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2012年3月ニュー速VIP219: 社長「紹介しよう!彼が765プロの新しいマネージャーだ!」 (207) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
と ん で も な い 金 食 い 虫 な 趣 味 (133)
ポケットモンスター関連のAAで会話しようか (496)
俺の人生で最も憎んでる奴が社会からログアウトしててクソワロタwwww (191)
吸血鬼「…私…を……せ」男「………」 (744)
幼馴染「彼氏が出来ました!」男「そうか」 (239)
高岡さんがフジ韓流ゴリ押し批判したら干されたのでウジテレビ凸 (298)

社長「紹介しよう!彼が765プロの新しいマネージャーだ!」


1 :12/04/01
代行

2 :12/04/01
代行ありがとうございました

3 :12/04/01
高木社長がそう言って一歩後ろに下がると同時に、彼の隣に居た男が前に出た。
「おはようございます。えーと、この度はここ765プロのマネージャーにならせていただきました。皆さんどうか宜しくお願いします」
軽い挨拶とお辞儀の後、周りに居たアイドル達から動揺の混じった多少まばらな拍手が起こった。
「え?マ、マネージャーさんですかー?」
「随分と急な話ね・・・」
「あらあら、これはまた・・・」
ざわざわとしているアイドル達を見据えて、社長が一つ咳払いをする。
「えー我が765プロも君たちの成長のおかげでようやく軌道に乗り始めた。しかしプロデューサーが二人だけというのは非常に負担が重いだろう・・・。そこでだ!人員を増やすことにして、私が採用面接でティンと来た彼を起用したわけだ!」
「あのー・・・」
千早が手を挙げる。
「マネージャーと言うと、具体的にはどのような業務をするのでしょうか?」
「うむ!良い質問だ。彼にはスケジュールの管理からTV番組への売り込み、さらには諸君の活動方針なども順次決めてもらう予定だ。まあ、言ってしまえばプロデューサー君と仕事内容はほぼ変わらないな!」
「えっ」

4 :12/04/01
書き溜めてるんで適当なペースで進めます
時系列はアニマスの後ぐらいです。ただPは赤羽根Pであって赤羽根Pじゃないです。そのへんは適当に
当初は二人目のPって設定だったんですが書き分けがきつかったのでマネージャーにしただけです。普通にPと思ってくれても構いません
初SSなので勝手があまり分からないので注意点とかあったらよろしくお願いします

5 :12/04/01
「ん?」
「えっ聞いてないですよ」
「ん゛ん゛!?君はちゃんと契約書を読んだのかい!?ほら、27ページ目の下から2行目に書いてあるだろう?」
マネージャーがパラパラと契約書をめくると、そこには確かにそれを婉曲に表現した文が書いてあった。
「・・・本当だ」
「では宜しく頼んだよ君!ハハハ、なんてことはない!頼れる先輩もいるしな!」
社長はマネージャーの背中を軽く叩いて、事務所入り口付近の社長室の扉に入っていった。
「・・・黒いな」
彼は小さな声でそう呟く。

6 :12/04/01
1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

7 :12/04/01
「いやあさっきは災難だったなあ。社長は悪い人じゃないんだけど」
マネージャーが新しく割り当てられた机で荷物を整理していると、プロデューサーが話しかけてきた。
「いや、多分契約内容しっかり読まなかった俺が悪いんで・・・フィフティーフィフティーですね」
「(あっ5割は社長なんだ)」
「まあそれはともかくとして、プロデューサーさん。これからは宜しくお願いします」
「ああ、宜しく。アイドルの子たちは皆良い子だから、すぐに馴染めると思うよ。えっと例えばあそこにいる彼女は・・・」
「あ、いえ、俺も元々ファン側の人間なので大体のことは知っていま・・・まあ、知っているつもりです」
「え?ああ、そうか・・・でもここじゃなきゃ分からないこともあるだろうし・・・」
「そういうのは、実際に体感してもらうのが良いんじゃないですか?」
目の前でPCを弄っていた律子がそう言った。
「あ、律子」
「秋月さんですね。宜しくお願いします」
マネージャーは律子に軽い一礼をする。
「あ、いえ・・・そんなかしこまらなくても・・・あ、ところでマネージャーさんはお幾つですか?」
「俺ですか?21歳ですよ」
「あ・・・やっぱり年上ですよね。なら『律子』と気軽に呼び捨てして下さい」
マネージャーは少しためらった後、
「あーえーと・・・じゃあ『律子さん』って呼ばせてもらいます」
と遠慮がちに言った。
「え、あ、はい」

8 :12/04/01
ちょっとだけ支援。

9 :12/04/01
「あら〜?もしかして私と同い年ですか?お若いですね〜」
少し肩すかしを食らったような表情の律子の後ろから、アイドル年長者のあずさが出て来て言った。
「・・・あずささんそれ嫌味ですか?」
「あれ?何か言いましたか音無さん?」
「いっいや何も」
その後もそこに居る数人でしばらく雑談をしていると、社長室の扉が開いて社長が出てきた。
「えー君たちに一つ言い忘れていることがあった。これから先1ヶ月マネージャー君には、君たちの仕事を担当アイドルを数日交代にしてこなしてもらう事になる!では諸君!頑張ってくれたまえ!」
そう言い終わると、社長は部屋の中に戻って行った。
「・・・ではそういう事なので、アイドルの皆さん、これから先1ヶ月はそんな感じで一緒に仕事をさせて頂くのでお手柔らかに?お願いしますね」
マネージャーはやはり一礼をして、その後は仕事内容の確認に勤しんでいた。

10 :12/04/01
―――――――――――――――
「真ちゃん、お茶が入ったよ」
「あ、ありがとう雪歩」
ソファの上で漫画雑誌を読んでいた真の隣に雪歩が座る。
「そういえばさ、雪歩」
「ん?何?」
真は雑誌に適当なしおりを挟んで机の上に置く。
「マネージャーって男の人だったけど、雪歩は大丈夫かなって思って」
「うっうん多分大丈夫・・・だと思う・・・」
「あはは、そうだよね。最近はプロデューサーとの仕事も増えてきてるしね。ごめんね雪歩、そんなこと聞いちゃって」
「ぜ、全然大丈夫だよ?あ・・・で・・・でもちょっと・・・」
「あ、萩原さん、良かったら俺にもお茶入れてもらえると嬉しいな」
確認が一段落付いたのか、マネージャーが伸びをしながらソファに近づいてきた。
「ひゃっひゃい!分かりましたぁ!」
雪歩は文字通り飛び上がって台所へと向かっていった。

11 :12/04/01
「あちゃー」
「・・・あれ?もしかして俺嫌われてる?」
マネージャーは真の向かいの席に座って苦笑いをしている。
「い、いえそんなことは!でも雪歩はちょっとその・・・男の人があまり得意ではないというかなんというか・・・」
「成程ー」
「で、でも決してマネージャーの事が嫌いなわけじゃないから・・・えーと・・・」
「あはは、大丈夫大丈夫。俺も受け入れられるように頑張るさ」
数分後、台所の方から雪歩が戻ってきた。
「あ、あの〜・・・お茶、入りましたぁ・・・」
雪歩はマネージャーの反対側から手を伸ばして机の上に湯呑みを置いた。
「ありがとう。じゃあ早速頂こうかな」
「ま・・・まだ熱いと思いますぅ・・・」
「あっそう?じゃあちょっと話をしようか」
「え?何の話ですか?」
真が興味津津の目でマネージャーを見ると、マネージャーは改めて真と雪歩の間に体を曲げて向き直った。

12 :12/04/01
「最初の5日間、俺は君たち二人の仕事を担当させて貰います。至らない部分もあるかとは思うけど、どうぞ宜しく!」
少し間が空いて、マネージャーの言った意味が理解できた真の表情が明るくなった。
「本当ですか!こちらこそ宜しくお願いされられま・・・あれ?ま、まあとにかくボク達の仕事っぷりをたっぷりと見てもらいますよー!」
「ま、真ちゃんそんなにハードル上げないで・・・。あの、私もその・・・よ、宜しくお願いします!」
雪歩はお茶を運んできたお盆で顔を半分隠しながら、素早くお辞儀をした。
「ありがとう。それじゃあこのお茶、もう冷めたかな?」
「は、はい多分」
「じゃあ飲もうかな・・・うん」
マネージャーは湯呑みを持ち上げて舌で温度を確認した後、お茶を口に入れた。
雪歩は少し緊張の面持ちでそれを見ていたが、やがて彼が口を開いた。
「・・・凄い美味しい」
それを聞いた雪歩が少し微笑むのが、真横に居る真にも分かった。

13 :12/04/01
―――――――――――――――
「えーハニーと一緒に仕事できないの嫌ー!」
事務所の隅の机で美希がプロデューサーにしがみついている。どうやらたった5日間でもプロデューサーと居られないのが不服なようだった。
「こら、ワガママは駄目だぞ美希。社長の決定なんだから。それに社会人って言うのはな、色んな人といろんな場所や状況で関わることによって自身の心身の成長と自信の育成につながってうんたらかんたらなんやかんやでつまり美希が成長してくれれば俺も嬉しい」
「えーと・・・よく分かんなかったけど・・・ハニーはミキのためにやってるってこと?それならミキ、頑張っちゃおうかな!」
「おう、宜しく頼むぞははははは」
「じゃあレッスン行ってくるの!またねハニー!」
「おーう」
ガチャリと音がして扉が閉まった。
「プロデューサーさん・・・腹黒ですよ?腹黒」
美希が居なくなったすぐ後に春香がプロデューサーの隣に座る。
「・・・まああれだよ、目には目をって奴だ。小悪魔的なあれだ」
「・・・まったくもう。じゃあ私も頑張っちゃおうかなーなんて、えへへ・・・」
春香は人差し指で頬を掻きながらへにょりと顔を崩している。
「・・・あれ春香?今日は美希と一緒にレッスンの予定だよな?」
「え?あ!あああ!!!すっすいませんすぐ行ってきますプロデューサーさん!!」

14 :12/04/01
念のため支援

15 :12/04/01
地の文要らないわ
あと「」の前に名前入れてくれ
色々めんどくさい

16 :12/04/01
春香は慌てて身支度をし、外に出ようとする。
「慌てるなよ春香ー。いや慌てなきゃいけないんだけどさ、絶対に階段では転ぶなよ?」
「ははははい!では!!!」
バタンと音がして扉が閉まった。
「・・・振りじゃないからな?」
プロデューサーがそう呟いた直後、マネージャーが自分の席に腰を下ろした。
「あそっか、さっきまで春香が座ってたから・・・」
「ああいえ全然大丈夫です。それにしてもやっぱりプロデューサーさんは凄いですね」
「え?何がだ?」
虚を突かれたような表情でプロデューサーはマネージャーを見る。
「この事務所で一番アイドルのことを知っているのはやっぱりプロデューサーさんですよ。さっきから見てましたけど」
「ああまあ一年くらい一緒にいるからな・・・誰でも自然にこうなるさ」
「俺もそうなりたいもんですよー」
プロデューサーは軽く笑いながら照れ臭そうに頭を掻いた。

17 :12/04/01
>>15ごめん地の文の練習も兼ねて書いたSSだからそれは色々無理です。申し訳ない

18 :12/04/01
「君もあと1ヶ月で皆のこと、全部は無理にしても知っていくと良いよ。何度も言うけど、皆良い子たちばかりだから」
「はい、ありがとうございます。じゃあちょっとコンビニ行ってきますね」
マネージャーは席を立って扉の方へ向かう。
「おう、行ってらっさい」
今度は音を立てずに扉が閉まった。
そこでプロデューサーの頭にふと思い立ったのは、
「あれ?1ヶ月過ぎたらどうなるんだ?」
という事だった。

19 :12/04/01
マネージャーがコンビニに入ると、そこには二人の少女がいた。
店員の挨拶とほぼ同時にその少女たちはドアの方に振り向く。
「おやおや?あれは我が765プロのジャーマネちゃんじゃないかな?」
「うんうん!あれは我等が765プロのジャーマネちゃんに違いない!」
「こんにちは。ふた・・・いや亜美ちゃんと真美ちゃん」
マネージャーは二人の横を通り弁当を取ると、すぐにレジに向かっていった。
「あーん、ちょっと待ってよ・・・兄・・・ちゃん?」
「兄ちゃんが二人に増えちゃったね」
「何て呼ぼうか?」
「あんちゃんでいっかな?」
「それに決定→!」
「でも漢字にすると同じだね」
「大丈夫、口から文字は出ないから」
「あっあんちゃん」
レジで会計を済ませたマネージャーが二人の近くに再びやって来た。

20 :12/04/01
「じゃあそろそろ帰ろうかな。腹減ってきたし」
「えーちょっと待ってよー!もうすぐ亜美たちも決め終わるから!急いては事をしそ汁だよ?」
「ほっほーうあんちゃんの今日の弁当は蕎麦ですか?その理由とは如何に?」
「俺はコンビニで弁当を食べるときは基本蕎麦だ。周りの人間は自分で茹でた蕎麦の方が美味いとか言ってるが俺はそうは思わない。
まずこの二つのどこが違うかと言うとやはり麺の柔らかさと言うものが第一に挙げられるだろう。程よい口当たりと噛み切りやすいこの麺の柔らかさは堪らない。
次には麺つゆのほどよい辛み、いや甘辛さと言った方が正確か。家で作った麺つゆと言うものは辛いか薄いか普通かのどれかになるのがほとんどだからな。
甘みと言うのもは中々重要だ。最後はやはりあの麺をつゆの中で解していく時の快感かな。あれは実に気持ちが良い。
ちなみにこの話は素人が茹でた蕎麦との比較だからな。職人とかが作った蕎麦の方が美味いのは当たり前だからその辺はあしからず」
「あんちゃん熱いねー」
「そだねー」
マネージャーは満足気な表情で既に会計を済ませた二人とともにコンビニを出て行った。

21 :12/04/01
このようにして、マネージャーは765プロの面々と徐々に馴染んでいった。
そして最初の節目である1ヶ月はすぐに去った。
仕事の内容について言及するなら、普通に完璧だったと言えるだろう。
スケジュール管理などについても特に問題はなく、何か予期せぬトラブルが起こった場合には先輩のプロデューサーや社長の指示をすぐに仰いで対処した。
社会に出たての新人としてなら、まさに完璧だったと言える。
普通の中では。

22 :12/04/01
「いやあ1ヶ月ご苦労だったね!良い経験になったかい?」
今社長室には、社長とプロデューサーとマネージャーの3人がいた。
「はい、とてもいい経験になりました。ありがとうございました」
「では今後のことについてはまた少し後で皆にも言う事にするよ。じゃあ君は寛いでいてくれたまえ。改めてご苦労だった!」
「はい。では失礼します」
マネージャーはお辞儀をした後ドアから出て行った。
一呼吸置いた後、社長が話し出す。
「プロデューサー君・・・君は彼の働きを見ていてどうだった?」
「え?ああ、普通に頑張っていたと思いますよ?とくに大きなミスも無かったようですし」
「そうかね?」
「ええ、そうです」
ふう・・・と社長は少しため息をついた。
「?何か不満な部分でもあったんですか?」
プロデューサーが訝しげな表情で社長に尋ねる。

23 :12/04/01
「いやね、私から見るに、彼とアイドル諸君との距離がまだまだ遠く感じるんだよ」
「そう・・・ですかね・・・?」
「君なんかは入社してすぐに皆と打ち解けあってた気がするからな・・・彼は何か一定の『距離』をまだ保っていようとしている、そんな気がするのだよ」
「はあ・・・」
窓の外を見ながら遠い目で外を見ていた社長だったが、数秒経って急に振り向く。
「まあ、まだ1ヶ月だ!それに、これからが彼の本番だからな!」
「あ・・・これから彼、どうするんです?」
「ハハハ、まあ期待していてくれたまえ!今日の夕方は皆のスケジュールも空いているんだったな?」
「あ、ええと・・・そうですね。予定通りならの話ですけど」
「じゃあその時に彼の今後については言及しよう!お楽しみだな!」
まだ困惑気味のプロデューサーを尻目に、社長は部屋から出て行ってしまった。

24 :12/04/01
―――――――――――――――
夜。結局夜。
「えーでは少し遅くなってしまったが、ここでマネージャーの彼について皆に伝えたいことがある!心して聞くように!」
少しざわざわとしているアイドル達も、やはり社長の咳払いで静かになった。
「知っての通り彼には1ヶ月間、皆のマネージャーをして貰った。しかしこれからは、担当アイドル数人を決めて仕事をして貰いたいと思う!」
これには皆各々別の反応をしていた。
驚いた表情の者、落ち着いて微笑んでいる者、必死な表情で祈っている者・・・
「(美希の奴・・・選ばれないよう必死に祈ってるな・・・)」
プロデューサーが美希の方を見ながらそう思っていると、美希が潤んだ目で見ながらお願いのポーズをしてきた。
プロデューサーは親指を立てて微笑んでやると、美希もその意味が分かったのか笑顔に戻った。
プロデューサーは誰が選ばれるのか、先ほどマネージャーに聞いて知っていた。
「では、誰が選ばれるのか・・・うん、ここは彼自身に直接言ってもらおう!」
「え?あ、はい」
急な指名で驚いたようだったが、マネージャーはすぐ前に出て行った。
「えーと、これから俺と一緒に仕事をして頂くのは・・・」
ゴクリ、と皆一斉に唾を飲む。

25 :12/04/01
「菊地さんと萩原さんです。これからどうかよろしくお願いします」
「えっボ、ボクですか!?」
「・・・わわ私で良いんでしょうか・・・?」
驚いた表情の二人。次にプロデューサーが前に出て来て言った。
「そう言う事だ、真、雪歩。これからは俺との仕事も少なくなるけど・・・正直ちょっと寂しいけど・・・頑張ってくれ!」
真と雪歩はプロデューサーの方に向き直る。
「・・・はい!正直ボクもちょっと寂しいですけど・・・す、すいませんマネージャー・・・。で、でも頑張ります!」
「わ、私も・・・えとその・・・頑張りますぅ!」
事務所内に軽い拍手が起こった。
こうして、この3人の仕事生活が新しく始まったのであった。

26 :12/04/01
―――――――――――――――
今日はダンスレッスンの日だった。
3人とも事務所ではなく直接レッスン会場への集合だった。
「10分前・・・ちょっと遅かったかな・・・」
雪歩が時計を見ながらそう呟く。
そして階段を登りきってドアを開けた。
「お、おはようございます」
「良い蹴りッ!良い蹴りッ!良い蹴りッ!」
「はあっ!くあぁっ!はぁあああ!!!」
「・・・!?」
ドアを開いた向こうでは、真がマネージャーの腕に上段蹴りを食らわせていた。
「・・・えっと、何やってるんです?」
まるで状況を把握できていない雪歩に二人はようやく気付いた。
「あ、おはよう雪歩」
「おはよう萩原さん」
「おっおはようございます」

27 :12/04/01
なんだマゾだったのか

28 :12/04/01
肩で息をしている二人は、しばらく経ってやっと雪歩が何故不審そうな目をしているのかに気付く。
「・・・ああいやね?たまたまそこに手ごろなマットがあったもんだから、折角だから」
「雪歩!凄いんだよマネージャー!昔空手やってたんだって!」
「まあ習い事のレベルだけども」
説明されても何故そうなったかの理由は良く分からない雪歩だったが、ひとまず納得しておくことにした。
「あっそれより遅かったですか・・・?すいません・・・」
「ああいやいや全然大丈夫。最悪1分前までOK」
マネージャーは少し笑った後、腕に持っていたマットを部屋の隅に投げた。
「じゃあ早速始めようか」
「はい!」
二人の元気な返事が部屋に響いた。

29 :12/04/01
―――――――――――――――
「じゃあちょっと休憩しましょうか。えーと15分くらいね」
ダンスレッスンのコーチがそう言って手を叩くと、フラフラと真と雪歩が壁に寄り掛かってそのまま座った。
「ふぅ・・・良い汗かいたねー!」
「はぁ・・・私は・・・ふぅ・・・もう・・・」
「大丈夫?これ飲んで横になってなよ」
真は雪歩にペットボトルを渡す。
「あ・・・ありがとう真ちゃん」
「いやあお疲れ様」
「あっマネージャー」
マネージャーは近づいてきて真の隣に座る。

30 :12/04/01
「どうでした?ボクたちのダンス!」
「凄いんだなアイドルって。めちゃくちゃ練習ハードじゃないか。知識だけならまあ少しはあったけど、実際に見てみるとやっぱり違うもんだ」
「ひひー」
真は満面の笑みで、隣で寝ている雪歩の体を揺らす。
「だって雪歩!やったね!」
「・・・う、うん、ありがとうございます・・・はぁ・・・はぁ・・・」
雪歩はやっとのことで返事をする。
「あ、ごめん雪歩」
「二人はゆっくり休んでてよ。俺もちょっと先生と話したいことあるし」
「あっはい分かりました」
そう言うとマネージャーはその場から離れ、コーチのもとへ向かっていった。

31 :12/04/01
―――――――――――――――
20分後、まだ会話は終わっていなかった。
「はい・・・いやでもここはもっとゆったりとした動きで・・・」
「でもですねえ・・・はい・・・流れって言うものが・・・」
議論が平行線になっているということは、遠くから見ている真と雪歩にも分かった。
「何の話してるんだろうね?」
「うーん・・・あっ今度のオーディションの事じゃないかな?」
二人は1週間後にオーディションを控えていた。
決して絶対合格しなければならないとまでは行かないまでも、二人のステップアップにはそれなりに重要なものでもあった。
「じゃあまあ間を取ってこういうのはどうでしょうか?」
「うーん・・・ちょっと不安は残りますが・・・私もできる限りやってみます」
どうやら決着はついたようだった。
「じゃあ二人とも、始めましょうか」
「はーい」
コーチが手を叩くと同時に、二人は立ち上がり、コーチのもとへ向かっていった。

32 :12/04/01
逆に戻っていくマネージャーと雪歩がすれ違う瞬間、
「萩原さん、疲れは取れた?」
とマネージャーが言った。
「え?あ、はい大丈夫です」
「そうか、それなら良かった」
「あの・・・あ、ありがとうございますぅ・・・」
「どういたしましてです」
「それじゃあ始めるわよ。じゃあさっきの続きから」
「はーい」
時計は午後5時。そこから約1時間半、二人はレッスンを続けた。

33 :12/04/01

「じゃあ今日の練習は終わり!二人とも、お疲れさまでした!」
コーチがそう言うと、真と雪歩はその場にへたり込んだ
「はぁ・・・はぁ・・・疲れましたぁ・・・」
「ボクも・・・今日はなんかかなり・・・」
「じゃあしばらく休んだら帰ろうか、二人とも」
「はーい・・・」
しばしの沈黙の時間が流れ、荒い呼吸音だけが聞こえている。
「悪いな、ちょっと無理なダンスレッスンさせたかもしれない」
「え・・・?ああ、さっきの話の事ですか?」
仰向けになっていた真が体を半回転させて、マネージャーの方を向く。
「そうそう。オーディションに関係してるんだけどね」
「やっぱり」
「さて、じゃあそろそろ帰ろうか?大丈夫?」
マネージャーは鞄を持ち上げて二人を見下ろす。
「あっはいもうボクは大丈夫ですけど・・・雪歩?」
「うっうん私も大丈夫。すぐに支度しますね」

34 :12/04/01
帰り支度が終わると3人は出口の方へ向かっていく。
「では今日はありがとうございましたー」
「ありがとうございました、さようならー」
外に出ると、もう太陽も沈みかけていた。
「ああ、もうこんな時間だもんな。二人とも今日はこれでお終いだけど、直帰?」
マネージャーが尋ねる。
「ああえーと・・・ちょっとボク事務所の方に寄っていきたいんですけど・・・良いですか?」
「おう、全然構わないよ」
「じゃあ私も真ちゃんと一緒に行きますね」
「じゃあそろそろ日も沈むし、俺も付添うよ」
「はい、ありがとうございます!」
3人は階段を下りて、事務所に向かっていった。

35 :12/04/01
―――――――――――――――
「あっおかえりなさい。真ちゃん、雪歩ちゃん、マネージャーさん」
「ただいま小鳥さん!遅くまでお疲れ様です!」
「えへへ、仕事は大変だけど皆の為に小鳥さんは頑張っちゃうのです♪さあまずはこの作業に区切りつけないと・・・」
小鳥はそう言って再びPCに顔を向ける。
「あれ?音無さん、何か今日は上機嫌ですね」
マネージャーがソファに鞄を下ろしながら言う。
「そですね〜♪あ、そうだ!マネージャーさんも来ませんか?今日の飲み会!良いですよね!社長!」
小鳥は台所の方に声をかける。

36 :12/04/01
「ん?ああ!勿論だ!そういうことだから、今日はどうかねマネージャー君??」
「え?ああ、勿論OKです。お誘いありがとうございます」
マネージャーがそう返事をすると、社長は台所の方からお茶を持ってきた。
「ささ、皆お茶をどうぞ。君たちも」
社長はソファに座っていた真と雪歩にも声をかける。
「あはは・・・社長にお茶を淹れてもらうって何か申し訳ない気分になるね・・・」
「そんなこと気にする必要もないさ。まあもっとも、私は萩原君のように上手にお茶を淹れることはできないんだがね」
「い、いえそんなことは!」
雪歩が驚いたように否定するので、隣に居た真は笑ってしまった。

37 :12/04/01
二人がお茶を飲み終わると、マネージャーが何気ない調子で切りだした。
「そういえば、二人に訊きたいことがあったんだけど」
彼は自分の荷物の隣、真と雪歩の真正面に腰を下ろした。
「?何ですか?」
「折角この3人で一緒に仕事をすることになったわけなんだから、親密度と言うものを挙げたいと思って」
「親密度・・・ですか?」
雪歩が首を傾ける。
「うん。つまりさ、いつまでも『菊地さん』と『萩原さん』じゃあ堅苦しいかな、と思って」
「つまり呼び方のことですか?ボクは全然『真』って呼び捨てにして貰って構いませんよ!」
「あ・・・えっと私はその・・・ええと・・・うう・・・」
「あ、雪歩・・・」
真が心配そうに雪歩の方を向く。
「えーと、じゃあ・・・あー・・・とりあえず『真さん』 と『雪歩さん』って呼ぶってことで良い・・・かな?」
「・・・ごめんなさいぃ」
雪歩が消え入りそうな声でそう呟く。心なしか瞳が潤んでいるようにも見える。

38 :12/04/01

「じゃあ、ボク達は帰りますね」
真が立ち上がってそう言う。
「ちょっと暗いけど大丈夫か?良かったらタクシー代渡すけど」
「ああいえ!・・・あ、でも・・・じゃあお言葉に甘えて・・・えへへ・・・」
真は雪歩が暗い道は怖がるだろうと思ってそう言った。一番暗闇が怖いのは真本人であったが。
二人は扉の方へ向かって行ったが、そこで真がふと立ち止まり、こんなことを言った。
「そういえばマネージャー、マネージャーはずっとボク達担当でいてくれるんですか?」
真は頭の中にぽっと出た疑問を口に出しただけだったが、マネージャーはそれに深く考え込んでしまった。

39 :12/04/01
やっぱり名前ないと見辛いな

40 :12/04/01
そして数10秒後、彼は口を開く。
「ずっと一緒に居る、なんてことはもしかしたら出来ないかもしれない。俺の人生だからって俺が全部知ってるなんてことはないわけだし」
「そこは『俺は君たちのそばにずっといてやる』って格好よく断言する所じゃないんですかー?」
真は頬を膨らませながら、不満半分茶化し半分で言った。
「そう言われてもなあ・・・誰かが保証してくれるって訳でもないし・・・」
「ははは、すいませんマネージャー、こんなこと聞いちゃって。さ、行こう雪歩」
「う、うん」
雪歩はマネージャーの方を少し見た後、ほんの少し物憂げな表情で扉の方に体を向ける。
別れの挨拶の後、事務所の扉が閉まった。
今事務所内には社長、小鳥、マネージャーの3人が居る。

41 :12/04/01
>>39ホントごめん
地の文練習するなら台詞少なくするべきだったな・・・

42 :12/04/01
多分一場面にでるキャラの人数が多いからだと思う
場面ごとに分けたらいいんじゃね?

43 :12/04/01

数分後、再び事務所の扉が開いた。
「あ、プロデューサーさん!お帰りなさい」
「ただいま、音無さん」
「音無さん、口緩んでますよ。何妄想してるんです?」
目の前の机に居たマネージャーが小さく呟く。
「いっいえ何も!新婚の夫婦みたいだなーなんて何も!」
「・・・はい」
「おや?プロデューサー君、今日は如月君と一緒ではなかったのかね?」
「あ、もうこんな時間なんで直接家に送って行きました」
「そうかそうか。じゃあこれで心おきなくたるき亭で飲み明かせるな!さあ行くぞ皆!」
「おー!」
「えっちょ、皆急にどうしたんです?俺まだ状況把握が・・・」
そんなことを呟いているうちに、3人は外に出て行ってしまった。
こうなったら電気戸締りは勿論プロデューサーの仕事である。
「はあ・・・サラリーマンは辛い・・・」

44 :12/04/01
>>42なるほど
出来る限りは修正します

45 :12/04/01
たるき亭のカウンターに4人は並んだ。
左からマネージャー、プロデューサー、小鳥、社長の順番だ。
最初こそ落ち着いて飲んでいたものの、30分もすると小鳥が文字に出来ないような言葉で社長に語りかけていた。
社長はそれを笑いながら聞いている。
「(大人の貫録だなあ・・・)」
「プロデューサーさん」
マネージャーがジョッキを片手に話しかける。彼はまだほろ酔いなようだった。
「ん?どうした?」
「俺ね、今日真さんにこんなこと訊かれちゃったんですよ。『ずっとボク達と一緒に仕事してくれますか?』って」
「へえ。それで?なんて答えたんだ?」
プロデューサーは興味津津と言うよりは、優し気のある語調で質問する。
「いやね、ずっと一緒に居られるかは分からない、そんなこと誰も保証してくれないから・・・ってな感じで。あまり褒められた回答じゃあないですね」
そう言いながら、マネージャーは余っていたジョッキの中のものを喉に流し込む。

46 :12/04/01
「ふーん・・・それはまた・・・」
「雪歩さんも若干残念そうな顔してましたしね」
彼はそう自虐的に言って苦笑する。
「ちなみに、なんでそう答えたんだ?」
「あー・・・。そうですね・・・俺にもこれから先色々あるかも知れないですし、それに・・・」
「それに?」
一呼吸置いた後、彼は話し出した。
「ちょっと話は変わるんですけどね、俺が何でこの仕事に就いたのかって話なんですけど」
「ふんふん」
「俺、昔っから人に対して飽きっぽいというかなんというか・・・ずっと同じ人と一緒に居たりすると、バランスの悪さみたいなものを感じてしまって。だから結局、あるときはこの人と、ある時はあの人と、みたいな感じになっちゃうんですよね」
「へえ。でもそれはそれで良いんじゃないか?ほらだって、それだけ色んな人と関われるわけだし。まあ恋愛に対しては例外だけど」
「恋愛に関しては確かに致命的ですねー。まあしたことほぼないんですけども。・・・でも俺はそんな自分を変えたくてこの仕事を選んだんです。マネージャーって『そういう仕事』じゃないですか」
「成程ねー」
プロデューサーも一呼吸置くために、ジョッキの中のものを喉に入れる。

47 :12/04/01
「で?真と雪歩はその点に関して言うとどうなんだ?」
「その答えがまだ出てないからこそ、あんな答えを出しちゃった訳なんですよ」
「ああ、そっかそっか」
「俺の意向としては、勿論このままやっていくのが良いんですけどねえ」
「そうかそうか。うんうん。まあ大丈夫だろう」
「ん?大丈夫って?」
「ハハ、まあこれから先色々あるだろうけど、頑張ればきっと自分は変えられるさ」
「気になる言い方しますねー」
たるき亭の夜はまだまだ終わらない。
主に小鳥のせいで。

48 :12/04/01
―――――――――――――――
「マネージャー、良い人だったね」
無事タクシーを捕まえた二人。車内で十二分に寛いでいた。
「うん。そうだね真ちゃん」
「そういえば雪歩、マネージャーにはもう慣れた?」
真が車内で雪歩に体を寄せて聞く。
「え、えっと・・・今日、凄い優しい人だって分かったから・・・もう大丈夫だと思うよ」
「えっ?どんな風に?どんな風に優しかったの?」
真はさらに興味をそそられたのか、雪歩により体を寄せる。
「そ、そんな・・・改まって言うとなると・・・恥ずかしいですぅ・・・」
雪歩は車内の端の方に体を縮こまらせてしまった。
「あはは。でも良かった良かった。それにしても・・・やっぱりマネージャー、ずっとボク達と一緒にいてくれるといいんだけどなー」
「そう・・・だね。うん。私も・・・」
雪歩は外の流れていく景色を見ながらそう言った。

49 :12/04/01
―――――――――――――――
一週間後、遂にオーディションの日がやってきた。
「やっぱり緊張するね雪歩・・・」
「う、うん・・・」
三人はオーディション会場の控え室に居た。開始の30分前である。
「二人とも、オーディション経験は?」
マネージャーが尋ねる。
「は、はい!ボクも雪歩も過去には結構やったことありますけど、やっぱり緊張しちゃって・・・あ、ちょっとトイレ行ってきても良いですか・・・?」
「おうおう。あと30分だからその辺は宜しく」
「はい、じゃあ行ってきます」
真は立ち上がって外へ向かう。ドアノブを回す腕が少し震えているのが雪歩とマネージャーからも見えた。
「・・・もしかしてマネージャーも、緊張してますか?」
いつになくそわそわとしているマネージャーに向けて雪歩が質問をする。
「あ、ばれた?」
「や、やっぱりそうですよね」
「雪歩さんは?」
マネージャーは雪歩の向かいの椅子に座る。

50 :12/04/01
「私ももちろん緊張しちゃってるんですけど・・・その、慣れっこと言うか・・・」
「そう・・・雪歩さんは偉いね」
「いっいえ!緊張しやすいだけですぅ・・・えへへ」
雪歩ははにかみながらスカートの裾を指で弄っている。
「まあ、俺が緊張してどうとなるわけでもないんだけど・・・」
「ただいま戻りましたー」
カチリと音がしてドアが開く。真が戻ってきたようだった。
「おう、丁度良い。俺もそろそろ向こうに行かないといけないから、最後に言っておきたいことがあります。オーディションっていうのはやっぱり心持ちが大事なんだ。だから、自分の魅力を目一杯見せつけるつもりで臨んでほしいと思う。じゃあ頑張って!」
彼の言葉は決して具体的なアドバイスとは言えなかったが、二人の士気を上げるには十分であった。

51 :12/04/01
30分後、いよいよオーディションが始まった。
結果から書く。
真と雪歩は、このオーディションでは不合格だった。

52 :12/04/01
「残念・・・だったね」
控え室に戻ってきた真が呟く。時計は既に6時を回っていた。
「うん・・・」
「・・・二人とも、今日はお疲れ様。荷物まとめたら帰ろうか」
「は、はい・・・。あの、マネージャー・・・」
「どうした真さん?」
真はマネージャーの真正面に立ち、目と目を合わせる。
「・・・今日は合格できなくてすいませんでした。これからは、もっと、もっと精一杯努力して精進していきたいと思います」
真の言葉は、失望感こそ顕著に表れていたものの、強い意志の見られる口調だった。
「あ・・・ええと・・・うん、そうだな・・・」
マネージャーはその視線に耐えられなくなり、思わず目を逸らしてしまう。
「あの・・・えっと・・・私も・・・すいませんでした・・・」
雪歩は俯きながら、たどたどしくもそう言った。
「・・・荷物はまとまった?じゃあ、帰ろうか」
三人は控え室、そして会場の出口へと向かう。

53 :12/04/01
会場の外、駐車場までの道を歩く三人。
マネージャーが先頭となり、その後ろに俯き気味の真と雪歩が並んで付いていく。
道も半分を過ぎたころ、マネージャーが軽いため息を吐いたあとに話し出した。
「・・・二人とも、今日はすまなかった」
突然の謝罪に、真と雪歩は思わず立ち止まる。
それに気付いたマネージャーも後ろを向いた。
「え?そんな、マネージャーが謝ることなんて・・・」
「そうです・・・今日私達がその・・・ダメだったのは、その・・・」
「いや、俺のせいだよ」
マネージャーは強い口調でそう言った。
それに少し驚いた二人は口を噤んでしまう。
「自分のミスを正当化するつもりはないから、敢えて全部言わせて貰う。今回のオーディションで、俺は自分の我を通し過ぎた。
 レッスンの内容も自分のやりたいように組んで、そんでもってやるだけやって、『どうやったらオーディションを勝ち残れるか』という事を失念していた。
 審査員の好みや特色を積極的に知ることを怠った、俺の責任だ。本当にすまなかった」
彼は謝罪の言葉の後、頭を二人に下げた。

54 :12/04/01
「か、顔を上げて下さいマネージャー!・・・そりゃあ今回のことはマネージャーにも責任があったのかもしれませんけど、ボク達の力不足もあったのは確かです。だから・・・」
「その・・・一人で、全部背負い込まないで・・・下さい」
雪歩が真の言葉に続けて言った。
マネージャーが顔を上げて雪歩を見ると、彼女は少し身構えながらも、マネージャーに向かって優しく微笑んだ。
雪歩が今までに見せたことのない表情だったので真は少し驚いたが、それにつられて真も自然と口元が緩んでいた。
「ごめんな・・・うん、ありがとう、二人とも」
暗い気分こそ抜けはしなかったが、彼らは皆顔を上げて歩きだした。

55 :12/04/01
「シートベルトはOK?じゃあ出発しようか」
マネージャーがアクセルを踏み、車が動き出す。
事務所までの道の信号で車が止まると、マネージャーが話し始めた。
「えー・・・こんな時に何なんだけど、実はプレゼントがあります」
「え?プレゼントですか!」
真が後部座席から前に乗り出す。
「そう。まあ物じゃないけどな。実は今度、真さんと雪歩さんの二人でライブをやって貰う事になってるんだ」
一瞬の沈黙の後、彼女達から歓喜の声が漏れる。
「ライブ!本当ですか!やーりぃ!」
「はわわ・・・真ちゃんと二人でライブ・・・緊張してきましたぁ・・・」
「ははっ、緊張するの早いよ雪歩!ありがとうございますマネージャー!最高のプレゼントです!」
信号が青になったので、マネージャーはアクセルを踏み込む。

56 :12/04/01
「そうか。喜んでもらえるなら俺も嬉しいよ。・・・本当はこのオーディションで合格してからやりたかったんだけどね。まあグチグチ行っても仕方ないから、今度のライブは絶対成功させような」
「はい!・・・あ、そういえばユニット名ってどうするんですか?」
まこゆき?ゆきまこ?いやいや・・・と真は一人で思索する。
「真ちゃんそれはちょっと・・・安直と言うかなんというか・・・」
「えー酷いよ雪歩!確かに安直だけど!」
一通り落ち着いたところで、マネージャーが口を開く。
「実はもう名前も大体決まってるんだ。ユニット名は、二人の出す曲名から取って『First Stage』・・・これで良いかな?」
「・・・はい!凄い良いと思います!うわあ・・・なんかこう、うわあ・・・!」
「ふふっ、私もとても良いと思います!」
こみ上げてくる感情を体で表現する真の隣で雪歩が言う。
「・・・そうか、それは良かった。さあ事務所に着いたぞ」
三人、特に真は浮足立ったまま事務所の中に入って行った。

57 :12/04/01
―――――――――――――――
翌日早朝、765プロ事務所内
「真、雪歩!ちょっとアンタ達、こっちへ来なさい!」
「ん?どうしたの伊織?」
「ほら、そこ座って」
二人はソファに腰を下ろす。
「アンタ達・・・昨日のオーディション、駄目だったみたいじゃない」
「ううぅ・・・はっきり言われちゃいましたぁ・・・」
雪歩が肩を縮こまらせる。
「本当に大丈夫なの?アンタ達のマネージャーは」
早朝なのでマネージャーはまだ事務所には来ていない。
「ええと・・・そりゃ昨日は駄目だったけど、ちゃんと失敗した原因も分かってたみたいだし・・・多分大丈夫なんじゃないかなあ」
「多分、ねえ・・・」
伊織は足を組み直し、一つため息をつく。

58 :12/04/01
「で、でもね伊織ちゃん!私・・・多分真ちゃんもそうだと思うんだけど・・・昨日のオーディションでは、凄いなんて言うか『思い通り』やれたというか・・・」
「はぁ?どういうことよ?」
「あ、やっぱ雪歩もそうだった?うーん何て言うかね、自分を思いっきり出せたっていうか、伸び伸びやれたっていうか・・・」
真も上手い言葉が見つからず、言葉に詰まって頭を掻く。
「よく分かんないけど、それはあのマネージャーのおかげって訳?」
問いただすように疑問を投げかける伊織。
「うん・・・でもマネージャーは『自分の勝手を通し過ぎた』って言ってたけど・・・」
「全く・・・それで不合格なら世話ないってのよね」
伊織は髪と服を整えながら立ち上がる。
「でも・・・雪歩。アンタがそう言うんなら、まあ、そうなんでしょうね」
その伊織の口調は今までのように尖っていなかった。
少しキョトンとしていた雪歩だったが、少し経ってから無言で満足気に頷いた。

59 :12/04/01
そのまま伊織がその場から離れようとすると、真が引きとめた。
「あれ?ボクは?ボクについては何かないの伊織?」
「ウルサいわねえ全く。アンタは何も言わなくても勝手に納得しちゃうでしょ」
「なっ!どういう意味だよそれー!」
今にも言い合いが始まりそうなタイミングで、事務所のドアが開いてマネージャーが入ってきた。
「おはよう。・・・ほら、真さんも水瀬さんも喧嘩しない」
「ふんっ・・・余計なお世話よ。・・・それに余所余所しいのよその呼び方。いつまでそう呼ぶつもり?」
「うん、じゃあお言葉に甘えます、伊織さん」
そう言ってマネージャーが笑うと、伊織は少し彼の方を見た後、またそっぽを向いて事務所の奥に行ってしまった。
「マネージャー、もう全員下の名前でも良いんじゃないですか?」
真がマネージャーの顔を横から覗き込む。
彼はしばらく考えた後、うんそれが良いかなと言って一人で頷いていた。

60 :12/04/01
非常に読みにくい

61 :12/04/01
ですよねー
・・・一応修正はしてるんだがやっぱ書き手だと分からない・・・

62 :12/04/01
そして時は過ぎ、真と雪歩は練習に練習を重ね、遂にライブの日を迎えた。
「雪歩・・・いよいよだね・・・」
会場前に三人はたどり着く。
風が強く、建物を見上げる真の髪を激しくなびかせていた。
辺りには物販用や機材搬入用のトラックがいたるところに停められている。
「うん、そうだね」
「二人とも、緊張してる?」
隣にいるマネージャーが、やはり建物を見上げながら訊く。
「はい、良い感じに」
「勿論してますけど・・・私達、この日の為に一杯練習してきたから、大丈夫です」
雪歩らしからぬ強い言葉に少し驚いたのか、マネージャーは彼女を横目で見る。
しかしその目を見て思う。
―――ああ、この子たちならきっと大丈夫だ。
「・・・さあ、中に入ろうか。風も強い」
「はい」
彼らは会場に向かって歩みを進めた。

63 :12/04/01
控え室。開場後間もなく、ライブ開始まで約40分。
彼らは開場スタッフとともに進行の最終確認をしていた。
スタッフの流れるような説明とともに確認が終わる。
「では、菊地さん、萩原さん。本日は宜しくお願いします」
「はい!宜しくお願いします!」
スタッフは手際良く道具を片付け、ものの数十秒で部屋から退出した。
「・・・さあ、いよいよだ。気張っていこう」
マネージャーは大きく息を吐いてから言った。
「はい!・・・ところでマネージャー、プロデューサーから聞いたんですけど、ボク達のライブに来てくれたことがあるんですか?」
真に訊かれて、マネージャーは過去の記憶をたどり、そういやそんなこともプロデューサーには言ったな、と思い出す。
「うん、結構あるよ。ちょうど半年とちょっと前くらいだったかなあ。初めてライブに行ったのは」
懐かしいな、と彼は一人で頷く。
「半年前って言うと、ええと・・・もしかして、あの竜宮小町が遅れちゃった時のライブですか?」
真も当時のことを思い出す。
「ああ、そうだったな、そんなこともあった」
「で、どうでしたか?その時のボク達!」
真が笑いながら尋ねる。

64 :12/04/01
「どうもなにも、あのライブは俺がこの仕事に就こうと思ったきっかけだからな」
彼は若干照れ臭そうに頭を掻きながらそう言った。
「えっ、そうだったんですか?えへへ・・・何だか嬉しいな・・・」
雪歩が首を傾げて笑う。
「あそこから半年間、俺も必死で勉強したよ。・・・だからな、君達には感謝してるんだ。してもしきれない位」
「・・・じゃあ今日のステージは、マネージャーの為にも、最高のものにしちゃいますから!」
真はマネージャーの目を真っ直ぐ見ながら、ガッツポーズを決める。
「ステージの横で、私達のこと・・・あの、しっかり見ててくださいね?」
雪歩は恥ずかしそうにしつつも、上目遣いでマネージャーを見て言う。
「ああ、勿論だ。・・・さあ、君達のステージへ行こう」
「はい!」

65 :12/04/01
「いえーい!皆見てるー?皆は見えてるよー!」
「きょ、今日はどうか宜しくお願いしますぅ!」
スポットライトがステージ上の彼女たちを照らし、観客の歓声が一斉にそれに向かって注がれる。
「今まで、ボク達は765プロの一員同士としてそれぞれ活躍して来たけど・・・」
「これからは真ちゃんと私の二人で一緒にアイドルをして行きます!ユニット名は、せーのっ」
「「「「「「「「「「FirstStage!!!!!!!」」」」」」」」」」
「ひひー。皆ありがとう!さっすがー!」
「それじゃあ、早速一曲歌いたいと思います!」
「「聴いてください、『First Stage』!!」」
一際強い歓声の後、観客は音楽が始まると同時に一斉に静かになり、サイリウムを頭上に挙げる。
軽快なテクノ調の音が会場全体に響き渡り、その場にいる人間の心を浮き上がらせていく。
そしてイントロが終わり、雪歩は息を吸い込んだ。

66 :12/04/01
―――言いたいことさえ 言えない私だけれど
真もマイクを構える。
―――もし恋愛するなら 第一候補はいるの
―――あと少しだけ前に出て 言葉かけられたならば・・・
―――手を伸ばしたら届くほど近い存在なだけに・・・
「It’s my first stage」

67 :12/04/01
マネージャーは舞台袖からその様子を眺めていた。
彼はその場から一歩も動けず、瞬きもできず、立ちつくすことしかできなかった。
ステージの上の彼女達は、それほどまでに美しかった。

68 :12/04/01
彼はライブには何度も行ったことがある。勿論最前列近くの席でアイドル達を見ていたこともある。
しかし、舞台袖から見えるアイドル達の姿は、普段のそれとは全く違っていた。
ステージの上で、生き生きと話し、歌い、踊る彼女達。
それを見て、聞いているだけで、彼の心は止めようもなく高鳴った。
一介のファンだったころの彼と今の彼。
今の彼は、ステージで輝くアイドル達が裏でどれほどの努力をしているのかを知っている。
彼女達が、どれほどのものを背負っているのかを知っている。
彼の眼に映る「アイドル」は、最早以前のものとは全く違っていた。
その決して表舞台に出ない姿を知っているからこそ。
「はは・・・ははは・・・」
嬉しい。
嬉しい。嬉しい。嬉しい。
彼は、溢れかけた涙で前が見えなくならないよう、両手で目をこすった。

69 :12/04/01
さる

70 :12/04/01
「みんな、ありがとう!今日のライブはこれで終わりです!」
真は息を荒くしつつも、観客に満面の笑みを向ける。
「あの、私達の初めてのステージで・・・とっても緊張したんですけど、その・・・楽しんで頂けましたか?」
雪歩が観客に恐る恐るマイクを向けると、強い歓声が会場を揺らす。
それを聞いて安心した彼女から笑みがこぼれる。
「それでは皆さん、もう一度・・・」
「「ありがとうございました!『FirstStage』の『次のステージ』にご期待下さい!」」
さらに強い歓声と拍手を受けて、二人は舞台袖に向かって走り去って行った。
――――――――――――――――――――
「はぁ・・・はぁ・・・どうでしたか!?ボク達のステージ!」
真は客席から見えない位置に着いた後、真っ先に目の前にいるマネージャーに話しかけた。
「・・・・・・・・・」
「マ、マネージャー?どうしたんですか?」
「・・・あはは、えーと・・・あははは・・・」
ふやけた顔のままやっとのことでそう言ったマネージャー。
「た、大変ですぅ!マネージャーが変になっちゃったよ真ちゃん!」
「ゆゆ雪歩も落ち着いて!・・・と、とりあえず部屋に戻りましょうか」
真が先導となり、三人は控え室に向かう。

71 :12/04/01
>>69そうです規制くらってましたw
人も少ないみたいですが、まあ自己満でも終わらせます

72 :12/04/01

控え室の椅子にもたれかかり、肩で息をしている真と雪歩。
その顔は実に満足気で、マネージャーはこの二人のことを改めて誇りに思った。
「・・・凄えよアイドルって。マジで凄い。つーか君たちは凄い」
雪歩はマネージャーに顔を向け、柔らかくほほ笑む。
「・・・ありがとうございますマネージャー。マネージャーが袖から私達を見てくれてるの、こっちからも見えてました。だよね真ちゃん?」
「うん!ありがとうございます!」
マネージャーは笑顔で天井を仰ぎ、一呼吸吐く。
「いやね、もう・・・マジで凄い。・・・悪い語彙が貧弱で」
「そんな凄い凄い言われると、えへへ・・・ちょっと照れちゃいます」
雪歩は頬を淡く染めながら、口に手を添えて笑う。
「凄えっすホント。君たちのステージは最高だった。心から言わせてもらう。ありがとう」
真はその言葉を聞くと、目を閉じて首を横に振った。
「・・・いえ。今日のステージは、マネージャーがあの時・・・オーディションの時から、ずっとボク達のために人一倍頑張ってくれてたのを知ってます。だからこれは、三人で作り上げた結果です!」
「そう・・・か。そうだな・・・」
三人はその後数十秒間、お互いに顔を見合わせては笑っていた。

73 :12/04/01
読みづらい・・・

74 :12/04/01
支援

75 :12/04/01
少しして落ち着いた後、マネージャーが息を吸い込んで言う。
「さてと・・・じゃあそろそろ事務所に帰って社長に大成功の報告をしようか。真さん、雪歩さん、スタッフさんに挨拶しに行くから準備お願い」
「あ、はい」
真は立ちあがってマネージャーのもとに向かおうとする。
「・・・」
しかし雪歩はその場で座ったまま黙り込んでいた。
真は雪歩の近くに行き、肩に手をかけようとする。
「どうしたの、雪歩?」
「・・・・・・・・・あっあの!」
沈黙の後、雪歩は急に立ち上がり、外に出て行こうとするマネージャーを引きとめる
「ゆ、雪歩?」
「?雪歩さんどうしたの?」
マネージャーは首をかしげてそう尋ねる。
「・・・」
雪歩は胸に手を当てて、しばらく俯き気味に深呼吸をしていたが、やがて意を決したように言った。
「あの・・・そのっ・・・あの時出来なかったお返事・・・を・・・」
「へ?返事?」
マネージャーはいまいちピンと来ていない顔で雪歩を見る。
今にも膝から崩れ落ちてしまいそうな雪歩だったが、服の裾をしっかりと握り、言葉を続ける。

76 :12/04/01
>>73誰が言ってんのか分かり辛いって事ですよね・・・すいません

77 :12/04/01
「わ、私のことは・・・えっと・・・ゆ・・・『雪歩』って、呼んでもらっても、その、全然構いません・・・から・・・」
しばらく意表を突かれた表情をしていたマネージャー。そんな彼を見て、雪歩は顔を真っ赤にして壁に隠れてしまった。
しかしそのすぐ後、マネージャーは
「ありがとう、雪歩。・・・これからはそう呼ばせて貰うよ」
と、壁の向こう側に居る雪歩に言った。
それを聞いて安堵した彼女は、壁に背を付けたままへたへたとその場に座り込んでしまった。
「雪歩・・・良かったね、頑張ったね・・・!」
真は座っている雪歩に手を差し出す。
「・・・うん。ありがとう真ちゃん」
二人は手を繋いだままマネージャーに向かって歩いていく。
そこで真はふと立ち止まり、思いついたことを口に出す。
「・・・あ!じゃ、じゃあボクのことも・・・」
「OK、真」
即答だった。
「・・・はい!」
真の力強い返事が部屋に響いた。

78 :12/04/01
キリも良いのでちょっと風呂入ります

79 :12/04/01
読みづらいな

80 :12/04/01
―――――――――――――――
「いやあ昨日は改めてご苦労であった!・・・でだ、昨日君達が帰った後、善澤君から君達の取材をしたいという依頼が来てね。勿論引きうけてくれるね?」
ライブの翌日。生き生きと話をする社長の前にはマネージャー、真、雪歩の三人が居た。
「善澤さんって、あの善澤さんですか?」
驚いたように社長に尋ねるマネージャー。
「うむ、多分その善澤さんだ」
マネージャーの顔が明るくなる。
「あれ?マネージャー、善澤さんのこと知ってるんですか?」
真がマネージャーの顔を覗き込みながら言う。
「ああ、そりゃ勿論。あの人の書いた記事のおかげで有名になったって話は数え切れないほど聞いてるよ。ところで社長、お知合いなんですか?」
「ん?ああ、旧知の仲・・・と言ったところかな。では諸君!今日も宜しく頼んだよ!」

81 :12/04/01
地の文入れてるのに文章の決まりごとは守らない系SS

82 :12/04/01
やはり読みづらいようなので暫くの間は台詞の前に名前付けます。
かなりくどくなるとは思いますが読みづらいよりはマシということで・・・

83 :12/04/01
――――――――――――――――――――
マネージャー「それじゃあ雪歩、この前出来なかった部分のレッスンに行こうか」
雪歩「はいマネージャー!今日もよろしくお願いしますね!」
元気な返事とともに雪歩がマネージャーの元へ駆け寄っていく。
真「あれ?それならボクはどうしてましょうか」
マネージャー「えーと・・・真はレッスンも大丈夫そうだし・・・ゆっくり事務所で休んでてくれるかな」
真「え、ああ、はい」
真は何か迷っていた様子だったが。そう返事をしてソファに座った。
マネージャー「じゃあ、行ってきます」
事務所の扉が閉まり、一瞬の静寂が訪れる。
美希「・・・どうしたの?真君」
真「え?な、なにが?美希?」
美希は真に顔を近づける。
美希「だってー、いつもの真君だったら『ボクも行きます』って絶対言うって思ったのに」
真「あ・・・えへへ・・・さすが美希は鋭いなあ・・・」
真は少し悩んだ様子だったが、息を整えてからソファに座った。
真「実はさ、ちょっと皆に訊きたいことがあって・・・」
今事務所内には、真、美希、響、貴音、やよい、そして机でファッション誌を読んでいるプロデューサーと小鳥の7人が居た。
真の言葉で、彼らの視線が一斉にソファの方向に注がれる。

84 :12/04/01
どうですかね?地の文もいらないと言うならカットしたいと思いますが・・・

85 :12/04/01
個人的には地の文カットして○○「」をつかって最初から書いてほしい

86 :12/04/01
うーん・・・全部はちょっと
では登場人物が多い時だけ名前入れて地の文カットしたいと思います

87 :12/04/01
響「どうしたんだ、真?」
美希「あれ?ハニーもこっち来なよー」
P「あっはは。ガールズトークなら加われないが、それ以外の話なら・・・」ガタッ
真「あ、ガールズトークです」
P「・・・」スッ
小鳥「うう・・・プロデューサーさん・・・辛いですね、ガールズトークに加われないというのは・・・」
P「はい・・・。え、いや音無さんは加われるでしょ」
小鳥「・・・最近の流行りとか全然分かんないんです、私・・・」
P「えーとじゃあ・・・この雑誌に載ってる服とかどうです?音無さん」
小鳥「えーちょっと地味すぎないですか・・・?」
P「いえいえ、音無さんみたいに大人の女性はこういう落ち着いた服が似合いますよ。逆に考えるんです。歳をとったんじゃなく大人の魅力が出てきたって」
小鳥「ぷ、プロデューサーさん・・・そんな」
やよい「な、なんだかプロデューサーの目が輝いてますう・・・」
響「あれ、絶対遊んでるよね・・・」

88 :12/04/01
美希「ぶーハニーは意地悪なのー」
真「そ、それでさ、皆に話って言うのは・・・その・・・」
貴音「雪歩殿のことでしょうか?」
真「!」
真「・・・あははは。さすが、貴音さんも鋭い」
貴音「雪歩が居なくなった後に話し始めましたから」ニコッ
やよい「雪歩さんですかあ?・・・ええと、そういえば最近、すっごく楽しそうにしているような気がするかなーって」
響「うん、自分もそう思うぞやよい。テレビとかでもすっごい良い表情してるよね」
真「う、うん・・・それでさ・・・」モジモジ
響「それで?」
真「そ、それがさ・・・雪歩が楽しそうなのって、大体マネージャーと一緒の時・・・なんだよね・・・」
美希「・・・あーミキ分かったの!雪歩、マネージャーのこと好きになっちゃったんだ!」
・・・・・・。

89 :12/04/01
頑張ってるのはとてもわかるんだが・・・
クソつまんねぇ

90 :12/04/01
響「・・・えっ」
やよい「ええっー!」
P「ブッー!!!」
小鳥「プロデューサーさん!?大丈夫ですか!?・・・あー服は大丈夫みたいですけど雑誌がコーヒーで・・・」
美希「わ、ハニー大丈夫?」
P「え゛ほっえ゛ほっ」
やよい「ゆ、雪歩さんは恋をしちゃってたんですかあ!?うっうー・・・雪歩さんはオトナですう・・・」
響「ゆゆゆ雪歩が恋?・・・確かに『楽しい』というより『嬉しい』って感じではあったけど・・・」
P「ゆゆゆゆゆゆゆゆ雪歩が!?恋!?マジで!?」
美希「ちょ、ハニー驚き過ぎなの・・・。でもそういうコトだよね?真君」
真「え、ええと・・・まだハッキリそう言える訳じゃないんだけど・・・そ、そう言う事なのかなあ・・・?」
貴音「ふむ・・・雪歩殿が恋・・・」

91 :12/04/01
P「これはガールズトークとは言え由々しき事態・・・行きますよ小鳥さん!」ダッ
小鳥「ちょ、ちょっとプロデューサーさん!?」
美希「あれ?真君、それで相談っていうのは?」
真「え?いや、相談とは言ってないと思うんだけど・・・うん・・・まあ、雪歩のことを皆にも聞きたかっただけ?なのかな?」
美希「ふーん」
響「ちょっと自分もドキドキしてきたぞ・・・そっか、雪歩がかあ・・・そっかあ」
真「わわわ!も、もしかしたらボクの勘違いかもしれないからアレだよ!ええと・・・アレだって!」アワアワ
P「む?そういや今雪歩とマネージャーはレッスン中だったな?・・・誰か、様子を見に行ってこないか?」
やよい「プロデューサー、目がやっぱりキラキラしてますう・・・」
響「遠足前の小学生みたいな瞳だぞ・・・」

92 :12/04/01
貴音「ふむ・・・小鳥嬢、これからの皆のすけじゅーるを教えて頂けないでしょうか」
小鳥「ええと・・・美希ちゃんと真ちゃんと貴音ちゃんは午後まで空いてるんだけど、やよいちゃんはこれから真美ちゃんと竜宮小町と合流してラジオのお仕事、響ちゃんは後二時間後にテレビ番組の収録の打ち合わせね」
P「流石音無さん。スケジュールの管理は完璧ですね」
小鳥「えへへ・・・そんなこと言われたら照れちゃいますよ・・・」テレレ
やよい「あ、じゃあ私、そろそろ出かけなきゃなんですかあ!?急がないと大変ですー!」ハッ
P「あ、じゃあ俺もやよいを送る準備をしないとな・・・」
美希「ハニー、さすがに今からやる仕事を忘れてるって言うのはどうかと思うの」
P「悪い、今それどころじゃなかったから」

93 :12/04/01
美希「・・・ふーん。でもミキはね、ハニーのそんなところも好きだよ?」ニコッ
P「・・お、おう」
美希「ハニー、やっと目が元に戻ったの」
P「ハハ・・・あれ?じゃあ結局誰が偵察に行くんだ?」
小鳥「事務所からレッスン場までは車で10分・・・その気になればやよいちゃん以外なら誰でも行けるわね」
響「ぴよ子もノリノリだな」
真「そうなの小鳥さん?・・・じゃあ、ここは公平にジャンケンで決めようか!」ジャーンケーン
―――
響「・・・で、自分になったわけだけど・・・上手くやれるかな?」
真「うーん・・・ボクもよくレッスン場には行くけど、バレないようにって言うのはちょっと難しいかもね・・・」
貴音「最悪、見つかってしまっても『自主練習に来た』と言い張れば大丈夫なのではないでしょうか?」
響「うん・・・じゃあそうしようかな」
やよい「うっうー!準備終わりましたあ!さ、行きましょうプロデューサー!」ダッ

94 :12/04/01
P「オッケーやよい。じゃあ響も一緒に車に乗ろう。レッスン場まで送っていく。俺は律子にやよいを届けるだけだからすぐ終わる。だから帰りは俺に電話してくれればそのままお前を迎えに行けるぞ」
響「分かったぞプロデューサー!じゃあ皆、行ってくるぞ!」
ガチャ  バタン
一時間後―――
小鳥「おかえりなさいプロデューサーさん、響ちゃ・・・あれ?どうしたの?そんなぽけーっとした顔して」
美希「まるで魂が抜けてるみたいなの」
貴音「なんと!それは一大事です!大丈夫ですか響!気をしっかり!」ガッ
響「わ・・・ほ、ほんとに魂が抜けてるわけじゃないから大丈夫だぞ・・・」ユサユサ
真「で、で、どうだったの雪歩は?ねえ!」
響「ちょ、近いぞ真・・・ひとまずソファに座ろう」
響「ふう・・・」

95 :12/04/01
響「・・・ええと、今の気分が気分だから、上手く話せないかもしれないけど・・・」
真「ああもう早く早くう!待ちきれないよ!」
響「・・・うん。自分、むこうに着いてから、まずバレないようにしゃがみながらドアをそーっと開けて覗き込んだんだ」
皆「うんうん」
響「そしたら雪歩が踊ってた」
真「まあレッスン場だからね」
響「でも、雪歩の踊りのキレというかなんというか・・・そういうのがいつもと全然違ったんだ」
皆「おおー」
響「でも一番違ったのは、雪歩が凄い良い笑顔だったってことなんだ。実際テレビで見たことないくらいかもしれない。で、マネージャーはそれを後ろで見守ってる感じだった」
美希「やっぱり!愛の力は偉大なの!」
響「・・・可愛かった」
真「え?何?響」
響「ああうん!なんでもないぞ!・・・で、しばらく踊ってたんだけど、驚いたことにね・・・いや、こういっちゃ正直悪いんだけど・・・」
貴音「?何でしょうか」

96 :12/04/01
響「全然ミスが無いんだよね。数えても1〜2回くらい」
皆「おお・・・!」
響「で、休憩に入る訳なんだ。ミスはしないと言っても疲れるのは当たり前だから、フラフラになりながら壁に向かってへたれこむ」
小鳥「ふむふむ」
響「で、その座り込んだタイミングで、マネージャーがペットボトルを差し出す。『お疲れ様。良い笑顔してた』って」
真「お、流石気が利く」
響「で!その時の雪歩の顔!」
小鳥「ど、どうしたの響ちゃん?」
響「わ、悪いぴよ子。・・・で、その時の雪歩の顔なんだ。マネージャーがペットボトル渡してくれてるのにハッと気付いて、
  ちょっと慌てながらも、両手でそっと添えるようにしてそれを受け取る。そのちょっと驚いたような顔から、雪歩の顔がだんだん緩んでいって、
  最後にはすっごいほんわかした笑顔になって『ありがとうございます、マネージャー。えへへ・・・』って!」
皆「お、おお・・・!」

97 :12/04/01
地の文読みにくいとかガキかよ

98 :12/04/01
響「で、雪歩はそのペットボトルを飲もうとする。で、キャップを開けると、雪歩の表情が少し『あれ?』って感じになったんだ」
美希「え?どうして?」
響「そしたらマネージャーが『ああ、蓋は開けておいたよ。疲れてるだろうから。飲んでなんてないからそこは安心して』って」
真「うわ、流石気が利く」
響「で、雪歩はそれにお礼を言った後、中身を飲んで、キャップを閉める」
皆「うんうん」
響「で、そのペットボトルを組んだ両腕で抱きしめるように、二の腕と胸の間に挟むんだ。体育座りで」
皆「おお」
響「で、ペットボトルをぎゅっと抱きしめる感じになって・・・ちょっと頬を赤らめて、腕に顔を埋めて、立ってるマネージャーには見えないように口だけ笑ってるんだ・・・」
皆「・・・うおお!!」

99 :12/04/01
日常から小説読んでればよめるがな……
保守

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