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式日


1 :
式日について話そうじゃないか

2 :
この時間なら仕方ないか…

3 :
式日に主演した岩井俊二が直後に実写版エヴァを撮ったのが感慨深い
庵野と樋口がカメオ出演してたのは噴いたが

4 :
>>3
実写版エヴァって「リリイ・シュシュのすべて」の事?

5 :
「明日は私の誕生日なの」

6 :
と、今日も明日も同じ言葉を繰り返すが、一向に誕生日は訪れない

7 :
で、最後にカレンダーに本当の誕生日をキュキュッとマークするんだよね。
あの笑顔でアスカオタの俺は結構救われた。

8 :
♪Cocco『Raining』〜

9 :
>>8
あれいいよな。
歌そのものがいいし、本編の要約としても良い。

10 :
男・カントク: 岩井俊二
彼女: 藤谷文子
自転車の男: 村上 淳
彼女の母親: 大竹しのぶ

11 :

脚本・監督: 庵野秀明


12 :
原作 藤谷文子

13 :
出発点である「逃避夢」
「彼女の闇を見ました」
と、樋口真嗣が酒の席で

14 :
機体揚げ

15 :
彼女の抱える葛藤が
拙さが味になっている
変な文章で描かれていた

16 :
その奇妙な感覚を
フィルムに
単純で複雑で繊細な今の彼女を
フィルムに

17 :
原作を解体
核を取り出し
再構築

18 :
原作である、逃避夢、読んだことないんだよな…

19 :
それは持ってないから
それとも読む気にならないから?

20 :
持ってないからです
近くの図書館などにも無いですし…。
いずれは読もうと思ってるんですけどね

21 :
原作『逃避夢』は映画パンフレットに該当するものに含まれている
再映の機会があれば売られることもあるだろう
ちなみに13,15-17はそのパンフレットにある庵野の文の一部分を引用したもの

22 :
なるほど…
式日好きなら読んで損は無いですかね?

23 :
藤谷が映画のシナリオと原作との関係について「基本にあるものや、登場人物はいっしょです」
と言っているぐらいだから映画を別角度から考えてみるという意味でもいいと思う

24 :
ふむふむ。
アマゾンかどこかで探してみます!

25 :
上尾

26 :
終劇

27 :
自転車の男がやって来た
逃げなきゃ
逃げなきゃ

28 :
自転車の男
昨晩の襲撃
あの男ゼットンと名乗った
でもゼットンって何だろう
カントクが言っていたファイヤーマン
きっとファイヤーマンの怪獣の名前だ
どうして怪獣の名前
わかった
猫を食べるつもりだからだ
ジャムちゃん
ジャムちゃん
ジャムちゃんを探さなきゃ

29 :
正直、映画は微妙だと感じたのだが
原作って面白い?

30 :
原作にはカントクに該当する人物は登場しない
彼女の手記に近い内容だ
「映画は微妙だと感じた」人が読み込む気になるとは思えない

31 :
予告編は今月で終了し
本編を来月から開始します

32 :
構わん
続けたまえ。

33 :
或時
故郷にて

34 :
煙突の煙
宇部興産の工場群

35 :
1日目
30日前

36 :
ね、明日、何の日かわかる?

37 :
いや

38 :
明日はぁ、私のぉ、誕生日なのっ!

39 :
式 SHIKI−JITSU 日

40 :
2日目
29日前

41 :
誕生日、おめでとう

42 :
違う
明日が私の誕生日なの

43 :
踏切り
通過する電車
一人立つ男
渡し損ねた花とケーキ

44 :
3日目
28日前

45 :
少女のイメージ
赤い傘をさして立っている少女
その両脇を通過していく電車

46 :
>>36
無言の男

47 :
わっかんないかなぁあ
明日は私の、誕生日なの
だぁかぁらぁ、一人じゃない方が好き

48 :
4日目
27日前

49 :
大型家具店跡
4F

50 :
枠だけのパーテーションをはさんで立つ少女と男
少女はウイスキーをラッパ飲みし、男に差し出す
男、受け取って飲む

51 :
>>36
えっ、多分、君の誕生日じゃない?

52 :
そう、だから明日も遊ぼっ!
せっかくの誕生日に一人はヤダもん

53 :
5日目
26日前

54 :
雨の街
工場の煙
水を撥ねあげて走る車

55 :
銀天街
アーケード上に、降る雨

56 :
一緒にいて、いい?

57 :
うん

58 :
>>36
明日は君の誕生日だ

59 :
雨に濡れるアーケード上の二人
その向こうになびく工場の煙
戻っていく二人

60 :
6日目
25日前

61 :
銀天街
アーケード上

62 :
>>36
えっ、君の、誕生日だろ

63 :
青空の下
アーケードの天蓋が一斉に開く

64 :
天蓋が開く響き渡る音とあまりにも普通の青空は
私を少し不安にさせた

65 :
ね、明日も会えるかね

66 :
生きてたらね

67 :
7日目
24日前

68 :
映画?
えへへ
映画.......やればいいじゃん
やんないの?
やればいいじゃん
じゃさ、今から『カントク』ね
『カントク』って呼ぶから......
『カントク』えへへへ

69 :
やめてくれよ

70 :
レーシングカーを置き、スイッチを入れる男
シュダッと走りだす赤と青
二台のレーシングカー

71 :
あ、今ずるいことしたでしょ
あ、停まった

72 :
コースを逸脱し
床に転がるレーシングカー

73 :
やたらとはしゃぐ少女

74 :
>>36
明日は、君の誕生日だろ

75 :
えへへへ
わかってるじゃない
(ポンと肩を叩いて)
カントク!

76 :
8日目
23日前

77 :
ねぇこの服、似合う?
映画にちゃんと合ってる?

78 :
そうだね、似合ってるんじゃない?
あんまり服のことよくわかんないけど
そういうの、うといんだよ

79 :
かわいいの!

80 :
この怠惰な日常も
彼女と過ごすぬるま湯のy

81 :
>>80
この怠惰な日常も
彼女と過ごすぬるま湯のような日々も
ささやかな笑顔も今の私には心地よかった
毎日は、死へのカウントダウンなのだ
おろそかには出来ない

82 :
だからこそ
彼女を撮りたい
と思った

83 :
>>36
ああ、君の誕生日だろ

84 :
と、今日を昨日に戻し、明日を迎えることのない日々
これが、彼女の典型的な一日である

85 :
9日目
22日前

86 :
私の見る限り、彼女はほとんど睡眠をとっていなかった

87 :
寝るのが怖いの
寝る瞬間、眼をつぶると何か重たいモノが降りて来て頭をつぶそうとしてるの
よけてもよけてもよけてもよけても、落ちて来るの
目をそらすことが出来なくて
だから寝ないの
気を失うの

88 :
でも、明日が来るのは好きだよ
だって明日はね

89 :
>>36
君の誕生日だろ

90 :
彼女は真実に向き合う事が恐ろしく、睡眠ですら拒絶してる
人間の持つ曖昧な記憶に絶対の真実などは存在しない
記憶の消去と更新は彼女が生きているための唯一の、精一杯の、行動なのだ
喜びの記念日より忘れたい日々の方が多いことは確かだ
私は彼女に何を求めているのか

91 :
カントクは早く寝た方がいいよ
明日も撮影するんでしょ
エヘヘヘ

92 :
10日目
21日前

93 :

小学校側道

94 :
を、歩く二人

95 :
やたらと元気な少女

96 :
を、ビデオに撮ってる男

97 :
延々とすれ違って行く、小学生達の列

98 :
今日も私は彼女を映像に切り取る
現実の存在を、自分の意思で自分の都合で自分の当為で切り取る行為は
私を安心させるからだ
誰しもが行う記憶の編集、記憶の改ざん
それらに映像という形を与え具現化し存在させることで、私は過去をやり直し
キレイ事で塗り固められた理想の過去へと変えているのだ
彼女と私は同じだ
しょせんは方法論の違いに過ぎない

99 :
興産大橋下の空地

100 :
で、遊ぶ二人

101 :
男は相変わらずビデオカメラを回している
少女は男のコートを着ている

102 :
駅構内

103 :
停車中の電車内で
遊んでる少女

104 :
を、ビデオに撮り乍ら
クモハ42型車両についてクをたれている男

105 :
ライターの炎をじっと見つめる少女

106 :
その夜

107 :
降り出した雨と共に

108 :
彼女の笑顔は消えてしまった

109 :
大型家具店跡
1F

110 :
雨音が響く中
地下一階を心配そうに覗く男

111 :
大型家具店跡
B1
 

112 :
壁や天井に揺らめく水面の反射光
天井から滴り落ちる大量の水滴
天井から何十個と吊り下げられた赤い傘
空の浴槽に横たわる少女
まるで屈葬の様に見えるその姿
頭上には、児用のガラガラが回っている

113 :
雨音に脅え、不安を隠すように天気予報を延々と復唱している少女

114 :
ただ傍らで見ているしか術のない男

115 :
呆然とする男の前に
ものすごい形相で
少女が仁王立ちしている

116 :
何してんの!
明日は私の誕生日なのよっ!

117 :
呆然としたままの男
回るガラガラの音だけが響く

118 :
流れ壊しそうで、書こうか悩んだけど、一言いわせて。
こういうの地味に好きだよ。

119 :
感想・質問等歓迎です
一時的に中断して再び続けるだけですから
ただし、書き込みの内容によっては
アドリブで流れに取り込むことがあるかもしれません
26の書き込みに対する27と28の書き込み参照

120 :
11日目
20日前

121 :
大型家具店跡
非常階段

122 :
降りてくる少女と男
不必要な程元気に子供用の赤い傘を広げる少女
幼く退行してるかの様に見える

123 :
雨の日は好きなの
だってね、この日ばっかは、世の中の浮かれた人たちが
やっと下を向いて歩く日だから
だから好き!

124 :
彼女の好きな雨
晴れた日には覆い隠されていたものが
雨の日に堰を切った様に流れ出る
彼女の背負った悲しみとは何か
恐らくは、血の繋がった家族の死
私はこの時
彼女が心の中で自らの存在の消滅を望んでいることを
改めて確信した

125 :
12日目
19日前

126 :
朝日の中の街

127 :
『ラジオ体操の歌』が流れている

128 :
大型家具店跡
屋上

129 :
ほら、今日も大丈夫

130 :
大型家具店跡
B1

131 :
で、ここが秘密の祭儀場!
いっつも水で溢れていなきゃいけない、すげえ神聖な場所なの!
でも、今日からここも開放!
カントクも出入り自由

132 :
えびす通り
天蓋のある飲食街

133 :
じゃあああ、好きなトコは?

134 :
好きなとこ
こういうトコも好きだけど
砂漠はよかったな

135 :
砂と空しかないシンプルな場所
すごいきれい
でもそれって人間がいないから
ヒトのいびつさがないから
きれいなんだと思ったな

136 :
操車場
流れる線路

137 :
カントク、線路好き?

138 :
君は?

139 :
私も好き

140 :
何で?

141 :
だって、この二本てね、絶対に交わることってないのね
だけど、二つで一つなの
だから好き!

142 :
引き込み線

143 :
ジッと少女を見つめている中年の運転手
好奇の目
傘を探す少女
少女の眼に時間が凍結したかの様な脅えが走る

144 :
少女のイメージ

145 :
幻聴
母親の笑い声
運転手が近付いてくる
ニヤリと笑う運転手
幻聴の笑い声がいろんな人の声へと増幅して行く
運転手の顔が母親の顔に変わる
ただ、脅える少女
両耳を力いっぱい押さえる

146 :
再び、現実世界

147 :
バッと線路から立ち上がり、脱兎のごとくうつむいたまま走り去る少女
あわてて後を追いかける男
線路に置かれたままの古いビデオカメラ

148 :
13日目
18日前

149 :
大型家具店跡
4F

150 :
寸断されたレーシングサーキット

151 :
大型家具店跡
B1

152 :
浴槽の中でずっと小さくなっている少女

153 :
少女のイメージ

154 :
子守唄のような母の声
血で溢れかえる浴槽
傍らに横たわる母親
手をのばし、少女の頬に触れる
ニッと笑う母親の顔

155 :
再び、現実世界

156 :
明日が私の誕生日
明日が私の誕生日
明日が私の誕生日
明日が私の誕生日......

157 :
大型家具店跡
2F

158 :
何に脅え、何から逃げているのか
彼女には、もはや誰も見えていない
私は今、彼女の中に存在していないのだ
ゆとりのない耐え難い現実が、私の上にものしかかろうとしていた

159 :
14日目
17日前

160 :
この日、いつの間にか、彼女がネコを拾って来た

161 :
大型家具店跡
6F(猫部屋)

162 :
少女、ネコに向かって

163 :
明日はね、私の、誕生日なの

164 :
なにこのスレw
1人しかいねーじゃんwww

165 :
と、話しかける

166 :
未だ彼女の中に私は存在していないのだ

167 :
15〜19日目
16〜12日前

168 :
あの日以来ずっと
一日中ネコといっしょにいる
彼女はネコと戯れることで
心を回避させている様だ

169 :
164に対する、彼女の反応には私も笑わざるをえなかった。

170 :
そうとりましたか
自分としては164が彼女のセリフになるようにアドリブで対処したつもりでした
つまり、映画の中で映画の話をするようにスレの中でスレの話をするというような
他人の書き込みをアドリブで流れに取り込めば様々に解釈できる流れが生まれるということでしょう

171 :
いや、俺の言った「彼女」はここの書き手さんだよ。

172 :
そうか
書き手が164をスルーするかのように
軽くアドリブで対応したことについて笑ったのか
自分自身も165と166を書き込んだ後
162-166を読み直したときに笑ったし
映画本編にはないギャグシーンになったな

173 :
完成台本に基づく
連続スレ映画『式日』
近日連載再開

174 :
猫はなんでいなくなったの?

175 :
明確にはわかりませんが
ネコに母親の留守録テープを聞かせていたためでは
あれはかなりのストレスになるはず

176 :
連載再開

177 :
相変わらず睡眠もとらず
この頃は食事もろくに取らずに
ネコとひたすら戯れ続けている
私と会話は勿論、目を合わすこともなかった

178 :
ジャムおいで、おいで!
なんで来ないの

179 :
20日目
11日前

180 :
大型家具店跡
猫部屋

181 :
この日、いつの間にかネコがいなくなっていた

182 :
大型家具店跡
4F

183 :
男の呼びかけに何も反応しない少女
ただ、周回を続ける

184 :
誰もいない室内
あわてて階段を駆け登る男

185 :
大型家具店跡
屋上

186 :
恐る恐る柵下をのぞき込み地面を確認する
何もない地面
ホッとする男

187 :
大型家具店跡
B1

188 :
空の浴槽

189 :
自転車の男の部屋

190 :
ネコ知らない?

191 :
......あんようお前

192 :
ネコよネコ、知ってんでしょ、ジャムちゃん

193 :
知らんいいや、知るわけないやろが

194 :
ウソ、ウソウソウソウソウソウソウソウソウソ!!

195 :
何がウソじゃ
また、妄想か
お前のワケわかんないモウウソウゲキじゃろ
終わりにしろや!劇は!

196 :
何で、お前は、いっつも、そうなんかっちゃ

197 :
黙ったままの少女

198 :
行くとこないけん置いてくれっていうけん
人が親切に置いてやりゃ
勝手に出て行くし

199 :
あげく、ネコを知らんかぁ?
そいだけの事でノコノコ戻って来やがってから
お前、ナメてんのか

200 :
静かに首を横に振る少女

201 :
何とか云えよ!

202 :
脅える少女
何も言えず、ごまかしの笑みを浮かべてしまう

203 :
逆上する自転車の男
少女を力任せに、反対側の壁へ放り投げる

204 :
お前、おかしいよ
頭、おかしいぞ
お前も、お前の姉ちゃんも

205 :
面倒臭え、お前ら

206 :
違う......違う

207 :
大型家具店跡
4F

208 :
その日、ついに彼女は帰って来なかった
ふと私は、ネコがいなくなったことに少しホッとしている、自分に気づいた

209 :
21日目
10日前

210 :
大型家具店跡
4F

211 :
いつの間にか、そこに立っている少女
一晩中泣き明かしたのか、全てがグシャグシャである

212 :
......あの、ネコは?

213 :
......お母さんだ
お母さんが中にいた
私、お母さんになったんだ

214 :
叫びながら主階段を掛け降りて行く少女

215 :
大型家具店跡
B1

216 :
奥の浴槽の油と錆の張った水面に顔を埋め、息を止める

217 :
あわてて水槽から少女を引き上げる男

218 :
落ち着け!
落ち着け!

219 :
暴れ疲れ、ようやく落ち着く少女

220 :
......カントクの音だ
......ドクンドクンいってる
優しい音......初めて聞いた......

221 :
もう、どこにも行かないでね
もう、私を一人にしたりしないでね
だって明日は私の、誕生日なんだから

222 :
誕生日は、絶対、側にいてね
ずっと、ずっと、いてね

223 :
大型家具店跡
主階段

224 :
鳴り響く電話のベル

225 :
22日目
9日前

226 :
常盤公園

227 :
厚東川大橋

228 :
廃車置場

229 :
宇部興産
プラント前

230 :
>>36
えっ?
わかるよ

231 :
そう
明日は私の誕生日なの

232 :
と、笑う少女

233 :
続けて
立て続きに『明日は私の誕生日なの』の部分だけが
何度も何日分も繰り返される

234 :
2X日目
Y日前

235 :
自転車の男の部屋

236 :
眼帯の男が何かをさがしている

237 :
大型家具店跡
主階段

238 :
鳴り響く電話のベル

239 :
28日目
3日前

240 :
彼女と出会ってから早、1カ月弱
昨日の繰り返しにうんざりしている自分と、慣れてしまった今日に安心している自分
明日は変わってしまうのではないかと不安な自分。明日こそは変わって欲しいと切望する自分
一体私は彼女との現在に、何を望んでいるのだろうか
過去の維持なのか、それとも未来の変化なのだろうか
だがそれはその時の気分で変わるような曖昧な疑問に過ぎなかった

241 :
大型家具店跡
4F

242 :
……ちょっと大和に行って来ら

243 :
嫌われた?嫌われた?嫌われた?嫌われた、嫌われた、嫌われた!

244 :
また置いてきぼりにされちゃう
また置いてきぼりにされちゃう……

245 :
お母さん、どこ?
どこ?お母さん、どこ?

246 :
電話番号の紙を見乍ら受話器を持つ少女
涙と狂気に包まれているその顔

247 :
何で出ないのよっ!
何で出ないのよっ!
何で出ないのよっ!
何で出ないのよっ!

248 :
その様を見乍ら、デパートの袋を抱えたまま
主階段で呆然と立ちつくす男

249 :
無慈悲と残酷と憎しみと孤独に満ち満ちた世界が彼女の心を覆っている
それはこの世界の現実だ
だが、世界はとてつもなく広大で
ヒトの心にはまだ優しさと慈しみと触れ合いも存在している
その事実を彼女にも知って欲しいと私は切に願った

250 :
男を見つけ、受話器をかなぐり捨て
一目散に走って来て抱きつく少女

251 :
29日目
2日前

252 :
銀天街
イベントホール

253 :
彼女の視線の先に立つ、自転車に乗った眼帯の男
突然、逃げ出す少女

254 :
即座に後を追いかける自転車の男
その様子にようやく気づく男

255 :
待てっちゃ、おい!おい!おい

256 :
返せや、持っちょんのはお前やろ、おい!?
お前やろ?

257 :
違うっ!
私はお姉ちゃんじゃないっ!?

258 :
男の手を振り払い、自転車を蹴り倒し、逃亡する少女

259 :
無人の銀天街

260 :
を、うつむいたままひたすら走る少女
が、ふと立ち止まる
除々に近づく電車の幻聴

261 :
少女のイメージ

262 :
アーケード街の前後から彼女に迫る赤い電車と黒い電車
両耳を覆う少女
少女をはさみ、すれ違い、ギリギリで通過していく
大音量の通過音と風圧に揺れる少女
何十両といつまでも途切れない赤い電車
彼女との間隔が除々に狭まって行く
追い詰められ、悲しみに溢れる少女の表情
大丈夫!?

263 :
再び、現実世界

264 :
男の声に、我に返える少女
誰もいない、いつものアーケード街

265 :
夜の大型家具店跡
4F

266 :
少女、起きあがる
男の携帯を悪戯しはじめる
携帯をいじくっているうちに、リダイアルされる

267 :
もしもし、めずらしい
どうしたの?
こんな時間に
また話につまっているの?
もしもし、もしもし……

268 :
思わず携帯を床に叩きつける少女

269 :
深夜
小雨が降り始めている
遠雷
寝ている男
目覚める
散らばっているプロット
壊れた携帯電話

270 :
プロットを拾いあげながら

271 :
これ、読んだの?
どう?これ

272 :
……なんでなの?

273 :
君の映画だよ

274 :
仕事だから仕方ないから側にいるの?

275 :
いや、そういうつもりで書いた訳じゃないよ

276 :
私はダメなの?
私のこと嫌いなの?
いなくなっちゃうの?
違うよね
違うよね
あのケータイの女に、……あの女の電波にそそのかされていただけだよね?

277 :
どの女よ
関係ないってそれは
関係ない人よ

278 :
男の胸に耳を押し付ける少女

279 :
聞こえない……
カントクの音が聞こえない

280 :
ゆっくりと男から離れる少女
小声で囁き始める

281 :
答えは一つ
答えは二つ
答えは三つ
……答えはいくつ?

282 :
何でこうなるんだよ……

283 :
大型家具店跡
B1Fへの階段

284 :
黒電話のベルが鳴り響く

285 :
30日目
前日

286 :
この日、朝6時を境に、彼女は消えた

287 :
土手

288 :
タバコを吸う少女
髪型や化粧がまるで違う
清楚で物静か、落ち着いた感じに変わっている
左手の薬指に指輪
ギターを抱えている

289 :
あなた、妹のお友達なん?
もしかして、付き合っちょん?

290 :
ええ、まあ、そんなとこですけど

291 :
彼女はついに、彼女でいることも拒絶してしまった

292 :
川沿いの道

293 :
逢いたい人がおるんじゃけど、あなたも来ん?

294 :
大和中央店
屋上

295 :
お前の、ええかげんにせえよ
いつもいつも自分の勝手な都合だけで来やがって
なんかや、その顔
あん時と同じか?

296 :
妹に手出そうとしたことも知らんって言うん?

297 :
何云いよんかお前
妹はお前じゃろ?

298 :
お前、自分でしたってワケわかんない事、わめきおったじゃろ

299 :
……違う

300 :
何でもかんでも、大袈裟に考えすぎんだじゃ、お前は!
もうええ、指輪かえせえや、指輪

301 :
さわるなっ!!!

302 :
掴み掛かる少女

303 :
あんた、自分で今まで何もしたことないじゃない!
全部お姉ちゃんがやってたじゃない!

304 :
少女をあわてて後ろから羽交い締めで押さえる男

305 :
止めろよ、……止めろ

306 :
もうええ!
帰れ!

307 :
いなくなれ!!
あんたもいなくなれっ!!!

308 :
男の腕を振りほどき泣き顔だが、毅然とした態度で去って行く少女
大きくため息をつく自転車の男

309 :
かんべんしてくれえや

310 :
大型家具店跡
B1

311 :
炎の中、焼け焦げていくギター

312 :
を、見つめる少女

313 :
お姉ちゃん、何であんな奴と付き合ったの?

314 :
お姉ちゃん、何でいなくなっちゃったの?

315 :
夕景に染まる操車場

316 :
呟き乍ら、レールの上に石を置いていく少女

317 :
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ

318 :
見渡す限り、全てのレールに石が置いてある

319 :
大型家具店跡
4F

320 :

天井を見つめたまま、横になっている男
鳴り始める電話機
動かない男
いつまでも鳴り続ける呼び出し音
ついに、立ち上がる男

321 :
大型家具店跡
B1

322 :
電話機の近くまで進む
ふと、パーティションに貼ってある二枚の絵に気づく男
少女が描いたらしい女の顔
指で触れてみる

323 :
と、いきなりパーティションが倒れる
次々に倒れて行く
現れる、壁一面に張り込まれた、何百枚もの写真
全て、母親の写真と直感する男
壁一面に張られた母親の写真の前で受話器を取る男

324 :
……もしもし

325 :
操車場

326 :
既に日が落ちている
が、未だに儀式を続けている

327 :
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。しあわせになれ
しあわせになれ。〜〜〜〜〜〜

328 :
迎えに来る男

329 :
さっき、電話があったよ

330 :
誰?

331 :
お母さんから、君の

332 :
うそ

333 :
少女のイメージ

334 :
四散していた肢体がヒトの形に戻って行く
奥から起き上がり、カメラを見ている母親の笑顔のアップになるまで

335 :
再び現実

336 :
まだ、生きてる
さないと

337 :
少女のイメージ

338 :
笑顔でカメラを見ている母親
を、ドンと奥へ押し倒す少女の両手
奥へ倒れ、透明な電車に轢かれたかのごとく
空中で四散する肢体

339 :
三度、現実

340 :
うそよ
やっぱり死んでるもの

341 :
うそじゃないよ
明日、君に会いに来るって

342 :
今更?

343 :
今更って、いつも、しょっちゅう電話かかってきてるじゃない

344 :
何で勝手に電話にでたりしたのよ
余計なことしないでよ!

345 :
悪かったよ
でも君のためだよ

346 :
うそ!
いなくなれ!
あんたもいなくなれ!

347 :
しばしの間

348 :
何で、いなくなれって言ったのに、いなくなんないの

349 :
それは、俺が、君と、一緒にいたいと思ったからだよ

350 :
何で優しくするの?

351 :
なんでだろうなあ……さ、帰るぞ

352 :
手を繋いで帰って行く二人

353 :
大型家具店跡
4F

354 :
横たわっている二人

355 :
明日どうしていいのかわかんない

356 :
わからないのが明日だよ
わかってるのは、明日も一緒にいるってことだけかな

357 :
男の胸に顔を埋める少女

358 :
どうする?
お母さんに逢ってみるかい?

359 :
逢う決心をする少女

360 :
31日目
当日

361 :
対峙する母娘
見守る男

362 :
元気だったの?
……元気だったの?

363 :
……私のことは放っといて

364 :
えっ?
……放っとけるわけないでしょ

365 :
放っといてたくせに

366 :
母さん、あんたのこと、いつから放っといてた?

367 :
ちっちゃい頃から、ちっちゃい頃からずっとほっとかれてた
……お母さんいつも、お姉ちゃんお姉ちゃんて……

368 :
あれですか?
お姉さんて、亡くなられたんですか?

369 :
一緒にはいないけど、……お姉ちゃんもあんたのこと心配してた
……ごめんね。母さん、あんたのこと放っといてた訳じゃないよ
でも自分のことばっかり考えて……何にもこの子の気持ち考えてなかったかも知れない

370 :
エヴァンゲリオン量産機のS2機関をプロペラ機のエンジンとして流用するため、
プロペラを付けて、推進力のテストを行った。
人吉 善吉
「めだかちゃん!いい加減にしないと、この小屋が飛んでしまうぞ!!」

371 :
再び現実

372 :
ずっと、変だったかも知れない
量産機やS2機関なんて何のことかわからなかったかも知れない
めだかちゃんの文句ばっかり言って、いい加減にしなさいと怒ってばかりいて
何にもしてあげられなかったかも知れない

373 :
……今……

374 :
何?

375 :
帰って来てほしいって、すごく思う
勝手だけど……。寂しい
勝手だって分かってるけど

376 :
ね!
今更、自分が寂しいからいいっていうの!!

377 :
そういうことなの?

378 :
そういうことなの、そういうことなの

379 :
自分が……じ……自分が
もう帰って!
もう、頼むからもう帰って!
……もういいから、もういいから、もういいから……もう帰ってよ!
もういいから

380 :
母親、立ち上がり、少女を抱き締める

381 :
いや!

382 :
ごめんなさい。ごめん
待って、待ってるから、一回でいいから、小屋に帰ってきて?
ね、一回でいいから帰ってきて?


383 :
……わかってる……

384 :
立ち去る母親
大泣きする少女

385 :
夢から醒めた?
……それともこれが君の創作童話かい?
……まだ俺たちはいつかの創作童話の世界にいるのかね?

386 :
でも、これが俺たちの現実だからさ
……君の現実だからさ

387 :
>>36
君の誕生日は、君の生まれた日に、やってくるんだよ

388 :
32日目
翌日

389 :
大型家具店跡
4F

390 :
修理したカレンダーを張る少女
日付けに赤丸をつける

391 :
この日は?
何の日?

392 :
12月7日、私の誕生日です

393 :
満面の笑みを浮かべる少女

394 :
33日目以降 未定

395 :
完成台本に基づく
連続スレ映画『式日』
連載終了

396 :
ここまで読んで下さった方に感謝します
ありがとうございます

397 :
おめでとう
おめでとう
めでたいなぁ
おめでとさん
クエェックエェッ
おめでとう

398 :
普通に感想言い合うだけじゃ駄目なの

399 :
ね。

400 :
「原作も、藤谷自身の家族問題が下地になっている」
ってウィキに書いてたけど藤谷ってそんな複雑な家庭で育ったメンヘラなの?

401 :
藤谷のお父さん、あのスティーブン・セガールだからいろいろあったのかも

402 :
ほう

403 :
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ
元気になれ元気になれ

404 :
俺はEOEの後日談みたいに捉えてるんだけどさ、おまえらはどうなん?

405 :
>>404
何を今更

406 :
リリィシュシュのすべて

407 :
俺、式日は全く知らなくて見るのもめんどくさいけど
たまにEOEとかアスカと関連付けられるのはなぜ?
どんな内容か簡単に教えて

408 :
教えて教えて

409 :
映画も良いけど原作のが好きだな

410 :
>>407
見りゃわかる
俺は映画しか見たことない…

411 :
いや…だからめんどくさいのよ、映画嫌いだし
意地悪せずに教えてよ〜

412 :
登場人物の一人がメンヘラだから

413 :
原作は終わり方が違ったね。
単純に暗いってわけじゃないけどさ

414 :
式日は出演者も内容も重くて暗すぎるんだよなぁ
ラブ&ポップのほうが好きだわ

415 :
ラブ&ポップどこで借りられるんだよおー

416 :
アニメは好きで映画は嫌いってよーわからんな

417 :
俺は映画苦手だな、途中で飽きる

418 :
映画ってのは映画全般のことか?
それとも式日?

419 :
式波の式は式日の式なので破を真に理解するには式日を見ることが必要

420 :
なるほd…なるほ
…えっ?

421 :
「なんかしたらただの男と女になっちゃう」って言ってたから
二人は付き合ってないのかと思ってた。
昨日三回目見て初めて知った。

422 :
そういやセガールの娘、最近見ないな

423 :
セガールの娘言うなw

424 :
今観たけど彼女はアスカ、ではなくエヴァそのものに感じたな
カントクとエヴァの対話
庵野とエヴァンゲリオンに内在させた疑問との対話
なんつーか、コッチの頭がどうにかなりそうな作品だったわ
ーを見せられたってのはEOEではなく、これだな…
にしてもラブ&ポップ、置いてる店ほとんどねーなぁ…

425 :
ラブポはヤバいだろ。あんな映画良く撮れたと思うよ。
今なら絶対に無理

426 :
おめでとう

427 :
何の価値もない映画

428 :
はっきりとは分かんないけどどっかにアスカっぽいものを感じた。
でも最後言い終わり方だと思った。

429 :
>>427
おまいの人生よりは価値があるよ

430 :
さぁ

431 :
>>424
俺もなんかそんな気した
自分がイヤになったエヴァとか自分自身とかが「彼女」で
結局これ監督の自己肯定の映画みたいだった

432 :
エヴァンゲリオンは、客車や貨車を何両も引っ張るので、強い力が出せるように作られています。
フルパワーにすると、レールの上で動輪がホイールスピンするほどなので、空転させないように静かに発進させる必要があります。
図は、66.7‰の急勾配を登る四号機。急坂のため、本来なら、初号機、弐号機などの補助機関車が要る。
単機なら登れるが、40両編成の貨車を牽引しているときには、非常に苦しく、起動も儘なりません。
簡単に25‰というが、鉄道車両にとって、特にキハ40系にとっては、非常に過酷な勾配と言えます。
実際、キハ40の性能では、33‰の勾配は全く登れないわけではないが、非常に苦しく、
走行中に33‰の勾配に差し掛かると、時速15キロを下回ってしまいます。

433 :
喪服の男ってなんだったの?

434 :
激安DVDアリス 検索HIT
安くて早くてとても親切だったよ。
ブルーレイも入荷してた。お勧め。

435 :
>>433
ただの通行人なんじゃないかね
恐怖である「他人」の象徴とかではあるんだろうけど

436 :
式日って・・・

437 :
なんです?

438 :
映像が美しかったなあ

439 :
式日は庵野監督の最高傑作ですよね

440 :
うん

441 :
>>435
なるほど。
最初見たときは知り合いかと思った

442 :
キチガイ朝鮮猿小手川竜郎ブチすぞ

443 :
誤爆ですか

444 :
明日は私の、誕生日なの。

445 :
藤谷文子のツイッターアカウント消えた
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