘密のサイン」を作るのにはまった幼馴染の男女(どっちも知能高め)が
二人だけのサイン作って会話なしに手指の動きとかで行うサインでかなり意志の疎通ができるようになる。
しかし長年連れ立っているうちに高校に入るくらいには目線とか仕草で理解できるようになって、あれこれサインすらいらなくね、になる。
それを周囲のクラスメイトとかが「何だこの二人・・・」みたいにあきれる。
こんな設定だけはtxtにあるんだけど・・・。はあ・・。
やっぱり幼馴染カップルを見た周りのリアクションがキモだな。誰かたの

183 :
眉間に火花が散って互いに会話できる幼馴染。
ただのニュータイプじゃないですか、やだー!

184 :
手指の動きのサインはどこぞのエロゲ見たなあ

185 :
いっそのこと独自の言語を作り出そう

186 :
幼馴染→恋人→妻
素晴らしい

187 :
プロポーズを笑われるコピペか。
あれは実に幼馴染で良い。

188 :
人外系幼なじみとかいう妄言が脳裏を掠めた
裏の山に棲んでる鬼とか。なんか知らんが美人の鬼とか多いよね

189 :
幼馴染的な雪女とか。
「私に触ってたら、こ、凍えちゃうよ」
「構うか、俺が触れていたいんだ」


190 :
幼馴染要素必要あるのかそれ

191 :
ゆりかごから墓場まで、が好きだから別種族の幼馴染は、寿命の違いで悩むケースがあるから
個人的には難しいな。ヒロイン側が長寿なことが多いようだ。

192 :
2世代に渡ってとかだと近親相姦やらロリ、ショタが絡んだりと中々因果なことになりそうだな

193 :
>>189
幼馴染み雪女といえば、幼い頃は普通の人間と一緒だったのに恋をしたり初潮を迎えたら
「私に触ったら凍えちゃうよ……」か「らめぇ……溶けちゃう……」な感じになるのもいいよな

194 :
>>191
二人とも人外なら問題ないかもな
雪女とサラマンダーとか国違いで属性反発だけど近くに住んでてお互い好き合ってる
でも触れ合うと危険だから手もつなげないヤキモキが何百年も続いてるとかどんな生しだよ!

195 :
>>187
くやしく

196 :
人外ではないが、おばさんの幽霊(高1)と…っていう話なら考えたことある
男の子が生まれたときから自分だけには見えてて、みたいな

197 :
>>192
マンガ版の耳をすませばみたいに、兄弟同士、姉妹同士がカップルになって、
いとこ同士が幼馴染でカップルになったら、すごいことになるな。

198 :
双子の幼馴染同士とかがくっついたら大変だなぁ。
当人達はともかく周囲の人間が。

199 :
その子どもたちがいとこ婚したら恐ろしく血が濃い孫が生まれそうだな。
しかも法律上は問題ないという…

200 :
父父父・父父母・父母父・父母母4人それぞれ25%ずつの強烈なインブリードですか

201 :
>>200
その書き方されると一気に競馬っぽくなるからやめろw
しかし競走馬を擬人化するともある意味幼馴染の宝庫なのか?

202 :
幼馴染だけでなく、親子丼、年齢差もあるのが競走馬の世界。

203 :
♪あるところに男ふたりの兄弟がいた
♪べつのところに女ふたりの姉妹がいた
♪男兄弟のアニキが女姉妹の妹と結婚した
♪弟の方が姉の方と結婚した場合
♪兄は弟の妻である自分の妻の姉を
♪姉と呼ぶのか妹と呼ぶのか ああわからない

204 :
>>203
おいらの知人の場合。名前で呼んでます。仕方なく。
ご両親ご親戚は知っていましたが、当人同士には伝えなかったそうです。
姉弟が結婚すると言い出したんで
両家のご両親と親戚同士で兄妹をたきつけて、同じ結婚式場で同時刻の部屋違い結婚式にして、披露宴の会場を同部屋で同時間にしていました。
まさかそうなってるとは思わない職場の上司とか同僚、それぞれの学校の恩師の場違いスピーチでにました。
しかしもっと変だったのが、双方のいとこ同士での幼馴染婚約者がいた事です。
半年後結婚しました

205 :
リアル話を語るスレじゃないんだよ。
気持ち悪いからやめて。

206 :
外国人幼なじみとかたまに書きたくなる
子どもの頃どっかの避暑地で出会ったでも、隣に住んでたでもよし
出自が外国なだけでずっと一緒にいてもいいんだけど再会がキモだと思う今日この頃

207 :
年齢によっては言葉が通じなくなってる可能性大

208 :
カタコトで告白する幼馴染…アリだな

209 :
アナタガスキダカラーしか思い付かなかった…

210 :
>>193
そうか、有りだ。雪女もの、行くか。

211 :
男「右手からメラゾーマ……」
幼「右手からメドローア……」
男「!!?」

212 :
幼「右手からメラゾーマ……」
幼「左手からベギラゴン……」
男「!!?」

213 :
幼「灼熱火炎メゾラゴン!!」
男「メラゾーマとベギラゴン、両方の性質を持った魔法だと言うのかぁぁっ!!?」

214 :
男「くだらん、実にくだらん。」

215 :
ダフニスとクロエ。そういうのもあるのか。

216 :
ヒロインの属性考えて別スレにSS投下したが続きを書けば書くほど
幼馴染スレ向きだったかなぁなんて思ってちょっと悩んだ
流石に複数スレにまたがって透過するのもアレだけどやっぱり幼馴染いいよね

217 :
>>216
誘導希望

218 :
>>217
おちゃらけっ娘スレというところです
主人公とヒロインが幼馴染で、ヒロインがおちゃらけっ娘
まだ途中だけど・・・
簡易リンク
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291999932/315-320
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291999932/325-334
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291999932/339-346
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291999932/351-364
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291999932/368-377
あと少し続く予定なのでもしお気に召すようなら続き読みに来て下さいな

219 :
投下します
Untidy Peachの続編です
「Ascetic Peach」
「じゃがいも、人参、エビイカホタテ、チーズも買ったし、えーと、後は……」買い物カゴの中を眺め、買い忘れがないか確認する。
「あっ、牛乳買ってない」
俺は慌てて売り場に戻り、牛乳のパックをカゴに入れた。
「他は……大丈夫かな」
もう一度中を確認し、今晩のメニュー、グラタンの材料が入ってる事を確かめた。
今日は三日ぶりに桃姉のところに行く日だ。……いや、訂正しよう。今日は三日ぶりに桃姉に会える日だ。
「くふふ……」
思わず口から変な笑いが込み上げてくる。周りの人間が気味悪そうに俺を見てきた。
(っと、いかんいかん……前もこのスーパーで変な目で見られた事あるぞ)
ここは桃姉のアパートから近くて便利なのに、出入りできなくなってしまう。
俺はそそくさとその場を離れることにした。
桃姉と俺が一歩進んだ関係になって2ヶ月が過ぎた。
告白の時の「恋人としての好きじゃないかも知れないけど、これからもずっと一番近くにいて欲しい」という桃姉の言葉から、二人の関係はそう大きく変わらないと俺は思っていた。言ってみればあの告白は長年連れ添った夫婦の気持ちの再確認みたいなものと捉えていたのだ。
だが、実際に関係が進むと、桃姉の態度は一変した。なんというか……デレたのだ。
勿論、桃姉がツンデレだったという訳ではない。相変わらずだらしない、おっとりした優しいダメお姉ちゃんぶりは健在だった。しかし、その緩さのまま甘々でデレデレになってしまったのだ。
たとえば、こんな事があった――。

220 :
俺がいつも通り桃姉のアパートで料理していると、不意に桃姉が後ろからくっついてきた。
「ハルー」
「も、桃姉?どうしたの?もうすぐ出来るよ」
「んーん、なんでもな〜い」
そう言いながらもぴったりとくっついたままでいる。俺は首をかしげていたが桃姉が動こうとしないので、やむなくそのまま料理に戻ることにした。正直に言うと柔らかな感触が背中に張り付いて物凄く気が散る。
「ねーねー、ハルー」
「ん?」
再び呼ばれると同時に肩をとんとんと叩かれた。何事かと振り返ると、桃姉が肩に手を置いたまま人差し指を伸ばしている。それが俺の頬にぷすっと刺さった。
「へへー」
「桃姉……」
よくある古典的なトラップだが、やられてみると意外にイラッとくる。
いたずらっぽく笑う桃姉に呆れ顔で返す。何だろう?構って欲しいのだろうか?
「料理してる時は危ないからまた後でな」
「むー」
すげなく言うとむくれたように桃姉は唸った。それでも離れようとはせず、相変わらず背中にぴったりとくっついている。
動きづらい体勢のままフライパンを振っていると、またしても肩をとんとんと叩かれた。
「桃姉、いい加減に……」
振り向きながら叱りつけようとすると、再び頬に柔らかな何かの感触。そしてすぐ近くに目を閉じた桃姉の顔があった。
「あ……」
頬にキスされたのだと気付いた途端、顔が熱く火照ってくる。
「……桃姉!」
「ふふ……」
いたずらっぽい笑みを浮かべ、桃姉は部屋の奥に引っ込んでいった。残された俺は顔の火照りを冷ますのに必で、横で料理が焦げていくのに気付かなかった。


221 :
またある時、こんな事があった。
その日は二人とも特にする事もなく、桃姉の部屋で互いに好き勝手に過ごしていた。
二人共こたつに入り、桃姉はお菓子を食べながら漫画を、俺は自分で淹れたお茶を飲みながら小説を読んでいると、ふと桃姉が声をかけてくる。
「ハル、食べる?」
見ると手に持ったポッキーをこちらに示すようにクイクイと振っていた。
「ん、貰おっかな」
俺が手を伸ばして受けとろうとすると、桃姉はそのまま棒状のお菓子を俺の口元までズイッと近付けてきた。
「はい、あーん」
「……」
「ほらハル、あーんってば」
固まってしまった俺を促すようにポッキーが再びクイクイと振られる。
「な、何、いきなり?」
「いや〜、一回こういうのやってみたくて」
「で、なんでポッキーなんだ……?」
普通こういうシチュなら女の子の手料理を箸で摘まんで「あーん」じゃないだろうか?いや、間違っても桃姉の手料理を食べるなんて地雷を踏むつもりはないが。
「いや手元にあったから」
「思いつきかよ……」
「そんな事より、ほら」
三度クイクイと振って催促してくる。どうやら誤魔化す事はできないようだ。
「あーん……」
大きく口を開けたところに突っ込まれてきたポッキーを受けとる。甘いチョコの味が口に広がった。
(意外と恥ずかしいな、これ……)
密かに照れる俺に構わず桃姉は満足そうに笑っている。
「おいしい?」
「そりゃまあ、市販品だし味は悪くないよ……」
「良かったー、じゃあはい」
そう言って再びポッキーを差し出してきた。もう一度口を開けようとするが、桃姉はそれを素通りし、今度は俺の手の方にチョコ菓子を渡してくる。
「あーん」
手ぶらになった桃姉が目を閉じて口を大きく開けた。次は俺の方から、ということらしい。
「はい、あーん……」
仕方なく俺も手に持つそれを桃姉の口に突っ込んだ。桃姉の艶かしい唇がチョコ菓子をぱくりとくわえるのを見て、一瞬ドキリと鼓動が早くなる。
「んふふ〜」
ポッキーを口にくわえたまま、楽しそうに笑う桃姉。中々それを食べないでいると思ったら、桃姉が思いがけない行動に出た。
「ん」
口から突き出た棒の先端を俺の方に差し出してくる。ご丁寧に目を閉じて「さあどうぞ」と言わんばかりの表情だ。
「……」
俺は気まずさに頭をポリポリ掻いた。それから小さくため息をつくと、半ばやけくそ気味に突き出された先端に食らいつく。
一本の棒状の菓子を俺と桃姉が向かい合って両端からくわえている、という構図になってしまった。
(うーん、さっきまで平和に過ごしてたはずなのにな……)
ほんの短時間の間にお互い「あーん」をし合って、そこから何故かポッキーゲームにまで発展していた。訳がわからない。全く訳がわからなかった。
「ん、ふぅ……」
棒状の菓子を両端から二人で少しずつコリコリとかじっていく。折れればそこで終了なのだが、俺たちは無駄に息の合ったコンビネーションで上手く食べ進めていた。ここら辺は長い付き合いのおかげだ。
「んっ」
やがて中央まで食べ進めると、唇が僅かに触れ合い、桃姉が儚い声を漏らす。
俺は顔から火が出そうな照れ臭さを必に押ししていた。
唇を離すと桃姉ははーっと息を吐き、真っ赤になってイヤイヤをするように首を振った。
「や〜、何かスッゴク恥ずかしいねこれ」
「じゃ、やるなよ!」
自分から始めておいて勝手な事を言う桃姉に、俺の突っ込みが虚しく響いたのだった。

222 :
そんな風に近頃の桃姉は妙に俺にベタベタイチャイチャしたがるようになった。
何だかやたら「恋人らしい事」をやろうとしているようで、二人で出かければ腕を組み、家にいる時は「あーん」してきたりキスしようとしたりする。その様子はまるでわざと「恋人同士」を演じているかのようだった。
なんとなくだが俺にはその理由がわかった。
昔からの知り合いで一緒にいる時間が長い俺達は、例え特別な関係になったとしても既に互いの色んな事を知ってしまっている。いわば恋人未満からいきなり熟年夫婦に段階をすっ飛ばしてしまったようなものだった。
桃姉はきっとそのすっ飛ばしてしまった「恋人の期間」をやり直したいのだろう。だからあえてベタなイチャつき方ばかりを実践しているのだ。
(俺が恋人になったところはしっくりこないとか言ってたくせになぁ……)
グラタンの材料が入った買い物かごを下げ、レジの列に並びながら、俺は思考に埋没していく。
(いや、しっくりこないからこそ恋人同士になった俺らの距離感を恋人ごっこで探ってるのかもな……)
あるいは今までやった事のない恋人ごっこでお互いが知らない一面を引き出そうとしているのか。
まあ桃姉の事だから何も考えていない可能性もあるけれど。
しかしそんな桃姉の行動は確かな効果を発揮していた。
ここ最近、桃姉の家に行くのが楽しみでしょうがない。桃姉がとってくるスキンシップを思い出すと顔がにやけてくる。
つまるところ、桃姉のベタな恋人ごっこを何だかんだ言いながらも俺は楽しんでいるのだ。
元々、俺は昔から桃姉の事が好きだった。それが桃姉と付き合うようになって、今まで知らなかった「恋人に見せる顔」を知った。それは予想以上に魅力的で、惚れなおすには十分なものだった。
そしてそれは恐らく桃姉にしても同じなのだろう。「恋人としての好き」ではないと告白の時に言っていたが、今の桃姉は完全に恋人ごっこに溺れているように見えた。
俺達は恋人として振る舞う事で、お互いに新たな一面を好きになっていってるのだった。
しかしいつもいつもただスキンシップをとるだけではない。俺は性欲を持て余しがちな十代だし、桃姉は俺より更に性欲が強い人だった。
そんな二人がぺたぺたくっついて何も起こらないはずがなく、世の恋人達がそうであるように俺達もまた、会う度に体を重ねていた。

223 :
例えば三日前、桃姉に最後に会った日の事。
「ごちそーさま、おいしかった〜」
「はい、お粗末さま」
俺の作った夕食を食べ終え、二人でゆったりとくつろいでいた。
「あ、そうだ、桃姉。次に来るのは三日後でいいんだよな?締切明けが確かその日だろ」
「ん?……う、うん、そうだよ。これからラストスパートで仕上げちゃうから」
「了解。じゃあ、次来る時なんか作って欲しいもの考えといて。当日材料買ってくから」
「ん〜……あ、グラタン!グラタン食べたい!」
「今言うのかよ……今日の晩飯食ったばっかじゃん……まあ、いいや、グラタンね、オッケ」
半ば呆れた声を出しながら、桃姉からの注文を受け付けた。グラタンか……ひさしぶりに作るな。
と、そこで桃姉がいつものようにぴったりとひっついてきた。
「ふふ、ハ〜ルっ」
「……っ!……ど、どうしたのかな、急に」
「ん〜ハグしたいなって」
気持ちよさそうに目を細めながら、すりすり身体を擦り付けてくる。既に恒例の筈なのに、未だに密着する桃姉の身体の柔らかさにドキリとしてしまう。
「あのですね、桃姉……柔らかいモノが当たってまして……」
「や〜ん、ハルのえっち〜」
「いやいやいや……」
あんたにだきゃあ言われたくねーよ、と心の中で突っ込みを入れる。俺の反応に桃姉は楽しそうに笑い、更に身体を押し付けてきた。
「でもやっぱ最近スキンシップ過剰じゃないですかね」
「ええーいいじゃない」
軽く諌めても口を尖らすばかりで聞く気はなさそうだ。と、そこで桃姉は少しだけ真面目な表情を作り、俺の顔を覗き込んできた。
「私さ、最近気付いたの」
「な、何を?」
「好きな人とこうしてピッタリくっついてるのってそれだけで幸せなんだよ」
大真面目にこっぱずかしい事を言いだした。
何言ってるの、という顔をしている俺を余所に、桃姉は更に続ける。
「こうやってハルにくっついてるとね、ハルの体温が私に移ってくる気がするの。そうするとあったかくて、スゴく安心するんだ。……ハルは私とくっついててそう感じることない?」
「……うーん」
そういう理屈ならわからないでもない。人肌の温度というのは人間が最も安心できる温度だという話を聞いた事がある。恋人のとなれば尚更だろう。
とは言うものの――
「こっちはドキドキしちゃってそれどころじゃないよ……」
「え……?」
「あっ、いや、あのっ」
言ってしまってから失言に気付いた。しまったと思うがもう遅く、桃姉は嬉しそうにニンマリと笑っていた。
「そっかー、ドキドキしちゃってたんだ。それじゃあ……」
期待に満ちた目で見つめてくる桃姉。
「もっとドキドキしてもっと幸せになれる事、しよっか?」
「……」
そしてそんな風に見つめられて我慢がきくほど俺も達観している訳ではなかった。
しかし、その気にさせられたというのも癪だ。せめてもの仕返しとして不意打ちで唇を奪ってやる。
「んっ!?」
桃姉は一瞬驚いたように目を見開くが、すぐに受け入れ舌を絡ませてきた。
「あむ、んっ、ちゅ……はぁ、あん……」
濃密に唇を啜り合っていると徐々に興奮が高まってくる。それは桃姉も同じのようで、熱い吐息と共に身体をすりよせながら俺の股間に手を伸ばしてきた。
「ぷはっ……ふふ、ハルのここ、もうカタくなってるよ」
半勃ち、いや七分勃ち程度のモノを桃姉は優しく擦りながら取り出していく。
「あんだけくっつかれてたからね。っていうか桃姉の身体がエロいんだよ」
「そう言われるのは嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいな……はむ」
恋人からのエロいという評価に、桃姉は気恥ずかしそうに笑う。そのままズボンから取り出したペニスを躊躇なくぱくりと口に入れた。

224 :
「んっ、ちゅぷ、んむぅ……はぁ、れろ、んん……はん、んあぁ、おっひぃ……」
「くぅ、桃姉……する度に、フェラ上手くなってるね……」
「んっ、ほぉ?……ぷは、気持ちよくなってくれてるなら嬉しいな」
最初にした時はぎこちないわ途中で咳き込むわと散々で桃姉自身が落ち込むほどだった。それを考えるとすごい進歩だ。
「エッチな事は覚え早いよな、桃姉」
「……それって他はダメダメって事?」
「うん、まぁ」
「ひ、ひどい……」
抗議しつつも自覚があるからかしょんぼりとうなだれてしまう桃姉。忘れがちだが、桃姉はスタイル抜群の美人だが身の回りの事が何一つ出来ない駄目人間である。
「大体そういうハルの方がよっぽど上手いじゃん。私いっつもイカされてばっかだし」
「…………」
顔には出さないが内心で俺はニヤついていた。恋人にエッチが上手いと言われて嬉しくない男はいない。
しかし何も考えてないだけなのだろうけど、相変わらず恥ずかしい事を平然と口に出す人だ。
「桃姉、後ろ向いて。お尻こっちに向けて」
「え?何すんの?」
キョトンとしながらも言われた通りに体勢を入れ替える桃姉。俺の身体を跨がるようにしてお尻をつきだすと、互いの性器が目の前にくる69の形になった。
「お褒めに預かった通り上手いところを見せようかとね」
そう言って俺は桃姉の下半身に触れた。
相変わらずの色気のないジャージ。その下履きだけを脱がすと形のよいヒップが現れる。
「く、ふぅ……ぁ」
下着の上から土手をなぞると、ぴくりと小さく桃姉の身体が反応した。漏れ出たようなため息が色っぽい。
「ほら、桃姉も続き、俺のもしてよ」
「んっ、わかった……よ」
そう言うと再びペニスの先に生暖かい感触が戻ってきた。
「ん……はぷ、んぢゅ……んあ!……んぶっ、ちゅ……やっ、あん!」
さっきと違い自分も責められているためか、時折舐める動きが止まり甘い喘ぎが漏れ聞こえる。
「やっ、ハルぅ……そんないじっちゃ……出来ないよぉ……」
「桃姉も……俺の、手が止まるくらい……すればいいよ。ほら、ちょっと強くするよ」
言って俺は下着の上に往復させていた指を蜜が湧き出した割れ目へ潜り込ませた。
「ひあぁ!?あっ、んんっ、やっ……くひぃ!」
どろりと濡れた熱い肉が締め付ける中、内部をくにくにと指で掻き分けてやると桃姉甲高い声を上げビクッビクッと数回身体を跳ねさせた。
「……もう、イッちゃった?」
「ん……」
微かに息を荒くし、桃姉がコクンと頷く。ならばと、体勢を入れ替えようとした俺を桃姉がそっと押し止める。
「……待って、ハル。ちゃんとしてあげるから……あむ」
三度生暖かい口腔内の感触。舌が竿に絡みつき艶かしい動きで舐めあげていく。
「はぷ……れろ、ちゅ、ぢゅうぅぅ……ん、はぁ」
先程から何度も攻められ、いい加減俺の方も限界が近かった。
「あ、ヤバ……そろそろ出そう」
「ん、いいよほぉ……だひて」
くわえたままもごもごと口を動かす感触に耐えられず、あっさり限界を越える。「う、く……」
「ふぁ!?んっ、んぶぅ……ひゃん!?」
いきなりの射精に驚いた桃姉が反射的に口を離すと、残りの精液が勢い良く顔に浴びせかけられた。
「ぷぁ……もう、顔ドロドロ……でも、はぁ、すごい匂い……」
べったりと張りついた精液を掬い取り、ぼんやりとした口調で話す桃姉。その様は雄の匂いに酔っているようだ。
桃姉の綺麗な顔を自分の出した白濁液が汚している。その淫靡な光景に俺の物は早くも固さを取り戻していた。
「桃姉……俺もう……」
「ん、私も……もう我慢できない、かも……」

225 :
眼鏡についた精液をティッシュで拭い取っていた桃姉は、そう言うと再び俺の方にお尻を向け、誘うように左右に艶かしく揺さぶった。
「今日は、後ろから?」
「ん……早く、して……」
切なそうに眉を寄せておねだりをしてくる桃姉が可愛くて、俺もペニスを膣口にあてがう。
「あ……んっ」
くちゅっという音と共に桃姉が小さな声をあげた。そのままゆっくり挿入すると見せかけて、一気に最奥まで突き込む。
「あっあああん!」
びくりと身体を震わせ、桃姉が矯声をあげる。
「そ……んな、いきな……んあぁ!」
休ませることなく腰をグラインドさせると、抗議をかき消すように新たな声が響く。
「そ、そんな、激しくしたら……やっ、はああぁぁぁ!」
のっけからの強いストロークに桃姉はあえなく音をあげた。きゅう、と膣内が締まり、桃姉の身体が悦んでいる事を伝えてくる。
「……また、イッたみたいだね」
「ん……だってぇ、ハルの……せーえき、すごい匂いで、顔になんかかけられちゃったから……すごいエッチな気分になっちゃったんだもん……」
「はは、やっぱ桃姉、エロいよ……」
イキながら発した声は艶を帯びていて、それだけでまた下半身に熱が篭る。俺は荒い息を吐きながら腰を再び動かし始めた。
「桃姉、イッたばっかで悪いけどまだ止めないよ」
「あ、んっ……うん、いいよ……ハルも、ふぁ、もっと……気持ちよく、あんっ、なって……ね?」
再開したストロークに桃姉は甘い喘ぎを洩らす。俺は柔らかなヒップに手をかけると、後背位のまま下から持ち上げるように突き込んだ。
「ひっ、あぁ!んっ、いいよぉ!そこっ、突かれるの、弱いのぉ!」
あっさり弱点を探り当てられた桃姉は一際声を高くする。
「やっ、ひあぁ!そ、そんなぁ、したらぁ……ま、また、ひっちゃ……イッちゃぅ……んああぁぁ!」
絶叫と共に肢体が跳ね、再び膣内がきつく締まる。それでいて奥は柔らかくカリを包み、入り込んだ男根に射精を促す動きをしていた。
その動きに誘われるようにぐぐっと射精の衝動が込み上げてきた。我慢出来ずに俺はラストスパートを開始する。
「ひあぁ!?ま、待ってハル!少し休ませ……い、今そこ、敏感になってるからぁ……!」
「ごめ、俺も、もう……止めらんないわ」
「はんんっ、あっ、ああぁ!」
絶頂直後の秘所をほじられ、桃姉は大袈裟なほどに身体を震わせる。いつもなら責めかたを変え反応を楽しむところだが、今の俺にそんな余裕はなかった。
「くあ……あ、も、出そう……」
「やぁ、んっ、あく、いい、よ……はんっ、あぁ!こ、腰ぃ……勝手に、動いちゃうぅ!」
快楽を貪る桃姉の身体は無意識に俺の動きに合わせ、カクカクと腰を振りたくっていた。膣内がうねり、ペニスを締め上げるように蠕動する。
それに耐えきれず、俺は二度目の射精を迎えた。
「あぐ、あ……!」
「はああぁっ!出てるぅ!中、熱くてぇ!イッてる、またイッてるのぉ!」
びくびくっと腰が跳ね、熱い奔流がペニスの先から桃姉の膣内に流れていった。
絶叫と共に三度目の絶頂に昇りつめる桃姉。こちらに振り向いた顔は、目尻いっぱいに涙を浮かび、激しく動いたからか眼鏡がずり落ちていた。
「はぁ、はぁ……はぁ、気持ち、良かったぁ……3回も、イッちゃった……」
湿った息を吐きながらうっとりとした表情で桃姉は余韻に浸っていた。
「ハルぅ……好き、すきぃ……」
「桃姉、俺も……」
朦朧とした頭で互いに愛の言葉を囁き合う。ほとんど反射的に俺たちは顔を近付け、キスをしていた。
やがて呼吸が整うと顔を遠ざけ、桃姉が恥ずかしそうに尋ねてくる。
「ハル……まだ、出来る……?」
「まだ、し足りないの?」
前戯で1回挿入して2回。計4回はイッてるはずなのに、桃姉は更に期待するような目をしている。
「ったく、どんだけエロいんだよ、桃姉……」
「だ、だって……こんなに気持ちいいし……それに……一人でする時はこんなにならないもん。ハルにしてもらえるから、スゴくえっちになっちゃうんだよ」
そんな可愛い台詞を言われては俺も我慢がきかない。固さを取り戻したペニスと共に桃姉の身体に覆い被さっていく。
「んじゃ、お望み通りもう一回……」
「うん……またいっっっぱい、イカせてね、ハル……」

226 :
「お次お待ちのお客様…………お客様?」
「……ハッ!?」
ニヤニヤと一人トリップしていた俺は、不審そうな声に我に返った。
見ればレジ待ちの列はとっくに捌け、店員のお姉さんが訝しげにこちらを伺っている。
「す、すみません……」
慌てて会計を済ませ、こそこそ逃げるように店の外に出た。
またひとつあのスーパーに行きにくくなってしまった……。
(あーヤベ、完全に入り込んでたわ……)
まさか桃姉との情事を思い出して我を忘れるとは。恥ずかしさに顔から火が出そうだった。
(まあでも……いっか、もうすぐ桃姉に会えるんだし、ちょっとくらいそういう想像しちゃうよな)
そう自分に言い訳しながら、またしても顔が緩んできたので、俺は必に取り繕った。
そこでポケットの中の携帯がブーンと音を立てて鳴り出した。着信を見ると「浅井桃」の文字。
「桃姉……?珍しいな」
桃姉はあまり電話をかけない。引きこもりがちな自営業なので世間の電話して失礼でない時間がわからない、というのが理由らしく仕事上とよほど火急の用件以外では使わないのだ。
「もしもし、桃姉?」
「あー、もしもし、彼氏君?」
聞こえてきたのは桃姉のものとは違うハスキーな女性の声だった。
「柿沼さん……?」
「やっ、ども、久しぶり」
声の主は柿沼さんという桃姉の担当編集者の人だった。ボーイッシュな見た目のサバサバした性格の女性で、常にあの手この手で桃姉の原稿を進めさせているやり手の人だ。桃姉が自分の母親の次に頭の上がらない人物である。
「どうしたんですか?これ桃姉の携帯からですよね」
「いや、ちょっと言いづらい事なんだけどね……今日浅井センセのとこ来る予定でしょ?それキャンセルして欲しいんだわ」
「……は?」
「えーと、何て言えばいいか……今月の締切いつって聞いてる?」
「え、今日だって聞いてますけど……」
「あーやっぱり……実はさ、それ本当はおとといだったんだよね」
「え……?」
という事は前回俺が会いに行った日が既に締切前日だったという事か?締切前日なのに原稿やりもせず俺と乳繰りあってたと?
「んで、見事に締切当日になっても完成してなくてね……」
「な、なんでそんな……」
「さっき問い詰めたら、どうしても彼氏君に会いたかったから、とか言ってたけどさ……」
「つ、つまり……俺に、あ、会いたいがために締切の日を誤魔化してた、と……?」
「そういうことだね、信じられない事に」
「…………」
思わず絶句してしまった。信じられない、というのは同意見だ。何やってるんだ、桃姉……と心中でだけ呟き、何とか口を開く。
「桃姉は今……?」
「私に散々怒られて、へこみながら原稿やってるよ」
「て、事は……」
「そ。まだ原稿終わってないの。締切『二日後』なのに。んで話戻すけど、原稿上がるまで私もセンセもここでカンヅメで作業しなきゃいけないから。だから彼氏君も悪いけど終わるまでここ来るのは遠慮して欲しいんだ」
「え……でも」
「んじゃ、そういう事で、ゴメンね」
そんな事言われても困る、と言おうとしたところで容赦なくブツリと通話が切られた。
「ち、ちょっと……!」
慌ててこちらからかけ直すが全く繋がらない。
「えー……」
思いがけない展開に全くついていけず、俺はいつまでも茫然とその場に立ち尽くしていた。

227 :
ここまでです
また長くなって続いてしまってますごめんなさい
続きはできる限り早くやりますので
今回は二人のイチャイチャが書きたかったのですがどうでしょうか

228 :
素晴らしい……。
ちょっと先行き不安な展開だがイチャイチャ分補給できていい感じです!
また幼なじみならではのイベントなど続き期待しています。

229 :
イチャイチャラブラブ度が非常にいいw
エロに入るまでで既に満腹になるくらいいいカップル成分でした。
話の書き方としてはもちろん抜群に上手いが二人に暗雲が立ち込めそうな
ここで切るのは続きが気になる身として生すぎるw
二人がまた幸せになれることを祈りながら続き期待しています!

230 :
おお、続編来てた
桃姉が相変わらずダメ可愛いwww
この後の展開も楽しみにしてます

231 :
何で俺には桃姉はいないんだろう…

232 :
>>231
幼稚園から一緒で今でも連絡とってMixiでもマイミクの、
お互いアラサーのリアル幼馴染いるけど、それが
 自 衛 隊 上 が り の ム キ ム キ マ ッ チ ョ の ♂
の俺よりいいんじゃねぇか
いいダチだが恋愛関係になったとしたら・・・・・・アッー

233 :
>>232
そういう時こそ性転k(ry

234 :
子犬系幼馴染&子猫系幼馴染

235 :
>>234
犬系パターンと猫系パターンでちょっと書いてみた
でも正直あんまり違いがつけられなかったww

【朝】
・犬
「ねぇねぇねぇねぇ。起きて起きて起きてー。朝ですよー。朝ー朝ーあっさでっすよー」
 うるさい。人のベッドの上で喚くな跳ねるなバカ野郎。今日は高校休みなんだから朝から起きる必要はどこにもないだろうが。
「あ、起きないつもりだ。ねぇってばー、宿題一緒にやるんでしょー?」
 そういえば昨日そんな話をした気もする。だけどそれは昨日のオレ。今日のオレはそんなこと知らん。眠い。寝かせろ。
「そんな布団をしっかり握りしめて……。もう、そっちがそういうつもりなら、無理やり起こすもんね」
 やれるもんならやってみろ。お前がどれだけ叫ぼうが布団を叩こうが、その程度でオレが簡単に目を覚まうきょあああっ!!
「あ、起きた。おはよう」
 こいつ……人のほっぺた舐めるとか何考えてんだ。うわぁ、頬に唾液がべっとりと。ぺろっ、程度じゃない。べろん、とやりやがったな。
「てらてらして、シロップみたい」
 やかましい。しかも更に舐めようと舌出してスタンバってるし。……わかったわかった。起きるって。
「やったー。じゃあ先に下降りてるねー」
 はいはい。朝から元気だよ、ほんと。
・猫
「あ、おはよ」
 おはよ、じゃねーよ。何を布団に勝手にもぐりこんで添い寝してんだバカ野郎。びっくりして心臓止まるかと思ったわ。
「だって全然起きてくれないし、あんまり気持ちよさそうに寝てるから、つい?」
 何で最後疑問系だよ。自分の感情に責任持てよ。しかも絶対真剣に起こそうとしてなかっただろ。
「そんなことないよ。えいえいって布団2,3回叩いたし」
 猫パンチか! 起きるかそんな貧弱アクションで。そもそもお前ここで何してんだよ。今日何か予定あったか?
「んー、あったような……なかったような……えと………………くぅ……くぅ……」
 ……え? もしかして、寝た? 寝てるのこいつ? 起こしにきといて?
「んにゃあ、おたまじゃくしぃ」
 変な寝言言ってるし。もう熟睡だよ。……ったく、幸せそうな寝顔して。
「血の味が広がりゅう……」
 怖っ! どんな夢!? あー、もうしょうがない。もう少し一緒に寝てやるか。

【夜・本番前】
・犬
「……くさい」
 そう思うなら人のモノをくんくんするな。しょうがないだろ、風呂入る前なんだから。
「これって、ずっとしゃぶってたらおいしいダシが出てイイ臭いがしたりしないの?」
 するか。出るとしても、まずおいしくない事は断言できる粘っこい液体だけだ。
「むー、残念」
 とか言いながら竿を横から咥えてちゅーちゅー吸ってるし。豚骨じゃねーっつの。
「ん……んぐ……ちゅる……んん」
 ……ま、気持ちいいからいいんですけどね。
・猫
「……苦い」
 そうやって先端ばっかりチロチロ舐めてるから、先走り液を味わうハメになるんだと思うが。
「だって、こことかすっごく熱くなってるし、舌火傷する」
 するか。素手で握れてるだろうが。お前の舌の温度の方が高いぐらいだわ。
「すご、ビクビクしてる」
 聞けや。結局裏筋とかもっすごい警戒しながら舌先で突いてるし。グロくても人肌温度だっつーの。
「ふ……あふ……ぺろ……はぁ」
 ……ま、気持ちいいからいいんですけどね。

236 :
【夜・本番】
・犬
「ひぁあっ、あっ、あっ! そこ、ダメェ……」
 そこってのは、ここか?
「きゃうんっ! くぅ……ん、やだぁ、声、出ちゃう……」
 出せよ。聞きたい。
「やあぁ……っ、激しっ、ああ……ダメッ!!」
 痛ってぇぇぇぇ! 肩噛みやがったこいつ!
「ん…っ! んんん、んぐぅぅぅ!」
 痛い痛い痛い。くっそー、絶対歯型残るなこれ。……まぁいいや。その代わり今夜はゆっくりしつけてやるからな。
「キャンっ! ん、んあぅっ!? んあああああああああああ!!」
・猫
「ふっ、ふぅぅう、ふああん……」
 発情期みたいな声出して。やらしい声はここから出てんのか?
「ふぎゃっ! の、喉は……舐めちゃ……あ」
 ホント、喉元弱いよな。
「んなぁ…っ! ふ、ふぅぅぅぅぅぅ!」
 あれ…、爪。爪がなんか、背中に食い込んでない? 抱きしめ過ぎじゃない? いて…いててててて。
「……っ、ふぅぅぅぅ、ふあああっ」
 引っ掻いてる引っ掻いてる。ミミズ腫れんなる! ……ちきしょう。お詫びに朝までたっぷり猫可愛がってやるからな。
「ふにゃ? あうっ、ちょ……にゃ、にゃああああああああああ!!」

【総評・彼が彼女に思う事】
・犬
総じて犬っぽい。
・猫
総じて猫っぽい。

【総評・彼女が彼に思う事】
・犬
「ケダモノ」
・猫
「ケダモノ」

おわり

237 :
以上、やっつけでした
私的には寂しいとんじゃうウサギ系幼馴染も推したいです

238 :
素晴らしいww
シチュエーションごとにそれぞれの特徴がよく出てるw
この調子でうさぎ系も期待してます!

239 :
いいね
ウサギだけといわずいっそ十二支コンプする勢いで作っちまえ

240 :
巳だと巻き付かれて餌食じゃまいか?

241 :
馬を是非とも書いて欲しい。なんでとは言わないけど

242 :
亥はやはり猪突猛進的にストレート?

243 :
丑は……
書くまでもないか

244 :
蛇と龍の違いはどうなるんだ?

245 :
てな訳で12人の幼馴染が…。
似たようなのを以前みた気がする。

246 :
蛇は寒がり、竜は高飛車で

247 :
【朝】
「もう10時だぞ。休みだからっていい加減起きろと……うわっ」
 不用意に布団をめくったのが失敗だった。開いた隙間から細長い腕がしゅるりと伸びてきて、一瞬でベッドの中に引きこまれる。
 毛布の下で長い手足を巧みに巻き付け、懐に抱え込んだ獲物が反撃しないのを確かめてから、彼女は一言。
「うーん、寒い……体温補給」
「いつから変温動物になったお前は」
「低血圧の苦労をわかってないなー。寝起きでこんな寒さの中、体なんて動かないから」
「だからって放置するとお前昼過ぎまで起きないじゃん」
「いっそ冬眠したい……」
 時折日本語も通じなくなるなこの女。とはいえ、爬虫類ならば致し方ないか。
 そんなことを考えながら、俺も冷え性の彼女の身体に自分の腕を巻き付けた。まあ、朝っぱらからこんな雁字搦めてなって過ごす休日も、悪くない。

【夜・本番前】
「はむぅ……んっ、んくっ……ごふ……ンっっけっほ」
 おーい。そんな奥まで咥えこまなくてもいいからな?
「ほご……っぷは。えと、気持ちよくない?」
 いやそんなことはないというか、まあ、ぶっちゃけ変な征服感も満たされて最高なわけですが。でも、そんな何度もえずくまでしてたら辛いだろ。
「つらいはつらいけど。でも、こう、このままじゃ負けた気分になるというか」
 いやいやいや。ワタクシ、エロに関しちゃ貴女様に負け通しだよ?
「そうじゃなくて……。こう、いつも私をいじめるこいつを、一度は丸呑みにしてやりたくて」
 ふと、スカンクVSヘビ、という動画をどこかで見たことを思い出した。

【夜・本番】
「んっ……はぁっ、ふうっ……ぅ…ひゃう!」
 事の最中、彼女はあまり声を出さない。でも、それは感じてないからではなくて、単に表現の手段が異なるだけだ。
「ほら、そんなにしたら動けないだろ」
「やっ……も、じゅうぶんっ、暴れて……あ゛ぅっ」
 中へ突き込むたびに、押し潰したような嬌声が漏れる。とはいえ、別に上から体重をかけて圧し掛かっているわけじゃない。彼女の方から、自分で息もつけないほどに、全力でしがみついているのだ。
 あまり豊かでない胸元から、肺の動きが直に伝わってくるほどに。
「んっ……はうっ!……や…ぁ…・んぁっ!」
 そして当然、それは息遣いに限った話ではない。
 いい場所を当てたときには、巻き付いた手足がぴくんと震える。
 最後が近くなってくれば、手に力が込もって足は少し抜ける。
 そんな彼女は、自分にとって結構分かり易い女だ。あまり他人から賛成してもらえないけれど。
「でも、このままじゃ終わんないしな……わりィ」
「ん……はえ? ちょっ、やぁんっ!」
 首に巻き付いた両手を引き剥がし、手首を掴んで耳の脇のシーツに縫い付ける。上半身が解放されて、ようやく腰を使い易くなった。
「んっ…くぅ、やあっ、やだっっ……ばかぁっ!」
 と言われても、動かないと終われないのが男の生理なわけでして。あのままずるずるとイかせてたらお前の方が辛いだろうし。あとでしっかり抱き締めてやるから、堪忍な。
 そう、心の中だけでいって、自分を終わらせるための抽送を始める。普段はやや冷たい感もある切れ長の瞳が、このときばかりは切なげな熱に潤んでいて──
 そのギャップに盛ってしまっているのは、毎度のことながら否定できない。

【総評・彼が彼女に思う事】
・蛇
総じて哺乳類ではない(体温・体型的な意味で)

【総評・彼女が彼に思う事】
・蛇
昼は小動物(体温的な意味で)
夜は冷血動物(性的な意味で)

248 :
以上です。
寒がりの女の子が好みです。
何かと巻き付いてくる女の子も好みです。
どうやら自分は蛇派だったらしい。

最初馬派に挑戦するも、【朝】の段階で断念。朝の馬の生態ってどんなだろう……

249 :
>>247
gj!

250 :
えろいなあ

251 :
ちょっと貼りたいんだけど、段落少な目で多分行が長すぎって言われそうなんだよね
整形してくれるサイト誰か知らないかな?
あと、エロ無書簡体で二日に一回ぐらい投下って感じなんだけど、大丈夫かな
返レス等は多分明日以降になる

252 :
エロは別に必須じゃないと>>1にもあるからそれはいいとして、整形はサイトとか使わなくてもいいんじゃない。
1レスを横70文字、40から50行くらいで書いてる人がこのスレでいたから、メモ帳でもいいけど
NoEditorあたりの行数文字数わかるの使えば改行作業簡単じゃない。多分。文章量にもよるけど・・。

253 :
>>252
正規表現で結構簡単に何とかなったよ。
ありがとう。
エロ無し書簡もの投下します。
一回の投下量少ない割に、間隔は結構開くと思います(本当は書き溜めて一気に投下するべきなんだろうけど……)。
誤字脱字行頭句読点などは、確認したつもりだけどもしあったらごめんなさい。

254 :
 拝啓
 永遠に続くのでは、と思われた猛暑も鳴りを潜め、途端に過ごしやすくなった今日この頃。如何お過ごしでしょうか。
 四年前、貴女が引っ越して以来、僕からは初めての手紙となるのでしょう。貴女からは幾通も送ってくれたにも関わらず、それを黙し返事を寄越さな
かったこと、誠に申し訳なく思います。今更どの面を下げて送ってきたと思われるでしょうが、どうか、最後まで読んで頂ければ幸いです。
 さて、此度の手紙の主題としては、まあ、すでに察しているではあろうと思いますが、例の件に関することです。ただ、早速その話題に入るには、少しば
かり僕の度胸が足りませんので、回想でお茶を濁したいと思います。御存じの様に、僕は全てを先延ばしにする悪癖があるのです。
 僕と貴女の出会いは、いつになるのでしょう。物心ついた時には既に一緒に居ましたから、あまり良く分かりません。母曰く、「あんたら二人が初めて会
ったのは産婦人科の病院」だそうです。ただ、母の趣味は息子に嘘を吹き込むことですから、真偽のほどは定かではありません。はっきりとした記憶となる
と、僕の場合は六歳の頃に行った、あの旅行です。
 どこかの温泉街で、そこまで遠くなかったことを鑑みるに、多分箱根や小田原の辺りでしょう。そこらじゅうから立ち上る湯けむりと、硫黄の匂いを覚え
ています。旅館に泊まったのですが、二家族分ということもあり畳敷きの妙に広い大部屋でしたね。折角広いんだから有効活用しようということで各自布団
を大きく離して寝たのですが、日頃くっついて寝てるもんだから中々怖くて眠れませんでした。それでも眠らなきゃ眠らなきゃと思い、じっとして目を閉じ
ていると、あなたが僕の布団に潜り込んできました。多分僕と同じように怖かったのだとは思うのですが、普通、そういう時は親の布団に潜り込むものでし
ょう。それにしても、このころはこんなにも素直だったのですね。今ではとても考えられない。時の流れとは残酷なものです。
 ――そういえば、こんなこともありましたね。射的屋で遊んでいたとき、僕はキャラメルやら飴玉やらを数個落としていたのに、貴女は何も落せていませ
んでした。僕がそれをからかった所、店を出てから貴女は僕を湧き出ている温泉に突き落としましたね。知っていますか? ああいった路上にある温泉は、
人が入ることを考慮していないため相当に熱いのです。僕はあの時初めて知りました。今でも少し根に持っています。

255 :
 次の貴女との思い出となると、少し飛んで小学三年生の頃の運動会を思い出します。
 僕と貴女は運動会で二人三脚に出場することになり、放課後を利用し近所の公園で練習していました。練習の際は、貴女がほとんど全力と言って良いレベ
ルで走るので、中々合わせられずに困りました。僕は、二人の足が揃わなければむしろ遅くなるだけだ、と主張したのですが、貴女は、そんなことは知らな
い合わせられないあんたが悪い、と理不尽極まりない理論を展開しましたね。強弁にもほどがあるとは思いますが、生憎当時の僕に反論する度胸はありませ
んでした。今もありませんが。そんなわけで、全力疾走する貴女に対して僕は必で歩調を合わせたのです。あの時期は女の子の方が体も大きく往々にして
身体能力でも男を上回りました。それでもどうにか合わせたのだから中々頑張った。当時の僕に心からの拍手喝采を贈りたいと思います。
 そんなこんなで迎えた運動会当日。二人の走順は三番目。リレー形式で、先達からバトンを受け取りました。練習の成果でしょう、素晴らしい速度で、他
の組を次々に追い抜きました。これはもしかしたら一気に一位に躍り出るんじゃないか、そう思ったのですが――一つ誤算があった。二人三脚は、片道三十
メートルを走り、その後コーンを回って再び三十メートルを戻る、と言うものでした。しかし、二人は直線の練習しかしてこなかった。例え普通の徒競走だ
としても、カーブでは速度が多少落ちるでしょう。Uターンなら尚更です。しかし貴女は、全く速度を緩めずにほぼトップスピードのまま回ろうとしました
しかし、僕は速度を緩める。――すると、貴女はとんでもない勢いで前に傾き、そして、頭から転倒しました。そりゃあもう、あれは凄かった。僕は急い
で足首の紐をほどき、駆け寄ると、どうにか頭は守ったようですが手首と足首を怪我をしたようで。そんな状態にもかかわらず貴女は前へ進もうとしました。
僕は放棄するつもりでしたがそうもいかず、結局あなたをおんぶして歩き、バトンを回しました。
 一時はトップだったものの、あっというまに最下位になり、そのまま順位を上げることなく二人三脚は終了しました。貴女は体育座りのままずっと俯いて
いるので、どうしたのかと思ったら、なんと、泣いていたのです。いや、あんな状況だったのだから泣いてもおかしくないとは思いますが、天真爛漫でどん
な時でも気丈に振る舞う貴女、あるいは傍若無人に振る舞う貴女しか知らなかったから、余計に驚いたのです。多分、後にも先にも貴女が泣いた姿を見たの
はこの一度きりだったと思います。これは格好良く慰めるところだろう、と思い声を掛けると貴女はひたすら嗚咽交じりに、私のせいでごめんなさい、と繰
り返すもんだから冗談でなくぬほど驚きました。あまりに驚いたもんだから何を言って慰めたのか覚えていません。多分、ろくなことは言っていなかった
でしょう。結局、先生に背負われて保健室へと行く貴女を目で追っていました。我ながらあの時の僕は惨めだった。今なら多少はマシでしょうから、出来る
ことならあの頃に戻って声をかけてあげたいです。
 ――少々、好き勝手に書き散らし過ぎてしまったかもしれません。あまりの長文を送りつけられても迷惑でしょうから、今回はこれぐらいに留めておきた
いと思います。
 例の件に触れたくないから先延ばしにしてるだけでしょ、という貴女の声が聞こえたような気がしますが、気のせいでしょう。
 今は過ごしやすい気候ですが、寒さに震えるようになるのも、きっと、あっという間でしょう。お体には十分にお気を付け下さい。
 敬具
とある平成の長月に
先延ばし男より 強弁娘へ

256 :
先が気になる…
てか、前置きで手紙終わるとか先延ばし過ぎだろww

257 :
 拝啓
 遅れてやって来た秋は北風に吹かれ、早々に去ってしまいました。そのうち日本から四季が消えてしまうのではないかと気が気でありません。昔から貴女
は風邪を引かない子供でしたから、言うまでもないとは思いますが、益々ご健勝のことと存知あげます。
 先日お送りした手紙ですが、三日と経たずに返事が来たので非常に驚きました。メールアドレスが書かれていましたが、当面は手紙のやり取りで行きたい
と思います。このデジタルの時代に、あえて逆行して文通というのも味があって良いでしょう。メールだと考える時間が減ってが下手を打ちそうだからとか、
そういう理由ではありませんよ、決して。
 さて、小三の運動会の話で終わったのでしたね。しかし、小学校高学年から中学生にかけては、あまり貴女との思い出がありません。性差が表面化するに
伴い、これまで同性と変わらず友人関係を築けていたものを突然女の子として扱う必要が出てくるわけですから、自然と疎遠になるものでしょう。自分たち
が気にせずとも周囲からはからかわれますし、関係を維持するのはなかなか困難なものです。
 僕も例に違わず、突然女の子らしくなった――あくまでも体つきといった点で、内面は相変わらず男勝りでしたが――貴女に戸惑い、周囲からも揶揄され
距離を置こうとしたのです。だけれど、貴女が妙に積極的に近づいてくるものだから大層困った。貴女をあまり無下に扱う事も出来ないし、だからといって
以前と同じ関係を続けるのは色々無理がある。今でも疑問に思うことがあるのですが、僕が貴女を避けて登下校に使う道を変えた時の事です。一日目は、当
然ですが一人だった。しかし、二日目からは貴女が途中で待ち伏せをしていたのです。時間もずらしていたにも関わらずです。その後何回かルートを変更し
ましたが、どう足掻いても二日目からは貴女に待ち伏せされる。一時は盗聴でもされてるんじゃないかと本気で疑いました。――教えてくれても良いでしょ
う、一体どんな魔法を使っていたのですか?
 妙に貴女が積極的だったから、疎遠なのか仲良しなのか良く分からない関係が続いていたわけですが、それが終わったのは、中三の夏休み辺りからでした
ね。
 僕の志望校は、今になって思い返してみれば明らかに無茶でした。貴女が、大丈夫わたしも勉強教えてあげるからきっと入れるよ、と連呼するものだから、
そうか今からでも頑張ればどうにかなるのかな、などと思ってしまった。結局、地獄のような受験勉強をして、トラウマになりそうなほどに緊張した試験
を切り抜け無事合格したのは良いのですが、入学した所でさらに地獄が待っていたのです。そもそも無理をして自力以上の学校に入った所で、勉強について
行けるはずがないのです。まあ、それでも無事卒業できたのは、やはり貴女のお蔭ですが。貴女は昔から、僕を過大評価する癖がある。それにしても、中三
の夏休みからは、しょっちゅう貴女と一緒に居ました。僕は帰宅部でしたが、貴女は部活――確かテニス部だったでしょうか――を引退してから、ほとんど
つきっきりで家庭教師をしてくれましたね。中学校生活最後の年なのですから、友人と遊んだり色々とやりたいことはあったはずなのですが、僕に勉強を教
える貴女は妙に上機嫌だったような気がします。一体、なぜだったのでしょうか。
 最後になりますが、貴女が手紙を送ってくれてから、大きく間が開いてしまいました。納期が迫っているとか、そういうことではないのですが、積み重な
った些事が存外時間を食うのです。とは言っても、大して長いわけでも無いのだから寝る前にでも軽く書けるだろう、と思う向きもあるかもしれません。し
かし、他の人に送る手紙では無く、他ならぬ貴女に送る手紙ですから、そう簡単に書く訳にはいかないのです。――どういう意味かって? さあ、どういう
意味なのでしょうか。御想像にお任せします。
 ふと、カレンダーを見ると寒露と書いてありました。暦からも、気付けば早くに落ちている太陽からも、冬の訪れを感じます。そういえば、貴女は風邪は
引きませんが、その代りにインフルエンザやら肺炎やらを患ってほとんど毎年登校停止になるのです。その度に看病をしたことなど、色々書きたいことが湧
き上がってきたのですが、それは今度にしましょう。
 くれぐれも、お体にはお気を付け下さい。
 敬具
とある平成の寒露の日に
元生徒より 元家庭教師へ
 追伸
 すっかり書くのを忘れていました。貴女の事を思い出しながら書くと、ついつい軽口ばかり叩いてしまうのです。
 自分の時間を削ってまで僕に勉強を教えてくれたこと、心から感謝しています。ありがとう。
 それでは、また。

258 :
おお、久しぶりに来たらたくさん投下ある!皆様GJです!
やっぱ幼馴染みものは汎用性が高いんだなぁ

259 :


260 :
保守

261 :
某板のエロゲの企画に参戦して、ムリクリ幼馴染みシナリオをねじこんできた

262 :
どこの板?

263 :
vipかしら

264 :
vip
都道府県舞台で旅人の主人公と現地のヒロインで書けとかいわれたのに
幼馴染みヒロイン

265 :
>>264
よくやった

266 :
投下します
Ascetic Peachの続きです
二日経った。
桃姉の締切詐欺からなんだかんだもうそれだけの時間が過ぎている。
結局あの日、俺は桃姉の安アパートまで行くだけ行ってみた。すぐ近くのスーパーまで来ていたのだし、とにかく一度桃姉と話したかったからだ。
しかしいくらインターホンを鳴らしても応える声はなかった。
正確には部屋の中で何か暴れるような音がしていたのだが、恐らくそれは出ようとする桃姉と阻止しようとする柿沼さんの争う音だったのだろう。
仕方なく合鍵を持っている俺は、強引に中に入ろうとした。しかし部屋の鍵は確かに開いたはずなのに、なぜかドアが開かなかった。多分、鎖か何かで物理的にドアを固定していたのだろう。
よくよく考えれば柿沼さんほどの人ならば、俺に連絡を入れた時点でその程度の対策はとっていておかしくはない。
とにかく俺は部屋に入ることもできず、かといって中と連絡を取る手段もなく、一時間ほどその場でなす術なく立ち尽くしたまま、その日は家に帰ったのだった。
そして二日経った今日――。
「んでるな、栗原……」
クラスメイトの西田が俺の惨状を見かねて声をかけてきた。
「桃姉と……もう、五日も会えてない……」
「お前、その幼馴染のおねーさんとなんかあった時がわかりやす過ぎるな……」
確かに二か月前、桃姉と付き合う前に疎遠になってしまったが、あの時もこんなヘコミ具合だった気がする。つくづく自分が桃姉中心で動いてるのだと思い知らされた。
「元気出せ、春生。要はその小説の原稿が終われば会えるってことなんだろう?多く見積もっても一週間もかかることでもないと思うが」
大野も励ますように声をかけてくれる。西田と違い理知的なこの友人は流石に状況を冷静に見ていた。
桃姉の原稿はすでに締切を過ぎている。もしこの状況で一週間以上も原稿の完成が遅れれば、その時はもう掲載誌に載せることは限りなく難しいだろう。いわゆる『落とした』事になるはずだ。
だからこそ、柿沼さんもあそこまで厳重に桃姉をカンヅメ(監禁とも言う)にして、短期間でなんとしてでも原稿を上げさせようとしているのだろう。
つまり、このまま数日待っていれば少なくともこの問題は確実に終わるはずなのだ。無事原稿を上げるか、間に合わず落とすかという結末に分かれるが。
すでに締切日から四日。あと少しで桃姉に会えない状態自体は終わるはず。だが――。
「それでもツレーもんはツレーんだよ……」
少し泣きの入った声を上げてしまう。そういう理屈で納得できるならそもそもここまでへこんだりしない。
(会いたいなぁ……)
俺は心の中で呟き、桃姉の顔や声、ぬくもりをそっと思い出していた。
その時、ブーンと携帯が振動する。俺は陰鬱な気持ちのまま、のろくさポケットからそれを取り出した。ぼんやりと液晶を見ると着信は「浅井桃」の文字。
「もしもし」
スイッチが切り替わったように一瞬で通話ボタンを押し、一秒経たないうちに素早く電話に出ていた。横では急に動きが早くなった俺に西田たちが驚愕の表情を見せている。
「あー、もしもし……彼氏君?」
「柿沼さん……」
聞こえてきたのはハスキーな女性の声だった。正直、相手が桃姉じゃない事に俺はいくらかの落胆を覚えたが、それを押し隠し会話を続ける。
「どうかしたんですか……?」
「ゴメンね、今って大丈夫?……ってそうか、学校だよね……………………あーゴメン、あたしも今ちょっと時間の感覚おかしくて……メールにしときゃよかった」
「…………」
よくよく聞くと声には疲弊の色が隠しきれていない。考えてみればこの人も桃姉の原稿が上がるまで付きっきりで仕事しているのだろう。恐らくだが、桃姉よりずっと負担がかかっているのかもしれない。
「別に……休み時間だからいいですけど、ね」
俺は教室の時計を見た。あと五分ほどでその休み時間も終わる。話なら手短に、そう思っていたのだが、その前に柿沼さんが本題に入った。

267 :
「えっとさ、とりあえずだけど……浅井センセの原稿、無事上がったから」
「っ!てことはつまり……」
「センセの方はとりあえずこれで自由。会いに行くなり好きにしていい。ま、次の締切までだけどね」
「ちょ、ちょっと待っててください……!」
俺は通話を保留にすると、急いで鞄をひっつかみ、傍で成り行きを見守っていた西田たちに顔を向けた。
「帰るわ」
「え!? お、おい栗原、授業どうすんだよ!」
「フケる。大野、『栗原君は体調がすぐれないので早退しました』。はい復唱」
「く、栗原君は体調がすぐれないので早退しました……」
「よろしい、じゃあな。後よろしく」
あっけにとられる二人を尻目に俺は早足で教室から出ていく。同時に保留にしていた通話を再開した。
「すみません、お待たせしました」
「大丈夫かい?」
「ええ、それで桃姉の様子は?」
たった今、次の授業をボイコットしたことなどおくびにも出さず、俺は話の続きを促した。
「だいぶ君に会いたがってはいたよ。まあ、今日来ても疲れて寝てるだろうから意味ないかもしれないけどさ………………ふわぁぁ」
そういう柿沼さんも眠いらしく、そこで大きな欠伸をひとつした。
「だ、大丈夫ですか?なんか柿沼さんも相当疲れてるみたいですが……」
「あー……あたしも殆ど寝てないからね。しかもこのあと会社戻って編集長に報告、最後の校正作業、印刷所に詫び入れてと…………はは、あたしはこれからが本番だよ」
多少愚痴っぽく、けれど冗談めかして柿沼さんは笑った。
「大変、ですね……」
「まあね、そういう仕事だからさ……。んでさ、彼氏君、こっからちょっと真面目な話」
そこで声のトーンが一気に落とされる。俺も少し緊張して、何の話かと身構えた。
「今言った通り、締切日が過ぎるとさ、大変な事になるんだよ。今回みたいなこと……彼氏君と会うために締切を破るなんてことがまたあると、こっちも黙ってる訳にはいかない」
「それは……」
「彼氏君と付き合ってる事で彼女がそういう行動をするってんなら、私は二人の交際を認められないな」
「…………」
ぐうの音も出ない。今回の件は全面的に桃姉に非があり、理屈で言えばこちらに反論の余地がないのだ。
「ただし私に強制的に二人を別れさせるなんてそんな権利はないから、ただ君に彼女と会うのを控えてほしい、そうお願いするくらいしかできないけどね」
「それは……」
「そのこと含めて今回の件、桃とよく話し合って欲しいんだ。それじゃ……」
そう言って柿沼さんは電話を切った。
最後に桃姉の事を名前で呼んでいた。そういえば二人はプライベートでは友人関係にあるらしい。今のは担当編集としてではなく、友人として桃姉の事を心配した忠告、ということなのだろうか。
通話の切れた携帯をしまい、廊下を歩いていく。だがその足取りは教室を出たときのような軽いものでなく、引きずるような重いものに変わっていた。
――彼氏君と会うために締切を破るなんてことが。
――二人の交際を認められない。
――桃とよく話し合って欲しいんだ。
耳の奥に柿沼さんの言葉が次々と繰り返し蘇ってくる。それらは俺の心の中に澱のように溜り、物理的に俺の足を重くしているかのようだった。
 
桃姉の安アパートに着いた時には昼を大分過ぎていた。
寝ているかも、と思いそっと鍵を開け(当然ながら扉の固定は撤去されて普通に開いた)、
音を立てない様に中に入った。
「うぉ……」
入った途端、妙な匂いが鼻をつき、思わず小さな声を上げてしまった。
見ればゴミ袋に入った大量の弁当の空き容器がデン!と玄関先に鎮座している。恐らく柿沼さんがいる間、食事はこれだったのだろう。しかも多分二人分なので結構な量がゴミ袋に詰められている。
その弁当の料理の汁が混ざり合って異臭をだしているようだった。多分バリエーション豊かにしたせいだろう、色々なメニューが混ざってしまって、かえってとんでもないことになっていた。
(うわぁ、掃除してぇ……)
よく見るといたる所に埃は積もってるし、洗濯物も溜まっていた。家事好きの本能が片付けたい欲求を訴えてくるが、今は桃姉に会う方が先だ。
後で絶対に片付けようと誓い奥に進むと、部屋の中で桃姉が乱暴に敷かれた布団の上に丸くなって転がっていた。

268 :
「寝てる……よな」
いつも通りのジャージ姿で、くかーと女性にしては大きい寝息を立てている。が、口の端から涎が垂れて、せっかくの美人が台無しだった。
(まあ、これはこれで愛嬌があって俺は好きだが……)
普段のだらしなさを見慣れている俺にとって、百年の恋も冷めるなどという事は全くなく、むしろこの姿にもまた違った魅力を感じていた。……桃姉ならなんでもいいだけとか言わないでほしい。
「ん……」
微かな声が上がり、桃姉が寝返りをうつ。やがて閉じていた瞼がゆっくり開かれ、胡乱な眼差しでこちらを見つめてきた。
「ハル……?」
未だ夢の続きだと思っているのか、はっきり視点が定まらない様子で俺の名前だけを口にする。そのままあろうことか、俺の首に両手を回し、ギュッと抱き着いてきた。
「へへ〜、ハルだー。ねーねーハル〜」
「ちょ、ちょっと桃姉……!」
慌てふためいた俺はもがいてその拘束から逃げ出そうとした。だが、体格的に身長だけなら桃姉と俺はそれほど差がない。寝ぼけ半分の桃姉に半ばのしかかられるように抱き着かれ、振りほどけずにいた。
「ハル〜、あのね〜、今ね〜………ん?……え?……………………って、ええぇぇぇ!?」
俺の頬をぺたぺた触っていた桃姉が実体ある感触に違和感を抱き、とろんとしていた瞳が焦点を取り戻す。やがて、意識がはっきりしたのか夢ではないと気付いたのか、両目を限界まで見開き、驚愕の声を上げた。
「なんで!? なんで、なんでなんで!? なんでハルがいるの!?」
パニック寸前の桃姉をよそに俺は冷静に返答する。
「……柿沼さんから原稿上がったって連絡あった。ゴメン、起こさないようにしたつもりだったんだけど」
「あ、うん、大丈夫……って、ハル学校は!?」
「サボった!」
「………………っ!」
きっぱりと言う俺に対し、桃姉は目を丸くして驚いていた。たっぷり十秒沈黙してからせき込んだように問い詰めてくる。
「な、何やってんの、ハル!こんな堂々と学校サボるなんて!」
「いや、いてもたってもいられなくて……」
「だからってこんな事していいはずないでしょ!もー、何考えてるの」
「…………」
普段はどちらかというと桃姉が俺を振り回す方だから、こんな風に俺の行動で桃姉が慌てふためいているのは珍しかった。
まあ、初めてという訳ではないが基本的に真面目という評価で通っている俺が、自分の為に学校をサボるというのは桃姉にとってそれだけ衝撃的なのかもしれない。
「こんな事、ハルのお母さんが知ったらなんて言うか……」
自分のことを棚に上げて俺を非難、もとい注意する桃姉に俺の中で少しずつ怒りがわいてくる。
「ちょっと聞いてるのハル?」
「うるせー!!」
「ひゃっ!?」
突如態度を豹変させた俺の剣幕に、今まで憤慨していた桃姉がびくりと身をすくませた。
「桃姉にはサボった事とやかく言われる筋合いねーよ!こんな事態になったの誰のせいだと思ってんだ!」
「そ、それは……」
痛いところを突かれ、ぐっと押し黙る桃姉。言ってみれば今回俺がやったのは、桃姉と同じように恋人に会うために仕事(俺の場合は学業だが)をサボタージュした事なので、そもそも先にそれをやらかしてる桃姉がそのことに文句をつける道理はないのだ。
沈黙してしまった桃姉に対し俺は一度大きくため息をついた。それからできる限り真面目な顔をして、桃姉の前に座り込む。

269 :
「桃姉、ちょっと……真面目な話があるんだ」
「え……?」
「こないだの……その、桃姉が締切ブッチした件で……俺も柿沼さんから、さ……」
「……」
そこまで言うと桃姉は気まずそうに目を逸らした。悪いことをした、という自覚があるのはもちろんだが、柿沼さんからなんらかのペナルティも覚悟してはいたのだろう。
だが、俺がこれからする話は柿沼さんから与えられた罰などではなく、彼女に聞かされた言葉から俺が自ら考えたものだ。
「柿沼さん、今回みたいな事、俺に会うために締切破るなんて事またやるなら……俺らが付き合ってるの認められないって……」
「……っ!そ、それで……?」
「でも、自分には二人を別れさせる権利なんてないからって……それでも今回の件、桃姉とよく話し合ってくれって、そう言われた……」
「そう…………」
桃姉は安堵したようにほっと息を吐いた。さっき俺自身も思った事だが、強制的に別れさせられるという事態にならなかった事に安心しているのだろう。
柿沼さんは別れさせる権利がないと言っただけで、方法がないと言った訳ではない。多分彼女が本気ならそうする事も可能なのだろう。
「それで……桃姉、なんであんなことしたんだよ?」
「それは、あの……」
気まずそうに口をもごもごさせる桃姉。まあ客観的にみれば今回の桃姉は楽しいことがあったのでそっちを優先させた、やらなきゃいけないことは後回しにして残った短い時間で何とか片付けるつもりだった、というお粗末な計画に失敗した形である。
夏休みの宿題を最後の日にやるつもりで遊びほうけて、結果的に終わらなかった子みたいな感じだ。
「まあ、俺も今おんなじ事してこの場にいる訳だからあんま責められないし、なんでやったかはもういいけど……」
大切なのはなんでやったか、ではなくやってしまった事に対する今後の事だ。
「桃姉、確認しとくけどさ、今回の事はつい出来心でやっちゃっただけなんだろ?他になにか意図があったわけでなく」
「う、うん……」
「なら、二度とこんな事しないよな?」
子供に言い聞かせるような口調になってしまったことに少し後悔を覚えながら、俺は念を押すように続ける。
「こんな事がもし続くようなら、桃姉が小説家やめなくちゃいけないことになるかも知れないし、もしかしたら俺と会うことだってできなくなるかも知れない。桃姉だってそんなの嫌だろ?」
「それは……イヤ。絶対にイヤ。ハルに会えなくなるのも……小説家やめるのも……」
(へえ……)
これは少し意外だった。俺に会うことならともかく、桃姉が小説家を続けることにそんなに執着があるとは思わなかった。なにか理由でもあるのだろうか?
話のついでとばかりにその理由をそれとなく尋ねると、さらに意外な答えが返ってきた。
「だって……私が小説家になったきっかけって……ハルが原因だよ?」
「へ?」
初耳だった。プロデビューする前、少なくとも高校くらいから桃姉が小説を書いていたのは知っているが、その原因が俺とはどういう事だ。
「憶えてない、かな。昔さ、まだハルが幼稚園くらいの時、遊んであげた後にお昼寝しようとしたら、ハル必ず「桃お姉ちゃん、何かお話して」ってせがんでくるの。で、私が即興で考えたお話してあげてたんだよ」
「……ガキの頃の話、か」
10年以上昔の話だ。その頃の記憶なんて桃姉に遊んでもらった事を漠然と覚えているくらいしかない。
「それでね、そうやってハルに話すための話を作るのが結構楽しくなって、しょっちゅうなんか創作話考えるのが癖になってきて……中学二年くらいの時に形にしてみたいって思って小説書き始めたの」
「だから、小説書き始めたきっかけが俺って事か…………知らなかった……」
てっきり普通の会社勤めができそうにないのと、たまたま文才があったから小説家の道を選んだのだと思っていた。

270 :
「だから小説家やめたくない。前ならともかく、今はハルとの思い出がきっかけになったお仕事だって思ってるし」
「そっか……」
桃姉の意思は確認できた。こだわる理由が結局のところ俺に起因する、という事もわかった。要は桃姉も俺も同じ気持ちなのだ。ならば、と俺は改めて本人に確認を取る。 ※
「じゃあ…………じゃあさ、もうこんな事しないよな?」
「う、うん……多分」
「多分て……」
そこは絶対って言っとけよ……。
微かに脱力しながらも、まあ桃姉らしい正直さというか素直さだな、と俺は一応の納得をしていた。
「わかった、桃姉は今回の事出来心でやっただけで反省もしてるし、二度とやらないとも言ってる。それは確認できた。俺は桃姉を信じるよ」
ただ問題はそれで終わりではない。
「じゃあ、柿沼さんになんて言おうか」
「え、なんてって……」
「ゴメンナサイモウシマセン、じゃあ流石に済まないと思うんだけどな。小学生の悪戯じゃないんだから」
学生の身分でいうのもなんだが、一応仕事で納期をブッチしたんだから、それなりの誠意ある行動をとるべきなのではないだろうか。
「でも、どうすればいいの?」
桃姉が眉根を寄せ、困惑した声を出す。反省はしていても、解決法が見いだせない、といった感じだ。
今回、俺が締切のスケジュール把握しとけば、俺の方で気づいて桃姉があんなことする前に止めていただろう。よくよく考えれば桃姉が起こした今回の事件は俺に会うための行動であり、責任の一端が俺にもないとは言えないのだ。ならば俺にもするべき事がある。
桃姉がもしよかったら、と前置いて俺は続けた。
「今度から、俺も締切のスケジュール把握しときたいんだ。家事しにくる日もそれで予定立てるから。だから、柿沼さんと直接連絡取ってそういうのを聞いておきたい」
要するに桃姉の仕事面でも世話しようというだけなのだが、これなら例えば桃姉が再び出来心でやってしまうのも防げる。(もちろん二度とやるとは思わないが)
「う、うん……それなら」
未だ戸惑いを残しているが、桃姉は納得の返事を返してきた。そこに至って俺はようやくほっと安堵のため息を漏らした。
これで何もかも解決、という訳ではないだろうが柿沼さんに言われた通り桃姉と話し合い、もうしないことを約束させ俺の方からもフォローするという今後の方針も立てた。彼女への言い訳としては十分だろう。
肩の荷が下りた気分で、俺はゆっくりと座り込む。同時に桃姉の肩に手を回し、力強く抱きしめる。
「あっ……?」
桃姉が小さく声を上げた。今度は困惑の声に微かな照れが混ざっている。
「は、ハル……?」
「これでようやく、こうやって桃姉に触れられる……たった、たった五日間なのに……ものすごく長く感じたよ」
絞り出すような俺の吐露に、桃姉もまた背中に手を回し抱きしめてくる。それは心情を吐き出す俺を優しく包み込むようなものではなく、怯えた子供が安心を求めるかのような手つきだった。
「前にさ、桃姉が言ってた通りだよ。こうやって桃姉にひっついてるだけで、あったかくて……すごく安心する。好きな人とくっついてるのが幸せだって思う」
そのまましばらく桃姉のぬくもりを確かめるように無言で抱きしめ続けた。
「じゃ、じゃあハル……もう、怒ってない……?」
「ん……怒ってないよ」
おずおずと尋ねる桃姉に、俺は優しく答える。俺だって無駄に桃姉を怯えさせたい訳ではないから、いつまでも怒っている理由はないのだ。
「ひっ、う……うぅ……ぐすっ、ひぐっ、ハルぅ〜」
途端、まるで緊張の糸が切れたように一気にくしゃりと表情が歪み、ぐずぐずとベソをかき始めた。
「ハルぅ、寂しかったよ〜、ぐすっ……会えないまま、ずっとずっと原稿ばっか書いてて……おかしくなるかと思っちゃったよ」
「馬鹿だな……泣くなよ、桃姉」
泣きじゃくる桃姉をたしなめながら、俺自身も涙がこみ上げてきていた。
以前は三日に一度、下手したら一週間に一度くらいしか会わなかった。締切前は二週間も会わない事もザラだった。それを考えたらたかが五日会わなかったくらいなんてことない筈だ。だけど今の俺たちはもうそんな長い期間会わないでいるなんて考えられなくなっていた。
「…………ぐす」
やがて落ち着いたのか、桃姉はようやくベソをかくのを止めた。俺はそっと桃姉の眼鏡を取り、目尻に溜まった涙を拭き取ってやる。俺の方にこみ上げてきた水分は桃姉を慰めている内に治まってくれたようだ。

271 :
以上Ascetic Peachでした
すいませんまだ続きます
なんか話自体は「Untidy」に比べてあっさり終わっちゃいましたけど元々二人のイチャイチャが書きたかっただけなので最初からUntidyより相当短くするつもりでした
というか続きものになる予定ですらありませんでした
暗い展開とか予想してた人は肩透かしになってすみません
まあ他所のスレで書くならともかくこのスレであんま暗い話書いてもアレなんで基本この二人は明るくイチャイチャでいこうと思っています
続きはもうほぼ書けてるので近日中にすぐに投下いたします

272 :
GJ!この二人好きだから続くの嬉しいよー

273 :
>>271
お疲れ様です。ありがとうございます。

274 :
Ascetic Peachの続き投下です
そのまましばらく桃姉をあやすように抱き合っていたが、不意に桃姉がそっと顔を上げ、俺の瞳を覗き込んできた。
「ねえ、ハル…………しよ?」
桃姉が言わんとしていることが何か、桃姉の言葉が何を指しているか、俺には一瞬でわかってしまった。なぜなら俺も少なからず、それを期待していたからだ。
しかし俺は桃姉の言葉を理解した上で、あえて良識的にそれを諌めようとした。
「いや、しよって言われても……会って早々、しかもこんな昼間っから……」
盛りの付いた獣じゃないんだから、と桃姉を制止する。しかしその言葉とは裏腹に、胸中では期待に心揺れていた。自制しようとする一方で、久しぶりに桃姉の身体に触れている事が興奮を煽ってくる。
俺の諌める言葉を聞き、桃姉は寂しそうに眉根を寄せる。すでにその瞳の奥は情欲で濡れているように見えた。
「ダメ、なの……?会えない間、私ずっと……ずっと寂しかったんだよ?五日間もハルに会えなくて、エッチもできなくて……原稿終わってからずっと……ていうか原稿やってる時もハルの事で頭いっぱいで、最後の方なんて何書いたかもあんま覚えてないくらいだったの……」
それは……むしろそんな原稿持って行ってしまった柿沼さんが心配になってしまう。大丈夫なのだろうか?
「ちゃんと一通りチェックしてたから大丈夫だよ。それより……ね?」
再び濡れた瞳で覗き込んでくる桃姉。ことここまで来てしまえば、もはや断るに理由もなかった。実際、俺の方も桃姉に会えなかった寂しさと溜まった欲求がこれ以上は抑えられそうになかった。
だが、俺がその気になった途端、口に出してそれを伝える前に、桃姉には俺の意思がわかっていたようだった。気が付いた時には眼前に桃姉の顔、そして唇に柔らかな感触。先手を取ったキスをされていた。
「ん……ふぅ、んん……」
口から吐息が漏れる。お互い二度と離すまいと言わんばかりにたっぷりと時間をかけてキスをする。くちゅくちゅと舌が絡み合い、口腔内の全てを舐めとろうかという勢いで激しく蠕動する。
「んんっ……はぶ、んちゅう……はぁ、んむぅ」
口の中で暴れまわる桃姉の舌は熱く、ぬらぬらと艶めかしく動いてくる。まるでがっついた獣の様だった。俺も負けじとめちゃくちゃに舌を動かし、荒々しく責め立てる。
極限の飢餓に見舞われたかのごとく、俺たちは我を忘れてディープキスを続けていた。
「…………ぷはぁ!はぁ……はぁ、くはぁ」
やがて息が続かなくなり、本当に長い時間触れ合っていた唇が離される。最後まで未練がましく絡まり合っていた舌が解け、透明な唾液の糸の橋が架かった。
「はあぁ……ハルぅ……」
桃姉が嬉しそうに俺の名を呼んできた。眼鏡の奥のその瞳にどこか満たされたような喜びの色があるように見える。
いや、恐らく気のせいなどではない。おあずけにされた時間、離れていた間に俺たちは強烈にお互いを求め合っていた。それが今ようやく再び触れ合い、キスをする事ができた。
今のディープキスは単なるキスではない。俺たちは今、会えないという餓えからお互いを貪り合い、ようやく少し満たされたのだ。
きっと桃姉から見た俺も同じように満足そうに映っているだろう。なぜなら俺自身がはっきりと胸に不思議な充足感があるのを感じているからだ。
キスの興奮の余韻と、胸の充足感を味わいながら俺たちはしばらくぼんやりと見つめ合っていた。
やがて桃姉が恥ずかしそうに身を捩り、両腕を身体の前で交差させる。豊かな胸が腕で持ち上げられ、そのボリュームを強調してきた。
「ね、ハル……その、おっぱい……弄って?」
切なそうにおねだりに俺は思わずゴクリと唾を飲む。ジャージの中に着ているTシャツの上からでも余裕でその大きさを誇示している。何度となく身体を重ねているが、それでも素晴らしいという感想しか出てこなかった。

275 :
「ふぁ……」
無言で柔らかい膨らみに指を沈めると、桃姉が小さく声を上げた。微かな嬌声は可愛らしく、一瞬この人が自分より七つも年上だということを忘れてしまいそうになる。 ※
「はぁ、んんっ……ハルの触り方、やっぱ上手いよぉ……」
桃姉が甘えるような声で俺の手技を褒めてくる。胸を揉みしだくごとに俺も桃姉も熱がこもるように興奮していくのがわかった。俺は無言でTシャツを捲ると、中の生乳に手を伸ばした。
「桃姉、またノーブラだね」
「さ、さっきまで寝てたんだもん……急にハルが来るからだよ」
恥ずかしそうな桃姉の言い訳を「そりゃゴメンね」というあまり誠意のない謝罪であしらい、俺は更に愛撫を続けた。
むにむにと指を押入れてやると、自在に形を変え、従順なまで手に吸い付いてくる。何が詰まってるのかと不思議に思えるような大きさのバストは重さもそれなりで、ずっしりと手に心地よい重量感を与えてきた。
「桃姉のおっぱい、すごい大きくて……柔らかいよ」
「あんっ、やあぁ……」
俺が囁いた言葉に少し恥ずかしそうに身を捩る。それだけでまた少し胸がプルンと揺れ、俺の目を楽しませた。再びその膨らみに手をかけると今度は下から掬い上げ、そのままじりじりと持ち上げていく。
「え、ちょ、ハル?…………んあぁっ!」
やがて乳房が桃姉の顔の辺りまで持ち上がったところで、俺はぱっと掬い上げていた手を引っ込めた。支えがなくなった重い塊が重力に引かれブルンッ!と大きく弾む。
……大迫力の光景だった。
まるでゴム毬が弾むかのような乳揺れ。それをもう一度見たくて俺は再び乳房を掬い上げていく。
「んっ……やぁ!…………あはぁ!……ちょ、ちょっとぉ、ハルぅ!おっぱい……遊ばないでぇ!」
何度も繰り返し弾ませていると、少し乱暴に扱われたことに桃姉が抗議の声を上げる。ただ本気で怒っている訳ではなく、その声色にも少しばかり快感の気が混じっていた。
「弄ってって言ったじゃん」
「そう、だけど……んっ!」
「それじゃ、こんなのは?」
俺はそう言って両の乳房の先端に指を当てた。少し硬くなっている乳首を指の腹で擦り、何度も何度も往復させる。クリクリと指で巧みに転がしてやると、どんどんそこは硬く大きくなっていき、ついにはプックリと背伸びでもしているかのように膨れ上がっていた。
「はぅ……ん、ふ……はぁ、んん」
悩まし気な荒い息を吐き、桃姉が切なそうに視線を送ってくる。俺はニヤリと悪戯っぽく笑うと、硬くしこり立った両の乳首を摘み、ぐいっと上に釣り上げた。
「んあぁっ!? やっ、ハル……んぁっ、くひぃ!……お、おっぱい、ひっぱっちゃダメぇ!」
嬌声混じりの甘い悲鳴が上がる。一見嫌がっているような拒絶のセリフだが、桃姉の顔は刺激に酔ったように蕩け、よく見れば下半身は微かにヒクヒクと震えていた。
明らかに感じている様子の桃姉に俺はさらなる責めを敢行する。たっぷりとした柔肉を両手で持ち上げ、ぎゅむっと一か所に集めるように押さえつける。すると先端の突起が擦れ合うほどに近づき、桃姉が「くぅんっ!」と声を上げた。
「はむ」
「ああっ!? やあぁっ!」
二つ並んだ乳首をパクリと口にくわえ、硬くなったそれをそっと甘噛みしてやる。桃姉は面白いほど反応を見せ、ビクンと腰を跳ねさせた。
「ひあっ、あ……く、ひいぃぃ!や、ダメぇ、おっぱい……両方とも吸われるの、気持ちいぃ!」
敏感な乳首をふたついっぺんに吸引される刺激に桃姉がよがり声を上げた。桃姉の胸の大きさがあってこそできる芸当だ。口の中がいっぱいに柔らかな乳肉と硬い突起を含み、コロコロと舌先で弄んでやると、次第に桃姉の上げる声も高くなっていく。

276 :
「や、は……くぅ、あっ……ダメ、イっちゃ……あああぁっ!」
絞り出すような嬌声を上げ、桃姉の身体が大きく跳ねた。内腿がキュッと閉まり、数回の痙攣を起こす。蕩けた顔からはだらしなく涎が垂れ、瞳は虚空を見つめるようにぼんやりと余韻に浸っていた。
「はぁぁ……ん、気持ちぃ……」
うっとりと吐息を溢す桃姉。その様子に俺も嬉しくなった。久々に桃姉と「こういう事」をするのがたまらなく嬉しい。日数的な空きは長くなくとも、心情的に寂しさが募った期間だったからだろうか。
しかしそんな嬉しさとは裏腹に肉体の方は正直に反応していた。下腹部は熱を帯び、すでに一物がギンギンになっていた。たかが五日間と侮るなかれ、男子高校生にそれだけの期間があれば、我慢がきかないほど溜まってしまうものなのだ。
「あ、ハルのも……もう、スゴイね」
ようやく余韻から戻ってきた桃姉が、いきり立っている俺の下半身に目を向けた。そのままズボンに手をかけると、ジッパーが開かれペニスが外に開放される。はぅ、と小さなため息と共に桃姉がそれを見つめ、やがてそっと口の中に収めていく。
「はは、桃姉……がっつきすぎ」
「ん、だってぇ……ぺろ、ハルの……ちゅぶ、久しぶり……はぁ、なんだもん……」
「んっ、ていうか……咥えたまま、喋んないで……うぁ、良すぎる……」
生暖かい舌が絡み付き、ペニスを刺激してくる。する度に上手くなる桃姉の口奉仕に、俺は思わず情けない声を出してしまう。まして今みたいに溜まった状態だと、気を抜けばすぐにでも出してしまいそうだった。
竿、裏筋、カリ首。執拗に、そして丹念に、じっくりとペニスが舐めあげられていく。その動きに俺の腰がひとりでに反応して、浮き上がるように跳ねてしまう。
「はぁ、やべ……そろそろ……!」
「ぷは、ん、待ってハル」
あと少しで出そう、というところで桃姉が口を離し寸止めにする。もどかしさに俺は呻き、思わず恨めしい視線を送ってしまう。いくらなんでもこの生しはひどい、そんな気持ちが知らず出てしまっていた。
そんな俺の視線を桃姉は可笑しそうな笑顔で受け止めると、捲り上げられ胸が丸出しだったTシャツを完全に脱ぎ捨てる。両乳を晒した上半身裸のまま極限までそそり立ったペニスに近づくと、顔を赤らめながらその豊乳で肉棒をすっぽりと包み込んでしまう。
「ふぁ、すごい熱い……ね、ハル気持ちいい?」
「くっ、う、うん……どこでこんなの覚え……」
「えっちなマンガでよくやってるの見て、いつかやってあげたいなって思ってたの。ど、どうかな?見よう見まねだけど……」
「気持ちいいよ。おっぱいに全部包まれてるみたいで、ふわふわなのに刺激されてて」
さっきまでのフェラのように強烈な刺激ではないが、柔らかな乳圧がペニス全体を包む感触は何とも言えない心地よさだった。
桃姉は俺の反応に気をよくし、おっぱいを上下に擦って更なる刺激を与えてくる。元々唾液でぬらぬらと濡れていた一物は乳肉との摩擦を無くし、スムーズに感触を伝えてきた。
「ん……ぢゅる」
「っ!」
胸の谷間から突き出た亀頭に桃姉が口づけし、尿道を吸い上げてきた。思わず息が止まり、腰がビクンと跳ねる。そのまま桃姉が俺を見上げてきた。不慣れながらも必にパイズリフェラをする姿があまりに淫らで、俺も中断されていた射精衝動がぶり返してくる。
「あ、また……来た。で、出る……」
「ん、いひよほぉ、こんろは、ほのままだひてぇ……」
「く、ぅ……!」
再び腰が跳ね、抜けそうな衝撃と共に射精していた。ビュル、ビュル!と吐き出された精液は久々だからか凄まじい量で、先端を咥えたままだった桃姉の口の中に収まらず、唇から漏れ出してボタボタと胸の上に落ちていく。
「ん〜〜っ!」

277 :
桃姉は涙目になりながらも数秒続く射精を全て口で受け止めてくれていた。やがて射精が収まるとゆっくりとペニスから口を離す。すでに口から相当な量が零れて乳房も精液でベタベタになっている。
「…………ん、んん、……ゴクンっ……」
二度三度躊躇するような素振りを見せてから、桃姉は口に含んでいた精液を一気に嚥下する。五日ぶりの特濃のそれは粘度も高く、目を白黒させていたが、飲み下した後の桃姉は涙目ながら妙に嬉しそうだった。
「ふふ、初めて飲んじゃった。けどなんか不思議……変な味だけどちっとも嫌な気分じゃない」
そう言えば飲んでもらったのは初めての気がする。さっきのパイズリといい、やたらサービスがいい気がする。もちろんこっちとしては嬉しい限りなのだが。
「ん、久しぶりだから、かな……なんかしてあげたくなっちゃったんだ。男の子が……ハルが喜んでくれそうなこと」
私も興味あったしね、と恥ずかしそうに笑う桃姉に俺はたまらない愛おしさを感じた。それはそのまま肉体に正直な反応を促す。出したばかりだというのにすでに硬さを取り戻した一物がビンと大きくそそり立っていた。 
「ふぁ……ハルの、もう大きくなってる……」
それを見た桃姉が、期待に満ちた顔で見つめてくる。我知らず、といった感じで右手が自然に下に伸びていき、ズボンの中にまで侵入しクチュという音を立てた。
「ね、ハル……私、ハルの咥えて……飲んじゃって……それに精液の匂いいっぱい嗅いだら……すっごく濡れちゃってる……ドキドキしちゃってるよ」
「ん、俺も……もう挿れたい」
俺の譫言のような呟きに、桃姉はすぐにジャージのズボンを下す。その下に履いていた下着はすでにクロッチ部分がしっとりと湿って、桃姉の情欲を示していた。
「ん、早く……」
震える声で桃姉が俺を誘う。下着をそっと横にずらし、膣口が見えるように露出させると、俺はすぐにそこに亀頭をあてがった。クチャリ、と淫らな水音が響き、俺も桃姉も思わず歓喜の声を上げる。
「ん、はあぁぁっ!」
「あっ、ひぐっ……ああ、入ってくるぅ……ハルの、久しぶりにぃ!」
正常位のまま、ズンッズンッ、と膣肉をかき分け奥へと突き挿れる。愛液でヌルヌルの膣内は暖かく、陰茎をきつく締め付けてくる。あまりの気持ちよさに俺の頭も一瞬で沸騰し、奥をえぐるような動きで腰を動かし始めた。
その動きに桃姉はめちゃくちゃに乱れた声を上げ、貪るように腰を振りたくってきた。
「気持ち、いぃ……気持ちいい、よぉ!ハルの、おちんちん……!」
「うぁ……桃姉、ちょっと締めすぎ……」
「だって、だってぇ……ずっと、欲しかったんだもん!やっとエッチできるの嬉しいんだもん!ハルに会えなかった分……会いたかった分、今取り戻してるのぉ!」
嬌声混じりの吼えるような声を上げて、桃姉は必に繋ぎ止めるように俺の身体を抱きしめてくる。俺の方もそれに応えるように桃姉の身体に手を回し、ギュッと抱きしめた。
膣内の熱さ、そして身体の暖かさが桃姉を抱いているという実感を持たせる。一突きする度それを噛みしめるように、俺は腰を動かしていた。
「はあ、あっああ、あひっ!くっうぅぅん!」
腰を打ち付けあう乾いた音と、性器を擦れさせる水音が混ざり、バチュッ!バチュッ!と、奇妙な効果音となっている。そこに桃姉が上げる喘ぎが絡み、安アパートの狭い部屋の中は淫靡な音の合奏が鳴り響いていた。
耳から入ってくるそれらの音がますます俺の興奮を煽り、自分の一物が大きく、そして敏感になっていくのを感じる。

278 :
「ヤ……バい、もう……出そう」
「んんっ、いいよぉ!……あん、私も……はぅ、イきそ……ひゃうぅ!」
昂ぶりきった両者は、喘ぎながらも同時に限界が近くなっていく。より一層深く膣奥を突くように腰を動かすと、桃姉はいちいちビクビクと反応しその度にきつく中を締め付けた。
まるで絞り出そうとするかのような動き。それに俺は逆らわずに衝動のままこみ上げてきたものを吐き出した。背筋を抜けていくような快感に思わず低い呻きが漏れる。
「く、おぉ……」
「はあぁ!あつ、熱いぃ!あっ、やあぁ、おく……出てる!んああぁ!イク、イクうぅぅぅ!」
絶叫と共に腰を跳ねあげさせる桃姉。あまりに激しく動くので、覆いかぶさっている俺の身体が浮き上がるほどだった。ビクンっビクンっ、と下腹部が何度も痙攣し、絶頂の余韻に浸る桃姉が半ば虚ろな目で呟いた。
「はあぁぁ……気持ち、いい……」
「…………ふぅ、はぁ……」
その呟きを聞きながら、俺も荒い息を吐く。
二回目の射精だというのに勢いは全く衰えず、数秒間ペニスが収縮を繰り返していた。
「……ゴメン、重いよね」
ようやくそれが治まった後、俺は桃姉の上に覆い被さったままだと気付き、慌てて身体を起こした。ヌチャッとペニスが引き抜かれ、その刺激に桃姉が小さく声を上げる。
「あん……ふぅ……」
「……桃姉?」
なんだか桃姉の様子がおかしかった。未だぼんやりとした目で焦点が定まっていない。不思議に思った俺は顔を近づけ、その頬を軽くぺしぺしと叩いてみる。
「ん、ハルぅ……」
「んぅっ!?」
するといきなり両腕が伸びてきて、俺の首をがっちりとホールドした。続いて桃姉の顔そのものが近づき、あっという間に唇を奪われる。
「んっ、ふう……ちゅ、んぁ……はぁ、ハル……」
正体を失くしたように甘えたディープキスをねだってくる桃姉。俺自身も舌を絡ませられるその快感に思わず無意識に舌を動かしていた。そして、そうなってしまったら後はもうどんどん興奮を煽られるばかりだった。
(あー……スイッチ入りっぱなしだったか……)
快感の余韻から抜け出せず、もっと欲しがっていたのだろう。恐らく桃姉はほとんど無意識にキスをしてきたようだった。
(ったく……エロいんだから、桃姉は)
内心で愚痴りつつも、俺もすでに股間のものが復活を果たしていた。
桃姉の求めに応えるようにクチュクチュと舌を絡め合い、丹念に口の中を責め立ててやると、ようやく桃姉の目に光が戻ってくる。ただしそれは未だ熱に浮かされたような発情した色で、次に出た言葉もおねだりの言葉だった。
「ね、ハル……お願い、もう一回……」
「わかってる、いっぱい気持ちよくしてあげるから」
「ん、して……メチャクチャにしちゃって……」
「りょーかい」
そう言って俺は桃姉に後ろを向かせると、座ったままの俺の上に腰を下ろさせた。そのままボリュームあるお尻に手を添えて、屹立したままの男性器の上に誘導してやる。
背面座位の恰好だ。ズブズブとペニスが膣に埋まっていく感触と共に、桃姉が唸るような声を上げた。
「はあぁ、んぅ……深ぁ、いぃ……」
みっちりと根本まで埋まってしまったペニスが、桃姉の膣奥まで届いているようで桃姉は歓喜に身体を打ち震わせる。俺は自分のものが全部飲み込まれてしまったのを確認した後、ゆっくりと腰を動かして桃姉の身体全体を突き上げるように責め始めた。
体重がモロにかかる体勢の為、腰に力を入れなくてはならないが、その分深く大きく挿入されるようで、ゆっくりとした動きの割に桃姉は大きく感じるような声を出す。

279 :
「あんっ、ふあっ!これ、いい……深くて、奥まで来て……はぅ、ん……くあぁ!」
「くぁ……また、桃姉の中……キュッて締まる……」
膣内がキツく締め付けられるせいで、ますます動きが阻害される。感じやすく敏感な桃姉の身体は律儀に快感に対して反応していた。
(ここ二か月で何回もしたけど、やっぱ桃姉の身体ってスゲエ……!)
さっきは夢中でしていたせいで意識していなかったが、素晴らしいものだ。浅めの入り口あたりは挿入されたものを奥へ引っ張るかのように動き、奥は奥で無数の襞が容赦なく絡み付いてくる。
桃姉は俺に何度もイカされてると言うが、その実、俺の方こそ気を抜くとこの身体を相手してすぐに果ててしまいそうになる。結果、テクを磨いて攻める方向で発展してしまっただけなのだ。
慣れないながら何度か動かしていくと、じきにスムーズに抜き差しができるようになってきた。そうなると動きにも多少の余裕が出てくる。
俺は腰の動きだけで桃姉を突き上げながら、空いた右手で勢いよく跳ねる豊乳に背後から手を伸ばす。 
「は、あ……やぁ……!また、胸……気持ちぃ……」
上下に揺れる乳房を後ろから鷲掴みにするように指を立て、何度も乱暴に揉みしだく。荒い責めに時折息を詰まらせるようにしながらも、桃姉が喘ぎを止めない、いや止められないようだ。
「ふぅ、はっ……くふっ、んぅ……はくっ……んんっ!」
ぎこちないピストンながら奥まで届くペニスと胸への激しい愛撫。桃姉は悩ましげに眉根を寄せ、汗で髪が張り付いた顔を官能的に歪ませていた。その表情の艶めかしさに猛烈にサディスティックな衝動をくすぐられる。
今や桃姉は俺の動きに合わせて自分から腰を振っている。手で押さえる必要もなく両手がフリーになった俺は残った左手で更なる責めを敢行した。
「あひぃ!? やっ、ハル、そこはっ!あっ、やあぁぁ!」
ジュプジュプと出し入れが繰り返される性器同士の接触。手を伸ばしたのはその少し上に位置する小さな豆粒のような性感帯だった。指でなぞるように擦ってやると桃姉がビクビクと大げさに身体を震わせる。
「やあぁぁ!あっ、くひっ!あっあっ、ハル……んんっ!ダ、ダメぇ!そこはぁ……ひああぁぁ!」
思わず片腕を伸ばし俺の左手を止めようとするも、腕を掴んで快感に耐えるだけで精いっぱいのようで桃姉はただひたすらよがり声を上げながら悶えるだけだった。
「メチャクチャにしてって、言ったろ」
「で、でもぉ……!」
挿入されながらの胸とクリへの三点責め。強烈な責め方に嬌声を上げ続ける桃姉の目には涙が溜り、決壊寸前といったような雰囲気を醸し出している。
とどめとばかりに俺は一際強く桃姉の身体を責めた。腰を大きくグラインドさせ最奥まで男性器を打ち込み、右手で思い切り硬く勃った乳首を摘み、左手は剥きあがったクリトリスを強く転がす。
「ひぐっ!? はひいぃ!ダメぇ、ふぁぁっ!イ、イっちゃ……はっあぁ!あっああぁぁぁぁ!」
プシィッ!プシュッ!プシャアアァァッ!
豪快に水を吹き出す音と共に、勢いよく噴出された液体がクリを弄る左手を濡らした。限界まで昂ぶりながらも潮を吹いてしまった、という事に気付いた桃姉は、羞恥に頬を染めながら喉も枯れんばかりに吼え、背筋をいっぱいに反らして絶頂へと昇り詰めていく。
同時に、膣内がギュウギュウと痛いほどキツく締め上げられ、挿入されたペニスを責めたててくる。
二重三重に押し寄せる刺激にガクガクと身体を揺らして喘ぐ桃姉の顔は快楽に蕩けきっていた。だらしなく開きっぱなしになった口からは涎が垂れ、目尻から溢れた涙が頬に一筋の流れを作っている。

280 :
「はあぁぁ、ひ……あ、はぅ……」
長い絶頂がようやく治まり、それでもまだ乱れた呼吸を繰り返しながら小さく痙攣を続けている桃姉の身体。うなじからむわっと汗とフェロモンの匂いが鼻を突きむらむらと欲情を誘う。
未だ達していなかった俺は今度は両手を伸ばし、荒い呼吸に小さく上下する両の乳房を鷲掴みにした。同時にストップしていたピストンを再開させた。
「はあぁ!? やっ、ハ、ハルっ!待って!い、今……イッたばっかでぇ!あぅ、んくぅぅ!」
絶頂直後の敏感な膣内を抉られ、堪らず桃姉が掠れた嬌声を上げてよがり鳴く。その嘆願を無視するというより自分自身で止められず、俺はひたすら自分が気持ちよくなるように動き続けた。
「ゴメン、もう少しで、俺もイクから……ちょっと我慢して」
「ん、ふうぅ、あっあぁぁ!で、でもぉ、こんなの、またすぐ……イッちゃ……!」
休憩なしに強烈な刺激を与えられ、あっという間に再びイキそうになっているようだ。さっきの激しい締め付けで最早俺も出る寸前まで昂ぶっていた。
そこに再度快感に震える桃姉の膣内の動き。あっさりと限界を突破し、俺は存分に桃姉の中に欲望をぶちまけていた。
「ああっ!……も、出る……く、んっ!」
「ひゃ、あっ!出て……はぁあ!なか……出てるので、イッちゃ……ぅ……ああぁぁぁ!」
膣内でペニスが暴れまわるように射精し、それを受けてまた桃姉がエクスタシーを迎える。自身も腰が抜けそうな感覚に陥りながら、俺は途中で桃姉の顎を掴み、強引に後ろを向かせて口づけをした。
「ふう、ん……むぅ、んふぅ……」
「はん、ちゅ……んんっ」
身体はお互いに余韻に浸りながら、それが引くまでの間ずっと俺と桃姉は唇を触れ合わせていた。くぐもったような声が吐息と共に漏れ出し、意味のない唸り声だけがしばらく部屋の中に響いていた。
「ぷはぁ……!はぁ、はぁ……」
「っはぁ、ん……ふぅ……」
やがて息が続かなくなり、ようやく唇を離した時には身体はすっかり落ち着いていた。荒い息を吐きながら挿入されていたペニスを抜き、二人揃ってぱったりと布団の上に倒れこむ。
「ふぅ、はぁ……ふぃ〜」
連続して何度も激しく動いたせいか、身体が妙に重い。なかなか息が整わないまま、それでも俺は心地よい気怠さに身を任せていた。
(なんか……スッキリしたな……)
性的な意味で、とか何発も射精したから、とかそういう意味ではなく、ここ数日なんとなく心の内側に溜まっていたどんよりしたものが無くなった、という事だ。
当然それは桃姉に会えなかった事が原因なのだが、ただ一目会えたからそれが解消された訳ではない。こうしてセックスをした後でこんな風に感じるというのは――
「なんか……『繋がった』って感じするね……」
桃姉が俺の感じていた事をズバリと的確な言葉で言い表した。
確かにそうだ。こうして身体で繋がりあって、お互いの体温を感じ取ることで初めて心も繋がった気がする。会えなかった時、ぽっかり空いてしまった心の隙間が今、完全に満たされたと、そう思った。

281 :
「なんか今日、いつも以上に感じちゃった……」
ボソッと言い放ち、恥ずかしそうに頬を染めて桃姉がはにかむ。俺も今日はいつも以上に興奮した気がする。今までやらなかったような事も今日はしてしまったし、それがまた一段と気持ちよかった。
「あれかな、会えない時間が愛を育むって……あーいう感じの」
「あは、そうかも、ね。我慢して我慢してようやくって思いながらのエッチだったし」
「じゃあ、これから時々エッチするのおあずけしてみる?その次にする時すごい気持ちいいかもよ?」
「ん……それはイヤ」
「ああ、やっぱり」
その答えを予想していた俺は少し笑ってしまった。まあできないよな、桃姉がこういう事を我慢するなんて。いやそれどころか今日だってまだ満足しきっていないかもしれない。
という俺の思考を読んだ訳でもないだろうが、桃姉はまた少し恥ずかしそうに口を開き、俺が考えていた通りの事を口にした。
「あ、あの、ハル……もう少ししたら、その……また、しない?」
「りょーかい、もちろんいいよ」
欲求不満の恋人を満たすため、今日はまだまだ踏んばらなければいけないようだ。すっからかんになるのを覚悟で俺はにっこりと微笑んだ。
 
目覚めると部屋の中は真っ暗だった。ぼんやりと覚醒しきっていない意識で俺は何とか状況を把握しようとする。
(えーと桃姉の部屋でエッチしててそのまま寝ちゃって……)
何の事はない。部屋の中が真っ暗なのは外が夜になっているからだ。
「っていま何時だ!?」
大慌てで飛び起き、暗がりから携帯を探し出す。開いて液晶に映し出された時刻を見ると午後九時半前だった。俺がここに来たのは午前十一時半前。実に十時間近く経っていた。
いつごろ眠ってしまったかは覚えていないが最後に時計を見た時は六時過ぎだったはずだ。五時間以上エッチしていたということか……。
「うぁ……しまったぁ……」
学校をフケて桃姉の家に直行し、そのままずっとここにいた事になる。サボっておいて恋人と一日中セックスとか退廃的にも程があろうというものだ。
「桃姉、ほら起きて……」
ヤリ過ぎたのが響いているのか、俺はずっしりと重たい身体を動かし起き上がると、横に丸まって寝息立てる桃姉の頬をぺちぺち叩いた。
「ん、あふ……ハル?」
寝ぼけまなこを擦りながら桃姉ものっそりと起き上がる。眠りに落ちた状況が状況なだけに着衣に随分乱れがあった。下はズボンを履いてないし、Tシャツはよれよれになっている。後でこれも洗濯しなきゃと思いながら、俺は桃姉に優しく声をかける。
「腹減ってるだろ、ちょっと時間かかるけど晩飯作るからさ、起きて顔洗ってきなよ」
「ん……ごはん、食べたい……何作るの?」
「グラタン。ここ来る前に材料買ってきておいた。次来た時作るって約束だったしね」
それを聞いた桃姉の目が一瞬ぱっと見開き、寝ぼけていた表情が引き締まってくる。
「ありがと……ハル」
「ん」
短く返事して桃姉を洗面所に送り出す。そうしておいて携帯を取ると家の電話番号をプッシュした。出てきた母親に連絡が遅れた詫びを入れ、桃姉の家に来ている事を話して通話を切った。サボりに関しては後でじっくり説教を受けよう。
台所に立ち、グラタン用のマカロニを袋から取り出していると、洗面所から出てきた桃姉が自分の携帯を俺に突き出してきた。

282 :
「ハル、電話……」
「俺に……?」
桃姉の携帯にかけてきて、なおかつ俺に用事がある人物なんてこの状況では一人しかいない。出てみる、相手は予想通り、もはやすっかり聞きなれたハスキーボイスだった。
「もしもし、彼氏君?」
「どーも……」
「いや〜電話して大丈夫だったみたいで良かったよ。もしかしたら『お楽しみ中』だったかもしれないって思ってさ」
「…………」
いかにも冗談交じりの口調だったが、ほんの数時間前に「お楽しみ」だったのを見透かされているようで、俺は赤面しながら何も言えずに黙っていた。俺が赤くなったのを見て、桃姉が近くに来て会話を聞こうと耳を近づける。
「んで、どうだった?浅井センセとのお話は」
その場で俺は、桃姉に悪気はなかった事、桃姉に二度としないと誓わせた事、今後は俺もスケジュールチェックに協力する事などを話した。黙って聞いていた柿沼さんは、俺が話し終えると、ハーッ、と一つため息をつく。
「生活管理してる君が協力してくれるなら、一安心だな。……ていうか私も君に一つ謝らなくちゃいけないんだ」
「謝るって……何をですか?」
「いや、よく話し合って欲しいって言われたからそんな風に真面目に結論だしてくれたんだろうけど……ホントのところ、あれちょっとした脅しのつもりというか……少し気を引き締めてもらおうとしただけなんだよね」
「…………」
俺が黙り込んだのを怒ったと勘違いしたのか、慌てて柿沼さんのフォローが入る。
「あー、えっと、ゴメン!まさか高校生の君がそんな真面目に考えてくれるとは思わなかったからさ!だってまさか当事者のセンセより真剣だなんて思わないじゃん?……まあ、逆にそんな君なら今後のスケジュールのフォローも信頼できるってもんだし」
そう言われてはこちらとしてもいつまでも怒気を見せている訳にはいかない。大人しく虫の居所を納める事にした。
「とにかく悪かった。今後お仕事の方ではよろしく、彼氏君。あー、それと……」
強引に会話が打ち切ろうという流れの中、思い出したように柿沼さんが付け足す。
「桃に言っといて。アンタますます彼氏君いないと生きていけない人間になってるよ〜って」
妙に砕けた口調、恐らく桃姉の友人としての顔でそう言って、柿沼さんは通話を切った。
「……だってさ」
「む〜……」
すぐそばで聞き耳を立てている桃姉にそのまま話を振ってみる。自覚はあっただろうが第三者に言われたのが効いたのか、桃姉は複雑な顔で唸っていた。やがてポツリと独り言のように声を漏らす。
「やっぱり私……ハルに頼りすぎかな……?」
「今更……まあでも俺は構わないぜ」
「そう……なの?」
「そりゃまあ、好きな人になら……いくらだって頼られたいし……」
途端に桃姉の顔が赤くなる。次いで照れたように顔を伏せ、嬉しそうにはにかみ、幸せそうにうっとりとした顔を作るという百面相を見せたあと、全て許してしまえるような満面の笑みを向けてくれたのだった。
「ん、ありがと……ハル」


283 :
という訳でAscetic Peach締めのエッチシーン編でした
なんか今回もエッチシーンが長くなり過ぎたので途中で切るハメになってしまいました。まあエロパロ板だし短いよりいいよね!
ちなみに今回のタイトルのAsceticは禁欲という意味です
なんで今回は会えない状態が解消されて普段より多少激しいプレイを、みたいな感じで書きました
ちなみに前回のUntidyの意味は「だらしない」です。Untidy Peachはまんま桃姉の事です
次は別の新作書いてるんでしばらくPeachの方は休むかもしれませんが、気が向いたらさくっと書くかもしれませんので気長にお待ちください
長くなりましたがそれではまた

284 :
GJでした!
桃姉ぇがやらしくてハルはホント役得だなー
続編&新作も楽しみにしてます!

285 :
だいたいの変態プレイはやったってタイミングで
「あなたの彼女になりたいの」
と言い出す幼馴染と
「俺たち付き合ってなかったのか」
と落ち込む男

286 :
>>283
GJです!この空気感大好物です。新作も楽しみにしてます

287 :
gj

288 :
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
『おれはウサギ系幼馴染を誰かに書いて欲しいと思っていたらいつのまにか自分で書いていた』
そんなわけでウサギ系を書いてみました
ウサギ系というよりただの無口っ子って感じですが……
特に注意書きというほどのものはありませんが
「犬派?猫派?」のノリとは少し違いますのでその点ご留意ください
後、エロは薄いです……ホントすみません

289 :
【保育園】
 引っ込み思案で臆病で無口な私は、昔から友達作りが下手でした。
 園内の運動場で遊ぶ時間になっても同じ組の子にどう声を掛ければいいかわからず、逆に誰かに声を掛けられても
何も答えることができず、最後はどの子も痺れを切らせて他の子と遊びに行ってしまいました。
 だから私はみんなが遊んでいるその時間、園の隅っこでじっと草花を眺めて過ごしていました。
 別に植物に興味があったわけではなく、顔を上げてみんなが遊んでいる姿が視界に入ってしまうのが嫌で、
しゃがみこんで俯いて、ひたすら時間が過ぎるのを待っていました。
 だけどいくら目を逸らしても、皆の声が聞こえてきました。
 一生懸命見ないようにしているのに、楽しそうな笑い声が絶えず聞こえてきました。
 孤独で、惨めでした。近くで声が聞こえるのに自分だけが世界に取り残されているような気がしました。
 そう思っていると、涙が溢れてきました。しゃがんで俯いて声をしながら、私は泣きました。
 泣き虫なくせに泣いているところを人に見せないようにするのが、私の昔からのクセでした。
「あ、イナバちゃんみっけ!」
 そんな時、突然大きな声で名前を呼ばれ、私はビクリとして顔を上げました。
 見ると、同じ組の男の子が私を指差して嬉しそうにしていました。
「これでみんなみつけたからねー! つぎのおにはタローくーん!」
 私が呆気に取られている間に、男の子はクルリと振り返って声を張り上げました。
 その先では他の園児達が手を振ったり好き勝手に喚いたりしていました。
「イナバちゃん、かくれよう!」
 男の子はまたこっちに向き直ると、私の手を握って走りだしました。
 私は何が何だかわからないまま彼に手を引かれ、気付けば二人して茂みの中に身を潜めていました。
「ここね、ぜったいみつからないよ」
 すぐ隣で彼がこっちを見て自信満々といった表情を浮かべてきました。
 どうやらかくれんぼをしているらしいことと、彼が私をかくれんぼ仲間と勘違いしていることはわかりました。
 勘違いであることを伝えるべきか悩んでいると、彼はふと不思議そうな表情に変わり、こっちの目をまっすぐに覗き込んできました。
「イナバちゃん、めがあかい。ないてたの?」
 ドキリとして、思わず顔を反らしてしまいました。泣いてなんかいないと言おうとしましたが、ここでも口が回らず
私は黙り込んでしまいました。
 すると彼はそれ以上何も聞かず、そっと私の頭を撫でてくれました。小さくて、温かくて、優しい手でした。
「いたいのなおった?」
 しばらくして、彼はそう尋ねてきました。その時彼は、私がどこか痛くて泣いていると思ったようでした。
 色々と勘違いされてはいたものの、私の中にあった「いたみ」は確かに彼の手の平で掻き消されていたのでした。
 私がぎこちなく頷くと、彼は満面の笑みで「よかったね」と言ってくれました。
 思えば、この時から私はその笑顔が大好きで、彼の笑顔に何度も救われていたのでした。
 その後、彼が私の手を引きみんなの輪の中に自然に入れてくれて、楽しく遊ぶことができました。

 ――これが、私と彼との、最初の想い出でした。

290 :
【小学生】
 白兎(しらと)イナバという自分の氏名を、漢字でもある程度綺麗に書けるようになったぐらいの頃でした。
 その日は台風の時期でもないのに激しい雨と風が私のいる地区を襲いました。
 学校からは臨時の帰宅指示が出て、私は家で母の帰りを待っていました。
 私の父は私が生まれて間もなく病し、母が一人で働きながら私を育ててくれていました。
 この日も母は働きに出ており、しばらく帰らないことは予測できていたので、私は部屋でじっと母の帰りを待っていました。
 雨も風も時間が経つにつれて更に勢いを増し、日が落ちて外が暗くなる頃には荒れ狂うような暴風雨になっていました。
 その上、時々窓の外が白く光り、間を空けて雷が何度となく落ちていました。
 私は変に耳が良いせいか、雷や破裂音といった突然聞こえて来る大きな音が苦手で、雷が落ちる度にビクビクしていました。
 少しでも気を紛らわせる為に、テレビの音量を大きくしたり好きな歌を口ずさんだりして、どうにか外の音をごまかしていました。
 ちょうど見ていたクイズ番組で正解が発表されようとした時でした。
 一瞬、目の前でフラッシュをたかれたような強い光で視界が真っ白になったかと思うと、直後、鼓膜が破れそうな轟音が響き渡り、
私が悲鳴を上げたかどうかというタイミングでぶっつりと目の前が真っ暗になりました。近くで雷が落ちたようでした。
 照明もテレビも窓の外の街灯も、周囲の全ての光が一斉に失われ、辺りは完全に闇に包まれていました。
 私はあまりの恐怖に叫ぶことすらできず、呼吸すら忘れてしまいそうなほど怯え続けました。
 誰もいない、何も見えない。聞こえて来るのは叩きつける豪雨と吹きすさぶ強風と家がギシギシと軋む音だけ。
 真っ暗な空間で聴覚が研ぎ澄まされたのか、そうした音がより一層激しくなったように聞こえ、私の恐怖を増々煽りました。
 怖くて、怖くて、怖くて、私はそこから一歩も動けずうずくまり、その時も声をして泣きました。
 泣きながら震える身体を抱え込んで、誰もいない家の中で必に恐怖に耐えながら、それでも心では訴えていました。
 助けて、誰か助けて、誰か。怖い、怖い、一人は怖い、と。
 そんな時、声が聞こえました。
 相変わらず雨も風も凄い勢いで、他の音なんて聞こえてくるはずがないのに、その時の私には確かに聞こえたのです。
 玄関のドアの外から私の名前を呼ぶ、聞き馴れた声。私は衝動的に動き出していました。
 真っ暗闇の中を這いずるようにしながら、声のした方に向かって必に進みました。
 途中で何度も腕や頭を机やら棚やらにぶつけ、痛みがジンジン広がっていましたが、それでもただただ玄関を目差して行きました。
 そして辿り着いた先で鍵を回してドアを開けて、猛り狂う暴風雨の中、そこに立っている彼を見つけました。
「イナバ、平気?」
 その声はどこか陽気で、とてもこの天気の中を歩いてきたとは思えませんでした。ご近所とは言え、彼の家から私の家まで
それなりの距離はあるはずなのに。
 だけど実際、彼はやって来たのです。明かりもない道を、着ているカッパの内側も長靴の中もずぶ濡れで、吹き飛ばされないよう
必にドアにしがみついて。
 私は急いで彼を家の中に入れ、ドアを閉めました。彼の方を振り返ると、暗闇の中、彼は私を見てにっこり笑っているようでした。
 私の大好きな、あの優しい笑顔でした。
 そして彼は水を吸った服を重そうに引きずって一歩私に近付くと、腕を伸ばして私の頭を撫でてくれました。
「イナバ、泣いてた?」
 ……泣いてない。そう言おうとしましたが、雨に濡れた彼の手がとても冷たくて、それなのにその手はすごくすごく温かくて、
言葉の代わりに涙が溢れてきました。
 嗚咽しながら延々ボロボロと涙を流す私を、彼は泣き止むまでずっと頭を撫でて慰めてくれました。

291 :
 しばらくして目が真っ赤になるまで泣いた私は、彼にお礼をいい、手探りで見つけ出した毛布を彼に渡しました。
 それから二人でソファに寄り添い、二人でハチャメチャな歌を歌ったりして、笑って、母が帰って来る頃には二人してぐっすり
眠っていました。
 ――後日聞いた話では、彼は自分の家に戻った後、彼のお母さんに相当叱られたそうです。
 彼も私と同じく早くにお父さんを亡くしていて、彼のお母さんにとって彼は唯一の大事な家族です。
 そんな一人息子が仕事から戻ってきたらいなくなっていたのですから、彼のお母さんには本当に心配を掛けたに違いありません。
 ……と思ったら、別にそんなことはなく、彼のお母さんは彼が私の家に行ったであろうことは、すぐにわかったそうです。
 彼が叱られた理由は家にいなかったことではなく、自分の家のドアを開け放しで出ていき、玄関を雨と風でぐちゃぐちゃにした
ことだったということでした。
 彼はその話をふて腐れながら話していましたが、私はそれを聞きながら内心嬉しく思っていました。
 だって、彼はドアを閉め忘れるぐらい急いで私の家に駆け付けてくれたということですから。
 そう思うとなんだか熱くなってきてしまう頬を、私は彼に気付かれないようそっと両手で覆い隠しました。

292 :
【中学生】
 彼が家を飛び出したと、電話で彼のお母さんから連絡を受けたのは、風が冷たく感じられるようになった秋の夜でした。

 電話を切ってすぐに彼を捜しに外に出て、昔よく遊んだ公園の隅っこに座り月を見上げる彼を見つけました。
 その日は満月で、夜でも彼の表情がよくわかるぐらい月明かりが綺麗に挿していました。
「やっぱ、イナバには見つかっちゃうか」
 彼は私に気付くと、顔をこちらに向けてごめんなと謝りながら、またいつものように笑おうとしていました。
 ですがその笑顔はとても苦しそうで、私は胸がズキリと痛むのを感じていました。
 彼はそんな顔を見られたくなかったのか、すぐに私から目を逸らし、再び月に視線を向けてしまいました。
 私は黙って彼の隣まで歩き、そっと地面に腰を下ろしました。ひやりとした感触と懐かしい土の匂いがしました。
 
「今日、母さんに結婚を考えてるって言われた」
 しばらくして、空を見つめたままぽつりと言った彼の言葉に、実のところ私はあまり驚きませんでした。
 数年前から彼のお母さんにお付き合いしている人がいることは母から聞いて知っていたからです。
 彼も何度か相手の方には会っていて、彼とその方とお母さんの三人で食事に行ったりしていたようでした。
「向こうはすごくいい人なんだ。その人が父親になるなら全然文句なんてないってぐらい。でも……」
 ぐっと言葉を詰まらせてから、彼は絞り出すように言葉を続けました。
「母さんとその人が一緒にいると、何か……何か、俺、自分がその場にいない方がいいような気がして、居辛くなるんだ。
 二人が俺のこと邪魔に思ってるとかそんな感じは全然無いのに、俺が勝手に居場所をなくしてる。……ガキだよな。
 で、母さんに結婚のこと切り出されて、そしたら異様に怖くなって……逃げた」
 ショックでした。彼の行動がではなく、そんな彼の気持ちをずっと見逃し続けていたことが。
 その時の彼の姿は、まるで昔の私を見ているようでした。独り取り残されて、うずくまって、泣いている私。
 彼なら、そんな時には必ず私のところに来て、助けてくれていたのです。
 いつから私は、彼に助けられる自分を当たり前のように考えていたのでしょうか。
 いつから私は、彼が自分と同じように孤独を怖がる人間だと考えないようになっていたのでしょうか。
 寂しがり屋のウサギが私だけだなんて、どうして思っていたのでしょうか。
 今、目の前にいる私の大好きな人が、寂しさでこんなにも押しつぶされそうになっていたのに。
「イナバ、大丈夫か?」
 俯いている私を心配して彼が私の顔を覗き込もうとしてきました。
 こんな時まで私に気遣ってくれるその優しさが辛くて、愛しくて、私は思わず彼の頭を抱きしめました。
「お、おい、イナ……」
 彼の戸惑った声を無視して、私は彼の頭をぐっと腕の中に抱えこみました。
 いつも彼が私の頭を撫でてくれたように。少しでも彼の寂しさが紛れてくれるように。
「…………イナバ、泣いてるのか?」
 泣いてない、そう言おうとしましたが、もしかしたらやっぱり私は泣いていたのかもしれません。
 だけど、彼の声もどこか掠れていて、泣いているようでした。
 私達はお互いに泣いているのをごまかして、寄り添って、暖かいねと言って、少しだけ笑いました。

293 :
「俺、イナバに頼りっぱなしだな」
 公園からの帰り道、彼のつぶやいた言葉に私は割と真面目に彼の正気を疑いました。
 だって、いつだって頼るのは私の方で、私が彼に頼られた覚えなんてまったくありませんでした。
「いや、頼るっつーか、何だろ? 昔から一人でいると、イナバの顔見たいなぁって思っちゃうんだよ」
 …………それは。
「だから今日もイナバだったら見つけてくれるかな、とかどっかで思ってて、実際見つけてもらえて……嬉しかった」
 それは、いったい……だから、つまり……。私の頭は混乱して、何て言えばいいのかわからなくなっていました。
「あ! いや、別に何か返事を期待してるとかそういうんじゃなくて!」
 私が困っていると思ったのか、彼は慌てたように言い繕い、恥ずかしそうに頭を掻きました。
「つか、さっきまで自分の家の事で悩んでたってのに、何言ってんだ俺! ごめん、ナシ! 今のナシ!!」
 彼があまりにワタワタしているので、私は口を押さえて笑いました。
 その様子に彼は「まいったな……」と一人ごちて、それから真剣な表情にで私を見つめました。
「あのさ、今はまだ俺、精神的に色々ごちゃごちゃしちゃってて、こういう気持ちが何なのかちゃんと考えられてないんだけど」
 彼は咳払いを一つして、そして力強く言いました。
「もう少し家のこととかすっきりしたら、イナバに聞いてほしいことがある」

 ――その後、彼から申し出があって私が返事をして、互いの関係が変わるのはもう少しだけ先になりました。

294 :
【高校生】
 その時が訪れたのは、卒業を間近に控えた、高校生活最後となる彼の誕生日でした。
 ……お互い、そういうことに関心がなかったわけではないと思います。
 ただ、小さい頃から近くに居すぎたことで、私達はいわゆる一線を越えるタイミングを図りかねていました。
 時々キスをすることはあっても、それ以上となると二の足を踏んでしまう、まだ臆病な間柄でした。
 だけど、卒業が迫っていました。卒業後、彼は少し離れた公立大学に通う為に一人暮らしをすることが決まっていました。
 対して私は地元で就職。これまでのように毎日顔を合わせられなくなることは必然でした。
 そうした中で日々募っていく未来への不安と寂しさが、不確かな愛情を確かめ合うきっかけになったのかもしれません。
「……今日、泊まっていかないか?」
 彼の部屋で誕生日祝いのケーキを食べ終え、ふとした沈黙が訪れた後、彼は切り出しました。
 この日は私の母も彼の両親も町内会の旅行で次の日の夜まで帰らないこともわかっていました。
 後になって思えば、あれは大人達が画策してその日が旅行になるように仕向けていた気もしますが。
 とにかくお膳立てはできており、私も心の準備はしてきたつもりでした。……一応、替えの下着の準備も。
 それでも破裂しそうなぐらいドキドキしている鼓動が彼に聞こえないよう身体をギュッと縮め、私は小さく頷きました。
 初心者同士の行為は、想像以上の悪戦苦闘ぶりでした。
 私にも多少知識はありましたが、実践でその知識を思い出す冷静さはまるでありませんでした。
 それよりも発育の悪い自分の裸を彼に曝している羞恥心や、初めてはものすごく痛いという友人の有り難くない助言による恐怖心で私はガチガチになってしまい、頭の中も完全に真っ白になっていました。
 彼は私の緊張を少しでもほぐそうとゆっくりゆっくり丁寧に私のカラダに触れてくれました。
 それでも意識が張り詰めてしまった私は、彼が望んでいるような反応を返せずにいました。
 状況が変わらないまま時間だけが過ぎていき、焦れば焦るほど快感と呼べるものから遠ざかっていくようでした。
 彼が汗だくになって私を気持ち良くしようと頑張っているのが伝わる分、申し訳なさが広がっていきました。
 ごめんなさい、と思わず呟いてしまった私の声に彼が気付き、上から顔を覗き込んできました。
「バカ、謝んなよ。好きな人から大事なものもらうんだから、努力すんのは当たり前だろ?」
 小さく笑ってから彼は唇を重ねてきました。私の心を解きほぐすような優しく、深い口づけでした。
 舌の絡み合う音をフワフワした頭で聞いている間に、彼の手が私の頬をそっと撫でました。
 その手がそのまま私の髪をかき分け、私の耳を軽く摘んだ瞬間、私の背中がビクンと跳ね上がりました。
「え……あれ? イナバ、今の……」
 彼にとっても予想外の反応だったのでしょうが、私自身はそれ以上に驚いていました。
 彼の指が耳に触れただけで、未知の感覚が微弱な電気のように私のカラダに走ったのです。
 つまりそれは、耳が私の……。それに気付いた途端、私は全身がカァッと熱くなり、咄嗟に耳を防ごうとしました。
 ですがその腕は彼に押さえられてしまいました。彼も当然私の態度が意味するところに気付いていたのです。
 彼がちょっとだけイジワルな笑みを浮かべ、私の耳たぶを舌と歯で挟みこむように噛み付きました。
 さっきより更に激しく背中が反り返り、自分から出たとは思えないような大きく甲高い声が漏れました。
「イナバ、すっごく可愛い」
 耳元で言う彼の息が触れただけでゾクゾクする感覚に耐え切れず変な声が出てしまいました。
 水を得たとばかりに彼の集中攻撃が始まり、私は両方の耳をたっぷりと弄ばれました。
 最初こそ抵抗していた私も徐々にその感覚を受け入れ、身を任せるようになっていきました。
 私の緊張が薄まったからか、さっきは触られても何ともなかった他の部分でも指が軽く這うだけで身体が敏感に反応しました。
 恥ずかしさも怖さもまだまだありましたが、それでもこれが気持ちいいってことなんだと実感していました。

295 :
「……つ、あ」
 充分に前準備を行い、私の方もそれなりに受入態勢を整えられたと思っていましたが、認識が甘すぎました。
 ゼリー付きのやつだから少しは入りやすいと思う、と彼は言っていましたがほとんど気休めにもなっていなかったと思います。
 少し前まで僅かにあった快感は激痛にあっさり吹き飛ばされ、シーツを必に掴んで痛みに耐えました。
 彼も私の中が狭すぎて痛いのか、苦痛に顔を歪めながら少しずつ奥へと突き進めていました。
 長い時間をかけて彼のが私の中に全て埋まった時、私の顔は涙でグチャグチャになっていました。
 彼はそんな私を強く抱きしめて、頭を何度も何度も撫でてくれました。
「ごめんな、ごめんなイナバ。泣かせてごめん」
 彼の謝罪に私は首を振って否定し、動いていいよと無理やり笑顔を作って言いました。
 それでも彼は私の痛みが和らぐのをしばらく待ってから「動くぞ」と断ってから腰を動かし始めました。
 彼が動く度に傷口をえぐられるような痛みに襲われ、つい叫んでしまいそうになりました。
 それを防ぐ為に彼の頭に一生懸命手を伸ばして引き寄せ、押し付けるように唇を塞ぎました。
 彼も応えるように激しいキスをして、少しでも私の意識を痛みから遠ざけようとしてくれているようでした。
 彼の動きが段々と速くなり呼吸も荒くなってくると、更に私を強く抱きしめました。
「く……っ、イナ、バ! 好きだ! 愛してる!」
 絞り出すような彼の叫びに、私も何度も頷いてぎゅっと抱擁を返しました。
 最後にぐっと強い突きが最奥まで突き立てられ、私の中で彼のがビクビクと断続的に震えているのがわかりました。
 彼が私の身体で気持ち良くなってくれた。そのことに、私はこれ以上ない幸福を感じていました。
「ありがとな」
 二人でベッドに横になり、彼が私の髪を撫でながらお礼を言いました。
 私は何か返事をしようとしましたが、急激な眠気に襲われてそのまま意識が落ちてしまいました。

 目覚めると、私の左手の薬指に指輪がはめられていました。気付いた私が呆然としていると、
「悪いけど、ダイヤじゃないからな」
 と彼が照れ隠しなのかぶっきらぼうに言いました。
「まぁ、お守りっつーか虫よけっつーか……予約の前予約みたいなもん、かなぁ?」
 彼はうまく言えないらしく、もどかしそうに頭を掻いていました。
 だけどもう言葉なんていりませんでした。この指輪がある。それだけで充分でした。
 それだけで、この先彼と離れる寂しさも不安もきっと乗り越えていける。
 きっと……きっと……。
 私が涙を浮かべながら笑うと、彼も優しく微笑んで、そして言いました。
「いつか、本物を渡すよ」

――それは、私達の未来を照らす、永遠の言葉でした。

296 :
【それから……】
「ただいまー」
 あ、彼が帰ってきました。昔のアルバムを見ていたらそれなりにいい時間になっていたようです。
 廊下に出て、玄関で靴を脱ぐスーツ姿の彼にお帰りなさいと声を掛けます。
 すると彼はそわそわした様子で私の前まで歩いて来ると、私の耳元に顔を寄せて小声で尋ねてきました。
「病院、どうだった?」
 今日は病院に行くと言ってあったので、彼も気になっていたようです。
 私は何となく口に出すのが恥ずかしくて、代わりに自分の下腹部に軽く触れながらこくりと頷きました。
 ……先生の話では10週目に入っているということでした。
「うわぁ、うっわあぁ……」
 彼の顔がぱぁっと明るくなり、私はぎゅっと抱きしめられました。だけどちゃんとお腹を庇って強さを加減されているようでした。
「おめでとう! おめでとうイナバ!」
 子供のように全力で喜ぶ彼に私は思わず吹き出してしまいました。
 そんな私の様子が不満なのか、彼は少し赤面して唇を尖らせます。
「何だよイナバ、笑うなよ。俺だけ大はしゃぎしてるみたいで恥ずかしいだろ」
 いえ、もちろん私も嬉しいのは間違いないのです。でも、
「あ、お父さんお帰りぃ〜!」
「おぉしゃん、おかりぃ」
「あぅ〜、あぃ〜」
 ……でも、もう四人目なのに、まるで初めての子のように喜ぶあなたが可愛く見えたのです。
 彼は足元にしがみついてくる子供達をあやしながらも、まだ子供が出来たことへの興奮が冷めていないようでした。
「これで子供らだけでダブルスとかできちゃうなぁ。いっそ野球チーム作れるレベルを目指すか!?」
 目差しません、と適当にあしらっていると、ふと彼が玄関に並んだ他の靴に気付きました。
「あれ、父さんと母さん来てるんだ? もしかしてお義母さんも?」
 私は頷いて、三人が客間にいることを伝えました。
 病院に行っている間、子供達の面倒を母と彼の両親に見てもらっていたのです。
「お父さん。あのねー、おじいちゃんにおかしもらったー」
「もやったー!」
「うー」
 子供達の報告に彼は「なにぃ?」とわざとらしく驚き、怖い笑顔をしてみせます。
「まーた父さんは。虫歯になるから勝手にやんなっつってんのに」
 お義父さんのことを話す彼は何だか楽しげで、昔の陰はもう感じられません。
 時々二人でお酒を飲んだり、他愛のない親子ゲンカを当たり前にできるようになっていました。
「よっしゃ、お前ら今からおじいちゃんとこに突撃すんぞー!」
 彼に追い立てられ、子供達はキャーキャー叫びながら彼と一緒に客間に走り込んでいきます。
 私はその後ろを見送って一人玄関に残り、みんなの声をそっと聞いていました。
 騒がしく、賑やかで、楽しそうな、私の家族の声。私の幸せの声。
 お腹の中にいるこの子にも聞こえているでしょうか? 私がどれ程満たされているか、伝わっているでしょうか?
「イナバ、冷えるからお前もこっちに……イナバ?」
 私を呼びにきた彼が何かに驚き、私の顔をぐっと正面から見つめてきます。
「イナバ、泣いてるのか?」
 さっきまで昔の事を思い出していたからか、妊娠で気持ちが昂ぶっていたからなのかはわかりません。
 ただ、私はいつの間にか涙をこぼしていました。それは、とてもあたたかい涙でした。
 そんな私に彼はあの頃と変わらない優しい笑顔を浮かべ、ポンと頭に手を置いてくれました。
 彼のてのひらの温もりもずっと変わりません。これからも、ずっと。
 私は泣きながら、それでも笑って、目一杯笑って、言いました。
「ううん、泣いてない」

 ――きっと私の話はあまりに平凡で、ありふれていて、「むかし、むかし」で始まるような人に聞かせる物語ではありません。
 だからこれは寂しがり屋で臆病な私の、あまりに平凡で、ありふれていて、そして、とても幸せな、
 うさぎ、うさぎの物語です。
おわり

297 :
以上です
改行やら文字数制限やらで色々失敗してしまいました
猛省します

298 :
GJ!
うああああぁなんかもうすっげえニヤニヤしながら読んだわ!
深夜にすごい良いもの読ませて貰った
ありがとうございます!

299 :
やばい胸がポカポカする

300 :
超GJ!
素晴らしかったです

301 :
読んだあと幸せすぎてちょっと泣いたwいやほんとに素晴らしいです

302 :
ひさしぶりにいいもん読んだわ
GJ

303 :
こういう作品好みだわー。乙!

304 :
幼なじみ。なんと甘美な響きだろうか。
幼なじみ。なんと羨ましい立場だろう。
これほどまでに近くにいる女の子が、甲斐甲斐しく世話をしてくれるなんて。
しかしそんなのは、二次元の世界だけなのだ。
リアルはもっと、残酷で――
「姉さん、ほら起きなよ。ハロワが開く時間だよ?」
「やだぁ……寒いのやだぁ……」
「姉さんったら!」
女らしく飾られた部屋で、ベッドに寝たまま布団にしがみつく美女。
ソレを剥がすために、僕は必に布団をめくる。
幼なじみの姉さんは大学卒業後、就職先が見付からずニートに。
僕は大学在学中、今はバイトの夜勤明けである。
「やだよぉタクちゃあん……」
「何いってんの、おばさんにまた怒られるよ?」
「私ぃ、タクちゃんのお嫁さんになるから……」
「っ!」
「そしたら永久就職だもん、はいこれで解決だよぉ」
「バカ言わないでよ」
布団から顔だけを出して、頬を膨らませる姿も愛らしい。
ボサボサの髪に隠れるうなじや、肉厚の唇のエロティックさも堪らない。
あぁそうさ、僕は昔からお姉さんに惚れているんだ。
「本当だよぉ。だから、私は今日からタクちゃんのお世話を頑張るから、外にお仕事なんて行かないからねぇ?」
「自分のこともロクに出来ないのに、僕の世話を焼くなんて無理だって」
「むぅぅぅ……」
姉さんが不機嫌そうな顔になる。
しかし、姉さんは本来気難しいタイプの人間ではないのだ。
だから。
「なら、いいもん。タクちゃんとはチュウもエッチもしたげないもん」
布団から出てきた姉さんは、その寝間着姿のだらしない格好でそう言った。
なお、勘違いされないように言うが、キスもセックスも僕は未経験だ。
「はいはい。布団を干すからね」
「あぅ、寒いよぉ……」
「着替えりゃいいじゃん」
わかったよぅ、と泣きそうな声でいいながら、姉さんはおもむろに寝間着を脱ぎ出す。
恥じらいのひとつもあれば可愛いのだが、残念ながらそういうのはとっくに乗り越えており。
寝間着の下から、全く拘束されておらぬ巨乳がまろび出るのを後ろ目に見た後、僕は階下に降りて、姉さんの朝食の準備を始めた。
これが、僕と幼なじみの最近の毎朝の光景である。

305 :
ひつまぶしなのかひまつぶしなのかw
昨今男を起こしてくれる女幼馴染より、女幼馴染を起こす男という関係性のほうが多い気がする。
いつ頃からこの改変期が行われたのだろ?

306 :
>>305
kanon辺りからじゃね?

307 :
朝起こしに来る幼馴染みがいるなら夜起こしに来る幼馴染みがいてもいい
「ども、おはようございます」
「早くない。夜中だぞ」
「うん、そうなんだけど。……えぇっとぉ、折り入って相談がありましてぇ」
「まさか……」
「そのぉ、もし差し支えなければお手洗いにご同行をおねが」
「またかよ! 何回目だよ!」
「ご、ごめん〜。怒らないで〜」
「どうせまたホラー映画見たんだろ! いねえよ幽霊なんて!」
「そんなこと言われても怖いんだもん……」
「窓にもドアにも鍵かけてたはずなのに、当たり前に部屋の中にいるお前のが怖いわ」
「うう、お願いだから一緒に来てぇ……お願いぃ……、もっ、漏れちゃうよぉ」
「うわぁ、嗜虐心煽る顔してるなぁ。エロスだわぁ」
「う、ううぅぅぅ〜〜〜!!」

みたいな

308 :
わかった。そろそろ起こす起こさないから脱却しよう。一緒に寝て一緒に起きればいいんだ。
まあだいたいベン・トーのことだ。

309 :
>>308
「おやすみ〜」
「おやすみ」
「おはよう〜」
「おはよ」
「それにしてもアレだな」
「ん?何?」
「ほら、親同士が親友で俺らも幼馴染みってのを加味しても、距離が近すぎないかね?」
「そう?もう慣れきったよ?」
「慣れたかどうかなら慣れてるけどよ」
「?」
「俺らに恋人が出来たら、こうも行かなくなるよな」
「恋人なんて考えたことないよぅ」
「まぁ互いに、いつか恋人を作って結婚して離れるんだろうけどな」
「私は○○君しか好きな人いないよ?」
「ばっか、俺だってお前以外とは近づいてねぇよwwww」
「ん?」
「え?」

310 :
ふと思ったが、普段ツンツンしてる幼馴染みが、自分の名前を呼びながらオナってる現場に偶然遭遇して、あたふたして取り繕おうとしても取り繕いきれずに告白してくるシチュとかありかな

311 :
十分ありだと思う
オナニー見られてパニックになってる幼馴染に「俺もお前でオナった事ある」と言ったりとか

312 :
ありか……ふむ。

一度幼馴染みネタを試しに書いたら、
男:幼馴染みの母が好き
女:そんな幼馴染みを矯正したい
みたいなノリになって、挙げ句母娘丼エンドにしちまったからなぁ
お蔵入りとはいえひでぇ話だ

313 :
勝手知ったる他人の家。
親同士が仲良しの友達同士で、自然と子供同士も幼馴染の友達になれば、合鍵を持ってたり隠し場所を知ってたり、なんていうのは珍しくないはずだ。
「みなみー、入るぞー」
鍵を開けてドアを開けてから声をかけてみる。
返事はない。
無理もない、この家の主が不在だから、母さんに呼びに行くよう言われたのだ。
だけど、呼ばれた本人がいないはずはない。靴があるんだから。
どうせ部屋でヘッドホンでもしてて、聞こえないんだろう。これはよくあることだ。
2階にあるみなみの部屋に行こうと階段を登っていると。
「…ん……たっちゃん……」
みなみの声だ。
だけど…何かがおかしい。
いつもはこう、もっとツンツンした高くてよく通る声のはずなのだが、今聞こえたのは、くぐもった湿った声。
部屋の前まで行くと、ドアは閉め切られていなくて、そこから少しだけ、部屋の様子が見える。
そこで、俺は…驚いた。
本当に驚いて、声が出なかった。

314 :
「たっちゃん…だめだってばぁ…」
みなみが、制服をはだけさせて、ブラウスやスカートの中に手を突っ込んでいる。
それも、具合が悪いとかではない。俗に言う、オナニーってやつだ。
エロ本とかAVとかで見たことがないわけではない。
だけど、みなみのオナニーしてるところなんて、それも…自分の名前を呼びながらしてるなんて、ちょっとどころじゃない驚きだった。
「だめ、たっちゃん、そんなにしたら…あんっ!」
みなみの手がより激しく動き始め、声が大きくなった瞬間。
身体を動かしたみなみと、思わず目が合った。
「いやあああっ!」

315 :
CDを借りに来たり、勉強を教えてもらったりで来慣れているみなみの部屋だが、もちろんすぐに部屋になど入れてもらえるはずがない。
「な、なんでたっちゃんがそんなところにいるのよ…」
平静を取り繕おうとするみなみだが、いつもの説得力はどこへやら。
無理もない、オナニーしながら名前を言っていた相手が、ドアの間から自分を見ていたのだ。
「いや、母さんがみなみは今日は一人のはずだから、夕飯でも一緒にどうかって…」
「そんなの、電話とかメールしたら済む話でしょ!
なんでよりによって、こ、こんな瞬間に…ありえない…」
一生懸命、元通りに制服を直そうとしているのだが、少しずれている。
「知らねえよ、ドアも閉め切らずにオナニーしてるほうが悪い。
だいたい…そんなことするくらいなら、なんでこの間はデートのセッティングなんか…」
「あれは…断れなかったんだもん。
本当は嫌だったよ、どうせなら私が一緒にデートに…」
そこまで言って、みなみは恥ずかしそうに俯いてしまった。
こんな「告白」っぽいこと、今までみなみにされたことなんてなかった。
「…バカ」
「え?」
「…だったら、なんで言わなかったんだよ。
俺だって…俺だって、みなみのこと考えて…一人でしたことあるんだからな」
言ってしまってから、俺のバカ、と慌てた。
事実だけど、こんな恥ずかしい話をなんで…
「…じゃあ、いいよ。入ってきて」
ふいに、ドア越しの声が近くなった。
ドアを開けると…制服を直し切っていないみなみが抱きついてきた。
「ほ、本当に私で、こ、興奮してくれたんだったら…付き合ってあげる」
精一杯強がって、普段のツンツンぶりを取り戻すみなみの顔は、幸せそうな笑顔だった―。

316 :
>>310-311を見て即興で書いてみた。
即興過ぎてただのお目汚しになったらすまぬ。
幼馴染の名前はただぱっと思いついただけ。
決して、あのキャラとかあの声を想像して書いたわけではないので(汗)

317 :
いいよいいよー
次はもちろんオナニー見せ合いっこですよね?

318 :
互いをヲカヅにした0721見せ合いっこからの合体ってコンボが王道っしょやっぱ(*´Д`)

319 :
呼吸を止めて一秒……

「何よ、アンタのことなんて好きでもなんでもないわよ!」ツンツン
「そうは言っても、俺の写真見ながら俺の名前を呟いてオナるとかさ」ニヤニヤ
「これは……そ、そうよ!これはアンタに凌辱されるかもと思って!」アワアワ
「ふうん、俺に凌辱ねぇ」ニヤニヤ
「な、何よ!」アワアワ
「襲おうか?お望み通りにさ!」クワッ
「キャアッ!」
「いいぜ、俺は警察に突き出されても構わないからな。お前の初めてと警察行きなら、お前の初めてのほうがいい」ニヤニヤ
「や、やめてよ……」ビクビク
「やめねぇよ?」ニヤニヤ
「やめてったら、私はこんなんじゃなくて、もっとキスとかしてイチャイチャしてからのほうがいいわっ」ビクビク
「……キスとかイチャイチャ?」ニヤニヤ
「あ」
「相手は誰?」ニヤニヤ
「………」ボソボソ
「ん?聞こえないなぁ。ま、お前が誰と付き合っても――」
「あんたよ、あんた以外有り得ないわよ……」ベソベソ

続くか

320 :
鬼畜だなw
だがそれがいい

321 :
いつも楽しみにしているこのスレ
お礼にいつか投下できたらとは思ってる

322 :
>>321
もうすぐクリスマス
後は、わかるよな?

323 :
クリスマスは皆さんにお任せして
場つなぎの非エロ保守ネタ落とします


あー、つっかれたなぁ。早く帰ってビール飲みてぇわ、ビール。
ったく、何でもっとこまめに請求書回さないんだよ企画課は。
締め日にまとめて持ってくんのが当たり前みたいなツラしやがって。
やっぱいっぺん課長に相談すっかなぁ。でもあの人日和見だし……。
「なぁ、何怒ってんだよ」
え? 俺? もしかして声出てた?
「別に、怒ってないけど?」
じゃなかった。正面に座ってる学生カップルか、紛らわしい。
あの制服からして、多分東高だな。
「いや、怒ってるだろ」
「……怒ってないっつってんでしょ」
いやいや、怒ってるでしょうよ。つかうるさい。電車の中でケンカ始めんなよ。
そういうのは周りに人がいないところでやってくれ。
って周りに俺しかいないのか。大丈夫かこの鉄道。
「……やっぱり、聞いてたのか?」
「何を?」
「だから、その、山田と話してたこととか」
「……ああ、『アイツはただの幼馴染みで家族みたいなもん』てやつ? うん聞いてたけど、それが?」
「う。や、だから怒ってんのかなって」
「は? 何で? 事実を言われて何で私が怒るの? その通りじゃん」
「いや……」
うわ〜、こじれてんなぁ。こりゃやっちまったな少年。
だが気付け、彼女はどうやらお前に惚れてる。
ここで言い方を間違えなけりゃ、距離はぐっと縮まるぞ。
「あれは、つい勢いっていうか……つまり」
「……」
「つまり……山田はお前のこと好きなんだよ」
はいアウトー! 地雷どっかーん!
バッカ少年。今山田いらんだろー。絶対山田いらんだろー。
「……あ、そ。教えてくれてどうもありがとう」
「あ、あぁ」
「でも私、山田君のことはそんな風に考えたことないから」
哀れ山田。まだ告白もしていないのにフラれるとは。
てか少年、彼女に聞け。俺のことはどんな風に考えてんのって聞け。
「でも、山田だってあれで結構いい奴だぞ」
いら〜ん! 山田へのフォローはいら〜ん! 捨て置けそんな外野は!
はぁ、ホントに何故自ら泥沼に突っ込むんだ。彼女の気持ちがわからんのか。

324 :
「それって、山田君と付き合えってこと?」
「い、いや、違」
「山田君と付き合って欲しいの?」
「そんなわけっ――」
「……」
「…………いや、そんなん、俺が決めることじゃない、だろ」
ぬああああぁぁぁぁぁ!
決めることだろ! マルッとサクッと決めろよ!
バカ少年バカ! お前待ちなんだよ、その子は!
何でわかんねーんだよ!
「……そだね。ごめんね」
「あ、いや……」
「アンタは鈴木先輩のことがあるし、他のこと考える余裕なんてないよね」
「えっ! な、何でお前がマホさんのこと!」
ここに来て新キャラ登場。しかも下の名前で呼んでるし。
「下の名前で呼んでるんだ? 思ってたよりずっと親しいみたいじゃん」
「ち、違う。うちにもう一人鈴木さんがいて、ややこしいから名前にしろって、マホさんが」
「でも、告白はされちゃう仲なわけでしょ?」
「う……」
おいおい、モテモテだな少年。てか、これもうどうなんだ。
何かコイツ、そのマホさんとやらの告白も、煮え切らない感じで保留してんじゃないか。
「ちゃんと返事したの?」
「そ、それは……」
「やっぱ、してないんだ」
してないんだろうな。
「………………いや、した」
「え?」
え?
それは何とも意外な。
「ちょっと、意外」
さっきから女子高生と俺のシンクロ率が凄まじい。
いや、そんなことより、
「その、返事って……」
「あー、まぁ、断った」
「な、何で?」
「何でって……いいだろ別に」
「だって、綺麗な人だし性格もいいって評判なのに」
「何だよ。マホさんと付き合って欲しかったのかよ」
「そんなわけっ――」
おお、立場逆転。やるな少年。狙ってやってないんだろうけど。
だけどチャンスだ。彼女は動揺してるが内心喜んでるぞ、多分。

325 :
「た、ただ、何でそんなもったいないことしたのかな、って」
「ああ、まぁ、うん。……俺、他に気になる奴、いるし」
「っ! ……へぇ、そ、そう」
やっほほほぉい! 良く言った少年、もう一押し!
気になる人の名前を告げろ。それで君らはめでたくゴールインだ。
「き、気になる人、いるんだ?」
「……いる」
「…………」
「…………」
…………。
「お」
『高橋町〜。高橋町でございま〜す。斉藤線に乗り換えの方は〜』
「お、お……降りないのか?」
「え? あ……そ、だね。うん、じゃあ」
えぇ、マジかっ!? ここで終了?
いやいや待てって。そりゃねーだろ。
あぁ、彼女立ち上がっちゃったし……あーあ、外出ちゃったよ。
「また、明日」
「うん、またね」
彼女、行っちゃうぞ。どうすんだ?
この電車、私鉄との乗り換え待ちだから後数十秒はドア閉まんないぞ。
あーあ、ため息なんか吐いて、バカだな。まだ彼女の背中が見えてるだろ。
――――ああ、ったく。
「追わないのか?」
「え!? ……えと、ぼ、僕ですか?」
「今追わないと、後数年はこのままだぞ」
「あ、あの」
「それに多分、あの子今泣いてるぞ」
「え……」
そんな気がするだけなんだが。つか何しゃべってんだ俺は。
これは相当クサい。そして恥ずかしい。
だからほら、さっさと行ってくれ。
「……すみません、ありがとうございますっ」
おお、行った。
礼儀正しくお辞儀したかと思えば振り向き様に走り出す、若いなぁ。
うん、まぁ頑張れよお二人さん。素直になればきっと上手くいくから。
走れ走れ、どこまでも。

って、俺が降りるのもここだった!
あー……、ドア閉まっちゃったよ。

326 :
* * *
「ただいまー」
「お帰りー。あれ、何それ?」
「ん、ケーキ。駅降りたとこで買った」
「わぁ、ありがとう! えーでも何で? 何かいいことあったの?」
「まぁ、若者への祝福兼、昔のことのお詫びって感じ」
「祝福? お詫び?」
そう、詫びだ。
たまたま電車に乗り合わせた他人の俺ですらすぐわかるような気持ちを、
気持ちを向けられている当人だけがわかっていないなんて。
まるで、十数年前の俺を見てるようだったなぁ。
当時ずっとあんな態度だったのかと思うと、そりゃ申し訳なくもなる。
「俺らって、付き合い出したの大学入ってからだよな?」
「うん。2年の時、酔った勢いで告白された」
……オッケー少年。君らは俺らよりは早く決着つきそうだ。
ていうか俺のがよっぽど酷かった。よく偉そうに言えたな俺。
「何? 急に昔のこと」
「あー、いや、もしかしたら昔の俺って結構やらかしてたかな、と」
「…………ふぅん?」
わお、極上スマイル。これは間違いなく魚雷ちゅどーん。
メーデーメーデー。
「何か身につまされることがあったわけだ。いいよ、じっくり聞いたげる」
「いや……」
「その代わり、私もたっぷり教えてあげる。怨嗟怨恨の昔話を」
「ひ、ひぃぃぃぃぃ」
こりゃダメだ。今夜のビールはお預けだ。

〜完〜

327 :
以上です
乱文失礼しました

328 :
いいなー青春ですなー(2828 …って思ってたら二重構造だったw
こういうの好きです、乙!

329 :
おお、GJだね主人公
学生カップル目線でおいしい役所と思ったらオチが!
こゆの大好きです。乙乙

330 :
>>327
うむ面白かった
テンポよく読めたし主人公が傍観者かと思ったら…って感じでうまいな
学生カップルのその後も読みたいかも
ところであと一週間くらいでクリスマスだし今書いてるのストップして短いやつひとつ書いてみるかな

331 :
幼馴染みに「クリスマスプレゼントはわ・た・し」をやる為に
裸にリボンを巻く練習をしていたら絡まって動けなくなり
そこに男がやってくるなんて展開はどうですかサンタさん

332 :
>>331
萌えた

333 :
勝手に部屋に入って醜態を目撃ってのは
幼馴染の特権だな

334 :
あ、これマズイ現場だな、と思う瞬間。
「大きくなぁれ〜大きくなぁれ〜」
幼馴染みが上半身ハダカでおっぱい揉みながらブツブツ呟いているのを見た時。
「大きくな……ぁ?」
そして見つかった時。

的なのが好きなんだぜ?

335 :
風引いて自分で尻つきだして座薬入れてたら見舞いに来た幼馴染に見られてキャー…と男が(マテ
ま、そのあとその幼馴染(女)に座薬入れてもらい、なんとなく気持よくて立ってしまうという…
のはどうだろうか

336 :
座薬ではなくフリスクで、というのもなかなか

337 :
つまりあれか
ケツメドにフリスク入れられておしりが壊れそうな目にあった男幼馴染がキレて
女幼馴染のパンツ脱がしてフリスクで逆襲して、下半身丸出しでいじくりあうんだね

338 :
御一緒に
風邪の男の穴に使いかけてる長ネギと程よく剥いた玉ねぎを突っ込むのは
いかがでしょうか?

あとは、尿道カテーテルとかオムツとか?

339 :
幼馴染かんけえねえ!

340 :
日付とっくに変わっちゃってるけどクリスマスだし一つ投下します
短いしエロなしですが悪しからず
「聖夜に生まれて」
クリスマスイブを三日後に控えたある日のこと。
黒須三太は幼馴染の仙堂仁子と共に学校からの帰り道を歩いていた。
商店街はクリスマス商戦を乗り切るべく、どの店もツリーやリースなどで飾り付けてクリスマスソングを流している。
冬の寒気の中でみんなが浮足立ったような熱気を放ち、その中で赤と緑の鮮やかな色彩とクリスマスソングがそこら中に氾濫する。三太はクリスマス特有のこの空気が大好きだった。
独特の雰囲気を楽しみながら、歩いていると不意に隣を歩く幼馴染から声をかけられた。
「ねえサンタ……クリパ、どうすんの?」
「どうすんのって?」
クリパ、というのは三太たちの学校で有志で行われるクリスマスパーティーの事だ。学校公認で行われていて、建前上は生徒たちが主催しているが、その実教師たちもかなり注力しているらしくプチ学園祭といった規模になっているらしい。
不思議そうに首をかしげる三太に仁子は少しぶすっとして声を出した。
「……出るのかって聞いてるのよ」
「いや、出ないけど……ていうかニコ出たいのか?今まで出た事ないじゃん。なんでいきなり?」
「いーじゃん、前からちょっと出てみたかったんだ」
そう言って唇を尖らせ、仁子は少し不満そうな顔を作った。その反応に三太はふむ、と首を傾げる。
去年も一昨年も二人は揃ってクリパには出なかった。友人は皆一度は出ているらしいのだが、彼らにはその日必ず他に大事な用があったのだ。それが今年に限って出たいとは……。
「俺らの誕生パーティーの方はどうすんだ?」
「うーん……」
三太の指摘に仁子が黙り込む。
三太と仁子は家が隣同士だ。おまけに両親も親友同士で家族ぐるみの付き合いがある。そこまでならただの幼馴染だが、彼らは更に生まれた日まで同じだった。しかもそれがよりによって12月24日、クリスマスイブなのだ。
「まあそれは大丈夫よ」
なぜだか自信たっぷりに仁子が保証してくる。
「根拠はなんだよ」
「おばさんに聞いてみればわかるわ」

「あ、ゴメン。今年はやらないわよ」
「へ?」
帰宅して早々に、母親は予想外の台詞を口にした。
「言ってなかった?商店街の福引きで旅行当たったから仙堂さんとこと4人で行ってくるって」
「いや……聞いてないけど……」
「あらそう?まープレゼント代わりに豪華なお土産たくさん買ってくるから許してね」
「うーん……」
三太としても別にこの歳でどうしてもお誕生会を開いてほしい訳でもない。ただクリパに出ない理由がなくなってしまった事も確かだった。
逃げ道が封鎖された事を実感してふと隣を見ると仁子が得意気ににんまり笑っていた。その顔に少しイラッとしたが、既に三太は心中でクリパに出る事を承諾していた。
(……ま、いいか。ニコも行きたそうだったし)
元々は三太も多少の興味はあったのだ。1年くらい身内のパーティーは無しにして仁子についていくのも悪くないかな、と三太はこの時軽く考えていた。

341 :
「んで、なんで今年は急にクリパ行きたいなんて言い出したの?」
「だから言ったじゃん。前々から行ってみたかったのよ」
自室に戻ると仁子は当然のように部屋まで上り込んできた。三太が再び真意を問うても、しかし返ってくるのは先ほどと同じような答え。
三太はハァとため息をついて椅子に腰かけた。すでにベッドには仁子がどっかりと腰を下ろしている。
図々しいことこの上ない。おまけにスカートの中身が見えそうで目のやり場に困った。確かに遠慮のない仲だがそれぐらいの配慮はしてほしかった。
意識を他の事に向けるべく、三太は話の続きをする。
「クリパなら『アレ』に期待してる、とか?」
三太が言ったのは彼らの学校のクリパの名物、というとあるジンクスの事だった。正確にはそのジンクスのせいで起こることが名物というべきか。
「『クリパの最後のダンスで踊った男女は告白すると絶対成功する』って奴?」
「そ。男子でも狙ってるの結構いるみたいだぜ。今年のクリパにかけるぜ〜!とか言ってる奴いたし」
このジンクスの為にクリパでは意中の人をダンスに誘おうと学校中がそわそわし始める。それこそがこの時期しか見られない名物だった。
実際にジンクスのおかげでダンスに誘う事自体が告白と同義になっているから、ダンスを申し込んで受けてもらった時点で半ばカップル成立していると見てもいいのだ。絶対成功のジンクスはある意味参加者たちが自分で継続していってるのかもしれない。
「ふぅん……ね、サンタは私がそういうの期待してるように見える?」
「は……?」
「だからさ、私が……その、だれかに告白して、成功するのを期待してるように見えるかなって…………そういう事」
「それは……」
答えようとして三太は言葉に詰まった。こちらを見つめる仁子の目には熱い感情のようなものが見てとれる。最近、仁子はよくそんな目で三太を見つめてくる。その視線に晒されているとなぜだか落ち着かなくなり、つい目を逸らしてしまうのだ。
今も無意識に視線を外し、湧き上がってきた照れくささを隠しながら三太は茶化すように答えた。
「見えないなぁ。大体ニコが告白するだのしないだのの恋愛話なんてさ」
「む、何よ。私だってこれでも女の子なのに」
「だってそんな風に男の部屋上がりこんで足開いてベッドに座り込んでるんだもん。女の子らしいとは言えないなぁ」
「…………そっか、そうだね……」
いつも通りのやり取りに発展させようと放った会話のボールは仁子から返ってこなかった。それどころかなぜか黙り込んでしまって何やら一人でうんうん納得している。
「え、あの……ニコ?」
「なんでもない……ゴメン、私帰るね」
顔色を窺うように覗き込む三太に対し、仁子は大きく開いていた足を慌てて閉じて立ち上がった。そのまま神妙な顔で三太の部屋から出ていく。
「とにかく……クリパ絶対行くのよ。忘れないでね」
「あ、ああ……」
そんな捨て台詞を残して幼馴染は去っていった。三太は訳もわからずその場にたたずんでいるしかなかった。

342 :
そしてクリスマスイブ当日。両親たちが宣言通り旅行に行ってしまったので特にする事もなく、三太は約束通りパーティー会場まで来ていた。
学校の体育館を借り切った会場にはテーブルクロスの乗った机がいくつも並べられ、その上に様々な料理が置かれている、という立食スタイルだった。聞けば料理研などの協力により結構本格的に作っているらしい。
三太の友人も当然のように会場まで来ており、会う人毎に今年は参加するのか、とからかい半分に尋ねられたりもした。
そうやって適度に料理をつまんだり、友人と話しながらそれなりに楽しくすごしていると、ふと後ろから声を架けられた。
「仁子、黒須君、やっほー、めりくりー」
明るく元気な声に後ろを振り返ると一人の女性が立っている。勝気そうな顔をした少女で、ニコッと笑うのが様になっていた。彼女の名前は中井赤花といって、仁子の友人だ。三太とも同じクラスでそれなりには話す仲という程度の知り合いでもある。
ちなみに初対面の時に「せきか」という名前が読めずに怒られたことがある、という少し申し訳ない思い出がある。
「赤花、めりくりー」
仁子が片手を上げて、挨拶を返す。三太も一応ぺこりと頭を下げて挨拶のようなものを返した。
「初参加だけど楽しんでる?あ、そうそうこの後さ、軽音部の出し物あんだけど……」
中井が手にした小冊子のようなものを開いて見せてきた。どうやら出し物の予定が載ってるらしい。
女子二人はきゃいきゃいと予定表を見ながら、騒いでいる。あの様子からするとここから中井も合流してくるようだ。特に目的があって来ている訳ではない三太は黙って二人についていくことにした。

軽音部、演劇部、ブラスバンド部、日舞研、教師陣の隠し芸と有志の手による出し物を楽しんでいると、時刻はすっかり遅くなっていた。後はもう最後のダンスパーティーを残すのみとなったところで、三太は仁子の姿が見えない事に気付いた。
「あれ、ニコ……?」
周囲を見渡しても見つからない。人はそれなりにいるが所詮は体育館の中だから見つからない、という事もないはずなのに。
「外かな?」
そう思って体育館の外に出てみるが、やはりいない。冷気が顔に刺さり、思わず三太は顔をしかめた。寒さに震え中に戻ろうとするとポケットの中で携帯が振動する。
メールが一通。仁子からだった。
短い文面で『先に帰るね』。そっけなくそれだけ書かれている。
「なんだよ、アイツ……人の事誘っておいて先帰るとか……」
三太が小さく毒づくように独り言を言った時、体育館の中からクラシック音楽が聞こえてきた。ダンスパーティーが始まったのだ。
「俺も帰るか……」
ダンスを踊る相手もいないし、パーティーに誘った本人が帰ってしまったのだ。これ以上いる理由もないだろう。それなりに楽しかったな、という感想と共に三太は帰り支度を始めた。
「黒須君!」
するとそこに引き留めるような声がかかる。見ればさっきまで一緒に出し物を見ていた中井が体育館の入口に立っていた。
「あー、中井、悪い。ニコの奴帰っちゃったみたいで……」
「あ、ううん、違うの。私……黒須君に、用があって……」
「俺に……?」
心当たりが思いつかず、三太は首を傾げる。中井はゆっくりと三太のそばまで歩いてくると頬を赤く上気させながら、つっかえたように話し始めた。

343 :
「ダンス……クリパの最後のダンス……始まってるよね……?」
「あ、うん、そうみたいだな」
「黒須君、あの、そのね……良かったら私と……私と踊ってくれない、かな……?」
「え……?」
耳はしっかり言葉を聞いていたのに、頭で意味を理解するのにしばらく時間がかかった。
中井は今、自分と踊ってほしいと言っていた。このクリスマスパーティーで異性をダンスに誘うという事はどういう意味か、参加したことがない三太でも知っている。
(えっと……ダンスに誘われたってことは……そういう事だよな。え、でもなんで俺?なんで今?そりゃ中井は同じクラスだし知らない訳じゃないけど、でもだって今日俺がここに来たのはニコに無理やり連れてこられただけだし……)
混乱する三太の反応を見て、中井が頬を染めながら続ける。
「去年違うクラスだったけど、時々見かけて結構いいなって思っててさ。今年いっしょのクラスになって話したら……なんか、すっごくいいじゃん黒須君ってなっちゃってさ」
照れ隠しの為か、少しおどけたように口にする中井を見ていると、三太にもだんだんと実感が湧いてきた。すると途端に心臓の鼓動が早くなってくる。女の子に告白された経験などない三太には嬉しさと戸惑いが心中で主導権を争って何も考えられなくなっていた。
「私じゃ……ダメかな?」
そう言って下から覗き込むようにして上目遣いで三太と目を合わせてくる。その仕草に三太は思わず胸の奥がときめくのを感じた。
現金なもので目の前の女の子が自分を好きだという事実一つで、普段大して意識していなかったクラスメイトの顔がとても魅力的に見える。
こんな可愛い子が近くにいたのに気付かなかった。しかも彼女は自分を好きと言ってくれている。浮かれた三太の頭の中はそんな思いでいっぱいだった。
しかし何も考えずその告白を受け入れようとした時、微かに残った思考の一部がそれを押しとどめた。何かが違う。それを受けるのは間違っている。正体不明の違和感がそんな風に警鐘を鳴らしているようだ。
(ニコ…………!)
その時脳裏に浮かんだのは、毎年この日はいつも一緒にいる幼馴染の事だった。生まれてから今まで必ずクリスマスイブには隣にいた少女が今はいない。その事が強烈な違和感となっていたのだ。
(ニコ……帰ったって言ってたよな……)
今年は二人とも両親がいない。ならば今、家には誰もいないはずだ。そんなところで仁子は一人で過ごしているのだろうか。
物音ひとつしない静かな家の中で、暗い部屋の中一人佇んでいる仁子の姿を想像すると、胸がかきむしられるようだった。同時に、もし自分が逆の立場だったら、と考えると、何が何でも仁子の隣にいてやりたくなった。
気付いてしまえば、あとは止まらない。
「黒須君……?」
不審そうに三太の顔を覗き込んでくる目の前の少女に対し、三太は真っ直ぐ向き合うように居住まいを正した。彼女の好意はとても嬉しい、だけど自分はそれを受け取れない。それをはっきり伝えるために。

344 :
「ゴメン……俺、クリスマスにはどうしても隣にいて欲しい娘がいるんだ……」
その答えに中井はわかっていたという風な目をして頷いた。
「そっか……ん、やっぱそうだよね」
「中井……その、ゴメン」
「ううん、謝らないで……謝らなきゃいけないのは……私の方だから……」
「……なんで?」
「私が……仁子に頼んだの……。黒須君を今日のクリパに連れてきてって。あのジンクス試すつもりだからって言って……」
「……!」
少なくない衝撃が三太を打ちのめす。三日前から仁子がしきりに三太をクリパに連れ出そうとしていたのはこのためだったのだ。
「じゃあ……ニコは……」
息を詰まらせながら、三太はその意味を問うた。中井が三太に告白するつもりである事を承知で仁子が三太をここに連れてきた、という事は仁子は三太が告白されても構わない、と思っているという事だろうか。
だが中井は首を振ってそれを否定する。
「ホントは仁子、すっごい嫌だったんだと思うよ。そういう顔してた。でも私が黒須君の事好きなのかって聞いて、あの娘答えられなくて……違うならいいよねって強引にお願いしたの……」
中井はそこで自分も辛そうに目を伏せる。悔恨の気持ちの籠った声でその先を続ける。
「私、最低だよね……二人の気持ち知ってたのに……このパーティーのジンクスに頼ればもしかしたらって思って……」
やっぱダメだね踊る前じゃ効かないみたい、とまた少しだけおどけるように言って見せる。
「中井……その……」
「だから謝らないでって……謝るくらいなら、早く仁子のとこ……行きなよ」
そう促す声は震えていて、時折小さく鼻をすするような声がする。泣いているのか、と思ったがここでそれを聞くほど野暮ではないし、早く行けというのが仁子の為というより今の自分を見られたくないからということがわからない三太でもなかった。
謝るな、とは言われたがそれでももう一度小さくゴメンと呟くと、三太は踵を返して学園の出口に向けて駆け出していった。

345 :
自宅に着く頃には9時を回っていた。両親が不在の今、家には誰もいないので電気の一つも点いていない。それは隣の仙堂家も同じだった。
いや、仙堂家には誰もいない訳じゃない。電気が点いていないとおかしいはずだ。三太が自分の部屋の向かいにある部屋に目をやると、ぼんやりとした光が部屋の隙間から漏れていた。
三太は家の中に入り、二階にある仁子の部屋まで駆け上がると、勢いよくドアを開け放った。
薄暗い中、膝を抱えてベッドに座っていた部屋の主は、その音にビクリと反応し顔を上げる。
「ニコ……!」
「え!? さ、サンタ!? な、何!? なんでここにいるの!? 赤花……じゃなくてパーティーは!?」
三太は質問には答えず部屋の中に踏み入ると、ベッドまで大股で歩み寄った。
「抜けてきた」
「抜けてって……何で……あ、あの、赤花になんか言われなかった?」
「断ったよ、中井の事は」
「え、な、なんで……?」
「あのな……」
言わなきゃわからない。そう感じた三太は仁子の正面に立ち、深く息を吸った。
そのまま仁子の両肩を引っ掴むと
「クリスマスイブに……俺の隣にお前がいないとかありえねーだろ……!」
「……っ」
その一言で全て察したようだった。
薄暗い部屋の中でもわかるほど頬を染める仁子。動揺のあまり目を合わせられず首をキョロキョロと動かしている。三太はそれをじっと見守っていたが、やがて仁子は観念したようにおどおどと三太の顔を覗き込んできた。
「で、でも……私……それに赤花が……三太の事……」
「俺はお前がいいんだ、ニコ。中井じゃなくお前が」
「あ、あぅ……」
逃げ道を塞がれ、仁子は真っ赤になって黙り込んでしまう。
「俺たち生まれた時からずっと一緒だった。誕生日は毎年必ず一緒にいた。そんで俺はこれからもずっと一緒にいて欲しい。…………ダメか?」
自分の気持ちは全て伝えた。駆け引きも糞もなく手札を全オープンした状態だ。それでもなお、三太は必ず仁子が首を縦に振ると信じていた。
何故か?生まれた時からずっと一緒だった幼馴染だからだ。それぐらいには気持ちが通じ合っていると信じている。
「ダメじゃ……ない。私も……サンタが好き。ううん、サンタが他の人のものになっちゃうのは……嫌」
「ん……そうだな。俺は誰のものにもならないよ」
「ホント……?」
「ん」
言葉よりも行動とばかりに、肩に手をかけたまま三太は顔を近づけ、そのまま唇を奪った。
驚いて目を開いていた仁子が、やがてゆっくりと目を閉じていく。
「ん……ふぅ」
顔を離すと、仁子はぽーっとした表情で気が抜けたように三太の顔を見つめてくる。
そのたった今恋人になった少女に向かって、三太は笑いながら祝福の言葉を投げかけた。
「メリークリスマス、ニコ。それと……ハッピーバースデー」


346 :
以上です
短期間でサクッと書いたんで話とかほとんど練れてないですスミマセン
あと終わり方がこのままエッチに突入しそうな感じで終わったのにエロなしなのが心残りかな
それではまたなんか書いたら投下しますのでいずれ

347 :
確かに「せきか」とは読めなかったわw
GJ!

348 :
もう何年も会っていないあの子はどうしているだろうか。
以前、実家の片付けをしていたら保育所の文集(?)が出てきて、
「大人になったらなりたいもの:××(俺)のおよめさん」
なんて書いてあったんだ。
いつも一緒だった。
でも小6のときに俺が親の転勤で引っ越した。
元気にしていますか。
もう結婚してたりして。
この間、中学のときに初めて付き合った子と再会したんだけど、結婚するんだってさ。
色々と思い出すのは何か書けという啓示か?

349 :
>>346
素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございます
だけど赤鼻のトナカイさんの気持ちを思うとちょっぴり切ない…
是非彼女にも別の形で幸せになってもらいたいですね
>>348
まだクリスマスは終わっていない
急いで執筆活動に入るんだ

350 :2012/12/25
>>346
乙!
こういう王道なストーリー好きだわー。
ここで終わったのもむしろ余韻が残っていいと思うよ。
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