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2012年3月創作発表9: 【2】リレー小説【何でもアリ】 (894)
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【2】リレー小説【何でもアリ】
- 1 :
- このリレー小説は何でもアリ!
だが、最低限のルールは守ってほしい
【ルール】
●一応話をつなげること
●一回の投稿で5行まで(それ以上書くと無効)
●過度のエロ、グロの禁止
一応前スレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1251890704/
- 2 :
- 男は日課である2ちゃんねる創作発表板の巡回を行っていた。
今日も板には新しいスレッドが立つ。立ったスレッドの名は、【2】リレー小説【何でもアリ】。なるほど、と男は頷く。
リレー小説を行う為のスレッドという事だったが、男には一つの懸念があった。リレー小説となると、何故か皆
に話を持っていきたがる、という事だ。それはこの板に限った話ではない。
テンプレにて、最低限の対策はとっているようだが……男は、僅かな不安を覚えながら、キーボードを叩いた。
- 3 :
- しかしそうした不安もすぐ消えうせた。
ここには私以外誰もいなかったからだ
- 4 :
- さあ、今日はどんな一人遊びに興じようか
- 5 :
- とりあえず私は、それを考える間に腹ごしらえをしようと思った。
棚から取り出したるは味噌味のカップラーメン。お湯を入れて一分の生麺タイプだ。
意気揚々とお湯を注いだ訳だが……。
- 6 :
- 「熱い! ちょっと、なにすんですか! やめてください!!」
カップの中から人の声が聞こえたような気がした。
疲れているのだろうか……。
- 7 :
- 「ちょっと、ちょっと! もう少し温度をさげてくださいよ。じゃないとこの生麺はすぐのびてしまうんですう」
やはり、人の声が聞こえた。
なんだ? と不思議に思い、カップの中を覗いた。
中には五センチにも満たないチョコエッグのおまけにもなりそうな、小さな人間がいた。
- 8 :
- よく見たらケフィアだった。
- 9 :
- これが噂のケフィア人間か
- 10 :
- ケフィア人間らしき物体は不気味なうめき声をあげた。
すると、みるみるうちに2mの大きさに成長してしまった。
私は、何故か怖くなかった。理由はわからないが怖くなかった。
- 11 :
- (こいつは見越入道の一種だ!)
ふとそう思った。
特に理由はないが、私の直感がそう告げていたのだ。
ならば見越入道見上げたぞ! と言いさえすればよいはずなのだが、
実際に遭遇してしまうと恐怖で体がすくんでしまい、とても声など出せるものではなかった。
- 12 :
- その恐怖心も、見越入道の頭部がパッとはじけるのと同時に消えた。
タンポポの綿帽子ように、つよい風に吹かれると種がどんどん飛んでいく様子と似ていた。
しょせん菌類は巨人になっても菌類だったのだ。
だが、今度は新たなる悩みが私を襲った。菌類の性質から考えると、これは大量の胞子をまき散らしている最中なのだ。
子供の姿をした数百万の小さなケフィア人間が、西からの風にのって東京方面に広がっていった。
- 13 :
- 『何とかしなければ』
男は実に20年ぶりに部屋の戸を開けた。
- 14 :
- 扉の向こうには家族の姿が見えた。
変わってなかった…。そう呟いた。
私は、驚いた様子の家族をしり目に外へ飛び出した。
- 15 :
- そのはずだった。
だが、飛び出したその先にも、やはり家族がいた。
何も変わっていない、一分たりとて変化の無い、二十年前のままの家族が。
- 16 :
- 私は気付いた、これはケフィア人間からの幻覚攻撃なんだと。
「やいやいケフィアども幻を使って邪魔しようしているのは、この桜吹雪にはもうわかっているんでい。お江戸はおまえたちのやりたい放題にはさせないからな!」
遠山の金さん口調で叫ぶと、家族の幻影は消えた。
なにゆえに金さんかというと、菌に対抗するには金かなっと考えただけで、特に意味はない。反省もしない。
- 17 :
- 「おほほほほほ、精進なさい」
ダジャレー婦人が駆け抜けていったような気がしたが、気のせいだったぜ。
- 18 :
- いやそんなことはどうでもいい。
家族の幻影に続いて、現実の風景までもが揺らぎ始めたではないか。
これは、いったい……?
- 19 :
- 混濁する意識の中で私は理解してしまった。
決して認めたくはない事実を。
そう、ケフィア人間の真の正体は・・・
- 20 :
- 幼少期に無くした私の夢だった
- 21 :
- 幼少の私はケフィアをとても食べてみたかった。
小学校の頃「わたし、毎朝ケフィアを食べているの」と自慢する女の子が隣の席にいた。
私の家は裕福ではなく、こういった発酵食品で口にできるのは味噌か納豆あたり、
精一杯なところでは駄菓子屋で売られているモロッコヨーグルぐらいだった。
- 22 :
- だからこそ私はケフィアを食べたかった。
その想いがケフィア人間として実体化したのだろう。
私が全てを理解した。そして、受け入れた。
- 23 :
- ケフィアとの合一。
それが自分をすという事だと、私は本能で理解していたが、それでもそれを
取りやめようとは露程も思わなかった。
身体が飲み込まれていく。
真っ白に――染まっていく。
- 24 :
- ――奇跡。
その感覚を一言で形容するとしたらそれ以外無かった。
その体験は私の身体の細胞の隅々まで行き渡り、感じた事のない何かが私を支配したのだ。私はこれを言い表せない人類の言語の語彙の矮小さに苛立ちすら覚えた。
そして、ついに禁断の扉が開かれた。
- 25 :
- 私は「やずや」になった。
自分が持つ語彙のセンス無さにさえ、苛立ちを覚えていたのに、
「ヨーグルトいいえ、それはケフィアです」
このフレーズを口ずさむと、どういうことか安堵を覚え至福な気持ちになった。
- 26 :
- 「ケフィアとは一体――」
単なる発酵食品の枠を超え、それは私にさらなる難題を与えてくれたのだ。
- 27 :
- こうして私は自らの白き欲望を受け入れ、人類を超越した存在「やずや」となった。
だがこの時の私は、それがどれほど残酷な選択であったのか真に理解してはいなかったのだ。
- 28 :
- 私は考えた。何故「やずや」のCMが“やずや…やずや…やずや”と3回も繰り返すのだろう?
私はある結論に辿り着いた。“やずや…やずや……やずや”。何かのリズムに似ていないだろうか?
そう。射精のリズムに限りなく似ているのだ。
私はこの仮説に辿り着くまでに私自身のペニス、そして何人ものサンプルのペニス、時には犬、猫、象、キリン、シャチなどの哺類のペニスを刺激し射精のリズムを研究した。
私、ペニス一郎はやずやのCMは射精のリズムを応用した『サブリミナル効果』を利用していると結論付けたのだ。
この研究結果には大きな反響があった。
- 29 :
- だがこの時私はまだ気付いていなかった。
自分の明かした真実が「彼ら」を……
あの恐るべき「彼ら」を刺激してしまうことになろうとは!
- 30 :
- 私は叫んだ。それしか出来なかった。「彼ら」はそれほどまでに凶悪で、執念深く、かつ慎重だった。
ケフィア人間となり人の姿とは違うそれとなった私ですら、それはあまりに悍ましい物に見えた。
「ブルガリアヨーグルト……!」
彼らは迫ってきた。
- 31 :
- 下巻に続く。。。
- 32 :
- ブルガリアヨーグルト。
彼らはケフィア人間がやっと移住できた領域までをも脅かす。
しかもLB51という新種が出現したかと思うと、プロビオヨーグルトLG21という強力な奴まで登場する。
噂では1073R-1というなるものが実験投与されたとか。
我々はカフカースからやっと出たばかりだというのに。
- 33 :
- 私は全てを理解した。
ケフィア人間は彼らに対抗するために、私をとりこんだのだ。
そして、私はやずやマンになったのだ。
- 34 :
- 景子は祖母が好きだった。
父と母は普段は優しいのに怒ると怖い。
それは景子にも責任があるのだが、景子にはまだわからなかった。
「うがい、手洗い、にんにく卵黄」
景子は祖母から習ったメロディで唄った。
大きな音がした。「何だろう?」景子は思った。
- 35 :
- 私は派手に吹き飛ばされた。
ケフィア人間、やずやマンとなり、圧倒的なパワーを得てもなお、ブルガリアヨーグルトもまた同様に強大なパワーを持っていた。私はある民間へと衝突した。朦朧とする意識の中、瓦礫と粉塵の先から、誰かが私を見ていた。
「あなたは……だれ……?」
「私は……。私の名前は――」
それが私と景子のだった。
- 36 :
- 「だった」と書くと二人は最初から意気投合したかのようにみえるから不思議だ。
のちのちにはそういうことにもなるのだが実際はそんなものではなく、景子が次にした行動といえば。
フマキラーを納戸から取り出し、私に向けて薬を噴射した。
私のことをむちゃくちゃ大きな白アリだと思ったらしい。
地球上のどこに人並みに大きな白アリがいるというのだろうか……。
- 37 :
- 「おがぁぢゃーん!」景子は泣きじゃくりながら叫んだ。
「ぷあッ! や……やめろ! 人にそんな物吹きかけるんじゃ……」
「しゃ……喋った!? おばけ白アリが喋った! ぎゃああああ!!」
お互いの第一印象は最悪だった。
まぁ。この風貌が仕方ないが……
- 38 :
- ???「このシロアリ目め!拘束する!」
- 39 :
- 「つまらん」
多古部長は原稿用紙を破り捨てた
高島は多古部長を観葉植物の鉢で殴った
多古部長は頭から血を流して倒れた
高島はアドバルーンにつかまって空に逃れた
- 40 :
- また没を喰らってしまった……。
やはり、ヒロインとのがシロアリにも似た化物姿の時だった、
という点が不興を買ったらしい。
最近は萌えとか美少女とか、そういった物ばかりが持て囃される
嫌な時代だ。そこに一石を投じたかったのだが……ダメだったという事だ。
- 41 :
- 高島はラピュタに辿り着いた
円形闘技場でチャック・ノリスとヤン・スエと須藤元気がアップをはじめていた
高島はベルトにメダルをセットした
オケラ!ナマコ!ホッキョクグマ!
オ・ナ・ホ!オナホ!オ・ナ・ホッ!
- 42 :
- 今回はタッグマッチ。3対3の戦いでチームメイトにはサンダーブルガリアとプロビオヨ・グルトがいる。
高島はブルガリアヨーグルト団体の一員だった。
戦う前にする儀式「オナホダンス」が終わると選手紹介と入場がはじまった。
高島は誓う、今度こそチャック・ノリスとヤン・スエと須藤元気を多古部長同様の姿にしてやると。
- 43 :
- だが−−試合直前になって、高島は異常な便意にまとわりつかれた。
力を込めて押し込めようとしても、圧倒的な力で次の波が押し寄せてくる。
「す、すまん。タイムだ」
高島は赤面して手を挙げ、地下トイレへと駆け込んだ。
トイレの前に、美女が立ちはだかっていた。この国の人間では−−ない。
- 44 :
- 彼女はトルクメニスタン人だった。
幸か不幸か私はこの人に出会ってしまった。
「はぁ〜」と私はため息をついた。
- 45 :
- 女は無言でトランクを差し出した
私はトランクを受け取るときにウインクをした
女はノーリアクションだった
トランクの中にはプロテクトギアとMG42が入っていた
「またこいつを着ることになるのか…」
- 46 :
- 「伝言よ」女は言った。
「誰からだ?」
女は私の質問を無視して続けた。
「背後を気をつけろ、よ」
女はクルマのドアを大きな音を立てて閉めた。
タイヤとエンジンが悲鳴を上げるを私は為す術もなく聞いていた。
- 47 :
- 「ちょっと待て」高島はトルク…なんとか…タン人の美女に待ったをかけた。
「何よ。早くして。時間がないんだから」
「俺だって時間が…ないんだ」
「だから何よ?」女は不審げに高島を振り返る。
「まずをさせろ。話はそれからだ」
- 48 :
- 「勝手にすればいいじゃない」
「ズボン脱がせて」
女の右アッパーが私のアゴを打ち抜いた
「姉ちゃんいいパンチ持ってるじゃねえか…」
私はズボンの中に脱糞しながら仰向けに倒れた
- 49 :
-
これが二日酔いだったら、ボトル何本分だろう。
吐き気を感じると同時に吐いた。口の中に嫌な味がしぶとく残っている。
「ここはどこだ?」
- 50 :
- スネ夫「ドラえもんワールドさ」
- 51 :
- スネ夫か……
ちょうどいい。
こいつを真正面から見たらどうなるのか、前々から気になっていたところだ。
この機会を逃してなるものか……!
私はスネ夫の真正面にまわろうとした……したのだ。しかしッ!
- 52 :
- だまし絵というのをご存知だろうか。まるであれを見ている気分だった。 スネ夫の髪は、たとえ正面から見ても左右どちらかを向いていたのだ。視覚では違和感がない。だが、物理的に有り得ない現象なのだ。
「フフ。ボクの髪の秘密……。君が知るにはまだ早い」
その時の私は、そこに時空間を捩曲げる程の秘密が隠されているとは知らなかった。
- 53 :
- 「犯罪のにおいがする・・・」
スネ夫はそう言うと己の力を開放した。空間の歪みが私を包み込む。スネ夫スペースに入ると同時に、私はスネ夫の真の姿を捉えた。
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYrdnsAQw.jpg
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY8-jsAQw.jpg
- 54 :
- 「これで邪魔ははいらないだろう。お茶でもどうだい?」
差し出されたお〜いお茶を受けとり飲む。
うまい。どうやらスネ夫に害意はないらしい。しかし、この警戒体制は異様だ。
「誰が邪魔をするというんだ?」
- 55 :
- 「ココニイルゾー」
壁をぶち抜いてストライカーユニットBW239を履いた北欧系の美少女が飛び込んできた
「コイツハモラッテクカラナー」
見事な棒だった
少女は私を抱えて飛び立った
- 56 :
- 少女はどんどん高く舞い上がっていく。
ふと私は気が付いた。
(このユニット、蝋でできてるYO!)
やばい。このままではギリシャのイカロスさんの二の舞だ!
だがいくら注意しても少女は聞く耳を持たず、さらに高度を上げていく。
- 57 :
- しかし、蝋は溶けなかった。
「さっさむい。息がくるし・・・」
私は思い出した。イカロスの話はフィクションであること。そして、高度が上がる程に気温と気圧が下がる事を。
前方には雷雲渦巻く大きな嵐が迫っていた。
- 58 :
- -間-
- 59 :
- わたし
みほ
今海岸
ていうーか
オジサンが倒れてる
- 60 :
- 「ねえ、オジサンってサーファー?」
- 61 :
- 6時間前−雷雲の中からUFOが現れた
少女は開いたハッチに私を投げ込む
中で待っていたのは松平伊豆守(まつだいらいずのかみ)
伊豆守は刀を抜いて飛び掛ってきた
そういや多古部長はコイツの弟だった
- 62 :
- 伊豆守は多古部長の仇をとりにきた。しかし、私はその刀を真剣白刃取りで受け止め
刃を折り、奴の腹にさしてやった。「無念」と言葉を残し伊豆守は死んだ。
私は少女みほをし、さんざん楽しんだあと伊豆守同様に始末をした。
いがいなところでUFOを入手する。これを使ってケフィア人間どもをいためつけることにした。
- 63 :
- だがどうやって動かすのだ?
私は操縦席らしいシートに座った
目の前に黄色と黒の縞模様の枠で囲まれた赤いボタンがあった
押したらヤバそうだ
でも押したい
- 64 :
- ふいに後ろを見るとみほが立っていた。
彼女の手には大きな斧が握られていた。
そして不気味な笑みを浮かべ、その斧を私に振り下ろした。
- 65 :
- と同時に
「ぽちっとな」
と言いながら赤いボタンを押した。
- 66 :
- 世界は核の炎につつまれた
- 67 :
- だがいまは世界のことよりも
目の前に迫った脅威を何とかしなければ……
- 68 :
- 私「まて…話せばわかる!うぉぉおおお」
- 69 :
- 番組の途中ですが臨時ニュースです。
首相官邸から中継です。
首相官邸.2010.9.27
- 70 :
- 首相「中国、話せばわかるアル!うぉぉおおお」
- 71 :
- 記者A「そんなことより総理、世界は今、炎に包まれているのですが、どうお考えですか?」
- 72 :
- 総理「ククク……。我等が世界を掌握する時が来たという事よ……」
- 73 :
- 官房長官「以上をもちまして、記者会見をおわらさせたいと思います」
(このパカ! なにを言い出すんだ)
- 74 :
- みほは私を襲うことも忘れ、この間抜けな記者会見に、しばし見入っていた。
テレビもつけっぱなしにしておくものだ。
隙あり!!
- 75 :
- と言ったのはみほだった。みほは記者会見に見入っているからと、私は油断していた。
そしてみほは私を斧の側面で頭部を殴った。斧を鈍器のように使うやつは彼女しかいないだろう。
日本は炎に包まれていないのだ。そうプログラミングしてある。みほはUFOを操り、神奈川のとある海岸へ降り、私を抱えてUFOを降りた。
UFOは自動操縦である場所にある秘密基地へと帰って行った。
そして、あの電話をかけたのだ。
- 76 :
- 一方その頃―総理官邸
総理「愚かな人民ども抵抗は無意味だ」と総理は薄ら笑いを浮かべた。
だが、様子がおかしい。総理の顔にひびが入りだした。
「ククク…こんな下等生物の皮を被るのは終わりだ」
そこから白と黒のまだらの生命体が姿を現した。
- 77 :
- 「この大事な選挙前になにかましてくれとんじゃこのダァホがああああああ!!」
官房長官の一撃で、まだらの生命体はあっけなく絶命した。
総選挙前でみな気が立っているというのに、バカなことをしでかすから……
- 78 :
- 「官房長官どの、頼まれた高島暗ミッションは終了しました」
みほの電話相手は官房長官だった。
「そうか、こちらの様子も中継でみてくれたかい、キミたちの超テクノロジーのおかげで総理害が堂々と出来たよ」
なんてことだ。みほと官房長官は組んでいたのだ。
だが私の血はどんどん流れ出て、意識がつづかず「無念」と一言を残し、あの世に旅立つことにした。
- 79 :
- 冥土への道は途中で二手に分かれていた。
それぞれ聖ペドロさまとお地蔵さまが手招きしているところを見ると、
キリスト教系のあの世か仏教系のあの世かを選べるらしい。
最近じゃあの世も変わったもんだ。
- 80 :
- 「チョットイイデスカ?」
黒いスーツの外人が声を掛けてきた。
- 81 :
- 「アナタハアッラーをシンジマスカ?」
イスラム系だった。
どうやら日本では馴染みの薄いイスラム教を広める為に死後もこうして働いて居るらしい。黒人とは意外だったが、聞くと中東、アジア、アフリカと広範囲な勢力があるそうだ。
だが、死んでから勧誘とはこれいかに?
- 82 :
- 「ふざけんな!アッラーに俺を復活させたら信じてやるよと伝えやがれ」
俺は気がたっていたからか暴言を外人に雨のように浴びせかけた。
「ワカリマシタ ツタエマス」
はぁ?こいついかれてんのか
- 83 :
- しかし待って欲しい。あの世でわざわざ勧誘するという事は、コイツはそれなりにハイレベルな宗教家ではないか。ならばアラーへの報告などたやすい。
なによりここはあの世だ。すぐそこに居ても驚かない。
仕方ないとばかりにキリスト系のあの世へと逃亡した。
だが待ってほしい。キリスト系に逃げたとて、アラーもヤハウェもキリスト教でいう神様も同一の存在ではないか。
私は選択を誤ってしまったようだ。
- 84 :
- 悩んでた時、一匹の蜘蛛が尻から糸をひいて天から降りてきた。
「まさか、これは!」
私は天を見上げた。はるかかなたにある雲の隙間から釈迦を顔を覗かせ、
「まよえる子羊よ、その糸を辿ってここまできてごらんなさい」
台詞の一部が宗派を間違えているようだが、私は釈迦の言葉にしたがって蜘蛛の糸を上りはじめた。
- 85 :
- だがその時、私はうかつにも失念していたのだ。
蜘蛛が糸を出すのは、獲物を捕らえるためなのだということを。
そして自然界の生物の中には、「擬態」という技を使うものがいるのだということを……!
- 86 :
- 蜘蛛は糸をズルズルと引き上げる。
私は一抹の不安を胸に拭いきれずにいた。その不安は徐々に膨らみ、いっそのこと手を離してしまおうかとも考えた。
だが下をみると地面は遥か、下。私は軽い目眩をおこした。
バランスを崩し、靴が脱げ、靴は小さくなって消えていった。
- 87 :
- 糸はみほのハサミで切れてしまった。
みほ「これで死んだわね」
「……だれが死んだって?」
- 88 :
- そこには想定外の、いや、あまりにも信じられない人物がたっていた!
- 89 :
- 落下した私を受け止めてくれたのは……
「フッ……大丈夫か?」
白と黒のまだらの生命体!
ああ、そういえばこいつも死んだんだっけ。
だが、なぜ、助けてくれた?
- 90 :
- 「俺とおまえは同士だからだよ」
まだらの生命体は私の脳に直接意思をとばしてきた。テレパシーってやつだろう。
「あっけなく官房長官されてしまったが実は俺、やずやマンゾフィーなのだ。そして、おまえはブルガリアヨーグルト団のタカシマン。助けたのは敵味方だったが似た物同士だからだ」
「貴様が伝説のやずやマンゾフィーだったのか、それで、敵なのにわざわざ助けてくれたのか? 貴様は変な趣味をもっているな」
「ああ、めんどくさいやつだ。ジャンプ系のマンガでは敵だったのに味方になるやつがいるじゃないか。説明が長くなるからそういうことにしてくれ」
- 91 :
- ここまでのみほの行動をまとめよう。
お気づきだろうか。みほは一度されてされているのだ。
しかしその後、乗っていないはずのUFOに乗り、高島を暗した。
それからあの世へ行き、高島を捕えている蜘蛛の糸を切ったのだ。
この行動は凡人ではないことはおわかりだろう。
- 92 :
- みほの正体は天使だった。
天使ちゃんマジ天使!
天使といってもミホの場合は、一般的にイメージされるエンジェルという部類ではなく。
パワーズと呼ばれる、天使職のなかでも3K的な階級の持ち主であった。
- 93 :
- みほは上司のケルビムによるパワハラに悩まされていた。
我慢の限界に達したみほは遂に、コンプライアンス部門のセラフに相談したのだが――!?
- 94 :
- しかし、肝心の返答が
『はぁ〜? 聞こえんなぁ〜』
だったので、他をあたる事にした。
- 95 :
- 「俺三条」と名乗る
- 96 :
- 新手のヒーローが来た
三条「どっちが悪いかは関係ない!俺は正義の味方だ!正義とは勝者のこと、よって俺は勝った奴の味方だ!」
- 97 :
- どうしても味方してほしい。
そしたら、こっちも策を練らねば…
でも、ケムビルに打ち勝つ方法がわからない。
ということで、次を当たることにした。
- 98 :
- 職業安定所にはホームレスたちが長い列を作っていた。
最後尾のホームレスなら何かを知っているかも知れない。そんな予感がした。
話しかけてみる。
- 99 :
- しかし、そのホームレスは高島だった!
復讐の鬼と化した高島は、何故かナマコをぶつけてきた!
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