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高校時代の変なやつの話


1 :2013/10/24 〜 最終レス :2013/10/28
久しぶりに思い出したからゆっくり書いていく。暇だったら見てほしい。

2 :
おれのことか

3 :
暇人です

4 :
いや俺だろう

5 :
いや俺のことだわ

6 :
スペック

身長174体重62くらいのフツメン
高校では帰宅部で勉強もクラスで真ん中くらいの可もなく不可もなしな奴
変なやつ
身長163くらいのガリガリでそこそこイケメン
イニシャルがKなので以降Kと呼ぶ

7 :
そいつとは高校に入ってから同じクラスになったんだ、最初の印象はずっとイヤホンつけて本読んでたから暗い奴だなって感じだった
Kに興味を持つようになったのは新学期恒例の自己紹介の時だった
俺は普通に出身中学とか趣味とか言って適当に終わったんだ

8 :
Kの番が来て起立したんだけど最初はずっと黙ってたのね、そこで担任がどうした?とかそんな感じで声をかけたの
そしたらKは「あー、好きなアイスはスーパーカップのチョコチップです」とだけ言って座ったんだ、それを聞いてたやつとか先生は彼のネタだと思って笑って「緊張してるんだなー」とか言ってたけど俺の見た感じKには緊張してる様子もふざけてる様子もなかった

9 :
池沼でしょ。運営は

10 :
そんなことがあってKはその後の休み時間では人気者で5,6人に囲まれてた、俺もちゃっかりその輪に混じってた
どこの中学から来たの?とか名前は?とかそんなことを質問されてた気がする
俺はそんな会話の流れで友達でもできればなとただ突っ立ってた
Kはどの質問にも答えないで囲んでるやつの顔を順に見てるだけだったんだが俺の顔を見て「あなたチンチラっぽいな」とだけ言って教室を出て行った
その日から俺のあだ名はチンチラから転じてチンチンになった、この恨みは今でも忘れない

11 :
それからなんやかんやで数日が経った
俺はKのおかげかどうかは定かではないが「うぇーいちんちーんwww」とかそんな感じで話しかけられることが増え友達も数人できた
Kはまともに会話をしようとしないため早速孤立しいつもイヤホンを耳につけて寝ているか本を読んでいた

12 :
そんなKと親しくなるきっかけになったのは体育のマットの授業の時だった
二人一組で柔軟をするんだが並んだ順の隣のやつと組むことになりそれがKだった
柔軟のときに先に俺が背中を押してもらう側だったんだがKは容赦無く全体重をかけてきた
俺はあまりの痛さにKを払いのけ「ばかじゃねえの!」とかなんかそんなことを叫んだ
Kは特に悪気もない様子で「最初に行くとこまで行っちゃえば楽かなと……」とか言ってた
腹が立ったので仕返しをしてやろうと交代して俺がKの背中を押した
するとペタンと体操の選手のように床と水平に体がついてしまった
なにかやってたのか?と聞くと「うちのトイレ狭いから」とわけのわからないことを言っていた

13 :
その時間二人一組での行動が続いたため俺が色々と話しかけたのだがいまいち話は噛み合わず収穫は特になかった
それからはなんとなく移動教室などの時は俺がKの席まで行き適当な雑談をするというのが通例となった
それを見た周りのやつは「ちんちん名付け親に懐いたのかい?www」などと茶化してきていたが周りのやつもなにかとKに話しかけては的外れな返事をされるという一連の流れを楽しんでいた

14 :


15 :
一月も経つ頃には大体のイメージやキャラが確立されていきKは変な面白いやつみたいな立ち位置だった
そしてテストの時期がやってきた、俺は中学の頃から一夜漬けを心情としておりその時もその姿勢をまったく崩すことなくテスト当日を迎えた
当日の朝はみな教科書やらノートに向かっていたがKだけはいつも通りイヤホンをつけて空中を眺めていた
俺は今のうちに余裕をぶっこいて痛い目みればいいさとかそんな風に思っていたと思う
そして結果が出たのだが俺はだいたい平均点か少し上回る程度の点数を取っていた、Kはテストを返却されてもすぐにカバンに突っ込んでしまうため盗み見ることはできなかった

16 :
どのくらいの偏差値の高校?

17 :
うちのクラスでは教科ごとと総合で10位以内の人のランキングが発表されるのだがそれを見て驚愕した
ほぼ全ての1位をKが独占しているのだ、これにはクラス中がKやべー!だの天才じゃん!だのと騒いでいた
Kはイヤホンをつけて机に突っ伏していた
俺たちの通う高校はそこそこ頭のいいやつが行くとこと地元で有名なレベルのとこなのでテストが簡単ってわけではないと思う、そんな中こんだけの点数をとるのだからきっと家で猛勉強したに違いない
そう思い俺はKに話しかけた

18 :
>>16
60前後くらいだったと思う

19 :
「お前はいったいどれだけ勉強したんだ?それともカンニングでもしたのか?」
聞き方は最悪だと思うがK相手だと問題はない、Kはいつも通り特に抑揚のない声で「え、授業でやったじゃん。あ、授業字数の話?」などと宣った
「隠さなくてもいいんだぞ、努力は恥ずかしいことじゃない」俺はきっとこいつはミサワ的な全然勉強してねーわーってやりたいやつなのだと思いそう言った
だがKは嘘をつく様子もなく「家で勉強したことはないかなー」と涼しい顔で言った

20 :
そんなわけないと反論しようと思ったが「それに教科書とか全部棚においてあるし」と教室後ろの生徒が自由に使っていいとされてる棚を指さされながら言われ何も言えなくなった
そしてこのことが偶然でも嘘でもないことは今後のテストで思い知らされることになった
Kは所謂天才と呼ばれる部類の人間なのかもしれないとこの時から思っていた

21 :
テストの件でKの株はあがりまくり非常に腹立たしいが顔もそこそこ良かったので女子にもモテはじめていた
ただKは浮かれるでもなくいつもの調子だったのでそこには好感が持てた
しかも女子からアドレスを聞かれたKは「あ、俺電話持ってないんだよね。ほら、電波とか浴びるとさ扁平足になるって言うし」とか適当なことを言っていたので段々と電波な人という認識になっていった
俺もKがいないところで「あいつ新生児にしか欲情しないらしいぜ」とか言って必死にネガキャンしてた

22 :
ほしゅ

23 :
なんだホモスレか

24 :
さらにKは運動も出来た、うちの学校では夏と冬に球技大会がある。
Kと俺はサッカーに出場することになったのだが所詮一年生なのだから勝てるわけないと全員が諦めムードだった
ただ1人Kだけは「サッカーは素晴らしいスポーツだね」と体育での練習の段階からやる気だった
そのくせチームでの練習には参加せず1人でバドミントンをやってた

25 :
>>24
一人でバドミントンてどーやんだ?

26 :
そんなこんなぐだぐだな感じで大会当日を迎えた
くじ運が悪く最初から2年生と当たってしまいチームのモチベーションは最悪だった
俺は未経験なのになぜかフォワードになりKはボランチを任されていた
まあ楽しもうかみたいな感じで相手のボールから試合がスタートした
次の瞬間ボランチのはずのKが猛ダッシュでボールを取りに行き簡単に奪ってしまった、みんな驚きつつも「Kぱねえ!」とか言いつつ1人で前線までボールを運ぶKを追いかけていた
ゴール前までボールを持って行ったKはそのままシュートすればいいものをちょうど走ってきた俺へボールをパスした
目の前にはキーパーしかいなくいきなり最大のチャンスが到来した
俺は思い切りボールを蹴り見事に枠を外した

27 :
>>25
リフティング?って表現が正しいかわからないけど羽を1人で上に打ち続けてた

28 :
見てるぞ

29 :
ちょっと飯食ってくるね

30 :
はよ

31 :
ただのホモスレか

32 :
続きまだー?(´・ω・`)

33 :
ただいま、しこしこ書いてくね

34 :
はよはよ

35 :
「おいーちんちーんしっかりー!」などと言いつつも皆Kの意外な才能の発揮で勝てるんじゃないかという希望で満ちた顔をしていた
その後Kはしっかり守りもやってくれるため失点してしまうこともなかった、そしてこちらにも一応サッカー部のやつが何人かいたので結構いい試合になっていた
だが試合が進むに連れ相手の2年生のプレーが荒くなってきた、サッカーでの審判はサッカー部の1年が務めることになっているので2年生チームのサッカー部の先輩に怒鳴られるのが怖いのか多少の荒いプレーだとファールを取られることはなかった
そんななか悠々とボールを運ぶKだが一向に自分でシュートを打つことはなかった、そしてセンターラインあたりでKが出したパスが俺の元へと再びやってきた

36 :
トイレワロタ

37 :
見てるよー

38 :
未経験なりに必死でドリブルをして先ほどの失態を挽回せねばと思ってる時だった、相手チームのディフェンスが俺のボールを取りに来てその時襟を思い切り掴まれ転ばされてしまった
転んだ俺につまづき相手も転びボールだけがコロコロと転がっていった、俺は転んだどさくさに紛れて肘で殴られたり蹴られたりした
そこへ走ってラインからボールが出る前に追いついたKは俺の方を振り返りボールを止めた
そしてラインの外へボールを蹴り出し地面で見にくくもみ合いになってる俺たちの方へ来て相手である二年生の顔をいつもの無表情に少し笑みを足したような顔で思い切り蹴り上げた
はじめ何が起きたのかイマイチわからなかったが鳴り響く笛の音と走ってくる先生の姿、そしてすぐ隣で顔を抑え手の隙間から止めどなく血を流す2年生の姿をみて状況を理解した
Kは2年生の前でしゃがみ込み「サッカーは素晴らしいスポーツなんだよ」と言い残し先生に連れられて行った

39 :
この時は流石に狂気を感じた、Kは特に抵抗する様子もなくむしろ自分から進んでグラウンドを出ていった
皆最初は呆然としていたが2年生が次々と怒号をあげそれをなだめるのに周りの教諭が集まってきていた
結局試合は数分後にKと蹴られた選手を退場させて続行された、Kが抜けた穴は大きく二つの失点を許し俺たちは初戦敗退となった
Kはその後相手の2年生にも非があったなど考慮され2週間ほどの停学で済んだ、相手の2年生がどの様な怪我だったのか詳しくは知らないがあの様子だと鼻くらいは折れてたのではないだろうか

40 :
はよ

41 :
しえん

42 :
停学が開けたKはちょっとした英雄的な視線と畏怖の視線の両方にさらされていた
ただ本人はいつも通り気にする様子もなく色々と立った変な噂も時間と共に消えて行った
俺はその一件のあとKになぜあんなことをしたのかを聞いてみた
「サッカーは楽しくないとサッカーじゃないんだよ、だからチンチンにもゴール決めてもらいたかったし。残念だねー来年がんばろー」
ただただ純粋にサッカーを楽しもうとしていただけのこいつにあんなことをさせた責任の一端は俺にもあるよなと思うと申し訳なくなった

43 :
書き溜めしてからスレ立てればよかったね……
書き始めたはいいけどこんな奴がいたんだってだけで特にオチはないんだよね、だから思い出したことダラダラ書いてくだけになるけどいいかな?

44 :
それで十分面白いよ

45 :
>>43
いいよー

46 :
問題ない

47 :
いいよーw
でもなんか怖いねー(´・_・`)

48 :
ありがとう、文才ないからわかりにくいところあったら質問してね!

49 :
今はKとは連絡とってないの?

50 :
じゃあ文化祭の時の話
夏休みが明けてすぐに文化祭があるんだけどうちのクラスはどうする?ってなってテンプレートのお化け屋敷とかメイド喫茶とか出たけど結局1年生は初めてだし簡単な焼きそばと焼き鳥を校庭の出店で売ることになった
準備期間中はみんなワイワイ看板作ったり材料の買い出ししたりで楽しそうだった
Kはこの時はまっていたのかは知らないがずっとゲームボーイでドンキーのゲームをやってた
だがKにもなにかやらせないのは不公平だということで(主に俺がサボりたいから押し付けただけだが)焼きそばに使う具材を切る係りに任命した

51 :
K怖すぎw

52 :
>>49
Kとはもう連絡とってないよ

53 :
>>52
取れない、でなく、取ってないなのか

54 :
>>53
あ、じゃあその話も追い追い

55 :
とりあえずお風呂入ってきます!

56 :
連絡をとらないのにも何か理由があるのか?
おもしろい

57 :
>>50
ドンキーて…年齢いくつなの

58 :
ただいま!
そんな昔の話ではないよー、今だに俺も64やったりするし…

59 :
二年DQN杉ィ!
本当に偏差値高い学校なのかよ

60 :
もともとカット野菜を買うつもりだったが加工されたのは高いということで事前に下ごしらえとして野菜を切り肉も細かく切る必要があった
だがここでも俺は失態を犯す、Kは料理までもなんの問題もなくこなすのだ
テレビで見るような高速とまではいかないもののリズム良くトントンと切っていく姿にクラスの女子は黄色い声をあげていた
俺はメニュー表を書くために持ったペンが震えていた
なぜそんなことまで出来るのか問うたところ「他にやる人がいないから」ということだった
この頃から彼の家庭環境も気になり始めていた

61 :
>>59
偏差値高いところの方が校則とかの自由度が高い分ねえ…

62 :
そして当日、文化祭は2日に分かれていて1日目は生徒公開日2日目は一般公開日となっている
基本的に一年生の出店の位置は他の高学年が選んだ後の余った場所となるため案の定我らのクラスも校庭の端のあまり人のこなさそうな場所になってしまった
それにより目標としていた半分も売ることはできず1日目は終了した
俺は学祭バンドを横目に携帯をいじっていた
次の日、サボっていることがばれた俺とKは客を呼び込む係りになってしまった
初日はただ店で待っていたから客が来なかったと考えたらしい
ただ俺はともかくKを呼び込みに使うとはどういう了見なのだろう、たちまち客足が遠のくことは容易に想像できる

63 :
一般公開日ということで老若男女様々な人が来校し初の高校の文化祭というものの空気に当てられ俺は浮かれていた、普段はそんなに誰かれ構わず声をかけられるようなタイプではないがその日は例外であった
ほぼ俺の頑張りにより1日目の売れなかった分は午前のうちに売り切ることができた、だがしかし2日目のノルマがどっさり残っている
時間が経つに連れ食べ物系は売れなくなってくる、既に誰に声をかけても断られる状況が続いていた
それでも声をかけ続けていると校舎の端の方でゲームボーイをやるKを見つけた、俺がこんなに頑張っているのにこいつはドンキーコングの投げる樽をかわして遊んでいたのかと思うと腹が立ってきた
「おいおいK、俺の分のノルマは終わったからな。あとは全部お前が売り切るんだぞ?まあせいぜい頑張れよ」
俺の分のノルマとか特に決めてはいなかったがこいつがこういう姿勢なら俺だってもうやってられん、お願いしてきたら手伝ってやらんこともないというスタンスだ
だがKは「あ、そうなの?お疲れ、頑張るよ」とだけ言って店の方へ向かって行った

64 :
おもろいなK

65 :
いいね

66 :
>>63
ドンキーコングって敵なのかよw

67 :
正直もう誰も売り切ることは出来ないと思ってたのでまあいい勉強になったよねという空気だった、そもそも最初に見込んだ量が多いんだとかそんな風に思い込んで仕方ないということにしようとしてた
俺は疲れたので出店の中のベンチで座ってKがどうするのかを眺めていた
Kは「借りてきた」とだけ言ってでかいトレイを持ってきた、どうやらそれに焼きそばと焼き鳥を入れて移動販売するつもりらしい
まあ考えたなとは思ったがこれで売り切れるとは考えられない、だがクラスの奴らはやけになったのか作った全てのパックをKのトレイに乗せ山積みになっていた
もうどうにでもなれという感じだった、Kは少し重そうにしながらとぼとぼと歩いて行った

68 :
Kに全ての重荷を任せた俺たちは勝手に全部終わったような顔して何処かのクラスから買ったタピオカジュースで打ち上げのようなものをしていた
俺はKがどうするのか気になってはいたがどうせ売れ残ろうと学校の金だし皆で食えばいいのだからなんの問題もないだろうとタピオカをすすっていた
3,40分経った頃だろうか、空になったトレイを持ったKが帰ってきたのは
にわかに信じ難い光景に俺は咄嗟にこんな疑惑を口にした
「お前どこかに捨ててきたんじゃないだろうな!」
するとKは首にかけてた財布をひっくり返しトレイに小銭をぶちまけた
「多分足りてると思うけど……」
意味がわからなかった

69 :
>>66
ドンキーコングがピーチを攫ってそれをマリオが助けるやつ、最近の人は知らないのかな……

70 :
Kはサヴァン症候群か何か?

71 :
>>69
それファミコンじゃね?

72 :
その場にいた奴らが次々にどうしたのかをKに問いただした
けっこうな量があったから不思議に思うのは当然だ、俺だってわけがわからない
Kはいつもと同じ平然とした顔で「朝のうちに頼んでおいたんだ、昼はうちで買ってくれって。あそこで工事やってる人たちに」
Kが指を差す先には大きな建物が立つ予定の工事現場があった
「あと余ったのはその辺の人に声かけたら買ってくれたよ」
俺だってかなりの人に声をかけて断られ続けたのにこいつはいったいどんな手を使ったんだ
これがフツメンとイケメンの差かと絶望した

73 :
>>71
ゲームボーイでもあったのよ

74 :
>>70
一応健常者だと思うけど…
調べたらなにか出たかもしれんね

75 :
その後担任はその売り上げで人数分のアイスを買ってきて全員で食べた、余った分は来年の文化祭に回すらしい
なんやかんや一年生にしては十分成功と言える結果に終わった
Kはゲームボーイを無くしてしまったとアイスを咥えながら探し回っていたのがすごく記憶に残っている
結局見つかることはなかったらしい
1年の文化祭はそんな感じで終了した

76 :
あ、ID変わった。1です。

77 :
見てるよ

78 :
誰もいなくなった……需要あるようならまた明日来れたら書きます。

79 :
見てる見てる

80 :
ホモ展開はよ

81 :
見てる

82 :
すいませんもう眠くて死んでしまいそうなので。。。
明日暇ならまた見てください!

83 :
待ってるで

84 :
待ってるー

85 :
ほしゅ

86 :
ほしゅー

87 :
昼休憩入ったから少しずつ書いていきます

88 :
Kの偏食の話
昼休み、俺はいつも母が弁当を作ってくれるのでそれを数人の友達と共に食べるのだがKはほとんどが机に突っ伏して過ごしていた
たまに忘れてたことを思い出したかの様に立ち上がって購買に向かう姿を目にする程度だった
いつも決まって胸焼けがしそうなほど甘そうな菓子パンばかりを好んで食っていた、見る限りでは蒸しパン系が好きらしい
たまたま俺が弁当を家に忘れてしまった日、授業が終わりそのことに気づいた俺は仕方なく購買へ行くため席を立った

89 :
その時Kも昼食を食う日らしく教室を出ようとしていたので俺から声をかけて一緒に買いに行くことにした
「お前だいたい食わないで寝てるけど腹減らないの?」常々疑問に思っていることを聞いてみた
「宗教上の理由でね」とさらっと言われた、断食的なものなのだろうか
「いったいどこぞの神様を信仰してるんだい?」と聞いてからあまり深入りするのはダメだったかなと後悔したが「自分さ」という返事を聞きいつもの適当なあれかと安心した
続けてKは「腹が減るのは最初だけだよ、一線を越えると平気なものさ」と言っていた
ガリガリなんだからもっと食えばいいのにと思ったがそんなことを忠告してやるほどお人好しではなかった

90 :
購買に到着し俺はなにか弁当とおにぎりを注文したと思う、Kはいつも通り蒸しパンを一つだけ買っていた
「なんでいつも菓子パンなんだ?」
「普通に飯を食って分解して糖を取り出してって面倒だろ?だからダイレクトに甘いものを食べるんだよ、好きだしね」
栄養面とかもあるしそうも言ってられんだろと思ったが「角砂糖でも食ってろ」とだけ言った
「君は砂糖で腹が膨れるのかい?」という最もな返しをされてこいつに口では勝てそうにないことを悟った

91 :
その日は成り行きでKの前の席を拝借し向かい合うようにして目の前で買ったばかりの弁当を食ってやった、こいつがまともに会話をしてくれる日が珍しかったからもう少し話したいと思ったからだ
少しずつちぎりながら蒸しパンを口に運ぶKは俺が前に来ても嫌な顔一つせず迎えてくれた
「甘いもの好きなんだな本当」と言うと少し微笑み頷いた
「糖尿病になるぞ」と言うと「そうなったらインスリンに練乳と蜂蜜ぶち込んでがぶ飲みするよ」とかなり不謹慎なことを言っていた
その後話したことによると好きなものは甘いものと肉、嫌いなものは野菜と生ものだそうだ

92 :
それから、たまにKが購買へ行って菓子パンを食べる時は俺も一緒に向かいの席で昼飯を食べることにしていた
その日もちょうどKが昼飯を食う日で俺はKの向かいの席で母お手製の弁当を食っていた
そして適当なことを話していると大きな声でぎゃーぎゃー騒ぎながら女子の3人ほどのグループが教室に入ってきた
最初はいつものことだし特に気にしてなかった、そのリーダー的な存在のチャラチャラした女が急に静かになりこちらの方へ歩いてきた
俺たちの座ってる席の隣ではいつも一人で静かに本でも読んでるような地味な女がいるんだけどさ、その席に誤ってぶつかったフリをしてチャラ子は地味子が食ってる弁当を床に払い落とした
俺たちの座る席と地味子の座る席の間の通路にびちゃっという間抜けな音を立てて弁当は床に広がった

93 :
「あっ、ごっめーん」とチャラ子は悪びれる様子もなく取り巻きの女と笑っていた
今までもこの地味子は足をかけられたりみんなに聞こえるように悪口を言われたりといじめられていたのだが誰もそれを咎めはしなかった、関わらないようにしてたってのが正しいと思うが
その時もみんな一瞬静まり返ったものの何事もないように普段通りの昼休みを続けていた
俺は胸糞悪かったがそれよりもKのことが気になっていた、Kは地味子とKの席の間の床にぶちまけられた弁当を見つめていた
地味子は無言でそれを片付け始めた、俺は見ていられなくて飛び散った汁とかを一緒に拭いてた
「地味子〜、それ食べなよもったいなーい」とチャラ子が取り巻きとへらへら笑いながら言った時だった
Kが立ち上がった

94 :
昼休憩終わるから続きは夜書きます

95 :
ぬおおおおお 気になる所でええええ
夜待ってます

96 :
超気になる
支援

97 :
昨日の暴力サッカーといい、ゴミ溜めの巣窟だなお前の高校
中学ならともかく、今時底辺校でもそんな高校中々お目にかかれんぞ

98 :
追いついた
続きめちゃ気になる

99 :
焦らすのが上手ね...

100 :
少女漫画に出来そうな話だな。
Kを勝手にくらもちふさこの書く男の子で想像しちゃってるわw

101 :
久しぶりに面白い

102 :
追いついた
続きめちゃくちゃ気になるぅぅぅ!

103 :
ただいま、ゆっくり書いていきます

104 :
>>97
ほんの一部の人間がそうなだけで大半は俺のように普通なのばかりだよ

105 :
そのままチャラ子の前まで歩いて行き立ち止まった
「はあ?なに?」と少しKに驚きつつも答えた時だった
「お前が食え!!」そう怒鳴ると同時にKはチャラ子の胸ぐらを掴んで引き寄せると共に足払いし床の弁当の上へ転ばせた
Kが大きな声を出したのを初めて見て俺は呆然としていた、それはクラスの他の人も同じようだった
チャラ子の頭を押さえつけて「早く食えよ」とKが無表情で言ったあたりで、これはやばいと察し俺はKを引き剥がした
「どうしたんだよ!落ち着けって!」俺はKを抑えながら言ったがKは特に抵抗する様子もなく俺に引っ張られるまま離れた

106 :
Kが離れた後チャラ子は大げさに痛がりながら立ち上がり制服や顔についた飯を払いながら「はああ!なんなの!まじありえんし!」と怒気を帯びた口調で言った
Kは俺が放すと同時にチャラ子にまた近づいて行った
チャラ子はビクッとして驚いていたが取り巻きの手前弱いところは見せられないのか平静を装っていた
Kはチャラ子の正面で立ち止まり顔の近くで何事かを呟き地味子の片付けを手伝い出した
チャラ子はそれを聞き半泣き状態になって「ほんとありえん!なんなのよ!ありえん!」とか言いながら自分の席のカバンをとって出て行った
人間追い込まれるとありえん!しか言えなくなるのかもしれない

107 :
惚れてまうやろ…

108 :
その後おおかた片付け終わった頃にKは食べかけの蒸しパンを地味子に差し出し「あげる、ごめんね」とだけ言って教室から出て行った
地味子は食べかけの蒸しパンをどうしたものかと少し見つめてその後カバンの中に入れた
Kが出て行った後の教室はいつもよりざわついていた
「チャラ子も悪いけどKもやりすぎだわー」とか「最後にチャラ子に向かってKなんて言ってたの?」とかそんな感じで盛り上がってた
幸い先生に見られなかったことで、これによりKがなにか処罰を受けることはなかった
チャラ子側も虐めたことがバレるのを恐れたため教師に言えなかったのだと思う

109 :
後日、Kとその時の話をした。いつも通り昼食を食べながら
「なんであんな風になったんだよお前は」なるべく責めるような口調にならないように気をつけ聞くと
「あー、俺はアンパンマンになりたかったんだよ」とだけ言っていた
もう多少の付き合いだからわかっていたがこういう時のKはこれ以上詮索しようともなにも答えないのだ
チャラ子に最後なんと言ったのかが気になっていたのでそれだけ教えてくれと言うと「忘れてしまったよ」と本当なのかとぼけてるのかわからない口調で返された
噂ではいつもの真顔で「次やったらR」と言ったらしい、噂なんて当てにならないがKなら言いかねないなと思って半信半疑でクラスのやつが話してるのを聞いていた

110 :
チャラ子は事件の次の日からいつも通り登校してきたが、あれから地味子をいじめることとKに近寄ることはなくなった
「あれは流石にないわ」という空気になったらしく心なしかチャラ子は大人しくなった、大きな変化はなかったが
Kはそんな事件などなかったかのように些細なことでチャラ子に話しかけたりするがチャラ子は明らかにビクビクしていて遠くから見ていると面白かった
地味子はその後それなりに友達も出来たらしく一人で食事してる姿はあまり見かけなくなった
ただKはその一件でより近寄ったらやばい奴みたいなレッテルが貼られ少し遠ざけられていた
当人は気にしていないようだが俺はなんとも解せなかった

111 :
Kイケメン杉濡れた
1が惚れないのがおかしい

112 :
ちょいちょい見かけるけど俺はホモじゃないからね!Kだってきっと異性愛者!

113 :
今から人が来るから長文打ってられそうにないです!
ちょいちょい覗きに来るんで質問とかあれば答えます。
また明日以降残ってれば思い出したエピソード書いていきます

114 :
この流れで地味子はKに惚れたりしなかったのか?
明日も待ってるよー

115 :
>>114
地味子は既に別の学校に彼氏がいたらしい、もともと地味だけどそこそこ可愛かったし不思議ではなかった
でも凄い感謝してるみたいでなにかとKと俺には良くしてくれたよ

116 :
みてるよ

117 :
ほしゅ

118 :
見てる

119 :
いるぞー

120 :
ごめん、長文は今日書けそうにない!需要あるなら明日以降書いていくね!
質問とかなら随時答えます!

121 :
ほしゅー

122 :
ほす!

123 :
ほし

124 :
希代

125 :
ほしゅー
続きはよ

126 :
ほしゅ

127 :
ほしゅほしゅ

128 :


129 :
しゅ

130 :
Kのこと、イニシャルが一緒ってこともあってか栗原類で再生してる なんとなくだけど

131 :
ほしゅ

132 :
ただいま、これから書き溜めて夜貼って行こうと思う!

133 :
あ、ID変わってる。1です

134 :
>>130
Kは仮面ライダーキバ?の人に似てると思う、貞子にも確か出てた!目はもう少しキリッとしてる感じ

135 :
>>134
おかえりー
そうなんだ!一人バドミントンとか栗原類似合いそうと思ってね
キバの人ggったけどイケメンだなw

136 :
今北。
そしてもしかしてもしかしたら同級生。
イニシャルがK・Oなら>>1は間違いなく同級生

137 :
Kみたいな友達が欲しかった

138 :
>>136
昨日も同級生の人からスレ立てたろってメールきたしもしかしたら同級生かもしれんね

139 :
じゃあ少しずつ投下していきます、暇だったら読んでください。

140 :
Kと哲学の話
ある日の昼休み珍しくKから話しかけてきた
「ねえ、ちんちんは何が怖い?」
「え、何がって何が?」Kはどれだけ付き合っていても思考が読めない
「ちんちんの1番怖いものは何か聞いているんだよ」突拍子もなくこんなことを聞いてくることに何の意図があるのかまったくわからない
「そうだな俺は、饅頭が怖い」有名なあれを思い浮かべつつ答えた
「じゃあ私はチーズ蒸しパンが怖いかな」Kはこういう掛け合いというのかはわからんが、こういうやり取りが好きだというのは昼休みに培った会話の中で知っている
それにKには一人称がたくさんあった、どういう使い分けなのか知らんが私だったり俺だったり僕だったり

141 :
「じゃあ2番目に怖いのはなんだい?」
と再度Kは尋ねてきた、おそらく今度はふざけることは望んでいないだろう
「何が怖いかか……、うーん死ぬことかな」漠然とした質問のせいで漠然とした答えしか出てこなかった
「そう、死ぬことね」頷いた後にKは続けた「でもさあ、死ぬってのは本当にあるのかな?」
「は?何言ってるんだ?」
「いや、おかしなことを言ってるのは理解しているよ。でもさ死ぬってのは巧みに周りの人に騙されているだけで本当はフィクションなんじゃないかと思うんだ」
いつものどこへ向かうでもない浮遊した会話でない辺りKは本気でこの話をしているらしい

142 :
余計に口を挟んで的外れなことを言ってしまわぬように黙ってKの話を聞くことにした
何も言わない俺を一瞥してKはまた話し始めた
「例えば君は死んだことがあるかい?」
「だったら今ここでお前の高尚なお話を頂戴してはいないよ」
Kが一瞬不機嫌な顔をしたので一言詫びを入れ続きを促した
「きっとさ死ぬなんてことはないんだよ、ずっと引き伸ばされた今を無限に繰り返すのが生きるってことなんだよ」
「ほう、じゃあ俺は祖母がガンのせいで目の前で息を引き取るのを見ているがこれはどう説明するんだ?紛れもなくこれは死だろ?」
「そもそもその祖母は生きていたのかな?」
いよいよわけがわからなくなってきた

143 :
頭上に疑問符を浮かべてる俺を見てからKは説明を始めた
「僕は僕の世界に僕しかいないと考えてるんだ、他の人は全て言うなればCPUさ。ドラクエの村人と同じだね、決められた行動をして決められた言葉を話し決められた時に死ぬ」
「つまり俺も村人Aか?」
「そうなるね、僕の世界では」
この話を理解するには俺の脳の代わりに脱脂綿がつまっているような頭では理解できそうにない
「ただ君の世界では僕が村人Aさ、つまり僕らは個々に世界を有しているんだよ。それが重なった部分だけ僕らは交流できる。
例えば僕の背後には今何も存在していない、僕の世界では。視認できないからね、存在する必要がないんだ。でも君の世界では僕の背後には教室が存在してる。だが君の背後には何もない、君の世界では」

144 :
言わんとするニュアンスはなんとなくわかったがもう少し噛み砕いてほしい
「わからないかな?もっと大きく言うとアメリカは存在しないんだ。僕は行ったことがないからね、つまり自分の世界は目に見えて聞こえて触れて感じれるところだけなんだよ」
「うーん、まあなんとなく言おうとしてることはわかったよ」それがどうしたと思うがとりあえずは話が着地するまでは黙って聞いておく
「だからね、君の世界での私は死んでしまうかもしれないけれど僕の世界では死ぬことなんてないんだよ。死ぬというのが感覚を完全にシャットアウトされるという認識が間違っていなければね」
「自分が死んだと認識できないからってこと?」
「そうなるね、理解したかい?」

145 :
結局その日の会話は釈然としないまま終了した。
Kは何を言いたかったのだろう。
それから何ヶ月か経った頃のこと
放課後俺は掃除か何かのせいで少し学校に残っていた、すると救急車のサイレンがだんだん近づいてきて学校の近くで止まるのが聞こえた
学校に残ってる人は皆そのことでざわつき出し何人かは「外行ってみようぜ!」と走り出していた、俺もこれだから現代の日本人は……などと思いつつも野次馬根性丸出しで急いで学校の外に出た
外に出て人の流れについて行くと人だかりが出来ていたのですぐにその場所はわかった、校舎の裏の自転車置き場である
俺もその人だかりが取り囲むものを見てみようと人をかき分け見える位置へ移動した
そこには座って泣きじゃくる女性と点々と床に散った赤い染み、少し離れたところにKのリュックが転がっていた

146 :
泣きじゃくる女性と→泣きじゃくる女生徒と

147 :
えっ

148 :
それを発見した一瞬全ての体の機能が停止したような不思議な感覚に襲われた、なぜか脳裏には数か月前に交わしたあの会話がフラッシュバックしていた
泣きじゃくる女生徒には教員が付き添いなだめているようで周りにKは見当たらない、そして救急車は既にいなくなっていた
点々と床に散った赤い染みはどう見ても血であるのは一目で明らかだった
俺は気持ちの悪い冷や汗を垂れ流しながら手当たり次第に何があったのかを聞いた
「なんかそこの針金で手首を切ったやつがいて救急車で運ばれたんだと」適当に声をかけた生徒が自転車置き場の枠組みの金具から飛び出て地面に垂れた針金を指差し言った
「そいつはどうなった!」かなり焦っている俺を見て不審な顔をしつつも「結構血出てたみたいで気を失って運ばれてったよ」と答えてくれた

149 :
その生徒に運ばれたのは転がってるカバンの持ち主であることを確認し「たぶん……」という返事が返ってきたのでKであることはほぼ間違いなかった
俺は泣きじゃくる女生徒が1番話を知っていると思い声をかけようとしたが何人かの教員が野次馬の生徒を解散させ始めその間に他の教員に事情聴取のためか連れられて行ってしまい、その日は帰らざるを得なかった
次の日の朝教室にKの姿はなかった、何人かがそれについて話していたがその件は担任により説明された
それによるとKは飛び出ていた針金に手首を引っ掛けてしまい出血した為救急車で運ばれたらしい、そして大きな怪我ではないが大事をとって今日は休むということだった

150 :
それを聞いて安心はしたが俺は納得いかなかった、そんなピンポイントで手首なんぞを引っ掛けるだろうか?それに泣きじゃくる女生徒はなんだったんだ?
とりあえず俺はその子とコンタクトをとることにした
知り合いを伝ってその子のアドレスを手に入れることに成功した、どうやら既にその子も話題になっていたらしいので俺は色々な人に事情を聞かれてうんざりしているだろうと一瞬躊躇したがそれよりもKの行動の真実が気になりメールを送ってしまった
いきなりすいません、Kの友人です。例の件で話を伺いたくてメールしました。
とかそんな感じのことを送ったと思う

151 :
飯食ってくる

152 :
いってらっしゃい

153 :
良いところで切るなあ
いってらっしゃい

154 :
見てるよん

155 :
待ってる
食ってらっしゃい

156 :
ほしゅ

157 :


158 :
しゅ

159 :
Kたそ〜

160 :
続きが気になりますな。

161 :
まだー

162 :
すいません、遅くなりました
途中でIDまた変わるかもしれませんが書いていきます

163 :
>>162
待ってたぜ!

164 :
昼休み弁当を食いながらメールの返信を待っているとわりとすぐにメールは返ってきた
『K君が手首を切り出血したので驚き取り乱してしまっただけです、他にお話しすることはありません』
きっとかなりの数の人間から同じことを聞かれるうちにこのテンプレートの返答を思いついたのだろう
ただこれで「はい、そうですか」となるほど素直な性格をしちゃいない
だがこれ以上メールで詮索したところで彼女が本当のことを言うとは限らない、そもそもこれが事実である可能性もあるのだが
だからといってKが登校してきてから聞いてみたところで適当にはぐらかされるのがオチだ
俺は既に決めていた、直接聞こうと

165 :
これまでにも色々Kは問題を起こしたが自分を傷つけたのは初めてだった、これが俺の真実を知りたいという好奇心を駆り立てるものだと思う
放課後、俺は玄関で待ち伏せすることにした
既にクラスも名前も聞いていたので抜かりはなかった、完全にやってることはストーカーだがその時の俺はそんなことに考えが及びもしなかった
そして彼女がやってきた、しっかり顔を見ていなかったので不安だったが確かに彼女の場所の靴箱を開いたので間違いないだろう
「すいません、少しいいですか」かなり不審だろうが仕方ない
明らかに露骨に嫌な顔をされたのを忘れない
「なんですか」かなり冷たい言い方だった、この時点で心が折れそうだったが「Kの件で」と伝えた

166 :
「なにも話すことはないです」とまたしても冷たく言い放たれたがとりあえず少しでも心を開いてもらわねばと軽く自己紹介をしつつさりげなく売店前のベンチに誘導し座ってもらった
彼女は見た目はどこにでもいそうな量産型女子高生という感じだ
「俺はKの唯一と言える友人なんだ」これは自称だがあながち間違いでもないと思う
彼女は何も言わないので続けた、「今回もきっとKがおかしなことをしたんだろ?」
しばらく黙っていたが少しずつ彼女は話し始めた
「K君は何も悪くないんです……」

167 :
ほぉう。

168 :
彼女の話はこうだ
彼女は俺たちより一つ上の学年、つまり当時二年生だったのだがその二年生の間にもKの様々な奇行は噂となっていたらしい
それを聞くうちに彼女はKが気になってきたらしい、顔もいいし
そこで彼女はKに放課後の帰る途中、Kは自転車通学をしているので駐輪場のところで自転車をとる隙を狙い話しかけたらしい
それが数ヶ月ほど前の話だ
その時は他愛もない会話をしKはその度おなじみの適当でよくわからん返事をしていたらしい
それでより惹かれていったと、女はよくわからん
その後も幾度とそんな交流を続けていきついに昨日のこと

169 :
彼女はついにその想いをKに伝えたらしい
Kはいつもと変わらない調子でこう言ったらしい
「俺のことが好き?どこが?どうして?付き合ってなにしたいの?セックス?俺のためにRるの?」
そんなことを言われて彼女は自分は本気なのにKがふざけていると感じてヒステリーを起こしたらしい
彼女は俺に袖をまくって腕を見せてきた
そこには手首から肘にかけていくつもの引っ掻き傷のようなものがあった
俺にだってわかる、リストカットというやつだろう
「私中学生の時から何かあるとリストカットしてしまうのがどうしてもやめられなかったの」
へえーと適当な返事を返したが俺自身リストカットなんぞするやつの意味がわからないしそんなカッターでなぞったような傷つけたからってなんだと思っていた

170 :
俺がたいしてリストカット痕に関心を示さないと見た彼女は昨日の話の続きを話し始めた
彼女はどうにかKの興味を引こうとKにリストカット痕を見せて死んでやると言ったらしい、もちろん本気ではなかったと付け加えた
だがKは特に驚く様子もなく「本当にRると思うの?そんな薄皮を少し切ったくらいで」と言い辺りをキョロキョロしだしたという
「まあ頸動脈でも切った方が簡単だろうけど手首がそんなにいいならこれくらいしなよ」と見つけた針金の先端を自分の手首に突き刺し抉るように掻き切ったのだ
そして血が吹き出しKは「うわ、やっべ」と呟いて座り込み気を失ったそうだ

171 :
バカスwwwwwwwwwww

172 :
そして教師たちには説明する暇もなく事故ということで片付けられたらしい
これが事の顛末だ
「あー、なるほど。一応言っておきますがKはあなたの気持ちを無下にしたかったわけじゃないからあまり気にしない方がいいですよ」
「うん、それはわかってるの。でも私はK君には見合わないみたい」そう言って彼女は初めて笑顔を見せた
まああいつに見合う人間なんてそうそういないだろう、Kはそういう奴だ
俺もたまに感じる、俺なんかがこいつと話していていいのだろうかと
Kはそれほどまでに常人からは逸脱してるやつなんだ

173 :
「遅くまですいませんでした」俺は彼女に詫びその日は解散となった
後日、Kは何事もなかったように登校してきたがカーディガンの隙間からはときより包帯が見え隠れしていた
「怪我の調子はどうだ?」と聞くとKは左腕を持ち上げて見せ「そうだな、私の腕の中身には仕込み刀もサイコガンも入っちゃいなかったよ」
「あーそうかい」元気そうでよかった、その後の経過を見る限り麻痺やその他障害もないようだった。ただその手首には一生消えないであろう歪な傷がついていた

174 :
ID変わってますが1です、とりあえず今日はここまでにしておきます
需要ありそうならまた書きます

175 :
楽しみにしてるね。

176 :
マジキチ杉

177 :
とんでもなさすぎるwww
次も待ってるよー

178 :
面白い〜(^_^)

179 :
Kが今何してる人になっているのかが気になる

180 :
めっちゃ楽しい
続き楽しみにしてます

181 :
楽しみ

182 :
おもろ〜

183 :
今北産業

184 :
まだー?

185 :
面白いスレだ〜
>>143
> 例えば僕の背後には今何も存在していない、僕の世界では。視認できないからね、存在する必要がないんだ。でも君の世界では僕の背後には教室が存在してる。だが君の背後には何もない、君の世界では

いがらしみきおの「I(アイ)」か

186 :
こんにちは、これから書き溜めていい感じに溜まったら貼っていきますね
暇な人は付き合ってください

187 :
>>185
その作品は拝見したことがないですが思想が近いんでしょうか?

188 :
>>183
変人が
告られて
リスカ

189 :
ちんちん続きはよ!はよ!

190 :
>>187
近いよ。宗教と哲学について考えさせられる作品。すごく面白い。現代でも、かなりレベルの高い文学と言っていい。一度読んでみるべき。
ただ、ネカフェでも見かけないくらいのマイナー本なので、買うしかないのだが、値段がやや高いのが難点。

191 :
>>190
いつか読んでみたいですね、Kに教えてやると喜んだかもしれません

192 :
追い付いた
なんか、色々すげぇな。
もっと聞きたい。支援

193 :
壮大なホモスレはここか??

194 :
Y、N,Y,

195 :
佳子とジミーは結婚するの?

196 :
1は今何歳なんだ?

197 :
>>187
登場人物が同じようなこと言う
「自分の頭のうしろ(見えない)は真っ暗」→「見ればそうなる」
「人はみんな自分の世界に一人」

198 :
これから少しずつ貼っていきます

199 :
Kと小遣い稼ぎの話
二年生になりクラス替えがあった、うちの学校は一年から二年に上がる時だけ選んだコースごとにクラス替えが行われその後はずっと同じである
そしてKと俺は次も同じクラスになった
「またよろしくな」と言うと「君も大変だな」といつもの無表情を微かにだけ歪めて言っていた
Kは俺と昼を共にするようになってから食事をする頻度が高くなった気がする、それを迷惑と捉えていたかは俺の知るところではないが俺的にはKと会話する機会が多いことは喜ばしいことだった
学年が変わろうといつもの日々は何も変化することなく二月ほど経った頃だった

200 :
俺は中学生くらいの頃からギターを弾くのが趣味だった、高校生になると同じ趣味を持つ仲間を見つけバンドなんぞを組んだりした
好きなものには金がかかるもんで、特に楽器を趣味にしてる人にはわかると思うが無限に金が飛んで行く
ギター単体でも欲しいものは何十万もするしその周辺機器も一つで何万もする、細かな機材も消耗品なため定期的に買い換えないとならない
さらに家で音を鳴らすことは近所迷惑になるのでスタジオを借りなければならない、ライブをするのにも金がかかる
とにかく俺は金が欲しかった
月にいくらかお小遣いという形で金を頂戴していたがそんなものでは足りなかった、バイトをしようと思ったがうちの学校は原則としてバイトは禁止だった

201 :
他のバンドメンバーは元々ボンボンだったりそのボンボンに借りていたり隠れてバイトしていたりした
隠れてバイトをしようにも学校と家の距離が徒歩数分という俺はバイト先も限られてしまうためバレるリスクが高く出来なかった
それでもなんとかやり過ごしていたのだがついに自分の愛用していたギターが壊れてしまい使い物にならなくなった、完全に自分の不注意だったため誰に文句を言うこともできず新しいものを買うことを余儀無くされた
ただそんな金はどこにもない、元々前まで使っていたのもお年玉やら何やらを貯めに貯め親に借金までして買ったものだった
その返済すらしていないのに新たに借りることもできずどうにか自分で用意する他なかった

202 :
とにかく俺は金が欲しかった
そんなことばかり考えながらKと昼食を共にしている時だった
「なあなにか一気に金を手に入れる方法を知らないか?」特に期待なぞしていなかったがそんなことが不意に口をついて出てしまった
Kは少し考えるそぶりをした後口を開いた
「金ってのは堅実に労働をすれば決められた量の見返りとして手に入れられるものだ、なにもしないで楽をして多大な量を手に入れられるなんて都合のいいことはないよ」
「まあそうだよな」わかってるさ、Kに言われるまでもない
俺は諦めて弁当の残りを口に運ぶ作業にうつった

203 :
「なにもしなければね」とKは続けて話し始めた
「自分を犠牲にした分だけそれなりの見返りを得られるんだ、それは普通の労働では時間だったり労働力さ。この他にも代替として犠牲にして金を得る方法はあると思うよ、例えば良心とか」
いまいち何を言いたいのかわからなかった、だがこの口ぶりだとなにか方法があるらしい
そうとわかると聞かないわけにはいかなかった、「ぜひ教えてくれ」と言うとKは「どうなっても責任は取らないし成功するかもわからないけどそれでいいなら」と了承してくれた
「そうだな、22時に駅前にきてくれ」Kの言う駅前とはおそらくこの学校の最寄り駅のことだろう
あまりに話が早くて若干ついていけなかったがかろうじて返事だけ返しておいた、その間Kは不適な笑みを浮かべていた

204 :
はよはよ

205 :
放課後、Kは俺に何も声をかけることもなくそそくさと帰って行った
もしかしたらいつものように俺のことをからかっているだけの可能性もあったが俺の頼んだことだ、少し信じてみよう
ただKはいったい何をするつもりなんだろう、それに22時なんて遅い時間設定にはなにか意味があるのだろうか
たくさんの疑問を抱えたまま俺は約束の時間を待った
そして22時少し前、俺は母に怪しまれぬよう「小腹が空いたからコンビニ行ってくる」と言い家を出た
駅までは自転車で5分もかからないところだ、時間に余裕があったのでゆっくり自転車をこいで行った
駅前でそれらしき人影を探していると予定より10分ほど遅れKは到着した

206 :
Kはジーンズとパーカーを着てショルダーポーチを背負っていた
Kの私服は初めて見たが至って普通な感じであった
「さあ行こうか」そう言ってKは駅の中へ入っていった、Kについて切符を買い電車に乗った
「なあ、いったい何をするんだ?」と聞いても答えはなくKは聴いたこともない鼻歌を小さく歌っていた
Kが席を立った駅は所謂歓楽街であった、そこはいつでも人がごった返していて案の定俺たちが電車を降りたその時も人で溢れていた
Kについて駅を出て数分歩くとKは立ち止まった、そこは巨大な交差点が目の前にある場所で周りでは飲み屋やカラオケの呼び込みが大きな声を張り上げていた

207 :
「さあ始めようか」と言うとショルダーポーチから名刺ほどの小さな袋を取り出した
中には小さな錠剤が八つほど入っていた、その袋がまだカバンの中に幾つも入っている
「おい、これって」明らかにこれはやばいものだと俺にも見分けがついた
「楽に金を手にする方法が正攻法なわけないでしょ、君だってわかってるはずだよ」
Kはいつもの無表情で言った
俺は何処かでKは正義の味方かなにかだと思っていた、いつも何か問題を起こすのは人の為だったしそれにより自分がいかに迷惑を被ろうと厭わない姿勢に尊敬すらしていた
それが今目の前のKは明らかに今までと違うことで悪に傾こうとしてる
Kは「見てて」とだけ言って歩き出した、俺は黙って後ろをついて行った
自分の気持ちについて行けず思考が追いついていなかった

208 :
「すいませーん」とKはいつもより高い声色で歩いてきた女の人に近付いた、20代前半くらいであろう少し派手な格好をした女性である
Kは女の人の隣を歩きながら何事かを会話していた、俺の距離からは何を言ってるのかいまいちよく聞こえない
数十秒後女性は立ち止まりKと何かの受け渡しをし女性は去って行った
Kが俺の方へ振り返るとポケットから数枚の千円札を取り出して見せ口を開いた
「ほら、あの小袋が簡単に金になったよ」Kは笑っていた
「結構上手くいくもんだねー」と呟きながらカバンから取り出した小袋を幾つか俺にわたし余ったのを自分のパーカーのポケットへ突っ込んでいた
「なあ、Kこれはダメだろ」俺はどんな心情からこう言ったのかは自分でもわからなかった、Kへの落胆か良心の叱責か自己の保身か

209 :
気になることはたくさんあった、Kがなぜそんなものを所持してるのかなぜこんなことをしてるのか
「びびってるのかい?簡単さ、頭の悪そうなやつにちらつかせて値段を言うだけでいい。状況を見て臨機応変に、引くも押すも」
「そういうことじゃない!」俺は声を多少荒げた、だがKは飄々とした様子でこう言った
「君がどう思おうとどう言おうと俺は今ここでこれをやめるつもりは無いよ、チンチンがやらないと言うなら俺が全部やる。とりあえず今日だけで五万は見込める量を用意した、君はただ見ていればいい。数時間でその金は君のものさ」
Kは特に感情の起伏を見せはしなかったがKがこう言うということは意思は変わらないんだろう
「ごめん、俺が悪かった。お前が手を汚すことじゃないんだ、お前に悪いことをしてほしくないんだ」
俺のくだらない理由でKが穢れるのは許せなかった、これはKの意思は関係ない俺のエゴだ

210 :
「悪いこと?そもそも悪ってなんだい?俺は必要としてる人に与えるだけさ、互いに了承の上でね。
それを悪というのは全く関係のない外野だけだ、誰に迷惑を掛けたわけじゃない。君がそれを悪と言うなら良心が傷つくと言うなら帰ってくれていい明日手に入れた金は渡してやるさ」
Kがどうしてここまでムキになっているのかわからない、ただこの意思が変わることはないのだろう
もうなんだかどうとでもなれという気分になってきていた、俺の良心は俺だけのもので誰かが決めるものじゃない
今からすることは犯罪かもしれない、だがKだけにそれをさせ逃亡することの方が俺にはいけないことな気がする
これは後付けの自分のすることを正当化するためだけの理論だ、なんの正当性もない
「あーもういい、やってやるよ」完全にやけになりそう言うとKは少し笑ってもう一度方法を説明してくれた

211 :
3000〜5000円前後で臨機応変に値段設定しろ
怪しまれたりきな臭いと思ったらすぐに引け
なるべく詳しいことは明言せず必要最低限の会話にしろ
などこのようなことを教えられた
Kはいったいなぜこんなノウハウを知ってるのかは知らないが俺の思考は完全に麻痺していて「全部売っぱらってやるよ」などと宣っていた
「24時にまたここで」Kはそう言って歩いて行った、近くで売るのは非効率的だからだ
そこから俺は可能性のありそうな人間に声をかけまくった、大抵は怪訝な顔をして去って行くか「警察呼びますよ?」などと言ってきたが素直に引くとそれ以上に何かを言われることはなかった
だが十人に一人くらいは興味を示してくれ最初の取引が成立したのは二十人目あたりだった、Kのようにはどうも上手くいかない

212 :
途中、これで知り合いに会うとまずいと今更気づきコンビニでマスクを購入し再度声かけを始めた
数をこなすと共に声をかける抵抗もなくなりスムーズに会話を進められるようになった
1時間ほどで5件ほど売り払うことができた、値段にして2万円ほど
こんな簡単に金が手に入るなんて普通に働くのが馬鹿らしくなってくる
それに驚くべきはこんなにも取引に応じる人間がいることだ、自分の身近にこんなにも犯罪が蔓延してるとは思いもしなかった
この錠剤はこんなにもこの町に定着しているのか、Kもまたその1人
袋に入った薄ピンクや薄い青色の錠剤を眺めながらそんなことを考えていた

213 :
次は誰に声をかけようかと辺りを見回してる時だった
「ちょっといいかな?」
スーツを着た2人組の男がそこには立っていた、声をかけてきた方の男はしっかりと俺の手首を掴んで「ここでなにしてるのかな?」と聞いてきた
一瞬で体中の血の気がさーっと引くのを感じた、とにかくやばいやばい逃げなきゃと考えていた
「え、あ……」何も言えず2人の顔を見渡していると「場所を移そうか」と男が手首から肩に手を移そうとした隙にその手を払い除け全力で走った
とにかく逃げなきゃとだけ考えていた、後ろからは「まてや!!」という声が聞こえ追ってきてるのがわかった

214 :
何も考えずただただ走っていると何かに躓いて転んだ
手から出血していたが構ってる暇はないのですぐに立ち上がり逃げようとするとまた手首を掴まれた
「落ち着けよ、こっち」という聞き慣れた声が聞こえ手を引く人を見るとそれはKだった
Kに手首を掴まれたまま建物の隙間の狭い道を幾つも抜けなんとか追っ手をまくことができた、Kがいるというだけで先程の焦りが嘘みたいになくなる不思議な感覚があった
「足かけてごめんね、止まりそうになかったから」Kは息を落ち着けるとそう言った
先程躓いたのはどうやらKが足をかけたせいらしい
「いや、助かったよ。ありがとう」俺は未だ整わない呼吸のまま答えた
「追ってきてたのは警察かな」とKに問うて見ると「どうだろうね、本業の人かも」と笑っていた

215 :
俺たちは長居するのは懸命ではないと考えすぐに駅へ向かった
しかしある誤算があった、終電が行ってしまったあとだったのである
ポケットの携帯を開くと大量の不在着信が入っていた、全て親からだった
コンビニへ行くといい2時間以上も帰っていないのだから当然心配したのだろう、Kにことわってから親に電話をし途中で友達に会って泊まることになったと言った
かなり怒られたがひたすら謝り許しを得た
それを黙って見ていたKだがふと気になった、Kの親は何も言わないのだろうか?
俺はKのことを何も知らなかった、本人のことも家庭のことも
今日のようなことを普段もしてるのかということも

216 :
「仕方ない、歩こうか」とKが先を行き俺は後ろをついて行った
歩いても俺たちの最寄り駅までは40分ほどだ、たいした苦ではない
帰りは俺たちの住む町を割るように流れる大きな川の河川敷を歩いた
俺たちはまず成果を報告しあった
「俺は2万くらいだな」ポケットから千円札の束を取り出しKに見せた
「僕は3万と少しかな」と言って取り出した札を俺の手に乗せた
たった3時間ほどでこんな金が手に入った
これならあと少し金を貯めれば、あるいは同じことをもう何度かすれば俺の欲しいギターは簡単に買えるだろう
考え事をしてると「君のものだ受け取ってくれ、それともそれじゃあまだ足りないかい?」とKは俺に聞いた

217 :
中高生ぐらいが読む小説みたいだ

218 :
Kかっこいいな

219 :
「何に使うかは知らないが必要なら私は協力を厭わないよ」Kの言葉を聞き俺はなんて愚かなんだろうと自分を恥じた
そんなつもりはなかったが結果的にKの純粋な心を利用したのだ
「これは受け取れない」そう言ってKのポケットに札を押し込んだ
「必要なんだろ?遠慮するなよ」
「遠慮じゃない、必要なくなったんだ」俺はもう耐えられなかった
Kはなにかを察したのか「そうか、僕も金はいらないかな」と言って微笑み河川敷から出る階段を登り始めた
Kの向かう先はコンビニだった、Kは肉まんとお茶を二つずつ買いポケットから取り出した千円札の束を盲導犬のための募金箱ねじ込んだ
店員はおかしなものを見る目で俺たちを見ていた、こんな客はなかなかいないんだろう
「これで少しでも犬達が良い扱いを受けることを願うよ」とKは言っていた

220 :
店を出るとKは俺にお茶と肉まんを差し出した、「安心して俺の金だから、足かけて怪我させたお詫び」と付け加えながら
礼を言って受け取り俺たちは再び河川敷を歩き始めた
肉まんを食べ切りしばらく無言のまま歩いた
俺は思い切って疑問に思っていたことを聞いてみた
「なあ、あの薬はさ……そのどうしたんだ」
Kがそういうことに手を染めてるのを俺は今まで知らなかった、知った今でもどうしようか迷っている
俺が注意したところでどうと言うのだ、先程もKが言っていたじゃないか
何が悪で何が善だ、誰にも迷惑をかけてないからいいじゃないか
自称友人として俺はどうするべきなのだろう

221 :
そんなことを考えているとKは「ああこれ」と言ってポケットから例の小袋を取り出した
「手を出して」俺にそう促すとKは袋を開け俺の出した手に錠剤を乗せた
「口に入れて」そうKは言った、「え、いや」俺は単純に怖かった
「君は自分が摂取することが出来ないものを人から金を取ってわたしていたのか?」いつもと同じ調子だがなぜか冷たく言い放つように感じた
俺の罪がこんなものを口に含んだところで許されるとは思わない、だがこれを拒んだらKが自分から離れて行ってしまうそんな気がした
それは俺がこの錠剤を噛み砕いて起きる作用よりも怖い

222 :
「大丈夫さ、たったの一粒じゃなんの問題もない」Kは言った
俺は手に乗せられたものを口に放り込んだ、食べ慣れた人工甘味料の風味が口に広がり思わず「あれ、え……」と間抜けな声が出た
それを見てKは愉快そうに笑った
「俺が一度でもこれを薬だと言ったかい?」Kは袋に残ったピンクや青の小さな玉を口に流し込んだ
バリバリ噛み砕きながら「ただのラムネさ」とKは言った
俺は恥ずかしいやらなにやらで周りに人がいないのをいいことに思い切り叫んだ
その度Kは笑ってなんだかとてもカオスだった、あの時のKの楽しそうな顔は今でも昨日のことのように思い出せる

223 :
それから途中で見つけたベンチに座り少し休憩した
「俺はてっきりKがやばいものの売人でもやってるのかと思ったよ」
「今日はラムネを高額で売っていただけさ、売る時も一度もこれが薬だなんて言ってないから詐欺でもなんでもない」
なんてやつだと思った、思い出せば俺も一度も「薬です買ってください」なんて言ってない
Kに余計なことは言うなと言われていたから値段を提示しただけだ
なんだかそれを知った瞬間どっぷりと疲れが出てきた
「あー、俺の精神の葛藤には何の意味もなかったのかよ」
その日のKは終始楽しそうだったからそれでよしとしよう
「今日はありがとなK、俺のせいで色々迷惑かけたな」結果何も得てはいないが俺のためにKはこんな面倒な仕掛けまで考えてくれたのだ

224 :
「友達と遊んだのは久しぶりで楽しかったよ」とKは言ってベンチを立ち歩き出した、それからは特に言葉を交わすことはなかったが無言は苦痛じゃなかった
駅に着き俺たちは解散した、家に着くと帰宅した音で起きた親にこっ酷く叱られたのもいい思い出ということにしよう
後日、「そういえば君はどうして金が必要だったんだい?」とKが聞いてきた
俺は既にギターへの未練は吹っ切れていてどうでもよかったので適当に説明するとKは「ふーん」とだけ言っていた
その夜、21時くらいだろうか公衆電話からの着信があり不審に思いながら通話ボタンを押した
「22時に駅に来るんだ、いいか22時丁度にだぞ」それだけ言われ一方的に切られてしまい通話は終了した
電話の相手は名を名乗らなかったがその無機質な話し方はおそらくKだろう

225 :
一体何事だろう、Kからこんな風に電話が来るのは初めてだった
1年生の頃に教えた電話番号を未だに記憶していることも驚きだが
そんな電話をもらっては行かないわけにはいかない、ただ親に「少しコンビニへ」というとまた夜遊びをするのかとしつこく言われそうなので黙って家を出た
22時ちょうどを強調していたので携帯の時計を見ながら気をつけて向かった
この時間の駅は人影も一つか二つほどしかなく到着したそこにKがいないのはすぐに分かった
だが明らかに違和感を覚えるものが以前俺がKを待っていた辺りの階段の手すりに立てかけてあった

226 :
裸の古びたギターがそこにはあった、ヘッドにはレシートほどのサイズの紙がセロテープで貼り付けてありそこには『このアンティークは君のものだ、必要ない場合はこのまま置いておけ』と書いてあった
これはつまり俺へのKの贈り物なのだろうか、勘違いということはないだろう
俺は少々恥ずかしかったが裸のギターをそのまま有難く持って帰った
家に着き明るいところで確認するとそのギターはフレットはかなり削れ所々に傷があるがとても良いものだった、すこし調整すれば全然使えるものだ
その日は興奮とKへの感謝でしばらく眠れなかった
次の日、いつも通り昼飯を食うためKの前に座った
「いいギターをくれて本当にありがとう、よくあんなの持ってたな」と言うと「なんの話かな」と言いチーズ蒸しパンを口に運んでいた

227 :
長くなりました、すいません
どこかで質問ありましたが僕の年は20代とだけ

228 :
終わり?
とりま>>1

229 :
>>228
とりあえず今日はもう疲れたので長いのはもう書きたくないなと、つきあってくれてありがとうございます

230 :
>>1乙カレー

231 :
また需要ありそうなら書きます!こんな駄文を読んでくれてありがとうございました

232 :
めっさおもろいやん

233 :
>>1

234 :
需要あるよー
>>54の話とか気になってるし

235 :
Kカッコよすぎるだろ

236 :
1もいい奴

237 :
続きが気になる

238 :
>>236
僕はKに依存して利用してただけかもしれません、全くいいやつなんかではないんです

239 :
ID変わってる、1です

240 :
iPhoneだと電源落ちるとID変わるんですかね

241 :
おもろい。
でもなんかそんなに変だとは思えない。
唯物論は自分も中学生のころ
真剣に考えてた。
人の意思の決定の不安定さとか
そういうの口に出すとみんなに溶け込めないから
黙ってた。
母親にだけは考えた事を話して。
だからなかなかリアリティがあっておもろい。

242 :
kの家庭ってどうなってんだ?

243 :
Kイケメン

244 :
よくこんな話作れるな

245 :
追いついたー!!
面白い!他にもエピソードあるなら読んでみたいです

246 :
>>244
シーッ

247 :
例え、創作だとしても、面白ければそれでよし!!
普通に面白いから、他のエピソードもおくれ

248 :
    /(
   /( ☆\
  (★* ̄* ∴)  
  /\∴ ☆/\
 (∴☆  ̄ ̄ ∴★)
/\* ∴ ★∴ */\
(∴★. ̄ ̄ ̄ ̄ ☆∴)
\* ∴☆ ∴ ★∴ */
 \─────/
  ヽ(´・ω・)ノ  うるせぇ
    |  / ウンコ
    UU ぶつけるぞ!

249 :
びっぷらってほんと創作だとしても良いから!ばっかりだな

250 :
変なやつの話なんだから普通と違うのは当然でしょ、それをすぐ創作認定するのはもったいない感性だね
不自然な点は見当たらないし創作だとしても秀逸だと思う

251 :
創作だとしたら何がいけないの?
感動を返せって思うのかな

252 :
昔は創作臭くても釣りだとかあまり言われてなくて
あからさまな釣りにも最後まで付き合ってただけなのに
今はすぐ釣りだなんだ言われて話の腰を折るから釣りでもいいからなんてレスされちゃうだけでしょ

253 :
おもしろい
保守

254 :2013/10/28

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