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(´,,・ω・,,`)むにゅむにゅむにゅ Part.5 (187)

「機械と少年」


1 :2013/07/31 〜 最終レス :2013/08/17
ノリと勢いで書いていくお話です
書き溜め一切ないです
暇でしたら読んでください

2 :
ふと俺は目を覚ました
ゴォーっという低い音
微かな揺れ
そうだった・・・ここは輸送機の中だった
「く〜っ・・・」
軽く伸びをする
体のあちこちが痛い
粗悪なシートだ
見渡すと俺のように座っている奴らが20人いる
こいつらも俺も『アカデミー』の卒業生だ

3 :
期待

4 :
スマン>>3のレスは無かったことにしてくれ

5 :
アカデミーとは言わば優秀な兵士育成のための軍人学校だ
俺たちはそこで戦う術を身につけこうして今まさに戦争に向かっている
相手は機械だ
言わばロボット
人類の作り出した道具のはずなのだが・・・
今はそれが人類に牙を向いている
ことの発端は100年前から続いていた冷戦だ
その冷戦のさなか『意思を持った機械の研究』が進められた
元は機械の兵士を作る研究だったらしいが
結果は大成功だった
見事に意思を持った機械が生まれた

6 :
その機械が悪魔だった
そいつが完成してからしばらく経った時
研究員がうっかりそいつを軍のネットワークに接続したらしい
結果、混乱の果て軍備は乗っ取られなんだかんだでこうして人類の脅威になっている
そのおかげで人類は一つになったといえばそうなのだが
実に間抜けな話である
その機械h・・・
「おい!イサミ!」
勇「なんだ?」
イサミ・・・勇は俺の名前だ
「お前なんかそわそわしないか?」
こいつはイズール。通称猿
アフリカ系の男だ。
こいつとはアカデミーに入った時からなんだかんだで縁がある。
座席がとなりになったのもそのおかげかもしれない。
勇「まぁ、輸送機に座席着けただけだから体が痛いが」
猿「俺飛行機って初めてなんだよなぁ〜」
訓練でヘリには沢山乗ったが飛行機は俺も初めてだ

7 :
猿「撃ち落とされたり・・・ないよな?」
現代で輸送機・・・基飛行機があまり使われなくなった理由は迎撃兵器の圧倒な進歩のせいだ
精度も射程も圧倒的で飛行機に乗って戦場に行けなどと言われたらRと言われているようなものだ
勇「ここは領空だ。攻撃なんてないから大丈夫だ」
ただ、領空内ならばその心配はない
猿「だよな〜」
これから俺たちが向かうのは砂漠の端っこにある街だと聞いている
そこの近くにある人類軍の基地に配属されるようだ
その緊張からか輸送機の中は殆ど眠れない奴らばかりだった

8 :
暇だし見る

9 :
再び眠ろうと目を瞑る
きっとこれから先ハードなスケジュールが待っている
そのために寝ておきたかったからだ
ヒュルルルル・・・・!!!
なんだ?今のおt・・・
ドゴォンッ!!!
機体が大きく揺れる
「なんだ!?」
一番奥に座っていた案内の軍人が慌てて受話器をとりコックピットと連絡をとる
「だめだ・・・コックピットを潰された・・・」
猿「はぁ!?攻撃!?」
「バカ!ここは領空だぞ!?」
「でも現に攻撃を受けたんじゃないのか!?」
「す、座れ!落ちるぞ!衝撃に備えろ!!」
殆どが座っていたのだがこんな細いベルトで墜落の衝撃をなんとか出来るか怪しい
とにかく祈るしか無かった

10 :
すぐに機体の異常な急降下で落ちて行くのが分かった
「みんな!舌を噛まないように歯ぁ食いしばれ!!」
言われた通りにする
直後・・・
機体が凄まじい衝撃と共に轟音を立てて地面に突き刺さった
そこで俺の意識は一旦途切れた

・・・・・
「おい!勇!!勇!!」
頬を叩かれ目を覚ます
勇「あ・・・どうなった?」
猿「なんとか着地したがな・・・砂漠のど真ん中だ」
見渡すとさっきまで無かった大きな亀裂が機体に走り
シートがあった筈のところに大穴が空いている
勇「どれくらい死んだ?」
猿「墜落の時にシートごと吹っ飛ばされた奴らが9人・・・全員ダメだった・・・」
勇「そうか・・・」
一気に同期の仲間が9人死んだ
人類の為にと必死になって訓練して来た仲間が・・・
勇「機体を撃墜した奴が近くにいるかもしれない」
「武器なら無事だ!」
別の仲間達が俺たちの装備の入ったコンテナを引っ張り出しているところだった

11 :
見てるからがんばれ
俺も頑張って読む

12 :
外にでると凄まじい熱気が身体にまとわりついた
直ぐにゴーグルをかけて目を守る
バシュッ!
ロックが外されコンテナが開く
装備と言っても一流のものではなく所詮型落ち品ばかりだ
猿「勇、お前はこれを」
ライフルを受け取ってEJを確認する
EJ(エレクトリックジュエル)とはこの時代の主要エネルギーの元だ
1の電気を10の電気に変換してくれる夢のような鉱石
これが長かった冷戦の原因でもある
EJは自身を消費しながら電気を放出するので無限のエネルギーではない
普通は鉱石を砕いて乾電池のようにして使う
ライフルも特殊で対機械兵のものだ

13 :
機械兵とは機械軍(敵の勢力を俺たちはこうよんでいる)の兵士のことだ
意識を持たない無情の兵士
疲れも知らなければ身体能力は化け物じみている
一般に通常兵士5人分の戦力をたったの一機で持っているとさえ言われている
俺たちはそんな化け物と戦っているのだ

14 :
おもしろい
期待

15 :
実弾すら弾く機械兵の装甲は人間の使う火器では到底太刀打ちできない
そこでこのライフルだ
実弾ももちろん撃てるがメインは電撃銃だ
指向性をもった電撃を打ち出す
その電撃は機械兵の回路を焼き切り中枢を破壊する
さらには電撃が動力のEJに誘電させ爆発させる
そんな特殊なライフルなのだ
勇「珍しいな、EJが満タンだ」
猿「ありがたいじゃんか。使わせてもらおう」
装備をテキパキと準備する
「カッターはもらうわね」
勇「ああ」
カッターの説明は後ほど

16 :
この砂漠というフィールドは俺たち人類にとっては不利なフィールドだ
向こうの機械兵は様々な目を持っている
もうこちらをとらえているはずだ
「見えた・・・!距離300・・・」
望遠ゴーグルを覗いていた奴が叫ぶ
「数は・・・1、2・・・8!」
猿「8機!?」
こっちは10人程度しかいない
そのまま当たっても勝てない
「コマンダーをピンポイントでたたこう」
コマンダーとは文字通り機械兵の指令役だ
普通の機械兵は意思を持たないがそれを統率する意思を持つ機械兵が必ず1体はいる
そいつをつぶせれば部隊は崩壊する
ただ、奴らは言葉での指示を出さないのでどれがコマンダーか分からない
どこかのアニメの角突きみたいにわかりやすかったらいいのだが

17 :
猿「奴らはなんでこんなところに・・・」
「しるかよ」
勇「なにかあるのか・・・?このあたりに・・・」
わざわざ敵の領内にまで来たということはそれだけ重要な何かがあるのかもしれない
「とりあえず戦闘準備だ」
それぞれライフルを構える
「距離・・・150・・・」
近づいてきた
「行くぞ!これが俺たちの初陣だ!!」
一斉に輸送機の残骸から飛び出す
途端に銃声が飛び交う
銃声といっても電撃銃なのでこちらの銃声は特殊なものだが
機械兵も手に持ったライフルを撃ってくる
向こうはリニアを使った実弾だ
電撃があたり爆散する機械兵が出た
それと同時にこちらにも銃弾を受け倒れた兵士がいた

18 :
猿「どいつがコマンダーなんだ!?」
3機目を撃破した時にはすでにこちらの人数は半分以下になっていた
アカデミーを出た兵士は俗に言うエリートなわけだがそれでもこの戦力差はどうしようもない
俺がポイントしていた機械兵のライフルが急に使えなくなったようだ
機械兵はライフルを捨て代わりにナイフを抜き砂の上とは思えない速さで迫ってくる
勇「くそっ・・・この化け物が!!」
至近距離で電撃を浴びせれば自分まで巻き沿いをくうので危険だ
近くで弾を受け息絶えた奴の持っていたカッターをつかむ
この通称カッター
正式には『ゼーゲン』という刀型の武器は刃に細かい刃がついていてそれがチェーンソーのように高速回転することで機械兵の装甲を切断できる優れものだ
もちろん動力はEJだ
グリップにあるトリガーを握る
刃が回転し甲高い音を立てる
勇「うおぉぉぉ!!!」
力では決して勝てない機械兵
狙うは機械兵の中枢がある頭部
そこをピンポイントでつぶせれば爆発させることなく撃破できる

19 :
ブオンッと勢いよく振り下ろされた機械兵の刃を避け、素早くカッターを右上からななめ下に振り下ろす
カッターは機械兵の首筋に食い込み刃の回転でどんどん切り進んでいく
オイル管が裂け周りに血しぶきのようにオイルをまき散らす
そして・・・
ドサッ・・・!
首が落ちた
中枢のコンピュータを失った機械兵はその場に生々しく崩れ落ちる
勇「・・・銃声が止んでいる・・・?」
見ると機械兵たちはコマンダーを失い撤退を始めていた
勇「やった・・・やったぞ!」
しかし周りからはなんの応答もない
勇「・・・」
まわりで死んでいる兵士の数は・・・
勇「そんな・・・」
自分以外・・・全滅
自分がコマンダーの相手をしている間にほかの兵士はすでに殺されていた
勇「俺たちは・・・いままで何のために・・・」
たった8機程度の機械兵に負けた
いままでいかにぬるいところにいたのか思い知らされた
これが・・・
勇「これが・・・戦場・・・」

20 :
見てるよ〜

21 :
支援

22 :
期待

23 :
猿も死んじゃったのか…

24 :
その後通信機やらを試して見たがどれもダメだった
他に生存者もなく、ただ一人広大な砂漠に取り残された
勇「くそ・・・」
日が落ち始め辺りが赤く染まる
たしか輸送機は南南西に向かって飛んでいたはずだ・・・
もうそっちに向かって歩き続けるしかない
3日分の食糧を詰めたバックにそこで戦死した仲間のタグを集めて詰め込んだ
ここで留まることも考えたが襲撃を受けて撃墜されたことも考えると救援は期待できない
ならば自力で帰るしかないのだ
勇「じゃぁな・・・絶対迎えにくるから」
戦友に別れを告げ砂の海を歩き始める

25 :
翌日
夜通し歩き続けたおかげで随分進んだがゴールが見えない
日が高く登り始め気温がどんどん上がる
勇「あつい・・・」
バックとカッター、ライフルを装備しているのでいくら鍛えられた身体でもそろそろ限界だ
勇「・・・?」
ふと視界の隅に人工物の直線が見えた
駆け寄ってみるとそこは随分昔に破棄された街のようだ
石造りの建物が幾つか残っているが人影はない
恐らく砂漠化の影響で住むところを追われてやむなく破棄された街なのだろう
ここで少し休ませてもらおう

26 :
一番作りがしっかりしていそうな建物に入る
家財などは一切なくなっている
だが、休めればそれでいい
建物の奥に入って行くと・・・
勇「!?」
人影が見えとっさにライフルを構える
腰にさしてあるライトを点け人影に向ける
銀色の装甲をもったロボットだ
機械兵ではない
壁にもたれかかるように機能を停止している
勇「・・・電源は入るのか?」
胸の装甲を開けてEJを確認する
空だ
もともとロボットは人間が作った人間のための機械だ
これはそういった時代のロボットなのだろう
ライフルのEJを抜いてロボットに装填する
しかしなんの応答もない

27 :
勇「暇つぶしだ・・・」
カッターを取り出し首筋に刃を当てる
そしてそのまま一気に切り裂いた
ゴトッ・・・!
頭部が落ちる
その頭部を拾い回路をいろいろといじる
機械工学の知識があるおかげで簡単な損傷は修復できる
ライフルのEJを頭部に直線装填する
EJから電力が供給され目に光が灯る
そして甲高い電子音声で
「損傷を確認。」
そりゃ損傷しているだろう
何せ首から下がないのだから
しばらくして
「視覚センサーに甚大な損傷あり。」
目が見えないのか
「どなたかいらっしゃいませんか?」
勇「いるぞ」
「よろしければ現在の時刻と私の状態を教えてください」
勇「B.W112年8月1日10:20。お前は今首から下を欠損し電力を頭部に直線供給している」

28 :
「私は80年も眠っていたのですか・・・」
80年?
勇「それはおかしい。お前のタイプの機械は50年前に開発されたはずだ」
「どうやら長い間機能が停止していたのでバグが生じているようです」
勇「そのようだな」
「あなたは今の私の主ですか?」
勇「破棄されていたお前を廃墟でたまたま拾っただけだ」
「そうですか・・・私は廃棄されていたのですね・・・」
こいつのボディにはFri-2と型番が書いてある
勇「お前はFri-2でまちがいないな?」
「はい。しかし私にはリートという名前があります」
勇「リートか・・・俺は勇だ」
リート「よろしくお願いします。勇さん」

29 :
リート「なぜ勇さんは私を起こしてくれたのですか?」
勇「理由なんかない。ただの暇つぶしだ」
リート「他に誰か居ないのですか?」
勇「・・・仲間はみんな死んだ」
リート「・・・事故・・・ですか?」
勇「戦闘だ。機械の兵団とのな」
リート「機械・・・ですか?」
俺はこいつに今の機械と人間の戦争について教えた
リート「つまり・・・あなたは兵士さんなのですね?」
勇「たまたま生き残った腰抜け新兵だ」
リート「理由はどうあれ、私を起こしてくれたこと感謝します」
勇「機械兵は憎いが機械は嫌いじゃない」
リート「その機械というのは私も入りますか?」
勇「お前は俺が退屈しないようにするためのラジオだ」
リート「身体の方は直してくれないのですか?」
勇「機材もないから無理だ」
リート「そうですか・・・」
勇「俺は徹夜で歩き続けた為に疲れた。5時間後に起こしてくれ」
リート「了解しました」

30 :
ミテルヨー

31 :
見てるぜ!

32 :
みてるぞ

33 :
おなじく

34 :
>>1の新作待ってたよー

35 :
ちょっとぉ〜見てるんだけど

36 :
・・・・・
猿「よぉ!」
勇「・・・猿!生きてたのか!?」
その姿はボロボロだがまさしく猿だ
勇「俺・・・お前が死んだと思って・・・・」
涙が溢れてくる
猿「そうだよ・・・死んだんだ・・・」
勇「は・・・?」
猿の胸の真ん中に赤黒い染みが広がる
猿「お前が助けてくれなかったから・・・死んだんだ!!」
勇「さ・・・猿・・・?」
俺が・・・もっと早くコマンダーを倒さなかったから・・・
俺が・・・
俺のせいで・・・
『起きてください!!時間になりました!!起きてください!!』
ここで目が覚めた

37 :
リート「うなされていましたが、大丈夫ですか?」
ものすごく気分が悪い夢を見た
死人の夢なんて
勇「そろそろ俺は出る。EJを返してもらおう」
リート「分かりました。少しの間でしたが楽しかったです。」
勇「スリープに入れ。いきなり電源を切られたく無いだろう」
リート「ありがとうござます。・・・それでは、さようなら・・・」
目の光が消えスリープモードになった
もともと備品のEJだ
こんな使い方してはいけないものだ

38 :
期待

39 :
・・・・・
また一人で砂漠を歩き続ける
勇「はぁ・・・はぁ・・・」
もうそろそろ気温が下がってくる筈だ
にしても装備が思い
敵の存在さえ無ければこんな装備既に捨てているのに
リート「大丈夫ですか?」
一人と一機になったせいでさらに重い
勇「これだから旧型は・・・もっと現代なら軽量化されてるぞ」
リート「すみません・・・」
くそ・・・段々と体力の回復が遅くなっている・・・
5時間も寝たのにほとんど体力が回復しない
意識もだんだんと薄く・・・

40 :
目覚めるとそこは知らない部屋だった
古いが決して汚くない部屋
そこに置かれたベッドに俺は寝かされていた
勇「どうなってる・・・?」
ドアの向こうからはたくさんの笑い声が聞こえる
ベッドから身を起こすとめまいがしたが状況の確認が優先だ
ドアを開けると・・・
「よぉ、兄ちゃん。起きたか」
ひげ面の黒い男が俺に気が付いて声をかけてきた
ほかにも若い女からまだ小さい子供、年配の男など老若男女様々だ
髭「おめぇが砂漠に倒れてるのを見つけてな。なんかおめぇのバックが騒いでっからよ」
リート「いきなり応答がなくなったので廃られたかと思いました」
どうやらリートのおかげで助かったらしい
髭「大体の事情はこのしゃべるバックから聞いてっから大丈夫だ」
勇「ここは?」
髭「おめぇさんの倒れてたとこからそう遠くないちっせぇ町さ」
聞くとここはハイスシュタットという町だそうだ
俺が倒れたのは多分脱水症状だと髭から聞いた
しばらく水分を取っていなかった・・・てか、尽きていたために仕方がなかった
勇「助けてもらっておいて図々しいが・・・通信機などあるか?本部と連絡が取りたい」
髭「おお、そんならそこの電話使いな」
電話があるなら話が速い
若男「あんたこの辺の人じゃないね」
勇「わかるか?」
若男「肌がきれいすぎる。この辺の人間ならもっとガサガサだ」
髭「気をつけな。そいつぁ男もイケる変態だ」
若男「さすがに軍人には手はださねぇって」
笑いが起こった

41 :
電話を取り本部に電話を掛ける
「はい、こちら人類軍本部」
勇「ナンバーA4339、天霧勇です。」
「少々お待ちを・・・」
しばらくして別の人物が通話に出た
ダート「こちら人務のダートだ。無事だったんだな天霧くん」
面識のない人だったがこちらのデータを見ていろいろと察してくれていた

ダート「生存者はどのくらいいるんだ?」
勇「自分だけです。そのほかの仲間の死亡も確認しました」
ダート「そうか・・・」
今ダートは絶望しているのか、それとも俺の無事を喜んでくれているのか
ダート「君には予定通りスティーア基地に行ってもらう」
スティーア基地・・・それがもともと俺たちが配属されるはずだった基地だ
勇「わかりました。スティーア基地の位置を・・・」
ダート「いや、君ひとりなら基地から迎えを出させる。迎えがくるまで休んでいてくれ」
勇「・・・わかりました」
そこで通話が切れた
髭「どうだい?何とかなりそうか?」
勇「なんとか。ここからスティーア基地まではどれくらいあるんだ?」
髭「スティーアか・・・まぁ車でも半日はかかるな」
それなら少し休めそうだ
勇「もう少しだけここにおいてもらっていいか?」
髭「おう、ならこっち来て一緒に飯食おうぜ!一緒に飯食えばみんな家族ってな!」
よく見るとどんちゃん騒ぎの中心に首だけのリートがいる
あいつは俺より人付き合いがうまそうだ

42 :
若女「あなたお酒は?」
勇「俺はまだ飲めない」
髭「おっと、未成年かよ」
若男「うっひょぉー!!」
若女「じゃああなた何飲む?」
勇「いや、俺にかまわず・・・」
髭「いいから好きなもの言えって!」
勇「じゃあ、コーヒーあるか?」
髭「なんだ?コーヒー好きなのか?」
勇「ああ、それも信じられないほど濃いものが好きだ」
若女「そんなこと言うと本当にこくしちゃうぞ〜」
出てきたのは真っ黒なコーヒー
勇「いただきます」
一口飲んで
勇「いい濃さだ」
若女「うっそぉ!?」
髭「どれどれ?」
髭も一口飲む
髭「おえぇえぇぇぇえぇぇ!!」

43 :
髭「おめぇ・・・こんなん飲んでたら死んじまうぞ・・・」
勇「この程度で死んでいては務まらない職なのでな」
若男「そりゃそうだな」
こうして騒ぎは夜遅くまで続いた

44 :
翌朝
玄関のチャイムが鳴る音で目覚めた
飲み潰れた死屍累々の家を出るとそこには軍用のジープが一台止まっていた
「おはようございます。」
軍服を来た若い女性がジープのわきに立っている
勇「おはようございます。アカデミーから配属されました。天霧勇です」
敬礼するとそれに応じて同じように
実村「副官の実村です」
髭「もう行っちまうのかい?」
二日酔いを圧して髭が出てきてくれた
勇「いろいろとありがとう。いつか礼は必ず」
髭「おう、いつでも帰ってこいや」
硬く握手する
ジープに乗り込むと
リート「あれ?もうみなさん起きているんですか?」
リートが起きた
実村「な、なに!?」
それに驚く実村
勇「あ、これは・・・」
言い訳をいろいろと考えた
そして
勇「し、私物です・・・」
リート「そうです。私は私物です」
実村「そうですか・・・」
実村は微妙な表情だった
まぁ人類軍にはロボットと聞いていい思い出のある奴はほとんどいない

45 :
運び込まれたせいで見たことがなかったがこの町はずいぶんと賑やかな町のようだ
砂漠のすぐ横にあるのに道路はちゃんと舗装されていて噴水のある公園もある
砂漠化は深刻な問題なんだなと思った
実村「本来ならば・・・」
いきなり実村が話し出した
実村「あなたのような人員が20名来るはずだったのです。」
それが一気に1人になってしまったが
実村「あなたに20人分の働きをしろとは言いませんが・・・。」
流石に20人分は無理だ
実村「基地の人たちはあなたに期待しています」
勇「そうですか」
ジープはぐんぐんと加速し手元のメーターは150Km/hを超えている
制限速度などはないのだろうか?
だんだんと建物が減りいつのまにか砂漠の一本道になった
実村「まだしばらくかかります。休んでいて結構ですよ」
勇「わ、わかりました」
この速度で走る車はなかなかに揺れる
対象物がなくて気が付かなかったが今の速度は200Km/hを超えていた
寝ようにも寝れない。そんな時間が続いた

46 :
しばらくして道の向こうになにか大きな建物が見えてきた
勇「あれが・・・」
実村「スティーア基地です」
規模はアカデミーの施設とそう変わらない
あまり大きな基地ではないようだ
俺たちが乗ったジープはそのまま大きく空いた入り口に飛び込んだ
そこは薄暗い格納庫で様々な車両や武器が整備されていた
キキーッ!!!
急ブレーキのせいでシートから投げ出されそうになる
「由香ちゃん運転荒いねー」
作業用のつなぎを着たおっさんが寄ってくる
実村「遅れていた追加の人員です」
その言葉に格納庫にいた人たちの視線が俺に集まる
「ひとりかい?」
実村「ほかは全滅したとのことです」
たんたんと喋る実村(今下の名前は由香だと分かった)はロボットみたいな態度で報告する
「お前、名前は?」
つなぎのおっさんに聞かれて敬礼しつつ答える
勇「アカデミーより配属されました。天霧勇です」
ドレ「天霧か。わしはドレッド。通称ドレさん。ここ(格納庫)を束ねとる」
実村「到着次第指令に合わせろとのことですので」
ドレ「おう、そうか。」
そのまま実村に連れられ基地の中に入っていく
実村「指令に会う前に一応軍服に着替えてもらいます」
そのまま案内されたのは俺の私室となる部屋だった

47 :
実村「本来なら二人部屋なのですが、ご存じのとおり追加の人員があなたのみなので実質一人ですね」
さっきからことあるごとに俺が一人なことに突っかかってくる
この人は苦手だと思った
実村「ベッドの上にあなたの私物と支給された軍服、戦闘服があるので着替えてください」
勇「はい」
汚れて擦り切れているアカデミー使用の野戦服を脱いで・・・
勇「あの・・・一応着替え・・・」
実村「あ、失礼」
実村は無表情を崩さずに部屋を出て行った
テキパキと着替えふと目についたのは向かいのベッドの私物の入った段ボール
名前を見て・・・
勇「・・・猿」
やはり奴とは縁があったようだ
まさか配属先の私室まで同室だなんて

48 :
一応言われた通り軍服に着替えた
恐らくあまり着る機会はありそうにないが
私室を出ると実村が待っていた
実村「遅いです」
勇「すみません・・・」
実村「・・・泣いていたんですか?」
目が赤くなっていることに気がついた
勇「いえ・・・」
そのまま地下へのエレベーターへ乗った
勇「地下30階まであるんですか?」
実村「地上に作るとすぐに劣化してしまうので重要な施設はすべて地下にあります」
なんと・・・まさかの大規模な基地だった
そしてエレベーターが止まり
通されたところは司令室だった
司令「君が・・・天霧君だね?」
勇「はい!アカデミーより(以下略」
司令「襲撃はこちらでも捉えていたのだが規模が大きかった上に救援が間に合わず済まなかった」

49 :
勇「救援が・・・あったのですか?」
てっきり見捨てられたのだと思っていた
司令「ああ、ただ知っての通りここから随分距離があってな・・・。」
そうだったのか・・・
司令「君の仲間の遺体も全て回収した。実に辛い思いをさせたな」
勇「仲間も自分も覚悟の上で兵士になりました。」
司令は浮かない顔だ
司令「君のような若者の未来を潰してまで戦わなければならないなんてな・・・嫌な世の中だ」
勇「未来・・・?」
そんな風には考えたことがなかった
何せ生まれながらに戦争の真っ只中に生きてきたのだから
司令「早速だが君にはチームブラウに参加してもらう」
チームブラウ。それが俺の入るチームか
司令「格納庫にメンバーを集めておく。顔を出してくるといい」
実村「もう場所はわかりますね?」
勇「ええ・・・」
この人やっぱり冷たい
勇「失礼します」
司令室を後にしてもと来た道を戻る

50 :
格納庫に入ると巨大な機械の前に数人の男女が集まっていた
それより俺が気になったのは巨大な機械・・・リーゼ・ソルダートという兵器だ
形はやけに腕のデカイ頭なしゴリラといったところだろうか
足は巨大なホイールでかなりのスピードが出せる
戦闘兵なら誰もが憧れる最新鋭の兵器だ
俺も座学の授業でしか聞いたことがない
このチームブラウにはこの操縦兵もいるのだ
テンション上がってきた

51 :
支援

52 :
4⃣

53 :
「お前がアマキーリか」
勇「天霧です」
ヨーロッパ系の中年が声をかけて来た
ゴート「俺はこのチームのリーダーのゴートだ」
この中年がリーダーか
風格というか威厳というか・・・
とにかく只者ではない
ゴート「そしてこいつが」
ミーラ「ミーラよ。よろしくね」
ミーラという女
ウェルス「ウェルスだ!このソルダートのパイロット様だぞ!」
この長髪碧眼男がソルダートの操縦兵なのか・・・・
テンション下がった
「おい」
すぐ近くで声がして振り返ると
「お前日本人か?」
目の前に大男がいた
ゴート「そいつはガイウスだ。口数は少ないがこのチームで一番まともなやつだ」
ウェルス「それどういうことだよ!」
ガイウス「答えろ。日本人か?」
勇「あ、ああ・・・」
ガイウス「サムライか?」
なんだこいつ・・・
勇「サムライ・・・ではない・・・」
ガイウス「先祖は?」
勇「先祖は・・・わからない」
ガイウス「そうか。今度調べてくれ」

54 :
ミーラ「ガイウスは大のサムライ好きでね。日本人を見ると気になって仕方ないのよ」
おいおい・・・こんな奴が一番まともなのかよ・・・
ゴート「メンバーは以上お前を入れて5名だ」
勇「はい」
ゴート「早速だがお前の実力を見せてもらいたい」
ウェルス「フィールドなら取ってあるぜ」
ゴート「よし、では早速始めよう」
勇「一体何を?」
ゴート「決まっている」
ニヤリと笑ってゴートは言った
ゴート「模擬戦だ。10機の機械兵対俺たちのな」

55 :
さあこい!

56 :
あんま受けないっぽいね・・・

57 :
見てるよ〜!!

58 :
SF好きなんだが、面白いよ!

59 :
読んでる。まだ序盤あたりか?

60 :
序ですわ
これから長い休みだからたくさんかけると思う

61 :
期待

62 :
フィールドとは模擬戦場の事だった
そこには一列に並ぶ機械兵が10機
勇「・・・機械兵!?」
ウェルス「驚くな。こいつらは現地回収して俺たちのトレーニング用にレストアしたトレーニングマシーンだ」
ミーラ「まぁこれが機械の正しい使い方よね」
流石は最前線・・・なんでもありだな
ゴート「こいつらにはペイント弾を込めてある。でもって俺たちの武器はこいつだ」
差し出されたのはセンサー付きのゴム刀とライフルだ
ゴート「このゴム刀でぶっ叩けば相手は損傷の度合いを計算してダメージを受ける。ライフルも撃ってもなんも出ねぇが当たりと見なされれば停止する」
たかがトレーニングなのにこんなに高級な施設・・・
アカデミーでは考えられない豪華さだ
ゴート「お前の実力、見せてみろ」
勇「はっ!」

63 :
>>60
らじゃーC

64 :
だが、この部隊のメンバーで10機の機械兵が倒せるとは思えない
出来ない事を鍛えるのがトレーニングなのだが
ミーラ「ドレさん!お願い!」
ドレ「あいよ!」
さっき会ったドレッドが手元の端末を操作する
機械兵の目が一斉に点灯する
中々に迫力のある光景だ
ガシャガシャと足音を立てながらそれぞれのポイントに移動する
ドレ「頑張れよ!」
勇「はい!」

65 :
コンクリートで舗装された地面、建物を模した壁
その影にチームブラウは潜んでいた
ゴート「ミーラ、敵の位置を」
ミーラは集音機をセットし、周囲の音を数倍の音量で聞いている
ミーラ「4時の方向に3機・・・その更におくに4機。・・・あとはわからないわ」
勇「音を聞いただけで?」
ガイウス「ミーラは周囲の音を聞いただけでターゲットの位置と距離を把握できる。」
ウェルス「ある種の天才だな」
すげぇ・・・
ミーラ「ほら、位置は割り出した。あとはよろしく」
ミーラはかけていたヘッドホンを放り投げタバコを吸い始めた
ミーラ「きたいしてるよ、天霧」
勇「了解・・・」
位置は分かっている・・・あとは仕留めるだけだ

66 :
アカデミー時代先陣を切って突撃する事が多かった
ゴート「さぁ天霧、好きにやってみろ」
勇「了解!」
素早く一番近くにいた機械兵にライフルを向け突撃した
銃声のしないライフルが命中し1機の機械兵が機能停止する
直後ペイント弾が降り注ぐ
すぐに物陰に隠れやり過ごす
ここで恐らく援護射撃が・・・
援護射撃が・・・
援護射撃・・・
来ない!
勇「なぜ援護射撃がないのですか!?」
耳につけている通信機からゴートの声が聞こえた
ゴート『お前の実力を見ると言った。』
要は自分一人で攻略しろということか・・・
勇「くっ・・・」
機械兵の足音が近づく
勇「やってやるよちくしょぉぉ!!」
物陰から一気に飛び出す

67 :
みてるよ

68 :
C

69 :
ペイント弾が再び降り注ぐ
ランダムに左右に回避しながらライフルを打つ
2機目が機能停止する
残りの2機は予想より素早い行動で後退する
勇「・・・以前より少し速い?」
地形が砂漠からコンクリートになったので機械兵の機動力が少し上がっている
その時・・・
パパパパパッ!!
後ろから銃声が聞こえた
とっさに転がりながら物陰に逃げる
その時ライフルを落としてしまった
勇「くそ・・・仲間を呼ばれたか・・・」
ミーラ『あなたの前方に2機、後方に2機・・・離れた所に4機よ』
ミーラが位置を割り出してくれた
しかし今の状況は完全に挟まれた

70 :
ウェルス「こりゃぁジ・エンドか?」
ガイウス「新兵で2機撃破・・・十分な戦果」
ゴート「・・・・・・」
・・・・・・・
勇(どうする・・・どうする・・・)
必死に考える
片方に向かってもすぐに後ろから撃たれる・・・
せめてもう1機倒すのが精一杯か・・・
俺はこの程度だったのか・・・
ふとアカデミーの仲間の顔が思い浮かんだ
俺は生き残った・・・
奴らの前で俺は誓った
お前らの分も戦果を挙げると
勇(まだ諦めるのは早い。今残っている武器は俺の得意なカッターじゃないか)
右手のゴム刀を握りしめる

71 :
つC

72 :
ガシャガシャと足音が近づく
この物陰をでたらすぐそこに機械兵がいるはずだ
勇(出来るかどうか分からないが・・・)
物陰から飛び出し一直線に機械兵に向かう
しかし銃声はない
座学でやった通りだ
こいつらは同士討ち回避のためお互いに向き合って目の前に機械兵が3メートル以内にいると反射的に発砲できない
すぐに機械兵はナイフを取り出して応戦してくる
近接格闘にはかなりの自身がある
対人格闘ならナイフを持つ手を蹴り上げたり出来るのだが機械兵の握力では少し手がぶれるだけだ
格闘でこそこの化け物のヤバさが分かる
逆にこいつらの弱点は格闘でこそ分かる

73 :
ナイフを振り回すがすべて余裕で回避出来る
こいつらはプログラムされた格闘を相手の行動に合わせて繰り返すだけだ
さらにたくさんのセンサーアイで俺を捉えている為に無駄な情報が多い
相手の動きを予測して攻撃するのだが深読みし過ぎる癖がある
勇「その目の良さが命取りなんだよ!!」
ゴム刀を頭部に叩き込む
ぐわんっと大きな音を立てて機械兵が崩れるように倒れる
隣の機械兵が見方の撃破に反応して距離をとろうと後退する
ゴム刀を再び振り上げもう一度振るおうとした時
パパパパパッ!!
銃声が聞こえとっさに飛び退く
しまった・・・
こちらの2機に気がとられていたせいで残りの2機との距離が空いてしまった

74 :
しえん

75 :
地面を転がりながら回避する
そこで新たな機械兵と目があった
その4機と残りの3機が集中砲火を浴びせてくる
流石に・・・
パパパパパッ!!
戦闘服に着弾し軽い痛みがあった
気がつくと全身が青いペイントで染まっていた
今俺は死んだのだ
ゴート『訓練終了だ。』
ミーラ『お疲れ様』
たったの3機しか撃破出来なかった
リーダー達は落胆しただろうか?
俺はただその場に倒れているしかなかった

76 :
ゴート「・・・・・」
ミーラ「どうなの?あなたが欲しがってたタイプの子じゃない?」
ゴート「3機か・・・」
多いと考えるか、少ないと考えるか・・・
ただ通常の兵士なら1機すら撃破できないだろう
ゴート「鍛えればいい兵士になる」
ウェルス「あいつにはまずちゃんとした回避方ってのを教えてやらねぇとな」
ガイウス「回転機動多すぎ」
ウェルス「あれじゃぁ目が回っちまうよな」
真っ青に染まった勇が帰って来た
ゴート「感想を聞かせてもらおうか」
勇「自分の無力さを痛感しました・・・」
ゴート「無力・・・か」
ゴート「個人は誰だって無力だ。俺も、こいつらもな」
メンバーがなんとなく頷く
ゴート「だからこそのチームだ。俺たちチームなら10機程度数分で片付く」
そんな馬鹿な
ゴート「ドレッド!全機再起動だ!」
ドレ「あいよ!」

77 :
機械兵が再び起き上がり青く光目玉を爛々と輝かせている
ゴート「勇、お前がトップを取って突撃。それを俺たちがカバーする」
いくら援護があったって10機は無理だ
勇「了解・・・」
俺以外のメンバーは全員ライフルを装備していた
俺はそのままゴム刀だ
勇「・・・いくぞ」
不安を抱きつつフィールドを疾走する
まずは3機視界に入った
向こうも同じくこちらを捉えた
機械兵は素早く銃口を俺にポイントする
俺は地面を蹴り跳躍する
その時、目の前の機械兵たちが一斉に倒れた
勇「!?」
ウェルス「ふぃ〜・・・まずは3機っと」
すぐ次の敵が現れたがそれともまともに戦闘する前にミーラが撃破した
これで7機落とした
勇(もしかして俺は餌にされてる?)
派手に動き回る俺をポイントするあまり射程ギリギリから狙うメンバーの行動への注意が薄くなっているのだ
そこをついてメンバーは次々に撃破を重ねていく

78 :
ゴート『勇!そっちに3機行ったぞ!』
通信を受けた直後物陰から機械兵が3機飛び出して来た
距離が1mも離れていなかったのですぐさまゴム刀で1機撃破した
残りの2機は後ろから追いかけていたゴートとガイウスが見事撃破
ほんの数分で10機の機械兵を撃破してしまった
ゴート「分かったか?これがチームの力だ」
そしてグローブを外して手を差し出してくる
ゴート「チームブラウへようこそ」
俺も慌ててグローブを外してその手を握り返す
勇「よろしくお願いします」
こうして俺の配属一日目の仕事が終わった

79 :
これは長編の予感

80 :
すごいおもしろい

81 :
>>1のバトル物好きだわ〜

82 :
なかなかいいね
スピード感テンポ読みやすい
さすがだぬ

83 :
今日は更新ないのかー
明日に期待

84 :
支援

85 :
私室に洗いたての戦闘服を抱えて戻った
リート「おかえりなさい」
勇「電源をセーブしておけ」
旧型はEJの消費が早いときく
もしかしたら残存量はほとんどないかもしれない
別にチャージしてやるつもりはないが
勇「EJ残存量は?」
リート「18%です」
やはりな
もって数日か
リート「チャージはしてくれないのですか?」
勇「EJは今個人で簡単に手に入らない状況だ。無理だな」
リート「そうですか・・・」
コンコン・・・
誰か来たのか?
扉を開ると
「ど、どうも・・・」
油で所々汚れた繋ぎをきた女が数人立っていた
と言っても俺と同じくらいの年齢だろうが

86 :
「あ、あの・・・由香ちゃ・・・実村副官から聞いたんですけど」
実村・・・あの無愛想なあいつか
「私物でロボット持ってるんですか?」
私物・・・ロボット・・・ああ〜こいつか
勇「これか」
デスクの上のカバンからリートの頭部を出す
リート「こんにちは、私物のリーt・・・」
「うわぁぁぁぁ!!」
俺を一斉に囲んで・・・正しくは手の中のリートを囲んだ
「これってFriじゃない?」
「50年前の超レアじゃん!」
「この方は3型かしら?」
「いや、2型でしょ?」
なんの事を言っているんだ?
すると部屋の外からさらに声が
ウェルス「おーい、勇〜」
ウェルスだ
勇「どうした?」
ウェルス「どうしたじゃねぇよ。配属初日からモテモテだなちくしょー」
勇「いや、原因はあれだ」
既に彼女たちの手中にあるリートを指差す
ウェルス「ありゃロボットかい?」
勇「拾った」

87 :
ウェルス「ほぇ〜」
勇「そいつ拾い物だから処分は任せる」
「え?いいんですか?」
すぐさまリートを抱えて格納庫の方へ走り去って行った
勇「なんなんだ?」
ウェルス「彼女らは機械マニアって感じでな。俺らとは話があわねぇんだ」
意外だ
ロボットを嫌っている奴らばっかりだと思っていたのに全くそんな事は無かった
勇「あんたはロボットは嫌いなのか?」
ウェルス「俺か?俺は・・・別に嫌いじゃねぇな」
勇「そうか・・・」
ウェルス「そもそも俺自身機械に乗って戦うしなぁ」
ウェルス「てか、あんたって言うの禁止な」
勇「え・・・?」
まさか先輩とでも呼ばせたいのか?
ウェルス「うちのチームはお互い名前で呼ぶようにしてるんだ。まぁふと忘れちまうこともあるがな。」
そうだな・・・
いきなりあんた呼ばわりも失礼か・・・
勇「すまなかった・・・ウェルス」
ウェルス「おう、勇!」

88 :
支援

89 :
勇「で、何の用だ?」
ウェルス「おぉ!そうだった!」
ガシッと肩を組まれ
ウェルス「一杯やりに行くぞ」
また酒の誘いか・・・
勇「いや、俺はまだ未成n・・・」
ウェルス「んなことは知ってる!だから・・・言いたいことは分かるだろ?」
勇「全くわからん」
ウェルス「俺だけじゃなくてチーム全員で行くんだよ。ここから街の酒場まで約2キロ・・・足はもちろん車だ」
ああ・・・やっと意味が分かった
勇「要するに運転手か」
ウェルス「そーゆーこっとー」
親睦を深めなければならない状況なので断るわけにも・・・
ウェルス「なんかゴートがお前の為にホバー借りてたしな」
勇「ホバー?」
ウェルス「まぁ来りゃわかるって!」
そのまま格納庫に引っ張られて行った

90 :


91 :
以上で終わりです。
指が大分疲れましたw
でも、みなさんの応援と期待に応える為に何とかここまで書く事が出来ました。
ありがとうございました。(照)
ところで、この文章をどんな人が書いてるんだろう?とか、女の子が書いてる?とこ疑問があると思います。
ずばり応えます。
私は16才男です。
顔はかっこ良い方では無いですが(可愛い系と言われた・・・)不細工でもなく。背も高すぎず、168センチです。
あと、趣味は読書と音楽鑑賞を少々。聞くのは洋楽が重ですね。回りは日本語の歌しか聞かないみたいだすがw(私がかわってるのか?)
それでは、みなさん愛してるさようなら

92 :
馬鹿野郎、俺はサントラしか聞かんわ

93 :
釣れた釣れたwww

94 :
16に戻れるなら戻りたいわ!

95 :
なんだNEETか
おナニーはほどほどにね^^

96 :
続きはよ

97 :
格納庫に着くとメンバーが全員集まっていた
ミーラ「遅いぞ勇!」
勇「これって・・・」
メンバーが既に乗り込んでいたのはホバーで地面を滑走できるシュトロームという乗り物だ
ジープがホバークラフト方式になったような感じだ
ゴート「運転、出来るだろ?」
勇「一応訓練は受ましたが・・・」
ゴート「んじゃぁ大丈夫だ!」
ウェルスに押されて運転席に着く
実際に戦闘配備されているシュトロームに乗るのは初めてだ
てかこれ最新型だ!
とりあえずなんとなく予想で電源を入れる
動力はもちろんEJだ
ここでのEJは今までの武器とは規模が違う
動作を誤ればこの格納庫を吹き飛ばしてしまうほどのエネルギーを発生させてしまう
そのために厳重な安全確認が行われる

98 :
フィィィン!と電気エンジンのボルテージが上がって行く
訓練通りに各項目をチェックしメインスイッチを入れる
ブォォッッ!!と音を立ててチームブラウの5人を乗せたシュトロームは浮かび上がった
ウェルス「いいぞぉ!いけー!!」
アクセルを踏み込む
シュトロームのメイン推力であるスラスターに火が入りゆっくり機体を押し出す
ミーラ「怖がらずシュバーっと行っちゃいなさいよ!」
勇「わかった!」
一気にアクセルを踏み込む
ボォォォ!!とスラスターが火を吹き機体が急加速する
5人も載せているとは思えないスピードで砂漠の中を駆け抜ける
空はもう暗くなっていた
5人を乗せたシュトロームは近くの街へ土埃を巻き上げ走って行った

99 :
数分後
俺はチームブラウ行きつけだという酒場に連れてこられていた
店には俺たちと同じような軍人ばかりだ
マスター「おお、来たか相棒」
ゴート「よぉ」
店のマスターにリーダーが挨拶する
勇「知り合いなのか?」
ミーラ「ここのマスターは元リーダーの相棒でね。」
なるほど
マスター「そこの若ぇのが新入りかい?」
ゴート「おう、俺たちの斬り込み隊長の天霧だ」
勇「どうも」
マスター「ほっほぉ!日本人じゃねぇかガイウス!!」
ガイウス「サムライではないらしい」
ここのマスターとは随分みんな仲が良さそうだ
ウェルスに引っ張られて隅っこの青い旗の立ったテーブルに座らされた
ウェルス「覚えときな。この青い旗が俺たちの予約の印だ」
ミーラ「チーム『ブラウ』だから青ってね」
なるほど
間も無くつまみやら酒やら(酒は飲まないので詳しく分からない)が運ばれてきた
ウェルス「お前はこれな」
差し出されたのはオレンジジュースだ
ゴート「こじんまりとしちまってるが一応お前の歓迎会だからな」
勇「・・・ありがとうございます」
何となく優しさを感じた


俺が馬鹿だった

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