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2012年5月創作発表113: ロリショタバトルロワイアル27 (618)
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【お絵描き落書き】色鉛筆を擬人化して萌えるスレ3 (432)
【SS専用】VOCALOID関連キャラSSスレ1 (110)
動画創作関連総合スレ (215)
ファンタジー剣士バトルロワイアル 第三章 (732)
設定を紹介するスレ (230)
またまた騙されて創作発表板に飛ばされた訳だが 4 (220)
ロリショタバトルロワイアル27
- 1 :10/09/05 〜 最終レス :12/04/29
- 本性を晒け出せ!
衝動をぶち撒けろ!
欲望を解き放て!
情熱を、燃やせ!
ここは真性の漢共(女性可)が集まり、
ジャンルを問わないロリショタキャラでバトルロワイアルを行う、
あまりにもCOOLなスレです。
紳士淑女の心を忘れず冷静に逝きましょう。
前スレ
ロリショタバトルロワイアル26
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1277112367/
テンプレ、過去ログは>>2-8辺に
ロリショタロワ避難所(したらば)
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/12693/
LSロワお絵描き掲示板
ttp://oekaki2.basso.to/user11/hisou/
LSロワお絵かき掲示板2
ttp://bbs2.oebit.jp/LoliSyotaRowa/
まとめwiki
ttp://www25.atwiki.jp/loli-syota-rowa
- 2 :
- 過去スレ
ロリショタバトルロワイアル25
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1267193874/
ロリショタバトルロワイアル24
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1244971036/
ロリショタバトルロワイアル23
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1230413656/
ロリショタバトルロワイアル22
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1226936035/
ロリショタバトルロワイアル21
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1219236331/
ロリショタバトルロワイアル20
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1214751824/
ロリショタバトルロワイアル19
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1211637231/
ロリショタバトルロワイアル18
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1207291360/
ロリショタバトルロワイアル17
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1201435693/
ロリショタバトルロワイアル16
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1197816204/
ロリショタバトルロワイアル15
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1195789761/
ロリショタバトルロワイアル14
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1192364080/
ロリショタバトルロワイアル13
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1187884192/
ロリショタバトルロワイアル12
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1183849166/
ロリショタバトルロワイアル11
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1179760274/
ロリショタバトルロワイアル10
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1177507709/
ロリショタバトルロワイアル9
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1175607059/
ロリショタバトルロワイアル8
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1174298614/
ロリショタバトルロワイアル7
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1173267370/
ロリショタバトルロワイアル6
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1171953607/
ロリショタバトルロワイアル5
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1170746599/
ロリショタバトルロワイヤル4
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1169810359/
ロリショタバトルロワイアル3
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1169293272/
ロリショタバトルロワイアル2
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1168265134/
ロリショタバトルロワイアルをやれるか話し合うスレ
http://human6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1167045572/
- 3 :
- 〜参加者一覧[作品別]〜
【魔法少女リリカルなのは】高町なのは/フェイト・テスタロッサ/ヴィータ/八神はやて/アリサ・バニングス
【ローゼンメイデン】真紅/翠星石/蒼星石/雛苺/金糸雀
【魔法陣グルグル】ニケ/ククリ/ジュジュ・クー・シュナムル/トマ
【ポケットモンスターSPECIAL】レッド/グリーン/ブルー/イエロー・デ・トキワグローブ
【デジモンアドベンチャー】八神太一/泉光子郎/太刀川ミミ/城戸丈
【ドラえもん】野比のび太/剛田武/リルル
【魔法先生ネギま!】ネギ・スプリングフィールド/エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル/犬上小太郎
【絶対可憐チルドレン】明石薫/三宮紫穂/野上葵
【落第忍者乱太郎】猪名寺乱太郎/摂津のきり丸/福富しんべヱ
【名探偵コナン】江戸川コナン/灰原哀
【BLACKLAGOON】ヘンゼル/グレーテル
【クレヨンしんちゃん】野原しんのすけ/野原ひまわり
【ドラゴンクエストX】レックス(主人公の息子)/タバサ(主人公の娘)
【DEATH NOTE】メロ/ニア
【メルティブラッド】白レン/レン
【ちびまる子ちゃん】藤木茂/永沢君男
【カードキャプターさくら】木之本桜/李小狼
【テイルズオブシンフォニア】ジーニアス・セイジ/プレセア・コンバティール
【HUNTER×HUNTER】キルア/ゴン
【東方Project】レミリア・スカーレット/フランドール・スカーレット
【吉永さんちのガーゴイル】吉永双葉/梨々=ハミルトン
【ヴァンパイアセイヴァー】リリス
【MOTHER】ネス
【サモンナイト3】ベルフラウ=マルティーニ
【Fate/stay night】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
【みなみけ】南千秋
【武装錬金】ヴィクトリア=パワード
【BLACKCAT】イヴ
【からくりサーカス】才賀勝
【銀魂】神楽
【ひぐらしのなく頃に】古手梨花
【灼眼のシャナ】シャナ
【とある魔術の禁書目録】インデックス
【るろうに剣心】明神弥彦
【ボボボーボ・ボーボボ】ビュティ
【一休さん】一休さん
【ゼルダの伝説】リンク(子供)
【ベルセルク】イシドロ
【うたわれるもの】アルルゥ
【サザエさん】磯野カツオ
【せんせいのお時間】鈴木みか
【パタリロ!】パタリロ=ド=マリネール8世
【あずまんが大王】美浜ちよ
【ポケットモンスター(アニメ)】サトシ
【SW】ベルカナ=ライザナーザ
【Gunslinger Girl】トリエラ
【ぱにぽに】レベッカ宮本
【FINAL FANTASY4】リディア
【よつばと!】小岩井よつば
計86名
- 4 :
- 〜参加者一覧[あいうえお順(名簿順)]〜
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/03:アルルゥ/04:イエロー・デ・トキワグローブ/05:イシドロ/
06:泉光子郎/07:磯野カツオ/08:一休さん/09:猪名寺乱太郎/10:犬上小太郎/
11:イリヤスフィール(略)/12:インデックス/13:イヴ/14:エヴァンジェリン(略)/15:江戸川コナン/
16:神楽/17:金糸雀/18:城戸丈/19:木之本桜/20:キルア/
21:ククリ/22:グリーン/23:グレーテル/24:小岩井よつば/25:剛田武/
26:ゴン/27:才賀勝/28:サトシ/29:三宮紫穂/30:シャナ/
31:ジーニアス・セイジ/32:ジュジュ・クー・シュナムル/33:白レン/34:真紅/35:翠星石/
36:鈴木みか/37:摂津の きり丸/38:蒼星石/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
41:タバサ(主人公の娘)/42:トマ/43:トリエラ/44:永沢君男/45:ニア/
46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/48:ネス/49:野上葵/50:野原しんのすけ/
51:野原ひまわり/52:野比のび太/53:灰原哀/54:パタリロ/55:雛苺/
56:ビュティ/57:フェイト・テスタロッサ/58:福富しんべヱ/59:藤木茂/60:フランドール・スカーレット/
61:ブルー/62:古手梨花/63:プレセア・コンバティール/64:ヘンゼル/65:ベルカナ=ライザナーザ/
66:ベルフラウ=マルティーニ/67:南千秋/68:美浜ちよ/69:明神弥彦/70:メロ/
71:八神太一/72:八神はやて/73:吉永双葉/74:李小狼/75:リディア/
76:リリス/77:梨々=ハミルトン/78:リルル/79:リンク(子供)/80:レックス(主人公の息子)/
81:レッド/82:レベッカ宮本/83:レミリア・スカーレット/84:レン/85:ヴィータ/
86:ヴィクトリア=パワード
計86名
- 5 :
- 〜ロリショタロワ・基本ルールその1〜
【基本ルール】
参加者全員で殺し合い、最後まで生き残った一人が優勝となる。
優勝者のみが生きて残る事ができて『何でも好きな願い』を叶えて貰えるらしい。
参加者はスタート地点の大広間からMAP上にランダムで転移される。
開催場所はジェダの作り出した魔次元であり、基本的にマップ外に逃れる事は出来ない。
【主催者】
主催者:ジェダ=ドーマ@ヴァンパイアセイヴァー(ゲーム・小説・漫画等)
目的:優れた魂を集める為に、魂の選定(バトルロワイアル)を開催したらしい。
なんでロリショタ?:「魂が短期間で大きく成長する可能性を秘めているから」らしい。
【参加者】
参加者は前述の86人(みせしめ除く)。追加参加は認められません。
特異能力を持つ参加者は、能力を制限されている場合があります。
参加者が原作のどの状態から参加したかは、最初に書いた人に委ねられます。
最初に書く人は、参加者の参戦時期をステータス表または作中に記載してください。
【能力制限】
参加者は特異能力を制限されることがある。疲労を伴うようになっている能力もある。
また特別強力な能力は使用禁止になっているものもあるので要確認。
【放送】
放送は12時間ごとの6時、18時に行われる。内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」
「過去12時間に死んだ参加者名」など。
【首輪と禁止エリア】
・参加者は全員、爆弾の仕込まれた首輪を取り付けられている。
・首輪の爆弾が起爆した場合、それを装着している参加者は確実に死ぬ。
・首輪は参加者のデータをジェダ送っており、後述の『ご褒美』の入手にも必要となる。
(何らかの方法で首輪を外した場合、データが送られないので『ご褒美』もない)
・首輪が爆発するのは、以下の4つ。
1:『禁止エリア』内に入ってから規定時間が過ぎたとき。
2:首輪を無理やり取り外そうとしたとき。
3:24時間で死者が出なかったとき。
4:ジェダが必要と判断したとき(面と向かって直接的な造反をした場合)。
- 6 :
- 〜ロリショタロワ・基本ルールその2〜
【舞台】
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/76.gif
【作中での時間表記(2時間毎)】(1日目は午前6時よりスタート)
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
真昼:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
【支給品】
・参加者が元々所持していた装備品、所持品は全て没収される。
・ただし体と一体化している装備等はその限りではない。
・また衣服のポケットに入る程度の雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される物もある。
・ゲームの開始直前に以下の物を「ランドセル」に入れて支給される。
「食料」「飲料水」「懐中電灯」「地図」「鉛筆と紙」「方位磁石」「時計」「名簿」
「ランダムアイテム(1〜3種)」。
なおランドセルは支給品に限り、サイズを無視して幾つでも収納可能で重量増加もない。
その他の物については普通のランドセルの容量分しか入らず、その分の重量が増加する。
【ランダムアイテム】
・参加者一人に付き1〜3種類まで支給される。
・『参加者の作品のアイテム』もしくは『現実に存在する物』から選択すること。
(特例として『バトルロワイアル』に登場したアイテムは選択可能)。
・蘇生アイテムは禁止。
・生物および無生物でも自律行動が可能なアイテムは参加者増加になる為、禁止とする。
・強力なアイテムには能力制限がかかる。非常に強力なものは制限を掛けてもバランスを
取る事が難しいため、出すべきではない。
・人格を変更する恐れのあるアイテムは出さない方が無難。
・建前として『能力差のある参加者を公平にする事が目的』なので、一部の参加者だけに
意味を持つ専用アイテムは避けよう。出すなら多くの参加者が使えるようにしよう。
【ご褒美システム】
・他の参加者を3人殺害する毎に主催者から『ご褒美』を貰う事が出来る。
・トドメを刺した者だけが殺害数をカウントされる。
・支給方法は条件を満たした状態で、首輪に向かって『ご褒美を頂戴』と伝えるか、
次の放送時にQBが現れるので、以下の3つから1つを選択する。
1:追加の支給品が貰える。新たなランドセルごと与えられ、ランダムに1〜3個。基本支給品セットはなし。
2:ジェダに質問して、知人の場所や愛用品の場所などの情報を一つ聞ける。
3:怪我を治してくれる。その場にいれば他の人間を治すことも可能。
- 7 :
- 〜ロリショタロワ・基本ルールその3〜
【ステータス表】
・作品の最後にその話に登場した参加者の状態、アイテム、行動指針など書いてください。
・以下、キャラクターの状態表テンプレ
【現在位置(座標/場所)/時間(○日目/深夜〜真夜中)】
【キャラクター名@作品名】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(身に装備しているもの。武器防具等)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なもの。
収納している装備等、基本的にランドセルの中身がここに書かれます)
[思考・状況]
(ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を・○○を探す・○○と合流など。
複数可、書くときは優先順位の高い順に)
◆例
【D-4/学校の校庭/1日目/真夜中】
【カツオ@サザエさん】
[状態]:側頭部打撲、全身に返り血。疲労
[装備]:各種包丁5本
[道具]:サイコソーダ@ポケットモンスター
[思考]
第一行動方針:逃げた藤木を追い、殺害する
第二行動方針:早く仲間の所に帰りたい
基本行動方針:「ご褒美」をもらって梨花の怪我を治す
【予約・分岐】
・キャラ被りを防ぐため、書き手は自分の書きたいキャラクターを予約することができます。
・書き手はどの作品の続きを書いても構いません。
どうしても納得できない作品が投下された場合は、
同じ場面を舞台に自分の納得できる展開を書いて、投下してみるのもよいでしょう。
ただし、その展開がリレーされるかどうかは、やはり、次の書き手次第です。
・予約をする際には、自分が書こうとしている話が、どの作品の続きなのかを明記してください。
・期間は基本的に予約から72時間(3日)です。
期間内に話が本スレに投下されない場合、予約は破棄されます。
・やむにやまれぬ事情で完成が遅れる場合、最大で96時間(4日、合計で一週間)期限を延長することができます。
ただし、3日の期限の間に、進行状況の報告も合わせて延長申請を行う必要があります。
・予約期間終了後は、他の人がそのキャラを使った予約をして構いません。
前予約者は話を投下してもOKですが、予約が入った時点で投下する権利を失います。
・予約しなくても投下することはできますが、その際は他に予約している人がいないか
十分に確認してから投下しましょう。
・投下済みの他者の作品を改変し、別の作品等と称して投下することを禁じます。
【投下宣言】
・投下段階で被るのを防ぐため、投下する前には必ずスレで 「投下します」 と宣言を
して下さい。 投下前にリロードし、被っていないか確認を忘れずに。
・近頃連投規制が厳しくなっております。居合わせた方は、できるだけ支援するようにしましょう。
【トリップ】
投下後、作品に対しての議論や修正要求等が起こる場合があります。
本人確認のため、書き手は必ずトリップをつけてください。
- 8 :
- >>1乙です
- 9 :
- スレ復活したか。>>1乙
- 10 :
- 仮投下スレのあれは、こっちには転載しなくていいの?
- 11 :
- 即死回避
- 12 :
-
- 13 :
-
- 14 :
-
- 15 :
- このくらいでいいか
- 16 :
- シャナたんハァハァ
- 17 :
-
- 18 :
- あげ
- 19 :
-
- 20 :
- アリサ、インデックス、なのは、エヴァ、グレーテル、リリス投下します。
- 21 :
-
先手はエヴァからだった。
「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック
氷の精霊17頭、集い来たりて敵を切り裂け。魔法の射手・連弾・氷の13矢! 」
放たれる氷の弾丸は、相手の一手目を見極める牽制。
避けるか、防ぐか、あるいは足元に倒れるなのはを盾にするのか。
相手がどのように動くにせよ、そこから次の攻撃へつなげる。
だがグレーテルがとった行動は、エヴァの予想を裏切るものだった。
彼女は何ら構えることなく、氷の弾丸を全身で受け止めたのだ。
「………!?」
流石のエヴァも、その行動は予想外であり、次の一手の模索が止まる。
だが狙いは正確。13発の弾丸は、確実に相手に直撃した。
「うふ、うふふふ……」
だが衝撃で舞い上がった土煙が消えた時、グレーテルは平然とその場に立っていた。
氷の魔弾は確かに、相手に直撃している。
予想よりもダメージが少ないが、それでも相手に傷を負わせることができた。
だがその傷も徐々にふさがり、後に残ったのは、敗れた服だけだった。
(……再生能力……だと?)
自身がその力を持つが故に、すぐにその能力に気付いたエヴァ。
相手の姿が変わったことから考えても、何らかの支給品の効果か。
(……いや、これは……)
しかし、そこでエヴァは気付いた。
自身から漏れ出す、白い光のようなものに。
そしてよく目を凝らしてみれば、その光は流れるように、グレーテルの元へと向かっていた。
よく見れば、アリサ達からもその光は漏れ出していた。
- 22 :
-
(……命を吸っているのか!?)
外傷のないインデックスが身動きの取れないことにも、これで説明がつく。
そして同時に、今の状況がどれだけこちらにとって不利なのか理解させられた。
「今度はこちらから行くわよ、お姉さん……!」
「く……」
近くにいるだけで、体力を消耗させられる。
小さな傷は、その場で回復してしまう相手。
そして、周囲には命の灯が消えようとしているセイギノミカタ達。
小さなダメージでは、相手の回復力に勝てない。
相手もそれを理解しているのか、牽制攻撃はまるで気にしない。
相手にダメージを与えるためにも、大技で一気に攻めたいところ。
だが猛攻を防ぎながら、大技を決める隙が作れるかも怪しい。
しかも、相手の防御力、回復力から考えると例え決められても倒しきることができないかもしれない。
そしてエヴァには相手と違い、タイムリミットが存在する。
エヴァの勝利条件は、グレーテルに勝つことではないのだ。
ここにいる、セイギノミカタをグレーテルから死守することがエヴァの目的なのだから。
相手のエナジードレインが、アリサ達の生命を吸い尽くすまでに倒すか、撤退させなくてはならない。
それができなければ、もし万が一グレーテルに勝利したとしても、エヴァの敗北である。
エヴァは、選択を迫られていた。
※ ※
リリスは、遠くからこの戦いを眺めていた。
戦っている相手の力量を見極めるため、
少ない消耗で相手をために。
戦っているのはエヴァと、あの化け物。
そしてその周囲には動く様子のない人間達。
その中には、あの高町なのはの姿もあった。
- 23 :
-
あの化け物を最初に見たときから感じた、
こうして離れていても感じる、嫌な感じ。
少しずつ、こちらの生命が奪われていくような感じ。
あの化け物の近くでは、さらにこの奪われる感覚は濃くなるのだろう。
そしての影響を受けてなのは達は動けなくなっている、とリリスは考える。
(……それじゃあ、近づいて戦う私は圧倒的に不利だね……)
場合によっては、殺し合いに乗っているであろうあの化け物と組むことも考えた。
だがその場合、もし運悪くあの化け物と自分が最後の一人になった場合、果たして勝てるのか。
(とっても遠くから相手を方法があればいいんだけど……この鉄砲みたいに)
近づけないのならば、遠くから攻める。
だが使い慣れてない銃で、正確に相手を狙い打てるかと言われれば、否である。
(やっぱり、死んでもらえる時に死んでもらった方がいいかな……)
となれば一番の理想は、ここであの化け物がエヴァに殺されることである。
そうなれば、消耗したエヴァと、瀕死の人間3人を殺して、一気にご褒美が二回分手に入る。
まさしく漁夫の利である。
だが現実は、そううまくいかない。
みる限り、優勢なのは化け物の方だ。
エヴァは消耗が激しいようで、徐々に動きが鈍くなっている。
このままだと、いずれ化け物の勝利で終わるだろう。
ならば、今のうちに自分が加勢し、あの化け物をエヴァと一緒に倒すか。
いや、自分はエヴァに目の敵にされている。ここで自分が乱入しても、
エヴァがあの化け物だけを狙ってくれる保証がない。
(そうすると、エヴァにできるだけ粘ってもらって、弱ったところを攻める……とか?
化け物の動き自体は、強いが勝てないというほどのレベルではない。
一対一ならば勝てる見込みはあった。
だがそれは、生命を吸われない場合だ。
ヴィクターの特殊能力、エナジードレイン。
リリスはその正式名称は知らないが、
周囲の生命から力を奪っていくものだということはわかっていた。
- 24 :
-
それは常に自分が回復し続けると同時に、
何もしなくても相手にダメージを与え続けているようなものだ。
長期戦に入られたら、それだけで負けが確定するだろう。
(あーでも、生きてる人達にしか効果がないみたいだし、それならなんとかなる……かな?)
続いてエナジードレインについて観察する。
近づけば近づくほどエネルギーを吸われるようだが、他はどうか。
よくみれば血を流して倒れている……死んでいる緑色の少年からは、白い靄は吸われていない。
それならば、エヴァがやられてすぐに、倒れている人たちを殺してしまえば、自分以外からは吸われない。
相手の回復速度を、大きく削ることができる。
生命を感じられないこの工場内で決着をつければ、勝機はあるだろう。
(ともかく、この戦いをよく見て、勝つ方法を見極めないと……)
そうしてリリスは観察を続ける。
ジェダの放送が始まった。
だが戦闘は止まらない。
リリスも、情報が大切だということは理解したが、
今はそれ以上に重要な戦いが目の前で繰り広げられているため、メモをとることもせずに、見続ける。
ここで、事態は急変した。
放送でソーセイセキの名前が呼ばれた時、エヴァに僅かに隙ができたのだ。
それはほんのわずかで、注意してみなければわからないほどの隙だったが、
その隙をついてあの化け物がエヴァの左腕を貫いた。
(ソーセイセキの名前で反応したってことは、エヴァはソーセイセキの仲間だったのかな?
それで仲間が死んだのをしって動揺した……とか?
うん、それじゃあ……死んだ知り合いの人を見せたりしたら動揺したりするのかな?)
そして、エヴァが崩れ落ち、化け物にも隙ができた。
こちらはエヴァよりも大きく、わかりやすい隙だ。
- 25 :
-
(あの化け物の攻撃、エヴァにとって致命的だね。
『勝負あり』って判断して気が緩んだのかな?)
その隙ができた理由を、リリスは考える。
(うん、例えば知ってる人の首を投げつけたりすれば、それだけで動揺しそうだね)
(今の化け物に隙ができたのは、戦いが終わったから?
相手をしとめた瞬間っていうのは気がゆるんじゃうのかな?)
そしてどのようにすれば、意図的にその隙を作り出せるか考える。
その小さな隙が、雌雄を分けることが多いのだから。
それをリリスは、これまでの経験から理解していた。
ニケとあそこにいる少女との戦いのときは、
ニケの炎が爆発した隙を突かれて、大きく吹き飛ばされ、遊びを中断させられた。
グリーンの時は、死んだと思って近づいたらそのままキスされた。
……たぶん、あの時に薬を飲んだのだろう。
森の中の4人との戦いのときは、最初はこちらがとても有利な状態で戦えた。
自分という囮がいたことで、グリーンが隙をつけたからだ。
でも、その後グリーンが子豚にされた時はこちらが隙だらけだった。
自分が、グリーンが子豚になったことに大きく動揺してしまったから。
なのはとの戦いのときも、その動揺が響いてなければ、
もう少しやりようがあったように思う。
エヴァに不意打ちを食らった時。
そのまま連続して攻撃を食らい、その時の色々な動揺を引きずり、勝てなかった。
そのエヴァを返り討ちにできたのは?
エヴァがグリーンと話をしていて、隙ができたからだ。
この戦いはどれも、この隙がなければどう転んでいるか分からない戦いだった。
- 26 :
-
(……そっか。私のこれまでの戦いの中にも、ヒントはたくさんあったんだ)
自分が意図的に、相手の隙を作ることも可能なはず。
それが必殺の一撃を与える勝機になる。そう、リリスは考える。
しかし今の自分にそううまく、奇襲ができるだろうか?
グリーンのように、ニアのように。
リリスは考える、どうすれば隙を作れるか。
思考の波に捕らわれたリリス。
それは他者からみると、隙だらけだった。
そんなリリスの後ろから、迫る影。
「うひゃ……っ!」
そして通り過ぎる影に声をあげそうになるも、咄嗟に自分の口を押さえてそれを防ぐ。
その影は、Q-Beeだった。
Q-Beeはそのまま、エヴァ達の元へと向かっていった。
※ ※
苦渋の選択。
戦い続け、万が一の勝利をつかみ、全てを助けるか。
歩の悪い賭けを諦め、誰か一人を助け、他の二人を見捨てるか。
一つ目の選択を選ぶと決め、覚悟した結果がこれだ。
別れたばかりの人形の死に動揺し、そのせいで僅かにでもあった勝利がつかめなかった。
そして今にも殺されようとしたとき、グレーテルがそれを中断したのは、新たな来訪者が現れたからだ。
「グレーテル、ゴホウビワタシニキタ」
- 27 :
-
グレーテルにご褒美を渡しに来た、Q-Beeだ。
「あら、そういえばそんなものがあったわね。だけど……」
そういって、グレーテルはサンライトハートを振り下ろす。
真っ二つにされる蜂の女王。
噴水のように飛び出す血。
「あなたの命のほうがもっとほしいわ」
Q-Beeは、グレーテルの行動に反応できなかった。
いや、正確には反応したせいで、硬直してしまった。
ジェダの命令、幼子たちを傷つけるな。
本能は自分を傷つけた相手に反応し、即座に殺そうと動いた。
だがその本能を、ジェダの命令を思い出した理性が無理やり止める。
キルアの時のように、食欲に思考を支配されていたわけでもなかったので、
その忠誠が、中途半端に作用してしまった。
結果、身体をうまく動かすことができずに硬直し、グレーテルの攻撃を避けることができなかった。
左右に断たれたQ-Beeを眺めて笑みを深めるグレーテル。
「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!」
それは死にかけのエヴァに、最後の抵抗のチャンスを与えた。
エヴァは残りの魔力を振り絞り、大きく跳躍し、詠唱を開始。
「雷の11矢!!」
そして魔法を放つと、軌道の調整をせずに、でたらめに放つ。
「あら?」
そして一番近くにいたインデックスとアリサ、
上にいたアリサだけをつかみ、グレーテルと反対方向に全速力で飛んで行く。
- 28 :
- しえん
- 29 :
-
直後、背後で大きな爆発音がするも、一度も後ろを振り返ることなく、
エヴァはグレーテルから逃げ出した。
※ ※
その状況を、理解できた人間はいなかった。
いや、状況から得られる情報を言葉にすると簡単だ。
エヴァの放った雷の矢が、Q-Beeに当たった。
そうするとQ-Beeが、爆発した。
事実だけを述べると、そうなるのだから。
だがその理由、Q-Beeが何故、爆発したのかを説明できる人間が、その場に存在しなかった。
おそらく、Q-Beeに起こった事態を理解できた人間は存在しない。
爆発の張本人であるQ-Beeにも、そしてジェダにも。
このQ-Beeの爆発には、念、という能力が深くかかわっている。
『念』とは、とある世界の実力者たちが、必ず身につけている技術。
極めれば、適性にもよるが、ありとあらゆることができる能力。
この島につれてこられた子供たちの中では、ゴンと、キルアという参加者がその念を使える人間だ。
注目すべきは、キルアだ。
キルアの念は、電気。
自分の体内に充電した電気を、オーラで変化させ、様々な攻撃に使う能力である。
そしてQ-Beeは、キルアと戦ったのだ。
それがこのQ-Beeの爆発と大きくかかわっている。
キルアはQ-Beeへの最後の抵抗として、雷を呼ぼうとしていた。
自らの体力はもはや尽き、最後の抵抗として雨雲から雷を招き寄せようとした。
だがそれは、弥彦がいたことで中断をせざるを得なかった。
- 30 :
-
そして、代わりとしてそのQ-Beeを殺せなかったキルアの怨『念』が、Q-Beeに宿った。
念というのはば消えるものではない。
それどころか死ぬことで逆に強まることもありえる。
深い恨みや未練を持ったまま死ぬと、その念は強く残る。
残された念は行き場を求めて憎悪や執着の対象へ向かい、
生前以上の力を持って対象へ宿る。
Q-Beeはキルアの死者の念に捕らわれることになった。
その念とは、『帯電』である。
Q-Beeは、キルアの念で、常に電気を帯びる体質になったのだ。
その電気は外からの電撃により漏電し、爆発に似た現象を起こしたのだ。
Q-Beeは念のことを知らないし、
知っている可能性のあるジェダも、Q-Beeがキルアと戦ったことを知らない。
故に、この島の中にQ-Beeが爆発した理由を説明できる人間はいないのだ。
「う、ふふふ、ふふふ、ふふh……」
結果は目の前にできていた。
戦っていた二人のうち、エヴァは倒れていた一人を回収して逃走し、
もう一人のグレーテルは、至近距離でQ-Beeの自爆の電撃に巻き込まれ、しびれている。
ザク、とグレーテルの肩を何かが貫いた。
「あ、ら……?」
それは、金色の矢だった。
撃たれた方向を見ると、そこには弓矢を構えたダークストーカーの姿があった。
「もう一人、迷いの森に迷い込んだ赤ずきんちゃんがいたみたいね……」
- 31 :
-
放たれる二発目の矢、しかしそれはサンライトハートではじかれる。
「だけど赤ずきんちゃんは、オオカミに食べられてしまうのよ」
三発目、グレーテルが防ぐまでもなく、あらぬ方向に飛んでいく。
無防備になっているリリスへ向け、サンライトハートを振り下ろそうとし……
「……あら?」
グレーテルの喪服が、白い、拘束服へと変わる。
動きが制限される。そしてそれは敵の前では致命的で――
「じゃあ、あなたの役は赤ずきんだね」
「それじゃあ、あなたがおおかみさんなのかしら?」
グレーテルは、明確な死を前にして、頬笑みを浮かべる。
リリスはグレーテルに銃口を押しつける。
そして、引き金を引いた。
※ ※
「ぐ……ここまで……くれば……」
エナジードレインの影響で枯れて、視界の開けた森を抜け、廃病院に来て、ようやくエヴァは腰を下ろす。
残っている右腕には、唯一助け出せたセイギノミカタが抱えられていた。
なんという体たらく。
全てを助けようとして、結局助けられたのは、僅かな命だけだった。
その助けた命を目にして、エヴァは凍りつく
- 32 :
- 輝け!オレの支援!
- 33 :
-
「……おい」
その身体を揺する。反応はない。
「おい、返事をしろ」
激しく揺する。反応はない。
『エヴァンジェリンさん』
居た堪れなくなったのか、アリサに掴まれ続けていたカレイドルビーが告げる。
『もう、死んでます』
出血を放置し、エナジードレインを浴び続けた結果か。
治療も間に合わず、負担のかかる体制での長距離の高速移動を繰り返された結果か。
アリサ・バニングスは、助けられたにもかかわらず、死んでいた。
「く、そ……くそおおおおおおおおおおおおおお!!」
廃病院に、エヴァの絶叫がこだまする。
彼女は完全に、負けたのだ。
※ ※
「ふう、こんなものかな……」
リリスは周囲の道具を回収し終え、ふっと一息吐く。
回収し終えた荷物は、多い。
リンクたちが持っていた荷物も回収したし、
Q-Beeの爆発で運よく肩ひもが外れ吹き飛んだ、化け物の荷物も回収できた。
Q-Beeが持ってきていたご褒美も、ちゃっかり頂いた。
- 34 :
-
それからリリスのそばには、インデックスが眠っていた。
あの化け物に対応すべく、リリスは遠距離の攻撃手段がなにかないか考えていた。
だが考えるまでもなく、リリスは元から遠距離の攻撃手段に使える武器を持っていたのだ。
元々、ミスティックアロー……投げ技として自身の羽を弓として使っていたが、
弓の本来の使い方は、矢をつがえて打つことにある。
そしてリリスは既に、投げ技としてではあるが、弓術は身につけていた。
工場に落ちていた鉄片を媒体に、リリスが魔力で作り出した金色の矢。
それを放ち、化け物に傷を負わせた。
傷が浅く、2発目ははじかれたが、リリスはその時既に次の一手を考えていた。
3発目の矢には、着せ替えカメラが括りつけられていたのだ。
そしてその矢は、化け物の後ろでリリスの分身が回収、
即座に登録していた拘束服を、グレーテルに着せたのである。
そして最後に、確実に相手の命を刈り取るべく、
リリスはガマリエル弾を装填したブラックバレル・レプリカを、化け物に発射した。
試し打ちの時には銃の反動に耐えきれず、うまいように扱えなかったが、
それは化け物の身体に押さえつけることで解決した。
自分の力を向ける方向をそちらに絞ることで、反動を押さえつけた。
その代償か、両腕が非常に痛いことになっているが、許容範囲だ。
このまま戦闘をすることになればまずかったかもしれないが、
今現在、この場にいる人間は全て行動不能になっている。
あの化け物は、大きなダメージを与えなければ倒せない。
故に、現在のリリスの持ちうる最大の攻撃で消し飛ばしたのだが、
やはり威力が強すぎたのか。あの化け物は跡形もなく消えてしまった。
それから、他の生存者を見るべく、周りを見渡すが、
残っているなのはも、インデックスも、既に虫の息だったのだ。
- 35 :
-
だからリリスは、Q-Beeが持っていた大天使の息吹を使い、
以前の戦いでそれほど脅威に感じなかったインデックスを治療した。
その間に、なのはのほうは息を引き取っていた。
インデックスは生気を取り戻し、熱も下がり、顔の赤みは消え去った。
……その頬は今現在熱とは違う理由で赤く染まっているが。
当然、命を助けたくてインデックスを治療したわけではない。
リリスがインデックスを助けたのは、情報がほしかったからだ。
これから戦うことになる相手の事を少しでもいいから知りたい。
その為に、色々な人脈を持っていると見込んでインデックスを生かした。
自分を襲ったりしないよう、インデックスには自らの唾液と、ニアの持っていた薬を飲ませた。
薬の分量が分からなかったので1個ずつ飲ませるのではなく、複数の薬を一気に。
落ちていたランドセルに入っていた薬も飲ませようかと考えたが、少し自省した。
そうして話を聞いて、情報を得る。
裏切られる心配がないようなら、味方に引き込んでしまってもいい。
「でも、とりあえずはここから移動……かな」
工場での戦闘はかなり大きかったし、エヴァが戻ってきたらせっかく生け捕った人間を逃がしてしまうかもしれない。
リリスはひとまず、インデックスを抱え、工場を後にした。
【Q-Bee 死亡】
【グレーテル@BLACK LAGOON 死亡】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは 死亡】
【アリサ・バニングス@魔法少女リリカルなのは 死亡】
- 36 :
-
【A-4/上空/2日目/朝】
【リリス@ヴァンパイアセイヴァー】
[状態]:右足と左腕にレーザー痕。顔に酷い腫れ。全身打撲。(以上全て応急手当済み)
疲労(小)。全身に軽度の火傷。額に浅い切り傷。背中に打撲、両手に痺れ
微かな哀しみとすっきりと澄み渡った決意。『考え』る事に目覚めた。
[装備]:首輪×2(グリーンとニアのもの。腕輪のように両腕に通している)
[道具]:基本支給品一式×8、(食料一人分−2、飲料水を少し消費)、眠り火×8@落第忍者乱太郎、魔女の媚薬@H×H、
メタちゃん(メタモン)@ポケットモンスターSPECIAL、きせかえカメラ(充電まであと30分)@ドラえもん
モンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL 、小悪魔のウインク@H×H、 大天使の息吹@H×H
ブラックバレル・レプリカ(13/13)@メルティブラッド(予備弾倉×1、ガマリエル弾×1)
贄殿遮那@灼眼のシャナ、歩く教会の十字架@とある魔術の禁書目録、
時限爆弾@ぱにぽに、エスパー錠とその鍵@絶対可憐チルドレン、じゃんけん札@サザエさん、
ふじおか@みなみけ(なんか汚れた)、5MeO-DIPT(24mg)、祭具殿にあった武器1〜3つ程、祭具殿の鍵、
裂かれたアリサのスリップ(包帯を作った余り)、ビュティの首輪、鉄製の斧@ひぐらしのなく頃に(?)
塩酸の瓶×1本、毒ガスボトル×1個、ボロボロの傘、蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン
ソードカトラスの予備弾倉×3(各15発、一つだけ12発)、バット、救急箱、100円ライター
エルルゥの薬箱の中身@うたわれるもの(カプマゥの煎薬(残数3)、ネコンの香煙(残数1)、紅皇バチの蜜蝋(残数2))
スペクタルズ×8@テイルズオブシンフォニア、クロウカード『光』『剣』『希望』@CCさくら、
コエカタマリン(残3回分)@ドラえもん
不明支給品1〜3
[思考]:どこで話を聞こうかな……
第一行動方針:人が来ない場所を探して、休息とお話。
第二行動方針:インデックスから情報を得る。利用できるようなら配下に加える。
第三行動方針:できれば首輪をはずしたい。外したら制限もなくなるはず。
第四行動方針:ニアのメモをとりにいきたい。
第五行動方針:5MeO-DIPTに興味あり。
基本行動方針:優勝して、グリーンの魂ともう一度語り合う。もう「遊び」に夢中になったりはしない。
[備考]:
荷物の中の『魔女の媚薬@H×H』と『大天使の息吹@H×H』には説明書がついていません。
Q-Beeからジェダに命じられた任務の内容を聞きました。
第二回の放送を聞く余裕はありませんでした。
- 37 :
-
【インデックス@とある魔術の禁書目録】
[状態]:健康、リリスの唾液と魔女の媚薬を大量に服用。
[装備]:水の羽衣(背部が横に大きく裂けている)@ドラゴンクエストX
[道具]:なし
[服装]:私立聖祥大付属小学校の制服の下に水の羽衣。背中と足にシルクの包帯。
[思考]:…………
第一行動方針:????
以下の方針は薬により一時凍結?(詳しくは以降の書き手に任せます)
第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する。
第三行動方針:ニケ達と合流する。
第四行動方針:紫穂の行方の手掛かりを探す。エヴァの説得も諦めていない。名前しか知らないヤムィヤムィが少し気になる。
第五行動方針:落ち着いたら、明るい所でじっくりビュティの首輪を調べたい。
基本行動方針:誰にも死んで欲しくない。状況を打破するため情報を集め、この空間から脱出する。
[備考]:拾った双葉の型紐が切れたランドセルに荷物まとめて入れています。
インデックス自身のランドセルは壊れているので内容物の質量と大きさを無視できません。
深夜12時の臨時放送と第二回の放送を完全に聞き逃しました。
【3-B/廃病院/2日目/朝】
【エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル@魔法先生ネギま! 】
[状態]:全身に痛み、左腕喪失、体力消耗(特大)、魔力消費(特大)
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式、手足の無いチャチャゼロ(半永眠)@魔法先生ネギま!、カレイドステッキ@Fate/stay night
[思考]:く、そ……!
第一行動方針:………
第二行動方針:リリスと遭遇することがあったら、リリスを倒し身柄を押さえ、情報を得る。
第三行動方針:ジェダの居場所に至る道を突き止め、露払いをする。
第四行動方針:ジェダを倒そうと挑む者たちの前に立ち塞がり、討たれる。
基本行動方針:ジェダ打倒のために暗躍。ただし仲間は作らない。誇り高き悪として、正義の前に散る。
[備考]:梨花の血を大量に吸いました。雛見沢症候群、及び女王感染者との関連は不明です。
パタリロを魔族だと思っています。名前は知りません
紫穂の『能力』が、触れることで発動することを見抜きました。詳細までは把握していません。
第二回の放送を聞いていません。カレイドステッキは聞いてるかどうか不明です。
工場にリリスがいたこと、グレーテルが殺されたことに気づいていません。
※Q-Beeにキルアの死者の念が憑いています。
電気を食らうと体内の電気が漏れ出し、自爆します。
- 38 :
- 投下終了。
タイトルは「怨鎖の雷と光の矢」です。
- 39 :
- 投下乙
えらいあっさりとグレーテル死んだな……
実は生きてましたー的なオチかと思ってたがw
まあ、他にも優秀なマーダーはいるから大丈夫か
アリサはお疲れさまでした
一般人なのにここまで頑張れるとは正直思ってなかったよw
ルビーも辛いだろうな……一緒にいるエヴァは仕方ないとはいえインデックスを見捨てたんだから…
なのはは……こうなるよな…
オレは悪魔は嫌いじゃなかったがここが死に時だ
これで今までうるさかった奴らも静かになるんじゃないかな
>第五行動方針:5MeO-DIPTに興味あり。
ちょwww
ダメ、絶対!
- 40 :
- アリサより消耗大きそうなインデックスがアリサより長くエナジードレインに晒されて生き残るってのはどうなのよ
お前インデックス媚薬漬けにしたかっただけちゃうんかと
- 41 :
- 投下乙
ここに来て一気に3人(+QB)死亡とは…思い切ったな
でも正直3人ともキャラとして限界まで来てた気もするし、問題はないか
ヴィクター化グレーテルはちょっと強すぎたしねw
それに代わりにリリスがラスボスとして成長していってるし
- 42 :
- 投下乙!
三人一気に死んだけどそのうち二人は瀕死だったし、
むしろインデックスも死ななかったのは意外w
グレーテル退場だけどリリスが段々成長していってるのがわかって面白いな。
マーダーだけど頑張ってほしい。
エヴァはなんというか、頑張れ。ツンデレだからきっと魔法少女になれるぞw
気になるのはキルアの死者の念の扱いかな?
漫画だと実際に死者の念がでたことはなかったけど発言を見ると、
もともとの念が強固になる感じだし、元の念から変わってしまうのはまずいんじゃないかな。
爆発とかしちゃってるし、もとの充電とはなにかが違うと思う。
あ、あと確かに媚薬漬けにみえるし、インデックスの状態表の「大量」は外したほうがいいと思う。
第五行動方針はそのままでいいけどw
- 43 :
- >漫画だと実際に死者の念がでたことはなかったけど
ヒント:ネフェルピトー
- 44 :
- >>43
とと、そうだった。
あとsage忘れすまん。
あれも死んでから変質してるし、これくらいはありなのかな?
爆発を放電にする程度で良さそうだ。
- 45 :
- 投下乙です
ここで一気に3人(+QB)死亡とか俺も割り切れないものがあるが…思い切ったな
リリスはどんどん成長してきて面白いな
エヴァも、ルビーも辛いな…
- 46 :
- 感想、ありがとうございます。
疑問点等に対する返答を行います。
>>40
避難所にいる方が説明したことと同様です。
個人により消耗具合の判断が違うのでしょうが、
私の場合は消耗は外傷のあるアリサ>インデックスだったので。
媚薬漬けに関しましては他の方の指摘もありますし、wiki収録後、「大量」の部分を修正します。
>>42
キルアの死者の念は一番の懸念事項だったのですが、問題ないようで良かったです。
爆発に関しては、実際はQ-Beeの体内の電気が放電していて、正確には爆発ではないのですが、
作中でも「爆発に似た現象」と説明してますので、問題ないと思ったのですが、わかりにくかったでしょうか?
- 47 :
- 投下乙。せっかく投下してくれたところあんまり指摘とかしたくないけどやっぱり気になることがいくつか。
・エヴァの雷の11矢
あの土壇場でこの選択をとった理由がよくわからない。
何せ原作では使っていないし、使えると名言された魔法でもないし。
雷の斧使えるんだから十中八九使えるんだろうけど
普段のエヴァの戦術に組み込んでいないだろう雷の矢を咄嗟に放った理由がご都合に見える。
雷の斧ですらネギに手本見せただけで常用しているものでもないはずだけど、
こっちの方は投下済SSですでに使っているし
原作描写の少ないエヴァを書くために登場させたという意味があるんだろうけど
念のほうはそういう性質のものだと定義するのはいい。
豪雨の中死体探し回ってたときに放電しなかったのが気になるけどこれはさすがに野暮かな…
- 48 :
- すまん、ネギに手本見せるときに無詠唱で雷の矢使ってるのか
でも今回の状況で突然それを放つ理由にはやっぱり弱い気がする
- 49 :
- しかしなのはもアリサも何一つ問題解決せず死んでいったな
これじゃあはやても浮かばれんわ
- 50 :
- >>47
この辺りになるともう難癖になるとおもうぞ……
めくらましのためとかそんな理由をつけるだけで十分じゃね?
- 51 :
- 逃げたい時なら、痺れ効果が期待できる電撃攻撃は有用だわな
凍結足止め効果のある氷の矢でもいいけど、それさっきロクに効かなかったわけだし
- 52 :
- 代理投下します
- 53 :
- 見ていた。
――は……発射! 発射!!
――発射! 発射!! 発射!!!! 発射!!!!!!!!
見ていた。
――ぶ……武装錬金!
――お、おい! 動け! 動けよ!! 武装錬金! 武装錬金!!
聞いていた。
――なん、でだよ……
――なんでだよ! どうせ誰も生きられないんだ! お前らだってわかってるだろ!
最後の一人にならないと死ぬんだ! なら殺して何が悪い!!
聞いていた。
――イヴだって私と同じだ!!
全員殺して! 全部忘れて暖かいところに帰るために殺してるんだ!!
――お前らが全員死んだら! 私は全部忘れて! 帰れるんだ!!
全て聞いていた。
――殺せって言われたから殺して悪いか馬鹿野郎!!
―――――――――――――――――――――――――――ギガデイン
耳を聾する、重く、崩れるような轟音と。
目を眩ます、白い、白い紫電と。
そして、確かに崩れ去った、人の形と。
意識があったのはそこまでだった。
- 54 :
-
◆
「ん……」
膝の上。
さくらが、身じろぎしながら瞼を開く。
まだ眠そうな、不快そうな目覚め。
しかし、見下ろすヤミヤミは、心底嬉しそうに顔を輝かせた。
「目が覚めたんですねさくら! よかった……」
もぞりと。
覚束ない動きで身をもたげようとするさくらを、慌てて両手で支える。
彼女は上半身を起こすと、焦点の合わない目であちらこちらを見やっていたが、
やがて、橋の上に横たわる赤黒い物体のところで視線を止めた。
「敵は倒しました。心配ありません」
光景を補足するように言葉をかける。
静かに優しく、安心を与えるように。
しかし、目の前の少女に反応は見られない。
ただ、ぼんやりと死骸の方に目を向けているだけだ。
「……さくら?」
少しおかしい。
もしかしたら、打ち所が悪かったのかもしれない。
肩に手をかけ、顔を覗き込む。
その眼は、既に覚醒した者のそれだったが、瞳の黒には何か言い知れぬ違和感があった。
「何で……?」
するうち、さくらの震える唇が言葉を発する。
小さな声は何故かとても平坦だった。
「……ごめんなさい。
こんなことになったのは私のせいです」
一瞬の間があった後、顔を曇らせて、応える。
襲撃、アルルゥの死、傷つけられた仲間達。
さくらもそれを悲しんでいる。自分や、レックスと同じように。深く。深く。
ヤミヤミは一連のさくらの反応をそう理解した。
「私がいけなかったんです。
アルルゥさんの本当の気持ちもよく知らずに、自分勝手に答えを出して、飛び出して……
そのせいでアルルゥさんは死んでしまいました。
さくらを傷つけてしまいました」
だから謝罪した。
謝ったからとて、必ず許されるとは思っていない。
罵声を浴びせられることも覚悟していた。
そんなことよりも、自分の罪から逃げてしまうことの方が怖かった。
だが。
- 55 :
-
「何で殺したの……?」
「………………………………、え?」
しばらくの間、ヤミヤミには何のことを言っているのか理解できなかった。
だが、相変わらず動いていないさくらの視線の先を追って……気づいた。
「……彼女のことを言っているのですか?」
「…………」
返らぬ答えが、肯定を示していた。
「あの少女は敵でした。
発言も行動も彼女が殺し合いに積極的な殺人者であることを示しています」
そんなことはあなただって分かっているでしょう。
知らず、語調にそんな調子が含まれた。
「……敵だったら殺していいの?」
「それは……仕方のないことです。
そうしなければ仲間を守れませんでした」
「そんなことないよ」
ゆらりと、さくらが立ち上がる。
まだ湿ったままの木橋の上を静かに歩いていく。
ところどころ焼け焦げ、血管の模様が浮き出た死体の傍に向かって。
ヤミヤミはただそれを見ていることしかできない。
間もなく、さくらは死体を直下に見下ろす位置へ立った。
「この子の武器はレックス君には全然効いてなかった。
他の武器も持ってたみたいだけど、それも使えなくなってた。
そんな子が、それ以上、どうやって私たちを攻撃するの?」
「殺さずに捕えるべきだったと言いたいんですか?
でも、私たちに捕虜を作る余裕はないんじゃないですか?
見張りにさく労力の問題や叛乱の危険だって……」
「私はそんなことを言ってるんじゃないよ!!」
さくらがついに叫んだ。
その強い調子に気圧される。
予想だにしなかった展開に、戸惑いを隠せない。
「……この子、言ってたよね。
殺さないと帰れないからんだ。
殺して何が悪い……って」
「確かに言っていました。
自分勝手な理屈です」
「そうかな?」
思わず顔を上げると、さくらが真っ直ぐこっちを見ていた。
表情は何故か奇妙な半笑いだった。
- 56 :
-
「この子、泣いてたよ。
泣きながら言ってたよ。『しかないんだ』って。
でも、私たちはそうじゃないことを知ってる。
『みんなで協力すればきっと帰れる』って信じてる」
「それは」
「じゃあ、何でそれを言ってあげられなかったのかなあ?
『大丈夫だよ。殺さなくても帰れるよ』って……
そう言ってあげれば、この子と私たちは友達になれたかもしれないのに」
「友達って……」
「でも、レックス君は代わりに雷を落とした。
雷に打たれて、この子はこんな風になっちゃった。
何で? ねえ、何で? 何でこんなことになったの?」
「でもッ!!!」
ついに、ヤミヤミが叫んだ。
「そいつは……そいつはアルルゥさんを殺したんだ!!!」
凄まじい激情が胸の中で沸騰していた。
さくらが何でそんなことを言うのか分からなかった。
いや、本当のことを言おう。
その瞬間、ヤミヤミは確かにさくらのことを憎悪していた。
「それがどうしたの?」
しかし、さくらは冷静だった。
ある意味では。
「私だって人を殺したよ。
レックス君だって、アルルゥちゃんだって殺したって言ってた。
ヤミヤミちゃんだってそうなんじゃないの?
この子と少し前までの私たちと何が違うの?
私だって、アルルゥちゃんが死んだことは悲しい……すごく悲しいよ!!
でも、だから……だからこそ、もうこれ以上、人を殺しちゃいけないんだよ!!」
そして、さくらはとうとう、決定的な一言に至った。
「私たちが帰るためなら、敵を殺していいって言うんだったら……
それはこの子のやってたことと何も変わらない。
私も、ヤミヤミちゃんも、アルルゥちゃんも、レックス君も……
私たち、ただの人殺し仲間になっちゃうよ!!!」
刹那、意識が激情に白く塗り潰された。
理性の検閲を経ることなく、ヤミヤミは地を蹴ってさくらに飛び掛っていた。
もう、不快な言葉を一秒でも聞いていたくなかった。
- 57 :
-
「ヤミヤミちゃんは全然、考えなかった?
みんなのところに帰るために殺し合いをしようって、本当に、少しも考えなかった?」
そんなことを言われても、分からない。
想像することすらできない。
何せ、彼女にはここ数時間より前の記憶が全くないのだから。
ヤミヤミにとっての『みんな』とはここにいる人達のことなのだから。
「私は考えたよ。
でも、すぐにやめようって思った。
殺し合いなんて嫌だったから。
死ぬのも嫌だけど、方がもっと嫌。
他の人を殺してまで、生き延びたくないもん。
だから、私は殺し合いなんてしないぞって決めたの」
「…………」
「……でも、この子はきっと違ったんだね。
他の人を傷つけて、殺してでも、元の場所に帰りたかった。
もしかしたら、この子にも、優しいお父さんや、ちょっといじわるだけど頼りになるお兄ちゃんや
大切な友達や……好きな人……がいたかもしれないね。
この子は、何をしても、そこへ帰りたかったんだよ。
私との違いは、多分そこだけ」
「……あなたは何が言いたいんですか?」
言ってから気づく。
自分の言葉に刺々しいものが混じっていることに。
この話の行きつく先は分からないが、
どうやらあまり愉快なところではなさそうなことを、薄々悟りつつあった。
「アルルゥちゃんは言ってたよ。
『みんなで協力すればきっと帰れる』って。
レックス君もベルカナさんもその意見に反対したりしなかった。
もちろん、私も賛成だよ。
ヤミヤミちゃんはどう?」
「反対するわけない……です」
「そうだよね。なら」
さくらは一呼吸置いて、言った。
「何でこの子を仲間に入れてあげなかったの?」
聞いた途端、頭がカッと熱くなる。
ヤミヤミから相手の感情を推し量る余裕が急速に失われていく。
- 58 :
- 申し訳ありません……順番を間違えてしまいました
>>56と>>57が逆です…
- 59 :
- しえん
- 60 :
-
「……『風』《ウインディ》!!」
しかし、その突撃は突如現れた風の壁に阻まれた。
見えない大きな掌にはたかれるようにして、ヤミヤミは後方へと吹き飛ぶ。
背中が橋の踏み板と擦れ合う音が聞こえる。
とっさに立ち上がるのと、我に返るのとは同時だった。
理性が行動に追いつくと、激情は冷え、かわりに圧倒的な罪悪感がせり上がる。
「……ご、ごめんなさい、さくら!!
わた、私、そんなつもりじゃ……」
狼狽する。
顔から血の気が引き、舌が絡まるのが分かる。
許しを請うて見た、その先には。
さくらが立っていた。
この上なく悲しそうな、辛そうな顔で立っていた。
その顔は決してヤミヤミを責めてはいなかったが、
二人の間には、今や、グランバニア城の堀よりも広く、深い断絶ができていた。
しばしの沈黙。
雨による増水が納まりはじめた水濠の、わずかに流れる水の音だけが、辺りを支配していた。
やがて、さくらが踵を返す。
向かう先は城とは逆方向。
ヤミヤミは必死に脳を働かせ、彼女を引き止める言葉を探したが、
無情にも、記憶の沼から金言を引き上げることはついにできなかった。
代わりに引き上げられたのは、つい先程、さくらが放った一つの問いばかり。
即ち、『何でこんなことになったのか』。
(何で、どうして、何で、何で……)
ヤミヤミは混迷を極める心を抱えたまま、レックス達に助けを求めることも忘れ、
ただ呆然と立ち尽くしていた。
さくらは豆粒のように小さくなっていき、やがて、視界の彼方へと消えた。
そして、この事態の原因となった人物――南千秋は
もう二度と蘇ることのない体を飽きもせず横たえていた。
ただ、その焼け焦げた唇は、まるで嗤っているかのように歪み、
高温に晒されたせいで白く濁った瞳は、こう言っているように見えた。
「お前だけ幸せになれると思うなよ」と。
- 61 :
-
【F-3/城門前/2日目/朝】
【ヤミヤミ(イヴ)@BLACK CAT】
[状態]:疲労(大)、10歳前後の容姿。混乱。
[装備]:レミリアの服、な下着@DQ5、返響器@ヴァンパイアセイヴァー
[道具]:基本支給品×2、光子朗のノートパソコン@デジモンアドベンチャー、
フック付きロープ@DQ5、神楽の傘(弾0)@銀魂、エーテライト×1@MELTY BLOOD、
胡蝶夢丸セット@東方Project、ラグーン号操船マニュアル、病院服、ただの布切れ
[服装]:レミリアの服、その下はな下着
[思考]:何でこんなことに……
第一行動方針:さくらとの関係を何とかしたいが、どうしていいか分からない。
第二行動方針:レックス達が戻ってくるまで待つ。
第三行動方針:ブルーや蒼星石から『イヴ』について聞きたい。
第四行動方針:私は『イヴ』には戻らない。
基本行動方針:大好きな人達をヤムィ(冷たい私)にさせたくない。
[備考]:記憶をすべて消し去りました。元世界の記憶、この島での記憶、共にありません。
再びヤムィヤムィ(ヤミヤミ)と名乗ることにしました。
◆
さくらは南へ南へと歩を進めていた。
もちろん、目的地などない。
ただ、もう城へと帰れないことだけは、はっきりと感じていた。
(……何で、あんなことになっちゃったんだろう……)
彼女もまた、この問いに心を悩まされていた。
さくらが先刻口にしたことは、概ね彼女の本音だったが、
では、あのような言い方で、このタイミングでヤミヤミにぶつけるのが
正しいやり方だったかと問われれば、一抹の疑問を感じる。
だが、一方で、仕方ないとも思ってしまう。
梨々は死んだ。雛苺も死んだ。
そして、小狼も死んでしまった。
最早、自分が心を繋いだ人々はこの島には残っていない。
だから、せめて、もう自分の目の前でだけは、誰も死んで欲しくなかった。
その矢先、あの子が死んだ。
仲間になれるかもしれないと思った人達の手で死んだ。
もう、どうしていいか分からなかった。
だから、感情の赴くままに喋った。動いた。そして、去った。
そのことをどう考えていいかすらもう分からない。
分からない。
分からない。
分からないことだらけだ。
- 62 :
-
(……小狼君に、会いたい)
ふと、そう思った。
死んでいてもいい。会いたいと思った。
あの聡明な少年なら。
先達の魔術師として自分を導いてくれた男の子なら。
この世で一番、誰よりも大好きなあの人なら。
死んでいても、何かを示してくれるのではないか。
さくらはそう思った。
それは蜘蛛の糸よりもなお細い希望だったが、
今の彼女にはそんなものくらいしか頼るものがなかった。
(……小狼君を、探そう)
澱む意識の中、そう決めた刹那、目の端に何か輝くものが映った。
見れば、川に架かる橋の下、暗がりになった川辺で、何かがキラキラと光を放っている。
誘蛾灯に吸い寄せられる昆虫のように、さくらは土手を降り、湿った河原へと踏み込んだ。
腐った水の臭いが鼻をつく只中、あったのは泥水をたっぷり吸い込んだ大きな布包み。
光は、その隙間から漏れ出ている。
おそるおそる手を伸ばし、結び目を解く。
すると、これまで押さえられていた光が橋の下の影いっぱいに広がった。
そして、同時、さくらはそれが何であるか完全に理解した。
赤と緑とピンクの輝きに彩られたそれは、
割れ、砕け、拉げ、折れ、欠けた、泥まみれの、ビスクドールの残骸。
――雛苺の、成れの果てだった。
その、かつて顔だった部分に、この上ない恐怖の表情を認めたとき、さくらは膝をついた。
全身が泥で汚れるのも忘れ、彼女は蹲り、声をあげて泣きじゃくった。
今の今まで、忘れていた涙だった。
【F-5/橋の下/2日目/朝】
【木之本桜@カードキャプターさくら】
[状態]:魔力消費(中)、肉体疲労(中)、精神疲労(大)、核鉄二つで回復中、全身泥まみれ
[装備]:核鉄『シルバースキン・アナザータイプ』@武装錬金、核鉄LXX70(アリス・イン・ワンダーランド)@武装練金、
クロウカード『水』『風』、リインフォースII@魔法少女リリカルなのはA's
[道具]:基本支給品×2
[服装]:梨々の普段着
[思考]:うわあああああああああああ!!!!ああああああああ!!!
第一行動方針:泣く。
基本行動方針:小狼(の死体)を探す。
[リインフォースIIの思考・状態]:???、レックス達と話をした
※さくらの眼前に、雛苺の残骸と、真紅、翠星石、雛苺のローザミスティカがあります。
- 63 :
- 代理投下終了です
途中、ミスしてしまいすみませんでした
>>56と>>57が逆ですね
あと、支援感謝です
以下感想
◆PJ氏投下乙でした!
さくらもヤミヤミも精神状態が……
さくらは優しすぎて見ているのが辛い
近くに危険な奴はいないけど1人は危ないなあ……これからどうすんだろ……?
てか、小狼殺したのも雛苺殺したのも千秋なんだよなw
それ知ってても千秋を許せただろうか…
- 64 :
- 投下乙! 代理投下も乙!
桜は精神状態がすごく危ないな……
性格や行動的にマーダーに転がることはあり得ないけど、
ヤンデレ要素的なものが見え隠れしてるからどうなるか怖いw
ヤミヤミのほうはこれまたつらい。
自分のやったことを間違えたといわれるのは彼女にはつらいよな……
まあ千秋を殺したのはレックスなんだがw
そういえば小狼も梨々も雛苺も千秋が殺したんだよな……
- 65 :
- 投下乙
これはいい補完話だな
>「それがどうしたの?」
ってところにだけは違和感あったが、さくらなら全部許しそうなんだよな
全部知ったとしても
- 66 :
- 投下乙。ですが桜にどうにも違和感があります。
吹き飛ばされた時に気絶していなくて、全部見ていたのなら、
レックス達が攻撃されたのも見ているはず。
それに他の攻撃手段がないとどうして言い切れるのか。
どうにも冷静なのに、変なところが見えてない。
まあ、知り合いの死を知ったばかりだから混乱してたっていうのはあるでしょうが、
それでも極端に優しいと言われたぐらいの彼女が相手を責めるというのはどうにも違和感。なのはじゃないんだから。
大事な人が殺されて怒ってる人に「それがどうした」と言ったり、彼女らしくない。
プレセアやジーニアスの件を全く気にかけてないようにも見えるし。
イリヤの時にも殺したプレシアを攻めるんじゃなくて、自分の弱さを嘆いたのに。
まるでひぐらしのレナみたいに妙に冷静さがあるけど、まるで自分のことを見てない。
知り合いが死んで動揺していたという理由をつけても、不自然です。
- 67 :
- あー……違和感持ってた人いたんだ。
じゃあ俺も少し。
俺もヤミヤミ達と友好を結んだはずの桜が
「最早、自分が心を繋いだ人々はこの島には残っていない。」
というのはおかしいと思ってた。
雛苺みたいに最初は理解できない相手とも短時間で仲良くなれた桜がレックス達のことを軽視するのは妙だなと。
まあ友好を育んだシーンが削られてるから作者さんが見落としたのかもしれないけど。
- 68 :
- >>50
難癖か。確かにそうかもしれん。細かい不満が積もってたとはいえ
このくらいは脳内補完ですませるべきだったかもしれない。
投下乙。桜は狂って泣き叫ぶか殻に閉じこもるかしかないと思ってたけど
こういう切り口は面白い。互いの選択肢が広がるいい繋ぎでした。
- 69 :
- 千秋は「全部忘れて」帰りたいっていってるんだから、
普通に皆で一緒に帰りたい桜とは全然違うと思うんだが。
それとも桜には千秋の記憶を消す方法があるのか?
- 70 :
- なんでそんな突っ込んだ願いまで、桜が知ってるんだよw
まぁ無のさくらカード使えば可能なんじゃね
- 71 :
- ――イヴだって私と同じだ!!
全員殺して! 全部忘れて暖かいところに帰るために殺してるんだ!!
――お前らが全員死んだら! 私は全部忘れて! 帰れるんだ!!
って言ったのもさくらは全部聞いてるよな?
帰るだけならともかく、全部忘れるのはどうすればいいんだ?
都合のいい部分だけ聞き取って他はきかないようにしてたのか?
そしてイヴはどうしてその部分を指摘しなかったんだ?
こっちは自分の罪としても認識してるんだから突っ込めるはず
- 72 :
- そんなん聞いたって文字通りこの悲惨な出来事を「忘れたい」んだなとしか思わんだろ普通
優勝して「好きな願いを叶える」権利を使ってまで全部忘れる必要があるなんて想像付くわけがない
- 73 :
- 作者は桜嫌いなのけ?
- 74 :
- 今回の話はどうにも、桜をPT離脱させるために無理やったようにみえるんだよな……
とりあえずここから先は議論スレに行こう。
- 75 :
- 議論ばっかりもな…
でも完成度がなまじ高いだけに不自然な部分が目立ってしまうんだよな…
- 76 :
- とりあえず議論対象の書き手さんは議論スレに書き込みよろですー
- 77 :
- 議論スレに言い分来てたけどさ
あんな説明で納得させられると思ったの?
- 78 :
- 破棄らしいね
補足説明読んだけどどうにも千秋の死に様に納得いかなかったから桜に八つ当たりしたように見えた
- 79 :
- 不自然な部分以外はよかったんだが…
今度は違うパートで書いて欲しいな
- 80 :
- 破棄になって辛気臭くなってやしないか?
文才ない人は他の方法でどんどん支援しようぜ!
というわけで地図更新しちゃうぜ!
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1154275.gif
放送後の激戦が予想された工場、城、北東の一部が動き終わったみたいですな。
工場は瀕死の対主催が全滅した結果に。リリス一人勝ちだな。
リリスは予定上は南のニアとグリーンの死体のところにメモを取りに行くのかな?
そうなると再びパタリロと再会することに。インデックスもどうなるか予想がつかない。
エヴァは頑張ったけど色々失って大変な時。ブルーが近くにいたらちょっと危ないかも。
トップ殺害者のなのはさん、お疲れ様でした。
何気に2位の人がなのはさんに届く前にどちらも死んでるんだよな……w
お城は一般人マーダーさんが退場。
最後の死に方とかもなんというからしかった。
謎の地下迷宮の入口も開いたままだし、蒼星石の情報はたんまりあるしで、
無事PTが合流したら一気にいろいろ話が展開できそうだ。
北東市街は小太郎が一人取り残される形にw
マーダーが3人も残ってるのにほかの対主催は戦闘では御荷物!
ヴィクトリアは次の行動が幅が聞いてて怖いなー。
このまま危険対主催で頑張るもよし、諦めてマーダーになるもよしだし。
タバサのほうは果たしてシャナクが聞くのか。
シェルターにはレックスと友好な人物がいるし、うまくいけばいいが……
そういや、レックスを危険視する人間いなくなったなw
あ、wikiには全パートが動き終わったら俺が作って入れるから、
この地図は載せなくていいよー。
- 81 :
- 乙です!
北東ェ……w
イエローとひまわりはもう絶望的だな……
いやでもレミリアは自分からは出歩かないんだっけ
それならなんとか見つかる前に逃げられる……?
ヴィクトリアはどうするかなあ……
メタ的に言っちゃうと、ちょっとマーダーの数に不安があるからな
ステルスとかお似合いだよ!
- 82 :
- あきらめずに反抗し続けるか、反抗しても無駄と思うか……
なまじ頭がいいキャラな分、ジェダが信用できなければ反抗し続けそうだけど、どうなるんだろうか。
- 83 :
- でも脱出ENDならそろそろ具体的に進んでもいい頃合だよね
これ以上マーダー増えるのはちょっと困る
- 84 :
- マーダーが増えて困るのは対主催贔屓。
書き手からしたら人数が減るからどんどん殺してもらった方がいいんだと思うよ。
対主催ルートにするにしたって一桁ぐらいの人数でようやく何とか回せるくらいだろうし。
アニロワのドラえもんとか見てみろよ。完全に空気だぜ、あいつ。
- 85 :
- LSロワの書き手なんて年端もいかない子供殺し合わせて喜ぶ下種揃いだろ?
脱出なんかさせるわけないじゃん
どうしても脱出させたいなら自分で書けよ
- 86 :
- まだ夏みたいだな……
とりあえず毒吐きにいこうな
- 87 :
- あっちで言うと消されるしなー
しょうがないんじゃない
- 88 :
- 度を越した暴言は一生腹の中に仕舞っとけ馬鹿、と言われないと分からないんだろうな。
- 89 :
- 「度を越した」なんて言われる程のことでもあるまい
実際他人の作ったキャラ勝手に殺し合わせて楽しんでるゲス野郎なんだし
- 90 :
- なら向こうで堂々と消されるほどのことじゃないって言ってこいよ
「いっぺん死んで馬鹿を治してからもう一度どうぞ」以上の答えが返ってくるといいな
- 91 :
- あそこの管理人パラノイア入りかけてるし言うだけ無駄だろ
そっちこそそこまで問題ある発言と思うなら削除依頼でもしてきたら?
- 92 :
- 毒吐きで気に入らない作品に文句言うのはいい
投下されたもの全部好きになれってのは無理だからな
ロワ自体が気に入らないならスレから出て行ったほうがいい
まあアンチが騒いでるだけなら言っても無駄だろうけど
- 93 :
- ロワ自体はともかくとして天邪鬼効果使ってまで悲惨な展開にしようとする書き手の根性が気に入らない
毒吐きスレでいつも上げレスしてるアイツとか
- 94 :
- へ?
あいつ作者なのけ?
どうやって分かった?
- 95 :
- なんだかんだ言って読んでくれてるなら嬉しいです^^
このツンデレさんめ
- 96 :
- 毒吐きスレの376
ロワの書き手なんてのは性格ねじ曲がった奴が多いから
「○○してほしい」とか「○○だと思う」とか言うのは伏せといた方がいいぞ
それこそ◆PJfYA6p9PEの没作品みたいに超解釈超描写で全く逆の展開にされかねない
- 97 :
- 毒吐きで消されたからこっちに書いてきたよ……
管理人って大変だな、こんな奴の相手しないといけないんだから
- 98 :
- オレたちはスルーしようぜ
- 99 :
- >>97
放っといてくれるなら毒吐きでやるんだがな
権限濫用してまでちょっかい出してくるんだからしょうがないだろ
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