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2012年2月数学48: 圏論好き集まれ (469)
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圏論好き集まれ
1 :10/12/15 〜 最終レス :12/02/05 圏論好きな人いる?
2 : 猫
3 : ねこ?
4 : 「対象」とよばれるモノ( = 数学的な対象 )のクラスと対象 X から Yへの 「射(morphism)」とよばれる要素からなる集合 Hom(X, Y) が指定されていて、f ∈ Hom(X, Y) と g ∈ Hom(Y, Z) に対してはその「合成」とよばれる射 gf が定められていて、以下の3条件を 満たしているときこれらの総合概念 C を 圏(category)とよぶ。 (Cat 1) 射の合成は結合法則 h(gf) = (hg)f をみたす. (Cat 2) 任意の対象 X に対して ∃ε∈Hom(X, X) ∀f∈Hom(X, Y)∀g∈ Hom(Z, X), fε=f, εg=g (Cat 3) 対象のペア (X, Y), (X', Y') が異なる ⇒ Hom(X, Y) ∩ Hom(X', Y') = φ
5 : 猫
6 : 圏同値と圏双対の定義調べてもでてこないwwww 知ってる人いる?
7 : ほれ、読め。つ http://katmat.math.uni-bremen.de/acc/acc.pdf
8 : 見れないぞい
9 : おもいだけだ。500ページあるからね。
10 : >>9 いや問題発生でみれないです
11 : dl してからみれば ok かと
12 : たしかに見れないな
13 : 重し
14 : >>7 これは英語? 日本語にしてくれよw
15 : 導入の時は まずどんな圏を考察するんだぜ
16 : 圏論を理解していないとフェルマーの最終定理の証明は理解できませんか?
17 : 圏論を理解するとゼータ関数の姿が見えるようになりますか?
18 : 圏同値の例あげれるやついる?
19 : locally compact housdolf spaceとcommutative C^*algebra
20 : 関手の例あげれるやついる?
21 : 集合の圏から線型空間の圏への関手で 集合Sを集合Sを基底とする線型空間に対応
22 : 圏論ってのはホモロジー代数みたいなもん。 使うための道具であってそれ自体研究する内容なんてほとんどない。
23 : 数学的構造についての形式論だろ
24 : >>21 そのような関手作れるけ?
25 : 圏論なめちゃあかんぜよ
26 : じゃ、舐めるな危険。毒入りと書いとけよ。死亡事故が起きてからでは遅いのだぞ。
27 : >>24 学生の時そう習ったが・・・・誰かわかる人いる?
28 : >>27 作れそうな気がする
29 : 俺みたいな工学部にいる人間に関手をわかりやすく教えてくれ
30 : >>19 もっと簡単な圏同値の例ありませんか?
31 : aruyo
32 : カテーテル
33 : >>31 あるなら教えてくれよん
34 : そんなことより圏双対の定義おしえてくれよん
35 : クラスという言葉に数学的な定義ってあるんですか? 数学的には無定義語?
36 : 集合より一つ上の概念だっけなー?
37 : kを体として、数ベクトルの空間のなす圏を考えて、これをk-NVecとする。 (ただし、次元を決めたとき、各次元の数ベクトルはひとつしか存在しないと思う。 ちなみに対象の間の射はk-線形写像。) これとは別に、k-Vecをk上のベクトル空間全体のなす圏とする。 (つまり素朴にはk-NVecより「大きい」。) そうすると、k-Vecからk-NVecへの関手が、 「各ベクトル空間の基底を次元の同じ数ベクトル空間の普通の基底に移す」 ことで定まる。 逆にk-NVecからk-Vecへの関手が、単なる埋め込みによって定まる。 これは今与えた関手によって同値な圏だが、簡単に分かるように「同じ」ではない。 (詳しくは圏の骨格を検索すべし。) k-Vecからk-Vecへの(反変)関手を、ベクトル空間Vをその双対V^*に、 f:V->Wをその双対写像f^*:W^*->V^*に移すことで定義できる。 実際、f∈Hom(V,W)であったのがf∈Hom(W^*,V^*)と「反対」になっていて、 他の関手の公理をみたすことが分かる。 この関手をF=*と書けば、関手Gとしてやはり*を取るとGF(V)はVと同型になっていて、 ここで同型写像iso_Vたちをうまく取ることでf:V->WとGF(f):GF(V)->GF(W)はiso_Vで「同一視」できる。 つまり、 f V -> W ↓iso_V ↓iso_W GF(V)->GF(W) GF(f) が可換になる。(当然だが、FGも同じ図式を可換にする。) このように、A,Bを圏として反変関手F:A->BおよびG:B->Aが存在して、 GF(a)とaが同型で、aごとに決まる同型iso_aによって上の図式が可換 FG(b)とbが同型で、bごとに決まる同型iso_bによって上の図式が可換 なるときA,Bは圏双対であるという。 (これはid_AとGFが自然同型で、id_BとFGが自然同型、とも言える。)
38 : もう少し「意味のある」圏同値としては、 k-ベクトル空間全体のなす圏とMat_n(k)加群全体のなす圏が挙げられる。
39 : 圏論は意味がない事が分かった。
40 : 見るのもいや。くだらない言葉遊び
41 : 各ベクトル空間の基底をってそれじゃwell defでないだろ。 それともk-Vectは初めから規定も指定されてる圏なの? それならそんなのtrivialだよね。
42 : 圏論してたら全射とは一体何なのかわからなくなる
43 : >>41 いや,各ベクトル空間について基底を一つ決めたらwell-defってことだよ. 例がtrivialだというなら,それは申し訳ないけれど,圏の骨格という概念はそういうものだよ. (もちろん,一般の圏同値が骨格になっているというわけではない. ただ,圏同値と圏同型の違いを強調したかった.) http://en.wikipedia.org/wiki/Skeleton_(category_theory)
44 : >>43 >各ベクトル空間について基底を一つ決めたら これって可能なの?選択公理よりかなり強い公理が必要だと思うが。
45 : >>44 選択公理があればベクトル空間に基底は存在するから、 適当な制限で小さい圏にすれば選択公理だけでよい。 有限個のベクトル空間による充満部分圏と、 それを更に同一次元の対象が一つしかない圏を取れば、 選択公理なしで同じ議論ができる。
46 : >>45 いや、一個一個は当然基底取れるけど、 全部をあらかじめきめとかなきゃいかんわけでしょ?
47 : >>46 小さい圏にすれば選択公理で選択すればいいと思うのだけど。 特に有限個で有限次元にしてしまえば、選択公理すらいらなくなる、という話。
48 : は?
49 : >>48 がなぜ「は?」なのかがよくわからない。 >>46 の「あらかじめ」という言葉の意味を数学的に説明してくれますか? >>45 で言っているのは、小さい圏、例えば有限次元k-ベクトル空間の圏k-vecを取ってくると、 ベクトル空間Vごとに基底たちのなす集合B_Vが取れますが、 k-vecの対象は集合なので、選択公理が適用できてB_Vから 一つの元を選ぶことで写像V|->b(b\in B_V)が作れます。 この基底を数ベクトル空間の普通の基底と自然に対応させれば、 有限次元数k-ベクトル空間への関手が構成できて、この関手は圏同値である (とくに数ベクトル空間の圏は数と限らない方の骨格) ということです。(別に基底を取らずに直接同型V->k^mから一つを選んでも一緒ですが。)
50 : は?
51 : 猫の圏と性犯罪数学者の圏は圏同値
52 : どうもわかりがよくないようなので、簡単な例で考えてみよう。 X={1,2,…,n}として、Xの部分集合全体を2^Xと表す。 圏cat(X)が次で定まる。 object:2^Xの元(つまりXの部分集合がobject) 射:写像 つまり、例えばHom({1,2},{1,3})は f(1)=1,f(2)=1なる写像fと g(1)=1,g(2)=3なる写像gと h(1)=3,h(2)=1なる写像hと i(1)=3,i(2)=3なる写像iの 4つの写像からできている。 この圏と、同様にして定まる圏cat(Y={0,1,…,n-1})は 自然な意味で圏として同型であることは明らか。 同型を与える関手としては、例えば数を1ずつずらすとか、あるいはnを0と思うとか、 そういった対応から与えられる関手が考えられる。
53 : しかし、cat(X)は実は次で与えられる圏Cと同値である。 Cのobject:{空集合,{1},{1,2},…,{1,2,…,n}} 射:写像 どういうことか説明しよう。 cat(X)のobject A(∈2^X)を、 Cの個数の同じobject F(A) (={1,2,…,|A|})に 「適当なAごとに決まる全単射iso_A:A->F(A)を通して」対応させる。 この「適当なAごとに決まる全単射iso_A:A->F(A)を通して」というのは、 Homの対応をこのiso_Aを通して与えるということである。 関手Fは、objectの間だけではなく Hom(A,B)とHom(F(A),F(B))の間の対応も与えなければならないので、 それを具体的に与えるために今はiso_Aというものを考えたのである。 とくに、話を分かりやすくするために{空集合,{1},{1,2},…,{1,2,…,n}}上では identityになるようにしておこう。 これが実際に関手を与えることは、関手の定義に照らして計算してみればわかる。
54 : さて、他方Cからcat(X)へは単純な埋め込みによって関手が作れる。これをGとしよう。 (これが関手なることもやはり公理の確認の計算をしてみればわかる。) そうすると、次のことがわかる。 1:A,Bをcat(X)のobjectとするとき f A -> B ↓iso_A ↓iso_B GF(A)->GF(B) GF(f) は可換。 2:A,BをCのobjectとするとき f A -> B ↓id_A ↓id_B FG(A)->FG(B) FG(f) は可換。 一般に、この共変関手F,Gが1と2を満たすときに、二つの圏は同値であるという。 これをベクトル空間でやったのが>>37 の前半の話。
55 : 圏論の入門書ってどれがいいですか? シュプリンガーの奴がいいすか
56 : 例がたくさん載っている本ありますか?
57 : http://www.math.nagoya-u.ac.jp/~hasimoto/paper/cat10.pdf
58 : 圏論てのは当たり前の事をもったいぶって論じてるに過ぎない気がしてきた。
59 : その通り
60 : 猫
61 : >>52-54 を踏まえて、群を考えてみよう。 G:群とすると、Gは次で圏C_Gと思える: C_Gの対象:{e} C_Gの射:Hom(e,e)=G,射の合成を群演算と思う このとき、C_Gの任意の射はisomorphismである。 また、C_GとC_Hをとると、任意の群準同型から関手が得られる。 この関手が圏同値を導くので、任意のC_Gは圏同値。
62 : >>6 双対圏って矢印ひっくり返すだけ。
63 : premium73-220.across.or.jp (218.223.73.220)
64 : >>62 圏双対と双対圏は違うと思われ。 (>>6 ではequivalenceと並べて書いてあるから、dualじゃなくてduality of categoriesだと思う)
65 : >>64 http://www1.ezbbs.net/cgi/reply?id=dslender2&dd=19&re=40988
66 : >>65 のリンクの > i) 一個の対象からなる圏 C と、二個の対象からなる圏 C' で、圏同型ではないが圏同値なる物がある。 > ii) 体 K 上の有限次元ベクトル空間と K-準同型からなる圏はその双対圏に圏同値である。 > iii) 有限集合の圏はその双対圏と圏同値でない。 このi)とii)にあたる話はすでに>>37 ,>>52-54 で出ているが、 iii)のような自己双対でない圏の簡単な例は挙げていないので、確認してみよう。 特に分かりやすい例として、ただ一つの元からなる集合から出ている矢と入る矢を元の圏と双対で比べてみよう。
67 : >>6 (おそらく>>65 のリンク先の質問ヌシ)は喧騒対と双対圏を取り違えてるだけだろうという話のつもりだったのだがまあいいか
68 : >>21 が放置されているので、>>21 についてもすこし。 ベクトル空間VからWへの線形写像は、その基底の移る先を決めると一意に定まるのであった。 とくに、Vの基底B_VとWの基底B_Wをとり、B_VからB_Wへの写像を与えると、 (これらの基底について写像を行列表示すれば成分には1と0ばかりの)線形写像VからWが定まる。 >>21 は、(適当な)集合の圏をとって、そのobjectを基底とするようなベクトル空間を考え 今述べた対応を与えることで関手が得られるという話である。 (ちなみに、この基底と集合の対応を少し捻っても、やはり関手が得られる。) 圏Cから圏Dへの関手というのは、今の例のように 「ある圏C(の射)から決まった操作で別の圏Dの射を作ること」 と思うこともできる。 基底での振る舞いを考えると全体での振る舞いがわかるとか、 生成元での振る舞いを考えると全体での振る舞いがわかるという場合はたくさんある。 例えば、上のベクトル空間のかわりに、その集合を台とする自由(テンソル)代数をとると、 やはり同様の関手(集合から適当な代数の圏への関手)が得られる。 集合の生成する自由群にしてもよい。 (自由加群にすると、上のベクトル空間の圏をZ-加群の圏にしたものである。)
69 : 関手になる例と同時に関手にならない例も紹介しておこう。 整域には、(任意の整域で定義されている)「商体をつくる」という操作があった。 整域と、その間の環準同型からなる圏をC'とし、体の間の環準同型からなる圏をDとしよう。 C'の対象Rに対し、Dの対象F(R)をその商体として定めることができる。 しかし、このままでは射をうまく対応させることができず、関手にはならない。 というのは、例えばR=Z,R'=Z/2Zとすると、R->R'なる自然な全射環準同型があるが、 各々の商体Q,Z/2Zの間には環の準同型は存在しない。 これを解決するためには、C'の代わりに 「整域と、その間の『単射』環準同型からなる圏」Cをとればよい。 そうすると、商体をとるという操作は期する通りに関手になるのである。 (ということは本当は非自明なので、もちろん適当にチェックする必要はあるが。)
70 : シュプリンガーの圏論の基礎で勉強したひといるの?
71 : いない。
72 : ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■ ■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 猫
73 : ここで解説してくれてる人、「わかってるけど説明下手」の典型だわ
74 : ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■ ■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 猫
75 : 圏CからDへの関手F,Gが存在したとする。 Cのobject cに対して、Dのobject F(c)およびG(c)が定まるが、 このF(c)とG(c)が「直接は違うモノだが同型である」という場合は、 上でも見たようにしばしば存在する。 一般に、このような状況を定式化した自然変換というものを考える。 定義: ηを、cに対してDの射F(c)->G(c)を対応させる写像とする。 任意のCの対象c,c'とCの射f:c->c'に対して 次の図式が可換になるとき、ηは自然変換であるという。 η(c) F(c) -> G(c) ↓F(f) ↓G(f) F(c')->G(c') η(c') η(c)はしばしばη_cなどと書かれたりする。 Cの対象で添字付けられたDの写像の族と思う、ということ。 ただ、「cに対してDの射F(c)->G(c)を対応させる写像」 というよりは、cに対してDのobject F(c)とG(c)を選んで、 さらにそのobjectの「中身の」対応を与えるためにDの射F(c)->G(c)を選ぶ、 というような「気持ち」がある。 (もちろん、一般の圏に「中身」なるものは存在しないが)
76 : 特にη(c)たちがすべて同型射のとき、ηは自然同型である (さらにF,Gが自然同型である)というのであった。 すでに少し述べたが、CとDを圏として、F:C->DおよびG:D->Cが存在して、 GF:C->Cがid_Cと自然同型かつFG:D->Dがid_Dと自然同型であるとき、 FおよびGが共変関手なら圏同値、FおよびGが反変関手なら圏双対と呼ぶのであった。 >>53 でも軽く述べているように、関手というのは 「HomとHomの間によい対応を与えるもの」と捉えてよい。(というか定義からそうなのだが。) そこでHomとHomの間の対応の仕方によって関手を類別するのは自然である。 C,Dを圏、関手F:C->Dが与えられたとする。 Fが忠実関手であるとは、任意のCのobject X,Yについて Hom_C(X,Y)->Hom_D(F(X),F(Y)) f |-> F(f) が単射になる時のことをいう。 Fが充満関手であるとは、任意のCのobject X,Yについて 上の写像が全射になる時のことをいう。 (注意:簡単にわかるように、X,Yを動かしたりHom_D(-,-)全体で考えたりすると 単射や全射が崩れるが、それでも関手としては忠実・充満という場合もある。 例えば骨格などを考えるとよい。)
77 : さて、普通の「ただの圏」においては、Hom_C(X,Y)というのはただの集合でしかない。 というと少々語弊があって、例えばHom_C(X,X)にはそれ自身の合成というものが定義されているが、 X≠Yの場合たとえばHom_C(X,Y)で閉じた演算などというものはない。 しかし、Hom_C(X,Y)にある種の性質が備わっているという場合がしばしばある。 例えば(Z-)加群の(小さい)圏をZ-modと書くことにすると、 Hom_{Z-mod}(X,Y)には、X,Yをfixしたとき「よく知られたとおり」可換群の構造が入る。
78 : ここで、可換群の構造が入るとは、次の公理を満たすということである。 ☆ H=Hom_{Z-mod}(X,Y)とおくと、ある写像 μ:H×H -> H (2項演算) ι:H->H (1項演算) η:{1} -> H (0項演算) の組が存在して、次の図式を可換にする。 (1)結合法則: 1_H×μ H×H×H -> H×H μ×1_H↓ ↓μ H×H -> H μ (2)単位元(単位射)の存在: μ μ H×H -> H <- H×H η×1_H↑ || ↑1_H×η {1}×H -> H <- H×{1} iso(右射影) iso(左射影) (これはH×H->μをまとめて、H=Hを消して三角形2つの形で述べられることが多い) (3)逆元の存在: μ μ H×H -> H <- H×H ι×1_H↑ || ↑1_H×ι H×H <- H -> H×H d d ただし、d:H->H×Hはhを(h,h)に移す写像(diagonal map)である。☆ここまで群の公理
79 : ★(4)交換法則 μ H×H -> H ↓τ || H×H -> H μ ただし、τ:H×H->H×Hは(x,y)->(y,x)で定まる交換写像である。★ この場合、Hom_{Z-mod}(X,Y)という集合に上で定めたような構造が入る、ということが重要である。 具体的には、f,g∈Hom_{Z-mod}(X,Y)に対して f+g∈Hom_{Z-mod}(X,Y)を (f+g)(x)=f(x)+g(x)と定義できるのであった。 というのも、実際に (f+g)(x+y)=f(x+y)+g(x+y)=f(x)+f(y)+g(x)+g(y)=(f+g)(x)+(f+g)(y) となってf+gという写像は確かに可換群の凖同型を与えているのである。 (余談だが、これは実は積の展開をやっているのと全く同じ式変形である。) このように、圏Cの始点Xと終点Yを固定した射Hom_C(X,Y)がある種の「構造」を持つ場合について いろいろな考察を加えたのがEnriched categoryである。
80 : >>61 で群から対象が1つの圏を作った。 一般に、モノイドが与えられたとき、モノイドから対象が1つの圏を作ることができる。 ただし、モノイドとは>>78 の(1),(2)を満たす組(H,μ,η)のことである。 群の場合、各射は同型のみになるが、モノイドに対応する圏の射には必ずしも同型でないものが存在する。 たとえば、{1,x,x^2,...}という集合は普通の積でモノイドの構造が入るが、x^mを1に「もどす」ことはできない。 さて、いま逆にある圏Cから対象Xを一つとってきてHom_C(X,X)を考えると、これはモノイドと思える。 (対象Xからなる充満部分圏を取るとモノイドの与える圏と同値、とも言える。)
81 : >>80 の話を片隅に置きつつ、「モノイドの公理と類似の性質」を持つ操作である テンソル積について話をしよう。 Hom_C(X,Y)たちがある種の「構造」を持つ場合について話をしようということだったのだが、 ベクトル空間の圏のテンソル積という「演算」について考えてみる。 以下、Hom_{k-vec}を単にHomと書く。 Hom(T,U)⊗Hom(V,W)とHom(T⊗V,U⊗W)はベクトル空間としての同型である。 今は同じテンソル積なので見にくいが、Hom(T,U)⊗Hom(V,W)は「射についてのテンソル」で、 Hom(T⊗V,U⊗W)の中身のT⊗V,U⊗Wは「対象についてのテンソル」である。 これをあえて区別して Hom(T,U) ⊗_m Hom(V,W) ≅ Hom(T ⊗_o V,U ⊗_o W) と書くことにしよう。 いまは、Hom(T,U)にもHom(V,W)にもベクトル空間の構造があって、 それによって⊗_mという「演算」を考えることができたのだが、 Homのベクトル空間の構造はあまり気にせず、⊗_mを (1)単なるHom(T,U)とHom(V,W)から別の集合 Hom(T,U) ⊗_m Hom(V,W)を作り、さらに (2)Hom(T,U)の元とHom(V,W)の元を「うまく対応させる」ものだ とだけ思うことにしよう。 (もちろん、その「うまく対応させる」というのはベクトル空間の構造から来ているものなのだが。) ここで更に、別の集合Hom(T,U) ⊗_m Hom(V,W)というのは Hom(T ⊗_o V,U ⊗_o W)のことだと「定義」することにしよう。 つまり、Hom(T,U) ⊗_m Hom(V,W)というのは(単なる普遍性を持つ空間ではなく) Hom(T ⊗_o V,U ⊗_o W)のことだと思うことにするのである。 そうすると、⊗:C×C->Cは関手を与えることになる。 (ただし、C×Cというのは、objectの組をobjectとし、射の組を射とする圏である。) この関手が、次に述べる「モノイドの公理と類似の性質」を持つのである。
82 : 現代数学の没落の象徴。
83 : k-vecをCと書く。 ⊗:C×C->Cは次を満たす。 (1)U,V,W∈Cに対して U⊗(V⊗W)≅(U⊗V)⊗W が成り立つ。このU,V,Wを与えるごとに決まる同型(の適当なもの)をα_{U,V,W}と書く。 これは、圏と関手で言えば 1_C×⊗ ⊗ C×C×C -> C×C -> C と ⊗×1_C ⊗ C×C×C -> C×C -> C の間に αによって自然変換が与えられるということ。 (自然変換は、関手のdomainごとに決まるものであったことに注意する。) (2)⊗は左単位元および右単位元(に相当するもの)を持つ。 つまり、あるI∈Cが存在して、U∈Cに対して U⊗I≅U,I⊗U≅Uである。このUを決めるごとに決まる二つの同型(の適当なもの)を ρ_U,λ_Uと書く。(right,left) これは、 C-> T×C -> C×C -> C と1_Cの間に λによって自然変換が与えられるという主張である。 ただし、Tは1つの射と対象からなる圏。 さらに、α、λ、ρとして以下に示すコヒーレンス条件を満たすものがある。
84 : 左右を微妙に逆に書いてしまった。まあいいや。 U⊗(V⊗W)←(U⊗V)⊗W α_{U,V,W} とする。あるいは、同じことだが (U⊗V)⊗W→U⊗(V⊗W) α_{U,V,W} である。 さて、 http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/math/1290575668/53-54 でも書いているように、4つの項T,U,V,Wをこの順に並べたときの2項演算の結合の仕方は (((T,U),V),W) ((T,(U,V)),W) (T,((U,V),W)) ((T,U),(V,W)) (T,(U,(V,W))) の5通りあり、これは((P,Q),R)<->(P,(Q,R))という「括弧の付け替え」なる自然な操作によって 互いに移り変わる。 上の5個を頂点とし、括弧の付け替えを辺と思うと5角形ができる。 一般に、項の数をnにしても頂点がカタラン数個の多面体(と解釈できるグラフ)ができることが知られており、 これをassocia-hedronまたはStasheff Polytopeという。 話がそれてしまったが、この付け替えによってαが良い性質を満たす、というのがコヒーレンス条件の一つである。
85 : コヒーレンス条件(1) 任意のT,U,V,W∈k-vecに対し (((T⊗U)⊗V)⊗W) ↓α_{U,V,W}⊗1_W ((T⊗(U⊗V))⊗W) ↓α_{T⊗U,V,W} (T⊗((U⊗V)⊗W)) ↓1_T⊗α_{U,V,W} (T⊗(U⊗(V⊗W))) の合成で得られる写像と (((T⊗U)⊗V)⊗W) ↓α_{T⊗U,V,W} ((T⊗U)⊗(V⊗W)) ↓α_{T,U,V⊗W} (T⊗(U⊗(V⊗W))) の合成で得られる写像が一致する。つまり、上の二つの写像の列をくっつけてできる図式が可換。 associa-hedronを書いて、テンソルの付け替えを向き付きで考えてできる可換図式を考えればよい。 関手の言葉でいえば、C×C×C×C->Cなる適当な関手たちを自然変換で移す2通りの方法を考えたとき、 その2つの方法で得られる関手の自然変換が一致する、という主張である。 コヒーレンス条件(2) 任意のU,V∈k-vecに対し、 α_{U,I,V} (U⊗I)⊗V -> U⊗(I⊗V) ↓λ_U⊗1_V ↓1_U⊗ρ_V U⊗V == U⊗V が可換になる。ただし、Iは>>83 のIである。 これも関手の言葉でいうと、C×I×C -> Cたちの自然変換についての可換図式である。
86 : これら(>>83 ,>>85 )の公理を満たす圏Cをモノイド圏という。 (一般のCでは>>85 のk-vecはCと読み替える) このα,λ,ρが特に恒等写像であれば、Cは強モノイド圏であるという。 このあたりには、例によって微妙な議論がある。 ベクトル空間の圏withテンソル積⊗は、その定義によって 強モノイド圏になったりモノイド圏になったりするのである。 例えば、有限次元ベクトル空間のテンソル積を、 (1)各Vたちの基底B_Vを一つ固定することにし、V⊗Wは基底B_{V⊗W}={v_i⊗w_j|v_i∈B_V,w_j∈B_W} を台とするベクトル空間と思う。 (2)常に数ベクトル空間としてしまう。つまり、V⊗WとはV,Wによらずk^{dim(V)dim(W)}である。 の2つの方法で定義することを考えると、前者では(v_i⊗w_j)⊗u_kとv_i⊗(w_j⊗u_k)の間に微妙な差異がある (つまり自然同型で(V⊗W)⊗UとV⊗(U⊗W)を同一視はできるが同一と言ってよいかは微妙である)のに対し、 後者の定義では完全に同じもので、特にHomの対応を考えるとそれも込みで (V⊗W)⊗UとV⊗(U⊗W)が一致してしまう。つまり、αが恒等写像として与えられる。 (λ,ρについても同様。) まあしかし、一般にモノイド圏は強モノイド圏と(モノイド)同値らしいので、 そういうことはあまり気にしないことにする。 (テンソル積は普遍写像性質を用いて同型を除いて定義されるのだが、 その「同型を除いて」という部分に微妙なものがある、ということ。 これは>>37 とも通じる。)
87 : ×(V⊗W)⊗UとV⊗(U⊗W) ○(V⊗W)⊗UとV⊗(W⊗U)
88 : いつからクマースレに……
89 : ∩___∩ | | ノ\ ヽ | / ●゛ ● | | | ∪ ( _●_) ミ j 彡、 |∪| | J>>88 / ∩ノ ⊃ ヽ ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ /
90 : 圏論ってどの本で勉強すべき?
91 : Oxford Logic Guidesのはどう?
92 : あぶすとらーくとなーんせーんす あぶすとらーくとなーんせーんす あぶすとらーくとなーんせーんす
93 : >>1 呼んだ?
94 : 高次圏論うさんくせえ
95 : 圏の有り難みを最初に感じるのはEilenberg-Zilberの定理ですな
96 : そうか? acyclic modelだと思うが。
97 : >┴< ⊂⊃ ...-(・∀・)- ⊂⊃ 幸せだった日々 >┬< ワーイ J( 'ー`)し ('∀` ) いくら金を積んでも戻らない福島の美しい自然 ( )\('∀`) ) || (_ _)|| ;;⌒::.;;.⌒⌒/ /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ /::. :; ;⌒⌒:.:⌒:;⌒;;⌒ .. ,::.; / /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ /.., ,; .: ,,。,.(◯) :: : :::., / /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ /,,; (◯) ::: ヽ|〃 ;;: . ,:.; / /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ /.., ,; :ヽ|〃 ,,。, ::;;,
98 : あんでぃ
99 : 圏論ってもはや論理学だよね
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