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2012年2月エロパロ502: 西森博之作品でエロパロ (124)
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西森博之作品でエロパロ
- 1 :10/09/18 〜 最終レス :12/01/23
- 甘く危険なナンパ刑事
今日から俺は
天使な小生意気
お茶にごす
- 2 :
- ぬるぽ博之
- 3 :
- コレ好き
- 4 :
- お茶にごすの姉崎部長大好き
ぜひ部長でひとつよろしく!
- 5 :
- ナンパ刑事で一筆やるか!
- 6 :
- まーくんと部長かな。
でもヤーマダと夏帆ちゃんもすごく読みたい。
- 7 :
- 西森作品だったらナンパ刑事のエロパロ読んでみたいなー
三橋×理子は大好きだけど想像できんw
- 8 :
- 部長と夏帆タンの百合
- 9 :
- 西森のマムガって高校生多いからな。
唯一ナンパ刑事だけ大人だから、相沢×麻子しかえろパロ浮かばないw
- 10 :
- 三橋×理子のパロ題材
本スレでちょっと上がってる
- 11 :
- >>10
昔三橋×理子のエロパロなんてあったんだね
読んでみたいようなイメージが崩れそうで恐いような…w
あの西森独特のノリのせいもあって、西森作品のカップル達っていつまでも純粋でニコニコしててほしいとか思ってしまう でもナンパ刑事とまー君×部長は読んでみたい
- 12 :
- ちょいエロで天使なのめぎゅでエロ妄想するゲンゾーとか
- 13 :
- 相沢と麻子はくっついても麻子のガードが固そうだから
相沢はどうすれば麻子とヤれるかとか。
そればっかり考えていそう。
- 14 :
- 今井と涼子は?
- 15 :
- >>14
バナナ
- 16 :
- エリタンは俺の永遠のヒロイン
- 17 :
- 朝涼が可愛すぎる件
- 18 :
- あげ
- 19 :
- 京ちゃん
- 20 :
- そんなに絵上手くないのに女の子可愛いよな
- 21 :
- そうなんだよね、西森の描く女の子ってなんかよくわからんけど可愛くて仕方がないんだよね
- 22 :
- あえてエロパロでカホにキュンキュンしてる山田がみたい。
西森ガールの特徴はどんなにツンツン狂犬してる子でも、非力で儚げな女の子っぽい瞬間が必ずある。
えりたん然り京ちゃん然り。そこが可愛い。抱きしめたい。あといい匂いしそう。
- 23 :
- 山カホプリーズ!
- 24 :
- 山カホはスゲー難しいな
カホちゃんがマー君ちょっと好きだったのを知ってて
マー君が先輩迎えに走ってった後姿を見送るカホちゃんを慰めるヤーマダとか……
だめだ、ベタ過ぎる!
誰かネタを!
- 25 :
- それでおながい!
カホタン超好きだす。
- 26 :
- 部長もマー君も好きなカホちゃんが
二人の進展を想像してオナニーしかけてるところをヤーマダが見つけてしまい・・・
- 27 :
- 三橋の親戚のハーフ幼女と絵本踏んづけられて泣いちゃう幼女がツボです。
- 28 :
- 相沢と麻子の初セックルを誰か…!
- 29 :
- 三橋×理子なら普通すぎて需要ないですか?
- 30 :
- 小林×美木は純粋すぎて想像できないけどみてみたい…
- 31 :
- 小林×美木みたいな〜
- 32 :
- 三橋×理子需要ありすぎますよ!
誰か神待ち〜
- 33 :
- 自演…
- 34 :
- ヤマカホ求ム
- 35 :
- 相沢×麻子で。
- 36 :
- 三橋×理子なら書いてみたい
- 37 :
- 期待してます!!!
- 38 :
- エロパロ初心者ですが三橋×理子待ちきれず書いてしまいました
かなり長すぎる上に三橋のキャラがなんか違ってしまって申し訳ない!!
しかも携帯からなのでちゃんと読めるか不安でもアリ…
大丈夫な人だけお付き合い下さい
- 39 :
- 三橋と伊藤が千葉に帰って一週間が経とうとしていたある日。
理子がいつものように自宅で晩御飯の用意をしていると、電話が鳴った。
「モシモシ。あ、父さん、どーしたの?」
「理子、すまないが今日先方のお宅に泊まる事になってな、いゃーどうしてもと言われて断れなくて…悪いが帰りは明日になるが、大丈夫か?」
「マァ、そーなの。うん。父さんいないのなんてなれてるし。全然大丈夫よ。」
「そうか。すまないな」
「ううん。ハーイ。楽しんでらっしゃい」
(とは言ったもののー
今用意してる今夜の晩御飯はどうしよう。どう考えても余っちゃうわよね)
そう思いながらキッチンに戻ると…
いつの間に入ったのかそこには揚げたてのコロッケを幸せそうな顔でパクつく金髪の男。
「コラー!三ちゃんっ!!また人んちに勝手に入って!!」
「オウ!理子、うめーなコレ、お前また料理うまくなったんじゃね?」
ニコニコ満面の笑みで言われると怒るに怒れなくなってしまう。
「もー仕方ないわねぇ。あ、そーだ!調度ヨカッタ!三ちゃん今日うちでご飯食べていきなよ。」
「もちろんそのつもりじゃ」
- 40 :
- 「〜〜…じゃなくてー。今電話があって父さん今日帰れなくなっちゃったみたいでご飯いらないんだって」
「!!」
「……?どーしたの?」
「ーんー何でもねー」
「そう。もうちょっとで出来るから、つまみ食いしちゃダメよ!」
「ヘーイ」
次々と食卓に並べられた料理に目を輝かせる三橋
「イッタダッキマース」
「いただきます」
(フフフ、こんなのいつぶりだろう。
半年ぶりに帰って来て、みんなでは会ったけど、2人きりなんて凄い久しぶりよね…)
自然と笑みが漏れる。
「理子、茶くれ」
「ハイハイ」
(なんかいいかも。こーゆうの)
離れていた時の事やたわいない会話をしながらもテーブルいっぱいの料理は次々に平らげられていった
「フワァー食った食った。ゴチソーサン。あーうまかった。やっぱお前の飯食ったら帰って来たって気ィすんな」
「まぁ//本当は三ちゃんのじゃなかったんだからね。でも嬉しいな。そう言ってもらうと…」
「ん?何赤くなってんだ?」
「べ、別にー!」
「あ、そーだ。ホラヨ」
ふと三橋が後ろのポケットから取り出した包みを理子は反射的に受け取る。
「なーに?コレ?」
「いーから開けてみ」
カサカサと包みをほどくと
「わぁ………」
そこには木彫りの小さな花の形をしたペンダントトップがあった
- 41 :
- 「かわいー!どーしたのコレ?」
「作った」
「三ちゃんが?!」
「渡しそびれてたけど…一応土産って事で」
「え?!いいの?!!アリガトー…嬉しい…」
理子の目がとたんに潤み出し大粒の涙が溢れそうになる
「バッ、お前なにも泣く事ねーだろ?」
「…だってぇ…無事でいてくれただけで嬉しいのにこんな…」
照れかけていた三橋が理子の涙に驚いて顔を上げるとそこには、目を潤ませて自分を見上げる理子の姿。
離れてる間ずっと会いたかったその顔、聞きたかった声、柔らかそうな髪、小さい肩ーー
(ヤべ…!すっげーカワイイ…)
抱きしめたい!!
本能的にそう思う。
その目を見つめ返し
「理子…」
と言ったと同時に理子が弾かれたように立ち上がった
「えへへ、ゴメンね、泣くなんて変よね!本当に嬉しいよ。ありがとう。あ、私お皿片付けちゃうね!」
と言うとそそくさと台所に向かい
「ケーキがあるのよ!三ちゃん好きでしょ、」
といいながらガチャガチャと洗い物を片付ける音を立てる。
「……」
三橋の返事がない事を少し不思議に思ったが、理子ははにかみながら幸せな時間を噛みしめていた。
- 42 :
-
「お待たせー」
洗い物を済ませ、ケーキとコーヒーを入れ戻って来たが、茶の間には人気がなくがらんとしている。
「あれ?三ちゃん?」
(三ちゃんがお菓子食べずに帰るなんて変よねぇ…)
「おーい、三ちゃーん
(ここもいない…)
「隠れてるのー?出てきなさーい」
広い一階の部屋を一通り見て回ったけどどこにも姿が無い。
(トイレかな?それとも上?)
「三ちゃーん」
呼びながら階段を上がって自室のドアを開けたその瞬間
「…!!」
突然後ろから物凄い力に捕えられ、動きを封じられた
「?!な、何?」
相手が三橋だという事は分かってる
が、突然密着した体の不自然さに今の状況がよく分からないでいると
「理子……」
普段とは違う、もっと囁くような熱っぽい声で名前を呼ばれた
「さ、三ちゃん、どうしたの?」
振り返る事も出来ずに問いかけるも顔が真っ赤なのが自分でも分かる
「……分かんねー
…でも離したくない……」
前に回された腕にギュッと一層力が込められた
- 43 :
-
「三ちゃん……
ず、ずるいよ!」
「あ?何が?」
「私…私ずっとずっと会いたかったんだよ?!
三ちゃんが元気なだけでいい、最高に幸せって思ってたのに……
それなのに、こんな事…されちゃったら……」
言いながらまた自然と涙が溢れそうになる
と、
「泣くな」
と、向き直された
「だってぇ……」
泣き顔を見られたくなくて自然と三橋の胸に顔を埋めると、今度は前から腕を回される
「ダメだよこんな…」
「まだ何もしてねーじゃん」
「だって…幸せすぎてんじゃうよ!」
「!!」
(何だよコイツ!かわいすぎ!!)
思わず三橋も無言で真っ赤になる。
「…?どうしたの?…」
しばらく何も反応しない三橋に理子が心配そうに顔をあげると思ったより近い距離に顔があって2人とも驚く
「………」
しばらく見つめ合ったと思った次の瞬間、三橋は理子の唇を奪っていた
優しく、触れるだけのキス
顔を離すと涙を一筋流した理子が驚いた顔でこっちを見ている
「…だから、泣くなって言ったろ」
照れ隠しに涙を拭ってやると
「嬉しいよ……」
今度は理子の方から抱きついてきた
- 44 :
-
「あーもう!!」
もう一度キス
今度はさっきより長く柔らかい唇の感触を楽しむように
更にもう一度
今度は重ねるだけのキスから三橋の舌が少し入ってきて理子はビクッとなる
「ハァ…んっ」
なんとか受け入れようと思うも何しろ展開が急すぎて頭が追いつかない。
息も絶え絶えに三橋の胸を両手で押し返すのがやっとだった。
「ハァ、ハァ…やっぱ駄目…」
そう言って三橋の顔を見上げると、呼吸は荒く、目がいつもと明らかに違う。理子はふと三橋に男を感じて怖くなった。
「…ダメじゃねーだろ」
また距離を縮めようとしてくる三橋。
「や!三ちゃんの事が嫌とかじゃないのよ!そーじゃなくって、急にこんな…心の準備が……
てか、三ちゃんはなんでそんな余裕なのよ?もしかして慣れてる?!」
「ばっ!バッカおめー!俺が他の女といたトキ見た事あんのか?!」
「無いけど…分かんないじゃん。北海道とかで…」
「アホー!!どんだけむさ苦しい旅だったと思ってんだ!!そーゆー面では地獄だぞ!!」
「じゃあ何で慣れてるっぽいのよ」
- 45 :
- 「それはだなー…」
んー。と考える表情をした後
「自分でも分かんねーけど…お前との事何回も想像しちまってるからじゃねーか?」
そう言って絡みつくように抱きしめられる。
「想像って…!!いつから?」
「さー忘れた。お前と初めて会ったのいつだっけ?」
「もう…バカ!!!」
濃厚なキス
今度は深く舌をさし込まれる
理子からも…おぼつかないながらも必に酸素を求めながら舌を絡めてみる
2人ともこうして会えている事が嬉しいのだ。学生時代常に一緒にはいたけど大抵周りに誰かがいた。それは十分楽しくて素敵な時間だったけど、それでもたまに2人きりになった時、三橋がなんだか妙な雰囲気になる事を理子は気づいていた。
(そんな前から思ってくれてたんだね…)
他のカップルみたいに気持ちを露わにはしないけど、卒業の日ずっと見てろと言われた。それだけで、一生分の幸せを貰ったぐらい嬉しかったのに、それなのに
(あぁ…もう大好き!)
あんまり刺激が強すぎると自分の心臓が持たない!そう思い、一旦身体を離そうとしたその時
唇はそのままに、抱きしめられていた三橋の手が理子の胸をまさぐった
- 46 :
-
「あっ!…三ちゃん」
キスだけで十分だと思っていた酸欠寸前の身体に違う刺激が走り、理子は驚いた
「んっ、やっぱお前の胸思ってるよりだいぶデケーな…」
固く大きな手の平がいっぱいに広がり服の上から胸を撫で回す
「ちょっ、三ちゃん!いきなりすぎるよ!待って!」
「こっちの胸はどうだ?」
理子の台詞などまるで耳に入らないかのようにもう片方の胸も撫で回される
「やっ、辞めてってば!」
いつの間にか立ったまま壁に追い詰められ、逃げ場が無くなっている。
「ハァ…柔らけぇ…」
撫でる動きが次第に揉むような動きになり、両手で思うがままに揉みしだかれる
「あっ…辞めて!!嫌ァ…もう…」
「んな事言ったって止まらねーんだから仕方ねぇだろ!!辞めらんねー」
三橋自身コントロールが効かなくなりかけてる自分に驚いていた。が、ずっと触れたかった唇や胸の感触が今ここにあるのだ。でもそれだけじゃ足りない。もっともっと欲しくなる。
「あん…もう立ってらんない…」
三橋をかろうじて押し返していた腕の力が緩み、しなだれかかりそうになる。とヒョイと身体を抱え上げられ壁際のベッドへと運ばれる。
- 47 :
- ひろゆき
- 48 :
- あれ?
理子って、こんな子だったっけー?
と思いながら読みました。
原作を随分読んでないので、理子の言動などにちょっと違和感が…。
でも
三ちゃんは良かった。
萌えれたよ。
三ちゃんかわええ(*´д`*)
- 49 :
- GJ
- 50 :
- あげ
- 51 :
- ヤマカホが異常に読みたい
- 52 :
- 相沢と麻子の考えられるシチュは
なかなかやらせてくれない麻子に相沢が近藤さんをプレゼント。
殴られる相沢。でも麻子は貰った近藤さん捨てられなくてとっておいて
クリスマスにでも結ばれるといいよー
- 53 :
- 好きすぎてヤマカホ書いてしまいました。
西森キャラのエロは想像がつかなく
キス止まりなのですが
できたら続きでエロも書きたいと思います。
それでもおkな方だけ読んでやってください。
- 54 :
- 「まーサンもカッコイイけど
ヤーマダサンもカッコイイですよねー」
昼休み。
廊下で何の脈絡も無く放たれた日來の言葉に、
私、浅川夏帆は苦悩した。
カッコイイ?
かっこいい?
格好良い?
あいつが?
「……何言ってんの、ヒナちゃん…」
混乱しそうな頭を落ち着かせ、日來に言葉を返した。
「えー、だってイケメンじゃないですか。
うちのクラスの娘も結構ウワサしてますよー」
「マジで!?」
「マジよ、夏帆」
私と日來の会話にヒョコッと混ざってきたのは
私の親友である、飯倉智花。
「智花!脅かさないでよ…」
「山田クンって、うちの学年でも人気あるのよ」
またこの娘は人の話を聞かずに…。
「…あのね二人とも…あいつはね、
電子レンジだしボンネットだし部室でモチだし
ろくでもない奴よ」
「なんですかソレ」
「パッパラうるさい車のボンネットに乗ったり
部室でお餅焼いた事あるのよ、彼は」
「マジですか!?カッケー」
私をよそにのうのうと会話する二人。
- 55 :
- 「そう言えばヤーマダサンとカホさんって
付き合ってるんですか?」
………は?
日來からの問い掛けに私は口をあんぐり開けた。
「…ちょっと待ってヒナちゃん…
あんた本当に何言ってんの…」
口を戻しつつ、ゆっくりと日來にツッコミを入れる。
「だってヤーマダサンって、
カホさんのこと好きなんですよね?」
「ちっがうわよ!
あいつは誰にでもあんな感じなの!」
否定。断固否定。
次から次へと突拍子も無い事を言わないでほしいわ。
「じゃあカホさんは、
ヤーマダサンのこと好きじゃないんですか?」
「有り得ないわ!!」
今、私の頭からはプンスカという効果音が放たれていると思う。
「…夏帆、顔赤いけど…まさか本当に…」
「ちがうっての!!」
「何の話ー?」
突然、背後から、聞き慣れた声が聞こえてきた。
わざわざ振り返らなくても分かる。
こいつは…
- 56 :
-
「ヤーマダサン!」
私が言わなくても日來が答えを出してくれた。
山田航。
さっきから私達三人…て言うか
日來と智花、二人の噂の中心のヤーマダ。
噂をすれば何とやらって言うけど…
何このタイミング。バカなの?
「ヤッ。
夏帆ちゃん、今日も可愛いね」
一々軽いわね、こいつは…。
だいたいこいつがこういう事言うから誤解されるんじゃない。
「今ね、夏帆がー」
「ちょっ…私は関係ないでしょ、智花!」
智花の言葉を慌てて遮る。
「何言ってるの、関係あるわよ。大アリよ」
「…〜っ!!」
居た堪れなくなり、ついに私は走り出した。
- 57 :
- あんなやつ何とも思っちゃないわよ!
チャラチャラしてて
電子レンジで喧嘩っ早くて
ちょっとは良い奴だけど
とんでもないじゃない!
行き先も考えずに校舎内を走り続けた私は、
茶室の前で足を止める。
「……」
戸に手を掛け横に引くと、それはアッサリ開いた。
中には誰もいない。
昼休みだし当たり前か…。
ちょうどいい。
ここでボーッとしてから戻ろう。
そう思い、
上履きを脱いで畳に上がり、正座をする。
「………」
まったく…
智花もヒナちゃんもどうかしてるわ。
あんな、セミに驚くような奴がかっこいいわけ…
「……ププッ!」
思わず噴き出してしまう。
「大丈夫?」
「!?」
- 58 :
- そこにはいつの間にか山田がいた。
「あ…っ!あんたいつからそこに!?」
「夏帆ちゃんが正座したあたりかな」
「いたならそうと言いなさいよバカ!」
「ごめんごめん。
で、何で部室に?」
「なんとなくよ!」
「…ふーん」
畳に上がったと思うと、山田君は私の隣に座った。
「…なんで山田君も座るの?」
「だってまだ、さっきの話聞いてないもん」
「智花達に聞かなかったの?」
「うん。夏帆ちゃん追いかけてきたから」
「なんで?」
「なんでって言われても…」
「…山田君が女子にモテるって話」
「えっ?」
「さっき話してたの。
それだけ」
なんか
イライラする。
「モテるかな?」
「ヒナちゃんも山田君のことかっこいいって言ってたわよ。
良かったじゃない、モテて」
何これ。
なんでこんなにイライラするの。
- 59 :
- 「…まぁ私には関係ないけど」
「関係あるよ」
「なんでよ」
「…俺、夏帆ちゃんが好きだもん」
「なっ…!」
突然の言葉に、思わず立ち上がろうとしたが
よろめいて転んでしまう。
体制を整えようとし、ふと見ると
すぐ近くに山田君の顔があった。
「……っ!」
「イテテ…夏帆ちゃん、大丈夫?」
「だ、大丈夫…」
すぐに離れようとしたけど、体が動かない。
腰…押さえられてる…?
「ちょっ…山田君!なに!?」
何が何だか分からずにいると
突然、山田君の唇が私の唇に触れる。
顔が近い…
さっきよりずっと…
私…山田君とキスしてる…。
「……」
3秒が1時間にも感じられた。
唇が離れ、私は我に帰る。
「な…何…すんの…」
煩いほど心臓が高鳴って、
それだけ言うのが精一杯だった。
- 60 :
- 「夏帆ちゃん、ヤキモチ妬いた?」
「なんで私が!?
モチ焼いてたのは山田君でしょ!
それもここで!」
思わず声が裏返る。
「俺が女のコにモテても、夏帆ちゃんには関係ない?」
「関係ないわよ!」
「本当に?」
いつもと違う、真剣な瞳で見詰められて
私は戸惑う。
…ヤキモチ?
だからあんなにイライラしてたの?
ヒナちゃんが山田君のことかっこいいって言った時も
山田君がモテるって聞いた時も
べつに何とも思わなかった…と思うけど…。
でも…それを私の口から山田君に言った時…
凄くイライラして…
…これ、ヤキモチ!?
「夏帆ちゃん」
「な…なに!?」
「顔…赤いよ」
「……っ!」
こいつ…絶対分かってて言ってる…。
「ねぇ夏帆ちゃん」
「…なによ」
「もう一回…してもいい?」
「……うん」
- 61 :
- 山田君の唇と私の唇が
ゆっくりと重なる。
舌で私の唇を割り、口内に侵入してくる。
私の歯列をなぞり、
私の舌に自分のそれを絡め、
優しく私の理性を奪っていく。
「んっ…ふ…ぅん…」
静かな部室に、私のくぐもった声が響く。
山田君の口が離れる頃には、私はすっかり脱力していた。
「…夏帆ちゃん…可愛すぎ…」
されるがまま、山田君に押し倒される。
フワリと畳の匂いを感じ、私はハッとした。
「や…山田君!」
「なーに?」
「ここ、茶室!」
「わかってるよ?」
「茶室は神聖な場所でしょ!?
それ以前にここ、学校だし!」
キーンコーン…
昼休みの終了を告げるチャイムの音が鳴り響く。
「んー…わかった」
「ほら、早く行かないと!」
立ち上がり上履きを履いて
戸に手を掛けた時、耳元で囁かれた。
「また今度、ゆっくりね」
「……っ!!」
私は顔を赤くし、山田君を置き去りにして
茶室を飛び出したのだった。
end
- 62 :
- 萌えた…GJ!
- 63 :
- ありがとうございます。
読んでもらえるだけで嬉しいのに
萌えてもらえて何よりです!
- 64 :
- これは素晴らしいヤマカホ・・・GJです
できれば続き読みたいです
- 65 :
- そのあとどうなったの?
船橋と部長のもよかったら作ってください
- 66 :
- ヤマカホの続きができたので投下します。
微妙な出来ですが楽しんでいただければ幸いです。
- 67 :
- 私、浅川夏帆は毎度の事、苦悩していた。
「タマちゃーん」
畳の上にだらしなく寝転がり、
我が茶道部の新部長に甘えた声をかけるこの男。
ヤーマダこと、山田航。
あまり認めたくはないが、こいつが私を苦悩させる全ての元凶である。
「山田君、部室で寝転がらないように」
新部長、慎大寺珠美先輩は少し困ったように、
しかし部長としての威厳を保つ様に山田に言い放つ。
もっと言ってやって下さい。新部長。
そんな事を心の中で思っている私が、何に苦悩しているのかと言うと。
1ヶ月前。
この茶室で、些細な事故から成り行きのように
私と山田君はキスをした…。
思い返すと恥ずかしさのあまり、顔がカーッと熱くなる。
顔から火が出そうとはこの事だろう。
問題は、山田君が言った…
『また今度、ゆっくりね』
今度って何!?
ゆっくりって何!?
…だいたい、あれからもう1ヶ月経つのに
山田君はあの日の事なんて忘れたみたいにケロッとしていて…
私ばかり考え込んでて馬鹿みたいじゃない!
- 68 :
- 「それじゃあ皆、また明日ね」
新部長の声でハッと我に返り部室内を見渡すと
各自、既に帰り支度を始めている。
どうやら、私が悶々と悩んでいる間に今日の部活は終了したようだ。
私は自分のスクールバッグをガッと掴むと
畳から降り、上履きを履いて部室から飛び出した。
「夏帆ちゃーん!!」
既に後にした部室から、
私を呼ぶ山田君の声が聞こえる。
でもそんなこと構ってられない。
だいたい、どんな顔して話せばいいか分からない!
私はそのまま昇降口まで全力疾走し、
自分の靴箱の前で足を止めた。
辺りには誰もいない。
…あれからもう1ヶ月も経つし、もしかしたらあいつは
あの日の事なんて忘れてるのかも知れない。
上履きからローファーに履き替えつつ、冷静に思考を廻らせる。
私じゃなくても…
新部長…ううん、他の女子にも
当たり前のように自然にあんな事をしたのかも知れない。
「……!」
胸が湿ったロープで締め付けられた様に苦しくなり、
頬を生温かい感触が伝う。
それが自分の涙だという事に気付き、
私は制服の袖で目元を擦る。
- 69 :
- 「なんで泣いてんの!?」
突然、背後から聞こえた
驚いたような大声に、私は思わず体を跳ねさせた。
私は黙って振り向き、その声の主をキッと睨んだ。
「…山田君」
恨みを込めるように低い声で、視線の先にいる人物の名前を呼ぶ。
そして私は、返事をさせる暇も与えずに捲くし立てた。
「馬鹿!チャラ男!女好き!ナンパ野郎!
人のこと弄んでんじゃないわよ!
キス魔!私のファーストキス返せ!
この電子レンジ爆発男っ!!!」
私は心の内を一頻り叫び終わるとぜぇはぁと息を切らし、
気が付けば先程よりも大量の涙がボロボロ溢れてきた。
「…夏帆…ちゃん?」
「…なによ馬鹿っ…」
恐る恐るといった風に私の名前を呼ぶ山田君に、
泣き顔を見られないように下を向き、返事を返した。
「…俺、キス魔かな?」
「当たり前…でしょ…っ!
…っ新部長とか…他の娘にもあんな事…
したんじゃないのっ!?」
「なんでタマちゃん!?」
「だってっ…あんた…
新部長に…っやたら甘えてる…でしょっ…!」
しゃくり泣きが止まらず、途切れ途切れに会話をする私は
はたから見ればさぞ間抜けだろうと思う。
息が出来ないんじゃないかという程しつこく泣いていると
突然、フワリと抱き締められた。
「………」
山田君は黙って私を抱き締め、
落ち着けと言うように私の髪を優しく撫でる。
- 70 :
- 体を暖かく包み込まれ、
優しい指先で梳かすように柔らかく髪を撫でられ、
私は次第に呼吸を整えていく。
辺りはシンと静かで
私の耳に入るのは自分の呼吸音と、
ドクンドクンと動いている山田君の鼓動。
山田君の匂い…落ち着く…
どれぐらい時間が経っただろう。
1時間か、それとも以前のキスのように2〜3分か。
私にはそれは分からなかった。
それぐらい、心地良かったから…。
「……落ち着いた?」
「……ん」
呼吸も正常に戻り、怒りも治まり落ち着きを取り戻したが
私は山田君の胸元にしがみ付き、彼の懐から離れようとはしなかった。
「…えーっと…夏帆ちゃん?」
「……」
ブラウスにしがみ付いたまま離れない私の様子を伺う為、
山田君が下を向いた瞬間。
私は背伸びをして、ソッと山田君の唇に己のそれを重ねた。
「……!」
「……」
山田君の驚いた表情を見て、私は唇を離す。
「…夏帆ちゃ…」
「…続きは?」
山田君の声を遮り、私は大胆にも誘いの言葉をかけた。
- 71 :
- …それから数十分。
今、私は山田君の部屋のベッドの上で横たわっている。
互いに手を繋ぎ、学校を出て
そのまま山田君の家に来た。
現在、私の視界に映っているのは
白い天井と
間近にある山田君の顔。
「…親、来ないの?」
「ん…今日は誰もいないよ」
私の問い掛けにサラリと答え、山田君は私の頬にそっと触れた。
「…良いの?」
優しく、しかし強い瞳でじっと見詰められ
私は黙って頷く。
私の唇に山田君のそれが重なり、
彼の舌が私の唇をゆっくりと押し割り、口内に侵入してくる。
深いキス。
ぬるりと舌を絡められ、私は声を漏らす。
「んんっ…ん…ぅ…」
それから幾度と無くキスを繰り返し
山田君は私のブラウスを脱がしていく。
ボタンを一つ外される毎に、胸の鼓動が高鳴る気がした。
ボタンを全て外し終わると
山田君は私の背中に手をまわし、器用にブラジャーを外す。
そして、優しく私の胸に触れ、 ゆっくりとそれを揉み始めた
- 72 :
- 「…んっ…んん…あっ…」
自分のものとは思えないような甘い声が口から漏れてしまう。
その様子を見て、山田君は私の胸の先端を口に含み
口内で転がしたり優しく吸ったりと弄ぶ。
「あぅ…あぁっ…ん…」
スルリと上るように太ももを撫でられ、
そして、私の秘部に山田君の指が触れる。
「あっ…!」
緊張と期待。
そして僅かな恐怖にビクンと体が強張ってしまう。
「…やめる?」
「…やだ」
私を気遣う声を否定すると、彼はクスリと微笑し、
人差し指と中指の腹で、下着の上から私の秘部を擦る。
ゆっくりと二本の指が上下に往復し、
私の股間に熱を持たせる。
「あ…うぅん…あ…んっ…」
下着の間から侵入した山田君の指が直接、私の秘部に触れる。
「ひあぁっ…!」
- 73 :
- 上部の豆を刺激された瞬間
体中に微弱な電気が走るような感覚が走り、
私の口から、普段よりも高い声が漏れた。
山田君は私の敏感な豆を弄びながら、
もう一本の指を入り口へあてがう。
そこは既に濡れていて、
あっさりと山田君の指を呑み込んだ。
「あぁっ…くぅ…んっ…」
体内に異物が侵入してくる、初めての感触。
恥ずかしいけど…痛みは無い。
むしろ気持ちいい…かも…。
山田君の指がゆっくり私の中への出入りを始める。
「んっ…やぁんっ…あふっ…んんん…」
山田君は何度か抜き差しを繰り返し、指を二本に増やした。
山田君の指は、私の中で二本バラバラに動いたり
色々な所を突付いたりと暴れる。
「…ひぁっ!あっ!」
一点を突かれた瞬間、私の体がビクンと跳ねた。
「…ここ、気持ちいい?」
- 74 :
- 低く、少し掠れている色気を帯びた山田君の声に
私はコクンと頷く。
すると山田君は、その一点を中心に突き始めた。
「んぁっ!んんんっ!だめ…だめぇ…」
私の静止の声を聞きつつも、山田君は指を止めない。
「なんでだめ?」
指を動かしたまま、私の耳元で問う。
「だめ…なのっ…あぅん!
変になっちゃ…あっ!やぁぁっ!」
途切れ途切れになりつつ必に説得するが、
山田君は止めるどころか指の動きを一層激しくする。
「あっ…だめ…だめ!
なんかくる…あ…んやぁぁぁぁっ!」
頭の中で何かがスパークし、
今までに無い程の快楽が体中に押し寄せた。
「あっ…あ…ふぁぁ…」
ふわふわと浮かぶように頭がボーッとする。
体中はヒクヒクと痙攣し、力が全て抜け切っていく。
急激な快楽と疲労感に襲われ、私の意識はだんだんと遠退いていく。
- 75 :
- ハッと目を覚ました時。
私は先程は違い、ちゃんと制服を着ている状態で
山田君のベッドに寝かされていた。
山田君は私の横に寝転がり、私の髪を撫でている。
先程の行為を思い出し、
私は気恥ずかしくて布団で顔半分を覆った。
「…なんか凄く慣れてなかった?」
私は山田君に疑いの眼差しをじっと向ける。
「俺も夏帆ちゃんと同じだよ」
疑いをかける私に苦笑いを浮かべつつ、
山田君はよく分からない返事を返してきた。
「どういう意味?」
「…俺も、こないだのがファーストキスってこと」
…え?
「ええぇっ!?」
信じ難い言葉に、私は大声を上げてガバッと飛び起きた。
- 76 :
- 「今までにもそういう雰囲気はあったけど…
なんかその気になれなかったって言うか…」
顔を赤くしてそう言う山田君に
私はポツリと呟いた。
「…それならそうと早く言いなさいよ」
今までの苦悩が馬鹿らしく思えてきた。
そう言えば…
「なんで最後までしなかったの?」
思った事をストレートに問うと、
山田君は壁にゴツンと頭をぶつけた。
「な…なに、突然…」
山田君は自分の後ろ頭を撫でながら
こちらを振り向き、焦ったように私に聞き返す。
「だって気になったから」
私のその言葉に山田君は少し間を置き、
俯き加減に答えてくれた。
「…大事にしたいからだよ」
チャラチャラした見た目とは不釣合いなその言葉を
少し照れたように言う山田君を見て、
私は嬉しいような恥ずかしいような気持ちに包まれた。
「好き」
私の言葉に山田君は少し困ったようにはにかむと、
私の頬にそっと触れた。
「…本当に夏帆ちゃんは色々突然だね」
そう言い私の頬にキスを落とし、耳元で囁いてくれた。
「好きだよ」
翌日、先程の昇降口でのいざこざを物陰でしっかり見ていた
日來ちゃんと智花・勿論、他の部員達にも冷やかされ、
またも全力疾走する事になるなんて
この時の私は知るよしも無いのだった。
end
- 77 :
- 投下GJ!!積極的なカホちゃんと意外と初なヤーマダが可愛ぇ
マークンとぶちょーも見てみたいけど、キス以上の事をしている二人か想像できんw
- 78 :
- ヤマカホ続き来てたーGJ!!
凄く原作の雰囲気が出てて、まるで原作の続き読んでるみたいな気になりました
部長とまーくんは・・・そもそもあの二人にそういう知識があるのだろうか・・・
- 79 :
- 有難うございます!
楽しんでいただけたようで何よりです
原作の雰囲気が少しでも醸し出せてたら幸いです!
こんなに大変な時にレスをいただけて安心と嬉しさでいっぱいです
無事なようで本当に良かったです…
落ち着いてきたらマークン×部長も書いてみたいです
- 80 :
- GJ
- 81 :
- 乙
大変だろうけど新作待ってるよ
- 82 :
- 保守
- 83 :
- 真道と朝涼に期待
- 84 :
- ほ
- 85 :
- あげとこう
- 86 :
- 西森キャラは皆、飄々として掴みどころが無いのが多いよね。
まぁそういったキャラ達が織り成すストーリーが面白いんだな。
- 87 :
- 西森キャラは皆、飄々として掴みどころが無いのが多いよね。
まぁそういったキャラ達が織り成すストーリーが面白いんだな。
- 88 :
- あ、スマン!ダブルクリックで2つも書き込んじまった。
勘弁してチョ!
- 89 :
- こんなスレがあったとは、と歓喜してage
- 90 :
- あんまりエロくしづらいんだよな。
ナンパ刑事はやり易そうだけどあまりに普通すぎてその作品である必要がないし
- 91 :
- 同感。あ、でも、
ナンパ刑事の他にも天使な小生意気はどうかナ?
- 92 :
- 保守age
- 93 :
- ヤマカホ書いてた人どこ行っちゃったんだ
- 94 :
- 山夏帆プリーズ!!
- 95 :
- まぁこう言っては何だが西森キャラは
キス一歩手前くらいが一番書きやすいよな
そして一番萌える
- 96 :
- 前回ヤマカホを書いた者です
待っていてくださった方もいたのに物凄く日にちが空いてしまってすみません
まークン×部長を投下します
※エロなし
続編でエロを書きたいです
- 97 :
- 昼休み。
俺、船橋雅矢は、いつも通り教室のベランダからぼけーと空を見上げていた。
ベランダの手すりに腕を乗せ、雲の流れを見送っていると
突然、ガキの頃からのダチ。ヤーマダが声をかけてきた。
「まークンさぁ、部長と付き合ってるんだよな」
ヤーマダのその言葉に、俺の脳裏にある公式が浮かんだ。
付き合ってる
=恋人同士
「…そうか…俺は部長の恋人か…!」
「今更かよ!」
何故か鋭い突っ込みをくらったが、そんなのはいつもの事。
そう、俺はロハスな男だから一々そんな事を気にしないのだ。
「そうじゃなくてよ、…どこまでいったんだよ?」
「こないだは公園に行った」
「そういう意味じゃねぇよ!お約束のボケかますなっての。
だからその…キスとか…」
キス?
「………」
ふと脳裏に部長の顔を浮かべる。
笑顔の部長。
優しく笑う口元を思い出した瞬間、
俺の心臓がドクンと暴れた。
「…ヤーマダ」
「ん?」
「キスってどうやるんだ」
率直にそう聞くと
山田はズルッと体勢を崩し、呆れた顔で俺を見る。
「いや…まークンらしいっちゃらしいけどさ…
その…自然な雰囲気とか流れでそうなるんじゃねぇの?」
そんな事を言われても今ひとつピンとこない。
- 98 :
- キス…
口付け…
接吻…
キーンコーン…
ぐるぐると悩んでいる間に予鈴が鳴り、
俺と山田は教室に戻り席に着いた。
「……船橋君?」
穏やかな声で俺を呼ぶその人は
俺が所属している茶道部の部長…いや、
今は「元部長」だが俺の中で部長はずっと部長なのだ。
「あ、スミマセン」
昼間、山田に言われた事を黙々と考えているうちに授業も部活も終わり、今。
俺とその横にいる部長は、ある場所へと歩いていた。
未だに俺は、山田の言う「キス」について考えていたわけだが。
「今日は考え事が多いんだね」
「はぁ、ちょっと…」
俺が部長に恋してから1年以上経つが、
少なくとも今までそんな雰囲気にはならなかったわけで。
俺はキスなんてした事がないし、
間接キスに挑んだ事はあるが情けなくも失敗に終わった。
- 99 :
- 考えているうちに目的地に到着し、俺達は足を止める。
ここは海の見える場所。と言えば聞こえが良いが、
早く言えば海辺に多く建つ倉庫の裏。
人通りなど皆無なこの場所は
俺と部長、二人だけの秘密の場所。
心優しい部長が腐れヤンキー2人を庇う為にここへ案内した事をふと思い出した
が、
そんな事は無かった事にしてしまおう。
うん、そうしよう。
「夕陽…キレイだね」
見ると、空はすっかりオレンジ色に染まっていた。
夕陽の光は空だけでなく、部長の横顔も薄いオレンジに染め上げている。
俺は夕陽よりも、夕陽を見つめる部長の横顔が綺麗だと思った。
部長の、形の良い唇を見て思う。
俺はキスをした事がない。
でも
部長は…?
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