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ギャルゲみたいな中学時代から色々あった俺の話


1 :2013/01/29 〜 最終レス :2013/02/12
中学、高校、大学くらいまでの恋愛やらなんやらの話を。
思い出しながらだらだらと書いてくので、暇だったら見てってください。
最初の方から自慢っぽく聞こえるかもだけど、そういうのではないです。

2 :
自慢ではないということはsneg状態から墜落したのか

3 :
>>2
というか俺自身がややおかしくなったというか。
俺は生まれた頃から女顔で、服装も姉1人と従姉4人のお下がりばっかりだったから、
よく女の子に間違えられてた。
女顔ってのはまぁ言ってしまえばジャニーズのかわいい系な顔で、
親類やご近所の関係で女の子によく接していた俺は、小学校時代にはもう結構モテていた。
小学生の頃はバレンタインにチョコをもらったり、女の子から好きと言われたり。
まあ小学生だったし、何度か転校もしていたので、特定の女の子と特別な仲になることはなかったわけだが。

4 :
聞こうじゃないか

5 :
>>4
ありがとう、よろしく。
そんな俺に初めての彼女が出来たのは、二度目の転校をした後の小6の時。
転校してから半年位かな?クラスメイトの女の子に呼び出されて告白された。
俺は相手の子のことはそんなに深く知らなかったんだけど、
「まぁいいか」くらいの気持ちで付き合うことにした。
とりあえずそいつはリス子と呼ぶ。出っ歯だったので。

6 :
付き合うとはいっても所詮は小学生。やることはせいぜい手を繋いで帰るとかそんなもん。
そうこうしている内に、俺もリス子のことをちょっとづつ理解していったんだが、
どうやらリス子は、いわゆる「恋に恋する」って感じの子で、
俺のことも「かっこいいからとりあえず好きになった」くらいの気持ちらしい。
リス子は他の女子からの評判もあまり良くなかったようだ。

7 :
俺も実際リス子に対しての興味はそんなになかったので、気がついたらフェードアウトで終わった。
少なくとも俺はそれで終わりだと思ってた。
初めての彼女がそんなで、俺もガキだったため、しばらく俺は恋愛から興味をなくす。
今思えば中学のギャルゲ主人公っぷりはそのせいかもしれない。

8 :
中学に入って、俺は吹奏楽部に入った。姉がやってたからつられてって感じ。
ウチの吹奏楽はその当時めちゃくちゃ弱かった。
顧問は適当だし、人数が少ないから先輩から後輩への指導もままらない状態だったから当然なんだけど。
俺はトロンボーン(伸びるやつ)だったのだが、入部した時には同じ楽器の先輩はいなくて、
同期の男子と2人で、練習方法もよくわからんまま適当にやってた。

9 :
見てるぞ

10 :
>>9
誰もいないかと思ったわー。
ちなみにリス子も吹奏楽部に入ってて、フルート吹いてた。
俺らの関係は周りにも知られてたが、特に話題にもならず、俺とリス子も気にしてなかった。
ただ、夏頃にリス子から別れ話をされた。他に好きな男ができたらしい。
正直、俺はもうとっくにフェードアウトで終わったと思ってて、
「こいつ今更何言ってんの?」状態だったけど、それ言うとめんどくさいのでその時ちゃんと別れたことにした。
ちなみにリス子の次の標的はハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフに似たやつだったんだが、
ダニエル・ラドクリフと俺は生年月日が同じです。どうでもいいね。

11 :
特定した

12 :
>>11じっとしてろ!

13 :
中1ではとくにイベントなし。そのまま中2時代に入る。
ギャルゲだったらオープニングはこのあたりかな?
中2になって、吹奏楽部は大きな二つの変化があった。
まず一つが、顧問が変わったこと。
新顧問は何度も全国大会に行ってるような人で、熱血&スパルタな人。すごくいい人なんだけどね。
しかし、今までぬるま湯に浸かってた俺らにとってはいきなりのガチ部活は中々の苦痛で、
退部者が続出。特に俺のひとつ上の世代は2人だけになった。
そしてもう一つ、えらい後輩が入ってきた。
これが問題。もーーーー大変だった。

14 :
ウチの近くの小学校には、全国大会に行ってるようなブラスバンド部があるとこがあって、
そこからやたら上手い奴らが入ってきたのだ。
俺のTbパートに入った2人の後輩の内の一人もそこ出身。
こいつをツン子と呼ぶ。

15 :
ツン子は、恋愛に興味のなかった俺でも「うわっなんか可愛い子が来た!」
と思ってしまうくらい美人さんだった。
背も高いほうで、当時チビだった俺よりも大きい。スラッとして綺麗な感じ。
しかしこのツン子が、一筋縄ではいかない人物だったわけだ。
俺のギャルゲ時代のメインヒロインはこいつになる。

16 :
ワクワク

17 :
俺とツン子の第一印象は、お互いに最悪だった。
俺と同期は、前年は先輩もいない中でよくわからん練習しかしてないし、
顧問も適当だから皆との合奏もあんまり練習になってなかった。
そんなわけで、ツン子にももう一人の後輩にもろくに教えてあげられない状況。
ようするにド下手。
一方のツン子は全国経験者で、当然楽器は上手いし、練習もしっかりしてる。
その上、非常に気の強い性格だったため、俺らはツン子にメチャクチャ怒られた。

18 :
「なんでそんなこともわかんないんですか!?」
「それ全然違うんですけど!」
「去年なにやってきたんですか!?」
「もういいです!私がやりますから!」
女の子の後輩からの熾烈な檄が飛ぶ毎日。
特に俺はパートリーダー(ジャンケンで負けてなった)だったから特に怒られた。
悔しくて、怖くて、俺は一人泣いた。
ていうかめっちゃ怖かった。

19 :
ツン子は早々に俺たち先輩を見限り、練習もツン子が引っ張ってゆくようになった。
完全にツン子リーダーとなったTbパート。
先輩である俺らの威厳まるでなし。俺はもう完全に蛇に睨まれたカエル状態。
そしてこのような下克上は、他のパートでも行われていたようだった。
まぁ2・3年目はほとんどみんなぬるま湯だったんだから当然っちゃ当然なんだが、
うまい具合に下手な先輩と上手い後輩がかち合ってしまったのが、俺たちTbパートとSaxパート。
この2つを中心に、
「私らだって真面目にやってんだよ、生意気だぞお前ら」な先輩vs「うるせぇ下手くそ」な後輩
の図が出来つつあった。

20 :
流石にヤバイ、となって行われたのが、特にヤバかった俺・ツン子と次期部長による三者面談。
(次期部長は同期の女子。当時の部長も頼りなかったため代打)
もはやツン子に対しまともに意見できない俺だったが、部長の仲立ちのもと、
「俺がリーダーできてないのは事実だけど、俺も頑張るからリーダーさせてくれ」と頼む俺。
恐怖のためツン子の顔も見られない状態だったが、必死に言葉を絞り出した。
カッコ悪い。
この面談により、一応リーダーの任を取り戻した俺だが、ツン子は明らかに不満そうだった。
「リーダーやるんならちゃんとやってください」
冷たく言い放つツン子に、俺の心は静かに反逆の炎をともしはじめた。

21 :
それから俺は、必死に練習した。
目標はバッチリとリーダーの仕事をこなし、一番上手い1stパートを奪取すること。
リーダーとしての仕事に関しては、未だにツン子に頼ったり仕事を取られたりもしたが、
なんとかこなしていった。
「ツン子を見返してやる」という強い思いが、俺を動かしていた。
そうして秋が終わる頃には、ようやくリーダーとしての体裁は守ることができるようになり、
それに伴ってか部内の不和もほぼなくなってきていた。
演奏はまだまだツン子のほうが上手かったけど。

22 :
わくわく

23 :
読みにくかったりしないかな?
大会や文化祭などのいくつかのイベントを終えた冬。
俺とツン子の仲は、当初のような険悪なものではなくなり、まだまだ舐められてはいるものの、
一応は対等と呼べるような関係になっていた。
そして帰る同じ方向だった俺たちは、いつの間にか一緒に帰るようになった。
下校メンバーは、俺・ツン子・ツン子の親友(違うパートの後輩、チビ子と呼ぶ)と、
あとは日によって何人かいたりいなかったり。
特に俺とツン子とチビ子は、ほぼ毎日一緒に帰るようになり、
たまに公園で寄り道して3人で話したりもするような仲になった。

24 :
なるほどこれは確かに、sneg
自分も高校は吹奏楽、大学はオケやってたから、似たようなことは結構あったわ。
自分より上手い後輩に叩かれまくってたなぁ。

25 :
中学時代って、小っ恥ずかしいもんで、仲良くても一緒に帰るってなかなかないやなぁ。

26 :
>>24
吹奏楽とか、基本的に女子が多いからね。
しかし、仲が良くなるとそれはそれで別の問題が起こる。
ツン子やチビ子は元々気が強くてフランクな正確だったようで、
俺に対してもきつめのツッコミを入れたり、軽く背中とかを叩いたりすることもあった。
俺たちにとってはそんなの会話の一部であり、別に気にしていなかったのだが、
それを見た一部の先輩がまた「生意気だ」と不満を顕にしてきた。
不和は消えてはいなかったのだ。
こうして後輩の中心的存在だったツン子に対立する、2つのグループができる。
それぞれの中心人物は、一方は俺の同期のクラリネットの女子(クラ子と呼ぶ)。
もう一人の中心人物は、あのリス子であった。

27 :
>>25
俺は逆に女の子といるほうが自然体で、当時仲のいい男は同パートの同期(家は逆方向)くらいだったし、
必然的に同じ方向のツン子達とって感じだった気がする。
部は再び、「生意気だぞコラ」な先輩vs「うるせぇ下手くそ」な後輩の図になった。
とはいえ今回は主に、クラ子・リス子vsツン子・チビ子がメインであり、
周りはそんなに積極的に関わろうとはしていないようだった。
特に数少ない男子勢は、全員が我関せずの姿勢。
こういう対立にありがちな「男子の不干渉」だが、これが第一のヒントだということに俺はまだ気づかない。

28 :
そのころの俺は、ツン子との対立を経て人間的に成長したことや、背が伸びてきたり、
元から良い方だった成績がさらに良くなったことからか、またモテてた。
他のクラスの何人かの女子から告白されたり、委員会の後輩から手作りのプレゼントをもらったり。
そして、リス子からまた告白された。
これが第二のヒントとなる。
恋愛に(あとリス子に)興味なしだったので、当然断ったが。

29 :
そして雪が降り始めた頃、俺とツン子の帰り道に変化が生じる。
日が落ちるのも早く、夕方の帰り道は薄暗く、かなり寒い。
そんな中を俺・ツン子・チビ子が歩いていると、ツン子がとんでもないことを言ってきた。
「先輩、手が冷たいので、手をつないでください」
「手袋は?」
「手袋はあったかくないです」
「そう?んー、じゃあいいよ」
こうして俺とツン子は、毎日手を繋いで帰ることになった。

30 :
親友のチビ子と手をつなげばいいのでは、とかは全く考えずに承諾する俺。
気になるのは「俺の手も別にあったかくないけどいいのかな」とかそのくらいだった。
我ながら驚くことに、ツン子の真意など、気づくどころか思いついてもいない。
ちなみにこの状況でもいつもどおりにチビ子は一緒にいるし、
日によっては他の人とも数人で帰っているのだが、俺たちは変わらず手をつないでいた。

31 :
部内一部の不和が解消されないまま、合宿が行われた。
こういうところで行われるのが、合宿恒例の恋愛トークである。
自分の恋愛は興味ないが、他人のそういうのは多少気になる俺。
しかし、その夜の標的は(まぁ当然なのだが)俺だった。
「実際、お前はリス子とツン子、どっちが好きなの?」
ツン子が俺のことを好きだというのは、どうやら部内では周知の事実らしい。
リス子も同様。
しかし、よりを戻そうとしてきたリス子はともかく、ここでツン子の名が出る事が、
当時の俺には意外だった。
恐怖を克服した俺だが、脳内にはツン子の鬼のような目が強く刻まれていたのだ。

32 :
「なんでツン子なん?」
「だってどう見てもツン子はお前のこと好きじゃん」
何言ってんのコイツ、という目で男子どもを見る俺。
「そんなわけないじゃん、ツン子は俺のこと嫌いじゃん」
何言ってんのコイツ、という目で俺を見る男子ども。
男子どもによる、一からの説明が始まった。

33 :
ツン子が俺と手をつなぐのは、俺が好きだから。
リス子たちと対立してるのは、俺を取り合ってるから。
説明を受けた俺は、つじつまが合うのを感じながらも、どうしても納得できなかった。
なぜなら、初期のイメージから「ツン子は俺のことが嫌い」という前提を抱えていたからだ。
そんなツン子が俺を好きなはずがないと。
思い込みというのは恐ろしい。
結局、男子どもの説得を受けても、俺が納得することはなかった。
たぶん当時の俺は馬鹿だったんだと思う。
というか今考えたらツン子かわいそう(´・ω・)

34 :
みてる

35 :
支援

36 :
よかった見てる人いた。ありがとー。

状況は変わらないまま、俺は3年生になった。
新たな後輩が入ってきても、クラ子・リス子とツン子・チビ子あたりは相変わらずギスギス。
手を繋いで帰る習慣は、春になっても夏になっても続いた。
理由は、「もうつないでるのが普通になっちゃってるから」だったと思う。
そもそも理由なんて考えてもなかったかも。
これで付き合ってないというのだから、1年生は混乱しただろうな。

37 :
見てるよ

38 :
たしか夏頃だったと思うのだが、他の学校との合同練習みたいなのがあった。
流石に全員は参加できないので、選抜メンバーが選ばれて、その中に俺とツン子がいた。
俺はずっとツン子をライバル視して必死に練習していたので、多分その頃には演奏の腕は同じくらいだったと思う。
みんなでバスで移動し、合同練習が行われた。
ツン子は小学校時代の友達がいたようで、昼飯の時間とかにはそっちの方に行ってたのだが、
帰りのバスではやや居場所のない俺の隣の席に来てくれた。
そのままツン子の友達も交えて話をする中で、話題はツン子の恋愛の話に移っていった。
どうやら現在ツン子には、好きな相手がいるらしい。
ほほう。

39 :
かなり身近にいたはずのツン子に好きな人がいるなど、俺は全く気付いてなかった。
気になったので、「どんな人?」と聞くと、ツン子はそいつの情報を1つずつ教えてくれた。
「えーと、私よりひとつ年上です」
「ふむふむ」
「で、部活をすっごく頑張ってる人なんです」
「へえー…わからん。ちなみに俺も知ってる人?」
「絶対知ってます」
「ほう」
「あ、あとちなみに部活は文化系です」
この時点で、吹奏楽部の同期男子5人(俺含めて5人)に絞られる。

40 :
勝った!とばかりにしらみつぶしで確かめてゆく俺。
「えー、じゃあ、A?」
「…違います」
「じゃあB?C?」
「違います」
「まさかD!?」
「違います!」
「じゃあいないじゃん!」←本気
「えぇー…?」
男子どもの言っていたことも頭の片隅程度には残っていたが、
「俺はありえない」という考え圧倒的に大きく、「じゃあ俺?」という質問はカケラも浮かばなかった。
むしろコイツどこかで嘘ついてんじゃねぇだろうな?とか思う始末。
思い込みというのは(ry
結局この時は分からずじまい。
「もう直接教えろよ」という頼みも断られた俺は、誰なんだろうと気になりつつ帰った。

41 :
スレ立てる人って鈍感な人多いよね

42 :
>>41
ラノベの主人公ってこんな感じ

43 :
>>42
ギャルゲよりラノベだったか。
秋になり、引退が近づいた頃、俺らの代だけが先に部活が終わることがあった。
たしか、後輩たちが引退する俺たちに用意するプレゼントなんかをこっそり用意するためだったと思う。
自分たちもやってるしバレバレなんだけど。
というわけで、今日は珍しく一人で帰るかーと思っていると、一人の女子がついてきた。
反ツン子勢力の片翼、クラ子である。
まあ勢力とは言っても数人で、当初のものと比べればかわいい仲違いだったから、
俺は部長と「しょうがねーなー」「ねー」とか言って見てるだけのもんだったんだけどね。

44 :
クラ子は珍しい名前が目立ったせいか、中々に豪胆な性格であり、俺にもよく絡んできてた。
しかし、結構仲が良いとはいえ、家が真逆だったので一緒に帰るのはそれが初めてだった。
こっち来るなんて珍しいなー、と話しかけるが、いつもと違ってなんだか歯切れが悪く、様子がおかしい。
しばらくすると、クラ子は神妙な顔で聞いてきた。
「○○はいつもツン子と手を繋いで帰ってるんだよね?」
「うん」
「なんで?」
ごもっとも。
「や、別に深い理由はないけど、なんか」

45 :
>>40
これは流石に鈍感すぎるw
自分はむしろ、手繋いだ時点で逆に勘違いしそうだ…

46 :
ああーじれったいwwww俺ならそんなモテるなら時間かけて部員の女子全員貫通したるはwww

47 :
「○○は…ツン子と付き合ってるの?」
「いや?」
「じゃあさ、もしもツン子に好きって言われたら…どうする?」
「は?いやいや、ないって。俺あいつに嫌われてるから」
「!?…いや…」
クラ子の表情が一瞬おかしなことになるが、すぐに真面目な空気に戻る。
「じゃあさ…」
「私に好きって言われたら…?」

「ないわ」
即答した。

48 :
「即答!?」
正直、その反応を見て初めて気づいた。
「あっ、これ告白だ」、と。
「いやいやいや、別にお前がどうとかじゃなくて、俺今恋愛に興味ないからホラ」
慌てて取り繕う俺。
「いや、別に、そういう意味じゃないから」
といいつつ泣きそうなクラ子。
っていうか泣いちゃうクラ子。
まじごめん。
結局、クラ子は次の分かれ道ですぐに分かれ、帰っていった。
その後は特に関係が変わるでもなく、お互いに友達として接していくこととなる。

49 :
見てるぞ
今日はおわりか?

50 :
俺たちの最後の演奏は、秋の文化祭の演奏になる。
俺は、それまでずっとツン子のものだった1stの座も、最後の最後に取り戻していた。
最後の練習が終わり、後は明日の本番を残すのみ、という帰り道。
俺とツン子・チビ子の3人は、ここのところ、別れを惜しむようにいつも公園で遅くまでダベっていた。
「明日で最後ですねぇ」
「色々あったけど楽しかったなー」
思い出を振り返りながら、暗くなるまで話をするこの時間がもうなくなってしまうことは、とても寂しかった。

51 :
俺と手をつないだツン子は、別れ際に、
「明日も、一緒に帰れますよね?」
と聞いてきた。
「うん、どうした?」
「私たちは片付けとかあるんで遅くなるかもしれませんけど、絶対先に帰らないでくださいね。言いたいことがあるので」
俺は「おっ、ようやく認めてもらえるのかな?」という期待と、
「ダメだしくらうのかなぁ…」という不安も少し感じていただけで、肝心なことは全く予想していなかった。

52 :
ふむふむ

53 :
モテる自覚はあるのに鈍感ってなんか面白いなw

54 :
>>53
「なんか俺モテるっぽい」ってのはあったけど、
「まさかこいつが俺のことを好きとは」っていう盲点的なのが大きかったのかな。

引退の当日。
最後の演奏は非常にうまくいって、俺は達成感を持って帰路についていた。
ツン子たちとの最後の帰り道。
しかしその日は、最後だというのに公園によることもなく、
いつも俺とツン子・チビ子が分かれる信号が見えたあたりで、何故かチビ子が先に走って帰ってしまった。
俺とツン子はいつものように手を繋いで、二人きり。
信号までのわずかな距離を、惜しむようにゆっくりと歩いて行った。

55 :
ほいほい

56 :
分かれ道の信号についた。
それでもしばらく、ツン子は道路を渡ろうとせず、会話を続ける。
俺もなんだか名残惜しく、それを終わらせようとは思わない。
やはり最後なだけあって、ツン子も珍しく「今までお疲れ様でした」と俺をねぎらい、俺はそれにジーンときたり。
そうやって部活のことについて話をしていたのだが、ツン子は急に話題を変える。
「あの先輩。前に話した、私の好きな人…誰かわかりましたか?」
「へ?」
全然わかってません。

57 :
「いや、結局わからんかった」
「えー、ホントですか?」
「うん。なになに、誰なの?教えてよ」
「……」
いつの間にか少し距離を置いた場所に立ち、答えないツン子。
すねたような顔で、ゆっくりと腕を上げる。
「…」
真っ直ぐに俺を指差す、ツン子。

「?」
未だによくわかっていない、俺。

58 :
くそう
くそう

じれったいくそうくそう

59 :
「ん?誰?え…?」
ただならぬ空気を察し、ようやく気づく。おせえ。
「…俺…?」
ゆっくりと、ツン子が頷いた。
俺は状況を理解するにつれ、どんどん頭が回らなくなってくる。
混乱している内に、信号は青に変わり、ツン子は走って去っていった。
あまりにも予想外の展開に、俺はしばらくその場に立ち尽くしていた。

60 :
頭が働かないまま帰宅した俺は、どうにかして現状を整理することにした。
そうして気づいたことが、「ツン子は俺を好きといったが、付き合う云々の話はしていない」ということだ。
当時の俺にとって、これは大きな問題だった。
この後どうすればいいのか?
なんと返事をすればいいのか?
困った俺は、ツン子の親友でもあるチビ子に相談した。

61 :
ここはテンプレ通り告白される→え?なんだって?
だろ常考!

62 :
>>61
難聴系主人公ではなかったようだわ。

チビ子は当然状況を知っており、俺の心境(全く気付いていなかったこととか)も察してくれたようだった。
そのときの俺は人生で一番混乱していたので、詳しくは覚えていない。
ただチビ子は、軽くパニックになっている俺の話を聞いてくれて、そして俺が一番考えるべきことを教えてくれた。
「先輩はどうしたいんですか?」
と。
俺は、多分、生まれて初めて、恋愛に対して真剣に考えた。
俺は今まで、恋愛に興味がないというか、そもそも選択肢に入れていなかったのだ。
これまでに告白してきた相手も、恋愛対象として見ていなかったから、考えもせずに断っていた。
でもツン子のことは、改めてきちんと恋愛対象として考え、これまでの2年間を振り返ってみようと思った。

63 :
週末をはさんだ月曜日、俺は帰りにツン子を呼び出した。
いつもの帰り道。ツン子と二人。
手はつながなかった。
お互いろくに口を開かないまま、分かれ道の信号に着いた。
ツン子が俺に告白してきた場所だ。
「ツン子」
俺はいっぱいいっぱいになりながら話し始めた。

64 :
ツン子に好かれてるとは思わなかった事。
むしろ嫌われているとすら思っていた事。
告白されて本当に驚いた事。
どうしたらいいかわからなくなった事も。
初めてツン子を恋愛対象としてちゃんと見て、考えて、俺がどうしたいかを、話した。
「あの、だから、俺も、ツン子のこと、その、なんだ、まぁ、好きになったというか」
俺はこんなに喋れなかったのかと、自分でビックリするくらいしどろもどろになりながら。
「だからさ、あの、もしツン子がよかったら、俺と…付き合わない?」

65 :
どきどき

66 :
ツン子は驚いたような、だけど嬉しそうな顔で笑っていた。
あぁ、こいつはこんなに可愛かったんだな、なんて思ったり。
「私、先輩と付き合うとか、正直考えてなかったんですよ」
「えっ!?」
「だって、先輩は部長と両思いだと思ってましたから」
なにそれ知らない。
「ホントに私でいいんですか?」
「うん、もちろん」
「先輩、これから、よろしくお願いします」

これで、病的に鈍感な俺の中学時代の話は終わり。

67 :
ここからが本番か…

68 :
とりあえずキリのいいとこまで行ったけど、何か質問とかあれば言ってくださいな。
なければ適当に続き書いてきます。

69 :
ツン子はあずにゃんで再生中

70 :
>>69
髪型は澪ちゃんみたいな黒髪サラサラストレート。で、睨むとめっちゃ怖いよ。

71 :
質問というかパンツ脱いでるからもっとはよ

72 :
OK。じゃあ続き書いてきます。
ちなみに残念ながらエロはないよ。
高校では中学の続きとその裏舞台、そして俺のアイデンティティーについての話。

73 :
俺は中学と同じ地元の高校に入学した。
地元では一番の進学校。部活は中学と同じく吹奏楽部。
ツン子とは付き合い始めはしたが、お互い部活で忙しく、たまに映画を見に行く程度の清いお付き合いをしていた。
中学と同様、ここでも姉が先に入部していたため、俺は春休みから吹奏楽部に通った。
高校の吹奏楽部は中学の倍くらいの人数がいたが、俺はツン子をライバル視しての練習のおかげか、
先輩含めて8人のTbパートの中で2,3番目の実力を持っていた。
そのため今年が最後の3年生を差し置いて大会に出場したりもしたのだが、
3年生の先輩方はいい人ばかりで、重苦しい空気にもならずに楽しく過ごした。

74 :
しかし、ツン子というライバルがいなくなったせいか、大会に勝ち進んだために
同じ曲ばかりしか練習できなかったせいか、俺のモチベーションは見る間に下がっていった。
そして大好きだった3年生達が引退し、2年生が主体となったことにより、それは加速した。
2年生は、なんというか独善的というか、とにかく俺とそりが合わない人たちだった。
最悪だったのが、Tbパート唯一の2年生が、楽器は上手いのだが、俺のものすごく嫌いな性格だったことだ。
俺は精神的に消耗してゆき、ついには楽器を構えることも苦痛になり、年が変わる頃、部活をやめた。

75 :
ツン子との話をする。
ツン子との関係は遅々としていた。
地元は田舎なので遊びに行く先は映画館くらいしかなく、デートといえば映画かどちらかの家でお喋りが定番。
俺は、まともにお付き合いをするのは初めてだったし、ツン子が何を望んでいるかもわからないような恋愛初心者。
そして俺自身、ツン子のことが好きだとは思いつつも、ツン子とどうしたいとか、
どうして欲しいとかはわからなかった。
漠然とエロいこととかも考えたけど、現実味はなかったし。

76 :
寝たかったのに…

77 :
そんななかでも一応、進展はあった
付き合って大体1年くらい経った、高校1年の秋。
いつものように俺の部屋で二人で過ごしていたある日、ツン子が言ってきた。
「私たち付き合ってるのに、何もしてませんよね」
「そうかな」
「先輩は…何かしてくれないんですか?」
「何かって?」
俺はプレゼントとかどこかに連れてくとか考えたけど、ツン子の望みは違った。
「例えば…キスとか…?」
「あぁー…。…したい?」
そして夕日の差し込む部屋で、俺たちははじめてのキスをした。
唇が触れた瞬間、2人してバッと顔を背ける。
うわぁ、とか、なにこれすごいね、とか、お互いに顔を向けられないまま話し、ツン子は早々に帰っていった。
ツン子の唇が信じられないほど柔らかかったのは今でも覚えてる。

78 :
ふぅ…………

79 :
>>76
これ明日にしたほうがいいかな?
>>78
全然エロじゃないのにww

それ以上の進展は、あまりなかった。
多少はエロいこともしたくなったけど、ツン子は「そういうことは結婚してから」とお堅い考えだったため断念。
ただRだけは触らせてくれた。
ツン子の胸は信じられないほど、なかった。
…いや、いいんだけどさ。
ツン子は俺の高校を志望しており、入学したらまた一緒に部活ができると考えていたのだが、
とにかく俺はあの空間にいるのが限界だったため、ツン子を待たず退部。
というわけで吹奏楽部をやめた俺は、小学生時代の友達がやっていた演劇部に入部した。

80 :
とりあえず書いてく。

演劇部は3年生の引退のため、友達が1人だけでやっていた。
こいつはスマイルと呼ぶ。笑顔が眩しいナイスガイ。天性のイジラレ役。
去年の演劇部は人数不足のためほとんど彼の一人芝居だったらしい。
とにかく人数が必要だったので、俺は中学の吹奏楽部仲間を手伝わせた。
元Saxパートリーダーで、俺とともに最も後輩に舐められた仲間だ。
役者は嫌だけど裏方ならと、半ば強引に誘った。
こいつはヒゲと呼ぼう。ヒゲ。
この3人で、春の新入生の歓迎を行うことになった。

81 :
春、俺は高校2年生になり、ツン子も同じ高校に入学した。
中学の吹奏楽の後輩からは、ツン子の他にも4人の女の子が入学していた。
ツン子は早々に吹奏楽部に入部を決めたが、他の子達は入部を悩んでいるようだ。
先輩である俺が嫌になってやめたというのも、その一因となっていたらしい。
これをチャンスと見た俺は、彼女らにコンタクトし、まずは演劇部の体験入部に引き入れた。
結局、新入生は4人入部し、演劇部は7人になった。
最初がスマイル1人だったことを考えれば、大躍進である。
元吹奏楽からは3人が入部してくれた。
その中には、ヒゲと対立していた元Saxの後輩や、ツン子の親友・チビ子もいた。

82 :
ツン子が高校に入ってからもお互いの忙しさは変わらず、二人が会う時間は増えなかった。
学校帰りに俺がツン子を家まで送ってあげたりはしていたが、
それでも元々一緒に部活をしていたときから比べると、一緒の時間は圧倒的に少ない。
たまのデートも、田舎なので遊ぶ場所もそんなにないし、映画でも見るか、部屋でおしゃべりをするくらい。
おしゃべりも共通の話題が減り、中学の当時より盛り上がらなくなっていた。
悲しいことに俺の鈍感は治っていなかったようだ。
ツン子の心が離れていくのに、俺は気づいていなかった。

83 :
演劇部と吹奏楽部の活躍と裏腹に、俺とツン子の二人の時間はさらに減った。
俺はそのことに危機感を感じていなかったし、ツン子にも自らどうこうしようというほどの想いはもうなかったようだ。
それでも俺は大丈夫だと思っていた。
俺が好きになったツン子は、まだ俺を好きでいてくれると。
だから俺にとって、別れは突然だった。

84 :
「先輩のこと、もう好きだとか感じなくなりました」
ツン子はそう言って俺のもとを去った。
先輩は私を好きだと言ってくれるけど、私にはそれが感じられない、と。
必死に引き止める俺を、ツン子は強く突き放した。
高校2年の終わり頃。
付き合い始めてからは2年以上が経っていたが、実際に俺たちが恋人だった時間はその半分くらいだったと思う。

85 :
目擦ってるはよ

86 :
うっわ、終わってないスレだったか…

87 :
俺も眠くなってきた。長くてごめんね。
多分これ一日じゃ終わんないわ。

ツン子に振られてから1週間は、部屋で一人になるたびに俺は泣き続ける時間が続いた。
俺は何があっても涙の出ない人間だったのだが、その間何年も溜めた涙が一度に出てきたようだった。
学校は春休みだったので、人と会うのは部活だけ。その間だけ俺は泣くのを我慢していた。
極力普段通りに振る舞い、弱ったところは見せないようにしていたが、部活には唯一、例外がいた。
親友のツン子から、俺たちの事情を知っている人間。
チビ子だ。

88 :
チビ子とは中学時代からかなり親しかったし、演劇部に入ってからも波長が合い、
先輩後輩ながらも親友と呼べるくらいの仲になっていた。
そんなチビ子は俺の気持ちを理解してくれ、愚痴や涙を受け止めてくれた。メールや電話、時にはすぐ隣で。
チビ子がいなかったら、俺は潰れていたと思う。
そのくらい俺は深く悲しんで、チビ子はそんな俺の重みを支えてくれていた。
心が弱っている時の優しさほど染み込みやすいものはない。
情けないことに、俺は早々にチビ子に心を奪われつつあった。

89 :
しかし、チビ子のおかげで元気を取り戻しつつあった俺は、チビ子への感情を抑えるように努力した。
それはツン子への想いを自ら否定するような気がしたからでもあるし、
自分が一時の感情に流されていないと言い切れなかったからでもある。
そしてその時には、俺の心を揺さぶる「もうひとつの原因」があった。
とにかく、それ以降の俺とチビ子は以前より本音を言えるようにはなったが、それ以上深い関係になることは避けた。
それがすでに十分な泥沼であることには、薄々気づいていながらも。

90 :
だめだ、もう眠気に負けそうなので、今日はここで終わります。
まだ見てくれてる人がいたらごめんなさい。ありがとう。
続きは多分明日にでも書いてくので、興味あったらまた見てください。
それでも終わらんかもだけど。

91 :
あれ読みに戻って来たら休止かよ

92 :
待ってるよ

93 :
待ってます

94 :
待ってるよ

95 :
どこがギャルゲなんだよ。
神聖な二次元と薄汚れた三次元を類比するな。

96 :
ははは

97 :
>>95
全くもってその通りだな
神聖な三次元と薄汚れた二次元を混同してしまうのは若気の至りと言わざるを得ない

98 :
支援
これは気になる
楽器やめることはすごくもったいないよ、と、
吹奏楽逃げ出した自分は大分後になってから思ったけど、
やめたいって思ってる時にはそんなこと考える余裕ないのも、
馬が合わない人間と音を合わせないといけない嫌悪感ももちろんわかる…

99 :
音楽は会わせる人とも合わないと難しいからね

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