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2012年5月ゾイド69: 米軍ついにゾイドを開発。 (264)
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■ 移転ですー (240)
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「私はBloxを買いません!」賛同者の数→ (443)
0が指定したゾイドネタを1〜5が褒め6〜9が叩くスレ (112)
■ 移転ですー (388)
米軍ついにゾイドを開発。
- 1 :04/01/14 〜 最終レス :12/04/21
- コマンドウルフとガイサックかな?
ttp://www5.big.or.jp/~hellcat/news/0401/08a.html
- 2 :
- 2
- 3 :
- コマンドウルフなら作ったが(ただし、映画で)ガイサックは作ってないな。
- 4 :
- 1のリンクを読むとステルスバイパーもあるっぽい。
- 5 :
- ロブスターなんてそのまんまだな!
- 6 :
- アメリカでは広い庭にプール付きの大きな家に住んでいる人が
多くいます。それは彼らの多くが不労所得を得ているからです。
日本も不労所得を得られる時代になりました。この最強情報で。
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- 7 :
- 家庭用ゾイドを開発して普及させるには
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/zoid/1054487434/
↑のスレと重複ですよ。雑談スレで重複スレがないか聞いてから新スレ立ててください。
ただでさえ単発ネタスレは無駄に多いのだから。
- 8 :
- ■セクト琉球新赤軍革命的極左宣言
米軍基地というのは、明らかに社会的不必要施設であり、それは経済、倫理、物資のすべての次元において同様である。
よって、我々は確実に「当たり」と思われるこの物件に対して、今後も革命的連続爆破予告を宣告する。
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○ ○
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- 9 :
- >>7
軍事用だから重複じゃないだろ。
- 10 :
-
今晩の実況は こちらで
NHKアーカイブス ◆ 東京大空襲 桜紀行
http://live8.2ch.net/test/read.cgi/livenhk/1078649169/
- 11 :
-
今晩の実況は こちらで
NHKアーカイブス ◆ 東京大空襲 桜紀行
http://live8.2ch.net/test/read.cgi/livenhk/1078662725/
- 12 :
- 西暦2003年、2月。
アメリカ軍はフセイン大統領が統治するイラクを「悪の枢軸」と名指しし、国連の反対も押し切って開戦。
そんな中…
「…大尉、電波状態が悪いですね…電波妨害でしょうか?」
「まさか!所詮は虚勢を張っているだけのフセインの犬にそんなハイテク兵器がある物か!!」
しかし、アメリカ軍の無線や通信機器は更に調子が悪くなり、遂には使用不能という事態に陥っていた。
報告の為各小隊が密集して情報交換を繰り返す。
そして、運命の一報が齎された。
「前方に巨大な何かが…イラク軍の新兵器か!?」
「どうやら、あれがこのジャミングの犯人らしいです!!」
彼らはそれを、戦車ぐらいにしか考えていなかった。
「何だ、ここは…我々はこんな砂漠には居なかった筈だが…」
ディメトロドンのレーダーに、小さな反応が映る。
「何だ?共和国のアタックゾイドか?」
ディメトロドンのミサイルが敵をロックオンした。
「アタックゾイドくらいなら、こいつでも落とせるっ!!」
- 13 :
- tes
- 14 :
- 戦国自衛隊?いや、ちょと期待、つ好きイボンヌ!!
- 15 :
- え…遊びのつもりだったんですが。じゃあちょっと続けてみます…
――――――――――――――――――――――――――――
ディメトロドンのミサイルはゾイドに対しては非力だ。しかし、戦車を吹き飛ばすには充分な威力があった。
「落ちろぉッ!!」
「大尉!!ミサイルを撃って来ました!!」
「回避し…」
避ける暇など無く右に居た戦車が大爆発し、その破片が飛んできた。
「この至近距離でミサイルを避けられる訳無いでしょう!?」
大尉は巨大な敵影を睨み付けた。
「ならば、攻撃あるのみ」
砲塔を敵に向け、トリガーを握り締める。
「砕け散れッ!!!」
彼の戦車の主砲は90mm砲。相手がゴジュラス等であれば歯が立たなかったであろうが、ディメトロドンになら
用は足りた。しかもその弾は最大の武器である背中のレーダーを粉砕したのだ。
「ん…た、大尉!!各種通信機器、回復しました!!」
力を失っていたアメリカのハイテク電子機器が、ようやく動き出した。
「よし…各部隊連携し、イラク軍の新兵器を撃破せよ!!」
- 16 :
- 赤外線誘導ミサイルが、90mm砲が、自動機銃が、堰を切ったように火を噴く。
ディメトロドンの装甲はゾイドとしては弱い方だ。それでも、戦車の武装で破るのは難しい。
「クソッ!!イラクの連中は一体…何を作りやがったんだ!?」
巨大な「何か」は暴れていたが、ミサイルを撃って来てはいなかった。
「くっ…何故だ…何故俺が、アタックゾイド如きに…!!」
コックピットに衝撃が伝わる。ディメトロドンのパイロットはとうとう切れた。
「共和国の……クズ共がぁぁーッ!!!」
パイロットが操縦桿のカバーを外した。
「な、何だあれは!?」
ディメトロドンは突如、辺り構わずミサイルやレーザーを乱射し始めたのだ。
特にTEZ20mmリニアレーザーガンの威力は絶大だった。レーザーのような光学兵器は
研究こそされていても実戦で使えるほどの物はアメリカ軍にも無かった。
どう考えても、イラクの国力、科学力では無い。
「ならば一体…あれは…何だと言うんだ!!」
地上戦の主役である筈の戦車がゴミの様に吹き飛んでいく。
「大尉…撤退しましょう!!」
彼が逃げる事を考えた時、頭上からプロペラ音が聞こえた。
- 17 :
- スレ汚し
- 18 :
- >>17 汚れるほどのスレでもないがなw
- 19 :
- ”スレ”ってそれぞれの題名の事でしゅよね?・・・だったらあれは雑談スレ
に投下するネタ程度のものだと思うち、独自にスレ立てても三桁もいかんだショ
だったら、他の似て非なるもの化けてもよろしかろじゃなかろうかと思うわけで
新物に期待しちゃうわけよ。それはだめかね?もし17が1サンだったら、ゴメ
ス、でもね、でm・・・まっいいか。。。。12のテストの使徒、蟻拾!ぽくは
好きだよ・・・ポッ。
- 20 :
- 雑談スレでなく、パロディ総合スレに投下すべきだと思うが。
- 21 :
- そうでしたか、浅はかでしたゴメス。
- 22 :
- スパロボ
- 23 :
- モルガってなにー
- 24 :
-
;' ':;,, ,;'':;,
;' ':;,.,.,.,.,.,,,;' ';,
,:' : :、
,:' \ ,,. 、./ ノ( ::::::::',
:' ● ● ⌒ :::::i. >>23 いもむしのかたちをしたぞいどだよ!!
i ''' (_人_) '''' * :::::i ぱぱにおねがいしてかってもらうといいよ!!
: {+ + +} :::::i
`:,、  ̄ ̄ ::::::::: /
,:' : ::::::::::::`:、
,:' : : ::::::::::`:、
- 25 :
- >>23
| ̄``''- 、
| `゙''ー- 、 ________
| ,. -‐ ''´ ̄ ̄`ヽ、_ /
|, - '´ ̄ `ヽ、 /
/ `ヽ、ヽ /
_/ ヽヽ/
/ / / / / / ヽハ
く / /! | 〃 _/__ l| | | | | | | ||ヽ
\l// / | /|'´ ∧ || | |ー、|| | | l | ヽ
/ハ/ | | ヽ/ ヽ | ヽ | || /|ヽ/! |/ | ヽ
/ | ||ヽ { ,r===、 \| _!V |// // .! |
| || |l |ヽ!'´ ̄`゙ , ==ミ、 /イ川 |─┘
| ハ|| || | """ ┌---┐ ` / // |
V !ヽ ト! ヽ、 | ! / //| /
ヽ! \ハ` 、 ヽ、__ノ ,.イ/ // | /
┌/)/)/)/)/)/)/)/)/)/)lー/ ` ー‐┬ '´ レ//l/ |/
|(/(/(/(/(/(/(/(/(/(/│|| |\ 〃
r'´ ̄ヽ. | | ト / \
/  ̄`ア | | | ⌒/ 入
〉  ̄二) 知ってるが | | | / // ヽ
〈! ,. -' | | ヽ∠-----', '´ ',
| \| | .お前の態度が | |<二Z二 ̄ / ',
| | | _r'---| [ ``ヽ、 ',
| | | 気に入らない >-、__ [ ヽ !
\.| l. ヽ、 [ ヽ |
ヽ| \ r' ヽ、 |
- 26 :
- 「!!大尉、援軍です!!」
彼は頭上を見上げた。見ると、友軍の戦闘ヘリが編隊を為してやってきた所だった。
「よし、これで…あの化物も、これでお終いだ!!」
戦車の中で辟易していた彼らは、友軍の到着に士気が上昇していた。
「…!?空中用アタックゾイドか!?ディメトロドンの兵装では…」
しかし、この機体では逃げ切れない。彼はレーザーガンの砲口を上に向けた。
「やってやる、やってやるぞ!!」
未知の兵器が、レーザーガンとミサイルを連射し始めた。
ヘリは直撃こそ避けていたものの、ミサイルの誘導性能は現代兵器では考えられない物だった。
「クッ、イラクの原始人どもめ!!」
ヘリの一機が列を離れ、ディメトロドンに突っ込んでいった。
「ファック!!!落ちろォォォォ!!!!」
その機体はレーザーガンに撃ち抜かれ、なす術も無く爆散した。
だが、その爆風はディメトロドンのパイロットに一瞬の死角を作り出した。
彼がモニターの閃光に目を背け、視線を戻した時には既にミサイルがコックピットに迫っていた。
そして、ディメトロドンの頭部が爆発した。
- 27 :
- >>26
オッス!オラ見てるよ!
- 28 :
- ヤバイ、続きキボンヌ>>12
- 29 :
- 「終わった…な…」
「しかし、アメリカ軍の誇る戦闘ヘリ“アパッチ”を一撃で落すなど…考えられん威力だ」
アメリカ軍の兵達は未知の兵器の残骸に恐る恐る近付いた。どうやら、機能を停止したらしい。
「…大尉、これどうします?」
砂漠の熱風に服を煽られながら、大尉は答えた。
「どうするもクソも…とりあえずデータだけは頂いていく。あとで本隊に回収を頼もう」
コックピットが完全に潰れていた為、彼は背中のレーダーの付け根にあったコントロールパネルにノートパソコンを繋いだ。
「…ふん、OSもコンバットシステムも未知のタイプか。イラクの連中め…」
それでも、アメリカの技術力とて伊達ではない。コンピュータがデータを解析し、暗号化されたデータを対応させる。
やがて、彼が待ち望んだ文字がモニターに映った。
『――ロード完了、バックアップの保存処理を終了しました』
「…よし、ひとまず退くぞ。総員、生存者と共にヘリに搭乗せよ」
彼の指示で隊員達が動き出す。如何せん、彼らの欠点は何でも命令を待つ所にある。
少しは自分で考えて行動する事を覚えて欲しい物だ――命令に従ってくれるのは結構だが。
ヘリに乗り込み、不気味な兵器の残骸を見ていた操縦士に彼は待ち望んでいた命令を出す。
「…ヘリを発進させろ。ひとまず、基地に帰還してくれ」
大尉は、自分の声が落ち着いて聞こえることを祈った。
- 30 :
- 勢いで続き書いてみたりする漏れ…
とりあえず書くからにはキャラクター設定したほうが良いかと思うんですが、
続ける気は無かったもんで何も考えてないです。
もし良ければ皆さんキャラ作りに協力願いたいです。
- 31 :
- >>30
どうすりゃ良いんだ居?名前を考えるとか?
具体的に何が足りないのか書いてくれると、協力できるかも・・・
- 32 :
- ええ、一応軍人っぽい名前(でなくてもいいですが)を考えて頂けると助かります。
出来れば階級付きで(二等兵とか少尉とか)
例で出すと
ローレンス・パーカー/大尉/37歳
軍で長く戦っているベテラン。イラクの作戦が終わったら退役する予定。
銃器の扱いも得意だが、殊更機械に強い。
- 33 :
- 闇の中に、何かが蠢いている。
大きい。小山のように巨大な何かがそこに居た。
それは恐竜――あるいはゴジラか――の形をしながら、全身に金属を纏っている。
その禍々しい目が紅く輝き、「それ」は口を開き―――
「…ッ!!」
ローレンス・パーカーは勢い余ってベッドから滑り落ちた。
窓の外は眩しい。その陽光の白さを見ると、どうやらまだ朝であり、寝過ごした訳では無さそうだ。
「クソッ、ゴジラもどきの夢を見てビビって飛び起きるなんざ、俺も歳か…」
すぐにでも医療班のテントに行って脳を検査してもらうべきかも知れない。
しかし、医療チームのリーダー…ドクター・マーカスが問題だった。ローレンスはどうも彼とは
そりが合わない。彼に言わせればマーカスは「アメリカ最強のヤブ医者ジジイ」であり、
以前も得体の知れない金属の棒をいきなり口の中に突っ込まれた事もあった。
――医療テントに行くのは止めよう…
しかし、夢に出てきたゴジラもどきは何と言うか、妙なリアリティと威圧感を彼に与えていた。
男ばかりのごった煮でむさ苦しい寝室を出ると、通りかかった兵士が敬礼して足早に通り過ぎていく。
ローレンスはどうも、直属の部下以外には信頼されていない感がある。
それは数多の任務を潜り抜けてきた彼の威圧感のせいかもしれないし、上官の前以外ではいつも付けている
サングラスのせいかも知れない。好きで付けている訳ではない――ただ、失った左目の傷跡を
他人に見せたくないだけの事だったが。
左側の見えない視界にも彼はすっかり慣れてしまっていた。だが、一日とて左目の事を忘れた日は無い。
彼が隻眼となったあの日――2001年9月11日から――
- 34 :
- 乙!
細かいところだが、米人かつヲタでもないのならゴッドジラと呼ばせてもいいかもしれないと言ってみる(w
- 35 :
- >>32
otu
ダメポ・・・階級とか全然解らんチン、役立不、スソマソ。でもおもろから、ROMってるよ。
- 36 :
- 今もローレンスの耳について離れない。崩れ落ちるビルの轟音と、絶叫する人々の声が――
2001年9月11日、彼は軍人としては極稀な休暇でニューヨークに来ていた。
彼の弟が貿易センターで働いており、たまには顔を出してやろう――そんな思いからだった。
――昔から、ケンカ強かったもんなぁ、兄さん。職業軍人だね…
久し振りに見た弟の笑顔は、それが最後だった。
直後、一機目の飛行機がセンタービルに突っ込み、凄まじい振動がビルの上から下まで突き抜けた。
彼と弟は飛行機が突っ込んだ階の真下に居た。天井が吹き飛び、ローレンスはとっさに降り注ぐガラスから
腕を挙げて身を庇った。だが、軍人でもない弟は瞬時の反応が出来なかった。
彼の目の前で飛行機の破片に貫かれ、爆炎に包まれる弟が、残酷なスローモーションの様にはっきりと見えた。
ローレンスは叫んだ。我を忘れて立ち上がった彼の左目をも爆風が焦がしたが、意にも介せず彼は弟の“残骸”に
駆け寄った。どこか遠くで、ビルが崩壊を始める音が聞こえた――
その後、彼はどうやって脱出したかも覚えていない。
目が覚めた時には既に数日が経過しており、病院のベッドの上で寝かされていた。
備え付けのテレビから流れるオサマ・ビン・ラディンの笑い声が、頭の中に反響してガンガンと響く。
確かな事実は、弟が死んだという事と、視界が妙に右に偏っている事だけだった。
- 37 :
- ローレンスがキャンプに帰還する頃、イラクの国境付近の山岳を数台のトラックと
巨大なトランスポーター(超大型輸送車)が走っていた。
それらは山の中腹に開いた穴に入って行き、山の地下へと下りていった。
「――ふん…どこまで科学技術の低い星なんだ、ここは」
トランスポーターの助手席に座った男が呟く。
頬のこけた金髪のその男は、トランスポーターが止まると助手席からきびきびと出て行った。
歳は若いのであろう。――が、青白い顔と顔に刻まれた皺のせいで中年に見えている。
その男が降りた場所は巨大な空洞だった。山の中が丸ごと空洞になったような規模で、
イラク暫定政府の軍事基地よりは遥かに広い。
空洞内には格納庫やレーダー、トーチカまで存在し、軍都を地下に移した様な有様だった。
そして、金髪の男を迎えに出てくる男が居た。
「なんとも順応の早い事だな、シュターゼン。よほど君達の星は地球に環境が似ていたのかな?」
シュターゼンと呼ばれた男は、髭を長く伸ばした相手を見やった。
中東系の人種で、見た目では歳が良く解らない。背中に重機関銃を背負っているのはいつもの事だった。
「ああ、酸素濃度から重力までそっくりだ。ただ、科学技術が桁違いに低いがな」
髭の男はクックッと低く含み笑いをした。
「言ってくれるなよ…何世紀時代が違うと思っている?現時点では恒星間飛行など夢のまた夢だ」
「それより、“D”を起動させるに足る電力があるのか?本体のみ持ってきてもそれでは意味が無い」
シュターゼンの問いに、髭の男はトランスポーターの上の、シートを被せられた何かを見上げた。
「無論だ。我が“アル・カーイダ”をなめてもらっては困る」
この髭の男こそ、アメリカが総力を挙げて捜索したにもかかわらず発見すら出来なかった
9.11テロの首謀者――オサマ・ビン・ラディンであった。
- 38 :
- >>34
ス マ ソ _| ̄|○
GODZILLAでしたっけ?いきなり話がぶっ飛んできた…
- 39 :
- 先週のNスペ、ロボットカーレースを見てないのか?
車でもまだあの程度なのに、ゾイドなんて夢のまた夢だよ。
- 40 :
- >>38
いや、ただのネタだから気にせんでもいいって。
それにしてもイイ感じに風呂敷が広がってきて今後に期待(・∀・)
>>39
いや、地球人がゾイドを作ったとかじゃなく、何らかの手段で惑星Ziから人間もろともゾイドが送り込まれてるんだと思うが。
- 41 :
- 「陸軍の第3機甲師団が全滅?ナジャフはもう主要な戦闘が終結した地域の筈だが…?」
アメリカ国防総省・通称“ペンタゴン”は「国防総省」と銘打ってはいるが、国外の軍事活動においても
ここで重要な会議などが行われていた。
そして、今日ここでの会議において信じられない報告が聞かれたのだった。
アメリカ軍が誇る陸戦のプロ達、第3機甲師団がたった一日で全滅したというのである。
「どうやら、アルカイダが一枚かんでいた模様ですが…それにしても、この早さは異常です」
「Shit!!またあのヤク中テロリストか!!!」
議長席に座った男が、静かに、だが重みのある声で言い放った。
「このままでは合衆国の威信に関わる…全滅といっても、諜報部員が情報収集を済ませているのであろうな?」
「はっ、しかし報告には『敵軍は未知の兵器を使用』としかありませんでした」
議長席の男――“鬼将軍”フリードは溜め息をついた。
いつも前線の連中はこうだ。せっかく自分が他の無能どもを説き伏せて実行させた作戦も
前線の阿呆どものおかげで無駄になる。職務怠慢で死ぬのは勝手だが、最低限の命令は守ってもらわねば…
フリードは書類を束ねると、それを鞄に入れ、立ち上がった。
「…案ずる事はありません。わが軍にはそんな物を問題にしない強力な兵器が数多くある。
とはいえ一個師団の損害は大きい…私が、イラクへ上がって指揮を執りましょう」
「おお、そうして頂けますか将軍!あなたが行けば連中も一気に青ざめますなぁ!」
「青ざめる間もなく塵と消えるでしょうな、ハハハハハ!!」
フリードは暗い会議室の中で密かに冷笑した。
――せいぜい笑っているが良い…愚鈍なアメリカ人共……
- 42 :
- 「流石だな、この『ZOIDS』とか言う兵器はとんでもない破壊力だぜ!!」
制圧されたナジャフで、アルカイダのメンバーが残党狩りを行っていた。
彼らはそれぞれゴドスやイグアン、ガンスナイパーなどを駆って次々とアメリカ兵を蹴散らしていく。
「しかし…うまく操縦どおりに動いてくれないのは何故だ?」
「ラディン総帥によると、この兵器はパイロットによって相性というものがあるそうだ…俺は相性がいいのかもな」
以前より常識はずれな戦闘訓練を繰り返してきたアルカイダのメンバーは、ゾイドの操縦にもすぐに慣れた。
ゴドスに乗った一人が顔を曇らせる。
「しかし…空爆でもされたら堪ったモンじゃないと思うが…」
ガンスナイパーに乗った一人が鼻で笑い飛ばした。
「ハッ!まさか、平和だの自由だの言ってる偽善国家アメリカが、捕虜諸共俺達を吹っ飛ばしたりできるもんか!!」
「そ、そうだよな…んな事したら遺族に示しがつかねえじゃんか…」
彼らは圧倒的な力に酔いしれながら談笑した。不安など微塵も感じずに…
その頃、上空を一機のステルス爆撃機が飛んでいた。
「管制、間もなく投下地点に到達します!」
遥か遠く、海上のイージス艦では二つの回線が同時に開かれていた。
「将軍、投下準備完了しました…ですが、よろしいのですか?あそこには捕虜が…」
<投下しろ。…兵達は国の為に、大儀の為に戦っているのだ。死ぬ覚悟はあろう…それとも、私の命令を無視するか?>
「……投下せよ」
爆撃機の扉が開き、巨大な何かがせり出した。
「こちらステルス…デイジーカッター、投下します」
- 43 :
- ゾイドVS現代兵器ネタ一回やってみたかったんですよね。よもやこんな形で実現するとは思いませんでしたが。
俺は軍内部の状態とか良く解らないので95%は勝手な妄想で構成してます。
ここでまたキャラの紹介…
フリード/将軍/52歳
ベトナム戦争で、初陣で敵の一個小隊を一人で壊滅させるという戦果を上げ、
その後は指揮においてその能力を発揮、将軍にまで上り詰めた。
戦場での冷徹な戦いぶりとどんな残酷な作戦も完璧に遂行する彼を人は“鬼将軍”と呼んだ。
オサマ・ビン・ラディン/アル・カーイダ総帥/47歳?
言わずと知れた国際的テロリスト。9.11テロの首謀者でもある。
彼自身何度かアメリカ軍と銃火を交えており、歴戦の聖戦士(ムジャヒディン)だ。
今作では惑星Ziよりやってきたベルゼブ・シュターゼンと共謀して何やら企んでいる模様。
ベルゼブ・シュターゼン/ガイロス帝国の元科学者/39歳
元ガイロス帝国府直轄の科学者だったが、解任された。
その後彼は以前より研究していた超光速オーバーブーストによる時空間飛行システムを完成させる。
システムの実験は成功し、彼は予定通り2003年の地球に飛来した。
その後事細かに指示が書かれた置手紙を元に部下が地球に到着、彼はラディンと共謀して何かするつもりの様だ。
- 44 :
- アル・カーイダのメンバーは何が起きたのか理解できなかった。理解する前に彼らは肉片、あるいは気体になっていたからだ。
“デイジーカッター”――通常の爆撃機では搭載すら不可能な超巨大爆弾。
その破壊力は衝撃波で木々を薙ぎ倒し、一発で森林を荒野に変えるとも言われる。
アメリカ軍は、森林を吹き飛ばして大規模なキャンプや空港を作るためにこの爆弾を作ったと発表されていた。
だが、高い金を掛けてこんな物を作った目的は当然森林開拓などではなく、戦争の為だ。
今回特別に積載重量が強化されたステルス系爆撃機に載せられ、投下された。
指示を出した管制官は、モニターから爆撃の様子を見ていた男に恐怖を覚えた。
――“鬼将軍”フリード…敵を倒す為ならば手段を選ばないとは言われていたが、自軍の捕虜諸共敵を焼き払うとは。
当のフリードはざらついたモニターに映るキノコ雲を無表情で見つめている。
「爆撃……成功。地上にあの兵器の反応無し。レーダー、肉眼共に敵軍全滅を確認」
フリードはその顔と同じ無機質な声で応じた。
<よくやった。帰投せよ>
白々しくねぎらいつつも、フリードは「これが当然の事」と密かに思っていた。
彼の構図でいえば命令を遂行するのは常識であり、優秀な兵というものは自己の判断で
より大きな戦果を挙げる者を言うのである。
彼は通信を切り、自室のソファにどっかと腰を下ろした。
ふと鏡を見つめ、何か考え込んだ様にしばらく自身の鏡像とにらみ合っていた彼だが、小さく笑って目を閉じた。
――本当に、どいつもコイツも面白いほど自分の思惑通り動いてくれる。
彼にはTVで演説するジョージ・ブッシュの顔が、ひどくpンジーじみて見えた。
- 45 :
- アルェー(・3・)デイジーカッターって燃料気化爆弾だっけ?
何か「デカイ爆弾」というイメージしか残ってない…
今のところ
地球の大量破壊兵器>ゾイド>地球の通常兵器
でしょうか?
- 46 :
- デイジーカッターの事は知らないけど楽しく読んでるよ、
しかし“D”ってやっぱあれかな、というわけで続き期待してますぜ
- 47 :
- >>45
> 地球の大量破壊兵器>ゾイド>地球の通常兵器
> でしょうか?
小型ゾイドならそんなもんでしょう。
デスザウラークラスあたりになるとキロトン級程度じゃ倒せそうにないイメージがあるが。
旧バトストにあったように36cm砲の直撃でノーダメージとなると、確実に超弩級戦艦以上の耐久力だからなぁ。
- 48 :
- 「ふむ…やはり、ゾイドに対抗するとなると戦術級兵器を使わざるを得んか…」
ラディンは淡々とモニターのキノコ雲を見ていたが、シュターゼンは怒りに肩を震わせていた。
「……ラディン、“D”の起動準備は!?」
ラディンが諌める様に、シュターゼンの肩を「ぽん」と叩いた。
「落ち着くんだ。たかが小型ゾイド数機の損害なんて物の数ではあるまい?
…それに“D”のコアが安定するまでにはまだまだ時間が掛かる…時間を、稼がねば」
そもそも小型ゾイドなどで時間稼ぎをする羽目になったのも、地球に来るなり“D”が機能停止してしまったせいだ。
装甲兵器と言えどゾイドは生物である。慣れない星の環境に、人間よりずっと敏感に反応したのだろう。
「…まあ、EPCの発射テストくらいはしても良いだろうがな…」
ラディンの顔に、底冷えのする暗い笑みが浮かんだ。
前線で戦うアメリカ軍の兵士は、全周波放送で流れるジョージ・ブッシュの演説を聞いていた。
<我々は傲慢なる独裁者に、大量破壊兵器を撃たせる事無く勝利を得た!だが先日の事件はどうか!>
弾丸の飛び交う戦場でも、その放送は電波に乗って流れ続ける。
<…卑怯にも、武装勢力はとうとう大量破壊兵器を使用し、我が軍の捕虜を跡形も無く吹き飛ばした!何故か!?
それは彼らが正義に刃を向ける『悪』だからだ!>
そう、軍上層部はフリードの唆しに乗り、捕虜諸共敵を葬った爆発をフセイン政権の残党の仕業と公表したのだ。
<そして、我々は如何なる脅しにも屈せず、戦い、完全なる勝利を手にする!何故か!?
…それは、我々アメリカ合衆国の戦争目的が『正義』だからだ!!>
同胞を虐殺された憎しみは増え続ける犠牲への悲しみを上回り、米国内は賛戦ムードが急速に高まりつつあった。
前線のアメリカ軍は、ろくな兵器も持たぬ民間の反米ゲリラを一方的に駆逐していった。
彼らは知らなかった。あの砲口が自分達に向けられている事を。
- 49 :
- <ラディン、適性テストの上では君は“D”を乗りこなせる筈だが…エネルギーとコアの状態に気をつけてくれ>
モニター越しにラディンは親指を立てる。
彼は既に操縦マニュアルを頭に叩き込んでいた。とは言っても、今回は主砲の発射テストのみだが。
動かすのは照準と、発射トリガーのみ。
“Electron Particle Cannon”――この機体の最強兵器であり、地球上にこの兵器に耐えられる物質は存在しない。
「目標確認、チグリス付近のアメリカ軍を狙い撃ちする!」
ラディンの指がトリガーを引いた。
“D”の背中のファンが回転し始め、青白い光の粒がそこに吸い込まれて行く。
ラディンはエネルギー充填率を横目で確かめる。
「60%…テストならばこんな物か」
トリガーから指を離す。蓄積されたエネルギーが眩い光を放ち、巨大な荷電粒子の渦が砂漠の熱気を貫く。
こうして放たれた運命の一撃――それはアメリカの兵達に理解する暇さえ与えずに、その身体を蒸発させた。
しかし、データを見ていたシュターゼンは不服そうな顔をした。
「!?ビームの拡散率が高い…地球の空気は厄介という事か!」
ラディンは、遥か遠くまで抉られたような砂丘の列を見やった。
――なかなか素晴らしい。これほどの兵器を操れるとは、やはり自分は神に愛された存在かもしれない。
漆黒の装甲を纏い、砂漠に立つその機体は何も無い砂漠で殊更に大きく見えた。
禍々しい目を紅く輝かせながら、“D”は機首を転じた。
- 50 :
- バレバレですぜ…(´Д`)
- 51 :
- 「どういう事…だ!? 一個大隊が一瞬にして全滅と言うのは!」
フリードの顔には、あだ名の通り鬼の様な形相が浮かんでいる。
「はっ! アル・カーイダ系グループの新兵器かと思われます!」
「…もういい、行け…」
フリードは報告に来た部下を早々に追い払った。苛立ちが募るあまり殺してしまうかも知れないと思ったためだ。
手下の命などどうでも良いが、省内で殺人事件など起こしては地位が危ない。
「何処までも煮え湯を飲ませてくれる…!!」
彼の手が、イラクの地図上を滑る。
「ネズミめ、貴様らの大地を焼き尽くしてくれるわ!!」
「体裁を取り繕う余裕をも無くしたか、アメリカの無能どもは…」
遥か山の上から響く爆撃の音を聞きながら、ラディンは悠然と酒など飲んでいた。
フリードの強行戦略はエスカレートし、遂にイラク全土(表向き町村は避けると言う事だが、それは主要な場のみである)
への大規模な絨毯爆撃を始めるに至った。
「まあ、反米感情を煽ってくれた方が我々としても好都合さ。せいぜい無駄な弾薬を使う事だな」
グラスを置き、満足げな顔で“D”を見上げるラディンに対しシュターゼンは渋い顔をしていた。
「この星では、こいつの本来の能力は発揮できん」
「私だって、君が聞かせてくれた武勇伝の様な戦果は期待していないさ。その――海を2分したり、
掠っただけで400t級の装甲目標を吹き飛ばしたりといった能力は」
シュターゼンの顔が更に歪む。
「信じていないようだな」
「…確かに、コイツの破壊力は常識で計り得ぬレベルにある。ただ、その話を信じるには私はあまりにも
君達の星の事を知らな過ぎる…と、言った所か」
- 52 :
- 待ってたyo
乙ー。
- 53 :
- 軍事経済のリスクは雪達磨式に膨らみ、既に米国の国債赤字を発行限度額にまで押し上げている。
戦争はもともとハイリスク・ノーリターンなのである。
それにも関わらず米軍主導の経済運営を一体どこの国が望んでいるのかである。
表向き米軍に逆らわないのは単に米軍が世界最大の軍事国家であり、資本主義経済の利権を独占しているからであり、ひとたび世界に目を向ければそれこそ奴隷文明のハイリスクが渦巻いているのである。
軍事経済はそのリスクの切れ端に過ぎない。
実に狭い価値観の中で我々は背後から突き動かされているに過ぎないのである。
米国が我々のアイデンティティーを弾圧し、軍事経済を正当化してきたのなら、そこに最初から正義などあろうはずもなかったのである。
【米国主導の奴隷文明、すべてのリスクは弱者から被る】沖縄・琉球民族
http://homepage3.nifty.com/darkelf/
- 54 :
- イスラムで『親指を立てる』のはあまりよろしくないサインじゃなかったっけ?
- 55 :
- こうして3ヶ月もレスつかないわけだが・・・
∧_∧
∧_∧ (´<_` ) まぁこんな板だしな兄者
( ´_ゝ`) / ⌒i.
/ \ | |
/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ |.
__(__ニつ/ FMV / .| .|____
\/ / (u ⊃
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- 56 :
- |∀・)……忙しくて来てなかったな(汗
⊂
>>54さんスマヌ、イスラムには正直詳しい訳ではないんで…
- 57 :
- 岡本悠のようなもの。
- 58 :
- age
- 59 :
- 久々に見て続きが気になったのでage
- 60 :
- (;゚д゚) (゚д゚;(゚д゚;)ナ、ナンダッテー!?
- 61 :
- ―ZAC210X年
―西方大陸
中央大陸で猛威を振るっていたネオゼネバス帝国の誇る最強の戦略兵器、セイスモサウルス。
その最強兵器、ゼネバス砲は圧倒的な射程、破壊力を誇り、抵抗する共和国郡残党を苦しめていた。
西方大陸に設置されたヘリック共和国臨時政府にとってゼネバス砲を封じる事が最重要課題となっていた。
この日、西方大陸の共和国軍演習場には、巨大な建造物が築かれていた。これこそ共和国軍の創りあげた切り札。
対ゼネバス砲用大型Eシールド。展開には、巨大な装置が必要だが、1つで1個大隊に及ぶ部隊を守る事ができる。
その実験の中心となるのは、ロッシュ・アルパネラ少佐率いる第101実験大隊。帝国から供与されたホエールキングを拠点として活動し、新型ゾイドの運用試験や研究を行なう部隊である。
<こちらロッシュだ。準備ができた。いつでもいいぞ>
「了解。これより実験を開始します。」
演習場内に設置された観測塔の最上部で開発の責任者であるテトラ・アボロス大尉は、開始を宣言し、手元のスイッチを押した。
それと同時にシールドが作動し、光の影が第101実験大隊のホエールキングを包んだ。
「成功ね!」
テトラが叫んだ。異常はそれと同時に起こった。
「ホエールキングがレーダーから消えました!」
- 62 :
- 実験大隊は文字通り消滅したのだ。
「いったい、どこへ!」
それを知る者は誰もいなかった。
―翌日
―ロブ基地 会議室
実験で発生した異常事態を究明する為、特別委員会が設置された。
「いったいどういうことなんだ?説明してもらおうか」
ハーマン大佐を中心とした共和国上層部の人間が集まっていて、前で事態の詳細を説明していたテトラを注視していた。
「分かりません。どうやらシールドが空間に影響を与えてなにかが起こったのは確かですが…」
彼女はそうとしか言えなかった。そこへ何者かが割り込んだ。
「それについてですが、大隊は過去にとばされたのではないでしょうか?」
突然のことに、そこにいた皆があっけにとられていた。
「君は?いったい誰なんだ?」
唯一、ハーマンだけが言葉を発した。
「私は共和国中央大学のヨハネス・テトラボンです」
あの天才。共和国最高の頭脳と言われた男か。
「根拠はありますよ。まず、こちらの資料を。これは昨日観測された時空変動の…」
その時、一人の兵士が会議室のドアを蹴破って入ってきた。
「大佐緊急事態です!」
基地の演習場。その中心部の平原がなぜか歪んでいる。
「空間がねじれている」
ヨハネスが叫んだ。
「これではっきりしました。大隊は過去にいる。それが歴史に干渉した結果がアレです」
ヨハネスは歪んだ空間を指差した。
「虚数空間ホール!このままでは時空そのものが破壊されてしまう!止める方法は1つしかない!」
- 63 :
- 「本当に大丈夫なんでしょうか?過去にいって大隊を回収するなんて」
テトラがヨハネスに不安げに言った。
「大丈夫ですよ。あなたが指揮官でしょ?頼みますよ」
ヨハネスの考えた方法とは、過去に出撃し、大隊を連れ戻すというモノであった。
他に有効そうな対策もないという事で、この計画は承認され、中央大陸への反攻作戦の為、編成された海兵師団から一個大隊が派遣される事になった。
実験の責任者であるテトラが指揮官となり、ヨハネスもオブザーバーとして派遣される事となった。
「生きて帰れますように…」
テトラら回収部隊を搭載したホエールキングは、シールド実験施設の中に着地した。
「もう後戻りはできないね…」
シールドが展開し、ホエールキングは時空の中に吸い込まれていった…
おまけ
ソ連赤軍戦闘機械獣プロヴォルヌイ(計画名:オブイェークト7011)
T-レックス型 全長:14m 全高:8m 重量:35t 最高速度:160km/h
乗員:2名(操縦手/砲手)
兵装:125ミリ滑腔砲2A46M-1(9K119レフレークス対戦車誘導ミサイル発射装置兼用)×1
30ミリ機関砲2A42×2
7.62ミリ機関銃PKT×1
口内火炎放射器×1
連装対空ミサイルランチャー×1(9K38携帯式SAM)
ロッシュが持ち込んだコアをもとにソ連軍が培養して製作した人口ゾイド。
通常のゾイドに対してあらゆる面で劣っている。
- 64 :
- 実はまだここを見ている俺ガイルw
触発されたかのように続き
-------------------------------------------------------------------------
「……と、いうわけだローレンス大尉。少数精鋭を好む君にはやりにくい任務かも知れんが……」
無機質にブリーフィングを進める上官の名前を、ローレンスは覚えていなかった。
名札を見れば解るだろうが、どうせテントを出たら忘れてしまう。
「はっ、了解」
とりあえずは返事だけをして、部下の待つ宿舎に向かう。殆ど聞いていなかったが、まあ
内容なんてのはもらったプリントを見てれば解る程度のものだ。小学生でもできる。
彼が覗き込んだ紙には、『アルカイダ残党が使用する未知の兵器を調査(可能ならば鹵獲)せよ』
と書いてあった。下に任務の詳細がずらずらと並んでいる。
「未知の兵器、ね……新型の戦車とか、ヘリとか?」
ヘリや戦闘機ならば奪って逃げられるが、戦車などでは追撃される。
が、どうやら資料を読むに、その兵器は相当な機動力を持つものらしい。
「大尉! 今度はどんな任務です?」
勇ましく部下が問い掛けてくる。彼にプリントを渡しながら、ふと大尉は考えた。
――この間のバケモノ……もしかして、アレと同類の兵器か?
あの機体から収集したデータは、まったく未知の情報だった。その内容は解読する事もできず、
そもそもあの機体の残骸からは地球上に存在しない金属が検出されたと聞く。
何かがおかしい。
いつもより人数の多い部隊が慌しく出発の準備をする中、ローレンスの直感は
警鐘を鳴らし続けていた。
「小型ゾイドでは、流石に燃料気化爆弾に耐えることはできないようだな」
「我々の星であんな兵器を積んでいるのは、ごく一部のゾイドだけだ! 対策は想定していなかった」
歩き回るシュターゼン。神経質そうな顔が引きつっている。
「いくら技術レベルが低いからといって……侮りすぎたというのか……一刻も早く、“D”を
完成させる事が必要だ」
「しかしな、この星の武器でも“D”を殺せぬ訳ではないのだ」
惑星Ziではどういうわけか失われた技術。それは現在の地球で国家間の危ういバランスを
保っている最終兵器だ。
- 65 :
- >>63続き
―AD2005年
―オホーツク海
ソ連太平洋艦隊に属する攻撃型原潜K-331マガダン。
アクラ級に分類されるこの原潜は、西側のロサンゼルス級に匹敵する性能を誇っている。
「同志艦長。どうやらうまく修理できたようで。とても調子がいい」
副長のニコライエフが言った。マガダンは1ヶ月前に原子炉が破損し、先週、修理を終えたばかりであった。
「それにしても艦長。最近の我がソビエト連邦は何かがおかしくありませんか?あのプロヴォルヌイとかいう新兵器。
いったいどこからあんな兵器が沸いて出てきたんでしょうか?我が連邦の技術力をもってしてもあのような兵器ができるとは思えません。」
「できたモノはしかたないだろう」
ミハイル艦長がニコライエフをなだめる。
「それにですよ。なんですか、あのボロジンとかいう大統領は?いったい何者なんだか…」
「そういうなって。向こうにいる同志政治将校に聞かれたらどうするんだ?」
ボロジン…アレクセイ・ボロジンは現在のソ連の最高指導者である。ペレストロイカを推し進めていた前大統領ゴルバチョフを暗殺し、大統領の地位を得た。
さらに彼は、軍拡を行い、西側との関係を悪化させた。
「同志艦長!ソナー感、前方4000!キャビテーション!潜水艦と思われます」
ソナー員がいきなり叫んだ。
「潜水艦?友軍ではないのか?」
「友軍ではありません。聞いた事が無い音紋です!」
「米帝国主義の最新鋭原潜でしょうか?シーウルフとかいうヤツ」
ニコライエフは艦長の耳元で小声でそう言った。
「かもな。総員戦闘配備!魚雷、いつでも発射できるようにしておけ!機関最大!未確認潜水艦に接近せよ!」
マガダンは、その針路を4km先にいるホエールキングに向けた。
- 66 :
- >65
>「同志艦長!ソナー感、前方4000!キャビテーション!潜水艦と思われます」
パッシブソナーでは目標の方位は解るけど距離は(即座には)解らんぞ。
- 67 :
- 熟練だから、勘でわかるのさ。w
- 68 :
- >65
何でAD2005なのにソ連なんだYo!?シーウルフだって就役からもう結構たつぞ?!
しかも何でソナーで即座に距離がわかるんだYo?!
聞いたことのある音紋でもかなり無理なのに、初めて聞いた音紋相手に距離が推測できるか?!
しかも4kmは近いYo!見つけた時点で魚雷の射程距離内ジャン!
そんな近距離で機関最大にしたらあっさり相手に見つかるじゃんYo!
敵っぽい音を聞いたら機関を音が出ないように絞るのが基本だZo!
- 69 :
- >>66>>68
まだまだ修行不足orz
ただ、AD2005なのにソ連なのは、今後のお楽しみという事でお願いします。
- 70 :
- タモリ
- 71 :
- お、12の人と新しい人が?
- 72 :
- ―AD2005年
―オホーツク海 ヘリック共和国海軍 改ホエールキング級<シーゴースト>
シーゴーストは、最新型のホエールキングであり、戦闘能力や輸送能力、指揮管制能力が通常型より向上している。
ガイロス帝国からヘリック共和国に供与された反ネオゼネバス勢力の切り札である。
艦内には、陸戦ゾイド2個中隊を中心とする海兵隊1個大隊を載せられている。
艦内は、まだ時空移動の衝撃からまだ解放されていなかった。
「現状報告…」
テトラは、ぶつけたらしい額を手でおさえながら言った。
「どうやら水中にいるようです」
オペレーターの一人がそう返事をした。
「早く。ソナーを配置につかせて…」
- 73 :
- >65、>68
>前方4000
&
>4km
・・・違くね?確か水中武器とか対潜戦闘の場合は4000つったら4000「ヤード」=2カイリのはず。
2カイリなら大体3.7kmって所か。・・・うーん、4kmと言っていいのか悪いのか、かなり微妙。
- 74 :
- ―海上自衛隊 P-3Cオライオン対潜哨戒機
海上自衛隊八戸基地に所属するP-3C対潜哨戒機、コールサイン<ポセイドン14>は、僚機とともに日課のパトロール飛行を行なっていた。
「NAVCOM(航法通信士)よりTACO(戦術士)へ。ソ連潜水艦隊の最新情報です」
対潜戦闘の指揮官を務めるTACOである谷口一尉に手渡された書類には、自衛隊及び米軍が傍受したソ連太平洋艦隊の通信記録が書かれていた。
「随分、慌しくなっているようだな。SS3(対潜員)、レーダーの様子は?」
P-3Cには3人の対潜員(SS1〜3)が搭乗しており、SS1とSS2はソノブイ、SS3はレーダーなどを担当している。
「特に変わった様子は。哨戒中のソ連フリゲートが映ってるくらいです。ソ連太平洋艦隊に特に変わった様子はありませんし、潜水艦のシュノーケルなども確認できません」
「海上には変化なしか…問題は海中の様子だな」
―改ホエールキング<シーゴースト>
「ソナー感!後方より潜水艦が接近中!」
「ホエールキングか?」
シーゴースト艦長のマクマレン大尉が叫んだ。
「いえ。おそらく、こちらの潜水艦でしょう」
ソナーマンは即座に回答した。
「そうか。戦闘配備!総員配置につけ!」
「艦長!」
戦闘配備を命じたマクマレンをテトラが制した。
「戦闘を行なうつもりですか?」
「いえ。あくまで万が一の為ですよ。さぁ、餅は餅屋にまかせて。安心してください」
- 75 :
- ―モスクワ クレムリン宮殿
国防相ヤソフ・ジンヤーギン上級大将は、大統領執務室のドアを叩いた。
「入りたまえ」
「はっ」
ヤソフがドアを開けると、そこにはソ連第2代大統領アレクセイ・ボロジンがソ連国旗の前で立っていた。
「同志国防相。用件は?」
「同志大統領。緊急事態です。人工衛星が時空の揺らぎを観測しました。15年前と同じです」
アレクセイの顔が青ざめていくのが、ヤソフにも分かった。
「そうか。場所は?」
「オホーツク海です。現在、太平洋艦隊の潜水艦が数隻、オンステージしていますが」
「よし。全力をあげて付近一帯を捜索せよ。潜水艦だけでは足りんな。哨戒機に、空軍の偵察機。人工衛星も利用しろ。絶対に見つけろよ」
アレクセイの顔は大統領の顔に戻っていた。
「ダー!了解しました。同志大統領!」
―ソ連原潜<マガダン>
「同志艦長、目標艦はソ連領海へ向かっています」
ソナーマンの報告は静寂に包まれた発令所に響いた。
「そうか。追尾にかかろう。我が母国への侵入を絶対に許すな!」
艦長がそう叫ぶと同時にソナーマンから新たな報告が入った。
「前方より潜水艦3!友軍です!」
- 76 :
- 期待age
- 77 :
- 海兵隊第155臨時大隊
大隊長:テトラ・アポロス大尉
ベース:改ホエールキング<シーゴースト>
共和国海兵隊から部隊を選別、編成した。
過去に飛ばされた第101実験大隊の救出及び回収を任務としているが、
場合によっては101大隊を殲滅する必要がある為、重ゾイドを多数装備している。
101大隊に比べれば旧式な機体ばかりの印象は拭えないが、圧倒的火力と経験、信頼性から高い戦闘能力を発揮する。
・強襲戦闘中隊
大隊最強の戦闘部隊。ゴジュラス・ギガ配備も検討されたが、(数少ない有力な戦力を手放す事を嫌がった)海兵隊の反対により却下。
第1小隊 ゴジュラスガナー×3 ガンスナイパー×4 ガンスナイパーWW×3
第2小隊 アロザウラー×4 ベアファイター×6
狙撃分隊 スナイプマスター×3
駆逐分隊 ガンブラスター×3
・突撃中隊
第1小隊 ディバイソン×10
第2・3小隊 カノンフォート×20
・高速戦闘小隊
高い機動力・格闘能力を有し、奇襲・強襲・捜索などを行なう。小隊長機は、高い索敵能力を誇るコマンドウルフ。
ブレードライガー×3 コマンドウルフ×6 ソードウルフ×1
- 78 :
- ・飛行小隊
レイノスは防空。また陸戦時は攻撃機として陸上部隊を支援する
ハンマーヘッドは、上陸作戦支援を主任務。また陸戦時は空中砲台として陸上部隊を支援する
レイノス×4 ハンマーヘッド×3
・歩兵小隊
海兵隊の特殊部隊である偵察部隊フォースリーコンより隊員を選別。
偵察・調査活動の他、制圧・臨検などを実施。24ゾイドを配備
メガトプロス×4 バトルローバー×10 装甲偵察車両(自衛隊の軽装甲機動車や米軍の装甲ハンヴィーみたいな感じ)
・通信・偵察分隊
部隊の通信及び電子偵察任務を担当。
ゴルドス×1 ゴルヘックス×2 ステルスバイパー×2
なお、砲兵部隊は派遣できる部隊が制限されていることと、任務はあくまで第101大隊の回収であるという点から編成されていない。
砲兵戦力は、歩兵小隊に軽迫撃砲が配備されているのみである。
砲兵の代わりは、飛行小隊が担う。
- 79 :
- ―オホーツク海
シーゴーストは囲まれた。
前をソ連潜3隻に押さえられ、後ろから<マガダン>が迫っていた。
―ソ連原潜 K123マールス
艦長のゴロウニン艦長は突然の命令に戸惑っていた。大統領直々の命令だというそれは「オホーツク海に出現した国籍不明艦を撃沈せよ」というものだ。
おかしい。もし、その国籍不明艦が西側の原潜なのならば、全面核戦争につながりかねない。
「いったい、なにを考えているのだ?上層部は…」
そこへ、副長が話し掛けてきた。
「脱走艦では?西側の新型原潜で叛乱が起きて…自分達に」
「ならば、自分達で処理するだろう。我々に頼む事はない」
「では、我がソ連邦の…」
副長がそう言った瞬間、ゴロウニンの顔が赤くなった。
「あのな!我が軍の原潜であるならば、音を聞けばすぐ分かる筈だ!そもそも、我が大ソビエト連邦軍において叛乱などありえん!」
―改ホエールキング<シーゴースト>格納庫
包囲された<シーゴースト>であるが、陸戦部隊の人間はなにもすることができず、ただ、有り余る時間を愛機の整備に費やすのみだ。
高速戦闘小隊に所属するレン・アルハイム伍長は、愛機のブレードライガーのコクピットにいた。
「照準装置に微妙にズレがあるなぁ…」
「おい!」
「うわ!」
突然声をかけられたレンは、驚いて悲鳴あげた。
「なんだよ二ナ!」
声をかけてきた女の名はニナ・ハールーン。狙撃分隊に所属するスナイプマスター乗り。彼女は大隊最強のスナイパーだ。
- 80 :
- 「あんたのことだからね。コクピットで怖がって隠れてブルブル震えてるんじゃないかと思ってさ」
「いつまでも子ども扱いするなぁ!」
ひとつ年上のニナ。レンはいつも子ども扱いされている。
「それに、私も怖いの…」
「え?」
突然の言葉にレンは驚いた。
「だってそうでしょう。訓練途中に突然召集されて、過去の世界に行けなんて…」
「そりゃ、そうだけどさ。なにが言いたいのさ…」
ブレードライガーのコクピットに収まった二人。それを睨む者が居た。
「こらぁぁぁ、なにをやっとるかぁぁぁ!」
怒鳴り声。二人は声の主に目を向け、艦内で最も会いたくない人物を確認した。
「砲術長!」
砲術長アーネスト・ボイジャー曹長。帝国から派遣された人間だ。
いわゆる鬼軍曹であり、兵士は元より将校、仕官され彼を恐れる始末だ。
「今は戦闘配備中だ!私語は慎め!」
―K-123マールス
「艦長、後方から友軍…マガダンです。事実上、敵艦の包囲が完成しました」
ソナーマンの報告は、艦長を十分満足させるものだった。
「おそらく、マガダンは…撃沈命令を知らないと思いますが?」
副長だ。
「安心しろ。同志ミハイル艦長は優秀な軍人な。冷静に動いてくれるだろう…雷撃戦準備!」
「雷撃戦準備!1番、2番発射用意!」
水雷長を兼ねる副長は、魚雷発射の最終準備を進めた。
「艦長!発射準備よし!」
ゴロウニンは、一呼吸おいて、命じた。
「1番及び2番魚雷、発射!」
- 81 :
- >>79戦闘配備中に整備ってちょっと問題あるような(汗
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
マールスの魚雷発射筒から放たれた533ミリ長魚雷は、速力をあげ、ホエールキングに向かっていった。
シーゴーストに搭載されている高感度ソナーはそれを捉えていた。
「艦長!高速スクリュー音!数2つ!急速接近中!」
「仕掛けてきやがったか…デゴイ発射!同時に機関停止!」
マクマレンは、海図台に拳を叩きつけながら言った。
シーゴーストの側面から音を発し囮となるデゴイが放たれた。
同時にシーゴーストに搭載されている2基の推進機関も停止し、シーゴーストは無音となった。
―マガダン
「艦長!マールスが国籍不明艦を攻撃しています!」
副長は明らかに動揺していた。
「我々も魚雷を発射しますか?」
しかし、艦長の対応は実に冷静なものであった。
「状況が把握できない以上、下手な行動は慎むべきだ。ここで見守ろう」
音響追尾魚雷は、デゴイに向け針路を自動調整した。そして、シーゴーストの横をすり抜け、デゴイに一直線に向かう。
水中で爆発した魚雷は、無数の気泡と爆圧を水中に作り出し、その衝撃はシーゴーストも襲った。
衝撃に揺さぶられた船内はまさしく地獄絵図だった。あちこちで物が飛び、人は倒れていった。潜水艦乗りならともかく、
基本的に水上艦で行動する海兵隊員にとっては慣れない衝撃。艦内の被害は数字以上に甚大なものであった。
―シーゴースト発令所
「今回は避けられましたが、こちらは腹の中に荷物をやたらに載せているんです。このままでは持ちませんよ…」
航海長がマクマレンに必死に訴えていた。
「確かになぁ…やむえん、飛ぶか」
マクマランは少し考えて、そう結論を出した。
「まってください!危険すぎます!まだ、状況が把握できていない状態で飛行するのは!」
テトラが怒鳴った。
「だがね。お嬢さん。今、飛ばなかったら、確実に撃沈されてしまいますよ」
- 82 :
- だが、テトラはまだ納得できないようだった
「しかし!下手したら空中分解するかも…」
「メインタンクブロー!急速浮上!」
マクマレンはテトラを無視して、作業を進めた。
「深度0でマグネッサ―ドライブ起動!主翼展開!乗員は総員、飛行時の衝撃に備えよ!」
共和国最高の頭脳ことヨハネス・テトラボンは、発令所の一隅で、その光景を見守っていた。
<総員、衝撃に備えよ>
艦内アナウンスで全乗員に警告が発せられる。
ゾイド乗り達も作業を中断して、格納庫の横にある待機室に入っていった。
一方、マールスからは魚雷の第二波が放たれた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
明日は、北海道上陸、自衛隊との接触を書きたいな
- 83 :
- ―マールス
ゴト、という音と僅かな揺れがマールスから魚雷が放たれた事を乗組員に教えていた。
「次こそは…」
「艦長…目標艦が…」
ソナーマンの報告は信じられないものであった。
「急速浮上しています。信じられないスピードで?」
艦長は自分の耳を疑った。
「なに?わざわざ浮上してデカイ図体を晒すつもりか?」
シーゴーストの艦首が海上に現れた。だが、シーゴーストは、勢いが衰えることはなかった。
数秒後には、その船体は完全に宙に浮いていた。目標を失った魚雷は迷走し、海上に二つの水柱が立った。
「「「飛んだ」」」
発令所にいるマクマレンが、テトラが。待機室にいるレンとニナが。そして、マガダンのミハイル艦長が同時に叫んだ。
「艦内、全区画へ。状況を報告せよ!」
マクマレンは艦内マイクを握ると思いっきり叫んだ、
<こちら格納庫問題なし!>
<こちら砲術長、射撃指揮所。異常なぁぁし!いつでも射撃可能!>
艦内各所から報告が入る。どうやら問題は無いらしい。
「こちら待機室。問題なし。パイロットも兵士も全員無事だ」
待機室の入り口ドア横にある艦内電話でも報告が行なわれている。
マイクを握るのは、高速戦闘隊に所属するソードウルフ乗りのパウル・ハルバート少尉だ。
レンの先輩にあたる。パウルは電話をもどすと、レンの前の椅子に座った。
「レン。どうやら俺たちの出番らしい。敵の攻撃を避ける為、南下する。
レーダーによる探索で南のほうにデカイ島が見つかったらしい。おそらく、そこに着陸する」
「それで我々が偵察のために出撃ですか?」
「そういうことだ」
- 84 :
- ―マガダン発令所
「同志艦長!あれはいったいなんなんだ!」
ソ連潜水艦には必ず搭乗している政治将校が叫んでいた。
「飛んだぞ。西側の新型兵器か?」
ミハイル艦長は相変わらず冷静だった。
「落ち着くのだ。同志政治将校殿。目標は未知の新型兵器だ。研究が必要ですな
正体を知る必要がある。だが…」
発令所にいる全員が艦長を注視する。
「おもしろい存在じゃありません」
なるほど。艦長らしい。ニコライエフは一人納得していた。
―シーゴースト発令所
「浮力が得られません」
操舵手が泣き叫んだ。イオンブースターの推進力で何とか宙に浮いたものの、
マグネッサ―ドライブの生み出す浮力は僅かのもので、艦を支えることができない。
「そうか、ここはZiではないんだ。ここはZiよりも磁場が小さい場所。だから、マグネッサ―ドライブが…」
いままで黙っていたヨハネスが突然、しゃべりだした。
「ようするに長くは飛べないということか。やむえん、陸地に着地する!」
マクマレンは、ヨハネスの言葉を納得すると、即座に決断した。
「まって、指揮官は私です!」
テトラが抗議するが、マクマレンは聞くつもりはないようだ。
「じゃあ、他になにをする?」
―海上自衛隊P-3C<ポセイドン14>
「SS3よりTACOへ。レーダーに感。方位3-3-0に大型飛行物体。急速に接近中!」
レーダーをずっと注視していたレーダー担当の対潜員が叫んだ。
「TACOよりSS3へ。物体は日本領空に向かっているのか?」
「YES。まもなく視認できます!」
「こちらTACO、了解。操縦士!目視で目標を確認しろ!」
<了解!>
操縦士を務める二尉の返事を聞くと、谷口は自分の仕事に集中することにした。
- 85 :
- ―航空自衛隊千歳基地
シーゴーストを捕捉していたのは、海上自衛隊とソ連軍だけではなかった。
北海道上空を警戒飛行していたE-2C早期警戒機が突如、海上に出現したアンノウンを発見した。
その情報は、北海道及び東北での空自の指揮管制を行なう北部航空警戒管制団に送られた。
空自の防空システム・バッジは要撃機よる迎撃を選択し、管制団は北海道千歳基地、第2航空団第201飛行隊のF-15J二機にスクランブルを命じた。
空自の各基地には、常に戦闘機2機が5分以内に出撃できるように待機している。いわゆるアラート待機である。
―P-3Cオライオン
「なんだこりゃ」
シーゴーストを目視したP-3操縦士の第一声である。操縦士は目の前にあるものの存在を信じることができなかったのだ。
まぁ、目の前に鯨型の全長200m以上の物体が現れてら、こうなるであろう。
「まもなく日本領空に入る!」
- 86 :
- 面白い。GJ!
- 87 :
- あんなでっかいのが着陸したらmig-25の亡命騒ぎより凄そうだな。
- 88 :
- 12氏のも期待してるんだがどうよ。
- 89 :
- >84
>「SS3よりTACOへ。レーダーに感。方位3-3-0に大型飛行物体。急速に接近中!」
よく素人さんで勘違いする人が多いけど、海自では方位は「三百三十度」で報告するんだけど。
「沈黙の艦隊」やら「ジパング」読んでると間違えるからそこは気をつけよう。
で、1-3-4みたいに切って報告するのは「距離」の方。「距離ひとさんよん」なら13.4kmだったかな。
あと、レーダーなら即座に距離が解るから方位だけの報告ってのはちょっとおかしい。
ついでに、P-3Cのレーダーだけでは目標のブリップが「飛んでる」のか「水上に浮いてる」のか、
たぶん判別できないんじゃなかろうか。用途が用途だからP-3Cに対空レーダーは無いだろうし。
ついでに、飛行機の機内号令はよく解らないけど、海自の艦内号令としては
「艦橋、ソーナー」とコールしたらソーナーが艦橋を呼び出してることになる。
その順序で行けば、「TACOへ、SS3」が正しいんじゃあないかなあ、とふと思ったり。
- 90 :
- >>89
つっこみありがとう
>用途が用途だからP-3Cに対空レーダーは無いだろうし。
いやぁ、米軍のP-3Cが急接近するSu-27を探知する描写があったんで
「沈 黙 の 艦 隊」にorz
やっぱ、漫画はいかんかな…
>その順序で行けば、「TACOへ、SS3」が正しいんじゃあないかなあ、とふと思ったり。
小説版「宣戦布告」では、そんな感じだったので、私もそんなもんなのかなと思ってたりしまして。
でも、その通りにやると、ちょっと読みにくいかなと思って。
とにかく、つっこみありがとうございます
- 91 :
- >90
>米軍のP-3Cが急接近するSu-27を探知
それ違う。Su-27が示威行為としてP-3Cにニアミスしたの。
つまりモロに有視界距離で、レーダー探知とかは無関係。
- 92 :
- 61改め独楽犬です
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
―北海道 網走 紋別より北3kmの上空
航空自衛隊のパイロットである八島3佐は、僚機とともにアンノウンに接触した。
「こちらジェイク1。国籍不明機を目視した。なんだあの機体は?」
<どうしたジェイク1。国籍不明機の詳細を報告せよ>
「でかすぎる。こんな奴見たことない。ソ連の新型機か?これより警告を行なう」
八島のF-15Jがホエールキング<シーゴースト>の進行方向右側についた。
「こちら日本国航空自衛隊。左の大型機に告ぐ。日本国領空を侵犯している。ただちに退去せよ!」
反応がない。
「繰り返す。日本国領空を侵犯している。ただちに退去せよ!」
相変わらず反応は無い。
「畜生、もうすぐ陸地の上に入るぞ。こちらジェイク1。国籍不明機は警告を無視した。」
<威嚇射撃を許可する>
「ありがとう。ジェイク2、俺の後ろにつけ!」
ジェイク2は、八島の僚機だ。パイロットは奥田1尉。若いが優秀なイーグルドライバーである。
<こちらジェイク2。援護する!>
「ジェイク1。威嚇射撃を行なう。FOX3!」
F-15Jに搭載されている20ミリ機関砲M61A1バルカンが鈍い作動音とともに曳光弾を吐き出した。
―シーゴースト
「畜生、撃ってきやがった!」
航海長が叫んだ。
「応戦しましょう!」
「ダメだ。あれは威嚇だ」
マクマレンだ。
「しかし。なんとかせんと。次は落とされるぞ…」
- 93 :
- 「艦長!陸地です!」
誰かが叫んだ。確かに外界の様子を映したモニターには陸地が映っている。
「よし!着陸だ!砂浜に着陸する!」
シーゴーストは、速度を落とし、ゆっくりと高度を下げた。大きく旋回し、ランディング・ギアを下ろし、紋別の砂浜に着陸した。
―紋別市内
俺の名は烏丸俊一郎。職業は自衛官。陸上自衛隊の陸士長で、第11師団第25普通科連隊の小銃小隊に所属している。
使用する火器は89式小銃。日本が誇る世界一高価な小銃だ。64式に比べると軽いし、3点バーストなど便利機能がもりだくさん…
正直、銃剣をつける必要性があまり感じないが…とにかく素晴らしい、かもしれない銃なのだ。
そんなことはどうでもいい。私は今、休暇を利用し実家に戻り、某戦国自衛隊を映画館で鑑賞し、溜まった鬱憤を妹が某死種を
見ている合間に妹のパソコンを無断使用…もとり借用して、2ch軍事板を見ているところだ。
今、2ch軍事板で話題になっているのが、ソ連の新型兵器プロヴォルヌイの極東配備が始まったことだ。
プロヴォルヌイ、それはソ連が投入した世界最新鋭の…
「こらぁぁ!私のパソコン、勝手に使うなぁ!」
これが我が妹だ。いわゆる婦女子だ。さぁ、なんと言い訳すべきか・・・めんどくさい。
その時だ。外の方が突然、騒がしくなった。
「なんだなんだ!ちょっくら言ってくるは」
「ちょ、待て!」
そう言うと、俺は妹を無視して外に向かった。正確な情報を収集するのは軍人の努めだ。行ってくるぞ、妹よ
―紋別市内 どこぞの自販機前
1台のパトカーが停まっている。
<通報、海岸に巨大な…鯨のような…>
「鯨?」
運転席に座る巡査長が、無線機のマイクをとった。
「こちら410号車、ただち現場へ向かう」
巡査長がマイクをもとにもどすと同時に、両手に缶コーヒーを持った後輩警官が戻ってきた。
「どうしたんすか?」
「でかい鯨がうちあげられているらしい」
「鯨っすか。すごいっすねぇ」
彼らは、現場で待っている恐るべきものの正体をまだ知らなかった。
- 94 :
- 昨日ニュースでやってた打ち上げられて埋められた鯨はじつはホエールキング
- 95 :
- ―シーゴースト 発令所
着地の衝撃が発令所にいる全員を襲って以降、ずっとシーンとしていた。
誰もが沈黙し、次にどう動くべきか、考え込んでいた。
「ともかく、付近の偵察を…部隊を動かせますか?」
テトラだ。
「高速戦闘小隊及び歩兵小隊が待機中です。出撃させますか?」
―海岸
パトカー410号車を道路に停め、車外に出た巡査長と後輩警官が見たのは、砂浜のホエールキング。
「なんでしょうかね?アレ」
「とりあえず、鯨じゃねぇな…」
目の前には全長225.0mの巨大な鉄の鯨。しかも武装しているようで、砲塔らしきものも見える。
「とりあえず、弾、こめとくか…」
巡査長が愛用のニューナンブを取り出した。
「そうっすね…」
その時、2人は、砂浜でホエールキングにデジカメを向ける青年を見つけた。
「おい!君、なにをやってるんだ!」
巡査長が叫んだ。こちらに気づいたらしい青年が、こちらに顔を向けた。
「すみません。ちょっと写真を…」
「君、これについてなにを知ってるんだ?というか、君は何者だね?職業は?」
「あぁ自分は、自衛隊の者で…」
「「自衛隊!!」」
巡査長と後輩警官の声が見事に重なった。
「そうでしたか、自衛隊の方でしたか」巡査長が気持ち悪いくらいに態度を変えて話し掛けてきた。
「えぇ。まぁ」
「どうやら軍用のモノみたいですし、専門家である自衛隊の方に…」
「いえ、私は休暇中の身で」自衛隊員の青年、烏丸は必死に逃れようとするが、無理みたいだった。
「やはり面倒ごと…もとい特殊な事態には専門家の方にねぇ」後輩警官も巡査長に同調した。
たく。MiG25戦闘機が亡命してきた時、自衛隊を締め出したのは貴様ら警察じゃなかったのかと、小一時間問い詰めたい…
烏丸は心の中で叫んだ。
- 96 :
- ―樺太/サハリン ソ連軍基地
ソ連軍の誇る大型ヘリコプターMi-26<ヘイロー>が基地のヘリポートに着陸した。
ヘリから出てきたのは、大佐の階級章をつけた男だった。
「基地司令。私のバイオメガラプトルは到着しているかね」
「はっ。先ほど、輸送機が空港に到着したところです。同志メディッチ大佐」
「よろしい」
「大佐ご自身が出撃なさるつもりで?」
「万が一の場合にはな。プロヴォルヌイが何体動かせるかね?」
「12機が待機中です。出撃ですか?」
「ウラジオストックで命令を受け取った。大統領直々のご命令だ」
メディッチはそう言うと、基地司令官に命令書を渡した。
「そういうことだ。出撃だ…」
―海岸
「こういう場合は、まず応援を呼ぶべきでしょ?」
「「あぁ。確かに」」
烏丸の言葉に納得した二人は、パトカーに応援を呼ぶべく戻っていった。
「たく。なにやってるんだか…」
烏丸は、写真撮影を再開した。
- 97 :
- ―シーゴースト 格納庫
レンとパウルは、愛機に乗り込んで出撃の瞬間を待っていた。
「いつになったら出撃命令は出るんですか?」
レンがコクピットに収まってから10分ほど経つが、出撃命令が出ないのだ。
―発令所
「出撃は延期。待機で…」
テトラが言った。周りに現地人が集まってきている。部隊を出すべきではないだろう。
「接触できないかしら…」
―ホエールキングの周り
すでに日は沈み、辺りは真っ暗闇に包まれていた。警察がホエールキングの周りを封鎖していた。
そこへ1両の車がやって来た。自衛隊の73式小型トラック…トラックと言っても見た目はただのジープだが…である。
買出しの名目で、偵察活動に赴いた陸上自衛隊第25普通科連隊の車両である。
「すみません。状況はどうなんでしょうかねぇ」
車から降りてきた3等陸尉の階級章をつけた男が、封鎖していた警官に言った。
「どうってことありませんよ。警察の管轄ですから帰った帰った」
3等陸尉、鵜飼隆一は門前払いを喰らい、愛車に戻った。
「ダメだ。門前払い。ここから観察するしかないかな…」
「そうっすね」
運転席に座る2等陸曹がそう答えた、その時、誰かが73式小型トラックのドアを叩いた。
「小隊長!自分です。烏丸です」
烏丸の手にはデジカメが握られていた。そこに収められた写真が、今後しばらく自衛隊が持つ唯一のホエールキングに関する独自情報となった。
- 98 :
- ああ悲しきかな縄張り争いw
- 99 :
- ―シーゴースト 発令所
ホエールキング<シーゴースト>の仕官食堂には、テトラを中心に幹部が集まっていた。
「周りを囲まれています。問題はこれからどうするかです」
テトラがそう切りだした。
逃亡・待避という選択はすでに無くなっていた。現地住民の武装組織(警察)に囲まれている以上、
彼らを刺激するような行為は好ましくないし、そもそもまともに飛べない以上、逃げ切れるかどうか怪しいところだった。
海に潜っても、先ほどの潜水艦部隊が待ち伏せしている可能性がある。攻撃を仕掛けてこない分、今、周りを囲んでいる警官隊と対峙している方がマシと言えた。
「接触しますか?現地人と」
強襲戦闘中隊のアーサー・エヴァンス中尉が言った。
「現地人との接触はあまり好ましくありません」
テトラは即座に反対した。現地人と下手に接触すれば、歴史そのものを変えてしまう可能性がある。
―陸上自衛隊 遠軽駐屯地
遠軽駐屯地は、烏丸の所属する第2師団第25普通科連隊の基地である。
普通科中隊長の沖忠雄3佐は、紋別に出現した正体不明の人工物=ホエールキング<シーゴースト>の情報を収集すべく、
休暇中であったにも関わらず駐屯地に出向いた。
「で、第1小銃小隊の烏丸が、写真を収めてくれたと…」
沖は部下である鵜飼3尉から渡されたデジカメを見つめていた。
「海空も一応、写真を撮ったらしいが、現像にはもうしばらく時間がかかる。
この写真だけが、我々の手元にある唯一の情報というわけだな。よし、さっそく分析をはじめよう。それとだ、鵜飼」
「なんでしょうか。中隊長殿」
「第1及び第2小隊、出動準備だ。第2小隊長にも伝えてくれ」
「出動でありますか?」
「万が一の為だ。なにか嫌な予感がするんだ」
―紋別沖
すでに日付が変わろうとする時間になっていた。ソ連軍の偽装貨物船バラシューボ号は特殊任務遂行のために特別に作られた艦だ。
そのバラシューボ号の艦艇に開けられた穴から、何かが海中に降りた。
それこそ、ソ連軍の誇る最強兵器、プロヴォルヌイ水際作戦仕様である。
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