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2013年08月ニュー速VIP+355: カナダで高校生をしていた頃の話 (205) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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カナダで高校生をしていた頃の話


1 :2013/07/18 〜 最終レス :2013/08/16
立ったら書く。

2 :
パンツぬいだ

3 :
>>2 残念ながらパンツ脱ぐような展開はないw

4 :
カナダって極端なアジア人差別は少ないと聞いたんだけど、どう?

5 :
中学を卒業して、すぐにカナダに発った。
当時の俺はまだ15歳。
厨二病をこじらせた友達の少ない本物のクズだった。
向こうの高校が始まるのは9月からなので、それまで語学学校で勉強をした。
この時期は新しい環境に慣れることに必死な上に勉強中心の生活だったため、
あまり記憶にない。
そして9月。現地の公立高校の1年生になった。

6 :
そしてパンツをおもむろに脱いだ
「なんと言う開放感!」俺はそのまま走り出し日本に帰った

7 :
いよいよ学校初日。
といっても、授業が始まったわけではない。
新留学生のためのオリエンテーションだった。
当時、流行していたthe OCのような高校生活に憧れていた俺は
広いキャンパス、初めてのリュック、私服登校に胸を躍らせていた。
午前10時くらい。
集合場所とされている留学生のための教室に集合。
国籍も年齢も異なる留学生が狭い教室にぎゅうぎゅう詰めになって座っていた。
留学生の国籍は本当にバラエティに富んでいて、アジアンもヨーロピアンもアフリカンも
南の島の人たちもいた。
向こうの人は簡単に高校を編入するらしく、学年も俺みたいな高1だけじゃなく、
高2、高3という人も多かった。

8 :
そしてパンツを脱いだ
「イエスウィーキャン!」そして大海原へ漕ぎ出した

9 :
周りはすでに友達になっている中、
俺はいつものポツンw
そして先生登場。
「●●高校へようこそ。」みたいな、ありきたりな挨拶をしていたと思う。
その後、留学生担当の先生と1人ずつ履修の相談をするとかで、
面談の時間を割り当てられた。
面談の時間まで大分、時間があった俺は外のベンチでボーッとしていた。
「日本人?」
長身イケメンの日本人が話しかけてきた。
「うん。1です。高1です。よろしく。」
「ほんま?俺も1年やで!日本人同士よろしくなー!」
俺と正反対のタイプのこいつを山崎としよう。
山崎は女子にもてるリア充オーラが半端なかったけど、
すごい良いやつオーラも負けないくらいあった。
山崎としばらく話していたら、女の子たちが加わってきた。

10 :
>>4
地域にもよるみたいだけど、極端な差別はなかったよ。

11 :
台湾からの女の子2人。
1人はものすごくかわいい。もう1人は大人しくてニコニコ人の話を聞いている
タイプ。
かわいい方をビビアン、大人しい方をスーとしようw
ビビアンは日本が大好きらしく、色々、日本のことを聞いてきた。
もちろん山崎にw
俺とスーは空気だったw

12 :
この日は皆、先生との面談があったから、ある程度の時間になったら
自然と解散した。
帰り際、ビビアンが「これからたくさん色々なこと話そうね!今度一緒にランチしよう!」
みたいなことを言っていたと思うw
先生との面談は淡々と終わって、希望通りの授業を取れることになった。
初日はこんな感じ。

13 :
何州?

14 :
翌日から、授業がスタートした。
現地の生徒のノリの良さに新学期早々、面を食らったw
でも、この日本にない自由な雰囲気はいいなと思った。
1時間目は数学の授業だった。
早めに教室に来て座っていたら、「ここいい?」と日本語で話しかけられた。
ちょっとヤンキーっぽい日本人の女が立っていた。
「ええ、あ、どうぞ」
日本で会わなかったタイプとの対面に内心びびったw
「あたしは明日香。新しい子?よろしくー!」
明日香は高2なんだけど、高1の数学をパスできなかったらしく、
今年も高1の数学をとると言っていた。
見た目は怖かったけど、話してみると意外に良い人だった。
この明日香がこの後の展開のキーパーソンになる。

15 :
>>13
西の方。


学校が始まってから2週間。
こっちに来てからの俺も相変わらずで
放課後にダウンタウンに彼女wまたは友達と遊びに行く・・・
なんてことはあるわけなく、毎日、夕方まで学校の図書館で勉強していた。
いつも通り、勉強をしていた時に「1ー!聞いてくれー!またスミスと
トラブっちゃったよー!」と明日香が話しかけてきた。
スミス先生は、留学生の面倒を見る先生ね。
中年のぽっちゃりした、温厚な先生。
「何があったん?」
「うちさ、今度、ホームステイ変えるのね。
んで、ネットが使えるファミリーがいいって
スミスに言ってるんだけど、君の希望に合う
ファミリーを見つけられないと言われたの。
だから、キレてコノヤロー!と言ってバタンとドア
を閉めて出てっちゃった!怒ってるよね?」
「あーそれマズイよ。早く謝りに行きな。」
向こうの学校は素行の悪い生徒への処分が厳しいから、
ただの先生と生徒の言い合いでは済まされないことがある。
特に明日香の場合、成績も素行もよくなかったので、
謝りに行かないと、大変なことになるのは見えていた。

16 :
「どうやって謝ればいい?」
「スミス先生のオフィスに行って、さっきはすみませんでしたと言う。
それで、ホストファミリーのことはある程度向こうに任せたら?」
「えー任せるの?」
「だって、あまり注文つけると明日香の評価が落ちるかもしれないじゃん」
こんなやりとりを繰り返していた。
「おーい!1ー!!」
誰かが大きな声で俺の名前を呼んだ。
初日に少し話した、台湾美少女のビビアンだった。
ビ「なにしてるの?1?」
俺「明日香がスミス先生とちょっとあって、これからどうするか話してるとこ」
ビ「えー!それは大変!何があったの?」
俺「ホストファミリーを変えるんだけど、ごにょごにょ」
ビ「あ、それ早く謝りに言った方がいいよ。明日香ワガママだよ。」
俺「うん。だから、さっき言ったように謝って、ホストファミリーのことは
そちらにお任せしますって言った方がいいよ。明日香。」
明「わかった。今から謝りに行く。ありがとね。」

17 :
明日香の件のおかげでこの後、俺はビビアンと急接近をするw
今日はここまでにするよ。見てくれた人、ありがとう。

18 :

続き楽しみにしてる

19 :
今日は切り上げようと思っていたけど、やっぱ書くわ。
記憶がワーッと湧き上がって書かずにいられないw
続き

明日香はスミス先生に謝って、許してもらえた。
しかし、現地保証人(未成年者が留学する場合、現地で親代わりの役割
をしてくれる人をつけることが決まりになっている)の佐藤さんにケチョンケチョンに
言われたらしく、すごい落ち込んでいた。
学校が始まって1か月、放課後の図書館は勉強をする場所から
いつのまにか、明日香の話を聞く場所になっていたw
「スミス先生は許してくれたんだけど、佐藤さんの耳に件のことが入ったみたいで、
件のことの他にも色々言われちゃったよ・・・。」
「なんて?」
「『お母さんから聞いたんだけど、明日香ちゃんって中学生の時、不登校
だったんでしょ?その話を聞いたとき、やっぱりなーと思った。
やっぱりなーってのはそれだけのものをもっている子ってことね。
いじめられて不登校になるだけの原因があるってこと。』って言われた。」
この時、はじめて知ったんだけど、明日香は中学生の時にクラスの連中から
いじめられて不登校になったらしい。不登校でひきこもりがちな娘に変わるチャンスを
与えたくて、親が留学させた。
ヤンキーっぽい恰好と高いテンションは一種の”虚栄”だったんだなと思った。

20 :
>>18
ありがとなー。期待にそえるように書いてくよ。

「その他にもさ、去年、1が来る前に他の日本人の子たちと色々あったことも
うちが悪いと言われて、もうどうしたらいいのか・・・。」
俺が来る一年前、この高校には日本人の女の子たちがたくさんいて
大きなグループでつるんでいたらしい。
その中のリーダーと明日香の間にギクシャクする出来事があって、
明日香は謝ったんだけど、結局、許してもらえなかった、という話だった。
「うむ。いじめられる方に原因があるというのはおかしな話だ。
明日香は何かやらかしたとしても、その都度、対処してるから偉いよ。」
「そうかな?なんか1と話していると落ち着くよ。」
明日香は俺より1つ上なんだけど、すごい苦労していた。
小さい頃から、いじめられることが多かったらしい。
話を聞いていて、見た目とは裏腹に本当に繊細な人だな、とつくづく思った。

21 :
登場人物

16歳、高1
中肉中背、十人並みの容姿
インドア派

明日香
17歳、高2
ヤンキーっぽい、派手、小さい
勉強はあまり得意じゃない
優しい
ビビアン
16歳、高1
超かわいい、スタイル良い
頭いい
天真爛漫
とりあえずは、大体、この3人を中心に話は進む

22 :
明日香は感受性が豊かで、人とは違う世界を持っていて、物知りだ。
明日香の話は本当に面白い。
放課後に会って話すのが、毎日の楽しみだった。
「日本じゃさ、友達ってタメじゃん?正直、タメじゃない人と友達に
なりづらいじゃん?けどさ、カナダの人ってあまり年齢気にしないよね。
アリーとキルスティン(カナダ人)って2つ年違くて、アリーは成績悪くて留年、
キルスティンは成績優秀で飛び級してるじゃん?そんな年もタイプも違う2人が
親友って見てていいなーって思うよ。」
まだ17歳だったけど、表面的なものに流されないで、物事の本質を見てるんだよね。
そこはすごいと思った。
この放課後のマターリする時間に、なんと台湾美少女のビビアンが加わることになろうとは・・・!w

23 :
すごーく自然に明日香と俺の雑談タイムwに馴染んでる人がいた。
誰かって?
おまいら、お待たせ。台湾美少女のビビアンだ。
最初のうちは明日香と俺に日本のことを聞いたり、日本語教えて―と
言っていた。
ビビアンはこの放課後の図書館での時間に「日本語教室」と名付けた。
「センセー!明日香は背が低いですって日本語で何ていうの?」
「背が低いはチビだよ。」
「コラ!おまえらやめろ!」
「チビチビ!w」
「だからやめろって!w」
日本語の新しい言葉を教えると、ビビアンは子どものようにはしゃいだ。
明日香とビビアンは元々、知り合いじゃなかったけど、
この図書館での日本語教室を機にぐっと距離が近くなった。
面白いことが好きな者同士、気が合うらしい。
この頃になると、俺もカナダでの生活に慣れてきて、週末に明日香と
ショッピングモールに出かけたりするようになった。
もちろん、俺たちの間にはロマンスのロの字もなくて、気の合う友だち同士だ。
次第に、それにビビアンも加わるようになり、毎週末、3人で色々なところへ出かけた。

24 :
高校に入学して半年くらい。
明日香ともビビアンともかなり仲良くなった。
毎日、くだらないことで盛り上がって、まさに憧れていた高校生活だった。
しかし、この頃からビビアンの俺への態度が変わり始めた。
どんな風に変わり始めたかというと、歩いているときにピッタリくっついたり、
携帯へのメールが頻繁になったり、朝一緒に登校しようと言ったり、
「1かっこいい」と言い始めたり(俺は決してかっこよくないキリッ)」
いつも3人で過ごしていたんだけど、ある日、明日香の家族がカナダに来て一緒に
旅行をするから、と明日香は1週間ほど、学校を休んだ。
この1週間、16年間もてなかった俺にとって考えられないようなことが起きる。

25 :
しえん

26 :
ビビアンとS○Xしてたら死刑

27 :
はよしろ

28 :
はやくー

29 :


30 :
ビビなら隣で寝てるよ

31 :
つC +   +
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゜∪ ∪ +        
 と__)__) +

32 :
明日香がいない一週間、朝から寝るまでビビアンと一緒だった。
朝起きて、ビビアンの家の近くの公園で待ち合わせて、一緒に学校へ行く。
「授業後は図書館で待ち合わせねっ!」
学校へ着くと、そう言って爽やかにビビアンは教室へ向かってった。
放課後は夕飯時までビビアンとモールでアイスを食べたりして過ごした。
ビビアン・スー似の超絶美少女ともてない俺が一緒にいるのを周りは
不思議に思ったことだろう。
でも、そんなのどうでもよかった。
表情がころころ変わる子猫のような、かわいい女の子と一緒に
いられて、すごい幸せだった。
「放課後、明日香と1でよく図書館で話してたじゃん。私、日本語分からないけど、
なんとなく雰囲気で相談してるのかなと思ってた。スミス先生と明日香がトラブった時、
1すごい心配して親身になってアドバイスしてたよね。明日香ってちょっと変わってるし、
ああいう子と仲良くできる1ってさぞかし人間ができた人なんだろうなぁ。」
「明日香は不器用なだけで、すごい良いやつだよ。」
「1は本当にきれいな心の持ち主だね。私にも丁寧に日本語教えてくれるし、
感動したよ。」
「いや、そんなことないって。」
「前から気になってたんだけど、1って明日香のこと好きなの?」
「それはないwなんか男の友達といるみたいだしw」
「そっか。よかった。」
え、今なんつったー?

33 :
「1って日本に彼女いたりするの?」
「いや、いない。」
「じゃあ来年のダンスパーティーは誰と一緒に行くの?」
向こうの学校はドレスアップしてカップルまたは友達同士で出かけるパーティーがあるのね。
「ダンスパーティーか。考えたこともなかった。特に興味はないかな。
あ、でも、ふざけてコスプレして行って周りをおちょくってみたら面白そうw」
「あはは。そうだね。じゃあ一緒に行きたい人は?」
「特にいないけど。」
「えーじゃあ私、立候補しちゃおうかなー?OK?」
えええええええええええ!!なにこの展開。

34 :
明日香がいない一週間、俺の生活はビビアンを中心にまわっていた。
夜もずっとビビアンとチャットをしていた。
チャットでもビビアンは積極的だった。
「ビビアン、今、何してるの?」
「1と話してるの♪」
「ははは。そりゃそうだな。」
「ダンスパーティー一緒に行きたい人いないの?」
「いない。そもそも行かない。」
「えー!それはもったいない!1はどんな女の子がタイプ?」
「常識がある子かな。」
「何それwそんなこという男子はいないよw」
「ビビアンは誰かと行くの?」
「さあ。あ、山崎君ってかっこいいよねぇ。一緒に行きたいなー。
誘ってみようかなー。」
「山崎には彼女いるよ。」
「ショックー。まぁせいぜい楽しんでくださいな。山崎君。」
ターゲットは山崎で俺からは情報を収集したかったのか?
と思いきや、次の日、会うと
「1かっこいいー!」
「プロムのドレスはどういうのが好き?」
「1好きー!」
「私の自慢の彼氏!え?冗談だよーん!」」
「将来は友達たくさん呼んで大規模な結婚式を開こうね?」
ビビアンの言葉で俺は一喜一憂して疲れたw

35 :
明日香が帰ってきた。
ビビアンと距離が近くなって嬉しいはずなのに、なんだか妙に安心したw
ビビアンは明日香の前でも相変わらずだった。
特に「1好きー!」「1かっこいいー!」を連発するので、俺も嬉しいやら困るやら。
「なんかビビアンと急に仲良くなってない?私がいない間につきあっちゃったの?w」
明日香が数学の授業の時に直球で聞いてきた。
「いや、つきあってはない。なんかよく分からないことになってる。」
「で、1はビビアンのこと好きなの?」
「特に好きではないかな。あんなにかわいい子が俺とつりあうわけない。」
「そうだよね!」
と言うと、明日香はガハハ!と豪快に笑った。
この頃、明日香以外にも「どうやってビビアンを射止めたの?いいなー!」
「ビビアンと仲良しだね〜w(ニヤニヤ)」など、何かとビビアンとのことを
茶化された。
もてない俺がなんか自分じゃないみたいで、正直、浮かれていたw

36 :
モテモテだな

37 :
「明日香、ひーほーひーはー!って最近よく聴くあの曲、何ていうの?」
「エイコンとグウェン・ステファニーの"Sweet Escape"だよ。」
その頃、"Sweet Escape"という曲がラジオからよく流れていた。
放課後、いつも通り、明日香とビビアンとブラブラしていた時に、まさにこの
Sweet Escapeが聞こえてきた。
「ひーほー!ひーはーっ!」とノリノリで歌う明日香をよそに、
ビビアンはこっそり言った。
「1、私たちもSweet Escapeしようね?」
そしてウィンク。
もちろん、明日香は歌に夢中で気づいていなかったw
うっわwめっちゃかわいいwwwwwww
ビビアンは16歳ながら魔性でロマンチックなことを自然に簡単に
口に出すところがあって、俺はタジタジだったw
別れ際にこっそり「今夜、私のことを思い出してね?」
と言われた時は耳を疑ったw

38 :
見てるよ

39 :
高校生になって8か月目。
明日香と俺は大抵、数学のクラスに一番のりで来ていたんだけど、
その日はすでに誰かが座っていた。
あまちゃんの主人公を野暮ったくしたような女の子がポツンと座っていた。
あまちゃんのアキにちなんでオータムとしよう。
「ハーイ!あなた転校生?」
さっそく明日香が話しかけた。
「うん。今日が初日なの。」
「何人?」
「タイ。」
「何年生?」
「今はお試し入学みたいなもので、9月からここの1年生。」
「そっか。私は明日香、2年、こっちは1、1年。何か分からないことがあったら
聞いてね!」
「ありがとう。」
オータムの第一印象は暖かい笑顔の田舎から来た少女って感じだった。

40 :
このオータム、第一印象は純朴少女だったんだけど、
意外にガサツで面白いところがあったw
子供みたいに落ち着きがなくて、常にしゃべってたw
そんなんだから、明日香と妙に気が合うらしく、2人で猿みたいに
ワイワイガヤガヤしていたw
最初は明日香ばかりがオータムと話していたけど、
俺も段々よく話すようになった。
ビビアンのことも明日香から聞いたのか、自然と分かったのか
「おーい!1!ビビアンが待ってるぞ!」
「やぁ!ビビアンのダーリン!」
「1、早く行かなきゃ!ビビアンが私の彼氏はどこ〜?って探してるよ!」
など、ビビアンのことをネタにするようになった。
ビビアンと俺は相変わらずだったけど、特に付き合ってはない。
そんなある日、オータムからビビアンのことにで忠告を受けた。
「あのビビアンって子、おすすめできない・・・。私は好きじゃない。」
「ビビアン、良い子だよ。」
「何を言う!あいつ、嘘つきだよ。」
明るくてみんなから好かれてるビビアンのことを悪く言う人は初めてだった。

41 :
今日はここまでにする。
読んでくれた人たち、ありがとう!
良い夢、見るんだぞ!

42 :
おい

43 :
保守

44 :
面白い

45 :
ここから、どうなるのかねw

46 :
支援

47 :
保守

48 :
カリフォルニアに高校留学して夏明け9月からまたカリフォルニアの大学に行く現在ニートだけど
金持ちのおっさんの顔の上でRーしで稼いだ話し聞きたい?

49 :
めっちゃ気になる
>>1はよ

50 :
C

51 :
はよ

52 :
おっwみんなの反応があって嬉しいw
では続き〜
気づいたら俺はいつの間にかビビアンに夢中になっていた。
元々ビビアンのことが気になっていた、とかではなく、
積極的なビビアンのペースにのまれてしまった、といった方が正確だろう。
俺、16歳。男子校生活が長かっただけに16歳にして少し遅い初恋を経験した。
そんな状態だから、ビビアンの悪い評判なんて全く気に留めていなかった。
オータムはふざけているだけに違いない!と本気で思ってた。
だけど、後でオータムが正しかったことを身を持って知ることになる。

53 :
4月。春。あと2か月で今年度も終わりで、長い夏休みが来る。
学年末、明日香と俺は美術の授業の課題に多くの時間を取られていた。
こちらの美術の授業は本格的で、個性と技術を兼ねた完成度の高い作品を求められる。
先生にやり直しを指示される、なんてこともしばしばあった。
休み時間と放課後は美術室で過ごした。
4月末の金曜日の放課後。
いつもより少し遅れて美術室に着くと、明日香と日本人の女の子が真剣な面持ちで
話していた。
俺に気付くと明日香は、その女の子のことを紹介した。
「あ、1、この子は由美。君と同じ学年だよ。」
「あ、どうも。1です。」
「はじめまして...」
その女の子はか細い声で言った。
その当時の俺はこのかよわそうな細くて小さい女の子が地雷だとは1%も考えなかった。

54 :
明「ちょっと今、由美が困ったことになっていて、どうしようか作戦を考えてるとこなんだ。」
俺「困ったことって何さね?」
明「んー。なんかねー。由美の地理のクラスにジョニーっていう中国人がいるんだけど、
そいつがしつこくつきまとってくるらしいんだ。それで由美は怖いって。」
俺「それは大変だなー。嫌なものは嫌ってハッキリ言ってみたら?」
由「それはできません。逆恨みされたらどうしよう・・・。」
俺「つきまとうって具体的にどんなふうに?」
由「授業の時に話しかけてくるの。」
俺「話したいだけじゃないの?一度、軽く話してみたら?」
由「でも、恐い。なんか嫌だ。」
こいつ、めんどくせーw
とりあえず、一人になるのが怖いので、明日香が護衛することになった。

55 :
新キャラのスペック
オータム
15歳。お試し入学中。新年度から高1。
あまちゃんのヒロインを野暮ったくした感じ。
でも、じぇじぇ!とは言わない
子供っぽくてガサツ
意外に努力家で成績が良い
由美
16歳。高1。
小さくて細い。
可憐でかわいしいが実は・・・
口数は少ない

56 :
ジョニーは由美があからさまに避けるから、納得がいかない。
避けられてムキになってる。
原因を作ってるのは由美自身。
そのわりに明日香に頼って自分で解決しようとしない。
本当に面倒くさいやつだなと思った。
由美とは関わりたくない、このことには関わらないようにしようと思っていた俺だったけど、
ビビアンの手によって巻き込まれることになりそうだ・・・。
「1−!」
ビビアンが大きく手を振っていた。
はしゃぐビビアンは金麦のCMの女優のようだ。
ビビアンは今日もかわいいな、と内心ニヤニヤしていた・・・が、
ビビアンの隣には噂のジョニーがいた。
「こっちは私の友達のジョニーだよ!」
「ハイ、1。ナイストゥミーチュー!」
ジョニーは思っていたよりも好印象だった。
口が臭かったけどwww
「ハイ、ジョニー。ナイストゥミーチュートゥー!」
俺とジョニーの挨拶が終わるとビビアンが生徒会長のような口調で話し始めた。
「OK、お互いが友達になったことだし、本題に入るね!
ジョニーは由美のことが好きなの。あ、でも別に今すぐ付き合いたいと
思っているわけじゃないよ。友達になりたいの。ただ、由美のことを知りたいだけ
なんだけど、困ったことに由美はジョニーのことを避けるの。
だから、1、ジョニーとお話ししませんか?って由美に言ってくれない?」
「あ、いいよ。伝えとく。」
ビビアンに頼まれると断れなかった。由美がジョニーのことを
避けることで余計、事態が悪くなると思ってたし。
「1!お前は親切な奴だ!ありがとう!」
ジョニーは俺の肩をボンっと叩いた。
力が強くて、気をぬかしていたら、よろけるところだったw

57 :
俺はさっそく由美にビビアンから聞いたことを伝えた。
「ジョニーが話したいって。由美と友達になりたいそうだ。
少し話してみたら?このまま、避け続けてても解決しないよ。
明日香だっていつまでも付き添えるわけじゃないし。」
「あ、無理。断っといて。」
「そっか。わかった。」
この自己中女が何を言っても聞く耳を持たないことは分かりきったことだ。
説得しようとしても無駄だ。
「1−!」
校内をブラブラ歩いてたら、ビビアンに呼び止められた。
ジョニーも一緒だった。
「どうだった?」
ビビアンが子犬のような目で聞いてきた。
「ダメだって。諦めて。ごめん。」
「1が謝ることないよ。由美が嫌なら仕方ないよね。」
・・・なんて、ビビアンが簡単に引き下がるわけがなかった。
ジョニーも同様だ。
一旦、落ちます。

58 :
カナダ…

59 :
wktk

60 :
段々雲行きが怪しくなってきたな

61 :
やばい続きが気になる

62 :
嫌がってるのに絡んでくる奴うぜーな

63 :
中国人は日本人女を犯して、肉便器にしようとするからな。

64 :
保守

65 :
>>1です。
あれから続きを書くつもりだったんだけど、昨日は9時に寝てしまったw
俺の名前、>>1を改めヒロにします。
その方が分かりやすいと思うんで。



由美はジョニーを毛嫌いしている。残念ながらこれが事実。
それをそのまま伝えた。
しかし、ビビアンもジョニーも納得がいかなかったようだ。
特にジョニーは感情的になり、
「おい!どういうことだ?何でそんなに俺のことを嫌がる?
まだ話したことすらないのに!!」
「まぁ落ち着いてくれ。」
俺がたしなめようとするも、ジョニーは
「なにが落ち着けだ?!こんな理不尽なことはない!」
ますます興奮した様子だった。
「いいか。ヒロ、引き続き由美のことを説得してくれ。」
「・・・・・。」
「ヒロ、私からもお願い!ジョニーは私の大切な友達なの。
だから、力になってあげたいの。由美はヒロの言うことなら
聞く耳もつでしょ。」
俺はビビアンに頼まれると弱かった。
「伝えるだけは伝えるけど、由美の気持ちは同じだと思うよ。」
「ヒロ、ありがとう!あなたは良い人〜!」
カーンカーン 始業のベルが鳴った。
「じゃあ!」「ヒロ、よろしく!」
ビビアンとジョニーは颯爽と去って行った。

いくら言っても、無駄だと思うけど・・・。
由美にさっきのビビアンとジョニーとの会話のことを伝えた。
予想通り、由美の反応は変わらない。
「いや、嫌なものは嫌なの。ジョニーと話したくない。」

66 :
「これだけ嫌がっているんだから、あきらめるのが普通でしょ。
あのストーカー、マジでムカつく!」
ただ嫌い、気に入らないというより、生理的に受け付けないというのが
由美の表情や口調から伝わってきた。
「さすがにここまでだとしつこいよね。私がジョニーに話すよ。」
さすが明日香さん、頼りになる。
とりあえず、この一件は明日香に任せることにした。
その時の俺は明日香の説得で、さすがのジョニーも諦めるだろうと軽く見ていた。
だが、それは甘かった。
翌日。
「由美にストーカーしないでって言っといたよ。ジョニーとビビアンは、
ハァ?!って反応だったけど。」
明日香によると、ジョニーはストーカー呼ばわりされたことに、ひどく
腹を立てて、自分がストーカーじゃないことを証明する!と余計、
意気込んでしまったようだった。
明日香の説得は結果的に逆効果だった。
明「変なことが起きないといいんだけどねぇ。」
俺「それマズくないか?」
今の俺達なら、すぐに万が一のための対策とかもねれたんだろうけど、
当時はまだ未熟な高校生で目の前のことに、うろたえるだけだった。

67 :
嫌な予感はすぐに的中した。
地理の授業の時に話しかけてくるだけだったジョニーが
学校近くのバス停で由美のことを待っていたのだ。
それだけではなかった。
どこから手に入れたのか分からないが、由美の携帯に
鬼のようにメールが来た。
内容はもちろん「話を聞いて欲しい」とかそんな内容。
ジョニーは一日中、由美のことを探していた。
休み時間も由美がいそうな図書館、英語の教室付近の木の下のベンチ、
美術室などをまわってた。
見つかる度に、由美は恐怖で顔が真っ青になった。
「由美、話がしたい。5分でいいから。」
ここまでになるとウザいだけなのに、ジョニーは懲りない。
ジョニーに話しかけられると由美は荷物をまとめて、どこかへ逃げて行った。
「ジョニー。しつこいよ。由美は嫌がってるんだから、これ以上つきまとわないで。
今の顔見たでしょ?あんたを見て怯えてたよ。」
明日香が諭すも、ジョニーは無視。
由美を追っかけて消えていった。
俺「ヤバイ、ジョニー、由美のこと探しに行ったよ。」
明「早く由美を見つけないと!行こう!」

68 :
明日香と俺は学校中をまわって由美を探した。
俺「ここにもいない。」
明「私が言っても無駄だと思うの。なんか、元々嫌われてるっぽかったしさ。
ヒロがジョニーのこと説得してくれないかな?女に言われると奴もムキーッ!
となるけど、男だったら少しはマシになると思う。」
俺「俺が言ったら、由美のこと好きなんだろ?ってならない?
それを一番、避けたい。」
明「ヒロにはビビアンがいるじゃん。そうはならないんじゃないの。」

「ヒロにはビビアンがいるじゃん。」

由美とジョニーの一件でビビアンに違和感を感じ始めていたけど、
ビビアンと俺が公認のカップルとして認められてるみたいで
嬉しかったwww
俺「わかった。軽ーく言ってみるよ。」
明「ありがとう!」
結局、その日、由美は見つからなかった。
後で聞いたら、あの後、家に帰ったとか。

69 :
最初は由美のこと面倒くさいと思っていた俺だけど、
ジョニーがここまでになると、さすがに気の毒になって
力になりたいと思うようになった。

「ジョニー、話がある」
「おう。ヒロ、何の用だ?」
ジョニーは明日香への態度とは違って、俺には割と友好的だった。
人によって態度を使い分ける、したたかな人間だ。
「由美はお前のこと怖がってる。バス停で待つようなことはやめてほしい。」
「俺が由美を待ち伏せしてると言ってるのか?ノーノー。それはない。
友達になりたいから、学校まで歩きながら話しませんか?ってお誘いだよ。
お前は勘違いしている。」
ジョニーは笑った。
「それを待ち伏せというんだよ。メールも休み時間に探すのも
やめて欲しい。このままだと由美は安心して学校に通えない。」
「ヒロ、深刻に考えすぎ。事は至ってシンプルなの。
俺は由美が好き。だから由美のことを知りたい。
由美のことを知るために友達になりたい。話がしたい。
だから、話しかける。お前だって好きな女の子がいたら、
そうするだろ?」
「俺だったら、相手が嫌がったら諦めて次に行くけどな。
由美の他にも女の子いるじゃん。」
この一言がジョニーの怒りスイッチを押してしまったようだった。
「おい!何度言えばわかるんだ?お前はバカか?
由美が俺を避けるから悪いんだ!由美が避けるから、
俺は余計に由美と話したくなるんだ!引き続き、
由美を説得しろ!今日の3時に校門付近で待ってると
伝えてくれ!いいな?」
頭が痛かった。

70 :
日本人と海外の人の考え方って大分違うからな…
日本ではストーカー扱いでも向こうでは普通なのかもしれない

71 :
その頃、俺とビビアンは前のようにしっかりいかなくなっていた。
4月下旬のある日の昼休み、大きな木の下でビビアンと俺は
購買で買ったカップ麺を食べていた。
「ヒロ、飲むぅ?」
ビビアンは自分が飲んでいたレモン味の炭酸飲料を俺に向けた。
こっこれは、間接キスではないかwwウホッww
以前なら、浮かれるシチュエーションだったが、
由美とジョニーの一件でビビアンへの不信感が募っていた。
「いや、カップ麺にあわないから遠慮しとくよ。ありがとう。」
「ヒロ、ジョニーは良い人だよ。身長高くてガッチリしてて、
頭も良くて、友達思いなんだよ。ジョニーと由美、お似合いの
カップルになるはずだよ♪」
「でも、由美はジョニーのこと嫌いなんだ。第一、あんなに
つきまとわれたら、トラウマになるだろ。」
「なんかさぁ、明日香もヒロも由美も誤解してない?
ジョニーはストーカーじゃないよ。話せば彼が良い人だってこと
由美も分かるはずだよ。それだけに、今の状況が悔しいの!」
嫌がる相手をつきまとう奴が良い人なわけないだろ・・・。
「・・・・・。」
ビビアンもジョニーもウザいなー。
「ジョニーは私の親友なの。だから力になりたいの。
ヒロなら由美と仲良いし、優しいから、上手くいくはず。
だから、私もジョニーもヒロを協力者として選んだの。
由美を説得し続けて!お願い!」
「・・・・・・・。」
ビビアンの押しの強さにあきれた。
返す言葉がなかった。

72 :
>>70
うん。そう。
外国の感覚だと情熱的とか積極的なだけなのかもしれない。
むしろ、人によっては「男らしい」とポジティブにとるかも。


3時に校門付近に行かないように由美に伝えないと。
俺は由美の携帯にメールを送った。
「3時に校門付近でジョニーが待ってるから、その時間はそこら辺に近づかないで。」
由美からは返事が来なかった。
そして2時55分。
「由美がいない!ジョニーに変なことされてないといいんだけど!」
明日香が慌てた様子で俺の教室の前で待っていた。
明「ど、どうしよう。由美を1人にしちゃヤバイよ。どこにいるのかな?」
俺「もしかして・・・。ちょっと心当たりがあるんだ。校門に行こう。」
由美がメールを見てなくて校門へ向かったところで、ジョニーにつかまっていたら・・・。
本気でヤバイと思った。

俺と明日香は走って校門の方へ向かった。
が・・・
俺らの心配をよそに、ジョニーと由美が楽しそうに話していた。
ど、どうなってるんだー???

73 :
俺「由美、大丈夫?」
明「由美、1人にしちゃってごめんね。行こう。」
由「うん。いい。ジョニーと一緒に今から近くのカフェに行くの。」
明「え?あれだけジョニーのこと怖がってたのに?」
由「ウフフッ♪ここまでしてくれると、こんなに私のこと思ってくれてるんだーって
嬉しくなっちゃった。好きになりそう♪」
な、なんなんだ、これは!!
あんなに嫌がって俺らのこと巻き込んで、結局はジョニーとくっつくのかい!
カナダに来て約一年、一年の中で一番頭にきた出来事だった。

74 :
腹立つなー

75 :
なんという急展開

76 :
これはアカンわ

77 :
海外こえー

78 :
由美とジョニーは付き合い始めた。
由美の心変わりを機にビビアンとジョニーは俺を敵視するようになった。
ジョニーからは
「お前、由美のことが好きなんだろ?だから、由美が俺のことを嫌うように
根回ししたんだろ。」
ビビアンからは
「ヒロ、あんたのこと本当に良い人だと思ってたけど、見損なったよ。」
と言われた。
ジョニーは某SNSで由美との恋が実ったことを報告した。
そこには俺への批判も含まれていた。
「俺はある女の子に一目惚れした。済んだ瞳を持つ、
サラサラの黒髪のどこか儚げな雰囲気を持った女の子だ。
彼女が本をめくれば、小さなそよ風が吹く。そこから彼女の
石鹸の匂いが漂う。俺は彼女と、どうしても話したかった。
だから、彼女の友達にキューピットになってくれと頼んだ。
彼は快く返事をしてくれた。まさに救世主だ。しかし、
こいつを選んだ俺がバカだった。そう。彼は救世主のふりをした
”偽善者”だったのだ。彼のおかげで、結ばれるはずの俺と彼女は
中々、結ばれなかった。彼女にストーカー呼ばわりされた。
しかし、頑張り続けた俺を神が救ってくれた。ついに俺と彼女は
結ばれたのだ。困難を超えて結ばれた俺たちの絆は深い。
これからはどんな悪魔にも負けない。」
ナルシスト全開な文章だった。
詩人気取りの文章が気持ち悪かった。
せめてもの救いは、この投稿にビビアン以外、誰もコメントをしなかったことだ。
ジョニーの自己中っぷりを気づいている人は多かったのかもしれない。
ビビアンの書き込みは「ジョニー、おめでとう!由美とお幸せに!」
と簡潔なものだった。

79 :
この書き込みは、ダウンタウンの図書館で明日香とオータムと数学の勉強を
していた時に見た。
ジョニーは中国語でなく、英語で書いていたので俺たちにも分かった。
この投稿を見た時、俺は固まった。
本当に悪い意味で驚いた時、人は感覚がなくなるのかもしれない。
由美が態度を変えた時のように怒がこみあげてくることもなかったし、
悲しみにくれることもなかった。
ジョニーは本物の基地外だと思った。
オータム「これ・・・。あまりにも酷くない?ヒロはジョニーのために
頑張ってたよね。」
明日香「恩を仇で返すってやつだね。スミスにチクって処分してもらう?(ニヤニヤ)」
オータム「うん!それがいいよ!これ、見る人によってはヒロのことだって特定
できるから、それなりに厳しい処罰が下されると思うよ。(ニヤニヤ)」
俺「いや、スミス先生には言わないことにするよ。」
オータムと明日香「どうして?!このままじゃヒロが救われないよ!」
俺「俺らも色々、事情聴取されるでしょ。そうなったら面倒くさい。
それに、高校生の色恋沙汰を先生に話すのは恥ずかしいじゃん。」
オータム「確かに。スミス先生の前で事の経緯を話すのは、ちょっと
気が引けるね・・・。」
オータムが言うように、先生にチクれば確実にジョニーは何らかの処分を
受けただろう。だけど、俺はこれ以上、面倒事に巻き込まれたくなかった。
普通の生活に戻りたかった。だから、この件はこれでおしまいにすることにした。
ジョニーと由美のゴタゴタはビビアンと俺の関係にも伝番した。
ビビアンは前みたいに「ヒロ―!」とはしゃいで、こっちへ駆けてくることもなくなった。
それどころか、普通に話してくれなくなった。
挨拶をしても素っ気なかった。
俺が由美のことを好きでジョニーの邪魔をした、と本気で思い込んでいた。
何とかして誤解を解きたかった。

80 :
月曜日の2時間目はグラフィックの授業だ。
グラフィックの先生の名前はミスターブラウン。
苦学の末、教師になる夢を叶えたハートフルな先生だ。
月曜日の昼休みは会議があるから、と先生はいつも授業を
早めに切り上げた。
俺はビビアンのいるメディアスタディの教室へ向かった。
ビビアンとギクシャクしたままにしたくなかった。
カーンカーン
終業のチャイムが鳴ると、そそくさと生徒たちが出て行った。
昼休みが来たことに皆、嬉しそうだった。
その中から、元気がなさそうなビビアンが出てきた。
「ビビアン」
いつもより大きな声が出た。
「あ・・・。」
前の無邪気にはしゃぐビビアンと同一人物とは思えないような
無気力さだった。
「ちょっと歩かないかい?」
「うん。いいよ。」
だだっ広い校庭の中をひたすら歩いた。
最初は授業の話とかビビアンの好きなドラマ、The OCの話をした。
ビビアンから笑顔が見え始めた時、今だ!と俺は思った。
そして、言いたいことを切り出した。
「ジョニーと由美のことで誤解を招いたようだけど、
俺が由美のこと好きだというのは完全に誤解だから。
だから、事件の前みたいにビビアンとまた仲良くなりたい。」
ビビアンがまた能面のような顔になった。
「・・・。」
ビビアンは何も言わなかった。
気まずい沈黙が流れた。

81 :
なんとかしてビビアンと以前のような関係に戻りたかった。
「ビビアン、最近、元気ないな。大丈夫?」
「私は元気だよ。心配しないで。」
「あ、そう。よかった。そうだ、今週末、明日香と3人でモールに行かない?」
「いいよ。」
そいで、週末にモールに行ったんだけど、ビビアンは終始、テンションが低かった。
もう修復不可能だと思った。
あれだけ仲が良かったのに、簡単に崩れた。
17歳にして初めて失恋をした。
この日、ビビアンは早めに帰った。
仲が良かった頃の「ヒロ―!」とはしゃぐビビアンと
今の反応の薄いビビアンを重ね合わせ、胸が締め付けられた。
この一年で一番落ち込んだ。
モールに残された明日香と俺。
肩を落としている俺に明日香は
「そうだ、今から佐藤さん(明日香のカナダでの保護者代わりの人)家に行くんだけど、ヒロも一緒に行かない?」と
声をかけてくれた。
佐藤さんの家はモールからバスで30分ほどのこじんまりとした住宅街の中にあった。
ベルを押すと、小柄でチャキチャキした30代くらいの女の人が迎えてくれた。
彼女が佐藤さんだ。

82 :
つC 

83 :
「佐藤さん、こちらが同じ学校のヒロ君です。」
「あーどうも!明日香ちゃんと仲良くしてくれて、ありがとう。
この子、手かかるでしょ?」
佐藤さんは確かに口うるさそうだったけど、悪い人ではないというのは分かったw
佐藤さんは紅茶を淹れてくれた。
そして、よく喋る喋る。
話の内容は明日香がいかに手がかかるかってことだったw
「私も留学生の現地保証人を長くやってるけどね、明日香ちゃんみたいな子は
初めてなの!今までの生徒の中で一番、手がかかるのよね〜!」
「この子、よくホストファミリー変わるでしょ?何とかファミリーと仲良く
してくれないかしらねぇ。」
「あ、あとね、この子、初めて会った時、私に結婚してるか聞いたのよ!
もう腹立ったわ!独身だって言ったら、いいひといないんですか〜?って!
なんて生意気な子なの!」
明日香への不満が次から次へと出てきたけど、
何だかんだで佐藤さんは明日香がかわいいようだった。
「佐藤さん、もう私の話はいいですってwそれよりヒロ君の話を
聞いたらどうですか?」
明日香が佐藤さんの長話を切った。
「そうね。えっと、ヒロ君はカナダに来てそろそろ一年?
どう?こちらの生活には慣れた?」
「大分慣れましたよ。ただちょっと最近、きつくてですね・・・。」
俺はジョニーと由美のこと、ビビアンの態度が変わったことを話した。
「なるほどね。どうしても修復不可能な人間関係ってあるものね。
いくらあがいても相手の心が変わらない時はしょうがないの。
あの時、ああすればとかこうすれば修復できるんじゃないか、とか
ついつい考えちゃうでしょ。でもね、そういう時は関係ないの。
何しても相手の心が変わらない時ってのがあるの。
私もこの年でしょ。そんなことばっかりでもう慣れたわwあっははっw」
佐藤さんの言葉にすごく救われた。
今でも、辛い時に思い出す、お気に入りの言葉だ。

84 :
今日はここまでにします。
読んでくれてありがとう。
おやすみー。

85 :
面白かったよ
続きも楽しみ!

86 :
続きが気になる木

87 :
おおっまだ続くんや!

88 :
1は今何歳なの?

89 :
>>85
ありがとう!
>>86
なんとも不思議な木ですから〜
>>87
まだまだ続くよ〜
>>88
この前の5月で23歳になった。
大学も今年で終わりだから、
自分の気持ちを整理するために
これを書いてる。
ここに書くのは俺が高校生の頃の話だから
2006年から2009年の出来事。

90 :
佐藤さんと明日香のおかげでビビアンのことをサッパリ諦めることができた。
ビビアンと関わらなくなって、生活がガラリと変わった。
それだけビビアン中心の生活をしていたことを思い知らされた。
ビビアンがいないと暇だった。
空虚感みたいなものを感じた。
だけど、良い面もある。
これまで見えていなかった世界が見え始めた。
今まで見えていなかった部分に目がいくようになると、
友達が増えた。
高校生活が楽しくなり始めた。
5月。高1もあと1か月で終わりという頃、俺は平凡な高校生活を取り戻した。
刺激はないけれど、この落ち着いた普通の学校生活こそ、俺が求めていたものだ。
そのまま、6月になった。高1の1年が過ぎた。
長い長い夏休みが始まる。
学校が終わって数日後、俺は荷物をまとめて帰国した。
1年ぶりの帰国。胸の高まりを抑えられなかった。

91 :
明日香ちゃんとは何もなかったのか

92 :
高1の終わりの頃にビビアン達がまたやらかしてくれたけど、
丁寧に書いてたら、長くなってしまうので、簡潔に書くね。
由美とジョニーは結局、1か月も続かなかった。
理由はジョニーが付き合い始めた途端に
エロ小僧に変身したからだw
拒否する由美にジョニー激怒。
男尊女卑な言葉を言う。それが決定打になり
由美はジョニーと別れたくなった。
別れる時もかなーりもめたらしい。
爽やかイケメン山崎が間に入って
何とか収めたって聞いた。
その割とすぐ後にジョニーとビビアンがくっついたw
ラブラブかと思いきや、ビビアンがバーで出会った
他校の不良韓国人と浮気。
ジョニー、不良韓国人にボコられる。
このジョニーと不良とのケンカは結構、騒ぎになった。
それが原因でジョニーとビビアンは転校した。
5月〜6月は怒涛の一か月だったw

93 :
>>91
明日香とは今でも時々会うけど、過去に何も起こったこともないし、
これからも起きない自信がある。
というのは、明日香は普通の女の子と違うんだ。
髪もずっと短いし、服装も男っぽい。
てか、男の服を着ているんじゃないかな。
これまでスカートをはいているところを見たことない。
もちろん、化粧もしない。
本当に同性の友達といるみたいなんだ。
ここに書くときも男として書くか、女として書くか迷ったよ。
今でも話の進行上、「男として書けばよかったかな」と考える。

94 :
ジョニーとビビアン転校したのかwwww

95 :
しかしいろんな人がいるもんだ
海外ならなおさらか
いちいち振り回されてたら疲れそうだけど
青春!て感じがしてまぶしいなあ

96 :
保守

97 :
まー>>1は明日香がいたからまだ良かったよな。
俺も留学経験者だが、俺の場合は逆にストーカー呼ばわり食らって、それが帰国直前だったから
誤解とか解く間もなく、相談や理解をしてくれる異性も周りに皆無なまま帰国。
今では立派な女性不信www

98 :
続きが楽しみだ

99 :
>>94
2人共、市外の学校に転校したよw
ビビアンはその後、転校先の高校を卒業してカナダの大学へ進学。
3年くらい前までは、極々たまにフェイスブックのチャットで話したけど
最近は全く連絡取ってない。
ジョニーはその後どうなったか不明w
>>95
自分で読んでも「若かったなぁ」とつくづく思うw
今の俺ならスーッと通り過ぎるなw
本当に色々な人間がいるもんだよね。
特に海外は日本で普通に生活していたら
出会わないような人種がうじゃうじゃいるぞw
>>96
ありがとう!
>>97
>>97が何をしたのか気になるw
でも、帰国直前に誤解されるのはキツイなー。

カットしたけど、ジョニーの周りの連中から俺への風当たり
は冷たかったよ。
今まで普通に話していたやつも俺のこと無視するようになったし、
特にジョニーと仲が良かった日本人2人がいちいちキツく当たってきて
そのうち、度が過ぎて、伯母さん(俺は母の姉、伯父伯母と暮らしていた)が
学校に出向いて、スミス先生(度々出てくるけど、留学生担当の気のいいオッチャンね。)
に話に言ったことがあったくらい。
伯父さんと伯母さんは本当に心配してくれて、私立高への転校を勧めたけど、
俺は気が乗らなかった。
その後、2人とは和解したよ。
ここの下りも需要があるなら、書こうか?w
言っとくが、面白くはないぞw
明日香には助けられたねー。
>>98
ありがとう!期待に沿えるように頑張りまっせ!

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