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2013年04月テレビドラマ205: カラマーゾフの兄弟 原作ネタバレスレ (215) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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カラマーゾフの兄弟 原作ネタバレスレ


1 :2013/01/16 〜 最終レス :2013/03/26
フジ土23 カラマーゾフの兄弟 原作ネタバレスレです。

2 :
原作ドストエフスキーw

3 :
2013年1月12日スタート 毎週(土) 23時10分〜23時55分

キャスト
黒澤勲(次男)・・・市原隼人
黒澤満(長男)・・・斎藤工
黒澤涼(三男)・・・林遣都

4 :
スタッフ
原作
「カラマーゾフの兄弟」 ドストエフスキー
企画
佐藤未郷
プロデュース
森安彩(共同テレビ)
脚本
旺季志ずか
演出
都築淳一(共同テレビ)
佐藤源太(共同テレビ)
村上正典(共同テレビ)
制作
フジテレビ
制作著作
共同テレビ

5 :
反日Pの森安彩か。
前田敦子にリトルボーイT着せたりヤバい奴じゃん。

6 :
「賢い人とはちょっと話しても面白い」のやりとりは入るんだろうか
あれが無いとスメルジャコフへの疑惑もイワンの自責も出てこないよね?

7 :
>>5
まじでww
まあないだろうけどイワンがこの先
リトルボーイT着て出てきたら祭だなww

8 :
イワンがリトルボーイTシャツいやああああああああw

9 :
想像して吹いたwww一気にギャグドラマになるなww

10 :
時代設定が戦前なら不吉な暗示ともとれる

11 :
リトルボーイTはカラマーゾフでやるなら全然おkだなww
シリアスにもシリアスな笑いにもなる汎用性の高さww

12 :
ttp://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/calendar.html
2/25〜2/27の深夜にソ連版の放送あるよ

13 :
>>12
それ、ロシア映画らしいつまらなさだったな

14 :
>>12
観たことあるけど、
原作読んでないと意味の分からないシーンが沢山あるよ
でもキャスティングはイメージ通りで最高
特にカーチャとグルーシェンカは美しさも演技も素晴らしい

15 :
こっちのカーチャとグルーシェンカはやっぱり残念だな
丸顔厚化粧のグルーシェンカなんてありえない

16 :
うん
カーチャはともかくグルーシェンカはマジでミスキャスト

17 :
足が不自由な人はだれ?

18 :
リーザ出なさそうじゃね
グルーシェンカがアレだから美少女欲しいところだけど

19 :
カーチャもあんな少年漫画のヒロイン的なおっとり系ってちがくね?
高嶺の花で元々はミーチャみたいな乱暴モノを軽蔑しきってて
婚約したあともどこか上から目線で、
イワンの気持ちも知っていて自分も愛していながら振り回し、
なんだかんだでヤっちゃうだけの
高慢さがないと裁判でのアレが引き立たない。

20 :
>>19
おっとりじゃないだろwww
せっかく心から忠告してるのに、あなたに何がわかるの!とか逆ギレ
gdgd電話してくるし普通にあれきっつい女だぞ
ただ、高慢さについては、今後出てくるであろう(と思いたい)
グルーシェニカにキスするしないのエピソード再現を期待したい
お嬢様は私にキスしたけどwww私はお嬢様にはキスしなかったからwwwてやつ
カーチャの自爆名場面なので
まあ基本自爆型だけど
あのクルミとカナコで果たしてどこまでやれるか未知数だが
女二人でボルテージ上げて男どもが引きまくるのがぜひ見たい

21 :
カーチャは今日の回で、ミーチャから四千五百ルーブル借金に相当するエピソードがあるっぽいから
そこがまず第一の見せ場だな
ドラマだとグルーシェニカはどういうきっかけでアリョーシャと絡むんだろう
ラキーチンにも登場してもらいたいが

22 :
カーチャとグルーシェンカの絡みの部分なんて昼メロみたいだな〜
て原作読んでる時浮かんだから
ドストエフスキーっと昼メロは似ている。

23 :
今回の放送で>>21の場面かとおもいきや、
あれじゃ普通にヤっちゃったとしか思えないんだが…。
しかも呼び出したの加奈子のほうだし。

24 :
しかしグルーシェンカが致命的にミスキャストだな
丸顔だから芋っぽい役柄の方が似合いそうなのに

25 :
>>22
白痴でもナスターシャとアグラーヤが対決してるし
お嬢様とアバズレの対立好きだよなw
あとしっかり者の妹、けなげR
萌え系文学ww

26 :
 十九世紀の半ば過ぎ、ロシヤの田舎町に住む強欲で無信心でR蕩な地主フョードル・カラマーゾフの家に
父親にほうり出されてよそで育った三人の息子が帰郷する。先妻の子のドミートリイと、後妻の子のイワンと
アレクセイである。なおそこには町の白痴の娘に生ました隠し子のスメルジャコーフが料理番として住みこんでいる。
 ドミートリイは自分の遺産を横領した父と、町の商人の妾グルーシェンカのことで張りあい、いいなずけカテリーナ
から送金を頼まれていた三千ルーブリを二度にわたってモークロエ村でグルーシェンカと遊んで使いはたし、
彼女の愛情をかち得る。2度めの豪遊の直前、グルーシェンカを捜しに行ったドミートリイは父の家で下男グリゴーリイ
を誤ってなぐり倒して気絶させてしまう。かねて主人に深い恨みを抱いていたスメルジャコーフはイワンの「すべては
許される」という虚無主義的な考えに惑わされて、その晩癲癇の発作を利用して主人を殺し、金を奪って、その罪を
巧みにドミートリイに転嫁する。ドミートリイは恋が成就した瞬間に嫌疑を受けて逮捕され、裁判に付される。
イワンはスメルジャコーフに教唆したという罪の意識から発狂する。発狂寸前に法廷に立った彼はスメルジャ
コーフにその前日自白させて取り戻した金を証拠に提出して兄を救おうと自分の教唆の罪を自白するが、
被告に恨みを晴らしたいカテリーナの反証が物をいい、名弁護士の奮闘も空しく被告はシベリヤ流刑を
言いわたされる

27 :
烏目町に住む強欲で無信心でR蕩な黒澤 文蔵 の家に、父親にほうり出されてよそで育った三人の息子が
帰郷する。先妻の子の満と、後妻の子の勲と涼である。なおそこには文蔵 の隠し子の末松 進 が使用人・料理番と
して住みこんでいる。
満は自分の母の遺産を横領した父と、「職業は愛人」と称する 久留美のことで張りあい、恋人である加奈子
のお金を横領して、豪遊し使い果たしてしまう。
豪遊の直前、久留美を捜しに行った満は、父の家で文蔵の秘書・小栗 晃一を誤ってなぐり倒して気絶させてしまう。
かねて主人に深い恨みを抱いていた末松 進は次男で弁護士の勲の「すべては許される」という虚無主義的な考えに
惑わされて、その晩癲癇の発作を利用して主人を殺し、金を奪って、その罪を巧みに満に転嫁する。
満は恋が成就した瞬間に嫌疑を受けて逮捕され、裁判に付される。
勲は末松 進に教唆したという罪の意識から発狂するが、発狂寸前に法廷に立った彼は末松 進にその前日
白状させて取り戻した金を証拠に提出して兄を救おうと自分の教唆の罪を自白するものの、被告への恨みを
晴らしたい加奈子の反証が物をいい、名弁護士の奮闘も空しく満は有罪となる。

28 :
>>25
人格者と評判のお嬢様がプライド砕かれて屈辱に震えて逆ギレとか
狡猾と評判のアバズレが恋人や主人公だけには弱いところ見せてデレる瞬間とか
そういうの書かせたら世界一だと思う
リーズ出てほしいが尺が足りないかなあ
今の雰囲気でリーズとアリョーシャのイチャイチャやられたら雰囲気から浮く気はする
まあ次回あたりあの教授に、テンション高い妻&車椅子の美少女ツンデレ娘がいるとか
人物設定を強引にまとめてきたら出せない事は無いか

29 :
そういや下男のてんかんネタや精白な母親ネタとかはどうするつもりなんだ???
放送できるのかな。それともやっぱ改変か

30 :
リーズはどうやら出ないっぽいな
公式で4話あらすじ見てきたけど、
いいとこ教授の訪問してる孤児院に車椅子の少女が混じってるくらいだろう
実際まだ事件

31 :
リーズでないんじゃホモ臭かなりきつくなるな

32 :
途中で送った;
実際まだ事件の当日のこと何もやってないし、
てんかん宣言の場面もあるのかどうか…

33 :
ドイツ映画 カラマーゾフの兄弟 1931年
http://www.youtube.com/watch?v=A98tbzeshE0
米国映画 カラマーゾフの兄弟 1958年 145分
http://www.youtube.com/watch?v=ECkS7Qu-vYw
ソ連映画 カラマーゾフの兄弟 1969年 232分 字幕付きで一回みてみたいな。
1部
http://www.youtube.com/watch?v=cSybgh62lM0
2部
http://www.youtube.com/watch?v=IAaTjK7KuGY
3部
http://www.youtube.com/watch?v=V-CaH8T2UNk

34 :
>>33
ロシアのアリョーシャはげてね!?

35 :
>>33
ソ連版なら、2/26から3夜連続でNHK BSプレミアムで再放送するよ。
ttp://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/calendar.html

36 :
>>34
はげてねーよ頭部やばいだけだよ
これ大きな違いだからな

37 :
原作通りにすると、三男は医学部退学か?
身内から逮捕者でたら医師免許もらえない?

38 :
>>37
尊敬する恩師ゾシマ・小野寺昭の死をきっかけに医学部を離れるのであろう・・・
ただ、宗教界と医療界は違うからなー

39 :
>>37
オウム事件で逮捕された医学部生で、
いったん退学したが、再び他の国立大医学部に入り直した奴いたよね。
医者になったかどうかは知らんが。

40 :
退学はないんじゃないか?
休学→本人が逮捕されたら退学、疑い晴れたら復学とか。
僧房での会見シーンはないわけだし、面識ない小野寺教授が
満を心配して医学部やめろっていうのも不自然だw

41 :
>>40
いや、良くは知らないんだけど
身内に懲役くらう犯罪者が出た場合、医師免許の受験資格がなくなるんじゃないのかなって
それで大学を去ることになるんじゃないかと
本当はともかく、兄ちゃんが犯人になるでしょ

42 :
>>41
医師法
第2章 免許の第4条
次の各号のいずれかに該当する者に は、免許を与えないことがある。
1.心身の障害により医師の業務を適正に行 うことができない者として厚生労働省令で 定めるもの
2.R、R又はあへんの中毒者 3.罰金以上の刑に処せられた者 4.前号に該当する者を除くほか、医事に関 し犯罪又は不正の行為のあつた者

43 :
最終回、満が網走に送られてくるみが着いていくと言い出して
そんなやくざ映画みたいな結末になったら感動する前に笑ってしまいそうだ
>>42
そうだよね
身内の犯罪歴と、当人の受験資格は何も関係ない
修道院を出る=退学、と仮定して、原作を踏襲するなら
退学自体が、結果的には前向きな印象を残すものでないといけない
とりあえず教授は死んで、そのまんま死体が臭うのはないとしても
なんらかの理由で通夜か葬式がわやくちゃの修羅場になるのを期待してる
ドラマでそんなんやってくれるかどうかは知らんがwww

44 :
>>42
そうか、もの知らず申し訳ない
詳しくありがとう
ただ居づらくはなるだろうね、それはどんな世界にいてもそうだろうけど
父親と教授の絡みはないままなんだろうね
あったところで何を話すんだとなるがw

45 :
医師じゃないけど、元殺人犯の弁護士なら実際いたよ
「心にナイフをしのばせて」等でググると出てくる

46 :
>>45
高校時代に同級生を殺した人だね。
しかも、自分はそれを後悔してないみたいな発言をしていたことがあるんだよね。
今は弁護士事務所経営者で、自分では弁護士活動していないみたいだが。

47 :
>>39
調べ直したら、不起訴になったが東大医学部を自主退学。
中央大に入り司法試験をめざすが失敗。
中央大卒業後、九州大医学部を偽名で受験し合格したが、
偽名使用の受験とオウムへの関与(洗脳システム構築など)が問題視され合格取り消し。
この他、集団R事件で慶大医学部を退学になった学生も、
その後に受験、合格した千葉大医学部を合格取り消しになっているとか。
医学部は生命に関わるからやはり犯罪には厳しい。

48 :
本人が犯罪者ならともかく、
身内が犯罪起こしたからって連帯責任取らされるなんて
いくら日本でもあってはならないだろうjk

49 :
聖人でもない教授に死臭もなにもないだろうから
死なないんじゃないかなぁ…
何かしらの理由で失脚するとか
もしくは全然何も起こらないかも?

50 :
これ原作じゃ誰が殺したことになってるの?

51 :
>>50
末松

52 :
涼それまで物思いに沈んで、うなだれていた頭をひょいと振り上げた……と、実に思いも
かけぬ人に出くわした。
隣家の庭の籬の向こうから、兄の満が何か踏み台に乗って胸から上を現
わしていた。そして、しきりに合図をしながら彼を手招きしているが、明らかに彼は、大声に呼ぶどこ
ろか、人に聞かれはしないかとの心配から、口に出してはひと言も物を言わなかった。アリョーシャは
すぐに籬のそばへ駆け寄った。
「ああ、おまえのほうからこちらをふり向いてくれてよかった。でなかったら、もう少しでおまえを大
声で呼ぶところだったよ」と、さも嬉しそうに、満はあわただしくささ
やいた、「さあ、ここへ上がって来いよ! 早く! ああ、ほんとにおまえが来てくれてよかった。お
れは今もおまえのことを考えていたところだ……」

53 :
「おれは戦列大隊で見習士官として勤務していたのだけれど、まるで流刑囚かなんぞのように、監
視を受けたといってもいいありさまだった。しかし、町では恐ろしく優遇されたよ。おれが湯水のよう
に金を使ったものだから、財産家だと思いこまれてしまったのだ。そして自身でもそんな気になってい
たわけだ。しかしほかにも何か町の人の気に入るようなところがあったに違いない。妙に首を傾けたり
していたけれど、可愛がってくれたのも事実だ。ところが、大隊長の老中佐(市長)が急におれを毛嫌
いし始めたんだ。そして何かと突っかかりそうにしたけれど、おれにも取るべき手段があったし、それ
に町の人がみんなおれの味方だったので、あんまり強く突っかかって来るわけにはいかなかったのさ。
もっとも、おれのほうにも良くないところはあったさ、上官に対する尊敬をわざと払わなかったんだか
らなあ。鼻っ柱が強かったわけさ。だが、この頑固親爺はなかなか悪くない人間だったばかりか、この
うえもなく親切な、愛想のいい爺さんだったよ。いつか二度も妻帯して、二度とも死別してしまったの
だ。先妻のほうはなんでも平民出の女だったそうだが、その忘れがたみも、やはり飾りけのない娘だっ
た。おれがその町にいたころは、もう二十四、五にもなっていて、父親や、母方の伯母といっしょに暮
らしていた。この伯母さんは無口な素朴さをそなえていたが、姪、つまり中佐(市長)の姉娘のほうは、
はきはきした素朴さだった。だいたいおれは思い出を語るとき、人のことを悪く言わないほうだが、こ
の娘くらい美しい性質の女性はついぞ他に見たことがないよ。アガーフィヤっていうんだがね、アガー
フィヤ・イワーノヴナと。それに器量もロシア趣味でなかなか悪くなかった――背が高く、まるまるふ
とって、顔は少々粗野だったかもしれんが、眼の美しい女だったよ」

54 :
「中佐(市長)はその町で第一流の名士の一人だったからなあ。豪勢な暮らしをしていて、よく町じゅ
うの人を招待して、晩餐会や舞踏会をやったものだ。ちょうどおれがその町へ着いて大隊へはいった時
には、ちかぢかに中佐(市長)の二番娘がやって来るというので、町じゅうその噂でもちきりだった。
なんでも、美人の中でもずばぬけた美人で、こんど首都のさる貴族的な女学院を卒業したばかりだとい
うことだった。この二番娘というのが、あの 遠藤加奈子 なんで、つまり中佐(市長)の後妻にできた
娘なのさ。もう亡くなっていたが、その後妻は、名門の出で、なんでも将軍の家に生まれた人だったけ
れど、確かな筋から聞いたところによると、少しも持参金を持って来なかったそうだ。とにかく親類が
あったというだけで、先にどんな希望があるにしても、現金としては少しもなかったのだ。だが、その
女学院出の令嬢が帰って来た(ほんのしばらく滞在するだけで、ずっとというわけではなかったが)時
には町じゅうがまるで面目を一新した観があったよ。一流の貴婦人たち――将官夫人が二人と大佐夫人
が一人、それに婦人という婦人が、猫も杓子も加勢して、四方から令嬢を引っ張り凧にして御機嫌を取
りにかかった。令嬢はたちまち舞踏会やピクニックの女王になってしまい、どうかした保母たちの救済
だと言って、活人画の催しまであった。おれは黙って飲み回っていたが、ちょうどその時分おれは町じ
ゅうが騒ぎ立てるようなひどいことをやっつけたんだ。一度その令嬢がおれをじっと眺めたことがある
んだ。それはある砲兵隊長のところでの話だ。だがその時おれはそばへも寄らなかったよ。お近づきに
なるなんてまっぴらだといった態でさ」

55 :
「おれがこの令嬢のそばへ近寄ったのは、それからかなり後のある夜会の席だったが、話しかけてみた
んだけれど、ろくにこちらを見向きもしないで、軽蔑したように口をきっと結んでいるじゃないか。よ
うし、と、おれは肚の中で思ったんだ、今に仇を討ってやるから! おれはそのころ、たいていの場合、
おそろしく無作法者だった。それは自分でも気がついていた。だがそれより、もっと感じたことは、こ
の『カーチェンカ』が無邪気な女学生というよりは、気性のしっかりした、自尊心の強い、真から徳の
高い、それに第一、知恵と教育のある淑女だのに、おれにはそいつが両方ともないってことなんだ。お
まえはおれが結婚の申しこみでもしようとしたと思うかい? どうしてどうして、ただ仇が討ちたかっ
たばかりだ、おれはこんな好漢なのに、あの女はそれに気づきおらん、といった肚なのさ。が、当分は
遊興と乱暴で日を送った。とうとうしまいに中佐(市長)はおれを三日間の拘禁に処したくらいだ」

56 :
「ちょうどその時分、親爺がおれに六千ルーブル送ってよこした。それはおれが正式の絶縁状をたたき
つけて、この後二度と再び無心をしない、『総勘定』を済ましたことにするからと言ってやった結果な
んだ。当時おれにはなんにもわからなかったんだ。こちらへ来るまで、いや、つい四五日前まで、
というより今日まで、親爺との金銭関係がどうなっているか、さっぱりわからなかったんだ。だ
がそんなことはどうだってかまやしない、あとまわしだ。ところがその六千ルーブルを受け取ったころ、
おれは突然、ある友だちがよこした手紙から、自分にとってとても興味のある事実を知ったのだ。それ
はほかでもない、おれたちの中佐(市長)が秩序紊乱の嫌疑で当局の不興を買っているということなん
だ。つまり、反対派の陥穽にひっかかったんだよ。で、直接師団長がやって来て、小っぴどく油を絞っ
たのだ。それからしばらくして、退職願いを出せという命令があったのだ。まあ、その詳しいいきさつ
をおまえに話すのはやめにするが、実際この人には敵があったのだ。そして急にこの中佐(市長)とそ
の家族に対する町の人の態度が、手の裏を返したように冷たくなってしまったのだよ。このとき、おれ
の最初の悪戯が始まったってわけだ。おれはアガーフィヤ・イワノーヴナとはいつも親しくしていたの
で、会うとこういってやったのさ。『あなたのお父さんはお上の金を四千五百ルーブルなくなされたん
ですよ』『なんですって? どうしてそんなことをおっしゃるの?どうか脅かさないでください。』『心配することはあり
ませんよ、僕は誰にも話しやしませんからね。御存じのように、僕はこんなことにかけたら、墓石同然
ですよ。しかしそれについて、いわば「万一の場合に」といった形で、つけ足しておきたいことがある
んです。それは、もし当局がお父さんに四千五百ルーブルの金を請求した場合、その金がお父さんにな
ければさっそく軍法会議にかけられて、それからあのお年で一兵卒の勤めをなさらなければならんので
す。そんなだったら、いっそお宅の女学生さんを内緒で僕んところへおよこしなさい。ちょうど僕に金
を送ってきましたから、あの人に四千ルーブルあげますよ』『まあ、なんて卑劣なかたでしょう!
よくもそんなことをおっしゃいますわね!』そして恐ろしくぷりぷりして出て行った」

57 :
「市長はその金を、最も手堅い男に貸しつけていたのだ。それはトリーフォノフという町の商人で、金
縁眼鏡をかけた、髭むじゃの、年をとった鰥なのだ。この男は定期市へ出かけて行って、何か必要な取
り引きを済ますとすぐに帰って来てその金を耳をそろえて市長に返したうえ、定期市の土産物まで持っ
て来るのだ。土産に利子が添えてあるのはいうまでもない。それが今度に限って(おれはそれを全く偶
然にトリーフォノフのあと取り息子のよだれ小僧から聞いたのだ。こいつは世界じゅうにも類のない放
埒息子なんだ)、今度に限って、トリーフォノフは定期市から帰っても、なんにも返さないどころか、
市長が飛んで行くと『わたしは、ついぞあなたから一文だってお借りした覚えはありません、それにお
借りできるはずがありませんよ』という挨拶だ。そんな次第で市長は家に閉じこもってしまったわけだ。
タオルで頭にはち巻きをさせて、三人の女が総がかりで脳天を氷で冷やすという騒ぎだ。そこへ突然、
伝令が帳簿と『即刻、二時間以内に官金を提出すべし』という命令を持って来たのだ。で、市長は署名
をしたが、――後でおれはその帳簿の中の署名を見たよ――それから起き上がると、軍服に着換えに行
くのだと言って、自分の寝室へ駆けこみ、二連発の猟銃を取って火薬を装填して兵隊用の弾丸をこめる
と右足の長靴を脱いで、銃口を胸へ当て足で引金を探りにかかったのだ。ところが、アガーフィヤはお
れのあの時のことばを覚えていて、もしやと思って忍び足について来たので、やっと危いところでそれ
を見つけたのだ。転げるように駆けこみざま、父に飛びかかって、後ろから抱きとめたため、銃は天井
へ向けて発砲されて、幸い誰も怪我をしなかった。他の連中も駆けつけると、市長をとらえて銃を取り
上げて、両手を捕まえていた……これはあとですっかり寸分たがえずに聞いたことだ。おれはそのとき
家にいたのだ。ちょうどたそがれどきで出かけるつもりで着換えもし、髪もなでつけ、ハンカチには香
水までつけて、帽子を手にしたところへ、不意に扉があいて――おれの眼の前へ、しかも、おれの部屋
へ、遠藤加奈子が姿を現わしたのだ」

58 :
「令嬢は、はいってくるなり、まともにおれの顔を見つめるのだ。暗色の眼はきっとして、むしろ大胆
不遜に光っていたが、しかし唇とそのまわりには、何かためらうような色がみえた。
『姉から聞いたのですが、もしわたくしが……こちらへ自分でいただきにまいりますれば、四千五百ル
ーブルのお金をくださいますそうですね、……わたくしまいりました……さあ、どうぞお金をください
まし!……』それだけ言ったが、あとが続かず、息をつまらせて、びっくりしたように、声をとぎらせ
てしまった。口尻とそのまわりの筋肉がぴくぴく震えだした。おい、涼!聞いてるのか、それとも眠っ
ているのかい?」
「満兄さん、僕は兄さんが本当のことを残らずお話しなさることを知っています。」アリョーシャは心
を波立たせながら答えた。
「その本当のことを話すよ、すっかり本当にありのまま話すとすれば、自分のことを棚へ上げたりはし
ないよ。まず初手に浮かんだ考えはカラマゾフ式なものだったよ。おれはある時、百足にかまれて二週
間ほど熱を出して寝こんだことがあった。ところが、その百足が、意地の悪い毒虫め、ちくりとおれの
心臓を刺したんだよ。わかるかい? おれはじろりと相手を一瞥した。おまえはあの女を見たかい? 
美人だろう。だがあの時の美しさはそんな風の美しさではなかったのだ。あの女が美しかったのは、あ
の女がこのうえもなく高潔であるに引き替え、おれは一個の卑劣漢にすぎなかったからだ。あの女が父
の犠牲として、寛容の絶頂にあるに引き替え、おれは一匹の南京虫に等しいからなんだ」

59 :
ところが、その卑劣漢で南京虫にすぎないおれのために、あの女は身も心もいっさいをあげて、生殺与
奪の権を握られているのだ。追いつめられてしまっているのだ。おれはあからさまに言うが、この考え
は――この毒虫の考えは、おれの心臓をしっかりとつかんでしまって悩ましさのために心臓が溶けて流
れ出さないばかりだった。もはやなんの争いもなさそうだった。南京虫か毒蜘蛛のように、情け容赦も
なく行動に移るばかりだ……。おれは息が止まる思いだった。ところがまた、これをどこまでも高潔な
方法でかたづけて、誰にもそれを知らさない、いや誰も知ることができないように、すぐあくる日にで
も結婚の申しこみに乗りこんでもよかったわけだ。なぜって、おれは卑しい欲望を持った人間ではある
けれど、心は潔白なんだからさ。ところが突然その瞬間に、誰やらおれの耳元でささやくやつがあった
んだよ。『だが、あす結婚の申しこみに行ったとしても、あの女はおまえの前へ顔出しもしないで、御
者に言いつけておまえを邸から突き出してしまうだろうぜ、町じゅうに触れ回すがいい、おまえさんな
ぞちっともこわくないから、と言ったらどうだろう!』おれはちらと令嬢を眺めた。おれの心の声は嘘
をつかなかった。たしかにそうだきっとそうするに決まっている。おれの襟髪をつかんで放り出すとい
うことは、もう今からその顔色でちゃんと読めるのだ。そこで、おれの心の中にはまたもや毒念が湧き
返って、卑劣きわまる、豚か商人のような一幕が演じてみたくなったのだ。つまり、あざけるような眼
つきでその女を見やりながら、相手が自分の前に突っ立っているあいだに、商人でもなければ使わない
ような口上で、いきなり女をののしってやりたくなったんだ。

60 :
『あの四千ルーブルですって! ありゃあ冗談に言ったのですよ、いったいどうなすったんです! そ
りゃお嬢さん、あんまり虫がよすぎますぜ。百や二百の金なら、こちらから喜んで差し上げもしましょ
うが、四千ルーブルといえば、そう楽々おいそれと投げ出せる金じゃありませんからね。ほんとにむだ
な御足労でしたよ』とさ、しかし、こんなことを言ったら、もちろん、おれは何もかもなくしてしまっ
ただろうし、令嬢は逃げ出してしまったに違いない。が、その代わり、思いきり悪がきいて腹いせにも
なって、いっさいを償って余りがあるだろう。一生涯後悔の念に苦しむかもしれないが、とにかく、今
はこの手品がやってみたくてたまらないのだ! おまえは本当にしないだろうが、こんな瞬間におれが
相手の女を憎悪の念をもって眺めるなんてことは、どんな女に対してもけっしてありはしなかった。と
ころが誓って言うが、その時ばかりは、三秒か五秒のあいだ、恐ろしい憎悪をもってあの女を見つめた
のだよ。しかしその憎悪が恋、気ちがいじみた恋と、間一髪をいれないものだった! おれは窓に近寄
って、凍てたガラスに額を押し当てた。氷がまるで火かなんぞのように額を焼いたのを覚えている。

61 :
心配するなよ、長く待たせはしなかったよ。おれはくるりと向きを変えるとテーブルに近寄って、引き
出しをあけて、五千ルーブルの五分利つき無記名手形を取り出した(それはフランス語の辞書にはさん
であった)。それから黙ったまま女に見せたうえ、たたんで渡した。そして自分で玄関へ出る扉をあけ
ると、一足さがってうやうやしく腰をかがめて、相手の胸にしみとおるような会釈をしたものだ。本当
のことだよ! あの女は全身でぎくりとおののいて、一秒間おれをじっと見つめながら、ひどく青ざめ
て、ほんとに卓布のような顔をしていたが、いきなり、何も言わずに、突発的ではあったが、ほんとに
物柔らかに、静かに深くおれの足もとへ身をかがめて、額が地につくほどの、女学生式ではなく純ロシ
ア式のお辞儀をしたんだ! そして急に飛び上がると、駆け出してしまったんだ。あの女が飛び出した
時、おれはちょうど軍刀を吊っていたので、それを引き抜いてその場で自殺をしようと思ったんだよ。
何のためか自分でもとんとわからない、いうまでもなくばかげきったことではあったが、おそらく嬉し
さのあまりに違いない。おまえにはわかるかどうか知らんが、ある種の歓喜のためには、自殺もしかね
ないものだよ。

62 :
「だが、おれは自殺しなかったのだ。ただ軍刀に接吻しただけで、また元の鞘に納めた。が、こんなこ
とはおまえに話す必要はなかったんだ。それに今ああいう争闘の話をしながら、自分をいい子に見せよ
うと思って、少しはごまかしもあるようだ。しかしそれはどうだってかまわない。ほんとに人間の心の
間諜なんてものが、みんなどこかへ消えてなくなりゃあいいんだ! さあ、これがおれと 遠藤加奈子
とのあいだにあった『事件』の全部なんだよ。今ではこれを知っているのは 勲 と、それにおまえだけ
なんだ」
 黒澤満は立ち上がると、興奮しながら一、二歩足を踏み出した。そして、ハンカチを取り出して額の
汗を拭った。それから再び腰をおろしたが、それは前に坐っていたところでなく、反対側の壁ぎわの床
几であった。だから、涼は、すっかり坐りなおして兄のほうを向かなければならなかった。
「ではこれで」とアリョーシャが言った。「僕もこの話の前半を知ったわけなんです」

63 :
「ね、前半だけはおまえにもわかったわけだ。それはただの戯曲で、あちらで上演ずみだ。後半は悲劇
で、これから当地で演じられようとしているのさ」
「その後半については、これまで少しも僕にわかっていないんです」と 涼 が言った。
「じゃあ、おれはどうだい? おれにはわかってるとでも言うのかい?」
「ちょっと待って、兄さん、ここに一つ大切なことばがあるんです。聞かせてください、いったい兄さ
んは許婚なんですか、今でも許婚なんですか?」
「おれが許婚になったのはすぐじゃない、あの事件の後、三月たってからだ。あのことがあったすぐあ
くる日おれは自分で自分に言って聞かせた――この事件はすっかりこれでおしまいだ、けっして続きな
んかないとね、結婚の申しこみに出かけるなんて、卑劣だとおれは思ったのだ。あの女はまたあの女で、
その後六週間もその町に滞在していたのに、一言半句の便りもよこさなかったのだ

64 :
もっともあとにもさきにもただ一度きり、あの女がおれを訪問した、そのあくる日のことだが、あの家の女中が、こっそ
りおれのところへ来て、何も言わずに紙包みを一つ置いて行ったのだ。その包みには何々様と当て名が
書いてある。あけて見ると、五千ルーブルの手形のつり銭なんだ。入用だったのはみんなで四千五百ル
ーブルだけれど、五千ルーブルの手形を売るのには二百ルーブルあまり損をしなければならなかったの
だ。よくは覚えていないが、おれの手もとへ返してよこしたのは、みんなで二百六十ルーブルくらいの
ものだった。しかも金だけで一片の手紙もなければ一言の説明もしてないのだ。おれは包みの中に、何
かちょっと鉛筆で印しでもつけてないかと思って、捜してみたが――なんにもない! そこでしようこ
となしに、おれはその残金でまた遊蕩を始めたものだからとうとう新任の少佐も余儀なくおれに譴責を
食わしたほどだ。とにかく、中佐(市長)は無事に官金を引き渡したので、みんなはびっくりしてしま
ったのさ。だって、そんな金がそっくり中佐(市長)の手もとにあろうとは、誰ひとり予想もしなかっ
たからなあ。引き渡しはしたが、どっと病みついて、三週間ばかり床についていたが、突然、脳の軟化
症を起こして、五日目に亡くなってしまった。まだ退役の辞令を受けていなかったため、軍葬の礼をも
って葬られた。遠藤加奈子は姉や伯母といっしょに、父の葬いが済み次第、十日ばかりして、モスクワ
へ立ってしまった。

65 :
これからはもっと簡単に説明しよう。モスクワへ行くと、あの人たちの事情は電光のような速度と、ア
ラビヤンナイトのような思いがけなさでもって、がらりと一変してしまったのだ。あの女のおもな近親
だった将軍夫人が不意に、最も近しい相続者に当たる二人の姪を、両方とも一時に亡くしてしまったの
だ。――どちらも天然痘で同じ週に死んだのだ。すっかり取り乱してしまった夫人は、親身の娘のよう
に、カーチャを喜び迎え、まるで救いの星でも見つけたように彼女に取りすがって、さっそくあの女の
名義に遺言状を書き換えてしまったのだ。けれどそれはさきのためで、当座の手当てとしてじかに八万
ルーブルわたして、さあこれはおまえの持参金だから、どうなりとも好きなようにお使いと言ったとさ。
実際ヒステリイ性の婦人だったよ、おれはその後モスクワへ行って自分の眼で観察したがね。ところで
おれはだしぬけに四千五百ルーブルの金を郵便で受け取ったんだが、もちろんどうしたことかと思って、
唖のようにびっくり仰天したものだよ。三月すると手紙も届いた。

66 :
それは今でもここに持っている。おれはいつもこれを肌身につけていて死んでも離さないよ、――なん
なら見せてやろうか? いや、ぜひ読んでくれ。結婚の申しこみなんだ。自分から申しこんで来たんだ
よ。
『わたしは気ちがいのように恋しております。あなたがわたしを愛してくださらなくてもかまいません。
どちらにしても、どうぞわたしの良人になってください。でも、お恐れになることはいりません。どん
なことをなさいましてもわたしはあなたの邪魔だてをするようなことはいたしません。わたしはあなた
の道具になります、あなたの足に踏まれる毛氈になります……。わたしは永久にあなたを愛しとうござ
います、あなたをあなた御自身からお救いしとうございます……』
涼、おれはこの数行の文句を、自分の陋劣なことばと陋劣な調子で語り伝える資格がないよ、おれのい
つもの陋劣な調子は自分でどうしてもなおすことができないのだ! この手紙は今日になってもなおお
れの胸を突き刺すのだ! おまえは今おれが気楽だとでも思うかい。今日おれが気楽にしているとでも
思うのかい? その時おれはすぐに返事を書いた(おれはどうしても自分でモスクワへ出かけるわけに
はいかなかったのだ)。おれは涙を流しながらそれを書いたよ。ただ一つ永久に恥ずかしいと思うのは、
その手紙に、今のあなたは金持ちで持参金まであるのに、僕は兵隊あがりの貧乏士官だ、と書いたこと
だ――金のことなどを言ったのだ! そんなことはじっと耐えていなければならなかったのに、つい、
筆がすべってしまったのだ。

67 :
これといっしょに、東京にいた勲へ手紙でできるだけ詳しく、書簡箋を六枚も使ってすべての事情を説
明してやって、勲をあの女のところへやったのだ。おまえ、なんだってそんな目をして僕を眺めるんだ
い? そりゃあ、勲はあの女に惚れこんでしまったのさ、そして今でも惚れているよ。おれは、なるほ
ど世間の眼から見て、ばかなことをしたものだと、自分でも思ってるのさ。しかし、今となってはその
ばかなこと一つだけが、われわれ一同を救うことになるのかもしれないんだ! あああ! おまえはあ
の女がどんなに勲を崇拝し、尊敬しているか知らないのかい? それにあの女がおれたちふたりを見比
べて、こんな、おれのような人間を愛することがどうしてできるものか、おまけに、こちらであんなこ
とをしでかした後でさ?」
「でも僕は、あの女の愛してるのは満兄さんのような人で、けっして勲兄さんンのような人じゃないと
思います」
「あの女の愛してるのは自分の善行で、けっしておれじゃない」突然、黒澤満はわれにもなく、ほとんど
毒々しい調子で口走った。彼は笑いだしたが、一瞬の後、その眼がきらりと光った。
彼はまっかになって力いっぱい拳でテーブルをたたきつけた。

68 :
「おれは誓って言うが、涼!」
と、彼は自分自身に対する激しい真剣な憤りを現わしながらわめいた。
「おまえが信じるか、信じないかどちらだってかまわん。おれは神聖なる神にかけて、主キリストにか
けて誓うが、今おれはあの女の高潔な感情をあざけったけれど、このおれの魂なんか、あの女の魂に比
べたら、百万倍も下劣だってことも、あの女のそうしたすぐれた感情が天使の心のように真実なことも、
自分でちゃんと知りきっている! おれがそれをちゃんと知り抜いているということに悲劇が含まれて
いるのだ。だが、人間がちょっぴり朗読めいた口をきいたからって、どうしたというのだ? おれは朗
読をしていないだろうか? だが、おれは真剣なんだ、ほんとに真剣なんだよ。しかし、勲のこととな
ると、あれが自然に対して、今ああいうのろいをいだいているのももっともなことだと思う。それにあ
れだけの頭脳があるんだもの、なおさらだよ! だが、選ばれたのは誰なんだ? 何者なんだ? 選ば
れたのはこの人非人だ、もう許婚の身でありながら、この町で、みんなに見られている中で、生来の放
蕩を押えることのできないろくでなしだ――しかもそれを許嫁のいるところでやるんだ、許嫁のいると
ころで! こういうやくざなおれが選ばれて、勲がしりぞけられたんだ。ところで、これはいったいな
んのためなんだ? それは一人のRが感謝のあまりに、自分で自分の運命と生涯とを手ごめにしよう
としているからだ! 不合理な話だ! おれはこんな意味のことは一度だって勲に話したことがないし、
勲のほうからももちろん、そんなことは一言半句だって、おれに匂わしたことはないのさ。しかし、そ
のうちには運命の計らいで、価値ある者が相当の席について、価値のない者は永久に路地の奥へ隠れて
しまうのだ――自分の気に入った、自分に相当したきたない路地の奥へ――そして汚物と悪臭の中に、
満足と喜びを覚えながら滅びていくのだ。おれはなんだかやたらにしゃべったが、おれのことばはどれ
もこれも使い古されたもので、それを出ほうだいに吐き散らしたようだけれど、しかし、おれが今言っ
たとおりになるよ。おれは路地の中へうずもれてしまって、あの女は勲と結婚するのだ」

69 :
「兄さん、ちょっと待ってください」と涼は非常な不安をもってさえぎった。「でも、これまで兄さん
がはっきり説明してくれないことが一つありますよ。それはね、つまり兄さんは婚約者なんでしょう、
とにかく、婚約者に違いないでしょう? それだったら相手の婦人が望んでもいないのに、縁を切るわ
けにはゆかないじゃありませんか?」
「うん、おれは立派に祝福を受けた正式の許婚だ。それがおれがモスクワへ行ったとき、聖像の前で盛
大な儀式によって堂々と行なわれたのだ。将軍夫人が祝福してくれてさ。いいかい、加奈子にお祝いま
で言ったのだよ。おまえはいい花婿を選んだ、わたしにはこのかたの肚の底まで見通せるってね。そし
て変な話だが、勲は夫人のお気に召さないでさ、お祝いひとつ言ってもらえなかったのだよ。おれはモ
スクワでいろいろ加奈子と話し合って自分のことを潔く、精確に誠意をこめて打ち明けたのだ。あの女
はじっと聞いていたが、顔には愛しき惑い口には優しきことば…… いや、尊大なことばもあったよ。
あの女はおれにそのおり、身持ちを改めるようにというおごそかな約束をさせたものだ。おれは約束を
した。ところがだ……」
「どうしたのです?」

70 :
「ところが、おれは、今日おまえを呼んで、ここへ引っぱりこんだのだ、今日という日にな、――それを覚えておいて
くれ――そして、やはり今日、おまえを加奈子のところへやって、それから……」
「どうするんです?」
「あの女にそう言ってくれるんだよ――もうけっしておれは行かないから、どうぞよろしくって」
「だって、そんなことがあっていいものでしょうか?」
「よくないからこそ、おまえを代わりにやろうっていうのだ。でなくって、おれ自身どうしてあの女にそんなことが
言えるもんか?」
「それで、兄さんはどこへ行くんです?」
「路地へさ」
「じゃあ久留美のところへですね!」涼は手を打って、悲しそうに叫んだ。

71 :

気持ちはわからなくはないが、ブログでやってURL貼れ
そしたら読みにいくから

72 :
出てこないの決定したメイン人物って
リーザ親子とラキーチン、コーリャ・クラソートキン
あたり?

73 :
今日でてきた涼の友達ラキーチンじゃなかったのか・・・

74 :
あれがラキーチンかwwww
来週プロとコントラらしいけど、大審問官だけじゃなく
チェルマーシニャに行く行かないのイワンとスメルジャコフウの問答も含まれてるんだが…
刑事が確か、アリバイを誰も話してくれないって行ってなかったか?
そこらへんはどうするんだろうな

75 :
.

76 :
結局全員容疑者なのか
原作どおりにするならこれからのつじつま合わせが厳しいな
末松は最近きたとか言ってるし
くるみと満は終わってる雰囲気だし

77 :
刑事はやっぱりイッポリート検事か。
第三部は法廷劇になりそうだけど、フェチュコーヴィチ弁護士役も登場するかな?

78 :
一番近い役割としてはイッポリートだけど性格付けみたいのは全然違うような…。
俺の才能が評価されない!みたいな不満を持ってなさそう。
というか持ってても持ってなくてもドラマでは描写するつもりなさそうだ。
同じ理由でフェチュコーヴィチも出てこないんじゃないかな。
あの詭弁が現代日本で通用するか疑問だし、
そもそも犯行の経緯が現時点でだいぶ違うし…。
裁判シーンは証人たちの人間模様に終始するんじゃないかと予想。

79 :
ドラマの方では詩織の死因が末松の出生の秘密に繋がってきたりするのかな?
ドラマ上では詩織は自殺したとは断定されてなかったよね?

80 :
いまのところ末松の存在感が全然ないよね。
ほぼ公然の秘密だったスメルジャコフとちがってカケラもそぶりないし。
詩織は手首切るシーンはないけど少なくとも公的には自殺なんじゃない?
あと本スレみてたら思い出した伝説の良スレ貼っとくわ。
折しもイワン主人公だし。当然ながらめちゃめちゃネタバレ。
イワン・カラマーゾフが答えよう
ttp://mimizun.com/log/2ch/charaneta/1003545448/

81 :
今回登場の元家政婦は丸谷=マルファかな。
ドラマの展開だと、まさか末松は異母兄弟じゃなくて異父兄弟になるのかな…。
しかし、それだと殺人の動機も作品のテーマも大幅に変わってしまうし…。

82 :
元使用人の丸谷がマルファで親父が寝室でノックしてた札束が事件後消えた三千ルーブルか
今回までを見る限り、勲の小説を読んで彼の考えを理解(崇拝)していた末松が
タクシーに乗る前の勲の「あとは頼んだ」を曲解して文蔵殺害を実行した、っていう流れになりそうだ

83 :
タクシーのシーンの末松はスメルジャコフっぽくてよかったけど
それまでにイワンに執着してるシーンあんまないから原作未読派には
なんでこいつ急に?ってなったっぽいな

84 :
>>83
末松は次男ではなく、黒澤家に執着してるっぽいね。
均衡がどーとか。

85 :
こないだまでジンジャーティーだの紅茶にシナモンだのやってた奴が
急にシリアスな雰囲気で「勲さまがいなくなったらこの家の均衡が崩れます」は吃驚する
ちょっおまえそんなキャラだっけ?てなる

86 :
紅茶というと刑事が涼にだけ優しいのは何かあるのかと思いきや
ただ単に犯人だと思ってないからだったぽいな

87 :
>>83
尺のせいだろうけど展開がちょっと強引なところがあるね。

88 :
まあ原作のボリュームを考えたら駆け足で進むのは仕方ないけど
各人物の行動の動機付けがどうしても甘くなるよね
くるみとかどう考えても親父と寝てるし、
長男相手に犯罪するし、アリョーシャとの一本の葱話もなくなってるしで
親父並みに酷い奴になってるからそれでも長男が惚れる理由がわからんw

89 :
一応「ここまで落ちてこれる?」云々とかで俺が救わなきゃって感じで惚れたってことじゃないのかw
なんか役者の風貌もあいまってミーチャとグルーシェンカ部分は陳腐になってるよなあ

90 :
台詞で美人と言わせてたけど如何せん説得力がないよなw
棒でも役にあった容姿の女優にすべきだったな

91 :
今後の展開がもし原作通りになるとしたら、
スメルジャコフの動機は、犯行の切っ掛けは何になるんだろう…。
私生児で母親も詩織と同じ目にあったとか?
無神論ではなく、あの厨二小説に感化されたとか?w

92 :
結局兄弟のキスシーンはやらないの

93 :
>>91
親父から性的暴行受けてるのかと思ってた、勝手に。

94 :
>>93
ちょっ…
原作の「どんな女でもアリだろ。ヘッヘッヘ」が
男までアリとか超展開過ぎるw
ステパン先生じゃないんだがら。
しかし、くるみの心境(満への思いの変化)などが描写不足で唐突過ぎる。
原作とは別物として見てるけど、脚本がgdgdだ。
これじゃ、末松の動機も取って付けたようなものになりかねない。

95 :
とっくに見るのはやめたんだけど、
最終回だけ見るつもりw
原作とあまりに違いすぎーw

96 :
>>92
大審問官とイエスのキスなしで兄弟でキスしても意味ないと思う。
>>95
日本舞台でキリスト教要素なしなのに原作並みを期待するのは酷だろう。
最初から雰囲気だけ出したミステリーでやってくれれば十分だと思って観てるよ。
でも、タダでさえ女性陣が少ないというのに二人ともチョイ役感がひどいorz

97 :
TV誌の最終回特集をいくつか読んだけど
「もう一人の兄弟」については10話辺りで触れられる
あと佐藤Pが必ずしも原作と同じ結末になるとは限らない的な発言をしてた
末松以外が実行犯だとしたら涼ぐらいしか殺りそうな奴がいないけど、
涼のアリバイははっきり見せちゃったし特にひねらず原作通り末松を実行犯にするんだろうな

98 :
同じ結末になるとは限らない、というのは冤罪がなくなるということかもね
現代日本で状況証拠のみで罪が確定というのはかなり難しいことだろうから

99 :
いやでも実際は状況証拠のみで罪確定って結構多くない?

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