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ストーリーを教えてもらうスレ part62


1 :2012/07/13 〜 最終レス :2012/08/18
【注意事項】
スレの容量が500KBを超えると書き込めなくなります。
480KBを超えたら次スレが立つまで書き込みを控えてください。
自分でやるのが面倒、手に入らない、時間がない、お金がない、などの理由で
ストーリーを知りたいゲームのストーリーを教えてもらうスレです。
発売して半年以内の新作について語る際は名前欄に
タイトルと新作ネタバレ用の共有トリップの #新作ネタ をつけて下さい。
新作のネタバレを読みたくない人は ◆l1l6Ur354A をNGワード指定推奨。
またリクの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。
まずはまとめWiki↓で既に書かれていないか、既にリクエストされていないか調べてからリクしましょう。
ストーリーを教えてもらうスレ暫定Wiki
http://www8.atwiki.jp/storyteller/
携帯電話の場合でもこちらのURLから行けば表示は崩れますが見れます
http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/2.html
・すでにwikiに載っているストーリーでも、より詳しく知りたい場合はリクエストを受け付けています。
・スレに書き込まれたストーリーのまとめWikiへの収録作業や
まとめWiki中の未解決リストの更新作業は、スレ内の有志によって行われています。
手の空いた方がいらっしゃったらご協力をお願いします。
編集方法の説明はこちら。:http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/18.html
・作業を行ってくれた方は、「>>○○まで収録作業したよ」
「>>○○までのリクを未解決リストに反映したよ」などと
スレに書き込んでくれると、次に作業をする者にとって
どこから作業すればいいのかわかりやすくなるため助かります。
前スレ
ストーリーを教えてもらうスレ part61
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1334767239/

2 :
ストーリーを読む・リクエストする方へのお願い。
・リクエストの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。
・まとめWikiで既に書かれていないか、既にリクエストされていないか調べてからリクしましょう。
・リク主は依頼したストーリーが書かれたら、書き手に感謝の意を伝えましょう。
・過度のクレクレはスルーや批判の対象になります。気をつけましょう。
・手の空いた方はwiki編集などでスレに貢献しましょう。
ストーリーを書いてくれる方へのお願い。
・外部サイトからの無断転載は禁止です。もし外部サイトの管理人の方から許可を得て転載する場合でも、
 許可を得たという事を証明し、さらにそのサイトからの転載であると言うことを明記してください。
・要望に出ているゲームのストーリーはどんどん書いて下さい。 
 要望に出ていないゲームでも書きたいと思ったら遠慮せずに書いて頂けると読み手が喜びます。
・すでにwikiに載っているストーリーの補足も書いて頂いて結構です。
・この板は一般板なので18禁のゲームのストーリーの要望、紹介はご遠慮下さい。
・名前欄に作品名を入れてもらえると、まとめやすくありがたいです。
・時間を置いて数回に分けて投稿する際には、最後に「続く」と御書き下さい。
 そうする事でストーリーの投稿の混交を防げます。
・発売して半年以内の新作について語る際は名前欄に
 タイトルと新作ネタバレ用の共有トリップの #新作ネタ をつけて下さい。
・これを書こう、と思われた際は「○○○○を書きたい」と意志表明し、予約していただけると、
 投稿の重複が防げて大変ありがたいです。
 また、書くのはよそう、と思われた時には面倒でも予約の取り消しを御願いします。
・勝手ながら、予約から1ヶ月以上経ったものは予約無効とさせて頂きます。
 同じく、最終投稿から3ヶ月経ったものも権利失効とさせて頂きます。
 都合により取り消しが出来ない場合の長期間にわたる放置を防ぐ為です。

3 :
関連スレ
(漫画サロン板)
ストーリーを教えてもらうスレ まとめ Wiki*
http://wikiwiki.jp/comic-story/
(ライトノベル板)
ライトノベル@2ch掲示板 ストーリーを教えてもらうスレ まとめWiki
http://www44.atwiki.jp/lightnovelstory
(女向ゲーム一般板)
ストーリーを教えてもらうスレin女向ゲ一般板
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/ggirl/1253686667/l50
(エロゲネタ板)18才以上の方のみ!
エロゲのストーリーを教えてもらうスレまとめwiki Ver.2.0
http://wiki.livedoor.jp/esosmw658/
(女向けゲーム大人板) 18才以上の方のみ!
BL@【やるのが】ストーリーを教えてもらうスレ 3【面倒】
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/gboy/1285119403/l50
乙女@【一つ】ストーリーを教えてもらうスレ【よろしく】
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/gboy/1157949089/l50
[以下本スレdat落ち]
(ギャルゲー板)
ギャルゲーのストーリーを教えてもらうスレ まとめWiki
http://ponkotsu.r.ribbon.to/
(アニメサロン板)
ストーリーを教えてもらうスレ まとめ
http://cabin.jp/koizumi/story/

4 :
ストーリーを教えてもらうスレ暫定Wiki - 未解決一覧
http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/14.html
(これまで、ここには未解決リストの内容すべてを転載することになっていましたが、
未解決リストの容量が大きくなってきたためかなりの連続投稿を要してしまいます。
2chの書き込みシステムに「忍法帖」が導入された関係もあり、連続投稿が難しいため
代わりに、上記のようにWikiの未解決リストページへのリンクを貼ることで
代用させていただきます。)

5 :
前スレの容量が一杯になって書き込めなくなるまでは、なるべく前スレを優先して使用してください。
前スレ
ストーリーを教えてもらうスレ part61
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1334767239/

6 :
落ちてた?
念のため保守

7 :
前スレ埋まったので解禁〜

8 :
未解決一覧にルミナスアーク3アイズがあったので予約

9 :
PC同人ゲームの「このまちだいすき」書けたので持ってきました。
黙って10分以上止まってたら連投にひっかかってるので、無視して投稿してください。

10 :
「このまちだいすき」は高校生タナカが生まれ育った町で春休みを全力で楽しむRPGです。
マザー2をリスペクトした感じの雰囲気が漂うRPGツクール作品。
新作なのでトリつけます。

11 :
「よっしゃああああああああ!!!!」
自宅ベッドで起き抜け一番、主人公タナカは雄叫びをあげた。
「来たよーーーーーーーーーー!!!!!
 春休みだーーーーーーーーーーー!!!!!!」
このうららかな季節、授業も宿題もなくしばらく遊んで過ごせる、
そんな夢のような日々の始まりだ。
ダラダラ寝ていてはもったいないので、タナカは寸暇を惜しんで遊びまくることを決意する。
タナカの住む町は、どうということもない海辺の田舎町だ。
大きい建物といえばタナカも通う学校くらい。
でも、24時間営業のコンビニがちゃんとあるし、浜辺のフリーマーケットは結構人気がある。
住人同士も仲が良く、住みやすくていい町だ、とタナカは自負している。
ただ、港に「トーゾック」と名乗るゴロツキどもが住み着いてしまい、
その区域だけ極端に治安が悪いのが、住人の悩みの種だ。
春休み第一日目の記念すべき朝、町をそぞろ歩いていると、
親友のスズキに会い、しばらく立ち話をした。
春休みだ!遊ぶぞ!とは言っても、この町は遊び場が少ないという話。
「ずーっと住んでる町だから実感ないけどさ、なんかさー、あれなんだよなー。」
「わかるぜ、それなんだよなー。」
スズキがふとニヤニヤ笑いを浮かべ、耳打ちをしてくる
タナカの向かいに住んでるサクライが、何やら困っていたぞ、と。
行動力と人の好さにかけては人後に落ちないタナカは、スズキのからかいを意に介さず
色恋沙汰抜きでサクライの様子を見に行く。
サクライは楚々とした雰囲気の、にこやかな少女だ。
だが今は、泣きそうな顔でマンホールを見つめている。
話を聞くと、母の形見の珊瑚の指輪を、マンホールの隙間から落としてしまったらしい。
ここで行かなきゃ男じゃない!!とタナカは下水道に降りていく。

12 :
下水道には、何だかわからないドロドロした生物が蔓延っている。
しかも、結構強い…。フリマで服や武器を買ったりして、なんとか奥へ進んでいく。
途中、更に地下に続いているらしいマンホールを見つけたが、開かなかったのでとりあえず進む。
一番奥まで行くと、そこにはドロドロした生物の親玉みたいな代物が這いずっていた。
臭い。とても臭い。
襲ってきたその臭いドロドロを何とか倒すと、泥の中から小さな何かが這い出てきた。
「ミケーーーーー!!
 お前、最近見ないと思ったらこんなのに捕まってたのか!」
町をよくうろついている野良猫のミケだ。先の割れたしっぽがトレードマーク。
ミケがくわえていたのは、珊瑚玉のついた指輪だった。
走り去ったミケを追って、ちょっと臭い指輪を手に、地上に戻る。
サクライに指輪を渡すと、彼女は頬を染めて喜んでくれた。
「ありがとう…! もうダメだと思ってたから、すごく嬉しい。
 やっぱり、タナカくんはすごいね!…あ、あああ…///
 私何言ってるんだろ…あの、ほんとにありがとう!」
思いがけず人助けをすることができて、充実した一日になった。
体がとても臭いので、タナカはとっとと風呂に入って寝ることにしたのだった…

13 :
明けて2日目。
タナカが家を出ると、ミケが待ち構えていた。
昨日は世にも汚い猫だったが、どこかで水浴びをしたのかさっぱりしている。
ついてこい、というように振り返りながら走っていくミケを追いかけると、
町外れの大きな木の前でミケは立ち止った。
この木は「ご神樹様」と呼ばれる、巨大な神木だ。
その幹に、見慣れない大きな穴が空いていて、ミケはその中に入っていった。
不思議に思いつつ、木の洞に潜り込んでみると…そこは広大な空間だった。
というか、森だ。鬱蒼と茂る大きな森が目の前に広がっていた。
「な、な、なんだよこれ!?
 森を隠すなら木の中!?森を見て木を見ず!?
 はっ…まさか、これ神隠し的な何か…?
 変なおばあさんに「ぜいたくな名前だね」とか言われて、「タ」って名前にされるんだ…」
ブツブツ言ってると、前方から悲鳴が聞こえてきた。
とりあえず駆けつけると、少女が化け物に取り囲まれていじめられていた。
「タナカー!助けてよう!!」
「え?なんで俺の名前知ってんの…?」
とにかくゴブリン的なファンタジックな物を蹴散らすと、少女はプリプリと怒りはじめた。
「まったく、とんだ足止め食っちゃった。
 ゴブリンの奴ら、この杜を我が物顔で仕切ってるんだよ。」
完全に知り合いモードで話しかけてくる少女に誰何すると、彼女はキョトンと首をかしげた。
「あ、そうか。この姿で会うのははじめましてだったよね。
 あたしだよ、ミケだよー!」
よく見れば、彼女には猫耳と尻尾があり、更には目の前で猫の姿に変身もして見せた。
なんでも、並はずれて長生きした猫は魔力を得て、化け猫になるんだとか。
唐突にファンタジーな超展開を繰り広げられて、混乱するタナカをミケが急かす。
この森の主であるご神樹様が、最近機嫌が悪くて手が付けられないので、タナカに引き合わせたいのだという。
「タナカは、下水道でも、今も、あたしを助けてくれた。だからご神樹さまのこともきっと…」
訳がわからないが、穴を通って町と森を自由に行き来できることがわかり、
装備を整えながら森の奥を目指していく。
ミケは、町の人の前では猫の姿に戻っているようだが、
一度正体を知ったタナカには少女の姿に見えるし、言葉も理解できる。
なのでタナカは一見、連れてる猫にやたら話しかける電波なさびしんボーイに見えることだろう。

14 :
森には、やたらにゴミが落ちている。
「この近くの村の人間が、不法投棄しに来るんだよね…
 だから最近ご神樹様荒んじゃって…」
「村!?村もあんの!?」
「あるよ?私も元はそこ出身だし。
 でも、あんまり一か所に住んでると、あの猫何年生きてんだって話になるから、あっちと行き来してるんだ。」
完全にファンタジーなRPGである。
しかし、本当にゴミが多い。いくつもいくつもゴミ袋を通り過ぎ、タナカはぶちぎれた。
「だーーーーーっ!!もーーーーー!!!
 燃えるゴミは火曜日、燃えないゴミは水曜日!粗大ゴミの日は第3金曜日なんだよっ!
 何やってんだよ自治体はーー!!自然をちゃんと守れよーーーー!!」
何しろタナカは、一人暮らしの高校生ながら、冷蔵庫にゴミ出しの日程表を貼っているほどのしっかり者なのである。
「やっぱりタナカはいい奴だね。ご神樹様に会わせたいって思ったの間違いじゃなかった。」
ミケに連れられて、どんどん森を進むと、ゴミだらけの広場に出た。
中央にそびえる大樹に、ぐったりとした女の人が身を預けていた。
この女性がご神樹様らしい。
「あら、ミケ。そちらの方は?人間のような姿ですが…」
タナカが人間ですと名乗ると、ご神樹様の額に青筋が浮いた。
「ああーーー!?こ の ド腐れゴミ屑人間めがぁ!!
 よくものこのことやって来れたなぁあ!!!」
人間=不法投棄者の図式が既にご神樹様の中に出来上がってしまっているようだ。
逆上して襲い掛かってくるご神樹様に落ち着いてもらうために、ミケと一緒に応戦する。
散々暴れ、しこたま殴り合い、一度ぶちのめすとご神樹様は我に返った。
「あら…私、取り乱してしまって…ごめんなさいね。」
平静を取り戻したご神樹様のために、ミケと二人で目に付くゴミを片付けながら帰ることにした。
二人が去った後、ご神樹様の広場に、RPGの勇者のような恰好をした金髪の美青年が訪れていた。
「乱心した神樹が暴れていると聞いてやって来たが…
 そのような気配はないな……。」

15 :
とりあえずここまで。
セリフはちょっとうろ覚え…正確じゃないかもです。

16 :
クタクタになって町に戻ると、もう夜になっていた。
ミケと一緒に夜の町を歩いていると、目の前を燐光を放つ何かが通り過ぎて行った。
少女のように見えたその何かが通り去った先は、普段は閉鎖されている異人館のある方角。
その異人館は、幽霊話の尽きない廃屋で、ホラーが一切ダメなタナカには鬼門なのだ。
すわ怪奇現象!とビビるタナカは、右手の違和感に気づいて手を開いた。
そこには、まったく身に覚えのないイヤリングが…
まさか、先ほどの幽霊みたいなものと関係が……
異人館の方を見ると、普段はガードマンが道を封鎖しているのに、夜だからか誰もいない。
侵入可能だ…。こういうのは24時間安心をお届けしなきゃならないものじゃないのか!?
容量オーバーになってしまったタナカは、ミケと共に家に帰り寝逃げすることにした…。
寝てもリセットはされないわけで、翌朝もイヤリングはそこにある。
ミケは、イヤリングを持ち主に返すことを勧めてくる。
曰くありげな物を持ったままにしていると、よくないことがあるというのだ。
確かに、それはそうなんだけど…。ガードマンも夜はいないし、異人館には入れそうだけど…。
とてもとても嫌だが、タナカは夜異人館に行くことを決意して、昼寝して過ごした。
夜、ミケと共に異人館に臨む。
早速、三階の窓から青白い少女が覗いて消える、というホラーなお出迎え。
一杯一杯のタナカはそれでも、暗い洋館の中に踏み込んだ。
メニュー画面を開くと、いつものRPGツクールのメニューではなく、
どこかで見たようなメニュー画面が…。下部には緑の波形とFineの文字。
玄関広間にはタイプライターがあるが、残念ながらインクリボンを持ってないので使用はできない。
お屋敷の中に残る、古い日記類を読みがら進んでいくうちに、
ここがさる貴族の邸宅であり、主である伯爵には年頃の妹がいたことがわかる。
伯爵は、王都まで所用で出かけ、王に謁見した際に、妹のジョゼットにとてもいい縁談を賜り、
喜び勇んで領地まで帰ってきたことが日記から見て取れた。
しかし、旅支度を解いて油断していたところを、臣下の者に謀反を起こされ…
ここは悲劇の屋敷だったようだ。しかし王都って…ジョゼットって…一体どこの国の話なのやら。
色々謎を解いて、少女の影が見えた三階の部屋までやってきた。
鍵を開けて中に入ると…、青白い少女が机に向かっていた。
豊かな巻き毛を背に散らした、美しく気品のある少女だ。
「まぁ、いらっしゃいませ。嬉しいですわ。
 この屋敷に最後にお客様がいらしたのは、もう400年程も前だったでしょうか…
 わたくしはジョゼットと申します。」
本物の幽霊だ。そしてとても普通だ。怖くは…ない。
イヤリングを返すと、ジョゼットは喜んでくれた。
これは生前のジョゼットの思念のこもった物で、霊としてのジョゼットを形作る物の一つらしい。
そんな大事な物を何故タナカに?と問うと…
わざと渡したわけではなく、イヤリングが勝手にタナカの手に吸い込まれるように飛んで行ってしまったそうだ。
不思議だが、とにかく持ち主に返すことができてよかった。

17 :
しかし、ジョゼットは400年以上も幽霊でいるほど、恨み辛みや未練を抱えているようには見えない。
成仏できない理由を聞いてみると…
「兄は、今もこの屋敷に縛り付けられたまま…
 兄を置いていくことはできません」
その時、バタンと扉が開き、ジョゼットに似た男性が部屋に入ってきた。
「ジョゼット、誰と話しているんだね?」
彼が、家臣に裏切られ、無念のあまり怨霊となったジョゼットの兄、オトラント伯だ。
襲いかかってくる伯爵の目を覚ますため、応戦することになる。
「大丈夫。ジョゼットの話を聞いてわかったんだけど、
 タナカの手は、魔力を操れるよ。」
なんだかわからないが、霊体相手でも今まで通り、高校生にしては異様に重いパンチで攻撃できるらしい。
勝敗が決し、一度倒れた伯爵は、今目覚めたかのように辺りを見、ジョゼットに目を留めた。
「おお、ジョゼット。王様からお前に、とてもいい縁談を賜ったのだ
 ジョゼット、これでお前も…幸せに…」
伯爵は、夜明けの薄闇に溶けるように消え去った。
「お兄様…やっと解き離れたのね。
 長かった…永遠かに思える時間でした。でもどんなに長い夜にも、朝は来るのですね…
 ありがとうございます、タナカ様、ミケ様…」
ジョゼットの体もまた、淡く差し込む朝日に溶けて消えていった。
「タナカ、もう朝だよ…」
ミケと一緒に、早朝の町へと家路についた…。
と思いきや、異人館の敷地から出たところで、出勤してきたガードマンと鉢合わせてしまった。
なんとかお説教で済んだが、このことは町長さんにも報告が行くという。
しょんぼりしながらミケと二人、家に帰って寝床につく。
二人が去った後、異人館の前に、あの勇者然とした金髪の青年が訪れていた。
「屋敷に縛られた貴族の怨霊がいると聞いて調伏に来たが…
 そのような気配はないな…。」
タナカは夢を見た。
石造りの城のバルコニーで、小さな少年が小さな竜に話しかけている。
「お前の父ちゃん、今日も城門まで来たやつらを倒したんだってな!
 やっぱお前の父ちゃん最強だよ。かなう奴なんていねーよな!」
小さな竜は石でできている。命の宿った石像、ガーゴイルだ。
少年は、小さなガーゴイルに語りかける。
「最近さ、考えちゃうんだよ。
 そのうち、代替わりして俺が跡を継いで…
 そんでまた、あいつらがやってきて…でも…」
 …やっぱり、みんなを守りたいな…」

18 :
変な夢から覚めると、昼だった。
外に出ると、古い人形が道を塞ぐように落ちていた。
これはたしか、異人館のジョゼットの部屋にあった人形だ。
「ごきげんよう、タナカ様」
近づくと、人形からジョゼットが姿を現した。
仰天するタナカとミケをよそに、ジョゼットは陽光の中嬉しそうに佇んでいる。
なんでも、夜明けのあの時、イヤリングと同じようにジョゼットの魂もタナカに引き寄せられてしまったらしい。
まるで、取り込まれるような感覚だったが、タナカにそのつもりはなさそうで、
どうしていいか分からずしばらく漂っていたが、憑代になりそうな人形があったのを思い出し、それに取りついて具現しているらしい。
「何故わたくしがタナカ様に引き寄せられたのかはわかりませんが、
 及ばずながら、お二人にご恩返しをしたいと思っております。
 霊体ですので物を触ることはできませんが、念で大抵の物は動かせますので、
 お掃除、お洗濯、お料理くらいならできますのよ。」
「十分すぎだよそれ!」
ジョゼットは、打たれ弱いが強力な魔法が使えるらしく、心強い戦力だ。
しかし、化け猫にゴースト…
「なんとも魔物よりなパーティーだね。」
とミケも苦笑している。
3人で町を歩いていると、親友のスズキに、町長さんが待ってるぞと声をかけられた。
「おいおい、なんかしたのかー?
 まぁ、早めに行って、少しでも心証よくしとけよ。」
予想通り、ジョゼットの姿はタナカ以外には見えていないようだ。
観念して町長さんの家に行く。
町長さんは白いひげを蓄えたおじいさんで、皆に尊敬されてる人格者だ。
「タナカくん、今朝異人館から君が出てきたという報告が来ていますが、本当ですか?」
「はい!間違いなく俺です!」
「そうですか。」
……。……。終わりらしい。お説教も何もなかった。
「異人館に入ったのが君で、そして君が無事ならそれでいいんですよ。
 でもね、私も趣味で異人館を閉鎖してる訳じゃない。
 老朽化が進んで、中に入ると危ないから、ああして立ち入り禁止にしているんです。」
反省し、もう入らないと誓うタナカ。
町長さんはそこで、タナカに本題を切り出す。
タナカに、港におつかいにいってほしいのだという。
港には「トーゾック」というならずものの一党が住み着いていて、
町長は彼らが住人に危害を与えるのを防ぐため、港の権利を彼らに渡し、更には年4回の上納金を納めるという契約を結んでいた。
一方的な搾取だ。しかし、ああいう連中に目をつけられた以上必要な犠牲だ、住人をお金で守れるなら安いのもだと町長は言う。
しかし、町長も高齢なので、港まで出かけるのが堪えるようになった。
だから、タナカに上納金をトーゾックの頭に渡してきてほしいそうだ。
「何を言われても、気にしてはいけませんよ。
 君に危険があってはいけない。穏便に、穏便にね。」

19 :
上納金の入った封筒を懐に、タナカ達は港を目指す。
タナカはこの町で生まれ育ち、この町から出たことがない。
だから他の町と比べることはできないけれど、いい町だと思っている。
その町に、ずっと巣食っているガンのような存在、トーゾック。
だがまさか、これほどまでに一方的な搾取を受けてるとは思わなかった。
こちらは何も悪くないのに、悪くて強い奴には従うしかないのだろうか。
トーゾックの頭は、港の倉庫の中にいるらしい。
だが、そこに行くまでに港に群れているトーゾックの連中が因縁をつけてくる。
奴らは、港に入ってきた一般市民をボコボコにして金品を巻き上げるのを当然の権利のように思っているのだ。
もちろん屈強な野郎どもなので強いは強いのだが、
これまで十分にモンスターを倒して経験を積んでいるタナカ達には大した相手ではない。
一通りトーゾック達をカツアゲしまくって住民の血税を回収し、
それで装備など買わせていただいて、倉庫の中に踏み込んだ。
大きな倉庫の中には、思い思いに寛ぐ野郎どもと、奥に髪の短い女が一人いた。
「おやおや、こんなガキをよこすとは、あのじじいもヤキが回ったようだね。
 とっとと金を持ってきな。」
なんと、トーゾックの頭は女だった。頭は十代目トーゾックと名乗る。
「そういえば、海辺のマーケットがなかなかの人気だそうじゃないか?
 いいことだねぇ、町の収益が上がれば、こっちも潤うってもんだ。
 そういうわけで、次から上納金を3割増額してもらうよ」
なんて勝手な言い草だ。しかしガマンするしかない。
「まだいたのかい!とっとと失せな、目障りだよ!」
十代目トーゾックに腹を蹴られて転がり、見上げれば下衆野郎どもがニヤニヤと笑っている。
ミケとジョゼットに助け起こされて、歩きはじめると、
トーゾック達が罵声を浴びせてきた。
「ブルブル震えるのは、家に帰ってからにしろよ坊主!」
「お前らは俺たちの財布なんだよ、この小銭入れ!」
「弱い奴らはなぁ、黙って俺らの言う事聞いてりゃいいんだよ」
「ガマンだよ、タナカ。穏便にって言われたんだから。」
「そうですわ。悔しいですが、ここは耐えるしかありません。」
歯を食いしばって出口まで歩いてきたが、
ツルツル頭の男に「このハゲ」と言われて、とうとう堪忍袋の緒が切れた。
「あんたに言われたくねええええええええ!!!!
 町長さんには悪いが、一発殴らなきゃ気が済まねえ!!!!」
「やっちゃおうタナカ!」
「ええ、誇り高い貴族の血にかけて、このような狼藉を許すわけにいきませんわ!!」
猛スピードで十代目トーゾックの所まで駆け戻り、3人で飛びかかった。
「おもしろいねぇ!やれるもんならやってみな!来な、野郎ども!!」

20 :
トーゾック達をボコボコにすると、十代目トーゾックが閃光弾のような物を投げつけてきた。
「くっ…強いね…。リスクのある強請りはしない主義だ。
 ずらかるよ!野郎ども!!」
目が利くようになった時には、倉庫はもぬけの殻。
港にも、あれだけいたゴロツキどもが、人っ子一人いなくなっていた。
「あー…やっちゃったか…」
「やっちゃったねー。」
穏便にとあれだけ言われたのに、ついカッとなってしまった。
でも、町を悩ませていたトーゾックを追い払ったのだから、喜んでもらえるんじゃないだろうか。
とにかく、町長に報告に行こうと倉庫を後にした。
その時、倉庫奥のドアが開き、金髪の青年が歩み出た。
「ここは一体…。岬の古城にトーゾック一味が住み着いていると聞いて、
 討伐に来たが…誰もいないようだな。どうもおかしい。まさか、何者かに先回りされているのか…?」
青年が前方を見ると、出入り口のシャッターをくぐり、今タナカ達が外へ出ていくところだった。
「そこの君、待て。少し話を聞かせてくれ。
 君は一体何者だ?連れているのは、化け猫とゴーストか…?」
タナカ達は、金髪の美青年に呼び止められて足を止めた。
このRPGの勇者みたいなコスプレをした青年には、ミケとジョゼットの姿が見えているようだ。
彼は、アレックスと名乗った。見かけどおり勇者だという。
曰く、魔王を倒すための旅をしている途中、古城に悪名高いトーゾック一味が潜伏していると聞き、
討伐するために立ち寄ったらしい。
魔王って……。何があったのか知らないが、現実見ようよ。魔王なんていないよ…
とタナカが呆れると、ミケとジョゼットまでが不思議そうにタナカを振り向いた。
「何言ってるの、タナカ。現に魔王様はいるよ?」
「そうですわ。魔王は、ずっと昔から存在し、倒せども新たな魔王が現れ人を苦しめ続ける。
 魔王を倒すのは、人の宿命のようなものですわ。」
当然のように言われて、タナカは訳が分からなくなる。
この当たり前の田舎町で、一体こいつらは何を言ってるのか?
「あ、なるほど、観光の方ですね?
 それなら、何かの縁だしこの町をご案内しますよ。
 ただ、ちょっと先に済ませたい用があるので、この先のコンビニで立ち読みでもして待っててくれるかな?」
一気にまくしたて、目を白黒させているアレックスを置いて猛ダッシュでその場を去った。
「ふぅ…振り切ったぜ。」
「ダメだよタナカ!ちゃんと話を聞いてあげないと」
「わかってるよ…。とにかく、町長さんへの報告が先だろ?」
少し整理する時間が欲しい。でないとアレックスの聞きたがっていることを話してやることはできないだろう。

21 :
町長さんの家へ急ぐ道中住人に話を聞けば、既にトーゾック達がいなくなった事は話題になっていた。
「すみません!今回は本当に俺が短気だったというか…」
開口一番頭を下げると、町長さんはタナカに向き直った。
「バッッカモーーン!!!!!!!!穏便にと言うたろうが!!!!!」
勝つことができたからよかったものの、相手が銃や何かを使ってくれば、
今頃殺されていたかもしれないのだ。本当に軽率だった。
町長さんは、厳しくタナカを叱った後、穏やかな表情に戻り礼を言った。
この町は、長年悩まされてきた病巣を切り離すことができたのだ。
町長さんの家を辞したタナカは、ミケとジョゼットを連れて渋々コンビニに戻った。
店内に入ると、アレックスは素直に雑誌を立ち読みしていた。
「なるほど……隙間を利用して、より効率的に収納を…」
「……つっぱり棒?インぺリア帝国の新技術か…?」
主婦向けの雑誌に夢中のようである。しばらく見守っていると、ハッとこちらに気づき慌てて雑誌を閉じた。
「い、いたなら声をかければいいだろう!」
「いやー、夢中になってるところ声をかけるのも忍びないし」
「お待たせしたのはこちらですし、せめてキリのよいところまでは…」
「お心遣い感謝する!」
クールだが真面目で素直な青年のようだ。
とにかく、立ち話するような話題ではないのでタナカの家へ移動することにした。
コンビニを出たところで、スズキに出くわした。
スズキはアレックスに目を留め、知り合いか?と尋ねてくる。
アレックスはやはり、他の人にも認識できる実在の人間のようだ。
彼はあまりにも目立つので、迷子になった観光客という設定で通すことにし、家へ連れ帰る。
「…ってことで、どうしてこうなったのか考える会を始めたいと思います」
「イギなーし」
「意義ありません」
「………まあいい」
アレックスが語るには、彼は魔王討伐の旅をしている勇者であり、
その道中で多少因縁のあるトーゾック一味が岬の古城にいると聞いて踏み込んだらしい。
しかし、古城を探索している最中に、急に雰囲気の違う一室に出た。
城の構造からは考えられないほどの広さ、そして見たことのない建材、
戸惑っていると、ちょうど出ていくタナカ達の後ろ姿が見えたのだという。
つまり、古城とやらと、あの倉庫が繋がっていたということだ

22 :
「おそらく、空間移動の魔法…いや、空間接続といった方が正しいか。
 術の対象を限定せず、通過させる…」
「いや、そういう話はちょっと現実感がないんで…」
「そこなんだよなー、タナカとあたしたちがずれてるところ。」」
そう、魔王はいると言い切るミケやジョゼットと、タナカの常識は相容れないものだ。
「わかったぞ!その魔王とか空間接続とかが全部アリだってんなら、
 そういう異世界とこの町が繋がってるってことなんだろ?」
ミケはご神樹様の杜から、ジョゼットは故オトラント伯の屋敷からやってきた。
旅をしているアレックスによれば、どちらもアレックスのいた世界に存在する場所だという。
「確かに、この町だけが異質だ。しかし、異世界というわけではないだろう。」
アレックスが、懐から虹色に透き通った石を出した。
「これは虹の結晶。魔王がいるという魔界への扉を開くための鍵だ。」
今は、何かに反応するように光を発している。
「僅かながら反応している。ここは、世界で一番魔界に近い場所のはずだ。」
……。
「えええええっ!?逆に!?」
驚くタナカに、アレックスは淡々と説明する。
この町が異質なのは魔王に関することだけではない。
コンビニに行く前にザッと調べたところ、
東と南は海に囲まれ、西は閉鎖され、北は門と壁―学校でおおわれている。
どこにも出ることができない、閉鎖された空間なのだ。
そのことに何故住人が疑問を持たないのか?それは、魔王にそうコントロールされているからだ。
この、魔王などいない世界のとある町、に偽装された閉じた空間をカモフラージュに魔王は身を潜めているのではないか。
どこからも通じておらず、万が一迷い込んだ者がいても、住人の反応がこれでは疑いを抱きようがない。
神樹の杜も、オトラント邸も、岬の古城も、その土地に根差した高等な魔物が住まう場所だ。
それらとの繋がりが隠されていたこの町は、魔族の戦略的重要拠点とみて間違いない。
「…そういわれても、いまいち信じられないんだよな。
 今までそれなりに平和に暮らしてきたわけだし。異世界とつながってるくらいならアリだったけど…」
「……まあいい。魔王については君とこれ以上話し合っても平行線だろう。
 私はこの町を探索する。虹の結晶が反応している事もまた事実なのだから。」
アレックスはタナカに、探索に協力してほしいと頭を下げた。
魔王討伐の大義名分が通用しないこの町では、探索にも支障が出てくる。
魔界への扉が見つかるまでの間だけ、調査に同行してフォローして欲しいのだという。
「……アレックス。…まだ、頭がついていけてないことがいっぱいあるけどさ。
 ここ最近のこと、さすがにおかしいなって思う。俺もこの町のことが知りたい。
 だから、むしろ俺の方こそ、手伝わせてください!」
ミケとジョゼットも喜んで探索に協力するという。
これで方針は決定し、明日からアレックスの探索に同行することになった。
「つーわけで、お疲れ様っした!一時解散!」
アレックスは、教会と宿屋の場所を尋ねてくる。
無いと即答すると、教会で記帳ができないことに心の底から衝撃を受ける勇者殿。
タナカは、快く彼を泊めてやることにした。

23 :
タナカはふと気づくと、薄暗く、落書きのような線で構成された世界にいた。
「…さっきベッドに入って寝たんだよな。やっぱこれって夢か?」
歩いていくと、前方に親友のスズキがいるのを見つけた。
「おーい、スズキー!」
「タナカ!?……お前、なぜこんなところに…?それだけは、起こらないようにしてきたのに…」
「…は?何言ってんだよスズキ!なんか暗いぜお前ー!
 夢の中なんだから、もっと楽しくいこうぜ!まぁ、こんな暗い場所で楽しくも何もないか!」
「…夢か。そうさタナカ、ここは夢の中だ!」
どこか不自然なスズキの態度に気づき、タナカはスズキを問い詰める。
このところの超展開で正直疲れている、友達にウソをつかれたくない。
「…起きたら全部、忘れてるさ。夢の中なんだから、何でもアリだ。」
スズキに何か魔法のようものをかけられ、タナカは倒れた。
目が覚めると、自宅のベッドの上、朝だった。
アレックスは既に起きて、座布団に座っている。
「ずいぶんとうなされていたようだが、大丈夫か?
 …悪い夢なら忘れてしまえばいい。
 虹の水晶が魔界への扉を開けるのは、闇の魔力を打ち消すことができるからだ。
 この水晶のそばにいれば、これ以上の魔王からの干渉を受けることはない。
 …君の心に浮かんだ疑念を消すために、何か手を打ってくる可能性があるからな。」
タナカは、今見た夢を思い出しながら、暗い気持ちで机の上の水晶を眺めた。
「ていうか、その為に出しててくれたんだな、水晶。」
「おおっ、さすが勇者様!やっさしー!」
「人のために為すべき事を為す……
 なんと慈悲深い事でしょう!」
よってたかって褒め殺しにあい、照れてぶっきらぼうに水晶をしまうアレックス。
真面目クールにちょっとツンデレも入っているようだ。
早速、魔界への扉を探す為の会議を始める。
ミケやジョゼットは、伝承として魔界は地下深くに、天界は空高くにあると聞いて育ったらしい。
「教会派と教典派が、唯一共通に持っている教義ですわね。」
「知らない設定来たよ!!」
とにかく、魔界は地下にあるというのが彼らの世界では常識らしい。
この町で地下といえば、下水道くらいしかない。
アレックスを案内して、下水道へ降りることにした。

24 :
外に出ると、今日は雨。そのせいかあまり人気がない。
スズキの家に行ってみると、留守のようで返事がなかった。
気にかかりながらも、下水道を降りて奥へ進んでいく。
ミケを助ける前に見つけた開かないマンホールをアレックスに見せると、
彼ははりきって虹の水晶をかざし、呪文を唱え始めた。
「大地を総べる神よ、常世の口にて主が威光を示されよ!」
特に派手なことは起きなかったが、開かなかったマンホールが開いた。
アレックスは、タナカ達に礼を言い、一人中へ降りて行こうとする。
「ここからは俺の…「勇者」の仕事だ。後は任せてくれ。」
「…いや。俺も行く。…行かない方がいい気がするけど…するけど…
 何か、何かを…」
オモイダシソウナ…
「ボーっとしてるよタナカ、どうしたの?」
「らしくありませんわ、タナカ様。」
思考を中断されて我に返ったタナカに、アレックスは気になることがあるなら行くことを勧める。
真実は時として残酷だ。アレックスも旅の中、知らなければよかったと思う事を沢山知った。
しかし苦しむことはあれ悔いたことはない。経験値とは、新しい知識に伴う喜び、苦しみ、全てのことなのだ。
「そうだよな!行く前からビビってたってしゃーねーもんな!
 逃げるのなんかそれこそ、マジでガチヤバくなってからでもいいし!
 春休み大冒険はまだまだ続くぜ!」
思いきると行動の早いタナカは、一番乗りでマンホールに飛び込む。
慌てて仲間たちも続き、4人は魔界へと降り立った。
そこは、夢で見たあの落書きのような世界だった。
タナカは思わず、スズキの姿を探す。だが、ザコ魔物以外には誰も見当たらない。
魔物を倒しながら、奥へ進んでいく。
アレックスは伊達に勇者をやってるわけではなく、桁違いに強い。
神の加護を受けた体は、生半可な攻撃ではダメージを受けず、剣も魔法も紙のように魔物を切り裂く。
白線で描かれた道を進むうちに、チョークが落ちているのを見つけた。
道が途切れて進めない個所で行き止まり、タナカはそのチョークで虚空に線を描いた。
思った通り、線はそのまま道になり、自由に進んでいける。
しかし、タナカの表情は暗い。
奥へ奥へ進むと、メモが落ちていた。
「・遊び場が少ない→海岸or港 何か?
 ・ショッピングモール案 参考あの町 視察
 ・結界強化←接続魔法にノイズ発生 最優先」
内容から察するに、魔王のものだろう。ノイズとは、まさにミケ達3人のことだ。
「遊び場が少ない…か…」
メモを読むタナカの表情は暗い。

25 :
奥の奥へ進み、一つだけ離れて小島のように浮かぶ空間へと、チョークで線を引いて渡った。
「………スズキ、なんでこんなとこにいるんだよ……」
「………。悪かったな、タナカ。
 やっぱり、いつかはこうなるんだよな。」
振り向いたのは、タナカの親友、スズキだった。
アレックスが進み出る。
「なるほど、やはり町民に紛れていたか…
 しかし、この魔界においては、闇の気配を隠しきれないようだな!
 魔王め!王と神の名の下に貴様を討つ!!」
アレックスを止めようとしたタナカを制して、スズキが目を閉じた。
短髪だった青い髪が長くたなびき、その間から二本の長い角が現れる。
再び開いた瞳は、魔性に赤く染まっている。
闇より黒いマントを翻し、ここに当代魔王が顕現した。
「さて、恒例の前口上だが…
 せっかく今日は俺の親友が来てくれていることだし、特別版でお送りしてやろうかね。」
スズキは、すぐにでも闘いを始めようとするアレックスをなだめて、
真実を求めてここまでやってきたタナカの為に、この町の事を語る。
スズキと名乗る以前、先代の魔王が魔界を支配していたころ、スズキはまだ子供だった。
魔王は倒されても復活するわけではない。世襲制で跡継ぎは安全なところに隔離されて育てられる。
それでも戦況は常に把握していた。
歴戦の猛者達を追い返してきた門番のガーゴイルが討ち果たされ、
各扉を守護していた魔族たちも一掃された。
城内の魔族を圧倒するほどの力と神の加護を携えた、真の勇者が現れたのだ。
父はまもなく討ち取られるだろう、スズキはそう確信した。
魔王は勇者に倒される。それが無限にループされてきた歴史だ。
やがてスズキが当代魔王を継ぎ、成長して力をつけ、そのころには力のある魔族も揃う。
そして、無限に続くループに乗っかるわけだ。
「魔王とは、闇の魔力そのものが魔物と化した…高純度の結晶体のようなものだ。
 その存在を許せば、他の魔物たちは力を増し、専横を振るう事だろう。
 討伐の対象になるのは当然のことだ。」
「そりゃそうだよな。でも、魔王がいるからこそ魔力の拡散が抑えられてる。
 大体がこっちに集まってくるからな。これはこれで、必要な役割だ。
 …タナカ、そんな顔すんなよ。俺はいいんだ。これは俺の役割なんだから。
 ただ、そのループに他のヤツをさ…巻き込む必要はあるのかってな。」
スズキはずっとそう思っていた。だから、温めてきた計画を即位と同時に実行した。
城中の魔族を招集し、一か所に集める。
物言いたげなガーゴイルの息子に、スズキは語りかける。
「大丈夫、お前も、みんなも、俺が守るから。
 …セイレーン、皆を眠らせてくれ。爺は魔法の用意を。」
爺と呼ばれた年老いたエルダードラゴン―スズキの後見人の魔法で、城中の魔物たちは皆サナギのような結晶に変じた。
驚くセイレーンも眠らせ、同じようにサナギに変える。
そして、その強大な魔力で、スズキは魔王城を解体し、町を作り上げた。
そこに住む住人は、普通の人間へと姿を変えられ、記憶を封じられた魔族達だ。

26 :
「魔族であることを忘れ、人として静かに暮らしていれば…闘いを繰り返さなくて済むんじゃないかと思った。
 俺は、大事な友達を守りたかったんだ。
 …騙してて悪かった。タナカ、お前は前にもここに来たな。
 結局ここは魔界だから、高等魔族の……ガーゴイルであるお前なら簡単に入って来れるんだよ。」
「そっか……俺はやっぱ、そうなんだな。
 ここに来た時にさ…この場所見て、そんでチョーク拾って、ラクガキを見て思い出したんだ。
 ……お前ってさ、昔から絵はヘタだったよな!」
記憶を取り戻した親友同士は、微笑みあう。
「……話は終わったか?長話に興じて、今の状況を忘れたわけではあるまいな。」
アレックスがスズキに剣を向ける。
魔王は、神の加護を得た者の攻撃以外で死に至ることはない。
魔力の飽和した危険な結晶を、放置しておくわけにはいかない。
アレックスにはアレックスの、人々や神から託された使命があるのだ。
「あ、でもまだ子供がいないな…。
 骨のひとかけらでも残しておいてくれたら、あとは爺が…町長さんが何とかしてくれるだろう。
 さあ、長らくお待たせしちゃったな勇者よ!ラストバトルだ!!」
「他の皆には手を出すなよ?」
「…いいだろう。住人に害意は感じられないからな。」
「嬉しいね。俺の計画は大成功というわけだ。」
「スズキーーー!!全然成功じゃねぇよ!それでお前が死んじゃったら意味ないじゃん!!」
「友達を守れたなら、成功さ。………。
 下がってろタナカ!!」
この町を維持する為に膨大な魔力を割いているスズキには、勇者と渡り合うだけの力は残っていない。
抵抗の意思もないらしく、スズキは一方的にアレックスに切りつけられていく。
タナカは我慢できず、二人の間に飛び出した。
「タナカ、君の気持は理解できる。
 だが、俺の前に立ちはだかるというなら、俺は君まで斬らなくてはならない。
 友の想いを無駄にする気か!」
「スズキは俺らのこと守っていいのに、俺はスズキを守っちゃダメなんておかしい!
 俺だって、友達を守る!!」
自分は、先鋒となり皆を守る、ガーゴイル。魔王の親友なのだ。
「お前って、本当に変わってないな。
 …ここまで言われちゃ、引き下がれないよな。俺ももうちょっと、足掻いてみるか。」
「アレックスには悪いけど、あたしもスズキとタナカの味方だよ!
 スズキもタナカも、あたしの友達だもん!」
「友達の友達もまた、友達と申しますわ。
 わたくしはタナカ様をお守りしますし、スズキ様も、もちろんミケ様もです。」
「まあ、手荒なマネはしたくないんだけどな。
 俺は…俺たちは、お前だって友達だと思ってるからさ。」

27 :
アレックスは、タナカ達に剣を向けた。
「神は天界において、総てを照覧している。
 私は私に課せられた使命を、蔑ろにすることはできない!」
人には皆立場がある。友達同士とはいえ、避けられない戦いだ。
勇者アレックスと魔王の、最終決戦が始まった。
スズキは、冗談みたいに強い。
これで魔力のほんの一部で戦っているとは、勇者が倒しに来るのも頷ける危険さだ。
それでもアレックスは、信じられないほどの強さでこちらを圧倒してくる。
死闘の末に、膝をついたのはアレックスだった。
「くっ…ここまでか…」
「すまないな。でも…俺ももうちょっと、この町でみんなと生きていたいんだ。」
「……俺はこれまで、一人で旅を続けてきた。…友達がいるというのも、悪くはないな。」
アレックスのそばに、スズキが歩み寄る。
「最後に教会で記帳したのは、どの町だ?」
「……カシマーシだ。」
「そりゃまた、遠いところからわざわざ。」
「…やるなら早くしてくれ。こっちは一刻も早く教会に行きたいんだ。」

28 :
「何?何をしようとしてるんだ?」
いぶかるタナカに、アレックスが視線を向ける。
「タナカ、私は何らかの手立てを講じて、またこの町に戻ってきてみせる。
 その時は、今回のようにはいかない。覚悟しておくんだな。」
「…そっちこそ!」
スズキが、アレックスへ手をかざす。
「じゃあな、あと100年は顔を見なくて済むよう祈ってるぜ。」
黒い煙とともに、アレックスの姿が掻き消えた。
その場に跪くスズキに、タナカが声をかける…が…
「おおーー!あいつ、結構貯めこんでたんだなあ。装備は最強っぽかったし、あとはレベル上げて感じか。
 今回はみんなで頑張ったからな!お金は山分けだ!」
魔王様は朗らかに笑い、8000円くれた。
「え、えええーーー!!スズキ、お前カツアゲとかするタイプだったのか!」
「おいおい、人聞きの悪い事言うなよ。」
「そうだよタナカ!相手が誰でも戦闘で負けたら所持金半分取られて教会送り。
 これ冒険の基本だよー!」
「ええ、その通りです。そのようにしてお兄様が得たお金を、屋敷の修繕に宛てておりましたわ。」
ええー…これ常識なんだ…。
「まぁいいや、なんかどっと疲れたよ…
 みんな、帰ろうぜ!!」
「うん!」
「ええ!」
「だな!」
帰る道すがら、タナカはくるりとスズキを振り向いて言った。
「なぁ、スズキ!俺、この町大好きだからな!」
「そう言ってもらえれば、この計画は大成功だよ。」
二人は笑いあい、自分たちの町へと帰路についた。
エンドロールが流れ、最後にENDの文字。
そこに、チョークで力強く打ち消し線が引かれた。

29 :
自宅ベッドで起き抜け一番、タナカは雄叫びをあげた。
「言っておくが!!!!
 俺の春休みは!!!!まだ終わってな―――――い!!!!!」
跳ね起きれば、ミケとジョゼットがテーブルを囲んでいる。
「なんていうか、切り替えはやいよね。」
「うふふ、それでこそタナカ様ですわ。」
こんな風に過ごせることは全然いやではない。
この状態をベストとしたスズキの選択を、タナカは信じる。
とにかく、まだまだ春休み。今日も気合を入れて遊ぶのである!
「この春休みが終われば、いよいよ高校21年生だからな!」
「………。魔族の方は寿命が違いますものね。」
「ちなみに、タナカは今いくつなの?」
「俺?今年で171歳。まだ170だけど。」
「……。」
「えっ、何?なんかおかしいのか!?」
「ううん、何かもうかなりどうでもいいや。」
気を取り直して、3人は今日も町へ繰り出すのだった。
港で歌を練習しているサクライに話しかけると、
「遊びに行くなら、私もタナカくんについていっていいかなぁ?」と仲間入り発言。
喜んでつい姿を現してしまったミケとジョゼットに驚くも、
魔王云々や魔族云々は伏せて事情を話すと、かなりゆるい…もとい心の広いサクライは、
化け猫と幽霊、というこの二人の存在を難なく受け入れてくれた。
これ以降、サクライも冒険のメンバーになる。
魔王スズキも一応誘ってみたが、「俺が入ると反則になるからな」とのこと。納得。
以降、フリーで春休みを遊べる。
倉庫からは岬の古城へ行けるようになっており、また古城をねぐらにしているトーゾック達と再会できる。
町と繋がったそれぞれの場所には、強大な魔物が住んでいる。
本当は全ての眷属を町へ集めたかったが、司る場所を離れることができない竜や神魔の為に、
魔王はそれぞれの場所と町を空間接続し、ちょくちょく顔を出しているそうだ。
その魔物らと、手合せすることができる。
いずれも、ガーゴイル、化け猫、ゴースト、セイレーンのパーティではなかなか太刀打ちできる相手ではなくレベル上げ必須。
他にも、色々なおまけストーリーが用意されている。
春休みに終わりがあるのかどうかは、まだおまけを遊びきってないので不明です。

30 :
以上です。作りが凝ってて、かなり面白かったです。

31 :
遅くなりましたが「密室のサクリファイス」を続きから最後まで投下します。

32 :
各ルートの話の流れから外れてしまった場合、
もしくは他4ルートクリア前に最終ルートの流れで進めてしまうと、以下のバッドエンド。
【バッドエンド】
話は一旦過去、"異変"発生の少し前の時点に戻る。
オレンジは組織を離れたあと、独自に政府関係機関の機密情報を集めていた。、
そして、地上は人が住める環境ではないこと、その環境の再生のために必要なのが
医局の極秘プロジェクトの被検体「イコン」であることを突き止めた。
イコンが持つ能力は、特殊な脳波により「夢という形で平行世界へと移動できる」
「その世界で干渉を行うことにより、元の世界をその世界で置き換える」というもの。
旧政府は地上を再生させるためにイコンを作ったが、最終的に失敗。
現政府がその資料を見つけ、ファウンデーション内の統治に利用するために
資料を基にして新たなイコンを作り出した。それがイトカである。
だがイトカの能力の制御に失敗し、5年前の実験中に発生させた空間の歪みが
偶然高エネルギー炉を突き破ってしまい大惨事となってプロジェクトは凍結。
イトカも無期限でコールドスリープにて眠らされることになった。
オレンジはイトカを見つけ出してコールドスリープを解除し、
地上再生に必要な「再生された地上のイメージ」をイトカに与えようとする。
だが、イメージを直接脳に送るための医療スキャナを見たイトカは、
辛い実験の日々を連想して恐慌状態に陥り、「みんな消えちゃえ」と願ってしまう。
イトカの能力にその思いが作用して現実が書き換えられ、
ファウンデーションから一瞬にして人が消えたうえに、
ファウンデーション自体も崩壊を始める。
これが"異変"の始まりである。
オレンジはネットに繋いで事態を悟ったのち、プリーストがまだ健在であると知る。
地上への導き手、真のクロエとなれるのは自分なのかプリーストなのか。
オレンジは一抹の期待から、自分の足跡を伝えるメモを残しつつ地上を目指した。
そして話は現在に戻る。
数字が残り1となったイトカの前にオレンジが現れ、再度地上のイメージを語った。
だがイトカが夢で見たのは再生された地上の世界などではなく、
平穏な公園でくつろいで穏やかな幸せを感じている情景であった。
それと共に数字が0になり、イトカは幸せな表情で永遠の眠りについた。
一方、イトカの表情から成功を確信したオレンジは、地上への扉を開放。
その先に見たのは再生された地上ではなく、荒廃した灼熱の世界であった。
「一体なぜ?」「何を間違えた?」
それ以上考える暇もなく、オレンジは灼熱の風で焼き尽くされたのだった。
 バッドエンド【ZERO】

33 :
【最終ルート】
まず【ルート2】と同様に死亡者なしでフリオウィルスの件が決着したのち、
【ルート4】と同様にクロエがセキュリティにやられて死亡。
次に【ルート2】と同様にオルガの要望で研究ブロックへ行く。
しかしそこで火災が発生し、イトカだけが逃げ遅れてしまう。
4人の安全を確保するにはイトカを見捨てて防火シャッターを閉めなくてはならない。
オルガが悩んでいる間にアスナが飛び出してイトカを救出するが、
代わりに崩れた天井で負傷したアスナは戻ることができず死亡してしまう。
イトカを見捨てようとした自分の判断と、その結果アスナが死亡したことに対し、
オルガは後悔し迷いを深めていくことになる。
その後、【ルート2】と同様にオルガが皆を守って溶岩に焼かれ死亡。
ここで残りはイトカとミキだけになる。
イトカはよく見ている夢の一つ、走行中の列車の中にいる夢を見ていた。
しかしこれまで見た同様の夢はいつも
「列車が事故で大破し、イトカが足に大怪我する」という終わり方だったのに、
今回は隣の車両にミキが乗っており、事故後も誰も怪我しない状態で終わっていた。
この出来事とこれまで起きてきた現象を考え合わせることで、
初めて「私は夢で現実を変えているのかもしれない」と気が付くイトカ。
再度度同じ夢を見ることができた際に、この夢(ミキの過去)を改変しようとする。
だが、緊急停止装置を作動させるのが一歩間に合わず、直後に事故発生。
タイミングが変わったことによりミキは致命傷を負ってしまう。
結果、現実にミキはこの時死亡したことになり、現在までの存在自体が抹消されてしまう。

34 :
ついに独りになってしまったイトカは何をするでもなく夢と現実を往復していた。
だが、ついに数字が1となったとき、寂しさから「また皆に会いたい」と強く願う。
そして始まった最後の夢。それは他の4人が登場して再会を喜ぶ夢であった。
ここでイトカは初めて「見る夢の内容はイトカ自身が選べる」ということを知る。
イトカが皆に自分の知る事情を説明すると、
予備知識を持っていたクロエがイトカの話に信憑性を認めた。
さらなる情報を求めてクロエが前人未到の管理局サーバー最深部へハックをかけ、
セキュリティを突破して管理コンピュータ「ディープ・ソート」への接触に成功する。
ディープ・ソートは5人の求めに応じて今回の"異変"に関する情報を語った。
約300年前、太陽が膨張を始めたことで地上は灼熱の世界になっていき、
人々は地下にファウンデーションを作り移住していった。
だが太陽の膨張による破滅は地下に居るからといって免れうるものではないので、
研究の末にファウンデーション全体を量子的なものに変換することで、
それらを物質に縛られない単なる"状態"へと変化させた。
例えるなら、強固な"箱"の中に平行世界全部をデータ化して詰め込んだ状態である。
こうして閉じこもりつつも、科学者たちは物質的存在に戻れる希望も残していた。
"箱"が開かれると量子化(データ化)された世界は物質世界に散逸する。
このときこの量子化世界の"観測者"に理想の世界を強くイメージさせておくことで、
そのイメージで物質世界が上書きされる機構にしておいたのだ。
そしてこの役を担う"観測者"は「イコン」と名付けられた。
副次的な作用として、イコンは量子状態となった世界を外から観測できるが故に、
重なり合った無数の平行世界を時間も空間もランダムに繋がった状態で認識する。
さらに、それらを観測し干渉することで、世界の状態を書き換えることができる。
約250年前、この事実を知る者達によりイコンとなる者の作成が行われた。
だが、地上の再生には「再生された地上」のみを強くイメージせねばならないのに、
どうしても他のイメージが混じって精確にイメージすることができないことが判明。
こうして旧政府でのイコン・プロジェクトは断念することとなった。
一方、現在のイコンであるイトカは、物心つく前に素質が見出されて隔離され
余計なイメージを持つことなく育てられていたが、現政府の目的は地上の再生ではなく
世界の管理であるため、地上のイメージも持つことなく現在に至っていた。
"異変"により崩壊の始まった今の世界で助かる方法はただ一つ。
イトカが初代イコンの持つ「再生された地上のイメージ」を獲得したうえで
量子化世界を開放し、物質世界(地上)をそのイメージで書き換えることである。

35 :
ディープ・ソートの情報によりやるべきことは明確となった。
初代イコンからイメージを受け取る必要があるが、初代イコンの所在は不明なので、
イトカの能力で「初代イコンと会える世界」へと移動することになる。
眠りに落ちたイトカの夢に、ディープ・ソートの協力で4人が侵入すると、
4人はそれぞれ自分の過去に関わる夢へと落ちていった。
それらの夢の中で
クロエは地上への鍵を見つけ出したことでオレンジに「真のクロエだ」と認められ、
オルガは父に美味しい紅茶を入れたことでその成長を認められ、
ミキは怪我を克服してまた飛ぶことへの意思と決意をオレンジに認められ、
アスナはホノカに「私はあなたの分まで生きる」と伝えて感謝の言葉を貰い、
それぞれ過去を乗り越えてイトカの夢へと合流する。
4人の声援で自信を付けたイトカは無事に初代イコンと会う夢に辿り着き、
理想の地上のイメージを受け取ることに成功。地上を再構築させる。
代わりに数字が0となってしまったイトカが消滅してしまうが、
初代イコンが自身の能力でイトカを「普通の女の子」として地上へ再構築した。
エピローグ。
再構成され再生した地上。そのうち人々もここへと上がってくるだろう。
そんな地上で一人の少女が仲間の到着を待ちわびている。
その少女、イトカが到着した4人を出迎えて終劇。
 イトカEND【地上】

36 :
以上です。遅くなって済みませんでした。

37 :


38 :
前スレの485まで、このスレの>>37までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。

39 :
乙でした。わかり易く面白かったです
PSPの「氷の墓標 一柳和3度目の受難」をリクエストします。
登場人物によって複数エンディングが有りますが、出来れば
BADENDも書いて頂けると嬉しいです

40 :
PSPの「ラグナロク〜光と闇の皇女〜」をリクエストします。
全陣営のストーリーを書いて頂けると嬉しいです。

41 :
先日、行方不明になってたPS2を親が発掘&「PROJECT ARMS」を
兄の部屋から発見しました
「PRJECT ARMS」を一応予約しますが、暇を見つけてのプレイになりますので
いつ頃書き込めるか不明です…

42 :
いつもお世話になっているのとソフトを見つけたので、メダロットシリーズ(2、3)纏めてきます
リクエスト無くても書いて良いなら、6も

43 :
予約とか書き込めますとかお待ちくださいとか作品気取り大杉ww
作家ごっこスレwwww
分かりやすく書けないやつに限って自分で書けば?とかww
笑うしかねぇww

44 :
夏だねぇ…

45 :
>>43
お、IDにSEXが入ってるぞ

46 :
>>43
au豚顔真っ赤wwwwwwww

47 :

前スレ>>483訂正。
責任の使命→積年の使命
只今、寒雲のストーリー執筆中。
暫く、お待ちを…。

48 :
*決戦の間・寒雲*
蛇恍院、何処からか総帥の声が響き渡る。
大納「須恵家が滅ぼされてからの長き戦い、今こそ終結の時を迎えた。
踏みにじられた我々の恨みを晴らすその使命に耐えられるか、どうか…お前の腕、見せてみろ!」
寒雲「何を今更、試す?」
捨陰党の忍が現れた。
5人程、始末すると総帥の声がした。
大納「確かに、お前の腕、認めよう。鳴鏡館へ向かえ! 我々の太刀、夕霧を取り戻すのだ! 師範代の居ない鳴鏡など恐るるに足らん!」
寒雲「仕方ない、私が行くか…。」
船着き場、鳴鏡の刺客を4人程、始末。
墨流が現れた。
寒雲「鳴鏡の者では無いな? 斬られたくなければ…去れ。」
墨流「御門サン、墨流、名前、付ケテクレタ。私、鳴鏡…!」
攻撃をかわしつつ、始末。
寒雲「哀れな…。」
そこにハイウェイマン(以下、ハイ)が来た。
ハイ「寒雲、無事か!?」
寒雲「新参者が…何の用だ?」
ハイ「この先、敵が多い。手伝う!」
寒雲「ハイウェイマン、とか言ったな…お前が私を手伝う…? フッ…。」
ハイ「確かに新参者ではあるが、腕には自信がある!」
寒雲「フン、邪魔なだけだ。」
ハイ「そこまで言うのなら、証拠を見せよう!」
(ここからハイウェイマンにバトンタッチ)
新ジャックビル地下、刺客を5人程、始末。
辰美が現れた。
ハイ「いくぞ!」
辰美「僕がこの先は進ませ無い。 …! まさか!?」
どうにか攻撃をかわし、始末。
ハイ「後は…頼む!」
(ここから寒雲にバトンタッチ)
龍門トンネル跡、ホッキョク・ツバメがいた。
寒雲「斬られたくなければ…去れ。」
ツバメ「ホッキョク・ツバメという名前、聞いた事ある? …アタシの事よ!」
攻撃をかわしつつ、彼女にタックルし、始末。
ツバメ「夕霧で…お前達、捨陰党の怨念を解放しようというのか…?」
寒雲「怨念? 捨陰の心も鳴鏡が語ると、そこまで歪められるのか…。」
続きます。

49 :
続きです。
鳴鏡館道場、刺客を3人程、始末。
風閂が現れた。
寒雲「…斬る…!」
風閂「青白い顔しやがって、それで剣が振れるのかよ!」
どうにか始末。
寒雲「夕霧…仇討ちの為に作られた、太刀…か…。」
そこにウタマルが息を切らしながら来た。
ウタマル「ハァハァハァ…さすがだな…。ここまで来て、息一つ乱れてねぇな…。」
寒雲「ああ、ウタマルか。」
ウタマル「お、夕霧か! ちっきしょー!! また手柄取られたぜ!」
悔しがるウタマル。
寒雲「フン、この程度の事…。第一、まだ終わりでは無いはずだ。」
ウタマル「(少し息を切らしながら)ああ、確かに。敵の血筋を絶えさなければ、真の目的は果たせない。」
寒雲「積年の恨みを晴らす…か、恨みなど私には関係無いがな…。仕方あるまい…。」
ウタマル「…ようし! 取り敢えずここは、お前を手助けして恩を売っとくか! 先に行くぞ!」
(ここからウタマルにバトンタッチ)
踏鞴神社参道、刺客を5人程、始末。
松虫が現れた。
ウタマル「物足りないと思っていたんだよ!」
松虫「いやぁ、俺は松虫っていう、只の通りすがり…。物足りないかもしれねぇよ…?」
どうにか始末。
ウタマル「後は…宜しくな!」
(ここから寒雲にバトンタッチ)
迷ひ橋、刺客を4人程、始末。
御門が現れた。
寒雲「お前のような女が何をしに来た…?」御門「私は鳴鏡の御門。私は…戦わなければならないの。」
素早い攻撃をかわし、始末。
寒雲「次で最後だ…!」
踏鞴神社境内、神主が待ち構えている。
寒雲「諦めた方が良い…。」
玄鷹「長い間、鳴鏡と共に守り続けてきた鏡家の血筋、終わらせる訳にはいかない!」
ギリギリまで間合いが縮まってから始末。
(かなり省略して書いてますが、実際やると結構大変ですw)
玄鷹「早く…お逃げ下さい…!」
寒雲「そうか、奥か…。」
神社本殿に向かった。
続きます。

50 :
続きです。
踏鞴神社本殿、死装束を身に纏った女性がいた。(佇むという表現は間違いでした。訂正します。)
寒雲「お前がそうなのか…?」
已綱「来ましたか…。」
寒雲「捨陰の使命により、お前を斬りに来た。」
夕霧を手に迫るが、彼女は全く戦う意思が無い…。
已綱「そう…貴方達の目的は貴方達の夕霧で私を斬り、血を絶やす事…。800年前に私達の先祖、鏡家は同志であった須恵家を裏切り、滅ぼした…。
長い間、積み重ねられた須恵家の恨み、晴らす方法は一つしかないようです…。
さ、鏡家の末裔の…この私をお斬りなさい…。」
彼女は何もして来ない…。
どうする…?
続きます。

51 :
*ED・斬る*
寒雲は彼女を斬った。
已綱「うっ…!」
断末魔を上げ、倒れる。
已綱「ひたすら…意味も無く、守り続けてきた鏡家の血も…今、私が絶える事で…全て、終わらせる事が…出来る…。」
彼女は息を引き取った。
寒雲「鏡家の者は、鏡家の為に戦った。須恵の者は須恵家の為に戦った…それだけの事だったはずだ…。それが例え、相手を裏切る形となったとしても、恥じる事も、悔いる事も無いというのに…。
お前の運命(さだめ)は鏡家として、戦う事ではなかったのか? 何かを守る為に戦う…。その方が人として救われたかもしれないのに…。哀れだな…。」
*ED・本殿を去る*
寒雲は彼女を斬らずに、本殿を出た。
寒雲「妖刀・夕霧…か…。素晴らしい太刀ではあるが、只の太刀だ…。それが、大袈裟な呼び名を貰ったものだな…。
…妖刀か…。この寒雲が敵に情けをかけるとは、夕霧…お前に惑わされたのかもしれないな…フッ…。」
以上です。
次は嬢です。
次からは一部の台詞を省略します。

52 :
乙です
省略しない方がありがたいが事情があるならしょうがない
著作権的にまずいのかな

53 :
>>52
そういえば文章の半分以上が引用だとまずいんだっけ?

54 :
じゃあもしかして、武器や操作方法にまで言及していたのは著作権法違反を回避するため?

55 :
BIOHAZARD Operation:RaccoonCity
1998年9月末。
アメリカの大都市ラクーン・シティにて、未曾有のバイオハザードが発生。
【アンブレラ社】の生物兵器【t-ウィルス】が流出、街中に蔓延。市民は生ける屍と化し、互いをむさぼり食っていた。
アンブレラ社は、この不祥事をもみ消すため、生存者の殲滅を図って、私設部隊と生物兵器を投入。街はさらなる地獄と化す。
その後、米国政府は、ウィルスと生物兵器の脅威を防ぐため、核を投下しラクーンを地上から抹消するという強硬手段を取る。
この事件による死者は数十万人にも上る一方、無事生還できたものは百にも満たないと言われる。
この物語は、その事件に関わった二つの特殊部隊……
U.S.S.(Umbrella Security Service=アンブレラ私設保安部隊)デルタチーム、通称『Wolfpack』(狼の群れ)、
SPEC OPS(Special Operations=米軍特殊作戦部隊)特別選抜チーム『Echo 6』、
……そのメンバーたちの戦いの記録である。

56 :
Wolfpack編
1st mission : CONTAINMENT(封鎖)
1998年9月中旬。アンブレラ生物化学研究部門の主任研究者【ウィリアム・バーキン】が、アンブレラを離反したとの情報が入る。
米国政府に独自に接触、自身の能力と生産物とを売り込み、さらにアンブレラの機密事項をも持ち出すつもりらしい。
ラクーン市の下水道施設に偽装された極秘研究所に、U.S.S.アルファチームおよびデルタチームが派遣される。
その任務は、『ウィリアム・バーキンの抹殺』『証拠隠滅』そして『新型ウィルス【G】の回収』である。
U.S.S.デルタチーム【Wolfpack】は、アルファチーム・リーダー【HUNK】と合流。
施設を警備するU.B.C.S.(Umbrella BioHazard Countermeasure Service=アンブレラ私設バイオハザード対策部隊)と交戦する。
同じアンブレラ社の私設軍隊同士とはいえ、U.B.C.S.は傭兵やら亡命者・犯罪者やらを寄せ集めた「使い捨て部隊」に過ぎない。
U.S.S.には彼らを排除する許可が下りている。HUNKとWolfpackは彼らを容赦なく殲滅、順調に侵入していく。
研究室の手前まで進んだところで、施設の警報システムが作動した。U.S.S.が引っかかるはずはないので、別の侵入者だろう。
おそらくはバーキンが呼んだ米国【SPEC OPS】。一行はアルファチームとも合流、急いで研究室に向かう。
HUNKとアルファ隊員1名が踏み込み、Wolfpackは入り口で警護に当たる。漏れ聞こえる研究所内の音。銃声、バーキンの叫び声。
……不意に爆音。SPEC OPSの急襲だ。交戦し、撃退するWolfpack。サンプルを回収したHUNKらも合流し、脱出を開始する。
SPEC OPSは追ってこない。脱出ルートを確保している別働隊へと無線連絡すると、問題なし、との返答。万事、順調だ。
しかしアルファチームのメンバーに、怪物が襲い掛かる。自らにG-ウィルスを投与し変貌を遂げた【G−バーキン】だ。
鉄パイプで打たれ、隊員は紙切れのように吹っ飛んで絶命した。ケースが落下し、ウィルスサンプルの入った容器が割れた。
銃弾は通じない。肩の目玉が弱点だが、いくら撃っても足止めにしかならない。HUNKとWolfpackはほうほうの体で逃げ延びる。
しかしHUNKは「サンプルを失った。回収に戻る。」と一言だけ言い残し、再び研究所へと消えていった……。

57 :
2nd mission : CORRUPTION(堕落)
数日後、9月下旬。ラクーンシティは、地獄と化していた。
研究所襲撃の際に漏出したウィルスが、下水道を介してラクーンシティに蔓延してしまったのだ。
Wolfpackは再びラクーンシティへと投入される。今回の任務は、徹底的な「証拠隠滅」である。
ラクーンシティとアンブレラの関連を示す証拠をすべて消去し、今回の事件の証人となりえる生存者をすべて始末する。
上層部はこの惨劇を、バーキン襲撃任務の「失敗」が原因だと見ている。その責任を押し付け、尻拭いをさせるつもりらしい。
その理不尽な判断に、Wolfpackは憤慨し不信を抱くが、任務は任務である。命令どおり、市庁舎を目指す。
ゾンビと化した市民を蹴散らしつつ進むと、途中、U.B.C.S.の【ニコライ・ブレジネフ】と遭遇する。
アンブレラ本社は「市民の救出」の名目でU.B.C.S.も大量に投入している。が、前述通りU.B.C.S.はあくまで使い捨て部隊だ。
U.S.S.の精鋭であるWolfpackの任務は極秘。こちらの目的は教えず、一方的に情報だけを求めることにする。
市庁舎からやってきたというニコライに現地の状況を聞くが、予想通りの悲惨なもので、U.B.C.S.は壊滅状態だという。
しかも「謎の特殊部隊」も派遣され、市庁舎で「なにか」を探しているらしい。
「お前たちの目的も、同じものかな?」
不敵に笑うニコライ。Wolfpackメンバーは不快感を示し、ニコライの殺害まで提案するが、この場はとりあえず放置し、別れた。
市庁舎に辿り着く。そこにはSPEC OPSの影があった。ニコライの言っていた謎の特殊部隊とは彼らのことだった。
大災害発生を察知した米国政府は、大規模にSPEC OPSを投入している。
彼らの任務もまた「市民の救出」だが、それは言い換えれば「アンブレラをRするための証人保護」である。
そしてそれと同時に、ラクーンシティ内の各所を探索し、アンブレラの犯罪行為の証拠を収集する任務も平行して行なっている。
アンブレラと米国政府は癒着関係にある。しかし決して蜜月関係ではない。政府はこれを機にアンブレラを潰すつもりであった。
SPEC OPSはアンブレラの人間を敵とみなし、排除してくる。もちろん、こちらも同様だ。遭遇は即交戦を意味する。
Wolfpack、SPEC OPS、ゾンビ。三つ巴の戦いになりながらも、Wolfpackは市庁舎のセキリュティルームへと侵入する。
サーバールームのロック解除のために入った部屋だったが、そこで偶然、とあるものを目撃する。
それは、数時間前の防犯カメラの映像。部隊の仲間の足を撃ち、閉じ込め、ゾンビに食わせて一人で逃げるニコライが映っていた。
サーバールームでサーバーを破壊、記録室で各種資料を焼却。市庁舎にある証拠はすべて消去が完了した。あとは脱出するのみ。
……しかしその行く手に、ニコライが立ちふさがった。
なぜ自分の部隊の仲間を殺したのか問い詰めるWolfpack。ニコライは高笑いで答える。
「ハハハ! ヤツらはすばらしい結果を残してくれたぜ! そしてお前たちもな!」
ニコライはWolfpackへと発砲、さらにこの街で突然変異で誕生した新たなクリーチャー「リッカー」を誘き寄せてけしかける。
ニコライの仕掛けた罠で、市庁舎は炎上するも、Wolfpackの面々は辛くも脱出に成功する。
しかし、報告に対するU.S.S.司令部の反応は冷たい。
「脱出したいなら、うまくやることだ。すべてを引き起こしたのは、お前らなのだからな……」

58 :
3rd mission : LIGHT OUT(遮断)
次なる任務は、発電所の破壊。これで生存者の連絡や脱出は極めて困難になり、「殲滅」も容易になるはずだ。
発電機の破壊に使う電磁パルス発生装置【EMP】を送るとのことなので、ヘリとの合流地点となる病院の屋上まで移動を開始する。
病院内部に侵入。しかし、またしてもニコライの仕掛けた罠が行く手を阻んだ。
「私のクライアントは君たちに計画を邪魔されることを望んではいない。ちょっとしたオモチャを用意した、存分に楽しんでもらいたい」
どうやって用意したのか、大量のゾンビがわらわらと出現する。中には、頭部に爆弾を仕込まれたゾンビも混じっていた。
さらに進むと、リッカーも登場。またいたるところにレーザー感知式の地雷も仕掛けられていた。
なんだかんだで突破して、病院の屋上にようやく到達。U.S.S.のヘリコプターがまっすぐにこちらに飛んでくるのが見えた。
しかしヘリはパイロットを狙撃され、墜落。屋上ヘリポートも、爆弾によって崩落した。またしてもニコライの妨害だ。
病院は瞬く間に炎に包まれ、表玄関からは出られない。病院の「裏口」、霊安室の搬出口から脱出を試みるWolfpack。
その道中にはゾンビだけでなく、なんとB.O.W.MA-121、通称「ハンター」まで放たれていた。周到かつ豪華な罠に苦戦しつつ、脱出する。
外に出たが、一息つく間もなく、任務は続行である。Wolfpackはそのまま、ヘリが墜ちた公園に向かう。
道中でSPEC OPSがゾンビの群れと交戦しているので両方とも蹴散らし、公園内部へ侵入、調査を行なう。
散らばったEMPを回収してまわるが、公園内のゾンビは今までと違い、異常な強暴さと素早さで行動するものばかりだ。
これは、ゾンビが一定のダメージと時間とで活性化されて変化した状態で、特徴的な体色から「クリムゾンヘッド」と呼ばれている。
(余談だが、バイオ1リメイクでは「死体を高温に晒すことでクリムゾン化を防げる」という設定だったはずだが、
 今作では燃えてダメージを受けたゾンビがクリムゾン化することが多々あり、設定厨としてはアンニュイな気分になる。)
3つあるはずのEMPのうち、2つを回収したところで、無線連絡が入った。その発信主は、なんと、ニコライ。
残り1つのEMPは彼が既に回収しているらしい。任務達成のためには、ニコライを追って罠の中に飛び込むしかない。
時計塔へと向かい、狙撃銃を構えて待ち構えていたニコライと直接戦闘を行なった。

59 :
「愚かなお前たちは、まだ何も分かってないようだな!? 俺が一人でこれだけのことをシテいると思っていたのか!?」
「どうやって先回りしていたと思う? 俺のクライアントがお前たちの通信チャンネルを教えてくれたよ!」
「俺は『監視員』としてお前たちの戦闘データを収集していた。よく手伝ってくれた、最高のデータだ!」
(バイオ3では無口でシブい男だったはずだが)饒舌にまくしたてるニコライ。
Wolfpackの面々は知る由もないが、U.B.C.S.の中でもごく少数の者たちは、「監視員」という特殊な役割を与えられている。
彼らの任務は、この街での出来事を「大規模な生体実験」として観測し、記録することである。
その中でニコライは、部下のU.B.C.S.兵を積極的に生け贄とすることで、より特殊かつ貴重なデータを収集していたのだ。
相応に手ごわく苦戦を強いられたが、戦況不利と見てかニコライは撤退した。
それと同時に、司令部からも、任務はニコライ殺害ではない、と念を押されてしまった。
追跡は諦めることにして、ニコライが残していった罠の中からEMPを回収。道中SPEC OPSを蹴散らしつつ、発電所に向かう。
発電所で、発電機の出力をあえて上昇させたところでEMPを動作させて吹っ飛ばす作業を開始する。
ひとつずつ作業を進めていく最中、そのたびにSPEC OPSの増援が湧いたり、ニコライがちょっかいを出してきたり、
隙間からゾンビが這い出てきたりするが、なんとか振り切って設置を完了、作動させる。
街中にわずかに残っていた明かりが消えていく。暗闇に乗じて、Wolfpackは離脱した。

60 :
4th mission : GONE ROGUE(凶化)
間をおかずに指令が下った。ラクーンシティに実験的に投下されたB.O.W.「ネメシス」が、損傷を受けて制御不能になったらしい。
ネメシスとは、B.O.W.「タイラント」に「Ne-αパラサイト」を寄生させることで、強化しつつ安定性を向上させた試作品である。
幸い、付近の研究所にネメシス失敗作が1体存在する。その個体からNe-αパラサイトを回収し、ネメシスを発見して投与すればよい。
非常に危険な任務だが、Wolfpackは誰も恐れを見せなかった。それどころか、狂気の生体実験に興奮を覚えた者さえもいた。
例のごとくSPEC OPSやゾンビと交戦しつつ、市街地から墓地へと抜け、アンブレラの倉庫を通り抜け、廃工場内へ潜入。
工場内で暴走したネメシスを発見。片腕にくくりつけたガトリングガンを振り回し、SPEC OPSを圧倒していた。
Wolfpack一行は今のところはそれを無視して、セキュリティコードを解除し、工場地下に隠されたアンブレラ研究施設へと進んでいく。
この施設は、完成したB.O.W.にパラサイトを注入、簡単な指令をプログラミングするための施設であるらしい。
そのためパラサイト関連のサンプルが大量に保管されていたようで、計画が破棄されたはずの「Ne-β」がワラワラと存在していた。
このパラサイトは単体での活動も可能で、またゾンビの後頭部にしがみつくような形で寄生して性能を全般に高める能力を持っている。
ゾンビだけを倒しても、虫だけで襲ってくるし、また他にゾンビがいればそちらへと移る。対処が非常に面倒な、危険なB.O.W.だ。
それらをかきわけて最下層へ。スタンバイ状態のタイラントが、レーザー檻の中に閉じ込められているのが見えた。
ブレーカーを落としてレーザーを解除し、タイラントに注射針を突き刺してパラサイトを回収。次はとりあえずこの施設からの脱出だ。
しかし案の定というか、脱出に手間取っているうちにタイラントが目覚め、追いかけてきた。
不意を衝かれたメンバーの一人が、頭を掴まれ持ち上げられる。握り潰されそうになるが、タイラントの顔を撃って何とか難を逃れた。
戦ってタイラントを排除すべきか、それともひたすら逃げの一手か? Wolfpackの面々は決断を迫られる。
何とか施設から脱出し、廃工場へ戻ったWolfpack。ネメシスが元気にガトリングガンをぶっぱなしているのが見える。
「S.T.A.R.S.メンバーの殺害」が唯一の命令であったはずだが、SPEC OPS相手に油を売っているのは、制御を失っているせいだろう。
Wolfpackにもかまわず発砲してくる。とりあえず多少ダメージを与えて弱らせて、それからパラサイトを注入する必要があるようだ。
ゾンビやらSPEC OPSやらが乱入してくる中、手強い相手であったが、なんとか弱らせて注入に成功。
倒れこんだネメシスはしばらくして起き上がり、傍にあったロケットランチャーを拾い上げ「すたぁぁぁず!!」と呻き、闇に消えた。

61 :
5th mission : EXPENDABLE(消耗品)
Wolfpackの暗躍により、この地獄の街から、それを生み出した巨悪の証拠が、少しずつ確実に消えていく。
万事は順調に進んでいた。上層部は作戦完遂を認め、Wolfpackを脱出させるヘリの派遣を決定した。
U.S.S.司令部から最後のミッションが下される。「警察署に潜入し、証拠を抹消せよ」。
アンブレラがラクーンシティで違法な陰謀をやりたい放題できたのは、R.P.D.(ラクーン市警察)を抱き込んでいたからである。
ワンマン署長のブライアン・アイアンズは、アンブレラ関連の事件を握り潰すのと引き換えに、さまざまな特権を得ていた。
だが署長は腐ってはいるが賢い男だ。アンブレラの悪行に関して、いざと言うときのために情報を集めてあるらしい。
それで強請りをかけてくるかもしれないし、司法の裁きの場がくれば、罪を逃れるためにすべて吐き出す可能性もある。
署長の集めていた情報の抹消と、それに接触した可能性のある生き残り警官の殲滅。それで警察署の証拠隠滅は完了だ。
屋上から警察署に潜入、署長室にある書類を焼き捨て、ホールへと抜け、非常ハシゴで降りて、正面玄関から堂々と出て行く。
警察署内には、生存者の気配がまるでない。Wolfpackがやるまでもなく、署長や警官はゾンビらに皆殺しにされたのだろう。
すべての任務は終わった。ようやくこの地獄の街から出られる。迎えのヘリのライトがまぶしい……。
……しかし、静寂を破って一台のパトカーがやってきて、大事故を起こすことで、すべては暗転する。
運転手は、就任初日だというのに見事に遅刻した新人警官――レオン・S・ケネディ。
同乗者は、連絡がつかなくなった兄を探しに来た女子大生――クレア・レッドフィールド。
ヘリはWolfpackを乗せることなく、空へと去った。司令部から連絡が入る。「生存者の始末が最優先だ」。
新人警官を追いかけるWolfpack。しかし途中、リッカーの群れに邪魔され、見失ってしまった。
「警官を見失った!? ふざけるな!! ……上層部はもう我慢の限界だ。“プランB”に進む」
U.S.S.司令部は激昂して言い放ち、通信を無慈悲に切った。その言葉に悪い予感を覚えるWolfpackだが、任務を続行する。
先に進もうとすると、アンブレラのヘリコプター部隊が見えた。ぶらさげていた円筒形のものを、次々と投下する。
地面に突き立った金属カプセルがゆっくりと開くと、中から出てきたのは……B.O.W.「ハンター」。
ハンターは無差別殺戮兵器である。これを投下したということは、上層部はWolfpackごとすべてを殲滅するつもりか!
生き延びるため、アンブレラがラクーンシティに用意したセーフハウスを目指す一行。
SPEC OPS、ゾンビとクリムゾンヘッド、そしてハンター。まさに地獄の底のような様相だが、なんとか切り抜ける。
しかし、セーフハウス目前で、もっとも危険なB.O.W.に遭遇してしまう。……タイラントだ。
逃げ道はない。戦うしか、生き延びる道はない……。

62 :
6th mission : REDEMPTION(償い)
……最後の通信が切れてから、10時間。Wolfpackの面々は、絶望的な状況をなんとか生き延びていた。
変わり果てた市民たちとアンブレラの投入したB.O.W.を次々と返り討ちにしてはいるが、疲労は溜まり、弾も乏しくなる一方。
Wolfpackリーダーの【ルポ】は、何度も繰り返し通信を試みる。時には脅迫めいたような言葉さえ使った。
「背に腹は代えられない我々は、御社のB.O.W.を何体も葬っている。我々を早急に避難させたほうが身のためだ。」
実際、彼らが撃破したクリーチャーの数は既に1000体を超え、増える一方であった。
……ついに、司令部から連絡が入った。
「お前たちの運命を決め付けたのは、早すぎたようだ……」
司令部は、脱出と引き換えに、ひとつ任務を提案した。「ウィリアム・バーキンの研究所に忍び込んだスパイを排除せよ」。
命令に従い研究所へ向かうWolfpack一同。しかし既に一度裏切られ、司令部への不信が広まっていた。
研究所内で、アジア系らしき女――エイダ・ウォンと遭遇。交戦するも逃走されたため、ひたすら追跡。
道中、侵入していたSPEC OPSとも遭遇し、ハンターとも出くわすが、すべて排除して進む。
以前のバーキン襲撃任務で殺害したU.B.C.S.兵がゾンビと化して待ち構えていたが、それも排除して進んでいく。
突然、警備システムから警告音声が流れ出す。
「……自爆シーケンスが作動しました。総員、速やかに退避してください。……繰り返します。自爆シーケンスが……」
なにが起こったのか、確認するためにセキュリティセンターへ向かい、監視モニターを操作した。
 ……警官がタイラントと戦い、溶鉱炉の下へと落下させる……
  ……警官が倒れた女を抱き寄せるが、女は力尽きたように崩れ落ちる……
   ……警官は女を残して――少しだけ立ち止まり、振り向いて――走り去っていく……
(どういう場面か気になる方は、バイオ2のレオン裏シナリオをプレイ推奨のこと)
「あの警官の身元が分かった。レオン・S・ケネディだ。ヤツは機密エリアに侵入、秘匿情報を手に入れた可能性が高い……」
「なんでこんな状況になる!? お前らがあの警官を逃がしたせいで、ヤツは我々の施設で暴れまわっている!」
「あいつらを殺せ! 殺せ!! ヤツらはパワールームにいる、行け!!」
司令部が激昂して叫ぶ。理不尽な怒りだが、命令には従うWolfpack。しかしパワールームには、レオンの姿もエイダの死体もない。
自爆の時間が迫っている。しかも、レオンが溶鉱炉に落としたタイラントが突然変異を遂げて復活し、よじ登ってきた。
どう考えても限界だ。撤退を提案するWolfpackに、司令部は許可を出した。整備用プラットフォーム(リフト)で脱出を開始する。
しかし、スーパータイラントは完全に暴走、破壊衝動の赴くままWolfpackを襲う。なんと斜面をよじ登り、リフトに追いついてきた。
弱点らしき右胸の心臓を狙い撃ち、落とすが、再びよじ登ってくる。2度リフトから落とし、なんとか逃げ切ることに成功する。
Wolfpackは、レオンの追跡続行を申し出る。そのための支援が欲しいと願い出た。
司令部はそれに許可を与えた。しかし、最後に冷たく一言付け足すことを忘れない。
「……お前たちにとっては、これが最後の望みだと知れ……」

63 :
Final mission : END OF THE LINE(終着点)
最優先ターゲット、レオン・S・ケネディの居場所が分かった。
他の生存者2名(クレアとシェリー)と共に、貨物列車の集積所におり、政府関係者に救難信号を発信している。
機密情報に接触したレオンおよびクレアは、確実に抹Rる必要がある。
また、シェリー・バーキンはG-ウィルスに感染し、さらにワクチンを投与されたそうだ。
Gのサンプルは研究所と共に消失してしまった。シェリーは極めて重要な生体サンプルである。なんとしても確保したい。
指令を了解するWolfpack。しかし、彼らももうアンブレラを信じてはいない。指令に従いはするが、裏をかくプランが必要だ。
ゾンビを掻き分け、突破する。レオンとクレアを見つけた。しかし彼らは、準備万端整えて待ち構えていた。
いたるところに地雷。レオンはスナイパーライフル、クレアはグレネードランチャーで完全武装していた。
「お前らアンブレラの手の者か? それなら心おきなく戦えるな! これがアンブレラへのメッセージだ!」
しかし、ゾンビやSPEC OPSも入り乱れた戦闘を制したのは、Wolfpackだった。
レオンを殴り倒し、銃を突きつけ、シェリーを連れてくるように脅す。
「クレア! シェリーを連れて逃げろ!」
「ダメよレオン、できない! やめて! 従うから、危害を加えないで!」
「……なぜこんなことをする? アンブレラのため? 金? ……お前たちのためになるのか?」
レオンがもらした一言は、図らずも本質を言い当てていた。
自分たちのため、生き延びるためにはどうすればいいのか。
アンブレラの命令に従うべきなのか。
アンブレラに歯向かい、戦うべきなのか。
隊の意見は、二つに割れた。命を預けあった仲間同士での、最後の殺し合いが始まる。

64 :
【レオンを処刑する】
アンブレラの命令に従うこと。それが生き延びるために最も必要なことだ。レオンを殺し、バーキンの娘を確保する。
何を血迷ったのか、レオンを守ると言い出したメンバーもいたが、裏切り者も同罪だ。同時に始末する。
レオンの死体を見下ろしながら、司令部に連絡を入れる。
「よろしい。ミッションを完了し、娘を連れて来い」
司令部が満足そうに言う。メンバーのひとりが、クレアに銃口を突きつけた。
「クレア、行きたくない!」
「おねがい、やめて!」
懇願の言葉。耳には入るが、心には通じない。一発、銃声が響いた。……任務、完了。

【レオンを守る】
アンブレラはもはや信用できない。レオンやシェリーは、裏を返せば切り札となりえる存在だ。始末するのは惜しい。
賛同を得られないメンバーと戦うことになってしまったが、生き延びるためには仕方ない。躊躇せず、R。
ターゲットを確保したことを司令部に告げる。しかし、簡単には命令に従わない。交渉だ。3倍の報酬、即刻かつ確実な救出。
案の定、司令部は交渉などありえないと突っぱねてきた。やはり、我々のことも消すつもりだったのだろう。
ならば、契約は解消だ。命令に従う義理はない。警官も女も殺さない。娘も、彼らに預けたままにする。せいぜい困るがいい。
司令部は最後に捨て台詞を残した。「ならば、ラクーンシティごと息絶えろ」と。
街ごと消すつもりなのだろう。ならば、我々がすべきことはひとつ。自らの力で、この街を脱出することだ。
そしてその後は…… アンブレラに、思い知らせてやる必要がある。狼を裏切った代償は、高くつくということを。

65 :
Echo6編
1st mission : EYE OF THE STORM(厄災の始点)
1998年9月下旬。ラクーンシティにて大規模な伝染病が発生。隔離のため、政府直属の特別部隊【SPEC OPS】が大量に配備された。
しかし、街の惨状は悪化の一途。政府に入る報告も混乱するばかりで、現在の状況がまるで掴めず、対処も遅れる一方であった。
事態を重く見た政府は、SPEC OPS特別選抜チーム【Echo 6】の派遣を決定する。
なによりまずは状況を把握する必要がある。現地の責任者と合流するため、警察署を目指して行動を開始するEcho 6。
荒れ果てた街を抜けていく道中、民間人に出会った。……しかし、様子がおかしい。生気のない顔。おぼつかない足取り。
心配して近づくと、急に襲い掛かってきた。身を守るため、やむなく発砲するEcho 6。
気づくと、似たような状態と化した市民に包囲されている。ゾンビと化した彼らは、Echo 6へと次々襲い掛かってきた。
いくら非常事態とはいえ民間人を射Rるのは本来許されない行為ではあるが、今回の事件はそんな常識が通じる次元ではない。
本部からも、作戦行動上いかなる対象に対しても発砲・射殺を行なう許可が与えられている、と繰り返し確認された。
自衛のため、および先へ進むため、ゾンビの群れを蹴散らすEcho 6。
先へと進み、放送局とおぼしき建物に差し掛かる。すると、こちらめがけて銃弾が飛んできた。
黒づくめの装備で身を固めた部隊が発砲してきているようだ。何者かは分からないが、敵とみなし、交戦を開始、鎮圧する。
本部に連絡を取り、援軍を要請する。位置を知らせるために施設の電源を入れるが、既に壊れているらしく、ライトが点かない。
やむなく代案として、ちょうど見つけた閃光弾を屋上で発射し、援軍を待つことに。
それを見たからか、戦闘で流れた血のにおいにひきつけられてか、クリムゾンヘッドが大量に襲来するも、援軍と共に撃退。
この施設の確保は援軍に任せることにして、Echo 6は再び警察署への移動を開始する。
警察署前に到着……すると、そこに逃げる一人の女性、それを追う異形の怪物が登場した。
怪物は「すたぁぁぁず!」とうめく。女性はEcho 6に逃げるように促し、自らも軽やかに逃走を開始した。
Echo 6の任務には生存者の保護も含まれる。女性を援護し、共に走るが、怪物に追いつかれ、袋小路に追いやられた。
すると女性は、近くのビルに組まれていた工事用の足場へ発砲、うまく壊し、屋上への道を作った。かなり戦い慣れている様子だ。

66 :
ひとまずビルに逃げ込むことに成功。少し落ち着いたところで女性に素性を尋ねると、【ジル・バレンタイン】と名乗った。
彼女はラクーン市警察の精鋭部隊【S.T.A.R.S.】の一員であるという。
S.T.A.R.S.は約2ヶ月前に起こった、俗に「洋館事件」と言われる惨劇で、メンバーのほとんどを失ってしまった。
しかし生き残った者たちは、その事件の際に知ったアンブレラの裏の顔をRすべく、精力的に調査を行なっている。
始末しそこなった邪魔者S.T.A.R.S.を今度こそ確実に排除すべく、アンブレラはあの怪物を作成、派遣したのであろう。
ジルによれば、生存者の発見は絶望的であるらしい。彼女とて警官としての正義感はあるが、もはやそういう状況ではない。
彼女は無事脱出することだけに目的を絞っていた。実際のところ、彼女には他人を助ける余裕はないのであろう。
Echo 6に、市庁舎にアンブレラ関連の証拠が残っているかもしれない、と告げると、さっさと一人で逃走してしまった。
先へ進むと、SPEC OPS部隊を発見。ゾンビの群れ、例の黒尽くめ部隊、そして先ほどの怪物……【ネメシス】と交戦している。
非常に不利な状況のようだ。見過ごせないので、屋上から援護し、ゾンビと黒尽くめ部隊を殲滅、ネメシスも追い払う。
……と思いきや、先に進むと、ガソリンスタンド前でネメシス(と黒尽くめ部隊とゾンビ)が待ち構えていた。
しかも、さきほどまでは素手だったのに、どこから調達したのか、巨大なガトリングガンを装備している。
非常に生命力が高く、しかも火力まで備えた凶悪な相手だが、なんとか沈黙させることには成功した。
本部に連絡を取る。謎の黒尽くめ部隊が、アンブレラの派遣した私設軍隊【U.S.S.】であることが確認された。
疑惑は確信へと変わる。今回のこの街の惨状の裏には、間違いなく、アンブレラの黒い陰謀が関わっている。
その証拠を掴むため、Echo 6は市庁舎へと向かうことにする。

67 :
2nd mission : BY THE TRAIL OF OUR DEAD(全ての爪跡)
SPEC OPS各部隊の報告で、アンブレラがラクーンシティ各所で生物兵器を製造していたことが確認された。
しかし情報は断片的なものばかりである。アンブレラを叩くには、それらすべてを繋ぐ、根源的で決定的な情報が必要だった。
製造施設建設には、都市開発計画との関連が不可欠である。とすれば、市庁舎に情報があるだろう。Echo 6に探索命令が下る。
とはいえとりあえず、行動の前にまずはセーフゾーンを建設する必要がある。他のSPEC OPS部隊と協力してバリケードを設置。
今後、ここがSPEC OPS各隊の活動拠点になると同時に、発見した生存者を誘導するキャンプにもなることだろう。
そのとき、近くで銃声が響いた。生存者がいるらしい。貴重な情報源だ。Echo 6はゾンビを蹴散らし、彼を保護する。
彼は【カルロス】と名乗った。市民の救助に来た部隊の一員だが、市庁舎で仲間とはぐれてしまったらしい。
彼が言うには、彼の部隊は、謎の武装集団が市庁舎に爆弾を仕掛けていたという情報をキャッチし、そこに向かったという。
おそらくその集団は、証拠隠滅を図るU.S.S.だろう。やらせるわけにはいかない。Echo 6は、市庁舎へと向かった。
市庁舎に到着。案の定、黒尽くめのU.S.S.が展開していた。防衛線を突破し、市庁舎へと侵入、記録室へ向かう。
既にいくつかの書類が燃やされた後だった。だが始末しきれていない証拠が残っているはず。市庁舎爆破は阻止せねば。
待ち伏せているU.S.S.兵と交戦しつつ、爆弾を解除して回る。
(にしても、爆弾にアンブレラのロゴがついており、証拠隠滅したのが誰かバレバレなのはどうなのか。)
すると、U.S.S.兵の中に、装備の色が違う兵士が登場した。おそらくは隊長クラスの特別な兵士なのだろう。
事実、一般兵より高い身体能力を持っている。交戦したが、トドメをさす前に撤退されてしまった。
3つ目の爆弾を発見したところで、新種のクリーチャー(リッカー)に襲われる。なんとか撃破し、爆弾を解除。
市庁舎の爆破は阻止した。次は記録室へ戻り、始末されそこなった証拠を見つける作業だ。
記録室にはU.S.S.兵がいた。証拠を処理される前にすばやく蹴散らすと、ひとつの図面を見つける。
どうやら未知のアンブレラ施設のようだ。……次に向かうべき場所が、決まった。

68 :
3rd mission : I NOW KNOW WHY YOU CRY(追う者)
アンブレラの地下施設へ進入するには、下水道を通る必要があるらしい。
ラクーンシティの公共施設とアンブレラの違法な秘密施設とが繋がっているという事実が、この街の実体を物語っている。
より確かな証拠を掴むため、Echo 6は地下施設を目指す。
例のごとく、ゾンビを蹴散らしながら路地を進む。すると、ヘリコプターのローター音が聞こえてきた。
時計塔の近くにヘリコプターがホバリングしており、その近くに二人の男女……ジルとカルロスがいるのが見える。
……そこに、ロケットランチャーが打ち込まれ、ヘリは墜落、時計塔のまさに時計の部分へと突っ込み、塔ごと爆発炎上した。
ロケットランチャーの射手は、ネメシスだった。ジルとカルロスを始末すべく、塔から飛び降り、二人へと向かっていく。
現在のEcho 6の任務は、生存者の救出ではない。しかし、見知った顔を見捨てるのは仁義に反する。
Echo 6は迂回して救出に向かうことを要請。司令部も、一度は反対するが、再度要請すると許可をくれた。
到着すると、既にネメシスは倒れていた。だが、ジルもまた怪我を負い、意識を失っていた。
ネメシスが再び動き出す。ジルの介抱はカルロスに任せ、Echo 6はネメシスと交戦を開始した。
だがネメシスは不死身なのか、いくら撃っても弱るそぶりを見せない。こうなると、さすがのEcho 6も逃げるしか手がない。
ネメシスのロケットランチャーが、偶然障害物を破壊した。そこを通って、墓地を抜け、なんとか下水道へと逃げ込んだ。
だが、下水道も既にクリーチャーの温床。ゾンビやリッカーがうようよいる。さらにネメシスも追って入ってきた。
とにかく進んでいき、なんとか下水施設に偽装したアンブレラの施設らしきところに到着。
警備していたのか、証拠隠滅の最中か、U.S.S.が展開している。当然、即交戦である。
とにかく進んでいくと、とうとうネメシスに追いつかれた。どうやら今Echo 6がいるところは、鋳造所らしい。
銃弾では倒せない不死身の怪物とはいえ、ドロドロに溶けた鉄を浴びせればさすがにひとたまりもないだろう。
……しかし、溶鉄を浴びせても、ロケットランチャーこそ破壊できたが、ネメシスはまだ活動停止しない。恐ろしい生命力だ。
だが、繰り返すことで、なんとか倒した。殺せた気はしないが、少なくとも今はピクリとも動かない。
長い寄り道になってしまった。Echo 6は本来の任務である、地下施設への潜入を再開した。

69 :
4th mission : NOTHING IS AS IT SEEMS(闇へ)
下水道へと侵入すると、U.S.S.部隊と遭遇。交戦しつつ進む。下水道内は非常に暗いので、U.S.S.から奪った照明弾が役立つ。
市民のゾンビだけでなく、黒尽くめのU.S.S.部隊のゾンビもうようよしている。この先の施設で、なにかがあったらしい。
恐ろしい鳴き声が響く。下水の奥に、なんとなく人型ではあるが、明らかに人間ではない異形の怪物がいるのが見えた。
警戒しつつ先に進むと、生存者と遭遇した。
彼女は【クレア・レッドフィールド】と名乗り、【シェリー・バーキン】という女の子を捜している、と言った。
Echo 6の目先の任務は生存者の救出ではないが、大きく見ればアンブレラの陰謀を暴く証拠を集めることが作戦目的である。
バーキンといえば、一週間前に政府に接触してきたきり音信不通となったアンブレラ社幹部の名が、【ウィリアム・バーキン】。
シェリーは彼の娘である。彼の居場所など、様々な貴重な情報を知っているかも。司令部は、彼女たちの保護も命令に加えた。
クレアと共に、研究施設へと向かうことになった。シェリー救出に焦るクレアがやたらと先行するので、護衛に苦労する。
下水道には、初見の生物兵器(Ne-βパラサイト)も出没している。やはりこの先に研究施設があるのは確実なようだ。
「シェリー!?」 なにかの気配に気づいて、クレアが呼んだ。
「しぃぃえぇぇ……りぃぃぃぃ!」 同じセリフを、低くうなる声が繰り返す。
「……誰の声?」 疑問に思い、声のほうへ向かったクレアは、下水の壁を破って飛び出してきた怪物に吹っ飛ばされた。
右腕が醜く肥大化し、右肩には巨大な眼球がついた怪物が、鉄パイプ(というより鉄柱か)を振り回し、暴れまわっている。
襲われているクレアを救出し、共に逃走。逃げ切って、なんとか研究施設へと辿り着いた。
研究所内で、クレアは出口の確保、Echo 6はシェリーの捜索と、二手に分かれて行動をとることにした。
リッカーの群れなどをかき分けて進むと、シェリーを発見。暗闇の中で立ち往生し、泣きべそをかいていた。
クレアの頼みで保護しにきたことを伝えるEcho 6。暗闇が怖いというシェリーのために、照明弾で道を作って誘導してやる。
あと少しで合流できそう、というところで、体表の色が独特な新種のハンター、「エリートハンター」が出現した。
シェリーは今のところ密室におり、安全だ。ハンターを一匹残らず殲滅し、安全を確保してから、合流する。

70 :
ロックして先に進めないことを話すと、シェリーは「私、どうすればいいか知ってる」と言った。
彼女は研究所内を自由に歩き回れるカードキーを持っていた。どうやら、「お母さんからもらった」らしい。
(バイオ2クレア編で語られることだが、母親のアネットもアンブレラの研究員で、ウィリアムのパートナーである。
 娘に対して、カードキーを渡すと同時に「街は危険だから、研究所に避難しろ」と伝えていた。)
父親の所在を知っているか尋ねると、「知らないよ。知りたくない。……もう、前のお父さんじゃないから……」と答える。
先に進むが、まだ幼いシェリーの安全のため、確実な護衛が必要だ。
Echo 6はフォーメーションを組み、ゾンビの群れが襲ってきたら一匹残らず確実に殲滅してから進むことにする。
時間はかかったが、下水道へと戻ってきた。そこへ、また例の怪物が、壁を破って登場した。
タイミングよく、近くのドアからクレアが登場する。「出口を見つけたわ、急いで!」
しかし、この怪物を放っておいたらまた追いつかれるだけだ。二人に逃げるよう促し、Echo 6は残って交戦することにする。
礼をいい、クレアはシェリーの手を引っ張る。シェリーはそれに従いつつも、Echo 6に向かって叫んだ。
「お父さんを、傷つけないで!」
そう、この怪物こそ、一週間前、瀕死となったバーキンが自身にG-ウィルスを投与して変異を遂げた【G−バーキン】である。
その事実を踏まえ、司令部は決断を下す。
「Echo 6、バーキンを殺せ! 彼は既に人間ではない!」
だが、銃弾が通じる相手ではない。例のごとく偶然にも焼却施設だったので、作動させ、火炎で焼き尽くすことにする。
焼かれたバーキンは、怒り狂ったのか、冷静に逃走を企てたのか、鉄柱を何度も足場に叩き付ける。足場が壊れ、落下した。
Echo 6は司令部に確認を取る。Gに関しては、現状は放置。クレアとシェリーの保護には、別の部隊を派遣するとのこと。
またも長い寄り道になってしまったが、Echo 6は再び研究施設へと向かい、証拠を集める任務を再開することになった。

71 :
5th misson : ROOT OF ALL EVIL(悪の源)
さきほどバーキンと戦った焼却施設から研究施設までは意外と近かった。
突入し、コントロール・ルームへと向かう。例のごとく、暗闇を照明弾で照らして、ゾンビを蹴散らしていく。
メインルームでは、新入社員向けのガイダンスと思しき音声が再生されていた。
「アンブレラにようこそ! あなたがたの仕事は、我が社が誇る【T-ウィルス】を広範囲に渡って研究することです」
「この革命的なウィルスにより、クライアントが望むままの生物兵器の開発が可能となりました」
「さらには次世代ウイルス【G-ウィルス】も開発中です。抗生物質や原子爆弾を超える、科学的発展を社会にもたらすでしょう」
「G-ウィルスは人類を進化させるからです。私たちが人類をベストな形にカスタマイズすることも不可能ではありません!」
狂気的な音声を無視して、コンピューターを操作し、研究施設の全容を表示、司令部に送信する。
アンブレラと街との繋がりを示す証拠は入手した。任務は完了だが、ついでなのでこの施設でもう少し情報を探る。
今現在ラクーン・シティに流出しているのは、T-ウィルスであろう。より凶悪なG-ウィルスが蔓延すれば、今以上の地獄と化す。
最悪を超えた最悪が出現するのを防ぐためにも、G-ウィルスのサンプルを確保する必要がある。Echo 6は探索を開始した。
しかしアンブレラも黙ってはいない。U.S.S.部隊が登場、さらに施設防衛用銃撃システム【タレット】が作動した。
(タレットとは、中世の城などによくある、城壁に設置された小さい塔。戦争の際には、そこから援護射撃して城壁を防衛する。
 転じて、現代の戦車や戦艦などの回転砲台などのこともタレットと表現する。まあ要するに、自動で撃ってくる砲台のこと。)
タレットの回りについている装置をすべて破壊するか、もしくは離れたところにある制御装置を探して停止させ、先へ進む。
先に進んでいくと、B.O.W.開発の中枢っぽいところに到着。コートを来た青白い肌の大男……タイラントが横たわっている。
そこのモニターには、今現在このタイラントにプログラミングされている命令の内容が映っていた。
なんと、その命令とは、「シェリー・バーキンを追跡・殺害し、G-ウィルスを回収せよ」。
シェリーが身に着けていたペンダントの中には、G-ウィルスのサンプルが隠されていたのである。
これで最優先事項は、シェリーの保護に決まった。他の部隊の援護を待たず、最も近くにいるEcho 6が急いで合流すべきだろう。
とはいえ、とりあえずこの研究施設とこのタイラントは放置しておくわけにはいかない。
まず、シェリーを追跡させるわけにはいかないので、タイラントへのプログラミングを強引に中断させる。
お約束通りというか、タイラントが起き上がる。が、攻撃目標は近くにいるEcho 6になっているようだ。まあ、成功と言っていい。
タイラントをあしらいつつ、基地のベースコンピューターをいじり、自爆装置を起動させる。研究所は炎に包まれていく。
湧き出るハンターやパラサイトを掻き分けて、Echo 6は脱出した。タイラントは始末しきれなかったが、爆発で消し飛ぶだろう。
……だが、その見込みは甘かった。炎に巻かれたパラサイトが、生き残るためタイラントへの寄生を試みたのだ。
タイラントの濃厚なT-ウィルスにより、パラサイトは瞬時に変異し、巨大化する。炎の中、新たな生命体が、産声を上げた……。

72 :
6th mission : THE PLACES WE'RE MEANT TO DIE(死に場所)
SPEC OPSとU.S.S.の激闘は続いているが、地元の利と強力なB.O.W.の存在により、戦況はアンブレラ側有利へと傾いていた。
シェリーの保護に急ぎたいのはやまやまだが、この状況を打破し、ある程度の安全を確保せねばならない。
司令部は、アンブレラの前線基地となっている廃工場への突入作戦を立案。Echo 6をその中核と位置づけた。
病院から出発し、墓地を抜け、廃工場へと急ぐEcho 6。しかし道中、アンブレラのヘリが、B.O.W.「ハンター」を続々と投入する。
生存者の保護も主要任務である以上、ハンターを放置するわけにはいかない。遭遇ししだい、確実に始末する必要がある。
廃工場目前で、U.S.S.の構築した防衛線に遭遇。バリケードにタレットまで配備されていたが、SPEC OPS先発隊と協力して突破。
廃工場に侵入すると、U.S.S.の一員と思しき人物が録音した音声に出迎えられた。
ここは廃工場に偽装したアンブレラの施設であり、B.O.W.の再利用を行なう場所らしい。つまり、罠におびき寄せられた。
予想通り、待ち伏せていたタイラントに襲われる。それも1体や2体ではない。いくらEcho 6でも、この戦いは厳しい。
本部に応援を要請すると、開発段階の秘密兵器を空輸・投下してくれた。電磁誘導砲【パラケルススの魔剣】だ。
不死身の耐久力と再生力を持つB.O.W.であろうとも、粉々にできる威力を誇る。
自動でエネルギーをチャージし、タイラントめがけてどんどんぶっ放してくれる。心強い援護だ。
なんとか戦いを続けるEcho 6。だが、状況はさらに悪化した。どこから現れたのか、スーパータイラントも乱入してきたのだ。
さらには魔剣の砲撃で受けたダメージでリミッターが解除され、その場でスーパー化するタイラントまで現れる始末である。
しかし、Echo 6の奮戦と魔剣の威力のおかげで、なんとかすべてのタイラントを始末できた。
罠にハメられはしたものの、アンブレラ側にある程度以上の打撃を与えつつ、生還はできた。
前線基地を叩くという作戦そのものは失敗と言えるだろうが、怪我の功名でアンブレラの戦力をかなり削ることはできたであろう。
だが、休んでもいられない。現状、最優先で確保すべき人物……シェリーたちの居場所がつかめたのだ。

73 :
Final mission : LONGEST YARD(残された希望)
レオン・ケネディと名乗る人物から救難信号を受信。クレアとシェリーと共に脱出を目指しているが、U.S.S.に包囲されたという。
U.S.S.部隊が、レオンらを包囲している。多勢に無勢、もはや絶体絶命か。
しかし、どこからか弾丸が飛来し、U.S.S.兵たちをなぎ倒していく。Echo 6の到着である。ギリギリ、間に合った。
遠距離から援護射撃し、U.S.S.を散らす。その隙に、レオンらは逃げることができた。
危機は脱出したが、合流できなければ安全とはいえない。レオンらのいる位置までは、U.S.S.の陣中を突破せねばならない。
一方、U.S.S.も必死だ。シェリーはアンブレラにとっても最優先目標である。続々と援軍が集まっており、総力戦の様相を呈してきた。
だが、ある地点を通過したところから、周囲が急激に静かになった。U.S.S.の気配がまるでしない。イヤな予感がする。
レオンの元に向かうが、合流目前の空き地にて、不穏な気配を感じる。地面から何かが這い出してきた。
それは、タイラントとパラサイトが融合して生まれた怪物だった。研究所から抜け出してここまで追いかけてきたらしい。
タイラントの上半身右半分がパラサイトに覆われるような形で融合し、さらに変異によって異常な巨大化を遂げていた。
パラサイト部分が巨大すぎて、タイラントの巨体が小さく思えるほどである。またタイラント左腕部分も異様な膨張をしている。
最初のうちこそタイラント部分が主導権を握っていたようで、足で歩いて行動し、パラサイトの節足は攻撃にのみ使っていたが、
攻撃を加えるうちに変異が進み、パラサイトがタイラントをどんどん侵食していき、節足動物のように行動しはじめる。
ついには、あの巨体ながら、地面を掘って瞬時に土中に潜り込むなどの離れ業まで披露しはじめた。
変異の最中であるせいか、B.O.W.にはたいてい存在する弱点のコア部分も、何度もさまざまな箇所に移動する。最大の強敵である。
長い戦いの末、ようやく変異体は沈黙した。救助のヘリが到着する。
しかし、そのヘリに乗ることになったのは、レオン、クレア、シェリーの3名だけであった。
ラクーンシティの地獄は、まだ終わってはいない。Echo 6の戦いは、まだ終わってはいないのだ……!

74 :
ポイント
・当然ながら、パラレルワールドだと思っておくのが吉
(WolfpackシナリオとEcho6シナリオでも矛盾バリバリであり多重パラレルなので、深く考えないほうがいい)
・バイオ2とかバイオ3とかで見覚えのある光景がちらほら出てきて胸熱
・クリムゾンヘッド再登場で胸熱だが、大安売り感は否めない
・近年安売りされてたハンターが、速い・強い・硬いの三拍子そろった強敵になっていて胸熱
・ネメシスがガトリングガン装備(実写映画準拠)からロケットランチャー装備(バイオ3準拠)に変わるところが胸熱
・バーキン研究所(2終盤の舞台)のステージで、ハンターが出てきてイビーが出てこないのに少し泣く
・BOW投入方法がバイオ3当時の設定と矛盾アリ(ハンターは空輸でなく陸路)だけどカッコイイから許す
・署長の資料廃棄は命じたのに署長自身の暗殺を命じない司令部だけど、レオンを逃がしただけでブチ切れます(仕様です)
・バイオ3までの設定だと、アンブレラの最大の顧客は政府なので、政府軍も証拠隠滅を図ってた、という話だったはずだが、
 Echo 6シナリオだとアンブレラの悪事を今回初めて知った純粋な正義の味方的口ぶりだったりして正直よくわからない
・核投下で街ごと37564にされる前にEcho 6はちゃんと脱出させてもらえたのかすごく心配
ネメシスの変遷
・投下、ジルを追跡(3序盤)(この時点で素手)
・道中でEcho 6とも遭遇(Echo1st)(ガトリングガン装備)
・やられて制御不能になり暴走するも修復される(Wolf4th)(ロケラン装備)
・ヘリを撃ち落として再びジルを襲撃(3中盤、Echo3rd)
・Echo 6へターゲット変更、襲撃も返り討ち(Echo3rd)
・ダメージにて暴走、変異開始(3終盤)

75 :
>>74
乙です。
ラクーンに投下されたけど、2とかに登場しなかったタイラントは
アンブレラや政府軍の仲間割れの所為で倒された事だけが今後の設定に
反映されるんでしょうね。

76 :
PS3またはXbox360の『アリス マッドネス リターンズ』をリクエストします。

77 :
ほしゅ

78 :
PROJECT ARMSクリアして現在執筆中ですが、知らない人の為に用語説明とか
人物紹介を書いた方が良いですか?

79 :
書き手の自由だと思うけど、専門用語だらけになるなら書いた方が良いんじゃない?
俺はある程度知ってるから書かなくてもわかるけどさ。
何だったら試しに最初の方だけここに投稿してみて
ARMS知らない人に判断してもらうのも手かと。

80 :
>>79
そうですか
ではストーリーを最初に書き、用語説明や人物紹介が欲しいという要望があれば、
後から追加で書きます

81 :
PROJECT ARMSの執筆完了しました
今から書きます

82 :
「●VS」と書かれた敵は、完全体での戦闘で、
それ以外は一部アームズ化しての戦闘になります
【Stage1 Aisora City】
1ー1 高槻達が住む藍空市を舞台に、エグリゴリとの市街地戦が行われる。
道をふさぐトラックと戦車を破壊して進むと、片腕がマシンガンの兵士と遭遇する。
○中ボス マシンガンを移植されたサイボーグ兵士、ガシュレー
1ー2 藍空市から移動し山道へと入ると、武装ヘリが飛び去るのを目撃。
途中にある通行止めのゲートを破壊し、すぐにヘリに追いついた。
○中ボス 武装ヘリ3機
道を進むと、燃え盛る教会に到着する。その屋根にいたキース・レッドがそこから飛び降り、
彼はARMS「グリフォン」の完全体へと姿を変えた。
●VS 超振動で空気を武器にするARMS「グリフォン」

83 :
【Stage2 Gallows Bell】
2ー1アメリカの広野に存在する町、ギャロウズベル。忍者のような身のこなしを見せる
強化人間の集団と戦う。
町の中央部へと進むと、彼らのリーダー格であるスティンガーが待ちかまえていた。
○中ボス 薬物投与により身体能力が強化された兵士、スティンガー
スティンガー撃破後、スティンガー達と高槻達を狙いギャロウズベルに来たキース・シルバーが、
ARMSの力で荷電粒子砲を撃ち町を火の海にする。
燃え盛るギャロウズベルにて、ARMS「マッドハッター」に変身したキース・シルバーとの戦闘になる
●VS 荷電粒子砲を武器にするARMS「マッドハッター」
【Stage3 Blue Mem' Safe House】
3ー1 ブルーメンの拠点の一つである屋敷が、エグリゴリの襲撃にあい、高槻達が応戦。
道を塞ぐ扉のセキュリティを破壊し、今回の襲撃の指揮を取るジェームズ・ホワンと遭遇する。
○中ボス 量産型ARMSを片手に移植した男、ジェームズ・ホワン
ホワンを倒した後、何かの気配を察知した高槻達は、屋敷の窓から外に出ると
正面ゲート前に立つキースグリーンと対面する。
雨が降る中の庭園で、キース・グリーンは珍しい四つ足のARMS「チェシャキャット」になる。
●VS 空間を自在に移動し、さらに切り裂く能力を持つARMS「チェシャキャット」

84 :
【Stage4 Carillon Corporation】
4ー1 エグリゴリの本拠地であるカリオンタワーに正面から堂々と侵入。
そこで人の背丈よりも一回り大きい移動兵器に乗るボビーが門番として立ちふさがる。
○中ボス ARMSの実験により機械による制御無しでは生きられないボビー
4ー2 エレベーターに乗り別の階へと移動し次の部屋へ進むと、
全身超振動兵器である兵士達が襲いかかる。その先の一室にて、彼らの指揮を取る
一人の兵士、ヒューイが対ARMS用のレーザーを装備し待ち受けていた。
○中ボス 脳をもサイボーグ化した兵士、ヒューイ
次の部屋へ通じる扉を開けると、タワー内部にも関わらず平原と森のある風景が広がっていた。
目の前にある木の下に、この幻を生み出した張本人、キース・ヴァイオレットが佇む。
彼女はARMS「マーチヘア」へと変身し、戦闘になる。
●VS 光を操り自身の姿を消したり光を集めビームを放つARMS「マーチヘア」
【Stage5 Egrigori】
5ー1 地下に到着し、その通路で過去に倒したガシュレー、スティンガーが現れる。
○中ボス 何故か3人になったボビー
5ー2 エレベーターでさらに地下へと降りると、今度はヒューイと戦う。
更に進んだ部屋で、キース・ブラックに守備を任されたジェームズ・ホアンとの再戦となる。
○中ボス 以前よりも強化されたジェームズ・ホアン
5ー3 カリオンタワー最深部。複数の巨大モニターが壁に設置され、
奥にはそれよりも大きなアザゼルが置かれた無機質な部屋であった。
そのアザゼルの前に、キース・ブラックが待ちかまえていた。
○中ボス キースシリーズが持つARMSの能力を使うキース・ブラック
(補足…彼のARMS「ハンプティダンプティ」は、他のARMSをコピーできる能力を持つ)
キース・ブラック撃破後、倒れた彼の身に異変が起きる。
むくりと起きあがり、その背中に、羽根の骨格を連想させるARMSの一部が生える。
かつてブラックに殺された際、偶然彼の中に吸収されていたキース・ホワイトが
ブラックの肉体と精神を乗っ取り復活したのだ。
●VS ブラック以上にARMSの攻撃を繰り出すキース・ホワイト

85 :
【Stage6 Black Alice' World】
巨大アザゼルの中から出現した同じく巨大なアリスの上半身に包み込まれるように、
高槻は内部へ取り込まれてしまう。
荒れた空が広がる黒のアリスの精神世界で、高槻は柱に縛り付けれられていたが、すぐ脱出。
それを見た黒のアリスは、「ハンプティダンプティ」を除くキース達のARMSを召喚する。
1戦目 グリフォン&マッドハッター
2戦目 チェシャキャット&マーチヘア
(1戦目と2戦目は共にARMS化しないで戦闘しなければならない)
2戦目が終了すると、黒のアリスは通常の倍以上の背丈となったジャバウォックを召喚する。
●VS 黒いアリスと、彼女が生み出した巨大ジャバウォック
ようやく巨大ジャバウォックと黒いアリスを倒すと、巨大ジャバウォックは爆発。
気がつくと精神世界は穏やかな青空となり、高槻の右腕は人のそれに戻っていた。
黒いアリスに取り込まれた際に行方不明になった3人と合流し、全員の右手を重ねる。
【エンディング】
画面下でスタッフロールが流れ、町をバックに4人の走る姿が画面上に同時に写され、そのまま終了。
クリア後は条件を満たせば中ボスやキースシリーズのARMS、何故かアリスが可能になる。
しかし展開は全員同じで、全くの変化はない。
以上でPROJET ARMSのゲーム内容は終了です。
ゲーム中では原作の内容を全く語られない為、1回のクリアが最短1時間以内に収まります。

86 :
未解決リストにあった
GBA「真・女神転生デビルチルドレン闇の書」を予約したい

87 :
スーパーダンガンロンパ2をお願いします
文章バレはセーフ?アウトならスルーしてください

88 :
>2 :ゲーム好き名無しさん:2012/07/13(金) 23:11:00.90 ID:leUjAakh0
>ストーリーを読む・リクエストする方へのお願い。

>・リクエストの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。

89 :
書き手さん乙です
ダンガンロンパは1の時点で全部詳しく書いてくれてるしな
また1の人が書いてくれないかしら

90 :
1書いた者なんですが、スーパーダンガンロンパ2書きたいですが、
発売直後に書いていいのだろうか?
(PSP)スーパーダンガンロンパ2とりあえず予約します。

91 :
>>90
ぜひお願いします
(PSP)スーパーダンガンロンパ2

92 :
ロンパ1さんきたこれ
お陰でダンガンロンパが好きになりました
2は新作トリをつければいいと思います

93 :
wikiでパワプロクンポケット14まで一気読みしました
面白かったです書いた人乙です
次のが出たら買ってみようかな
でも、ここまでシリーズのこれまでの展開を受け継いだストーリーしてると、
これまでのシリーズファンしか愉しめなくなってるんじゃないかと心配

94 :
>>93
残念ながら14は完結編なんだ…

95 :
まとめに無かったようなので、式神の城2リクエストします

96 :
>2 :ゲーム好き名無しさん:2012/07/13(金) 23:11:00.90 ID:leUjAakh0
>ストーリーを読む・リクエストする方へのお願い。

>・リクエストの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。

97 :
「幻想水滸伝 紡がれし百年の時」簡易まとめだけ持って来ました
詳細版も書いてるけどもうちょっと時間かかると思う
ギリギリ半年経ってないはずなのでトリつけます
あと名前長すぎるって言われたから題名は省略
【2行】
「百年目の怪物」ってのが怖いねって言ってたら実はとっくに自然消滅してた。
怪物を盾にして人間を管理したがってる国の親玉の存在に気付いたのでぶちのめした。

98 :
【まとめの前に】
幻想水滸伝1〜5・ティアクライスとは別の世界
紋章とか一切出てこないし、魔法を使う際は魔石という触媒を使用する
【用語】
・百年目の怪物
100年に一度必ずどこからともなく大量に出現し、全てを喰らい尽くして増殖する怪物。
どこから何故現れるのかなどは知られていない。
テラスファルマとも呼ばれる。
・アイオニア聖皇国
最も力を持つ巨大な国。
百年目の怪物へ対抗するために周辺の地方都市に従属を求めている。
その過剰なほどの重圧に反対する都市も多く、軋轢が生まれている。
・朱キ斧
アイオニア聖皇国打倒を掲げるテロリスト集団。
アイオニアとの衝突で家族を失った人々が多く所属する。
単なるテロ集団とは思えないほどの技術力と、テラスファルマを使役する力を持つ。
・時代樹
宝珠を持って触れることで時代を渡ることが可能な巨木。
しかし渡った先の時代では樹の周辺でしか行動出来ず、一定範囲外に出ると
強制的に元の時代に戻されてしまう。
また、過去の人間や物を現代へ連れて行くことは不可能。
苗を植えることで時代樹を増やしていくことが可能で、主人公達が時代樹を
様々な場所に植えることで過去での行動範囲が広がっていく。
また何故かテラスファルマは時代樹に近寄れない。
・宿星
歴史を動かす力を持つとされる運命の星を宿した人を指す。
108人存在し、宿星が揃えばその時代の国を転覆させてしまうだけの力が生まれる。
今回は宿星が同じ時代に揃うことがなく、108人も集まらない訳だが……?
・百万世界
世界には複数の平行世界が存在するとされる考え方。

99 :
【主要人物】
・主人公
アイオニア聖皇国からは少し離れたところの集落「テルベの里」の青年剣士。
蒼閃流と呼ばれる特殊な流派の剣術を用いる。
先祖は100年前に「百年目の怪物」退治に貢献した英雄・トルワドで、
英雄の子孫として何かと話題にされる。
穏やかだが芯のしっかりとした若者。よく喋るよ!正直怖いくらいにできた人。
・トルワド・アルブレク
主人公の先祖。蒼閃流の剣士。
100年前の「百年目の怪物」迎撃の際に戦果を挙げ、英雄として現代に伝えられている。
・ゼフォン
人を小馬鹿にしてムカつかせる才能に溢れまくっている謎の魔術師の少年。
時代樹やテラスファルマ等の知識が豊富だがめったに教えてくれない。
しかし度々主人公を助け導くような言動を繰り返す。
・レネフェリアス13世
アイオニア聖皇国の聖皇。若干人間離れした風貌を持つ男性。
思慮深く穏やかで、かつ底が知れない雰囲気を持つ。
・アーロン
地方都市シュラートの市長。
かつてアイオニア聖皇国によって滅ぼされた街マルティリオンの出身。
妻と子供を当時の衝突で亡くしており、その復讐の為に朱キ斧をつくりあげた。
・アストリッド
200年前、聖皇歴100年のアイオニア聖皇国の皇妃。
「百年目の怪物」との戦いで最前線で指揮を取り自ら戦った英雄。
・その他敵数名と味方108人も説明なんてできません。

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