2013年01月エロパロ191: 女装SS総合スレ 第8話 (169) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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女装SS総合スレ 第8話


1 :2012/10/21 〜 最終レス :2013/01/05
ここは既存スレに該当しない女装関連のSSを総合的に取り扱うスレです。
無理やり女装させて、嫌がったり、恥ずかしがったりするのをニヨニヨするのもよし、
自分の意思で女装させ、女よりも女らしい子を目指すのもよし、全ては書き手の自由です。
女装っ子を愛でながらまったりと盛り上げていきましょう。
※次スレは>>980または、485KBになったら立てて下さい
(直近に投下予定のある方は、投下作品の容量に応じて前倒し願います)
※age・sageについては各々の判断でお願いします
【前スレ】
女装SS総合スレ 第7話
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1308332017/
関連スレは>>2-

2 :
【既存の女装関連スレ】
強制女装少年エネマ調教 ネオ×7
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1255107219/
ニューハーフ・シーメールでエロパロ 6
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1336219403/
↑のシチュに該当するSSはこちらのスレでお願いします。

【隣接ジャンル】
女にお尻を犯される男の子8
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1287824025/
強制女性化小説ない?Part47
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1346641476/
男装少女萌え【11】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1296266561/
【女体化】TS系小説総合スレ【男体化】8話目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1338195162/
立場だけの交換・変化 5交換目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1335667249/

3 :
光の速度で落ちそうな気もするけど復活させてみた。

4 :
まとめは無いの?

5 :
知ってる限りではないですねえ。
偽装彼女氏とこはなくなって久しいし、KCA氏が個人的に投稿分が集められてるくらいか。

6 :
男の娘でエロパロ!
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1272566973/l50
も関連スレか。

7 :
まとめwiki、作るべきかどうか。
作るとしたら、「エロパロ板女装SSまとめwiki」にしたほうがいいんかな。

8 :
>>1乙!

9 :
復帰乙
落ちる前に最後に書いたの俺か?

10 :
前スレで最後に投下されたSSが『籠球少女(偽)』で、ガールズバンドの雑談で落下しておりますな。

11 :
最近のはまとめを作るほど作品はない気もするが
KCAのブログ見ればほとんどある訳だし

12 :
(作るとしたら)むしろメインは「偽装彼女」シリーズになるのかな。
あとは「女装空想小説」スレ時代のものとか。

13 :
まともな作者さん来訪待ちがてら、駄文投下してみたり。
『パパの職場見学』
 微かな音を立ててスタジオのドアが開いて、そこから兄弟らしき2人の少年と一人の女性
が入ってきた。
「パパのお仕事の邪魔にならないように、静かにね」
 と、20代後半の、母親らしいその女性が抑えた声で言うと、少年たちは頷きで応える。
 スタジオの中では、等身大の美少女人形の撮影が行われている。
 フラッシュを浴びて豪奢なソファーに腰掛けているのは、淡く微かに紫味を帯びた白いド
レスを纏った少女の人形。フェイクパールが散りばめられた、チュール地のスカートを透か
してか細い脚が見える。
 入ってきた母子に、監督と思しき男性が少しだけ顔を向けると、母親は微笑みながら頭を
下げる。黒い髭を生やした精悍な顔に一瞬笑みを浮かべたあと、その男性は再び「少女人形」
に真剣な面差しを向けなおす。
 少女人形? いや、しみ一つない無垢な肌と、整い過ぎるほどに整った幼い面差しがそう
錯覚させただけで、そこにいるのは人形めいた可憐な少女。
 長く濃い睫に縁取られた大きな目の中、湖よりも深い色を湛えた黒い瞳が輝く。
 腰まで届くつややかな漆黒の髪が、白い肌と衣装の上をさらさらと流れる。
 肘丈のグローブが、強く掴むと折れそうな腕の華奢さをより一層強調する。その腕に抱か
れた、衣装に合わせたのであろう淡い紫の紫陽花の花束。監督からの声に従って少女が微笑
むと、少女自体がその花の化身となった印象を受ける。
「きれい……」
 先ほど入ってきた兄弟が、小さな声で歓声を漏らした。

 長い撮影が続き、ようやく訪れた休憩の時間。
「パパー! スゴくきれいだった」
 6歳と4歳くらいに見えるその兄弟がそう言って駆け寄ると、少女? は大きく手を広げ
て笑顔で二人を抱きかかえた。
「達也、睦月、来てくれてありがとう」
 ピンク色のつややかな唇から、いとおしむような声が零れる。
 可憐な美少女にしか見えない実の父親の姿を、目をキラキラと輝かせながら賛嘆する兄と、
はにかむようにちらちらと視線を向ける弟。
「達也と睦月、大きくなったら何になりたいのかな?」
「僕ね! パパみたいにきれいな女の子になりたい!」
「ボクは……パパと結婚したい」
 周囲の微笑ましい視線に見守れながら和気藹々と会話を続けてる最中、ふとそんな流れに
なった。
 ぷっくりした唇にほっそりとした指を当て、戸惑ったように考える偽りの美少女。少しの
あと、ぽんと手を合わせ、──顔見知りらしい母親と話しこんでいた──監督に頼み込んだ。
 その、2時間くらい後。
「私の仕事場はどうだった?」
「すごかったー」
「あなた達も、すごく可愛かったよ。素質あるんじゃないかな?」
 渡された3姉妹のような美少女たちの写真を兄はご満悦で眺め、弟はその写真のドレス姿
のまま母親の背中でうとうと。
 暖かな目に見守られながら帰宅する一家の肖像を飲み込んで、スタジオのドアが閉じた。

14 :
つC
詳細な描写で長編化よろしく

15 :
そういえば、幾つか「女装SS総合スレ落ちてたね」ってコメントのあったスレがあるけど、そこら辺に
復活しましたって言って回るべきなんだろか。

16 :
何レスぐらいあったら大丈夫なのかな

17 :
一々他スレに宣伝いらんだろ

18 :
>>12
女装空想小説スレなら、「ニューハーフ・シーメールでエロパロ」のまとめサイトに入ってる

19 :
>>18
おおう。
ttp://bluerose.g.ribbon.to/
に纏めがあったのか。
見落としご容赦&教えてくれてありがとうございまする。


20 :
まほろさんコスプレHのSS、そこにあったのかー。懐かしすぎる。
2003年ごろの話だと思うけど、「○○○は真のヒロイン!!」か何かそういう名前の二次創作スレッドで
主人公だったかのキャラが女装して責められる話があったと思うんですが誰か記憶にありませんかね。
母乳が出たこととか、接着剤タックで友人(♂)キャラとHしたりとか、十二単着衣プレイしてた記憶が。

21 :
>>20
ONEのエロパロで、「清水なつきこそ真のヒロイン」。
ぐぐれば大半は読めると思う。
自分はローカルにアーカイブしてあるけどw

22 :
おー。言ってみるもんだ。
ありがたやありがたや

23 :
>>22
俺はそのスレのおかげで、こっち方面に目覚めたw
旅団長氏の作品は、正に ネ申 降 臨 だった。

24 :
まともな作家さん待ちで駄文投下その2
『NTR』 前 1/2
 自分の目に飛び込んできた光景に、自分の目が信じられなくなった。
 最近彼が冷たくなってきたのは感じていたけれども、まさか直接「浮気」の現場を見せ付
けられるとは。
 昼下がりのカフェテリア。私、朝島菜々華が一人寂しくコーヒーを飲んでいる最中、ふと
窓の外を見ると俊彰が通りすがるのが見えた。手を振って呼び止めようかと思った瞬間、そ
の手が止まる。
 彼は一人ではなく、女連れ。それも腕なんか組んですこぶる仲が良さそうだ。
 何の因果か、私には気づかずに店内に入る二人組。
 認めるのはシャクだが女のほうは私よりずっと可愛く、何より「好きな人と一緒に居れて
幸せ」オーラが半端ない。俊彰の顔も──これまた非常にシャクなことに──満面の笑顔で
崩れそうだ。彼が前私にこんな顔を向けてくれたのはいつくらいだろう?
 ゆったりとしたオフホワイトのマキシワンピにミントグリーンのボレロを合わせた衣装。
正直フリル過積載の少女めいた服だけど、彼女の儚げで守ってあげたくなるような雰囲気に
それは非常にマッチしていた。
 髪は脱色をかけたほうが服に合うと思うのだけど、背中にかかるさらさらの髪が黒いまま
なのは、ひょっとして校則が厳しいお嬢様学校の生徒なのだからなのだろうか。

 私に気づく様子もなく2人はそのまま一番奥側の席につきオーダーを。入り口に近い自分
の席からは、俊彰の背中と少女の顔が視界に入る。
 なんとなく彼女の顔に見覚えがあるような感じがして気分が悪い。あれだけの美少女、私
が思い出せないことはないはずなんだけど。アイドルに普通にいそうなレベルの容姿だけに、
あるいはテレビか雑誌で見ただけなのかもだが。
 ひょっとしてあれは俊彰じゃなくて、誰かの見間違いでは? ふとそんな思いが頭をよぎっ
てみる。あれは浮気なんかじゃなくて、ただの他人の空似、もしくは私の見間違い。
 そんな一縷の希望が沸いてきて、少し考えて彼の携帯に電話をかけてみた。
 途端に店内に鳴る聞き覚えのある着信音。
 ……脱力。
 実際に机につっぷしたのが拙かったのだろう。
 今まで和やかに会話していた少女が何事かとこちらを見ると、それにつられて俊彰(もう
疑いようがない)もこっちを見て私を発見。
「お姉ちゃん?!」
「菜々華?!」
 ……その言葉に遅まきながら、ようやく気がつく。道理で彼女の顔に見覚えがあるわけだ。
 一度気づいてしまうと、何で分からなかったのかが自分でもイミフ。
 あの「少女」は、私の弟(※妹ではナイ)の玲雄(れお)だった。

25 :
前 2/2
 その後の修羅場については思い出したくもない。
 ただまあ、明日俊彰と2人で会うよう約束して別れたところから見るに、我ながら未練たっ
ぷりなのだなあと自分でも思う。
 結局弟と2人で家にたどり着いたのは7時くらいになってから。
 玲雄は例のワンピース姿のまま。そうしているとどこからどう見ても女の子──それも、
悔しいことにとびっきりの美少女──にしか見えないけど、近所の知人に遭って正体がばれ
ないか、ここまでずっとビクビクし通しだった。
「お姉ちゃん……なんというか、色々ごめんなさい」
 それだけ告げて自分の部屋に戻ろうとした弟を捕まえて、私の部屋に連行する。
「……あなたねえ。姉の恋人を寝取っておいて、そのくらいで済むとか甘い考え持ってたり
しないわよね?」
「ひゃ……ひゃい」
 共働きの両親が帰ってくるまで、いつもなら3時間というところ。
 女子高の3年間で培った先輩秘伝のテクニックで、弟に「女」を教え込んで支配して、自
分に逆らえないようにするのに、まあ十分な時間だろう。
「お、お姉ちゃん? ……な、なんだか顔がとっても怖いんだけど」

 身長165cmの私より背が2cmほど低くて肩幅も狭くて、顔も小さくて肌もすべすべ。
 大学2年の私より3歳年下、高校2年になる弟は、幼いころからよく女の子に間違われる
少年だった。アイドルやらモデルやらのスカウト話が来たことも一度や二度ではない。
 私自身、前々から女装したら似合うんじゃないか、女装させてみたいと思っていて、何度
も冗談めかして誘いをかけてみたけれども、その都度断られてきた。自分の容姿を気にして
女にされることを嫌がる、あの様子はフェイクだったんだろうか?
 今日見た彼の女装は、仕草も、表情も、声や言葉遣いも完全に板についていて、最近の女
子平均なぞよりむしろずっと女らしかった。

 女の子の姿のまま部屋に連れ込んだ玲雄のお尻を、まずはワンピースの上から弄って触り
心地を鑑賞する。薄いシフォンの生地は、まるで何もまとっていないかのように直接的に体
の感触を私の右手に伝えてきた。
 彼の体から(多分制汗剤なのだろう)女の子らしい柑橘系の甘い香りがふわりと漂う。
 「標準的な男子」がどうなのかは知らないけれど、私が相手してきた「標準的な女子」に
比べると脂肪ではなく筋肉の支配する、やや丸みに欠ける双丘。そこだけは確かに女とは違
う男らしい部分だった。
 指先の伝える、弟が身に着けている下着も女物。
 戸惑う玲雄を無視して、そのままお尻の谷間に指先を軽く這わせる。
 突然の接触に、ビクンと身体を反らせて反応する弟。
「イ、イヤ……!」
 ピンクの色付リップを塗った唇からそんな言葉が漏れるが、身体はもっと正直だった。

26 :
つC

27 :
よくやった、褒めて遣わす

28 :
個人的メモ
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1268315246/227-248

29 :
このスレだとどちらもウェルカムなんだけど、女装するキャラって「心は男」「心は女」どっちが好きな人が多いんだろか。
どちらとも好みだったんだけど、自分で書いてみると「心は女」の場合、女装の恥じらいとかなくて描写が進まぬ・・・

30 :
初めからちんちん付いてる女の子って感じのは女装の面白みがないと個人的には思う
最初はすごく抵抗があったのにだんだん目覚めていくのが好き

31 :
どっちつかずの揺れ動いてるところがいい

32 :
心は男でホモじゃないけど、女装してる間は心に女成分が浸み込んでくる程度
進行としては、半ば無理やり→受けが諦め→アンアンが理想

33 :
「とってもお綺麗ですよ」
 長い拷問のような時間が終わって鏡を見る。
 そこにいるのは鮮やかなピンクの振袖を着た美少女。それが自分だという事実が、今更ながらにたい
ような気分になる。
 「綺麗」という言葉を素直に喜んでいる自分もいて、なんだか凄く自己嫌悪。
 本来なら、今年の成人式はスーツ姿で出るはずだった。
 自分のスーツ姿……想像しようとしてみて、最初に浮かんだのがタイトスカートの女子姿。「私も結構悪
くないかな」と一瞬考えてしまったことに、頭を抱えてしゃがみこんでしまいそうになる。
 女装で生活し始めて3ヶ月目でこれだ。僕は本当に普通の男に「戻る」ことが可能なんだろうか?
「おお、これは我が愛しの婚約者殿」
 諸悪の根源が扉を開いて登場。視線で人がせたらいいのに、と思いつつ精一杯の不快感を込めてに
らみつける。
「凄い綺麗になったな。私も鼻が高いよ」
 視線を馬耳東風と受け流し、顎を指でつまんで突然口付けしてくる。
 生理的嫌悪感から逃れようと精一杯力を込めるものの、いつの間にか回された手がそれを許してくれない。
 嫌で嫌でたまらないのに、気持ち悪くてたまらないのに、段々と身体から力が抜けていく。
 何故かむくむくと頭をもたげ始めた僕の股間のものが、(下着をつけてないので)木綿の肌襦袢に直接
すられてなんだかとても変な気分になる。
--------------
 こんな感じがいいんかなあ。

34 :
>>33
早く続きを書く作業に戻るんだ

35 :
>>33
これは!壺。待ってます?

36 :
>>33
そんな感じでお願いします。お願いします!orz

37 :
一応終わらせておこうということで。
『NTR』 後 1/3
 指先に少し力を入れ、ワンピースと下着の上から「少女」の秘孔をまさぐり刺激を与える。
「お姉ちゃん……やめて……やめて……」
 そう言って力なく首を横に振るものの、桃のような色白の頬は真っ赤に紅潮し、大きな目
には潤みを湛えている。
 更なる刺激を求めて腰をくねらせているのはたぶん、自分でも気づいていない動作。
 小さなショーツの前を押し上げてむくむくと、完璧美少女な外見に唯一そぐわない器官が
自己主張を始めるのが分かる。
「そこは、『お姉ちゃん』じゃなくて、『お姉さま』って言って欲しいなあ」
「お……お姉さま、やめてください……」
「だーめ」
 そう言って私は「妹」の唇を自分の唇でふさぐ。柔らかさ、滑らかさ、弾力、どれを取っ
ても一級の極上の唇。これまで味わってきたどの女の子たちよりもずっと女の子らしい、理
想の唇がそこにあった。半ば無理やりその割れ目に舌を潜り込ませる。
 なんだかそれだけで、穢れなき処女を蹂躙する性行為をしているような気分になる。

 同時に左手でワンピースのボタンを外し、はだけた胸元から手を進入させる。ブラジャー
とパッドをかいくぐって蕾のような小さな乳首を指でくすぐる。それは「男の胸板」の感触
ではなく、「女の膨らみ」とまでは言えないものの、脂肪が薄く載って柔らかい。
 胸の大きさがこの程度の女の子なら、何人も知人にいるレベルだ。
 もちろん右手はお尻の割れ目を服の上から攻め立てるのを止めてない。
 お尻、乳首、唇の3点から同時に来る快楽に涙目で身悶える愛らしい少女。さらさらの黒
髪(多分エクステだろう)が肩の上で踊るたびに、女の子めいた芳香が鼻腔をくすぐる。
 これが自分の「弟」だという倒錯感と背徳感が、私の背筋を駆け巡りぞくぞくする。
「ぃ……あっ……」
 唇を離すと、熱い吐息とともに女の子そのもののつやめいた声がこぼれる。
 床に女の子座りで(!)へたりこむ「少女」を少し放置して自分のスカートを脱ぎ、机に
しまってあった『道具』を取り出す。
 女子高時代の先輩の卒業祝いとして譲り受けた大切な贈り物。私自身の身体にも何度も挿
入されたことのある、黒光りのするペニスバンド。
 ついでに部屋の全身鏡を移動させて「少女」の前に設置してみる。
 「彼女」を抱え上げる形でもう一度立たせ、後ろからワンピースの裾をめくってお尻を露
にする。
 伸びない素材だけに難しいかと思ったけれども、すべりの良い柔らかなシフォン生地と、
それ以上に滑らかな手触りのスネ毛の一筋もない両脚は、ほとんど抵抗もなくするすると腰
までスカートを持ち上げさせてくれた。
「やだ……いや……許して……やめて……お姉さま、やめて、やめてください……」
「だーめ」
 哀願する「妹」に再度その言葉を言い放ち、下着を太ももまで下ろす。窮屈な女物のショー
ツに押さえつけられ、はちきれんばかりになっていたペニスが外気に晒され、辺りに(これ
ばかりはどうしようもない)雄の匂いを振りまいた。

38 :
 後 2/3
 もっともその部分は視界の外。代わりに目に入るのは「彼女」の薄く化粧された、少女そ
のものの愛らしい横顔。肌はどこまでもきめ細かく、こんな至近距離で見ても毛穴の気配も
ない。もし私の肌がこんなに綺麗なら人生変わったのだろうか?
 長い髪の間から垣間見える首は、喉仏も判然とせず細くなだらかだ。
 抱えた身体は羽毛のように軽く、ウェストはもう少し絞れば両手でつかめてしまえそう。
 筋肉は確かに女子平均よりは多いけど、運動部の娘にくらべればまだしも控えめなほう。
むしろ程よい弾力となって抱えた腕に快感を与えてくる。
 外見も、喘ぎ声も、肌触りも、見えている範囲ではどこをとっても極上の美少女そのもの
なのに、少女にはありえないものが股間で刺激を求めている、そんな不思議な状況。
 その器官をあえて無視して、アヌスを指で執拗に刺激する。
「ひゃ……ん、あぁ……ん……ん……」
 それだけで、こらえようとしても、こらえられない喘ぎが唇から零れる。
「これは罰なんだからね。姉の恋人を寝取ろうとするとか、酷いことしたあなたへの罰」
「ちが……ちがぅ……ちがうの……」
「違う? どこがどう違うの? ちゃんと言ってみなさい」
「……ぃゃ……やっぱりそのとおりです……私は悪い子なんです。ごめんなさい……」
 「彼女」の耳に口を近づけ、耳たぶを甘噛みする。それはマシュマロのように柔らかくて、
甘さで舌が痺れてきそうな錯覚すら覚える。耳の穴に舌を入れたり口をつけて吸い上げたり。
 新しい性感帯の発見に、一々身悶えして反応してくれる様子が面白い。
 あまりに感度の良好さに調子に乗りつつ、右手のアヌスへの刺激もヒートアップ。

 ただ、これまで私が相手をしてきた女の子たちの場合、大抵この段階になれば挿入を哀願
するようになるのだけど、「彼女」の場合快楽と羞恥に真っ赤になって身悶えつつ耐えてい
るだけで、それ以上の段階には中々行かない。
 やっぱり、幾ら外見が女そのものでも、身体の反応には男と女で違いがあるのだろうか?
 本当なら自ら挿入を懇願させるところまで行きたかったのだけれども、あきらめて指にロー
ションをつけて挿入に繋げる。
 今までの刺激で柔らかくなっていた穴は意外なほどたやすく私の指をすっぽりと根元まで
指を飲み込む。そのまま出し入れしたり、中をかき回したりして感触を堪能。
 そのたびにビクビクと身悶え、あるいは甘く熱い吐息をこぼす偽少女。
「ぁぁ……ぃく、いっちゃうぅ!」
 中指を軽くまげて直腸の壁を刺激すると、おそらくスカートの内側一面に白濁液が飛び散
のだろう、栗の花のような匂いがあたりに広がる。

39 :
 後 3/3
 指をきゅっと締め上げる括約筋の感触に名残を惜しみつつ、そっと抜き出す。
 途端に脱力してへたり込む体を軽く支え、上半身を前に倒して膝付きの形で立たせて四つ
んばいにする。いわゆる雌豹のポーズとでも言うのだろうか。そんな感じ。
 私は背後に回って膝立ちになり、ローションをかけたペニバンを菊門に押し当てる。
「いやぁ……ごめんなさい、お姉さま、それだけは勘弁して、許して」
 折れそうなウェストを両手でしっかりと握り締め、始めはかるくゆっくりと、徐々に力を
こめて肉棒を突き入れる。
「だーめ」
 もう一度その言葉を重ねてペニバンをしっかりと根元まで貫通させる。
「ほら、お○んちんを根元までずっぽりと飲み込んで。いやらしいオマ○コね」
 処女のくせに……と続けようとして詰まる。この様子だとこの子、実はもう「処女」じゃ
なかったりするんじゃなかろうか。
 それ以上考えると怖くなりそうなので思考を中断。
 先ほど移動させた鏡の中では、可愛らしい衣装に身を包んだいかにも純真そうな美少女が、
まるで獣のような格好で交尾させられている。
 顔に浮かぶのは、羞恥、快楽、屈辱、愉悦、悔悟、陶酔、そのすべてを含む複雑な表情。
口元からは涎が、目から涙がだらだらと垂れ落ちているのに、不思議なことにその顔はまる
で聖女のよう清らかさすら湛えている。
「ぃゃ……いやぁ……だ、だめ、ゆるして……いやぁ……」
 口から零れるのは拒絶の言葉。それなのに肉体はどうしようもなく貪欲に、肛門の与えて
くれる快楽を貪ろうとして肉棒を求めてくる。本人の意思とは関係なく自分から腰を動かし
て刺激を求め、全身がビクンビクンと痙攣を繰り返す。
 その様子に応えて、激しく腰を振って犯し続ける私。
 挿入しているのが男であればとっくに射精して終わりなんだろうけど、私の股間についた
紛い物は堅さを維持したままで中断を許さない。
 股間には一切刺激を与えていないというのに、肛門のもたらす刺激だけで既に何度も発射。
とっくに全身がぐったりしているのに続く、終わりなき快楽の輪舞。

 精液もとうに枯れ果て、とっくに射精できなくなって、それでも肛門から強制的に与えら
れる快楽だけで何度も「女」としての絶頂を繰り返す。それが何度続いたのだろう。
 漸く「彼女」が気絶して床に完全に倒れんだ時には、私自身精も根も尽き果てたような気
分だった。
 女子高を卒業して、もう完全に辞めるつもりだった少女との行為。
 最後の最後に手に入れた、極上の美少女であり、かつ自分の実の弟でもある不思議な「妹」。
 今後の「彼女」の関係をどうするか、俊彰との関係をどうやっていくのか。そんなことを
ぼんやりと考えつつ、自分自身の肛門を弄りながら自慰に耽るのだった。

40 :
GJ!

41 :
こうなると、姉妹と彼との出会いを知りたくなります。
実は、妹(実は弟)のお尻を何度かホジッテいて、さらに欲しくなって、障害物の姉に近付いた。
とか?

42 :
むう。そこに着眼されるとは意外でした。実は「後」を書く前にとっくの昔に完成してたものの、
お蔵入りにするかどうか迷っていたおまけ部分を投下してみます。
『NTR』 結 1/2
 『朝島』の表札の出た通りなれた門を、今日ばかりは緊張して俊彰と2人でくぐる。
「ねえ、私、変じゃないかな?」
 今日のために誂えた紺のスーツのスカートをいじりながら問いかけると、俊彰は笑って、
「いや、とても綺麗だよ。少しも変じゃない」
 と繋いだぎゅっと手に力を込めた。彼の力強い大きな手に包まれていると、不安が溶けて
いくようで安心できる。
 母親に案内される形で、父親の待つ居間に到着。
 深々とお辞儀して中に入り、両親の前にふたり正座。
「……お義父さん、お嬢さんを僕に下さい」
 少しの間のあと、意を決したように俊彰は定番の台詞を口にする。
 腕を組んだまま、暫くぴくりとも動かず考えている様子の父。やがて、
「……なあ、俊彰くん。最初君が菜々華の恋人として来てくれたとき、『最近の若者になく
しっかりした子だ。これなら娘のことをお願いしてもいいかな』と思ってた」
 その言葉に、一瞬顔を輝かせる俊彰。
「ただなあ、息子を嫁に行かせるのはどうなんだと」
 居間のドアから、複雑な表情で部屋の中を覗き込んでいた菜々華姉さんが、更に顔を複雑
にするのが見えた。
 母親には何度か見せて既に納得してもらってはいたけれども、父親の前にこの格好で居る
のは初めての経験で。
 きちんと化粧した顔、パッドで膨らませた胸元や、肌色のストッキングに包まれた膝の見
えるタイトなスカートなどが急に居心地の悪いものに感じはじめて落ち着かない。
 いつも意識することのない、ガードルで押さえつけて目立たないようにした股間のものが、
何故かとても気になり始める。
「俊彰くん、分かってるんだよね。その子はそんなナリをしていても、君と同じ男なんだよ」
「はい、もちろん承知の上です。その上で、『彼女』を頂きたいとお願いしに来ました」
「玲雄も、それでいいんだね」
「ええ、私は俊彰さん以外との結婚は考えられません」
「……私が『駄目だ』と言ったらどうするんだね」
「何度でも、許可が出るまで来るつもりです。最初からこんな無理が通るとは思ってません」
「それでも駄目なら、両親とは別れて、私たち2人だけでひっそりと暮らすつもりです」
 ふたりの言葉に、そのままじっと長考に入る父。その胸中をどんな思いが交錯したのかは
よく分からない。
 ようやく口を開いたとき、父が発したのはこんな言葉だった。
「玲雄はまだ大学生だ。このまま結婚とか許すわけにはいかない」
「じゃあ」
「玲雄を大学卒業まできちんと養って世話をしてみてくれ。そのくらいの甲斐性は見せられ
るだろう。結婚だのなんだのは、卒業した後の話だ」
「ありがとうございます!」
「その言葉はまだ早いよ。学費と生活費も出せないようなら、容赦なく別れてもらうからな。
もちろん大学生活が滞ってまともに卒業できなくなるようでも駄目だ」

43 :
 結 2/2
 それから更に数年が過ぎた6月吉日。
"I, Reo, take you Toshiaki, to be my husband, to have and to hold from...."
 ごく少ない親類だけを招いた、海外のチャペルでの小さな結婚式。Aラインのシンプルな
ウェディングドレスに身を包んだ私は、練習を重ねた言葉を紡ぐ。
"...I pronounce that you are husband and wife. Toshiaki, you may kiss your bride!"
 目をつぶり軽く上を向く。私の唇に、俊彰の少し乾燥した唇が重なる。
 これは私のものだ。もう絶対に誰にも渡さない。そんな気分が改めて沸いてくる。
 最初に恋をしたのは私だった。
 告白をして、「僕は女の子が好きだから、男の君とは付き合えない」と返事をもらって半
ばヤケでした女装での再告白。
 今度はすんなりOKをもらえたのだけど、最初は「この間自分に告白してきた男子高校生」
=「今の彼女」ということに気づかなかったのだそう。
 私が男と分かったあとも交際は続いて、体を重ねることすら幾度も行って、でも突然言わ
れた「別れよう」の言葉。
 それは俊彰が兄を事故を亡くた直後のこと。自分が生きていれば結婚して養う決心はつい
ているけど、もし自分も同様にんだ場合、私の将来に責任が持てない。自分と別れて男と
しての生活を取り戻して、普通に生きる道を選んで欲しい、という、その時の説得。
 私の将来を真剣に彼が案じた末の結論と頭では理解できても、でもとてもショックで。
 その後「姉の恋人」として俊彰が登場したときも更にショックだった。
(私のことが忘れられず、まったく別の場所で偶然出会った、どこか面差しの重なる姉を恋
人にしたそうなのだが)
 その姉との交際がうまく行っていないとの相談を受けて、「男の格好で来て」と指定され
たのを無視してお洒落して出かけた『あの日』。
 その時「最後」のつもりで甘えたことが生んだ、自分でも予想外の今の私の姿。
 菜々華姉さんにとっては、現在進行形での恋人である俊彰を寝取った弟。
 俊彰にとっては、私を寝取ろうとした菜々華。もしくは菜々華を寝取りかけた私。
 私にとっては、元彼とはいえ最愛の人である俊彰を寝取った(?)姉。
 なんだかとても複雑な私たち3人の関係。

 少ない参列者の間を回り、最後にひどく緊張をしながら姉の前に2人並ぶ。
「まさかあなたに先に嫁に行かれるとはね……」
「お姉ちゃん、色々とごめんなさい」
「菜々華、こういう結末になって悪かったと思ってる。でも、どうしようもなかったから」
「分かったわよ。分かってるわよ。……なんだか私、凄い馬鹿みたい」
 そのまま、目に涙を浮かべる姉。一瞬気まずい雰囲気のまま終わるのかと思ったけれども、
「2人とも、幸せにならないと許さないから!」
 と、涙声のまま私と俊彰のふたりを祝福してくれたのだった。

44 :
OK、GJ!

45 :
全然関係ないけど、「弟はお姉ちゃん」というフレーズが脳裡をよぎった

46 :
両親が離婚して、別々に再婚したら、相手は兄妹か姉弟で、
結果、離婚前の実の兄弟か姉弟は、義理の女の子な兄と妹か弟になった。
とか、
元が連れ子同士の再婚で、お姉ちゃんだと紹介されたけど実際には弟だった。
とか

47 :
年下の女の子に混じって女の子としての生活を強制させられて、弟のことを「お姉ちゃん」って呼ばないと
いけなくなった兄っていいよね。

48 :
「よく似た姉と弟の入れ替わりもの」
の場合、「弟のふりをした姉」の立場から「姉(自分)のふりをした弟」を見ると、「弟はお姉ちゃん」になるのか。
姉と弟の間にもう一人弟が入ると分かりやすいのかな。
こんな感じもあり?
--------------
「こんばんわー。撮影どんな状況でしょう」
 もはや勝手知ったるスタジオに入り、知り合いのスタッフの人に聞いてみる。
「おはよう、弟クン、いつも出迎えありがとうね。いい感じで進んでて、もうそろそろ終わりそう」
 スタジオの中では、3人の美少女たちが色々ポーズを取ってフラッシュを浴びている。森ガールって
言うんだろうか? よく知らないけど、ゆったりとした、でも女の子女の子した衣装。
 その中で一番ひときわ可愛い、真ん中の子、瀬野悠里。
 今人気の(スタッフの方たち・談)読参モデルであり、両親の再婚で義理の姉になった少女であり、
俺の現在の恋人……なのかどうかイマイチ分からなかったり。
 というのは、義姉の実の弟(俺にとって義弟の俊也)が姉にそっくりで、よく入れ替わりで撮影に参加
させられたりしているからだ。
 入れ替わった状態だと、俺にも見分けが付かないのは要精進か。
(略)
「お疲れ、お姉ちゃん」
「二人のときは『悠里』って呼んで、って言ってるでしょ?」
「悠里、おつかれさま」
 ……なら今は普通に姉でいいのか、と安心して可愛らしいピンクの唇に口付け。
「って、俊也お前か」
「キスの味で分かるとかなんかエロくっていいよね」
 姉であり、恋人である悠里の顔で、ニヤリと笑う義弟。
 スタッフの皆様、読者の皆様、美少女モデルとして写真に写ってるのがこんな弟でゴメンナサイ。
(続かない)

49 :
>48
いいね、いいね、GJ!
このまま続かないのが惜しい設定ですな。

50 :
「ね、雅明」
「ん?」
 半ば呆れたまま停めていた車に歩き出そうしたとき、お姉ちゃんそのままの口調、声色で呼びかけられ、
条件反射のように振り向いてしまう。
「今のキス良かった。……お姉ちゃん、勃ってきちゃった」
 確かに良く見るとスカートを押し上げて、なんだか膨らんでる。
 しかし「お姉ちゃん」は勃起しないものだ。普通。
「ねえ……雅明、エッチしない?」
 ついでに勃起したからと言って弟にエッチをせがんだり普通はしないものだけど……うちは特殊だから。
「しない。俺の恋人は悠里なの」
「フェラチオとかした仲なのに……」
「お姉ちゃんと同じ顔で、顔を赤らめて懇願してもダメ。あれは悠里と勘違いしただけだし、悠里以外ともう
セックスする気はありません」
(略)
 ちゅぴ……ちゅぱ……
 ラブホテルの一室、ベッドに腰掛け、天井のしみの数を数えながら自分の意思の弱さを呪う。
 見下ろすと同じ顔の2人の美少女たち(片方は男だが)が、競い合うように俺のちん○を二人で舐めている。
「雅明のおちん○ん、おいしいよう……」
 今、切なそうに声を上げているのはどちらなのか。
 体の見えないこの状況だと、判断の付かない自分が情けない。
(略)
「雅明、お姉ちゃんの中に一杯出して! あなたの赤ちゃん欲しいの!」
 お前はお姉ちゃんじゃなくて弟だろうが…そんな突っ込みも入れる気にもなれない。入れる余裕もない。
「悠里、出すよ!」
 本当のお姉ちゃんにアナルを指で絶妙に責められつつ、偽者のお姉ちゃんの偽のまん○に自分の分身を
ピストンさせる。前後から来る快感の嵐に、息をつくのもやっとというざま。
 今まで悠里と2人でしたときとは比べ物にならない気持ちよさで絶頂を迎え、俺は白濁液を「お姉ちゃん」の
体内にぶちまけたのだった。
(悶々として書いた。今は反省している。今度こそ本当に終わり) 

51 :
GJ!
(略)の部分を補完したら堂々たる作品になるんじゃないか?

52 :
読者の頭の中で補完したら良いよ。
なぜ、姉弟で入れ替わる様になったか。
とか、
義理姉弟同士で、接吻したり性交するようになった理由とか。

53 :
まあ、今まで脳内で垂れ流していた妄想を、脳外へ垂れ流すようになっただけなので、へっぽこ具合は
ご容赦を。
「俺のほうがもっと上手く書ける!」というかたお待ちしております。
--------------
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション2
「で、裕則。お前が一番重要な役目になる」
 次の『作戦』の指示を皆に下したあと、最後にお兄ちゃんがボクに指を突きつけて言った。
 今まで名前が出なかったから、『今回はお役なしかー』と呑気に考えていた自分のウカツさがイヤだ。
「今回お前には『お姉ちゃん』になってもらう」
「……ボク男だよ? お姉ちゃんになるって何のこと?」
「大丈夫大丈夫、お前なら立派に女になれるって! 弟は兄の命令に従うもんだ」
(略)
「いやフツーに可愛くね?」 「こんな子彼女にしてぇ」 「いっそこれなら男でも…」
 結局押し切られて、女装状態で皆の前に出るなり、どよめきがあがった。
 小柄な大学生である姉の持ち物の、茶色のブレザーにピンクのワンピースは少し大きくて、色々なところ(肩とか
ウェストとか)が余った感じがするけどおおむね大丈夫そう。カツラも被らされて、靴も女物。
(どれだけ用意周到なのかと)
 膝丈のスカートがスースーして、脚が丸見えなのがなんだかとても恥ずかしい。
「俺の見立ては間違ってなかったな。背筋はちゃんと伸ばして、内股になるように気をつけて。今日から作戦達成
までの間、ここでは慣れるためにずっとこの格好で『女になる特訓』をしてもうらうか。
 他の皆はこいつを『裕美』って呼ぶよーに」
「それで『お姉ちゃん』になる、ってどういうこと? 顔とか全然似てないし、マネしろって言っても無理だよ」
「うん、姉貴には悪いけど『裕美』のほうが何倍も可愛いな。あれはそういう意味じゃなくって……」
(略)
 『トックン』は意外に長く続いた。動作やら表情やら言葉遣いやら、色々指摘されてめげそうだ。でも、まあ、
「なんで俺がそんなこと……」
「弟は姉の命令に従うもんでしょ」
 初めてやってきたゲコクジョーの機会がとても快感で、回りがちやほやする感覚が新鮮で、癖になってしまいそう。
(略)
 いよいよ決行の日。
 ボクは水色のカーディガン、白いブラウスに同じ白のミニのチュールスカートって格好で街角に一人立っていた。
 顔には化粧までさせられて、無事「大学生くらいの女の人」に見えてるんだろうか。
 それともさっきから結構いる、ボクにちらちらと視線を走らせる人たち(主に男性)はボクが男ということはバレバレ
なんだろうか。
 心臓がバクバクしてちっとも落ち着かない。近くで見守ってるというお兄ちゃんたちは、ちゃんといるのだろうか。
 そうこうして待つこと15分(その間にナンパされること2回)、ようやく写真で見た、ターゲットの男の人の姿を発見。
「あ、あの」
 ここを逃したら、色んな努力が無駄になる。そう思いながら、必の思いで声をかけた。
(あとはご想像におまかせにて)

54 :
つC

55 :
>>52
・もし自分とそっくりな人間がいたら、「どこまで騙せるか」に興味が沸いて、とりあえず入れ替わりしてみるとか、
・同じ屋根の下に年頃の美少女がいたら好意を持つのは当然だろうとか、
・「実の兄弟姉妹」という壁がないなら、それで恋人になることもあり得るだろうとか、
・大学生くらいの恋人同士なら、キスやセックスはやるだろうとか、
そのくらいが「普通」だと思ってしまうので、あんまりそこら辺については深く考えてなかったかなあ。

・姉のほうはナルシストが結構入ってて、「自分自身とデートしてみたい」 ⇒ 「弟に自分の格好させてみよう」 ⇒
「おお、服装交換してデートしたらばっちりだ」 ⇒ 「デートだけだと物足りない」 ⇒ 「ペニバンつけて掘り掘り」とか、
・弟のほうも「可愛い」と言われるのがまんざらでもなくて、可愛い服着るのが大好きな状態に調教済みとか、
・読参モデルに応募したのはもともと実は弟のほうだったりするとか、
・姉はモデル時に気に入った服があったら即購入orもらって帰って、それを弟に着せてエッチするのが大好きとか、
今回の話にも色々裏はあるけど、まあ自分の中で妄想するだけで、作品にまとめるは無理かなあ。

56 :
「普通」は、わかった。
義理姉弟、または、実姉弟、の交尾の理由は説明されているが
義理弟兄の交尾については?
どうして、交尾始めた?
もしかして、姉は二穴とも処女で、弟と義理弟のアナは処女ではない?
義理兄弟同士では、舐めて頬張って飲んでいるが、姉は舐めもしなければ飲んだこと無い?

57 :
・「キスの味でどっちか分かる」人間を相手に、さすがにセックスでごまかしきることはできないので、
 義理弟兄同士での連結は>>50の3Pの時点が最初。
・3Pの途中に繋がるとこまでいった流れは、ご想像にお任せです。
・義姉と弟はふつうにフェラチオ&セックス経験あり。
・義弟の穴は姉により非処女、他の人が掘ったかどうかと、義姉と弟の穴はお好みに合わせて。
しかし、投下したSSを元にこれだけ色々考えてもらえるとか、作者冥利ですな。ありがたやありがたや。

58 :
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション3 1/4
「お、……お姉ちゃん、それ、ナニ?」
 いつものように預かっていた姉宛のラブレターを届けに、ノックもせずに姉の部屋に入っ
たあたしの目に、とんでもない光景が飛び込んでいた。
 スカートをたくしあげて、ショーツもずり下げて。
 一瞬オナニーでもしてるのかと思いきや、そこに鎮座ましますのは、(あたしの趣味のBL
系の)漫画やイラストで見慣れた、でも実物は物心ついて以来初めてみる物体。
 10年近く「姉妹」として一緒に生活していて、なんで今の今まで気づかなかったのだろう。
「あ……」
 完全に固まってしまってたお姉ちゃん?に近寄って、よく眺めてみる。
「どう見てもおちん○んだよねこれ。前一緒に風呂入ったとき、こんなのなかったよね?」
「美香、ごめんなさいっ!」

 最初その母娘と出会ったとき、「こんな綺麗な人っているんだ」と、そんなことを考えた。
 「静子」と名乗ったまだ若い母親はとても優しそうで、あたしと同じくらいの年の娘はな
んだか内気そうで。
 ピンク色のふりふりしたワンピースと、大きなリボンがよく似合うその小柄な女の子は、
当時は髪を男の子みたいに短くしていたことを覚えている。
 年齢も学年も一緒で、生まれが3ヶ月前だから、姫乃のほうがお姉ちゃんなのね。
 「ママの再婚相手を紹介するね」、と言われて今会ってるのが何故に女性なのかという疑
問で頭を一杯にしつつ、あたしはそんな会話を半分聞き流していた。
 あたしが小学1年の「その日」──麗香ママと静子ママ、姫乃お姉ちゃんと、それにあた
しこと大久保美香が『一家』になったのだった。

「姫乃お姉ちゃん──お兄ちゃんなのかな? 理由を教えて欲しいな」
 興味津々なあたしの視線を受けて、もじもじしながら両手で股間を隠す。
 そうするともう、どこからどう見ても相変わらずの美少女にしか見えなくて。
「お兄ちゃん、でもなくって、本当は弟になるの。瀬戸崎拓馬。それが本当の私の名前」
「拓馬って、あの?」
 あたしの言葉に、こくりと頷く。
 姉が朝晩お祈りしている以外、ほとんど誰も見向きもしない家の仏壇。そこにあたしの祖
父母に並んで遺影のある、姫乃お姉ちゃんの実の弟──拓馬っていうのは、その少年の名前。
「『災害』でお父さんと姉が亡くなって、身寄りがなくて困ってたところに麗香さんが引き
取ってくれるという話が出てきて、でも男の私がいると駄目だって言われて」

59 :
 シチュエーション3 2/4
 確かにあのころ、『あの男』との離婚やらなんやらあって、ママは極端な男嫌いになって
いた。実際にそういう話もあり得たかもしれない。
「──だから、亡くなったのは拓馬だということにして、私が『姫乃』としてんだ姉の代
わりに高校卒業まで生活することになったの」
 ただいま、あたし大絶賛混乱中。
 あたし達が通う高校にミスコンがあったら優勝間違いなしの、超美人のお姉ちゃんが実は
男で弟で、あの「拓馬」が実は生きていて目の前にいて、じゃあ赤飯炊いた初潮祝いとかナ
プキンの貸し借りとか全部嘘だったのかとか、そういえば生理の相談とか結構してたよなー
とか、思えば胸が真っ平らなのはそういうことかとか、女所帯と思っていたあたしは風呂上
りとか思いっきり裸の胸を晒していたようなとか、これまで股間のアレは今までどうやって
隠していたのとか、なんで今それを出しているのとか。
 自分の「遺影」を毎日拝むというのは、どんな気分だったのだろう、とか。
 それより何より最重要ポイントとして、漫画の中にしか存在しないと思ってた「女装すれ
ば絶世の美少女な男の子」が目の前にいるとは!
 ひゃっほい。

「美香……流石に恥ずかしいよ」
 BL(ボーイズ・ラブの略ね、一応)好きにも色々パターンがあって、あたしのような『女
にしか見えない男が登場する』タイプを好きというのは、どちらかと言えば少数派。
 上から下まで漆黒の、フリル満載な衣装。パニエで膨らませたミニのスカートからは、黒
ストに包まれた、すんなりと伸びた細く長い脚が覗いている。
 服に合わせた真っ黒なヘッドドレスは、「烏の濡れ羽色」という表現のぴったり似合う、
ウェストあたりできちんとそろえた絹のような髪によくマッチ。
 ゴスロリで歩いているだけで注目の的なのに、それが抱けば折れそうなくらい華奢な超絶
美少女だということで、もう人だかりができそうな勢いだ。
 そのゴスロリ少年と、恋人繋ぎで指を絡めあって道を歩く。
 これまで溜め込んできたお小遣いをはたいて購入した衣装一式は、空恐ろしくなるくらい
彼?彼女?に似合いまくっていた。
「ふふっ、みんな見てる。拓馬のこと、すごく可愛い女の子だと思って見てる。あのオタク
の人とか、携帯で写真なんか取って、きっと今夜のおかずにするんじゃない?」
 あたしの言葉に色白の顔を真っ赤にして恥ずかしがる姫乃=拓馬。すごく可愛い。
 料理や家事がとても上手くて、さりげないお洒落とかにも気を配っていて、学校では今時
ありえないくらいの大和撫子と評判で。
 でも「実際は心も体も男だから、それがばれないように女のフリに必至なだけ」と、鈴を
転がすような綺麗な声で打ち明けてくれた人。
 男は性的対象として見られなくて、女の子が好きで、本当はあたしのことを「異性として」
好きなことをひた隠しにしていたんだと、言ってくれた少女のような少年。

60 :
 シチュエーション3 3/4
 『お姉ちゃん』であり、『弟』であり、今は恋人でもある存在。
 そのひとと今、あたしは結ばれようとしている──
 白鳥のような首も、小さな卵形の顔も、絹のような肌も、薄い肩も、(胸と股間を除けば)
がさつなあたしと違った、すべてが完璧な女性美を体現するヴィーナスのような“少女”。
 ゴスロリ衣装のままベッドに仰向けになる、その華奢にすぎる身体に跨って。
 無骨なあたしの左手の指と、黒いてすべすべした手袋に包まれた白魚のような右手の指を
互いにしっかりと繋ぎあって、あいた右手でスカートやパニエの中から「少年」を探し出す。
 そこはもう、かちこちの状態で、先走り液で濡れ濡れになっていた。
「やっぱり拓馬、凄い興奮してたのね……下着も着けずにミニスカートのゴスロリ姿で道を
歩いて。色んな人に見られて、こんなにお○んちんを堅くしちゃって」
 違う違う、というように首を振るけどその様子は力強くならず、代わりに彼の分身が、何
かを求めるようにひくつく。
 余裕ぶってはいるけど、あたしの股間も既に濡れ濡れで、まるでお漏らししたみたいな状
態。処女なのに、言葉責めしているだけなのに、こんな状態になるって、あたしはこれから
一体どうなってしまうんだろうか?
 慎重に位置をあわせて、あたしの割れ目に彼のものをあてがい、腰の位置を下げる。
「姫乃、挿れるよ?」
 外見と、服装と、騎乗位という身体同士の位置関係から、なんだかまるで女である拓馬を
男であるあたしが犯しているような錯覚がして。
 その錯覚をそのまま口にしてみる。
 BLで自分が大好きだった(ただしBLではあんまりない)「女装した美少年を女のように犯
す」シチュエーションが体現できるとか、鼻血を吹きそうだ。
 あたしの体が男だったらもっと最高だったんだけど、そこは仕方がない。
「い……れる?」
「そう、姫乃の可愛い処女のおま○こに、ボクのちん○が入っていくよ……最初は痛いけど
大丈夫。ボクに任せて、力を抜いて……」
「ぃやぁっっっっっ!」
 自由な左手で真っ赤に染まった顔を隠し、羞恥心に悶える「お姉ちゃん」。
 だけどもあたしの右手の中の弟のモノは、今にも暴発しそうなくらいに張り詰めてきた。
 「最初は痛いけど大丈夫」? よくそんな妄言を吐けたものだと自分が憎らしい。
 まだ先っぽが入っただけなのに、全身が真っ二つに引き裂かれてしまうような激痛が走る。
「姫乃のおま○こ、すごくしまって気持ちいい! 処女なのにこんなに濡れて、実は淫乱の
素質があるんじゃないか?」
 腰を1cm、1mm下げるだび、メリメリと音を立てて体のパーツが壊れていきそうな感じすら
する。これが気持ちよくなるとか絶対嘘!

61 :
 シチュエーション3 4/4
 気を抜くと痛みに泣き叫びそうで、あるいは腰を浮かして逃げ出してしまいそうで、口か
ら出る、目の前のゴスロリ美少女を苛む言葉が早口になってしまう。
「姫乃の中、すごくあったかい。さあ、処女膜をやぶるよ……」
 その言葉に興奮したのか、彼の腰がびくんと痙攣し、その弾みで多分破瓜の痛みが走る。
いや痛みとかそんな可愛いレベルじゃない。悲鳴が口から出るのを止めるのがやっとだ。
「いやぁぁぁ……い、痛いぃっ! 痛いぃっ! 身体が裂けちゃうぅ!」
 そのあたしの身体の下で、架空のおま○こに架空のペニ○を突っ込まれ、架空の処女膜が
貫かれる、破瓜の架空の痛みに身悶える、架空の美少女。
「さあ、根元までずっぽり入ったよ……すごくいいよ……腰を振って」
 あたしの穴はその美少女の、少女にはありえない器官をすっかり飲み込んだ状態。痛みに
耐えつつ、足に力を入れて腰を前後に動かす。微妙に、痛みが軽くなった気がした。
 繋いだ手に、ぎゅっと力が入る。
「うん……すごくいいよ……姫乃のおまん○、すごく気持ちいい。……出すよ!」
「出して! あなたの精液を私の胎内にいっぱい注ぎ込んで!」
 もう完全に『処女の女の子』になりきって、そんな嬌声を叫ぶゴスロリ少年。
 その次の瞬間、あたしは「お姉ちゃん」の熱いほとばしりを膣内でしっかり受け止めた。

 それから3回も射精して、わりとぐったりした状態でベッドに2人横になっていた。
 あたしが腕枕して、拓馬が胸に抱かれる格好の、ここでも逆転した状態。同じシャンプー
を使っているはずなのに、なんだかとてもいい香りに感じる髪の匂いが、鼻腔をくすぐる。
「あたしの初恋の人の名前知ってる? 瀬戸崎拓馬っていうんだ」
「それって……?」
「変だよね。写真の中で会ったことのない、5歳の男の子に対して初恋だなんて。しかも
それが遺影でさ。もう、絶対に叶わない恋だって決まりきっててさ」
「……」
「だからさ、どれだけあたしが嬉しかったか分かる? その人に直接会えて、しかも『好
きだ』なんて言って貰えてさ」
 しかもそれが大好物の女装少年で、という部分はあえて口にしない方向で。
「……変なことばっかり言うから、すっかり嫌われたと思ってた」
「ごめんなさいねえ、変な女で。でも、拓馬の喜ぶことばかりやってたと思うんだけどな」
「えっ?」
「ばれてないと思った? ゴスロリ着てみんなに見られてさ、でも凄い興奮してたよね?」
「……やっぱり変だよね。それっておかしいよね。嫌われもしょうがないよね」
「それを言うなら、それを見て興奮してたあたしのほうがずっと変態だよ」
 彼の、あたしよりずっと華奢な、美少女そのものの身体をぎゅっと抱き寄せて、そして
耳元で、今まで言えなかった本心からの告白を、あたしは囁いた。
「嫌いになったりとか絶対しない。大好きだよ、拓馬。──大好きだよ、『お姉ちゃん』」

62 :
>>46
> 元が連れ子同士の再婚で、お姉ちゃんだと紹介されたけど実際には弟だった。
の設定をお借りして一作。
再婚のはずなのに女同士になってしまったのはなぜなのか、自分でも良くわかりませんが。

最初、拓馬が「明日の体育の授業に備えて」
ttp://kokan.tvlife-net.com/0008.htm
の作業をしていた、って説明がうまく入れなられなかったのが自分でも残念。
みっともなくフォローしておきます。

63 :
つC

64 :
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション3 side:拓馬 1/?
 土曜の朝。
 レースのカーテンから柔らかい光が入る室内で、一人のゴシックロリータ風の衣装を纏っ
た少女が椅子に腰掛け、母親らしい女性から化粧を施されている。
 少女の背後には、もう一人の(こちらは普通の服の)少女がいて、ご機嫌な様子でゴスロ
リ少女の髪をブラッシングしている。「お姉ちゃん」とゴスロリ少女に呼びかけているとこ
ろからすると、彼女の妹にあたるのだろう。
 何も知らない人が見るのであれば、母と姉妹の仲睦まじい『家族の肖像』と呼びたくなる
ような微笑ましい光景、にあたるんだろう。たぶん。
 そう、ゴスロリ服を着た“少女”が実は“少年”だと知らないような人が見るならば。

 時間を少し巻き戻す。
 私が「今日の初デートで着る服はどんなのがいいかなあ」と昨日決めておいたのにも関
わらず悩みなおしている最中。部屋のドアがノックされて美香が入ってきた。手には大き
な紙袋。
「ごめんなさい待っててね。準備に時間がかかってる」
「いや、これお姉ちゃんにプレゼント、って。あけてみて?」
 タイミングをいぶかしみつつ袋を開けてみると、なんか黒い布の塊が出てきた。
「ゴスロリ……?」
「うん。きっとお姉ちゃんに似合うだろうなあ、って。今日はこれでお願い。下着も入っ
てるから、それもつけてね」
 結局押し切られ、改めてベッドの上に渡された服一式を並べてみる。
 長袖のブラウス。首はハイネックに詰まってて、肘下くらいで一旦絞ってそこから広が
るパゴダスリーブ。背中のジップで綴じるタイプで前にはレースやフリルやリボンがつき
まくっている。
 上がコルセット状になったハイウェストのティアードスカート。ギャザーが3連になっ
てるけど、でもやたらとスカートの丈がやたらに短い。これ履いたら太ももがほとんど露
出しそうだ。
 キャミソール。もう少し丈が長ければキャミワンピとして使えそうな感じ。肌触りがや
たらに良いけど材質はなんだろう?
 未使用の黒ストッキングと、たぶんそれを取り付けるガーターベルト。ヘッドドレス、
手袋とオーガンジーのパニエ。
 「勝負用!」って書いてあるように見えるブラジャーのカップの大きさに一瞬首を傾げ
るけれど、最後に出てきた物体に納得させられる。女性の胸をそのまま切り取ったように
すら見える、乳首まできちんとついた無茶苦茶リアルなパッドだった。
 真っ白なパニエを除けば、とにかくすべて黒尽くしの衣装。
 中にドロワーズがないことが気にかかった。
 これだけスカートが短くて、おまけにパニエで膨らましていると中の下着が簡単に見え
てしまいそうだ。
 下着の中に女性にはないものがついてる私的には、それはなんとしても避けたいところ。
 そういえばショーツもないんだろうけど、これは手持ちのものを履いていけばいいんだ
ろう。
 まあ、あまりぐだぐだやっても仕方がない。私は男らしく(?)、その女性衣装そのも
のの、彼女からのプレゼントを身に着けることにした。

65 :
 2/?
 まずはショーツ1枚の姿になる。
 部屋のスタンドミラーが目に入った。
 この時点ですでに男に見えない、乳首以外は胸が平らな女の子にしか見えない自分にがっ
くりくるけど、まあそれは現状助けられてるから文句は言えない。
 最初にブラジャー。いつもはスポーツブラだから、背中のホックを止めるのに慣れてな
いので微妙にてこずったけど普通にはまる。そしておもむろにパッドを手に取り突っ込ん
でみる。
 女同士?の気軽さから実物に触れたことはあるけど、手触りといい質感といい本物そっ
くりで、少なくとも服の上から揉まれたりしてもばれることはなさそう。
 つける前にブラジャーのカップを確認しておけば良かったけど、サイズはDかEかそのく
らいだろうか。
 カップに収めたあと少し違和感があって、偽胸を両手で掴んで位置を調整してみる。鏡
を見ると、なんだか男が女の胸を揉みしだいているように見えて変な気分。
 ──さて私は今、揉んでいる男性、揉まれている女性、どちらに感情移入しているので
しょうか?
 たぶん女性がつけても恥ずかしいデザインのブラジャーを、男の自分が着けているとい
う事実。本当に穴があったら入りたい。
 なんで自分はこんなことに付き合ってるんだろう?
 そう自問自答をすると、「しっかり喜んでるくせにー」という答えが自分の中から返っ
てきて本気で戸惑う。
 ようやく位置調整が納得いく感じになる。
 次はストッキングかな、としゃがんだ瞬間に胸がぷるんと震えて、一生自分に縁がない
と思い込んでいた感触に少し困る。
 何が困るかっていうと、股間のアレに血が集まり始めた感覚がすることなんだけど。
 何も考えないように念じつつ、ストッキングを身に着ける。ガーターは初めてだけど、
ストッキングはもう慣れてるので、一旦丸めて普通に足を通す。脚の付け根あたりを、柔
らかい感触の飾りレースがくすぐる。
 ガーターをウェストまでひっぱり上げて付いていたクリップで留めようとして思い出す。
これってショーツを上に履かないとだめなんだっけ。
 一旦膝くらいにショーツを下ろすと、今度は私のおちん○んがぷるん、と外に出る。
『上も下もぷるんぷるんかー』、とか現実逃避したくなるけどそんな場合でもなくて、ス
トッキングとガーターを繋いで再びショーツを持ち上げようとすると、勃起したペニ○が
邪魔で普通に収まりきらない。
 意識しないようとしても、今度はストッキングやショーツの柔らかな肌触り、胸でしっ
かりした重さを主張するパッドなどが邪魔して、なんだかちっとも落ち着かない。
 不便な身体に泣きたくなる。

66 :
とりあえずここまで書いてはみたけど、さてどうしたものか。
このあとゴスロリ衣装を最後まで着付けしたり、
母親と妹に丁寧に化粧&ブラッシングされて、それでも「男である」ことを出しちゃだめなので苦労したり、
「女である」ことに喜びを覚える自分を発見して落ち込んだり、
ドロワを履くどころか逆にショーツも脱がされて、勃起した包茎ちん○んをオーガンジー素材のパニエが
包んで、歩くだけで快感で昇天しそうになるのを止めるのに必になったり、
言葉責めされるたびに先走り液があふれそうになって、妹に知られまいと顔色を伺ったり、
クラスメイトの女の子に出会ってのんびりとカフェで喫茶。無自覚な言葉責めをされて、ノーパン状態と
勃起がばれないかと泣きそうになったり、
ゴスロリ姿のまま一人で薬局に行かされてコンドームを真っ赤な顔で購入させられたり、
ホテルに連れ込まれて逆転セックスで絶頂したり、
そんな描写が延々と続くだけなんだけど、書くべきか、あきらめて他の話に行くべきか。

67 :
>66
ぜひ……ぜひに続きを!
ヒャッハー! はかどるぜぇ! と思ってた矢先に打ち切られるのは生ザマス

68 :
パニエって硬くてゴワゴワ・チクチクしてて、こんなので亀頭
擦られたら痛そう、って思ったけど、調べたらそれはチュール素材の
パニエの方なのか。
パニエにも色々あって奥が深い…

69 :
なんともありがとうございますです。
ただ、続き投下できるのが何時になるか分からないですし、他のSSとか、『こんなシチュエーションいいな』とか、
『弟はお姉ちゃん』だと、こんなんどや、とかあれば色々適当にお願いします。

>>68
最初は、歩くたびにチュール素材のパニエに亀頭がすられて・・・って状況考えてたんだけど
(仕事中にその状況を妄想して興奮してやばい状態になってみたり)、
それはSMだと「あり」かもしれんけど童貞君に対してやったらやばいというか、到底セックスできない状況に
なりそうなんで、素材はオーガンジー、○んちんは神聖包茎でいいんじゃないかなあ、とクールダウン。
まあそれでも実際にプレイしたらひどい生しできつい状況(むしろごほうび?)になりそうですが。

70 :
つC

71 :
ん?この場合、お尻も出ているのだよね?
座る時、お尻で座るの?スカートや下着をお尻の下に敷き込むの?

え?
お姉ちゃんは弟?
じゃあ
弟はお姉ちゃん?
入れ替わり?
姉が嫌がる弟の服を着て、
嫌がる弟に姉の服を着させて、
姉が弟の心が女の子になるように調教する。
とか?
弟の男の子自身が、オムコにイけなくなるような。
弟のお尻がオヨメにイけるような。

72 :
入れ替わりネタは王道でいいっすねえ。
「僕のアンダースタディ」とか傑作もありますし。
どなたか作品化していただけること希望。

73 :
家の中で座るときはパニエ外してるので、そこ関係の描写は次回に回ります。しかし長い・・・
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション3 side:拓馬 家の中・下 1/4
 とりあえず、服を全部着終わってトイレで落ち着けるまでは放置して、手持ちのドロワー
ズなんてないし、といってショーツだとどうしようもないから、水泳用のサポーターの上に
アンダースコートを履くことで方針を決定。
 体育とかをやりすごすためにいつもやってる、タック&股間接着にしたほうがいいんじゃ
ないか、とも思うけど、あれは何故か「今日はしないで」と美香から言われてるんだった。
 ショーツはタマ○マを包むだけで、竿の部分はもう完全にむき出し状態になってるけど、
気にしない。
 下を見ると胸の谷間があって、その谷間から私の包茎のおちん○んが「はろー。ボクは元
気です」と言わんばかりに覗いているけど、それも気にしない。
 髪をヘアバンドで縛ってポニーテールにしたあと、飾りのないキャミソールを手に取る。
 最初にも思ったけど、普通のポリエステルやコットンとは全然手触りが段違い。タグを見
るとシルク100%ってなってて「なるほど」と思う。
 一思いにかぶってみると、あまりの心地よさに何か背筋を電流が駆け抜けた感じがした。
 肩紐をいじって位置を調整してみる。
 その度にキャミソール全体が揺れ、さっきからちっとも収まらないおちん○んの先をくす
ぐる。思わず先走り液が出てきてティッシュでぬぐうまでが一騒動。
 基本男が着ることが考慮されてない女性向けのインナー。男には許されない、女だけの禁
断の世界。男である自分がそこに踏み入れた罰とでもいうのか、腰の砕けそうな快感という
名前の苦しみが私を襲う。
 女の下着はとっくに慣れたはずなのに。男の下着をつけた記憶なんてもうないくせに。
 シルクのキャミソールが私の“男”の先端部を優しくなぶり、少し動くだけでショーツが
タ○タマを柔らかくもてあそぶ。耐えようと無意識に両足を刷り合わせるたび、内股の敏感
な部分をストッキングがくすぐる。
 意識して“女の子らしい”感覚で揃えてある私の部屋に、先走り液の、“男”の匂いが立
ち込めてなんだかくらくらしてしまう。
 ……私はいったいどうなってしまうのでしょうか?

 既に麻痺し始めている頭をなんとか動かして、次はブラウスを手に取る。
 生地が薄く、柔らかい。指を走らせると、肌をくすぐるような感覚が返ってくる。シルク
とは違うけど、これも相当良い生地を使ってるみたい。
 ゆっくりと袖を通し、背中に手を回してジッパーを上げる。なんだか自分にあわせて作っ
たみたいにぴったりくる。
 この間、美香が私の体のサイズを色々測ってたのはこのためか、と改めて納得。
 でも試着もなしでよくこれだけきちんと合う服を見つけられたもんだと感心する。いつも
私自身、服のサイズには悩まされているだけに。
 色々身体を動かしてみるけど、喉元を包むハイネックの首周り含めて、特に苦しかったり
する部分もない。身体をそらせたときに、胸がぱっつんになるくらい。

74 :
 side:拓馬 家の中・下 2/4
 スカートを履いてみる。着る前はウェスト部が細すぎるように見えてどうかと思ってたん
だけど、これも実際につけてみると特に苦しいところもない。
 コルセット部分の紐を最後まで縛ってみても、少し余るくらい。これなら普通に食事して
も大丈夫そう。
 布製で硬くもないし、むしろ飾りみたいな感じなんだろう。ただ胸を上に押し上げる効果
と、背中を少し反った形にさせてより胸を強調する効果はあったみたい。
 前に押し出された胸が常時ぱっつん状態になって、計3枚の布をはさんでも微かに作り物
の乳首のありかが分かるのが、なんだかとても恥ずかしくなる。
 さっきから存在を忘れかけていた、お○んちんがまたスカートの下で存在を主張し始める。
 メイクはどうするかと少し悩んで、いつもどおりBBクリームを塗ってチークを軽く乗せて、
リップを走らせるだけで済ませる。
 最初ポニーテールの位置で止めておいたヘアバンドが、首の後ろまでずり下がってきてい
たので外して、ヘッドドレスを付け、パニエ以外一応の完成。
「私は17歳の女子高生、瀬戸崎姫乃」
 部屋のスタンドミラーの前で、口に出して、自分自身に言い聞かせる。
 『本当の自分』である、「15歳の男の子、瀬戸崎拓馬」を封印するために。

 窓とカーテンを開け換気をしておいて、トイレに行くために部屋のドアを開けると美香が
立っていた。私の姿を見て、目を丸くしてる。
「やっぱり変だったかな……?」
 一拍おいて。
「きゃ──────! 何これ何これ、すっっっっごく可愛ぃぃぃぃぃぃぃ!」
「ちょ、っちょ、静かにお願い。麗香ママがまだ寝てるから」
「何?」
 騒ぎをききつけたのか居間に続くドアを開けて、静子ママがこっちを見て目を丸くしてる。
「あらあら、姫乃がそんな服着るのは久しぶりねえ。昔はよく着てくれたものだけど」
 そういえばそうだった。古いアルバムを見ると、ふりふりの服を着た私の姿が結構載って
たり。微かにしか残っていない、古い記憶がよみがえる。
「こっちいらっしゃい。お母さんがきちんと化粧してあげる」
「わあっ! お願いできますか?」
「……その前にごめんなさい、トイレ行かせて……」
 そして、冒頭の光景に戻る。

75 :
 side:拓馬 家の中・下 3/4
 静子ママの目つきと手つきは、作品を仕上げる芸術家のように真剣で、声をかけるのも躊
躇われるほど。
 私がやったメイクを最初に全部洗い落としてすっぴんにしたあと、見たこともないような
メイク道具まで持ち出して、複雑怪奇な手順で何度も刷毛を何度も走らせてる。
 対照的に背後の美香はハミングとかして、「お姉ちゃんの髪、すっごくきれー。使ってる
シャンプーはあたしと一緒なんだよね? なんでこんなに違うんだろう。櫛とか全然抵抗な
いし」とか、「静子ママ、今度あたしにメイク教えてもらえません? あたしもお姉ちゃん
のメイクしてみたい」とか色々喋ってる。
 広い世界でこのふたりだけが、私が男であることを知ってる人物。
 なのに、家の中でまだ寝ている麗香ママに気づかれるわけにはいかなくて、美香に私が男
であると知られたと静子ママには知られたくなくて、やっぱり女として振舞わないといけな
くて、なんだか胸がもやもやしてくる。
 まあ、仮に今「男として振舞え」って言われても、たぶん出来ないんだろうけど。
 心の中の一人称で「僕」と思うことすら、なんだか違和感があるのだ。
「うん、完成。こんな綺麗な娘がいてわたし、すっごい幸せ」
「ちょっと待って。こっちも仕上げるから」
 そう言われたときにはもう、(初デートの日というのに)すっかり疲労困憊の思いだった。
 伸びをしようとして、今更気づく。
 スカートつけた状態だとこれ、腕が肩より上がらない。
 つまり背中のジッパーも下げられない状態で、まあ手順を踏んでいけば脱げるんだけど、
それでも何か見かけだけは豪奢で可憐な拘束衣でもつけさせられた気分。
 そう意識するとたん、ショーツの前が窮屈になるのを感じた。今まで大人しくなっていた
のに、なぜこのタイミングで。
 考えるとその答えが分かってしまいそうで、それが怖くて必至に意識をそらす。
 いつの間にか部屋から美香が部屋から持ってきていたパニエを受け取り、──二人にお尻
を向けて──装着。最後に手袋も。これで、ようやく最終形態の完成。
 静香ママに引かれる形で、うちで一番大きなミラーの前に立たされて自分の姿にご対面。

76 :
 side:拓馬 家の中・下 4/4
 それは非現実的で、幻想的な印象すら受ける少女だった。
 身体はどこまでもほっそりとして、生身の人間でないような感覚すらする。
 肌は絹布のような滑らかさで抜けるように白く、衣装の黒と見事なコントラストを作る。
 大きく見えるようにメイクされた目は、(付け睫はつけてないのに)マッチでも載せられ
そうなくらいに長く濃い睫に縁取られキラキラと光を発し、その中で漆黒の瞳が輝く。
 目尻のあたりが煌いているのは、ラメ入りのアイシャドウでも使ったのだろうか。
 ツインテールやハーフアップにしようと色々いじり倒した髪は、結局右のこめかみからの
髪を細い三つ編みにしたほかは完全にストレート。ここ10年間、毛先を整えるだけで伸ばし
続けた髪が、ウェストの後ろでさらさらと見え隠れする。
 全身を包む髪と瞳と衣装の黒が、漆黒でありながら色とりどりの光を放つ。
 そのモノトーンの世界の中、はっとするくらい艶やかなローズのルージュが目を奪う。
 ……これ、私なんだろうか? 未だにその実感が沸かない。
 手を振ってみて、笑顔を作ってみて、自分の動くとおりに動くのを確認してみて、それで
もなんだか、現実から遊離したかのような感覚。
 次いで『これが、私なんだ』という陶酔感が私の全身を優しく包み込んでくる。

 ふと気がつくと、美香と静子ママがデジカメと携帯で写真を取りまくっているところ。
「こんな美少女って、現実に存在するもんだね」
「姫乃ちゃん、笑顔笑顔」
 広い世界でこのふたりだけが、私が男であることを知ってる人物。
 というのに、世界でこのふたりが一番私を“女”として扱っているような気がする。
 男なのに、女性でもなかなか着ない女らしいドレスに身を包み、男なのに、女のように扱
われ、男なのに、(否定しようもない)「女としての」喜びを覚えている自分。
 少し前なら、いや今でもこの2人の前でさえなければ、『男なのに、』の部分を消し去っ
て、普通に女としてそれらを受け入れられるのに。
 穴があったら入りたくなるような恥ずかしい気分のまま、逆に少し誇らしい気持ちもどこ
かに感じながら、突如発生した撮影会はひたすら続いたのでした。

 そのあと、美香も化粧してもらって、麗香ママが起きてきたのでそこでまた一騒ぎあって、
いい時間になったので(パニエを一旦外して)昼ごはんをうちで食べて、少し崩れた化粧を
直して、ようやく人心地がついて、出発……の前に下着を替えないとだ。
「あ、お姉ちゃん、下着のことなんだけど……」
「美香。こういう服だと、下にドロワーズがいるの。今日は他のでなんとかするけど……」
「いや、ドロワはなくていいの。ってか、今はいてるショーツも脱いで」
「……え?」

77 :
つC

78 :
GJ&続きを期待!

79 :
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション3 side:拓馬 繁華街 1/4
 ──憧憬は、いつから恋心に変わったのだろう?
 名前も、年齢も、性別も、自分の心さえ嘘で取り繕った、嘘の少女。
 その少女の前に存在する、嘘のない、真実の少女。その自然さに対する憧れの気持ち。彼
女に対する感情が恋であることを自覚したのは、それが恋心に変化したよりもずっとあとの
ことだった。
 半分なりゆきとはいえ、その少女に自分の心をうちあけて、今その彼女と初めてのデート
で街を歩く……そんなシチュエーションのはずなんだけど。
「美香……流石に恥ずかしいよ」
 家からバスを乗り継いで繁華街に到着。(地下鉄とか使わなくて本当に助かった!)
 私の姿は当然のように人目を引きまくっていた。
 東京とかだと普通なのかもしれないけど、この街だとロリ系の衣装はわりとレア。
 おまけにスカートがかなり短めなのだ。
 パニエの一番下が太ももの半分くらいにあたるので、じっと立ってるだけなら問題ないは
ずなんだけど、歩くたび、風が吹くたびパニエが揺れて、下が見えそうで気が気でない。
 普通の長さのスカートでも、パニエでスカートを膨らませると中身が見えやすくなるので、
ドロワーズとか付けて見られることを防ぐものなのだ。本来なら。
 それもこれが女の子なら「下着が見えそう」なだけだけど、今の私の場合は「おちん○ん
が見えそう」な状況なわけで、見られたら、ばれたらどうなるのかと気が狂いそうだ。
 ちらちら伺うような視線だけなら割に慣れてるけど、今はガン見するような視線もちらほ
ら。立ち止まって見てる人すらいる。
 脚のラインを目で追ってる男性もそこそこいて(ばれないと思ってるのだろうか?)、今
日ばかりはその『上』が見えてしまうのではと気が気でない。
 スカートの中に風が入るたび、おち○ちんからお尻までが、少しだけ冷たさの残る5月下
旬の外気に直接触れて、「スースーする」どころの騒ぎじゃない。
 家を出てからずっと、おちんち○は勃ちっぱなし。
 歩くたびにオーガンジーが柔らかく包んで、こすって、なぶって、『いっそひと思いに
してくれ』と言いたくなるような、生しのような快感が下半身に走る。
 パニエがふわりと覆い隠しているので、外からは勃起の様子が分からないのは救いなのか
どうか。持ち上げた分の布地の質量が、敏感な場所に直接かかってきて余計につらい。
「ふふっ、みんな見てる。拓馬のこと、すごく可愛い女の子だと思って見てる」
 私の心を見透かすように、いつものように『お姉ちゃん』ではなく『拓馬』と呼びかけて、
美香が耳元でそんなことを囁きかける。
 ○ニスがぴくんと跳ね上がり、先走り液がにじみ出たのが分かる。
 思わず横を見て美香の顔を確認するけれど、にっこり笑うだけで気づいたのかどうかも分
からせてくれない。
 ナチュラルメイク風にきちんとメイクされた顔は意外なくらい愛らしく、彼女自身も結構
目を引いているんだけど本人は自覚はあるんだろうか。

80 :
 side:拓馬 繁華街 2/4
「あの男の人、彼女連れなのに拓馬のことをデレデレ見ちゃって。後で怒られるかな?」
「あのオタクの人とか、携帯で写真なんか取って、きっと今夜のおかずにするんじゃない?」
「このEカップ悩おっぱいすごいねー。注目の的だよ。うらやましい」
 耳元で続く言葉責めにもうまっすぐ前を見て歩くことすら厳しくて、つい俯いて歩く。
 だから、
「おや、ミカリン?」
 声をかけられるまで彼女たちの存在に気づかなかったのだった。
「お、やっほうメグメグ」
「あー、やっぱミカリンでいいんか。すっごい可愛いから一瞬わかんなかった」
「なんともシツレイな」
 顔を上げると、中学時代からの私たち2人の友人、藤原恵が至近距離で手を振っていた。
 美香と彼女は「ミカリン」「メグメグ」って愛称で呼び合う仲。身長150cmちょっとと小柄
で丸顔、「美少女」って感じではないけど、笑窪と八重歯の可愛らしい少女。
 彼女の隣には線の細い美少年が連れ添って、私のほうを少しぼうっとした表情で見てる。
 こちらは初見。ヒール付きブーツを履いた私より少し背が低く、多分165cmくらいだろうか。
「透君おひさ。相変わらず可愛いねえ」
「大久保さん、お久しぶりです。えっと、この人は……?」
 この少年も美香の知り合いだったのだろうか。『透君』と呼ばれたその少年は、中性的な
声で聞き返す。
 外見も相まって、『美少年』じゃなくて女の子だったかなと一瞬思ったけど、まあ『透君』っ
ていう名前の女子はいないだろう。
「あー。それわたしも聞きたかった。ミカリンどこでこんな超絶美少女ひっかけたのかって」
「分かんないかなー。これ、お姉ちゃん」
「恵ちゃん、私よ? 瀬戸崎姫乃」
「ええぇぇ──────?!」
 それはそれは、とても良いリアクションであったそうな。

 恵ちゃん達は用事まで1時間ほど暇とのことで、4人で近くの喫茶店に入ってみる。
 オーダーだけお願いしておいて、私はそのまま喫茶店の女子トイレに入り、溜まっていた
先走り液をトイレットペーパーで拭いて流し、手をよく洗ってルージュを軽く引きなおす。
 戻ると美香が手を振っているので、残りの席に着席。恵ちゃんの隣、少年の向かいの位置。
 お尻の下に手を回して、スカートとパニエがお尻の下になるように。慎重にゆっくりと。
 お尻が椅子についたら手を離し、ふわりと浮かび上がるパニエの前の部分をガード。
 店の中でパニエを外すわけにもいかないし、ショーツすらつけてない状態でスカートを広
げてお尻を椅子に直接つけたくもないし、自分だけ立ってるわけにも、ましては一人で空気
椅子するわけにもいかないし。
 パニエが潰れるのと、前が見えやすくなる危険があるけど、悩んでこの方法を選択。
 落ち着かせたおちんち○を太ももの間に落とし込んで挟み込み、いつもより意識して膝と
膝の間をきっちりくっつける。
 ただ椅子に座るだけでこの苦労ってなんだろう。

81 :
 side:拓馬 繁華街 3/4
「そういえば、ヒメノン(※姫乃、私のこと)と透って初めて会うんだっけ?」
「たぶん、会うのは初めてじゃないかな。えぇと、私は瀬戸崎姫乃っていいます。……いき
なりこんな格好でごめんなさいね」
「僕は恵姉ちゃんの弟で、藤原透です。姫乃さんのことは、姉から色々聞いてました」
 そういえば昔から恵ちゃんの会話で時々出てきた『弟』って彼のことなのか、と納得。
「あ、そうそう、いつものヒメノンはこんな感じ」
 ポシェットから端末を取り出し、私と一緒に撮った写真を表示させて少年に渡す。
「印象随分違いますけど、でも綺麗ですね」
「透君もゴスロリ着て化粧してみない? 美人さんになれると思うんだけどな」
「やめてー。わたしの自慢の弟を、キモい変態の道に引き入れないでー」
 恵ちゃんの言葉で起きた動揺が、顔に出なかったか不安になる。
 男なのにゴスロリ着て化粧して。完全に『キモい変態』の道を歩いている私にとって、
グサグサ突き刺さるお言葉。言ってる人が完全に無自覚なだけに、余計にクるものが。
 おまけに何故か(理由は考えたくもない)、股に挟んである○ニスが充血しだす。
 ストッキングのレース部分やお尻の下に敷いたオーガンジー、それと内股の肌に敏感な箇
所が触れて、閉じた股の間で締め付けられて、ほとんど一人密かに素股をやってる状態。
 ちょうどウェイトレスさんがオーダー品を持ってきて、話が一旦ストップしなかったら、
もっと危険な状態になってたかも。何か頭がおかしくなりそうだ。
「でも本当凄い格好だよね。ゴスロリってさ、大抵あれデブスかオバサンが着てるじゃん?
 ゴスロリに対する印象そのものが変わっちゃたよ」
 出てきたパフェを突きながら、恵ちゃんがそんなことを言う。
「前々から、『お姉ちゃんにゴスロリとか着せたり似合うだろうなー』とか思ってたけど、
ようやく機会があってね」
「これ、ミカリンのセンスか。なるほどー。でも確かに似合ってるよね。ティーカップ持つ
仕草とかすっげー気品あって、『お嬢様』、っていうかむしろ『お姫さま!』って感じ」
「んだ。お姉ちゃんはなんか『非現実的』な格好が似合うよねー」
 それはきっと、私が嘘の世界で生きているから。現実の世界で生きていないから。
 表面的には困ったような笑いを浮かべながら、心の中だけで呟く私を無視して2人の会話
は進む。
「それあるね。頭小さいしスタイル無茶イイし、身体細いし。そのコルセットきつくない?」
「これ細く見えるだけで、着ると意外にそんなことないよ? 特に絞ってるわけでもないし」
 ミルクティー入りのティーカップをソーサーに置きながら答える私の言葉を、美香が引き
継ぐ。
「凄いよ、このワンピ、ウェスト55cmなんだけど、まだ余裕あるんだこの女」
「うへぇ。わたしなんか59cmのコルセット付けさせられて、苦しくて悶絶したことあるのに。
……姫乃様、どうしたらそんなに細くなれますか?」
「まずはメグメグは、そのパフェ食べるのやめるのから始めたらどうかな?」

82 :
 side:拓馬 繁華街 4/4
「私の好みかあ……自然な人がいいな。嘘のない、素直な人」
 ころころテーマの変わる女子?トークの中、何故か『好みのタイプ』の質問に答えてる私。
「嘘をついたり、自分を偽ったり飾ったりする人は嫌かも」
 まあこれは、嘘まみれの自分に対する同類嫌悪なんだろうけど。
「……だってさ」
 恵ちゃんが透君にニヤニヤ笑いかけると、透君は黙ってそれまでブラックで飲んでいたコー
ヒーにシュガーを入れた。その様子を見て美香も「かーいーなー、もう」とニヤニヤ呟く。
「ヒメノンの言葉聴いてておもったけどさ、もう意中の人がいたりするの?」
「実は何年もずっと想ってて、この間やっと告白できたんだけど、はっきりとした回答はも
らえなくて……今は返事待ちかな」
「誰だそのフラチなヤローは。ヒメノンから打ち明けられてそんな態度とか信じらんねー」
「あの人、そんなご大層なヒトじゃないと思うんだけどなあ」
「ミカリンも知ってるんだ? 誰? 誰? 教えて? わたしも知ってる人?」
「内緒」
「ヒメノン、わたしに向かってそんなこと言うんだ。こらしめてやるぅ!」
 そう言って突然横から手を伸ばして私の(パッドで膨らませた)胸を揉み始める。
 ただの作り物のはずなのに、なんだか直接胸をもまれたような錯覚がして、思わず「ひゃ
ん」と言ってしまう。
「いい声だ。“ザ・女の子”って感じ。もみ心地も本物そっくり。パッドだよね? これ」
「うん。……あ、透君。お姉ちゃんの胸って本当は大平原だから。実物見て失望しないでね」
「あ、僕はあんまり気にしないので大丈夫です」
 3人はのんびり会話してるけど、こっちは今のはずみで○ニスが股の間から飛び出てきて、
あげくにパニエの気持ちいい生地でこすれて完全に勃起して大変な状態に。
 いじって直すわけにもいかないし、スカートの裾を直そうと調整してると、パゴダスリー
ブの袖の部分がスカートとパニエごしに先端をくすぐって、それだけでびんびん状態。
 パニエを外さなくてよかった、と思う。もし外してたら、今スカートの前が見事に膨らん
でばれてたところかもしれない。
「姫乃さん、大丈夫ですか?」
 どう考えても不審な動きをしている私を気にかけて、透君が声をかけてくる。なんだか余
計に恥ずかしくなったりもするけど、ぐっとこらえて
「うん、大丈夫。ありがとう」
 と無理に笑顔を作る。本当、嘘だらけな自分が嫌になる。
「いい雰囲気だねえ。あたし、透君応援しちゃおうかな。これから姫乃姉ちゃんと2人でデー
トしてみる?」
「いえこのあと、用事がありますから」
「そか。時間大丈夫? あとメアド交換しとこ。お姉ちゃんは持ってないんだけど」
「あーこんな時間かー。んじゃ行かないとだね。ヒメノンからは月曜に色々聞き出す方針で」
 喫茶店を出て、手を振りながら去っていく姉とその弟を見送って。そこまでなんとか愛想
笑いをたもてたのが自分でも不思議に思う。
 足元がぐらぐらする感覚がして、その場に半分座り込みそうになる。

83 :
C

84 :
つC

85 :
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション3 side:拓馬 ホテル街 1/4
 『デート』と言われて舞い上がってたのが自分だけだと思い知らされて、なんだかとても
惨めな気分。私を他の人、それも男性とくっつけようとか言い出して。
 「私は心は男なんだ」という説明を聞いてなかったのか、嘘だとでも思ったのか。
 それとも分かった上で、いい厄介払いが出来るとでも思ってるのか。
 これまで散々恥ずかしい思いをさせられたけれども、それもすべて『嫌った上での、ある
いは嫌われるためのいやがらせ』だと考えれば腑に落ちる。
 そもそも女装で女子高生を演じる『キモい変態』が好きな人なんて、いるはずがないのだ。
「お姉ちゃん、突然道端でしゃがんでどうしたの? (小声で)下、見えちゃうよ?」
「もう、帰る」
 色んな思いが頭でぐるぐるして耐えられなくて、半分捨て鉢な気分で宣言する。美香はそ
の言葉を聞いて色々考えていたようだけど、しばらく経って「……ごめん、でも、もう1箇
所だけ付き合って」と言って歩き始めた。
 10分くらい無言で歩き続け、光景が変わる。普段は近づくこともない、ホテル街。
 ふと気づいたように、先を歩いていた美香が立ち止まる。そして私の耳元に顔を近づけて、
「ごめん拓馬。コンドーム買ってきてもらえないかな」
「コンドームって、……ぇえ?」
 深呼吸をして、店内に入る。顔から火が出るほど恥ずかしいけれど、こんな思いを美香に
させるなら、自分でやるほうがマシだった。
 美香が私のことを『拓馬』と呼んで、頼りにしてくれた。些細なことだけど、心が少し軽
くなった気がする。お気軽なもんだと自分でも呆れるけれど、気にしない。
「何をお探しでしょうか」
「えーと、コンドー……」
 寄ってきた店員さんに言いかけて、自分が何を言おうとしているのかに気づいて、顔が更
に真っ赤になる。
 コンドームを買うということは、つまりアレするということで、アレだから、もうアレだ。
 案内された棚を見るけど意外に色々種類があって、どれを買えば良いのかもさっぱり。
 店内にいた40歳くらいの男性客が私を見ている。最初はちら見するだけだったのが、やが
て視姦するようななめ回すような視線に。特に太もものあたりに視線が集中してるのが怖い。
 10年の間女の子を演じて、何度も浴びせられて、未だに慣れることのない嫌な感覚。
 中が見えることはまずないとはいえノーパンで、ミニスカのゴスロリ姿で、避妊具の棚を
見る女子?高生。そんなシチュということが改めて自覚させられて、恐怖心すら沸いてくる。
「ああ、コンドームならこれがいいね」
 たぶん本人は親切心のつもりなんだろうけど、その男性客がそう言いながら近寄ってきた
ので、目についた別の品を手にとって一目散にレジを済ませて店外へ脱出。
「ありがと」
 心臓がバクバク言って、脚がガクガクして、それなのに○ニスをスカートの下で何故かカ
チコチにさせている私に向かって、美香が声をかけてくれた。
 もう半分涙目でしゃがみこみそうになるのを我慢して、差し出された手を取る──

86 :
 side:拓馬 ホテル街 2/4
 ホテルの中。指先がどうにも震えて、コルセット部の紐すらほどけずに困ってる私を横目
に、下着も脱いで全裸になった美香が近づいてくる。
「いいの。拓馬はその格好でいて。……そのまま身体の力を抜いて、横になって」
 優しく軽く手で押されるだけで、言われたとおりにゴスロリ衣装のままの背中をベッドに
つける。
 (最初のエッチくらい、男の姿でやりたかった)とぼんやり考えてみるけれど、美香の言
葉に逆らう気分が、心よりもまず肉体から霧消していた。自分でも可笑しくなるくらいだ。
 仰向けになった私の身体に跨り、指と指を絡めあう。
 まるで私が、男性に征服される少女の立場になったような、そんな錯覚。
 美香はその状態のまま、繋いでいない手でスカートとキャミソールとパニエという布地の
山をかきわけて、私のあそこを指につまむ。
「やっぱり拓馬、凄い興奮してたのね……下着も着けずにミニスカートのゴスロリ姿で道を
歩いて。色んな人に見られて、こんなにお○んちんを堅くしちゃって」
 違う、今興奮しているのはホテルに入ったからで、別に露出プレイのせいじゃない……
そう言おうとして、でも、その言葉の通り、繁華街で、喫茶店で、薬局の前で、あそこを堅
くしていた自分を思い出して、ただ弱々しく首をふることしかできない。
 と、美香が腰の位置を少し落とす。ペ○スの先に感じる、柔らかな割れ目の感触。
 それまで溜まっていた先走り液とは違う、別の、粘りのある液体の感触も混じる。
「姫乃、挿れるよ?」
「い……れる?」
 『私のほうが、女の立場みたいだ』という、私の感じた錯覚を彼女も共有したのか、低め
の声で、美香がそう囁きかける。
「そう、姫乃の可愛い処女のお○んこに、僕の○んちんが入っていくよ……最初は痛いけど
大丈夫。僕に任せて、力を抜いて……」
「イヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 自分でも訳の分からない羞恥心の波が襲ってきて、繋いでいない左手で顔を隠す。
 まるで処女を奪われる乙女のような叫びが、自分の口からこぼれるのを抑えることもでき
ない。
 これ以上ないくらいに剛直した私の男の部分が、ミシミシ音を立てそうな勢いで、ゆっく
りと美香の身体の中に分け入っていくのを感じる。
 耐えられないような力と圧力が一点にかかる──けど、美香が感じている苦痛と比べれば、
比較にならないものだろう。
 上手い人が相手であれば、破瓜はそんなに痛くはないと、学校でも女子同士の会話では出
ることが多かった。でも今の相手は経験点ゼロで、何も準備すらしてきてない私なのだ。
 油汗が額に浮かび、とてもとてもきつそうだ。
「姫乃の中、すごくあったかい。さあ、処女膜をやぶるよ……」
 だというのに、『私に挿入する男性』という立場を少しも崩さない美香。
 まるでそれが現実であり、『私が男である』ということが嘘であるような感覚が私を包み
込む。

87 :
 side:拓馬 ホテル街 3/4
 意思とは無関係に腰が浮く。○ニスの先で感じる、よく分からない違和感。
 美香の処女膜が今破れたのだろうか。そう思った瞬間、自分でも信じられない叫びが自分
の口からあふれ出す。
「嫌ァァ!……い、痛いっ! 痛いっ! 身体が裂けちゃう!」
 自分の『言葉』によって、自分の心と体が支配される。
 私のヴァ○ナに、膣に、子宮に、“彼”の愛しい分身が分け入ってくるのを感じる。
 それがただの錯覚だと把握できていたのは、ほんのわずかな間。
 彼のものはとても熱くて大きくて、まるで胴全体を貫きとおして喉のところにまで達した
かのような感覚がする。
 息が止まる。涙がだらだらとこぼれて、溶け出したマスカラが頬に線を描くのを感じる。
「さあ、根元までずっぽり入ったよ……すごくいいよ……腰を振って」
 ストッキングに包まれたままの両脚が自分の意識とは関係なく動き、彼の身体をがっちり
と挟み込む。彼の男としては細身の身体を脚で抱きしめ、背中のところで足首が交差した状
態になる。
 身体を上下に軽くピストンする彼の動きをサポートするように、上がるときは緩め、下が
るときにはきつく締め付ける。
 全身から汗が出る。手足が痺れた感覚がして、足の指がきゅっと内側に曲がる。
 視界が少し霧がかったような感じで、全身がふわふわと飛んでいくような感じがする。彼
のものに貫かれた下半身を中心に、波紋のような感覚が全身に伝わってくる。
 もう、自分がどういう状態になっているか、何を口走っているかすら分からない。
 時間の感覚がなくなる。もう何十分もこうしてた気がするし、あるいはほんの数十秒後だっ
たのかもしれない。
「姫乃のお○んこ、すごく気持ちいい。……出すよ!」
「出して! あなたの精液を私の胎内にいっぱい注ぎ込んで!」
 その瞬間。自分が放出したはずなのに、それなのに私はその言葉通り、自分の胎内に熱い
精子が迸る感覚を感じて果てたのだった。

「……結局4回も中出しちゃったね」
 私の横で、ぐったりとうつ伏せになってた美香が、感慨深げにそう呟いた。
「処女だったのに、無理させちゃってごめんね」
「大丈夫、最後はなんか気持ちよくなってたし。相性よかったのかもね」
 先程までの、男女感覚の逆転の錯覚が尾を引いていて、普通に喋ってるはずなのにとても
大きな違和感を覚える。
 なんだか、それがとても可笑しい。
「……あたしの初恋の人の名前知ってる? 瀬戸崎拓馬っていうんだ」
 それから更に暖かな沈黙が流れたあと、美香が囁く。
 言葉の響きに、胸がおかしなくらいにドキドキする。
「それって……?」

88 :
 side:拓馬 ホテル街 4/4
「変だよね。写真の中で会ったことのない、5歳の男の子に対して初恋だなんて。しかもそ
れが遺影でさ。もう、絶対に叶わない恋だって決まりきっててさ」
 ああ、なるほど。
 彼女の言う『瀬戸崎拓馬』は、私ではなく、うちの仏壇にある『遺影』のことなのか。
 女としての生活を始める前に撮影した写真。私の少年時代の、唯一の痕跡。
 あれは自分ではあるけど、同時に自分でもなくて、その言葉に寂しさを覚える。
 そう思った瞬間、美香の次の言葉が耳に届いた。
「だからさ、どれだけあたしが嬉しかったか分かる?
 ……その人に直接会えて、しかも『好きだ』なんて言って貰えてさ」
 混乱が止まらない。
 美香の中では、瀬戸崎拓馬=私であって、今の私自身を『初恋の人』と認識して、同じ人
間として見ている……そう受け取ってしまってもいいのだろうか。
 でも……なら、今日のあれは嫌われるための行為じゃなかったのだろうか? 少し勇気を
出して、声に出して確認してみる。
「変なことばっかり言うから、すっかり嫌われたと思ってた」
「ごめんなさいねえ、変な女で。でも、拓馬の喜ぶことばかりやってたと思うんだけどな」
「えっ?」
「ばれてないと思った? ゴスロリ着てみんなに見られてさ、でも凄い興奮してたよね?」
 見抜かれていた。
 家でショーツを脱いだときの、玄関で初めて風を感じたときの、道を歩いてパニエが大き
く揺れたときの、バスのステップを上がったときの、繁華街で注目を浴びたときの、友人と
何気ない会話を強いられるときの、薬局でコンドームを購入したときの羞恥心と、それと裏
腹な性的な興奮が一気にまとめて背筋を駆け抜けて、全身が硬直する。
 たぶん、顔は真っ赤を通り越して、なんだか泣き笑いのような変な状態になっていたる思
う。そういえば化粧が崩れまくりでぐちゃくちゃな面相になっていることも思い出す。
「やっぱり変だよね? それっておかしいよね? 嫌われもしょうがないよね?」
 色々な思いが交錯してわけがわからなくなって、そして尋ねる私の顔を、美香は暫くまじ
まじと見つめたあと、プッっと吹き出す。
「それを言うなら、それを見て興奮してたあたしのほうがずっと変態だよ。嫌いになったり
とか絶対しない。大好きだよ、拓馬。──大好きだよ、『お姉ちゃん』」
 まるで男性が愛する女性にするように、私の身体を抱き寄せて、静かな声で、でもきっぱ
りと宣言する美香の言葉を聴いて、私は満たされた思いに包まれてた。

89 :
 side:拓馬 ホテル街 余禄
「……あ。コンドーム使うの忘れてた」
「うげ。ほんとだ」
「危険日じゃないけど、安全ってわけでもない日だっけ」
「“彼氏”にソレ把握されてるのって変な気分だなあ」
「妊娠したら私が養うから、2人で育てよう。色々、迷惑かけてしまうけど」
「たぶん迷惑どころの騒ぎじゃないけど、それもいっか」
「まあ、次回からは忘れずに避妊するということで」
「次回またやること、期待していいんだ?」
「……ヨロシクオネガイシマス」

90 :
「弟はお姉ちゃん」という素敵過ぎる言霊に触発されて色々駄文作ってみたけど、自分の投下分
としてはこれで終わりになります。
(他のかたのSS投下あれば大歓迎)
どっちかというと、「お姉ちゃんは(実は)弟」になってしまったのが個人的残念ポイントか。

91 :
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

92 :
>90
御馳走様でした。大変美味なる展開ありがとうございました。
次回作にも期待させていただきます。

93 :
第3部完結、おめでとうございます!
背徳的で不思議な関係が素敵でした。
ちなみに、以下は「弟はお姉ちゃん」に対する自分なりの妄想。
2歳年上の姉に憧れる弟。
姉に対して淡い慕情を抱くと同時に、それ以上に強い同一化願望を抱き、
姉のいないときに部屋に忍び込んで、姉の服で女装を始める。
着こなしやメイクはもちろん、「姉みたいになりたい」という執念と
観察眼のおかげで、話し方や立居振舞にいたるまで、
どんどん「姉の模倣」に上達していく弟。
ついには、「姉」になりすまし、姉の彼氏をデートに誘う。
ごく僅かな不審を抱きつつも、結局、「彼女」を本物と信じて
エスコートする彼氏。
「彼女」も公然と「姉」として扱われることに感激、興奮し、
そのまま楽しい一日を過ごす。
彼氏は一日の締めくくりに、「恋人」を自らの部屋に誘い、
自らを見失った「彼女」もそれに応じる。
熱い抱擁、キス、ペッティング、そして彼氏へのフェラチオ。
いきりたった彼氏はかろうじて出す寸前に、「彼女」を押し倒し、
背後からスカートをめくり上げてショーツを下ろし……
さすがに、相手の正体に気付く。
しかし、淫らに尻を振り、甘い声で誘う「彼女」の姿と、
射精寸前の衝動には逆らえず、そのまま後背位で挿入。
信じられほどの興奮と快楽を覚えるふたり。
かつて経験したことのないほどの白濁を「彼女」の体内に
注ぎ込む彼氏だったが……突然、ドアが開き、
本物の彼女──姉が登場。
怒りもあらわにふたりをなじり、ビンタを残して去る。
傷心の彼氏に追い出されて、弟が自宅に帰ると、
姉は屋根裏部屋に毛布を持って引きこもり、
完全に心を閉ざしていた。
自らのしでかした事態に、心底後悔する弟。
半月あまりの時が流れ、ようやく屋根裏部屋から出て来る姉。
両親や弟はホッとしたが、どうも様子がおかしい。
姉は、弟の憧れていた長い髪を切り、まるで男のような
──いや、男そのものの服装をするようになる。
さらには、元の姉の部屋ではなく、弟の部屋を自室として扱い、
完全に自らが弟であるかのように振る舞い始めたのだった。
もともと容貌のよく似た姉弟だけあって、そうしていると、
確かに姉も「弟」に見える。
やがて夏休みが終わり、二学期が始まったときも、
姉は「弟」として学校に通い始める。
学校には「心の病気」として事情を話し、そのまま姉は
「弟」として扱われることに。
残された弟は、両親の頼みで、いなくなった「姉」を演じることになる。
いつか「弟」が正気に戻る日まで──そんな日が来るかわからないが。
……とか。

94 :
イイねイイね。
是非SSにしてみて欲しい

95 :
>>93
SSにするのを期待するそそる内容なんだが
惜しまれるのが鬱展開の話しをあなたは書かない事だな
姉弟が入れ替わってしまっても幸せになるれる展開があると良いんだろうけど

96 :
あーなるほど理解。
だと、この状態で新作おねだりするのはきつそうですね。
ツボではあるのでいつかは拝見したいものですが。

97 :
>>93
リウヰチさんトコの同人誌で、似たような話見たことあるぞ。
『脳内彼女』の西田プロデューサーも、彼に影響受けたらしい。

98 :
なるほどこれか。
ttp://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0020/02/80/040020028075.html
イイネ

99 :
なんでか良くわからないけど、ただひたすらいちゃいちゃするだけの話が書きたくなって、
>>24 のカップルに再登場する話を投下です。
『Symbolon』 2004/04/17(土) 篠原俊彰 1/5
「そういえば篠原、昨日のあれどうだったんだ?」
「ん? 昨日のあれって?」
 大学入学して出来た友人、田中と歩く昼下がり。ふとその田中がこんなことを言い出した。
「ラブレターもらって呼び出されてたやん。結局やっぱり行かなかったの?」
「行った。行かなきゃよかった」
「酷いブスとかデブとかヤンデレとかだった?」
「うんにゃ。待ってたのが男だった」
「あー。そりゃお気の毒」
 実に心の篭ってない慰めだったが、今はそれがありがたい。
「まあ、男に告白されたの、これが初めてって言うわけじゃないんだけどな」
「へえ……」
「引くなよ。僕は女が好きなんだ。男となんかと付き合う気はさらさらない」
「昔彼女と付き合ってたとか言ってたけど、ヨリ戻す気ないんか?」
「あれは女でも最悪だったな……。いい女とか知らない?」
「知ってたら休日にヤローと出かけるかよ。今からナンパでもしてみる?」
 大学入って新しい彼女も作りたいし、それもありか……と思って周囲を見回してみる。
 今まで自分でやったことはないけど、兄貴と一緒のときにナンパするのは見たことがある。
 例えばナンパされて困ってる女の子とか狙い目……という兄の言葉を思い出す。
 「まぁあんまり居ないけど」とも言ってたけど、その直後に成功させてたのは見事だった。
「ごめん、待たせちゃった?」
 その“ナンパされて困ってる女の子”がいたので、田中に少し離れてもらって、その時の
ことを思い出しつつチャレンジ。『あんまり居ない』はずなのに、結構いるもんだろうか。
「篠原さん?!」
 その女の子が、心底びっくりした表情で僕の名前を呼んだ。
 見たこともないような、凄い美少女だった。
 テレビや雑誌でしか見れない思ってたような、いやそれ以上に可愛らしい素敵な少女。
 自分の名前を呼んだのだから知り合いのはずなのに、前にどこかで見たことがあるような
気がするのに、どうしても思い出せない。それがもどかしい。
 いや、もどかしいと思う余裕がないくらい、僕はその少女にすっかり魅了されていた。
 くりくりと動く大きな目が印象的な顔が可愛い。
 ピンク色の柔らかそうな唇と、そこから覗く白い歯が可愛い。
 ピンクのヘアバンドをつけた、背中にかかるさらさらの黒い髪が可愛い。
 その間から覗く、薄い肩から細い首にかけてのラインが可愛い。
 全然世間ずれしていないことが分かる、女らしい細かい仕草が可愛い。
 緊張してるのか少しかすれた、でも柔らかい感じの声が可愛い。
 どこかぼうっとした様子の、はにかむような表情が可愛い。

100 :
2004/04/17(土) 篠原俊彰 2/5
「もしもしー?」
 ふと気づくと、田中が僕の目のまん前で手を振っていた。
「えーと、ここはどこ? ナンパ男はどうなった?」
「そっからかよ」
 田中が面白そうに笑う。
 どうやらここは喫茶店のようで、さっきの女の子と向かい合う形で僕たちは席に座ってい
た。女の子の前にはパフェが、僕の前にはお冷が既に並んでる。
「ナンパ男は相原ちゃんとお前が黙ったっきり反応がないので呆れて去った。道の真ん中で
突っ立ってるのも悪いから、近くのサ店に入った。オーケー?」
「オーケイ理解した。ごめん、完全に見とれてた」
「まあ、見とれたくなるくらい可愛いことは確かだけど、お前さすがにボケすぎ」
 僕たちの言葉に、顔を真っ赤にして照れている様子も可愛い(もうええっちゅうねん)。
「相川ちゃん、ごめん自己紹介もっかいお願いできるかな」
「えっと、“あいかわれお”、高校1年です」
 テーブルの上のペーパーナプキンに、端正な字で『相川玲央』、その近くに『田中純也』
『シノハラトシアキ』と汚い字で書きなぐられてる。
 “あいかわれお”ってこんな字を書くのかとか、綺麗な字だとか、僕の名前は紹介済みか
とか、漢字分からなかったのかとか思いつつ、『篠原俊彰』と漢字で記入。
「篠原さんのことは前々から知ってて、遠くから見てるだけだったけど、でもずっと大好き
で、今こうやってお話できるとか夢のようです」
「お前、彼女のこと知ってた?」
「前どっかで見たことがあるような気がするけど、思い出せないや。……でも、ありがとう。
僕もすっごい嬉しい」
「でも意外。彼女いたっていうし、顔いいし、篠原ってもっと女慣れしてると思ってた」
「付き合ってる方、いるんですか?」
「もう半年くらい前に別れたきりかな。今はフリー」
 そう言ったあと、勇気を出して付け加える。
「もし相川さんがOKなら、彼女になってくれないかな」
 そう言ったあと、ほんの少し間があって。
 相川さんは顔を真っ赤にしたあと、突然ぽろぽろと涙を流して泣き始めた。
「ごめん、やっぱ嫌だった?」
「いえ、そうじゃなくって……私、とっても嬉しくて……嬉しくて……」
 『彼女を泣かせた悪い男め』という視線を全身に感じつつ、泣き止むのを待つことしばし。
 ようやく彼女が泣き止んでくれた。
「ごめんなさい。突然泣いたりしちゃって……あれ? 田中さんは」
「あいつなら、気を利かせて退散してった」
「田中さん、とってもいい方ですね」
「そう思うなら、今度誰か、女友達紹介してやって欲しいな」
 伝票ちゃっかり置いていったけどなー、という部分は口にしないでおくことにした。

101 :
2004/04/17(土) 篠原俊彰 3/5
 中学時代につきあってた1人目、高校2年ごろの2人目、高校3年前半の3人目の彼女に
続く、4人目の“彼女”。
 田中の言うとおり、僕は自分のことを、もっと『女慣れ』してる存在だと思ってた。
 童貞というわけでもない。
 でも、彼女と一緒にいると、彼女のことを考えると、ドキドキが止まらない。
 こんなことは初めてで、なんだか自分でもおかしいくらいだ。
 タイプとしては1人目の彼女に似ている。一番ウマがあって仲が良かったけど、中学卒業
と同時に親の転勤で遠距離になり、そのまま疎遠になってしまったのが残念だった。
 もう連絡先も分からないけど、今元気にしてるのだろうか。
 2人目は、四つ股かけられた挙句他の男の子どもを妊娠してサヨナラ、3人目は……あま
り思い出すこともしたくない。
 最初の彼女と別れたあとは総じて女運が悪く、やっぱり最初の子を大事にしておくべきだっ
たのか──とずっと悔やんでいたけど、こういう逆転があるなら悪くない。
 相川さんのことは、ずっと大事にしていきたい、そう心に誓う。
 もう、悔やむことのないように。
「ハンカチありがとうございます。洗ってお返ししますね」
 トイレに顔を洗いに行ってきた彼女が戻ってきた。
 ゆったりとした白いワンピースに淡いピンクのカーディガン。
 化粧をほとんど落として、多分リップだけを塗りなおしたのだろうけど、キメの細かい白
い肌が光り輝くようだ。
 もとから形のよい眉は手入れされていない素の状態だったけど、前カノの極端なメイクに
うんざりしてただけに、今はそれも好意材料。
「あの……篠原さん、私どこか変でしょうか?」
 席にも着かずに不安そうに尋ねる彼女。我に返って着席を促す。
「いや、見とれてた。綺麗で、可愛くて、こんな子と一緒にいれるとか夢みたいだって。すっ
ぴんでも凄い可愛いね」
「あ、ありがとうございます。篠原さんもすごく格好よくて……私も一緒にいれて夢みたい
です」
「“篠原さん”ってのやめようか。僕のことは俊彰、って呼んでくれると嬉しい」
「俊彰……俊彰……うーん、3歳も年上ですし、“俊彰さん”だと駄目ですか?」
「じゃあそれで。僕のほうも“玲央ちゃん”って呼ぼう」
「俊彰さん……俊彰さん……俊彰さん……」
 『玲央ちゃん』の可愛い声が僕の名前を呼びかける。なんだかそれだけで、心が温かいも
ので溢れてくるような感じがしてしまう。
「玲央ちゃん、玲央ちゃん、玲央ちゃん」
 僕もその言葉を口で転がす。
 玲央、レオ、Leo、Lion、獅子。
 その言葉は可愛らしい少女に似合わない印象があったけれども、実際に口にしてみると、
なんだかその響きはとてもフィットするように思えた。

102 :
2004/04/17(土) 篠原俊彰 4/5
「ウェイトレスさん、呆れてましたね」
 そう言って玲央ちゃんが吹き出す。笑顔も可愛い。
「まあ二人してブツブツ名前を繰り返してるとね」
 僕も苦笑しながら、出された紅茶を口にする。
「そういえば玲央ちゃん、これから何か用事あるの?」
「今日の用事は、俊彰さんに会って、できれば告白すること、です」
「……えぇと、つまりもうフリーってことかな?」
「フリーもフリー、大フリーです」
 大真面目に頷く様子がおかしくて、少しおかしくなってしまった。
「じゃあ、今日は色々トークしてみるってとこで。……そうだ。趣味とかある?」

「……うわ、もう6時か」
 ふと時計を見て驚く。かれこれ4時間くらい、紅茶3杯で粘りに粘ってたことになる。
 『深窓の令嬢』のような、あるいは『お人形さん』のような、女の子女の子した可憐な
外見からは意外だったけど、結構少年向けの漫画やゲームに関する知識が豊富で、趣味も
近くて、会話して楽しすぎて完全に時間を忘れていた。
 気に入ってたマイナーゲームについて、あれだけ熱く語れたのは多分初めてだ。
 けど、一番目を輝かせて聞いてたのが、僕の大学での専攻とか講義の内容を喋っていたと
きというのが最も意外だったかもしれない。
 まだ授業も始まったばかりで、一般教養ばかりで退屈だと思ってた授業なのに、彼女の入
れる上手な相槌を聞きながら説明してると、なんだかワクワクしている自分がいた。
「最後らへん、なんか僕ばっかり喋ってる感じになってごめんね」
「いえ、すっっっっっごく面白かったです」
「良かった。僕は帰らないとまずい時間なんだけど、……明日大丈夫かな?
 ……もっとずっと、一緒にいたい。話していたい。声を聞きいていたい」
 自分の口から思わずだだ漏れした本心に、二人して赤面してしまう。
「明日は……はい。大丈夫です」
 待ち合わせ場所と時間を決めて、メアドを交換して(携帯の番号は何故か教えてくれなかっ
た)、田中分ふくめて3人分の会計を支払って店を出る。
 大きく伸びをして深呼吸する。
 冷えた空気がおいしかった。
 椅子に座ってたときはもっと小柄な印象だったけど、横に並んでみるとそうでもない。
 178cmの僕と並んで、ちょうど「男と女の身長差」くらいだろうか。
「……じゃあ、今日はお別れですかね」
 名残惜しそうに呟く彼女を、「ちょっと待って」とプリクラに誘う。
「2人一緒の写真が欲しいけど、うちの携帯、ちょっと古くてデジカメ付いてないからなあ」
「メイクも落ちて恥ずかしいし、今日はなしでまた明日にしませんか?」
「いや、すっぴんでも十分可愛いから大丈夫。それに今日の記念が欲しいんだ。明日は明日
でまた撮ろうよ」

103 :
2004/04/17(土) 篠原俊彰 5/5
「俊彰さん、慣れてるんですね。私初めてだからよく分からなくて」
「僕もしばらくやってなかったから、すっかり浦島。……もう1枚、いいかな?」
 コインを再度投入して2枚目の撮影カウントの開始後、肩を引き寄せ、指先で顎を少し上
向かせる。一瞬戸惑ったようだけど、僕の意図に気づいたのかそのまままぶたを閉じる。
 ふんわりとした衣装で誤魔化されていたけど、思っていたよりずっと身体は華奢だった。
 肩は薄く、肩幅も狭くてすっぽりと僕の体に収まりそうだ。
 細いおとがいに触れた指先の伝える、繊細なラインと肌触りが気持ちいい。
 長い睫が落とす影と、滑らかな頬と、つややかな唇に見とれていたかったけど、機械の発
する音声に促されるまま、僕自身も目を閉じて唇同士を重ね合わせる。
 彼女の身体から漂う、柑橘系の甘い香りにくらくらする。
 腕が伝えてくれる、ほっそりとして、でも柔らかくて温かい感触にドキドキする。
 女の子の唇がこんなにも滑らかで、柔らかくて、しっとりとしていて、プルプルとしてい
て、そして甘いものだとは知らなかった。
 目で見た姿も好きだったけど、目を閉じた今はっきりと分かる。
 五感のすべてが伝えてくれる、この子の存在すべてが大好きなのだと。大切なのだと。
 相川玲央という女の子に巡りあえて、しかもその子を「彼女」と呼べる幸運、あるいは運
命に対して僕は大声で「ありがとう!」と叫びたい気分になった。
 このままこうやって永遠の時間を過ごしたかったけれども、機械に促されて身体を離す。
 とてもとてもとても名残惜しいけれども、でもこれ以上続けていたら理性が完全に吹っ飛
んでいたかもしれない。ズボンの前がひどく窮屈だった。
「ファーストキスってレモンの味って言いますけど、もっとずっと甘いものなんですね」
「僕はファーストじゃないけど、こんなに甘いキスは初めて」

 帰宅して夕食後、部屋に篭って大学の教科書を引っ張り出してみる。
 妖精のような愛らしい姿、鈴を振るような優しい声、魅力的な芳香、唇の味わい、ほっそ
りした身体の感触を思い出して自慰にでも耽りたかった。
 でも、それ以上に彼女の興味のある話題をもっともっと提供したくもあった。
 「男なんて、本当に単純」昔の彼女の言葉が耳に蘇るけど、今は心底同意する。
 ふと気がつくと、携帯にメールの着信が入っていた。気づかないくらい没頭してたのかと
自分でもおかしい。
 「a_leo@...」という、アドレスを見るだけで心が踊るのを感じる。彼女から届いたメール
の内容を見たあと、電話を入れた。
「お、篠原か? 今日はどうだった?」
「ばっちり。田中、気を利かせてくれてありがとな。で、明日は暇か?」
「用事はあるけど、あけられないことはないな。どんな話?」

104 :
2004/04/17(土) 相川祥子 1/2
 待ちわびていたチャイムが鳴り、わたしは2階の自分の部屋から半分転がるように階段を
駆け下りた。
 ドアを開けた瞬間、その『女の子』がわたしに抱きついてくる。
「祥子さん、ありがとう! ありがとう!」
「……ごめん、まず靴を脱いでわたしの部屋に入ろうね?」
「はい、どうぞ」
 持ってきたお茶を、“少女”の前に置く。
「ありがとうございます」
「……で、うまく行ったんだよね?」
 何があったのかメイクが完全に落ちてしまってるのが不安材料だけど、玄関口の様子から
いっても、まあこれは間違いないところだろう。
「もう、色々ありすぎて何から言えばいいのか……」
「告白はできたんだよね?」
「うん、『ずっと好きでした』って告白したら、『嬉しいよ』って。『彼女になってくれな
いか』って。“れおちゃん”って何度も私の名前を呼んでくれて……」
 そう言っていきなり涙を目からぽろぽろ流し出す。
「私嬉しくて泣いちゃったんだけど、すっとハンカチ差し出してくれて、そのまま呆れもせ
ずに優しく見守ってくれて」
 ごめん、わたしは少し呆れてます。
 いつも感情を表に出さない子だと思ってたけど、本質はこんなに良く泣く子だったのか。
 涙声のまま『俊彰さん』のノロケ話を延々と語ったあと、ようやく落ち着いたらしくて、
差し出したティッシュで目をぬぐい、鼻をかむ。
「明日もこの格好するのお願いできますか?」
「ん、いいけど。女装して街を歩くのが癖になっちゃったの?」
「もう、祥子さん!」
 白いコットンのワンピースに、シェルピンクのニットのカーディガンを合わせた衣装。
 身体は驚くくらい華奢で、スカートから覗く細い脚は、女のわたしでも思わず見とれたく
なるくらい綺麗。
 ほとんど化粧のない、可愛らしい小さな顔はまさしく『恋する乙女』そのもので、
 でもそれなのに、この子は実は男だったりするのだ。
 “彼”=朝島玲雄は、わたし相川祥子の小学校からの友人、朝島菜々華(菜々ちゃん)の
弟にあたる少年だ。
 はじめ菜々ちゃんの家で彼のことを見かけたとき、すっかり彼のことを菜々ちゃんの妹だ
と信じていた。
(可愛いのに、男の子っぽい格好が好きな子なんだな。でも成長したら凄い美人になりそう)
 そう思っていた子が、いきなり中学入学して学ランを着ていたときの衝撃は大きかった。
 菜々ちゃんと一緒になって、「玲雄君って可愛いねえ。女の子の服着てみない?」と誘い
をかけたことが何度あったか数知れない。もっともその都度断られていたが。
 「女装する必要があったら、わたしに声をかけてよ。喜んで手伝ってあげる」
 その言葉がまさか実現するとは、言った自分でも考えていなかったわけだけれども。

105 :
2004/04/17(土) 相川祥子 2/2
「明日、10時にまた会って、俊彰さんとデートする約束しちゃったので」
「なるほど、それでまた女装か。もちろん手伝うよ。でも、菜々ちゃんも女装させたがって
たしそっちにお願いしたほうが早くない?」
「まだそこまでの決心はつかないです。親にばれるのも怖いですし」
「そっか……けどわたしもその“俊彰さん”に興味沸いてきたな。ついて行っていい?」
 昨日の晩にわたしに相談の電話を入れてくるまで、玲雄くんは女装するのを極端なくらい
に嫌がる少年だった。
 今日の朝、初めての女装をしたときも、なんだかとても不安がってるようだった。
 男姿でも女の子と間違われる女顔の持ち主とはいえ、メイクする前の状態だとやっぱり
『女装した男の子』っぽい感じは否めなかった。
 それが今は、まるで生まれたときから女であるかのように、ごくごく自然に“女の子”に
なってしまっている。
 ここまでの変化をもたらした人物に、興味(あるいは嫉妬)がないと言えば嘘になる。
「取らないで下さいよ」
「大丈夫。邪魔もしないし。ちょっと見て、できればちょっと話すだけだから」
「話す……とちょっとまずいかも」
「まずいって何が?」
「いや、実は私、『相川玲央』って名乗っちゃったから」
 そう言って、女装少年は事情を説明する。
 昨日彼に渡したラブレターには『朝島』とだけ名前を書いておいたこと、今の自分と昨日
告白した少年が同一人物と“俊彰さん”が気づいたかどうか不安だったので、つい私の苗字
を借りて『相川玲雄』──ではなくて『相川玲央』と名乗ったこと。
「じゃあ、自分が男ってことも言ってないんだ?」
 わたしの問いかけにこくんと頷く。
「じゃあ相川祥子と相川玲央は、血の繋がってない姉妹ってことで、最初だけ付き添うね」
「……祥子さん、恋人いませんよね?」
「そこは『お姉ちゃん』って呼んでね。恋人はいないよ。彼氏イナイ歴絶賛18年」
「田中さんて方がいて……」

 明日の打ち合わせや、着る服の準備まで済ませて、漸く男姿に戻る。
 化粧をきれいに落とし、エクステも外して、男の服に袖を通す。
 さっきまでの美少女はどこにもいなくて、そこには女顔であるけど普通の男の子が立って
いた。
 『本来の自分』に戻ったはずなのに、鏡に映る自分の姿を見る目が、酷く辛そうに見える
のはなぜだろうか。
「今日はありがとうございました」
 そう言って頭を深く下げて家を出るときの声も、先程までの女の子らしい声とは違ってす
こし低くて、聞き慣れたいつもの『玲雄くん』の声のはずなのに、とても悲しそうに響いた。

106 :
つC

107 :
GJ! つづきに期待してます。

108 :
そろそろトリップつけてみま。
『Symbolon』 2004/04/18(日) 田中純也 1/3
「田中、やっと来たか」
 待ち合わせ時間の10分前に到着すると、そこにはもう既に篠原と、記憶の通りに超可愛い
相川ちゃんと、もう一人知らない女性が待っていた。
「申し訳ござらん。かくなる上は、この腹かっさばいて御詫びを!!」
「じゃあ移動するか」
 女性2人はクスクス笑ってくれたけど、篠原は安定のスルー力をみせて歩き出す。
「で、どこ行くつもりなんだ?」
「とりあえず喫茶店で会話して昼飯どっかで取って、今日は天気いいし、公園でのんびり
過ごそうかなと思ってたけど、人数増えたからどうするかな」
「準備しておいて良かったわ。割引券あるからまずはカラオケ行こや」
「歌、何か指定する?」
「いや、まず自己紹介と色々喋ってからがいいかなと。相川ちゃんは昨日なんかどたばたし
てすいません。そちらのお嬢様は初めまして、田中純也と申します。以降お見知りおきを」
 日曜朝のガラガラのカラオケ。席に腰掛けて、メニューを眺めながらそんな会話。
「田中さんて本当、玲央の言うとおりの人ね」
 まだ名前を知らない女の人が、そう言ってニヤニヤと笑った。
「へぇ。ちょっと怖いな。どんな人と思われてたんだろ」
「猿みたいな可愛い顔で、面白くて、気が効いて、親切で」ここで一旦言葉を切って、
「自分が恋人になろうとは思わないけど、でも知り合いには紹介したくなる人」
「しょ……お姉ちゃん! 私そんなこと言ってない」
 俺の悲しそうな顔と、相川さんの抗議を受けて大笑いしてたり。
「あと紹介済ませてないのわたしだけか。相川祥子、玲央の姉です。高卒で働き始めたばっ
かだから、年は田中さんと一緒かな。玲央と紛らわしいから、祥子って呼んでいいよ」
「社会人かー。なんだかソンケーしちゃうな」
「大学入る頭がなかっただけだけどね」
「いやいやいやいや、親のスネをかじってる俺らに比べると立派です」
 並んで座ってると、おかしなくらい対比的な2人だった。
 体が細くて色が白くて、天使のような印象の相川ちゃんに比べて、太ってるってほどでは
ないけどはないけどしっかりして『肝っ玉母ちゃん』のような、生活感たっぷりな印象。
 ついでに言えば少年のように胸のない相川ちゃんと違って、EかFカップはありそうだ。
 お人形さんのように可愛いらしい容貌の相川ちゃんとこれまた対照的に、美人という感じ
ではない。でも快活な表情の与える印象は意外なほどにチャーミングだった。
「玲央と似てないな、って思ってるでしょう」
「いやあ、そんなことは……すいません正直あります」
「姉妹って言っても血は繋がってないからねー。そこら辺は詮索しないで欲しいけど」
 やってきたコーヒーにミルクとシュガーを入れてかき混ぜながら、ヘビィそうな事情を気
軽な感じで言う祥子さん。
「そろそろ歌おっか」
 と俺が言ったのは、1時間くらい適当にだべったあとだった。皆同意っぽいので、適当に
歌い慣れた曲を入力。続いて祥子さんも入力する。

109 :
 2004/04/18(日) 田中純也 2/3
「歌うまいねえ」
 篠原が有名なロックを熱唱して歌い終わったところで、皆で感心したように賞賛。
「次、玲央ちゃんいきなよ」
「私、ぜんっぜん歌下手なんでいいです」
「下手でも全然大丈夫だって。さあ選んで選んで」
「私、おトイレ行ってきますね」
 逃げ出すように部屋を出た玲央ちゃんの後ろ姿を見送って、一瞬部屋が静まる。
「……ああそうだ、今のうちがいいか」
 そう言って祥子さんは財布から2万円取り出し、何か考え込んでいた篠原に差し出した。
「なんですかこの大金」
「玲央って、妙にお金もらって使うの嫌がっててさ。『“家族”なんだから当たり前でしょ』
って言っても聞かなくて。今着てるのもわたしのお下がりで正直合ってないし。
 もしかしたら、『彼からのプレゼント』で新しい服を買って貰うのなら大丈夫かな、って」
「そんな、悪いですよ」
「お願い! 人助けだと思って」
 そう言って頭を下げて手を合わせる。篠原は色々考えてたようだけど、「ありがとうござ
います」と深くお礼をしながら結局受け取った。
「ありがとう。似合う服見つけてあげてね。金が余ったら、デートの軍資金にして」
「給料日前だから、お金カツカツでしょうに……すいません、ありがたく使わせて頂きます」
 玲央ちゃんが部屋に戻ってきたのは、俺が歌ってる最中だった。
 カタログ本を見もせずに手拍子だけしてるので歌はやっぱ期待薄なのかなあ、と思ってた
けど、篠原が何事か囁くと、玲央ちゃんは顔を真っ赤にしたあと冊子をめくって曲を入力。
 やがて玲央ちゃんの順番が回ってきて、最初おずおずと、徐々に伸びやかに歌いはじめる。
 女性ボーカルのキーの高い、バラード調の優しい旋律に、玲央ちゃんの声が合わさる。
「お粗末さまでした」
 歌い終わって頭をぺこりと下げる彼女に、少し遅れて全員で大きな拍手。
「これで『歌が下手』ってありえないってば」
「十分プロ狙えるレベルだよ。無茶苦茶声きれいだし、音感いいし。確かにちょっと歌い慣
れてないところはあったけど、でもすぐ良くなりそう」
「篠原も呆然としてないで、なんか言ってやれよ」
「……なんかね。恥ずかしいけど歌ってる最中、羽根がとても綺麗だった。なんでか知らな
いけど、頭の中に天使みたいな羽根のイメージが浮かんで、それがどうしても離れなくて」
「凄いこと言うねえ」
「でも、わたしも分かる分かる。『天使の歌声』って、本当にそんな感じだった」
「……歌うのって、気持ちいいんですね。私、初めて知りました」
「もっと歌って歌って。次、篠原とデュエット曲なんていいんじゃない?」
 2時間のところを1時間延長して、その間ほとんど『玲央・オン・ステージ』状態だった
カラオケを出て、少し柔軟体操をしてみたりする。
「なんか私ばっかり占領しちゃってごめんなさい。お金も出してもらっちゃって」
「いやいやいやいや。あれは金払ってでも聴く価値が十分あたったよ」
「貴女だけまだ高校生なんだから、お金のことは気にしないで」

110 :
 2004/04/18(日) 田中純也 3/3
 『玲央・オン・ステージ』のあとは、『玲央・ファッション・ショウ』の開催だった。
 とにかく今日は玲央ちゃん中心に回る日らしい。
 祥子さんお奨めの店(確かに安めで美味しかった)で遅めのランチを取ったあと、駅前の
服屋を適当に回って試着しまくる。
 俺たち3人で(店によっては店員さんも)寄ってたかって玲央ちゃんに似合う服を探して、
なんだか大騒ぎ。
「……あの、本当にこれ着ないと駄目でしょうか?」
 と最初は最初は恥ずかしがっていた玲央ちゃんも、
「お客さん、凄くスタイルよろしいですね。こちらとかいかがでしょう」
「玲央ちゃん、脚すっごく綺麗なんだねえ。細くて長くて形いいし。これ隠すの勿体無いよ」
「ウェスト細くていいなあ。位置も高くて見事にくびれてるし、お肉全然つまめない」
 と絶賛の嵐を浴びて段々とこなれてきたようで、
「結局これが一番ですね。肌触りも素敵ですし」
 最終的には、くるくる回りながら鏡の前で自分の姿を映してみてご満悦の様子。
 会計を済ませて、結構時間のかかった服屋巡りを終えて店を出る。
「俊彰さん、これ本当に良かったんですか?」
 最終的に選択した、篠原推薦の足元までの長い白いワンピースの裾(購入したものをその
まま着て出てきた)をつまみながら不安げに玲央ちゃんが尋ねる。
 一緒に購入した薄緑の上着を合わせたその姿は、男なら誰しも見とれたくなるくらい可憐
で愛らしかった。
 あの魅惑的な脚とか完全に隠れてるのが、俺としては残念なところだったけれども。
「うん、僕からの初プレゼント。気に入ってくれると嬉しいな」
「はいっ、すっごく気にいりました! 家宝にします!」
「……じゃあ、そろそろ俺は退散するか」
「ああ、それじゃわたしもここら辺で退散で。荷物は持って帰ってあげるね」
 朝着てきた服を入れた紙袋を、そう言って祥子さんは玲央ちゃんから受け取る。
「もう十分以上にお邪魔しちゃったしね。あとは2人で」
 こっちに手を振って何度も振り返りながら立ち去る2人。
 腕を組んでとても仲が良さそうで、「邪魔しすぎて悪かったな」と思ってみたり。
「でも本当、凄い絵になる、超美男美女カップルねえ」
 彼らの後姿を見てそう呟く祥子さんは、言葉と裏腹にとても辛そうな感じがした。
「……祥子さん、できれば俺の恋人になってもらえませんか?」
「余りモノは余りモノ同士? そうねえ。……やっぱり恋人は無理かな」
 かなり本気で告白した俺の言葉を、一蹴されて凹んでみる。
「でも、友だち同士ということでの交際ならいいよ? わりと気に入ったかも」
「では謹んでお友だちから始めさせていただきます」

111 :
 2004/04/18(日) 相川玲央 1/4
「桜、さすがに散っちゃってるね」
「私的には、葉桜のほうが好きだからちょうどいい感じかも」
 2人と別れたあと、公園まで歩く。
 桜で有名な広場は、でも全部花が散った後のようだった。
 芽吹き始めた新緑の輝きに目を細める。
「来年は一緒に桜が咲いてるときに一緒に来たいな。桜色の服も似合いそうだし、咲いた桜
の下にいると、きっと桜の精みたいに見えそうな気がする」
「来年かぁ……そのときまで一緒に居られたらいいんだけど」
「居れるよ。きっと。来年も、再来年も。十年後も二十年後でも、五十年後でも」
 そのとき、少し強い風が吹く。長いスカートが足に絡まって倒れかける。
 裾が長くて歩きにくいとは思っていたけど、こんな伏兵が待っていたのか。
 俊彰さんが咄嗟に抱きかかえてくれなかったら、本当に倒れてたかも。
「大丈夫?」
「ありがとう。こんな長いスカート初めてだから、慣れてなくてごめんね」
 本当は、慣れてないのは『長いスカート』じゃなくて『スカート』そのものだけど。
「それは悪いことしちゃったかな。もっと短いの選ぶべきだったか」
「ううん、気にしないで。これ凄く気に入ったから。私も色々試して慣れていきたかったし」
「……ここら辺でいいか」
 それから少し歩いたあと、そう言って俊彰さんが私の手を引っ張って芝生に入っていって
どっかりと芝生の上にそのまま座り込む。
「レジャーシート持ってくるべきだったかな。大事なワンピースが汚れるから私座れない」
「いや、玲央ちゃんはここに座って」
「えぇ?」
「ちょっと、これ恥ずかしいかも」
 結局、押し切られて座ってる私。
 どこにかというと、彼の中だ。
 彼の脚の付け根にお尻を乗せて、彼の胸に背中を預けて。
 俊彰さんの意外なくらいに引き締まった身体と、温かい体温、そして彼自身も緊張してる
のだろう、激しい胸の鼓動が、くっつけた背中に直接伝わってくる。
 私の心臓も、それが感染したかのようにバクバクしっぱなしだ。
「重くないですか?」
「いや全然。玲央ちゃん凄い軽くてびっくり。もう少し体重あったほうがいいかも」
 そう言って優しく私の身体を両腕で抱きしめてくる。私の肩幅が彼の胸の幅より小さくて、
私の耳の辺りに彼の口許が来る感じだから、俊彰さんの身体にすっぽりと包まれた状態。
 これは恥ずかしい。
「今日は、兄貴からデジカメ借りて来たんだ」
 そう言って嬉しそうに後ろから手を伸ばし、2人の姿を撮影。
 デジカメのモニタに映った姿で散々笑いあったあと、俊彰さんがふと呟く。
「男と女って、こんなにも違うもんなんだね」
 途端、何か冷や水を浴びせられたような感じがして、体がびくんと硬直してしまう。

112 :
 2004/04/18(日) 相川玲央 2/4
 一瞬の後ようやく、今背筋を走った恐怖心の正体に思い当たる。買い物の途中あたりから
意識の外だったけど、私の身体は男のもので、こう密着してたらばれてしまうのも当然か。
 そんな考えが頭の中をグルグルしてる私の手を取り、目の高さまで掲げる。
「なんでこんなに綺麗なんだろう。白くて、すべすべで、小さくて、ほっそりしてて。僕の
手とは大違いだ」
「ふぇぇぇ?」
(私が男だって、分かってない……? 女の子と思って、それで綺麗だと言ってくれてる?)
 びっくりして、なんだか変な声が出てしまって、自分でも驚く。
「いや、でも俊彰さんの手って凄い素敵だと思います。指が長くて、でも力強くて」
 変にほっとして、咄嗟になにか返事をしようとして、ついそんなことまで口走ってしまう。
 ──けれどもそれは本心であって。
 男性の手に『異性』を感じてドキドキしている自分が、不思議に思える。
「玲央ちゃんの身体、いい匂いがして凄く柔らかくて。でもブニブニしてなくてきっちり締まっ
てて。こうして抱いててすっごく気持ちいい」
「でも私、胸とかまっ平らですし」
「玲央ちゃん、まだ高校1年だったよね? それじゃあ、これから胸も大きくなっていくよ。
仮に大きくならなくても、玲央ちゃんの胸ならどんなのでも大好きだから」
「……なんなのかな、このバカップル会話は」
 揺れる心を誤魔化すための私の呟きに、2人して大笑いしてみたり。
「いや、でもいいじゃないバカップル。玲央ちゃん相手なら大歓迎。恋人同士でやること全
部やりとげてしまいたいよ」
「俊彰さんって、以前にも恋人いたんですよね」
(前の彼女にも、こんなことを言っていたのだろうか)
 場違いな嫉妬心がちくりとうずく。
「恋人はいた。でも、恋をするのは玲央ちゃんが最初だし、そして最後だと思う。
 他の女の子と付き合ってたとき、こんなにドキドキしたことなかった。相手のことを考え
て、夜も眠れない気持ちになったことはなかった。こんな素敵な、世界一の女の子を自分の
彼女と呼べるなんて、僕はなんて幸せものなんだと思う」
「私、全然そんなんじゃないですよ。なんで俊彰さんが私のことをそんなに言ってくれるか
不思議なくらい」
「玲央ちゃん、何故かは分からないけど、とても不安がってるよね。自分の魅力からあえて
目を背けたがってるみたいにすら見える」
「そう……なのかな」
「うん。でも今日のカラオケと買い物で結構変わったよと思う。田中と祥子さんにはマジ感
謝してる。玲央ちゃんは本当に、本当に素敵な女の子なんだから」
「……」

113 :
 2004/04/18(日) 相川玲央 3/4
「玲央ちゃんがナンパ相手に困ってるように見えて、助けたいと思って声をかけた自分に感
謝したいわ」
 あのナンパの人は顔だけは良かったけどなんだか気持ち悪くて、凄くしつこくて、本気で
困っていたのだ。
 そのとき、“篠原さん”が現れて、声をかけて、助けてくれた驚きと喜びといったら。
「あれが確か昨日の昼だっけ。もっと昔のことのように感じる。一昨日まで僕、どうやって
生きてたんだろうな。それまで玲央ちゃんなしで生活してたとか信じられない」
 私の耳のすぐそばにある口で、低く響く声で言葉を続ける俊彰さん。
 私の顔は今どんな状態だろう。お互い顔を見れないこの体勢でよかったと思う。
 なんだから体がぽかぽかして、ふわふわした感じがするのは春の陽気のせい。
 顔と頭がのぼせたように温かく感じるのは、きっと春の陽気のせい。
「あの瞬間、もう完全に一目惚れしていて。外見からして僕の理想どおり、というより理想
のはるかに上を行く女の子で、顔とか可愛くて綺麗でもろに僕の好みで。
 ……脚も凄い綺麗で良かったよ。今日の試着のとき、実は僕鼻血吹きそうで大変だった。
“他の男に見られたくない”って思って、で一生懸命長いスカート探したけど、似合ってて
良かった。脚は2人きりのときに、もっとしっかり見せて欲しいな」
「ふぁぅぅぅぅぅぅぅ」
 さっきからなんか変な声が漏れっぱなしだ。脳からもなんか変な汁が出てる気がする。
「声も高くて澄んでて柔らかくて。歌声とかとっても素敵だった。デュエットしてて凄く気
持ちよかった。またカラオケ行こうね。
 今度は録音取っておきたいな。夜寝るときとか朝起きたときに玲央ちゃんの歌声聴けたら
最高だろうなあ」
 もう、ダメ。もう、ダメ。
 恥ずかしさでどうにかなってしまいそう。
 手足をばたつかせて彼の体から脱出しようと思っても力が入らず、「もうやめて」って言
おうと思ったら、代わりに
「ふぁぅにゅにゃにぇにぇっ」
 という意味不明な音が出るばかり。
「ん? 何? 玲央ちゃん」
 私のウェストを手で抱えて少し居持ち上げ、体を少し回転させて横座りに近い状態に。彼
の鼓動と体温が感じられなくなって、少し寂しく感じてしまう。
「やっぱりウェスト凄く細いなあ。僕と同じ内臓が入ってるって信じられないくらいだ」
 煮過ぎて煮崩れしまくった南瓜のように、今、私の体を箸で突いたら崩れてしまうんじゃ
ないだろうか。そんな感じ。
「……勢いに任せて色々言っちゃって訳が分からなくなっててごめん。要するに、玲央ちゃ
んはもっと自分に自信を持っていいし、自信を持つべきだ、ってこと」
(でも。私は大きな嘘をついていて、今でも俊彰さんを騙し続けているのに)

114 :
 2004/04/18(日) 相川玲央 4/4
 彼の顔をまともに見ることもできず、地面を眺め続ける私の視界に、急に俊彰さんの顔が
アップで迫ってきた。
 一瞬何が起きたのか把握できず、反応もできない私の唇に彼の唇が重なる。
 嬉しい、嬉しい、嬉しい。
 頭が、心が理解するよりも早く、私のからだ全部から喜びの声が上がるのを感じる。
 今まで気づかなかった。いや、気づかないふりをしていただけかも知れない。
 この体のほてりは、力が抜ける感覚は、恥ずかしさよりもむしろ、大好きな俊彰さんから、
『私』という存在を求められる、認められる“喜び”から来るものだということを。
 唇が離れて、大きな息をつき、ほんの少しだけ冷静さが戻ってくる。
 今の体勢、俊彰さんが背中をかなり曲げてて厳しそうだ。
 背筋をそらし、微かに顔を上に向けて、そして彼の頭の後ろに両手を回して目を瞑る。
 再度重なる、二人の唇。
「ちゅっ、ちゅ、ぷちゅ、ちゅぴっ、ちゅぱっ」
 ファーストキスのときとは違う、時に激しく、時に優しい彼との口付け。
 嬉しい! 嬉しい! 嬉しい!
 彼の温かい息遣い。夕方に入りかけて少し伸びた髭のちくちくする感覚。ジーンズの下で
堅くなり始めてる彼のあそこ。密着させた体が伝える激しい鼓動。
 歌を奏でる鳥たちの声、頬を優しくなでる風の感覚までが、私に喜びを運んでくれる。
 何よりも、『自分自身が、嬉しい』と思っていることを誤魔化さずにすむ、自分が嬉しい
と思っていることを認めてしまってもいいんだという、そのことが一番嬉しい。
 長いキスが漸く終わり、白い橋が二人の唇の間で光り輝いて、そして落ちたあとも二人で
じっと顔を見つめあって。
「うん、いい顔になった。本当、玲央ちゃんってどんどん綺麗になってくんだね」
「ねえ、俊彰さん。昨日の話の続きを聞かせて」
 しばらく沈黙が流れたあと、私は満たされた気持ちのまま、彼におねだりする。
 場違いかもしれないけど、私の好きな話を。私の好きな、俊彰さんの瞳の輝きを。
「世界が、宇宙がどんなに不思議で溢れてるか。人が分かってないことがどんなに沢山ある
のかってことを」

 来週の週末と、ゴールデンウィーク遊び倒す約束をして、手を振りながらバスに乗る。
 幸せな幸せな、魔法の時間はおしまい。
(来年も、再来年も。十年後も二十年後でも、五十年後でも)
 俊彰さんの言葉を、辛さとともに思い出す。
 今日だって随分危ない場面は多かった。私が男だとばれてないのが奇跡なくらい。
 今はいい。クラスの皆と違って髭も脛毛も生えてないし、声変わりだってまだだ。
 でも私が「へま」をしなかったとしても、高校に入ったし、幾らなんでも変化が訪れる。
 そうなるとこの幸福な時間は、私の掌から零れ落ちてなくなってしまう。
 未来のことは考えるまい。今はこの時間を楽しむだけだ。そう自分に言い聞かせても、ど
うしようもない怖れが、幸せの余韻で一色だった私の心を侵食してきていた。

115 :
つC

116 :
乙です!
いよいよ核心部に近付いてますな。期待!

117 :
中々続きが完成しなくてごめんなさい。
>>48 >>50 のメンツでクリスマスネタを投下しておきます。
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション1 クリスマスイブ2012 1/4
「「メリー・クリスマス!」」
 クラッカーの音と可愛らしい声色の祝言が、ステレオで耳に響く。
「め、めりーくりすます?」
 髪についた紙ふぶきを払いながら、俺はそう返事するのがやっとだった。
「お帰りなさい。遅かったねー。待ちわびちゃった」
「お料理とっくに届いてるから、早くたべよー♪」
「おー♪」
 靴を脱ぎ、トテトテとダイニングに向かう2人の後を追う。
 真っ赤な布地に白いフェイクファーをあしらった姿の、鏡写しのような美少女?たち。
 髪飾りの位置が左右逆なのも『鏡写し』の印象を強めている。
 お尻が見えそうなくらい短いスカートと、赤いニーソの間に見える太ももが眩しい。
 このうち片方が、俺の義姉にして恋人、ついでに人気読者モデルの瀬野悠里。
 で、もう一人が彼女の双子の妹の……ではなく、『弟』の瀬野俊也だったりするわけだが。
「あれ? 親父たちは?」
「あの二人、ホテルでお食事ー。その後お泊りコース」
「そそ。今日は私たち3人きりでお留守番♪」
「来年の今頃は、新しい弟か妹が出来てるかも」
「いや、幾らなんでもそれはないんじゃないかな?」
「だって、パパたち本当にそう言ってたもん」
「本人の発言かよ!」
「孫と子どもが同じ齢ってのも面白そう♪ とかも言ってたよね」
「言ってた、言ってた」
「四十女が出産する気マンマンかい」
「両親の公認も出たし、今夜はいーっぱい子作りしようね♪」
「「「メリー・クリスマス。いただきまーす」」」
 食卓の上に所狭しと並ぶ、デリバリっぽいけど意外に豪勢な料理たち。
 俺の両側にぴったりと寄り添って、甲斐甲斐しくお給仕してくれる、サンタクロースをモチー
フにした、露出度のやたらに高い赤と白のコスプレ衣装の美少女2人。
 3年前の俺をつれてきたら、即座に「もげろ」とでも言いたくなるような光景だ。
「はい、雅明さん、あーん」
「あー、ずるいー。次こっち『あーん』お願い」
 この美少女2人のうち、かたっぽが本当は男だというのが難点なんだが。
(しかも俺、一度とはいえその男のほうと最後までやったことがあるしなあ)
 思い返すとにたくなる、甘酸っぱい記憶。……ん。甘酸っぱい?
 肩から背中はほぼむき出しで、胸元から肩にかかる白いフェイクファーがアクセント。
 健康的な肌の色の薄い肩が、ライトを浴びて光り輝く。
 そこから伸びる、余分な肉のない腕から指先の曲線が綺麗なこと。
 ……でもこれだと俺、半分の確率で男の身体に欲情していることになるんだよな。
 胸元を覗いて確認しようとするも、柔らかそうな2つの丘の間の谷間はどちらも見えない。
 騙されっぱなしもシャクなので、少し悩んで、俺の出来る数少ない判別方法をチャレンジ。
 俺の右に座る、頭の右側に小さな三角帽子型の髪飾りをつけた少女?のお尻に手を伸ばす。

118 :
 クリスマスイブ2012 2/4
「ぁん……雅明、やだぁ」
「いや、お前俊也だろ」
「あは、やっと分かったんだ」
「さっきまで、俊也の胸を覗いて鼻の下伸ばしてたくせにー」
「ねぇねぇ。私のお尻、どうだった?」
「最悪な気分だな。なんで俺、野郎のケツを触ってるのかと」
 本当、最悪の気分だった。
 悠里のヒップに比べると丸みと柔らかさが足りないけど、それでも揉み心地の気持ちよさ
と温かさに少し股間が反応してしまう。
 そんな、男、それも弟のお尻に欲情する、サイテーの自分に落ち込む、最悪の気分。

 さて、食べるだけ食べて、シャワーも浴びて。
 いつもは親達が使っている和室には布団が敷かれ、今日はここでHする気満々らしい。
 布団の上には、悠里たちが座って談笑してた。
 髪飾りを左側につけた悠里がぺたんこ座りで、右側につけた俊也が正座を横に崩した姿で。
「おかえりー♪」
「やっときたー♪」
 声も仕草もそっくりで。これが双子の姉妹でなくて、2歳差の姉弟というのが分からない。
「ところで雅明、この衣装どう?」
 悠里が天使のように愛らしい笑顔でそんなことを聞いてくる。
「うん、とっても似合ってて可愛いよ」
「えぇー。それだけぇ?」
「……えぇと、悠里、モデルやってるだけあって、何着ても可愛いからなあ。あ、でも赤い
服ってのは割りと新鮮なのかな。意外だけどよく似合っててるよ」
「うんうん、もっと言ってもっと言って」
 悠里がうっとりした表情でそう言う。そういえば悠里、ナルシストの気があったっけ。
 俊也のニヤニヤ笑いが気にかかるけど、思ったことをそのまま口にしてみる。
「露出度が高い服、あんまり着てくれないけど、いいもんだね。鎖骨とか凄いセクシーだ。
首のラインとかとっても綺麗。脚も長くて、いい感じに肉がついてて本当に脚線美って感じ。
 こないだ大学で、女子が悠里の写ってる写真眺めて『この子可愛いよね』って言っててさ、
『その子が俺の彼女なんだ』って自慢したいのこらえるの大変だった。
 写真で見ても可愛いけど、間近で見るともっと可愛いよね」
 そこまで言った瞬間、横で聞いてた俊也?がプッと吹き出した。
「もう、お姉ちゃん、台無しにしちゃだめだってば」
「ゴメンゴメン。でも雅明、そういうことは『私』に言って欲しいなぁ」
「……って、あ────っ。お前ら髪飾り取っ替えてたのか」
 さっき確かめて、『髪飾りが右が俊也』と思い込んでたので足をすくわれたようだ。
 髪飾りの位置くらい、考えてみれば幾らでも変えられるのに。
「そういうことー。もう、雅明騙されすぎ。もっと早くに気づくと思ったのに」
「女の子座りのマネするの、結構きつかったぁ。脚がどうにかなりそ」
「お前らなぁ。悪い悪戯しすぎだ。前戯なしでぶっこんでやるわ!」

119 :
 クリスマスイブ2012 3/4
 そのまま勢いに任せて、サンタコスのままの悠里を布団に押し倒す。脚を手で持ち上げて、
自分のトランクスを押し下げ、ショーツを横にずらして穴に押し当てる。
 ローションも塗っておらず、ほぐしてもいないので今はさらさらなその場所に、腰に力を
入れて無理やり一気に突き入れる。
「ひぐぅっ!!」
 シーツを掴んで、唇をかんで、必になって耐えてる様子の悠里。
 少し同情心も沸きかけるけど、ここで厳しくなれないなら『罰』にならないので心を鬼に。
「ねえねえ、私への罰は?」
「知らん。お前はそこで見てるだけが一番罰になるからそうしとけ」
「放置プレイね♪ 分かった♪」
 ……違う。
 わりと強引気味に腰をピストンしていたつもりだったのが、途中から愛液が出てきて徐々
にスムーズになっていく。というより、いつもより量が多いかもしれないくらいだ。
「ひっ、あっ、あっ、あああああんっっっ!!」
 最初悲鳴のようだった声も、次第に感じる声になっていく。
 しまった。これだと全然『罰』になってやしない。
 まあ、それでいいやと思ってしまう俺であった。
「ぁ、あん、そ、そこ突かないで! い、いっちゃうぅぅぅぅぅぅ!」
 身体の下で細い身体がビクンビクンと震え、最初の絶頂を迎える。
 いつもより早いくらいで、堅くなったままの自分の分身と欲望を少しもて余す。
「いいなあ。やっぱ私も参加で!」
 制止する間もなく俊也が俺達2人の間に飛び込んできて、仰向け状態の悠里の顔に跨る。
 やたらに短いスカートの下のペニスを悠里の口に突っ込んだようで、彼女の喘ぎ声が「ふ
ごふご」としか聞こえなくなる。
 だけならまだしも、そのまま身体を前に傾け、俺の口に唇を重ね合わせてくる。
 三角形の構図。
 防御するのも間に合わない。強引に舌を絡ませあう、濃厚に過ぎる口付け。
 微かに漂う、悠里がいつもつけてるのと同じ香水の香り。少し違う体の匂い。
 それを感じた瞬間、今までより一層俺の股間のものが熱く堅くなり、そして一気にはぜた。
「むー。なんだか私だけイけずに欲求不満ー」
「いや、何もしないのが罰だっていっただろ」
「そー言えば、私たちのことを見抜けなかった雅明だってじゅーぶん罰の対象だと思います!」
 まだぜーぜー息を荒くして、ビクビクしている悠里は返事ができない。
 ただの屍みたいだ。
「それじゃあ、雅明への処刑、しっこー♪」
 そう言って、悠里の身体から抜いたばかりの俺の分身を口に咥える。
 前にも一回口撃を受けたことがあるけど、こいつ無茶苦茶うまいんだ。
「んぐ、んぐ、ちゅぴっ、ぢゅぴっ、れろ……」
 もはや蹂躙とも言うべき舌と唇と頬と喉のダンス。
 放出したばかりの俺のものが、とたんに堅くなるのを感じる。

120 :
 クリスマスイブ2012 4/4
 我に返って無理やり口からペニスを引き抜いたのと、再び放出したのが同時だった。
「わは。ホワイトクリスマスだねえ」
 自分の全身にかかった俺の精液を指で掬ってぺろりと舐めて、人気読者モデルな美少女そ
のままの外見の俺の義理の弟が、ステキな笑顔で言う。
 スカートを押し上げて覗くペニスの先端に、何故か目がいってしまうのを止められない。
「じゃあ、次お姉ちゃん、お義兄ちゃんへの刑の執行よろしく!」
 放出直後でまだ少しぼっとしている俺に向かって、サンタコス美少女(※♂)が敬礼。
 いや俺に向かってじゃない。俺の後ろに立っている相手に向かって、だ。
「うふふふふ。『前戯なしでぶっこんでやる』のが罰でよかったんだっけ?」
「……ゆ、悠里さま、お手柔らかにお願いしマス」
「んー。壊れても困るし、じゃあ大負けに負けて、ローションは使ってあげるね♪」
 硬直する俺の身体を押し倒し、ぬるぬるした堅い棒のようなものを俺のお尻に当てる。
「待って。俺の尻に突っ込むとか、需要なんてないから」一体何を口走っているんだ俺は。
「それもそうかなぁ。じゃあ俊也、ヘルプお願いね♪」
「あいあいさー♪」
 魔法のように俺の身体の下に転がり込んできて、やたらに短いスカートを自分でたくしあ
げて、男にしては丸くて大きめなお尻の谷間を、俺のまだ萎えたペニスに当ててくる。
 目の前に広がる、大きく開いたすべすべの背中とうなじのラインがセクシーだ。
「やめて。悠里やめて」
 懇願する俺を「むっふっふー」と笑って一蹴し、軽く指先でしごきながら俊也の穴に俺の
竿を誘導する。
 同時に俺のお尻に当てた堅いもの(ペニバン?)を更に力強く押し当てる。
「ダメよー? もっとお尻の力を抜かなきゃ。俊也を見習ってね」
 いつの間にか大きくなっていた俺の分身が、俺が組み敷く形になった美少女のお尻(※現
実逃避入り的表現)にずぽずぽと突き入れられていく。
 その度に甘い嬌声が部屋の中に響く。
「ぁん……ゃん……雅明のって凄く大きくて温かい……気持ち、気持ちいいのぅ……」
 何かの拍子に力が緩み、悠里のつけたペニバンがにゅぷりと俺のお尻の中に分け入ってく
る。きつい違和感。身体が裂けるような酷い痛み。
 だというのに、俺の分身、いや全身は過去最高レベルで興奮して昂ぶりに昂ぶってしまっ
ていた。
 悠里の腰の動きとともに俺の腰も動き、そこで突き入れられた俊也が悠里そっくりの可愛
らしい声で「ぁん、あん、あぁん♪」と嬌声を上げる。
 後ろはペニバン?で前立腺を責められ、前の括約筋でキツキツに絞られたペニスはとっく
に限界だけども、2度の発射をした直後ではなかなか最後まで至らず。
 3人連結状態の激しい運動を永劫とも思える時間続けたあと、俺はサンタクロースのコス
プレをした美少女、のような少年の腸内にようやく白濁液をぶちまけた。
「「メリー・クリスマス」」
 俺の身体を挟んだ上と下で、可愛いらしい声がハモる。
 ……確かにこれは、最高の聖夜だった。

121 :
モゲロークリスマス!
……最高でした

122 :
もげちまいやがれ(褒め言葉

123 :
GJ!

124 :
この姉兄、兄が弟の肉棒と白濁液に満たされながら、姉の直腸で果てるとか、無いんですね?
是非、口も尻も、顔も、白濁液に満たされた兄をみたい

125 :
>>124……という意見が来ておりますが、いかがでしょうか雅明さん」
「いや、俺本当にホモじゃないんで、そういうのは勘弁してください」
「とかいって、俊也が気持ち良さそうにお尻の穴で感じてるとこみて、羨ましいとか思ってるんじゃないの?」
「俺ホモじゃないんで! 俺が挿れるのも嫌なんですが、それだけは最後の一線としてやめてください」
「そうは言っても、雅明ってばお尻の穴感じやすいよね。以前に相当やったりとかしてない?」
「……ノーコメントで」
「やってたんだ。ショックー」
「ノーコメントで」
「では雅明のほうはOKが出たということで、」
「出してない出してない」
「OKが出たということで! 俊也はどう? 雅明に挿れてみたいとか思ったことない?」
「2人の前でこれ言うのは凄く恥ずかしいんですけど」
「うんうん、でも言え」
「……僕にとって、女装ってのは、『お姉さんと一緒になる』って意味なんですね。お姉ちゃんの恋人である
お義兄ちゃんに挿れてもらって、お姉ちゃんと同じような気分になるのは嬉しいんですが、僕が挿入するの
はまた意味合いが違ってくるので……」
「へえ……そんなこと考えてたんだ。俺には分からん境地だ」
「つまり、俊也ってシスコン?」
「シスコンで、ブラコンで、ついでにナルシストですね」
「それ、自分で言っちゃうんだ。それも俺と悠里の前で」

126 :
「女の格好して、私とエッチするのは平気だよね?」
「それは、それこそ『お姉さんと一緒になる』ってことですから。同じ服を着て着衣プレイで69とか最高です」
「我が弟ながら業が深いなあ……。じゃあさ、昨日私がやったみたいに、ペニバンつけて挿入するのはアリ?」
「あー。それならありですね。やってみたいかも」
「男なのに、ペニバンをわざわざつけて野郎のケツを掘るとか訳が分からないよ!」
「ありなのかー。んじゃ、皆さんにお見せするかどうかは別に、そのうちそのプレイすることは確定として」
「確定しないでー」
「それは確定で、さっき雅明がノーコメントにしてた話に興味あるんだけど」
「ノーコメントはノーコメントです」
「んじゃ2択。俊也のあそこを直接挿れられるのがいいか、それともここで洗いざらい吐いてしまうのがいいか」
「ご無体な2択キター。どっちも嫌だー」
「んじゃ、洗いざらいじゃなくって、簡単に説明するだけでいいや。1行でまとめて」
「俺が10歳のころ、近所のお姉さん(♂)たちから、お尻の穴でするエッチの手ほどき受けたことがあるって話」
「うわー初耳ー。エッチの手ほどきって何。いやむしろお姉さん(♂)って何さ」
「悠里と初めて出会う、ずっとずっと前の話よ? もう記憶も曖昧だし。聞いても面白くないと思うけどなあ」
「雅明のことなら全部知っておきたいなあ……ダメ?」
------------------------
何故か脳内でこんな会話が発生してしまいました。
『義弟が、兄に、自分のペニスを挿入する話』はキャラクター的になしなんですが、
もし書くとしたら、
『義弟が、兄に、ペニバンを挿入する話』
『義弟以外の女装キャラが、兄(10歳)に、ペニスとか挿入して開発する話』
のどっちが読みたいでしょうか?
どちらも読みたくない、というのもありです。

127 :
下で

128 :
どっちも読みたい、に一票

129 :
ミリオン出版の出してるアンソロコミック「オトコの娘」の最新刊「初恋編」の扉絵のオナニーしてるコが激しくツボ過ぎて、
『弟は幼な妻』というフレーズとキャラ設定が頭に浮かんだ。
たぶん、女装少年というより、「一応チンコついてるけど、メンタリティは99%少女そのもの」な感じのコが
ヒロインの話だけど、ココの読者的には許せるのかな?

130 :
>>126どっちもー! が正直なところだけど、二択なら後者で

131 :
「……という、皆様からのご要望も頂いたワケですが!」
「勘弁してよ。あの話、本当に俺の黒歴史なんだから」
「そこをなんとか!」
 ガタっ
「無理無理無理無理ー!!」
「あ、逃げた」
「俊也も見送ってないで捕まえなさいよぉ。……ごめんなさい。必ずとっ捕まえて洗いざらい聞き出しますので、
もう少々お待ちください」
------------------------
遅筆ですいません。遅れていますが作成始めましたのでもう少々お待ちください、ということで。

132 :
>>129
『弟はお姉ちゃん』に続く、『弟は幼な妻』ですか。良い言霊です。
もちろん歓迎ですとも。
自分のキャラでも、>>99-の玲雄は完全にメンタル的には女の子ですしねえ。
(ちなみに『男の娘でエロパロ!』に投下するかどうか迷ったけど、最終的に23歳になるんで「男の娘」って
齢じゃないかなぁ、とでこちらに投下したという事情があったり)
お待ちしております。

133 :
『弟は幼な妻』という単語から
『22歳の兄は人気女子中学生モデルな幼な妻』
というフレーズだけ思いついた

134 :
さあ、書くんだ。

135 :
そう言えば、某ブロッケンの魔女っ子な少年も、高校生のクセして、
表向きは人気女子中学生アイドルだったし……うん、イケるイケる!

136 :
#先達に比べていささか稚拙ではありますが、表題作の1話、投下させていただきます。
『弟は幼な妻』
-1-
 よっ、久しぶり! 忙しいところ、わざわざ呼びだしてスマン。
 だが、こんな事、お前くらいにしか相談できんからな。
 礼代わりに、ここの支払いは俺が持つから、何でも好きなモノ注文してくれ。
 さて、話を始める前一応、最初に言わせてくれ。
 「俺は、断じてホモでもショタでもない!」
 ……ないと思う。
 ……ないんじゃない、かな?
 三段活用的に自信がなくなっていくのには理由があって、近頃、気になってる(恋愛的な意味で)相手が、その……なんだ。
 あ! おいおい、顔色を変えて席を立つなって! 勘違いするなよ、お前が対象なワケないだろう。
 フゥ〜、だが、幼馴染のお前が満更知らない相手でもないんだよ、コレが。
 あ、思い当たるフシがあるって顔してるな。うん、たぶん、ソレ正解。
 そう……よりにもよって、俺の大事な大事な弟の由理(よしのり)に、こんな感情を抱くようになっちまったんだよ!
 ──あれ? 何だ、お前、全然驚いてないな。むしろ「いまさらかよ」って言いたそうな顔して……あ、「まさにそう言うつもりだった」って?
 なんでだよ!
 そりゃあ、4年前、高校入った直後にウチの両親が事故で亡くなって以来、俺はあいつと二人、兄弟肩を寄せ合って暮らしてきたさ。そのなかで、俺が由理にやや過保護気味に大事にしてたことも、まぁ、認める。
 そして、由理が、まだ中学2年生だってのに、掃除やら洗濯やら家の中のことを、高卒で働いてる俺に代わってキッチリやってくれる、とてもいい子だってのも、コトあるごとに吹聴してたさ。
 だから、ブラコンの汚名はあえて受け入れよう。
 けど! それはあくまで、弟に対する兄としての愛情だよ!!

137 :
 そうだよ、そのはずなのに……あの日以来、俺の脳裡に「あの光景」が焼きついて離れないんだ!
 え? 「あの光景って何か」って?
 ──ふぅ〜。仕方ない。呼びだして相談に乗ってもらってる手前、言わないワケにはいかんだろうしな。
 て言うか、大体お前にも責任の一端はあるんだぞ!
 何、面食らった顔してるんだよ。
 ほら、2年ほど前、俺がお前に相談したことがあっただろ。
 由理のヤツが……その、母親の服を着て密かに女装してるみたいだ、って。
 その時、お前は「まぁ、早くに母親を亡くして、家庭内に女性的な要素が乏しいぶん、それらを持ち出して代償行為で心の隙間を埋めてるんだろう。下手に騒ぎたてず、ソッとしといててやれ」って、アドバイスしただろう。
 だから、俺も「そーゆうモンか」と不承不承納得して、見て見ぬフリを決め込んできた。
 小学校卒業して以来、由理が髪の毛を伸ばしてるのにも、男女兼用っぽい……というか、明らかに女の子寄りの私服を買ってくるのにも、最近家ではコッソリ女物の下着を着てるらしいことにも、あえて何も言わなかったさ。
 最初は驚いたけど、近頃は「まぁ、似合ってるからいいか」と海のように広い気持ちでスルーできるようになってたし。
 ん? 何呆れた顔してんだ? 「極論過ぎ」? 「限度ってものがある」?
 ──まぁ、そう言われると、俺としても、ちょっと放任し過ぎたような気がしないでもない。
 と、ともかく! 最近では弟というより妹に近い感覚を由理に対して抱くようにはなってたけど、それだってあくまで「兄」としての感情だったんだよ!
 なのに……クソッ! 
 どうして、俺はあの夜、目を醒まして水を飲みに部屋を出ちまったんだ!
 ああ、お察しの通りさ。
 あの晩、すでに寝てるだろう由理を起こさないように、忍び足で廊下を歩いていた俺は、由理の部屋から声が漏れてることに気付いちまったんだ。
 もしかして、由理は悪い夢でも見てうなされてるのか!? ……そう思って、様子をうかがった俺のコトを誰も責められないだろ。
 けど、部屋の中では……。
  * * * 

138 :
 しばらく見ないうちに由理の部屋は、パステルピンクの壁紙やカーテンでコーディネートされ、キャラクター物のクッションやぬいぐるみなども複数置かれた、まるっきり「年頃の女の子の部屋」そのものになっていた。
 本棚に並べられた少女向け小説や少女マンガ、あるいはマガジンラックに綺麗にまとめられたティーン向けのファッション誌、さらに亡き母の寝室から移動させたらしい姿見などが、その雰囲気を助長している。
 「ふぁン……お、お兄ちゃぁん!」
 そして、その部屋の西側の隅、清潔そうな水色のシーツがかかったベッドの上で、寝間着姿の可憐な少女が、写真立てを手に、想い人の名を呼びつつ、オナニーに励んでいた。
 ──いや、「少女」ではない。
 背の半ばまで覆う綺麗な黒髪や華奢な手足、日焼けとは無縁そうな白い肌、何より校内美少女コンテストを開けばTOP10に入ること間違いなしの愛らしくも儚げな容貌の持ち主ではあったものの、ある部位が、誰が見ても美少女と言うであろう人物の性別を物語っていた。
 うっすらと透ける素材でできた薄桃色のベビードールからのぞく細い肩も、白いニーハイソックスに覆われた形の良い太腿も、それに続くムッチリしたヒップと対照的にキュッと締まったウェストも、すべてが「彼女」の性別を「思春期の少女」だと告げているのに。
 ただ1点、白と水色のストライプのショーツに覆われた「彼女」の股間の不自然な盛り上がりだけが、「彼女」が本当は「彼」であるという残酷な事実を証明していた。
 「好きィ……好きなのぉ……」
 けれど、その事実を誰よりも如実に知りながら、青年──「彼女」の兄であり、たった今、くるおしげに名を呼ばれた男性は、ドアの隙間から覗き見るその光景から目を離せなかった。
 「くふぅン……切ないよぉ〜」
 今にも口づけんばかりに写真立て(おそらく青年の姿が写ったもの)に顔を近づけつつ、左手で自らの体の数少ない──ひょっとしたら唯一とも言ってよいかもしれない男の徴を、もどかしげに刺激するその姿は、とてつもなく淫らで……同時に真摯なものを感じさせる。
 青年は、我知らず唾を飲み込みながら、その光景から目が離せなくなっていすた。
 恋人を作る暇も、風俗店に通う金もなく、20歳前の若い性欲をもてあましているとは言え、どちらかと言うと青年は性的な欲求に淡白な方であった。
 しかし、今、自らの名前を呼ぶ「少女」(困ったコトに、本来の性別を知っているにも関わらず、そうとしか思えない)が、自慰に没頭する姿は、これまでに悪友らに見せられた、どんなエロ本やアダルトビデオの類いよりも、青年の欲望を強く揺さぶった。
 ──このまま此処で見ていたら、自分は取り返しのつかない行為(こと)をしてしまうのではないか?
 その懸念と躊躇いに押されて、何とか視線を部屋の中からもぎ離した青年は、当初の「水を飲む」という目的も果たさず自らの寝室にとって返し、ベッドに入って、すべてわ忘れようとキツく目を閉じた。
 ──無論、それは無駄な努力であり、悶々とした挙句、ようやく陥ちたその夜の夢の中で、青年は、「少女」の身体を思うままに貪り蹂躙することになるのだが。
<つづく>

139 :
つC

140 :
キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
淫靡で背徳溢れる一作。是非ともつづきをお待ちしております。

(『幼な妻』って何歳くらいまでだっけ……? って思って、wikipedia見てみたら、「なお〜」以下の一文に吹いた)

141 :
何で、この妻は、
自分自身の差し込みで慰めるの?
穴ル というか あ盗 にお兄ちゃんの代わりを抜き差しして慰めるのではなくて?例えば、木の棒、だとか、石膏、とかで造られた。

142 :
もしや、以前盛んに投下されてたりしませんか。
なんだかそれくらい手馴れた作品に見えます。
続きに期待しつつ、こちらは元日用に作成したリクエスト回答その1です。
もう片方は、恐らく今週中にはアップしたいとおもっておりますが。

……こっちは最初、書くつもりなかったのになあ。

143 :
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション1 お正月2013 1/6
「あ、また映った。悠里ちゃんホント可愛いわねえ。他のモデルさんたちよりずっと可愛い」
 元日のお昼。バラエティ番組を見ながらおせちを突つく。
「お袋、それ親の欲目すぎだって」
 テレビの中、色とりどりの晴れ着姿の読者モデルたちが羽根突きをしている。
 (俺の悠里をもっと映せー)と思ったり、(露出が大きくなって人気が出て、2人の時間
が減ったら嫌だなあ)と思ったりする複雑な恋人心理。
 モデルだけあって可愛い容姿の女の子たちの中、紫地に大輪の花の振袖をひるがえす悠里
はひときわ綺麗で華があるように見える。これが惚れた欲目か。俺も人のことは言えない。
「でも『生中継』って言ってるのに、実際には録画とか面白いわねえ。こことテレビの中、
2人の悠里ちゃんがいるのも、すごく不思議な気分」
 俺の隣の席に、赤地に金色の蝶の舞うあでやかな晴れ着姿で苦笑する“悠里”の姿。
(騙してごめんな)と、心の中でお袋に謝る。
 この番組はやっぱり生中継で、今テレビに映っているのは悠里で、振袖姿でここにいるの
が俊也というのが真相なのだ(ちなみに本当に俊也なことは既に確認済み)。
 義父が面白そうな顔で見ているのは、すべて把握した上でのことなのかどうか。

 『夕方くらいまで友だちと遊ぶ約束してるから』という名目で外出していた俊也(のフリ
をした悠里。ああややこしい)から帰宅を告げる電話がかかってきたのが4時くらい。
「もうそろそろ俊也、帰ってくるって」
「それじゃ、お参りに出かける準備しておきましょうか」
「俊也」
 自分の外出の支度は一瞬で終わらせ、悠里の部屋で化粧を直している俊也に呼びかける。
 反応がない。
「……俊也ってば」
 自分の名前を呼ばれたにもかかわらず、肩をピクリともさせずにスルーする俊也。
「……悠里」
 根負けしてそちらの名前で呼ぶと、鏡から目を離して「なに? 雅明」とにっこり微笑む。
 テレビで見せていた営業用のスマイルとは違う、素直で素敵な愛らしい微笑み。
 俊也がどこまで悠里に、女に成りきってるのか、空恐ろしい感じすらしてくる。
「お前さ、男なのにそんな格好して恥ずかしくならない?」
「え? 私が女だってこと、何度もエッチして確認したじゃない。振袖だって似合ってて可
愛いって自信もってたのになあ。そんなこと言われてちょっとショックかも」
 え。ここにいるのは本当に悠里で、さっきテレビに出ていた悠里が実は俊也だったとか?
 いや『実は録画放送』ってほうが本当で、俊也は単に外に出ているだけなのが事実とか?
 混乱する俺を横目に慣れた手つきで化粧を済ませ、帯や襟を調整する。
 露出を抑えた衣装なのに、襟元から見える長くほっそりしたうなじや、袖から覗く細い腕、
そして体のラインに色っぽさを感じてどきまきする。

144 :
 お正月2013 2/6
「うん、こんな感じかな? 雅明、私変なとこない?」
「全部が変だよ……」
 一番変なのは、高校生の男の子が振袖を着て、どこも変なところがない、という事実。
「うーん。雅明、私のこと俊也だと思ってるの? 反応がおかしいような」
 最初に確認しているはずなのに自信が揺らぐ。いっそ体を抱き寄せて、キスして再度確認
するべきなのか……と迷っていると、「ただいまー」と悠里?が帰ってきた。
 玄関に駆け寄る。男物のコート、男物のジーンズ。外見的には俊也そのものだ。
 靴を脱いだばかりの姿を玄関先で抱きしめ、キスをする。
 ……良かった。外出から帰ったばかりの冷たいその唇は、とても落ち着く感触がした。
 間違いない。こっちが悠里だ。さっきキスしてたらとんでもないものを失うとこだった。
「……お義兄ちゃん、なにやってるの」
 唇を離したとたん、氷点下な視線が前と後ろから突き刺さる。
「いやなんだ……すまん」
 中身は確かに悠里だったとはいえ、外見は俊也そのものである人物にキスをして、そして
とても安堵してしまった自分に愕然とする。親に見られなかったのがまだ救いなのか。
「俊也、帰ってきたばかりで悪いけど、初詣一緒に行くわよ」
「うん、分かった」
 お袋と悠里の会話を上の空で聞きつつ、俺は完全に途方にくれていた。
「悠里ちゃん、どうしちゃったの? 怒った顔して。せっかくの衣装がかわいそう」
「ふーんだ。雅明がぜーんぶ悪いんですよー」
「本当に悪かったって。謝るからこの通り」
「じゃあさ、今ここでキスしてくれたら許す」
 通行人も多い道。世界の理不尽さを噛み締めつつ、大人しくおでこにキスを。
「今唇にキスすると、綺麗な化粧が落ちちゃうから、ごめん。続きはあとでゆっくりと」
「んー。まあ負けとこ。約束は守ってよね?」
 とたんに上機嫌になって、俺の腕に自分の腕を絡ませて歩き出す振袖姿の俊也。
 でも考えてみたら恋人の目の前で男と腕を組んで歩いてるわけで、これはこれで針のむし
ろなのであった。
 うちから徒歩十分ほどのその神社は、正月夕方にも関わらず結構な賑わいを見せていた。
 でもまあ行列が進まないほどでもないし、さっくり参拝やら済ませるか……と思った時、
「あ、あのっ。瀬野悠里さんですよね?」
 見ると何人かの女の子の集団が悠里(のフリをした俊也)に声をかけてきた。
「あ、はい。何でしょう」
「やっぱりそうだった!」「まさかなーと思ったら、大当たりか!」「あたし、前から悠里
さんのファンだったんです」「今日のテレビ見ました! 素敵で良かったです!」
 マシンガンのような大はしゃぎ。俺は、少し離れた位置に退散してみる。
 いつの間にかファンたちと並んで撮影会状態。
 日も暮れてライトが照らす神社の境内。フラッシュを浴びて、あでやかな着物姿で微笑み
ながらポーズをとっている姿はとても愛らしい。

145 :
 お正月2013 3/6
 その少女が俺の恋人であるという事実が少し誇らしい……って違った。あれは俊也で、俺
の義弟で、男で、俺より小ぶりながら、きちんとチンチンも金玉もついてるシロモノなんだ。
 どうにもいけない。なんだか人として大事なものが狂いっぱなしな気がする。
 撮影会を終えてお参りして、お御籤引いて、両親と別れて3人で外で晩飯食べて、ホテル
に入るまでにも色々あったけど、いい加減前置きが長くなりすぎているので一気に省略。
 ようやく本題に突入。
「帯とかきつかったなぁ。歩きにくいし、髪飾り重いし、姿勢変えられないし」
「でも、まんざらでもなかったでしょ?」
「うん。わりと世界変わった感じ。綺麗な振袖で注目浴びるのってすっごく気持ちよかった」
 シャワーを浴びて出てくると、ベッドに腰掛けて2人がガールズ?トークをしていた。
「あら、振袖脱いじゃったんだ」
「期待に沿えずごめんね。あれレンタルだし、汚すと後が大変だからねー」
「代わりに今日は、じゃじゃーん。巫女さんプレイです」
 白くて少し透けてる和服っぽい上と、袴の形を一応してる赤いミニスカートの取り合わせ。
 頭の後ろにつけた大きな白いリボンが愛らしく、合わせから覗く赤い襟と、根元からほと
んど丸見えな、何もつけていない裸の両脚に目を奪われる。
 細身でスタイルも良くて、顔も可愛いからそんな衣装がよく映える。
 そんなとびきりの美少女が2人も並んでいるのは絶景……いやいや片方は男なんだ。
 しっかりしろ、俺。
 しかしクリスマスにサンタ、元日に巫女ときて、次のイベントは何だろう……と思ってし
まうのは悲しい男のサガなのか。メイドの日とかあったっけ?
「まあ、安物だから生地とか縫製とか良くないけどね。その代わり使い捨てで破いてもOK」
「じゃあまず雅明、約束果たしてね」
「約束、って?」
「もう。さっき、あとで飛び切りのキスをプレゼントする、って言ったじゃない」
 そこまでは言ってないような気もするけど、確認の意味も込めて唇同士を合わせる。
 悠里とキスするときの、心やすらぐ感覚はない。感触から言っても確かに俊也の唇だった。
 心臓がドキドキして苦しい感じがするのは、きっと背徳感のせいだろう。
「それじゃ、今年最初のプレイ開始ということで。雅明、ちょっとこちらに来て」
 本来、清純さと無垢さの象徴であるような巫女装束。
 それなのにむき出しの脚が悶えるような妖艶さを、可愛らしく微笑む様子がその奥に潜む
怒りを強調する。
 ……いや本当に怖いんですってば、悠里様。
 超特急で彼女のもとへと近寄ると、細い金属製の柱に後ろ手で手錠をかけられて、猿轡ま
で咥えされられる。あの、準備が良すぎです。
「さすがに私でもねえ。彼氏が私以外の人とキスして、しかも自分とキスするときより興奮
してると流石にキちゃうわけで。……あとで外してあげるから暫く見ててね」

146 :
 お正月2013 4/6
 文字通り手も足も(口も)出ない状態の俺を尻目に、ベッドの上では巫女服姿の2人の美
少女(ただし片方はペニスつき)たちが濃厚に過ぎる口付けを交わしている。
 横座りで向かい合い、両手の指同士を絡ませて握り、互いの舌と粘膜と唾液を貪りあう。
 俊也の体で一番不思議なのは、今繋ぎあってる手かもしれない。
 悠里の手は女の子の中でも綺麗なほうなのに、男である俊也の手は、大きさも色も形も、
そして手で握ったときの感触さえもがそれと完全に一緒なのだ。
 掌を握るだけで2人を判別できるなら、俺としてはかなり楽になれるのに。
「くちゅ……くちゅ……」「ちゅぴ……ちゅぱ……」
 キスのあと、体勢を入れ替えて袴状のスカートの中の互いの股間に顔をうずめる。
 2人でクンニしあう……じゃない。フェラとクンニをしあう、69の体勢。
 もう、どちらが悠里でどちらが俊也か、どちらが男でどちらが女かも判然としない。
 俺とは言えば真っ裸で後ろ手に拘束された状態。
 まるで神事のような印象の、でも実際には淫猥な行為を見ているだけで、暴発しそうになっ
てきている自分の息子を一切触りもできないことが辛い。
 長い長い69をやって、十分堪能したのか体を離し、しばらくうっとりと余韻を楽しむ様子。
 そんな様子までしっかりと鏡写し状態。
 俺の恋人の様子に見とれたいけれど、じゃあどっちが恋人なの、という。
 さっきせっかくキスで確認したのに、途中で分からなくなってしまったのが痛い。

「……じゃあ、悠里」
「「はいっ」」
 ようやく手錠と猿轡から解放されて、恋人に呼びかける……と、見事にハモった回答が帰っ
てくる。
 ここで間違えたら身の破滅かも……と思いながら慎重に観察。内股に零れているのが愛液
なのが悠里、精液なのが俊也、でいいんだろうか。分かりにくいけど。
 半分祈る思いで、悠里だと思ったほうをベッドに押し倒してキスをする。
 良かった、当たりだ。そのまま耳朶や首筋に舌を移動させ、巫女衣装の上から胸を揉みし
だく。鼻腔をくすぐる甘い匂い。俊也と違う体臭。なんだかほっとする匂い。
「だっ、だめっ、そこ、いやっ」
 口ではそう言いながら、ベッドの上で敏感にいやらしく身悶える様子も愛おしい。
 胸やお腹の肌を堪能できないのを少し残念に思いつつ、一気に下に頭を移す。内股の敏感
な肉の舌触りを十分楽しんだのち、愛液の残る割れ目にキスする。
 その瞬間、それまで部屋に響いていた悠里の嬌声が、「むごむご」という音に変わった。
 目を上に向けると、巫女服姿の悠里の唇に、巫女服姿の俊也がキスをしているシーン。
(上でも下でも、これって俊也と間接キスしてることになるのかな?)
 その考えが頭に過ぎった瞬間、今までおとなしめだった俺の股間のものが、いきなり堅く
なるのを感じた。
 瀬野雅明19歳。色んな意味でマジやばいです。

147 :
 お正月2013 5/6
「お姉ちゃん、これでいいの?」
 悠里の体内に2回中出しして、少し呆けている俺たちのところに、荷物を漁っていた俊也
がやってきた。
 さっき、悠里が俊也に耳打ちしてたのはこれなのか。不安が膨らむ。
 目を向けると……双頭ディルドー(だっけ? 実物は初めて見る、なんだか卑猥な物体)
を榊でも持つような感じで手にした美少女巫女さん(性別♂)が立っていた。
「うん、それ。ありがとう」
 まだ気だるさの残る声で悠里が言って、ベッドの上で上半身を起こし、俊也を呼び寄せる。
「じゃあ、お尻差し出して」
 言われたとおりベッドの前で前かがみになり、スカートを自らたくし上げて、つるりとし
た丸いお尻を丸出しにする巫女少年。
 ディルドーの短く丸い頭にローションをふりかけ、いきなりそれを肛門に押し入れる。
「……!!」
 挿入慣れしているとはいえ、異物を準備もなく強引に入れられたものだからたまらない。
 もはや声にならない悲鳴が部屋に響き、隠しようのない苦痛の表情を浮かべる。
「うん、いい子いい子」
 そう言ってお尻を優しくなでたあと、悠里は自分のアヌスとディルドーのもう片方の頭
に器用に同時にローションを塗りつける。
(──また俺ノケモノで、2人でレズプレイとかするつもりかな?)
 そう思ったとき、悠里が自分のお尻に指を突っ込んでだ状態のまま俺のほうに向き直り、
「雅明、私のアナル処女をもらって」と言った。
 挑発気味に微笑んでいるものの、どこか怖がっているような表情。
「いいの?」
「俊也相手にならできるのに、私のアヌスはご不満?」
 気遣う気分と征服欲を満たしたい気分、2つの相反する心がせめぎ合っていたのが、その
悠里の言葉で後者に傾く。
 俺のモノにもローションを塗りつけ、四つんばいになってもらい、バックの状態で悠里の
アヌスに徐々にペニスを埋め込んでいく。半分萎えた状態だけに意外に難しい。
 悠里の中はありえないくらいキツキツで、千切れそうなくらいに締め付けられる。
 止めようか? と何度か聞きそうになるけれど、そのたびに悠里自身が「もっと……」
「止めないで……」と、とても痛そうな声で哀願してくる。
「うん、最後まで入ったよ……」
 そう言う頃にはもう既に、挿入する側の俺でさえ精根尽き果てた思いだった。
「大丈夫? 痛いよね? きつくない?」
「痛いし、きついけど、大丈夫。じゃあ“悠里”。やることは分かってるよね? お願い」
 “もう一人の自分”に、苦痛を押し隠した優しい声で囁く悠里。
 これまでずっと待機状態で不満そうだった俊也が、喜びを満面に浮かべて近づいてくる。
 胸にパッドも入れて、完璧美少女にしか見えない外見なのに、股間では完全に勃起したモ
ノが赤いスカートを持ち上げて覗いている。その下にある、黒光りするディルドーの先端。
 (おちんちん二連装だー)とか思ってる場合じゃなくて。

148 :
 お正月2013 6/6
「じゃあ、雅明……いくよ」
(ディルドーを悠里のお○んこに入れて2本挿しプレイするのかな?)
 と淡い期待を持っていたけど、悠里そのままの声色の俊也の呼び声でその希望も砕かれる。
 そのまま背後に回り、体を密着させてくる俊也。
 お尻の穴に感じる、冷たい堅い感触。
 お尻の上に感じる、温かくて柔らかい感触。
 背中に感じる、俊也の荒い息遣い、熱い吐息。
 小さくて柔らかい指先が俺の体を掴み、そのままグイグイと穴に押し込んでくる。
 さっき見た感じ俺の分身に比べるとサイズは小さいはずなのに、なにかとんでもなく太く
長い物体が捻じ押し込まれているように錯覚する。
 身体が引き裂けてしまいそうな感覚に、恐怖すら覚える。
 でも、今俺の身体の下で細い身体を震わせている悠里は、今の自分よりもっともっと大き
な苦痛に耐えているわけで。何か不思議な感慨めいた思いが沸いてきてしまう。
「うん、雅明。根元まで入ったよ……」
 そう言ったあと、上の悠里がぴったりと身体を重ねてくる。
 布地の感触。(作り物とはいえ)胸の二つの丘の柔らかい感触。スカートがくすぐる感覚。
そして互いの身体にサンドイッチされた物体の感覚。
 大きくはないはずのそれに、やけに強い存在感と生々しさを感じてしまう。
 そのままの状態でのほんの短い小休止をはさんで、俊也が息を吸って腰を振りだす。
 身体を内側からえぐり取られるような感覚。
 異物感と痛みがたまらない。でも、悠里が耐えてる状況で弱音も吐けない。
 自分の分身は完全に張り詰めた状態で、悠里のお尻の中で痛いくらいに絞られている。
 俊也のアヌスとは違う、悠里のアヌスの感覚。
 俊也のお尻は入り口は比較的柔らかくて中まで吸い付いてくる感じがあるのに、悠里は入
り口が無茶苦茶きつい割に奥はそうでもない。経験値の差なのだろうか。
 これは2人の判別に使えるか? と一瞬思ってしまった自分が情けない。無理だ。
 上と下で、息もぴったりに腰を振る2人の『悠里』。
「ひあっ、はあっ! すごいっ! 雅明っ!」
「ひっ、あっ、あつっ……ひっ! はあ、アァッ……!! 雅明っ! 雅明ーっ!」
 もはやどちらがどちらかも判然としない嬌声をあげて身悶える。
 ディルドーの先端が、クリスマスの悠里以上に的確に俺の前立腺を責めたててくる。
「悠里……っ! しまって、きつっ……!」
 発射して楽になりたいという思いと、ずっとこの快楽を味わいたいという相反する思い。
 視界が白っぽく、目がちかちかすらしてきた。腰の砕けそうな快楽に溺れそうになる。
「悠里っ……! 出すよっっ……!」
 俺は悠里のアヌスに精液を注ぎ込み、そして果てた。
 仰向けにベッドに寝そべった状態。広げた左右の腕それぞれに、頭の重みを感じる。
 俺の身体の両側にぴたりと寄り添う巫女2人の細くて柔らかい感触を楽しみつつ思う。
 ……今年は一体、どんな一年になるのだろう?

149 :
つC

150 :
ひゃっほう! GJ!!

151 :
GJ!

152 :
私のワガママを
本当に書いてくれて有難う。
でも、弟さんの生肉でなく、双頭の作り物なんですね。
弟さん、意思が固いですね。

ですが、双頭の作り物のカタチが妄想出来ません。

153 :
#前回の続きとなる青年の独白(懺悔?)です。
-2-
 ──ヒィック!
 お〜、すまんスマン。ちょっと急ピッチで飲み過ぎたな。
 いやぁ、なんつーか、「酒! 飲まずにはいられないッ!!」て気分だったもんで。
 え? 「その翌日はどうなったのか」?
 ……あ〜、そうだな。ここまで相談に乗ってもらった以上、キッチリ話しておくべきだよな。
  * * * 
 妹……もとい、弟である由理の"痴態"を目撃した夜の翌朝、当然のことながら兄である青年──安藤浩之は、睡眠不足の冴えない頭で目を覚ますハメになった。
 「あんな夢」を見たため、朝起きた時、慌てて布団をめくってみたところ、幸いにして"液漏れ"はしていなかったのが救いだろう。これで、万が一、パンツの中がガビガビになっていたりしたら、ヘソを噛んでにたい気分になったに違いない。
 「おはよ、お兄ちゃん♪」
 ボーッとした頭のまま、パジャマ姿で台所へと移動した浩之は、こちらはビックリする程清々しい雰囲気の(まぁ、理由は見当がつくが)由理の笑顔に迎えられた。
 数年前から安藤家の台所(というか家事全般)を掌握している由理は、今朝も朝食の準備をしていてくれたらしい。
 「お、おぅ、おはよう、由理。今日も早いな。日曜日くらいゆっくり寝てればいいのに」
 ザックリとした白いセーターと、最近はもはや隠すこともなくなったスカート姿(今日はふくらはぎ丈のライトグレーの三段ティアードスカート)の上から、フリル満載のエプロンを着け、おたまを手にしたたその姿は、まさに"幼な妻"という形容がふさわしい。
 艶やかなストレートロングの黒髪をきれいに梳かし、家事の邪魔にならないよう首の後ろでエプロンと同じ色合いのリボンで結んでいるのも、清楚で非常に似合っていた。
 「うん。でも、お兄ちゃんには、手料理を食べて欲しいから……」
 嗚呼、なんと健気なコなのだろう!
 これが本当に"妹"ならば、「今時珍しいほど、よくできた娘に育って、兄貴、感激!」で済む話なのだが、このプリティーガールの生物学的性別が♂であることが、浩之の心中に戸惑いと躊躇いと言い知れぬ感情を引き起こしてしまうのだ。

154 :
 それでも、その頑張りを褒めてやりたくて、浩之は何とか言葉を探す。
 「ああ、いつもありがとう──由理は将来いいお嫁さんになりそうだな」
 口に出したときは違和感がなかったものの、次の瞬間、盛大な後悔に苛まれる。
 (何、バカなこと言ってるんだ俺は!)
 常識的に考えれば、男のコである由理が「お嫁さん」になる可能性なぞ、0に等しいはずなのだ。
 しかし……。
 「え、ホント!? 本当に、そう思う、お兄ちゃん?」 
 思いがけないほど真剣な目で由理にその言葉に食いつかれては、浩之としても「さっきのはちょっとしたジョークだ」と流すことができなくなる。
 「あ、うん、まぁ、少なくとも、俺はそう思うぞ」
 仕方なく、「あくまで一般的な評価ではなく、個人的な印象だよー」という方向に軌道修正して、何とかこの場をやり過ごそうとしたのだが……この場に限って言えば、コレはトンデモない悪手だった。
 「お兄ちゃん……うれしぃよぉ(うるうる)」
 いや、むしろクリティカル過ぎたと言うべきか。頬を赤らめ、情熱的な潤んだ目で極上の「美少女」に見つめられては、昨晩のこともあって、浩之も平静を装いきれない。
 「あー、その、なんだ。きょ、今日の午後は何か予定があるか、由理?」
 こういう場面に慣れていない悲しさで、とにかく新たな話題で、浩之は気まずい場面を乗り切ろうとする。
 「え? あ、うん。お洗濯して、お庭とか玄関とかのお掃除したら、とくに何もないけど……」
 唐突な話題転換に戸惑ったのか、「いや〜んな雰囲気」が霧散する由理。
 「だったら、久しぶりにふたりで出かけてみないか? 名波町にできたテーマパークの無料券を、会社の先輩にもらったんだが……」
 「! いくッ、行きたい!!」
 無邪気な笑顔になる由理を見て、浩之は「ああ、やっぱり、まだまだ子供だよな」とほのぼのした気分になった。
 「よーし、じゃあ11時に出発だ。早く終わるように、掃除は俺も手伝うぞ」
 「うん、それじゃあ、お兄ちゃんにはお風呂掃除、頼んでいい?」
 「よしきた、任しとけ。ピカピカにしてやる」
 おどけて腕まくりしつつ、内心「ウンウン、これが正しい、兄弟の休日の過ごし方だよな」と満足げに頷く浩之だったが……。
 「ルンルンルン♪ おにーちゃんとおーでかけ、ゆーえんちデ〜ト♪」
 うれしそうに鼻歌を歌いながら、洗い物を始めた由理を見て愕然とする。
 (し、しまった……もしかして、俺、墓穴を掘った?)
 無論、シスコンもといブラコンな浩之に、「おでかけ」を中止するという選択肢は思いついても選べないのだった。

155 :
  * * * 
 ん? ああ、もちろん、その日はふたりで有栖川ファンシーランドに行ったぞ。
 あんなに楽しみにしてる由理の期待を裏切るわけにはいかんだろーが。
 外出時の由理の服装か? うーん、確か……水色のブラウスに白いアンゴラのカーディガンを羽織って、ボトムはちょっとAKBっぽい赤いチェックのミニスカートだった、かな? 
 足には薄手の黒いストッキングを履いて、靴はスエードのロングブーツだったな。結構ヒールがあるのに綺麗な足取りで歩いてるから、ちょっと感心した覚えがある。
 髪型は、いつもみたく下ろして自然に流しつつ、前髪には白いレース飾りのあるカチューシャをはめてたな。由理のキューティクルつやつやの黒髪との対比で、よく似合ってたぞ。
 いまにして思えば、うっすらとだけど化粧もしてたのかもな。唇がいつもより鮮やかな桜色だった気がするし……。
 え? 「なんでそんな細かいトコロまで気が付いたのか」?
 そりゃ、お前……えーと、なんでだろう。
 い、いや違うぞ! 断じて「唇柔らかそーだなー」とか「アレにキスしたらどんな感触なんだろーなぁ」とか思って、凝視してたワケじゃないんだからな!
<つづく>
#短めですが、以上が起承転結の承。次回、やや長めの転を書いて、最後の結で〆る予定です。
#>142
 「盛んに」というほどでもありませんが、一応、Kのつく人です。

156 :
つC

157 :
>>152
双頭ディルドーは今回使用したアイテムはこんな感じということで。
ttp://www.lovepiececlub.com/shop/products/detail.php?product_id=107
描写能力がなくて申し訳ありませぬ。
こっちの3人組には、「明るくて楽しいセックス」をして欲しい、
「あんまり本人が本気で嫌がるようなプレイはさせたくない」と思っているので、申し訳ありませんがご了承ください。
雅明には不本意なフリしてますが、わりと本人喜んでますので。
と言いつつ、次回投下分はわりとへビィなプレイになってきているので先行き不安が……
>>155
今回の見れば、特に服装描写の緻密さからピンと来るんですが、前回だけで思い当たらなかったのは不覚……
(『先達に比べて』って、超大先達ではないですか)
下手すれば前後編と思いきや、残りあと2回分もあるということで、お待ちしております。

158 :
>>157
はあ、確かに、双頭がLというかUと言うか
、通常手に入れやすい一直線型とは違う型なら
背中から抱き抱えながら出来ますね。
嫌がる?
こんなに、愛され方を知っているのに?
なんだか、その理由は、
『同性愛者ではない』
というよりも、
『肉棒の味を知ると、作り物の棒だと物足りなくなる危険性が有る』のを無意識に避けているからだと思いますが?
それに、こんなに作り物を打ち込まれたら穴が壊れてしまうかと思いますが?
肉棒のほうが、穴が長持ちすると考えられます。

159 :
双頭ディルドー出すとき、形状を書こうとして「銃みたいな」「ブーメランみたいな」「鎌みたいな」とか、色々
表現探したんですがなんかしっくりこなくて書かなかったんですが、そうか「L字型」でよかったんですね。

兄=雅明が、挿入『される』のを嫌がる理由については、>>158で書いておられる理由でほぼ正解です。
 (違うのは、「味を知ると」じゃなくて、「味を思い出すと」が正しい、ってくらい)
兄のほうは、口では「嫌だ嫌だ」って言ってますが、実際にはそこまで嫌がってないですね。
もし姉=悠里の格好をした弟=俊也が挿入しようとしたら、あっさり落ちるでしょう。
 (ただし、全裸や男の服のままの俊也、あるいは他の普通の男性が迫ってきたら全力で拒否します)

逆に、弟=俊也は、女装状態で雅明に挿入『する』のは、強い表現ではないですが、完全に嫌がってます。
 多分にやらせようとしても勃たずに終わるんじゃないですかね。
理由は>>125で、
>「……僕にとって、女装ってのは、『お姉さんと一緒になる』って意味なんですね。お姉ちゃんの恋人である
>お義兄ちゃんに挿れてもらって、お姉ちゃんと同じような気分になるのは嬉しいんですが、僕が挿入するの
>はまた意味合いが違ってくるので……」
 って言ってるとおり、同性愛云々とはまた別の次元なんですが。

それにしても、この3人組、色々考えてくれる人がいて凄いですねえ。

160 :
では、リクエスト2つ目
『義弟以外の女装キャラが、兄(10歳)に、ペニスとか挿入して開発する話』
を投下します。
趣味全開で書いたので、結構えげつないプレイになったので、ついていけなくなったかたは
離脱を推奨しておきます。
ということで。

161 :
『弟はお姉ちゃん』 シチュエーション1 回想 1/7
 ──『あれ』は確か、俺が10歳のときのことだったと思う。
 実の親父が事業に失敗して蒸発して、借金返済のために家含めて色んなものを売り払って、
今までの俺の子供部屋より狭いワンルームのアパートで引っ越してしばらくたった頃の話。
 専業主婦だったお袋も働きに出て、気苦労から白髪も目立ち始めたことが記憶にある。
 転校不要だったことに喜んでいたのも短い間で、環境が激変した俺は見事にクラスの「い
じめられっ子」に転落していた。
 それまで友だちだった子もいじめる側に回って、遊ぶ相手もいない。そんな日々。
 『その日』は夕方から雨がぱらついていていた。
 持ってきた傘を広げて帰ろうとしたとき、「すまん、今日これ貸してな」って言って、そ
の傘が横から奪い取られた。
 いじめられっ子だった俺はどうしようもなく、そのまま雨の中を駆け出した。
 小雨だから大丈夫と思ってたら、雨がどんどん強くなって、下着までびしょ濡れで。
 ようやく家にたどり着いたと思ったら、悪いことは重なるもので、鍵をどこかに失くして
たんだ。濡れて気持ち悪くて寒いのに、お袋が帰るまで家に入ることすらできない。
 惨めな自分に、いつの間にか俺はわんわんと家の前に座って泣き出していた。
 そんな時2つ隣の家のドアが開いて、『その人』──実はもう名前を忘れてしまったから、
ここでは『春美さん』って呼ぶね──が出てきて、泣いてる俺を部屋に招きいれてくれた。
 春美さんは髪が長くて、胸が大きくて、大人しい感じの綺麗な人だった。
 その人の部屋に入って驚いたのが、部屋じゅうに所狭しと置かれた人形の存在だった。
 特に一番大きな人形は当時の俺より少し背が高いくらいで、最初生きてる女の子が床に座っ
ているのかと思うくらい精巧だった。
 狭いアパートにはあまりに似合わない存在は当時から疑問に思ってたけど、確か事情や由
来は結局聞けずじまいだったように思う。
 風呂場の中でバスタオルで体を拭いて、着る服がないことに気付く。
 風呂の中からそのことを言うと、春美さんはしばらくためらっていたようだけど、女の子
の服を取り出してきた。
 きれいな大人の女性の前で、バスタオル1枚の裸でいるか、少女の服を着るか究極の選択。
 高校時代から背が伸び始めて今は172cmあるけど、小学校時代の俺はいつも学年で1、2を
争うくらい背が低くて、この頃は130cmあるかないかくらいだったのかな。
 とても嫌だったけど結局身につけたこの時の服は、ほとんどぴったり身体にフィットした。
「アキちゃんの服、ぴったりだったみたいね。良かった」
「……“アキちゃん”って、誰?」
「その子よ」
 春美さんは笑いながら、一番大きな人形を手で示す。……不思議なことに、この件で俺の
記憶に明確に残っているのはその人形の名前と、その人形を呼ぶ春美さんの声の響きだけ。
 ただ、『その日』はそれ以上のこともなく、お袋が帰ってくるまで春美さんの部屋で、お
嬢様のような白いフリルつきブラウスと、同じくフリル付きの黒いスカートの姿で過ごして
終わっただけだった、と思う。

162 :
 回想 2/7
 ──え? 女装は似合ってたかって? それを含めて、これから話すね。
 それからしばらく、学校から帰ったあと毎日のように春美さんの部屋を通う日々が続いた。
 ……今なら分かるけど春美さんは水商売の人で、夕方6時くらいが出勤時間で。
 俺の相手をすることで負担がかかっていたのは当時の自分でも理解していて、でも孤独だっ
た俺は、好意に甘えててお邪魔することをずるずると続けてた。
『僕の出来ることならなんでもするから』。贖罪意識から春美さんにはそんなことを言って。
 確か1ヵ月後くらいかな? 春美さんが、僕に「お願い」って言ってきたのは。
 何でも“アキちゃん”の新しい服を買いたいから、買出しに同行して欲しいとの話。
(荷物運びかな?)と思ってOKしたら、“アキちゃん”の服一式に着替えさせられたんだ。
 嫌とは思ったけど、『なんでもする』と言ってた以上断りきれなくてね。
 下着から完全に女物で、白と黒のゴスロリ衣装を身に着けて、お尻より長い黒髪姫カット
のカツラをつけて、付けマツゲとかできっちりお化粧までさせられて。
 ──今の俺から想像つかないと思うけど、小学校卒業くらいまでの俺はお袋似の女顔で、
背も小さかったし結構女の子に間違われることも多かったんだ。
 中学以降はまあ、そんなこともなくなったけど。
 それでも一番最初の日にお人形の服を着たときは、普通に『男の子が女の子の服を着てる』
感じだったけど、その日仕上がってみると、本当に『生きて動き出した少女のお人形』その
もので、それが自分であることが信じられない気分だった。
 ──まあ、随分前の話だし、記憶の中で美化が進んでるのかもしれないけどね。
 春美さんはごく自然に俺に対して“アキちゃん”と呼びかけるし、いつの間にか俺もその
呼び方に馴染んでいってしまっているし。
 まあ偶然俺がマサ“アキ”だから慣れやすかった、という理由もあるだろうけど。
 その日は春美さんと一緒に電車に乗って街にでかけて、ロリ系の子ども服中心に色々試着
して回ったっけ。俺と人形の服のサイズが同じくらいだから、これでぴったりな服が着せて
あげられられるって、大喜びだったと思う。
 最初は恥ずかしかったけど、店員さんとかに完全に女の子として扱われるのが新鮮で気持
ちよくて、誰も俺のことを俺と扱わないのが嬉しくて、最後は割に楽しんでた記憶がある。
 ──女装趣味じゃなくて、変身願望かな。
 あの頃は本当に、俺が俺であることに嫌気がさしてたから、別人になることが嬉しかった。
 だからまあ、正直に言えば俊也が悠里のふりをするのを見てて、今でも羨ましいって思う
気分もどこかにあるんだ。もう、俺には無理だろうからね。
 まあ、それはともかく。
 その日以降、大きく変わったのが春美さんの家での俺の扱いだった。
 それまでは普通に男の子として扱われてたのが、春美さんの家に行くたびに服を脱がされ
て、動く着せ替え人形であるかのように、可愛らしい女の子向けのドレスを着せられて。
 ──それが本気で嫌だったら、もう二度と行かなくなって、それでお終いだったよ。
 でも結構長い間その関係が続いたはずだから、俺はやっぱりそれが嬉しかったんだと思う。

163 :
 回想 3/7
 ──この話にはあともう一人、登場人物が出てくる。
 この人も名前は思い出せないから、仮に──そう、『冬子さん』って呼ぶね。
 冬子さんは背が高い人で、髪は肩あたりで綺麗に切りそろえた感じで、ややきつい面差し
の美人な人だった。クールビューティって感じかな。
 春美さんと冬子さんは友人で、冬子さんが春美さんの家に来ている日は俺は家に上がらせ
てもらえないのが、分かっていても寂しかった。
 春美さんと冬子さんが部屋で何をしているのか知りたい気持ち、一緒に遊んでもらいたい
気持ちが段々募ってきて、……それで俺は、あんなことをやったんだ。
 細かい経緯までは思い出せないけど、冬子さんが来る日、春美さんが留守をしている間に
家にこっそり上がりこんで、俺はお人形のほうの“アキちゃん”の衣装を一式脱がせて自分
の体に身に着けていった。
 春美さんがいつ戻ってくるか分からないから大急ぎで。
 “アキちゃん”と、俺の着ていた服を押入れに押し込んで、人形がつけていたピンクと白
の、甘ロリっていうのかな? そんな服に着替えて、金髪巻き毛のカツラと大きな布製の帽
子……ボンネットっていうの? まあ、それを頭にかぶって。
 そこまで終わったところで、春美さんが帰ってきたのでその人形みたいに床に座って。
 ──今考えれば、俺が押入れに入ればよかったのかな? それとも何か事情で無理だった
のかな? よく思い出せないや。
 幸運なことに、春美さんは俺の『入れ替わり』には気づかないようだった。
 お人形の真似事をして春美さんと一緒にいるのはもう何度もやってきたことだけど、春美
さんが俺のことを人形だと思い込んでいる状態は初めてのことで。
 首を動かして見るわけにもいかないし、春美さんの独り言や服を脱ぐ衣擦れの音、シャワー
の音に、心臓がおかしいくらいにバクバクしっぱなしになっていた。
 春美さんがシャワーを浴びている最中に冬子さんがやってきて、部屋に上がってきた。
 見れないから分からないけど、人形のふりでじっとしている自分を見つめている気がする。
 太腿辺りがやけに痒い。やっぱり無理だったのかな、そんな不安を感じつつ、でもピクリ
とも動けない苦役に耐えているとき、風呂場から春美さんが出てくる音がした。
「んじゃ春美、始めるか」
「あら? 今日はやけに性急なのね」
「たまにはそんな日もあるんだ」
 それだけの会話のあと、たぶん冬子さんが服を脱ぎだした音がした。
 当時俺はまだ、『セックス』という言葉も概念も知らない子どもだった。
 ──10歳でそれって、今時おくて過ぎるかな? そうかもしれない。
 まあ、だから、それから始められた『行為』のことは、当時の俺には凄いびっくりするよ
うなことだった。
「ああっ、いやっ、やめて!」
 夕暮れのアパートに響く春美さんの声。
 当時の俺にはさっぱり分からない叫びにびっくりして顔をつい二人のほうに向けてしまう。
 狭い部屋の半分を占めるベッドの上で、冬子さんがこちらを見てニヤリと笑った。

164 :
 回想 4/7
 ──そのとき、よく驚きの声をあげなかったものだと思う。
 だけど、びっくりのオンパレードは、むしろこれからが始まりだった。
 頭が真っ白になって対応を思いつかないでいるうちに、春美さんがひときわ大きな声をあ
げてくたっとなってしまう。
 慌てた俺が立ち上がるのと、冬子さんが起き上がるのがほとんど同時だった。
 今までベッドと春美さんの体で見えなかった、冬子さんの身体が見える。
 細くて色白で脛毛とか一切なかったけど、胸と股間のものが完全に男性だった。
 それなのに、綺麗に化粧された顔はやっぱり冬子さんの、女性のもので。俺は混乱する。
「おい、春美。こいつは一体ナニモノなんだ?」
「えっ、嘘……アキちゃん?」
 冬子さんが、まだベッドに横たわってぜいぜい言ってる春美さんの頭を手でこちらに向け
させて質問すると、春美さんは驚いた声で言った。
「“アキちゃん”って確か、お前の持ってる人形の名前だよな。でもこいつ、生きてるぜ?」
「いや、そっちのアキちゃんじゃなくて……この部屋の、2つ隣の男の子」
「雅明だっけ? 前紹介してた。って、へぇ! やっぱりこいつも男だったのか。面白いな」
 そう言ってけらけら笑う冬子さん。
 ──まあ、会話の内容まで覚えてないけど、大体こんな感じだったということで。
「なあアキ、お前も混じりたいのか?」
「……混じる、ってなんのことですか?」
「男3人で3Pしないか、ってことだよ」
「さん……ぴー?」
 知らない単語に混乱する俺。そのせいで、重要な単語をうっかり聞き流してしまう。
「うは。お前今何歳だ? ひょっとして、精通もオナニーもまだ?」
「じゅ、10歳ですけど……せいつう? おなにい?」
「あはは。こりゃいいや。春美、どうせだから化粧して綺麗にしてやってよ」
「え……でも……そっか……ん……分かった。アキちゃん、こっちにどうぞ」
 混乱するまま、春美さんに手招きされるままに、化粧台の前に座る。
 鏡の中に、ふわりと膨らんだピンクのドレス姿、縦ロールの金髪ロングの『お姫様』のよ
うな自分の姿が映ってドキリとしてしまう。
 そういえば、今の自分はそんな姿だったんだ。
 そして目を上げて……初めて見る春美さんの全裸にぎょっとする。
 豊満な美乳に、くびれたウェスト。柔らかそうなすべすべの肌。どこをどう見ても、綺麗
な女性の体。それなのに、股間には俺と一緒のモノがぶらさがっていた。
「え……あ……春美さん? それ……」混乱のままに聞いてみる。
「お前、知らなかったのか? 春美も男だよ。オレやお前と同じな」言葉を一旦切って、
「手術で豊胸して、女ホルも打って……って言ってもお前にはまだ分からないか。
 ……お前、こんな体になってみたいと思わないか? 今からホルモン始めれば、お前なら
きっと、オレや春美なんて目じゃないくらいの美女になれるぜ」

165 :
 回想 5/7
 ──もしここで俺が頷いていたら、どんなことになっていたんだろう。
 でも当時の俺は、呆然と座ってるだけで、首を縦にも横にも振ることができなかった。
「まあ、すぐには決心つかないか。お前がいいと思うなら、いつでも言ってきてくれ」
 ──その日以降に分かったことも含めて、この日この部屋にいた人のまとめをするね。
 春美さん。本人曰くメンタルは普通の男性。でもホモセクシャルで、昔交際していた、惚
れた男のために豊胸手術や女性ホルモンの投与まで受けて、その人と別れたあとも普段は女
性として生活していという話。外見は、普通の女性以上に女性な人だった。
 冬子さん。女装趣味の男性。女装すれば美女にしか見えなかったけど、普段は男性として
生活していて、体は特にいじってない。バイセクシャルだと本人は言ってたと思う。
 最後に“アキちゃん”こと当時の俺。事情があって少女人形の服を着ていたけれども、女
装趣味でもホモでもバイでもない人間。……いや、本当だってば。
 春美さんに綺麗に化粧をしてもらって、帽子を外して代わりにピンク色の大きなリボンを
頭につけてもらった俺は、いや、“動く等身大リアルドールのアキちゃん”になった自分は、
(これから何が起きるんだろう……)と不安に思いながらベッドに座っていた。
「じゃあまず春美、フェラチオの見本をみせてやれ。アキ、今からお前もするわけだから、
ちゃんと見ておくんだぞ」
 そう冬子さんが言うと、春美さんは少しためらったあと、屈んで冬子さんのモノを咥えた。
 ──あれ。この流れだと、アナルセックス直後にフェラチオしたことになるな。記憶がごっ
ちゃになってるのか、それとも本当にやったのか。ごめん、どっちか分かんないや。
 まあそれはともかく、春美さんにフェラチオされながら、冬子さんは俺に向かってこと細
かにやりかたとかを説明した。最後、春美さんが、美味しそうに白い液体を飲み干す。
 促されるまま、俺は続いて春美さんの股間のモノを口に咥える。
 どこからどう見ても、春美さんの身体は『その箇所』以外は女性そのもので。その中に唯
一存在する“男の象徴”を自分の口の中に隠してしまうのは凄く変な感じだった。
 『フェラチオ』の概念自体、さっき知ったばかり。多分、それは凄く下手なものだった筈。
 でも、春美さんは『お人形のアキちゃんが動き出して、お姫様姿で自分のモノに奉仕して
くれている』というシチュエーションに凄く興奮して、白いおしっこを俺の口に出したんだ。
 春美さんは美味しそうにしてたのに、それはとても苦くてまずくて。
 冬子さんに命じられるままに飲み込むのは、とても大変だった。
「あはは。こいつ、言われたくらいで男のモノ咥えて精液飲み干して変態じゃね?……ウソ
ウソ、お前は偉いよ。いい奴だ」
 そう言って金髪のカツラの上から頭を撫でる。
「……じゃあ、ご褒美に、今からオレがお前を『女』にしてやるよ」
「えっ? 僕は男だよ」
「ボクっ娘ってのもいいけど、そこはあたし……いや名前で呼ぶのが良さそうだな。『アキ
は淫乱な、エッチなことで喜んでしまう、いけない女の子なんです』って言ってみな」
「あ、アキはインラン?な、エッチなことで喜んでしまう、い、いけない女の子なんですぅ」

166 :
 回想 6/7
「よし。よく言えた。春美、これからコイツになんて言えばいいのか教えてやってくれ」
「……え? うん、分かった、と思う。『冬子さん、アキの初めてをもらってください』」
「ふ……冬子さん、あ、アキの初めてをもらってください!」
 ──『アキ』という言葉が自分の口から出る度に、自分は『雅明という男の子』ではなく、
『アキという名の、自意識を持たない人形』なのだ、という感覚が強まっていく。
 普通なら抵抗するはずなのに、まるで催眠術がかかったかのように、言われるがままに言
葉を繰り返し、そして仰向けになり、両脚を持ち上げてお尻を浮かせる自分がいた。
 下着をずり上げ、お尻を丸出しにした状態。美女そのままの顔で冬子さんがにっこり微笑
んで、“アキ”のお尻の穴を指をあて、絶妙なタッチでマッサージし始める。
 下半身を中心に何かむずむずするような、熱いような、とても変な感覚が広がってくる。
「冬子さん? そ、そんな汚いですよ!」
「『冬子さんの中指が、アキの処女のおマンコに入ってきます』」
「え?」
「『冬子さんの中指が、アキの処女のおマンコに入ってきます』」
「……ふ、冬子さんのゆ、中指が、アキの、処女のお、おまんこ?に入ってきますぅ!」
「アキ処女なのに、冬子さんの指をすっかり飲み込んでますぅ。らめ、処女膜は破かないで」
「ああっ! 冬子さんの指が、アキのじ、じーすぽっと? をグリグリなでまわしてますぅ」
「ら、らめぇ! くり、くりとりす?は責めないでぇ! きもち、気持ちいいのぉ!」
 お尻に感じる異物感とヘンな感覚と、当時知らなかった単語のオンパレードでそれどころ
じゃないのに、音声繰り返し機能しか持たない人形のように、俺は機械的に繰り返していた。
 自分の意思とはまったく関係なしに腰がビクンビクンと動き出す。
 身体の中で何か熱いものが発生して、渦巻いて、そして飛び散りそうな感じがした瞬間、
お尻にいれていた指がすっとひき抜かれてしまう。
 ほっとするような、もっとして欲しいような、奇妙な感覚。
「さて、オレも流石に10歳とヤッたことないから、どうなるかな」
「さ、さてオレもさすがにじゅっさいと……」
「アキ、繰り返しストップな。しっかし、実況放送プレイって楽しいな。春美、GJ」
「ふふっ、アキちゃん可愛すぎ。まさか、こんな素質がある子とは思わなかった」
「そうだな。じゃあ、始めるか。アキ、また繰り返しスタートで」
 そう言って冬子さんは、今度は俺のお尻の穴に、指ではなくアレを押し込み始めたんだ。
「……アキの処女おマンコに、冬子さんのごくぶとおちんちんがはいってきますぅ」
「アキの、しょ、処女膜がやぶれましたぁ。赤い血が伝わってきますぅ」
「か、かりくび?が、アキのにくへき?をごりっ、ごりってこすってますぅぅ!」
「熱くて、ドクドクして、とっても気持ちいいのぉ。もっと奥に! もっと奥に!」
「アキ、処女なのに、気持ちがよくて腰の動きが止まらないのぉ」
「処女なのに、処女なのに、冬子さんのおちんちん、根元まで飲み込んじゃったのぉ」
「処女なのに、処女なのに、アキ、おちんちん入れられて感じちゃってますぅ」
「アキの子宮に、ドピュドピュ熱いせいえき?を注いでくださいぃ!」
「ら、らめぇ! アキ、アキ、10歳なのに妊娠しちゃうぅぅ────!」

167 :
 回想 7/7
 ──ゴメン、俺、勢いで脚色しすぎたかも。
 まあそんな感じで、当時10歳だった俺に対して冬子さんは何度も精液注ぎ込んでさ──今
考えると、俺は一度には3回くらいでもう限界に近いから尊敬するわ──
 冬子さんはプロとして一時期生計を立ててたそうで、『逆アナルプレイ』も客相手にやっ
てて、そのテクをフル活用して、俺の身体に快感を刻み込んでいったんだ。
 精通もまだだった俺は、ドライオーガズム状態で何度も何度もイかされてしまって、半分
以上意識が飛んで失神したようになってしまっていた。
『少し女顔だけど普通の10歳の、人間の男の子、雅明』から、
『縦巻きロールの金髪に、ピンクのお姫様のようなドレス姿の、言われた通りに動き、言わ
れた言葉を繰り返す、自意思を持たない精巧な少女人形のアキ』に。そして、
『格好は同じだけど、ほとんど反応を返さない、超リアルダッチワイフのアキ』
 に俺の存在自体が次々と上書きされてしまった感じで。
 そしてラスト。
 もうお尻も口もぽかんと開きっぱなしの状態で、両方とも精液で溢れて垂れ流しみたいに
なって、身体に力が入らずだらりとしたダッチワイフそのままの“アキ”を挟んで、尻には
冬子さんが、口には春美さんがペニスを突っ込んで。
 頭も視界もとっくに真っ白で、そんな状態でも俺の肉体は入れられることに快感を感じて。
 脳内で快感はとっくに処理不能になっていて、『熱の波紋』としか認識できなくなったそ
の快楽を求めて、口とお尻の肉がペニスをぎゅっと包みあげて。
 そして最後の瞬間2人同時に身体からペニスを抜いて、盛大に俺の顔と身体とドレスとを、
白濁した熱い液体でべとべとに汚したんだ。

 ──というところで、その日のプレイと、この話はおしまい。
 春美さんと冬子さんとは、そのあとも何度も会ってるはずなんだけど、その後プレイした
かどうかも含めて、綺麗さっぱり記憶から抜けていて思い出せないんだ。
 ごめんね。
 『その日』があってから、なんだか学校のいじめがたわいのない可愛らしいものに思えて
きて、それでくじけたり惨めに思ったりすることがなくなって。
 徐々にだけど普通に友だちを作って遊べるようになって、『友だちの代替行為としての春
美さんの家』が必要なくなってきたこともあるんだと思う。
 俺の身長が伸びて、身体も大きくなって、“アキ”の服が入らなくなった、代わりができ
なくなったから、という理由も、たぶんきっとあるんじゃないかな。
 ある日、気づいたら予告も何もなしに春美さんはアパートから引っ越してしまっていて、
それ以来あの二人とは二度と連絡をつけることもできなかった。
 どん底だった時期に相手してくれて、俺が立ち直るきっかけになってくれた、ある意味で
は恩人な2人には、もう一度あって色々言いたいけど、たぶんもう二度と会えない気もする。
 ──というところで、今度こそ本当に、この話はおしまい。

168 :
つC

169 :2013/01/05
なんですかね、そのまま、おねえさまたちの可愛い少女人形さんになっていたほうが幸せだったような気が?
そしたら、美少女なお姉さんと美少女な弟さんに愛される可愛いお姉ちゃん(♂)という3姉妹になれていたような?

双頭バイブレータ、『レ』型というほうが良いのかな?
姉は『レ』型の『ノ』の方を弟の穴に捩じ込んだ。弟は残った『I』を義兄のお尻に押し込む。
弟の肉棒は、義兄の尻から背中の腰近くにかけて乗っかる。
みたいな?


そういえば、弟さんは、お義兄ちゃんの舌技ありで口で果てるとか、喉の奥に放出するとか無いのかな?
または、
兄弟でお尻に口と舌で愛撫しあって、棒が暴発、噴火したら、口中で受け、飲み干すとか?
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