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2012年07月アニキャラ総合203: 【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第25章【クロスSS】 (557)
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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第25章【クロスSS】
- 1 :2012/07/22 〜 最終レス :2012/11/04
- ゲッターロボサーガ版ゲッターロボを基本に、石川賢作品と他作品とのクロスオーバ創作スレです。
●前スレ
ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1332665838/
●保管庫
ゲッタークロスオーバーSS倉庫
ttp://wikiwiki.jp/gettercross/
●避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12795/1293605807/
- 2 :
- 乙
- 3 :
- またみんな>>1へ乙をする
そしてさらなる飛躍を
- 4 :
- 乙、アニメキャラ総合に立ってるのにサーガが基本という玄人好みのスレ
- 5 :
- 乙
基本OVAで漫画の設定を流用してるのがおおいな
それにゼロ魔のクロススレは基本的に原作
アニメの設定はおまけ程度てきな感じ
- 6 :
- 乙
OVAゲッターチームは動かしやすいからな、すごい爆発でワープしたり
穴に突っ込んでタイムスリップしたり
- 7 :
- ゾーン「いいのよ」
ジュラ・デッド作戦「俺たちを忘れてもらっちゃ困るぜ」
- 8 :
- 乙
時代小説読みながら
「わしは新撰組副長、土方歳三じゃ!!」とか
「その新撰組副長がリアエントに向かうとすれば、斬り込みに行くだけよオオオ!!!」
なんて一人で妄想してると、馬鹿馬鹿しいけど面白いですね。
- 9 :
- 元はニコニコ動画のだし大分知られてると思うけど
http://www.youtube.com/watch?v=03T60AksMeI
何度見ても凄いと思う
特に鳥の詩の部分で虚無戦記の内容をまとめた所が心に残る
- 10 :
- この辺りで石川賢と流れ星超一郎の共通性について、だな……
虚無の世界なんておれ描けねーし! よくわかんないし! だけど煽るよー!
- 11 :
- 時天空って本当に何なんだろう
破片がマリアとき感知してたみたいだけど、ただ無差別に宇宙を喰らっていくだけなら他を感知する必要があるだろうか?
有機物とも機械ともつかない姿だし、他の何かが対大いなる意思用に生み出したか、勝手に生まれた兵器だったりして
- 12 :
- つまりbetaみたいな物と?
またbetaかと言われそう
- 13 :
- >>12
そういやあっちもそんな感じだったか
正直言われるまで全くbetaのことは浮かばなかった
- 14 :
- >>10
島本和彦のイメージする石川像は、きっちり考え込み過ぎる職人なので、
安永航一郎モデルと言われる超一郎とは結構違うんじゃないだろうか?
あの風呂敷の回で、石川モデルキャラの漫画論が見たいとは俺も思った。
- 15 :
- 炎尾と流れ星が即興で漫画描いて対決する話あるじゃん?あれに石川先生をモデルとしたキャラが出たら面白そうだな
すげー超宇宙的なダメージ描写でさしもの炎尾も諦めかけるの
- 16 :
- 諦めかけたその時、先生が「そうか、そうだったのか……」と呟いて緑色の光に包まれ火星に飛んでいく
- 17 :
- 炎尾の仕事場が魔界に繋がるのか
- 18 :
- 個人的にはアオイホノオで石川先生の話が出ないかなあ…と期待してる
あの頃の焔は新谷かおるを女と思ってたから、石川先生についても面白いリアクションをしてくれるに違いない
- 19 :
- なんというか、パターン的にショック受けるとしかなあ。
負け惜しみ手金ことを呟きそうなことを言いそうな
- 20 :
- でも、あの頃のケンイシカワって、ジョークマンやRウォーズやホモ忍者描いたり、
魔神伝説のバックに場違いに気合いの入ったモブを描いたりしてた頃だろ。
前後の時期ならともかく、一番ネタにしずらい時期じゃないか?
- 21 :
- 石川先生は80年代にあっても半ばキワモノ的扱いをされてたと聞いた、クリエイターにはウケてたようだが
- 22 :
- ガンダムAGEのフリットはなんというか二部以降なら
思想的にゲッター線がちょっとぐらい出助けしそうな気が…………しないな
- 23 :
- フリットが最初は復讐の道具としてゲッター線を使うけど徐々に思想がゲッター的になって最終的にゲッターと一心になるのか
- 24 :
- イゼルカントの「優秀な人間とその遺伝子以外はすべて消せば平和が来る」という目論見は
ゲッター線の差し金だったりしそうな気がする。
場所的に火星だし……磁気嵐がゲッター岩が起こしていて貧弱なのを駆逐しているとか
- 25 :
- チェェェェンジィエィィィィィィジッ!
- 26 :
- なんかガンダム絡めると最終的に∀とターンXが相討ちになる未来を幻に見そうだな
- 27 :
- ガンダムは超マクロ的にみると大抵そういう落ちになっちゃうからな。
- 28 :
- 『ゲッター 〜早乙女研究所 彼の地にて斯く戦えり〜』というネタが浮かんだ。
ファンタジー版『戦国自衛隊』って言われてるアノ作品、自衛隊無双不可の理由が補給ではなく、政治上の問題ってことになってるんだけど、
官房長官が極道兵器なら、自衛隊も思う存分暴れまくってただろうな。(いや充分に自衛隊無双で、大暴れな戦闘シーンも多々ありますが。)
しかしゲッターロボってどこの所属なんだろ。早乙女研究所はそりゃ政府施設だろうが、あのゲッターは自衛隊の装備扱いなのか?
『真』では自衛官のゲッターチームもいたし、隼人は『號』で明らかに自衛隊所属だったけど。
- 29 :
- 援助受けてるあたり日本政府の傘下っぽいけど扱い見る限りそんなに優遇されてもなさそうだな。
號の時代では誰もゲッターの存在知らないし、他の作品を見ても結構腫れ物のような扱いされてるし。
- 30 :
- >>28
その作品って異世界と日本がつながる門が起こす物語だっけ?
日本じゃないけど時空の一部がつながるなら、アークで……
- 31 :
- >>26
ポケ戦クロスでは、聖ドラゴンを追っ払ったり、ゲッターに取り込まれた文明を埋葬したりと髭無双だった。
- 32 :
- >>31
あの髭は幻想的だったな
ゲッターロボGと∀ガンダムのヒゲ同士の戦い書こうと思って大分経ったが
未だに納得のいくラストが見つからない
- 33 :
- >>30
そうです。ネット小説だったのが出版されて、コミカライズまでされてるアレです。
自分の脳内でこね回してる最中のクロスネタは、
スピードは戦闘機並で、ヘリみたいに小回りが効いて、装甲は戦車クラスっていう、チートスペックな「炎龍」って怪物が出た。
しかしこれ以上特地に部隊と兵器を送ったりしたら、野党や周辺諸国があーだこーだウルサイしなあ……
↓
そうだ、相手が「竜」ってならゲッターロボで対処させよう!
それに『でっかい竜がいるんだし、ひょっとしたら特地にはメカザウルスがいるかも』って屁理屈たてて、煽れば文句も出まい。
恐竜帝国による被害は記憶に新しいし、国民から分かりやすいヒーロー扱いされてるゲッターはマスコミも叩きにくいだろう。
↓
かくしてゲッターロボは「恐竜帝国」、「百鬼帝国」につづく、第三の「帝国」との戦いの場に征くこととなる……
ってな感じで導入。
時間軸は『G』と『真』の間、暴走事故が起きる以前、ゲッター線というエネルギーに期待がかけられていた時代。
戦闘兵器としてのゲッターが、様々なしがらみから評価されたり批判されたり、ってのを書きたいなあ。
二度にも渡る「戦勝」に酔いしれ、反動保守が台頭しつつある日本。
シャインスパークという、戦術核級の武装を積んだ機動兵器であるゲッターGを、ICBMの代わりにしようとする政府。
新たなエネルギー開発という立ち位置から、エネルギー利権によって益を得る者から狙われる早乙女博士。
「敵」をトカゲや鬼といった人外から、同じ人間にシフトしなければならなくなるゲッターチーム。
という風に。
ていうか、エンターテイナーな石川御大も『アーク』で、明らかに北朝鮮による拉致被害を連想させるネタ描いてたが、
『ゲート』はそれ以上に政治ネタの描写があからさまで、濃すぎるんだよなあ……それがまたおもしろいんだろうが。
- 34 :
- なんというか、ゲッター線が活発に行動しすぎて鬼が乱入してくるかも
あの小説もいろんな世があるって設定だし、ゲッターの鬼がいる世界とかもありそう。
- 35 :
- 百鬼もしくは新ゲの鬼、あるいはゲッター忍者的なゲッター1風の鬼・・・
新ゲの絵巻に描かれた鬼風ゲッター1が地味に好きだ
- 36 :
- 今季アニメのファンタジーはパッと見した程度だが
・人類は進化しました。
・SAO
・はぐれ勇者の〜
・DODAYS
とかあるけど、ゲッターと相性いいのは何があるかな?
- 37 :
- あえて落語をする竜馬を選択しよう
- 38 :
- 衰退した人類にゲッター線浴びせて進化させるのか?
んで進化したのが妖精さんか?
- 39 :
- そーいや無印やGの頃はRを見かけたら赤面するような年頃なんだよなぁ…
- 40 :
- ゲートはな〜。唯でさえ地球側が近代兵器で圧倒的なのにそれ以上地球側強化してどうするのかと。
ファンタジー世界へのゲートなら、ゴッドマジンガーぐらいに。あれはマジンガー側大ピンチだから。
- 41 :
- クロスオーバーもので時たま起きるけど
ある作品Aのキャラが別の作品Bの世界にトリップする、いわゆる転移もので
転移してきたAのキャラが転移するBの世界観からかけ離れて強すぎるから
結局、またAの作品からか、またはそれと同じぐらい強い全く別の作品のキャラが出てきて、
転移した世界であるB作品の意味なくねえ?
って感じのSSも時々あるんだよな、
- 42 :
- よくもこっちの世界にそっちの争いごと持ち込みやがったな!的な
- 43 :
- >>42
そういう展開でも目立てばいいんだけどね…………
特にリリカルなのはは設定上クロスがしやすく、つなげやすいから
多重クロスの接着剤として多重クロスでの世界観設定は使われるけど、
キャラのほとんどが驚き役に徹して終わるみたいなのが少なくないんだよな。
というか、多重クロスは難易度が高いのに安易に手を出すから…………
スパロボもいろいろ文句言われたりするけどクオリティはかなり高いほうなんだよなあ。
- 44 :
- 転移ものってまずどうやって飛ばすかで悩む
- 45 :
- 時空移動を扱うのは、時空の考え方が特殊ではない限りはやりやすいとは思う。
ゲッターもその例に漏れないし時空移動だけでも
漫画版…………真ゲッター、アークの終盤。
真ゲッター…………エンペラーと合流後、
真ゲッター…………黒平安前後、地獄変、終盤の地獄の釜
ネオもゴールを倒した時の爆発でいろいろ理由つければできないこともないと思う。
TVの無印、G、號場合は視聴してないからノーコメントで
というか、ゲッター線だからということで理由づけもちょっと考えれば違和感なく作れると思う。
- 46 :
- 最近ゲッターチームが3人揃ってるのを見るだけで泣けてくる
- 47 :
- どうしてだw
- 48 :
- >>28
>官房長官が極道兵器
将造なら「よくもワシの日本(シマ)を荒らしてくれたのう!」
とか言って、単身帝国に殴り込みかねん
>>32
共に繭玉化して、数千年後、ゲッペラーを追って宇宙に出るターンエンペラー
- 49 :
- 漫画版ゲッターロボ號終盤の真ゲッター見て、確かに色んな所で言われているがこの機体に勝てるロボットなんているのかって思うわ。
エンペラーより強いかもって思ったぐらいだ
- 50 :
- ゲッター聖ドラゴンやゲッターエンペラー相手でも新ゲの寄せ集めゲッターならいつかはあるいは・・・と思ってしまう時がある
ただ竜馬一人ってのがやっぱりネックか
- 51 :
- >>43
クロスする作品がスーパーロボット系じゃない場合、どうしてもパワーバランスが偏りがちになってしまうのは仕方ない。
リリカルなのはとかなら生身のゲッターチームだけで丁度いい気がする。
ゲッター出すにしても終盤だけの登場にすれば無理も少ないのでは。
- 52 :
- >>50
大丈夫、相手も竜馬一人だ
……あれ?
- 53 :
- >>48
それはもはやただの極道兵器クロスなのでは……
>>52
火の鳥みたいだな
- 54 :
- >>51
さすがに本当に生身はきついだろうなあ。
- 55 :
- 生身でゴルディオンハンマーもかくやな武器使ってくるような奴ら相手じゃさすがに分が悪いなぁ…
- 56 :
- 新ゲッターのあの刀なら結構行けるんじゃね?
- 57 :
- まあ、敷島博士がいれば武器開発してくれるさ。
問題はなのはの属する管理局敵にありかなしかってところだろうな
- 58 :
- 二次創作だとアンドロメダ流国みたいにあらゆる世界に侵略者してる管理局とその最強戦力の白い魔王
- 59 :
- >>58
それ、典型的な二次創作をよく見る人たちから嘲笑われるものだわ
- 60 :
- なのははもういいですよ。ネタフィルターが強すぎてクロスものの体をなさなくなるし
というか、敷島博士は確かに便利だけど、何でもかんでもやられると萎える
もうそいつだけでいいじゃんって
- 61 :
- 敷島博士に兵器以外のメカを作らせたい、隼人大佐の助手用ロボとか…と思ってたら、いつの間にやら俺の脳内では「奴」が隼人の横にいた
「……で そいつに言ってやったんだよ、『おまえの彼女、晩年のケン・イシカワが描いた絵みてーな顔してるな』って」
「お前この前も同じ話をしてただろう、まったくうるさい奴だ」
「ふと思ったんだけどさぁ、みんなRのナニが良い訳!?チチがねえじゃんチチが!男なら『Rがいっぱい』の作詞家を尊敬しろや!!所長もそう思うだろ!?」
「フン……お前もなかなか世の道理がわかっているようだな」
スーパーセクハラロボもとい、緑のハンサムことパクマンさんがな!
- 62 :
- 晩年の賢ちゃんガールはなぁ…初期・中期は普通にかわいいのに
仕事詰めで溜まってそうな隼人さんにドールちゃんを送ってあげよう
で、山咲さんにばれて焦っちゃう隼人が見てみたいな
- 63 :
- いや拓馬の母ちゃんや真説のマリアや光姫武蔵とか可愛くないか?
それとも俺がおかしいのか?
- 64 :
- 拓馬の母ちゃんには同意するがマリアや光姫武蔵は無いと思う
- 65 :
- そういや竜馬の嫁さんを忘れてた、確かにあれはかわいい
ビジュアル的に、というよりもむしろ性格が、だけど
なんだかんだお似合いの夫婦だったんじゃないかなあ
- 66 :
- 転移した世界を去る方法はゲッター線の光に託すことにした
- 67 :
- 逆転の発想でとどまるという選択肢はある意味面白いかも
所帯もって平穏に暮らす姿なんて想像できないけどね
- 68 :
- >>66
別れの言葉は「友よまた会おう!」か「アバヨ、ダチ公!」ですね
- 69 :
- >>68
普通に大団円迎えてもカッコイイ別れのセリフだな
- 70 :
- 昔、ゲッターをガンダムSEEDみたいに何かの頭文字から取った単語で
Generate
Evolution
Transformation
Trinity
Eternity
Ray
という感じのネタをSSに入れようかなっと思ったがむちゃくちゃだし。
結局たどり着いた答えがそのまま「得るもの」「奪還」でいいじゃんだったなあ。
- 71 :
- >>70
偽書ですねわかりません
- 72 :
- 書いてると流竜馬は流竜馬なんだが何というか俺版流竜馬みたいになってく
どこか違っちゃうんだよな・・・
- 73 :
- まあ、石川氏本人しか竜馬は書けないよ
ある程度「竜馬もどき」になってしまうのはは二次創作だからっと書き手も読み手も流すべきなのかもしれない
- 74 :
- 石川賢本人しか描けないってのは解ってる
なぜかちょっと竜馬の気が弱くなっているというかなんというか
- 75 :
- あまりにもずれが気になるなら
一旦筆を置いて原作の漫画なり映像なり見返してみては
- 76 :
- まあ、弱気や冷静な言動は他のキャラにそういう発言をさせたり、行動をいさめさせたりするってのも手かも。
特に新の竜馬とか誰か止めなければとりあえず突撃しちゃいそうだから、ブレーキ役が必要かも。
- 77 :
- 今更だけど新ゲの竜馬って道節っぽいよね
ぶっきら棒な言葉づかい、不器用な優しさ、ちょっとツンデレっぽいトコロとか
まぁ本編でマントバサッをオマージュしてたから殊更そう思えるだけなのかもしれないけど
- 78 :
- マイナーな……
- 79 :
- 竜馬って一口に言っても作品ごとに結構違うしな…
隼人と武蔵はあんまりブレないが
- 80 :
- チェンゲ竜馬はだいぶ隼人よりの性格だからなあ。
逆に新竜馬はかなり感情に傾いている
漫画版は序盤を抜かしたられっきとしたヒーローだしね
- 81 :
- 実のところチェンゲの竜馬は日常描写がないので、私人としてはどう振舞ってるか全然わからんのだよなぁ
- 82 :
- 刑務所にいた時間が長すぎて普通に暮らせるかどうか……
本編中だとか復讐やインベーダーで元の場所へ帰ろうとするだろうし
本編後だと虚無ってるし。
記憶喪失にでもならないとゆっくりさせるのは無理じゃね?
- 83 :
- >>82
そして鬼に改造されそうになるんですね、わかります
- 84 :
- 保管庫のライフクロスの竜馬(チェンゲ版)はひとりで酒飲んだり、Rから金巻き上げたりと一人行動ばっかだな。
けどなんかチェンゲ竜馬とかあんな性格か一匹狼似合いそうだよな
- 85 :
- 避難所に投下あったんで代理してくる。
- 86 :
- 宇宙、それはほぼ地球を制覇している人類が次に開拓する新天地である空間。
宇宙、それは限りなく広く、限りない速さで広がり続ける空間。
宇宙、それは灼熱と極寒の真空の厳しい空間。
――――しかし、その空間は人類だけのものではなかった。
あるものが宇宙から海に向かって落ちていた。
それは百メーターを超える鈍色の巨大なモノ。
楕円型で卵のような形をしているが、卵とは違って完全な無機物である。
その速度は音速をはるかに超え、空気摩擦で燃えて赤い火球と化していた。
それを鋼の三体の巨人が眺めていた。
黒い巨人は寸胴で腕と脚は太く、一昔前のブリキの玩具を連想させる。
だが、大きさは三十メーターを超える巨体を誇り、最強の兵器『スーパーロボット』である。
残りの二体は色は青く、体も細めであるが同じ最強の兵器である。
その肩に女性が立っていた。三機のスーパーロボットに一人づつで計三人でいずれも20前後の若く美しい女性。
まるでそれはファンタージー物語出てくる妖精のようである、妖精のように美しいが彼らも『IS』という同じく最強の兵器を纏っている。
どこか武者を連想させる姿の三機は『打鉄』という名のIS、量産型ながらなかなかの性能を誇っている機体である。
彼女たちもまた巨人と同じように火球を睨むように眺めていた。
巨人の操縦者も肩に乗っている女性達もそろってオペレーターの声に耳を傾けていた。
『到達まで――――』
無線から消えてくる女性はどこののど飴をなめているのかを尋ねたいぐらい聞き取り奇麗なやすい声をしていた。
着かぬ間の戦いがないときの基地では皆のアイドル的な存在であるが、今その声は緊張感にあふれていた。
『5――4――3――2――1――到達します!』
高速で海にそれは落下、空気との摩擦による熱によって水蒸気爆発が生じ、半径数理にわたる爆風と衝撃波が暴れまわり、大波を生じさせる。
だが、百メーターを超える物体の落下にしては被害少なすぎる。
は落下する直前で減速したからだである。もちろん、奇跡という偶然で減速したのではない、これの確かな『意思』で減速したのだ。
『タイプは蟲(バグ)タイプ……数は大型一、中型九、小型三十』
卵形のそれは花弁のように開きそこからワラワラと異形のモノが現れる。
生理的な悪寒を感じさせられるそのグロテスクな姿の異形は『蟲』と呼ばれている。
その呼称の通りに地球上の生物である虫に似ている。
だが、彼らは宇宙――――いや、別次元からの生命体である。
証拠に大きいのは六十メーター、中型で三十メーター、小型で三メーターの大きさである。
だが、確かに大きいのはダンゴムシ、中型はクワガタムシなどの甲虫、小型は雀蜂に似ていた。
「蟲か……蜂が1000匹とかじゃなくてよかったぜ。一気に吹き飛ばすぜ」
黒い巨人は身の丈もあるマシンガン、というよりもガトリングを構えて敵に向ける。
ガトリングと巨人がリンクし最新のFCSが大量の敵をロックオン――――引鉄に力が入れられる。
「たっぷりと歓迎を喰らえ!」
ガトリングがラッパのような低温の騒音とガ共にガスバーナーのように断続的に火を噴く。
数匹の小型種の数センチ前で弾丸が爆発を引き起こすものの、多くの蟲は散開し、射線から逃れるようとする。
すると、弾丸が向きを変えて後を追う。
弾丸というには語弊があった、これは一発一発がミサイルであった。
そのミサイルは敵を逃すまいと、敵の生体反応をどこまでも追う。
二機の青い巨人も肩からミサイルと手に持っていたバズーカやロケットランチャーで負けずに砲撃。
三機のISも、何もない空間からさまざまな火器を造りだし援護する。
- 87 :
- 『小型種十、中型種三を撃破。中型二体のダメージは中、大型種には目立ったダメージは見られません』
「さすがジジイだな。思ったより減ったか……ゲッター1から各機へ。とっと行くぜ!」
鋼の巨人たちは持っていたガトリングとバズーカ、ロケットランチャーを捨て、P-90を巨大化させたサブマシンガンに持ち替え目標に向かって飛び立ち、左右に青い巨人が後を追うように並ぶ。
肩乗っているISは、三機の巨人が動くと同時にこれまた妖精のように飛び立ち三角の陣形を組む。
数秒で音速の世界に突入し、対する蟲も同じく音速の世界に突入する。
蜂を数匹引き連れたクワガタが人類では発音も表現もできそうもない咆哮を上げ巨人と相対する。
巨人達はサブマシンガンを放つ、偶然小型種は運動性で勝るために偶然一匹あたり撃破した程度。
中型種にはかなりの数が当たったが、すでに半分死んでいる二匹が楯になるように弾丸の雨を受けて、被害を最小限に抑えようとした。
中破していた二匹は完全に沈黙、他の六匹中二匹にダメージを少々与えた程度。弾幕強引に突破したクワガタが大顎で青い巨人の胴体に喰らいつこうとする。
青い巨人はサブマシンガンを投げ捨て大顎を掴む。
蟲の大顎の力と青い巨人の力はほぼ互角に拮抗し両者の動きが止まる。
そのクワガタについてきていた蜂の一匹が巨人の腰に張り付く、鋭い針を刺すと、針を切り離し巨人から離脱、すると、タイミングを見計らったのように針が爆発する。
巨人がグラつき、膝を付くがなんとかクワガタと拮抗し続ける。
他にも数匹の蜂が動きを止めた巨人に群がる。
この数の爆弾を受けたら青い巨人は耐えきれたとしても、目の前のクワガタに到底戦えるわけがない。
だが、青い巨人のパイロットはにやりと笑う。
『今だ撃てぇ!』
青い巨人に一直線に向かっていた蜂達が全部撃墜される。
打鉄が手に持っていたライフルから白煙が上がっていた。
蜂は運動性が高く、狙いづらい相手だが巨人に気を取られて直線的な軌道を取ったためになんとか撃ち落とせたのだ。
打鉄は武器を野太刀に持ち替えて、蜂が巨人に対してそうしたように動きを止めているクワガタに攻撃を試みる。
『タアァァ!!』
クワガタの大顎を斬りかかる、このクワガタの皮膚は鋼鉄をはるかに凌ぐ頑丈さを誇り、大顎もかなりの高度を誇っている。
そのために、斬り落とすことには至らなかったがヒビが少し入る。
――――それで十分。
巨人とクワガタの力は凄まじく、一秒間ですら千メガジュールを超えるエネルギーがぶつかっているのだ。
ヒビはコンマ秒の一瞬の世界で駆け廻り、大顎を一週しするとそこから大顎が折れる。
同時に巨人は掴んだままの折れた大顎をクワガタの腹を刺す、顎と顎の中間に拳を振り下ろす。
『チェエーンナァックルゥ!!』
殴った拳から先が飛び出し、 ロケットエンジンにより推進するそれは硬い皮膚を突き破り体内を進みちょうど反対側から飛び出て拳に繋がっている鎖がクワガタが縦半分に裂く。
『危ないところでしたね』
『すまんな、今度酒でもおごるぜ』
『安酒はやめてくださいね』
『みんな、クワガタは腹が弱いぞ』
『あっ、逃げた』
青い方のもう片方はクワガタ二匹と相対していた。こちらはうまく距離をとれているようで、一方的に攻撃していた。
サブマシンガンの弾丸が内一匹のクワガタ硬い皮膚を貫き停止させる。
だが、もう一匹のあふれる活力は未だに健在で背中が盛り上がり寄生虫のような生体ミサイルが巨人に向かって発射される。
青い巨人は拝むように手を合わせると、掌の間から電流が走る。
巨人の膨大なエネルギーが体中を巡り、掌の間に集中する。
強烈な磁場が発生し、それは生体ミサイルを巻き込み巨人の目前で爆発させる。
また、蜂はまるで電子レンジに入れられた卵のように爆ぜる。
『プラズマァァサンダァァー!!』
超高エネルギーが巨人の掌から放たれ、光の矢と化したそれはクワガタを瞬時に消し炭にする。
- 88 :
- 『結構危なかったな――――ッ!?』
真下の海から最後のクワガタが現れ巨人胴体を大顎で挟み、海中へと引き摺り込もうとする。
ミシミシと嫌な音が挟まれている胴体から響き、機内に煩い位に警告音が響く。
『あっぶねえな! おいっ』
その通信と同時に轟音と鎖付の拳が飛んでくる。
どうやらうまい具合にクワガタの腹部を貫通し、その生命を奪い去った。
『ヘッヘ! スコアはこれで互角だな』
『余裕あるなお前……中佐は?』
『ほら』
「トマホークブーメラン」
大ムカデの頭に巨大な投げ斧が突き刺さる。
この大ムカデはお供のクワガタに負けない強度の皮膚を持っていて、サイズから言ってこちらの方が厚い。
そのため、斧は頭部に突き刺さる程度で止まり、大きさに見合った生命力を保有している大ムカデには大したダメージにはなっていない。
「一秒でいい、トマホークが刺さった場所の動きを止めろ」
『了解ッ!』
二機は全火力で足止めをする。
戦車も圧倒する火力、だがそれでも大ムカデに碌なダメージを負わせることはできない。
「よくやった!」
――――だが、足止めには成功。
「ゲッターキック!」
音速をはるかに凌駕した黒い巨人が黒い矢のように足先から突っ込む。
二百トンを超える大質量と重力によりマッハ四を超える速度、TNT火薬にすると数トン分を超える運動エネルギー。
実に広島型原子爆弾の三十分一のエネルギーそれが巨人の足先という狭い面積に凝縮される。
足先に斧が当たり、斧がそのまま楔の役割になり、硬い皮膚を粉砕。
大ムカデは体をくねらせ、黒い巨人の進行コースから体を離させて被害を最小限に抑える。
頭を粉砕されたのに、強靭な生命力で暴れ続ける。
だが、思考力が完全になくなっている暴れ方で出鱈目な方向にあがいている。
――――止め。
黒い巨人は大の字に体を広げる。
全エネルギーを叩き込む巨人の最大最強の必殺技
「ゲッタービーム!!」
- 89 :
- 先ほどの攻撃で剥き出しになった部分に赤色の熱線が照射される。
数万度のそれは内部から大ムカデを有毒な煙に蒸発、消滅させる。
『打鉄二機が援護しているとはいえ、化物だな。さすが十年選手というべきか……』
彼ら五人は呆れているのか、関心しているのか、あるいは両方なのか、分からない顔で上司の活躍を見守る。
ほどなく、大ムカデは完全に停止し、中型種すら存在しないために残った蜂を難なく殲滅で戦闘は終了した。
「よっし、帰還だ」
『あの……流中佐』
「あん?」
『義弟さんが――――』
伝えられたことは信じられない内容であった。
最近会っていないから、近況は知らなかったがあまりにもな内容、
意外で済まされるようなというレベルではない。
「はあっ!?」
その叫びはロボットの外まで響き、月が浮かぶ青空へと吸い込まれていった。
空に浮かんでいた月は昼だから朧であった、ある一部を除いて。
その部分は昼の白い月には対照的に真っ黒の円。今見えている部分のちょうど裏側にももう一つ同じものが存在している。十年前に突如として発生したそれは『ゾーン』と呼ばれている。
この蟲達はあそこから現れて、裏側からは別種の化物が発生している。
何故発生したのかは誰にも分かってはいない、そしてあの向こうはどうなっているのかどういう原理で存在しているのかもわかってはいない。
分かっていることは二種の化物は敵対関係であり月はその戦場、偶にどちらかの種類の化物が地球に襲来しているということだけである。蟲かゲルかの化物と彼らは戦っている。
空を駆ける四つの影があった。
その四つの影は音の三倍近い速度で覇者のように空を縦横無尽に駆けていた。
その四つはアメリカ軍の精鋭が操る超兵器である。
四機とも黒く三角形に近い形をしていて、昔に作られたF-117やB-2と言われたステルス機に似ていた。
勿論、これらもステルス機である。が、F-117やB-2ではない。
そして、これらは戦闘機でも、爆撃機ではない。
四機は徐々に減速し、高度もそれに比例するように下がっていた。
「はぁ……」
先端が開き鋼の頭が現れる。
翼が二つに分かれて折れ、鋼の拳と鋼の脚が現れる。
そして、地上に鋼の兵が降り立つ。
鋼の兵――――その名は『ステルバー』
アメリカの代表的な超兵器の一つである。
少年が生まれる数年前発案された宇宙開発用作業用重機を造る計画で生まれた『スーパーロボット』に分類される。
音速を軽く超える飛行モードと人型のバトルモードの二つの形態に変形でき。
また、『空飛ぶ火薬庫』とも言われるほどに弾薬を搭載でき、ハリネズミのように体中から全方向に攻撃でき、バトルモードになることで接近戦に対応できるようになり、さらに戦闘能力が跳ね上がる。
ステルス性とその機動性で敵の懐に潜り込んでその火力で一掃するというコンセプトの兵器である。
輸出用でステルス機能がなく、一部の性能が落としているモンキーモデルが世界中で活躍している。
日本にも国産のスーパーロボットがあるとはいえそれが配備されている。
「どうせなら……こっちの方がよかったな」
愚痴を呪いのようにこぼしながら液晶テレビ画面を少年は眺めていた。
そんな彼の隣に同情の色に染まっている少年がいた。
落ち込んでいる少年は背は一七〇で中ぐらいであり、髪も黒でどこにでもいそうな地味な印象である。
対して隣の少年は少し背が高く大人びているように見え、バンダナを巻いた茶髪に近い赤い髪で派手な印象与えていた。
「でもお前はお前ですげぇじゃねんじゃね? ISが――――」
- 90 :
- 「……言うな。お前は……そっちの道にいけていいな」
ISとは『インフィニット・ストラトス』の略称である。
これも、宇宙開発計画から生まれた兵器である。
先ほどのスーパーロボットと違い、パワードスーツに分類され、小型である。
小型であれど、小回りと運動性、運用性などで戦闘能力はスーパーロボットに決して劣らない。
――――だが使えるものには限られている。
その点が黒髪の少年の悩みである。
「だって、俺は男だぞ。……なのに…………ISって……」
ISは女性にしか使えない兵器である。
開発者が変わり者で何を考えているのかが分からないことで有名な人間で、しかも失踪してしまった。
ISの最重要部分であるコアが現在では完全なブラックボックスであるためにどうすることもできないのである。
公表されてからすぐは「女尊男碑」の世の中になるのではという意見もあったが、
結局スーパーロボットの出現や敵の出現によって通常戦力すらも欲しいような状況になってしまったためにそのようなことはならなかった。
とまあ、世間一般では常識を変え得た女性専用超兵器と位置づけである。
だが、この黒髪の少年は唯一の例外なのだ。
女性にしか使えない兵器を男のこの少年が使えるという前代未聞のことが起きてしまったのだ。
ブラックボックスが多いこの兵器を解明するために少年はIS学園と言われるIS操縦者や開発者の育成学校に通うことになったのだ。
「俺は……ダイナミックに行きたかった……」
赤毛の少年が通うことになるところはIS学園のようにロボットを操ったり、開発したりする者の育成校である。
その学校は軍学校に分類されているために学費が掛からず、むしろ給料がもらえ、重機やロボット操縦をはじめとした多くの資格を習得できるため、就職率がいい。
さらに、万年人手不足の今現在ではある程度の学力があれば入れる。
少年は本当のところは中学校を卒業したら就職し家を出ることも考えていた。さすがにそれは義兄と姉に怒られて止められたが。
「家を出たい」それは、家が気に入らないという思春期特有のわがままな理由ではない。
彼には両親も親戚もいなく、優位いつの家族である姉夫婦に養ってもらうという負い目を感じていたからだ。
彼女達は少年を追い出すようなことはしていないし、少年との仲は彼が思う以上に良好ともいえる。
仕事が忙しいのかなかなか家にいないが、いつかは子供ができる。
だから、少年は彼らには負担をかけたくなかった、故に彼はすぐに食っていけるようになる進路を希望した。
それに、義兄の影響でスーパーロボットに憧れていていたのもある。
何度か義兄の元に行ったときにシュミレーターで操縦したときの痺れる快感に近い感覚を味わった。
「仮想でこれならば本物はどうなのか?」ということを何度か思ったこともある。
だが、彼がこれから歩むことを強制させられた道はそれとはあまりにも離れた道。
IS学園の就職率はいい、学費も特別な存在となった彼は払う必要はない。
しかし、IS学園はISが女性しか使えないので女性の通う学校…………つまり、女子校。
乙女の花園に行くことになる年頃の少年。
間違いなく珍獣扱いであろう。もっとも、『ISを使える男』として現段階でも十分珍獣扱いされている。
そして、憧れのスーパーロボットに乗ることはおそらくできないであろう。
入学を断れば、世界中から実験材料としてなにされるか分からない。
なまじ義兄の仕事の関係でマッドサイエンティストを見たことあるためにどうなるのかが簡単に想像できてしまう。
頭を抱えながら渡された必読の電話帳並みの厚さの資料と睨んでいたが、頭の中では「ああ、電話帳と間違えそうだな」と別のことを考えて全く集中していなかった。
この少年こと、織斑一夏はある意味では英雄と言われた家族を超える有名人となっていた。
赤毛の少年、五反田 弾はそんな一夏の親友なのか悪友なのという関係者である。
めでたく彼が通う通称ダイナミックという名のパイロット育成校はIS学園のスーパーロボット版で一夏が行きたかったことである。
弾はそこに通う以上パイロットの卵、または整備士、開発者の卵である。
もっとも、弾は死ぬのは怖いし家族が心配するから後方で整備士か作業用に操る仕事を希望している。
- 91 :
- 宇宙からの敵、蟲とバクテリアとよく似たゲル状生命体達通称『侵略者(インベーダー)』と人類との戦争は十年を超えている。
十年を超える戦争は決して珍しいものではなく、長さだけで言えばかつての米ソ間の冷戦は四十年を超えている。
しかし、人類は防戦一方。
これは敵の本拠基地が宇宙であるために攻め込むことができないからである。
運よく二つの化物たちが潰し合っているために地球に攻めこむ敵戦力は少なく、ISとスーパーロボット達の活躍で最小限の被害で持ちこたえている原状。
戦況は膠着状態で人類が月に大規模戦力で込めるようになるまで続くと考えられている。
それは多分、彼らの子供世代という説、孫世代という説、五世代先という説もある。
ともあれ、弾と一夏はいつかはその化物たちと戦うかそのサポートに回ることになる。
そして彼はロボットに乗っている。
残念ながらスーパーはつかないロボット『ビィート』
アメリカの偵察用に十年以上昔から作られた全長八メートルの小型ロボット。
パーツを換装することでさまざまな状況に対応できる汎用性から出る実用性。
世界各国の共通小型汎用ロボットと認定されているためにちょっとした都会レベルならば工事現場で見かけるほど浸透している。
そして、大抵のロボットはこの操縦システムをベースとしているためにこれを操縦できれば大体の機体を操縦できる。
スーパーロボットもその例外ではないので訓練用に数十機がある。
そんな彼の前には泣いていることを隠そうともせず泣いている少女がいた。
彼にはその少女が誰なのか朦朧とている意識の中で思い出す。
「――蘭」
彼の一つ下の妹で彼同様の派手な赤毛は長髪でいまどきの女の子らしくおしゃれをしている。
男勝りだが優等生で生徒会長で、親友に恋する乙女である。
「一夏に見られたら、笑われるぞ」っと冗談を弾は言おうとした。
いつもならば、ボコボコにされるのだが、彼は声を出すことができなかった。
妹の手に大量の血で濡れていた。「怪我しているのか」と考えたが妹の手には傷一つない。
その血が誰のものか気付くのかに時間はかからなかった。
五反田弾、自身の血であった。
数十分前のことをぼんやりと思い出そうとしていた。
たしか、一年生全体でビィートを用いた訓練をしていて……。
模擬戦をしていたような、途中で何かが乱入して生きたような?
たしか……黒いIS?
なんでこちら側に腕を向けているんだ?
……どうも、この先が思い出せない。
上体も首も動かせないために自分がどうなっているか分からないが相当な怪我をしていることはぼんやり自覚していた。
ここはどうやら病院でドラマやアニメなどでよくある手術室に運び込まれている途中であるようだ。
「ウチ金はらえるか?」「保険降りるかな?」「学校側が負担してくれるのか?」と心の中でぼやく。
妹がナンパしたくなるぐらいかわいらしい看護師に抱かれ、弾の手から離れる。
証明がやけに明るい……手術室であるらしい。
看護師も医者も青い顔をしている。
そんな者達の後ろから小柄な老人が満面の笑みで歩み寄っていた。
- 92 :
- 「うひゃひゃ! ここまでグチャグチャならば、方法は一つしかないのう。」
老人の隣には助手らしき人物が道具を運んでいたが、だが、その道具はスパナや鋸、ハンマーなどの手術には使いそうもない道具。
老人はその道具の山からチェーンソーを取り出し、エンジンを作動させる。
「チミィイ、命が惜しくないか? 生きたいか? それともあの世に逝きたい? 話せそうにもないのう。
YESならば瞬きを三回、NOならば瞬きを四回。 それが合図じゃあ」
弾は、目で生きたいと思っているが目の前の光景に強張っていた。
――――だが、生きたい。
瞬きを三回し、弾はそのまま意識を闇の向こうに手放す。
「ならば――――わしの芸術、科学の礎となってもらおうかのう」
「うわああああ!……夢か」
あまりの悪夢にベットを砕かんばかりの勢いでから飛び出す……。
覚めた目で周りを見ると清潔な白で統一された質素な部屋。
だれもがイメージするだろう典型的な病室であった。
いやな予感がした彼は、腕と脚を確かめることを試みる。
ファントムペインなどと言われる、失ったはずの部分から感覚を感じる現象があるが。
右手のある部分、左手のある部分、左足、右足のある部分毛布が盛り上がり、自分の意思で動いている。
「よかった、五体満足か……」
右手を見つめるとエジプトのミイラ(完全な漫画のイメージだが)のように包帯に巻かれているものの確かに存在する。
左手もちゃんとあり、右手と左手でひとりジャンケンして、ちゃんと動くことを確かめる
次に足はどうなのかと上体を起こそうとベットの柵を軽く掴んだ。
メキョとアルミ缶が潰れるような音が静かな病室に響いた。
潰れた缶のようになってる掴んでいた円柱状の柵を彼は凝視し、突然の出来事で顔が困惑に染まる。
「なんだこれ?」
「ヒョッヒョッヒョッ。思ったより早く起きたのう」
悪夢で見た怪しい老人がドアを開け現れていた。
「えっと……? じいちゃんは?」
「わしか、わしはお前さんの命の恩人じゃよ。最初は戸惑うと思うがのう」
「リハビリがつらいってこと?」
「う〜ん、惜しい。五反田弾君――――サイボーグ二号」
「へえっ!?」
潰れた柵で腕の包帯が破れ。
そこから、メタリックな光沢で輝く五反田弾の新たな腕が覗いていた。
「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」
病院中にその声は木霊し、その声で大急ぎで駆け付けたナースに弾は叱られた。
昔、二人の兄弟がいた。
二人の生家の敷島家は当時は裕福な家であり、何不自由なく育った。
二人は紛れもない天才であり変人でもあった。
- 93 :
- 兄は車にひかれた犬を拾い解体して、脳、眼球、内臓、筋肉、骨の一本一本をまで分解した。
弟は父が趣味で保有している刀や猟銃を解体して中身を調べて、分解する前よりも精密に組みなおした。
「僕は最強の生命を造りたい」
「僕は最強の兵器を造りたい」
兄は生物学、特に遺伝子を中心に学びクローニング技術の第一人者となった。
弟は機械工学、特に兵器開発でその道で知らないものはいない存在になった。
だが、彼らの目的は名声を得ることではない、「最強」を作り出すことである。
時々、彼らは論議を交わし合い、互いを磨き合い、さらに先、さらに強い存在を作り出していた。
――――サイボーグ、それもその一環で生まれたものである。
無機物と有機物の融合。
兵器と人間の融合。
「っで、この体はあんた達の産物なのか」
「いい体じゃろ?」
「確かに命は危なかっただろうけど……」
弾は包帯のほどけた銀色の腕を見る。
先ほど潰したベットの柵を見てぞっとする。
夢かと思って頬をつねろうと思ったがパンを千切る様に取れそうなのでやめた。
「パンチ力は二トン、キック力は八トン、ジャンプ力は十メーターを超える体が不服か?」
「オーバースペック過ぎんだよ」
潰れたベットの柵を雑草に用に毟り、握ったままのそれを親指の力だけでへし折る。
その行動を興味深そうに老人は眺め続けている。
「安心しろ、根性で制御できる」
「無茶言うな!!」
弾が怒りで床に柵だったものを叩き投げる。
深々と床に刺さり込み、人の力では抜き取ることは不可能なくらい深く刺さっていた。
「冗談じゃあ、制御コードを設定すれば抑えられる」つまらなそうな顔で老人は続ける「その設定のために来たんじゃあ」
「よかった……俺は……どのくらい…………」
弾の口は震えで止まってしまった。歯と歯がまるで雪山の遭難者のようにガチガチぶつかり合う。
春には季節外れのその震えは不安から来るものであった。
事実を知ることの恐怖である。
「どのくらい……? 人工物が埋まっているかと聞きたいのか?」老人は顎を摩りながら続ける「大体八割かのう」
「八割!?」
「残っているのは……一部神経と脳の九割」
「脳も!?」
- 94 :
- 「おっと、一応生殖機能は残ってあるぞ」
思い出したかのように付け加える。
「ここに運び込まれた時生きているのも不思議なぐらいじゃったからかのう」敷島はどこか遠くを見つめる「あの男みたいな悪運じゃのう」
「あの男?」
「以前改造したやつで、極道じゃったか。どこ行ったのやら」
弾は他にも自分に似たような境遇の人物がいたことを知ったがそれはどうでもいいことであることを知った。
気になっているもう一つの点もあった。
「ああ、サイボーグ手術代は六億な」
「ろっ、六億!?」
その気になっていた点は、まるで昨日の晩飯を答えるかのような気軽さで思い出したかのようにあっさり切り出された。
六億その百分の一でさえ、食堂の彼の実家に簡単に払えるわけがないし。
ましてやただの学生の自分には無理な金額だ。
「まあ、モルモッ……もといいデーターを取らせてもらえばチャラにしてやるぞ」
老人はニヤリと顔を歪ませる
「なんせサイボーグなんてめったに作れるものではないからのう」
「ハハハ…………」
弾の頭の中は真っ白になった。
早い話が目の前のマッドサイエンティストの体現者の人体実験に付き合わされるのだ。
六十億の体になった彼にもう平穏は訪れないのだろうか?
「とりあえず、エントラッセンじゃあ、おめでとう弾君」
ほぼ同時刻の遠い国の酒場、値段も酒も料理の味も並みであるが、基地が近いだけに訪れる客は多い。
今、この店で飲んでいる客の一人にドイツ人がいる。
ドイツ人と言えば、勤勉、誠実などの真面目なイメージを思い浮かぶものは多い。
ところが、この男ヒム・シャトナーはそのイメージとは無縁の人間である。
「イタリア人なのではないか?」と言われるほどに女性がいれば声をかけ、手を出し、そちらの意味でもエースの戦績がある男である。
ドイツ人らしいところは今手に持っているビールがドイツ産であることぐらいである。
もっとも、隣にいる流竜馬は日本人であるが、不真面目というほどにないにしても規律を重視せず、粗暴な部類に入る男である。
面白いことにこの二人はエースパイロットである。
戦争初期はスーパーロボットが少なかったころ各国から集められて結成されたエースを集めた部隊があった。
彼らはそれに選ばれ。その時からの付き合いであるのだが友人と言えば友人だが悪友の部類にはいる。
もちろん、部隊のメンバー同士は手紙や電話で時々であっても交流は続いている。
「日本に帰るって? そりゃあいいな」
「あくまで仕事だがな。……三か月ぶりか」
「IS学園か?」
「バカ。俺がISについて何か教えることができると思うか? まあ、場所は近いけどな」
「じゃあ、日本の地理に詳しくはねえけど、ち、……嫁さんの実家に近いんじゃないのか?」
「あいつか……三か月ぶりになるな」
妻の弟、つまり竜馬の義弟が今とんでもないことになっているのは知っている。
義弟は竜馬の影響かロボット、特にスーパーロボットに乗りたがっていた。
これは何度か一人にするのは可哀そうだからということで早乙女研究所に預けていたことが関係している。
年の近い早乙女博士の子供がいたためにできた処置であったが。
そこはロボットの聖地と言われる場所、全く影響されないわけがなかった。
竜馬得意の空手を教えてくれと頼みに来たり、自主トレに付き合うことも何度もあった。
さすがに年を重ねるにつれて、戦場に行きたいとかいうことは言わなかったが、ロボット乗りの育成校が第一目標であった。
多分、整備か作業などの方面でロボットを操る進路を行くだろうと竜馬は思っていた。
- 95 :
- なのだが、先日のニュースで彼がとんでもない事態に陥っていた。
妻の職場に行くということは分かったのでいったん一息をついたものの女子校であることを聞いて別の意味で気が気でなくなっていた。
「あいつやっていけるんだろうか」
「IS学園ね……流石に十八未満は守備範囲外だな」
「お前、それしかねえのかよ」
幸いにもと言うべきか、IS学園は彼が出向する先に近いところにある。
皮肉のことに義弟が行きたがっていた学校である。
さらに皮肉なことに竜馬を呼んだのは早乙女研究所現所長である。
またまた、皮肉は続き義弟と同年代の少年少女の面倒を見る仕事である。
極めつけに新型ゲッターの開発関連でもある。
そのセシリア・オルコットは憤慨していた。
目の前の男がクラス代表に推薦されたからだ。
セシリア・オルコットはイギリスから代表候補生に選ばれた存在である。
生まれも名門貴族で高貴な生まれたが、だからといって地位でそれを勝ち取ったわけではない。
生まれ持った才能等もあったが努力による部分が大きいことは誰にも否定はできない。
努力のきっかけは彼女の両親が残した遺産を守るためである。
彼女の今は亡き母親は会社を経営して成功し続けていた。
――――だが、父は婿養子のためか卑屈にもそんな母親の顔を窺うような軟弱男であった。
彼女が父に抱く思いは「情けない」の一つしかなかった。
だが、彼女にとって一番知っている男性が父であったために、先入観に偏見が混じってしまっているにしても、
全ての男が腑抜ではないということは一応は頭にはある。
現在、インベーダーからIS使いと共に地球を守っているロボット兵器を操る者は大半が体力の面で男性である。
その男達は彼女に負けないくらい、またはそれ以上に切磋琢磨をしたはずである。
今日、もしかしたらこの瞬間ですらも過酷な任務に命を削っているかもしれない。
だから、そういう男達を認めざるえない。
――――だから、「ISが動かせる」という点だけの男がクラスの代表になることは許せなかった
そういうわけで一夏はセシリアと模擬戦という決闘を行うことになった。
決闘まで数日後に控えている一夏だが、彼とセシリアのISについての知識、技能差は大きい。
それをどうにかするために彼は特訓をしていた。
「一夏、やるな! だが、甘い」
――――パン。
奇麗な一本の音が道場に響く。
きれいに箒の竹刀が一夏の面が叩く。
一夏は再会した幼馴染の箒と道場で剣道していた。
姉がIS開発者である箒に協力を求めたところ「実力を見る」ということで剣道をすることになった。
確かに、ISの動きは操縦者に左右されるために生身の戦闘の技能が高ければ高いほど強いともいえる。
一夏は一応ロボット乗りを目指していたために体力付を怠らず、バイト(お手伝いレベルだが)の合間に部活動生以上の運動はしている上に、
義兄のトレーニングに付き合ったりしていた。
バイトの合間だったために部活動に所属はできなかったが、体力には飛びぬけてというほどにないにして、もある程度の自信があった。
それが功をなしたのか目の前の箒に善戦していた。
目の前の箒は全国制覇したこともある腕利きの剣士である。
- 96 :
- 「一夏……お前、体力はあるが剣の腕が鈍っているな。中学では剣から離れて陸上部か球技でもやっていたのか?」
体力が付いても、剣道や柔道などの戦うための技能は磨かなかった。
まず、藍越に入学することから考えており、中途半端でヘタな偏りは避けたほうがいいと考えていた。
本当は超実戦思考空手の使い手で且つロボットパイロットである義兄から教えてもらいたかったが彼は多忙のため、
なかなか家にいないから中途半端に偏りかねない。
姉もロボットのりではないがかなりの腕利きである、のだが同様の理由で無理。
とりあえずは基礎体力を上げて戦闘の技術はそこで身に着けようと思っていた。
なのだから、まさかいきなり模擬戦をする羽目になるとは思っていなかった。
一応は性別差からくる、腕力、体格差で箒を吹き飛ばすことはできるのだが、箒の技がそれをさせなかった。
さらに、ISでは筋力が反映されにくいのでそれで勝っていても意味がない。
「――だから、どんどん来い、箒!」
「行くぞ! 一夏ぁ」
彼らの戦いこれからだ!!
未完
本作は今亡き某所に投稿しようとしたゲッターとISのごちゃまぜSSです。
コンセプトとは私がためらわない程度の改変で実はこれでもギリギリなチキンハートです。
IS、ゲッターロボと共にいろいろ設定を変えています。
このまま書いたままにするのは無駄なことをした気になるのこっそり投下させてもらいました。
もちろん、続きはもう書くことはありません。
- 97 :
- そうか?
俺には聞こえるぞゲッターの意志が続きを書けと
- 98 :
- >>81
早乙女の反乱前を描いた作品は半公式2次の第2次スパロボZぐらいしかないからなー。
ただ、あれって漫画版と新ゲを参考にしてるよね。
- 99 :
- ゲッター×ISって他にもいくつかあったよね(ジャッキちゃんとか)
相性がいいのかな?なんか意外
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