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2013年05月映画作品・人230: 【シベリアの理髪師】 ニキータ・ミハルコフ 【12人の怒れる男】 (267)
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【シベリアの理髪師】 ニキータ・ミハルコフ 【12人の怒れる男】
1 :2008/08/13 〜 最終レス :2013/04/24 「12人の怒れる男」8月23日より全国順次公開予定 東京: シャンテシネ(8月23日〜) 大阪: 第七芸術劇場(9月13日〜)、シネマート心斎橋(9月20日〜) 「12人の怒れる男」ファンサイト http://12.hex-pic.co.jp/index.html ニキータ・ミハルコフ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%95
2 : 今日、映画館の予告で観たけど なかなか面白そうだった
3 :
4 : 「12人の怒れる男」を2時間40分で見せるなんて、少し問題ではあるまいか? オリジナルがただ間延びしただけじゃなければ良いが…
5 : 壬
6 : 晴
7 : 孤
8 : 腐
9 : 黒い瞳と愛の奴隷が好き。
10 : ageとこ
11 : シベリアの理髪師のDVD安くしてくれないかな
12 : 『12人』東京は今日公開です。 早速見に行ってきます。
13 : 英語しかできないヤツが翻訳したなんて最悪だ ロシア語の字幕翻訳者がいるってのに 配給会社は何考えてんだよ
14 : 12の感想はこちらでよござんすか? 今日観てきた。 えーと、結局、ロシア人は寄ってたかってワイワイ話すのが好きって結論でOK? で、監督さん、いちばん美味しいとこ取ってったと。 最後の最後でそれかよ?とw まぁ、それまでがすげー面白かったからいいんだけどね。 特にこの監督さんのファンでもないもんで、 ときどき挟まるこだわりの映像?はちょっと邪魔だったな〜 あれがなければもちょっと短くなったんじゃないかと。 ロシア語は単語いくつか聴き取れる程度なんで素直に字幕読んでたけど、 女性名ユーリアをジュリーって書いてたのが気になった。 ユーリア、ユーリエチカって呼んでたのに。 字幕屋さんて英語台本だけ読んで字幕作るのかね? 他の人の仕事でカーチャがカティアって書いてあったこともあったな、そういえば。 マイナーなのね、露西亜。
15 : 今日観てきた。 正直がっかりした。 これで『12人』のリメイクを名乗るとはおこがましい。 ドミノ倒しのように無罪が増えていき、最後の一人が無罪に意見を変えたときの痛快さなど、原作の持っている良さが全て失われていた。 かといってリメイクされて良くなったところもほとんどない。 客席が笑い声で湧くシーンがとても多かったが、そんなのいらないよこの作品には。 全く別の作品として勝手に作ってくれよ、こんなの。 原作のファンとしては非常に残念。
16 : おらはけっこう楽しめたけどな〜 ルメットのも観てるし好きだけど、 こっちは設定だけ頂いた別モノだと思って観てたよ。 だって、remakeだし。 あっちは1時間半くらいでしょ? あのテンションで2時間40分やられたらキッツイわ〜 こっちはもちょっと短くしても良かったとは思うけど、 世界有数の話し好き民族ロシア人が12人、各自言いたいこと言うのに あれくらいの時間はかかるよな、と納得もしてみたりw
17 : 自分も今日観てきました 公開されている映画館が一つだからか、かなり混んでて焦ったw 映画の感想としては、自分も期待はずれだと思ったなぁ 間延びしすぎてた気がする。 原作は論理的に少年が無罪だって言うことを主張していったけど こっちはそれぞれのエピソードに感化されて無罪主張に変わっていった部分が多い。 良かったこととしては、民族問題を絡めたのは面白い試みだと思った。 まだ東京でしか公開されていないから、あまりネタバレっぽいのは自重するけど 陪審員長の有罪を主張する意見には感動したかな。 まぁ、言ってしまえば、リメイク版というと得てして出来が良くないもんよ。 正直、長すぎて飽きちゃったわ。
18 : 見に行こうと思うが オリジナルが4番の屁理屈ばかりで無罪になって嫌いな映画だつたんだが リメイク版はどうなんだ?
19 : 教えてちゃんですみません。 12人の怒れる男を見に行きたいのですが、 シャンテシネでの上映時間がわかりません。 シアターサーチのサイトに飛んでもちゃんと検索結果がでてこないのですが、 どこのページを見ればわかるでしょうか。
20 : http://th.toho-movie.com/schedule.php?add_f=48 普通に見られるじゃん。
21 : ありゃほんとだ… ありがとうございますm(_ _)m
22 : ごめんなさい。馬鹿なんで、最後がよくわからなかった・・
23 : 最後ってどの辺からよ?
24 : 犬の口元で光っていたアレです
25 : アレは本筋と関係なかろ? チェチェン紛争の悲惨さを強調したかったのかと。 ↑とか陪審員1の顔がブレるとか余計な演出が多かった。 それも繰り返し。 いらんからもっと短くしろとw
26 : カフカス出身の外科医、すげーw 陪審員それぞれ意外な特技、過去、私生活を持ってるのが面白かった。 でも、これ、ルメット版「12人の怒れる男」を元ネタにする必要あったのかしらん? それにしてもロシア語の響きは美しい。
27 : オリジナルの評価が高い奴、 「時間が無駄だから、詰まらんけどやむをえない」と思って観に行くべし。 ひょっとして、間違って気に入るかもしれん。
28 : >時間が無駄だから、詰まらんけどやむをえない 意味不明。 暇にしている時間が無駄だからってこと? まだ観ていないのに「詰まらんけど」って? 「暇だから、詰まらなさそうだけど、やむを得ない」 普通の日本語ではこう書きます。
29 : 12人… 「ロシアに民主主義が根付かない理由を説明した作品」 …とは言いえて妙な評論だった。 推理劇はどこに行ったんでしょうか?
30 : >>28 キミキミ、論理矛盾してるよ。 意味不明なのにわかるの?(笑
31 : >>24 俺もあれがわからん。 かなり強調して光らせてたんで何かすごく大きな 意味があるのかと思うんだが。誰かわかる人いない?
32 : 最初に無記名投票したとき、後ろめたそうに紙をくしゃくしゃにして投票したオッサンいたじゃん? なんであいつあんなに挙動不審だったの?有罪に入れたのに。
33 : これはトンデモ映画だよ。 まったく無罪の理由に説得力なしだよ。 なんだよ、アレ、酷すぎ・・・。 あんな理由で無罪にすんの小学生くらいだろ。 俺があの場にいたら有罪といい続けるよ。 あと自分語りが非常にうざい。 アレをばっさり切ったら90分くらいになるんじゃねーのwwwww
34 : >>33 これ以上なく同意。 ヤフーのレビューで好評なのが信じられない。
35 : 一番最後に「無罪」に投票したおっさんの、話の内容というか意味がよく分からなかった。 結婚した女と、自分の子供の話。 何が「嫉妬」なんだろう?
36 : 見に行ってみたが酷かったな 少年の生い立ちやロシア情勢など必要のないアレンジして本筋がいい加減。 オリジナルの「シンプル」であるがゆえの良さが完全に失われてる そのくせ遊んでる陪審を叱るとことか、結論が出なければ別な陪審員が選ばれる部分とか 話を補強する細かいディテールはカットされてる。 ロシアの社会風刺がしたいならそれ専用の映画を作れよ。 これなら「キサラギ」の方が、パロディとしてよっぽど優れてる。
37 : キサラギより「12人の優しい日本人」のほうが100倍優れてるだろ
38 : >>31 自分もあの犬のシーン、ようわからん。 劇中に何度も挿入されてるし、思わせぶり過ぎ。 光ってたのは指輪だよね。なんか裁判と関係あったかな…?? 有罪にした方がいいってのはなるほどと思ったけど。
39 : ・不動産の陰謀説を唱えてたおっさんおいしいとこ持って行きすぎ ・慈善事業かなんかやってたおっさんが急に遠距離恋愛を自慢しまくってたがそれが普通のロシア人七日?w >>38 パンフによると千切れた人の腕だそうな
40 : 9月7日(日) 午前1:05〜2:56(6日深夜) サンテレビ 『ミッドナイトシアター』 『オーロラの下で』 (1990年 日本・ソ連合作) 【原作】 戸川幸夫 【監督】 後藤俊夫 【出演】 役所広司、桜田淳子、ガッツ石松、丹波哲郎 マリーナ・ズージナ、ニキータ・ミハルコフ 【製作】 東映・テレビ朝日・モスフィルムスタジオ、ソビエト合作公団、こぶしプロダクション 【解説】 ロシア革命前夜のシベリア。猟師の源蔵は賞金付きのオオカミを追っていた。芸者になった恋人うめを身受けする ために金が必要だったのだ。源蔵は革命を志すアルセーニーと知り合う。帰国した源蔵はスパイとして迫害され、 再びシベリアに渡る…。ロシア革命時のシベリアを舞台に、オオカミを追う日本人猟師と流刑囚の友情、ロシア人 女性との愛をオール・ロケで描いた日ソ合作。
41 : たしかにテンポの良さ、サスペンスの演出など、ルメット版の方が 面白く、わかりやすいね。 一方、このリメイク版は語りが長く、くどい演出も多く、暗示的場面 もあってわかりにくい。 ルメット版と同じものを求める人にとっては駄作に見えるだろう。 しかし、観念的な正義や、或いは論理では解き明かせない人間の不条理性を 陪審員たちの語り(人生)に込めて描いたのだという視点で見れば全く 逆の感想もあり得るのではないだろうか。 終盤に監督演じる陪審員長のどんでんがえしの有罪提案、 それにうろたえる陪審員たち(No.1でさえ個人的事情を持ち出す) そこで陪審員長が「いつもこうだ。」と自嘲気味に笑う。 この「いつも」は何を指すのか? それはルメット版へのアンチテーゼではないのか? 犬が死体の腕をくわえて走ってくる場面は地獄のような戦場で少年が見た 一条の光(美しさ)を表しているのではないかと思う。 実はグロテスクなそれは、それでも尚美しかったのだ、という素直な 美への感動 メタに見れば、このシーンはもちろん黒澤「用心棒」のパロディなのだが、 なぜここで黒澤か、と言えば、20世紀的民主主義へのアンチとしての ヒューマニズムの代表が黒澤だからではないのか?
42 : 原題のままで公開してほしかったな 全然怒ってないじゃん
43 : 何かリメイク元のスレが荒れてるな
44 : >>41 内容には同意だけどその宮台真司みたいなのやめてくんないかね
45 : 素晴らしい作品なのに、全然理解できてないみたいだな。 >>36
46 : これは、誰もが知ってる名作を土台に、今のロシアの社会状況を描き出した傑作だよ 今のロシアに興味が持てない人間には、この映画の凄さが全く伝わらないんだな でも、それって観客の基本的な教養レベルや時代に対する意識が試されてるんだよ 映画に娯楽だけを求める人間には、向いてない作品だってこと
47 : ロシアに限った話ではなく、その先に もっと普遍的な現代を描いてると思うけどね まあ傑作であることは間違いないな
48 : >>46-47 ロシアについて、現代について映画を撮りたいのなら撮ればいい。 それを名作『12』の名にのせてやる必要があったのか? 原作の意図を歪曲させる駄作だよ。
49 : 原題のまま公開すればよかったのに 誰も怒ってないじゃん
50 : (ノ_-;)ハァ…
51 : >>48 原作も法廷ドラマの形を借りて、あの当時のアメリカの社会の問題点を描いた作品だったので、 意図を捻じ曲げてるわけじゃないと思うけどな
52 : 今日見た 近くの席に ロシア人っぽい女性が一人いて 日本人が誰一人として笑っていないセリフに反応して 楽しそうに笑いながら見ていた これ ひょっとしてコメディなのか?
53 : ロシアのアネクドート(小噺)は異国人には何が可笑しいのかさっぱりわからない。 この映画にもおそらくロシア人ならではのツボでもあるのでそ。 私は外科医のおっさんの華麗な剣の舞がかなりツボw おっさんたちが激論中でも頻繁にイズヴィニーチェ(失礼、ごめん)言って 礼儀正しいのが微笑ましかった。
54 : >>53 礼儀正しさいいよな。 論争してる間にタバコを一本もらうとことかよかった。 ミハルコフは愛の奴隷、機械じかけ、オブローモフが好きだけど 今回は悪い言い方すると小細工が多いよ!と思った。 CGスズメもオイ!と思うし、手を咥えた犬は何度も走り過ぎ。 楽しませようとし過ぎる人なのかな。色んな過剰が気になったよ。 個人個人のエピソードも終盤には「もういいよ」と思う。 せっかく面白いのにな。
55 : >手を咥えた犬は何度も走り過ぎ これにはオレ、イラッと来た 何度も繰り返す意味あんのか、と けど、12人個々人のバックグラウンドは観てて飽きなかった 最期のほうで21歳のメロンというエロを持ってくるあたり 3時間近い尺をよーっく考えてて素晴らしかったw
56 : 最後のほうのシーンで、少年に向かってミハルコフが「ニコライおじさんと呼んでくれ」みたいに言うシーンだけど、 その後にフラッシュバックで「戦車の玩具をくれたおじさん」の回想シーンが入るでしょ。 あれは、ミハルコフとあのおじさんが同一人物ってことなのかな? (だとすれば、ミハルコフがずいぶん早く年を取りすぎな気がする) オレ的には、養父=戦車の玩具をくれたおじんさん=地下壕で助けてくれたおじさん=ワロージャおじさん…っていう 風に思いこんで、それまで見てたんで、けっこう混乱した。 ネタバレな上に頭の悪い書き込みで申しわけない。
57 : 混んでる?
58 : ニコライおじさんと少年は初対面。 ニコライおじさんもチェチェンで戦った将校だったんでそ。 情のあるロシア人将校ってことで少年の中でワロージャおじさんとかぶったってことでね? ワロージャはウラジーミルの愛称(プーチンも身内からはそう呼ばれてるらしい)だから ニコライならコーリャおじさんと呼ばにゃ。 それにしても、ミハルコフ、最後にいちばんいいとこ持ってったなw 監督の役得か。 >>57 シャンテは初回のみ自由席、2回目から全席指定だから 朝イチにチケット売場行って、わざと2回目以降の席を確保してる。 丸の内、銀座、汐留とかぶらついてコーヒー屋でまったりしたり あの辺は時間つぶしの手段に事欠かないから。
59 : 最初に無罪を唱えた陪審員1が 体育館にあった小さなイコンに非常に執着する描写がある。 しかもイコンのあたりで空間が歪んだりする。 あれは何を言わんとしてる?
60 : >>59 聖母子像から電波飛んでるんだと勝手に思ってた。 善人たれ、と なのにあのおっさん「私は半年ほど日本出張するから」と身元引き受けには消極的なんだよな。 なんのかんの言っても全員口先だけの役たたず、それがロシア、と断罪して 監督だけがただしい行いを実践するのでした チャンチャン どこまで俺様映画なんだよ
61 : 映画は良かったんだけど、ミハルコフはプーチン支持だということをパンフに沼野が書いてて だとしたら矛盾してるようで混乱してくるけど。だいたい、チェチェン戦争が長年続いてるのも ポリトコフスカヤさんらジャーナリストの暗殺疑惑もプーチン政権下のことだし 映画の最後で「慈悲の心は法を超える」みたいなメッセージまで出てくるのに、「強いロシアの法の下で秩序を 回復するという現政権の国策にも合致」とか書いてて、沼野があっちこっちこじつけて頭飛んでるのか この監督もちょっとアレなのかよくわかりません。映画そのものなら良かったんだけど。 この監督のそういう政治的立ち位置わかる人いたら教えてください。
62 : http://hatanaka.txt-nifty.com/ronda/2008/09/12-c1ec-1.html http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id329922/rid9/p1/s2/c7/
63 : >>62 ありがとうございます。同じとこ見てた人いてよかった。 この映画よく公開されたなーと観る前から不思議で、監督がロシアの名声だから それだけで目つぶられてるのかと思ったんだけど、プーチン支持と読んでげっそり。 ソルジェニーツィンとか文化人に多いらしいが、言論統制など強権的なこと知らないはずないのに どう思ってるんだろう?拝金主義や政治腐敗の立て直しを評価してるといっても、どうせ地方はほったらかしだろうし チェチェンにも触れたこの映画のメッセージと結びつかない。 >>41 >この「いつも」は何を指すのか? それって、天井のパイプ管の修理とかいろんなことが長年放置されてる国の現状についてじゃなかったかな? 実際にはいつも改善の行動に移さないまま、みたいな…?
64 : でも映画自体はいいなと思いました。 特に冒頭から序盤のカットや映像はかっこよくて引き込まれたし、臨場感あって 長くても退屈しなかった。場所が体育館だったり、電気が切れたりとか いかにもロシアっぽくて大袈裟でもないし、陪審員たちが自分の経験からの共感を話す 人間臭い会話を持ってくるところも、普遍的なところを付いてて良かった。スズメも。 それだけに、パンフのあれを読んで矛盾ときな臭さにガッカリ。
65 : ソ連崩壊後のロシアには二つのフェーズしかなかったんよ。 国民がロシアを恥じたエリツィン時代。外国もロシアを嗤った。 国民がロシアを誇ったプーチン時代。外国からも恐れられた。 ミハルコフもソルジェニーツィンも愛国的知識人だから、 ロシアが西欧の草刈り場に堕する事は我慢できんのよ。
66 : レスありがとうございます。納得。 プライドみたいなもんなのか、きっと国民にもそういう人が多いですよね。 力振りかざして「養父」なんて理想でしかないと思わないのかなあ。 何度も書き込みしてすいません。
67 : でも、一般ロシア人はやさしい人多いよ。 特にソ連時代の助け合い精神まだ持ってるおじさんおばさん。 この映画の陪審員たちの世代。 ヨーロッパを旅行して、異国人(アジア人)だからって嫌な思いを一度もしなかったのはロシアだけだった。 どこの国でも同じでね? great people, great culture, great history, poor government
68 : 日本人は、「日本のことは外国人には理解できない」とよくいうが、 ロシアの詩人チュッチェフも、 ロシアは頭だけでは理解できない 並の尺度では計れない ロシアだけの特別な体躯があるから―― ロシアは信ずるしかない という詩を残している。 川端香男里は『ロシア』(講談社学術文庫)の冒頭でチュッチェフのこの 四行詩を取り上げ、「ロシアほど謎めいた国として数多くの幻影(ミラージュ) をもたれた国はないであろう。ロシア人自身はこれらの外国からの眼差しに 対しては批判的に対応するのがつねで、ロシアの独自性は決して外国人に 理解されないという確信に似た考え方をするロシア人の例はきわめて多い」 と書いている。
69 : トルストイは『戦争と平和』のなかで、こんなことを書いている。 アンドレイ公爵は、この短い会見だけで、アウステルリッツ当時の記憶のおかげで、 この人物の明確な人間像を組み立てることができた。プフールは、もう治療の 見込みがないほど、狂信的にまで自己過信にこりかたまっている人々の一人だった。 こういう人間はドイツ人にしかないが、それは科学という抽象的理念、すなわち 完全な真理の観念的認識の基礎の上に立って、絶対の自信をもつことができるのは、 ドイツ人だけだからである。フランス人が自信をもつのは、自分は頭脳も肉体も 男性をも女性をも無抵抗にするほど魅力的であると考えるからである。イギリス人の 自信は、自分は世界でもっともよく組織された国の公民であるという基礎の上に 固定している、だからイギリス人は、イギリス人として何をすべきかを常に知っているし、 イギリス人として自分がなすことはすべて疑いもなくりっぱなことである、と心得ている。 イタリア人が自信をもつのは、自分が熱狂しやすく、自分をも他人をもあっさり忘れて しまうからである。ロシア人が自信をもつのは、まさに、自分は何も知らないし、 知りたいとも思わないからであり、だからロシア人は、何事も完全に知ることが できるなどとは信じないのである。ドイツ人の自信はもっとも始末が悪く、 もっとも頑強で、もっとも鼻持ちならない、というのは、ドイツ人は、自分は 真理を知っている、それは自分が考えだした科学で、これこそ自分にとって 絶対の真理である、と思いこんでいるからである。
70 : たしかに一般のロシア人には愛着感じることがわりとあって その辺が映画の陪審員のキャラクターにもよく出てた気がした。 >ロシア人が自信をもつのは、まさに、自分は何も知らないし、 >知りたいとも思わないからであり、だからロシア人は、何事も完全に知ることが >できるなどとは信じないのである 愛着を感じるのは、こういう部分にも関係してるのかなぁ…と思いました。 (○○人だからこう、とか○○人としてというアイデンティティーは、個人的には好きじゃないですが)
71 : >>69 ドイツの科学力は世界一ィィィィッ!
72 : >>65 そういや西欧かぶれのゴルバチョフでさえ今回のグルジア・南オセチア紛争に関して、 「先に攻撃したのはグルジア、グルジア側が悪い」としてロシアを支持してるんだよな。
73 : これ参考になるかも http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/gr99/tk/01.html http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/gr99/tk/02.html http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/gr99/tk/03.html http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/gr99/tk/04.html http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/gr99/tk/05.html http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/gr99/tk/06.html
74 : 養父と母親の関係で混乱してるんだが、 養父ってのは、戦車持って遊びにきてたロシア将校で合ってる? で、そのシーンで犬は、かなり成犬になってた記憶があるんだが、 ウマルが街を逃げ惑う場面では、子犬連れてるんだよね。 実父がナイフで刺されていたとき、 母親も一緒に殺されてんの? てっきり母親とロシア将校は「デキてる」んだと理解したんだが、 そうだとすればその報復でチェチェン軍に殺されたのか? それは父親の死後かと(犬がでかいから)思ってたんだが、 子犬連れてるから混乱してしまった。 ごめん誰か分かったら教えて。
75 : 今週シャンテシネで見る予定なんだけど、シネ2って傾斜があるところでしたっけ。 3つのうちどれかは傾斜があって、見やすかった記憶が… どなたか分かりますか?
76 : >>75 傾斜があるのはシャンテ1。シャンテ2は見上げる方の部屋。 そりゃ1の方が観やすいけど2も当然だけどスクリーンの位置が 高いので(自分的には)それほど観にくくは感じない。 水曜日に観たのだがけっこう混んでいたのでお好みの位置があるのなら 少し早めに行くことをオススメします。
77 : 1と2が傾斜(っつか段差)あり、3がフラット床でなかったか?>シャンテR うろ覚え。 >>74 過去場面は時間と視点が交錯してるから、出てきた順に受け止めると混乱するじょ。 犬なんかすぐデカくなるしw ワロージャおじさん(=戦車のおもちゃくれたロシア軍将校)と母親は別にデキてなかったと思うぞ。 戦地で手つけた女の子どもなんか引き取って育てないよ、普通は。 チェチェンに駐留している間に家族ぐるみで仲良くなったんでそ。 少年の両親が殺されたのは戦闘の巻き添えなのか お父さんがチェチェン・ゲリラに批判的だったから処刑されたのかは不明。 どっちにしろ戦争が原因で少年は悲惨な子供時代を送り、孤児になったってことだっぺ。
78 : >>75 シネ2は2階で傾斜がないところ 傾斜があって見やすいのは4階のシネ1
79 : >>77 レストンです。 ママと将校がデキてるってのは、考えすぎだったか・・・ チェチェン人とロシア将校が、 普通に仲良くなっちゃうものなんかもよく分からないし、 あの意味ありげなスローモーションの美しいお母さんは なんかエロかったんでついね。 陪審員の自分語りに、ユダヤ人とドイツ将校の妻の悲恋なんかも 組み込まれてたんで深読みしすぎた。 犬の件も、わざと時系列を乱そうとしてんのか?と、 その辺が気になって、いまいち集中できませんでした。 なんかいろいろ食い足りない感が残る作品でした。
80 : 前は同じソ連だったし>チェチェン&ロシア ロシア国内には今でも普通にチェチェン人、グルジア人、その他いろいろ住んでるし。 陪審員の顔ぶれも人種バリエーション多彩。 カフカス出身の外科医とかいい暮らししてそうだったじゃん。 少年の実父はリベラルそうな人だったし、 ワロージャおじさんは実際いい人だったから 仲良くなったんでね? そんな人間同士の交流を引き裂く戦争はイケません!ってことでねーの? ベタだけど。 食い足りない、には禿しく同意。
81 : 少年が独房の中で歩いてた時「さん、しー、ご、いち…」と言ってるように聞こえた。 日本語でしょうか? 字幕は「1・2・3・4・5」と出てたけど。
82 : たしかに最初そう聞こえたけど、チェチェンの言葉でしょ
83 : >>82 ありがとう。てっきり日本語だと思って見てました。
84 : このスレあったのかw よかったageとこ
85 : 第七藝術劇場は、風俗街のど真ん中にあるから、 若い女性は行きにくいだろうな。 もっとましな所に移ればいいのに。 九条の、シネ・ヌーボも、解りにくい場所だな。 でも、七藝の受付の女性は、感じがいい 美人だな。30過ぎ位かな。
86 : 一番素直にかっこいいと思えたのは、少年が兵士たちと 踊ってるシーンだったな。ロシアの唾飛ばし語りも面白いけど だから何だよ?とかそれって別問題じゃね?とかつっこんでしまうわ。 余計なものが面白いというのとは別の余計さを感じた。 あと感情に訴えてこそ動くってのはロシア的なものなのか? やたら個人的な感情で意見を変えてた気がするが。
87 : >>86 「自分語りウゼエ」という言葉が、胸を去来した160分だったw しかしあれこそがロシア的なのかもなあ 戯曲の国っていうか、この冗長さと、無駄に暑苦しいおじさんたちの 唾を飛ばしての自分語りによる感情的なビッグウェーブが この作品の評価を押し上げてんのかも。 個人的には好きじゃないけど。 冒頭の階段かけおりシーンなんかも、 センスイイと思うより先に、あざとくてダサっ!思ってしまったからなあ。 先入観というのは怖いな。
88 : ロシア人はしゃべり好き。 とてもそうは見えないけど。 しゃべり出すと止まんない。 おばさんだけでなく、おっさんたちもあちこちで井戸端会議してる。 この映画の最後のほうでミハルコフ=陪審員長が 「いつもこれだ」言ったときは思わず噴いた。 何でも大袈裟なのも本当。 なにせ国土が広いから、何事も大きくて目立つのが吉。 宮殿とか教会とか見てみ? 巨大なゴテゴテのキラキラ。 いや、好きだけど。 ロシアを旅している間もよく話しかけられた。 それだけは覚えていったロシア語「ロシア語わかりません」言っても 容赦なく洪水のようなロシア語でw ソ連時代の伝統で無表情だからちょと怖い。 でも、慣れるとそのギャップが面白くて仕方ない。 自分語りウゼーでスマソ
89 : アコーディオンの曲はアルテミエフ御大の作曲? あの踊りのシーン、すごい記憶に残ってるんだよね
90 : 再び86だが、やっぱロシアのしゃべり好き(しゃべり過ぎ?)は うざいながらも、それでこそ人間、それでこそ我がロシア みたいな事なんだろうかね。 ドストエフスキーの小説なんかも感情の大爆発と自分語りが すごすぎてウケるし。大好きなんだけど。 ただ今回のミハルコフ映画は所々やりすぎ感が気になったんだよな。 87の言うように、センスの良さもやりすぎるとあざとく見えてしまう。
91 : アネクドート http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%88
92 : 劇中何度もカット挿入されてラストにもあった、犬が指輪した手を咥えてくるシーンって何の伏線でも無かったのかー
93 : >>91 この映画にもロシア人にしかわからない何かが隠されているのかも知れんな。 アンジェイ・ワイダの『灰とダイヤモンド』のラストシーンのような。 現在のプーチン体制では政府の支援なしではまともに映画なんて作れないだろうし。
94 : この作品は未見ですが 黒澤明の「用心棒」へのオマージュとして 犬が出てくるそうです。 対立する2大勢力の縄張り争いのおかげで荒廃した 宿場町。 その宿場町にふらりと現れた浪人桑畑三十郎。 彼が、その町に足を踏み入れたとき、最初に目にしたのが 人間の手首をくわえて走る犬の姿でした。 黒澤はこの犬に荒廃した宿場町の象徴としての 役割を与えたのだと思います。 単に絵面を真似ただけでなく、この事も意識しうえで ミハルコフは犬を使っているはずです。 彼は日本に来たときは必ずといっていいほど 黒澤に会っており、「センセイ」とまで呼んでいたのですから。
95 : 未見なのについでに書きますが、 ミハルコフの「12人の怒れる男」のラストには 「羅生門」へのオマージュも感じ取れます。 この映画をロシアよりの立場でチェチェン紛争を描いてるというような 批判も目にしましたが、さきの「用心棒」へのオマージュから 裏読みすれば、ミハルコフは「宿場町」の争いを冷ややかに見つめる 三十郎のような視点で描きたかったのではという気もします。 でもこの「用心棒」オマージュの意味について分析してる批評は 残念ながら、ないようですね。 それほどまで、ミハルコフが執拗に繰り返して登場させたからには 「意味」がこめられていると受け取るのが普通だと思いますが。 ひょっとすると黒澤の「用心棒」を見てないのか? いや、たぶんそうでしょうね。 ちなみに「用心棒」は米ソ冷戦を揶揄する意図もあったといわれています。 「用心棒」「羅生門」この二本を見てから、この作品を見ると 面白いかもしれません。
96 : 未見なのについでに書きますが、 ミハルコフの「12人の怒れる男」のラストには 「羅生門」へのオマージュも感じ取れます。 この映画をロシアよりの立場でチェチェン紛争を描いてるというような 批判も目にしましたが、さきの「用心棒」へのオマージュから 裏読みすれば、ミハルコフは「宿場町」の争いを冷ややかに見つめる 三十郎のような視点で描きたかったのではという気もします。 でもこの「用心棒」オマージュの意味について分析してる批評は 残念ながら、ないようですね。 それほどまで、ミハルコフが執拗に繰り返して登場させたからには 「意味」がこめられていると受け取るのが普通だと思いますが。 ひょっとすると黒澤の「用心棒」を見てないのか? いや、たぶんそうでしょうね。 ちなみに「用心棒」は米ソ冷戦を揶揄する意図もあったといわれています。 「用心棒」「羅生門」この二本を見てから、この作品を見ると 面白いかもしれません。
97 : >沼野さんはプーチンもミハルコフも、力強いロシアが周辺少数民族の「養父」になることを積極的に肯定しているのではないかと分析する。 善と独善とは別物である。この映画をチェチェン人の何割が支持するだろう。チェチェン人のいったい何割がロシアに「養父」になってもらいたいと考えるだろか。そんなことを考えさせられた。 未見だからでしょうか、私がロシア的なものに無知なせいでしょうか。 この養父になるエピソードですぐ連想したのは、「羅生門」のラストシーンです。 志村喬演じる杣売りも他人のエゴイズムを非難しながら 自分も、殺人事件の証拠品である小刀をくすねていたのです。 彼もまたエゴイズムから逃れることはできない、普通の人間でしかないのです。 しかし、彼はエゴイズムの何が悪いとうそぶく男によって 着物を剥ぎ取られた 捨て子の赤ん坊を引き取って育てることを決意して 映画は終わります。 ここで強調しておきたいのは「養父」となる杣売りはけして「善人」ではない。 着物を剥ぎ取ったエゴイストと実は大差ない人間なのです。 そのことで彼の慈善行為がより大きい意味を持つということです。 そういえば「羅生門」も裁判映画でした。 ミハルコフが意識していたのはほぼ間違いないとは思います。
98 : 3行で
99 : 七芸は、音響が凄くよかった、 小さなところなのにな。
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