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2012年3月創作発表207: 中学生の頃の小説(未完成)を発表したいんだけど (277) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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中学生の頃の小説(未完成)を発表したいんだけど


1 :
おもんないのに長文だと悪いからまずは簡潔に、
当時は友達らの名前で作ってたから名前は変えます。
20XX年、空気感染型の新型IMPOが確認された。
IMPOを取り締まる自衛隊・警察VS不全解放軍・IMPOREASCUE
メインは戦争じゃなくIMPOREASCUEがIMPOを助けるのがメインです。
不全解放軍・IMPOREASCUEの過去編がまだきちんとできあがっていないんですが・・・
もし続きが読みたいと言ってくれるならきちんと書きたいと思います。

2 :
糞スレ立てんなヴォケ
って普通なら言われてんぞ。
……まあいい。
以下のスレを紹介しておく。
他に行き場所の無い作品を投稿するスレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281009558/l50
【没ネタ】未完成作品の墓場【殴りがき】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1282057444/l50

3 :
ほっといたら10レス未満だと二週間で落ちるよ

4 :
 

5 :
 

6 :
 

7 :
もしすごい長編だったらスレ占領になって他の人に悪いと思ったのかもよ。
あんまり怒らないであげてー

8 :
 

9 :
 

10 :
 

11 :
即死回避しちゃったんだから、これはもう責任を取って書くべきです。
期待してます

12 :
自分も期待してたり
……まだあなたがいればですが

13 :
あなたって誰指してるの?
>>10とった:/WG6bSTgのこと?>>1のこと?

14 :
使ってあげましょうか?
押入れにする空きスレを探していたんです。

15 :
2、3日様子を見させていただきますね。
それで不都合の声が無ければ、慎んで使わせていただきます(^^)

16 :
いっその事、作のリメイクスレにしてしまえば?
それでいいなら俺も使おう

17 :
チャンスを、ありがとう(^O^)/

18 :
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1223868025/101-106
前振り。おいとましてきたスレのURLを切り貼りするよ。

19 :
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/sepia/1092072444/77-90
まず完結編。
このあと続編と、行けたら続々編が続くの!

20 :
【続・小人の森に連れて来られたお姫様】
南の小屋から戻ってきたけど、たぁ〜いくつっ!ひまっ!
「鏡よ鏡。なんか面白いスクープを映してちょうだいな」
無数のたいまつが照らす広間が写った。ここはどこ?
重々しい扉が、ギィィィ…とじれったい音を立てて開いた。あ〜遅い動きは腹立つ。
埃っぽいじゅうたんに足を踏み入れてきたのは、黒づくめのマント。
持つのはほうき。なんか見たことある…どこかで見た…人の顔は覚えられないのよね。
でも顔じゃなくてほうき。あ、もしかしてもしかして。
マントがフードをあげて顔を出した。あのりんごの魔女だww
「…王様、御呼びでございましょうか」相変わらず会話おせぇ〜のw
あらら、見ない間に年くったわね!
暗闇の奥から、相当な重力に押しつぶされながら出していそうな、くそ勿体つけたダミ声が響いてきた。
「…ノ…ヴァ…」「…はっ。ここに」「…野…婆…来たか…」
暗闇に目が慣れてきた。マントの魔女の向こうには、視界に入りきらないような肉の塊が鎮座していたのだ。
声はその肉のどこかから発されていた。

21 :
カナーリあとからわかったんだけど、あのりんごの魔女は「野婆」とゆった。
しかも隣国の“カツラ王国”にいた。
「…野婆…ひさかたぶりよのう。それでもむかしの面影が、わしにはいくらか見てとれる…」
「王様、この婆は年を取りました。もうお役にたてることは…」
なんかつまんなさそうなシーンの気がしたので、リモコンで早送りをした。
りんごの魔女「野婆」はかつらの国王と昔馴染みだったんだって。
むかしは美人で、若者が賢くなりかけたら政治をやりやすいようにちょっとおかしくして働かないヒッピーにしたり
魔法で小細工していたけど途中から人の役に立つ魔法に方向転換した。
そしてこっちの国へきて病院で細々商売していたらしい。
突然野婆が居なくなった後、カツラの王様は経営がうまくいって儲かり過ぎて
広間の横幅を占めてしまうくらい太った。なぜか思い立って、最近になって野婆をもう一回呼び寄せた。
それからしばらくたち、なにをしたかったのかがわかった。
カツラの王様は戦争を始めた。
こっちの王様は少々髪が薄かった。
しかし海を越えた向こうの国から嫁いできた王妃は、ありのままの頭を気に入っていたのだ。
ところがカツラの国の王が、自分の国で作っているかつらを勧め、断ると逆切れしたのだ。
王様は妥協して、国事用にかつらを買おうとした。そしたら値段を10倍にあげた。
ここで王様もブチ切れた。

22 :
街はすぐに景気が悪くなっていったわ。
しかしきっかけがチョーくだらないので、街の住人はあまり悩んでいなかった。
誇りとかも痛くもかゆくもなく、いつしか戦争そのものを忘れていったわ。
その裏の理由がわかりかけてきた。
カツラのやつらは一枚上手で、こっちの国の人がものを深く考えなくなるように、野婆を使ってこっちの国へこっそり魔法をかけていたらしい。
そのことには誰も気がつかない。ここ、森のある国の王様も王妃様も街の人たちも気がつかない。
ふつうに、でもキリキリと生活していた。
街に住むコヒ族だけが生活できなくなっていた。
ただの背が小さい人と分けられるために、いつしか森の小人達はコヒ族と呼ばれていた。
わたしはどっちでもいいんだけどね。
ニュータイプ小人の一行とお散歩していたら変な演説会を見つけた。
いつもはカップルが集まる広場の噴水の前で、まだ森に住んでいない街のコヒ族が集まってマイクに次々叫びだした。
おい、こんなにいたのかいw
「かつらの国のやり方は確かに汚い!でも私達が仕事につけなくなることはもっとおかしい!」
「仕事場では甘い気分で仕事をするんじゃねえと言われました!家へ帰れば甘い気分で仕事をやめるんじゃねえと言われました!どっちでも甘い気分は持ってません!」
「戦争中だから仕事の効率をあげるためにここをやめなさいと言われました!家に帰ったら結婚相談所に勝手に申し込まれていました!だから家出をしてきました!」
「私もです!紹介された人は全員嫌なのに、家族、親戚、友だち、お役人、みんなにお国のために決めろ!決めろ!と言われました。嫌がるのは我がままだ自己チュウだって怒られました!」

23 :
「外で持っていたお金を取られ、物を投げつけられて逃げようとしたら、もっと努力して、いじめたくなくなるような性格のいい人になればいいのにって起こされました!親、友だちみーんなの前で、コヒ族であることをばらされました!」
「私は三回結婚したら三回とも相手がお酒を飲んで暴力ふるってきました!周りの人全員があたしが悪いと言います!」
「自分は、結婚相談所で勝手に決められた相手に働けない体にされたんです!」
「仲人には子どもを持てと言われたのに、出来ると雇い主に怒られました!怒って仕事をやめさせられてから、お城のお役人は仕事をしていないことを怒ってきました。私が知らない人たちに怒られ、いつも怒られてることがうるさいと言ってみんなが怒ります!」
「おいらは怒られるので何もしないで家にいました。そしたら何をしても腹が立つけど何もしないのも罪だと家から引きずり出されました!」
「病気の人が集まる仕事場へ行ったら、ぼくが盗みをしたことにされました!無実をきちんと証明したら、犯人の人がもっと病気が悪くなってぼくがやめさせられました!ぼくがきちんと働くと他の人の心が傷つくって言われました!」
「たった一人でオレを育てたお母さんが、オレが仕事をやめさせられたショックで倒れました!親戚からはオレが責められました!お母さんはまだ目を覚ましません!オレがお母さんを心配しながら仕事を探すとお役人に怒られ、仕事探しに遠くへ行ったら親戚に怒られます!」
「なになに!?!?こいつら面白すぎね?ww」当然ニュータイプの目は点!
あひゃひゃひゃひゃひゃ!自分の不幸ネタ!?!?

24 :
「戦争の庶民の反応って面白いね!」
こっけいで仕方がない!ニュータイプが笑いだした。悪魔が取り付いたみたい。
「姫!邪魔してきていいっすか!ぐっちゃぐちゃに壊してきたいっす!」
ふ〜ん。とあいまいに鼻声出すとニュータイプ達は走って行った。わたしはいいって言ってないからね〜♪
湖のほとりに小汚い小屋が建った。
「姫を笑うぞー!おー!」とシュプレヒコールを一人であげていた小男がいた。
古いコヒが新しいコヒ族と話し合っていた。シュプレヒコールがうるさくってその話し合いはさっぱり聞こえないまま。
春だから、おかしい人が出るのね。古いコヒ達が疲れて渋い顔をするのですごーい面白かった。だからその小屋は潰さないでスルーしてあげたわ。
小男は「憎かったらワラ人形に釘を打てばいいじゃないですか!」と、背丈ほどもある巨大な人形を自分で作り出した。
もう少しで人形が出来上がりそうなころ、人形の背中に『自己愛』と書いた紙が貼ってあった。
その紙でバランスを崩して、ワラ人形は小男ごと倒れ、湖の底に沈んでいった。ざまざまあ。
カツラの国に反発する人が増えたので街からはカツラが消え、帽子や着色道具の商売が繁盛してきた。試供品をもらって魔法で倍増、わたしもただで髪を変色させちゃったw
南の小屋で自慢したら、わたしに着色道具を買うお金が無いって同情されたみたい。お金をたんまりポケットに入れてもらっちゃった!また行こう!お金!お金!お金!
でもお金は取っとくの。北の小屋から魔法で引き寄せた中華風パスタおいしいな!
おいしいものは魔法で。王子様のハートはお金で取り寄せるんだ♪
わたしも演説をした。
「街のみなさーん、コヒ族は森へ来ればジコジツゲンパワーがつきます!
明るく生きがいを持って仲間と仲良く生きていけるんでーす!
仕事なんてやめさせちゃってくださーい!いらなかったら家から追い出してくださーい!
友だちも裏切ってあげていいですよおー!コヒ族は自立して生きていけまーす!だから追い出しかけてくださあーい!」

25 :
「コヒ族は個性的でーす!芸術的センスありありでーす!科学者にもなれまーす!
いじめられると喜びまあーす!いくら叩いても気にしない!孤立してもきにしない!
食べなくても死にません!凍らせても笑ってます!酸素が無くてもしゃべってます!
そういうところむかつきません!?あなたは幸せ?コヒ族を追い出さないあなたは幸せ?
だから追い出しかけてくださあーい!」
聞いてるかいないかなんて気にしない!
「あなたも生活苦しいんでしょ?あなたもあなたもあなたも苦しいんでしょ?
だからコヒ族いじめは悪くない!だから追い出しかけてくださあーい!」
言わずにはいられない!
「あなのそばに不幸な人はいませんか?苦しんでいる人はいませんか?
そのわけを考えたことはありませんか?コヒ族に変装した魔女がいるかもしれないと考えたことはありませんか?
それとも苦しみを取り除くやり方も面倒くさくて考えないんですか?どーでもいいんですか!?
ふつうに考えるでしょ?救われるにはどうしたらいいかなって!あなたの周りに不幸の元のコヒ族はいませんか!
追い出しかけてくださあーい!」
街の人たちを苦しみから救おうとするわたしすごいっ!わたしこそ救世主なんだから!

26 :
「あなたのそばにコヒがいたら、あなたに思いつく限りのやり方で傷つけてください!
あなたが裏切ったんじゃありません!コヒ族があなたを裏切るんです。そしてあなたにいつか投影します。
あなたのせいにします!コヒ族はあなたが守らなくても生きていけるんです!嫌ってあげるだけでいい、後悔はいらないんです!
気づかいもいりません!やつらはぶりっこのうそつきなんです!嫌われるのを待っています!あなたが口を開くんです!
今がその時です!だから大切なあなた自身を守るため追い出しかけてくださあーい!」
次々演説を思いつく。わたしの才能底なしっ!
ニュータイプの恥ずかしいデビューだ!壇上でDJプレイを始める。キュピキュピ♪
「今夜もやつらが待っている♪同情同情どうじょう呼びこみただの市民を狙ってる♪
食べ物クレクレ住処クレクレ安い愛クレクレ金クレクレ♪
ウザいウザいウザい自己満♪文化的なせ・い・か・つ♪」キュピキュピキュピ♪
即席ラッパーも歌いだす。生意気にDJとからみだす。あ〜恥ずかしい。わたしは笑うだけw
「たたタダ飯タダ飯イェイ!」「たたタダ飯食らいイェイ!」
「たたタダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯」
「たたたたたたたたたたタダ飯食らいイェイ!」「フゥー!」
「今日もあたしら傷だらけ♪コヒが求めるから♪」「フゥー!」
「やつが耕すのは干からびた畑♪役に立たない畑♪そして人並みの癒し求める時♪あたしらのハートに棘が刺さる♪♪」「フゥー!」
「古いコヒが食べたいと言うたび♪」「フゥー!」「あたしらのハートに棘が刺さる♪♪」「フゥー!」
「一人前のコヒ♪そのつもりのコヒ♪」「フゥー!」「お仕事ごっこコヒ!」「フゥー!」

27 :
「つもりつもりつもりつもりつもり!ごっこごっこごっこごっこごっこ!」
「たたタダ飯タダ飯イェイ!」「たたタダ飯食らいイェイ!」
「たたタダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯」
「たたたたたたたたたたタダ飯食らいイェイ!」「フゥー!」
街の人たちが目を点にして立ちどまる。
「フゥー!」を聞いてまた歩き出す。関わり合いになりたくないんだわ♪
わたしもナカーマぢゃないですよ〜w
わたしは笑うだけw
トランスミュウジっクフゥー!トランスってるのは歌い手だけwwサビどこ?
「古いコヒがだれかと心つながったとき♪古いコヒが薬手に入れて♪
古いコヒが小屋をキレーにして♪古いコヒの目が輝く日が来たら♪」「フゥー!」
「だれを犠牲にしたのあたしらのハート♪あたしの不幸はあのコヒのハッピィ♪
あのコヒの不幸はあたしたちのハッピィ♪いついついつ永遠にハッピィになれるのYO♪」「フゥー!」
「星からデムパを送りたい♪完成した絵に泥水を♪」「フゥー!」「恋人の危篤に残業を♪」「フゥー!」
「借金保証人印!」「フゥー!」「デコレーションケーキ落下!」「フゥー!」
「最高過集中輪切り!」「フゥー!」「名誉表彰ドッキリ♪」「フゥー!」「谷底針山共依存♪」「フゥー!」
「サプライズ裏切り♪」「フゥー!」「お願いだからハッピィを手放してその手から♪
食べないで寝ないで治らないで愛されないでつながらないで憎み合ってYO♪その手を汚してあたしたちのために♪」「フゥー!」
「生意気いくじなし意地ッパリ意固地♪生意気いくじなし意地ッパリ意固地♪生意気いくじなし意地ッパリ意固地♪」「フゥー!」

28 :
来る日も来る日もしつこく噴水の前でDJ&ラッパープレイは続いた。
「謝ってよ開き直ったと言ってやるからYO♪話しかけてよ傷ついてあげるからYO♪♪」「フゥー!」
「もっとほめてよ嫌味言われたって言いふらしてあげるからYO♪だれかに相談しなよ陥れられたって泣いてあげるからYO♪♪」「フゥー!」
「気分転換しなよ怠け者って取り囲んであげるからYO♪友だち作りなよ裏で裏切らせてあげるからYO♪♪」「フゥー!」
「スィーツ貢ぎなよ仲いいつもりかよ勘違いすんじゃねって怒鳴ってあげるからYO♪進んで耕しなよシカトするからYO♪♪」「フゥー!」
「進んで木の実集めなよ一人行動してるって傷ついてあげるからYO♪」「フゥー!」
「たたタダ飯タダ飯イェイ!」「たたタダ飯食らいイェイ!」
「たたタダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯」「たたたたたたたたたたタダ飯食らいイェイ!」「フゥー!」
「レア物手に入れてみなよ媚びるんじゃねえって没収してやるわYO♪」「フゥー!」
「服を縫いなよいい布使った欲しかったのに謝らないのって切り刻ませてやるYO♪」「フゥー!」
「風邪ひきなよ他のコヒを自己愛です気だって叫んでやるYO♪」「フゥー!」
「掃除しなよ要る物片付けたっつって全部ひっくり返すわYO♪」「フゥー!」
「耐えてみなよバカにされたっつってぼっちにしてやるYO♪」「フゥー!」
「拒否してみなよ攻撃されたわって泣いてやる♪」「フゥー!」
「前向きになってみなとうとう反抗しやがったって一斉メールの刑♪」「フゥー!」
「何かすればいいじゃないあなたの愛はあたしの痛み♪愛してくれるなら一番ふさわしいことしてYOYOYOYO♪」「フゥー!」

29 :
「たたタダ飯タダ飯イェイ!」「たたタダ飯食らいイェイ!」
「たたタダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯」「たたたたたたたたたたタダ飯食らいイェイ!」「フゥー!」
「黙ればいい黙ればいい黙ればいい♪見せつけがましいわざとらしいあからさまで卑しいコヒ♪♪」「フゥー!」
「空気読んで黙れ黙れ黙れ黙れ黙ればいい♪同情誘うな当てつけるなコヒのすることすべて犯罪♪♪」「フゥー!」
「興奮してきたイェーィ!償え償え償え償え♪ハーものっくそ腹たってきたイェーィ!償え償え償え償え♪」
「それでも気持ちいいトランスだイェーィ!償え償え償え償え♪投影最高イェーィ!償え償え償え償え♪」
「ラリラリトラァーンスイェーィ!償え償え償え償え♪やめられない一日一転化イェーィ!償え償え償え償え♪」
「毎日毎日テッパンで焼かれてしまえよイェーィ!償え償え償え償え♪」「フゥー!フゥフゥフゥ!」「イェイ!」
お前たちもウザーいwwやんなっちゃうよww
夜は酒場『ИH系』に乱入、店内を蹴散らしてジュリアナターイム。イェイッw

30 :
「いやああああぁぁぁぁっっっほうーーー!!」
ニュータイプのジュリ扇がMöbiusを描く。あらあらテーブルにあがったらパンティちらちら。レイディがいけませんよ!
わたしも知らないうちになんかゆってるwわたしなにゆってるんだろう??
お酒おいしいからよくわかんないわ。耳元でギャンギャンうぜーなと思ったらわたしの声かも。
「だい好きなだい好きな街の人に役に立つことを演説したんだよ!あたしは街の人がだい好き!だからこのくらいサービスだよねキャア―ッ!」
るせぇーぞゴルァwwわたしは黙らないけどわたしの声を聞くわたしの耳と頭が不機嫌になったので、代用で横を歩いている泥酔コヒを蹴っ飛ばした。
泥酔コヒは隣のテーブルに倒れこみ、枝豆の皮が入った皿が宙を飛んだ。
枝豆の皮は編んで籠のようになっていた。器用な遊びをしていた街の若者が悲痛な顔をしたので、わたしは違うコヒを呼んで泥酔コヒを店の角まで投げ飛ばさせたw
ニュータイプDJ&ラッパーお酒がぶ飲み。
「わたしののど越しの音♪わたしを誉めている?」「イエス!」
「YO!」「イエス!」「YO!」「イエス!」
「誉めて誉めて世界中の誉め言葉はあたしのもので当たり前YOYO!」
「パッパッパラッパパ♪」「フゥー!」「パッパッパラッパパ♪」「フゥー!」
ニュータイプ躁ハッピーイェイ!
泥酔コヒは起きない。
わたしは街の人に好かれなきゃならないの。
わたしは街の人に感謝されることをしたのよわたしは立派で人格者で有能でカリスマ性があるの。
街の人はわたしを見たら喜ぶのありがたがるのサインねだるのお金を差し出すの!
いつもじゃないけど崇められたい気分なのよ!
だからコヒお前が悪い。蹴っ飛ばしたのは違うわたしだから棚にあげちゃうのっ♪

31 :
街の若者たちはぷんぷんして帰って行った。
違うわたしは勝手にしてる。素敵なわたしはお姫様!
ワインもビールもじゃんじゃん持ってきてぇ!満たされたいのわたしだけ満たされたいの!
わたしは人をハッピィにするお姫様なのお!
お酒飲むと姫分裂ぅ!でもわたしのせいじゃない。
イライライライラしちゃってえぇぇぇ!街の人たちめっさイライラしちゃってえ!
うざいやつは嫌って嫌って嫌っちゃってえ!ケンカして恨んで憎んで傷つけあってえ!
でも面白いんだけどもしてもしなくてもわたし気にしないんだよねほんとは。
我慢ができなくなってきた街の住人達。戦争をしていることを忘れたまま、毎日喧嘩が始まった。
よくよく考えないふつうの住人たちはふつうに、作物をとる。肉や魚を捕る。工場や工房で物を作る。
そして注文した数より多くても少なくても、上物でも不良品でも、ミリのサイズ違いでも色づけがひとさし足りないだけでも、口より先に拳を出すようになった。
すぐに気に入らないことが無くても拳を出すようになった。
眠りから起きると人を殴るために外へ出る者が現れてきた。
ふつうの人たちは怖がった。しかし誰に文句を言えばいいのか分からない。

32 :
音楽家、学者、医者は商売道具を持ってお城に押し掛けた。
音楽家は楽器を抱きしめ、学者は古代の遺物や書物、望遠鏡や計算道具を馬車に入れ、医者は親妻子を連れてきた。
街の人達が大量に怒っていて話にならない。すぐにお金や食べ物にならない音楽や学問をしてる人は楽をしようとしていると言ってずっと付きまとう。
どこが悪いのかわからない人が家に医者を呼びつけ、もっと重病の人がもっと悪くなる、
治療している間に待合室でケンカになり、夜に診察時間を終わらせただけで翌日に怒りだし薬代は払えないと騒ぎだし、家族が寝不足に。
しかしお城のお役人はしらばっくれたw
『戦争になっても音楽家や学者や医者の身分を保証する』という法律がなければ守れませんと言うw
でも仕方が無いのでお城のお庭にテントを張って住まわせてあげているらしいw
お城の塀越しに、苦情のメモとか切り株とかくず野菜とか投げられているらしい。
『患者を見捨てた医者が憎い』とか『街の庶民は働いているんだからタダで24時間働け』とか
『学者なら早く戦争が終わるように兵器作れ』とかwwこえぇーわよww
『王族に雇われない程度の芸術家は見苦しいから消えるか徴兵されろ』とかwwみなさんいつ炎上中毒に?w
悪者を探す街の人たち。
噂で『魔女が悪い』と広まってきた。kwskしらべると『森の姫』なんとわたしが広めてることになってた!
わたし有名人!うれしい!面白い!黙っているわ。

33 :
当然街で魔女狩りが始まった。個人で開業していた魔女はみんな逃げていなくなった。
でも王子様は別w王子様魔法使えるけどたぶん強いからw護衛もついてるしw
強いとこ見たことないけどたぶん強いからwだからだい好きw
遊びに行くといつもいっぱい誉めてくれるしww
ニュータイプがインタビューしている。
「街の人にインタビューです!魔女のことをどう思いますか?」
「えっ?そんないきなり……」「悪いと思わないんですか?思わないんですね?」
「魔女の仲間かもしれませんよ」サクラのニュータイプが叫ぶ。「ひっとらえろ!」
「不景気が続くのはこいつのせいだ!」「やってしまえ!」「あたし達を呪ってるくせに!」
「呪ってないなら魔女が悪いって言えるでしょ!ふつうに!」「オマエふつうじゃないな!何ものだ!?」
何も言えないまま街の人は口をふさがれて引きずられていった。
そしてまた繰り返す。
「街の人にインタビューです!魔女のことをどう思いますか?」
「街の人にインタビューです!魔女のことをどう思いますか?むかつきませんか!?」

34 :
街の人が逆に質問してきた。
「聞いていいですか?」「どうぞどうぞ」「コヒ族は何が出来て何が出来ないんですか?」
「何でもできますよ!さぼってやらないだけ!」
答えた後ニュータイプがゲラゲラ笑い合っていた。一度言ってみたかったんだよねーっとか言っている。
ニュータイプの様子を見ていた人がわたしに聞いてきた。
「うちの波止場は船が入ってきたらだれも手を止めないで働いてる。ただ指示伝わんない子はどしたら治るのかがわかんない」
ニュータイプたちが眉をひそめた。
「治る?」「なに治るって?」「治るだって」
「間違ってるよってゆうかな姫は?」「ゆうわけないでしょキャハ♪」
そのとおり。
慈悲深い眼差しで話聞く。大変だよねと哀れんで悪口引きだす♪
「ではあなたのその困り感がやわらぐような呪文をかけてあげますね」
わたしは呪文なんて持ってない♪この場で思い付きw
「レナ二イラキ、レナ二イラキレナ二イラキレナ二イラキ、レナ二イラキ、レナ二イラキレナ二イラキレナ二イラキ!ハイっ!」
両手を皿にして出すと、波止場の人はちょっとブルってからお金を入れた。
「も〜ちょい」もっとチャリン♪
「はいありがとうございましたさようならぁ」
波止場の人は言われるがままに立ち去った。
わたしは後姿は見送らない。
ちらちら見ていたニュータイプが「首ひねってやんのww」くすくす笑ってた。
嫌いになれ嫌いになれ♪あなたはだんだん嫌になる〜♪
コヒと働くのが嫌になる〜♪わかってあげるのわたしだけ〜♪
そしてまわりの人もだんだんだんだん嫌になる〜♪顔を見るのも嫌になる〜♪
話しかけたくなくなるよ〜♪返事したくなくなるよ〜♪教えたくなくなるよ〜♪
疑いたくなっちゃうよ〜♪酒に誘いたくなくなるよ〜♪憎みたくなっちゃうよ〜♪

35 :
波止場はそのうちもっともっと忙しくなりますよ。一人ぐらい辞めさせても仕方なくなりますよ!ww
でも辞めさせてもダイジョウブ!
コヒは森へ来れば明るく元気に生きられるジコジツゲンパワーが必ず付くカモシレナイんですww
他のコヒ抱える家族にも広めた〜い!
コヒを森へ送り込めば、この不況に関わらずあなたの思ってもない大成功をおさめるユメダケミテ
あなたにだけぶつけていた不平不満を言わなくなってコヒナカーマ二イゾーンシテステラレテ
悩みは素敵な魔法使いが相談に乗ってくれルワケガナクテ
イシャハヒメノオモチャデクスリナンテモンダイガイデ
自分をよく理解しながら前向きに生きていけるようになッテカラナヤマナイデ
マエムキニアナタニタカッテクルカモシレナイケドシッタコッチャナイシ
イマドキマエムキダケノコヒナンテドコモヤトイタクナイシソダテタクモナイシ
ワタシシラナイヒトニナるけど、成功をイメージしたら次は行動起こさないといけないよってこと!!
ニュータイプが調子に乗って面白がって、魔女の生け捕りグッズや処刑グッズを買って、荷車に山のように乗せてきた。
誰も耕さなくなった畑に並べていた。
「姫!あたし達天下取りましたね!」わたしは何も言わない。
イライラしちゃってえ!
みんな全部イライラしちゃってえ!裏切りあっちゃってえ!
平和なんてどうでもいいの。感情感情!感情感情感情感情!女の子は感情!
走っちゃってぇ!走っちゃってぇ感情に走っちゃってぇ!

36 :
好奇心旺盛で自分だい好きなニュータイプコヒ、買った物は早く使いたくてしょうがない。
わたしが何も頼んでなくてもネズミ捕りとして勝手に働いてるわ!
わたしが寝てるころ、わたしが油断していると思ってたまに奇襲してくるコヒがいる。
小屋に結界を張っているから入れないが、ニュータイプがそういうのを捕まえてくれるのよ。
朝起きて小屋の外へ出ると、引きずった血の跡が……あっても見えない。気にしない!
命からがらネズミ捕りから逃げられた古コヒも、面はわれてるから裏から圧かけとく。
だれに助けを求めても全部わたしに情報入るんだからねっ。鬱っておかしくなってきたらこっちのもの!
見張れ!見張れ!みんな手を後ろに組んで目を逸らしながら見張れ!
そういえば魔女が全部逃げる前、「Iメッセージ」っていう白魔法を使うとわたしが無視しないで返事するって噂があったようなの。
どっかの「>>1」ってやつと勘違いしたわ。1じゃなくて、アイなのね。
ある日死にかけたコヒがまだ泥に埋まっていたことがあってね、うっかり頭を踏んだら足の下でベキッとか鳴ってたわ。
泥で靴を汚さなくて良かったわ。踏んだら目が覚めたみたい。「Iは姫の友だちですか?奴隷ですか?」と聞いてきた。
そのまま無視したらニュータイプがまた引きずって行ったわ。
みんなみんな奴隷よ。当たり前じゃない。でもわざわざ言うことじゃないからw黙っている。

37 :
そしたら執念深いのよ。次の日、首だけのまま小屋の前でまた埋まってた。
そしてまた言いやがったの!「Iは姫の友だちですか?奴隷ですか?」うざいから蹴っ飛ばしてあげたわ。
奴隷喜べ。これ返事だから!あら、奴隷じゃなくて髑髏だわね。
不景気で街の噴水は出なくなった。その回りに、前に演説していた街のコヒ族が並んだ。
また演説ごっこするらしい。
ニュータイプが上手に泣き落してお城の役人を味方につけた。
集団で並んだコヒ族を一網打尽w縛り上げて、口にはわたし特製の魔法のテープを貼った♪
自分ではがそうとしても剥がれないテープ。
「んんー!」「んんん!」「んーーー!」
そこへ、並んだコヒ族の雇い主や家族、友だちが連れてこられた。
腰をかがめて一方的に何か言ってるwww
言い返せないコヒ族。コヒ族の独りよがりな文句ほどうるさいものはない。
「んんー!」「んんん!」「んーーー!」
解雇でも冤罪でも被れ。縁を切られろ。誤解されろ。そうですよコヒは怠け者で他の人がしている努力をしていないんですよ!
目障りだ!涙を流しながら「んー!」を繰り返すぼくちゃん。
しゃべるな!思うな!誰かの手がぼくちゃんの顔に飛ぶ。あっちでもパチン、こっちでもパチン。
コヒ族は言い返すな!うるさいから!
ニュータイプと街の住民が混ざり合って声を上げる。
「何か言いたいことある?言えば?言いたいよね言いたいよね言いたいよね言いたいよね言いたいよね!」
「言えないんじゃねーんだよ!言わないんだよ!怠けもんだからさ!」
「言いたいことないの?そうなの何言っていいかわかんないんだよねえ!難しいからわかんなくなっちゃうんだよねえ!」

38 :
「わかんないから言わないんだよねえ!言えばいいのに言わないんだよねえ!」
「わかんないから言わないんだよねえ!わかんないから言わないんだよねえ!
わかんないから言わないんだよねえ!わかんないから言わないんだよねえ!
わかんないから言わないんだよねえ!」コヒの返事はこれしかない。
「んんー!」「んんん!」「んーーー!」
コヒ個人に興味ない。わたしがするのは本を作ったりマイクを持って演説すること。
みすぼらしいコヒじゃない、イケてる街の人たち大勢から拍手されて誉められること。
覚えられて、期待されて、好かれて話しかけられること。また演説してと誘われること。
いいこといっぱい言われること。
コヒが努力してもだめなことを知らせる振りしながら「努力しないお前が悪い」っつって、ついでにコヒからも拍手されること。
ニュータイプが身の程知らずなことをしゃべってるわ。
「話し合うよりもたたくほうがスッキリするよねえ!」
「うちらから見れば正しいもん。こっちがスッキリすることは素敵なことなのよ」
「姫と王子様ってうちらの一日のグチャグチャをスッキリさせるために愛してくれるんだよね!だからうちらがスッキリすることって正しいんだよ!」
「うちらから見て正しいもんねえ!」
……でもおっかしいから、いい。
ニュータイプが連れてきた、お城の軍人さんたちが武器を向けてコヒたちに言った。
「お前らは国の治安を乱してる!テープを貼ったまま飯抜き留置所『永遠シュウ浪』に連行されるか、
テープを貼ったままここで解散するか、どちらか選べ!」
たたく者たちから逃げていたコヒの動きが止まった。コヒたちは迷った。
そして逃げるのをやめた。
はがれないテープを貼ったまま、パチン、パチンとたたかれながら、敵の後に黙って付いて歩き、一人、二人と立ち去り始めたわ。
どーしてどーして森に来ないわけぇ!?むっかつくう!
でもほんとは笑いが止まらないwww

39 :
はるか彼方から悲鳴が聞こえた。
土煙りを立て、馬が猛スピードで人を蹴散らしながら向かってくる。
馬に乗ってる男は、鞭の変わりに酒瓶で馬を叩いていた。
「てめえ!夫の俺様から生きて逃げられると思ったら大間違いだゴルァ!!」
おおー!酒乱DV夫も来た!
ちょ〜面白いところだったけど、わたしはそこで帰っちゃった♪お腹が空いちゃったんだもん♪
いわばお茶受け?w
時々王子様の館に入り浸るニュータイプ達。
戦士とか賢者とか道化師とかなんちゃって魔法使いとかいて楽しませてくれるかららしい。
山のように貢物を持っていく。
そしてわたしの値打ちがあがるっ。
ちょ〜熱い、真夏日。
きっち〜んとスーツを着込んだコヒが結界まで来て、開けてくれるのをずっと待ってた。
身なりがいいからここへ来るまでに蓄えた財産があるのかもしれないと思ってドアを開けてみた。
そばへ来させてよーく見たら、街の服屋のマネキンが来ていた服そのままのファッションだったw
騙されたw
コヒは一歩小屋の中に入ると当然のようにイライライライラし出した。イライラはこっちだ。
客用の椅子にことわりもなく座りおった。ちっ、この椅子の上片づけなければよかった。
もしかして。リラックスするとイライラしてるように見えるコヒなのか。たまにこんなコヒいる…。
絶対クーラーそっち向けてやらない。頼まれても壊れてるってゆってしら切ってやる。
くつろいでいいってまだ言ってねぇのに!
…やっぱりだ。そーゆうタイプだ。
コヒは姫のわたしに構わずしゃべり出した。

40 :
「わたしは街で天下を取るはずでした。しかし城の役人に森へ行けと言われたから来ただけです!」
「天下?戦争に勝てるの?軍隊入れば?」これ以上の返しは不要だった。
「そんな仕事はわたしの性に合わない!私は痛い思いがなにより嫌いだ!そんな思いをしない仕事がわたしには用意されるべきだ!ここのみなさんがそれを察するべきなのですここを紹介されたということはあなたたちならできると言う意味じゃないですか本当は
今は忙しいのかもしれませんので仕方ないからおおらかに見てあげますがわたしがどんな思いで長い道を歩いてきたかは少しだけ想像すればわかるはずで
新参者に対して大変失礼な態度であることはこの森と言えどもふつうの感覚で生活していれば容易に気づくことでありしかしわたしは初めからど素人のあなたたちに
完璧に訓練されたサービス職のような隙のない歓迎をしろと言いたいわけではなくおかしい人のような被害妄想を持っているわけでもなくわたしは他人に対して
常識的かつ親切に振る舞うようにつとめてきたしそうあるべきだと思うしこの国からもそう求められてると思うんですがそれを誰も尋ねてくれないので
話すきっかけがなかっただけで最後はなにが言いたいかと言うとそのためにここに存在しているのではないかというか押しつけがましくするつもりはないですが
片手間で適当にはされたくない感じなんですけど貴方達が御自分への厳しい使命感を向けることによるきめ細かい愛情や友情で満たされたくて満たされたくて本当はたまらないですが
そうしてくれれば有難いなっていう願望なんですが内容は取り立てて詳しく述べるまでもなくすごく簡単で私を見て笑顔になってくれることと
自然体で会話の端々に私の自尊心を満足させるような慰めとか相槌を入れてくれることとできれば何人かグループで感情を分かち合いながらそうしてほしいことと
いながらそうしてほしいこととそのあとにはその反応相応の尊敬や憧憬と愛情を私によーく解るように示してほしいつまりコヒではない天才の人が得られるような待遇を
コヒの中でも頭脳明晰で微少だけ鈍感な私も味わいたいという可愛げのある要求であり世に不器用と言われる貴方達も

41 :
もただの真似なら努力してやってできないことはないわけでこれは私のいわばサービスと言うか思いやりとも言えるかもしれないし言えないかもしれない配慮という気持ちでして」
「よく聞き取れない。また今度ね」
「なんたること!私は正しいことを話しているだけだ!話を切られる理由は一切ない!話をしないと食べ物を得られず命をつなげないというのに許さん!必ず最後の塵一つまで逃さずわたしの話を聞かねばならぬ森にしてみせてくれるわ!
しかしながら初対面からこういうことは言いたくない温厚な男でありましてここのみなさんがそれを察するべきなのでありここを紹介されたということは
あなたたちならできると言う意味なのでしかしながら今は忙しいのかもしれませんのでおおらかに
見てあげますがわたしがどんな思いで長い道を歩いてきたかは少しだけ想像すればわかるはずでそれをされないことは新参者に対して大変失礼な態度で
あることはこの森と言えどもふつうの感覚で生活していれば容易に気づくことでありしかしわたしは初めからど素人のあなたたちに完璧に訓練されたサービス職のような隙のない
歓迎をしろと言いたいわけではなくおかしい人のような被害妄想を持っているわけでもなくわたしは他人に対して常識的かつ親切に振る舞うようにつとめてきたしそうあるべきだと思うし
この国からもそう求められてると思うんですがそれを誰も尋ねてくれないので話すきっかけがなかっただけで
最後はなにが言いたいかと言うと新しいコヒにはみなさんが良心の範囲でカウンセラーになるべきではないかということで」
そこで話が長いコヒは酸欠を起こしてパタンと倒れた。「言いたいかと言うと〜♪」「なにが言いたいかと言うと〜?」ニュータイプは冷やかし笑い。

42 :
話の長いコヒを小さい小屋を作って隔離してみんなで無視!はあ楽しい!我慢できなくてのぞいたら、窓に向かってしゃべってたさ!ヴァッカじゃねえのあはははは!
そしたら窓を開けて道を歩くコヒにしゃべりだした。わたしは黙って魔法をかけて、ドアにも窓にも板を打ちつけた。わたしも黙ってしちゃうの♪自然にしちゃうの♪
そして3分したら忘れるの♪わかってね。やっぱわかんなくていいや!
「私の話の腰を折るなあ!私は人の話をさえぎるし否定もするが、私が話をするときは私の話を一言一句聞き逃さずに心して聞いてもらうぞ!そして返事をさせるぞ絶対!しかしながら初対面からこういうことは
言いたくない温厚な男でありましてここのみなさんがそれを察するべきなのですここを紹介されたということはあなたたちならできると
言う意味です今は忙しいのかもしれませんのでおおらかに見てあげますがわたしがどんな思いで長い道を
歩いてきたかは少しだけ想像すればわかるはずでそれをされないことは新参者に対して大変失礼な態度であることはこの森と言えどもふつうの感覚で生活していれば容易に気づくことであり
しかしわたしは初めからど素人のあなたたちに完璧に訓練されたサービス職のような隙のない歓迎をしろと言いたいわけではなくおかしい人のような被害妄想を持っているわけでも
なくわたしは他人に対して常識的かつ親切に振る舞うようにつとめてきたしそうあるべきだと思うしこの国からもそう求められてると思うんですがそれを誰も尋ねてくれないので話す
きっかけがなかっただけで最後はなにが言いたいかと言うとうとすごく簡単です私を見て笑顔になってくれることと自然体で会話の端々に私の自尊心を満足させるような歓声や相槌を
入れてくれることとできれば何人かで感情を分かち合いながらそうしてほしいこととそのあとにはその反応相応の尊敬や憧憬と愛情を私によーく解るように示してほしいつまり
コヒではない天才の人が得られるような待遇をコヒの中でも頭脳明晰な私にも味わいたいという可愛げのある要求であり世に不器用と言われる貴方達もただの真似ならやって

43 :
ならやってできないことはないわけでこれは私のいわばサービスと言うか思いやりとも言えるかもしれない言えないかもしれない配慮という気持ちでして!」
毎夜板を蹴り続け、わたしは気にしないんだけど他のコヒが嫌がりだした。そうだ板が割れないように重しをおけばいいんだ。
まえにおしゃべりが止まらなかったコヒを連れてきた。なんか期待してたのか、コヒは開かない目をパチッと開けた。
わたしに関係ないけどね。
はじめ友だちという人がこいつを連れてきた。
ロバが引く荷車の上で眠っていた。
赤んぼの時に可愛がられるのが上手過ぎるからそれを妬んだ実の姉妹に魔法をかけられて、起きてる間ずっとしゃべってないと悪魔に魂を奪われるという。
知ったことか。
でもわたしは笑顔でお引き受けしたわ♪街の人にいい顔するのはだい好き。
友だちに聞いてみた。
「ちなみにあなたはこれからどうやってこの娘に会いに来るの?」
「私は」友だちは、敬礼をした。
「出征します!」戦争に行く!?
確かに上着の隙間から迷彩服が。なんかムカ入った。
でも姫は顔には出さないの♪
「これで、心残りなくお国のためにかつらの国と戦えます!ありがとうございます!」
友だちの女兵士の顔がキリッとしまった。友だちが去って行ったのを見届けてから毒づいたわ♪
なにをしてもらえると思ってんのよ!しゃべり中毒を治してもらえるとか?しゃべり相手をあてがってハッピーにしてやるとか?
いつまでもおめでたい勘違いをしてなさい。
わたしがするのはあなたみたいな街の人にその時だけいい顔をして、良く思ってもらうことだけだから♪
他はなんもしたくないからなんも!

44 :
残されたこいつには朝も昼も夜もしゃべりたくてしゃべりたくてわめいたり口がうずうずする時に、スイーツなお菓子を突っ込み続けた。
「しゃべりたいしゃべりたいしゃべりたいしゃべりたいしゃべりたいしゃべりたい」
バコッ!
一緒に暮らすコヒがしゃべってても話に入れないで、わざとみんなで背中見せた。
お菓子を食べさせ続けた。吐きそうになっても食べさせ続けた。
そのお菓子は最近出てきた『ミクシブロトモツイッツオフ』っていうブランドで、中毒性があるって噂なの。
だからやめられなくなるのだ!
ニュータイプでこのプレイにはまるのが出てきて、こういう放置リンチしながらだとすごい食事がうまいと言う。
食べ物、天気、政治、思い出、理想の王子様、得意技、覚えたい魔法、街の噂、いろんな話をケンカしないで気持ち良くできた!と言う。
お肌つやつや、健康体がうれぴー、姫ありがと〜、と言う。
いっぽうやつはおかしくなってきた。人差し指を左右に動かしても目で追えなくなった。
そうだよー。狂っていきなさい!だあれもおまえがまともでいることなんて喜んでないんだから!
お菓子を食べながら「しゃへいはい、しゃへいはい、しゃへいはい」と一人で言ってもおしおきをしたw
両手に炭酸飲料とお菓子を持って食べながら「うええええーうええええー」と泣いてもおしおきw
それが成功して、今では何がしゃべりたかったのかがわからなくなっていた。
お菓子の中に虫が入ってきてもキャーとか言わない。いじめられっ子らしい反応しないことだけかすかに腹が立ったw

45 :
体はデブデブに太り、歩かせるととろいくせに、顔の肉まで波打つ。
肉があり過ぎて目が開かない。他のコヒに迷惑をかけないまま落ちぶれたのでとても良い例だ。
魂なんて悪魔にとっくに抜かれてるww
体だけ牛のまんま生きてるww
そうあるべきよねww
ニュータイプに縄引かれて牛のようにデカイ、このデブコヒがやってきた。
板の前に座らせてから「寒いでしょ」と言って頭からテントをかぶせた。
あらららら?チャックまで全部しめちゃったわあ!
あらそこのニュータイプちゅわん、チャックの端を縫っちゃったらあ……いいよ。
あ〜このまま小屋とテントの下でチップなんか燃やしたら、肉の燻製ができあがるのね!
でもチップの代わりを見つけたwわたしの片づけられない小屋から魔法グッズが出てきた。
外国からの輸入雑貨店から弱みを見つけてぶんどったボイスレコーダーがあった。
商品名は『フラッシュB』。これにニュータイプがさんざん恫喝を録音した。
そしてエンドレスリピートにして小屋の床下に忍ばせたのだ。
これを聞き続けると脳の中にトラウマのように刷り込まれるんだよん!
ニュータイプ達は面白がり過ぎて踊ってるww
「フーラッシュBー♪」「あそれ♪」「フーラッシュBー♪」「あそれ♪」
「フーラッシュBー♪」「あそれ♪」「フーラッシュBー♪」「あそれ♪」
「フーラッシュBー♪」「あそれ♪」「フーラッシュBー♪」「あそれ♪」
一番調子こいてるニュータイプを、こっそり瞬間移動で消去した。
今頃湖の真ん中。思い上がり過ぎたニュータイプもうざい。もういらない。
他のニュータイプは誰がいてもいなくなっても気にしない。
新世界の神はわたしだよwww

46 :
See you!今夜はここまで。

47 :
へべれけニュータイプが威張ってるwww
「考えてたんだよね!ヒック。ほんと考えてたの考えてたのみんなの平和な生活のために考えてたのよね。
ヴィ゛ー。姫も考えてたのよとっても考えてたの。ええほんと考えてたからね考えてたのよ!
あたしも考えたんだからとっても考えてたんだから考えてたのよ!オ゛ヴェ〜〜」
こいつも燻製にしたくなったw
♪思い通りになっあーっあれっ♪
気持ちよくない朝。わたしの家の結界をノックする音が聞こえた。
シカトしていたらいきなりすごい臭いがして飛び上がった。
ドアから外を見ると馬が馬フンをしていた。その馬の陰から、前に街で暴走していた酒瓶DV男があらわれた。
もうなんでこんな潰し我意があるのばっかり来る?
「それ片づけて!」
「姫は魔法使いだから来たんだけども、うちの家出中ワイフがコヒなのだ」
笑顔で、しかも照れながら話しだす。そしてポケットからクレジットカードを探し出した。
それじゃなくてまずこっち!
「それ片づけて!」
「俺様は立派に働いてるのだ。コヒみたいにやめろって言われないのだ。お国の役に立つことはワイフは喜ばなければならないのだ。
毎晩毎晩俺様が帰ったら、心から尊敬して馳走をこしらえて俺様がどんな機嫌で帰ってもいいように完璧に用意してくれて当然な気がするのだ。

48 :
それは違うって何回も何回も言われたけど、やっぱり当然な気がしてならないのだ。本当は野球選手とか有名俳優になりたかったのだ。
年収何千万とかで、ワイフの他にも俺様にかしずく召使いが何人もいるのがすっごいちょうどいい気がする。
でもワイフ一人で我慢してやってるから完璧でなくても俺様の期待にこたえようとベストを尽くすのが愛情ってもんじゃございませんかい?へへっ!」
聞いてないのかこいつ!
「それ片づけて!」
「でさあ、俺様の話が足りないって言うんだけども、話さなくてもわかるのがワイフのつとめじゃないの?
他のワイフはしないけど、愛しているからしょうがないって諦めてくれるワイフをもらったつもり。
じゃないとなんでもめんどくさくなるわけよ?これはやってくれんのかな、やってくんないのかな、
いちいちいちいち考えるの、俺様偉いからめんどくさいわけ。へへっ。
朝寝坊するよ?起こされたらちょい暴れるよ?でも俺様には世界中でたった一人、許してくれるワイフがいるから俺様は正しいの。
ちょっとなの!間違ってないの。ちょっとなんだから毎日毎日許されて当たり前!永遠に許されたいの。
反省しながら仕事なんて行かない。俺様は過ぎたことはきれーに忘れて行く!えっへん!
仕事が終わったらいい気分で帰る。俺様が忘れたことはワイフも忘れるべきだ!
とても俺様の都合が良かったから、他の人にいけないよって言われても気にしなかったの。
労働基準法で労働は8時間と睡眠が8時間残りの8時間のコミニュケーションを1秒も無駄にせずびっしり程よく
常識と責任を持って満足させてもらえるのが理想の結婚でなければならないというか
ワイフは他の人みたいに乱暴を嫌がったら困るの。俺様がそれがいやなの!ねえねえわかるよね。わかってね。当然わかるよね。わかってくれてありがとう。

49 :
無味乾燥は嫌だから。迷惑かけて許されてしないと心から信用できないの。嘘の関係を感じるの!
だから暴れたいの。試したいの。毎日試して日課にして決めちゃいたいの。でもね、ワイフがいやがり出した。
痛いからいやって言う。怖いっていう。我慢してほしい!家出して街でマイクでしゃべってた。
それは自分の考えを持ったからだってだれかが言った。それ困る。痛くても自分の考え持たないでほしい。
乱暴もなんとも思わないでほしい!乱暴して仕事して尊敬されて寝て、乱暴して仕事して尊敬されて寝てで、
毎日同じがいいではないですか!反省嫌い!へへっ!試して安心試して安心が幸せなんすよww
結婚前からの夢だったんだから察してほしい!ワイフは俺様の物なんで家出もだめ!」
早口が止まんねえ!目の瞳孔開くなw血走らせるなw
「それ片づけて!」
「姫の魔法で自分の考えなくせるよね!それから優秀なお弟子が何人もいるらしいから、みんなでワイフに
『俺様が一番かわいそう、見捨てたらいけないんだ、愛してるからしょうがない、
みんなそう思ってるから同じように思わなければなんない』って、吹き込んでくれない?そしたら帰ってくる。
洗脳してくんない?いくらかかる?カードしかないけど!」
「だからそれ片づけて!」
「残高?たしかめるからマシーンある?」
わたしはずーっと馬フンを指差し続けた。家の周り一帯に臭い付くじゃないの!
「チッ…こんなん魔法で消せばあ?」
舌打ち!?!?なにを言っても無駄らしい。

50 :
つまりこいつもコヒだ!
「い〜い?俺様は大人だし心が広いほうだからクレーマーみたいなカッコ悪いキャラするつもりはないんだけども、
俺様はつまりお客様で、クライアントってやつで、姫さんはスタッフで、サービスを供給する人だよ。
俺様の話に返事も愛想もなくて、話聞く態度がなっちゃいないのは、先にも言ったように、俺様心広いから大目に見るけども、
ビジネスする気があんならこの俺様がもっと気持ちよく話せるように姫さんの目線が俺様の下にいなきゃなんないんじゃねぇ?
この立ち位置逆だよ逆!ほれほれ、どんな態度取ったらいいの?お姫ちゃん!
オツムが高いんでしゅよ〜なにかゆうことありませんか?わかんないのかなあ?
はいスカートつまみあげて、お膝を曲げて、頭も下げて、はいそのまま一日中腰姿勢で筋肉痛!
アヒャヒャヒャヒャ!お座りワンワン!アヒャヒャヒャヒャ!はぁ自分のギャグが自分でおもしれぇっつうの!
なあ?俺様センス最高!なあ、俺様コヒ業界で人気者になれる?なれる?
センセーションとか起こせたりしてwカリスマコヒってトレンドかな?wナウいと思う?
はぁ、これ古っりぃ!この森にトークショウしにきて、カリスマになろうかなw
ひと財産儲けられるかなwアヒャヒャヒャヒャ!
ワイフ?ワイフ?きっと謝るよねw俺様が森でカリスマになってひと財産築いてたら、
俺様に許しを乞いにこないかなぁ?ねえどう思う?俺様の構想、いい線いってねぇ?
俺様天才?天才裏返してヴァカ?もう一回裏返せばまた天才になるのだ。また裏返してまたまた裏返せばやっぱりまだ天才なのだ!
ねぇねぇ俺様のセンスどーしよーもねーなって思うよね?そうだよね?そうだって絶対!
そうだよね?そうだよね?そうだよね?だよね?」

51 :
三分後、クレジットカードの暗号を解読すると、馬の背中にやつを縛り付けた。
馬の尻には無理やり魔法で湯気が引いてきた馬フンをおしこんで戻すと、つんざくような悲鳴をあげて街へ走り出した。
フン!お前が悪い。
それからお城の役人に魔法の鏡メールで、まだ行方知れずのDV男のワイフを自しないようにっつう名目で探すよう指令を出した。
懸賞金も付けさせた。
DV男の姿は魔法でワイフそっくりにした。
ニュータイプ達に魔法の鏡メールでワイフの顔を知らせ、馬の後を追って探しに行かせた。
カードのお金も懸賞金もわたしのもの。
ワイフそっくりになったDV男がいくら自分のだと言っても通用しない。
そして本物のワイフが見つかったら、それはそれで面白そうだから、森に住まわせながら余興にケンカさせようっと。
仕事をなくして口に魔法のテープも貼られた街のコヒ達が森へ向かってるという噂をニュータイプが持って来た。
仲間になりに来たというよりは文句を言いに来たかもしれないとニュータイプが作戦会議。面白い。
劣ったコヒ。厄介者コヒ。なんとなく劣ってるくせに怨みがましいコヒ。
カスのくせに衣食住欲しがって理想まで持ちやがるコヒ。理想を実行しようとして無様踏むコヒ。
わたしたちに衣食住が余る日まで冷凍保存できればいいのに!
だからニュータイプ以外はいじめられて生きるしかないと思うんだよね。
このニュータイプコヒたちはだれか他をわたしにいじめさせることで、自分をいじめさせないことを知ってるもの。
でもアフォだからなんとなくね。
大人コヒの世界も子どもとおんなじwわざとだよ!悪意だよ!コヒってそうだよねww

52 :
コヒの取り扱い法なんて街の人に教えてたまるか。わたしもてきと〜だしw
面白さ優先ナンバー1だしw
永遠の謎、永遠の厄介者でいいってば。
古いコヒ、秘かに考えてるコヒw ニュータイプが思考停止しに行ってあげるw
街の人もみんな被害者!みんなみ〜んな被害者!ww
はいはいかわいそうかわいそうwwコヒだから投影すればいいんだよ。街の人も苦しめ苦しめ。
コヒの居場所なくなるww  わーいもめ事もめ事ww  聞かせて聞かせて聞いてあげるww
街の人もわたしのオモチャ!わたしなんもする気ないよ!変える気ないよ!カスはカス!
負けてろww
それにだれがなんてゆったっていじめられてるコヒってわたしは見てて面白くてたまんない。
でも失敗ばかりで見返しもできない、お金持ちにも有名人にもオモチャにもなれないコヒはだい嫌い。
干からびた畑からチビた野菜を取って疲れてるコヒ。
仕事の後のビールを蹴っとばしたくなる!カスのくせに癒されてんじゃねーよてめぇ!
罰してろ罰してろ次の朝までニュータイプにいじめられながらずっと自分を罰してやがれ!
たまに機械を触ってたと思ったら耕運機作ろうとして機械に自爆されてるコヒw
「みんなのために機械を作ろうと思ったの」傷だらけで放置されるコヒ。
言葉を忘れたコヒは慰めもできない。立ちつくす。そしていなくなる。
それを見てますます森の生活を便利にしようとするコヒはいなくなる。

53 :
陽だまりの空き地にコヒの公園を作ろうと花壇を作りかけたコヒ。
植えた球根を他のコヒに全部掘り起こされて、ユリ根の煮物にされて、掘り起こしたコヒに逆切れされた。
周りの花壇は見えない。こういうコヒはユリ根しか目に入らないw
ニュータイプが挑発したら公園はそのままどこかの小屋の暴れコヒに破壊されたw
あんたらいつまでちんたらちんたらもめてるのっ!w
お金持ちは奴隷にトラクターを与えて広い広い畑で、森の何倍も何倍も大きい野菜を取ってるのにあ゛あ゛もう腹立ってくるーっ!w
頭に血がのぼる!血が騒ぐ!
ハイになる!
だからこれがやめられないw
だい嫌いなコヒからわたしは離れられないの♪
またお客が来た。今度は夜に来た。
魔法の鏡でスキャンダルネタを探していたのに。
見たことも無い僧侶が来た。
見たことも無い衣装。どこの宗教ですか〜。「間に合ってます」と結界を閉じようとすると、「お助けください。物売りではありません」とゆった。
後ろから、ひょろひょろのもやしのようなコヒが出てきた。
僧侶はなんと戦場で悩みを聞いたり、水や食べ物を敵味方なく配ったりしている人だった。
え〜?この人にはどんな態度取れば得なんだろう?
バックに偉い人がいるのかいないのかわかんないから、どうしていいかわかんない。
わたしに構ってほしかったら有名人になってから来てよね!わかんないじゃん!

54 :
もやしコヒは、戦場でみんなからコヒだと言われてしかたなく逃げてきたという。
自分でコヒだって知らなかったなんて、わたしの格好の餌だわよね。
寝ていたニュータイプを携帯で呼び出して、わたしの小屋の隠し部屋に壺といっしょに入れた。
この壺は通販で買った『王様のロバ耳の壺』。
壺に吹き込んだ声は全部録音される。
片付いていない開かずの間なので、ニュータイプはギュウ!と物に体をつぶされていた。
ヤレw
いいか、わたしに忠誠だか友情だかなんか誓ったやつは、なんでもヤレよ!
そして二人を小屋の中に入れ、お茶を出して話をさせた。
もやしコヒは、子どものころは自分がもやしであることも知らなかった。
大人はだれももやしに言わなかったからw
もやしは友だちといっしょに毎日習い事をした。テニスや剣術、声楽、馬術、社交ダンス。
毎週のようにもやしはベッドから起きられなくなって、友だちと同じ上達をしなかった。
ビリではないが最後に近い、目立たない中間位置だった。
食事が食べられなくなって医者が呼ばれた。
大人がぐるりとまわりを取り囲んで医者が治してくれるのを待っていた。
もやしコヒは医者に「僕はどうなんですか?」と聞いた。
「疲れ過ぎ…」と医者が言うと「由緒ある家系のうちの息子が虚弱だと言うんですか!」
医者の脳天に雷が落ちた。
「先祖代々が身につけてきた教養の数々をかわいい息子がつけられないなんて侮辱だわ!決めつけるなんてかわいそう!」

55 :
「そうよかわいそうだわ!商売なんだから断定しないで治しなさい!」
「あり得ない!これからこの子をうちの後取りにふさわしい紳士に上手に鍛え上げてくれるところが絶対あるはず!」
「こんな医者に惑わされてはいけない!この子が哀れだわ!」
「うちが求めているお返事をしてくれない医者になんてうちの領地の領民は触らせません!」
と大人たちが矢のような攻撃をして医者を追い出した。
もやしコヒは大人に「ツカレってなぁに?」と聞いても答えはなかった。
次に呼ばれた医者は「ビタミンが足りないんです」と言ったので、もやしコヒは山のようなほうれん草とカボチャを食べさせられた。
それでも上達しなかった。すごいがんばってもビリではないが最後に近い、目立たない中間位置だった。
ベッドからなかなか起き上がれなかった。考え事で一日中目まいがした。
次の医者は「砂糖が良くない」と言ったので、家の中からクッキーやプリンがなくなった。
次の医者は「牛と卵」、次の医者は肉やめさせ、それでも上達しなくてすごいがんばってもビリではないが最後に近い、目立たない中間位置で
ベッドから起きられなくて髪が抜けてきて湿しんとか出たので、次の医者は週に一回断食をするようにゆった。
もやしコヒはテニスコートで倒れたw
外国の医者は「知りません。成績が上昇しないなら教育者を考え直せばいいんじゃないですか!?」と逆切れした。
習い事の師匠たちは口々に「知りませんよ!自分は技術を教えたらあとは出来を評価するだけですから!上達しない理由は知りません!関係ありませんから!」
嘘をついている人がいるかもしれないと疑い、占い師にも連れて行かれた。
「知りませんよ。技能が上達しないなら本人の努力不足じゃないんですか?」
呼ぶ人、呼ぶ人が口をそろえてゆった。「知らない!知らない!知らない!」

56 :
もやしコヒは親族会議にかけられ、軍隊に入ることになった。
もやしコヒも大人たちも、彼がもやしでコヒであることを知らなかったので、
今度こそ神話のヘラクレスのような勇者になるに違いないと信じていた。
もやしコヒの家は仲良くなかったので、待ちきれない大人たちには小競り合いがよく起こった。
友だちもゆった。
「他の家でも家族喧嘩はあるよ。うちの両親も客がいないと口きいてないよ。そういうことは他人に頼れないからどうしたらいいかは自分で考えるしかないよね。じゃ、僕デートあるからさよなら♪」
もやしコヒは平和な家になってほしかったので大人たちに「勲章をもらってくる」と約束した。
それしか思いつかなかった。
軍隊では、みんなが丁寧な言葉で話してきた。
しかし軍隊でも訓練中に立てなくなった。
海の訓練では泳げなかった。雪山の訓練では雪崩に埋まって熱を出した。
ナカーマは小さな声で「ハズい」「ハズい」と陰口をゆった。休憩時間ももやしコヒと目を合わさなかった。
出身がボンビーな地方の兵隊には口も利いてくれないものもいた。
そういう兵隊同士が仲よくして、全員でわざと命令がわからない振りをし、もやしコヒが上官から叱責をよくされた。
しかしもやしコヒの一族は軍隊で偉い仕事をしなければならなかったので、カツラの国との戦場に出された。
お城から来た偉い軍隊長に向かって「一族と王国のために恥ずかしくないように勇者として完璧な戦いをしてまいります」と宣言した。
どんな仕事をする?」と聞かれたので、「ナカーマを助け、完璧な作戦で敵の攻撃から守り、無事に帰還させます」と答えた。
一族から出た軍人は代々これを言っているので、もやしコヒも暗記して言わされた。
そして戦場へ出ると、もやしコヒは細いから攻撃が当たらなかったが、まわりのナカーマたちが全滅した。
最後にナカーマがゆった。「コヒがリーダーじゃなければ良かったのに」
そこで初めてコヒを知ったんだそうな。

57 :
ごめん。もうSee youできないかも。
「バイバイさるさん」て怒られちゃった。
チャンスをありがとう。

58 :
反省ざるがそっと書いてみる。    書けたらバンザイ

59 :
宣言を守れなかったから帰れなくなっていたもやしコヒを僧侶が見つけ、
森の姫なら助けてくれるかもしれない、コヒとはなんなのかと、ツカレの意味を教えてもらって、一族と友だちの待っている家へ帰れるようになんとかしてもらおうとゆって、わたしの小屋まで連れてきたんだってさwww
わたしは床を足でダン!!と踏み鳴らした。
開かずの間に隠れていたニュータイプが、話に出てきた人人数分のミニ壺コピーを取って、もやしコヒの話を医者にも一族の大人にも軍隊にも友だちにも全部に届けてしまったw
もちろん裏切られた全員が激怒!
由緒ある家には一族が叩き起こされて大集合、もやしコヒを制裁する会議してるみたいw
ほぅらね。なんとかしてあげたよw
面白いことにしてあげたよw
一族は「由緒ある血統を、賭けてきたお金を、必至で取り繕ってきた体裁を、こいつの怠惰の心のせいで台無しにした!せめてコヒでもいいから奇跡を起こしてきてほしかった!」と怒り狂ってるw
軍隊は「良家の紳士として実力を期待していたのに、みんなが命を預けた戦場でコヒの正体がわかるなんて許さん!」と、にかける用意をしているw
僧侶が聞いた。「お情け深い姫様、どう助けてくださるのでしょうか?」
な〜んも♪

60 :
「なんも?」な〜んもしない♪
由緒あるおうちと軍隊以外、行くとこなかったんでしょ?
どうにかしてもらえばぁ?
さぁ帰った帰った〜w
かんっけーいないからっ♪かんけーないからっ♪
関係ないけど見もの見ものw
ワイド仕様魔法の鏡の向こうで、良家の一族たちと軍隊が叫ぶ。
「騙したな!心が弱かったくせに!」「騙したな!コヒだったくせに!」
「騙したな!心が弱かったくせに!」「騙したな!コヒだったくせに!」
「騙したな!心が弱かったくせに!」「騙したな!コヒだったくせに!」
「騙したな!心が弱かったくせに!」「騙したな!コヒだったくせに!」
僧侶は目を点にして黙ってしまった。
わたしコヒが助かればいいななんて全然思ってないよ?
裁かれる瞬間のライブが楽しいんじゃん。
それだけ。
軍隊の捜索隊がわたしの小屋へ令状を持ってきた。
わたしはもやしコヒを縛り上げてサービスにお口に魔法のテープ貼って、自分はバッチメイク、にこにこ笑顔で
「軍人さ〜ん♪お探しのコヒちゃんはこれですかぁ?お役目ご苦労様ですぅ♪どうぞどうぞ♪」と差し出した。
街の人、特に強くてたくましい男の人に取り入っていい顔するのはだい好きよ♪
手を出したらチャリン♪報奨金の金貨も一枚もらっちゃったw
もやしコヒちゃん、僧侶さんありがとう。

61 :
仕事をなくして口に魔法のテープも貼られた街のコヒ達が森へ来た。
仲間になりに来たというよりは文句を言いに来たかもしれないとニュータイプが言う。
面白い。
ニュータイプの何人かにウサギのコスチウムを着せて時計を持たせた。
コヒを連れ回して翻弄しておいで!
一番楽しませてくれたやつに……なんもやらない。
わたしはお菓子片手に魔法の鏡前で観覧♪
ウサギ同士は携帯で連絡取り合い意味ありげな笑いをしながら逃げる。
不審な顔をしながらコヒはずっと追いかけてくる。
口にテープを貼ったまま、手足は傷だらけ。
映画やゲームの画面はすいすい走っているように見えるけど、ほんもんのコヒは木の根っこにつまづくしぜーぜーゆうし、ムカつくくらい下向いてるっ。

62 :
ニュータイプもそう思ってた。携帯で毒づく毒づく。
「うつむくなや暗れーんだよ」「コヒのくせに」
「根気強そうな自分に酔ってるのかしらね。泣いてあえいでフリーズとかしないと姫が喜ばないでしょ」
「フリーズしたコヒはどうやって回収するの?」「無視無視」
「夜露で風邪ひいてもらってから熊にでもあげましょうか」「いやだ熊がコヒの味覚えちゃう」
「困ったときの湖頼み?」「湖にほりこんでお魚ちゃんの餌だね〜」「ついでにどっかのロリコヒもセットでな」
どこまでも仲よく働けない子たちだよ!
みんなを軽蔑しながらみんなにイゾーンするニュータイプw
他人の意見は全部恫喝のネタ。そうする気はないよ〜って言いながらね。
てめえなんて潰れてしまえ〜って潰してからえ〜あたしのせいじゃないよ〜かなし〜って同情集めるのとかもだい好き。
全員が才能でやってるんじゃないかしら。
なんたってコヒのサバイバルの生き残りですから。
コヒの中には、ニュータイプをスルーして古いコヒの小屋を探しているのもいた。
楽をしようとすんじゃないよ!
新しいコヒがいじめられないで森に住めるとでも思ってんのかい!?
それにあいつら使えないのに、知らないのね。
困ったことにたいして『困ったね』だけゆって話続かない連中だから。
話どころかコミュ力がもう退化しちゃってきてる。
小屋は見えても他コヒがよく見えないらしい。小屋と畑の他は見なくても暮らせるからだとゆう噂。
食べ物なんて、景色なんてコヒナカーマなんて、見えても楽しくないし〜。
口なんて利けても利けなくてもどーでもいいし。目なんて〜。口なんて〜。耳なんて〜。
コミュなんて意味ないし〜?
「あらあら、なに投げやりなことゆってるの?ど〜してそんな寂しいことゆうのかなぁ〜」と、わざわざそばでゆって、冷やかしてきちゃった♪

63 :
それにやつらの収益見込み?ったらない。
わたしが来る前のコヒは全員で毎日畑を耕して山菜や魚も取って生活していたのに、コヒの半分はベッドにもぐったまま出て来なくなった。
洞窟で独りで籠ってるのもいる。座ったまま寝てるから尻がでっかいでっかい。
そしてもう半分のコヒのさらに半分が、暴れるコヒの面倒を毎日見ている。
ベッドに籠ったコヒも息をしてるかどうか見回ってるw
その残った半分のコヒで畑を耕しているのだ。北も、東も西も。
畑の耕し方は前となんも変わっていない。
コヒだからなんか研究とかできるわけない!頭もコヒだからなんかいいこと思いつくわけもない!
だれか教えてくれそうな人を見つけるわけも、コヒに合ういい道具を買ってくるわけでもない!
いい加減にしてちょうだい!
いつもだけど腹たってくる!
暴れるコヒを新しく見つけてきて放りこむ楽しみが味わえないでしょ!
もう、未開発の南の小屋の隣に別荘でも建てようかしら。
北東西の小屋には、それぞれ自分の小屋だけが姫と疎遠になってしまったって思わせてる。
南も入れて他三つの小屋とは全部仲良しこよし、自分たちだけが姫とうまくいかなくなった、コヒの中でも自分たちはどうしてイゾーンが強いんだろう、卑しくて嫌なコヒなんだろうって、鬱らせてるw
北は東西南と自分たちを比べて鬱。
東は北西南と自分たちを比べて鬱。
西は北東南と自分たちを比べて鬱。
他三つの小屋から全員で自分の小屋は(自己チュウ!ボーダ!いい気味w)と笑い物にされてると勝手に思ってる。
小屋解散の危機が来て、自己嫌悪必死で相談事を語られても、わたしなんもゆわないww
でもそこで街の人が聞いてたら必慈愛深い眼差し光線☆キラ〜するだけしゅうりょーw

64 :
それだけで街の人は納得する。
後から奇跡のウルトラC出すんだって勝手に想像して、架空の姫の株をあげてくれる。
その代表が南。小屋の中でも南だけがめでたい勘違いで、東西南北、全部の小屋のコヒとわたしは仲よしこよしだと思ってるw
だいたいコヒは仲よしナカーマも、叩かれないでお腹いっぱい食べれる平和な暮らしも、両方手に入るわけない。
ジコジツゲンパワーはなんとなくゆってるだけ!
どれそろそろ遊びに戻るかw
走り回るコヒの前に、シャンデリアに照らされた洋風玄関を魔法で出した。
もう森は夜。
空気は冷えてコヒのお腹はぺこぺこだ。
洋風玄関には小さい小さいネームプレート。『注文はうざい料理店』
コヒたちはめっちゃ疑って、考え込んでからドアを開けた。
考えてもわかんないんだから同じだってw
赤いじゅうたんの真ん中を進んでいくと、小さなテーブルがあった。
そこに小さなメモ用紙が乗っていた。
『ようこそいらっしゃいました。寒かったでしょう。ここにはあなたのナカーマがたくさんいます。まずはコートをコートかけにかけてください』
コヒはコートをかけると、顔を見合わせて目だけで笑顔になったw
そしてそのままボケーと待っているw進めよw

65 :
いやしかし待ち時間長っ!
魔法の鏡をちらちら見張りながら、通販で輸入したばかりの魔法グッズを開けてみるw
なになに“不思議の国を作るなら必須アイテム!プライス価格にてご提供!”当たり前だわ。
最新モデルは戦場で使われてるんだもの。これは過去モデル。それに過去モデルじゃないと翻訳された説明書が付いてないっ。
『料理店』に入ったコヒは、待ってても店員が来ないので、テーブルの前にある道を進んで、その先にあるドアから次の部屋へ入った。
次は緑のじゅうたんが少し大きなテーブルへ導いていた。
しかし赤の次に緑は気に入らない。作ったのわたしだけど。
後でニュータイプ泥酔させて八つ当たりしようww
テーブルの上には少し大きなメモ。
『気持ちよく目的を達成させていただくために、当店の方針に従っていただきます。ふさわしい身なりで入っていただくために、メモの隣にあるウェットティッシュで埃だらけの顔をお拭きください』
ってゆわれて素直に拭いてるwあの魔法入りティッシュで拭くとテープは剥がれるのだw
予定通り小躍りしてるwこれで心は手のひらの上w
そしてコヒたちはティッシュをテーブルに置いたままじゅうたんの上を進んで、次のドアに手をかけた。
どうして他のコヒのためにティッシュを持ち歩く発想が無いわけぇ!?
お前ら、余計な物は捨てられないとかなんとか嘆くくせに、自分の役に立った物をナカーマの役にも立てようとするの忘れるよねw
魔法グッズ、その名は『妄想スコープ』。

66 :
試しに操作パネルの地図で森全部を範囲指定してみる。
ウサギコヒを追いかける街のコヒを一人ロックオンしてスコープ開始する。
操作パネルの横に立体映像が。
ぅわぁーお。なんか凄い熟語が羅列してるよwなにこれなにこれ読めない…
「観世音南無佛 与佛有因与佛有縁 佛法僧縁常楽我浄」いやんなにこれw
次に顔がよく見えない人たちが次々に出てきた。
なんかしゃべる。
「ボランティアじゃないんだよ利益あげてもらえる見込みのある人間雇いたいから」
「新人はもしかすると自分で仕事覚えて使えるようになるかもしれないよね」
「産休に冷たくしたら世間にこっちが悪者に」
「コヒなら怠け者で言い訳通じるもん」
「だから察してくれる?こっちはコヒの生活なんて関係ないんだよね。企業ってやつの体裁に合わせる義務は使用人のほうにあるんだから」
へ〜。
次にお城のお役人が出た。
「じぶんは病気じゃないんでしょ。今時首はだれでもされてるの。親はしんでないんでしょ。なら棺桶入るまで勝手にたかりなさい。親に食わされたくなかったら断食でもなんでもしてください。自己責任の自由意志ですよ。なにも相談のれません。のれませんからね」
それ以上でもそれ以下でもないね。
これは記憶画像を出す機械。しつこく覚え続けててもしょうがないじゃん?
最後になんか管につながれた老人が出てきた。これが親か。
「あ、あ、あぁ〜!うう〜!げほっごぼっ!息子よ、待ってるか、から…ね。私が、うぅ〜っ、ごぼっ!寝られる、大きい馬車を買って、ううう〜っ、えほっ!えほっ!私を迎えに…」
「兄さん!ママにこれ以上しゃべらせたらだめじゃないか!早く馬車を買ってママを納得させないとずっとおしゃべりが止まらないよ!」
へ〜、弟いる。

67 :
「馬車を…馬車を買って…えほっ!私の棺桶も入る大きさ…」
「ママ!なにを言うんだ毎日毎日!ママのそばで面倒みているのは次男の僕なのにどうしてそう兄さんの話ばっかり!」
「馬車を…馬車を…うちへ帰りたい…召使を雇えば、ごほっごほっ!…お前もつらくないよ。仕事に行けるよ…」
「兄さん、いつも繰り返してるけど自分がコヒだからとか言い訳聞きたくないからね。兄さんに甲斐性がないじゃなくて、無理してでも才能持ってもらわないともううちは困るんだからね!
仕事先の人に嫌われてもお城の役人に嫌われても僕の知ったことではないし、こっちが助けてもらわないと困るほうだし、第一コヒがうまくいくにはどうしたらいいかを自分で探さないの?
噴水の前で演説してたおばさんはコヒにジコジツゲンパワーが付いたら仕事もらえて、誉められてお金も入って大成功した話とかしていたみたいだけど、
自分でも本や学者に聞きに行くとかしてやる気を見せようと思わないのかい!?いい話探さないのかい!?なあ家族にやる気もなんも見せないまんまかい!?あ゛!?」
キャア!次男掴んできた胸ぐら!
ケンカフラグ!?わーい!…おばさん?
家族ストレス、介護ストレス、話こじれて街にもお城にも間に入ってもらえなくて孤立ーっ!
もっと捻じれて捻じれて捻じれちゃえ!
「ママも当てにしてるのは兄さんなんだからね!ママはうちへ帰らないと遺言書の話がなんも耳に入らないんだから早くしてくれよ!
兄さんが受け取り拒否すればいいったってどうするのか具体的にわかるのかい!?」
出ました法律書類シメンソカ!w
ははあ。こいつの頭の中はこういう記憶とか妄想が繰り返し再生されてるのね。
説明書説明書。『全部が事実の記憶とは限りません。脳内補足された事項や被害者意識により書き換えられたエピソードもあります。』
ふむふむ。

68 :
次。街のコヒの中でもチャライのをロックオンしてみる。
映らない。砂嵐。
赤いFマークが出る。
説明書説明書。あ〜うざい説明書!
なるほどFボタンでフィルタリング機能がかかるらしい。
初めのセットで押せってあったから押しちゃったけど、心身の健康にかかわる画像は自動カットしてくれるのね。
さすが、軍事から庶民仕様に改良された商品だね。
操作パネルにも赤々と光るFマーク。
あ〜、このチャライのの他に脳内でお経唱えてたコヒも光ってる。
最小化画像で見ると、介護人の弟が騒いでる。
「兄さんがクリエイタ―だかにこだわり続けたから、兄さんの自分探しだかなんだかにうち中のお金が振り回されたんだ!
兄さんは高い学校を出てから稼がないくせにコヒだとか言いだすし、僕が大学へ行くお金も残ってない!ママにもかかる!
僕の生活もある!仕事もある!ママも看てる!兄さん口だけでなんもしないから看てるんだ!勉強なんてもうできない!僕の人生は家族に振り回されるためだけにあるんじゃないんだあ!」
こーんなことをわめきながら、砂嵐になってる。
なに?なに?w
この修羅場なに?
わくわく、ど〜んな事件?ど〜んな悲劇?w
ここ来るまでにど〜なっちゃってんの?w
ま、わかったとしてもなんもしないけど。

69 :
あ、『料理店』に動きがあった!
コヒたちが開けたドアの向こうは青のじゅうたんが待っていた。
のっぺらぼうのマネキンがメモを持っていた。
『店内は狭いのでお手荷物は他のお客様の通行の妨げになります。会計は最後にまとめて出来ますので貴重品はここに。』
ここに。
置いていけとか書いてないからねwあんたらが勝手に勘違いしたからww
コヒたちはにこにこ話し合ってる。
「きっと伝票とか持たされて最後にここにきて会計なんだね」
「玄関は大きいのにそんなに中は込み合うのかなあ」
「きっと美味しい名店なんだね」「いいとこあってよかったね」
ハンドバックの中から携帯だけ出して、あとは全部マネキンの足元に置いていった。
親切な店員がバックを必ず預かってくれるという空想だけをしながら!
そしてじゅうたんの向こうにはまたドアがあったw
手元の『妄想スコープ』でニュータイプを一人ロックオンしてみる。
何秒かごとにFマークが出る。
どういうことだ。なにを妄想しているんだ。いや違う。
これはフラッシュBらしい。
そこから画像が砂嵐になり…なにか違う画像に切り替わった。
大勢のコヒが出てきた。「ごめんね!」「そんなつらい思いしてるなんて思わなかった!」
「気付かなかったあたしを許して!」「心から反省してる!友のつらい思いに気づかなかったなんて〜」
「これからは朝起きてから夜寝るまでずうっとあなたのことを心配してあなたの幸せを願い続けてあげるからね!」
「ごめんね!あなたが大事だから!あなたのこといつも考えたいのよ」
「ごめんねだい好きだからね!他の友だち裏切ってもあなたと遊びたいからね!」
「ごめんなさいね!あなたとしゃべるの楽しいの!他のコヒがクズだからあなたの性格が凄く良く見える!」
何十人も、延々と謝り続けてる。

70 :
そしてデカイ図体が出てきた。カメラ引かないと見えない!もっと引いて、もっと!
おい、これ、わたし!?
「あなたのことニュータイプの中で一番可愛いと思ってるからね!一番凄いと思ってるし一番愛してるから!こんな家族以上の愛情感じるコヒはあなたしかいないわよ!」
げえええ〜っw妄想妄想wでも腹メタボ!脚太っ!ムカつくw
後でお仕置きしてやるw
妄想の中のわたしのメタボ腹がプルンプルン、と揺れた後、画像いっぱいに七色の光がうるさいくらいに回転し出した。
なんだ、イルミネーションか!?てんかん誘発する画像か!?
しばらくしてわかった。これ、いわゆる躁ハッピィ状態で脳内に快感物質が出ているのかもしれない。
妄想の中で快感に浸ってるよこいつww
このスコープ使うとなにを望んでるのかカナーリわかる。
こんなにナカーマを謝らせた後、やっと虚栄心が満足して快感を感じる。
謝罪フェチw
わたし?わたしはもめごとに餓えたハンター。もめごとフェチww
『料理店』で作られる料理は美味しい美味しいも・め・ご・と・。
わたしS趣味じゃないから、コヒがただ屈辱味わうのが面白いわけじゃないの。
鈍いあいつらが屈辱だと気が付いてから悔しがって、だれかに向かって反抗するザマが面白いの。
街へ捕まりに帰るかもしれない、ニュータイプにかかっていくかもしれない、ニュータイプに媚びるかもしれない、
古いコヒを見つけてイゾーンするかもしれない、同時進行で何人分ものもめるドラマが見られるんだよ!
わくわくww味わうのはわたしたち!いやわたし!w
魔法の鏡の中の『料理店』。
次の部屋は一回り小さくなっていた。茶色のじゅうたんの上をコヒたちが進むと、壁に張り紙があった。
『今夜はとても冷えますね!店内はデリケートな床になっていますので、靴と靴下を脱いでスリッパを履いてください。』
コヒの目は点になった。

71 :
「冷えるって!?」「でもなんで靴下まで脱がされるんだろう?」
「床暖房かもしれないね。入れたばっかりだから振動で壊したらもったいないし、それなのに床が薄いからデリケートっていうことなんだよきっと」
「悪い人に引っかかって欠陥工事をされたのかな。気の毒にね」
それでもコヒたちは言うなりにした。
紙の下からスリッパを拾い上げ、足に履いて、茶色のじゅうたんを進むと今までのよりも少し古びたドアがあった。
でもコヒたちは疑わずにドアを開けたw
エンドレスで走っていたウサギ役のニュータイプコヒが疲れてうずくまった。
ちょっと器用だから朝からウサギ衣装を作らせていた。
お仕事に直せば十何時間時間労働かなwwだぁから共依存はちょうどいい時間おさまるわけないでしょw
それになんで参っちゃうのがその時間なの?なにを考えてどんな計算でそこで限界だと思っちゃったわけぇ?
わたしの駒として動いてるんだから予定通りいいってゆうまで駒でいなさいよ!
いきなり生き物に戻らないで!
まだ仕事中だよサボるんじゃないよほら早く立ちな動きな!
話なんて後でだれかが聞くかもしれないし聞かないで忘れるかもしれないけどw
今大事なのはあんたの疲れや気持ちじゃないわたしの面白さだよ!
試しに妄想スコープをロックオンしてみた。
思った通りだ。妄想にわたしが何人も出てるしww森の姫増殖www
相当妄想のわたしにイゾーン心が強かったみたいw
だれかは忠誠心とか言ってたwでも言ってることあり得ないことばっかw
「こんな凄いデザイン、きみしか作れないんだからもっとわたしの役に立ってよ!」
「酒場でみんなでラリラリトラァ〜ンス踊ったでしょ!あの一体感を今日も発揮してよわたしのため、いやコヒみんなの未来のために!」
「きみの存在価値をここでなくてどこで発揮するの!?待ってるんだよ!?わたし待ってるんだよきみがまた輝くのを!」
「ここでコヒが輝けるようになれば、家族とも関係が良くなるかもしれないわ。街の人達も誉めて認めてくれるかもしれないわ。
お城の偉い人たちもコヒがもっと暮らしやすくなるように助けてあげたくなるかもしれないじゃない?そのためには今、森のコヒたちががんばらなくてだれががんばるのよ!」

72 :
「がんばってもだれもお金をくれないからと言って悪いことして生きていいわけじゃないでしょう?わたしはきみがきみらしい努力でなにか凄いこと成功するのを期待してるのよ!」
「きみが盛り上げてくれるから、きみが役に立ってくれるからここのコヒみんなが自分を認めて、前向きに生きる気持ちになってジコジツゲンパワーを出していられるんだよ!」
はあ?そんな言葉待ってたの?
そんなに誉めて誉めて育ててほしいわけなの何さまよ!?
悪巧みにハマるためにあんたたちがいるの。ひまは腹が立つ。悪巧みにハマらないコヒも許さない。そして簡単に悪巧みにハマるコヒにも腹が立つんだからねっw
「デザイン」‥‥無償だけどデザイナーや ら せ て あ げ て る の。
「トランス一体感」‥‥三日たった。忘れた。
「存在価値」‥‥わたしにしか価値ないし。価値なんて釣りのエサよ。エサ。
「だれががんばる」‥‥がんばってたの!?コヒのくせにぜいたく。そんな言葉、王子か街の人がわたしだけに言うことでしょ。
「お金をくれない」‥‥わたしにイゾーンしないと悪いこともできないじゃん。生きなくていいんじゃね?
「自分を認めて」‥‥いや実力ないコヒまで無理して自己満足とかしないで。まわりは満足も納得もしてない。
おもしろーい♪全部反対しちゃうお 姫 さ ま ♪

73 :
悪いことはわたしが一人で考えるからみんなサポートしなさーい!
成功していいけどお金もらわない仕事でねw
きれいが好きなら湖の水で腹を膨らましながらきれいな心できれいな成功を勝手にしてればいいじゃない?
わたしが誉めたいくらいだい好きな人間は世界にただ一人、わたししかいないんだってばカースww
でもわかってんのかな。
待っても言われないことわかって鬱ってんのかな。
早く諦めてベッドにこもって、古いコヒにでも介護されてればいいのにww
あいつらも仕事が出来て喜ぶでしょ。何が鬱よフラッシュBよ。
わたしは楽しみたいだけ。
なにもする気ないんだから助け求めないでよね。
協力も団結もしないの、わたしだけが拍手されるお姫様がいいの!w
フラッシュBが後でおさまるんだったらそこの木の木陰で寝てれば。
おさまって戻ってきたけりゃきたっていいけどだれも相手にしないからね。
だれもあんたの存在なんて覚えていないから。
役に立とうと思って頭使って意見でも出す?
出された意見には反対だけしたいのがニュータイプだから出せば?
意見出しても出しても全部ダメ〜!いいんじゃない。反対するだけでもこの子たち躁ハッピィになるし。
そして、そんなつもりじゃなかったのにぃ〜とうそぶくのが好きだし。
はいナカーマはずれケテーイ。
きみの遊び方、意見全部反対、次にシカトコース!!!
空気乱されて不愉快だ!思い知れ!でも本当はどうでもいいんだけど。
コヒの立場なんて丁寧に説明されないとわかんないのに、丁寧に説明されても聞く気ないんだよねw
まあいいけど。

74 :
古びたドアの先には橙色のじゅうたんが敷かれた廊下。
まるで細いキッ}ット。でもこいつらにとってはセレブのレッドカーペット!?が彼方まで続いていた。
明かりも今までのシャンデリアではない。昭和の裸電球だ。だから奥まで見えない。
コヒたちはお互いに黙って顔を見合わせた。
「ここ、元温泉旅館とかだったのかな?」「じゃあ和風旅館の懐石料理が食べられるのかな?」
先を進んでいくと、小さな棚があった。
その上に100均のメモ立てがありそこにメモが立ててあった。
『もうすぐ出来上がります!今まで当店の要望にご協力ありがとうございます!この下のボタンを押して、お好きなように踊ってお待ちください』
コヒは飛び上がって喜んだ。
「ほら!ここは客全員が同じメニューを出される由緒ある懐石料理屋なんだよ!」
「待ってる間の娯楽まで用意してくれてる!」「でもちょっとだけ変わりもんだけどね」
「ボタンあったよ」音楽が鳴り出したw
長い廊下に一列に並んでスリッパで踊る♪コヒ!
『つもりつもりつもりつもりつもり!ごっこごっこごっこごっこごっこ!』
『KY?』『KYKYKY』『ワン・トゥー・スルィー・GO!』『たたタダ飯タダ飯イェイ!』『フゥー』
『たたタダ飯食らいイェイ!』『フゥー』『たたタダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯』
『たたたたたたたたたたタダ飯食らいイェイ!』『フゥー!』
『わたしののど越しの音♪わたしを誉めている?』『イエス!』『YO!』『イエス!』『YO!』
『誉めて誉めて世界中の誉め言葉はあたしのもので当たり前YOYO♪』
『パッパッパラッパパ♪』『フゥー!』『パッパッパラッパパ♪』『フゥー!』

75 :
街で差別されて、家族にも仕事場にもお城にも嫌われてきたコヒ!
ここのコヒに優しくされることを当てにしてのこのこ腹を減らして来たコヒ!
へとへとのくせにメモを全部善意に取りやがったコヒ!
がんばったら誉められると思ってるコヒ!
いいか!コヒが誉められるときはそこに共依存が出来上がるときしかねぇんだよ!
誉められたかったら支配者になれ!奴隷作れ!
コヒの心に心で報いてもらえるわけないだろ!何さまだ!?
努力に報いてもらえるようななんか偉い肩書でもあんのか!
コヒの努力は目にも見えないし値打ちもねぇんだよ!
いいか自分には値打ちはねぇんだよ!
寝れなくても食べられなくても寂しくても痛くても自分でどうにかできないし、だれにとってもどーでもいいことなんだよ!
もちろんわたしにとってもだよ!
汚ねぇから見たくもねぇんだよ見せんなよ!
なにこのお姫様になんかを期待してんだよカ〜ス!勝手に信じんなよカ〜ス!
支配者はわたしだよ!だから威張るだけで食べ物が手に入るしいじめ相手に困らないんだからねっw
きちんと働きたくないしナカーマなんて大事にしないんだからね〜!
あたしとは違う体だからどーでもいいしいじめたくなるしいじめたいからいじめるんだぞっ!
痛かったら痛め!痛め!痛め!
いじめられることしかすることないから街でやってけないんだよ!
わかんないのかいこの奴隷〜!w
………あはっ、熱くなっちゃったwww

76 :
わたしはニュータイプにだけ魔法を解除した。
一列に並んで踊るコヒを眺め、全員が爆笑。
腹を抱えて笑い転げている。でも悪気はないんだよ。
面と向かっては騙して笑うなんてしないけど、なにが後ろめたいのかなんてわかんないんだもん。
傷ついたコヒが自分に怒ってくるかもしれないなんてわかんないしあり得ないよね。
阿波踊りまがい、ロボットダンスまがい、パラパラまがいの適当な踊りを、わたしはワイド画面に伸ばした魔法の鏡で鑑賞した。
ではそろそろ『妄想スコープ』の使い方にも慣れてきたので、これで街のコヒたちの頭の中にずかずか入り込むことにしましょうかw
ケンカするわよ!wいやさせるわよ!w
妄想の立体画像を等身大にまで拡大した。これでわたしが入れるw
でも床に雑誌や新聞、ダイレクトメールとか散らばって、わたし太刀回りしづらい。
実際は小屋ん中だから。
ええい、全部客用椅子に積み上げろ!w
グオー!これで片付け作業はニュータイプ達にやらせられるw
要る物捨てられたらニュータイプを怒ればいいんだものw
操作パネルで、木に登って眠ろうとしている街のコヒを見つけたw
朝、首筋に蜘蛛とか毛虫とか降りて来ていても知らないよww
ロックオンする。
立体画像の中にわたしも入る。
お、このコヒ凄いwwいきなり落雷!
側頭葉が異常電流してるコヒ?w
こういうのいいんだよねー。心が荒れててww
ほら、異常に好きな人と異常に嫌いな人に分別されてるw

77 :
好きな人たちからは息つく暇なく好かれて、しがみつかれて、誉められて、謝られて、結託とかして、イゾーンし合ってるw
嫌いな人からは汚い言葉を投げつけられ、憎まれて、暴力振るわれてるw
しつこくフラッシュBするのか、同じカバンが何回も現れて、何回も何回も中身をブチ撒かされてる。
しつこい性格なんだ、楽し〜w
わたしは好きな人に分けられている人たちを片っぱしから嫌いな人の場所へ引っ張り込んだ。
好きな人としてコヒを愛していた人がいきなり顔を歪めて憎み出した。
好きな人の中には抵抗した人もいるが、わたしの腕力のほうが強かった。
どすこいw
間合い?なんで取るの?めんどくさい。ケンカは直球。
間合い取るといいことあるなら、めんどくさいから手下のニュータイプに適当に任すわ。
そして好きな人たち全員が、妄想の中でコヒを裏切ったw
明日、目覚めた反応を見られるように、監視カメラをセットする。
木の枝と枝を組み合わせて姿を隠して寝たコヒ。
無駄だよ〜ww
そして画像のバックはさっそく七色光線回転の躁ハッピィなのよ。
ここでもうおかしいw
そしていきなり暗転した。電源からコードが抜けたのかと思った。でも違ったの。
かくれんぼしていたのよw
隠れながら違う場所へ高速移動して、そこにいた人に急接近して怒涛のようにしゃべってたw
「あいつ開き直ってますよ!反抗してますよ!裏切りやがりましたよ!」
こいつはチクリ魔。

78 :
人と人との話を盗み聞きして、利害関係がある人間にわざと悪意のある言葉で伝えるのが躁ハッピィな喜び。
小さな摩擦は大きくしよう。
人と人が、コヒとコヒが憎み合わされてケンカになる。
七色光線回転の躁ハッピィ♪
そしてまた暗いとこへ入ってじっとひそむ。
それから出て行って、違う人にさっきチクリに行った相手を売っているw
「あのコヒあいつの悪口そばで聞いていたんですよ!そして一緒に悪口言っていたんですよ!コヒって信じられませんね!」
時には魔法の鏡メールや携帯型魔法の鏡のメール画面も浮かぶ。夢の中でメール書いてるさw
売るたびにしばらく躁ハッピィで七色が回る。
七色を浴びながらコヒは叫ぶ。
(私のためにケンカしろぉ!ケンカしろぉ!)
悪口言っていなくても言ったことにしちゃうww
でもそれからしばらくしたら画面が砂漠のように干からびるのだ。
パリパリにひびが入り、粉まで吹く。やだなあアレルギー出ちゃうじゃない。
そしてまた妄想の車に乗って高速移動する。
「あの人見て思いました。人って怖いですね!普段コヒに優しくしながら陰であそこまで陰険になるんですから」
チクった相手を次々陰で売っているwいい趣味w
チクリを聞かせている間だけ、躁ハッピィ、回る七色。
遊園地のパレードみたい!
「ちょっとちょっとそこの陰へ来てください。聞いてもらえます?あの方の信じられない一面見ちゃったんですよ!」
「一杯飲みに付き合ってください。あんな人も一番可愛いのは自分だってこと。言っていることも書いてあることも見たくもないしわかんないですよ」
「ちょっと話があるのでファミレスへ来てもらえませんか。そこまで腱鞘炎になっても不眠になってもそれで勘違いしちゃったら人間おわりですよね。コヒですよね!」
「あのねあのねあのね!親切心とか友情とか人にあおっといて、結局全部彼らの虚栄心からだってわかって、ショックでした」
そしてまた画像は砂漠になる。

79 :
そのまま暗転しても、七色が光らなくなってきた。
光の充電切れらしい。
光を点けよう、点けようとしても、点かないww
復活してもまた自爆するようにセットしてあげる。
ちくって回った全員がコヒを囲む。
「大げさなとことか無駄に感情込めてキモいとことかどうにかしてくれない?」
「商売でこっちは忙しいの。儲かってるならやり方教わるとかしたいけど、今月ノルマ達成した?新入りに成績抜かされるよ」
「この業界は成績も高くないと困る。協調性もないと困る。精神的にバランス取れてないと困る。見た目も健康的で自己管理も完璧で人望があって勘が良くて基礎学力も高くて一般常識が身についていて融通が利いていざという時には二人分働ける人材でないと困る。
賃金には能力給がもともと入っていると思ってくれたまえ!賃金が欲しければ人間まるまる変わってくれと言っているんだよ!」
「苦しくても周りには言わないでくれる?イヤらしいから」
「恋人のグチは聞いても自分は言わないで。聞く余裕ないし。うざいし。愛があるなら余裕ある振りしないの?」
「なんも悩んでいない振りしてちょーだいね。迷惑だから」
「お仕事中は自分を責める。お友達の中では自分を出さない。でも家へ帰ってきてもなんも不満がない振りしていてちょーだい。あと知らない知らない、知らない!」
これをエンドレスで再生させるセットして、最後はフラッシュBにしよう。
あーららw働けなくなっちゃうよww

80 :
湖の畔に寝てしまったコヒの妄想画像。
元気に頭の中で罵詈雑言飛び交ってます♪
自分で突っ込んでるのかフラッシュBなのかはわからない。
いつもだれかさんがコヒに連発している台詞とおんなじw
妄想画像の中に恫喝文句が浮かんできた。
恫喝力は女子力よね♪アラフォー女子♪とりあえず責め立てている。
こいつはだれに訴状を読みあげているんだろう?自分自身にか。
その帳簿は恨み帳かい?
いいこと思いついた。
“コヒの森共イゾーンギャンブル症候群”て病名でひと儲けしようか?
これだけつぎ込んだんだからいつか大当たりが出るかもしれないんだってやつ。
自分が捧げた友情に?忠誠に?
だれかが友情で一円残らず返してくれるかもしれないって幻想w
がんばったんだもんね〜。
共依存、がんばったよねぇ。 ねえ〜〜〜〜。
もっと時間裂いてあげたら気持ち伝わるかもよ?
そこで寝ちゃったから傷つけちゃったんだね?
そこまでしかがんばってないってことはそんなものでしかなかった気持ちなんだね?
もっと優しくして欲しかったなぁ信じてたのになぁって、言ってたよ?
だからどうしたら良かったのって聞いてるんだよ?
言われたんだよね優しくして欲しかったってゆわれたんだよね今までのことは抜きにしてその言葉を受け止めてほしいって頼まれたのにそれに対してなに答えたの?
自分はなにがわかってないのゆってごらんほらゆってごらん早くゆってごらん!
糾弾は何回やってもやめられまへんなあ。
いや、やめられないこともないんだけどね。

81 :
幻想画像にレッドカーペットを用意する。
そこに大奥ドラマみたいな派手派手衣装を着たわたしを登場さす。
ちょっとCGいじって顔とウエストしぼっておくわねw
あらあんまり変わんないんじゃない。
そしてカメラフラッシュとマスコミのインタビューマイクが降ってくる。
わたしは勝った顔でマイクにしゃべる。
「ええ。努力したら成功しました」
「純粋な気持ちで、コヒナカーマとの友情を一生懸命結んでいった結果です」
「街で他の人と暮らせるようになりたいっていう純粋な夢が、コヒの友だちの夢が、わたしの姿を借りて叶っただけだと思います」
「難しいことはしていません。寝ないで、節約しながら、人に優しくしながら努力してきただけです」
「自分の楽しみは我慢しました。当然のことです」
「根気のない人は街の人でもコヒでも成功しないと思います。あともう一分、二分と努力の時間を延ばしていく自分との戦いは、人にゆわれるのでなく、自分でするしかないんです」
わぁ。なんからっすぃことゆってるわたしカコイイ。
シチュ?てきと〜てきと〜でいいのいいのw
夢だから潜在意識になんか焼きつければいいんだから。
後で勝手にフラッシュBするのが楽しいんじゃんw

なにに受賞したんだろう?どこの映画にデビューしたのかしら?
これで焼きつけられる“もうちょっと我慢すれば大成功”のドリームも中毒性あるよ。
目が覚めたら禁断症状w
すると画像の中でいきなり大奥ファッションのわたしが分裂した。
なになにこれ!?
分裂した中から“中の人”出てきたこわぁ〜いw
わたしよりかなーりオバサン。

82 :
もしかして、コヒの母上様?
母上様は花の咲いた蔦の絡まったブランコに優雅に乗った。
揺れた。
虹色のアルコールランプの炎に炙られて、フラスコの水が沸騰する。
いつの間にかコヒが沸かしていた。
そこに冷やご飯らしい飯粒をタッパーから何粒か、そしてワンカップから焼酎をしたたらせ、そこに庭に咲いていた小さな花をすりつぶして入れ、
それから小瓶からルビーのような光の粒、コヒの頭からジェンガのようにするすると抜き取ったネジ、口の中からマジックのように出てきたネックレス、
服のポケットからは絶対腹立った時に当たっただろというような昭和何十年もののズタポロのリ○チャン人形を出してその髪の毛を一本もぎ取り、
最後に薄ぼんやりした空から白い月を、コヒは背伸びして摘まみとって入れてしまった。
フラスコの中身は沸騰してついに爆発した!
爆発の白い煙の中から、ファンシーピンクのカーネーションが出てきた。
コヒはブランコで揺れる母上様に、うやうやしく渡した。
母上様は、花は受け取ったけど、目は花を見ていない。
母上様の手に握られた花は、三秒で素早く枯れ、干からびて膝に落ちた。
ちょ〜w
この母上様最強w
三秒でコヒをノックダウンしたww
でもこのオバサン、母上様とも決めつけられないかも。
現実にはいない自分の分身、インナーマザーっていう代理母上も妄想の世界にはいるらしいからね。
ついでにこの間来た酒瓶DV夫コヒも検索した。
森のはずれで、ワイフ探してまだ野宿してた。
そこから離れた洞穴に隠れコヒがいるらしい。

83 :
木の枝に干した洗濯物見つけ。
このコヒがワイフかどうか忍者して確かめ中!?
やつの脳内に入って、見える人見える人、全員がワイフの顔に見えるようにセットしたw
これで話し相手が大量に増えたよw
明日の朝から、世界中がお前の話し相手さ!
どうせインナーワイフ作って脳内会話する気も、知恵もないんでしょ。
世界中のワイフに詰め寄って、そのプライドを満たすがいいよww
そこから斜めにスコープを移動すると、こないだぶっ壊された花壇を作りかけた古コヒがテントに寝てたw
小屋からナカーマ外れされてやんのwwついでに妄想スコープする。
あ、やっぱりだw
お花畑。
チューリップにパンジーにスイセンwイチゴまで植わってるw
公園でくつろぎながらおやつに食べなさいってかw
だから面白い物植えたらコヒはロックオンして根こそぎ掘り返すんだってばw
イチゴがコヒに語りかける。『壊して♪アタシを壊してw』
森に住むならそろそろわかんない?
ユリどこ?掘り返されたよねw掘り返されたよねw掘り返されたよねwフラッシュBでもすんの!?登場させなさいよw
妄想の中で、家出してきた小屋からこいつの物全部出して花壇の上に積み上げるw
お布団、お洋服、歯ブラシ、鉢植え、それからなんか書きなぐってたお絵かきとか作文のわさわさした紙w大量w
そこに小屋の古コヒナカーマをならべる。
ごっこの始まり始まりぃ♪

84 :
お花畑コヒは謝る。「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
古コヒが責める。「なにがごめんなさいなの!?」
お花畑、答える。「みんなのためになんて変なこと考えました。私の考えることは全部悪いことです」
「そうだよカス」「反省しろ」「あんたの考えることなんてすっげ迷惑!」
「他の小屋のコヒもみんな嫌ってるから」「姫もだいっ嫌いってゆってた」
「森のコヒは困ってんだよお!暮らしが厳しくて困ってるんだよお!えーんえーん」
「あーあ泣いちゃった」「謝れ謝れ謝れ謝れ」「役に立たないことして謝れ」
お花畑また謝る。「変なこと考えてごめんなさいごめんなさい。みんなの邪魔しました。みんなの足を引っ張りました。私の考えたことは悪いことです」
山のような紙の山から紐で閉じてあるやつに火を点けて、小屋のリーダーに手渡す。
心から信頼していたリーダーw
自分を追い出すための火を手に持ってるリーダーw
見ろ見ろ!これがリーダーがあんたにこれからすることだよ。
火は積み上げられた物の中にポーイ。
お花畑さわぐw「やだーっ!やめてやめてやだーぁっ!許してよもうしないよ仲間に入れてよーっ!やだよやだよやだよーっ!」
あんたの一番欲しがってるものはわたしが一番絶対返したくないもの♪
紙には『ブログ過去ログ』とかって題あったようなないような。
紙もお布団も燃え上がるw

キャンプファイヤーッ!

85 :
手をつないで回れw回れw

信じていたナカーマコヒの一人にお花畑を肩パンさせる。
「あんたはそこにずっと座ってなさい!」夢の出演者古コヒの操作楽しい。
「トモダチが欲しくてたまんないまんま欲しがってなさい」脳内操作楽しい。
「なにあれ?おあずけの刑?」「うふっ!昨日までみんなと水汲みしてたのに」思考力使ってダイエットになるかも。
「ヴァカじゃね?w」「おしおきなんて要領悪いからされんのよ」
分かりあったコヒが集団でワイワイガヤガヤ。
「キモい、見たくもない」遠ざけられるお花畑コヒ。
「やあ火がきれ〜い!お祭り気分だねっっ♪」
「おどろ!」「はははwおどろおどろ」「うふふ」
コヒの輪出来る♪
自然に出来る♪息が合って出来る♪
この乗りサイコー、たまんないっ。
『 み ぎ や ひ だ り の 』『 マ ダ ム さ ま 〜 』
『み ぎ や ひ だ り の』『お じ ょ う さ ま 〜』
『 哀 れ な コ ヒ に 〜 お 恵 み を 〜 』
『ど う か お し ゃ べ り 〜 お 恵 み を 〜』
『 … テ ケ テ ン テ ン 』『 テ ン ツ ク テ ン … 』
『テ ケ テ ン テ ン 』『テ テ ン テ ン テ ン』
『 テ ケ テ ン テ ケ … 』『 … テ ン テ ケテンテケテンテケテンテケ!』
『テンテケテンテケテンテケテンテケ!』
『テンテケテンテケテンテケテンテケ!』
『テンテケテンテケテンテケテンテケ!』
『つもりつもりつもりつもりつもり!ごっこごっこごっこごっこごっこ!』

86 :
『KY?』『KYKYKY』
『ワン・トゥー・スルィー・GO!』『タダ飯タダ飯イェイ!』『フゥー』
『たたタダ飯食らいイェイ!』『フゥー』『たたタダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯タダ飯』
『たたたたたたたたたたタダ飯食らいイェイ!』『フゥー!』
『わたしののど越しの音♪わたしを誉めている?』『イエス!』『YO!』『イエス!』『YO!』
『イエス!』『YO!』『イエス!』『YO!』
『誉めて誉めてよ世界中の誉め言葉はあたしのもの当たり前YOYO♪』
『パッパッパラッパパ♪』『フゥー!』『パッパッパラッパパ♪』『フゥー!』
抵 抗 の お た け び ww興奮するわww
「やだあー!やだよやだよ!こんなのやめてよ〜!もういやだよこんなひどいことしないでよぉ〜!うわぁぁあああ〜」
泣け泣けw
でも古コヒ一匹くらい本当はどうでもいいんだけどねww
何人も何人もコヒをおかしくしていたら、ある日お城から調査に差し向けられたようでお役人?てか…医者が来た。
変人オーラの新聞記者を一人連れている。
まあ、医者なんて今やお城の子犬ちゃんだからね。医者でもお役人でもどっちでもおんなじ。
心からコヒを心配してるわけないない!
リュックと防護服で探検家みたい。ここジャングルですか?
記者もなんだ。舌抜かないから口開け。お姫様や王子様もいる森ですよー。
失礼なw物音するたびにビビってら。魔法の鏡で監視してたら嫌々来たのがよく見える。
運悪く、この医者と記者が初めに会ったコヒはニュータイプだった。
記者、口開け。

87 :
「責任者?そんなのいにゃいお♪」「人気者ならいるけどね♪」
「あたち、子どもん時に愛されなくてぇ、トラウマあるからぁ、責任て持てないの」一人が指を一本咥えてちゅうちゅうと吸いはじめた。
「あたしもぉ♪責任て言葉聞くとジンマシンでちゃう♪」こいつは人差し指と中指二本を咥えて吸い出した。
「あなたが言うならわたしもー!」「やだーあたい一人違うのやだやだやだやだあ!あたいもチルドレンするするするぅ!」
「じゃあわたしも」「じゃあ?じゃあってなによじゃあって!」「そんな言いかたされたら傷つくう!」
「わたしだって!」「わたしもわたしもわたしもわたしもぉ!」「絶対出遅れないんだからぁ!あたしだってぇ!」
指吸い一本、二本、三本、四本、おお片手全部!
いや六本!七本……そして。
両手全部を口に詰め込んだニュータイプコヒ達がウガウガウガウガ合唱してるのだw
ついに誰かの手が喉の奥に入った。
「ヴェ゛ッ!オ゛ェッ!オエエエエエーーーッッッ!」一人がやると全員が真似する。
「オ゛エオ゛エオ゛エオ゛エーーーッッ!!」顔真っ赤。目、涙目。
記者、撮影してないで喋れ。暗い!
さあ、だーれがかわいそうだっ!?wほれほれ
「お医者のちぇんちぇー、あたち治ちてー!w」「あたしもあたしも治して〜治んないけどずっと治して〜」
「付きっきりでエコひいきして治してっ!」「時々他のコヒすっごいいじめちゃうから治して!なんて病気?」
「ねえなんて病気?」「どのコヒと鏡メールしてもいじめちゃうんですっ!悪い子ちゃんの性格治してください!メルアド教えてくださいっ!」
「メールは一日10回以上返してくれないと怒って興奮して悪いことしちゃうんですよね。それと昼間は飲んでるから夜中じゃないと携帯開きませんから」
「夜はネトゲしてまぁす♪心はいつも虚無感でぇすっ♪るんっ♪」「でも深夜にお腹が空いて気持ちも空虚になっていきなり不安発作してまぁす!」

88 :
「こんなお医者嫌だ!嫌だ嫌だ見たくもないムカムカするからもっと若くて勘が良さそうで清潔そうで頭も良さそうな違うお医者に変えてくれなきゃ森に火をつけてやる!だからねえねえ話聞いてる?だからねえねえ話聞いてる?
聞いてる?聞いてる?ねえ〜ん!ねえねえ〜ん!こっち見なさいよ文句ゆってるんだから!」
「テレビ見るだけで昔の嫌なこと思い出して記憶なくしますっ!助けてくださいですっ!」
「だからねえねえ話聞いてる?こっち見なさいよ文句ゆってるんだから!」
「ケンカ売っちゃって止まんないから寂しくならないとこに隔離してください!」
「だからねえねえ話聞いてる?こっち見なさいよ文句ゆってるんだから!」
あれれ、お医者、いつの間に縛られてるの?
「ネトゲナカーマでーすっ。入院したくないけどカウンセリングタダでしたいなって思うのでメルアド教えてくださいっ」
「だからねえねえ話聞いてる?こっち見なさいよ文句ゆってるんだから!」
「入院しないと悪いことやめられない!お金ないからタダね!」
「だからねえねえ話聞いてる?こっち見なさいよ文句ゆってるんだから!」
お医者逃げないの?
あら、なんで?そうか縛られてるからか。
「やだやだあたいもタダ!」「コヒはタダで治してもらえるの?わたしもタダね!」
あら、あら、新発見!ニュータイプたちの口から吸血鬼の牙が生えてきた!?
ねえあんたたちいつの間に進化したの?
「タダがいーいっ!」「ターダ!」「ターダ!」「ターダ!」「ターダ!」
出た〜タダコール〜wお前らつくづく病気ww
コヒからとうとう別の生き物に生まれ変わるくらい病気ww
あ、お医者が埋まったwニュータイプの山に埋まったw
なにしてんの?お医者にたかってなにしてんのねえ見えないってばww
記者、ぼけっと医者見てんな喋れ!口開け!てか助けないの?w
…さあ、だーれがかわいそうだっ!?wだれから救ってくれるの?ほれほれワンワンw
てか生きてる?w

89 :
記者は駆け足で帰って行ったwwはい逃げ帰りぃ〜wwすたこらさっさww
お城なんて、王国なんてこんなもんさねw
こうゆうニュータイプたちはじぶんの言うことを全部聞いてくれない救世主なんていらない。
でも目の前から立ち去っていなくなるくらいならもったいないからこうするだけ。
願いを我慢して、我慢して、我慢して、我慢して爆発した脳がかわいそうなだけ。
ビビりお医者の意志で立ち去ったわけぢゃない、じぶんの意志で見えなくした。
自然に目の前をコントロールしたくなった、それだけだよっ♪
悪さしに来たわけじゃなし、でもこっちは親切を受け身で踏みにじるのが楽しいだけだからね。
だからこれからも、もっと、もっと、もっと来てほしい。
軍隊で来てもいいよ。
コヒ商売が儲かるかもってもし思われたら、金儲けしたい人が来る。
コヒがかわいそうって思われたら真面目な人が来る。
どんな人が来てもニュータイプどもがこうしてしまう!こいつら無敵!
ニュータイプを鍛えるわたしもハイになる!ハイなじぶんが好き!
だからもっともっとだれか森のコヒにかまって欲しい!さあ来い!どんと来い!どこからでも来い!どすこいw
王子様も言ってた。
構われるのって嬉しいね、もっともっと欲しがるべきだよって。
ドンヨクな姫が可愛いよだって!きゃ♪
ところでニュータイプたちがいなくなった跡には、地面になにが落ちているんだろう…!?
…ま、いいか。
わたしは気にしない。
わたしはコヒから離れない。
だい嫌いでだい嫌いでハイになるくらいだいっ嫌いなコヒから一生離れてやらないからね。
こんなわたしは、王子様にずっとずっと、誉められる。

90 :
魔法の鏡メールで『森のはずれの王子様株式上場祝賀パーティ』という招待状が来た。
はあ!?王子の持ち株が上がった!?
王子の値打ちが上がったということらしい。
どうして勝手に上げるかな。王子の値打ちを決めるのはわたし一人がいいのに。
しかし面白そうなのでバッチメークに本当はご法度のカツラを裏値で買ってつけて、お洒落して出かけた。
メーク薄くないかな。主賓のパートナーとしてらしく振る舞えるかしら?
パーティ会場に着いた。
ゆわれた時間に着いたよ。準備なんてやらないよ。下っ端たちがやれば。
わたしは主賓のパートナー。わたしは森のコヒを取り仕切っている善意のボランティアお姫様。
ヒューマニストの慈善家。
わたしは格調が高い、王子にふさわしいパートナーなのよ。
普段のストレスが溜まっているのよ!わかってくれている。王子はきっとわかってくれている。
わたしの善業とストレスと値打ちをわかってくれている。
だからモーゼの海割りのように人が割れてわたしを出迎えるはず!
…気付かない。王子は忙しいんだ。
舞台がある。あそこにわたしはあげられるのかもしれない!
参加者に見られるんだわ。わたしを見られるんだわ。だから参加者をいっぱい呼び寄せたのね。
わたしは高みに駆け上がるの!

91 :
テーブルにはお寿司が並んでいた。
一皿五人前くらいはありそうな大皿が何皿も。
その間に赤ワインの赤色と白ワインが、花と真珠のようにこれまたいくつも置かれてる。
あれ?あれあれあれあれ?
わたしの取り皿にウニと大トロとイクラと卵だけが黙って集まっちゃった。
どうしてかなあw
どうでもいいんだけどねっ。ぺろり。
テーブルの大皿には、もうパッとしないネタばかりが残っている。パッとしてないものには用は無いし、目に入らないんだよね。
でも他の出席者の目には入っている。黙って何かを探してる。
とうとうコヒみたい人が一人言った。「卵は?」
ああイヤらしい!ねえ思ったこと言うの?なんも考えないで言っちゃう?
そのイヤらしさ考えないの?気付かないの?品性って言葉、辞書で見たことある?
ねえ思ったことそのまま言っちゃうんだ〜。わかんないで言っちゃうんだもんね。仕方ないよね。
どうやら魔法を持っていないうんと下々の庶民のようだから。
あんたたちの頭の中が卑しいね。
そこには無いネタを探すその狩猟本能が!!

92 :
プリプリ!気に障って、いいや刺さってて収まんないわ。
ねえわかんないの!?わたしはワインを赤も白もあおりながら、一人、怒りに浸るの。わたしかわいそw
その「卵は?」のひと言が、じぶんのずうずうしさとか卑しさを振りまいてる!
ネタの中でも格上のネタをじぶんももらえるかもしれないとなんとなく思う心?無意識?
このじぶんの値打ちの見積もりの高さが鼻に付くのよ!
わたしがこれだけ不快を感じたのよ。他のやんごとないセレブな人たちも絶対嫌な思いしたのよ。迷惑よ!
KY振り撒かないでちょうだい。分不相応なものを気にしたり口に出さないで。
それで王子がせっかく作ったここのパーティの空気がどれだけ乱れるか。台無しにされるか。
手酌でとくとくとく。グイグイ。
身分不相応な庶民もこの場に入れてやったのはさぁ、王子にどれだけ厚かましくしていいかを試させるためじゃないの。
好きに振る舞っていいわけじゃないの。おとぼけした振る舞いで勝手な空気をこの席に作らないで。
それともなに、こうしてパーティに出席したのは王子となにか関係があるからとでも言うの!?
どうせ上下の関係でしょ。領民?庶民?そんな下々のお立場なんてわたしがわかるわけないじゃない。
普段から上質な世界で生きてるから下々にどんな庶民がいるかなんてわかんないし、見た目ではなおさらわかんないの。
わたしは上から見下ろすセレブなんだから、下から気を効かせるものじゃない?
ゆわれなくても身の程にふさわしい振る舞いをするものじゃないのかしら。
手酌でとくとくとく。グイグイ。

93 :

しようとしてたのかしら?でもできてないじゃないの。
しようとしたかもしれないけどできてないものは実際できていない!
する気がないのかな、庶民としてこんなに大事なことなのに。
だれのお陰で作物が作れておまんまが食べられて、盗賊とかに農村が狙われなくてすむのか、おうちでだれも教えてくれませんでしたか?
わたしからはゆわないわよめんどくさい。一般庶民の常識と義務としてじぶんの領地の偉い人くらい頭に入れておきなさい。
知らなかったじゃ済まされないの。
こうしてわたしというパートナーも来て盛大に、格式高く、でも庶民への慈愛も持って王子の値打ちをこの国に知らしめるためのパーティなのよ鈍感じゃ済まされないのよわかってた!?
手酌でとくとくとく。グイグイ。
ねえどれだけわかってた!?わかんなかった!?そもそもわかる気あった!?
格調勝手に落とさないで。ね。格調勝手に落とさないでっつってんの!!
手酌でとくとく、あら、ワインの瓶が空になっちゃった。次の瓶を取りに行くのめんどくさい。
クラ?見たことない白い瓶があった。
お酒らしいから仕方なく飲んであげるわ。ぺろり。もうなくなっちゃった。
イラつく。
いつまで経っても呼ばれない。我慢できなくて王子にわたしから「おーい」と言った。
王子は気付いた。
にこっとした。
にこっとした。
にこっとした。
にこっとした。……それだけ。

94 :
舞台は一発芸お遊戯会だった。
舞台のパックスクリーンに映った太い太い水道管から、病院のパジャマを着た女の子が一人、泥だらけで這い出てきた。
そしてスクリーンからリアルの舞台へ這ったまま登場。
こんなとこ通ってきた水道水、使いたくねーよw
観客は大笑いと拍手。ちゃっちい手品じゃないか。
次に乾燥唐辛子を少しずつ齧りながら『頑張ります!頑張ります!頑張ります!』と涙声で叫ぶ太めの女の子。
唇腫れてぱんぱんwそこまでして芸したいか。
思いつかなくてもしたいかオラオラ。
背丈くらいもある大きなイルカのぬいぐるみを抱えてきて『封印よ解かれたまえーっ!クリスタルが未来から呼んでいる!この声を聞ける耳をわたしのものに!』と叫ぶ…よく見たらおばさんw
心配しなくてももっと歳をお召しになったら見えない人と24時間しゃべるようになりますよ。
早く電波がほしければニュータイプにフラッシュBを幾らでも使わせますが?
そして若者が何人も舞台に横並びした。
全員どこから調達したのか不思議になるくらい、覇気が無い。湿気ている。キョドってる。
『お金よ降ってこーい!お金よ我らの上に降ってこーい!』本当はうつむいていたいのに、操られてるかのように天を仰いで両手をバンザイして叫ぶ若者。
こんなかに絶対コヒいる。
わたし以外のコヒが王子から役割もらえるなんて許さない。
全員にGPS端末つけて後でニュータイプに調べさせてやる。
コヒにはヤキ入れてやる。
わたし芸考えて来いなんてゆわれなかった。わたし役に立つのに。
王子のために役に立つのに。

95 :
なんだかわからないままに帰ってきた。三分たった。まあいいや。わたしは元気。
ニュータイプにおんなじ思いさせよーっと。
王子のやり方はすごく人が集まりそうだから、この手法はいつか使えるw
『森の姫株式上場記念パーティ』のチラシ作ってみる。その気になってくる。
さて、王子に恥ずかしくないヒューマニストの慈善家として、カッコをつけられる計画を探さなくてはならない。
『妄想スコープ』で森のコヒの妄想を検索する。
ニュータイプも古コヒも、今日もあるあるw
今日もコヒの頭に一方的に深入り深入り深入りぃ!!
どーんな本音もわたしのものになるんだからね!
ライフスタイル情報誌のグラビアの中に浸ってるのから、料理から妄想して出来たてのグルメを何回も食べる妄想もいる、
街のオペラの舞台に立って、主役と恋に落ちてるのもいるしw まあ卑しい。
雑誌の誘い文句はコヒを誘ってるんじゃなくてよ。お金だけ払ったらコヒなんてお払い箱なのよ。
きれいな部屋の大きな窓から夜景を眺めてシャンパン飲める生活にお呼びがかかるわけないじゃない。
似合うわけないじゃないのさ。
文字大好きのコヒは文字ばっかり思いだしてる。
馬車の中で読んだ小説の中の三行くらいをうっとり読み返してる。
何回も画面が文字を追っては戻り、追っては戻りしているよ。おかしい。
文字のなにに欲情してんのさ異常者wとろいw速読しちゃえ速読w

96 :
身分不相応なことにお城マニアもいる。高い塔の上に閉じ込められて、白馬に乗ったヒーローが迎えに来るのを待ってるのは、わたしの真似ですか?
この手の勘違いは多いんだよね。
お爺さんとお婆さんに溺愛されて育てられてから男の人たちに「結婚してください」ってゆわれて「嫌です」ってことわって得意満面でUFOに乗って立ち去る姫もいる。
お城に先祖代々伝わる宝物をくださいっていい男がやってきて、王が「やだ」ってことわって、でも夜中にコソーリ宝物を持っていい男のとこへ行って嫁になった妄想姫もいる。
身内を裏切っていい男とくっつく快感は気持ちいいけどめんどくさいんだよ。
その話のいい男は別なとこで王になってから浮気したの知ってる?
かと思えばグロ一直線で、毎食100枚のご馳走の皿をテーブルに並べる妄想姫…これは女王だw
ひと皿に「まずい」とゆって、料理人の首を…いや〜砂嵐、Fマーク〜!
出た、恋人の浮気相手を捕まえてキャ〜!Fマークマーク!
要はさ、気に入らない相手の恐怖の顔だけ見られれば夢として成立するじゃん。わたしはついつい実行しちゃうけど。
それから将来お父さんと対立しちゃうかもしれない身分の低い大将と一緒に駆け落ちしちゃう妄想姫、
その身分の低い大将の弟がモテ男、いっぱい愛人がいるのにじぶんが一番だと信じて舞台で踊ってる妄想姫、
そんなに身内に反対されるシチュが好きですかそうですか。身内への怨みが眠ってまつねw
優しい美男子のいい男のお城に嫁に行って、何年もたってから凶暴なお兄ちゃんが戦して攻めてきて実家へ連れて帰られる妄想マダム。
どんだけじぶんをめぐって取りあいされるのが好きでつか。求められながら拒否るシチュに興奮しますか。
なにかが癒されますか?

97 :
あら、コヒの男もいたよw
ランプをこすったらジャジャジャジャーン!メタボで調子がいい執事みたいな妖精が出てきて、イケてるギャルを何人も連れてきてるよ!
空飛ぶ絨毯に積んで、よたよた飛ばしてきてるw
女をイパーイ集めたら上下関係作り出してし合いのケンカするって知ってたの?
ギャ〜!ハーレムの中にわたしがいる!?許さーん!
かと思えばこっちの男はアニメゲームの主人公と人生論語り合ってるしwどこまで現実から逃げたいわけ。
でも現実でも邪魔だからやっぱりそのまま宇宙へ飛び立って帰ってこなくていいわ。
お笑い漫才の舞台に立って、受けない責任を相方に押しつけ、なじってるのもいる。
でもネタ考えてたの相方w
こっちはセレブタレントみたいに結婚式を遠い外国でしてる。世界珍百景の中に二人っきりww
妄想だから自分の願望が強過ぎて相手の顔見えないしw
かと思えば泳いでも泳いでも、水中から水面に出られないのも。
繰り返ししつこく、頭の上に水面が来る画像が出てくるんだよ。
でもなんたって熱いのが人間関係の妄想w
コヒナカーマ同士でバックかぶった!
あらあなたのを落としちゃったわバーベキュウの網の上にw
拾い上げようと思ったらだい好きな姫に話しかけられてうっかり忘れちゃったのコヒだから許して!?
腹よじれるwわたし出演してるw
コヒの森大運動会でわあ大変、古コヒとニュータイプとジャージがかぶっちゃったw
ニュータイプ、集団で囲んでゴルァゴルァゴルァwちらっちらっとフィルタリングの砂嵐w赤いFマークキラキラ。なにしてんの?
あらあら、相変わらずたまたまのかぶりを潜在意識の意の話にふくらましちゃったw
本心はそうでもなくても口を開けば被害者意識異常理屈付け異常。
そして優勝トロフィーをニュータイプに渡すのが、わたしww
わたし運動会なんて開くの?運動会って秋にセレブの子どもが暇つぶしするのにするんでしょ?
へ〜、北の小屋のコヒたちは、森に来る前は初夏に運動会する土地に住んでいたのね。
畑の苗が出てきた頃にするタイミングがさすが。
雑草取りでどろどろに疲れた親が見に行ったり行かなかったりして、誉めてもらえないのって街の子が傷ついて、コヒに八つ当たりするわけですねwww

98 :
でも他の小屋のコヒも同じか。いいじゃない。
街の人のつもりしてた時にずうずうしく味わった身分不相応な思い出っつうことでっw
でもジャージならまだコヒ感覚がある。
なのに妄想の中でロックシンガーになり切ってるのもいて、遠い外国で有名らしい“婦人・GaGa”ってのが子どもには見せられないファッションのダンサーをいじめる役を、真似している。
このGaGaちゃん、脚も長くないし指も太いのにねっ。
ダンサー網タイツ、コヒはレースのレオタードとかww
ところどころにフィルタリングの砂嵐ザーザー!いやん危ないわたし目を隠しちゃうw
あら、メイクアップアーチストにわたしがいる!
ロックンローラーの厚化粧なら姫に頼もうってかいふざけんじゃないよゴルァ。
わたしあっちこっちに出演してるwわたしもさすがw
そうよ影響されてなさいコヒども!
他にもライバルの美貌を崩しました、ライバルに恥をかかせました、ライバルの信用を落としました。
ライパルの生き甲斐を挫折させました、ライバルの努力の結晶を堕としめました、ライパルが報われそうな時に味方を取り上げました。
借りがあるライパルのピンチを無視しました、そのピンチを逆手にとって同情を集めました。
ライバルの噂を真偽ないまぜで広めました、ライパルを差し置いてじぶんがいい思いしました。
はあwwライパルって本当のライパルですか?
友だちやナカーマも混ぜていませんか?
妄想に見覚えのある顔がいくつか見えたんですけどw
コヒだからね、みんな嫌いなんだねw
でもわたしはいい役でしか出てないwwわたしいい姫ww好かれてるww
好かれてないとこあったら『スコープ』でいじって潰してやったもん。

99 :
何十人ものコヒの妄想を見ていたら、映画のCGシーンが出てきた。
いいこと考えたwこれ使おう。
魔法の鏡が王子の好きな曲を流した。「ビューティー、ビューティー、ビューティーペア〜♪」
前に『森の王子株式上場記念パーティ』で舞台に上がっていた、ウザくて胡散臭い若者たちにつけたGPSに動きがあったことを知らせるソフトの音だ。
しばらく動きが無かったが、街の噴水の広場にちゃくちゃくと集まっている。
街のホームページを開くと、噴水の広場でお祭をやってることがわかった。
なになに『チャリティースーパーアニメフェスティバル・アニソン、ゲーム、DVD、グッズ、同人、声優握手会と声優手作りフード販売なんでもありのパラダイス』
収益金は戦場の兵士に……!?
協賛、森の王子。
王子こんなのやって戦争に媚売ってらっしゃるのっ!?
……ステキ♪♪♪

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