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2012年3月懐かし邦画118: 田坂具隆・内田吐夢・島耕二【日活多摩川】 (133) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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田坂具隆・内田吐夢・島耕二【日活多摩川】


1 :
現在、千石の三百人劇場で田坂具隆監督の特集上映を開催中で、
そういえば田坂監督のスレってなかったなあ、と思い立ててみました。
ただ、田坂監督だけでは、ちょっと弱いので、戦前の日活多摩川
出身の、内田吐夢、島耕二といった監督共々、語っていきましょう。
ついでに、小杉勇も入れておこうかな。彼は、戦後の日活のSP
作品が殆どですが。

2 :
それぞれの監督の個人的おススメ作は…
田坂具隆…@『冷飯とおさんとちゃん』A『雪割草』B『爆音』
内田吐夢…@『浪花の恋の物語』A『限りなき前進』B『妖刀物語
       花の吉原百人斬り』
島耕二は…、作品数が多すぎてわからん!ただ、前記2監督に比べると、
やや落ちますね。でも、あらゆるジャンルの作品を撮っています。

3 :
それでは、今日、冷たい雨のなか『爆音』をみてきたので、早速感想を書きます。
名優・小杉勇の喜劇的演技と、轟夕起子の日活娘時代を堪能できる。田坂監督が所持していた
16ミリフィルムの状態は良好。村長は村の家畜たちとも会話できる能力があるのか!と、一
瞬驚嘆させられるシーンとか、センスあるよなあ。
村寄贈の複葉機に兄貴が搭乗して凱旋するシーン、瞬間的に通り過ぎて感動を残して終わりか
と思いきや、終盤、執拗なまでに村の上をブンブン飛び回り、村人が右往左往するのだけど、
最後は、肉親(&婚約者)のオンナ子どもは、何故か泣き出してしまう。『海軍』はみれなか
ったのだが(他2作既観)、やっぱり田坂監督は、戦意高揚映画を撮る資質のない人ではない
かとの感を深くしました(その是非や良悪については、置いといて)。

4 :
内田吐夢監督といえば、来月CSの東映チャンネルで、『どたんば』を
放送しますね。嬉しい!この作品って、未ソフト化で、上映プリントも
ないので、観ることが出来なかった作品なんですよ。橋本忍脚本で、
なんと、名脇役、加藤嘉の主演作だそうです。楽しみ。

5 :
引き続き『路傍の石』。三百人劇場で上映された16ミリプリントは第1部、第2部、60分ずつ。
フィルセン所蔵は124分、オリジナル131分。今回は終盤の重要な場面が欠落していたりしてス
トーリーが追いづらいところもあったが、何よりも全体的に音声が非常に聞きづらかった。
昭和13年に公開当時も少々批判された明治懐古趣味たっぷりで、丁稚になった以降の風俗描写に
見応えがある。吾一少年役の片山明彦の聡明な瞳は、フィルムがどれだけ劣化しようとも今日の
観客を射続けている。山本禮三郎演ずる、お父さんの退廃ぶりも見事。
ケレン味から遠く離れて、丹念な描写の積み重ねで終盤に至って深い感銘を生むという田坂監督
演出を堪能できる。次は状態のよいプリントで、ぜひ再見したいと思いました。

6 :
三百人劇場で開催されている、田坂具隆監督作品の感想を。
『どぶろくの辰』
新国劇の戯曲を、舞台と同じく辰巳柳太郎主演で映画化。田坂監督の
闘病からの復帰一作目なので、やや本調子には及ばず、といったところ。
でも、まだ精悍な面影がある辰巳が見られるのは貴重かな。本作での
イメージは、そのまま、『わが町』での、“たあやん”に繋がりますね。
入江たか子が、艶っぽい酌婦役で、後年の化け猫映画はともかく、
こんな役は珍しい。あと、本作を観てわかったんだけど、稲垣浩監督・
三船敏郎主演のリメイク作は、人物設定が同じなだけで、ストーリーは
全く違うんだね。ラストは、リメイク作のほうが好みかな。
『女中ッ子』
田舎から上京してきて、上流家庭に住み込みで働く女中(左幸子)と、
わがままな次男坊(伊庭輝夫)の心の交流を描いています。実際に
地方出身で、女優になる前は体育教師だったという左は、まさにハマリ役。
次男坊役の伊庭は、『雪割草』に続いての出演。轟夕起子が、優しさと
厳しさを兼ね備えた奥さん役で、絶品。あと、意地悪な長男役は、後に、
歌手としてデビューする田辺靖雄ですね。随所に挟まれる、伊福部昭の
叙情的な音楽もいい。ただ、内容的には、木下忠司あたりのほうが合って
いる気がするんだけど。心うつ秀作。

7 :
『爆音』
戦前の作品で、航空兵になった息子の飛行機が、村の上空を通過する
知らせを聞いた村長(小杉勇)のあわただしい一日、のスケッチで、
前半は、村のほのぼのとした情景が描写され、清水宏の一連の作品や、
『秀子の車掌さん』を彷彿とさせる、のんびりムードで心地よい。が、一転、
飛行機が村の上空に飛来すると、「万歳、万歳」の大合唱で、村人の歓喜の
顔と、飛行機が旋回するのが執拗にモンタージュされるのを見ると、やはり、
国策映画なんだなあ、と意識せざるを得ないですね。ちなみに、本作で
姉弟役を演じた、轟夕起子と片山明彦は、轟が片山の父親の島耕二監督と
結婚するので、親子の関係になるわけですね。う〜む…。

8 :
>>1>>4
内田吐夢については、すでに単独スレが立ってます。
http://that4.2ch.net/test/read.cgi/rmovie/1135605192/
ついでに、『飢餓海峡』のスレ。
http://that4.2ch.net/test/read.cgi/rmovie/1102511989/

9 :
島耕ニ監督作品の『次郎物語』。『路傍の石』と並ぶ一時代前の児童文学(といっていいのか)
の大御所ながら、見始めるとやっぱり子役の差があるかな〜、と感じていたが、お兄さんのほう
になってくると安定してくる。文学座の移動演劇にほとんど参加せず年3〜5本のペースで映画
に出だした頃の杉村春子を、わりと長時間目撃できる。轟夕起子も、まだまだ娘役だ。
突出しているとは思わなかったが、日活多摩川作品の一つとして観ておくべき水準作。

10 :
三百人劇場での、田坂具隆監督特集のオマケ(?)、島耕二監督作品の感想です。
『次郎物語』
下村湖人の自伝的名作を映画化。生家と祖父の家を行き来するシーンでは、
セットを使用して幻想的なムードを醸し出したり、天狗のお面が川を流れて行く
シーンなど、叙情的な演出が冴える。母親役の村田知栄子は、戦後の大映作品での、
意地悪なおかみさん役とは違い、まだ美人だった頃の面影が伺えます。
次郎を演じた、杉狂児(本作にも出演)の二人の息子、幸彦と裕之は、
幸彦は戦後の再開日活に、裕之は杉義一の芸名で東映に出演しています。
特に、裕之(義一)は、本作での美少年ぶり(?)がウソのように、ヒネたおっさんに
成長しました。『五番町夕霧楼』に出演していますよ。
『幻の馬』
大映社長・永田雅一の愛馬、トキノミノル追悼の作品だそうです。島監督には、
他にも『続馬喰一代』や『花の大障碍』など、競走馬を扱った作品があるので、
この手の作品は得意なのかな?自分が育てた馬が、ダービーで優勝するのを
夢見る少年、次郎(岩垂幸彦)と、その姉(若尾文子)の奮闘ぶりを描いています。
空撮まで使用した、レースのシーンは迫力満点。三陸海岸あたりのロケーションが
素晴らしく、だからこそ、本当は35mmのニュープリントで観たかった。それにしても、
次郎役の岩垂は、イイ顔をしてるな〜。少年マンガの主人公みたい。

11 :
『いつか来た道』
盲目の少年バイオリニストとウィーン少年合唱団との心の交流、それを見守る姉
(山本富士子)を描いた感動作。島監督の多彩なフィルモグラフィーの中でも、
間違いなく代表作の一本でしょう。子役二人は、バイオリンの腕を買われての
出演でしょうが、演技も達者なのには感心。妹役は、リアルちびまる子ちゃん。
大映時代の島監督を支えた名カメラマン、小原譲治の撮影が素晴らしく、
鮮やかな色彩や、陰影を湛えた室内撮影など、見事。ちなみに、通訳で
出演していた、ベルダ・鰐淵という人は、鰐淵晴子のお母さんかな?

12 :
>>6
女中ッ子見てみたい
左幸子がかわいらしいから

13 :
三百人劇場にて『若い川の流れ』。昭和34年のお正月映画(併映『らぶれたあ』)。
モノクロシネスコ、ほぼニュープリント。すっかり復興した夜の東京(丸の内あたり)が
ノスタルジックな都電とともに、まるで外国のどこかの街のように浮かび上がる。
裕次郎論に埋没して、あるいは『陽のあたる坂道』ほどヒットしなかったせいか、ほとん
どまともに論じられていない作品(渡辺武信もおざなりに触れるのみ)ながら、これ単体
でみるとたいへん面白かった。石坂洋次郎原作ゆえの、ところどころ引っかかる台詞はあ
るものの、田坂監督が『あじさいの歌』が撮れずに日活を離れてしまったことへの裕次郎
の怒りと悲しみが納得できる。
小高雄二もまだ二軍に落ちていない。お母さん役の轟夕起子によるあき竹城的熱演は、娘
時代の映像と続けて観ると結構キツイか。

14 :
昨秋の文芸座での鈴木尚之特集で見逃した『鮫』を三百人劇場にて。カラーシネスコながら
退色がかなり進み、終始雨降り、キズも多数なプリント。
ポスターとか短い紹介文だと、三田佳子扮する尼僧を手篭めにして、というのがメインかと
思っていたが、それは最後のほうで少々出てくる程度。越前海岸の漁村で流民(原作は非人
?)の息子として差別&貧困のうえに祭りドサクサの焼き討ちでそこを追われ、応仁の乱の
時代に上洛した悪党「サメ」の成長(右眼瞼痣メイクの千秋実が手引き)と暴れぶりを東映
お得意のモブシーンを交えてたっぷりと。
序盤から小暮実千代と人肉串焼き食いまくったりとか、後半眉剃錦之助入魂の悪行ぶりもネ
コ背で歩いてタッパのなさが貧相に映ったりなど、一歩間違えるとカルト大作の感もあるが、
随所で容易には把握できない迫力が漲っており、165分間見応えがある。
ただ全体とすると、会社としても何をウリにしたらいいか判断不能の仕上がりになってしまっ
たから尼僧がらみで宣伝するしかなかったんですかね。
後半から登場する、足軽の班長から強盗団の首領に転ずる加東大介がカッコよかったです。

15 :
三百人劇場で開催されている、田坂具隆監督作品の感想を。
『はだかっ子』
父親が戦死し、貧乏ながらも、明るく母子二人で暮らす親子の物語。主人公の
少年役の伊藤敏孝(桜金造似)は、この後、田坂作品に欠かせない子役になり、
成人後は岡本喜八監督作などで活躍していますね。同級生の女の子との、遊園地での
デートなど、『小さな恋のメロディ』の先駆けみたいで良い。母親役の木暮実千代も
好演しており、中年以降の代表作ではないかな。ただ、疑問なのは、授業での
ユネスコについて子供たちが語る部分と、、PTAでの、大人と子供の討論会が、
全体のバランスを欠くほどやたら長いこと。そこの部分が一番言いたかったこと
なんだろうけど、もっと別のやり方があるんではないかな。
『五番町夕霧楼』
水上勉原作・佐久間良子主演の、言わずと知れた田坂監督の代表作とされる
作品。『炎上』同様、金閣寺放火事件から材を得ていますが、修行僧役の河原崎
長一郎は、市川雷蔵よりもハマリ役だと思う。ただ、放火に至るまでの動機付けが、
やや説得力に欠けるのでは。また、佐久間にゾッコンだった千秋実が、いくら佐久間が
病気になったとはいえ、あっさりと心変わりするのは唐突すぎ。サルスベリの花や
佐久間の襦袢の赤・帯の黄色、岩崎加根子のワンピースの青など、鮮やかな色彩で
映画全体を彩っています。代表作、といわれると、「?」な部分もありますが、安定した
実力を示した作品。

16 :
『陽のあたる坂道』
日活の年間配収第一位を記録し、裕次郎ブームの頂点とも言える作品だけど…、
正直申し上げて、冗長であまり面白くない。もうちょっと刈り込むことは出来なかった
のかな?川地民夫の歌を、ほぼフルコーラスで(しかも、2回も!)聞かせることは
ないと思うし、芦川いづみが、産婦人科で検診を受けるエピソードも、芦川のセリフで
処理できるはず。小高雄二が、損な役回りではあるけど、魅力に乏しく、あれでは
当初、北原三枝がなぜ彼に惹かれたのかイマイチ分らない。しかし、北原と芦川の
二人のヒロイン(ついでに轟夕起子も)を、美しく撮ることに心を砕いた、伊佐山三郎の
撮影はさすが。まあ、娯楽作品としては面白くない本作が、大ヒットしたという事実が、
裕次郎ブームの証左になっている、という事ですかね。
『湖(みず)の琴』
再び、水上勉原作・佐久間良子主演での、悲恋物語。前半は、佐久間と中村賀津雄の
清い交際をさわやかに描いていますが、中村鴈治郎が出てくると、彼の独壇場になって
しまいますね。古戦場跡で突然、合戦が再現されたり、佐久間と賀津雄のデートの
シーンを、ホリゾントをバックにして演じさせたり、佐久間と鴈治郎の幻想的な舞のシーン
が挿入されたりと、ケレン味ある演出をしていますが、効果的かどうかは疑問。
あと、撮影がいつもの東映調(?)なのも、ちょっと物足りない。こいう素材は、宮川一夫
あたりが撮影すれば、しっとりとした印象が残るんですが…。

17 :
田坂監督の「五人の斥候兵」。葦の生い茂る湿原に斥候たちが入っていくシーン、
後ろから流れるようにどこまでも追いかけていくカメラ、後のスタンリー・キュー
ブリック監督も裸足で逃げ出すステディ・カム映像が堪能できますw。

18 :
http://www.jukai-deep.netfirms.com/mono/that/234.htm

19 :
三百人劇場での、田坂具隆監督特集の最後の感想です。
『スクラップ集団』
松竹で撮った、田坂監督の最後の作品なんだけど…、う〜ん、なんだ、これは?
野坂昭如原作で、『エロ事師たち』『とむらい師たち』同様、ネガティブな事を商売に
していく、猥雑な連中たちによる物語なんですが、とても、何本もの名作をものにした、
脚本・監督のコンビとは思えない怪作。三木のり平の狂いっぷりに比例するがごとく、
作品もどんどん狂っていく。まあ、野坂原作と、田坂監督の資質では、水と油ですので、
一概に監督の責任とは言えませんが。ただ、露口茂が、宮本信子の最後の相手を
してあげるエピソードは感動的。ちなみに、宮本の母親役は、監督夫人の瀧花久子です。
『冷飯とおさんとちゃん』
山本周五郎原作・中村錦之助主演の、三話構成のオムニバスで、まさに珠玉の名編。
三話それぞれ演出のトーンを変えており(三話とも、歩いている錦之助の後姿から始まる)、
どのエピソードも素晴らしい。「冷飯」は、趣味に没頭している青年の初恋物語で、主人公の
真っ直ぐな性格がすがすがしい。「おさん」は、ファム・ファタールに固執する男の物語。
まぼろしの女(三田佳子)を語ると、主人公の見た目の視点になり、幻想的な効果をあげて
います。そして「ちゃん」。これこそ、楽天主義と言うなかれ、人情を描いた感動の名編。
伊藤敏孝が、『はだかっ子』同様、親想いの息子を好演しています。あと、東映らしからぬ、
美術(鈴木孝俊)の素晴らしさも特筆もの。一度は、観ることをお勧め。

20 :
『鮫』
中村錦之助主演の、ピカレスクロマン的要素がある、壮絶な物語。錦之助は、汚れ役を
演じることも厭わずに、新境地を開こうとした時期なんですかね。前半は、やたら気弱な
青年で、常に「ヒエーッ!」と叫んでばかりいます。見玉尼(三田佳子)を、手篭めに
しようとするシーンは、独特なカメラワーク・月明かりを誇張した照明・鐘の音が鳴り響く
音楽で、印象に残る。佐藤勝の音楽が素晴らしく、バーバリックなテーマ曲をはじめ、
祭りのシーンの音楽、前述の鐘の音楽(効果音っぽく使用されており、ミュージック・
コンクレートとも言える)など、充実した仕事ぶり。ただ、監督独特のヘンな演出(カメラが、
見た目の視点になったり、人物が、オーバーラップで消えたり、現れたり…)は,どうなんでしょうか。
『若い川の流れ』
再び、石坂洋次郎原作・石原裕次郎主演での明朗青春喜劇なんですが…、う〜ん、
個人的には、やっぱりイマイチ。作品中でのセリフが、現実には、こんな事言わない
だろうフレーズの連発で、ちょっと恥ずかしい。まあ、石坂作品は、ストーリーは陳腐な
恋愛モノで、作品のキモは、登場人物たちが語る恋愛観や人生観(一種の、ディスカッション
ドラマと言える)なので、面白さを求めるのは、お門違いなのかな。あと、千田是也って、
新劇界の重鎮で、名優と言われているのに、映画ではどれもこれも同じですね。
その点では、杉村春子や滝沢修のほうが、映画の仕事に誠実と言えるかな。
以上で、田坂特集はおしまい。総評としましては、日活での石坂洋次郎モノはピンと
来なかったけど(今回は観なかった『母車』も、個人的にはイマイチ)、東映移籍後の
作品は、充実していますね。あと、子供と動物を使うのがウマイ!どの作品も印象的です。
あと、島耕二の作品を上映するよりは、上映されなかった作品(『雪割草』
『長崎の歌は忘れじ』『今日のいのち』『親鸞』『続・親鸞』)が観たかったな〜。

21 :
多摩キャベツ多摩キャベツ多摩キャベツ多摩キャベツ多摩キャベツ多摩キャベツ
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22 :
やっぱ飢餓海峡

23 :
保守

24 :
質問です。
田坂作品の真実一路は過去にビデオ化 またはテレビ放映されたことが
あるのでしょうか。
どうしても見てみたいのですが・・・

25 :
>>24
田坂具隆監督の、『真実一路』(昭和12年)は、残念ながら、ネガ・プリント、
共に現存しない様です。戦前の日活多摩川撮影所の作品の大半は、作品を疎開
させた仙台が空襲に会い、倉庫が被災して、殆どが焼失してしまったそうです。
『爆音』(昭和14年)も、被害にあったのですが、田坂監督が16mmの
プリントを所有していたため、現在は鑑賞可能です。
ただ、松竹での、川島雄三監督による2度目の映画化作品は、ネガが現存し、
ビデオも発売されています(上映プリントは無い様です)。せめて、この作品を
観て、無き田坂監督の作品に、思いをはせてはどうでしょうか。

26 :
24です。
御親切な回答ありがとうございました。
やはり見ることができないのですね・・残念です。
日活に限らず 戦前日本映画は残っていないものが多いようで
悲しくなってしまいます。
空襲による焼失というのは不可抗力でしかたないですが、
その他の理由もあるんでしょうか。
最近になって戦前映画の魅力にはまっているものとしては 気になります。

27 :
24です。
御親切な回答ありがとうございました。
やはり見ることができないのですね・・残念です。
日活に限らず 戦前日本映画は残っていないものが多いようで
悲しくなってしまいます。
空襲による焼失というのは不可抗力でしかたないですが、
その他の理由もあるんでしょうか。
最近になって戦前映画の魅力にはまっているものとしては 気になります。

28 :
島耕ニ主演、内田吐夢監督による昭和4年作品、『喜劇 汗』。フィルセン小ホール入り6割強。
サウンド版で弁士つき。室内の照明が暗いせいか、ヌケがよくない。プリントとしては鑑賞に支障なし。
今日からみると、王道中の王道のストーリーながら、吐夢監督もチャップリンとかロイドを観ていたん
だろうなあという感慨を主演の島耕ニのアクションに感じつつ、意欲的な演出を終始楽しめる。活弁の
人は、島耕ニが目を見開く2、3のシーンから、片山明彦の親父を感じさせると言っていたが、同意。
同年に松竹・小津の『学生ロマンス 若き日』、斎藤寅次郎の『モダン怪談100,000,000円』。
字幕も一文字一文字細かく泣いているあたりとか、随所でかなりウケていた。ヒロインの滝花久子がま
たよい感じ。 40分経過で唐突に「第3部終」、「第4部」の字幕が出たが、今日観たプリントはやは
り完全版ではないのかな(第4部終の字幕もあり)。
本日の上映プリントを観る限りでは、終盤それらしい台詞はあるものの、どこが傾向映画なんじゃーと
叫びたくなる。『生ける人形』のほうはフィルムはおろか、脚本も残っていないようだが。

29 :
あげます。
フィルムセンターで大映時代の島耕ニ監督作品をポツポツやりますね。
『アスファルトガール』はあんまり評判よくないようですが。

30 :
>>29
『アスファルトガール』、観てきましたよ。う〜ん、確かにイマイチだったかな?
中田康子は結構頑張っていたけど、メインの俳優の殆どが、大映専属の俳優じゃない
のが違和感があったな〜。中条静夫や夏木章といった俳優が出てきて、ようやく大映の
映画だな〜、って意識する程度。歌や踊りの出来る俳優が大映にはいなかったからなんだ
ろうけど、猛特訓すれば、新春スターかくし芸大会レベルぐらいまでは、持って行けたと
思うんだけど…。
撮影監督特集で上映する作品では、『いつか来た道』がおススメ作。
>>11にも書いてあるけど、島耕二監督のフィルモグラフィーでは、
最高作ではないかな?

31 :
>>10
自己遅レスなんですが、杉狂児の息子の、義一と裕之は兄弟でした。
義一は、東映東京撮影所製作の映画やTVドラマ、裕之は文学座や
劇団雲といった新劇の舞台で活躍したそうです。顔が似ているので
(兄弟だから当たり前だ)、混同していました。失礼しました。

32 :
内田吐夢の土がみたいな

33 :
『土』はフィルムのヌケも悪かったが、まさに“アジア映画”ぽかった。
ドイツ語字幕なしのプリントってないのかな?

34 :
島耕二作品てあまり印象に残ってるのないなあ

35 :
「銀座カンカン娘」とか、「上海帰りのリル」とか、
悪くないんだけど、やっぱり歌の印象に負けてる。

36 :
なんでもそつなく撮れる職人監督て感じなんですかね>島監督

37 :
ラピュタ阿佐ヶ谷モーニング野添特集、9月30日〜10月6日、
島監督『セクシー・サイン 好き好き好き』(カラー)上映age

38 :
俺もあれが楽しみ。
叶順子さんは演技がシャープな人だから。

39 :
田坂監督作品が、今年はあまり上映されないな。

40 :
「風の又三郎」って島耕二だったけ?
息子が又三郎役やってて、大泉晃が可愛かったの覚えてる。

41 :
http://upup.s13.dxbeat.com/up/up2544.jpg

42 :
コレ見飽きマスタ

43 :
田坂監督「海軍」の、GHQにぶった切られた真珠湾突入以降の全シーンが、
アメリカで最近発売のDVD "KAMIKAZE IN COLOR"の中の特典映像、"Submarine
Attack"に収録されている。買い戻して編集して完全版「海軍」作れよ松竹w。

44 :
進駐軍が接収したフィルムの返還プロジェクトには入ってないのかね?

45 :
>>44
映画「海軍」に関しては何故か甲標的の真珠湾突入以降のシーンが全編カット
されて返還され、そのままVHSビデオとして松竹から発売された。
カットされた部分全部が>>43のDVD、ISBN 1-58565-940-1に収録されている
というわけ。

46 :
情報サンクス。 チェックしとく。

47 :
『日本映画発達史』にて記述された吐夢監督の『土』が撮影された経緯を読み、感服した。

48 :
「宇宙人東京に現わる」ダイジェスト digest of "Warning from Space"
http://jp.youtube.com/watch?v=a8xY8hDC5-c
監督:島耕二
特撮を的場徹、宇宙人デザインを岡本太郎がやっているから、
結構豪華な映画なのかも。本邦初の本格カラーSF映画。
(1956、大映)

49 :
田坂具隆監督1934年作品『月よりの使者』(入江たか子主演)、フィルセンにて発掘上映age

50 :
フィルムセンターにて『月よりの使者』、14日(水)19時の回は入り7〜8割。サイレント映画で、
プリントの状態は所々悪化しているものの、全体としては、状態は悪くないか。
田坂監督の作品ということ以上に、とにかく入江たか子の大ヒロイン映画。全盛期のノーブルな美貌
とスタイル(サナトリウムのシスターふうナース・コスチュームがたまらん!)を存分に堪能できる。
「波瀾万丈の物語」にしても、非常にお話しの展開がつかみづらかったのは、欠落している部分があっ
たゆえか? それでも田坂監督ならではの、丹念かつ時に意欲的な映像表現に終始見応えがある(撮影
・伊佐山三郎)。『滝の白糸』だけじゃなくて、この作品のかぐや姫ぶりを多くの人に観てもらいたい
と思ったけど、商業用のプリントがないと、なかなか難しいのかな。

51 :
空襲で死んだ内田家の飼犬チョン吉は、田坂監督の家のポインターと藤原釜足の家の日本犬
の間に生まれた犬。

52 :
ラピュタ三田特集モーニングにて、田坂監督カルト作品(錦之助入魂)『鮫』上映age
7月6日(日)より1週間、連日10時半上映開始

53 :
シネマヴェーラにて、吐夢監督生誕110周年特集上映age

54 :
>>52
クソ映画w
本当に錦之介はスターさん向けの時代劇以外はダメだね。

55 :
シネマヴェーラにて『たそがれ酒場』。終始キズはあるが16ミリプリントの状態は良好。入りも悪くない。
舞台は、日本酒も主力商品な、女給も多く居て、声楽、ストリップもある大きなビアホールの一夜。客として
名優が入れ替わり立ち代わり。東野英治郎、加東大介、女給役の野添ひとみを取り合う若き宇津井健とラッキ
ーストライクでキメる丹波。敗戦の色が濃く、主役の常夜客・監督の盟友でもある小杉勇が絵筆を折るに至る
韜晦を江川宇礼雄が受けとめたりもする。 「演出は整然としているが、人物の描写に底の浅さがあり、感傷
に堕しすぎている」と滋野辰彦には酷評されているが、昭和30年新東宝久々のヒット作品。邦画離れしていて、
なかなか面白かったと思うが。声楽家、老ピアニスト役の人はプロらしく、結構聞き応えがある。まとわりつく
犬ッコロには、やはりチョン吉が投影されているのか。

56 :
続いてシネマヴェーラ活弁付き上映、まずはちょっと異様なタイトルな『虚栄は地獄』。キズ多数も、プリント
状態はこの時代からすればわりと良好。とにかく15分しかないので、チラシにあるような“本当の仕事を隠そうと
すればするほど・・・” などという展開は物理的に存在しない。微笑ましいといえば微笑ましい、ごく一般的な
内容。劇場公開作品というのではなく、学校教育、社会教育用の巡回フィルムらしく、「思想善導用フィルム」
80本余のうちの「教訓劇」4本のうちの1本とのこと。残っていて、観れるのはたいへん幸せだが、それ以上の
ものではなかった。ヒロインがかなり不細工なのも辛い。

57 :
2本目は『生命の冠』。プリント全体はキズだらけだが、鑑賞に支障なし。移行期でトーキー版もあったらしい
が、現存するのはこの無声のプリントのみとのこと。 岡譲二の全盛期を伝える貴重なフィルム。オホーツクロケ
にも見応えがあり、『限りなき前進』や『土』にも通ずる骨太演出と独創的な題材を存分に感じさせる(脚本・八
木保太郎)。 チラシを信ずると、当時の検閲の関係から労使問題を十分に掘り下げられなかったとのことで、確
かに敗北主義というのか、工場明け渡しまでの奇妙に明るく淡々とした展開が物足りなくもあるのだが、しゃあな
いのか。“生命の冠” はヤコブ書からの引用で、弟が「ぼくのはずいぶん小さそうだな」と言うのがオチ。多からず
少なからず登場場面がある原節子が、やはり突出して美しく一見の価値。

58 :
シネマヴェーラにて『妖刀物語 花の吉原百人斬り』。カラーシネスコ、国際交流財団が焼いた英語字幕
付きプリントで全体としては上々のコンディション。タイトルクレジットは「花の吉原〜」が主。
千恵蔵、右顔面、眼の部分を含む半分以上(シークエンスにより面積差あり)にかなりハードな痣メイク。
結婚はおろか花街でも敵娼さえつかない。「恋は恋でもカネ持って来いの恋」を知らん人という設定なが
ら、「妖刀」の伏線が全くと言っていいほど張られていない(脚本・依田義賢)ので、ラストの一町人に
よる大立ち回りが異様に感じられる。吐夢監督、何か含むものがあるのか、単に演出上のものなのか。
それでも上昇志向の岡場所アガリの水谷良重が非常によく、これが別のお姫様系女優だったら、さらに後
味の悪い作品になっていただろう。三島雅夫&沢村貞子の戦前コンビによる強欲な置屋夫婦も絶品。歌舞
伎ではもう少し重要な役回りらしい木村功がもったいない使われ方に思えた。

59 :
同じくシネマヴェーラにて古巣日活での石川達三原作の『自分の穴の中で』。本日のモノクロスタンダード
16ミリプリントは、画面右端終始雨降り、細かいキズは多数、雑音も少々だが、全体としては悪くないか。
日活制作再開初期文芸路線、長尺に不安も感じていたのだが、三国のアクの強い演技、“裕次郎以前”の見応え
ある北原三枝に引っぱられて、わりとダレずに観れる。病床に伏せっきりのネコさんも、三国に圧倒されつつ
いい味を出し、終盤の妄執狂乱死で一花咲かせる。宇野重吉の、含羞に満ちた終盤の演技も素晴らしい。
吐夢作品にしては通俗的に過ぎる気もしたが、月岡夢路が全く「よろめかない」アタリに、らしさがあるのか。
監督は、石川作品は彼が叙事作家だから好きで、それは自分が常日頃なんとかして映画の叙事作家になりたい
と希っているからだ、と記しているが、地味ながら見応えのある作品。日本は米国の一地方に成り下がったと
いう認識を持ちつつ、かつての戦争の呪縛からは、だいぶ解放された感もある。

60 :
age

61 :
遺作「真剣勝負」。
脚本を書いた伊藤大輔の遺作は「幕末」なのに、この差は何だろう(質じゃないよ。規模の話。質的にはどっちもどっちだ)。
あ、主役はどっちも錦之助だ。
BSで既に見ていたが、スクリーンで見ても大して印象は替わらない。
あの尻切れは脚本通りなのか? それとも病でクライマックスが撮れなかったのか?
冒頭の三十三間堂は書割の上に、人物を合成という実に安っぽいことをしている。これはスクリーンでなければ判らなかった。
多用されるモノローグに、意味不明なストップモーションの濫発(技術上の都合かその箇所を含むカットの画調が替わるので、後半になると、来るな、と判る)。
「幕末」もこんな感じだったか。
遺作までクオリティを保ち続けた巨匠はD・リーンくらいなのかとしみじみ思う。

62 :
神保町シアター、日活文芸映画特集。
田坂監督作品『女中っ子』『陽のあたる坂道』(209分!)上映age。

63 :
保守

64 :
神保町シアター、森雅之特集。
島耕二監督作品『グッドバイ』(短縮版)『東京のヒロイン』上映age。

65 :
神保町シアターにて、『東京のヒロイン』。モノクロスタンダード、終始雨降り、細かいキズで一部音声
も不良だが、わりと観やすいプリント。日曜日ほぼ満席の入り。 「終」マークは出るものの、何だか中
折れ的な終わり方だなと思っていたら、終映予定時刻よりも30分近く早いエンド(94分→63分)。納得の
いかない観客複数が何も知らん案内係のネエちゃんに詰め寄る。「再編集版」でした、との訂正貼紙がすぐ
出る。 映画自体は、ホノボノ系もちょっと入った、王道男女喧嘩友達作品。木全公彦インタビューによれ
ば、脚本の長谷川公之(デビュー作)が、野口久光に監督市川崑でいきたいんだというのを、そもそも主演
高峰秀子を構想していて、『グッドバイ』観ていたんで島耕二でやってほしいといったアタリ(当時の市川
崑は評価できなかった)が非常に興味深い。 結局ヒロインは、当時監督と熱愛中の轟夕起子になってしま
ったんだが、確かに画面からは体の線が崩れてきてそのオバチャン化はなかなか辛く、まだガキ臭さが残る
妹役の香川京子のほうがヒロイン然としていた。中年編集長役が森雅之以外だとキツかったかもしれないが、
演出自体はダレずに観れる。笑い上戸の酔っぱらい役、潮万太郎が飛ばしまくるあたりでは、場内が結構盛
り上がっていた。

66 :
この映画の轟夕起子はいいだろ

67 :
引き続き神保町シアターにて、『グッドバイ』(再公開版でタイトルは「女性操縦法」グッドバイより、と出る)。
こちらも雨降り、キズ多数だが、『東京の〜』よりはよい状態。時折BWの色調が変わる。チラシ80分→70分。
かなり、面白い(脚本・小国英雄)。演出にキレも意欲も、感じさせる。洋画タッチで、お洒落。何よりも、『浮雲』
(この日曜日昼の回の同作品上映では札止め)コンビでこういった作品が観れるのが嬉しい。デコ余裕のコメディエ
ンヌぶり。ただラストが、ちょっと取って付けたような印象。森雅より先、2番目にクレジットされていたにもかかわ
らず今回のフィルムではあまり登場しなかった若原雅夫とのシーンが大幅にカットされてしまったゆえか。

68 :
神保町シアターにて、『浪花の恋の物語』〈ニュープリント〉上映age

69 :
神保町シアターにて、島 耕二 監督作品、若尾文子&菅原謙二による『滝の白糸』上映age

70 :
内田・島・田坂監督の若い頃の映画見たいネェ

71 :
内田の息子さんって結局映画監督にならなかったの?

72 :
息子さん二人はちゃんと映画撮っています。
内田一作
「変身忍者嵐 怪奇!死人ふくろう」(1972)
「仮面ライダーアマゾン」(1974)
「ザ・カゲスター」(1976)
内田琢磨
「おあずけ」(1990)
「やりたいもんもんボーイズもう一つのためのダンス甲子園!!」(1992)

73 :
本日、吐夢監督作品『恋や恋なすな恋』、文芸座上映age

74 :
田坂監督の当時の興行的には大失敗した『ちいさこべ』は、錦之助の演技の幅ということで、
もっと見直されてよいと思うのだが。

75 :
その『ちいさこべ』文芸座の錦之助特集finalにて上映age

76 :
文芸座にて『続・親鸞』、カラーシネスコ、フィルセンプリントで状態は良好。
冒頭、前編のダイジェスト。お話しの語り口は相変わらずゆったりだが、月形龍之介演ずる法然が、
まず登場して短からず法話を行うシーンに驚嘆。役者ってこんなに凄いのかと、雷に撃たれる。この
部分もまた「吐夢が猪突猛進に駆け抜けていった後を、ゆっくり落穂でも拾いながら、彼が落として
いったものを見つめていく」ゆえに見えてきたものなのかもしれないが、とにかくこのシークエンス
だけでも本作必見。錦之助は、気のせいかもしれないが、前編よりだいぶ親鸞役が板についた感。
ヒロインが変わらずチョイブサなので、どうなのか? の感もあり。「妻帯」がこの続編の大きなテ
ーマになっているんだが、もうひとつピンとこない。カツヲも相変わらず情けない。後見役の千秋実
は、変わらず健闘している。セット(にみえてしまうところ)が、またもう一つか。

77 :
神保町シアターにて、島監督作品『銀座カンカン娘』上映age

78 :
>>71
内田吐夢の息子は3人? 長男・内田有作(元東映演出部・製作部、元東映生田スタジオ所長)、
次男・内田一作(TV映画監督)、三男・内田琢磨(映画監督? 俳優「琢磨一生」
として「炎のごとく」に出演)
有作・一作兄弟と琢磨の母親は違ったんじゃなかったかな? 3人ともまだ亡くなっては
いないと思うけど・・・。
東映生田スタジオは大泉が労働争議で使いにくくなったので生田に仮設されたプレハブの
サイテーのスタジオだったらしいけど。有作・一作兄弟はそこで東映のヒーローものを
作っていた。検索すると一作氏は元々は日活の助監督だったらしい。
3人とも公のデータに残っていない期間の方が長く、詳しいプロフィールは謎。
とくに琢磨氏はなぜ映画監督なんかやったのだろうか?
巨匠の息子たちの人生の数奇さの方に惹かれる。

79 :
内田一作は亡くなってるよ

80 :
神シアにて、島監督作品『銀座カンカン娘』。冒頭のスタッフ、キャストタイトル時には
音無し(欠落?)。キズは多いが、わりと見やすいプリント。
ミュージカル映画として観るならば、同じ灰田勝彦(紅白スター)が出てくるマキノの『
ハナコサン』のほうが、数段上か(ミュージカルにもなってないとの意見もあるだろうが)。
それでも何と言っても本作は志ん生登場に尽きるか。キズ多数とはいえ、NHKに残るボロ
ボロのビデオよりも遥かに鮮明に、動き、喋る、志ん生(演技的にはもちろん下手)。
「疝気の虫」の稽古風景で大感動していたら、最後『代り目』をたっぷり。そのラストの
処理なんかは映画的にはテキトー感が漂うが、ブラック師はもう、大傑作認定。
序盤、カット割りのせいなのか、何だか創成期のホームドラマを観ている感もなくはない
のだが、高峰秀子の歌も、笠置シヅ子と並びながら悪くない。

81 :
神保町シアターにて、島監督作品『十代の性典』上映age

82 :
島耕二は晩年の監督作品「細雪」(谷崎潤一郎原作)が記憶に残っている。長女に自分の奥さんの轟夕起子を使っている所がミソ。
次女から順に,京マチ子、山本富士子、叶順子と当時の大映全盛期の豪華顔ぶれ。
しかし残念ながら「細雪」は市川昆監督、岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、の作品が質、顔ぶれとも最高峰だろう。

83 :
市川昆監督「細雪」は当初、長女役は山本富士子の予定だったらしい。
しかし富士子が難色を示したため昆が岸に泣きついたとか。富士子がこの役をやっていたら
細雪女優として後世に名を残しただろうが残念ながら只の時代の徒花女優として終わってしまった。
この映画を長女富士子に加え四女役を古手川祐子ではなく薬師丸ひろ子にしたら「映画ファン夢の顔合わせ」になったであろう。

84 :
妙子に薬師丸か、面白い配役だね。
古手川の妙子は良かったけど、
他の女優さんがスター系だから、
まじめな着実な演技が浮いていた。
古手川が悪いわけじゃないけれど。
富士子の鶴子も見たかった。
年齢的に雪子やりたいのもわかるけど、
どう考えても鶴子が似合う。
けど京マチ子の役がなくなっちゃうね。

85 :
「細雪」の映画化は昭和38年に東映でも企画され、監督・吉村公三郎で
有馬稲子・岡田茉莉子・佐久間良子(雪子)・三田佳子と豪華版であったが
女性映画に消極的な東映の為、実現しなかった。これも残念な映画ファン「夢の顔合わせ」であった。

86 :
>>33
あんな凄い映画はほかのアジアに無いよ。
というかどこにも無い。

87 :
神保町シアターにて、島監督作品『アスファルトガール』上映素材
35ミリ→16ミリ変更age

88 :
>>85
東映なら丘さとみを絡ませて欲しかった

89 :
丘さとみが末娘の妙子でもおもしろそうだけど、
1963年だと佐久間良子、三田佳子が集客力あるとは言えない状況で、
やはり東映の役者だけではちょっと厳しいかね。

90 :
東映企画版「細雪」には更に お手伝いさん役に本間千代子、パーマ屋店員役に藤純子も決まっていたとか・・!是非実現して観たかった!!映画ファン「夢の顔合わせ企画」の一つである。

91 :
神保町シアターにて、島監督作品『複雑な彼』。カラーシネスコ16ミリ
プリント、下に黒みが出るとのお断り放送あったが、下のほうが少々切
れた映写。状態は良好。 上映される度に、二郎たん=安部譲二設定に
ついて各方面に怒りを買う作品だが、桑港&リオ現地ロケ敢行の観光映
画として睡魔に襲われつつ鑑賞していると、終盤トンデモ展開で、油断
ならない。謎のフィクサー&ヒロイン高毬子の位置づけなんかも、今後
要検討。

92 :
島耕ニと言えば、これ↓だなぁ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E4%BA%BA%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%81%AB%E7%8F%BE%E3%82%8F%E3%82%8B

93 :
神保町シアターにて、田坂監督の『はだかっ子』、カラーシネスコ富士
フイルム、ワンカット劣化あったが、ニュープリント。 父ちゃん戦死
で貧しい母子家庭ながら、その母ちゃんは小暮実千代、担任の白ブラウ
スの女教師が有馬稲子(とてもよかった)で、間借りの1階には親父代
わりの三国連太郎という非常に恵まれた、ちょっと肥満した短パン主人
公少年。みんなが修学旅行に行ってる間に同じく不参加の同級生のスケ
を赤自転車の荷台に乗っけて遊園地(ユネスコ村)抜け駆け2shoデイ
トをキメるモテモテ君ぶり。 いつもながらの長尺ワールドで、有馬先
生のUNESCO理念の世界平和教育、町の実力者・織田政雄がとっちめら
れる「親子討論会」のシーンとかも、たっぷり。 横断歩道がなくて、
渡るのにいつもスリル、その上空に飛び交う米軍航空機の図も印象に残
り、最後のほうはシアター内すすり泣き複数。
製作主任・内田有作、劇中の犬の名前はコロ。

94 :
明日より文芸坐にて、内田吐夢没後40年回顧上映age。
フィルセンからプリント借りまくり。

95 :
神保町シアターにて、島監督の出世作(これで俳優から卒業)『風の又三郎』。
モノクロトーキー、終始雑音、キズ多数も、わりとみやすいプリント。
冒頭の風に流されるるタイトル&スタッフ、キャストクレジットから気合い入り
まくり。 又三郎登場までの、ガキふたりの登校シーンは文句なく素晴らしい。
その後も風を関連させた細かい演出、片山少年を憧れの眼差しで見つめる地元民
の視線は完全にショタ映画の領域。「発達史」も大絶賛。猪俣勝人が熱く語る、
脚色の氷見隆二の貢献は、今日では語られないのか。
“ガラスのマント”がビニール感出しまくり、飛び去る合成も今日的にショボ過ぎ
るのが辛いし、ファンタジーとしての飛翔感にもう一つ物足りなさを感じるのは、
宮崎アニメ以降だからかと思いつつも、どうどど どどうど どどうど どどう 

96 :
文芸坐にて、内田監督の現代劇『どたんば』。モノクロ東映スコープ、
フィルセンプリントはキズわずか。 序盤の坑内のシーンは、セット? 
どっかで撮った? 調べきれなかったが、くそリアリズム(あまり適切
な表現ではないか)というのか、川があふれそうになっているカットと
かどうやって撮ったんだろうという驚き、何だか凄い映画だと圧倒され
ながら映画は進む。閉じ込められた坑夫たちのドラマかと思ってたが、
中盤以降は救出側の緊急事態での人間性が剥き出しになった群像ドラマ
で、これも見応えがたっぷり。大陸で培われた人間観もあるか。
ラストの演出はちょっとやり過ぎ感もあるが、ヴェーラが商業用のプリ
ントを焼けなかったのが痛恨。

97 :
続いて文芸坐にて、『暴れん坊街道』。モノクロスタンダード、やや雑音あるも
フィルセンプリントの画面はきれい。 時代劇初登場という情報もある佐野さん
がやはり非常によい。前半のさわやかなマイペースっぷりと、ラストの潔さ。
千原しのぶも、カッコいい。千恵蔵息子は悪くなかったが、ちょっとやり過ぎで
クサいか。山田五十鈴を褒める人もいるが、わたしは不発に感じた。
時代考証で池田富保監督のクレジットが出たのは、その戦前作品との関連か?

98 :
文芸坐にて、『黒田騒動』。モノクロスタンダード、キズ時に目立つも、全体
としては良好な、これもフィルセンプリント。 多くが指摘するように、前半
は何だかモタモタで睡魔に襲われる。公開当時は三大お家騒動の一として、あ
まり説明する必要がなかったのかもしれないが、キリシタンの陰謀とかが、し
っくりこない。 それでも大掛かりな大炎上シーン、大友と囲碁する緊張感に
ドキドキ以降、千恵蔵の独壇場で非常に盛り上がり、ラストまで楽しめる。

99 :
内田監督特集、文芸坐にて『森と湖のまつり』。カラーシネスコ、1ヶ所のみ雑音
あったが、他はほぼおニューなフィルセンプリント。芸術祭参加作品。
若さゆえではとても許されない健サンのマジキチっぷりが存分に堪能できる一品。
ガRのライバルが、これも全身にギンギン精気が漲る風の三国連太郎。ラスト
の決闘もグレーシーの入った壮絶な結末で素晴らしい。高笑いのうちに姦られてし
まう(和姦)香川京子がもう一つだったが(当初は有馬が演るはずだったらしい)、
加藤嘉の思いがけない名演の連射には興奮させられた。
わりと微妙な問題もストレートに描写。掘り下げが浅いとか、うるさいことを言う
人もいると思うが、残された習俗風景も今日では貴重だろうし、数々のロングショ
ットが美しかった。

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