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2013年06月世界史234: ルネサンス文化誌・社会誌 (129)
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ルネサンス文化誌・社会誌 (129)
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ルネサンス文化誌・社会誌
- 1 :2013/01/01 〜 最終レス :2013/05/01
- ヨーロッパのルネサンス期について語るスレです。
日本でもよく知られている絵画、彫刻、建築、文学、音楽などの芸術は元より、
自然魔術、神秘主義思想、占星術、錬金術、自然科学、技術、産業、
宗教、哲学、政治思想等、あらゆる角度から自由に語れるスレになればと思います。
- 2 :
- ジョルダーノ・ブルーノの話とか、誰か語ってくれないかな。
日本じゃどうにもマイナーで。
- 3 :
- その手の話は、ここが凄い
bibliotheca hermetica
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/9866/bh.html
- 4 :
- 近代自然科学以前の、ヨーロッパ科学を知る上で必読なのがポルタ『自然魔術』。
自然魔術というのは、魔術ではなく、当時の人間が考える自然科学だが、
現代人から見ると半ば魔術のように見えてしまうという代物。
自然魔術と自然科学との関係は、占星術と天文学、錬金術と化学の関係に
似ていて、ルネサンス期というのはそれぞれが別の学説・学派のように
共存しつつ、互いを批判しあう時代だった。
そうした状況に決着がついて、現代科学の直系の先祖に統一され始めるのが17世紀。
- 5 :
- ルネッサンスって、日本じゃ勘違いされて文芸復興とか訳されてるけど、
別に芸術分野だけの話じゃ無いんだよね。
- 6 :
- ルネッサンスって、いつから始まったとする学説が今は一般的なの?
- 7 :
- そもそもルネサンスの定義って何?
文芸復興じゃないとすると
- 8 :
- >>6
アルプス以南と、以北(北方ルネサンス)では異なる
なお日本語ウィキでは書く人が現代の西欧に当たる国々にしか興味がないらしく、
北方ルネサンスについては、説明されている地域が非常に偏っている。
- 9 :
- >>7
>そもそもルネサンスの定義って何?
時期とか内容には学者によっていろいろ違いはあるものの、
中世と近世にかけてイタリアから始まったムーブメントと
いう点は共通理解が得られていると思う。
- 10 :
- なんか 何となくアンチカトリック(宗教)のイメ−ジが有る
- 11 :
- 逆。
カトリックの本質に立ち返りたいというイメージ。
専制的な教皇主義から民主的な公会議主義の流れを推すとか。
中世前期からのカトリック教会の組織運営がその融通性を低下したことへの反省。
杓子定規運営への反省が行き過ぎて資金集めに免罪符乱発という事態になったので、
一部が杓子定規への回帰を求めてプロテスタント運動(パリサイ)発生。
ルネサンスからプロテスタント運動への流れは、
急激な自由化・規制緩和が腐敗を生み、それに反抗した急進的な杓子定規回帰思想を生んだ一例。
- 12 :
- >>5
ルネサンス理解のポイントの一つは、技術、産業、芸術、学問が
同時期に連動したことだと思う。
いい例が印刷術。
出版業とか、新しい読みやすいフォントが生まれたりとか。
なんか19世紀とちょっと似ているような。
- 13 :
- 西欧社会の道徳の変遷:
古代ローマ(自由化)
中世(規制化)
ルネサンス(自由化)
プロテスタント(規制化)
対抗宗教改革(規制化でプロテスタントに対抗)
啓蒙思想(自由化)
絶対主義・軍国主義(規制化)
近現代(自由化)
20世紀前半(規制化)
現代(自由化)
- 14 :
- >>12
同意なんだけど
現在世の中で本が大量に出て注目されている時代って
みんな、そういう錯覚おこさなくない?
自分の中で情報量が多くなってそれが結びつくから、
- 15 :
- >そういう錯覚おこさなくない?
錯覚の部分もある可能性はあるけど、素人がイメージで言っているだけで
はなくて、専門家がそう言ってるんだから、やはり現在解明されている
資料の範囲では連動が顕著に見られる時代と見ていいんじゃないだろうか。
今後研究が進んで、実は○○世紀にもこういう発明が大量にあったが
社会的制約から大きな変革には繋がらなかった、みたいな研究が出てくる
可能性はあるが。
- 16 :
- ルネサンスってイタリアブームのことだろ。
- 17 :
- なんて勘違いしている日本人が多くてね
- 18 :
- ルネサンス期は、未だ自然科学というものが生まれていなかった、という理解でいいのかな?
- 19 :
- 事実から言えば、キリスト教が自然科学を抑圧したことがバレた時代。
宗教は科学の敵
- 20 :
- と言うのが、通俗的なルネッサンス理解だな。
- 21 :
- >>19
自然科学と言えるものが誕生したのは17世紀以降だよ。
- 22 :
- 6 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/11/20(日) 23:18:47.07 0
ルネサンス期のベストセラーと言えば、『狂えるオルランド』だな。
長いし、韻文だし、ちょっと読んですぐ挫折した。
11 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/11/21(月) 14:52:36.61 0
>>6
デカメロンは?
14 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/11/21(月) 22:27:13.84 0
>>6
後は、タッソーのエルサレム解放とか。
>>1の言ってる法律書を一般人が普通に読んでいたのって、ルネサンス期じゃなかったっけ?
21 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/11/23(水) 09:55:17.40 0
>>14
こういうルネサンス期のベストセラーって、具体的にどの国でベストセラーだったのかよく分からないね。
当然イタリアは含まれているとして、あとはなんとなく近隣国ってことなんだろうか?
22 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/11/23(水) 15:09:43.15 0
>>21
あと初期なのか中期なのか晩期なのかも曖昧だよね。
1400年のベストセラーと1450年のベストセラーと1500年のベストセラーは当然違うだろ。
- 23 :
- デカメロンって、実際に読んだことある人間、世界史板でも
なかなかいないだろうな。
- 24 :
- 単なるイタリアブームだよ。
様々な理屈は体の良い後付け。
- 25 :
- イタリア中部・南部・あるいはその先のイスラム圏で中世において自然とやっていたことを、
イタリア北部の人たちがはじめ、
つぎにそれが交易ルートを通じてアルプス以北の国々に伝わった。
単なるイタリアブーム。
- 26 :
- 日本から出たこと無いバカはこれだから困る。
- 27 :
- イタリアブームって言葉自体が、曖昧すぎてよく分からん。
そこを詳しく書いてもらわないと、どっちが正しいのやら。
- 28 :
- ルネサンスが北イタリアどまりだったら、「ルネサンス」などとは呼ばれない。
ルネサンス期は温暖期で、農林水産が活発となり、商業も栄えて人々の所得も増えたから、
王侯や大貴族でもない人々が巡礼や観光や留学でイタリアにも行けるようになって、
現地でイタリアの風物を見て故郷で広めた
なお、「ルネサンス」とは19世紀に入ってから作られた言葉
ルネサンス当時、ルネサンスを指す言葉はない
したがって、本質はイタリアブームという解釈でよい
- 29 :
- まとめると、当時のイタリアは羽振りが良くて、
近隣諸国の庶民が物見遊山で遊びに来て、
その栄えている状態を母国に帰って伝えたのがルネッサンス?
- 30 :
- >>28
説明にも何にもなってないな。
>ルネサンスが北イタリアどまりだったら、「ルネサンス」などとは呼ばれない。
この下りと、それ以降の文章のつながりが全く分からん。
>ルネサンス当時、ルネサンスを指す言葉はない
時代の名前なんてどれもそう。
>したがって、本質はイタリアブームという解釈でよい
したがってと言われても、どの言葉を受けているのやらさっぱりw
- 31 :
- 当時は気候が良かったので近隣諸国も羽振りが良かった
気候は16世紀後半から徐々に怪しくなって17世紀より長い寒冷期に入る
欧州やアジアの大戦乱時代が17世紀に集中するのは偶然ではない
本題に戻ると、だからこそ国によって、のちの19世紀にルネサンスと呼ばれるようになったものの、
受容のしかたや解釈が異なる
フランスやドイツなどでは世俗的な建築や美術が目を引く(ルターの宗教改革はこれに続く時代のもの)
オランダではそのほかに人文主義的な興味が興る
対抗宗教改革時代に広まったポーランドでは宗教哲学や政治哲学としての意味合いがより重要視される
西欧と基本的な価値観からして異なるロシアに至っては完全に仏作って魂入れずの猿真似
- 32 :
- >>30
きみのルネサンス観は非常に古典的というか、古臭い解釈で、まるで古い国定教科書のよう
- 33 :
- 気候で時代を説明するのって、論者によっていろいろ違いがあり過ぎて、いまいち素直に聞く気になれない
- 34 :
- >>32
>>30は単に否定しているだけで、ルネサンス観も糞も無いと思うが。
古くさいのは、>>31だろう
- 35 :
- ルネサンスを手放しで褒め称えるのもいただけないが、極度に矮小化してけなすのもどんなもんか。
- 36 :
- >>33
気候はともかくいずれにせよ、あの数世紀は欧州で農業生産性が拡大して社会が豊かになっていった時期。
16世紀後半から農業生産性が起きて大きな戦争が増えたことも事実。
- 37 :
- あの当時のあれがイタリアブームであったことは否めないね
当時はみんな「イタリアではー」の出羽の守だった
ルネサンスだという意識は皆無だった
そもそもあのイタリアブームを特別に「ルネサンス」と呼ぶ概念自体19世紀に以降のものだから
- 38 :
- >そもそもあのイタリアブームを特別に「ルネサンス」と呼ぶ概念自体19世紀に以降のものだから
ソースは?
- 39 :
- ルネサンス時代当時にルネサンスと呼ばれてなかったわけないだろアホか
ルネサンスはルネサンスだ!
- 40 :
- >>37
>当時はみんな「イタリアではー」の出羽の守だった
イタリアが持て囃されていたということと、単にそれだけのことでしかないという主張の
間には、距離があまりにもあり過ぎて。
お前が書いているのを見ると、イタリアは表面ちゃらちゃら文化にしか過ぎなかった、
と言っているように見えるが、ルネッサンスのちゃんとした研究書読めよ。
少なくとも、このレスの最初の方ぐらい嫁。
- 41 :
- 所詮○○でしか無かった、みたいに全体を俯瞰してものを言いたいのなら、
せめてガレンの本ぐらい読んでから言ってほしいものだ。
教科書レベルの知識で大言を吐かれても
- 42 :
- >>37
>「ルネサンス」と呼ぶ概念自体19世紀に以降のものだから
全然日本語になって無いように見えるのは気のせい?
- 43 :
- イタリアブームと唱え続けるだけでこれだけ引っかかるんだから、
楽な釣りだよなぁ
- 44 :
- >>38 >>42
いや19世紀の発想というのは本当のことなんで、そこに食いつかないほうがいい。
- 45 :
- >>43
いかにルネッサンスについての思い入れが激しい人が多いかということだね。
- 46 :
- >>44
ミシュレが唱えだしたって話だろ。
それはよく知ってるけど、俺が突っ込んでるのはもっとベタベタの日本語の使い方のところ。
- 47 :
- 208 名前:世界@名無史さん 投稿日:2013/01/04(金) 12:51:31.69 0
ルネサンス期には、修道女と姦Rした者は、Rしたまま死ぬという都市伝説があった。
- 48 :
- ルネサンスと聞いて、芸術しか思い浮かばない時点で通俗的理解なんだろうな
- 49 :
- 深い理解だろ
あの時代にいきなり芸術以外のものが飛び出てきたと考えることこそ通俗
- 50 :
- あの時代とは、具体的に何世紀のことを言ってる?
- 51 :
- >>49
>深い理解だろ
ごめんごめん。
まだ浅いところしか語ってなかったんだね。
その深いところを思う存分語ってくれ。
- 52 :
- ルネッサンスをイタリアブームと呼ばれると僕の大事なルネッサンスちゃんを侮辱ちゅるなー!と泣き喚く
- 53 :
- あらあら、相手してあげられなくてごめんね。
そろそろ泣き止みなさい
- 54 :
- ルネサンス、特に15世紀の文化的刷新というのは、学校、書記局、宮廷の3つの機関の周辺に集中していた。
ポイントとなるのが、学校とは大学のことでは無いこと。
大学というのは中世の伝統を強く引きずっていた教育機関だった。
新しいタイプの学校は、文法、修辞学、弁証論などの言葉の術を教えることで
成功したけど、こうした人文主義は大学ではなかなか受け入れられず、宮廷や
書記局と結びついた。
(大学では、ギリシャ語の研究・学習を介して、遅れて受け入れられていった。)
- 55 :
- 人文系の場合、逆に当時のボローニャ大やバドヴァ大など新設大学の増加のほうが影響しているんじゃないのか?
そしてアルプス以北でプラハ大(1348)、クラクフ大(1364)、ハイデルベルク大(1386)など、中央ヨーロッパに大学が新設されるにつれイタリアからアルプスを越えて北に伝わった。
- 56 :
- まあイタリアブームっちゃイタリアブームだな。
一過性ではなく、その長い期間に美術・建築から文学・哲学などへと内容の変遷が起こったが、基本的には発信地はイタリアだった。
各国からたくさんの学生がイタリアの大学に留学したからね。
- 57 :
- ドイツとイタリアって以外と緊密なのかな、
感覚的にはアルプスがあるから行き来がしにくそうに見えるけど、
ラテン語からドイツ語になった単語はオリジナルから音変化が少ないように思う、
むしろフランス語になるとかなり訛ってしまっている感じ。
- 58 :
- フランス語はゲルマン訛りが強すぎる
ドイツ語はもともと南ドイツのほうの標高の高いところの方言
- 59 :
- 初期新高ドイツ語の時代はドイツにおけるルネサンス時代と被るんだが、
この時代はこの系統の言葉が体系的に整理された時代で、
人文主義と関連してラテン語の影響を非常に強く受けたらしい
ルターが初期新高ドイツ語で聖書書いているのでこの辺も決定的
フランス語は中世初期までのゲルマンの訛りをそのまま生かして発展
- 60 :
- >>55
>人文系の場合、逆に当時のボローニャ大やバドヴァ大など新設大学の増加のほうが影響しているんじゃないのか?
いや、ボローニャなどの大学の伝統が強い土地では、伝統が強固で、結果的に時代遅れだったんだよ。
ソースは、E・ガレンの『ルネサンス文化史』
なお、現代人が人文というと、自然科学と社会科学以外のものすべてと勘違いしてしまうから要注意。
あくまで人文主義ね。
- 61 :
- まあどっちにしろボローニャ大で教えていたのは法学、医学だから、明らかに関係ないんだけどな。
- 62 :
- >>60
>いや、ボローニャなどの大学の伝統が強い土地では、伝統が強固で、結果的に時代遅れだったんだよ。
いいけどその本のどこにそういう記述があるの?
- 63 :
- >まあどっちにしろボローニャ大で教えていたのは法学、医学だから、明らかに関係ないんだけどな。
だめじゃんw
たとえばエラスムスはトリノ大に行って博士号取ってイタリアの人文主義を咀嚼し、ヨーロッパ北半に影響を広めたね
- 64 :
- >>62
7章「新しい教育」
>>61は俺じゃないよ。
- 65 :
- >>64
でもやっぱりイタリア発の人文運動ということなのか
- 66 :
- >>63
>たとえばエラスムスはトリノ大に行って博士号取ってイタリアの人文主義を咀嚼し
>>54に、
>(大学では、ギリシャ語の研究・学習を介して、遅れて受け入れられていった。)
とあるように、大学もギリシャ語の研究ということから遅れて人文主義は受け入れられていったんだよ。
人文主義は、それ以外の学校に実学としてまず受け入れられた。
- 67 :
- >>36
15世紀、すでにイタリアの経済的活力は衰えていたよ。
文化的には活況だったけど、都市の経済は壊滅状態で、ほぼ農業回帰、
都市の自治も脅かされていた。
戦乱に明け暮れていたと言っていい状態だったし。
- 68 :
- >>67
それはイタリアでも中部以南のことでは?
温暖化でイタリア南部では乾燥化が進んで水争いが酷かったらしいが
いっぽう北部イタリアがどんどん発展していたことは皆知ってるはずでしょ?
14世紀(実際は13世紀後半から)には中部以南の貧窮化で
ローマがスラム化して酷かったのもアヴィニョン捕囚で知ってるはず
- 69 :
- >それはイタリアでも中部以南のことでは?
そんなもの、わざわざ語るわけ無いだろ。
北だよ。
- 70 :
- 北部イタリアは発展していただろっての
13世紀後半からは経済的重要性が中部から北部へとシフトした時代じゃないか
- 71 :
- ヒント 戦争
- 72 :
- そういや、マキャベリとかダ・ヴィンチの話読んでても、戦国時代の話しみたいだもんな
- 73 :
- 安土桃山の日本が急速に発展していなかったって言う人がいないのと同じで、
当時の北イタリアの場合は生産は上昇していたので
フィレンツェなどは戦争をしながらどんどん豊かになった。
いっぽう、中南部は生産そのものが衰退してしまったので貧窮化。
こうでしょ普通の解釈は?
- 74 :
- >安土桃山の日本が急速に発展していなかったって言う人がいないのと同じで、
変な日本語で、肯定しているのか否定しているのか分からないが
- 75 :
- 「安土桃山の日本は急速に発展していなかった」って言う人がいないのと同じで、
の意味ね。
あとイタリアスレでこのスレのリンク貼ったようだけど、助け舟を求めているの?
助けてあげようか?
- 76 :
- >>73
じゃあ、その普通の解釈を改めた方がいいな。
以下は、E・ガレンの『ルネサンス文化史』から引用
当時イタリアは経済的活力を消失しており政治的にも混乱を極めていたので、
文化同様にルネサンス期が歴史的事象全般にわたって活況を呈していたわけではない。
絵画、建築、そして彫刻に花開き、文学作品もますます洗練度を増し、稀に見る高さの
教育理念が表明される一方、都市の経済はすべて壊滅状態で諸産業は衰弱して
ほぼ封建的性格と言ってもよい農業に回帰しており、都市の自治も揺れ動きコムーネの
<自由>も霧散し、教会も腐敗の度合いをさらに深めていた。
--中略--
初期イタリア・ルネサンスの偉大な作品や人物を映し出す社会はおおかた、陽気というより
悲劇的で、平和的であるより多難かつ残忍で、澄明かつ調和的であるよりも不可解・
不安定な世界である。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、破局の幻視にほとんどいつも付き纏われ、その素描や手稿の
中に死の世界を湧出させている。
--中略--
事実、人間の偉大さの記録が大変豊富なあの1400年代、生活と歴史は戦争で荒らされ、
また陰謀で流血状態のイタリアは真に悲劇的であった。つまり領主が殺し殺されたり、
傭兵隊長が王位に就いたり、蹴落とされたり、
--中略--
同時に老けた要人たちはみずからの王国が灰燼に帰し、商取引が沈滞して富の源泉が
枯渇するのを目の当たりにしていた。アルベルティの著作を読む者はつねに、入念細心に
組み立てられた文章から、追放による失意と悲哀(アルベルティはフィレンツェから追放された
銀行家の庶子)、運に見放されたこと、都市の瓦解と家族の死を看取する。
ピウス2世の唇に次の、ほとんど悲痛とも言える言葉が戻ってくる。つまり、崩壊した都市は
生き返らず、老朽化した都市は若返らない、と。
--中略--
サトゥルヌスの御世や黄金の時代が強烈に憧れの的となったのはほかでもない、それらが
俗世からとても遠く離れていると思われるからである。フィレンツェ共和国書記官長レオナルド・
ブルーニは1444年に死去したが、彼自身、市民の闘争による対立が荘厳な市庁舎の壁を
揺り動かしているかのような時代にプラトンの文献をよくも研究できたものだ、と述懐している。
- 77 :
- >>75
>「安土桃山の日本は急速に発展していなかった」って言う人がいないのと同じで、
結局何がいいたいのか全然分からん。
で、なんで安土桃山なの?
- 78 :
- >>76
マルクス史観の臭いがする
- 79 :
- >>76
そもそもE.ガレンて何者だよ?
ちょっと調べたいのでアルファベットでフルネーム書いてよ
- 80 :
- なぜかスペルは、garin
で、ガレンと呼んでる。
まあ、直接彼のとこまで留学しにいった人
がそう転写してるんだから、
間違いなうだろうけど。
- 81 :
- >>79
日本ってルネサンス研究が無茶苦茶遅れているけど、こういう権威の名前さえ知られてないんだな。
http://en.wikipedia.org/wiki/Eugenio_Garin
- 82 :
- >>78
ぷっ、日本人じゃあるまいし
- 83 :
- >>78
反論できなくなったら、レッテル貼りで印象操作ですか
- 84 :
- ここらで話題を変えて、ルネサンス期の宇宙論の話とか、誰か語ってくれないかな。
- 85 :
- ケプラーとか?
- 86 :
- 47 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 14:11:04.13 0
占星術であり天文学者であったケプラーは表向き占星術の効能を
称揚していたが、友人には「占星術は頭の悪いが稼ぎがある娘で、
賢く貧しい天文学という母親を養っているんだ」と言い訳している
48 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 14:16:27.67 0
ケプラーは、占星術と天文学が分離しつつあった時期の人間だからねぇ。
ただ、当時の言葉の一部を抜き出してきて、現代人の頭で解釈する際は、慎重さが必要だ。
実際、ケプラーが唱えた説って、かなり魔術的なもので、現代の天文学者には到底受け入れられないものだし。
49 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 14:26:06.33 0
ケプラーの第1〜3法則の上に現代の天文学は成り立っているよ。
その偉大な功績があるから、ケプラーが多面体宇宙モデルとか奇説を唱えても、
かの大学者はそんな予定調和な哲学的ビジョンも持っていたんだなあ的に理解してもらえる。
50 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 14:40:07.75 0
ケプラーに限らず、ルネサンスから近世初期の学者で、現在も有名な学者ってのは、みんなそんなもの。
後世の人間の間尺に合う解釈をされているだけだからねぇ。
51 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 18:15:12.97 0
ケプラーの多面体で惑星の動きを説明する方法は、単純に精度が上がらなかったから、捨て去られた。それだけだろ。
現実を説明するのに、何を仮定するかは自由。現実と一致しなければ捨て去られるのみ。
52 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 19:38:09.47 0
ところが精密な観測データで惑星軌道の基本を決定した当のケプラーは
観測データと合わないと分かっている多面体入れ子モデルのアイデアを最後まで捨てようとしなかった。
- 87 :
- ケプラーには惑星の運動は美的観点から調和が取れていなればならない
という思いがあったのだろう。調和が予定されていない神に見放された
ような科学オンリーの世界観を受け入れることは、半ば中世の人である
ケプラーにとって不可能な跳躍だったのかもしれない。
神の支配する世界観と科学の支配する世界観の過渡期を生きたケプラーには、
すごい内心の葛藤があったんじゃないかと想像するよ。
53 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 23:05:33.91 0
単に焦点をずらしたり、組み合わせ方を工夫したら、観測事実と一致すると思ったんじゃないの?
単なるオカルトと違う点は、観測結果と一致するかだ。
ケプラーは自分の信条から、一致する方法があるのではないかと思い試行錯誤した。
その行為自身は正しい行為だよ。結論を知っている現代から見ると、無意味な行為だとしてもね。
54 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/24(土) 23:12:29.41 0
それは、現代の科学の立場からしかものを見ない人間の発想。
なんでもいいから、ルネサンス期の科学の本を一度読んで見たら?
そもそも、オカルトというもの自体が近代の産物。
- 88 :
- 56 名前:世界@名無史さん 投稿日:2011/12/25(日) 12:20:17.91 0
ケプラーの正多面体宇宙観の場合は、ギリシア的調和への回帰、神秘主義的傾向を
帯びたネオプラトニズムの一種だな。
ルネサンスという時代背景に合っており、発表当時はなかなかナイスな仮説として
一定の支持を受けている。単純にオカルトとか魔術とか呼ぶと誤解を招くね。
何しろケプラーの段階では惑星運動の法則は分かっても、何故そういう法則に
従って惑星が動くのか仕組みが分からない。
神秘主義的傾向と縁が切れないのは無理もないと思う。
しかしケプラーの多面体へのこだわりは、星型正多面体の発見など具体的な
数学の成果に結びついているから、転んでもただでは起きないおっさんだな。
- 89 :
- 関連スレ
イタリア語圏・イタリア人の歴史
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/whis/1332253283/l50
- 90 :
- とりあえず「ネオ・プラトニズム」といっとけ、みたいなのは、
もうそろそろ卒業してほしい
- 91 :
- 山田ルイ53世「るねっさーんす!」
- 92 :
- 最近講談社学術文庫から中世の技術について紹介する本出てたけど
あれ読むとルネサンスのイメージ変わるわ
ダ・ヴィンチ一人が近未来的な技術を考えてたんじゃなくてあの時代の流行りだったんだね
- 93 :
- ジョゼフ・ギースの『大聖堂・製鉄・水車』?
- 94 :
- >当時イタリアは経済的活力を消失しており政治的にも混乱を極めていたので
この認識までは合ってるが、戦国末期の日本も似ているがな
イタリア全体や日本全体としては経済は疲弊していたと言えないこともないが、夫々一部の地方では経済的にも文化的にも猛烈な繁栄をしている
- 95 :
- だから、具体的に書いてよ。
その、猛烈な繁栄していたという都市の名前を。
で、戦国末期の日本は、全体的に見ても経済は疲弊して無いよ。
そんなこと言ってる論者いるか?
いたら、具体的に名前を挙げて欲しいんだが。
- 96 :
- 戦国時代は人口も一貫して増加し続けていたしね、
イタリアの場合は経済というより国土全体の自然環境が
古代ローマの頃から絶えずに劣化し続けているのが大きいのでは、
- 97 :
- >古代ローマの頃から絶えずに劣化し続けているのが大きいのでは、
それだったら、古代から一貫して経済が劣化するはずじゃ?
- 98 :
- じゃイタリアも経済が劣化していないんだよ。
なんとか教授は経済学知らないんだろ。
- 99 :
- 経済の劣化うんぬんの評価はむつかしいが、
たとえば、13世紀のシエナは、その世紀を通して、
コムーネの支出額が残ってる珍しい例。
よく思い出せんが、13世紀のはじめと終わりでは、
支出額は、10倍くらいには増えていたはず。
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