2013年05月50代以上147: 徒然なるままにコピペ日記 第3章 (265) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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徒然なるままにコピペ日記 第3章


1 :2013/04/05 〜 最終レス :2013/05/04
NY株ハイライト 銀行が映す景況感の揺らぎ 日銀の一手は肩すかし
2013/04/05 07:01 日経速報ニュース 1225文字
【NQNニューヨーク=増永裕樹】4日の米株式相場は盛り上がりに欠ける展開だった。日銀の
大胆な金融緩和による過剰流動性への期待が相場を押し上げたとはいえ、ダウ工業株30種平
均の上昇幅はわずか55ドル。日銀の一手に沸いた日本株相場と比べた勢いの違いは鮮明だ
った。米株式相場を押し上げる原動力になってきた景況感が揺らいでいる。
 あまりの勢いの鈍さに拍子抜けした投資家は多かったに違いない。取引開始前の米メディア
を占領したのは「BOJ」の三文字。日銀(Bank of Japan=BOJ)が生む過剰流動性が米株
式相場をも押し上げる要因になるとの期待が膨らんだが、蓋を開ければ静かな滑り出し。ダウ
平均は小安く推移する場面も目立った。
 相場の重荷になったのは景況感の揺らぎだ。4日朝方に発表された新規失業保険申請件数
は市場予想に反して大幅に増加。「イースター(復活祭)などの季節要因が原因」(ゴードルマン
・サックス)だが、3月のADP全米雇用リポートなど足元では低調な経済指標が相次いでいる。
目先の利益をひとまず確定する動きを広げるには十分な衝撃だった。
 経済指標という「マクロ」だけでなく、「ミクロ」の企業収益にも警戒感が強まっている。代表的な
のが景気を測る「体温計」である銀行だ。クレディ・スイスは4日付リポートで、米金融機関の2014
年の利益予想を引き下げた。13年1〜3月期の住宅ローン申請は前期比8%減少し、同部門の
収益が想定と比べて苦戦しているという。
 担当アナリストのモシュ・オレンバック氏は「利ざやも縮小傾向にある」と指摘する。米30年物
国債のクーポンと同期間の貸出金利の差は1.1%強と、前期から0.2ポイント程度低下したという。
米住宅市況は回復基調にあるが、その波に乗り切れていない格好だ。
 M&A(合併・買収)助言などを手掛ける投資銀行も順風満帆ではない。市場で週初に話題に
なったのはゴールドマンの人事だ。主要メディアは非鉄金属の現物を扱うトレーダーの退職を
相次ぎ報道した。ゴールドマンは金融派生商品の取引規制に対応するため現物市場に参入し
たが、前月にも銅のトレーダーが退職したという。新規事業の育成に苦労しているとの受け止
めが市場に広がった。
 RBCキャピタル・マーケッツの試算では、ゴールドマンの1〜3月期の機関投資家向け事業は
前年同期比で3%の減収となる見込み。モルガン・スタンレーもRBCの予想と比べて苦戦気味
で、担当アナリストのフィオナ・スワフィールド氏は「収入の伸びが期待できないだけに、コスト
削減が引き続き焦点にならざるを得ない」と指摘する。高リスク取引へ規制という包囲網が敷
れつつある中、盤石とは言い難い。
 投資家が注目する3月の米雇用統計が5日に発表されるほか、8日の非鉄大手アルコアから
米主要企業の1〜3月期決算の発表が本格化する。米景気は本当に勢いを増しているのか。過
去最高値圏にある米株式相場は正念場を迎える。

2 :
老朽原発、再稼働厳しく、新規制基準、自主廃炉も選択肢に。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊

 原子力規制委員会は7月に導入する新規制基準の骨子をまとめ、4日に開いた専門家の会合
に示した。運転から30年以上が経過した老朽原発に対し、電源ケーブルの交換や配管の増設
を求めており、再稼働前に1年以上の工事期間がかかる見通し。原則40年とする原発の寿命を
延長するのはハードルが高く、安全対策のコストが見合わないと判断した老朽原発は再稼働を
せずに廃炉を迫られることもありそうだ。
 規制委は早ければ10日に開く定例会合で新規制基準の条文案を明らかにし、1カ月間、意見
を公募する。意見を反映したうえで7月までに導入し、電力会社から再稼働の申請を受け付ける。
 老朽原発の再稼働が厳しいのは、新規制基準が禁じる可燃性の電源ケーブルを使う原発や、
緊急炉心冷却装置の配管が1本しかない原発があるためだ。
 可燃性ケーブルを使う原発は関西電力美浜1号機(福井県)など全国で13基ある。建設当時
の指針では可燃性ケーブルを使用できたが、その後、燃えにくい難燃性ケーブルが義務づけられた。
 ケーブルの長さは1基あたり合計1千キロメートル以上になる例もあり、交換は巨額の費用と
年単位の工事期間が必要とされる。電力会社は「現状のケーブルでも、燃えにくいことを試験で
示せば交換は不要だ」(電気事業連合会)と主張するが、規制委は基本的に交換を求める考え。
さらに美浜1号機には余熱除去系などの配管が1本しかなく、増設が求められている。
 老朽原発は原則40年が寿命で、運転延長には規制委の認可がいる。規制委の田中俊一委
員長は3日の記者会見で「事業者はお財布を見たりいろんなことを考えたりして判断されるの
ではないか」と言及した。電力会社が自発的に廃炉を選ぶ可能性も出てきそうだ。
 実際、中国電力や四国電力は、新しい原子炉では新規制基準で必要なフィルター付きベント
の設置を決めたが、運転30年がたった島根1号機(島根県)や伊方1、2号機(愛媛県)では未
定のまま。日本原子力産業協会の服部拓也理事長は「古い原発はおのずと優先順位がつく」
と指摘する。

3 :
日銀、緩和策を総動員、黒田総裁「異次元の政策」、目標、金利から量へ。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊

 日銀は4日の金融政策決定会合で、2年間で前年比2%の物価上昇率を目指す「量的・質的金融
緩和」の導入を決めた。政策目標を金利からマネーの量に切り替え、市場に供給するお金の量を示
すマネタリーベースを2年間で倍増させる。国債に加え上場投資信託(ETF)などリスク資産も買い
増す。緩和策を総動員して借入金利の低下を促し、企業の投資を後押しする。
 黒田東彦総裁は同日の記者会見で「これまでと次元の異なる金融緩和だ」と強調した。資金供給
量を増やしても投資や消費に結びつかないとした白川方明前総裁時代の慎重姿勢を転換。デフレ
脱却へ明確な物価目標を決め、大胆な緩和策を一気に実施して企業や個人の期待に働き掛ける。
戦後の日本の金融政策では初の試みだ。
 黒田総裁は3月の就任後、初の決定会合で一連の緩和策を示し「戦力の逐次投入をせず、現時
点で必要な政策をすべて講じた」と強調。「大胆な金融緩和」を求める安倍晋三首相の要請に応えた。
9人の政策委員はほぼ全員一致で賛成した。物価目標の表現をめぐってのみ、木内登英委員が
反対した。
 日銀が誘導してきた短期金利はほぼゼロに張り付き、下げ余地のない状況で緩和を進めるため、
政策の目標を変更する。銀行間の取引に使う無担保コール翌日物金利から、資金供給量の指標
であるマネタリーベースに切り替える。
 日銀が金融機関から国債などを買い入れてお金を市中に供給し、現在138兆円あるマネタリー
ベースを2年後に2倍の270兆円に膨らませる。黒田総裁は「政策をわかりやすく伝える枠組み
だ」と強調した。
 設備投資や住宅購入の資金借り入れ基準となる長期金利の低下を促すため、購入対象の国
債も広げる。40年の超長期債まで幅広く買う。対象となる国債の平均残存期間は3年弱から、
市場平均の7年まで延ばす。毎月の国債の買い入れ額は7兆円強で月間発行額の7割に達する。
 リスク資産の買い入れ拡大は、緩和の経路を多様化する狙いだ。株価下支え効果のあるETF
は年1兆円、不動産市況に効果のある不動産投資信託(REIT)は年300億円増やす。黒田総
裁は「長めの金利や資産価格に直接働き掛ける」と述べ、中長期の借入金利を押し下げ、設備
投資を促す狙いを説明した。
 黒田総裁は金融緩和を通じ「リスク資産の運用や貸し出しを増やす効果が期待できる」と語った。
さらに「市場や経済主体の『期待』を転換させる。予想物価上昇率を上昇させ、15年続いたデフレ
の脱却に導く」と強調した。
 決定会合では「銀行券の発行残高以上は国債を保有しない」というルールの停止も決めた。

4 :
日銀、緩和策を総動員―脱デフレ戻れぬ賭け。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊
 日銀は自ら退路を断った。2年をめどに2%の物価目標を達成できるまで思い切った金融緩和
を続ける。黒田東彦総裁の提案をほぼ全会一致で決め、15年近く続くデフレの克服に向け、後
戻りしない決意を示した。
 「中途半端ではだめだ」。黒田総裁は初の金融政策決定会合に先立ち、日銀の事務方にこんな
指示を出していた。効果と副作用を見極めつつ、段階的に緩和を拡大する従来の手法を否定。
現時点で考え得る手法を最初から一斉に投入することで「次元の違う緩和」を強く印象づけた。
 市場の期待をいかに高めるか。黒田総裁の狙いはこの一点に絞られていたと言ってもいい。
 市場に次元の違う緩和をすり込むため、「2倍」というキーワードを多用した。新たな目標である
市場への資金供給量を2倍に増やし、長期国債や上場投資信託(ETF)の購入も2倍に増やす
……。現状の2倍の緩和策を強調することで、市場に大胆緩和を植え付ける狙いだ。
 米国流の無期限緩和を直ちに取り入れる決定に、市場は大幅な金利低下と円安・株高で反応
した。ひとまず市場にデフレ克服期待を抱かせることに成功した。
 懸念もある。黒田総裁は就任後、事務方を政府に通わせている。日銀が大胆な緩和策を打ち
出す代わりに、政府が財政健全化に取り組むことを暗に促すためだ。
 思い切った金融緩和下での際限なき財政拡大は国債価格の急落リスクをはらむ。
 政府が利害調整の要る規制緩和を避け、安易な財政出動に頼る道を選べば、日銀が政府の
尻ぬぐいをしている印象を与えかねない。
 デフレ克服は政府も一体になった取り組みがないと実現できない。日銀と同様に、政府の覚悟
も求められる。
 2008年秋のリーマン・ショック後に量的緩和に踏み切った米国は足元で緩和策の出口を模索
し始めている。日本はようやくデフレ克服の入り口に立ったにすぎない。物価目標達成の道筋は
いつ見えるのか。市場の評価が高い分、効果が見えないと失望を呼びやすい。市場との対話も
欠かせない。(編集委員 小栗太)

5 :
日銀、緩和策を総動員―長期金利、過去最低に、一時0.425%。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ
 日銀が導入を決めた「量的・質的金融緩和」を受けて、4日の金融市場は株高・債券高・円安が
進んだ。市場では「期待を上回る内容」との受け止めが多い。長期金利の指標となる新発10年
物国債利回りは一時0・425%まで低下(価格は上昇)し、2003年6月の過去最低金利(0・43
%)を更新。日経平均株価も3月21日につけた年初来高値に迫った。
 日銀は追加緩和で国債の買い入れ金額を増やすとともに、買い入れ対象の年限を従来の1〜
3年から40年の超長期まで広げる。これを受け債券市場では、20年債や30年債の利回りも03
年6月以来の水準に低下した。
 東京株式市場では日経平均株価が大幅に続伸した。終値は前日比272円34銭(2・20%)高
の1万2634円54銭だった。緩和策が予想を上回ると受け止め、決定直後から急速に買い注文
が膨らんだ。朝方下げていた日経平均は一気に切り返して上昇に転じ、終値は3月21日の年初
来高値にあと1円強まで迫った。
 東京証券取引所第1部では8割強の銘柄が上昇した。売買代金は約3兆900億円と前日に比
べて32%増えた。
 外国為替市場でも追加緩和を手掛かりに、円安・ドル高が進行。海外市場では一時1ドル=96
円台まで円が売られ、3月14日以来3週間ぶりの安値を付けた。

6 :
西武株4割超狙う、TOB、サーベラス、経営陣に圧力。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊

 西武ホールディングス(HD)にTOB(株式公開買い付け)を実施中の米投資会社サーベラス
は、買い付け株数の上限を従来の4%から10%程度に引き上げる方針を固めた。現在保有
する約32%と合わせて4割を超える株式の取得を目指す。株式上場を巡り対立する西武HD
経営陣へ圧力を高める。また、サーベラス幹部のダン・クエール元米副大統領らを取締役と
して推薦する見通しだ。
 筆頭株主のサーベラスは3月12日から公開買い付けを始めている。西武HDはTOBに反対
を表明していた。みずほコーポレート銀行など大株主の一部も西武HDを支持する。しかし、約
1割を占める個人株主などから応募があれば、10%程度を集められるとサーベラスはみてい
るようだ。
 6月に開く定時株主総会に向け、追加で取締役を推薦することも検討する。すでに、五味広
文元金融庁長官や日本郵政公社(現日本郵政)の総裁を務めた生田正治氏ら計3人を推薦
している。クエール氏のほか、サーベラス会長のジョン・スノー元米財務長官らを、新たに取
締役として迎えるよう求める。
 西武鉄道が2004年に有価証券報告書の虚偽記載で上場廃止になった後、サーベラスは
再建を支援するため出資した。
 西武HDは、サーベラスから球団売却や不採算路線の廃止を求められたと反発。サーベラ
ス側は、そうした要求をする意向がないことを表明するなど、両者の溝は深まっている。

7 :
実体経済に緩和届くか、波及ルートは3つ、消費・投資一斉後押し。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1014文字

 「現時点で必要な措置はすべて講じた」。黒田東彦日銀総裁は決定会合後の記者会見で
こう力を込めた。従来の日銀の緩和策を「戦力の逐次投入だ」と厳しく批判し、変身ぶりを強
調した。黒田日銀は金融政策の歴史を変えるようなレジームチェンジ(体制転換)で、今度
こそ緩和効果を実体経済に波及させられるのか。(1面参照)
 日銀が2001年から06年にかけて実施した「量的緩和」では、金融機関が預金の支払いに
備えて日銀に預ける「当座預金」を緩和の指標に定めて、市場に出回るお金を増やそうとした。
 さらに白川方明前総裁は10年秋に「包括緩和」と呼ぶ緩和策を導入。資産買い入れ基金を
設けて国債などを大量購入し、長期金利を押し下げることで民間企業の活動を後押しする効
果を狙った。
 しかしそれでもデフレ脱却にはたどり着かなかった。人口減少などを背景に民間の資金需
要が低迷するなか、金融緩和だけを拡大しても、デフレ脱却は厳しいというのが白川日銀の
立場だった。
 そこで黒田総裁は会見でボードを指しながら、短期金利が0%まで低下したことで限界に達
した従来の金融政策以外にも効果が波及するルートは3つあると強調した。
 1つ目は、日銀が国債や上場投資信託(ETF)を買った代金として、債券市場や株式市場に大量
のマネーが流れ出すルートだ。10年物や20年物などより期間の長い債券の利回りが低下し、
株価のような資産価格が上昇する効果が期待される。
 2つ目は、潤沢な資金を元手に金融機関が外債や株式など、よりリスクの高い資産への投資
や、企業への貸し出しを増やすという効果だ。
 3つ目が、日銀がデフレ脱却に向けて強力な金融緩和を進めると強調することで、企業や個人
の物価上昇期待をくすぐり、投資や消費を引き出すというルートだ。「我々も成長に向けた投資
をしていきたい」(田中稔一・三井化学社長)といった経営者心理の変化を呼び覚まそうとしている。
 日銀は14年末までに資金供給量を約132兆円増やし、3つのルートで景気底上げを狙う。
だが日銀の見通しでは実際に経済活動に使われる銀行券は3兆円増えるだけ。残りの128兆
円は金融機関が預金の支払いに備えて日銀に預けている当座預金が増えるだけで、本当に
世の中のお金が回りだすとは限らない。
 黒田緩和は3つのルートでどこまで効果を上げられるのか。世界の金融界から注目を集める
大実験といえる。

8 :
異次元緩和市場動かす、株売買高最高に、長期金利史上最低、国債に「黒田ショック」。
2013/04/06 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1
 黒田東彦日銀総裁が打ち出した新たな金融緩和策が5日、金融市場を大きく動かした。株式の
商いが過去最高に膨らんだ一方、長期国債の価格は乱高下、先物市場では2度にわたり売買の
一時停止措置が発動された。大胆緩和を好感した円安・株高の流れは続く公算だが、「黒田ショ
ック」を市場が消化するには時間もかかりそうだ。(関連記事2、3、5面に)
 大胆緩和の導入決定から一夜明けた5日、債券市場はまず日銀の国債購入額拡大を受け、長
期金利の低下(債券価格の上昇)で反応した。
「遅れるな」
注文が殺到
 「買い遅れるな」。黒田総裁が示した市場予想を超える緩和内容に、債券ディーラーの焦りに火
が付いた。債券買いが殺到し、10年債利回りは一時、前日比0・14%低い0・315%に低下。昨
年後半、欧州債務危機で資金流入が加速したスイスでついた0・39%程度を下回り、「史上最低
利回り」を更新した。
 長年にわたり世界史上最低金利とされてきたのは1619年イタリア・ジェノバで記録した1・125
%。これを大きく下回る歴史的水準で推移してきた日本の長期金利は、黒田日銀の異次元緩和
とともにさらなる未知の空間に踏み込んだ。
 朝方の日経平均株価は前日比の上げ幅が591円に達し一時1万3000円台に乗せた。「200
5年の郵政解散時をしのぐ注文が押し寄せた」とある外資系証券幹部。東京証券取引所第1部の
株式売買高は64億4900万株と過去最高を更新し、売買代金も4兆8633億円と5年8カ月ぶり
の高水準に膨らんだ。
 脱デフレで不動産価格の上昇につながると期待したマネーは不動産株に流入し、三菱地所株
などが一時、制限値幅いっぱいとなるストップ高水準まで上昇した。個人投資家によるインターネ
ット証券経由の売買も急増。マネックス証券では取引画面にログインしづらい状況が10分以上
続いた。
動揺売りで
2度の中断
 ところが午後になると市場の様相は一変。午後1時すぎ、過去最高値圏にあった債券の先物市
場で価格が制限値幅いっぱいに急落し、取引所が一時的に売買を停止するサーキットブレーカ
ーを発動させた。15分の中断を経て取引が再開されたが、再び価格が急落。午後1時30分に2
度目の売買停止となった。
 きっかけは「先物市場での海外勢の利益確定売りだ」(国内証券)。「いや、メガバンクの一角が
売った」(米系証券)。交錯する情報に動揺した市場では債券売りが殺到。現物市場でも10年債
利回りが一時0・62%まで急騰した。
 短期間に金利が急上昇した局面は過去にもあった。旧大蔵省の国債買い切り停止表明が引き
金となった1998年の「運用部ショック」。不測の事態に陥る前に損失リスクを減らす手法が逆に
混乱を招いた03年の「VaRショック」。だが、債券のプロですら「長年市場を見てきたが、1日で
これほど振れるのは初めて」(三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジスト)という歴史的な乱
高下だった。
政権の面々
緊張隠さず
 黒田日銀の異次元緩和に喜色満面だった安倍政権の面々も緊張感を隠さない。「金利水準へ
のコメントは控えるが、市場の動向にしっかり注意を払っていきたい」。5日夕刻。菅義偉官房長
官は顔を曇らせた。
 債券相場の大揺れは金融市場全般に波及。株式市場では利益を確定する売りが膨らみ、日経
平均株価も上げ幅を急速に縮めた。日経平均は結局199円高で大引けを迎えた。高値から一気
に400円近く下げた。
 東京外国為替市場も午前中に一時1ドル=97円台と3年8カ月ぶりの円安水準を記録したが、
午後は一転して円高方向に。債券市場の混乱が、安全通貨である円を買い戻す動きを呼び込み、
一気に95円台後半まで円高が進んだ。国内証券会社のディーラーは「あまりに荒い値動きに大
やけどを負ったディーラーが続出した」と嘆息した。
 「持てる政策を総動員する」。4日の記者会見でこう語った黒田東彦日銀総裁。円安・株高の基
調は今後も変化がなさそうだが、金融市場には異次元緩和への驚きと戸惑いがまだ続いている。

9 :
株1万3000円回復、緊急サーベイ(1)9月末までに1万5000円到達も
2013/04/08 15:28 日経速報ニュース 1607文字
 日経平均株価は9月末までに1万5000円台に到達も――。8日の東京株式市場で日経平均は
大幅に4日続伸し、2008年8月29日以来ほぼ4年7カ月ぶりに1万3000円台を回復した。日経Q
UICKニュース社が市場関係者に緊急アンケートしたところ、日経平均が9月末までに1万5000円
を回復するとの回答が複数あった。日銀の黒田東彦新総裁の下で4日に導入を決めた量的・質的
金融緩和の恩恵を受けるとされる金融や不動産株への買いが続き、相場上昇をけん引するとの見
立てが多い。
 市場参加者の脳裏には米連邦準備理事会(FRB)が10年秋に導入した量的金融緩和の第2弾
(QE2)後に米株式相場が長期上昇局面に入った記憶が焼き付いている。黒田日銀の「市場参加
者の常識を超える巨額の資金供給」が株式相場を押し上げる展開はなお続くとの見方が多い
。日銀当座預金と現金の残高からなるマネタリーベース(資金供給量)を2年で2倍に増やす政策
は、需給面などから円相場を押し下げるとみられ、自動車など輸出関連株にも買いを誘うとの指
摘が多い。
 未曽有の金融緩和がけん引する株高に死角はないのか。一部で日本国債のソブリンリスク(国
家債務の信認危機)懸念や国内の消費増税による消費落ち込み、債券相場の不安定化を相場調
整のリスクに挙げる声があるものの、相場調整のきっかけは国内よりも海外にあるとの見方が
多い。イタリア政局やキプロスの銀行不安がくすぶる欧州の債務問題や中国景気の先行き不安
が相場調整を促すことへの警戒感は根強い。核実験とミサイル発射の準備を進めていると伝わっ
た北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりなど、予測できない突発的な事態に対する懸念も株高の不
安材料だ。
 以下にアンケートの回答を一覧にした。
 質問内容は(1)9月末までの日経平均の予想レンジ
      (2)同期間の円相場の予想レンジ
      (3)予想レンジの背景
      (4)今後の相場のリスク要因
      (5)注目業種
●佐久間康郎氏(ベイビュー・アセット・マネジメント執行役員)
(1)1万2000〜1万5000円
(2)95〜110円
(3)日銀による量的・質的金融緩和により流通市場で日本国債が枯渇し、機関投資家の資金は運
用先を求めてドルに向かう。個人も追随してドル買いに向かう公算が大きく、自動車などの業績を
押し上げる。未曽有の金融緩和で内需株を中心とした上昇相場が続く。
(4)目先は資産価格の上昇基調に変化は起きにくい。核実験とミサイル発射の準備を進めている
と伝わった北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりや停滞気味の新興国経済が深刻な不況に陥るな
ど、事前予測不可能な事態が起きない限り株式相場は堅調に推移しそうだ。
(5)資産価格の上昇による消費増や販売単価の上昇が見込めることから小売業種に注目している。
●露久保裕道氏(ながら・アセット・マネジメント代表)
(1)1万2500〜1万5000円
(2)98〜102円
(3)4月下旬から本格化する国内主要企業の決算発表では、慎重な業績見通しが続くが、その後
は利益の上振れを織り込み、株価は上昇基調に入ると見ている。日経平均採用銘柄全体で今期
4割増益になれば、予想PER(株価収益率)16倍で1万5000円に到達可能だ。米国経済の回復
持続も買い安心感につながる
(4)イタリアなど欧州諸国の信用不安の強まり、日本国債のソブリンリスク(国家債務の信認危機)
懸念、国内の消費増税による消費落ち込み懸念。
(5)日銀による大胆な金融緩和が続くため、恩恵を受けやすい不動産や銀行への資金流入が見込
まれる。ただ、不動産株は買われ過ぎている銘柄があり、土地が値上がりすれば含み益が増す
鉄道株や地銀株により関心が集まりそうだ。東宝(9602)は都心部に土地を持っており、含み資産
の代表格として注目している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕=(2)に続く

10 :
株1万3000円回復、緊急サーベイ(2)1ドル=100円台と一段の円安予想も
2013/04/08 15:28 日経速報ニュース 864文字
●窪田朋一郎(松井証券シニアマーケットアナリスト)
(1)1万2500〜1万4500円
(2)100〜105円
(3)米国でFRBが量的金融緩和の第2弾(QE2)を導入した2010年秋以降、米株式相場は6カ月
程度上昇が続いた。日本株は日銀が4日に量的・質的金融緩和を導入するまでに株高が進んで
いたこともあり、米株式相場ほど上昇基調が長続きするとはみていない。日経平均は大型連休前
後に高値を付けた後、利益確定売りなども出てもみ合いとなるだろう。
(4)日銀の金融緩和を受けて債券相場が乱高下し、変動率が高まりつつある。インフレ観測が高ま
るような場面で、債券相場が不安定になれば株式市場にも悪影響が広がるとみている。
(5)金融緩和による資産効果の恩恵を受けるとみられる不動産、証券、銀行に注目している。
●有沢正一氏(岩井コスモ証券・投資調査部副部長)
(1)1万2500〜1万4000円
(2)97〜99円
(3)日銀の追加緩和によって、海外資金の流入が勢いを増す。日本でインフレ期待が高まり、円が
売られやすくなり輸出企業の収益が拡大する。
(4)キプロスやイタリアなど欧州の債務不安、金融引き締めによる中国の景気鈍化への懸念、北朝
鮮の地政学リスクの高まり。
(5)銀行、ノンバンク、不動産、自動車
●野間口毅氏(大和証券株式ストラテジスト)
(1)1万2000〜1万4000円
(2)93〜100円
(3)日銀による量的・質的金融緩和を受けて企業業績が回復し、経済指標も景気回復を示唆する
ものが増える。米景気の回復が持続することも株式相場を押し上げるだろう。
(4)イタリア政局が安定せず、政局が債務不安に転じれば日経平均や円相場は予想レンジの下限
に達するおそれがある。不動産規制の強化と鳥インフルエンザ「H7N9型」の感染拡大に直面す
る中国の景気回復の遅れも株式相場が調整するリスク要因に挙げられる。
(5)金融緩和の恩恵を受けるとみられる金融、不動産。緩和の結果見込まれる円安の恩恵を受け
る自動車に注目している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕=終わり

11 :
世界の株価を読む(1)日本株、外国人買いが焦点(なるほど投資講座)
2013/04/09 日本経済新聞 夕刊 5ページ 722文字 書誌情報
 日経平均株価は8日に1万3192円と4年8カ月ぶりの高値を付けました。米国ではダウ工業
株30種平均が過去最高値を更新し、株式投資を巡るマネーの動きが急になっています。世界
の主要株式市場の現状をおさらいしてみましょう。

 日経平均は3月末までの半年間で4割強上昇し、2005年の郵政解散後と並ぶ上昇をみせて
います。
 転機は昨年11月の衆院解散です。安倍晋三首相(当時は自民党総裁)が大胆な金融緩和
を訴えると、外国為替相場で急速な円安が進みました。衆院選では自民党が大勝。ほどなく
安倍政権が掲げた金融緩和、財政出動、成長戦略の「3本の矢」で経済成長を目指す政策は
外国人投資家の注目を集め、日本株を見直す機運が高まりました。
 4月4日には日銀が「現時点で必要な政策をすべて講じた」(黒田東彦総裁)という大胆な金融
緩和策を決め、株価の騰勢が強まっています。
 はじめはヘッジファンドなど比較的短期で動く投資家の買いが中心でしたが「年金など長期の
視点で投資する海外勢の買い」(野村証券)も増えてきました。
 日本株に強気な見方が広がる背景には、世界の中で日本の株価が出遅れているという側面が
あります。3月には米ダウ工業株30種平均が過去最高値を付けたほか、フィリピンなど新興国
株も最高値圏にあります。一方、日経平均は07年の高値を28%下回っています。
 日本株が上昇基調を保つには、外国人の買いの持続力が焦点です。海外勢は日銀の金融緩
和で市場に出回るお金が増え、企業の投資や個人の消費が好転するかどうかを注視しています。
 7月に予定される参院選で自民党が勝てば、政権の成長戦略や日銀の金融緩和が実行される
可能性が高まるため、株価に追い風ともみられています。

12 :
相場加熱のサインがちらほら 内需関連の一服から出遅れ外需関連物色へ
 海外株高や為替相場など外部環境を勘案するとポジティブな相場が続いても不思議で
はない状況だったが、日経平均は前日比24銭安とほぼ変わらず。高値圏でのボラティ
リティ低下は少なからず手詰まり感を印象付ける。また、中堅証券会社の立花証券では
5日、株式売買手数料が一定水準を超えた日にご祝儀として社員などに配られる「大入
り袋」が07年3月11日以来出されたことに市場関係者は注目している。同証券の「大入
り袋」の出現は、相場過熱のサインとして受け止められることが経験則上あるため、連続
配布となれば短期的な調整局面入りが近いとの見方が強まるだろう。
 これまで相場のけん引役となっていた不動産株や金融株を中心とした内需関連株に
売りが目立ったが、外需関連株の一角には堅調なものも目に付いた。三菱重工や川重
、IHIは防衛関連として側面も材料視されており、北朝鮮情勢の不透明感が強まるとさら
に人気化する可能背があるだろう。iPhoneの減産終了などのニュースはポジティブに働く
と指摘されたファナック、資源価格の低迷が重しとなっていた三井物産や三菱商事といっ
た大手商社などには買いが入っており、円安基調を背景に出遅れ感のある外需関連株
へ物色の矛先は向かっているようだ。

13 :
銀行貸出残高2.4%増、3月末、3年8ヵ月ぶり高水準。
2013/04/10 日本経済新聞 朝刊 5ページ 480文字 書誌情報
 銀行の貸し出しの増加が鮮明になっている。全国銀行協会が9日に発表した3月末の預金・
貸出金速報によると、貸出残高は436兆1484億円と前年同月比で2・4%増えた。M&A(合
併・買収)や事業再編に伴う資金需要が増えており、増加率は3年8カ月ぶりの高水準となった。
 銀行の貸出残高が増えるのは2011年9月以来19カ月連続。年度末としても昨年3月末に
続き2年連続の増加となった。日銀の新たな金融緩和を受け、マネーが銀行を通じ企業や個人
に行き渡り、実体経済に緩和の効果が及ぶかが今後の焦点となる。
 増加率が高まっているのは大企業の資金需要が回復しているのが主因だ。成長分野の開拓
のために海外企業の買収を積極的に進めているほか、足元では円安の影響で貿易取引に必
要な資金も膨らんでいる。貸し出しの回復が早かった地方銀行に続き、大企業との取引割合が
高い大手銀行も昨年11月から増加に転じたことが全体の伸びを押し上げた。
 一方、預金残高は前年同月比3・1%増の613兆3254億円となった。預金の増加は78カ月
連続で、企業や個人の余剰資金が銀行に滞留する状態が続いている。

14 :
不動産の前で婚姻は紙一枚? 「国五条」で離婚ラッシュ
【大紀元日本4月9日】
 3月から4月初旬、天津市南開区の結婚登記所には連日多くの離婚する夫婦が訪れる。
朝方4時ごろから列ができ、整理券で「入所制限」をする日もあるという。「みんなニコニコし
ている」のがこれら夫婦の特徴で、離婚証明を手にするやいなや、「復縁の手続きも、ここ
でやってくれるのでしょうね」と、係員に念を押す人もいる。
 南方都市報が報じたこの風景は、2月26日、国務院が「国五条」を発表した直後に全国
で見られた。不動産価格の調整を目指し、加熱する不動産投機を抑制する5項目の政策・
国五条は、中古住宅を売買する際に、その売買差益の20%を個人の所得税として課すこ
とを決めている。しかし5年以上所有し、「家庭で唯一の住居」であれば、免税されるという
「但し書き」も付いているため、多くの市民が離婚に踏み切った。2つの不動産を所有する
夫婦は離婚すれば、それぞれが「唯一な住居」として所有し、免税特典を享受できるわけだ。
 離婚の「利益」は売却だけに限らない。2軒目の不動産を購入する際も離婚したほうが「有
利」だという。1軒目購入に必要な3割の頭金は、2軒目になると6割に増え、ローン金利も
1.5割引きから、1割増しへと跳ね上がる。離婚して片方が1軒目として購入した後、また復
縁する夫婦も増えている。
 こうして、当局が不動産価格の調整策を発表するたびに、巷では離婚ラッシュが起きている。
今回の「国五条」の発表でも、天津市では週平均600組前後の協議離婚が、3月4日〜8日
の週では1255組に倍増したという。
 このような離婚について、専門家は「合法の皮を被った違法」と批判するが、当事者らは手続
きの合法性を主張し取り合わない。それでも脳裏をかすめる不安があると離婚夫婦らは言う。
「人の気持は頼りにできない」。法に触れることよりも、「偽装」が「真」になり、「人財両空」にな
ることが心配のようだ。

15 :
・[スロベニア OECD報告書「深刻な銀行危機」
  財政についても「持続可能な状況ではない」
  金融市場では、ユーロ圏の島国キプロスの金融不安が、
  スロベニアにも波及し、同国がユーロ圏に救済を
  要請する事態に追い込まれるとの観測]
 [スロベニア:入札不調、調達額が目標のほぼ半分−利回りも上昇]
 ・・やっとキプロスが報道に出なくなったと思ったら
  次はスロベニアですか?(^.^;
 [スペイン、ジャンク級へ格下げのリスク=ムーディーズ]
 ・・どっちにしても、ユーロは要注意ですね。
・[インド株9日 続落、7カ月ぶり安値]
 ・・インドだけじゃなく、BRICs⇒先進国へお金が流れてますね
・[複数ミサイル同時発射も…ノドン、スカッド準備]
 ・・ちょっとした脅しのつもりが、外野が騒ぎ過ぎて
  負けると分かってても「引くに引けない(((・・;) 」って事もある。
・[原子力規制委、事故頻発を受け現地職員増など監視態勢強化へ]
 [茂木経済産業大臣 汚染水保管に地下貯水槽使わせない方針]
 ・・遅いんだよ!(ノー"ー)ノ ┫ ゜・∵

16 :
「見捨てられた」中短期債に映る市場の抵抗、10年債は会合前水準に
2013/04/10 15:18 日経速報ニュース 1006文字
 日銀が踏み出した「次元の異なる金融緩和」が金利に低下圧力をかけるなか、中短期債の
利回りがにわかに上昇している。3月25日に0.035%まで低下した新発2年債利回りは、その
後の今月4日の日銀決定会合をはさんで上昇基調をたどり、10日には一時0.125%と約1年
2カ月ぶりの高水準となった。新発5年物利回りも3月27日の0.110%を底に10日は0.245%ま
で上がった。巨額な国債買い入れで債券市場を「管理下」に置こうとする日銀に対する投資家
の抵抗と見えなくもない動きだ。
 教科書通りなら低位安定するはずの中短期債利回り。それが上昇していることを、みずほ
証券の早乙女輝美シニア債券ストラテジストは「債券市場が日銀にカウンターパンチを食ら
わしている」と指摘する。早乙女氏が中短期債動向の背景として注目するのは、白川方明
前総裁から黒田東彦総裁の体制へと移行した日銀の「レジームチェンジ(体制転換)」だ。
 黒田総裁は金融政策決定後の記者会見で、日銀当座預金の超過準備につける金利(付
利)の撤廃はおろか、引き下げについても明確に否定。さらに買い入れる国債の平均残存
期間を白川体制下の3年程度から7年程度に引き延ばした。日銀の買い入れによる後押し
を待っていた市場からは「短めの金利は見捨てられた」(国内証券)との声も聞かれる。
 パインブリッジ・インベストメンツの松川忠債券運用部長は「慌てているのは5年債の主要
プレーヤーである銀行だ」と指摘する。決定会合後のさらなる金利低下を見込んでいた短期
筋は日銀に裏切られる格好で手持ちの在庫を減らしにかかった。
 もっとも、5年債を売却して得た現金を中長期債に振り向けようとしてみても、「歴史的な乱高
下のなかでは対応しきれていない」(松川氏)ことも事実。これがより長い年限の債券需給を
緩ませる一因にもなり、長期金利の指標となる新発10年物国債は10日には一時0.580%に上
昇。これは日銀会合前の3日終値である0.550%より高い水準で、会合翌日に過去最低の
0.315%まで買い進められた熱狂は遠い昔のことのようだ。
 2%の物価安定目標の達成に向けて、金利を低く押さえ込もうとする日銀の意に反する形で
一部で上昇の兆しをみせた債券市場の利回り。はしごを外された債券投資家は巨額の日銀マ
ネーが実際に金利を押しつぶすまで反旗を翻すかもしれない。〔日経QUICKニュース(NQN)
 神能淳志〕

17 :
規制強化の国際潮流と日本の位置――元金融庁長官佐藤隆文氏(あすへの話題)
2013/04/10 日本経済新聞 夕刊 1ページ 681文字 書誌情報
 グローバル金融危機を受けて、金融規制の強化が世界的な潮流になっている。リーマン・
ショック後の市場混乱に対する種々の危機対応措置が奏功して市場が小康状態になると、
2009年4月のG20首脳会合を節目に、国際的な議論は広範多岐にわたる規制の再設計
へとシフトした。
 規制は金融のグローバル化に見合った国際的整合性を備えている必要があり、共通ルー
ル策定の作業は、「国際公共財」の構築に向けた各国規制当局の連帯感に支えられている。
他方、危機の震源地となった米国や英国は、金融混乱の責任を問う国内世論の高まり等も
背景に、独自の上乗せ規制導入を含め規制強化の先陣を切っている。現実の国際協議で
は、国益のせめぎ合いや国際標準をめぐる覇権争いという力学も働く。
 わが国は一貫して、過度な規制強化は金融仲介機能を縮小させ実体経済に悪影響を及ぼ
す、と主張してきた。そして、バーゼルIII等の多国間合意を尊重する一方、米英の独自の上乗
せ規制には距離を置いている。金融システムが安定を保つ一方、経済の活性化という優先
課題を抱えているからだ。特に金融資本市場の競争力強化は、経済成長を支える活発な金融
仲介のためにも、金融セクター自身が産業部門の一つとして高い付加価値を生み出すため
にも不可欠である。
 日本市場の機能強化が緊要性を帯びているのは、世界的な市場間競争が激化しているから
である。金融取引は国境を越えて行われ、利便性の高い市場にシフトしていく。米英の規制強化
を「活力」偏重から「節度」回復への変化と捉えれば、日本の課題は、「節度」堅持と「活力」増進
の両立による確かな進化であろう。

18 :
世界の株価を読む(2)米国、景気回復期待が原動力(なるほど投資講座)
2013/04/10 日本経済新聞 夕刊 5ページ 634文字 書誌情報
 リーマン・ショックの震源地となった米国では今年3月、ダウ工業株30種平均が約5年5カ月
ぶりに最高値を付け、その後も最高値圏にあります。長い低迷から抜け出す原動力となってい
るのは、企業業績の改善と景気の回復期待です。
 ダウ平均にはコカ・コーラなど世界で着実に稼ぐグローバル企業が多く採用されています。金
融危機の後に企業はいち早く大胆なリストラを進め、競争力の回復を急ぎました。
 企業業績の改善は米景気の回復を支えています。危機が直撃した住宅市場でも、2012年に
は販売価格が上昇に転じました。重い住宅ローンに苦しんでいた家計も一息つき、国内総生産
(GDP)の7割を占める個人消費にも明るさが見えてきました。
 リーマン・ショックの直後から米連邦準備理事会(FRB)は金融機関の資金繰りを改善し、景気
を支えるため、大量のお金を市場に供給する量的緩和策(QE)を続けています。12年9月には
雇用が本格回復するまで、債券の購入を続ける量的緩和第3弾(QE3)を導入しました。
 米株高は続くとの見方は多いのですが、注意しなければならない問題もあります。財政問題の
先行きと高い失業率への対応です。
 政府は国債を発行できる枠の上限(債務上限)を引き上げる措置を5月までに取らなければい
けません。上限引き上げで民主・共和両党が合意できないと、新たに国債を発行できなくなる懸
念が増し、金利が上昇する可能性があります。個人消費や企業の設備投資の意欲が減退し、景
気回復に水を差しかねません。

19 :
米国株、大幅続伸 ダウ平均が最高値 ナスダック12年ぶり高値
2013/04/11 05:30 日経速報ニュース 352文字
【NQNニューヨーク=横内理恵】10日の米株式相場は大幅に3日続伸し、ダウ工業株30種平均
は連日で過去最高値を更新した。終値は前日比128ドル78セント高の1万4802ドル24セント(速
報値)。欧州や中国の株高を好感したほか、日銀の金融緩和で余剰資金が米株式市場に流入
しやすくなるとの期待も強かった。年初来の株価推移が相場全体に対して出遅れているIT(情報
技術)関連株を中心に、割安とみた買いが広がった。
 多くの機関投資家が運用上の指標とするS&P500種株価指数は前日比19.12ポイント高い158
7.73と約1週間ぶりに過去最高値を更新。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同
59.39ポイント高の3297.25(速報値)と2000年11月7日以来、約12年5カ月ぶりの高値で終えた。

20 :
中台連携にくさび、尖閣周辺、日台漁業協定に調印。
2013/04/11 日本経済新聞 朝刊 3ページ 769文字 書誌情報
 【台北=山下和成】日本と台湾は10日、台北市で沖縄県の尖閣諸島(台湾名は釣魚台)
周辺での漁業権をめぐる取り決め(協定)に調印した。日本の排他的経済水域(EEZ)内に
日台双方が漁業の関連法令を相手側に適用しない水域を設け、台湾漁船の操業を認める。
台湾も主張する尖閣の領有権問題には触れていない。安倍晋三政権は交渉の早期妥結を
優先し尖閣問題での中台連携にくさびを打ち込んだ。
 日台双方の漁船が操業できる法令適用除外水域は北緯27度以南。尖閣から12カイリの
領海への台湾漁船の侵入は引き続き認めない。漁獲高や漁船数など詳細なルールは日台
漁業委員会を設けて協議する。台湾側の窓口機関の亜東関係協会の廖了以会長は調印式
で「これで台湾の漁民が安心して操業できる」と述べた。
 尖閣周辺は豊かな漁場。日台間に漁業ルールがなく、トラブルが長年続いていた。昨年9
月の日本の尖閣国有化を受け、台湾の漁船群が巡視船とともに尖閣沖の日本領海に侵入
すると中国は共闘を呼びかけた。危機感を強めた日本政府は2009年を最後に中断していた
日台漁業協議の再開を決断。安倍首相は就任直後に「しっかり進めろ」と指示した。交渉は
難航したが、尖閣周辺の緊張の高まりを懸念する米政権が援護した。
 1月18日、当時のクリントン国務長官が岸田文雄外相との会談で中国の挑発行為を強く警
告。24日に台湾の抗議船が再び尖閣周辺に侵入すると、今度は台湾に自制するよう強く求め
たとされる。
 台湾の馬英九総統は中国寄りで、尖閣問題を長年研究してきた強硬派。ただ最近は中国
一辺倒の経済成長の姿勢を修正しており、日米とも協調すべきとの感覚が働いた。
 中国外務省の洪磊副報道局長は記者会見で「(漁業協定に)とても強い関心を持っている。
日本は慎重かつ適切に物事を進めてもらいたい」と日台の動きをけん制した。

21 :
黒田・日銀総裁に聞く、物価2%、達成に自信、緩和効果「持続力ある」。
2013/04/11 日本経済新聞 朝刊 1ページ 717文字 書誌情報
 日銀の黒田東彦総裁は10日、日本経済新聞などのインタビューで、4日の新しい金融緩和策
の決定から1週間を振り返って「狙い通りの効果をもった」と評価した。2%の物価上昇率目標は
「達成される」と強調し、日銀のいまの物価見通しの上方修正を検討する意向を表明。緩和策の
効果は「十分持続力がある」として当面は新緩和策の効果を見極める姿勢をにじませた。(関連
記事3、5面に)
 日銀は4日、市場に供給するお金の量を示すマネタリーベース(資金供給量)を2年で倍増さ
せる新緩和策を決めた。それから1週間、市場は円安、株高が急速に進むなど大きく反応して
きた。長期金利は乱高下が続くが、黒田総裁は「今回の金融緩和がこれまでと相当違ったもの
だったため、ありうる動きだと思っていた」「市場が新しい均衡点に向かう動きを注視する」などと
語った。
 急ピッチで進む円安をめぐっては新興国などから批判の声も出る。黒田総裁は「為替レートを
目標にすることはない」と強調。18、19日に米ワシントンで開く主要20カ国(G20)財務相・中央
銀行総裁会議の場で「緩和の目的、目標について十分説明したい」と理解を求める考えを示した。
 日銀は4日、2年程度を念頭に2%の物価上昇率目標を達成するとの公約を掲げた。黒田総裁
は「当然達成される」と自信をみせた。
 日銀が13年度0・4%、14年度0・9%としている物価上昇率の見通しも「思い切った緩和策を
踏まえ、もう1度見直す必要がある」と述べた。上方修正する方向で政策委員会で協議し、26日
に示す経済・物価情勢の展望(展望リポート)に反映させる考えをにじませた発言だ。
【図・写真】インタビューに答える日銀の黒田総裁(10日午後、日銀本店)

22 :
鳥インフル、毎年発生も報道されず 獣医師「今回は遺伝子変異でヒト感染」
【大紀元日本4月10日】
 ヒトへの感染により、中国国内で相次ぎ死者を出しているH7N9型鳥インフルエンザ。
当局の4月9日までの発表によると、上海市とその周辺地区で28人が感染し、うち9人が死亡
した。匿名の専門家が大紀元に寄せた情報によれば、家畜や家禽への大規模感染は昨年末
からすでに中国の一部地区で発生していたが、当局は公表していなかった。それが今回「つい
にヒトへの感染に発展して、隠しきれなくなった」と述べる一方、当局が発表するデータは改ざ
んされており信用できないとも指摘した。
 隠ぺいのあとの「公表」
 中国農業部の4月4日夜の発表では、上海の家畜卸売市場でH7N9型ウイルスに感染した
食用鳩を発見。この個体から検出されたウイルスは、周辺地区でヒトへ感染したウイルスと「
高い同源性を持つ」ものであるという。同農業部の国家首席獣医師の于康震氏は、このウイ
ルスは新型ウイルスであると指摘し「ウイルスの病原は不明で、感染ルートも解明できていな
い。さらに広い範囲で検出される可能性がある」としている。
 このような中、中国の高級獣医師・林泰華氏(仮名)がこのほど、大紀元の記者に情報を寄せた。
 同氏の話によると、中国の一部の地域では、すでに昨年12月から家畜間の鳥インフルエンザ
が大規模に発生していた。今はそれが、中国の東部から西部に拡大している。
 「中国国内では、鳥インフルエンザが毎年発生している。H7N9型ウイルスは長年の遺伝子変
異の結果だ。そして今回、ついにヒトへの感染に発展した」
 同氏の情報では、昨年4月から5月にかけて、河北省石家荘市で発生した鳥インフルエンザは
最も深刻で、家畜の死亡率は80%に達したという。
 また、昨年12月頃から、河南省や、山西省、陝西省などの各地で、ニワトリの鳥インフルエン
ザが大規模に発生し、陝西省では約50%が病死または殺処分された。
 「当局はこのことを公表せず、報道もしなかった。20数年来で、これほどの感染は初めてだ」
 同氏は、今回の上海市周辺地区でのヒトへの感染は、感染した家禽からのものであるととも
に、当局が現在発表している数字は信用できないとして、次のように述べる。
 「ヒトへの感染を隠しきれなくなったため、当局は公表し始めた。しかし、そのデータは大きく改
ざんされている」
 死骸で埋まる河川
 同氏の見解を裏づける報道も少なくない。今年3月から、中国各地の河川に、大量の豚やア
ヒルの死骸が不法投棄されたことが相次ぎ報じられている。
 3月頃には、上海市の黄浦江では約1万6千頭の豚の死骸が回収された。3月中旬には、四川
省眉山市の川で千羽余りのアヒル、4月初めには、江蘇省常州市の黄河の河川敷で百頭あまり
の豚、および四川省西昌市の川でも約百頭の豚など、各地で家畜や家禽の屍骸が大量に捨て
られる事態が続いている。
 このような家禽が広範囲にわたって大量投棄されている現状について、当局は、まだ大規模
染症の発生を認めていない。
 さらには、上海市民の水源である黄浦江に大量の豚の死骸が浮いていても、現地当局は一貫
して「水質への汚染はない」と主張してきた。その矢先に発覚したのが、今回のH7N9型ウイルス
のヒトへの感染だった。
 西北農林科技大学の獣医師・劉増耀氏のミニ・ブログへの書き込みは、林泰華氏の情報と同
様の状況を伝えている。
 「毎年、初冬と初春には、口蹄疫と鳥インフルエンザが各地で発生する。政府は情報を隠ぺい
してきたが、今回は隠し通せなくなったため、公表するしかなかった」
 一方、「渡り鳥が持ち込んだ可能性も排除できない」「中国と韓国のウイルスの『混合』であるか
もしれない」として、部分的ながら、外来の要因の可能性を主張する中国科学院の専門家もいる。

23 :
フィッチ、日銀の金融緩和「銀行の収益を一時的に押し上げる」
2013/04/11 12:05 日経速報ニュース 281文字
 格付け会社のフィッチ・レーティングスは11日、「日本の銀行の収益が日銀の金融緩和によって
一時的に押し上げられる」とのコメントを発表した。
 フィッチは、日銀が打ち出した量的・質的金融緩和は「日本国債のイールドカーブ(利回り曲線)
を全体的に押し下げ、さらなる売買益を生み出せる」など、銀行の収益性を向上させるとみている。
また、金融緩和に伴う円安により、海外収益の円換算額は押し上げられるとも分析した。
 一方で、金融緩和が日本の持続的な経済成長や構造改革に結びつかなければ、収益押し上げ
の効果は一時的なものにとどまるとも強調した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

24 :
【石平のChina Watch】
中国で大規模移民ブーム 富豪企業家では27%が移民済み
2013.4.11 07:46 ()[石平のChina Watch]
 今月4日、中国の各メディアは海外移民に関する一つのニュースを報じた。2012年の1年間、
中国からカナダへ移民した人の数が3万2900人にのぼり、中国は、カナダへの最大の「移民輸
出国家」となった。
 実は今、中国で大規模な移民ブームが起きている。今年1月に発表された「中国国際移民報
告(2012)」によると、中国現代史上3回目の「移民潮(ブーム)」が起きているという。過去2回
の移民ブームと比べれば、今回は富裕層と企業家が主力である。報告によれば、1千万人民元
(約1億6千万円)以上の資産を持つ中国国民の6割はすでに海外へ移民してしまったり、あるい
は移民を検討している。さらに、個人資産1億元以上の富豪企業家では27%が移民済みで、47
%が検討中であるという。
 中国の経済と社会を支えていくはずの経営者と富裕層による雪崩式の移民ブームは当然、国
内で大きな問題となっている。先月5日に開幕した全国人民代表大会では、代表の一人である企
業家の王挺革氏が、「移民による人材と富の流出は甚大で、国家がこうむる損失はあまりにも大
きい」と指摘し、「一刻の猶予もなくそれを食い止めなければならない」と提案した。
  世界第2の経済大国となった中国の富裕層と企業家たちが競って海外へ移民するのはなぜ
なのか。上述の王氏が一番の理由として挙げているのは富裕層の「財産の安全に対する心配」
である。つまり、カナダなどの法治国家では個人資産がきちんと保護されているが、体制の違った
中国で自分たちの財産が果たして大丈夫なのか、という心配が、中国の富裕層を海外移民へと
駆り立てる最大の理由となっているのである。
 もちろんそれは王氏だけの意見ではない。1月22日付の『中国企業報』は「企業家の移民潮」
を取り上げた新聞記事の中でやはり、財産の保持に対する「不安全感」を企業家移民の理由の
一つに上げている。高名な経済学者で北京大学光華管理学院教授の張維迎氏も最近、「中国の
企業家たちに安全感がない。だから移民ブームを起こしている」と語り、政府の「反省」を求めた
と報じられている。
 しかし問題の根っこはむしろ、当の政府が成り立つ政治体制にある。1990年代以来、共産党
政権は「社会主義市場経済」を打ち出して独裁体制下での市場経済の発展を推進してきたが、
その中で党と政府から独立した企業家階層が大きく成長してきた。
 その一方、旧態依然の独裁体制の下では、絶大な権力を握る政府各部門が権力をかさにきて
企業家たちを食い物にし、さんざんいじめている。しかも、党と政府の力が法律を完全に凌駕(り
ょうが)している状況下では、権力はその気になれば企業家の財産と身の安全をいとも簡単に奪
うことができるし、実際そうやったケースは数えきれないほどある。
  だからこそ、莫大(ばくだい)な財産を蓄積してきた企業家たちは究極の「安全対策」として海外
移民へと走ってしまったのだが、彼らは身の処し方によって体制への離反を表し、いわば「社会主
義市場経済」の破綻を告げているのである。
 このままでは、国中から金持ちがほとんど逃げ出してしまい、独裁政権と貧乏人だけが残ってし
まうという、中国自身にとっての最悪の事態になりかねない。それでは、中国の経済と社会が崩
壊するのも同然である。
 つまり、今まで中国に成長と安定をもたらしてきた、「独裁体制下での市場経済」の「トウ小平路
線」はすでに行き詰まっていることが明々白々だ。市場経済を残して独裁体制を無くすのが、この
国に残される唯一最善の道であろうが、今の習近平政権下では、大変革を断行できそうもないと
ころに、中国の絶望がある。

25 :
・[資産買い入れ、一部参加者は年央までに資産買い入れの
  ペースを落とし年内終了を視野に=米FOMC議事録]
 [ダウとS&P500が最高値更新・円軟調]
 ・・チキンレースと化してきた株式相場・・
  抜け時を探りたくても、持たざるリスクを考えると
  付いていくしかないのか・・
 [NY原油先物10日 続伸、ガソリン先物は急落]
 [国債、なお不安定な動き 取引中断また発動]
 ・・リスクマネー全体が、どう動いていいのか分かってない?
・[北朝鮮は「危険な一線に近付いている」、米国防長官]
 ・・産油国と違って、無理やり戦争に追い込む理由は無いが、
  対中国を考えると、一気に潰し⇒韓国統合⇒中国国境に米軍基地
  ってのもアリか?
 [中国軍がハワイ沖まで進出 米警戒]
 ・・コレだしね
 [中国で大規模移民ブーム 富豪企業家では27%が移民済み
  1千万人民元(約1億6千万円)以上の資産を持つ中国国民の6割は
  すでに海外へ移民してしまったり、あるいは移民を検討している。
  さらに、個人資産1億元以上の富豪企業家では
  27%が移民済みで、47%が検討中]
 ・・( `ハ´)
・[日台漁業取り決め 馬政権“単独行動”に不満の中国]
 ・・コレは意表をついて良い政策なんじゃない?
・[廃炉に向け連携協議 規制庁とエネ庁
  汚染水問題などの発生を受け、同原発の廃炉に向けた
  政府としての支援策や、両庁の連携について協議]
 ・・支援・・じゃなく、前面に出て(責任体制)を論じるべき。
   いつまでに、誰が、何を、どうするのか?
  出来なかった時には?・・普通の業務遂行である。
 ・・週末に、友人と買い物計画をしているのですが、
 わたし「北朝鮮問題が落ち着くまで延期しない?」と、メールすると、
 友人「ミサイルで死ぬなら買い物できなくて死ぬ方が後悔する」
 わたし、「じゃ、非難場所の確認を・・」
 友人「非難してる時間があるなら豪遊しないと人生の無駄」
 ・・なんとも折り合わないのですが、ココはわたしが、
  (リスクを楽しむ)と頭を切り替え決行することに(^.^;
  同じ事柄でも100人いれば100通りの考え方なので、ある意味面白い。
   相場も、指値で待つ、成り買い、成り売り・・色々な人がいるから、 
  面白いのでしょうね。

26 :
みずほFG初の「ワントップ」に、佐藤康博さん(ニュースな人ヒト)
2013/04/11 日本経済新聞 夕刊 9ページ 1399文字 PDF有 書誌情報
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前向き志向 改革に挑む
 「皆さんは『ワンみずほ』の1期生。新風をふき込んでほしい」。4月1日、都内で開いた入行式
で、佐藤康博みずほフィナンシャルグループ社長(60)は穏やかな笑みを浮かべ1100人の新
人に語りかけた。
 7月にみずほ銀行とみずほコーポレート銀行が合併し、新しい「みずほ銀行」が発足する。第一
勧業、富士、日本興業の3行が2000年に統合してから13年。遅れていた組織の完全統合が
ようやく実現する。11年から務める持ち株会社の社長だけでなく新銀行の頭取も兼務し、名実
ともに「ワントップ」となる。
 入行式での穏やかな表情とは対照的に、2銀行の合併を決めた11年春以降は組織の統廃
合など厳しい経営改革を進めてきた。今年2月には持ち株会社と2銀行の副社長・副頭取7人
が一斉退任する人事を発表。思い切った若返り人事に金融界に衝撃が走った。「改革の機運
を止めてはいけないと突っ走ってきましたよ」。2年間をそう振り返る。
 改革はマイナスからの出発だった。11年3月、みずほ銀の基幹システムが動かなくなり、
100万件を超す送金が止まった。東日本大震災の直後という最悪の時期でもあり「給与が振り
込まれていない」といった利用者の悲鳴は、みずほの信頼を大きく傷つけた。
 批判の矛先は経営に向かった。当時は旧3行出身者が持ち株会社、みずほ銀、コーポ銀の
首脳をそれぞれ務める「3トップ制」。週1回、昼食を取りながらグループ経営を話し合うという
意思決定のあいまいさが、システムの刷新を遅らせ大規模なトラブルを招いたと指摘された。
改革の遅れは「日本の金融システムの弱点」(当時の金融庁幹部)とまでこき下ろされた。
 みずほ銀の当時の西堀利頭取は引責辞任。持ち株会社の塚本隆史社長が頭取に横滑り
し、コーポ銀頭取だった佐藤氏が兼務する形で興銀出身者として初めて持ち株会社のトップ
に就いた。企業金融部門の首脳として店頭のシステム障害から最も遠い位置にいたことが、
思わぬ形でのグループトップ就任に行き着いた。
 「3トップの1人として、本来は自分も責任は免れない」。当時は周囲にそう漏らしたが、そう
した“負い目”が改革を急がせた。持ち株会社社長の就任内定と同時に2銀行の合併を決断。
3トップ制も廃止した。みずほ信託銀行やグループ証券会社を完全子会社化して連結経営体
制を固め、旧3行で完全に等分してきた幹部ポストも銀行合併に先駆けて大きく動かした。
 急進的な改革が旧3行の泥仕合を再燃させかねない。そんな懸念も周囲にはあったが、持
ち前の屈託のない明るさでそうした重々しさを打ち消してきた。12年春から1年間、全国銀行協
会の会長も務め、今年は安倍晋三政権の成長戦略立案の舞台となる産業競争力会議のメンバ
ーになった。「いい意味で後先を考えず、とにかく前向き志向でチャレンジする」。側近の一人は
佐藤氏をそう評す。
 シンガポールを本拠とする水道事業会社ハイフラックスや台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業な
ど、トップ外交で海外にも取引先を広げてきた。課題はリテール(個人)営業。旧興銀のエース
として力をつけたが、リテールは経験がない。「信託や証券といったグループ力を使って、不動
産など個人の資産管理ビジネスを広げていきたい」という。
(経済部 河浪武史)

27 :
米国の資産家で著名な投資家のジョージ・ソロス氏が、黒田日銀が打ち出した
「異次元の緩和策」によって、「円は雪崩を打って下落する可能性がある」と
警鐘を鳴らしている。
アベノミクス効果で、円は2012年11月以降の6か月で約20%も下落。
2013年4月9日の円相場は1ドル98円後半〜99円台で推移しており、さらに
下落しそうな勢いだ。
■海外投資家、「国債の7割買い入れ」に警戒感
日銀の黒田東彦総裁は2013年4月4日、「現時点で必要な措置すべて講じた」と述べ、
2%のインフレ目標を2年で達成し、その目標に向けて毎月の国債購入額に7兆円強を
投じる「量的・質的金融緩和」を発表した。
月々7兆円強といえば、年換算で85兆〜90兆円。
新発国債のじつに70%(従来は30%)を日銀が買うのだから、まさに「異次元」の
金融政策。これには世界中が驚いた。
米ブルームバーグによると、ジョージ・ソロス氏はニュース専門放送局のCNBCの
「黒田総裁の采配をどう思うか」との問いに、
「これはセンセーションだ。金融政策のタブーを打ち破っている。すごく大胆なことで、
とても果敢な試みだ」と評価しながらも、「彼らが行っていることはとても危険だ。
彼らがやっていることで何かが起こり始めれば、彼らはそれを止めることができないかも
しれない」と話した。
「円が下がって、日本人が自分たちの資金を海外に移したいと考えれば、円は
雪崩のように下落するかもしれない」と語り、海外への資金流出を制御できなくなると
懸念している。
外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、
「国内では円安が進めば、株価が上がるので歓迎ムードが強いですが、
やはり(国債の)発行残高の7割も買い入れるというのは異例ですし、ヘッジファンドを
中心に、円安への期待よりも警戒感をもっている海外投資家は少なくありません」と、
国内外で黒田日銀への評価は微妙に違うと指摘する。
実際に、「国内機関投資家にも、外債投資を増やそうという動きはあります」(神田氏)
と、日銀が国債を買い入れることで手持ちの資金運用先を探すのに腐心する機関投資家も
現れたようだ。
■円暴落「まだ、気が早い」
もちろん、ジョージ・ソロス氏はヘッジファンドを率いる投資家だ。
米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ソロス氏は2012年11月以降の
3か月間に、円安を見込んだ取引で約10億ドル(約940億円)の利益を得たという。
他にも「安倍相場」の円安で儲けたヘッジファンドは少なくなく、ヘッジファンドによる
円売りがこのところの円安に拍車をかけたとの見方もある。
ソロス氏の「円の崩壊」発言が、自らの投資を有利に運ぶ「ポジション・トーク」の
可能性がないとはいえない。
みずほコーポレート銀行国際為替部の唐鎌大輔マーケット・エコノミストは、
「円安傾向が続くことに異論はありません。ただ、円の暴落はまだ気が早い話です」
という。というのも、「国債を売る投資家がいない」からだ。
「これまで機関投資家は運用先に困って国債を買っていましたし、国債がほしい状態は
いまも続いています。(外債の購入などで資金が海外へ流出する)理屈はわかりますが
(それがきっかけというのは)現実的ではありません。
そもそも、日本は経常黒字国です。黒字が確保できているあいだは(円の暴落は)
起こりません」
-以上です-
【金融政策】日銀、新たな金融緩和強化策[13/04/04]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1365051040/l50
【金融政策】日銀、国債1.2兆円買い入れ発表[13/04/08]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1365396620/l50
【統計】2月の国際収支、4カ月ぶりに経常黒字に ほぼ半減と悪化続く[13/04/08]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1365383915/l50
等々。

28 :
ロンドン株式市場=4日続伸、金融株や小売りのM&Sが高い
2013年 04月 12日 03:10 JST
[ロンドン 11日 ロイター]
 11日のロンドン株式市場は4日続伸。小売大手のマークス・アンド・スペンサー
(M&S)(MKS.L: 株価, 企業情報, レポート)や金融株がこの日の上昇を主導した
ほか、堅調な米指標も材料視された。
FT100種総合株価指数.FTSEは28.77ポイント(0.45%)高の6416.14。
米新規失業保険の週間申請件数が予想以上に減少したことが追い風となり、相場
は午後の取引で上げ足を速めた。
また、米連邦準備理事会(FRB)が緩和策を継続するとの期待から、押し目買いが
続いているとアナリストは指摘する。
金融株の買いが優勢となり、FT100種総合株価指数を6.4ポイント押し上げた。
資産運用会社シュローダー(SDR.L: 株価, 企業情報, レポート)やアバディーン(ADN.
L: 株価, 企業情報, レポート)が、同セクターの上昇を主導。同業のアシュモア・グ
ループ(ASHM.L: 株価, 企業情報, レポート)が新規の資金流入額が増加したと発表
したことを好感した。アシュモアは13%高、出来高は90日平均の約5倍となった。
M&Sは4.3%高で終了。四半期売上高が予想を下回る減少にとどまったことが
材料視された。

29 :
米国株、続伸 ダウ62ドル高で最高値 「流動性相場」へ期待強く
2013/04/12 06:21 日経速報ニュース 777文字
【NQNニューヨーク=古江敦子】11日の米株式相場は3日続伸した。ダウ工業株30種平均は
前日比62ドル90セント(0.4%)高の1万4865ドル14セントで終え、3日連続で過去最高値を更新
した。世界の金融当局が緩和的な金融政策をとっており、余剰資金が市場へ流入する「流動性
相場」への期待が根強い。雇用関連の米経済指標が良好だったことも投資家心理を強気に傾
けた。
 朝方発表の米新規失業保険申請件数が減少した。市場予想よりも低い水準となり、米景気が
勢いを増しているとの見方が改めて強まった。雇用回復に伴い個人消費が伸びるとの観測が広
がり、小売株を中心に買いが入った。
 一方、ヒューレット・パッカード(HP)やデルなどパソコン関連に値下がり銘柄が目立った。米調
査会社のIDCが10日、1〜3月期のパソコン世界出荷台数が前年同期比で大幅に減少したと発
表。関連企業の収益が悪化するとの懸念が強まった。
 ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数のは2.91ポイント(0.1%)高の3300.16で終えた。
2000年11月7日以来、約12年5カ月ぶりの高値をつけた。
 業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち9業種が上昇した。「電気通信サービス」や「ヘ
ルスケア」の値上がりが目立ち、「IT(情報技術)」が下落した。売買高はニューヨーク証券取引
所(NYSE)が約6億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約17億7000万株(同)だった。
 医薬品のファイザーや、保険のトラベラーズが上昇。通信のベライゾン・コミュニケーション
ズも上げた。会員制卸売大手コストコ・ホールセールは小幅高。3月の既存店売上高が市場予
想ほど伸びなかったが、相場全体の好地合いが波及した。
 一方、米金融大手が投資判断を引き下げたマイクロソフトが下落。半導体のインテルも売り
に押された。

30 :
野村株8%高、売買代金トップ 「流動性相場の象徴」で買い
2013/04/12 02:00 日経速報ニュース 1040文字
 野村ホールディングス株が活況に沸いている。日銀が「異次元緩和」に踏み切った後、東京証
券取引所第1部の売買代金が連日で3兆円を突破。流動性相場の恩恵を受ける証券株の代表
格として投資家の買いを一手に集めている。増資インサイダー問題を機に、グループ最高経営
責任者(CEO)が渡部賢一氏から永井浩二氏に代わって約8カ月。野村株が市場の評価を保
てるかどうかは、新経営陣が進める改革の手綱さばきにある。
 11日の野村株は前日比58円(8%)高の760円と、この日の高値で取引を終了した。売買代金
は1686億円と東証1部でトップ。2009年10月14日(1459億円)を抜き、データを遡れる1997年以来
で最大の商いを記録した。
 「日銀の金融緩和が生んだ流動性相場の象徴として人気が集まっている」。ある外資系証券の
アナリストは野村株の急騰ぶりをこう表現する。
 野村株が241円の直近安値をつけた昨年6月は東証1部の1日売買代金は8千億〜1兆円程
度で推移。だが足元は6日連続で3兆円を超えるほどの大商いだ。新経営陣が就任後に「当面
の目標」とした、09年の2度の発行価格を上回る株価回復をあっという間に達成した。
 もっとも今の野村社内は、今の活況相場に浮かれる様子はない。
 3月30日の部店長会議。永井CEOは幹部社員らを前に、富士フイルムホールディングスの復
活劇を引き合いに出した。米コダックの失速とは対照的に、主力の写真フィルム市場がほぼ消
失しても技術を生かして半導体材料など新事業を切り開いた富士フイルムのように、改革を続け
ていく必要を訴えた。
 「会社を根底から作り替える」(永井CEO)動きは、野村の営業の現場でも少しずつ見え始め
ている。
 例えば個人向け営業部門。野村は従来は月2本は投入してきた投資信託の新ファンドの販売
を昨夏以来、あえて停止している。今の野村の売れ筋は運用実績がある多数の既存ファンドに
分散。次々と新ファンドを顧客に乗り換えさせる手法は姿を消している。
 それでも永井CEOが就任後に出した16年3月期の収益目標は1株利益で50円。現在の株価
水準は目標利益ベースの株価収益率(PER)で15倍程度の水準まで上昇し、3年後の利益目
標も織り込んできたといえる。
 市場の高い期待値の大半は、日銀の金融緩和など外部環境の変化がもたらしたもの。相場
活況の追い風に浮かれず、野村が地に足のついた改革をやり遂げることができるかどうか。
その成否は日本の資本市場の未来をも左右しかねない。

31 :
異次元緩和期待の先に(下)「次はアベ」世界が注視。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1472文字 書誌情報
 米欧の大物投資家や金融機関首脳との面会がぽんぽん入る――。英金融街シティーで日本の
バンカーがうれしい悲鳴をあげている。「出せるモノを全部」という日銀の異次元の金融緩和は日本
の印象を一変させた。
 円は1ドル=100円目前まで下落。「2段ロケットに点火した感覚」(欧州の金融筋)が支配する。
お金の供給を倍増させる結果、名目国内総生産(GDP)比の日銀の資産規模は米欧中銀の2倍
を超す見通し。「2年で年2%の物価上昇達成には1ドル=120円まで円安が進む必要がある」
(英バークレイズのジュリアン・キャロー・チーフエコノミスト)というのが専門家の相場観だ。
米英が「援軍」
 世界でも突出する円安・株高のうねり。海外からは嫉妬のまなざしも混じり始めた。脱デフレに
向けた金融政策の展開をためらう必要はないが、異次元緩和が始まった今こそ、国際通貨外交
の力学を冷静に点検する好機だ。
 ひとまずは強力な援軍がいる。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は7日、日銀の緩和策
を「歓迎すべき取り組みだ」と称賛した。翌8日にはバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が
「先進国の金融緩和は各国の利益につながる」と発言。7月に英イングランド銀行総裁に就くカー
ニー・カナダ中央銀行総裁も日本の政策に好意的な見方を示す。
 政策金利がゼロ近くに張り付くなか、量的緩和路線で日米英の陣営が形成されている。長期
不振の日本が内需拡大で世界に恩恵を及ぼすなら、少なくとも当面は円安に異議を唱えない。
そういう意味だろう。
 だが、日本批判の陣営も声高になっている。「円安で日本との競争が不利になるうえ、巨額の
資金が中国に流れ込みインフレを加速させる」。異次元緩和の決定直後、米ドルと基本的に連
動する人民元を使う中国の経済人からは懸念の声が相次いだ。急速な円安・ウォン高に直面
する韓国も、日を追って焦燥感を強めている。
 手負いのユーロを使う大陸欧州。ドイツの有力紙は黒田東彦日銀総裁を「通貨戦争の戦士」と
皮肉る。17カ国の政府を相手にする欧州中央銀行(ECB)は「日米英のように政府と連携した
景気刺激策がとれない」(ドイツ銀行アドバイザーのトーマス・マイヤー氏)。自らの政策の手詰
まり感の反動で、日本への視線は厳しい。
 通貨外交の現場は、大義をかざしながら国益をぶつけ合う世界。最大のポイントは、各国の
本音も金融市場と同様、時々刻々と変わる点だ。
 米国の日銀支持は、米量的緩和第3弾(QE3)の出口戦略に伴う世界的な流動性減少のショ
ックを日銀が和らげてくれるという思惑があればこそ。肝心の米雇用回復が失速すれば、出口
戦略どころか、円安・ドル高を警戒する米製造業の声をオバマ政権も無視できなくなる。
成長が条件に
 結局はアベさんが何をするかだ――。世界はそうみる。円安をテコにしたデフレ脱却策を容認
する分、安倍晋三政権が強力な規制緩和を伴う成長戦略、貿易自由化、財政健全化に真剣に
取り組むかどうか。今夏にかけて、G20(20カ国)財務相・中央銀行総裁会議などの国際会議
が続く。成長底上げに向けた改革の見取り図を肉付けできなければ、世界の支持は続かないだ
ろう。
 金融緩和を弾みに各国が需要を増やし、世界にプラスの効果を及ぼす――。バーナンキ議長
は先進国の金融緩和競争を「近隣窮乏化」でなく「近隣富裕化」と名付け、日本も「デフレからの
脱却は世界にとってもプラス」と説明してきた。それを立証する責務が日本にはある。円安や株
高、高い政権支持率に浮かれている暇はない。ボールは安倍政権の手に渡ったのだ。

32 :
かんぽ新商品凍結、最終合意案、TPP日米事前協議、米の車関税維持。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊 1ページ 596文字 書誌情報
 日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に向けた日米の事前協議の最終合意案が
わかった。米国が乗用車やトラックにかける関税を当面維持する一方、日本の農産品の関税
にも配慮する。日本の保険分野は米側の意向を踏まえ、日本郵政傘下のかんぽ生命保険の
新商品の扱いを当面見合わせる方針も打ち出す見通しだ。(関連記事3、5面に)
 TPP交渉に加わるには米国やオーストラリアなど参加11カ国すべての同意が要る。最大の
関門である米国の同意を得ようと、日本は米国と事前協議を続けてきた。
 大きな焦点は米国が自動車、日本が農産品にそれぞれ課す関税の扱い。安倍晋三首相と
オバマ米大統領の2月の会談後に発表した共同声明でも日本の農産品、米国の工業製品を
「2国間貿易上のセンシティビティ(強い関心事項)」と指摘。日米合意も共同声明を意識した
内容となる。自動車分野は細部の詰めを残したままTPP交渉に入る展開とみられる。
 保険分野は、かんぽに政府出資が残るうちは新商品を出さない見通しとなった。政府の信用
力を後ろ盾にかんぽが業務を広げることには、日本市場で高いシェアを持つ米国の保険会社
が強い懸念を示していた。公平な競争を確保する狙いを理由にしている。
 検疫体制も含めた食品の安全基準は、各国の主体性を尊重しながらTPPの本交渉で改め
て協議する点で一致。食品添加物や残留農薬の基準を対象とすることで折り合ったもようだ。

33 :
銀行、持ち合い株圧縮、取得機構、買い取り額最高に、3月1009億円。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊 5ページ 492文字 PDF有 書誌情報
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 銀行が取引先企業との株式持ち合い解消を再び加速している。銀行等保有株式取得機構に
よる3月の買い取り実績は1009億円と前年同月比71%増え、2009年3月の業務再開以降、
単月では最高となった。安倍内閣発足後の株価回復を受けて、売却損が生じにくくなった金融
機関が保有株の圧縮を急いでいる。
 12年度の買い取り実績は前年度比57%増の1875億円。業務再開後の買い取り額の累計
は8852億円となった。
 銀行が保有する取引先企業の株式が値下がりすると、銀行の自己資本比率が低下する。
バーゼル銀行監督委員会が今年から段階的に導入する新しい自己資本規制を受け、メガ
バンクを中心とする金融機関はリスク資産の圧縮を迫られている。
 だが昨年秋まで日経平均株価が8000〜9000円台で推移するなど低迷が続き、金融機関
は持ち合い解消を抑制。同機構による買い取りも伸び悩んでいた。
 同機構は銀行が持ち合いなどで保有している株式を一時的に買い取るため02年設立された。
政府はリーマン・ショック後の09年3月、銀行が保有株を市場で売却して需給が悪化するのを
避けるため、同機構による株式買い取りを再び始めた。

34 :
シャープへの融資継続、みずほコーポなど、営業黒字メドで。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊 5ページ 452文字 PDF有 書誌情報
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 シャープの主力取引銀行であるみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行などは、6月に
返済期限を迎えるシャープ向け融資3600億円を継続する方針を固めた。シャープが、融資継
続の条件となっていた2012年度下期の営業黒字を確保できる見通しとなったため。
 みずほと三菱UFJは昨年9月にシャープ向けに期間9カ月の協調融資をまとめた。3600億
円のうち1800億円分を実際に融資し、残りの1800億円は融資枠として設定した。融資した
1800億円には担保を設けており、そのうち計300億円はみずほ信託銀行と三菱UFJ信託銀
行、りそな銀行が今年3月に引き継いでいた。
 みずほなどの銀行団は今回、融資枠も含めて取引を続ける。期間などの条件は今後詰める
。最終損益の赤字幅も注視する。
 シャープは現在、経営再建に向けた中期計画をまとめている。今秋には約2000億円の新株
予約権付社債(転換社債=CB)の償還を控えており、資金の手当てが焦点になっている。み
ずほと三菱UFJはシャープに人材を送って計画の策定や実行を支える。

35 :
「黒田ショック」「金融革命」…、日銀の大胆緩和、名称様々飛び交う。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊 5ページ 286文字 PDF有 書誌情報
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 日銀が黒田東彦総裁=写真=の下で新たな金融緩和策を導入して、11日で1週間。
新緩和策について市場では様々な「名前」が飛び交う。日銀が公式名称としたのは、市
場に供給するマネーを量と質の両面で拡大する「量的・質的金融緩和」。しかし市場で
は衝撃の大きさから「黒田ショック」「金融革命」といった名前が浸透している。
 市場の予想を裏切って、大胆な政策転換を打ち出した今回の緩和策。海外では英紙
フィナンシャル・タイムズが日銀の変身を「金融革命」と好意的に評価。欧州中央銀行
(ECB)のドラギ総裁がユーロ危機への対応でみせたマネー供給策になぞらえて、
「黒田バズーカ砲」と呼ぶ声もある。

36 :
日経平均終値1万3500円回復、4年9カ月ぶり。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 11日の東京株式市場で日経平均株価が大幅に上昇し、約4年9カ月ぶりに終値で1万
3500円台を回復した。終値は前日に比べ261円03銭(1・96%)高い1万3549円16
銭と、連日で年初来高値を更新した。前日の米国株の上昇の流れを受けたうえ、外国為
替市場での円相場の下落を受け、自動車などの主力株に海外投資家の資金が流入した。
東証1部の売買代金は3兆9802億円と、6営業日続けて3兆円を上回った。

37 :
投信、資金流入が加速、3月1.2兆円6年ぶり高水準、日本株型にも勢い。
2013/04/12 日本経済新聞 朝刊

 投資信託市場への資金流入が加速している。3月は投信の設定額から解約・償還額を差し
引いた資金流入額が1・2兆円と約6年ぶりの多さになった。株高・円安も追い風となり、3月末
の資産残高は72兆円と、米金融大手リーマン・ブラザーズが経営破綻する前だった2008年
7月以来、4年8カ月ぶりの規模に拡大。4月に入っても、個人マネーの流入に一段と拍車が
かかっている。
 投資信託協会が11日発表した3月の概況によると、株式や債券などで運用し一般の個人
投資家が購入できる公募投信の資産残高は72兆円と、前月から約3兆円増えた。直近の
底だった09年1月末(49兆円)と比べた伸び率は5割近くに達する。
 三菱UFJ投信によると、現在の価格が新規設定時を上回る投信の本数は全体の約3分の
1。株高・円安を受け、この割合は過去半年間で2倍に高まった。08年9月のリーマン・ショ
ック前に購入してその後の相場下落で含み損を抱えていた投資家は、価格の回復を受けて
手持ちの投信を解約。そうして得た資金で新たな投信の購入に動く好循環が始まっている。
 売れ筋の中心も、それまでの外国債券型から、最近は米国株や新興国株型などに移って
きた。3月は三井住友アセットマネジメントが運用する「日興・新経済成長国エクイティ・ファン
ド」が約1800億円を集めるなど、株式関連の投信が販売額の上位を占めた。株式相場の
先高観が強まるなか、個人投資家はリスクを取る運用姿勢を強めつつある。
 「これまでなかなか売れなかった」(中小証券幹部)日本株投信にも勢いが出ている。中小
型株などに投資する「JPMザ・ジャパン」は3月に運用上限額の1000億円に達し、一時販
売を停止。上限額を2000億円に引き上げて販売を再開したものの、申し込みが殺到し、再
び販売を停止することになった。
 投信人気を背景に、大手証券やネット証券では新規口座の開設申し込みが増加。それま
で投資の経験がなかった層のマネーも呼び込んでいる。
 投信市場への個人資金の流入は4月に入っても続いている。とくに日銀が新たな金融緩和
策を打ち出してから、投信への資金流入に拍車がかかった。SMBC日興証券では、日銀の
緩和策の発表翌日以降、投信の販売額がその前に比べて3割程度膨らんでいるという。
 4月は東南アジアなど海外株式で運用するタイプの投信設定が相次ぐ。「リスクを取って
運用する投信への資金流入が続きそうだ」(ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原延介氏)と
の見方が出ている。

38 :
東証大引け、3日ぶり反落 利益確定売り 週間上げ幅は今年2番目
2013/04/12 15:29 日経速報ニュース 991文字
 12日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反落し、終値は前日比64円02銭(0.47%)
安の1万3485円14銭だった。直近7日間で1500円あまり上げたため過熱感が意識されるなか、
週末とあって利益確定売りが優勢だった。外国為替市場で円相場が1ドル=99円台前半に上
昇したことが輸出関連株の重荷となったほか、北朝鮮のミサイル発射問題をにらんで様子見
姿勢が強まった。日経平均は下げ幅を150円近くに広げる場面もあった。
 証券ジャパンの野坂晃一調査情報部次長は「日経平均が中長期的な相場の基調を示す25
日移動平均から8%強上振れるなどチャート面で過熱感が出ており、同移動平均に接近する
形での株価調整が警戒されている」と指摘。また、きょう算出された日経平均株価指数オプシ
ョン4月物の特別清算指数(SQ)の1万3608円を終値で超えることができなかったため、SQ
値が今後の上値の節目になると見ていた。
 政府・日銀の脱デフレ政策や海外投資家の日本株買いに対する期待感から、下値では押し
目買いも入り、大引けにかけて日経平均の下げ幅はやや縮小する動きとなった。売り優勢な
がら取引意欲は旺盛で、東証1部の売買代金は7日連続で3兆円を上回った。7日連続は
、2007年7〜8月の13日連続以来の長さ。
 日経平均の週間の上げ幅は651円と、3月4〜8日の週(677円高)に次ぐ、今年2番目の大
きさだった。
 東証株価指数(TOPIX)は8日続伸した。8日続伸するのは11年2月以来。業種別TOPIX
は33業種中、16業種が下落。「その他金融」「その他製品」「倉庫運輸関連」が下げた一方、
「電気・ガス」「海運」「不動産」が上げた。
 東証1部の売買代金は概算で3兆6596億円、売買高は同45億6544万株と、それぞれ前日
に比べ減った。東証1部の下落銘柄数は全体の約6割にあたる1020、上昇銘柄数は588、横
ばいは105だった。
 ファストリ、三井住友FG、キヤノンが下落。ソフトバンク、ファナック、ソニーも売られた。千
代建も安い。一方、東電、野村、ケネディクスが買われた。トヨタ、シャープ、ホンダも上昇。
菱地所や三井不など大手不動産株も堅調だった。
 東証2部株価指数は小幅に8日続伸した。ファルテック、日鋳造、キャリアデザが上げた
一方、M2J、ニホンフラが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

39 :
日米、TPP事前協議、最終合意、かんぽ新商品「数年ない」――今夕発表。
2013/04/12 日本経済新聞 夕刊 1ページ 565文字 書誌情報
 日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に向けた日米の事前協議が12日、最終合意
に達した。日本郵政傘下のかんぽ生命保険の新商品認可について麻生太郎財務・金融相は同
日午前の閣議後の会見で「数年かかる」と語り、米国の要請をふまえ事実上凍結する考えを正
式に表明。国土交通省も簡単な手続きで自動車を輸入できる台数を今の2・5倍の5000台に
引き上げると発表した。
 茂木敏充経済産業相は12日の閣議後の記者会見で「昨晩から今日にかけて進展がある。
今後の手続きも含めた最終調整に入っている」との認識を示した。同日夕に関係閣僚会議を開
き日米合意の内容を確認。甘利明経済財政・再生相が記者会見し、日米合意を発表する見通しだ。
 TPP交渉に加わるには、米国やオーストラリアなど参加11カ国の同意が要る。最大の関門
である米国の同意を得ようと、日本は米国と事前協議を続けてきた。
 保険分野はかんぽに政府出資が残るうちは新商品を出さない。麻生金融相は閣議後の会見
で「かんぽから申請が仮にあっても(民間との)適正な競争関係が確立されているか判断がで
きるまでは認可をする考えはない。そのためには数年かかる」と述べた。米国の保険会社と公
平な競争を確保する狙いだ。
 自動車では簡単な手続きで輸入できる台数を一型式あたり2000台から5000台に引き上げる。

40 :
為替――三井住友銀行石橋優氏、円、3ヵ月以内に110円も(先読みEYE)
2013/04/12 日本経済新聞 夕刊 5ページ 377文字 書誌情報
 三井住友銀行市場営業部為替トレーディンググループ長 石橋優氏
 円相場は日銀の強力な金融緩和を受けて軟調に推移するとみる。今回の緩和策は市場へ
のメッセージが分かりやすく、物価上昇率が目標の2%に達するとの期待を生む。緩和縮小
に向かいつつある米欧との違いも円売りを呼ぶ。今後3カ月で1ドル=110円程度まで下落
する余地がある。
 日銀の黒田東彦総裁は「必要なことは全てやった」と言い切った。これまでは「日銀は緩和
策を小出しにしている」との見方から、緩和を拡大してもすぐ「次の一手」に注目が移り、円売
りは長続きしなかった。今回は緩和策の「効果」に関心が集まり、長期金利の低下などを受
けて円売りが進むだろう。
 日銀のメッセージがうまく市場に浸透しない場合は、円買いの流れに転じうる。米景気の
回復に陰りが見えれば、ドルを買いにくくなる。上値は95円程度とみている。

41 :
・[巨額国債買入「必ず実現」=日銀総裁
  金融緩和は2年に限定せず、必要な時点まで金融緩和を継続する]
 ・・( - o -;)
  資産価値をインフレ分の2%上昇させてトントン
   使った分だけ相場で儲けて、収支±ゼロを目指してたけど、
  最低2%の利回り確保となると、目標を変えねば(^.^;
  困ったわぁ〜
 [日銀緩和、名称様々 「黒田ショック」「金融革命」]
 ・・数年後に、今とは違う意味で「黒田ショック」・・じゃない?
 
・[10年で1兆8千億ドル財政赤字削減 米大統領が予算教書 ]
 ・・日本も具体的な財政再建目処が出てくればいいのだけれど・・
・[1月のギリシャ失業率、2006年以来で最悪の27.2%に
  今年の経済成長率はマイナス4.5%と予想]
 ・・でも、
 [米新規失業保険申請件数は34.6万件に減少、雇用悪化懸念和らぐ]
 ・・市場に与えるインパクトは規模が違う
・[モラトリアム法終了(利息分だけを支払えばいいという返済猶予)
  で住宅ローン苦 「途方に暮れる」の声も]
 ・・今、モラトリアム法終了で途方にくれてる人は、
  本来ならとうの昔に途方に暮れてたはずなのだ。 
   それより興味があるのは、この法案で国が補償し、
  焦げ付くであろう損失がどうなるか?である。 
・[北朝鮮、格納庫からミサイル出し入れ ]
 [北朝鮮、ミサイル発射の構え崩さず]
 ・・キム・ジョンウンぼくちゃんが、立派なミサイルを出し入れしながら
  発射するぞ<丶`∀´>って言ってる時に、
 [航空交通管理センター:「ミサイル発射」…全国に「誤報」]
 ・・第三者が「発射しちゃった(;´Д`)ハァハァ」は、やめてくれ!
・[福島第一原発 移送中の汚染水が漏れる]
 ・・コッチも相変わらず「出ちゃった(;´Д`)ハァハァ」の連続
 [福島第1原発汚染水問題 茂木経産相「対策委設置し対応検討」]
 ・・スイーツ売込みなど国でやら無くていいし、
  オリンピック招致だってコレが収束しなきゃどーにもならん。
   素人でもいいから全員フクシマへ送り込め!
 ・・ってことで、文句ばかり言ってますが、アベノミクス効果で
  しっかり確定した分、わたしもすっかり気分高揚(人´∀`).
   今までちぎれたホースにガムテープ張ってしのいでた
  掃除機ですが、念願のパナのプチサイクロンを購入。
   ま、いくら儲けても使ってしまったら無くなるのですが(^^)ヽ

42 :
ソースは
http://www.news-postseven.com/archives/20130412_181491.html
持ち家という「人生最大の買い物」につきまとう住宅ローン金利は、少しの上昇でも
庶民の肩にずしりとのしかかる。
にもかかわらず、この3月末の“金融モラトリアム法”期限切れによって、
3兆6000億円もの「日本版サブプライム問題」が燻り、毎月の返済だけで青息吐息の
庶民に金利上昇パニックが襲いかかろうとしている。
政府・金融庁はモラトリアム法の期限切れに伴う激変緩和措置として、中小企業向けの
融資などを調査し、金融機関の支援状況に目を光らせていく方針を打ち出している。
金融庁監督局でも、「中小企業だけでなく、住宅ローン借入者に対しても、金融機関が
貸付条件の変更など円滑な資金供給に努めるべきということは今後も何ら変わりなく、
各金融機関に対しても、監督指針を改正して促しています」と説明する。
各メガバンクの担当者も、「銀行だって鬼ではない。『直ちに返せ』などと
急激な回収に走るようなことはあり得ない」と、口を揃える。
しかし、現実には、すでに返済猶予打ち切りの事例が相次いでいる。
中には「今年後半にも土地の価格が上昇していれば、立地がいい好条件の物件から
競売にかけて処分するケースが増えるでしょう。借りている顧客にしてみれば家は
失うが、ローン地獄から解放されるメリットはあるんじゃないですか」
(メガバンクの住宅ローン担当者)と、なんとも冷たい本音が見え隠れする。
住宅ローンの返済が滞ると、次のような手順で処理が進む。
まず滞納が3か月を超えると金融機関から「督促状」が届く。
多くの場合、その時点で保証会社が債務を肩代わりして金融機関に支払うことに
なるが、それでも滞納が続くと、やがて保証会社は金融機関に支払った分の残債を
一括請求してくる。もちろん、その段階で全額返せるはずもないので、住宅を売却して
一括返済させるための競売開始が決定する。
ただし、競売による落札価格は一般的な取引価格の6〜7割程度になってしまうため、
家を手放してもローンがまだ残るというケースは少なくない。
その返済もままならなければ自己破産も現実味を帯びてくる。
この競売件数はモラトリアム法が施行されるまでは年間6万件ペースだったが、
施行後は約1万5000件減って年間4万5000件前後で推移してきた。
住宅ローン問題の相談に乗る安田コンサルティングオフィスの安田裕次社長は、
警鐘を鳴らす。
「つまり、同法施行後3年間で毎年1万5000件の住宅ローンが救われてきたわけです。
しかし、今後は3年間の累計4万5000件が競売に転じてしまう可能性がある。
今後の動向も考えていくと、約5万世帯が“破産予備軍”といえるかもしれません」
※週刊ポスト2013年4月19日号
-以上です-

43 :
ニュースリリース 野村證券 ノムラ個人投資家サーベイ (2013年4月) (PDF)
www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20130412/20130412.pdf

44 :
http://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20130412/20130412.pdf

45 :
売れぬコメ特売広がる、 全農、価格政策通らず、コシヒカリ・あきたこまち2〜3割安
2013/04/13 日本経済新聞 夕刊 1ページ

 コメの店頭価格が大幅に下がりだした。全国のスーパーでは通常よりも2〜3割安の特売が
目立ち始めた。2012年産米の出荷が始まった昨年秋から全国農業協同組合連合会(全農)
の価格政策などで大幅に値上がりし、売れ行きが鈍化。コメの卸会社は抱えた在庫を安値で
売り始めた。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加を前に、農業の競争力が問われる中、
消費者に支持されるコメの生産・販売改革が迫られそうだ。
 特に下げが目立つのが有名銘柄米。首都圏で食品スーパーを展開するサミットは今月初旬、
新潟産コシヒカリ(一般品)を精米5キロ2180円で特売した。通常価格に比べ約2割安い。3月
末には秋田産あきたこまちを同2割安の2080円で販売した。首都圏が地盤のいなげやも13日
、秋田産あきたこまちを2080円で特売。新潟産コシヒカリを1980円で売るスーパーもある。
 関西でもライフコーポレーションが先週、新潟産コシヒカリを5キロ2袋で3580円で売り出した
。通常は1袋2880円程度で、5キロでは約4割安い。今週は秋田産あきたこまちを2割安の1
980円で販売した。
 農林水産省がまとめた2月のコメの小売価格(POS取引平均価格)は5キロ2122円で、前月
比34円下がった。昨年10月の新米の出回り後で最も安い。3月はさらに下がる可能性が高い。
 全国のコメ卸でつくる全国米穀販売事業共済協同組合(東京・中央)の木村良理事長は「荷動
きがよくないため、赤字覚悟で在庫を減らす卸が多い」と説明する。2月末の卸・小売り段階の在
庫量は46万トンで前年より9万トン増え、過去5年間で最も多い。
 ここ数年、農家が農協を通さず消費者や卸にコメを直接販売する動きを強めている。12年産米
が昨秋値上がりしたのは全農がコメの扱い量を増やすため、農家に払う前払い金を前年比で1
〜2割引き上げたことが大きい。
 全農や全国農業協同組合中央会(JA全中)は「在庫が少なく、民間業者の買い取り価格が上
がったため前払い金を引き上げた」と反論するが、取扱量が最も多い全農の動きが市況を押し
上げたとの指摘は多い。
 コメ消費が減退する中で、産地は需要の変化に応じた生産を求められている。北海道や九州
で割安で食味のよい品種のコメが作られるようになり、消費者の人気を集めている。政策でコメ
価格を維持することが難しくなっており、ブランド力のある高級米と、安さを武器に消費者を呼び
込むコメとの二極化が進みそうだ。
 ▼前払い金 コメの販売を委託された農協が農家の出荷時に前金として支払う。概算金や仮
渡し金とも呼ばれる。全農の県本部などが収穫時期に卸会社などへの販売額を想定し、経費を
差し引いて決める。農家の収入の多くを占める。実際に販売したコメの価格が想定より高かった
場合、農家に追加金を支払う。

46 :
米大手2行、最高益、JPモルガンなど引当費用が減、1〜3月。
2013/04/13 日本経済新聞 夕刊 3

 【ニューヨーク=佐藤大和】米銀最大手のJPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴは12日
、2013年1〜3月期決算を発表し、純利益がそれぞれ第1四半期としての過去最高を更新した。
経費削減に加えて貸し倒れに備えた引当費用などが減少した。ただ今後は米国の住宅ローン
市場で競争激化が予想され、右肩上がりの業績改善が続くかは不透明だ。
 JPモルガンの純利益は65億3千万ドル(約6400億円)となり前年同期比33%増えた。投資
銀行業務が好調を持続したほか、クレジットカードや住宅ローン関連の損失が低水準。業績の
足を引っ張ってきた訴訟関連費用も減らした。
 米銀4位のウェルズ・ファーゴの1〜3月期の純利益は同22%増の51億7千万ドル。同行は
米国内の商業銀行業務に集中し、大手米銀で業績が最も安定している。固定費削減も寄与し、
12四半期連続の増益を確保した。

47 :
ムゥ〜おやつが食べたいな〜
あっ、シュークリームだ
おいしそう 食べよう
モグモグモグモグ おいしいな モグモグモグモグ
もう一個ある これも食べちゃえ
モグモグモグモグ モグモグモグモグ
あ〜おいしかった
ねえムーくん、ここにあったシュークリーム知らない?
知らないよ
変だなぁ 後でムーくんと一緒に食べようと思ったのに
おかしいな どうしたんだろう?
あんなおいしいシュークリーム どうしたんだろうね?
あんなおいしいシュークリーム?
それじゃまるでムーくん
あのシュークリームを食べたことがあるような言い方じゃないか?
ワッ しまった
さてはムーくん シュークリーム食べたでしょう?
知らないよ
ほら 白状しないと コチョコチョコチョコチョ
ムヒヒヒヒ 食べた 食べた
ほら やっぱりムーくんが犯人じゃないか
もう おしりペンペン
ムッヒーミンミンミン ムッヒーミンミンミン
ようし ムー汁にして食べちゃおうかな
ムッヒーミンミンミン ゴメンナサイ ムッヒーミンミンミン

48 :
age

49 :
NY株ハイライト 銀行が映す景況感の揺らぎ 日銀の一手は肩すかし
2013/04/05 07:01 日経速報ニュース 1225文字
【NQNニューヨーク=増永裕樹】4日の米株式相場は盛り上がりに欠ける展開だった。日銀の
大胆な金融緩和による過剰流動性への期待が相場を押し上げたとはいえ、ダウ工業株30種平
均の上昇幅はわずか55ドル。日銀の一手に沸いた日本株相場と比べた勢いの違いは鮮明だ
った。米株式相場を押し上げる原動力になってきた景況感が揺らいでいる。
 あまりの勢いの鈍さに拍子抜けした投資家は多かったに違いない。取引開始前の米メディア
を占領したのは「BOJ」の三文字。日銀(Bank of Japan=BOJ)が生む過剰流動性が米株
式相場をも押し上げる要因になるとの期待が膨らんだが、蓋を開ければ静かな滑り出し。ダウ
平均は小安く推移する場面も目立った。
 相場の重荷になったのは景況感の揺らぎだ。4日朝方に発表された新規失業保険申請件数
は市場予想に反して大幅に増加。「イースター(復活祭)などの季節要因が原因」(ゴードルマン
・サックス)だが、3月のADP全米雇用リポートなど足元では低調な経済指標が相次いでいる。
目先の利益をひとまず確定する動きを広げるには十分な衝撃だった。
 経済指標という「マクロ」だけでなく、「ミクロ」の企業収益にも警戒感が強まっている。代表的な
のが景気を測る「体温計」である銀行だ。クレディ・スイスは4日付リポートで、米金融機関の2014
年の利益予想を引き下げた。13年1〜3月期の住宅ローン申請は前期比8%減少し、同部門の
収益が想定と比べて苦戦しているという。
 担当アナリストのモシュ・オレンバック氏は「利ざやも縮小傾向にある」と指摘する。米30年物
国債のクーポンと同期間の貸出金利の差は1.1%強と、前期から0.2ポイント程度低下したという。
米住宅市況は回復基調にあるが、その波に乗り切れていない格好だ。
 M&A(合併・買収)助言などを手掛ける投資銀行も順風満帆ではない。市場で週初に話題に
なったのはゴールドマンの人事だ。主要メディアは非鉄金属の現物を扱うトレーダーの退職を
相次ぎ報道した。ゴールドマンは金融派生商品の取引規制に対応するため現物市場に参入し
たが、前月にも銅のトレーダーが退職したという。新規事業の育成に苦労しているとの受け止
めが市場に広がった。
 RBCキャピタル・マーケッツの試算では、ゴールドマンの1〜3月期の機関投資家向け事業は
前年同期比で3%の減収となる見込み。モルガン・スタンレーもRBCの予想と比べて苦戦気味
で、担当アナリストのフィオナ・スワフィールド氏は「収入の伸びが期待できないだけに、コスト
削減が引き続き焦点にならざるを得ない」と指摘する。高リスク取引へ規制という包囲網が敷
れつつある中、盤石とは言い難い。
 投資家が注目する3月の米雇用統計が5日に発表されるほか、8日の非鉄大手アルコアから
米主要企業の1〜3月期決算の発表が本格化する。米景気は本当に勢いを増しているのか。過
去最高値圏にある米株式相場は正念場を迎える。

50 :
老朽原発、再稼働厳しく、新規制基準、自主廃炉も選択肢に。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊
 原子力規制委員会は7月に導入する新規制基準の骨子をまとめ、4日に開いた専門家の会合
に示した。運転から30年以上が経過した老朽原発に対し、電源ケーブルの交換や配管の増設
を求めており、再稼働前に1年以上の工事期間がかかる見通し。原則40年とする原発の寿命を
延長するのはハードルが高く、安全対策のコストが見合わないと判断した老朽原発は再稼働を
せずに廃炉を迫られることもありそうだ。
 規制委は早ければ10日に開く定例会合で新規制基準の条文案を明らかにし、1カ月間、意見
を公募する。意見を反映したうえで7月までに導入し、電力会社から再稼働の申請を受け付ける。
 老朽原発の再稼働が厳しいのは、新規制基準が禁じる可燃性の電源ケーブルを使う原発や、
緊急炉心冷却装置の配管が1本しかない原発があるためだ。
 可燃性ケーブルを使う原発は関西電力美浜1号機(福井県)など全国で13基ある。建設当時
の指針では可燃性ケーブルを使用できたが、その後、燃えにくい難燃性ケーブルが義務づけられた。
 ケーブルの長さは1基あたり合計1千キロメートル以上になる例もあり、交換は巨額の費用と
年単位の工事期間が必要とされる。電力会社は「現状のケーブルでも、燃えにくいことを試験で
示せば交換は不要だ」(電気事業連合会)と主張するが、規制委は基本的に交換を求める考え。
さらに美浜1号機には余熱除去系などの配管が1本しかなく、増設が求められている。
 老朽原発は原則40年が寿命で、運転延長には規制委の認可がいる。規制委の田中俊一委
員長は3日の記者会見で「事業者はお財布を見たりいろんなことを考えたりして判断されるの
ではないか」と言及した。電力会社が自発的に廃炉を選ぶ可能性も出てきそうだ。
 実際、中国電力や四国電力は、新しい原子炉では新規制基準で必要なフィルター付きベント
の設置を決めたが、運転30年がたった島根1号機(島根県)や伊方1、2号機(愛媛県)では未
定のまま。日本原子力産業協会の服部拓也理事長は「古い原発はおのずと優先順位がつく」
と指摘する。

51 :
日銀、緩和策を総動員、黒田総裁「異次元の政策」、目標、金利から量へ。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊
 日銀は4日の金融政策決定会合で、2年間で前年比2%の物価上昇率を目指す「量的・質的金融
緩和」の導入を決めた。政策目標を金利からマネーの量に切り替え、市場に供給するお金の量を示
すマネタリーベースを2年間で倍増させる。国債に加え上場投資信託(ETF)などリスク資産も買い
増す。緩和策を総動員して借入金利の低下を促し、企業の投資を後押しする。
 黒田東彦総裁は同日の記者会見で「これまでと次元の異なる金融緩和だ」と強調した。資金供給
量を増やしても投資や消費に結びつかないとした白川方明前総裁時代の慎重姿勢を転換。デフレ
脱却へ明確な物価目標を決め、大胆な緩和策を一気に実施して企業や個人の期待に働き掛ける。
戦後の日本の金融政策では初の試みだ。
 黒田総裁は3月の就任後、初の決定会合で一連の緩和策を示し「戦力の逐次投入をせず、現時
点で必要な政策をすべて講じた」と強調。「大胆な金融緩和」を求める安倍晋三首相の要請に応えた。
9人の政策委員はほぼ全員一致で賛成した。物価目標の表現をめぐってのみ、木内登英委員が
反対した。
 日銀が誘導してきた短期金利はほぼゼロに張り付き、下げ余地のない状況で緩和を進めるため、
政策の目標を変更する。銀行間の取引に使う無担保コール翌日物金利から、資金供給量の指標
であるマネタリーベースに切り替える。
 日銀が金融機関から国債などを買い入れてお金を市中に供給し、現在138兆円あるマネタリー
ベースを2年後に2倍の270兆円に膨らませる。黒田総裁は「政策をわかりやすく伝える枠組み
だ」と強調した。
 設備投資や住宅購入の資金借り入れ基準となる長期金利の低下を促すため、購入対象の国
債も広げる。40年の超長期債まで幅広く買う。対象となる国債の平均残存期間は3年弱から、
市場平均の7年まで延ばす。毎月の国債の買い入れ額は7兆円強で月間発行額の7割に達する。
 リスク資産の買い入れ拡大は、緩和の経路を多様化する狙いだ。株価下支え効果のあるETF
は年1兆円、不動産市況に効果のある不動産投資信託(REIT)は年300億円増やす。黒田総
裁は「長めの金利や資産価格に直接働き掛ける」と述べ、中長期の借入金利を押し下げ、設備
投資を促す狙いを説明した。
 黒田総裁は金融緩和を通じ「リスク資産の運用や貸し出しを増やす効果が期待できる」と語った。
さらに「市場や経済主体の『期待』を転換させる。予想物価上昇率を上昇させ、15年続いたデフレ
の脱却に導く」と強調した。
 決定会合では「銀行券の発行残高以上は国債を保有しない」というルールの停止も決めた。

52 :
日銀、緩和策を総動員―脱デフレ戻れぬ賭け。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊
 日銀は自ら退路を断った。2年をめどに2%の物価目標を達成できるまで思い切った金融緩和
を続ける。黒田東彦総裁の提案をほぼ全会一致で決め、15年近く続くデフレの克服に向け、後
戻りしない決意を示した。
 「中途半端ではだめだ」。黒田総裁は初の金融政策決定会合に先立ち、日銀の事務方にこんな
指示を出していた。効果と副作用を見極めつつ、段階的に緩和を拡大する従来の手法を否定。
現時点で考え得る手法を最初から一斉に投入することで「次元の違う緩和」を強く印象づけた。
 市場の期待をいかに高めるか。黒田総裁の狙いはこの一点に絞られていたと言ってもいい。
 市場に次元の違う緩和をすり込むため、「2倍」というキーワードを多用した。新たな目標である
市場への資金供給量を2倍に増やし、長期国債や上場投資信託(ETF)の購入も2倍に増やす
……。現状の2倍の緩和策を強調することで、市場に大胆緩和を植え付ける狙いだ。
 米国流の無期限緩和を直ちに取り入れる決定に、市場は大幅な金利低下と円安・株高で反応
した。ひとまず市場にデフレ克服期待を抱かせることに成功した。
 懸念もある。黒田総裁は就任後、事務方を政府に通わせている。日銀が大胆な緩和策を打ち
出す代わりに、政府が財政健全化に取り組むことを暗に促すためだ。
 思い切った金融緩和下での際限なき財政拡大は国債価格の急落リスクをはらむ。
 政府が利害調整の要る規制緩和を避け、安易な財政出動に頼る道を選べば、日銀が政府の
尻ぬぐいをしている印象を与えかねない。
 デフレ克服は政府も一体になった取り組みがないと実現できない。日銀と同様に、政府の覚悟
も求められる。
 2008年秋のリーマン・ショック後に量的緩和に踏み切った米国は足元で緩和策の出口を模索
し始めている。日本はようやくデフレ克服の入り口に立ったにすぎない。物価目標達成の道筋は
いつ見えるのか。市場の評価が高い分、効果が見えないと失望を呼びやすい。市場との対話も
欠かせない。(編集委員 小栗太)

53 :
日銀、緩和策を総動員―長期金利、過去最低に、一時0.425%。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ
 日銀が導入を決めた「量的・質的金融緩和」を受けて、4日の金融市場は株高・債券高・円安が
進んだ。市場では「期待を上回る内容」との受け止めが多い。長期金利の指標となる新発10年
物国債利回りは一時0・425%まで低下(価格は上昇)し、2003年6月の過去最低金利(0・43
%)を更新。日経平均株価も3月21日につけた年初来高値に迫った。
 日銀は追加緩和で国債の買い入れ金額を増やすとともに、買い入れ対象の年限を従来の1〜
3年から40年の超長期まで広げる。これを受け債券市場では、20年債や30年債の利回りも03
年6月以来の水準に低下した。
 東京株式市場では日経平均株価が大幅に続伸した。終値は前日比272円34銭(2・20%)高
の1万2634円54銭だった。緩和策が予想を上回ると受け止め、決定直後から急速に買い注文
が膨らんだ。朝方下げていた日経平均は一気に切り返して上昇に転じ、終値は3月21日の年初
来高値にあと1円強まで迫った。
 東京証券取引所第1部では8割強の銘柄が上昇した。売買代金は約3兆900億円と前日に比
べて32%増えた。
 外国為替市場でも追加緩和を手掛かりに、円安・ドル高が進行。海外市場では一時1ドル=96
円台まで円が売られ、3月14日以来3週間ぶりの安値を付けた。

54 :
西武株4割超狙う、TOB、サーベラス、経営陣に圧力。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊
 西武ホールディングス(HD)にTOB(株式公開買い付け)を実施中の米投資会社サーベラス
は、買い付け株数の上限を従来の4%から10%程度に引き上げる方針を固めた。現在保有
する約32%と合わせて4割を超える株式の取得を目指す。株式上場を巡り対立する西武HD
経営陣へ圧力を高める。また、サーベラス幹部のダン・クエール元米副大統領らを取締役と
して推薦する見通しだ。
 筆頭株主のサーベラスは3月12日から公開買い付けを始めている。西武HDはTOBに反対
を表明していた。みずほコーポレート銀行など大株主の一部も西武HDを支持する。しかし、約
1割を占める個人株主などから応募があれば、10%程度を集められるとサーベラスはみてい
るようだ。
 6月に開く定時株主総会に向け、追加で取締役を推薦することも検討する。すでに、五味広
文元金融庁長官や日本郵政公社(現日本郵政)の総裁を務めた生田正治氏ら計3人を推薦
している。クエール氏のほか、サーベラス会長のジョン・スノー元米財務長官らを、新たに取
締役として迎えるよう求める。
 西武鉄道が2004年に有価証券報告書の虚偽記載で上場廃止になった後、サーベラスは
再建を支援するため出資した。
 西武HDは、サーベラスから球団売却や不採算路線の廃止を求められたと反発。サーベラ
ス側は、そうした要求をする意向がないことを表明するなど、両者の溝は深まっている。

55 :
実体経済に緩和届くか、波及ルートは3つ、消費・投資一斉後押し。
2013/04/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1014文字
 「現時点で必要な措置はすべて講じた」。黒田東彦日銀総裁は決定会合後の記者会見で
こう力を込めた。従来の日銀の緩和策を「戦力の逐次投入だ」と厳しく批判し、変身ぶりを強
調した。黒田日銀は金融政策の歴史を変えるようなレジームチェンジ(体制転換)で、今度
こそ緩和効果を実体経済に波及させられるのか。(1面参照)
 日銀が2001年から06年にかけて実施した「量的緩和」では、金融機関が預金の支払いに
備えて日銀に預ける「当座預金」を緩和の指標に定めて、市場に出回るお金を増やそうとした。
 さらに白川方明前総裁は10年秋に「包括緩和」と呼ぶ緩和策を導入。資産買い入れ基金を
設けて国債などを大量購入し、長期金利を押し下げることで民間企業の活動を後押しする効
果を狙った。
 しかしそれでもデフレ脱却にはたどり着かなかった。人口減少などを背景に民間の資金需
要が低迷するなか、金融緩和だけを拡大しても、デフレ脱却は厳しいというのが白川日銀の
立場だった。
 そこで黒田総裁は会見でボードを指しながら、短期金利が0%まで低下したことで限界に達
した従来の金融政策以外にも効果が波及するルートは3つあると強調した。
 1つ目は、日銀が国債や上場投資信託(ETF)を買った代金として、債券市場や株式市場に大量
のマネーが流れ出すルートだ。10年物や20年物などより期間の長い債券の利回りが低下し、
株価のような資産価格が上昇する効果が期待される。
 2つ目は、潤沢な資金を元手に金融機関が外債や株式など、よりリスクの高い資産への投資
や、企業への貸し出しを増やすという効果だ。
 3つ目が、日銀がデフレ脱却に向けて強力な金融緩和を進めると強調することで、企業や個人
の物価上昇期待をくすぐり、投資や消費を引き出すというルートだ。「我々も成長に向けた投資
をしていきたい」(田中稔一・三井化学社長)といった経営者心理の変化を呼び覚まそうとしている。
 日銀は14年末までに資金供給量を約132兆円増やし、3つのルートで景気底上げを狙う。
だが日銀の見通しでは実際に経済活動に使われる銀行券は3兆円増えるだけ。残りの128兆
円は金融機関が預金の支払いに備えて日銀に預けている当座預金が増えるだけで、本当に
世の中のお金が回りだすとは限らない。
 黒田緩和は3つのルートでどこまで効果を上げられるのか。世界の金融界から注目を集める
大実験といえる。

56 :
異次元緩和市場動かす、株売買高最高に、長期金利史上最低、国債に「黒田ショック」。
2013/04/06 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1
 黒田東彦日銀総裁が打ち出した新たな金融緩和策が5日、金融市場を大きく動かした。株式の
商いが過去最高に膨らんだ一方、長期国債の価格は乱高下、先物市場では2度にわたり売買の
一時停止措置が発動された。大胆緩和を好感した円安・株高の流れは続く公算だが、「黒田ショ
ック」を市場が消化するには時間もかかりそうだ。(関連記事2、3、5面に)
 大胆緩和の導入決定から一夜明けた5日、債券市場はまず日銀の国債購入額拡大を受け、長
期金利の低下(債券価格の上昇)で反応した。
「遅れるな」
注文が殺到
 「買い遅れるな」。黒田総裁が示した市場予想を超える緩和内容に、債券ディーラーの焦りに火
が付いた。債券買いが殺到し、10年債利回りは一時、前日比0・14%低い0・315%に低下。昨
年後半、欧州債務危機で資金流入が加速したスイスでついた0・39%程度を下回り、「史上最低
利回り」を更新した。
 長年にわたり世界史上最低金利とされてきたのは1619年イタリア・ジェノバで記録した1・125
%。これを大きく下回る歴史的水準で推移してきた日本の長期金利は、黒田日銀の異次元緩和
とともにさらなる未知の空間に踏み込んだ。
 朝方の日経平均株価は前日比の上げ幅が591円に達し一時1万3000円台に乗せた。「200
5年の郵政解散時をしのぐ注文が押し寄せた」とある外資系証券幹部。東京証券取引所第1部の
株式売買高は64億4900万株と過去最高を更新し、売買代金も4兆8633億円と5年8カ月ぶり
の高水準に膨らんだ。
 脱デフレで不動産価格の上昇につながると期待したマネーは不動産株に流入し、三菱地所株
などが一時、制限値幅いっぱいとなるストップ高水準まで上昇した。個人投資家によるインターネ
ット証券経由の売買も急増。マネックス証券では取引画面にログインしづらい状況が10分以上
続いた。
動揺売りで
2度の中断
 ところが午後になると市場の様相は一変。午後1時すぎ、過去最高値圏にあった債券の先物市
場で価格が制限値幅いっぱいに急落し、取引所が一時的に売買を停止するサーキットブレーカ
ーを発動させた。15分の中断を経て取引が再開されたが、再び価格が急落。午後1時30分に2
度目の売買停止となった。
 きっかけは「先物市場での海外勢の利益確定売りだ」(国内証券)。「いや、メガバンクの一角が
売った」(米系証券)。交錯する情報に動揺した市場では債券売りが殺到。現物市場でも10年債
利回りが一時0・62%まで急騰した。
 短期間に金利が急上昇した局面は過去にもあった。旧大蔵省の国債買い切り停止表明が引き
金となった1998年の「運用部ショック」。不測の事態に陥る前に損失リスクを減らす手法が逆に
混乱を招いた03年の「VaRショック」。だが、債券のプロですら「長年市場を見てきたが、1日で
これほど振れるのは初めて」(三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジスト)という歴史的な乱
高下だった。
政権の面々
緊張隠さず
 黒田日銀の異次元緩和に喜色満面だった安倍政権の面々も緊張感を隠さない。「金利水準へ
のコメントは控えるが、市場の動向にしっかり注意を払っていきたい」。5日夕刻。菅義偉官房長
官は顔を曇らせた。
 債券相場の大揺れは金融市場全般に波及。株式市場では利益を確定する売りが膨らみ、日経
平均株価も上げ幅を急速に縮めた。日経平均は結局199円高で大引けを迎えた。高値から一気
に400円近く下げた。
 東京外国為替市場も午前中に一時1ドル=97円台と3年8カ月ぶりの円安水準を記録したが、
午後は一転して円高方向に。債券市場の混乱が、安全通貨である円を買い戻す動きを呼び込み、
一気に95円台後半まで円高が進んだ。国内証券会社のディーラーは「あまりに荒い値動きに大
やけどを負ったディーラーが続出した」と嘆息した。
 「持てる政策を総動員する」。4日の記者会見でこう語った黒田東彦日銀総裁。円安・株高の基
調は今後も変化がなさそうだが、金融市場には異次元緩和への驚きと戸惑いがまだ続いている

57 :
株1万3000円回復、緊急サーベイ(1)9月末までに1万5000円到達も
2013/04/08 15:28 日経速報ニュース 1607文字
 日経平均株価は9月末までに1万5000円台に到達も――。8日の東京株式市場で日経平均は
大幅に4日続伸し、2008年8月29日以来ほぼ4年7カ月ぶりに1万3000円台を回復した。日経Q
UICKニュース社が市場関係者に緊急アンケートしたところ、日経平均が9月末までに1万5000円
を回復するとの回答が複数あった。日銀の黒田東彦新総裁の下で4日に導入を決めた量的・質的
金融緩和の恩恵を受けるとされる金融や不動産株への買いが続き、相場上昇をけん引するとの見
立てが多い。
 市場参加者の脳裏には米連邦準備理事会(FRB)が10年秋に導入した量的金融緩和の第2弾
(QE2)後に米株式相場が長期上昇局面に入った記憶が焼き付いている。黒田日銀の「市場参加
者の常識を超える巨額の資金供給」が株式相場を押し上げる展開はなお続くとの見方が多い
。日銀当座預金と現金の残高からなるマネタリーベース(資金供給量)を2年で2倍に増やす政策
は、需給面などから円相場を押し下げるとみられ、自動車など輸出関連株にも買いを誘うとの指
摘が多い。
 未曽有の金融緩和がけん引する株高に死角はないのか。一部で日本国債のソブリンリスク(国
家債務の信認危機)懸念や国内の消費増税による消費落ち込み、債券相場の不安定化を相場調
整のリスクに挙げる声があるものの、相場調整のきっかけは国内よりも海外にあるとの見方が
多い。イタリア政局やキプロスの銀行不安がくすぶる欧州の債務問題や中国景気の先行き不安
が相場調整を促すことへの警戒感は根強い。核実験とミサイル発射の準備を進めていると伝わっ
た北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりなど、予測できない突発的な事態に対する懸念も株高の不
安材料だ。
 以下にアンケートの回答を一覧にした。
 質問内容は(1)9月末までの日経平均の予想レンジ
      (2)同期間の円相場の予想レンジ
      (3)予想レンジの背景
      (4)今後の相場のリスク要因
      (5)注目業種
●佐久間康郎氏(ベイビュー・アセット・マネジメント執行役員)
(1)1万2000〜1万5000円
(2)95〜110円
(3)日銀による量的・質的金融緩和により流通市場で日本国債が枯渇し、機関投資家の資金は運
用先を求めてドルに向かう。個人も追随してドル買いに向かう公算が大きく、自動車などの業績を
押し上げる。未曽有の金融緩和で内需株を中心とした上昇相場が続く。
(4)目先は資産価格の上昇基調に変化は起きにくい。核実験とミサイル発射の準備を進めている
と伝わった北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりや停滞気味の新興国経済が深刻な不況に陥るな
ど、事前予測不可能な事態が起きない限り株式相場は堅調に推移しそうだ。
(5)資産価格の上昇による消費増や販売単価の上昇が見込めることから小売業種に注目している。
●露久保裕道氏(ながら・アセット・マネジメント代表)
(1)1万2500〜1万5000円
(2)98〜102円
(3)4月下旬から本格化する国内主要企業の決算発表では、慎重な業績見通しが続くが、その後
は利益の上振れを織り込み、株価は上昇基調に入ると見ている。日経平均採用銘柄全体で今期
4割増益になれば、予想PER(株価収益率)16倍で1万5000円に到達可能だ。米国経済の回復
持続も買い安心感につながる
(4)イタリアなど欧州諸国の信用不安の強まり、日本国債のソブリンリスク(国家債務の信認危機)
懸念、国内の消費増税による消費落ち込み懸念。
(5)日銀による大胆な金融緩和が続くため、恩恵を受けやすい不動産や銀行への資金流入が見込
まれる。ただ、不動産株は買われ過ぎている銘柄があり、土地が値上がりすれば含み益が増す
鉄道株や地銀株により関心が集まりそうだ。東宝(9602)は都心部に土地を持っており、含み資産
の代表格として注目している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕=(2)に続く

58 :
株1万3000円回復、緊急サーベイ(2)1ドル=100円台と一段の円安予想も
2013/04/08 15:28 日経速報ニュース 864文字
●窪田朋一郎(松井証券シニアマーケットアナリスト)
(1)1万2500〜1万4500円
(2)100〜105円
(3)米国でFRBが量的金融緩和の第2弾(QE2)を導入した2010年秋以降、米株式相場は6カ月
程度上昇が続いた。日本株は日銀が4日に量的・質的金融緩和を導入するまでに株高が進んで
いたこともあり、米株式相場ほど上昇基調が長続きするとはみていない。日経平均は大型連休前
後に高値を付けた後、利益確定売りなども出てもみ合いとなるだろう。
(4)日銀の金融緩和を受けて債券相場が乱高下し、変動率が高まりつつある。インフレ観測が高ま
るような場面で、債券相場が不安定になれば株式市場にも悪影響が広がるとみている。
(5)金融緩和による資産効果の恩恵を受けるとみられる不動産、証券、銀行に注目している。
●有沢正一氏(岩井コスモ証券・投資調査部副部長)
(1)1万2500〜1万4000円
(2)97〜99円
(3)日銀の追加緩和によって、海外資金の流入が勢いを増す。日本でインフレ期待が高まり、円が
売られやすくなり輸出企業の収益が拡大する。
(4)キプロスやイタリアなど欧州の債務不安、金融引き締めによる中国の景気鈍化への懸念、北朝
鮮の地政学リスクの高まり。
(5)銀行、ノンバンク、不動産、自動車
●野間口毅氏(大和証券株式ストラテジスト)
(1)1万2000〜1万4000円
(2)93〜100円
(3)日銀による量的・質的金融緩和を受けて企業業績が回復し、経済指標も景気回復を示唆する
ものが増える。米景気の回復が持続することも株式相場を押し上げるだろう。
(4)イタリア政局が安定せず、政局が債務不安に転じれば日経平均や円相場は予想レンジの下限
に達するおそれがある。不動産規制の強化と鳥インフルエンザ「H7N9型」の感染拡大に直面す
る中国の景気回復の遅れも株式相場が調整するリスク要因に挙げられる。
(5)金融緩和の恩恵を受けるとみられる金融、不動産。緩和の結果見込まれる円安の恩恵を受け
る自動車に注目している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕=終わり

59 :
世界の株価を読む(1)日本株、外国人買いが焦点(なるほど投資講座)
2013/04/09 日本経済新聞 夕刊 5ページ 722文字 書誌情報
 日経平均株価は8日に1万3192円と4年8カ月ぶりの高値を付けました。米国ではダウ工業
株30種平均が過去最高値を更新し、株式投資を巡るマネーの動きが急になっています。世界
の主要株式市場の現状をおさらいしてみましょう。

 日経平均は3月末までの半年間で4割強上昇し、2005年の郵政解散後と並ぶ上昇をみせて
います。
 転機は昨年11月の衆院解散です。安倍晋三首相(当時は自民党総裁)が大胆な金融緩和
を訴えると、外国為替相場で急速な円安が進みました。衆院選では自民党が大勝。ほどなく
安倍政権が掲げた金融緩和、財政出動、成長戦略の「3本の矢」で経済成長を目指す政策は
外国人投資家の注目を集め、日本株を見直す機運が高まりました。
 4月4日には日銀が「現時点で必要な政策をすべて講じた」(黒田東彦総裁)という大胆な金融
緩和策を決め、株価の騰勢が強まっています。
 はじめはヘッジファンドなど比較的短期で動く投資家の買いが中心でしたが「年金など長期の
視点で投資する海外勢の買い」(野村証券)も増えてきました。
 日本株に強気な見方が広がる背景には、世界の中で日本の株価が出遅れているという側面が
あります。3月には米ダウ工業株30種平均が過去最高値を付けたほか、フィリピンなど新興国
株も最高値圏にあります。一方、日経平均は07年の高値を28%下回っています。
 日本株が上昇基調を保つには、外国人の買いの持続力が焦点です。海外勢は日銀の金融緩
和で市場に出回るお金が増え、企業の投資や個人の消費が好転するかどうかを注視しています。
 7月に予定される参院選で自民党が勝てば、政権の成長戦略や日銀の金融緩和が実行される
可能性が高まるため、株価に追い風ともみられています。

60 :
世界の株価を読む(1)日本株、外国人買いが焦点(なるほど投資講座)
2013/04/09 日本経済新聞 夕刊 5ページ 722文字 書誌情報
 日経平均株価は8日に1万3192円と4年8カ月ぶりの高値を付けました。米国ではダウ工業
株30種平均が過去最高値を更新し、株式投資を巡るマネーの動きが急になっています。世界
の主要株式市場の現状をおさらいしてみましょう。

 日経平均は3月末までの半年間で4割強上昇し、2005年の郵政解散後と並ぶ上昇をみせて
います。
 転機は昨年11月の衆院解散です。安倍晋三首相(当時は自民党総裁)が大胆な金融緩和
を訴えると、外国為替相場で急速な円安が進みました。衆院選では自民党が大勝。ほどなく
安倍政権が掲げた金融緩和、財政出動、成長戦略の「3本の矢」で経済成長を目指す政策は
外国人投資家の注目を集め、日本株を見直す機運が高まりました。
 4月4日には日銀が「現時点で必要な政策をすべて講じた」(黒田東彦総裁)という大胆な金融
緩和策を決め、株価の騰勢が強まっています。
 はじめはヘッジファンドなど比較的短期で動く投資家の買いが中心でしたが「年金など長期の
視点で投資する海外勢の買い」(野村証券)も増えてきました。
 日本株に強気な見方が広がる背景には、世界の中で日本の株価が出遅れているという側面が
あります。3月には米ダウ工業株30種平均が過去最高値を付けたほか、フィリピンなど新興国
株も最高値圏にあります。一方、日経平均は07年の高値を28%下回っています。
 日本株が上昇基調を保つには、外国人の買いの持続力が焦点です。海外勢は日銀の金融緩
和で市場に出回るお金が増え、企業の投資や個人の消費が好転するかどうかを注視しています。
 7月に予定される参院選で自民党が勝てば、政権の成長戦略や日銀の金融緩和が実行される
可能性が高まるため、株価に追い風ともみられています。

61 :
銀行貸出残高2.4%増、3月末、3年8ヵ月ぶり高水準。
2013/04/10 日本経済新聞 朝刊 5ページ 480文字 書誌情報
 銀行の貸し出しの増加が鮮明になっている。全国銀行協会が9日に発表した3月末の預金・
貸出金速報によると、貸出残高は436兆1484億円と前年同月比で2・4%増えた。M&A(合
併・買収)や事業再編に伴う資金需要が増えており、増加率は3年8カ月ぶりの高水準となった。
 銀行の貸出残高が増えるのは2011年9月以来19カ月連続。年度末としても昨年3月末に
続き2年連続の増加となった。日銀の新たな金融緩和を受け、マネーが銀行を通じ企業や個人
に行き渡り、実体経済に緩和の効果が及ぶかが今後の焦点となる。
 増加率が高まっているのは大企業の資金需要が回復しているのが主因だ。成長分野の開拓
のために海外企業の買収を積極的に進めているほか、足元では円安の影響で貿易取引に必
要な資金も膨らんでいる。貸し出しの回復が早かった地方銀行に続き、大企業との取引割合が
高い大手銀行も昨年11月から増加に転じたことが全体の伸びを押し上げた。
 一方、預金残高は前年同月比3・1%増の613兆3254億円となった。預金の増加は78カ月
連続で、企業や個人の余剰資金が銀行に滞留する状態が続いている。

62 :
日本銀行の黒田東彦総裁による積極的な金融緩和は米国の住宅金融投資会社、ファニーメイ
(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)に恩恵をもたらす
可能性があると、BNPパリバが指摘した。
日銀の緩和策で日本国内の資産の利回りは記録的な水準まで下がり、日本の投資家は相対的
に利回りが高い海外の高格付け資産を探していると、BNPパリバの五十嵐聡シニアポート
フォリオストラテジスト(東京在勤)が電話インタビューで述べた。米政府と同等の高い
格付けを得ているファニーメイとフレディマックの住宅ローン担保証券(MBS)は特に
魅力があると五十嵐氏は指摘した。
日銀の政策を背景に日本国債10年物利回りは5日、過去最低の0.315%を付けた。30年債も
10年ぶり低水準となり、日本時間12日午前10時28分現在は1.495%。ブルームバーグのデータ
によれば、米国のMBS利回りは平均で2.51%。
五十嵐氏は低いリターンの「国内だけで話をしていても基本的には難しい」と説明、ファニー
メイとフレディマックのMBSならば円建てで2%程度の利回りを得ることができると指摘
した。これは米10年国債よりも有利になる。日本時間午前9時18分の米10年債利回りは1.79%。
横浜銀行はすでに外債購入を増やす計画を策定している。五十嵐氏は「横浜銀行のような
動きは増えるだろう」と語った。
原題:Fannie, Freddie Set to Get Kuroda Yen on Yield Allure, BNPSays(抜粋)
ソース:Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ML4SE86JTSEM01.html

63 :
 大型複合施設のワテラスとソラシティが4月12日にオープンしました。場所はどちらも
御茶ノ水駅近くで、ソラシティの方は東京メトロ新御茶ノ水駅と直結しています。
■ワテラス
 ワテラスはオフィス、商業施設、マンションなどで構成された施設で、入居テナントは
飲食店がメイン。変わったところでは、神田淡路町地区の地域活動に参加する学生向けの
「学生マンション」なども設置されています。
■ソラシティ
 ソラシティはオフィス、カンファレンスセンター、商業施設などから構成されており、
ワテラスとは連絡通路で結ばれています。ソラシティが建設された土地は、明治中期には
三菱社二代目社長岩崎彌之助の邸宅があった場所とのことで、当時の石垣や煉瓦を擁壁や
ベンチなどに再利用しているそうです。
 どちらも買い物メインの施設ではありませんが、御茶ノ水駅/新御茶ノ水駅の間近なので、
両駅を利用している方は訪れてみてはいかがでしょうか。
URL
WATERRAS(ワテラス)
http://www.yasuda-re.co.jp/waterras/
御茶ノ水ソラシティプレスリリース(大成建設)
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2013/1353287444475.html
(久保 勇)
ソース:impress
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/20130413_595796.html
ワテラス
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/img/ah/docs/595/796/imm1.jpg
ソラシティ
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/img/ah/docs/595/796/imm2.jpg

64 :
フランソワ・オランド仏大統領は安倍晋三氏に感謝しなければならない。
 オランド氏が有権者や投資家、欧州委員会の批判にさらされるなか、フランス国債の
利回りが過去最低を記録した。日本の安倍首相が推進するリフレ政策を日銀が強力に後押し
しているおかげだ。オランド氏は政策のフリーパスを手に入れたも同然だが、スペインや
イタリアは同様の支援を当てにしてはいけない。
 日銀は今月4日、資産の買い入れを大幅に拡大すると発表した。クレディスイスによると
、資産の買い入れ額は2013年の日本の国債純発行額の159%に上る。日銀の発表を受けて、
日本の国債利回りは急速に低下したが、今後、世界にも影響を与えることが予想される。
バークレイズの調査によると、日本の投資家の87%は日銀の政策の結果、外債の購入が
増えると予想している。それにはまだ時間がかかりそうだ。財務省の発表によると、日銀が
金融緩和を発表した週には日本の投資家は外国証券を売り越していた。
 しかし、市場は先を見越して動いている。欧州では今週、フランスの10年債の利回りが
1.71%近辺に低下し、過去最低を更新した。スペインとイタリアの国債利回りも急落し、
日銀の政策によって財政難の南欧経済も救われるかのではないかとの思惑が浮上した。
 だが、これには2つの異なる力が働いている。フランスは今後、日銀の政策の恩恵を直接
受ける可能性が高い。シティグループによると、過去1年に日本の投資家によるフランス
国債の買い越し額は4兆円を上回った。一方、スペインとイタリアへの資金の流入は限定的
だった。ポイントはフランスがドイツ国債の代替投資先で利回りが高く、しかも安全性と
流動性の高い投資対象とみなされていることだ。
 スペインとイタリアは依然として、フランスよりもはるかにリスクの高い投資対象で、
流動性も低下している。バークレイズの調査によると、日本の投資家の47.8%がフランスへ
の日本の投資が増加すると予想しているが、スペインとイタリアへの投資が増えるとみて
いる投資家は13%に過ぎない。南欧の債券に日本の需要が高まると期待している投資家は
失望する可能性が高そうだ。
 ただ、イタリアとスペインは日銀による流動性の供給が引き起こした世界的なリスク選好
の恩恵を間接的に受けている。
 これはオランド氏にとってプラスだ。リスク選好は変化が速く、スペインとイタリアの
政策が不十分だと判断されれば、国債価格の上昇は瞬く間に反転する可能性があり、政府は
対策を講じるよう迫られる。しかし、フランスは日銀のおかげで日本からの資金流入が
期待されるため、国債市場が手厚く守られている。日本からの資金流入が実際にはまだ
始まってもいないのだからなおさらだ。
ソース:WSJ.com
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323556404578420170500686266.html

65 :
 人口密度日本一の東京都豊島区は8日、人口が27万人を突破したと発表した。平成時代に
入りやや人口が減少していたため、27万人超えは1989年以来24年ぶり。人口の増加ペースは
速まっており、都心回帰の傾向がうかがえる。
 4月5日時点の推計人口は27万99人(住民基本台帳ベース、外国人含む)。交通の利便性
が高い池袋周辺を中心にマンションの新設が増え、20〜30歳代の人口が増えたという。
ソース:日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO53740790Y3A400C1L60000/

66 :
政府は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に向けた事前協議で米国の同意を得る代わりに自動車や保険分野で譲歩を迫られた。
日本にとって、自動車産業への恩恵が限定されるほか、日本郵政の上場計画に影響を及ぼしかねない。
政府はTPP参加による輸出拡大などで実質国内総生産(GDP)が3兆2千億円増えると試算するが、
今回の合意内容の影響をどこまで抑えられるかが、TPP参加に伴う経済的果実の大きさを左右する。
事前協議の最大の焦点だった自動車では、米国側の関税撤廃を先送りする。
日本の参加を米議会が認めやすくするため、政治力の強い米自動車業界の意向に配慮した。
日本にとって、TPP参加で最も恩恵が期待されるのが自動車産業だ。
米国のほか、参加国内では輸入車関税がカナダで6.1%、ニュージーランドで最大10%と高水準で、TPPで関税がなくなれば輸出拡大が見込めるためだ。
だが、米国の関税維持を認めたことで、ほかの参加国も関税撤廃を渋る恐れがある。
すでに日本に対してオーストラリアが経済連携協定(EPA)交渉で、関税撤廃の猶予を求めており、GDP押し上げ効果は限定的となりかねない。
ソース:MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130412/fnc13041222020017-n1.htm
関連スレ
【経済政策】TPP日米事前協議で合意…7月にも交渉参加へ[13/04/09]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1365462079/

67 :
景気動き出す歯車、消費先行、投資カギ。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1

 景気が浮揚してきた。円安・株高を好感して消費者は財布のヒモを緩め、企業は生産を増やし
始めた。金融緩和、財政支出、成長戦略を柱とする安倍晋三政権の経済政策(アベノミクス)で
成長力が高まると投資家は期待する。ただ、回復の持続力への懸念で企業は国内で雇用や投
資を増やすことにまだ慎重だ。デフレ脱却に向けて越えるべきハードルは幾つもある。
 JR大阪駅北側。積水ハウスが建設中の分譲マンション「グランフロント大阪 オーナーズタワ
ー」(総戸数525戸)は2月、あっという間に完売した。平均価格帯が約1億4000万円、最高で
4億円を超える超高級物件。和田勇会長は「住宅・不動産への投資が活発になった」と驚く。
円安・株高追い風
 昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)実質成長率は前期比で年率0・2%と3四半期ぶりプ
ラスに浮上。今年1〜3月期は2%超が見込まれる。株高で心理が好転し、まず消費が勢いづ
いた。
 外食の一六堂が手掛ける居酒屋チェーン「八吉」は高い料理・酒の注文増で2月の客単価が前
年同月比4%上がった。千葉県浦安市は東京ディズニーランドなどの来園者が増えた効果で13
年度の法人税収が20%増える見通し。アベノミクスの最初の矢、金融緩和が人々の回復期待に
働き掛ける効果は実体にしみだした。
 円安も効き始めている。ポンプなど船舶用部品を作るシンコー(広島市)は3月下旬、欧米や中
国の資源大手から20億円強の受注を獲得した。タンカーなど約30隻分で、年間売上高の1割
に相当する。円高の間は「日本製は価格が高い」と敬遠していた海外の買い手が、円安で再評価
した。
 ただ、円安が輸出全体を押し上げるのは少し先だ。輸出企業が外貨建て価格を下げても、実際
に販売が増えるには「半年から1年程度かかる」(三菱総合研究所)。原油など輸入品は円建て
価格がすぐ上がり、短期的には貿易収支は悪化する。
外需が下支え
 景気が上向いたのは、アベノミクス効果が海外経済の持ち直し期に重なった幸運もある。けん
引役は北米だ。
 ニューヨーク・マンハッタン在住のジュリア・フォスターさん(仮名、50)は1年の失業を経て最近
、金融機関への就職が決まった。住宅ローンの借り換えを申し込んだところ「自宅の価値が上が
っていて、すぐ審査を通った」。米国は住宅市場が復調し、自動車など消費も拡大している。
 ホンダの伊東孝紳社長は「大黒柱は北米だ」と近くメキシコを含む北米での生産台数を年間20
0万台超に高める。三菱ケミカルホールディングスは樹脂原料の工場をテキサス州に建設する。
 昨秋の反日運動の影響が残る中国も、一部で薄日がさしてきた。
 コマツの野路国夫会長は「道路や鉄道など工事が動き出した」と建設機械市場の底入れを感じ
ている。中国の建機需要の2〜3割が出る春節(旧正月)直後のかき入れ時に油圧ショベルの受
注が昨年を約1割上回った。約30%まで落ちていた現地工場の稼働率は2月からフル生産に戻
った。
 今後は10兆円規模の緊急経済対策の執行も本格化する。期待が消費に火をつけ、外需と公
共事業が下支えする。デフレの出口に向けて日本経済を好循環へと押すエンジンが1つ、1つ動
き始めている。

68 :
スーパー出店4割増、消費増税控え客囲い込み、主要20社、今年度。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊 1ページ 7

 スーパー各社が2013年度の出店を一段と増やす。主要20社の新規出店計画は172店と
前年度の実績を4割上回る。来年春の消費増税後は経営環境が厳しくなる見通し。積極出店
で顧客の囲い込みを急ぐ。業界全体の売上高が伸び悩む中の出店拡大により、生活に密着
した食品や日用品で低価格競争が広がる可能性がある。
 日本経済新聞がスーパーを運営する主要20社に13年度の出店計画を聞いたところ、7割に
あたる14社が前年度の実績を上回ると回答した。13年度の新規出店に伴う設備投資額を明
らかにした11社の総額は約1300億円。前年度に比べ6割増える見通し。
 大手スーパーの出店拡大が目立つ。イトーヨーカ堂やイオンの総合スーパーを展開するイ
オンリテールは出店をそれぞれ2倍に増やす。
 セブン&アイ・ホールディングスは傘下のイトーヨーカ堂や食品スーパーのヨークベニマル
の出店を増やす。ヨーカ堂は生活必需品を安く売るディスカウント店の出店を13年度から再開。
グループ2社で前年度の4割増となる20店を出す。
 イオンリテールも9店を開く計画。12年度は11年度並みの出店ペースだったが、競争激化に
先行して店舗網を広げる。食品スーパー最大手のライフコーポレーションは前年度比4割増とな
る15店、西日本に店舗を展開するイズミも4倍の8店を出す計画だ。
 株高などを追い風に百貨店では高額品販売が伸びているが、生活必需品に対する消費者の
低価格志向は根強い。円安で仕入れコストは上昇傾向にあり、過去最高の出店を見込むコンビ
ニエンスストアとの競争も激しい。
 回答企業の8割を超えるスーパーが12年度の既存店売上高で前年実績を下回った。スーパ
ー各社は新規出店を増やす一方、競争力がなくなり売上高が伸びない店舗の閉店を進める。
出店余力に乏しいスーパーは業務提携に活路を求めたり、M&A(合併・買収)の対象になった
りしそうだ。

69 :
気動き出す歯車、消費先行、投資カギ―持続力に懸念。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 上向き始めた景気は持続するのか。カギを握るのは、円安・株高の追い風が止まる前に国内
で企業がどう動くかだ。
 米運用大手ウィズダムツリーの日本株指数を使った上場投資信託(ETF)は1〜3月に40億
ドルも資金が流入した。「今、最も人気のあるETF」(業界関係者)。ジェレミー・シュウォーツ調
査部長は「安倍政権が日本のデフレを反転させる」と期待する。英運用会社ベアリング・アセット
・マネジメントは09年に設定した旗艦ファンドで初めて日本株を買った。
 ヘッジファンドなど円安・株高を先導した海外マネーは逃げ足も速い。失望すれば瞬く間に逆
流し、回復の芽も摘みかねない。景気が確実に離陸するには企業が設備やヒトへの投資を増
やして賃金が上がり、消費を再び押し上げる好循環が必要になる。
 企業の姿勢はまだら模様だ。トヨタ自動車は輸出回復などに備え4〜9月に国内生産を当初
計画より1割ほど増やす方針。期間従業員の採用を約300人規模で再開した。取引先の部品
メーカーも生産は上向くが、「秋以降の需要が読めないので、新規採用ではなく残業を増やし
て対応する」との声もある。
 民間予測では実質成長率は13年度に2・3%に高まった後、消費増税が始まる14年4〜6月
期は年率でマイナス5%程度に落ちる。企業には2000年代半ばの好景気がリーマン・ショック
で暗転した記憶が残る。景気回復は一時的かも、と警戒して投資や雇用を見合わせ、内部留保
に270兆円も積み上げている。
 景気の浮揚を一過性に終わらせないためには、デフレで縮こまった心理を前向きに変えるこ
とが欠かせない。新たな成長分野を見つけ、リスクをとって投資するアニマル・スピリットが生ま
れるか。それがアベノミクスの成否を決める。(景気動向研究班)

70 :
産業天気図4〜6月、「薄日」10業種に、自動車・百貨店など改善。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊

 日本経済新聞社が主要30業種を対象にまとめた2013年4〜6月期の産業天気図予測は
1〜3月期と比べて「薄日」が3つ増え、10業種となった。円高修正や株高などを背景に自動
車、百貨店や旅行・ホテルの3業種が改善する。「晴れ」の業種は8・四半期連続でなかった。
(関連特集8、9、11面に)
 自動車は輸出採算が改善し、当面国内生産を増やす動きが広がりそうだ。百貨店も高級ブ
ランドや宝飾品の売り上げ増が続く。旅行・ホテルは旅行がシニア層を中心に好調で、大都市
圏のシティホテルは訪日外国人の宿泊が増える。電子レンジ対応製品や低アルコール飲料
に力を入れている食品・飲料など他7業種も「薄日」を維持する。
 「小雨」は1〜3月期と同じ10業種だった。電子部品・半導体は円高修正の恩恵は受けるが
、米アップルの生産減などが影響する。産業・工作機械は主要顧客である国内製造業大手の
投資姿勢が慎重なために本格的な受注回復にはまだ時間がかかりそうだ。薄型テレビの販売
不振が続く家電と、円安で火力発電燃料の調達経費が膨らむ電力の2業種は「雨」が続く。

71 :
株高持続に欠かせぬROE向上―株主・日銀の役割重く(けいざい解読)
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊

 日銀が金融緩和の一環として、値動きが株価指数に連動する上場投資信託(ETF)の購入を
決めた。日銀も「ニッポン株式会社」の大株主として、株式相場が下がるリスクにさらされるよう
になる。今後も株高が続き、日銀が株価下落による損失を避けるためにはどうしたらよいか。
 日銀は2014年末にはETFの保有残高を3・5兆円にする。この金額がどれほどの規模かを
つかむため、大手生命保険と比べてみた。
 日本生命保険の一般勘定の株式保有額は5兆円超、第一生命保険や明治安田生命保険は
2兆円超だ。株価指数に連動するETFは間接的な株式保有とはいえ、大手生保クラスの運用
会社が一社、株式市場に登場するとみることができる。
 しかも日銀は金融緩和を続けている間はETFで株式を持ち続ける。日本の上場企業が抱え
る様々な問題点から目をそらせるわけにはいかない。
 大手の機関投資家が一様に指摘する日本企業の最大の弱みは、株主から預かったお金を
どれだけ有効利用して利益をあげているかを示す指標、自己資本利益率(ROE)の低さだ。
 海外企業のROEが15〜20%であるのに対して、日本企業はわずか5〜6%。「日銀もETF
購入を通じて株式市場とかかわりを深めるならば、日本企業の低ROEに目を向けてほしい」。
有力コンサルティング会社、あすかコーポレイトアドバイザリー(東京・千代田)の中神康議社
長はそう語る。
 主に外国人投資家が日本企業に求めるROEの最低ラインは、8%とされる。ROEがこの水
準を上回ると、純資産の何倍まで株価が買われるかを見る指標、株価純資産倍率(PBR)が
格段に高まる。つまり株価が上昇しやすくなる。「株価の持続的な上昇にROE改善は欠かせ
ない」(米系証券)のも、そうした背景があってのことだ。
 では、ROEを高めるにはどうしたら良いか。株高のなかで投資家が注目しているのが「企業
がため込んだお金を、どんな成長のための投資に使うか」(フィデリティ投信)だ。
 上場企業の手元資金はここ3年、60兆円前後で推移している。リーマン・ショックをきっかけ
に運転資金などを大目に確保してきた結果だ。
 しかし危機から約5年たった今、投資家は企業が抱える潤沢な手元資金を、利益を生まない
滞留資金と見なすようになった。そのお金を企業買収などに使い、収益力を高めることがROE
向上の王道だ。
 オリックスが自己資金を一部使って、オランダの資産運用会社を買収したのも、そうした市場
の目を意識してのものとされている。
 米国ではアクティビストと呼ばれるもの言う株主が、企業に資金の活用を求める。アップルに
約1400億ドル(14兆円)の手元資金の使い道をただすデイビッド・アインホーン氏が代表例だ。
 日本ではだれが企業にもの申せばよいのか。ニッポン株式会社の大株主の一人になる日銀
も、その役割を担う資格はもちろんあるだろう。
(編集委員 小平龍四郎)

72 :
日本が変わる、世界経済はどうなる――マネーの力学変化、改革の裏打ち必須(時論)
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊

 長年、催促してきたリフレ策を総動員したのだから、日本を褒めちぎるのも無理はない。黒田
日銀の「異次元緩和」は練達のオニール氏も想定外だった。日本の政策転換が、世界をうごめ
くマネーの力学を変える主役となり、海外の注目は著しく高まった。直前まで停滞の象徴だった
日本。隔世の感がある。
 一番怖いのは、いまの心地よさに甘えて変身をやめること。民主党政権で「コイズミ」を否定
するだけの思考停止が定着した。円安で輸出産業が息を吹き返し公共事業で既存産業が潤
うが、目先のことだ。巨大な中国を軸に国際競争は続く。官も民も改革をさぼれば未来はない。
「これでいいのだ」は禁句だ。
(欧州総局編集委員 菅野幹雄)
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73 :
【国際情勢分析 矢板明夫の目】
成果得られなかった習氏「夢の旅」
2013.4.14 12:00
 中国の習(しゅう)近(きん)平(ぺい)国家主席(59)は3月22日から30日まで、ロシアとアフ
リカ諸国を歴訪し、中国の最高指導者として外交デビューを果たした。国内メディアは「中国外
交の新局面を切り開いた」「希望に満ちた夢の旅」などと称賛している。しかし、中国外務省内部
では「期待された成果を得られなかった」といった冷ややかな評価もある。「話すこと、やることが
すべて冷戦時代の発想で、中国のイメージを低下させた」と酷評する欧米の外交筋もいた。
 ロシアでの冷遇
 習主席が初の外遊先に、米英仏などの主要国ではなく、ロシアとアフリカを選んだのは、米国
主導の現在の世界秩序に挑戦する狙いがあると指摘される。最初にロシアに行った背景には、
日本と対立する尖閣諸島と北方領土問題で中露の共闘関係を確認し、軍事面での提携を強化
する目的があり、日米安保と対抗する思惑があったといわれている。
 しかし、ウラジーミル・プーチン露大統領(60)との会談後に発表した共同声明で、中国側が
事前交渉で強く求めていた「反ファシスト戦争の勝利成果を守ることを確認」の部分が盛り込
まれず、「主権、領土保全、安全保障など核心的利益で協力」という曖昧な表現に留まった。
 中国政府は「反ファシスト戦争の勝利成果である釣魚島(尖閣諸島の中国名)を日本は中国
に返すべきだ」と主張しているため、この文言が共同声明に盛り込まれれば、ロシアが中国の
主張を支持したことになる。しかし、日本との関係も重要視したいプーチン大統領は中国の要求
を拒否したという。
 また、中国国営中央テレビ(CCTV)は3月25日、習主席が訪露の成果として、中国がロシア
から新世代の「ラーダ級」潜水艦4隻と戦闘機スホイ35を24機購入する合意文書に署名したと
伝えたが、ロシアのタス通信はこの報道をただちに否定した。双方の軍事協力の交渉もうまくい
っていないことをうかがわせた。
 アフリカでバラマキ
 ロシアの後に訪れた南アフリカ、タンザニア、コンゴの3カ国で、習主席は経済支援と引き換え
に国連などで中国への支持を求める、毛沢東(もうたくとう)時代の古い外交手法を積極的に用
いた。
 タンザニアで建設費100億ドル(約1兆円)の港建設を承諾し、コンゴに対しても都市整備の支
援など包括的な経済協力で合意した。習主席はさらに、今後3年間でアフリカに200億ドルの借
款を提供すると言及した。このバラマキは中国国内のインターネットで「サンタクロースのようだ」
と一部批判されている。
 中国の発展途上国への支援総額は現在、毎年100億ドル前後といわれている。習主席の1回
の外遊で、その2年分を使ってしまったことに「まずは国内で学校に行けない子供たちの問題を解
決すべきだ」といった意見が改革系サイトで見られた。
 中国の巨額な資金支援は、アフリカに大きな経済効果をもたらした。しかし、中国はアフリカで
尊敬されている存在ではない。中国の資金は独裁政権に渡ることが多く、一般庶民の生活改善
にほとんどつながっていないからだ。現地メディアは中国を「新帝国主義」と評し、警戒する声も
少なくない。
 
 

74 :
 習主席はタンザニアで、毛沢東(1893〜1976年)の呼びかけに応じてアフリカ支援に
出向いた中国人技術者らの共同墓地へ献花した。中国とアフリカの友好の歴史を強調する
ことで、自身が毛沢東の後継者であることを中国国内の保守派にアピールする狙いがある
と指摘される。
 注目された夫人
 習主席の初外遊に同行した「ファーストレディー」の彭麗媛(ほうれいえん)夫人(50)を中国
メディアは大きく取り上げ、歌手出身で華やかさがある夫人を「中国のソフトパワーを世界中に
広めた」などと絶賛した。
 最も注目されたのは、夫人のファッションがすべて国産ブランドだったことだ。中国の富裕層は
グッチやシャネルなどの欧米ブランドを愛用する風潮がある中、好感を持って受け止める声が多
かった。「中華民族の偉大なる復興」を強調する習主席が、夫人のファッションを通じて愛国主義
をアピールする狙いがあったと指摘する声もある。
 北京駐在のある欧州の外交官は、「国際社会は習近平政権に対し、中国をより開かれた、より
民主的な国にしてほしいと期待している。しかし、初外遊を見る限り、民族主義を訴え、欧米と対
抗する冷戦時代の古い外交手法が目立った。逆の方向に行っているようだ」と話している。
(中国総局 矢板明夫)

 

75 :
大型連休の閣僚外遊、TPP・資源に狙い、首相はロシアなど歴訪。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊 2

 安倍晋三内閣の閣僚が4月下旬から5月上旬の大型連休を使って「経済外交」を繰り広げる。
甘利明経済再生相や岸田文雄外相、茂木敏充経済産業相が米国のほか、アジアや中南米の
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加国を分担して回り、日本の参加に理解を求める。太田
昭宏国土交通相は鉄道などのインフラを売り込むための外遊を検討する。
 首相自身はロシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコの4カ国を、経団連幹
部を伴って歴訪する。3月末のモンゴル訪問に続く「資源外交」に取り組む。

76 :
100円目前、相場膠着、「円安の流れは変わらず」大勢、G20、当面の焦点に。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊

 外国為替市場で円相場が4年ぶりの円安水準となる1ドル=100円を前に膠着状態が続
いている。12日には米財務省が日本の金融政策が通貨安を目的にしていないか注視する
との見解を示し、円が買い戻された。18日から20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁
会議を控え、様子見姿勢も強まっている。それでも市場では「日銀の金融緩和を受けた円安
の流れは変わらない」との見方が大勢だ。週明けは円が買い戻される調整局面を経て、再び
円安基調に戻るとの声が多い。
 「日本に主要7カ国(G7)やG20での合意を守るように求める」。米財務省が12日に出した
為替報告書は、G7が2月の緊急共同声明で示した「各国の財政・金融政策は為替レートを
目標にしない」とのメッセージを改めて強調した。
 日銀が4日に量的・質的金融緩和を決めてから、為替市場で円は1ドル=92円台から急
速に下落。11日には99円95銭まで円安・ドル高が進み、2009年4月以来の100円台が
視野に入っていた。しかし12日は米経済指標が弱含んだことや米財務省の為替報告書を
受け、一転して円は一時98円08銭まで上昇。4年ぶりの100円台はお預けとなった。
 週明けの円相場はどう動くのか。
 みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジストは「いったん調整局面に入り、1ドル=97〜100
円の間でもみ合う」と見る。しかし「円安に向かう大きな流れは変わらない」と指摘する。
 昨年秋から円安を主導してきた海外投機筋の円売りの勢いは続いている。投機筋の動きを
示すシカゴ・マーカンタイル取引所の通貨先物取引の「非商業部門」の売買動向を見ると、9
日時点の円の売越額は1兆円に迫り、勢いは衰えていない。
 新たな円の売り手として市場参加者が注目しているのが、生命保険会社や個人など国内投
資家の動向だ。金融緩和で日銀が国債を大量に買うと長期金利が低下するので、より高い金
利を求めて日本の投資資金が海外に向かうとの読みだ。
 バークレイズ証券が4日の日銀の金融緩和後に国内投資家に調査したところ、9割近くが外
債投資を増やすと回答した。ただ、生保は外債投資で為替リスクを回避するヘッジ売買(先物
の円買い・外貨売り)をすることが多く、「為替相場への影響は小さい」(海外証券)との見方もある。
 1ドル=100円を超えて円安が進むタイミングをうかがう市場参加者は当面、18日からワシン
トンで開かれるG20を注視している。焦点は日銀の黒田東彦総裁が日本の金融緩和への理解
を各国から得られるかどうか。市場では「金融緩和の結果として生じる円安は黙認される」(シテ
ィバンク銀行の高島修チーフFXストラテジスト)との見立てが支配的だ。
 米財務省の為替報告書も「日本の金融政策が内需拡大を後押しするのか注視する」として、金
融緩和そのものを問題視しているわけではない。新興国などでは急速な円安進行に対する警戒
感が強まっているが、日本が名指しで批判される事態にはならないと見る向きが多い。

77 :
企業の海外生産、17年71%に拡大、内閣府調査。
2013/04/14 日本経済新聞 朝刊

 内閣府の企業行動に関するアンケート調査によると、外国で生産を行う企業の割合は
2012年度に過去最高の68・0%となった。17年の見通しでは71・1%と7割を超える。
理由の1位は「現地の需要が旺盛」(45・8%)で、2位の「人件費が安い」(23・1%)を
大きく上回る。新興国の成長取り込みを目指す動きが目立っている。
 東京、大阪、名古屋の各証券取引所に上場するメーカーについて、1月時点で調べた。
 20年前の1992年と比べると24・7ポイント上昇しており、空洞化の進展が鮮明だ。

78 :
金一族秘密資金探しも…中国、対北制裁に積極的
 【ワシントン=白川義和】デビッド・コーエン米財務次官(テロ・金融犯罪担当)は12日、米政府
の海外向け放送「ボイス・オブ・アメリカ」のインタビューで、中国が国連安全保障理事会の対北
朝鮮制裁決議の履行に積極姿勢を示していることを明らかにした。
 先月中旬、北京で北朝鮮に対する安保理制裁の履行について協議した際、中国側が「決議に
従い北朝鮮への金融制裁や貨物検査を徹底して行う」と表明したという。
 次官は「米国が目指すのは北朝鮮の核、ミサイル開発資金の遮断だ」と指摘。数十億ドルと
される金正日(キムジョンイル)総書記の秘密資金が金正恩(キムジョンウン)第1書記に受け継
がれたかどうかについては、「我々も積極的に突き止めようとしている」とし、「見つけた場合、金
氏一家が使えないような措置を考える」と述べた。
(2013年4月14日23時35分 読売新聞)

79 :
・[電力株そろって大幅上昇、関電一時ストップ高]
 [東京商品取 金先物取引で「サーキットブレーカー」 価格急落]
 [日銀、債券市場の沈静化に躍起 先物など乱高下続く]
 ・・日銀のせい?で投資(投機)市場はグチャグチャ?
 [米財務省:日本は通貨安競争の回避を−国際合意の順守を要請]
 [米欧が日本けん制も、競争的通貨切り下げで−今週G20会議]
 ・・何か言われたとしても、今更「じゃ、やめます」などと言えば
  もっと混乱をきたすこと必至。
・[15年度の基礎的財政収支 赤字半減「不可欠」 諮問会議で提言へ]
 ・・誰もがそう思ってるし、毎年同じ事言ってる気がする・・
・[企業の海外生産、2012年度に過去最高の68.0%
  17年には企業の7割超に 内閣府調べ]
 ・・円安⇒そのまま利益・・とはいかないのです。
・[淡路島地震、未知の断層が起こす…政府調査委]
 ・・一番危険な巨大プレート地震は定期的に、断層も危険、
  そして、何も無いところも危険。
   さらに、予測は不可能なのです。
  いつでも、どこでも、何があっても不思議じゃ無いと思うべし。

80 :
自動車・不動産株が軟調(株式)
2013/04/15 日本経済新聞 夕刊 5ページ 192文字 PDF有 書誌情報
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 日経平均株価は続落。外国為替市場で円相場が一時、1ドル=97円台まで上昇し、朝方
から売りが先行した。自動車株のほか、前週末まで上昇が目立っていた不動産株も軟調。
それでも「株式相場の先高期待は強い」(国内証券)との声があった。為替変動の影響が小
さい電力株や小売株など内需関連銘柄の一角が買われ、下げ渋る場面もみられた。
 日経ジャスダック平均株価は小幅続伸。東証マザーズ指数も続伸した。

81 :
一党独裁不支持が8割か 中国のネット調査
2013.4.15 21:01
 【北京共同】中国共産党機関紙、人民日報系の雑誌「人民論壇」がインターネット上
で実施した共産党に対する意識調査で、回答者の約80%が共産党の一党独裁や主
張、改革に対して否定的な回答をした。調査結果は15日に同誌のサイトに掲載され
たが、間もなく削除された。
 習近平国家主席は「(中華民族の偉大な復興という)中国の夢」の実現を提唱し共
産党の求心力向上を図っているが、国民からほとんど信頼されていない実態が浮き
彫りになった。同誌がこうした調査結果を公表した理由は不明。回答件数は約350
0だった。
 設問のうち「共産党には改革を速やかに推進する勇気と知恵がある」との主張に
ついては、75%が「賛同しない」と回答した。
 「共産党だけが人民を指導できる」「一党独裁」についても、それぞれ80%以上が
「賛同しない」とした。

82 :
都営地下鉄、24時間運行、3大都市圏に新特区、政府が検討。
2013/04/16 日本経済新聞 朝刊

容積率・用途規制を緩和
 政府は東京都の都営地下鉄や路線バスの24時間運行、都心・臨海地域の容積率・用途規制
の一層の緩和などを、新たな特区制度で推進する検討に入る。東京、名古屋、大阪の三大都市
圏を中心に5〜6カ所の地域を選ぶ見通しだ。地方経済の振興に力を入れた従来の特区制度を
見直し、大都市への重点的な規制緩和や税制優遇に転換。「世界一ビジネスのしやすい事業環
境」を実現し、大都市主導で日本全体の競争力底上げを狙う。
 17日の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で、竹中平蔵慶大教授ら民間議員が地域を限
定した大胆な規制緩和を首相主導で進める「アベノミクス戦略特区(高度規制改革・税制改革特
区)」の事例として23項目を示す。竹中氏らが橋下徹大阪市長ら関係する自治体の首長と調整
した。
 競争力会議での議論を踏まえ、首相が近く具体的な検討を指示する見通し。6月にまとめる成
長戦略に盛り込む。
 東京の場合、国際化した羽田空港に合わせて地下鉄も24時間で運行できれば、外国からのビ
ジネス・観光需要を増やし、夜間の経済活動を後押しできる。深夜働く社員が地下鉄で家に帰れ
れば、企業の負担も減る。金・土曜の深夜限定の24時間化といった案がある。
 現状では安全な運行の確保を徹底するため、深夜は送電を止めて線路を日々点検している。
本格的な終日運行には「ニューヨーク市地下鉄のように線路を複々線化しないと厳しい」(都交通
局)との声もある。タクシー業界の反発や治安の悪化も予想される。
 都営地下鉄と東京メトロの一元化は都営側が多額の累積損失を抱えているため、メトロ側に慎
重論が根強い。
 容積率と用途規制の緩和は例えば丸の内など東京都心・臨海地域や新宿駅、渋谷駅周辺を想
定。防災や環境、文化といった面で都市機能の向上に貢献する優良な再開発を伴う場合に検討す
る。
 外資系を含めた企業誘致策も議論する。大阪府・市や愛知県はアジア諸国並みの法人税の大
幅引き下げを求めている。東京都は、外国人医師が一定の診察をできるよう認め、英語が通じる
医療体制を整えたい考えだ。
 民間への事業開放では、大阪府・市で公立学校の民間運営の解禁を求める声がある。東京都
はハローワークの民間開放を要望している。技術開発の促進では、愛知県が自動車の自動走行
を公道で実験できるよう求める。
 竹中氏ら民間議員が示した事例では、雇用特区で労働時間の規制を緩和したり、特定のプロジ
ェクトに限った雇用形態を認めたりする。農業特区では農業生産法人の要件を緩め、医療特区で
は病床規制の撤廃や混合診療の解禁で、医療ツーリズムを後押しする。
 民間議員が提言した新特区は特区担当相を任命し、特区ごとに自治体や民間とともに、独自の
内容を詰めるのが特徴だ。

83 :
動き出す景気(1)賃金増なら消費後押し。
2013/04/16 日本経済新聞 朝刊

 金融緩和が生んだ円安・株高を追い風に日本経済が動き出した。助走を始めた景気は離陸する
のか。安定回復を実現するための条件を探る。
 高級外食店がにぎわいを取り戻してきた。すき焼きの老舗、人形町今半(東京)は昨年12月〜今
年2月の既存店売上高が前年同期に比べ5%増えた。近くにある兜町の証券マンの熱気が伝わっ
たかのように「株価に連動して売り上げが伸びた」(高岡慎一郎社長)。
 消費の拡大は富裕層に限らない。バンダイナムコホールディングスの石川祝男社長は玩具付き
菓子の売れ行きが「年末から目に見えて回復してきた」と話す。こうした食玩は消費者心理を敏感
に映すため「景気と連動性が高い」と一部のエコノミストが注目する。
多少ぜいたく
 ゴールデンウイークの海外旅行は欧州行き高額ツアーが人気だ。ANAセールス(東京・港)はツ
アーの平均単価が60万〜70万円と前年より10万円上がった。飛行機をビジネスクラスにしたり、
ホテルの部屋のランクを上げたりする人が多い。
 高島屋は3月に売れた腕時計の単価が前年同月より5割上がった。市場心理の好転が呼んだア
ベノミクス消費。「株価上昇による消費の押し上げ効果はすでに1兆円程度」とSMBC日興証券の
宮前耕也エコノミストは試算する。
 一方で「消費者の価格に対する厳しい目は変わらない」と低価格衣料品店「ジーユー」の柚木治
社長は話す。同社は今年の春夏商戦でレギンスパンツやTシャツといった990円の商品の数量を
倍に増やす計画だ。
 今の消費は株高を好感し、メリハリを付けて多少ぜいたくする「ハレの日型」にとどまる。消費者
は時に奮発しても日々の買い物には慎重で、生活防衛意識を払拭するには至っていない。消費者
物価指数は変動の激しい食料とエネルギーを除くと今年2月も0・9%下がった。
 消費者の根強い節約姿勢の背景には雇用と賃金の先行きに対する不安がある。新規求人は2月
に小売業と飲食店で前年同月より1割以上増えたが、中心はパート。製造業の求人は8・9%減と
9カ月連続で減った。
 約6千人の技術者を自動車など製造業に派遣しているメイテック。人材の稼働率は昨年12月か
ら今年3月まで95〜98%と目立った変化はない。西本甲介社長は「製造業は円安で一息ついただ
け。技術者の需要は急増していない」と分析する。
動き拡大に時間
 賃金の動きも鈍い。厚生労働省が調査する所定内給与は2月まで9カ月連続で前年を割り込んだ。
みずほ証券は民間企業の夏のボーナスが36・4万円と昨年を1・6%上回り、3年ぶりに増加に転じ
ると予想する。ただ、引き上げるのは一部の大手企業や新興企業で、広がりがない。
 今月6日、浜松市の商工会議所会頭らと懇談した内閣府の西村康稔副大臣は賃上げを言い出せ
なかった。「売り上げは増えていない」など経営の厳しさを訴える声が多かったためだ。
 円安の恩恵が行き渡るには時間がかかる。第一生命経済研究所の試算では対ドルで10円円安
になると1年間の家計の所得は0・04%増え、物価は0・07%上がる。「家計には当初マイナスの方
が大きく、プラスに働くのは2年目以降」(永浜利広主席エコノミスト)
 日銀は2年で2%の物価上昇率目標を掲げる。消費者の7割は1年後に物価は上昇すると予想し
ている。それが賃金は増えず物価だけが上がる悪い物価上昇とならないようにすることが重要だ。
企業が賃金と雇用を増やし、消費が一段と拡大する。金融緩和の効果が消える前に、その好循環
に入れるかどうかが回復の持続力を左右する。(景気動向研究班)

84 :
みずほ信託の中野社長、銀行・証券と一体運営、信託サービス、横断的に。
2013/04/16 日本経済新聞 朝刊

 みずほ信託銀行の社長に1日付で就任した中野武夫氏は日本経済新聞のインタビューで「オー
ルみずほで信託機能を強化する」と語り、グループの銀行・信託銀行・証券会社を一体的に運営
する考えを示した。主なやり取りは次の通り。
 −−みずほ銀行副頭取から信託銀のトップに転じました。
 「グループの銀行・信託・証券は『連携』から『一体運営』に段階を上げる。私は持ち株会社であ
るみずほフィナンシャルグループの経営会議に加わる。みずほ全体の顧客を念頭に横断的に信
託サービスを提供する」
 ――横断的な取り組みの具体例は。
 「信託の拠点は全国で52カ所あり、そのうち34カ所はみずほ銀と共同になっている。共同店舗
は今後さらに増やす計画だ。4月からは信託銀で相続業務の研修を受けたコンサルタント8人を
みずほ銀に置いた。銀行の副支店長級を対象にした研修も拡充する」
 −−連携の成果は出ていますか。
 「遺言信託や遺産整理の新規受託などは8〜9割がグループの連携によるものだ。不動産業務
も業界トップだ。みずほの厚い顧客基盤を考えれば、まだ伸びる余地はあるとみている」
 「人事評価の基盤はグループで共通にして、異動も横断的にしている。新卒採用も一本化する
など、他行と違う運営ができている」
 −−どんな商品・サービスの戦略をとりますか。
 「自動車ローンなど小口債権を裏付けにした金銭信託『貯蓄の達人』は3月で残高が1兆円を超
えた。地銀の劣後債や劣後ローンを個人向けに組成する商品も定着している」
 「再生可能エネルギーの普及や農業の6次産業化を後押しするために、1500兆円の個人金融
資産をそういった分野に橋渡しできないか検討している。信託機能を使って日本の成長戦略に貢
献するため知恵と工夫が必要だ」

85 :
貿易金融、高度化競う、みずほコーポ、書類を全面電子化、他。
2013/04/16 日本経済新聞 朝刊
 大手銀行は輸出入の代金決済を担う貿易金融の高度化を急ぐ。みずほコーポレート銀行は
貿易にかかわる幅広い手続きの書類を全面的に電子化する。三菱東京UFJ銀行は、参画して
いる輸入代金を保証する銀行間のシステムが国際ルールになることを受け、契約企業を倍以
上に増やす。アジアを中心に伸び続ける貿易決済の需要を取り込み、貿易金融を収益の柱の
一つに育てる。
 貿易業務は輸出入業者や取引銀行、海運会社など多くの企業が絡む。資金の決済や輸入
代金の保証といった貿易金融も様々な書類を紙でやり取りすることも多く、時間もコストもか
かっている。
 みずほコーポは中国の鉄鋼会社、新余鋼鉄集団が豪州の資源会社から鉄鉱石を輸入する
取引の書類を全面的に電子化した。中国の銀行が発行した新余鋼鉄の支払いを保証するLC
(信用状)に加え、荷物を受け取る権利を証明する船荷証券のやり取りもインターネット上で完結
させた。船荷証券も含めた全面的な電子化は邦銀では初めて。
 みずほコーポは貿易にかかわる幅広い関係者が参加して同じネットワークで情報をやり取り
する「ボレロ」と呼ぶシステムを利用する。船荷証券を関係者間で郵送すると16日程度かかる
が、電子化で2日に短縮する。企業は決済までの事務負担や費用を軽減できる。
 三菱UFJは「TSU」と呼ぶ銀行間での貿易金融のデータ交換システムに加わっている。国際的
な貿易慣行を定める国際商業会議所は15日からの会議で、TSUの機能のうちLCをペーパーレ
ス化して輸入代金を保証する仕組みを国際慣行と認める。
 LCは輸入代金の支払いを輸入する企業に代わって銀行が保証するもので、輸出企業は取引
のなかった新興国などの企業との売買契約を結びやすくなる。国際慣行になれば、TSUの保証
機能がLCと同等というお墨付きを得ることになる。
 TSUは取引銀行が輸出入の情報をオンラインで照合し、紙のLCと同じように輸入者の代金支
払いを確約する。LCのやり取りに比べて取引から決済までの期間を4分の1程度に減らせる。
 三菱UFJは国際慣行への採用を機に、普及に弾みをつける。すでに日本ガイシ、住友電気工
業、三菱伸銅などが輸出の決済で使っており、三菱UFJの契約企業は40社を超えた。2014年
度までに契約企業を100社に増やす考えだ。
 三井住友銀行も「TSUは世界共通のインフラとして将来性が見込める」として他行との接続テ
ストなど実用化への取り組みを始めた。4月には貿易金融の担当者を集約して専門的に担当す
る部署を立ち上げ、100人弱をアジアを中心とする各拠点に置いた。
 世界貿易はアジアが主導して増加基調にあり、貿易金融での邦銀の存在感は大きい。米調査
会社のディール・ロジックによると、12年は世界の貿易金融で三菱UFJフィナンシャル・グループ
が融資の取りまとめ額で全体の6・9%を占め、1位となった。三井住友フィナンシャルグループが
6位、みずほフィナンシャルグループも7位に食い込んだ。高度化をテコに、貿易金融の業務をさら
に拡大する。
 モノの輸出入に絡む資金決済などの金融業務。銀行が輸入企業の支払いを保証するLC(信用
状)取引も含む。LCの利用は貿易全体の2割程度とされるが、新興国企業が絡む貿易が増え、
LCの需要は根強い。
 貿易金融の電子化には複数の仕組みがある。ボレロは幅広い関係者が対象。企業や船会社な
どが加盟すれば、全体の電子化につながる。TSUは銀行間に限った枠組みで電子化の範囲は狭
いが、企業などは特別な対応をしなくても利用できる。

86 :
・[中国株15日 年初来安値、1-3月期GDP成長鈍化で]
 [ムーディーズ 中国格付け見通しを引き下げ]
 ・・と、新興国の成長鈍化&
 [金と原油の先物取引でも取引一時停止 東京商品取が急落]
 [貴金属相場が下落、金は30年ぶりの急落]
 ・・と、商品市場も相変わらず混乱中
  でもって、
 [NAHB住宅指数:4月は予想外の低下−3カ月連続マイナス]
 ・・これまで順調だった住宅市場も陰りが見え、
 [ボストンマラソンで「爆弾テロ」8歳少年ら3人死亡]
 ・・で、とどめを刺し、
 [米「恐怖指数」急上昇、今年2番目の高水準に]
 ・・で、日本も一気に調整相場入り?って思ったのですが・・
  
・[ECB総裁:日本は通貨戦争引き起こしていない−日銀に理解]
 [黒田日銀総裁、金融緩和の出口戦略「具体策については時期尚早」]
 ・・日本だけは、こういった材料が安心感を生んでる?
  にしても、
 [黒田氏:銀行券ルールはいずれ復活する。
  日本の財政状況については「現在のままの財政状況は
  持続可能ではない。持続可能なものにする努力が必要だと思う」]
 ・・個人的に、普通の危機感だけは持ってる人だと一安心。
・[全国9地域全ての景気判断引き上げ 日銀「さくらレポート」]
 ・・ま、なんだかんだ言って、日本はいいよね(^^)

87 :
ミャンマー進出拡大、物流など、地方の中堅・中小も。
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 1ページ 616文字 書誌情報
 民主化が進むミャンマーに進出する動きが地方の中堅・中小企業にも広がり始めた。商社や
金融、IT(情報技術)関連の大手が先行したが、インフラ整備の進行に伴ってニーズが高まる
物流分野などで、中小の活躍の機会が増している。経済成長が期待できる新市場での先行者
利益の確保を狙う取り組みが加速しそうだ。
 楠原輸送(横浜市)は3月、現地で貨物の取り扱いを始めた。日本からの政府開発援助(ODA
)による工事資材や重機の現地での輸送を請け負った。昨年8月にヤンゴンに支店を開設し「現
地法人の設立に向けて、パートナーとなるミャンマー企業を選定している」(同社)。健康食品の沖
縄長生薬草本社(沖縄県南城市)は昨年末、ミャンマーでの薬草の生育や分布状況などの調査
に着手した。「早期の事業化へ視察を継続する」(同社)としている。
 衣料分野では繊維産業が集積する中部地方の企業の進出が目立つ。岐阜武(岐阜県瑞穂市)
や大栄既製服(名古屋市)が現地工場の増設などで生産体制を強化している。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、日系企業が加盟するヤンゴン日本人商工会議所の会
員数は3月末時点で85社。1年間で32社増えた。今年度は過去最多だった1998年度を上回
ることが確実だ。「投資判断が迅速な中小の加盟が目立ち始めた。ほとんどが中小・零細のミャ
ンマー企業にも、日系中小との連携を求める声が多い」(ジェトロ)
 同商議所の会員数は08年度には50社に減っていた。

88 :
科学技術会議、民間議員提言、農業ビッグデータ作成、ノウハウ集め品質向上。
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 1ページ 694文字 書誌情報
 政府の総合科学技術会議(議長・安倍晋三首相)の民間議員がまとめた科学技術による農業
振興策が16日、明らかになった。政府が各地の農家で気象や手入れの状況を記録したビッグ
データ(大量の情報)を作り、作物ごとに最適な栽培法を導き出す。品質を上げて輸出拡大を狙
うほか、次の世代に栽培ノウハウを伝えることで後継者不足に対処する。
 総合科学技術会議は科学技術政策の司令塔を担っており、議論の成果は政府が6月にまと
める成長戦略に反映される。17日の会議でトヨタ自動車の内山田竹志副会長ら8人の民間議
員が連名で提言し、出席する林芳正農相らに導入を求める。
 まず政府が全国の田畑にセンサーを置いて、温度や湿度、日照時間のほか土中の水分量な
どを記録する。作物の糖度や生育状況も定期的に点検する。各地から集めた大量のデータを分
析して、どのような作物がどのような土地や気象条件でよく育つのかを割り出す。
 畑の見回りをするベテラン農業者の頭に特殊なカメラを付け、視線の動きを記録する。生育状
況を確かめるときに、果実が熟する前は茎を見て、収穫直前は葉を見るといった無意識の細か
い栽培ノウハウを集める。聞き取り調査も交えて生育法のデータを積み上げる。
 データの収集と解析を進めて、離れた場所から農場を管理する仕組みも導入する。将来はロ
ボット技術と組み合わせて田畑の無人化を進める。
 日本の農業は担い手の高齢化が進んでおり、農林水産省によると2012年の農業就業人口の
平均年齢は65・8歳。ビッグデータをもとにノウハウを確立することで、新規参入の農家が早く技
術を身につけられるようにして、若い後継者を増やす狙いがある。

89 :
金急落市場の見方――衝撃的な下げ、当面下落続く。
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 2ページ 245文字 書誌情報
 フランク・レシュ氏(商品先物取引会社フューチャーパス・トレーディングの先物アナリスト)
 前週末12日から15日にかけての金相場の急落は、自分が商品先物取引に関わってきた
27年間で最も衝撃的だった。2営業日で中心限月の価格が200ドル以上も下落したため、
株式などほかの市場でも運用リスクを回避する姿勢が強まり、現金を持とうとする動きがみ
られた。金の下落は当面続き、短期的には1トロイオンス1300ドル近辺、場合によっては
1100ドル台まで下げる可能性がある。
(NQNニューヨーク=古江敦子)

90 :
物価、西日本で下落目立つ(ライフ&マップ)
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 2ページ 231文字 書誌情報
 物価は西日本で下落が目立っている。総務省によると2012年平均の地方別の消費者
物価指数(2010年=100)は、関東のほか近畿、中国、四国、九州の西日本が前年比
マイナスだった。大都市圏や西日本は家計支出に占めるエネルギー費の割合が小さく、
燃料費上昇の影響を受けにくかったことが要因だったようだ。
 政令市での下落率1位は仙台市でマイナス0.5%。上昇率1位のさいたま市とは0.9
ポイント差。日銀は2%の物価上昇率目標を掲げるが、地域差にも配慮が必要になりそうだ。

91 :
2つのショック、市場揺らす(ウォール街ラウンドアップ)
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 3ページ 907文字 書誌情報
 15日早朝、米衛星放送ディッシュ・ネットワークが米携帯電話スプリント・ネクステルの買収
提案を発表した。久しぶりの「マージャー・マンデー(M&Aの月曜日)」か。そんな期待は瞬く間
にかき消され、ダウ工業株30種平均は今年最大の下げを演じた。ずしりと響く「2つのショック」が
市場心理を冷え込ませたためだ。
 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)立会場では朝から怒号が響いた。震源は金先
物。同日、金先物は中心限月が前週末比140ドル(9・3%)安の1トロイオンス1361ドルと大幅
に下げた。「暴落」とも言える下げで、先物市場は恐慌に近い状態に陥った。
□   □
 中国の景気鈍化への懸念が引き金だ。1〜3月期の国内総生産(GDP)が市場予想を下回り、
巨大な宝飾品の消費国である中国で金需要が鈍るとの見方が強まった。
 ただ、中国は下げの一因にすぎない。米金融大手による金の売り推奨やキプロスによる金の
売却観測――。いくつもの要因が重なり、先週末から売りに歯止めがかからない。
 株式市場でも金鉱山開発のフリーポート・マクモラン・コッパー・アンド・ゴールドが約8%安。
原油など商品先物全体が下げ、エネルギーや素材株に売りが広がった。
 取引終了まで残りわずかになった午後3時前。市場を震撼(しんかん)させるもう一つのニュー
スが飛び込む。ボストン・マラソンの爆発事故だ。180ドル安前後で推移していたダウ平均は、
このニュースをきっかけに下げ幅を200ドル超にまで拡大する。
 取引終了間際に「死者が2人」との報道が伝わると下げが加速。結局、前週末比265ドル安と、
この日のほぼ安値で引けた。不安心理を映す指標とされる米国のVIX指数(別名は恐怖指数)は
43%高の17・27まで上昇。過去最高値圏でも冷静さを失っていなかった市場で、にわかに緊張
感が高まってきている。
□   □
 株式市場は「予想外のショック」が起きたときほどもろさを見せる。金急落に象徴されるマネー
フローの急変。そしてボストン・マラソンで起きた爆発事故。今週の最大の注目材料だった企業
決算をワキに追いやるような暗雲が米市場に漂い始めた。
(ニューヨーク=川上穣)

92 :
売り一巡後、押し目買い(株式)
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 4ページ 193文字 書誌情報
 日経平均株価は小動き。前日の欧米株安を受け朝方は急落で始まった。円相場の上昇を
嫌気し自動車や電機など輸出関連株を中心に利益確定の売りが先行。不動産も下げた。
ただ、売り一巡後は中期的な先高期待から押し目買いも入り、日経平均は下げ幅を縮小。
午後に入ると円相場が急速に伸び悩んだのを好感して買い戻しが広がり、上昇に転じる場面
もあった。証券や小売りが上昇した。日経ジャスダック平均株価は反落。

93 :
プロがみる株価材料(1)シェール革命、米国に恩恵(なるほど投資講座)
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊
三瓶裕喜氏
 大手運用会社などプロの投資家は株式投資でどのようなテーマに注目するのでしょうか。
フィデリティ投信調査部長の三瓶裕喜さんに教えてもらいます。

 フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントの欧州やアジアの全拠点のアナリスト約180人
に、投資機会について聞き取り調査した結果をもとに解説しましょう。
 初回は「シェール革命」です。頁岩(けつがん=シェール)層から、良質な石油・天然ガスを採
掘する技術が確立し、新たに莫大な資源供給が可能となり米国での天然ガス価格が大幅に低
下しています。
 水圧破砕、水平坑井、マイクロサイスミックという3つの要素技術の融合で商業生産が加速し
ています。オバマ政権はこれを重要なエネルギー戦略と位置づけ、製造業回帰で米国内の産
業を活性化し雇用創出や貿易収支・財政収支改善にまで波及させようとしています。「革命」と
いう表現が使われているゆえんです。
 投資機会として真っ先に挙げられるのが、米国内に拠点を置き天然ガスを原材料とするか、
エネルギーコストの大幅低下を享受する石油化学、化学肥料の産業などです。こうした産業
の設備投資を担うプラント、エンジニアリング、工作機械といった分野にも恩恵が広がります。
 天然ガスを燃料とする火力発電により電力価格が下がり、電炉を使う製鉄業など電力消費の
大きな産業にも追い風です。天然ガスを石油の代替燃料とする鉄道、自動車、船舶の開発が
加速しており、燃料の天然ガスへの代替が進めば、輸送コストが下がり全産業が恩恵を受ける
でしょう。
 日本の商社やガス会社は採掘権確保に向かっており、安価なシェールガスの輸出入は日本
企業にも恩恵をもたらすはずです。輸送を担うパイプライン鋼材、液化天然ガス(LNG)船な
どもその一例です。
《さんぺい・ひろき》1987年日本生命保険入社、米国や英国でも運用業務に携わる。2007年
から現職。

94 :
スマート家計の近道(上)「ためすぎ貧乏」ご用心(おさいふナビ)
2013/04/16 日本経済新聞 夕刊 7ページ 1795文字 書誌情報
無理な額の貯金 取り崩す羽目に 項目別に予算きっちり
 お金をためているつもりなのに預金が増えない。こんな人は自分の財布の大きさがわかって
いないことが多い。使えるお金はいくらで、生活費はどれくらいかかるのか。気づかないうちに
無駄遣いをしてはいないか。お金の使い方を確認すれば、家計改善の手掛かりが見えてくる。
無理なくためられるスマート家計の点検法を2回にわたり考える。
 「毎月6万円も天引きで積立預金しているのに、お金がたまらない」。神奈川県に住む専業主
婦のAさん(32)は首をひねる。結婚以来、夫の給料から預金を積み立てている。だが、気が
つけば貯金や夏と冬のボーナスを取り崩し、生活費を補うことが日常化している。子どもの教育
費や老後資金の準備もしたいが、お金がたまらない家計になっているのか心配になった。
 「天引き預金をしているのに、家計が赤字という人は実は珍しくない」。ファイナンシャルプランナ
ー(FP)の豊田真弓さんは指摘する。預金を給料から天引きして残った額が、生活費に足りな
いからだ。不足は当然、預金の取り崩しやボーナスで補うことになる。その結果、貯蓄が増えない。
「ためすぎ貧乏」に陥った家計の典型だ。
 ためすぎ貧乏な人は、収入の多少にかかわらずいるのも特徴。原因は「自分の財布の大きさを
把握していないから」(豊田さん)だ。
財布の大きさ知る
 財布の大きさとは「収入がいくらで、どのくらいまでお金を使えるか」。それを把握している人は
家計簿を付けなくてもお金をためられる。逆に「お金がたまらない」と嘆く人は、財布の大きさがわ
かっていないことが多いわけだ。
 そこで、図Aに示した5つの質問に即答できるか試してみよう。どれも家計の収支や資産の現状
を大まかに把握できているかを確認するものだ。
 まず、預金残高はすべての銀行口座の合計額。即答できなければ、これを機会に確認しよう。
それを基に「失業や病気に備える予備費、子どもの教育費など、将来必要な資金が足りているか
を把握することが大切」と豊田さんは指摘する。
 例えば合計300万円あった場合、はじめに予備費として半年分の生活費180万円を差し引く。
さらに近い将来に必要な金額を想定する。子の進学費用100万円と海外旅行の費用50万円が
必要なら、予備費と合わせた合計額は330万円。実質的に預金は足りていないことになる。不足
分をためる対策が必要だ。
 貯金をする際に重要なのが、つづく2つの質問。いくら稼いでいくら使ったか、大まかな家計収支
を把握しているかを確認するためのものだ。
 まずは収入。「最近は手取り収入すら答えられない人が結構いる」と豊田さん。多くの会社で給
与明細が電子化され、配られなくなったことが一因かもしれない。とはいえ、手取り収入の把握は
家計管理の基本だ。
 支出では、現金払いの生活費の代表格である食費の把握が大切だ。総務省の家計調査による
と、住宅ローンを借りている家庭では、ローン返済などの住居費と水道光熱費・通信費・保険料、
食費を足した金額が、1カ月の支出の約6割を占める(グラフB)。住居費と光熱費など口座引き
落とし払いの金額は預金通帳でわかる。そのため現金払いの食費を把握しておけば、毎月の家計
支出がいくらか、家計簿なしでも大体見えてくるからだ。
レシートは必須
 次に確認しておきたいのが、日々の金銭感覚。「昨日、いくら使ったか」だけでなく「財布にいくら
入っているか」もわからない人は、何となく適当にお金を使っている証拠だ。質問に即答できなか
った場合は「とりあえずレシートをもらう癖を付けてみては」と、助言するのはFPの安田まゆみさ
ん。スーパーやコンビニなど店ごとに、いつ、いくらお金が消えたのかを確かめることから始めよ
うというわけだ。
 理想は食費や日用品費など項目別に予算を決め、支出を枠内におさめること。安田さんは「手
始めに、一週間ごとに昼食代の予算を決めて、お金の管理の練習をしよう」と話す。それが財布
の大きさを知る第一歩になる。
 財布の大きさがわかれば、生活スタイルや将来の夢にあわせ配分を決められる。「身の丈を知
り、見合った生活をするのが家計管理。けちけち節約して預金残高を増やすのではなく、お金を
使って将来の希望をかなえることが大切」と、安田さんは話している。
 次週はお金の使い方の改善策を考える。(大賀智子)

95 :
中国は反発「報道に下心」 ピュリツァー賞に温家宝一族蓄財
2013.4.16 20:56
 【ニューヨーク支局】米コロンビア大は15日、優れた報道などに贈られるピュリツァー賞
を発表した。国際報道部門では、中国の温家宝首相(当時)一族の蓄財など、中国政府
上層部における汚職問題を報じたニューヨーク・タイムズ紙のデービッド・バーボザ記者が
選出された。コロンビア大は同氏の記事について「中国当局者による厳しい圧力に直面し
つつも」、優れた解説を行ったなどと評価している。
     ◇
 【北京=川越一】中国外務省の洪磊報道官は16日、ピュリツァー賞の国際報道部門に
、温家宝首相(当時)一族の蓄財に関する記事を書いたニューヨーク・タイムズ紙の記者
が選ばれたことについて、「この問題に関するわれわれの立場と態度は非常に明確だ。
ニューヨーク・タイムズの報道は下心があると認識している」と反発した。

96 :
温家宝元首相一族の蓄財追及記事にピュリツァー賞
2013.4.16 11:52
 米コロンビア大は15日、優れた報道などに贈られるピュリツァー賞を発表した。昨年
7月にコロラド州デンバー郊外の映画館で男が銃を乱射し、12人が死亡した事件を紙
面だけでなく短文投稿サイト「ツイッター」や交流サイト「フェイスブック」で報じたデンバ
ー・ポスト紙が「速報ニュース部門賞」を受賞した。
 調査報道部門では、米小売り最大手ウォルマート・ストアーズのメキシコ子会社による
巨額の贈賄工作を報じたニューヨーク・タイムズ紙の2記者が受賞した。
 国際報道部門では「中国当局者からの厳しい圧力に直面しながら」、中国の温家宝
首相(当時)一族の蓄財の記事を書いたニューヨーク・タイムズ紙のデービッド・バーボ
ザ記者が選ばれた。(共同)

97 :
ロシア投資へ共同基金、日ロ政府、極東開発を促進、双日、コージェネ設備供給。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊
 安倍晋三首相が今月末のロシア訪問で打ち出す経済協力の概要が明らかになった。双日に
よるコージェネレーション(熱電併給)システム供給で覚書を交わすほか、日ロ共同で日本企業
の直接投資を支援する数億〜10億ドル規模の基金の創設を検討。エネルギーに加え、医療、
食品など民間の経済交流の厚みを増す新たな枠組みをつくり、北方領土問題の進展に向けた
環境整備を目指す。
 首相は今月28日に日本を出発、29日にプーチン大統領との会談に臨む。訪ロとそれに続く中
東歴訪には経団連を中心に過去最大規模の50〜60人の経営トップらが同行。商社やエネルギ
ー産業に加え、食品や医療、不動産開発など幅広い業種が参加するのが特徴で、首相は「日ロ
関係は最も可能性を秘めた2国間関係だ。エネルギー以外の分野にも経済協力の幅を広げた
い」と狙いを込める。
 共同基金構想も経済協力の裾野を広げる新たな枠組みとして用意する。国際協力銀行(JBIC
)やロシアの国営の対外経済銀行、同銀行出資の投資ファンドであるロシア直接投資基金の3者
が連携して「日ロ共同投資プラットフォーム」(仮称)を設立。政府系金融機関の出資を呼び水に
民間投資を促す。
 特にロシア側のニーズが強い医療や食品、農業、都市開発の3分野を中心に日本企業の投資
を資金面で支援する。医療、食品などは安倍政権が成長戦略で輸出産業として育成を狙う分野。
北方領土に近い極東で住民に身近な医療や食品分野で日本企業が浸透すれば日本への理解
が深まる可能性があるとの読みもある。
 経済協力の中心となるロシア極東では中国からの企業や労働者の流入が著しい。極東の主力
産業である天然ガスはシェールガスの普及で販売先の確保に苦慮しており、ロシア側は日本企
業による開発を進めることで中国へのけん制と資源需要の確保を狙う思惑がある。
 訪ロではエネルギー分野で日本企業による投資案件の覚書も結ぶ。双日は極東ロシアのサハ
リン、ハバロフスク、ウラジオストクを結ぶガスパイプライン沿いにコージェネレーションシステム
を複数導入。川崎重工業製の出力1700〜7400キロワットのガスタービンを設け、パイプライン
沿いの住民向けに電気と熱源を供給する。
 双日や川重などの投資額は5年間で数百億円。エネルギー効率の高いコージェネシステムに
切り替え、住民の光熱費負担の軽減につなげる。
 双日はロシア国営ガス会社ガスプロム向けに1700キロワット級のガスタービンも供給する。ガ
ス貯蔵の際、ガス圧縮機の電源に使い、ロシア全土のガスパイプライン向けに受注額は5年間で
百数十億円になる見通しだ。

98 :
65歳以上、3000万人突破、昨年10月時点、人口減、最大の28万人。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊 1ページ
 総務省が16日発表した2012年10月時点の推計人口によると、数値を公表し始めた1950年
以降、65歳以上の高齢者(老年人口)が初めて3千万人を超えた。定住外国人を含む総人口は
1億2751万5千人で初めて2年続けて減少し、減少数は28万4千人と過去最大となった。高齢
化と人口減に一段と拍車がかかっている。(関連記事3面に)
 推計人口は国勢調査をもとに、毎月の人口移動などを加味して算出するもので、毎年4月に前
年10月時点の数値を公表している。総人口には定住外国人を含めている。
 65歳以上の高齢者は前年より104万1千人増えて3079万3千人。総人口に占める割合は24
・1%と過去最高を更新した。1947年生まれの団塊世代が65歳になる時期を迎えたことが、急
ピッチで高齢化が進む要因になっている。
 全都道府県で65歳以上の人口が14歳以下の人口を上回った。このうち25道県では14歳以
下より75歳以上の方が多くなっている。
 総人口は05年に戦後初めて減少に転じた。12年は25万9千人減だった11年に続き2年連続
で大幅な減少で、1年間で津市(2月末時点の人口28万6397人)など、地方の県庁所在地規
模の人口が失われている計算になる。
 このうち日本人は22万3千人の減少。出生数が死亡数を上回る自然増加が続いていた東京、
埼玉、千葉の3都県で初めて自然減に転じるなど少子化が加速していることが背景にある。定住
外国人も東日本大震災の影響などから6万1千人の減少を記録した。
 15〜64歳の生産年齢人口は116万7千人減って8017万5千人。総人口に占める割合は62
・9%となり、ピークだった1992年の69・8%から減少をたどっている。
 東日本大震災の被災地ではなお人口減少が続いている。福島県の人口減少率は1・41%で都
道府県別でみて2年連続で最も高くなった。ただ減少率は前年よりも0・52ポイント改善。宮城県
(0・85ポイント改善)、岩手県(0・38ポイント改善)も減少率は縮小しており「被災3県の人口減
は続いているが、回復の兆しもみられる」(総務省統計調査部)としている。
 1945年8月以降の「戦後生まれ」は1億33万6千人で、初めて1億人を超えた。総人口の78・
7%を占める。

99 :
マネーに変化、金急落、米国債・株に向かう、新興国景気不安が引き金。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊
 安全資産として買われ続けてきた金の国際相場が急落した。ニューヨーク市場の先物相場は
わずか2日で13%下がり、約2年前の水準まで落ち込んだ。きっかけは世界景気の変調。投資
マネーはより有利な運用先を求め、米国債や米国株に流れ込み始めた。
 金はドルや円とは違う現物資産だが、国際通貨に近い性格を持つ。ドルの信認が揺らぐほど買
いが集中する傾向がある。2010年からの欧州危機や世界的な景気減速で急速に人気が高まり
、先物は11年夏に一時1トロイオンス1900ドルを超えた。
 流れが変わったのは12日。米大手金融機関が大量の売りを出したという情報が市場に流れた
のがきっかけだ。週明けの15日も大幅な下落が続き、下げ幅は2日間で200ドルを超えた。16日
は荒い値動きとなったが、なお1400ドルを下回る展開。金への投資が急拡大する以前の水準に
近い。
中国に減速懸念
 金相場の急落は、世界景気の変調とそれに伴うマネーの流れを映す。
 15日発表された中国の1〜3月期の国内総生産(GDP)成長率。個人消費の鈍さが響き、事前
予想の8%台を割り込んだ。中国景気の伸び悩みが投資家の大量の金売却を誘った。
 リーマン・ショックの後遺症と欧州危機に揺れた10〜12年は、高成長を続ける新興国が世界
経済をけん引した。ところが消費低迷でインド経済は振るわず、ブラジルの景気も低空飛行が続く。
ここにきて、新興国と入れ替わる形で、米国経済の底堅さが際立ってきた。
 金融危機後の調整局面を抜けたうえ、新型ガス「シェールガス」による製造業の復権もあって、米
景気の回復期待は大きい。3月にはダウ工業株30種平均が約5年半ぶりに最高値を更新した。
景気回復をふまえ、米連邦公開市場委員会(FOMC)内部では量的緩和策からの転換を目指す
動きもある。
 実物資産の金は信頼性は高いが、利息は生まない。基軸通貨であるドルが買われる局面では
金の需要は相対的に弱くなる。投資家がある程度までリスクを取れる状況では、株式や債券への
投資がより有利だからだ。
 現在は「安全な投資先として米国債が選ばれている」(マーケット・リスク・アドバイザリーの新村
直弘代表取締役)。代表的な10年債の利回りは16日時点で1・68%前後。今年1月の1・9%台
から低下(価格は上昇)傾向にある。
 株式市場でも「資金が日米などの主要国に移る動きが出ている」(BNPパリバ証券)。マネーが
過剰に金に流れた局面は終わり、市場が正常化する兆しが出始めている。
現物需要伸びず
 金からドルへの資金シフトに加え、現物としての金の需要が落ち込んでいる面もある。
 新興国のインドは世界最大の、中国は第2位の金の需要国だ。個人が宝飾品や地金などの形
で金を購入するほか、政府や中央銀行が外貨準備の一環として金を取得しているとみられる。そ
の新興国での需要拡大のペースが鈍っている。
 人口規模が大きい新興国の旺盛な需要で、モノが不足するという懸念が薄れ、原油や非鉄も下
落傾向をたどる。
 原油は、国際指標の北海ブレントが16日に一時1バレル100ドルを割り込んだ。年初からの下
落率は1割を超え、9カ月ぶりの安値水準だ。電線などに使う銅も下落傾向。世界最大の銅消費
国である中国の減速が意識され、ロンドン市場の先物価格は11年10月以来、1年6カ月ぶりの
安値水準で推移している。

100 :
マネーに変化、金急落―先物売り下げを加速、資源の新規開発にも影響。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊
 米大手証券が投資家向けに金の売りを推奨した10日前後から、チャート上の節目を狙った
ヘッジファンドなどの売り攻勢が始まった。12日のニューヨーク市場の寄り付きでは、10トン
単位の売り注文が並んだ。
 ファンドなどの金先物売り残高はすでに8万4千枚(1枚は100トロイオンス=約3・1キログ
ラム)と、リーマン・ショック後に一時681ドルまで急落した2008年10月を大きく上回る。
 世界最大のデリバティブ(金融派生商品)市場であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)
で15日に過去最高を記録した金先物の概算売買高は75万枚に達した。量に換算して2300
トン強と、年間の鉱山生産量に近い規模だ。
 そこにはコンピューターによる高頻度売買(HFT)が存在感を増す。
 金をはじめとする国際商品相場が下落基調に転換するシナリオは昨年から台頭していた。
米景気の回復で米連邦準備理事会(FRB)は想定より早く金融政策の正常化に着手でき、ド
ルの信認は回復に向かう。
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦アナリストは「金の国際相場は11年9月の
高値がピークで、ドル高とともに16年ころまで下落が続く」とみる。
 15日の欧米市場では原油などの相場も下げ足を速めた。資源の値下がりは、燃料などを
輸入に頼る日本経済に恩恵が大きい。
 ただ、相場下落が加速すれば、米金融危機時のように将来必要な資源の新規開発まで止ま
ってしまう懸念がある。先物市場で増幅される相場の振幅には警戒も必要だ。

101 :
年金資金で地下鉄建設、都心と羽田直結、20年代開業、基幹交通で初、国交省検討。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1062文字 書誌情報
 国土交通省は、年金基金や生命保険会社の投資マネーを本格活用して鉄道を整備する検討を
始めた。東京都心と羽田・成田の両空港を結ぶ地下鉄の路線が対象で、2020年代の開業を目指
す。総工費は約4000億円。民間企業が単独で手がけにくい大型インフラの整備は公的資金の
活用が一般的だった。国や自治体の財政悪化を避けつつ、交通インフラの利便性を高め企業誘
致などでアジア諸国と対抗する。
 17日の産業競争力会議で太田昭宏国交相が計画を説明する。東京・丸の内地区に新設する
「新東京駅」を軸に京浜急行電鉄の泉岳寺駅と、京成電鉄の押上駅を結ぶ新路線を開業する。
羽田空港から新駅への移動時間は18分と最大で半減する。国交省は年間の利用者数を800
0万人とみる。
 5月にも対象地域の地質調査を始め、東京都や鉄道会社と事業化に向けた協議に入る。早けれ
ば15年度予算に環境評価の経費を計上し、17年にも事業者を選ぶ入札を実施する。年金基金
・生保や建設会社で構成する特別目的会社(SPC)の応札を想定している。
 事業構想によると、落札したSPCは4000億円の工費を資金調達し、路線を整備する。完成時
には路線を国・自治体に引き渡す。路線運行は鉄道会社が担い、運賃収入の一部を路線使用料
として国・自治体に支払う。SPCは、工費に一定の利益を上乗せした代金を国・自治体から20年
以上の長期間にわたり受け取る。
 大型交通インフラでは、土地収用などの事業リスクが大きかったり、総工費が巨額になったりす
るため民間企業単独で手がけるのは難しい。従来は国や自治体、鉄道会社が必要な資金を分担
するのが通例だった。
 民間マネーを社会資本整備に活用する仕組みはPFIと呼ばれ1999年に関連法が施行された。
活用実績は全国で412件。累計事業費は計3兆9000億円になるが、地方の図書館や、空港の
ターミナルビルなど小規模な公共施設に限られていた。内閣府によると、道路・鉄道などの基幹
交通インフラで本格活用するのは初めて。今回の案件は事業規模も最大になるという。
 歴史的な低金利に直面する日本の生保や年金基金は「安定的な料金収入が見込めるインフラ
投資に関心を強めている」(外資系証券の営業担当者)。実際に企業年金連合会は昨年、三菱商
事などと共同で先進国の鉄道や空港などの大型インフラに投資する計画を表明した。
 日本大学の加藤一誠教授は「空港や都心へのアクセスの利便性が国際会議や海外企業を誘致
するカギになる」と指摘する。
【図・写真】地下鉄新線の駅は東京・丸の内に建設される計画だ

102 :
よみとき黒田緩和(1)Q、マネタリーベース目標って、A、お金の量増やし投資促す。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1144文字 書誌情報
 日銀が黒田東彦新総裁のもと、新たに「量的・質的金融緩和」と呼ぶ金融政策を決めた。狙いは
何? 効果はあるの? そんな疑問に答えながら、今回の緩和策を読み解いていこう。
 Q 新しい金融政策の特徴は?
 A デフレから抜け出すのを第一に、世の中に出回るお金の量を大きく増やすことを目標にした
点だ。
 モノの値段が下がり続けるのがデフレ。日本では15年も続いている。企業や個人が将来値段
が下がると思えば、いまモノを買ったり工場を建てたりするのは損だと考えて手控える。それが
働く人の雇用や給料にも響き、経済は停滞する。
 これまで日銀はお金を貸し借りするときの指標となる金利をゼロ%近くまで下げ、借金の負担
を軽くして消費や投資を増やそうとしてきたが、デフレは止まらなかった。そこでお金の量を増や
す作戦に切り替えた。世の中にお金がより多く出回れば、モノに比べてお金が余り、モノの値段
が上がるという考えだ。
 Q お金の量っていうけど何のこと?
 A 日銀が送り出しているお金のことで、マネタリーベースと呼ぶ。世の中に出回るお金の基礎
になり、日銀の資金供給量ともいう。これを今後2年で2倍に増やそうとしている。
 2つの要素がある。ひとつは銀行を通じて、みんなのお財布や会社の金庫などに行き渡ったお
札や貨幣のこと。もうひとつは銀行が日銀に開いている預金口座(当座預金)にあるお金。その
2つを合計する。
 2012年末には138兆円だった。これを今年末には200兆円、来年末には270兆円と2倍に
増やす計画だ。過去2年でわずか2割しか増えなかったことを考えると、いかに大きな伸びかが
わかる。
 Q どう増やすの?
 A 日銀は銀行などが持つ国債などをたくさん買って、銀行への代金として当座預金にお金を
振り込む。銀行の手持ち資金が増えることになるので、マネタリーベースの伸びにつながる。手
持ちの資金が増えるほど、銀行はその一部を企業や個人に貸しやすくなり、消費や投資にお金
が回ることで、経済を刺激する効果が見込まれる。
 Q 思惑どおりデフレは終わるの?
 A お金を借りて工場を建てる企業が増えれば、機械をつくったり建物を建てたりする会社の収
益が伸びる。そのうち働く人の給料も増え、消費につながる。そんな好循環が始まれば、物価も
下げ止まっていくだろう。こうした状況を見越し、まずは株や不動産を買う人が増え始めている。
 とはいえ日銀がみんなの財布にお金を直接配るわけではない。日銀ができるのは銀行にたくさ
んのお金を渡すところまで。その先は銀行の融資が増えるかどうかだ。お金を借りて消費や投資
をするには、会社の売り上げや働く人の給料が増えていくという期待が大切。量を増やすだけで
デフレがすぐに終わるほど、話は簡単ではないようだ。

103 :
最安値3Dプリンター、米3Dシステムズ、15万円前後で、中小・個人取り込み、他。
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊
 樹脂部品などを簡単に作れる「3Dプリンター」の世界大手、米3Dシステムズは5月をメドに
国内最安値となる15万円前後の製品を発売する。一般消費者や中小事業者の設計者などが
家庭で使うことを想定。成長市場の3Dプリンターは今後、日本企業も相次ぎ本格参入する見
通し。3Dシステムズは企業向けの中高級機を中心に販売を増やしてきたが、10万円台半ば
という超低価格機の投入で顧客の裾野を広げ、事業拡大を急ぐ。
 3Dプリンターは樹脂を原料に部品など立体物を作れる。「誰もがメーカーになれる」という意味
で「新産業革命の担い手」とされる。世界市場は2019年に11年比で4倍弱の6000億円になる
との予測がある。特許を持つ3Dシステムズとストラタシスの米大手が「世界の2強」とされ、日本
でも強い。
 3Dシステムズが発売するのは小型機「CUBE(キューブ)」。高さや幅が14センチまでの立体
物を作ることが可能。プリンター本体の大きさは縦と横が26センチメートル、高さが34センチメ
ートルと机の上にも載せられる。重さも4・3キログラムと持ち運びが容易。米国などでは1299
ドル(約13万円)で販売され売れ行きが好調なため日本市場投入を決めた。これまで同社で最
も安い機種は約35万円だった。
 CUBEは溶かした樹脂をノズルの先から押しだし細かな層を積み上げて立体物を作る。ノズル
制御など機構部分を簡素にし価格を抑えた。精度の目安となる1層当たりの高さ(積層ピッチ)は3
5万円程度の機種で0・1ミリメートルだが、今回は0・2ミリメートルとなる。若干精度が低くても歯
車のような複雑な試作部品のほか、フィギュアのような玩具なども簡単に作ることができる。
 造形物の設計データはパソコンで作成して取り込む。業界では写真を取り込むだけで設計デー
タが作れるソフトなども開発されている。原料の樹脂も販売する。大企業の設計者らが家庭で手
軽に使うようなニーズも取り込みたい考えだ。
 3Dプリンターは日本勢ではキーエンスなど数社しか製品化していない。今後は中核の積層技
術など米国勢がおさえる特許が切れていくこともあり機械メーカーなどが参入する見通しだ。
 3DプリンターはCAD(コンピューターによる設計)データを基に樹脂や粉末などを溶かして積層
させ、立体の造形物を作ることができる。製品の開発や試作の際に金型を作る手間やコストがい
らないため、製造業などで利用が広がりつつある。中高級機は数百万円から数千万円で、個人事
業者向けは30万〜300万円程度。造形の精度によって価格に大きな差がある。
 世界では米国企業が強い。3Dシステムズと、イスラエル大手のオブジェットと合併したストラタシ
スが「2強」企業とされる。米調査会社、ウォーラーズ・アソシエイツによれば、3Dプリンターの世界
市場は2015年に11年実績比2倍以上の37億ドル、19年には同4倍弱の65億ドルに達すると
予測している。

104 :
日本版ISAへの期待(大機小機)
2013/04/17 日本経済新聞 朝刊
 来年1月に始まる日本版ISAと呼ばれる少額証券投資口座を巡り、証券・投資信託業界は
ビッグチャンス到来とばかり、準備に余念がない。
 英国の個人貯蓄勘定(Individual Savings Account=ISA)をモデルにしたもので、上場
株式・公募株式投信を対象に、1人1口座、毎年100万円を限度として最長5年間の非課税投
資(配当・譲渡益)枠を付与する。非課税枠の累積限度は500万円。実質的に最長10年間、
非課税になる。
 今年1月に閣議決定された緊急経済対策には、「家計の安定的な資産形成を支援するととも
に、経済成長に必要な成長資金の供給を拡大しデフレ脱却を後押しする観点」が日本版ISA
の導入の趣旨と記されている。
 さて、日本版ISAにはいくつか論点がある。
 国民の約4割が参加する英ISAは預貯金と証券投資がともに対象で、現時点の残高はほぼ
半々である。一方、日本版ISAは預貯金を排除し証券投資に限定した。
 類似するもう一つの制度に、米国の個人退職勘定(Individual Retirement Account=
IRA)がある。金融・資本市場で群を抜く存在で、確定給付年金はもとより401kなど確定拠出
年金をも上回っている。なかでもトラディショナルIRAと呼ばれる制度は、引出時まで積立金に
所得税がかからず、勤労世代に受け入れやすい。
 これに対し、日本版ISAが対象としているのは、これから資産形成が必要な層ではなく、すで
に資産を保有する層といえよう。
 今後は、ある程度の生活水準を保てる高齢家計は徐々に減り、公的年金に頼る層が増える
傾向にある。一方で生産年齢人口の減少に従い、従来レベルの年金制度の維持は困難になる。
自助努力による老後の資産形成の重要性はますます高まっている。政府は「家計の安定的な
資産形成」と言うが、福祉行政を所管する厚生労働省が日本版ISAにどれぐらい関与したのかは
明らかではない。
 麻生太郎財務・金融相は「タンス預金とか各家庭でじっとしているお金が株などに回っていくこと
」が好ましいと国会で発言した。しかし、真に日本版ISAに期待されるのは、国民の資産形成が
進み、将来の安心・安定につながることだといえよう。(陰陽)

105 :
米国株、反発 短期的な戻り期待 金相場の落ち着きで心理改善
2013/04/17 05:17 日経速報ニュース 292文字
【NQNニューヨーク=岩切清司】16日の米株式相場は反発した。ダウ工業株30種平均は前日
比157ドル58セント高の1万4756ドル78セント(速報値)となった。3月の住宅着工件数が市場予
想を大きく上回ったことを好感。加えて個別企業の決算をきっかけにした買いも入り相場を押し
上げた。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は48.14ポイント高の3264.63(同)で終
えた。
 前日には金相場の急落とボストンで発生した爆発に警戒感が高まりダウ平均は265ドルも下
落。きょうの取引では金相場が下げ止まったことで投資家心理が改善すると、短期的な戻りを
期待した買いが相場をけん引した。

106 :
・[野村HDに持ち上がった資産差し押さえ問題
  イタリア検察当局が意向を表明
  モンテパスキ銀行が野村側に差し入れた証拠金など
  18億ユーロがその対象]
 ・・野村ショックか?
  って思ったけど、-2%ちょいでした。
・[サイバーテロ、電力や防衛など国内の5産業に対し246件 12年度]
 ・・にしても、本気で対策してるのか??
  もう、「想定外」では済まされないのだ!
・[年金:支給漏れ10億円…時効撤廃の特例巡りミス
  ミス補正手続きでもミスをし「受け取るべき年金」が
  払われないケースが多発  厚生労働省と日本年金機構が発表]
 ・・厚生労働省は誰も責任を取らず、日本年金機構と看板だけ
  付け替えてもやってる人は一緒なのだから、ある意味当然の結果?
  で、今回は誰か責任取るんでしょうかね?
 [都心―羽田に地下鉄、年金資金で 国交省検討 総工費は約4000億円]
 ・・それいけやれいけ安部政権!
  で、ホントにペイ出来るの?
・[大飯原発3・4号機、6月下旬に評価結果 規制委
  地震や津波、想定外の事故などへの安全性を確かめる]
 ・・はいいとして、
 [大飯原発、安全性認め運転停止認めず…大阪地裁
  裁判長「福島の事故の原因解明と教訓、現在の科学技術の水準に
  照らして相当な根拠と合理性がある」
  「3連動の地震でも、具体的な危険性は認められない」と判断]
 ・・専門の技術屋や科学者が検証中なのに、
  法律家が安全をどうやって判断したのだろうか??
  冤罪判決でも責任は取らない裁判官だから何でもアリか?
・[府立高の入学式で、国歌不斉唱の教職員に注意 
  今後も「歌うかどうか分からない」]
 ・・決め事を守らない先生が、生徒に「校則を守りなさい」と言えるの?
 ・・ってことで、テロ&商品暴落ショックはもう終わり(・_・?)だし、
  北朝鮮のミサイル話題も飽きてきたし、
  穏やかな今日この頃です(^^)

107 :
日経平均大引け、4日ぶり反発 円安など受け 売買代金は3兆円割れ
2013/04/17 15:07 日経速報ニュース 311文字
 17日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反発。前日比161円45銭(1.2%)高
の1万3382円89銭で取引を終えた。前日の米株式相場が3営業日ぶりに反発したうえ、外国
為替市場で円相場が一時1ドル=98円台半ばまで下落し自動車や電機などの主力株が買わ
れた。18日から米ワシントンで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を控え
て様子見姿勢が強まり、日中取引の高値と安値の差は78円81銭と、3月27日以来の小ささだ
った。東証1部の売買代金は概算で2兆7920億円(速報ベース)と日銀が4月4日に「量的・質
的金融緩和」を導入して以来、初の3兆円割れとなった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

108 :
ドル・円取引の比率上昇――個人、100円待ち構える(FXウオッチ)
2013/04/17 日本経済新聞 夕刊 5ページ 941文字 書誌情報
 外国為替証拠金(FX)取引でドル・円取引の割合が高まっている。3月の店頭FXの売買高の
うち、ドル・円取引の比率は3年2カ月ぶりに約50%に達した。足元の円相場は急激に下落した
後、1ドル=100円という大きな節目を前に足踏みしているが、対ドルでの円安の傾向は続くと
みて活発に取引する投資家が増えている。
 金融先物取引業協会によると、3月の店頭FXの売買高は300兆円だった。2008年11月の
統計開始以降で最高だった2月の366兆円からは減ったが、高水準の売買が続いている。
 通貨ペア別ではドル・円が149兆円で最も多く、全体のほぼ5割を占めた。2月まで首位のユ
ーロ・円は前月比37%減の100兆円に沈んだ。
 「1ドル=100円を前に急速にドル・円取引への関心が高まってきた」と話すのは、セントラル
短資FXの伊藤雅博市場営業部長。同社では1日の取引量の7〜8割をドル・円が占めることも
あるという。昨年までの円高局面でFX取引から遠ざかっていた投資家の間で、100円の節目
を前に再び売買を増やす動きが出ている。
 逆にユーロ・円はキプロス不安の台頭などで相場の方向感がつかみにくくなったことが、敬
遠された背景という。
 円相場は日銀が4日に新たな金融緩和を決めて以降、急激に円安・ドル高が進み、11日に
は1ドル=99円95銭と100円目前に迫った。その後は16日朝に一時95円台まで円が買い
戻されるなど、100円の大台を前に利益確定の円買い・ドル売りが優勢となっている。
 だがFXを手掛ける個人投資家の間では、依然として円の先安観が強いようだ。実際、円が買
い戻されている相場の方向とは逆に、外為どっとコムでは「円売り・ドル買い」の建玉(未決済残
高)が15日時点で11億218万ドルとなり、3営業日連続で伸びた。
 外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は「1ドル=100円間際では利益確定でドル
を売り、97〜98円台では押し目を拾う意欲が強い」と指摘する。当面は100円をめぐる攻防が
続くとみて、個人がこまめな売買で利益を稼ごうとしている様子がうかがえる。
 「それでも、そのうち100円を付けにいくとみている投資家は多いようだ」と神田氏も言う。100
円の大台を、個人も強く意識している。

109 :
株式――みずほ総合研究所武内浩二氏、海外勢の買いが下支え(先読みEYE)
2013/04/17 日本経済新聞 夕刊 5ページ 376文字 書誌情報
 みずほ総合研究所シニアエコノミスト 武内浩二氏
 日経平均株価は6月末まで1万2500〜1万4200円の値幅で推移しそうだ。海外勢が日本を
みる目は安倍内閣発足後、大きく転換した。日銀の追加の金融緩和策は海外投資家の期待を
上回る内容で、政策転換を印象付けた。資金を運用する上で、日本株を持たないリスクを意識し
た海外勢の買いは当面続き、株価を下支えする。
 海外景気には先行き不透明感も出始めた。米経済指標は足元で弱含む内容が目立ち、中国
経済も成長鈍化懸念がくすぶる。5月にかけて株式相場は下げやすいという経験則もあり、一時
的には下落基調を強める場面もあるだろう。
 日銀が金融緩和の強化に踏み切って以降、株式市場への資金流入期待は一段と高まっている。
業績の先行き懸念が残る大手電機の収益向上の確度が高まれば、買い対象が広がり、株式相
場全体の底上げにつながる。

110 :
日の株価材料(新聞など・18日)ボーイング787、運行再開へ
2013/04/18 07:23 日経速報ニュース 940文字
▽17日の米ダウ工業株30種平均が反落 138ドル安 企業業績への警戒で
▽アップル株、一時400ドル下回る 1年4カ月ぶり
▽NY円、1ドル=98円10〜20銭 前日の東京市場の終値とほぼ同水準
▽ANA(9202)、JAL(9201)がボーイング「787」の運行再開へ 6月にも 米当局が認可の方針固める(日経)
▽日銀、26日の金融政策決定会合で物価見通しを上方修正へ 予測期間延長も検討(日経)
▽国内金利1%上昇なら銀行6.6兆円の損失 日銀試算(各紙)
▽政府、「国家戦略特区」創設の方針 三大都市圏を中心に(各紙)
▽サントリーHD、主力子会社を東証に上場申請 7月末から8月上旬メドに株式公開(日経)
▽日本取引所(8697)、上場100社の株価刻み値を縮小 来年7月から(日経)
▽イオン(8267)、東南アジアで低価格のSCを展開へ(日経)
▽東エレク(8035)、有機ELパネル量産へ 15年にも(日経)
▽トヨタ(7203)、HV累計販売台数が500万台突破(各紙)
▽3月の国内半導体製造装置BBレシオ 3カ月連続下落(日経)
▽丸紅(8002)、極東ロシアでLNG基地プロジェクトに参画(日経)
▽第一三共(4568)、ブラジルで後発医薬品事業に参入へ(日経)
▽五洋建(1893)などのJV、ベトナムで港湾整備事業を130億円で受注(日経)
▽ガンホー(3765)、「パズドラ」を3DS向けソフトに年内投入へ(日経)
▽一休(2450)、今期年間配当、前期推定比2倍超に(日経)
▽Uアローズ(7606)、前期連結営業利益は2割増の120億円強(日経)
▽ソフトバンク(9984)、株主優待に「ホワイトプラン」基本使用料6カ月無料(各紙)
▽日清紡HD(3105)、今期連結営業利益、横ばいの100億円前後(日経)
▽グリー(3632)敗訴確定、ディーエヌエ(2432)の侵害認めず 釣りゲーム模倣巡る裁判(各紙)
▽「通貨安競わず」など盛り込む G20共同声明原案(朝日)
▽政府、日本製医薬品などを新興国にパッケージ輸出の方針(読売)
▽いすゞ(7202)、今年度に1000億円の設備投資 海外に600億円、国内に400億円 13年ぶり大規模投資(日刊工)
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

111 :
動き出す景気(2)円安、内需拡大の契機に。
2013/04/18 日本経済新聞 朝刊

 日立製作所、東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業を統合した会社、ジャパンディスプ
レイ。激戦のスマートフォン(スマホ)向け市場を勝ち抜くため昨年4月に始めた「日の丸連
合」だ。統合前の1ドル=80円前後の為替では収益確保は容易ではなかったが、円高修
正と高画質パネル投入で息を吹き返した。
 2013年3月期は営業赤字とみられたが、一転して30億円程度の黒字となったもよう。
6月にはパナソニックから約1000億円で買収した茂原工場(千葉県茂原市)が稼働し、
生産能力は2倍になる。従来の米アップルに加え、中国のスマホ大手向け供給拡大も狙う。
大塚周一社長は「円安が収益面で追い風になった」と笑顔で語る。
 半年で対ドルで20円近い円安。続けば輸出企業への恩恵は大きい。野村証券は円安
が上場企業の業績に及ぼす影響度調査で「1円の円安・ドル高で今期利益は2600億円
増える」と試算した。
 同調査では1円の円安は経常利益を1・18%押し上げる。13年度の上場企業の経常利
益(除く金融)は25兆〜26兆円とみられ、約1%で2600億円の効果だ。10円の円安は
トヨタ自動車で3500億円の営業増益要因といわれる。10円の円安が約700億円の増益
要因となる富士重工業は13年3月期、14年3月期とも最高益更新が確実視される。
外国人客が増加
 輸出採算の好転だけではない。企業が海外進出で蓄えた外貨建て資産を円換算したと
きの差益も期待できる。任天堂は円安で外貨建て預金の価値が高まり、12年4〜12月
期決算で222億円の為替差益を計上した。
 円安は海外からの観光客を増やす効果もある。長崎県の対馬では1〜2月に韓国から
の入国者が前年同期より3〜4割増えた。2月は訪日外国人全体が73万人と2月として
過去最高。台湾、タイ、インドからの訪日者が過去最高を更新した。
 円安で潤った企業が給与を上げ、消費を刺激する。投資を増やして関連業種に需要が
波及する。2つの経路で円安メリットが浸透すれば、景気回復の歯車が回り出すかもしれ
ない。
 しかし、そうした好循環が定着するには時間がかかる。今は円安による輸入価格の上
昇という副作用の方が気になる企業が多い。コスト増を誰が負担するか。綱引きが激しく
なっている。
 「エリエール」ブランドのティッシュペーパーをつくる大王製紙。ティッシュ箱を束ねるフィルム価格を巡り、フィルムメーカーとの交渉が難航している。フィルム原料の輸入ナフサの価格上昇が発端だ。
 ナフサ高を値上げで転嫁したいフィルム各社に対し、大王は「ギリギリまでフィルムを薄くしてコストを抑えて」と要求。人口減で需要増を見込めないだけに値上げを抑えるのに必死だ。
「生産戻せない」
 原料費が3割増えた鉄鋼各社は鋼材の1〜2割値上げを年明けに表明したが、価格転
嫁できたのは約5%だけだ。中国で増産が続く鋼材はなお供給過剰。「円安でも国内の需
給ため、少々円安に戻っても「労務コストなどを考えると、国内に生産拠点は戻せない」
(JVCケンウッドの江口祥一郎社長)。
 企業が国内で生産増に踏み出すには新たな需要を掘り起こす必要がある。飽和してみえ
た携帯電話市場をスマホが全く新しい市場に塗り替えたように、人々が欲しがる商品・サー
ビスを創れるか。イノベーションを発揮できれば円安メリットが浸透する時期も早まる。
(景気動向研究班)

112 :
国内金利1%上昇なら、銀行、6.6兆円の損失、日銀試算。
2013/04/18 日本経済新聞 朝刊
 日銀は17日、金融システムの現状や見通しをまとめた「金融システムリポート」を公表
した。国内の金利がすべての年限で1%上昇した場合、国内の銀行が保有する債券の
評価額が6・6兆円減ると試算。2%上昇すると12・5兆円、3%上昇すると16・6兆円
の減少になると分析したが、その程度の金利上昇であれば、銀行の自己資本に深刻な
影響は出ないとの見方を示した。
 試算は大手銀行と地域銀行の合計。長期金利が上がる一方、短期金利があまり上が
らない場合も試算した。その場合、長期金利が1%上昇した場合は3・6兆円、2%では
4・9兆円、3%では7・8兆円の減少になると見込んだ。
 貸し付けなどの利回りで得られる資金利益の変化も算出した。長期金利のみ上がる
場合は、金利の上昇幅にかかわらず、評価損を上回って資金利益が改善する。
 一方、金利が全般的に2〜3%ずつ上がる場合は、評価損が資金利益の改善幅よりも
大きくなる計算になった。2%の上昇では海外業務を手がける国際統一基準行の自己資
本比率(ティア1)を0・7ポイント、3%の上昇では1・1ポイント押し下げる。いずれの場
合も「自己資本基盤が大きく損なわれることはない」との見解も示した。
 リポートは年2回まとめている。前回は具体的な損失額は金利が全般的に上昇するケー
スのみ記していた。ただ市場からは「日銀が大規模な金融緩和を実施するなか、短期
金利も上がるケースは想定しにくい」との指摘があり、2つの場合に分けて分析した。

113 :
<東証>みずほFGが大幅高 「海外年金が買い」の見方
2013/04/18 12:57 日経速報ニュース 389文字
(12時55分、コード8411)大幅高。前場に一時前日比11円(5.1%)高い225円まで買われ、約半月
ぶりに年初来高値を更新した。目新しい買い材料は観測されていない。「日本株の持ち高を増や
している海外年金基金などの機関投資家の買いが入ったとみられる」(ミョウジョウ・アセット・マ
ネジメントの菊池真代表)といった声が聞かれた。市場では「売買高が大きく膨らんだ5日の高
値(223円)を上抜けたことで、一段の上昇を期待した追随買いが集まった」(銀行系証券の情報
担当者)という。
 メガバンクは総じて高い。上昇率は三菱UFJ(8306)が2%前後、三井住友FG(8316)は1%台
半ばで推移している。大手銀行のPBR(株価純資産倍率)はそれぞれ1倍前後と、「バリュエー
ション(投資尺度)でみてやや割安感があることも買いを誘っている」との見方もあった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

114 :
日経平均大引け、反落 輸出株に売り G20会議前で買い手控え
2013/04/18 15:09 日経速報ニュース 288文字
 18日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落した。終値は前日比162円82銭(1.22%)
安の1万3220円07銭だった。円相場が対ドル、対ユーロで上昇し、自動車などの輸出関連の主
力株に利益確定の売りが広がった。食品株や海運株、非鉄金属株も売られた。海外投資家と
みられる買いで後場入り直後は下げ渋る場面があったが、18〜19日開催の20カ国・地域(G20
)財務相・中央銀行総裁会議を控えて様子見ムードが強く、大引けにかけては持ち高調整の売
りが増えた。東証1部の売買代金は概算で3兆709億円(速報ベース)と2日ぶりに3兆円台を
回復した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

115 :
・[財務省 貿易赤字、2年連続過去最大に 12年度8.1兆円
  昨年末から3月までに10%近く円安が進み、
  年度ベースではさらに赤字が拡大]
 ・・世論も絶賛?している円安ですが、
  このまま進んでいいものか?
   とりあえず、数年前までのレベルに戻した今くらいで
  留まり、ここからは穏やかな動きを期待する。
・[米モルガンSは日本株の短期下落予想、ゴールドマンに挑戦状]
 ・・予想など誰にも出来ない!
   勝手にやってろ〜って感じ?  
   プロだからと言って当てることが出来るのなら、
  リーマンとかも金融業が破綻することは無かったはずだ。
   ってか、欧州は今でも金融業が青色吐息で
  現在のユーロ不安の元凶なのだ。
・[米FRB、雇用の責務をこれ以上重視すべきでない=地区連銀総裁]
 ・・全く同感!
  インフレターゲットならまだ理解できるが、中央銀行が
  失業率を管理するなどありえないと思う。
・[EU馬肉混入問題、「牛肉」製品全体の約5%から馬のDNA
  域内では偽装表示が横行していたことが明らかに]
 ・・コレが中国のニュースだとか、
  日本みたいにある会社がって事なら驚くことも無いが、
  欧州で慢性的にってのには驚くね。
・[米国:肥料工場で爆発 60人以上が死亡か テキサス]
 ・・いよいよ本格的なテロ?って思ったけど、
  単なる事故でした。
   にしても、テロより自爆事故の方が被害が大きい。
   個人的にも北朝鮮のミサイルより、
  フクシマとか国内の原発事故の方が怖いと思っている。
 [高浜原発向けプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)
  10トン以上フランス出港 輸送期間は約65日 現地報道]
 ・・理解不能!
  65日で着くなら、再稼動許可が出てからでも遅くないんじゃない?
   それとも、規制委が評価中と言いながらも
  裏では再稼動決定の通達でも出ているんだろうか?
・[淡路島、伊豆諸島近海、そして東北地方と立て続けに地震]
 ・・TVの専門家は、関連性は無いというが、あまりにも地震だらけ。
  先日には、[河口湖の水位が大幅に低下]ってのもあり、
  日本の地下活動は何があってもおかしくない活動期なのでしょうね。
・[訪問販売女性の首筋なめる 82歳無職男を強制わいせつ容疑で逮捕]
 ・・82歳でよくやるよ・・って思って良く見たら、
 [「首筋はなめていないが、パンツの中には手を入れた」と供述]
 ・・思わず笑ってしまった(^.^;

116 :
対日融和、買われるシティ(ウォール街ラウンドアップ)
2013/04/18 日本経済新聞 夕刊 3ページ 9

 17日のダウ平均は大幅に反落した。大手米銀バンク・オブ・アメリカが早朝に発表した1〜3
月期の純利益は前年同期の4倍となる26億ドル(2500億円)に膨らんだ。それにもかかわらず
、市場予想に及ばず株価は5%近く下げた。
□   □
 「四半期ベースで過去最高」(ウェルズ・ファーゴ)「第1四半期として過去最高」(JPモルガン・
チェース)。米銀はバンカメ以外も国内景気の回復を背景に好決算が相次ぐ。だが、業績改善
をけん引した住宅金融の活況は織り込み済み。その息切れに警戒感が強まり、株価は軟調だ。
 例外が15日に決算(30%増益)を発表したシティグループ。この日は金暴落やボストン爆破
事件で、市場が全面安となるなかでの逆行高だった。買い材料が収益の「国際分散」。主要米
銀で収益の海外比率が最も高く、目標株価の引き上げが相次いだ。
 シティが海外で南米と並んで重視するのがアジア。今後の焦点は安倍晋三首相の経済政策
「アベノミクス」で盛り上がる日本事業の再強化だ。
 シティの日本戦略は波乱の歴史だった。1980年代に小口金融に本格参入。24時間ATMな
ど独自サービスを掲げて邦銀を脅かした。消費者金融でも先行した。旧日興証券との提携・買
収は「三菱」を激怒させた。だが、現実には多くの事業が頓挫した。急な事業拡大のひずみで金
融庁の行政処分を相次ぎ受け、日興コーディアル証券(現SMBC日興)も売却に追い込まれた。
□   □
 仕切り直しの日本戦略。透けて見えるのは対立してきた邦銀との協調路線だ。昨年以降、シテ
ィは3メガ銀行の有力な副頭取OBらを日本現法の首脳に続々起用した。「三井住友―ゴールド
マン・サックス」「みずほ―メリルリンチ」など日米の大手金融機関には親密な組み合わせがある。
シティのように3メガから幹部を招くのは前代未聞。全面対立から全方位外交に転じたようだ。
 「米銀3位」が定着したシティにかつての覇権主義のすごみはない。コルバット最高経営責任者
(CEO)も15日、不採算事業縮小や経費削減を強調した。退屈な経営ほど投資家は喜ぶ。シテ
ィ再評価は米金融機関が直面する皮肉な現実だ。
(ニューヨーク=佐藤大和)

117 :
再送:ロンドン株式市場=金融株売られ5日続落、ディフェンシブ銘柄には買い
2013年 04月 19日 02:44 JST
FT100種総合株価指数(ロンドン).FTSE
 終値      6243.67(‐ 0.54)
前営業日終値   6244.21(‐60.37)
--------------------------------------------------------------------------------
 [ロンドン 18日 ロイター] 18日のロンドン株式市場は当初は反発していたも
のの午後になり金融株の売りに押され、5日続落して終了した。ただディフェンシブ銘柄
が底堅く推移したことで下げ幅は限定された。
 FT100種総合株価指数.FTSE終値は0.54ポイント(0.01%)安の
6243.67。
 
 午前の取引で株価指数は0.5%上昇していたものの、四半期決算を発表した米モルガ
ン・スタンレー(Mスタンレー)(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)が米株式市場で売られ、さらに一連の米経済指標
が思わしくなかったことで、ロンドン市場は下落に転じた。
 CMCマーケッツのシニア・セールス・トレーダー、マット・バシ氏は、銀行株や鉱山
株が売られている時は、ディフェンシブ銘柄に資金が流れやすいと指摘。金融機関の決算
については市場は「質」に注目しているとし、「このため、少しでも懸念が出ればリスク
回避の動きが見られる状況となっている」と述べた。
 金融株の下落によりFT100種指数は12.8ポイント押し下げられた。
 鉱山関連株も売られ、ユーラシアン・ナチュラル・リソーシズ(ENRC.L: 株価, 企業情報, レポート)は4.3%安。
鉱山株指数は0.2%低下した。
 
 一方、製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)(GSK.L: 株価, 企業情報, レポート)は3.1%高。米食品医
薬品局(FDA)の諮問委員会は前日、同社が米バイオ医薬品会社セラバンス(THRX.O: 株価, 企業情報, レポート)と
共同で開発した肺疾患治療用新薬「ブレオ・エリプタ」についてFDAに承認を勧告。こ
れを受け、ドイツ銀行やナティクシスなどが目標株価を引き上げたことが好感された。 
 ボーダフォン・グループ(VOD.L: 株価, 企業情報, レポート)は1.7%高。ベライゾン・ワイヤレスの株式を、合
弁相手の米ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ.N: 株価, 企業情報, レポート)に売却するとの観測が再燃したこと
が材料となった。

118 :
土地持ち株に高まる期待、過熱相場の行方は スクランブル
2013/04/19 00:08 日経速報ニュース 1543文字
 日銀の黒田東彦総裁が就任して1カ月。大胆な金融緩和を好感して金融市場で円安
・株高が進む中、マネーの行き先として投資家の期待を集めているのが不動産だ。不動
産株や不動産投資信託(REIT)はもちろん、鉄道や倉庫などいわゆる「土地持ち企業」
にも熱い視線が注がれている。都心再開発ブームを背景に2005〜07年に不動産価格が
高騰した「ミニバブル」を思い起こす人も多いはず。当時のブームは米金融危機で短期間
で終息した。現在が新たなバブルの入り口なのかはまだ判断できないが、未曽有の金融
緩和を受けて、市場では「今回は息の長い相場になるかもしれない」との声が日増しに強
まっている。
 日経平均株価が前日比162円安となった18日の東京市場で、東京ドーム株の急騰が話
題を呼んだ。株価は一時、14%高の810円まで上昇し、1998年5月以来ほぼ15年ぶりの
高値をつけた。きっかけが17日にJPモルガン・アセット・マネジメントが提出した大量保有
報告書だ。持ち株比率(共同保有分を含む)を5.85%から10.13%に高めていたことが判
明、「乗り遅れまい」とした個人投資家や短期筋の買いを誘った。ドーム株の急騰は他の
レジャー関連銘柄にも及び、よみうりランド株は制限値幅の上限(ストップ高水準)のまま
取引を終えた。
 不動産の含み益に着目した個人投資家は、次の候補探しに躍起となっている。みずほ
証券の稲泉雄朗投資情報部長は「有価証券報告書を片っ端から開いて土地持ち企業を
リストアップしているデイトレーダーがいる」と話す。
 上場企業の不動産含み益は有価証券報告書で把握できる。賃貸用不動産の時価と
簿価が開示されており、差額が含み益にあたる。直近のデータを使って、不動産含み益
の株式時価総額に対する比率が高い東京証券取引所第1部の大型株(時価総額1000
億円以上)を調べてみた。同比率が高い銘柄は不動産含み益の割に株価に割安感があ
るといえる。上位には株価の年初来上昇率が日経平均を大きく上回る銘柄が目立つ。
 企業分析のプロである証券アナリストも投資材料として含み益を強調し始めた。野村証
券は17日付で鉄道業種の評価を見直し、東日本旅客鉄道(JR東日本)の目標株価を1万
500円と3000円引き上げた。18日終値は8420円だから、2割強の上値余地があるという。
担当の広兼賢治アナリストは「不動産の含み益を再評価する流れからより高いPER(株
価収益率)が許容され、今後の内需拡大の恩恵も見込める」と指摘する。
 不動産関連株の投資ブームはどこまで続くのか。05〜07年の不動産ミニバブルを引き
合いに強気論を繰り広げる市場関係者も増えている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券
の藤戸則弘投資情報部長は「当時は今回とは反対で日銀の量的金融緩和が出口に向か
っていた。これから桁違いの資金供給が始まる今回は、息の長い相場になるのでは」と
指摘する。
 もっとも、含み益が厚い不動産を持っていても必ずしも利益に直結するわけではない。
一例が都心の繁華街に旗艦店舗を持つ大手百貨店だ。土地持ち企業として株式市場で
はやされているが、あるアナリストは「含み益の顕在化は非現実的な議論だ」と切り捨て
る。仮に自社保有店舗を売却して賃貸に切り替えたとしたら、多額の家賃負担でフロー
の収益が劇的に悪化してしまうからだ。
 コモンズ投信の糸島孝俊シニアポートフォリオマネジャーは「現金化して競争力を高める
ための設備投資に回すといった、『含み』に終わらせない成長ストーリーの有無が銘柄選
別のカギを握る」と話す。現金化しない企業でも不動産が生み出す収益の改善を実現でき
なければ、含み益期待で買った株主が、もたらされる果実の少なさに失望することにもな
りかねない。

119 :
海外勢、株買い越し最大、黒田緩和の翌週、1兆5865億円、資金流入、相場下支え。
2013/04/19 日本経済新聞 朝刊
 海外投資家による日本株買いが一段と加速している。東京証券取引所が18日発表した売買
動向によると、黒田東彦総裁率いる日銀が「量的・質的金融緩和」を発表した翌週の4月第2週
(8〜12日)に海外勢は日本株を1兆5865億円買い越し、週間で過去最高を更新した。大胆緩
和を受けて日本株への関心を高める投資家が多い。日本株売買の約6割を占める海外マネー
の流入が続けば相場を下支えしそうだ。
 衆院解散が決まった昨年11月中旬以降の買越額の累計は8兆1500億円に達した。18日の
東京株式市場で日経平均株価は下落したが、海外勢の日本株への関心は薄れていないとの
見方が多い。
 今月に入りバンクオブアメリカ・メリルリンチが実施した機関投資家向け調査で、日本は「今後1
年間に最も投資配分を増やしたい」市場で世界のトップになった。メリルリンチ日本証券の神山
直樹チーフストラテジストは「今後も高水準の資金流入が続く」とみる。
 海外勢は日本企業の株主としての存在感も高めている。売買状況などを基に日本経済新聞
が上場企業の3月末時点の外国人持ち株比率を推計したところ28%となり、過去最高だった
2007年の27・8%にほぼ並んだ。直近では過去最高を更新するペースで推移しているもようだ。
 同比率は09年に23・5%まで下がったが「安倍晋三政権の政策と日銀の緩和の相乗効果が
期待でき、日本株は有望」(マニュライフ・アセット・マネジメントのグローバル最高投資責任者、
クリストファー・コンキー氏)と再評価する声が出てきた。

120 :
動き出す景気(3)外需回復、米が引っ張る。
2013/04/19 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1465文字 書誌情報
 米アリゾナ州フェニックス。乾いた大地を車で40分ほど走ると、真新しい住宅群と住民専用の
公園が現れた。「125戸が売れた。うち約100戸は入居済み」と住宅会社。市況悪化で着工の
メドすら立たず更地だった2年前とは一変した。
輸出先トップに
 米国は住宅ローンなど家計債務の調整が進み、住宅投資や自動車購入が拡大している。米
自動車大手から新規受注が相次いでいるデンソーは2015年度までに米国で1200人以上の
従業員を新たに雇う。メキシコではカーエアコンの工場を新設。米墨加3カ国への投資は12年
度からの4年間で10億ドルに上る見通しだ。
 個人消費と復興需要という国内需要をテコに昨年10〜12月期に底入れした日本経済。昨春
からブレーキとなっていた外需も年明け後は持ち直している。リーマン・ショック後の調整局面
を抜けつつある米国がけん引役だ。日本の工作機械は米国からの受注が2月に前年比3割増
え、5カ月ぶりに200億円の大台に乗った。
 18日発表の貿易統計によると、12年度の日本の輸出額に占める米国向けシェアは17・8%
と前年度から2ポイント上昇。4年ぶりに中国を追い抜き、輸出先トップになった。対照的に中国
向けは17・7%と1・4ポイントシェアを落とし、東南アジア諸国連合(ASEAN)の16・3%に近
づいた。
 回復基調の米国経済は日本経済にとって追い風だ。一方で、経済規模で米国に次ぐ中国は
景気が予想以上に減速するとの見方が強まっている。中国の1〜3月期の実質成長率は前年
同期比7・7%と、市場予測(8%)を下回り、国際金先物相場は15日、中国の減速懸念から急
落した。
 中国鉄鋼大手の宝鋼集団(上海市)は昨年12月分から続けてきた鋼材の値上げを5月分は
見送った。習近平体制の発足で公共事業が本格化すると見込み2月から増産したが、在庫が
だぶついた。中国はリーマン・ショック後の投資拡大で過剰になった生産設備の調整が進んで
いない。
 液化天然ガス(LNG)など燃料の輸入増で日本の貿易収支は赤字が続く。輸出だけで海外の
需要を取り込むのには限界がある。ただ、日本企業が外需を取り込む経路は多様化している。
 トヨタ自動車のケンタッキー工場は3月から中国、4月からロシアやウクライナへの輸出を始
めた。「米国を日本に次ぐ第2の輸出拠点に育てる」(米国トヨタ)。トヨタの12年の米国からの
輸出台数は韓国向け輸出が引っ張る形で前年比45%増の12万4千台と過去最高を記録した。
三菱自動車も米国からロシアや中南米へ輸出を開始。13年は米国生産の半分を輸出する可能
性もある。
地産地消が加速
 新興国の所得水準が上がり、企業は需要地の近くで生産する「地産地消」を加速。主力の空調
部門の海外売上比率が6割を超えるダイキン工業は約30カ国に60以上の生産拠点を持つ。日
本の12年度の輸出額は前年度より減る一方、海外からの利子・配当収入は増えて所得収支の
黒字が拡大。貿易赤字を補っている。
 海外投資で得た稼ぎの国内への還流が増えれば、新たな雇用や投資を生む力になる。それを
後押しするには、国内総生産(GDP)だけではなく、GDPに海外投資の利益を加えた国民総所
得(GNI)を増やす視点が必要になる。
 海外投資の果実が最大になるよう企業が国際分業体制を整える環境づくりも欠かせない。日本
だけでなく世界全体で投資やサービスの自由化を進めることが重要だ。環太平洋経済連携協定
(TPP)交渉で投資・サービスのルールづくりに加わることは、その第一歩となる。(景気動向研究班)

121 :
株高、低金利、減税措置、マンション販売に追い風、首都圏、3月5割増。
2013/04/19 日本経済新聞 朝刊 2ページ 971文字 書誌情報
 日銀の金融緩和を受けた金利低下や株高による資産効果を受けて、マンション業界に追い風
が吹いている。不動産経済研究所(東京・新宿)が18日発表した3月の首都圏の新築マンション
発売戸数は、前年同月比で約5割の大幅増となった。消費者がマンション購入に動きだしたことを
受け、不動産各社も発売増を計画。2013年度の首都圏のマンション発売戸数はリーマン・ショッ
ク前の07年度以来6年ぶりに5万戸に達する見通しだ。
 12年度の発売戸数は11年度比3・5%増の4万6754戸。契約率は76・7%で、好不調の分
かれ目とされる70%を上回った。3月単月の発売戸数が前年同月に比べて48・4%伸び、昨秋
以降の落ち込みを挽回した。
 マンション販売好調の要因は3つある。一つ目は株高に伴う資産効果だ。ここ数年のマンション
購入者は初めて住宅を取得するファミリー層が中心だった。だが、三菱地所の杉山博孝社長は
「株高を受けて億ションなど高額物件にも動きが出始めた」と手応えを話す。
 同社グループが今年4月に発売した「ザ・パークハウスグラン南青山高樹町」は第1期分譲の
30戸すべてが1億円以上。2億円以上の物件も6戸あるが、「高額物件の方から客がついた」と
いう。すでに全体の9割は販売のメドが付いている。
 もう一つの追い風は、住宅ローン金利だ。住宅金融支援機構によると、代表的な長期固定ロー
ン「フラット35」の最低借入金利は今年4月、返済期間が21〜35年の場合、1・80%と過去最
低となった。
 来年4月の消費税率引き上げの影響もある。業界では「駆け込み需要は思ったより少ない」
(野村不動産の中井加明三社長)との声が多いが、増税に伴う減税措置が今年1月に固まった
ことで、消費者の反応が好転した。来年4月以降に入居する場合、10年間で最大200万円だっ
た住宅ローンの税額控除額が400万円に引き上げられる。
 大京と大和ハウス工業が6月に発売し、15年3月に入居が始まる横浜市内の超高層マンション
ではこれまでに想定の2倍の800件の問い合わせがあった。
 今後、不動産大手は発売戸数を増やして需要増に対応する方針だ。野村不動産では13年の
発売戸数(一戸建てを含む)が昨年実績より800戸以上多くなる見通し。東急不動産も13年度は
12年度実績に比べ3割多い3千戸強の発売を計画する。

122 :
個人投資家8割、資産増やす、日経マネー1万人調査、昨年12月〜1月で。
2013/04/19 日本経済新聞 朝刊 5ページ 427文字 書誌情報
 安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」相場に沸いた2カ月間(2012年12月〜13年1月)で
、個人投資家の約8割が金融資産を増やしていたことが、月刊誌「日経マネー」の個人投資家1
万人調査で分かった。運用成績押し上げのカギは、日本株投資。追加財政政策や金融緩和期待
を背景に、個人投資家が含み損を減らし資産を増やした様子を裏付けた。
 同期間に資産をどれだけ増やしたか尋ねたところ、「1%以上」の回答は全体の81%、「20%
以上」の回答は同21%を占めた。円安・株高に伴うリスク資産額の変化について聞くと、含み損
が解消した人は全体の51%、含み益が出た人は29%。8割の個人投資家が運用成績を改善さ
せ、投資余力を蓄えていた。
 調査は2月8〜20日、「日経マネー」編集部がインターネット上で実施。投資スタイル、運用成
績などに関する約100の質問に、1万64人が回答した。調査結果の全容は個別の投資事例と
ともに、4月20日発売の「日経マネー」6月号で公表される。

123 :
よみとき黒田緩和(2)なぜ幅広く国債を買うの?―金利下がり長期の借金も。
2013/04/19 日本経済新聞 朝刊 5ページ 900文字 書誌情報
 Q 日銀が国債をたくさん買うって聞いたけど?
 A 日銀は銀行などに出すお金(マネタリーベース)を今後2年で2倍に増やす。銀行が持っている
ものをどんどん買い上げ、その代金を銀行に払うことで、お金の量を増やす。最も多く買うのが国債
だ。
 国債はいわば国の借金の証書。発行時に約束する利息は少ないが、国がつぶれない限り投じた
お金が戻ってくるので、安全とみられている。このため銀行や生命保険会社がたくさん持っている。
投じた元本が返ってくるまでの年数である満期の違いに応じ、2年物から40年物まで様々ある。
 Q どうやって買うの?
 A 日銀は定期的に銀行などに国債を売ってほしいと呼びかける。希望者が示した売却価格の
うち、低い順から購入を約束し、予定額に達するまで続ける。これをオペレーション(公開市場操作
)と呼ぶ。
 Q これまでも買っていたのでは?
 A 新しい緩和策では買う量を増やすとともに、幅広い種類の国債を買う。これまで金融緩和策と
しては満期までの期間が3年以内に限っていた。今回、期間がもっと長い国債を積極的に買うこと
にした。国債の月々の購入額は7・5兆円と従来の2倍だが、10年超に限ると8倍に膨らむ。
 狙いは期間の長い国債をたくさん買って価格を押し上げ、民間での長期の金利の指標となる国債
の利回りを下げることだ。国債を買うことが最終的にどれくらいの収益を生むかの尺度が利回り。
国債の価格を分母、利息などを分子として計算するので、国債の価格が上がると利回りが下がる。
以前は期間にして1日から3年までの利回りを下げようとしてきたが、最長で40年にまで手を広げる。
 Q その効果は?
 A 10年物の国債利回りが下がると、期間10年の銀行の企業向け貸出金利も下がる。企業は
長期の借金をしやすくなり、工場などの建設を決めやすくなる。長い間をかけて返済する住宅ロー
ンの金利も下がり、個人の住宅購入も促す。
 国債は利回りが下がると魅力が薄れる。日銀が長期の国債を大量に買えば、銀行や生命保険会
社が国債の代わりに株式や外国債券を買うようになり、株高や円安につながるかもしれない。これ
も効果の一つと考えられている。

124 :
<東証>大手銀行株が軒並み安、米モルガン株安で警戒感が波及
2013/04/19 10:21 日経速報ニュース 342文字
(10時20分、コード8306、8411、8316)大手銀行株が軒並み安。三菱UFJは一時前日比11円
(2%)安の640円まで下落。みずほFG、三井住友FGも一時2%安となった。米モルガン・ス
タンレーが18日に発表した2013年1〜3月期決算は最終損益が黒字となったものの、本業の
債券・商品取引などの落ち込みが目立った。これを受け、米モルガン株は大幅に下落。日本
の大手銀の業績にも警戒感が波及し、売り注文が先行したとみられる。
 市場では「20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の結果を見極めようと株式相場
全体の方向感が乏しいなか、これまで相場を主導してきた銀行株にもいったん利益確定の
売りが出やすかった」(国内運用会社)との見方があった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

125 :
エネ需給一変 台頭する米、露の影響力低下
2013.4.19 10:55
 新型天然ガス「シェールガス」が世界経済に大きな影響を与えている。米国での生産拡大で、
エネルギー需給は世界規模で変化。米政府は近く日本への輸出を解禁する見通しで、日本の
エネルギー調達コストの引き下げにもつながりそうだ。「シェール革命」が世界のエネルギー事
情を一変させようとしている。
                   ◇
 シェールガスは世界のエネルギー需給を大きく変えた。英国の石油メジャーBPの統計によれ
ば、米国は2009年に天然ガス生産量の首位の座をロシアから奪った。米エネルギー省は20年
前後には米国が天然ガスの純輸出国になるとみている。
 シェールガスの増産で天然ガスの需給は緩和。米国内の指標価格は100万BTU(天然ガスの
取引で用いる英国熱量単位)当たり3〜4ドルとなり、液化天然ガス(LNG)を15ドル程度で輸入
している日本に比べて4分の1から5分の1程度に下がっている。
 かつて米国は天然ガスの2割をカタールからのLNG輸入で賄う計画だった。だが、シェールガス
の生産本格化で、売り先を失ったカタールのLNGは欧州に流出。ちょうど東日本大震災後の原発
停止で火力発電用のガス需要が激増した時期で、日本も余ったLNGを輸入して急場をしのぐこと
ができた。
 割を食ったのはロシアだ。カタール産LNGの流入で、欧州のガス価格は下落。欧州への輸出量
も減少し、欧州ガス市場での影響力は低下しつつある。
 このため、ロシア政府要人は今年に入り、「日本・中国詣で」を重ねている。3月には、ノバク露エ
ネルギー相が来日し、茂木敏充経済産業相や大手商社幹部と会談し、日本市場へのLNG供給拡
大を話し合った。
 輸出拠点を作るため極東のウラジオストクにLNG基地を建設し、東シベリア・サハ共和国のガス
田などとパイプラインでつなぐ計画も着々と進めている。
 ただ、ロシアのエネルギー関連の専門家であるミハイル・カルチェムキン氏は「米国産LNGの存
在が、ロシアの(極東での)計画の位置づけを弱めることになるのは明白だ」と指摘。シェールガス
が日本に流入すれば、ロシアはさらに戦略見直しを迫られる可能性があると予想している。
(田辺裕晶、モスクワ 佐々木正明)

126 :
【シェール革命】
日本期待 調達価格引き下げなるか
2013.4.19 10:58
    
 米国産シェールガスの輸出解禁に、日本の期待が高まっている。安価なシェールガスの輸入
が実現すれば、電気料金などを通じて国内の産業全体にメリットが及ぶからだ。
 東京湾に臨む富津火力発電所(千葉県富津市)。東京電力は、ここで米政府のシェールガス
輸出解禁を見込んで今後10年間で総額400億円を投じ、液化天然ガス(LNG)タンクを増設
する計画を進めている。
 東電は調達するLNGの半分に相当する約1千万トンをシェールガスなど安価なガスに置き
換える方針。すでに三井物産などと平成29年以降にシェールガスを輸入する契約を結んでいる。
 日本政策投資銀行の試算によると、米国がシェールガスの対日輸出を実施すれば、日本の
LNGの平均調達価格は32年時点で現状より6・8%下がるという。安価なLNGの調達手段を
確保できれば他の産ガス国との交渉でも有利となり、日本にとって不利な原油価格連動の契
約も見直される可能性がある。そうなれば最大15・2%の価格引き下げにつながるとしている。
 ただ、独立系のエネルギー開発会社GMXリソーシズが今月1日、オクラホマ州の連邦裁判所
に連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請するなど、ガス価格低迷の
影響は出始めている。シェールガスの生産は頭打ちとなっており、天然ガス価格も今後、上昇
するとみられている。
 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之上席エコノミストは、「米国内の
天然ガス価格は来年には4〜5ドル程度まで、将来的にはさらに高値になる可能性がある」と
指摘する。
 LNGとして日本に輸入する場合、液化と輸送費でそれぞれ3ドル程度のコストがかかる。米
国内の天然ガス価格が8ドル超まで上昇すれば原油連動の価格と差がなくなる。野神氏は「
シェールガスの輸入ですべてうまくいくというのは幻想だ。調達先の多様化で交渉力を高め、
資源国に対し在来型のガス価格引き下げを求めていくべきだ」と警告している。

127 :
東証後場寄り、上げ幅100円を超える 財務相発言で円安が進行
2013/04/19 12:48 日経速報ニュース 722文字
 19日後場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は一段高となっている。上げ幅は100円を
超え、1万3300円台前半ときょうの高値圏で推移している。前引けにかけ、19日まで開かれる20
カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席している麻生太郎財務相が「(日本の経済
政策に)異論はなかった」などと述べたと伝わった。円安誘導などとして日本が名指しで批判さ
れることへの警戒感が後退し、外国為替市場では円売り・ドル買いが広がった。1ドル=98円台
後半まで円安が進んだことを受け、株式市場でも株価指数先物や主力株に断続的な買いが入
っている。
 前日の米株式相場が景気懸念から下落したことも響き、前場中ごろまでは下げる場面もあった。
「麻生発言」が伝わったことを受け、売り方が買い戻しを迫られていることも一段高につながって
いる。
 東証株価指数(TOPIX)も上げ幅を拡大した。
 前引け後の東証の立会外で、国内外の大口投資家が複数の銘柄をまとめて売買する「バスケッ
ト取引」は約292億円が成立した。市場では「売り買い注文は均衡で、相場全体への影響は乏しい」
(国内証券)との声が聞かれる。
 12時45分現在の東証1部の売買代金は概算で1兆4869億円、売買高は21億9735万株。東証1
部の値上がり銘柄数は951、値下がり銘柄数は631、変わらずは125となっている。
 東電、トヨタ、SBI、野村、アイフル、長谷工が買われているほか、コマツやキヤノンの上昇も目
立つ。KLabは制限値幅の上限(ストップ高)で買い気配。半面、三菱UFJ、三井住友FGが後場
も小安い場面があるなど上値が重く、東芝、ディーエヌエが下落している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

128 :
・[米景気先行指数:0.1%低下、予想外の7カ月ぶりマイナス]
 ・・そろそろ息切れ?
・[財務相「黒田緩和に反論出ず」 G20会議が開幕]
 ・・事前の報道から、槍玉に上がる事は無いと思ってましたが
  あっさりし過ぎ?
・[中国、地方の「隠れ借金」拡大 GDP比50〜60%
  公表ベースの約15%より高くインフラ投資による景気の
  テコ入れが財政悪化と金融不安につながりかねない]
 ・・けど、中国は真実を語らない。
・[RBS、米住宅都市開発省から不良な住宅ローン契約を取得]
 ・・ヤクザさん(ーoーメ)でも雇って、回収するのだろうか?
・[個人投資家の8割、資産増やす(2012年12月〜13年1月)
  、含み損が解消した人は全体の51%、含み益が出た人は29%]
 ・・心理的な好転には間違いないし、わたしも増やした(戻した)
  のですが、この(含み・・)ってのがくせ者。
   少しづつでも(確定)に持っていってナンボなのです。
   
・[東京電力 柏崎刈羽原発 断層30〜20万年前に活動とする
  調査結果をまとめ、原子力規制委員会に報告] 
 ・・自分から報告って画期的な進歩?
 [規制委の新基準では、活断層の評価範囲を従来の
  「13万〜12万年前以降」から「40万年前以降」に拡大]
 ・・コレで、規制委がGOを出したら笑えるが・・
  にしても、
 [4号機を除く6つの原子炉の下には計23本の断層が存在する]
 ・・そら恐ろしいものである
 [北海道東部でM7の地震]
 ・・日本列島はグチャグチャか?

129 :
黒田日銀、債券市場でも「介入」手腕 利回り上昇を機動力で撃退
2013/04/19 17:30 日経速報ニュース 941文字
 日銀が「異次元緩和」を決めて以来混乱していた債券市場が、落ち着きを取り戻してきた。日銀
が18日夕に市場から国債を買い入れる手法を見直したことを受け、19日の債券市場では超長期
債を中心に利回りが低下した。買い入れ手法の見直しは、元財務官として外為市場で円売り・ド
ル買いの為替介入に手腕を発揮した黒田東彦日銀総裁が、債券市場でも「介入」に乗り出したと
も読みとれる。イールドカーブ(利回り曲線)を全体的に抑制する黒田日銀の姿勢が改めて鮮明
になった。
 日銀が見直した国債買い入れ策では、毎月の購入総額は変えずに購入回数を増やすことで、
1回当たりの購入額を小さくした。購入回数の変更に加え、年限別の買い入れ額に幅を持たせ
たところもポイントだ。5月は3兆4000億円としていた「5年超10年以下」の買い入れ額は3兆〜
3兆5000億円と下限を広げ、8000億円としていた「10年超」は8000億〜1兆2000億円に上限を引
き上げた。
 保有国債の平均残存年限を7年程度まで延長するためには「超長期債の購入が従来の8000
億円に比べ、1000億円から2000億円程度は上ぶれする可能性がある」(JPモルガン証券の山
下悠也債券ストラテジスト)との声が多い。
 従来の方法では買い入れ対象の年限や額の順番が決まっていたが、今回の見直しで日銀は
相場の動向を見ながら国債の年限を自由に組み合わせて機動的な対応ができる。三菱UFJ
モルガン・スタンレー証券の六車治美シニア債券ストラテジストは「頻度を増やし買い入れを
順不同とすることで、日銀はイールドカーブ・コントロールの『弾』を多く保有することになる」と
指摘する。手の内を明かさずに市場の期待値に働き掛け、驚きで政策効果を浸透させる手法
に「金融政策運営が日増しに為替介入に似通ってきている」(六車氏)という。
 投資家にも「相場の変動率を抑えるために日銀が比較的自由に動けるようになった」(国内生
保)との声が広がる。日銀の意図に反して利回り曲線にいびつな動きが出たり、相場の変動が
大きい局面が訪れたりしても「介入」によって落ち着かせることができる――。そんな見方が浸
透すれば、国債利回りは再び低位安定に向かいそうだ。〔日経QUICKニュース(NQN) 片岡奈美〕

130 :
株、当面は1万3500円前後で推移・嶌峰氏 企業収益に上振れ期待
2013/04/19 17:11 日経速報ニュース 485文字
 嶌峰義清・第一生命経済研究所首席エコノミスト 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁
会議に出席している麻生太郎財務相が「(日本の金融政策に)反論はなかった」と話したと伝わ
った。G20を無難に通過し、いったん足踏みしていた円安・株高の動きが再び加速する可能性
が大きくなった。ただ、目先は国内に大きな材料が乏しく、為替動向を見極めながらの推移と
なるだろう。当面の日経平均株価は1万3500円前後での値動きか。円相場が1ドル=100円ま
で下落すれば、一段高となろう。
 円安が進むためには債券市場の落ち着きが必要だ。日銀が安定化を図って小まめに国債
の買い入れを実施するため、徐々に金利が下がって円安につながるだろう。円安には米景気
の回復も重要だ。足元の米経済指標は低調だったが、住宅市況の改善は続いている。米景気
は回復に向かっており、今後もドル買い・円売りは続くだろう。
 国内では企業の3月期決算の発表が本格化する。今期の業績予想が慎重な内容であっても
、足元の円相場の水準から上振れ期待が高まりやすく、大きく売られる展開は考えにくい。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

131 :
アングル:日ロ首脳会談へ加速するガス交渉、焦るロシア
2013年 04月 19日 19:02
[東京 19日 ロイター] 4月29日の首脳会談を前に、ロシアと日本がエネルギー分野の関係
強化に向けた動きを活発化させている。
世界第2位のガス産出国と、最大のLNG(液化天然ガス)輸入国が何らかの合意に至れば、オ
ーストラリアやカタール、マレーシアといったガスの輸出国は打撃を受け、東アジアのエネルギ
ー地図を塗り替える可能性がある。
とりわけ交渉の前進を必要としているのはロシア側だ。世界第2位のガス産出国であるロシアは
、米国のシェールガス革命に直面。また、ロシアから欧州に独占的にガスを供給してきたガスプ
ロム(GAZP.MM: 株価, 企業情報, レポート)の地位が、安いLNGの流入で脅かされている。さらに
中国との価格交渉が折り合わず、パイプラインを通じて東シベリアからガスを供給する計画も不
透明感が漂っている。
「色んな話が相当激しく動き始めている」と日本の政府高官は言う。「ゲームのルールが大きく
変わろうとしている。独占でのらりくらりやってきたガズプロムの足元に火がついた」。
それでも日本の経済産業省の関係者は慎重だ。これまでも両国は石油とガスで関係を深めよ
うとしてきたが、北方領土の問題が交渉の進展を妨げてきた。
しかし複数の関係者によると、4月初め、ガスプロムの関係者が日本を訪問し、ウラジオストクの
LNG基地からガスを供給する380億ドルのプロジェクトについて、日本の電力やガス事業者に
アピールした。4月17日にはガスプロムの社長が茂木経済産業相と会談、千代田化工建設(
6366.T: 株価, ニュース, レポート)や日揮(1963.T: 株価, ニュース, レポート)など、プラント建設に
関心のある日本企業とも面会した。
「LNGのシェアを増やすんだとプーチン大統領が明確に言ったことで、ロシアから大勢の関係
者が来日している」と前出の政府高官は言う。
ガスプロムの競合である国営石油大手のロスネフチ(ROSN.MM: 株価, 企業情報, レポート)も
4月17日、供給先を確保しようと、石油とガスの共同開発で丸紅(8002.T: 株価, ニュース, レ
ポート)と提携した。また、日本とロシアの政財界関係者は今週、福井県で相次いで会談した。

132 :
そのロシアでは、ガスプロムが手掛けるウラジオストクのLNG基地建設のほか、サハリン沖の
石油・ガス田の開発、同国北部ヤマル半島のガス開発のプロジェクトなどが進行している。
一方、日本は2011年3月の福島第一原発の事故以降、火力発電への依存を強めており、世界
のLNG輸入量の3分の1を消費している。日本はLNGをオーストラリアから最も輸入しており、
カタール、マレーシアがそれに続く。ロシアは4番目で、日本の輸入量のおよそ1割を占める。
<北方領土問題の解決と抱き合わせも>
関係筋によると、プーチン大統領は福島の事故後まもなく、三菱商事(8058.T: 株価, ニュース, レ
ポート)と三井物産(8031.T: 株価, ニュース, レポート)の社長をサハリンに招待しようとした。エネ
ルギー分野での提携強化について話し合うためだ。微妙な時期だっただけに両社は断ったが、
他の支援の申し出も含めたロシアのこのときの動きは、10年ぶりの日ロ首脳会談となる今月29
日の安倍晋三首相とプーチン大統領の協議で実を結ぶかもしれない。
「日ロ間のエネルギー交渉は1970年代から続いているが、今度こそ本気だ」と、国際エネルギ
ー機関(IEA)の前事務局長で、日本エネルギー経済研究所の田中伸男・特別顧問は言う。
それにはロシアはまず、ガスプロムが独占するロシアのガス輸出権を、ロスネフチや独立系天然
ガス最大手のノバテク(NVTK.MM: 株価, 企業情報, レポート)に開放させる必要がある。ロスネフ
チとノバテクはヤマル半島でガスを生産する計画で、輸出の機会をうかがっている。ロスネチフは
丸紅と提携したり、米エクソンモービル(XOM.N: 株価, 企業情報, レポート)とLNG生産施設の建設
を検討しているが、輸出権は持っていない。
ロシアは現在、「サハリン2」からのみ日本にガスを輸出している。「サハリン2」にはガスプロムの
ほかにロイヤル・ダッチ・シェル(RDSa.L: 株価, 企業情報, レポート)と三菱商事、三井物産が参画。
日本勢はこの基地の拡張を押しており、ロシアのガスの輸出を増やすには、この拡張が最も手っ
取り早いと専門家は指摘する。さらにガスプロムは、東シベリアにパイプラインを建設して中国と
ウラジオストクの基地にLNGを供給し、ウラジオストクから日本に輸出することを計画している。
日本とロシアの間には常に北方領土問題が横たわり、通商交渉を妨げることがあった。しかし
安倍政権はこの問題に前向きに取り組もうとしており、日本の政府関係者の中には、経済関係の
進展と領土問題をセットで進めようと考える向きも出てきた。ある政府高官は「北方領土の問題
とエネルギー資源をパッケージにして、もっと大きなディールにすれば、計算がまったく変わって
くる」と言う。

133 :
2015年10月、バブルがはじけて日本経済は最悪になる?週プレNews 2013年4月19日 12時00分
(2013年4月19日 20時01分 更新)
1ドル=100円に迫るほど円安が大幅に進み、それに応えるかのように株価も上昇を続けて
いる日本経済。気の早い人々からは、すでに一時的な“バブル”にあるとの評価も出始めている
が、それがもし事実なら、「いつバブルがはじけるのか」という想定も今からしておいたほうがいい。
1年以上前から著書で日本経済の現状を予測していた、経済評論家で大阪経済大学客員教授
の岩本沙弓氏は「最悪のシナリオ」を次のように予測する。
「多くの日本国民にとって最大のリスクは、一時的な景気浮揚から消費増税にもち込まれて終わ
り、のパターンです。2014年4月の段階で、8%の消費税増税は見送りになる可能性が高い。
判断材料となる景気動向指数は半年ほどさかのぼった指数で判断するため、指数が思うほど
伸びていないと予想できるからです。そうなると、より景気は良くなり、2015年10月の段階で
消費税は一気に10%に引き上げられる可能性も出てくる」
つまり、「日銀・黒田東彦総裁(元財務官僚)による金融緩和→円安バブル→消費増税」という流
れだ。
「橋本内閣時代の消費増税は1997年でしたけれども、バブル崩壊後の最悪の時期と比べると、
ちょっと良くなっていた。そこで消費税をドンと引き上げてしまい、経済は失速してしまった。今回
も同じパターンで、2016年から日本経済は最悪になって不況になる」
岩本氏は、現在の「円安・株高」はアメリカの景気回復と同時進行しているために起こっていると
見ている。つまり日本がバブルだとすれば、アメリカも同様にバブルの気配があるということになる。
それだけに、崩壊したときの影響も甚大だ。
「単純にアメリカの資金供給量がサブプライム危機前の3倍であれば、サブプライム危機の3倍
悪いと想像していただければいいのではないか」(岩本氏)
サブプライム危機が起きた年末、日本では派遣切りされた大勢の失業者が年越し派遣村に押し
寄せた。その3倍も悪くなるということは、もはや世界的な経済システム自体が危機に瀕する次元だ。
「オバマ氏の任期終了とともにアメリカのバブルも弾けたとき、果たして金融システムが今の状態
を保つことができるかというと難しいのではないか。その段階でおそらくユーロが消滅している。
1971年から2010年代までは金本位制じゃない通貨システムを使っていたわけですが、これが
果たして正しかったのかというところまで議論が及ぶことになると思います」(岩本氏)
消費増税をきっかけに経済が失速してしまった過去の経験を糧として、同じ轍を踏まないよう、
安倍内閣には慎重な対応を期待したい。…

134 :
アイフル、営業益は減収減益=13年3月期予想を公表〔決算〕
 アイフルは19日、2013年3月期の連結業績予想を公表した。従来は利息返還請求の動向が
不透明なため未定としていた。
 営業収益は貸付金の減少に伴い前期比で減収となるほか、利息返還損失引当金の繰り入れ
172億円が発生したことから、営業利益も減益を見込む。一方で、事業再生ADRの対象債権
の買い取りで60億円の特別利益が生じたため純利益は増加する見通し。(2013/04/19-18:24)

135 :
米国株、ダウ売り先行で始まる 47ドル安、IBM大幅安が重荷
2013/04/19 22:51 日経速報ニュース 735文字
【NQNニューヨーク=増永裕樹】19日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は売り先行で
始まった。午前9時35分現在、前日比47ドル30セント安の1万4489ドル84セントで推移。IT(
情報技術)大手のIBMが大幅安となり、指数を押し下げている。一方、ハイテク株の比率が
高いナスダック総合株価指数は7.31ポイント高の3173.67で推移している。インターネット検索
最大手のグーグルなどの好決算や、アジア株式相場の上昇が投資家心理の改善に寄与した。
 大手のIBMが発表した2013年1〜3月期決算は、収益が低迷する状況を浮き彫りにした。
同社株は取引開始から大幅安となり、1銘柄でダウ平均を100ドル超押し下げている。一方、
グーグルは大幅上昇。時価総額の大きい同社株の上昇がナスダック指数を押し上げる原動
力になった。
 景気減速懸念を背景に下げていた中国の株式相場が19日は大きく上昇。投資家が運用リ
スクを回避する姿勢を弱め、米市場でも短期的な戻りを期待する買いが入りやすくなった。
ナスダック指数のほか、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も小高く
始まった。
 コンピューターサーバーなどIBMと似た事業を抱えるヒューレット・パッカード(HP)が下落。
ゼネラル・エレクトリック(GE)も安い。決算で欧州事業の低迷ぶりが鮮明となり、先行きに対
する警戒感が広がった。決算が既存店売上高の低迷や採算の悪化を示した外食のマクドナ
ルドも売りに押されている。
 一方、増益決算を発表したマイクロソフトが上昇。航空機のボーイングも高い。米連邦航空
局(FAA)が中型機「787」の運航再開を近々認可する方針と伝わり、実現すれば不透明要因
が一つなくなるとして買いが入った。

136 :
格付け大手フィッチ、英国を格下げ 最上位格付けから1段階 
2013/04/20 02:23 日経速報ニュース 213文字
【NQNニューヨーク=増永裕樹】大手格付け会社のフィッチ・レーティングスは19日、英国の
長期債務格付けを最上位の「トリプルA」から「ダブルAプラス」へ1段階引き下げたと発表した。
足元の景気低迷や国家財政の悪化を考慮した。見通しは「安定的」とした。
 米格付け大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスは2月下旬、英国の格付けを最上
級の「Aaa(トリプルAに相当)」から「Aa1(ダブルAプラスに相当)」に1段階引き下げていた。

137 :
TPP交渉、7月から合流…参加全11か国承認
 【スラバヤ(インドネシア)=宮崎健雄】
 甘利TPP相は19日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加を巡り、関係国の閣僚と
相次いで会談した。
 日本の参加を承認していなかった豪州、ニュージーランド、カナダが承認の意向を示し、日本
のTPP交渉参加に必要な交渉参加11か国すべての承認を得た。日本は7月に予定されている
TPP交渉会合から参加できる見通しが立った。
 この日の閣僚会談で、カナダはいったん承認を持ち越した。日本から車を輸入する際にかける
関税の撤廃時期を巡る協議が難航したためとみられ、会談後の事務折衝を経て、改めて承認の
意向を日本側に伝えた。
 米国との通商交渉は、米政府が議会通知してから90日待たなければならないルールがある。
日本が7月会合から参加するためには、米政府が遅くとも4月中に議会通知することが必要だ。
(2013年4月20日02時00分 読売新聞)

138 :
黒田緩和狙いには理解、G20、影響を注視、円安進行に不満残る。
2013/04/20 日本経済新聞 朝刊

 【ワシントン=森本学】日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行
総裁会議は19日午後(日本時間20日未明)に共同声明を採択し閉幕する。日銀の異次
元緩和策に表立った反論はなく脱デフレをめざす金融緩和策は一定の理解を得た。ただ
、円安進行への不満は残り各国は影響を注視する。景気回復に伴う内需増で世界経済
に貢献することが重要になりそうだ。(1面参照)
 G20会議は19日朝(日本時間夜)、2日目の協議に入った。財政健全化や国際通貨
基金(IMF)改革などを議論したうえで、共同声明を採択して閉幕する。
 事務局が検討中の声明最終案は「競争力のために為替レートを目的とはしない」という
表現などとともに、通貨切り下げ競争の回避を改めて共同声明に明記する。3月に就任し
た黒田東彦総裁は脱デフレに向けた大胆な金融政策運営の余地をひとまず確保した。
 ただ、緩和決定後の円安進行に各国は複雑な思いも抱いている。
 「日本は野心的な計画が必要だ」。こう語ったのは、IMFのラガルド専務理事。緩和決定
直後にいち早く日銀の方針を支持すると表明した同氏だが「債務削減と構造改革を合わせ
た」改革の実行を求めた。欧州委員会のレーン氏も「日本は中長期的に直面している課題
にまだ対応していない」と語る。
 新興国の不満もくすぶる。円安・ウォン高に直面する韓国はG20会議で、日本の経済政
策を議論する道を探った。こうした声を映し新興国と途上国でつくる24カ国・地域(G24)
は「非伝統的な金融政策が長引くことによる負の波及効果を考慮するよう呼びかけてい
る」(メキシコのビデガライ財務相)とクギを刺した。
 米国の姿勢も微妙だ。量的緩和第3弾(QE3)を展開するバーナンキ米連邦準備理事
会(FRB)は、日銀支持を打ち出し米国の量的緩和策への批判をかわそうとしている。だ
が、円安で日本車の競争力が高まることを恐れる米自動車業界は、米議会に日本の通
政策の不当性を訴えており、オバマ政権も曖昧さが目立つ。18日に麻生太郎財務相
会談したルー米財務長官は、通貨安競争回避が重要との認識を示したという。
 日本経済再生の足がかりとなっている円安は海外各国には重荷。世界景気の停滞が深
刻になったり、日本の改革に停滞感が出れば、円安批判が再燃する可能性がありそうだ。
【図・写真】G20開幕を前に記者会見する日銀の黒田総裁(18日、米ワシントン)=共同

139 :
よみとき黒田緩和(3)ETF、REITなぜ買い増す?―株・不動産の価格下支え。
2013/04/20 日本経済新聞 朝刊
 Q 日銀が買うのは国債だけなの?
 A 株価指数に連動する上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)もそうだ。
これまでも買ってきたが、2年でETFの保有を2・3倍の3・5兆円、REITは5割増の
1700億円に増やす。
 Q 横文字は苦手。何のこと?
 A ETFは日経平均株価などの指数に連動して価格が動くようにつくられた金融商
品だ。証券取引所に上場しており、普通の株式のように売買できる。投資信託会社
が投資家からお金を集め、指数を構成する株式のうち一定の割合を買って運用する。
指数が上昇すればETFの価値も上がる。組み入れた株式から得た配当も投資家に配る。
 REITも仕組みは似ている。専門の投資法人が投資家から集めたお金でビルやマン
ションを買い、賃料収入などを分配する。不動産市況が改善すると見込まれるときは
値上がりする。
 Q どうやって買うの?
 A 国債だと日銀が銀行などから直接買うが、ETFやREITは信託銀行を通じて買う。
タイミングや金額は、日銀がつくった非公表の基準に沿って信託銀が判断する。相場
が下がったときに買うことが多いようだ。
 Q 買う狙いは?
 A 値下がりリスクのある株式や不動産の価格を下支えし、市場での取引を活発にす
ることだ。株価や地価の低迷から抜け出すことがデフレ脱却の第一歩との声もある。土
地や株を持つ企業や個人の気分が明るくなり、消費や設備投資につながるからだ。
 「日銀の買い入れでREITの価格が上がり、不動産取引に弾みがついた」との声もある
。相場が活況になるとREITはお金を集めやすくなり、ビルなどの購入が進む。ETFも「株
価が下がると日銀が買う」との安心感で投資家が買いやすくなったといわれる。
 Q いいことだらけ?
 A 市況しだいでは価格が下がり、お金の一部が返ってこなくなる。日銀の利益の大半
は国に納める仕組みで、損が膨らむと国の収入が減る。買う量をあまりに増やすと、日銀
の財務が悪くなる心配も出てくる。株や不動産の市場価格は経済の実態や人々の見通し
を映す「鏡」。日銀が市場価格をゆがめてしまうと懸念する声も聞かれる。

140 :
米国株、反発 アジア株高で心理改善、IBMの大幅安を吸収 
2013/04/20 05:28 日経速報ニュース 266文字
【NQNニューヨーク=大石祥代】19日の米株式相場は3日ぶりに反発した。ダウ工業株
30種平均は前日比10ドル37セント高の1万4547ドル51セント(速報値)で終えた。アジア
や欧州の株式相場が上昇し、投資家心理が改善。短期的な戻りを期待した買いが入り、
IT(情報技術)大手のIBMが大幅下落した影響を吸収した。
 低調な四半期決算を発表したIBMは一日を通じて売りに押され、1銘柄でダウ平均を
130ドル超押し下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は前日比39.70ポイント高の3206.
06(速報値)で終えた。

141 :
日銀緩和「脱デフレ目的」、G20閉幕共同声明に明記、財政健全化日本に注文、〈G2
2013/04/20 日本経済新聞 夕刊 1ページ 1008文字 書誌情報
 【ワシントン=森本学】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は19日午後、日本の
金融緩和は「デフレを止め内需を支えることを意図したもの」と明記した共同声明を採択して閉
幕した。2月の前回会議の声明と比べ、日本の主張に理解を示した。財政健全化問題について
は「日本は信頼に足る中期財政計画を策定すべきだ」と注文をつけた。(関連記事3面に)
 日本からは麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦総裁が出席した。麻生財務相は会議後の記者
会見で日本の経済政策が「国際社会の理解を得られた」と強調した。
 G20財務相会議は2月にモスクワで開催以来、約2カ月ぶりになる。その間に日銀は黒田総裁
の下で、市場に供給するお金の量を示すマネタリーベースを2年で2倍に増やす積極的な金融
緩和策を決定。市場では急速な円安が進んだ。
 日本は2月の会議でも積極緩和を進める方針について「円安誘導ではない」との説明を繰り返
したが、声明に反映されなかった。だが今回は「国内の脱デフレが狙い」という日本の主張をその
まま明記。日本は「2月に比べ、日本の主張に対する理解が広がった」(同行筋)と説明した。
 各国が通貨安競争に陥る懸念については、2月の声明に盛り込んだ「通貨の競争的な切り下
げを回避する」「競争力のために為替レートを目的としない」との文言を再び明記。先進国の緩和
策から生じる「思わぬ副作用に留意する」として、新興国の経済や金融市場の過熱につながらな
いかを注視する考えも示した。
 財政政策に関しては、世界景気の失速懸念を映して「大幅な(経常)黒字国はさらなる措置の実
施を検討すべきだ」と指摘した。
 先進国は9月にロシアのサンクトペテルブルクで開く首脳会議(サミット)までに新しい中期的な
財政戦略を策定する方針を確認した。日本には「信頼に足る」中期財政計画の策定を要請。2月
の「財政状況に関する不確実性を解消」との表現から一歩強めた。
○通貨の競争的切り下げを回避し、競争力のために為替レートを目的にしない
○長期間の金融緩和から生じる負の副作用に留意
○日本の最近の政策措置はデフレを止め、内需を支える意図
○日本は信頼に足る中期財政計画を策定すべきだ
○先進国は新しい中期的な財政戦略を9月の首脳会議までに策定

142 :
日本の参加了承へ、TPP交渉、関係国が協議。
2013/04/20 日本経済新聞 夕刊 1ページ 423文字 書誌情報
 【スラバヤ(インドネシア)=渡辺禎央】環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加国は20日、
インドネシアのスラバヤで日本の参加問題について協議し、正式に了承する見通しだ。19日
に米国やオーストラリアなど参加国の閣僚会合で日本の参加を決める予定だったが、カナダ
が正式な了承を見送ったため、結論を持ち越していた。
 今後は10月にインドネシアのバリ島で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳
会議に合わせてTPP交渉国の首脳会合を開く方針。日本は参加承認を受け、関係国と年内
の交渉妥結を目指す。
 TPPの協議と並行して、APECの貿易担当相会合が20日開幕した。日本から茂木敏充経
済産業相が参加し、自由貿易やインフラ開発の促進について意見を交わす。会合は21日まで。
 会合では多角的貿易体制の支持で一致。環境性能に優れた製品の関税を2015年までに
5%引き下げることなどを確認。インフラや制度の障壁を減らし、域内の連結性を高めること
でも合意する。

143 :
ウォール街ラウンドアップ、米投資家、脱デフレに期待。
2013/04/20 日本経済新聞 夕刊 3ページ 912文字 書誌情報
 「こんなに多くの記者が予定時刻前から集まったのは初めて。これも日本のおかげかな」。
米大手投資信託運用会社、ヘネシーグループのニール・ヘネシー最高経営責任者(CEO)
は今週ニューヨークで開いたメディア懇談会で語った。
□   □
 同社は毎年この時期、記者を集めて投資戦略を説明する昼食懇談会を開く。2009年から
他の米機関投資家に先駆けて日本株投資の魅力を主張してきたヘネシー氏だが、米メディア
の関心は今ひとつだった。それが今年は一変。黒田東彦日銀総裁の「異次元緩和」で日本株
が上昇し、昼食会も熱気に包まれた。
 日本株に強気な投資戦略がやっと日の目を見ることになったヘネシー氏。日本のデフレ解消
に向けた取り組みは「今度こそ本物」とみる。
 ヘネシー社の日本株ファンドを委託運用するスパークス・グループの阿部修平社長はこの
懇談会でスピーチし「日本のデフレは終わった」と強調した。同氏はこの会合の後、西海岸に
向かい米財団や年金基金の担当者らに会い、日本株投資への感触を確かめるという。
□   □
 「日本株に投資するヘッジファンドに米財団や富裕層の資金が入り始めた」。機関投資家向
けの投資助言会社プレブインベストのパートナー、フェレンツ・サンダーソン氏はこう指摘する。
 米国勢の日本株買いは、短期売買を手掛ける個人やヘッジファンドの買いが先行。日本株で
運用する上場投信(ETF)などへの資金流入が膨らんだ。ここにきて目立ち始めたのは、年金
基金など長期資金を運用する投資家の動きだ。ニューヨークの年金基金を運用する資産運用
会社の関係者は「日本株が上昇を続けることを祈ってるよ」と指をクロスさせた。
 米投資家が日本株に注目するのは、成長期待が足踏みするBRICs(ブラジル、ロシア、インド
、中国)株に替わる有力な投資先が乏しいという事情もある。
 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は19日、日本の金融政策は「脱デフレが目
的」と共同声明に明記し、異次元緩和を支持する姿勢を示した。世界の金融当局のお墨付きを
得たことで、収益機会を探っていた米運用業界や投資家の間では日本市場への期待がさらに
高まりそうだ。
(ニューヨーク=伴百江)

144 :
TPP、世界GDPの4割、日本の交渉参加正式承認、11ヵ国声明。
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 【スラバヤ(インドネシア)=羽田野主】米国やオーストラリアなど環太平洋経済連携協定
(TPP)交渉参加11カ国は20日、TPP閣僚会合を開き「日本の参加はTPPの経済的な重
要性を高める」として日本の交渉参加を歓迎する声明を発表した。日本の参加に支持を表明
していなかったカナダも賛意を示し、日本の参加が正式に認められた。日本は7月の交渉
から参加する見通し。(関連記事3面に)
 声明は「日本の交渉参加でTPPは世界の国内総生産(GDP)の40%近く、世界の貿易の
3分の1を占めるようになる」と、日本が加わる意義を強調した。
 茂木敏充経済産業相は20日、インドネシアのスラバヤで開かれたTPP閣僚会合に初めて
出席。会合で「TPPの議論に最大限貢献していく」とあいさつした。会合後、記者団に「オール
ジャパンで国益にかなう交渉をしていきたい」と意気込みを語った。
 これに先立ち、安倍晋三首相はTPP交渉の日本参加を支持していなかった国の承認を得
るためインドネシアを訪問していた甘利明経済財政・再生相と都内で会談。「一刻も早く日本
が正式メンバーになり、できるだけ発言の機会を多くとれるように」と指示した。
 米政府は近く米議会に日本の交渉参加を伝える。日本が交渉に加わるのは7月下旬になる。

145 :
動き出す景気(4)成長戦略、自律回復占う(終)
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 緊急経済対策として2012年度補正予算に盛られた5兆円超の公共事業がそろそろ本格的に
動き出す。安倍晋三政権の3本柱の経済政策のうち金融緩和に続く財政支出の始動だ。東日本
大震災の復興事業も続いている。景気に力強さは出るか。日本経済は夏にかけて正念場を迎える。
公共工事で伸び
 「現在36隻ある輸送船を2隻増やして需要を取り込む」。セメント最大手、太平洋セメントの福田
修二社長は意気込む。今後5年間は毎年200万トン規模で復興関連のセメント需要が続く見通し。
安倍政権が打ち出した国土強靱(きょうじん)化計画で「老朽化した橋やトンネルの補修工事も増
える」。セメント原料を焼く窯の修繕を急ぐ。
 インフラ復旧工事をテコに12年4月〜13年2月のセメント販売量は前年同期比4・4%増えた。
内閣府は公共事業など官公需は日本の13年度の成長率を0・8ポイント押し上げると試算する。
 人手不足も起こっている。北陸新幹線の工事が進む富山県。2月の有効求人倍率が米リーマ
ン危機後初めて1倍を超えた。求人が集中するのは重機の資格保有者など。被災地で工事を手
掛ける建設業者まで富山に来て人材を奪い合っている。民主党政権が削減した公共事業の復活
で、建設業者は息を吹き返した。
 高度成長期と異なり橋などインフラ整備は一巡し、公共事業の景気押し上げ効果は小さい。長く
続ければ、財政悪化のマイナスの方が大きくなる。市場心理を好転させた金融緩和も日本の内需
回復が遅れれば、円安誘導政策との批判が海外で強まる可能性もある。財政支出も金融緩和も
万能薬ではない。
 1〜2月の新設住宅着工はリーマン危機が起きた08年以来の高水準となった。3月の全国の
百貨店売上高は7年ぶりに3カ月連続のプラスとなった。14年4月の消費増税前の駆け込み需
要もあり、国内総生産(GDP)は14年1〜3月期までは増加基調が続く見通し。その後は消費
増税という下押し圧力がかかる。
設備投資まだ
 消費増税という逆風を越えて回復軌道に入れるのか。肝心の設備投資は「まだ具体的な強い
動きが出てきていない」(日銀の黒田東彦総裁)。貸出金利はすでに低く「追加緩和しても企業
は国内の投資に向かわない」(明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミスト)との見方が多
い。カギを握るのは3本柱の最後の成長戦略だ。
 12年に救命救急医療機器大手の米ゾール・メディカルを22億ドル超で買収した旭化成。「米
食品医薬品局(FDA)へのアクセスを買う意味も大きい」と藤原健嗣社長は意義を強調する。
 米国でFDAの承認を受ければ、米国だけでなく新興国で医療機器を販売する手続きも簡単に
なる。日本は米国と比べ薬・医療機器の審査に時間がかかるうえ、基準は日本でしか通用しない。
 企業の足かせとなっている規制の改革、成長分野への産業の新陳代謝……。人口減を乗り越
えて日本が成長力を高めるために急ぐべき改革は多い。金融緩和と財政支出の政策効果が続
いている間に将来の成長の道筋を示し、企業が投資に前向きになる環境を整えることが重要だ。
 安倍首相は19日、医療と女性の就労促進を軸とする成長戦略の第1弾を発表した。外資誘致
へ都市の国際競争力を高める特区など第2、第3の矢も放つ予定だ。
 メニューを並べるだけでなく、痛みを伴っても日本の将来のために必要な規制改革まで踏み
込み、実行できるか。それが日本経済が自律回復の軌道に入る条件となる。(景気動向研究班)

146 :
日本に財政健全化の道筋求めたG20(社説)
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊

 ワシントンで開いた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、為替相場の問題は
大きな議題にならず、日本政府が懸念していた円安批判は起きなかった。ただ、共同声明は日
本に「信頼に足る中期財政計画」の策定を求めた。日本は財政出動や金融緩和頼みにとどまら
ない経済再生の姿を示していく必要がある。
 G20の共同声明は世界経済について「成長は引き続き弱すぎる」と指摘、世界全体としては成
長を促す政策が必要だとの認識を示した。日本批判が起きなかった背景には、大胆な金融緩和
が内需刺激を通じて世界経済にもプラスになると受けとめられたことがある。
 「金融緩和は国内経済を良くすることが目的で、円安誘導を狙ったものではない」という日本の
説明がある程度、国際社会に浸透したともいえる。
 むしろ批判の矢面にたったのはドイツだった。欧州経済が依然として低迷する中で、「ゆとりが
あるドイツが経済刺激策を取らないのはおかしい」という不満が米国などから出た。
 日本の財政政策については、一時的な財政出動で景気を底支えする点は理解されたといえる
だろう。ただ、同時に中期的な財政健全化へ向けて具体的な道筋をつけることを強く求められた
形だ。
 日本政府は2015年度までに基礎的財政収支の赤字を半減し、20年度に黒字化するとの目
標を掲げている。これを信頼に足る内容にするには社会保障費を中心に具体的にどう歳出を
削減するのか、消費税増税後の増収策はどうするのかを示していく必要がある。
 G20会議で言われるまでもなく、中期的な財政健全化の展望をはっきり示すことは日本にとっ
て大事である。日銀が国債を大量に購入する「異次元の金融緩和」は、財政規律の維持が大前
提になるからだ。日銀が膨らむ財政赤字の穴埋めをしていると思われれば、国債金利が急上昇
しかねない。
 今後はすでに実施している金融緩和、財政出動に続く「第3の矢」である成長戦略をどう進める
かに国際的な関心が集まるだろう。この点がおざなりになれば株高を支える外国人投資家の日
本株投資が勢いを失ってもおかしくない。
 民間の活力を引き出す大胆な規制緩和を実行するのか、それとも官主導で資金をつけるような
従来型の施策にとどまるのかが大きな分かれ目になる。

147 :
緩和にG20理解、黒田総裁、国際人脈を駆使、円安批判封じ込め。
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊
 【ワシントン=森本学】19日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、日銀
の黒田東彦総裁が国際通貨外交の表舞台への再デビューを果たした。就任早々に決めた新た
な金融緩和策が円安を呼び、新興国を中心に不満が渦巻く。だが共同声明は黒田緩和に理解
を示す内容に。各国の中銀総裁らに粘り強く政策の狙いを説き、批判封じ込めにひとまず成功した。
 「新興国の政府・中央銀行関係者にこれほど人脈のある日銀総裁は初めてではないか」。ある
同行筋は、こう振り返る。
 共同声明は黒田緩和を「デフレを止め内需を支えることを意図したもの」と明記。「円安誘導」
批判の回避を狙った日本には「ほぼ満額回答」(同行筋)だった。
 通貨マフィアと呼ばれる財務官やアジア開発銀行総裁を歴任した黒田氏の人脈がここでも生
きたというわけだ。
 バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁……。先進国の
中銀総裁だけでなく、黒田氏は、韓国銀行の金仲秀総裁など円安誘導批判を展開する新興国
の要人とも次々と、2人で話し込んだ。
立ち話で説得
 会議の合間をぬって旧知の各国の財務相、中銀総裁らと繰り返したコリドー・トーク(廊下での
立ち話)。初対面の相手ではなかなか使いづらい対話手法を駆使しながら積極緩和の意義を
説いた。
 「15年間のデフレを経験した日本には跳躍が必要」。議長を務めたロシアのシルアノフ財務相
が記者会見でこう語ったのも成果の一つだ。
 G20開幕直前の18日夕、日銀総裁としての出席は「いわばフルメンバー(正会員)。責任が
重い」と黒田総裁は自らに言い聞かせるかのように語っていた。19日午後、G20会議後の記者
会見では「いっそう自信をもって金融政策を運営できる」と冗舌だった。
 日本の金融緩和が焦点にならなかったのは、批判の急先鋒(せんぽう)だった新興国側の事情
も影響している。
 「北朝鮮リスクより影響が大きい」。韓国政府幹部はルー米財務長官らと相次いで会談し、円安
を議題として取り上げるよう求めた。だが、韓国は当局によるウォン売り介入のデータを公表して
おらず、米財務省の不信を買っている。中国もドル相場と連動性が高い為替管理制度を維持して
おり、真っ正面から円安批判を展開しにくい。
静かな新興国
 「通貨戦争」との言葉を用い先進国の緩和策を批判してきたブラジルのマンテガ財務相も存在
感が乏しかった。18日に開いた主要新興国の財務相・中銀総裁会議。いつもは冗舌なマンテガ
財務相が、今回は無言で記者団の前を去った。
 無理もない。前日の17日、ブラジルは1年9カ月ぶりに利上げを決めた。景気減速下のインフレ
に直面しているためだ。自国通貨レアル高を招く先進国の緩和策を嫌ってきたマンテガ氏だが、
今は通貨高によるインフレ抑制効果が見込める先進国の緩和策を批判しにくい。
 黒田緩和への「理解」はいつまで続くか。
 「今の日米の金融政策を前提にすると、円は2014年末には1ドル=115円に向かう」。第一生
命経済研究所の熊野英生氏はこう指摘する。資金供給量を2倍にする積極緩和が成功するほど、
円安が進み各国を一段と刺激しかねない構図だ。
 米国から欧州景気の下支えに向けた財政出動を要求されたドイツ。防戦に追われたショイブレ
財務相は、金融政策を巡る議論に深入りしなかったが、会議終了後の会見では「日本の金融緩
和容認は一時的との見解でG20が一致している」とクギを刺した。次への綱引きはもう始まって
いる。

148 :
緩和にG20理解、黒田総裁、国際人脈を駆使―円、週明け100円台にらむ。
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊
 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が日本の金融緩和に理解を示したため、週
明け22日からの外国為替市場では円安・ドル高が進むとの見方が多い。2009年4月以来4年
ぶりの1ドル=100円台を試す可能性がある。
 G20声明を受けた19日、ニューヨーク市場では円売りへの安心感が広がり、一時1ドル=99
円69銭まで円安が進んだ。
 週明け22日は早朝のオセアニア市場が注目される。「取引が薄く100円の節目を超えやすい」
(外国証券)との見方がある。みずほコーポレート銀行の唐鎌大輔マーケット・エコノミストは「貿
易赤字や金融緩和で円安の流れは定着しており、1ドル=100円は通過点」と指摘。年内に105
円まで円安が進む可能性があるという。
 円安を受け東京株式市場では日経平均株価が上値を試す可能性が高い。海外市場では日経
平均先物(円建て)が1万3600円まで上昇し、前週末19日の大証先物の終値を230円上回った。

149 :
日本買いに募る変革期待―動かねば市場が野党に(けいざい解読)
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊

 世界経済の中心が、東京にやってくる――。
 昨年10月、東京で国際通貨基金(IMF)・世銀総会を開いた際、いささか気恥ずかしいポスター
が街中にあふれた。あれから半年、アベノミクスと黒田緩和のおかげで、日本経済に対する国際
的関心が高まっている。
 「成長戦略について聞きたい」。経済官庁の審議官クラスには有力海外投資家が行脚する。メガ
バンクの運用担当役員は「以前はなかなか会えなかった米系ファンド幹部から頻繁に連絡が入る
ようになった」という。
 1980年代後半のバブル期以来といえようか。理由はいくつか考えられる。まず桁外れという驚
き。2年で日銀が出すおカネの量を2倍の270兆円に。「黒田バズーカ」と呼ばれる大規模緩和が、
「後出しで小出し」と高をくくっていた人たちの度肝を抜いた。
 次に思わぬ変化率。ゴールドマン・サックス証券は、東証1部上場企業の1株当たり利益を今年
度54%増、来年度は23%増と予想する。対する米S&P500構成企業はそれぞれ11%、8%の
増益予想である。
 そしてグローバルな手詰まりの裏返し。IMFの世界経済見通しが1月時点に比べ下方修正される
なか、例外は日本。ずっと忘れられた存在に、妙な新鮮さが出てきた。
 もちろん、海外からは面はゆい過剰期待もある。(1)外債投資などジャパンマネー復活(2)日本
国債から日本株への資金シフト(3)生産・投資の国内回帰などだ。
 (1)については実際には日本投資家の売り越しが続いている。今の日本は貿易赤字が定着し、
経常黒字が縮小基調にある。それに応じて日本からの資本流出が減るのは自然なことだろう。現
状で資本流出が加速したら、円安の行き過ぎに気をもむことになりかねまい。
 (2)もまだ目立った動きは出ていない。銀行の自己資本規制など安全資産である国債の保有を
促す枠組みの存在が大きい。ただし物価がプラスに転じる過程で、債券を保有し続ければ、名目
金利から物価上昇率を引いた実質金利はマイナスとなる。機関投資家はカチカチ山の狸(たぬき)
の心境だろう。
 (3)に関しては日本企業にトラウマがある。2007年までの円安局面でも製造業の国内回帰が
うたわれ、設備投資にアクセルを踏んだ。とたんに、08年のリーマン・ショックに見舞われた。そん
な経験が生々しい。円高は修正されたが、国際的に高い法人税や年間数兆円ものエネルギーコ
ストの上昇などの重圧が残る。
 もちろん、ここで立ち止まっては、せっかくの弾みが失われてしまう。回復しだした消費を企業の
生産・投資につなぐには、設備投資減税などが検討課題である。企業に内部留保の活用を求め
る株主の圧力も大切だ。
 原子力発電所の再稼働も焦点だ。審査する原子力規制委員会の人手が足らない。地味にみえ
るかもしれないが、審査の停滞を防ぐための大幅な人員増が急がれる。
 募る対日熱視線となお動かぬ国内トラウマ組。ある年金運用者は「日本株への投資? 日経平
均株価が2万円になったら、そのとき考えますよ」などという。国内勢が他人ごとのようにそう言っ
てのけるのはやはり変だ。外からの期待が空振りに終わると、市場は野党に回りかねない。
(編集委員 滝田洋一)

150 :
「アベノミクス」沸く株式市場、割安感消え過熱懸念、期待より業績注視を(検証)
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊 11ページ

 安倍晋三首相の掲げる経済政策「アベノミクス」への期待から、株式市場の活況が続いている。
2013年の日経平均株価の上昇率は約30%と、国際的にみてきわだって高い。相場の速すぎる
上昇や過熱を心配する声も耳にするようになった。
 「バブルの芽が育ちつつあるのではないか」。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト
は都内の経済セミナーで、アベノミクスへの期待が膨らみすぎている株式市場の現状に懸念を
示した。
 河野氏のように株価の先行きを慎重に見る市場関係者は、実は少なくない。会社の営業戦略と
して強気の公式見解を示すストラテジストのなかにも「実はちょっと心配……」とうち明ける人が
いる。
バブル時を上回る
 日経平均は上昇したとはいえ、1989年の史上最高値3万8915円の3割強の水準にとどまる。
バブルの心配はあまりに早い気もするが、ある面で今の株式相場はすでにバブルを超えている。
 株式市場に流れ込むお金の規模を示す「売買代金」を見てみよう。日本全体が株・不動産ブー
ムにわいた87〜89年、東京証券取引所1部市場の1日平均売買代金は1兆円に達した。米国
発のIT(情報技術)バブルが日本に及んだ99〜2000年の同代金は8500億円だった。
 一方、今年1〜3月は2兆4000億円と、過去2度のバブル時を大きく上回っている。小泉純一郎
元首相の郵政解散をきっかけに株価上昇が加速した05〜07年(2兆5000億円)にほぼ並ぶ水
準だ。
 リーマン・ショックの後の株価下落は、5年に及んだ。ふってわいたような活況に直面する今も、
心配性から抜け出せない市場関係者がいるのは、仕方ないことかもしれない。
 個別の銘柄に目を凝らせば、やや不可解な株価の動きも随所に見られるようになった。そこに
は超短期の投機マネーの影がちらつき、投資の初心者が積極的な株式売買に二の足を踏む要
因になっている。
 例えば、不動産ファンドを運営するケネディクス。金融緩和であふれた資金が不動産に流入す
るとの思惑から、株価は昨年末から3カ月強で4・2倍に急騰した。1日の売買代金が三菱UFJ
フィナンシャル・グループやトヨタ自動車などを上回り、東証1部の首位になったこともある。
 ファーストリテイリングの株価は、野田佳彦前首相が解散を明言した昨年11月14日から現在
までに、約2倍になった。業績は悪くないが、格段の材料もないまま株価がいきなり急騰するなど、
不自然な動きを指摘する声が増えた。
 市場全体を見渡せば、企業の株価が実力に比べ著しく割安に放置されている例は減った。
 日本企業の株価が純資産の何倍かを示す「株価純資産倍率(PBR)」は1・1倍。株価が解散
価値を下回るという異常事態は解消されている。
 さらに株価が利益の何倍かを示す「株価収益率(PER)」という指標をみると、日本は予想ベース
で15倍。今後15年間の利益が株価に反映されている状態を示し、14倍の米国をわずかに上回る。
欧州や新興国は10倍前後にとどまる。
 国際比較では、日本が期待先行で株価が上昇している度合いが高いことが分かる。これが早す
ぎるとも思われるバブル警戒論の根拠の1つだ。
「異常値でない」
 日本の過去2回の株式バブルは、PERの値が跳ね上がるのが最大の特徴だった。80年代末
は60倍、00年前後には200倍を超えていた。「利益成長が半永久に続くというユーフォリア(高
揚感)が市場を支配した時代」(野村証券OB)だった。
 現状はまだユーフォリアにほど遠く、PERも「異常値とまではいえない」との声は多い。
 「日本株への強気の姿勢は変わらないが、目先は業績と株価の関係を注視する必要がある」。
米モルガン・スタンレーの株式ストラテジスト、ジョナサン・ガーナー氏は語る。同社のアナリスト
が業績予想をもとに計算した目標株価を、現実の株価が上回る企業の例が増えているという。
 3月期決算企業の業績発表がもうすぐ始まる。金融緩和や円安をうけ、経営者は業績をどこま
で伸ばせると考えているのか。政策に期待するばかりでなく、企業収益という現実を直視するとき
だ。
(編集委員 小平龍四郎)

151 :
株式―高値圏でもみ合い(市場アウトルック)
2013/04/21 日本経済新聞 朝刊

 今週(22〜26日)の日経平均株価は1万3000円台の高値でもみ合う展開か。円安が進み、
主力の輸出株を中心に買いが入りやすい。外国人投資家の日本株買いが続くとみられ、株価
を押し上げそうだ。一方で、週後半から3月期企業の決算発表が本格化、大型連休も控える。
利益を確定するために保有株を売る動きが出て上値を抑える可能性がある。
 前週の日経平均は週間で168円(1.25%)安と、4週ぶりに下げに転じた。中国景気の先行
きに懸念が広がったほか、米国では連続爆破テロ事件が発生。円安にも一服感が出るなど外
部環境に不透明感が増し、主力の自動車や機械など輸出関連株への売りが目立った。
 今週は再び上昇する展開か。19日まで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁
会議で日本の金融緩和策に目立った批判がなく、1ドル=100円台まで円安が進むとの観測
がある。円の先安観で日経平均の指数先物は海外市場で1万3600円と大幅上昇した。業績
改善期待から前週売られた輸出株には買い戻しが入りやすい。「買い遅れた中長期投資の海
外勢の資金流入も見込まれる」(みずほ信託銀行の荻原健チーフストラテジスト)との声もある。
 もっとも、週後半から主力企業の決算発表が相次ぐうえ大型連休も控え、利益確定の売りが
出やすい。「中国で感染が拡大する鳥インフルエンザの問題など、買いにくくさせる要因が多い」
(国内投信)との見方もあり、次第に上値が重くなる展開になりそうだ。
 23日には、英系金融機関HSBCが中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表する。
中国景気の減速懸念を指摘する声は多い。結果次第では、中国向け輸出を手掛ける関連銘柄
への売り圧力となる可能性があり、注意が必要だ。

152 :
G20、金融緩和容認も各国の思惑交錯
2013.4.21 07:50
 G20では、日本にとっての最大の焦点だった金融緩和策が容認されたが、会議では新興国
を中心に金融市場の過熱などの「副作用」を危ぶむ声が飛び交った。共同声明では日銀の「
異次元の金融緩和措置」を「デフレを止め、内需を支える意図」と盛り込むことに成功したもの
の、その一方で「長期間の金融緩和の副作用」に対する警戒も明記された。
 「G20の会議のはずが、G7(先進7カ国)の会議かと思う瞬間があった。聞かれたのは先進
国の状態の悪さと、世界の多くの国がどれだけ悪影響を受けているかということばかりだ」
 インドのチダムバラム財務相はこう嘆いた。日米欧が競い合うような緩和策の負の側面に
強い懸念を抱きながらも、先進国の回復と需要を支えなければ、自国の成長が失速しかね
ないジレンマが新興国にはある。
 円安懸念と並ぶ副作用としてG20の参加者からあがったキーワードが「スピルオーバー」。
金融緩和で水ぶくれした先進国の投機マネーが、高金利の新興国に向かい、不動産バブル
など市場の過熱を招くことだ。日銀の黒田東彦総裁も会見で「スピルオーバーに留意すべき
だという声が、一部の新興国からあった」と述べている。
 金融緩和が先進国自身にももろ刃の剣となる危険性も指摘された。議長国ロシアのシル
アノフ財務相は、「国内総生産(GDP)の2倍の公的債務を抱える日本は、1%の金利上昇
でも財政の持続性に悪影響を与える」として、G20全体で注視することで合意したと強調する。
 先進国の間でも日本と輸出を競う国には警戒心が高い。主要先進国で最後に大規模緩和
に乗り出した日本に対し、ドイツのショイブレ財務相は「緩和策は一時的な措置であるべきで、
構造改革を伴う必要があるとの認識でG20は一致している」と発言している。
 デフレ脱却を目的とした緩和策と認めさせただけに、目標が達成できなければ、日本批判
が吹き出す可能性は高い。
 (ワシントン 柿内公輔、平尾孝)

153 :
株式週間展望=決算発表にらみ強調展開―為替前提レート判断材料に、自動車・不動産が物色の柱
4月20日(土)8時43分配信 モーニングスター
 今週末19日の東京株式市場は、G20(主要20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議を前に、
訪米中の麻生太郎副総理兼財務相がデフレ脱却を目指す日本の金融政策について「G20で異
論はなかった」と述べたと伝わり円安が進み、日経平均株価は続伸した。来週(22−26日)は、
高値警戒感を持ちつつも日経平均1万4000円に向けた強調展開を予想する。下値には強力な
外国人の買いが控え、日経平均の下限は1万3200円。上限は4月オプションSQ(特別清算指
数)値1万3608円を突破し1万3800円程度。
 ここ最近の市場では、日々のボラティリティが大きく荒っぽい値動きが続いている。素早い個人
の利益確定売りと日銀の金融緩和を受けた外国人の買いが激しく激突していることが一因だ。
4月第2週(8−12日)の投資主体別売買動向で、個人の売り越し額が8848億円と急増した
一方で、外国人の買い越し額も1兆5865億円と急拡大し、ともに過去最大を記録した。これで
昨年11月半ば以降の外国人の買い越し額は8兆1000億円を突破した。この外国人買いの水
準を見て“打ち止め”とみる市場関係者は少数派。
 日経平均が乱高下する他の要因としては、為替相場の変動に加え、先物主導の展開が繰り広
げられているためだ。いずれにしろ、荒波のごとく男性的な相場展開は、長期的にはバブル崩壊
後最高値(1996年6月26日の2万2666円)挑戦に向けた序章を示唆する動きといっていいだろう。
 来週後半から前期(13年3月期)決算発表が本格化する。超円高局面で断行した構造改革効
果が浸透する中での円安が追い風となって、今年度は大幅増益が予想される。1ドル=90円、
1ユーロ=120円を前提にした場合、東証1部上場企業の経常利益は30%超の増益になる見通し。
1円の円安は経常利益を0.9%程度押し上げる効果がある。
 保守的な予想を出す企業が少なくないため、期初計画では増益率が抑えられるだろう。個々
企業で超保守的な業績予想を打ち出す企業は、お決まりの嫌気売りを誘う可能性が強いが、上
ブレの可能性の高い企業の株価は徐々に見直される。保守的か否かを容易に見極められるのが
為替前提レート。外需企業で、市場実勢からあまりにかけ離れた円高水準を前提レートにした企業
は、仮に瞬間的に売られる場面があっても近い将来の業績上方修正期待から買い直されるだろう。
 今期業績予想の前提となる為替想定レートが、どの程度になるかを探っていく上で、23日発表
の日本電産 <6594> の動向が注目される。また、13年12月期第1四半期(1−3月)決算を24日
に発表するキヤノン <7751> が期初に出した為替前提レート(1ドル=85円、1ユーロ=115円)
をどう変更していくかも興味深い。このほか、注目決算は25日発表のコマツ <6301> 、信越化学
工業 <4063> 、アドバンテスト <6857> 、26日のオリエンタルランド(OLC) <4661> 、三菱重工業
<7011> 、ホンダ <7267> 、野村ホールディングス <8604> 、中部電力 <9502> など。
 イベントでは、米3月中古住宅販売(22日)、中国4月HSBC製造業PMI速報(23日)、米3月新
築住宅販売(同)。26日には日銀金融政策決定会合・展望レポートが注目される。また、キャタピラ
ーはじめ米決算動向も要注目。
 来週は、自動車を主体とした外需と、不動産、金融を中心とした内需の両輪が物色の主役を務め
そうだ。

154 :
第6部地域を担う(1)点から面に―経済再生へ資金も知恵も(金融ニッポン)
2013/04/22 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1336文字 書誌情報
 「銀行マンに戻らない覚悟で地域産業を作り直してほしい」。山形銀行頭取の長谷川吉茂(63)
は昨夏、銀行業務から切り離した5人の特命チームをつくった。
他行から学ぶ
 全国平均の2倍近い速度で人口減が進む山形。10年後の県内の事業所数は1960年代前半
の水準に逆戻りしかねない。そんな試算を受け、1896年創業の名門が動き出した。
 部長代理の長谷川貴一(34)の任務は温泉地上山の再生。健康診断、健康料理、湯治を提供
するRツーリズムシティーに転換し、国内外の高齢者を呼び込む構想だ。旅館や病院、バス
・タクシー会社に連携を呼びかけて歩く。銀行と疎遠な企業からは「何しに来た」と冷ややかな反
応もあるが「粘り強く理解してもらうしかない」と話す。
 「京都北部の農漁業を成長産業に育てよう」。京都銀行は家畜を担保にお金を貸す動産担保
融資で知られる鹿児島銀行に行員を派遣。他行の門をたたいてノウハウ取得を始めている。
 脱デフレの道は地域が再生してこそ開く。関係者は「点の再生から面の再生へ」を合言葉に動き
出した。
 政府は3月、日本航空などを支援した企業再生支援機構を地域経済活性化支援機構に衣替え
した。社長の瀬谷俊雄(77)は「個々の企業から地域全体に目を向けて再生に挑戦する」と話す。
地域担当15人が案件の発掘に奔走。事業再生ファンドへの出資も可能になり、1号案件として
山口銀行と話し合いを始めた。
 企業の再生可能性を見極め、お金を出し、事情に見合った専門家を送り込む。そんなファンドの
機能が改めて注目されている。地方企業向け再生ファンドの直近1年の新規設定額は1000億円
を超えた。だが案件を重ねて出資額を積み増すファンドは少ない。多くは枠を使い切れずにいる。
悩みは人材難
 10年前の企業再生は不採算事業や負債をそぎ落とすスリム化が中心だった。今は人口減や工
場の海外移転で本業の不振が進み、難易度が高まっている。しかも中小の再生は手間がかかる
割にもうけが小さい。
 財務の専門家を紹介するデルタウィンCFOパートナーズ社長の安藤秀昭(64)は「地方企業の
再生に当たる人材が圧倒的に足りない」と話す。
 「仕事を増やすために知恵を貸してほしい」。各地の地銀には経営のしっかりした取引先からも、
こんな声が寄せられている。
 医療機器製造・販売のエーゼット(仙台市)は生鮮食品を包む長持ちシートを開発。日本人宇宙
飛行士が米スペースシャトルにリンゴを持ち込む際に提供して話題になったが、販売は伸び悩んだ。
「東京への販路をつくりたい」という希望に力を貸したのが岩手銀行だ。2月に都内の銀行と商談会
を共同で開き、東京の運輸会社を紹介した。
 10年前、金融庁が地域密着型金融を唱えた際、狙いは地銀に不良債権処理を促すことにあった。
地域再生が求められる今、必要なのは、お金や人をつなぎ、企業を生かす金融の役割だ。

 アベノミクスによる成長への期待で地域経済にも薄明かりが差してきた。問題を先送りする時期は
過ぎた。地域を担う金融機関の動きを追う。(敬称略)
 ご意見は金融ニッポン取材班(kinyunippon@nex.nikkei.co.jp)にお寄せください。
 関連記事を電子版に掲載▼Web刊↓紙面連動

155 :
少額投資の優遇制度、日本版ISA、前哨戦に熱―3メガ銀、野村や大和。
2013/04/22 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1291文字 書誌情報
 2014年に始まる少額投資優遇制度(日本版ISA)での専用口座の申し込み開始まで半年を切り
、顧客争奪の前哨戦が熱を帯びてきた。3メガ銀行はグループの証券会社との連携を進める。野村
ホールディングスなど独立系の証券各社は専用商品の用意や口座の予約に力を入れる。専用口座
は当初、1人1つの金融機関に限られるだけに、各社とも囲い込みを急ぐ。
 日本版ISAは年間100万円までの株式や投信への投資信託で売却益と配当を5年間は非課税
とする仕組み。口座開設の手続きは10月からで、残り半年を切った。
 みずほフィナンシャルグループは販売手数料をゼロにした専用の投信を20本以上そろえ、13年
度上期に販売を始める。提携先の米運用会社ブラックロックなどが組成する。みずほ銀行とみずほ
証券がインターネットで受け付け、信託報酬も通常より低くする。株式で運用したい顧客にはみずほ
証券、ほかの投信に興味のある顧客はみずほ銀の店頭で対応する。
 三菱UFJフィナンシャル・グループは三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン
・スタンレー証券、カブドットコム証券の4社で取り扱う。平野信行社長は「絵に描いたようなグループ
連携ができる」と語る。グループで50万口座をめざす。
 三井住友フィナンシャルグループも、三井住友銀行とSMBC日興証券との一体営業を売りにする。
4月からは事前に同意を得た銀行の顧客にはSMBC日興の担当者が商品の説明や勧誘をしている
。日本版ISAでは三菱UFJと同水準の50万口座をめざす。
 独立系の証券会社は銀行グループとの「負けられない戦い」となる。最大手の野村ホールディング
スでは「貯蓄から投資へのいいきっかけになるよう業界を挙げた取り組みをしたい」と話す。
 大和証券グループ本社は一般の証券口座とひも付けされた「ISA専用口座」を用意する予定。IS
A口座を保有する投資家に対して、すでに取り扱う投信300本を薦めるほか、国際分散投資をする
タイプの投信など5本をISA専用として投入する。4日に申し込みを始めた口座の事前予約は6万
件を超えた。
 野村では3月下旬からダイレクトメールの一括送付に加え、ISA専用の電話窓口を開いている。
既存の顧客の意向が確認でき次第、ISA口座開設の仮予約の手続きに入っている。
 2014年1月に始まる個人投資家向けの新しい少額投資の優遇制度。英国が1999年に導入し
たISA(Individual Savings Account)を手本にしており、「アイサ」と呼ばれる。知名度向上の
ため、日本証券業協会などは新しい愛称を決めようとしている。
 年100万円の範囲で上場株式や株式投資信託に投資した場合、5年間は売却益や配当が非課
税になる。家計の長期の資産形成を促す。制度の存続期間は10年だが、恒久化を求める声もある

 利用するための専用口座を開くには、税務署に申告して「非課税適用確認書」をもらう必要があ
る。住民票の写しなどを提出すれば、金融機関が代行してくれる。
【図・写真】みずほは銀行・証券一体で顧客獲得をめざす(みずほ銀行東京営業部)

156 :
少額投資の優遇制度、日本版ISA、前哨戦に熱―銀行・証券、対象商品に違い。
2013/04/22 日本経済新聞 朝刊 5ページ 422文字 書誌情報
 導入を視野に入れた動きが広がる少額投資優遇制度(日本版ISA)。みずほフィナンシャルグル
ープの幹部は「分かりやすい低コストの商品で投資になじみの薄い顧客に訴える」と語る。
 銀行に専用口座を開く場合、銀行で扱う投資信託が対象になる。証券会社に口座を設けると株式
のほか、幅広い種類の投信も選択肢に入る。どちらがいいのかは、その人の投資経験や資産額に
左右されそうだ。
 3メガ銀は傘下の銀行や証券が連携して営業することで、幅広いタイプの顧客を取り込もうともく
ろむ。野村ホールディングスや大和証券グループ本社は豊富な品ぞろえを武器に、まずは既存
の顧客の囲い込みを急ぐ。
 非課税の投資枠は最大500万円。金融界には「富裕層相手のような収益は望めない」との声も
あるが、ブラックロック・ジャパンは「一般の投資家にとって年100万円の投資は小さくない。運用
商品を長期保有するきっかけにもなる」とみる。投資家の裾野を広げる好機を生かせるか、各社の
戦略が問われる。

157 :
株高でも焦る日証協(風速計)
2013/04/22 日本経済新聞 朝刊 5ページ 627文字 書誌情報
 日本証券業協会が株式投資のイメージアップに向け策を練り始めた。最近の株高にもかかわらず
、多くの個人に証券市場はなお遠い存在。何とか変えたい――。こう言うと聞こえは良いが、東京証
券取引所の活動を意識している節もある。地道な取り組みで先を越され、焦っているようだ。
 個人の4割は証券会社に「あまり信頼できない」と感じ、9割が「証券投資はしない」と答えた。日証
協が3月に公表した全国7000人を対象にしたアンケート調査の結果だ。日証協の前哲夫会長は
「証券教育が欠けている」と語る。
 投資家との接点が多い証券会社が集まる日証協こそ、個人を啓蒙する活動にもっと力を入れて
もよかったはず。だが、いち早く動いているのは東証だ。
 昨年からは投資経験のない個人向けに全国でセミナーを開催。資産形成だけでなく、株式投資
が持つ社会的な意味もコモンズ投信会長の渋沢健氏らが解説する。「当初は参加者が10人の時
もあった」(担当者)が、最近は申し込みが殺到し会場を変えた例も。3月末までに56都市で計78
回開き延べ4300人を集めた。
 焦り始めたのが日証協だ。昨年暮れには急きょ日本総合研究所の翁百合理事を座長に据えた
懇談会を開催。個人投資家の裾野を広げる方策などを議論し、情報発信の場と位置づけた。
 今のところ、活動はあまり目立たない。4月上旬に開いた会合でようやく3回目。名前も「日本市
場や日本企業の再認識と情報発信を考える懇談会」となじみにくい。果たして挽回はなるか。(T)

158 :
投信「売り切れ」、円安・株高で続出(はや耳)
2013/04/22 日本経済新聞 朝刊 5ページ 358文字 書誌情報
 投資信託の販売停止が相次いでいる。アベノミクスを受けた円安・株高の影響で個人の資金が
短期間に集まり過ぎたためだ。
 JPモルガン・アセット・マネジメントが日本株で運用する「JPMザ・ジャパン」は10日に販売を止
めた。今年に入り2度目。1日に販売を再開したが、申し込みが殺到し再停止を決めた。この間、
流入した資金は約800億円。資産規模が3番目に大きいフィデリティ投信の「USリート・ファンド」
も11日に販売を停止した。
 投資信託協会によると、3月末時点の株式投信の純資産総額は4年8カ月ぶりに60兆円を回復
した。一方、投資助言会社のイボットソン・アソシエイツ・ジャパンの小松原宰明氏は「お金の出入
りが激しいとファンドマネジャーが運用しにくくなる」と過熱ぶりを懸念する。相場の活況は業界に
は痛しかゆしの面もあるようだ。

159 :
現預金以外の資産比率「上げる」39%―脱デフレ、株・投信に目配り(サーベイ)
2013/04/22 日本経済新聞 朝刊 13ページ 801文字 書誌情報
 日本は個人金融資産(持ち家を除く資産)の過半数が現預金。長年の「貯蓄から投資へ」の掛け
声にも無反応で「永久凍土」と呼ばれる。アベノミクスでの経済環境の変化は、氷を少しでも溶かす
だろうか。
 回答者の39%が株式や投資信託など現預金以外の運用比率を「上げたい」「どちらかといえば
上げたい」と答えた。理由の上位は「株価が上昇しそう」「景気がよくなりそう」など。関心のある資
産の1位は「国内株式や国内株式中心の投信」だ。
 「上げたい」「どちらかといえば上げたい」と答えた人の6割は、1年前に比べ「上げたい気持ちが
強くなった」。アベノミクスによる経済情勢の変化の影響が色濃く読み取れる。
 個人金融資産に占める現預金の比率は日本が55%に対し、米国は15%。英仏も3割程度で
日本が国際的に突出している。その大きな背景はデフレだった。モノの価格が下がる中では現預
金は実質的な価値が高まる。
 米国の消費者物価は1990年以降で8割前後も上昇。インフレに比較的強い資産である株式は
生活防衛に重要だった。つまりそれぞれの国民は過去、結果的に賢く動き続けてきた。今回調査で
の日本での現預金「解凍」の兆しは「デフレ脱却」を感じる人の増加が背景だろう。
 一方、持ち家を持たない人で「1年前より買いたい気持ちが強くなった」と答えたのは1割強にとど
まる。家を買うほどの所得増加にはまだ確信を持てない人が多いのかもしれない。
 「脱デフレ」はプラス面だけではない。日銀の金融緩和の生活への影響について別途聞くと「苦しく
なる」派が23%で、「楽になる」派(12%)を上回った。インフレ率ほど収入が上がらない可能性も残
る中、リスクを抑えながら賢く資産運用することは、家計を守るうえで重要性を増しつつある。
(編集委員 田村正之)
   調査方法 マイボイスコムを通じて12〜15日、全国の20〜60代の男女1000人にインター
ネットで聞いた。

160 :
信託銀、買越額が過去最大・3月公社債売買 外国人は売り越し
2013/04/22 11:32 日経速報ニュース 675文字
 日本証券業協会が22日発表した3月の公社債投資家別売買動向によると、信託銀行の買越額
(短期証券を除く)は3兆2110億円と現行統計で比較可能な1998年1月以来で最大となった。信託
銀行は3月に超長期の国債を2兆円超購入し、主要プレーヤーである生損保の購入額を上回った。
 信託銀行による国債の買越額(国庫短期証券を除く)は3兆527億円と、比較可能な2004年4月
以来で最大に膨らんだ。買越額は超長期債が1兆1181億円、長期債が7683億円。超長期債の購
入額は2兆71億円と前月(1兆2792億円)から大幅に増えた。「年金運用のリバランス(保有資産の
入れ替え)に伴う資金流入が続いた」(みずほ証券の浜田亘マーケットアナリスト)といい、値上が
りした株を売却した資金を超長期債を中心に振り向けたとみられる。
 一方で、外国人投資家は3カ月ぶりに国債を売り越した。売越額は1189億円だった。日銀が黒田
東彦総裁のもと、4月の金融政策決定会合で大胆な金融緩和に踏み切るとの観測が台頭。将来の
金利低下を織り込む形で、超長期債を中心に価格が上昇(利回りは低下)したため、相場の過熱感
を警戒した売りが優勢だったもよう。
 都市銀行は中期債を1兆8525億円売り越すなか、長期債を2兆7924億円買い越した。4月上旬の
日銀の決定会合が近づくにつれ、日銀当座預金の超過準備分に付く金利(付利)の引き下げや撤
廃といった思惑が後退。「中期債の一段の利回り低下を見込んだ持ち高を解消し、長期債の買いを
増額した」(浜田氏)との指摘があった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
 

161 :
株、決算一巡後に1万4000円試すか・阪上氏 まずは内需株がけん引
2013/04/22 09:46 日経速報ニュース 459文字
 阪上亮太・SMBC日興証券チーフ株式ストラテジスト 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行
総裁会議で、日銀の金融緩和策への目立った批判がなかった一方、共同声明で「通貨の競争
的な切り下げを回避する」と明記された。これは現行の日銀による緩和策は通貨政策に該当し
ないという各国の見解と受け止められる。当面は円安批判が出にくくなると考えられ、G20は株
高基調を補強する結果だったと言えよう。
 市場では相場の先行きに強気な見方が目立つが、これから本格化する決算発表で、企業は
やや慎重な見通しを示す可能性が大きい。米では低調な経済指標が相次ぐなど、外部環境に
は不透明感もある。当面の株高をけん引するのは、緩和の恩恵が早期に表れやすい不動産や
金融などの内需株とみている。
 日経平均株価は決算発表が一巡した後の6月ごろに内需株主導で1万4000円を試す展開に
なるだろう。輸出関連株が一段高となるのは、4〜9月期決算などで企業が業績予想の上方
修正を発表するタイミングにずれ込む可能性もありそうだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

162 :
ライフ&シェア、個人投資家、存在感増す。
2013/04/22 日本経済新聞 夕刊 2ページ 252文字 書誌情報
 株式市場で個人投資家が存在感を増している。東京証券取引所の調べでは、2013年に入り
個人の売買代金シェアが3割を超えている。08年秋の金融危機後の株価低迷で外国人が日本
株投資を控え、相対的に個人の比率が高まった09年半ばの水準に迫っている。
 海外投資家が日本市場に戻り、全体の売買が膨らむなかでの個人のシェア上昇は、投資意
欲の高まりを示す。初めて投資したり、久しぶりに再開したりする個人が増えている。1月から
元手より多くの株式を売買するのに使う信用取引の規制が緩和されたことも、売買増につなが
っている。

163 :
渋谷の歩道、広々と変身、道玄坂・宮益坂を工事。
2013/04/22 日本経済新聞
 東京都渋谷区は渋谷駅近くから東西に延びる「道玄坂」と「宮益坂」(長さは計1・1キロメートル)
の歩道を広げる。2つの坂は人通りが多く混雑の緩和が課題になっていた。2020年ごろまでに、
現在は片側2車線の車道をそれぞれ1車線に減らし、歩道の幅を2メートル程度広げる。駅周辺を
歩きやすくして、渋谷の街の魅力を高める狙いだ。
 計画は車道を1車線に減らし、歩道を幅3・5メートルから5・5メートルに広げるのが柱。宮益坂
は両側にパーキングメーターが設置してある。道玄坂も駐車車両が非常に多く、実質的には現在
も片側1車線通行だ。区は「歩道の一部に荷さばき用の場所を設ければ、車線を減らしても車の交
通に問題は出ない」とみる。
 区は交通を管理する警視庁と協議し15年度以降に設計や工事を始める。宮益、道玄の順に工
事を進めるが、工事は夜が中心で完成に5年程度かかるとみる。工事費などは今後詰める。
 2つの坂の歩道は見た目は奇麗だが、凹凸があり車いすの通行や女性のハイヒールでの歩行に
不便なため、凹凸の少ない舗装に変える。街路樹のケヤキも台風で倒れるなどの被害が出てい
るため若い木に植え替える。車道の両脇に自転車レーンも整備する方針。

164 :
・[G20:日本の金融緩和を容認ー競争的通貨切り下げ回避を再確認]
 ・・円キャリートレード復活で、外国勢も恩恵を受けるからか
  GOサインが出た?
   今のところ、$円:100手前で堪えているが、100円超えで
  一気にロスカット⇒円安加速の可能性大!
   でもって、リスクは日本人が負うのだ。
 
 [投資信託 申し込みが殺到し「売り切れ」、円安・株高で相次ぐ]
 ・・投資に興味の無かった人達が、周りで「儲けた(人´∀`).」
  を見て、我も我もで参戦!
   いつか見た光景であり、行く末も想像出来る?
 [米当局、モーゲージREIT市場にバブルの危険指摘]
 ・・バブル崩壊を意識しつつも、降りるに降りられないのが
  バブルでもある。
 [SMBC日興:ロンドンなどで100人増員へ−
  向こう3年間で約1000人を新規採用し、投資銀行業務強化]
 ・・こっちもいつか見た光景。
  調子に乗り過ぎては落ち込む波長の大きい連中である。
・[末端価格168億円相当の覚せい剤密輸 中国人男女ら10人逮捕
  中国人らによる組織的な密輸グループが関与か]
 ・・日本のヤクザさん(ーoーメ)が勢力を弱める?中、
  ここでも中国人( `ハ´)が勢力拡大!
・[中国四川地震、死者188人に さらに増加も
  22日昼までに2089回の余震]
 ・・大陸だからと言って、安心ではないのだ。
  にしても、日本だけじゃなく、地球全体が活性化してる?
・[交番訪ねた女性に制服姿の巡査がキスするなど、わいせつな行為
  24歳巡査を逮捕 神奈川県警]
 ・・交番を訪ねる時には護身用具の携帯を忘れずに( ^^)ノ

165 :
米国株小幅続伸 ダウ19ドル高、日欧の株高が波及 指標は重荷に
2013/04/23 06:31 日経速報ニュース 864文字
【NQNニューヨーク=岩切清司】22日の米株式相場は小幅続伸した。ダウ工業株30種平均は
前週末比19ドル66セント(0.1%)高の1万4567ドル17セントとなった。日欧の株式相場が上昇し
た流れが波及した。経済指標が市場予想を下回ると株価指数が下げる場面もあった。ハイテク
株比率が高いナスダック総合株価指数の終値は同27.49ポイント(0.9%)高の3233.55だった。
 新規の買い材料に乏しかったが、この日は日本のほかドイツ株が上げた。主要な先進国の
株式相場の上昇はリスク性の高い資産に資産を振り向ける「リスクオン」の流れと受け止めら
れ米国市場でも株式が買われた。
 先週に急落したアップルが4日ぶりに反発。加えてヘッジファンドが株式を取得したと伝わった
マイクロソフト株が買われるなど、ハイテク株の上げが相場全体を押し上げた。午後に入り非
鉄株が強含んだことも相場の上昇に寄与した。
 午前中に発表された3月の米中古住宅販売件数は前月比0.6%減の4920万戸(年率換算)と
なった。市場予想を下回り住宅市場の改善ペースが鈍化するとの懸念から、株式が売られダウ
平均が下げる場面もあった。
 機関投資家が運用指標として重視するS&P500種株価指数も前週末比7.25ポイント高の1562
.50となった。
 業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「素材」や「エネルギー」を中心に8業種が上げた。
 ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億2000万株(速報値)、ナスダック市場は約
16億株(同)。
 建機大手のキャタピラーは4日ぶりに反発。2013年1〜3月期決算は減収減益となり、1株利
益も市場予想を下回った。ただ、決算説明会で会社側が販売減少に歯止めがかかっていること
を示唆したと伝わり買われた。
 資源開発大手のハリバートンも反発。同1〜3月期決算では訴訟関連費用が膨らみ最終赤字
となったが、特別項目を除く1株利益が市場予想を上回ったことを好感した。
 玩具大手のハズブロも1〜3月期決算が市場予想を上回り3日続伸した。

166 :
生保・年金マネー、外債へ、日生、積み増し表明、今年度運用。
2013/04/23 日本経済新聞 朝刊 1
 国内の生命保険会社が日本国債の購入を増やしてきた運用方針を見直し、外国債券の投資
を増やす。日銀の積極的な金融緩和で長期金利が低下し運用収益の確保が難しいためで、2
013年度の外債投資増は主要生保合計で数千億円規模になる。超低金利が続けば1兆円を
超す見通し。企業年金基金も外債運用を増やす。生保マネーの海外シフトが世界の金融市場
に影響を与える構図は1980年代のバブル期に似ており、一段の円安につながる可能性がある。
 日本生命保険は22日、今年度の国債購入増加を抑制し、金利低下が継続した場合に外債
投資を増やす方針を表明した。12年度は為替変動リスクを減らすヘッジ付きを含め外債を
1600億円圧縮したが、一転して投資を増やす。
 三井生命保険も外債を500億〜600億円程度、富国生命保険も400億円程度積み増す
計画を明らかにした。明治安田、大同、太陽の各生保も、国内の長期金利が0・6%程度と低い
ままなら外債投資を増やす方向。主要生保の外債投資の積み増し額は数千億円規模に達する
見通しだ。
 生保が外債を大きく積み増すのは1980年代後半のバブル期、2000年代前半の低金利局
面に続き、3度目となる。バブル期は総資産を増やす中で株式や不動産投資も拡大した。今回
は日銀が国債発行額の約7割を購入。金利低下が進むことで、日本国債中心の運用では生命
保険契約者に約束した利回りの確保が難しくなりつつある。
 足元では株高が進んでいるが、株式の保有残高は「横ばいか減らす」(日本生命)計画が多い
。価格変動が大きい株式の購入増は生保の健全性を示す指標の低下につながるためで「代わり
に増やせるのは外債ぐらいしか見当たらない」(大手生保幹部)のが実情だ。
 運用資産残高が300兆円を超す国内生保は資産の一部を移しただけで、国内外の市場に与
える波及効果は大きい。既に海外ではバブル期の「ザ・セイホ」の再来として、ヘッジファンドなど
が先回りして欧米の国債を購入。それが世界的な金利低下を呼ぶ現象も起きている。
 年金給付用の資産を運用する企業年金も国債投資偏重の運用見直しに動いている。JPモル
ガン・アセット・マネジメントが3月上旬から4月中旬にかけ128基金(運用資産11兆7000億円
)を対象に調べた今年度の運用資産計画では、外債の比率は前年度比0・7ポイント上昇し12・4
%。国内株の配分比率(12・8%)とほぼ並ぶ見通しだ。
 生保・年金マネーが外債に向かうのは、国債より高い運用利回りが期待できるからだ。米国の
10年債利回りは1・7%前後、ドイツは1・2%台で、安全性も比較的高い。為替が円高に進んで
も損が出ないよう、デリバティブ(金融派生商品)を利用しながら、新規の資金を外債に振り向ける。
 日銀は「量的・質的緩和」で、生保が主に購入していた超長期債の大量購入方針を示した。今後
は生保がどの時期にどれだけ外債購入に動き、為替相場や債券市場に影響が出るかが焦点となる。

167 :
第6部地域を担う(2)「徳政令」を越えて、転廃業支援も銀行の役割(金融ニッポン)
2013/04/23 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1390文字 書誌情報
 「業績に浮上の芽が出てきた」。ポスターカラー製造・販売のニッカー絵具(東京・練馬)社長の
妻倉一郎(65)はほっとした表情で語る。創業63年、従業員16人の老舗企業は、アニメ製作用
絵の具の9割のシェアを握ることでも知られる。
 主力の学校向け絵の具の価格競争に、2008年秋のリーマン・ショック後のアニメ産業の停滞
が加わって、業績が落ち込んだ。銀行に中小企業の資金繰りを返済猶予の形で支えるように求
めた中小企業金融円滑化法を利用して、借入金の元本部分の返済時期を延ばしてもらった。
 ネット通販やアンテナショップ設置で一般消費者向け販売を強化する経営改善計画を立て、
売り上げが復調。黒字転換が視野に入ってきた。
つきまとう悪評
 「平成の徳政令」。民主党政権下の09年末に施行した円滑化法には悪評がつきまとった。当時
、金融相として立法を主導した亀井静香(76)は「借金を帳消しにすることは初めから考えてい
なかった」と反論する。
 リーマン・ショック後の株価急落で銀行は保有株式の含み損を抱え込んだ。自己資本比率を
保つために銀行が資金回収に動かないか。「貸しはがし防止が狙いだった」と亀井は語る。
 法施行を境に企業倒産が減り、混乱回避という目的は達成した。だが、当初1年限りの時限
立法だった同法は政治の要請で2度延長、経営立て直しへの取り組みが不十分な企業が延命
する副作用も生んだ。
 金融庁によれば、全国の中小企業の1割にあたる30万〜40万社が円滑化法を利用した。
ニッカー絵具のように強みのある技術を持ち、再建の絵を描き、実行できる企業ばかりではない。
条件変更を繰り返し、自主再生が困難な企業が5万〜6万社に上るという。
 東北地方の老舗温泉旅館。地元の銀行に返済を猶予してもらったが、古い設備を更新する
新規融資は拒まれた。1泊2食で2万〜3万円だった宿泊料を1万円以下に値下げしたが、老
朽化した旅館に客足は戻らない。近隣の旅館も対抗値下げを迫られ、地域全体が苦境に陥る
例もある。
 3月末、円滑化法の期限が切れた。「法律がなくなっても銀行が資金を引き揚げることはあり
ません」。金融庁は全国各地で説明会を開き、中小企業に訴えた。だが、企業の資金繰りを支
えるだけでは地域の活力を取り戻すことはできないと同庁幹部も認める。
余力あるうちに
 製造業の生産拠点の海外移転など産業構造が変わる中、事業によっては再生が困難な現実
もある。静岡銀行頭取の中西勝則(59)は「事業継続にこだわりすぎると、傷口を広げる。取引
先に余力があるうちに転業や廃業を促すのも銀行の役割だ」と話す。
 岐阜県の大垣共立銀行は廃業に必要な買掛金や従業員の退職金を用立てる事業整理ローン
を提供している。頭取の土屋嶢(66)が「廃業ローンなんて名前じゃ誰も借りない」と指示。「新た
な出発を拍手で応援する」という思いを込め「カーテンコール」という愛称を採用した。実際、取引
先の木材加工業者は同ローンを活用し、地元の工場を閉鎖し、倉庫業に転じた。
 円滑化法終了で、銀行は資金繰り支援で企業の延命を手助けするのではなく、踏み込んだ
企業再生への取り組みを求められる。転・廃業支援も必ずしも後ろ向きの選択ではない。(敬称略)

168 :
ポートフォリオ―投資家の金融資産構成(きょうのことば)
2013/04/23 日本経済新聞 朝刊 3ページ 536文字 書誌情報
▽…生命保険会社などの機関投資家や個人投資家が保有する金融資産の一覧や構成を示す。
投資家は国内外の経済環境の見通しや期待する収益率に基づいて、株式や債券、不動産、貸し
付けなどに資金を配分している。多くの投資家は年度や四半期といった節目ごとに資産配分の
割合を見直し、資産を入れ替えている。
▽…それぞれの資産は予想される利回りや価格の変動率が異なる。例えば、国内債券は価格
が値下がりするリスクが株式に比べて低い一方、大きな値上がり益を得られる可能性も低い。
海外の資産に投資する場合は金利や株価が変動するリスクに加え、為替変動によって損益が
生じる。一般的に、1つの資産に偏ることなく、複数の資産に分散した方が、安定した収益を得ら
れる可能性が高いとされる。
▽…日本の銀行や生保はかつて多額の株式を保有していたが、バブル崩壊後の値下がりで多
額の評価損や売却損が発生した。それが自己資本の減少にもつながったため、2000年代以
降持ち合い株の削減に動いた。生保の健全性を示す支払い余力比率の計算上、株式のリスク
が債券に比べ高く見積もられることも株式売却を加速する要因となった。国内金融機関は最近の
円安・株高局面でも、株式への資産配分の積み増しに慎重で、債券中心の運用姿勢を崩していない。

169 :
NEC、脱・携帯鮮明、通信設備・インフラに集中。
2013/04/23 日本経済新聞 朝刊 11ページ 685文字 書誌情報
 NECが携帯電話事業から距離を置く姿勢が鮮明になってきた。メーカーとしての携帯電話機
事業は中国のレノボ・グループと統合する方向で交渉中。今回は販売店事業から撤退する。
半導体や個人向けパソコン事業などを切り出す事業再編を進めてきたが、構造転換はなお続く。
同社は海外勢とも戦える通信設備とインフラ事業に経営資源を集中したい考えだ。
 携帯電話事業では2つ折り端末を大ヒットに導くなどNTTドコモ向けを中心に業界で一定の地
位を築いてきた。しかし、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」など海外勢に押され国内シェア
が急低下。調査会社のMM総研(東京・港)によると2012年度上期は6%強にとどまり、最も
高かった01年度通期のシェアに比べ4分の1以下に落ち込んだ。
 NTTドコモがiPhoneを発売する可能性もあり「そうなるとNECの端末シェアが激減する」(業界
関係者)恐れがある。NECは携帯電話事業は販売を含め収益性の向上が見込みにくいと判断
したようだ。
 26日に発表する16年3月期を最終年度とする中期経営計画では、足元で1割程度にとどまる
売上高に占める海外比率を25%に高める目標を盛り込む方向で調整中。海外市場を攻略する
ために、新興国の勢力に比べ技術的な競争力のある通信設備やインフラ事業を強化する方針。
携帯事業から経営資源をシフトする見通しだ。
 中計では12年3月期で2・4%の連結営業利益率を最終年度に5%に引き上げる事業目標を
盛り込む方向。業績は12年3月期に1100億円を超える連結最終赤字を出して以降、回復基調。
事業再編で業績回復に弾みをつけたい考えだ。

170 :
・[米中古住宅販売:予想外の減少−在庫が増加、価格は上昇]
 [4月のユーロ圏消費者信頼感指数は‐22.3、前月から小幅改善]
 ・・良くも悪くも欧米は落ち着いてきましたが、
 [4月の中国製造業PMI速報値は50.5に低下、新規輸出受注が落ち込む]
 ・・成長鈍化&鳥インフル&地震と問題だらけ、
  なのに、
 [中国の監視船8隻、領海に侵入 尖閣国有化以降では最多]
 [猛スピードで日本漁船追う中国監視船 緊迫の尖閣周辺領海]
 ・・中国人は凄い( `ハ´)
・[日生、国債買い増し抑制 低金利で外債に振り向け]
 ・・発行される国債は日銀が買っちゃうんだから、
  抑制せざるを得ないでしょう。
 [FRBが37.28億ドルの国債購入]
 ・・で、FRBも相変わらずせっせと買い込んでるから、
  あふれるマネーはどこへ行く?
   ただ、日銀マネーが外債を買ってくれる事で、
  FRBは出口戦略を練りやすくなるでしょうね。
・[日本の景気回復は「2〜3年先」、麻生財務相]
 [麻生財務相、消費増税の基準「決めているわけでない」]
 ・・政管の目的は、景気が良くなったら増税・・ではなく、
  増税する為に何をやるか?ですからねぇ
・[健保組合、2年で積立金枯渇の恐れ 組合の8割赤字]
 ・・年金も保険も、積み立て方式のモノは総崩れ。
  しかし、誰も責任は取らない!
・[韓国外相の訪日中止、閣僚の靖国参拝に抗議]
 ・・勝手にすれば!
 [日本人観光客が急減し旅行会社が経営難に、政府に支援を要請=韓国]
 ・・こっちは困らないからね
・[福島原発 汚染水問題「戦略見直すべきだ」 IAEA調査団長指摘]
 ・・は、ごもっともな意見ですが、
 [福島第1原発2号機変圧器にネズミの死骸 プール冷却を一時停止]
 ・・それ以前の問題!
  世界へ向けて、コッチが恥ずかしくなる!
  東電や政府ってプライド無いのかね??

171 :
株、5月にかけ調整も・秋野氏 米景況感悪化や円強含みに懸念
2013/04/23 15:22 日経速報ニュース 538文字
 秋野充成・いちよしアセットマネジメント執行役員 日経平均株価は大型連休を挟んだ5月に
かけ、多少調整する可能性がありそうだ。昨年11月中旬から続いてきた一本調子の上昇も半
年近くが経過し、買いの勢いに一服感が出やすい。円相場が心理的節目の1ドル=100円を
付けることは織り込み済みで、ここから105円に向けて下落するような動きが強まらない限り、
日経平均が1万4000円台に乗せることは難しそうだ。ただ、大型株が軟調な場面では新興市
場銘柄がにぎわうなど、投資家の物色意欲と先高観は強いため、大幅な調整は想定していない。
 米国では例年、5月ごろから景況感が悪化する傾向がある。今年も同様の流れとなれば、
過去最高値圏にある米ダウ工業株30種平均が下落基調を強めるとともに、円相場もドル売り
に伴って強含む公算が大きい。1ドル=95円程度まで円高が進むようなら、日経平均は1万
2500円程度までの下落も考えられる。
 今週から主要企業の2013年3月期決算発表が本格化する。主要企業の今期(14年3月期)
業績見通しは総じて慎重な内容となりそうだが、市場の業績改善期待は強い。失望というより
消化難で反応が出にくく、相場全体の波乱要因とはならないだろう。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

172 :
円、上げ幅拡大し98円台後半 生保による外債運用の思惑しぼむ
2013/04/23 15:01 日経速報ニュース 305文字
 23日午後の東京外国為替市場で円相場はじりじりと上げ幅を拡大している。14時50分時点
で1ドル=98円71〜74銭近辺と、前日17時時点と比べ99銭の円高・ドル安水準で推移している。
これまで円売り・ドル買いに持ち高を傾けていた短期売買を手掛ける投資家が、円安方向に
相場が動かなかったため、ひとまず持ち高を中立に戻す目的で円買いを入れている。
 市場では、生命保険会社各社の運用資金が外債に向かうことで円安が進むとの観測が広
がっていたが、今のところ思惑ほど生保は外債運用に積極的ではないとの見方が出ている。
円を売り進めにくいとみる投資家が、円を買い戻している面があるもよう。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

173 :
大揺れの金、対峙する2つのマネー 欧米ファンドが慌てた個人パワー
2013/04/23 14:49 日経速報ニュース 1076文字
 急落した金価格が急速に戻している。22日のニューヨーク市場で金先物価格は中心限月の
6月物が節目の1トロイオンス1400ドルを上回って取引を終えた。16日に付けた2年3カ月ぶり
の安値(1321.5ドル)から100ドルも上昇し、早くも急落で下げた約200ドルの半分を埋めた。
 金価格回復の立役者となったのが中国やインド、さらに日本を含めたアジア圏の個人投資家
だ。価格が急落したことで、金の現物を求める個人が小売店に殺到した。東京では4時間待ち
の行列ができたほか、中国では在庫が払底した店舗もあるという。
 一方、ここ数年の金市場で主役を張ってきた欧米勢を中心とした投資マネーは急落の恐怖
から立ち直っていない。金上場投資信託(ETF)の最大手「SPDRゴールド・シェア」の運用資
産残高は22日も18.3トン減少した。現物資産の裏付けがあるにも関わらず、3年5カ月ぶりの
低水準に沈む。ファンドは金市場からのマネーの回収に躍起だ。
 「現物買いのパワーが意外と強く、ファンド勢が焦って先物を買い戻している状況」。マーケッ
ト・ストラテジィ・インスティチュートの亀井幸一郎代表はファンドの慌てぶりを揶揄(やゆ)する。
欧州の債務不安や米国の金融緩和など各国の金融政策を手掛かりにしたファンド・マネーの
力で金価格は一昨年に史上最高値圏まで到達した。個人投資家の現物需要は、ややもすれ
ば「相場を動かすほどの要因ではない」と軽視する論調が目立っていた。
 ところが足元では「文化や慣習に基づいて買うアジアの個人投資家と欧米のファンドという
性格が異なる投資主体が対峙している」(亀井氏)。インドでは4〜5月が婚礼シーズンにあた
り、花嫁の嫁入り道具としての需要が膨らむうえ、伝統的に金を買うと幸運を招くとの言い伝え
があり金の人気は高い。需要が高まっているところへ、価格急落という絶好の買い場が到来し
、これ幸いとばかり飛びついたわけだ。
 価格の戻りを占ううえでは、個人投資家はどの水準まで買い続けるかがカギを握る。急落局
面の前は1500ドル割れが現物需要が顕在化する目安とされていたが、水準がそれ以上に切り
下がった後では予想は難しい。だがファンド勢も静観を続けるばかりとは言えない。来週には
米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定され、米連邦準備理事会(FRB)の量的金融緩和を
巡る出口戦略の時期などの思惑が広がれば、外部環境が大きく動く。主導権を草の根の個人に
譲ったファンドが勢いを取り戻し、挽回(ばんかい)してくる可能性もある。〔日経QUICKニュース(NQN)大槻陽子〕

174 :
ダイヤセレクト日本株オープン――三菱グループ19社に投資(投信ウオッチ)
2013/04/23 日本経済新聞 夕刊 5ページ 818文字 書誌情報
 東京海上アセットマネジメント投信の日本株投信「ダイヤセレクト日本株オープン」が堅調だ。
国内で業界トップクラスの企業が並ぶ三菱グループへの投資が奏功。株式相場全体が上昇
するなかで、組み入れ銘柄は主力株として国内外から買いを集めやすかった。
 上昇に弾みがついたのは、昨年11月に野田佳彦前首相が衆院解散を表明してからだ。8000
円前後で推移していた基準価格は急上昇し、今月には一時1万2000円台を付けた。純資産残
高は100億円に迫る。
 同ファンドは、三菱広報委員会の加盟企業や関係する持ち株会社19社の株式に投資している。
保有銘柄をすべて公開し、組み入れ上位には三菱UFJフィナンシャル・グループや三菱商事など
時価総額の大きな銘柄が並ぶ。海外投資家が日本株の持ち高を増やす場合、時価総額の大きい
銘柄を集中して買う傾向があるとみられ、こうした資金の流入がファンドの成績向上に結びついた。
 投資対象は流動性や信用リスクから選定。投資金額の7割を時価総額に応じて各銘柄に配分する。
残りを配当利回りに応じて配分することで、時価総額が突出している三菱UFJのファンド全体への
影響を抑えている。
 設定は2008年12月。米リーマン・ショックの直後でファンドの中身が見えにくい投信が敬遠
されたことから、「運用方針や保有資産がわかりやすいファンドを目指した」(クオンツ企画運用部
の三輪宏太郎クオンツアナリスト)という。設定当初の組み入れ銘柄は21銘柄だったが、業界再
編などで三菱グループでの上場企業の数が減少し、現在の19銘柄に落ち着いた。
 組み入れ銘柄の足元の株価を昨年末と比較すると、17銘柄が上昇している。最も上昇したのは
組み入れ比率が4位のキリンホールディングス。半面、下落したのは組み入れ比率11位以下の
三菱マテリアルとニコンの2銘柄にとどまる。下落銘柄が、組み入れ比率の低い銘柄だったのも
、順調な運用成績の一因だ。
(日経QUICKニュース)

175 :
鳥インフルH7N9型、人から人への感染可能=北京保健局
【大紀元日本4月22日】中国保健当局の幹部がH7N9型の鳥インフルエンザウィルスについて
、限定的な形で人から人への感染が可能であると初めて証言した。
 上海の二家族のケースから、人から人へのウィルス感染の可能性が危惧されてきていた。
このうちの一家族は夫婦でH7N9型に感染している。
 もう一つのケースは、李さんという87歳の男性。最初に認定された患者の1人で、死亡し
ている。李さんが治療を受けている間、二人の息子も入院。上海の保健当局は、16日、
長男を「遡及的」診断※で陽性と認定。しかし、当日次男が父親と同日に死亡。血液検査
はできなかった。新京報網が伝えた
 この2つの家族のケースに関して、中国防疫センターの保健緊急センター理事フェン
・ジジャン氏は17日、「現在のところ、H7N9型が、人から人への感染が限定された形
で可能があることは否定できない」と述べた。人から人への感染に関する、中国当局に
よる初めての容認発言だ。
 中国在住のワクチン専門家、趙大海氏は、人から人への感染は可能であり、拡大
を防ぐため、あらゆる手を尽くすべきだと語る。
 趙氏は新唐人テレビのインタビューで、公表されたデータから、H7N9型の致死率
はSARSより高いと 次のように語る。「 SARS発生後の致死率は11%。今のところ
H7N9型の方が高く、ウィルスはまだ急速な突然変異を遂げ、伝染力を高める可能
性がある。 突然、危険な状態で発生する可能性を最も危惧している」
 21日現在でH7N9型の鳥インフルへの感染確認は100人を超えた。
 (※注釈 「遡及的」診断とは、事実を把握することで病名を認定する診断方法。
この診断法を続ける当局に対して「事実を隠蔽しており、認定に数週間かけている」
と中国の国民は腹を立てている。

176 :
「日本側に強烈に抗議」尖閣領海侵犯を正当化 中国、海警局に警備集約 威嚇行為のエスカレート危惧
2013.4.24 00:42 (1/2ページ)[日中関係]
 
 【北京=川越一】中国国家海洋局は23日、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の日本領海に
海洋監視船計8隻を派遣したことについて、同海域で活動する日本船の監視を目的に挙げ、
領海侵犯を正当化した。海洋権益重視を掲げる習近平指導部が今後、より強硬な対抗措置
を講じてくることが懸念される。
 安倍政権の閣僚らによる靖国神社参拝で中国指導部の対日姿勢がさらに硬化したことが、
今回の危険な追跡につながった可能性もある。
 国家海洋局によると、尖閣諸島周辺海域を航行していた海洋監視船3隻が「多数の日本
船」を発見したため、東シナ海で定期巡視活動を行っていた5隻を増派した。8隻は4編隊
に分かれ、違った方向から「主権を侵害する日本の行動」を監視したと主張している。
 「多数の日本船」とは、政治団体メンバーら約80人を乗せた漁船群を指すとみられるが、
中国側がこの船団の活動を妨害し、主権を主張するため、海洋監視船を派遣したのは明
らかだ。国家海洋局は尖閣諸島周辺を中国領海と言い張り、「監視船の圧力で日本の漁船
は次々に領海を離れた。監視船の行動が日本の右翼分子の企てを打ち砕いた」と“勝利”を
吹聴した。
 中国外務省の華春瑩報道官も23日の定例記者会見で、「日本の右翼分子が違法に領海
に侵入して挑発し、面倒を起こしたことに対し、日本側に強烈に抗議した」と述べた。
 中国は3月、個別に活動してきた国家海洋局の監視船や農業省所属の漁業監視部隊、公
安省の海上警備部隊などを、新設した「中国海警局」に統合し、初代局長には公安省次官の
孟宏偉氏が就いた。海警局に警察権を与えたことで、行政手段に制限されていた活動範囲
が拡大。統合に伴い、隻数も大幅に増え、日本の海上保安庁が保有する全巡視船艇約450
隻を上回るとみられる。
 中国の軍事専門家は、年内に初の遠洋航行が予定されている空母「遼寧」が沖縄周辺を
通過することも想定しており、中国による武力を用いた威嚇行為のエスカレートが危惧される。

177 :
耐震「日本に学ぼう」中国紙、建物損壊で
2013.4.23 17:25 [地震]
 われわれは日本人ほど真面目ではないのか−。23日付の中国紙、中国青年報は四川省
で20日に発生した大地震で、2008年の四川大地震後に建てられた建築物の多くが損壊し
たとして「教訓が生かされていない」と指摘、建築物損壊による犠牲者が比較的少数だった
東日本大震災に触れて「日本に学ぶ必要がある」と訴える記事を掲載した。
 同紙によると、中国は四川大地震を受け、新しい建築物はマグニチュード(M)8の地震に
耐えられるように基準を引き上げたが、今回はM7だったにもかかわらず、多くが倒壊したり
損壊したりした。
 同紙は、日本の耐震基準はM7を想定しているが、M9だった東日本大震災でも建築物の
被害は小さく、犠牲者の大多数は津波によるものだったと指摘。「中国は高い基準を設定し
ているのに、なぜか日本より劣っている」と嘆いた。(共同)

178 :
耕作放棄地を強制集約、政府・自民方針、都道府県、全農地の1割再生。
2013/04/24 日本経済新聞 朝刊 1ページ
 政府・自民党は23日、農業の競争力強化に向けた改革案を固めた。放置された農地を都道府県
が強制的に借り、集約して農業生産法人などに貸し出す制度を来年度にも導入する。農地全体の
1割に達した耕作放棄地を有効利用する狙い。環太平洋経済連携協定(TPP)の本交渉入りをにら
み、生産性の高い大規模農業への転換を促す。(関連記事5面に)
 林芳正農相が23日の産業競争力会議で方針を表明した。農林水産省は早ければ今年秋に開く
臨時国会に農地法や農業経営基盤強化促進法の改正案を提出し、2014年度中の導入をめざす。
 産業競争力会議で民間議員が求めていた企業による農地取得の自由化は今回は見送った。今後
は規制改革や農業生産法人への出資規制の撤廃など大規模農業の担い手が新規参入しやすい
仕組みを作ることが課題となる。
 政府・与党はコメや小麦、R製品など5品目をTPPの関税原則ゼロの例外扱いとする方針だが、
「実際に死守できるのは1〜2品目」との見方もある。TPPが妥結すれば安い農産品が入ってくる
可能性があるため、競争力の強化を急ぐ。
 1年以上何も作らず、耕作を再開する見込みもない耕作放棄地は全国で40万ヘクタールと滋賀
県に匹敵する規模に膨らんでいる。農家が高齢化したうえ、後継者が不足していることが背景だ。
農地を相続しても耕作せず放っておく人も増え、細切れの農地が借り手もつかないまま放置されて
いる。
 都道府県が設立する「農地中間管理機構」(仮称)がこうした個人から強制的に農地を借り受ける
仕組みを整える。周辺農家に働きかけ、借り手がつくよう農地の集約も進める。管理機構が用水路、
排水路を整備したうえで、規模拡大をめざす農業生産法人などにまとめて転貸する。貸しやすくなる
ので放棄地になるのを防げ、借りる側も個別に農家と交渉する必要がなくなる。
 すでに放棄地となった農地の活用策も強化する。現在は放棄地になってから指導、通知、勧告、
協議といった手続きを経ないと都道府県知事が強制的に利用権を設定できない。手続きに5〜6年
かかるとの指摘もある。
 法改正でこの手続きを簡単にする。農地が荒れる前に所有者以外が借りる「利用権」を設け、規模
拡大を目指す農家がすぐ使えるようにする。
 一方、自民党は夏の参院選公約に盛り込む農業強化策の素案を固めた。耕作放棄地を10年で
解消する目標を掲げ、農地集積を速める。市町村が意欲があると認定する「担い手農家」が耕す農
地面積の割合を現行の5割から8割に引き上げる方針を明記。10年で農家所得の倍増を目指すと
した。
 農地が国土保全や水源維持などの機能を備えていることを考慮し、適切に維持されている農地に
交付金を出す立法措置を進めると盛り込んだ。
 20年までに農林水産品の輸出を現在の倍の1兆円に増やす目標も提示。生産から加工、販売ま
でを担う6次産業化も進める。参院選前にTPP反対論が根強い農業関係者から理解を求める狙い
もあり党内にも実現可能性を疑問視する声がある。

179 :
中国の成長鈍化どうみる、8%割れでも「安定」、当局、不動産バブル警戒(真相深層)
2013/04/24 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1598文字 書誌情報
 中国経済の回復がもたついている。1〜3月の成長率は前年同期比で7・7%と、昨年10〜12月
と比べ0・2ポイント鈍化した。上海市場では株価が下がり、日本でも円買いが進むなど相場の混乱
を招いた。中国景気はどこまで心配すべきなのか。
言い回し変わる
 事務的に聞こえがちな官僚の言葉でも、ちょっとした言い回しの変化に思惑がにじみ出る。国家統
計局の盛来運報道官は1〜3月の成長率を発表した15日の記者会見で「7・4%から7・9%の間
なら、安定成長の範囲だ」と語った。
 1月に昨年の成長率を発表したときは「7〜8%は客観的にみてふさわしい」(馬建堂国家統計局
長)としていた。今回、あえて「8%」という数字を口に出さなかったのは偶然ではない。
 中国では成長率が8%を割ると、雇用不安になるとされてきた。報道官は「7・9%」と数字を0・1
ポイント刻むことで、もうその必要がなくなったことを示した。同時に、昨年10〜12月より成長率が
高まるとの市場の期待も突き放した。
 すぐに景気対策を打つ気配もない。李克強首相は17日の会議で「経済は全体に良好で、成長速
度は合理的」と念を押した。しかも話題は「内需の拡大」「農業の基礎固め」「民生改善」など、足元
の中国景気に気をもむ海外勢が拍子抜けする気の長いものだった。
 政府が事態を静観するわけは2つある。一つは雇用の安定だ。1〜3月の都市部の求人倍率は
1・1倍と、前年同期と比べて0・02ポイント改善した。経済規模が10年で5倍強になり、生産人口
が減り始めたことで雇用圧力が和らいだ。
 もっと注目すべきなのが構造改革への切迫感だ。「経済をバージョンアップしなければならない」。
3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で首相になってから、李氏は繰り返しこう強調して
いる。
 バージョンアップの中身は技術革新、環境への配慮、サービス業の育成など、温家宝前首相も
訴えていたことだ。だが働き手の減少は雇用を安定させる半面、経済のコストを高めて成長を下押
しする。効率の向上はいまや単なるスローガンですまなくなった。
 そこで一番避けるべきなのが、いままでのように安易に投資に頼る景気対策だ。みずほコーポレ
ート銀行(中国)の細川美穂子主任研究員は「成長率の鈍化に焦り、公共事業が中心の景気対策
を打つことが最大のリスク」と指摘する。
 いまのところ、政権の姿勢はぶれていないようにみえる。「成長を速めることはできるが、やらない」。
習近平国家主席は最近、こう語ったという。対策が必要になっても「市場化への改革の障害になっ
てはならない」と李首相は語る。
 具体策も打ち始めた。北京では今月初め、2軒目の家を買う際のローンの頭金を7割にすることが
決まった。本当にやれば多くの人は住宅投資をあきらめる。不動産バブルで潤いたい地方の動きを
封じるためだ。
地方、対応難しく
 経済の質を高める狙いを政権が貫ける保証はない。広州ではマンションの値段が3月に急騰し、
新華社は「コントロールは厳しい」と悲観的に報じた。中央が旗を振っても、すぐに対応できないの
が地方の実情だ。
 胡錦濤前政権のつまずきも、楽観を許さない。10年前の全人代で本格始動した胡政権は「調和
のとれた社会」を目標に掲げた。これも経済の構造を変え、安定成長を目指す決意表明のはず
だった。結果は正反対。この10年で格差が広がり、社会は不公平になり、政権は政府批判への
監視を強めた。「調和」という言葉は皮肉を込め、インターネットで「検閲」や「削除」の隠語として
使われるようになった。
 1970年代末に改革開放にかじを切り、中国は約30年にわたって10%前後の高成長を続けた。
新政権が目指すバージョンアップは経済の次の姿の模索であり、成否は世界経済の行方にも響く。
成長率の多少の上げ下げに一喜一憂すべきではない時期に入っている。

180 :
原発再稼働「今秋メド」、経産相、初めて時期に言及。
2013/04/24 日本経済新聞 朝刊 5ページ 279文字 書誌情報
 茂木敏充経済産業相は23日のBSジャパン番組で、全国で稼働を停止している原子力発電所
が再稼働する時期のメドについて「今年の秋になるだろう」と述べた。原子力規制委員会による
原発の安全審査を経て、電力会社が最短で再稼働する時期の見通しを示したもの。茂木氏が
再稼働の時期に言及したのは初めて。
 全国に50ある原発は関西電力大飯原発3、4号機を除いて運転を停止しており、規制委が7月
にまとめる新規制基準を満たした原発から再稼働となる。茂木氏は同日夜の取材に対し、「原発
の安全性を規制委が判断した上で、(再稼働の)スケジュールは早ければ秋になる」との見通し
を示した。

181 :
・[米新築住宅販売:3月は前月比1.5%増加−1〜3月は08年以降で最多]
 [ユーロ圏:4月の総合景気指数は46.5−15カ月連続の活動縮小]
 [4月米製造業PMIは半年ぶり低水準、第2四半期の景気失速示唆]
 ・・強弱まちまちながら、サプライズは無く、
 [スペイン国債入札好調で欧州株23日 大幅高]
 ・・懸念事項は後退してる?
・[AP通信ハッキング被害、「ホワイトハウス爆発」偽情報で市場一時混乱]
 ・・今朝の米株のチャート見て、(・_・?)だったのがコレ!
  順調相場も一瞬で様変わりになるなんたらショックには注意なのだ。
   にしても、捕まらないハッキング技術があれば、
  相場でいくらでも儲かるのね(^.^;
・[OECD事務総長が会見で「日本のムード変わった」
  「3本の矢」に支持と期待]
 ・・は、いいとして、
 [「消費税10%は不十分」「年金支給年齢引き上げを」OECDが報告書]
 ・・余計な事言うな〜( -.-)
・[尖閣に公務員駐在も…首相、対抗措置を示唆]
 ・・お互いの国から遠い位置にある小さな島・・
  高い燃料使っていちいち出張るのはもったいないと思うが、
  引くに引けないのが領土問題(縄張り争い)
   やっぱ人間も動物ですね。
・[三菱軽自動車エンジンオイル漏れのリコール「問題点あった」…国交省
  不具合の原因究明を実質2年以上行わなかったり、
  国交省に事実と異なる報告]
 ・・いつか見た光景
  この会社の体質も変わらんね
・[イカ漁:一斉休漁へ 円安で燃料高騰
  円安による燃料費の値上がり分の補填などを政府に求めた]
 ・・国民全体がこの問題で苦しんでる!
  ゴネ得がまかり通るようではイカんのだ。

182 :
経団連会長、農地改革案に「経済界期待」。
2013/04/24 日本経済新聞 夕刊 3ページ 137文字 書誌情報
 林芳正農相は24日朝、経団連が主催した政策懇談会に出席した。農相は「耕作放棄地
の活性化は待ったなしだ」とあいさつし、農地を相続したまま耕作せずに放置された土地な
どを都道府県が借り上げて転貸する改革案を説明した。経団連の米倉弘昌会長は「経済
界も大いに期待している」と応じた。

183 :
株式――いちよしアセットマネジメント執行役員秋野充成氏(先読みEYE)
2013/04/24 日本経済新聞 夕刊 5ページ 392文字 書誌情報
買いの勢い弱まり上値重く
 いちよしアセットマネジメント執行役員 秋野充成氏
 日経平均株価は大型連休を挟んだ5月にかけて上値が重くなる可能性がありそうだ。昨年11
月中旬から続いてきた一本調子の上昇も半年近くが経過し、買いの勢いは弱まりそうだ。1ドル
=95円程度まで円高が進むようなら、日経平均は1万2500円程度までの下落も考えられる。
 米国では例年、5月ごろから景況感が悪化する傾向がある。今年も同様の流れとなれば、過去
最高値圏にある米ダウ工業株30種平均が下落基調を強めるとともに、ドル売りに伴って円相場
が強含む公算が大きい。
 もっとも、大型株が下げる場面では新興市場銘柄が買われるなど、投資家の物色意欲は強く、
大幅な下落はないだろう。今後の決算発表で、主要企業の業績見通しは投資家の期待に反して
総じて慎重な内容となりそうだが、すでに想定されており、相場全体の波乱要因にはならない。

184 :
香港市民の9割 四川地震へ12.7億円の義援金に反対
【大紀元日本4月24日】被災者を助けたいのが、悪用されたくない―。中国南西部の四川
省雅安市で起きたマグニチュード7の地震から3日が経過した。香港では梁振英行政長官
が、被災地へ1億香港ドル(約12.7億円)もの寄付を提案し、24日の議会で採決される。
しかしこれについて、支援が被災地へ届かず、悪用や汚職に利用されることを懸念してか、
地元紙の調査では9割の市民が「公的資金を使った寄付」に反対していることが明らかに
なった。
 梁長官と市民の間では、相当な温度差があるようだ。梁長官は「愛すべき同胞のために」
積極的な支援をと市民に呼びかけていた。しかし2008年四川大地震の際、倒壊した小学
校の建設のためと香港市民から集まった寄付が豪邸に変わるなどして、市民にとって大陸
への「寄付」自体に信用がない。
 調査を行ったのは人気英字紙サウスチャイナ・モーニングポストで、23日午前に投票は
始まった。24日午前の時点で「香港は1億ドルの寄付を四川地震被災者に送るべきか?」
との問いに、投票者の大半を占める91%が「いいえ」、7%が「はい、ただし不正防止策の
下で」で、2%が「はい」と答えた。同紙のインターネットアンケート結果は信頼性があるとし
て、他国英字メディアも引用している。
 投票者は同調査のコメント欄で、権威者による汚職や腐敗により寄付金が不正利用され
るとの懸念と、北京当局への不信感をあらわにした。 「寄付には反対だ。しかし北京と香
港の対立を意味するものではない。公的資金は香港行政運営にあてがわれるべきで、寄
付は個人の慈善に基づくものだから」「寄付は腐敗した当局へのものではない。貧窮者に
あてがわれる善意だ。ことわざに『一度だけ私をだましたなら君の恥、2度も私をだました
のなら私の恥』とある」「寄付金はすべて汚職者のポケットに入るだけだ」
 中国当局によるとこれまでに193人が死亡し、25人が行方不明、けが人も1万2000人
を超えるという。また、食料やテントなどの支援を必要とする人はおよそ41万人に上る。
 中国当局は、国内の民間慈善団体や、日本を含む多くの国の支援の受け入れを拒否し
ており、人民軍や警察部隊の救助活動に頼っている。そのためインターネットでは「人命
よりメンツが大事なのか」との批判の声が絶えない。被災地では、支援が行き届いていな
いことに対する鬱憤がつのり、被災者はボードを掲げ、必要品の援助を訴えている。

185 :
石炭火力新増設を再開、政府アセス、最新施設が基準、東電の来月入札分から。
2013/04/25 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 政府はエネルギー調達の厳しい事情を踏まえ、電力供給や地球温暖化の政策で現実
路線に踏み込む。コストの安い石炭火力発電所の建設に道を開く環境影響評価(アセス
メント)の基準を作り、5月に石炭火力の入札を締め切る東京電力から適用する。2020
年の温暖化ガス排出量を1990年比で25%減らす目標は撤回し、10月をめどに新目標
を打ち出す。
 石炭火力の新増設に必要なアセスの新基準が24日、明らかになった。商用として運
転を始めている最新鋭の設備を最低の基準とし、それ以上の性能なら認める。基準を
明確にし、燃料費の安い石炭火力への参入を促す。経産省と環境省が合意し、週内に
発表する。
 これまで環境省は温暖化防止の観点からアセスを盾に石炭火力の新増設を事実上
禁止してきた。商用ではアセスから新設につながった例が05年から途絶えている。東
電は入札を経て年内にアセスに着手する計画。終了は早くて2年後の15年となるため、
10年ぶりの新増設の解禁となる。
 新基準に「合格」する大規模な発電所として、Jパワーの磯子火力発電所(横浜市)が
当面の指標となりそうだ。環境省が当初主張してきた開発・実証段階の発電技術は基
準にしないことで決着した。開発や商用化の状況は規模に応じて政府が整理して公表
する。
 東電は2月に石炭火力を主軸とする260万キロワット分の新しい火力発電所の入札
を募集し、期限の5月24日が迫っていた。新基準の採用で発電所を建設する能力が
ある企業の参入が進む見通しだ。東電は東日本大震災後の発電の7割を液化天然
ガス(LNG)火力に頼る半面、石炭は数%どまり。新増設で電源を分散できそうだ。
関西電力や中部電力など他の電力大手も石炭火力の検討を進めるとみられる。
 経産省の試算によると13年度に全国の電力会社が支払う燃料費は東日本大震災
前の10年度と比べ原発停止分を補うだけで3・8兆円増える。1キロワット時の燃料単
価は石炭が5円で、石油の20円、LNGの13円に比べ割安。石炭を活用すれば、燃料
費の上昇を抑えられる。石炭は世界中で産出地に偏りがなく安定した調達を見込める
ため、原発に代わる常時稼働の電源としても期待を集める。
 東電の入札規模を前提に石油火力から石炭火力へ転換すれば、燃料費を年1750
億円軽減できる。LNG火力からの転換でも1150億円を抑えられる計算だ。一方、電
力中央研究所によると二酸化炭素(CO2)の排出量は石炭火力がLNG火力の1・5倍で、
環境への負荷は大きい。

186 :
日銀大転換(3)バズーカ砲の重み(迫真)
2013/04/25 日本経済新聞 朝刊 2

 「市場への影響をもっと小さくできないか」。17日夕、東京・日本橋本石町の日銀本店
9階大会議室。30人ほど集まった銀行や証券の国債ディーラーから、異口同音にこんな
注文が相次いだ。日銀と市場関係者との意見交換会。「相場の変動が大きくなったこと
は本意ではない」。金融市場局長の青木周平(54)が冒頭で退席した後、残った幹部は
こう釈明した。
 新しい金融緩和策では国債購入額は従来の2倍、月7・5兆円に増えた。月々の国債
発行の7割に相当する額を市場から吸い上げる。新しい国債買い取りは、そのあまりの
強力さに「バズーカ砲」と呼ばれる。
 いつ撃たれるのか。日銀の出方はわからない。国債は期待で買われ、見送られると
売られた。すべては日銀しだい。民間の取引は減り、新発10年物国債の利回りは糸が
切れた凧(たこ)のように迷走した。緩和前の0・5%台から過去最低の0・315%へ。
その後は一転、2倍の0・650%に。「まるでジェットコースター。預金を運用できない」。
大手銀行の国債ディーラーは弱り果てた。
 行内では「心配していたことが起こった」との声も漏れた。新総裁の黒田東彦(68)に
は誤算だったかもしれない。
 日銀は5月1日付で国債の買い取りを担う金融市場局長の青木を決済機構局長に
移す人事を発令した。「黒田は青木が市場との意思疎通に失敗したと怒り、責任を
とらせた」。市場では瞬く間に臆測が駆けめぐった。
 真相は異なるようだ。複数の幹部は「決済に精通した青木の異動は前総裁の白川
方明(63)のころから固まっていた」と証言する。それでも、幹部の1人は「黒田は
市場を鎮めるよう事務方に対応を指示したようだ」とも言い添える。
 青木の後任に就くのは山岡浩巳(49)。企画局長の内田真一(50)と並ぶ1986
年入行組のエースで、国際畑が長く「海外中銀の職員と同じ土俵で渡り合う異才」
との評がある。副総裁の中曽宏(59)のもとでロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の
改革に取り組んだ。今度は国債市場安定の特命を負う。
 実務を担う市場調節課は苦闘が続く。バズーカ砲は1回の金額を減らして回数を
増やすなど修正し、金利も落ち着き始めた。長期金利を力ずくで押さえ込むかのような
異例の政策は始まったばかり。成否は現場にかかっている。(敬称略)

187 :
「株はバクチでない」までわずか(電子版この1本)
2013/04/25 日本経済新聞 朝刊

 日経平均株価が上昇を続け「幅広い銘柄への分散投資を継続すれば必ずプラス
のリターンが得られる」という投資の大前提が整う水準に迫ってきた。株式投資は
バクチではないのか、という素朴な疑問に反論できるようにもなる。
 日経平均が1万4657円を超えると、日経平均に連動する株式に長年、こつこつと
毎日同じ金額ずつ投資し続けた投資家は、どの時点で投資を始めた人でも全員、
含み損を解消してプラスに浮上できるようになるからだ。なお4月22日の段階では、
1982年1月5日から90年5月29日までに投資を始めた人が含み損を抱えている。
 株式に投資すれば値上がり益以外に配当も得られる。配当は定期預金利息と
大差ないとみるのならば、86年の最悪のタイミングで株式投資を始めた人でも
定期預金並みのリターンは確保できたと考えられる。もっと良いタイミングで始めた
人は、もっと大きなリターンが得られたはずだ。

188 :
外国人「日本買い」加速、東証売買代金6年ぶり高水準、業績改善に期待、他。
2013/04/25 日本経済新聞 朝刊

 海外投資家による日本株買いが加速している。24日の東京株式市場では日経平均
株価が300円超上昇し、年初来高値を更新した。世界的にみても企業業績の改善期待
が大きい日本への投資を積み増す投資家が増えており、4月の日本株の売買代金は6
年ぶりの高水準となる見通しだ。
 日経平均の24日終値は前日比313円81銭(2・32%)高い1万3843円46銭と
、4年10カ月ぶりの高値水準。円安・ドル高で業績が改善するとの見方が広がった自動
車株などが上げた。午前中に2013年3月期の業績予想を上方修正した三菱自動車の
株価は20%上昇。14年3月期に最高益を更新する見通しの富士重工業や日野自動車
は年初来高値を更新した。
 買いの中心は海外投資家。ゴールドマン・サックス証券の宇根尚秀エクイティデリバ
ティブトレーディング部長は「4月初めの日銀の新たな金融緩和以降、海外勢の買い
注文が急増している。多くのヘッジファンドは日本株が世界で最も有望ととらえている」
と話す。
 こうした買いが支え、4月は東証1部の1日平均売買代金が24日時点で約3兆1500
億円と、過去最高だった07年2月に次ぐペースだ。海外勢は4月第2週(8〜12日)に
約1兆6000億円と過去最大規模で日本株を買い越している。
 海外の機関投資家などによる活発な取引を背景に、大阪証券取引所では4月のデリ
バティブ(金融派生商品)の売買高が24日に3198万枚と、これまで最高だった11年
3月の3047万枚を上回り、月間で過去最高を更新した。
 海外勢が注目するのは世界的にみた日本企業の収益の伸びの高さだ。野村証券に
よると日本の主要企業の13年度の増益率は4割強。13年暦年の増益率が7〜10%
程度の米国や欧州などより高い。
 日経平均は年初から33%上昇し、1割強の米ダウ工業株30種平均や上昇の鈍い
欧州各国に比べ上昇率は突出している。高い運用収益を求めるマネーの流入が株高
につながる好循環になっている。
 個人投資家による売買が中心だった新興株市場にも、海外の投資資金が流入している。
ジャスダックや東証マザーズといった新興市場では、今月に入ってからの1カ月足らず
で株価が2〜3倍になる例も相次いでいる。
 24日はゲーム開発のガンホー・オンライン・エンターテイメントが値幅制限の上限(ス
トップ高)水準まで上げ、上場来高値を更新。スマートフォン(スマホ)向けゲーム「パズ
ル&ドラゴンズ」のヒットで、今月に入ってから株価は約2倍に高まった。スマホゲーム
のコロプラも同期間に株価は2・1倍になった。
 政府が成長戦略で医療分野の強化を掲げたのを受け、バイオ関連株も大幅上昇が
目立つ。大学発のバイオベンチャー、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(DWTI)やテラ
、ミドリムシ培養のユーグレナなども軒並み大幅高となっている。
 新興市場株は個人投資家の人気が高いが、海外投資家の資金流入も目立つ。ジャス
ダックとマザーズの合計では海外投資家は4月第2週まで18週連続で買い越した。国内
の個人と海外勢の売買で、24日のジャスダックとマザーズの合計売買代金は約3800
億円と約7年ぶりの高水準を更新した。一部銘柄では短期間で株価が急上昇する例もあり、
市場では過熱感を指摘する声もある。

189 :
外債5000億円増額、明治安田、運用益確保へ、住生も積み増し。
2013/04/25 日本経済新聞 朝刊

 明治安田生命保険は24日発表した2013年度の資産運用の計画で、外債を5千億円
程度積み増す方針を明らかにした。住友生命保険も長期金利が低い水準のままなら、
外債運用を増やす方針。国内の長期金利が極めて低い水準で推移する中、生保各社
は比較的利回りの高い外債を増やして、運用収益を確保する構えを鮮明にしている。
 明治安田は13年度に1兆円超の運用資金の増加を見込む。国内債券の積み増し
額を前年度の半分程度の5千億円強にとどめる。抑えた分の資金は外債での運用に
振り向ける。為替変動のリスクを減らすヘッジ付き外債と為替のリスクをとるオープン
外債の両方を増やすとともに、ヘッジ付きの割合をやや多くする。
 新興国を中心に海外の経済成長に期待し、海外株式での運用を500億円積み増す。
国内株式は価格変動のリスクを軽くするため、残高を400億円減らした前年度に続い
て圧縮する方向だ。
 住友生命の国内債券の積み増し額は前年度の半分以下の7千億円前後となるもよ
うだ。外債の残高は変えない計画だが、下期以降も低金利が続くようなら「日本国債
から外債に資金を振り向ける」(松本巌運用企画部長)としている。
 住生は円高が進む可能性が後退したとの見方から、一部の外債でヘッジを外すこと
も検討する。

190 :
わかる投資相場用語のイロハ(8)持ち高調整。
2013/04/25 日本経済新聞 朝刊

 運用資産に占める株式の割合が上昇したため、持ち高調整のために保有株を売却する
動きが広がったとみられる。(1月19日付マーケット総合2面)
 年金基金や生命保険のようなプロの機関投資家は、資産全体の中で株式への配分比
率を一定に保つことを決めている。株価が上昇して保有株の価値が大きく上がると、「持ち
過ぎ」と判断して株を売り始める。市場でこれを「持ち高調整」の売りと呼ぶ。
 「持ち高」とは保有している株式や債券の規模を指す用語で、「ポジション」という言い方
もある。持ち高調整の売りは、いわば伸びた髪を整える散髪のようなもの。年金や生保は
「日本株に10%、海外株に10%、残り80%は国債」といった具合に、各資産ごとの配
分比率を持っている。
 市場で、持ち高調整の売りが最も意識される時期は決算期末の3月。月末が押し迫る
手前の3月中旬までに順次売りが出てくるといわれる。曜日では金曜日、午後の時間帯
に出やすいと推測されている。それまで堅調だった銘柄が急に伸び悩み、首をかしげた
くなるときには、持ち高調整が始まっている可能性がある。
 持ち高調整の売りは、本来の投資価値とは無関係に半ば機械的に出てくるものだ。売
りだけでなく、株価が下がると、比率を計画通りに維持するために買い増しに動く場面
もある。

191 :
・[独VW・ダイムラーが大幅減益、市場低迷が健全企業にも波及
  欧州自動車販売は6年連続で減少し、20年ぶりの低水準に]
 ・・欧州で一人勝ちだったドイツの優良企業なのですが・・
・[法人税実効税率20%台に 自民、参院選公約に明記]
 ・・矢継ぎ早の成長戦略はいいけど、財政再建は出来るのか?
  が、株式相場にとっては追い風ですね。
・[任天堂、赤字364億円…ウィー・ユー振るわず
  売上高はピークだった09年(1兆8386億円)の3分の1]
 ・・思ったよりひどいね。
  でも、
 [「パズドラ」のガンホー、時価総額が一時1兆円超す]
 ・・今日もST高・・
  売り上げ高250億でっせ!
  違う意味で(思ったよりひどい)相場です。
   ま、ゲームはやらないわたしにとって、
  良く分からないだけなのですが・・
・[中国新疆ウイグル自治区で武装集団が警察官ら15人殺害]
 ・・同じ国の統治下ではもう無理じゃない?
  やっぱ、国境が無く、同一人種で、宗教色の弱い日本は最高です!
 [最福寺:資金めど立たず 融資断られる…朝鮮総連本R札
  池口法主「(金融機関に対し)上から圧力があったらしい」]
 ・・借りれたとして、どうやって返す気??
  ってか、それが日本のモラルです!
・[温暖化ガス削減「25%」撤回 政府、10月メド新目標]
 [政府 エネルギー調達の厳しい事情を踏まえ、 
  石炭火力の新増設を再開]
 ・・なぜ、二年前にその決断が出来なかったのだろう??
 [東北電、東電への損賠請求検討 原発事故で販売減 ]
 ・・って、節電要請出してて、コレは何??
  政府主導の出来レースか?
 [チェルノブイリ:建物崩落 ずさん修理が招く…政府報告書]
 ・・実際に、フクシマのネズミや汚染水問題同様、
  それだけ対策が困難であり、取り返しのつかないことなのでしょうね。  
・[水産庁、漁船の燃費補助検討 急騰に備え]
 ・・出た!速攻のゴネ得!
  その補助金は、ドコから出るの??と聞きたい!

192 :
国有地売却1000億円、12年度、都心物件で高額取引、復興財源に貢献。
2013/04/25 日本経済新聞 夕刊 1ページ 979文字 書誌情報
 国有地の売却が好調だ。2012年度の売却額は11年度比3割増の約1000億円と4年ぶりの
高水準となった。特に東日本大震災の復興財源捻出のため売り出した首都圏の公務員宿舎跡地
が人気で、南青山住宅(東京・港)跡地は三菱地所レジデンス(東京・千代田)などが94億円で
落札した。デフレ脱却期待を受けた不動産市場への資金流入は復興にも追い風になりそうだ。
 財務省によると、一般競争入札や随意契約を含めた12年度の国有地売却額は997億円だった。
12年度上半期は220億円にとどまっていたが、不動産市況の好転で下半期に売却が急増した。
 特に首都圏の優良物件が高値で売れた。公務員宿舎売却の目玉物件だった南青山住宅は、
東京都港区の地下鉄表参道駅近くの住宅街にある。中央省庁の幹部などが住んでいたことで
知られる。
 2月の一般競争入札には計6件の応札があり、三菱地所レジデンスと三菱倉庫が落札した。
契約金額は94億7600万円と、国が路線価などをもとに毎年度算出する台帳価格の約1・5倍
だった。今後分譲マンションの建設を検討する。
 横浜市の税関宿舎跡地は、地元デベロッパーの勝総合開発(横浜市)が台帳価格の3・6倍の
14億円で契約。東京都港区の法務省分室跡地はマンション販売のアパホーム(金沢市)が同
1・8倍の30億1200万円で契約した。いずれもマンション用地としている。
 首都圏では売却額が台帳価格を上回ることはあるが、軒並み5割以上高値で売れるのは珍しい。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待から不動産市況にも底入れの兆しが出ており、
民間企業の投資意欲は強い。
 財務省は13年度も麹町住宅(東京・千代田)など有望物件の売却を予定しており、国有地全体
では845億円の売却額をを見込んでいる。
 政府は東日本大震災の復興財源を捻出するため、11年12月に国有地のうち国家公務員宿舎
の売却を進める方針を決定。公務員宿舎の売却額は12年度までで累計約210億円に達した。
16年度までにさらに全国で約5046住宅(5・6万戸)の公務員宿舎跡地を売却する予定で、全体
で1700億円を見込む。
 政府は復興の予算枠として、15年度までの5年間に約25兆円を用意する構え。当面は復興債
の発行などでまかなう。復興債の償還には復興増税などの税収のほかに、国有資産の売却収入
を充てる考え。

193 :
日本株投資、海外勢4週ぶり売り越し。
2013/04/25 日本経済新聞 夕刊 3ページ 328文字 書誌情報
 財務省が25日発表した対外及び対内証券売買契約などの状況(週間、指定報告機関ベース
)によると、4月14〜20日の海外投資家による日本株への投資は4週ぶりの売り越しだった。15
日に米ボストンで連続爆破テロ事件が発生し、投資家心理が冷え込んだ。円安が一服したことも
あり輸出関連株に売りが目立った。
 中長期債は2週連続の売り越し。日本国内の生命保険各社による外国債券への投資計画を見
極めたいとの思惑から、買いの動きが鈍かった。
 国内投資家による海外の中長期債への投資は、6週連続の売り越しだった。銀行部門を中心に
利益確定目的の売りが出た。米国の住宅ローン担保証券(MBS)の償還も重なった。株式は2週
連続の売り越し。年金や投資信託の利益確定目的の売りが続いた。

194 :
プロがみる株価材料(7)長期投資家はROE重視(なるほど投資講座)
2013/04/25 日本経済新聞 夕刊 5ページ 789文字 書誌情報
三瓶裕喜氏
 長期投資家に「見知らぬ銘柄を調べ始めるとき、どの指標を見るか一つだけ挙げよ」と質問したら、
「自己資本利益率(ROE)」と答える人は多いと思います。それはなぜか、順を追って説明します。
 企業の最終的なもうけである純利益は株主に帰属し、決算ごとにその一部が配当として株主に
分配されます。残りが内部留保として株主資本に蓄えられます。将来に向けた成長のための経営
資源になります。
 長年かけて積み上がる株主資本は、ストック(蓄積)として株主に帰属する価値を示し、純利益は
決算期ごとに株主に帰属する価値の流入(フロー)を示します。こう考えると、純利益を株主資本で
割って算出するROEの意味が分かりやすくなると思います。ROEとは株主に帰属する価値の株主
資本に対する増加ペースを示していることになります。
 株価は日々のニュースなど様々な外部情報の影響を受け動きますが、ROEはいわば企業固有
の基本的な体力や筋力を測るような指標です。2008年のリーマン・ショックの後、長期投資家が
精査したのは企業の本来的な実力としてのROEだったのです。実績ROEが高く、将来も高いROE
を維持できる企業は長期投資の対象に向いています。
 ただし、ROEと利益成長のミスマッチには注意が必要です。ROEを「筋力」に、利益成長を「運動量」
に例えて考えてみましょう。利益成長がROEを大きく上回るミスマッチは、筋力を超える運動を続ける
ことと同じで、外部から栄養補給(資金調達)をしないと体力を消耗して故障する場合があります。
一方、利益成長がROEを大きく下回るミスマッチは、運動不足でいずれ筋力低下を招く恐れがあります。
 筋力が強く、筋力増強と運動のバランスが保たれていることが重要です。バランスを見る際には予想
利益成長率と、持続可能なROEに「1から配当性向を引いた値」をかけた数値を比較しています。

195 :
証券会社のシステム追いつかず 個人の売買急増
2013/04/26 02:14 日経速報ニュース 969文字
 東京株式市場で連日約3兆円の大商いが続き、一部の証券会社で個人投資家がインターネット
取引をしにくい状況が続いている。システム処理が追いつかず、約定結果の通知がメールで手元
に戻るタイミングが遅れるなどのトラブルが続発。約定が全くできなくなる障害は起きていないが、
投資家からは「機動的に取引しづらい」との不満が出始めた。
 証券会社のシステム担当者の間で緊張感が高まるのは午前9時すぎだ。取引開始前にたまっ
た投資家の注文をさばききれなくなり、少しずつ取引完了を知らせる通知が遅れ始める。すると
通知が来ないことにしびれを切らした投資家や証券会社の営業マンが確認のクリックを繰り返し、
さらに遅くなるという悪循環が起きている。
 遅延が頻発した楽天証券は今月に入り、すべての金融商品の取引で午前8時55分〜9時10分、
約定完了のメール通知サービスを止めた。約定処理を優先し、システムの負荷を下げるためだ。
すぐに処理能力を増強したが当面は一部機能を止めたまま様子を見る方針だ。
 投資家には不満がたまっている。信用取引で同一銘柄の売買を繰り返すデイトレーダーの場合
、約定通知が手元にこなければ反対売買ができない。インターネット掲示板では「取り消し注文が
通常どおり執行されず約定してしまった」といった書き込みが出ている。
 日銀の「異次元緩和」をきっかけに個人の株式売買は急増。ネット証券大手の推計では、個人が
手掛ける4月の1日あたり平均売買代金は約9900億円と、2012年12月と比べて2.9倍に膨らんだ。
大和証券グループ本社は想定を上回る相場急変に対応できるように数億円かけてサーバーの処
理能力を増強。マネックス証券もサーバーの増設を急ぐ。
 個人の不満は電話がつながりにくいコールセンターにも向かっている。みずほ証券は企画や総
務担当の社員が臨時でコールセンターの対応にあたり、SMBC日興証券は昨年末比で人員を1
割増やした。
 人員増強を阻む壁となっているのが、コールセンターの業務に必要な「証券外務員資格を保有
する即戦力が不足している」(人材派遣のパソナ・ファイナンシャル事業部)という事情だ。需給逼
迫で証券関連の派遣業務は時給が上がっており、ネット証券の中にはこれまで1500円程度だった
時給を2000円台に引き上げ、人材確保を急ぐところも出始めた。

196 :
日銀大転換(4)次の標的は(迫真)
2013/04/26 日本経済新聞 朝刊 2ページ 995文字 書誌情報
 10日、東京・丸の内で開いた大手銀行の副頭取会。日銀の副総裁に就いたばかりの岩田規久
男(70)と中曽宏(59)が顔を出し、こう頼み込んだ。「貸し出しを増やしてください。そのための金
融緩和なんですから」
 黒田東彦(68)が掲げた大胆な金融緩和。日銀は銀行から国債を大量に買い取り、資金を出す。
問題はその先。銀行がその資金を使い、企業の成長に結びつく融資を増やせるかだ。
 「とるべきリスクをとって前向きに資金を供給していこう」。12日、三井住友銀行頭取の国部毅
(59)は部長や支店長ら1000人にげきを飛ばした。三菱東京UFJ銀行頭取の平野信行(61)も
「政権の脱デフレ路線に貢献したい」と表明。みずほフィナンシャルグループ社長の佐藤康博(61)
も「リスクマネーを投じる」と成長事業に出資するファンドをつくった。
 大手銀の融資残高は10年で17%減った。「ここで貸し出しを増やさなければ、世論の批判の
矛先がこちらに向かいかねない」。3メガ銀の首脳にはこんな思いがある。与党内では「銀行に
融資拡大の数値目標を設けさせろ」との声が出始めた。自民党には昨年12月の衆院選で日銀
批判をテコに大勝した成功体験がある。「次の標的にされてはかなわない」(大手銀首脳)
 銀行も急に融資を増やせるわけではない。「銀行に無理に国債を手放させ、過剰なリスクを
とらせるのは問題では」。日銀が15日に開いた支店長会議。地域金融の現状を知る一部の
支店長からは疑問の声も上がった。経済の回復が鈍いなかで銀行が融資の拡大を急げば、
将来、不良債権が膨らみかねない。
 一方、銀行が大量に国債を持ち続けることにも懸念がある。「長期金利上昇リスク部会」。
みずほは30日、佐藤が主宰し、こんな会合を立ち上げる。新たな緩和策で物価上昇の見通し
が強まった場合、日銀は長期金利を低く抑えきれるのか。国債価格の下落を意味する金利の
上昇に、銀行はどう対応するのか。黒田緩和で銀行経営は難しさを増している。
 政府は正副総裁の候補を詰める過程で、金融機関の経営に詳しい人材の確保に苦労した。
政府関係者は「中曽が副総裁に推されたのは、1990年代の金融危機対応で最前線に立ち続けた
経験が買われた」と明かす。鮮やかな金融政策の転換の裏には危うさもひそむ。(敬称略)

197 :
企業、不動産に先行投資、1〜3月、1兆円超、低金利追い風、事業拡大に備え。
2013/04/26 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1884文字 書誌情報
 企業の不動産取引が活発になってきた。今年1〜3月の土地や建物などの取得額は、2008年
の金融危機前の水準を回復した。低金利で資金を調達しやすくなった企業が、事業拡大に備え
物流拠点やオフィスなどの先行投資に動いている。設備投資などを通じ、景気回復を後押ししそうだ。
 オフィス用品通販最大手のアスクルは埼玉県の物流施設の土地・建物を152億円で取得すること
を決めた。「当日配送できる商品を増やすなど事業拡大に備える」。良品計画も出店拡大をにらみ、
同県に土地・建物を合わせ139億円を投じて物流拠点を建設する。三井倉庫は本社などが賃借し
ていた都内の複合施設を141億円で取得。「テナント収入も期待でき、現金収支の改善が見込める」
という。
大型取引相次ぐ
 100億円を超す大型取引が相次いだことで、みずほ信託銀行系の都市未来総合研究所によると
1〜3月期に上場企業や上場不動産投資信託(REIT)による発表などがあった不動産取引額は1兆
3781億円にのぼった。1兆円超えは、米金融大手リーマン・ブラザーズが破綻して金融市場が混
乱する前の08年1〜3月期以来だ。不動産取引も「危機モード」から脱してきたといえる。
 1月1日時点の公示地価が三大都市圏で上昇に転じる地点も相次ぐなか「賃料上昇をにらみ、一
部の小売りや物流会社が自社物件の取得に動いている」(都市未来総研の平山重雄執行役員)。
 米系不動産サービス大手のシービーアールイー(CBRE、東京・港)のまとめでは、今年3月末
時点の首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の延べ床面積3万3千平方メートル以上の
大型物流施設の空室率は2・8%と、04年の調査開始以来、最低水準となった。近畿圏(大阪府、
兵庫県)も1・5%と昨秋以降、2%を下回る低水準が続く。ネット通販向けなどの需要が増え、空室
率は低下傾向にある。
空室率は低水準
 事業拡大に向けオフィスの確保も盛んだ。仲介大手の三鬼商事(東京・中央)によると東京都心
5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の3月末のオフィスビル空室率は8・56%と3年ぶりの低水準。
三井不動産は「賃料収入の拡大が見込める」と鹿島グループから東京・千代田のオフィスビルの一
部を買い取った。
 マンション業界でも、大京が千葉・埼玉両県で分譲マンション用地の取得を拡大する方針だ。地価
の先高観を受けて購入を考える人が増えており、用地を手当てして需要の増加に対応する。
 昨年以降の金利低下を受け、企業は低金利で物件取得の資金を調達しやすくなった。「銀行も
不動産向け融資に積極的」(みずほ証券の石沢卓志チーフ不動産アナリスト)で取引を後押しする。
 企業が建屋の建築や設備導入などに動けば、幅広い産業に恩恵が及ぶ。国土交通省の建築
着工統計では、2月は民間の工事費の「予定額」(非居住用)が前年同月比4割増と急増した。内閣
府が独自に算出する季節調整値でも前月比5割近く増え、企業が設備投資に前向きなことを示す。
不動産市場が、金融緩和を景気浮揚につなげる一つのルートとなる。
 

198 :
投資家の資金で不動産を購入する不動産投資信託(REIT)の拡大も、不動産取引が増える原動
力の一つだ。1〜3月期のREITによる物件取得は6387億円と前年同期の2・8倍に増え、6年半
ぶりの規模に膨らんだ。2月に新規上場した日本プロロジスリート投資法人は千葉県市川市の物
流施設など12件を計1700億円強で取得した。「2〜3年で運用規模を3000億円にする」方針だ。
 三井不動産系の日本ビルファンド投資法人も「地価が上がる前に都心で物件取得を積極的に進
めたい」といい、ソニーから都内のビルの一部を666億円で購入した。
 取引が活発になることで、不動産を売りたい企業にとっても取引が成立しやすくなる。
 製造業などが本業強化に向け不動産売却を進めれば「日本経済の成長力向上も期待できる」
(ニッセイ基礎研究所の岩佐浩人主任研究員)との指摘がある。
 4月以降も、森トラスト総合リート投資法人が東京・渋谷の複合ビルを320億円で取得するなど
活発な取引が続いている。日銀は新たな金融緩和策の一環としてREITの買い入れ拡大を決めた。
市場への資金流入につながり「REITの物件取得を後押しする」(SMBC日興証券の鳥井裕史
シニアアナリスト)との見方が出ている。
 ただ、REITの運用担当者は「立地などの条件が良い物件は限られ、取得競争は厳しい」と話す。
駅から遠いなど競争力が低い物件はREITも購入を避ける傾向があり、取引対象になる不動産
の選別は進んでいる。

199 :
・[日銀、金融政策の現状維持決める 決定会合で]
 ・・この発表で、先物に売りが出てマイナス圏に沈んだのですが、
  市場は今まで以上の何か・・をまだ期待してるんでしょうかね?
・[スペインの失業率27%超える、
  過去最悪を更新し、失業者数は600万人以上]
 ・・これで経済が破綻しない方が驚き?
・[金融庁、米金融業者のMRI社の登録取り消し
  日本の約8700人の投資家から集めた資金総額は1365億円で、
  このうち1000億円程度が消失]
 ・・この業界も相変わらずである。
・[米韓軍楽隊コンサートで反日歌謡「独島はわれらの土地」演奏へ
  米側がその歌だけ演奏を辞退、韓国側だけで演奏]
 [中国国防省「空母は引きこもりではない」 遠洋航行実施を明言
  尖閣周辺派遣も否定せず]
 ・・しかし、やつ等の反日感情は想像を超えてるね
・[加藤紘一氏が政界引退を正式表明、後継に三女
  2000年の森内閣不信任決議案に同調する動きを見せた
  「加藤の乱」から急速に党内の影響力を失った]
 ・・反乱は、勝てば革命者、負ければ反乱者のまま・・
  正義とは、勝った者が決めるのだ。

200 :
26日後場の日経平均株価は前日比41円95銭安の1万3884円13銭と3日ぶりに反落。
対ドル、対ユーロでの円伸び悩みを受け、後場寄りから買いが先行し、上げに転じたが、
円が強含むと株価指数先物にまとまった売り物が出て下げ転換。その後は為替にらみで
上げ下げを繰り返した。後半には円上昇につれ、先物主導で売られ、下げ幅を拡大。一時
は、この日の安値となる1万3852円20銭(前日比73円88銭安)を付ける場面があった。
日銀は26日、金融政策決定会合で当面の金融政策の現状維持を全員一致で決めたが、
発表(午後1時35分)直後の影響は限定的だった。ただ、3連休を控えた週末要因から、
ポジション整理の動きが指摘された。東証1部の出来高は39億4871万株と5日ぶり40億
株割れ。売買代金は2兆9471億円と3日ぶり3兆円割れ。騰落銘柄数は値上がり291銘柄、
値下がり1373銘柄、変わらず49銘柄。
 市場からは「1ドル=100円の壁は厚く、先物を先回り買いした投資家の投げも出たようだ。
金融政策決定会合は事前予想通り現状維持。指数にインパクトを与える材料は見当たらず、
週末要因から玉外しの動きとなっている。当面は、決算にらみの局地戦となろう」(準大手証券)
との声が聞かれた。
 業種別では、三井倉 <9302> などの倉庫株や、三菱地所 <8802> などの不動産株に売りが
継続。13年3月期の連結営業利益6割増報道もコンセンサス未達のNEC <6701> や、14年
3月期は大幅な営業増益予想も強気過ぎとの印象が指摘されたアドバンテスト <6857> などの
電機株も引き続き軟調。任天堂 <7974> (主力大証)などのその他製品株や、日水 <1332> な
どの水産株も値を下げた。ブリヂス <5108> などのタイヤ株もさえない。個別では、14年3月
期連結業績予想で減益見通しを示したジェコス <9991> がストップ安に値下がり率トップ。14
年3月期連結業績で減収減益見通しのシンプレクス <4340銘柄情報

201 :
プロがみる株価材料(8)地道な調査が大切(なるほど投資講座)終
2013/04/26 日本経済新聞 夕刊 5ページ 880文字 書誌情報
三瓶裕喜氏
 投資には「順張り」と「逆張り」という相反する基本姿勢があります。一般に、株式投資は逆張りが
有効といわれますが、実践するのは容易ではありません。
 逆張りの投資は、流行のテーマなどで多くの投資家が群がる銘柄には手を出しません。むしろ
懸念材料があって人気がない銘柄を買い、好材料が注目されて話題になっているときに売ります。
人々が見落としていることを発見して投資します。こうした投資をするには、世の多数意見に逆らう
という心理的な抵抗にも打ち勝つ必要があります。
 順張りの投資は、相場が上昇か下落のトレンドが長く続くときには有効です。ただ、そうした相場
のトレンドがいつまで続くかは事前には分かりません。投資を決断すべき時点では分からないのが
問題です。
 しかし、外国為替市場や債券市場では比較的、順張りの投資が有効です。例えば、外為市場で
は、国と国の金利差が為替レートと相場の方向を決める大きな要因となっている場合、その金利差
が維持されている限り、同じような通貨取引が続くことがあるからです。
 金利差を利用して利ざやを稼ぐというのは、投資の合理的な狙いとなるだけに、多くの投資家が似
た投資行動をとりやすくなります。金利差そのものも、国内総生産(GDP)やインフレ率などで説明
できる場合が多く、一般に分かりやすいのです。
 ところが、株式投資は非常に個別性が強く、逆張りとなると投資する根拠や材料を探すのが大変
です。心理的な負担も大きくなります。こんな苦行のような状況を乗り越えて初めて、勝利をつかめ
るのです。
 個別企業を徹底調査する仕事をするうえで、励みになる言葉を紹介しましょう。「誰よりも多くの石
ころをひっくり返した人が宝石を見つけることができる。これは私がずっと守り続けてきた投資哲学
だ」。高い運用成績を残したファンドマネジャーのピーター・リンチ氏の名言です。時間をかけていろ
いろ調べ努力することが、有望な銘柄を発掘する近道のようです。(この項おわり)

202 :
物価2%「15年度の早期」、日銀総裁、緩和効果テコに、展望リポート。
2013/04/27 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 日銀の黒田東彦総裁は26日の金融政策決定会合後の記者会見で、消費者物価の上昇率が
「2015年度の早いうちか前半に2%程度に達する」との見通しを示した。同日公表した最新の物
価・経済見通しでは、積極的な金融緩和などをテコにした日本経済の回復で、目標とする2%に
2年程度で達する道筋を明示した。ただ、実質経済成長率や物価見通しは民間予測よりかなり
高めになっており、実現のハードルは高い。(関連記事5面に)
 最新の物価・経済見通しを盛り込んだ「展望リポート」によると、今年度の物価上昇率(生鮮食
品と消費税率引き上げの影響を除く)見通しは0・7%、14年度は1・4%とし、1月時点の見通し
と比べ0・3〜0・5ポイント上方修正した。今回初公表した15年度は1・9%とした。
 日銀の物価見通しは9人いる決定会合メンバーのうち、最大値と最小値を除いた7人の見通し
の中央値で示す。15年度の1・9%との見通しについて日銀幹部は「2%程度の物価目標に届く
との認識だ」と語った。
 2%への道筋を描いたリポートでは、日本経済が0%台半ばの潜在成長率を大幅に上回る成長
を続けるとのシナリオを示した。黒田総裁は「需給ギャップはプラスになる」と語り、デフレ圧力の
主因である需要不足から日本経済が早期に抜け出すとの見通しを強調。金融緩和の効果で、
市場のインフレ期待も高まり2%の物価目標の達成につながると説明した。
 ただ、日銀の見立て通りに経済が推移するかは不透明さが強い。
 「海外経済の成長率が次第に高まっていく」。展望リポートは、日本経済の実質経済成長率は
12年度の1%程度から13年度に2・9%まで急加速するとの見通しを盛り込んだが、中国など
世界経済をけん引してきた新興国は成長鈍化が目立っており、国際通貨基金が世界経済の成長
率見通しを下方修正したばかり。
 14年度の物価見通しの民間平均は、消費税率上げによる押し上げ効果を除くと0・5%程度。
日銀見通しの1・4%を大きく下回る。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「2年後に物価2%を達
成するには2年連続で4%近い成長が必要。非現実的だ」と指摘する。
 こうした市場の空気を反映し、15年度の物価見通しは9人の委員の予測が0・8〜2・3%まで
ばらつき、少なくとも2人が1%にすら届かないとの見通しを示した。「(15年度までの)見通し期間
の後半にかけて、2%に達する可能性が高い」との展望リポートの表現にも、佐藤健裕、木内登英
の両審議委員が反対した。
 足元の物価上昇率はマイナス0・5%。政府は消費税率を14年4月に現行の5%から8%に、15
年10月に10%に上げる。この影響を盛り込んだ物価上昇率について日銀は14年度は3・4%、
15年度は2・6%と見込んだ。マイナス圏の物価が3%前後まで上昇することで日本経済にどの
程度負荷がかかるか展望リポートは明確には示していない。
 日銀は決定会合で、新たな金融緩和策の枠組みを維持することも決めた。

203 :
アベノミクスで好決算―株高、野村の純利益9倍、前期。
2013/04/27 日本経済新聞 朝刊 1ページ

 野村ホールディングスが26日発表した2013年3月期連結決算(米国会計基準)は純利益が
前の期比約9・3倍の1072億円と、07年3月期(1758億円)以来、6年ぶりの水準となった。
安倍晋三政権の経済戦略「アベノミクス」効果を背景とする株式相場の活況で、個人向けの投資
信託や株式の売買手数料が大きく伸びた。年間配当は8円と、前の期から2円増やす。
 けん引役は個人向けビジネスの部門で、税引き前利益が1006億円と6割近く増えた。投信
販売が好調だったほか、個人顧客から受け取る株式売買委託手数料が4割強増えたのが大きい。
法人向け部門もアベノミクスによる構造改革を期待した海外勢の売買注文が膨らんだ。
 特に1〜3月の業績回復が鮮明。野村不動産ホールディングス株を一部売却したこともあり、
年間税引き前利益の7割強を稼いだ。

204 :
東電再建、国の関与強化、首相「一歩前に出る」、下河辺会長に続投要請。
2013/04/27 日本経済新聞 朝刊 2

 安倍晋三首相は26日、首相官邸で東京電力の下河辺和彦会長ら経営陣と会談した。東電の
再建策を巡り「東電が直面する課題や福島の復興再生のために国も一歩前に出たい」と語り、国
の関与を強める方針を表明した。福島第1原子力発電所の廃炉や被災地の除染を加速する具体
策が課題となる。
 会談には数土文夫JFEホールディングス相談役、小林喜光三菱ケミカルホールディングス社長
らすべての社外取締役と広瀬直己社長も同席した。政府側から茂木敏充経済産業相が出席した。
首相は下河辺氏ら社外取締役の全員に任期の6月以降の続投を求め「福島の再生は現政権の
最優先課題。東電が民間企業としてきちんと再生することが重要」と語った。
 社外取締役の全員が出たのには伏線がある。昨年11月にそろって記者会見し、賠償、除染、
廃炉で国の追加支援を求めたからだ。いまの政府の東電支援は賠償や除染の費用を一時的に肩
代わりすることが柱だ。支援の上限は5兆円でいずれ底をつく。お金も将来国に返す必要がある。
東電は賠償や除染が10兆円規模に膨らむとみて「一企業のみの努力では到底対応しきれない」
と主張した。ただ、昨年12月の政権交代後も政府の動きは鈍く、経済産業省から「いまのまま東電
はあと5年は塩漬け」との声が出た。業を煮やしたのは東電の社外取締役だった。
集団辞任の懸念
 「どうして政府は全く動かないんだ。これでは経営にならない」。取締役会のたびに東電の内部で
突きあげた。再建策の柱である柏崎刈羽原発の再稼働もまったく見通しがつかない。複数の社外
取締役が「6月で辞めたい。株主への責任を果たせない」と漏らし始めた。弁護士出身の下河辺会
長は、経済人の成り手がみつからず「1年だけ」との条件で渋々会長を引き受けた経緯がある。
 東電側は「会長らが集団で辞任しかねない」と政府に伝え続け、ようやく首相との会談が実現した。
役員人事案を決める30日は目前。東電幹部は「政府も動いてくれるとの『心証』を社外取締役が
得る必要があった」と話す。首相から「国が一歩前に出る」という言葉を引き出し、下河辺氏ら全員
の続投が固まった。前民主党政権が選んだ経営陣を、自民党政権に認めてもらうためにも会談は
欠かせなかった。
国民負担増も
 茂木経産相が「国の対応はこれから検討したい」と述べたように具体策はみえない。再建の道筋
を示した総合特別事業計画は4月からの柏崎刈羽の再稼働が前提で、すでに行き詰まる。東電は
今秋をメドに計画を改定し、政府の追加支援策、金融機関の協力、電気の再値上げ、柏崎刈羽の
再稼働をセットで盛り込めないか検討している。国民負担が増す恐れもあるだけに難題ばかりだ。
 特に福島第1原発の汚染水処理は急務だ。首相は「早期帰還を希望する福島の皆さんの大きな
不安材料だ。しっかり対処してほしい」と求めた。政府・東電は5月中に汚染水問題への抜本対策
をまとめ、6月に見直す廃炉作業の工程表に盛り込む方針。そのハードルを乗り越えて初めて、東
電は総合計画の改定論議に移ることができる。

205 :
日銀「強気」で景気浮揚狙う、緩和マネー、所得・生産押し上げ、好循環シナリオ描く。
2013/04/27 日本経済新聞 朝刊

 日銀が大胆な金融緩和を背景に、強気の経済見通しを打ち出した。大量のマネー供給が起点
となり、所得や生産活動を押し上げ、家計や企業の支出増につながる好循環を描く。民間の予想
を上回る見通しを示し、市場などの期待を底上げしようとする意図も浮かぶ。(1面参照)
 黒田東彦総裁は26日の記者会見で、量的・質的な金融緩和の効果により「2年で物価2%の
目標に達する」と自信を示した。景気動向も「前向きな動きが出ている」と指摘し、本格回復が年
央以降に明らかになると予測した。展望リポートの分量を従来の半分に減らし、簡潔さを重視す
る「黒田流」も印象づけた。
 黒田総裁は長期金利の低下、金融機関の資産の見直し、インフレ期待の形成という「3つのル
ート」で、金融緩和が景気浮揚とデフレ脱却につながるとの見立てを示す。日銀は2013年度を
通じ「公共投資と輸出の増加を起点とした生産・所得・支出の好循環が働き始める」と予想。白川
方明前総裁の時はほとんど使ってこなかった「好循環シナリオ」を久しぶりに浮上させた。
 経済再生の青写真がはっきりしてきた半面、課題も多い。長期金利をみると、新発10年物国債
の利回りは4月4日時点に比べ26日はむしろ上昇。相場が乱高下した後、再び振り出しに戻った
形だ。金利の引き下げを狙った日銀には「相場を無理に動かしている」と受け止められるようなら、
新たな混乱を広げるとの教訓が残った。
 リスクをとるのに慎重だった金融機関の資産配分の変更は明確でない。一時は保険会社の外債
購入が進むとの声が出ていたが、実際の動きは鈍いようだ。今年度の運用計画でも、株などの
リスク資産への投資に各社とも及び腰のままだ。
 黒田総裁は物価上昇への期待に関して「上がっている傾向がみられる」と語る。インフレ動向に
対する市場の空気を映す物価連動国債のデータなどが念頭にあるようだ。ただ日銀短観によると
、企業の販売価格の見通しは「下落する」との回答がまだ圧倒的だ。
 3月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く総合)は前年同月比0・5%低下と5カ月連続でマイナ
スに沈んだ。日銀が掲げる1・9%の物価上昇率は事実上、1992年以来の高さだ。政策委員には
15年度も、物価上昇率がゼロ%台で推移するとの意見もあった。
 物価の下落傾向を反転するには強気の数字だけで足りない。日銀は成長戦略を巡り政府と連携
を深める必要がある。
 全国の平均的な家計が消費しているモノやサービスの価格を指数化した指標。家電、食料品、
家賃、公共料金などが含まれる。毎月下旬に前月の指数が発表になる。ただ、生鮮食品は災害
などの一時的な要因で価格が大きく変動する。日銀が政策運営で重視するのは、生鮮食品を除い
た消費者物価指数だ。
 物価は消費増税の影響も受ける。政府は14年4月に現行の5%から8%に、15年10月には
0%に税率を引き上げるが、家賃や医療費など消費税がかからない品目もある。今回の日銀の
展望リポートによると、消費増税の影響を含む消費者物価の上昇率は14年度に3・4%。増税の
影響を除いた場合の1・4%と比べると、差は2ポイント程度にとどまっている。

206 :
三井住友FG、年間配当20円増、NZ貿易相、「日本の関心事項理解」、他。
2013/04/27 日本経済新聞 朝刊 5ページ 715文字 PDF有 書誌情報
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 ■三井住友FG 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は26日、2013年3月期の年間配当
を前の期比20円増の120円にすると発表した。連結純利益が同52%増の7900億円と過去最
高を更新するのを受け、株主還元を強化する。
 ■NZ貿易相 林芳正農相は26日、ニュージーランドのティム・グローサー貿易相と農林水産
省内で会談した。農相から環太平洋経済連携協定(TPP)への国内の関心が高いことや農業対
策を進めている点を説明。農水省によると、グローサー氏はTPPについて「日本のセンシティビ
ティ(強い関心事項)はよく理解している」と語ったという。
 ■証券取引等監視委員会 証券取引等監視委員会は26日、通信機大手のOKIに対し、168
0万円の課徴金を納付するよう命じる行政処分を勧告した。OKIの海外子会社で売り上げの架空
計上などがあった。監視委の勧告を受け、金融庁は処分の是非を審査し、認定できれば課徴金
納付命令を下す。
 ■仙台銀 じもとホールディングス(HD)傘下の仙台銀行は26日、三井精一頭取(70)が退任し、
鈴木隆常務(59)が頭取に昇格する人事を発表した。三井氏は代表権のない会長に就く。同行の
トップ交代は12年ぶり。じもとHDの会長も三井氏から鈴木氏に交代する。三井氏は2012年の
きらやか銀行との経営統合で手腕を発揮。東日本大震災後の業績回復に道筋を付けた。
 ■財務省など 財務省、日本銀行、国立印刷局は26日、紙幣にスマートフォンをかざすと、お札
の種類を音声で教えてくれるアプリの無償配信を年内に始めると発表した。視覚障害者に役立て
てもらう狙いで、まずは米アップル社の「iPhone(アイフォーン)」向けに配信する。

207 :
投信「売り切れ」相次ぐ 個人マネー、REITなどに流入
2013/04/27 13:35 日経速報ニュース 876文字
 急激な資金流入や相場上昇で純資産残高が規定の上限に達し、新規の販売を停止する投資
信託が相次いでいる。安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」効果を背景に個人マネーが流れ
込んでいるためで、特に日本株や国内の不動産投資信託(REIT)に投資するタイプの人気が高い。
各社は金額の上限を引き上げるなど対応に追われている。
 純資産残高は投信の運用規模を示す指標。運用結果と、投資家による購入および解約・償還
に伴う資金の流出入によって変動する。投信は運用する金額が大きくなりすぎると個別銘柄の
値動きに与える影響が大きくなって運用が難しくなるため、運用方針に基づき個別に純資産額に
上限を設けている。
 日本株へ投資するタイプの投信では、JPモルガン・アセット・マネジメントの「JPMザ・ジャパン」
と「JFジャパン・ディスカバリー・ファンド」が販売停止となった。「JPMザ・ジャパン」は3月に1000
億円を集めた時点で販売を停止し、上限を2000億円に引き上げ4月に販売を再開したが、すぐに
完売した。
 REITに投資するタイプでも、三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する「J―REIT・リサ
ーチ・オープン(毎月決算型)」は4月上旬に上限の2500億円近くまで残高が膨らみ販売を停止した。
 東京海上アセットマネジメント投信の「東京海上J―REIT投信(通貨選択型)」も2月に販売を一時
停止した。
 背景にあるのは、個人マネーの流入だ。投信調査会社のモーニングスターによると、国内のREIT
投信の3月末の純資産残高は1兆7500億円と、昨年末に比べ8300億円増加。四半期では過去最大
の増加幅を記録した。利回りの高さや不動産価格の上昇期待を背景に、投信を購入する投資家が
増えている。
 投資家から集めた資金でオフィスビルなどの不動産を購入し、賃料収入を投資家に分配するREI
Tは中核銘柄には1口100万円を超えるものが多い。これに対し、REITを投資対象とする投信は
1万円前後から購入できるため「個人の人気を集めている」(モーニングスターの吉田誠調査分析
部長)という。

208 :
三井住友銀、インドネシア銀に出資、1500億円、筆頭株主に、40%で交渉。
2013/04/28 日本経済新聞 朝刊 1ページ
 三井住友銀行がインドネシアの年金貯蓄銀行(BTPN)の株式取得に向けて交渉を進めている
ことが27日、分かった。米投資ファンド、TPGから40%の持ち分を買い取り、TPGに代わって筆
頭株主になる。取得額は1500億円程度に達する見通しで、邦銀のアジアでのM&A(合併・買
収)案件としては過去最大となる。
 早ければ5月中にもTPGと株式取得で基本合意する。その後、インドネシアの金融当局や中央
銀行の承認を得たうえで、出資を完了する。
 BTPNは総資産約6000億円の中堅銀行。約90万の預金口座を持つほか、インドネシア国内
の250の都市に1100を超える支店網があり、個人や中小企業取引に強い。
 三井住友銀はアジアで個人向け預金や貸し出しを含む商業銀行の業務を手がける方針だ。なか
でも人口が2億人を超え、金融市場が拡大するインドネシアを有望な国と位置づけており、出資を
機に個人取引に本格参入する。日本でのきめ細かな金融サービスも取り入れ、これまで手がけて
きた大手企業向け取引だけでなく、個人や中小企業の顧客基盤を広げる。
 インドネシアは規制上、外資系企業による銀行への出資比率の上限が原則40%となっている。
上限までの取得をめざし、交渉条件の最終的な詰めを急ぐ。
 3メガバンクは海外業務の拡大を進めており、アジアでも現地銀への出資を加速させている。
出資規制が厳しいアジアではこれまで1000億円未満の出資にとどまっており、今回は邦銀の
アジアへの投資額で過去最大となる見通しだ。
 三井住友銀は昨年12月、香港の東亜銀行の株式を追加取得したほか、カンボジアやミャンマ
ーにも進出している。

209 :
「先人の知恵」中国の本音(風見鶏)
2013/04/28 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1394文字 書誌情報
 北京の空気は思っていた以上に悪かった。4月16日、天安門広場にほど近い中日友好協会。
自民党の山崎拓元副総裁は目のかゆみをこらえながら、旧知の唐家〓元外相と向き合った。
 唐氏は流ちょうな日本語を話すことで知られる。だが、この日は違った。おもむろに紙を取り出し
、沖縄県の尖閣諸島に関する見解を中国語で読み上げた。
 「1972年の国交正常化以来、中日関係は最悪の状態となった。その原因は中国が領有権を
有する釣魚島(尖閣諸島の中国名)を、日本が勝手に国有化したことにある」
 会談には日本政府の関係者も同席していた。自民党の高村正彦副総裁が訪中した場合、中国
が安倍晋三首相の特使として受け入れるかどうかを探るためだ。
 唐氏の答えはにべもなかった。「国交正常化以来の『先人の知恵』に学ぶことで合意できなけ
れば、中国政府は高村氏を首相特使として受け入れられない」
 「先人」とは〓小平氏のことだ。「私たちの世代の人間は知恵が足りない。次の世代はきっと私
たちより賢いだろう」。1978年に副首相として来日した〓氏は、尖閣問題の解決を次世代に委ねる、
いわゆる「棚上げ論」を提唱した。
 日中双方が棚上げ論で正式に合意した事実はない。しかし、中国は「日中平和友好条約など
4つの政治文書をまとめる交渉で、棚上げ論は暗黙の了解だったはずだ」と主張する。「そもそも
領土問題は存在しないのだから、棚上げする理由はない」と訴える日本との溝は埋まらない。
 日中関係筋は「習近平国家主席ら中国の最高指導部は最近、日本が尖閣問題の棚上げを受け
入れるまで、首脳や閣僚レベルの交流に一切応じないことを確認した」と指摘する。
 一連の厳しい対日姿勢がそれを裏づける。
 中国は高村氏が首相特使として訪中するのを認めなかったのに続き、5月に予定していた日中
韓の首脳会談や財務相・中央銀行総裁会議の開催を拒んだ。外務省幹部は「韓国を交えた対話
の窓口まで閉ざすのはかつてなかった」と驚く。
 23日には、尖閣諸島を囲む日本の領海に中国の海洋監視船8隻が侵入した。昨年9月に日本
政府が尖閣諸島を国有化してから、これほど多くの中国船が領海に入ったのは初めてだ。
 威圧するような振るまいの背後には、中国の国内事情がちらつく。
 「人民解放軍の制服組トップだった徐才厚氏が、汚職事件にかかわった疑いで取り調べを受け
ている」。4月上旬、こんな情報が北京を駆けめぐった。
 3月まで中央軍事委員会の副主席を務めた徐氏ほどの実力者が、捜査の対象になった例は
過去にない。「習氏はだれも手をつけられなかった軍の腐敗にメスを入れ、軍を掌握しようとして
いる」。日本の中国専門家はこう分析する。
 軍を率いるには、強い指導者を演じなければならない。日本に少しでも譲るそぶりをみせれば、
たちまち足をすくわれる。それをよく知る習氏は、あえて日本への圧力を強めるよう指示した可能
性がある。
 日本にとって、悪い話ばかりではない。習氏は昨年12月に安倍首相が就任した際、ひそかに
祝電を送った。本音では日中関係を前に進めたがっているとの見方は少なくない。
 胡錦濤前国家主席は最後まで軍を抑えきれず、対日政策を思うように動かせなかった。習氏が
軍を完全に掌握すれば、日本との対話に踏み出す余裕ができるかもしれない。日本は中国をいた
ずらに刺激せず、時を待つのが賢明だ。
(政治部次長 高橋哲史)

210 :
中小企業再生、機を逃すな―先送りと官頼み限界に(中外時評)
2013/04/28 日本経済新聞 朝刊 10ページ 1732文字 書誌情報
 中小企業の資金繰りを助ける金融円滑化法が終了してから1カ月。金融機関の姿勢が一気に
厳しくなって倒産が急増するということにはならず、何事もなかったような静けさだ。
 「円滑化法がなくなっても何ら変わりはありません」。各地で展開された政府の宣伝が効き、企
業の不安も和らいだ。
 貸し出し条件の変更にいつでも応じるという円滑化法はリーマン・ショック後の倒産を年間で20
00件程度、全体の2割近く減らしたとの見方もある。
 では、従来通りのやり方を続ければ倒産はこのまま抑えられるのか。答えは否である。
 帝国データバンクの調査では、円滑化法を利用して返済繰り延べなどをしたのに倒産する企業
が増え始めているという。資金繰り支援といっても、入院して点滴してもらったのと同じで抜本治療
を受けたわけではない。売り上げが減り、赤字が膨らめば、いつかは力が尽きる。
 「円滑化法という薬はよく効いた分、副作用も強く出た」。地域経済活性化支援機構の瀬谷俊雄
社長はこう指摘する。
 まともな再建計画を作らなくても資金繰りの面倒を見てもらえるので企業の経営改善意欲はしぼ
み、課題は先送りされた。
 金融機関にも似たような影響が出た。貸し出し条件を変えても不良債権に分類せずにすむ。企業
に事業立て直しを求めて平地に乱を起こすより、塩漬けのままの方が楽という安逸なムードを招い
た。
 信用保証協会が融資を100%保証するという政府の危機対策も拍車をかけた。いつでも協会に
肩代わりさせられると思えば、貸出先の再生への関心が薄れるのは当然の結末だ。
 病巣はむしろ広がってしまった形だが、どうすべきなのか。事業再生関係者らに聞くと幾つかの
共通項が浮かび上がる。
 まず、財政出動や金融緩和といったマクロ政策への過剰期待は禁物という点だ。中小企業には
下請け部品メーカーが多く、金融緩和に伴う円安は当面、仕入れや電力コスト上昇という痛みとし
て表れる。異次元の金融緩和だけで中小企業融資が増えるとの見方もほとんどない。
 伝統的な補助金行政も限界という見方が多い。一時的な痛み止めにしかならないからだ。
 「再生に必要なのは変わらないといけないという意識改革。円滑化法終了を一つのきっかけにす
べきだ」と中小企業再生支援全国本部の藤原敬三・統括プロジェクトマネージャーは言う。「この先
3年で実行すべき再生案を真剣に作ることが重要。場合によっては廃業する覚悟も含めてだ。それ
以上先送りしても道は開けない」
 そのためには、日々中小企業と向き合う金融機関の姿勢が変わることが不可欠だ。金融庁は地
域金融機関にコンサルティング機能の発揮を求めるが、一部地銀を除くとまだ受け身だ。
 友田信男東京商工リサーチ取締役は「銀行は資金需要がないというが、真実の半分にすぎない」
と言う。過去の財務分析で企業を一律に判断し、今は苦しいが成長性のある技術などがあるかは
よく見ない。他社も巻き込んだ事業再編、取引先開拓などの改善策を取れば、新たな融資需要も
生まれるはずと見る。
 中小企業再生のためのインフラがない。そんな問題意識から政府は各都道府県に商工会、弁護
士、金融機関などによる支援網を形成、官民ファンドなどとあわせた「応援団」作りを進める。「企業
が筋肉質になるのを助ける」(金融庁)という政策の大枠は評価できるが、官が果たす役割ではけじ
めも必要だ。
 ある事業再生ファンドの経営者は「規律が働きにくい官の資金が安易に投入されると、貸出債権の
価格形成がゆがみ、民間が投資しにくくなる」と言う。期待されるのは、銀行間の権利調整に中立的
な立場でかかわるなどの役割だ。公的資金を使うなら「体力が弱く十分な引き当てができない中小
金融機関に注入すべきだ」との見方も多い。
 大企業の海外移転から人口減少まで。中小企業が置かれた状況は厳しさを増しており、国もかか
わる地域再生策がまず必要との声もある。だが地元の金融機関や経済団体など当事者がまず動
かないと解は生まれない。
 良い事業をいかしてそこに民間の新規の投融資資金が入るようにする。再編や転廃業を促して
供給過剰の構造を変えていく。マクロ政策と地道なミクロの作業がかみ合ってこそ経済再生へ向け
た基盤は強固になる。

211 :
株式―上値の重い展開か(市場アウトルック)
2013/04/28 日本経済新聞 朝刊
 今週(4月30日〜5月2日)の日経平均株価は1万4000円を目前に上値の重い展開か。大型
連休の谷間で東京市場では積極的に売買する動きが限られそうだ。企業業績の回復期待が根
強いほか、海外投資家からの買いも続きそうだが、商いが細る中、利益確定の売りが優勢になる
展開も考えられる。
 前週の日経平均は、週間で567円(4.26%)高となり、一時1万4000円目前に迫った。3月
期企業の決算発表が始まり、好業績の銘柄を中心に株価上昇が目立った。市場では「これまで
の円高修正を追い風に予想を上回る内容が多い」(国内投信)との声が聞かれた。
 ただ、26日の日銀の金融政策決定会合では目新しい材料がなく円相場が円安一服となったた
め、利益確定の売りが出た。同日発表の1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)が予想を下回
ったことで海外景気への不透明感も強まっており、日経平均先物6月物は週末の夜間取引で一
時1万3800円割れとなった。
 今週は鉄道や海運などを中心に企業の決算発表が続くため、個別の決算に敏感に反応する地
合いは続きそうだ。SMBC日興証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジストは「保守的な収益見通
しや海外景気の弱含みで、目先は買い上がる材料が乏しい」とみて、しばらくは踊り場の局面に
なるという。ただ、個人投資家の中小型株物色は活発なため、値動きの良い銘柄には短期の資金
が向かいそうだ。
 海外では重要イベントが目白押しだ。米国や中国で製造業の景況感を示す指標が発表となる
ほか、5月3日発表の4月の米雇用統計が最大の注目点だ。経済指標を受けた外国為替市場の
動向に警戒感が高まりやすく、輸出株などは買いが手控えられる可能性が高い。

212 :
中国が恐れる中露分断戦略外交を ワシントン支局長・佐々木類
2013.4.29 09:21 [中国]
 米ワシントン市内のシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)で24日、オバマ政権に隠然た
る影響力を持つブレジンスキー元大統領補佐官が講演し、中国とロシアについて語った。久々に
表舞台に登場した同氏の研ぎ澄まされた地政学、国際政治への分析は健在で、自由や民主主
義というわが国や欧米諸国と異なる価値観を持つ異質の大国に囲まれた北東アジアの安全保障
環境をどう捉えているのか耳を澄ました。
 結論は、財政難で衰弱しながらも依然として超大国たる米国と軍事的にも経済的にも台頭著し
い中国はともに、北東アジアの平和と安定に冷静に対応していくべきだという、至極当然で退屈
なものだった。しかし、個々の分析は興味深く、中国は2011年1月に胡錦濤前国家主席が訪米
してオバマ大統領と合意した包括的協力関係から、安保環境が劇的に変化したと指摘。東シナ
海や南シナ海で中国が傍若無人に振る舞い緊張が高まっていることについて、「自らの軍事、経
済面での国際的な影響力を誇示して、鼻っ柱の強い行動をとっていることがすべての原因だ」と
切り捨てた。また、オバマ大統領は同年11月、欧州や中東から外交・安保の比重を東アジアに
移すピボット(軸足旋回)と呼ばれる新外交戦略を表明し、これが中国側から「中国を標的にした」
と過剰な反発を招き、現在の緊張の高まりにつながっているとも語った。
 ブレジンスキー氏が最近、中国共産党機関紙「人民日報」のインタビューを受けた際、共産党が
見る米世界戦略について「究極的には中露両国を分断、制圧することだ。オバマ氏のピボット演説
はそれを示唆したものだ」と指摘したのに、紙面では触れられなかったというエピソードも出席者の
耳目を集めた。共産党の見立ては公式見解として人民日報に掲載されたものだ。痛いところを他人
に蒸し返されるのを嫌ったのだろう。このエピソードは、中国が中露両国の分断を最も恐れている
ことを如実に物語っているようだ。
 ブレジンスキー氏の話を聞いて思い出すのは、3月22日の中露首脳会談で、中国の習近平国
家主席と握手するプーチン露大統領の写真だ。AP通信の写真は、一瞬、気の進まない表情を
みせた大統領を見逃さなかった。両首脳は表向き、戦略的関係強化などで一致したが、浮き彫り
になったのはロシアの根深い対中警戒感だ。同時に、日米同盟が中露関係にクサビを打ち込む
環境が静かに醸成されつつあるという、北東アジアを取り巻く国際情勢の微妙だが、構造的な変
化もうかがえた。
 新体制発足直後の習氏は、日米同盟への牽制(けんせい)を狙って最初の訪問国にロシアを
選んだ。だが、米外交専門誌、ザ・ディプロマットは「戦略的に重要で目新しいものは何もなかった」
とし、習氏の訪露は失敗だったと結論付けた。米紙ニューヨーク・タイムズは「プーチン政権は極東
ロシアが中国の人口圧力と経済力で圧倒されることを懸念している」と分析。CSISは最近、日米露
3カ国のシンクタンク合同で報告書をまとめ、北東アジアの情勢について「軍事力の増強と自己主張
の強い中国の行動が、北東アジアに深刻な影響を引き起こした」と指摘した。
 台湾との漁業協定締結で尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる中台両岸関係にクサビを打ち込む
ことに成功した安倍晋三首相は、大型連休期間中に訪露している。北方領土問題を抱えた日露関
係を2国間の「線」で考えることは重要だが、中露という“敵チーム”の不和を誘う「面」による戦略
外交も必要だ。首相がプーチン氏を相手にどのような役者ぶりを発揮するのか。日米の専門家たち
が注視している。(ささき るい)

213 :
中国国内に疑念呼んだボストンの悲劇、中国総局、川越一
2013.4.22 07:16  [中国]
 米北東部マサチューセッツ州の州都ボストンで1897年から開催されてきたボストン・マラソンは、
96年に第1回大会が開かれた近代五輪に次ぐ歴史を誇る。その大会を揺らした惨劇は、遠く離れ
た中国にも瞬時に伝わった。そして、犠牲者の一人が中国人女子留学生であることが判明するや、
中国のインターネット上に一枚の写真が出回った。
 白と赤のチェック柄のテーブルクロスがかかったテーブル。トレイの上に並んだケーキとおぼし
き食べ物に、スプーンを持った手を伸ばす女性の姿が写っていた。15日に発生したボストン爆弾
テロ事件の犠牲者とされる女子留学生が、その日の午前9時(現地時間)ごろ、中国版ツイッター
「微博」に自らアップした写真だった。
 それから約6時間後、テロ事件に巻き込まれて命を絶たれるなど、本人も想像しなかっただろう。
ネットの掲示板には、女子留学生への哀悼の辞や、テロへの怒りや恐怖の言葉が殺到した。だが、
目を引いたのは、それらに交じって寄せられていた「疑念の声」だった。
 ネット上では、早い時点から犠牲者の氏名や出身地、出身校が報じられていた。父親の名前も
明らかになっていた。高校時代の担任の談話も流れていた。それにもかかわらず、中国当局は
「遺族の要望」だとして、犠牲者の氏名や年齢、職業などの情報を公表しなかった。それが、汚職
官僚や富裕層に対する不満を募らせている国民の思考回路を刺激した。
 「どうして公開しようとしないんだ? 彼女の父親は中国の官僚だろう!」「米国に送り出せば天国
にたどり着くと思ったのだろうが、落とし穴があった」「ある官僚の子女と推測できる。だから、死亡者
の名字を公表する勇気がないのだ」「きっと外国に逃れた汚職官僚(の子女)に違いない」−。
 中国では、欧米に移住した政府高官らの家族が、ぜいたくな暮らしをしているとの批判が出ている
。指導者の親族による海外での不正蓄財を暴いた米メディアの報道に対し、共産党指導部は極め
て敏感になっている。子女の海外留学も、指導者や官僚、富裕層の特権と受け止められている。
 香港メディアは3月下旬、米ハーバード大に留学していた習近平国家主席の娘が昨年11月に
突然退学して帰国したと報道。李克強首相や李源潮国家副主席ら指導部の子女も最近、米国から
中国に戻ったと伝えられた。特権階級の多くが子女を留学させているのは事実だが、留学ブーム
は昨今、「大衆富裕層」にも広がっている。
 中国で「大衆富裕層」とは、「10万ドルから100万ドルの投資可能資産を保有する中産階級」と
定義されている。米経済誌フォーブス(中国語版)と北京の資産管理会社がまとめた「白書」による
と、その4分の3が「子供を海外に留学させたい」と望んでいるという。2011〜12年の統計では、
米国で学ぶ中国人留学生の数は約32万人に達し、13年末には45万人を突破する見通しだ。
 党機関紙、人民日報によると、中国の専門家は「所得増や中国国内の質の高い教育資源の不
足、厳しさを増す雇用情勢によって留学ブームが続いている。他者に倣う心理も動機になっている」
と分析している。家や車を売却したり、銀行ローンを組んでまで、子供を留学させる家庭も珍しく
ないという。
 テロ事件の衝撃は小さくないが、今後も留学ブームは続くに違いない。ただ、これだけ多くの
中国人が、多感な時期に海外に留学し、見聞を広めているはずなのに、母国の“素顔”に疑問を
持たずにいることが不思議でならない。(かわごえ はじめ)

214 :
アングル:ドイツで高まる「ナチスブーム」、闇の歴史に学ぶ
2013年 04月 28日 13:49 JST
[ベルリン 26日 ロイター] ドイツでは今、ヒトラーやナチスといった言わば自国の「闇の歴史」
に対する国民の関心が高まっている。
権力を掌握するに至ったナチスの歴史を扱った展示会には数万人が足を運び、第三帝国をテーマ
にしたテレビドラマには数百万人の視聴者がつく。ヒトラーが現代のベルリンに現れるという小説は、
一夜にしてベストセラーとなる人気ぶりだ。
ドイツでは今年、ナチスに関する歴史の節目を迎えるため、これまで以上に自国の歴史に興味を
持つ人が多くなっているようだ。あの時代に祖父母が何を経験したのか、海外で平和活動に従事
する今日のドイツ人にとってナチスの負の遺産がいかに障害となっているか、ギリシャやスペインの
失業者がなぜメルケル首相を「新たなヒトラー」と揶揄(やゆ)するのかなど、テレビや新聞、ネット
上でもナチスに関する話題は尽きない。
ヒトラーのイデオロギーに感化されて人種差別的な連続殺人事件を起こした女の裁判が来月始ま
ることも、現代社会にもナチスの脅威が存在することをまざまざと感じさせることになるだろう。
今年1月と5月はヒトラーの総統就任とナチスの思想に合わないとされた書物が焼き払われた焚書
からそれぞれ80年、11月はユダヤ人の住宅や商店が襲撃された「水晶の夜事件」から75年に
当たる。
こうした節目がある種の切迫感を持って迎えられるのは、戦争を生きた世代が少なくなってきている
ということを実感しているからだ。この世代の人たちがいなくなれば、歴史に興味を持つ若者は、
生き証人たちから話を聞く以外の手段を探さなければならなくなる。
「悪魔は抽象的な歴史の闇から何度でもよみがえる」。ナチス時代について書かれた記事の中で、
シュピーゲル誌はこう記している。フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙は、戦時中の
若き5人のドイツ人を描いたテレビドラマ「Unsere Muetter, unsere Vaeter(われらの母、われらの父)」
を製作したニコ・ホフマン氏のインタビューを掲載。「それが終わることはない」と見出しを付けた。
3月に放送されたドラマは700万人が視聴した。
<ドラマと小説の人気>
ホフマン氏はこのドラマについて、18歳でヒトラーの軍に志願兵として入隊した自分の父親のため
に製作したという部分もあると話す。
歴史家のArnd Bauerkaemper氏は、「このドラマは本当の意味で人々の心の琴線に触れる作品で、
特に当時の悲惨な時代を生きていたら自分ならどうしていただろうと自問する若者の心に語りかけ
るものだ」と評価する。
ドラマでは戦争やドイツ人の罪について、残酷な部分も赤裸々に描かれている。ビルト紙が「ドイツ兵
は本当にそれほど野蛮だったのか」と紙面で疑問を呈したところ、ロシアやポーランドから非難の声
が上がり、70年経った今でもデリケートな問題であることが示された。
また、ヒトラーが2011年のドイツによみがえり、テレビで人気者になるというストーリーの小説「Er ist
wieder da(彼は復活した)」はすでに40万部以上売れ、現在他の言語に翻訳されているほか、映画
化も進んでいる。
著者のTimur Vermes氏は、「ヒトラーは当時と違った方法を使い、現代でも成功を収める可能性が
あるということを表現したかった」と執筆の動機について語った。

215 :
<失われた多様性>
首都ベルリンでは、ヒトラーによって崩壊したワイマール共和国の芸術性や知性に富んだ暮らしを
称え、当時の一般市民の生活を垣間見るために、「失われた多様性」というタイトルの展示会や舞台
、映画などが年中開催されている。
ドイツ歴史博物館は、ポスターやニュース映像、ナチス親衛隊のブーツやピストルなどのレプリカ
なども展示会を開催。同博物館の女性学芸員は、最近ではこうした展示会への行政からの援助が
手厚くなってきているとし、「ユダヤ人、ロマ民族、同性愛者、障害者など、さまざまな人たちが犠牲
になったことを記憶に刻んでおくことは、政治的に非常に正しい行いだ」と語る。この展示会には、
初めの3カ月で4万人以上が訪れたという。
また、公にゲイであることを認めているベルリンのクラウス・ボーベライト市長は、1920─30年代
のベルリンの多様性はナチスによって短期間で破壊されてしまったとし、「私たちは今やその多様性
を取り戻したと言えるが、それは過去のものではない。われわれが積極的に守らなければならない
この街にとっての目標なのだ」と語った。

216 :
日ロ、領土交渉を加速、経済テコに平和条約、首脳合意、外務・防衛相協議を創設。
2013/04/30 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1231文字 書誌情報
 【モスクワ=佐藤賢】ロシアを公式訪問中の安倍晋三首相は29日、クレムリンでプーチン
大統領と約3時間20分間会談した。停滞している北方領土交渉の再開を盛り込んだ共同
声明を発表。解決策づくりの交渉を加速させるようそれぞれの外務省に指示することで一致
した。外務・防衛担当閣僚級協議(2プラス2)や極東開発に向けた官民協議の創設でも合
意した。(関連記事2、3、9面に)
 会談後の記者会見でプーチン氏は平和条約交渉について「私たちが真にこの問題を解決
したい。環境の整備が必要で、信頼醸成が重要だ」と指摘。「経済協力がこのプロセスに
最も良い役割を果たすことができる」と述べた。首相は「交渉の再スタートで合意したのは
大きな成果だ。この問題に直接取り組み、解決に向けて全力を挙げる」と強調した。
 両国の共同声明は2003年に当時の小泉純一郎首相とプーチン大統領がまとめて以来、
10年ぶり。日本政府はこれまでの日ロ間の合意文書を踏まえ「北方四島(択捉島、国後島、
歯舞群島、色丹島)の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」ことを基本方針としている。
 今回の声明では「第2次世界大戦後67年を経て日ロ平和条約が締結されていない状態は
異常であるという認識で一致」と明記。「両首脳の議論に付すため双方に受け入れ可能な
解決策」を両国の外務省で検討する。
 ただ、安倍首相は記者会見で「困難な問題を一気に解決する魔法のつえは存在しない。
双方の立場の隔たりは大きい」との認識を表明。プーチン氏も「あした解決するのはあり得
ないが、作業を進めて重要な問題を解決すると期待している」と述べるにとどめた。交渉進
展のハードルは高い。
 立ち上げで合意した外務・防衛担当閣僚級協議の枠組みは日本にとって米国、オースト
ラリアに続く3カ国目になる。自衛隊とロシア軍の防衛交流拡大や、テロ・海賊対策を含む
14年中のプーチン氏の訪日を招請し、プーチン氏は謝意を示した。
 日ロはそれぞれ相手国に文化交流の拠点になる「文化センター」を設置する。北朝鮮問題
では「核兵器・弾道ミサイル製造を放棄しない行為を非難し、国連安全保障理事会決議や
6カ国協議の共同声明の順守を強く要求する」ことで一致した。
 経済協力については、日本企業の投資を促すため国際協力銀行(JBIC)やロシア政府系
の投資ファンドが出資する「日ロ投資プラットフォーム」の設立で合意した。
○平和条約問題の解決策づくりの交渉を加速させるよう外務省に指示
○外務・防衛担当閣僚級協議(2プラス2)の立ち上げ
○外相が少なくとも年1回、相互に訪問
○極東開発に向けた官民協議の創設
○「日ロ投資プラットフォーム」を設立

217 :
ロシアに商機、企業走る、首相外遊に経済人100人同行、巨大市場、技術生かし開拓。
2013/04/30 日本経済新聞 朝刊 9ページ 927文字 書誌情報
 安倍晋三首相の訪ロに合わせて100人を超える経済人がロシアを訪れている。首相の
外遊同行としては過去最大規模。首脳会談を契機に日本の技術・ノウハウを生かした製品
やサービスの輸出拡大を狙う。官民挙げたトップ外交がアベノミクスの第3の矢である成長
戦略につながるか、今後の「成果」が注目される。(1面参照)
 29日はロシア直接投資基金主催のロシア投資ラウンドテーブルに200人以上の企業
関係者が集まった。30日には政府主催の日ロフォーラムで都市インフラ整備・エネルギー、
医療・先端技術、農業・食品の3分野を軸に協力の可能性を探る。
 外務省の調査によると、ロシアに進出している日本企業は444社(2011年10月時点)
と4年間で約100社増えた。年間直接投資額は08年以降3億ドルを上回る水準が続いて
いる。企業にとって資源国や内需が拡大する新興国という面に加え、中央アジアなど周辺
市場開拓の足がかりとしても重要性が増してきている。
 都市インフラでは日本が世界的に先行する省エネ技術やIT(情報技術)を駆使したスマー
トシティー構築で商機がある。モスクワやサンクトペテルブルクなど大都市で計画がある。
 川崎重工業はエネルギー効率が高いガスタービンを中核設備として売り込む考え。既に
日建設計、三井不動産、東芝などとの企業連合でロシアの不動産会社とスマートシティー
整備に関する覚書を交わしている。
 経済成長に伴う富裕層の拡大も高度医療の需要拡大や日本食への関心の高まりといった
形で追い風になる。
 住友重機械工業は日本政府と連携しモスクワに最先端のがん治療を手がける病院を建設
する計画だ。放射線治療の最新鋭機器を導入する。キッコーマンはオランダで製造したしょう
ゆをロシアで販売する。現地の料理に合ったレシピを提案し需要を喚起する。
 3分野以外でも自動車関連など日本企業の動きは活発。三井物産はロシア自動車大手
レルスの合弁会社「ソレルス・ブッサン」と2月、ウラジオストクの新工場でトヨタ自動車ブラン
ドのSUV(多目的スポーツ車)の組み立てを始めた。トヨタが生産技術と部品を供与。車両
はシベリア鉄道で輸送しトヨタの販売網を利用してロシア全土で販売する。

218 :
特集―株高で消費マインド明るく、私にもアベノミクス効果(ニュースがわかる)
2013/04/30 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1559文字 書誌情報
 安倍晋三首相が打ち出した経済政策(アベノミクス)が、日常の風景を少しずつ変え始めた
。金融緩和を起点とする株高で消費が勢いづき、公共事業の積み増しで地方にもひとまず
恩恵が広がる。物価や賃金の行方に不安も募るが、規制緩和などの成長戦略が実現すれ
ば、身近な風景が活気づくとの期待感もある。
 「えっ、満席?」。東京都内で美容の仕事をする金井奈津子さん(29)がアベノミクスを初
めて感じたのは、3月末のハワイ旅行で飛行機に乗り込んだ瞬間だった。
 帰国して再び働き始めると「大型連休に海外旅行に出かけると話すお客さんばかり。株高
で気分が明るくなっている」。ANAセールス(東京・港)では、平均80万円の高額ツアーを
発売したところ、あっという間に9月分まで予約が埋まった。
 デフレからの脱却をめざすアベノミクス。第1の矢である金融緩和の効果は動き出した消費
に表れている。絵画販売を手がけるアークコーポレーション(京都市)の山中満子社長は
「新進画家の絵が売れ始めた」と話す。ここ数年は1枚20万〜30万円の絵が人気だったが
、最近は2点で100万円を超す大きな絵も売れる。東京の日本橋三越本店は「美術・宝飾・
貴金属」の売り上げが3月に前年比12・8%増えた。
□   □
 普通のサラリーマン世帯はどうだろう。
 川崎市在住で自動車販売会社に勤める坂井健さん(仮名、37)は4月22日、仕事をこっ
そり抜け出しSBIモーゲージ(東京・港)目黒店を訪れた。
 相談したのは住宅ローンの借り換え。2006年12月に35年金利固定で借り入れた1800
万円の金利は年2・8%だが、現在は年1・8%だ。借り換えれば返済見込み額が200万円
も減る。坂井さんは「返済が減る分は貯蓄に回したい」と堅実派だが、おこづかいが多少は
増えそう。
 中高年の男性に人気の外国車「ボルボ」。ボルボ・カー・ジャパンが2月に発売した新型車
「V40」は4月半ばまでの受注が4千台を超え「日本市場が世界で最も多く売れている」
(マーケティング部の若林敬市さん)。売れ筋は1台309万円と決して安くはないが、「年収
800万〜1千万円ぐらいの層が積極的に買っている」(同)という。
 地方にもアベノミクス効果は広がっている。
 「やはり、安倍政権は違うね」。北海道帯広市に住む40代の男性は語る。地元で土地
改良などの「農業関連の工事が目立って増え始めた」ためだ。
 2月に成立した12年度補正予算には農林水産省の事業となる公共事業が5512億円盛り込まれた。アベノミクスの第2の矢である財政出動はこれからが本番だ。建設関連だけではない。北海道の求人情報誌製作会社は「物流やサービス業でも人手不足が目立っている」という。
□   □
 金融緩和や財政出動に伴う需要底上げの効果は身の回りにも少しずつ波及し始めている
。だが、元気になった企業が投資や雇用を増やさなければいずれ息切れする。家計を差配
するお母さんは、お父さんの給料がきちんと上がるかが切実な関心事になってきた。
 「ティッシュペーパーの特売が減った」。大阪府に住む石井千枝さん(29)は2人目の
子どもを妊娠して産休中。子どもが増え生活費がかさむだけに、スーパーの店頭のちょっと
した変化にも敏感だ。
 値上げは、うどんの材料になる小麦粉など原料を輸入に頼る食品にもじわり波及し始めた。
円安が進めば、漁船の燃料費が上昇し食卓に並ぶ魚の値段にも影響が出る。海外旅行の
代金も値上がりするだろう。その分、「給料が上がらないと回復は実感できない」(石井さん)。
 安倍政権は経済界に賃上げを求めたが、大半の企業は夏のボーナスの上積みにとどまる。
結局は大黒柱のお父さんがもっと稼がないとね。アベノミクスがうまくいかなければ、父親は
肩身が狭くなるのかもしれない。

219 :
特集―Q&A、3本の矢とは?、金融緩和など脱デフレ策(ニュースがわかる)
2013/04/30 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1210文字 書誌情報
 Q 最近あちこちで話題になっている「アベノミクス」とは何ですか?
 A 安倍晋三政権が打ち出した経済政策を表す言葉です。安倍首相が「3本の矢」と呼ぶ
、金融緩和、財政政策、成長戦略という3つの政策の組み合わせからなっています。
 Q アベノミクスの目的は何ですか?
 A 物価が下がり続ける「デフレ」を解消して、経済を活性化することです。
 Q デフレだとどうして困るのですか?
 A 物価が下がれば、モノが買いやすくなって一見よいことのように思えますが、経済全体
を見渡せば物価だけでなく、企業の売り上げや賃金なども減ります。経済のパイが小さくなる
弊害の方が大きいのです。安倍首相は脱デフレをめざすアベノミクスでは金融緩和を「1本
目の矢」としています。
 Q 金融緩和って何ですか?
 A 日銀が世の中に出回るお金の量を増やし、企業や個人がお金を借りやすくすることです
。そうすれば企業が工場を新しくつくったり、個人が消費を増やしたりして、経済が活発にな
り最終的にモノの値段が上がる可能性があります。
 日銀は白川方明前総裁が主導する体制でも金融緩和を続けていましたが、安倍首相は
デフレを脱却するためには従来のやり方では不十分だと主張しました。安倍首相の意向を
受けて、日銀は今年1月、消費者物価指数(CPI)が前年比2%上昇するまで金融緩和を
進めることを約束する物価上昇率目標(インフレ目標)を設けました。
 Q 日銀は目標達成のためにどんな政策をとっているのですか?
 A 3月に就任した黒田東彦日銀総裁は、2%の物価上昇を2年程度で達成すると約束し
、世の中に供給するお金の量を示す「マネタリーベース」を2倍に増やすと決めました。ただ
物価が上がっても賃金が上がらなければ、生活実感は苦しくなります。金融緩和を起点に
消費が増え企業が投資を増やせば賃金も増えるはず。アベノミクスはこんなシナリオを示し
ますがその道筋はまだ不透明です。
 Q 「2本目の矢」の財政政策とは?
 A 災害に強いインフラ整備など、公共事業を増やす政策などが軸になります。日銀が
金融緩和でお金を供給しても、企業などがお金を必要としなければ、世の中にお金が流れ
ていきません。そこで、まず政府が財政支出で需要を生みだし、景気回復の呼び水にする
狙いがあります。
 公共事業は一時的に景気を上向かせるものの、将来の需要を先食いしているだけとの
見方もあります。日本の財政事情は主要国のなかで突出して悪いため、中長期では財政
健全化に向けた取り組みも欠かせません。
 Q 「3本目の矢」の成長戦略とはどんなものですか?
 A 規制緩和で新産業を創出したり女性が働きやすくする環境を整えたりするなど、日本
がこれから取り組んでいく課題です。農業の再生策も重要な課題で、6月に取りまとめる
予定です。金融・財政政策に比べ効果が出るまで時間がかかりますが、日本の経済活性
化のカギを握る最も重要な政策です。

220 :
特集―眠れる力、成長底上げ、規制緩和、農業など活性化(ニュースがわかる)
2013/04/30 日本経済新聞 朝刊 13ページ 738文字 書誌情報
 円安・株高に代表されるアベノミクス効果。まずは景気の先行きへの期待を高め消費を
押し上げた。第3の矢である成長戦略で日本経済の眠れる力を引き出し好循環の芽を育
てられるかが次の焦点だ。
 「過疎の町に若い人が増え、にぎわいを取り戻せるかもしれない」。新潟県村上市で農業
を営む遠山忠宏さん(44)はアベノミクスの成長戦略を注視する。
 遠山さんが経営する会社「開成」は関連会社の農業生産法人でバイオマス発電を利用
した肥料生産や南国フルーツの栽培を手がける。「農地用途の規制緩和で発電も手がけ
経営を多角化できれば、農業に関心のある若者が一歩踏み出すきっかけになる」とみて
いるためだ。
 国論を二分した環太平洋経済連携協定(TPP)への参加。農業の衰退への警戒感は強い
が、日本の豊かさを維持するには避けられない道のりだ。ならば、農地用途の規制も緩和
し農業再生につなげてほしいとのアイデアだ。
 日本の持つヒト、モノ、カネをどう生かし、成長力を取り戻すか。安倍政権発足直後に決ま
った新税制は成長戦略の隠れた先行事例だ。
 「おじいちゃん、ありがとう」。東京都に住む中山幸雄さん(仮名、80)は4月上旬、生意気
盛りの大学生の孫2人から真顔でお礼を言われた。教育費として2人で1000万円を贈る
と告げたときのことだ。
 きっかけは、孫1人あたり1500万円までの教育資金は贈与税が非課税になる新税制。
安倍政権が導入を決め4月に始まった同税制で中山さんの迷いが吹っ切れた。教育費の
負担が減る娘夫婦も家計に余裕ができ、外食を増やせるようになった。
 デフレに直面し袋小路に陥った日本経済を解きほぐす。副作用を語り始めればきりがない
が、アベノミクスが身近な風景を大きく変える可能性を秘めているのも確かなようだ。

221 :
・[「北方領土交渉を加速」 10年ぶり共同声明発表]
 ・・北方領土はともかく、
 [対ロシア経済外交加速−首相訪問に産業界が帯同] 
 ・・これには驚いた。
  今まで、安部さんのペースが速すぎて心配してたけど、
  沈黙の民主政権時代を考えると、これが当然か?
・[イタリアが5・10年債入札、新政権発足で利回り数年ぶり低水準]
 ・・も、
 [イタリア銀の不良債権、今後も増加の見込み 民間向け融資は縮小]
 ・・微妙
・[猪瀬知事「イスラム諸国で人々が共有しているのは唯一、
  アラーだけ。けんかばかり」、NYで発言 IOCが注意喚起]
 ・・じゃ、日本はどう?
  中韓とは毎日イザコザで、何一つ共有してはいないのだ。
・[JPモルガン、ダイモンCEO側近が退職―幹部退社は9人目]
 ・・ぼちぼち爆弾落ちるか?
  
 ・・ってことで、売ったら買い戻せないムードバリバリの中、
  余力タップリになり、明日からは5月相場・・
   セルインメイに期待し、買ったら売りで回転させたい(^^)
  にしても、わたしのGW・・暇過ぎ(´-ω-)ノ

222 :
3メガ銀、住宅金利上げ、あすから、10年固定年1.4%。
2013/04/30 日本経済新聞 夕刊 1ページ 663文字 書誌情報
 三菱東京UFJ銀行など3メガバンクは5月から住宅ローン金利をいっせいに引き上げる。指標と
なる長期金利が小幅ながら上昇しているためだ。主力の10年固定金利型(最優遇)は0・05%
上げ、年1・4%とする。これは昨年10月以来、7カ月ぶりの高い水準だ。日銀はデフレ脱却を目
指して量的・質的金融緩和を実施したが、銀行の貸出金利の引き下げには至っていない。
 住宅ローン金利は市場の実勢に応じて、各行が毎月決めている。3メガ銀は10年固定型を昨年
12月に引き下げ1・3%と史上最低となった。1月に1・35%に上げ、その後は横ばいが続いていた。
今回の引き上げは4カ月ぶりとなる。5月1日の実行分から適用する。
 背景には長期金利の動きがある。指標となる新発10年物国債利回りは4月4日の日銀の金融
緩和を挟んで乱高下。一時0・3%台まで下がったが、足元は0・6%程度で推移している。3月下
旬の0・5%台より小幅ながら上昇しており、銀行にとっては調達コストが上がった格好になる。
 3メガ銀以外では、りそな銀行が0・05%上げ1・4%にする。三井住友信託銀行は1・15%、イ
ンターネット専業の住信SBIネット銀行は1・18%で据え置く。
 3月下旬と比べると、5年物や20年物の国債利回りも上昇している。10年物以外の住宅ローン
金利を上げる動きも相次ぎ、三菱UFJの場合、5年物は0・05%、20年物は0・1%引き上げる。
 歴史的にみるとまだ低金利といえる。10年固定金利は1年前の2012年5月は1・45%、2年前
の11年5月は2・35%だった。

223 :
「5月売り」格言、今年は?(ウォール街ラウンドアップ)
2013/04/30 日本経済新聞 夕刊 3ページ 912文字 書誌情報
 「5月は売り逃げろ」――。株式相場は4月に高値をつけ、秋口にかけて下がることが多い。そんな
経験則から生まれたウォール街の格言は今年も的中するのか。多くの投資家が意識せざるを得な
い時期がやってきた。
 29日のダウ工業株30種平均は3日続伸した。株高を支えるのは、緩和マネーの流入期待だ。
今週は欧州中央銀行(ECB)の次の一手が焦点。市場は5月2日の理事会での利下げを織り込
みはじめている。欧州景気の低迷に配慮し、緩和政策を強めるとの見立てだ。
□   □
 一方で「5月は売り逃げろ」という格言も侮れない。2010年〜12年はいずれもダウ平均が4月末
〜5月初めに年初来の高値を付けた後、一転して下落。ダウ平均は夏場にかけて1割前後下げた。
震源はいずれも欧州。南欧の債務危機で市場心理が冷え込んだ。
 今年はどうか。「過去3年とは状況が違う」。JPモルガン・チェースの株式ストラテジスト、トーマス
・リー氏は強調する。春先の楽観ムードが支配的だった昨年までと比べ、今年は投資家の買い持
ちの比率がそれほど高まっていない。株式相場が大きく調整するような大量の売り注文は出にくい
という指摘だ。
 欧州ではイタリアで新政権が発足し、同国の政治空白を巡る懸念は後退した。キプロス問題も小
康状態を保ち、「南欧リスク」が強く意識されているわけではない。
□   □
 しかし、今の株高が不安定な土台の上に成り立っているのも否めない。米主要企業の1〜3月期
決算は、売上高が市場予想に届かない企業の比率が全体の約6割に達した。米企業の収益は決し
て盤石ではない。
 焦点は、金融緩和が株価をどこまで押し上げられるかに尽きるのかもしれない。米債券運用最大
手ピムコのモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は懐疑派の一人。金融緩和を続ける中銀
を「一度も試したことのない薬を処方する義務を背負った製薬会社のようだ」と形容。「その帰結が
どうなるのか、誰もわからない」と想定外のイベントが起きかねない将来に警鐘を鳴らす。
 最高値圏にあっても過熱感はなく、平穏さを保つ株式市場。その心地よさに浸り続けることはでき
るのか。正念場の5月はすぐそこだ。
(ニューヨーク=川上穣)

224 :
続落、輸出株売られる(株式)
2013/04/30 日本経済新聞 夕刊 4ページ 189文字 書誌情報
 日経平均株価は続落し、一時100円超下げた。米景気の先行き不透明感から円高が進み、
輸出株を中心に売りが出た。4〜9月期の大幅減益見通しを発表したファナックが急落しコマツ
も下落。市場では「中国需要の鈍さも売り材料」(国内証券)との声も。売り一巡後は買い戻
しが入り下げ幅を縮めた。一方、好業績観測が伝わったソフトバンクが反発するなど、内需
株は堅調。日経ジャスダック平均株価は反発。

225 :
コラム:「パッシング・チャイナ」という選択=熊谷亮丸氏
2013年 04月 30日 18:16 JST
4月30日、大和総研チーフエコノミストの熊谷亮丸氏は、
日本は中国に対して「バッシング」ではなく「パッシング」、すなわち「非難」ではなく「素通り」しても
いいのではないかと指摘。提供写真(2013年 ロイター)

かねてより筆者は、中国に対して日本は「バッシング」ではなくて「パッシング」、すなわち「非難」する
のではなく、もう「通過」「素通り」してもいいのではないかという主張をしている。
日本のすぐ近くには、タイ、インド、インドネシア、ミャンマー、ベトナムなどの国々を筆頭とする「南ア
ジア」という巨大な潜在市場がある。彼らは、戦後の焼け野原から不死鳥のように立ち上がり、アジ
アから初めて先進国の仲間入りを果たした日本人に対して、ある種の憧れを持っている。極めて「親
日的」な国が多いのだ。
今後、日本企業にとっては、中国に固執せず「チャイナ・プラス・ワン」、つまりは中国以外にもうひ
とつ海外拠点を作ることこそが喫緊の課題になるだろう。
もちろん、筆者の見解に対して、「中国経済を通過あるいは素通りして、日本経済は本当に大丈夫
なのか」と疑問を呈する向きもあるだろう。事実、日中関係の悪化がわが国の実体経済に及ぼす
直接的な影響としては、3つのルートが考えられる。日本からの対中輸出の減少、中国にある現地
法人の売上高の落ち込み、そして日本を訪れる中国人観光客の減少である。
だが、筆者の試算では、日中関係の悪化は、最悪のケースでも2013年度の日本の国内総生産
(GDP)を0.2%押し下げる程度の影響しかない。まさに、日本経済にとっては「蚊が刺した」程度
の影響なのだ。
他方で、金融・為替市場を通じた悪影響には一定の警戒が必要だ。後述するように、中国にはリス
ク要因が山積している。中国における「バブル崩壊」は、世界的な信用不安を引き起こし、消去法
的な円高圧力を再燃させることが懸念される。こうしたリスクを勘案すると、今後、日本企業は従来
にも増して戦略的な取り組みを強化する必要がある。
<2015年中国バブル崩壊説「5つの根拠」>
中国経済の「バブル」は15年前後から、いつ崩壊してもおかしくない。その根拠として以下の5つの
要素が考えられる。
第一に、1979年から採用された「一人っ子政策」による少子高齢化の進展が懸念される。少子高
齢化の進展は、税収の低迷などを通じて、財政赤字拡大を招きかねない深刻な問題である。
第二に、中国の「政治リスク」も深刻だ。中国では政治指導者が交代する5年毎に混乱が起きる傾向
があり、将来的には中国共産党による事実上の一党独裁制が崩れる懸念が強まるだろう。
第三に、「不動産バブル」の崩壊も心配である。中国の経済成長モデルは、不動産価格の上昇による
「錬金術」を中核に据えている。驚くべきことに、地方政府の収入の6割程度が、不動産関連収入に依
存している。
第四に、中国では設備の過剰感が強まっている。GDPに占める設備投資の割合は個人消費を上回
っており、個人消費がGDPに占める割合は米国で7割超、日本でも6割程度だが、中国では35%に
過ぎない。
特にここ数年、資本や設備の過剰が積み上がり、経済の効率が非常に悪くなっている。12年点で
経済成長率が11―12%に達するという前提の下で設備投資の意思決定が行われているのだ。
実際の経済成長率の実力は7−8%程度なので、日本のバブルのピーク時に匹敵するか凌駕する
ほどの設備の過剰感がある。この先、3―5年のスパンでみると、15年以降に設備バブルが崩壊
する可能性が高まるだろう。
第五の問題点は、賃金インフレの進行である。中国にとってインフレは「天敵」だ。インフレが進行す
ると、低所得階層の不満が爆発し、政治的・社会的混乱を伴いながら、経済が「ハードランディング」
に至るケースが多いからである。

226 :
<「チャイナ・プラス・ワン」の推進がカギ>
日本企業は「技術で勝って、商売で負ける」と言われる。マーケティング力が弱いというのが日本企
業の致命的な欠陥である。野球のピッチャーに例えれば「技術力」の高さは速い球を投げる能力だ。
日本企業は時速150キロ台の剛速球を投げる能力を持っている。しかし、韓国企業という、球速は
時速130―140キロ台だが、絶妙のコントロール(「マーケティング力」)を有するピッチャーに苦戦
しているのだ。
今後の日本企業の戦略としては、剛速球に一層の磨きをかける(最先端の「技術力」を磨く)ことと、
コントロールを良くする(「マーケティング力」を高める)ことの双方に、バランス良く取り組む必要が
あるだろう。同時に、日本企業は中国への依存度を下げていくべきである。
我々は、「パッシング・チャイナ」という新たな選択を迫られている。日本企業は、中国における「バブル
崩壊」のリスクを認識した上で、「チャイナ・プラス・ワン」を積極的に推進すべきなのだ。
*熊谷亮丸氏は、大和総研経済調査部チーフエコノミスト。日本興業銀行(現みずほFG)、興銀証
券(現みずほ証券)、メリルリンチ日本証券を経て、2007年に大和総研入社。2002年―2011年、
財務省「関税・外国為替等審議会」専門委員。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学
研究科修士課程修了。近著に「パッシング・チャイナ 日本と南アジアが直接つながる時代」(講談社)


227 :
ドイツ銀増資計画は優先課題、攻めの経営可能に=共同CEO
2013年 04月 30日 21:11 JST
 [フランクフルト 30日 ロイター] ドイツ銀行(DBKGn.DE: 株価, 企業情報, レポート)のアンシュ
・ジェイン共同最高経営責任者(CEO)は30日、前日発表した29億6000万ユーロ(38億7000
万ドル)の増資計画について、資本増強は優先課題であり、増資により資産取得や新規ビジネス
獲得などを積極的に進めることができるとの考えを示した。アナリストとの電話会議で述べた。
 CEOは増資計画を決定する前に、規制当局や株主と協議したことを明らかにし、「資本問題の
解決に最優先で取り組む必要があった」とした。その上で資本増強への取り組みは「終了したと
言える」と語った。
 また資本増強により、増配へと道を開くほか、より積極的に市場シェア拡大を目指すことがで
きるとした。
 DZ銀行のアナリスト、クリストフ・バスト氏は「経営陣は資本基盤をめぐる終わりのない議論に
終止符を打ちたいようだ」と指摘した。
 ドイツ銀の増資計画を市場は好感しており、同日の欧州株式市場で同社株は7.4%急伸し
ている。

228 :
欧州、再び「脱緊縮」の機運 独の姿勢に「ジコチュー」批判も
2013.4.30 20:46 [欧州]
 【ベルリン=宮下日出男】債務危機に陥った欧州で、財政緊縮路線に対する逆風が再び強まって
いる。イタリア新政権は「脱緊縮」を掲げ、欧州連合(EU)も緊縮路線の「限界」を訴える。長引く経
済低迷が域内の人々の生活に及ぼす不安も強まっており、早期の回復を図るには緊縮緩和が必
要との認識が広がっているためだ。
 モンティ前政権が緊縮策を進めてきたイタリアでは4月29日、レッタ新首相が所信表明演説で経
済成長重視への路線転換を表明。前政権が導入した不動産税や、実施予定だった付加価値税引
き上げを停止するとした。
 レッタ氏は「欧州が今までと異なる決断を下せば、私たちの運命は望む通りになる」と、EU全体
での路線転換を図る考えも強調。協議のため30日からドイツなど欧州歴訪を始める。
 「脱緊縮」の動きはEU内にとどまらない。2008年の金融危機後に財政緊縮策を進めてきたアイ
スランドでは4月27日の総選挙で与党が敗北、脱緊縮を掲げた野党陣営が勝利した。野党はEU
加盟にも消極的で、EUと距離を置く可能性がある。
 債務危機では昨年、財政緊縮偏重に批判が集中し、EUは経済成長と均衡を図る方針に転換した。
この結果、ユーロ圏の12年の財政赤字は改善したが、南欧などで過去最悪水準の失業率が続き、
経済成長率予測も下方修正されるなど、回復の兆しは見えない。
 欧州委員会のバローゾ委員長は4月、「緊縮策は原則的に正しいが、限界だ」と表明した。米国の
ルー財務長官も4月の欧州歴訪時に「消費刺激策は有益だ」とし、経済成長を促す一段の対応を
求めた。金融市場も最近は、財政規律の緩みより経済低迷の深刻化を懸念しているとされる。
 専門家は、ギリシャでは緊縮策を発端とする医療サービスの質の低下により、自殺や精神疾患、
感染症の件数が増加したと指摘。イタリアでも過去4年で自殺者が2〜3割増え、その多くが失業者
や自営業者たちだと報告されている。
 これに対し、ドイツではショイブレ財務相が「危機の原因は債務だ」と反論、財政規律を緩める路線
への反対姿勢を改めて表明した。フランスでは、与党社会党が内部文書でメルケル首相ら独側の
姿勢を「自己中心的な非妥協性」と批判したことが判明。文言は後に修正されたが、ドイツへの不満
の高まりが再び目立ってきている。

229 :
NY円、4日続伸 1ドル=97円40〜50銭で終了 対ユーロ続落
2013/05/01 06:46 日経速報ニュース 791文字
【NQNニューヨーク=増永裕樹】4月30日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日
続伸し、前日比30銭円高・ドル安の1ドル=97円40〜50銭で取引を終えた。一時は96
円99銭まで上昇。3週間ぶりに96円台をつけた。ドルが対ユーロで下落し、対円でもドル
売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)が緩和的な金融政策を長期にわたって継続する
との見方が強まり、ドルを売って円を買い戻す動きが広がった面もあった。
 4月の米消費者信頼感指数は市場予想を上回る改善を示したが、内訳の雇用情勢に
関する景況感は悪化。市場が注目する3日発表の4月の米雇用統計が低調な内容にな
るとの連想を広げた。FRBは雇用改善を政策目標に掲げる。現状の政策の長期にわたる
維持は日米金利差の拡大観測を後退させる要因になるとして円買い・ドル売りが優勢に
なった。
 ユーロ圏では3月の失業率が比較可能な1995年以降で最悪となり、4月の消費者物
価指数は伸び悩んだ。欧州中央銀行(ECB)が2日の理事会で利下げに踏み切るとの
見方が強まった。利下げが実現すれば欧州景気の浮揚につながるとして、ユーロ買い・ド
ル売りが広がった。対円にもドル安の動きが波及し、円買いを呼び込んだ。
 円の安値は97円79銭だった。
 円は対ユーロで続落し、前日比25銭円安・ユーロ高の1ユーロ=128円25〜35銭で終え
た。ECBによる利下げが実現すれば欧州景気を支える要因になるとして、円を売ってユ
ーロを買い戻す動きが広がった。
 米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは30日、ユーロ圏加盟国であるスロベニアの
長期債務格付けを投機的等級まで引き下げたが、相場の反応は限られた。
 ユーロは対ドルで3日続伸した。前日終値の1ユーロ=1.31ドルちょうど程度から、同後
半に水準を切り上げた。ユーロの高値は1.3186ドル、安値は1.3067ドルだった。

230 :
第3の矢どこへ点検成長戦略(1)規制緩和、踏み込み不足、雇用・農業に壁。
2013/05/01 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1240文字 書誌情報
 安倍晋三政権が金融緩和と財政支出に続く「第3の矢」に掲げる成長戦略の姿が見えて
きた。医療など新産業を育成し、女性が力を発揮できる環境を整備。「特区」を軸に規制を
緩めて企業を伸ばす。しかし産業界の要望が強い労働規制の緩和は先送りされるなど、
踏み込み不足も目立つ。「アベノミクス」実現のカギとなる成長戦略を点検する。
 「この会議が改革の先頭に立ち、相当の摩擦熱を突破する覚悟だ」。安倍首相が4月末
の産業競争力会議で語気を強めると、出席した各省庁の幹部の顔に緊張が走った。
 日本の弱みを強みに変える。安倍政権の成長戦略は「少子高齢化、公共インフラの老朽
化、エネルギー・環境制約など世界に先駆けた課題に取り組み、成果を企業が海外に展
開して収益を得る」(甘利明経済財政・再生相)という姿が目標だ。
 成長戦略をまとめる競争力会議の成果の一つは医療分野の開発の司令塔となる「日本
版NIH」の創設だ。基礎研究は文部科学省、臨床研究は厚生労働省、産業育成は経済産
業省とバラバラの機能を内閣官房に設けるNIHに一本化。基礎研究で先行したiPS細胞の
実用化を急ぐ構えだ。
 競争力会議の民間議員は、地域を限って容積率などの規制を緩める「特区」を首相主導
で進めるよう提言した。東京都など三大都市圏を「世界で最もビジネスのしやすい街」に
仕立て上げ、海外企業の誘致を狙う。提言を受け、新藤義孝総務相は「国家戦略特区」の
創設を表明。民間議員が提言した「特区諮問会議」の設置にも応じる。
 国の規制を個別に見直すのは規制改革会議だ。一般医薬品(大衆薬)のうち副作用の
リスクが高い薬剤もインターネット販売の解禁を求めた。厚労省の検討会が5月にも結論を
出す。
 踏み込み不足の議論も多い。競争力会議の民間議員は企業が自由に農地を買える「所
有の自由化」を訴えた。しかし競争にさらされる既存の農家に配慮する農林水産省はリース
で農地を貸す現行制度で十分との立場だ。
 成長戦略は予算の裏付けが欲しい省庁の政策の寄せ集めになりがちだ。経済財政諮問
会議が6月にまとめる経済財政運営の基本方針「骨太の方針」は、成長戦略と財政再建の
整合性を問われる。
 日銀の金融緩和という第1の矢、政府による財政出動で放たれた第2の矢に比べて、
3の矢の成長戦略はテーマこそ多いが、狙いが定まらない。象徴が今後の日本のあり方
を巡る議論だ。
 「従業員や取引先、地域社会に対する経営者の責任を法律で明確にすべきだ」。諮問
会議は4月に入り「目指すべき市場経済システムに関する専門調査会」を設置。会長代理
に就任したベンチャーキャピタル経営者の原丈人氏は過度の規制緩和に警鐘を鳴らす。
 内閣府の幹部は会議設置の背景を「7月の参院選もにらみ、自由競争に傾きすぎた政策
論議のバランスを取るため」と語る。産業競争力会議の竹中平蔵慶大教授らが追求する
自由主義経済の修正が目的というわけだ。
 成長戦略がまとまるのは6月。今から的を置き直すかのような議論には不安もただよう。

231 :
シャープの前期、最終赤字拡大5000億円規模、液晶で減損処理。
2013/05/01 日本経済新聞 朝刊 9ページ

 シャープの2013年3月期の連結最終赤字が5000億円規模(前の期は3760億円の
赤字)になったようだ。液晶パネル事業の生産設備の減損処理や、カルテルを巡る和解金
の支払いに備えた引当金など追加の特別損失を計上。従来予想の4500億円の赤字から
拡大する。
 2月に発表した12年4〜12月期(9カ月間)決算で約1600億円の特別損失を計上して
おり、これが大幅に膨らむ。
 主要取引先である米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)5」の販売が伸び
悩み、年明けから中小型液晶パネルの受注が減少している。主力拠点の亀山工場(三重
県亀山市)の稼働率低迷が続いており、工場の資産価値を引き下げる減損処理を実施す
る必要が生じたもようだ。
 また、欧州で調査が続いている液晶カルテル問題への対応では、将来の支払いが見込
まれる和解金を引き当て計上する。
 経営再建に必要な主力取引銀行の支援を受けるため、シャープは14年3月期の最終黒
字を必達目標としている。減損処理を積み増すことで、今期はより大きな固定費の削減効
果が期待できる。一方で最終赤字の拡大により、昨年12月末に9・6%だった自己資本
比率はさらに低下する可能性もある。
 シャープは14日に決算と中期経営計画を発表する予定。12年10月〜13年3月期(12
年度下期)は営業損益が従来予想を上回り、200億円強の黒字を確保したもようだ。

232 :
「セル・イン・メイ」、日本株は? アベノミクスで潮目変わる期待も
2013/05/01 10:30 日経速報ニュース 1046文字
 「セル・イン・メイ・アンド・ゴーアウェー(5月に売り逃げろ)」、「バット・リメンバー・トゥ・カムバック
・セプテンバー(でも9月に戻ってくるのを忘れるな)」
 株価が例年11月から翌5月にかけ上昇し、6月に下落に転じ10月まで株安が続く傾向がある過去
の経験則にもとづいた、米国株式市場での相場格言だ。4月30日のダウ工業株30種平均は4日続
伸し、11日に付けた過去最高値に接近した。高値圏にある米国株は、5月に入りそろそろ売り時を
見極めるべきタイミングに来ているかもしれない。米国の株価変動の周期は、米ファンドの多くの
決算月が5月末のため、手じまい売りを出すことなどが背景とされる。
 この相場格言は、日本株にも当てはまるのだろうか。カブドットコム証券が検証したところ、日本
株が上げや下げに転じる時期は、米国株とそれぞれ1か月ずつずれていることがわかった。
 同証券は過去25年間(1988年1月〜2013年3月)の日経平均株価と米ダウ平均の毎月末の株
価を前月末と比べ、平均の騰落率を計算した。それによると、米国では5月に株価の上昇率(0.9
%)が4月(2.5%)から縮小し、6月に下落に転じている。つまり株価が天井を付ける5月が「売り場
」ということだ。その後9月までは下落傾向で、10月は1.3%の上昇に転じている。
 一方、日本は米国と事情が違うようだ。日経平均の4月の平均上昇率は1.3%に達するが、米国
より1カ月早い5月から0.4%の下落に転じている。株価が上昇に転じるのは11月と、米国より1カ月
遅くなる。
 日米で「時差」が生じる原因は明らかではないが、カブドットコム証券の河合達憲マーケットスト
ラテジストは「大学の入学時期が日本は4月で米国は9月と新学期商戦などが始まる時期が違う。
米国にはイースター(復活祭)などの商戦もあり、株価の動きに差が出ている可能性がある」と指摘
。「日本では5月に売り、9月に戻ってきたのでは遅すぎる。セル・イン・エイプリル(4月に売り逃げ
ろ)が正しい」と警鐘を鳴らす。
 もっとも、今年はちょっと様子が違う。日銀の大規模な金融緩和など安倍晋三政権への政策「アベ
ノミクス」への期待が根強いからだ。今年4月の日経平均は月間で11.8%上昇と過去25年間の4月
の平均上昇率の10倍近い大きさだった。河合氏は「今年は潮目が変わっている。もし日米の景気
の堅調さが続くなら『7月の参院選まで売るな』かもしれない」と話している。〔日経QUICKニュース
(NQN) 日高広太郎〕

233 :
「こんなに高いわけが…」中国の貿易統計に不信感 背景に税逃れの架空“輸出”
2013.5.1 11:06  [海外経済]
 中国の貿易統計に対する不信感が広がっている。今年第1四半期の輸出額は前年同期比で
大幅な伸びとなったが、日本をはじめ米国、欧州との取引が低調な中で、こんなに高水準になる
わけがない、との疑惑が噴出しているからだ。当局も調査に乗り出しているが、さて何が原因な
のだろうか。(フジサンケイビジネスアイ)
 第1四半期の貿易は、輸出入合計で前年同期比13.4%増となり、中でも輸出は18.4%も
の伸びを記録した。貿易黒字も2705億元(約4兆3000億円)に拡大した。
 しかし中国の港湾からの貨物積出量は低調だ。第1四半期は前年同期比で9.1%増にとどま
っており、伸び率は一時に比べると明らかに鈍化している。広州、深セン、アモイなど個別の港
湾の統計をみても、いずれも伸び率は10%以下である。
 中国の貿易相手国・地域の統計と突き合わせてみても、「18.4%増」は大きすぎる。例えば
台湾の中国からの輸入は、3月にわずか前年同月比1.2%しか増えていない。ところが中国側の
通関統計は、台湾向け輸出が45%も増えているのだ。
 通関当局はこうした統計上の乖離(かいり)がなぜ起こるか、いくつかの理由を挙げている。
一つは、香港から中国本土に物流拠点となる倉庫を移す動きが顕著で、このため香港・中国内
地間の物資の動きが頻繁になっていることだ。またこのところ取引の増えている貴金属や電子部
品は航空輸送がほとんどなので、港湾の動きだけでは全体を把握できない、とも語っている。
 だが、これではとても説明十分とは言えない。注目されるのは、広東省と香港の貿易(第1四半
期)が前年同期比で91.6%も増えていることだ。特に広東省の保税区経由の輸出が激増して
いるのは、異常である。
 おそらく本土の企業同士が取引をする際に、いったん香港に輸出し、それを再び内地に輸入
する形にしているケースが多いのではなかろうか。そうすれば輸出扱いになり、税金を免除・軽減
できるからだ。
 さらには、かねてから指摘されていることだが、内地の業者が架空の輸出で香港から本土に
資金を移し、株式や不動産などに投資する動きも活発である。海外のホットマネーが貿易と見せ
かけて大量に流入していることになる。これでは貿易統計への信頼性は失われてしまう。当局は
抜け道となる不正取引にもっと目を光らせ、貿易統計が実体から遊離しないようにしていかねば
ならない。

234 :
・[ISM今年の製造業の売上高は4.8%増の見通し]
 [4月シカゴ地区購買部協会景気指数は09年9月以来の低水準]
 ・・米は強弱まちまちで材料不足
 [2月のケース・シラー米20都市圏住宅価格、
  前年比で9.3%上昇約7年ぶり大幅上昇]
 ・・年1割近い上昇・・そろそろじゃないか?
・[4月中国PMIは50.6に予想外の低下、新規輸出受注が軟調]
 ・・ですが、
 [中国の貿易統計に不信感 背景に税逃れの架空“輸出”]
 ・・その数字すら信用は出来ない
 [中国の銀行、不良債権残高が増加 主要8行で1割強増
  中国の銀行経営の新たなリスクとして再び浮上]
 ・・いつも巨大なんたらショックの背景は金融機関である。
・[ユニクロ高騰にゆがむ日経平均、投機温床−指数正当性に疑問
  構成ウエートは、26日時点で10.3% 。
  これは、同指数での時価総額比率1.4%と大きく乖離]
 ・・わたしもいつもそう思う。
   一部の値嵩株で日経平均を操っているから、
  個別銘柄見てても実感がわかないんですよね。
   でもって、定期的な銘柄入れ替えによって、
  悪い企業は去り、良い企業は組み入れられるから、
  何年前には・・っていう比較も本来無意味なのかも知れない。
・[「結局はバブルです」 民主、アベノミクス批判のビラ]
 ・・嘘つき政党は、「今度はコレをやります」とはもう言えず、
  (今)を批判するしか手は無くなったね。
・[「幸せはお金で買え、しかもお金が多いほど多くの幸せが手に入る」
  米ミシガン大学研究]
 ・・個人的には、
  (幸せはお金では買えない)・・と思うが、
  (世の中のほとんどのモノやサービスは
   お金がなければ買えない)・・のが現実であり、
  (より多額のお金によって、より良いモノや
   サービスが受けられる)のである。
   ただ、それらによって個人が幸せと感じるかどうかは別であり、
  結局、(しあわせはいつもじぶんのこころがきめる) 相田みつを
  ・・だと思うのである。
   わたしにとってお金とは、
  (一番信用でき、多いほど安心で、精神安定剤的なモノ)
   なんだかんだ言って、ミシガン大学の研究結果通りか?(^^)ヽ

235 :
東証大引け、3日続落 買い手控え、売買代金は異次元緩和後最少
2013/05/01 15:33 日経速報ニュース 821文字
 1日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落した。終値は前日比61円51銭(0.44%)安の
1万3799円35銭だった。円相場の強含みを背景に買い手控えムードが広がった。これまで堅調
だった中小型株や新興株が伸び悩むと投資家心理を冷やし、引けにかけて下げ幅をやや広げた。
 きょうは連休の谷間であることに加え、香港や中国・上海などアジアの主要市場が休みだった。
日本時間2日未明には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表、2日には欧州中央銀行
(ECB)理事会など重要イベントを控えている。積極的に持ち高を傾ける意欲に乏しく、小安い水
準での方向感のない展開となった。
 日本時間10時ごろ発表された4月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.6と、市場
予想を下回った。中国関連株の重荷にはなったものの、相場全体を押し下げる展開にはならな
かった。
 東証1部の売買代金は概算で2兆4181億円。4月3日以来の少なさで、日銀の「異次元緩和」導
入以来では最も少なかった。売買高は30億6774万株と、4月1日以来1カ月ぶりの少なさ。東証
1部の値上がり銘柄数は688、値下がり銘柄数は898、変わらずは124だった。
 東証株価指数(TOPIX)は反落した。業種別TOPIXでは33業種中21業種が下落した。「空運業」
、「証券商品先物」、「機械」の値下がりが目立った。
 トヨタやホンダなど主力輸出株が総じて軟調だった。値がさ株ではファナック、ソフトバンクが下
げる半面、ファストリが上げた。主力株の方向感が出にくいなか、投資資金は材料の出た銘柄に
流入し、富士急や一休が大きく値を上げた。業績による銘柄選別も進み、前日に決算を発表した
富士フイルムが値上がりする一方、JALやエプソンが下げた。
 東証2部株価指数は続伸した。アトム、朝日インテク、日本ケミカル、プレサンスが上げた。一方
、帝ホテル、日精機、理ビタが下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

236 :
日本株ADR1日、ほぼ全面安 野村やキヤノンが下落
2013/05/02 07:03 日経速報ニュース 123文字
【NQNニューヨーク=大石祥代】1日の米株式市場で、日本株の米預託証券(ADR)は
ほぼ全面安だった。日米株式相場が下落し、日本株ADRは売りに押された。野村や
キヤノンが安い。自動車のトヨタやホンダが下落し、銀行の三井住友FGや三菱UFJも
下げた。

237 :
日本勢に原発発注表明、トルコ首相会見、次の計画でも「歓迎」。
2013/05/02 日本経済新聞 朝刊
 【アンカラ=花房良祐】トルコのエルドアン首相は4月30日、首都アンカラで日本経済
新聞の取材に応じ、黒海沿岸シノプの原子力発電所の計画について「日本勢が建設
する」と正式に表明した。トルコを訪問する安倍晋三首相と5月3日に会い、原発建設に
関する政府間合意と原子力協定を締結する。三菱重工業―仏アレバ連合の原発の耐震
性や技術力などを評価。別の場所で計画する原発についても「日本を歓迎する」と今後の
交渉に期待を示した。(関連記事6面に)
 エルドアン首相は日本の原発技術について「日本は地震に対処する経験とノウハウが
ある」と指摘。福島第1原発事故についても「日本は教訓を学んだ」と話した。日本は環境
対策が進んでいるとも指摘。三菱重工業とともに計画に参加する仏アレバについても原発
技術を評価した。
 トルコは3カ所で原発の建設計画があり、地中海側アックユではロシア、シノプでは日本
勢が受注した。3カ所目は「建設予定地はまだ選定中だ。日本とするのは歓迎だ」と言及。
2023年までになるべく多くの原発が稼働するよう建設を加速し、30年には発電量の少
なくとも15%を原子力にする方針を示した。
 トルコでは三菱重工業―仏アレバ連合が原子炉を売り込んでいた。事業費は2兆円規
模で、出力は4基で450万キロワット程度となる見通し。

238 :
第6部(3)提言、企業内の新陳代謝促そう(働けない若者の危機)
2013/05/02 日本経済新聞 朝刊

 65歳まで希望者全員が働き続けられるようになる改正高年齢者雇用安定法。同法が
施行された今春に大学を卒業し2度目の就職活動に入った夏川高志(23、仮名)はうら
めしそうに話す。「新卒の枠がどんどん減るじゃないか」
11%が新卒抑制
 年金の受給開始年齢の引き上げで無収入の人が増えるのを防ぐなど事情は分かって
いる。それでも「シニア支援もいいけど僕らへの支援は?」が正直な気持ちだ。夏川に
まだ朗報は来ない。
 帝国データバンクによると高齢社員の増加にあわせて11%の企業が新卒採用を抑制
するという。
 正社員になれたとしても若者が享受できる恩恵は年々小さくなっている。一橋大学教授
の堀雅博は「2000年以降の大卒の生涯賃金は中高年世代に比べて最大3割減る」と
予想する。大学全入時代で大卒の希少性が薄れ、国際競争が賃金上昇を抑える。一方
で前世代がつくった国の借金返済と高齢化時代を支えるための社会保障負担が若者に
のしかかる。
 暗いデータがある。25〜29歳の人口10万人あたりの自殺者は1993年の12・3人
が12年には23・1人(推計)まで上昇。若年失業率の拡大に沿うように増えている。就職
活動の失敗が原因の自殺も07年から増加。NPO法人ライフリンク(東京)が3月に実施
したアンケートでは就活生の65%が「日本社会はいざという時に何もしてくれない」と回答
した。
 若者の雇用に関する著作を持つ人事コンサルタントの城繁幸(39)は「正社員の保護が
強すぎる。正社員の既得権を削らないと若者の雇用は増えない」と話す。
票田逃せず
 その城や若手学者らで組織する若者マニフェスト策定委員会が支持した解雇規制の緩
和。首相の安倍晋三を座長とする政府の産業競争力会議では当初、企業経営者ら民間
議員が過剰な正社員保護を諸外国並みに緩めるよう提案。ローソン社長の新浪剛史は
「若者を採用すれば、その半数のシニアを解雇することを認めよ」とも主張した。
 ところが「解雇規制の緩和で失業者があふれる。アベノリスクだ」と労組を背にした議員
からの批判が噴出。参院選前に既得権層の票を逃すわけにもいかず、最終段階ではごっ
そりペーパーから落ちた。
 若者の声を政治にいかに反映するか。自民党政権前からネット選挙の必要性を訴えて
きたNPO法人代表の原田謙介(26)は「ネット選挙解禁で若者の声を無視できなくなる」
と期待する。
 シニア保護だけでは成長できない企業にとって問題は切実だ。
 「退職までの数年間、ベテラン社員にいかに働いてもらうか」。セイコーホールディングス
の腕時計製造子会社、セイコーインスツルは熟練工が退職する作業場から優先的に新卒
者を採用している。若手は採用後3〜5年間、マンツーマンで退職前の熟練工から指導さ
れ技術を受け継ぐ。
 漫然と人がとどまるのを防ぎ、組織の新陳代謝を進めるためにも実力主義の浸透が欠か
せない。IHIや三菱重工業は雇用延長後も働きや能力に応じて賃金が変わる仕組みの
導入を進める。
 職に就けないリスクを抱える若者。この現状をどう是正し、既得権者と雇用機会を分かち
合うか。社会全体で工夫する時だ。

239 :
シャープに1000億円、主力行が追加融資枠、役員級も派遣。
2013/05/02 日本経済新聞 朝刊

 経営再建中のシャープに対し、主力取引銀行であるみずほコーポレート銀行と三菱東
京UFJ銀行は1日、合計1000億円規模の追加融資枠を設ける検討に入った。9月に
約2000億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)の償還を控えており、その返済
資金に充てる。同時に、役員級の人材も派遣し、支援姿勢を鮮明にする。
 新たな融資枠を検討するのは転換社債の償還を控え資金繰りに万全を期す狙いだ。
主力2行は資産売却など自助努力で最大限の資金を手当てするように求めており、不
足分を追加融資で補う。主力2行は昨年9月にコマーシャルペーパー(CP)の償還原資を
確保するため、担保付きで合計3600億円の新規融資を決めた。この融資については6月
の返済期限を延長する方針を固めている。
 今回の融資枠設定を合わせると、昨年3月末では2000億円規模だった2行の融資は
8000億円規模となる見通し。有利子負債に占める比率は8割程度に高まり、銀行が資
金繰りを支える姿が鮮明になる。
 シャープが14日に中期経営計画を公表するのに合わせて、事業再建の加速も促す。
みずほはグループ会社の幹部を役員級でシャープに派遣することをすでに明らかにしている。
三菱UFJも1日、役員級を派遣する方向になった。銀行OBで事業再生や投資会社の経験
者を送り込み、計画の実行を後押しする狙いだ。
 追加融資枠の設定で、当面の資金繰りは乗り切れる見通しだが、根本的な問題は解決
していない。シャープの2013年3月期決算は、主力行が求めていた12年度下期の営業黒
字は達成したもよう。一方、液晶パネル事業の生産設備の減損処理などで連結最終赤字は
従来予想の4500億円から拡大する見通しだ。
 同社は来年3月に300億円、来年9月には1000億円の普通社債の償還を控えている。
製造業で20〜30%が健全とされる自己資本比率も昨年末時点で9・6%に低下している。
 米クアルコムと韓国サムスン電子からそれぞれ100億円規模の出資を受けることで合意
したが、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の出資交渉は暗礁に乗り上げたままだ。収益や
財務基盤の強化は待ったなしだ。

240 :
トルコ首相、インフラ整備、日本と連携、鉄道や空港計画、「積極参加を」。
2013/05/02 日本経済新聞 朝刊

 【アンカラ=花房良祐】トルコのエルドアン首相は4月30日、日本経済新聞に、共和国
建国100年の2023年までの完成を目標とする高速鉄道網や運河、新空港などの大型
プロジェクトへの日本企業の積極的な参加に期待を示した。3日に会談する安倍晋三首
相ともインフラ整備について協議。「日本企業と一緒にできることは多い。経済・産業で連
携を密にしていきたい」と語った。(1面参照)
 トルコは23年に向けて巨大プロジェクトの整備計画を相次ぎ始動させている。多くの日
本企業もかかわっており、大成建設はイスタンブールを東西に分断するボスポラス海峡の
海底トンネルを今年10月に開通させる。IHIはトルコ西部イズミット湾で世界4位の規模の
つり橋を建設中で、16年ごろの完成を見込む。三菱電機は衛星放送用の人工衛星を2基
受注し、13〜14年にかけて打ち上げる。
 首相はこうした「日本企業の協力」を歓迎。その上で、ボスポラス海峡を横断するつり橋や
、全国に張り巡らせる高速鉄道網、運河や空港などの計画を列挙。「日本はトルコと組んで
参画してほしい」と期待を示した。 実際に“超大型プロジェクト”は目白押しだ。イスタンブ
ールの新空港は17年の開港を目指し、第1フェーズで年間1億人の利用可能な施設を建
設。事業総額は70億ユーロ(9000億円)以上で滑走路は6本を計画し、「実現すれば世
界最大級となる」と述べた。
 イスタンブール西方にボスポラス海峡に並行する形で40〜45キロメートルの運河を23
年までに建設する構想もある。総事業費は100億ドル(約9800億円)以上とされる。タン
カーなどの混雑解消につなげ、運河周辺の都市開発も進めるという。一方、トルコ経済の成
長率見通しについては13年はプラス4%、14年は同5%と予想。日本からの直接投資が
増加傾向にあるのを歓迎しつつも「2国間の経済関係は潜在力を大きく下回っている」とも指
摘した。
 トルコは将来的には人工衛星や原発の高度な技術を習得したいと考えており「発注先の
選定は技術移転が重要な要素だ」(トルコ政府関係者)。技術以外に日本の資金調達力も
魅力。大型開発ではトルコの銀行だけで資金の手当てができない。欧州銀は債務危機で
長めの期間の貸し出しに慎重。一方、日本の銀行は債務危機の影響が軽微で、政府系金
融の低金利融資もある。こうした手法を組み合わせ、官民一体で攻勢をかける中国や韓国
と競り合っている。
 トルコの12年の1人当たり国内総生産(GDP)は、1万500ドルと10年間で3倍となり
中間層が台頭。平均年齢も約30歳と若く「人口ボーナス期」が到来、潜在成長率は4〜5
%と高い。
 レジェプ・タイープ・エルドアン氏 イスタンブールの貧困地区で育つ。宗教指導者の養成
学校を経てマルマラ大卒。イスラム系政党の活動に身を投じ、94年イスタンブール市長。
在任中にイスラム教を賛美する詩を朗読、収監される。01年公正発展党(AKP)結党。
03年国会議員初当選、首相就任。連続在任期間は共和国史上2番目。59歳。

241 :
東証前引け、続落 米景況感悪化に警戒、連休控え様子見姿勢
2013/05/02 11:51 日経速報ニュース 950文字
 2日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落した。前引けは前日比70円13銭(0.51%)安の
1万3729円22銭だった。米景況感悪化への警戒からトヨタやコマツなど輸出関連の主力株の一角
に利益確定目的の売りが出た。連休を控えて様子見姿勢が強いうえ、朝方の外国為替市場で円
相場が一時1ドル=97円ちょうどに迫ったのも投資家心理をやや悪化させた。長期的な相場の先
高観は根強く主力株への押し目買いで日経平均が下げ幅を縮小する場面があったが、続かなか
った。
 前日に米民間雇用サービス会社が発表した4月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇
用者数(政府部門除く)の増加幅が市場予想に届かなかった。連休で日本市場が休場中の3日に
米政府が発表する雇用統計が回復の鈍化を示せば、外国為替市場で円買い・ドル売りが膨らむ
との警戒感が広がっている。市場では「さえないとみられる米雇用統計を事前に織り込むような
動きになった」(みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト)との指摘が出ていた。
 売り先行で始まった。前日の米株式相場が5営業日ぶりに大幅に反落したのを受け、主力株が
下げた。売り一巡後は円相場が伸び悩んだこともあって、日経平均の下げ幅が20円未満まで縮
小する場面もあった。
 東証株価指数(TOPIX)も続落した。業種別TOPIXでは鉄鋼業やその他金融業など33業種中
24業種が下落。電気・ガス業や電気機器などが上げた。
 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1105億円と、前日の同時点の1兆3345億円
を下回った。売買高は14億6700万株。東証1部の値下がり銘柄数は846、値上がり銘柄数は708
、変わらずは145だった。
 コマツやソフトバンク、日産自が安い。前日発表した2013年3月期決算で最終損益が大幅な
黒字に転換した大和も利益確定売りで下げた。三井不や住友不、菱地所など不動産株も軟調。
一方、東電が高く、野村や三井住友FGも上げた。2日付の日本経済新聞朝刊が「持ち合い株式
の一部を約1000億円で売却した」と報じたパナソニックは朝安後に上げに転じた。
 東証2部株価指数は続伸。朝日インテク、塩水糖、明星電が高い。半面、高木、プレサンス、
昭和飛が安い。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

242 :
東証大引け、半年ぶり4日続落 連休前に手じまい売り、輸出株安い
2013/05/02 15:24 日経速報ニュース 1060文字
 2日の東京株式市場で日経平均株価は続伸した。終値は前日比105円31銭(0.76%)安の1万
3694円04銭だった。前日の米株式相場が大幅安となり、円相場が一時1ドル=97円ちょうどに
迫ったことなどを受け主力の輸出関連株を中心に利益確定売りが広がった。あすからの4連休
を控え、後場に入ると手じまいや持ち高調整目的の売りが膨らんだ。連休中の3日発表の米雇用
統計をきっかけに米景況感が悪化することへの警戒感も根強かった。4日続落は野田佳彦前首
相が衆院解散を明言する2日前にあたる昨年11月13日までの7日続落以来の長期続落となる。
 4連休中には米雇用統計のほか、欧州中央銀行(ECB)理事会などもあり、イベントを前に買い
持ち高を減らす目的の売りが出た。指数への影響が大きいファストリが大引け後に4月の国内
ユニクロ事業の売上高を発表することも買い見送りにつながった。
 前日に米民間雇用サービス会社が発表した4月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の
雇用者数(政府部門除く)の増加幅が市場予想に届かなかった。3日に米政府が発表する雇用
統計が回復の鈍化を示せば、米金融緩和が長期化し、外国為替市場で円買い・ドル売りが膨らむ
との警戒感から朝方から利益確定目的の売りが優勢だった。中国市場で上海総合指数が年初
来安値を下回って推移するなど、アジアの主要な株式相場が軟調に推移したのも相場の重荷に
なった。日経平均の下げ幅は160円超まで広がる場面があった。
 東証株価指数(TOPIX)も続落し、前日比5.09ポイント(0.44%)安の1153.28で終えた。業種別
TOPIXは鉄鋼業やパルプ・紙、その他金融など33業種中26業種が下げた。
 東証1部の売買代金は概算で2兆1791億円と、4月4日の日銀の「量的・質的金融緩和」導入
後最も少なく、4月1日以来の低水準だった。売買高は27億3675万株。東証1部の値下がり銘柄
数は869、値上がり銘柄数は728、変わらずは113だった。
 トヨタや日産自など自動車株の一角が下げた。前日に発表した2013年3月期決算で最終損益
が黒字に転換した大和も2%あまり下げた。SBI、三菱UFJ、ケネディクスも下げた。半面、東電
や野村、三井住友FGが上昇。取引時間中に13年3月期決算などを発表した住友商も上げた。
 東証2部株価指数は3日続伸し、07年12月以来の高値を回復した。朝日インテク、明星電、塩
水糖が上げた。半面、高木、マミヤOP、プレサンスが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

243 :
・[米ISM製造業景況指数:4月は50.7に低下、年初来で最低]
 [4月米ADP民間雇用者数は11.9万人増、予想下回る]
 ・・と、米の経済指標はイマイチ
 
・[ムーデーズ スロベニアの国債格付けを2段階引き下げ、
  投機的等級の「Ba1」に]
 [これによって資金調達コストが上昇する見込みで、
  スロベニアは国債発行を取り止めることを示唆]
 ・・でも、速攻で
 [スロベニア政府、格下げでも国債発行継続を表明]
 ・・ホントにお金が無い人(国)は、金利が上がろうと
  調達せざるを得ない状況なんですね。
  で、借金は雪だるまとなり破綻へと向かう・・
・[“異次元緩和”で「想定外」の住宅ローン金利上昇]
 (政府が新たに市場で発行する国債の約7割を日銀が買い取る)
 ・・需給バランスで考えると、国債や金利は下がるはずだが、
  ソレをも上回る先行き不安ってことか?
 [日銀の資金供給量、過去最大の155兆円 4月末残高]
 ・・いよいよ期待は現実に向けて動き出したが、
  その結果がどうなるかは誰にも分からない。
・[5歳児が誤射、妹死亡 米ケンタッキー州
  使われたのは「マイ・ファースト・ライフル」を
  キャッチフレーズに、子供向けに売られているライフル銃で、
  男児にプレゼントされたもので、当時、母親が在宅していた]
 ・・さすが武器大国!
  日本はやっぱり平和である(^^)

244 :
半導体の優等生・ロームまで営業赤字転落 上場来初、最終赤字は500億円超
2013.5.2 19:05
 ロームは2日、システムLSI(高密度集積回路)事業の不振が響き、2013年3月期連結決算
の営業損益が従来予想の15億円の黒字から9億円の赤字になると発表した。営業赤字は19
83年の上場以来初めて。連結最終損失は110億円から約4・8倍拡大して524億円になる。
 トランジスタなどを生産する茨城県つくば市の工場を6月30日に閉鎖、従業員約80人(2月末
時点)は全員解雇する。
 営業赤字は、製品在庫の評価額を引き下げたため。システムLSIの生産設備などの価値を見
直して533億円の特別損失を計上、純損失が大幅に悪化する。宮城県大衡村や浜松市などの
工場設備が減損の対象になったとみられる。
 つくば市の工場を運営する完全子会社の「ロームつくば」は解散。解雇する従業員には割り増し
退職金を支払うが、業績への影響は軽微という。

245 :
米国株、反発 ダウ130ドル高、欧州利下げで S&P指数は最高値
2013/05/03 06:13 日経速報ニュース 785文字
【NQNニューヨーク=大石祥代】2日の米株式相場は反発し、ダウ工業株30種平均は前日比
130ドル63セント(0.9%)高の1万4831ドル58セントで終えた。欧州中央銀行(ECB)の利下げ
を受け、余剰資金が米株式市場にも向かうとの見方が広がった。米雇用指標の改善も手伝い
、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。IT(情報技術)関連を中心に幅広い銘柄が上昇した。
 ECBは2日、政策金利を過去最低の0.50%に引き下げた。資金流入期待に加え、低迷が続く
欧州景気を下支えする一因になるとの見方が浮上。投資家心理を強気に傾ける要因になった。
 朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は市場予想に反して減少した。米景気が勢いを
保っているとの見方につながった。
 多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前日比14.89ポイント(0.9%)高の
1597.59で終え、過去最高値を更新。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は41.49
ポイント(1.3%)高の3340.62と、2000年11月7日以来、約12年半ぶりの高値をつけた。
 業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち9業種が上昇。「IT」や「エネルギー」の値上が
りが目立った。一方、「公益事業」は下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約
6億7000万株(速報値)、ナスダック市場は約17億1000万株(同)だった。
 自動車のゼネラル・モーターズ(GM)が上昇した。四半期決算で収益が市場予想ほど落ち込
まず、買いが入った。増益決算を発表した交流サイト(SNS)最大手のフェイスブックの値上が
りが目立った。経営トップの人事を発表した半導体のインテルは小幅高で終えた。
 一方、減益決算を発表した食品のケロッグが下落。飲料のコカ・コーラや保険のユナイテッド
R・グループが下げた。

246 :
NY円、反落 1ドル=97円90銭〜98円00銭で終了、対ユーロ上昇
2013/05/03 06:50 日経速報ニュース 676文字
【NQNニューヨーク=横内理恵】2日のニューヨーク外国為替市場で円相場は6営業日ぶりに
反落し、前日比55銭円安・ドル高の1ドル=97円90銭〜98円00銭で取引を終えた。米株式相場
が大幅高となり、運用リスクをとる動きが強まった。相対的に金利水準の低い円を売ってドルを
買う動きが広がった。
 朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数が市場予想に反して減少した。米景気が勢いを
保っているとの見方が浮上。円売り・ドル買いの動きを広げる一因となった。
 円の安値は1ドル=98円40銭、高値は97円38銭だった。
 円は対ユーロで上昇し、前日比35銭円高・ユーロ安の1ユーロ=127円90銭〜128円00銭で
取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)は2日、政策金利を引き下げた。ドラギ総裁が理事会後
の記者会見で、景気次第で追加金融緩和に踏み切る可能性を示唆。実現した場合にユーロの
需給が緩むとして、円買い・ユーロ売りが広がった。
 ただ、朝方には1ユーロ=130円目前まで下げる場面もあった。ECBが利下げを発表すると
、利下げは欧州景気の浮揚を通じてユーロを押し上げる要因になるとの見方が浮上。円売り・
ユーロ買いの勢いが一時的に強まった。
 ユーロは対ドルで下落。1ユーロ=1.31ドル台後半から1.30ドル台後半に水準を切り下げた。
加緩和が実現した場合にユーロの需給が緩む可能性が意識され、ユーロ売り・ドル買いが広
がった。ユーロの安値は1.3037ドルだった。ECBの利下げ発表直後にはユーロ買いの勢いが
一時的に強まり、1.3220ドルまで上げる場面があった。

247 :
インラック首相、日本に期待、タイ起点に東南ア投資を、本社と会見、インフラ7兆円。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1441文字 書誌情報
 【バンコク=高橋徹】タイのインラック首相は2日、バンコクで日本経済新聞と会見し、日本について
「タイにとって最大の直接投資国であり、関係も良好」だとして、重視する姿勢を強調した。タイ政府
は、生産性向上と産業高度化のため今後7年間で2兆2000億バーツ(約7兆円)を社会インフラに
投資すると表明。高速鉄道などでも日本からの一層の投資・協力拡大に期待するとし「タイを東南
アジアへの投資の入り口として活用してほしい」と述べた。(関連記事6、7面に)
 タイはインラック首相の就任直後の2011年後半の大洪水被害で、同年の実質国内総生産(GD
P)伸び率がほぼゼロまで低下。ただ旺盛な内需と製造業の好調を原動力に、12年は6・4%成長
とV字回復を果たした。
 インラック首相は13年も4・5〜5・5%の成長率が維持できると述べたうえで、中長期の成長に
向けて「今年は国家の基盤強化に専念する」と強調。その中核として、年間の国家予算規模(13
年度で約2兆バーツ)に匹敵する額を社会インフラに充てていくことを明らかにした。洪水対策など
のほか、鉄道や道路などを整備して国内や周辺国との物流を効率化し、タイ国内の開発と投資誘
致を進めることを狙っているとみられる。
 タイには日本企業約4000社が進出。タイへの直接投資累計額の4割超を占め、日本にとっても
東南アジアで最大の事業集積地となっている。これまでは自動車、電機や繊維、食品など製造業
・加工業が中心で、インラック首相は「新たなインフラ計画は、日本からの投資をもっと拡大してほ
しいというタイの姿勢の表れ」と強調した。「インフラ整備は日系企業に大きな利益をもたらす」として
、さらに幅広い投資に期待するとした。
 具体的には、首都バンコクと主要都市を結ぶ高速鉄道4路線(総延長約1300キロメートル)の整
備が大きな柱になる見込み。この車両システムでは日本のほか中国、韓国、フランスなども受注を
狙っており、安倍晋三首相は1月の訪タイ時に新幹線の採用を働き掛けた。
 昨年4月の来日時に九州新幹線に試乗したインラック首相は、2日の会見でも「日本はハイテク
分野で優れている」と述べた。在来型鉄道導入の検討が進んでいるが、日本が本格的に参画する
ことへの期待を示した。
 タイは東南アジア諸国連合(ASEAN)域内外との貿易自由化を積極的に進めている。インラック
首相は、タイの製造・物流の基盤をさらに強化すれば「周辺国との接続強化で、狙える市場がタイ
1国の6000万人からASEAN全体の6億人に広がる」と指摘。東南アジアの「ハブ」として、活用
の余地はまだ大きいとした。
 タイ国内の政治については「国民の声を聞くことを重視し、国内融和に向けた雰囲気の醸成に力を
入れていく」と語った。タイはインラック首相の実兄のタクシン元首相派と、反タクシン派の対立が続
いており、一層の安定のためには経済発展をさらに促し、所得を底上げすることが必要との考えを
示したものだ。
 日本経済新聞社の喜多恒雄社長と岡田直敏東京本社編集局長が会見した。
○タイ政府は、今後7年間で2兆2000億バーツ(約7兆円)をインフラに投資する
○日本はタイへの最大の直接投資国で、良好な関係を維持してきた。インフラでも一層の投資を
期待する
○タイと日本の協力で東南アジア域内投資も進めたい。タイがミャンマーで計画する「ダウェー経
済特区」で協力してほしい
○タイの国内政治はかなり安定してきた。格差を是正し、国民融和を進める

248 :
インフレ期待じわり、黒田緩和1ヵ月―不動産や金融株上昇。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 3ページ 403文字 書誌情報
 株式市場では「株式相場の先高観を一段と高めた」と日銀の緩和策を評価する声が多い。過去
1カ月間、地価反転への期待で大手不動産株が軒並み2割上昇したほか、保有株の値上がりの
恩恵を受ける銀行や保険株、消費拡大の兆しが広がり始めた小売株の上昇が目立った。円安・
ドル高も輸出株に追い風になった。
 東京海上アセットマネジメント投信の久保健一シニアファンドマネージャーは「一番の成果は、
目標と時期を明確にして政策の分かりやすさを高めた点」と話す。市場の予想を上回る緩和規模
と相まって、海外投資家の資金の呼び込みにつながったとみる。
 ただ、日経平均は昨年11月中旬以降の株高局面で初めて4日続落。直近では息切れ感も出る。
それまでの急ピッチな株高は円安頼みだった面もある。大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チ
ーフ・ストラテジストは「緩和だけで一方的な円安誘導は難しく、今後は政府が打ち出す成長戦
略との相乗効果が焦点」と話す。

249 :
孫へ教育資金贈与、信託好調、残高250億円、大手4行、1ヵ月で契約4000件。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 5ページ 494文字 PDF有 書誌情報
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 祖父母が孫に贈る教育資金を預かる信託銀行の新サービスが上々の滑り出しだ。4月に始めた
ばかりだが、4行合計の4月末残高は約250億円、契約数は約4000件に達した。孫1人あたり
1500万円まで教育資金として金融機関に預ける場合、贈与税が非課税となる制度に対応。信託
に関心のなかった新たな層の開拓も進んでいる。
 新サービスは「教育資金贈与信託」。三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行
、りそな銀行の4行が扱う。りそな銀は制度が終了する2015年末までに7000件の契約獲得を目
指しているが「すでに1割に達しそうな勢い」(同行)と手応えを語る。
 増加の原動力は新たな顧客層の開拓だ。各行とも契約者の約半数が新規顧客という。孫への
愛情と節税意識を捉え信託制度の裾野を広げている。
 好調の背景には、15年1月からの実施が予定されている相続税の増税もある。基礎控除の縮小
や最高税率の引き上げが行われる。三井住友信託が2月と3月に開催した税制改正セミナーでは、
参加者が昨年の6000人から9000人へと5割増えた。税制改正後の相続税額や贈与信託の商品
内容についての質問が多かったという。

250 :
競争力強化へ新法、政府、今秋にも提出。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 5ページ 344文字 PDF有 書誌情報
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 政府は産業競争力の強化に向けた新法を、今秋に予定される臨時国会に提出する方向で調整
に入った。企業の再編や設備投資を促すための支援策を盛り込む。政府・自民党は6月に成長
戦略を示した上で、参院選後に新法を提出。切れ目なく政策を打ち出すことで成長戦略の具現化
を目指す。
 新法は「産業競争力強化法」(仮称)。企業の設備投資を後押しするための融資枠を広げたり、
新規投資向けのリースに保証をつけたりする案が浮上している。企業再編を促すため、親会社と
子会社の損益通算の対象を、複数の企業が共同出資してつくる合同会社(LLC)に広げ、法人税
額を圧縮することも検討する。ただ産業界が求める法人税率引き下げなどは具体策が決まって
いない。税制改正には政府内でも慎重論があるため法案提出は難航する可能性もある。

251 :
第3の矢どこへ点検成長戦略(3)3度目の待機児童ゼロ―保育所進まぬ民間参入。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1090文字 PDF有 書誌情報
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 「女性の活躍が成長戦略の中核だ」。安倍晋三首相は4月中旬に発表した成長戦略の第1弾で、
女性の活用を最優先の課題にあげた。意欲のある女性が子どもを育てながら働き続けられれば、
貴重な戦力として成長の源にできる。しかし政府が保育所不足を解消する「待機児童ゼロ」を初め
て掲げたのは2001年。悲願の目標達成には、施策の推進力が足りない。
 東京都目黒区に住む三柴早香さん(29)は5月に1歳になる娘を4月から認可保育所に入れて、
復職した。運よく選考に受かったが、仮に選ばれず認可外保育所に入れていたら「保育料は今の
2〜3倍だった」。実際「ママ友」の半分は子供を認可保育所に入れられなかったという。
大都市圏5割超
 厚生労働省によると、待機児童数は12年4月時点で2万4825人。東京など都心と愛知、大阪
の大都市圏で5割超を占める。都会で働く父母の感覚は今も「保育所不足」のままだ。
 2日に開いた規制改革会議では、待機児童をなくす対策を強く求める意見をまとめた。厚労省も
保育所の認可権限を持つ地方自治体に対し、基準を満たす株式会社やNPO法人の参入を認め
ることを「お願い」する通知を出すと表明した。
 株式会社による保育所の設置は00年に認められているが、自治体の裁量で企業参入が認めら
れないことも多く、保育所整備は遅れてきた。今回の厚労省の通知は13年前の規制緩和を今に
なって徹底しているにすぎない。しかも幼稚園と保育所の機能を兼ね備え、今後整備が進む「認定
こども園」のうち、両方を一体で運営する「幼保連携型」には株式会社の参入が認められていない。
 安倍首相が4月19日に打ち出した「待機児童解消加速化プラン」。17年度までに保育の受け皿
を40万人増やし、待機児童をゼロにすることが目標だ。首相は最大で1年半の育児休業制度を3年
に延長することも経済3団体に要請した。
対策に新味なく
 問題は計画の推進力だ。政府が「待機児童ゼロ」を初めて打ち出したのは01年。08年には再び
待機児童ゼロをうたう子育て支援策をつくったが、目標はほぼ未達。0・5%だった男性の育児休業
取得率を12年に10倍の5%に引き上げる目標も、11年度で2・6%と達成は危うい。
 過去20年間にわたり、第1子を産んだ女性が離職する傾向は変わっていない。11年の女性就
業率は25〜29歳が77・2%と最も高く、35〜39歳は67%と10ポイント下がる。
 新たな成長戦略に盛り込まれた子育て対策も過去10年の対策と比べた目新しさは乏しい。働く
女性を支え、少子高齢化の悪循環から抜け出す的を射抜けるかどうか。弓を引く力が問われている。

252 :
財政再建目標を堅持、達成ずれこみ回避へ努力、骨太方針素案、他。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 5ページ 934文字 PDF有 書誌情報
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 政府が6月にまとめる経済財政運営の基本方針「骨太の方針」の財政健全化方針の素案が2日、
明らかになった。2015年度の健全化目標の達成を目指すことを明記する。そのうえで財政支出を
伴う経済対策が必要になれば「達成時期がずれ込む可能性がある」と指摘し、それを回避すべく
「最大限の政策努力」をすると約束する。
 政府は5月中にも、骨太の方針の素案を諮問会議に提示する。取りまとめの議論を進めて、6月
中旬に閣議決定する見通しだ。閣議決定する文書で健全化の達成時期が遅れる可能性に触れれ
ば初めてになる。
 政府は10年、国と地方の基礎的財政収支(PB)の名目国内総生産(GDP)比の赤字を、15年
度までの5年間で半減する目標を決めた。第2次安倍晋三政権も今年1月の閣議決定で目標を引
き継いでいる。
 今回の文案では、「15年度のPB赤字半減、20年度のPB黒字化、その後の債務残高GDP比
の安定的な引き下げを目指し、持続的成長と財政健全化の実現に取り組む」と明記する。
 そのうえで、「財政措置が必要とされる場合には、15年度のPB赤字半減目標の達成時期が
ずれ込む可能性がある」と言及し、「そうした事態を招かないように最大限の政策努力を払う」と述
べる。
 中東歴訪中の安倍首相は1日、同行記者団と懇談し、15年度と20年度の健全化目標について
、「今現在、変わりはない」と維持する姿勢を示した。政府が直ちに達成時期を先送りする可能性
は低いが、GDP比のPBは13年度見通しで6・9%の赤字。15年度に3・2%の赤字まで改善す
る目標には開きがある。
 政府にとって骨太の方針は7月の参院選の政権公約にもなる。厳しい現状を訴えることで、あら
ためて抜本的な歳出削減と成長戦略の実行による税収の積み上げに取り組む方針を明確にする。
 公共事業や医療、介護、年金といった社会保障などにかかる政策経費を、毎年の税収や税外収
入でどれだけまかなっているかを示す数字。プライマリーバランス(PB)ともいい、政府の借金に
あたる国債の元利払い費は含まない。政府財政の健全性を示す代表的な指標の一つで、経費が
収入を上回ると赤字になる。日本はバブル経済崩壊後に景気対策を連発して経費が膨らみ、19
92年度から赤字が続く。

253 :
ヤマダ、中・大型店に軸足、戦略転換、今期まず50店、中部・関西で攻勢。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1025文字 PDF有 書誌情報
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 家電量販店最大手のヤマダ電機は出店戦略を転換する。この2年力を入れてきた小型店の出店
を大幅に縮小。中・大型店に軸足を戻す。2014年3月期は50店以上出す方針だ。同社は山田昇
会長を含めた全役員の降格を発表したばかり。低迷が続く家電市場で、大型店による反転攻勢とい
うシナリオが計画どおり進むかは不透明だ。
 ヤマダは13年3月期に約80店開業したが、売り場面積1000平方メートル以下の小型店が約60
店を占めていた。14年3月期は小型店は数店にとどめ、3300平方メートルを超す大型店を中心に
中部や関西などに50店以上出す。
 ヤマダは全国の家電販売でグループ全体で約3割のシェアを持つが、関西や中部では2割程度
にとどまるエリアも多かった。手薄だった地域に大型店で攻勢をかけ同業からシェアを奪う。投資額
は300億〜500億円規模になるとみられる。地上デジタル放送移行に伴う買い替え需要をにらみ
大型店を積極的に開いていた10年度以前の水準に戻す。
 ヤマダは少子高齢化の影響で家電の設置や修理といったサービスを強化した地域密着型店が伸
びると判断。この2年間で小型店を約120店出したが、当初の計画を大きく下回っている。
 小型店はテレビなど大型商品の販売が鈍ったこともあり、商品数の絞り込みが裏目に出て売上高
が伸びず「効率が悪かった」(山田会長)。13年3月期の連結売上高は前の期に比べ7%減の1兆
7040億円に落ち込んだもよう。
 家電量販大手ではケーズホールディングスも14年3月期の出店計画を前期実績の29店から35
店前後に増やす。一方、ビックカメラ傘下のコジマは13年8月期の出店は3店にとどめる方針で、
中部・西日本で強いエディオンも新規出店は抑えるもよう。各社とも減収減益となっているが、投資
余力の差が広がっている。
 調査会社のGfKジャパン(東京・中野)によると12年の家電市場は前年比11%減の7兆4800億
円。4年ぶりに8兆円を下回った。13年も前年並みとの見方が多く、売上高を拡大するには他社の
シェアを奪うしかないのが実情だ。
 ヤマダは業績低迷により6月27日付で山田会長が社長に復帰。「家電営業の第一線に出る」。
今回の大型店シフトはその第1弾になる。ただ市場をけん引する大型商品がなく、スマートフォン
などに頼っている。立て直しがスムーズに進むかは未知数といえる。
【図・写真】同業他社が強い地域に出てシェア拡大を狙う(昨年開業のLABI広島店)

254 :
セブン&アイ全PB刷新―メーカー選別進む、2兆円市場、大手も参入。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 9ページ 515文字 PDF有 書誌情報
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 プライベートブランド(PB=自主企画)市場の拡大で小売り各社がメーカーに求める品質は高
まっている。かつては2番手以下のメーカーによる低価格品というイメージが強かったが、トップ
企業を巻き込んだ選別が進んできた。
 「PBもナショナルブランド(NB)も全方位で販売戦略を立てている」。日清食品ホールディングス
の中川晋副社長は2013年度の方針をこう説明する。同社は昨年11月、NBを上回る1個268円
のPBカップ麺をセブン&アイ・ホールディングス向けに売り出した。国内シェア4割を握る最大手
もPBは主力商品になりつつある。
 即席袋麺「マルちゃん正麺」というヒット商品を抱える東洋水産も麺の製法に関する最新の技術
をセブン&アイのPBで採用する。正麺にも使われていない技術で「より生麺に近いコシとのどご
しになる」という。
 セブン&アイはPBでメーカー名を公表して消費者の信頼を高めようとしている。メーカーにとって
も自社の技術や品質の高さをアピールできる利点がある。このため独自技術も惜しみなく投じ関係
強化を優先するケースが目立ってきた。
 ただ独自技術はNBを主力にするメーカーの生命線。PBへの提供はNBの競争力を失うリスクも
抱えている。

255 :
わかる投資相場用語のイロハ(13)天井・底。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 13ページ 557文字 PDF有 書誌情報
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 「株高のピッチも歴史的なだけに、天井を付けるのが前倒しとなる可能性もあるだろう」(3月19日
付日経電子版)
 景気に波があるように、株価にも上がり下がりの波がある。株価の動きを線で結んだ株価チャート
を眺めると、一番上まで株価が上がりきった「山」と、一番下に下がりきった「谷」が繰り返されている。
市場では、その山を「天井」、谷を「底」と表現する。
 株価がそれ以上上がらないことを「天井を打つ」などといい、逆は「底入れ」。過去の天井と底を参
考にして取引する投資家も多く、前の底値に近づけば買ってもいいと考える。しかし、以前と状況が
違い、もっと下がってしまうのが「底割れ」だ。また、谷を1度抜け出たのに再び谷に下がることを「
二番底」という。
 相場の流れでは、市場全体が楽観ムードで染まった時が天井となりがちで、逆に誰もが悲観に
暮れた時が底になりやすい。日経平均株価でいえば、バブルの絶頂だった1989年末の3万8915
円が「大天井」、金融危機で世界が身震いした2009年3月の7054円が「大底」だった。
 大底で買って天井で売りたいと誰しも思うが、その見極めは難しい。相場格言に「頭と尻尾は(猫
に)くれてやれ」がある。天井が近いと思えば早めに売り、底が近いと思えば買い始めろという意味
で、「腹八分目」の取引を説くものだ。

256 :
企業財務の焦点通貨戦略(下)世界中の資金を集約―グローバル管理を競う。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1234文字 PDF有 書誌情報
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 メキシコ、中国、シンガポール――。武田薬品工業が資金を一元管理するキャッシュ・マネジメント
・システム(CMS)の拠点を今期中に稼働させる国だ。背中を押すのが2011年に1兆円を投じた
スイスの製薬大手ナイコメッドの買収。新興国の販路が増えて今では約70カ国で医薬品を販売。
扱う通貨は30種類に達する。
 これまでは日本、米国、スイスに拠点を置いていたが「新興国通貨の管理も必要になった」(経営
管理部)ため、通貨ごとに資金を集約しフル活用できる体制を整える。
遅れ目立つ日本
 世界中に散らばる資金の効率管理はグローバル競争力に直結する。CMSはその武器となる。
 CMSは統括口座でグループ会社の資金を一括管理する「プーリング」から、グループ会社間の
債権債務を相Rる「ネッティング」、地域ごとの拠点に支払業務を集中させる「ペイメントファクト
リー」など様々だ。金利や振込手数料などのコスト削減だけでなく、機動的な資金運用や為替リスク
の抑制など必要性や目的によって段階も異なる。
 CMSは00年以降、日本でも導入が進んだが国内の資金管理が中心。海外では全世界の資金
を集中させ年5000万〜5億円のコストを浮かせる例もある。遅れの目立つ日本企業から「相談が
急増している」(シティバンク銀行の副島弘行マネージング・ディレクター)という。
 日本でも追いつこうとする動きが加速している。テレビやスマートフォン(スマホ)などを世界中で
販売するソニー。12年から海外で製品を販売した際の売掛金を日本に集めて売却している。数百
億円規模で試験的に実施し「資金化までの期間半減を目指す」(栗原宏財務部門部門長)という。
仕入れから現金回収までの期間であるキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)を短縮すれば、
借入金圧縮による支払利息削減にもつながる。
 CMSを進化させているのが花王。11年にネッティングとプーリングを導入した後、関係会社間の
決済を15分の1にして1億5000万円のコストを削減した。今年3月には欧州に支払業務を集中す
る拠点を設立。欧州約20社の支払いを代行することで事務作業や銀行手数料などのコスト削減に
つなげる。
難所のアジア
 CMSの次のフロンティアがアジアだ。「現地通貨の持ち出しなどで厳しい通貨規制がある国が多
い」(香港上海銀行の大山英司グローバルキャッシュマネージメント部長)難所だが変化の兆しも
出てきた。
 例えば中国。国家間の資金移動に認可が必要なほど規制が厳しかったが国外のグループ企業
への貸し出しについて規制緩和の動きがみられる。米韓企業にはすでに他地域に資金を回して活
用するところもあるが日本勢はまだわずか。好機を生かす機敏さが課題となる。
 国・地域ごとに機動的な対応が求められるグローバル資金管理。日本企業が世界で稼いだ果実
を享受するには、強い製品・サービスとともに多通貨を使いこなす財務の競争力が不可欠となる。
 堤正治、中原敬太、鳳山太成が担当しました。

257 :
株、連休後「上昇速度鈍る」、市場関係者上値めど1万4000円(Forecast)
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1001文字 PDF有 書誌情報
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 2日の東京株式市場で、日経平均株価が4日続落して取引を終えた。連休明けから5月末まで
の日本株相場の見通しを市場関係者に聞いたところ、米国や中国など、海外景気に先行き不透
明感が広がっていることから上昇テンポが鈍るとの見方が多かった。国内企業の一段の収益拡
大や日銀の追加緩和といった新たな買い材料も見込みにくく、月内の上値めどは1万4000円程
度との声が聞かれた。
 市場関係者が最も懸念するのが海外景気の動向だ。米国では前日発表された、民間雇用サー
ビス会社による4月の非農業部門の雇用者数の増加幅と、米サプライマネジメント協会の4月の
製造業景況感指数がともに市場予想を下回った。中国でも物流購入連合会(CFLP)が前日発表
した4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を下回った。
 米国では3日に4月の雇用統計などの経済指標の発表を控える。三菱UFJモルガン・スタンレー
証券の芳賀沼千里チーフストラテジストは「米中景気の先行きに自信を持つには時間がかかる」
と指摘している。
 また外国為替市場では、対ドルで1ドル=100円を超えるほど大幅な円安を見込む向きが少な
い。2日は欧州中央銀行(ECB)が政策金利の引き下げを決め、欧州景気の底入れ期待から円が
売られる場面もあったが、大幅な円売り材料だった、日銀の異次元緩和の効果は相場に織り込ま
れつつあるからだ。
 こうしたことから、2013年度の国内企業の収益が大きく拡大するとの見方はひとまず遠のいて
いる。
 連休明け後はすぐに3月期企業の決算発表の後半のピークを迎える。8日にトヨタ自動車、9日
にソニーなどの主要企業がそれぞれ発表を予定する。足元の海外景気や為替動向を踏まえて
慎重な業績予想を出す企業が多いと見られており、これらの銘柄への売りが膨らめば、相場の
上値を抑えそうだ。
 一方で、日経平均の大幅な下落を見込む声も少ない。「政府・日銀が進める政策への期待から
日本株を引き続き強気に見ている」(プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパンの篠
原慎太郎株式運用部長)。株高に乗り切れなかった海外勢は依然として多く、相場の調整局面で
は個人投資家の買いも引き続き入りやすい。
 下値のめどはチャート上の節目である25日移動平均近辺の1万3200円程度や、心理的節目の
1万3000円程度にとどまり、その後は再び緩やかな株高基調が続くとの見方は多い。

258 :
レアメタル相次ぎ下落、マンガンなど、鋼材低迷で下げ圧力、欧州の車向けも振るわず。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 17ページ 790文字 PDF有 書誌情報
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 レアメタル(希少金属)の国際価格が相次ぎ下落している。鉄鋼の強度を高めるマンガンやバナ
ジウムは、2月に比べて1割前後下落した。レアメタルを多く使う鋼材の価格がアジアで下落して
おり、副原料となるレアメタルにも値下げ圧力が強まった。欧州での自動車販売の伸び悩みも荷
動きを鈍くしている。
 鋼材の強度を高めるマンガンの価格は1トン2300ドル前後で、2月の直近高値に比べ8%安い。
用途が似たフェロバナジウムも1キロ27・75ドル前後と15%下落した。マンガンの製錬に使うセ
レンは1ポンド35ドル前後。2月に比べ21%値下がりした。
 有力な消費地の中国では鉄鋼の増産が続くものの、鋼材価格はアジアで下落している。鉄鋼会
社は生産コスト削減を狙い「割高なマンガンの使用量を減らし、用途が同じで値段が安いシリコ
マンガンに切り替えている」(金属商社)。現地のマンガンの工場や流通業者は販売価格を下げ
始めた。
 鋼材の強度を高めるバナジウムも、中国で地震対策として耐震性を高めた建設用鋼材の需要
が伸びるとみられた。ただ「強度の強い鋼材は2月中旬以降、想定ほど出荷が増えなかった」(双日
)といい、バナジウムの荷余り感も強まった。
 パソコンの外装材などに使うマグネシウムの国際価格は1トン2800ドル前後で2月に比べ3%
安い。パソコンの生産が世界的に減っていることが下落要因となった。
 自動車用の合成ゴムを燃えにくくするアンチモニーも需要が伸びず、国際価格は1トン1万550
ドル前後と昨年末に比べ13%下げた。欧州の自動車販売が振るわなかったことが響いている。
 需要の減少から生産者は供給を絞っている。日本の推計では、中国のマンガン製錬会社は1〜
2年前に比べ3割弱減ったとされる。主産地の工場も稼働率を能力比半分に落としているもようだ。
バナジウムも採算の厳しい鉱山が供給量を減らす可能性があるとみられる。

259 :
原料高技術を磨く(下)食品プラ容器に異変、素材・形状、製造法見直す。
2013/05/03 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1155文字 PDF有 書誌情報
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 スーパーの総菜売り場に並ぶ揚げ物。おいしそうな食品が入る透明なプラスチック容器にちょっと
した異変が起きている。見た目はさほど変わらないが、素材が徐々に入れ替わっている。仕掛けた
のはスーパーの弁当容器で5割のシェアを握るエフピコだ。
 きっかけは容器の素材になるポリスチレン樹脂の値上がり。アジア価格は3年で6割上昇し1トン
1820ドル台だ。同社は同1400ドル程度と割安なポリプロピレン樹脂に注目した。
 ポリスチレンに比べポリプロピレンは素材の透明さで劣った。独自の加工技術を開発し問題を克
服した。
 昨年11月にはレンジで加熱できなかったPET(ポリエチレンテレフタレート)容器の耐熱性の改
善にも成功。樹脂を縦横同時に引っ張ることで耐熱性を高めながら0・2ミリの薄さに延伸する。85
億円をかけて茨城県に新工場を完成させた。弁当容器などを、割高なポリスチレンからPET素材に
切り替える方針だ。
 飲料・食品メーカーも包装や梱包費用の削減に取り組む。日清食品も即席めんの容器をポリス
チレンから紙に切り替えた。容器の強度が増したことで梱包を簡素化。20個単位で段ボール詰め
する場合に必要だったプラスチックのトレーをなくした。5年前に初導入した主力商品の「カップヌ
ードル」だけで「年間1300トンの資材を削減できた」(日清食品ホールディングス)。昨年は「スープ
ヌードル」でも導入した。
 6缶を紙製のパックでひとまとめにして店頭に並べることが多い缶ビール。キリンビールはパック
の面積を8%削減。重さも9%減らし国内最軽量の29グラムとした。近く導入する。パックに開口部
を設け、使用を年間1700トン減らせる。
 電子部品の製造現場でもコストを抑える取り組みがある。液晶パネルの電極材に使うITO(酸化イ
ンジウムすず)ターゲット材。需要家のパネルメーカーなどは原料の希少金属、インジウムを無駄
なく使う製造法を導入するか検討中だ。
 ITOターゲット材は酸化インジウムと酸化すずを固めて銅板に載せたもの。従来のターゲット材は
平面で、製造工程の関係でインジウムを4〜5割しか利用できなかった。ターゲット材を円筒状に
することで生産の歩留まりが上がり、8〜9割のインジウムが使えるようになると試算する。
 世界的な液晶パネルの増産でインジウムの国際価格が2005年に一時、従来の2〜3倍となる
1キロ1000ドル強となったのが検討のきっかけだ。
 消費者の安値志向が続く中、原材料の素材が値上がりしても、最終製品までコスト上昇分を
転嫁するのは困難だ。企業間で厳しい値決め交渉が続くのと並行しながら、コストを抑える試みは
休みなく続く。
【図・写真】キリンビールは紙パックの缶ビール保持力を高めるために、開口部を設けるなど工夫し
た(手前が新形状品)

260 :
米ETF資金流入額、日本株が1、2位独占 4月黒田緩和で
2013/05/03 10:49 日経速報ニュース 631文字
 【ニューヨーク=伴百江】米証券市場で取引されている上場投資信託(ETF)の4月の資金流入
額ランキングで、上位1、2位を日本株を組み入れ対象とした銘柄が占めた。1位のiシェアーズ
MSCIジャパンは27億ドルが流入、4月末の運用資産総額は107億ドルと1カ月で約1.5倍に膨らんだ。
日銀の「異次元緩和」を受けた日本株相場の上昇で両ETFの価格も急伸、投資家の資金が殺到した。
 黒田東彦総裁率いる新・日銀が繰り出した大胆な緩和に対し、米国の個人や機関投資家からも
注目が集まった状況を改めて裏付けた。
 米ETF調査会社インデックス・ユニバースが米証券市場で上場する1459本を対象に集計した。
2位はウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジ・エクイティで流入額は14億ドル、4月末の資産運用総額
は77億ドルと約35%増えた。
 日本株の上昇を受け、iシェアーズ、ウィズダムツリーのETF価格は1カ月でそれぞれ8.3%、10.1%
上昇した。ウィズダムツリーは、為替相場の変動リスクをヘッジした商品で個人などの人気が高く、
運用資産総額は昨年末と比べると6倍強に膨らんでいる。
 運用資産別に見ると米国株対象のETFには計84億ドルが流入した。一方で、金に投資するETF
からの資金流出が目立った。世界最大の金投資ETFであるSPDRゴールドからは67億ドルの資金
が流出、流出ランキングのトップになった。世界景気変調への懸念や、ドル高観測を背景とする金
先物相場の急落が響いた。

261 :
日本株ADR2日、上げ銘柄目立つ ソニー上昇、NTTは下落
2013/05/03 07:00 日経速報ニュース 132文字
【NQNニューヨーク=大石祥代】2日の米株式市場で、日本株の米預託証券(ADR)には
値上がりする銘柄が多かった。米株式相場の上昇を受け、日本株ADRにも買いが入った。
ソニーが上昇。金融の三井住友FGや野村、みずほFGも上げた。一方、NTTや京セラ、ク
ボタは下げた。

262 :
米国株、反発 ダウ130ドル高、欧州利下げで S&P指数は最高値
2013/05/03 06:13 日経速報ニュース 785文字
【NQNニューヨーク=大石祥代】2日の米株式相場は反発し、ダウ工業株30種平均は前日比
130ドル63セント(0.9%)高の1万4831ドル58セントで終えた。欧州中央銀行(ECB)の利下げ
を受け、余剰資金が米株式市場にも向かうとの見方が広がった。米雇用指標の改善も手伝い
、投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。IT(情報技術)関連を中心に幅広い銘柄が上昇した。
 ECBは2日、政策金利を過去最低の0.50%に引き下げた。資金流入期待に加え、低迷が続く
欧州景気を下支えする一因になるとの見方が浮上。投資家心理を強気に傾ける要因になった。
 朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は市場予想に反して減少した。米景気が勢いを
保っているとの見方につながった。
 多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前日比14.89ポイント(0.9%)高の
1597.59で終え、過去最高値を更新。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は41.49
ポイント(1.3%)高の3340.62と、2000年11月7日以来、約12年半ぶりの高値をつけた。
 業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち9業種が上昇。「IT」や「エネルギー」の値上がり
が目立った。一方、「公益事業」は下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億
7000万株(速報値)、ナスダック市場は約17億1000万株(同)だった。
 自動車のゼネラル・モーターズ(GM)が上昇した。四半期決算で収益が市場予想ほど落ち込ま
ず、買いが入った。増益決算を発表した交流サイト(SNS)最大手のフェイスブックの値上がりが
目立った。経営トップの人事を発表した半導体のインテルは小幅高で終えた。
 一方、減益決算を発表した食品のケロッグが下落。飲料のコカ・コーラや保険のユナイテッドヘ
ルス・グループが下げた。

263 :
株式週間展望=海外イベントにらみ、もみ合い―好決算銘柄が相場を下支え、「成長戦略」テーマ物色も
9時01分配信 モーニングスター
 2日の株式市場では4連休を控え見送りムードが強まるなか、前日のNY株式安や1ドル=97円
台前半への円高進行を受け輸出関連株に売りが先行、日経平均株価は105円安の1万3694円
と4日続落となった。4連敗は昨年11月5−13日の7日続落以来で、今回のアベノミクス相場では
初めて。「波乱説」が浮上する5月相場に警戒ムードも台頭するところ。もっとも、この日も大きな悪
材料が出て売り込むといった動きにはなっておらず手じまいが中心。後半戦に突入する企業の決算
発表では着実な業績好転が予想され、押し目買いを誘う要因となる。調整があっても一時的となろう。
 来週(7−10日)の株式相場は高値圏でもみ合う展開を予想する。国内企業の良好な決算発表
が下支えとなる一方、米国景気の先行きに不透明感が出始めており、米経済指標をにらみ全般は
神経質にならざるを得ない。日経平均は1万3500−1万4000円を想定する。
 日本時間2日夕方時点では、利下げ観測の出ている2日のECB(欧州中央銀行)理事会、3日の
米4月雇用統計の結果は出ていない。1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の声明では資産
買い取りの増減の可能性に言及したものの、今後の金融政策を占う上では雇用統計に焦点が集ま
りやすい。ただ、すでに発表された4月のADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計が
市場予想を下回ったほか、米4月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数も低水準に
とどまったことで、政府発表の雇用統計に関しては、改善期待のハードルがやや低くなった感がある。
 こうした海外イベントに左右されやすい局面ながら、国内では企業の決算発表が後半戦に突入、
物色面では最大の注目材料となる。これまでは好決算銘柄に対し良好な反応を示す一方、保守的
な見通しを発表した銘柄が売られる展開が続いてきた。来週は7日にLIXILグループ <5938> 、三井
物産 <8031> 、三菱地所 <8802> 、8日にはトヨタ自動車 <7203> 、10日に新日鉄住金 <5401> 、
日産自動車 <7201> など業界大手の決算発表が控える。
 為替前提を含めた企業による業績予想とアナリストによる市場の事前予想とのカイ離が株価の
変動要因となり、実際の発表を見てからの反応が焦点。その意味では、主力企業の発表が相次ぐ
来週は、より個別対応の色彩が濃くなってこよう。新興市場の活況に象徴されるように、値幅取り
を狙った資金は中・小型株に流入。逃げ足も速いため、好決算銘柄に関しても、機動的な対応が
求められる。中・長期スタンスなら押し目買いを徹底したい。
 一方、6月に向けいわゆるアベノミクスの「3本の矢」の1つである成長戦略が物色テーマとして
見直されてくる局面も予想される。バイオ関連を筆頭に国土強靭(きょうじん)化、農業、育児、観光、
エネルギーなどのテーマに沿う銘柄が折に触れ物色されており、こうした材料株にも引き続き目を
配りたい。
 スケジュール面では9日の4月の都心オフィスビル空室率、中国の4月消費者・生産者物価、10
−11日のG7(主要7カ国)財務相・中央銀行総裁会議などが注目される。(田代哲哉)
提供:モーニングスター社

264 :
日経平均は安倍相場で初の4日続落 来週は大手不動産の決算に注目
 日経平均の4日続落は、昨年11月14日以降の相場上昇局面において初めてとなった。異次元
緩和策の一服を示唆する声も聞かれるが、為替相場の円高基調にあることや連休前であること
を勘案しても、売買代金上位で内需関連株が堅調に推移した点から循環物色が効いているとみ
る。また、日経ジャスダック平均が5年9カ月ぶりの、東証マザーズ指数が5年5カ月ぶりの高値水
準まで上昇しており、個人投資家の資金も大型株から中小型株へのシフトがうかがえる。今日の
日経平均の下げ幅は100円超となったが、4日続落ながら232円の下げ幅にとどまっており、1400
0円目前での一服感は確かにあるが25日線(131197円)を割り込むまでは短期的な調整局面と捉
えたいところ。
 来週は上値が重い中で選別物色が進む相場となりそうだ。連休によって営業日が4日になるが、
週初は海外市場の動向を受けて上下に大きく振れる可能性がある。米雇用情勢の鈍化が各指
標で見え始めており、外部環境はややネガティブとみている。連休明け以降は国内外で目立った
イベントがないため、ピークを迎える決算発表を手掛かりに銘柄間で明暗が分かれる展開となり
そうだ。これまでの決算発表で高評価を受けたのは、金融緩和の即効性があった証券株が挙げ
られるが、来週は7日に三菱地所、10日に三井不動産など大手不動産の決算発表が相次ぐ。
これまで期待先行の上昇で相場をけん引してきただけに、今期の業績見通しに注目が集まる。