2011年12月2期科学ニュース+38: 【生化学】世界最小の回転モーターF1-ATPaseが実現する高効率エネルギー変換機構の仕組みを解明 (73)
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41: 【物理】「神の粒子」(ヒッグス粒子)発見か[12/08] (711)
43: 【医療】患者の顔を叩いて睡眠時無呼吸を改善する枕型ロボット「じゅくすい君」※ (70)
45: 【技術】トラファルガー海戦で旗艦として英艦隊を圧倒的勝利に導いた「世界最古の現役艦」英ビクトリー、200年ぶりの大改修 (78)
【生化学】世界最小の回転モーターF1-ATPaseが実現する高効率エネルギー変換機構の仕組みを解明
- 1 :11/12/12 〜 最終レス :11/12/15
- 「世界最小の回転モーターが実現する高効率エネルギー変換機構の仕組みを解明
―高効率エネルギー変換機構の技術的基盤の確立を目指して―」
1.発表者:
渡邉 力也 (東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻・助教)
野地 博行 (東京大学大学院工学系研究科 応用化学専攻・教授)
2.発表概要:
東京大学大学院工学系研究科 渡邉力也助教、野地博行教授らのグループは、
タンパク質でできた世界最小の回転モーターであるF1-ATPaseが実現する、化学・
力学エネルギー間の高効率エネルギー変換機構の仕組みを世界に先駆けて突き止め、
英科学誌Nature Chemical Biology誌に発表しました。この発見をもとに、生体内で
重要な役割を担うタンパク質分子モーター群の普遍的な作動原理に関する基礎研究
だけでなく、高効率エネルギー変換システムの技術的基盤の確立を目指した応用研究が
進展すると期待されます。
3.発表内容:
私たちの細胞の中には、化学エネルギーを使って力学的な運動をするタンパク質でできた
分子モーターが存在し、それらは生命活動において重要な役割を果たしています。今回、
研究対象としているF1-ATPaseもその1種で、アデノシン3リン酸(ATP)の分解で得られる
化学エネルギーを利用して1方向に回転する回転分子モーターです。ちなみに、F1-ATPaseは、
現在確認されている回転モーターの中では世界最小サイズ(直径約10ナノメートル)を実現
しています(図1)。また、F1-ATPaseは、現在の科学技術では到底達成することができない
非常に興味深い性能を2つ持ち合わせており、それらの作動原理の解明はタンパク質科学
者だけでなく幅広い学術分野の研究者にとって長年の夢でした。今回、私たちは、それらの
性能を実現するF1-ATPaseの作動原理を世界に先駆けて解明したので、その仕組みを
具体的に紹介いたします。
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/images/20111121_01.jpg
図1 F1-ATPaseの構造
(1)エネルギー変換効率が非常に高い
F1-ATPaseはATPの分解で得られる化学エネルギーを100%の効率で回転運動に変換
することができます。ガソリンエンジンなどの人工熱機関のエネルギー変換効率が40%程度
で高止まりしている現状からして、エネルギー変換効率が格段に良いことが分かります。
今回、私たちは、F1-ATPaseの化学反応を構成する3つの反応過程(ATPの結合、
ATPの分解、生成物の解離)のうち、 ATPの結合、生成物の解離過程で大きな回転
トルク注1)が出力されることを明らかしました。また、F1-ATPaseが、ATPの結合、生成
物の解離で得られる大きな回転トルクを特定の回転角度で一度に出力するのではなく、
360oにわたってほぼ一定の回転トルクを出力できるよう分散させて出力していることも明らか
にしました。これはロータリーエンジンがガソリンの燃焼で得られる化学エネルギーを力学的な
回転エネルギーに変換する過程で高効率化を実現するため採用している機構に非常に
似ています。つまり、人間が産業革命以来積み重ねてきた高効率エネルギー変換システム
の基盤技術を、生物はすでに何億年もの昔から獲得していたことが分かります。
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/images/20111121_02.jpg
図2 F1-ATPaseの回転トルク発生機構
(青)ATPの結合で駆動 (赤)生成物の解離で駆動
注1 )回転トルク 回転しようとする力。その大きさは、作用半径と作用した力との積で表される。
東京大学記者発表 平成23年11月21日
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_231121_j.html
Mechanical modulation of catalytic power on F1-ATPase
(F1-ATPaseにおける触媒活性の機械的な制御)
Rikiya Watanabe, Daichi Okuno, Shouichi Sakakihara, Katsuya Shimabukuro, Ryota Iino, Masasuke Yoshida & Hiroyuki Noji
Nature Chemical Biology (2011) doi:10.1038/nchembio.715
http://www.nature.com/nchembio/journal/vaop/ncurrent/full/nchembio.715.html
>>2辺りに続く
- 2 :
- (2) 力学エネルギーを化学エネルギーに直接変換することができる
F1-ATPaseではATPを加水分解して反時計方向に回転運動を引き起こすだけではなく、
逆にモーター回転子を逆方向(時計方向)に無理やり回転させるとATPの分解生成物から
ATPを合成することができます。これをガソリンエンジンに例えると、車輪を回転させて排気
ガスからガソリンを合成することと同じですが、現在の科学技術ではこれを実現することは
できません。今回、私たちは、F1-ATPaseにおいて、反時計方向の回転に伴いATPの
分解速度が加速し、またその逆方向(時計方向)の回転に伴い合成速度が加速する
ことを明らかにしました(図3)。これは、F1-ATPaseが回転角度に応じて連続的にATPの
分解しやすさ・合成しやすさを制御していることを意味します。通常、ATPの合成には大きな
エネルギーが必要とされますが、大きな力学エネルギーを一度に注入した場合、それを
小分けにして注入した時と比べて、その損失は大きくなることが一般的に知られています。
今回の私たちの実験結果は、モーター回転子を無理やり逆回転させるとき、非常に小さい
力学エネルギーが連続的に注入され、合成反応をしやすい環境が“じわじわ”と整うことで、
F1-ATPaseが効率的にATPを合成できることを示唆しています。
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/images/20111121_03.jpg
図3 回転角度に依存したATPの結合/解離速度の制御
(赤)ATPの結合速度 (青)ATPの解離速度
現在の人工熱機関では、エネルギー変換効率を向上させるため反応サイクルのタイミングを
厳密に制御していますが、それは反応環境をON、OFFの2状態でしか制御できません。もし、
F1-ATPaseのように回転角度に応じて“じわじわ”と反応しやすい環境を作り出す制御方法が
確立した場合、人工熱機関においてもエネルギー変換効率が劇的に改善し、力学エネルギー
を化学エネルギーに直接変換することが可能になると期待されます。
今回明らかにされたF1-ATPaseの作動原理は、生体内で重要な役割を担うタンパク質分子
モーター群が、どのように化学エネルギーを利用して効率的に運動するのか、重要な手がかりを
与えてくれました。また、今回得られた知見をマクロスケールの人工熱機関の設計思想にフィード
バックすることができれば、高効率エネルギー変換機構の技術的基盤が確立する第1歩になる
ことが期待されます。
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http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1239376366/-100
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http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1228016261/-100
- 3 :
-
そうかそうか
- 4 :
- すごすぎてさっぱりわからん
- 5 :
- サン リン サン♪
- 6 :
- その小さな膨らみに、私の頬をぴったりとくっつけると
まで読んだ。
- 7 :
- 誰かが工場で作ったとしか思えんな
- 8 :
- 読むのめんどくせぇから読んでないけど何に使えるの?
2行で教えて。
- 9 :
- とりあえず、そのまま1億倍ぐらいのスケールで作って、10台納入して。
- 10 :
- 俺のARMSはまだか
- 11 :
- つまりどゆこと?
ターミネーターでも造れるのか?
- 12 :
- 効率のいいエンジンが作れるようになる
- 13 :
- こんなこともわからないとは、お前らバカだなぁw
俺もわからんけど
- 14 :
- ロリータエンジン
- 15 :
- 車輪(回転部品)は人間だけの発明だと思ってたけど 分子化学の世界にあったんだな
- 16 :
- >>8
見ただけで発射。
前後運動などもう不要。
- 17 :
- >>8
生体内に存在する「分子モーター」の原理を解明した。
これによって超小型で効率の良い動力機関ができる可能性に一歩近づいた。
- 18 :
- >>8
男の股間のモノを遺伝子操作で同じように改造すれば
省エネになる。
- 19 :
- このモーターはわしが設計した。
- 20 :
- >>15
これは車輪ってだけじゃなくてフリーホイールでもある。ATPがラチェットの役割をしている。
- 21 :
- ガソリンエンジン引き合いに出してるけど、電気モーターの方が近いんじゃないか
電気モーターもローター回せば発電できるし
- 22 :
-
高効率の仕組みを解明した
↓
低効率にすることも可能
↓
ダイエットに応用できる?
- 23 :
- この研究が凄いのはわかるが、
>F1-ATPaseはATPの分解で得られる化学エネルギーを100%の効率で回転運動に変換
>することができます。ガソリンエンジンなどの人工熱機関のエネルギー変換効率が40%程度
高性能なモーターとかって化学エネルギー→回転運動の変換効率昔からかなり高くなかった?
ガソリンエンジンとかの内燃機関の良さは燃料の入手性や貯蓄のしやすさであって
- 24 :
- 40%程度で高止まり?
日本語もまともに書けんとは。
- 25 :
- よし、このモーターで超マイクロを作ってローションかなんかに溶かし込んで、
女の体中に塗りたくってアヒィーッってさせようぜ。
- 26 :
- >>22
こんな生命活動の根本レベルの部分に手を加えたら命に関わると思うが…
- 27 :
- 分子レベルでは分子の乱雑な熱運動を考えなくていいんだから、効率がいいのも、
逆回転できるのも、当たり前
- 28 :
- この手のスレになると後出しで
この世の全てはわかってたんだぜっていう人が必ずわくのはなんでなん?
しかもズレてるし
- 29 :
- ttp://www.youtube.com/watch?v=-zsEepV0N-I
- 30 :
- 1 名前:名無しのひみつ sage New! 投稿日:2045/12/12(火) 15:36:36.74 ID:4swVtN4n
フォボスから帰ってきたら、愛車のタンパク質モーターが腐ってた
おまいら妙案くれ
- 31 :
- >>27
つか熱運動がそのまま潤滑剤/スターター的な作用だから、ないと困るし、
それ以外の潤滑剤とか考慮してないんだよね、機械的なモーターと違ってw
- 32 :
- これ仕組みしっかりと特許とか押さえてるだろな?
うかつに仕組みばらすと、またこっちばっかり見てる国の連中に技術盗られるぞ
- 33 :
- >>31
そういう意味では熱つかうけど、俺が言いたかったのは熱発生がほぼ皆無にできるってこと
とうぜんほぼ可逆になる
- 34 :
- >>30
Volovoにご相談下さい
…それは、進化です。(ー。ー)
- 35 :
- >>34
やだ ちょっと感動した
- 36 :
- これナノマシンが作れるの?
- 37 :
- >>21
ガソリンの方が近いと思う。なんてったって化学エネルギーだから。
- 38 :
- この前ナノモーターがどうとかいう記事があったけどそれと同じ?
- 39 :
- 攻殻でいうとどの辺?
- 40 :
- >>1
ロータリーエンジンも「原理的には」効率がいいはずなんだよなw
- 41 :
- >>37
いいえリニアモーターです
ガソリンエンジンは気体の熱膨張を利用しているので別物
- 42 :
- >>37、>>41
いやいや、電気モーターだろ
アレもバッテリーに繋げば電気エネルギーを化学エネルギーに変換が出来るんだし
- 43 :
- >>40
原理的に熱効率悪いのが分かりますけど?
- 44 :
- >>34
ボロボ?
- 45 :
- F1-ATPaseの構造はわかってるし、ごちゃごちゃ効率を分析することってそんなにすごいの?
何かわかったんなら新しい分子モーター考案してみてって思うけど
- 46 :
- この最小のモーターって、実際あれだろ。
精子の尻尾んトコだろ。
俺たちゃこのモーターを数億個、毎日ムダに捨ててるワケだw
- 47 :
- 化学と力学がストレートにつながると画期的だな
自転車漕ぐ力でアルコール生成できる
- 48 :
- >>46
あんな光学顕微鏡で見えるほど大きくない。もっとちっちゃいよ。
極低温透過型電子顕微鏡でもやっとみえるぐらい。
- 49 :
- >>45
見た目がわかることと
中で何やってるかわかることはぜんぜん違う
前者で満足してると
特アの新幹線みたいなことになる
- 50 :
- 心臓作れば?
- 51 :
- なんでロータリーエンジンが引き合いに出されるのか分からん
ファンなのか?
- 52 :
- 回転軸を直接回すような構造してるからじゃね?
なんでそこで否定意見で食いつくのかがわからん
- 53 :
- こんな永久モーターが仕組まれてても人間は食べ物食べないと生きていけないのだな
- 54 :
- スンゲーちっちゃい、ミニ四駆作れんじゃね?
- 55 :
- 現在の人工熱機関では、エネルギー変換効率を向上させるため反応サイクルのタイミングを
厳密に制御していますが、それは反応環境をON、OFFの2状態でしか制御できません。もし、
F1-ATPaseのように回転角度に応じて“じわじわ”と反応しやすい環境を作り出す制御方法が
確立した場合、人工熱機関においてもエネルギー変換効率が劇的に改善し
ここまではわかるが、それに続く
力学エネルギーを化学エネルギーに直接変換することが可能になると期待されます。
なぜこう言えるのかが不明、まあ直感的なものならそんなもんかと思うけど・・・。
- 56 :
- 回転角度に応じて“じわじわ”と反応しやすい環境
これは熱機関では難しい化学モーターを提案しているのか?
電磁モーターにおいての高効率化に結びつけるほうが早そうに思う。
つうかVVVFインバータ制御をより進化させれる?
- 57 :
- >>53
人間は食べ物を分解し
最終的にはクエン酸回路にATPをぶっこんで動いております
そして、このモーターもATPで動きます
食べ物(=燃料)なしで動くわけじゃない
人間もATP直接採取で動けばいいのに、という主旨ならわからんでもないけど
(身体の構成材料は別として)
- 58 :
- >>55
効率がいいってことは、熱が発生しない、つまり可逆過程になるってことだからだよ
でも、その文章は間違いで、熱機関ってのは化学エネルギーをまず熱に変換してるから、
可逆どころかカルノー効率は越えられず、絶対無理
- 59 :
- >>57
そんな現象論はどうでもいい
- 60 :
- >>59
じゃあ何がお望み?
- 61 :
- なんで内燃機関と比較したのかな?
どうみても多相の電磁モーターと比較すべきだろう。
どっちも電磁気力によるものだし、構造だって同じだし。
電磁モーターだって98%高効率だし、
分子モーターと同じぐらい多相コイルにすれば100%は当然。
- 62 :
- >>60
量子力学の言葉で語ってくれないとボクわからないでちゅ
- 63 :
- >>62
ていうか、あんたは>>53かい?
それとも横から食いついただけ?
>>53以外に言う事は無いし、俺の言葉も>>53だけに向けたもんだから
そこに量子力学の出てくる幕はないよ
彼(>>53)の思惑はわからんが
とりあえず「人間もこのモーターも究極的には同じもの」と言うことを伝えたかっただけ
「飯が食えない(=産業化の見込みが無い)技術に興味はない」と言いたかったのかもしれんけどね
- 64 :
- >>61
視点間違ってる。
化学エネルギー→運動エネルギーの変換の話に、電気を持ち込むなとw
- 65 :
- >>63
お前文系ダロ?
ちなみにおれは同一人物だが。
化学は現象論という意味でいったんだよw
- 66 :
- >>64
電気経由で変換すりゃいいじゃん
- 67 :
- 哲学チックに気取った文章だが、そもそもモーターだってエネルギーが無きゃ動かん以上
>>53は的外れもいいとこだな
- 68 :
-
痰朴質は朝鮮起源。
- 69 :
- 「生体も化学も最外郭電子の作用」ということさえ知らない厨どもか。
落ちこぼれの厨だな
- 70 :
- >>69
恥ずかしい奴だなお前。
- 71 :
- どちらもまちがっちゃいないからケンカはやめて
悪いのは誇大な表現で民衆をだまくらそうとした>>1
- 72 :
- 公務員の次は、アカデミズムに競争原理を導入しないといけない。
- 73 :11/12/15
- >>72
既に導入されてる。
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