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2013年17コスプレ170: 【コピペ】アンチBar Eden 【連投】 (111)
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【コピペ】アンチBar Eden 【連投】
- 1 :名無したん:2012/05/05 〜 最終レス :2013/09/19
- 毎回本スレを中の人が必死にコピペで埋めるのどーなの?
パワハラもひどいらしーよ
- 2 :
- 書かれたらまずいことでもあるんだろw
- 3 :
- age
- 4 :
- 「 ここでTOUJO! わしがONRYO! 鬼のGYOUSO! ばあさんSANJYO! 違法なMAISO! じいさんTOUSO! 壁からわしが呼ぶGENCHO!
(ドゥ〜ン ドゥンドゥンドゥ〜ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)
年金減少! 医療費上昇! ボケてて大変! 食事の時間! 冷たい世間を生き抜き!
パークゴルフで息抜き! どこだJI-I-SA-N老人MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
じいさんのプレイも好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ
まだ俺らの時代は始まったばかりだ、そんなメッセージが
マシンガンのようにばあさんの口から飛び出していく
本物のヒップホップ。それがここにあるのだ
- 5 :
- 高校時代の級友Aが中二病だった。
休日に地下鉄入り口付近でAを見かけたので「おはよーおでかけ?」的な事を
言いつつ近寄ったら、「ひっ!!」って叫んで逃げられた。
何か悪い事をしてしまったのなら謝ろうと翌日学校でまた話しかけた。
私「昨日はどうしたの?私何か悪い事した?」
A「ごめんなさい。でも話しても信じて貰えないと思う…」
私「??よく解らないんだけど…」
A「あのね…私実は…天使に選ばれた 最 終 戦 士 なの…」
Aの話を要約すると。
突然天使がAに「貴女は地球を守る最終戦士の1人である」と告げたので
その日以来Aは最終戦士となった。
他にも戦士が数名居て1人に1人天使が付き、関わってはいけない人間と会うと
「今すぐ立ち去れ」と指示を出す。
昨日私から逃げたのは、私の背後に最終戦士を狙う刺客がいたからだそうだ。
私「で、他の最終戦士とやらとは会ったりできるの?」
A「まだ直接会った事は無いんだけど。近くに居るって天使が」
私「全世界に散らばってる訳じゃないんだ?」
A「うんとね。清田と平岸と真栄と月寒と藻岩(全て札幌の高校名)に1人づつ」
私「へー随分近場ばっかりだね。じゃあ頑張って」
A「あ、また変な態度取る時があるかもしれないけど、それは刺客が」
私「あーもー気にしないでいいよ」
卒業後の事は一切知らないけど、今も最終戦士として
地球(というか札幌市内の南方面ばっかり)を守っているかもしれない。
- 6 :
- 高校生の時に謎の組織に雇われた殺し屋を演じていた。常に黒い皮の手袋を着用、
昼休みに屋上へ上がり(俺の好きな娘が屋上で弁当食べるのを知ってたから)
その娘のすぐとなりで、あくまでも相手に気づいてないふりで携帯を取り出し
「この時間帯は電話しないで下さいっていったじゃないですか」
「ええ、わかってます。今日中にヤるから大丈夫ですよ」
「またですか・・・?まぁ、金さえ払ってもらえば結構なんですがね。で、次は誰です?」
とか一通り言った後、体を震わせながら「クックック・・・」と薄ら笑いを浮かべてた。
なぜかそこでその女子が俺の行動に興味を持ったらしく、「ねぇねぇ、今誰と喋ってたの?」って
聞いてきたから俺は思わず調子に乗って「言えないよ・・・言ったら君を消さなきゃならない」
と言っておいた。相手は全く理解できなかったようで、ハァ?みたいな顔をしてた。
そこで俺は相手の顔をじっと見つめたあと、決意したように携帯で架空の番号に電話をかけた。
「・・・もしもし。すいませんが、さっきの話、無かったことにしてください」
「ええ、金もいりません。もちろん警察に言うつもりもありません」
「Rない理由が出来たんですよ・・・俺はこの人を守らなければならない」
と言って電話を切った。自分ではカッコいいと思っていたが、なぜかそれ以来いじめられる様になった。
- 7 :
- 厨房の頃、俺は私服の上に必ずパーカーを羽負ってたんだ。袖を胸元で結んで。
昔のディレクターみたいな格好を格好いいと思ってやってた。
当時邪気眼や飛龍族みたいに陰で化け物退治やってるように思われたかったから
学校が終わったらすぐ私服に着替え、パーカーをなびかせながら
特に好きな女の子の家の周りを中心に走り回り、時々「この街は思ったより浸食が早い…」
とか呟いたりしてた。特に意味なくて、脳内設定は毎回コロコロ変わってた。
そんな毎日の努力が実って、ある朝学校に行くと好きな子が友達と俺の噂話してた。
「気持わるい。昨日も私ん家の周りでブツブツ言ってたの。あのアンパンマン」
彼女たちの内緒話の中で唯一ハッキリと聞こえたあの一言。当時俺はピザで丸顔だった。
その日から化け物退治は廃業したが女子からはいじめられた。
もちろん同窓会になんか行けない
- 8 :
- メイドの仲悪いよね
- 9 :
- 外国の曲なんですが、曲名がわからなくて困っています
ユーなんとかかんたら〜トゥルルトゥルルトゥルトゥルルトゥルル
ユーなんとかか〜んた〜ら〜↓トゥルトゥットゥットゥー
ここから少し激しくなっていって
ホーヒッヒ、ホーヒッヒィー↑
ホーヒッヒィィィ!ホーッヒィヒィトゥルンホーヒッヒィーホ、ラァァァン
ユーウィッヒィィィィ!ユーヒィハーァン!
たーららたーららたーんフゥゥゥウ♪みたいな感じの曲です
女性が歌っていて結構有名な曲だと思います
曲名わかる方いたらよろしくお願いします
- 10 :
- 小林うざい
- 11 :
- あげ
- 12 :
- オレ イケメンだけど今度ここ行ってみるよ
- 13 :
- 通ってるうちにイケメンじゃなくなっていくからやめた方がいいよ。
- 14 :
- 小林R
- 15 :
- 小林うざい
あやのコピペで埋めるのやめろよ
- 16 :
- 本スレの長文コピペ連投うざい
- 17 :
- 相変わらずコピペ連投で埋まってるな
- 18 :
- あのお局メイド辞めたんだ?
何かやらかして解雇されたの?
- 19 :
- 小林のパワハラまじうぜぇ
- 20 :
- 此処バックにヤクザでもついてるの?
- 21 :
- ここメイドの仲悪いよね
- 22 :
- 今はどうだか知らないけど昔は仲良くなかったよー
- 23 :
- あやの、好き
- 24 :
- あやの贔屓されてんだからてめぇが店長なり社員なりやれよ
- 25 :
- あやの、大好き。エッチ。
- 26 :
- 師匠も京介さんも押し黙ったまま、車は夜道を進んだ。イライラしたように京介さんはハンドルを指で叩く。
やがて道が二手に分かれる場所に出た。
「左です」
という僕の声に、ウインカーも出さずにハンドルが切られる。左に折れると、すぐに上り坂が始まった。
「どこ」
「ええと、たしかもうこの辺りからそのはずですが」
あくまで噂では。京介さんは車を停止させると、ギアをニュートラルに入れた。
・・・
ドキドキするのも一瞬。じりじりと車は後退した。
京介さんはため息をついてブレーキを踏んだ。
「あー、ちょっと楽しみだったんだけどなぁ」
僕も残念だ。たしかに本気でそんな坂があるなんて信じていたかと言われれば、否だが。
すると師匠が「ライト消して」と言いながら、車を降りた。
手には懐中電灯。3人とも車を降りると、周囲になんの明かりもない山道に突っ立った。
「まあ多分こういうことだな」
と師匠はぼそぼそと話しはじめた。
- 27 :
- あやの好きだよ愛してる。
- 28 :
- あやのコピペ連投いいかげんにしろ
- 29 :
- この山中の坂道はゆるやかな上り坂になっているわけだが、道の先を見ると路側帯の白線が微妙に曲がり、おそらく幅が途中から変わっているようだ。
それが遠近感を狂わせて上り坂を下り坂に錯覚させるのではないか。
周囲に傾斜を示すような比較物が少ない闇夜に、かすかな明かりに照らされて浮かび上がった白線だけを見ていると、そんな感覚に陥るのだろう。
師匠の言葉を聞くと、不思議なことにさっきまで上り坂だった道が下向きの傾斜へと変化していくような気がするのだった。
「つまり、ハイビームでここを登ろうとする無粋なことをしなければ、もう少し楽しめたんじゃない?」
師匠の挑発に、京介さんが鼻で笑う。
「あっそ。じゃあここで置いていくから、存分に錯覚を楽しんだら」
「言うねえ。四次元坂なんて信じちゃうかわいいオトナが」
虫の声が遠くから聞こえるだけの静かな道に、二人の罵りあう声だけが響く。
しかし、京介さんの次の言葉でその情景が一変した。
「どうでもいいけど、おまえ、後ろ振り向かないほうがいいよ。地蔵が来てるから」
- 30 :
- 零下100度の水をいきなり心臓に浴びせられたようなショックに襲われた。
京介さんの子供じみた脅かしにではない。
その脅しを聞いた瞬間に、師匠が凄まじい形相で自分の背後を振り返ったからだ。
驚愕でも、恐怖でもない、なにかひどく温度の低い感情が張り付いたような表情で。
しかしもちろん、そこには闇が広がっているだけだった。
その様子を見た京介さんも息をのんで、用意していた嘲笑も固まった。おいおい。笑うところだろ。
騙された人を笑うところだろ。
そう思いながらも、夜気が針のように痛い。
「すまん」
と京介さんが謝り、なんとも後味悪く3人は車に戻った。
師匠は後部座席に沈み込み、一言も口を利かなかった。
そして僕らはくだんの地蔵の前を通ることもなく、県道を大回りして帰途に着いたのだった。
師匠を駅前で降ろして、僕を送り届ける時に京介さんは頭を掻きながら、「どうして謝っちまったんだ」と吐き捨てて、
とんでもないスピードでインプレッサを吹っ飛ばし、僕はその日一番の恐怖を味わったのだった。
- 31 :
- 大学1回生の初秋。
オカルト系のネット仲間と「合宿」と銘打ってオフ会を開いた。
山間のキャンプ地で、「出る」という噂のロッジに泊まることにしたのである。
オフ会は普段からよくあったのだが、泊まりとなると女性が多いこともあり、あまり変なメンバーを入れたくなかったので、
ごく内輪の中心メンバーのみでの合宿となった。
参加者はリーダー格のCoCoさん、京介さん、みかっちさんの女性陣に、俺を含めた計4人。
言ってしまえば荷物持ち&力仕事専用の俺なわけだが、呼ばれたことは素直に嬉しかった。
日程は1泊2日。
レンタカーを借りて乗り込んだのだが、
シーズンを外したおかげでキャンプ地はわりに空いていて、うまい空気吸い放題、ノラ猫なで放題、やりたい放題だったはずだが、
みかっちさんが「かくれんぼをしよう」と言い出して始めたはいいものの、CoCoさんが全然見つからずそのまま日が暮れた。
夕飯時になったので放っておいてカレーを作り始めたらどこからともなく出てきたのだが、
俺はますますCoCoさんがわからなくなった。
ちなみに俺以外は全員20代のはずだったが・・・・・・
- 32 :
- その夜のことである。
「出る」と噂のロッジも酒が入るとただの宴の会場となった。
カレーを食べ終わったあたりから急に天気が崩れ、思いもかけず強い雨に閉じ込められてしまい、夜のロッジは小さな照明が揺れる中、ゴーゴーという不気味な風雨の音に包まれている、という素晴らしいオカルト的環境であったにも関わらず、酒の魔力はそれを上回っていた。
さんざん芸をやらされ疲れ果てた俺が壁際にへたり込んだ時、前触れもなく照明が消えた。
やたらゲラゲラ笑っていたみかっちさんも口を閉じ、一瞬沈黙がロッジに降りた。
停電だぁ、と誰かが呟いてまた黙る。
屋根を叩く雨と風の音が大きくなった。
照明の消えた室内は真っ暗になり、ヘタレの俺は急に怖くなった。
「これは、アレ、やるしかないだろう」
と京介さんの声が聞こえた。
「アレって、なんですか」
「大学の山岳部の4人が遭難して山小屋で一晩をすごす話。かな」
CoCoさんが答えた。
暗闇のなか体を温め、眠気をさますために4人の学生が部屋の四隅にそれぞれ立ち、時計回りに最初の一人が壁際を歩き始める。
次の隅の人に触ると、触られた人が次の隅へ歩いていってそこの人に触る。
これを一晩中繰り返して山小屋の中をぐるぐる歩き続けたというのだが、実は4人目が隅へ進むとそこには誰もいないはずなのでそこで止まってしまうはずなのだ。
いるはずのない5人目が、そこにいない限り・・・・・・
- 33 :
- という話をCoCoさんは淡々と語った。
どこかで聞いたことがある。
子供だましのような話だ。
そんなもの、ノリでやっても絶対になにも起きない。
しらけるだけだ。
そう思っていると、京介さんが「ルールを二つ付け加えるんだ」と言い出した。
1.スタート走者は、時計回り反時計回りどちらでも選べる。
2.誰もいない隅に来た人間が、次のスタート走者になる。
次のスタート走者って、それだと5人目とかいう問題じゃなく普通に終わらないだろ。
そう思ったのだがなんだか面白そうなので、やりますと答えた。
「じゃあ、これ。誰がスタートかわかんない方が面白いでしょ。あたり引いた人がスタートね」
CoCoさんに渡されたレモン型のガムを持って、俺は壁を這うように部屋の隅へ向かった。
「みんなカドについた?じゃあガムをおもっきし噛む」
部屋の対角線あたりからCoCoさんの声が聞こえ、言われたとおりにするとほのかな酸味が口に広がる。
ハズレだった。
アタリは吐きたくなるくらい酸っぱいはずだ。
京介さんがどこの隅へ向かったか気配で感じていた俺は、全員の位置を把握できていた。
- 34 :
- CoCo 京介
みかっち 俺
こんな感じのはずだ。
誰がスタート者か、そしてどっちから来るのかわからないところがゾクゾクする。
つまり自分が「誰もいないはずの隅」に向かっていても、それがわからないのだ。
角にもたれかかるように立っていると、バタバタという風の音を体で感じる。
いつくるかいつくるかと身構えていると、いきなり右肩を掴まれた。
右から来たということは京介さんだ。
心臓をバクバク言わせながらも声一つあげずに俺は次の隅へと壁伝いに進んだ。
時計回りということになる。
自然と小さな歩幅で歩いたが、暗闇の中では距離感がはっきりせず妙に次の隅が遠い気がした。
ちょっと怖くなって来たときにようやく、誰かの肩とおぼしきものに手が触れた。みかっちさんのはずだ。
一瞬ビクっとしたあと、人の気配が遠ざかって行く。
俺はその隅に立ち止まると、また角にもたれか掛かった。
壁はほんのりと暖かい。
そうだろう。
誰だってこんな何も見えない中でなんにも触らずには立っていられない。
- 35 :
- 風の音を聞いていると、またいきなり右肩を強く掴まれた。
京介さんだ。
わざとやっているとしか思えない。
俺は闇の向こうの人物を睨みながら、また時計回りに静々と進む。
さっきのリプレイのように誰かの肩に触れ、そして誰かは去っていった。
その角で待つ俺は、こんどはビビらないぞと踏ん張っていたが、やはり右から来た誰かに右肩を掴まれ、ビクリとするのだった。
そして、『俺が次のスタート走者になったら方向を変えてやる』と密かに誓いながら進むことしばし。
誰かの肩ではなく垂直に立つ壁に手が触れた。
一瞬声をあげそうになった。
ポケットだった。
誰もいない隅をなぜかその時の俺は頭の中でそう呼んだ。
たぶんエア・ポケットからの連想だと思う。
ポケットについた俺は、念願の次のスタート権を得たわけだ。
今4人は、四隅のそれぞれにたたずんでいることになる。
俺は当然のように反時計回りに進み始めた。
ようやく京介さんを触れる!
いや、誤解しないで欲しい。
なにも女性としての京介さんを触れる喜びに浸っているのではない。
ビビらされた相手へのリベンジの機会に燃えているだけだ。
ただこの闇夜のこと、変なところを掴んでしまう危険性は確かにある。
だがそれは仕方のない事故ではないだろうか。
俺は出来る限り足音を殺して右方向へ歩いた。
そしてすでに把握した距離感で、ここしかないという位置に左手を捻りこんだ。
- 36 :
- 次の瞬間異常な硬さが指先を襲った。
指をさすりながら、ゾクッとする。
壁?
ということはポケット?
そんな。
俺からスタートしたのに・・・・・・
呆然とする俺の左肩を何者かが強く掴んだ。
京介さんだ。
俺は当然、壁に接している人影を想像して左手を出したのに。
なんて人だ。
暗闇の中、壁に寄り添わずに立っていたなんて。
あるいは罠だったか。
人の気配が壁伝いに去っていく。
悔しさがこみ上げて、残された俺は次はどういくべきか真剣に思案した。
そしてしばらくしてまた右肩を掴まれたとき、恥ずかしながらウヒ、という声が出た。
くそ!
京介さんだ。
また誰か逆回転にしやがったな。
こんどこそ悲しい事故を起こすつもりだったのに。
頭の中で毒づきながら、時計回りに次の隅へ向かう。
そしてみかっちさん(たぶん)には遠慮がちに触った。
次の回転でも右からだった。
その次も。その次も。
俺はいつまでたっても京介さんを触れる反時計回りにならないことにイライラしながら、はやくポケット来いポケット来いと念じていた。
次ポケットが来たら当然反時計回りにスタートだ。
俺はそれだけを考えながら回り続けた。
何回転しただろうか、闇の中で気配だけが蠢く不思議なゲームが急に終わりを告げた。
- 37 :
- 「キャー!」
という悲鳴に背筋が凍る。
みかっちさんの声だ。ドタバタという音がして、懐中電灯の明かりがついた。
京介さんが天井に向けて懐中電灯を置くと、部屋は一気に明るくなった。
みかっちさんは部屋の隅にうずくまって頭を抱えている。
CoCoさんがどうしたの?と近寄っていくと、
「だって、おかしいじゃない!どうして誰もいないトコが来ないのよ!」
それは俺も思う。ポケットが来さえすれば京介さんを・・・・・・
まて。なにかおかしい。
アルコールで回転の遅くなっている頭を叩く。
回転が止まらないのは変じゃない。
5人目がいなくても、ポケットに入った人が勝手に再スタートするからだ。
だからぐるぐるといつまでも部屋を回り続けることに違和感はないが・・・・・
えーと、最初の1人目がスタートして次の人に触り、4人目がポケットに入る。
これを繰り返してるだけだよな。えーと、だから・・・・・・どうなるんだ?こんがらがってきた。
「もう寝ようか」
というCoCoさんの一言でとりあえずこのゲームはお流れになった。
京介さんは俺に向かって「残念だったな」と言い放ち、人差し指を左右に振る。
みかっちさんもあっさりと復活して、「まあいいか」なんて言っている。
さすがオカルトフリークの集まり。この程度のことは気にしないのか。
むしろフリークだからこそ気にしろよ。俺は気になってなかなか眠れなかった。
- 38 :
- 夢の中で異様に冷たい手に右肩をつかまれて悲鳴をあげたところで、次の日の朝だった。
京介さんだけが起きていて、あくびをしている。
「昨日起ったことは、京介さんはわかってるんですか」
朝の挨拶も忘れてそう聞いた。
「あの程度の酒じゃ、素面も同然だ」
ズレた答えのようだが、どうやら「わかってる」と言いたいらしい。
俺はノートの切れ端にシャーペンで図を描いて考えた。
ACoCo B京介
Dみかっち C俺
そしてゲームが始まってから起ったことをすべて箇条書きにしていくと、ようやくわかって来た。
酒さえ抜けると難しい話じゃない。
これはミステリーのような大したものじゃないし、正しい解答も一つとは限らない。
俺がそう考えたというだけのことだ。
でもちょっと想像してみて欲しい。
あの闇の中で何がおこったのか。
- 39 :
- 1 時計
2 時計
3 時計
4 反時計
5 時計
6 時計
7 時計
8 時計
9 時計
10 時計
・・・・・・
俺が回った方向だ。
そして3回目の時計回りで俺はポケットに入った。
仮にAが最初のスタートだったとしたら、時計回りなら1回転目のポケットはD、そして同じ方向が続く限り、2回転目のポケットはC、3回転目はB、と若くなっていく。
つまり同一方向なら必ず誰でも4回転に一回はポケットが来るはずなのだ。
とすると5回転目以降の時計回りの中で、俺にポケットが来なかったのはやはりおかしい。
もう一度図に目を落とすと、3回転目で俺がポケットだったことから逆算するかぎり、最初のスタートはBの京介さんで時計回りということになる。
1回転目のポケット&2回転目のスタートはCoCoさんで、2回転目のポケット&3回転目スタートはみかっちさん、そしてその次が俺だ。俺は方向を変えて反時計回りに進み、4回転目のポケット&5回転目のスタートはみかっちさん。
そしてみかっちさんはまた回転を時計回りに戻したので、5回転目のポケットは・・・・・・
俺だ。
俺のはずなのに、ポケットには入らなかった。
誰かがいたから。
- 40 :
- あやの、好きだよ。どこにいるの?
- 41 :
- だからそのまま時計回りに回転は続き、そのあと一度もポケットは来なかった。
どうして5回転目のポケットに人がいたのだろうか。
「いるはずのない5人目」という単語が頭をよぎる。
あの時みかっちさんだと思って遠慮がちに触った人影は、別のなにかだったのか。
「ローシュタインの回廊ともいう」
京介さんがふいに口を開いた。
「昨日やったあの遊びは、黒魔術では立派な降霊術の一種だ。アレンジは加えてあるけど、いるはずのない5人目を呼び出す儀式なんだ」
おいおい。
降霊術って・・・・・・
「でもまあ、そう簡単に降霊術なんか成功するものじゃない」
京介さんはあくびをかみ殺しながらそう言う。
その言葉と、昨日懐中電灯をつけたあとの妙に白けた雰囲気を思い出し、俺は一つの回答へ至った。
「みかっちさんが犯人なわけですね」
つまり、みかっちさんは5回転目のスタートをして時計回りにCoCoさんにタッチしたあと、その場に留まらずにスタート地点まで壁伝いにもどったのだ。
そこへ俺がやってきて、タッチする。
みかっちさんはその後二人分時計回りに移動してCoCoさんにタッチ。
そしてまた一人分戻って俺を待つ。
これを繰り返すことで、みかっちさん以外の誰にもポケットがやってこない。
延々と時計回りが続いてしまうのだ。
「キャー!」という悲鳴でもあがらない限り。
- 42 :
- せっかくのイタズラなのに、いつまでも誰もおかしいことに気づかないので、自演をしたわけだ。
しかしCoCoさんも京介さんも、昨日のあの感じではどうやらみかっちさんのイタズラには気がついていたようだ。
俺だけが気になって変な夢まで見てしまった。
情けない。
朝飯どきになって、みかっちさんが目を覚ました後、「ひどいですよ」と言うと「えー、わたしそんなことしないって」と白を切った。
「このロッジに出るっていう、お化けが混ざったんじゃない?」
そんなことを笑いながら言うので、そういうことにしておいてあげた。
後日、CoCoさんの彼氏にこの出来事を話した。
俺のオカルト道の師匠でもある変人だ。
「で、そのあと京介さんが不思議なことを言うんですよ。5人目は現れたんじゃなくて、消えたのかも知れないって」
あのゲームを終えた時には、4人しかいない。
4人で始めて5人に増えてまた4人にもどったのではなく、最初から5人で始めて、終えた瞬間に4人になったのではないか、と言うのだ。
しかし俺たちは言うまでもなく最初から4人だった。
なにをいまさらという感じだが、京介さんはこう言うのだ。
よく聞くだろう、神隠しってやつには最初からいなかったことになるパターンがある、と。
- 43 :
- つまり、消えてしまった人間に関する記憶が周囲の人間からも消えてしまい、
矛盾が無いよう過去が上手い具合に改竄されてしまうという、オカルト界では珍しくない逸話だ。
しかしいくらなんでも、5人目のメンバーがいたなんて現実味が無さ過ぎる。
その人が消えて、何事もなく生活できるなんてありえないと思う。
しかし師匠はその話を聞くと、感心したように唸った。
「あのオトコオンナがそう言ったのか。面白い発想だなあ。
その山岳部の学生の逸話は、日本では四隅の怪とかお部屋様とかいう名前で古くから伝わる遊びで、いるはずのない5人目の存在を怖がろうという趣向だ。それが実は5人目を出現させるんじゃなく、5人目を消滅させる神隠しの儀式だったってわけか」
師匠は面白そうに頷いている。
「でも、過去の改竄なんていう現象があるとしても、初めから5人いたらそもそも何も面白くないこんなゲームをしますかね」
「それがそうでもない。山岳部の学生は、一晩中起きているためにやっただけで、むしろ5人で始める方が自然だ。それからローシュタインの回廊ってやつは、もともと5人で始めるんだ」
5人で始めて、途中で一人が誰にも気づかれないように抜ける。
抜けた時点で回転が止まるはずが、なぜか延々と続いてしまうという怪異だという。
「じゃあ自分たちも、5人で始めたんですかね。それだと途中で一度逆回転したのはおかしいですよ」
- 44 :
- 5人目が消えたなんていうバカ話に真剣になったわけではない。
ただ師匠がなにか隠しているような顔をしていたからだ。
「それさえ、実際はなかったことを5人目消滅の辻褄あわせのために作られた記憶だとしたら、ストーリー性がありすぎて不自然な感じがするし、なんでもアリもそこまでいくとちょっと引きますよ」
「ローシュタインの回廊を知ってたのは、追加ルールの言いだしっぺのオトコオンナだったね。じゃあ、実際の追加ルールはこうだったかも知れない『1.途中で一人抜けていい。2.誰もいない隅に来た人間が、次のスタート走者となり、方向を選べる』とかね」
なんだかややこしい。
俺は深く考えるのをやめて、師匠を問いただした。
「で、なにがそんなに面白いんですか」
「面白いっていうか、うーん。最初からいなかったことになる神隠しってさ、完全に過去が改竄されるわけじゃないんだよね。
例えば、誰のかわからない靴が残ってるとか、集合写真で一人分の空間が不自然に空いてるとか。そういうなにかを匂わせる傷が必ずある。
逆に言うとその傷がないと誰も何か起ってることに気づかない訳で、そもそも神隠しっていう怪談が成立しない」
なるほど、これはわかる。
「ところでさっきの話で、一箇所だけ違和感を感じた部分がある。キャンプ場にはレンタカーで行ったみたいだけど・・・・・・」
4人で行ったなら、普通の車でよかったんじゃない?
師匠はそう言った。
- 45 :
- 少なくとも京介さんは4人乗りの車を持っている。
わざわざ借りたのは師匠の推測の通り、6人乗りのレンタカーだった。
確かにたかが1泊2日。
ロッジに泊まったため携帯テントなどキャンプ用品の荷物もほとんどない。
どうして6人乗りが必要だったのか。
どこの二つの席が空いていたのか思い出そうとするが、あやふやすぎて思い出せない。
どうして6人乗りで行ったんだっけ・・・・・・
「これが傷ですか」
どうだかなぁ。
ただアイツが言ってたよ。
かくれんぼをしてた時、勝負がついてないから粘ってたって。
かくれんぼって時間制限があるなら鬼と隠れる側の勝負で、時間無制限なら最後の一人になった人間の勝ちだよね。
どうしてかくれんぼが終わらなかったのか。
あいつは誰と勝負してたんだろう。
師匠のそんな言葉が頭の中をあやしく回る。
なんだか気分が悪くなって、逃げ帰るように俺は師匠の家を出た。
帰り際、俺の背中に「まあそんなことあるわけないよ」と師匠が軽く言った。
実際それはそうだろうと思うし、今でもあるわけがないと思っている。
ただその夜だけは、いたのかも知れない、いなくなったのかも知れない、そして友達だったのかも知れない5人目のために、祈った。
- 46 :
- 小学低学年位のガキを連れた家族連れが乗ってきた。
親が持っているチラシを見ると乗り物関係のイベントに行く様子。
と、そこまでなら普通。
しかし、しばらくしたらそのガキがいきなりとんでもなく大声であああああと奇声を張り上げた。
びっくりして様子をよく見ると挙動がなんとなく池沼臭い。
ガキのリュックを見たら池沼なのでなんたらとようなことを書いたバッチを着けていたので池沼だった。
マスクしてたから顔付きで判断できないわけだ。
親も池沼ガキがまわりに迷惑をかけようが特に何もしてないしそれでも親かと。
なぜ池沼って乗り物すきなんだか…
鉄道趣味が池沼のものと勘違いされたくないので池沼退散!
- 47 :
- 昨日、伊丹空港に行くまでのルートに池沼多数いた。
まず守山から大阪にて、かぶりつきアーウー野郎
阪急梅田からモノレール大阪空港で↑プラスブリーフ丸見えダウソ&ブスほか多種類
某国大統領機が来るために撮影にいったのだが、失敗作量産したり、まともな場所見つけられなかったり他の飛行機に邪魔されたり・・・・
池沼退散!!!
- 48 :
- りんかい線新木場で朝たまに見かける、杖をついたデブでメガネでスーツに青シャツの♂(多分30から40かな)
列に並んでると必ずズル込みするし、3人掛けの席の端っこに荷物を置いて一人を座れなくして自分は大股開きで座ってるし、さらにはイヤホンなしでワンセグ見てるからもうやりたい放題。
池沼と断定するかどうかは難しいけど、時々ブツブツなにか一人でしゃべってるときあるから、多分そうだろ
しかも、俺と同じ国際展示場で降りて、さらに職場は違えど同じビルにいるというのが納得できん
とにかく池沼退散!
- 49 :
- 二子玉川でダウン池沼(飼い主付き)に運悪く遭遇。
精神的ブラクラをつれ回すな。池沼退散!!
- 50 :
- 武蔵野線西船橋で、「けーせーせんけーせーせん」とか話し掛けながら、車掌を挑発していたチビメガネの坊主頭池沼
そのあと「南船橋行き発車しまーす」と見事にセルフ車掌をやってのけた
そのあと車掌がキレ気味に車掌室のドアをバタン閉めしたのは言うまでもない
池沼退散
- 51 :
- あやのコピペ連投いいかげんにしろ
- 52 :
- さっきの東所沢6時49分発快速東京行きに北朝霞から運悪く池沼出現・・・
いきなり割り込む形で俺の横に座った上にぶつぶつ独り言いいながら鼻くそほじるわ落ち着きがないわで典型的な池沼。
これには俺も思わず西浦和で席を立ってしまった。
極めつけは武蔵浦和で俺が降りる直前、そいつは窓に「ムサシウラワ(シが上手く書けん)」だの星マークを描く始末。
窓はお前のキャンバスではない!そう言うことはチラシの裏にでも描いてろ!
全く朝っぱらからものすごいものを見てしまった・・・
全力で池沼退散!!
- 53 :
- 昨日のことだが、
京浜東北線に乗ってたら浜松町から東京タワーに行ったと思われる
20半ばくらいヲタ風の男2人組が乗って来たが、近くに来た時違和感がした。
東京タワーの土産袋以外に手にプリキュアの絵本・・・その地点でも違和感あるのに
発車してしばらくするとウーウー奇声を発していたのでリアルで池沼だった。(片方は飼い主と思われる。)
違和感の地点で離れたので危害を加えられることはなかったが、
会った地点で危害ものだろ、池沼は。
池沼退散!!
- 54 :
- こんなスレあったんだ。4、5年前かな?池袋駅地下の飯屋で
池沼と遭遇した。俺が飯を食うので店に入ったら、見た目は
池沼に見えない男が座っていた。俺が入ってすぐに警察官が
店員に連れられて入ってきた。店員の話によれば、3時間くらい
そこに座っているらしい。警察官が「お名前は・・・。」と聞くと、
その池沼は「ピヨピヨピヨ〜」と奇声を上げ、走り去って行った。
あれは何だったのだ。
- 55 :
- もう書かれてるかもしれないけど、新京成二和向台で降りる
赤いおばさん・・・。駅前の交番に突撃して「こんにちは!」と言ってた
俺も以前、「あんた犬殺しちゃダメだよ!」と言われた・・・
もちろん殺してない
- 56 :
- あやの大好きなんだ。どうすればいいんだ。
- 57 :
- あやのはなんで社員にならないの?(笑)
- 58 :
- かれんとかいうブスお局はクビになったの?
- 59 :
- 今日、電車乗ってたら、前にキモオタが二人乗ってきた。
なんか一人がデカイ声で「貴様は〜〜〜!!だから2ちゃんねるで馬鹿にされるというのだ〜〜〜!!この〜〜〜!」
ともう片方の首を絞めました。
絞められた方は「ぐええぇーー!悪霊退散悪霊退散!!」と十字を切っていた。
割と絞められているらしく、顔がドンドンピンクになっていった。
渋谷でもう一人、仲間らしい奴が乗り込んできてその二人に声をかけた。
「お!忍者キッドさんとレオンさん!奇遇ですね!」 「おお!そういう君は****(聞き取れず。何かキュンポぽい名前)ではないか!敬礼!」
「敬礼!出た!敬礼出た!得意技!敬礼出た!敬礼!これ!敬礼出たよ〜〜!」
俺は限界だと思った。
- 60 :
- 師匠が変なことを言うので、おもわず聞き返した。
「だから鉄塔だって」
大学1回生の秋ごろだったと思う。
当時の俺はサークルの先輩でもあるオカルト道の師匠に、オカルトのイロハを教わっていた。
ベタな話もあれば、中には師匠以外からはあまり聞いたことがないようなものも含まれている。
その時も、テットーという単語の意味が一瞬分からず二度聞きをしてしまったのだった。
「鉄塔。てっ・と・う。鉄の塔。アイアン・・・・・・なんだ、ピラァ?とにかく見たことないかな。夜中見上げてると、けっこういるよ」
師匠が言うには、郊外の鉄塔に夜行くと人間の霊がのぼっている姿を見ることが出来るという。
どうして幽霊は鉄塔にのぼるのか。
そんな疑問のまえに幽霊が鉄塔にのぼるという前提が俺の中にはない。
脳内の怪談話データベースを検索しても幽霊と鉄塔に関する話はなかったように思う。
師匠は、えー普通じゃん。と言って真顔でいる。
曰くのある場所だからではなく、鉄塔という記号的な部分に霊が集まるのだと言う。
- 61 :
- 近所に鉄塔はなかったかと思い返したが、子供のころ近所にあった鉄塔がまっさきに頭に浮かんだ。
夕方学校の帰りにそばを通った、高くそびえる鉄塔と送電線。
日が暮れるころにはその威容も不気味なシルエットになって、俺を見下ろしていた。
確かに夜の鉄塔には妙な怖さがある。
しかし霊をそこで見たことはない、と思う。
師匠の話を聞いてしまうとやたら気になってしまい、俺は近くの鉄塔を探して自転車を飛ばした。
いざどこにあるか、となると自信がなかったが、なんのことはない。
鉄塔は遠くからでも丸分かりだった。
住宅街を抜けて、川のそばにそびえ立つ姿を見つけると近くに自転車を止め、基部の金網にかきついた。
見上げてみると送電線がない。
ボロボロのプレートに「○×線−12」みたいなことが書いてあった。
おそらく移設工事かなにかで送電ルートから外れてしまったのだろう。
錆が浮いた赤黒い塔は、怖いというより物寂しい感じがした。
というか、日がまだ落ちていなかった。
近所のコンビニや本屋で時間をつぶして、再び鉄塔へ戻った。
暗くなると、俄然雰囲気が違う。人通りもない郊外の鉄塔は、見上げるとその大きさが増したような気さえする。
赤いはずの塔は今は黒い。それも夜の暗灰色の雲の中に、その形の穴が開いたような、吸い込まれそうな黒だった。
風が出てきたようで、立ち入り禁止の金網がカサカサと音を立て、送電線のない鉄塔からはその骨組みを吹き抜ける空気が奇妙なうなりをあげていた。
- 62 :
- 周囲に明かりがなく、目を凝らしてみても鉄塔にはなにも見えない。
オカルトは根気だ。
簡単には諦めない俺は、夜中3時まで座り込んで粘った。
出る、という噂も逸話もない場所で、そもそも幽霊なんか見られるんだろうかという疑念もあった。
骨組みに影が座っているようなイメージを投影し続けたが、なにか見えた気がして目を擦るとやっぱりそこにはなにもないのだった。
結局、見えないものを見ようとした緊張感から来る疲れで、夜明けも待たずに退散した。
翌日、さっそく報告すると師匠は妙に嬉しそうな顔をする。
「え?あそこの鉄塔に行った?」
なぜか自分も行くと言いだした。
「だから、何も出ませんでしたよ」
と言うと、だからじゃないかと変なことを呟いた。
よくわからないまま、昼ひなかに二人してあの鉄塔に行った。
昼間に見ると、あの夜の不気味さは薄れてただの錆付いた老兵という風体だった。
すると師匠が顎をさすりながら、ここは有名な心霊スポットだったんだ、と言った。
頭からガソリンをかぶって焼身自殺をした人がいたらしい。
夜中この鉄塔の前を通ると、熱い熱いとすすり泣く声が聞こえるという噂があったそうだ。
- 63 :
- 「あのあたりに黒い染みがあった」
金網越しに師匠が指差すその先には、今は染みらしきものは見えない。
なにか感じますか。と師匠に問うも、首を横に振る。
「僕も見たことがあったんだ」
自殺者の霊をここで。
そう言う師匠は焦点の遠い目をしている。
「今はいない」
独り言のように呟く。
「そうか。どうして鉄塔にのぼるのか、わかった気がする」
そして陽をあびて鈍く輝く鉄の塔を見上げるのだった。
俺にはわからなかった。
聞いても「秘密」とはぐらかされた。
師匠が勝手に立て、勝手に答えに辿りついた命題は、それきり話題にのぼることはなかった。
けれど今では鉄塔を見るたび思う。
この世から消滅したがっている霊が、現世を離れるために『鉄塔』という空へ伸びるシンボリックな建築物をのぼるのではないだろうか。
長い階段や高層ビルではだめなのだろう。
その先が、人の世界に通じている限りは。
- 64 :
- 大学2回生時、9単位。
3回生時0単位。
すべて優良可の良。
俺の成績だ。
そのころ子猫をアパートで飼っていたのであるが、いわゆる部屋飼いで一切外には出さずに育てていて、こんなことを語りかけていた。
「おまえはデカなるで。この部屋の半分くらい。食わんでや、俺」
しかしそんな教育の甲斐なく子猫はぴったり猫サイズで成長を止めた。
そのころ、まったく正しく猫は猫になり。
犬は犬になり。
春は夏になった。
しかしながら俺の大学生活は迷走を続けて、いったい何になるのやら向かう先が見えないのだった。
その夏である。
大学2回生だった。
俺の迷走の原因となっている先輩の紹介で、俺は病院でバイトをしていた。
その先輩とは、俺をオカルト道へ引きずり込んだ元凶のお方だ。
いや、そのお方は端緒にすぎず結局は自分の本能のままに俺は俺になったのかもしれない。
「師匠、なんかいいバイトないですかね」
その一言が、その夏もオカルト一色に染め上げる元になったのは確かだ。
- 65 :
- 大学2回生時、9単位。
3回生時0単位。
すべて優良可の良。
俺の成績だ。
そのころ子猫をアパートで飼っていたのであるが、いわゆる部屋飼いで一切外には出さずに育てていて、こんなことを語りかけていた。
「おまえはデカなるで。この部屋の半分くらい。食わんでや、俺」
しかしそんな教育の甲斐なく子猫はぴったり猫サイズで成長を止めた。
そのころ、まったく正しく猫は猫になり。
犬は犬になり。
春は夏になった。
しかしながら俺の大学生活は迷走を続けて、いったい何になるのやら向かう先が見えないのだった。
その夏である。
大学2回生だった。
俺の迷走の原因となっている先輩の紹介で、俺は病院でバイトをしていた。
その先輩とは、俺をオカルト道へ引きずり込んだ元凶のお方だ。
いや、そのお方は端緒にすぎず結局は自分の本能のままに俺は俺になったのかもしれない。
「師匠、なんかいいバイトないですかね」
その一言が、その夏もオカルト一色に染め上げる元になったのは確かだ。
- 66 :
- 病院のバイトとは言っても、正確にいうと「訪問看護ステーション」という医療機関の事務だ。
訪問看護ステーションとは、在宅療養する人間の看護やリハビリのために、看護師(ナース)や理学療法士(PT)、作業療法士(OT)が出向いてその行為をする小さな機関だ。
ナース3人にPT・OT1人ずつ。
そして事務1人の計6人。
この6人がいる職場が病院の中にあった。
もちろん経営母体は同一だったから、ナースやPTなどもその病院の出身で、独立した医療機関とはいえ、ただの病院の一部署みたいな感覚だった。
その事務担当の職員が病欠で休んでしまって、復帰するまでの間にレセプト請求の処理をするにはどうしても人手が足りないということで、俺にお声がかかったのだった。
ナースの一人が所長を兼ねていて、彼女が師匠とは知り合いらしい。
60近かったがキビキビした人で、もともとこの病院の婦長(今は師長というらしい)をしていたという。
その所長が言う。
「夜は早くかえりなさいね」
あたりまえだ。
大体シフトからして17時30分までのバイトなんだから。
なんでも、ステーションのある4階はもともと入院のための病床が並んでいたが、経営縮小期のおりに廃床され、その後ほかの使い道もないまま放置されてきたのだという。
今はナースステーションがあったという一室を改良して事務所として使っていた。
そのためその階ではステーションの事務所以外は一切使われておらず、一歩外に出ると昼間でも暗い廊下が人気もなくずーっと続いているという、なんとも薄気味悪い雰囲気を醸し出しているのだった。
それだけではない。
ナースたちが囁くことには、この病棟は末期の患者のベッドが多く、昔からおかしなことがよく起こったというのだ。
だからナースたちも夜は残りたくないという。
勤務経験のある人のその怖がり様は、ある種の説得力を持っていた
- 67 :
- 絶対早く帰るぞ。
そう心に決めた。
が、これが甘かった。
元凶は毎月の頭にあるレセプト請求である。
一応の引継ぎ書はあるにはあるが、医療事務の資格もなにもない素人には難しすぎた。
特に訪問看護を受けるような人は、ややこしい制度の対象になっている場合が多く、いったい何割をどこに請求して残りをどこに請求すればいいのやら、さっぱりわからなかった。
頭を抱えながらなんとか頑張ってはいたが、3日目あたりから残業しないと無理だということに気づき、締め切りである10日までには仕上がるようにと、毎日の帰宅時間が延びていった。
「大変ねえ」
と言いながら仕事を終えて帰るナースたちに愛想笑いで応えたあと、誰もいない事務所には俺だけが残される。
とっくに陽は暮れて、窓からは涼しげな夜風が入り込んでくる。
静かな部屋で、電卓を叩く音だけが響く。
ああ。
いやだ。いやだ。
昔はこの部屋で夜中、ナースコールがよく鳴ったそうだ。
すぐにすぐにかけつけると、先日亡くなったばかりの患者の部屋だったりしたとか・・・・・・
そんな話を昼間に聞かされた。
一時期完全に無人になっていたはずの4階で、真夜中に呼び出し音が鳴ったこともあるとか。
ナースコールの機器なんてとっくに外されていたにもかかわらず。
確かに病院は怪談話の宝庫だ。
でも現場で聞くのはいやだ。
俺はやっつけ仕事でなんとかその日のノルマを終えて、事務所を出ようとする。
恐る恐るドアを開くと、しーんと静まり返った廊下がどこまでも伸びている。
- 68 :
- あやのこんな将来性のない店の社員になるの嫌なんだろw
店では一番好き勝手やってるくせに卑怯だなw
- 69 :
- 糞みてぇなパワハラ
- 70 :
- あやの、愛してるよ。
- 71 :
- 事務所のすぐ前の電灯が点いているだけで、それもやたらに光量が少ない。
どけちめ。
だから病院はきらいだ。
廊下を少し進んで、階段を降りる。
1階までつくと人心地つくのだが、裏口から出ようとすると最後の関門がある。
途中で霊安室の前を通るのだ。
もっとこう、地下室とか廊下の一番奥とかそんなところにあることをイメージしていた俺には意外だったが、あるものは仕方がない。
『霊安室』とだけ書かれたプレートのドアの前を通り過ぎていると、どうしても摺りガラスの向こうに目をやってしまう。
中を見せたいのか見せたくないのか、どっちなんだと突っ込みたくなる。
中は暗がりなので、もちろんなにも見えない。
なにかが蠢いていてもきっと外からはわからないだろう。
そんな自分の発想自体に怯えて、俺は足早に通り過ぎるのだった。
そんなある日、レセプト請求も追い込みに入った頃に、夕方の訪問を終えたナースの一人が事務所に帰ってきた。
ドアを開けた瞬間、俺は思わず目を瞑った。
なぜかわからないが、見ないほうがいい気がしたのだ。
そのまま俯いて生唾を飲む俺の前をナースは通り過ぎ、所長の席まで行くと沈んだ声で「××さんが亡くなりました」と言った。
所長は「そう」と言うと、落ち着いた声でナースを労った。
そしてその人の最期の様子を聞き、手を合わせる気配のあとで「お疲れさまでした」と一言いった。
PTやOTというリハビリ中心の訪問業務と違い、ナースは末期の患者を訪問することが多い。病院での死よりも、自分の家での死を家族が、あるいは自分が選択した人たちだ。多ければ年に10件以上の死に立ち会うこともある。
そんなことがあると、今更ながら病院は人の死を扱う場所なのだと気づく。
複数回訪問の多さから薄々予感されたことではあったが、ついさっきまでその人のレセプトを仕上げていたばかりの俺にはショックが大きかった。
- 72 :
- そして、いま目が開けられないのは、そこにその人がいるからだった。
その頃は異様に霊感が高まっていた時期で、けっして望んでいるわけでもないのに、死んだ人が見えてしまうことがよくあった。
高校時代まではそれほどでもなかったのに、大学に入ってから霊感の強い人に近づきすぎたせいだろうか。
「じゃあ、これで失礼します。お疲れ様でした」
ナースが帰り支度をするのを音だけで聞いていた。
そして蝿が唸っているような耳鳴りが去るのをじっと待った。
二つの気配がドアを抜けて廊下へ消えていった。俺はようやく深い息を吐くと、汗を拭った。
たぶんさっきのは、とり憑いたというわけでもないのだろう。ただ「残っている」だけだ。
明日にはもう連れて来ることはないだろう。俺は、ここに「残らなかった」ことを心底安堵していた。
その日も夜遅くまで残業しなければならなかったから。
その次の日。もう終業間近という頃。
不謹慎な気がして、死んだ人のことをあれこれ聞けないでいると、所長の方から話しかけてきた。
「あなた見えるんでしょう」
ドキっとした。事務所には俺と所長しかいなかった。
「私はね、見えるわけじゃないけど、そこにいるってことは感じる」
所長は優しい声で言った。
そういえば、この人はあの師匠の知り合いなのだった。
「じゃあ、昨日手を合わせていたのは」
「ええ。でもあれはいつでもする私の癖ね」
そう言ってそっと手を合わせる仕草をした。
- 73 :
- 俺は不味いかなと思いつつも、どうしても聞きたかったことを口にした。
「あの、夜中に人のいないベッドからナースコールが鳴るって、本当にあったんですか」
所長は溜息をついたあと、答えてくれた。
「あった。仲間からも聞いたし。私自身も何度もあるわ。でもそのすべてがおかしいわけでもないと思う。計器の接触不良で鳴ってしまうことも確かにあったから。でもすべてが故障というわけでもないのも確かね」
「じゃ、じゃあこれは?」
と所長の口が閉じてしまわないうちに俺は今までに聞いた噂話をあげていった。
所長は苦笑しながらも、一々「それは違うわね」「それはあると思う」と丁寧に答えてくれた。
今考えれば、こんな興味本位なだけの下世話で失礼な質問をよく並べられたものだと思う。
しかしたぶん所長は、師匠から俺を紹介された時、なにか師匠に含められていたのではないだろうか。
ところが、ある質問をしたときに所長の声色が変わった。
「それは誰から聞いたの?」
俺は驚いて思わず「済みません」と謝ってしまった。
「謝ることはないけど、誰がそんなことを言ったの」
所長に強い口調でそう言われたけれど、俺は答えられなかった。
どんな質問だったのか、はっきり思い出せないのだが、この病棟に関する怪奇じみた噂話だったことは確かだ。
不思議なことに、その訪問看護ステーションのバイトを止めてすぐに、この噂についての記憶が定かでなくなった。
だがその時ははっきり覚えていたはずなのだ。
ついさっき自分でした質問なのだから当たり前であるが。
しかし誰からその噂を聞いたのかはその時も思い出せなかった。
ナースの誰かだったか。それともPTか、OTか。病院の職員か・・・・・・
- 74 :
- 所長は、穏やかではあるが強い口調で「忘れなさい」と言うと帰り支度を始めた。
俺は一人残された事務所で、いよいよ切羽詰ったレセプト請求の仕上げと格闘しなければならなかった。
やたらと浮き足立ってしまった心のままで。
泣きそうになりながら、減らない書類の山に向かってひたすら手を動かす。
夜蝉も鳴き止んだ静けさの中で一人、なにかとても恐ろしい幻想がやってくるのを必死で振り払っていた。
よりによって、次の日は10日の締め切りだった。どんなに遅くなってもレセプトを終わらせなくてはならない。
チッチッチッという時計の音だけが部屋に満ちて、俺はその短針の位置を確認するのが怖かった。
多分日付変わってるなぁ、と思いながら段々脳みその働きが鈍くなっていくのを感じていた。
いつのまにウトウトしていたのか、俺はガクンという衝撃で目を覚ました。
意識が鮮明になり、そして部屋には張り詰めたような空気があった。
なぜかわからないが、とっさに窓を見た。
その向こうには闇と、遠くに見える民家の明かりがぽつりぽつりと偏在しているだけだった。
次にドアを見た。なにかが去っていく気配があった気がした。
そして俺の頭の中には、今日所長に質問した中にはなかった、奇怪な噂が新たに入り込んでいた。遠くから蝿の呻くような音がする。
「誰に聞いたのか」
とは、そういうことなのか。
『誰も言うはずがない話』
あるいは、『所長以外、誰も知っているはずがない話』たとえば、所長が最期を看取った人の話・・・・・・
- 75 :
- そんな話を俺がしたら、今日のような態度になるだろうか。
そんな噂話を俺にしたのは誰だろう。今、闇に消えたような気配の主だろうか。
生々しい、そしてついさっきまでは知らなかったはずの奇怪な噂が頭の中で渦を巻いている。
俺はここから去りたかった。でも絶対無理だ。
今あのドアを開けて、暗い廊下に出て、人の居ない病室を通り、狭い階段を降り、霊安室の前を行くのは。
俺はブルブルと震えながら、このバイトを引き受けたことを後悔していた。
廊下の闇の中に、なにかを囁きあうような気配の残滓が漂っているような気がする。
それからどれくらい経ったのか。ふいに静寂を切り裂くような電話のベルが鳴った。
心臓に悪い音だった。でも、生きている人間側の音だという、そんな意味不明の確信にすがりつくように受話器をとった。
「もしもし」
「よかったー。まだいた。ねえ、そこに○○さんのカルテない?」
聞き覚えのある声がした。ステーションのナースの一人だった。
「すっごく悪いんだけど、今○○さんの家から連絡があって、危篤らしいから、ほんと悪いんだけど今すぐカルテ持って○○さんの家に来てくれない?私もすぐ行くけど、そっち寄ってたら時間かかりそうだから」
俺は「はい」と言って、すぐにカルテを持って駆け出した。ドアを開けて、廊下を抜けて、階段を降りて、霊安室の前を通って、生暖かい夜風の吹く空の下へ飛び出した。
- 76 :
- 所詮は臨時の事務職だ。でもその日、人の命に関わる仕事をしたという確かな感触があった。
鬱々と、下を向いてばかりでなくてよかった。人の死を、興味本位で語るばかりじゃなくてよかった。
こんな、夜の緊急訪問はよくあることらしい。でも俺にとって、特別な意味がある気がした。
だから、カルテを届けたあとまた事務所に帰ってレセプト請求をすべて完成させるのに、全精力を傾けられたのだろう。
次の日、あまり寝てない瞼をこすりながら出勤すると、所長が「お疲れ様。昨日は大変だったわね」と話かけて来た。
俺は、「いえ、このくらい」と答えたが、所長は首を振って「やっぱりあなたには向いてない職場かもね」と優しい声で言うのだった。
俺はそのあと、2週間くらいでそのバイトを止めた。
いい経験になったとは思う。
でも、人の死をあれほど受け止めなければならない職場は、やはり俺には向いてないのだろう。
俺があの夜、カルテを届けた人はその日の朝に亡くなった。
そしてその死を看取ったナースは、すぐに次の訪問先へ向かった。また、その肩に死者の一部を残したままで。
- 77 :
- その噂をはじめに聞いたのは、ネット上だったと思う。
地元系のフォーラムに出入りしていると、虚々実々の噂話をたくさん頭に叩きこまれる。どれもこれもくだらない。
その中に埋もれて、「黒い手」の噂はあった。
黒い手に出会えたら願いがかなう
そのためには黒い手を1週間持っていないといけない
たとえどんなことがあっても
「バッカじゃないの」
上記の噂を話したところの、ある人の評である。オカルト道の師匠にそんなあっさり言われると、がっかりする。
「まあ不幸の手紙の亜種だな。どんなことがあっても、って念押ししてるってことは、1週間のあいだになにか起こりますよってことだろ」
チェーンメールが流行りはじめた頃だったが、「××しないと不幸になる」というテンプレートなものとは少し毛色が違う気がして僕の印象に残っていたのだが、
師匠はこういうのはあまり好きではないようだった。
しかし、しばらくのあいだ僕の頭の片隅に「黒い手」という単語がこびりついていた。
ありがちなチェーンメールと一線を画すのは、そのスタート契機だ。
「このメールを読んだら」ではなく、「黒い手に出会えたら」
つまり、話を聞いた時点で強制的にルールの遵守を求められるのではなく、契機が別に設定されているのだ。
怖がろうにも、その契機に会えない。
「黒い手に出会えたら」
僕は出会いたかった。
- 78 :
- 黒い手を手に入れた。
という一文をあるスレッドで見たとき、僕の心は逸った。
普段はいかない部屋に出入りしていたのは、「地元の噂」を語る場所だったから。
「黒い手」の噂を聞けるかも知れないという可能性のためだ。
マニアックなオカルト系フォーラムにどっぷり浸っていた僕には、少し程度が低すぎる気がして敬遠していたのだが・・・・・・
「見せて見せて」
というレスがつき、しばらくして「いーよ」という返事があった。
その音響というハンドルネームの人物は、何度かオフ会を仕切ってるような行動派らしく、「じゃ、明日の土曜日にいつものトコで」という書き込みで「黒い手オフ」が決定した。
新参者の僕は慌てて過去ログを読み返し、いつものトコが市内のファミレスであることを確認すると「初めてですけど行ってもいいですか」と書き込んだ。
当日は、まだこういうオフ会というものにあまり慣れていないせいもあって緊張した。
遅れてしまってダッシュで店内に入ると、目印だという黒系の帽子で統一された一団が奥のスペースに陣取っていた。
「ちーす」という挨拶に「すみません」と返して席につくと、テーブルの周囲に居並ぶ面々に対して妙な気まずさを感じた。
ネット上の書き込みを見ていた時から想像はついていたが、やはり若い。
たぶん全員中学生から高校生くらいだろう。僕もついこのあいだまで高校生だったとはいえ、1コ下2コ下となると別の生き物のような気がする。
先輩風を吹かしたりというのは苦手なので、ここでは年上だとバレないようにしようと心に決めた。
「で、これなんだけど」
そう言って全身黒でキメた16,7と思しき女の子が、足元から箱のようなものを出してきてテーブルに乗せた。
- 79 :
- おおー。という声があがる。
音響というHNのその子は、もったいぶりもせずテーブルの真ん中まで箱を押し出した。
「ガッコの先輩にもらったんだけど、なんか、持ってるだけで願いがかなうってさ。誰かいらない?」
え?くれるのかよ。他の連中も顔を見回している。
「黒い手って、ほんとに黒いの?ミイラとか?」
軽い調子で中の一人が箱の蓋を取ろうとした。
その瞬間、僕の右隣に座っていた面長の三つ編み女がその手を凄い勢いで掴んだ。
「やめて。これヤバイよ」
真剣な目で首を振っている。
「ッたいわね、なにマジになってんの」
掴まれた手を振りほどいて睨みつけると、乗り出した体を引っ込める。それからなんとなく、沈黙が訪れた。
霊が通った。
誰かが呟いて、「えー、天使が通ったって言わない?」という反応があり、しばらく箱から目をそむけるように「霊VS天使」論争が続いたあと、音響が言った。
「で、誰かいらない?」
またシーンとする。こんなのが大好きな連中が集まっているはずなのに、なんだこの体たらくは。
- 80 :
- 黒い手に出会えたら願いがかなう
そのためには黒い手を1週間持っていないといけない
たとえどんなことがあっても
この噂の意味がわからないほどバカではないということか。
ただそれも、この噂が本物でかつこの箱の中身が本物だったらという前提条件つきだ。
根性なしどもめ。僕は違う。なぜ山に登るのかといえば、当然そこに山があるからだった。
「僕がもらっていいですか」
全員がこっちを見て、それから音響を見る。
「いいよ。かっくいー。ちなみに箱ごとね。開けたら駄目らしいから」
音響は僕の方に箱を押し出し、ニッと笑った。
「1週間持ってないといけないんだって。でも結婚指輪でも買ってやればそんなにかかんないかもよ」
その後は普通のオフ会らしく、くだらなくて怠惰で無意味な時間をファミレスで過ごした。
誰も箱のことには触れなかった。それが目的で来た連中のはずなのに。
解散になったとき、箱を抱えて店を出ようとした僕に、さっきの三つ編み女がすり寄ってきた。
「ねえ、やめたほうがいいよ。それほんとやばいよ」
なんだこの女。霊感少女きどりなのか。
引き気味の僕の耳元に強引に耳を寄せてささやく。
「わたし、人に指差されたらわかるんだよね。たとえ見えてない後ろからでも。そんな感覚たまにない? わたしの場合嫌な人に指差されたらそれだけ嫌な感じがする。
そんでさっき箱が出てきたとき半端なくゾワゾワ来た。こんな感じ、今までもなかった」
- 81 :
- 連投の馬鹿の投稿パターンを見てみようか。
早起き、昼休み、夜
会社員みたいに規則正しいね。
- 82 :
- 犯人はあやのでしょ?
しかも携帯からwwwww
- 83 :
- コピペ連投することで店のイメージ下げてるってわからないのかな
- 84 :
- 連投の奴がこんなことしてる間にも連投の奴の大事な残りの人生はボーっと過ぎていく。ボーっとどころか無駄な執念で浪費され続ける。気づいた時には若さも自分の将来もなく、恨みと徒労の虚しさだけが残る。かわいそうだな連投の奴。
- 85 :
- 小林の糞みてぇなパワハラ
- 86 :
- あやの腹黒い
- 87 :
- クソ店
- 88 :
- 人妻はいいですよね、熟女最高!
- 89 :
- あやの結婚してるのにこんな仕事してるとか…
- 90 :
- >>89
嘘だっ!
- 91 :
- 北条麻紀最高ぅうう!
- 92 :
- >>87
クソ、最高ぅうう!
食べたいぃい!
ンマンマ〜
- 93 :
- ガールズバーじゃないよね、此処
- 94 :
- クソ店
- 95 :
- あやのって此処でも働いてるんだね
http://bar-himitukichi.in-website.com/staff.html
- 96 :
- あやの腹黒い
- 97 :
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