2013年01月エロパロ91: 【ドラマ】もう一度君にプロポーズ (357) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

【異文化】日本人×外国人【コミュニケーション】 (237)
恋染紅葉でエロパロ (109)
奴隷・ペット・家畜にされるされる女の子 3匹目 (575)
【心に】シャイニング・ハーツでエロパロ【届く】 (226)
ポケモン その23 (136)
Circus作品のエロ小説 その16 (619)
【ヒーローとH】悪の女とH 第8期目【首領とH】 (105)
NG騎士ラムネ&40エロパロ 守護騎士3体目 (674)

【ドラマ】もう一度君にプロポーズ


1 :2012/06/07 〜 最終レス :2013/01/01
萌え要素いっぱい有ると思うんだけどな。
職人さんもそうでない人も募集!

2 :
今後の展開がすごく気になるドラマ

3 :
ageてみる

4 :
このスレ、最終回放送後の方が需要あるかな

5 :
需要はあるが供給がない・・・

6 :
わー、まさかのスレあった!
本放送見ながら、抱いちゃえよー、身体が覚えてるよーと……思うよねw
夫婦だったんだもんなー

7 :
その時は波留さん、めちゃくちゃ嬉しいだろうなぁ…
いい歳の2人なのにやたら初々しいことになりそうw
回想シーンでも、4月に出会って、9月のドライブデートの時はアレ、あの敬語の喋り方はまだプラトニックな関係だよね?
その4ヶ月後にプロポーズだから、波留さん関係もってすぐ結婚決めた感じかな。
素敵な男気だw

8 :
本編ではキスもあるかどうかだろうなあ

9 :
膝に乗ったり
肩抱いたり
ああいうところがもっと見たい

10 :
速攻で子供できてたな・・・w

11 :
キスすらなかったw
その分、2度目の初夜を妄想するぞ
一般にドラマの最後で「◎年後」と見せるのは蛇足だと思う。
思うけど今回だけは嬉しかった

12 :
「波留!そのゴミ待ってー!!」
ゴミをまとめて、先に家を出た俺をパタパタと可南子が追いかけてくる。可愛い。
「どーしたの。月曜は燃えるゴミだろ?」
「そ、そうなんだけど」
「これ以上は入んないよー」
返して欲しそうなのは分かってたけど、袋を持った手を逆側に持ち上げてすぐには渡さない。
焦る様子がまた可愛いんだから観ていたいじゃないか。
「どうされました?」
聞きつけて大家さんがゴミチェックにやってくる。
「おはようございまーす」
「何でもありません、ちょっとダメな物が」
そんな筈ない、俺はきっちり分別したぞと口を開きかけたところで発見。そうか、
このシンプルな紙の箱がまずかったのか。
しかし時遅く
「あらあら、缶とか?出しといてあげますよ、お仕事に遅れるでしょ」
「いえ!私が!」
と大家サンと可南子の間で軽く取り合いになった衝撃で、ひしゃげていた箱の蓋が
開き、ゴミ袋の隙間へだらーっと中身がこぼれだす事になった。つながった正方形の
薄いビニールに、浮き出る丸い輪の……要するにコンドームが10個ほど。
あーあ。
「これ、周りのビニールは、資源ゴミですかね」
フォローのつもりで言ってみたけど、取り乱した大家さんはオロオロと消えてしまうし
真っ赤になった可南子には、はたかれた。
「…もうっ!波留ったら!」
可愛い。
使用済みじゃあるまいし、別にいいじゃないか。でも確かに、我が家が子づくりを
始めましたってバレたのかも。
終わり。(同居を再開した2人の、軽い日常でした〜w)

13 :
カワイイw

14 :
>>12GJです!
可南子さんを可愛くてしかたがない波留さん、
いいなあああああw

15 :
12です、GJありがとうございました
もっといちゃいちゃしたの読みたい……
その後の2人ももちろん気になりますが
最初のプロポーズとか
可南子処女なんじゃ?と手を出しかねたり、そうじゃなくてホッとしたりもやっとしたり
する波留とか、昔の2人もいろいろ想像しちゃいます

16 :
>>12さん、遅くなりましたがGJ!です
いいですね〜付き合ってる時のアレコレも読んでみたいです
ここはエロ無しでも大丈夫でしょうか?
ちょっと書き始めたのですが、あまりに2人が爽やかで可愛くて、
波留さんには申し訳ないのですが今回はエロまでたどり着けそうにありません…

17 :
>>16
大歓迎です
少なくとも自分はw

18 :
>>17
ありがとうございます
とりあえず書き続けてみますが、時間がなく来週になりそうです
このスレが賑わってくれる事を祈りつつ、下手なりに頑張ってみます…

19 :
>>18
是非是非!

20 :
『この手を、知っている』

波留との暮らしに戻って、3日目。
遠慮がちな抱擁や、軽いキスの繰り返しがそろそろもどかしくなっていた可南子は、
舌を絡ませる深い口づけを迎えてホッとしていた。
ああやっと、波留に抱かれるのだ。
2人きりのリビングに、息継ぎと唾液の水音が静かに満ちて行く。
そしてカットソーの下から潜り込んだ大きな手が、脇腹の素肌に触れた瞬間
「……!」
厚く固くささくれた肌の感触が、ありえない快感を呼んでドクドクと身体の中心が
溢れ出した。仕事で荒れた手を目で見てはいたけれど。
何?これは何?
衝撃で我が身が固くすくむのが分かる。ああでも…イキソウ。
「可南子?」
口づけの途中でうつむいた愛妻を、不審げに波留が覗き込んでくる。
「…大丈夫」
だから離さないで。
喘がずにちゃんと言えただろうか。膝から崩れ落ちそうで目の前のシャツにすがりつくと、
黙って抱きとめてくれた腕がひょいと私を持ち上げて、ソファに落とされる。
隣に座るのでなく、覆いかぶさってきた波留の口づけはうなじを這い、今度は髭の
柔らかい感触が気持ちよくて背筋にまで突き刺さるようだ。

21 :

事故の後、ずっと自慰でイケなかった。
記憶が乱れ体調も戻らず、将来が不安で不安でたまらない夜にせめて慰めでごまかせ
たらと指を使い息を乱してみても、そこは鋭敏になるばかりで絶頂は訪れなかった。
何かが違った。
カウンセラーにも、まして家族や『夫だという人』にも言えぬままだったことの答えが、
こんな簡単なことだったなんて。
この固い手で、この強い指で触れて欲しかったんだ、私は。
そんな可南子の想いは知らない波留は、鎖骨から胸乳に舌を落としながらも
長いスカートをたくし上げ、核心に迫ってくる。手のひらが内股を滑る度に
声がもれる。
そう、もっと、もっと来て。私に触って。
でも。
ほとんど自分からこすりつけそうに燃え上がりながら、可南子はふいに本当に触れられるのが
怖くなった。どうしよう。
こんなに濡れて。
まだほとんどキスだけ。ちょっと脚をなでただけでこんなになっている女なんて、
どう思われてしまうんだろう。
思わず身を捩って避けると、優しい夫は深追いをせずに起き上がった。
「ここじゃ、嫌かな」
違うのに。いっそもっと乱暴に性急に貫いてくれたらいいのに。そんな身勝手な
想いで曇った頭は、浮かんだ疑問をそのままつるんと口から出させてしまった。
「私たち……いつもはどんなふうに」

22 :

しまった、と顔をしかめた可南子に気付いたのかどうか。
ひと呼吸だけ動きを止めた波留は、それでも答えをくれた。
「いつも……ってコスプレかな。ナースとか。俺も白衣で」
「う」
「場所もベランダとかぁ? 鍵開けたまま玄関でってのもスリルがあって」
「うそ嘘嘘嘘ー」
「バレたか」
ははは、と笑う波留に安堵しながらも、やはり可南子は自らの不注意を呪った。いつも、
を問うなんて。抱いている女は別人だと言っているも同然なのに。どれだけこの人を
傷つけてしまうのだろう。
「……ごめんなさい。変なコト言って」
「いいよ、久しぶりなのは確かだし。ちょっと急ぎすぎた」
そんな。ここで止められたら気が変になってしまう。慌ててふるふると首を振る
可南子の真意は伝わっているのだか。
「正直、怖くてさ。俺のやり方が満足か分かんないし」
「私…」
「だから全っ然いつも通りじゃなく長めに前戯ってのするつもりが、もう
始める前からイキそうで高校生かよっていう」
自然に導かれた手の下では、波留の分身がパンツの固い生地を押し上げて脈打っていた。
「笑っちゃうよな」
「いえ、私。私もこんな…」
重ねられた波留の手をとっさにとり、乱れた裾の奥に押し当てる。
とても彼の顔は見られないままでいると、ちゅく…と音を立てて潤みに指が侵入する。

23 :

「あ…ん」
びしょびしょの下着を無理矢理ずらして、溢れる裂け目をなぞるように長い指がうごめく。
ぬめる指が何本で抜き差しされているのか、腰だけで感じている可南子にはもう
分からなかった。
「すごい、濡れてるよ可南子」
「恥ず…かし…い」
「どうして? 嬉しいし、きれいだ」
ここで、もう片方の手が膝の裏に差し入れられ、抱え上げられた。
「ひゃぅ…ん…!」
腿を大きく広げられて秘所に風があたったことよりも、波留の手に電気が走ったように
感じてしまう。
ああ、この手を私は知っている。
「挿れるぞ、その、生で」
波留の切羽詰まった声に、どう応えたのか記憶がないけれど。「きて」とか
「いれて」とか恥ずかしい事を言ったに決まっている。
熱い塊に満たされて激しく揺すられて気持ちよすぎて喘ぎ声が止まらなくて……。
泣きながらイッた頬に添えられた手は、かすかな機械油とせっけんの匂いがした。
私をこんなにも乱れさせる暖かい手。
"記憶がない"というと、げびた冗談で必ず聞いた『身体が覚えている』というのは
本当にこんなことなんだろうか。
もうろうとした頭で、可南子は悩んでいた。貴方の身体だけ思い出しました、なんて
とても伝えられない。
それでも、待っていてくれたから。
触れて欲しいと思える今日まで待っていてくれた人との営みだからこそ、
素直に快楽に溺れられるのだ、そうに違いない。
文学少女の理屈っぽさで筋道を立てると、もう心の奥にそれはしまうことにした。
「波留」
荒い息で果てている愛しい人に、寄り添ってささやく。
「ありがとう。幸せです、私」

24 :
GJです!
いいもの読ませて頂きました
波留の手、魅力的だもんね
またお願いします

25 :
なんかきてたー
イイ!
このカップルって波留が優しすぎてひたすら可南子が羨ましいわw

26 :
短いの(1レス)投下します。
挿入なし=微エロ?

27 :
困った。
風呂上がりの一杯をひっかけながら男は今晩をどう乗り切ろうか悩んでいた。
…可南子がエロすぎる!
今まさに風呂上がりで現れた妻は、中学生でも着そうな部屋着でそこだけみれば
色気とは縁遠い。でも男の視線に恥じらう様子がたまらないのだ。
「いいお風呂でした」
と微笑む今も、目が合った途端にバスタオルを抱えたのは、ノーブラの胸元を気に
したに違いない。
ついこの間まで、脱衣場で裸のところに出くわしても平然としていた古女房はいない
のだ……それが悲しいのかどうか、新婚当時に戻った様な妻に毎夜ムラムラしている
男にはもうわからなくなってしまっていた。
でもこの年齢で、毎晩はさすがに疲れてしかたない。
今夜こそは何気なくやりすごして、と思うのだが…。
「つまみ、出しますねー」
と冷蔵庫を開ける妻に、嘆息する。それは反則だろ。言っただろ。
「…可南子ぉ」
総菜の皿を持ってやってきたところを捕まえて膝に乗せる。
「敬語。」
「あ」
「おしおきだぞー」
こちょこちょこちょ。
ひとしきり笑わせたところで、勃つ前にと降ろそうとすると妻の方から首に手を回し、
伸びてきた無精髭を撫で始める。ああ、これはまずい。
「ねえ波留」
「…ん?」
「大好き」
と、こんなことを言われて口づけまでされて、あちこちまさぐらないわけにいくだろうか。
小振りな胸はすっぽりと手のひらに収まって揉み心地が実にいい。固く起き上がってくる
乳首を押しつぶして弾くと
「ア…ん」
と可愛い声がする。もうダメだ、今夜も最後までいってしまうに違いない。
分かっている、ショーツを剥いで舐めるとどんな風に悶えるのかも、味も。
でも恥ずかしがるんだろう。
そして自分も、まだ敬語を使う様な相手に易々と身体を開きやがってと、
理不尽な想いでまた燃え上がってしまうのだ。
夜は静かにふけていく。
…頑張れ波留!明日も太陽は黄色いぞ!
*end*

28 :
>>27
おもろい GJです!
波留さんの幸せな苦悩ごちそうさまでしたw

29 :
可南子がはにかむってことはまだなのかと思ったら
毎晩やってんのかよw
イイネイイネ職人さんたちありがとう

30 :
GJありがとう、嬉しいです
ところで>16さんお待ちしてますよ!

31 :
>>16 です
お待ちいただいてすみません
明日には投下できそうです
ちょこちょこ書き進んでいたら、どんでもなく長くなってしまいました
20コメ分ほどで、エロありです
トラブル無く投下できるといいのですが…
>>30さんの作品も、またお待ちしています!

32 :
皆さんの作品おとなしく待ってます!

33 :
>>31です
PCから投下しようと思ったのですが
規制がかかっていて書き込めません…
解除の方法もわからず…残念です

34 :
えええええ残念すぎるね
こういうのはどっか規制のかからないとこに投下してもらって
転載するってわけにもいかないし
規制が終わるまで待つしかないかー

35 :
解除されるか、トライしつつしばらく待ってみます

36 :
成功することを祈りつつ待ってます

37 :
>>31さん
一回分の文字数減らしてもだめ?
33を書き込んでる媒体にメールで送るとか方法はある気がする。
(でも誤送信しないように気をつけてw)

38 :
みなさん予告をしたばっかりに、気にかけて頂く結果になり申し訳ありません。
ありがとうございます。
>>37さん
規制は改行規制ではなく、アクセス規制に巻き込まれたようです
解除まで数日…と書かれてましたが、実際はどうかわかりませんね…
今は携帯から書き込んでますが、携帯から投下したことは無いのでうまくいくか心配です…
なにぶんすごく長いので…
携帯からも長文遅れるのでしょうか…

39 :
↑ ×遅れる
○送れる でした
1コメに送れる文字数等は、携帯からでもPCからでも同じでしょうか
細切れにすると、もう40コメくらい使ってしまいそうですし
もし途中で切れたらと思うとそれこそ申し訳なくて…
とはいえ、それ以前に駄文なのですが…汗
こんな関係ない内容でスレを汚してすみません

40 :
1日数レスずつ連載でもいいんじゃないかと個人的には思いますが
そう活発に動いてるスレでもないですし

41 :
頂いたアドバイスを参考に、小分けにして少しずつ投下やってみます。
とりあえず冒頭を試して、いけそうなら続けてみます。
失敗したらすみません!

42 :

教会でのプロポーズを受けた二日後、休みを取った可南子は波留の待つマンションへ戻る事になった。
そう・・・今日から二人で暮らすのだ。
波留は自分の休みが取れる日に合わせてゆっくりでいいと言ってくれたが、可南子は葬儀の後の諸々の処理や
仕事を休んでしまってその間に待たせていた作業に追われる彼を心配し、早く戻りたいと申し出たのだ。
「おじゃましまーす・・・じゃないか、ただいまぁ・・・」
合鍵でマンションに入りリビングを見渡すと、窓際に積まれたダンボールはキレイに片付けられていて
可南子の愛読書たちは所定の位置に戻されていた。
それだけで、なぜかほっとする自分がいる。
退院して初めてここに来たときは違和感しか感じなかったのに、今はなんとなく居心地よく感じるから不思議だ。
買い物してきたものを冷蔵庫やなんかに片付ける。
一見キレイに片付いてはいるけれど、キッチンも部屋の所々も汚れていた。
一人家事をこなしていた波留を思い、可南子の胸がチクリと痛んだ。
「・・・よし、掃除掃除!」
思いを振り切るようにエプロンの紐をキュッと結んで、可南子はテキパキと部屋を整えていく。
一つ一つ、これから生活を共にする物たちを確かめるように、丁寧に磨いていく。
そうこうしていると、昨日実家から送った荷物が届いた。
衣類を寝室のクローゼットやチェストにしまっていると、替えのリネン類を見つける。

(これ・・・替えた方がいいよね・・・)
ベッドを眺める可南子。
シーツくらいは取り替えていそうだけれど、カバーはずっと同じ柄だ。
外そうと布団をめくると、フワッと波留の匂いがした。

43 :

(今日からここで、二人で寝るんだ・・・)
夫婦なんだからあたり前の事だけれど、その夫婦として・・・ってところにまだ全然慣れない自分がいる。
ここに戻ってくるってことは・・・そういうこともあるとちゃんと理解しているつもりだけれど・・・
やはり胸の高鳴りが抑えられない。
(大丈夫、波留さんとなら・・・)
日記の中の幸せな自分と、教会で抱き合った時、自然と嬉しいと思えた自分。
信じようと決めたから、ここにいるんだ・・・。
可南子は一つ大きく頷いて、作業を続けた。
掃除を終えて夕飯の支度をしていると携帯が鳴る。波留からだ。
「もしもし」
『もしもしごめん、今から帰る。一人で大丈夫だった?』
「はい、全然大丈夫です。それより気を付けて・・・安全運転で帰ってきて下さい」
『はい・・・ありがと』
通話が切れて時計を見ると、7時を過ぎたところ。
「やばいっ、早く仕上げなきゃ」
掃除に時間を掛けすぎて、波留が帰る頃に料理が間に合いそうに無い。
可南子は慌てて手を動かした。

44 :

「ちょっと波留さん、なんで言ってくれないんですかー!」
「そうだぞー波留、水臭いなー」
「・・・は?」
事務所から大声の桂と、社長があとに続いて出てくる。
「は?じゃないですよ、今日可南子さん帰ってくるんじゃないですかー!」
「そうなの?って、桂お前なんで急にそんなこと言い出すんだよ」
「えー?いや今メール見たら裕樹さんからで、そう書いてあったから」
「裕樹ー!?あいつなんの用だよ、まさか・・・デートの誘いか?」
「そ、レストランの市場調査のお誘い。楽しいんだよねー、色んなお店にタダで行けてさ」
「あいつ・・・桂!俺も連れてけよ!」
「何言ってんの、あんたみたいながさつな味音痴、連れて行くわけ無いでしょ、バーカ!」
最近の桂に対する進藤の言動は本当にわかりやすい。
にしても、裕樹と桂がこう頻繁に連絡を取り合ってるとなると・・・ますます我が家の事情は筒抜けだな。
波留がそんな事を考えて二人を見ていると、社長に背中を押された。
「今日はもう帰れ。社長命令だ」
「そうそう。あ、明日の朝もゆーっくりでいいぞ〜」
例のごとく、蓮沼がいやらしい笑みを浮かべている。

45 :

「いやでも、みんな俺のカバーで残業続きだったていうのに・・・」
「何言ってんすか!私、残業でもなんでもいーっぱいして、早く一人前になりたいんです!だから任せて下さい!」
「残業!?じゃぁ、お前やつとなんとか調査には行かないんだな?よし、俺も働くぞー!」
「おいおい、お前達、張り切るのはいいが、半人前に払う残業代はないぞー」
「えーー!社長そんなケチケチしないで下さいよー!」
(・・・このやり取りは、俺が帰るまで延々終わらないんだよな・・・)
「すみません!じゃぁ・・・お言葉に甘えさせて頂きます!」
波留は温かな職場の仲間の思いやりに感謝した。
ロッカーで着替えを済ませ、逸る気持ちを抑えて愛車に跨り、可南子へ帰るコールをする。
携帯を切ると、背後から視線を感じ・・・振り返ると、面々がニヤニヤしながら手を振っている。
(こりゃ、明日からが思いやられるな・・・)
あれこれとまた冷やかされるのかと思うと面倒くさかったが・・・まぁそんな事は今はもういい。
家で可南子が待っている。
「安全運転、安全運転」
(可南子に心配かけないようにしないとな・・・)
波留は丁寧にバイクを走らせた。

46 :

マンションに着いて階段を駆け上がり、いつもの癖で鍵を開けようとしてしまい苦笑する。
気を取り直し、呼吸を整えてからインターホンを鳴らした。
ドアのガラス越しに人の気配がして、扉が開く。
「おかえりなさい」
こぼれるような笑顔で出迎える可南子。
「ただいま・・・」
この3ヶ月あまり・・・あたり前のように感じていたこの小さな瞬間を、何度思い浮かべたことだろう。
波留は嬉しさのあまり、また可南子を抱きしめたい衝動にかられたが・・・
同居再開の初っ端から、そんなガツガツしたところは見せられないと思い自重した。
「ほんっとごめんね、もっと早く帰れれば良かったんだけど・・・」
「大丈夫ですよ、荷物っていっても着るものくらいですし」
「そっか・・・あ・・」
何かに気付いたような波留がリビングを見渡し、大きく息を吸い込む。

47 :

「なんかいい匂いがするね」
「あ、料理の?」
「それもあるけど・・・」
「あ、花?・・・お義父さんに・・・丁度良かったです」
テーブルと、サイドボードの上の太助の写真の前に花が飾られている。
「ありがと。でもそうじゃなくて・・・」
「?」
「なんだろうな。可南子がいるって匂い・・・かな」
「・・・え?・・・私?」
掃除したからかな・・・とかブツブツいいながら、可南子はいぶかしげな顔で袖口をくんくん臭っている。
(可愛いな・・・)
波留が笑いながら見つめていると、今度は少しむくれたような顔をする。
(この顔この顔)
そんなくるくる変わる可南子の表情が、可愛くてたまらない。
「だから、いい匂いだって。でも・・・掃除、してくれたんだ。よかったのに・・・」
「いえ、少し汚れてたし・・・この家のことも色々覚えなきゃなんないから」
「・・・そっか」
「あ、でも夕飯の準備がもう少しかかりそうで」
「俺も手伝うよ」
「それは結構です。それより今のうちにお風呂どーぞ」
こりごり、というような表情の可南子。
実家で、慣れない料理を手伝おうとしてかえって邪魔をした事を思い出した。
「はいはい」
波留は大人しく着替えを持って風呂場へ向かった。

48 :

「あー・・・気持ちいい・・・」
湯船につかり、ため息をつく波留。
いつもは手早くシャワーを浴びるだけだったから、こんな風にゆっくり風呂に入るのも久しぶりだ。
家のそこかしこに可南子がいる幸せがあって、波留はじわじわとそれを実感していく。
実はいい歳をして、昨日の夜はなかなか寝付けなかった。
主のいないベッドの片側を見つめていたら、教会で久々に抱きしめた可南子の柔らかな体を思い出し・・・
そんなことを思いながら、一人欲を吐き出してしまった。
それが今夜のために良かったのか、悪かったのか・・・一人可南子を思うと、また男の欲求がもたげてくる。
妻でいることをOKしてくれたといっても、自分に対する可南子の態度はまだまだぎこちない。
波留は、夫婦の営みとして可南子を抱くのはまだ先の事だと思っていた。

49 :

(この感じ・・・あの頃と似ているな・・・)
5年前・・・可南子の恋人になってからも、なかなかキス以上の関係には進めなかった。
可南子が今までの彼女と全くタイプが違っていたからだろうか。
30を過ぎた大人の女性であるのに、幼さと少女のような愛らしさを残す可南子に夢中になって・・・
たわいない冗談なら言えるのに、肝心な思いをいつも伝えられず、悶々とした日々があった。
やっと結ばれたのは、出会った年の11月の終わり・・・二人の誕生日に近い頃に行った旅行先でだった。
あの時の自分は、笑ってしまうくらい緊張して・・・余裕がなくて・・・
だから、あの日の可南子の日記のページは読んでいない。
今の可南子にとっての初めての自分は、少しは余裕のある男でありたい・・・
なんて、ちっちゃな男のプライドだと思うが、情けない事に今やその自信すら無くなりつつある。
でも・・・大切にしたい。
これから先もずっと可南子と一緒にいて、守ってやりたい。
あの時心に決めた誓いを、今度こそは決して見失わないと、波留は思った。
「・・・よしっ」
一人気合を入れなおし、熱くなった体と心を落ち着けようと冷水を浴びて、波留は風呂から上がった。

50 :

テーブルに料理を並べていると、タオルで頭を拭きながら波留が戻ってきた。
「うまそー・・・」
「お待たせしました」
「そんなことないけど、見たら急に腹減ってきた。食おっか」
二人で「いただきます」と手を合わせる。
波留の実家で好評だった煮物を含めた、野菜たっぷりの和食。
この間の葬儀の後もそうだったけれど、波留は本当に美味しそうに食べてくれる。
そんな姿を見つめながら、自分が不在の間、偏った食生活を送っていたであろう波留を思い
可南子はまた申し訳ない気持ちになった。
「・・・すみませんでした」
「え?なんで?すっごく美味しいよ?」
波留は不思議そうに可南子を見つめる。
「そうじゃなくて・・・留守の間、いろいろ迷惑かけてしまって・・・食事とか、掃除とか・・・」
「あ・・・そっか、俺が可南子の料理に飢えてたみたいにがっつくからだよな・・・」

波留は箸を止めて、優しく微笑みながら可南子に語りかける。
「可南子は何も悪くないよ。俺の方が謝らなきゃ。これまで家の事、可南子に何もかもまかせきりで・・・
 今回の事で、身に沁みて反省した。100点には程遠いだんなさんにはいい薬でした!
 あ、これからは料理も少しずつ手伝うから、ご指導お願いします!」
力強く宣言して頭を下げる波留の姿に、可南子にも笑みが戻る。

51 :

「わかりました。・・・ごめんなさい、食事中にこんな話」
「いいよ。これからはこんな風に、思ったことちゃんと言い合おうな」
「はい・・・あ、食べてください!」
「おう!」
自分の気持ちを気遣って、いつも明るく優しく接してくれる波留。
(ほんとうに優しい人だな・・・)
可南子の心は温かく癒されながらも、一方では切なくなっていった。
『あいつはさぁ・・・気を使われる苦しさっていうのかなぁ・・・そういうのをずーっと感じて生きてきたんだよ』
太助の言葉が耳に残っている。
あの頃から、自分の気持ちは波留に向かい始めていたのかも知れない。
波留の、優しくて強い心。
でもそれが、抱えている苦しさから生まれたのだとしたら、こんな切ないことはないだろう。
日記の中の自分は知っていた。
そんな風に自分の苦しみを覆い隠す波留を癒し、包みこむように愛していた。
その思いは、今の自分の中にも確実にある・・・。
(波留さんのために、出来る事からひとつひとつやっていこう)
可南子はそんな事を思いながら、波留を見つめていた。

52 :

食事が終わり、食器をシンクに運んでいると
「可南子はもういいから。風呂入ってきたら?あと俺、やっとく」
「え、いいですやります」
「掃除とか頑張って疲れただろ?こことかここも、ピカピカじゃん」
波留はシンクやレンジを指差しながら、可南子をキッチンから遠ざけようとする。
「でも・・」
「いいって。洗い物くらいはちゃんとできますから」
「そう・・ですか?じゃぁ、お願いします」
可南子は波留の言う通りにすることにした。
風呂からあがり、肌の手入れなど済ませリビングに戻ると、波留がソファの前にお茶を用意してくれていた。
「ありがとうございます・・・」
「うん・・・」
二人ソファに並んで座りお茶を飲むのも、退院したあの日以来だ。
あの時とは違った胸の高鳴りに、可南子が何も言えず黙っていると・・・
「あ、そうだ」
波留が思い出したように立ち上がり、窓際のデスクの上の小物入れから何かを持ってくる。
それは・・・波留の結婚指輪だった。

53 :

「この間の教会の続き・・・いいかな」
少し照れたように笑いながら、可南子に指輪を手渡す。
可南子がそれに頷くと、波留は手を差し出した。
左手の薬指にゆっくりと指輪がはめられていく。
波留はそれを見つめながら、嬉しそうに何度も頷いている。
「指・・・長いですよね」
可南子もやっぱり照れくさそうに自分の左手を差し出し、波留の大きな手と比べる。
しばらくそうやって二つの結婚指輪を眺めていると・・・可南子の手を波留の両手が包み込んだ。
「あのさ・・・いや、やっぱりいいや」
可南子の結婚指輪を指でなぞりながら、波留が何かを言いよどむ。
「なんですか?」
「ううん、いい」
波留は首をふるが、遠慮されると余計に聞きたくなる。
「良くないです。言って下さい」
「いやだって・・・敬語もやめられないような人には・・・」
余計な事を口走って後悔したような波留の表情に、可南子はだんだんムキになってくる。

「なんですか?さっき思ったこと言い合おうって言ったのに・・・・・・波留・・・言って」
とがめるような可南子の言葉と表情を見て、波留が観念したように口を開いた。
「指輪の交換が終わったので・・・誓いのキスがしたいです」

54 :

「・・・・・」
予想外の・・・いや予想していた展開とはいえ、波留の口から出たストレートな要求に、言葉が出ない可南子。
波留はそんな可南子を見て、やっぱり・・・といった困り顔だ。
「ほら、だからいいって。ごめんなさい、調子に乗りました!」
頭を下げ、気まずそうに謝る。
「・・・・・いい・・ですよ」
「・・・え?」
「お願いします・・・」
さらに鼓動が早まって、思わず言葉が止まってしまったけれど、ためらいは無かった。
今度は波留が驚いたように固まって、可南子を見つめている。
「う、うん・・・はい・・・」
ややあって、波留の手がそっと肩を引き寄せ・・・可南子は目を閉じた。
一度かすかに唇が触れ・・・離れたあともう一度重なる。
唇の温もりと柔らかさが伝わるような口づけ。
髭があたって、少しくすぐったい。
夫からの、初めてだけど初めてでないキスは、可南子の心にじんわりと、優しくなじむようなキスだった。
唇が離れ目を開けると・・・波留の深く澄んだ瞳が真っ直ぐに見つめていて・・・
ドキドキして見つめ返すことが苦しくなり、可南子は思わず俯いた。

55 :

「やっぱり・・・まだ・・・なんか照れますね」
取り繕うようにそう言うと、困惑していると受け取ったのか、波留が「ごめん」と小さく謝る。
「いえっ、嫌じゃないです、あの、髭が、ちょっと」
可南子はその言葉に焦ってぶんぶんと首を振り、さらに取り繕うように否定する。
「ああ、髭・・・気になる?」
「あ、ちょっと・・・あ、でも、すぐ慣れると思います」
別に髭が嫌だと思った訳でもないのに、自分はなにを言っているんだろう・・・
可南子が気持ちの混乱を整理しようとあわてていると、一瞬固まった波留がふき出すように笑い出した。
「慣れる・・って・・・」
その言葉が余程ツボだったのか、波留はハハハッとお腹を抱えるほど笑っている。
可南子は自分の言った事が恥ずかしくて、でもだんだん腹が立って来た。
「慣れるって、キスのことじゃないですよ、髭の事です」
「わかってるよ」
波留はまだ堪えきれないように笑っている。

56 :

「・・・なんか、馬鹿にしてません?」
「してないよ」
膨れっ面の可南子を、波留が笑顔で見つめている。
「私、もう36なんです」
「知ってます」
「別に、このくらいなんでもありません」
「・・・そうなの?」
「そうで・・・んっ・・・・・」
言い終わらないうちに、また唇が塞がれた。
優しいけれど、甘く・・・唇を包みこみ食むようなキス。
そうしながら、波留の手は可南子の頬や髪を撫でる。
さっきより長いそんなキスのあと、二人は額を合わせた。
「・・・慣れた?」
「・・・さっきよりは・・・」
波留がフワリと可南子を抱きしめる。
愛しげに髪を撫で、もう片方の手は首から肩を擦り・・・腕から腰へと回されていく。
ためらいがちに波留のTシャツと腕を掴むと、思った以上に筋肉質でがっちりとしている。
耳に熱い息がかかる・・・。
可南子は波留から、男を強く感じていた。
「無理してない?」
低い声が体中に響いて、それだけで全身の力が抜けそうになった。
「・・・大丈夫です」
「でも・・・少し震えてるよ」
「緊張・・してるだけです」
「・・・この後・・・どうなるんだろうとか、心配してる?」
「・・・」
可南子がどう答えようと返事に困っていると、波留がゆっくりと体を離した。

57 :

「大丈夫だよ。今日はこれ以上は望みません」
「え・・・でも・・・」
「ん?」
「波留さ・・・波留は・・大丈夫なんですか?」
波留がまた目を丸くして笑った。
「大丈夫じゃないって言ったら?」
「私なら大丈夫です・・・36だし・・・あなたの妻、ですから」
そう・・・ちゃんと解っててここに来たのだから・・・
可南子は自分に言い聞かせるように言った。
「ありがと。でも、気持ちは31・・・だろ?」
「あ・・・そうかもしれないですけど・・・31でも大丈夫です、十分大人です」
波留は笑いながら首を振って、可南子の髪を撫でながら諭すように見つめる。
「そうじゃなくて、始まったばかりだろ?俺達・・・」
「私は・・・でも、波留さんは・・・」
「俺も同じだよ。今の可南子と、始まったばかりだ」
「・・・」
「だから、いいから・・・ゆっくりいこっか」
波留の優しさが嬉しいし、ほっとしている自分もいる。
でも、この人をこれ以上待たせることも辛い・・・自分も・・・もっと波留のことを知りたい・・・。
なんて言ったらいいんだろう。この気持ちは、どう伝えたらいいんだろう・・・。

58 :

「ありがとうございます・・・でも、我慢、しないでください」
「え?」
まとまらないまま出てきた露骨な言葉は、可南子をまたさらに焦らせた。
「いえっ!えっと・・・私、何言って・・・」
「俺、そんなに我慢してるように見えるかな・・・」
波留は照れたような、困ったような顔をしている。
「・・・ごめんなさ・・・あっ」
可南子を強く引き寄せ、抱きしめる波留。
「まいったな・・・そんなこと言われたら、進みたくなる・・・」
言葉の後、波留は吸い付くように可南子の唇を奪う。
角度を変えて、息もつかせぬほどの食らうような口づけ。
「んっ・・・はっ・・・」
空気を求めて可南子の唇が開くと、獰猛な舌が進入し、口内を犯してくる。
波留の長い指が可南子の髪の中に割って入り、手で頭を押さえつけられて、顔を動かす事も出来ない。
激しいキスが、波留の男としての欲求の強さと・・・
それ以上に、さっきまでそんな自分を抑え、可南子を思ってくれていた深い愛情を伝えてくる。
可南子は応えようと波留にしがみつきながら、自分も懸命に舌を絡めた。

59 :

「っ・・・はぁ・・・ごめ」
急に唇が解放され、二人の荒い息遣いの中、波留の切ない声が響いた。
「さっきゆっくりって言っといて・・・止まらなくなりそうだ・・・」
可南子を強く抱きしめながら、頬を摺り寄せる波留。
「可南子が可愛くて・・・スピード違反してしまいそうです・・・」
そのままじっと黙り込み、動かなくなった。
波留が求めてくれている・・・こんなにも、今ここにいる自分を・・・。
可南子は波留に離婚届けを見せられた、あの日のことを思い出した。
『可南子、・・・・・うん、わかった』
言いかけて顔を反らし、言葉をのみ込んだ波留の姿を見て
ああ・・この人が求めているのは過去の自分で、今の自分ではないんだと・・・今の自分に出来る事は無いんだと思った。
だから、思い出せないなら別れるしかない・・・そう思い込もうとしたけれど・・・
別れることを考えれば考えるほど、何かとても大きな、大切なものを失うような気がして・・・
怖くて、悲しくてたまらなくなった。
だからそんな思いを・・・波留に会いたいと思う自分の気持ちを素直に伝えてみようと思った。
そうせずにはいられないほど、自分の中で波留の存在が大きくなっていることに気付いた。
波留の父親の看病とという悲しいきっかけではあったけれど
そんな中でも一緒にいられることが・・・少しでも波留のために、何かできることが嬉しかった・・・。

60 :

「スピード違反は駄目だよな・・・うん、すみません、ちゃんと安全運転に戻ります」

波留が体を離し、気まずそうな顔で苦笑いをしている。
「・・・戻らなくていいです・・・駄目じゃ・・ないです・・・」
考えるより先に、自然に言葉が出た。
「え?」
「・・・続けてください」
「いや、無理しなくていいから」
可南子は真っ直ぐに波留を見つめた。
「無理しちゃいけませんか?そうしたいんです。わかるんです、大丈夫だって・・・思い出せなくても、わかるんです」
驚いて困惑する波留に、可南子は自分から口づけた。
「私も・・・あなたを幸せにしたいんです」

61 :
すみません今日はここまでで…
なんとか投下できそうです
残り半分はたぶん明日の夜中に…
本当にチンタラと長くてすみません!
本編の解釈や二人のイメージが
皆さんと違うところも多々あると思いますがお許し下さい
もう少しだけお付き合い下さい…

62 :
いやいやいやいいです!
続きも楽しみに待ってます!

63 :

可南子が真っ直ぐに見つめてくる。
始まったばかりだとか、ゆっくりとか言いながら、結局また身勝手な思いをぶつけてしまった自分に、応えてくれるという。
幸せにしたいと言ってくれる・・・。
可南子はやっぱりどこまでも可南子だ。
いつも自分の心も体も、すべて受け止めようとしてくれる。
可南子と出会って、結ばれて感じた、生まれて初めての感覚・・・
以前の自分は知らないうちに、そんな可南子に得られなかった実母からの愛情を重ねていたのかもしれない。
そして、可南子自身を見失っていった。
今、可南子が幸せにしたいと言ってくれるなら・・・もう一度そう思ってくれるのなら、自分もそれ以上の幸せを可南子に与えたい。
言葉では表せないほどの思いを伝えたい・・・
「うん・・・わかった・・・ありがとう」
波留は意を決したように可南子を見つめ返し、その体を抱き上げた。
寝室に向かい、ベッドの端にそっと座らせると、リビングに戻り照明を消す。
そうやって一呼吸置いてから、Tシャツを脱ぎながら可南子の元に戻った。
可南子は波留の引き締まった体から恥ずかしそうに目を反らし、自分もパジャマを脱ごうとする。
可南子の前にしゃがんだ波留が、その手をそっと抑えた。

64 :

「可南子・・・聞きたい事があるんだけど」
「なんですか?」
「子どものことなんだけど、体調とか・・・大丈夫なのかな?」
「あ・・・はい、この前病院に経過を見せに行った時、大丈夫だって言われました」
「そっか・・・」
波留は、可南子とそうなるときに伝えようと思っていたことを話した。
「俺ね、この前実の母親に会った時、いつか親父みたいな父親になれれば・・・って言ったんだ」
「・・・そうだったんですか」
「だから可南子さえ良ければ・・・今すぐじゃなくてもいいけど、子どもを作りたいって思ってる」
可南子は暫く黙って考えてから・・・
「私も・・・そうしたいって思います」
迷いのない目で波留に答えた。
「うん・・・そっか」
「はい・・・でもいい歳だから、出来るかどうかわかりませんけど」
「それならそれでいいよ。可南子がいてくれれば」
「・・・ありがとうございます」
嬉しそうな可南子の笑顔に頷いて、波留は可南子のパジャマを脱がせた。
下に着ていたTシャツにも手をかけると
「あ、やっぱり・・・自分でしますね」
可南子は恥ずかしそうに布団に入り、ごそごそと中で服を脱いでいく。
そんな可南子の初々しさを可愛らしく思いながら・・・波留は懐かしさのような、新しさのような、不思議な感覚に捕らわれていく。
波留も全てを脱ぎ捨て、可南子の隣に潜り込んだ。

65 :

布団で身をすっぽり隠している可南子を覗き込む。
「嫌じゃないんですけど、やっぱり・・・恥ずかしいですね・・・」
可南子が伏せた瞳を震わせている。
「恥ずかしがることないよ。俺、可南子の体、好きだし」
「そうなんですか?・・・そっか・・・もう何回も見てるんですよね、今更って感じですよね・・・」
「そんなことないよ」
「私ばっかり恥ずかしくてドキドキして、なんか・・・ちょっと癪ですね・・・」
「ハハッ、なんだよそれ。俺だってドキドキしてるよ」
「ほんとですか?もう、飽きちゃったりしてたんじゃないですか?・・・あ・・・ごめんなさい」
「飽きたりなんかしてません。可南子はどうだったか・・・わからないけど・・・」
「・・・わからないんですか?」
「ん?いや・・・大丈夫だったと思う・・・・・うん・・・・・」
波留は遠い目をして・・・過去の夫婦生活に思いを馳せた。
「・・・や・・・なんか今、いやらしいこと思い出してません?」
可南子が不審な顔をして睨んでくる。
波留は笑いながら・・・これからこんな風に自然に、過去と今を重ね合わせて進んでいくんだと思った。
「そろそろ黙ってくれませんか?」
可南子にチュッと軽いキスをしてから、波留は優しく囁いた。
「俺は、今までもこれからも、可南子だけだよ」
可南子が瞳を潤ませて、キュッと下唇を噛む。
「可南子じゃなきゃ駄目なんだ」
丸い大きな瞳から溢れた雫を吸い取ってから・・・波留の唇はキスの雨を降らせていった。

66 :

波留の言葉で・・・可南子の中で、もつれていた何かがほどけた。
重ねられた、波留の体の重みが心地いい・・・
それだけじゃない・・・首筋にあたる髭の感触も、耳元で低く響く声も、優しく這う大きな手も・・・
忘れてしまっているはずなのに、もうこんなにも愛しくてたまらない。
(私の夫なんだ・・・)
広い背中・・・逞しい腕・・・可南子も確かめるように手を這わせた。
何度も繰り返されるキスの途中で、波留の頬にも手を添える。
自分の唇を愛撫する顎の動きに煽られて、より深い口づけを求め絡んでしまう自分がいる。
さっきまであった緊張と恥じらうという気持ちは何処へ行ってしまったのか・・・
熱が体の中心を、どんどん急速に潤ませているのがわかる。
記憶の中ではこんな行為はもう何年もしていないのに、どうしてこんなに自然に動いてしまうのか・・・
どうしてこんなに性急に?・・・まだほとんど触れられてもいないのに・・・
熱と共に加速していく、自分が自分でないような感覚に、急に怖さが襲ってくる。
そんな恐れに身を固くした可南子に気付き、波留が動きを止めた。

67 :

「可南子・・・?」
優しい澄んだ瞳に見下ろされると、また気恥ずかしさが戻ってくる。
「私・・・変ですよね?・・・どうしてこんなに・・・」
「・・・大丈夫?」
「変なんです・・・思い出せないのに・・・なんか、心と体がバラバラになったみたいで・・・」
「・・・そっか・・・」
困惑する可南子を抱きしめる波留。
「可南子さ・・・俺が欲しいって今・・・思っちゃってる?」
「・・・えっ!?」
隠そうとしていた思いをいきなり暴かれて、可南子は驚いて波留を見つめた。
「わかるよ・・・だんなさん、ですから」
そう言ってやさしく微笑んでいた波留が
「そういう感覚みたいなものってさ、残ってんのかなぁ・・・それとも・・・
 俺が可南子の体の事をよーくわかってるから反応しちゃったってことなのか・・・?」

今度は神妙な顔で分析を始めた。
「でも・・・まだほとんど・・・キスぐらいしかしてませんし・・・」
「あ、そっか。ハハハッ・・やっぱ俺の努力の積み重ねがすごくてってわけじゃないのね」
少し残念そうにしながら、おどけたように笑う波留。

68 :

「・・・どうなんでしょう・・・」
可南子もつられるように苦笑いをしてしまう。
「でも・・・嬉しい」
「え?」
「だって、裸で抱き合って、キスして、それだけで俺の事を欲しーって感じてくれる奥さん、最高じゃん」
「そんな・・・なんかはしたないです・・・変じゃないですか?」
「うーん・・・ちょっと変かもな。敬語は止められないのにね」
痛いところをつかれた気まずさに拗ねる可南子に、悪戯っぽく笑う波留。
そんなことを話しながら、可南子の心はだんだんと落ち着いてくる。
だんだんと、本当の気持ちが見えてくる・・・。
「ごめんなさい・・・記憶は戻らないのに・・・こんな感覚だけ残ってるなんて・・・」

波留に欲情してしまったことも恥ずかしいけれど、こんな状態になっても記憶が戻らないことが悲しい。
波留のために・・・どんなに戻りたいと思っても思い出せない自分が許せなかった。
「だから、俺は嬉しいって言ってるだろ?可南子は可南子なんだから・・・」
その言葉は、波留の父親が言ってくれた・・・可南子の背中を押してくれた言葉だった。

(やっぱり似てる・・・)
何度も立ち止まる自分の気持ちを、波留は受け止め癒してくれる。
一番欲しい言葉をくれる・・・。
可南子の瞳から、また涙がこぼれた。

69 :

「大丈夫だから。全然変じゃないし、驚かないし、嫌いになったりもしない」
「はい・・・ありがとうございます」
「一人で抱えたり・・・隠さなくていいから。俺達、夫婦なんだからさ」
「はい・・・そうでした」
指で何度も涙を拭ってくれる波留。
「・・・じゃぁ俺も、隠さないことにしよっかな」
「はい・・・え?」
「ちょっとはカッコつけたかったんだけどなぁ・・・でも、もういいや」
開き直ったように笑う波留を、不思議そうに見つめる可南子。
「実は昨日の夜、寝らんなくてさ」
「?」
「可南子とHがしたくてたまらなくなって、そのことばかり考えて寝られせんでしたっ」
「そ、そうなんですか?」
「そっ、40前の男がだよ?笑っちゃうだろ?」
「そう・・ですね・・・」
「そうですよ。可南子の言う通りで、家帰ってきて可南子の顔見たときからめちゃくちゃ我慢してました」
「え・・・そうだったんですか?」
波留の可南子への思いやりの告白に、涙顔はいつのまにか笑顔に変わっていた。

70 :

「カッコ悪りぃよなぁ、俺・・・それなのにゆっくりでいいとか、今日は何もしないとか言っちゃってさ・・・」
「・・・そんなことないです・・・嬉しいです」
「ほんと?・・・良かった」
可南子に笑顔が戻って、ホッとする波留。
情けない告白をしてしまったが、可南子の気持ちが軽くなるのならそれでいい。
「じゃぁ・・・そろそろ我慢の限界なんで、再開してもいいですか?」
「・・・はい」
恥ずかしそうに微笑んで応える可南子に頷いて、またゆっくりと唇を重ねた。
ついばむようなキスから、だんだんと濃厚なキスへ・・・
歯列をなぞって舌を差し入れ、可南子のそれに絡ませる。
キスから生まれる水音と、可南子のかすかに喘ぐ息遣いを聞きながら、波留の体はまた熱く高ぶっていった。
可南子も同じなのだろう・・・体をより密着させてしがみつくように強く抱きついてくる。
可南子の体はどこも柔らかく、波留はいつも、いつまででも抱いていたいと思った。
重なった胸に、可南子の乳房の弾力を感じて気持ちがいい・・・。
波留は唇を離し、可南子の耳元で囁いた。
「柔らかい・・・」
そういって形のいいふくよかな胸を手で包む。
円を描くように撫で擦ると、主張してきた突起を掌に感じる。
柔らかな肉を揉み上げながら、紅く尖った頂に唇を寄せる。
しゃぶるように吸い付きながら舌先で転がすと、可南子がビクビクと震えながら身をよじる。
敏感な反応を見せる可南子の体は何も変わっていないのに、ふと見上げた可南子は指を噛み、漏れる声を抑えている。
あの、どこか幼く甘い声が聴きたい・・・。
可南子の手を取り、噛んでいた指に口づける波留。
赤くなった歯の跡を舐めながら、可南子を見つめる。
「我慢しないで声、聴かせてくれよ・・・」
波留の言葉と瞳に射抜かれたように、可南子は静かに頷いて、震える瞳をゆっくりと閉じた・・・。

71 :

波留の唇が、手が、指が・・・可南子の体を這っていく。
首筋を髭がなぶり、耳に熱い息がかかる。
「可南子・・・脚、開いて・・・」
耳に直接囁かれる。
波留の声は低く、子宮にそのまま響くようで、可南子は何も考えられなくなり、言われるままになってしまう。
控えめに開いてしまった脚の間に、そっと波留の手が忍んで来る。
熱が集まって、もう溶けて溢れているそこを、指が弱々しく上下になぞる。
すっかり充血して膨れた芽を、時折ゆるく弾かれる。
そんな風に繰り返されているだけで、タラタラと蜜が溢れ流れているのがわかる。
「あぁ・・・や・・・ダメ・・・」
もっと強く触ってこの疼きを鎮めて欲しいのに、波留の手は優しい動きを止めない。
違う・・・なんて意地悪な動きだろう・・・。
可南子は我慢が出来なくなって、思わず脚で波留の手を挟み込み、自分で腰をうねらせてしまう。
「ちゃんと言えばいいのに・・・」
言葉の後、急に指が挿れられて、グチュグチュと音をたてて中を掻き回される。
待ち焦がれた刺激に、可南子は尖った嬌声をあげて腰を振り喘いだ。
もう何本指が入っているのかもわからない。
波留はくるりと指の向きを変え、壁の一点を攻めてくる。
「やっ、ダメッ・・・やだっ・・・ああっ!」
可南子はガクガクと体を震わせ動かなくなった。
指を抜いた波留は、そんな可南子の見つめながら、顔に何度もキスを落とす。
可南子は自分から湧き出る抑えられない淫らな欲求に戸惑い、泣き出してしまう。

72 :

「やっぱり、私・・・変です・・・」
「大丈夫、変じゃないよ・・・ちょっと・・意地っ張りだけどな」
波留は、そんな可南子の背中を擦ってやる。
「意地っ張り?」
「そう・・・頑固で、意地っ張り・・・でも、素直だよ」
「なんですか?それ・・・・・波留は・・・意地悪ですよね」
可南子は少し腹が立って、さっき浮かんだ感情を言い返した。
「ごめん・・・可南子が可愛くて、我慢できませんでした」
波留は納得しているように笑った。
「可愛いすぎて・・・止めらんなくなるんだよ」
波留はそう言ってまた体を起こすと、可南子の膝の裏に手を入れ、脚を持ち上げ大きく開いた。
そして、まだ震え濡れそぼる秘唇に吸い付く。
驚いたようにもがく脚を押さえつけ、舌を差し込むと、髭が芽に当たって可南子をまた強い快感が襲う。
ピチャピチャと蠢く舌と唇が奏でる水音に煽られて、また一気に昇り詰めていく。
「はぁ、はぁ・・・嫌・・・も・・う・・許して・・・波留・・・」
うっ・・・と呻いてまた軽く達した可南子に体を重ね波留は、はち切れんばかりにそそり勃った自身を秘部にあてがった。
「好きだよ・・・可南子」
耳元で囁きながら、熱い塊を擦りつける。
もう足りない・・・もっと、壊れるほど強く抱いて貫いて・・・いっぱいに満たして欲しい・・・。
「もう・・・お願い・・・波留・・・」
可南子は抗うことが苦しくて、ねだるように波留に腰を押し付けた。
「ほらな・・・素直になった」
波留は笑みを浮かべながら可南子の髪を撫で、深い口づけを落とした・・・。

73 :

可南子の中に、入っていく。
久しぶりのせいなのか、初めての緊張なのか、一瞬のこわばりを感じて、波留は時々動きを止めながら、ゆっくりと全てを沈めた。
薄い膜を隔てず直接感じる可南子の中は、熱く柔らかで・・・じっと動かなくても絡むような震動が伝わってくる。
伸ばした両脚を胸に抱いて、腿を擦りながら舌を這わせると、キュッと締め付けてきて波留は思わず声を漏らした。
「ふっ・・あ・・・可南子・・すごい・・・」
可南子も堪らなくなって、グニグニと波留に腰を押し付けている。
「波留・・・もう・・だめっ・・・」
「わかった、動くよ」
言い終わらないうちから、波留の腰が動き出す。
うねるようにゆっくりと、内壁を突くように小刻みに早く・・・時折可南子の脚の角度を変えながら、緩急をつけ打ち付けていく。
激しく揺さぶられながら可南子は悲鳴のような声をあげ、身を仰け反らせ乱れた。
白い喉や胸には紅い印が散っていて、波留は妻のその淫靡な姿を、この上なく美しいと感じた。
苦しげな可南子の顔を見つめながら、波留は少しでも長く止まっていたくて、達しそうになる快感に何度も抗う。
「はぁ・・・ああ・・・波・・・留・・・」
朦朧とした意識の中で、可南子が波留を求め手を伸ばした。
「・・・ここにいるよ」
その手を取って握り締め、可南子に身を重ねる。
強く強く抱きしめながら、二人は一つになって揺れ続ける。
可南子の中から波打つような強い震えが押し寄せてきて、波留は絶頂が近い事を感じた。

74 :

「可南子っ、一緒に、イクよ・・・!」
もう声にならない声をあげ、身も蓋もなく喘ぐ可南子が、うすれる意識の中で頷いた。
大きく腰を引いて強く数回打ち付けると、可南子が震えながら達する。
波留はその体を抱き締めながら、たぎる欲の塊を最奥に放った。
全ての精を注ぎ込むと・・・波留はまだ荒い息の中、可南子を見つめる。
汗で貼り付いた前髪を撫で分け、涙で濡れた瞼を指で拭ってやる。
ピクン・・・と動いた可南子が、ゆっくりと目を開いた。
「波留・・・好き・・・」
溶かされた瞳がうっとりと自分を見つめていて・・・愛しくて眩しくて、顔がはっきり見えない。
可南子がそっと波留の頬に触れ、親指で瞼を優しく撫でた。
「やっと・・泣いた・・・」
可南子はそう言って微笑んだ。
それで、何度も掬われる雫が、自分の涙なのだと気付く。
急に胸がつかえるような感覚に呼吸が苦しくなり、波留は大きく息を吐いた。
そこからは・・・もうとめどなく涙が溢れ止められなかった。
「・・・くっ・・・」
嬉しいとか、悲しいとか、寂しいとか、悔しいとか・・・涙をどう流すのかなんて、もうとうに忘れていた。
波留は、可南子の首筋に顔を埋め・・・可南子はそんな波留の髪を鋤くように撫で続けた。
全てを流して涙が止まった後には、確かな温もりだけが残っていた・・・。

75 :

波留の愛を受け、体中が満たされて・・・可南子の心の不安も消えていた。
お互いがお互いの居場所であると、心から思える。
「嬉しいです・・・」
自然に言葉が溢れてくる。
「うん・・・」
「とっても・・・幸せです・・・」
「俺も・・・ありがと」
「・・・良かったです」
愛しくて、波留をギュッと抱きしめる可南子。
「・・・良かったですか?」
可南子の言葉を繰り返すように、波留が尋ねてくる。
「・・・はい?」
「可南子・・・すっごく感じてたね」
波留が半身体を起こし、可南子を腕の中に捕らえ見下ろしてくる。
自分がどんな状態だったのか、思い返すのも恥ずかしい。
可南子は真っ赤に染めた顔を、横に背けた。

76 :

「・・・やめてください・・・恥ずかしい・・・」
「なんで?めちゃめちゃきれいだったよ」
ねぎらうように可南子の髪を撫でながら、優しくキスをする波留。
「・・・あなたのせいです」
「ん?」
可南子は、さっき波留が話していた事を思い出した。
「だんなさんの・・・努力の積み重ねがすごかったからだと思います」
「そっか・・・やったな・・・俺も緒方に近づけたのかなぁ・・・」
波留は嬉しそうに笑って、小さくガッツポーズをする。
「なんですか?緒方って」
「ん?内緒」
「え・・何?」
「ハハッ」
二人は笑い合いながら、会話の合間に甘いキスを繰り返す。
そうやって、しばらく心地よいけだるさの中に浸っていると・・・
「あ・・・」
可南子が急に困惑した表情を浮かべた。
「ん?どうした?」
「えっと・・・あの・・・ティッシュ取ってもらえませんか?」
「うん・・・・はい」
波留がベッドサイドに手を伸ばし何枚か取って渡すと
背を向けた可南子が布団を半身に掛けて、中に手を入れ何かごそごそしている。

77 :

「どうしたの?」
「いえ・・・さっきの波留さ・・・波留のが・・・」
恥ずかしそうな赤い顔を不思議そうに覗き込んでいた波留が、やっと気付いたような顔になる。
「あっ、そっか、初めてだからわかんなかった・・・ごめん、大丈夫?」
「・・・大丈夫です」
波留は背後から布団の中に手を入れて、可南子の下腹部にそっと掌を当てた。
「できたかなぁ・・・」
「え?・・・そんなすぐには・・・」
「そういうもんなの?」
「・・・授かりものですから」
「そっかぁ・・・もっと頑張らないと授けてもらえねーのかなぁ・・・回数・・・いや、一生懸命さが大事なのか?」
真剣にブツブツ言っている波留が可愛くて、笑ってしまう可南子。
「何笑ってんだよ」
「だって・・・」
おかしくて笑いが止まらない可南子を、波留がギュッと抱きしめる。

78 :

「できるといいね」
「・・・そうですね」
「俺、頑張るよ」
「はい、頑張ってください」
「・・・・・いいの?」
「はい」
「頑張っていいの?ほんとに?」
「・・・いい・・ですよ?」
「・・・・・じゃぁ・・・・・」
可南子の胸をまさぐりだす波留。
「あっ・・・え!?今からですか!?」
「だっていいって・・・・・駄目なの?」
「んっ・・・ぁ・・・いえ、駄目・・・じゃ・・ないですけど、明日、寝坊しちゃいますよ?」
「寝坊したら俺がバイクに乗っけてってやるよ。いつもそうしてたから・・・だから・・・いいだろ?」
頬やうなじに口づけながら、耳にあの声で話しかけられると、また何も考えられなくなってくる。
「・・・・・そう・・なんですか?・・・じゃぁ・・・」
やわやわと乳房を揉んでいる手に可南子のそれを重ねると、波留の動きがピタッと止まった。

79 :

「あ、可南子も、やっぱもう一回したかった?」
邪気の無い声で、嬉しそうに聞いてくる波留。
「ちっ、違います!波留が・・・あっ・・・もう、そうやって・・・」
言い当てられた恥ずかしさに怒って、また動き出す手をつねる可南子。
「いてっ!」
「波留って、ほんと・・・すごくHな人なんですね!」
「はい、そうです。ごめんなさい」
波留に向き直り、膨れながら睨む。
怒ってごまかしてみても、触れられれば何度でも抱かれたいと思ってしまう・・・
そんな自分の本心なんて、もう知り尽くされているんだろうに・・・素直に謝ってくれる優しい人。
「可南子にだけなんで、許してください」
殊勝な言葉と甘える瞳が可愛くて・・・愛しくて・・・可南子の顔がまただんだんと笑顔に変わっていく。
「もうっ・・・」
笑いながら波留の首に手を回し、キュッと抱きつく可南子。
波留も笑って抱き返し、また可南子の体に覆いかぶさっていく。
新しいはじまりの夜・・・寝室のベッドには、深夜まで甘い声が響いていた・・・。

翌朝。
「やばい、間に合わない!・・・今日、乗せてってもらってもいいですか?」
「いいよ・・・ゴクゴク」
「ちょっ、急いで、急いでっ」
「モゴ・・ほう?・・・パク・・モグモグ」 
バタバタ・・・
「・・・波留!早くっ!」
                                            END

80 :
以上です。
長すぎですみませんでした!
とにかく波留と可南子にいっぱい喋ってもらって
思いを伝えあってもらって
幸せを感じで欲しい…という思いで書きましたが
しつこいお話になってしまいました…
他の方のお話を心よりお待ちしています!

81 :
おつかれさまでした〜!!
リロードしまくり、ふたりの想いをリアルタイムに堪能しました!GJ!


82 :
ステキなお話しGJでした!なんか初々しくていいわ〜

83 :
幸せそうでいいなあ

84 :
>>42
波留と可南子の会話がたくさん読めて嬉しかった!
大人だけど可愛い二人だよね
エロパロ読んで、波留、よかったねって心から思うなんてw
あと、本スレでここの話ださないほうがいいと思うんだけど
荒らされちゃうよ…

85 :
ここ読んで、なんか報われた気がしました。
心からありがとう感謝です。

86 :
本スレから来たよ。というか、エロパロ板に来ること自体が初めてだけど、
意外にもまったりした雰囲気で笑った。

87 :
自分が本編で見たかったシーン、可南子から波留へ指輪をはめる、誓いのキス、ずっと泣けなかった波留が
やっと可南子の胸で泣ける、が全て描いてあって夢のようです。
大好きなセリフも入っていて、ほんとに波留と可南子そのものでした。
あの教会のシーンから朝のシーンまでにあったことと脳内補完、完璧にできました。
GJでした!

88 :
職人さんたちGJです
自分書けないのでずうずうしくもリクエストですが波留が焼き餅焼くのが
読みたいです 仕事帰りにリッキーの店で待ち合わせて波留が遅れて行ったら
可南子が酔った蓮沼さんに肩抱かれててむっとするとか、一哉と偶然会ったの
知って焼き餅焼くとか

89 :
>>42です
勝手な妄想駄文への温かいコメントや感想、ありがとうございます
とても嬉しいです…
お礼といいますか、>>88さんのリクエストに共感しましたので
おまけのような小品ですが投下させて頂きます
エロはちょっとだけ、波留さんやや壊れ気味です

90 :

「やべぇ、間に合うかな・・・」
今日は残業の予定もなさそうだったから、可南子と外で食事をする約束をした。
といっても・・・洒落た店なんて知らないから、いつものCHAOSでなんだが・・・。
急に飛び込んだ依頼のせいで、約束の時間はとうに過ぎている。
もちろん、可南子には「1時間ほど遅れる」と連絡を入れたが、それにも間に合うかギリギリだ。
波留は小走りで店へと急ぐ。
可南子とまた一緒に暮らし始めてから1ヶ月・・・もともと休みが必ず同じというわけでもなく
まだ休日に二人で、所用以外で出掛けるということも出来ていない。
可南子にとっては、デートもろくにせずに結婚生活を始めた状態なわけで・・・
波留はそんな可南子を思い、たまに仕事帰りに迎えにいったり、外で食事をして帰ったりしていた。
(っていつもここじゃなぁ・・・邪魔が入るし・・・今度裕樹くんにでもリサーチしとくか)
店の扉を開けてリッキーに軽く挨拶をする。
目配せをされて店の奥に進むと、可南子の楽しそうな笑い声が聞こえた。
テーブル席には裕樹の姿が見える。
「あ、裕樹く・・・」
奥にも人影が見えて、また桂かと思い確認したが・・・そうではなかった。

91 :

「あ、来た来た波留さん」
裕樹と、可南子も手を振っている。
「どうも、こんばんは」
もう一人立ち上がって挨拶をする男・・・崎野だった。
「あ、こんばんは・・・どーうしたんですか?」
波留も挨拶をするが、状況が読めないでいる。
「すいません、裕樹のやつが面白い店があるっていうんで着いて来てしまって・・・」
「そっ。そしたら姉ちゃんがいてさ・・・波留さんが来るまで一杯だけって事になって・・・あ、でももう帰ります」
男二人はスーツの上着を手に、帰ろうとしている。
「いやいや、そんなこと言わずにどうぞ一緒に・・・」
波留は同席を勧める。
「いいです。邪魔したら姉ちゃんに睨まれるから止めときますよ・・・なっ」
「な、何言ってんの・・・」
裕樹に冷やかされた可南子が、赤い顔で膨れている。
そんな様子を、崎野が笑いながら温かい目で見守っている。
「じゃぁ・・・そういうことみたいなんで、ほんとに失礼します。・・・じゃぁな、可南子」
波留に今度は別れの挨拶をした崎野が、可南子を見つめた。
「あ・・・うん、じゃぁ・・・色々ありがと」
可南子も見つめ返し、フワリと穏やかな笑顔を向ける。
言葉は無くとも伝わり合う空気を二人に感じ・・・波留は思わずその笑顔から目を背けた。

92 :

「まさか姉ちゃんに会うなんてなー・・・俺って、いっつもタイミング悪いよな」
店を出て、裕樹と崎野が並んで歩く。
「うーん・・・まぁ、いいんじゃないの?可南子の幸せそうな顔も見れたわけだしさ」
「うん・・・姉ちゃん綺麗になったよなぁ・・・」
「おっ、出た、シスコン。・・・でも、俺もあんな顔は初めて見たな・・・」
「そうなんだ」
「うん・・・」
崎野と裕樹は可南子の笑顔を思い返した。
「でも俺またやっちゃって。波留さん、気を悪くしたかな・・・まぁ、そんなこと気にする人じゃないか」
「・・・それはどうかな」
「えっ・・・だってどう見ても二人ラブラブだし、今更さ・・・波留さん、大人だしね」
裕樹はすっかり波留を大人の男として認めたようだ。
「そうなんだけど。大人の男にだって色々あるわけですよ」
崎野は弘樹に含み笑いを向ける。
「色々って?」
「お前は爽やかだからなー・・・まっ、たまにはちょっとドロドロしてみるのも悪くないかもって話だよ」
「?」
崎野の言葉が理解できない裕樹は暫く立ち止まって考えて・・・またその背中を追いかけた。

93 :

「ごめんね、待たせちゃって」
ビールのジョッキを手にしながら謝る波留。
「いえ・・途中で裕樹たちが来たし、あっという間でした」
可南子は楽しそうに笑っている。
「なんか悪かったね。盛り上がってたのに」
「そんなっ・・・早く帰れって言ってたんです」
「そうなの?」
「はい・・・」
可南子がさっきの裕樹の冷やかしを認めるように、照れながら言った。
そんな可南子の本意を嬉しく思いながらも、波留の気持ちは晴れなかった。
可南子の・・・崎野に向けられた笑顔が頭から離れない。
「あれから・・・何度か会ってたの?」
聞いてどうなるものでもないのに、なんでこんな事を口走ってしまったのかわからない。
「え?」
「いや、別にいいんだけど」
「あ、かず・・崎野くんと?・・・会ってないです・・・一緒に暮らすようになってからは・・・」
「・・・そっか」
波留は可南子の顔を見ることができない。
可南子はそんな波留の横顔を見て・・・何かを悟ったように話出した。
「その前は何度か・・・離婚しようって話になったとき・・・心配してくれて・・・
 あ、彼も結婚に失敗してて・・・後悔しないようにって気にかけてくれて・・・」
「・・・そうだったんだ」
自分が傷つけ苦しめてしまった可南子に、崎野が寄り添ってくれていた・・・。
二人がもう割り切った関係で、昔なじみの友人に戻っているのは解っている。
それでも、波留の心は大きく波立った。
「ごめんなさい、黙ってて・・・」
「いいよ。こっちこそごめん、変な事聞いて・・・」
そこから先は、可南子と何を食べて、何を話したか覚えていない。
波立った気持ちのやり場を無くした波留は、ただ酒をあおるしか無かった・・・。

94 :

マンションに帰って・・・ソファに身を投げるように座る波留。
大きくため息をつく。
「大丈夫ですか?あんまり食べずに飲みすぎるから・・・」
可南子は心配そうに波留に水を手渡す。
「・・・ごめん・・・ありがと」
その水を飲み干してから、波留はソファのクッションに突っ伏すように倒れこんだ。
床に座った可南子が、そんな波留の乱れた髪を優しく撫でる。
「なんか・・・あったんですか?」
「・・・別になんもないよ・・・」
可南子が顔を覗き込むが、波留は目を合わせようとしない。
「・・・なんか怒ってます?」
「・・・怒ってないよ・・・」
波留は可南子の質問にただ淡々と返すが、若干呂律が回っていない。
「波留・・・こっち向いて」
可南子が顔を近づけてきて、波留はやっとその顔を見つめた。
酔いが回り、目が据わっている。
「・・・かず・・崎野くんと会ってた事・・・気にしてるんですか?」
可南子は遠慮がちに聞いてみる。
「違うよ」
否定する波留。
「でも・・・」
二人の間に沈黙が流れる。
「私は何も・・・ただ彼が心配してくれただけで・・・私はずっとあなたのことが気になって・・・」
今の、酔っている波留に言ってもしかたがないのかもしれないが、言わずにはいられなかった。
波留は黙ってそんな可南子の顔を見つめている・・・。

95 :

「・・・なんか言ってください」
沈黙に耐えられなくなって口火を切る可南子。
いつもの波留の澄んだ優しい瞳はそこにはなく、酒に澱んだ目で怒ったような、拗ねたような顔をしている。
「・・・なんでだよ」
「・・・え?」
「・・・あんな顔して、笑うなよ」
「・・・いつですか?・・・誰に?」
「・・・・・」
「あ・・・・・崎野くんに?」
その名前を聞いてカッとしたように、波留はガバッと体を起こした。
「そんな・・・笑うって・・・何にも意識なんてしてないですし」
「・・・・・」
「もう昔のことで、彼とはとっくに・・・あっ・・・!」
言葉の途中で、波留は可南子を引っ張り上げるようにして抱きしめた。
そのままソファに押し倒される。
「・・・波・・・んっ」
有無を言わさぬ勢いで、口を塞ぐように乱暴なキスをしてくる。
舌が、荒々しく口内を犯してくる。
息苦しく、酒の匂いにむせるようで、可南子は思わず顔を背けた。
波留はなおも獰猛に首筋に強く吸い付き、跡をつけてくる。

96 :

「痛いっ・・・」
可南子は手で押し返そうとするが、波留の体はビクともしない。
「だから・・否定すんなって・・・」
「・・・だって・・・んっ」
可南子が言葉を挟もうとすると、暴力的な唇にさえぎられる。
そうしながら、波留は可南子が上に着ているカットソーの中に手を潜り込ませ、ブラ越しに胸をまさぐってくる。
それにも飽き足らなくなったのか背中に手を回し、ホックを外される。
乳房を乱暴に掴んで揉み上げ、先端の蕾を押しつぶすように指で弄ばれる。
可南子の下腹部に電流のように疼きが走ったが、気持ちがどうしてもついていかない。
このまま・・・こんな風に抱かれるのは嫌だ・・・。
「波留っ・・・やめて!」
可南子が振り絞った強い拒絶の言葉で、波留の動きがようやく止まった。
静まり返った部屋に、二人の荒い息遣いが響く。
「・・・波留・・・どうしたの?」
可南子の首筋に顔を埋めたまま、波留は動けないでいる。
「・・・・・嫌なの?」
波留の声が低く響いた。
「そんなことないけど・・・波留・・なんか変だし・・・」
「・・・・・」
「・・・ちょっと、怖いです」
「・・・・・・・・・ごめん・・・」
謝る気弱なその声が心配になって、可南子は波留に腕を回し抱きしめた。

97 :

「ちゃんと話・・聞いてください」
「もういいよ・・・・・わかったから」
「ほんとですか?」
「・・・うん・・・最初からわかってる」
「じゃぁ・・・どうして・・・」
波留は大きくため息をついて、観念したように言葉を吐いた。
「見たくなかったから」
「・・・」
「可南子が・・・あんな風に笑うとこ、見たくなかった」
「・・・」
「・・・見せたくなかった・・・」
「・・・波留・・・」
切なく寂しげな告白に・・・可南子は愛しさが込み上げて、波留を抱く手にギュッと力をこめた。
波留は可南子の胸に抱かれて「うー・・・・」っと低く呻っている。
「ごめんね・・・波留・・・もうしないから」
可南子は波留の背中を擦ってやる。
「・・・もういいよ・・・悪かった」
「うん・・・はい・・・じゃぁ・・・・・優しくしてくれますか?」
「・・・・・え?」
波留がムクリと顔を上げて、可南子を見つめてくる。
可南子はその少年のような甘える瞳に、引き寄せられるようにキスをした。
「続き・・・優しくしてください・・・」
「・・・いいの?」
可南子はフワリとたおやかな笑顔を波留に向ける。
「・・・可南子ぉ・・・」
そして波留はその晩も・・・可南子の優しい体に溺れた・・・。

98 :

翌朝・・・可南子がベッドで目覚めると、先に起きた波留が心配そうに見つめている。
「・・・おはようございます」
「うん・・・おはよう・・・」
気まずい顔をして、目が泳いでいる。
「波留・・・昨日の晩のこと、憶えてますか?」
「はい、だいたい・・・憶えてます」
「・・・なんか言いたい事でもあるんですか?」
「はい・・・・・可南子、ごめんっ!」
波留があまりに情けない顔で謝ってくるので、可南子は噴出すように笑って、波留の胸に抱きついた。
「・・・なんで笑うんだよ」
「だって・・・」
笑いが止まらない可南子に、拗ねる波留。
「酔っ払いさん・・・」
「はい、すみません」
「酔っ払いの・・ヤキモチ焼き・・・」
「・・・うっ・・・それを言うなって・・・」
うなだれる波留に、可南子は優しく口づけた。
「波留・・・大好き・・・」
                                        END

99 :
以上です。
なにぶん波留さん酔っぱらってますので
ややカッコ悪いのはお許し下さい
素敵なリクエストありがとうございました

100 :
乙です。
二人の言葉が顔が、脳内で再現され不思議な感覚です。
とても楽しませてもらいました。ありがとうございます。

101 :
>>99
楽しませてもらいました〜
ずっと思ってたんですが、セリフ選びが秀逸ですね。
ドラマ本編で波留が放ったセリフを思い出して、ものすごく鮮明に絵が想像できました。
もっと読みたいかも〜♪

102 :
88です。 ずうずうしくもリクエストしてよかった!
波留の焼き餅、せつなくもメチャクチャ可愛かったです
可南子って少女のようなところがあるけど実は包容力のある女で
波留のことを包み込むように愛してますよね
あと、101さんと一緒でドラマの中のセリフとリンクしてて波留可南子そのものだ
なと思いました
ありがとうございました!

103 :
>>99GJ!
一瞬崎野って誰だっけ、と思ってしまったw
袴田ェ…w

104 :
職人さんありがとうございます!
癒やされます
図々しいですが二人のお風呂編も読んでみたいです
可南子は、恥ずかしがって『うん』って言ってくれないと思うんですが‥
3ヶ月(?)頑張った波留に是非!
お願いします。

105 :
>>80>>99
ありがとうございます。
こんなところで泣くとは思わなかったw
>>101さん同様、本編の言い回しが浮かんでくるところがポイントですね。
他の作品もおもしろかった。
私など、妄想してみてもこんな風に形にはなりません。
そうそう。
本スレで見つからないと助けを求められた方と、うっかりここを貼ってしまわれた方
おかげでこのスレに巡り会えたので、お二方にも心からの感謝をw

106 :
ほしゅ

107 :
職人さんたちに感謝とスレ保守

108 :
保守

109 :
ここそんなまめに保守らなくても落ちないよ〜
亀だけど>>20さんの波留の「ナースの恰好で、俺も白衣着て〜」の言葉がツボです。
これだけ優しい男なんでちょっとだけSっ気だして言葉攻めされたら女は速攻
落ちると思うw

110 :
愛情溢れるセックスて感じでいいね〜
バックから突くとか無理やりフェラさせるとかないのが波留さんらしい

111 :
波留って母性本能くすぐるよね
落ち込む姿はきっと叱られた子犬?じゃなく大型犬のようだと思う

112 :
可南子のウェディング姿を見ると色白で柔肌で抱き心地良さそう
波留もそんな可南子を手放したくない誰にも触れさせたくないのが分かる


113 :
水嶋オートの人たちはカオスで波留と可南子のラブラブっぷり見て
ニヤニヤしてんだろうなー
この二人は人前でいちゃいちゃしないだろうけど、波留の表情とかで
丸わかりかも

114 :
>>99です
感想やコメントなど本当にありがとうございます
そうです…少しでも映像化して頂けたらと思い
本編の言い回しなど…勝手に、細かく、使わせて頂いてます
で…>>104さんのお風呂編なんですが…
時間も無く、設定的にもちょっと苦しかったんですがw
波留さんの為とのことでしたので、書いてしまいました…
脈略もなく、ただの夫婦のイチャコラ、エロも中途半端で雑です・・・すみません!

115 :

「うぇー!まいったなこりゃ、ずぶ濡れだ・・・」
バイクで可南子を図書館まで迎えに行って、食事をして帰る途中に二人雷雨に見舞われた。
「やだっ、鞄も・・・中は大丈夫そうだけど、鍵、鍵・・・キャッ!」
マンションの扉の前で鍵を探している途中に大きな雷鳴が響き、可南子が怯えて抱きついてくる。
波留は守るように肩を抱きながら扉を開け、二人で家の中に入った。
「タオルタオル・・・まったく、天気予報当たんねーな・・・ごめんな、可南子」
「いえ・・・この時期はしょうがないですね・・・」
タオルを手に、二人が濡れた衣服や持ち物を拭っていると、「クシュン」と可南子が小さなくしゃみをする。
「ダメだ、可南子が風邪引く。風呂だな、風呂!」
波留はあわててバスルームに行き、湯船に湯を溜める。
そして、自分の着ているものをバサバサと脱ぎだした。
「可南子もとりあえず早く脱いで、先に風呂だよ。頭洗ったげるから・・・なっ!」
「・・・えっ!?」
「早く来いよー」と言い残して、波留はバスルームに消えた。中からシャワーの音が聞こえる。
(あの、一緒に入れってことですか!?)
いくら夫婦として体の関係を持ったといっても、素の日常の中で、
あのバスルームの灯りの下で体を見られるのかと思うとやはり怯んでしまう。
でも波留の態度があまりに躊躇がなくて、可南子はかえって意識している自分が恥ずかしくも思えてきた。
(きっと・・・以前はこれが日常的だったのかな・・・)
そう思うと、なんだか過去の自分に負けたくないというような変な意地も出てきて、
可南子は一つ頷いて波留の待つバスルームへ向かった。

116 :

服を脱ぎ、バスルームの戸をそっと開けると・・・体を洗い終えた波留がシャワーで泡を流していた。
自分の体を見られる事も恥ずかしいけれど、改めて目の当たりにする夫の裸身にもドキドキしてしまう。
波留の、細身ながら逞しく引き締まった体は、歳の割りに若々しく見える。
濡れた髪を後ろに流した・・・ちょうどアルバムの写真のような髪型は、野生的な精悍さが増すようで・・・
可南子はなんだか眩しく思え目を反らした。
そんな風に目のやり場に困りながら、入るタイミングを伺っていると・・・
「おっ、来た来た」
気付いた波留が可南子の手を掴んで招き入れる。
「はい、可南子ここ座って」
波留は風呂の椅子に可南子を座らせると、髪にシャワーの湯をかけて濡らしはじめる。
「あのっ、自分でしますから・・・」
「いいから、可南子はじっとしといて」
遠慮しようとしても、肩を押され、手を止めてくれない。
波留はシャンプーをわしゃわしゃと泡立ててから、丁寧に可南子の髪を洗っていく。
大きな手でマッサージするように洗われると、可南子の緊張もだんだんとほぐれてくる。
「・・・気持ちがいいです・・・」
「へへへ・・・なかなか上手いだろっ?」
波留は得意げに笑っている。
トリートメントまでしてくれて、可南子が髪をまとめていると・・・今度はスポンジにボディーソープを含ませ始める。
「あのっ、それは結構です!」
可南子が慌てる。
「なんで?」
「いえっ、さすがに・・・もう十分ですから、お湯に浸かっててください」
「ふーん・・・じゃぁ、はい」
波留は少し不満そうにしながらも、スポンジを可南子に手渡し湯船に浸かった。
可南子が体を洗おうとすると、風呂の縁の上で腕を組んで、こっちを見ている。

117 :

「・・・あの・・・あっち向いててもらってもいいですか?」
「なんで?」
「え・・・だって・・・気になって洗いにくいです・・・」
「ふーん・・・そうなんだ」
波留はまた不満そうにしながらも、可南子から目を反らしてくれた。
そそくさと体を洗い、シャワーで泡を流すと、待ってましたとばかり波留がこちらを向く。
「可南子、ここ・・おいでよ」
湯船の中で手を広げて待っている。
「・・・あ、はい・・・失礼します・・・」
可南子は躊躇しながらも、波留の腕の中に収まる。
背中から広い胸に抱かれると、湯の温かさも伴って安心感に包まれる。
「雷・・・怖かった?」
「はい・・・ちょっと・・・凄かったですね」
大きな手ですくった湯を肩にかけてくれていた波留が・・・
「もう、大丈夫だよ・・・」
可南子の肩に顎をのせ、包むように抱きしめてくる。
波留の髭がチクリとして、可南子は肩をすくめた。
ほっと安心感に浸ったのもつかの間・・・擦り合った頬に波留の唇が当たるのを感じて・・・
可南子はその甘い空気から逃れるように口を開いた。

118 :

「あ、あの・・・聞いてもいいですか?」
「ん?・・・いいよ」
「こんな風に・・・前も、一緒に入ったりしてたんですか?」
「んー・・・さぁー・・・」
「え!?入ったこと無いんですか!?」
波留の曖昧な返事に、可南子は今更ながら身を怯ませる。
「ハハッ・・入ったことあるよ。もう・・・随分前だけど」
「そ、そうなんだ・・・」
なぜかホッとする可南子。
「・・・嫌だった?」
「いえ・・・でも、やっぱり恥ずかしいです・・・」
「そうなんだ・・・俺は嬉しいけどな・・・」
ヘアクリップで髪をまとめ上げた可南子の首筋に、はっきりと波留の唇が這うのがわかる。
「それに・・・あの・・・」
「・・・ん?」
「あの・・・ちょっと・・・なんていうか、身の危険を感じるんですが・・・」
「危険?どんな?」
「・・・・・」
さっきから・・・波留に密着した腰に、確実に熱さを増していく固さを感じる。
可南子が離れようと腰の位置をずらすと、波留がそれに気付いて笑った。

119 :

「これか。でも危険って・・・ひどいなぁ・・・」
「・・・ごめんなさい・・・」
「これは・・・条件反射だからね・・・」
「・・・」
可南子が何も言えず固まっていると
「んー・・・怖い?」
波留が可南子のうなじに鼻先を摺りながら尋ねてくる。
「え?」
「だから、可南子が言う・・・危険・・なこと・・・」
波留の手が可南子の腰に巻きついて、グッと熱い塊が押し付けられた。
「あっ・・・ぃえ・・・怖いというか・・・困るというか・・・」
「・・・・・恥ずかしい?」
「はい・・・だって・・・ここじゃ・・・」
「うーん・・・そうなんだけどねぇ・・・」
「ぁ・・・波留・・・あの・・・」
波留はのらりくらりと会話を続けながら・・・可南子のわき腹や太腿に手を這わせてくる。
じりじりとしたその動きに、たまらず脚の間に力が入る可南子。
耳たぶを甘く噛まれて、思わずヒュッと息を呑み、身を仰け反らせた。

120 :

「・・・可南子・・・感じてきちゃった?」
「え!?・・あ・・・んっ・・・だって・・波留が・・・」
低い声と熱い息が耳に吹き込まれ、可南子は甘い声を漏らす。
「どうして?・・・まだ全然・・・ちゃんと触ってないよ」
可南子の鎖骨をなぞっていた波留の親指が、つー・・・っと焦らすように胸の谷間を通過する。
「・・・・・・・・いじわる」
困惑しながら膨れる可南子。
小さく笑った波留が、可南子の顔を覗き込む。
「それって・・・・・触って欲しいってこと?」
「・・・・・」
「可南子・・・?」
頬に手を添え、可南子の顔を振り向かせる。
ふさぎ込むようにして、拗ねた口元に触れるか触れないかのキスをすると・・・可南子が唇を寄せてきた。
それを合図にするように・・・首の後ろを支えながら、呑みこむような深い口づけを交わす。
もう一方の手で乳房を包み揉みしだくと、キスの水音の合間に、塞がれた可南子の口から篭った喘ぎ声が漏れる。
「ぁふっ・・・ぅ・・・んぅ・・・」
片手では飽き足らなくなり、可南子の唇に吸い付きながら両手で胸を弄る。
クニクニと紅い突起を指で弾くと、可南子は波留の太腿を掴み、もじもじと脚を摺り合わせている。
下腹部から柔らかな茂みの奥へと指を進め、割れ目をなぞると、ビクンと体を震わせ脚をつっぱらせた。
可南子の息が一気にあがって、腰がしなり揺れる。

121 :

「はぁ、はぁ・・ぁん・・・波留ぅ・・・」
ねだるように甘く名を呼ばれて・・・敏感な芽の上を円く撫でていた指を、熱く柔らかな潤みの中に沈めた。
「はぁっ・・ああんっ!」
可南子が叫ぶような嬌声をあげ、波留は慌てて手でその口を塞ぐ。
「可南子、声が大きいよ・・・」
そう言いながらも中の指を蠢かせ、本数を増やしていく。
長い指を、内壁を押すようにしながら上下に滑らせると、可南子の中が脈打つように震える。
「ぁふっ・・・はぅ・・・も・・・だめ・・・」
塞いだ手の指も可南子の口内に差し入れると、舌を絡めながら甘く噛み、喘ぐ声を堪えている。
「・・・イキたい?」
耳元で問うと、可南子がコクコクと小さく頷いて・・・波留は指の動きを早める。
抑えきれずに腰を振る可南子は、ドクンと波打つように波留の指を締め付けた後・・・
力が抜けたように波留の胸にもたれかかった。

122 :

快感に震えた中から、波留の指が離れる。
頬に優しく口づけ、包むように抱きしめながら可南子を見つめる。
息を震わせている可南子の唇の端には濡れた後れ毛が張り付いていて・・・その表情は美しく艶かしい。
「・・・気持ちよかった?」
何度も落とすキスの途中で問うと・・・
「・・・うん」
可南子が鼻を鳴らして、甘えるようにしなだれかかってくる。
「・・・やけに素直ですね」
波留が嬉しそうに低く笑うと、可南子は恥ずかしさに俯きながら振り返り、波留の胸に抱きついた。
肌を合わせるごとに、可南子は甘え上手になる。
赦し、求め・・・好きだと体中で伝えてくれる。
嬉しくて満たされる気持ちの裏で・・・波留の心はいつも切なくなった。
可南子はきっとはじめからそういう女だったのに、ちゃんと受け止めてやれなかった自分。
あんなに愛してくれていたのに・・・心まで満たしてやれなかった。
愛される事に甘えて、見失ってしまった・・・。

123 :

「可南子・・・ごめんな」
呟くように謝る波留の瞳を不思議そうに見つめた可南子が・・・体勢を変え、膝立ちの状態で波留の正面に向き合う。
そして・・・波留の髪を優しく撫でながら、包むように胸に抱き寄せた。
波留は柔らかな乳房に顔を埋めながら、愛しげに頬を摺り寄せ唇を這わせる。
ふるふると滑らかな肌を伝う滴を、掬うように舌で舐め上げる。
そうしながら、可南子の脚を割って、自分の腰に跨らせた。
可南子は甘く喘ぎながら、自分から胸の尖った蕾を波留の唇に押し付ける。
音をたててしゃぶり、舌で強くなぶると・・・かすかに腰を揺らし、秘部を波留自身に擦り付けている。
波留は可南子の尻を掴んで、勃ち上がった塊をあてがった。
最後までするつもりはなかっだが、気持ちよさを求めお互いを擦り合わせていると・・・
ぬめる可南子の中に呑み込まれるように、波留のものが入っていった。
「・・・うっ・・ぁ・・・」
予期せぬことに、波留の口から思わず呻きが漏れる。
狭さに制約される動きの中で、繋がりうねる互いの体が、湯船の湯を溢れさせた。
波留は増していく可南子の喘ぎを抑えるように唇を貪り、掴んだ尻を上下に動かし浅い抜き差しを繰り返す。
「はぁっ・・・駄目だっ・・・やっぱ、熱いな」
熱さに耐え切れなくなった波留が、可南子を抱いたまま立ち上がる。
熱でのぼせ上がった可南子は、体の力が抜けて立っていられない様子だ。
波留は風呂の縁に可南子を腰掛けさせると、バスタオルを取りザッと互いの体を拭う。
「よーし」
一通り拭きあげた波留が気合を入れるようにそう言って、可南子の顔を覗き込んだ。
「いっぱいしよう、可南子」
挑むようにニヤリと笑う波留。
可南子はこみ上げる笑みを堪えるように唇を尖らせながらも、波留の首に腕を回し抱きつく。
波留はそんな可南子の体を抱き上げ、寝室へとなだれ込んでいった・・・。

124 :

ベッドでひとしきり燃え上がった後・・・波留は可南子を胸に抱いて、甘くけだるい時を過ごしていた。
「髪・・・ちゃんと乾かさなきゃな・・・」
可南子のまだ濡れた髪を、指で優しく鋤いていると・・・
「これじゃぁ・・・なんのためにお風呂に入ったか解りませんよ・・・」
照れた可南子が、いつものごとく波留を責めるような拗ねた顔をしながらも、キュッと抱きついてくる。
「ハハッ・・・そうだよな、ごめんなさい」
波留は謝りながら、冷えかけた可南子の肩を擦ってやる。
「・・・聞いてもいいですか?」
「ん?」
問いかける可南子の口調は、やっぱり少し怒っている。
「はじめから・・・そのつもりだったんですか?」
「・・・いいや、全然」
「ほんとですか?」
「ほんとだって・・・でも、なんか可南子見てたら、つい・・・体が・・・」
可南子が半身を起こして、弁解をする波留の顔を覗き込んでくる。

125 :

「でも、前にもしたことあるんですよね?」
「え・・・はい、あります」
決め付けるように過去の事にまで触れられて、怯みながらも正直に答える。
「やっぱり、私に怒られたりしたんですか?」
「ううん、全然。時々一緒に入ってたよ、結構ノリノリで・・・あのことがあるまでは・・・」
遠い目をして過去に思いを馳せる波留。
「なんですか?あのことって」
「んー・・・・・」
「言ってください」
可南子に睨まれて、しぶしぶ話し出す。
「実は俺、前に風呂でよく歌唄っててさ・・・」
「はい」
「そしたら隣に住んでる人に『お上手ですねー、いつもよーく聞こえますよー』って言われて・・・」
「・・・」
「歌だけだったら良かったんだけどさ、ほんと・・・試しに聞いてみたら、よーく廊下に声が響いてて・・・」
「え!?・・・全部聞こえてたんですか!?」
「はい、たぶん・・・それから入ってくれなくなりました」
驚いて目を丸くして固まっていた可南子が、我に返ってぶんぶん首を横に振っている。
「駄目です、私ももう入りませんっ」
「大丈夫だって・・・その隣の人、もう引っ越したし」
「そういう問題じゃないですっ」
「えー・・・俺のシャンプー気持ち良かっただろ?すっごく好評だったんだぞー」
「それはわかりますけど・・・・・自信ないです」
「なにが?」
「・・・いろいろ・・・条件反射が・・です」
赤い顔をして膨れる可南子が可愛くてたまらず、波留は笑いながらムギュムギュと抱きしめる。
「俺もですっ!・・・でも、たまには入って欲しいっ」
「・・・・・」
「可南子も・・・嫌じゃないだろ?」
「・・・・・・・知りません」
                                       END

126 :
うひょおお
GJ!

127 :
出だしであげてしまってすみません…
以上です…マンションの風呂の音、換気口からけっこう聞こえますよね…
くだらなくて、申し訳ありませんでした…
>>109さん、自分も「ナースに白衣」激しくツボらせて頂きましたw
自分の中で波留さんは、マイペースで天然故のSっ気ありだと勝手に思ってます

128 :
いやぁ、二人のお風呂メチャクチャよかったです!
エロいのに可愛いのはなぜだろうw
波留のシャンプー、大きな手で優しく丁寧に洗ってくれそうで気持ち
いいだろうなぁ
二人のイチャコラが読めて幸せな気持ちになりました GJです!

129 :
>>114さん
リクエストに応えてくれてありがとうございます!
感謝です

130 :
ラブラブでイチャイチャな二人イイ!
GJでした
マイペースで天然故のSっ気…やばい、また妄想がw

131 :
妄想を垂れ流してください

132 :
楽しませていただきました
風呂に入ることを決意するときのひとつ頷く感じがリアル可南子で感激です
前2作でも凄く感じましたがホントにドラマの中の全キヤラクターの特徴が忠実に表現されていてこのドラマをとても愛されていたことがヒシヒシと伝わってきます

133 :
お風呂編のリクエストは、ちょっとむりやろ。。。と思ってたけど、仕上がり読ませてもらってめっちゃ良かった!!
シチュエーションがうますぎる。
そういう流れならありだなと思うし、あと、昔のエピソードの落ちも「あるかも〜」と思える秀逸さ。
ほんと、このドラマへの愛をヒシヒシ感じます〜♪
楽しませていただき、感謝です!!

134 :
職人さんへ
波留の可南子への愛情は海より深くて暖かくて満ちてる。ありがとうです

135 :

職人さんへの感謝の言葉です。

136 :
保守

137 :
お日さまの匂いがするような波留と月のような可南子

138 :
あぁ、その表現なんかぴったりだね
二人が出会って初めての時の話が読みたいなぁ
9月最初のドライブデートのあとで波留パパに初めて会う前、だよね

139 :
ドライブデートではまだ互いに「さん」付けだったしね
公式のファンメッセージに日記のタイムラインをまとめてくれた人がいたけど勝手に一部拝借
二人共どちらかと言えばのんびりタイプで出だしスローなのに、結ばれてから結婚決めるまでは結構スピーディーだね
・2007年 4月 7日 ヘンな男に会った。優しい人なのかな。
・2007年 9月16日 初めて車でおでかけ。久々の運転だったのに、隣にはいちいち口うるさい教官。
・2007年11月 2日 初めて、波留のお父さんに会った。
・2008年 1月10日 知らないうちに、波留がお父さんのお墓参りをしてくれたらしい。
・2008年 1月11日 プロポーズされた!! びっくりした!! すごい嬉しい!!
・2008年10月12日 今日から二人で暮らすのだ

140 :
プロポーズされてから一緒に暮らすまで9カ月か
婚姻届出すとき「明日からよろしくお願いします」って言ってたから暮らし始める
前の日かな
結婚式がいつだかわからないんだね

141 :
婚姻届の日付2008年10月12日だったよね。

142 :
初めて一緒に暮らす波留と可南子はどんな感じだったんだろう

143 :
赤ちゃんまだかな〜

144 :
本編でもあとちょっとでいいからイチャコラしてほしかったな

145 :
>>127 です
ただのドラマバカに温かいコメント等ありがとうございます
たいしてエロくも面白くもない話をまた書いてます…
グダグダになりそうな予感ですが、できましたら投下します
なんか続けて投下させて頂いてますが
他の方の作品も心よりお待ちしてます

146 :
>>145
楽しみに待っています!!

147 :
>>145
同じく楽しみに待ってます!

148 :
>>145
同じく!!めっちゃ楽しみだ〜♪

149 :
一応書けましたが、やはりグダグダです(涙)
>>138>>139さん
ですね…二人が初めて結ばれた日、自分は前に書いた話の中で11月の終わりにしてしまいました。
しまった…と思いながら、ならばと強引に思いついた話を投下したいと思います
初めて、の話ではありません。交際中の二人なので、エロくもないです。
本編にそんなシーンは少ないので、ちょっと難しかった…ほんと、すみません!

150 :

「・・・・・寒くない?」
デートの帰りに寄った公園でベンチに座り、可南子の肩を抱き寄せた。
10月の終わり・・・夜になると寒くて、秋の深まりを感じる。
「うん・・・大丈夫・・・」
そう言いつつ擦り合わせている可南子の手を握る。
「・・・可南子」
「・・・ん?」
見上げた目線と見つめ合って・・・かぶせるように顔を近づけると、可南子が瞳を閉じた。
こんな風にキスを交わすのは、もう何度目だろう。
愛しくて、もどかしくて、苦しくて・・・でもそうせずにはいられない。
可南子の唇が冷たく感じて、包むように優しく吸い付く。
肩を抱いていた手で髪を撫で、後頭部を支えながら優しく・・・優しくと心に命じ唇を食む。
もう少し・・・もう少しだけ・・・
「・・・んっ・・・」
思いのほか長くなったキスの息苦しさからか、可南子から漏れた吐息にそそられて・・・体中の血がざわめきだす。
自制心を総動員して、振り切るように唇を離し、可南子を胸に抱き寄せた。
「・・・波留のドキドキ・・・早い・・・」
可南子が小さく呟くように言う。
恥ずかしながら、高ぶった胸の鼓動をもろに聞かれてしまっているようだ。
「・・・しょうがないだろ・・・」
好きなんだから。
可南子が好きで、可愛くて、もっと・・・もっと欲しくてたまらないんだから。
でも、どうしたものか・・・どう進めていいかわからなくなってしまっている、もうすぐ34の俺。
中高生じゃあるまいし・・・相手だって30を過ぎた大人の女性なのにだ。
でも・・・いや、だからか・・・可南子に会えば会うほど夢中になって・・・
本気だから、いい加減な気持ちじゃないからこそ、この気持ちをどう伝えればいいのかわからなくなる。

151 :

自分は相手に気持ちを伝えることも、汲み取ることも苦手だ・・・というか、苦手らしい。
今までの彼女にだって、ちゃんと思いはあったし、大切にしていたつもりだけれど・・・
気付くと相手の方が冷めていたりする事がほとんどだった。
『波留って、ほんとに私のこと好き?』
『私が何考えてるか、わかってる?』
よく聞かれた。でも、改めて聞かれるとわからないような気がして、何も言えないこともあった。
思い返せば・・・思うより思われる恋愛が多かった気がする。
だから、自分からこんなに・・・しかも可南子みたいなタイプの子に惚れたのは初めてで・・・
こんな歳にもなって進みあぐねている自分には、戸惑うばかりだ。
(こんなことなら、一人暮らしでもしとくんだったかな・・・)
社会人になって、独立しようとした矢先に母親が倒れ、入退院を繰り返し・・・
去年の暮れに亡くなってからも、一人になった父親が寂しがるかと思い、家を出られなかった。
そりゃぁいつもなら・・・ラブホでも彼女の家でも何処でもよかったわけだけど・・・相手は可南子だ。
まさか・・・経験が無くて初めてだとは思わないけれど、実家暮らしだし、いきなりラブホは・・・なんかそれは俺が嫌だ。
それにバイクだしな・・・徒歩で、なんて絶対嫌がられるに決まってるし・・・
「あの・・・そろそろ帰りますか?」
「え?」
「明日・・・早いんで」
「そっか・・・うん、わかった」
体を離すと照れたように笑っていて・・・可愛い・・・帰したくない・・・。
「可南子・・・今度さ・・・」
「・・・何?」
「また、バイクで遠出しない?・・・冬になっちゃう前にさ・・・」
「うん・・・いいですね。またお弁当作りますよ」
「・・・うん・・・」
弁当もいいけど・・・泊まりで行きたいんだ。一晩中・・・可南子と一緒にいたいんだよ。
一番言いたい言葉は、今日も言えずに終わってしまった・・・。

152 :

朝、波留からの電話。今日はデートの日だ。
波留は休みで、仕事終わりに迎えに来てくれることになっていた。
『今日さ、俺ん家来ない?親父が会いたいって言ってて・・・』
「え!?」
『可南子も前に会いたいって言ってただろ?』
「そ、そうだけど・・・」
『嫌?』
「嫌じゃないです!全然・・・いいんですか?」
『うん、じゃぁ夕方迎えに行くから・・・仕事頑張って』
波留のお父さんに会う・・・会ってみたいけど、突然だよ・・・緊張する!
手土産は何にしよう・・・昼休みに買いにいかなくちゃ。
いいのかな・・・親に会うって、なんかすごく特別な気がする。
まさか・・・・・結婚を前提に・・・・・とかそういうこと!?
でも、きっと波留のことだから、そんな深い意味は無いよね・・・。
それに私たち・・・まだお互い、知らないこと・・・あるし・・・・・・・
ふと我に返り時計を見ると、8時を過ぎている。
「やばい!遅刻しちゃう!」
慌てて部屋を飛び出した。
その日は・・・仕事中も何度も時計と睨めっこ。
対面のその時を想像し、気持ちが落ち着かない。
どう挨拶したらいいんだろう。どんなお父さんなのかな・・・気に入ってもらえるかな・・・。
『会ったら驚くよ。キョーレツだから』
波留の言葉を思い出す。
強烈って、どんな感じに?野球が好きって言ってたけど・・・・・そっち方面、全然わかんないや。
貸し出しカウンターで一人、ついつい思いをめぐらせてしまう。
「すみませーん、漫画は置いてませんかー?」
「は、はい!・・・あ・・・」
来館者の声かけに驚いて顔を上げると、波留がニコニコしながら立っていた。
「お疲れ様。てか、何ぼーっとしてんだよ」
「別に・・・ぼーっとしてたんじゃないよ。考え事をしてたんです。それより、漫画はございません」
「ふーん・・・じゃぁ、外で大人しく待ってますんで」
「うん・・・急ぐね」
波留の顔を見ると、なんか安心する。楽しみになってきた。

153 :

可南子をバイクの後ろに乗っけて、自宅へ向かう。
突然の誘いだったけれど、喜んでくれているみたいでホッとする。
とにかく、まずは自分は真剣だって気持ちを伝えるためにも、親父に会ってもらう事にした。
・・・伝わるかなぁ・・・あの親父だし、逆効果かもしれない・・・。
まぁ親父も喜んでたし、先の事をちゃんと考えて付き合うんだから、いずれは会うわけだしな。
少しでも話が弾んでくれたらいいんだけど・・・・・・・
と、道中感じたそんな心配は、全く無用のようだった。
案の定、親父は喋り続けている。
「可南子さん、嫌いなものある?一応聞いてから頼もうと思ってさー」
「あ、何でも食べます・・すみません、私が作れば良かったですかね・・・」
「いいんですよ、そんな気を使わないで下さいね。じゃぁ、寿司だな、寿司!
 うちはねー、めでたい事があった時と、美人のお客には寿司って決まってるんだ」
「いつ決まったんだよそんなこと・・・初めて聞いたぞっ」
「今決まったんだよ。あ、すみません出前・・・特上3つでお願いします、はいはい、よろしくー」
可南子を見ると、あっけにとられている。
「うるさくてごめんね」
耳打ちすると
「愉快な方ですね」
堪えきれないように笑い出した。
それからはつまらない質問攻めにしたかと思うと、好きな本の話をして・・・挙句に俺のアルバムを引っ張り出して見せている。
可南子はずっと笑って相手をしてくれている。
親父のあんな嬉しそうな顔は久しぶりだし、ありがたかった。

154 :

「なんだよお前、さっきから黙って・・・暗いやつだなー」
「別に普通だろ。親父が喋りすぎなんだよ」
「つまんない奴だなー・・可南子さん、ほんとにこんな奴でいいの?」
「え・・・はい・・・普段はよく喋ってくれますよ」
「ほらな」
可南子の返答と、はにかんだ表情が嬉しくて、得意げに言い返してやった。
「でもこいつねー、肝心な事はいっつも言えないんですよー。言葉が足りないの」
「・・・・・」
今の俺は、これにはぐうの音も出ない。
「あ・・私も、結構苦手です。言葉にするの・・・」
ん?あー・・・そうかもなぁ・・・うん・・・。
「可南子さん、嫌なことがあったらどんどん言ってやって下さいね。こいつ、鈍感だから」
「おい、さっきから聞いてりゃ・・・彼女の前で自分の息子を追い込むなよー」
「ピンチをチャンスに変えてみよー、これでも応援してやってんだぞー?」
「・・・俺が招いたピンチじゃないじゃん・・・」
このノリで、俺の真剣さが伝わるのだろうか。やっぱり逆効果だったかもしれない・・・。
食事が終わり、洗い物くらいはさせて欲しいという可南子と並んで台所に立つ。
「あ、お菓子美味しかったね」
「ほんと?お父さんのお口に合ったかな・・・」
「親父、ああいうの好きだよ」
「そう?良かった・・・」
「うん、ありがとな」
と、いい感じで可南子との会話を楽しんでいると・・・
「波留ー、じゃぁ俺、ちょっと出かけてくるなー」
「は!?」
玄関から親父の声がする。その場を離れ、親父のそばに寄る。

155 :

「出かけるって今から?どこに?」
「どこでもいいだろ、内緒。あ、可南子さん、今日はどうもありがとうー、楽しかったー、また是非来て下さいね」
俺の肩越しに可南子に挨拶をしている。
「あ、はい、こちらこそありがとうございました」
急な展開に可南子が慌てて、戸惑いつつお辞儀をした。
「何も今出かけなくても・・・可南子が気にするだろ?」
親父に小声で耳打ちする。
「わかってないなー・・・若いお二人だけにしてやろうって親心だろ?」
「な・・・いいよそんな気を使わなくても」
「遠慮するな。あ、でもお前、この家で可南子さん襲ったりなんてこと、するなよ。ほらー、あの時みたいに・・・」
「は!?人聞きの悪い事いうなよっ、いつ俺がそんなことしたんだよっ」
「母さんに見つかって叱られただろ?確か高校の1年の時だったかなー・・・」
「いつの話をしてんだよ!しかもあれは、俺が襲われそうになったのっ」
「またまた・・・母さん、見てるからな・・・わかったな・・・じゃぁ!」
「おい、ちょっと・・・親父!」
余計な事をベラベラ喋って勝手に出て行く親父・・・。
ため息をつきながら振り向くと、可南子が不審な顔をして睨んでくる。
聞こえてたな・・・声がでかいんだよ、親父は!
「・・・・・ほんとに襲われたんですか?」
「え・・・うん・・・積極的なお嬢さんでね・・・あ、でも未遂だからさ」
そんな弁解には応えてくれず、可南子はくるりと後ろを向いて台所に戻り、また洗い物を始めた。
親父・・・このピンチ、どうしてくれんだよ・・・。

156 :

波留のお父さんが出かけてしまった。・・・なんか、気をきかせてくれたらしい・・・。
それにしても楽しくて、笑顔が可愛いお父さん。会えてすごく嬉しかった。
なんでだろう・・・ちょっと波留に似てる気がする。
家族って、血が繋がって無くても似てくるのかな。
この家には・・・波留と家族の想い出がいっぱい詰まってるんだなぁ・・・。
・・・でも、さっきの波留の彼女の話・・・ちょっとムッとしたかも。
波留・・・積極的な女の子がタイプなのかな。
その人・・・私の知らない波留のこと、いろいろ知ってるのかも・・・・・
って、なに過去の女子高生に嫉妬してるのだ!?しっかりしろ!
「・・・あのー・・・可南子怒ってる?」
そんなことを考えていたら、波留が気まずい顔で話しかけてくる。
「え?・・・怒ってないよ」
「でも、顔が怖い」
「別に・・・波留の昔の彼女のことなら気にしてません。お互いもういい歳なんですから」
「ふーん・・・お互いね。可南子にもいたんだ・・・・・やっぱり文学少年?」
「そんなのいませんよ!・・・高校の時は・・・」
「へー・・・そうなんだ・・・」
「・・・・・」
なんで?いつの間にこっちが問い詰められてるのだ?
「・・・まだお茶飲む?」
「うん・・・あ、俺入れるよ」
なんだかちょっと気まずくて、話を反らした。しばしの沈黙・・・。
波留が黙ると不安になる。
もっと素直になって、何を考えてるのか、どう思ってるのか聞きたくなる。
波留のことを、もっともっと知りたい・・・。

157 :

気を取り直して、二人でまた茶の間に並んで座り、波留のアルバムを見る。
「かわいいー!でもこれなんか、悪ガキって感じ・・・」
「うるさいよー」
照れて笑う波留は、もっと可愛い・・・。
「お父さん、若いときカッコイイですね」
「そうかー?でもうるさくてビックリしただろ?・・・ごめんな」
「ううん・・・なんかいい・・・素敵です。私、好きだな・・・お父さん・・・」
なんとなく波留に似てて、波留と仲良しで・・・なんかうらやましい。
ふと波留の顔を見ると、ちょっとムッとして黙り込んでいる。
「?・・・私、なんかまずいこと言いました?」
「別に・・・でも、なんだかなー・・・」
不服そうに波留が拗ねている。
「・・・何?」
「・・・俺にはあんまりそんなこと、言ってくれないよね」
「そんなことって?」
「だから・・・好き・・・とか」
「え!?・・・言った事あるでしょ!?」
「そうか?あ・・・俺が好きって言ったら、私も・・・みたいな?」
「・・・なんですか?・・・不満なんですか?」
「そんなことないけど・・・ちゃんと言って欲しい・・・」
「・・・・・」
確かに・・・あんまりそうゆうことをはっきり言うのは苦手だからな・・・
波留の拗ねた顔を見ると、ちょっと申し訳なくなってきた。
おまけに、さっきの積極的な女子高生の彼女なら、ちゃんと言ったんだろうな・・・なんて事まで浮かんでくる。

158 :

「・・・わかりました・・・言いますよ」
「うん・・・」
波留が言葉を待っている。
いきなりこの流れで改まって言うなんて、恥ずかしすぎて顔なんて見れない。
「・・・好き・・です・・・」
「・・・可南子、こっち向いて言って・・・」
頑張って言ったのに、さらに辛い要求・・・・・でもここは積極的にと思い切って、波留の顔を見つめた。
瞳がキラキラと澄んでいて、苦しいくらいドキドキする。
「波留・・・好き・・・」
胸いっぱいに気持ちが溢れて、自然と言葉が出た。
本当に嬉しそうに笑った波留が頷いて、私をぎゅっと胸に抱き寄せる。
「ありがと・・・でも、俺の方がもっと好きだよ」
波留の声が・・・抱き合った体からも伝わって響く。
そんなことないのに・・・私だって、こんなに好きなのに・・・
「可南子」
切ない声で名前を呼ばれて見上げると、切羽詰ったように唇が重ねられた。
波留にこんなに強く抱きしめられて、こんなに激しいキスをされるのは初めてだ・・・。
息苦しくて薄く開いた唇の隙間から、舌が差し込まれる。
生き物のように私のそれを求めて絡み、深く強く口内で暴れる。
熱い思いが伝わってきて、応えようと腕にしがみつく。
波留の体がどんどん圧し掛かってきて、もう座っていられない・・・と思った瞬間・・・
背中をささえられ、柔らかく畳の上に着地させられた。
「・・・はっ・・ぁ・・・」
唇が離れて、見下ろしてくる波留と目が合う。
見たこともない表情と、野生的な色の瞳の強さに射抜かれて・・・痺れるように体が固まって動けない。
初めて知る、波留の男としての一面・・・強い欲求が伝わるけれど、どうしていいかわからない。
恋人なんだから、いずれこんな展開になる事が自然な事だとわかってはいるけれど・・・
心も体も臆病になって、この状況を受け入れることが怖い。
それに、今日、ここで、なんて・・・さっきお父さんだってああ言ってたし・・・駄目だよ・・・どうするの?

159 :

「波留・・・あの・・・」
組み敷いた可南子の瞳に、戸惑いと怯えが浮かんでいる。
わかってる・・・ここでなんて、最後までなんて抱けないことは。
でも・・・溢れる気持ちに突き動かされて、止められない。
可南子が欲しくて、全部俺のものだって感じたくて・・・たまらなくて・・・
「・・・好きなんだ・・・」
好きだから・・・だから、もう少しだけ触れさせて欲しい。
惑う目をした可南子から顔を背けるように、首筋に吸い付く。
甘い匂いと、唇とは違った肌の柔らかさ・・・味わいたくて舌を這わせ、何度も息を吸い込むと・・・
可南子が喉の奥から震えるような息を吐く。
少しでも感じてくれてるのか?・・・それならもっと伝えて欲しい。
そう思って耳を甘く噛み、舌でなぶる。
「・・・んっ・・・ふぅ・・・」
可南子が逃れようと首を振るが、執拗に追いかけ舐めまわし、息を吹き込む。
背中を支えた手を滑らせるようにして、服の上から体を触る。
肌の弾力を感じたくて、掌により力が入ってしまう。
一番柔らかい処を求め、手は勝手に這い回り、止めることができない。
可南子の胸に触れたくて、片方の膨らみを掌に収めた。
ビクン・・と可南子の体が小さく跳ね・・・その反応に煽られて、緩く揉みながら撫でさする。
「・・・や・・・だめっ・・・」
拒む言葉に、加虐的な気持ちが湧いてくる。
こんなに愛しくて、こんなに大切にしたいのに・・・どうしてこんな凶暴な気持ちにもなるのか・・・
体を離そうと肩を押す可南子の力に反発するように、唇に喰らいつく。
薄手のセーターの上からでもわかる可南子の胸の豊かさを、何度も何度も掌で味わう。
胸の頂を探り、指で押すように撫でると、可南子の息が荒くなった。
篭った喘ぎ声を呑み込むように、唇を貪り続ける・・・。

160 :

「お・・ねがい・・・待って・・・波留・・・」
キスの息継ぎのあい間に、振り絞るような可南子の声が聞こえる。
「わかってる・・・から・・・」
本当に・・・頭ではわかっているのに、体がいう事をきいてくれない。
苦しげな可南子の息遣いに、今度は罪悪感が生まれ唇は解放したが、柔らかな乳房の誘惑に負け、胸に顔を埋めた。
二つの膨らみを掴んで寄せ、谷間に頬を摺り寄せる。
この柔らかさに直接口づけ吸いつけたなら、どんなにいいだろう・・・。
そんなことを思うと止められなくて、可南子のセーターをたくし上げ、わき腹を撫でた。
「はぁ・・はっ・・・だめ・・・波留・・・」
可南子はもう言葉以外は抵抗できなくなったのか、されるがままに横たわっている。
熱いたぎりは下半身に集まり・・・ジーンズの中で脈打ち、はち切れそうに突き上げてくる。
これ以上はヤバイ・・・こんなこと、もう止めなきゃいけない・・・でも・・・
胸から顔は離したが、直に触れるわき腹の滑らかな柔らかさから離れがたく・・・
捲くれ上がった服の下の白い素肌を見てしまうと、頭が真っ白になって、思わずそこに吸い付いていた。
「あぁっ!・・・んっ・・・」
驚いて可南子が身を捩ったその時・・・
ポッポー・・ポッポー・・ポッポー・・・・・
日常に引き戻す音が、茶の間に響き渡る。

161 :

鳩時計・・・?
その鳴き声が9時を知らせている。
音が鳴り出すと、波留の動きが止まった。
静寂が戻ると、大きく息を吐いた波留が体を離し、力尽きたように仰向けに横たわる。
「・・・まいったな・・・」
両手で顔を覆って苦笑している。
「・・・こっちに止められちゃったよ・・・」
「・・・波留?」
意味がわからず問いかけるように見つめると、なんでもないというように波留が首を振った。
「・・・ごめん・・・」
気まずそうにあやまりながら、捲くれ上がったセーターを元通りに直してくれる。
体が熱くて・・・まだ頭の芯が痺れたようにぼーっとして何も言えずにいると・・・波留の額が降りてきて、私のそれと重なった。
「ごめん・・・ほんっとごめんね・・・」
苦しく切なげにそう言いながら、頬や髪を撫でてくれる。
波留の激しさと勢いに戸惑って、心の準備ができずに拒んでしまったけれど・・・嫌だった訳じゃない。
本当に申し訳なさそうに謝ってくる波留の表情を見ていると、こちらの方まで辛くなる。

162 :

「・・・波留・・・あの・・嫌じゃないよ・・・急で・・・付いていけなくて・・・」
「・・・ほんと?」
不安げに見つめてくる波留の瞳を見ていると、胸がキュンと締め付けられるようで、愛しさのほうがこみ上げてくる。
「うん・・・ほんと・・・」
安心させてあげたくて微笑むと、それでもまだ申し訳なさそうに眉間に皺を寄せながら、包むように抱きしめてきた。
そんな波留の背中をそっと撫でる。
ほんとに、大丈夫だから・・・。
戸惑う気持ちが落ち着いてくると・・・波留への思いが溢れてくる。
こんなの久しぶりだし、こんなにも強く男の人に求められたのは初めてで・・・
恥ずかしいし、ちょっと怖いし、緊張もするけれど・・・でも、それ以上に嬉しいと思えた。
言葉よりも強く、波留の気持ちが痛いほど伝わってきて・・・
ここじゃなかったら・・・今じゃなかったら・・・きっと応えていただろうと思う。
この気持ちをちゃんと伝えたい・・・
波留が好きだから、これからもずっと一緒にいたいから、受けとめたいし、受けとめてもらいたい。
「波留・・・そんな・・気にしないで・・・」
「・・・だってさぁ・・・」
さっきまでの激しさが嘘のように、波留はすっかり気弱な反省モード。
「・・・ビックリしたけど・・・嬉しいよ・・・」
「・・・・・え?」
波留が顔を上げて、目と目が合うと恥ずかしくて、でも何か言わなくちゃ・・・伝えなくちゃと焦る。

163 :

「あのっ、今日はちょっとあれだけど・・・また今度、お願いします」
「・・・・・」
波留が驚いたように固まっている。
それで、今自分が言った言葉を心の中で復唱し・・・そのあまりの露骨さに、顔から火が出そうになった。
「あ、違っ!・・・したい、とかじゃなくて・・・いずれはそうなると思ってたというか、
 そこんとこ・・・どうなるのか、ちょっと心配だったというか・・・」
しどろもどろになる私を呆気に取られたように見つめていた波留が・・・弾けるように笑って、また私を強く抱きしめた。
「波留、きょ、今日はもうダメ!」
「ハハッ・・・わかってるって・・・」
笑いながら、ムギュムギュと抱き、頬を摺り寄せてくる。
「無理、してない?」
「うん・・・」
「可南子も・・・少しはそう思ってくれてたってこと?」
「はい・・・」
また不安げに確認されて、しっかりと返事をした。
「やったぁ・・・めちゃめちゃ嬉しい・・・」
ほっと・・・すごく安心したように言う波留の言葉に思いの深さを感じて、嬉しくて笑みがこぼれてしまう。
「・・・じゃぁ・・・いつにしよっか」
「えっ?」
「お願いもされちゃったことだし、もう待てないなー・・・また今度って、次会うとき?」
「そ、そう・・・なりますかね・・・」
恥ずかしい所を突っ込まれて何も言えなくなると、波留がクスクスと堪えるように笑いだす。
悪戯っぽい笑顔・・・もう・・・すぐ調子に乗るんだから。
さっきまで反省してたくせにっ。

164 :

「・・・なんか、面白がってません?」
「そんなことないよ」
こっちは勇気を出して真剣に応えようとしてるのに、なんか・・・ちょっとムカツク。
拗ねてプイと横を向くと、「ごめん」と小さく謝りながら、頬に優しいキスをくれた。
「可南子、今度さ・・・泊まりで遠出しない?」
この前も、そんなこと言ってたよね・・・冬になる前に行きたいって・・・
「ずっと考えてたんだ・・・大事な想い出にしたいから」
あれは、そういう事だったんだ・・・ごめんね、気付いてあげられなくて・・・。
「うん・・・行きたい」
「うん・・・どこ行こうか?」
「私、考えます。色々調べてみる。休みも合わせないとね」
「・・・なんか、やけに積極的ですね」
そりゃそうですよ。負けてられませんから。
波留のこと、誰よりも知りたいんです。
「波留さんのためです。任せてください」
「ハハッ・・・ありがとっ・・・よろしくお願いします」
波留の笑顔を見ていたい・・・これから先も、ずっとずっと・・・だから、ガンバロウ。

165 :

可南子を送り届け、家路につく。
バイクを走らせながら、今夜の事を思い返す。
犯してしまった、2度目の未遂事件・・・
今回は100%俺の過失で、あまりの可南子の可愛さに、危うく自分を見失いかけた。
それにしてもあのタイミングで鳩時計に止められるなんて・・・親の念ってやつなのか?
親父にも見透かされていたかのようなあの展開・・・いい歳をしてガツガツと、かなり情けなかったよな・・・。
それなのに・・・怖がらせて、身勝手な思いをぶつけてしまったのに、可南子は優しく受けとめてくれた。
俺のために、一生懸命言葉を紡いでくれる可南子が愛しくて・・・嬉しくて・・・
困った顔もまた可愛いから、ついついいじめたくなるなんて・・・俺ってそうとうガキっぽいな。
もっと、可南子にふさわしい男にならなきゃいけないのに、少しは自重しろよっ!・・・反省だ、反省・・・。
『可南子、今度さ・・・泊まりで遠出しない?』
可南子のおかげで、ようやく気持ちを伝えることが出来た。
熱くなった体を無理に鎮めることは苦しいけど・・・それももう少しの辛抱なんだな。
・・・・・だめだ、ニヤける。
今の俺の顔は、誰にも見せられたもんじゃない。
こんな風に単純に、すぐ調子に乗るからだめなんだよな。
大切に・・・可南子の全部を愛したい。
大事な二人の夜にしたいから、その時はちゃんと可南子に伝えよう。
・・・これから先もずっとずっと、俺のそばにいて下さい・・・

166 :

家について玄関の扉を開ける。
「おー、帰ったかー、若造ー」
ほろ酔いの親父が出迎える。
「なんだよ・・・まだ飲んでんの?」
「だって今日は嬉しかったからさー、ビールが美味くて美味くて・・・」
本当に嬉しそうだ。可南子に感謝しなきゃな・・・
「そうですか・・・良かったですね」
「良かった良かった・・・可南子さん、可愛いなぁ・・・お前、泣かしたりするんじゃないぞー」
「・・・わかってるよ・・・ちゃんと色々、考えてるから」
「そうか・・・うん・・・でもお前にはもったいない美人だ・・・おれが20・・いや30若けりゃなぁ・・・」
「何言ってんの!お袋が聞いてるぞっ!」
「あっ!いかんいかん・・・母さん、ごめんっ!」
仏壇の方を見つめながら、お袋に喋り続けている親父。
なんだかんだ言って、今日俺達が前に進めたのは、この人のおかげなのかもしれない。
・・・親父・・・ありがとな。
                                     END

167 :
以上です。途中、タイトルの番号ダブりました、すみません
波留さん…バイクの運転中に、ニヤニヤするのは危ないですね
単純に、太助さんを登場させたかったのと
生し状態の波留さんを書いてみたかったのでした…くだらなくてすみません!

168 :
ふおおおおお
乙です!
がっつく波留さんニヤニヤw

169 :
な、なんて可愛い二人なんだ
最初の公園のベンチでの描写、「優しく・・・優しくと心に命じ〜」とか、大好きです
前に進みかねてるのを無意識(もしかして確信犯?)にサポートする太助パパ、
さすがですw 波留の天然Sっ気の片鱗も見え隠れしててなんかイイ!
GJでした!また是非是非お願いします


170 :
>>167
すごく可愛くてステキな話をありがとうございます。
波留に、やっと愛するひと、可南子が出来て良かったね。と嬉しくなります

171 :
乙であります!
こっちまでニヤニヤですよw
次回作はもちろん、泊まりで遠出編ですかね〜(プレッシャーかけてすみません)
ゆ〜っくりでいいですので楽しみにしてます

172 :
GJ!!
波留かわいいわ〜
太助さんが退場するときに「母さんが見てるからな」がツボだった〜
波留もドラマで太助さんに言ってたよね。
なんかさ〜若い頃思い出したわ〜
私も次回作、気長に待ってます!!

173 :
波留って甘えられなかった部分あるし可南子が自然に受け止めてるのがいいね。

174 :
>>167
169です
最初の「はじまりの夜」から読み返してました
自分も二人の初めてがすっごく読みたいです
もしよかったらゆっくりでいいのでよろしくお願いします

175 :
ほしゅ

176 :
静かな夜だね
可南子ゆっくりおやすみ

177 :
おやすみ波留

178 :
可南子かわいい

179 :
ほしゅ

180 :
大人可愛い二人が好きだ

181 :
波留さん…波留

182 :
クリスマスの回想シーンが好き
二人とも自然にスキンシップとるかんじが仲良さそうでいい

183 :
ほしゅ

184 :
マイペースな波留にイラっときてケンカして、寝返りが打てなくて午前3時のリビング・・・の翌日
波留がケーキ買ってきて仲直りしたってちらっと映った日記に書いてあったね
その時のエピで妄想中wwww
職人さん、書いてくれないかな〜

185 :
>>184
うわっそれいいね
波留の怒るところってヤキモチぐらいしか想像できないけど

186 :
184です
波留が怒るというのではなく、可南子が波留の態度にイラッとする感じじゃないかな
はじめはなんで可南子が怒ってるのかもわからないって言うか
で、気まずい雰囲気を波留なりになんとかしようと、がんばって可南子の機嫌を取る波留の話が読みたい
(妄想中のエピ)
可南子が苦労して休みを波留にあわせて取った

それなのに突然波留に電話、欲しかったバイクのパーツが手に入りそう
波留は可南子に相談もせず、休みにバイクショップへとりにいく約束をしてしまう

可南子「え?!今度休みにはリビングの時計買いにいくって約束したでしょう?」
波留「あ、そうだった。でもいつもインテリアは可南子が選ぶもので間違いないから、可南子が一人で選んでいいよ」

なんだか全然可南子の気持ちを察しないマイペースな波留にイライラしてきて、思わず文句を言い出す可南子
今までの不満も思わず口にしたりして
波留は口では絶対に可南子には勝てないから、黙って可南子の話を聞いていたけど、
話の途中で嫌になって「わかったわかった」といい加減な返事をして、また可南子をいらつかせてしまう

二人気まずいままお互い背中を向けて寝る(可南子の日記)

翌朝、可南子は昨晩は言い過ぎたと思っているが、なんとなく気まずい雰囲気でそれぞれ職場に向かう

波留はいつもと違う可南子の様子がさすがに応えたのか、なんとかしなければと遅ればせながら思い始める
で、ケーキを買って家路につく

ここからは職人さんにおまかせ〜


187 :
>>186
おもしろそう
そのまま書いてほしいわ

188 :
ほしゅ

189 :
波留

190 :
保守

191 :
おはよう波留、今日から9月だね

192 :
保守

193 :
捕手

194 :
投下しようかどうしようか迷っている。
自信がないのだ

195 :
えー是非是非
過疎ってるスレに潤いを!

196 :
>>194
ぜひお願いします
読みたいです!

197 :
待つよ…
俺は、いくらでも待ってるから

198 :
小ネタでもなんでもいいからぜひ!

199 :
>>194
お願いします♪

200 :
ほしゅ〜

201 :
>>194さんあれからどうしたのかな
読みたいな〜

202 :
194です。すいません手直ししてます。

203 :
ゆっくり楽しみに待ってますー

204 :
待つよ〜

205 :
ほしゅ

206 :
>>167 です。書く時間も録画を観る時間もなく、ご無沙汰をしておりました。
あの…「泊まりで遠出編」なんですが…
回想の話は自分には難しく、本編には無い場面設定でもあり、書く予定も無かったのですが…
ご要望が嬉しくて、調子に乗ってボチボチ書いています(汗)
あっさり書こうかとも思ったのですが、お待たせしたぶん長くしようかと思いつつ書いていくと…
またとんでもなく長く、こってりした話になりそうな感じで…自信がないのだ(汗)
波留さんてこんな人か?こんな30代カップルいるか?
と自分でも首をかしげたくなる、妄想膨らみすぎな駄文になりそうですが、出来ましたら垂れ流させて頂きます。
今半分くらいで、まだまだ時間がかかりそうですが、DVD発売祭りまでにはなんとかしたい…
相変わらずPCは規制中なので、うまく投下できるかも心配です。
…生しになっちゃったらごめんなさい!
以上…ちょっと自分へのプレッシャーのため書いてみましたw
>>194 さん、嬉しいです、待ちますよぉ…ガンバッテクダサイ…

207 :
保守

208 :
>>206
やったー!!
こってり大歓迎です。待つよ、いつまでも待ってるから

209 :
私もです、私も!

210 :
194です。
167さん他皆さんのお話が良すぎて真似して書いてみたものの、こんな物を投稿しても良いのかとずっと迷ってましたが、このまま逃げるのも無責任なので思い切って投稿してみます。
先に言います、ほんと下手くそでごめんなさい。

211 :
キッチンに立っている可南子に波留は後ろから甘えるように抱き付いてきた。
「…まだなの?」
首筋に唇を這わせながら洗い物の邪魔をしてくる。
「今洗い始めたところですよ…」
「そうじゃなくて、その、生理。終わった?」
1週間前ーいつものように求めてきた波留に「だめです。来ちゃったから。」と断ったとき、波留は「なんだよぅ…」と拗ねた顔をし、ハッと思い返し「そっか、出来なかったのか…」と再び残念そうな顔をした。
何度も何度も避妊せずに愛し合ったのに、今回コウノトリは来なかったようだ。
「まあ、焦らず、頑張ろ」
「…はい。」
「でも…ちょっと、よかった。」
「どうして…ですか?」
「だって妊娠したら…できないだろ」
「うん、まあ…でも安定期に入ったらしてもいいみたいですよ」
「俺そんなの我慢できるかな」
「我慢してください」可南子は子供を優しく叱るようにキュっと唇を結び波留を睨んだ。

212 :
ー「で、終わった?」
「終わりました。でも洗いものがまだですー。」子供を諭すように可南子が振り返ると、「先に行ってるぞー。1週間も我慢したんだからなー」と言いながらいそいそと寝室へ入って行った。
片付けを済ませた可南子も遅れてベッドへ。
すぐさま波留が熱い吐息とともに覆いかぶさってくる。
波留にはもうゆっくり口づけを愉しむ余裕はなく、あっという間に可南子は裸にされてしまった。
久々の快感と愛おしさに可南子の呼吸も上がる。
乳房を荒々しく掴まれ、先の部分を舌で転がされ思わず声が漏れる。二つの先端を交互に口に含み刺激される。可南子は自然に脚を開き、波留の腰に絡めていた。

213 :
次の瞬間波留は可南子の背中に腕を回し、くるりと身体を回転させ、可南子の身体を自分の上に乗せた。
「可南子が攻めてよ」
「…え?…」
「たまにはいいじゃん」
上目遣いで可南子を見上げる。
「キスして?」
甘える波留に、可南子は自分から口づけた。
「こう…?」
「もっと。いつも俺がしてるみたいに。」
可南子は初めて自分から舌を差し入れて波留の舌に絡ませた。
波留は満足そうに可南子の舌を受け、乳房を優しく持ち上げ回転させる。
唇が離れると少し体勢を変えて、可南子の乳房を口に含む。
可南子の豊な胸に顔を押しつぶされそうになりながら夢中で愛撫し、空いている片手で可南子の熟した部分をびらびらと刺激する。
可南子は甘い声を上げながら腰をくねらせた。結局攻めているのは波留だ。

214 :
「可南子、挿れてみて」
可南子は一瞬戸惑った。
「え、できるかな…」
「大丈夫だよ…」
波留が可南子の入り口に自分の先を擦り付けると、可南子の愛液で波留の先端はテラテラ光っていた。
「ほら、こんなに…」
「来てごらん?」
波留は手を添えて可南子に当てがい誘導するが、なかなか可南子は思い切れない。
「なんか、怖い」
「大丈夫だから…ゆっくり…座って…」
波留が少し腰を浮かせると難なく可南子に入って行った。
「ほら…」
半分まで挿れた状態で腰を上下すると可南子は恥ずかしそうに喘いだ。
「あ…ん…」
恐る恐る可南子は腰を下ろし、完全に波留のものは可南子の中に収まった。
「はぅ…ん…」
いつもと違う場所に快感が走り、可南子の身体は強く反応していた。
こうして波留の大きなものを包みこんでいるだけで、快感が押し寄せる。

215 :
「恥ずかしい…」
「かわいいよ…可南子…」
可南子の腰を支えながらゆっくり腰を回転させ、抜き差しする波留。
「あぁ…ん…もう…だ、め…」
可南子は1回目の絶頂を静かに迎えた。
うなだれ波留の身体にもたれかかると、身体を押し返され、今度は波留が身体を起こし、二人とも座った体勢になった。
「まだだよ」
そのまま乳房に吸い付く波留。
波留に跨り繋がったまま、再び湧き上がる快感に可南子は波留の頭を抱え髪をかき回す。

216 :
「動いてみて」
可南子はどうしたらいいのかわからず、とりあえず波留の肩につかまり自分の腰を上下させてみた。
「見て、可南子の中に入ってる…」
言われるままに動き出した可南子は徐々に激しさを増し、波留も合わせて下から可南子を突き上げる。
可南子の弾む声とともにゆさゆさと暴れる乳房を波留は捕まえて舌で刺激してやる。
「ああっ…もう…」
可南子は堪らなくなり再び波留の身体に倒れ込んだ。とっくに達していた。
まだ終わっていない波留は可南子の腰を掴み抑え付け、激しく突き上げる。
「ああ、俺も…ダメだ可南子、イクよ…」
最後に何回か大きく出し入れし、うめきながら果てた。
しばらく動けない二人。
波留に覆い被さったまま、呼吸の乱れを整える可南子。波留のものはまだ可南子の中でビクンビクンと脈を打っている。可南子も痙攣しながらまだ波留を締め付けている。

217 :
ようやく平静を取り戻しつつある可南子の背中を波留は優しく撫でた。
「可愛かった…可南子」
「…恥ずかしい」
「そう?」
「エッチなんですね」
「エッチですよぉ…男だもん」
ニヤリと笑って、もう一度キスした。
しばらくして可南子が腰を上げると波留の液体が漏れ出してきた。
「おっと!もったいない!」
波留は慌ててティシュで押さえてやると、
「膝を抱えて寝転んでるといいらしいよ」
と言った。
「調べたんですか?」
「一応ね」
クスクス笑ながら寝転がる妻を、波留は嬉しそうに眺めていた。
「あ、でも、出来たら、デキなくなるのか…」
「あ、でも、まだそういう周期じゃないかも…。」
「そう?」
波留は、もっともっと可南子との濃密な時間を愉しみたいと思いつつ、
「それは、神様にお任せしよう」
と言って、膝を抱えたまま微笑む可南子を抱き締めた…。
end

218 :
ぎゃーついに投稿してしまいました。
誤字などありましたらごめんなさい。
恥ずかしいのでしばらく隠れます。

219 :
>>167です
194さん、待ってましたよー!
すごくお上手で、ドキドキしました。夫婦としてちょっとこなれてきたH…いいですねー
波留さん甘えん坊でエロくて可愛くて、最高ですw
隠れないで、良ければまた書いて下さいね
私もこなれたHも書いてみたいけど、とりあえずまた初々しいの頑張りますw

220 :
お待ちしてました!
波留ってばなかなかの甘え上手w
恥ずかしがりながら波留に答える可南子が可愛い
楽しませて頂きました
またなにかできたらぜひ読ませて下さい

221 :
>>218
ありがとうございます!
こなれた感じの2人、なかなか新鮮だわw
隠れないで、また書いてくださいね
>>167さん
長くてこってり大歓迎ですよw
お待ちしてます!

222 :
>>218さん
待っていましたありがとうです子犬のような波留にほころんでしまいます
可南子の生真面目が好きです
>>206さん
もう来てくれないのかな{涙
と思っていました,無理のないよう,
ゆっくりと待っています

223 :
保守

224 :
職人さん
ありがとうございます
また楽しみに待っております

225 :
ほしゅ

226 :
自信も全くないのですが投稿したいのですが良いでしょうか?
どうしても描きたい場面があるのです…エロくは余り書けませんが、良いでしょうか?m(_ _)m

227 :
おぉーよろしく!

228 :
ぜひ!

229 :
可南子は気になっていた
母が波留さん…のマンションに行って波留さんと話したこと
『何の話をしたのだろう。でもきっと私のこと。。でも知ることが怖い‥』
もうひとつ母が「やっぱり男の一人暮らしはダメねえ…散らかっていたわよ〜」
母が片付けて来たことを聞き可南子は胸の奥が痛んだ…
一度だけ必要な物があって波留さんのマンションに行き片付けて来たことがあるけれど。
考えても考えても、どうしたらいいのか可南子は分からなくなってしまっている

230 :
自分が、宮本波留という人の妻ということがどうしても分からない。デートや結婚式の写真を見ても、そこに映っているのは自分なのに自分なのに。
波留さんは家に何度も会いに来てくれているのに波留さんの前に出られない… 涙がこぼれ落ちる

231 :
可南子はあの雨の日のことを思い出していた。
『ゆっくりでいいって言っただろう?いつまでも待っている』と言ってくれた
この人の優しさに、また涙があふれてきたとき
波留さんに突然抱きしめられた!!
私は驚いてしまい突き放してしまった。
また波留さんを苦しめてしまったのではないだろうか…

232 :
可南子は勇気を出して波留に会ってみようと思う…
胸がドキドキと波を打っている
仕事が終わったあと桜の木の下のベンチに座り呼吸を整えて!波留の携帯に電話をする
プルルプルルプルル………
夜の桜が可南子の肩に手に静かに落ちてきた


233 :
今日はこの辺で。まとまりもなく下手ですみませんm(_ _)m
つづきはもっとまとめて書くようにします。すみませんでした(汗)

234 :
>>233
続き待ってま〜す

235 :
ありがとうございます!
その頃は波留は仕事を終え一つ一つ後片付けをしていた。桂たちが賑やかに何か喋っている
事務所に入ると水島社長と奥さんはまだ険悪だった 奥さんは波留たちに「お疲れ様でした」と言い早々に社長を置いて帰ってしまった‥
社長は、波留や桂たちを誘いリッキーさんの店に向かった。波留は「社長ピッチが早いですよ!」社長はもうすでに酔っていた。社長は波留にも酒を勧める…。ふと時計を見ると10時を回っていた。波留が酔いつぶれた水島社長を送る事になり自宅までようやく送り届けた。


236 :
波留は歩いている。今日は夜風がいつになく冷たい…いや今日だけじゃない 可南子が実家に身を寄せてからだ。可南子が倒れ手術をし入院してる頃は何も感じなかった。毎日可南子の病状が良くなる事が一番だったから。
マンションには可南子の物が沢山ある。あの日記もある…妻と言えども最初は可南子の日記を見るのは躊躇したが、今は心の寄りどころになってる自分がいる 波留は帰る足を急がせた

237 :
波留は帰ってきた。玄関を見たときに女性の靴が揃えて隅の方にあった !!誰の靴?まだ自分は酔ってるようだ…リビングに入ると綺麗に片付けられてる…え?キッチンが荒れ放題だったのに綺麗に片付けられて分別されてるゴミ袋が3つあった。
『お義母さんかな?』
波留がソファに目をやるとソファの肘掛けに頭を乗せ体を半分にした姿勢で寝ている可南子がいた。
『可南子!?可南…』
可南子は波留の声にびっくりしたように目が覚めた。
『可南子?どうしたの?』
『あ、あのすみません…勝手にはいって…携帯に電話を…』


238 :
波留はようやく携帯の着信に気づいた
『ごめん!可南子』と俯いている可南子を見つめた
必に謝る波留を見て『違うんです…私の方こそ実家に行ったままで、こちらの方に全く来ないで…』
『いや…いいんだよ全然かまわない、こっちは気にしなくたって!』と笑う波留
『でも…お部屋すごかったです…』
キッチンの方や部屋を見ながら頭をかく波留。
寝室の方にも目をやると綺麗に整えられてあった
『こんなにありがとう可南子…疲れただろう?』
可南子は首を横に振る。
『私寝てしまったんですね』
『ご飯は食べた?』と波留が聞く
『…いえ、もう大丈夫です…』
波留はようやく向かいに座る。まさか可南子が来てるとは思わなかった。波留は可南子をずっと見つめている。
いっぱい話したいと思っていたのに言葉が出てこない。
沈黙が流れる

239 :
可南子は波留の顔がやっぱり見れない。
『私かえります…』
『可南子もう今日は遅いから泊まって…いや今夜は冷えているから風邪を引いたら大変だし泊まっていってくれないか?』
可南子は初めて時計の方に目をやった。11時半を回っていた母にはマンションに行くと言って置いてあるけど。
『ね?可南子はベッドで休んで、俺はソファで寝るから安心して?』
『…じゃ今夜お世話になります』と初めて波留の顔を見た。
優しい笑顔だった
『でも私はソファで寝ます』
『駄目駄目ちゃんとベッドで休んで?』
『俺あまりベッドで寝てないし』
『…どうしてですか?』と可南子は聞く。
『うん何となくね…』
『…じゃベッドお借りしますね…』
『可南子の物はクローゼットにそのままあるからね』
『はいありがとうございます…おやすみなさい…』
『うん、おやすみ』

240 :
波留はしまってあった毛布を取り出しリビングに戻る。
可南子が波留に頭をさげて寝室に入っていった波留はキッチンで水を一気に飲んだ。
そしてリビングの灯りを消して寝室の方に目をやる
『おやすみ…』そうしてソファにドンと横になった時に可南子が抱いてたクッションから可南子の残り香が波留の胸を包みこんだ。
『可南子…』
波留はクッションを胸にして眠りについた…
出窓からは春の月が静かにふたりを見守っていた


241 :
今日はこの辺で だらだらと長くなりすみません…誤字とかもすみませんm(_ _)m

242 :
すみません。
これってパラレルワールド(もしも・・・だったら)版ですか?

243 :
パラレルワールドも新鮮ですね。
放送中はよく妄想したなぁ…
>>241さんの続きをお待ちしているのですが >>206で予告させて頂いた話が出来上がりそうで…
時間的なこともあり、トラブルがなければ明日あたり、長すぎなので2回くらいに分けて投下したいのです…
241さん、すみません、わがまま申しますがいかがでしょうか…

244 :
241です
>>243さん〜お待ちしていました!
私が書いた駄文にもコメントしてくれて涙が出ます。
>>243さん楽しみに待ってます

245 :
>>243さん、やったー!!
楽しみに待ってます
>>241さん
書きたい場面が気になってます
続き待ってます

246 :
>>243さん
まってました!!
遠出編ですよね?たのしみだな〜♪
>>241さん
この後の展開、気になります!

247 :
>>243さん
私もわたしもです。待ってました!!素敵な職人さん♪
>>241さん
私もわたしもです。いつまででも、待ってるよ〜

248 :
241さん、わがままを言ってほんとうにすみません。
ありがとうございます。実は時間的急いでまして、明日ではありませんが今から投下したいと思います。
こってり…なんとか仕上げてました。
>>206に書いた通りなんですが、波留も可南子も書いてるバカもグッタリな感じでなので
読まれる方もとても疲れると思います(汗)
大鍋にいろいろぶち込んで、こってり煮込んでぐだぐだにして、時間をかけて細切れに味付けをしたせいで
まとまりのないくどい味になってしまった感じです。ごめんなさい!
>>150「好きだから」の続編で、>>42「はじまりの夜」とリンクしている話です。
この、話を繋げようというつまらないこだわりのため難しく…こんな結果に…(泣)
波留さん、いろいろ…男全開です。ひ、引かないであげてください(汗)

249 :

11月の終わり・・・二人の、初めての旅行。
可南子が選んだ行き先は、家族で来たことがあるという温泉。
いつかもう一度来たかったんだそうで・・・俺も二つ返事でOKした。
まぁ・・・可南子が一緒なら、場所はどこだっていいってのが本音なんだけど。
一風呂浴びて、ゆっくり食事をして・・・夜の温泉街を二人で歩く。
「なんか、外の空気が気持ちいいですね・・・」
浴衣に羽織姿の可南子が、大きく息を吸い込む。
化粧を落とした素顔のはずなのに、唇や頬がほんのり紅い。
温泉に入ったせいなのか、少し酒が入ったせいなのか・・・とにかく艶っぽくて、ついつい見入ってしまう。
「・・・何?」
「ううん・・・」
俺の視線に気付いた可南子が、照れたように膨れている。
「あんまり見ない下さいでよ・・・すっぴんなんだから・・・」
羽織の袖口を指でつまんで顔を隠す仕草が・・・可愛い・・・。
「だって、綺麗だから」
可南子が驚いて立ち止まる。
・・・あれ・・・俺、どうした?考える前に、勝手に想いが口から出てしまった。
可南子の顔がさらに染まって首まで真っ赤だ。
・・・俺まで恥ずかしくなるじゃん・・・。
「お、温泉のお陰かなぁ〜!美人の湯だからね・・・」
可南子は我に返ったように、手でパタパタと顔を仰ぎながら照れている。
「可南子、すっごく長く入ってたね」
「え、そう?波留が早すぎなんでしょ?せっかく来たんだから堪能しなきゃ」
「そっか」
「そうだよ・・・ここの温泉、お肌つるつるになるんですよ。後でまた入ろ・・・」
「・・・ふーん」
「朝風呂も入んなきゃ・・・」とかぶつぶつ言いながら、可南子が歩き出す。
・・・・・だめだ、またニヤける。
お肌つるつるか・・・いや、俺のためなのかなぁ・・・まいったな・・・。
だらしなく緩んだ頬を叩いて顔を戻してから、可南子の後を追った。

250 :

「あっ、あれカワイイー!」
可南子が遊戯場の店の前で中を指差している。
「どれ?」
「ほら、あれ・・・あの一番上の猫の・・・」
射的の景品の、猫のぬいぐるみが気に入ったらしい。
・・・どうやら、俺の見せ場が来たようだ。ガキの時から、こういうのは得意だからな。
「獲ってやるよ」
「え・・・でも難しそう・・・大丈夫?」
「任せとけ・・・」
颯爽と店に入り、空気銃と玉を物色して・・・邪魔な羽織の袖をまくる。
・・・それにしても目の据わった、なんか不適な顔をした猫だな・・・このトラ柄、どこかで見たような・・・
狙いを定め、試しに一発撃ってみて様子を見る。
少しかすめて外れたのを見て、がっかりする可南子。
まぁ待てって・・・勝負はこれからだ。
挑むように見つめてくる猫の顔を睨みつける。
負けねぇからな・・・可南子の前で、ビシッと決めてやる。
二発目は命中・・・人形はぐらりと揺れ、奴の視線が俺から反れた。
ここまできたら、もらったようなもの。
祈るように応援してくれている可南子に笑みを向けてから・・・三発目を撃つ。

251 :

「やったー!すごーい!」
店の中に響く鐘の音と拍手・・・決まった・・・やるじゃん、俺。
「ありがとうー!嬉しい・・・」
「おうっ」
景品を受け取ってはしゃぐ可南子を見つめながら、小さくガッツポーズをした。
宿に戻る間も、歩きながら可南子は嬉しそうにぬいぐるみを手に何度も頬ずりしている。
俺が勝ったはずなのに、この状況は・・・奴が羨ましいじゃないか。
「そいつ、可愛いかぁ?」
憎まれ口の一つも言いたくなる。
「えー?可愛いよぉ・・・一目惚れ・・・」
あー・・・キスまでされて・・・でも人形にまで嫉妬するなんて、俺そんな男だったっけ?
それもこれも、可南子が可愛すぎるからだな。
だから・・・俺だけのものにする。今夜は、全部俺のものだ。
可南子の肩に腕を回して、ギュッと抱き寄せる。
「・・・歩きにくいよ・・・」
そんな抗議には耳を貸さず、くっつきすぎてよろけた可南子を抱えるようにして歩く。
澄んだ夜空には星が瞬いていて、夜道を明るく照らしているように思えた。

252 :

宿に着き、ぬいぐるみを二人で弄り、じゃれながら部屋に入る。
照明を点けると・・・部屋の真ん中に布団が二組ドーンと敷かれていた。
「・・・・・」
「・・・・・」
これから起こる、リアルな生々しさが襲ってきて、突然の気まずさに言葉を失う。
「あっ・・・そうだ、私もう一回お風呂入ってきますけど・・・波留は?」
「え・・・そっか・・・俺は、いいや」
「そう?じゃぁ・・・これ・・・」
「おう・・・行ってらっしゃい」
俺にぬいぐるみを手渡して、そそくさと部屋を出て行く可南子。
(やっぱ緊張するよな、初めてってのは・・・お互いいい歳してなんなんだけどさ)
布団を見下ろしながらボリボリと頭を掻く。
もうすぐここで、可南子を抱ける・・・思い描けば嬉しくて、どうにかなりそうだ。
でも、この前家でしでかしてしまったような、あんな余裕のない状態になるわけにはいかない。
あれは・・・カッコ悪かった・・・・。
今日は決めなきゃな。
可南子にも、大事な想い出の夜にするって言ったしな・・・うん。
「よし・・・」
軽く気合を入れて、準備に取り掛かる。
掛け布団をめくって・・・二組の間の、10センチほどの隙間が気になりくっつける。
空調を調節し、照明を消して・・・スタンドの灯りをともす。
オレンジ色の光が、部屋の空気を甘くした。
「・・・あ、そうだ」
革の上着の内ポケットから、四角く連なったビニールの薄い包みを取り出す。
ピリピリと破りながら・・・1個2個・・・いや、もしもの3個かと思案して・・・とりあえず2個を布団の下に忍ばせた。
「んーと・・・ティッシュは?」
部屋を見回し、ティッシュケースを見つけ、枕元に置いてみる。
それから布団の上で胡坐をかいて、セッティングした状態を見渡した。

253 :

「・・・・・」
・・・なんか、やる気満々だな、俺。
いや、満々なんだけど・・・この張り切り具合は、可南子に引かれないか?
ちょっと露骨すぎる気がして、ティッシュケースを遠ざけてみる。
・・・なんなんだ、俺・・・かなりテンパってるよな・・・どうした?
一人苦笑していると・・・布団の脇に転がった、ぬいぐるみの奴と目が合った。
「・・・何見てんだよ」
そんな、人をあざ笑うような冷めた目で見るなよ。
わかってるよ・・・しょうがないだろ?
男ってのはこういう時、滑稽で情けない生き物なんだよっ。
奴を手にとって、ゴロリと布団に寝転がる。
・・・やっぱお前・・・どこかで見たような気がするな・・・。
まじまじとぬいぐるみの顔を見て、記憶をたどる。
「あー・・・お前、ノラ助に似てんな・・・」
思い出した・・・小学生の頃・・・神社に棲みついていたトラ柄の猫だ。
ふてぶてしい、全然愛想の無い野良猫。
親父に叱られて一人泣いている時も、今みたいに据わった目で凝視されて・・・
そのせいか、いつもいつの間にか涙は止まっていた。
(あいつ、どこ行ったんだろうなぁ・・・)
最後に見たのはいつだったか・・・思い出せない。
憶えているのは、神社の軒下にこうやって寝転がって、木漏れ日の先の空を眺めていた事だ。
ノラ助はいつも知らない間にそばに寄って来て、俺の隣にデーンと寝そべっていた。
あの頃・・・うまく笑えなくなった時、人の気持ちが見えすぎて苦しいとき、ただ寂しくて気持ちのやり場が無いとき・・・
日が暮れるまでそうやって、ただ一人ボーっと神社で過ごしていた。
いや、一人と一匹で、だな。
そんなときもこいつは余裕たっぷりに・・・『まだまだ甘いな、お前は』って顔してた。
そうやって過ごしていると必ず親父が迎えに来てくれて、それが嬉しくて次の日はまた頑張れたんだっけ・・・。
(こんなときに、何でこんなこと思い出してんだ?)
変な事を思い出したせいで、ふっと体の熱と緊張が抜ける気がした。
急に眠気が襲ってくる。
昨日・・・あんま眠れなかったからな・・・。
(遠足前のガキかよ)
ノラ助がまたあざ笑うように見ている気がして、俺はふて腐れて目を閉じた。

254 :

緊張する・・・。
やっぱり、緊張する・・・。
「・・・どうしよう〜・・・」
白く濁った湯の中で、何度も深呼吸を繰り返す。
わかってますよ。覚悟、してきましたよ。逃げませんよ。
しますよ、ちゃんと・・・うん。
何度も一人頷いて、気持ちを落ち着けようと言い聞かせる。
あの部屋に戻ったら・・・波留はどんな風に触れてくるんだろう。
この前の・・・あの波留の家での時みたいになるのかな・・・。
あの時の波留の瞳と・・・激しいキスと・・・荒い息遣いと・・・強い力・・・
何度も思い返した。
今度はちゃんと受け止めたいから、何度も波留を想った。
その度に波留が恋しくて・・・あの時と同じように胸が高鳴って、体が熱くなった。
波留に抱かれたい・・・と思う。
でも、やっぱり怖い。
行為そのものも久しぶりすぎて不安だけれど・・・それだけじゃなくて・・・
好きだから・・・嫌われたくないし、がっかりもされたくない。
ちゃんと、全部受け止めてもらえるのかな・・・こんな私でいいって、波留は思ってくれるんだろうか・・・。
(自信ないよ・・・)
波留と出会う前・・・いつ以来だっけ・・・こんなことって。
一哉と別れてから・・・もう3年近くになる。
一哉とは、お父さんが亡くなった後偶然再会して、付き合うようになって・・・そういう関係にもなって・・・
でも、もともと気の合う友達だったからなのか、こんなに緊張するっ・・・てことは無かったように思う。
もちろんドキドキしたけれど、嫌われるかも・・・とか、そんな不安は感じなかった。
一哉は何も言わなくても、いつも悔しいくらい私の気持ちをお見通しで・・・だから、大事にしてくれた。
お父さんがいなくなった家に、明るい笑いを運んでくれた。
お互い20代の、一番仕事にも必な時だったから、たくさん支えてもらった。
自信家で、何かにつけてカッコつけすぎだけど・・・優しくて頼もしい人。
なのに・・・人生を共にしようとは、どうしても思えなかった。
支えてもらったけど、私が彼のために出来る事は少なくて・・・
彼の隣に自分の人生は無いように思えて、どうしてもその先には進めなかった。
友人であり、兄のようでもあり、恋人でもあり・・・
でもずっと、恋人であり・・・って所が、一番しっくりこなかった気がする。
『なーんか、いつかこうなるような気がしてた』
別れを告げた時、一哉はそう言って笑った。

255 :

波留は・・・一哉とは全然違うタイプの人だ。
今まで出会ったことの無い、第一印象ヘンな男。
何を考えてるのか解らない事はしょちゅうだし、趣味も違うし、頼りになるのかならないのか・・・
マイペースで、ちょっとやんちゃで、掴みどころのない男。
でもハードな見た目とは違って、優しくて穏やかで・・・とても純粋な人だと思う。
なんでこんなに好きになったのか・・・考えたってわからない。
こんな気持ちは、初めてだ。
(もう行かなきゃ・・・波留が待ってる)
またついついあれこれ考え過ぎてしまう。
納得しないと前に進めなくなる・・・つくづく面倒くさい性格だ。
でも波留といると、不思議といつも知らないうちに進んでる気がする。
なんだか・・・新しい自分になれている気がする。
それがとても心地よくて楽しくて・・・ずっと一緒にいたいと思える。
(きっと大丈夫・・・波留となら・・・)
ようやくなんとか踏ん切りをつけて、風呂から上がる。
部屋に戻り、ドキドキしながら襖を開けると・・・波留が布団の上に横になっていた。
猫のぬいぐるみを手に、スースーと穏やかな寝息を立てて眠っている。
(待たせすぎちゃったかな・・・)
申し訳なく思いながら、ちょっと拍子抜けして笑えてくる。
波留の傍に座って、寝顔を見つめた。
髭が生えているのに、子どもみたいで可愛い・・・とか思ってしまう。
いつも固めている髪が、今はフワフワしていて、顔にかかった前髪に触れると柔らかい。
自分の彼氏ながら、整った綺麗な顔だなぁ・・・と思う。
さっき射的をしてる時は、鋭い目つきと得意げな笑みがカッコイイ・・・なんて見惚れてしまった。
どうしよう・・・もう笑っちゃうくらい、波留が好きだ。
(あの時も・・・お父さんが獲ってくれた)
ぬいぐるみを手にとって、子どもの頃・・・家族で来たときのことを思い出す。
お父さん、また来たよ・・・一番大切な人と・・・。

256 :

・・・鼻がムズムズする・・・なんだ?顔の前のこの毛むくじゃら・・・
薄目を開けると・・・ノラ助のどアップ・・・
「!?・・・わぁっ!!」
驚いて、飛び起きた。
・・・どれくらい時間がたった?まさか・・・もう朝か!?
瞬きを繰り返し、寝ぼけた頭を始動させる。
目の前には可南子がいて、クスクスと笑っている。
「え・・・今何時!?」
「たぶん・・・10時くらいです」
「あー・・・そっか、良かったぁ・・・」
「あんまり気持ち良さそうに寝てるから、起こそうかどうしようか迷ったんですけどね」
「え・・・何言ってんの、起こしてよ」
そんな・・・あのまま朝目覚めてたら、俺もう立ち直れねーよ。
「ごめんなさい・・・お待たせして・・・」
可南子が正座をして謝ってくる。
「いや・・・俺も寝ちゃって・・・」
なんか改まった空気になって、俺も姿勢を正す。
「・・・バイクの運転で、疲れてたんじゃないの?」
「ん?・・・ああ、そうかな・・・」
これくらいの遠出はなんでもない。
ただ昨日興奮しすぎて寝不足だったからなんだけど・・・ま、そういうことにしておこう。
「・・・・・」
「・・・・・」
ここに来て、また会話が途切れる。
えーっと・・・あれ・・・どう進めればいいんだ?
可南子を喜ばせたいけど・・・だからといってロマンチックにカッコよく決めたいなんて思っても、どうしていいかわからない。
しまった・・・俺がこれまで脳内で繰り返してたシュミレーションは、もうちょっと先のアレコレな訳で・・・。

257 :

「えっと・・・・・じゃぁ・・・・・」
やっと出てきた言葉に、自分でも呆れてしまう。
じゃぁってなんだよ、じゃぁって!
情けなくて、カッコ悪くて、もう笑ってごまかすしかない。
「・・・なにが、おかしいんですか?」
可南子も小さく笑ったけれど、目は少し不安そうだ。
この前みたいに・・・怖がらせるような事はしたくない。
あくまで優しく・・・そこだけは、最後まで守しなければ。
「ごめん・・・なんか緊張しすぎて・・・あー、もうなんて言ったらいいかわかんねーや」
・・・あっさり、正直になってしまった。
「・・・私もです・・・私もしてます・・・緊張・・・」
「・・・そっか・・・そうなんだ・・・」
目と目を合わせると・・・今度は本当にこの状況がおかしくて、二人で笑った。
笑顔を見ると、ただ嬉しさがこみ上げてきて、可南子を抱き寄せる。
「嬉しい・・・」
心の中に浮かんだ想いを、そのまま伝える。
「私も・・・」
いつもみたいに、可南子が応えてくれる。
「好きだよ・・・可南子」
きつく抱いて、何度も伝えて繰り返す。
可南子の体の硬さが、言葉を重ねるごとにほぐれていく気がした。
これから俺は・・・言葉以外の方法で、この溢れる想いを伝える・・・。

258 :

可南子の唇を、ついばむように優しく食む。
舌を絡めて掻き混ぜて・・・また柔らかく吸い付いて・・・可南子も唇を動かして、俺に応えてくれる。
キスだけでこんなに気持ちがいいのに、いったいこの先どうなってしまうのか。
思うまま・・・どうにかなってしまいたい気持ちが湧きあがるのを、何度も抑え込む。
大事にしたい・・・優しくしたい・・・あぁ・・でも可愛くてたまらない。
甘い匂いの髪を撫で・・・頬に指を滑らせる。
食べてしまいたいくらいすべすべと柔らかそうで、唇を移し吸い付いた。
頬を擦り合わせ、耳元やこめかみに何度もキスをすると、可南子の息が耳をくすぐった。
「いい匂い・・・ほんとにつるつるだね」
耳元で囁くと、可南子が体を震わせキュッと抱きついてくる。
俺もギュッと抱き返した後・・・そっと体を離した。
もっともっと・・・可南子の肌に触れたい。
羽織に手をかけ可南子を見つめると、悟ったように小さく頷く。
脱がせて、浴衣の帯にも手を掛ける。
スルリと解いて抜き取って・・・ゆっくりと合わせを開いた。
白い肌と・・・豊かな二つの膨らみ。
可南子が腕で隠そうとするのをさえぎって、そのまま浴衣を肩からずらし、上半身を露にした。
(・・・・・やべぇ)
女の裸なんて、もう何度だって見てきたし触れてきた。
でも目の前にいる可南子は、俺の中に幾重にも作ったはずの理性の壁を、一気になぎ倒すほどの破壊力で・・・
俺が描いた仮想も、脳内で繰り返したシュミレーションも、これまでの実績も
すべて吹っ飛ぶくらいの・・・・・とにかく、たまらなく綺麗で・・・・・
「・・・あ・・・」
「・・へ?」
可南子の声で我に返る。
・・・・・自分の指先が、勝手にその胸に触れていて・・・可南子は驚いたように小さく身を退けた。
あわてて手を引っ込める。
まずい・・・今俺は、可南子の胸に誘われるまま、完全にどっかに行ってた。
「そんなに見たら、恥ずかしい・・・は、波留は、脱がないの?」
消えそうな声でそう言って、ずれた浴衣を抱え込む可南子。
「あ・・・そうだよな、ごめん・・・」
決まった手順なんて無いはずなのに、なんだか間違ったように思えて謝る。
浴衣を脱いでいると、可南子は俺から目を反らすように布団の中に潜りこんだ。
気持ちを落ち着けようと、可南子に悟られないようにゆっくりと大きく息をする。

259 :

全部脱ぎ捨て、可南子の隣にもぐりこむ。
顔を覗き込むと表情がこわばっていて、緊張しているのが伝わってくる。
俺だって余裕なんて無いけど、なんとか安心させてやりたくて・・・
優しくしたい気持ちを込めて、額や頬にキスをしながら髪を撫でた。
「・・・怖い?」
尋ねると、可南子の目が潤んだ気がして・・・焦る。
「え・・・もしかして初め・・て・・・?」
急によぎった思いを、まさかとは思いながら問いかけると、可南子はハッとしたように小さく首を振った。
「そっか・・・(だっ、だよな・・・)」
ホッとしたけど・・・なんだかモヤモヤするような、変な気持ちが残る。
「・・・ごめんなさい」
「え?何が?(初めてじゃなくてってこと?)」
「嬉しいのに・・・やっぱり不安で・・・いい歳なのに・・・」
(あ・・・そういうことね)
初めてじゃないにせよ、久しぶりで怖いのかもな。
それなのに俺・・・あんなにがっついちゃったし・・・。
「この前俺ん家で怖がらせちゃったからかな・・・ごめんね」
「ううん、そうじゃなくて・・・」
可南子が焦ったように見つめてくる。
「・・・ん?」
「・・・波留に・・・嫌われたくない・・・」
「・・・・・」
・・・一瞬意味が解らなかった。
可南子を嫌いになるなんて・・・俺の中では想像すらしたことがない感情だったから。
でも・・・可南子が向けてくれるその気持ちは、俺の中にも同じようにある・・・。

260 :

可南子の上に覆いかぶさるようにして、体を重ねる。
華奢な肩を包むように、ギュッと抱いた。
切なげに揺れる可南子の瞳の奥を覗き込む。
「そんなに・・・俺が好き?」
丸い大きな瞳から、一筋涙が零れた。
「うん・・・泣きたいくらい・・・」
・・・俺まで泣きたくなった。
腕の中で、俺が好きだと涙を流す可南子に・・・想いは溢れるのに、かける言葉が見つからない。
どんな言葉も足りないように思えて・・・
「・・・ありがと」
ただ見つめて・・・それしか言えなかった。
それでも可南子の瞳から、またポロポロと涙が零れる。
「泣くなよ・・・まだなんにもしてないのに・・・」
「へへ・・・だって嬉しくて・・・」
今度は泣き笑いかよ。
「大丈夫だよ・・・嫌いになんて、絶対ならない」
「・・・うん」
「大事にする・・・優しくするから・・・」
本当は、優しく抱ける自信はなんて無い。
でも、そうしたいと思う・・・強く、想う。

261 :

可南子に触れる。
すべすべと滑らかな肌・・・唇で・・・掌で・・・触れる全てが柔らかい。
中でも胸は・・・もう指が吸い込まれるようで・・・俺は何度も何度もその感触を味わった。
「はぁ・・・んっ・・・」
恥じらいながら感じる可南子は、息を震わせ声を堪えている。
「大丈夫・・・声、聴かせて」
そう言って声を掛けてから・・・胸の頂を口に含んだ。
舌で弾いて硬くして、円を描くように舐め回す。
可南子の体がビクビクと震え、抑えきれない甘い声が漏れる。
初めて聞く・・・可南子の嬌声・・・
胸への愛撫を繰り返すと、高い声が苦しげに途切れる。
頭の奥が痺れて・・・もっと鳴かせたくて・・・力が入ってしまう。
「・・・痛・・・」
「ごめっ・・・」
ハッとして可南子の顔を見ると、目を閉じたまま、大丈夫・・と伝えるように首を振っている。
でも、吸い付いていた可南子の胸には、鬱血した濃い跡が出来ていた。
可南子に痛い思いをさせたのに、その様に満たされている自分がいる。
(だめだって・・・)
紅い印に、いたわるように精一杯優しく口づける。
可南子にもっと感じて欲しい・・・こんな気持ちで抱いちゃいけない。
それなのに、気持ちの余裕が無いばかりでなく、体の余裕なんてもっとやばい状態になってきた。
完全に勃ちあがったそれは、可南子の体に触れるたび、俺を急かす。
可南子はどうなのか・・・確かめようと腿の間に手を這わせていく。

262 :

「・・・あっ・・・」
そこに指が近づくと、可南子はしがみつくように抱きついてきた。
そんな姿が愛しくて・・・包むように肩を抱いて、キスを繰り返す。
なかなか開かない脚の間に俺の膝を割り込ませて・・・柔らかな茂みの奥に辿り着く。
そっと撫でると指先にぬめりを感じた。
秘唇の間を掬うように上下になぞると、可南子は俺の肩に吸い付くようにして呻いた。
「・・・濡れてるよ・・・」
嬉しくなって解らせたくて、耳に声を吹き込んだ。
何度もなぞり、濡れた指を滑らせて、少し上の突起を弾いた。
急な刺激が辛いのか、可南子の脚に力が入り、俺の膝を強く挟み込む。
逃れようと身を捩る可南子を、抑えるように強く抱いて、指を震わせる。
「うぅー・・・んーっ・・・」
赤い顔を歪めて、呻く可南子。
達してしまいそうな顔だとわかる。
見ていられない・・・視覚からの刺激にも、俺の体はもう耐えられそうもない。
目を閉じて・・・刺激を続けながら、中指の先を沈めてみる。
ゆっくり指を進めると、少しざらりとした粘膜の襞に触れる。
きつい・・・可南子のために、少しでも中をほぐさなければ・・・
「可南子、力抜いて・・・」
声をかけると・・・強張る体で抱きつく可南子が、脱力しようと深い息を繰り返した。
内壁を撫でながら、指を上下に何度か往復をさせると、クチュクチュと溢れる水音が聞こえてくる。
自分の掌にも蜜が垂れてくるのが解る。
可南子の切なげに喘ぐ荒い息と声が・・・俺の耳に吹き込まれる。
次第にほぐれて、かすかに蠢いて・・・どんどん熱くなって・・・この中に入れるのかと思うともうたまらなくなって・・・

263 :

「・・・ちょっと、待って」
可南子から離れて、忍ばせていたゴムに手を伸ばす。
濡れた手のせいなのか、焦っているからなのか、少し手こずりながら包みを破って、痛いほど張り詰めた自身に被せた。
(落ち着けって・・・)
息を整えるように深呼吸して言い聞かせて・・・
ぐったりと荒い息をしている可南子の脚を開いて持ち上げ、位置を定めた。
何度か擦ってぬらりと蜜を絡ませる。
「・・・入れるよ?」
返事は待てなかった。
グッと先端を沈めると、可南子の体が強張る。
進めようとしても、可南子は息をするのも忘れたように身を硬くしたままで・・・
俺は慰めたくて可南子に身を重ねる。
肩を抱いて髪を撫で・・・でも逸る気持ちは抑えられず、うながすように額や頬を可南子の顔に摺り寄せた。
・・・もう、だめなんだ・・・だから俺を受け入れて・・・
「はぁ・・・波留・・・」
可南子の声がして、俺の背中に腕がきつく回された。
赦されたような気がして・・・一気に貫く。
「うぁっ・・・」
可南子の尖った叫び声と白い喉・・・熱い締め付け・・・煽られて気持ち良くて、このまま果ててしまいそうだ。
すんでの所で踏みとどまったが苦しくて・・・なんとか気を紛らわせようと、俺は可南子から目を反らす。

264 :
すみません、真っ最中なんですが一旦切ります
日付が変わる頃にまた…

265 :
続きいきます
話を少し巻き戻して、可南子目線からスタートです

266 :

波留が浴衣を脱いでいく。
浅黒い肌と、男らしい胸板が目に飛び込んできて、ドキリと大きく心臓が跳ねる。
苦しくなって、逃げるように布団に潜り込んだ。
胸が高鳴りすぎて、どうにかなってしまいそう・・・
裸になった波留が触れるほどの距離に来て、ドキドキしすぎて苦しくて、また進むのが怖くなる。
私を覗き込む波留の顔が、困惑しているのがわかる。
心配して、声をかけてくれるけど・・・
違う・・・そうじゃない、そうじゃなくて・・・今の波留を、失うのが怖いだけ・・・
「・・・波留に・・・嫌われたくない・・・」
抑えきれずに気持ちを伝えると、肩を抱いてくれた。
温かくて大きな体に包まれて・・・澄んだ瞳が見下ろしてくる。
「そんなに・・・俺が好き?」
うん・・・好き・・・ずっとこうやって、その瞳を見つめていたい。
どうしようもなく波留が好きで・・・勝手に涙が溢れてくる。
「・・・ありがと」
キラキラ光る波留の瞳が綺麗で・・・優しすぎて・・・嬉しいのに泣けてくる。
波留が微笑みながら、涙を拭ってくれる。
おかしいね・・・笑っちゃうよね。
波留の笑顔を見ると安心する。
ありがとう・・・欲しい言葉をくれて。
優しいキスをいっぱいくれて。
波留・・・信じてる・・・。

267 :

波留の手が体を這う。
触れられるたびに甘い痺れが全身を駆け巡って・・・体の中心に集まっていく。
肌に唇が触れると髭があたって、誰に抱かれているのかを思い知らされるみたいだ。
(波留なんだ・・・)
胸に吸い付く波留を見つめる。
逃すまいとするように掴んで頬を摺り寄せて・・・いっぱいに含んで・・・
無我夢中といった感じの表情はどこか楽しげで、やっぱり子どもみたいだと思ってしまう。
胸が締め付けられるような愛しさと、増していく波留の愛撫の激しさで、体が熱く疼いていくのが解る。
波留に言われたまま・・・声を抑えることも出来なくなって・・・
自分がどうにかなってしまいそうで怖いのに、感じてもっと欲しくなる。
もっともっと触れて欲しくて・・・
「・・・あっ・・・」
一番感じるところなのに、波留の指が触れると体が強張る。
知られてしまう・・・もう熱くなっているそこに触れられれば、止められなくなる。
やっぱり怖くて、波留に抱きついた。
「・・・濡れてるよ・・・」
体中に波留の声が響いて・・・その言葉と音の低さに体が震えた。
的確に捉えてくる指の動きに翻弄されて、感じて感じてたまらなくて・・・
「可南子、力抜いて・・・」
さっきから何度も波留の硬さが腿に触れる。
この熱さを受け入れて、波留にも感じてもらいたい・・・
深く息を吸い込んで、力みを逃して波留に委ねた。

268 :

波留が・・・入ってくる。
指とは比べ物にならない大きさ・・・受け入れたいのに、体の力が抜けない。
そんな私に気付いた波留が、体を重ねて優しく抱いてくれた。
私の体をいたわろうとしてくれる優しさが伝わる。
一方で摺り寄せてくる波留の頬と、顔にかかる耐えるような深い息が熱くて・・・強く求めてくれているのもわかる。
全部、ちゃんと受け止めたい・・・波留の背中に腕を回して、気持ちを伝えるように力を込めた。
「ああっ・・・!」
次の瞬間、鋭い力に貫かれて、頭が真っ白になった。
強く押し広げられる圧迫感に、繋がった部分が痺れる。
何度か深い息を繰り返すと、波留の大きさに慣れてくるようで・・・受け入れた安堵感からか、少し余裕ができた気がした。
目を開けて、じっと動かない波留を見ると・・・部屋の何かが気になるのか、どこかを見つめている。
「・・・波留?」
「・・・え?」
問いかけるように呼びかけると、少し焦った顔でこちらを向く。
「どうしたの?」
「ん?・・・なんでもない・・・ごめん」
波留も、深い息を繰り返している。
「痛くない?」
「うん・・・大丈夫・・・」
「そっか・・・良かった・・・」
お互いホッと安心したように額を合わせて・・・一つになれた嬉しさで、そのまま抱き合ってキスをした。
しばらくそうしていると・・・波留の腰が深く繋がったまま、うねるようにゆっくりと動き出す。
体の一番奥の、感じるところを波留のもので擦られて、ビリビリと電流が走るように疼く。
密着した波留の下腹部にも秘部全体が刺激されて・・・また急激に熱くなって、キスを交わすのが苦しくなる。
動きに任せて、高まっていく快感に身を委ねていると・・・急に波留の動きが止まった。

269 :

「はぁ・・・ごめん・・・待って・・・」
荒い息をして、眉間を辛そう寄せている。
苦しげな表情を見ていると、切なくなる。
波留はまた息を静かに吐きながら腰を揺らすけれど、すぐに動けなくなった。
「やばい・・・俺・・・」
波留がどういう状態なのか・・・わかる。
私のために、もっと長くこうしていたいと思ってくれている。
そんな風に耐えている表情が切なくて、でも色っぽくて・・・たまらなく愛しいと思えた。
私だって同じように、波留にいっぱい感じて欲しい。
どんな波留も、全部受け止めたい・・・。
「波留・・・いいよ」
「・・・え?」
「私なら大丈夫・・・嬉しいよ」
「・・・・・」
「・・・だから・・・動いて・・・」
戸惑う波留の頬を両手で包んで・・・想いを込めて口づけた。
ぐっと歯を食いしばって・・・波留がまた動き出す。
強く深く、揺さぶられると・・・甘い痺れが背中を駆け上がっていくように感じた。
大好きな人が目指すものに応えたい。
波留を誰よりも一番近くに感じて・・・その気持ちで満たされる。
「・・・くっ・・・ぅ・・・」
波留が小さく呻きながら、大きく打ち付けた腰を奥で留めた。
一瞬・・・波留のものが一回り大きくなったように感じた後・・・中でビクンと何度も脈打つように跳ねた。
跳ねるのに合わせて、不規則に荒い息を震わせている。
苦しげに歪んだ顔が、しだいに解放されたように緩んでいく。
はじめて見る表情・・・自分の体で感じてくれたことが嬉しくてたまらない。
ゆっくりと脱力していく汗ばんだ体を、ぎゅっと抱きしめる。
(愛してる・・・)
嬉しくて、幸せで・・・波留が、私だけのものになったように思えた・・・。

270 :

「・・・だから・・・動いて・・・」
可南子からの言葉と口づけに・・・懸命に繋ぎとめようとしていた気持ちが切れた。
怒涛のように押し寄せる欲求と、感情と、快感の波にのみ込まれる。
もう何も考えられず、ただ一点に登りつめようと可南子を貪った。
何度も突き上げ・・・もうだめだと感じた瞬間、自身が掴まれるように中が締まって・・・そのまま連れていかれる。
可南子につつまれながら・・・長い吐精感を味わう。
白んだ意識がだんだんと戻ってきて・・・ゆっくりと力が抜けていく。
可南子が背中を擦ってくれていて・・・優しさを嬉しく感じながら、一方でそんな可南子の冷静さを空しく思う。
(・・・やってしまった・・・)
我に返ると、情けなさが襲ってくる。
途中から訳がわからなくなった・・・こんなことは、いつ以来だ?
こんな歳にもなって、我を忘れて自制が利かなくなるなんて、覚えたてのガキじゃあるまいし・・・
可南子が可愛すぎるからって、気持ち良すぎたからって、赦してくれたからって・・・
(こんな大事なときに、何やってんだろうなぁ・・俺は・・・)
気持ちとともに萎えていく自身を感じ、事後の後始末をしようとティッシュケースに手を伸ばすが・・・
あの時遠ざけてしまったために、あと少しのところで届かない。
あんなに気合十分で臨んだのにこの結果・・・自分で自分に引いてしまう。
無意識に大きくため息をつき、可南子から体を離した。
(お前、ここにいたのかよ・・・)
布団の陰にノラ助が転がっている。
可南子に入れてやばいと思って、気を紛らわせようとこいつを探したけど、その時は見当たらなかった。
こいつを見れば気持ちが落ち着くと思ったのに・・・何もかもうまく運ばない気がして、またため息が漏れる。
始末を終え振り返ると、可南子はまた布団に潜って、落ち着かない様子で睫毛を震わせていた。
「・・・ん」
隣に潜って、腕枕に誘う。
可南子が顔を寄せてきて・・・すっぽりと腕の中に収まった。

271 :

「・・・・・」
「・・・・・」
沈黙が続く。
俺が発している空気のせいに違いないのは解っている。
俺のために・・・緊張しつつ受け入れてくれた可南子に、気持ちを伝えなきゃいけないのに、また言葉が見つからない。
「なんか・・・ごめん・・・」
「・・・え?」
「ん?・・・いや、俺一人で、その・・・盛り上がっちゃって・・・」
「そんな・・・そんなことないです」
「・・・いいよ・・・気を使わなくても」
「・・・・・」
だめだ・・・この空気・・・どんどん嫌な方向へ向かっているのが解る。
またしばしの沈黙・・・気まずい・・・
先に口を開いたのは、可南子だった。
「そんな・・・大丈夫です・・・私、全然気にしてないです」
「・・・俺は、するよ」
この返しは悪い方向きなのに、なぜか止められない。
「・・・どうしてですか?」
「どうしてって・・・記念すべき初めてのエ・・・夜なのに・・・」
「・・・・・」
「可南子・・・ずっと憶えてるだろ?」
「・・・あ・・・まぁ・・・はい・・・」
自分で言っときながら、またため息が出る。
「あの・・・そんなに気にするような感じじゃ、なかったと思いますけど・・・」
また可南子が気を使ってくれているのに・・・それが優しさからだと解っているのに・・・
悪い方向へ向いた俺の心には、あらぬ感情まで湧いてくる。
モヤモヤとした・・・男として最低の感情・・・
(昔の男と比べてんのかよ・・・)
今、可南子の中にその男が浮かんでいるのなら、こんなに情けないことは無い。

272 :

「だから、気ぃつかってくれなくていいって」
イラついた心で発した言葉は、自分でも驚くほど冷たかった。
もう、最悪だ。
これ以上、俺は何も言えない。
肌と肌で触れ合って、抱き合っているのに、可南子を遠くに感じる。
ついさっき、あんなに熱い想いで抱いていたのに・・・なんでこんな事になったのか。
一番大切な人の前で、なんでこんな小さな意地を張っているのか。
「・・・なにそれ・・・なんでそんなこと言うんですか?」
腕の中の可南子から響いた声は、怒っているように聞こえた。
「気なんか、つかってませんよ」
可南子が顔を上げて、真っ直ぐに俺を見つめてくる。
「波留は・・・私の気持ちを全然わかってません」
・・・この台詞は・・・過去に何度か言われてきた言葉だ。
苦い想いが蘇る・・・結局俺は、可南子にも同じ思いをさせてしまっている。
「・・・・・悪かったよ」
傷つけてしまった・・・心から謝りたいのに、態度が素直になりきれない。
ふて腐れた、ガキみたいだ。
「・・・波留・・・私の言う事が信じられないの?」
「・・・・・」
可南子の声が震えている。
「嬉しかったのに・・・波留が求めてくれて・・・さっきも・・・それから、この前波留の家であんな風になった時も・・・
 それって私のこと、想ってくれたからですよね?・・・それだけで十分なのに・・・すごく・・嬉しいのに・・・」
目を潤ませて、一生懸命気持ちを言葉にしてくれた可南子が、涙が零れるのを隠すように背を向けた。

273 :

(俺・・・最低だな・・・)
さっきだって、涙を流しながら俺が好きだって伝えてくれたのに。
耐えている俺を、優しく赦して受け入れてくれたのに。
こんな俺を、いつもこんなに想ってくれているのに・・・。
(ほんとに、ガキの頃のままだ・・・)
可南子を信じてない訳じゃない。
でも・・・どこか信じられないんだとも思う・・・
こんなに人に想われてるってことが・・・愛してもらえてるってことが・・・
愛する人に、俺の全部を受け止めてもらえるってことが・・・
「・・・ごめん・・・可南子・・・」
背を向けた可南子に、恐る恐る後ろから腕を回す。
「・・・ごめんね・・・」
それしか言えなくて・・・可南子の頭に額を摺り寄せた。
「・・・謝ってばっかり・・・」
鼻声の可南子が、俺の腕を抱きかかえるようにギュッと握り締めた。
「うん・・・ごめん・・・ごめんなさい」
「・・・・・・ふふっ・・・」
やっぱりそれしか言えなくて繰り返すと、可南子が小さく笑って・・・俺もホッとして、少し笑った。
暫くそうやって可南子を背中から抱いていると、だんだんと交じり合う体温に気持ちが癒されていく・・・。
「波留・・・」
「・・・ん?」
「まだ・・・夜は終わってないよね・・・」
「・・・え?」
「私たちの・・・記念すべき、初めての夜・・・」
「・・・うん・・・そうだね」
また可南子が、俺に深い優しさをくれる。
「可南子・・・もう一度、抱いてもいい?」
可南子は頷いて・・・愛しげに俺の手に唇を這わせた・・・。

274 :

また・・・可南子に触れる。
可南子も俺の体に触れ、目が合えばキスを求めてくれる。
紅く濡れた唇と、甘く絡む舌を何度も吸って・・・柔らかく優しい体を力いっぱい抱きしめる。
「・・・ごめん」
壊してしまいそうだと思っても、止められなくて・・・俺は言い訳みたいに謝った。
「もう・・・また謝る・・・」
可南子はとがめるように膨れるけれど、俺の髪を鋤いてくれる指の動きが優しくて・・・
「だって・・・優しくできそうにない」
甘えた事を言ってしまう。
わかっていても可南子に溺れて、止められない。
「いいよ・・・」
可南子が微笑んで、甘やかす。
「波留の・・・したいようにして」
ああ・・・もう、これ以上ない程の甘やかしだ。
だけど自分でそんな事を言って煽っておきながら、可南子は恥ずかしさに動揺している。
だからブレーキの緩んだ俺は、その可愛い困り顔がもっと見たくなって、また・・・
「・・・無理してる」
「し、してません」
「そんなこと言って・・・どうなっても知らないよ?」
「え・・・・・そんな・・・」
可南子・・・なんでそんなに可愛いんだよ・・・なんでこんな気持ちにさせるんだ?
冗談のつもりで言ったのに・・・もう、我慢できない。

275 :

「可南子、好きだ・・・」
それからは・・・どれだけを声にして、なにを心で叫んだか、わからない程で・・・
今はどんな想いも、言葉も、俺の欲をぶつける言い訳にしか思えなかった。
自分だけに見せる表情を、声を捕まえたくて、体中を支配する欲求のままに可南子を貪り続けた。
味わうように舌を這わせ、白い肌を舐め上げて、吸い付いては紅い印を残す。
全部見たくて。
全部知りたくて。
何度快感に震える姿見ても、今の可南子を壊して、もっともっと俺だけのものにしたくなる。
こんな気持ちは初めてだ。
可南子でないとだめで、可南子しか欲しくない。
この想いを伝えたい・・・共に、感じたい。
「波留・・・もう・・・・・だ・・め・・・」
繰り返される秘唇への愛撫に苦しげに喘ぐ可南子が、もう何度目かの訴えを口にした。
濡れた口元拭いながら、可南子を見つめる。
「・・・嫌?」
俺の何度目かの問いに、やっと首を小さく横に振る可南子。
「も・・・お願い・・・」
涙を滲ませ、何度も達して溶けた瞳が、俺を見つけて切なげに揺れる。
この顔が・・・見たかったんだ。
「・・・俺が欲しいの?」
俺の言葉に一瞬顔をきつくして、恥ずかしさに歪める。
それでももう抗えず、首に腕を回して、絡むように抱きついてきた。

276 :

「・・・もう・・波留がいい・・・波留じゃないと、イヤ・・・」
甘い声で、うわごとのように繰り返す。
「うん・・・俺もだ・・・」
首に絡む可南子の手をとって、俺に触れさせる。
「・・・可南子のだよ」
耳に囁くと・・・重ねた掌の中で、可南子の指がゆっくりと俺をなぞる。
そうしながら、これから起こる快楽への期待に二人高ぶって・・・
行為を思わせるように舌を絡め合う、淫靡なキスを交わした。
「はぁぁ・・・」
準備をして、あてがった自身をゆっくり沈めると・・・可南子からたまらないといった切ない吐息が漏れる。
さっきよりもうんと熱く、ほぐれて蠢く中が気持ちよくて、俺もまたしばらく動けなかった。
ゆっくり・・・うねるように腰を揺らしていくと、可南子の口元がほころんで、かすかに笑みが浮かぶ。
「・・・そんなに・・いい?」
尋ねると、首に腕を絡ませて、顔を隠すように抱きついてくる。
その手を解いて掌を合わせ、指と指を絡ませて・・・押さえつけて動けなくした。
「だめだよ・・・可南子の顔が見たい」
羞恥にキュッと結んだ口が、抑えられない喘ぎになまめかしく開き・・・赤く上気した表情は、乱れて女の顔になる。
動きを緩めると、俺を求めて腰がうねり、脚が体に強く絡む。
より深く繋がろうと仰け反る腰を掴んで、何度も何度も深く貫いた。
可南子の中に俺が沈み込む様を見つめ・・・満足して、吸い込まれるような抵抗を感じながら、酔いしれる。
悦びを与える可南子の体が愛しくて、愛しくて・・・俺の熱で溶かしてしまいたいと思った。
互いの汗と、可南子の愛液と、俺の唾液にまみれた体を
境がわからなくなるほど強く抱いて・・・快楽の波に無抵抗でのみ込まれていく。
こうやってどこまでも、何度でも溺れたい・・・ずっと、二人で・・・。

277 :

熱にのみ込まれ果てた体を布団の上に投げ出して、二人でしばらく動けずにいた。
でもこのまま寝てしまうのはまずいと思い、可南子から体を離す。
二度目の始末をして可南子を見ると・・・体を起こして浴衣に手を伸ばし、着付けようとしていた。
もう着ちゃうのか・・・とか思いつつ、汗をかいた体が冷えてきたようにも思えて、自分も羽織りながら様子を眺める。
体が軋むのか、力が入らないのか、可南子の動きは緩慢だ。
表情も疲れていて、少し辛そうに見える。
(・・・したいようにしてと言ってくれたからって、いきなり激しすぎたよな・・・)
今日の俺は、どうしても加減ってものができないらしい。
大事にするとか、優しくするとか言って・・・この結果だ。
「体・・・つらい?」
今更心配してもしょうがないのに申し訳なくて、浴衣を着付けるのを手伝う。
可南子はそんな俺の気持ちを察したのか、否定するように首を振った。
「大丈夫です」
「でも・・・やっぱちょっと乱暴だった。ごめんね」
「大丈夫」
笑顔を作って首を振る可南子の声が掠れていて・・・いじらしい姿が愛しくて、抱きしめながら体を擦った。
自分の思うままに痛めつけておきながら、罪悪感に捕らわれて・・・
いたわりたいと想っても、慰めたいと想っても、こうやって抱きしめる事しかできない。
そうして可南子を腕の中閉じ込めて、赦されたような気になって・・・そうやって結局俺は、可南子に甘えているんだと思った。

278 :

また落ち込みかけた俺に気付いたのか、可南子が心配そうに顔を見上げた。
「気にしないで。あの・・・波留のせいじゃなくて・・・もともとスポーツとか、苦手なんです」
「・・・・・」
・・・ん?・・・スポーツって・・・激しかったのは解るけど、俺のやりかたってそんなに体育会系か?
そんな風に喩えられるというのは、可南子にとっては苦痛だったのかな・・・それともセックス自体が苦手なのか?
(でも・・・めちゃくちゃ感じてたと思うんだけどなぁ・・・)
ちょっと考え込んでいると、可南子は自分の言ったことのおかしさに気付いたように、慌てた。
「あ、そうじゃないよね。なんていうか・・・運動不足というか、体力がないって意味で・・・
 嫌とかそんなんじゃないんです、全然・・・むしろ・・・だ、大丈夫でした・・・」
「・・・そうなんだ」
「気なんか、つかってませんよ」
「うん・・・ありがと」
また焦りつつも一生懸命言葉を紡いでくれる可南子。
そんな姿は本当に可愛くて・・・ほっとしつつ笑ってしまう。
「俺も・・・もっとゆったり?というか・・・普通にも、できますよ」
・・・何が普通なんだ?俺まで何を言ってんだか。
「あ・・・じゃぁ・・・今度はそんな感じで、お願いします・・・」
可南子からの、今度・・・という言葉が嬉しい。
これから先もずっと続いていけると思える事が、嬉しくてたまらない。
可南子はいつも、俺の気持ちを前に進めてくれる。
「はい・・・またよろしくお願いします」
「・・・こちらこそ」
二人で笑い合う。
俺達って、いい歳して変だよな。
俺は舞い上がって、独りよがりでダメダメだし、可南子は泣いたり怒ったり笑ったり・・・いろいろ忙しい。
でも、ちゃんと前に進んでるんだよな・・・可南子とだから・・・二人だから・・・きっとそうなんだ。

279 :

「可南子・・・ずっと一緒にいような」
言いたかった言葉が、自然と口を突いて出た。
「・・・はい・・・」
あたり前のように頷いて、フワリと笑った可南子が綺麗で・・・
今まで感じたことの無い感情がこみ上げてきて、胸が詰まった。
目の前が霞む。
俺は・・・泣きそうなんだ。
さんざん情けない姿をさらした上に、泣き顔まで見せるなんて耐えられなくて
自分の顔を隠すように、また可南子を腕の中に閉じ込めた。
・・・ふと脳裏に、あの木漏れ日の先の空が浮かんでくる。
あの空を思い出したから、こんな気持ちになったのか・・・。
「・・・離さないよ」
声が震える。
俺を離さないで。
ずっと離れないで。
誰よりもそばにいて、そうやって笑ってて欲しい。
「・・・離れないよ」
可南子の声がする。
腕が精一杯の力で背中を抱きしめてくる。
俺の全部を・・・優しく包んでくれる。
こんな温もりがあるなんて、初めて知った。
(可南子・・・愛してる)
涙が溢れて、もう声にはできなかった。
俺には・・・可南子がいる。

280 :

布団の中で向かい合って、可南子の顔を見つめる。
髪や頬を撫でていると、瞼がトロンと重くなって・・・閉じようとすると振り切るように瞬きをする。
眠いのを我慢している姿がおかしくて可愛くて、笑ってしまう。
「可南子、寝ていいよ」
「だって・・・もったいない」
それはわかる。俺だって同じ気持ちだ。
「でも疲れただろ?明日バイクの後ろで居眠りされたら大変だし、ちゃんと寝ないと」
諭すように言うと、つまんないとでもいうようにため息をついた。
「楽しかったし・・・嬉しかったな・・・」
「うん・・・」
「いろんな波留が見られて」
「・・・・・」
悪戯っぽく笑う可南子・・・これはいつもの仕返しか?
思い返したくない今夜の俺の醜態を、また思い出してしまったじゃないか。
「・・・いろいろ・・・忘れてください」
「憶えてるよー」
可南子は楽しげにクスクス笑って、うなだれる俺を慰めるようにポンポンと頭を撫でた。
「あ・・・あれ取って」
指をさす先には、転がった猫のぬいぐるみ。
取って手渡すと、また「可愛い」と言いながら嬉しそうに笑う。
「これ・・・嬉しかった」
「そっか」
「波留・・・カッコ良かったよ」
「・・・おう」
単純すぎる。その言葉だけで、もうニヤけてしまう俺。
「ずっと憶えとく・・・大事な、想い出の夜だもんね」
「うん・・・」
「波留・・・ありがと」
そう伝えると、可南子は満足したように瞳を閉じた。
俺の心も満たされて・・・言葉の変わりに想いを込めて、そっとキスを落とした。

281 :

可南子の寝顔・・・スースーと寝息をたてて、安心したように穏やかだ。
いつもよりうんと幼く見えて、守ってやりたいという気持ちが湧く。
俺も今日・・・ほんとうにいろんな可南子を見た。いろんな可南子をもらった。
こんな風に夜を重ねて、朝起きたらあたり前のように可南子がいて・・・可南子の笑顔があって・・・
そんな目も眩むような幸せがあるなんて、こうやっていても信じられないほどだ。
(結婚か・・・)
可南子と結婚したい。いや、する。
それはもう決めている。
本当は今日のうちに口に出してもかまわなかった。
でも・・・今夜の俺はダメダメだ。
焦って突っ走ると碌な事がない。
今度こそ手順を踏んで、ちゃんと、しっかり可南子にプロポーズしなければ。
そもそも結婚とは現実で、幸せに目が眩んでばかりもいられないわけで・・・
結婚式とか、新居とか、挨拶とか、仲人とか・・・・・あと、なんだ?
(あー・・・俺、いっぺんにいろいろ考えらんねぇからな・・・)
少し頭がグルグルして不安に思っていると・・・またあの視線を感じた。
(・・・甘ちゃんだって言いたいんだろ?)
ノラ助のやつが、またあざ笑うように俺を見ている。
・・・よし、見てろよ。
一個一個クリアして、可南子と最高の結婚をしてやるからな。
可南子を喜ばせて、二人で今よりもっともっと幸せになってやる。
心の中でそう誓って、またノラ助を挑むように見た。
(お前、大丈夫か?)
・・・とでも言いたげな、力が入った俺をなだめる様な呆れた目つき。
そうだ・・・気合が入りすぎると碌な事がないと、今反省したばかりだったのに。
(今夜はもうダメだな・・・)
俺は苦笑して考えるのを止め、可南子を抱き寄せ瞳を閉じた・・・。

282 :

・・・なんか甘い匂いがする・・・なんだ?この俺の顔に触れる柔らかくて優しい・・・
薄目を開けると・・・可南子が俺にキスをしている。
(・・・!・・・可南子っ!)
夢じゃなかったことも、可南子がキスをくれたことも嬉しくて・・・
きつく抱きしめて、俺は寝起きとは思えない勢いで唇を貪った。
「!・・・んーっ・・・波・・・苦し・・・」
可南子は驚いてバタバタともがいている。
でもそうしているとすぐに大人しくなったので・・・甘いキスを堪能してから唇を解放した。
「おはよう・・・」
「お、おはようございます・・・」
初めての朝・・・可南子のキスで目覚めるなんて、最高すぎる。
調子に乗った手が背中をまさぐって、唇は可南子が弱い耳元へ・・・
「あ、あの・・・波留さん?」
「・・・ん?・・・」
「起きないんですか?」
「起きてるよ・・・」
「・・・そうじゃなくて、着替えとか・・シャワーとか・・・」
「んー・・・」
手が胸に辿り着くと・・・
「いてっ!」
抓られてしまった。
「だめです、着替えて下さい。8時に朝食の予約がしてあるでしょ」
「えー・・・」
やっぱりかとは思ったが・・・がっかりして少し冷静になって可南子を見ると、着替えも化粧も済ませている。

283 :

「可南子着替えちゃったの?・・・そうだ、朝風呂は?」
それを聞いた可南子の顔がだんだんとしかめっ面に変わり・・・うらめしそうに睨んでくる。
「入れるわけないじゃないですかっ」
怒って、シャツの襟元を閉じるようにキュッと掴んでいる。
そうだった・・・あれだけ跡がついてたら、入れるわけないよな・・・。
「そうですよね。すみませんでした」
「・・・もう・・・今度はもっと控えめにしてください」
膨れながら、「せっかくの温泉だったのに・・・」とかぶつぶつ文句を言っている。
可南子・・・また自分が何を言って、どれだけ俺を喜ばせてるか解ってるか?
あー・・・ほら、だから調子に乗っちゃうじゃん・・・
「また来よう」
「うん・・・きっとですよ?」
「はいはい・・・だったら今度はさ、露天風呂付きの部屋にすればいいじゃん」
「え?・・・あ・・・・・・・・エッチ」
確かに俺は今、アレコレ考えながらニヤニヤしている。
でも、可南子だって顔が真っ赤だ。
「へへ・・・でも可南子も今、エッチな事考えただろ?」
「・・・・・」
言葉が出ずに、プイと怒って背を向ける可南子を抱きしめる。
「こら・・・起きて・・・」
「わかってる・・・あと5分だけ・・・」
朝日が目に沁みる・・・最高の朝だった。
                                    END

284 :
以上です。ここまで読まれた方、お疲れ様でした。
ありがとうございました(汗)
長すぎで、いろいろ雑ですみませんでした。
「はじまりの夜」で書いてしまった、波留さんが思い返したくないような初Hってどんなだ?
と考えたあげく、こんな結果に…(涙)
ここの方は可南子のようにおやさしいので、甘えて投下させて頂きました。
241さん、続きをお待ちしています!ありがとでした

285 :
ふおぉ…
萌えたああ
いろいろと余裕のない波留さんが可愛すぎるw

286 :
職人さん可愛い二人ありがとう。

287 :
>>284
二人の初めてがほんとに読めて嬉しいです
テンパってる波留や初めての結末に落ち込む波留が可愛い
でも2度目はしっかり男を見せてくれましたw
あ〜よかったと読んでて幸せな気持ちになりながらも可南子は猫のぬいぐるみ
見ても覚えてないんだなとせつなくなってしまいました
>>284さんの描かれる二人が本当に大好きです
無理なリクエストに答えてくれてありがとう

288 :
>>284
すっごいよかった!!
ありがとう〜そしておつかれさまです
本当に、>>284さんの描く世界は、二人の表情や様子がどんどん頭に浮かぶので読んでいて萌えまくりますわ〜
ノラ助いいですね♪
目つきの悪い猫のぬいぐるみの顔を、顎を少しあげて目を細めて睨む波留さんの様子が想像できて、笑ってしまいました
可南子も、波留に感じすぎる自分を持て余してて、むしろ波留の激しさが嬉しいのに、それが全然わかってない波留がまた可愛いし・・・
結婚への決意もなんか波留らしくて、本編で波留が「誓います!!」って大声で叫んだ時の気持ちに自然につながりますね
エロパロなんだけどさ、なんかもうプロファンのみんなに読んで欲しいよね

289 :
>>284
ありがとうございます。
ノラ助かわいい
幸せな波留と可南子を見られて嬉しいです


290 :
波留が寝てる姿いいね
可南子も♪

291 :
10月 神無月

292 :
可南子おやすみ

293 :
おやすみ波留

294 :
保守

295 :
241さん、続き待ってます

296 :
>>240からの続きです
翌朝、波留は飛び起きた。
慌てて寝室の扉を開けた
可南子の姿はなかった。夢だったのか?
そこへ可南子が息を弾ませ入ってきた。
『おはようございます…あの?…朝食の材料を買いに行って来たんです…迷惑ですか…』
『いや、嬉しいよ!うん嬉しい』
『材料が余り売ってなかったので大したものは出来ませんが…待っててください』
『いや、ありがとう』
可南子は、何かしたかった…
昨日荒れた部屋を見て不自由な思いをさせてしまったと改めて思った。
波留は毛布を片付け奥の部屋で着替えた
可南子がいる。気持ちが暖かくなっていく

297 :
波留はずっと可南子の方を見ていた
可南子は、真剣に朝食作りに向き合ってる
波留
『大丈夫?手伝うよ』
『大丈夫です…もう出来ますから』
まもなく食卓に朝食が並んだ
ご飯 なめこのみそ汁 卵焼き ハムとキュウリのサラダ
『すみません…こんなものしか用意できませんでした…』
『うまそう〜早く食べたい!!』波留のリアクションに
可南子からやっと笑みがこぼれる
波留も頭をかきながら笑う
波留が食べてると可南子が心配そうに見てる
『味どうですか?』
『美味いよ!可南子も食べようよ』
『はい いただきます』


298 :
食べおわり可南子が食器を洗ってる近くで波留が珈琲を入れてる
珈琲をテーブルに置く
『可南子こっちに座って』
可南子を呼ぶ波留
『はい…』
ソファの方が柔らかいからここにと可南子を自分の横に導く
可南子は静かに座る
『色々やってくれて洗濯まで…ありがとう。外もまだ寒かったろう?』
首を横に振る可南子
波留の熱い視線を感じ珈琲を急いで飲みむせてしまう可南子
『可南子っ大丈夫!?』
波留は可南子の背中を優しくさする
『ケホッケホッ…波、波留さんがずっと見つめてるから…』
可南子が涙目で波留を見る
『可南子…初めて俺の名前を呼んでくれたね』波留はソッと可南子の真っ白な手を大きな手で包みこむ
『!?』
可南子は不安げな瞳で波留を見る
『しばらくこうしていたい。…それ以上は何もしないから…こうしていたい』
波留さん…の大きな手…前にも?あるの?
波留が頷く
『…波留さんの手とても暖かいですね…』
波留が優しく微笑む
休日の朝の光が2人を包みこんでいた


299 :
以上です。
エロも全くなく本当に本当にすみません…。

300 :
波留さんを早く幸せにしてあげたかったんですかね
3話のラストの波留さんの表情、切なかったもんなぁ…

301 :
>>299
波留と可南子への愛が伝わってきたよー
3話で可南子が波留の部屋に泊まった時、その夜と朝の描写がなかったから
そこが書きたかったのかな?と読んでて思いました

302 :
>>284さんの描く波留と可南子の二人の愛、サイコーです
ゆっくりでいいし、短くてもいいのでまたお願いします
完全に本編超越している瞬間があり、素晴らしいです
わがままでごめんなさい
まだまだ、二人の愛を見ていたいんですぅ
いつまででも、待っています 

303 :
職人さん
お話ありがとう


304 :
3話で、可南子が泣き出してしまい波留が可南子を抱きしめて可南子がビックリして波留を拒んでしまう場面があったのですが、落ち着いてから波留と可南子が互いに謝り 波留が俺は耐えてないよ。というセリフがあります。
この時の可南子の泣き顔が心に残っています。
波留と可南子はどう乗り越えていくのか見てみたいです
職人さま どうかお願いします

305 :
可南子おはよう

306 :
304です
言葉が足りずすみません
3話の波留と可南子が切なくて可南子の涙や波留を見ると心が痛みます。
いつかいつか3話の話が見たいです
お願いします…

307 :
波留さん
お帰りなさい

308 :
波留可南子♪

309 :
可南子おはよう

310 :
「はじめての夜」の思いやりに溢れるふたりにほんわかしました〜。
波留が皮ジャンのポケットにゴムを束で持って来たのがツボ。
本編でノラ助を探したい。

311 :
初めてのドライブデートのとき
波留が可南子の事を可南子さんは?
と言ってたんだけどドキドキする

312 :
可南子さん…から、可南子…呼びに変わる時…ドキドキ

313 :
波留は甘えん坊

314 :
可南子おはよう

315 :
行って来ます。行ってらっしゃい。

316 :
職人の皆さん素敵なストーリーありがとうございます
なかなか難しいとは思いますが
お暇なときで全然構わないのでまた書いて欲しいなぁ
婚姻届を出した後の新婚初日の様子とか
本編の6年後までの間に起こった妊娠がわかった時とか出産の時とか
エロなしでもショートストーリーでもいいのでよろしくお願いします

317 :
波留&可南子

318 :
可南子おはよう

319 :
波留さん

320 :
可南子おはよう

321 :
波留さん

322 :
敬語になったり波留さん…と呼んでしまい波留に怒られる可南子

323 :
可南子おはよう

324 :
職人さん…波留&可南子に逢いたいのだ。
素敵な物語、待っているのだ。

325 :
記憶喪失前は姉さん女房っぽかったけど。
今は波留に甘えたり頼ったりしてる姿が見える

326 :
保守

327 :
波留さん、お誕生日おめでとう。一日遅れだけどww
続編ないだろうから、職人さんに期待してしまう。
職人さんよ…波留さんにとっておきの「バースディプレゼント」よろしくですw

328 :
波留おかえりなさい

329 :
tes

330 :
久々に来てしまいました。
小ネタです。
素敵でもなく、素敵なリクエストにお応えもできていません。
ごめんなさい…
エロシーンもほぼ無く、雑であっさりですので、申し訳ありませんが
読んでいただく場合は脳内で補完していただければ幸いです。
…すみませんっ!

331 :
「ねぇ、どっちがいいかな?」
「えー?・・・どれ?」
「ダイニングテーブル。これはデザインが好きなんだけど、椅子はこっちがいいから・・・これだと合うかなぁ・・・」
「あー・・・うーん・・・どっちも合うんじゃない?」
谷村家の可南子の部屋。
家具や電化製品のカタログを広げて、二人で新居の準備をしている。
「木の質感とか色が違うから・・・やっぱり無難に揃えた方がいいのかも・・・」
「そうだねー・・・いいんじゃない?・・・・・あ・・・こっちは消費電力が・・・」
チラリと可南子が開く家具のカタログを覗き込むが、すぐに目線を外す波留。
さっきから・・・洗濯機の各社のカタログをベッドに広げて、ブツブツ言いながら比較検討中・・・。
「でも、ソファの前のテーブルはこれにしたいから、色々テイストが違っても面白いし・・・」
「うーん・・・じゃぁ、そうすればー?」
「そうかなぁ・・・」
「そうなんじゃなーい?・・・・・へぇ・・・これはかなり節水・・・」
・・・気のない返事。
「・・・でもでも、やっぱりこっち・・・どうかなぁー?」
「そうねぇ・・・それでいいんじゃない?」
「それって?」
「んー?・・・え、どれ?」
「・・・波留、全然聞いてない・・・」
「聞いてるよー。・・・これか、これで迷ってんだろ?」
「・・・そう」
「ほら・・・だから、可南子が気に入ったほうでいいよっ」
波留はニッコリ、調子のいいスマイル。
「・・・・・わかった・・・もうちょっと考える」
「そっか。・・・・・えーと・・・サイズは・・・あ、でかいなこれ・・・」
「・・・・・」
またカタログに夢中・・・。

332 :
(もう・・・興味の無いことは、全部私にお任せなんだから・・・)
結婚式まであと1ヶ月あまり・・・決めなければいけない色々な事に追われて、可南子は少し苛立ってきていた。
それなのに、波留はいたってマイペース。
「ねぇ波留・・・もう少し一緒に考えてくれませんか」
「・・・なにがー?」
「家具。今日中には決めないと、引越しに間に合わないんですけど」
「あー・・・そう言ってたね、店の人」
「そうだよぉ・・・電化製品は、まだ時間あるから」
「そうだっけ?」
「そうなのっ。・・・だいたいそんなに洗濯機ばっかり見て・・・波留、洗濯するの?できるんですか?」
「は?洗濯くらいできますよ。・・・だってさー、可南子見てよこれ、こんな、こーんなに色々機能があるんだよ?
 俺ん家のなんか修理しながら騙し騙し、15年は使ってるからさー、全然違うの。進化してるよなー・・・」
実に楽しそうだ。
「可南子に、いっち番いいの選んであげるから。なっ?」
また、とびきりのスマイル。
この顔は・・・ズルイ・・・。
「・・・・・うん・・・ありがと・・・でも、あの・・・」
「よーし・・・・・やっぱこれかなぁー」
「・・・・・」
(もぉー、家具は時間がないって言ってるのに!)
「・・・じゃぁ、家具は私、決めちゃいますよ?」
「うん、いいよぉー、どーぞ」
「・・・後で文句いっても知りませんから」
「はいはーい」
可南子はムッとしながらも、自分のために真剣に洗濯機を選ぶ波留にそれ以上何も言えず、一人家具選びに集中していった。
・・・それから約一時間後・・・。
「・・・よし、出来た。決めたよー波留、家具全部」
「お疲れー・・・どれ、見せてー」
波留は可南子が書いたリストに目を通す。

333 :
「うわ・・・全部だと結構高いな・・・こんなにすんの?」
「だって・・・いいものを長く使いたいでしょ?」
「うーん、ま、そうだねー・・・あれっ?」
「何?」
「これ・・・なんでベッド、同じのが2つあるの?」
「ああ・・・シングルが2つだから」
表情を曇らせて、前のめりになる波留。
「え・・・シングルって、なんで?店で見てたあの広めのダブルやつじゃないの?」
「あー、でも寝室結構広いから、このタイプのシングル2台置けるしって話になったでしょ?」
「・・・知らない」
「えー?ちゃんと聞いたよ?」
「わかんない・・・」
「聞きました。・・・波留、ベッドに寝そべってたけど、返事したよ?」
「えー・・・そうかぁ?・・・てか、なんで?なんで別々なの?」
可南子はやれやれとため息をついて説明する。
「もぉ・・あの時言ったよー?私、寝る前にちょっと本も読みたいし、寝返りとか気にならないからゆっくり休めるでしょって・・・」
「そんなの、俺気にしないよ・・・」
「それに、波留、体使う仕事だし、睡眠は大事だから」
「そうだけど・・・・・でも俺、嫌だな・・・」
「どうして?・・・さっき私が決めたら文句言わないって言ったでしょー?」
「・・・・・だって・・・・・」
不服そうに拗ねる波留。
「なんですか」
「広い方がいいじゃん・・・その・・するとき・・・」
「するって・・・・・・・え!?・・・それ?そこなの?」
波留の不満の理由に気付き、不意を食らう可南子。
「そこだろー?一番大事なの」
「・・・そ、そうなの?」
「あたり前じゃん!」
自分の思いに驚いたような可南子を見て、信じられないといった様子の波留。
そんな波留の姿に、自分の考えが足りなかったのかと思いを巡らせる可南子。
「そうなんだ・・・・・じゃ、じゃぁ・・・ベッドくっつけて・・・置けば?」
「えー?うーん・・・どれ?見せてカタログ」
急にやる気になって、ベッドの写真をチェックし始める波留。

334 :
「あー・・・ダメ。ほらこれ、少し枠が出っ張ってるから、ピッタリくっつかないよ・・・」
「・・・これくらい・・・」
「ダメだってー、隙間、気になるもん・・・」
「・・・・・じゃぁ・・・そ、その時だけ、どっちかに寄れば?」
「えー?・・・うーん・・・でもさぁ・・・」
波留は少し考え込んでから・・・何かを思いついたように可南子のベッドの上にあがる。
「可南子、ちょっと・・・ほら・・・ここ、ここ来てよ」
そう言うと、ベッドに寝転がって手招きをする。
「え・・・なに?」
「だから、一緒に寝てみてよ、ここに」
ベッドの片方に寄って、バンバンと可南子が収まるべく空けた所を叩いている。
「・・・・・」
可南子は不審な顔をしながらも、波留の隣に寝そべる。
「ほら・・・狭いだろ?」
「・・・そうかなぁ・・・」
「そうですよ。だってほら・・・この前行ったホテルとか、広かったじゃん?」
「・・・・・それは・・・」
「それでも可南子、落っこちそうになってたよ?」
「!・・・え、や・・・そこは・・・波留が・・・気をつけてくれれば・・・」
「やだよ、俺・・・狭いの・・・・・思いっきりしたい・・・」
「は!?・・・も、もうー!さっきから、なに言ってるんですか!?」
いつになく露骨な事をいう波留に、可南子は焦る。
それを見て、堪えるように小さく笑った波留が・・・
「・・・可南子はさー・・・したくないの?思いっきり・・・」
急にトーンを変えて、低い声で囁いてくる。
「・・・そんなの・・・わかんないよ・・・」
「可南子・・・顔が真っ赤だよ?」
可南子は顔を横にそむけるが、波留は覆いかぶさるようにして覗き込んでくる。

335 :
「んー・・・じゃぁ・・・・・試してみよっか」
「・・・は?」
「ちょっと、実験で。この広さで、してみる?」
「えっ、いっ、今から!?・・・ここで?」
「うん・・・そう・・・」
さらにあたふたする可南子を腕の中に捕らえる。
「え・・・あ・・・んっ・・・・・」
あれよという間に可南子を完全に組み敷いた波留が、唇を重ねてくる。
突然の展開に混乱した可南子がキスから逃れようとするが、がっちり押さえ込まれて身動きが出来ない。
波留の長く甘いキスに、可南子の頭がボーっとしてきたところで・・・唇が解放された。
「・・・しようよ」
甘えるような声でそう言いながら、見下ろしてくる波留。
「・・ほ、ほんとに?」
「うん・・・だって夜まで帰ってこないんだろ?お母さん・・・」
「そうだけど・・・」
「ならいいじゃん・・・・・俺、したい・・・」
頬を摺り寄せ、耳や首筋にに舌を這わせてくる。
可南子は戸惑いながらも・・・本当にここで出来るのか、という方向で思いを巡らせていく。
「・・・あ・・・裕樹・・・」
「・・・あっ!・・・えっ・・帰ってくる?」
波留も思い出したようにガバッと顔を上げて、不安げに可南子を見つめる。
その顔があまりに心配そうで・・・そんなにしたいのかと可笑しくなって、可南子は吹き出すように笑った。

336 :
「・・・なにが可笑しいんだよ・・・」
「だって・・・」
呆れたように笑う可南子。
「・・・やっぱダメかなぁ・・・」
残念そうに呟く波留。
可南子は今朝、波留が来るからと裕樹に声をかけた時の事を思い返した。
波留になかなか心を開かない裕樹を感じていたので、打ち解けるきっかけになればと思ったのだ。
『だから?・・・俺、今日バイトあるし』
そう冷たくあしらうように言って、裕樹は出かけて行ったのだった。
(あの感じだと、帰ってこないよね・・・)
「・・・・・裕樹・・・バイトばっかりしてるから、帰ってこないと思う・・・」
その言葉を聞いて一瞬固まった波留が・・・嬉しそうに、またとびきりの笑顔を可南子に向ける。
「やったぁ・・・」
「・・・もう・・・フフッ・・・」
拗ねたように可南子は照れ笑いを返したが、何かを思い出したように表情を変える。
「あ・・・あの・・・波留、アレ・・持ってるの?」
すぐにその言葉を理解した波留が、ニンマリ笑いながらジーンズの後ろポケットを探る。
「コレですか?」
四角いビニールの包みを可南子に見せる。
「・・・・・ずいぶんと、準備が良すぎやしませんか?」
目を細めて睨む可南子。
「あたり前だろ?可南子と会うんだから・・・」
「・・・・・エッチな人・・・」
ニヤリと笑う波留。
「好きなくせに・・・」
カッと怒って言い返そうとする可南子の口を塞ぐように・・・熱いキスを落とした・・・。

337 :
事が終わり、波留の腕の中で快楽の余韻に浸る可南子。
「・・・・・で、どうだった?」
「・・・え・・やだ・・・聞かないで・・・」
「ハハッ・・・そこじゃなくって」
「・・・え?」
「ベッド・・・狭かったろ?」
「あ、ああ・・・うん・・・ちょ、ちょっとね・・・」
自分の思い違いに気付いて、あわてて答える。
正直、そんな事を考えるのは忘れていた。
「ほらな?それに・・・こうやって、くっついて寝たいよ・・・」
ムギューッと可南子を抱きすくめる波留。
「・・・うん・・・」
「よしっ、だったら変更!あのダブルので決まりだな」
なぜか得意げな、調子のいい波留の顔を見つめながら、可南子はこうなったいきさつをたどって・・・釈然としない気持ちになる。
「あの時ちゃんと言ってくれればよかったのに・・・」
「あの時って?」
「お店で寝転がって返事した時。どうせ聞いてなかったんでしょ?」
「うーん・・・あん時は色々・・・これからの事考えて、頭がいっぱいで・・・」
「・・・・・え・・・もしかしてあの時もそういうこととか・・・考えてたの?」
「・・うん・・・そう・・・」
「・・・うわぁ・・・最低・・・」
可南子は冷たい呆れ顔で、波留から顔を背ける。

338 :
「・・・ごめんって・・・」
「知らない・・・」
「だって・・・嬉しくてさ・・・」
「・・・・・」
「可南子と毎日一緒に寝れるなんて、幸せだなーって思って・・・」
「・・・・・」
「ごめんね」
「・・・いいけど・・・」
波留は嬉しそうにギュッと可南子を抱きしめて、頬に吸い付くようなキスをした。
「でも、もうちょっとちゃんと話、聞いて下さいよ」
「うん」
「これからのこと、波留と一緒に決めたいから」
「うん・・・わかった」
「・・・ほんとかなぁ・・・」
「ほんとだってー・・・」
「・・・もう・・・フフッ」
ベッドで抱き合って、イチャイチャする二人。
「でもさ・・・」
「何?」
「狭いところも・・・たまにはいいかもな」
「・・・は?」
「なんかこう・・・狭くて動きにくいからこその・・タイイ・・トカ・・ゴニョゴニョ・・・」
「・・・・・」
「あ・・・じゃぁ、時々ソファで、とかさ。だったらあのソファは正解だよ可南子。いい感じで奥行きもあったし・・・」
「・・・・・こら・・・いいかげんにして下さい」
「なんで?・・・俺、真面目に考えてんだけどな・・・」

339 :
と・・・・・そんな二人の甘いひと時から、さかのぼる事小一時間・・・。
可南子の部屋の前で立ちすくむ裕樹・・・。
『・・・ねぇ波留・・・カーテン・・閉めて・・・』
『・・・うん・・・・・』
『・・・もっとちゃんと・・・恥ずかしい・・・』
『・・・いいよ、これで・・・』
『・・・やだ・・・ぁ・・・ん・・・・・はぁ・・・』
(!!・・・・・ね、姉ちゃん!?)
ドアの向こうから漏れ聞こえる声に、中の状況を察知するが、気が動転して動けない。
『・・・可南子・・・これ、脱ごっか・・・』
『え・・・うん・・・・・』
『・・・あ、それはいい』
『どうして?』
『ん?・・・なんか・・・そのほうがエロい・・・』
『えっ!?・・・ぁ・・・だめっ・・・そんな・・・』
『・・・可南子、可愛いよ・・・』
『もうっ・・・やだ・・見ないで・・・ぁん・・・ぁぁ・・・は、波留ぅ・・・・・』
どんどん増していくその展開に、とうとう居た堪れなくなって、逃げるようにその場を離れる。
(・・・くっ、くそー!!せっかく帰ってきてやったのに、なんだよあいつ・・・俺の家で・・・姉ちゃんをー!!)
やりきれない怒りとともに玄関から外に出る。
停まっている波留のバイクを睨みつけるが・・・・・すぐにガックリと肩を落とし、家を後にした。

                                          END

340 :
以上です。
波留さん、幸せいっぱいでエロぼけしすぎですね。
こんなにしちゃってごめんなさい!

「はじめての夜」に感想など書いて下さった方、過分なお言葉、ありがとうございました。
…とても嬉しいです(涙)
なかなか時間がなくて、妄想も膨らみませんが、時々本編を観ては癒されてます。
やっぱり波留と可南子はいいですよね…

341 :
>>340
明日は波留さんの中の人のカレンダー発売日なので、何となくこちらを覗きにきたら、新作が!!
やった〜!久しぶりに波留可南子のラブラブなお話が読めて幸せ♪
波留ほんと、かわいい〜
しかし、裕樹がオチだったとは意外な展開だったわ・・・(爆)

342 :
うわっ新作来てる!嬉しいよ〜
う〜ん、家具を決めてるところのやりとり、ほんとに波留らしいですねw
普通だと怒ってけんかになりそうだけど、波留のあの笑顔を見たら怒れない
可南子の気持ちもよくわかるw
そして裕樹…御気の毒さまとしか
おもしろかったです。ありがとう!

343 :
>>340
ありがとうございます
とてもとても幸せな気持ちになります。。
お時間がないのに書いてくれてありがとう(涙)

344 :
職人さん キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
新作 キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
最近ちょっとついてなくて凹んでたけど元気でました!
波留と可南子やっぱいいわぁ
裕樹くん心中お察ししますw
職人さんお忙しい中ありがとうございました!

345 :
職人さん 新作嬉しいです。
波留と可南子可愛すぎる〜
職人さん描写が上手すぎます!
本編また見始めたら…止まらないw癒されるな〜。
お忙しいとは思いますが、ミニ作品でもいいんで懲りずにまたお願いします。
波留可南子に逢いたくて…禁断症状が出ますんでw
職人さん、ほんとうにありがとうございました!(涙)

346 :
age

347 :
波留さん

348 :
新作きてたわぁ。
職人さんありがとう!
そこが大事って、そこだったんですね。
ああホントにエロ部分スルーだ・・・とちょっとガッカリしながらw読んでいくと、最後に絡みキター(*´∇`*)
でもドアの外、弟くん目線とは。
脳内補完ってこういうことなのね。
何を脱がなかったのか・・・?
妄想膨らみまくりです。
職人さん上手いですね。
楽しませていただきました。

349 :
保守

350 :
波留さん
お帰りなさい

351 :
プロポーズ再放送されてるみたいですね☆

352 :
波留可南子メリークリスマス★.:**
クリスマスバージョンとかないですよね…職人さん★

353 :
>>340 です。
何か書いた上で来ようと思ったのですが…すみません(涙)
なんとなく、今年楽しませて頂いたお礼をいいたくなりまして…
こちらで皆さんの波留・可南子への思いや、書いたものへの感想などを読ませてもらって、
時にはそこから妄想の種を拾わせて頂き、好き放題膨らませては投下させて頂きました。
とんでもなく長いものもあり…温かく受け止めて頂いて感謝しています。
ありがとうございました!
これ以上書けるかは…ちょっとわかりませんが、皆さんと同様、まだまだ波留と可南子に会いたいですし、アレコレイロイロさせたい気持ちだけはありますw
来年が皆さんと波留と可南子にとって、幸せな一年でありますように…

354 :
>>353
こちらこそいつも楽しませてもらってます
いつでもお持ちしてますので来年もお願いします
よいお年を!

355 :
波留さん可南子さん、職人さん皆さんに逢えてとても豊かな一年でした。
みなさんよいお年を!
また来年お会いしたいですw

356 :
あけましておめでとうございます!
今年も波留&可南子とみなさんと、ここで楽しいひとときを過ごせますように・・・♪

357 :2013/01/01
あけましておめでとうございます
>>353さん
波留と可南子のお話をありがとうございます。元気をもらっています…。
ゆっくり待っています☆
TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

らんま1/2の小説希望 (201)
【人間⇔動物】人間と人外の入れ替わり妄想スレ (396)
【友達≦】幼馴染み萌えスレ24章【<恋人】 (350)
逆転エロパロ第17法廷 (663)
【女勝ち】バトルファックMシチュ第3支部【男負け】 (879)
ポケットモンスターSPECIALでエロパロ第6章 (702)
【ピノコ】手塚治虫でエロパロ4【どろろ】 (628)
君のいる町でエロパロ (191)


















さらに見る