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2012年2月エロパロ458: カオスヘッドでエロパロ 妄想その2 (532)
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カオスヘッドでエロパロ 妄想その2
- 1 :09/04/11 〜 最終レス :12/02/05
- 妄想をテーマとしてPCゲームで発売され
10月からアニメも始まったカオスヘッドの
エロ小説を書くスレです。
PC版とアニメ版どちらの設定でもかまわないので
みなさんどんどん妄想して投下していきましょう。
前スレ
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1224309160/
- 2 :
- 一乙
- 3 :
- KURENAI会館ビルを出ると、僕と梨深は顔を見合わせてから手を繋いだまま、全速力で走る。
言うまでもないことだけど、梨深は僕よりも足も速い。
ベースでの引きこもり生活を辞めて、毎日学校に通っているとは言っても、やはり僕は体力に自信がないヘタレだ。
やっぱりというかなんというか、しばらく走っていると当然のように梨深に手を引っ張られる形になっていく。
梨深の後ろ姿とその綺麗な髪から漂うシャンプーのほのかな香りに僕の意識が持っていかれそうになる。
(はぁ…、我ながら情けないな)
そこで梨深がいきなり止まり、大きな声で言った。
「おっはよー!セナさ〜ん」
僕は梨深のジャンプー香りや後ろ姿を見て抱いた妄想を掻き消して立ち止まり、息を整えながら梨深が話しかけた方向を向く。
そこには黒髪ロングヘアの女性・蒼井セナがいた。
セナは手に持っているガルガリ君をかじりながらこちらに振り向く。
「ん…、咲畑か…」
「ん…、咲畑か…って…。その反応はひどいよ〜!」
「そうか、すまない。おはよう、咲畑」
「おはよー!ってセナさん、このまま歩いてると学校遅刻だよ〜?」
「ああ、私はいつもこんな感じだから気にするな」
セナは相変わらず無愛想というかなんというかそんな感じで、挙句の果て学校にも平気な顔で遅刻してくる。
「お、おはよう、セナ」
「ん、西條もいたのか。お、おはよう…」
(朝からガルガリ君を食べている事にツッコミたいけど、つっこむとまた面倒な事になりそうだし、今は黙っておこう…)
「じゃあ、セナさん!また学校で〜!」
「ああ、じゃあな」
梨深はセナとやり取りを終えると再び僕の手を取って走り出す。
その場に残った蒼井セナは思う。
(西條もすっかり咲畑の尻に敷かれてしまっているな。これはこれで少し面白い気もするが…)
そして、セナは微かに微笑みながら、拓巳と梨深の後ろ姿を見送った。
- 4 :
- 僕と梨深は学校の昇降口につくと、お互いの顔を見合わせながら荒い呼吸を整えるように座り込む。
「あら…、おはよう。拓巳、梨深」
不意に後ろから名前を呼ばれて振り返る。
「あ、あやせ…、おはよう」
「あやちゃん、おはよ〜!」
あの事件の後、梨深はあやせのことを「あやちゃん」って呼ぶようになったんだけど、いつになっても聞きなれない。
「拓巳、梨深…。今日の夜、ファンタズムのライブがあるの…。来て」
「絶対行くよ〜!タクも当然行くよね〜?」
「あ…、え…、うん…」
「ふふふ、それだけ言っておきたかったの。じゃあ、また」
あやせはそういうと、階段に向かって歩いていった。
(あれ…、何か忘れているような…)
僕が梨深の方に視線を向けると、梨深も僕の方を見つめていた。
二人はしばらく見つめ合い、次の瞬間、声がシンクロする。
「「授業だ!」」
それから僕と梨深は急いで階段を昇り、教室に入ると席に着いた。
自分で言うのもなんだけど、僕と梨深は初々しい恋人のような感じで授業中は互いにチラチラ見つめあっては視線を逸らす、なんて事を続けている。
そのせいもあってか、最近の授業内容にはどうもついていけない。
見つめ合ってる時間が長ければ長いほど、集中力がそちらにいくので授業中の会話を聞き取れなくなり、下手すると1時間分の授業を丸々聞き逃す、なんてこともある。
(テスト期間になったら梨深大丈夫かなぁ…。僕はともかく、梨深は自分でバカだと言うほどだから、授業を聞いていなかったらテストも赤点になるんじゃないかな…)
そんな感じであっという間に午前中の授業が終わった。
昼休みになると、梨深はすぐに立ち上がって僕の席の前に向かってくる。
「タク〜、お昼食べよ!今日は何処で食べる?」
「ん〜、屋上で…いいかな…」
「おっけ〜、じゃ、行こっ!」
教室の中でこんな話をしていると相変わらずDQN連中から刺すような視線が飛んできてつらい。
梨深はそういうのに無頓着な感じだからいいんだろうけど、僕としてはみんなの視線が痛くてにそうだ…。
(あ、そういえば、こないだみたいにまたセナとこずぴぃが居たらどうしよう…。こずぴぃはともかく、セナはまた不機嫌になるんだろうなぁ…)
僕はそんな不安を抱えつつも梨深に引っ張られ屋上へ
- 5 :
- 幸い、屋上は誰も居なくて僕と梨深の貸切状態だった。
「ん〜、今日は誰もいないね〜」
「あ、うん…。そうだね…」
「せっかくだし、今日は真ん中で食べようよ〜」
梨深は僕を手をグイグイ引っ張りながら、屋上の真ん中に座り込み、自分の弁当を開ける。
「タクも早く食べよ〜。あたし、もうお腹ペコペコだよ…」
真ん中なのは少し恥ずかしかったけど、仕方なくそこに座り込んで、梨深の手作り弁当を開ける。
「うわぁ…」
あまりに手が込んでいたので思わず声が漏れた。
「ん?どうしたの…?ひょっとして嫌いな物でもあった…?」
「いや、その…なんていうか…、手が込んでるなぁって思って…」
「うん、タクのために愛情込めて作ったからね〜。たはは…」
(そんな恥ずかしい事を面と向かって言われたらこっちが恥ずかしくなっちゃうよ。)
「じゃ、じゃあ…、いただきます」
「いただきまーっす!」
梨深の弁当は予想以上に美味い。けど、ところどころ味が薄かったりした。
卵焼きに至っては砂糖と塩を間違えるヘマをしたのか、塩っ辛くて驚いたけど、そこは顔に出さずにちゃんと食べた。
せっかく、梨深が早く起きて作ってくれたのに、味に文句言ったら悪いし、このことはあとでそれとなく伝えよう。
弁当を食べ終えると、梨深も丁度食べ終わったところでここでも二人の声がシンクロした。
「「ご馳走様」」
弁当を食べ終わったあと、昼休みが終わるまでまだ時間があったので、夜のライブについて話を振ってみた。
「り、梨深…、夜のライブまでの時間どうしようか?」
「ん〜、今日は一旦、家に戻ってから着替えて行こうかなぁ〜?」
「あ、そういえば梨深って…、何処に住んでるの?」
「え〜っと、今まではタクミの病室に居たんだけど、タクミがんだあと、変な手紙が来て、マンションの一室が与えられたんだよね〜」
将軍の病室に梨深が寝泊りしているのは知っていたけど、その後の事は彼の記憶にもないため、僕にもわからなかった。
たぶん、このマンションも彼が梨深のために用意したものなんだろう。
「そっか…、でも、女の一人暮らしって危険じゃない…かな?」
「うん〜、そうだね。たしかに、たま〜に怖くなる事もあるかも…」
梨深はそういうと少し考えてからとんでもない事を言い出した。
「…タクもあたしのマンションで一緒に住んでくれないかなぁ?なんて…、たはは……」
「えっ!!」
体中がブルブル震えだし、頭の中はやましい妄想で包まれていく。
(落ち着け僕、素数を数えるんだ…。っは…し、静まれ…俺の腕よ…。おいバカやめろ)
半ばパニックになりながらもとにかく落ち着かせて踏みとどまろうとしてみる。
「タク、どーしたの?」
「いいいい、いや?な、ななななんでもなひぃ!!」
僕はそのまま梨深から離れるように廊下を全力疾走した。
「たはは…、タクってば恥ずかしがり屋さんだなぁ〜」
ちょっとだけ期待していた咲畑梨深はやや苦笑しながら、タクの後ろ姿を見つめながらそう呟く。
- 6 :
- 僕はしばらく全力疾走した後、立ち止まって息を整えながら考えていた。
(梨深ってば…、いきなりあんなこと言い出して何なんだよもう…。びっくりして逃げてきちゃったけど、まずかったかなぁ…)
「あら、西條君?」
「え?あ…、優愛…」
声をかけてきたのは楠優愛、彼女もディソードを持つギガロマニアックスなんだけど、僕は優愛が少し苦手だ。
「あの…、西條君…。今日の放課後、一緒に帰りませんか?」
「え…、なんで…?僕と…」
「えーっと、その…、一緒にアニメエイトに行きたくて…」
優愛はどちらかというとオタク系の女子だ。
そのくせ、一人でそういう店にあまり行こうとせず、いつも僕を誘ってくる。
(しかし困ったなぁ。今日は梨深とライブ行く約束があるから放課後はなぁ〜)
「ゆ、優愛…今日はちょっと用事が…」
「用事って何?」
僕は優愛の中でスイッチが入ってしまった事に気づく。
「私とアニメエイトに行くよね?」
「あなたは行きたいはず」
「行かないなんて言わないよね?」
「行かないなんて言わせない」
「行くよね?」
「行 く よ ね ?」
(また始まった…。勘弁してくれよもう!)
優愛は事件の後も結局のところ何も変わっておらず、時々こんな感じで脅迫紛いなことをされることがある。
さらに優愛は僕の手を優しく握ると天使のような笑顔で言った。
「一緒に行ってくれますよね?」
まるで天国と地獄だ。
散々な扱いを受けたあとに救いの手を差し伸べてくる、これが優愛の手口だ。
「ごめん、本当に今日は無理なんだ…。その…、梨深と…」
「そうですか…。強引に誘ってごめんなさい」
優愛は梨深と約束があることを告げると、あっさりと諦めてくれた。
そのせいか僕はふと、優愛に優しい台詞をかけていた。
「いや、いいよ…。また今度、何も予定がない日なら一緒に着いてくよ…」
言った後で散々後悔したけど、後の祭りだ。
「えっ!本当ですか?また今度…、絶対ですよ?約束ですからね? 破ったら…、わ か っ て る よ ね?」
(はぁ…、もうやだこのメガネ)
「じゃ、じゃあ、僕は教室に戻るよ…」
「はい、約束忘れないでくださいね」
僕はその問いには答えずに、自分の教室に向かって歩いて行く。
- 7 :
- 折原梢は目覚めると廃工場のような場所にいた。
手足をロープで縛られ、目の前に居るのは良く知っているピンク髪の少女。
「咲畑しゃん?どうしてこずぴぃは縛られてるのら…?」
ピンク髪の少女・咲畑梨深は笑みを見せると言った。
「折原さん、あまりあたしのタクに近づかないでほしいなぁ。たはは…」
「拓巳しゃんはただのお友達さんなのら…」
「言い訳はいいよ。まぁ、どの道あなたには罰を与えないとね…」
梨深の声色は明らかにいつものソレと違っていて梢は恐怖を覚えた。
梨深は工場の入り口のほうに目を移すといつもの声色で叫んだ。
「大ちーん、入ってきていいよ〜」
そして入ってくる男が一人。
「ったく、何だよ梨深…。こんなところに呼び出して…」
入ってきた男・三住大輔は梢の様子を見ると、梨深を睨み付けて尋ねた。
「おい、梨深!これはどういうことだよ…。梢ちゃんを縛り付けたりして…」
梢はその言葉を聞いて救われたと思った。
「何って、タクに近づいてきた女を教育してるだけだよ?」
その言葉を聞いて大輔は梨深に掴みかかろうとした。
だが、梨深は顔色一つ変えずに三住大輔に向かって呟いた。
「折原さんは、大ちんの好きにしていいよ。どんなことをしてもこの子は拒まないよ?」
その言葉を発した梨深の手に握られているのはディソード。
「そ、そうか…、そりゃ嬉しいね」
「ほらほら、折原さんも大ちんと早くしたいって言ってるよ?」
「お、おう、わかったぜ…」
大輔はそういうと梢に近づき、服を脱がせていった。
「うぴぃー!」
手足を縛られているので、抵抗も出来ずに小さな胸が露出し、秘所も丸出しの状態になった。
「ささっ、大ちん早く入れちゃいなよ」
「そんないきなり入れたら痛いだろ。っていうかお前、人がしてるところ見ようなんて相当悪趣味だぞ?」
梨深はディソードを手にしたまま、今度は念じるように大輔に呟く。
「大ちん、早く入れちゃいなよ…折原さんもそれを望んでるよ」
「あ、ああ…わかった」
大輔は自分の膨れ上がったモノを取り出すとこずぴぃの秘所に思いっきり突き立てた。
ブチブチッ
処女膜が破れる音と共に梢のナカから血が滲み出てくる。
「咲畑しゃん…?痛いのら…」
梨深は相変わらず満面の笑みを浮かべながら大輔に言葉を呟く。
「折原さんとっても気持ちいいって…。もっと激しくしてほしいって思ってるよ」
「うぅ…、もう許してほしいのら…」
だが、大輔は腰を激しく振り始める。
「あぁ…、梢ちゃんのナカキツくて気持ちいいぜ…。こんなの初めてだ!」
――ドンドンドンドン!!
大輔は腰の動きをドンドン加速させていき、しばらくしてから梢に尋ねた。
「梢ちゃん、ナカでいいよな?」
「うぴぃ〜、ナカは嫌なのら!!外で出してなのら…」
しかし、梨深の一言で梢の言葉は歪められる。
「折原さんはナカでいいよって言ってるよ。たっぷりナカに出して欲しいんだって…カワイイ顔して淫乱だなぁ〜。たはは…」
「おう、じゃあ、ナカに出すぞ」
――ドピュ!ドピュルル、ピュッピュ!
梢のナカは大輔の精液で満たされていく。
「ふぅ…、気持ちよかったぜ〜。梨深、今日はありがとな!」
「い〜のい〜の、だってあたしたち友達でしょ?」
「ああ、じゃ、またな!梨深」
「あ、ちょっと待って!」
梨深は再びディソードを握ると大輔に暗示をかける。
「今日、ここであったことは全部忘れて」
そして、何もかもを忘れた大輔を帰すと梨深は横たわっている梢を見ながら軽く笑みを浮かべて呟いた。
「あと、岸本さんと蒼井さん、楠さんとナナちゃんか〜。邪魔な女が多すぎて全く困っちゃうなぁ〜タクってば…」
- 8 :
- ちょっと、ネタが思いついたんで投稿
短編な上、文が雑でスマソ
- 9 :
- 一乙
>>3と>>7
GJ
- 10 :
- 新スレ立ってるのに気づかなかったぜ1乙
作者もGJ
- 11 :
- スレ立ってるのに気づいてない人結構いるのかな?
- 12 :
- 溜め込んだSSをうpしようと思ったら中途半端だったんで近々書いて投稿しますわ。
あと優愛セナの百合とかも週末に考えたい
- 13 :
- セナと優愛に期待
- 14 :
- 前スレが落ちて初めて気づいたし
これが容量オーバー
- 15 :
- 「序章」
男が一人、渋谷の街を歩いている。
男は携帯電話が鳴っていることに気づき、電話に出る。
「本当に行くのか?何もあなたがいきなり出向かなくてもいいと思うのだが…」
電話をかけてきた者は若い男の声で、冷静であるが電話の持ち主の事を心配している物言いだった。
少し考えたあと、男は電話の声に答える。
「ん、ああ…、アレは何となく面白そうだし、ちょっと今からちょっかい出してくるわ」
「止めても無駄か…、では、岸本あやせとの接触がうまくいくことを願っている…」
電話の声は静かにそう言った。
「ああ、そうしてくれ。んじゃ、行ってくる!」
電話を切ると、男は独り言のように呟く。
「さて、人気バンドのボーカル「FES」に会いに行くか…」
- 16 :
- 「遭遇」
夜の渋谷を一人の少女がライブハウスに向かって歩いて行く。
その少女は背が高くスタイルも良く、闇夜の中でもはっきりとわかるほど美人で不思議な雰囲気を漂わせている。
この少女の名前は岸本あやせ ファンタズムという有名バンドのリーダーで今日はライブがあるためファンタズムでの名前「FES」の格好でライブハウスに向かって歩いていた。しかし、今日はいつもと違い、家を出てから何者かにつけられている気がしていた。
背後に気配を感じ、あやせは振り返る。
「…誰?そこにいるのは…」
気配の主の男は少し驚いた様子で答えた。
「気配は消していたつもりだったんだけど、ばれていたか。さすが噂に名高いFESさんですね」
気配の男のあざけた態度にあやせは刺すような視線を向けて言った。
「何か用…?」
内心ではライブのリハーサルなどがあるため、少し急いでいるのだが、この得体の知れない男に対してそんなことは言わない。
「すぐに済みますよ」
と言って男は手から剣の様な物を出現させる。
それを見たあやせは驚き、後ずさりした。
「あれ?コレを見るのは初めてですか?」
少し驚いた様子で男が呟く。
あやせはその剣を知っている。思わず口からその言葉が出た。
「…ディソード?」
「なんだ、ちゃんと知ってるじゃん。驚いていたから相手を間違えたかと思ったよ」
少し間があって男の正体を確信したあやせは少し落ち着いた様子で語りだす。
「キミが黒騎士なのはわかったわ…。だけど、もう邪心王グラジオールは私達が倒してしまった。助けに来てくれたのは有難い事だけど、もう全て終わったのよ」
男は疑問の表情で問いかけてくる。
「黒騎士?グラジオール?助けに来た?」
返答のないあやせの表情を見ながら、自分の推測で話を進める。
「黒騎士ってのはギガロマニアックスのことで、グラジオールってのは渋谷で実験が行われていたっていうノアUとかいうヤツのことか?」
「黒騎士やグラジオールのことをそう呼ぶ人もいたわ」
そこで男は初めてあやせが「素晴らしい電波少女」であることに気づき、眉間にしわを寄せて、少し考えたあと言う。
「まぁ、でも少なくとも助けに来たわけではないんだけどな…」
それを聞いた瞬間、あやせは再び、男に対して刺すような視線を放つ。
男は不気味な笑みを浮かべながら言った。
「俺はFESいや、岸本あやせ。アンタを倒しに来た。勿論、アンタだけじゃなく他のその…黒騎士?とやらもな…」
それを聞いた途端あやせの手が光を放ち、そこにはディソードが出現していた。
あやせは黒騎士同士戦うことに気乗りしない様子で男に問いかける。
「…なぜ、黒騎士同士が戦うの?グラジオールは倒したのに…」
しかし、男は聞く耳持たない様子であやせに言う。
「どちらが強いか決める必要があるからに決まっているだろ。それにな、人と違う力を持っているなら、それを利用して潰し合うのは当たり前だろ?」
男はそのあと、自分の禍々しく光るディソードをリアルブートして吠えるように。
「さぁ、始めようか…。黒騎士同士による戦いって奴を…」
その迫力に圧倒されながらも、あやせもディソードをリアルブートさせる。
「…そう、なら仕方ないわね…。でも、時間もあまりないから、すぐに終わらせるわ…」
男は不敵に笑みを浮かべると、人差し指で「かかってこい」と言わんばかりにあやせを挑発する。
あやせ冷静だったが、あえて挑発に乗ったフリをして飛び上がり、男を目掛けて両手持ちしたディソードで縦に一閃する。
しかし男は全く動じず、片手で持っているにも関わらず、あやせのディソードを自分のディソードで受け止め、力いっぱい横に振り払う。
その尋常ではない力に、あやせの華奢な体はディソードごと吹き飛ばされ、地面に叩き付けられる。
「うぅ…」
傷つきながらも立ち上がったあやせは、接近戦では不利と判断して、次の攻撃に出る。
「コキュートス…」
剣を男に向けて呟く。
途端に男と男の周りが氷漬けになり、男は完全に身動きがとれない状態になった。
「これで、終わりね…」
氷漬けになった男を、あやせは哀れむような目で男を見つめたあと、ライブハウスに向かおうと氷漬けの男に背を向ける。
「オイオイ…、とどめも刺さずに敵に背を向けるなんざ、自行為だぜ?」
そのときあやせは突然、体が動かなくなったことに気づく。
すると、先ほどまで凍っていたはずの男が自分の目の前に立っており、逆にあやせ自身とその周りが凍っていることにあやせは気づく。
- 17 :
- 男は退屈そうに言った。
「妄想シンクロ…。知らないか?ギガロ…いや、黒騎士同士の妄想は強すぎると、時に混ざり合うんだ。その原理を利用すれば相手の妄想を歪ませ、対象をすり替えることも出来る。この場合は、妄想の反射ってとこだな」
あやせは男の言っていることで自分の現在の状況を把握し、この状況打開するべく思考を巡らせる。
しかし男も逃げられるような隙を与えるわけがなく、すぐに次の攻撃を仕掛ける。
「アンタ、昔、拷問されたことがあるんだってな?覚醒したのもそれがキッカケらしいな。なら、その悪夢を再び味わわせてやるよ…」
男の言葉に、あやせの顔が恐怖に歪む。
あやせの体は依然動けないままだが、コキュートスは解除され、かわりに拷問用の椅子に手足を縛られる状態になっていた。
そしてあの時――あの施設での精神的拷問の感覚が蘇ってあやせを襲う。
ポタリと頭に水滴が落ちてくる。
あやせはその一滴であの悪夢を思い出し、頭の中は半ばパニックを起こしかけていた。「それでは…、しばらくの間、その悪夢を堪能くださいませ」
そこであやせの視界は途切れた。
男は、あやせが気絶すると、あやせを抱きかかえて何処かへ連れて行く。
しばらくして、学校や@ちゃんねるなどでFES失踪という話題がよく出るようになるのだった。
「遭遇」 END
- 18 :
- 「信頼」
とある古びたビルの一室。
部屋はとても薄暗く、鎖を引っ掛けるフックらしき物がいくつかあるだけでそれ以外特に変わった物もない風景な部屋だった。
そのフックの一つには鎖が繋がれており、その鎖の先には手を手錠で縛られた少女がいた。
その少女こそ某掲示板で、今失踪が騒がれているファンタズムのリーダー兼ボーカルのFESこと岸本あやせだった。
あやせは前とは違い、かなり衰弱しており、疲れきった様子で目も虚ろになっていた。
そこに、ガチャン!と扉の開く音が聞こえて部屋に男が一人入ってきた。
男はあやせの様子を見ると「はぁ…」と溜息をついて言った。
「飯を持ってきてやったぞ。食えよ」
しかし、あやせは黙り込んで俯いたまま、こっちを見ようともしない。
男は困り果てた様子で少し苛立ちながら言った。
「まさか、一番初めに戦った黒騎士さんがこんなに弱かったとは思わなかったぜ。
こっちの情報では、渋谷に居る黒騎士の中でアンタは上位って話だったから、期待していたのに…、とんだ貧乏くじだ」
そのことを聞いたあやせは、はじめて男の方に視線を向ける。
「…どういうこと?」
「お、食いついてきたな!」
男はニヤっと笑い、話を続けた。
「渋谷のギガロ…黒騎士はノアUを破壊したことから結構有名でな。
それと、一部の組織では黒騎士の能力に興味を持った学者共が、各地の黒騎士やその素質のある奴のデータを取ってそれをランク付けしている。
偶然、俺の知人がその情報を見つけちまってな…。
それを見て、俺も興味が沸いて黒騎士探しにわざわざ渋谷まで出向いて来たわけよ。あ、ちなみにアンタのランクはAな!西條拓巳は暫定Sの能力値未知数。
咲畑梨深はアンタと同じAで基本能力値がアンタより少し高め、だったかなぁ?そのほかの黒騎士はBかデータ不足の測定不能」
そこであやせが口を挟む。
「…アンタ」
「んん?」
よく聞き取れなかったので、男は聞き返す。
するとあやせは男を睨みつけて言った。
「…その、アンタって呼び方、不愉快だわ…」
男はあまり気にしていなかったことを突っ込まれたので驚き、困った顔をして、
「これは癖みたいなもんでな…、まさかそんなこと気にしているとは思わなかったぜ。ん〜っと、それじゃなんて呼べばいいんだ…?」
「じゃあ、あやせでいいわ…」
「わかったよ、FESさん」
男はあざけた態度でからかう。
しかし、あやせは男の態度に対して何も反応せずに言った。
「続きを聞かせて」
男も真面目な顔に戻り、再び話し始めた。
「んで、俺は上の3人と戦ってみようってことで渋谷に来てから知人のハッカーと情報を取りつつ3人の情報を集めていたんだよ。
3人とも翠明学園の生徒だってことと西條拓巳周辺に同じ黒騎士が集まっているってのはわかったんだが
最初は咲畑梨深とり合うつもりだったんだけど、いつも西条拓巳の周りに居るせいで思った以上にガードが堅くてな。
ファンタズムって有名バンドのボーカルをやっているアンタ…じゃなかった…あやせのほうが戦闘に持ち込み易かったんだ。」
「それで私をつけてきた というわけね…。でも、あの時キミは私を倒しに来たって言っていたけれど、私はまだんでいない…。しかもキミは、こうして私に食事まで運んできて生かそうとしている…」
男はそこで口を挟んだ。
「俺はなんとなくあやせが気に入った、すのが惜しくなったんだなぁ…。だから今のこの状況がある、理解できたか?」
あやせは少しだけ警戒心を緩めるとコクンと頷いた。
- 19 :
- 「それにあの後、面白い情報が知人から入ってきてな。おっと…、これ以上はまだ話せないな。そんなことより、少し元気が出てきたな?飯はあるから食えよ」
あやせは食事を見つめつつ言う。
「食事はいらないわ…。邪心に満ちているこの食事は…」
男は苦笑ながら答える。
「はぁ…、じゃあお前何なら食べるわけ?てか、せっかく俺が持ってきたんだから食えよ」
あやせに食事を取るよう促してから、男は言った。
「俺は部屋の外に出とくから、飯を食い終わったら呼べ。そんな汚れた服のままこの先もこんな薄暗いところに監禁されたくないだろうから俺のホテルに連れてってやる」
そしてこう付け加えた。
「あ〜、でも間違っても外に居るからって逃げ出そうなんて考えるなよ?
窓は開かないし、出口は入り口のドア一つ、食事中までそばで観察されたくないだろうと思って外で待っているだけなんだからな?…それに逃げ出しても何一つ良い事ないぞ」
15分ほどしてあやせから「食べ終わったわ」と言う声が聞こえたので男は再び部屋に入り、手錠を外しながらあやせに問いかけた。
「あ…、食事の前に手錠外しておくべきだったか…?てか、よく手錠はめたまま食えたな〜。器用な奴〜!」
「とても、食べづらかったわ…」
あやせは男を睨みつけたあと嫌味のように返す。
「悪かった…気が利かなくて」
男は軽く頭を下げて、その場で少し考え込む。
「あ〜、渋谷の一部の人間(FESのファンやバンドの関係者)の間じゃFESは行方不明ってことになっていたな。さて、どーするかな…」
男はしばらく考えても良い案が浮かばなかったようで、あやせの方に目を向ける
「ま、いっか〜。別に」
一方、あやせはこの男の感情の変化に半ば呆れており、黙ったまま男の横に座っている。
男はあやせのほうに手を伸ばして尋ねた。
「一週間くらいあの部屋に居たけど歩けるか?」
「…ええ、大丈夫だと思うわ」
あやせが男のその手を取る。
二人はそのまま廊下へ出て、エレベーターで1階まで降りていく。
1階に着くと、男はポケットから携帯電話を取り出し、電話をかける。
「あ〜もしもし?俺だ…、今○○ビルの近くに居るんだけど、ホテルまでの帰り道忘れちゃったんで近くまで迎えに来てくれないか〜?」
少し間があって「おう、サンキューな。んじゃ合流地点まで歩いて行って待ってるわ〜」と言って電話を切った。
あやせは男の方を見て訪ねた。
「…誰?」
もっとも、あやせの質問に男も答える必要もないし、答えたとしてもあやせはわからないだろう。
しかし、男はあやせにもわかるほど丁寧答えてくれた。
「あ〜、俺の仲間の一人。ハッカー以外にも色々知人がいてね〜。
その一人にこの近くまで迎えに来てもらう。さっきは適当でいいと思ったからとりあえず下に来たけど、あやせのお仲間に見られたら面倒な事になる恐れもあるからなぁ…。
そのための保険だよ。あっ!もしかして…、帰り道忘れたバカとか思っているのか…?言っとくが、ああでも言わないと迎えなんてきてくれないから、そのための芝居だぞ」
「別に、何とも思ってないわ…」
男はあやせ返事を聞いたあと、手を引っ張って言った。
「合流地点まで少し走るぞ!無駄話していたせいであいつのほうが先に着いちまうぜ…」
- 20 :
- あやせは一週間ぶりの外で、歩くのがやっとな状況の中、男が手を引っ張って走っていくのについていけず、引きずられるような形になっていてかなり無理をしていた。
「ちょ、…っと待って…」
しかし男はそんなあやせの声に気づかず、どんどん走るペースを上げていく。
そしてついに、あやせの足が男の速度に追いつけなくなりつまずく。
「ん?」
男は左手が引っ張られる感覚に気づき、後ろを振り返ると、すぐに状況を把握して右手から一瞬でリアルブートしたディソードを召喚し、地面に突き刺す。
ガコン!と凄い音を立ててディソードがアスファルトを抉るが、男はそれを無視して、そのままジャンプすると宙に浮き、左手を力一杯引っ張ることであやせを転ばせることなく、無事着地した。
そして、ディソードを消した後、屈みこんだかと思うと男はあやせをおぶってまた走り出した。
この一連の出来事にさすがのあやせも唖然としてしまい、ただ振り落とされないように腕に力を入れていた。
そこから少し行ったところで男は止まり、あやせを降ろす。
すると、しばらくしてから灰色のワゴン車が近くに止まり、中年の男が窓から顔を出して言った。
「おまたせっす!」
それを見て、あやせの横にいた男は「おせぇよ!待ちくたびれていたところだ…、渋滞でもしてたか?」といつものあざけた感じで言った。
中年の男はあやせを見て「そっちのねーさんかなり疲れているじゃないっすか!どうせまた全速力ですっ飛ばしてきたんでしょ?変なところで負けず嫌いなんだからなぁ〜、ボスは」
するとボスと呼ばれた黒騎士の男は「うっせぇ!戦いは常に勝たなきゃ気が済まねぇんだよ」と叫んだ。
それを聞いて、中年の男はハハっと笑いながら「まぁ、とにかく乗ってください。俺を呼ぶってことは、どうせまたヤバイことに手を出したんでしょ?あんまりはしゃいでいると見つかっちゃいますよ!」と黒騎士の男に言う。
男は「ああ、そーだったな…あやせ、お前から乗れ」とあやせの背中を押しながら言った。そのあとすぐに中年の男が「助手席はボスが乗るんで、後ろにどうぞ〜」と言って後ろのドアを開ける。
あやせと黒騎士の男が乗り込んだのを確認した中年の男は、後ろのあやせを見ると、少々高めのテンションで言った。
- 21 :
- 「ていうかあれですよね!あなた、ファンタズムのFESさんですよね?」
「そうだ」
あやせより先に中年男の隣に座っている黒騎士の男が返事をした。
「ボス!まさかファンタズムのFESを引っ掛けてくるなんて思いもしなかったですよ。
FESはかなり手強いって有名ですよ?コクった男は山のように居るけどOK出された男は一人も居ないとか!あ、ちなみに俺、ファンタズムのFESさんのファンなんです〜あはは」
一人テンションの上がっていく中年の男。
あやせは中年の男の言っている事を聞いて、黒騎士の男の背後を睨み付ける。
男の方もそれに気づくとすぐに「べ、別にそういう関係じゃねぇよ!と否定した。
そのやりとりをみて、中年の男が茶化してくる。
「いや〜、でも結構仲良さそうに見えますよ〜?喧嘩するほど仲がいいっていうし〜」
すると何かを思い出したかのように黒騎士の男は、後ろのあやせのほうを向いて言った。
「後ろに女物の服がいくつかあるからそれに着替えろ。そんな格好じゃ、俺のホテルに連れてけないからな」
それもそのはず、あやせはここのところ監禁状態に近い状態にあったため、その衣服は汚れきっていた。
あやせはそれを聞いて後ろを振り返ると、自分の席の後ろに女物の服が何着か置いてあるのが見えた。
あやせは前に向き直り、黒騎士の男に少し困ったような顔で尋ねる。
「…ここで着替えるの?」
「うひょー!FESの生着替えなんて必見ですね!」
中年男の発言に黒騎士の男は慌てて転している中年男の頭を叩く。
「バカ、何言ってやがる!」
今度はあやせのほうを見て、後ろ側についているボタンを指差す。
「着替える前にこのボタンを押せ。あ、別に今でもいいが、それでこっち側とそっち側に敷居ができる仕組みになっている。その間、こっちからは何も見えないから安心して着替えていいぞ」
あやせはすぐにそのボタンを押した。
すると目の前に敷居が出現して、前列からの視界を完全に遮断する。
黒騎士の男の声が敷居の向こうから聞こえる。
「着替え終わったら、もう一回ボタンを押せば元に戻るからな!ちなみにそのボタンを押さないと、外のドアも開かないようになっているから着替え終わったらちゃんと押せよ」
あやせはすぐに席の後ろから服を取り出し、それに着替える。
着替え終わった後、ボタンを押すと敷居が下の方に吸い込まれていき、あっというまに消えた。
黒騎士の男は後ろを向きながら「もうすぐで着くぞ〜」と言った後、あやせの純白ドレス姿をまじまじと見つめて小声で呟いた。
「以外に似合うな…」
- 22 :
- タクとどっちが強いだろうな。
- 23 :
- 中年の男もそれを聞いて後ろを向こうとするが、黒騎士の男がすぐに怒り出したので慌てて前に向き直る。
「おい、あぶねーだろ!前見て運転しろよ!!」
それから5分ほどして、某所の高級ホテルに到着した。
車を駐車場に止めて、黒騎士の男とあやせが降り、中年の男も便乗しようとすると、黒騎士の男は中年の男の方を見て言った。
「お前、その格好でこのホテルに入れるわけないだろ?後ろに男物の服も入っているから着替えてから来いよ」
「ボスなんかいつも小汚い格好で入ってるじゃないですか!俺だってこの格好で大丈夫っすよ!」
少し困った顔をしながら、黒騎士の男は「俺は金を払っているからいいんだよ。ただ連れがみっともないのは勘に触るんでな」と答える。
中年男も押し切られた感じで車の中に入っていった。
黒騎士の男は「それじゃ、行こうか。あやせ」と言ってあやせの手を引きながら、ホテルに入り、フロントでカードキーを受け取る。
だが、キーを男が受け取る際に、フロント係の人が男のほうを変な顔で見つめていたのにあやせは気づいて、男の顔に目をやる。男はあやせの視線に気づくとすぐに、
「いつものことだ…、俺の格好と連れの格好のギャップに毎回フロントの連中は戸惑うのさ。かといって俺はそんな堅苦しい格好したくないんで、いつもこんな感じの格好なんだけどな〜」と答える。
あやせは「そう」と言って聞き流す。
男はエレベーターに乗ると最上階のボタンを押し、ホテルの最上階に向かう。
ホテルの最上階に着くと、そこに一つしかない部屋のキーの差込口にカードキーを差し入れる。
カギが開き、男はドアを開けて、あやせに「どうぞ」と言うと、部屋に招き入れる素振りをする。
あやせは部屋に入っていきなり「なんか、変な気分だわ…」と部屋に入った感想を告げる。
「環境の変化に体が驚いてるだけだろ?あんな薄暗い部屋からこんな部屋にいきなり招きいれられたら誰だってそういう気分になるものだ」
そして男は冷蔵庫の中を覗き込むとあやせに尋ねる。
「何か飲むか〜?オレンジジュースにコーラ、それとサイダーがあるけど。それとも、酒にしとくか?」
「コーラがいいわ。邪心を討ち払う力を持つのよ…。あの甘酸っぱさは…」
あやせはいつもの通り、電波なことを言い放つ。
男の方は慣れたものであやせの話に乗っかってくる。
「そういうの好きだぜ…?邪心とかな。でも、邪心って何だ?人の中の悪意みたいなものか?」
「邪心は全ての人の中に眠るもの…。より強い邪心を持っている者は、グラジオールに取り込まれていく…。そして、その中で純粋な邪心を持つ者だけが黒騎士として覚醒するのよ…」
それを聞いて男は少し考えた後、意味もわからぬまま、適当に答える。
「なるほど、そりゃ大変だ〜!なら、俺もコーラを飲むかな。グラジオールなんかに取り込まれたくねぇし、取り込まれたら西條拓巳に勝てねぇからな」
「…拓巳の邪心はとても強大、純粋なる邪心を持つ者は黒騎士の素質十分だわ…。だから、今のキミでは、戦っても勝ち目はないわ。」
「だろうな…。今のままでは勝てない…。だが手段はある…。」
それを聞いてあやせはとっさに男に対して質問した。
「なぜ…、そんなにも拓巳との戦いに執着するの?」
しかし男は質問には答えず、話を逸らすように言った。
「ちょっとベランダで外の空気吸ってくる。あやせは適当に寛いでいてくれ〜 あ、でも部屋の外には出るなよ?失踪扱いのお前に外をうろちょろされるのはこっちとしても困る。んじゃ、そういうことで宜しく!」
男はベランダのあるらしい部屋に向かっていく。
- 24 :
- あやせはやることもないのでとりあえずソファーに座り、貰ったコーラに口をつける。
一週間の間、飲まず食わずの監禁生活を味わったおかげで、コーラ一本でもあやせにとってはかなり懐かしい物となっていた。
そんな懐かしさに浸っていると、不意に「ピンポーン」とチャイムの鳴る音が聞こえた。
しかし男は、ベランダに行ったきり戻ってこず、仕方なくあやせはコーラを片手に玄関まで歩いて行き、鍵を開ける。
そこには顔を伏せた係員の格好の男がいて「ルームサービスです〜」と低い声で言った。
黒騎士の男はベランダから玄関に来ると、呆れたように言う。
「おいおい、部屋の外には出るなって言ったろ。それに、変な客招き入れてくれちゃってよ」
「ボス、そりゃないっすよ!着替えて上がって来いって言ったからこうして着替えてきたのに!
っていうかなんでココの係員の服なんか持っているんですか?あと、どうせなら、もっとカッコイイ服にしてくださいよ〜。
ここに来るまでにお客さんに係員と間違えられて、散々声かけられたんですから…」
「それが狙いだったんだよ。お前は下で係員の真似事してりゃ〜よかったのにな!」
そこで初めてあやせはこの係員が車の中年の男だったことに気づく。
中年男は相変わらず不満そうに、黒騎士の男を睨みつつ、あやせの手にある飲みかけコーラを見つめる。、
「あ、丁度喉渇いてたんですよ〜。わざわざどうもっす!」
中年の男はあやせの手の中のコーラ奪い、一気に飲み干した。
黒騎士の男は慌てて言う。
「おい、それあやせのコーラだぞ…。しかも飲みかけの…」
「あちゃ〜、すみません。喉が渇いていたんでつい…」
「お前、FESのファンだからって間接キス狙っていたろ?この変態野郎め!」
それを聞いて、中年男は焦りだす。
「べ、別にわざとじゃないですよ…?いくら俺がFESのファンでも初対面で間接キスを狙うわけないじゃないっすか!」
「別に…、いいわ」
あやせは男達に背を向けると、リビングへ戻っていく。
「あれ…、やっぱり怒ってますよね…?」
「あぁ…、そりゃ〜中年オヤジに間接キス狙われりゃ誰だってああなるだろ…。いくらFESでも例外じゃなかったみたいだな…」
中年男は眉間にしわを寄せて呟く。
「だから、ホントにわざとじゃないんですよ!だいたいボスがそんなこと言ってからかうから誤解されちゃったんじゃないっすか…サインほしかったのに、貰えなかったらボスのせいっすよ?」
黒騎士の男は聞く耳持たずに中年男を無視してリビングに戻ろうとする。
中年男もこれ以上何を言っても無駄だと気づき、一緒にリビングに着いて来る。
そのとき、思い出したかのように中年男が口を開いた。
「あ、そういえばボス!例のヤツ、もうすぐで完成らしいですよ。
それと仲間が西條七海、咲畑梨深、蒼井セナと接触に成功したそうですが、蒼井セナだけは接触時に交戦を余儀なくされたみたいで、二人ほど負傷して追い返されたそうです…」
それを聞いた黒騎士の男は表情を曇らせ「そうか…、予想通り、蒼井だけは失敗したか」と言った。
- 25 :
- 話が聞こえていたあやせも、その話が気になってリビングから戻ってくる。
それに気づいた黒騎士の男は小声で、
「まぁ、大体解った。また何かあったら教えてくれ…」と言って話を終わらせる。
あやせはそこで黒騎士の男を睨みつけると、問いかけた。
「他の黒騎士と接触したって、どういうこと…?」
男は困りながらもあやせに返答する。
「ただの実験だ。俺の「仲間」を黒騎士と接触させただけだよ…」
それを聞いたあやせの表情が曇り、男に尋ねる。
「戦わせたの?」
「いや、俺達の仲間と黒木氏の人間と交流させて、相手の反応をチェックさせただけだ。もっとも蒼井セナだけは敏感なようで、戦闘を仕掛けてきたらしいけどな…。
それに俺は自分の力を試したくて戦うだけであって他人に人を襲わせるような小さいことはしねぇよ。やるなら俺自身が出向いて倒す」
依然、複雑な顔をしたままあやせは黙り込んだ。
それを気にかけた男は、話をつけくわえる。
「俺だって、最初はし合いするつもりで渋谷(ココ)に来たんだけどさ…。お前に会ってから、し合いではなく「決闘」っていう形で西條拓巳とやってみたくなったんだよ」
それを聞いてあやせは「別の意味」で複雑な気持ちになった。
黒騎士の男は「あ、もしかして俺の事心配してくれてる?」と嘲るように言うと、あやせは背を向けたまま、リビングに戻っていった。
そこで一連の会話に全く参加できず、空気だった中年男が黒騎士の男に尋ねる。
「そんなに彼女に情報を与えて大丈夫ですか?俺は嫌ですよ〜、後ろからグサッなんてやられるのは…」
「今はまだ、大丈夫だろ。まぁ、お前はコーラの件があるから、そっちのほうで刺されるかも知れないな…」と真剣な顔で言う黒騎士の男。
「脅さないでくださいよぉ〜。冤罪なのに俺まだにたくないですよ…もし、刺されそうになったら助けてくださいよ〜?」
おどおどした様子で黒騎士の男に泣きつく中年の男。
「気が向いたら、説得くらいはしてやるよ!まぁでもんだらドンマイなぁ〜」
笑って黒騎士の男はリビングまで逃げて行く。
中年男は相変わらずおどおどした様子で、ゆっくりとリビングまで歩いてきてあやせのほうを向くと叫ぶように言った。
「さっきのコーラは、ホントにわざとじゃないんです…。今度、何でもしますから許してください!!頼むから刺さないでください!」
「気にしてはいないから…、謝らなくてもいいわ」
一瞬、あやせが微笑んだように見えた男二人は唖然としたまま、しばらく固まってしまう。
あやせは黒騎士の男を睨みつけて言う。
「…シャワー浴びたいんだけど、何処にあるの?」
黒騎士の男は意外なことを聞かれて呆気に取られていたが、すぐに我にかえると廊下を指差す。
- 26 :
- 「そこの廊下を出て、左奥の部屋だ。部屋には内側から鍵がかけられるようになっているから」
そこまで聞いたあやせは「もうわかったわ…」と言って廊下に出て、シャワーを浴びに向かった。
取り残された男二人は、しばらく無言のまま、ソファーに腰掛けて寛いでいたが中年男のほうが黒騎士の男に喋りかける。
「ボス、何かしませんか?彼女が風呂場に居る間、ソファーに座っているだけなんて有り得ませんよ!」
「お前、覗きなんてしたら本当に刺させるぞ。それにな、風呂場の部屋は内側からしか鍵がかけられないようになっているからどうしようもねぇよ…」
それを聞いた中年男は飛び上がり、
「べ、別に覗きをしようなんて言ってないじゃないっすよ!待ち時間暇だから何かしましょうってことですよ」と否定する。
黒騎士の男はしばらく「ん〜」と唸り、言った。
「何も思いつかねぇから、俺は夜の散歩でもしてくるわ。お前は見張りとしてここに残っていろ〜 あと、冷蔵庫の酒とかルームサービスは好きなだけ使っていいからな。
でも、あやせを部屋の外に出すのだけはやめろよ!学校の方に手を回して無いから、一部の人間が行方不明として扱っているからな。んじゃ、行ってくるわ」
中年男は、黒騎士の男が居なくなるとすぐに、冷蔵庫の中から高そうなワインを一本とグラスを取り出し、ワインを開けてグラスに注ぐ。
そのあと、ホテルの電話でピザとワインのつまみとチキンなどを散々注文して、リビングに座り込むとTVをつけながらワインを豪快に飲んで寛ぐ。
一方、散歩に出た黒騎士の男は外に出ると、すぐに携帯電話を取り出してどこかに電話をかける。
「あー、翠明学園さんですか?こちら警視庁の○○という者ですけど、行方不明だった岸本あやせさんが見つかったんで連絡しました。
ええ、今はこちらで身柄を保護していますので、数日中には学校の方にも行けると思います。では、失礼します〜!」と言って電話を切ると、すぐにまた別の場所に電話をかける。
「あ、俺だけど〜、こっちは学校の方に電話かけた。そっちはどうだ? え、まだ掲示板の方の情報操作終わってないって?まぁ、いっけどさ。
今日中にFESの情報流して収拾しといてよ!じゃあな〜」と今度は一方的に用件を告げて電話を切る。
そして男は、「ふぅ〜」と一息ついたあと、夜の渋谷の歩道を歩いていく。
それから10分ほど経った後のホテルでは、あやせが風呂からあがってバスローブを着てリビングに行くと、リビングはワインの臭いが充満していて思わずあやせは顔をしかめる。
すると、出てきたあやせに中年男が気づき、「おや、あやせさぁんじゃないですか〜!もう出てきつぁんすえ〜(もう出てきちゃったんすね〜)」と叫ぶ。
中年男は完全に酔っ払っており、顔は真っ赤になっている。
中年男は酔っ払いながら、あやせに「お風呂あがりにピザとかチキンとかワインのつまみとかいかがっすぁ〜(いかがっすか)?」と勧めてくる。
「…今は、いいわ」あやせは顔をしかめたまま言うと、中年男は急に泣き出して、
「どうえ〜(どうせ〜)おれぇなんかと食事したぐ(したく)ないでづよえ〜(ないですよね〜)」
「…まだ、おなかすいてないのよ」
あやせはいきなり泣き出した中年男に戸惑いつつ言った。
- 27 :
- 少しすると、今度は「いいから食えっつってんだよぉ!!」と怒鳴り
あやせに詰め寄ってくるとあやせの細い腕を掴み、壁に押し付けて「バスローブで男の前に出てくるとは…誘ってるのかぁ?」と言い出した。
あやせはとっさに男の腕を振り払おうとしたが、力が強すぎて逆に押し倒されてしまう。中年の男はあやせの首筋を舐めはじめる。
あやせはその不快感で思わず「やめて…」と叫ぶ。
しかし、男はやめるわけもなく舌は徐々に胸の辺りまで下がってくる。
あやせはとっさにディソードを召リアルブートしようとするが、なぜかリアルブートされない。
それに気づいた中年の男はあやせに言った。。
「この部屋の四隅にはなぁ、ギガロマニアックスが妄想をリアルブートできないようにする装置が設置されているんだよ。つまり、今のお前はカゴの鳥って奴だな。ハハハ!」
それを聞いたあやせはこれから起きることであろうことに恐怖し、顔が強張る。
男はあやせのバスローブの上の部分を強引に剥ぎ取り、あやせの胸が露出する。
「綺麗な胸ですね〜。ゲヘヘ…」
「もう…、やめて、こんなことしても…」
あやせは涙を浮かばせながら、懸命に訴えかける。
そして、男が胸に手を触れたそのとき、玄関のドアが開き、黒ずくめの男が大勢入ってくる。
男達は中年の男を見つけるなり、拳銃を向けてあやせから離れるように指示する。
黒ずくめの男の一人があやせに毛布を差し出す。
すると、黒ずくめ達の奥から一人の男が入ってきて言った。
「悪いな…あやせ…コイツが酒癖悪いの忘れてたわ…」
それは部屋から居なくなっていた黒騎士の男だった。
「もう知っていると思うけど、ここには、リアルブートをできないようにする妨害装置がついていてな。色々窮屈だからちょっと外に出ていたんだが、まさかこんな事になっているとはなぁ〜」
黒騎士の男は真剣な目つきで話を進める。
「ここは、防犯対策で全ての部屋に盗聴器がついている。んで、中の音声なんかは全部、俺の耳についてるイヤホンとホテル周辺の見張り役に筒抜けなんだよな。
それで異変に気づいて戻ってきたんだ。しかし、本当にすまなかったな」
黒騎士の男は深々と頭を下げた。
あやせはそこで男の顔に平手打ちを見舞うと、泣きそうな顔で呟く。
「…これで、許すわ」
黒騎士の男はその後、中年男の方に向き直ると、中年男は泣きながら、
「すみません!!もうしないんでお願いだから許してください!」と言った。
「落ち着けよ中年。みっともねぇっつの」
そして黒騎士の男は冷やかな目で中年男を見つめると「処分しろ」と黒づくめの男達に告げた。
中年男の顔はみるみる青ざめていき、黒ずくめの男達に手足を縛られ、袋詰めにされて運び出されていく。
その光景を見て、あやせは黒騎士の男に尋ねた。
「あの人…どうなるの?」
「あぁ、処分って言っても別にしたりはしねぇよ。「アイツ」はああ見えて優秀なんだ。とりあえず、今回は処罰して今後あやせに近づけないように配置転換する」
それを聞いてあやせは少しほっとする。
「そういえば、学校に生存報告の電話入れといたから、明日からは学校に行っていいぞ。
ただし、ほかの黒騎士に情報を漏らさない事と、ここで俺と暮らすことが条件なんだけど…問題ないよな?」
「わかったわ」
あやせはあっさり承諾し、疲れていたのかその場で倒れて眠ってしまった。
- 28 :
- とりあえず、途中まで、残りは明日にでも投稿します。
誤字脱字等はスルーでお願い
Hシーンまでの前置きがクソ長いのは仕様です。
あやせ編終わったら梨深、七海、こずぴぃ、セナと続きます
- 29 :
- GJ
- 30 :
- 「計画」
次の日の朝、あやせが目覚めるとそこはベッドの上だった。
あやせはとっさに昨日のことを思い出してあのあと自分が気絶して、そのまま寝てしまった事に気づく。
部屋の扉を「コンコン!」とノックする音が聞こえ、黒騎士の男の声がした。
「あやせ〜?もう起きてるか?」
その声を聞いて、あやせは「ええ、今起きたわ」と答える。
男はあやせの部屋の扉を豪快に開けて、
「朝はトーストと下のレストランで朝食、どっちがいい?」
あやせは部屋の時計を見て「急がなければ行けないから、トーストでいいわ」と告げると、
「あぁ、学校か…、それなら制服と鞄はクローゼットの中に入ってる。教科書とかも鞄に入っているからとりあえずそれ使ってくれ」と言って部屋を出て行った。
あやせはクローゼットの中の制服に着替えると、その横にある鞄を持ち、部屋を出てリビングに行く。
リビングのテーブルの上にはトーストとバター、飲み物にオレンジジュースが用意されており、まさに朝食といった感じだった。
黒騎士の男は、リビングのソファーに腰掛けて、TVでニュースを見ている。
あやせもニュースを見ながら食事を済ませると、黒騎士の男が口を開く。
「こっから学校まで結構あるから迎えの車を呼んでおいた。あとこれ、連絡用ケータイな。学校終わったらまた迎えを出すから入っている番号に電話してくれ」
携帯電話をあやせに向かって投げる。
あやせはそれを片手で見事にキャッチすると、そのまま玄関から出て行った。
男はあやせを見送った後「ふわぁ〜」と大きなあくびしながら立ち上がり、TVを消して外に出かける支度を始めた。
すると部屋の電話が鳴り出し、男は慌てて電話に出た。
「どうした?何かあったか?」
電話の主は若い女の声で「大変ですよ!またBさんが勝手に出てっちゃいました…何でもデータにあった双剣のギガロマニアックス、咲畑梨深を倒しに行くとか…」とかなり慌てた様子で言った。
「またアイツは…。まぁ、でもアイツの腕は俺もかっているから問題はないんじゃないか?それにライセンスもあるしな。」
と言ったあと、今度はいつものあざけた感じで、
「まぁ、でも5人ほど監視をつけて様子見くらいはしておけ。アイツが怪我してもいいように救護班も待機させとけよ〜」と指示をした。
女は「はぁ…わ、わかりました〜」と呆れたように呟くと「じゃ、よろしく〜」と言って男は電話を切った。
そして男は外出する支度を整え、部屋のカギを閉めて玄関から出て行った。
その頃、あやせは車の中にいた。
部屋を出た後、外に行くと一台の乗用車が止まっており、外で愛想の良さそうな女が立っていた。
- 31 :
- 女は「初めまして、ボスの希望であなたの運転手をさせていただく者です」と丁寧に挨拶をして頭を軽く下げた。
あやせが「よろしく」とだけ呟くと、女は後ろの席のドアを開いて「どうぞ」と言った。
あやせはこの慣れない感覚に戸惑いつつも「ありがとう」とお礼を言って車に乗り込んだ。そしてそれ以降、何の会話もなく今に至る。
運転手の女は終始、笑顔を絶やさずとても良い感じの人だったが元々あまり人と喋るほうではないあやせにとってはあまり関係ない事だった。
しばらくすると車が止まり、女が言った。
「学校の前に止めると目立ちますので、申し訳ありませんが、ここからは歩いていただけますか?」
「わかったわ。ありがとう」
あやせはお礼を言ってドアを開けて外に出た。
女もドアを開けて、外に出ると「帰りも、ここでお待ちしております。いってらっしゃいませ」と頭を下げた。
運転手に見送られながら、あやせは学校に向かっていく。
運転手はしばらくして車に戻ると、黒騎士の男からの連絡が入り、またホテルに向かって車を走らせるのであった。
男は下のレストランで軽く朝食を食べると、コーヒーを飲みながら運転手が戻ってくるのを待っていた。
しばらくすると携帯電話が鳴り出したので、外に向かって歩き出す。
外に出ると運転手の女が戻ってきており、男は車に乗り込むと、
「○×ビルに向かってくれ」と行き先を告げ、車が発進する。
少ししてから男は運転手の女に言った。
「そういえば、Bはどうなった?もうなんかやらかしたか?」
「いえ、咲畑梨深が校内に居ますので、まだ何も起こっていません。それより、岸本あやせを学校に行かせてよかったんですか?情報が漏れると色々厄介ですよ」
「あ〜、そっちは大丈夫。あやせはそんな喋るほうじゃないし、約束したからな」
男の自信満々な態度に、運転手の女は眉をぴくりと動かすとトゲのある口調で言った。
「随分、信用していらっしゃるんですね。それにあやせって、もう呼び捨てですか? まぁ、確かに彼女が人に口外するようなタイプには見えませんけど〜」
「本人があやせでそう呼べって言ったんだよ。つーか、お前妬いてんのか?」
「ご冗談を」
運転手は一言で切り捨てる。
男は困った顔をして「例のヤツはどうなってる?」と話題を変えた。
女は真剣な口調で、
「8割方完成といったところでしょうか。こないだのプロトタイプのテストを考えると実動可能範囲だと思いますが…」と答える。
「そっか〜、そろそろだな」
「でも、いいんですか?彼女はあなたのこと結構信頼しているように思えますが…」
すると男は黙り込んでしまった。
それから10分ほどして、女は「ビルに着きましたよ」と言うと、道路脇に車を止める。
男もそれに気づいて、車から降りてビルの中に入っていった。
女はそんな男の姿を見ながら思う。
(あの人、本当はなにがしたいのかなぁ〜)
ビルの中に入ると、ビル内の研究者らしき二人組みに案内され、男は地下2Fの一室に案内される。
部屋の中には、小さい機械のようなものが置いてあるだけだった。
それは男の部屋に仕掛けてあった物と同じ代物、リアルブートを封じるための対ギガロマニアックス兵器。
研究者の男が黒騎士の男に対して説明を始める。
「これの装置は、ギガロマニアックスのコードサンプルデータをこの装置の中に入力することでこの装置の半径100mまでのギガロマニアックスによるリアルブートを無効化できます。
原理はギガロマニアックスのディソードが生成する粒子と反粒子の応用で、粒子生成の際に同じく生成される反粒子を強制的に自分の妄想に当てて、リアルブートする瞬間に対消滅させるという原理です」
気になった事があった黒騎士の男はすかさず突っ込む。
「それでは同類同士の戦いの時はどちらも制限された戦いになるんじゃないか?そんなもん作らせた覚えはないぞ。」
「いえ、基本的には全てのギガロマニアックスを対象にしますが、コードサンプルを入れた人物だけ遮断しないようにすることも可能で、コードサンプルを入れた人間だけに絞って遮断することも可能です。
まぁ…その場合、相手のコードサンプルを事前に採取する必要があるので実用性に難がありますが…」
「なるほど、こないだのプロトタイプにはコードサンプル入れて無かったんだよな?」と研究者に尋ねる。
- 32 :
- 「はい、この間のプロトタイプにはサンプルデータは入れておりません。ご不便かけて申し訳ないです。
ですが、今回は破壊されたノアUから採取した岸本あやせのサンプルデータを入れてあります。
これで岸本あやせ本人のリアルブートを遮断した上でお楽しみいただけます。ヒッヒッヒ」と不気味に笑いながら答える研究者。
「まぁいい…。んで、これをまた俺の部屋に仕掛けて実動テストをすりゃいいんだな?」
と再び尋ねると、研究者は「ええ、設定は岸本あやせのみ遮断状態になっているので設置していただくだけで結構です。あと、これを」黒騎士の男は妙な色の液体が入った瓶を渡された。
「なんだこれ…?こんなもの作るように言った覚えないけど?」
と研究者に尋ねると研究者は「ふひひひ…」と気持ち悪く笑うと言った。
「特製の媚薬です。飲み物に仕込むのがベストです。即効性があり、一度コレの快感を味わったらどんな人間でも虜になってしまうでしょう…」
黒騎士の男は目を輝かせて「ほう、そりゃ面白い」と言うと
今度はリアルブート遮断装置と指差して「じゃあ、これをってコレ一個でいいの?前のは4つあったけど」と尋ねた。
「これは一応完成品ですから1つで大丈夫です。プロトタイプでは4隅に置かないと効果が出ませんでしたが…これは部屋の何処に置いてもいいですし、目立ちません」
それを聞いた黒騎士の男は、リアルブート遮断の装置を手に持つと、そのビルの食堂で昼を済ませ、ビルを後にする。
外には運転手の女が待ちくたびれて欠伸をしており、黒騎士の男が出てきたのを見ると尋ねた。
「それが例のヤツですか?少し小さくないですか…。」
「お前もそう思うか?本当にこんなので効果あるのかねぇ〜」
と男も困ったような顔で言うと車に乗り込み、運転手の女も車に乗り込む。
運転手の女は車を発進させるとすぐに男に尋ねる。
「ホテルまで戻っていると彼女を迎えに行く時間に間に合わなくなってしまうんですが…どうします?」
「さすがに、このまま迎えに行くってのは不味いよなぁ〜」と少し考えてから男が意見を求めてくる。
運転手の女はその安易な発言に対して大きな声で答えた。
「当たり前でしょ!そんなことしてばれたら元も子もありませんよ!」
「んじゃ、ホテルの近くで適当に降ろしてくれ。あとは歩くから」
それから10分ほど経って、運転手の女が男に告げる。
「そろそろホテルの近くですよ〜」
「んじゃ、降りるわ。ご苦労さん」
黒騎士の男はドアを開けて外に出ていった。
運転手の女は「はぁ…」と溜息とついたあと、あやせを迎えに再び車を走らせる。
そして、朝と同じ位置に車を止めて少しすると、あやせが校門から出てきてこちらに歩いてくるのが見えた。
運転手の女はドアを開けてあやせにお辞儀すると、後ろの席のドアを開けてあやせが来るのを待った。
あやせはそのまま後ろの席に座り、運転手の女も席に戻り、車を発進させた。
しばらくすると、あやせが言った。
「今日…、ファンタズムのライブがあるんだけど」
「ああ、わかりました。では、一旦ホテルに戻って時間になったら教えてください〜。また迎えに来ますので」と運転手はすぐに答えた。
「ありがとう」
あやせはほっとした様子で運転手にお礼の言葉を呟く。
運転手の女はミラー越しに微笑む。
そんなやりとりがありながらもホテルに到着。あやせは車を降りると運転手に一礼してホテルの中に入っていった。
あやせは部屋に戻ると男に尋ねた。
「私の服はどこ?」
「あぁ、FESの時の服なら洗濯してあやせの部屋に置いといた」
それと聞くとすぐにあやせは自分の部屋に入ってFESの服に着替えて出てきた。
黒騎士の男はその光景を見てあやせに尋ねてみた。
「おいおい、そんな格好で何処行こうってのさ?もしかして俺とデートでもしてくれるの?」
「ファンタズムのライブよ」
「あーそれなら俺も行くわ。お前が歌っているとこ一度見てみたいし、歌も聴きたい!」と黒騎士の男は子供のようにはしゃぎだす。
あやせは困った様子で子供に言い聞かせる母親のような口調で言った。
「わかったわ…。でも、リハーサルもあるからあまり騒がないでね」
「おいおい!一応、俺の方が年上だぞ?ガキ扱いするなって〜!」
「まぁ…、いいわ。時間になったら呼ぶから、なるべく部屋にいて」
黒騎士の男はすっかりあやせに主導権を握られてしまい、複雑な表情をしながら、
「おう、わかった…」と了承した。
- 33 :
- それからあやせは自分の部屋に篭もり、詩を紡ぎ始めた。
男は一人で居るのが退屈で、ソファーに横になるとそのまま寝てしまった。
夜になってあやせは部屋から出ると、リビングのソファーですやすやと寝ている男を見て溜息をつく。
「はぁ…」
そして、すぐに男の肩を揺らして男に訴えかけるように言う。
「起きて、そろそろ出ないと間に合わないわ」
男はしばらくすると目覚めて伸びをしながら、
「うっ…ん…、寝ちまってたのか…」と言ってむ起き上がり、ジャケットを着る。
「んじゃ、行くか」
あやせもそれに続き、男は部屋にカギを閉めると、あやせと二人でエレベーターに乗って下に向かう。
下ではいつもの運転手の女と車が待っており、運転手の女は黒騎士の男を睨みつける。
「どうしたんですか?今から行くと、時間ギリギリじゃないですか〜?」
「悪ぃ〜、あやせが部屋に篭もってる間、やる事なくてついつい寝ちまったんだよ」
とヘラヘラ笑いながら黒騎士の男は言い訳をする。
運転手の女は呆れながらも二人を車に乗せて車を発進させる。
「まぁ…、時間もないので早く乗ってください…。少し飛ばしますよ!」
運転手の女は、そこからライブハウスまで裏道を使った最短距離で突っ走り、何とかリハーサル前にライブハウスまでつくことが出来た。
あやせと男と運転手はライブハウスに入ると、ファンタズムの他のメンバーが全員こっちを見てその中の一人が言った。
「FES!今日はまたギリギリにきたなぁ〜。こないだのライブの時から行方不明になってたって聞いたけど、大丈夫だったか?
電話貰わなかったら、今日のライブも中止になるかとヒヤヒヤしたぜ…」
「ちょっと…、面倒なことに巻き込まれてしまったのよ…。ごめんなさい」
「まぁ、FESが無事でなによりだ!気にするなって」
それを聞いていた黒騎士の男は表情を曇らせた。
そしてメンバーの一人が黒騎士の男と運転手の女に言う。。
「で、アンタ達はなんだ?リハーサル中は部外者立ち入り禁止なんだが…」
するとあやせが(嘘の)事情を説明する。
「この人たちはさっき言った面倒事に巻き込まれた時に助けてくれたのよ…。それでライブを見たいって言っていたから連れてきたの」
それを聞いて納得したメンバーの一人は黒騎士の男と運転手の女に軽く頭を下げて、
「そりゃ〜、悪かったな。まぁ、アンタ達もライブを楽しんでいってくれ!んじゃリハやるか!!」と言うとステージに上がっていった。
黒騎士の男は運転手の女とリハーサルの様子を見ながら相変わらず表情を曇らせたまま言った。
「こりゃ、早く計画を実行しないとな…」
「本当に…、やるんですか?計画を中止するって手もあるんじゃ…」
何かを決意したような眼差しであやせを見つめながら呟く。
「いや、計画は実行する。そうでなければ意味がない」
「でも、計画を実行したら絶対、彼女は悲しみますよ?」
その言葉に男は運転手の女の方に顔を向ける。
「お前、そんなにあやせのこと好きだったか?」
それにはさすがの運転手の女も機嫌を損ねたようで、男を睨む。
すると女の携帯電話がブルブルを震え出す。
「わかりました。もう何も言いませんのでご自由にしてください」
と言って電話に出るため、外に出て行った。
丁度、そのときリハーサルの一曲が終わり、男はそれに気づいて軽く拍手する。
男はそれからも強張った表情をしながらライブ中も後ろの方であやせの曲を聞きながら計画のことについて考えていた。
ライブが終わり、ライブハウスはファンタズムのメンバーとファン数人になった。
「どうしたの?」あやせは男の元に戻ってきて尋ねる。
「いや、別に…少し考え事をな」
そこにFESファンのような男女がやってきた。
男の方は背も顔もそこそこで、緊張しているのかややオドオドしている。
女の方は頭に黒いカチューシャをつけていて背は低く、綺麗というより可愛いといった感じの少女だった。
二人とも翠明の制服を着ていて、少女が男の腕を掴んでぐいぐいと引っ張っていた。
黒騎士の男はそれを見ながら思った。
(最近は男を引っ張る女が多いんだなぁ〜)
- 34 :
- あやせはその男女の男の方を見ると言った。
「拓巳、来てくれたのね」
それを聞いて男は再び表情が強張る。
(こいつが、西條拓巳…?)
「あ、あやせが見つかったって情報を見て…慌てて来たんだよ。でも、無事でよかった」と拓巳が言うと、連れの少女が言う。
「おにぃってば、あやせさんが行方不明になった って聞いてネットの掲示板とかで色々情報を探していたんですよ〜」
すると拓巳は「おい!七海…あんまり余計な事いうなよ…」と照れている様子で言う。
男はそれを見ながら思う。
{こいつが妹の七海か、だがおかしいな…。いつも西條拓巳にくっついている咲畑梨深がいない…。Bのヤツが何か仕掛けたのか…?それとも…}
あやせも黒騎士の男と同じ疑問を抱いたようで拓巳に問いかける。
「拓巳、今日は咲畑梨深は一緒じゃないの…?」
すると拓巳は表情を曇らせていった。
「り、梨深は今日ちょっと風邪気味で…先に帰っちゃったから…。ぼ、僕にもよくわからないんだ。」
「そう…、でもよかった。久しぶりに拓巳に会えて」
そこで七海が空気を読まずに、黒騎士の男に言った。
「もしかして…、あやせさんの彼氏さんですか〜?ナナもこんなカッコイイ欲しいなぁ…」
「違う」
「違うわ…」
黒騎士の男とあやせは同時にハモる。
拓巳は男に頭を下げて言った。
「すみません、うちの妹がいきなり失礼なことを言って…」
「むぅ〜、絶対彼氏さんだったと思ったのになぁ〜」
七海は反省していない様子で呟く。
あやせは男のほうに手を向ける。
「紹介するわ。え〜っと…」
そして、男の名前を知らないあやせは話を詰まらせる。
男は拓巳達の方に一歩踏み出して自己紹介する。
「俺はレンだ…。宜しく」
それを聞いて拓巳と七海も自己紹介する。
「ぼ、僕は西條拓巳って言います。こちらこそ宜しく。」
「ナナは…じゃなかった。私は西條七海って言います。宜しく〜!」
自己紹介が終わったところであやせが言う。
「彼は私が面倒事に巻き込まれていた時に助けてくれたのよ」
「いいなぁ〜、まるで白馬の王子様みたい!ナナも白馬の王子様に助けてもらいたいよぅ〜」
「な、七海はアニメの見すぎだよ…は、白馬の王子様なんて実際に居るわけないじゃないか…」と拓巳は小言のように呟く。
「え〜っと七海ちゃんだったかな?助けたって言っても大したことしてないからそんな大層なモンじゃないぜ」と言う。
あやせも「そうね」と呟き、七海だけ「むぅ〜!」と膨れっ面になって黙り込んだ。
そこでレンはあやせに尋ねる。
「俺はそろそろホテルに戻るけど、あやせはどうする?迎えならまた出すから心配しなくてもいいぞ?」
あやせはそれを聞くと、拓巳のほうを向いて言った。
「拓巳、ごめんなさい。もう帰らなきゃ行けないから…また明日学校で」
そして、黒騎士の男と一緒に出口に向かう。
- 35 :
- それを黙って見ていた七海はニヤつく。
「おにぃ、フラれちゃったね〜。それにしてもあの…レンって人、ホテルに住んでるなんてお金持ちなのかなぁ〜?迎えがどうとか言ってたし。ナナもああいう人と一緒に居たいなぁ〜」
「ば、ばかじゃないの…。あやせはあくまで友達として心配だったんだよ…そ、それにあのレンって人もあやせも言ってたじゃないか!か、彼氏ではないって!」
七海は動揺した兄をニヤニヤ見つめ、さらにからかう。
「おにぃ〜何マジメに否定してるの?冗談に決まってるじゃん!たしか〜、こういうのをネットではネタにマジレス(笑)って言うんだよね〜」
拓巳は一言。
「帰る」と言って出口に歩いていく。
「あ〜、待ってよ!おにぃ〜!」と叫びながら七海も兄のあとを追って行った。
外に出たレンはあやせに言った。
「よかったのか?迎えは出すからあいつ等と喋っていてもいいんだぜ?」
「拓巳とは学校で会えるし、それに…、今日は久々のライブで疲れたわ」
とだけ言って車に乗り込む。
それを聞いたレンも車に乗り込み、車はホテルに向かって発進する。
そこで運転手の女はあやせとレンに尋ねる。
「ライブはどうでした?」
「ああ、よかったよ…。あやせの友達にも会えたしな!西條拓巳くんと西條七海ちゃんだっけ?」
それを聞いた運転手の女は一瞬表情を曇らせてから、笑顔を作る。
「私も見たかったんですけど、ちょっと仕事の電話が入ってしまって…」
「あれが、西條拓巳か〜。なかなか面白いヤツだな」
レンは静かに微笑んだ。
それから会話はなく車はホテルに到着した。
あやせとレンは車から降りると無言のままホテルに入っていく。それを見送りながら運転手の女は思う。
(いよいよ、計画の実行か…)
無言のまま、二人は部屋に戻るとレンは軽い感じで言った。
「久々のライブお疲れ様。記念に一杯やるか〜、コーラで」
そして、冷蔵庫からコーラの瓶を2つ取って栓を抜くと、一つをあやせに渡す。
それを受け取ってあやせは口をつける。
男は自分のコーラに口をつけずに、ただあやせを見つめている。
少しするとあやせは自分の体が火照ってくるのを感じる。
「研究室のヤツから貰った媚薬だ。即効性で凄い効果らしいがどうだ?」
そこであやせは自分の秘所の疼きにも似た感覚に気づく。
しかもその疼きは段々と快感にも似た気持ちよさに変わりつつあった。
やがて立っている事もできなくなってその場に倒れ込む。
それを見てレン軽く笑いながら言った。
「こりゃすげぇな…。研究室の連中も面白いもの開発してくれたもんだ」
あやせはレンを見つめる。
- 36 :
- 「もう逃げられねぇよ。さて、始めようか」
「キミは…、本当にそれを望んでいるの?」
「そうだ、この日のために、リアルブートを遮断する装置までこの部屋には設置してある。今のお前は「袋のネズミ」だ」
あやせは強い口調で言う。
「いいえ、キミは迷っている…。本当は恐れているのよ」
「なぜ…、お前はそう思った?襲われるのが恐いから強がっているだけか?」
「違うわ、キミは選択肢の中で揺れている…。今も」
レンはあやせの細い腕を押さえつけて、力強く押し倒す。
「これでも…、俺が迷っているって言えるのか?恐いなら素直にそう言えよ」
「キミは恐れている…。私を襲うことでキミの中の邪心が目覚める。でも、それを恐れているの…。キミは」
しばらく沈黙が続く。
やがて、レンはチッ、と舌打ちをしてからあやせの手を離す。
「興醒めだ…、こんな気分じゃやる気でないしな。解放してやる」
そのままレンは部屋から出て行こうとする。
「キミは…、逃げるの?」
「ん?逃げる?お前はこっちの選択を望んでたんじゃねぇのかよ…」
「キミが相手なら…、別に構わないわ…」
その言葉がレンの思考を揺さぶり、レンの頭を混乱させる。
あやせはふらつきながらも立ち上がるとレンに手を差し出した。
「キミの欲望、苦悩、そして…混沌(カオス)を受け入れてあげる…」
その一言でレンは自分の思考が途切れるような感覚に陥り、体が軽くなったような気がした。
レンはさっきよりゆっくりと、あやせの体を押し倒す。
FESの衣装は制服以上に露出が多いため、脱がすのは容易かった。
あらわになるあやせの体――。
整ったライン。この姿を目の前にして、正しく思考を働かせる事のできる人間がいるだろうか。
「もう、だめだ…。いれるぞ…?」
「いいわ…。来て…」
あやせの秘所は媚薬の効果によって愛液を垂れ流し、ヒクヒクさせながらレンのモノを見つめている。
そして、レンは自分のモノをあやせの秘所に押し込む。
プチッ!という音がしてあやせは「うっ…」と一瞬顔と歪ませた。
その顔を見ながらもレンはモノをさらに奥へと強引押し込む。
「凄い…、感じるわ…。あなたの脈動を…」
「痛くない?わけないよな…」
「いいわ。キミのしたいようにして…。私が受け止めるから…」
レンは少しためらったあと、ズンズンッ!と腰を振り出す。
やがて、レンはあやせの膣に入った自分のモノを見つめる。
「凄い締め付けだな…。あやせ、気持ちいい…」
「あっ…ん、感じる…、キミの邪心の高鳴りを…」
そしてさらに腰を振る速度を上げる。
「ああっ…、んんっ、はぁあ…」
いつも無表情な表情のあやせが狂ったかのように喘ぐ。
レンは思い出したかのようにあやせの胸を強引に揉む。
「ああっ、はぁ…」と痛がるくらいに強く揉んでいるのにも関わらずあやせは喘ぐ。
レンはその姿を見て、さらに勢いを上げパンパンパン! とあやせを突き上げる。
「あぁ…ん、そんなにしてはだ…、めぇ…はぁ…」と喘ぎ続ける。
もうそこにいるのはあやせでもFESでもなくただの女だった。
そして限界寸前のレンが言う。
「もうすぐ出る…ナカに出すぞ!!うおおおおっ!!」
─ビュッビュルルッドクンドクンッドクッドクッ
そしてあやせも「んんうっ、ああっ…んああっ!」と叫び絶頂。
しばらくしからてあやせが言う。
「凄いわ…。あなたの鼓動がそのまま伝わってくる…」
「そりゃ、そうだろ。こんだけくっついてりゃな…。それにしても…、何でこんなことになったんだろうなぁ?」
「ふふふ、これもまた、大いなる意思による導きよ…」
「お前…じゃなくて、あやせ。これからどうするんだよ…?」
「あなたと、共に…同じ道を歩むわ…」
あやせはそう呟くと気を失ってしまった。
- 37 :
- レンは冷やかな笑みを浮かべながら携帯電話で何処かに電話をかけた。相手が電話に出るとレンは言う。
「実験は一応…、成功。計画を次の段階に進めるぞ。あと、あやせはこちら側に引き込んだ」
それを聞いて電話の相手は「いよいよか…今から体が疼くぜぇ…ヒッヒッヒ…」と笑いながら電話を切った。
あやせ編「計画」END
- 38 :
- 「始動」
〜一週間後〜
ある日の早朝、あやせは目覚めると部屋にレンが顔を出して言った。
「おっ!今日は顔出す前に起きてるな。おはよう」
あやせは「おはよう」と呟くとレンにキスをした。いきなりの出来事に驚くレン。
「んっ…うおっ…やめっ…」
レンはすぐ口を離すと自分の口とあやせの口から唾が糸を引いているのが見えた。
「あのな…朝からいきなりこういうのはないんじゃないか?」とやや不機嫌にレンが言う。
「あなただから、したのよ」
あやせは子悪魔染みた笑顔で言った。
レンは困り果てた様子で「ちょっと出かけてくる。すぐ戻る…と思う」と言って出て行った。あやせは冷蔵庫の中から卵を二つ取り出し、フライパンに油を引いて目玉焼きを作り出す。外に出たレンはホテル近くの家の中に入っていく。中には男が5人、女が2人おり、
仮面の男、昨日の電話の男、ひ弱そうな男、メガネの男、メガネの女、それに処分を言い渡された中年男や運転手の女もいた。メンバーが全員いるのを確認してレンは言う。
- 39 :
- 「時は来た…計画を実行に移すぞ。各自、目当てのギガロマニアックスと交戦し、これを排除もしくは捕獲しろ。」
仮面の男が我先に、と言った感じで喋り出す。
「ディソード2個の咲畑梨深は、私が相まみえる。干渉、手助け、一切無用!!」
そこに運転手の女が口を挟む。
「ミスター・B。あなたは前回、勝手な単独行動で負傷したのをお忘れですか?今度はあのような事態にならないよう、ここは組織として動いてください」
しかし、Bと呼ばれた仮面の男は運転手の女を睨み、言った。
「断固辞退する。私はレン司令より、独自行動の免許を与えられている。つまりはワンマンアーミー。たった一人の軍隊なのだよ!」
「そんな勝手な!」
運転手の女も引き下がる様子もなく食ってかかる。
そこでレンが「B、今度は勝てるんだよな?」と仮面の男Bに問いかける。
「ご期待にはお答えしよう。しからば…」
仮面の男が外に出て行こうとしたので、レンはBと呼ばれる仮面の男目掛けて携帯電話を投げた。
バシッ!と片手でキャッチする仮面の男、そしてレンに尋ねる。
「こ、これは…?」
「お前…、この間、咲畑梨深を追うのに使ったケータイぶっ壊したろ。これはレーダーの最新型だよ。結構高いんだから今度はぶっ壊すなよ?」と小言混じりに説明する。
「…感謝する。」
とだけ言うと仮面の男はそのまま外へ出て行った。
仮面の男(ミスター・B)は、剣の道では負けなしと言われていた天才。
しかし、ギガロマニアックスとして覚醒してからは表の世界から姿を消し、仮面を被り、レンの元に来た謎の多い人物。
基本的に、自分以外の者の力を信じていないため、独自に動く事が多い。
そのためレンから独自行動のライセンスを与えられた。
「ヒッヒッヒ、じゃあ…、俺は西條七海をいくぜ…ヒヒヒ」と言う昨日の電話の男。
この男、太っていて弱そう見えるが、腕はかなりたつが、性格は惨忍かつ凶暴、人を苦しめる事を生きがいとしているギガロマニアックス。
群れる事を好まないため、仮面の男同様、ライセンスを持つ。
そして、メガネの男が言う。
「では、僕は、蒼井セナをやります。負傷した仲間のためにも…」
このメガネの男、生真面目で融通が利かないところもあるが、PCを巧みに操るハッカーで情報操作はお手の物。
また、命令遂行のためには手段を選ばない性格でそのためには仲間を仲間とも思わない行為を平気で行う一面もある。
そのため仮面の男、惨忍デブ男と同じでライセンスを与えられた。もちろんギガロマニアックス。
そこでレンが考え込みながら言う。
「それ以外の奴は相手を指定しなくていいのか?指定しないならこっちで決めちゃうけど…」
それを聞いてひ弱な男は慌てて言った。
「ぼ、僕は…、お、お…折原梢…を、や、やるよ…」
このひ弱な男、普段は臆病の恐がりだが、戦闘になると人格が変わったかのように暴れ回る。
そうなると敵味方区別なく攻撃するため、レンも仕方なく免許を与えた。
彼もレンに仕えるギガロマニアックスの一人。
「んじゃ、楠優愛は残りの3人で頼むわ。」とレンが指示する。
メガネの女、運転手の女、中年男はギガロマニアックスではなく普通の人間で、メガネの女が武術、運転手の女が射撃、中年男が情報操作に長けている。
一応、スペシャリスト。
ターゲットが決まるとレンは思い出したかのように言った。
「あー、そうそう。今後の作戦指揮はお前に任せる」
メガネの男を指差して話を続ける。
「あと、これからはコードネームつけて動いてもらうから〜。それもここで決めちゃうか〜とりあえず俺はレンから取ってRで」
「じゃあ、僕も名前から取ってTで。あと、彼はDが宜しいのではないでしょうか?」
「何で俺がDなんだ?名前にDなんかねぇぞ?」と残忍デブ男が怒鳴る。
それを聞いてTが再び、口を開く。
「当然、デブだからDに決まっている。もしかして自覚がなかったのか?」
それを聞いたDはディソードをリアルブートしてTに向けて言う。
「てめぇ、あまり調子に乗ってると、ここでバラすぞ」
そこでRの気を帯びた視線がDに飛び、Dはちっ、と舌打ちしてディソードを消す。
「んじゃ、かいさーん!」と軽い感じにRが言うと、メンバーは全員別々の出口から散っていった。
この日から彼らの計画「ギガロマニアックス狩り」が始まった。
目標は、西條拓巳の周りに居るギガロマニアックスの排除、または捕獲。
排除の基準は相手の心を壊す事。
「始動」END
- 40 :
- とりあえず、あやせ編終了。
次は梨深編から入っていきます。
- 41 :
- あやせはタクにゾッコンなのに…悔しい…で(ry
- 42 :
- コレは…ガチバトルも含むエロですか?
GJです。
あと武士道が居るような気がするのは…錯覚か。
- 43 :
- >>41
この時は無印版しかでてなかったんで、個人的なあやせ救済のためにオリキャラとあやせを組ませてみた。
このSSの中ではオリジナルのタク×ビシィとレン×あやせは光と闇の関係で対になってるイメージで書いてる。
>>42
バトルあり、エロあり、愛情ありの妄想科学SSです。
某Bについては当時、あのかっこよさに惚れてしまい、タク抜かして一番強い(であろう)梨深と戦わせてみようと思ったのです。だが、後悔はしてない!
クロスオーバーNGって出る以前にもう書いてたからどうしようもなかったんだけど、あくまで似てる人って感じで脳内変換するよろし
明日にでもビシィ編を投下しやす
- 44 :
- 「序章」
〜ギガロマニアックス狩りが始まる数日前〜
ここは翠明学園校門、今は丁度夕方の下校時刻。
この少女も校門を通過し、下校するところだ。少女の名前は咲畑梨深 一見、普通の女子高生に見えるが、彼女には人とは少し違った能力があった。
いつもならクラスメイトの西條拓巳と一緒に下校するはずの梨深なのだが、今日はちょっと風邪気味で熱っぽいため、拓巳に気を遣って一人で家に帰る途中だった。
梨深のあとをつける男達の集団。男達は梨深に声をかける。
「すみません。咲畑梨深さんですよね?」
梨深が振り向くのと同時に、男達は梨深に襲いかかった。
「序章」END
- 45 :
- 「交わる剣」
ところ変わってこちらは渋谷の駅前、人混みの中、一際目立つ男がそこにいた。
背はあまり高くなく、髪は金髪という何処にでも居そうな男ではあったが、他と違う点が一つあった。
この男、目と口以外穴が開いていないツノのついた鉄仮面を被っているのだ。
いくら人が多いとは言っても仮面を被った男など何処を探しても一人しか居ない。
そのため男は非常に目立っていた。
仮面の男は辺りを見回すと「ふぅ…」と一息つき、何処かを目指して全速力で走って行った。
そして、その動きを監視して追っている者が5人。
その5人は常にお互い連絡を取り合い仮面の男を尾行していたが、仮面の男のあまりの速さに追いつけず見失ってしまった。
その中のリーダーらしき男が言う。
「…はぁ、まんまと撒かれたな。全く…、あの人は何を考えているのやら…」
仮面の男はしばらく走った後、立ち止まって手に持っていた携帯電話の画面を見て呟く。
「この辺りのはずだが…」
携帯電話の画面には地図にターゲットを記すような赤い丸が記されており、それがこの近くを指していた。
仮面の男はしばらく辺りを見渡した後、怪しげな路地裏に入っていった。
路地裏にはピンク髪の少女と男達が居て、男達は少女を取り囲むように立っている。
仮面の男は、少女を取り囲んでいる男達に聞こえるように大声で叫んだ。
「私はその少女に用がある。邪魔者は去れ!」
それを聞いた男達は仮面の男を睨みつけると「なんだ…コイツ、仮面のコスプレかよ。だっせ〜!」などと言って男達は一斉に「ハハハハッ!」笑い出す。
そのあと男達のリーダーらしき男が「消えろ…」と押しした声で言う。
仮面の男はそれを聞いて「相手の力量を測れぬとは…、愚かな」と呟く。
そして一瞬、仮面の男の左手が光ったかと思うと、仮面の男は疾風の如き速さで少女の目の前まで走り抜け、男達は次々に倒れていった。
「我、既に無我の境地なり!」
それを見ていたピンク髪の少女こと咲畑梨深は男に問いかける。
「助けてくれてありがとう!え〜っと、あたしに何か用かな…?」
それを聞いた仮面の男は、左手に持った赤色の刀のような形状の剣を梨深に向けて言う。
「どうやら…、私と君は運命の赤い糸で結ばれていたようだ」
梨深はこの剣を知っていた。
全く同じというわけではないが、これと同じ部類の物の名前を―。
梨深は、少し驚きながら呟くように言った。
「ディ…ソード…?」
仮面の男は剣を構えながら言う。
「そうだ、私もギガロマニアックス。咲畑梨深、私は君との果し合いを所望する!」
梨深は不本意ながらも立ち上がると、ディソードをリアルブートする。
地を蹴って仮面の男が叫ぶ。
「いざ、尋常に勝負!!」
仮面の男は、視界から消えたかと思うと一瞬で目の前に現れ、ディソードを凄い速さで振り下ろす。
梨深はそれを受け止めながら、仮面の男に幻を見せる。
「…そんな小細工が、通用するとでも思っているのか!!」
仮面の男は再び梨深に剣を振り下ろして低い声で言う。
「歯ごたえが無い…。手を抜くか…、それとも私を侮辱するか!!」
仮面の男は梨深の剣を振り払い、梨深を吹き飛ばす。
そして、地を蹴り、空に飛び上がる。
「咲畑梨深、引導を渡す!」
梨深に斬り掛かる仮面の男。
「あなたには、無理だよ…」
梨深は立ち上がりながらディソードを分裂させ、双剣にすると、仮面の男の剣を受け止め、弾く。
「そうだ…、これとやりたかった!!!」
仮面の男は一気に加速して梨深を切り裂いた。
一刀両断される梨深―。
しかし、切り裂いた瞬間、その梨深は霧のように消えていく。
仮面の男は悟った。
――デッドスポットに紛れ込んだエラー――
――幻感――
――思考・妄想を読まれた――
気づいたときにはもう遅かった。
後ろから梨深が斬りつける。
「くっ…これほどとは…」
仮面の男はその一撃が急所に当たるのは避けたものの右肩のところを負傷してしまう。
距離をとろうと下がったところを梨深がさらに接近して斬り込んでくる。
- 46 :
- (くっ…ここまでか…)
しかし、風邪気味で熱のある梨深は、斬る寸前でふらついて地面に倒れこむ。
仮面の男は梨深に剣を向け、しばらく待つが起き上がる気配がない。
「体調が万全でないとは…。ならば、斬る価値もなし!!」
仮面の男はディソードを消すと梨深を置き去りにして去っていく。
少しして梨深を囲んでいた男達は目を覚まし、倒れている梨深をどこかに連れ去っていくのであった。
「交わる剣」END
- 47 :
- 「拉致」
路地裏から出て10分ほど歩いたところで、仮面の男は声を掛けられる。
「やっと見つけましたよ。ミスター・B!」
仮面の男は振り返ると、そこには黒服の大男が立っていた。
「私に、何か用かな?」
仮面の男は無関心な様子で、声を掛けてきた大男に問いかける。
それを聞いた大男は「新開発のギガロマニックス探索用レーダーを勝手に持ち出して、どういうつもりですか?あれはまだ試作段階なんですから、早く返却してください」
と不機嫌な顔で仮面の男を見ながら言い、手を出す。
仮面の男は無言で右肩の内側に手をやり、内ポケットを漁り始める。
「ガサガサ…ガサ…ガサガサ…」
なかなか内ポケットからレーダーを出さない仮面の男の行動に痺れを切らた大男は
「まだですか?早く返してください。研究室の方からもそう言われているんですから…」と仮面の男にキツい口調で言う。
すると仮面の男は無言のまま、考え込む。
その姿を見て大男は言った。
「ま、まさか…ミスター・B。レーダーを失くしたとか言いませんよね…?」
すると仮面の男は「どうやら、路地裏に落としてきたようだな…」と返答する。
それを聞いた大男は仮面の男と一緒に路地裏に引き返す。
しかし、そこには咲畑梨深も仮面の男が倒した男達も居なくなっており、勿論、レーダーもなかった。
それを見て困り果てた大男は、地面に膝をつきながら、仮面の男を睨みつけると
「どうするんですか…、アレを研究室に戻さなきゃ行けないのに…。
それにここにないってことは一般人に拾われた可能性があるってことですよね?もし、計画の事が外部に漏れたら…」と言い、ゴクリと息を飲む大男。
しかし、仮面の男は顔色一つ変えずに言い放った。
「レーダーは咲畑梨深との戦闘で破壊された。そういうことにしておけば問題ない」
大男は「なるほど」と納得したあとすぐに言った。
「壊れた場合は破片を回収しなければなりませんよ?それに、どの道、レーダーは何処かにあるんですから、機密保持のためにも回収しなければなりません。
勿論、回収のほうはあなたにも手伝ってもらいますよ。ミスター・B」
しかし、仮面の男は何食わぬ顔で「私は抜けさせてもらう」と言って路地裏をあとにする。
大男は仮面の男を追いながら「いくら何でも勝手が過ぎる!」と怒鳴るが、仮面の男は「聞く耳持たぬ」と返し、そのまま人混みの中に消えていった。
大男は「はぁ…」と溜息をついたあと、携帯電話を取り出し電話をかける。
「あー、私だ。至急こちらに回収班の手配を。それと、この件はくれぐれも内密に頼む。あぁ…そうだ。いつものミスター・Bの後始末だよ。全く、あの人にも困ったものだ…」
と言うと電話を切って無線を使い今度は他の4人と連絡を取る。
「レーダーを一般人に拾われた…。咲畑梨深が拾った可能性が高い。この近くで咲畑梨深を見つけたら即刻、拉致して来い。さなければ手段は問わん!」
そういって通信を終了する。
- 48 :
- その頃、梨深を連れ去った男達は、男達のリーダーの家に居た。
「この女、かなり上物ですね…」と一人の男が薄ら笑いを浮かべると、リーダーの男が静かに言う。
「コイツが起きるまで手出しはするなよ?寝ているところを襲っても面白くないからな」
それから、少しして梨深は目覚めた。
梨深は起きてすぐに自分の手足が拘束されて動かないことに気づく。
手足をどうにか動かそうとすると、その音に気づいたスキンヘッドの男が言った。
「おっ、ようやくお目覚めか…。これでやっとパーティが始められるなぁ〜ウヒヒ…」
すると、部屋の中に男達が次々と入ってくる。
そこで茶髪の男が片手にナイフを持ち、梨深の制服の胸元を乱暴に切る。
「うおおおおおお!!」と歓声が聞こえ、梨深のブラが姿を現す。
そして、茶髪の男はすぐにブラもナイフで縦に切る。
再び「うひょおおおお!!」とさっきよりテンションの高い歓声が聞こえて梨深の胸が完全に露出する。
梨深は熱で意識が朦朧としているため、あまり声を出せず、小声で「やめて…」と呟き、その頬を涙がつたう。
しかし、男達は梨深の言う事に耳を傾けず、今度はスカートと下着を脱がし、梨深は完全に生まれたままの姿になった。
そこでスキンヘッドの男が言った。
「よーし、んで…誰が一番にやる?」
すると、男達は全員「俺だ!!」と言って騒ぎ出す。
そこで頭の良さそうな金髪の男が落ち着いた様子で言う。
「まぁ、そう焦るなよ。こういう場合、最初はリーダーに譲るのが筋じゃないか? その後はクジ引きにでもしようぜ」
それを聞いた男達は一斉に黙り込み、リーダーの男が奥から立ち上がると
「ふむ、では先に頂くとするか…」と低い声で言った。
「じゃあ、クジを作るからみんな集まってくれ。リーダーはこの部屋でお楽しみください。俺らは下で順番決めとくんで」
と言って金髪の男は残りのメンバーを集めて下に降りて行った。
- 49 :
- リーダーは梨深のほうに向き直ると、熱でぐったりしている梨深の胸を力一杯揉んだ。
「ひ…い、痛い!」と梨深は声をあげた。
それでもリーダーの男は痛がる梨深の表情を楽しみながら、潰れそうなほど強く揉む。
梨深は「痛っ!痛いぃぃ!!やめてぇ!」と次第に声を荒げるが、リーダーの男は笑いながら、今度は梨深の桜色をした乳首を思いっきり引っ張る。
「ああああああぁぁぁぁ!!」とあまりの痛みに悲鳴をあげる梨深。
リーダーの男は手を口で塞ぐと耳元で呟いた。
「あんまり手間かけさせるなよ?これからこういうのが日常になるんだからさ…」
それを聞いた梨深は、とっさに男の手に噛み付いた。
「くっ…痛ぇ、クソ女が!!」
バキッ…と鈍い音をたて、男の拳が梨深の頬に直撃。
「うぅぅ…」と梨深は苦痛に顔を歪ませる。
だが、その瞳には反抗する「意思」がはっきりと感じられた。
それを見た男は、声を張り上げて「なんだぁ?その目は!!」と言って、さらに拳を梨深の顔に叩き込む。
――バキッ!ドカッ!グシャ!
そして、男の暴力はさらにエスカレートしていき、梨深の細い足を思いっきり踏みつける。そして梨深は再び「うああああぁぁぁ!!」
と悲鳴をあげると男は「声を出すなって言ってんだろ!!」
梨深の腹部に蹴りを入れる。
「うぅ…ううぅ…」とあまりの痛みに泣きながら腹部を押さえて体を蹲らせる。
男は「そうだ…そうやって大人しくしてればいいんだよ。最初からそうしてりゃ…痛い思いしなくて済んだのによぉ」
と言うと、痛み耐えながら蹲る梨深の手を持ち、引っ張って元々居た位置に戻して、そのまま押し倒すと、ズボンのチャックを開け、自分のモノを取り出して梨深のワレメに無理矢理挿入した。
梨深は「うあっ…ああ…ふわああっ!!」と喘ぎながら男のモノを完全に咥え込んだ。
(こいつ…てっきり処女かと思ったが、処女じゃないのか)
男はニヤリと笑みを浮かべると勢いよく腰を振りだす。
――ドンドンドンドン!!
男は気持ち良さそうな顔で「あぁ…お前のナカは最高だなぁ…ハハッ!」と梨深を見る。
梨深は怯えきった様子で上目遣いに男を見ると「もう…やめて…ください…」と懇願した。
だが、男はひたすら腰を振り続けて、しばらくすると
「うっ!そろそろ出るぞ…。ナカにいっぱい出してやろう…」と呟いた。
その一言を聞いた梨深は「やめてぇぇ!!ナカには出さないで…、お願い…」と泣き叫ぶ。
男は「わかったよ。仕方ねぇなぁ〜」と言って自分のモノを抜こうとする。
それを見て、梨深が安心しきった瞬間、男は自分のモノを根元まで一気に押し込むと、ナカに精液を流し込んだ。
――ドビュルッ!ドビュビュビュ!!!ドビュウゥゥゥゥ!!
梨深はそれから数秒間、自分に起きた状況が理解できずに呆然としていたが、自分のワレメから出てくる男の濃く白い精液を見るとぐったりして、ただ泣きじゃくるだけになった。
そして男は部屋を出ると階段から下に向かって
「おーい、終わったぞ。次は誰だ?」と叫ぶ。
すると金髪の男とほかの男数人が階段を昇ってくる。
リーダーの男は自慢げに言った。
「お前らのために大人しくなるよう教育しといてやったぞ。感謝しろよ!」
すると金髪の男は慌てて部屋に入り、リーダーの男に怒鳴るように言った。
「うぅ〜、顔はやめといてくださいよ!顔が腫れているとモチベーションが下がるでしょ。あ〜、足も片方やっちゃいましたね…。これじゃ立てないじゃないですか…」
金髪の男はさらに続けて言う。
「うわぁ〜、口の中も切れちゃってるし…。これじゃ口も使えないから胸と下だけだなぁ〜。悪いけど、今日はクジの順番で上から3人までな」
- 50 :
- それを聞いて上位の鼻ピアス、銀髪、モヒカンの男3人は
「ざまぁみろ!」
「さっさと行けよ!」
「負け組ドンマイ!」
などと他の男達を侮辱し、他の男達は下に降りながら
「地獄に落ちろ!」
「ね!」
「クソが!」
「ざっけんな!!」
などと暴言を吐いていった。
金髪の男は部屋から出ると階段に残った3人に言った。
「顔を殴るのはやめろよ…?それと、逃げようとしてもなるべく手荒な真似は避けろ。あれじゃ全員回りきる前にんじまうよ…。あと、あの女はかなり熱があるから風邪をうつされないようにな」
金髪の男はそのまま下に降りて行くと、男達3人は部屋に入って顔と足に青アザのできた梨深を見て言う。
「うっわー、こりゃひでぇ」
「リーダー、いつもながら暴れすぎだろ…」
「さすがの俺もこれは同情するなぁ」
梨深はぐったりしながら男達のほうを見ると怯えきった目をして言った。
「もう…痛いことはしないで…ください。それ以外は…何でも…します…から…」
それを聞いた男達は、すぐにズボンを脱ぐとモヒカン男は上に乗り、自分のモノを胸の谷間に挟んで腰を振りだす。
そして、鼻ピアス男はワレメに自分のモノを挿入した。
そこで残った銀髪男は、考え込むように言った。
「あれ…、俺は何処を使えばいいんだ?あの人確かに3人って言ったよな?口はダメだって言っていたし…」
すると、鼻ピアスの男が「アナルがあるだろ。たぶんそっちじゃね? でも、コイツが乗っかっているから体勢的に無理だろうな」とモヒカン男を指差して答えた。
「あ〜、なるほどな…。んじゃ、もう見てるわ…」
すると胸を使っているモヒカン男が銀髪男のほうを振り返る。
「こいつの胸、柔らかくて気持ちいぃ!この大きくもなく小さくもない感じがたまんねぇ〜。早くも出ちゃいそうだぜ!」
「あぁ…コイツのナカ、温かいし、締め付けも凄い…。こんなイイ女とヤれるなんて思わなかったぜ…」
と言って鼻ピアスの男もさらに腰を振る。
梨深は喘ぎ声を抑えながら、考えていた。
(なんであたし、こんなことされてるんだろう?)
(ごめんね。タク…)
(誰か、助けて…誰か…)
(タク…、助けて…。)
そのとき、鼻ピアス男は梨深に「ナカで出すけどいいよな?」と問いかける。
梨深は「ナカだけは…許して…お願い……します…」と泣いて懇願する。
それを見て、胸を使っているモヒカン男が怒鳴るように言った。
「さっき何でも言う事聞くって言ったよな!それとも殴られたいのか?」
「殴るのだけはやめて…、ナカでいいです…から…。殴るのは…やめ…て…」
「おい、殴るのはダメだって言われたろ?」
待っている銀髪男が止めに入る。
そこでモヒカン男はすぐに言い返す。
「バ〜カ!ハッタリだよ。まぁ、でも一発くらいは殴っても言いと思うんだけどな…」
それを聞いていた梨深はさらに怯えて、モヒカン男に泣きついて言った。
「お願い…です。何でも…しますから、もう殴らないで…」
そんな中、ドピュルルル!!と凄い勢いでナカに射精する音が部屋に響く。
「うはああああ…あああああぁぁぁ―――――――――――――――――――!!!!!」
梨深もつられて絶頂。再び、ワレメから濃い精液が溢れ出してきた。
それを見るなり、今まで我慢していた銀髪男が立ち上がって言った。
「おい、てめぇ!さっさと抜けよ。こっちも見ているだけはそろそろ限界なんだよ!これじゃ、ヘビの生しじゃないかよ」
しかし、射精した鼻ピアス男はなかなか抜こうとせず我慢している銀髪男に言う。
「お前、難しい言葉知ってるな!」
やがて、我慢の限界に達した銀髪男は、ワレメからモノを抜こうとしない鼻ピアス男を無理矢理どかそうとする。
「お、おい!わかった!わかったから!…抜くから少し待てよ!」
鼻ピアス男は慌てて自分のモノを抜き取った。
- 51 :
- 入れ替わりで今まで我慢していた銀髪男が自分のモノを取り出し、梨深のワレメに挿入する。
「あぁぁぁぁんっ!」
イッたばかりで敏感になっている梨深は過剰に反応する。
「おや、俺のモノがお気に召したかな…?」
銀髪男はゆっくりと腰を振りだす。
「にしても、ベトベトしていて気持ち悪いな…お前、どんだけ溜まってたんだよ!」
「知るかよ!俺の前からベトベトだったんだぜ?俺だけのせいにするなよ…」
「まぁ、いいか…コイツのナカ気持ちいいし、これくらいの不快感があっても問題なくイけるぜ」
腰を振りながら銀髪男が言う。
そこでやっと、今までを使っていたモヒカン男が「顔に出すぞ!」と言って達する。
―ドピュッ!!ピュピュピュッ!
突然の出来事に梨深はとっさに顔を背ける。
「俺の出したものは飲めないってか?」
モヒカン男は気分を害した様子で怒鳴り、額の辺りに拳を見舞った。
バキッ…!と鈍い音が響き、それを見て鼻ピアス男が焦り出す。
「お、おい!馬鹿…本当に殴る奴があるか!!顔はやめろってあれほど言われたろ…」
「お、俺は知らねぇぞ…あの人(金髪の男)がキレたらどうなるかわかっているのか…」
モヒカン男もとっさに手が出てしまったようで、かなり焦りながら梨深の顔を覗き込む。
「う、悪い。大丈夫か?」
しかし、梨深は殴られたことにより、更なる恐怖を与えられたようで、目に涙を浮ばせながら弱弱しく言う。
「ごめんなさい。もう殴らないで…、さっきのは…ちょっと…驚いてしまっただけで…」
それを見て、モヒカン男はニヤリとして、自分のモノを梨深の顔に持ってくると言った。
「じゃあ、後始末をしろ。残っているものを全て舐めて綺麗にしろ。じゃないともう一発食らわしてやるぞ!」と拳を構える。
梨深は小さい声で「わかりました…」と言うと男のモノを丁寧に舐め始める。
そのやり取りを見て安心した銀髪の男は、思い出したかのように再び腰を振りだす。
「うあぁ……やあぁ…はぁぁん…」
梨深も再び感じ始めて喘ぎだす。
その微妙な口の動きに舐めとられている男のモノは再び膨らみ始める。
「あ、あぶね…」
モヒカン男はモノを梨深の口から引き離す。
「おっしい!2回出しちゃったら罰金だったよな?口だと5000円だっけ」
鼻ピアス男が舌打ちする。
それを聞いて銀髪男が言う。
「ナカなら2万、口なら5000円、アナルなら1万だっけな。うっかりしていると二回くらいあっという間だぜ…この女の場合」
「ふぅ…全く危ないところだったぜ…。今月金欠でサイフの中に3000円しかねぇぞ?」
銀髪の男は腰を振る速度を上げる。
「俺も、そろそろ出ちゃうわ。今更聞かなくてもいいよな?ナカだ」
梨深の顔を見ながら問うと梨深もコクリと頷き
次の瞬間、―ド、ドピュ!ドクッドクッ!と勢いよく射精されるのを感じると、梨深は熱もあってか、そのまま気を失った。
やることをやり終わった男は、階段から下に向かって「終わったぞー」と叫ぶ。
少しすると、金髪の男が階段を上ってくる。
金髪の男は部屋に入ると3人を睨みつけて言った。
「誰だ?また顔殴りやがった奴は…」
その怒りを感じ取った男達2人はモヒカン男を指差す。
「こ、こいつです…。俺達は止めたんですけど…」
「つい、その…すみませんでした!!」
モヒカン男は叫ぶように金髪の男に謝る。
「次、同じ事やったらぶっすぞ…」
と金髪の男はすごい目付きで言ったあと、
「下に行ったら布団を引いとけ。女を寝かす」と言って部屋に入っていった。
男達は階段を降りながら小声で喋る。
「あぁ…おっかねぇ〜」
「寿命が縮むかと思ったぜ…」
「てめぇら、あんな簡単に俺を売りやがって…」
金髪の男は部屋に入ると、顔を真っ赤にして苦しそうに倒れている梨深を見て、手に持っていた体温計を脇に差し込み、胸元が裂けた制服を拾うとそれを羽織らせ、スカートだけ履かせると、おぶって下に降りていく。
一歩一歩、歩くたびに、梨深のナカから精液が滴り、思わず金髪の男は「うわぁ…」と声を出して顔をしかめる。
下に降りると開いている部屋があり、布団が敷いてあった。
男は梨深を寝かせると布団をかけて部屋から出て、男達が集まっている部屋に戻った。
部屋に戻ると金髪の男は大声で怒鳴った。
- 52 :
- 「おい!誰か今すぐ風邪薬買って来い。それと女物の下着と服だ!誰か行け」
それを聞いたリーダーは驚いた様子で問いかける。
「どうした?そんなに慌てて」
「あの女、凄い熱ですよ…。とりあえず今は安静にしとかないとぬかも…。それに誰かさんがボコるからかなり衰弱しています」
リーダーは思わず「うっ…」と言葉を詰まらせてから、
「じゃあ、お前ら行ってこい!いい思いしたんだからな!!」
と例の3人組を指名した。
3人組は慌てて外に出て行くと、金髪の男も、
「ちょっと外の空気吸ってくる」と言って外に出た。
そして金髪の男は外に出るとすぐ何処かに電話する。
電話の相手はすぐに出て、男は電話の相手に現状を告げる。
「例の女は確保しました。ただ、風邪引いていたみたいで熱が凄いんです…。とりあえず今は寝かせていますが…」
そういうと電話の相手は少し間があってから電話の相手が言った。
「今から10分後、例の場所で会えないか?すぐにこちらで風邪薬手配して持っていく。それと、例の携帯電話は無事回収できたかな」
「は、はい…このレーダーみたいなのがついているケータイですよね。仮面の男が落としたみたいで、今は私が持っています」
金髪の男はすぐに返答する。
「そうか、なら10分後にまた…」と言って電話が切れる。
電話が切れると男は家入り、部屋に戻ると、
「風邪薬は用意できたから、戻ってくるまでに服を着せておいてくれ。ちょっと薬貰いに知人のところに言ってくる」
と言い残して再び外に出て行き、闇夜に消えていった。
「そうか、なら10分後にまた…」
そう言ってメガネの男は電話を切ると、横に居た大男に向かって言う。
「まさか、レーダーを落として一般人に拾われるとは…。
なんという失態だ。まぁしかし、僕の方も独自にターゲットを確保しようと思っていましてね。
チンピラ集団を使って拉致する計画を企てていたのですが…。まさか、ミスター・Bに妨害されるとは思いませんでしたよ」
大男は冷や汗をかきながら答える
「あの人は、いつもああなので…レーダーの件は本当に有難う御座います。回収班に探させて居ましたが、見つからなくて困っていたのです」
メガネの男は大男にキツい口調で言う。
「今回の事は、レーダーも見つかったので上層部(うえ)には報告しないが、代わりにあなたには僕の駒として少々働いて貰う。
咲畑梨深が風邪を引いて、拉致している彼らの家で寝込んでいるそうです。なので、熱に効果の高い風邪薬を5分で用意させてくれ。僕は機械が専門なので、薬品関係まで手を回せないからな」
大男は無線で部下に連絡を取り、熱に効く特製の風邪薬を用意するように指示した。
それから4分ほどして薬が大男とメガネの男の元に届けられた。
メガネの男は薬を貰うと大男に向かって、
「ご苦労だった。では、僕は咲畑梨深の監視役と接触しますのでこれで。
あぁ…、間違っても尾行しようなんて考えるなよ?ミスター・Bの下に着いているあなた方には、この情報をこれ以上晒したくないのだからな」
と警告するとメガネの男は、渋谷の人混みの中に消えて行った。
薬を届けた大男の部下の男が大男に聞いた。
「尾行をつけますか?」
「やめておけ…。これ以上、ヤツに関わるのは危険だ。はぁ…これだから司令直属の人間は苦手だ。癖の強い奴が多すぎる…まぁ私達の上(ミスター・B)も同じか…」
そして大男は無線で自分の他の部下に連絡する
「回収班、監視班、撤収だ…。任務は遂行した」
「はぁ…」と溜息をつくと部下の男と大男も人混みに消えて行った。
- 53 :
- (ふ、ようやく監視班が撤収したか…。全く、仲間の監視までするとは、僕も嫌われたものだな…。)
目的地に向かうメガネの男は監視が消えたことに安堵しながら目的地に向かった。
目的地に着くと既に、金髪の男が待っていた。
メガネの男は金髪の男に薬の入った袋を手渡す。
「これが薬だ。カプセルだから水をなるべく多く飲ませてくれ。それとレーダー携帯電はは君が預かっていてくれ。それでターゲットの位置が確認できるから、逃走される恐れもないだろう…」
そして、思い出したかのように、ポケットからさらに袋詰めの錠剤を出す。
「これもだ。これは新開発の商品でね…。これを飲ませると薬を飲んでから24時間は何をやっても受精しないそうだ。君達みたいな連中には必要なモノだろう?」
メガネの男は、薬と一緒に男に手渡したあと念を押すように言った。
「間違って過ちを犯したら…、わかっているね?」
金髪の男その言動にビクつきながらも質問する。
「ど、どうも…。そういえば、このケータイってなんであの女だけマーカーがついているんですか?」
「君はまだ、組織の人間ではない。時期に僕が推薦する予定だが、今の段階では君にこれ以上情報を与えるわけにはいかないな」とだけ言うと
「じゃあ、僕はこれで失礼させて貰う」と言って去っていった。
金髪の男はそこから全速力で家に戻ると、梨深の寝ている部屋に群がる男達を見て呆れたように言う。
「おい、お前ら何やってんだよ…」
するとモヒカンの男が言う。
「何って…何色の下着履かせるか決めているんですよ」
男達は「黒!」「赤だろ!!」「白以外、俺は認めない!」などと騒ぎ出す。
金髪の男は男達に強い眼差しを向ける。
「とりあえず、何でも良いから服を着せろ。病人を裸にして、お前らは何やってるんだよ!」
「うっ…うぅ」
その声で気がついたのか、梨深が目を覚ました。
梨深は自分の状況を見ると、布団で体を隠して小さく呟く。
「お願い…。乱暴しないで…ください…」
「服は着られるか?ここにあるヤツから好きなものを選んで着ろ」
そういって男達と一緒に部屋を出る金髪の男。
男達はニヤニヤしつつ金髪の男を見て茶化す。
「も、もしかしてあの女に惚れちゃったんですか? いつもはもっと乱暴なのに、なんかおかしいですよ?」
「うるせぇ!さっさと誰か、水持ってこい。これ以上なんか言ったら、てめぇらぶっ飛ばすぞ」
男達は依然、にやけた表情のままで「へーい」と言いながら一人の男が水を汲みに行った。
それから2分ほどして金髪の男は部屋をノックして「いいか?」と言う。
梨深が「は、はい…」と返事をするのを聞いて部屋に入り、水と薬を渡して言う。
「この薬はよく効くらしいからさっさと飲んで寝ろ。風邪が治ったらまた、楽しませてもらわなきゃいけないからな」
そう言うと、梨深は憂い顔をして「わ、わかり…ました…」と答える。
金髪の男は部屋を出ると部屋にカギを閉める。
スキンヘッドの男が金髪の男に言った。
「そのカギ、今夜だけ2万で貸してくれね?」
「ダメだ。風邪が治らなかったら、今後、お楽しみができなくなるだろ」
スキンヘッドの男は「ちぇ」と舌打ちして、皆の集まる部屋に戻って行った。
金髪の男も部屋に戻るとカギを見せて言った。
「今夜はこのカギは俺が預かる。だが、女の熱が下がったら一日2万で貸し出しだ。勿論、クジのヤツとは別枠でな…」
すると一人が言った。
「それはつまり…、今夜はお前がお楽しみってこと?それって不公平じゃね?」
すると男達は一斉に、
「ふざけんな!」
「自分だけいい思いするのかよ!」
「そのカギよこせ!!」
などとブーイングが起こる。
それを見て金髪の男は皆を説得する。
「今日は自分の家に帰る。だからこの家の合鍵は置いていく。これなら俺はどうがんばってもお楽しみできないだろ?」
するとブーイングは止み、
「おっけ〜」
「それなら問題ないな」
などと了承の声が上がる。
そして、金髪の男はリーダーの家をあとにした。
「拉致」END
- 54 :
- 「教育」
次の日の朝、「う…うぅーん」と伸びをする梨深。
熱は完全に下がったようで体も万全になっていた。
ただ、何回も殴られたせいで額と頬とのあたりに痛みが残っていて、足に至っては痛みで立ち上がれないほどだった。
その痛みで昨日の恐怖を思い出し、思わず涙が頬を伝う。
が、すぐに涙を手で拭うと部屋の外から男の声が聞こえた。
「おーい、もう起きてるか?」
「は、はい…」
梨深が返事すると、金髪の男が朝食を持って入ってきた。
金髪の男は入ってくるなり梨深の額に手を当てる。
「うっ…痛…」
ひんやりした手の感触が額のアザに触れ梨深は思わず顔を背ける。
「ああ、すまなかった。熱がないか確認しようとしたつもりだったんだが、ケガしていたんだったな」
今度はゆっくりと額に手を当てて言う。
「熱は無いみたいだな。だるいとか体の痛いところあるか?アザ以外で」
「ない…です」
梨深は首を横に振って答える。
その様子を見て金髪の男は
「じゃあ、メシおいとくから食っとけよ。そうしたら昨日の続きやるから」
梨深は金髪の男に尋ねた。
「昨日…の続き…?」
「そうだ。昨日は3人しかヤれなかったからな。今日は残りの7人分たっぷり楽しませてもらうぜ」
と金髪の男はにやけながら言う。
「わ…わかりました」
梨深は恐怖に怯えながら呟いた。
金髪の男は部屋を出ると男達の集まる部屋に行き、言った。
「今日は残りの7人分全員回すぞ。とりあえず2人ずつ入室な」
そういうとスキンヘッドの男と茶髪の男が立ち上がった。
そして、金髪の男とスキンヘッドと茶髪の男が廊下にでる。
金髪の男は部屋のカギを開けて梨深の部屋にスキンヘッドと茶髪の男が入る。
「始める前に、必ず渡した薬飲ませろよ。それで避妊できるんだとさ」
と二人の男に金髪男が告げる。
スキンヘッドの男は梨深を見つめると意地悪そうに言った。
「この薬を飲めば、どんだけナカに出してもデキないんだってよ。だから、飲ませないでたっぷりナカに出してやるぜ。ひひひ」
「お願い…、それだけはやめて…」
梨深は恐怖に怯えて薬に手を伸ばす。
「ほしいなら取ってみろよ。ほらほら」
とスキンヘッドの男は薬を取り上げ、立ち上がると、立てない梨深をからかう。
それを見ていた茶髪の男は呆れたように言った。
「はぁ…。ほんっと、お前っていじめるのが好きだよな。全く、いい性格してるよ」
すると、スキンヘッドの男の足に梨深が手をかけて、スキンヘッドの男が転ぶ。
「痛ぇな!クソが!!」
スキンヘッドの男は逆上すると、アザができているほうの足を思いっきり蹴りつける。
「ああああぁぁぁ!!」
梨深の悲鳴が部屋に轟く。
- 55 :
- スキンヘッドの男は面白がって何度もアザの場所を蹴る。
そのたびに梨深は苦痛に顔を歪ませて悲鳴をあげる。
そこで茶髪の男がスキンヘッドの男を止める。
「そろそろやめとけよ。さっさとヤることやりたいんだよ。俺は」
「んじゃ、始めるか」
といってスキンヘッドの男は薬を一錠取り出すと梨深の口に無理やり押し込み、水を飲ませる。
スキンヘッドの男はすっかり大きくなっているモノを取り出すと、それを梨深の口に押し込んで根元まで突っ込んだ。
「…っ!」
と苦しそうな顔でスキンヘッドの男を見つける梨深。
男はそれを見下ろすと後頭部に手をかけて前後に動かし始めた。
「うぅ…っ…ん…」
男が前後に動かせば動かすほど苦しむ梨深。
その様子を見ながらスキンヘッドの男は支配感と快感を噛み締めていた。
やがて、男は自分のモノを梨深の喉の奥まで押し込むと、そのまま動きを停止させる。
「んっ…んふっ…ぐふ…」
と悲痛な叫びを上げる梨深。
「ここでこうすると…、どうなるかな?ヒヒ…」
男はさらに梨深の鼻を摘み、呼吸をできなくする。
「んっ…うぶぶ…おぐっ…」
あまりの苦しさに大粒の涙を流し、梨深はもがき続ける。
「苦しいか?もっと苦しむ顔を見せてみろよ〜」
そこでようやく男は自分のモノを抜き取ると梨深は苦しそうに下を向き、咳込む。
「うぁ…、げほ…ごほごほ…」
スキンヘッド男は梨深の顎を掴むと自分ののほうに顔を向けさせて言った。
「やっぱ女はこの苦痛に歪んだ顔が一番いいぜぇ〜。ひひひ」
それを聞いて、梨深の顔はみるみる青ざめる。
茶髪の男は「はぁ…」と溜息をつくとスカートをまさぐり下着を脱がせて言った。
「お、おい…コイツ濡れてるぞ…とんだマゾだなぁ…」
それを聞いたスキンヘッドの男は「ほう」と言った後、梨深に問いかけた。
「本当はもっとしてほしかったんだろ?」
梨深は首を横に振る。
次の瞬間、再び男のモノが口内に挿入される。
そして、スキンヘッド男は梨深の後頭部を掴むと己の快感のためにひたすら前後させ続ける。
「んっ…あぁ…うぷ…」
と苦しみながらも感じ始めている梨深。
そこに茶髪の男はバックから梨深のワレメに自分のモノを挿入する。
そのとき、梨深の体に電流が走り、体がうねる。
「ふあっ…いひいぃぃ…」
そして、茶髪の男も荒々しく腰を振りだす。
「あああ…ああああん」
すっかり快感に体を支配されていく梨深。
スキンヘッドの男がその様子を見て言った。
「気持ち良さそうな顔してしゃぶってくれるじゃねぇか…。そろそろ出すぜ!」
――ドクッ!ドビュゥ!ドピュウルルル!!
とスキンヘッドの男は梨深の口内に大量の精液を発射して言った。
「ちゃんと、全部残さず飲めよ!」
梨深は「は、はひぃ…」と答えるとソレを全部飲み干す。
そして茶髪の男も言う。
「こいつのナカたまんねーよ。こんな気持ちいいと、あっというまに出ちまうぜ…」
――パンパン…パンパンバン!!
「ひっ…ひいぃぃ…あはぁ…ひぃ…!」
と突けば突くほど気持ち良さそうに喘ぐ梨深。
やがて、茶髪の男が言う。
「うぅ…で、出るぞ。うおおおおっ!!」
――ドピュゥゥッ!!ドピュ…ドクッ!!
と梨深のナカが精液で満たされる瞬間。
「ひあぁあぁあ…ああぁぁああっ!!!」と梨深も絶頂に達する。
- 56 :
- 気持ち良さそうな顔をしている梨深を見て、茶髪の男とスキンヘッドの男が尋ねる。
「気持ちよかったかぁ?」
すると梨深は淫らな笑みを浮かべて
「は、はひぃぃ…。とっても気持ちよかったです…」と答えた。
その言葉を聞いた瞬間、二人の男は顔を見合わせにやりと笑って部屋を出て行った。
入れ替わりでまた二人の男が入ってくる。
今度は、酒瓶を持ったリーゼントの男と目隠しを持ったロンゲの男。
ロンゲの男は持っていた目隠しを梨深につけて言った。
「やっぱ、これがあったほうが燃えるぜ〜!」
リーゼントの男は呆れたように「何プレイだよ…それ…」と言う。
そして、リーゼントの男は酒瓶を開けると梨深の口に一気に流し込んだ。
「…んっ!んふ…ふ…んぅ!」といきなりの出来事に驚く梨深。
しかし、男は止める事ことなく、ひたすら梨深に酒を飲ませ続ける。
やがて、梨深の顔が真っ赤になると
「さぁて、始めようか〜」
といって梨深の口に自分の極太のモノを咥えさせると、梨深の頭を強引に押し付けて前後運動させる。
「…んっ…あぁん…ひぃ…はぁ…」
ひたすら男のペースに流されながら声を出す梨深。
そこでロンゲの男がクリトリスを口に含んで吸う。
その瞬間、梨深は「んぁああああ!!」と叫んだかと思うと体がビクン!と跳ねる。
それを見た男は自分のモノを取り出し、ワレメに一気に押し入れる。
「はぁ…あっ!」とそれに反応する梨深。
その反応を楽しみながらロンゲの男は腰を激しく振りだす。
――ギシギシギシ!そのあまりの激しさに部屋が揺れる。
「ひ…ぃ…はぁっはぁ…あぁん…」と突かれる度に反応する梨深。
その激しさでずれていく目隠し――。
丁度そのとき、リーゼントの男が「も、もうだめだ…。で、出る…」と言って梨深の口の中に射精する。
――ドピュゥ!ドピュ!ドピュルルゥ!
それを当然のように飲み干す梨深。
すると、なぜかロンゲの男は腰を振るのをやめて自分のモノを梨深のワレメから抜きとった。
梨深は驚いて後ろを振り返ると、ロンゲの男は意地悪そうに言った。
「どうした…。何か欲しいのかぁ?ほしいならそれを口にして言ってみろよ」
梨深は思わず「えっ…」と呟く。
男はさらに言う。
「じゃあ、もうやめるか?お前も本当はやめてほしかったんだろ。ならやめてやるよ?」
その言葉が今まで快感に浸っていた梨深を追い詰める。
しばらく、黙っていた梨深だったが、己の欲求の赴くまま、言った。
「あなたの…その太いモノを…、あたしの…ココに入れて…ください…」
しかし、ロンゲの男はこう言った。
「太いモノってなんだ?あと、あたしのココってのもよくわからねぇなぁ〜。もっとハッキリ言ってもらわないと…。俺、バカだからさ?」
梨深は「うっ…」と思わず息を飲んだ。
その梨深の表情を見て男はさらに追い打ちをかける。
「じゃあ、やめるか。俺は満足したから」
そう言って男はパンツを履こうとする。
そこで梨深は「待って!お願い…」
とロンゲの男の手を掴んで引き止める。
ロンゲの男は「ん?続けるの〜?じゃあ、ちゃんと言ってみろよ」と言う。
梨深は顔を背けながら「あなたのお…ちん…ちんをあたしの…お、おま…んこに入れて…グチュグチュに掻き回して…気持ちよく…してくだ…さい…」
ロンゲの男は「ニヤッ」と笑うと梨深のワレメに自分のモノを押し込み、凄い勢いで腰を振りだした。――バンバンバンバンバン!!
「あひぃ…奥に…当たってるぅ…気持ちぃぃ―」と快感に狂う梨深。
ロンゲの男はしばらくすると「ナカに出すぞ!一滴残らず受け止めろよ…」
と言って大量の精液を膣に流し込んだ。
――ドピュ!ドク!ドク!ドピュルルゥゥ!
「はああああぁぁぁぁ―――――――――――――――!!!!!」
と梨深の色っぽい叫びが部屋中に響き渡る。
それからの梨深は人が変わったかのように、毎日、男達との快楽の世界へ堕ちていった。
梨深編「教育」END
- 57 :
- 梨深編終了。
あげれたらまた夜にでも上げます〜
というかこの梨深編、書きながら3回も抜いてしまってとってもむなしい気分になったのは内緒
- 58 :
- おいwwしかしGJ!
- 59 :
- GJ!
しかしタクが→('A`)になってるぞ。
回す→輪姦(まわ)す、ですよ。
- 60 :
- これは酷い
- 61 :
- もういっちょ感想。
>>56のEDを梨深のキャラソンにすると本当にマジ泣けてきた
- 62 :
- 梨深編「捕獲」
そして、一週間ほど経ったある日、金髪の男にメガネの男から連絡が入った。
「そろそろ、咲畑梨深を僕の方で引き取りたい。なので、またいつもの場所に今から来て貰えないか?勿論、彼女も一緒に。あと、なるべく人目につかない様に行動してくれ。では」
と一方的に電話を切るメガネの男。しかし、金髪の男は腹を立てることもなく梨深連れ出して目的の場所に向かった。
(俺も組織に入れば、毎日この女とタダでヤり放題。その上、給料もたっぷり出るっていうんだからチンピラのあんなクズ共を仲良しごっこしていられるか!)
メガネの男は電話を切ると今度は別のところに電話をかける。
かけた先は仮面の男。
「何か用かな? 私は今、咲畑梨深を探していて、忙しい。急ぎでなければ後にしてもらいたいのだが…」
と電話に出た途端、不機嫌な様子の仮面の男。
メガネの男は呆れた様子で「ミスター・B。僕が今回の作戦の指揮を任されたので、あなたに取っておきの情報を差し上げましょう」と言う。
仮面の男は「ほう、詳しくお聞かせ願おう」と興味を持ち、聞き返す。
「レーダーから消失した咲畑梨深が見つかりましたよ。 場所はこれから僕のPCからそちら側にデータを送るので、それのマーカーの示すところに向かってください」
それを聞いて仮面の男は少し興奮した様子で
「かたじけない…。だが、これ以上の干渉、手助け、一切無用!!」
と答えると電話が切れる。
(はぁ…、全くいつも勝手な人だとは思っていたが、情報だけ貰って電話を切るなんて…。まぁ、いい…ミスター・B。あなたはこの計画に相応しくない…。西條拓巳との戦いの貴重なデータサンプルとして働いて貰いますよ…。)
とメガネの男は冷やかに笑うと、今度はポケットから変な機械を取り出して携帯電話の口元につけて電話をかける。
「あ、もしもし…だ、誰?」
電話の相手は西條拓巳。
メガネの男はこう答えた。
「僕は、ちょっとした君のお助け役だよ。」
拓巳はその声を聞いた事があった。
その声はテレビなどでプライバシー保護のためにモザイクがかかっている人の声そのものだった。
拓巳はニュージェネの事件で、散々酷い目に会ってきたため、こういう状況にすっかり慣れてしまっていた。
そして、拓巳は相手を疑いつつ尋ねた。
「えーっと…お助け役ってどういうことかな?て、ていうか、僕は別に全然困ってないんだけど…」
それを聞いたメガネの男は
「咲畑梨深。知っているよね?今は君の彼女だったかな?」と言う。
その話が出た途端に拓巳は酷く動揺した様子で
「な、何…な、何でそんな事知って…るんだ…答えろよ!」と言う。
メガネの男はニヤッと笑い
「咲畑梨深は最近、学校へ来てないでしょ?なんでだと思う?」
と尋ねると拓巳はすぐに
「り、梨深は風邪で…、が、学校を休んでいるだけだ…だよ」
と動揺したまま答える。
そこでメガネの男は事の核心に迫る事を言い放つ。
「咲畑梨深は、チンピラ連中に拉致されているよ。一週間ほど前からね…。君は彼氏のくせにそんなことも知らなかったのかい?今頃、彼女はどうなっているんだろうね。」
拓巳はそれを聞いてさらに動揺する。
「ら、拉致!?チンピラ?そ、そんなことあるわけないね…。た、たしかに梨深は可愛いけどそんな…こと…」
するとメガネの男は
「大丈夫。居場所は僕がたまたま見ていたから知っている。僕が助けてもよかったけど、どうせなら、君にその役を譲ろうと思ってね…。もうすぐ、君の元に使いの者が行くと思うから、その男から携帯電話を貰ってよ。その携帯電話に咲畑梨深の居場所が印されているからさ」
と言って電話を切った。
拓巳は何かのイタズラか冗談だと思っていたが、しばらくして、大男が自分の前で止まり、携帯電話を手渡したそのとき、拓巳は「直感」で梨深の危険を悟って、全速力で印の場所に走って行った。
- 63 :
- 「ふむ…」
仮面の男はレーダーを見ながら一軒家の前に立っていた。
携帯電話のマークはたしかにこの家を指している。
しかし、どうみてもそこは普通の一軒家だった。
仮面の男はそれが腑に落ちない。
(なぜ、このような普通の家に居るのにも関わらず組織内の包囲網にも引っかからず、見つけられなかったんだ…)
そんなことを考えつつも、ディソードをリアルブートして正面玄関を切り裂き、侵入していった。
中には男達が10人程居て、どれも見覚えのある顔ばかりだった。
(この連中…、先日の咲畑梨深との戦いのときに私の道を阻んだ連中か…。だが、なぜこんなところに…)
などと考えを巡らせていると男達が襲いかかってくる。
仮面の男は一息つくと、疾風のごとき速さで、男達をなぎ倒していった。
「相変わらず、歯ごたえの無い連中だ…」
そしてマーカーが示す方向に足を進めて、ふと立ち止まる。
そこには制服が脱ぎ捨ててあり、レーダーのマークは間違いなく「それ」を指していた。
(くっ…私としたことが、この程度の輩にしてやられたと言うのか…不覚…。)
すると、後ろから倒した男達とは違う「気配」が接近してくる。
振り返ると、そこには、男子学生が細くて長いディソードを持って立っていた。
(この少年…男のギガロマニックス…。もしや西條拓巳か…。なんという僥倖、生き恥を晒した甲斐があったというもの!!)
仮面の男は拓巳を見て言う。
「少年よ、我が太刀筋、受けてみよ!!」
すると、いつもの如く消えたかと思うと、拓巳の前に現れて一閃。
拓巳は構えも取る間もなく、その体は真っ二つに分裂した。
しかし、拓巳は言う。
「痛覚は遮断した」
仮面の男は一歩下がると、驚きを隠せない様子で言う。
「少年、今のは何だ!その体は一体…」
そして、分裂した体がみるみる元通りになり、拓巳は刺すような視線を飛ばすと押ししたような声で言う。
「梨深は何処だ…。アンタは…、梨深の居場所を知ってるんでしょ?」
仮面の男は正直に答える。
「何の事だ!私はただ、咲畑梨深と戦いにここまできただけだ。しかし、少年!もはや咲畑梨深などどうでもいい!私の全ての力をかけて、君を倒して見せよう!!」
そして拓巳と仮面の男は斬り合う。
その戦いの最中、拓巳は周りの男達の思考を盗撮する。
男達と梨深との記憶を垣間見ることで、拓巳に憎悪の感情が湧き上がる。
しかし、次の瞬間ある事に気づく。
「一人居ない。金髪の男が居ない!」
そう叫ぶと、仮面の男に一撃浴びせて外に飛び出す。
「くっ、これほどとは…」と仮面の男は梨深戦同様、右肩を負傷する。
右肩を押さえながらも外にでると、遠くのほうに拓巳がいるのが見える。
拓巳の後ろ姿を見つめながら仮面の男は、
「はぁ、手合わせを拒まれたか」と落ち込むと、負傷した右肩を押さえつつ、反対方向へと去って行く。
- 64 :
- 一方その頃、金髪の男と梨深はメガネの男と会っていた。
メガネの男は梨深を見ると目を背けて言った。
「このようなキズ物にしてしまうとは…これではもう使い物にならないな…」
金髪の男は、それを聞いて反論した。
「まだ、十分使えますよ…。たしかにヤりすぎて、若干イっちゃってますけど…」
その言葉にメガネの男は怒りをあらわにして言った。
「本来、彼女は我々の仲間と保護すべき存在だった。それをこんな風にされてはもう使い物にならない」
さらに続けて「やはり、君のようなチンピラに監視者は相応しくない。そうとも、万に値する!」
メガネの男は紫色の太くて堅固な槍のようなディソードをリアルブートした。
リアルブートされた瞬間、ディソードは男の腹部を貫いた。
そして、一瞬でリアルブートを解いて、事もなかったかのように梨深にその手を差し出し「…行きましょうか」とメガネの男は告げる。
梨深は、メガネの男から距離を取ると言った。
「あなたもギガロマニアックスなんだね…。でも、あたしに何か用…?」
そこでメガネの男はにこりと微笑むと
「そんなに構えないでください。あなたが前に戦った仮面の男のように、僕は交戦的ではない」
「じゃあ、何でこの人をしたの?」
目の前の体を見ながら男に尋ねる。
「この男はあなたを監視するための監視者として僕が使っていただけです。
できれば、あなたは我々の側に引き入れたかったのですが、彼とその仲間の愚かな振り舞いがあなたを変えてしまった。
だから罪を償ってもらっただけです。それに、今のあなたには西條拓巳を誘き出すエサになってもらうくらいしか利用価値がない」
「…あたしをどうするの?」
質問する梨深。
「何、彼らのように手荒な事はしません。少しの間、あなたを拘束して、その居場所をリークして、そこに西條拓巳をおびき寄せる。」
梨深は男の言葉に腹立ちを覚え少し声を荒げて言った。
「あたしはあなたの思い通りにはならない!」
そういって梨深はディソードをリアルブートする。
「僕は、あまり手荒な事をするのは好きじゃないのだが」
と言ってメガネの男もディソードをリアルブートする。
そして、言う。
「今、あなたが頭に思い描いているイメージ、妄想は実に不愉快だ。そんなことばかり考えている今のあなたでは、僕には勝てませんよ」
そして、メガネの男は梨深の今、抱いている妄想をそのまま、梨深の頭の中に送り込む。
すると梨深はその場に座り込み、ぼーっとし始める。
それは今の梨深が望む快楽の夢。
メガネの男は梨深を押し倒し、下着を脱がすと、既に濡れているワレメに自分のモノを挿入する。
「ああっ…ひゃああ…あんっ…」
梨深はそこで喜びの声をあげていた。
「これが、君の望んだ妄想だ…」
男はその妄想を消し去って言う。
「やはり今のあなたにはエサとしての価値しかないようだ。なるべく手洗い真似は避けろとの命令なので、これ以上は何もしないが…」
梨深は妄想シンクロしたショックから妄想と現実の区別がつかなくなりつつあり
「あひぃ…もっとしてくださぁい…」などと呟き始める。
メガネの男は梨深のその態度に唖然としてしまい、眉間に手を当てて少し考えると、携帯電話で何処かに電話する。
「あー、僕だ…。咲畑梨深を確保したのはいいのだが、精神が壊れかけなので、車と人を3人ほど頼む。
僕はこの後、蒼井セナと接触するから咲畑梨深は迎えが着き次第、そちらに引き渡す。では」
と言って電話を切ると、梨深の手を強引に引っ張り道路のほうに出て行く。
それから5分ほどすると黒いワゴンが到着して中から3人男が出てきた。
「では、咲畑梨深の保護をお願いします。僕はまだやることがあるので…」
と言ってメガネの男は人混みに消えて行った。
「捕獲」END
- 65 :
- 梨深編の区切りミスってたので梨深編追加。
梨深のストーリーだけでワード30枚分?くらいあるんだけど、梨深分を垂れ流すとほかのルートとリンクしてる部分が多々あるので区切ってたんですが
どうも区切る部分ミスっちゃったみたいで、すませんwww
今回はカオスヘッドらしい?血みどろな部分が入ってますが、問題なかったよね…?
- 66 :
- タクかっけぇ…
この筆力、クロス小説スレにも欲しいよ。
- 67 :
- タク最強が覆らない設定ならよし
- 68 :
- >>67
IDが…。
>>65
GJ!
次回に期待
- 69 :
- >>66
クロス小説ってなんぞ
- 70 :
- 別作品と混ぜ合わせた小説。コナン対ルパンとかマジンガーZ対デビルマンとかそんな感じの奴。
- 71 :
- クロスオーバー
- 72 :
- 把握
- 73 :
- 「序章」
渋谷の真昼、制服姿でガルガリ君を食べながら歩く少女が居る。
彼女の名前は蒼井セナ。翠明学園に通う3年生だ。とは言ってもほとんど学校に通わず、渋谷の街を徘徊している。
セナは、誰かにつけられている気配を感じて路地裏に入る。
そしてセナを尾行して追っていく二人の影。しかし、路地裏にはセナは居ず、尾行していた黒服の男二人は辺りを見回す。すると後ろから女の声がする。
「お前達、私をつけてきて何が目的だ?」
目つきの悪い男が答える。
「い、いやぁ…ちょっと可愛いなぁって思ってつけてきただけですよ…」
するともう一人の小柄な男が相槌を打ちながら答える。
「べ、別に…何かしようってわけじゃないっすよ!命令で…あっ!」
すると最初に喋った男が「バ、バカ…余計な事を話すな!」と小柄な男を叩いて
「というわけで僕達普通の一般人なんでそろそろ行ってもいいでしょうか…」
男はセナに尋ねる。
しかし、セナは男を睨みつけるとディソードをリアルブートして剣先を小柄な男に向ける。
剣を向けられた小柄な男は、気が動転して「ひぃ…ディソード!?こ、さないで…」と叫ぶ。
それを聞いたセナは、さらに剣先を小柄な男に近づけて
「お前達、ディソードのことを知っているのか?誰から教わった…。言え!言わないなら…」
と言ってセナは剣を構える。
小柄な男は慌ててポケットからスタンガンを取り出すと言った。
「本当は接触だけの予定だったが、場合によっては交戦も許可されている。俺はこんなところでにたくねぇ!覚悟しやがれ〜!」
そう言うとセナに向かっていく小柄な男。
セナはそのとっさの行動に若干驚き、ディソードを前に突き出す。
グサッと鈍い音がして小柄な男の肩にセナのディソードが刺さる。
目つきの悪い男が小柄な男の前にでてかばうようにセナの前に立ちふさがる。
男を刺してしまったことからセナは半ば気が動転して、目つきの悪い男に対しても斬りかかる。
目つきの悪い男の左足にディソードがかする。
目つきの悪い男は現在のセナとの話し合いは不可能と判断し、小柄な男の肩に手を回すと逃げていった。
しばらくして、落ち着きを取り戻したセナはリアルブートを解除して路地裏から出て行く。
一方、逃げた二人組は肩と左足から血を流しながら、目つきの悪い男が電話をかける。
「あ、蒼井セナ班の○○です。話し合いでの接触を図ろうと思ったのですが、思った以上に警戒されていて、相方が肩を深く刺されて重症です。
すぐ救護班の手配を…場所は○○の○×です」そう言うと電話を切り、ハンカチを出すと、相方の小柄な男の肩にハンカチを当てて止血しようとする。
それから2分ほどして救急車の音が聞こえてくる。
目つきの悪い男は相方に「救護班がきたぞ!だからもう少しがんばれ!」と小柄な男を励ます。やがて救護班が到着し、運ばれる二人組。
これが後に、ある人物の怒りを買うことになるとはこのときのセナはまだ知るよしもなかった。
「序章」END
- 74 :
- 「復讐」
〜3日後〜
小柄な男が目を覚ますとそこにはメガネの男が居た。
小柄な男は小さい声で「すみません…Tさん。尾行がばれてディソードを突きつけられたので…、つい護身用のスタンガンを出したんです。そうしたら…」
そこまで言うとメガネのTと呼ばれた男が言う。
「全く…君は酷い失態をしてくれたな。蒼井セナに接触しながら、相手にこちらの情報を流した上に負傷して帰ってくるとは…」
小柄な男は申し訳なさそうに「すみません…」と言う。
するとメガネの男Tは言った。
「だが、仲間を傷つけられたからには僕も黙ってはいない…。必ず蒼井セナは僕が倒す。この手で…」
それを聞いた途端、再び眠りにつく小柄な男。メガネの男もそれを見て病室をあとにする。
すると部屋の外にはコートを着た男が立っていた。
それを見たメガネの男は一礼すると「わざわざ、こんなところに出向かなくてもいいのでは?司令…あ、いえ…R」と言う。
Rと呼ばれた男は「いや〜、部下の様子を見に来るのは俺の仕事でもあるじゃん?それに、今回、蒼井セナを指名した理由もあいつの負傷が原因だろ?そっちも気になってな」と言った。
メガネの男はやや熱くなりながら「どういうことですか?蒼井セナの相手に僕が相応しくないといいたいんですか!」と言い放つ。
そう聞いて驚いたRは言う。
「いや、そういうことではない。あんまり背負い込むなよってことかな〜? 敵討ちをしたい気持ちもわかるが、気持ちに流されて自分を見失うなよ」
メガネの男はすぐに「す、すみません。僕としたことが勘違いをしてしまって…。ですが、蒼井セナは必ず倒します。計画の遂行が一番重要なことですからね」と言って去っていく。
Rはその後ろ姿を見送りながら
(今回の作戦、あいつに指揮を取らせたのは正解だったかもな)
と想い、自分も病院をあとにした。
それから一週間後、メガネの男は以前から仕込んでいた監視者と待ち合わせて梨深を保護しに向かい、仮面の男 ミスター・Bを囮に使い、西條拓巳を誘き出す。
そして、自分は蒼井セナを倒しに向かうのだった。
メガネの男は携帯電話で電話をかける。2コールしたところで
「あ〜?テメェ俺に何の用だ…?し合いならいつでもやってやるぜ。ヒッヒッヒ…」
と喧嘩腰な男が出た。
「西條拓巳はミスター・Bを囮にして誘き出した。今、西條七海はフリーだ。だから今の内に接触したほうがいいんじゃないですか?D」
Dと呼ばれた男は不機嫌そうに
「T!テメェ、Dって呼ぶのいい加減やめろよ…。もう組織内じゃDってことで広まっちまっているけどよぉ…。
まぁ、西條七海がフリーってのはいい情報だが、Bを囮に使ったんだ…。俺も囮にされない保障はないよな?」
Tはしばらく考えてから言った。
「君の様な感情で動く人間は囮としては使えない。行動を予測できないのだから当たり前だが…。
つまり、君は僕にとって一番使いにくい人材だ。わざわざ、使えない人間に有力な情報を与えてまで囮にするなんて回りくどい真似はしない。」
「まぁ、そうだな…。んじゃま、俺は七海ちゃんのところ行って来るぜ!じゃあな!」
と納得して電話を切る。
- 75 :
- Tは「はぁ…」と溜息をついたあと不敵に微笑み呟いた。
「コレでようやく彼女と…、蒼井セナとの決着をつけられる」
そして、しばらく周りを警戒しながら、Tは近くの黒いワゴンをノックする。
すると扉が開き、ワゴンの中にはパソコンと情報操作用の周辺機器が取り付けられていた。
「これは凄い。さすがR。僕の要望通りの物をセッティングしてくれた…。では、始めよう。蒼井セナとの戦いを」
それを聞いたワゴンの中のTの部下2人は
「了解!」
と言って車を走らせ始めた。
Tはパソコンを見ながら、黒騎士の配置、戦闘対象の配置、監視班の配置、部下の配置を全てパソコン画面のマップで一覧できるようにする。
そして、耳にイヤホンマイクをつけると外部の部下に指示を出し始める。
「監視班は、蒼井セナを対象にして、リアルブートジャマーを起動」
「αチームは、蒼井セナに接触。交戦はせず、蒼井セナをA地点まで誘導しろ」
「βチームは、A地点周辺にリアルブートジャマー。対象は蒼井セナに設定」
「γチームは、折原梢に接触。交戦はせず、折原梢をB地点に誘導。その後Hに引き継げ」
(咲畑梨深と岸本あやせはこちらの手の中、西條拓巳は今頃僕のした金髪の男の行方を追っているだろう。
西條七海はDがうまく始末してくれるだろうし、折原梢さえ蒼井セナの元に向かわせなければ相手は丸腰。僕の計画に狂いは無い。)
すると通信が入る。
「αチーム、蒼井セナを誘導完了。」
「αチームは撤退。βチームに引継ぎ、βチームはリアルブートジャマーの効果範囲内で蒼井セナを捕獲」
「αチーム了解。」
「βチーム了解。」
「こちら、γチーム。折原梢にやられて二人が負傷。応援求む」
Tはそれを聞いて、また指示を出す。
「γチームの動ける者は、折原梢が追って来られるように姿を晒しながら、時間を稼げ」
「βチームが蒼井セナを捕獲次第、αチームはγチームの治療に当たれ」
「γチーム了解。」
「βチーム了解。」
「こちら、βチーム。蒼井セナを捕獲しました。」
捕獲を確認したTは新たに指示を出す。
「βチームはリアルブートジャマーを起動させつつ車でC地点に行け」
そこでTは梢に拓巳が迫っているのに気づき、また指示を出す。
「γチームは折原梢を放棄して即時撤退しろ。そちらに西條拓巳が向かっている」
「αチームは折原梢、西條拓巳、両名の尾行につけ」
「αチーム了解。」
「βチーム了解。」
「γチーム了解。」
Tはそこで「ふぅ…」と息を付き、車の中の二人に指示した
「僕はβチームと合流するから○○アジトを経由してC地点に向かってくれ。○○アジトで着替えを手配してある。
着替えを回収したらC地点に向かってくれればいい。あと、C地点で僕だけ降ろして君達はαチームの治療に当たってくれ。
僕の読みでは、αチームは西條拓巳に見つかって攻撃される恐れがある」
二人の部下は「わかりました」と言って、○○アジトに向かう。
アジトの入り口で女二人が待っており
「こちらがT様のお着替えになります。」と女物の服を手渡す。
二人の部下は互いに目を見合わせてからTに質問する。
「これってTさんが着るんですか?女物ですけど…」
Tが二人の部下を睨みつけたあと言った。
- 76 :
- 「蒼井セナの前にそのままの姿で行けないだろう。あの女は凶暴なんだ。
だから、僕は女装して出向く。ああ見えても蒼井セナはかなり賢い。
男の姿のまま行って、後々、闇討ちされるのは勘弁して貰いたいのでね。では、着替えさせてもらうよ」
そう言って後ろの方に行くとそこにあるボタンを押す。
ガガガガと音がして前と後ろで区分される。
Tはそれから服を脱ぎ、女物の服に着替えるとまたボタンを押して区分を解除した。
部下二人はTを見るとその美しさに驚愕してしまった。
「Tさん、じょ、女装似合いますね…。常にその格好でいてくれると…」
そこでTはそう言った自分の部下にディソードをリアルブートして言った。
「次に同じ事を言えば、君はここで命を落とすことになる。そうなりたくなければ二度と同じ事は言わない事だな」
「す、すいましぇん…」
部下の一人は涙目になりながら謝った。
それから、Tは女の声をイメージ、それをリアルブートして自分の声を女の声を作りかえる。
やがて、一軒家の前で止まる。そして運転をしていた部下が言う。
「Tさん、到着です。」
「ご苦労だった。では、君達はαチームの救助に向かってくれ」
と言って車から降りるT。
そして、Tは上着のポケットからカギを取り出し、家の中に入る。
家の中の一室に男が5人と制服姿の女が居た。
男達は全員驚愕して素っ頓狂な声をあげる。
「Tさん!?ですよね…?」
Tは男全員を睨み、刺すような視線を飛ばして言った。
「いつも、なにがあっても動揺しないこと。そう教えたはずですけど?」
そして、Tは刺すような視線の対象を男達から制服の女・蒼井セナに向けて言った。
「あなたが蒼井セナですか。初めまして、私はTと言う者です。数日前は私の部下があなたのお世話になったとかで…」
それを聞いたセナは、食いつくような目でTを見つめて言った。
「お前か…、私に変な男達を差し向けてきたのは…。それにリアルブートできないこの状況。お前達、ギガロマニアックスについて多少、いや…、かなりの知識があるようだな」
Tは部屋の端にある小さな黒い装置を指差してすぐに答える。
「そこの装置はリアルブートジャマー、コードサンプルを抜き取った人間のリアルブートを制御する装置です。
あなたと咲畑梨深、岸本あやせの3人はノアUに使われたサンプルデータが残っていたので、捕まえやすかったですよ」
「ノアUのサンプルデータだと?あれは西條が破壊したはず…。お前達は一体何なんだ?何の目的でこんなことをする!!」
動揺したセナを見ながらTは淡々と語る。
「他の人の目的は知りません。それと、これ以上あなたの質問に答える事はできない。私の目的はあなた一人です。
部下の受けた仕打ちを10倍にしてあなたにお返ししましょう。本当はすぐにしてあげてもいいんですけどね…」
そういってTは紫色の堅固なディソードをリアルブートすると、セナの顔先3cmのところに突き立てた。
しかし、セナは全く動じずに言った。
「私にそんな脅しが聞くとでも思っているのか…。それにお前の口ぶりだと咲畑と岸本は捕まったようだが、西條とその妹、梢はどうやら無事みたいじゃないか…」
それを聞いてTは頭に血が上り、ディソードをセナ顔の横すれすれのところに突き刺した。
それでも、セナは全く動じない。
それどころか薄ら笑いを浮かべている。
- 77 :
- Tは部下にとんでもない事を指示した。
「彼女をあなた方5人で襲いなさい。私が手を貸します。」
部下5人の男達は全員Tに質問した。
「どういうことですか?」
「この女を犯せ。あなた達全員で、今すぐに。私の能力で今の彼女には全ての痛みが数倍になるようにしてありますからね」
「ほ、ほんとにいいんですか?」
「早くやりなさい!」
と男達の対応の遅さにTは怒鳴る。
男達はセナを見てニヤッと笑うとセナに向かって歩いてくる。
それを見て、セナの顔はみるみる青ざめていった。
「では、私は少し外に居ますので、気が済むまでご自由に。あ、それと…その女はもう用済みなので、孕ませてもいいですよ。」とTはセナの前で衝撃の発言をする。
「く、来るな…こ、来ないで!いやぁぁぁぁ」
しかし、男達はセナを掴むと制服をビリビリッと破き、あっというまにセナを全裸にした。
男の一人がセナの胸を見つめながら言う。
「小さい胸だな。コレじゃ胸は使えんぜ!」
「見るな!」
とセナは怒鳴るが男達は全く動じず、セナを3人係で押さえつけて四つんばいにさせた。
セナは恐怖でいっぱいになり、ただ叫ぶ。
「いやあああああ!!!やめてぇぇぇ!!」
そこで男の一人が布を一枚取り出して言った。
「これで口を縛っちまおうぜ」
それを横目に、外に出たTは呟く。
「全く、やる気満々じゃないか…。僕にあれだけ用心深く尋ねたのに、良いとわかればこの様か。蒼井セナ、せいぜい苦しむがいい。僕の作り出した悪夢の中で…」
(それにしても…この服、誰の好みだ…。この僕にミニスカートを履かせるなんて…)
男達は口と手足を布で縛ばられてもなお、喚き続けるセナに呆れながらこう言った。
「全く、元気なねーちゃんだな…。まぁ、いいや…さっさとやることやっちまおうぜ!そうじゃないとまたTさんに怒られちまう…」
そして、男の一人は立ち上がるとズボンのチャックを開けて巨大なモノをセナのモノに挿入した。
「いやぁぁぁぁぁ、痛い!痛い!抜いてぇぇ!!」と泣き叫ぶセナ。
男はそれを無視してさらに奥へ腰を進める。
ブチブチッ!と処女膜の破れる音が聞こえるとセナは絶叫した。
「うああああああぁぁぁぁぁぁ!!」
男達はあまりの絶叫に耳を塞ぎ、顔をしかめる。
少し大人しくなったセナを見ながら、男は腰を振り始める。
腰を振るたびにセナの表情が苦痛に歪み、それが男を興奮させる。
「あふ…、こいつのナカ、すげぇ気持ちいいぞ。さすが処女は締りが違うぜ」
それを聞いたセナは男を思いっきり睨みつける。
男はセナのその態度が気に触ったようで、いきなり腰を勢いよく振りだす。
「あぁ…痛っ!痛いぃぃぃ…」
再び叫び出すセナ。
しかし、もう男はそんなことはどうでもよかった。
ひたすら腰を振り続けて射精する。
――ドピュルルルル!!!
「ふぅ…、気持ちよかったぁ〜」
男はそう言ってモノを抜くと足を押さえている男に言った。
「次は俺が足を押さえるからお前やれよ」
それを聞いて足を押さえていた小太りの男は立ち上がり、チャックを下げるとセナのワレメにモノをぶち込んだ。
すると、ブチブチッ!また膜の破れる音がして
「うああああぁぁぁぁ!!!」と再び絶叫するセナ。
- 78 :
- 小太りの男は思わず驚いてモノを抜き取ると、セナのワレメの奥を覗き込んで言う。
「あれ、膜がある…」
そこへTが外から戻ってきて言った。
「何の騒ぎです?女の観察などしていないで、さっさと始めなさい」
セナの体に驚いた小太りの男はTに質問した。
「こ、この女…膜が…突き破っても残っているんですけど…」
「それは、私がそういうイメージ、妄想を頭に描いてリアルブートしたからですよ。さっきも言ったでしょう?私が手を貸すと」
それを聞いて小太りの男は納得。
しかし、セナの表情は真っ青になっていった。
Tはそのセナを眺めながら言う。
「あなたの苦しむ様を、ここで存分に見せてもらいますよ。この空間にいることが多少、不快ですけど」
そして、小太りの男はまたセナのワレメに自分のモノを挿入した。
「いやああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
ブチブチッ!と再び処女膜が破られ、その痛みに絶叫し泣きだすセナ。
小太りの男はニヤニヤしながら勢いよく腰を振りだす。
――バンバンバン!!
セナの体は男のモノがナカで擦れる度に激痛が走り、それに耐える事で精一杯になっていた。
「おぉ…、さすが処女、すげぇ締まりかた…。こんなのが何回でも味わえるなんてすげぇ…」
と気持ち良さそうに腰を振る小太りの男。
やがて、男は絶頂に達すると大量の精液をセナのナカに流し込む。
――ドピュ!ドピュ!ドピュルルル!!ドピュ!!
セナはナカに出させたショックと激痛でおかしくなったようで、虚ろな目をしたままピクリとも動かなくなった。
セナの様子をみながらTは男達に言う。
「お楽しみはここで終わりです。蒼井セナを例の場所で監禁。その後あなた達は西條拓巳の情報収集に当たりなさい。私は病院に寄るので、病院の前で降ろしてくれると助かります。」
「了解しました」
と言って、裏に止めてある黒いワゴンを出してTもそのワゴンに乗り込む。
男達は病院前でTを降ろすとワゴンでそのまま去っていった。
そこでTは重大な事に気づいた。
{くっ…しまった…。女装した格好のままで病院に来てしまった…。はぁ…}
Tが病院の中に入ると帰るところのRに出会った。
Rは女装姿のTを見るとニヤリと笑うと
「さすが、俺の選んだセンスだな!お前を女装させるならミニスカは欠かせないって以前から思っていたんだよ〜」と言った。
Tは思わずRを睨めながら
「やはり、犯人はあなたでしたか…。全く、女装するからといって人で遊ぶのはやめていただきたい」と返す。
Rはその声に驚いてTに尋ねる。
「お、お前…その声どうしたんだ?まさか…本当は女だったとか?」
「声のイメージをリアルブートして作り変えただけですよ。ギガロマニアックスならこれくらいの芸当誰でもできます」
Rは驚きを隠せない様子で、
「ほ〜、俺達って案外便利なんだなぁ〜。俺も今度やってみようかな〜。んじゃ、俺は帰るから。またな〜!」
と言ったかと思うと手を振って去っていった。
Tは「はぁ…」と溜息をついて自分の部下の病室に向かっていく。
病室に入ると、中にいた小柄な男は、ほかの誰とも変わらないリアクションを見せた。
「ど、どちらですか!?えーっと、びょ、病室を間違えているんじゃ…」
そこでTは声を男の声に戻してから言った。
「僕だ。全く、いつも見ているのにこれくらいのことでわからないとは…」
小柄な男は驚いて質問する。
「え!Tさんですか…?でも、なんで女装なんか…。っていうかその格好イイっすね!」
そこでTはディソードをリアルブートして小柄な男に突きつけて言った。
「もう、そのリアクションは聞き飽きた…。いい加減、反吐がでるのでやめて欲しいな。こんな不本意な格好、誉められても嬉しくもなんともないさ」
小柄な男はディソードを向けられてビビりながら言う。
「はぁ…、す、すみません…。つい、本音がでてしまって…。で、でも…その格好、似合っていますよ…」
Tは小柄な男を睨みつけると呆れた顔をして言った。
「はぁ…、君という奴は…。まぁそんなことはどうでもいい。君に朗報だ…。丁度今、蒼井セナを倒してきた」
男はそれを聞いて嬉しそうに「おぉ、有り難う御座います。Tさん!私も明日には退院できるので、そうしたらまたTさんの仕事のお手伝いをさせてください!」と興奮しながら抱きついてくる。
- 79 :
- 「わかった。わかったからとりあえず、離れてくれ。あ、あとちょっとの間、この部屋を貸してくれないか?着替える暇がなくてこの格好で着てしまったんだが、これ以上からかわれるのは僕も勘弁して欲しい。着替えは、君の黒服を貸してもらうよ」
「わかりました」
小柄な男は部屋の外へ出た。
Tは黒服に着替え終わると部屋をでて、外の小柄な男に、
「では、僕はこれで失礼する」と言って帰っていった。
セナ編「復讐」END
- 80 :
- ふう、明日か今日の夜にまたうpします。
恐らく次は七海編で行くと思いますが、見直してストーリーのリンクにおかしなところがあったら梢編になるかも…。
七海編は相変わらず七海が貧乏くじなので、心の準備を((((゜Д゜;))))
- 81 :
- 全員犯されるだけかこれ。
- 82 :
- だがそれがいい
- 83 :
- 「序章」
「γチームは、折原梢に接触。交戦はせず、折原梢をB地点に誘導。その後Hに引き継げ」
その声と共に5人の男が金髪ツインテールの少女を包囲した。
金髪ツインテールの少女の名前は折原梢。通称こずぴぃ
「………っ」
こずぴぃは男達に囲まれ思わず涙目になる。
それを見て、男達は若干動揺するが引こうとはしなかった。
次の瞬間、こずぴぃはディソードをリアルブートすると男達に襲いかかった。
「うわぁ!ひぃ!」と男達は攻撃を避けながら走っていく。
こずぴぃは逃げる男達を追いかけながら言う。
「ゴキゴキさんはドカバキなのら!!」
男達はこずぴぃの言っている事が全く理解出来なかった。
明確なのは意があるということ。
逃げなければ間違いなくディソードで斬られるだろう。
しかし、男達は任務で動いている。折原梢をB地点まで誘導する任務が。
そのため、男達はディソードでやられない距離を取りつつうまくこずぴぃを誘導していった。
「待てなのらっ!!ゴキゴキさんはこずぴぃが退治するのらぁ!!」とこずぴぃは叫ぶ。
後ろのこずぴぃを確認するために後ろを向きながら走る男達。
すると、その中の一人がつまずいて転んでしまう。
ディソードを振り上げるこずぴぃ。悲鳴をあげる男。
「うわああぁぁぁぁ!!」
グシャッ!と音がその場に響き渡り、悲鳴をあげた男の右手が血まみれになる。
それを見て、一人が仲間を救出にこずぴぃの前に立ちはだかる。
こずぴぃは遠慮なく、前に立ちはだかる男にディソードを振りかぶった。
今度はドカッ!という鈍い音が響き、男は壁に叩きつけられる。
「うっ…うぅぅ」といって倒れ込む男。
そこで無傷の3人は一斉にこずぴぃに向かってスモークを投げ込む。
「ごほごほ…目がウルウルするのらぁ」
目を擦るこずぴぃの隙を利用して二人の男を救出。
負傷した2人を担ぎ、その場から撤退しつつ、手の空いている男が無線で仲間に連絡する。
「こちら、γチーム。折原梢にやられて二人が負傷。応援求む」
「γチームの動ける者は、折原梢が追って来られるように姿を晒しながら、時間を稼げ」
「γチーム了解。」
と言うと負傷者を運んでいる二人を先に行かせ、自分は再びこずぴぃの元へ戻る。
だいぶ視界がはれてきてこずぴぃは辺りを見渡して言う。
「あーれー?ゴキゴキさん達消えちゃったのら〜?」
すると後ろの方から声が聞こえた。
「おーい、折原梢。私はここだ!どっからでもかかってこい!」
どうみても安い挑発にしか見えないが、こずぴぃは目を怪しく光らせると男の元に駆け寄って行った。
それをみて、男もすぐに走り出す。
男の任務は仲間が逃げる時間稼ぎと仲間が救援に来るまでの囮。
いかに無傷で逃げ切るかがカギになってくる。
そう思うと男の心臓の鼓動はドンドン早まっていく。
しかし、思った以上にこずぴぃはバテている様子で、逃げ切ろうとするとあっさりまけるほどだった。
男は速さを調節しながらこずぴぃと鬼ごっこを続けていると連絡が入る。
「γチームは折原梢を放棄して即時撤退しろ。そちらに西條拓巳が向かっている」
「γチーム了解。」
返答したあと男は、こずぴぃを振り切るために全速力で疾走した。
こずぴぃは男の速度に追いつけずに息を切らして壁に手をつき「はぁ…はぁ…」と荒い息をたてる。
「序章」END
- 84 :
- 「だまし討ち」
すると後ろから聞きなれた声が聞こえる。
「こ、こずぴぃ?大丈夫…?」
声の主は西條拓巳。梨深を攫った金髪の男を捜すために徘徊しているところだった。
「た、たくみしゃん?…どうしてここにいるのら?」
と問いかけるこずぴぃ。
拓巳は見た事もないほど目が血走っていて、怒りに満ち溢れていた。
「……っ」
その顔を見て涙目になるこずぴぃ。
それを見て拓巳は表情を和らげると言った。
「よくわからないんだけど…、梨深がチンピラの男に攫われたみたいなんだ…。で、今そのチンピラの金髪男を探している。こずぴぃは何か知らない?」
こずぴぃは首を傾げつつ答えた。
「うぷー。きんぱーつの人はー、ここらへんには多すーぎてよくわからないのらぁ…」
拓巳はそれを聞いて少し険しい表情をしながら問いかけた。
「そうか…。そういえば、今日はセナと一緒じゃないの?」
「えーっと、えーっと、セナしゃんに会いにいくところだったんだーけど、ゴキゴキさん達に襲わーれて、ドカバキッするためにおいかけてたのらぁ。だかーらセナしゃんとはまだあってなーいよ?」
「ゴキゴキさんってどういう人達?」
「ゴキゴキさんはー、黒い服を着た兵隊さんみたいだったのらぁ〜、なーんか、ピカー!ってする爆弾?みたーいな物を、こずぴぃになげてきたーよ?」
拓巳はそこで気配に気づき、後ろを振り返りながら言った。
「尾行しようとしているのはわかっているよ。出てきたら?」
しかし、気配の主からの応答はなく、拓巳はディソードをリアルブートさせて気配の「場所」に鎖を作り、気配の主の一人を拘束する。
拘束された男は「うぅ…」と言って倒れ込む。
こずぴぃはそれを見て言った。
「あー、まーたゴキゴキさんなのら!!うぷー、しつこーいのらぁ」
そう言ってディソードを振りかざそうとするこずぴぃを制して拓巳は冷静な様子で言う。
「悪いけど、アンタには色々喋ってもらうよ。僕達を監視しているってことは梨深のことも知っているんでしょ?僕は梨深の居場所が知りたいだけなんだ…。
梨深を助けないと行けないから。だから、答えてよ」
しかし、男はダンマリを決め込む。
それを見てこずぴぃは笑顔で恐い事をサラっと言った。
「こんなゴキゴキさんはさっさとドカバキッしてしちゃえばいいのら。そうすれば平和になーるよ?」
しかし拓巳は冷静なまま、もう一度聞いた。
「もう一度だけ聞く。梨深は何処?」
それでもダンマリの男。
ついに拓巳は怒りを押さえられなくなり、男の足をディソードで突き刺した。
- 85 :
- 「ぎゃああああああ」
響き渡る男の悲鳴。
そこで後ろから一人の男がやってきて言った。
「あ、あの…、…ぼ、ぼく…、咲…畑梨…深…の居場…所、知って…います。」
それを聞いた拓巳は即座に後ろを振り返り尋ねる。
「君はギガロマニアックスだね…。この件にギガロマニアックスが関与しているってことはやっぱり梨深以外も狙っているんだね…」
後ろからやってきた影の薄そうな男は小声で呟く。
「そ、そうです…。情…報は…あなた方に…、差し上げ…ますので…。彼は…か、解放して…くれま…せんか?」
「君の思考はもう盗撮(よめ)た。梨深はそこにいるんだね?あと、男は開放するけど、君には少しの間、こずぴぃと共に行動してもらうよ。」
影の薄い男は拓巳に思考を読まれた事を驚きながら答える。
「は、はい…わかりました」
そして拓巳はこずぴぃに言った。
「こずぴぃ、そこの男とそっちのギガロマニアックスが逃げないように見張ってて。僕は梨深を助けてくるから。できればセナと連絡を取ってここに来てもらえるといいんだけど…」
「じゃあー、じゃーあ、このゴキゴキさん達をドカバキってしてもいいのらぁ?」
「ダメだよ。こずぴぃ」
と拓巳は言って何処かへ走り去って行った。
人質にされた男は鎖から開放されて影の薄い男に言った。
「申し訳ありません。Hさん。尾行のはずが捕まってしまいました…」
そこでHと呼ばれた男の態度が急変する。
「ほんとだぜ…。まさかこの俺様が、お前みたいな下っ端の尻拭いをすることになるとはなぁ…」
そういって男はクワガタの頭のような形をしたオレンジ色のディソードをリアルブートさせると尖った二つの先端を人質だった男の肩に突き刺して言った。
「あはは、痛いかぁ?これが俺様をこんなところまで来させた礼だ…。
合流地点で待っていたのに、てめぇらがグダグダやっててちっとも来やしないから俺様の方から来てやったのに
このザマであげくにあの西條拓巳までいやがって余計な情報教える羽目になっちまったじゃねぇか…。お前、どうやってこの責任とるんだよ?」
そういってHはグイグイと奥に突き刺して行く。
「す、すみませんでした…。お願いです。許してください…」
男は痛みを必に堪えながら言う。
するとHはこずぴぃの方に向き直り、言った。
「あぁ、いいぜ。一応ちゃんと俺様の獲物には出会えたしな。これで逃げられていたら、てめぇら全員ぶっしてるとこだったぜ…。運がよかったなぁ〜」
こずぴぃはその男の気にやられ、涙目になりながらもディソードを構えた。
Hはその様子を見て言った。
「へぇ〜、お前みたいな弱っちい女でも一応、ギガロマニアックスってことかぁ?じゃあ、やろうか!ギガロマニアックス同士のし合いをさぁ!!」
Hはこずぴぃに向かってディソードを振り回す。
「ハハハ、どうしたぁ〜?防ぐだけで精一杯か?もっと俺を楽しませろよぉ!!」
しかし、ひ弱なこずぴぃには男のディソードを防ぐのがやっとだった。
Hは段々とこずぴぃの防ぐだけの態度が気に食わなくなり、大声で叫んだ。
「てめぇの力はこの程度かぁ!!てめぇなんかがディソードなんか持ってんじゃねぇよ!!」
こずぴぃはその隙に男にディソードを振りかぶった。
すると、Hの姿が突然セナに変わる。
- 86 :
- こずぴぃは慌ててディソードを止めようとする。
ディソードはセナの足元に刺さり、セナはHに戻るとディソードをこずぴぃに向かって振りかぶった。
「残念でした〜、あばよぉ!」
グシャッ!という音が響き渡り、クワガタ型の先端がこずぴぃの右肩に刺さった。
「うぅぅ、うぴ〜!」
悲鳴をあげるこずぴぃ。
「お前、弱すぎるからすのはやめだ。命令はすか捕獲かどっちかだったし、お前は俺がたっぷりと弄んでからTのクソメガネのところに連れてってやるよ!」
そういうと、Hはこずぴぃの肩に刺さったディソードをそのまま壁につきたてて逃げれないように拘束した。
こずぴぃは泣きながらも反抗の意思を込めて叫ぶ。
「やめるのら〜!!こずぴぃに酷い事したらあとでたくみしゃんとセナしゃんに言いつけてドカバキッ!ってしてもらうのらぁ〜。だからやめるのら〜!」
しかし、Hは聞く耳持たず、不気味に微笑みながら言った。
「てめぇはこれから俺様がたっぷり可愛がってやるからそう騒ぐなよ…」
するとHはこずぴぃのスカートに手をかけてそれを外すと下着をビリビリを引き裂く。
こずぴぃは左手で自分の秘所を押さえながら言う。
「お願いだからもうやめてほしいのらぁ…。助けてなのらぁ〜!」
Hはその様子を見て、ニヤニヤしながらズボンのチャックを降ろし、自分のモノを取り出すと、こずぴぃの左手を思いっきりありえない方向に回し、へし折る。
「うぅぅぅ、痛いのらぁぁ!!」
泣き叫ぶこすぴぃを他所にこずぴぃのワレメに容赦なくモノを突っ込む。
そして、処女膜に触れるかどうかのところで止めると膜にモノを当てて痛がるこずぴぃを観察し始める。
「ひぃぃぃ、痛い!痛いのらぁ…」
その様子を見てHは言った。
「ハハッ!今日は機嫌が悪いからな。散々苦痛を味わわせてから破ってやるよ!」
そしてまた、モノを処女膜に当てる。
「やめるのらぁぁ!熱いのらぁ!痛いのらぁ…もう、やるなら一思いにしてほしいのら…」
しかし、Hはその頼みを聞きいれようとはせずに言う。
「あぁ?もう降参か…?だけどよぉ、こっちはもっとお前の苦痛の表情が見たいんだよ…。だからなぁ〜、楽にはいかせねぇぞぉ〜!!」
再び、モノを膜にぶつけて今度は破れるかどうかのギリギリのところまで押し込み、こずぴぃの表情を見ながら止める。
「ひぃぃぃぃ、痛いのらぁ…。もうやめてほしいのらぁ…お願いなのら…。痛いのはキラーイなのれーす…」
それから5分ほど、Hは膜に当てては苦痛を味わわせて抜く。
という作業を繰り返すと、精神的にやつれてきているこずぴぃの顔を見て、モノを一気に奥まで押し込んだ。
ブチブチッ!と処女膜が破れ、こずぴぃの目から大粒の涙が溢れ出す。
Hはそんなこともお構いなしに「さすが、処女。締まり具合が違うぜ。ハハハ!」
と言いながら最初からフルスピードで腰を振り始める。
「痛い!痛いのらぁぁぁ!!もうやめてなのらぁぁぁ!!」
――ドンドンドン!!Hはひたすら腰を振り続ける。
そこで両肩をHのディソードに貫かれた男が小声で言った。
「あの、Hさん。そんなことをこんな外でしなくても…」
するとHは男の方に向き直り、怒鳴った。
「うっせぇよ!てめぇは黙って見てりゃいいんだよ!次、俺のやることに口出ししたらこの女の代わりにてめぇをぶっすぞ!!」
こずぴぃは相変わらず泣きながら泣き叫んでいる。
それから少ししてHは言った。
「そろそろ出るぞ…。ナカに出すから全部受け止めろ。そして、俺様の子を孕むんだ!ハハハハハ!!」
こずぴぃは泣きながら「やなのらー!!助けてたくみしゃん!!こずぴぃまだ子供なんてほしくないのらぁぁぁぁ!!外に出してなのらぁぁぁ!いやぁぁぁぁぁ」と叫ぶ。
――ドクッ!ドピュルルルルゥ!!ドピュドクドクッ!!
こずぴぃのナカがHの精液で満たされていく。
こずぴぃはそのときのあまりのショックに気を失ってしまった。
梢編「だまし討ち」END
- 87 :
- やはり、ストーリーのリンク関係で梢編が先になってしまいました。
こずぴぃの喋り方にかなり苦戦したので自分でもわかるほどに出来が悪いですが、そこんところはスルーで(´・ω・`)
>>81
まだストックがあるので犯されるだけでは終わりませんよw
セナ、あやせ、梨深あたりを中心にして話が展開される予定でっす。
ずっと続きが書けなくて詰んでいたのでストック切れる前に書けるかが心配なのだけどね
- 88 :
- こずぴぃの戦闘力わかってないなぁ
タクってかなりの範囲まで思考盗撮できるからぶっちゃけこの計画って終了じゃね?
- 89 :
- 鏡リアルブートしたらよかったんじゃ?
それと、あのグラ○ム様があのまま終わるなんてないよな…。
- 90 :
- >>87
ずっとこのノリなら読んでて辛いからやめるんだがw
- 91 :
- 公はきっとタクの仲間になってくれるさ。キラッ☆
- 92 :
- 今、セナ編の台詞見直したら優愛さんが空気な件www
やっぱりイレギュラーは扱い悪いのか…
- 93 :
- 「序章」
渋谷の街を歩く太った男が一人。
男の携帯電話が突如鳴り出し、男は電話の相手を確認して2コールしたところで電話にでると言った。
「あ〜?テメェ俺に何の用だ…?し合いならいつでもやってやるぜ。ヒッヒッヒ…」
「西條拓巳はミスター・Bを囮にして誘き出した。今、西條七海はフリーだ。だから今の内に接触したほうがいいんじゃないですか?D」
Dと呼ばれた太った男は電話の相手に怒鳴る。
「T!テメェ、Dって呼ぶのいい加減やめろよ…。もう組織内じゃDってことで広まっちまっているけどよぉ…。
まぁ、西條七海がフリーってのはいい情報だが、Bを囮に使ったんだ…。俺も囮にされない保障はないよな?」
「君の様な感情で動く人間は囮としては使えない。行動を予測できないのだから当たり前だが…。つまり、君は僕にとって一番使いにくい人材だ。
わざわざ、使えない人間に有力な情報を与えてまで囮にするなんて回りくどい真似はしない。」
「まぁ、そうだな…。んじゃま、俺は七海ちゃんのところ行って来るぜ!じゃあな!」
と言ってDは電話を切った。
(ヒッヒッヒ、七海ちゃんは今フリーか。これなら七海ちゃんの体を好き放題できるな。ヒッヒッヒ)
そして、Dと呼ばれた太った男は全速力で翠明学園に向かっていく。
「序章」END
- 94 :
- 「拷問」
〜その日の夕方〜
翠明学園校門前、今は丁度夕方の下校時刻。
校門の前には、太った男Dが七海を待って立ち尽くしていた。
(ヒッヒッヒ、早く七海ちゃんは来ないかな〜。)
するとちんまい幼児体型の少女・西條七海が校門から出てきた。
Dはすかさず七海に声をかける。
「あの〜、西條七海ちゃん、だよね?俺はお兄さん、西條拓巳くんの友達なんだけど、拓巳くんが七海ちゃんにプレゼントしたい物があるって言ってたんだけど、ちょっと用事で拓巳くんが来れないんで、代わりに俺が渡しに来たんだ」
七海は目を輝かせながらDに聞いた。
「おにぃがプレゼントってなんですか〜?」
「限定品のプラチナゲロカエルんだよ。俺の知り合いが製造業者の人間で、拓巳くんに頼まれて仕入れてきたんだ」
七海はさらに目を輝かせて興奮気味に言った。
「え〜!!あの伝説のプラチナゲロカエルんをおにぃが!?すごーい、嬉しい〜!あ、でも、ゲロカエルんはどこにあるんですか?」
「あ〜、ちょっとレアな物だから大事に保管してあるんだ。お兄さんの拓巳くんにもそうしてくれって頼まれていてね。そういうわけで少しばかり俺につきあってもらっていいかな?」
七海は少し考えた後、答える。
(う〜ん、知らない人には着いて行くなってお母さんが言ってたしなぁ。でも、おにぃの友達ならいっか〜。)
「わかりました〜。で、何処まで行けばいいんですか〜?」
Dはニヤリと不気味な笑みを浮かべる。
(ヒッヒッヒ、思った通り、ゲロカエルんには弱いみたいだな。このまま攫っていっぱい可愛がってやるぜ…。ヒヒヒ)
「じゃあ、俺についてきてくれるかな」
Dは七海を近くの人気のない道に連れ込むと、板のような太くて堅そうなディソードをリアルブートして七海を縛る妄想で七海を拘束した。
「ヒッヒッヒ、西條七海。君はこれから俺と一緒にイイコトをするんだ。たくさん楽しい事をして遊ぼうね。ヒッヒッヒ」
そして黒いワゴンまで七海を担いでいき、ワゴンに乗せると、何処かに向かって発進する。
それから2時間ほど走ったところの廃墟のような場所で車は停車する。
Dは再び、七海を担いで廃墟に入っていく。
- 95 :
- 廃墟の中には拷問用のイスや様々な拷問道具が並んでおり、七海はそれを見て恐怖に顔を歪めた。
それを見てDは言った。
「七海ちゃん、最初は何で遊ぼうか?まずは拘束イスに座らせてその綺麗なツメを一枚ずつ剥いで行こうか…。ヒヒヒ…それとも、電気イスに座らせて目隠ししたまま微弱な電流を何十時間を浴びせ続けるほうが好きかな?」
七海は大粒の涙を流すとDに懇願した。
「お願い!痛い事はしないで…。おうちに帰して!お願い!」
しかし、Dはその頼みを無視すると、拘束イスに七海を座らせて手足を縛った。
七海はこれから起こることを予期して泣き叫ぶ。
「いやぁぁぁ!!やめてぇぇぇぇ!!ツメを剥ぎ取らないでぁぁぁ!!!おにぃ!助けてぇぇぇ!!」
「じゃあ、ツメは剥がないから代わりに俺とキスしてくれないか?君みたいな可愛い子と一度、キスしてみたかったんだよ。ヒヒヒヒ」
七海はしばらく考えてから言った。
「いいけど、絶対にツメはやめて…ね。約束してくれるならキスくらい、いいよ…。ファーストキス…だけど…」
Dはニヤニヤしながらその口を七海の唇に重ねる。
Dはすかさず舌を七海の下に絡ませた。
「…んっ…やぁ…やめぇ…」
いきなりのことに動揺しつつも抵抗する七海。
しかし、Dは舌をズボズボと七海の口に入れると七海の口の中に錠剤のようなものが紛れ込んできた。
Dはそれを七海の口にやるとすぐ、口を離して言った。
「飲め!今すぐそれを飲み込め!!」
Dは七海の口を無理矢理閉じるとその薬を飲ませようと必になった。
そして、七海のノドを薬が通過するのを確認するとDはにやけたまま言った。
「それは、俺の知り合いの作った媚薬だ。即効性に優れていてね…。すぐにアソコから汁が漏れて出してくるそうだ。
やがて、男なしでは生きていけない体になる。そういう薬だよ。じゃあ、始めようか。七海ちゃんの調教を…。ヒヒヒヒ」
そう言ってDは七海のスカートの中に頭を入れて言った。
「七海!七海!七海!七海ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!七海七海七海ぁぁぁぁああぁああああ!!!
あぁ、クンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
七海のストライプおぱんちゅかわいいよぅ!!かわいいよぉぉぉぉぉおおおおおお!
あぁああああああぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
んはぁっ!七海たんのアソコに顔をうずめてクンカクンカするお!クンカクンカ!あぁあ!!やめられないとまらない七海ぃぃぃ!!!かわいいよぉぉぉぉ七海ぃ!!!!!!!!」
やがてDは七海の下着を脱がすと、直に七海のワレメとその上の突起物を交互に舐め始める。
「あぁぁぁ…あうぅぅ…だめぇ…そんなに舐めないでぇ…なんかきて…きちゃう!」
と喘ぐ七海。
それでも、Dは舐め続ける。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
七海の体がビクッ!と跳ねると、色っぽい叫び声と共にワレメから愛液が大量に流れ出す。
Dはそれをペロッ!と舐め取り、再びワレメを舐め始める。
「七海ちゃんの汁はしょっぱいなぁ…、ヒヒヒヒ」
「だめぇぇぇ!!そんなにすぐに舐めちゃだめぇぇ!!またなんかきちゃう…きちゃうのぉぉぉ!!」と七海は首を横に振る。
しかし、Dは全くやめようとせず、ただ舐め続ける。
「ひゃ…やぁ…あぁん…だめぇ…身体が…熱いよぉぉ」
と七海はまた絶頂しそうなことをDに伝える。
Dはそれを聞いて七海の突起物を加えて吸い付いた。
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
七海の体は再び、ビクン!と跳ねて、また愛液が大量に吹き出してくる。
Dはそれをすべて舐め取ると言った。
「七海ちゃん、気持ちよかったかい?では、次は俺のモノを気持ちよくしてもらおうか」
そういうとズボンを降ろし、極太のモノが七海の眼前に現れる。
七海はその大きさを見て、首を横に振りながら言う。
「いやぁぁぁぁ、ナナのナカにそんな太いの入らないよ!お願い!やめてよぉ!!」
しかし、Dはそれを無視してワレメに挿入した。
「ひぃぃぃ!!痛いぃぃぃぃ!!抜いてぇぇぇぇ痛い!痛い!!」
七海は先端が入っただけでも泣き叫び、Dに泣きつく。
Dはニヤッと笑うと一気に奥まで突っ込んだ。
「いやあああああああああああああ!!!」
ブチブチッ!その音と共に七海の悲痛の叫びが廃墟に響き渡る。
- 96 :
- Dはそんな七海を他所に腰を振りだす。
――パンパンパンパン!!
「痛いぃぃ!やめてぇぇぇ!!動かないで!痛い痛いぃぃ!お願いぃぃ」
と泣き叫ぶ七海。
Dはそんな七海の声も聞こえないかのように腰を振り続けて言った。
「ああ…、七海ちゃんのおまんこは最高だよぉ。こんなに締まってるのは君が初めてだ…。これからは毎日ナカに出して孕ませてあげるね…。ヒッヒッヒ」
七海はDのその言葉に怯えて震えながら小声で言った。
「ナカに出すの?ウソ…、だよね?ナナ…、まだ高校生だよ?まだ、子供なんてほしくないよ…。やめ、て…」
Dは相変わらずニヤニヤしながら
「そうだよ!ナカにたっぷりと何回も出してお前を孕ませてやる!!孕んだらお前は用済みだからどっかそこらへんに捨ててやるよ!!」
と叫ぶように言う。
「いやぁぁぁぁぁ!!!ナカはだめぇぇぇぇ!!抜いて!抜いて!!赤ちゃんデキるのいやぁぁぁぁぁ」と大声で叫ぶ七海。
「うぅ、そろそろ出るぞ!ナカにだすからたっぷり味わえや!!それぇぇぇ!!」
――ドピュウウウウ!!!ドクドクッ!ドピュゥゥゥ!!ドピュピュ!!
七海は自分の腹部に熱い感触を感じてぐったりと倒れ込む。
「いやぁぁぁ…おにぃ、助けて…。こんなの…いやだよ…」
Dはワレメから滴る自分の精液を見ながらにやにやすると、今度は電気の配線のようなものを七海の体に取り付け始める。
七海はそれを見て恐る恐る小声で聞いてみた。
「それ…なに…?」
Dは七海を見つめると答えた。
「これはスイッチを押すと電流が流れる装置の配線だよ。これから七海ちゃんが俺の言う事に背くたびに10秒間、電流を流すから、覚悟しておくんだね…。ヒッヒッヒ」
七海は涙を流しながら言った。
「痛いのはいやぁぁぁぁ!!何でも言う事聞くから…、電流はやめてぇぇぇ!!」
Dは装置を付け終わると七海の方に向き、言った。
「じゃあ、大声で「D様の子供を孕ませてください!!」って叫んでよ。」
七海は躊躇したあと、小声で言った。
「D様…の子供…を…孕…ませて…くだ…さい…」
Dはそれを聞くとスイッチを押して言った。
「はい、不合格」
電流が七海の体を走る。
「いやぁぁぁぁ!!痛いぃぃ!!止めてぇぇぇ!」と泣き叫ぶ七海。
Dは10秒経つのを確認するとスイッチを離して言った。
「次はもっと大きな声で響き渡るように言おうね〜。じゃないと、またオシオキしなきゃいけなくなるよ?」
七海は再び言った。
「D様の子供を…孕ませて…くだ…さい!」
Dはにこりと笑顔を七海に見せる。
そして、七海が安心しきった瞬間に言った。
「まだ、ダメかな〜」
また、電流のスイッチを押すD。
「ああぁぁぁぁぁぁ!!ごめんなさいぃぃ!!次はもっと、ちゃんと言いますから!!とめてぇぇぇ!!痛いぃぃ!!」
しかし、Dは10秒経つまでスイッチを離さず、10秒経ったのを確認してからスイッチを離した。
Dは七海の方を見つめると言った。
「もういいよ、めんどくさいから〜。もう一度ナカに出して孕ませてやる」
そしてまた、モノを七海のワレメに突っ込み、腰を振りだす。
- 97 :
- 「あぁぁぁぁん!」と七海も媚薬の影響で気持ち良さそうに喘ぐ。
Dはにやにやしながら言った。
「七海ちゃんって淫乱だね〜。ヒヒヒ、本当はもっと気持ちよくなりたいんでしょ?」
そう言って腰を振るスピードを上げる。
「違うぅ…あぁ…気持ちいぃ…けど…違…うぅぅ…」
しばらくすると、Dは再び七海のナカに、ドピュ!ドピュピュピュ!!と射精する。
「ふぅ、気持ちよかったよ。七海ちゃん。じゃあ、もう一度、おねだりしてみようか?」
と七海に問いかけるD。
七海は大きな声で
「D様の子供を孕ませてくださぁいぃぃぃ!!お願いしますぅぅぅ!!」と叫ぶ。
Dはそれを見てニヤっとすると、電流のレベルをMAXまで上げて言った。
「よし、合格だ」
そして、Dはスイッチを押した。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!なんでぇぇぇぇ!!ちゃん言ったのにぃぃぃ!!とめてぇぇぇぇ!!ごめんなさいぃぃ!!何でもしますからぁぁぁ!!やめてぇぇぇ!!おにぃぃぃぃ!!いやあぁぁぁぁ!!痛いぃぃ…痛いぃ!!」
10秒経つとスイッチを離し、Dは再びニヤっと笑うと、七海に向かって衝撃の真実を明かした。
「実は媚薬って言って君に飲ませた薬ね、ナカに出しても受精しないだけの薬なんだ。
ヒヒヒ…、つまり、君が気持ちいいって言っていたのは媚薬のせいじゃなくて淫乱だからなんだよ…。まぁ、これからは薬なしでちゃんと孕ませてやるから安心していいよ。ヒッヒッヒ」
そしてDは七海を拘束したまま廃墟の外に出ると、携帯電話を取り出して何処かに電話する。
「あー、俺だ。西條七海を捕獲したから迎えの車と救護班を頼むぜぇ。
ヒヒヒ。あ?なんで救護班かって?ああ、俺の七海ちゃんの精神がちょっとぶっ壊れちゃったからな。精神(そっち)関連専門の奴を寄こしてくれよ!ヒッヒッヒ。じゃあな!」
といって電話を切ると再び、廃墟の中に戻っていき、そこから迎えが来るまでの30分。
廃墟からは七海の悲鳴だけが聞こえていた。
30分後、迎えが到着すると、七海はすっかり衰弱しきっていて目は虚ろ、秘所からは白い精液が垂れ流しになっている状態だった。
迎えの人間は顔をしかめながら、七海を運び出すと車に乗って去っていった。
Dはそれを見送り、10分ほどすると携帯電話が鳴り出す。
Dは着信画面を見た後、面倒くさそうな顔をして電話を取った。
「これはどういうことだ!!D。君はまた大きな失態をしてくれたな…。
西條七海がフリーだと言ったのは捕獲させるための情報であって、体をボロボロにして精神崩壊寸前に追い込むためではない。
西條七海と咲畑梨深は西條拓巳攻略の上で必要不可欠な素材なのに…。全く、君などに情報を与えるんじゃなかった」
と電話の向こうでTが興奮気味に言っている。
「あぁ?テメェが俺は利用できないとか抜かしたんだろ?なら、俺が七海ちゃんをどうしようが俺の勝手じゃねぇか!それともなにかぁ?やっぱり俺を利用しようとしていたんですかい?Tさんよぉ…」
Dの問いに対して、Tは少し考えた後、相変わらず興奮した様子で言った。
「正直、僕も一人だけならこんなに感情的にはならない。
だが、Hも折原梢を精神崩壊寸前まで追い込んで挙句、自分専用のアジトに運んで行ったそうだ…。
君達二人の愚かな振る舞いが、最終的に我々を追い込んでいることに気づかないのか?
結局、マトモに仲間に引き込めたギガロマニアックスはRの狙ったFESだけか。
とりあえず、僕は今の状況をRに伝える。それと西條拓巳は相変わらず我々の仲間を潰して咲畑梨深を探し出そうとしているから、出会った場合は戦闘するより撤退を優先しろ。
これは今回の作戦の指揮を任された立場での命令だ。反論は聞かない」
DはTのその様子にたじろぐと「わ、わかったよ」と呟き、電話を切った。
しばらく考えた後、Dは廃墟の壁を蹴り飛ばして叫ぶ。
「あのクソメガネ野郎。結局、Hも折原梢を精神崩壊に追い込んだんじゃねぇかよ!!!クソが…、何で俺だけ説教食らうんだよ!!」
七海編「拷問」END
- 98 :
- >>88
これ書いたとき、まだノア発売してなくてまさかこずぴぃがあれほど強いとは思いもよらずww
>>89
某Bはまだまだ出番ありますよん。
>>90
エロより苦痛が際立ってる感じのノリが辛いってことですかね?
もしそうなら、期待にそえるかわかりませんが、それなりにハッピー?な感じに進む予定。
ただ、七海とこずぴぃは…
>>92
yuaさんの存在をまったくもって忘れてましたYO
優愛さんはこの後のストーリーの中に短編的な形で入れることにします((((゜Д゜;))))
なんか、ノアやる前に書いたのにこずぴぃと七海の扱いがノア寄りで読み返して可愛そうになってきた今日この頃。
- 99 :
- >>95
あのコピペかww
「会いたかったぞ○○!この気持ち、まさしく愛だ!」
上のセリフはガチ
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