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2012年2月エロパロ7: 甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度12 (750)
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甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度12
- 1 :11/10/10 〜 最終レス :12/02/11
- ここは甘えんぼうな女の子のエロパロスレです
人前だろうと関係なしに抱擁や接吻、あるいは性交を求めてくる娘はもちろん、
恥ずかしがりながらもぺたぺた甘えてくる娘、
ある一定の条件を満たしたときに激甘化する娘、等々大歓迎です。
エロは必須ではありませんので、ラブラブオンリーな話もOK。
ただし特殊なシチュを含む場合は事前にきちんと注意書きを。
なおこのスレを見て虫歯になった、糖尿病になったという方は保管庫へ行きましょう。必ず悪化します。
それでは、甘美なるひとときをお楽しみください……
〜ちゅういがき〜
このスレは基本的にsage進行です。
投下、感想、雑談問わず、書きこむ際にはメール欄にsageと入れましょう。
血糖値はいくらでもageてもらって構いません。
過去スレ
甘えんぼうな女の子のエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182244124/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216485751/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度3
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1223287918/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度4
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1228057798/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度4(実質5スレ目)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1232112947/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239180765/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1250764530/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度8
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甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度9
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1276653991/
甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度10
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甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度11
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保管庫
http://wiki.livedoor.jp/amae_girl/
保管庫(7スレ目以降)
http://w.livedoor.jp/amaenbou_aroparo/
- 2 :
- 乙
- 3 :
- おつ
- 4 :
- >>1乙
- 5 :
- >>1乙乙
- 6 :
- >>1乙乙乙
- 7 :
- 近頃体育祭の練習だとかで毎日放課後に居残りさせられる。とてもしんどいので何かと理由をつけてサボっていたのだけど、とうとう理由も底を尽いてしまったので委員長に睨まれる前に屋上に退避。
「お」
「……やあ、彰人。久しいね」
しかし、そこには先客がいた。瑠璃色の長い髪を風に遊ばせ、金網越しに虚空をぼーっと眺める変人。友人の瑠璃だ。
「久しくねえ。さっきぶりだ」
瑠璃の隣に並び、金網に軽く背中を預ける。キィ、と金網が小さくきしんだ。
「彰人もサボりかい?」
「も、ってコトは……お前もか。ダメだぞ、ちゃんと練習しないと?」
「彰人はすごいね。サボりにきた当人が恥ずかしげもなくそんなこと言えるんだから」
「ちょお馬鹿にされてる」
「いや、純粋に尊敬しているんだよ?」
俺の手を握り、にっこり微笑む瑠璃。
「俺に尊敬できるところなんてねーよー」
瑠璃から視線を逸らし、遠い稜線を眺める。生徒達の声の隙間から、鳥の声が聞こえてくる。今日も世界は平和だ。どこかで世界を守ってる偉い人ありがとう。
「……ん?」
ふと隣を見ると、瑠璃がじーっとこちらを見ていた。
「どした?」
「彰人といるとね、なんだか自分がとてもちっぽけな人間に感じる時があるよ」
「いやいや、いやいやいや。逆ならともかく、お前がそんなの感じる必要ねーだろ」
性格は浮世離れしているものの、成績優秀眉目秀麗才色兼備といくつ四文字熟語を連ねればいいんだ的なスペックを誇ってるくせに、何を言ってるのだコイツは。
「うーん……彰人は素直に世界を愛しているよね。私には到底無理な芸当を平気な顔でするところに、私はとても惹かれているんだよ?」
「はい?」
「……いや、そんな彰人だからこそ、世界から祝福されているのか?」
瑠璃は何事かぶつぶつと呟きだした。俺には分からない世界に生きているようだ。賢すぎるってのも可哀想だな。
「何を言ってんだ?」
「ん、ああ。簡単に言うと、平行世界を信じるかい、ってことさ」
「唐突だな……パラレルワールドか。面白いけど、信じるかと言われると、うーん」
「なるほど。理想の答えなのかもしれないね?」
「何がだ」
「うーん……やめておくよ。記録はともかく、記憶から消えてしまうのはとても悲しいからね?」
「…………。あの、何の話をしているのだ?」
「ふふ、いいんだよ。彰人はそれで」
瑠璃はいつものように薄く微笑むだけで、それ以上説明しようとしなかった。
「……ふぅ。たくさん喋ったら疲れてしまったよ」
何か言いたげに甘い視線を俺に向ける瑠璃。それに気づかないフリをする俺。はい、根性ナシです。
「……彰人は根性ナシだ」
むぅ、と瑠璃の口が尖っていく。このように、瑠璃にはすぐに看破されてしまうので悲しい。
「もう一度だけ言うよ? ……ふぅ。たくさん喋ったら疲れてしまったよ」
「あーと。よろしければそちらのベンチに座ってはいかが?」
「……20点、かな」
瑠璃さんは中々に辛口だ。
「疲れたらベンチに座る。人類の共通認識だと思いますが」
「そこに個人の嗜好というノイズが入るから、人間というのは面白い。そんな発言をする人もいるよ?」
「えーと。つまり?」
「よければ一緒にベンチに座らないかい? とスマートに誘ってほしいものだよ」
少しだけ頬を膨らませ、瑠璃はいつもよりちょっとだけ感情を込めて言った。
「なるほど。じゃあそれをさらに進歩させて……ええと、瑠璃。よければ俺と踊りませんか?」
何らかの化学反応が俺の脳内で起こったのか、ベンチに座るはずが夢の中へ行く感じになってしまった。
「……喜んで」
一瞬目を見開いて驚いた様子を見せた瑠璃だったが、すぐにいつもの薄い空気のベールを纏いなおし、たおやかに自分の手を俺の手に乗せた。
「えーと。自分で言っておいて何だが、踊れません」
「…………」
瑠璃の頬が膨らむのと比例して、彼女の目に涙がどんどんたまっていく。
「ああごめんごめんなさい俺の知ってる踊りでいいなら踊りますから泣かないで!」
必で慰める俺だった。
「……ここかっ!? あーっ、いたっ! ……けど、あの、何やってるの?」
「遅い夏祭りを実施中だ」
「……夏祭り?」
目を輝かせて俺と一緒に盆踊りをする瑠璃を、怪訝な目で見る委員長だった。
- 8 :
- >>1乙
あと符丁もげろ
…いや、ただもぐだけではもはや足りない!!!
パンツァーファウスト!パンツァーファウスト!
目標符丁!消し飛ばせ!ファイエルン!!!
- 9 :
- >>1乙です。
それから符長は捩じ切れろ。
- 10 :
- >>1乙
>>7
安心と信頼の符丁もげろ
素クールだろうが甘くて甘えてればいいんだよ!
- 11 :
- >>1
男「乙カレー」
女「む、カレーはカラいからキライだよ!でも…」
男「でも?」
女「食べさせてくれるならその限りではないんだよ!」
男「……」
- 12 :
- >>1乙
次スレが立っていたとは気付かなかった…
こっちに糖化した方が良かったかな
- 13 :
- 糖化とスレ立て乙っす!
>>7の盆踊りと>>11のカレー…これが意味することはつまり、ボンカレー!
これからずっとあなたの食べるボンカレーを作らせてくださいっ!って告白してくる甘えっこを幻想したぜ
- 14 :
- >>1乙
- 15 :
- 前スレ>>966-972の続き的なモノを書きました。
まずは今までの登場キャラ設定を糖化します。
これやっとかないと私が設定忘れちゃうし、ネタ切れの時アドバイスもらえるし。
- 16 :
- 小宮 宮都 (コミヤ ミヤト)
(19) 2年 3/29生まれ
身長168cm 体重56kg
成績優秀、冷静沈着。しかしノリが良く、場合によってはかなりキャラ崩壊する。また、我流で様々な武術を使う。
すでにジークンドーの使い手に達しているが本人は無自覚。
すでに卒業に必要な単位は取得済み。准と共に特例で研究室に入る。
黒髪でアホ毛が一本飛び出ている。
中性的な顔立ちで、さらに先天性の病気により喉仏が未発達であるので、地声はボーイアルト気味。
その気になれば幼女からセクシーな女性まで様々な声が出せるので、本気で女装すると准以外誰も気付けない。
夏目 准 (ナツメ ジュン)
(20) 2年 4/3生まれ
身長163cm 体重 禁則事項
A (なにがだって? わかるだろ。)
剣道3段
瞳の色は金。しかし顔立ちは日本人。
また、母親譲りの金髪を背中の半分まで伸ばしている。
宮都とは生まれた時から一緒に過ごして来たため、普段からべったりしていたいが場所はわきまえる。
すでに宮都とは、「あれ」「それ」などの代名詞で会話ができる。
誕生日が1年離れているため、自分の方が年上な事にコンプレックスを持っている。
2年生の前期までに宮都と共に卒業に必要な単位は獲得している。尤も、これは全て宮都のおかげであるが。
綿あめ製造機は准主体で作られているが、これは准なりの意地である。
- 17 :
- 三田 隆 (ミタ タカシ)
(21) 3年
身長173cm 体重61kg
黒髪。
目が細いので表情が分かりにくいが
基本的ににこにこしてるので問題なし。
いつもにこにこ、頼れる先輩。
宮都と准をいつも温かく見守ってくれ
休憩などの準備もしてくれる。
また、武田教授には厳しく接するなど
リーダーシップを遺憾なく発揮している。
作者のイメージとしては腹黒くない
黒髪のWORKINGの相馬さん。性格は違うけど。
武田 昌 (タケダ マサシ)
(45) 生命系教授
身長179cm 体重71kg
説明しづらい風貌。
茶髪?でいつも不精髭を生やしている。ちゃんとすれば格好イイ。
年中白衣を着ている。
キャンパス内を散歩しては、なにやらの実験をしている。
タバコやアルコール大好きで
何でも持ち込み放題の研究室を開いている。
気さくで気持ちいい性格なので、学生からの人気は高い。
怖い嫁さんから逃げるため
彼は今日も研究室に泊まる。(ベッド持ち込み済み)
作者のイメージとしては
屍鬼の尾崎 敏夫を豪快にした感じ。
もちろん性格は違う。
- 18 :
- 現在21時40分。電車内は人も疎らでそのほとんどが眠っていた。
そんななか、宮都は眠る事はおろか座ることも出来なかった。なぜなら…
「ん〜 スースー えへへ〜」
背中で大切な幼馴染が幸せそうな表情で眠っているからだ。(宮都からは見えないが)
結局あの後、電車待ちの間に准は眠ってしまい少し揺すっても全く起きる気配がなかったのだ。
最初は無理にでも起こそうと思ったが、強く揺するとまるで赤子のように泣きそうになったので断念した。
それにこの状況は宮都も嫌いではない。
2人は最寄りの駅に到着した。改札口では駅員に事情を説明して、定期を出す必要がなかった。
何故か駅員がニヤニヤしていた気がするが。
准の家までの約10分の道のりを宮都は黙々と歩いた。静かに歩き、なるべく揺らさないように。
やがて宮都は家の前にたどり着いた。木造で2階建ての一軒家だ。表札には『夏目』と記されている。准の家だ。
宮都はため息をつくと、呼び鈴を鳴らした。すると「ハ〜イ」と返事があり家から金髪の見た目は30歳位と思われる女性が出て来た。
- 19 :
- 「あら、宮都君。こんばんは」
女性は微笑みながら言う。准と同じ見る者を安心させる笑顔だ。
「こんばんは、エリザさん」
宮都も返事を返す。
「あらあら、准ったらまた眠っちゃったの?いつもごめんなさい。」
「いえ、これは俺がやりたくてやっている事ですから。気にしないでください」
「そう言ってもらえると助かるわ。ありがとう。良かったらご飯でもどう?智久さんも会いたがっているでしょうし」
「ありがとうございます。でも今日はご遠慮させて頂きます。」
「そう?それじゃあまた今度招待するわね」
エリザは強引な性格だが、決して人を無理に誘ったりしない。このようなところに宮都は好感を持っていた。
宮都はフッと笑うと、エリザに准を渡そうとするが、准は首にガッチリとしがみついて離れない。
「准、起きなさい。もう家よ。いつまでもしがみついちゃ迷惑でしょ」と強めに准を揺する。
すると准は寝ぼけ眼ながらも一応起きたようで、フラフラした足取りでエリザに掴まった。
「それじゃあ俺はこれで。准、また明日な」と帰ろうとする
- 20 :
- すると………ドサッ
いきなり准に抱きつかれた。しかも涙目で。
「イヤッ!まだ一緒にいたい!!」
今まで眠っていたとは思えない程の声で叫ばれた。しかも耳元で。
宮都はキンキンする耳を押さえながら准を抱きしめて
「もう22時過ぎてるんだ。また明日会えるだろ?」
と言うが准は「泊まってって!」
聞く耳持たずである。
「今日は俺も用事があるんだから。プレゼントも取りに行かなくちゃならないし」
そして一息ついて
「それにこの前も泊まったばっかりだろ。夏目さんにそんなに迷惑はかけられない」
「そんなに莉緒ちゃんのことを考えてるの!?私とどっちが大事なのよ!?なんでプレゼントをくれないの…黙ってないで返事しなさい!!」
寝起きでさらに泣いているので、文法もメチャクチャである。しかし宮都は冷静に、それでいて微笑みながら
「妹を大事にする俺と、大事にしない俺。どっちが好き?」
と准に聞いた。これには准も何も返せなかったらしく
「明日、迎えに来てくれる?」
と涙目で聞いて来た。宮都は不敵な笑みを浮かべながら言った。
「俺を誰だと思っている?」
この返事に安心したのか准は軽く頷くとそのまま眠ってしまった。
「そろそろいいかしら?」
エリザが遠慮がちに声をかけて来た。少し顔が赤い気がする。
「アメリカ育ちの私でもここまで……」とかなにやらブツブツ言っている。
宮都は今度こそ准をエリザに預けると夏目家を後にする。一緒に巻いていたマフラーは准の首に巻いて来たため少し寒い。
そして彼は、大事な妹のためにアクセサリーショップに向かって歩き始めたのだった。
- 21 :
- 取り合えずここまで。
甘党の皆さんを砂糖漬けにするには
まだまだ修行が足りないかも知れませんが
お付き合いいただけたら幸いです。
准の寝起きはいつもあんな感じです。
決して嫉妬深い訳ではないので。
え〜っと… 続く?
- 22 :
- >>16
けつえきがたはえーがたなのかー
- 23 :
- キスまでか
- 24 :
- ふと眼を覚ますと見慣れない天井が目に入った
自分の部屋とはまるで違う、石のような材質でできていたのは部屋全体のように見える
今自分が横たわっているのもどうやら石で出来たベットのようで、なんとなく体が痛い…
「ようやく起きられましたか…」
声のする方、というか真横を見ると綺麗な銀紙の女性がいた 何故か裸で…
よくよく見ると、何故か自分も裸になっている事に気付く…
寝起きの働かない頭で素数を数えながら現状を認識しようとしていると
「昨晩はあんなに激しくしたおかげで、よく寝れたようですね」
・・・・・落ち着け、心を平静にして考えるんだ…こんな時どうするか……
2… 3 5… 7…9 落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ
「9は素数じゃないですよ、まだ寝ぼけているのですか?
そろそろ起きて下さい “あなた”」
“あなた”・・・? あなたとな! これじゃまるで夫婦じゃないか?
一体何が起きたのか説明して頂戴!
「ナニって…/// 昨晩、貴方が私の下のお口に貴方の長い触手を入れて子種を…///」
なん・・・だと・・・
まるで覚えていないのが凄く残念、いやそれよりも/(^o^)\ ナンテコッタイ
見知らぬ女性と事に及んだだけでなく、中田氏だなんて…
「大丈夫ですよ ここは生贄の間という子作り専門の部屋ですから」
生贄の間?確かにここはそういう名だと連れが言っていたような…
そうだ!俺は確か遺跡の探索という目的でここに来ていたはずだ!
他の仲間は一体どこに?
「他の方々は別の部屋で私の姉妹としっぽりなさっていましたよ」
さよですか… しかし、一体何があったんだ?
「ここはとある高貴な方々が成人の儀式を行うための場所で、貴方達はそれと知らず迷い込んでしまったのです
ちなみに現在進行形で成人の儀が行われているところです」
高貴な方々… それに成人の儀式とは… 頭がまるで追い付かない…
- 25 :
- 「では分かり易く説明しますね。あちらのスクリーンをご覧ください」
彼女が指差した方を見ると、埋め込み型のテレビのようなものに何やら映像が映されている
よく見ると、そこにはなんと男性が幼女に追われている光景が!
「まずあの男の人が試験を受けている方で、追っているのは私たちの娘です」
はいストップ まずここからkwsk説明して下さい…
「ここからですか… 私の下のお口に貴方の触手が子種を注ぐ、そうしたら貴方の娘が私のお腹から生まれた
順番通りじゃないですか…/// 何かおかしいところでも?」
全部だ(EVERYTHING)! なんで一晩で子供が生まれるんですか!
「それは、その… 私達がそういう体質の生物だからです!」
さよですか… で、何故私たちの娘が男を追っているのでしょうか…
「私たちの娘を認知してくれた… よかったねアン…
と、すみません、ちょっと幸せに浸ってしまいました///」
照れるな…、何故かこっちまで恥ずかしい…
「それで、あの娘があの人を追っている理由でしたね
理由は単純で、生まれたばかりの子達は甘えん坊で、ハグするのが大好きなのです
胸を貫かんばかりの勢いでハグするのが大好きなので、目の前の男の人にハグするために頑張って追っているのです」
そこは理解した では何故男は逃げるんだ?
「抱きつかれたら負け、というルールなので安全なラインまで逃げ切れれば無事合格ということになります」
なるほど… ちなみに抱きつかれて負けたらどうなるんだ?
「あそこで画面を食い入るように見ている方が無理心中を図ります」
今まで気付かなかったが、綺麗だけれど凄く強そうな女性が画面を凝視していた…
気配をまるで感じなかったが、一体何者なんだ… というか無理心中だと!
「あの女性はこの宇宙で最強に類する種族の貴族の方でして、あの追われている人の婚約者…
もしも婚約者が自分以外のメスに抱かれでもしたら、それはもはやNTR、許嫁としての最大の屈辱…
自ら愛する男と命を絶つしかなくなるのです…」
なんという大和撫子… って言ってる間に娘が転んだ!あぁ、膝をすりむいて今にも泣きそうだ…
これには流石の男も駆け寄るそぶりを見せるが、娘の哀願を振り切って駆け出した!
男ォーーーーーッ!てめえの血は何色だーっ!!
「ちなみに私たちの血は砂糖水で出来ています」
聞いてねぇから!滅びかかった人体を復元させるとかいいから!
「今ので私たちの娘の出番は終わりのようですね 一緒に迎えにいきがてら脱出しましょうか?」
そういえば姉妹がいるとか言ってたから姪っ子?も追いかけっこに参加しても不思議じゃないな…
というか脱出?確かに無理心中は御免こうむる…
「それもありますが、母に見つかると少々面倒なので早々に退散しておかないといけなので…」
お義母さんですか… 挨拶するのが筋なのでしょうけれど面倒とは一体…
「その… 母は緊縛プレイの真っ最中でして… そろそろ高ぶるリビドーを解放するために親子丼プレイをしようとせまってくる頃愛で…」
なにそれこわい じゃあさっさと脱出しよう ところでええと… 君の名前は?
「名前ですか?私の名前はエイリです。」
- 26 :
- しがない考古学者の青年とエイリとの間に生まれた娘アンの日常を描いたドタバタSFホームコメディー「エイリ・アン」
大ヒット上映中!
前スレでプレデター書いたと思ったらいつの間にか次スレ…
な、なにを言ってるのか分からないと思うg
(省略されました、続きを読むには糖分を与えて下さい
- 27 :
- 初登場したエリザさんの設定です。
夏目 エリザ
(48) 准の母親 翻訳家
身長175cm 体重 禁則事項
E (何がかって?わかるだろ?と言うかわかってくれ!!口に出すと准が泣くんだよ!!!)
アメリカ生まれながら日系で日本人の血も引いている。
金髪を腰まで伸ばしていて、とてもグラマラス。しかし娘の体型は……
遺伝というものは必ずしも受け継がれるわけではないようだ………
外見がとても若く48歳にはとてもじゃないが見えない。
今でもよく20歳くらいの男にナンパされる。
智久とはアメリカの剣道大会で通訳として出会い、そのまま一目惚れ。甘えに甘え、結婚に至る。現在は、本の翻訳を仕事にしている。
硬派な智久をどの様に落としたのか。2人は何も語らない。
准のキャラ設定のAは分かりにくかったかなぁ…母親のエリザさんはEです。
次は妹出したいんだけど、どんな性格にするか迷う…
伏線として宮都を嫌っているみたいなの入れちゃったし、どうしよう…
- 28 :
- >>1&>>27乙
夏目准ときいてビビビって来てしまった 聞いたことがある名前な気がする
- 29 :
- >>16
設定のプロットは出さずにキャラがわかっってもらえるようにした方が…
シチュはいいのになぁ
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316416548/l50
迷ったらココへGO↑
>>24
おいまてw
「エイリ・アン」 てwww
>>7
MOGERO
l[]l
__┌「二」┐__
《 ̄`>Y⌒Y<´ ̄》
≧=ニ从ヾノ从ニ=≦
|_∧≧≦∧_| <プラズマレーザーキャノン発射ァァァ!
厂||l=||=l|厂|
__ L..||l=||=l|L..| __
_┌┬仆≦>/ ̄¨ ̄\<≧仆┬┐_
│ |=l|=l|´/ ̄ ̄`TT´ ̄ ̄\`|l=|l=| │
/| ミ|=l|=l|\/ ̄ ̄TT ̄ ̄\/|l=|l=|ミ |\
,' 人_|=l|=l| :| |/| |: |l=|l=|_人 ',
_|_ノ'⌒\|凵| :| , '二二二' , |: |凵|/'⌒ヽ_|_
< ///\ ` ̄| :| ∧/ 丁 \∧ |: | ̄´ //// >
/// ∨///ヘ\__人.:| |W __||__ Y| |:.人__/ハ///∨ //\
/ ///// |////リ/ ̄ /\l|八_///∧_八|l/\  ̄\l|////| ///// \
/ ///////ノ//// 《 ≧个 </////> 个≦ 》 \ /人////////\
 ̄ ̄ ̄` ー─ ´ 丁二≧,二二二,≦二丁 ` ー─ ´ ̄ ̄ ̄
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_┌─个─个 ∧  ̄ ∧ 个─个─┐_
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.: │ |==l|==l| | l| |`丁丁´| |l | |l==|l==| │ :.
││ |==l|==l| |_l| | l.二| | |l_| |l==|l==| ││
- 30 :
- あんまりここでこういうこと言いたくないけど、設定をスレに投げるのはやめてくれ
時間を空けてキャラ設定だけ投下するとかちょっとのぼせ上がってるとしか思えない
- 31 :
- 「のぼせ上がってる」とかどんだけ狭量なのかと
言いたいことは分からないでもないが
- 32 :
- 別の作者の投下の30分後に設定だけ投げるやつなんて見たことないわ
非常識な行為だけど恐らく悪意があるわけじゃないだろうからそういう表現にしたんだけどな
- 33 :
- >>26
監督、南極で10万年前からハグハグぎゅーパックンする日を夢見ていた辛抱強いXちゃんのドキラブロードムービーはまだですか?
- 34 :
- >>29
待て、それはモゲラだ、つーかAAあったのか
プラズマレーザーキャノン撃たない方のモゲラだったら
男の足元の土掘って崩れた所を抱きとめて
やったぁとか言いながら頬ずりしてるんだろうか…その前に圧するか
- 35 :
- 初代モゲラは他のモゲラが掘った穴に落ちて壊れたんだっけ。
今更だけど可愛いやられ方だよな
- 36 :
- >>16にフォロー入れとくと、
書きたいっていう意欲が伝わってくる分余計にキツいこと言えないんだけど、
たとえ甘えっ娘スレでも>>32みたいにきちんと甘やかさないで言ってくれる人がいるのは幸せなことだぞ。
>甘党の皆さんを砂糖漬けにするにはまだまだ修行が足りないかも知れませんが
何回も言うけどモノはいいの。大好物なの。でも問題はそれ以外のところにあってですね…
上の方に貼った控え室スレ以外にも、「エロパロでエロネタ書いて叩かれた」スレ、書き方なんかも活用して、
もっともっと良いものを見せてくださいな。
あと、ネタ投下するなら余り遜らずもっと堂々と投下するべき。
そういや以前控え室スレでこのスレのことを「ある意味魔境」扱いしてる人がいたな。
前スレで
「お前ら腐女子とタメ張れるんじゃね?」→「むしろいちゃらぶしようぜ!」
の流れを見てその言葉の意味をとくと実感したもんだ。
ノリとふいんきで貼ったモゲラのAAにもしっかり食いついてくれるお前ら大好き。
- 37 :
- >>30様
本当に申し訳ありませんでした。
恐らく指摘されなければ気付かなかった点だと思います。
確かに「のぼせ上がっている」と思われても仕方が無い、思慮の足りない行為でした。
深くお詫び致します。
>>24の作者様
私のせいで不快な気持ちにさせてしまった事、深くお詫び致します。今後このような事が無いよう注意します。
>>29様
シチュエーションに対してお褒めのお言葉ありがとうございます。
紹介して頂いたスレッドで少しずつ勉強して行こうと思います。
また、今後は作品内で人物像がわかっていただけるような作品を目指すよう、精一杯心がけます。
これからも至らぬ点などありましたら、是非とも御指摘をよろしくお願いします。
- 38 :
- まーまー余り固くならずまろやかとろとろでれでれに行こうぜ!
一読者としては妄想の余地が残ってた方がいいって考えだけど、一書き手としては
自分の作った世界を皆と共有したいって気持ちもとても分かる
あれだよ、自分の妄想を文章という形にしていくとき楽しいだろ?その楽しみを少し分けてくれよ!って思う
そしてモゲラがなんのことやら分からない俺はきっとYUTORI
思わずググり、一瞬「モゲラのきぐるみを着た特撮好きの甘えっ子」を思いついたが
知識と脳汁が足りなかったので諦めた
長編を書ける書き手はすごいなーと単純に思うよ
- 39 :
- 皆様からのご指摘により、途中まで書いていた3話の文章を大幅に書き直してます。
未だに至らぬ箇所はあると思いますが、精一杯努力してます。
一通り書き終わったら、投下しようと思っているのでその時は評価お願いします。
- 40 :
- 書き手が頑張っていてかつやたらと謙遜するのとまだ勝手がわからない
それを住民が指摘してなんか投下しづらくなる
エロパロスレでは一度は必ず通る道
- 41 :
- >>37
この程度で不快になるなら最初から糖化なんてしてないさHAHAHAHA
私のように1スレに1本くらいしか糖化しない微糖の存在なんてあんまり気にしなさんな
さて、次はなにを糖化するかな…
- 42 :
- こんばんは。まず初めに
>>36
>>38
>>40
>>41
さまがた
- 43 :
-
こんばんは。まず初めに
>>36
>>38
>>40
>>41
様方。フォローコメントありがとうございます。特に>>41様。今後このような事が無いよう努力致します。
第3話を書き終わりましたので糖化します。4〜6スレほど頂きます。
>>42の誤爆失礼しました…なに早速ミスってるんだ私は……
- 44 :
- 宮都はアクセサリーショップ 『ブルーダイア』の前にいた。朝に電話で言われた通り、隠してあった鍵で裏口から店内に入る。
作業場の扉を開けると、机に突っ伏して眠っている20歳後半程の女性が目に付いた。
髪色は少し青っぽい黒。肩にかかる位まで伸びている。
身長は155cm程だろうか。雰囲気が子供っぽくて、なんだか起こすのを申し訳なく感じさせる。
宮都は躊躇いながらも、女性をゆすって声を掛けた。
「茜部(アカナベ)さん。宮都です、起きてください」
すると茜部はハッとしたかのように飛び起きると、いきなり宮都の腕を掴み
「こんのドロボーがアアァアァ!!」と吠え、宮都に一本背負いを決めようとした。
……が宮都は空中で器用にバランスを取り、叩きつけられる事なく着地した。
下半身はブリッジ、上半身は茜部の腕に掴まっている状態である。
- 45 :
-
「こんばんは、茜部さん。この前注意したばかりですがまだ勢いが足りません。もっと一瞬で投げないと」
宮都はその体制のまま、冷静に批評する。
茜部も意識が完全に覚醒したのか
「あ、あら、宮都くんおはよう。」と引きつった表情でにこやか?に挨拶をする。
「もう22時はとっくに過ぎてますけどね。…そろそろ腕を離していただいてもよろしいですか?」
「あ、ああ〜。ゴメンね〜 あはははは… ゴメン」
流石に気まずいのだろうか、そそくさと宮都の腕を放す。ようやく解放された宮都は何でもないように笑う。
「さてと。起きたばかりで申し訳ないですが、例のものを受け取りにきました。」
「ああ。りょ〜かい!ちょっと待っててね〜」
そう言うと茜部は店の奥へと入っていく。そしてなにやらごそごそやっていたが、やがて箱を手にしてきた
「はいこれ。鮮やかでそれでいて決して派手すぎず、莉緒(リオ)ちゃんに似合いそうに作っといたよ」といって宮都に箱を手渡す。
「料金はすでに受け取ってるから…と。領収書いる?」
「いえ、結構です。それにしてもありがとうございました、こんな夜遅くまで待っていただいて」
宮都は深々と頭を下げるが、それを茜部が制する。
「イヤイヤ、そこまで畏まらなくても。私だっていつも道場でお世話になってるんだし、お互い様だって」
茜部は笑いながら言う。さっき宮都を投げ飛ばしたことを気にしているのだろうか、すこしぎこちなかったが。
「それにしてもかなり奮発したねぇ〜、大学2年生ってそんなにお金持ってるの?」
茜部が少し茶化すように言うと宮都も
「大事な妹の為ですから」
と笑顔で応える。そして会話が途切れた頃合いを見計らって
「本当にありがとうございました。妹も喜んでくれるとおもいます。それではまた道場で。」
宮都は店を後にしようとする。
- 46 :
-
「ちょっと待って。」
帰ろうとする宮都を茜部が引き留める。
「何かご用ですか?」
「あ〜いや…さっきのことなんだけど。師範に報告しちゃったりする?」
茜部の通っている道場の師範はとても厳しく、余程のことがない場合道場以外で人を投げることを禁止している。
規則を破った場合破門されても不思議では無い。
さらに宮都は師範補佐の立場にいるのでそのような不祥事が起こった場合、報告する義務を負っているのだ。茜部が不安になるのも無理はない。
すると宮都は少し意地の悪い顔を作って見せて茜部をさらに不安にさせて遊び始めた。
「まぁ義務ですからね〜 俺も投げられたとき腕が痛かったしなぁ〜」
「ぎゃ〜ゴメン!謝るから許してぇ〜」
茜部は宮都に抱きついて懇願する。目もウルウルしていてなんとも可愛らしい。すると宮都はフッと笑うと優しく微笑んで
「それじゃあもう1つ注文を受け付けていただけますか?ネックレスなんですけど。料金は勿論お支払いしますので」
「それで黙っててくれるならおやすいご用!今度こそ准ちゃん用でいいの?」
「いえ、エリザさん用に」
「うえぇ?」
茜部は素っ頓狂な声を上げた。それに対し宮都は笑いながら
「冗談ですよ、准の為です」
「ほえ〜びっくりした!まだ心臓がバクバクいってるよ」
「投げられた仕返しですよ」
宮都は笑いながら言う。そして財布から10,000円札を3枚出し
「これで作ってください。もし余ったらその分は商品の受け渡しと同時に返してください。お願いします」
「わかった、まかしといて。准ちゃんに似合うぴったりのを作るからね」
茜部は腕をまくって、いかにも『任せておけ』といったポーズをする。
「ところで、なんで准ちゃんに作るの?誕生日はまだ先でしょ?」
すると宮都は微笑みながら
「准と一緒に過ごす毎日が記念日みたいなものですから。俺はあの笑顔にどれ程救われて来たか……」
こうして独身、彼氏無しの茜部は地雷を踏んだのだった。
- 47 :
-
茜部が宮都の惚気の餌食となっているのと同時刻、准は自室のベッドに横になっていた。しかし、先ほどまでぐっすり眠っていたのが嘘のように目は冴えてしまっている。
「はぁ…」
ため息をつく。どうしても眠れない。
「背中……暖かかったなぁ」
そう。准はさっきまで、宮都の背中で寝ていた為に、ベッドでは眠れなくなっていたのだ。
宮都の背中は暖かく、歩く際の揺れがとても心地よい。准がいつもおんぶをねだるのは正にこれが目的なのだ。
准にとって宮都のおんぶは麻薬のようなものだった。しかも非常に中毒性が高く、1度でも知ってしまったら抜け出す事など出来ない。
「ん〜……ん〜…………」
あまりにも眠れなくて唸っているが、もちろん眠くならない。
毛布に頭ごとくるまったり、まくらを抱いてもねむれない。
そうしているうちに、さっきの事を思い出して自己嫌悪に陥る。
「私…どうしてあんな事を言っちゃったんだろ?」
『帰らないで!』『泊まっていって!』玄関で宮都に抱きついて叫んだ言葉が頭の中を反芻する。
普段の准は宮都に甘えはするが、わがままはあまり言わない。そのような箇所はエリザの教育の賜物だろう。
それならば何故? 准も大体の理由はわかっていた。
恐らくは駅での宮都との会話が原因だろう。特にあの莉緒の事を自慢げに話す宮都の優しそうな表情が、自分に向けられていないという現実。
それを認めたく無かった。宮都が自分の元から離れて行ってしまうような錯覚を感じた。
嫉妬では無い。ただ純粋に悔しくて、そして羨ましかっただけ。その感情が嫉妬と何が違うのか准自身にもわからない。
今の准の願いはただ1つ。それはとてもささやかな願い。
「みやとぉ……早く会いたいよぉ……」
准の眠れない夜はまだまだ続く。
- 48 :
-
以上で糖化を終わります。
何か気になった点などありましたら、ご指導お願いします。
- 49 :
- おんぶっていいよね
抱っこより関係が深そう
- 50 :
- >>48
おつっす。あまり全レスとか気負わずにね
指摘は黙って次に活かすくらいに、楽に投下すると良いよ
おんぶ、抱っこか……肩車はどうだろう
- 51 :
- 新スレ乙がてら投下してみます。
Q.なんだいそりゃ
A.『本番は』ございません
- 52 :
-
「おにいちゃん、おにいちゃん」
背後から一定の間隔で、なんだか呪文のようだ。
自分を兄と呼ぶなら、少なくとも相手は年上ではない。
「おにいちゃん、ってば」
普段なら快く受け入れられるのだが、今日はタイミングが悪い。
極力苛立ちを抑えて、少年は静かにペンシルを置いた。
「美緒、気が散る」
机に向かっている時に背後から抱きつかれ、おまけにガクガク揺さぶられてはたまら
ない。せっかく手をつけた課題の回答も、おかげ様でブレまくっている。
「俺が何をしてるか、分かるよな」
振りかえると、引きはがした黒い髪の少女が映る。一個下の歳だが、見た目はより一
層幼い。
杉田美緒はひとつ頷き、「しゅくだい」と口にした。
「そうだ。だからお前がそうしてると気が散るんだ」
無言で妹の唇が尖る。思わずほっぺたを突きたくなるのを堪えて、杉田陽介は兄の立
場で彼女を引き離した。
しかし、どうも不満そうな表情を崩さず、美緒は視線を送ってくる。
「ずっとそれだよ、『おかえり』も言ってくれないじゃない」
「言ったら満足するのか」
学校の制服でいるのはその為だったようだ。確かに、彼女が帰ってきたのも気付かず、
プリントと格闘しているのは事実だが。……まるで優先順位が違うのでは、と言ったと
ころで、おそらく妹には通じない。
「はいはい……。おかえり、美緒」
「ただいま、おにいちゃん!」
途端、思いきり抱きつかれる。力強いハグは上半身を捻っただけの姿勢だと結構つら
い。そのまま頬ずりまで移行する前に、陽介はあらためて美緒を離した。
「終わるまで待ってくれないか」
「……終わったら、いいの?」
既に、美緒の目は机に置かれたプリントの束を捉えていた。これから取り組むのかも
う終えているのか、後者であってほしいと思いつつ、どこか不安になる。
「肩に手をのせてもダメ?」
「気になるからダメだ」
「髪の毛いじるのはダメ?」
「抜けるからダメだ」
「すりすりしちゃダメ?」
「字がブレるからダメだ」
気が散る、と言っているのに要求することは変わらず、少しおかしくなってしまう。
妹とはいえ女子なのだから、そんなに接触していると集中力が続かない。
「むーっ!」
「唸るなうなるな」
言って、頭を撫でてあげる。見た目の幼さを際立たせているような黄色の花飾りと、
それに付属のゴムが括っている小さなサイドテールが、首の動きにあわせてぴょこぴ
ょこ揺れる。
「えへへ」
「ほっこりするな」
上を向いていた眉が、一気に垂れさがった。
とにかく部屋から出て欲しいのに、こんな調子だからいつまで経っても終わらない。
陽介もこれはいけないと認識するまでに、かれこれ何十回かは手を往復させていた。
「じゃあ、終わるまでの辛抱な」
頭ひとつ分はある身長差も手伝って、美緒は本当に軽い。正面から抱きかかえて部屋
の外に連れ出すと、そこで下ろして強引に閉め出した。
「お、お別れのちゅーは?」
「そんな習慣はないっ」
扉を閉めても尚、むこう側から抗議の声が聞こえてくる。何度かノックもされたが、
それくらいで開けるような陽介ではない。
「終わったら遊んでよ、絶対だからね!」
「ああ、分かってるよ」
そんなやり取りを最後に、妹の声は聞こえなくなった。直後にパタンとドアが閉まる
音が聞こえ、なるほど自分の部屋に戻ったようだ。
- 53 :
-
一気に音が静まった部屋に一人、陽介は残る。未だ終わっていないプリント数枚を眺
め、小さくため息をついた。
兄に『遊んで』って、あれでも同じ学校に通う下級生なんだろうか。
「ま、宿題じゃしょうがないよね」
という訳だから自分の部屋に戻ってきた美緒は、着たままの学生服に手をかけながら、
ひとりごちる。
衣替えから久しぶりに羽織る紺の上着を脱ぎ、ハンガーへ。しゅるり、と細いリボン
をワイシャツから外し、宙に浮いているポケットにしまう。
「……うぅ」
しかしだ、大好きな兄との一時を邪魔する宿題が憎い。せめて自分が兄と同学年か、
あるいはそれ以上なら、一緒に取り組むとかもありえた話だった。下級生と言うだけで
知らない分野が多すぎて、とてもそうはいかずに美緒は唸る。
灰色のプリーツから足を抜くと、それをクリップで留めて吊るす。ハンガーを動かし
た慣性でふたつはしばらく左右に揺れていたが、やがて止まった。
脱ぎっぱなしの格好で、机に置かれた黒い機器を手に取る。
ブゥン……と中身が回転する音を発し、それは起動した。
ふと時計を見れば、部屋に戻ってから二時間は経過していた。黒一色の携帯ゲーム機
に没頭していた美緒は、慌てて電源を落とし、ベッドに背中から倒れた。
「痛っ!」
ゴン、と鈍い音。勢い良くしたせいで壁と後頭部が激突し、鈍痛が襲い掛かる。ゲー
ムは手から離れてしまうが、構わず患部を押さえつける。体勢を立て直すと、枕を腰に
当ててシーツの上に体育座り。
痛みが少し引いてきたところで、サイドテールを作っている髪飾りを取り外す。数年
前に陽介が何かの景品で入手して、それを貰ったものだ。こまめに手入れをしているが、
ゴムの痛みはどうにもできない。
かなり危なさそうな状態の花を傍らに、少女はふうと息をついた。
「宿題、終わったかな」
一か所をクリップでまとめられたプリントが、既に終わったものなら。そんなことも
考えるが、体は動かない。兄の様子を確かめようとはしなかった。
ゲームの最中も多少は気にかけていたが、こう、普段通りに触れあえないのはどこか
寂しい。いつもなら夕食後や風呂上がり、課題に手を付けるのはもっと遅い時間だから、
尚更だ。
それだけ集中する必要があるのだろう、美緒も経過を確認する様な真似は出来ずにい
た。
「あ……」
妙に熱のこもった息だった。
体がムズムズして仕方がなく、ワイシャツと下着とソックス、極めてラフなスタイル
だというのに、体温が上昇する一方で。
淡い白色のボタンを順に分け、薄緑色の胸当てが露出する。周囲と比較しても小ぶり
なバストに、自然と手が伸びていた。
「う、んっ」
布地ごと、ふくらみをやや強めに押す。刺激がまわりに広がり、足の先から痺れが生
まれる。
揉むようには出来ないので押しては離れを繰り返し、それでも弾力があって柔らかい。
しばらく夢中になっていたが、肩や背に掛かっている部分が煩わしくなり、美緒は胸
を守っていた布を取り払った。これから発生するであろう汗を吸ってしまうワイシャツ
も、腕を抜いて放り投げる。
ぱさ、と、シーツの上に白い塊がひとつ。
「ひゃっ」
露わになった胸を手で覆えば、一際大きな電流が体を伝う。慣れないながらも微動し
て、美緒の口からは小さな喘ぎと息が漏れ出した。
腰に置いた枕と背を預けている壁のおかげで、両手が使える。ふにふにと指先で形を
変えるバストは、さながら兄に触られているようだった。
「あ、おに、い……ちゃん……」
かすれた声。陽介の事を思い浮かべると、もう脳内は彼の事でいっぱいになる。壁を
隔てた隣の部屋にいるが、その姿は見られないうえ触れることも叶わない。
- 54 :
-
だんだんと範囲を狭めて、美緒の指はニップルへ。摘まんだだけで強い刺激が生まれ、
びくん、と体が揺れた。背がずり下がり、擦れる音を発した。
「やぅ……っ」
まるで音のない空間に、少女の息遣いと喘ぎ声だけが響く。
少し触れた突起はすぐに硬くなり、存在を主張し始める。胸の全体を押すだけでは足
りなくなってしまった所で、その狙いは尖っている部分へと移る。
「は……あ、あっ」
指の腹を軽く当て、円運動に巻き込む。ゆっくりと転げ、足の方にあった痺れが各所
に伝染した。その刺激に耐えかね、両手で同じ行動をとれない。
しばらく続けているうち、小刻みに体が震え、山を作っていた脚が崩れた。放りだし
てもむず痒くて、すぐに曲がってしまう。
「あんっ」
いつだか兄がそうしたように、美緒の手も移動する。扱いやすい人差し指で、乳首を
何度も擦る。それによる刺激を知っているので、さすがに自分の指では陽介のように素
早くは動かせないが、あまり痛みもなく両手を使うことができた。
息の音が耳にまとわりつく。寝転んだ状態では上手く出来ないから壁に寄りかかって
いるのだが、呼吸を抑えることは不可能だ。吸おうが吐こうが、どちらの場合にも大き
な音になる一方で。
「あ、っ、んあぁ……!」
そもそも、美緒には口を押さえるという選択肢が無い。兄に体を触られている――そ
んな淫らな想像から、両手が責めの役割を担ってしまった。初めは意識していたものの、
次第に薄れて生の声が部屋に響いている。
しびれの残る突起を捏ねると、ぴりりとした愉悦がやってきた。それを最後に、胸か
ら手を外し、さらに下降する。わき腹を通過してショーツにたどり着き、一段と高い熱
を感じ取った。
「やっ……」
自分の体だ、バストやニップルを弄っている最中に変化があったことくらい、分かる。
熱く蒸れて、クロッチの部分を触れると濡れたような反応が返ってくる。
崩していた脚の片方を開き、秘部を刺激しやすい格好になる。さすがにエムの字を作
るのは恥ずかしさが勝って、片脚だけにとどまった。
目で見えるだけでも、染みの範囲は広がっている。下着の上から指が往復して、さら
に液体が染み込んでいく。
「ぁ、ん……あっ!」
ブラジャーと同じ色の布に、指先から潜り込む。侵入に対してぬるついた表面が移動
を助け、一気にショーツの中へと収まった。それによって与えられたのは電撃めいて、
美緒は背を反らして鳴いた。
「ん……おにい、ちゃん……」
体に触りたい。もっと触れて欲しい。そんな事を思いながら、妹は兄を呟く。
珍しく強硬手段に出たのが、美緒に疎外感をもたらしていた。束になってやってきた
課題を片付けなくてはならないのが理解できるが、どうしようもなく寂しくて。
口にして、尚も下着の中で指がうごめく。肌どうしの摩擦が気にならなくなる程に滑
り、動きに合わせて手を隠している布が音を立てる。
「はぁ……っ」
片足だけ、ショーツから外した。どうせ洗濯すると分かっていても、液にまみれた下
着をかごに放るのは躊躇いがあった。他の汚れ物と、いっそ自分の衣類だけでも、後で
洗濯機にかければ済む話だが。
明らかに体温より低い空気に触れ、高熱を放つ恥丘がひんやりとした。しかし、それ
も一瞬だけ。仕事を終えた片手が戻り、再び上下した。
「く、あっ……んん、ん……」
今、家には兄と二人だけだ。陽介は宿題にかかりっきりで、食事の材料を買いに行く
とか、準備する時間にはまだ早い。だから美緒の行為はエスカレートする一方で、それ
を止める者もない。
スリットを撫でるだけだった二本の指が入り口を見つけ、先端の方から沈む。押し広
げられるのと同時に、内側に入り込む感覚に呻くが、しかし引き返すことはできなかっ
た。
「あ……あんっ」
まるで体が指を欲しがっているような感じだ。粘膜が貼りつく割に移動はスムーズで、
関節がひとつ、ふたつと埋まっていく。同時に二本も咥えたことにはもちろん、簡単に
奥まで進んでしまったことに、美緒自身も驚いた。
- 55 :
-
根元まで入り込んだ証拠に、にち、と下腹部に溜まった愛液が揺れた。
「あっ、んう……!」
ぐねぐねと動く肉襞に逆らい、指を抜く。もちろん根元まで分泌液をもらって、ぎら
りと輝いている。
だが、全てを取り出したわけではない。まだ残っている先端が入り口を確保したまま、
再度の侵入を試みた。
「ん、あぁっ!」
身体のどこかがキュッと締まったような気がした。一緒に膣肉も縮まり、指には強烈
な圧迫感。時間にして数秒もないが、突然の事に美緒の口からは高い音が出ていった。
愛液が鳴り、引き返しては根元まで深く入り込む。体内を擦って生まれる刺激は特に
強く、痺れは手にも現れる。だが、いよいよ性欲が思考を占めてきた美緒は、それを止
めるでもなく続ける。
壁に背を預けているから、指を速く動かしても倒れない。それまでシーツについてい
たもう片方の手も、支えるのをやめて胸に近寄った。
「ひ、は……っ」
電撃の発生箇所がふたつに増えた。バストをゆっくりと押し込むのに合わせ、蜜壺に
入れた方のスピードが落ち着いてくる。しかし、得られる性感は減少せず、遅いテンポ
で発せられる水音がはっきりと耳に入った。
手のひらで主張する突起を捏ねれば、また一段と強い刺激になった。少し弄ってから
反対側へと移り、万遍なく触れる。
「あっ、おにいちゃんっ、おにいちゃん……!」
涼しくなってきたとはいえ、こうも盛り上がると体は熱い。手の甲や脇、太腿は汗を
滲ませ、額からは垂れてくる。だが、それを拭き取るものは近くに無く、まして今の美
緒にその意識はない。
吐息交じりで兄の事を口に出し、彼を受け入れた蜜壺を指でかき鳴らす。喘ぎに負け
ないくらい、淫らな水音は部屋に響く。
「んぁ、あぁ……――!」
やがて、引き上げられた性感が爆発した。中身をかき回した二本に向かって、押し出
すように液体が浴びせられる。寒気めいたものが背を伝い、美緒の身体は何度か跳ねた。
固まった肉の中からふやけそうな指を引き抜き、掬ってきた液体を口に含む。自分の
ものながら表現しにくい味は、朦朧とした意識から回復するには不適切だった。
「美緒、いるんだろ?」
むしろ、ドアをノックする音と共に聞こえてきた兄の声で、オーガズムの余韻を残す
頭がパニック状態になってしまう。
「え? えっ……!」
寝るつもりではなかったので、掛布団などは別の場所にしまってある。手近にあって
身を隠せるものなど、脱ぎ捨てたワイシャツしかなく、
「み、お……!? お前、なんて恰好……」
何気なくドアを開けた陽介の顔が、みるみる赤く染まった。
慌ててそれを掴んだところで、隠れる範囲はたかが知れている。下腹部に被せ、胸は
手で遮るが、裸でいるのは覆らない。
「悪いっ」
耐えきれなくなったのか、兄は扉の向こう側へ消えた。その際に発せられたバタン!
という音が、美緒からえっちな思考を取り除く。
呆然と眺めるだけだったが、あらためて静寂の中、ワイシャツに袖を通した。
「おにいちゃん……」
力の入らない足でふらふら進み、閉じられたドアを開けると、廊下にその姿はあった。
電灯の真下を避けるように立ちつくして、美緒が呼びかけて初めて顔を上げた。
「宿題、終わった?」
なんだか母親のような言葉に、返事が来るまで少々の間があった。
やがて、陽介は首を横に振る。
「壁の向こうから音がするんだ。それに女の子の声も聞こえてきてな」
プリントに答えを書いている最中、ずっとだ。机は正面に本棚があるが、それでも最
初に何かをぶつけた様な大きな音がして、次からは誰かの声に変わる。
「もう少し静かにならないかと思って来たけど、その……」
部屋に入ろうとドアを開けたのだが、そこにいたのは素っ裸の妹だった。
- 56 :
-
「……っ」言いにくそうに咳払いをして、事実を告げる。「……まる聞こえだったぞ」
「あ……」
二人の部屋は壁を挟んで隣同士だ。その距離がどうにも短く、音どころか声も伝わる
ほど。陽介の側には机があるところを、向こう側は美緒のベッドが置かれている。つま
り、自慰に耽っていた少女の痴態を目撃するまでもなく、声だけで色々な想像をさせら
れていた。悶々としてしまって課題どころでは無くて。
「だって、おにいちゃん触らせてくれないよ」
恥ずかしさに顔から火が出そうになる。美緒は俯いて小さく唸ってから、あらためて
口にした。
普段通りにベタベタできないのもそうだが、摘まみ出されてしまって、さらに孤独な
感じがしたのだ。気晴らしにゲームをしても効果は無く、終わってからの無音状態にむ
なしくなった。
「二、三時間でもダメか」
頷く。大好きな兄に触れられないのは、美緒にとっては活問題。学校では抑えてい
る分、家で陽介の成分を補給する必要がある。
今回は触るのを(少し)我慢したが、そのせいで体温が上がり自慰にまでこぎつけて
しまった。扉の陰に隠れている恥丘は、未だに熱っぽく液を垂らしている。
「……まあ、いきなり頑張りすぎるのもダメだよな」
陽介は申し訳なさそうに言った。頭をかいて苦笑いを浮かべている。
課題が進まないのは、まるっきり彼女のせいだけではない。量が多くて簡単にいかな
いのだ。それだから帰宅するなり手をつけたわけだが、妹はそれが気にくわないらしか
った。
「『今日の分は』お終いだ。後は美緒に付き合うぞ」
「ほんとう?」
訊けば、兄は「ああ」と返事。
何も今日中に仕上げなければならない相手でも無いので、いくつかに分けて進めると
いう選択に行きついた陽介。最初こそ早めに仕上げて、後は自由にしようと思ったのだ
が、意外と両立ができるものだ。
何より、妹がこんな状態になってしまうのでは、ほったらかしには到底できなかった。
「んんーっ!」
ずっとお預けを喰らっていた状態から解放され、嬉しさが妙な音になって美緒の口か
ら出ていく。
「おにいちゃん、大好きーっ」
わっと駆けて、兄に飛び付く。他に誰もいないので、動作に遠慮する必要はなかった。
「わ、美緒っ……」
ワイシャツにソックスだけの姿は、直前までプリントと向き合っていた身には刺激が
強すぎた。辛うじて抱きとめたものの、一瞬だけ目眩と似た症状に見舞われ、ふらつく。
「せめて、せめて下着をつけてくれーっ!」
「えー?」
陽介の悲鳴は、廊下に空しく響くだけで終わった。
- 57 :
- 以上です。新スレでもよろしくお願いします
- 58 :
- >>57
乙です。
文才がうらやましい。神は何故廟堂では無いのか……
そして妹が可愛すぎる
- 59 :
- 二人ともGJ。
Q&Aの人を何カ所かで見かけるが、
必ずエロシーンを入れてこようとするから時々これはないだろ〜って時がある。
まあただの才能への嫉妬なんだけどね。
- 60 :
- 壁|ω・)…
壁|ω・)っ【いちごジャム】
壁|ミ サッ
壁|<…ククク カロリー50%オフに対した甘えられるかな…?
- 61 :
- マイ砂糖・黒糖・ショ糖・スクロースは常備している。問題ない。
- 62 :
- これを忘れているぞ
つサッカリン
- 63 :
- ちゃんと歯ぁ磨けよー
あんまり摂取しすぎると体から甘い匂いが出たりして
- 64 :
- >>63
カブトムシやクワガタに混じって甘党の女の子がよってくるんじゃない?
「身体なめさせて〜、ペロッ あま〜い♪」みたいな感じで
- 65 :
- 前スレ完走乙
- 66 :
- 前スレも良い完走でしたね
- 67 :
- いい走りだった
- 68 :
- 前スレの1000、良くやった。
甘えん坊勲章を授与する。
- 69 :
- 俺は早朝からペチャペチャという音を伴ったくすぐったさで目が醒めた。
「ん、、んん?」
今、頬を何かが何回も往復している。こそばゆいが耐えられないこともない。
何なのか確認しようとしても夜勤明けのまぶたは重く、確認することは叶わない。
そして寝ぼけた脳には想像で物を補完することも出来ない。
刺激は不規則だが気持ち良く、心地よい眠気をもたらす。
数分して、寝るまいとしていると突然刺激の位置が動いた。
首筋から胸に向かい何かを塗りたくられる
…?胸?何で俺は服を着てないんだ?
そんなことはお構い無しに刺激はすーっと下へ降りていく。
そして腹を通り下半身…
「ってオイ!何なんだよ!」
跳ね起きると何処かで見た"ハチミツの壷"を持った少女が
ハケで俺に液体を塗りながらこちらに驚きの表情を向けていた。
先ほどまで塗られていた液体が口につく。甘い…確実にハチミツだ。
なぜ俺はハチミツ塗しにされたんだ…訳がわからない。
更にわからないのは、少女がしたり顔で舌嘗め摺りをしていることか。
- - - - - - -
なんかこのスレ見てたら、何なのかすら分からない電波を受信した。
ひとまず源流のスレに放り込む。
- 70 :
- >>69
ハチミツ壺だから熊のプー子かな?
俺もペロペロされたいっていうかむしろしたい
おや?こんなところにハチミツが……
- 71 :
- sage忘れスマン
- 72 :
-
「血の味がする。……そりゃそうだよね」
数年前、調理実習か何かで指を切ったとき、少女は躊躇いなくそれを口にくわえた。
その、ねっとりとした感触は、今でも忘れる訳がなくて。
昼休み、食事を学校の屋上で摂っていた学生が二人。青空の下、男女一組で、人目に
つきにくい屋外ファンの影で包みを広げ、その中身を食べ終わっている。
寄り添ってこそこそとしているのは、ちょっとした訳があった。
「……ねえ、いつも何を食べてるの?」
弁当は普通なんだけど、と、ポニーテールの少女。直前まで少年が食べていたのは塩
で味付けしたご飯、ミニトマトが二つ、細くカットした胡瓜、自然解凍でOKな金平とク
リームコロッケなどなど、どちらかというと塩分の方が多い品物だ。
だが、彼の指は、なんというか不思議な感じだった。
甘い。
幼馴染ゆえ、ランクアップして恋仲になれば距離は一気に近くなる。もう何か月も前、
一緒に弁当を作って、彼は何時ぞやの様に指を切った。その時、少女も昔と同じでそれ
を口に咥え、血を吸い取った。赤い液体を嚥下してから、味覚が感じた鉄とは別に、ほ
のかに甘みがあったのだ。以来、少女は気になったときに彼の指を口に入れ、味を確か
めるようになったのだが、
「薄めた砂糖水みたい」
一向に甘いままだった。咥えた指先は唾液が残り、きらりと眩しい。
「とは言っても、俺もわからないんだよ」
少年も原因は分からなかった。だから症状(?)は進行するばかりで、最初は指先だ
けだったのが指の全体に、それから手に、現在は腕の方まで、舐めると甘みが広がるよ
うになっている。
「……なんだ、続けるのか」
いちど咥えた指と交互に、少女は物欲しげな表情を見せる。唐突に仕掛けてきたくせ
に、続きをするのに了解を取るのはどういう事だろう。
少女は再び手首を掴み、もう片手で人差し指を導き、口に入れた。鮮やかなピンクの
唇に挟まれ、さらに奥まで飲み込まれていく。
敷いてある舌が波打つように動いて、指紋と擦り合った。
「ん、ふっ……」
初めは柔らかく、次は熱く。関節を二つまで進み、また引き返す。自在にうねる軟体
が内部で絡みつき、唾液を塗り付ける。その後、ジュースをストローで飲むように吸引
して、指先が圧迫された。
「うんっ……ん、くっ」
体液が甘いと思われているのか、爪と指の腹を軽く噛まれる。それで滲み出ているの
かは不明だが、ザラザラした物体がうごめき、ちゅううっと吸い取る。
少女に、乳飲み子じゃないんだからと言いたくなる。一生懸命というか一心不乱とい
うか、その黒い髪を撫でていても反応を見せないほど、指を咥えて離さない。
鼻や口腔から出される息は温かく、同時に漏らす声が艶っぽい。異性が指を咥えてね
ぶっているのが、ここ最近どうも性的に見えてきて仕方がなかった。
「うわっ」
それまで関節二つまでしか喰われなかった指が、一気に根元まで引きずり込まれ、少
年は思わず大きな声になってしまう。
歯の表面を擦り、舌が側面を這いずって指の付け根まで現れる。隣との境目をなぞら
れ、次第にくすぐったさが出てきた。
反対側にも唾液を塗ろうと、少女は軟体を操って指の向きを変えようとする。力を抜
かなければならないのは少年も承知しているが、無意識に手の先が硬く緊張していた。
頬の裏側なんて、歯医者でも手袋なしでは触らないところを指している。舌とは違う
粘膜の具合を、指から感じていた。
- 73 :
-
「はむ、ふ……っ」
いつからか味の付いた少年の指を、少女は未だ口に含んでいる。息苦しい訳ではない
が、どうしても声が出てしまう。嚥下するのは溜まった唾液で、甘い味付けをされて自
分の体に入っていく。
咥えた人差し指の全体を舐り、口の中に甘味が充満してきたところで、最後にひと吸
い。
「……ご、ごちそうさま」
食事を終えた挨拶としては正しいが、果たしてそれが自分に向けられる意図がよくわ
からず、首を傾げる少年。指を咥えたこれも一環に含まれているのだろうか。
ポニーテールの少女は随分と顔を赤くして、手持ちのハンカチでごしごしと拭いてく
れた。――ちょっぴり痛い。
「さて、お弁当も終わったことだし」
「教室に戻るか?」
開けっ放しだった弁当の包みを結びながら返すと、すぐさま「違うっ!」と強めの言
葉が戻ってきた。
「次の授業に備えて、寝るの」
一瞬ひるんだうちに、少女はがばっと抱きついてきた。髪から匂いが漂い、鼻腔をく
すぐる。肩のあたりに彼女のバストが触れて、そちら側の腕が動きを封じられる。
こんな状態で「いいでしょ?」などと小声で言われてしまっては、およそ断れないの
が男であって。
無言を承諾と取ったか、少女はいちど離れて背を向けてから横たわる。胡座をかいて
いた太腿の片方に頭が、もう一方に体が乗った。
背中が股座を踏みつけて、そこはかとなく痛い。上気した顔で指を咥えられ、心臓が
妙に高鳴っていたのは聞こえていないはずだが。
「うん、甘い」
特に感付いた様子もなく、仰向けに寝た少女から笑顔があふれた。
少年は指や腕に味が付いた他に、体から発散されるにおいも甘くなっていて、香水を
つけたのかと誤解を受ける始末。つくづく学校の身なり検査は厄介な相手だった。
自宅では布団もすぐに甘ったるくなり、以前に比べれば心地よく眠れるようになった。
尤も、それでいいのかと言われれば素直に頷けない。
「……ちゃんと起こしてね」
じと……と一瞥される。
ちょっと一睡するつもりが、そのままぐっすりと眠りこんでしまう事は多々ある。匂
いで落ち着いてしまって、なかなか目が覚めなくなってしまった。
寝る、と宣言した少女を安心させるため、少年は先程のように彼女の頭に手を置いた。
頭頂部の方ではなく、前髪のあたりをゆっくりと撫でていく。
「…………」
ほどなくして、すやすやと規則正しい息が聞こえてきた。胸に注目すれば、それに合
わせて上下している。
しかし、腹に物を詰めた後。眠たくなるのは少年だって同じで。
「起こしてって言ったー!」
高い声が解放された空間に響く。
午後の授業をひとつ終えたところで、慌てて少女を起こした。わずかにあった緊張の
おかげで先に目を覚ませたが、まあ立派なサボりである。
周囲を眠りに誘う匂いをばら撒きながら、少年は先にかけていった彼女に続いた。
彼は甘いものの取りすぎで体質が変わってしまったのさ……
虫を擬人化して取り囲もうと思ったけどできなかった、これで勘弁してください
- 74 :
- ふぅ・・・
指舐めがこれほど恐ろしいとは
- 75 :
- >>69
>>72
乙です。やっぱり甘い…
近い将来糖尿病になりそうな気がします。
第4話が書き終わりましたので糖化します。
最初の方がチョット暗めですので気を付けてください。
- 76 :
- 暗い部屋の中に1人の少女が俯いて座っている。既に外は暗くなっており普通の少女なら灯りを点ける時間だろう。しかし彼女は俯き、何かに耐えるかの様に震えている。
彼女が何を思っているか知る術はない。しかしその姿は見るもの全員の心を痛めるだろう。
少女が何か声をあげる。いや、声ではなく嗚咽だろうか?それは何か大事な物を失ってしまったかのような、聞く者全ての心を締め付けるような、そして聞いただけで悲しくなってしまいそうな泣き声。
少女が顔をあげる。すでに目が充血しているため、かなり前から泣き続けていたことが予想される。少女は徐に携帯電話を取り出し何かを確認する。それが終わると、また俯いて泣き出す。
「……なんで、…………どぉして?………やっぱりわたしが…悪いの?」
少女は機会的に自問自答をする。恐らく長い間、ずっとこれを繰り返して来たのだろう。そして繰り返すたび、深い自己嫌悪に苛まされて来た。自分は嫌われても仕方ない事をして来たのだから。
大事にしてもらっている事を確認したい。
頭を撫でてもらいたい。
抱きしめてもらいたい。
あの笑顔を私に見せて欲しい。
昔みたいに甘えたい。
それだけで幸せになれる。
嫌われてしまった今となっては最早叶わぬ願いもしれない。でも…
「うぅ…ごめんなさい。謝るから……だから………」
そして少女は泣き崩れた。その時1階から聞こえて来た「ただいま〜」という声は、果たして少女に届いたのだろうか…
- 77 :
- あの後、宮都と茜部は少しだけ話し込んだが、5分もしないうちに茜部が切り上げた。
なぜかゲンナリした表情をしたまま奥に入って行き
階段を昇って行ってしまった。店の2階が自宅となっているのだ。
最後に言い残した言葉は「ブラックコーヒー飲んで中和して寝る……」だったとか。
もうすでに23時10分前くらいだろう。宮都は家族の待つ家へと向かって黙って歩いた。
そして宮都はやっと目的の一軒家にたどり着いた。近代的な造りで2階建て。そして表札には 『小宮』と書かれている。
鍵を開けて扉を開くと甘いケーキの香りが漂ってきた。どうやらパーティーはもう終わってしまったようだ。
「ただいま〜」
そう声を上げるとリビングから40歳前半くらいに見える女性が出てきた。
宮都よりも10cm程背が低い。
髪色は黒、襟までの長さしか無い。
老けて見えるがまだ17歳…いや、今日で18歳になったのか。
これが宮都が大切にしている妹の莉緒である。
- 78 :
- ……というのはもちろん冗談で
「ただいま、母さん」
「おかえり、宮都。今日はどうだったの?」
「いつも通りだったよ。明日には綿あめ機も完成しそう」
「あら、そう。もう少しで綿あめ食べ放題ね♪」
「また太るぞ。ただでさえ最近ダイエット失敗したばっかりなのに」
宮都は呆れたように言うが
「失敗は成功の元って言うでしょ。過去は振り返らない、あたしはいつでも前を向いて生きて行くの!」
宮都の母はまるで大演説をするかのように声を張り上げた。すると……
「おい、近所迷惑だぞ、香代(カヨ)」
リビングからこちらもまた、40歳前半くらいに見える男が出てきた。
宮都よりも2〜3cm程背が高い。
髪色は黒。少し白髪も混じっているものの、それにより優しそうな雰囲気を引き立たせている。もちろん莉緒じゃない!
「あら、一弥(カズヤ)さん。起きてたの?」
「あんな大声出されたら誰だって起きる。」
一弥はまだ目が光に慣れていないのか、眩しそうに目を細めながら文句を言う。
そんな一弥に宮都は声をかける。
「ただいま、父さん」
「ああ、おかえり。随分と遅かったな?飯とケーキは冷蔵庫に入ってるぞ」
「ありがとう。後で食べる。ところで、莉緒は?」
宮都がそう聞くと2人は顔を見合わせた。
宮都は少し不安そうな顔をして、何があったのか教えてくれと2人に表情で伝える。
すると一弥が口を開いた。
一弥の話によると、莉緒は友達数人を呼んで誕生日パーティーをしていたらしい。
しかし友達が帰ったあと急に塞ぎ込んでしまい、入浴してすぐ部屋に閉じこもってしまったのだという。
「考えてみたらパーティーの最中も度々寂しそうな顔をして携帯を見てたわね」
「ああ。それにやけに時計を見ていたな。何か他の友達とでも約束があったのかも知れんな」
「それに外で何かが通る気配があるたびに、ハッとしてたわね」
「ああ、ただの通行人だとわかるとその度にがっかりした様子だったな」
「友達も心配してたわね。希美ちゃんなんか何度も声をかけてたし」
「ああ、いい友達を持ったな。しかし、友達にも言わないとすると、一体何が原因なんだ?」
「う〜ん。もしかしてダイエットとか」
「お前じゃあるまい」
一弥と香代は2人してひたいにシワを寄せながら考え始めた。しかし宮都は考える事はせず、莉緒の部屋に向かう。
- 79 :
- 「何があったのか莉緒に聞いてみる。ちょうど渡したいものもあるし」
それを見送りながら一弥は
「そうか、頼む。原因がわかったら俺たちにも教えてくれ」
と心配そうな顔で言う。
すると一人唸っていた香代が何か閃いた顔をして
「もしかして彼氏からのメールでも待ってたのかしら?」
とニヤニヤしながら言った。するとその瞬間
「ぬぁんだとおおぉおぉォ!!?」
一弥がほえた!吼えた!!咆えた!!!とにかく大声で吠えた!!!!
その豹変たるや、まるでのどかな小春日和に突然、富士山が噴火したかのようだ。もしくは和風ジキルとハイド?
「ふざけるな!!あいつはまだ18なんだぞ!?早すぎる!!!」
ツバを撒き散らし、大声で喚く。先程の香代の2〜3倍は声が大きく、近所迷惑極まりない。
これには流石の宮都も慌てて
「と、父さん。まだ決まったわけじゃ無いんだから。少し落ち着け!? なっ?」
「お前にお義父さんと呼ばれる筋合いは無い!!」
「俺は実の息子だ!!しっかりしろ!!」
ダメだ。完全に錯乱している。挙げ句の果てには、香代に抱きついてわんわん声をあげて泣き出した。
40過ぎてみっともない……
その後、香代の「ここは私に任せて宮都は莉緒をお願い」と言うありがたい言葉を頂いて
宮都は莉緒の部屋に向うことになった。
一弥は香代の胸にに顔を埋めてまだグズグズしていたが、香代に頭を撫でられ少しずつ落ち着いてきたようだ。
香代も満更でもないようで、顔を赤らめながらも、ヨシヨシなどと言ってあやしていた。息子の前でイチャイチャするとは……
宮都はそんな、倦怠期など訪れそうもない両親を半ば誇りに、そして半ば呆れながらも莉緒の部屋に向かうのだった。
階段を昇って『莉緒』と書かれた可愛いネームプレートが掛かった部屋の前で深呼吸。
そして宮都はドアをノックする。
- 80 :
- 以上で糖化を終わります。今回は次への繋ぎです。次回はとうとう妹を登場させるのでよろしくお願いします。
- 81 :
- ブルーになって携帯パタパタやってるのは妹じゃないのか
まぁそんな揚げ足取りはさておき、
投下gjであった。そしてお前の両親もげろ
- 82 :
- ちょっと甘えてきます
- 83 :
- ちょっとだけだぞっ
- 84 :
- >>82-83
「ちょっとだけ」を具体的に提示してください。
サ○マのドロップスでいうと何缶くらいでしょうか?
- 85 :
- 既に缶の単位なのがすげぇw
しかしバリエーション豊かな甘えっ子に会えるな
- 86 :
- 弟「甘い、甘いよ!」
姉「弟うるさい」
弟「あまーい!」
姉「・・・」
- 87 :
- ドロップの缶だと色々な味があるから、四十八手みたいだな…
程度を表すなら、パ○ンアメ一袋とかミ○キー三箱でもいいかも。
- 88 :
- >>87
個人的には氷砂糖を推したい
このスレ的に考えるとくーるなあまえっこ……イイな
>>86
姉「甘い!」
男「なっ、後ろだと!」
姉「……」スリスリ
男「……」ナデナデ
妹「甘い!!」
男「なっ、挟み撃ちだと!!」
妹「……」スリスリ
男「……」ナデナデ
- 89 :
- 社長「甘いぞ遊戯!」
- 90 :
- どうも。今回は甘くしたつもりですが、やっぱり難しいです。
ドロップ5缶くらいを手に持ちながらお読み下さい
- 91 :
- 宮都はドアをノックした。
「おい、莉緒いるか?」
返事は無い。
しかし息を呑む気配があったため、眠ってはいないようだ。
もう一度呼びかけてみたが、やはり返事は無い。
そこで宮都は
「莉緒。話があるんだ、少し落ち着いたらでいいから、俺の部屋にきてくれ。頼む」
と告げ自室に戻る。
宮都の自室も2階にある。
部屋には必要最低限のものしか置いていないが、隅に小型ながらも冷蔵庫がある。
中からオレンジジュースを取り出し、一気に飲み干すと
そのまま疲れたように二段ベッドの下段に腰を下ろす。
何をするでもなくジッと座って莉緒がくるのを待つ。
しばらくするとドアから控えめなノックが聞こえてきた。
「入っていいぞ」
宮都がそう声をかけると、俯いたまま少女が入ってきた。莉緒だ。
宮都よりも8cm程背が低いだろうか、黒髪を肩まで伸ばして天然の癖っ毛がいい感じに髪をハネさせている。もっとも、宮都のようなアホ毛は無いが。
普段から化粧はしていないが、それでも十分に可愛い顔立ちをしている。
宮都は莉緒をイスに座るよう言うと
「ジュースでも飲むか?」と聞くが
「………」莉緒は首を横に振って応える。
「そうか。」
暫しの沈黙。
莉緒は普段から無口で、家庭ではあまりしゃべらない。
宮都は莉緒と会うたび話しかけるようにしているが、いつも一言二言会話すると莉緒は離れて行ってしまう。
准に相談したところ『嫌われてるんじゃないの〜』とからかわれた。
- 92 :
- 程なくして莉緒が口を開く。
「…………電話」
「え?」
「…………見た?」
宮都は大学にいる時は携帯をマナーモードにしている。
慌てて受信ボックスを確認すると、未読のメールが3件あった。
なぜ!?普段ならバイブレーションで気付くはずだ。しかし、受信時間を見てハッした。
一件目のメール受信時間は20時30分ころ。ちょうど武田が大演説をしていた時だ。
あの時は話に夢中で携帯の事など全く考えていなかった。
同様に2件目は、夏目家で准に抱きしめられた時刻。3件目は、茜部に投げ飛ばされた時刻だ。
そしていずれのメールも、言葉は違うが『まだ帰って来ないの?』といった内容だ。
宮都は愕然とした。(つまり俺はずっと莉緒を無視していた?莉緒が悲しんだのは俺のせい!?)
宮都は恐る恐る莉緒に顔を向ける。莉緒の表情に怒りはない。ただただ深い悲しみがあるだけだ。
(俺は馬鹿か!?あそこまで妹の為と准や茜部さんに言っておきながら……)
「済まなかった。」
宮都は莉緒に頭を下げる。
すべては偶然の産物だが、宮都が携帯の確認を怠ったのは紛れもない事実だ。言い訳はしたくない。
「……………」
莉緒は何かを呟いた。とても小さい声で
「なんだ?」宮都は聞き返す。
「私のこと……じゃ……?」
莉緒は再び繰り返すがまだよく聞き取れない。まるで宮都の返事を聞くのが怖いかのようだ。
宮都はベッドから立ち上がると、耳を莉緒の口元に近づける。
すると莉緒は顔を真っ赤にして遠ざかる。驚かしてしまったのだろうか?
「あ、ああ。悪い、驚いたか?」
宮都は慌てて離れると、莉緒の言葉を待つ。
「…………………」
莉緒は顔を真っ赤にしたまま俯いた。しかし意を決したのか顔をあげてこう言った。
「私のこと…キ、キライになったんじゃないの?」
宮都は愕然とした。莉緒はまるで、心のダムが崩壊したかのように続ける。
「だって…いつもはメールするとすぐに返事をくれるのに
きょ、今日は全然返事してくれなくて。」
宮都はあまりの展開に、莉緒の話しを理解するのが精一杯だった。
莉緒は涙目になりながら
「いつもならすぐに返事くれるのに……いつもお兄ちゃんは私のこと気にかけてくれて……いつも優しくしてもらってるのに
わたしいっつも返事しなくて……それで、私とうとう……み、見放されたと思ってえぇぇえぇぇ」
とうとう莉緒は泣き出してしまう。今まで心の中にたまっていた感情が一気に溢れ出る
宮都は話を聞きながら、ただ後悔していた。自分が研究室で楽しく談笑していたさなか、莉緒は不安に押しつぶされようとしていたのだ。
「ふぇええぇ……うええぇぇぇ………」
そんなことを思いもせず、ただプレゼントを渡して祝ってあげようと思っていた自分の考えの浅はかさに怒りが湧く。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
違う、謝るのは俺の方だ。何としてもこの誤解は解かなくてはならない。
- 93 :
- 「莉緒、よく聞け」
「ッ!?………」
静かでいて、それでいて迫力のある声に驚いたのか、
莉緒は泣く事も忘れて宮都の言葉に耳を傾けた。
「おれは絶対にお前を見捨てたりなんかしない。何があろうとも、いつ如何なる時でもだ。
お前は…莉緒は俺の大切な唯一無二の妹なんだからな。
今日の事は本当に俺がうっかりしていただけなんだ!だから…だから泣き止んでくれ!俺にできる事なら何でもするから!」
最初は諭すように優しく。そして次第に気持ちをぶつけるかのように激しく。宮都は莉緒に想いを伝える。
しかし莉緒は俯いてしまう。宮都は自分の想いが伝わらなかったのかと思い、今一度口を開こうとしたが
「……んと?」
「え?」
「今言ったこと。……ほんと?」
俯きながら聞いてくる。宮都はやっと微笑んで
「ああ、全部本当だ。俺が今まで莉緒に嘘ついた事があったか?」
「ううん、無い」
「だろ?だから安心しろ。」
宮都はそう言いながら莉緒の頭を撫でる。そして莉緒を優しく抱き寄せ、包み込むように抱きしめた。
莉緒も宮都の胸に顔を埋めてされるがままになっている。
「何度でも言ってやる。莉緒は俺にとっていなくてはならない大切な妹なんだ。だから、嫌われたなんて思うな。そんな事ぜったいにあり得ないんだから」
「…。うん、わかった」
莉緒は泣いていた。しかし理由はさっきまでとは正反対。幸せ。莉緒はただ幸せだった。
(お兄ちゃんに包まれて、撫でてもらえて嬉しい……ずっとこのままがいいな………)
無意識に莉緒が何かを呟く。
「おに…………き…」
「ん、何か言ったか?」
「!?……何でもない!」
莉緒は慌てたように宮都から離れた。
もう泣いてはいないが、やけに顔が赤い気がして宮都は首を傾げた。
- 94 :
- 「まぁ、誤解が解けてよかった。これからは存分に甘えてくれよ。できる事なら何でもするからな」
「うん。……ありがと」
莉緒は幸せそうな顔をし、兄に礼を言う。
「あと、これ。」
宮都は莉緒に箱を渡し、開けるよう促す。莉緒は言われた通りに箱を開けると
「……!?これって」
「ハッピーバースデーだ。莉緒」
入っていたのは鮮やかなネックレス。決して派手すぎず、清楚な莉緒にとても似合いそうだ。
「綺麗………」
どうやら莉緒も気に入ったようだ。宮都は徐にネックレスを手に取ると、莉緒の首にかけてみて
「おお。やっぱり似合ってるな」
満足そうに微笑む。
「で、でもこれって高いんじゃ……」
「ん〜 それは否定しない。でも金ってモノは使うべき時に使うモンだろ。」
にこにこ笑っている宮都。
「でも……」
「さっき言っただろ、存分に甘えろって。それじゃあ俺は風呂入ってくるから」
莉緒に何か言われる前にそそくさと退室する宮都。
部屋には莉緒が残された。ネックレスに手をやり幸せそうな顔をしている。
足音が遠ざかり階段を降りた事を確認すると、兄のベッドに静かに腰を下ろす。
「……存分に甘えろ、か。」
莉緒はポツンと呟く。
いつも私のことを大切にしてくれた大事なお兄ちゃん。嫌われたと思ったのもすべて勘違いだった。
「……考えてみたら、今まで面と向かって『大事な妹』なんて言われたこと………無かったな」
お兄ちゃんに大事にしてもらっている事が確認できて嬉しかった。
お兄ちゃんに頭を撫でてもらえて嬉しかった。
抱きしめてもらえて嬉しかった。
昔みたいに甘えることができる事が嬉しかった。
あの笑顔がずっと好きだった。
幸せだった。
「お兄ちゃん。……大好き」
莉緒にとって今日が生涯最高の日である事は、彼女の表情を見る限り疑いようがないだろう。
- 95 :
- 5話はここまでです。
無口な子って難しい。
…の使いどころや長さにかなり悩みます。
- 96 :
- リアルタイムにGJ
ところで、缶つながりで「おもちゃの甘詰め」とかどうだ
中身はヒミツだよ!
- 97 :
- おれはやっとこの瞬間を迎えることが出来た。
チョコポール(-pole)の箱に付いてくる銀のシュガースティック5本を入手し
ついに念願の物を手に入れたのだ
「これがおもちゃの甘詰か…ってかその輸送に使った段ボール箱だよな」
何か不気味なオーラすら感じる…サイズ2m×1m×1mというバカでかい箱
そして時折ガタガタと動いてる気がしないでもない。
「これってよくある中に女の子とか入ってますとか無いよな?
おもちゃの範囲越えちゃうし。」
ひとまず開けてみなければ分からない。
まずは段ボールを切り裂く。
「おお、缶だ。」
そこには流線型の缶が現れていた
何というか棺桶に見えなくもない不謹慎さすら漂う
「さてそれでは…ご開帳〜…うわああああああ!?♪?」
ーーーー続きは自分で当ててね!
- 98 :
- ちょっとチョコボール買い占めてくる
- 99 :
- >>98
彼なら引退したはずだが。。。。
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