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2013年17文芸書籍サロン49: 【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part72【変な女】 (217) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part72【変な女】


1 :2013/08/18 〜 最終レス :2013/09/21
                      . -‐: : : v: : :‐- .
                        /. : : : : :⌒:'"⌒: : : : : `丶、
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              /: :/Viイ : l: : :斗芋ミ        V)::::リ: : : :lr' } : : : :ヽ
                /: :/ : : 八人:从 V)::::}        ゞ=゙|: : : :ル'′:}: :} 人
             ': : ; : : : : : :{ : トゝ ゞ=′  、      リ: :/ : : : ノ:厶ィ^)
           {: : ハ: : {: : : {: :{ :\     _ ノ ー=彡:/ : :ノ彡'′
            八: {人: (\: :ゝ、: : 个ト .      ィー=彡/
             `ヽ `` ヽ( \: 从ゝ人≧ァ=     |人(
                        \  _/<{_  _ ノ \
                    , -‐‐-  _r‐/∧  /`Y^ヽ  /l`ヽ、
               /{:::::::::::::::::::/.:::::| V∧ ̄ ̄入,//|::::::::}\_
                   /.::{::::::::::::::::/.:::::::::::|  〈 》==《 // |::::::::}::::::::`丶、
・前スレ
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part71【変な女】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1366419571/
・佐々木とくっくっ避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8130/
・佐々木とくっくっ避難所(携帯用)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/movie/8130/
・佐々木SSの保管庫
Part1-10まで ttp://blog.goo.ne.jp/sasaki_ss
Part11以降  ttp://www10.atwiki.jp/sasaki_ss/
・涼宮ハルヒシリーズに登場するキャラクター、佐々木を愛でるスレです
 佐々木 = 例の変な女
 自称「キョンの親友」、中学時代はキョンの自転車に二人乗りで週二回、塾に行く間柄
 キョンとは学校内でつるむ回数がクラスメイトの誰よりも多かった
 キョンは否定するも傍からみるとどう考えても...
 古泉曰く「十人中八人が一見して目を惹かれる、実に魅力的な女性」
 恐るべきことに名実共にハルヒと対になる神的存在であることが明らかに!?
・次スレは>>970が立ててくれたまえ。立てられない時は遠慮せずに言うといい。
 このスレの住人は快くキミの代役に名乗り出てくれるだろう、くっくっ
・このスレは基本sage進行だ、間違えてageるならまだしも
 意図的にageるような行為は慎んでくれたまえ。

2 :
・リンクを貼るときは直リンは禁止してくれると僕も助かるよ。
・スレタイは佐々木とくっつくではないのであしからず。
・荒らし、それに反応する人への対応は無視するのが一番と昔から決まっているんだ。
・キャラクターを貶めるような書き込みは、荒らし行為なので謹んでくれ。
・どうしてもそういった発言がしたい時は、専用のスレッドを立てて、そこで行うといい。
・妙な書き込みが多数あるときは、書き込み日時の右にあるIDを確認すれば、
同一人物による荒らしかどうかの判断の基準にできるだろう。
・次スレは立候補した人が責任を持って立ててくれたまえ。
 ただし、無理な場合はその所信表明を行い、次なる立候補者を集うべきだね。
・次スレへの誘導リンクが貼られるまでは今まで通り書き込みは控えるのが最良の手立てと僕は思う。
(現地人たちに一つ教えてやる。
 スレッドの最大許容量は512kbだ。ところが、500kbを超えた時点で書き込み不可能になる。
 容量が490kbあたりを超えたら、せいぜい急いで、次スレ移行の作業を開始することだな。)
あと、SS保管庫の中の人からこんなコメントをいただいている。
判断はみんなに任せるよ。くれぐれもこれで争うことの無いようにしてくれたまえ。
201    wiki [ sage ]  2007/08/26(日) 09:33:29 ID:lc10YmQU
 どーもwikiの中の人です。
 タイトルにSSってつける件ですが、個人的にはなくても無問題です。
 SSかどうかはみればわかるし。
 今までどおりでOK。
 それよりも、SSにはタイトル(名前欄でも文中でも)と長編なら通し番号をつけてもらえるとありがたいです。
 あと、未完成ならそれがわかるようにしてもらえるとなおよし。
.        , -‐- 、. , -‐-ー .、
.       ,'. /  ト、 ヽ   ヽヾ
        i. ((从ソ 从〉,ハハバゝ
.       l. (|┳ ┳i!i| ─ ─i! 
..      ,ハNiヘ'' ー.''ノiハ、. - ノ’ 
.         〈ヾ/゙ノi  /〈にづ┓___
        _.ノUUZゝぐ___,/__||卅]
        ~,'(_,(ソ__//゙> .> /ヾ⌒ヾ
        (--(ニ二__(ン゙/.(--○<)
.        ゞ/__彡' ¨゚¨    ゞ/__彡'

3 :
これノベルキャラ板のほうがよくね

4 :
*ノベルキャラ板(旧文芸キャラ板)への移転についての議論の際の注意。
自治スレの方に、
各スレ内で話し合って決めてください。自治スレに持ち込まないでください。
と釘を刺されていますので、あちら様へこれ以上のご迷惑をかけないよう、お願いいたします。
                         , -‐-ー.、
  ;;`ヽ.     ー ‐‐ ―‐ ―――   〃   ヽヾ
   ⌒) ‐‐ ―‐ ズザー ―――‐ i ハハバハ>  以上!
  )  ;;;`ヽ⌒`)⌒.. _ _ __  (`;.、_イ(! ─ ─|!
  ⌒;;)´⌒;;)⌒;:); ). __ ___ と:こ仁につ - ノ’つ   , -‐- 、
             .                    ,'. /  ト、 ヽ
             ;;`ヽ     ー ‐‐ ―‐ ―――  i. ((从ソ 从〉  テンプレ終了かな
              ⌒) ‐‐ ―‐ ツルー―――   l. (|┳ ┳i!l
             )  ;;;`ヽ⌒`)⌒. . _ _ _ (`;ヘハNiヘ '' ヮ''ノハ!
             ⌒;;)´⌒;;)⌒;);; )._ ___ (_《:_:__,{_i'づニソつ

5 :
                         , -‐-ー.、
  ;;`ヽ.     ー ‐‐ ―‐ ―――   〃   ヽヾ
   ⌒) ‐‐ ―‐ ズザー ―――‐ i ハハバハ>  !wwww
  )  ;;;`ヽ⌒`)⌒.. _ _ __  (`;.、_イ(! へ へ|!
  ⌒;;)´⌒;;)⌒;:); ). __ ___ と:こ仁につ - ノ’つ   , -‐- 、
             .                    ,'. /  ト、 ヽ
             ;;`ヽ     ー ‐‐ ―‐ ―――  i. ((从ソ 从〉______ __ ,-,_______
              ⌒) ‐‐ ―‐ ツルー―――   l. (|;;;;;::: ...,,,         ,、||i|i|i|i|i|i|i|i|i|i|i|iOノ
             )  ;;;`ヽ⌒`)⌒. . _ _ _ (`;ヘハNiヘ '' ヮ''ノハ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´ '-' `'`'`'`'`'`'`゙´
             ⌒;;)´⌒;;)⌒;);; )._ ___ (_《:_:__,{_i'づニソつ

6 :
>>1乙!
容量のことすっかり忘れとった

7 :
>>1
藤原のテンプレ追加もGJ。
容量制限は最近は察知してくれる人多いけど、気づきにくいのが難だ。
専用ブラウザに残容量強調機能あったら便利そうだが、そういうものはあるのだろうか。

8 :
ノベルキャラ板に移転に賛成。

9 :
>>1
スレ立て乙です。ありがとうございます。

10 :
>>1乙です
容量の事すっかり忘れていました 危な!
移転はねぇ……必要性が感じられないのよね ここに立てるのが違反ってわけでもないし
見てきたけどあちらは相変わらず板自体が過疎ってる状態だし、例の嵐が立てたスレがまだ残ってるし
いい印象がないのよね メリットが全く感じられない

11 :
>>1乙ですー
移転というと、個人的には分裂驚愕がアニメになった際にアニキャラ個別板に戻るという移転しか考えてないですわ

12 :
お盆が空けて最初の塾の日、数日ぶりに会った佐々木さんは、キョンから見たところなんだか落ち込んでいるように感じました
なぜ?

13 :
>>12
お盆に帰省して……
@初恋のお兄さんの婚約報告があった
A実は佐々木さんに婚約者(欠点無しの完璧超人)がいた
B親(片親前提)がお見合いすることになった
Cキョンからもらった何かを壊したorなくした
D食べ過ぎて太った(胸だけ変化なし)
E従姉妹全員(小学校高学年〜)に胸囲で負けた
F帰省先まで押しかけたきょこたんに付きまとわれ親戚一同から百合っ子認定された
他にどんな可能性がありますかね?

14 :
>>13
自分で用意してた答えは、Dに似てるけど周りの女子が夏バテで痩せちゃった〜とか言ってるのに、体調管理が完璧だった佐々木さん一人だけ痩せてなかった
BCEはそれぞれ方向性が違うガチ落ち込みになりそうだね

15 :
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 夏の夜想曲その7
 
 「肝試し?」
 「えらくベタですね」
 「ベタでもいいのよ、これこそ夏の王道よ!」
 古泉が散歩に出掛けた後、佐々木達の部屋に行ったのだが、その時、ハルヒが肝試しに行こうと言い出した。
 「昼間遊んでいた時、誰もいない神社を見つけたのよ。街灯すらなくてさ。このホテルからそこまでは、ちょうど
いいくらいの距離だし、しかもこのホテルの裏道からいけば、途中の道は照明も少ないし、バッチリよ!」
 いつの間にかいていたのか、手製の地図まで取り出して、ハルヒは熱弁を振るう。
 「面白そうだし、夏の思い出作りにいいイベントじゃないかな、キョン」
 かくして、俺達は肝試しをやることになった。
 とりあえず、ハルヒの言に従い、ペアを作り、一人余るので、残り一人はどこかのペアに入ってもらうことにした。
 長門が作ってくれたくじを引き、ペアを決めた結果は次のとおりになった。
 
 俺と長門。佐々木とハルヒ。古泉と阪中と橘。
 少しハルヒは不満そうな表情をしていたが、くじの結果は結果である。
 一番は俺たちである。
 「暗闇だからって有希に変なことするんじゃないわよ!」
 とんでもないことを言う奴だ。誰がするか。俺はさかりのついた猿じゃない。
 「行こうか、長門」
 俺の言葉に長門は頷いて、その場を出発した。
 海辺のリゾート地は、ホテルが集まる地区を少し離れただけで、宵闇が深くなった。
 もちろん、民家もあるのだが、照明が早くも消えた家が多い。漁師町でもあるこの辺は、眠るのも早いのだろう。
 ハルヒが見つけた裏道とは、その集落の端の道で街灯も少ない,真っ暗な道である。
 ただ、そのせいか、夏の夜空が妙にはっきりと見える。いわゆる光害がないのだ。
 俺と長門は懐中電灯を片手に、夜空を眺めながら神社へと向かう。
 「足元気をつけろよ、長門」
 「大丈夫、キョン君の手を握っているから」
 長門が転ばないように、俺達は手をつないで暗い道を進む。
 ”女の子の手は柔らかいんだな”
 昼間、佐々木に日焼け止めを塗った時も思ったのだが、女性の体と男性の体は全く別のものなのだ。
 ”だからこそ、異性に人は惹かれるのかな”
 俺は、柔らかい手に長門の温かさを感じた。
 ----------------------------------------------------------------------------------------------------
 繋いだ手に彼のぬくもりと力強さを感じる。胸の鼓動が早くなり、気持ちが高ぶる。
 こんなに近くに彼を感じることができる。
 ”足元気をつけろよ、長門”
 さりげない優しさで、私に気を使ってくれる。
 ”この時間が続いて欲しい”
 佐々木さんと涼宮さん。彼女たちをライバルと呼ぶのは少し違うかもしれない。
 彼への気持ちは、もう少しあやふやなままなところがある。
 ただ、彼を近くに感じたい。彼に触れたい。そんな気持ちは私にもある。
 友達としてだけでなく、異性としての気持ち。私を”女”の気持ちにさせる衝動。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------
 別に幽霊が出るわけでもなく、静寂の闇の中に、波の音と虫の音が聞こえる夜道を歩き、あっさりと神社についた。
 「綿津見神社」と鳥居に記されている無人の神社は、潮風を防ぐ防風林に囲まれてはいるが、綺麗に整備され、地元
の人の信仰が厚いことがわかる。
 「ここから折り返しだな」
 とりあえず、せっかく来たことだし、俺達は参拝することにした。
 少し長く、いろいろお願い事をして(神聖な神社を肝試しに使うのは失礼かもしれないので、一応わびも入れた)、
来た時と同じように、俺と長門は手をつないで、来た道を戻り始めた。

16 :
支援
現実での肝試しは修学旅行とかでこちらが数十人単位でないなら、地元のDQNを警戒しようね

17 :
>>1

18 :
>>15
おつ

19 :
久々の降水で気温も低下、非常に心地好いのですよ佐々木さん

20 :
佐々木かわいいよ佐々木

21 :
佐々木さんが他の僕っ娘と違うのは本心では男女の違いを露骨に意識していそうなところ。
本編で一人称”私”はないけどひょっとしたら、ここぞという場面で使いそうな雰囲気だし。
佐々木SS書く人で一人称の切替が上手くできるのは正直賞賛したくなる。

22 :
避難所の雑談スレに投下されてたのは、故意に「私」を使ってたように思う

23 :
明日の予想最高気温が青表示で35゚
ちょっと笑ってしまったのですよ佐々木さん

24 :
入浴中に落雷で停電してしまった佐々木さん

25 :
おやすみ佐々木さん

26 :
渇いた大地に潤いが戻っていってるのですよ佐々木さん

27 :
雨のおかげで外は涼しくなったものの、家の中の湿気が……
佐々木さんはそろそろキョンの宿題の進捗状況にやれやれ言ってる頃でしょうか

28 :
>>27
宿題を手伝うというキョンの家にお邪魔する大義名分ができて、思わず顔が綻んでしまうのを必死で抑える佐々木さんを幻視した

29 :
佐々木かわいいよ佐々木

30 :
散々散々暑い日が続いてたので、遊びに行けないことより涼しいってことが嬉しいのですよ佐々木さん

31 :
     〜 夏の終わりに〜
 
 
 あと二日で夏休みは終わる。
 去年の夏休みの、最後の日のことを私は思い出していた。
 
 あれから一年。
 「キョン、いるかい?」
 キョンの家のインターフォンを押すと、家の中からキョンの妹ちゃんが出て来た。
 「佐々木のお姉ちゃん、いらっしゃ〜い」
 キョンと二人で私の母の実家に遊びに行ったとき以来、この家には来ていないけど(キョンは私の家によく来ている)、
妹ちゃんは夏休みを満喫していたらしく、かなり健康的に焼けていた。
 「キョン君ならいるよ。自分の部屋でクーラ-かけて涼んでいるよ」
 その様子も、去年と全く同じだ。
 キョンの家にあがり、キョンの母親に挨拶をして、私はキョンの部屋のドアを叩いた。
 「・・・・・・え?」
 我ながら、少し間抜けな声を出した。
 「夏休みの宿題だろ?今年はもう、全て終わらせたぜ」
 妹ちゃんが持って来てくれたジュ-スを飲みながら、キョンは胸を張って、そう言った。
 「去年は終わりがけになって、大慌てで佐々木に手伝ってもらって、片付けてなかった宿題をやっただろう?めちゃくちゃ朝早く
から、夜の九時近くまでかかったよな」
 中学生だった去年、課題を終わらせていなかったキョンに頼まれ、呆れた表情で(内心大喜びで)手伝いをすることをOKして、キ
ョンの部屋で、朝早くから課題に取り掛かり、ようやく仕上げたものだ。
 「いくらなんでも高校生になったんだし、中学生の時と同じことをしていたら進歩がないってもんだ。去年は佐々木に迷惑をかけ
たしな」
 迷惑だなんて思ってはいない。あの時間は、中学時代の大切な、夏の思い出だ。
 「キョンも少しは成長したんだね」
 「まあね。だから、今、のんびりしてるわけだ。しかし、面倒なことは先に終わらせておくといいものだ、て実感したよ」
 「なにごとも経験することは重要なことだよ、キョン」
 キョンの成長。少しづつ大人に、人間としても成長していくこの時期。そして、私もまた、大人へと近づいていく。
 「ところで、佐々木。お前のことだから、当然課題は早々と終わらせているんだよな?」
 「もちろん。夏休み前半には終わらせておいたよ」
 「だったら、今から出かけないか?いつもお前にはいろいろ世話になっているから、去年の分も含めて、な。去年は飯食いに
いったぐらいだし、お礼をしないと」
 去年は休みが終わった後、キョンがファミレスでおごってくれた(その現場を国木田くんに見られたけど)。
 「いいのかい?キョン。少し高くなるよ」
 「構わないさ。お前にお礼をすると思えば、安いものだよ」
 「それじゃ出かけようか。クーラ-の効いたこの部屋で過ごすのも悪くないけど、君がどんなお礼をしてくれるのか、楽しみだね」
 
 あと少しだけ、私達の夏は続きそうだ。

32 :
「 俺の後ろに○○○はいない。いるのは」「帰省〜お盆狂想曲〜 佐々木さんどきどきナイトその一 」
 「帰省〜お盆狂想曲〜 佐々木さんどきどきナイトその二」 「〜 夏の終わりに〜 」を「俺の後ろに佐
々木がいる」シリ-ズにしようと思います。みなさんの書き込みを見ていると、下手な文章ですけど、色々
と書いてみたくなります。
 
 >>28の方の書き込みを見て話を作ってみました。

33 :
おつおつ
期待を良い意味で裏切られた佐々木さんおめ
この世界はループから脱出してる?

34 :
シリーズ化乙です。

35 :
 Part71がまだ書き込めそうですね。あとどれくらい書き込めるのでしょうか
?埋めネタ藤原に活躍してもらいましょうか。SS職人さんの規制はまだ解け
ないのでしょうか。たくさんお作品を期待しています。

36 :
>>32
乙です 続き物は大変でしょうが気長にやっていってください
>>35
本来500KBまでで15KB前後位余裕あるんでしたよね?
1KBって何文字くらいでしたかね? いつまでたっても覚えきれない……

37 :
佐々木さん、こんばんは

38 :
西日本の大雨がひどいですよ佐々木さん
大阪梅田に店持ってる知り合いが浸水がシャレにならんと半泣きで連絡してきましたよ
関西程ではないにしろ福岡もまだ結構な大雨ですよ

39 :
テスト

40 :
ついに復活なのですよ、佐々木さん*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

41 :
おめでとさんwwwこれからまたよろしくー
>>38
何年か前の話だけど、未明に大雨が降って数十cm浸かったことがあった
夜明けにはもう水引いてたけど、アパート1階に住んでた人はびっくりしただろうなあ

42 :
皆様。皆様は現在、興味深い事は何であろうか。私はご主人とその番いの巣における行動様式である。
今回、ラボ…ご主人の巣だが…における行動様式を纏めてみた。取り留めないレポートではあるが、皆様に報告をしたい。
「暑い…」
「言の葉に乗せるのはやめたまえ。余計に暑くなる。」
ご主人とその番いは、羽根が高速回転して異音が立つ物体の前に寄り添っている。
最初は離れていたが、次第に物体の前に寄って来た。風よりは自分のように日陰にいたら涼しかろうに。
番いも番いだ。ご主人に寄り添っては暑いという事は、この番いの中には無いらしい。ご主人の腕に手を回している。
だが、ご主人は気付いてすらいない。汗をかいた飲み物を入れた透明なもの。カランと音を立てる、水が固まったもの。
ご主人からも少し発情の香りがする。番い?言うに及ぶまいよ。漸く子を成すか。
ここはそっと巣から出るのが思いやりだろう。だが、ご主人よ。せめて物陰に移動したほうがいい。
番いも下が冷たいほうがよかろう。煮えた床では肉球が火傷してしまう。
「佐々木。」
「キョン…」
やれやれ。初めての発情ではやむを得んな。レクチャーしようにも私には相手がいない。ここはご主人達の勢いに任せるべきであろう。
出歯亀を止めて外に出る私。主人の幸せを願う忠猫といえる。
「シャーミー♪」
……人によっては天使の音色と呼ぶであろう、その声。私は地面に落ちたセミが、最後の力を振り絞り騒ぐが如き勢いで振り向いた。…そこには…
「あそぼ♪」
殺猫兵器の権化たるご主人の妹…私のもう一人の主人が立っていた。
私は逃げた。心肺機能の限界に挑むが如く走り、猫のオリンピックがあれば有数の成績が取れるであろう走りを見せた。
だが。現実は非情だ。
アメフトで世界を狙えるであろう凶悪タックルに、私は成す術なく倒れ…敢え無く妹の腕の中ご主人の巣へ戻された。
耳をつんざくような叫びがあったが、それはご主人、妹、番いの叫びだといっておく。
あまり関係ないが、ご主人と番いは日陰に移動していた。どうやら心配は杞憂だったようだ。
だが。番いの匂いを嗅いでもご主人の匂いはしなかった。猫は5分もあれば……。ううむ、人は難しい。
まだまだこの巣には、私の学術的関心を引くものが多い。ご主人と番いの研究はまだ、始まったばかりだ。私はご主人の膝の上に座り、次なる機会を待つ事にした。
レポートを取る機会があれば、皆様にご紹介していきたいと思う。また次回に期待して頂きたい。
END

43 :
シャミセン視点。
『ねこの森には帰れない』の続編という事でお願いします。

44 :
おつー
妹ちゃんは「ちゃん」仕様のようですなw
はたして部屋への突入は故意か否か…

45 :
シャミセン視点をシリーズにするとしたら
『ねこの森には帰れない』

『あの子の愛した三毛猫』
のどちらがいいですかね?

46 :
>>45
『あの子の愛した三毛猫』が検索しても見つからない(´・ω・`)
どんな話だったっけ…

47 :
いえ、後者はSSは書いてないです。
シリーズのタイトルという事で…

48 :
「ねこの森には帰れない」に一票。お待ちしていました。
>>42 乙です。

49 :
>>47なるほど
ならワタクシもねこの森に一票

50 :
ありがとうございます。
では、『ねこの森には帰れない』にしたいと思います。
毒吐きモノローグを長門に読まれ、こっぴどい目に遭わされないよう祈りましょうw

51 :
     〜移ろい花火〜俺の後ろに佐々木がいる
 夏休みが終わり、最初のテストもまあ上々。新しい季節と学期が始まった、最初の週末。
 夕食を食べ終わったあと、佐々木から電話があった。
 「キョン、今からお邪魔していいかい?」
 どうぞ、どうぞ。別に予定はないし。
 「それじゃ今からすぐそちらに向かうよ」
 夏に比べれば、日が沈むのも随分早くなって、周囲は宵闇が覆っていた。
 「お待たせ、キョン」
 電話を受け取り、程なくして佐々木はうちにやってきたのだが、佐々木はかなりの大荷物を
抱えていた。
 一体何を持ってきたのだろう?
 そう思っていると、俺の目の前で佐々木は荷物を広げ始めた。
 「これは花火か?」
 「そう、その通り。買い物に行ったら、投げ売り状態で、半額やら割引シ-ルやらが貼られて
いたのでね。今年の夏は花火をやらなかったから、急にやりたくなったんだ」
 そう言われると、去年、まだ中学生の夏休みの日に、俺と佐々木と国木田、岡本、須藤、中川
と花火をやった。
 中学生の夏の最後の思い出。今、そのうち3人は、俺たちと別の道を歩んでいる。
 「早速やろうか、キョン」
 うちにも妹が親にねだった花火が残っていて、それも使い、妹も参加して、庭で花火に火をつけた。
 打ち上げ花火はなく(あっても住宅地じゃ苦情が来るから、火はつけられない)、いわゆる家庭用
の玩具花火、手持ち花火と呼ばれるものばかりだが、俺も佐々木も妹も多いに楽しんだ。
 別に花火は夏だけのものではないのだが、やはりこの季節ではないとどうもしっくりこないような
気さえする。佐々木が見たように、投げ売りされていたのも、やはり花火は夏物、という考えが日本人
の多数に意識されているからだろうか?
 「これが最後の花火だね」
 かなり長い時間、花火を楽しんだあと、佐々木が取り出したのは、丁寧に梱包された線香花火だった。
 「佐々木、その線香花火、何か特別なものか?」
 「さすがキョン。よく気づいたね。」
 よく見かける線香花火に比べ、佐々木が取り出したのは、先が黒く短くて色も素朴なものだった。
 「線香花火は二種類あるんだよ。関西では、今僕が持っているスボ手牡丹というものが一般的だった。
諸説あるが、三〇〇年前に最初に作られた線香花火はこの花火で、その原型を受け継いでいる。一方、
よく見かける線香花火は長手牡丹と言って、スボ手牡丹が関東に伝わり、進化して全国に広まったと言わ
れている。どちらも日本で生まれたものだけど、いまや日本で生産しているところはほとんどない。この
スボ手牡丹も生産しているのは、日本でただ一件、福岡のみやま市高田町の花火屋さんだけなんだ。そして、
この花火は、その貴重な国産のスボ手牡丹の線香花火なんだ」
 「よくそんな貴重なものが手に入ったな」
 「親戚のお土産なんだよ。九州旅行に行ってね。僕にくれたんだ」
 良くはわからんが、何かすごいもののような気がする。締めくくりにふさわしい花火である。
 線香花火には、花火の状態で各それぞれに名前がついているという。
 添加した直後の状態が「蕾」、そして「牡丹」、「松葉」、「散り菊」。それらは人の一生を、花火で表現
したものだという。
 「僕らの今の状況は、線香花火に重ねると『牡丹』に当たるらしい」
 安物の線香花火にはない、闇夜に瞬き、儚さを持ちながら、しっかりと存在感を主張して、スボ手牡丹の線香
花火は火花を放っていた。
 

52 :
すべての花火に火をつけたあと、俺は後片付けをする。
 夜風が涼しく、もはや季節が夏から秋に変わったことを感じさせた。
 庭の片隅に潜んでいた秋の虫たちの音色が聞こえる。
 「今日は楽しかったよ、キョン。こうやって季節に区切りをつけるのも悪くはないね」
 いや、俺の方こそ楽しかった。
 「それじゃ僕は帰るよ」
  ああ、それなら家まで送るよ。結構遅くなったしな。
 「ありがとう、キョン」
 「それじゃ、キョン」
 佐々木の家までついてきて、玄関先で俺達は別れる。
 「ああ、そうだ、キョン。君は明日も時間があるかい?」
 今日と同様、何も予定はないさ。
 「そうか。キョン。文化祭の準備もあることだし、よかったら明日本屋に行きたいんだけど、一緒に来てくれな
いかい?」
 構わないよ。そういえばもうすぐ文化祭だったな。
 「君が応募する小説も、もうすぐ締切だしね。取材に出かけて細部を詰めないと」
 もうほとんど完成はしているんだが。
 「その小説の賞金で、晩秋の行楽シ-ズンに、君と旅行に行く予定を立てておいていいのかな?」
 佐々木は面白そうに、くっくっくっと笑った。

53 :
今回の花火の話は、福岡県のみやま市高田町竹飯1917の筒井時正玩具花火製造所
さんのホ-ムペ-ジを参考にしました。以前TVでここの会社のことを知り、使って
見たいと思っていまして、昨日、弟と買い物に行った時、半日に割引シ-ルが貼られ
ているのを見て思いつきました。

54 :
おつー
筒井という花火師、打ち上げ後に毎回製作した花火師の名を告げる福岡の某花火大会で聞いたことあるような
連発花火の締めで白色の花火が一斉に打ち上がり、辺りを明るく照らし出す様子は爆音とも相まって凄い迫力だった記憶が

55 :
>>40
復帰おめ。
2ch全体できな臭いことになっているようだけど、なるようにしかならんか…。

56 :
『銀河通信』
人は、たまに金属を耳に当てている。そこにある表情は様々であり、泣きそうな者、笑う者、怒る者と様々だ。
ご主人は、あれを使い番いと連絡をしている。あれはきっと何らかの通信器具に違いない。
私には分からぬものだが、ご主人が離れている時に一度触ってみた事がある。
猫の言葉で「あまり悪戯をすべきでない」と窘められ、少々反省した事を覚えている。
あのまな板らしき声であったが、まさか猫の言葉を人間が解すると思う程、私はロマンチストでない。
もし解するのであれば楽しいものだろうが。こうした一歳位で終わらせるべき妄想。私は時折こうした妄想を楽しんでいる。
真夜中、ご主人が一人黙っていると、あの番いから連絡があり、番いとの会話に私も混ざるのだ。
そうあれば楽しかろう。私の知らぬ主人、番いの知らぬ主人との情報交換だ。
こうした愚にもつかぬ妄想、そして現実に起こり得ない話は想像であるから楽しい事は、よく理解している。
相互のコミュニケーションは、人と猫では違うのだ。人が常時番いといたがるように。
「佐々木か?」
今日もまたあの番いから連絡があったようだ。
下から見る主人は、安らいだように笑っている。
遠い銀河にいる姫君から掛かってきた連絡でないのだよ、ご主人?
些かながら食傷しつつ窓から外を見る。
空には星が瞬いている…満天の星空とまでいかなくとも、なかなかの風情だ。
銀河が巡り、星が消えても思いは消えないものであろうか。その思いを繋ぐ通信器具。
そう考えれば、何ともロマンチックではある。
ご主人の膝の上で、時折漏れる番いの言葉を聞きながら私は眠った。
せめてこの番いが、銀河を越えた思いを繋ぎますように、と願いを込めて。
「キョン、さっきからどうしたんだい?」
「いや、お前から電話がかかってきた後からシャミセンが膝の上に陣取っていてな。動くに動けん…」
END

57 :
おはおつ
…………キョンと佐々木さんの会話、もしかして長門に筒抜け?
長門→くーちゃん→きょこたんと伝言ゲームで伝えられたら最終的にどんな内容になってるのかしらww

58 :
いよいよツガノ先生の漫画も来月号で終了。佐々木さん最後の出番だったのでしょうか。
rainy dayの漫画化はなさそう。(あるいは書き下ろしかも?)
ぷよ先生の方は続きそうだけど、谷川先生、続きまだですか?

59 :
『ねこのつがい』
※『雨と猫』のアナザー
「こんな形で、キミとコミュニケーションを取るとはね。」
「全くだ。お近付きの印に猫缶でも如何かな?」
「お気持ちだけで。」
…どのような経緯を辿ったか知る由もないのだが、主人の番いが猫になっていた。
「何やら一服盛られてね。下手人に目星はついてるし、今度会ったら仕置きしてやろうと思っているよ。」
「それはそれは。」
それは良いとして、だ。
「何かな?」
「つがいよ、そこは私の特等席なのだが?」
つがいは、主人の膝の上に寛いでいる。そこは私の特等席なのだが?全く憤懣やる方ない。
「いつもはキミに独占されているからね。独占禁止法を知っているかい?」
「商法と民事法は違う。良いか?つがいよ。私が主人の膝を独占するのは、それはこの家の家猫たる私に与えられた資格、そして権利だ。」
つがいは、ニヤリと笑う。
「騙されなかったか。」
「詭弁を…。」
主人の腹に首を擦り付けるつがい。主人はつがいの頭を撫でる。…幸せそうに目を瞑り、ゴロゴロと鳴く…。
母猫に甘えた時の甘美な記憶を呼び起こす、猫に許された特権たる行動を猫に見せつけるとは!
「良いではないか。存外気が小さい。」
「良くはない!貴様は望めば主人にそうされる事が可能だ!猫の立場を濫用する権利など…」
「人は素直でなくてねぇ。」
主人よ!即刻この雌猫を膝から降ろし、私を撫でる事を要求する!
「メスネコか。言い得て妙だね。こうしてキョンの腕の中にいると、僕は女なんだと実感を伴いながら理解出来るよ。」
恍惚とした表情のつがい。んんんんん!ゆ、許るせーん!
餓狼伝説の伝説の誤植ではない。単に巻き舌になり、『る』が被っただけだ。
ヒトの時も主人を独占し、あまつさえ猫になってまでも独占しようとは!堪忍袋の尾が切れた!実力行使にて排除する!
「あ!こら、シャミセン!」
……主人の部屋を無茶苦茶に荒らし、私は罰として暫く主人の部屋に入れて貰えなかった。
あまりの不条理に扉を爪で掻いていると、いつの間にかヒトに戻ったつがいが、私にマタタビをくれた…。
つがいにしてみたら、私とコミュニケーションを兼ねた遊びだったのだろうか。全く性格の悪い。
こんなものでは誤魔化されんぞ。有難く頂くがな。
「…お前が来ると、シャミセンが膝から離れん…」
「猫にも色々事情があるんじゃないかい?」
つがいが、私を見てくっくっ、と笑う。
誰のせいだ、誰の!
END

60 :
おつー!
嫉妬するシャミセンもかわいいが、猫でならキョンに対して素直になれる佐々木さんはもっとかわいい

61 :
      Autumn Rainy&Sweet Day 〜俺の後ろに佐々木がいる〜
 突然降り出した、夏の夕立のような激しい雨にたたられて、全身濡れ鼠になったのが、昨日のことで、
すぐにシャワーを浴びたのだけど、私は体調を崩して寝込んでしまった。
 ひときわ暑い猛暑に耐えてきた体のツケが、気温が変わって一気に吹き出したようだ。
 一日おとなしく寝ていたら、なんとか元に戻っては来た。
 窓の外をみると、秋雨とも言うべき雨が降り続いている。おかげで気温は大分下がっていて、過ごしや
すい。
 夏の豪雨ではなく、シトシトいう擬音の表現がピッタリくるこの時期の雨。確実に季節は移ろいでいた。
 家の中は静かだ。
 母親は仕事で、今は家の中に私一人。
 普段は私も学校に行っているから、日中は誰もおらず、こんな風に静かなんだろう。
 ”おい、佐々木、大丈夫か?”
 キョンに学校を休むことを伝えたとき、心配そうな声で聞いてきた。
 ”帰りに寄るからな”
 その言葉が、優しく、私の胸に響く。
 もう少し休んでいよう。
 横になった私の耳に秋雨の音が静かに聞こえる。
 携帯の音で目を覚まして三十分後、キョンが家にやってきた。
 「調子はどうだ」
 「うん。もう大丈夫。一日おとなしくしていたから、明日は登校するよ」
 「そうか。よかった。あ、それとこれは今日の授業のノ-トな。あんまり時は綺麗じゃないけど」
 キョンが渡してくれたノ-トには、きっちりと授業の内容が記されていた。
 「居眠りはしなかったようだね」
 「さすがにな。真面目に聞いて、漏らさず全部書いたぞ」
 「やれば出来るじゃないか、キョン」
 私のために頑張ってくれたことが本当に嬉しかった。
 「それと、これは見舞いの品だ。後で食べてくれ」
 
 キョンが持ってきてくれたのは、私が大好きな星華堂のクリ-ムモンブランケ-キだった。新栗が出回る
この時期だけに作られる、口当たりが良い甘さのモンブランケ-キ。それが二つも入っていた。
 「食事のあとにでもお母さんと一緒に食べろよ」
 「待ってくれ、キョン。僕はあんまり食事が入っていなくてね。それに疲れを取るには甘いものが一番だ
し、せっかくだから、今すぐ食べたい」
 「まあ、お前が好きなようにすればいいさ」
 「君も一緒に食べよう。母親には後日、僕が買ってくるからさ」
 キョンが入れてくれた紅茶とモンブランケ-キを並べる。とても美味しそうだ。
 「そうだ、キョン。せっかくだから、病人の僕にケ-キを食べさせてくれないかな」
 「へ?」
 「頼むよ、キョン。ほら」
 口を開けて、キョンの前に座ると、キョンは僕がやって欲しいことを察したようで、ケ-キを切り取り、フォ
ー国突き刺して、私の口の中に入れた。
 「うん。甘くて美味しい」
 キョンの顔が少しだけ朱色に染まっていた。

62 :

普段の佐々木さんからは到底考えられない行動、どうやら佐々木さんは完治していないようだ
キョンが帰って一人になったら、我に返って恥ずかしさから悶絶しそうw

63 :
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サ−クルSOS 夏の夜想曲その8

 「ちょっと、あれ、雰囲気が出すぎていない?」
 キョンが不平タラタラのペリカン口と評する不満げな表情を浮かべて、涼宮さんはそう言った。
 綿津見神社から出てくるキョンと長門さん。闇夜の中で、長門さんが転ばないように、キョンは手をつなぎ、
長門さんはキョンに寄り添っている。
 涼宮さんの言うとおり、知らない人間が見れば、二人はとても親密な関係に見える。
 「早めに出てよかったわ。キョンも男だから、このままの雰囲気であんなことやこんな事になりかねないから、
有希を守るために監視しておかないといけないわね」
 言い訳がましい、説得力ゼロのセリフを吐きながら、涼宮さんは二人の後をつけようとする。
 「涼宮さん、一応神社に行かないと。だいたい肝だめしをやろうと言いだしたのは涼宮さんでしょう」
 「・・・・・・まあ、確かに佐々木さんの言うとおりね」
 「それにキョンなら大丈夫と思うの。涼宮さんが気にかけているようなことはおきないわよ」
 キョンは人の信頼を裏切らない。今の長門さんがキョンに寄せている信頼を、壊すような人間ではない。
 私たちが神社でお参りしている愛だ、キョンたちは更に先に進んだようだ。
 涼宮さんは、少し急ぎ足で帰り道を急ぐ。
 ”それにしても・・・・・・”
 時間は大切なのだろうか?
 長門さんがキョンに寄せている信頼。安心したような表情で、キョンの手を握り、その身を寄せている。
 私も涼宮さんも、キョンと知り合って、そんなに時間がたっているわけではない。それでも私達は、随分
キョンと親しくなったような気がする。
 ただ、私、長門さん、涼宮さんの三人の中では、長門さんが一番キョンに近い(物理的な距離ではなく、
心理的な距離)と思うのだ。
 鶴屋さんからも”この旅行でハンデを埋めなきゃだめっさ。佐々っちは綺麗なんだから、一寸は女の武器を
活かして、キョン君を掴むんだよ”とアドバイスもされている(昼間の日焼け止め作戦は少し恥ずかしかった
けど)。
 ただし、人の心の距離を縮める最大の武器は、私は信頼だと思っている。そして信頼はすぐにできるもので
はない。日頃の積み重ね、お互いがともにいる時間が有り、相手の心に響く行動があり、誠意があり、そうや
って醸成されていくものなのだ。
 キョンの話では、長門さんとは他校ではあるが、中学時代から接点が有り、高校では一緒のクラスになり、
一緒に行動することも多いと聞く。そのなかで、長門さんはキョンへの信頼を持つようになったのだろう。
 ”キョンと私の間に強い信頼関係が出来ますように。私にもキョンと過ごす時間が増えますように”
 神社で神様に頼んだ、私の小さな、でも思いを込めた、強い願い。
 ----------------------------------------------------------------------------------------------------
 「よ、早かったな 」
 キョンと長門さんは無事にホテルに到着していて、私と涼宮さんを出迎えてくれた。
 「結構暗かったからな。佐々木もハルヒも怪我とかしてないだろうな」
 「それは大丈夫。少しつまづきそうになったけど、僕等は運動神経は悪くないんでね」
 「そうか、それはよかった。もうすぐ古泉達も戻ってくるだろう。あとでアイスでも食べるか。近くにス-パ-
があったよな」
 「え、キョンがおごってくれるの?」
 「ああ。構わないさ」
 キョンは笑いながらそう言って、その横で、長門さんも楽しそうな笑顔を浮かべていた。

64 :
しえん

65 :
最近涼しいのは良いのですが、姉がすっかり夏風邪で参っているのです。
消化が良く、手っ取り早くカロリーを、と考えてベビーフードを渡したら平手打ち食らったのですよ佐々木さん。
久々に週末ネタ拾いを始めたいと思います。
先着二名様で
見たいシチュエーションを明記下さい。

66 :
なんか台風直撃しそうな雰囲気ですね佐々木さん
それとは無関係に>>65
妹ちゃんが魔法少女に変身する場面を目撃してしまった佐々木さん

67 :
>>66
把握。
魔法少女というと、大魔法峠が一番好きだといふ…w
台風どうなるんでしょうね。
直撃しなけりゃいいんですが。

68 :
昔は台風楽しみだったなあ…
キョンの家で妹ちゃんだけはしゃいでそうだ

69 :
猫と君と僕と〜俺の後ろに佐々木がいる〜
 学校からの帰り道、商店街のすぐ近くにある公園の入口で、野良猫を見かけた。
 警戒心を見せるわけでもなく、こちらにくる素振りを見せたわけでもない。
 ただ、その猫はまだそれほど大きくなく、まだ子猫かな?と思った。
 母親から買い物を頼まれていたので、私はス-パ-によることにした。
 母親から頼まれていたもの以外に、私は一つ予定外の物を購入していた。
 スライスチ-ズ。ちょうど特売だった。
 あの公園に向かうと、野良猫はまだそこにいた。
 袋を破り、チ-ズを一枚取り出す。
 「ほら、おいで」
 野良猫は私の側にやって来て、チ-ズの匂いをしばらく嗅いでいたが、端の方に食らいつくと、ゆっくりと食べ始めた。
 
 まだ私が「佐々木」という苗字でなかった頃。
 やはり学校の帰り、私は小さな箱に入れられて、捨てられていた、かわいい子猫を見つけた。
 両親に飼ってもいい?と聞いて、何度もお願いして、ようやく父が「いいだろう。ただし、お前が責任持って世話をす
るんだぞ」と言い、私は喜んで猫が捨てられていた場所に行った。
 だけど、その子猫は既に鳴くこともなく、冷たくなっていた。
 その日、私は泣き続け、その子猫の遺体を庭に埋めてあげた。
 昔のことを思い出したのは何故だろう。あのことがあって以来、私は生き物を飼おうとは思わなかった。そして、父は
それから程なくして家から出て行ってしまった。
 毛が少し長く、どうやら雑種らしい。私が飼いたいと思った子猫に、どことなく似ていた。
 「もう一枚だけあげる」
 猫は満足げに喉を鳴らしながら、再びチ-ズに食らいついた。
 「猫だけに、気まぐれかしらね」
 私は小さく呟いて、その場を去った。
 

70 :
それからしばらくたったある日、私はキョンの家に遊びに行った。
 最近、キョンの家にお邪魔することが多くなった。
 キョンも私と同じ塾に通うようになり、また文化祭も近づいてきて、必然的にキョンと二人で勉強したり、共に行動する
ことが多くなったからだ。そして、それ以外にも二人でよく遊びに出かけるようになった。
 「佐々木のお姉ちゃん、いらっしゃい!」
 キョンの部屋でくつろいでいると、妹ちゃんがそう言って入って来た。
 「あれ、その猫?」
 妹ちゃんは子猫を抱いていた。毛が長い、雑種の子猫。
 「ああ、これか。この間、商店街の近くの公園で見つけたんだ。ちょうど妹(こいつ)が猫が欲しいな、とか言い出したん
で、どうしようかなとか考えていたら、公園で見かけたんだ。野良猫だった割には人懐っこいし、毛並みも綺麗だったんで、
家に連れてきたわけさ」
 「へえ、そうなんだ。妹ちゃん、一寸触らせて貰っていい?」
 「うん、いいよ!」
 妹ちゃんから受け取り、私は子猫を抱く。子猫は擦り寄って来て、喉を鳴らした。
 「かわいい猫だね。とても人に慣れている。キョン、時々この猫触りに来てもいいかい?」
 「どうぞ、構わないよ。いつでも来いよ」
 「ところで、この子猫、名前はなんていうんだい?」
 「あー、それがな。妹が付けたんだけどな―」
 「シャーミて言うの!可愛いでしょう!」
 「シャーミって、確か君が書いて応募した小説に出てくる三毛猫の雄の名前かい?」
 「あんまりいい名前じゃないけどな」
 由来が三味線だからね。
 そんなことを知ってか知らずか、自分の名前を呼ばれ、子猫は小さな声でニャ-と鳴き声をあげた。

71 :
>>65
キョンと佐々木さんが普通自動二輪免許取って
一緒にバイクでツーリングする話とかどうでしょうか?

72 :
>>71
把握。
バイクの種類(ネイキッドやレプリカ、アメリカンやビクスク)に指定ありますか?無いならば、適当に決めます。

73 :
>>69-70支援
佐々木さん悲しひ思い出(´;ω;`)
>>72
知識の幅が広いね期待

74 :
>>71
ネタ承諾ありがとうごさいます。
バイクについては、あんまり知識無いので適当でいいです。
自分で言っておいてなんですが、キョンにはバイク買うぐらいの財力あるかな。

75 :
>>71×
>>72○でした

76 :
豪雨+雷なのですよ佐々木さん
>>74
SOS団の奢りがなけりゃ買えそうな気が…

77 :
SS団なら、ナチスになるのか?

78 :
最近、近所の子どもたちの間では、魔法少女ごっこが流行っている。
「(子どもは無邪気でいいね。)」
無邪気に主人公となり、日々の平和を守るのだろう。ふと、そんな時…聞き覚えのある声が、路地裏から響く。
「街の平和を乱す人にはおしおきなんだよ〜」
あの声は彼の妹なんだろうか?路地裏に走り、路地裏を見るとそこには彼の妹と、その友人らしい女の子が、不良と相対していた。
いけない、警察に…と思っていたら、声が響く。
「リリカル・トカレフ・キルゼムオール♪」
…な、何?前者はともかく、後者の凄く怖い単語は?!そしてそこには、商品化を前提としたかのようなギトギトデザインの魔法少女がいた。
「プリンセス…飛び付き式クロスヒールホールド〜♪」
…腱の千切れる音が響く。目を疑っていると、更なる衝撃的な映像が目に飛び込んで来た。
「まず、お前から血祭りに上げてやる…」
物騒な言葉を呟きそこに立っていたのは……筋骨隆々の女の子だった。不良達も逃げたらいいのに…。あ、一人逃げ……
「何処へ…行くんだぁ?」
いつの間にか回り込まれていたようだ。ありとあらゆる絶望が入り混じったこの空間。最早死亡フラグどころの騒ぎではない。ボッコボコにされた不良達が、地面に転がる。
「またそんな事してたら、お仕置きだからねー♪」
「不良どもか……。自分達の車に連れ込みたいと、車を見ていたなぁ……。」
車?あのワンボックスカーかい?
「いつか…連れ込めるといいなぁ…」
ポーピー、という音がし、何か蛍光色の光が筋骨隆々の女の子から出る。
「あ…車…」
デデーン、という音と共に車が消える……
狂ったかのような二人の哄笑が路地裏に響き、不良達の怨嗟の視線が二人を貫く……
「あ……悪魔たん……」
不良達の呟きが全てを示している。エンタメ症候群にしても行き過ぎだ!それに我が街の治安はこんなに悪かったのか?あんな肩パッドにモヒカンのヒャッハー達なんて、実物は生まれて初めて見たよ!
…暫く唖然としていたら、キョンに声をかけられた。
「何してんだ?佐々木。」
「あ、キョン!大変だよ!そこの路地裏で…」
私はキョンの手を引いて路地裏に入る。そこには…
「何もないんだが?」
あ、あれ?さっきまで血塗れのヒャッハー達が倒れ、車が爆破されていたはず……
「白昼夢でも見たんじゃないか?ったく。」
白昼夢、だよね。あんな光景が現実にあるわけないじゃないか。全く、僕とした事が疲れていたみたいだね、キョン。
「ったく。…頭の回復に喫茶店でも行くか?お前の好きなケーキでも食べたら、少しは落ち着くだろう。」
「キミの奢りかい?」
「割り勘だ、アホ。」
「くっくっ。」
ーーーー
同時刻、長門家。
「ーー魔法少女ーー体験セットーー」
「……感想を……」
二体のインターフェースが、妹とミヨキチに話し掛けていた。
「仮想空間での超常現象……これは楽しかった?」
「楽しかったというよりは、怖かったよね。ミヨちゃん。」
「私、あんなキャラじゃないのに…」
二人が笑う。朝倉は、四人にお茶を出しながら言った。
「仮想空間での願望実現化なんだから、橘さんや、谷口くんが実験台でも良かったんじゃないの?」
朝倉の言葉に、二体のインターフェースが首を振る。
「ーー朝倉ーー涼子ーー」
「ここは、全年齢対象。」
END

79 :
タイトルは『白昼夢』でお願いします。
QBネタを使おうと思いましたが、現実路線でw
>>74
把握。少し予想外のバイクになるかもですw

80 :
おつ!
ヒャッハー共の車はバギーかジープみたいなイメージが強いから、ワンボックスに乗るヒャッハー想像したらちょっとシュールだ…ミヨキチがビスケ(ゴリラVer.)の時点で充分シュールだけどw
願望実現だから魔法少女とは限らないのね、谷口きょこたんにやらすと確かにマズイわ

81 :
雨風雷が小康状態なのですよ佐々木さん
せめて21時くらいから小康状態になってくれてたなら、いくつか必要な買い出しに行けたのに…

82 :
>>79
乙です 何か元ネタあるんですかね?
レプリカは初心者には技術的にきついし基本的に超前傾姿勢だから長距離は向いてないですよね
クルーザーは乗りやすいけど、とにかく長距離だと腰が……整備もちょっと……
ビクスクはオートマで運転楽だけど乗ってるのがやんちゃなお兄ちゃんかおっちゃんのイメージ
佐々木さんの性格から言ってやっぱりネイキッドですかねぇ CB?XJRでも……
キョンには超古いバイク(陸王とか)が似合いそう
昔ツーリングの時休憩所で見たカワサキさんとこのローソンレプリカに乗った女性がすごくかっこよかったなぁ
で、その勢いで受けた限定解除試験も合格したのに先立つものがなく断念した記憶が……
欲しいなぁ、って言ったら旦那と息子から説教されました 娘は超無関心……味方不在です
それはどーでもいいとして、レーサータイプに乗るとしたら女性陣に似合うライダースーツは何色ですかね?

つーか、台風福岡直撃予定って……嘘ぉ……(´;ω;`)

83 :
>>82
元ネタ
妹→『大魔法峠』田中ぷにえ
ミヨキチ→『ドラゴンボールZ』ブロリー
ヒャッハー→『北斗の拳』やられ役の皆様
バイクだと、佐々木さんにはSRに乗って頂きたいw
一昔前の定番故にカスタムパーツも豊富で、乗り手のセンスが出るバイク。
あと、古いカワサキだけは勧めない。
女性のライダースーツは是非ライムグリーンでw
台風ヤバい。・゜・(ノД`)・゜・。

84 :
天気予報見逃したー
昨日最後に見た予報ではギリギリ対馬海峡方面に進みそうだったけど、台風はどこへ行くのだろう

85 :
日常生活、足があれば便利であろうという事で、バイクの免許を取ってみた。
教習所では意外にも佐々木がいた。どうやら学校まで電車で通うのが辟易したらしい。
同じ日に卒業し、バイクを買う段階で佐々木は俺に言った。
「別に高校生風情が、良いバイクに乗る必要もなかろう?僕に任せてくれたまえよ。母のツテがあり、安く手に入るバイクがあるんだ。」
「ほう。」
それは楽しみだな。一週間後、佐々木の家を訪ねると…そこにあったのは…
「カブ?!」
「くっくっ。その通り。」
郵便局で使うようなカブだ。
「古くなったようでね。母に話があったんだ。偶々二台あって良かった。」
…この何処にでも履いて捨てるような、ボロボロのバイク…いや、乗り物。払い下げ一万円か…こんなものなのか?
「…なあ、親友。」
「なんだい?」
「せめて、もう少し見目良いバイクはなかったのか?」
俺の当然の疑問に、佐々木は含み笑いをしつつ答えた。
「くっくっ。キミ、カブはカスタムベースに大人気なんだよ?
我々のような少ない小遣いを遣り繰りしている立場からすると、経済的でカスタムパーツも豊富、かつ二人乗りも可能という、まさに夢のような代物だ。」
しかし、見た目がなぁ。郵便局カブでは格好つくまい。佐々木はコンパウンドを構えて言った。
「さて、大掃除だ。ついでにカスタムの下地も作るか。」
「え?」
「くっくっ。僕も初めてだから、戸惑う事ばかりだろうが…キミがリードしてくれたまえ。」
「誤解を招く言い回しするんじゃねぇ!」
…結局。毎日佐々木の家に通い、二人でコツコツと仕上げていったんだが…パーツを分解し、磨くのが佐々木、そして組み立てるのが俺という分担になった。
塗装だけはプロにお願いしたが、そこは近所の塗装屋が格安でやってくれて…
「こんなものかね?」
およそ二ヶ月を費やし出来上がった大作。それは。
「素人細工にしては上出来だろう。」
ほぼ、色だけ変わったような印象のカブ。佐々木は空色。俺は明るい緑色。ピカピカのカブだが、こうしたものは使い込めば味が出るしな。
「色々興味深い時間だったね。知識と実践は別物だと思い知ったよ。」
佐々木がパステルカラーの二台のカブを、愛おしそうに眺める。…よく手入れするというが、手が掛かったからこそ愛おしくなる感覚が良くわかる。
細部は別物といっていい位に変えたんだが、そんなもん俺達が知っていればいい。
「キョン、来週にでもツーリングに行くかい?」
「ああ。」
こうして、俺達はツーリングに出掛ける事になった。…ちょっとした小旅行だな。
後に理解したが、バイクで荷物を積む場合はカブは理想だといっていい。佐々木はそれを見越してカブにしたのか、それとも本当に格安だったから買ったのかは、そこは佐々木のみぞ知る。

86 :
ツーリングは山に行く事になった。
カブは快調で、トコトコと走る。
途中、道の駅に寄り佐々木がご当地キャラクターのストラップを物欲しげに眺めていたのには笑わせて貰ったが。
途中、山道で雨が降ってきた。俺達はカブを停め、近くにあった農作物の無人販売所の軒下へと走る…
「畜生、雨かよ。」
「デジャヴだね…」
僕は雨女かも知れない、と佐々木が笑う。雨女、ねぇ。
「なら俺も雨男だな。」
山の天気は変わりやすいと聞く。雨に濡れていくパステルカラーのカブ達。
「綺麗に仕上げたのにね。」
「また磨けばいい。」
「また汚れるよ?」
「そん時もまた磨け。」
「永久機関だね。」
「手入れすりゃ、一生持つだろ。そんなもんだ。」
「僕達が、あのカブを仕上げたように?」
「磨かない権利もある。」
「…そうだね。」
「自分が出来る範囲内で大切にしてやりゃいいさ。」
「観念論者めが。」
雨が止み、街へと戻る。
佐々木と別れ、帰路につき、一日は恙無く終わった。
それからたまに佐々木とツーリングに行くようになり、沢山の思い出を詰め込んだカブは、やがて小屋の中に眠るようになった。
「さて、引っ張り出すとするかね…」
月日が流れ、俺は二台のカブを小屋から出した。時々しか手入れされていないそれは、薄汚れており所々の傷みもある。
「随分懐かしいものを。どうしたんだい?」
「あー、あいつらがバイク欲しいとほざき出してな。薄給の俺達では、あいつらが欲しがるバイクなど買えん。」
「くっくっ。だからその子達を出したのかい?また私達が磨くのも悪くない。」
「ダメだ。それはあいつらにやらせる。」
小屋の前にマニュアルと工具を置く。用意が出来たと察した二人が、小屋に向かって来た。
「親父、何だよその汚いカブは。」
「可愛い…けど汚いよお父さん、お母さん。」
「知るか。乗りたいなら、自分で整備して勝手に乗れ。」
ギャーギャーうるさい二人を放置し、俺達は家に戻った。居間の棚の写真立てにある、かつての俺達とパステルカブ達。
「写真立てが、二ついるようになるね。」
「…そうだな。」
これから、あのカブ達がどんな思い出を紡ぐか。それはカブのみぞ知る、とな。
「おっさんかい?」
「うるせぇ。」
END

87 :
今回は未来設定ともリンクしましたw
本当は二人乗りや、佐々木さんの胸をきょこたんが鷲掴みや、露天風呂を書きたかったのですが…近所で雨晒しになっている郵政カブが目に付いて仕方なかったので、つい…w
バイカーの二人でも良かったのですが、マニアックになり過ぎると読む人選びますから、分かりやすい話にしてみました。
ツーリングというよりは、バイクメインの話になりましたね^_^;

88 :
おつおつ
カブって50km/lくらい走って且つ耐久性も抜群なんだっけ?高校生の懐にも優しいわ
親子二代でいっぱい思い出作ったんだろうなあ

89 :
いいですのう、こういう未来。
そしてどんなツーリングをしてどうしてそう行き着いたのかを
あれこれ想像して悦に浸る。

90 :
カブの外観のイメージ
キョン
http://s.ameblo.jp/genomeblog/entry-10750385482.html
佐々木さん
http://www.gongen-paint.com/hp2/images/etc/23_1.jpg
キョンの場合は保守本流、佐々木さんの場合は、何か一手間。そんな印象があります。

91 :
>>87乙です
高校生ならそんなとこですね ほのぼの
私は高校が車関係の免許全て禁止だったので二輪免許取ったのが大学入ってからでした
初代が先輩に譲ってもらったエリミネーターだったせいでツーリングとメンテはかなり厳しかったです
二代目もドラッグスターなんでたまに前傾タイプ乗せてもらうとちと怖いです
でも一番怖いのは自転車 なんねあのタイヤの細さは! バリ怖かとです
長くバイク乗ってるとこうなる危険性がありますのでご注意(;^ω^)

92 :
>>87
ツーリングってなかなかアクティブな趣味と思うのだが、
インドアっぽい印象の佐々木さんにはわりと意外な気がする。
いや、ここはキョンと一緒に何かしたいという一心の結果だと妄想することにする。
時が流れた結果、僕っ娘卒業できてたりカブが2人の絆の証人みたいになってて
読後感がさっぱりした。

93 :
おまけ。
娘「さて、帰るかな。」
橘「私を乗せていって欲しいのですよ。」
ハルヒコ「俺の特等席だ。歩け橘。」
橘「全くこの類人猿は。娘さんの後ろは私が守るのですよ!」
ハルヒコ「ああん?やんのか?テメェ!」
娘「二人とも嫌だよ。歩きな、橘さんにハルヒコ。」
二人「何故!」
娘「橘さんだと、胸を鷲掴みにしてくるし、ハルヒコは髪の匂いを嗅ぐから気持ち悪い。」
橘「ふんもっふしてやりましょうか、この類人猿がぁぁぁぁぁ!」
ハルヒコ「胸を鷲掴みだと三下がぁぁぁぁぁ!表ン出ろ、橘ぁぁぁぁぁ!」
息子「…あいつら、元気だな…」
ポンジー「…乗せてくれると助かるんだが、現地人…」
息子「ああ、スーパーの特売か。構わんと言いたいが、長門が本を返却に図書館に行くしな。」
ポンジー「くっ…これも規定事項か…。卵かけご飯よ、さらば…!」
長門「…藤原くん、良かった皆で食べる?今日は涼子がご飯作るし…」
朝倉「構わないわよ。…親御さんに迷惑が掛からないように監視しとかないと、ね?」
長門、息子「////」
藤原「はじけて混ざれ、リア獣め!」(血涙)
おわれ。

94 :
なるほどこう被せて来たか乙ー
>リア獣
誤字なのか故意なのか判断つかんww

95 :
9月ですよ
佐々木さんに大吉を!

96 :
Σ(゚Д゚;)!!!!

97 :
なかなかに粋なことしてくれるな、おみくじw

98 :
件の雨晒しになっている郵政カブ、引き取れないか交渉してみるのですよ佐々木さん。
カスタムするとしたら、色はやはりパステルカラーが良いですかねw

99 :
遠出したいです佐々木さん

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