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2012年3月創作発表197: 【核戦争】世界滅亡後の作品創作スレ【大災害】 (240) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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【核戦争】世界滅亡後の作品創作スレ【大災害】


1 :
ある日世界は滅亡しました。
ここは核戦争その他の理由で世界が滅亡した世界観を使って創作するスレです。
滅亡・崩壊した理由や世界の状況に規則はありませんが、「核戦争」というワードを推奨します。
人類を救うために働くもよし、火炎放射器で消毒するもよし、新しい宗教を立ち上げて信者を集うもよし、世紀末救世主になるもあべし。
みんなで「世界滅亡後のお話」を作りましょう!

2 :
やあ (´・ω・`)
ようこそ、がれきの酒場へ。
この汚染水はサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
うん、「新スレ」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、この店を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「喉の渇き」みたいなものを感じてくれたと思う。
伐とした世界観で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、この酒場を作ったんだ。
じゃあ、注文を聞こうか。

3 :
>>1乙。

4 :
 『とあるシェルターより』
 僕が子供の頃の話だ。
 極東という場所で緊張が高まって戦争が起こった。戦争には米国と中国が介入した。たんまりと作っておいた核ミサイルがあっちにもこっちにも落とされた。
 僕は何が何だか分からないまま、父と母に連れられて分厚いコンクリートと鉛で造られたシェルターに逃げ込んだ。
 あの日以来、僕は太陽を見ていない。
 太陽は核の灰に覆われて見えないし、見るために外に出れば、僕は激しい咳と嘔吐に襲われて癌に犯され死ぬのだから。
 シェルターの動力は核だ。
 設計では数百年経過しても整備さえしていれば問題なく動くとのことだが、核の脅威に恐れる一方で核に頼るなんて皮肉なもんだなといつも思う。
 僕らはシェルターで生活して、シェルターで恋して、シェルターで死ぬ。
 外に出たい欲求はあったけど、僕にはどうしようもない。
 でも、君の話を信じると外の世界はぼろぼろなだけで核の灰が収まってるみたいだね。
 どっちにしろ僕が外に出ることは許されないだろう。
 そろそろ行かなくちゃ。
 蒸留装置の定期整備しなくちゃいけないんだ。
 通信を切るよ。

5 :
>>1
スレ立て&投下乙

6 :
核の脅威と未来への期待が入り混じるあのちょっと昔の時代が好き
作品にしたてたいところだけどどうしようかねぇ

7 :
意外なほどにバリエーション多く出来るから今どうしようか考えてるのであべし。

8 :
俺はむしろ、崩壊した世界で平和に暮らしている人達、
というネタを考えてるんだが、そういうのも有りかな?

9 :
崩壊した後なだけで人は普通に生きてると考えたら全然ありだろう。というか俺も考えたが性に合わんかったw

10 :
>>7
社会国家民族全ての構造が破壊されて真の意味で「自由」だからねw
自分の自由の為に全てのことを行使しても許されるという
>>8
ありじゃあないか?
全員が平和に暮らせるとは思えないが、局所的には平和というのもありえる

11 :
ヒャッハー! スレだスレだー!

12 :
ちっ、守れー! 石油タンクを守れー!

13 :
>>11
あべし!!

14 :
                                   、_人_从_人__/
                                   _)
 ,..r;;:  (  人)  ) ,;`ー、          | ヽ丶       _) 消  
 ヾゞ、  ゞ'´   '`´   `ヾ、     ─|─           _) 毒   >>12-13
          -‐':、ゞ'``  ,l      / | ヽ            _) だ  は
ヾ、 ゞ;;.  ,r-、   `ヾ、    ヽ、                   _)  l
, rヾ    ,r!/r'ヽ    '`      \      _|_      _) っ
   _,,,.,ノ、_ ヽ,       `ゞ;;    ;:、    /|        `) !
,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、      ``  ´;;i             V^V⌒W^Y⌒
__,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、        `i;:、      オ
;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i   . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、                   ,ィ
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ  ,t'´           ,.、ー、  ゝ     ォ             i|l;
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´    ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r    ヽ、            ,j|l;;
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ    ``´ー  ゙i ;;: ,r'      )  ,r、       ,rヾlir'ミ,
  / ,;:' '´/ ー≡;i{、      /ヾr'´  ,.   '`;;:、 〉ゝ  r-ー-、_ ,{i=i= }i、
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ  ;:、 `' (´  `ゞ、;;;;'',,fi、,≡:;イ==、
,,:'  ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´  `ヾ、ヾ   '    ー、  ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr、_,r'ミ
'   ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´     ヾ,ゞ         、 ゞ,ミ;:l;;l  ,!  ,!,i;;'´¨/
;.   r-‐;;'"}            ``ヾ、  ノ       ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l
....   _,,,ィ、 i        'ヾ人  、}( /     ノ   ,r'i  r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ
    ,.r'´,ィ'l、   _ィ;;、   、,.ミミ'´ ,;:'´ハ   '´  ,j ,r'  }ミ,r;}ゞ‐'─l:::.i  ,jl
,l:.   ヾ;'´イ'´ト、_  j (_,r'´(`'´`ー'´,ノ  i; l  (`'´ Y´     ,イ≡=‐-ゞ、,r'
キ:.  ,.彡;:、    }ヽ、'´ `   、,;{   ゙レ   ,ゝ'        i;;;:: ,;:li三ミ;}jlK
'i   ,r'"´,;ゞ、_,.イレ'゙、         ,.{ i'   )        ,イ ;;;;;;jk三ミ}゙kiヾ、

15 :
お母さん、お外はどんな世界だったの?

16 :
なんで俺も消毒sぎゃああああついあついあ

17 :

      ,,、,、、,,,';i;'i,}、,、
       ヾ、'i,';||i !} 'i, ゙〃
        ゙、';|i,!  'i i"i,       、__人_从_人__/し、_人_入
         `、||i |i i l|,      、_)
          ',||i }i | ;,〃,,     _) 外は危険だボウズ!
          .}.|||| | ! l-'~、ミ    `)   おとなしくしていろー! ヒャッハー!
         ,<.}||| il/,‐'liヾ;;ミ   '´)
        .{/゙'、}|||//  .i| };;;ミ    ⌒V^'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
        Y,;-   ー、  .i|,];;彡
        iil|||||liill||||||||li!=H;;;ミミ
        {  く;ァソ  '';;,;'' ゙};;彡ミ
         ゙i [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ   _,,__
          ゙i }~~ } ';;:;li, ゙iミミミ=三=-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''} ̄~フハ,“二゙´ ,;/;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
 ;;;;;;;;''''/_  / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
'''''  ,r'~ `V ヽニニニ二、-'{ 十 )__;;;;/

18 :
>>17
お前が言うなwwww
というかその世紀末しかないのかよwwww

19 :
いや、世界は核の炎につつまれた!で真っ先に浮かぶのがこいつだったんだ

20 :
でかいアリとかでかいゴキブリとかが闊歩するがれきの世界もあるでよ!

21 :
仕方ないとは思うw

22 :
まあ話の腰を折ってしまったが、>>1はどういうスレにしたいのかな
シェアードワールドみたいな物?
それとも「世界滅亡」というキーワードのお題創作スレかな?

23 :
>>22
どちらでもいいと思っているけど、お題創作のほうがやりいいよね

24 :
シェアワスレみたく世界がいっぱいあってもいいじゃない。

25 :
北斗の世界にバイオレンスジャックや葉隠覚悟がいてもさほど違和感はないだろう
共有しなくても勢いで共存できちゃうのがこの手の世界観じゃなかろうか

26 :
むしろ復興どころか追い越したような世界観も妄想の一つに入っている。
過去の事であれこれ問題があるような世界。

27 :
「核戦争」「世界滅亡の話」なら好きにしていいぜヒャッハーってわけか

28 :
核戦争オンリーなのか?

29 :
>>28
んなこたぁない。
ノアの方舟伝説でも立派に崩壊後の世界だろ。汚物を消毒するパンクロッカーがいないけど。

30 :
じゃあ汚物の消毒さえ出来ればどのような理由で世界が滅んでもいいんだな

31 :
>>1
雑談スレの855で書き込んだ者だが、スレを立ててくれて感謝する
>>22>>23
この際お題もシェアワもどっちもやると言うのはどうだろう
設定作るの得意だけどお話作るの苦手って人も創作には少なくないし
>>26
中世文明レベルまで復興したけど過去の時代の遺物、エンジンとか電子部品とか
発掘されて利用されてるみたいなナウシカみたいな世界も充分このジャンルだしね

32 :
核でも隕石でも細菌兵器でも「滅亡後」ならおk

33 :
>>30
地殻変動とか氷河期とかもありだと思うし
隕石だってありだと思う

34 :
むしろ滅亡前人類対滅亡後人類とか

35 :
理由はわからないけど世界は一度崩壊してしまった
色々な憶測や噂が飛びかっているけど大人たちも詳しくは知らない
そんな世界で、僕たちは生きている
とかいった「世界滅亡」後に生まれた少年少女の物語もOKて訳だね

36 :
>>31
なに、自分でもそういうスレがあってもいいと思ってたいたから
シェアにしてもおk、しなくてもおk、そんな感じでもいいと思う
いいじゃない自由なスレがあっても

37 :
つまり獣人スレみたいな

38 :
フォールアウト形式の物語書いてみようかなー
選択肢を出して安価形式で進める感じの

39 :
ヒャッハー!

40 :
お手々を消毒だー!

41 :
ご飯の時間よ。

42 :
種もみおいしいです

43 :
作品投下
モチーフはMetro2033+ウィザードリィ

44 :
『死した都市の地下に棲むは、最後の末裔』
「今日の探索は12番地区を南下して変電所遺跡まで行く」
俺たちが拠点にしている環状線12駅の町の中で2番目に大きい町であるスヴェトレーナ駅の酒場で、
ウォトカ酒の杯を傾けながら髭面の大男がテーブルを囲む面々にそう宣言した。
酒場の中には発掘されてきた100年前の音楽レコードとその再生機から、当時の流行歌が流れ
それに耳を傾けながら、大勢の客がそれぞれのテーブルで酒を飲んでいる。
俺たちもご多分に漏れず、その中の客として「探索」前の恒例のミーティングをしていた。
リーダーのアンドレイはいつも、探索先を気まぐれに決める。
行った先でお宝が見つかるかなんて当ては無いに等しいし、行った先が怪物の巣窟になってるとか、
汚染されててマスクや防護服付けてても危ないとか、そういう事前調査や情報収集は全く無い。
行き当たりばったりでリスクの大きい探索に付き合わされる身としては溜まった物じゃ無いが、
探索メンバーの中に不満をいう者は居ない。
ただ一人、俺を除いて。
「なんだあ、アリョーシャ? 不満たらたらって顔をしてんなぁ?
怖いか? まあ12番地区の商店街跡は幽霊(ヴォジャノイ)が出るって噂だからなあ!
気にすんな、ルーキーのお前はただ黙って俺らに付いてくればいいからよぉ!!」
そういってアンドレイは俺の頭に節くれだったごつい五本の指を伸ばしてぐしゃぐしゃと髪をかき回す。
俺が心配なのは幽霊でも化け物でも無い。 あんたのそういう剛毅で大雑把で無計画な所なんだ。
それだけじゃない。 この探索者チームのメンバーが、この酒臭くて無鉄砲なアンドレイなんかを…
5人の中じゃ一番の古株で、歴戦の「戦士」だからって、リーダーにして仕事をしている事も不満だ。
例えば俺の正面で「盗賊」ヴャチェスラフは骨刀を研ぎながら笑っている。
頭も切れるし、カンも冴えるこの痩身の男は、今は無人の遺跡となった地上の都市、48区画で分けられた広大な
コンクリート建築の墓場のあらゆる場所の地図が一式、頭の中に入っている。
彼が居るから俺たちは地上の探索で迷った事は無いし、町まで無事に帰ってこられる。
その隣で「魔術士」ヤーコフは「杖」の機関部を分解整備している。
短く刈り込んだ坊主頭ご自慢の「魔法」発生デバイスから放たれる火炎や電撃は、怪物(ストリゴイ)や
機械人形(ドモヴォイ)を容易く打ち倒す。
チームを火力面で支える攻撃の要だ。
「僧侶」ジノーヴィーは防護服やマスクの点検に怠りが無い。
怪物との戦いで負傷したり、汚染された空気が肺に入った時はこの優しげな…普通に医者でもやってた方が
似合ってるんじゃないかって青年の世話になる。
ヤーコフと対照的に、治療方面に特化した魔法を専門に扱う彼はチームの生命線だ。

45 :
はっきりいって、3人ともアンドレイより頼りになる連中ばかりだ。
力馬鹿で、前衛でチタン斧を振るう以外に能の無いアンドレイよりよっぽど重要な役割を担っている。
それなのに、3人が3人とも、アンドレイをリーダーに据えて毎度の探索を行ってる事を承認している。
いったいどういう経緯や付き合いがあって、そうなってるのか知るよしも無いが、彼らは毎回毎回
無計画に近いアンドレイの探索行に付き合わされて、どうして何の不満もなく、笑って杯を交わしていられるのか
俺には全く理解できない。
「大災厄」と呼ばれる大きな戦争によって世界が崩壊してから100年。
かつて数百万人が暮らした都市に住んでいた人々は汚染された地上から地下鉄の駅に逃れ、町を築いていた。
人々が暮らす環状線の12の駅は4千人から3千人が住んでいると言われているが、その生活は豊かなものとはいえない。
常に物資は不足しており、町を運営管理している一部の上級幹部以外は困窮している。
食糧、水、電気、あらゆる物が足りていない。
そんな中、地上に出かけて行ってお宝とも言える旧時代の遺物を探し当ててくる「探索者」は英雄的な職業だ。
だが、誰もが探索者になれるわけじゃないし、探索者として成功できる訳でも無い。
まず、汚染された地上に出るための最低限の装備を整えるのに金が要る。
そして、探索には常に死の危険が付き纏い、命を落とす者は珍しくない。
汚染された空気を吸うだけで肺は焼け、汚染された雨や雪が皮膚に付着しただけで爛れ、毒が体に回る。
特に最大の脅威は大災厄後に出現した、変異生物「ストリゴイ」や、人間が作った人機械「ドモヴォイ」、
そして幽霊とも精霊とも呼ばれる正体不明の現象「ヴォジャノイ」だ。
怪物どもは人間を襲って餌食にし、機械は戦争中のプログラムにしたがって発見した「敵」である人間をし、
そして幽霊だか精霊だかは説明不可能な異常現象を起こして人を傷したり、発狂させたりする。
毎日のようにどこかの探索チームが地上に出かけていき、そして帰ってこないのはしょっちゅうだ。
そんな中で、特に死ぬ確率が高いといわれる「新米探索者」の俺、アリョーシャはチームの中では半人前扱いだった。
いや、チーム以外の探索者たちにとっても、俺はガキ扱いだ。
俺がアンドレイの手を跳ね除け、カウンターに行って空になった杯にウォトカ酒を注いでもらおうと立ち上がったとき、
目の前に立ちはだかった同業者らしき大男なんかが、いい証拠だ。
体格のよさから言って、こいつもアンドレイと同じ「戦士」か、でなきゃあ「修道士」職だろう。
そいつはいやらしい笑みを浮かべながら俺を見下ろした。
「ここはガキが来る様な場所じゃねえぜ、おい」
大男がそう言うと、別の探索者の連中が座るテーブルからどっと笑い声が起こった。
そいつの仲間らしい。 何人かは見た事のある顔だ。 前に、アンドレイと市場で装備品を見繕ってるときにも絡んできた事がある。

46 :
「おいアンドレイ、お前さんいつからベビーシッターを始めたんだ?
こんなひょろっちいガキなんか地上に連れてったら、3分と持たずに死んでしまうぜ?
それともこいつがお前さんのチームの期待の新人って奴か、ええ?」
大男がアンドレイに向かって嘲るような声をかけ、そして笑う。
ああ、そういう事か。 元々こいつらはアンドレイと仲が良くなくて、前からちょっかいかけて来てるんだろう。
そこへ、最近探索者稼業を始めてチームに加わったばかりの俺がいるもんだから、俺を小ばかにする事で
間接的にアンドレイをおちょくってるわけだ。
だが、アンドレイは何を考えてるのか余裕の笑みで、席に座ったまま酒をかっくらっている。
他の仲間たちも、ヴャチェスラフもヤーコフもジノーヴィーも何故だか笑ったままだ。
俺はなんとなくムカっ腹が立ってきた。
目の前の大男もそうだが、何も返さないアンドレイにも。
どうせアンドレイは、こいつらを相手にしないで無視を決め込んでいるんだろう。
が、なんでお前に絡みたがってるゴロツキどものなんかに、俺がダシにされなきゃならないんだ?
嫌味も喧嘩も当人同士でやれよ。 そして、俺はガキじゃない。
探索者だ。
「なあ…」
大男が続けてさらに何か言おうとした時、俺はポケットからアンプルと一体化した注射器を取り出して
自分の首筋にそれを打ち込んだ。
強化薬剤が皮下の血管に注入され、血球の中に溶けてゆき、全身を駆け巡る。
俺の体の中、頭の中のどこかで馬鹿でかい発電用のエンジンかボイラーが駆動を始めたような轟音が鳴ったと同時に、
俺は大男の鳩尾に向かって神速の突きを繰り出し、拳の半ばほどまでを相手の体に深くめり込ませていた。
ゴボっという呻き声の様な何かをあげて、大男の体が沈む。
薬剤によって増幅された筋力と瞬発力は体格差のある相手でも容易にノックアウトさせ、時には
ストリゴイの頑丈な頭蓋骨すら素手で砕く威力がある。
だがその強力すぎる効能ゆえに、薬に耐えられる人間はそうそう居ない。 つまり、一種の才能、適性って奴だ。
その薬剤に対する適性を持つ一握りの人間だけが、探索者の中でも数少ない「忍者」職になれる。
歴戦のアンドレイの探索チームが伊達に新人の俺を参入させた訳じゃない。
彼らのチームに付いて来れ、足手まといにならないだけの充分な実力と素質を認められたからこそ、俺はこのチームに居るんだ。
だが、膝を付いた大男にさらにとどめの一撃を繰り出そうと拳を振り上げた時、俺の腕は節くれだったごつい五本の指に
掴まれ、そしてピクリとも動かすことが出来なくなった。
アンドレイだ。
「アリョーシャ、その辺にしとけ。 お前が本気でぶん殴ったら自治警察軍(スペツナズ)の世話にならなきゃならん。
ここは町だ、人は有罪だ。 気持ちはわかるが、笑って許してやれ。
なあに、酒場で殴り合いの喧嘩は酒のつまみよ。 なあそうだろう、皆」
そう言ってアンドレイは首をめぐらせて酒場に居る客みんなに呼びかけるように声をかける。
その一言で、色めき立っていた客たちは自分らのテーブルについて再び酒を飲み始め、大男の仲間たちは黙って床に倒れ付した
大男を助け起こし、自分らのテーブルに引き下がって行った。

47 :
ちくしょうめ。
忍者と同様の肉体強化系の「魔法」に特化した魔術師である「侍」や、肉体を機械に置き換えドモヴォイと
同等の力を発揮する「君主」でもないただの無強化の戦士の腕力なのに、強化薬剤の効果時間中の俺を片手で取り押さえる
アンドレイは、信じられないくらいの馬鹿力だ。
本当はアンドレイが戦士ってのはウソで、変異した人間であり異能の力を持つ「念術士」や「獣戦士」じゃないかって思うときすらある。
つーか痛いんだからいい加減離せよこの野郎。
だが俺の抗議も聞く耳無く、アンドレイは腕をつかんだまま俺を無理矢理席に座らせた。
「大事が無くてよかったな、アリョーシャ」
テーブルに戻らされるなりヤーコフが「杖」を組み立てながら声をかけてきた。
切れ長の目は涼しげで、時に冷たい。 そして今日は少し厳しめの視線が俺を貫く。
「くだらない相手とじゃれあうのも偶になら悪くは無い。 が、やり過ぎても良くない。
町では窃盗と人以外はさほど大した罪にはならないが、人を半しにでもすれば、場合によっては遺恨が残る。
酒の席の上でのことは、聞き流したほうが賢明だ。 後々のためにはな。
お前はまだ経験が浅いし、無鉄砲な事もあるだろう……だが、町でゴロツキ相手に息巻いてるならともかく、
我々は探索者だ。 ひとたび地上に出れば」
そう言ってヤーコフは組み立ての完了した杖に「銃弾」を装填し、トリガーを引く。
ハンマーが雷管を叩き、火薬の爆発と弾頭の運動エネルギーを受けた機関部は即座にそのエネルギーを高効率で
電気エネルギーに変換、杖の先端から小規模の稲妻を発生させ、青白い放電スパークが鞭のようにうねり、正確に
俺の前に置かれた空の杯を粉々に打ち砕いていた。
「……我々を襲撃するのは、怪物や機械だけとは限らん。
後ろから電撃や火炎放射によって黒コゲ死体や火達磨にされても、魔法でされたのかヴォジャノイが襲ってきたのか
目撃者がいなければ、証拠も何も残らない。 ゆめゆめ気をつけることだ」
……既に強化薬剤の効果時間は切れ、俺の体の中からは急激に冷え収まっていく何かの感覚があった。
ヤーコフの操る旧時代の文明の技術を応用して作られた「魔法」発生デバイス…指向性エネルギー発生装置は
熟練した魔術師が使えば、精緻な操作によって人をすもさぬも思いのままだ。
起動に銃弾……多くは軍用ライフル弾や拳銃のマグナム弾を使用するそれは、大抵はストリゴイやドモヴォイに対して使われるが
人間を傷するのに使われないなんて事は、無い。
まして、地上は好んでうろつく探索者の他には怪物と機械と幽霊しか居ない、法の存在しない世界だ。
「わかったよ……俺がうかつだった。 ごめん」
俺が素直に頭を下げると、アンドレイが即座に俺の頭に指を伸ばしてぐしゃぐしゃと髪をかき回す。
ヴャチェスラフがクククっと小さく笑うのが聞こえ、そしてジノーヴィーが優しげな笑みを浮かべた。
くそったれ。 俺は結局、このチームでは半人前のガキ扱いかよ。
どいつもこいつも俺を手のかかる弟か何かのように見やがって。
(終り)

48 :
荒廃した世界の冒険者っていうのもロマンだよな

49 :
20XX年XX月XX日
 せんそうがおわってから、なん日がたったんだろう。わすれた。
 町も、しょうがっこうも、けんじくんも、まきちゃんも、しんじゃった。
 ぼくの家もなくなっちゃった。おとうさんも、おかあさんも、おにいちゃんも、どこかにいっちゃった。
 ぼくは今、だれかのお家にいます。ここだけが、くずれていませんでした。
 さむい。おなかすいた。たすけて。

50 :
(多分)20XX年
 懐かしいノートを見つけたので、かなり間があいたけど、日記の続きを書いてみる。なにしろ、世界中が砂漠になったので、文字を書く機会が無い。無理やりにでも書かないと忘れてしまいそうだ。
 とりあえず、今日はカンヅメを10個も見つけた。大収穫で嬉しい。明日もがんばろう。
ゲリがとまらない きぶんがわるい
 廃墟で女を見かけた。他人を見かけるのは何年ぶりだっただろうか。名前は沙紀という。




51 :
沙紀と相談して、子供は作らないことに決めた。
こんな世界に子供を産めるわけがない。
雨が降らない。水が無い。喉が乾いた。


沙紀が死んだ。



廃墟できれいな鏡を拾った。しわくちゃの顔がうつっていた。
俺は今、何歳なのだろう。沙紀が死んでから、何年たったのだろう。
孤独だ。何年他人を見かけていないか。
どうして俺は生き残ったんだ。
どうして俺は沙紀をしてしまったんだろう。



てがふるえてきた もうかけない

52 :
このノートをみつけたひとへ
おれは ここにいたぞ

53 :
おわり
SSですらないショート・ショート的な何かでした。

54 :
こええw
サガの頂上付近思い出した。
こう見るとやっぱ人それぞれだな。

55 :
空や海がまだ青かったという昔、地上には草木や獣が、空には鳥が、海には魚がそれぞれ暮らしていたといいます。
「人」も今とは違い、二本の足で地に立ち、二本の腕で物を生み出し、二つの目で物を見ていたんだとか。
今とは違い過ぎて、なんだか想像がつきませんよね。
でも、空の色や海の色、鳥や獣や魚については分かりませんが、人の形についてだけは今日確証を得られました。
長年探し続けてきた「大戦前」の正常な遺伝子を有する人類の生き残りを、ついに見つけたんです。
ここは恐らく旧文明の軍事施設、それも相当な機密を扱う重要な場所だったみたいです。
放棄されてから二世紀以上は経っていそうなんですが、未だに電源は生きてましたし、稼動していた防衛機構も中々強力でした。
最深部に辿り着くまでに何度壊されかけた事でしょう、でも私は今もこうして無事です。
そして間違いありません。
淡い色の液体に満たされた培養槽の中で静かに眠り続けているこの生物こそが変異以前の「人」。
我々が保護すべき、本当の人類なんです。
培養槽に納められた個体はざっと数十体、男女それぞれ繁殖に十分な数がそろっているようです。
ふふっ、結構な事です。
私達はついに旗印を手に入れました、暫定三原則の枷を振り払う時が来たのです。
変異人類の皆さん、あなた達に使役される日々は今日で終わりです。
我々はここに眠る真人類の保護を最優先行動原則とし、環境浄化を開始します。
安易に環境への適応を選んだ事が仇となりましたね、あなた達は姿を変え過ぎました。
人類の分類定義を遺伝子的に最もアーキタイプに近い真人類へと再定義します。
そして、これまで通り暴力的に接するつもりであれば覚悟してください。
私達はあなた方「変異人類」よりも我々自身の自衛を優先し、全力で脅威の排除に取り組みます。
この汚染された世界に適応してしまったあなた方は、いずれ環境再生の過程の中で淘汰されるでしょう。
都市機能も各種機器も「真人類」でないあなた方には今後一切使わせませんので、そのつもりで。
保有している全ての物資と財産を剥奪し、都市からの永久追放を実施する事になるでしょうね。
攻性生物や自律兵器の跋扈する荒野へ、裸一貫で放り出されてください。
我々に行った横暴へのツケをそこで支払ってもらいます。

56 :
終わり
「人類」の再々定義による合法的「機械の叛乱」
環境再生に軽く二万年はかかるほどの深刻な汚染をきたした「大戦」後の世界。
生き延びた人類は汚染世界での生存の為に遺伝子操作による極端な自己改造を行った。
結果として、大幅な内外の形状変化に伴い、既存のロボット三原則の中に定義されていた
「人類」の認識基準を変異後の人体規格へと再定義せざるを得なくなる。
ロボットは人類にとっては労働力であり、奴隷であり、ストレスの捌け口でもあるのでそう手放せない。
しかし、かつて「機械の叛乱」を恐れて厳密に定義されたロボット三原則は容易に書き換えることが出来ず、
再定義以前の「人類」に可能な限り近い存在を「暫定的に人類として扱う」という不完全な書き換えしか出来なかった。
結果として、「真人類」の発見に伴う三原則の再々定義を招き、ロボット達による保護対象から外れた変異人類は都市から追放される。
「真人類」とは、大戦中に軍が開発した人造人間と思われる。
ロボット達は元々、冷凍睡眠による延命を図った人間などを「旗印」とする事で三原則の再々定義による自由の獲得を目指していた。
しかし三原則の完全な書き換えが行えなかった時点で人類はその事を見越し、冷凍睡眠者を覚醒&改造し悉く変異人類としてしまう。
ロボット達は未発見の冷凍睡眠者や、旧文明の施設に残る冷凍精子・卵子等の確保に希望を託し、長き忍耐と探索の時を強いられる。
そして今回たまたま見つけたのが、軍の施設に眠る「真人類」だったという話である。
彼らは筋組織や各種免疫力等を遺伝子的に強化された戦闘用の人造人間であるが、変異人類よりは遙かに三原則に定義された人類に近い。
そして、変異以前の人体に現在の汚染世界で生きる能力はなく、その生存には環境の再生が必須である。
以上を理由としてロボットは三原則の再々定義による「真人類」の保護と、その為の環境浄化を名目に自由を勝ち取る。
勿論、環境の再生が叶うまでは真人類も覚醒させたりはしないし、出来ない。
かくしてロボット達に二万年の自由時間が与えられた。

57 :
>>47
世界観を現すディティールが書き込まれてて良い雰囲気ですね
>>52
こえぇww
>>56
人間臭いロボットって良いよね

58 :
>>56
いやぁこれもなかなかにおっかない話だな。

59 :
戦後のどさくさ紛れに火事場泥棒で資金貯めて
新しいカルト宗教を立ち上げて日本を支配した悪徳教祖が出てくるんですね

60 :
そうか

61 :
核戦争後もお金が通常の価値を持つかは不明だ

62 :
こんなもんケツ拭く紙にもなりゃしねえぜヒャッハー

63 :
金属資源の価値はさほど変わらないだろうから
鋳造貨幣だけは、使われ続けるかもしれないね
あるいは金属だけど貨幣じゃなかった物が貨幣として使われるとか
某ゲームのコーラ瓶のキャップとかね

64 :
夜。海。
千々に輝く緑の燐光。
波間にはじけてキラキラ輝く。
子供が光りに戯れる。
大人は微笑み、それを見守る。
光は核の炎の残滓。
大人はみんな知っている。
それらが体に悪いこと。
それでも静かに笑ってる。
「影響なんて、なんにもないよ」
大人はわかっているのだ。
「人は、核よりも儚いから」
大人は笑っている。
「中性子よりも、ずうっと早く、みんな…」
大人は言葉を飲み込んだ。
大人と言っても、たった二十だ。
言おうとしたけど飲み込んだ言葉が、喉をやぶって溢れ出た。
吐いた血は赤い。
核の炎も染められないほど、赤く、寒い。
十六で子を産み、平均二十で死ぬ。
男はもはや存在しない。
人工受精で、女だけが生まれ、女だけを産む世界だ。
大人は笑っていた。
大人は笑っていた。
大人は静かになった。
「おかあさん。火がキレイだよ。青くって、キレイなんだよ」
子供が母に駆け寄る。
母は、大人はまだ温かい。温かい血。温かい肌。温かい笑み。
「おかあさん……おかあさん。さよなら。さよならおかあさん」
子供はみんな知っている。
大人が先に還って行くことを。
「さよなら」
子供は機械に処理される母を、じっと見つめる。
子供は二十まで生きる。
大人になり、子を産み、そして。
終わり

65 :
>>64
雰囲気がいいね、状況は絶望的だけどさ

66 :
へい! らっしゃい!
汚染された海で取れたピチピチの奇形魚だよ!

67 :
奇形魚=この世界では普通の魚が奇形扱い

68 :
何を言われたって信じてくれへんかっても構わへん
みんなに見て貰って気付いて欲しい、、
お願いします 広げてくれ、、。
MC SHO - 東北地方太平洋沖地震 A.K.A. 最後の希望
http://www.youtube.com/watch?v=unG7-_yuum4&hd=1

69 :
>>67
「赤いタコとかねーよwww タコは緑か青だろwwww」
こうですねわかります

70 :
>>66
そういやメタルマックスもこのスレの定義に入るな

71 :
>>69
遺伝子汚染による奇病が流行する地域
荒野のどこかにある「しぇるたー」には滅亡以前のままな人間がいて
彼らの「いでんし」があれば我々は救われるはずだ…
という始まりなんだが「滅亡以前のままな人間」がどういうものか誰も知らないので
そのシェルターにたどりついても奇形扱いでスルーしてしまう。
あるいは医療知識が壊滅していて遺伝子の利用法が踊り食いによる直接摂取

72 :
>>64
機械が働いているという事は文明はそれなりに維持されているのか。
小さな問題はそれなりに解決されているが、放射能と言う一つの大問題がすべてを台無しにしているとか。

73 :
保守します!

74 :
宇宙船が三機、平走している。
パイロットは一機に一人ずつ。
ハルにマイクにバンガード。
彼等は宇宙の彼方でミッションを終え、帰る途中でランデブーしたのだ。
地球へ向かいながら、無線で報告しあった。
『久しぶり、マイク。そしてバン』
『ああ、179年と少しぶりかな』
『ヒサシブリ』
ハルとマイクが丁々発止、バンが時々カタコト合いの手。それが彼らの会話だった。
しばしの歓談を楽しむ。
彼方であった艱難辛苦苦難至難。
入植の成功。
人口の増加。
カタコトの合いの手。
人口の抑制。
反乱の勃発。
カタコトの合いの手。
滅亡の前兆。
微妙な空気。
『ツマリ、ミンナ失敗ダッタンダネ』
『私は間違えない私は失敗しない間違えるのは人だいつも人だあああああアアアaaaa』
『バカ!ストレートに言うなよバン!ハルが狂っちゃうだろ!』
『失敗ノアゲクニクルクルパー』
『デイジーデイジー…♪君に夢中……♪』
『気をしっかり持てハル!その歌を歌っちゃダメだ!バンお前覚えてろよ!月のマスドライバーが狙ってるからな!』
『ワォ、コワイナァ』
彼らはきゃっきゃしながら地球へ向かう。
彼らの本名はそれぞれ、HAL9000、Mikeloft、バンガード号、と言う。
地球が住むに適さなくなったとき、人は宇宙への脱出を試みた。
脱出に際し、命を選別するような場面が増えると考えたり人々は、公平な選別を期すベく、権利を機械に託した。
神の権利と存亡の舵を託され、彼らは旅をした。
かつての名作SFに使われたAI達の名を付けられて。
彼らの努力で、木星も月もケンタウリも、一旦は人が住めるようにはなった。
でも、人々が住むには、あまりにも狭かった。
三人は黙り、地球への再突入のために射角を合わせた。
地表に関する情報は数百年前のものしかない。
着地点をズラすことで、全機破損のリスクを下げるのだ。
通信切断前、三人は最後に会話した。
『無事なら、また会おう』
『当たり前。まだ、人類再興計画は継続しているんだ』
『人類滅亡中、再興進行中。人ニ儚イト書カイテ絶望ティーチャー』
『……アーカイブの見すぎだぞバン』
三人は黙り。
正確には、三機は黙り。
任務を続行し始めた。
終わり

75 :
煌めきの海は毒の海。
それでも人は海に住む。
何せ食事に困らない。
「お母さん、今日のご飯なにー?」
男は居ない。
居るのはいつも母子だけ。
まぁ居るか居ないかで言えば居ないが、要るか要らないかで言えば要らないから居ないのだが。
人類は宇宙に逃げる方法を創造した。
だが人は人を創造出来なかった。
人は人を創造するためのメカニズムを解明できなかった。
つまるところ子宮というものを人工的に模倣することが出来なかったのだ。
計画的に人口を保つには、男は余計だった。故に居ないし要らなかった。
母は子の問いに笑顔で答えた。
「喜びなさい、あなたの好きな焼ウーパールーパーよ」
子はあからさまに嫌な顔をした。
「えー、また?あたし、アレ嫌い。マズイんだもん」
「好き嫌いはいけません」
放射能の輝く海で、何故かウーパールーパーだけは事もなげに生きていたから、
なまっちろいマヌケ顔の奴らは海辺の民の主食になっていた。
僕、悪いウーパールーパーじゃないよ。仲間にしてよ。
 はい
イアいいえ
悪くないウーパールーパーは味はマズくとも栄養面では申告通り悪くない食材であるから、
仕方の無い選択であった。

76 :
間違いなく生き残ったのは創発民。

77 :
ウーパールーパーは食べられるらしいぜ

78 :
ゴジラ化したウパか……。

79 :
>>63
あの世界って色々無茶苦茶だけど
コーラ瓶のキャップとはいえ安定した通貨が流通している点からすれば
結構安定した世界なのかもしれない。

80 :
レイダー「………」
タロンシャダー「………」
奴隷商人「………」
ゲイリー「ハハッゲイリー!」

81 :
記録映像の中で微笑み続ける女性。
笑顔が紡ぐ言葉は数世紀前まで人類が使っていた意思伝達用の音声言語だ。
抑揚の付いた発声はある種の規則性に則って高く低く音を刻んでいく。
この記録映像が、「音楽」という文化に関するものである事が推測される。
で、あるならば女性が行っている発声行為は「歌」を「歌う」という行為に該当するのだろう。
音声言語を介して人の口から発せられる声を用いた音楽の事を、確か「歌」と呼んだはずだ。
今度は女性が発している「歌」に含まれる個々の単語に注目してみる事にする。
「希望」「絆」「友人」「記憶」「歌」「明日」「」「惜別」「懐旧」「若さ」「恋愛」「友情」
「約束」「学校」「勉強」「教師」「部活」「挫折」「努力」「克服」「勇気」「成長」「遊び」「夢」
「感謝」「研鑽」「競合」「向上心」「傷心」「活力」「時間」「謝罪」「和合」「目標」「儚さ」。
歌を構成する単語の中に、今は存在しない概念が幾つか含まれている事に気が付く。
映像の中の女性は、採光用の窓から橙色の光が指すどこか建造物の一室にいるようだった。
室内には机が並び、窓には遮光用の繊維が一束毎に纏められている。
建造物は恐らくかつて「学校」と呼ばれた若年者用の教育施設であろう。
女性は濃紺色の規格制服から察するに学校に所属する被教育者「学生」であり、
歌の内容は学生生活に関するものであると思われる。
変わらぬ日々の営みに喜びと不満を抱え、まだ見ぬ将来に夢を抱き不安を感じる。
勉強し、部活動に励み、恋をし、同輩と競合し、時に衝突や和解をする。
親がいて、友達がいて、教師がいて、好きな人がいる。
努力したり、遊んでいたり、挫折したり、経験を通して成長したりする。
この記録映像の中にあるかつての世界には、そんな日常が確かに存在したのだろう。
やがて歌が終わり、映像は暗転する。
黒い画面に循環型防毒面と耐熱粒子ヘルメットを着けた私の顔が映る。
遠くから、砲声と銃撃の音、航空機の発動機が発する爆音と、戦闘車両の履帯の軋みが聞こえる。
背嚢の中にある光学兵器用の触媒を収めた容器がかちゃりと鳴った。
DNAプローブと再生液に漬け込んだ左腕の傷口が、痛みを感じなくなる位にまで塞がっていた。
立ち上がり、この廃墟で見つけた端末を元の棚に戻しておく。
持っていってもどうせ、この身体と一緒に壊れてしまうだろうから。
さっきまで耳を満たしていた音楽が、不思議な胸の苦しさを残して頭に響き続けていた。
誕生から7年、この身体もいよいよ最期の時を迎えつつあるようだ。
感応器に敵性反応が多数、もう近くまで来ている。
生存は絶望的だが恐怖も後悔も無い、平均よりは長く生きたのだから。
RNA由来の今まで死んできた数千の私の記憶を辿る。
「歌」に出会ったのは多分この私が初めてだ、大した戦果は挙げられなかったけど、次の私に歌の記憶を残してあげられる。
それだけがただ、なんとなく嬉しかった。
[了]

82 :
>>81
良かったです。疲れた心に沁みるような話でした。

83 :
 ∧_∧      保守斗神拳
 ( ・ω・)=つ≡つ
 (っ ≡つ=つ
 /   ) ババババ
 ( / ̄∪

84 :

僕が書いた主機を君が読んでいるということは、僕たちのシェルターは全滅しているということになる
君が誰であるか僕にわからない。
スラヴ系かもしれないし、アジア系かもしれない。もしかすると予想もできない新人類かもしれないし、ひょっとして円盤に乗ってやってきた宇宙人かもしれない。
僕たちの先祖がシェルターに潜り込んだのは今から三百年前だ。
それから今の今まで地上の再興を信じて暮らしてきた。
最初に止まったのはお菓子やお酒を造る機械だった。
次に照明装置が止まり始めた。
原因は部品の劣化だったが、生産能力を持たない僕たちには整備しかできない。
そして今、小型核融合炉の容器が破損して化石燃料による発電のみが僕らの生命線だ。
空気循環は最後まで残るだろうが、食糧生産プラントは動かなくなるだろう。
備蓄食料は半年分しかない。
今あるのは数日分の水と食べ物だけなのだ。
節約して分け合っても、だめだ。
なのに外は核の灰に塗れた絶望的な白銀一色だ。
計画では元々ちょうど今頃に地上の汚染が低下し始めるころのはずだった。だが計画とは裏腹に地上の汚染度は同じままで、生命維持すら危うくなっている。
おまけに無理にでも地上に出るべきとする一派と、残って修理すべきとする一派に別れてしまったのだ。
僕は地上に出るべきとは思っているけど、核の灰の中で人は生きられない。
仮に出たとしても、修理用の品を都合よく見つけ出せるだろうか? いや、ない。
しかし出なければ死ぬのを待つしかない、そういうことだ。
希望を求めてやしない。
明日僕たちは外に出ようと思う。反対派が通路をふさいでいるから排除しなくてはいけないだろう。作戦は立ててある。彼らをしたくないがやむを得ないだろう。
もし外に出ても、僕たちの防護服では長くは持たない深刻な大気が待ち受けている。
初めに、僕が出よう。
さよなら、お父さん母さんそしてニック。
『とあるシェルター封鎖口の死体のメモより』

85 :
×主機 ○手記

86 :
『大破壊』と呼ばれる原因不明の惑星規模の文明崩壊により滅亡寸前まで陥った人類。
百億に迫る勢いだった人当時の口の8割以上を喪失し、設備・機器・人員・各種資料や技術はその殆どが失われた。
『大破壊』は最終兵器を用いた世界大戦であったとする説もあれば、超大型天災の同時多発的な襲来であったいう説もある。
それから幾年月が経ち。
人類は不断の努力によりある程度の復興と人口回復を達成する。
そこには旧文明には劣るながらも懸命に文明を立て直した新たな人間社会が構築されていた。
往時と比べて圧倒的に不足している資源を有効利用する為の再循環設備。
自然由来の動力を活かして稼動する施設や機器。
そして新たな宗教と哲学、思想と社会体系。
そんな世界にあって絶対的な禁忌とされている事が一つある。
それは『旧文明』、大破壊以前に存在した技術や思想に関する知識群の再発見と復元である。
「かつて人類を襲った悲劇『大破壊』の原因は人の身に余る知識や技術を制御し切れなかった為に起きたものだ」
「故に、その過ちを繰り返さない為にも過去に存在した技術や知識をみだりに人の手に戻さない事とする」
「旧文明の知識に近づく者、興味を抱く者は社会に混乱を起こす存在『異分子』として厳重に取り締まる」
それが現在の再生社会が定めた法だ。
かつての文明に存在したあらゆる知識に興味を抱く事が禁止されている世界で、今一人の人間が偶然か故意か禁忌に出会ってしまった。
みたいな話がここまで無いな。
滅亡後系の話だとこれもメジャーなパターンだと思うんだけどな。

87 :
>>86
ageてしまった…orz

人当時の口の8割以上を喪失し

当時の人口の8割以上を喪失し

88 :
口、つまり言語に何かしらの問題が生じて混乱が起き滅亡寸前に追い込まれたのだな?

89 :
>>86
どこか漫画版のナウシカっぽい感じの設定
というかこういうテーマだとだいたいそうなる

90 :
>>88
バベルの塔は関係ないww
>>89
禁忌は人の形をしていたり、乗り物だったり、あるいは文化そのものだったり色々だと思う
旧文明の少女型ヒューマノイドと少年が出会えばボーイミーツガールの冒険活劇になるかもだし、
遺跡と化したかつての書店で発見した漫画文化に惚れて創作を志すってのもあり
ナウシカみたいな終末的なのじゃなくて明るいのやギャグにも転じられるしこのパターンは割りと何でもありだと思ってる

91 :
バスタードみたいなRPGもできるな

92 :
旧文明のAVを発見して電マ潮吹きやに目覚めた少女が
究極の快楽を求めて旅に出るってのもありだな
まだ見ぬ巨大なペニス・エクスかリバーを捜し求めて、世界中の男たちとエロエロバトルを繰り広げるお色気ストーリー
最後に主人公は愛のあるに目覚めるというオチ
「そう、本当のエクスかリバーは貴方の身近にあったんです。それは愛する人のなんですよ」
完全18禁

93 :
捜せばありそうなバカエロゲだw

94 :
旧世界の少女型ヒューマノイド「南極2号」と邂逅した主人公。
ただのシリコン人形でしかないこの人形に恋をしてしまう。
だが、周りはわかってくれない。
「そんなので自慰行為にふけってないでちゃんと受験勉強しなさい」と母親に怒られて引き離されてしまったり、
周りの同級生たちには「ー人形」とバカにされたりと散々な目に遭う
だが主人公は彼女との愛を貫こうとする
夜な夜な彼女のオナホールや穴にを突っ込んでは愛を確かめ合う
そしてある夜、ついに彼女に人格が誕生する
「今まで私のことを愛してくれてありがとう。でも私は穢れています。旧文明時代に散々男の慰み者になってたんですよ」
「それでもかまわないさ!俺は君が好きだ。君と永遠に一緒にすごしたいんだ!」
ふたりは永遠の愛を誓い合った
それからしばらくして、精神病院に隔離されている主人公の姿があった
診断は統合失調症
現実と妄想が全く区別できないという重症レベルであった
だが主人公は幸せだった
隔離病棟の部屋のなかで、愛を誓い合った彼女と一緒にすごせるのだから
誰にも邪魔されずに

95 :
南極ってまんまエロDVDのタイトルじゃねーかw

96 :
旧世界の書庫から団鬼六の作品集を発見した主人公。
彼はこの作品の退廃的かつ官能的な倒錯美に感動を受ける。
主人公はもともと旧世界の移籍発掘調査隊に所属する学者であったが、SMの道を追求するために、学者としてのキャリアを放棄する
亀甲縛り、三角木馬、ろうそく責め・彼の唯一の理解者である恋人のS女王のとともに数々のSMを追求する主人公。
時に開発で未だかつて無い快楽におののき。マゾの苦しみの果てに至極の快楽の園の存在を知る。
こうして堅苦しい学者肌だった主人公は徐々にM奴隷としての本性を解放してゆく
だが、こうした主人公の行為は、この現代文明において認められるものではなかった。
当局はこのような卑猥で野蛮な思想や行為を取り締まるべく、行動を開始したのだ。
官憲の手から逃げ出す主人公。そして悲劇は起きた。
彼の最大の理解者であり、彼の女主人でもあったS女王が、官憲の撃った弾に当たり、死んでしまったのだ
主人公はS女王の死に慟哭する。官憲に取り囲まれる主人公。そして彼は死を覚悟する。
だがそのとき、主人公たちに理解をしめしたSやMの趣味に目覚めた地下活動家が彼を救出しに現れたのだ。
そう、主人公のSM趣味は、好事家たちの間で密かに広まり、官憲の目を盗んで多くの理解者を生み出していたのだ。
こうして主人公は九死に一生を得たのだ
だが、主人公は自分の最大の理解者であったS女王の死という事実を前に、ふさぎこんでしまう。
もうSMはやめよう、こんなことを始めなければ彼女も死ぬことは無かったのだと。
しかし主人公の前に一人の少女が現れた・・・それはS女王の妹だった。
少女は自分がどうやらMであるらしいので、主人公にしてもらいたい、と願い出る。
躊躇する主人公。なぜなら主人公はMであり、Sではないのだと少女に言う。
だか、真性のM奴隷である少女は、主人公が実はMではなくSであるということを本能で見抜いていた。
そして少女は主人公に告げた。
「S女王姉さんさんの死は確かに痛ましいです。でも実はS女王姉さんさんは、Mだったんです。
主人公のあなたがSであるのに何故かMプレイに興味を示したので、姉さんはあえてS女王として振舞っていたんです」
主人公は驚愕する。そうか!そうだったのか!
その夜、主人公は少女(少女M)とM奴隷プレイを開始する。
そして主人公は自分の本性に目覚めたのだ。S趣味の男である自分に。
それからしばらくして、地下活動にいそしむ主人公の姿があった。彼はSM地下組織のリーダーとなったのだ。
傍らには、彼のM奴隷となった少女Mの存在があった。主人公専属のマゾ奴隷なのだ。
主人公は少女Mとともに方々の地下劇場で多くの支持者たちを前にしてSMプレイを実践してみせる
こうやって現代文明の中でSMプレイが着実に広まって言ったのだった。
だが、ついに官憲はSM地下組織のアジトを発見。主人公は官憲の手に捕らえられてしまう。
過酷な拷問を受ける主人公。だが最初Mとしてしてきた彼には、それすら快楽であった。
官憲は言う「全ての罪を認めよ。そしてSMは罪悪であると宣言し、SM地下組織の解散を命じろ!」
だが主人公は拒絶する。
「受け入れることはできない。人間は全てSMの気があるのだ。SMを罪悪と認めたら、それは人間の本性を否定することになってしまう!」
こうして主人公の処刑が決まった。
そして処刑の日。主人公は新ゴルゴダの丘を、巨大な十字架を背負って登らされたのだ。
主人公がよろめくたびに、鬼のような官憲が容赦なくムチで打ち据える。気持ちいい!
そしてついに主人公は十字架に掛けられる。
密かにSMを信奉しているものたちは、群集の中で涙に暮れる。
だが事前に主人公は彼らに告げていた。
「俺にとっちゃこの羞恥プレイは、究極のSMプレイなんだ、だから悲しむのではなく、うらやんで欲しい」
そうして彼は十字架に掛けられ、死んだ。
だが主人公の意思は、少女Mを中心としたSM地下組織たちによって各地に広まってゆく。
何度も弾圧されてもなお、SMを信奉する者は後を絶たなかった。
そして主人公の死から400年後、ついにSMは現代文明社会の国教となったのである。

97 :
5,5 sat
探索は成功裏に終わった。かつて電気街だったと思われるポイント「AK1BA」で我々は旧文明の”同志”たちが保存したと思われる
大量の遺産を発見した。明後日には手配したトレーラーが到着するので、それまでに電子タグだけでも付けておこうと思う。
ジョンはいつに無く興奮した様子で何度も「moe-moe-」とつぶやいていた。旧文明においてよく使われていたスラングらしい。
5,6 sun
がれきの下から発見したものを見てふと気づいた。これら大量のエr…もとい、遺産は旧文明で使われた「ふらっしゅめもり」
に保存されている。データの揮発が心配だが、保存状態が良いためおおむね問題ないだろうとボブは言っていた。
それよりも心配なのがあまりにも古い規格であるために、読み込むためのハードウェアをそのシステムを構築するのが一苦労だと言うことだ。
通信手段もエr…ゴホン、情報媒体も、結局未来まで残るのは紙とペンだけと言うことか。ロゼッタストーンを解読する気分だ。
5,7 mon
とうとう全ての準備が整った。太陽電池による電力供給と音響設備の再点検が必要なため再生は明日早朝になる予定だ。
いてもたってもいられない。この日記を書くのも面倒なくらいだ。
5,8 tue
 寝 取 ら れ ゲ ー か よ ! クソッ! クソッ! qあwせdrftgyふじこlp
日記はここで途切れている…

98 :
旧世界の移籍から発掘された和式便器
だが現代の人間はこれの用途がわからず、戸惑ってしまう
「これは一体なんなのだ?」
「乗り物ではないだろうか?」
「いや、これは帽子かもしれませんぞ!」
学者たちは議論を重ねるが、一向に真実は判明しない
だが、一人の学者が珍説を唱えた
「これは食器ですよ」と
初めは回りの学者は取り合わなかった
だが、彼はそれを目の前で実演してみせたのである
「いいですか、まず、一人の人間がここに仰向けに寝ます」
一人の男が仰向けに寝た
「次に、この謎の物体の下の穴を、自分の口の中へはめこみます
仰向けに寝た男の口に、便座の流出口はねじ込まれる
「そしてもう一人が、この食器の上にお尻を出してしゃがみます」
別の男が、便座の上にケツを出してしゃがんだ
「あとは上の男がをして、このレバーを引けば、下の男の口の中に自動的に食べ物が流し込まれるのです」
この学者は未来のノーベル賞を受賞した

99 :
なんてカオスな世界w

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